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特表2023-513445容器の破損を検出するためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-31
(54)【発明の名称】容器の破損を検出するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G01M 3/38 20060101AFI20230324BHJP
   G01M 3/26 20060101ALI20230324BHJP
   B65B 57/02 20060101ALI20230324BHJP
【FI】
G01M3/38 J
G01M3/26 H
B65B57/02 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022545085
(86)(22)【出願日】2021-01-21
(85)【翻訳文提出日】2022-09-01
(86)【国際出願番号】 GB2021050130
(87)【国際公開番号】W WO2021148790
(87)【国際公開日】2021-07-29
(31)【優先権主張番号】2001029.4
(32)【優先日】2020-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506315310
【氏名又は名称】イシダ ヨーロッパ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ISHIDA EUROPE LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100111187
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 秀忠
(74)【代理人】
【識別番号】100175617
【弁理士】
【氏名又は名称】三崎 正輝
(74)【代理人】
【識別番号】100159916
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 貴之
(74)【代理人】
【識別番号】100198650
【弁理士】
【氏名又は名称】小出 宗一郎
(72)【発明者】
【氏名】ヴァイン,リー
【テーマコード(参考)】
2G067
【Fターム(参考)】
2G067AA47
2G067BB15
2G067BB30
2G067CC04
2G067DD17
2G067DD18
(57)【要約】
密封された食品容器の破れを検出するための漏れ検出システムが開示される。漏れ検出システムは、第1の検査経路を通る光信号を伝送するように構成された第1の光学センサを備え、前記第1の光学センサは、ガス組成の変動を検出可能である。透過性プレス部材は、使用時に密封食品容器に圧力を加えるように構成されている。第1の光学センサは、光信号が伝送される第1の検査経路の少なくとも一部が、透過性プレス部材の背後または内部に位置するように配置される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
密封された食品容器の破損を検出するための漏れ検出システムであって、
第1の検査経路を通る光信号を伝送するように構成され、ガス組成の変動を検出可能な第1の光学センサと、
密封された食品容器に使用時に圧力を加えるように構成された透過性プレス部材と
を備え、
前記第1の光学センサは、前記光信号が伝送される前記第1の検査経路の少なくとも一部が前記透過性プレス部材の背後または内部に位置するように配置される、
漏れ検出システム。
【請求項2】
密封された食品容器を前記漏れ検出システムを通して搬送するためのコンベアをさらに備える、請求項1に記載の漏れ検出システム。
【請求項3】
前記密封された食品容器が漏れ検出システムを通って移動する間、前記透過性プレス部材が前記密封された食品容器に圧力を加えるように構成される、前記のいずれか一項に記載の漏れ検出システム。
【請求項4】
前記透過性プレス部材と前記コンベアとの間を密封された食品容器が通過できるように、前記透過性プレス部材が前記コンベアに対向して配置される、請求項2または請求項3に記載の漏れ検出システム。
【請求項5】
前記第1の光学センサに接続された制御ユニットをさらに備え、前記制御ユニットは、前記第1の光学センサの信号を受信し、前記第1の光学センサの前記信号に基づいて密封された食品容器内における破損の存在を判定する、前記いずれか一項に記載の漏れ検出システム。
【請求項6】
前記制御ユニットは、前記第1の光学センサに対する前記密封された食品容器の位置に関する情報を受信するように構成され、前記制御ユニットは、前記第1の光学センサの信号および前記密封された食品容器の位置に関する情報に基づいて、前記密封された食品容器における破損の位置を判定する、請求項3または請求項4に従属する請求項5に記載の漏れ検出システムであって、
【請求項7】
前記制御ユニットが、前記第1の光学センサの信号に基づいて破損の大きさを判定するように構成されている、請求項5または請求項6に記載の漏れ検出システム。
【請求項8】
前記透過性プレス部材が、第1の透過性コンベアベルトを備える、前記いずれか一項に記載の漏れ検出システム。
【請求項9】
