(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-30
(54)【発明の名称】HARQ-ACKフィードバックのオケージョンを決定する方法、装置、ユーザ機器、電子デバイス、および媒体
(51)【国際特許分類】
H04L 1/1822 20230101AFI20230323BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20230323BHJP
H04W 72/21 20230101ALI20230323BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20230323BHJP
H04L 1/1607 20230101ALI20230323BHJP
【FI】
H04L1/1822
H04W28/04 110
H04W72/21
H04W72/0446
H04L1/1607
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022573793
(86)(22)【出願日】2021-02-05
(85)【翻訳文提出日】2022-10-11
(86)【国際出願番号】 CN2021075646
(87)【国際公開番号】W WO2021160047
(87)【国際公開日】2021-08-19
(31)【優先権主張番号】202010089136.X
(32)【優先日】2020-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522320291
【氏名又は名称】北京紫光展鋭通信技術有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】周歡
【テーマコード(参考)】
5K014
5K067
【Fターム(参考)】
5K014DA02
5K014FA03
5K067CC06
5K067DD24
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE71
5K067HH28
(57)【要約】
HARQ-ACKフィードバックオケージョンと位置を決定する方法を開示する。本方法は、1つのDCIが2つ以上のセルのPDSCHをスケジューリングするとき、スケジューリングされたセルのうちの1つのPDSCHのエンドオケージョンが基準スロットとして位置するスロットを取ることによって、HARQ-ACKフィードバックオケージョンが位置するスロットを算出し:HARQ-ACKフィードバックオケージョンが位置するスロット=n+k、nは基準スロットであり、kは、DCIにおいて示されるHARQ-ACKフィードバックと基準スロットとの間のスロットオフセットである。1のDCIスケジュールが2以上のセルのPDSCHをスケジューリングするときに、HARQ-ACKフィードバックオケージョンとHARQ-ACK位置を決定することができないという技術の欠点を解決する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
HARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request-ACK)フィードバックのオケージョンを決定する方法であって、
2つ以上のセルのPDSCH(Physical downlink Shared Channel)をスケジューリングする1つのDCI(Downlink Control Information)に応答して、スケジューリングされたセルのうちの1つのPDSCHのエンドオケージョンが基準タイムスロットとして位置するタイムスロットをとり、
HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットを以下の式に従って算出し、
HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロット= n+k、
nは前記基準タイムスロットを表し、
kは、前記HARQ-ACKフィードバックの前記オケージョンが位置する前記タイムスロットと前記基準タイムスロットとの間の、前記DCIに示されるタイムスロットオフセットを表す、
方法。
【請求項2】
前記基準タイムスロットは、
前記スケジューリングされたセルのうち、サービングセルIDが最も小さいセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルの中でキャリアインジケータフラグが最も小さいセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルのうち、基準セルとしてハイレベルシグナリングで構成されたセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルのPDSCHのエンドオケージョンが異なるタイムスロットに位置する場合、前記スケジューリングされたセルの前記PDSCHの中で最近終了したPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルのPDSCHのエンドオケージョンが同じタイムスロットに位置する場合、前記スケジューリングされたセルの前記PDSCHの中で同時に終了したPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、である、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記DCIによってスケジューリングされた前記セルの総数が2である、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
HARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request-ACK)フィードバックのオケージョンを決定する方法であって、
2つ以上のセルのPDSCH(Physical downlink Shared Channel)をスケジューリングする1つのDCI(Downlink Control Information)に応答して、セルごとに、セルのPDSCHに対応するHARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットを以下の式に従って算出し、
HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロット=n
i+k、
n
iはi番目のセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットを表し、kは、前記HARQ-ACKフィードバックの前記オケージョンが位置する前記タイムスロットと、前記HARQ-ACKフィードバックに対応するPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットとの間の、前記DCIに示されるタイムスロットオフセットを表す、
方法。
【請求項5】
前記DCIによってスケジューリングされる前記セルの総数が2である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
ダイナミックコードブックにおけるHARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request-ACK)の位置を決定する方法であって、
少なくとも1つのセルのPDSCH(Physical downlink Shared Channel)をスケジューリングする1つのDCI(Downlink Control Information)に応答して、以下の式に従ってカウンタDAI(Downlink Assignment Indicator)を算出する、
カウンタDAI = 現在のDCIの前のDCIのカウンタDAI + スケジューリングされたセルの総数、
方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つのセルの前記PDSCHをスケジューリングする前記DCIに応答して、以下の式に従ってトータルDAIを算出する、
トータルDAI = 現在のDCIの前のDCIのトータルDAI + スケジューリングされたセルの総数、
ことをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記DCIが1つのセルのPDSCHをスケジューリングする場合、前記セルのPDSCHに対応するHARQ-ACKを前記カウンタDAI内のDAIカウントの位置に配置する、
ことをさらに含む、請求項6または請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記DCIが2つ以上のセルのPDSCHをスケジューリングする場合、
予め設定されたルールに従って前記スケジューリングされたセルをソートし、
前記カウンタDAIの最初のDAIカウントから最後のDAIカウントまで連続してDAIカウントの位置にソートされた前記セルのPDSCHに対応するHARQ-ACKをそれぞれ配置する、
ことをさらに含む、請求項6または請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記予め設定されたルールは、
前記スケジューリングされたセルが前記セルのサービングセルIDに従って、小から大にソートされる、または、
前記スケジューリングされたセルは前記セルのキャリアインジケータフラグに従って、小から大にソートされる、または、
ハイレベルシグナリングによって構成された基準セルが優先される、
ことを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記DCIが2つ以上のセルのPDSCHをスケジューリングする場合、前記スケジューリングされたセルは同じCBG構成を有し、および/または、前記DCIによってスケジューリングされたセルの総数は2である、請求項6、請求項7、請求項9、および請求項10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
ダイナミックコードブックにおけるHARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request-ACK)の位置を決定する方法であって、
少なくとも1つのセルのPDSCH(Physical downlink Shared Channel)をスケジューリングする1つのDCI(Downlink Control Information)に応答して、以下の式に従ってカウンタDAI(Downlink Assignment Indicator)を算出する、
カウンタDAI = 現在のDCIの前のDCIのカウンタDAI + 1、
方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つのセルの前記PDSCHをスケジューリングする前記DCIに応答して、以下の式に従ってトータルDAIを算出する、
トータルDAI = 現在のDCI の前のDCIのトータルDAI + 1、
請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記DCIが1つのセルのPDSCHをスケジューリングする場合、前記セルの前記PDSCHに対応するHARQ-ACKを前記カウンタDAIのDAIカウントの位置に配置する、または、
前記DCIが2つのセルのPDSCHをスケジューリングする場合、前記2つのセルの前記PDSCHに対応するHARQ-ACKに対してXOR演算を実行して1つの位置を占有するHARQ-ACKを生成し、生成された前記HARQ-ACKを前記カウンタDAIのDAIカウントの位置に配置する、
ことをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記DCIが2つのセルのPDSCHをスケジューリングする場合、スケジューリングされた前記セルは同じCBG構成を有する、請求項12~請求項14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
HARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request-ACK)フィードバックのオケージョンを決定するための装置であって、
第1の決定モジュールを含み、
前記第1の決定モジュールは、
2つ以上のセルのPDSCH(Physical downlink Shared Channel)をスケジューリングする1つのDCI(Downlink Control Information)に応答して、スケジューリングされた前記セルのうちの1つのPDSCHのエンドオケージョンが基準タイムスロットとして位置するタイムスロットを取り、HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットを以下の式に従って算出するように構成され、
HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロット= n+k、
nは前記基準タイムスロットを表し、
kは、前記HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置する前記タイムスロットと前記基準タイムスロットとの間の、前記DCIに示されるタイムスロットオフセットを表す、
装置。
【請求項17】
前記基準タイムスロットは、
