(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-30
(54)【発明の名称】モータファンの増強作動モードを作動させるための作動部材を備えた真空掃除機
(51)【国際特許分類】
A47L 9/28 20060101AFI20230323BHJP
A47L 5/24 20060101ALI20230323BHJP
A47L 9/32 20060101ALI20230323BHJP
A47L 9/16 20060101ALI20230323BHJP
【FI】
A47L9/28 A
A47L9/28 D
A47L5/24 A
A47L9/32 Z
A47L9/28 U
A47L9/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022548859
(86)(22)【出願日】2021-02-10
(85)【翻訳文提出日】2022-09-15
(86)【国際出願番号】 EP2021053205
(87)【国際公開番号】W WO2021160668
(87)【国際公開日】2021-08-19
(32)【優先日】2020-02-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】594034072
【氏名又は名称】セブ ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アン-マリー オウザズナ
(72)【発明者】
【氏名】ティエリー プルニエ
(72)【発明者】
【氏名】エリック プーヴロー
【テーマコード(参考)】
3B057
3B062
【Fターム(参考)】
3B057DA01
3B057DD00
3B057DE01
3B057FA13
3B057FA22
3B062AH02
(57)【要約】
この真空掃除機(2)は、吸引ダクト(19)と、吸引ダクト(19)に流体接続された塵埃分離装置(5)と、モータファンが収容された本体(3)と、把持ハンドル(4)と、把持ハンドル(4)上に配置され、第1の作動モードに従って、モータファンの作動を制御するように構成された制御部材(23)と、使用者によって操作可能であり、第2の作動モードにおけるモータファンの作動を制御するように構成された作動部材(24)と、を含み、真空掃除機(2)は、第2の作動モードにおけるモータファンの最大回転速度が、第1の作動モードにおけるモータファンの最大回転速度より高くなるように構成され、作動部材(24)は制御部材(23)に対向して配置される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空掃除機(2)であって、前記真空掃除機(2)は、吸引ダクト(19)と、前記吸引ダクト(19)に流体接続された塵埃分離装置(5)と、前記吸引ダクト(19)及び前記塵埃分離装置(5)を通る空気の流れを生成するように構成されたモータファン(13)を含む、吸引装置(6)が収容された本体(3)と、把持ハンドル(4)と、前記把持ハンドル(4)上に配置され、使用者によって操作可能な、制御部材(23)であって、前記制御部材(23)は、前記制御部材(23)が使用者によって操作されるとき、第1の作動モードに従って、前記モータファン(13)の作動を制御するように構成される、前記制御部材(23)と、使用者によって操作可能な作動部材(24)であって、前記作動部材(24)が使用者によって操作されるとき、第2の作動モードに従って、前記モータファン(13)の作動を制御するように構成される、前記作動部材(24)と、を含み、前記真空掃除機(2)は、前記第2の作動モードにおける前記モータファン(13)の最大回転速度が、前記第1の作動モードにおけるモータファン(13)の最大回転速度より高いように構成され、前記作動部材(24)は、前記制御部材(23)に対向して配置されることを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項2】
請求項1に記載の真空掃除機(2)であって、前記制御部材(23)は、休止位置と制御位置との間で移動可能であり、使用者によって前記制御部材(23)に、第1の作動力が加えられると前記制御位置に移動するように構成され、前記作動部材(24)は、非作動位置と作動位置との間で移動可能であり、使用者によって前記作動部材(24)に、第2の作動力が加えられると前記作動位置に移動するように構成されることを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項3】
請求項2に記載の真空掃除機(2)であって、前記第1及び第2の作動力は、実質的に同じ方向に向けられることを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の真空掃除機(2)であって、前記真空掃除機(2)は、前記制御部材(23)を前記休止位置に付勢するように構成された付勢部材と、前記作動部材(24)を前記非作動位置に付勢するように構成された付勢部材とを含むことを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の真空掃除機(2)であって、前記制御部材(23)は、第1の把持部分(28)を含み、前記作動部材(24)は、前記第1の把持部分(28)から距離を置いて配置される第2の把持部分(29)を含み、前記第1及び第2の把持部分(28、29)は、互いに独立して移動可能であることを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項6】