前記第1の透過性コンベアベルトは、ガスが前記コンベアベルトを通って透過することを許容する、前記コンベアベルトを通る一連の開口部を備える、請求項8に記載の漏れ検出システム。
【請求項10】
前記第1の透過性コンベアベルトは、前記密封された食品容器に接触し、前記コンベアベルトの本体を前記表面から分離するために、前記コンベアベルトの表面から突出する要素の列を備える、請求項8または請求項9に記載の漏れ検出システム。
【請求項11】
前記第1の光学センサは、前記第1の検査経路の少なくとも一部が、前記第1のコンベアベルト内に位置し、前記コンベアベルトの幅を通って延びるように配置される、請求項8から10のいずれか一項に記載の漏れ検出システム。
【請求項12】
前記コンベアが透過性コンベアであり、ガス組成の変動を検出可能な前記第1の光学センサまたは第2の光学センサが、第2の検査経路を通って第2の光信号を伝送するように構成され、前記光学センサは、第2の光信号が伝送される第2の検査経路の少なくとも一部が透過性コンベアの背後または内部に位置するように配置される。少なくとも請求項2に記載の漏れ検出システム。
【請求項13】
前記透過性コンベアが第2の透過性コンベアベルトを備える、請求項12に記載の漏れ検出システム。
【請求項14】
前記光学センサは、前記第2の検査経路の少なくとも一部が前記第2の透過性コンベアベルト内に位置し、前記コンベアベルトの幅を通って延びるように配置される、請求項13に記載の漏れ検出システム。
【請求項15】
ガス組成の変動を検出可能な第2の光学センサが、第2の検査経路を通る第2の光信号を伝送するように構成され、前記第1の光学センサが、第1の検査経路におけるガス組成の変動を検出可能であり、第2の光学センサは、第2の検査経路におけるガス組成の変動を検出可能である、請求項12から14のいずれかに記載の漏れ検出システム。
【請求項16】
前記制御ユニットは、前記第2の光学センサに接続され、前記第2の光学センサから信号を受信するように構成され、前記制御ユニットは、前記第1の光学センサからの信号と前記第2の光学センサからの信号に基づいて破損の位置を判定するように構成された、少なくとも請求項5に従属する場合の請求項15に記載の漏れ検出システム。
【請求項17】
前記制御ユニットが、前記第1の光学センサからの信号と前記第2の光学センサからの信号とを比較することによって、破損の位置を判定するように構成された、請求項16に記載の漏れ検出システム。
【請求項18】
密封された食品容器の異なる寸法に対応するために、前記透過性プレス部材と前記コンベアとの間の距離が変更され得るように、前記透過性プレス部材が前記コンベア上に調節可能に取り付けられる、少なくとも請求項2に記載の漏れ検出システム。
【請求項19】
前記第1の光学センサが、前記透過性プレス部材に取り付けられる、前記のいずれか一項に記載の漏れ検出システム。
【請求項20】
前記光学センサは、前記光信号を伝送するように構成された1つまたは複数の光源、好ましくはレーザーを備え、各光学センサは、前記光源が伝送した光信号を検出可能な検出器を備える、前記のいずれか一項に記載の漏れ検出システム。
【請求項21】
密封された食品容器の破損を検出する方法であって、
透過性プレス部材を使用して密封された食品容器に圧力を加え、
第1の検査経路を通って光信号を伝送するように構成された第1の光学センサを使用して、透過性プレス部材の背後または内部のガス組成の変動を検出するステップを備え、
前記第1の光学センサは、光信号が伝送される第1の検査経路の少なくとも一部が透過性プレス部材の背後または内部に位置するように配置される。
【請求項22】
前記第1の光学センサを使用して検出されたガス組成の変動に基づいて、前記密封された食品容器の破損の大きさを判定するステップを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記密封された食品容器が前記第1の光学センサに対して移動している間、透過性プレス部材を使用して密封された食品容器に圧力を加えるステップを含み、さらに、検出されたガス組成の変動および第1の光学センサに対する密封された食品容器の位置に基づいて、前記密封された食品容器の破損の位置を判定するステップを含む、請求項21または請求項22に記載の方法。
【請求項24】
第2の検査経路を通って光信号を伝送するように構成された第2の光学センサを使用してガス組成の変動を検出することを含み、前記密封された食品容器は、前記第1の検査と前記第2の検査との間に位置するか通過し、前記第1の光学センサによって検出されたガス組成の変動および前記第2の光学センサによって検出されたガス組成の変動に基づいて、密封された食品容器の破損の位置を判定することをさらに含む、請求項21から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