前記スケジューリングされたセルのうち、サービングセルIDが最小のセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルの中で最小のキャリアインジケータフラグを有するセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルの中で基準セルとしてハイレベルシグナリングで構成されたセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルのPDSCHのエンドオケージョンが異なるタイムスロットに位置する場合、前記スケジューリングされたセルのPDSCHの中で最近終了したPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルのPDSCHのエンドオケージョンが同じタイムスロットに位置する場合、前記スケジューリングされたセルのPDSCHの中で同時に終了したPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、
である、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記DCIによってスケジューリングされた前記セルの総数が2である、請求項16または請求項17に記載の装置。
【請求項19】
HARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request-ACK)フィードバックのオケージョンを決定する装置であって、
第2の決定モジュールを含み、
前記第2の決定モジュールは、
2つ以上のセルのPDSCH(Physical downlink Shared Channel)をスケジューリングする1つのDCI(Downlink Control Information)に応答して、セルごとに、前記セルのPDSCHに対応するHARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットを以下の式に従って算出するように構成され、
HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロット = n
i+k、
n
iはi番目のセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットを表し、
kは、前記HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置する前記タイムスロットと、前記HARQ-ACKフィードバックに対応するPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットとの間の、前記DCIに示されるタイムスロットオフセットを表す、
装置。
【請求項20】
前記DCIによってスケジューリングされる前記セルの総数が2である、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
ダイナミックコードブック内のHARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request-ACK)の位置を決定する装置であって、
カウンタDAI(Downlink Assignment Indicator)決定モジュールを含み、
前記カウンタDAI決定モジュールは、
少なくとも1つのセルのPDSCH(Physical downlink Shared Channel)をスケジューリングする1つのDCI(Downlink Control Information)に応答して、以下の式に従ってカウンタDAIを算出する、ように構成されている、
カウンタDAI = 現在のDCIの前のDCIのカウンタDAI + スケジューリングされたセルの総数、
装置。
【請求項22】
トータルDAI決定モジュールをさらに含み、
前記トータルDAI決定モジュールは、
前記少なくとも1つのセルのPDSCHをスケジューリングするDCIに応答して、以下の式に従ってトータルDAIを算出する、ように構成されている、
トータルDAI = 現在のDCIの前のDCIのトータルDAI + スケジューリングされたセルの総数
請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記DCIが1つのセルのPDSCHをスケジューリングする場合、前記カウンタDAI決定モジュールは、前記セルの前記PDSCHに対応するHARQ-ACKを、前記カウンタDAI内のDAIカウントの位置に配置するようにさらに構成されている、請求項21または請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記DCIが、2つ以上のセルのPDSCHをスケジューリングする場合、
前記カウンタDAI決定モジュールは、
予め設定されたルールに従って前記スケジューリングされたセルをソートし、
ソートされた前記セルのPDSCHに対応するHARQ-ACKを、前記カウンタDAI内の最初のDAIカウントから最後のDAIカウントまで順次、DAIカウントの位置にそれぞれ配置する、
ようにさらに構成されている、請求項21または請求項22に記載の装置。
【請求項25】
前記予め設定されたルールは、
前記スケジューリングされたセルが前記セルのサービングセルIDに従って、小から大にソートされる、または、
前記スケジューリングされたセルが前記セルのキャリアインジケータフラグに従って、小から大にソートされる、または、
ハイレベルシグナリングによって構成された基準セルが優先される、
請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記DCIが2つ以上のセルのPDSCHをスケジューリングする場合、前記スケジューリングされたセルは同じCBG構成を有し、および/または前記DCIによってスケジューリングされた前記セルの総数は2である、
請求項21、22、24、および25のいずれか1項に記載の装置。
【請求項27】
ダイナミックコードブック内のHARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request-ACK)の位置を決定する装置であって、
カウンタDAI(Downlink Assignment Indicator)決定モジュールを含み、
前記カウンタDAI決定モジュールは、少なくとも1つのセルのPDSCH(Physical downlink Shared Channel)をスケジューリングする1つのDCI(Downlink Control Information)に応答して、以下の式に従ってカウンタDAIを算出する、ように構成されている、
カウンタDAI = 現在のDCIの前のDCIのカウンタDAI + 1、
装置。
【請求項28】
トータルDAI決定モジュールをさらに含み、
前記トータルDAI決定モジュールは、前記少なくとも1つのセルのPDSCHをスケジューリングするDCIに応答して、以下の式に従ってトータルDAIを算出する、ように構成されている、
トータルDAI = 現在のDCIの前のDCIのトータルDAI + 1、
請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記カウンタDAI決定モジュールは、
前記DCIが1つのセルのPDSCHをスケジューリングする場合、前記セルのPDSCHに対応するHARQ-ACKを前記カウンタDAI内のDAIカウントの位置に配置する、または、
前記DCIが2つのセルのPDSCHをスケジューリングする場合、2つの前記セルのPDSCHに対応するHARQ-ACKに対してXOR演算を実行して、1つの位置を占めるHARQ-ACKを生成し、生成された前記HARQ-ACKを前記カウンタDAIのDAIカウントの位置に配置する、
ようにさらに構成されている、
請求項27または請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記DCIが2つのセルのPDSCHをスケジューリングする場合、前記スケジューリングされたセルは同じCBG構成を有する、請求項27~請求項29のいずれか1項に記載の装置。
【請求項31】
前記HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットにおいてHARQ-ACKフィードバックを提供し、
前記タイムスロットは、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の方法によって、または、請求項16~請求項20のいずれか1項に記載の装置によって、算出される、および/または、
HARQ-ACKを送信し、
前記HARQ-ACKは、請求項8~請求項11、請求項14、請求項15のいずれか1項に記載の方法によって、または、請求項23~請求項26、請求項29、請求項30のいずれか1項に記載の装置によって決定された位置でダイナミックコードブックに位置する、
ように構成されている、
ユーザ機器。
【請求項32】
メモリと、
プロセッサと、
前記メモリに記憶され、前記プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムと、
を含み、
前記コンピュータプログラムを実行するときに、前記プロセッサが、請求項1~請求項15のいずれか1項に記載の方法を実行する、
電子デバイス。
【請求項33】
コンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、プロセッサによって実行されると、請求項1~請求項15のいずれか1項に記載の方法のステップを実行する、
コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は5G(第5世代モバイルネットワーク:5th generation mobile networks)通信の分野に関し、特に、HARQ-ACK(ハイブリッド自動リピート要求:Hybrid Automatic Repeat request-ACK)フィードバックのオケージョンおよび位置の決定、ならびに装置および媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
5G NR(New Radio)では、PDSCH(物理ダウンリンク共有チャネル:Physical downlink Shared Channel)を用いてダウンリンクデータを送信し、PDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル:Physical downlink Control Channel)を用いてDCI(ダウンリンク制御情報:Downlink Control Information)を送信する。以前は、1つのDCIが1つのセルのみのPDSCHをスケジューリングすることがNRにおいて指定されていた。PDSCHに対応するHARQ-ACKフィードバックのオケージョンを決定する際に
図1を参照することができる。
【0003】
図1において、タイムスロット(スロット)におけるK0およびK1の単位はPDSCHとPDCCHとの間の時間間隔を表し、K1は、HARQ-ACKフィードバックとPDSCHとの間の時間間隔を表す。PDSCHに対応するHARQ-ACKフィードバックのオケージョンは、PDSCH+K1のエンドオケージョンとして決定される。
【0004】
現在、NRは、1つのDCIが最大で2つのセルのPDSCHをスケジューリングすることをサポートすることが決定されている。このような状況におけるHARQ-ACKフィードバックのオケージョンをどのように決定するかは、現在解決すべき緊急の課題となっている。
【0005】
また、NRダイナミックHARQ-ACKコードブックは、カウンタDAI(ダウンリンク割当インジケータDownlink Assignment Indicator)およびトータルDAI(total DAI)に基づいて決定される。特定のPUCCH(Physical Uplink Control Channel)について、NRにおけるトータルDAIは、第1のDAIオケージョンからPDCCHリスニングオケージョンのセット内の現在のDAIオケージョンまでのすべてのセルの基地局によって送られたDCIの総数を示す。カウンタDAIは、現在のDAIオケージョンにおいて基地局によって送信された第1のセルから現在のセルへのDCIの累積カウントと、PDCCHリスニングオケージョンのセット内の以前のDAIオケージョンに対応するトータルDAIとの合計を示す。
【0006】
カウンタDAIは同じDAIオケージョンに、小から大へのセル数に従ってカウントされる。
【0007】
DCIの表示例を次の表に示す。6つのセルが構成されていると仮定し、3つのPDCCH監視オケージョンで得られたカウンタDAIおよびトータルDAIの値を次の表に示す。
【表1】
【0008】
上記のカウンタDAIおよびトータルDAIの算出方法は、1つのセルのPDSCHが1つのDCIによってスケジューリングされる場合にのみ実施することができる。解決されるべき別の緊急の問題は2つ以上のセルのPDSCHが1つのDCIによってスケジューリングされる場合に、カウンタDAIおよびトータルDAIをどのように計算し、それによってHARQ-ACKの位置を決定するかである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本開示は、従来技術において、1つのDCIが複数のセルのPDSCHをスケジューリングする場合に、HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが決定できず、ダイナミックコードブックにおいてHARQ-ACKの位置が決定できないという問題を解決することを目的とする。したがって、HARQ-ACKフィードバックのオケージョンおよびHARQ-ACKの位置を決定する方法および装置、ならびにデバイスおよび媒体が、本開示において提供される。
【0010】
本開示では、技術的課題を解決するために、以下の技術的ソリューションが提供される。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示の一実施形態によれば、HARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request-ACK)フィードバックのオケージョンを決定する方法が提供される。本方法では、