請求項2を引用する請求項5に記載された真空掃除機(2)であって、前記制御部材(23)と前記作動部材(24)が、それぞれ、休止位置と非作動位置を占めるとき、前記第1の把持部分(28)と前記第2の把持部分(29)が、6cm未満、有利には、4cm未満である距離だけ、互いに離間されることを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の真空掃除機(2)であって、前記制御部材(23)及び前記作動部材(24)は、使用者が前記把持ハンドル(4)を保持するときに、前記使用者の同じ指によって操作可能であるように構成されることを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の真空掃除機(2)であって、前記制御部材(23)は、前記制御部材(23)を前記把持ハンドル(4)の方に引くことにより、使用者によって操作されるように構成され、及び/又は、前記作動部材(24)は、前記作動部材(24)を前記把持ハンドル(4)の方に引くことにより、使用者によって操作されるように構成されることを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の真空掃除機(2)であって、前記制御部材(23)及び前記作動部材(24)は、前記吸引ダクト(19)の長手方向軸(C)及び前記把持ハンドル(4)の中央長手方向軸(D)によって画定される、基準平面内に実質的に配置されることを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項10】
請求項9に記載の真空掃除機(2)であって、前記基準平面が、前記真空掃除機(2)の中央長手方向平面を形成することを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の真空掃除機(2)であって、前記制御部材(23)が、前記把持ハンドル(4)の上部に配置されることを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載の真空掃除機(2)であって、前記把持ハンドル(4)の中央長手方向軸(D)が、前記吸引ダクト(19)の長手方向軸(C)に対して傾斜していることを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項13】
請求項5を引用する、請求項11又は12に記載の真空掃除機(2)であって、前記第1の把持部分(28)及び前記第2の把持部分(29)は、前記把持ハンドル(4)の中央長手方向軸(D)に垂直な同一平面(P)によって切断されるように構成されることを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載の真空掃除機(2)であって、前記制御部材(23)及び前記作動部材(24)は、前記モータファン(13)が収容される前記本体(3)に近接して、前記本体(3)の下方に配置されることを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載の真空掃除機(2)であって、前記真空掃除機(2)は、充電式電池(16)が収容される電池ハウジング(17)を含み、前記把持ハンドル(4)は、前記電池ハウジング(17)と前記本体(3)との間に延びることを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項16】
請求項15に記載の真空掃除機(2)であって、前記作動部材(24)は、前記本体(3)と、前記本体(3)に接続され、前記把持ハンドル(4)と実質的に平行である、支持体(18)との交差部に、実質的に配置されることを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項17】
請求項1から16のいずれか一項に記載の真空掃除機(2)であって、前記制御部材(23)及び前記作動部材(24)は、それぞれ、第1の回転軸(R1)及び第2の回転軸(R2)の周りに回転し得るように取り付けられることを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項18】
請求項17に記載の真空掃除機(2)であって、前記第1及び前記第2の回転軸(R1、R2)は、実質的に平行であることを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項19】
請求項17又は18に記載の真空掃除機(2)であって、前記作動部材(24)の前記第2の回転軸(R2)は、前記把持ハンドル(4)の中央長手方向軸(D)に対して、前記制御部材(23)の前記第1の回転軸(R1)の前方に配置されることを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項20】
請求項17から19のいずれか一項に記載の真空掃除機(2)であって、前記制御部材(23)は、第1の回転振幅に従って、前記第1の回転軸(R1)の周りに回転し得るように取り付けられ、前記作動部材(24)は、第2の回転振幅に従って、前記第2の回転軸(R2)の周りに回転し得るように取り付けられ、前記第1及び前記第2の回転振幅の間の角度偏差は、5°以下であることを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項21】
請求項20に記載の真空掃除機(2)であって、前記第1及び前記第2の回転振幅の各々は、2°と6°の間であることを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項22】
