(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-30
(54)【発明の名称】オーディオ情報伝送システム、方法、装置及び該当する二輪車とヘルメット
(51)【国際特許分類】
H04R 3/00 20060101AFI20230323BHJP
B62J 45/10 20200101ALI20230323BHJP
H04R 1/06 20060101ALI20230323BHJP
H04R 1/00 20060101ALI20230323BHJP
A42B 3/30 20060101ALI20230323BHJP
【FI】
H04R3/00 310
B62J45/10
H04R1/06 310
H04R1/00 318Z
A42B3/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022569287
(86)(22)【出願日】2021-01-10
(85)【翻訳文提出日】2022-08-29
(86)【国際出願番号】 CN2021071003
(87)【国際公開番号】W WO2021143631
(87)【国際公開日】2021-07-22
(31)【優先権主張番号】202010057148.4
(32)【優先日】2020-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】522288164
【氏名又は名称】鯊湾科技(青島)有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHARKGULF TECHNOLOGY (QINGDAO) CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 8206-1-4 (A), 2F, Qiantongyuan Office Building, No. 44 Moscow Road, Qianwan Bonded Port Area, Qingdao Area, China (Shandong) Pilot Free Trade Zone Qingdao, Shandong 266000, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】柳 科
(72)【発明者】
【氏名】胡 輝
【テーマコード(参考)】
3B107
5D017
5D220
【Fターム(参考)】
3B107EA05
5D017AC17
5D017AH10
5D220AA31
5D220DD03
(57)【要約】
本発明は、オーディオ情報伝送システム、方法、装置及び該当する二輪車とヘルメットを開示し、そのうち、システムは、メディア制御装置と、メディア制御装置に接続されるオーディオ切り替え装置とを含み、オーディオ切り替え装置は、モバイル端末及びヘルメットにそれぞれ接続されており、モバイル端末により送信される第一のオーディオ情報を受信し、メディア制御装置に転送するために用いられ、メディア制御装置は、第一のオーディオ情報と二輪車により生成される第二のオーディオ情報とを受信し、混合して音声ミキシング情報を生成するために用いられ、オーディオ切り替え装置は、音声ミキシング情報をヘルメットに送信する。本発明は、モバイル端末により送信されるオーディオ情報と二輪車により送信されるナビゲーション、警報などの音声情報とを混合し、混合後の音声ミキシング情報をヘルメットに送信することによって、ユーザが走行中にユーザ端末により送信されるオーディオ情報を取得することもでき、電動二輪車により送信されるナビゲーションなどの情報を取得することもでき、モバイル端末と電動二輪車により送信される音声との切り替えに追われる必要がなく、ユーザの走行安全を向上させ、ユーザ体験を向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二輪車とモバイル端末とヘルメットとの間でオーディオ情報を伝送するためのオーディオ情報伝送システムであって、前記二輪車に設けられたメディア制御装置と、前記メディア制御装置に接続されるオーディオ切り替え装置とを含み、そのうち、
前記オーディオ切り替え装置は、それぞれモバイル端末、ヘルメットとデータ接続を確立し、前記モバイル端末により送信される第一のオーディオ情報を受信し、前記メディア制御装置に転送するために用いられ、
前記メディア制御装置は、前記第一のオーディオ情報と前記二輪車により生成される第二のオーディオ情報とを受信し、前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報とを混合して音声ミキシング情報を生成するために用いられ、
前記オーディオ切り替え装置は、前記音声ミキシング情報を前記ヘルメットに送信するためにも用いられる、ことを特徴とするオーディオ情報伝送システム。
【請求項2】
前記オーディオ切り替え装置は、前記モバイル端末により送信される第一のオーディオ情報を受信し、前記メディア制御装置に転送するための第一の通信モジュールを含み、
前記メディア制御装置は、メディア制御モジュールと、音声ミキシングモジュールとを含み、そのうち、
前記メディア制御モジュールは、前記第一のオーディオ情報を前記音声ミキシングモジュールに転送し、制御命令を前記音声ミキシングモジュールに送信するために用いられ、
前記音声ミキシングモジュールは、前記制御命令を受信し、前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報とを混合して音声ミキシング情報を生成するために用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記メディア制御モジュールは、前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報の優先度情報とを取得するか、又はオーディオ情報のタイプに基づいて前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報に対して異なる優先度を設定し、前記音声ミキシングモジュールを制御して、前記優先度情報に従って前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報とを混合して前記音声ミキシング情報を生成するためにも用いられる、ことを特徴とする請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記音声ミキシングモジュールは、異なる優先度のオーディオ情報を混合する際に、優先度が相対的に低いオーディオ情報の音量を小さくするか又はゼロにする、ことを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記音声ミキシングモジュールは、異なる優先度のオーディオ情報を混合する際に、優先度が相対的に低いオーディオ情報を一時停止する、ことを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記オーディオ切り替え装置は、受信した前記第一のオーディオ情報タイプを識別するためのオーディオ識別モジュールをさらに含み、そのうち、
前記第一のオーディオ情報が通話音声である場合には、前記オーディオ切り替え装置は、前記第一のオーディオ情報を前記ヘルメットに転送し、
前記第一のオーディオ情報が非通話音声である場合には、前記オーディオ切り替え装置は、前記第一のオーディオ情報を前記メディア制御装置に転送する、ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
ヘルメット内に設けられた第二の通信モジュールと、音声ミキシング再生モジュールとをさらに含み、前記第二の通信モジュールは、前記音声ミキシング情報を受信するために用いられ、前記音声ミキシング再生モジュールは、前記音声ミキシング情報を再生するために用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
クラウドサーバと、前記メディア制御装置に接続される第三の通信モジュールとをさらに含み、前記クラウドサーバは、前記第三の通信モジュールを介して前記メディア制御装置と情報インタラクションを行う、ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記メディア制御装置は、前記クラウドサーバにより伝送される配置命令を受信し、前記配置命令は、前記音声ミキシング情報の優先度ルール及び/又は音声ミキシングパラメータを生成するために用いられる、ことを特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
二輪車に設けられた表示モジュールをさらに含み、前記表示モジュールは、前記メディア制御装置に接続されており、前記メディア制御装置は、音声ミキシング状態情報を前記表示モジュールに送信するために用いられ、前記表示モジュールは、前記音声ミキシング状態情報に基づいて可視化表示を行う、ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
二輪車とモバイル端末とヘルメットとの間でオーディオ情報を伝送するためのオーディオ情報伝送方法であって、
前記二輪車は、第二のオーディオ情報を生成し、モバイル端末により送信される第一のオーディオ情報を受信することと、
前記二輪車は、前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報とを混合して音声ミキシング情報を生成することと、
前記二輪車は、前記ヘルメットが前記音声ミキシング情報を再生するように前記音声ミキシング情報を前記ヘルメットに送信することとを含む、ことを特徴とするオーディオ情報伝送方法。
【請求項12】
二輪車とモバイル端末とヘルメットとの間でオーディオ情報を伝送するためのオーディオ情報伝送装置であって、
二輪車により生成される第二のオーディオ情報とモバイル端末により送信される第一のオーディオ情報とを受信するためのオーディオ受信モジュールと、
前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報とを混合して音声ミキシング情報を生成するためのオーディオ混合モジュールと、
前記音声ミキシング情報を前記ヘルメットに送信するためのオーディオ送信モジュールと、
前記音声ミキシング情報を再生するように前記ヘルメットを制御するための制御モジュールとを含む、ことを特徴とするオーディオ情報伝送装置。
【請求項13】
車体と、車体に設けられたメディア制御装置とを含む二輪車であって、前記メディア制御装置に接続されるオーディオ切り替え装置をさらに含み、そのうち、
前記オーディオ切り替え装置は、それぞれモバイル端末、ヘルメットとデータ接続を確立し、前記モバイル端末により送信される第一のオーディオ情報を受信し、前記メディア制御装置に転送するために用いられ、