2つ以上のセルのPDSCH(Physical downlink Shared Channel)をスケジューリングする1つのDCI(Downlink Control Information)に応答して、スケジューリングされたセルのうちの1つのPDSCHのエンドオケージョンが基準タイムスロットとして位置するタイムスロットをとり、
HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットを以下の式に従って算出し、
HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロット= n+k、
nは前記基準タイムスロットを表し、
kは、前記HARQ-ACKフィードバックの前記オケージョンが位置する前記タイムスロットと前記基準タイムスロットとの間の、前記DCIに示されるタイムスロットオフセットを表す。
【0012】
一実施形態において、前記基準タイムスロットは、
前記スケジューリングされたセルのうち、サービングセルIDが最小のセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルの中でキャリアインジケータフラグが最小のセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルのうち、基準セルとしてハイレベルシグナリングで構成されたセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルのPDSCHのエンドオケージョンが異なるタイムスロットに位置する場合、前記スケジューリングされたセルの前記PDSCHの中で最近終了したPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルのPDSCHのエンドオケージョンが同じタイムスロットに位置する場合、前記スケジューリングされたセルの前記PDSCHの中で同時に終了したPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、である。
【0013】
一実施形態において、前記DCIによってスケジューリングされた前記セルの総数が2である。
【0014】
一実施形態によれば、HARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request-ACK)フィードバックのオケージョンを決定する方法が提供される。本方法では、2つ以上のセルのPDSCH(Physical downlink Shared Channel)をスケジューリングする1つのDCI(Downlink Control Information)に応答して、セルごとに、セルのPDSCHに対応するHARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットを以下の式に従って算出し、
HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロット = ni+k、
niはi番目のセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットを表し、kは、前記HARQ-ACKフィードバックの前記オケージョンが位置する前記タイムスロットと、前記HARQ-ACKフィードバックに対応するPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットとの間の、前記DCIに示されるタイムスロットオフセットを表す。
【0015】
一実施形態において、前記DCIによってスケジューリングされる前記セルの総数が2である。
【0016】
本開示の一実施形態によれば、ダイナミックコードブックにおけるHARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request-ACK)の位置を決定する方法が提供される。本方法では、少なくとも1つのセルのPDSCH(Physical downlink Shared Channel)をスケジューリングする1つのDCI(Downlink Control Information)に応答して、以下の式に従ってカウンタDAI(Downlink Assignment Indicator)を算出する、
カウンタDAI = 現在のDCIの前のDCIのカウンタDAI + スケジューリングされたセルの総数。
【0017】
一実施形態において、前記少なくとも1つのセルの前記PDSCHをスケジューリングする前記DCIに応答して、以下の式に従ってトータルDAIを算出する、
トータルDAI = 現在のDCIの前のDCIのトータルDAI + スケジューリングされたセルの総数、
ことをさらに含む。
【0018】
一実施形態において、
前記DCIが1つのセルのPDSCHをスケジューリングする場合、前記セルのPDSCHに対応するHARQ-ACKを前記カウンタDAI内のDAIカウントの位置に配置する、
ことをさらに含む。
【0019】
一実施形態において、
前記DCIが2つ以上のセルのPDSCHをスケジューリングする場合、
予め設定されたルールに従って前記スケジューリングされたセルをソートし、
前記カウンタDAIの最初のDAIカウントから最後のDAIカウントまで順次DAIカウントの位置にソートされた前記セルのPDSCHに対応するHARQ-ACKをそれぞれ配置する、
ことをさらに含む。
【0020】
一実施形態において、前記予め設定されたルールは、
前記スケジューリングされたセルが前記セルのサービングセルIDに従って、小から大にソートされる、または、
前記スケジューリングされたセルは前記セルのキャリアインジケータフラグに従って、小から大にソートされる、または、
ハイレベルシグナリングによって構成された基準セルが優先される、
ことを含む。
【0021】
一実施形態において、前記DCIが2つ以上のセルのPDSCHをスケジューリングする場合、前記スケジューリングされたセルは同じCBG構成を有し、および/または、前記DCIによってスケジューリングされたセルの総数は2である。
【0022】
本開示の一実施形態によれば、ダイナミックコードブックにおけるHARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request-ACK)の位置を決定する方法が提供される。本方法は、
少なくとも1つのセルのPDSCH(Physical downlink Shared Channel)をスケジューリングする1つのDCI(Downlink Control Information)に応答して、以下の式に従ってカウンタDAI(Downlink Assignment Indicator)を算出する、
カウンタDAI = 現在のDCIの前のDCIのカウンタDAI + 1。
【0023】
一実施形態において、前記少なくとも1つのセルの前記PDSCHをスケジューリングする前記DCIに応答して、以下の式に従ってトータルDAIを算出する、
トータルDAI = 現在のDCIの前のDCIのトータルDAI + 1、
ことをさらに含む。
【0024】
一実施形態において、前記DCIが1つのセルのPDSCHをスケジューリングする場合、前記セルの前記PDSCHに対応するHARQ-ACKを前記カウンタDAIのDAIカウントの位置に配置する、または、
前記DCIが2つのセルのPDSCHをスケジューリングする場合、前記2つのセルの前記PDSCHに対応するHARQ-ACKに対してXOR演算を実行して1つの位置を占有するHARQ-ACKを生成し、生成された前記HARQ-ACKを前記カウンタDAIのDAIカウントの位置に配置する、
ことをさらに含む。
【0025】
一実施形態において、前記DCIが2つのセルのPDSCHをスケジューリングする場合、スケジューリングされた前記セルは同じCBG構成を有する。
【0026】
本開示の一実施形態によれば、HARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request-ACK)フィードバックのオケージョンを決定する装置が提供される。本装置は、
第1の決定モジュールを含み、
前記第1の決定モジュールは、
2つ以上のセルのPDSCH(Physical downlink Shared Channel)をスケジューリングする1つのDCI(Downlink Control Information)に応答して、スケジューリングされた前記セルのうちの1つのPDSCHのエンドオケージョンが基準タイムスロットとして位置するタイムスロットをとり、HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットを以下の式に従って算出するように構成され、
HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロット= n+k、
nは前記基準タイムスロットを表し、
kは、前記HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置する前記タイムスロットと前記基準タイムスロットとの間の、前記DCIに示されるタイムスロットオフセットを表す。
【0027】
一実施形態において、前記基準タイムスロットは、
前記スケジューリングされたセルのうち、サービングセルIDが最小のセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルの中で最小のキャリアインジケータフラグを有するセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルの中で基準セルとしてハイレベルシグナリングで構成されたセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルのPDSCHのエンドオケージョンが異なるタイムスロットに位置する場合、前記スケジューリングされたセルのPDSCHの中で最近終了したPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルのPDSCHのエンドオケージョンが同じタイムスロットに位置する場合、前記スケジューリングされたセルのPDSCHの中で同時に終了したPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、
である。
【0028】
一実施形態において、前記DCIによってスケジューリングされた前記セルの総数が2である。
【0029】
本開示の一実施形態によれば、HARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request-ACK)フィードバックのオケージョンを決定する装置が提供される。本装置は、
第2の決定モジュールを含み、
前記第2の決定モジュールは、
2つ以上のセルのPDSCH(Physical downlink Shared Channel)をスケジューリングする1つのDCI(Downlink Control Information)に応答して、セルごとに、前記セルのPDSCHに対応するHARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットを以下の式に従って算出するように構成され、
HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロット = ni+k、
niはi番目のセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットを表し、
kは、前記HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置する前記タイムスロットと、前記HARQ-ACKフィードバックに対応するPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットとの間の、前記DCIに示されるタイムスロットオフセットを表す。
【0030】
一実施形態において、前記DCIによってスケジューリングされる前記セルの総数が2である。
【0031】
本開示の一実施形態によれば、ダイナミックコードブック内のHARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request-ACK)の位置を決定する装置が提供される。本装置は、
カウンタDAI(Downlink Assignment Indicator)決定モジュールを含み、
前記カウンタDAI決定モジュールは、
少なくとも1つのセルのPDSCH(Physical downlink Shared Channel)をスケジューリングする1つのDCI(Downlink Control Information)に応答して、以下の式に従ってカウンタDAIを算出する、ように構成されている、
カウンタDAI = 現在のDCIの前のDCIのカウンタDAI + スケジューリングされたセルの総数。
【0032】
一実施形態では、トータルDAI決定モジュールをさらに含み、
前記トータルDAI決定モジュールは、
前記少なくとも1つのセルのPDSCHをスケジューリングするDCIに応答して、以下の式に従ってトータルDAIを算出する、ように構成されている、
トータルDAI = 現在のDCIの前のDCIのトータルDAI + スケジューリングされたセルの総数。
【0033】
一実施形態では、前記DCIが1つのセルのPDSCHをスケジューリングする場合、前記カウンタDAI決定モジュールは、前記セルの前記PDSCHに対応するHARQ-ACKを、前記カウンタDAI内のDAIカウントの位置に配置するようにさらに構成されている。
【0034】
一実施形態では、前記DCIが、2つ以上のセルのPDSCHをスケジューリングする場合、
前記カウンタDAI決定モジュールは、