請求項1から20のいずれか一項に記載のシステムを使用して実行される、請求項21から24のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、密封された容器、特に容器(tray)やパック(packets)などの密封されたガス置換食品容器の破損(breaches)を検出するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガス置換包装(Modified atmosphere packaging)(MAP)は、製品の腐敗を減らし、貯蔵寿命を延ばす方法として、食品包装業界で広く行われている。MAPは、典型的には、食品の寿命を最大化する方法において標準的な大気組成とは異なるように、食品容器内の食品と共に存在するガスの組成を変更することを含む。これには通常、食品パッケージ内の空気中の酸素、窒素、および/または二酸化炭素の割合の増減が含まれる。
【0003】
食品がガス置換包装を使用して包装されている場合、包装の密封が不完全であると、包装内の雰囲気が標準的な大気組成に戻ることが可能であるため、MAPプロセスによって提供される保存期間の延長が減少または完全に無効になる。
【0004】
破損のある容器、すなわちパッケージに開口部があり、密封が不完全な容器を特定するために、パッケージは機械的に検査される。機械的な検査は、通常、容器を機械的に圧迫し、密封されたパッケージ内の圧力が上昇し、パッケージが機械的な圧迫に抵抗するときの予想される応答を特定することを含む。パッケージを機械的にテストするこのような方法は通常非常に遅く、最大生産速度を制限したり、より高速な包装システムに対応するために多くの個別のレーンが必要になったりする可能性がある。さらに、機械的なシステムは通常、検出可能な漏れのサイズが制限されており、1.0mm以下の破損が検出できないことがよくある。
【0005】
最近、二酸化炭素含有量などを正確かつ精密に特定できるレーザー技術が開発された。このようなレーザー技術は、波長可変ダイオードレーザー吸収分光法(TDLAS)と呼ばれる原理に基づいており、波長可変ダイオードレーザーとレーザー吸収分光法を使用してガス混合物中の種の濃度を測定する。常磁性検出器(PMD)や化学発光(Chemi-luminescence)などの他の測定技術と比較して、TDLASは、多元素検出機能、広いダイナミックレンジによる高い精度、低いメンテナンス要件、および長いライフサイクルを提供する。レーザーを分光光源として使用すると、電磁スペクトルにおいて重要な中赤外(MIR)域へのアクセスを提供する量子カスケードレーザー(QCLs)を使用した高解像度分光法(HRS)が可能になる。QCLシステムの例は、国際公開第2003/087787号に見出すことができる。
【0006】
このタイプの技術は、国際公開第2019/076838号に詳述されているように、食品容器の破損を検出するためのインラインシステムに組み込まれてきた。ここでは、レーザービームが食品容器の真上に延在するように配置され、隣接するローラ等が容器を圧縮する際に放出されたガスを検出する。これにより、適度に信頼性の高い漏れ検出が提供されることがわかっている。理論的には、光学技術の感度は、現在1.0mm未満の破損を検出できるほどだが、この実装では、この高感度を十分に活用していないことがわかっている。したがって、この比較的新しい漏れ検出技術の信頼性および効率をさらに高めるために、この技術が改善され統合された技術が提供されることが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の第1の態様によれば、密封された食品容器の破損を検出するための漏れ検出システムが提供され、漏れ検出システムは、第1の試験経路を通る光信号を伝送するように構成され、ガス組成の変動(すなわち、検査経路に沿って伝送される光信号に衝突するガス)を検出可能な第1の光学センサと、密封された食品容器に使用時に圧力を加えるように構成された透過性プレス部材とを備え、前記第1の光学センサは、光信号が伝送される第1の検査経路の少なくとも一部が透過性プレス部材の背後または内部に位置するように配置される。
【0008】
このシステムでは、透過性プレス部材が設けられており、これは、例えばプレス部材のプレス面を用いて、密封された食品容器に圧力を加えるように構成されている。このような透過性プレス部材は、ガスがプレス部材の加圧面を通過することを可能にする。これにより、例えば、圧力が加えられたときに容器から放出されるガスが、プレス部材の加圧面を通過して、プレス部材の内部または後部に到達することが保証される。さらに、第1の光学センサは、第1の検査経路の少なくとも一部が透過性プレス部材の背後または内部に位置するように配置される。例えば、検査経路は、プレス部材の外面と接触する容器ともに、プレス部材の加圧面の背後、すなわち密封された食品と接触する加圧面の側に配置することができ、または透過性のプレス部材内に配置することができる。したがって、プレス部材を透過するガスは、検査経路に沿って透過する光に衝突し、透過光の光学特性を上述のように変化させる。
【0009】
このシステムは、プレス部材と密封された食品容器との間の接触点により近く配置され得る検査経路を備える。既知のシステムでは、密封された食品容器に圧力が加えられると、接触点の両側でそれらが膨らむ(bulge, inflate)可能性がある。これは、密封された食品容器が食品袋である場合に特に問題となる。この影響のため、既知のシステムは、容器自体が検査経路に衝突して透過光を遮断しないように、ビーム経路と密封された食品容器との間に十分なクリアランスを備える必要がある。実際、本発明者らは、検出がローラの前縁または後縁で行われる既知のシステムにおいて、光学センサがプレス位置から横方向にずれている結果、感度が大幅に低下することを発見した。本システムでは、プレス部材自体が、容器が検査経路を塞ぐことを防止し、容器との接触点のできるだけ近くにセンサが配置できるように、検査経路はプレス部材の背後または内部にある。密封された食品容器との接触点のより近くに検査経路を配置すると、漏れ検出プロセスの感度と信頼性が向上する。