前記メディア制御装置は、前記第一のオーディオ情報と前記二輪車により生成される第二のオーディオ情報とを受信し、前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報とを混合して音声ミキシング情報を生成するために用いられ、
前記オーディオ切り替え装置は、前記音声ミキシング情報を前記ヘルメットに送信するためにも用いられる、ことを特徴とする二輪車。
【請求項14】
ハウジングと、ハウジング内に設けられた第二の通信モジュールとを含むヘルメットであって、音声ミキシング再生モジュールをさらに含み、そのうち、前記第二の通信モジュールは、二輪車に接続されており、二輪車により送信される音声ミキシング情報を受信し、前記音声ミキシング再生モジュールに転送するために用いられ、
前記音声ミキシング情報は、前記二輪車が、モバイル端末により送信される第一のオーディオ情報と前記二輪車により生成される第二のオーディオ情報とを混合して得られたものであり、
前記音声ミキシング再生モジュールは、前記音声ミキシング情報を再生するために用いられる、ことを特徴とするヘルメット。
【請求項15】
プロセッサと、コンピュータ実行可能なプログラムを記憶するためのメモリとを含む電子機器であって、
前記コンピュータ実行可能なプログラムが前記プロセッサによって実行される時、前記プロセッサは、請求項11に記載の方法を実行する、ことを特徴とする電子機器。
【請求項16】
一つ又は複数のプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記一つ又は複数のプログラムがプロセッサによって実行される時、請求項11に記載の方法を実現する、ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オーディオ情報インタラクション分野に関し、具体的には、オーディオ情報伝送システム、方法、装置及び該当する二輪車とヘルメットに関する。
【背景技術】
【0002】
技術の発展に伴い、人々の電動二輪車の使用は、ますます一般的になっており、電動二輪車は、徐々に比較的良い乗り物になってきているが、速度が比較的に速い乗り物として、安全は重要な課題となっており、したがって、人々は、ヘルメットを利用してサイクリストの安全を保護することを想到した。
【0003】
既存の電動二輪車は、一般的に自らナビゲーションシステムを持っており、ヘルメットにもオーディオ情報を受信するための該当するブルートゥース(登録商標)イヤホンがあるが、ヘルメットにおけるブルートゥース(登録商標)イヤホンは、端末機器が再生するオーディオ情報(例えば、音楽及び電話の受話など)と電動二輪車のナビゲーション音声を同時に受信して再生することができず、あえて同時に再生しても互いに干渉し、ユーザ体験に影響を与える。
【発明の概要】
【0004】
本出願は、どのようにヘルメットにおけるイヤホンを介してユーザ端末により送信されるオーディオ情報を再生することもでき、電動二輪車により送信されるナビゲーションなどの情報を再生することもできるとともに、互いに干渉しない技術課題を解決するためのオーディオ情報伝送システム、方法、装置及び該当する二輪車とヘルメットを提供する。
【0005】
本発明の第一の方面は、二輪車とモバイル端末とヘルメットとの間でオーディオ情報を伝送するためのオーディオ情報伝送システムであって、前記二輪車に設けられたメディア制御装置と、前記メディア制御装置に接続されるオーディオ切り替え装置とを含み、そのうち、
前記オーディオ切り替え装置は、モバイル端末及びヘルメットにそれぞれ接続されており、前記モバイル端末により送信される第一のオーディオ情報を受信し、前記メディア制御装置に転送するために用いられ、
前記メディア制御装置は、前記第一のオーディオ情報と前記二輪車により生成される第二のオーディオ情報とを受信し、前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報とを混合して音声ミキシング情報を生成するために用いられ、
前記オーディオ切り替え装置は、前記音声ミキシング情報を前記ヘルメットに送信するためにも用いられる、ことを特徴とするオーディオ情報伝送システムを提供する。
【0006】
本発明の好ましい実施の形態によれば、前記オーディオ切り替え装置は、前記モバイル端末により送信される第一のオーディオ情報を受信し、前記メディア制御装置に転送するための第一の通信モジュールを含み、
前記メディア制御装置は、メディア制御モジュールと、音声ミキシングモジュールとを含み、そのうち、
前記メディア制御モジュールは、前記第一のオーディオ情報を前記音声ミキシングモジュールに転送し、制御命令を前記音声ミキシングモジュールに送信するために用いられ、
前記音声ミキシングモジュールは、前記制御命令を受信し、前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報とを混合して音声ミキシング情報を生成するために用いられる。
【0007】
本発明の好ましい実施の形態によれば、前記メディア制御モジュールは、前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報の優先度情報とを取得するか、又はオーディオ情報のタイプに基づいて前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報に対して異なる優先度を設定し、前記音声ミキシングモジュールを制御して、前記優先度情報に従って前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報とを混合して前記音声ミキシング情報を生成するためにも用いられる。
【0008】
本発明の好ましい実施の形態によれば、前記オーディオ切り替え装置は、前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報をオーディオ情報のタイプに応じて異なる優先度に設定して、前記優先度情報を前記メディア制御装置に送信するために、前記モバイル端末から命令を受信するためにも用いられる。
【0009】
本発明の好ましい実施の形態によれば、前記音声ミキシングモジュールは、異なる優先度のオーディオ情報を混合する際に、優先度が相対的に低いオーディオ情報の音量を小さくするか又はゼロにする。
【0010】
本発明の好ましい実施の形態によれば、前記音声ミキシングモジュールは、異なる優先度のオーディオ情報を混合する際に、優先度が相対的に低いオーディオ情報を一時停止する。
【0011】
本発明の好ましい実施の形態によれば、前記オーディオ切り替え装置は、受信した前記第一のオーディオ情報タイプを識別するためのオーディオ識別モジュールをさらに含み、そのうち、
前記第一のオーディオ情報が通話音声である場合には、前記オーディオ切り替え装置は、前記第一のオーディオ情報を前記ヘルメットに転送し、
前記第一のオーディオ情報が非通話音声である場合には、前記オーディオ切り替え装置は、前記第一のオーディオ情報を前記メディア制御装置に転送する。
【0012】
本発明の好ましい実施の形態によれば、前記システムは、ヘルメット内に設けられた第二の通信モジュールと、音声ミキシング再生モジュールとをさらに含み、前記第二の通信モジュールは、前記音声ミキシング情報を受信するために用いられ、前記音声ミキシング再生モジュールは、前記音声ミキシング情報を再生するために用いられる。
【0013】
本発明の好ましい実施の形態によれば、前記システムは、クラウドサーバと、前記メディア制御装置に接続される第三の通信モジュールとをさらに含み、前記クラウドサーバは、前記第三の通信モジュールを介して前記メディア制御装置と情報インタラクションを行う。
【0014】
本発明の好ましい実施の形態によれば、前記メディア制御装置は、前記クラウドサーバにより伝送される配置命令を受信し、前記配置命令は、前記音声ミキシング情報の優先度ルール及び/又は音声ミキシングパラメータを生成するために用いられる。
【0015】
本発明の好ましい実施の形態によれば、前記システムは、二輪車に設けられた表示モジュールをさらに含み、前記表示モジュールは、前記メディア制御装置に接続されており、前記メディア制御装置は、音声ミキシング状態情報を前記表示モジュールに送信するために用いられ、前記表示モジュールは、前記音声ミキシング状態情報に基づいて可視化表示を行う。
【0016】
本発明の第二の方面は、二輪車とモバイル端末とヘルメットとの間でオーディオ情報を伝送するためのオーディオ情報伝送方法であって、
前記二輪車は、第二のオーディオ情報を生成し、モバイル端末により送信される第一のオーディオ情報を受信することと、
前記二輪車は、前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報とを混合して音声ミキシング情報を生成することと、
前記二輪車は、前記ヘルメットが前記音声ミキシング情報を再生するように前記音声ミキシング情報を前記ヘルメットに送信することとを含む、ことを特徴とするオーディオ情報伝送方法を提供する。
【0017】
本発明の好ましい実施の形態によれば、上述した、二輪車が前記第一のオーディオ情報又は前記第二のオーディオ情報を混合して音声ミキシング情報を生成することは、
前記二輪車は、前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報の優先度情報とを取得するか、又はオーディオ情報のタイプに基づいて前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報に対して異なる優先度を設定し、前記優先度情報に従って前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報とを混合して前記音声ミキシング情報を生成することをさらに含む。
【0018】
本発明の好ましい実施の形態によれば、上述した、二輪車が前記第一のオーディオ情報又は前記第二のオーディオ情報を混合して音声ミキシング情報を生成することは、
前記二輪車は、前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報をオーディオ情報のタイプに応じて異なる優先度に設定して、前記優先度情報に従って前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報とを混合して前記音声ミキシング情報を生成するために、前記モバイル端末から命令を受信することをさらに含む。
【0019】
本発明の好ましい実施の形態によれば、異なる優先度のオーディオ情報を混合する際に、優先度が相対的に低いオーディオ情報の音量を小さくするか又はゼロにする。
【0020】
本発明の好ましい実施の形態によれば、異なる優先度のオーディオ情報を混合する際に、優先度が相対的に低いオーディオ情報を一時停止する。
【0021】