予め設定されたルールに従って前記スケジューリングされたセルをソートし、
ソートされた前記セルのPDSCHに対応するHARQ-ACKを、前記カウンタDAI内の最初のDAIカウントから最後のDAIカウントまで順次、DAIカウントの位置にそれぞれ配置する、
ようにさらに構成されている。
【0035】
一実施形態では、前記予め設定されたルールは、
前記スケジューリングされたセルが前記セルのサービングセルIDに従って、小から大にソートされる、または、
前記スケジューリングされたセルが前記セルのキャリアインジケータフラグに従って、小から大にソートされる、または、
ハイレベルシグナリングによって構成された基準セルが優先される。
【0036】
一実施形態において、前記DCIが2つ以上のセルのPDSCHをスケジューリングする場合、前記スケジューリングされたセルは同じCBG構成を有し、および/または前記DCIによってスケジューリングされた前記セルの総数は2である。
【0037】
本開示の一実施形態によれば、ダイナミックコードブック内のHARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request-ACK)の位置を決定する装置が提供される。本装置は、
カウンタDAI(Downlink Assignment Indicator)決定モジュールを含み、
前記カウンタDAI決定モジュールは、少なくとも1つのセルのPDSCH(Physical downlink Shared Channel)をスケジューリングする1つのDCI(Downlink Control Information)に応答して、以下の式に従ってカウンタDAIを算出する、ように構成されている、
カウンタDAI = 現在のDCIの前のDCIのカウンタDAI + 1。
【0038】
一実施形態において、トータルDAI決定モジュールをさらに含み、
前記トータルDAI決定モジュールは、前記少なくとも1つのセルのPDSCHをスケジューリングするDCIに応答して、以下の式に従ってトータルDAIを算出する、ように構成されている、
トータルDAI = 現在のDCIの前のDCIのトータルDAI + 1。
【0039】
一実施形態において、
前記カウンタDAI決定モジュールは、
前記DCIが1つのセルのPDSCHをスケジューリングする場合、前記セルのPDSCHに対応するHARQ-ACKを前記カウンタDAI内のDAIカウントの位置に配置する、または、
前記DCIが2つのセルのPDSCHをスケジューリングする場合、2つの前記セルのPDSCHに対応するHARQ-ACKに対してXOR演算を実行して、1つの位置を占めるHARQ-ACKを生成し、生成された前記HARQ-ACKを前記カウンタDAIのDAIカウントの位置に配置する、
ようにさらに構成されている。
【0040】
一実施形態において、前記DCIが2つのセルのPDSCHをスケジューリングする場合、前記スケジューリングされたセルは同じCBG構成を有する。
【0041】
本開示の一実施形態によれば、ユーザ機器が提供される。ユーザ機器は、
前記HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットにおいてHARQ-ACKフィードバックを提供し、
前記タイムスロットは、上記方法によって、または、上記装置によって、算出される、および/または、
HARQ-ACKを送信し、
前記HARQ-ACKは、上記方法によって、または、上記装置によって決定された位置でダイナミックコードブックに位置する、
ように構成されている。
【0042】
本開示の一実施形態によれば、電子デバイスが提供される。電子デバイスは、メモリと、
プロセッサと、
前記メモリに記憶され、前記プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムと、
を含み、
前記コンピュータプログラムを実行すると、前記プロセッサが、上記方法を実行する。
【0043】
本開示の一実施形態によれば、コンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体が提供される。前記コンピュータプログラムは、プロセッサによって実行されると、上記方法のステップを実行する。
【0044】
上記の特徴は本開示の好ましい実施形態を得るために、当技術分野の常識に適合することに基づいて組み合わされてもよい。
【発明の効果】
【0045】
本発明は、以下の効果を奏する。本開示によれば、1つのDCIが複数のセルのPDSCHをスケジューリングする場合に、HARQ-ACKフィードバックのオケージョンを決定することができない、という従来技術の課題を解決することができ、1つのPUCCHが、1つのDCIによってスケジューリングされた複数のPDSCHに対応する複数のHARQ-ACKを同時にフィードバックすることができる。さらに、本開示はカウンタDAIおよびトータルDAIを算出するための新しい方法を提供し、新しい方法に基づいてダイナミックコードブックにおけるHARQ-ACKの位置を決定するための特定のソリューションを提供し、特に、ダイナミックコードブックにおいて、1つのDCIによってスケジューリングされた2つのセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKの位置をフィードバックするためのソリューションを提供する。このソリューションは追加のダイナミックシグナリングインタラクションなしに、ハイレベルシグナリング構成を単純化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1】従来技術によるダウンリンクデータスケジューリングの概略タイミングインジケーションダイアグラムである。
【
図2】本開示の第1の実施形態に係る第1の状況における送信タイミングの概略図である。
【
図3】本開示の第1の実施の形態に係る第4の状況におけるPDSCH1の終了位置の後にPDSCH2の終了位置がある場合の送信タイミングの模式図である。
【
図4】本開示の第1の実施の形態に係る第4の状況におけるPDSCH1の終了位置がPDSCH2の終了位置と同じである場合の送信タイミングの模式図である。
【
図5】本開示の第2の実施形態による状況における送信タイミングの概略図である。
【
図6】本開示の第5の実施形態によるHARQ-ACKフィードバックのオケージョンを決定するための装置の概略ブロック図である。
【
図7】本開示の第6の実施形態によるHARQ-ACKフィードバックのオケージョンを決定するための装置の概略ブロック図である。
【
図8】本開示の第7の実施形態による、ダイナミックコードブック内のHARQ-ACKの位置を決定するための装置の概略ブロック図である。
【
図9】本開示の第8の実施形態による、ダイナミックコードブック内のHARQ-ACKの位置を決定するための装置の概略ブロック図である
【
図10】本発明の第10の実施形態に係る電子デバイスの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下、本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
【0048】
なお、本開示の実施の形態で説明したHARQ-ACKフィードバックのオケージョンを判定する方法の実行主体は別個のチップ、チップモジュール、またはUEであってもよいし、UEに集積されたチップまたはチップモジュールであってもよい。本開示の実施形態で説明されるダイナミックコードブックにおけるHARQ-ACKの位置を決定するための方法の実行主体は、別個のチップ、チップモジュール、またはUEであってもよく、またはUEに統合されたチップまたはチップモジュールであってもよい。
【0049】
本開示の実施形態で説明されるHARQ-ACKフィードバックのオケージョンを決定するための装置は、具体的には別個のチップ、チップモジュール、またはUEであり得るか、またはUEに統合されたチップまたはチップモジュールであり得る。HARQ-ACKフィードバックのオケージョンを決定するための装置に含まれる各モジュール/ユニットは、ソフトウェアモジュール/ユニットであってもよく、またはハードウェアモジュール/ユニットであってもよく、またはモジュール/ユニットの一部はソフトウェアモジュール/ユニットであってもよく、モジュール/ユニットの別の部分はハードウェアモジュール/ユニットであってもよい。例えば、チップに適用または集積される装置および製品ごとに、その中に含まれるモジュール/ユニットの各々は、回路などのハードウェアによって実装され得る。代替的に、モジュール/ユニットの少なくともいくつかはチップ内に統合されたプロセッサ上で実行されるソフトウェアプログラムによって実装され得、モジュール/ユニットの残りのものは回路などのハードウェアによって実装され得る。チップモジュールに適用または集積される装置および製品ごとに、その中に含まれるモジュール/ユニットの各々は、すべて、回路などのハードウェアによって実装され得、異なるモジュール/ユニットは同じ構成要素(チップ、回路モジュールなど)中に、またはチップモジュールの異なる構成要素中に位置し得る。代替的に、モジュール/ユニットの少なくともいくつかはチップモジュール内に統合されたプロセッサ上で実行されるソフトウェアプログラムによって実装され得、モジュール/ユニットの残りのものは回路などのハードウェアによって実装され得る。UEに適用または統合される装置および製品ごとに、その中に含まれるモジュール/ユニットの各々は、すべて、回路などのハードウェアによって実装され得、異なるモジュール/ユニットは同じ構成要素(チップ、回路モジュールなど)中に、または端末中の異なる構成要素中に位置し得る。代替的に、モジュール/ユニットのうちの少なくともいくつかはUEに統合されたプロセッサ上で実行されるソフトウェアプログラムによって実装され得、モジュール/ユニットのうちの残りのものは回路などのハードウェアによって実装され得る。
【0050】
本開示の実施形態で説明されるダイナミックコードブックにおけるHARQ-ACKフィードバックの位置を決定するための装置は、具体的には別個のチップ、チップモジュール、またはUEであり得るか、またはUEに統合されたチップまたはチップモジュールであり得る。ダイナミックコードブックにおけるHARQ-ACKフィードバックの位置を決定するための装置に含まれる各モジュール/ユニットは、ソフトウェアモジュール/ユニットであってもよく、またはハードウェアモジュール/ユニットであってもよく、またはモジュール/ユニットの一部はソフトウェアモジュール/ユニットであってもよく、モジュール/ユニットの別の部分はハードウェアモジュール/ユニットであってもよい。例えば、チップに適用または集積される装置および製品ごとに、その中に含まれるモジュール/ユニットの各々は、回路などのハードウェアによって実装され得る。代替的に、モジュール/ユニットの少なくともいくつかはチップ内に統合されたプロセッサ上で実行されるソフトウェアプログラムによって実装され得、モジュール/ユニットの残りのものは回路などのハードウェアによって実装され得る。チップモジュールに適用または集積される装置および製品ごとに、その中に含まれるモジュール/ユニットの各々は、回路などのハードウェアによって実装され得、異なるモジュール/ユニットは同じ構成要素(チップ、回路モジュールなど)中に、またはチップモジュールの異なる構成要素中に位置し得る。代替的に、モジュール/ユニットの少なくともいくつかはチップモジュール内に統合されたプロセッサ上で実行されるソフトウェアプログラムによって実装され得、モジュール/ユニットの残りのものは回路などのハードウェアによって実装され得る。UEに適用または統合される装置および製品ごとに、その中に含まれるモジュール/ユニットの各々は、回路などのハードウェアによって実装され得、異なるモジュール/ユニットは同じ構成要素(チップ、回路モジュールなど)中に、または端末中の異なる構成要素中に位置し得る。代替的に、モジュール/ユニットのうちの少なくともいくつかはUEに統合されたプロセッサ上で実行されるソフトウェアプログラムによって実装され得、モジュール/ユニットのうちの残りのものは回路などのハードウェアによって実装され得る。
【0051】
第1実施形態
HARQ-ACKフィードバックのオケージョンを決定するための方法が、第1の実施形態において提供される。本方法は、以下のステップを含む。
【0052】
2つ以上のセルの1つのDCIスケジューリングPDSCHに応答して、スケジューリングされたセルのうちの1つのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットを基準タイムスロットとし、HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットを次式に従って算出する:
HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロット=n+k。
【0053】
上記の式において、nは基準タイムスロットを表し、kは、HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットと基準タイムスロットとの間のDCIに示されるタイムスロットオフセットを表す。
【0054】
一例として、DCIによってスケジューリングされるセルの総数は2であってもよい。
【0055】
第1の実施形態の第1の状況では、基準タイムスロットがスケジューリングされたセルの中で最も小さいサービングセルIDを有するセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットであってもよい。本方法は、以下の実施例によってさらに説明される。
【0056】
