IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ レデントノバ ゲーエムベーハー ウント コー カーゲーの特許一覧

特表2023-513396歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための装置
<>
  • 特表-歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための装置 図1
  • 特表-歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための装置 図2
  • 特表-歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための装置 図3
  • 特表-歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための装置 図4
  • 特表-歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための装置 図5
  • 特表-歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための装置 図6
  • 特表-歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための装置 図7
  • 特表-歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための装置 図8
  • 特表-歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための装置 図9
  • 特表-歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための装置 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-30
(54)【発明の名称】歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための装置
(51)【国際特許分類】
   A61C 17/06 20060101AFI20230323BHJP
   A61C 5/42 20170101ALI20230323BHJP
【FI】
A61C17/06 A
A61C5/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022569294
(86)(22)【出願日】2021-01-16
(85)【翻訳文提出日】2022-09-20
(86)【国際出願番号】 EP2021050881
(87)【国際公開番号】W WO2021144465
(87)【国際公開日】2021-07-22
(31)【優先権主張番号】20152565.6
(32)【優先日】2020-01-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522288005
【氏名又は名称】レデントノバ ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】シュライバー ツェーブ
【テーマコード(参考)】
4C052
【Fターム(参考)】
4C052AA01
4C052AA06
4C052AA16
4C052BB02
4C052EE03
4C052EE04
(57)【要約】
本発明は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための歯科用装置、歯根管を形成することによる歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための歯科用装置のヘッド、及び歯根管を形成することによる歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内ファイルに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)であって、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、前記内側針状通路を包囲し、前記アクティブ部は前記内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、前記内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
前記内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、前記吸引要素(300)は、前記中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または前記中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する、中空の歯内器具(10)。
【請求項2】
歯根管を形成するための前記中空細長メッシュ状構造物(100)は、21~31mmの長さ、及び0.9mm~2mmの直径を有する、請求項1に記載の中空の歯内器具(10)。
【請求項3】
洗浄液を歯根管に供給するための前記内側針状通路(200)は、0.2~0.6mmの直径、21~31mmの長さを有する、請求項1または2に記載の中空の歯内器具(10)。
【請求項4】
洗浄液を歯根管に供給するための第1の前記内側針状通路(200)の外径の、前記中空細長メッシュ状構造物(100)の直径に対する比率は0.1~0.7であり、且つ/または洗浄液を歯根管に供給するための前記内側針状通路(200)の長さの、歯根管の清掃、及び/または形成、及び/または拡張のための前記中空細長メッシュ状構造物(100)の長さに対する比率は、0.6~1である、請求項1~3の何れか1項に記載の中空の歯内器具(10)。
【請求項5】
歯根管を形成するための前記中空細長メッシュ状構造物(100)の前記アクティブ部は、長手方向要素(110)と、隣接する前記長手方向要素(110)を接続する円周方向要素(120)と、を有する、請求項1~4の何れか1項に記載の中空の歯内器具(10)。
【請求項6】
歯根管を形成するための前記中空細長メッシュ状構造物(100)の前記アクティブ部は、長手方向要素(110)と、隣接する前記長手方向要素(110)を接続する円周方向要素(120)と、を有し、前記長手方向要素(110)の少なくとも2つは、1つの尖頭(140)で合流する、請求項1~5の何れか1項に記載の中空の歯内器具(10)。
【請求項7】
歯根管を形成するための前記中空細長メッシュ状構造物(100)の前記冠状部は、中空軸(170)を有する、請求項1~6の何れか1項に記載の中空の歯内器具(10)。
【請求項8】
前記吸引要素(300)は、前記中空細長メッシュ状構造物の冠状部の周りに少なくとも部分的に配置される、請求項1~7の何れか1項に記載の中空の歯内器具(10)。
【請求項9】
前記中空細長メッシュ状構造物(100)は、好ましくは形状記憶を有する金属製である、請求項1~8の何れか1項に記載の中空の歯内器具(10)。
【請求項10】
前記中空細長メッシュ状構造物(100)は、ニッケル-チタン合金製である、請求項1~9の何れか1項に記載の中空の歯内器具(10)。
【請求項11】
前記中空細長メッシュ状構造物(100)の前記アクティブ部、または前記中空細長メッシュ状構造物(100)の前記アクティブ部の先端部は、歯根管の生体構造に自己調整可能である、請求項1~10の何れか1項に記載の中空の歯内器具(10)。
【請求項12】
歯根管を洗浄液で洗浄する一方で、中空細長メッシュ状構造物(100)で歯根管を形成することによる歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための歯科用装置(600)のヘッド(400)であって、請求項1~11の何れか1項に記載の、歯根管に挿入するための中空の歯内器具(10)を備える、ヘッド(400)。
【請求項13】
当該ヘッド(400)は、洗浄液を歯根管に供給するためのポート(430)と、歯根管から洗浄液を吸引するためのポート(440)と、を有する請求項12に記載のヘッド(400)。
【請求項14】
前記歯根管から洗浄液を吸引するためのポート(440)は、前記洗浄液を歯根管に供給するためのポート(430)の周りに少なくとも部分的に配置される、請求項13に記載のヘッド(400)。
【請求項15】
洗浄液で歯根管を洗浄する一方で、中空細長メッシュ状構造物(100)で歯根管を形成することによる歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための歯科用装置(600)であって、請求項13または14に記載のヘッド(400)と、電動パワーハンドル(500)と、を備える歯科用装置(600)。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための歯科用装置、歯根管を形成することによる歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための歯科用装置のヘッド、及び歯根管を形成することによる歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内ファイルに関する。
[発明の背景]
歯の根管は、根管治療の間に形成されなければならない。従って、組織残留物及び象牙質泥はデブリとして生成され、デブリは、そうしなければ歯根管が詰まるので、除去されなければならない。
【0002】
国際公開WO2008/062411A1は、次亜塩素酸ナトリウム溶液などの有害な洗浄液を、洗浄液容器から歯科処置の部位へ供給するための歯科用洗浄器を開示する。洗浄器は、中空の歯科用工具と、ハウジングであって、工具をハウジングに対して自由に移動できるようにする一方で、注入口を囲む防水容積(watertight volume)をもたらすハウジングと、洗浄液を比較的低圧で容器からハウジングへ案内する供給ホースと、を備える。歯科用洗浄装置は、ファイルが管に挿入されて清掃及び形成に関与する一方で根管を連続的に洗浄できるようにするために、適切な歯内ファイルと共に用いられ得る。しかしながら、根管治療の間に形成されたデブリは未だに除去されておらず、つまり、デブリは根管内にまだ存在している。デブリを除去するために、洗浄液の吸引のための第2の装置が用いられなければならない。第2の装置は、空間が限られる口の中に挿入されなければならず、これが実用的でないことは明らかである。この治療のために2人の人間が必要とされるので、吸引装置を担当する人が歯科医の邪魔をすることがあり、それゆえに事故を引き起こし得る。さらに、2つの装置の使用は、両方の装置が挿入され得ることを確実にするために、より大きな穴を開けることを必要とする。