請求項1から21のいずれか一項に記載の真空掃除機(2)であって、前記塵埃分離装置(5)は、第1の延在軸(A)に沿って延在し、前記モータファン(13)は、前記第1の延在軸(A)に実質的に平行な、第2の延在軸(B)に沿って延在することを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項23】
請求項1から22のいずれか一項に記載の真空掃除機(2)であって、前記塵埃分離装置(5)は、サイクロン式であることを特徴とする真空掃除機(2)。
【請求項24】
請求項1から23のいずれか1項記載の真空掃除機(2)であって、前記真空掃除機(2)は、手持ち式真空掃除機であることを特徴とする真空掃除機(2)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、タイル、寄木張の床、積層板、カーペット又は敷物であり得る、清掃されるべき表面から、塵芥、及び、小粒子サイズの塵埃を吸引するための真空掃除機の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
真空掃除機、より具体的には、手持ち式真空掃除機は、公知の態様において、吸引ダクトと、吸引ダクトに流体接続された塵埃分離装置と、吸引ダクト及び塵埃分離装置を通る空気流を生成するように構成されたモータファンを含む、吸引装置が収容される本体と、把持ハンドルと、把持ハンドル上に配置され、使用者によって操作可能な制御部材であって、制御部材は、制御部材が使用者によって操作されたときに、通常作動モードでモータファンの作動を制御するように構成される制御部材と、使用者によって操作可能な作動部材であって、作動部材が使用者によって操作されたときに、増強作動モードでモータファンの作動を制御するように構成される作動部材と、を含む。
【0003】
特に、真空掃除機は、増強作動モードにおけるモータファンの最大回転速度が、通常作動モードにおけるモータファンの最大回転速度よりも高くなるように構成される。したがって、使用者が、真空掃除機に、増強された吸引力を、一時的に与えることを望むとき、使用者は、作動部材を作動させる。そのような増強された吸引力は、大きな塵埃、又は、清掃されるべき表面に付着する塵埃を吸引するために特に有用である。
【0004】
公知の方法では、作動部材は、真空掃除機の本体の後部に配置される。作動部材のそのような配置は、作動部材を操作するために、使用者の第2の手の使用を必要とし、これは、一部の使用者、特に、本体の前部分を支持するために、その第2の手を使用する使用者にとって、不快であり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、これらの欠点の全て又は一部を改善することを意図される。
本発明の基礎にある技術的課題は、特に、構造が簡単で経済的であり、同時に、使用するのにより人間工学的である、真空掃除機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的のために、本発明は、吸引ダクトと、吸引ダクトに流体接続された塵埃分離装置と、吸引ダクト及び塵埃分離装置を通る空気流を生成するように構成されたモータファンを含む、吸引装置が収容される本体と、把持ハンドルと、把持ハンドル上に配置され、使用者によって操作可能な制御部材であって、制御部材は、制御部材が使用者によって操作されるとき、通常作動モードとも呼ばれる、第1の作動モードに従って、モータファンの作動を制御するように構成された制御部材と、使用者によって操作可能な作動部材であって、作動部材が使用者によって操作されるとき、増強作動モードとも呼ばれる、第2の作動モードに従って、モータファンの作動を制御するように構成された作動部材と、を含む、真空掃除機であって、真空掃除機は、第2の作動モードにおけるモータファンの最大回転速度が、第1の作動モードにおけるモータファンの最大回転速度より大きいように構成され、作動部材は制御部材に対向して配置される、真空掃除機に関連する。
【0007】
作動部材のそのような配置は、使用者が、一本の指でモータファンの第2の作動モードを作動させることを可能にし、さらに、使用者は、作動部材に到達し、作動部材を操作するために、真空掃除機、及び/又は、使用者の手を見ることを必要としないから、作動部材を、使用者によって、より直感的にアクセス可能にすることを可能にする。したがって、本発明による真空掃除機は、使用者が、容易かつ迅速に、したがって人間工学的かつ直感的に、モータファンの第2の作動モードを作動させることを可能にする。
【0008】
真空掃除機は、さらに、単独で又は組み合わせて採用される、1つ以上の以下の特徴を有し得る。
【0009】
本発明の一実施形態によれば、真空掃除機は、第1の作動モードにおいて、モータファンに供給される最大電力レベルが、第2の作動モードにおいて、モータファンに供給される最大電力レベルより小さいように構成される。
【0010】
本発明の一実施形態によれば、制御部材は、休止位置と制御位置との間で移動可能であり、制御部材に、使用者により第1の作動力が加えられると、制御位置に移動するように構成され、作動部材は、非作動位置と作動位置との間で移動可能であり、作動部材に、使用者による第2の作動力が加えられると、作動位置に移動するように構成される。
【0011】
本発明の一実施形態によれば、第1及び第2の作動力は、実質的に同じ方向に向けられる。第1及び第2の作動力の、そのような方向付けは、制御部材及び作動部材が単一の指によって作動させられるとき、制御部材を操作すべきであろうと、作動部材を操作すべきであろうと、指が、実質的に同じ方向に移動するので、人間工学的な利点を提供する。
【0012】