図2に示されるように、DCIはスロットnにおけるPDCCHにおいて基地局によって送信され、DCIは2つのセル(セル1、セル2)のPDSCH(PDSCH1、PDSCH2)をスケジューリングする。DCIはHARQ‐ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットとPDSCHが位置するタイムスロットが2に等しく(すなわち、k1=2)、PUCCHのサブキャリア間隔がセル1のサブキャリア間隔と同じであるタイムスロットの間のタイムスロットオフセットk1を示すと仮定する。
【0057】
セル1のサービングセルIDが245であり、セル2のサービングセルIDが345である場合、PDSCH1のエンドオケージョンが位置するタイムスロットn+1を基準タイムスロットとするため、HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットは、スロットn+3と算出される。すなわち、ユーザ機器は、PUCCHのサブキャリア間隔をグラニュラリティとして、スロットn+3内でHARQ-ACKフィードバックを実行する。
【0058】
第1の実施形態の第2の状況ではより小さいキャリアインジケータフラグ(Carrier Indicator Flag、CIF)を有するセルが通常、より重要なセカンダリキャリアであることを考慮すると、基準タイムスロットはスケジューリングされたセルの中で最も小さいキャリアインジケータフラグを有するセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットであり得る。本方法は、以下の実施例によってさらに説明される。
【0059】
また、
図2に示されるように、DCIはスロットnにおけるPDCCHにおいて基地局によって送信され、DCIは2つのセル(セル1、セル2)のPDSCH(PDSCH1、PDSCH2)をスケジューリングする。DCIはHARQ‐ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットとPDSCHが位置するタイムスロットが2に等しく(すなわち、k1=2)、PUCCHのサブキャリア間隔がセル1のサブキャリア間隔と同じであるタイムスロットの間のタイムスロットオフセットk1を示すと仮定する。
【0060】
セル1のCIFが0であり、セル2のCIFが3である場合、PDSCH1のエンドオケージョンが位置するタイムスロットSlot n+1が基準タイムスロットとされるため、HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットはSlot n+3と算出される。すなわち、ユーザ装置は、PUCCHのサブキャリア間隔をグラニュラリティとして、スロットn+3内でHARQ-ACKフィードバックを行う。
【0061】
第1の実施形態の第3の状況では、基準タイムスロットがスケジューリングされたセルのうち、基準セルとしてハイレベルシグナリングによって構成されたセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットであってもよい。ハイレベルシグナリングは、RRC(Radio Resource Control)シグナリングを含むことができる。本方法は、以下の実施例によってさらに説明される。
【0062】
また、
図2に示されるように、DCIはスロットnにおけるPDCCHにおいて基地局によって送信され、DCIは2つのセル(セル1、セル2)のPDSCH(PDSCH1、PDSCH2)をスケジューリングする。DCIはHARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットと基準タイムスロットとの間のタイムスロットオフセットk1を示し、基準タイムスロットは2に等しく(すなわち、k1=2)、PUCCHのサブキャリア間隔は、セル1のサブキャリア間隔と同じであると仮定する。
【0063】
セル1がマルチセル(セル1、セル2)スケジューリング中に基準セルとしてハイレベルシグナリングによって構成される場合、セル1のPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットSlot n+1が基準タイムスロットとされ、したがって、HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットは、Slot n+3として算出される。すなわち、ユーザ装置は、PUCCHのサブキャリア間隔をグラニュラリティとして、スロットn+3内でHARQ-ACKフィードバックを行う。
【0064】
第1の実施形態の第4の状況ではフィードバックオケージョンを容易に決定し、不十分な処理時間の問題を回避するために、基準タイムスロットはスケジューリングされたセルのPDSCHの中で最近終了したPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、スケジューリングされたセルのPDSCHのエンドオケージョンが異なるタイムスロットに位置する場合、またはスケジューリングされたセルのPDSCHの中で同時に終了したPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、スケジューリングされたセルのPDSCHのエンドオケージョンが同じタイムスロットに位置する場合として決定され得る。本方法は、以下の実施例によってさらに説明される。
【0065】
DCIはスロットnにおけるPDCCHにおいて基地局によって送信され、DCIは2つのセル(セル1、セル2)のPDSCH(PDSCH1、PDSCH2)をスケジューリングする。DCIはHARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットと基準タイムスロットとの間のタイムスロットオフセットk1を示し、基準タイムスロットは2に等しく(すなわち、k1=2)、PUCCHのサブキャリア間隔は、セル1のサブキャリア間隔と同じであると仮定する。
【0066】
例として
図2を参照する。PDSCH1は、PDSCH2よりも後に終了するので、PDSCH1のエンドオケージョンが存在するタイムスロットn+1を基準タイムスロットとする。したがって、HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットは、スロットn+3として算出される。すなわち、ユーザ機器は、PUCCHのサブキャリア間隔をグラニュラリティとして、スロットn+3内でHARQ-ACKフィードバックを実行する。
【0067】
別の例として
図3を参照する。PDSCH2は、PDSCH1よりも後に終了するので、PDSCH2のエンドオケージョンが位置するタイムスロットn+2を基準タイムスロットとする。したがって、HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットは、スロットn+4として算出される。すなわち、ユーザ機器は、PUCCHのサブキャリア間隔をグラニュラリティとして、スロットn+4内でHARQ-ACKフィードバックを実行する。
【0068】
さらに別の例について
図4を参照する。PDSCH1およびPDSCH2は同じ位置(すなわち、スロットn+1)で終わり、したがって、スロットn+1は、基準タイムスロットと見なされる。したがって、HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットは、スロットn+3として算出される。すなわち、ユーザ機器は、PUCCHのサブキャリア間隔をグラニュラリティとして、スロットn+3内でHARQ-ACKフィードバックを実行する。
【0069】
上記実施形態における方法は、1つのDCIが2つ以上のセルのPDSCHをスケジューリングする場合、HARQ-ACKフィードバックのオケージョンを決定することができず、1つのDCIによってスケジューリングされた2つ以上のPDSCHに対応する複数のHARQ-ACKを1つのPUCCHが同時にフィードバックすることをサポートすることができるという従来技術の欠点を解決する。
【0070】
第2の実施形態
HARQ-ACKフィードバックのオケージョンを決定するための方法が、第2の実施形態において提供される。本方法は、以下のステップを含む。
【0071】
2つ以上のセルの1つのDCIスケジューリングPDSCHに応答して、セルごとに、セルのPDSCHに対応するHARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットが、以下の式に従って算出される:
HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロット=ni+k。
【0072】
上式において、niはi番目のセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットを表し、kはHARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットと、HARQ-ACKフィードバックに対応するPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットとの間の、DCIに示されるタイムスロットオフセットを表し、iは、DCIによってスケジューリングされるセルの総数以下の正の整数である。
【0073】
一例として、DCIによってスケジューリングされるセルの総数は2である。
【0074】
本方法は、以下の実施例によってさらに説明される。
【0075】
DCIはスロットnにおけるPDCCHにおいて基地局によって送信され、DCIは2つのセル(セル1、セル2)のPDSCH(PDSCH1、PDSCH2)をスケジューリングする。DCIはHARQ‐ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットとPDSCHが位置するタイムスロットが2に等しく(すなわち、k1=2)、PUCCHのサブキャリア間隔がセル1のサブキャリア間隔と同じであるタイムスロットの間のタイムスロットオフセットk1を示すと仮定する。
【0076】
図5に示すように、PDSCH1のエンドオケージョンはタイムスロットn+1に位置し、PDSCH2のエンドオケージョンはタイムスロットn+2に位置する。したがって、PDSCH1に対応するHARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットはスロットn+3であり、PDSCH2に対応するHARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットはスロットn+4である。すなわち、ユーザ装置はPUCCH1のサブキャリア間隔をグラニュラリティとして、スロットn+3内のPDSCH1に対応するHARQ-ACKフィードバックを行い、PUCCH2のキャリア間隔をグラニュラリティとして、スロットn+4内のPDSCH2に対応するHARQ-ACKフィードバックを行う。
【0077】
本開示は、1つのDCIが2つ以上のセルのPDSCHをスケジューリングする場合にHARQ-ACKフィードバックのオケージョンを決定することができず、1つのPUCCHが1つのDCIによってスケジューリングされた2つ以上のPDSCHに対応する複数のHARQ-ACKを同時にフィードバックすることをサポートすることができるという従来技術の欠点を解決する。
【0078】
第3の実施形態
一実施形態では、ダイナミックコードブック内のHARQ-ACKの位置を決定するための方法が提供される。本方法は、以下のステップを含む。
【0079】
1つのDCIスケジューリングに応答して、少なくとも1つのセルのPDSCH、カウンタDAI、およびトータルDAIが、以下の式に従って算出される:
カウンタDAI = 現在のDCIの前のDCIのカウンタDAI + スケジューリングされたセルの総数
トータルDAI = 現在のDCIの前のDCIのトータルDAI + スケジューリングされたセルの総数。
【0080】
DCIが1つのセルのPDSCHをスケジューリングする場合、カウンタDAIおよびトータルDAIは、以下の式に従って算出される:
カウンタDAI = 現在のDCIの前のDCIのカウンタDAI +1;
トータルDAI = 現在のDCIの前のDCIのトータルDAI +1。
【0081】
この場合、本方法は、以下のステップをさらに含む。カウンタDAIにおけるDAIカウントの位置には、セルのPDSCHに対応するHARQ-ACKが配置される。
【0082】
DCIが2つ以上のセルのPDSCHをスケジューリングする場合、方法は、以下のステップをさらに含む。
【0083】
スケジューリングされたセルは予め設定されたルールに従ってソートされ、ソートされたセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKはカウンタDAIの最初のDAIカウントから最後のDAIカウントまで順次DAIカウントの位置に配置される。
【0084】
予め設定されたルールは:
スケジューリングされたセルは、セルのサービングセルIDに従って、小さいセルから大きいセルにソートされる、または、
スケジューリングされたセルは、セルのキャリアインジケータフラグに従って、小さいセルから大きいセルにソートされる、または、
ハイレベルシグナリングによって構成される基準セルが優先され、これは、基準セルとしてハイレベルシグナリングによって構成されるセルが最も優先されることを意味する。
【0085】
一例では、スケジューリングされたセルが同じCBG(コードブロック群)構成を有し得る。
【0086】
一例では、DCIによってスケジューリングされたセルの総数は2であり得る。
【0087】
DCIが2つのセルのPDSCHをスケジューリングし、スケジューリングされた2つのセルが同じCBG構成を有する場合、カウンタDAIおよびトータルDAIは、以下の式に従って算出され得る:
カウンタDAI = 現在のDCIの前のDCIのカウンタDAI + 2;
トータルDAI = 現在のDCIの前のDCIのトータルDAI + 2。
【0088】