【0010】
上述のように、第1の光学センサは、ガス組成の変動を検出可能である。例えば、光学センサは、検査経路において衝突する空気中の二酸化炭素または窒素の割合の変動を検出可能である場合がある。これにより、ガス置換包装に破損が存在する場合、プレス部材によってガスが容器から排出される可能性があり、これにより、検査経路の近くで1つまたは複数のガスの割合が急上昇または低下する可能性がある。これにより、光学センサは、ガス組成のこのような変化を検出でき、そこから、密封された食品容器に破損があることが推測され得る。
【0011】
第1の光学センサは、実質的に1次元の検査経路、例えばレーザービーム経路に沿って光を伝送することができるが、より広い検査領域が必要であれば、経路は2次元に拡がることもでき、例えば線集束レーザーが平面を照らすこともできる。しかしながら、どの容器に破損があるかを確実に判定できるようにするために、検査経路は、テストされる容器の長さを超えないことが好ましい。この理由から、高い精度を提供するためには、レーザービームが好ましい場合がある。
【0012】
好ましくは、このシステムは、密封された食品容器を漏れ検出システムを通して搬送するためのコンベアをさらに備える。例えば、コンベアは、密封された食品容器をコンベアベルト上で搬送し、プレス部材を通過させてもよい。ここで、プレス部材の加圧面の少なくとも一部は、検査経路とコンベアとの間に配置されていてもよい。
【0013】
プレス部材は、密封された食品容器が漏れ検出システムを通って移動する間、例えば前述のコンベアによって移動される間、密封された食品容器に圧力を加えるように有利に構成されてもよい。これにより、密封された食品容器を検査プロセスのために停止する必要がなくなり、システムのスループットが向上する。適切なプレス部材の例を以下に示すが、一般に、プレス部材は、シールされた食品容器がシステム内を移動する際に接触する可動または回転可能な加圧面を必要とする。
【0014】
好ましい実施形態では、透過性プレス部材は、透過性プレス部材とコンベアとの間を密封された食品容器が通過できるように、コンベアに対向して配置される。すなわち、例えば、コンベアはシステムを通して密封された食品容器を移動させ、密封された食品容器を透過性プレス部材とコンベアとの間の隙間に運び、それがこの隙間を通過するにつれて密封された食品容器内の圧力を上昇させる。
【0015】
好ましくは、システムは、第1の光学センサに接続された制御ユニットをさらに備え、制御ユニットは、第1の光学センサの信号を受信し、第1の光学センサの信号に基づいて密封された食品容器内における破損の存在を判定する。例えば、制御ユニットは、光学センサが感知する1つまたは複数のガスについて1つまたは複数の閾値を超えると、密封された食品容器に破損があると判定することができる。あるいは、判定は、ガス組成の変化率に基づいてもよい。
【0016】
いくつかの実施形態では、制御ユニットは、第1の光学センサに対する密封された食品容器の位置に関する情報を受信するように構成され、制御ユニットは、第1の光学センサの信号および密封された食品容器の位置に関する情報に基づいて、密封された食品容器における破損の位置を判定するように構成される。密封された食品容器の位置に関する情報は、容器がプレス部材および光学センサの下を通過するときに、容器の前縁および後縁を検出するように構成された光ゲートから得ることができる。他の例では、重量センサまたはカメラなどを使用して、システム内またはシステムの上流の容器の位置を確定できる。コントローラはまた、コンベアに接続することができ、コンベアの速度を使用して、容器がシステムを通って移動する際の容器の位置を追跡することができる。破損の場所を特定することは、上流の密封機械の障害を特定するのに役立つ。たとえば、容器の後縁に定期的に破損が見られる場合、これを使用して、密封ツールの対応する端部の破片など、密封エラーの原因を特定できる。
【0017】
多くの実施形態では、制御ユニットは、第1の光学センサの信号に基づいて破損の大きさ(すなわちサイズ)を判定するように構成される。例えば、光学センサの信号は、ガス組成の変化のピークを検出するか、ガス組成の変化率を検出し、これらの一方または両方を容器の破損のサイズを推測することに使用できる。これは、さまざまな破損部のサイズのサンプル容器を使用して、さまざまな破損部のサイズの典型的なガス組成変動プロファイルを決定することによって調整できる。コントローラは、判定された破損の大きさに基づいて、容器が「良い」か「悪い」かを判定することができる。例えば、密封された食品容器では、非常に小さな破れが許容範囲内である場合がある。それでも、小さな破損の発生を検出および監視できることは、密封機械の問題を特定するために依然として価値がある。
【0018】