【0003】
さらに、次亜塩素酸ナトリウムなどの洗浄液が用いられる場合、患者を保護する必要がある。このために、ラバーダムが適用される。しかしながら、処置時間が著しく長くなり、それゆえに、患者にとって苦痛な時間が上記の処置によって拡大される。
【0004】
米国特許出願公開US 2014/0302454 A1は、歯科処置を実行するための装置を対象としており、特に、根管治療つまり歯内療法において、上記洗浄液を吸引するだけでなく、洗浄液を供給且つ撹拌するために有用な超音波チップを対象としている。概して、この出願は、歯科用工具に取り付けるためのハウジングを備える超音波チップアセンブリを開示する。このハウジングは、歯科用工具への取り付け用の管、及び少なくとも1つの吸引針及び少なくとも1つの洗浄針を少なくとも部分的に閉じ込めるための穴を有する。少なくとも1つの吸引針及び/または少なくとも1つの洗浄針は、少なくとも部分的に針を通る、略針の長さ、または少なくとも針の一方の端から他方の端まで延在する通路を有する。この吸引路は、洗浄液及び/またはデブリを、歯冠開口、及び/または歯の根管腔から吸引するために単一の連続的な経路をもたらす。少なくとも1つの洗浄針の通路は、洗浄針の近位端から洗浄針の遠位端、そして、歯の根管/歯冠開口へ液体または洗浄液を供給するための連続的な流路をもたらす。吸引針及び洗浄針は、例えば吸引針の第1の予め定められた共振周波数を実現するために、それらの間の点で、または部分に沿って互いに結合される。
【0005】
本発明の目的は、治療時間を短縮し、有害な洗浄液、特に次亜塩素酸ナトリウムによる事故のリスクを軽減し、実用性を向上し、治療の間の人的な努力を軽減し、効果的且つ完全にデブリを除去し、且つ/または根管治療のために歯内で必要とされる空間を低減する、つまり歯の物質の欠損を低減するための、歯根管の形成及び洗浄のための装置、及び中空の歯内ファイルを提供することである。
【0006】
本発明の目的は、独立請求項の教示によって解決される。本発明のさらなる有利な特徴、態様及び詳細は、本出願の従属請求項、明細書、図面及び実施例から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明による歯科用装置(600)の実施形態の概略図を示す。
図2】洗浄液で歯根管を洗浄する一方で、中空細長メッシュ状構造物(100)で歯根管を形成することによる、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための本発明による歯科用装置(600)のヘッド(400)の実施形態の縦断面図を示す。洗浄液の流れが視認可能である。
図3図2によるヘッド(400)のハウジング(420)を示す。ヘッド(400)の洗浄液の供給が示される。この実施形態において、供給された洗浄液は、ヘッドのハウジング(420)の壁に沿って他方との間を流れる。
図4】中空細長メッシュ状構造物(100)が内側針状通路(200)の長さを超えて突出することが分かる本発明による歯内器具(10)の実施形態、中空細長メッシュ状構造物(100)を省略した内側針状通路(200)の実施形態、及び内側針状通路(200)を省略した中空細長メッシュ状構造物(100)の2つの異なる図を示す。
図5】本発明による内側針状通路(200)の実施形態を示す。上記内側針状通路(200)は、円筒状である。
図6】本発明による歯内器具(10)の実施形態を示し、吸引要素(300)は、中空のメッシュ状構造物(10)の冠状部に位置する。中空細長メッシュ状構造物(100)が内側針状通路(200)を包囲し、また内側針状通路(200)の端部を超えて延出することも明らかである。さらに、内チューブとしての内側針状通路(200)が外チューブとしての吸引要素(300)によって包囲されるチューブインチューブ方式が確認される。この実施形態は、この実施形態に限定されない距離測定装置(700)も備える。しかし、距離測定装置(700)を省略したこの実施形態もまた、開示される発明による実施形態とみなされるであろう。
図7】デブリ及び歯髄物質と共に洗浄液を除去するための排出口を有するチューブ形状である本発明による吸引要素(300)の実施形態を示す。
図8図6による吸引要素(300)の縦断面図を示す。
図9】長手方向要素(110)、円周方向要素(120)、ノード(130)、及び尖頭(140)を有する中空細長メッシュ状構造物(100)の2つの実施形態の図を示す。
図10】従来技術であるUS 2014/0302454 A1の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[発明の簡単な説明]
本目的は、洗浄液で歯根管を洗浄する一方で、中空細長メッシュ状構造物(100)で歯根管を形成することによる、歯根管の形成及び洗浄のための歯科用装置(600)であり、ヘッド(400)及び電動パワーハンドル(500)を備え、ヘッド(400)は、歯根管に挿入するための中空の歯内器具(10)を備える、歯科用装置(600)によって達成される。
[発明の説明]
本発明による実施形態は、洗浄液で歯根管を洗浄する一方で、中空細長メッシュ状構造物(100)で歯根管を形成することによる、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための歯科用装置(600)であり、ヘッド(400)及び電動パワーハンドル(500)を備え、ヘッド(400)は、歯根管に挿入するための中空の歯内器具(10)を備える、歯科用装置(600)を対象とする。歯根管(10)に挿入するための中空の歯内器具(10)は、
(a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
(b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)と、
(c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0009】
図1において、本発明による歯科用装置(600)の実施形態の概略図が示される。
本発明による現行の歯科用装置(600)において、次亜塩素酸ナトリウム溶液などの洗浄液は、上記根管を消毒するために、内側針状通路(200)を通して歯根管に供給される。洗浄液は、根管、特に根尖または根尖領域に供給される。さらに、中空細長メッシュ状構造物(100)を用いて歯根管を形成することにより生成されるデブリは、歯根管の壁から洗い落され得る。デブリを伴う歯根管内の洗浄液は、吸引要素(300)を用いて吸引される。吸引要素(300)による洗浄液の吸引は、歯冠部の近傍で、または歯冠部で生じる。それゆえに、洗浄液は、本発明による歯科用装置を用いて、歯冠部には供給されず、且つ根管、特に根尖または根尖領域内で吸引されない。洗浄液の供給、歯根管の形成、及び洗浄液の吸引は、同時に実行される。従来技術においては、この3つのステップは、2つまたは3つの異なる装置を用いることによって実行されなければならない。本明細書において、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のため、且つデブリ及び洗浄液の吸引のために必要とされる全ての工具を備える第1の歯科用装置(600)が示される。
【0010】
歯根管を洗浄液で消毒し、使用済みの洗浄液及びデブリを吸引するために歯内器具を患者から取り外す必要がないので、本装置は歯根管の治療時間を短縮する。さらに、患者を次亜塩素酸ナトリウムなどの有害な洗浄液から保護するために通常重要であるラバーダムの使用が省略され得る。それにより、ラバーダムの取り付けに起因する治療時間が完全に排除され、このことは、大幅な治療時間の短縮をもたらし、それゆえに、患者にとって苦痛な時間もまた大幅に短縮される。さらに、有害な洗浄液、特に次亜塩素酸ナトリウムによる事故のリスクが軽減される。根管治療のために一人の人間のみが必要とされるので、人的な努力が軽減されることも明らかである。加えて、実用性も向上する。ただ1つの装置のみの使用により、通常必要とされる歯内の空間も最小限にされ得るので、歯の物質の欠損も低減される。
【0011】
さらに、内側針状針(inner spicular needle)(200)の上下方向のストロークの振動を伴う中空細長メッシュ状構造物(100)の振動、及び中空細長メッシュ状構造物(100)の中心を通る、洗浄ソリューションから出る経路は、洗浄液を投入したときに根管の終端に泡が形成されることを防止し、その結果、消毒されない領域内での微生物の蓄積が生じない。歯内器具(10)が歯根管内にあるとき、管に流入する洗浄液は、中空細長メッシュ状構造物(100)の先端に液滴を形成する。この液滴は、中空細長メッシュ状構造物(100)の振動によって破壊され、根尖に向けて押し込まれる。さらに、洗浄液を供給するための内側針状通路(200)は、洗浄液を歯内器具の中心に送ることを可能にし、洗浄液の周辺への飛散が低減され得る。
【0012】
本明細書にて用いられる「長手方向軸」は、次のように定義される。1つの面内で別の軸に対して垂直で上記別の軸よりも長い軸は、長手方向軸を定義し、それゆえに、より短い軸は、横断軸を定義する。
【0013】
本明細書にて用いられる「洗浄液」は、根管からデブリを洗い流すため、及び/または歯及び/または歯科用工具を冷却するため、及び/または管を消毒するための任意の流体溶液のことを指す。
【0014】
本明細書にて用いられる「ヘッド」という用語は、少なくとも歯内器具及び駆動装置を備える歯科用装置の一部を指す。さらに、歯科用装置は、歯内器具ホルダを備えてもよい。
本明細書にて用いられる「中空細長メッシュ状構造物」という用語は、空間を有する細長いメッシュ状の構造物を意味する。これは、内側針状通路の存在を除外するものではない。本明細書にて用いられる「細長い」は、メッシュ状構造物が長手方向軸に沿って延在することを指す。本明細書にて用いられる「メッシュ状構造物」という用語は、壁に、それを通る局所的な切れ目を有する3次元物体を指す。例えば、メッシュ状パターンは、メッシュまたは格子のパターンのようにすることができ、他の部分は、メッシュまたは格子を含まないであろう。しかしながら、「メッシュ状構造物」の部分は、それを通る切れ目を無くすこともできる。