スケジューリングされたセルは予め設定されたルールに従ってソートされ、ソートされたセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKはそれぞれ、カウンタDAIの最初のDAIカウントから最後のDAIカウントまで順次DAIカウントの位置に配置される。このステップは、具体的には以下のいずれかの場合を含む。
【0089】
第1のケースでは、スケジューリングされたセルがセルのサービングセルIDに従って、小から大にソートされる。具体的には2つのセル内のサービングセルIDが小さいセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKがカウンタDAI内の第1のDAIカウントの位置に配置され、2つのセル内のサービングセルIDが大きいセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKはカウンタDAI内の第2のDAIカウントの位置に配置される。
【0090】
第2のケースでは、スケジューリングされたセルがセルのキャリアインジケータフラグに従って、小から大にソートされる。具体的には、2つのセルにおいてキャリアインジケータフラグが小さいセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKがカウンタDAIにおける第1のDAIカウントの位置に配置され、キャリアインジケータフラグが大きいセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKがカウンタDAIにおける第2のDAIカウントの位置に配置される。
【0091】
第3のケースでは、ハイレベルシグナリングによって構成された基準セルが優先される。具体的には、2つのセルにおける基準セルとしてのハイレベルシグナリングにより構成されるセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKがカウンタDAIにおける第1のDAIカウントの位置に配置され、2つのセルにおける基準セルとしてのハイレベルシグナリングにより構成されないセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKがカウンタDAIにおける第2のDAIカウントの位置に配置される。ハイレベルシグナリングは、RRCシグナリングを含むことができる。
【0092】
上記の方法をさらに説明するために、実施例を以下に示す。
【0093】
キャリアアグリゲーションの場合の実際のDAIを以下の表に示す。表に示される実際のDAIは、実際の値に対してモジュロ4演算を実行することによって算出されるDCIにおいて示されるものと同じではない。表中の(2)で接尾されたDAIは、DCIが2つのセルのPDSCHをスケジューリングすることを示す。2つのセルのサービングセルIDは、それぞれ234および345である。2つのセルのCIFは、それぞれ0および3である。
【表2】
【0094】
表に基づいて、スケジューリングされたセルが小から大までのセルのサービングセルIDに従ってソートされる上記第1の場合、2つのセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKの位置は、以下のように決定され得る。
【0095】
オケージョン0内において、セル1のPDSCHに対応するHARQ-ACKはカウンタDAI(=1)の第1のDAIカウントの位置、すなわち第1のHARQ-ACK位置に配置され、セル2のPDSCHに対応するHARQ-ACKはカウンタDAI(=2)の第2のDAIカウントの位置、すなわち第2のHARQ-ACK位置に配置される。オケージョン1内において、セル1のPDSCHに対応するHARQ-ACKはカウンタDAI(=7)の第1のDAIカウントの位置、すなわち第7のHARQ-ACK位置に配置され、セル2のPDSCHに対応するHARQ-ACKはカウンタDAI(=8)の第2のDAIカウントの位置、すなわち第8のHARQ-ACK位置に配置される。
【0096】
また、表に基づいて、スケジューリングされたセルが小から大までのセルのキャリアインジケータフラグに従ってソートされる上記第2の場合、2つのセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKの位置は、以下のように決定され得る。
【0097】
オケージョン0内において、セル1のPDSCHに対応するHARQ-ACKはカウンタDAIの第1のDAIカウントの1に等しい位置、すなわち、第1のHARQ-ACK位置に配置され、セル2のPDSCHに対応するHARQ-ACKはカウンタDAIの第2のDAIカウントの2に等しい位置、すなわち、第2のHARQ-ACK位置に配置される。オケージョン1内において、セル1のPDSCHに対応するHARQ-ACKはカウンタDAIの第1のDAIカウントの7に等しい位置、すなわち、第7のHARQ-ACK位置に配置され、セル2のPDSCHに対応するHARQ-ACKはカウンタDAIの第2のDAIカウントの8に等しい位置、すなわち、第8のHARQ-ACK位置に配置される。
【0098】
この表に基づいて、ハイレベルシグナリングによって構成される基準セルが優先される上記第3のケースでは、2つのセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKの位置が以下のように決定され得る。
【0099】
セル1が基準セルとしてハイレベルシグナリングによって構成される場合、オケージョン0内で、セル1のPDSCHに対応するHARQ-ACKはカウンタDAIの第1のDAIカウントの1に対応する位置、すなわち、第1のHARQ-ACK位置に配置され、セル2のPDSCHに対応するHARQ-ACKはカウンタDAIの第2のDAIカウントの2に対応する位置、すなわち、第2のHARQ-ACK位置に配置され、オケージョン1内で、セル1のPDSCHに対応するHARQ-ACKはカウンタDAIの第1のDAIカウントの7に対応する位置、すなわち、第7のHARQ-ACK位置に配置され、セル2のPDSCHに対応するHARQ-ACKはカウンタDAIの第2のDAIカウントの8に対応する位置、すなわち、第8のHARQ-ACK位置に配置される。
【0100】
セル2が基準セルとしてハイレベルシグナリングによって構成される場合、オケージョン0内で、セル2のPDSCHに対応するHARQ-ACKはカウンタDAIの第1のDAIカウントの1に等しい位置、すなわち、第1のHARQ-ACK位置に配置され、セル1のPDSCHに対応するHARQ-ACKはカウンタDAIの第2のDAIカウントの2に等しい位置、すなわち、第2のHARQ-ACK位置に配置され、オケージョン1内で、セル2のPDSCHに対応するHARQ-ACKはカウンタDAIの第1のDAIカウントの7に等しい位置、すなわち、第7のHARQ-ACK位置に配置され、セル1のPDSCHに対応するHARQ-ACKはカウンタDAIの第2のDAIカウントの8に等しい位置、すなわち、第8のHARQ-ACKに配置される。
【0101】
なお、上述したn番目のHARQ-ACK位置は、複数のビットに対応してもよい。例えば、CBGが構成されない場合、2つのコードワードがサポートされ、HARQ-ACKはバンドルされず、1つのHARQ-ACK位置は2ビットを占有する。CBGが構成されない場合、2つのコードワードがサポートされ、HARQ-ACKがバンドルされ、1つのHARQ-ACK位置が1ビットを占有する。CBGが構成される場合、2つのコードワードがサポートされ、CBG=8であり、1つのHARQ-ACK位置は8ビットを占有する。
【0102】
第3の実施形態による方法はカウンタDAIおよびトータルDAIを算出するための新しい方法を提供し、算出方法に基づいてダイナミックコードブックにおけるHARQ-ACKの位置を決定するための特定のソリューションを提供し、特に、ダイナミックコードブックにおいて、1つのDCIによってスケジューリングされた2つのセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKの位置をフィードバックするためのソリューションを提供する。このソリューションは追加のダイナミックシグナリングインタラクションなしに、ハイレベルシグナリング構成を単純化することができる。
【0103】
第4の実施形態
この実施形態では、ダイナミックコードブックにおけるHARQ-ACKの位置を決定するための方法が提供される。本方法は、以下のステップを含む。
【0104】
1つのDCIスケジューリングに応答して、少なくとも1つのセルのPDSCH、カウンタDAI、およびトータルDAIが、以下の式に従って算出される:
カウンタDAI = 現在のDCIの前のDCIのカウンタDAI + 1、
トータルDAI = 現在のDCIの前のDCIのトータルDAI + 1。
【0105】
DCIが1つのセルのPDSCHをスケジューリングする場合、カウンタDAIおよびトータルDAIは、以下の式に従って算出される:
カウンタDAI = 現在のDCIの前のDCIのカウンタDAI + 1、
トータルDAI = 現在のDCIの前のDCIのトータルDAI + 1。
【0106】
本方法は、以下のステップをさらに含む。カウンタDAIのDAIカウントの位置には、セルのPDSCHに対応するHARQ-ACKが配置される。
【0107】
2つのセルのDCIスケジュールPDSCHと2つのスケジューリングされたセルとが同じCBG構成を有する場合、カウンタDAIおよびトータルDAIは、以下の式に従って算出される:
カウンタDAI = 現在のDCIの前のDCIのカウンタDAI + 1、
トータルDAI = 現在のDCIの前のDCIのトータルDAI + 1。
【0108】
本方法は、以下のステップをさらに含む。2つのセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKに対してXOR演算を行い、1つの位置を占めるHARQ-ACKを生成し、生成したHARQ-ACKをカウンタDAIのDAIカウントの位置に配置する。
【0109】
第4の実施形態による方法はカウンタDAIおよびトータルDAIを算出するための新しい方法を提供し、算出方法に基づいてダイナミックコードブックにおけるHARQ-ACKの位置を決定するための特定のソリューションを提供し、特に、ダイナミックコードブックにおいて、1つのDCIによってスケジューリングされた2つのセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKの位置をフィードバックするためのソリューションを提供する。このソリューションは追加のダイナミックシグナリングインタラクションなしに、ハイレベルシグナリング構成を単純化することができる。
【0110】
第5の実施形態
HARQ-ACKフィードバックのオケージョンを決定するための装置が、実施形態に従って提供される。
図6に示すように、装置は、第1の決定モジュール110を含む。
【0111】
第1の決定モジュール110は、2つ以上のセルの1つのDCIスケジューリングPDSCHに応答して、スケジューリングされたセルのうちの1つのPDSCHのエンドオケージョンが基準タイムスロットとして位置するタイムスロットを取って、HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットを以下の式に従って算出するように構成される:
HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロット= n+k。
【0112】
上記の式において、nは基準タイムスロットを表し、kは、HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットと基準タイムスロットとの間のDCIに示されるタイムスロットオフセットを表す。
【0113】
一例として、DCIによってスケジューリングされるセルの総数は2であってもよい。
【0114】
第5の実施形態の第1の状況では、基準タイムスロットがスケジューリングされたセルの中で最も小さいサービングセルIDを有するセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットであってもよい。
【0115】
第5の実施形態の第2の状況では、基準タイムスロットがスケジューリングされたセルの中で最も小さいキャリアインジケータフラグを有するセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットであってもよい。
【0116】
第5の実施形態の第3の状況では、基準タイムスロットがスケジューリングされたセルのうち、基準セルとしてハイレベルシグナリングによって構成されたセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットであってもよい。
【0117】
第5の実施形態の第4の状況では、基準タイムスロットは、スケジューリングされたセルのPDSCHのエンドオケージョンが異なるタイムスロットに位置する場合、スケジューリングされたセルのPDSCHの中で最近終了したPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、スケジューリングされたセルのPDSCHのエンドオケージョンが同じタイムスロットに位置する場合、スケジューリングされたセルのPDSCHの中で同時に終了したPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットであってもよい。
【0118】
上記実施の形態における装置は1つのDCIが2つ以上のセルのPDSCHをスケジューリングする場合にHARQ-ACKフィードバックのオケージョンを決定できないという従来技術の欠点を解消し、1つのDCIによってスケジューリングされた2つ以上のPDSCHに対応する複数のHARQ-ACKを1つのPUCCHが同時にフィードバックすることをサポートすることができる。
【0119】
第6の実施形態