有利なことに、制御部材及び作動部材が直線経路で移動可能である場合、第1及び第2の作動力は、最大15°の角度だけ、互いからずれ得る。制御部材及び作動部材が円弧状に移動させられ得る場合、第1及び第2の作動力の接線の方向は、同じ角度位置に対して、又は、例えば、制御部材及び作動部材が、それぞれ、休止位置及び非作動位置を占めるときに、最大15°の角度だけ互いからずれ得る。
【0013】
本発明の一実施形態によれば、真空掃除機は、制御部材を休止位置に向けて付勢するように構成された付勢要素と、作動部材を非作動位置に向けて付勢するように構成された付勢装置と、を含む。
【0014】
本発明の一実施形態によれば、制御部材は、第1の把持部分を含み、作動部材は、第1の把持部分から距離を置いて配置される第2の把持部分を含み、第1及び第2の把持部分は、互いに独立して移動可能である。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、制御部材及び作動部材が、それぞれ、休止位置及び非作動位置を占めるとき、第1の把持部分及び第2の把持部分は、6cm未満、有利には4cm未満の距離だけ、互いから離間される。そのような距離は、把持ハンドルを離す必要なしに、また、1つの制御から他の制御に移動するときに、指を、不快な位置まで伸ばす必要なしに、制御部材から作動部材に、又はその逆に、切り替えることを可能にする。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、付勢要素は、制御部材に設けられる弾性変形可能なタブによって形成される。弾性変形可能なタブは、例えば、本体に対して当接するように構成され得る。有利には、弾性変形可能なタブは、第1の把持部分から延びる。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、付勢装置は、付勢ばねによって形成される。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、制御部材及び作動部材は、使用者が把持ハンドルを保持したときに、使用者の同じ指によって作動させられ得るように構成される。制御部材と作動部材のそのような構成は、人間工学的な利点を提供し、使用者が、指が向かうべき装置の位置をあまり探す必要がないことで、2つの装置の間で迅速に切り替えることを可能にする。実際、例えば、作動部材を作動させるために、指、例えば、人差し指は、制御部材の位置に対応する基準位置から、作動部材に向かうように移動するであろう。この基準位置は変動しないので、使用者にとって、作動部材を操作するための、しぐさの再現性を確実にする。また、同じことが、制御部材への指の復帰に対して当てはまる。また、作動部材が制御部材の前方にある事実は、上記のような制御部材と把持ハンドルの構成と共に、作動部材が、指(人差し指)の解剖学的延長領域にあるため、この再現性を容易にする。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、制御部材及び作動部材は、それぞれ、使用者が引くことによって作動させられるように構成される。制御部材及び作動部材のそのような構成は、引く作動が、押す作動よりも容易であるため、人間工学的な利点を提供する。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、制御部材は、制御部材を把持ハンドルの方に引くことにより、使用者によって作動させられるように構成され、及び/又は、作動部材は、作動部材を把持ハンドルの方に引くことにより、使用者によって作動させられるように構成される。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、制御部材及び作動部材は、吸引ダクトの長手方向軸及び把持ハンドルの中央長手方向軸によって画定される、基準平面内に実質的に配置される。したがって、制御部材及び作動部材は、真空掃除機の中央に配置され、使用者が、左手及び右手の両方を用い、同じ指で、それらを操作することを可能にする。したがって、作動部材のそのような配置は、使用者が、右利きであっても左利きであっても、一本の指を用いて、モータファンの第1及び第2の作動モードを作動させることを可能にする。
【0022】
本発明の一実施形態によれば、基準平面は、真空掃除機の中央長手方向平面を形成する。
【0023】
本発明の一実施形態によれば、制御部材は、把持ハンドルの上部に配置される。制御部材のそのような配置は、それが、人差し指で、制御部材及び作動部材の作動を可能にするので、人間工学的な利点を提供する。
【0024】
本発明の一実施形態によれば、把持ハンドルの中央長手方向軸は、吸引ダクトの長手方向軸に対して傾斜させられる。
【0025】
本発明の一実施形態によれば、第1の把持部分及び第2の把持部分は、把持ハンドルの中央長手方向軸に直交する同一平面によって切断されるように構成される。第1及び第2の把持部分のそのような構成は、作動部材が、制御部材を操作し得る、使用者の指(人差し指)の解剖学的拡張領域に留まっているので、作動部材を操作することを望む使用者が、作動部材に、容易かつ人間工学的にアクセスすることを可能にする。さらに、吸引ダクトの長手方向軸に対する把持ハンドルの傾斜と組み合わされた、第1及び第2の把持部分のそのような構成は、制御部材及び作動部材が、そのうえ、自然にアクセス可能であるので、制御部材、作動部材及び把持ハンドルの把持ゾーンの非常に人間工学的な配置を提供する。結果は、向上した使用者の快適性である。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、制御部材及び作動部材は、モータファンが収容される、本体の近く、及び、本体の下方に配置される。