【0015】
本明細書にて用いられる「アクティブ部」という用語は、歯の根尖の方向に延出する歯内器具(10)の一部、中空細長メッシュ状構造物(100)の一部、または内側針状通路(200)の一部、つまり歯根管に挿入されるときに歯の根尖に最も近接する部分を指す。好ましくは、中空細長メッシュ状構造物(100)のアクティブ部は動作し、つまり、この部分は、歯根管の残留組織を切断することにより歯根管が形成され得るような方法で構成される。
【0016】
本明細書にて用いられる「冠状部」は、ヘッドの方向に延出する歯内器具(10)の一部、つまり、歯根管に挿入されるときに根尖からより離れるメッシュ状構造物の一部を指す。この部分は、歯冠部に少なくとも部分的に挿入されてもよい。好ましくは、中空細長メッシュ状構造物の冠状部は動作せず、つまりこの部分を歯根管の形成に用いることはできない。
【0017】
本明細書にて用いられる「中空の歯内器具」は、空間を有する歯内器具を意味する。これは、中空の歯内器具が完全に空であるという意味ではない。
本明細書にて用いられる「駆動装置」は、好ましくは工具ホルダを介した電動パワーハンドルから歯内器具への伝達を規定する装置を指す。
【0018】
本明細書にて用いられる「内側針状通路」は、好ましくは中空針である、洗浄液のための通路を指す。
本明細書にて用いられる「電動パワーハンドル」は、歯内器具を動作させるためにここから動力を供給するハンドルであって、歯科用工具を操作する間にユーザによって保持されるハンドルを指す。
【0019】
この動作は、例えば電気または圧縮空気によって駆動されるハンドル内に位置するモータによって生成されてもよく、または機械的な結合を介して遠隔にあるモータからもたらされてもよい。電動パワーハンドルは、歯内器具を往復運動させるためのハンドピースで商業的に入手可能であるような一般的な市販品であってもよく、または歯科用装置(600)の他の部品と任意に一体化される専用装置であってもよい。電動パワーハンドルは、それが5,000rpm(回転毎分)で回転でき、ISO型結合部を有する場合に、本発明に適している。
【0020】
洗浄液の供給及び洗浄液の吸引のために、蠕動ポンプが用いられ得る。このようなポンプは、リデントノバ(ReDentNova)によって提供されるSAFプロシステム(SAF pro System)またはSAFエッジシステム(SAF Edge System)に見られ得る。
【0021】
本発明の実施形態は、超音波を利用せず、歯内ファイルの超音波動作を引き起こすための超音波変換器を備えていない。US 2014/0302454 A1は、超音波チップ及び超音波チップアセンブリを備える歯内装置を開示する。しかしながら、また音により、超音波の利用は患者にとって不都合である。
【0022】
本明細書にて開示される本発明の実施形態は、最も好ましくは、洗浄液を供給するための単一の内側針状通路(200)、及び洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成する単一の吸引要素(300)も備える。その結果として、本明細書に開示される全ての実施形態において、「内側針状通路」という文言は、「1つの内側針状通路」という文言に置き換えることができ、「吸引要素」という文言は、「1つの吸引要素」という文言に置き換えることができる。
【0023】
さらに、いくつかの試験において、発明者は、歯冠開口及び歯の根管腔の完全な清掃のために次の特徴が不可欠であることを見出した。
それぞれの歯根管は、形状、大きさ、長さ、及び外形において別のものとは異なる。歯根管の歯内準備は、歯根管を開放した後に、好ましくは歯髄物質の完全な機械的な分離を必要とする。歯髄物質は、一般的に感染しているか、または壊死している。それゆえに、歯内処置後に歯根管内に残るいかなる歯髄物質も、潜在的な感染源である。それゆえに、歯髄物質の可能な限り完全な分離及び除去は、良好な歯内処置のために不可欠である。
【0024】
歯髄物質の完全な分離のために、中空細長メッシュ状構造物(100)の構造は、さらなる詳細が以下に説明されるように重要である。さらに、中空細長メッシュ状構造物(100)が、好ましくは1つの内側針状通路(200)を包囲すること、また中空細長メッシュ状構造物(100)のアクティブ部または先端部が、図4及び6から明らかなように、内側針状通路(200)を根尖の方向に拡張するか、または根尖の方向に内側針状通路(200)の長さを超えて突出することが重要である。この装置のみが、歯根管の清掃を根尖に至るまで確実にする。
【0025】
最も好ましくは、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも先端部、またはアクティブ部の中空細長メッシュ状構造物(100)は、歯根管の形状及び外形に自己調整可能である。この自己調整は、特別な中空細長メッシュ状構造物(100)によって実現され、さらに、中空細長メッシュ状構造物(100)またはアクティブ部または少なくともその先端部が作られている材料、好ましくは形状記憶を有する金属によって支持されている。
【0026】
歯髄物質の分離の後、また分離と同時に歯根管の続発性感染症を防止するために、歯髄物質の完全な除去もまた本質的に必要とされる。好ましくは1つの内側針状通路(200)を通して歯根管に投入される洗浄液を用いて除去が実行される。
【0027】
歯根管を洗浄液で洗浄し、吸引するための主要な2つの方法がある。洗浄液は、根尖に近接するその端部において歯根管に投入されることができ、この根尖の上方から歯冠開口の上部までのどこからか歯根管の外に吸引されるか、または洗浄液は、歯冠開口の上部で、または上部の近傍で投入され、投入点の下方の任意の場所で歯根管から吸引される。
【0028】
歯根管からデブリ及び歯髄物質を除去するための最良の方法に関して、発明者らは、根尖領域の良好な清掃のために、洗浄液は、歯根管から吸引されるべきであり、または根尖の近傍で歯根管に投入されるべきであることを見出した。根尖に近接する歯根管の端部で洗浄液が吸引されるとき、除去されるデブリ及び歯髄物質によって詰まったり、閉鎖されたりしないために、吸引針はある特定の内径が必要とされる。しかしながら、歯根管の内径が根尖の方向に小さくなるという事実により、十分に太い吸引針は、歯根管に十分に深く挿入できず、その結果根尖領域は十分に清掃されず、吸引針が十分に小さい直径を有する場合には、吸引針は、除去されるであろうデブリ及び歯髄物質によって即座に詰まったり閉鎖されたりする。
【0029】
それゆえに、洗浄液の投入は、根尖に近接する歯根管の端部で行わなければならない。さらに、洗浄液は、歯の表面に近接する歯冠開口の上方部で、歯根管から吸引されるべきである。
【0030】
このことから、本発明の実施形態において、好ましい1つの吸引要素(300)は、洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を包囲する。
【0031】
好ましくは1つの吸引要素(300)によって好ましくは1つの内側針状通路(200)を包囲することは、吸引要素(300)が内側針状通路(200)の周りにらせん状に巻かれることを意味するものではない。吸引要素(300)の内側針状通路(200)に対する配置は、チューブインチューブ方式のようなものである。内側針状通路(200)は、洗浄液が、それを通って、根尖で、または根尖の近傍で歯根管に投入されるチューブのような空洞であり、吸引要素(300)は、チューブのように内側針状通路(200)の周りにチューブインチューブ方式で配置される。外チューブとしての吸引要素(300)と内チューブとしての内側針状通路(200)との間において、中空細長メッシュ状構造物(100)は、内チューブの周りに完全に、つまり内側針状通路(200)を金網のように包囲して、配置され得る。代替として、中空細長メッシュ状構造物(100)は、吸引要素(300)と同一または略同一の直径を有する吸引要素(300)の延出部として配置され得る。中空細長メッシュ状構造物(100)によって包囲され、また吸引要素(300)によっても包囲される内側針状通路(200)のチューブインチューブ構造は、吸引要素(300)の十分に大きい内径を確保し、その結果、吸引要素(300)の詰まりを完全に防止する。
【0032】
それゆえに、「洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を包囲する、吸引要素(300)」という文言は、本明細書にて開示される全ての実施形態において、「洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)をチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)」に置き換え得る。
【0033】
結果として、本出願は歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路(200)を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)をチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0034】
結果として、本出願はまた、洗浄液で歯根管を洗浄する一方で、中空細長メッシュ状構造物(100)で歯根管を形成することによる、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための歯科用装置(600)であり、ヘッド(400)及び電動パワーハンドル(500)を備え、ヘッド(400)は、歯根管に挿入するための中空の歯内器具(10)を備える、歯科用装置(600)に関し、歯根管(10)に挿入するための中空の歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路(200)を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)をチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0035】
本明細書に開示された実施形態の上記に開示された特徴は、従来技術の実施形態に対して著しい利点を提供する。