この実施形態では、HARQ-ACKフィードバックのオケージョンを決定するための装置が提供される。
図7に示すように、装置は、第2の決定モジュール120を含む。
【0120】
第2の決定モジュール120は2つ以上のセルの1つのDCIスケジューリングPDSCHに応答して、セルごとに、セルのPDSCHに対応するHARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットを以下の式に従って算出するように構成される:
HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロット=ni+k。
【0121】
上式において、niはi番目のセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットを表し、kはHARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットと、HARQ-ACKフィードバックに対応するPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットとの間の、DCIに示されるタイムスロットオフセットを表し、iは、DCIによってスケジューリングされるセルの総数以下の正の整数である。
【0122】
一例として、DCIによってスケジューリングされるセルの総数は2である。
【0123】
上記実施の形態における装置は1つのDCIが2つ以上のセルのPDSCHをスケジューリングする場合にHARQ-ACKフィードバックのオケージョンを決定できないという従来技術の欠点を解消し、1つのDCIによってスケジューリングされた2つ以上のPDSCHに対応する複数のHARQ-ACKを1つのPUCCHが同時にフィードバックすることをサポートすることができる。
【0124】
第7の実施形態
この実施形態では、ダイナミックコードブック内のHARQ-ACKの位置を決定するための装置が提供される。
図8に示されるように、装置は、カウンタDAI決定モジュール210と、トータルDAI決定モジュール211とを含む。
【0125】
カウンタDAI決定モジュール210は1つのDCIスケジューリングに応答して、少なくとも1つのセルのPDSCHを計算し、以下の式に従ってカウンタDAIを算出するように構成される:
カウンタDAI = 現在のDCIの前のDCIのカウンタDAI + スケジューリングされたセルの総数。
【0126】
トータルDAI決定モジュール211はDCIスケジューリングに応答して、少なくとも1つのセルのPDSCHを計算し、以下の式に従ってトータルDAIを算出するように構成される:
トータルDAI = 現在のDCIの前のDCIのトータルDAI+ スケジューリングされたセルの総数。
【0127】
DCIが1つのセルのPDSCHをスケジューリングする場合、カウンタDAIおよびトータルDAIは、以下の式に従って算出される:
カウンタDAI = 現在のDCIの前のDCIのカウンタDAI + 1;
トータルDAI = 現在のDCIの前のDCIのトータルDAI + 1。
【0128】
カウンタDAI決定モジュール210はカウンタDAI内のDAIカウントの位置に、セルのPDSCHに対応するHARQ-ACKを配置するようにさらに構成される。
【0129】
DCIが2つ以上のセルのPDSCHをスケジューリングする場合、カウントDAI決定モジュール210は予め設定されたルールに従ってスケジューリングされたセルをソートし、ソートされたセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKを、それぞれ、第1のDAIカウントからカウンタDAIにおける最後のDAIカウントまで順次、DAIカウントの位置に配置するようにさらに構成される。
【0130】
予め設定されたルールは:
スケジューリングされたセルは、セルのサービングセルIDに従って、小から大にソートされる、
スケジューリングされたセルは、セルのキャリアインジケータフラグに従って、小から大にソートされる、または、
ハイレベルシグナリングによって構成される基準セルが優先され、これは、基準セルとしてハイレベルシグナリングによって構成されるセルが最も優先されることを意味する。
【0131】
一例では、スケジューリングされたセルが同じCBG構成を有し得る。
【0132】
一例では、DCIによってスケジューリングされたセルの総数は2であり得る。
【0133】
DCIが2つのセルのPDSCHをスケジューリングし、スケジューリングされた2つのセルが同じCBG構成を有する場合、カウンタDAIおよびトータルDAIは、以下の式に従って算出され得る:
カウンタDAI = 現在のDCIの前のDCIのカウンタDAI + 2;
トータルDAI = 現在のDCIの前のDCIのトータルDAI + 2。
【0134】
この場合、カウンタDAI決定モジュール210は予め設定されたルールに従ってスケジューリングされたセルをソートし、ソートされたセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKを、カウンタDAIの最初のDAIカウントから最後のDAIカウントまで順次、それぞれ、DAIカウントの位置に配置する。具体的な事例を以下に示す。
【0135】
第1のケースでは、スケジューリングされたセルがセルのサービングセルIDに従って、小から大にソートされる。具体的には、カウンタDAI決定モジュール210が2つのセルのうちサービングセルIDが小さいセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKをカウンタDAI内の第1のDAIカウントの位置に配置し、2つのセルのうちサービングセルIDが大きいセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKをカウンタDAI内の第2のDAIカウントの位置に配置するように構成される。
【0136】
代替的に、第2のケースでは、スケジューリングされたセルがセルのキャリアインジケータフラグに従って、小から大にソートされる。具体的には、カウンタDAI決定モジュール210が2つのセル内の第1のDAIカウントの位置に、より小さいキャリアインジケータフラグを有するセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKを配置し、カウンタDAI内の第2のDAIカウントの位置に、より大きいキャリアインジケータフラグを有するセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKを配置するように構成される。
【0137】
あるいは、第3のケースではハイレベルシグナリングによって構成された基準セルが優先される。具体的には、カウンタDAI決定部210が2つのセルにおける第1のDAIカウントの位置に、ハイレベルシグナリングにより構成されるセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKを基準セルとして配置し、2つのセルにおける第2のDAIカウントの位置に、ハイレベルシグナリングにより構成されないセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKを基準セルとして配置する。ハイレベルシグナリングは、RRCシグナリングを含むことができる。
【0138】
第7の実施形態による装置はカウンタDAIおよびトータルDAIを算出するための新しい方法を提供し、算出方法に基づいてダイナミックコードブックにおけるHARQ-ACKの位置を決定するための特定のソリューションを提供し、特に、ダイナミックコードブックにおいて、1つのDCIによってスケジューリングされた2つのセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKの位置をフィードバックするためのソリューションを提供する。このソリューションは追加のダイナミックシグナリングインタラクションなしに、ハイレベルシグナリング構成を単純化することができる。
【0139】
第8の実施形態
ダイナミックコードブックにおけるHARQ-ACKの位置を決定するための装置が、実施形態において提供される。
図9に示されるように、装置は、カウンタDAI決定モジュール220と、トータルDAI決定モジュール221とを含む。
【0140】
カウンタDAI決定モジュール220は1つのDCIスケジューリングに応答して、少なくとも1つのセルのPDSCHを算出し、以下の式に従ってカウンタDAIを算出するように構成される:
カウンタDAI = 現在のDCIの前のDCIのカウンタDAI + 1。
【0141】
トータルDAI決定モジュール221はDCIスケジューリングに応答して、少なくとも1つのセルのPDSCHを算出し、以下の式に従ってトータルDAIを算出するように構成される:
トータルDAI = 現在のDCIの前のDCIのトータルDAI + 1。
【0142】
DCIが1つのセルのPDSCHをスケジューリングする場合、カウンタDAIおよびトータルDAIは、以下の式に従って算出される:
カウンタDAI = 現在のDCIの前のDCIのカウンタDAI + 1、
トータルDAI = 現在のDCIの前のDCIのトータルDAI + 1。
【0143】
DCIが1つのセルのPDSCHをスケジューリングする場合、カウンタDAI決定モジュール220はさらに、そのセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKを、カウンタDAIのDAIカウントの位置に配置するように構成される。
【0144】
2つのセルのDCIスケジュールPDSCHと2つのスケジューリングされたセルとが同じCBG構成を有する場合、カウンタDAIおよびトータルDAIは、以下の式に従って算出される:
カウンタDAI = 現在のDCIの前のDCIのカウンタDAI + 1、
トータルDAI = 現在のDCIの前のDCIのトータルDAI + 1。
【0145】
カウンタDAI決定モジュール220は2つのセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKに対してXOR演算を実行して、1つの位置を占めるHARQ-ACKを生成し、生成されたHARQ-ACKをカウンタDAIのDAIカウントの位置に配置するようにさらに構成される。
【0146】
第8の実施形態による装置はカウンタDAIおよびトータルDAIを算出するための新しい方法を提供し、算出方法に基づいてダイナミックコードブックにおけるHARQ-ACKの位置を決定するための特定のソリューションを提供し、特に、ダイナミックコードブックにおいて、1つのDCIによってスケジューリングされた2つのセルのPDSCHに対応するHARQ-ACKの位置をフィードバックするためのソリューションを提供する。このソリューションは追加のダイナミックシグナリングインタラクションなしに、ハイレベルシグナリング構成を単純化することができる。
【0147】
第9の実施形態
実施形態では、ユーザ機器が提供される。ユーザ機器は、HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットにおいてHARQ-ACKフィードバックを提供するように構成される。タイムスロットは、第1の実施形態1もしくは第2の実施形態で説明した方法によって、または第5の実施形態もしくは第6の実施形態で説明した装置によって算出される
【0148】
ユーザ機器はHARQ-ACKを送信するように構成され、HARQ-ACKは第3の実施形態もしくは第4の実施形態で説明された方法を通じて、または第7の実施形態もしくは第8の実施形態で説明された装置を通じて決定された位置でダイナミックコードブックに位置する。
【0149】
第10の実施形態
図10は、本開示の第10の実施形態に係る電子デバイスの概略構成図である。電子デバイスは、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され、プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムとを含む。プロセッサはコンピュータプログラムを実行するとき、第1~第4の実施形態のいずれかに記載の方法を実施する。なお、
図10に示す電子デバイス50は一例に過ぎず、本発明の機能および適用範囲を限定するものではない。
【0150】
図10に示されるように、電子デバイス50は、サーバデバイスなどの汎用コンピューティングデバイスであり得る。電子デバイス50の構成要素は少なくとも1つのプロセッサ51、少なくとも1つのメモリ52、および異なるシステム構成要素(メモリ52およびプロセッサ51を含む)を接続するバス53を含み得るが、これらに限定されない。
【0151】
バス53は、データバスと、アドレスバスと、制御バスとを含む。
【0152】
メモリ52は、ランダムアクセスメモリ(RAM)521および/またはキャッシュメモリ522などの揮発性メモリを含み得、読取り専用メモリ(ROM)523をさらに含み得る。
【0153】
メモリ52は、プログラムモジュール525のセット(少なくとも1つのプログラムモジュール)を有するプログラム/実用ツール525をさらに含むことができる。プログラムモジュール524はオペレーションシステム、1つまたは複数のアプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール、およびプログラムデータを含むが、これらに限定されず、これらの例の各々の1つまたは組合せはネットワーク環境の実装のために使用され得る。
【0154】
プロセッサ51はメモリ52に記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより、本開示の第1~第4の実施形態のいずれか1つに記載された方法などの様々な機能アプリケーションおよびデータ処理を実行する。
【0155】