本発明の好ましい実施の形態によれば、前記二輪車が第二のオーディオ情報を生成し、モバイル端末により送信される第一のオーディオ情報を受信した後、前記方法は、受信した前記第一のオーディオ情報タイプを識別することをさらに含み、そのうち、
前記第一のオーディオ情報が通話音声である場合には、前記第一のオーディオ情報を前記ヘルメットに転送し、
前記第一のオーディオ情報が非通話音声である場合には、音声ミキシング情報を生成するために前記第一のオーディオ情報を前記二輪車に転送する。
【0022】
本発明の好ましい実施の形態によれば、前記方法は、
クラウドサーバにより送信される配置命令を受信することをさらに含み、前記配置命令は、前記音声ミキシング情報の優先度ルール及び/又は音声ミキシングパラメータを生成するために用いられる。
【0023】
本発明の第三の方面は、二輪車とモバイル端末とヘルメットとの間でオーディオ情報を伝送するためのオーディオ情報伝送装置であって、
二輪車により生成される第二のオーディオ情報とモバイル端末により送信される第一のオーディオ情報とを受信するためのオーディオ受信モジュールと、
前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報とを混合して音声ミキシング情報を生成するためのオーディオ混合モジュールと、
前記音声ミキシング情報を前記ヘルメットに送信するためのオーディオ送信モジュールと、
前記音声ミキシング情報を再生するように前記ヘルメットを制御するための制御モジュールとを含む、ことを特徴とするオーディオ情報伝送装置を提供する。
【0024】
本発明の好ましい実施の形態によれば、前記オーディオ混合モジュールは、
前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報に対して異なる優先度を設定するための優先度設定ユニットと、
優先度の高い順に前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報とを混合して前記音声ミキシング情報を生成するためのオーディオ混合ユニットとをさらに含む。
【0025】
本発明の好ましい実施の形態によれば、前記装置は、受信した前記第一のオーディオ情報タイプを識別するための識別モジュールをさらに含み、そのうち、
前記第一のオーディオ情報が通話音声である場合には、前記オーディオ送信モジュールは、前記第一のオーディオ情報を前記ヘルメットに転送し、
前記第一のオーディオ情報が非通話音声である場合には、前記オーディオ送信モジュールは、音声ミキシング情報を生成するために前記第一のオーディオ情報を前記二輪車に転送する。
【0026】
本発明の第四の方面は、車体と、車体に設けられたメディア制御装置とを含む二輪車であって、前記メディア制御装置に接続されるオーディオ切り替え装置をさらに含み、そのうち、
前記オーディオ切り替え装置は、モバイル端末及びヘルメットにそれぞれ接続されており、前記モバイル端末により送信される第一のオーディオ情報を受信し、前記メディア制御装置に転送するために用いられ、
前記メディア制御装置は、前記第一のオーディオ情報と前記二輪車により生成される第二のオーディオ情報とを受信し、前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報とを混合して音声ミキシング情報を生成するために用いられ、
前記オーディオ切り替え装置は、前記音声ミキシング情報を前記ヘルメットに送信するためにも用いられる二輪車を提供する。
【0027】
本発明の好ましい実施の形態によれば、前記オーディオ切り替え装置は、前記モバイル端末により送信される第一のオーディオ情報を受信し、前記メディア制御装置に転送するための第一の通信モジュールを含み、
前記メディア制御装置は、メディア制御モジュールと、音声ミキシングモジュールとを含み、そのうち、
前記メディア制御モジュールは、前記第一のオーディオ情報を前記音声ミキシングモジュールに転送し、制御命令を前記音声ミキシングモジュールに送信するために用いられ、
前記音声ミキシングモジュールは、前記制御命令を受信し、前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報とを混合して音声ミキシング情報を生成するために用いられる。
【0028】
本発明の好ましい実施の形態によれば、前記メディア制御モジュールは、前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報の優先度情報とを取得するか、又はオーディオ情報のタイプに基づいて前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報に対して異なる優先度を設定し、前記音声ミキシングモジュールを制御して、前記優先度情報に従って前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報とを混合して前記音声ミキシング情報を生成するためにも用いられる。
【0029】
本発明の好ましい実施の形態によれば、前記オーディオ切り替え装置は、前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報をオーディオ情報のタイプに応じて異なる優先度に設定して、前記優先度情報を前記メディア制御装置に送信するために、前記モバイル端末から命令を受信するためにも用いられる。
【0030】
本発明の好ましい実施の形態によれば、前記音声ミキシングモジュールは、異なる優先度のオーディオ情報を混合する際に、優先度が相対的に低いオーディオ情報の音量を小さくするか又はゼロにする。
【0031】
本発明の好ましい実施の形態によれば、前記音声ミキシングモジュールは、異なる優先度のオーディオ情報を混合する際に、優先度が相対的に低いオーディオ情報を一時停止する。
【0032】
本発明の好ましい実施の形態によれば、前記オーディオ切り替え装置は、受信した前記第一のオーディオ情報タイプを識別するためのオーディオ識別モジュールをさらに含み、そのうち、
前記第一のオーディオ情報が通話音声である場合には、前記オーディオ切り替え装置は、前記第一のオーディオ情報を前記ヘルメットに転送し、
前記第一のオーディオ情報が非通話音声である場合には、前記オーディオ切り替え装置は、前記第一のオーディオ情報を前記メディア制御装置に転送する。
【0033】
本発明の好ましい実施の形態によれば、前記メディア制御装置は、クラウドサーバにより送信される配置命令を受信し、前記配置命令は、前記音声ミキシング情報の優先度ルール及び/又は音声ミキシングパラメータを生成するために用いられる。
【0034】
本発明の第五の方面は、ハウジングと、ハウジング内に設けられた第二の通信モジュールとを含むヘルメットであって、音声ミキシング再生モジュールをさらに含み、そのうち、前記第二の通信モジュールは、二輪車に接続されており、二輪車により送信される音声ミキシング情報を受信し、前記音声ミキシング再生モジュールに転送するために用いられ、
前記音声ミキシング情報は、前記二輪車が、モバイル端末により送信される第一のオーディオ情報と前記二輪車により生成される第二のオーディオ情報とを混合して得られたものであり、
前記音声ミキシング再生モジュールは、前記音声ミキシング情報を再生するために用いられるヘルメットを提供する。
【0035】
本発明の第六の方面は、一つ又は複数のプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記一つ又は複数のプログラムがプロセッサによって実行される時、上記の方法を実現するコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0036】
本発明の技術案、次の有益な効果を有する。
【0037】
本発明は、モバイル端末により送信されるオーディオ情報を二輪車に送信することにより、二輪車がそれ自体から発するナビゲーション、警報などの音声情報とモバイル端末により送信されるオーディオ情報とを混合するとともに、混合音声情報における各音声情報の音量の大きさを配置し、混合後の音声ミキシング情報をヘルメットに送信することができ、ユーザが走行中にユーザ端末により送信されるオーディオ情報を取得することもでき、電動二輪車により送信されるナビゲーションなどの情報を取得することもでき、モバイル端末と電動二輪車により送信される音声との切り替えに追われる必要がなく、ユーザの走行安全を向上させ、ユーザ体験を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
本発明が解決しようとする技術課題、採用技術手段及び取得した技術効果をより明確にするために、以下は、添付図面を結び付けながら、本発明の具体的な実施例を詳細に記述する。説明すべきこととして、以下に説明される図面は、本発明の例示的な実施例の図面にすぎず、当業者であれば、創造的な労働をしない前提で、これらの図面に基づいて他の実施例の図面を得ることができる。
【
図1】本発明の一実施例によるオーディオ情報伝送システムアプリケーションシナリオの概略図である。
【
図2】本発明の一実施例による車両インテリジェント制御システムの全体アーキテクチャ図である。
【
図3】本発明の一実施例によるオーディオ情報伝送システムの全体アーキテクチャ図である。
【
図4】本発明の一実施例によるオーディオ情報伝送システム構造のブロック図である。
【
図5】本発明の別の一実施例によるオーディオ情報伝送システム構造のブロック図である。
【
図6】本発明の一実施例によるヘルメットの通信装置モジュール構造のブロック図である。
【
図7】本発明の一実施例によるオーディオ情報伝送方法のフローチャートである。
【
図8】本発明の一実施例によるオーディオ情報伝送装置の概略図である。
【
図9】本発明の一実施例による電子機器の構造の概略図である。
【
図10】本発明の一実施例によるコンピュータ可読記憶媒体の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
具体的な実施例についての紹介プロセスにおいて、構造、性能、効果又は他の特徴についての詳細記述は、当業者の実施例に対する理解を十分にするためである。しかし、当業者が特定の場合に、上記の構造、性能、効果又は他の特徴を含まない技術案で本発明を実施することができることは排除されない。
【0040】
添付図面におけるフローチャートは、例示的なフロー提示にすぎず、本発明の態様にはフローチャートにおけるすべての内容、操作とステップを含まなければならないことを表すものではなく、図に示された順序で実行されなければならないことを表すものでもない。例えば、フローチャートでは、分解可能である操作/ステップもあるし、統合又は部分統合可能である操作/ステップもある。本発明の趣旨から逸脱することなく、フローチャートに示される実行順序を実際の状況に応じて変更することができる。
【0041】