例えば、US2014/0302454 A1の図9が、図10として本出願に示される。この従来技術の実施形態は、複数の針/ワイヤ[53](例えば、洗浄針)を内側針[52](例えば、吸引針)の周囲に組み入れる。当然のことながら、針/ワイヤ[53]は、中空の洗浄針またはソリッドワイヤであってもよい。個々の針[53]は、長さが異なり、節(nodes)及び腹(anti-nodes)を有するであろう。これらの節及び腹は管内の様々な深さにあり、管の深さ全体にわたり、より一層音響流及び撹拌を生じさせるであろう。個々の針/ワイヤ[53]はまた、それらの先端[62]に鋭い刃[60]を有し、より多くのキャビテーション点を生成するであろう。針/ワイヤ[53]がソリッドワイヤとして設けられるとき、洗浄液は、ワイヤ[53]と吸引針[52]との間の空間[85]に沿って、(遠位自由端[10]における)ハウジング[11]の開口[12]を通して供給されてもよい。
【0036】
この従来技術の実施形態は、本発明の実施形態に対していくつかの欠点を有する。針/ワイヤ[53]は、本実施形態の中空細長メッシュ状構造物(100)ほど効率的に歯髄物質を分離しない。さらに、針/ワイヤ[53]は、吸引針[52]の長さを超えて突出しておらず、それにより根尖領域は完全には清掃されず、洗浄液は、歯根管の上方部に投入され、根尖により近接する歯根管の下方部から、除去されるべきデブリ及び歯髄物質によって程なく詰まる吸引針[52]を通して吸引される。これは、最終的に歯根管の追加の清掃をもたらす。
【0037】
本発明によるさらなる実施形態は、洗浄液で歯根管を洗浄する一方で、中空細長メッシュ状構造物(100)で歯根管を形成することによる、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための歯科用装置(600)であり、ヘッド(400)及び電動パワーハンドル(500)を備え、ヘッド(400)は、歯根管に挿入するための中空の歯内器具(10)を備える、歯科用装置(600)を対象とし、歯根管に挿入するための中空の歯内器具(10)は、
a)根尖に侵入することなく、洗浄液、特に次亜塩素酸ナトリウムを循環させ、更新することによって歯の内部に負圧で洗浄液を供給するための内側針状通路(200)であり、材料の循環は、ヘッドによって作られる押し込み流入(inlet pushing)及び吸引排出(outlet suction)によって実施される、内側針状通路(200)と、
b)歯根管を形成するために、歯内器具(10)が、自己を根管生体構造(anatomy)に適合させることを可能にし、アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路(200)を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0038】
図1には、本発明の歯科用装置(600)の一実施形態の概略図が開示されている。
従来技術による歯内装置のヘッド(400)は、治療時間を短縮するため、有害な洗浄液、特に次亜塩素酸ナトリウムによる事故のリスクを軽減するため、実用性を向上するため、治療の間の人的な努力を軽減するため、且つ/または根管治療のために歯内で必要とされる空間を低減するため、つまり、歯の物質の欠損を低減するために、歯根管が単一の装置によって形成される一方で、洗浄液が管から吸引され得る方法で構成されなければならない。
【0039】
それゆえに、本発明による別の態様は、洗浄液で歯根管を洗浄する一方で、中空細長メッシュ状構造物(100)で歯根管を形成することによる、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための歯科用装置(600)のヘッド(400)を対象とし、本明細書に記載のように、ヘッド(400)は、歯根管(10)に挿入するための中空の歯内器具(10)を備える。
【0040】
それゆえに、本発明による別の態様は、洗浄液で歯根管を洗浄する一方で、中空細長メッシュ状構造物(100)で歯根管を形成することによる、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための歯科用装置(600)のヘッド(400)に関し、ヘッド(400)は、歯根管に挿入するための中空の歯内器具(10)を備え、歯根管に挿入するための中空の歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。ヘッド(400)の例は、図2に示される。
【0041】
本発明による実施形態は、洗浄液で歯根管を洗浄する一方で、中空細長メッシュ状構造物(100)で歯根管を形成することによる、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための歯科用装置(600)のヘッド(400)に関し、ヘッド(400)は、歯根管に挿入するための中空の歯内器具(10)を備え、歯根管に挿入するための中空の歯内器具(10)は、
a)根尖に侵入することなく、洗浄液、特に次亜塩素酸ナトリウムを循環させ、更新することによって歯の内部に負圧で洗浄液を供給するための内側針状通路(200)であり、材料の循環は、ヘッドによって作られる押し込み流入及び吸引排出によって実施される、内側針状通路(200)と、
b)歯根管を形成するために、歯内器具(10)が、自己を根管生体構造に適合させることを可能にし、アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0042】
歯科用装置(600)のヘッド(400)、それゆえに歯科用装置(600)も、洗浄液を歯根管に供給するためのポート(430)と、歯根管から洗浄液を吸引するためのポート(440)とを有し得る。本発明による実施形態は、それゆえに、本明細書に記載のヘッド(400)を対象とし、ヘッド(400)は、洗浄液を歯根管に供給するためのポート(430)と、歯根管から洗浄液を吸引するためのポート(440)とを有する。
【0043】
それゆえに、本発明による実施形態は、洗浄液で歯根管を洗浄する一方で、中空細長メッシュ状構造物(100)で歯根管を形成することによる、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための歯科用装置(600)のヘッド(400)に関し、ヘッド(400)は、歯根管に挿入するための中空の歯内器具(10)を備え、歯根管に挿入するための中空の歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置し、ヘッド(400)は、洗浄液を歯根管に供給するためのポート(430)と、歯根管から洗浄液を吸引するためのポート(440)とを有する。
【0044】
歯根管から洗浄液を吸引するためのポート(440)、及び洗浄液を歯根管に供給するためのポート(430)は、空間的に分離されることができ、上記ポートは、ポートが接触しないか、または、互いに包囲されていない場合に分離され、または、好ましくは歯根管から洗浄液を吸引するためのポート(440)は、洗浄液を歯根管に供給するためのポート(430)の周りに少なくとも部分的に配置される。それゆえに、歯科用装置(600)のヘッド(400)、それゆえに歯科用装置(600)も、洗浄液を歯根管に供給するためのポート(430)と、歯根管から洗浄液を吸引するためのポート(440)を有することができ、歯根管から洗浄液を吸引するためのポート(440)は、洗浄液を歯根管に供給するためのポート(430)の周りに少なくとも部分的に配置される。
【0045】
それゆえに、本発明による実施形態は、本明細書に記載のヘッド(400)を対象とし、歯根管から洗浄液を吸引するためのポート(440)は、洗浄液を歯根管に供給するためのポート(430)の周りに少なくとも部分的に配置される。
【0046】
従って、本発明による実施形態は、洗浄液で歯根管を洗浄する一方で、中空細長メッシュ状構造物(100)で歯根管を形成することによる、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための歯科用装置(600)のヘッド(400)に関し、ヘッド(400)は、歯根管に挿入するための中空の歯内器具(10)を備え、歯根管に挿入するための中空の歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置し、ヘッド(400)は、洗浄液を歯根管に供給するためのポート(430)と、歯根管から洗浄液を吸引するためのポート(440)を有し、歯根管から洗浄液を吸引するためのポート(440)は、洗浄液を歯根管に供給するためのポート(430)の周りに少なくとも部分的に配置される。
【0047】
歯科用工具(600)のヘッド(400)、それゆえに歯科用装置(600)も、駆動装置(450)を備える。このような駆動装置の例は、国際特許出願WO 2010/150125 A2に記載されている。好ましくは、駆動装置は、エンドモータの回転が、国際特許出願WO 2010/150125 A2に記載の、回転及び上下方向の振動に変換されるような方法で構成される。
【0048】
さらに、従来技術の歯内器具は、治療時間を短縮するため、有害な洗浄液、特に次亜塩素酸ナトリウムによる事故のリスクを軽減するため、実用性を向上するため、治療の間の人的な努力を軽減するため、且つ/または根管治療のために歯内で必要とされる空間を低減するため、つまり、歯の物質の欠損を低減するために、歯根管が単一の装置によって形成される一方で、洗浄液が管から吸引され得る方法で構成されなければならない。
【0049】
それゆえに、本発明による別の態様は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0050】
本発明による実施形態は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、歯内器具(10)は、
a)根尖に侵入することなく、洗浄液、特に次亜塩素酸ナトリウムを循環させ、更新することによって歯の内部に負圧で洗浄液を供給するための内側針状通路(200)であり、材料の循環は、ヘッドによって作られる押し込み流入及び吸引排出によって実施される、内側針状通路(200)と、
b)歯根管を形成するために、歯内器具(10)が、自己を根管生体構造に適合させることを可能にし、アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0051】
歯内器具(10)は、メッシュ状の構造物によって、歯根管の局所断面の外周に対するその体積及び外形を、確認することができる。