電子デバイス50は、少なくとも1つの外部デバイス54(キーボード、ポインティングデバイスなど)と通信することができる。そのような通信は、入力/出力(I/O)インターフェース55を介して実行され得る。モデル生成装置50はネットワークアダプタ56を介して、1つ以上のネットワーク(例えば、LAN(local area network)、WAN(wide area network)、および/またはインターネット等の公衆ネットワーク)と通信してもよい。
図10に示すように、ネットワークアダプタ56は、バス53を介してモデル生成装置50の他のモジュールと通信する。図示されていないが、他のハードウェアおよび/またはソフトウェアモジュールが、モデル生成装置50と併せて使用され得ることを理解されたい。ハードウェアおよび/またはソフトウェアモジュールはマイクロコード、デバイスドライバ、冗長プロセッサ、外部ディスクドライブアレイ、RAID(redundant array of independent disks)システム、テープドライブ、およびデータバックアップストレージシステムを含むが、これらに限定されない。
【0156】
上記の詳細な説明で言及したが、電子デバイスのユニット/モジュールまたはサブユニット/モジュールは単なる例示であり、必須ではないことに留意されたい。本開示の実施形態によれば、上述のユニット/モジュールのうちの2つ以上の特徴および機能は、1つのユニット/モジュールにおいて具現化され得る。代替的に、上述のユニット/モジュールのうちの1つの特徴および機能は、複数のユニット/モジュールにさらに細分され得る。
【0157】
第11の実施形態
一実施形態では、コンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体がさらに提供される。プログラムは、プロセッサによって実行されると、第1~第4の実施形態のいずれかに記載の方法のステップを実施させる。
【0158】
可読記憶媒体はポータブルディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ、読取り専用メモリ、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、またはそれらの組合せを含み得るが、それらに限定されない。
【0159】
可能な実装形態では、本開示がプログラムコードを含むプログラム製品の形態で実装され得る。プログラム製品が端末装置上で実行されるとき、プログラムコードは端末装置に、第1~第4の実施形態のいずれかに記載の方法のステップを実行させる。
【0160】
本開示を実施するためのプログラムコードは、1つのプログラミング言語で、またはより多くのプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれてもよい。プログラムコードは、ユーザ機器上で完全に実行されるか、またはユーザ機器上で部分的に実行されるか、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして実行されるか、またはユーザ機器上で部分的に実行され、リモートデバイス上で部分的に実行されるか、またはリモートデバイス上で完全に実行され得る。
【0161】
本開示の特定の実施形態が上述されたが、当業者は実施形態が単なる例示であり、本開示の保護範囲が添付の特許請求の範囲によって定義されることを理解すべきである。当業者は本開示の原理および本質から逸脱することなく、実施形態に様々な変更または修正を加えることができ、変更および修正は、本開示の保護範囲内に入る。
【0162】
本出願は、2020年2月12日に中国国家知的所有権庁(CNIPA)に出願された中国特許出願第202010089136.X号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【手続補正書】
【提出日】2022-10-11
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイブリッド自動リピート要求(HARQ-ACK
:Hybrid Automatic Repeat request-ACK)フィードバックのオケージョンを決定する方法であって、
2つ以上のセルの
物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH
:Physical downlink Shared Channel)をスケジューリングする1つの
ダウンリンク制御情報(DCI
:Downlink Control Information)に応答して、スケジューリングされたセルのうちの1つのPDSCHのエンドオケージョンが基準タイムスロットとして位置するタイムスロットをとり、
HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットを以下の式に従って算出し、
HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロット= n+k、
nは前記基準タイムスロットを表し、
kは、前記HARQ-ACKフィードバックの前記オケージョンが位置する前記タイムスロットと前記基準タイムスロットとの間の、前記DCIに示されるタイムスロットオフセットを表す、
方法。
【請求項2】
前記基準タイムスロットは、
前記スケジューリングされたセルのうち、サービングセルIDが最も小さいセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルの中でキャリアインジケータフラグが最も小さいセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルのうち、基準セルとしてハイレベルシグナリングで構成されたセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルのPDSCHのエンドオケージョンが異なるタイムスロットに位置する場合、前記スケジューリングされたセルの前記PDSCHの中で最近終了したPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルのPDSCHのエンドオケージョンが同じタイムスロットに位置する場合、前記スケジューリングされたセルの前記PDSCHの中で同時に終了したPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、である、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記DCIによってスケジューリングされた前記セルの総数が2である、請求項
1に記載の方法。
【請求項4】
ハイブリッド自動リピート要求(HARQ-ACK
:Hybrid Automatic Repeat request-ACK)フィードバックのオケージョンを決定する方法であって、
2つ以上のセルの
物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH
:Physical downlink Shared Channel)をスケジューリングする1つの
ダウンリンク制御情報(DCI
:Downlink Control Information)に応答して、セルごとに、セルのPDSCHに対応するHARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットを以下の式に従って算出し、
HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロット=n
i+k、
n
iはi番目のセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットを表し、kは、前記HARQ-ACKフィードバックの前記オケージョンが位置する前記タイムスロットと、前記HARQ-ACKフィードバックに対応するPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットとの間の、前記DCIに示されるタイムスロットオフセットを表す、
方法。
【請求項5】
前記DCIによってスケジューリングされる前記セルの総数が2である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
ハイブリッド自動リピート要求(HARQ-ACK
:Hybrid Automatic Repeat request-ACK)フィードバックのオケージョンを決定するための装置であって、
第1の決定モジュールを含み、
前記第1の決定モジュールは、
2つ以上のセルの
物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH
:Physical downlink Shared Channel)をスケジューリングする1つの
ダウンリンク制御情報(DCI
:Downlink Control Information)に応答して、スケジューリングされた前記セルのうちの1つのPDSCHのエンドオケージョンが基準タイムスロットとして位置するタイムスロットを取り、HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットを以下の式に従って算出するように構成され、
HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロット= n+k、
nは前記基準タイムスロットを表し、
kは、前記HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置する前記タイムスロットと前記基準タイムスロットとの間の、前記DCIに示されるタイムスロットオフセットを表す、
装置。
【請求項7】
前記基準タイムスロットは、
前記スケジューリングされたセルのうち、サービングセルIDが最小のセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルの中で最小のキャリアインジケータフラグを有するセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルの中で基準セルとしてハイレベルシグナリングで構成されたセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルのPDSCHのエンドオケージョンが異なるタイムスロットに位置する場合、前記スケジューリングされたセルのPDSCHの中で最近終了したPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、または、
前記スケジューリングされたセルのPDSCHのエンドオケージョンが同じタイムスロットに位置する場合、前記スケジューリングされたセルのPDSCHの中で同時に終了したPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロット、
である、請求項
6に記載の装置。
【請求項8】
前記DCIによってスケジューリングされた前記セルの総数が2である、請求項
6に記載の装置。
【請求項9】
ハイブリッド自動リピート要求(HARQ-ACK
:Hybrid Automatic Repeat request-ACK)フィードバックのオケージョンを決定する装置であって、
第2の決定モジュールを含み、
前記第2の決定モジュールは、
2つ以上のセルの
物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH
:Physical downlink Shared Channel)をスケジューリングする1つの
ダウンリンク制御情報(DCI
:Downlink Control Information)に応答して、セルごとに、前記セルのPDSCHに対応するHARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットを以下の式に従って算出するように構成され、
HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置するタイムスロット = n
i+k、
n
iはi番目のセルのPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットを表し、
kは、前記HARQ-ACKフィードバックのオケージョンが位置する前記タイムスロットと、前記HARQ-ACKフィードバックに対応するPDSCHのエンドオケージョンが位置するタイムスロットとの間の、前記DCIに示されるタイムスロットオフセットを表す、
装置。
【請求項10】
前記DCIによってスケジューリングされる前記セルの総数が2である、請求項
9に記載の装置。
【請求項11】
前記
ハイブリッド自動リピート要求(HARQ-ACK
)フィードバックのオケージョンが位置するタイムスロットにおいてHARQ-ACKフィードバックを提供し、
前記タイムスロットは、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の方法によって、または、
請求項6~請求項10のいずれか1項に記載の装置によって、算出され
る、
ように構成されている、
ユーザ機器。
【請求項12】
メモリと、
プロセッサと、
前記メモリに記憶され、前記プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムと、
を含み、
前記コンピュータプログラムを実行するときに、前記プロセッサが、請求項1~
請求項5のいずれか1項に記載の方法を実行する、
電子デバイス。
【請求項13】
コンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、プロセッサによって実行されると、請求項1~
請求項5のいずれか1項に記載の方法のステップを実行する、
コンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】