(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-03
(54)【発明の名称】衝撃緩衝装置
(51)【国際特許分類】
B61G 11/18 20060101AFI20230327BHJP
B61G 1/26 20060101ALI20230327BHJP
【FI】
B61G11/18
B61G1/26
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021516472
(86)(22)【出願日】2021-01-18
(85)【翻訳文提出日】2021-03-19
(86)【国際出願番号】 KR2021000646
(87)【国際公開番号】W WO2022154145
(87)【国際公開日】2022-07-21
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514247908
【氏名又は名称】コリア レイルロード リサーチ インスティテュート
【住所又は居所原語表記】176, Cheoldobangmulgwan-ro, Uiwang-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【氏名又は名称】石田 喜樹
(72)【発明者】
【氏名】クォン, テス
(72)【発明者】
【氏名】キム, ジンソン
(72)【発明者】
【氏名】チョン, ヒョンスン
(72)【発明者】
【氏名】ファン, ジュンヒョク
(57)【要約】
本発明は、衝撃緩衝装置に係り、より詳細には、鉄道車両を連結する連結器、線路の端に設置される車止めまたは車両の端部両側に形成されるサイドバッファなどに設置して、衝撃が加わるときに2次にわたって衝撃を解消するようにすることにより、連結時に発生する弱い衝撃だけでなく、衝突時に発生する強い衝撃も解消することができるようにし、全体を単純な構造で形成して、鉄道車両を連結する連結器、線路の端に設置される車止め、または車両の端部両側に形成されるサイドバッファなどに対してより容易に着脱できるようにすることにより、メンテナンス費用を削減することができる衝撃緩衝装置に関する。上記の目的を達成するための本発明は、衝撃が加わるときにこれを解消する衝撃緩衝装置であって、バー状に形成される緩衝バーと、前記緩衝バーの外側に備えられるハウジングと、前記緩衝バーとハウジングとの間に備えられる緩衝部材とからなる第1緩衝部を含んでなることを特徴とする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衝撃が加わるときにこれを解消する衝撃緩衝装置であって、
バー状に形成される緩衝バーと、
前記緩衝バーの外側に備えられるハウジングと、
前記緩衝バーとハウジングとの間に備えられる緩衝部材とからなる第1緩衝部を含んでなることを特徴とする、衝撃緩衝装置。
【請求項2】
前記緩衝バーの外周面には第1取付溝が形成され、
前記ハウジングの内周面には第1取付溝に対応するように第2取付溝が形成され、
前記緩衝部材の内側部は第1取付溝に挿入され、前記緩衝部材の外側部は第2取付溝に挿入されることを特徴とする、請求項1に記載の衝撃緩衝装置。
【請求項3】
前記第1緩衝部の外側には第2緩衝部がさらに備えられ、
前記第2緩衝部は、前記ハウジングの外側に備えられる緩衝チューブと、
前記ハウジングの前端外側、前記緩衝チューブの内側に備えられる拡管部材とからなることを特徴とする、請求項1に記載の衝撃緩衝装置。
【請求項4】
前記ハウジングの前端外周面には、外側に突出するように第1係止段が形成され、
前記拡管部材の内周面には、前記第1係止段に対応するように第2係止段が内側に突出して形成され、ハウジングによって拡管部材が後方に移動することを特徴とする、請求項3に記載の衝撃緩衝装置。
【請求項5】
前記拡管部材は、外側方向に傾斜するように形成される圧壊部と、
前記圧壊部の前部に外側に突出するように形成される第1フランジとからなることを特徴とする、請求項4に記載の衝撃緩衝装置。
【請求項6】
前記拡管部材は、圧壊部と第1フランジとの間に外周面に沿って切断孔が形成されることを特徴とする、請求項5に記載の衝撃緩衝装置。
【請求項7】
前記第1フランジが固定される取付板が備えられ、
前記取付板の中心部には、前記第1、第2緩衝部が挿入される取付孔が形成されることを特徴とする、請求項5に記載の衝撃緩衝装置。
【請求項8】
前記緩衝チューブの前端外側には第2フランジが形成され、
前記第2フランジは第1フランジの後面に接するように位置し、前記第1、第2フランジは前記設置孔の外側に結合固定されることを特徴とする、請求項7に記載の衝撃緩衝装置。
