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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-31
(54)【発明の名称】モータと電気機器
(51)【国際特許分類】
   H02K 5/16 20060101AFI20230324BHJP
【FI】
H02K5/16 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022548197
(86)(22)【出願日】2021-01-29
(85)【翻訳文提出日】2022-08-08
(86)【国際出願番号】 CN2021074296
(87)【国際公開番号】W WO2021164522
(87)【国際公開日】2021-08-26
(31)【優先権主張番号】202010096960.8
(32)【優先日】2020-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020178756.6
(32)【優先日】2020-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521007481
【氏名又は名称】▲広▼▲東▼美的白色家▲電▼技▲術▼▲創▼新中心有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG MIDEA WHITE HOME APPLIANCE TECHNOLOGY INNOVATION CENTER CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Building #4,Midea Global Innovation Center,Industry Boulevard,Beijiao,Shunde Foshan,Guangdong 528311,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】517419375
【氏名又は名称】▲広▼▲東▼威▲靈▼▲電▼机制造有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】512237419
【氏名又は名称】美的集団股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MIDEA GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】B26-28F, Midea Headquarter Building, No.6 Midea Avenue, Beijiao, Shunde, Foshan, Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】▲呂▼ ▲継▼方
(72)【発明者】
【氏名】▲鐘▼ ▲貴▼烈
(72)【発明者】
【氏名】侯 俊峰
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 丹
(72)【発明者】
【氏名】胡 建
【テーマコード(参考)】
5H605
【Fターム(参考)】
5H605AA12
5H605BB05
5H605CC02
5H605CC03
5H605EA07
5H605EB10
5H605EB17
5H605EB30
5H605EC05
5H605GG02
5H605GG04
(57)【要約】
本願はモータと電気機器を開示した。このモータは、ロータと、ステータと、回転軸と、第1のエンドキャップと、第1の軸受けとを備え、ロータが回転軸に設けられ、かつロータとステータとが互いに離間して嵌合されるように設けられ、第1の軸受けが互いに嵌合される第1の外輪と第1の内輪、および第1の外輪と第1の内輪との間に設けられた第1のボールを含み、第1の外輪が第1のエンドキャップに固定され、回転軸が第1の内輪に固定されることにより、回転軸が第1のエンドキャップに回転支持され、第1の外輪と第1のエンドキャップの少なくとも一部との間が絶縁隔離されており、第1のエンドキャップの第1の外輪と絶縁隔離された部分がさらに、ステータのステータコアに短絡されて接地されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータと、ステータと、回転軸と、第1のエンドキャップと、第1の軸受けとを備え、前記ロータが前記回転軸に設けられ、かつ前記ロータと前記ステータとが互いに離間して嵌合されるように設けられ、前記第1の軸受けが互いに嵌合される第1の外輪と第1の内輪、および前記第1の外輪と前記第1の内輪との間に設けられた第1のボールを含み、前記第1の外輪が前記第1のエンドキャップに固定され、前記回転軸が前記第1の内輪に固定されることにより、前記回転軸が前記第1のエンドキャップに回転支持され、前記第1の外輪と前記第1のエンドキャップの少なくとも一部との間が絶縁隔離されており、前記第1のエンドキャップの前記第1の外輪と絶縁隔離された部分がさらに、前記ステータのステータコアに短絡されて接地されている、ことを特徴とするモータ。
