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特表2023-513719導光装置及びその装置を備える電子装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-03
(54)【発明の名称】導光装置及びその装置を備える電子装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/04 20210101AFI20230327BHJP
   H04N 23/55 20230101ALI20230327BHJP
【FI】
G03B17/04
H04N23/55
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022548781
(86)(22)【出願日】2020-02-11
(85)【翻訳文提出日】2022-08-10
(86)【国際出願番号】 EP2020053461
(87)【国際公開番号】W WO2021160254
(87)【国際公開日】2021-08-19
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】マルコ・エロマキ
(72)【発明者】
【氏名】ミッコ・ユホラ
(72)【発明者】
【氏名】ホン・ジョウ
【テーマコード(参考)】
2H101
5C122
【Fターム(参考)】
2H101BB21
2H101FF00
5C122EA54
5C122FB02
5C122FB11
5C122HA82
(57)【要約】
偏向光路(6)に沿って光(7)を導くように適合され、ハウジング(2)を備える導光装置(1)であって、ハウジング(2)は、光入射領域(3)と、導かれた光(7)を画像センサ(15)に送るように適合された光出射領域(4)と、光入射領域(3)と光出射領域(4)との間に配置される第1のレンズ装置(8)と、光入射領域(3)と光出射領域(4)との間に配置される1つ以上の光偏向要素(12a、12b)とを備える、導光装置(1)。1つ以上の光偏向要素(12a、12b)は光入射領域(3)と光出射領域(4)との間に偏向光路(6)を形成するように適合される。ハウジング(2)は、ハウジング(2)を変形させるように構成される2つ以上の可動連接構成要素(9a、9b、9c、9d)によって形成され、ハウジング(2)の変形によって光入射領域(3)と光出射領域(4)との間の偏向光路(6)の長さを変更するように形成される。本解決手段により、装置が搭載されるべきカメラ及び/又は電子装置の物理的な寸法の変更を必要とすることなく、total track length(TTL)及び/又は焦点距離の増加が行なわれる装置が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
偏向光路(6)に沿って光(7)を導くように適合された導光装置(1)であって、前記導光装置(1)はハウジング(2)を備え、前記ハウジング(2)は、
光入射領域(3)と、
導かれた光(7)を画像センサ(15)に送るように適合された光出射領域(4)と、
前記光入射領域(3)と前記光出射領域(4)との間に配置される第1のレンズ装置(8)と、
前記光入射領域(3)と前記光出射領域(4)との間に配置される1つ以上の光偏向要素(12a、12b)であって、前記1つ以上の光偏向要素(12a、12b)は前記光入射領域(3)と前記光出射領域(4)との間に前記偏向光路(6)を形成するように適合された、1つ以上の光偏向要素(12a、12b)と
を備え、
前記ハウジング(2)は、前記ハウジング(2)を変形させるように構成される2つ以上の可動連接構成要素(9a、9b、9c、9d)によって形成され、前記ハウジング(2)の前記変形によって前記光入射領域(3)と前記光出射領域(4)との間の前記偏向光路(6)の長さを変更するように形成される、
導光装置(1)。
【請求項2】
前記ハウジング(2)は第1の方向(D1)に延びる高さ(H)と、前記第1の方向(D1)に垂直な第2の方向(D2)に延びる幅(W)とを持ち、
前記ハウジング(2)の前記変形により、前記ハウジング(2)が少なくとも第1の構成と第2の構成との間で切り替わることが可能になり、
前記ハウジング(2)の前記高さ(H)は、前記第2の構成より前記第1の構成の方が大きく、
前記偏向光路(6)の前記長さは、前記第2の構成より前記第1の構成の方が長い、
請求項1に記載の導光装置(1)。
【請求項3】
前記光偏向要素(12a、12b)の少なくとも1つが光反射要素である、請求項1又は2に記載の導光装置(1)。
【請求項4】
前記ハウジング(2)は、第1の可動連接構成要素(9a)の内面に取り付けられた第1の光反射要素(12a)と、第2の可動連接構成要素(9b)の内面に取り付けられた第2の光反射要素(12b)とを少なくとも備え、前記第1の光反射要素(12a)と前記第2の光反射要素(12b)とは互いに平行になる向きに向けられる、請求項3に記載の導光装置(1)。
【請求項5】