【請求項9】
前記緩衝部材はリング状に形成されることを特徴とする、請求項2に記載の衝撃緩衝装置。
【請求項10】
前記緩衝部材はスパイラル状に形成されることを特徴とする、請求項2に記載の衝撃緩衝装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衝撃緩衝装置に係り、より詳細には、鉄道車両を連結する連結器、線路の端に設置される車止め、または車両の端部両側に形成されるサイドバッファなどに設置して、衝撃が加わるときに2次にわたって衝撃を解消するようにすることにより、連結時に発生する弱い衝撃だけでなく、衝突時に発生する強い衝撃も解消することができるようにし、全体を単純な構造で形成して、鉄道車両を連結する連結器、線路の端に設置される車止め、または車両の端部両側に形成されるサイドバッファなどに対してより容易に着脱できるようにすることにより、メンテナンス費用を削減することができる衝撃緩衝装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、鉄道車両は、多数個が連結されて列車をなして運行されるが、このために、鉄道車両の前頭部と後尾部には、鉄道車両を互いに連結するための連結器がそれぞれ備えられる。
この連結器は、鉄道車両、乗客及び貨物の荷重を支えるためのアンダーフレームのセンター室に設置されるが、鉄道車両間の連結器が互いに衝突する場合、その衝突により伝達される衝撃を緩和するための緩衝装置を介してセンター室に固設される。
このような従来の鉄道車両連結器用緩衝装置は、
図1及び
図2に示すように、連結器CTの末端に設置され、連結器CTとアンダーフレームUFのセンター室CSとを連結するバッファ部10、及び該バッファ部10をセンター室CSに固定する多数の固定リベット20からなる。
ここで、前記バッファ部10は、多板式ゴムバッファなどのバッファ11とブラケット12で構成されるが、このバッファ11が連結器CTを介して伝達される衝撃を吸収する。
しかし、このような従来の鉄道車両連結器用緩衝装置は、バッファ部10が多数の固定リベット20を介してセンター室CSに強固に固定されるので、バッファ部10が吸収することができる容量を超える強い衝撃が加わった場合、バッファ部10に吸収されなかった衝撃が多数の固定リベット20を介してセンター室CSに伝達されてセンター室CSやバッファ部10が破損してしまうという問題点がある。
これにより、鉄道車両が強く衝突した場合には、連結器CTと緩衝装置だけでなく、センター室CSやアンダーフレームUFも破損するが、鉄道車両のアンダーフレームUFとセンター室CSは、修理することが難しく、その修理費用及び期間が多くかかるという欠点がある。
また、このように衝撃を安定的に吸収できないため、客室内部の乗客や貨物などに加わる衝撃量も大きくなるだけでなく、鉄道車両間の強い衝撃によって鉄道車両が上方に持ち上げられる乗り上げ現象により当該鉄道車両が脱線するおそれがあり、そのような鉄道車両の脱線による乗客の負傷や貨物破損のリスクが多いという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、前述した問題点を解決するために案出されたもので、その目的は、鉄道車両の連結器、線路の端に設置される車止め、または車両の端部両側に形成されるサイドバッファなどに設置し、加わる衝撃を緩衝するためのものであって、バー状に形成される緩衝バーと、該緩衝バーの外側に備えられるハウジングと、緩衝バーとハウジングとの間に備えられ、衝撃を解消する緩衝部材とからなる第1緩衝部;及び前記第1緩衝部の外側に備えられる拡管部材と、拡管部材によって拡管されながら、衝撃を吸収する緩衝チューブとからなる第2緩衝部;を含んでなり、2次にわたって衝撃を緩衝して、鉄道車両の連結時に発生する衝撃だけでなく、追突事故などの大きな衝撃でも安定的に衝撃を解消することができる衝撃緩衝装置を提供することにある。
【0004】
本発明の他の目的は、連結バーの後部に設置される弾性部材によって衝撃を緩衝する第1緩衝部と、前記第1緩衝部の外側に備えられ、緩衝チューブを拡管する過程で衝撃を解消する第2緩衝部は、鉄道車両のセンター室などの設置位置に固定するための取付板にすべて連結されるようにして、第1、第2緩衝部を別途設置せずに取付板のみを固定することにより、鉄道車両に設置することができるため、容易に着脱することができ、それによりメンテナンス費用を削減することができる衝撃緩衝装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための本発明は、