【請求項2】
前記モータは、第2の軸受けおよび第2のエンドキャップをさらに備え、前記第2の軸受けが、互いに嵌合される第2の外輪と第2の内輪、および前記第2の外輪と前記第2の内輪との間に設けられた第2のボールを含み、前記第2の外輪が前記第2のエンドキャップに固定され、前記回転軸が前記第2の内輪に固定されることにより、前記回転軸がさらに前記第2のエンドキャップに回転支持され、前記第2の外輪と前記第2のエンドキャップとが短絡されている、ことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
【請求項3】
前記第1の外輪と前記第2の外輪とが短絡されていることを特徴とする請求項2に記載のモータ。
【請求項4】
前記第1の外輪と前記第2のエンドキャップとが短絡されていることを特徴とする請求項2に記載のモータ。
【請求項5】
前記モータは、第2の軸受けおよび第2のエンドキャップをさらに備え、前記第2の軸受けが、互いに嵌合される第2の外輪と第2の内輪、および前記第2の外輪と前記第2の内輪との間に設けられた第2のボールを含み、前記第2の外輪が前記第2のエンドキャップに固定され、前記回転軸が前記第2の内輪に固定されることにより、前記回転軸がさらに前記第2のエンドキャップに回転支持され、前記第2の外輪と前記第2のエンドキャップの少なくとも一部との間が絶縁隔離されており、前記第2のエンドキャップの前記第2の外輪と絶縁隔離された部分がさらに前記ステータコアに短絡されている、ことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
【請求項6】
前記モータは、フレームをさらに備え、前記第1のエンドキャップと前記第2のエンドキャップが、前記回転軸の軸方向に間隔を空いて設けられ、かつ前記第1のエンドキャップと前記第2のエンドキャップが、前記フレームの両端に被せられて収容キャビティを形成するように設けられ、前記ロータ、前記ステータおよび前記回転軸が、前記収容キャビティ内に設けられ、前記回転軸がさらに前記第2のエンドキャップから前記収容キャビティの外に延びる、ことを特徴とする請求項2または5に記載のモータ。
【請求項7】
前記モータは、前記フレームに埋設された第1の電気コネクタをさらに備え、前記第1の電気コネクタの両端が、前記フレームから引き出され、前記第1の外輪と前記第2の外輪とにそれぞれ電気的に接続されている;または、
前記第1の電気コネクタの両端が、前記フレームから引き出され、前記第1の外輪と前記第2のエンドキャップとにそれぞれ電気的に接続されている、ことを特徴とする請求項6に記載のモータ。
【請求項8】
前記第1のエンドキャップに第1の取付溝が設けられ、前記第1の軸受けは、前記第1の外輪の外周面が前記第1の取付溝の周側壁と対向配置されて絶縁隔離されるように、前記第1の取付溝に嵌め込まれ、前記第2のエンドキャップに第2の取付溝が設けられ、前記第2の軸受けは、前記第2の外輪の外周面が前記第2の取付溝の周側壁と対向配置されて絶縁隔離されるように、前記第2の取付溝に嵌め込まれている、ことを特徴とする請求項2または5に記載のモータ。
【請求項9】
前記第1の外輪は、前記第1のエンドキャップの全体と絶縁隔離されており、前記第1の外輪、および/または前記第1のエンドキャップの前記第1の外輪に向かった側面に絶縁膜が塗布されている;または、
前記第1の外輪と前記第1のエンドキャップとの間には絶縁部材が設けられ、かつ前記絶縁部材によって互いに絶縁隔離されている、ことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
【請求項10】
前記第1のエンドキャップは、絶縁体で隔離された第1のカバーと第2のカバーを含み、前記第1のカバーには前記第1の外輪が固定されて短絡を形成しており、前記第2のカバーは前記第1の外輪と絶縁隔離され、かつ前記ステータコアに短絡されている、ことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
【請求項11】
前記モータは、さらに、両端が前記第1のエンドキャップと前記ステータコアにそれぞれ電気的に接続されている第2の電気コネクタを備える、ことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
【請求項12】
前記第2の電気コネクタはリード線、導電性弾性シートまたは導電性弾性プローブである、ことを特徴とする請求項11に記載のモータ。
【請求項13】
固定装置と、請求項1~12のいずれか一項に記載のモータとを備え、前記固定装置が前記モータを固定するためのものであり、前記モータと絶縁されていることを特徴とする電気機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年02月17日に出願された、出願番号がそれぞれ202020178756.6と202010096960.8であり、発明の名称がいずれも「モータと電気機器」である二つの中国特許出願に基づく優先権を主張し、それらの全体は参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本願はモータの技術分野に関し、特にモータと電気機器に関するものである。