添付図面におけるブロック図は、一般的には、機能エンティティを表し、物理的に独立したエンティティに必ずしも対応しなければならない。即ち、これらの機能エンティティは、ソフトウェア形態により実現されてもよいし、又は一つ又は複数のハードウェアモジュール又は集積回路により実現されてもよいし、又は異なるネットワーク及び/又は処理ユニット装置及び/又はマイクロコントローラ装置により実現されてもよい。
【0042】
各添付図面に示される同一又は類似する素子、コンポーネント又は部分には同一の符号を付し、したがって、以下では、同一又は類似する素子、コンポーネント又は部分の重複した説明が省略されている場合がある。理解すべきこととして、本明細書では、様々なデバイス、素子、コンポーネント又は部分を第一、第二、第三などの番号を表す限定語で記述するが、これらのデバイス、素子、コンポーネント又は部分は、これらの限定語によって制限されるべきではない。つまり、これらの限定語は、一方と他方とを区別するためにのみ用いられる。例えば、第一のデバイスは、第二のデバイスとも呼ばれるが、本発明の実質的な技術案から逸脱することはない。なお、用語「及び/又は」、「および/または」は、列挙された項目のいずれか一つ又は複数の全ての組み合わせを指す。
【0043】
本発明は、オーディオ情報伝送システム、方法、装置及び二輪車とヘルメットを提案し、全体としては、このシステムは、二輪車と、ユーザの頭部装着のヘルメットとの間で情報インタラクションを行うモバイル端末とを含み、二輪車は、任意の二輪車であってもよく、自転車、電動自転車、バイク、電動バイク、電動キックスケーターなどを含み、モバイル端末は、携帯電話、pad、スマートウォッチなどであってもよい。
【0044】
従来技術において、ユーザがヘルメットを装着する時に、モバイル端末により送信されるオーディオ情報と二輪車自体により送信されるオーディオ情報を同時に取得できないという課題を解決するために、本発明の二輪車は、オーディオ情報伝送システムを採用しており、モバイル端末は、オーディオ情報を二輪車に送信し、二輪車は、自体から発するナビゲーション、警報などの音声情報及びクラウドサーバにより送信される走行情報などとモバイル端末により送信されるオーディオ情報とを混合して音声ミキシング情報を形成し、そして音声ミキシング情報をヘルメットに送信して再生し、各オーディオ情報の重要度によって、合成される音声ミキシング情報は異なり、ユーザが走行中にイヤホンを介して音声ミキシング情報からユーザ端末により送信されるオーディオ情報を取得することもでき、電動二輪車により送信されるナビゲーションなどの情報を取得することもでき、ユーザ端末又は二輪車を操作する必要がなく、ユーザの走行安全を向上させ、ユーザ体験を向上させる。
【0045】
本発明の目的、技術案と利点をより明確にするために、以下は、具体的な実施例を結び付けながら、添付図面を参照し、本発明をさらに詳細に説明する。
【0046】
図1は、本発明の一実施例によるオーディオ情報伝送システムアプリケーションシナリオの概略図である。
【0047】
図1に示すように、この例示的なアプリケーションシナリオでは、このオーディオ情報伝送システムは、二輪車10の制御システム11内に設けられており、モバイル端末20と有線又は無線ネットワークを介してデータのやり取りを行うことができ、無線ネットワークは、ブルートゥース(登録商標)、移動ホットスポットなどであってもよく、また、二輪車10は、オーディオ情報伝送システムを介してスマートヘルメット50と通信接続を行う。なお、二輪車10とモバイル端末20は、いずれも移動通信ネットワークを介してクラウドサーバ80とデータのやり取りを行うことができる。ユーザは、二輪車10を直接操作することができるだけでなく、モバイル端末20を介して二輪車10に対して遠隔監視と制御を行い、様々なスマートアプリケーション機能を実現することもできる。なお、二輪車10には、タッチスクリーン(
図1に図示せず)がさらに設けられており、ユーザは、ディスプレイ上で操作することで二輪車10を制御して該当する動作を実行することができる。
【0048】
モバイル端末20は、前記クラウドサービス側80と情報インタラクションを行うこともでき、クラウドサービス側80は、モバイル端末20からの制御命令を前記第二の制御系11に送信することもできる。第二の制御系11は、モバイル端末20からの制御命令を受信し、遠隔制御方面のアプリケーション、例えば盗難防止のための遠隔ロックなどを実現するために、第一の制御系12で処理することを必要とする制御命令を第一の制御系12に転送することができる。
【0049】
また、第二の制御系11は、車両の様々な運行状態データを含む第一の制御系12からの車両運行状態データをクラウドサービス側80に送信することもできる。説明すべきこととして、ここで言う運行状態は、車両の環境状態、全車状態及び各部品の状態を含み、そして、車両の走行時の状態を含むだけではなく、車両が、停止未起動、起動未走行などの様々なモードでの状態も含む。
【0050】
モバイル端末20は、オーディオ情報を二輪車10に送信することができ、タイプは、音声メッセージ、電話、音楽などのオーディオ情報を含む。二輪車10は、モバイル端末20により送信されるオーディオ情報を受信すると、まずオーディオ情報のタイプを識別することができ、電話などの即時音声であれば、スマートヘルメット50に転送し、ユーザは、スマートヘルメット50を介してモバイル端末20に電話をかけて通話を行うことができ、音声メッセージ又は音楽などの非即時音声であれば、二輪車内のアプリケーションから発し、例えばナビゲーション、警報などのオーディオ情報と音声ミキシング処理を行った後、スマートヘルメット50に送信することができ、ユーザは、スマートヘルメット50を介して音楽を聴きながら該当する時点で二輪車により送信されるオーディオ情報を聴き、そしてオーディオ情報に基づいて該当する操作を行うことができる。
【0051】
図2は、本発明の一実施例による車両インテリジェント制御システムの全体アーキテクチャ図であり、
図2に示すように、二輪車端末は、第一の制御系12と、第二の制御系11とを含み、二つの制御系は、デュアル独立制御系のアーキテクチャを構成する。デュアル独立制御系アーキテクチャは、第一の制御系12と第二の制御系11がそれぞれ独立して運行することができることを指す。本発明で言う独立運行は、二者のそれぞれの基本作動モードの正常運行が他方の正常運行に依存しないことを指す。具体的には、一方では、第一の制御系12は、第二の制御系11が正常に作動しない場合、その基本的な車載機器制御も影響を受けない。ただし、第二の制御系11が正常に作動しない場合、第一の制御系12は、第二の制御系11から制御命令を取得できない可能性があり、車両運行状態データをリアルタイムで第二の制御系11に送信することもできなくなる。しかし、上記の取得できない制御命令や送信できない状態データは、第一の制御系12の車両に対する基本走行制御に影響を与えない。他方では、第二の制御系11が正常に作動しない場合、その基本的なネットワーク相互接続も影響を受けず、第二の制御系11は、第一の制御系12からリアルタイムの車両運行状態を取得できない可能性があり、外部の追加制御命令を第一の制御系12に送信することもできなくなる。
【0052】
二つの制御系がいずれも正常に作動する場合、両者は、リアルタイムのデータのやり取りを行うことができる。遠隔制御に基づくスマートアプリケーション方面の機能を実現するために、第一の制御系12と第二の制御系11は、データのやり取りを行う必要がある。第一の制御系12は、下位層制御系と呼ばれてもよく、その基本機能は、従来の車両制御機能を参照し、スマートアプリケーション方面の機能を実現するために、前記車両の運行状態をリアルタイムで監視し、車両の運行を制御するとともに、第二の制御系11の制御命令を受信することができる機能を含む。第二の制御系11は、最上層制御系と呼ばれてもよく、主にカーテレマティクスにアクセスしてデータのやり取りを行うために用いられるとともに、モータービークル端末とユーザとの間の直接情報インタラクション(表示機器を制御して車両の運行状態を表示すること、スマートヘルメットとの情報インタラクションを行うことなどを含む)を実現するために用いられる。
【0053】
具体的には、一方では、第一の制御系12は、少なくとも一部の車両の運行状態データを第二の制御系11にリアルタイムで伝送する必要がある。同時に、この第一の制御系12は、内部の所定命令及び前記第二の制御系11から受信した制御命令に基づいて車両の運行を制御することもできる。他方では、第二の制御系11は、前記第一の制御系12により伝送されるデータを受信し、受信した少なくとも一部のデータをクラウドサービス側に送信することができるとともに、この第二の制御系11は、前記クラウドサービス側80からの制御命令を受信し、そのうちの車両運行を制御するための制御命令を前記第一の制御系12に転送することもできる。
【0054】
本発明の第一の制御系12と第二の制御系11との間、及び第二の制御系11とクラウドサービス側との間でやり取りが必要な具体的なデータ又は制御命令は、具体的な車両タイプ、アプリケーション機能、アプリケーション環境などに応じて異なる設計を行うことができるが、本発明を限定するものではない。
【0055】
図3は、本発明の一実施例によるオーディオ情報伝送システムの全体アーキテクチャ図である。
【0056】
本発明の実施例で説明したオーディオ情報伝送システムの二輪車端末は、二輪車の第二の制御系11内に設けられており、説明をより明確にするために、第二の制御系11を制御システム11と呼び、
図3に示すように、二輪車10の制御システム11は、メディア制御装置112と、前記メディア制御装置112に接続されるオーディオ切り替え装置111とを含み、制御システム11は、主にデータのやり取りを行うためにネットワークにアクセスするために用いられるとともに、二輪車端末とユーザとの間の直接情報インタラクション(表示機器を制御して車両の運行状態を表示すること、スマートヘルメットとの情報インタラクションを行うことなどを含む)を実現するために用いられる。
【0057】
具体的には、オーディオ切り替え装置111は、モバイル端末20及びスマートヘルメット50にそれぞれ接続されており、前記モバイル端末20により送信される第一のオーディオ情報を受信し、前記メディア制御装置112に送信するために用いられ、オーディオ切り替え装置111には、ブルートゥース(登録商標)モジュールが設けられており、モバイル端末20及びスマートヘルメット50と無線でデータのやり取りを行うことができ、第一のオーディオ情報は、音声メッセージ、電話、音楽などのオーディオ情報であってもよい。メディア制御装置112は、前記第一のオーディオ情報と、前記二輪車10により生成される第二のオーディオ情報とを受信し、前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報とを混合して音声ミキシング情報を生成するために用いられ、第二のオーディオ情報は、ナビゲーション、警報などの情報であってもよく、クラウドサーバ80を介して二輪車10内にダウンロードされたオーディオ情報であってもよく、メディア制御装置112は、混合後の音声ミキシング情報を、オーディオ切り替え装置111を介してスマートヘルメット50に送信し、スマートヘルメット50は、音声ミキシング情報をユーザに再生する。