衝撃が加わるときにこれを解消する衝撃緩衝装置であって、バー状に形成される緩衝バーと、前記緩衝バーの外側に備えられるハウジングと、前記緩衝バーとハウジングとの間に備えられる緩衝部材とからなる第1緩衝部を含んでなることを特徴とする。
【0006】
ここで、前記緩衝バーの外周面には第1取付溝が形成され、前記ハウジングの内周面には第1取付溝に対応するように第2取付溝が形成され、前記緩衝部材の内側部は第1取付溝に挿入され、前記緩衝部材の外側部は第2取付溝に挿入されることを特徴とする。
【0007】
また、前記第1緩衝部の外側には第2緩衝部がさらに備えられるが、前記第2緩衝部は、前記ハウジングの外側に備えられる緩衝チューブと、前記ハウジングの前端外側、前記緩衝チューブの内側に備えられる拡管部材とからなることを特徴とする。
【0008】
ここで、前記ハウジングの前端外周面には、外側に突出するように第1係止段が形成され、前記拡管部材の内周面には、前記第1係止段に対応するように第2係止段が内側に突出して形成され、ハウジングによって拡管部材が後方に移動することを特徴とする。
【0009】
この時、前記拡管部材は、外側方向に傾斜するように形成される圧壊部と、前記圧壊部の前部に外側に突出するように形成される第1フランジとからなることを特徴とする。
【0010】
一方、前記拡管部材は、圧壊部と第1フランジとの間に外周面に沿って切断孔が形成されることを特徴とする。
【0011】
ここで、前記第1フランジが固定される取付板が備えられるが、前記取付板の中心部には、前記第1、第2緩衝部が挿入される取付孔が形成されることを特徴とする。
【0012】
この時、前記緩衝チューブの前端外側には第2フランジが形成され、前記第2フランジは第1フランジの後面に接するように位置し、前記第1、第2フランジは前記設置孔の外側に結合固定されることを特徴とする。
【0013】
また、前記緩衝部材は、リング状に形成されることを特徴とする。
【0014】
また、前記緩衝部材は、スパイラル状に形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
上述した構成の本発明によれば、鉄道車両の連結器、線路の端に設置される車止め、または車両の端部両側に形成されるサイドバッファなどに設置し、加わる衝撃を緩衝するためのものであって、バー状に形成される緩衝バーと、該緩衝バーの外側に備えられるハウジングと、緩衝バーとハウジングとの間に備えられ、衝撃を解消する緩衝部材とからなる第1緩衝部;及び前記第1緩衝部の外側に備えられる拡管部材と、該拡管部材によって拡管されながら、衝撃を吸収する緩衝チューブとからなる第2緩衝部;を含んでなり、2次にわたって衝撃を緩衝し、鉄道車両の連結時に発生する衝撃だけでなく、追突事故などの大きな衝撃でも安定的に衝撃を解消することができる衝撃緩衝装置を提供する。
【0016】
そして、本発明によれば、連結バーの後部に設置される弾性部材によって衝撃を緩衝する第1緩衝部と、前記第1緩衝部の外側に備えられ、緩衝チューブを拡管する過程で衝撃を解消する第2緩衝部は、鉄道車両のセンター室などの設置位置に固定するための取付板に全て連結されるようにして、第1、第2緩衝部を別途設置することなく取付板のみを固定することにより、鉄道車両に設置することができるため、容易に着脱することができ、それによりメンテナンス費用を削減することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】従来の鉄道車両連結器用緩衝装置が備えられた鉄道車両の連結部分の平面図である。
【
図2】従来の鉄道車両連結器用緩衝装置が備えられた鉄道車両の連結部分の側面図である。
【
図5】本発明に係る衝撃緩衝装置の分離斜視図である。
【
図6】本発明の他の実施形態に係る連結器用緩衝装置の第1緩衝部の分離斜視図である。
【
図7】
図6の実施形態に係る緩衝部材の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態をより詳細に説明する。図面上の同一の構成要素に対しては同一の参照符号を使用し、同一の構成要素についての重複説明は省略する。そして、本発明は、多数の異なる形態で実現でき、記述された実施形態に限定されないことを理解すべきである。
図3は本発明に係る衝撃緩衝装置の斜視図、
図4は本発明に係る衝撃緩衝装置の断面図、
図5は本発明に係る衝撃緩衝装置の分離斜視図、
図6は本発明の他の実施形態に係る連結器用緩衝装置の第1緩衝部の分離斜視図、
図7は
図6の実施形態に係る緩衝部材の斜視図である。
【0019】
本発明は、鉄道車両のセンター室に設置されるが、前部の連結器600、線路の端に設置される車止め、又は車両の端部両側に形成されるサイドバッファなどに設置し、加わる衝撃を緩衝するための衝撃緩衝装置に関するもので、説明の便宜のために、連結器600に設置された状態を基準に説明することにする。