【背景技術】
【0003】
DCブラシレスモータはPWM(Pulse Width Modulation;パルス幅変調)制御により駆動されており、モータの運転中に、交番磁界や磁気回路の非対称性などの原因でロータに軸電圧が発生する。ロータにおける軸受けの内外輪の間はボールで接続され、ボールと受け部材とは互いに油膜によって摩耗の減少や絶縁がなされているが、軸電圧が一定値を超えると、油膜が軸電圧で破壊されて、軸受けのボールや内外輪の表面に電食を引き起こし、これによって騒音を発生させ、軸受けの寿命が短くなり、ひどい場合にはモータが正常に動作しなくなってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は主に、モータの軸受けにおける油膜が過大な軸電圧で破壊されることで軸受けに電食を引き起こすという課題を解決するために、モータと電気機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願が上述した技術的課題を解決するために採用する一つの技術手段はモータを提供するものである。このモータは、ロータと、ステータと、回転軸と、第1のエンドキャップと、第1の軸受けとを備え、ロータが回転軸に設けられ、かつロータとステータとが互いに離間して嵌合されるように設けられ、第1の軸受けが互いに嵌合される第1の外輪と第1の内輪、および第1の外輪と第1の内輪との間に設けられた第1のボールを含み、第1の外輪が第1のエンドキャップに固定され、回転軸が第1の内輪に固定されることにより、回転軸が第1のエンドキャップに回転支持され、第1の外輪と第1のエンドキャップの少なくとも一部との間が絶縁隔離されており、第1のエンドキャップの第1の外輪と絶縁隔離された部分がさらに、ステータのステータコアに短絡されて接地されている。
【0006】
いくつかの実施形態において、前記モータは、第2の軸受けおよび第2のエンドキャップをさらに備え、前記第2の軸受けが、互いに嵌合される第2の外輪と第2の内輪、および前記第2の外輪と前記第2の内輪との間に設けられた第2のボールを含み、前記第2の外輪が前記第2のエンドキャップに固定され、前記回転軸が前記第2の内輪に固定されることにより、前記回転軸がさらに前記第2のエンドキャップに回転支持され、前記第2の外輪が前記第2のエンドキャップに短絡されている。
【0007】
いくつかの実施形態において、前記第1の外輪と前記第2の外輪とが短絡されている。
【0008】
いくつかの実施形態において、前記第1の外輪と前記第2のエンドキャップとが短絡されている。
【0009】
いくつかの実施形態において、前記モータは、第2の軸受けおよび第2のエンドキャップをさらに備え、前記第2の軸受けが、互いに嵌合される第2の外輪と第2の内輪、および前記第2の外輪と前記第2の内輪との間に設けられた第2のボールを含み、前記第2の外輪が前記第2のエンドキャップに固定され、前記回転軸が前記第2の内輪に固定されることにより、前記回転軸がさらに前記第2のエンドキャップに回転支持され、前記第2の外輪と前記第2のエンドキャップの少なくとも一部との間が絶縁隔離されており、前記第2のエンドキャップの前記第2の外輪と絶縁隔離た部分がさらに前記ステータコアに短絡されている。
【0010】
いくつかの実施形態において、前記モータは、フレームをさらに備え、前記第1のエンドキャップと前記第2のエンドキャップが、前記回転軸の軸方向に間隔を空いて設けられ、かつ前記第1のエンドキャップと前記第2のエンドキャップが、前記フレームの両端に被せられて収容キャビティを形成するように設けられ、前記ロータ、前記ステータおよび前記回転軸が、前記収容キャビティ内に設けられ、前記回転軸がさらに前記第2のエンドキャップから前記収容キャビティの外に延びる。
【0011】
いくつかの実施形態において、前記モータは、前記フレームに埋設された第1の電気コネクタをさらに備え、前記第1の電気コネクタの両端が、前記フレームから引き出され、前記第1の外輪と前記第2の外輪とにそれぞれ電気的に接続されている。
【0012】
いくつかの実施形態において、前記第1のエンドキャップに第1の取付溝が設けられ、前記第1の軸受けは、前記第1の外輪の外周面が前記第1の取付溝の周側壁と対向配置されて絶縁隔離されるように、前記第1の取付溝に嵌め込まれ、前記第2のエンドキャップに第2の取付溝が設けられ、前記第2の軸受けは、前記第2の外輪の外周面が前記第2の取付溝の周側壁と対向配置されて絶縁隔離されるように、前記第2の取付溝に嵌め込まれている。
【0013】
いくつかの実施形態において、前記第1のエンドキャップは、絶縁体で隔離された第1のカバーと第2のカバーを含み、前記第1のカバーには前記第1の外輪が固定されて短絡を形成しており、前記第2のカバーは前記第1の外輪と絶縁隔離され、かつ前記ステータコアに短絡されている。
【0014】
いくつかの実施形態において、前記モータは、さらに、両端が前記第1のエンドキャップと前記ステータコアにそれぞれ電気的に接続されている第2の電気コネクタを備える。
【0015】