特に好ましい実施形態では、透過性プレス部材は、第1の透過性コンベアベルトを備える。この透過性コンベアベルトは、密封された食品容器が2つのコンベアの間を通過して圧力を上昇させるように、前述のコンベアの上に対向して配置することができる。有利なことに、透過性コンベアベルトは、プレス部材内の検査経路の提供を容易にする。すなわち、検査経路は、コンベアベルト内、例えばコンベアベルトの両側の間を延びることができる。
【0019】
好ましくは、第1の透過性コンベアベルトは、ガスがコンベアベルトを通って透過できるようにするために、コンベアベルトを通る一連の開口部を備える。例えば、コンベアベルトは、ベルトを貫通する一連の穴またはスロットを有することができ、これにより、ガスが通過して検査経路に衝突することが可能になる。
【0020】
第1の透過性コンベアベルトはまた、密封された食品容器に接触し、コンベアベルトの本体、すなわちベルトの大部分を、密封された食品容器の表面から分離するために、コンベアベルトの表面、すなわちプレス面から離れて突出する要素の配列を備えてもよい。突出要素の配列は、プレス部材と容器との間の接触面積を減少させ、プレス部材が不用意に容器の破損をふさぐことを防止する。適切な突出要素には、バンプまたは細長いリッジが含まれる。
【0021】
特に好ましい実施形態では、第1の光学センサは、検査経路の少なくとも一部が第1の透過性コンベアベルト内に位置し、コンベアベルトの幅を通って、すなわちその搬送方向に直交する方向を通って延びるように配置される。これにより、通常、第1光学センサの物理的要素にとっての便利な位置、つまり、巻き掛けられたコンベアベルトの横方向の開口部が提供され、検査経路が可能な接触位置のすべてまたは大部分まで拡げることができる。
【0022】
いくつかの実施形態では第1の透過性コンベアベルトが好ましいが、他の実施形態では、透過性プレス部材は、例えば、透過性ローラを含んでもよい。
【0023】
密封容器を透過性プレス部材へおよび/または透過性プレス部材から搬送するためのコンベアが設けられる実施形態では、好ましくは、コンベアは透過性コンベアを含み、ガス組成変動を検出可能な第1の光学センサまたは第2の光学センサは、第2の検査経路を通って第2の光信号を伝送し、前記光学センサは、第2の光信号が伝送される第2の検査経路の少なくとも一部が透過性コンベアの背後または内部に位置するように配置される。基本的に、これらの実施形態では、搬送中に容器が置かれた下部コンベアは、容器の破損を介してガスサンプルを抽出するためのプレス部材としても機能する。これは、密封された食品容器がコンベアと透過性プレス部材との間に挟まれるように構成されている場合、すなわち、密封された容器が両者の間に形成された隙間を通過する場合に特に好ましい。
【0024】
透過性コンベアは、第2の透過性コンベアベルトを備えることが好ましい。第2の透過性コンベアベルトは、第1の透過性コンベアベルトに関して上述したすべての特徴、すなわち、開口部、突出要素、および検査経路の配置を有することができる。例えば、光学センサはまた、第2の検査経路の少なくとも一部が第2のコンベアベルト内に位置し、コンベアベルトの幅を通って延びるように配置されてもよい。
【0025】
上述のように、第2の検査経路は、透過性プレス部材内に検査経路を備える同じ光学センサによって形成することができる。これは、容器の両側に沿って延びる光の経路が1つだけ提供されるように、例えば光を第2のコンベアベルト内で下方に向けて通す鏡の配置によって提供され、受信した光信号を測定する1つの光検出部により受信されてもよい。あるいは、第2の検査経路は、第1の光学センサとは異なる第2の光学センサによって提供され得る。これは、容器のどちら側に破損があるかを特定するのに役立ち、シールやその他の製造上の欠陥を診断するのに役立ちます。2つの経路に沿って光を伝送する2つの光源、または光が2つの経路に分割され、それぞれの光検出器で受光される1つの光源が提供されてもよい。
【0026】
第2の光学センサが使用される実施形態では、好ましくは、第1の光学センサは第1の検査経路におけるガス組成の変動を検出可能であり、第2の光学センサは第2の検査経路におけるガス組成の変動を検出可能である。例えば、第1の検査経路に沿った光信号は、第2の検査経路に沿った光信号から分離され、これらの光信号は、光源によって伝送された光信号を検出可能なそれぞれの光検出器によって受信され得る。好ましくは、制御ユニットは、第2の光学センサに接続され、第2の光学センサから信号を受信するように構成され、制御ユニットは、第1の光学センサからの信号および第2の光学センサからの信号に基づいて破損の位置を判定するように構成される。前述のように、これにより、たとえば、密封された食品容器の上部と下部の破損を区別することができます。制御ユニットは、第1の光学センサからの信号と第2の光学センサからの信号とを比較することによって、破損の位置を判定するように構成され得る。例えば、あるセンサのガス組成の変動が他のセンサよりも大きい場合、または1つのセンサで検出され他のセンサでは検出されない場合、これを使用して、破損がそのセンサに近い容器の側面に位置するかまたは側面に向かっていると推測できる。
【0027】
特に好ましい実施形態では、透過性プレス部材はコンベア上に調節可能に取り付けられ、密封された食品容器の異なる寸法に対応するために、プレス部材とコンベアとの間の距離を変えることができる。好ましいものではあるが、代わりに、この2つを互いに対して固定することもできる。
【0028】