まず、本発明の衝撃緩衝装置は、
図3~
図5に示すように、その構成として、前記連結器600の後部に備えられる第1緩衝部A1を含んでなるが、前記第1緩衝部A1の前端部は、鉄道車両の下部に形成されるセンター室の前部に設置される取付板100に固設される。
そこで、鉄道車両を互いに連結するとき或いは走行中に発生する衝撃などが前記連結器600を介して第1緩衝部A1へ伝達される場合、これを解消して、鉄道車両に搭乗した乗客に伝達されることを最小限に抑える。
もちろん、連結器600ではなく、線路の端に設置される車止め、または車両の両側端部に形成されるサイドバッファの場合には、当該設置位置に遮断板100を設置固定するのは当然である。
【0020】
前記第1緩衝部A1は、前記連結器600の後部にヒンジ結合される緩衝バー200と、前記緩衝バー200の後部外側に備えられるハウジング300と、前記緩衝バー200とハウジング300との間に備えられる緩衝部材250とからなる。
ここで、前記緩衝バー200の外周面には第1取付溝230が形成され、前記ハウジング300の内周面には前記第1取付溝230に対応するように第2取付溝310が形成され、前記緩衝部材250の内側部は第1取付溝230に挿入され、前記緩衝部材の外側部は第2取付溝310に挿入される。
この時、前記緩衝部材250は、ゴムや合成ゴムなどの弾性材質からなり、その形状はリング状であり、一定の間隔で形成される第1取付溝230と第2取付溝310にそれぞれ挿入される。
【0021】
一方、前記緩衝バー200は、前記ハウジング300の内側に位置する緩衝部220と、前記緩衝部220の前端に形成されるヒンジ部210とからなり、前記ヒンジ部210には、前記連結器600の後端に結合される連結部材240の端部がヒンジ結合で結合される。
ここで、前記ハウジング300は、円筒状に形成されるが、前記ハウジング300は、
図5に示すように、上部部材(図示せず)と下部部材(図示せず)で形成して、内部に緩衝バー200の緩衝部220と緩衝部材250を収容し、前部には前記緩衝バー200の前部が突出するように通孔330が形成される。
したがって、前記第1緩衝部A1を構成するハウジング300は、前述したように、取付板100を介してセンター室の前部に固設され、前記緩衝バー200は、前記ハウジング300の前端に形成される通孔330を介して突出するヒンジ部210に連結される連結部材240を介して連結器600に連結されるので、連結器600に加わる衝撃を、前記緩衝部材250によって緩衝バー200が後方に移動する過程で解消するようにして、鉄道車両の車体に加わる衝撃を低減させる。
【0022】
本発明の他の実施形態として、
図6及び
図7に示すように、前記ハウジング300の内側に位置する緩衝バー200の緩衝部220の外周面に形成される第1取付溝230’と、ハウジング300の内周面に形成される第2取付溝310’をスパイラル状に形成する。
ここで、前記第1、第2取付溝230’、310’に挿入固定される緩衝部材250’も、スパイラル状に形成して、緩衝部220、緩衝部材250’及びハウジング300の接する部分を広く形成して、加わる衝撃をより完全に解消することができる。
この際、前記ハウジング300は、図示の如く、上下二つの部分に分離して形成することもできるが、状況に応じて多数の部分に分離形成して結合することもできる。
【0023】
前記第1緩衝部A1の外側には第2緩衝部A2がさらに備えられるが、前記第2緩衝部A2は、前記ハウジング300の前端外側に備えられる拡管部材500と、前記ハウジング300の外側と拡管部材500の外側を全てカバーするように備えられる緩衝チューブ400とからなる。
ここで、前記緩衝チューブ400は、前記ハウジング300の外側に密着するようにハウジング300の外径に対応する内径を有するパイプ状に形成され、前端には、前記拡管部材500が挿入される拡管部410が形成される。
この際、前記ハウジング300の前端外周面には、外側に突出するように第1係止段320が形成され、前記拡管部材500の内周面の後部には、前記第1係止段320に対応するように第2係止段560が内側に突出して形成される。
【0024】
そこで、鉄道車両を互いに連結するか或いは走行中に衝撃が発生する場合には、加わる衝撃が大きくて前記第1緩衝部A1で衝撃の解消が不可能であるため第1緩衝部A1が後方に移動するとき、前記第1、第2係止段320、560によって拡管部材500が後方に移動し、それに応じて緩衝チューブ400が拡管される過程で衝撃を解消する。