【0058】
モバイル端末により送信されるオーディオ情報を二輪車に送信することにより、二輪車自体から発するナビゲーション、警報などの音声情報とモバイル端末により送信されるオーディオ情報とを混合し、混合後の音声ミキシング情報をヘルメットに送信することによって、ユーザが走行中にユーザ端末により送信されるオーディオ情報を取得することもでき、電動二輪車により送信されるナビゲーションなどの情報を取得することもでき、モバイル端末と電動二輪車により送信される音声との切り替えに追われる必要がなく、ユーザの走行安全を向上させ、ユーザ体験を向上させる。
【0059】
図4は、本発明の一実施例によるオーディオ情報伝送システム構造のブロック図である。
【0060】
図4に示すように、この実施例では、オーディオ切り替え装置111は、第一の通信モジュール1111と、オーディオ識別モジュール1112とを含み、メディア制御装置112は、音声ミキシングモジュール1121と、メディア制御モジュール1122とを含み、オーディオ切り替え装置111は、他の発音装置113に接続されており、他の発音装置113は、二輪車10に搭載されたアプリケーション及び機器であってもよく、メディア制御モジュール1122は、ECU(Electronic Control Unit)により実現されてもよく、ECUは、「エンジンコントロールユニット」とも呼ばれ、マイクロプロセッサ(CPU)、メモリ(ROM、RAM)、入力/出力インターフェース(I/O)、アナログデジタル変換器(A/D)及び整形、駆動などの大規模集積回路から構成されている。しかし、本発明は、他の形態の電子制御ユニットを排除するものではなく、一定のデータ記憶及び処理能力を備えていればよい。
【0061】
なお、オーディオ切り替え装置111は、第三の通信モジュール40を介してクラウドサービス側80に接続されており、クラウドサービス側80を介してポジショニング情報及びオーディオ情報をアップロード又はダウンロードすることができる。
【0062】
モバイル端末20は、オーディオ情報を第一の通信モジュール1111に送信し、このオーディオ情報が非即時音声情報であれば、第一の通信モジュール1111は、この非即時音声情報をオーディオ識別モジュール1112に伝送して識別を行い、異なるオーディオ識別タイプに応じて異なる音声ミキシング処理を行い、このオーディオ情報が電話などの即時音声であれば、オーディオ識別モジュール1112は、第一の通信モジュール1111を介してこの通話音声情報をスマートヘルメット50に転送し、ユーザは、スマートヘルメット50を介してモバイル端末20に電話をかけて通話を行う。
【0063】
例えば、モバイル端末20は、非通話音声情報を第一の通信モジュール1111に送信し、第一の通信モジュール1111は、この非通話音声情報をオーディオ識別モジュール1112に伝送して識別を行い、この非通話音声情報が音楽の曲であると識別されると、この時ユーザがモバイル端末を介して音楽を聴いていることを説明し、オーディオ識別モジュール1112は、この音楽を第一の通信モジュール1111を介してメディア制御装置112の音声ミキシングモジュール1121に送信し、この時、二輪車10において音声ミキシングモジュール1121にいずれのオーディオ情報も送信しない場合、音声ミキシングモジュール1121は、この音楽をスマートヘルメット50に直接送信して再生し、この時音声ミキシングモジュール1121が二輪車10の他の発音装置113における地図ナビゲーションアプリケーションにより送信される音声ナビゲーション情報を受信した場合、ユーザが二輪車を運転して外出する直前であるか、又は運転中であり、この時、メディア制御モジュール1122は、制御命令を音声ミキシングモジュール1121に送信し、音声ミキシングモジュール1121は、制御命令を受信した後、音声ナビゲーション情報及び音楽に対して混合を行う。
【0064】
システムは、音声ミキシングモジュール1121の優先度ルールを予め設定することができ、優先度ルールを設定する際に、二輪車10の表示モジュール114上で、異なるタイプのオーディオ情報に対して異なる優先度を設定することができ、例えば、電話通話の優先度が一番高くなり、そして優先度が高い順に警報情報、音声情報、ナビゲーション情報、娯楽情報などになるように設定し、そのうち、娯楽情報は、音楽、映画及びクラウドサーバ80から取得した他の娯楽タイプのオーディオ情報を含み、優先度設定は、ユーザの望みに応じて自己設定することができ、ここでは限定されない。なお、ユーザは、モバイル端末20に二輪車10の制御システム11に対応するアプリケーションをインストールすることもでき、ユーザは、アプリケーションを介して異なるタイプのオーディオ情報に対して異なる優先度を設定する。
【0065】
音声ミキシングパラメータを予め自動的に配置してもよく、例えばオーディオ混合を起動するか、音声ミキシングモジュール1121が混合すべきオーディオ情報を受信した後、オーディオ混合を自動的に起動し、オーディオ混合を起動した後、優先度ルールを選択するように設定してもよく、例えば優先度の高いオーディオ情報を再生する際に、優先度が相対的に低いオーディオ情報の音量を小さくするか又はゼロにすることを選択してもよいし、優先度が相対的に低いオーディオ情報の再生を一時停止してもよい。
【0066】
上記の優先度ルールと音声ミキシングパラメータは、いずれも二輪車10上のユーザインタラクションコンポーネントを介して人為的に設定することができる。ユーザインタラクションコンポーネントは、二輪車上に設けられたキー、ボタン、タブなどを含み、ユーザインタラクションインターフェースをリアルタイムで表示するための表示装置も含む。又はユーザインタラクションコンポーネントは、ユーザ入力を受信する機能と表示インターフェースを同時に有するタッチスクリーンによって直接実現する。
【0067】
別の実施の形態では、上記の優先度ルールと音声ミキシングパラメータは、いずれもクラウドサーバ及びリモートクライアントにより遠隔設定可能である。例えばモバイル端末20又はクラウドサーバにアクセス可能な他のユーザ端末は、まず、クラウドサーバを介して二輪車の現在優先度ルールと音声ミキシングパラメータを呼び出し、ユーザ端末のユーザインタラクションインターフェースを介して設定を行い、このユーザ端末は、ユーザの入力を配置命令に変換し、クラウドサーバを介して二輪車のメディア制御装置112に送信する。これにより、ユーザがリモートアクセスの方式で優先度ルールと音声ミキシングパラメータの設定を行うことを実現する。
【0068】
なお、ユーザは、二輪車上で直接操作するか、又はクラウドサーバにより送信される命令により、優先度ルールと音声ミキシングパラメータをクラウドサーバにアップロードさせることもできる。より好ましい実施の形態では、クラウドサーバは、推奨される優先度ルールと音声ミキシングパラメータを記憶することができ、このような推奨される優先度ルールと音声ミキシングパラメータは、別のユーザによってアップロードされたものであってもよく、ビッグデータと機械学習によって得られたものであってもよい。これにより、ユーザは、二輪車上で直接操作するか、又はクラウドサーバにより送信される配置命令により、クラウドサーバを介して推奨される優先度ルールと音声ミキシングパラメータをダウンロードしてこの二輪車10に応用することができる。
【0069】
オーディオ情報の優先度が設定されている場合には、音声ミキシングモジュール1121が取得したオーディオ情報に異なる優先度のオーディオ情報が含まれている場合、予め設定された優先度ルールに基づいて、同一時刻に優先度が相対的に低いオーディオ情報の音量を小さくするか又はゼロにしてもよく、優先度が相対的に低いオーディオ情報を一時停止してもよく、優先度が相対的に高いオーディオ情報を優先度が低いオーディオ情報に挿入し、そしてオーディオ情報に対して混合を行うことに相当する。例えば、受信したオーディオ情報がそれぞれ二輪車10の他の発音装置113により送信される音声ナビゲーション情報及びモバイル端末20により送信される音楽である場合、予め設定された優先度に基づいて、音声ナビゲーション情報の優先度が音楽よりも高いため、同一時刻に音声ナビゲーション情報と音楽が同時に監視される場合には、ナビゲーション音声が終了してから音楽の音声が再開されるまで、音楽の音声を小さくするか又は0にしてもよく、そして処理後の音楽と音声ナビゲーション情報とを混合し、混合後の音声ミキシング情報を得て、音声ミキシング情報を一つの独立したオーディオ情報とし、同一時刻に音声ナビゲーション情報と音楽が同時に監視される場合には、ナビゲーション音声が終了してから音楽再生が再開されるまで、音楽の再生を一時停止してもよく、音声ナビゲーション情報を対応する時刻の音楽に挿入し、音声ミキシング情報を形成することに相当する。音声ミキシング情報の形成方法について、様々な方法があるが、ここでは限定されない。音声ミキシング情報を形成してヘルメットに送信して再生する時、表示モジュール114は、音声ミキシング情報の音声ミキシング状態を表示することができ、例えば、ある時間帯に優先度が比較的低いオーディオ情報に対して一時停止処理を行うと、ユーザは、情報を見逃さないように表示モジュールを介して音声ミキシング情報の音声ミキシング状態を閲覧することができる。
【0070】
異なるタイプのオーディオ情報に対して優先度を設定し、規則的に様々なオーディオ情報に対して混合を行い、音声ミキシング情報を形成することにより、オーディオ情報内容と音質に影響を与えず、様々な情報をユーザに伝達し、ユーザがモバイル端末と電動二輪車により送信される音声との切り替えに追われる必要がなく、ユーザの走行安全を向上させ、ユーザ体験を向上させる。
【0071】
図5は、本発明の別の一実施例によるオーディオ情報伝送システム構造のブロック図である。
【0072】
上記実施例における優先度設定ルールによれば、モバイル端末20が第一の通信モジュール1111に送信するオーディオ情報が電話などの即時通話音声である場合には、このタイプのオーディオ情報の優先度が一番高く、この時、この電話を音声ミキシングモジュール1121に送信して音声ミキシングを行う必要がなく、第一の通信モジュールを介してスマートヘルメット50に直接転送し、この電話の情報をメディア制御装置112に送信し、メディア制御装置112は、タッチ表示モジュール114に接続されており、表示モジュール114が表示するインターフェースは、モバイル端末スクリーンが表示するインターフェースと同じであり、電話情報には、着信者の電話番号が含まれ、モバイル端末に備考があれば、備考名、帰属先などの情報も表示されるとともに、ユーザは、タッチ表示モジュール114上で受話、終話などの操作を行うことができ、受話を選択すると、ユーザは、スマートヘルメット50を介してモバイル端末20の着信者と通話を行うことができる。電話情報を受信すると、メディア制御装置112は、スマートヘルメット50への音声ミキシング情報の送信を停止し、通話に対して干渉を与えないことを確保し、通話品質を向上させる。