【0027】
本発明の一実施形態によれば、真空掃除機は、充電式電池が収容される、電池ハウジングを含み、把持ハンドルは、電池ハウジングと本体との間に延びる。
【0028】
本発明の一実施形態によれば、作動部材は、本体と、本体に接続され、把持ハンドルと実質的に平行である、支持体との交差部に、実質的に配置される。
【0029】
本発明の一実施形態によれば、支持体は、本体と電池ハウジングとの間に延び、本体を電池ハウジングに接続する。有利には、支持体は、電池ハウジングに延びる。
【0030】
本発明の一実施形態によれば、制御部材及び作動部材は、それぞれ、第1の回転軸及び第2の回転軸の周りに回転し得るように取り付けられる。
【0031】
本発明の一実施形態によれば、第1及び第2の回転軸は、実質的に平行である。
【0032】
本発明の一実施形態によれば、作動部材の第2の回転軸は、把持ハンドルの中央長手方向軸に対して、制御部材の第1の回転軸の前方に配置される。言い換えれば、制御部材の第1の回転軸は、作動部材の第2の回転軸と把持ハンドルの中央長手方向軸との間に配置される。作動部材及び制御部材のそのような配置は、真空掃除機ハウジングの内部に配置される作動部材及び制御部材の部分の移動経路を制限することを可能にし、本発明による真空掃除機の向上した小型化を確実にする。
【0033】
本発明の一実施形態によれば、制御部材は、第1の回転振幅に従って、第1の回転軸の周りに回転移動可能に取り付けられ、作動部材は、第2の回転振幅に従って、第2の回転軸の周りに回転移動可能に取り付けられ、第1及び第2の回転振幅の間の角度差は、5°以下、好ましくは2°以下である。したがって、制御部材及び作動部材の移動経路は、実質的に同一であり、これは、使用者の経験を向上させ、したがって、人間工学的利点を提供する。
【0034】
本発明の一実施形態によれば、第1及び第2の回転振幅の各々は、2°と6°の間であり、例えば、約4°である。制御部材及び作動部材のそのような構成は、真空掃除機の内部サイズを制限し、したがって、真空掃除機の外部サイズを制限する。実際、過度に大きな回転振幅は、内部装置の大きな移動経路を生じさせ、これは、より多くの内部空間が設けられることを必要とし、その結果、より大きな本体をもたらす。
【0035】
本発明の一実施形態によれば、作動部材は、把持孔を含む。作動部材のそのような構成は、使用者による作動部材の作動を容易にし、したがって、本発明による真空掃除機に、向上した人間工学的使用を提供する。
【0036】
本発明の一実施形態によれば、把持孔は長円形である。把持孔のそのような構成は、さらに、使用者が、把持孔に使用者の指を挿入するために、把持孔の位置を正確に探す必要がないため、使用者による作動部材の操作を容易にする。
【0037】
本発明の一実施形態によれば、制御部材は、制御トリガ又は制御ボタンである。
【0038】
本発明の一実施形態によれば、作動部材は、作動トリガ又は作動ボタンである。
【0039】
本発明の一実施形態によれば、塵埃分離装置は、第1の延在軸に沿って延在し、モータファンは、第1の延在軸と実質的に平行である、第2の延在軸に沿って延在する。
【0040】
本発明の一実施形態によれば、塵埃分離装置は、サイクロン式である。
【0041】
本発明の一実施形態によれば、真空掃除機は、制御部材が使用者によって作動させられたときに、第1の作動モードに従ってモータファンの作動を制御し、作動部材が使用者によって作動させられたときに、第2の作動モードに従ってモータファンの作動を制御するように構成される、電子制御ユニットを含む。
【0042】
本発明の一実施形態によれば、電子制御ユニットは、第1の接点及び第2の接点を備えた電子カードからなり、制御部材は、制御部材が使用者によって作動させられると、第1の接点を作動させるように構成され、作動部材は、作動部材が使用者によって作動させられると、第2の接点を作動させるように構成される。同一の電子基板上での、第1及び第2の接点の実現化は、電子制御ユニットの製造コストを低減し、また、電子制御ユニットの組み立てを簡略化する。したがって、第1及び第2の接点のそのような構成は、真空掃除機の製造コストを大幅に削減することを可能にする。
【0043】
本発明の一実施形態によれば、基準平面が垂直であり、吸引ダクトの長手方向軸が水平であるとき、第1及び第2の接点は、互いに垂直にオフセットされる。
【0044】
本発明の一実施形態によれば、第1及び第2の接点の少なくとも1つ、好ましくは、それぞれは、スイッチなどの電気機械的接点、例えば、マイクロスイッチである。マイクロスイッチは、例えば、「押しボタン」式、又は、「レバー」式であり得る。
【0045】
本発明の一実施形態によれば、第1及び第2の接点の少なくとも1つ、好ましくは、それぞれは、複数の導体トラック、例えば、2つの導体トラックを含む。本発明のそのような実施形態によれば、制御部材及び作動部材の少なくとも1つ、好ましくは、それぞれは、導電材料からなるパッド、又は、それぞれの接点に設けられた導体トラックと協働するように構成された、少なくとも1つの追加の導体トラックを含む、追加の接点を含む。
【0046】
本発明の一実施形態によれば、電子基板は、把持ハンドルに配置される。
【0047】
本発明の一実施形態によれば、制御部材及び作動部材の少なくとも一つは、第1及び第2の接点のうちの、それぞれの接点と協働するように構成された復帰アームを含む。
【0048】
本発明の1つの実施形態によれば、作動部材は、復帰アームを含み、復帰アームは、第2の接点と協働するように構成された当接部分と、開孔された中間部分とを含み、開孔された中間部分は、制御部材が使用者によって作動させられたときに、制御部材が、そこを通って、少なくとも部分的に延在するように構成された、通過開口を画定する。有利には、開孔された中間部分は、当接部分を第2の把持部に接続する。