内側針状通路(200)は、ポリマー、好ましくはガンマ線及び次亜塩素酸ナトリウムに対して耐性のあるポリマー、またはステンレス鋼を含む、または、これらからなるグループから選択される少なくとも1つの材料製、より好ましくはステンレス鋼製とされ得る。従って、本発明による実施形態は、本明細書に記載の中空の歯内器具(10)を対象とし、洗浄液を供給するための内側針状通路(200)は、好ましくはガンマ線及び次亜塩素酸ナトリウムに対して耐性のあるポリマーまたはステンレス鋼製、より好ましくはステンレス鋼製である。
【0052】
それゆえに、本発明による実施形態は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)であって、ポリマー、好ましくはガンマ線及び次亜塩素酸ナトリウムに対して耐性のあるポリマー、またはステンレス鋼製、より好ましくはステンレス鋼製である、洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0053】
内側針状通路(200)は、先端部(210)、冠状部(220)、及びホルダ部(230)を有する、または、これらから構成される。先端部(210)及び冠状部(220)はステンレス鋼製とすることができ、ホルダ部(230)はプラスチック材料製である。より好ましくは、ホルダは、オーバーモールドされたプラスチック材料である。さらにより好ましくは、ステンレス鋼製の冠状部(220)は、ホルダ部(230)によってオーバーモールドされる。
【0054】
より好ましくは、先端部(210)はステンレス鋼製であり、冠状部及びホルダ部はプラスチック材料製である。より好ましくは、ホルダは、オーバーモールドされたプラスチック材料である。さらにより好ましくは、ステンレス鋼製の先端部(210)は、冠状部(220)及びホルダ部(230)によってオーバーモールドされる。
【0055】
内側針状通路(200)は、好ましくは中空針である。それゆえに、本発明による実施形態は、本明細書に記載の中空の歯内器具(10)を対象とし、内側針状通路(200)は、中空針である。
【0056】
それゆえに、本発明による実施形態は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)であって、中空針である内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0057】
内側針状通路(200)の歯のための部分は、アクティブ部及び冠状部を有し得る。内側針状通路(200)は、さらにホルダ部(230)を有し得る。従って、内側針状通路(200)は、先端部(210)、冠状部(220)、さらに、ホルダ部(230)を有し得る。
【0058】
さらに、内側針状通路(200)は、洗浄液を内側針状通路(200)の先端の方向に供給するために、内側針状通路(200)の長手方向軸に沿って細くなり得る。好ましくは、先端部は、内側針状通路(200)の先端の方向に細くなる。内側針状通路(200)のテーパは、01~12、好ましくは02~10、より好ましくは、02~09、より好ましくは02~08、より好ましくは02~07、そしてより好ましくは02~06とされ得る。テーパは、(1/100)mmの大きさに対応し、つまり、テーパが01の場合には、長さに沿った1mm後方で、直径は0.01だけ変化する。従って、テーパは、距離1mm後方の直径の変化として定義される。テーパ02は、長さに沿った1mm後方で、直径が0.02mmだけ増加することを意味する。例えば、内側針状通路(200)の先端が例えば0.15mmの直径を有し、テーパ02の場合、内側針状通路の長さに沿った1mm後方で、直径は0.17mmとなるであろう。好ましくは、内側針状通路(200)は、円筒状である。しかしながら、内側針状通路(200)は、様々な円筒状の要素で構成することができ、上記円筒状の要素の直径は、互いに異なり得る。内側針状通路(200)の円筒状の要素は、以下に詳細が説明される先端部(210)、冠状部(220)及びホルダ部(230)とされ得る。
【0059】
針状通路(200)の初期直径とも呼ばれる針状通路(200)の先端は、0.05~1.5mm、好ましくは0.075~1.25mm、より好ましくは0.1~1mm、より好ましくは0.125~0.75mm、より好ましくは0.15~0.7mm、より好ましくは0.175~0.65mm、より好ましくは、0.2~0.6mm、より好ましくは0.2~0.5mm、より好ましくは0.2~0.4mm、より好ましくは0.2~0.3mm、そして最も好ましくは0.26mmとされ得る。「内側針状部の先端」は、歯根管に挿入されたときに、歯の根尖に最も近接する中空細長メッシュ状構造物(200)の点であり、好ましくは内側針状通路(200)の最も細い部分である。
【0060】
洗浄液を歯根管に供給するための内側針状通路(200)の長さは、0~50mm、好ましくは5mm~47.5mm、10mm~45mm、好ましくは12~42.5mm、より好ましくは14~40mm、さらにより好ましくは16~37.5mm、さらにより好ましくは18~35mm、さらにより好ましくは20~32.5mm、そして最も好ましくは21~31mmとされ得る。洗浄液を歯根管に供給するための内側針状通路(200)の外径は、0.05~1.5mm、好ましくは0.075~1.25mm、より好ましくは0.1~1mm、より好ましくは0.125~0.9mm、より好ましくは0.15~0.85mm、より好ましくは0.2mm~0.8mmとされ得る。洗浄液を内側針状通路(200)の先端の方向に供給するために、内側針状通路が、内側針状通路(200)の長手方向軸に細くなる場合、内側針状通路(200)の直径は、最大直径の直径を指す。内側針状通路(200)が先端部、冠状部、加えてホルダ部を有する場合に、さらに、洗浄液を内側針状通路(200)の先端の方向に供給するために、内側針状通路が、内側針状通路の長手方向軸に細くなる場合に、内側針状通路(200)の外径はそのとき冠状部の直径を指す。
【0061】
内側針状通路(200)の冠状部は、円錐状、または好ましくは円筒状としてもよい。
それゆえに、本発明による実施形態は、本明細書に記載の中空の歯内器具(10)を対象とし、洗浄液を歯根管に供給するための内側針状通路(200)は、0.2~0.6mmの外径、21~31mmの長さを有する。
【0062】
従って、本発明による実施形態は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)を対象とし、歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)であって、0.2~0.6mmの外径、21~31mmの長さを有する、洗浄液を歯根管に供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0063】
ホルダ部(230)、冠状部(220)、及び先端部(210)を有する内側針状通路において、先端部(210)の長さは、0~30mmの範囲とすることができ、冠状部(220)の長さは、0~20mmの範囲とすることができ、ホルダ部(230)の長さは、0~7mmの範囲とすることができる。好ましくは、ホルダ部(230)の長さは、1~5mmの範囲である。好ましくは、冠状部の長さは、1~15mmの範囲である。洗浄液を供給するための内側針状通路(200)は、洗浄液の周辺への飛散が低減され得るように、洗浄液を歯内器具の中心に入れることを可能にする。
【0064】
洗浄液を歯根管に供給するための内側針状通路(200)の内径は、好ましくは0.1mm~0.5mmである。
内側針状通路(200)の壁厚は、0.01~0.6mm、好ましくは0.02~0.5mm、より好ましくは0.03~0.4mm、より好ましくは0.04~0.3mm、そしてより好ましくは0.05~0.25とされ得る。
【0065】
歯内ファイルは、根管の拡大が制限され得るように、また歯の構造を弱体化する健全な象牙質の磨耗が低減されるように、自己を根管に適合させてもよい。このために、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)は、0.3mm~3.5mm、好ましくは0.4~3.0mm、より好ましくは0.5~2.5mm、さらにより好ましくは0.6~2.4、さらにより好ましくは0.7~2.2mm、さらにより好ましくは0.8~2.1mm、そして最も好ましくは0.9~2mmの直径を有し得る。歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物は、10mm~45mm、好ましくは12~42.5mm、より好ましくは14~40mm、さらにより好ましくは16~37.5mm、さらにより好ましくは18~35mm、さらにより好ましくは20~32.5mm、そして最も好ましくは21~31mmの長さを有し得る。中空細長メッシュ状構造物が、その長手方向軸に沿って、中空細長メッシュ状構造物の先端の方向に細くなる場合に、中空細長メッシュ状構造物(100)の直径は、最大直径を指す。好ましくは、中空細長メッシュ状構造物(100)の直径は、中空細長メッシュ状構造物(100)の外径である。
【0066】
それゆえに、本発明による実施形態は、本明細書に記載の中空の歯内器具(10)を対象とし、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)は、21~31mmの長さ、及び0.9~2mmの直径を有する。
【0067】
それゆえに、本発明による実施形態は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)を対象とし、歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)先端部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、先端部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)であって、21~31mmの長さ、及び0.9~2mmの直径を有する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0068】