本願が上述した技術的課題を解決するために採用する別の技術手段は、電気機器を提供するものである。この家庭用電気機器は、固定装置と、上記のようなモータとを備え、固定装置がモータを固定するためのものであり、モータと絶縁されている。
【発明の効果】
【0016】
本願の有益な効果は以下のとおりである。従来技術の場合と異なり、本願はモータと電気機器を開示した。第1の外輪と第1の内輪との間に第1の軸受け容量C1が構成され、第1の外輪と第1のエンドキャップの少なくとも一部との間が絶縁隔離されることから、第1の外輪と第1のエンドキャップとの間に等価容量C2が構成され、かつ第1のエンドキャップの第1の外輪と絶縁隔離された部分がさらにステータのステータコアに短絡されて接地されることにより、等価容量C2と第1の軸受け容量C1とが直列に接続されるようになり、これにより、回転軸に軸電圧が誘導された後、等価容量C2が、第1の軸受けに形成された軸電圧の一部を分担することができ、すなわち、等価容量C2の分圧によって第1の外輪と第1の内輪との間の軸電圧が減少され、これにより、第1の軸受けにおいて軸電圧が大きすぎることで軸受けにおける油膜が絶縁破壊されて電食を起こすリスク、すなわち第1の軸受け容量が破壊されるリスクを効果的に低減することができ、したがって、第1のボールと第1の外輪、第1の内輪の表面に電食が発生することを回避し、また、電食による第1の軸受けの騒音の発生と第1の軸受けの使用寿命の短縮という不具合の発生を回避することができる。
【0017】
本願の実施例又は従来技術による解決手段をより明瞭に説明するために、実施例又は従来技術に対する説明に必要な図面について以下で簡単に紹介するが、下記の図面は本願の一部の実施例に過ぎず、当業者にとっては、創造的な労力を付せずにこれらの図面に基づいて他の図面を得ることもできるのは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本願によるモータの一実施例の構造模式図である。
図2図1の第1のエンドキャップの第1の実施例の構造模式図である。
図3図1の第1のエンドキャップの第2の実施例の構造模式図である。
図4図1の第1のエンドキャップの第3の実施例の構造模式図である。
図5図1の第2のエンドキャップの第1の実施例の構造模式図である。
図6図1の第2のエンドキャップの第2の実施例の構造模式図である。
図7】本願による家庭用電気機器の一実施例の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本願に係る実施例の図面に合わせて本願に係る実施例の技術手段を明瞭かつ完全に説明するが、説明される実施例は本願に係る全部の実施例ではなく、その一部に過ぎないことは明らかである。本願に係る実施例に基づいて当業者が創造的な労力を付せずに得た他の実施例はすべて本願の保護範囲に属する。
【0020】
本願に係る実施例において、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は説明のためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示したり暗示したりするか、指示される技術的特徴の数を暗示するものとして理解できない。以上により、「第1」、「第2」、「第3」という限定がされている特徴は少なくとも一つの当該特徴を含むことを明示するか暗示することができる。本願の説明において、別途明確且つ具体的に規定していない限り、「複数」は少なくとも二つ、例えば二つや三つ等を意味する。また、「含む」と「有する」という用語及びそれらのいかなる変形も、非排他的な包含をカバーすることを意図している。例えば、一連のステップやユニットを含む過程や方法、システム、製品又は設備は記載されたステップやユニットに限定されず、記載されていないステップやユニットを任意にさらに含んでもよく、あるいは、これらの過程や方法、製品又は設備に固有のその他のステップやユニットを任意にさらに含んでもよい。
【0021】
ここに、「実施例」に言及する場合は、実施例に合わせて述べられる特定の特徴や構造又は特性が本願の少なくとも一つの実施例に含まれてもよいことを意味する。明細書の各箇所に現れるこの用語は必ずしもすべてが同一の実施例を指すものではなく、他の実施例とは排他的に独立した又は代替となる実施例でもない。ここに説明される実施例は他の実施例と組み合わせてもよいことを、当業者は明らかに又は暗示的に理解可能であろう。
【0022】
本願はモータ100を提供しており、図1を参照すると、図1は本願によるモータの一実施例の構造模式図である。
【0023】
モータ100は、ロータ10、ステータ20および回転軸30を備え、ロータ10が回転軸30に設けられ、ロータ10とステータ20とが互いに離間して嵌合されるように設けられる。モータ100が電源投入されると、ロータ10とステータ20の間の電流磁気効果によりロータ10がステータ20に対して回転し、回転軸30を連動させて動力出力を行うようになる。
【0024】