【0049】
本発明の一実施形態によれば、開孔された中間部分は、互いに間隔を空けて配置され、その間に制御部材が、少なくとも部分的に配置される、2つの横方向分岐部を含む。
【0050】
本発明の一実施形態によれば、制御部材の第1の回転軸は、開孔された中間部分の2つの横方向分岐部の間に配置される。
【0051】
本発明の1つの実施形態によれば、作動部材の復帰アームは、付勢ばねが少なくとも部分的に収容される、受容ハウジングを含む。
【0052】
本発明の1つの実施形態によれば、制御部材は、第1の接点と協働するように構成された追加の復帰アームを含む。
【0053】
本発明の一実施形態によれば、電子制御ユニットは、作動部材が使用者によって操作される間だけ、第2の作動モードに従って、モータファンの作動を制御するように構成される。
【0054】
本発明の一実施形態によれば、電子制御ユニットは、使用者によって作動部材が再び操作されない限り、第1作動モードに従って、モータファンの作動を制御するように構成される。したがって、電子制御ユニットは、制御部材が使用者によって解放されるときに、第1の作動モードに従って、モータファンの作動を維持するように構成される。
【0055】
本発明の一実施形態によれば、復帰アームは、作動部材が使用者によって作動させられたときに、復帰アームにより第2の接点に加えられる力を制限するように構成された、弾性変形可能な部分を含む。例えば、弾性変形可能な部分は、より薄い厚さの領域によって形成され得る。
【0056】
本発明の一実施形態によれば、追加の復帰アームは、制御部材が使用者によって操作されたときに、追加の復帰アームによって第1の接点に加えられる力を制限するように構成された、弾性変形可能な部分を含む。例えば、弾性変形可能な部分は、湾曲した領域によって形成され得る。
【0057】
本発明の一実施形態によれば、真空掃除機は、例えば、把持ハンドルに設けられ、制御部材の移動経路を制御位置に制限するように構成された、第1の停止部と、例えば、本体に接続された支持体に設けられ、作動部材の移動経路を作動位置に制限するように構成された、第2の停止部とを含む。
【0058】
本発明の一実施形態によれば、吸引装置は、モータファンが配置される、モータケーシングを含む。
【0059】
本発明の一実施形態によれば、真空掃除機は、手持ち式真空掃除機である。
【0060】
本発明は、非限定的な例として、この真空掃除機の一実施形態を示す、添付の概略図面を参照する、以下の説明の助けを借りて、より良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【
図1】本発明による手持ち式真空掃除機の透視図である。
【
図3】
図1の手持ち式真空掃除機の縦断面図である。
【
図4】
図1の手持ち式真空掃除機の制御部材、作動部材及び電子制御ユニットの透視図である。
【
図5】
図1の手持ち式真空掃除機の部分切断透視図である。
【
図7】
図1の手持ち式真空掃除機の部分切断透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0062】
図1-
図7は、携帯可能であり、本体3と、本体3に接続された把持ハンドル4と、本体3に取り外し可能に取り付けられた塵埃分離装置5と、本体3内に収容された吸引装置6とを含む、真空掃除機2を示す。
【0063】
塵埃分離装置5は、有利には、サイクロン式であり、特に、塵埃収納容器7と、塵埃収納容器7に収容された分離器フィルタ(図では見えない)とを含む。具体的には、塵埃収納容器7は、空気入口開口部と空気出口開口部とを有する。
【0064】
図7に示されるように、吸引装置6は、モータケーシング12と、モータケーシング12に配置されたモータファン13とを含む。公知の態様において、モータファン13は、ファン13.1と、ファンを回転させるように構成された電気モータ13.2とを含む。
【0065】
吸引装置6は、さらに、有利には、モータケーシング12に設けられた空気入口ポート14と1つ又は複数の空気排出ポート15とを含む。吸引装置6の空気入口ポート14は、塵埃分離装置5の空気出口開口部に直接又は接続パイプを介して接続され得る。
【0066】
図に示される実施形態によれば、塵埃分離装置5は、第1の延在軸Aに沿って延在し、モータファン13は、第1の延在軸Aと実質的に平行であり、第1の延在軸Aと一致し得る、第2の延在軸Bに沿って延在する。
【0067】
真空掃除機2は、さらに、モータファン13に電気的に動力を与えるように構成された充電式電池16を含む。充電式電池16は、有利には、把持ハンドル4、より具体的には、把持ハンドル4の下部に接続された電池ハウジング17に収容される。有利には、真空掃除機2は、把持ハンドル4と実質的に平行に延び、電池ハウジング17を本体3に接続する支持体18を含む。
【0068】
真空掃除機2は、さらに、塵埃分離装置5の空気入口開口部が流体接続される、吸引ダクト19を含む。有利には、吸引ダクト19は、第1及び第2の延在軸A、Bに対して実質的に平行に延びる。モータファン13は、より具体的には、吸引ダクト19及び塵埃分離装置5を通る空気流を生成するように構成される。
【0069】
真空掃除機2は、また、吸引ダクト19に流体接続され、吸引管ノズルが接続され得る、バンドカプラ21を含み、吸引管ノズルは、それ自身、清掃されるべき床の方に向けられることを意図されたソールを備えた、吸引ヘッドに接続され得る。
【0070】