中空細長メッシュ状構造物(100)のアクティブ部の長さは、5~30mm、好ましくは6~29mm、より好ましくは7~28mm、より好ましくは8~27mm、より好ましくは9~26mm、より好ましくは10~25mm、より好ましくは11~24mm、より好ましくは12~23mm、より好ましくは13~22mm、より好ましくは14~22mm、より好ましくは15~22mm、より好ましくは15~22mm、最も好ましくは16~21mmとされ得る。
【0069】
中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部の長さは、2~10mm、好ましくは2.5~10mm、より好ましくは3~10mm、より好ましくは3.5~10mm、より好ましくは4~10mm、そして最も好ましくは5~10mmとされ得る。
【0070】
中空細長メッシュ状構造物(100)のアクティブ部の長さの、中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部の長さに対する比率は1~10、好ましくは1.1~9、より好ましくは1.2~8、より好ましくは1.3~7、より好ましくは1.4~6、より好ましくは1.5~7、より好ましくは1.6~6、より好ましくは1.7~5、より好ましくは1.8~4.5、より好ましくは1.9~4、より好ましくは2.0~3.5、そして最も好ましくは2.1~3.2とされ得る。
【0071】
中空細長メッシュ状構造物(100)のアクティブ部の長さの、中空細長メッシュ構造物(100)の全体の長さに対する比率は、0.3~1.0、好ましくは0.35~0.9、より好ましくは0.4~0.85、より好ましくは0.5~0.85、より好ましくは0.6~0.8、そして最も好ましくは0.67~0.77とされ得る。
【0072】
さらに、中空細長メッシュ状構造物(100)のアクティブ部の初期サイズとも呼ばれる中空細長メッシュ状構造物(100)の先端は、0.01~0.7mm、好ましくは0.05~0.65mm、より好ましくは0.1~0.6、より好ましくは0.15~0.6、そしてより好ましくは0.2~0.6mmの直径を有し得る。
【0073】
中空細長メッシュ状構造物(100)の壁厚は、0.01~0.3mm、好ましくは0.02~0.29mm、より好ましくは0.03~0.28mm、より好ましくは0.04~0.27mm、より好ましくは0.05~0.26mm、より好ましくは0.06~0.25mm、より好ましくは0.07~0.24mm、より好ましくは0.08~0.23mmとされ得る。
【0074】
さらに、内側針状通路(200)は、洗浄液を供給するための内側針状通路(200)の長手方向軸に沿った長手方向軸に沿って、それぞれ中空細長メッシュ状構造物(100)の先端の方向、または内側針状通路の先端の方向のそれぞれに細くなり得る。それゆえに、本発明による実施形態は、本明細書に記載の中空の歯内器具(10)を対象とし、中空細長メッシュ状構造物(100)及び/または内側針状通路(200)は、中空細長金属のような構造物(100)の長手方向軸(101)に沿って、または洗浄液を供給するための内側針状通路(200)の長手方向軸(201)に沿って細くなる。
【0075】
従って、本発明による実施形態は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置し、内側針状通路(200)は、それぞれ洗浄液を供給するために、内側針状通路(200)の長手方向軸に細くなる。
【0076】
好ましくは、内側針状通路(200)は、円筒状である。
好ましくは円筒状の内側針状通路(200)は、また好ましくは円筒状の吸引要素(300)によって、チューブインチューブ方式の形で部分的に包囲される。それは、好ましくは円筒状の吸引要素(300)が、好ましくは円筒状の内側針状通路(200)を、チューブのように部分的に包囲し、つまりホルダ部(23)内に、且つ/または冠状部(220)内に包囲し、それによりチューブインチューブ方式となることを意味する。先端部(210)において、内側針状通路(200)は、内側針状通路(200)の長さを超えて突出する中空細長メッシュ状構造部(100)によって、金網のように包囲される。このチューブインチューブ方式は、内チューブ、内側針状通路(200)と、外チューブ、吸引要素(300)との間の十分な容積及び十分な体積を確実にし、それにより、デブリの詰まり及び洗浄液除去ラインの封鎖は発生しない。内側針状通路(200)と、吸引要素(300)との間の空間を通って除去され得る洗浄液の体積は、内側針状通路(200)を通って歯根管に投入され得る洗浄液の体積よりも少なくとも2倍多く、好ましくは3倍多く、より好ましくは4倍多く、より好ましくは5倍多く、より好ましくは6倍多く、より好ましくは7倍多く、より好ましくは8倍多く、より好ましくは9倍多く、より好ましくは10倍多い。
【0077】
中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部(220)は、円錐状、または好ましくは円筒状としてもよい。中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部(220)は、中空軸(170)とされ得るか、または中空軸(170)を有し得る。さらに、この軸は、円筒状または円錐状とされ得るか、または円筒状または円錐状の部分を有し得る。
【0078】
それゆえに、本発明による実施形態は、本明細書に記載の中空の歯内器具(10)を対象とし、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部は、中空軸(170)を有する。
【0079】
従って、本発明による実施形態は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)であって、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部は、中空軸(170)を有する、中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0080】
中空細長メッシュ状構造物(100)は、ポリマー、金属、及び金属合金を含む、または、これらからなるグループから選択される材料製とすることができ、金属合金製が好ましい。それゆえに、本発明による実施形態は、本明細書に記載の中空の歯内器具(10)を対象とし、中空細長メッシュ状構造物(100)は、金属製または金属合金製である。
【0081】
それゆえに、本発明による実施形態は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)であって、金属製または金属合金製である、中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0082】
中空細長メッシュ状構造物は、ニッケル-チタン合金製とされ得る。それゆえに、本発明による実施形態は、本明細書に記載の中空の歯内器具(10)を対象とし、中空細長メッシュ状構造物(100)は、ニッケル-チタン合金製である。
【0083】
従って、本発明による実施形態は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)であって、ニッケル-チタン合金製である、中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0084】
中空細長メッシュ状構造物は、好ましくは形状記憶特性及び超弾性特性を有する。それゆえに、本発明による実施形態は、本明細書に記載の中空の歯内器具(10)を対象とし、中空細長メッシュ状構造物(100)は、形状記憶特性及び超弾性特性を有する。
【0085】
従って、本発明による実施形態は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)であって、形状記憶特性及び超弾性特性を有する、中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0086】
本明細書にて用いられる形状記憶は、材料が、ある特定の特性変態温度を超えて加熱されるとき、元の大きさ及び形状に回復する現象である。形状記憶を有する金属が、低温でマルテンサイトの形態であるとき、金属または合金は任意の形状に容易に変形し得る。金属または合金が加熱されるとき、それはマルテンサイトからオーステナイトへの変化を経る。オーステナイト相において、金属または合金は、変形する前に有していた形状を思い出す。
【0087】
金網に適した超弾性特性を有する金属合金は、例えばニッケル-チタン二元合金であり、2つの要素は、好ましくは45wt%~60wt%のニッケル、より好ましくは47.5wt%~59wt%、より好ましくは50wt%~58wt%、より好ましくは51wt%~57wt%、より好ましくは52wt%~57wt%、より好ましくは51wt%~57wt%、より好ましくは52wt%~57wt%、より好ましくは53wt%~57wt%、より好ましくは54wt%~57wt%、そして最も好ましくは54.5wt%~57wt%のほぼ等しい原子濃度で存在する。例はニチノール55(約55%のニッケル、公称でNi-45wt%Ti)。
【0088】
歯内器具(10)が、公称直径が自己の公称直径よりも小さい狭窄管内に挿入されるとき、器具は圧縮され、その超弾性特性は、それが、管の長手方向軸に沿ったそれぞれの放射面において、自己を管の壁の断面形状に適合させることを可能にする。それは管内で回転し、管及び管壁から組織及びデブリを除去する。デブリが管壁から除去されるとき、歯内器具(10)の中空細長メッシュ状構造物(100)の超弾性特性は、全ての点で管壁に接触することを連続的に維持する一方で、時間と共に半径方向に次第に拡大することを引き起こす。それゆえに、物質は所望の公称直径が達成されるまで、管の象牙質の壁から均一に除去される。
【0089】
中空細長メッシュ状構造物(10)のアクティブ部は、長手方向要素(110)と、隣接する長手方向要素(110)を接続する円周方向要素(120)とを有する。
中空細長メッシュ状構造物(100)の長手方向要素(110)は、直線または曲線要素とすることができ、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の円周方向要素(120)は、直線または曲線要素とすることができる。
【0090】