モータ100は、第1のエンドキャップ40、第1の軸受け50、第2の軸受け60、第2のエンドキャップ70およびフレーム80をさらに備え、第1のエンドキャップ40と第2のエンドキャップ70が、回転軸30の軸方向に間隔を空いて設けられ、第1のエンドキャップ40と第2のエンドキャップ70が、フレーム80の両端に被せられて収容キャビティ82を形成するように設けられ、ロータ10、ステータ20および回転軸30が、収容キャビティ82内に設けられ、回転軸30がさらに第2のエンドキャップ70から収容キャビティ82の外に延び、かつ回転軸30が第1の軸受け50を介して第1のエンドキャップ40に、第2の軸受け60を介して第2のエンドキャップ70にそれぞれ回転支持されている。
【0025】
第1の軸受け50が互いに嵌合される第1の外輪51と第1の内輪52、および第1の外輪51と第1の内輪52との間に設けられた第1のボール53を含み、第1の外輪51が第1のエンドキャップ40に固定され、回転軸30が第1の内輪52に固定されることにより、回転軸30が第1のエンドキャップ40に回転支持されている。
【0026】
ここで、第1の外輪51と第1のエンドキャップ40の少なくとも一部との間は絶縁隔離されており、第1のエンドキャップ40の第1の外輪51と絶縁隔離されている部分がさらに、ステータ20のステータコア22に短絡されて接地されている。
【0027】
第1の内輪52と第1のエンドキャップ40とは絶縁隔離されており、また、軸受けにおいて、使用中に絶縁性のグリースなどの潤滑剤が塗布されるのは一般であることから、第1の外輪51と第1の内輪52との間は絶縁隔離されるようになり、これにより、第1の外輪51と第1の内輪52との間は第1の軸受け50の第1の軸受け容量C1に等価であることができる。
【0028】
第1のエンドキャップ40は、第2の電気コネクタ(図示せず)を介してステータコア22に短絡されている。
【0029】
オプションとして、第2の電気コネクタは、リード線、導電性弾性シートおよび導電性弾性プローブなどであってもよい。第1のエンドキャップ40はリード線によってステータコア22に短絡可能であり、リード線の両端がそれぞれ第1のエンドキャップ40とステータコア22にスポット溶接されている。あるいは、第1のエンドキャップ40は、導電性弾性シートまたは導電性弾性プローブによってステータコア22に短絡され、導電性弾性シートまたは導電性弾性プローブは、第1のエンドキャップ40のステータコア22に向かった側に接続され、かつ第1のエンドキャップ40をフレーム80に被せるときに、導電性弾性シートまたは導電性弾性プローブはステータコア22に弾性的に当接して電気的に接触する。
【0030】
いくつかの実施形態において、第1のエンドキャップ40は金属製のエンドキャップであり、第1の外輪51は金属素材で作成され、かつ第1のエンドキャップ40の全体と絶縁隔離されており、これにより、第1のエンドキャップ51と第1のエンドキャップ40との間に等価容量C2が構成され、かつ第1のエンドキャップ40はステータコア22に短絡されて接地されている。
【0031】
図2を参照して、第1のエンドキャップ40に第1の取付溝44が設けられ、第1の軸受け50は、第1の外輪51の外周面が第1の取付溝44の周側壁と対向配置されて絶縁隔離されるように、第1の取付溝44に嵌め込まれている。
【0032】
図3を参照して、第1のエンドキャップ40は、カバー45と複数のストッパ46をさらに含んでもよく、複数のストッパ46がカバー45のステータ20に向かった側に設けられ、かつ複数のストッパ46によって囲まれた収容空間が形成されており、この収容空間に第1の軸受け50を嵌め込むことが可能であり、かつ第1の外輪51の外周面とストッパ46のそれと対向する側面とが絶縁隔離されている。
【0033】
例えば、第1の外輪51及び/又は第1のエンドキャップ40の第1の外輪51に向かった側面には絶縁膜が塗布されているため、第1の外輪51と第1のエンドキャップ40との間は絶縁隔離されて等価容量C2を形成することができる。
【0034】
あるいは、第1の外輪51と第1のエンドキャップ40は、これらの間に設けられた絶縁部材が設けられる。この絶縁部材は、第1の外輪51に外嵌され、かつ第1のエンドキャップ40に内嵌された絶縁カラーであってもよい。この絶縁部材は抜きの絶縁カラーでもよいが、本願ではこれについて制限しない。
【0035】
モータ100において、交番磁界や磁気回路の非対称性などの原因で回転軸30に軸電圧が誘導される可能性があるが、回転軸30は第1の内輪52に外嵌されて固定され、第1の外輪51と第1の内輪52との間は第1のボール53によって接続され、第1のボール53と第1の外輪51、第1の内輪52との間には油膜によって摩耗の減少と絶縁がなされ、すなわち第1の外輪51と第1の内輪52との間は絶縁隔離され、かつ第1の外輪51と第1のエンドキャップ40とは絶縁隔離され、第1のエンドキャップ40はステータコア22に短絡され、そしてステータコア22は接地されている。
【0036】