【0073】
本発明の一実施例は、二輪車をさらに提供し、
図1に示すように、二輪車10は、車体と、車体内に設けられたオーディオ情報伝送システムとを含み、モバイル端末は、オーディオ情報を二輪車10に送信し、二輪車10内のオーディオ情報伝送システムは、二輪車10自体から発するナビゲーション、警報などの音声情報及びクラウドサーバにより送信される走行情報などとモバイル端末により送信されるオーディオ情報とを混合して音声ミキシング情報を形成し、そして音声ミキシング情報をヘルメットに送信して再生し、各オーディオ情報の重要度によって合成される音声ミキシング情報は異なり、ユーザが走行中にイヤホンを介して音声ミキシング情報からユーザ端末により送信されるオーディオ情報を取得することもでき、電動二輪車により送信されるナビゲーションなどの情報を取得することもでき、ユーザ端末又は二輪車を操作する必要がなく、ユーザの走行安全を向上させ、ユーザ体験を向上させる。本実施例におけるオーディオ情報伝送システムの構造及び機能は、上記実施例に記述されたオーディオ情報伝送システムと同じ又は類似であるため、ここでは説明を省略する。
【0074】
図6は、本発明の一実施例によるヘルメットの通信装置モジュール構造のブロック図である。
【0075】
本実施例におけるヘルメットは、スマートヘルメットであってもよく、全体構造が
図1のスマートヘルメット50に示すように、ハウジングと、ハウジング内に設けられた通信装置とを含む。
図6に示すように、通信装置は、主制御モジュール503、第二の通信モジュール501及びイヤホンを含み、そのうち、イヤホンは、マイクロホン504と、イヤホン音声ミキシング再生モジュール502とをさらに含み、第二の通信モジュール501は、ブルートゥース(登録商標)モジュールであってもよく、二輪車に無線で接続され、二輪車により送信される音声ミキシング情報を受信し、主制御モジュール503を介してイヤホンの音声ミキシング再生モジュール502に転送して前記音声ミキシング情報を再生するために用いられ、そのうち、音声ミキシング情報は、二輪車が、モバイル端末により送信される第一のオーディオ情報と二輪車自体から生成する第二のオーディオ情報とを混合して得られたものであり、イヤホンのマイクロホン504は、ユーザ通話に用いられる。二輪車がヘルメットに送信するのが音声ミキシング情報ではなく電話などの即時通話情報であれば、主制御モジュール503は、イヤホンのマイクロホン504と音声ミキシング再生モジュール502を制御して同時にオンにし、第二の通信モジュール501を介して通話を行う。
【0076】
音声ミキシング時に優先度ルールを予め設定してもよく、優先度ルールを設定する際に、二輪車10のディスプレイで、異なるタイプのオーディオ情報に対して異なる優先度を設定することができ、モバイル端末に二輪車10の制御システム11に対応するアプリケーションをインストールすることもでき、ユーザは、アプリケーションを介して異なるタイプのオーディオ情報に対して異なる優先度を設定する。二輪車10が取得したオーディオ情報に異なる優先度のオーディオ情報が含まれている場合、予め設定された優先度ルールに基づいて、同一時刻に優先度が相対的に低いオーディオ情報の音量を小さくするか又はゼロにしてもよく、優先度が相対的に低いオーディオ情報を一時停止してもよく、優先度が相対的に高いオーディオ情報を優先度が低いオーディオ情報に挿入し、そしてオーディオ情報に対して混合を行うことに相当する。最後に、得られた音声ミキシング情報をヘルメット内のイヤホンに送信し、イヤホンを介して音声ミキシング情報を再生する。
【0077】
説明すべきこととして、この実施例に記述されたスマートヘルメットは、本発明の一例示的な実施の形態であり、二輪車と通信接続を確立し、情報の展示又は再生を有するヘルメットであれば、いずれも本発明に適用可能である。つまり、上記スマートヘルメットの各機能モジュールは、異なる目的に応じて増加又は削除されてもよい。
【0078】
二輪車とスマートヘルメットとのインタラクションにより、本発明のオーディオ情報伝送システムの機能をより多様化及び容易化にし、ユーザのスマート、遠隔制御に対する感覚をさらに改善させ、ユーザ体験を向上させ、人々の生活品質を向上させる。
【0079】
図7は、本発明の一実施例によるオーディオ情報伝送方法のフローチャートである。
【0080】
図7に示すように、前記方法は、S61~S63を含む。
【0081】
S61、前記二輪車は、第二のオーディオ情報を生成し、モバイル端末により送信される第一のオーディオ情報を受信する。
【0082】
具体的には、モバイル端末により送信される第一のオーディオ情報は、音楽、音声メッセージ、電話などのオーディオ情報であってもよく、二輪車により生成される第二のオーディオ情報は、ナビゲーション、警報などの情報であってもよく、クラウドサーバを介して二輪車内にダウンロードされたオーディオ情報であってもよく、二輪車は、受信した二つのオーディオ情報の両方を記憶する。
【0083】
S62、前記二輪車は、前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報とを混合して音声ミキシング情報を生成する。
【0084】
具体的には、音声ミキシング時に優先度ルールを予め設定してもよく、優先度ルールを設定する際に、二輪車のディスプレイで、異なるタイプのオーディオ情報に対して異なる優先度を設定することができ、例えば、電話の優先度が一番高くなり、そして優先度が高い順に警報情報、音声情報、ナビゲーション情報、娯楽情報などになるように設定し、そのうち、娯楽情報は、音楽、映画及びクラウドサーバから取得した他の娯楽タイプのオーディオ情報を含み、優先度設定は、ユーザの望みに応じて自己設定することができ、ここでは限定されない。なお、ユーザは、モバイル端末に二輪車の制御システムに対応するアプリケーションをインストールすることもでき、ユーザは、アプリケーションを介して異なるタイプのオーディオ情報に対して異なる優先度を設定する。
【0085】
モバイル端末は、第一のオーディオ情報を二輪車に送信し、このオーディオ情報が非即時音声情報であり、かつ二輪車がそれ自体から発する第二のオーディオ情報も取得すると、この時の二つのオーディオ情報は、異なる優先度に対応し、予め設定された優先度ルールに基づいて、同一時刻に優先度が相対的に低いオーディオ情報の音量を小さくするか又はゼロにしてもよく、優先度が相対的に低いオーディオ情報を一時停止してもよく、優先度が相対的に高いオーディオ情報を優先度が低いオーディオ情報に挿入し、そしてオーディオ情報に対して混合を行うことに相当する。例えば、受信したオーディオ情報がそれぞれ二輪車により送信される音声ナビゲーション情報及びモバイル端末により送信される音楽である場合、予め設定された優先度に基づいて、音声ナビゲーション情報の優先度が音楽よりも高いため、同一時刻に音声ナビゲーション情報と音楽が同時に監視される場合には、ナビゲーション音声が終了してから音楽の音声が再開されるまで、音楽の音声を小さくするか又は0にしてもよく、そして処理後の音楽と音声ナビゲーション情報とを混合し、混合後の音声ミキシング情報を得て、音声ミキシング情報を一つの独立したオーディオ情報とし、同一時刻に音声ナビゲーション情報と音楽が同時に監視される場合には、ナビゲーション音声が終了してから音楽再生が再開されるまで、音楽の再生を一時停止してもよく、音声ナビゲーション情報を対応する時刻の音楽に挿入し、音声ミキシング情報を形成することに相当する。音声ミキシング情報の形成方法について、様々な方法があるが、ここでは限定されない。
【0086】
S63、前記二輪車は、前記ヘルメットが前記音声ミキシング情報を再生するように前記音声ミキシング情報を前記ヘルメットに送信する。
【0087】
具体的には、モバイル端末は、オーディオ情報を二輪車に送信し、このオーディオ情報が非即時音声情報であれば、二輪車は、この非即時音声情報を識別し、異なるオーディオ識別タイプに応じて異なる音声ミキシング処理を行い、音声ミキシング後にスマートヘルメットに送信して再生し、このオーディオ情報が電話などの即時通話音声であれば、二輪車は、この通話音声情報をスマートヘルメットに転送し、ユーザは、スマートヘルメットを介してモバイル端末に電話をかけて通話を行う。
【0088】
異なるタイプのオーディオ情報に対して優先度を設定し、規則的に様々なオーディオ情報に対して混合を行い、音声ミキシング情報を形成することにより、オーディオ情報内容と音質に影響を与えず、様々な情報をユーザに伝達し、ユーザがモバイル端末と電動二輪車により送信される音声との切り替えに追われる必要がなく、ユーザの走行安全を向上させ、ユーザ体験を向上させる。
【0089】
図8は、本発明の一実施例によるオーディオ情報伝送装置の概略図である。
【0090】
図8に示すように、この装置700は、二輪車と、モバイル端末とヘルメットとの間でオーディオ情報を伝送するために用いられ、オーディオ受信モジュール701と、オーディオ混合モジュール702と、オーディオ送信モジュール703と、制御モジュール704とを含む。
【0091】
オーディオ受信モジュール701は、二輪車により生成される第二のオーディオ情報とモバイル端末により送信される第一のオーディオ情報とを受信するために用いられる。具体的には、モバイル端末により送信される第一のオーディオ情報は、音楽、音声メッセージ、電話などのオーディオ情報であってもよく、二輪車により生成される第二のオーディオ情報は、ナビゲーション、警報などの情報であってもよく、クラウドサーバを介して二輪車内にダウンロードされたオーディオ情報であってもよく、二輪車は、受信した二つのオーディオ情報の両方を記憶する。
【0092】
オーディオ混合モジュール702は、前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報とを混合して音声ミキシング情報を生成するために用いられる。
【0093】
具体的には、音声ミキシング時に優先度ルールを予め設定してもよく、優先度ルールを設定する際に、二輪車のディスプレイで、異なるタイプのオーディオ情報に対して異なる優先度を設定することができる。例えば、電話の優先度が一番高くなり、そして優先度が高い順に警報情報、音声情報、ナビゲーション情報、娯楽情報などになるように設定し、そのうち、娯楽情報は、音楽、映画及びクラウドサーバから取得した他の娯楽タイプのオーディオ情報を含み、優先度設定は、ユーザの望みに応じて自己設定することができ、ここでは限定されない。なお、ユーザは、モバイル端末に二輪車の制御システムに対応するアプリケーションをインストールすることもでき、ユーザは、アプリケーションを介して異なるタイプのオーディオ情報に対して異なる優先度を設定する。