前記偏向光路(6)は、前記第1の方向(D1)に対して85~95°の範囲の角度(α)に延びる反射面(5)を有する少なくとも1つの光反射要素(12a、12b)によって前記ハウジング(2)内で少なくとも1回屈曲する、請求項4に記載の導光装置(1)。
【請求項6】
第1の可動連接構成要素(9a)と第2の可動連接構成要素(9b)とを備え、前記第1の可動連接構成要素(9a)と前記第2の可動連接構成要素(9b)とのうちの一方が他方の可動連接構成要素によって少なくとも部分的に収容され、前記第1の可動連接構成要素(9a)と前記第2の可動連接構成要素(9b)とのうちの少なくとも一方が他方の可動連接構成要素(9b、9a)に対して前記第1の方向(D1)に移動するように構成される、請求項2から5のいずれか一項に記載の導光装置(1)。
【請求項7】
前記可動連接構成要素(9a、9b、9c、9d)は、前記ハウジング(2)の前記高さ(H)が減少するのに応じて前記ハウジング(2)の前記幅(W)が増加するように回動可能に連接される、請求項2から5のいずれか一項に記載の導光装置(1)。
【請求項8】
前記ハウジング(2)は管形状を持つ少なくとも1つの部分(2a)を備え、前記少なくとも1つの部分(2a)には前記第1のレンズ装置(8)が少なくとも部分的に配置され、前記第1のレンズ装置(8)の直径(D)は前記ハウジング(2)の前記最小の1つの管状部分(2a)の前記高さ(H)より大きい、請求項2から7のいずれか一項に記載の導光装置(1)。
【請求項9】
前記第1のレンズ装置(8)は前記第1の方向(D1)に対して角度(β)を持って配置され、前記角度(β)は前記第1の構成では60~90°の範囲にあり、前記角度(β)は前記第2の構成では30~60°の範囲にある、請求項2から8のいずれか一項に記載の導光装置(1)。
【請求項10】
前記ハウジング(2)の高さ(H)の増加によって前記角度(β)が増加し、高さ(H)の減少によって前記角度(β)が減少するように、前記第1のレンズ装置(8)の少なくとも1箇所(11)が前記可動連接構成要素(9a、9b、9c、9d)の少なくとも1つに回動可能に連接される、請求項9に記載の導光装置(1)。
【請求項11】
前記第1のレンズ装置(8)は前記第2の方向(D2)に前記ハウジング(2)内で直線的に移動するように構成される、請求項2から10のいずれか一項に記載の導光装置(1)。
【請求項12】
光(7)の焦点を前記画像センサ(15)に合せるように適合された第2のレンズ装置(10)をさらに備え、前記第2のレンズ装置(10)は、前記ハウジング(2)が前記第1の構成にあるときに前記第1のレンズ装置(8)に平行になる向きに向けられる、請求項2から11のいずれか一項に記載の導光装置(1)。
【請求項13】
前記ハウジング(2)の外側で光(7)の少なくとも1回の反射を少なくとも1つの反射面(14)を用いて可能にするようにさらに適合され、前記反射面(14)は前記ハウジング(2)の前記光入射領域(3)に隣接して配置される光学要素(13)によって提供される、請求項1から12のいずれか一項に記載の導光装置(1)。
【請求項14】
前記光学要素(13)は、光が全反射を用いて前記光入射領域(4)に導かれることを可能にするプリズムである、請求項13に記載の導光装置(1)。
【請求項15】
前記ハウジング(2)が、ユーザ入力に応じて前記第1の構成と前記第2の構成との間で切り替わる、請求項2から14のいずれか一項に記載の導光装置(1)。
【請求項16】
請求項1から15のいずれか一項に記載の導光装置(1)と画像センサ(15)とを備える電子装置。
【請求項17】
ハウジング(2)内の偏向光路(6)の長さを変更する方法であって、前記方法は、
ユーザが構成の入力を行なうステップと、
前記入力により、前記ハウジング(2)が変形されるように前記ハウジング(2)のいくつかの可動連接構成要素(9a、9b、9c、9d)の少なくとも1つの動作を発生させるステップと
を含み、
前記ハウジング(2)のこのような変形によって前記偏向光路(6)の前記長さを変更する、
方法。
【請求項18】
請求項1から15のいずれか一項に記載の導光装置(1)によって実行される請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は導光装置に関し、特に電子装置用の導光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、モバイル電話器などの小型モバイル電子装置に登載されるカメラシステムがますます高度になっており、同時にますます小型になっている。カメラにはますます多くの特徴を提供することが期待されており、当該特徴には従来と同じスペースか、さらに小さいスペースに組み込まれることが期待されている。カメラシステムが優れた画像鮮明度、空間周波数、感度などを十分に提供するためにある程度の寸法を要するので、上記は開発者にとって最も大きな難題になる。
【0003】