多くの実施形態では、光学センサは、前記透過性プレス部材に取り付けられる。例えば、光学センサは透過性コンベアベルト内に取り付けられてもよい。これは、特に、プレス部材の位置決めを調整するのに役立つ。第2の光学センサが透過性コンベアに設けられる場合、これは同様に、例えば第2のコンベアベルト内で前記コンベアに取り付けられてもよい。
【0029】
好ましくは、光学センサは、光信号を伝送するように構成された1つ以上の光源、好ましくはレーザーを含み、各光学センサは、前記光源によって伝送された光信号を検出可能な検出器を含む。上述のように、2つの光学センサは、それぞれの検査経路を通過した後に光を受信し、ガス組成の変動を検出するためのそれぞれの検出器によって特徴付けられる。しかしながら、光は、例えばスプリッタを使用して、1つの同一の光源によって伝送されてもよく、またはそれぞれの光源によって伝送されてもよい。
【0030】
本発明の第2の態様によれば、密封された食品容器の破損を検出する方法が提供される。この方法は、透過性プレス部材を使用して密封された食品容器に圧力を加え、検査経路を通って光信号を伝送するように構成された光学センサを使用して、透過性プレス部材の背後または内部のガス組成の変動を検出し、前記光学センサは、光信号が伝送される検査経路の少なくとも一部が透過性プレス部材の背後または内部に位置するように配置される。
【0031】
これは、第1の態様によるシステムを使用する方法に対応し、したがって、そのシステムのすべての好ましい特徴は、第2の態様による方法に等しく適用される。
【0032】
上で説明したように、本発明の1つの利点は、容器の破損のサイズおよび/または位置のより正確な判定を可能にすることであり、したがって、好ましくは、この方法は、破損のサイズおよび/または位置に関する判定を行うことを含む。 .
例えば、この方法は、第1の光学センサを使用して検出されたガス組成の変動に基づいて、密封された食品容器の破損の大きさを判定することを含むことができる。これは、上で説明したように、検出された変動の大きさまたはガス組成の変動率に基づくことができる。
【0033】
好ましくは、密封された食品容器が第1の光学センサに対して移動している間、透過性プレス部材を使用して密封された食品容器に圧力が加えられ、この方法はさらに、検出されたガス組成の変動および第1の光学センサに対する密封された食品容器の位置に基づいて、密封された食品容器の破損の位置を判定することを含む。
【0034】
好ましくは、この方法は、第2の検査経路を通って光信号を伝送するように構成された第2の光学センサを使用してガス組成の変動を検出することをさらに含み、密封された食品容器は、第1および第2の検査経路の間に配置されまたは通過し、さらに、第1の光学センサによって検出されたガス組成の変動および第2の光学センサによって検出されたガス組成の変動に基づいて、密封された食品容器の破損の位置を判定する。すなわち、2つのセンサが、破損が第1または第2の光学センサのいずれに近いかを判定でき、破損が例えば容器の上部または底にあるかどうかを示すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】一実施形態に係る漏れ検出システムの側面図である。
図2図1に示された漏れ検出システムの平面図である。
図3図1および2に示された漏れ検出システムの端面図である。
図4】光学センサの配置を明らかにするためにコンベアベルトが省略されている図1から3に示された漏れ検出システムの端面図である。
図5】光学センサの位置を明らかにするためにコンベアベルトが省略されている第2の漏れ検出の端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
漏れ検出システムの第1の実施形態を、図1~4を参照して説明する。
【0037】
漏れ検出システム1は、第1および第2の対向するコンベアシステム100、200を備える。上部コンベア100は、一連のローラ102a、102b、102c、102dに巻き掛けられたコンベアベルト101を備える。駆動ローラ102a、102bは、コンベア100の上流端および下流端に配置され、コンベアの長さを決定する。補助ローラ102c、102dは、巻き掛けられたコンベアベルト101の形状を調整するために設けられる。特に、コンベアベルト101は、コンベアベルトの下面が実質的に平坦になるようにローラ102a、102b、102c、102dに巻き掛けられる。すなわち、駆動ローラ102a、102bは同じ高さに配置され、下面は方向を変えることなく、駆動ローラ102a、102bの間で延びる。一方、コンベアベルトの上面は、コンベアの中心に向かって配置された補助ローラ102c、102dの周りを通り、コンベアの上面を平らな下面から離す。これにより、コンベアベルト101の上面と下面との間のクリアランスが増加し、以下でさらに論じる内部構成要素のためのスペースが提供される。この実施形態ではこれらのローラのみが示されているが、コンベアベルトの形状を支持および維持するために、必要に応じて追加の巻き込みローラを設けることができることを理解されたい。
【0038】