【0094】
モバイル端末は、第一のオーディオ情報を二輪車に送信し、このオーディオ情報が非即時音声情報であり、かつ二輪車がそれ自体から発する第二のオーディオ情報も取得すると、この時の二つのオーディオ情報は、異なる優先度に対応し、予め設定された優先度ルールに基づいて、同一時刻に優先度が相対的に低いオーディオ情報の音量を小さくするか又はゼロにしてもよく、優先度が相対的に低いオーディオ情報を一時停止してもよく、優先度が相対的に高いオーディオ情報を優先度が低いオーディオ情報に挿入し、そしてオーディオ情報に対して混合を行うことに相当する。例えば、受信したオーディオ情報がそれぞれ二輪車により送信される音声ナビゲーション情報及びモバイル端末により送信される音楽である場合、予め設定された優先度に基づいて、音声ナビゲーション情報の優先度が音楽よりも高いため、同一時刻に音声ナビゲーション情報と音楽が同時に監視される場合には、ナビゲーション音声が終了してから音楽の音声が再開されるまで、音楽の音声を小さくするか又は0にしてもよく、そして処理後の音楽と音声ナビゲーション情報とを混合し、混合後の音声ミキシング情報を得て、音声ミキシング情報を一つの独立したオーディオ情報とし、同一時刻に音声ナビゲーション情報と音楽が同時に監視される場合には、ナビゲーション音声が終了してから音楽再生が再開されるまで、音楽の再生を一時停止してもよく、音声ナビゲーション情報を対応する時刻の音楽に挿入し、音声ミキシング情報を形成することに相当する。音声ミキシング情報の形成方法について、様々な方法があるが、ここでは限定されない。
【0095】
オーディオ送信モジュール703は、前記音声ミキシング情報を前記ヘルメットに送信するために用いられる。
【0096】
具体的には、モバイル端末は、オーディオ情報を二輪車に送信し、このオーディオ情報が非即時音声情報であれば、二輪車は、この非即時音声情報を識別し、異なるオーディオ識別タイプに応じて異なる音声ミキシング処理を行い、音声ミキシング後にスマートヘルメットに送信して再生し、このオーディオ情報が電話などの即時通話音声であれば、二輪車は、この通話音声情報をスマートヘルメットに転送し、ユーザは、スマートヘルメットを介してモバイル端末に電話をかけて通話を行う。
【0097】
異なるタイプのオーディオ情報に対して優先度を設定し、規則的に様々なオーディオ情報に対して混合を行い、音声ミキシング情報を形成することにより、オーディオ情報内容と音質に影響を与えず、様々な情報をユーザに伝達し、ユーザがモバイル端末と電動二輪車により送信される音声との切り替えに追われる必要がなく、ユーザの走行安全を向上させ、ユーザ体験を向上させる。
【0098】
制御モジュール704は、前記音声ミキシング情報を再生するように前記ヘルメットを制御するために用いられる。
【0099】
具体的には、制御モジュール704は、オーディオ送信モジュール703を制御して音声ミキシング情報をヘルメットに送信して再生し、各オーディオ情報の重要度によって合成される音声ミキシング情報は異なり、ユーザが走行中にイヤホンを介して音声ミキシング情報からユーザ端末により送信されるオーディオ情報を取得することもでき、電動二輪車により送信されるナビゲーションなどの情報を取得することもでき、ユーザ端末又は二輪車を操作する必要がなく、ユーザの走行安全を向上させ、ユーザ体験を向上させる。
【0100】
図9は、本発明の一実施例による電子機器の構造の概略図であり、この電子機器は、プロセッサと、メモリとを含み、前記メモリは、コンピュータ実行可能なプログラムを記憶するために用いられ、前記コンピュータ実行可能なプログラムが前記プロセッサによって実行される時、前記プロセッサは、オーディオ情報伝送方法を実行する。
【0101】
図9に示すように、電子機器は、汎用コンピュータデバイスの形式で具現化されている。そのうちのプロセッサは、一つであってもよく、複数でありかつ協動してもよい。本発明は、分散処理を行うことを排除するものではなく、即ち、プロセッサは、異なるエンティティデバイスに分散されてもよい。本発明の電子機器は、単一エンティティに限定されるものではなく、複数のエンティティデバイスの合計であってもよい。
【0102】
前記メモリには、コンピュータ実行可能なプログラムが記憶されており、一般的に機械が読み取り可能なコードである。前記コンピュータが読み取り可能なプログラムは、電子機器が本発明の方法、又は方法における少なくとも一部のステップを実行できるように前記プロセッサにより実行させることができる。
【0103】
前記メモリは、揮発性メモリ、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)及び/又はキャッシュメモリを含み、不揮発性メモリ、例えば読み取り専用メモリ(ROM)であってもよい。
【0104】
選択的に、この実施例では、電子機器は、電子機器と外部の機器とのデータのやり取りを行うためのI/Oインターフェースをさらに含む。I/Oインターフェースは、複数種類のバスを表す構造のうちの一つ又は複数であってもよく、メモリバス又はメモリコントローラ、周辺バス、アクセラレーテッドグラフィックスポート、処理ユニット又は複数のバス構造における任意のバス構造を使用するローカルバスを含む。
【0105】
なお、
図9に示す電子機器は、本発明の一例にすぎず、本発明の電子機器には、上記例に図示しない素子又はコンポーネントをさらに含んでもよい。例えば、一部の電子機器には、ディスプレイなどの表示ユニットをさらに含み、一部の電子機器には、マンマシンインタラクション素子、例えばボタン、キーボードなどをさらに含む。この電子機器が本発明の方法又は方法の少なくとも一部のステップを実現するためにメモリにおけるコンピュータが読み取り可能なプログラムを実行することができる限り、いずれも本発明がカバーする電子機器であると考えられることができる。
【0106】
上記の実施の形態についての記述によって、当業者は、本発明が特定のコンピュータプログラムを実行可能なハードウェア、例えば、本発明のシステム、及びシステムに含まれる電子処理ユニット、サーバ、クライアント、携帯電話、制御ユニット、プロセッサなどによって実現されてもよく、本発明も上記システム又は部品の少なくとも一部を含む車両によって実現されてもよいことを容易に理解できる。本発明は、本発明の方法を実行するコンピュータソフトウェア、例えばモータービークル端末のマイクロプロセッサ、電子制御ユニット、クライアント、サーバ端などによって実行される制御ソフトウェアによって実現されてもよい。説明すべきこととして、本発明の方法を実行するコンピュータソフトウェアは、1つ又は特定数のハードウェアエンティティにて実行されることに限定されるものではなく、不特定の具体的なハードウェアによって、分散型の方式で実現されてもよく、例えば、コンピュータプログラムによって実行されるなんらかの方法ステップは、モータービークル端末にて実行されてもよく、別の部分は、モバイル端末又はスマートヘルメットなどにて実行されてもよい。コンピュータソフトウェアに対して、ソフトウェア製品は、電子機器に本発明による方法を実行させることができる限り、一つのコンピュータ可読記憶媒体(CD-ROM、Uディスク、リムーバブルハードディスクなどであってもよい)に記憶されてもよく、ネットワーク上に分散記憶されてもよい。
【0107】
図10は、本発明の一実施例によるコンピュータ可読記憶媒体の概略図である。
図10に示すように、コンピュータ可読記憶媒体には、コンピュータ実行可能なプログラムが記憶されており、前記コンピュータ実行可能なプログラムが実行される時、本発明の上記のオーディオ情報伝送方法を実現する。前記コンピュータ可読記憶媒体は、ベースバンドで伝播されるか、又はキャリアの一部として伝播されるデータ信号を含んでもよく、その中には、可読プログラムコードが載せられている。このような伝播されるデータ信号は、複数の形式を採用してもよく、電磁信号、光信号、又は上記の任意の適切な組み合わせを含むが、それらに限らない。可読記憶媒体は、可読記憶媒体以外の任意の可読媒体であってもよく、この可読媒体は、命令実行システム、装置又はデバイスによって使用されるか、又はそれと組み合わせて使用されるためのプログラムを送信、伝播、又は伝送することができる。可読記憶媒体に含まれるプログラムコードは、任意の適切な媒体で伝送されてもよく、無線、有線、光ケーブル、RFなど、又は上記の任意の適切な組み合わせを含むが、それらに限らない。
【0108】
本発明の操作を実行するためのプログラムコードは、一つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで編集してもよく、前記プログラミング言語は、オブジェクト指向プログラミング言語、例えば、Java、C++などを含み、従来のプログラムプログラミング言語、例えば「C」言語又は類似するプログラミング言語をさらに含む。プログラムコードは、ユーザコンピューティングデバイス上で完全に実行されるか、ユーザ機器上で部分的に実行されるか、一つの独立したソフトウェアパッケージとして実行されるか、一部がユーザコンピューティングデバイス上で、一部が遠隔コンピューティングデバイス上で実行されるか、又は遠隔コンピューティングデバイス又はサーバ上で完全に実行されてもよい。遠隔コンピューティングデバイスに関する場合、遠隔コンピューティングデバイスは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又は広域ネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを介して、ユーザコンピューティングデバイスに接続されるか、又は外部コンピューティングデバイスに接続されてもよい(例えば、インターネットサービスプロバイダを利用してインターネットを介して接続する)。
【0109】
上述した具体的な実施例は、本発明の目的、技術案と有益な効果をさらに詳細に説明したが、理解すべきことは、以上の実施例は、本発明の具体的な実施例にすぎず、本発明はこれに限定するものではなく、本発明の精神及び原則の範囲内で行われたいかなる修正、均等物、改良などは、いずれも本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【手続補正書】
【提出日】2022-08-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0047】