したがって、回転軸30は軸電圧の入力端に等価であることができ、それぞれ第1の軸受け容量C1と等価容量C2を介して、次にステータコア22を介して接地されており、ステータコア22は接地されてゼロ電位となる。すなわち、モータの等価回路において、等価容量C2と第1の軸受け容量C1とが直列に接続されているため、等価容量C2が第1の軸受け50に形成された軸電圧の一部を分担して、第1の軸受け容量C1の両端の軸電圧を低下させることができるとわかり、換言すれば、等価容量C2の分圧によって第1の外輪51と第1の内輪52との間の軸電圧が減少され、これにより、第1の軸受け50において軸電圧が大きすぎることで軸受けにおける油膜が絶縁破壊されて電食を起こすリスク、すなわち第1の軸受け容量C1が破壊されるリスクを効果的に低減することができ、したがって、第1のボール53と第1の外輪51、第1の内輪52の表面に電食が発生することを回避し、また、電食による第1の軸受け50の騒音の発生と第1の軸受け50の使用寿命の短縮という不具合の発生を回避することができる。
【0037】
他の実施形態において、第1のエンドキャップ40は複合エンドキャップであり、第1の外輪51が第1のエンドキャップ40の一部に接触するとともに、第1のエンドキャップ40の他の一部と絶縁隔離され、かつ第1のエンドキャップ40の第1の外輪51と絶縁隔離された部分がステータコア22にさらに短絡されて接地されている。
【0038】
図4を参照して、第1のエンドキャップ40は、絶縁体43で隔離された第1のカバー41と第2のカバー42を含み、第1のカバー41と第2のカバー42がいずれも金属製のカバーであり、ここで、第1のカバー41には第1の外輪51が固定されて短絡を形成しており、第2のカバー42は第1の外輪51と絶縁隔離され、かつステータコア22に短絡されている。換言すれば、第1の外輪51と第1のカバー41とが接触して短絡を形成しており、また、第1のカバー41と第2のカバー42との間が絶縁体43によって隔離されているため、第2のカバー42と第1の外輪51とが絶縁隔離され、これにより、第1のカバー41と第2のカバー42との間に等価容量C2が構成されているため、第1の軸受け容量C1の両端の軸電圧が等価容量C2の分圧によっても効果的に減少され、さらに、第1の軸受け50において軸電圧が大きすぎることで第1の外輪51と第1の内輪52との間に形成された第1の軸受け容量C1が破壊されて電食を起こすリスクが低減される。
【0039】
図4に示すように、第1のエンドキャップ40は、一体構造の第1のカバー41と、第2のカバー42と、絶縁体43とを含み、第1のカバー41が筒状であってもよく、第1の取付溝44を有し、この第1の取付溝44に第1の軸受け50が嵌め込まれ、かつ第1の外輪51の外周面が第1の取付溝44の周側壁に接触して短絡を形成しており、絶縁体43と第2のカバー42の両方が中空円環板状を呈し、かつ絶縁体43が第1のカバー41の外周壁に設けられ、第2のカバー42が絶縁体43の外周壁に設けられている。
【0040】
ここでは、第1のエンドキャップ40が全金属のエンドキャップである場合を例として、第2のエンドキャップ70と第2の軸受け60との関係を説明する。
【0041】
いくつかの実施形態において、図1を参照して、第2の軸受け60は、互いに嵌合される第2の外輪61と第2の内輪62、および第2の外輪61と第2の内輪62との間に設けられた第2のボール63を含み、第2の外輪61が第2のエンドキャップ70に固定され、回転軸30が第2の内輪62に固定されることにより、回転軸30がさらに第2のエンドキャップ70に回転支持される。これらの中に、第2の外輪61は第2のエンドキャップ70に短絡されており、かつ第1の外輪51は第2の外輪61または第2のエンドキャップ70に短絡されている。
【0042】
図5を参照して、第2のエンドキャップ70に第2の取付溝74が設けられており、第2の軸受け60は、第2の外輪61の外周面が第2の取付溝74の周側壁と対向配置されて電気的に接触するように、すなわち第2の外輪61と第2のエンドキャップ70とが短絡されるように第2の取付溝74に嵌め込まれている。
【0043】
具体的には、フレーム80には第1の電気コネクタ(図示せず)が埋設されており、第1の電気コネクタの両端が、フレーム80から引き出され、第1の外輪51と第2の外輪61とにそれぞれ電気的に接続され、または、第1の電気コネクタの両端が、フレーム80から引き出され、第1の外輪51と第2のエンドキャップ70とにそれぞれ電気的に接続され、ここで、第1の電気コネクタは、第1のリード線や第1の導電性弾性シートなどであってもよい。
【0044】
例えば、フレーム80はプラスチック外殻やセラミック外殻などの絶縁外殻であり、その内部に第1のリード線が埋設されており、この第1のリード線がフレーム80から引き出され、かつその両端がそれぞれ第1の外輪51と第2の外輪61にスポット溶接されて、第1の外輪51と第2の外輪61との短絡が実現されるようになる。
【0045】
あるいは、フレーム80の内には第1の導電性弾性シートが埋設されており、導電性弾性シートの両端がフレーム80から突出し、それぞれ第1の外輪51と第2の外輪61に弾性的に当接されて短絡されている。具体的には、第1の外輪51のステータ20を向かった側と、第2の外輪61のステータ20を向かった側とがそれぞれ導電性弾性シートに弾性的に接触することにより、回転軸30への第1の軸受け50の組立および回転軸30への第2の軸受け60の組立と同時に、導電性弾性シートの第1の外輪51および第2の外輪61との接続を実現することができる。