第2のコンベア200は、同様に、ローラ202a、202b、202c、202dに巻き掛けられたコンベアベルト201を備える。第1および第2の駆動ローラ202a、202bは、コンベア200の上流端および下流端に配置され、コンベアの長さを決定する。ローラ202aおよび202bは、第2のコンベア200に実質的に平坦な上面を提供し、補助ローラ202c、202dは、コンベア内に内部構成要素のためのスペースを備えるために、ベルトの下面を上面から離す。この場合も、必要に応じて追加のローラを設けることができる。特に、このコンベア200は、システムを通って搬送されるアイテムを支持することができるので、コンベアベルト201の上面を支持するコンベアの長さに沿った追加のローラが必要となる場合がある。
【0039】
上述のように、コンベア100および200は互いに対向している。上部コンベア100の平坦な下面と下部コンベア200の平坦な上面により、2つの対向するコンベアシステム100、200の間に実質的に一定の高さの隙間が画定される。使用中、容器10は、容器がシステム1の上流端で対向するコンベア100、200の間に入るように、上流コンベア(図示せず)によって漏れ検出システム1に向かって運ばれる。2つのコンベア100、200は、ベルト101、102がシステムを通して容器10を搬送するように、駆動ローラ102a、102b、202a、202bのそれぞれのセットによって駆動される。2つのコンベアベルト101、201のこの動きにより、容器10が2つのコンベア100、200の間の隙間に引き込まれ、そこで容器10は対向するコンベアベルト表面によって圧縮される。
【0040】
図2に示されるように、第1のコンベアベルト101は、スロット103が配列された形態でベルトを貫通する一連の開口部を備える。これらのスロット103は、ガスがコンベアベルト表面101を通過することを可能にする。特に、容器10が圧縮されると、容器内の置換されたガス(modified atmosphere)が容器の裂け目から漏れ、スロット103の1つを通過することができる。図示されていないが、第2のコンベアシステム200は、ガスの透過を可能にする同様の開口部の配列を有するコンベアベルト201を同様に含む。
【0041】
図3に示すように、各コンベアベルト101、201はまた、コンベアベルトの搬送方向に沿って延びる一連の突出リッジ104、204を備える。図3に見られるように、これらの突出リッジ104、204は、コンベアベルト101および201と容器10との間の接触面積を最小限に抑える。この接触面積の最小化により、コンベアベルト101、102の表面が、密封された食品容器10の破損を不用意にブロックしないことが保証される。
【0042】
図1および4に示されるように、第1および第2のコンベアシステム100、200は、それぞれのコンベアベルト101、201の上面と下面との間に位置するそれぞれの光学センサ110、210を含む。両方の光学センサ110、120は、コンベアの上流端近くに配置される。これにより、容器10がコンベア間に入り、圧力が加えられると、光学センサが適切に配置されて、多量のガスが逃げる前に排出されたガスを検出することが保証される。これにより、システムの感度が向上する。第1のコンベア100に配置された第1の光学センサ110は、光源111および検出器112を備える。光源111は、ダイオードレーザーや半導体レーザーなどのレーザーであってもよい。光源用に選択された波長または波長範囲は、ガス置換容器10内にある少なくとも1つのガスの吸収スペクトルと一致する必要がある。好ましくは、波長は、容器内のガスの吸収スペクトルと一致するように選択されるべきであり、その比率は周囲空気の比率とは最大に異なる。検出器112は、光源111用に選択された波長または波長範囲を検出できる任意の光検出器であり得、例えば、フォトダイオード、光電子倍増管、CCD検出器、CMOS検出器またはInGaAs検出器であり得る。
【0043】
光源111は、コンベアの一方の側縁に配置され、コンベア100の幅を通ってコンベアの反対側の側縁に位置する検出器112に光信号113を伝送するように構成される。光源111および検出器112は、透過光113がコンベア100、200の間を通過する際に容器10のできるだけ近くを通過するように、コンベアベルト101の下面に近接して配置される。この実施形態では、光信号113がコンベア100の実質的に全幅にわたって延在して、最大のカバレッジを提供し、横方向のさまざまな位置に入る容器に対応するように、光源111はコンベア100の一方の側面に配置され、検出器112はコンベア100の反対側の側面に配置される。
【0044】
上述のように、第2のコンベア200は、第1の光学センサ110と同様に、光学センサ210も含み、光学センサ210は、コンベアの一方の横側に光源211を、コンベアの反対側に検出器212を含む。光源211は、実質的にコンベア200の全幅にわたって光信号213を伝送する。この実施形態では、第2の光源211および第2の検出器212は、光信号213が下部コンベアベルト200の上面に近接する経路に沿って延びるように配置される。この場合も、光学センサ210をこのように配置することにより、光信号がコンベア100、200の間を通過する際に、光信号が容器10にできるだけ近くなることが保証される。
【0045】