図1に示すように、この例示的なアプリケーションシナリオでは、このオーディオ情報伝送システムは、二輪車10の制御システム11内に設けられており、モバイル端末20と有線又は無線ネットワークを介してデータのやり取りを行うことができ、無線ネットワークは、ブルートゥース(登録商標)、移動ホットスポットなどであってもよく、また、二輪車10は、オーディオ情報伝送システムを介してスマートヘルメット
30と通信接続を行う。なお、二輪車10とモバイル端末20は、いずれも移動通信ネットワークを介してクラウドサーバ80とデータのやり取りを行うことができる。ユーザは、二輪車10を直接操作することができるだけでなく、モバイル端末20を介して二輪車10に対して遠隔監視と制御を行い、様々なスマートアプリケーション機能を実現することもできる。なお、二輪車10には、タッチスクリーン(
図1に図示せず)がさらに設けられており、ユーザは、ディスプレイ上で操作することで二輪車10を制御して該当する動作を実行することができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0048】
モバイル端末20は、前記クラウドサーバ80と情報インタラクションを行うこともでき、クラウドサーバ80は、モバイル端末20からの制御命令を前記第二の制御系11に送信することもできる。第二の制御系11は、モバイル端末20からの制御命令を受信し、遠隔制御方面のアプリケーション、例えば盗難防止のための遠隔ロックなどを実現するために、第一の制御系12で処理することを必要とする制御命令を第一の制御系12に転送することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0049】
また、第二の制御系11は、車両の様々な運行状態データを含む第一の制御系12からの車両運行状態データをクラウドサーバ80に送信することもできる。説明すべきこととして、ここで言う運行状態は、車両の環境状態、全車状態及び各部品の状態を含み、そして、車両の走行時の状態を含むだけではなく、車両が、停止未起動、起動未走行などの様々なモードでの状態も含む。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】
モバイル端末20は、オーディオ情報を二輪車10に送信することができ、タイプは、音声メッセージ、電話、音楽などのオーディオ情報を含む。二輪車10は、モバイル端末20により送信されるオーディオ情報を受信すると、まずオーディオ情報のタイプを識別することができ、電話などの即時音声であれば、スマートヘルメット30に転送し、ユーザは、スマートヘルメット30を介してモバイル端末20に電話をかけて通話を行うことができ、音声メッセージ又は音楽などの非即時音声であれば、二輪車内のアプリケーションから発し、例えばナビゲーション、警報などのオーディオ情報と音声ミキシング処理を行った後、スマートヘルメット30に送信することができ、ユーザは、スマートヘルメット30を介して音楽を聴きながら該当する時点で二輪車により送信されるオーディオ情報を聴き、そしてオーディオ情報に基づいて該当する操作を行うことができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0053】
具体的には、一方では、第一の制御系12は、少なくとも一部の車両の運行状態データを第二の制御系11にリアルタイムで伝送する必要がある。同時に、この第一の制御系12は、内部の所定命令及び前記第二の制御系11から受信した制御命令に基づいて車両の運行を制御することもできる。他方では、第二の制御系11は、前記第一の制御系12により伝送されるデータを受信し、受信した少なくとも一部のデータをクラウドサーバに送信することができるとともに、この第二の制御系11は、前記クラウドサーバ80からの制御命令を受信し、そのうちの車両運行を制御するための制御命令を前記第一の制御系12に転送することもできる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0054】
本発明の第一の制御系12と第二の制御系11との間、及び第二の制御系11とクラウドサーバとの間でやり取りが必要な具体的なデータ又は制御命令は、具体的な車両タイプ、アプリケーション機能、アプリケーション環境などに応じて異なる設計を行うことができるが、本発明を限定するものではない。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0057】
具体的には、オーディオ切り替え装置111は、モバイル端末20及びスマートヘルメット30にそれぞれ接続されており、前記モバイル端末20により送信される第一のオーディオ情報を受信し、前記メディア制御装置112に送信するために用いられ、オーディオ切り替え装置111には、ブルートゥース(登録商標)モジュールが設けられており、モバイル端末20及びスマートヘルメット30と無線でデータのやり取りを行うことができ、第一のオーディオ情報は、音声メッセージ、電話、音楽などのオーディオ情報であってもよい。メディア制御装置112は、前記第一のオーディオ情報と、前記二輪車10により生成される第二のオーディオ情報とを受信し、前記第一のオーディオ情報と前記第二のオーディオ情報とを混合して音声ミキシング情報を生成するために用いられ、第二のオーディオ情報は、ナビゲーション、警報などの情報であってもよく、クラウドサーバ80を介して二輪車10内にダウンロードされたオーディオ情報であってもよく、メディア制御装置112は、混合後の音声ミキシング情報を、オーディオ切り替え装置111を介してスマートヘルメット30に送信し、スマートヘルメット30は、音声ミキシング情報をユーザに再生する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0061】
なお、オーディオ切り替え装置111は、第三の通信モジュール40を介してクラウドサーバ80に接続されており、クラウドサーバ80を介してポジショニング情報及びオーディオ情報をアップロード又はダウンロードすることができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0062】
モバイル端末20は、オーディオ情報を第一の通信モジュール1111に送信し、このオーディオ情報が非即時音声情報であれば、第一の通信モジュール1111は、この非即時音声情報をオーディオ識別モジュール1112に伝送して識別を行い、異なるオーディオ識別タイプに応じて異なる音声ミキシング処理を行い、このオーディオ情報が電話などの即時音声であれば、オーディオ識別モジュール1112は、第一の通信モジュール1111を介してこの通話音声情報をスマートヘルメット30に転送し、ユーザは、スマートヘルメット30を介してモバイル端末20に電話をかけて通話を行う。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0063】
例えば、モバイル端末20は、非通話音声情報を第一の通信モジュール1111に送信し、第一の通信モジュール1111は、この非通話音声情報をオーディオ識別モジュール1112に伝送して識別を行い、この非通話音声情報が音楽の曲であると識別されると、この時ユーザがモバイル端末を介して音楽を聴いていることを説明し、オーディオ識別モジュール1112は、この音楽を第一の通信モジュール1111を介してメディア制御装置112の音声ミキシングモジュール1121に送信し、この時、二輪車10において音声ミキシングモジュール1121にいずれのオーディオ情報も送信しない場合、音声ミキシングモジュール1121は、この音楽をスマートヘルメット30に直接送信して再生し、この時音声ミキシングモジュール1121が二輪車10の他の発音装置113における地図ナビゲーションアプリケーションにより送信される音声ナビゲーション情報を受信した場合、ユーザが二輪車を運転して外出する直前であるか、又は運転中であり、この時、メディア制御モジュール1122は、制御命令を音声ミキシングモジュール1121に送信し、音声ミキシングモジュール1121は、制御命令を受信した後、音声ナビゲーション情報及び音楽に対して混合を行う。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0072
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0072】
上記実施例における優先度設定ルールによれば、モバイル端末20が第一の通信モジュール1111に送信するオーディオ情報が電話などの即時通話音声である場合には、このタイプのオーディオ情報の優先度が一番高く、この時、この電話を音声ミキシングモジュール1121に送信して音声ミキシングを行う必要がなく、第一の通信モジュールを介してスマートヘルメット30に直接転送し、この電話の情報をメディア制御装置112に送信し、メディア制御装置112は、タッチ表示モジュール114に接続されており、表示モジュール114が表示するインターフェースは、モバイル端末スクリーンが表示するインターフェースと同じであり、電話情報には、着信者の電話番号が含まれ、モバイル端末に備考があれば、備考名、帰属先などの情報も表示されるとともに、ユーザは、タッチ表示モジュール114上で受話、終話などの操作を行うことができ、受話を選択すると、ユーザは、スマートヘルメット30を介してモバイル端末20の着信者と通話を行うことができる。電話情報を受信すると、メディア制御装置112は、スマートヘルメット30への音声ミキシング情報の送信を停止し、通話に対して干渉を与えないことを確保し、通話品質を向上させる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0075】
本実施例におけるヘルメットは、スマートヘルメットであってもよく、全体構造が
図1のスマートヘルメット
30に示すように、ハウジングと、ハウジング内に設けられた通信装置とを含む。
図6に示すように、通信装置は、主制御モジュール503、第二の通信モジュール501及びイヤホンを含み、そのうち、イヤホンは、マイクロホン504と、イヤホン音声ミキシング再生モジュール502とをさらに含み、第二の通信モジュール501は、ブルートゥース(登録商標)モジュールであってもよく、二輪車に無線で接続され、二輪車により送信される音声ミキシング情報を受信し、主制御モジュール503を介してイヤホンの音声ミキシング再生モジュール502に転送して前記音声ミキシング情報を再生するために用いられ、そのうち、音声ミキシング情報は、二輪車が、モバイル端末により送信される第一のオーディオ情報と二輪車自体から生成する第二のオーディオ情報とを混合して得られたものであり、イヤホンのマイクロホン504は、ユーザ通話に用いられる。二輪車がヘルメットに送信するのが音声ミキシング情報ではなく電話などの即時通話情報であれば、主制御モジュール503は、イヤホンのマイクロホン504と音声ミキシング再生モジュール502を制御して同時にオンにし、第二の通信モジュール501を介して通話を行う。
【国際調査報告】