【0046】
あるいは、フレーム80の内には第1の電気コネクタが埋設されており、第1の電気コネクタの一端が第1の外輪51に電気的に接続され、その他端がフレーム80における第2のエンドキャップ70が接続する位置に露出されることにより、第2のエンドキャップ70はフレーム80に取り付けられると第1の電気コネクタに電気的に接続されることができ、これにより第1の外輪51と第2のエンドキャップ70との間の短絡が実現され、相対的に第2のエンドキャップ70と第1の電気コネクタとの間の接続構造が簡素化され、第2のエンドキャップ70の取り外しも容易になった。
【0047】
第2の内輪62と第2のエンドキャップ70とは絶縁隔離されており、また、軸受けにおいて使用中に絶縁性のグリースなどの潤滑剤が塗布されるのは一般であり、第2の外輪61と第2の内輪62との間が第2のボール63によって接続されているとき、第2のボール63と第2の外輪61、第2の内輪62との間には油膜によって摩耗の減少と絶縁がなされ、すなわち第2の外輪61と第2の内輪62との間は絶縁隔離され、これにより、第2の外輪61と第2の内輪62との間は第2の軸受け60の第2の軸受け容量C3に等価であることができる。
【0048】
第2の外輪61と第2のエンドキャップ70とが短絡されていることから、第2のエンドキャップ70の起電力と第2の外輪61の起電力とが等しくなり、すなわち、第2の外輪61と第2のエンドキャップ70との間に等価容量が構成されない。第1の外輪51と第2の外輪61とが短絡され、かつ第1の内輪52と第2の内輪62がともに回転軸30に接触し固定されている(第1の内輪52と第2の内輪62が回転軸30に短絡されていると見なし得る)ことから、第1の外輪51と第2の外輪61とは等電位であり、第1の内輪52と第2の内輪62とは等電位であり、これにより、第1の軸受け容量C1と第2の軸受け容量C3とが並列に接続されている形態に等価であることができる。
【0049】
さらに、等価容量C2は、並列に接続されている第1の軸受け容量C1と第2の軸受け容量C3の両端に形成された軸電圧を分担して、第1の軸受け容量C1と第2の軸受け容量C3両方の両端の軸電圧を低下させることができ、すなわち、並列に接続されている第1の軸受け容量C1と第2の軸受け容量C3の両端の軸電圧が等価容量C2の分圧によって減少されるため、第1の軸受け50と第2の軸受け60において軸電圧が大きすぎることで軸受けにおける油膜が絶縁破壊されて電食を起こすリスクを効果的に低減することができる。
【0050】
他の実施形態において、図1を参照して、第2の軸受け60は、互いに嵌合される第2の外輪61と第2の内輪62、および第2の外輪61と第2の内輪62との間に設けられた第2のボール63を含み、第2の外輪61が第2のエンドキャップ70に固定され、回転軸30が第2の内輪62に固定されることにより、回転軸30がさらに第2のエンドキャップ70に回転支持される。それらの中に、第2の外輪61と第2のエンドキャップ70の少なくとも一部との間は絶縁隔離されており、第2のエンドキャップ70の第2の外輪61と絶縁隔離された部分がさらにステータコア22に短絡されている。
【0051】
図5を参照して、第2のエンドキャップ70に第2の取付溝74が設けられており、第2の軸受け60は、第2の外輪61の外周面が第2の取付溝74の周側壁と対向配置されて絶縁隔離されるように第2の取付溝74に嵌め込まれ、また、第2のエンドキャップ70がステータコア22に短絡されて接地されていることから、第2の外輪61と第2のエンドキャップ70との間に等価容量C4が構成される。
【0052】
図6を参照して、第2のエンドキャップ70は、絶縁体73で隔離された第3のカバー71と第4のカバー72を含み、第3のカバー71と第4のカバー72がいずれも金属製のカバーであり、それらの中に、第3のカバー71には第2の外輪61が固定されて短絡を形成しており、第4のカバー72は第2の外輪61と絶縁隔離され、かつステータコア22に短絡されている。換言すれば、第2の外輪61と第3のカバー71とが接触して短絡を形成しており、また、第3のカバー71と第4のカバー72との間が絶縁体43によって隔離されているため、第4のカバー72と第2の外輪61とが絶縁隔離され、これにより、第3のカバー71と第4のカバー72との間に等価容量C4が構成される。
【0053】
図6に示すように、第2のエンドキャップ70は、一体構造の第3のカバー71と、第2のカバー72と、絶縁体73とを含み、第3のカバー71が筒状であってもよく、第2の取付溝74を有し、この第1の取付溝74に第2の軸受け60が嵌め込まれ、かつ第2の外輪61の外周面が第2の取付溝74の周側壁に接触して短絡を形成しており、絶縁体73と第4のカバー72の両方が中空円環板状を呈し、かつ絶縁体73が第3のカバー71の外周壁に設けられ、第4のカバー72が絶縁体73の外周壁に設けられている。
【0054】
第2の外輪61と第2の内輪62との間は、第2の軸受け60の第2の軸受け容量C3に等価であることができ、第2の外輪61と第2のエンドキャップ70の絶縁隔離された部分との間に等価容量C4が形成され、かつこの第2のエンドキャップ70の絶縁隔離された部分はステータコア22に短絡されて接地されている。