したがって、本発明では、一定以下の衝撃は前記第1緩衝部A1で解消し、前記第1緩衝部A1で解消することができない大きな衝撃は前記第2緩衝部A2を介して解消するようにして、鉄道車両に搭乗した乗客が負傷を被ることを最大限に防止することができる。
【0025】
一方、前記拡管部材500は、後部に形成されて外側方向に傾斜するように形成される圧壊部510と、前記圧壊部510の外側に導出されるように形成される第1フランジ530とからなる。
ここで、前記取付板100の中心部には、前後に貫通するように取付孔110が形成され、前記取付孔110には前記第1緩衝部A1が挿入されるが、前記拡管部材500が第1緩衝部A1と一緒に前記取付孔110に挿入されることにより、拡管部材500の第1フランジ530は前記取付孔110の前面外側に固定される。
この時、前記緩衝チューブ400の前端には、外側に突出するように第2フランジ420が形成されるが、第2フランジ420は、前記取付板100と第1フランジ530との間に位置して取付板100に固定される。
【0026】
そして、前記ハウジング300の前面には、外側部と連通するように第2結合溝340が形成され、前記拡管部材500の前端に形成される第1フランジ530の前面には、前記第2結合溝340と連通するように第1結合溝540が形成される。
ここで、前記第1、第2結合溝540、340には締結バー550が挿入され、ハウジング300と拡管部材500をより強固に固定する。
この際、前記取付板100の前部にはカバー部材120がさらに備えられるが、前記カバー部材120の後部には、前記第1、第2フランジ530、420が収容される収容溝122が形成され、前記カバー部材120の前部には、緩衝バー200のヒンジ部210を保護するための保護部124が形成される。
【0027】
一方、前記拡管部材500は、前記圧壊部510と第1フランジ530との間に外周面に沿って一定の間隔で切断孔520が形成されるが、前述したように、第1緩衝部A1で解消することができない衝撃が加わると、前記切断孔520に、拡管部材500の後部である圧壊部510が切断される。
ここで、前記拡管部材500が前記切断孔520を基準に前後に切断される過程で衝撃を一部解消し、切断された圧壊部510は、ハウジング300の前端外側に形成される第1係止段320、及び圧壊部510の内周面に形成される第2係止段560によって後方に移動して、前記緩衝チューブ400を拡管させる過程で残りの衝撃を解消する。
したがって、本発明では、1次的に第1緩衝部A1で衝撃を解消し、より大きな衝撃が加わると、前記拡管部材500が前後に切断される過程で2次に衝撃を解消し、圧壊部510が緩衝チューブ400を拡管する過程で3次に衝撃を解消することにより、強い衝撃でも安定的に解消することができる。
【0028】
また、本発明は、前記連結器600の後部に設置される緩衝部材250によって衝撃を緩衝する第1緩衝部A1と、前記第1緩衝部A1の外側に備えられ、緩衝チューブ400を拡管する過程で衝撃を解消する第2緩衝部A2は、取付板100に全て連結される。
したがって、センター室に設置するとき、前記第1、第2緩衝部A1、A2を別途設置することなく、取付板100だけをセンター室の前端に固定してすべてを設置することができることにより、鉄道車両に取り付けることができるため、容易に着脱することができ、それに応じてメンテナンス費用を削減することができる。
【0029】
一方、前記カバー部材120の前部に突出形成される保護部124の下部には、センタリング装置700がさらに備えられるが、前記センタリング装置700は、保護部124の下部に備えられるセンタリング部材710と、センタリング部材710によって回動自在に設置されるセンタリングバー720と、前記センタリングバー720の前端に連結され、連結部材240の両側を支持する側方支持部材740と、前記側方支持部材740の下部に備えられ、連結部材240の下部を支持する下方支持部材730とから構成される。
ここで、前記センタリング部材710は、前記センタリングバー720が常に一定の方向に位置するように支持し、状況に応じて連結器600が前記ヒンジ部210を基準に左右に回転しても安定的に原位置に移動するように制御する。
【0030】
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明は、これに限定されず、本発明の実施形態と実質的に均等な範囲内にあるものにまで本発明の権利範囲が及ぶものであり、本発明の精神を逸脱することなく当該発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって多様な変形実施が可能である。
【国際調査報告】