真空掃除機2は、さらに、モータファン13が第1の回転速度で回転駆動される、通常作動モードとしても知られる、第1の作動モードに従って、モータファン13の作動を制御するように構成され、モータファン13が第1の回転速度よりも大きい第2の回転速度で回転駆動される、増強作動モードとしても知られる、第2の作動モードに従って、モータファン13の作動を制御するように構成される、電子制御ユニット22を含む。したがって、第2の作動モードによれば、吸引ダクト19内で発生させられる負圧は、モータファン13が、第1の作動モードに従って作動するときに、吸引ダクト19内で発生させられる負圧よりも大きい。
【0071】
前述の2つの作動モードに従って、モータファン13の作動を制御することを可能にするために、真空掃除機2は、有利には、把持ハンドル4の上部に配置され、使用者によって操作され得る、制御部材23と、制御部材23に対向して配置され、また、使用者によって操作され得る、作動部材24とを含む。制御部材23は、例えば、制御トリガや制御ボタンであり得、作動部材24は、例えば、作動トリガや作動ボタンであり得る。
【0072】
制御部材23は、休止位置と制御位置との間で移動可能であり、第1の作動力が、使用者によって、制御部材23に加えられると、制御位置に移動するように構成され、作動部材24は、非作動位置と作動位置との間で移動可能であり、第2の作動力が、使用者によって、作動部材24に加えられると、作動位置に移動するように構成される。
【0073】
電子制御ユニット22は、より具体的には、制御部材23が使用者によって作動させられる、すなわち、制御位置に移動させられると、第1の作動モードに従ってモータファン13の作動を制御するように構成され、作動部材24が使用者によって作動させられる、すなわち、作動位置に移動させられると、第2の作動モードに従ってモータファン13の作動を制御するように構成される。
【0074】
図に示された実施形態によれば、制御部材23及び作動部材24は、使用者が把持ハンドル4を保持するときに、使用者の同じ指によって作動させられ得るように構成される。有利には、制御部材23は、制御部材23を把持ハンドル4に向かって引くことにより、使用者によって作動させられるように構成され、作動部材24は、作動部材24を把持ハンドル4に向かって引くことにより、使用者によって作動させられるように構成される。したがって、制御部材23及び作動部材24を作動させるために、それぞれ、制御部材23及び作動部材24に印加される、第1及び第2の作動力は、実質的に同じ方向に向けられる。
【0075】
図に示された実施形態によれば、制御部材23及び作動部材24は、吸引ダクト19の長手方向軸C、及び、把持ハンドル4の中央長手方向軸Dによって画定され、例えば、真空掃除機2の中央長手方向平面を形成する、基準平面内に実質的に配置される。有利には、制御部材23及び作動部材24は、モータファン13が収容される本体3の近く、及び、本体3の下方に配置される。
【0076】
図に示される実施形態によれば、作動部材24は、本体3と、電池ハウジング17を本体3に連結する支持体18との交差部に、実質的に配置される。
【0077】
図6に示されるように、制御部材23は、第1の回転振幅に従って、第1の回転軸R1周りに、回転移動可能に取り付けられ、作動部材24は、第2の回転振幅に従って、第2の回転軸R2周りに、回転移動可能に取り付けられる。第1及び第2の回転軸R1、R2は平行であり、作動部材24の第2の回転軸は、把持ハンドル4の長手方向中央軸Dに対して、制御部材23の第1の回転軸R1の前方に配置される。本発明の一実施形態によれば、第1及び第2の回転振幅の各々は、2°と6°の間、例えば、約4°であり、第1及び第2の回転振幅間の角度差は、5°以下であり、好ましくは2°以下である。
【0078】
図に示された実施形態によれば、電子制御ユニット22は、把持ハンドル4内に配置され、第1の接点26及び第2の接点27を備える、電子基板25を含む。例えば、第1及び第2の接点26、27は、基準平面が垂直であり、吸引ダクト19の長手方向軸線Cが水平であるとき、一方が他方の上方に、垂直にオフセットされる。制御部材23は、制御部材23が使用者によって作動させられたとき、すなわち、制御位置に移動させられたとき、第1の接点26を作動させるように構成され、作動部材24は、作動部材24が使用者によって作動させられたとき、すなわち作動位置に移動させられたとき、第2の接点27を作動させるように構成される。第1及び第2の接点26、27の各々は、スイッチなどの電気機械的接点、例えば、マイクロスイッチであり得る。
【0079】
電子制御ユニット22は、第1の接点26が作動させられると、第1の作動モードに従って、モータファン13の作動を制御するように構成された、制御信号をモータファン13に送信し、第2の接点27が作動させられると、第2の作動モードに従って、モータファン13の作動を制御するように構成された、作動信号をモータファン13に送信するように構成される。有利には、電子制御ユニット22は、作動部材24が使用者によって作動させられる間のみ、すなわち、第2の接点27が、作動部材24によって作動を維持される間のみ、第2の作動モードに従って、モータファン13の作動を制御するように構成されており、制御部材23が使用者によって、再び作動させられるまで、すなわち、第1の接点26が制御部材23によって再び作動されられるまで、第1の作動モードに従って、モータファン13の作動を制御するように構成される。したがって、電子制御ユニット22は、制御部材23が使用者によって解放されると、第1の作動モードに従って、モータファン13の作動を維持するように構成される。
【0080】