図9から明らかなように、中空細長メッシュ状構造物(100)、またはより詳細には中空細長メッシュ状構造物(100)のアクティブ部は、好ましくは2から6の長手方向要素(110)と、好ましくは3から15、より好ましくは4から12、より好ましくは5から10の円周方向要素(120)とを有する。ノード(130)は、長手方向要素(110)との円周方向要素(120)の接続部である。さらに、長手方向要素(110)の少なくとも2つは、その尖頭(140)または1つの尖頭(140)で合流する。尖頭(140)は、根尖に最も近接する、中空細長メッシュ状構造物(100)の究極的な先端である。この尖頭(140)、及び特に、少なくとも先端部またはアクティブ部全体の自己調整特性を共有するこの尖頭(140)は、敏感で損傷しやすい根尖領域の完全な清掃を確実にすることから、この尖頭(140)を有する実施形態が好適であることが明らかとなった。それゆえに、中空細長メッシュ状構造物(100)、より詳細には中空細長メッシュ状構造物(100)のアクティブ部は、円周方向要素(120)を通して接続される少なくとも2つの長手方向要素(110)にて構成される。長手方向要素(110)の少なくとも2つは、その尖頭(140)または1つの尖頭(140)で合流する。長手方向要素(110)は、好ましくは内側針状通路(200)の長手方向軸に沿って延在し、円周方向要素(120)は、内側針状通路(200)の周りを回るか、または包囲する。
【0091】
それゆえに、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)のアクティブ部は、長手方向要素(110)と、隣接する長手方向要素(110)を接続する円周方向要素(120)とを有する。
【0092】
それゆえに、本出願は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出し、アクティブ部は長手方向要素(110)と、隣接する長手方向要素(110)を接続する円周方向要素(120)と、を有する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0093】
本出願はまた、中空の歯内器具(10)を備えるヘッド(400)、及びヘッド(400)を備える歯科用装置(600)も参照する。
さらに、本出願は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出し、アクティブ部は長手方向要素(110)と、隣接する長手方向要素(110)を接続する円周方向要素(120)と、を有し、長手方向要素(110)の少なくとも2つは、1つの尖頭(140)で合流する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0094】
本出願はまた、中空の歯内器具(10)を備えるヘッド(400)、及びヘッド(400)を備える歯科用装置(600)も参照する。
円周方向要素(120)も長手方向要素(110)も中空ではなく、洗浄、または洗浄液などの液体を吸引するために用いられない。
【0095】
円周方向要素(120)及び長手方向要素(110)は、中空細長メッシュ状構造物(100)のアクティブ部及び先端部(210)が、最適な清掃のために、歯根管の外形及び形状、つまり生体構造に自己を調整し得るように、好ましくは自己調整可能である。
【0096】
それゆえに、本出願は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)であって、アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出し、中空細長メッシュ状構造物(100)のアクティブ部は歯根管の生体構造に自己調整可能である、中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0097】
本出願はまた、中空の歯内器具(10)を備えるヘッド(400)、及びヘッド(400)を備える歯科用装置(600)も参照する。
さらに、本出願は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)であって、アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出し、アクティブ部は長手方向要素(110)と、隣接する長手方向要素(110)を接続する円周方向要素(120)と、を有し、中空細長メッシュ状構造物(100)のアクティブ部は歯根管の生体構造に自己調整可能である、中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0098】
本出願はまた、中空の歯内器具(10)を備えるヘッド(400)、及びヘッド(400)を備える歯科用装置(600)も参照する。
さらに、本出願は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)であって、アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出し、アクティブ部は長手方向要素(110)と、隣接する長手方向要素(110)を接続する円周方向要素(120)と、を有し、長手方向要素(110)の少なくとも2つは1つの尖頭(140)で合流し、中空細長メッシュ状構造物(100)のアクティブ部は歯根管の生体構造に自己調整可能である、中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0099】
本出願はまた、中空の歯内器具(10)を備えるヘッド(400)、及びヘッド(400)を備える歯科用装置(600)も参照する。
中空細長メッシュ状構造物(100)のアクティブ部は、中空細長メッシュ状構造物(100)のアクティブ部の先端部に傾斜(180)を有し得る。
【0100】
中空細長メッシュ状構造物(100)のアクティブ部の先端部は、歯根管の根尖部に最も近接する歯内器具(10)の一部である。それゆえに、根尖領域を清掃するためのアクティブ部の末端部は、先端部と呼ばれる。
【0101】
中空細長メッシュ状構造物(100)、好ましくは中空細長メッシュ状構造物(100)のアクティブ部の外面は、外面と壁との間に相対運動が生じるときに器具が管の壁から物質を除去することを可能にするような方法で構築され得るか、または修正され得る。例えば、中空細長メッシュ状構造物(100)、好ましくは中空細長メッシュ状構造物(100)のアクティブ部の外面の少なくとも一部は、例えば、ダイヤモンド粉末、窒化チタン、または炭化タングステンとされ得る研磨材料の被膜で被覆され得る。中空細長メッシュ状構造物(100)、中空細長メッシュ状構造物(100)のアクティブ部の外面は、粗くされ得るか、または無数の小型の歯を有し得るか、または刃先を有し得る。
【0102】
根管の拡大をさらに制限することができ、歯の構造を弱体化する健全な象牙質の磨耗がさらに低減され得るように、自己を根管に適合させるための歯内器具の能力を向上させるために、歯内器具は、7.5倍まで、好ましくは1~7.5倍、より好ましくは2~7.5倍、さらにより好ましくは3~7.5倍、さらにより好ましくは4~7.5倍、さらにより好ましくは5~7.5倍、さらにより好ましくは6~7.5倍、さらにより好ましくは6.5~7.5倍、さらにより好ましくは7~7.5倍、そして最も好ましくは7.5倍、自己を圧縮するような方法で構成され得る。例えば、歯内ファイルは、自己を1.5mmから0.2mm、または2.0から0.3mmに圧縮してもよい。
【0103】
さらに、歯内器具の根管への適合は、洗浄液を供給するための針状通路(200)の直径、好ましくは外径の、歯根管を形成するためのメッシュ状構造物の直径、好ましくは内径に対する比率が、0.1~0.8、好ましくは0.1~0.7、より好ましくは0.1~0.6、より好ましくは0.1~0.5、より好ましくは0.1~0.45、より好ましくは0.1~0.4、より好ましくは0.1~0.35、より好ましくは0.1~0.3、そして最も好ましくは0.1~0.2の場合に確実にされ得る。
【0104】
洗浄液を歯根管に供給するための内側針状通路(200)の長さの、歯根管の清掃、及び/または形成、及び/または拡張のための中空細長メッシュ状構造物(100)の長さに対する比率は、0.6~1とされ得る。
【0105】
本発明による実施形態は、本明細書に記載の中空の歯内器具(10)を対象とし、洗浄液を歯根管に供給するための第1の内側針状通路(200)の直径、好ましくは外径の、中空細長メッシュ状構造物(100)の直径、好ましくは内径に対する比率は、0.1~0.7であり、且つ/または洗浄液を歯根管に供給するための内側針状通路(200)の長さの、歯根管の清掃、及び/または形成、及び/または拡張のための中空細長メッシュ状構造物(100)の長さに対する比率は、0.6~1である。
【0106】
それゆえに、本発明による実施形態は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置し、洗浄液を歯根管に供給するための第1の内側針状通路(200)の外径の、中空細長メッシュ状構造物(100)の内径に対する比率は、0.1~0.7であり、且つ/または洗浄液を歯根管に供給するための内側針状通路(200)の長さの、歯根管を清掃、及び/または形成、及び/または拡張するための中空細長メッシュ状構造物(100)の長さに対する比率は0.6~1である。
【0107】
内側針状通路(200)の長さの、中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部の長さに対する比率は、1.05~10、好ましくは1.1~9.5、より好ましくは1.2~9、より好ましくは1.3~8.5、より好ましくは1.4~8、より好ましくは1.5~7.5、より好ましくは2~7、より好ましくは2.5~6.5、そして最も好ましくは3~6.2とされ得る。
【0108】
中空細長メッシュ状構造物(100)の先端と、内側針状通路(200)の先端との間隔は、0.01~15mm、好ましくは0.05~14.5mm、より好ましくは0.1~14mm、より好ましくは0.2~13.5mm、より好ましくは0.3~13mm、より好ましくは0.4~12.5mm、より好ましくは0.5~12mm、より好ましくは0.6~11.5mm、より好ましくは0.7~11mm、より好ましくは0.8~10.5mm、より好ましくは0.9~10mm、より好ましくは1~9.5mm、より好ましくは1.1~9mm、より好ましくは1.2~8.5mm、より好ましくは1.3~8mm、より好ましくは1.4~7.5mm、より好ましくは1.5~7mm、より好ましくは2~6.5mm、より好ましくは2.5~6mm、より好ましくは2.5~5.5mm、より好ましくは3~5.5mm、より好ましくは3.5~5.5mm、より好ましくは4~5.5mm、そして最も好ましくは4.5~5.5mmとされ得る。