使用中、容器10が対向するコンベア100、200の間で漏れ検出システム1を通って運ばれるとき、容器10は2つのコンベアの間で押しつぶされることで加えられる圧力を受ける。この加えられた圧力により、密封された容器の破損からガスが漏れる可能性がある。容器10が光学センサ110、210の間を通過するとき、破損した容器から漏れるガスは、開口部を通ってコンベアベルト101または102を通って透過し、それぞれの光学センサ110、210の光信号113または213に衝突する可能性がある。密封された容器の内側からのこのガスの衝突は、それによって、対応する光信号が通過するガスの組成の変動を引き起こし得る。これにより、検出器112または212は、前記ガスの吸収スペクトルに対応する波長で検出される光信号の強度の増加または減少として、ガス組成の変動を検出できる。検出器で検出されたこの強度の変化を使用して、光学センサ間に位置する容器に破損があることを推測できる。
【0046】
第1および第2の光学センサ110、210の両方が、それぞれのワイヤ21、22によって制御ユニット20に接続される。この実施形態では、制御ユニット20は上部コンベア内に配置され、第2の光学センサ120に接続するワイヤは、第2光学センサ210へ接続するために、下方にルーティングされて第2のコンベア200の側面内にルーティングされる前に、上部コンベア100の側面から延在する。他の実施形態では、制御ユニットは、両方のコンベアの外側に配置することができる。制御ユニットは、光学センサ110、210の検出器112、212に接続され、それぞれの光信号に衝突するガスのガス組成を示す信号を受信する。このようにして、制御ユニットは、ガス組成データを処理し、破損の存在を判定することができる。例えば、制御ユニット20は、容器がCO2である置換ガスで満たされた場合に、CO2の閾値を超えると、またはCO2の特定の変動率が検出されると、密封された食品容器10に破損があると判定できる。
【0047】
この実施形態は、破損の検出を可能にするだけでなく、上流での障害のタイプを推測するために使用することもできる。特に、このシステムは、容器の上部または容器の底の破損を区別することができる。例えば、第1の光学センサ110のみがガス組成の変動を検出することができ、この場合、容器の上部に破れがあると推測することができる。あるいは、2つの光学センサ110、210の間の信号を制御ユニット20によって比較して、どのセンサが濃度の最大の上昇または低下を検出したかを判定することができ、より大きな変動は、破損が前記センサにより近いことを示す。たとえば、異常に高い割合の破損が容器の上部または下部で検出されている場合、これを使用して、特定の種類の上流の問題があると推測できる。例えば、容器の底が定期的に破損している場合は、下部の容器密封装置または容器フォーマーに問題があることを示している可能性がある。代わりに、容器の上部にある高い割合の破損を使用して、上部容器密封装置またはフィルム自体の問題を推測することができる。
【0048】
さらに、容器の位置に関する情報と組み合わせて、この実施形態を使用して、容器の搬送方向に沿った破損の位置を判定することができる。例えば、光ゲート(図示せず)は、第1および第2の光学センサ110、210の間を通過する容器を検出するように配置され得る。光ゲート信号が受信され、制御ユニット20は、光学センサ110、210からの信号と比較して、搬送方向に沿った破損の位置を判定することができる。例えば、容器によって光ゲートがトリガーされ、COの上昇が第2の光学センサではなく第1の光学センサによって検出された場合、容器の上部前縁に沿って破損があると推測される場合がある。特定の場所で破損が定期的に検出される場合、これを使用して上流の密封システムの障害を診断できる。
【0049】
別の光学センサ配置を図5に示す。この実施形態では、1つの光学センサ110のみが提供される。この実施形態では、光学センサは、上部コンベア100内に配置された光源111と、下部コンベア200内に配置された検出器112とを備える。光源111は、コンベアの一方の側縁に配置され、光信号113を伝送し、光信号113は、上部コンベア100の幅に沿って移動し、コンベア100の反対側の側面から出る。第1および第2のミラー114a、114bが設けられ、この光信号を下向きに偏向させて、第2のコンベア200、すなわちベルト201の上面と下面との間に入れる。光信号は、この第2のコンベア200の実質的に全幅を通って移動し、検出器112で受信される。光源111は上部コンベアベルト101の下面近くに設けられ、光信号113がコンベア100、200の間を通過する容器10の上面と下面の両方の近くを通過するように、検出器は下部コンベアベルト201の上面近くに配置される。したがって、この構成は、両方のコンベア100、200を通って延びる経路に沿って通過する単一の光信号を備える。この実施形態は、容器10の上面および下面の両方近傍でのガス組成の変動に対する感度を達成するために必要な光学センサ構成要素の数を減らす。
【0050】
図5では、光信号の配置をより明確に見ることができるように、制御ユニットは示されていないが、制御ユニットは、例えば、下部コンベア200の内部に配置され、検出器112に接続されてもよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0051】
【特許文献1】国際公開第2003/087787号
【特許文献2】国際公開第2019/076838号
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】