図4に示されるように、制御部材23は、第1の把持部分28を含み、作動部材24は、第1の把持部分28から距離をおいて配置され、第1の把持部分28とは独立して移動可能な、第2の把持部分29を含む。本発明の一実施形態によれば、第1の把持部分28と第2の把持部分29は、制御部材23と作動部材24が、それぞれ、休止位置と非作動位置を占めるときに、6cm未満、有利には4cm未満の距離で、互いから離間される。有利には、第2の把持部分29は、例えば、円形、長円形、又は、他の任意の形状であり得る、把持孔31を含む。
【0081】
有利には、例えば、
図2に示されるように、把持ハンドル4の中央長手方向軸Dは、吸引ダクトの長手方向軸Cに対して傾斜し、第1の把持部分28と第2の把持部分29は、把持ハンドル4の中央長手方向軸Dに垂直な、同一の平面Pによって交差されるように構成される。
【0082】
図に示される実施形態によれば、作動部材24は、また、第2の把持部分29と一体であり、作動部材24が使用者によって作動させられたときに、第2の接点27と協働するように構成された、復帰アーム32を含む。有利には、復帰アーム32は、細長く、第2の接点27と協働するように構成された、当接部33と、当接部33を第2の把持部分29に接続する、開孔された中間部34とを含む。
【0083】
復帰アーム32の当接部33は、有利には、作動部材24が使用者によって作動させられたときに、復帰アーム32によって第2の接点27に対して加えられる力を制限するように構成された、弾性変形可能な部分35を含み得る。例えば、弾性変形可能な部分35は、より薄い厚さの領域によって形成され得る。
【0084】
開孔された中間部34は、有利には、少なくとも制御部材23が使用者によって作動させられたときに、制御部材23が延在するように構成された、開口通路36を区画する。例えば、開孔された中間部34は、互いに間隔を空けて配置され、それらの間に、制御部材23の第1の回転軸R1が配置される、2つの横方向分岐部37を含み得る。
【0085】
図に示される実施形態によれば、制御部材23は、さらに、第1の把持部分28と一体であり、第1の接点26と協働するように構成された、追加の復帰アーム38を含む。
【0086】
有利には、追加の復帰アーム38は、アクチュエータ23が使用者によって操作されたときに、追加の復帰アーム38によって第1の接点26に加えられる力を制限するように構成された、弾性変形可能な部分39を含む。弾性変形可能な部分39は、例えば、湾曲した領域によって形成され得る。
【0087】
図に示された実施形態によれば、真空掃除機2は、例えば、把持ハンドル4に設けられ、制御部材23の移動経路を制御位置に制限するように構成された、第1の停止部41と、例えば、本体3に接続された支持体18に設けられ、作動部材24の移動経路を作動位置に制限するように構成された、第2の停止部42とを有する。第1及び第2の停止部41、42、弾性変形可能な部分35、及び、弾性変形可能な部分39の存在は、使用者が、第1及び第2の把持部分28、29に高い作動力を及ぼす場合でも、電子基板25の一体性が維持されることを可能にする。
【0088】
有利には、真空掃除機2は、さらに、制御部材23を休止位置に付勢するように構成された付勢部材43と、作動部材24を非作動位置に付勢するように構成された付勢部材44とを含む。
【0089】
図に示される実施形態によれば、付勢部材43は、制御部材23に設けられ、制御部材23が制御位置に移動させられたときに弾性変形するように構成された弾性変形可能なタブによって形成される。弾性変形可能なタブは、例えば、第1の把持部分28から延び、本体3又はモータケーシング12に対して当接するように構成され得る。
【0090】
図に示される実施形態によれば、付勢部材44は、圧縮ばねによって形成され、作動部材24の復帰アーム32は、圧縮ばねが部分的に受容される受容凹部45を有する。付勢部材44は、例えば、一方では、受容凹部45の底壁に支持され、他方では、本体3又はモータケーシング12に支持されるように構成され得る。
【0091】
次に、真空掃除機2の作動が説明されるであろう。モータファン13が電気的に動力を供給されると、モータファン13は、特に、塵埃分離装置5内に負圧を発生させ、その結果、空気と塵埃が、吸引ダクト19を介して吸い込まれる。その後、塵埃を含んだ空気は、例えば、塵埃収納容器7に接線方向に開口し得る、塵埃分離装置5の空気入口開口部を介して塵埃収納容器7に入る。したがって、空気は回転させられ、塵埃は、外側に遠心分離され、塵埃収納容器7によって回収される。
【0092】
次に、空気流は、塵埃分離装置5の空気出口開口部、吸引装置6の空気入口孔14、及び、吸引装置6の空気排出孔(複数可)15を順次流れる。その後、空気流は、本体3に設けられた空気排出開口46を通って、本体3から流出する。
【0093】
図に示されない一実施形態によれば、第1及び第2の接点26、27の少なくとも1つ、例えば、それぞれは、複数の導体トラック、例えば、2つの導体トラックを含み、これらは、スクリーン印刷又は印刷によって得られ得る。本発明の、そのような実施形態によれば、制御部材23及び作動部材24の少なくとも1つ、好ましくは、それぞれは、導電材料からなるパッドなどの、少なくとも1つの導電要素を含む追加の接点、又は、それぞれの接点に設けられた導体トラックと協働するように構成された追加の導体トラックを含む。
【0094】
もちろん、この実施形態は、例として提供されたに過ぎないので、本発明は、決して、説明され、および、図示された実施形態に限定されない。具体的には、様々な要素の構成に関して、又は、同等の技術を代用することによって、本発明の保護分野を逸脱することなく、さらに修正がなされ得る。
【国際調査報告】