【0109】
「中空細長メッシュ状構造物の先端」は、歯根管に挿入したときに歯の根尖に最も近接する中空細長メッシュ状構造物(100)の点であり、好ましくは、中空細長メッシュ状構造物(100)の最も細い部分である。
【0110】
中空細長メッシュ状構造物(100)と、内側針状通路(200)とは、一体に結合され得る、つまり、単に結合が一体的である。中空細長メッシュ状構造物(100)と内側針状通路とは一体である、つまり、それらは一体的に用意されることも可能である。別の好適な可能性は、中空細長メッシュ状構造物と内側針状通路とは一体的に結合されていない、つまり上記要素の間の結合が一体的でないことである。このために、好ましくは、中空細長メッシュ状構造物(100)は、その冠状部に突部(150)を有し、内側針状通路(200)は、ノッチ(160)を有する。上記ノッチ(160)及び突部(150)は、舌片とノッチとの結合として機能する。内側針状通路(200)のノッチ(160)だけでなく、中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に突部(150)も有する歯内器具(10)についての実施形態は、図4に示される。それゆえに、本発明による実施形態は、本明細書に記載の歯内器具(10)を対象とし、中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部は、中空細長メッシュ状構造物(100)の内部空間に向かう突部(150)を有し、内側針状通路(200)はノッチ(160)を有する。
【0111】
従って、本発明による実施形態は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)であって、ノッチ(160)を有する、内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路(200)を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)であって、中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部は、中空細長メッシュ状構造物(100)の内部空間に向かう突部(150)を有する、中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0112】
突部(150)は、くさびの形状を有し得る。好ましくは、突部(150)は、V字形である。
ノッチ(160)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部の壁全体を貫通する孔、または好ましくは通路でない全体、つまり中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部の壁全体を貫通する孔ではない、とされ得る。好ましくは、ノッチはくさび形である。
【0113】
洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成する吸引要素(300)は、開口、孔、及び/または小孔とされ得る。洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成する吸引要素(300)が中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置し、吸引要素(300)が開口、孔、及び/または小孔を有する場合、吸引要素は、洗浄液の溢流の防止がさらに改善され得るように歯冠部に挿入され得る。
【0114】
それゆえに、本発明による実施形態は、本明細書に記載の中空の歯内器具(10)を対象とし、吸引要素(300)は、開口、孔、及び/または小孔を有する。
従って、本発明による実施形態は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)であって、開口、孔、及び/または小孔を有する吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0115】
さらに、好ましくは、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部の周りに少なくとも部分的に位置し得る。それゆえに、本発明による実施形態は、本明細書に記載の中空の歯内器具(10)を対象とし、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部の周りに少なくとも部分的に配置される。
【0116】
従って、本発明による実施形態は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲する。
【0117】
吸引要素(300)が、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置することもまた可能であり、洗浄液の溢流がさらに改善し得るように吸引要素を歯冠部に挿入するために、且つ、吸引要素が歯の表面に接触していない、または歯の表面に近接していないときに洗浄液を吸引するために、好ましくは開口、孔、及び/または小孔を有する。
【0118】
従って、本発明による実施形態は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置し、吸引要素(300)は、開口、孔、及び/または小孔を有する。
【0119】
吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部の少なくとも一部の周りに、少なくとも部分的に配置され得る。
それゆえに、本発明による実施形態は、本明細書に記載の中空の歯内器具(10)を対象とし、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部の少なくとも一部の周りに、少なくとも部分的に配置される。
【0120】
従って、本発明による実施形態は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部の少なくとも一部の周りに、少なくとも部分的に配置される。
【0121】
洗浄液が、歯を歯冠部の上部まで満たす場合、上記の液は溢流し得る。通常、洗浄液の吸引のために用いられるポンプは、洗浄液が溢流しないことを確実にするために、十分に強力に吸引を実行することができる。しかし、溢流のリスクは、根管治療の間に、歯の上部または歯の数ミリ上方に吸引要素が置かれる場合、さらに軽減され得る。
【0122】
吸引要素(300)は、ポリマー、金属、及び/または金属合金を含む、または、これらからなるグループから選択される材料製とされ得る。それゆえに、本発明による実施形態は、本明細書に記載の歯内器具(10)を対象とし、吸引要素(300)は、ポリマー、金属、及び/または金属合金製である。
【0123】
従って、本発明による実施形態は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)と、
c)洗浄液を吸引するための少なくとも1つの外側通路を形成し、内側針状通路(200)を好ましくはチューブインチューブ方式で包囲する、吸引要素(300)であって、ポリマー、金属、及び/金属合金からなるグループから選択される材料製である、吸引要素(300)と、
を備え、
内側針状通路(200)は、歯根管に挿入可能であり、吸引要素(300)は、中空細長メッシュ状構造物(100)の少なくとも一部を包囲し、且つ/または中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部に位置する。
【0124】
さらに、内側針状通路を備える歯内器具(10)の中空細長メッシュ状構造物は、治療時間を短縮するため、有害な洗浄液、特に次亜塩素酸ナトリウムによる事故のリスクを軽減するため、実用性を向上するため、治療の間の人的な努力を軽減するため、且つ/または根管治療のために歯内で必要とされる空間を低減するため、つまり、歯の物質の欠損を低減するために、歯根管が単一の装置によって形成される一方で、洗浄液が管から吸引され得る方法で提供され、且つ/または構成されなければならない。
【0125】
従って、本発明の別の態様は、歯根管の形成及び同時洗浄吸引のための中空の歯内器具(10)に関し、歯内器具(10)は、
a)洗浄液を供給するための内側針状通路(200)と、
b)アクティブ部及び冠状部を有し、内側針状通路を包囲し、アクティブ部は内側針状通路(200)の長さを超えて突出する、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)と、
を備える。
【0126】
さらに、従来技術による歯内器具(10)の中空細長メッシュ状構造物は、治療時間を短縮するため、有害な洗浄液、特に次亜塩素酸ナトリウムによる事故のリスクを軽減するため、実用性を向上するため、治療の間の人的な努力を軽減するため、且つ/または根管治療のために歯内で必要とされる空間を低減するため、つまり、歯の物質の欠損を低減するために歯根管が単一の装置によって形成される一方で、洗浄液が管から吸引され得るように、内側針状通路に取り付けられ得る方法で構成されなければならない。
【0127】
それゆえに、本発明のさらなる態様は、歯根管を形成するための中空細長メッシュ状構造物(100)を対象とし、アクティブ部及び冠状部を有し、中空細長メッシュ状構造物(100)の冠状部は、少なくとも1つのノッチを有する。
【符号の説明】
【0128】
10…中空の歯内器具、100…中空細長メッシュ状構造物、101…中空細長メッシュ状構造物の長手方向軸、110…長手方向要素、120…円周方向要素、130…ノード、140…中空細長メッシュ状構造物の尖頭、150…突部、160…ノッチ、170…中空軸、180…傾斜、200…内側針状通路、201…内側針状通路の長手方向軸、210…先端部、220…冠状部、230…ホルダ部、300…吸引要素、400…ヘッド、410…工具ホルダ、420…ハウジング、430…洗浄液を歯根管に供給するためのポート、440…歯根管から洗浄液を吸引するためのポート、450…駆動装置、500…電動パワーハンドル、600…歯科用装置、700…距離測定装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】