【0055】
したがって、等価容量C4は、第2の軸受け60に形成された軸電圧の一部を分担して、第2の軸受け容量C3の両端の軸電圧を低下させることができ、換言すれば、等価容量C4の分圧によって第2の外輪61と第2の内輪62との間の軸電圧が減少され、これにより、第2の軸受け60において軸電圧が大きすぎることで軸受けにおける油膜が絶縁破壊されて電食を起こすリスクを効果的に低減することができる。
【0056】
さらに、第1の外輪51と第2の外輪61とが短絡されていることから、第1の外輪51と第2の外輪61との起電力が等しくなり、かつ第2の内輪52と第2の内輪62との起電力が等しくなり、これにより、第2の軸受け容量C3と第1の軸受け容量C1とが並列に接続されている形態に等価であることができる。第1の外輪51と第2の外輪61とが短絡され、かつ第1のエンドキャップ40と第2のエンドキャップ70がいずれもステータコア22に短絡されて接地されていることにより、等価容量C4と等価容量C2を並列に接続することができる。
【0057】
並列に接続されている第2の軸受け容量C3と第1の軸受け容量C1が一つの全体容量Aとなり、並列に接続されている等価容量C4と等価容量C2が一つの全体容量Bとなり、全体容量Aと全体容量Bとが直列に接続されることから、全体容量Bの分圧によって全体容量Aの軸電圧が減少され、これにより、第1の軸受け50と第2の軸受け60において軸電圧が大きすぎることで軸受けにおける油膜が絶縁破壊されて電食を起こすリスクを効果的に低減することができる。
【0058】
本願はまた、家庭用電気機器200を提供しており、図7を参照すると、図7は本願による家庭用電気機器の一実施例の構成模式図である。
【0059】
この電気機器200は、エアコン、洗濯機などの電気機器であってもよい。
【0060】
この電気機器200は、固定装置210と、上述したようなモータ100とを備え、固定装置210がモータ100を固定するためのものであり、モータ100と絶縁されている。
【0061】
具体的には、固定装置210は、第1のエンドキャップ40および第2のエンドキャップ70と絶縁隔離されるように設けられることにより、固定装置210が導電材の場合第1のエンドキャップ40および第2のエンドキャップ70の分布容量の等価面積が増加されることを回避でき、これにより、第1のエンドキャップ40と第1の軸受け50との間の等価容量C2が大きくなること、および第2のエンドキャップ70と第2の軸受け60との間の等価容量C4が大きくなることが回避され、さらに、第1の軸受け50の第1の軸受け容量C1の軸電圧を大きくしたり、第2の軸受け60の第2の軸受け容量C3の軸電圧を大きくしたりすることが防止され、このようにして、モータ100の取り付け不良によって第1の軸受け50と第2の軸受け60の軸電圧が大きくなって、第1の軸受け50と第2の軸受け60に電食を引き起こすという不具合の発生が回避される。
【0062】
従来技術の場合と異なり、本願はモータと電気機器を開示した。第1の外輪と第1の内輪との間に第1の軸受け容量C1が構成され、第1の外輪と第1のエンドキャップの少なくとも一部との間が絶縁隔離されることから、第1の外輪と第1のエンドキャップとの間に等価容量C2が構成され、かつ第1のエンドキャップの第1の外輪と絶縁隔離された部分がさらにステータのステータコアに短絡されて接地されることにより、等価容量C2と第1の軸受け容量C1とが直列に接続されるようになり、これにより、回転軸に軸電圧が誘導された後、等価容量C2が、第1の軸受けに形成された軸電圧の一部を分担することができ、すなわち、等価容量C2の分圧によって第1の外輪と第1の内輪との間の軸電圧が減少され、これにより、第1の軸受けにおいて軸電圧が大きすぎることで軸受けにおける油膜が絶縁破壊されて電食を起こすリスク、すなわち第1の軸受け容量が破壊されるリスクを効果的に低減することができ、したがって、第1のボールと第1の外輪、第1の内輪の表面に電食が発生することを回避し、また、電食による第1の軸受けの騒音の発生と第1の軸受けの使用寿命の短縮という不具合の発生を回避することができる。
【0063】
上記は本願の実施例に過ぎず、それによって本願の特許範囲を制限するわけではなく、本願の明細書及び図面に基づいてなされた等価構造又はフローの等価変換、あるいは、直接又は間接的に他の関連技術分野に適用したものは、いずれも本願の保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0064】
10 ロータ
20 ステータ
22 ステータコア
30 回転軸
40 第1のエンドキャップ
41 第1のカバー
42 第2のカバー
43 絶縁体
44 第1の取付溝
45 カバー
51 第1の外輪
53 第1のボール
61 第2の外輪
62 第2の内輪
63 第2のボール
70 第2のエンドキャップ
73 絶縁体
74 第2の取付溝
80 フレーム
82 収容キャビティ
100 モータ
200 電気機器
210 固定装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】