問題の1つは、非常に長い焦点距離及び/又はtotal track length(TTL)を持つ小型電子装置用のカメラシステムをいかに提供するのかに関するものである。レンズ焦点距離はカメラの画角及び倍率特性を表わす。焦点距離は、光線がカメラの焦点面にあるデジタルセンサに、物体の鮮明な像を形成するように収束する位置からの光学距離の計算値である。TTLとは、最初の光学要素から画像センサまでの距離を指す。TTLは通常、カメラシステムの構成及び寸法に依存する。別の問題は、カメラに入射する光が通る絞りに関するものである。レンズによって画像センサにどの程度の光がもたらされるのかが絞りによって決まる。絞りが大きいと、たとえば光が僅かな状況でも写真を撮ることができる。
【0004】
したがって、カメラシステムの光学配置はカメラの寸法が不変で一定であることによって制限されることが分かる。このカメラサイズは、カメラがモバイル電子装置に組み込まれる場合、既に説明されているように電子装置の寸法及び構成によって制限される。
【0005】
構成が一定であることで、絞りサイズとズーム特性とが使用可能なスペースによって制限される。したがって、スペースが限られた状況で、より優れたカメラ特性を提供する解決手段が必要である。
【0006】
優れたズーム特性を提供する先行技術の公知の解決手段の1つは、ペリスコープ設計を用いて水平にズームレンズコンポネントを配置することによってTTL/焦点距離を増加させることである。本解決手段では、ズーム特性を改善するために、カメラの長さを増加させることによってTTL/焦点距離を増加させることを選択肢の1つとしている。また、画質を改善するために、より大きいレンズ及び絞りの使用を可能にするのにカメラサイズを拡大する必要がある。したがって、本解決手段においても、定められたカメラ構成の寸法によって、通常のペリスコープ光学ズームの特性が制限される。
【発明の概要】
【0007】
したがって、改善された導光装置を提供することを目的とする。上記の目的及びその他目的は独立請求項の特徴によって達成される。さらに別の実施の形態は従属請求項、説明及び図から明らかである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の態様に係れば、偏向光路に沿って光を導くように適合され、ハウジングを備える導光装置であって、ハウジングは、光入射領域と、導かれた光を画像センサに送るように適合された光出射領域と、光入射領域と光出射領域との間に配置される第1のレンズ装置と、光入射領域と光出射領域との間に配置される1つ以上の光偏向要素であって、1つ以上の光偏向要素は光入射領域と光出射領域との間に偏向光路を形成するように適合された、1つ以上の光偏向要素とを備え、ハウジングは、ハウジングを変形させるように構成される2つ以上の可動連接構成要素によって形成され、ハウジングの変形によって光入射領域と光出射領域との間の偏向光路の長さを変更するように形成される、導光装置が提供される。
【0009】
本解決手段により、電子装置に搭載可能なズーム倍率の高いカメラに用いられる装置が提供されるだけでなく、さらに、改善された写真品質及びズーム特性が提供される。改善されたズーム特性はtotal track length(TTL)及び/又は焦点距離を増加させることによって実現される。電子装置の物理的な寸法の変更を必要とすることなく、これを達成することができる。さらに、ハウジングの高さをダイナミックに変更することを選択すれば、TTL及び焦点距離がさらに増加する可能性がもたらされる。ハウジングを変形させると、偏向光路の長さが変化し、したがって、TTLを増減させることができ、これにより、光学ズームを改善することができる。
【0010】
第1の態様の可能な実施の形態では、ハウジングは第1の方向に延びる高さと、第1の方向に垂直な第2の方向に延びる幅とを持ち、ハウジングの変形により、ハウジングが少なくとも第1の構成と第2の構成との間で切り替わることが可能になり、ハウジングの高さは第2の構成より第1の構成の方が大きく、偏向光路の長さは第2の構成より第1の構成の方が長い。ハウジングの高さの変更によって、偏向光路及びTTLの長さの変化が容易になる。それは、ハウジングの高さに1mm足される毎に、それと同時に、傾斜構成によって1mmの何倍かがTTLに足されるからである。したがって、異なる少なくとも2つの構成及び高さを持つハウジングを提供することにより、本装置と、本装置によっていくつかのやり方で撮られる画像の品質とが改善される。偏向光路の長さを設定することができることで、それと同時にTTL及び焦点距離をユーザが設定することができ、これにより、光学ズームが改善される。光学ズームにはデジタルズームに勝るよく知られた効果がある。ハウジングの高さが高くなることで、大型のカメラ又は電子装置を必要とすることなくTTLが増加する。カメラの不使用時、すなわち収納形態時には、ハウジングの高さが低くなることでサイズを縮小することができる。
【0011】
第1の態様のさらに別の可能な実施の形態では、光偏向要素の少なくとも1つが光反射要素である。これにより、特定の反射要件に応じた本装置の設計実現性が増す。
【0012】
第1の態様のさらに別の可能な実施の形態では、ハウジングは、第1の可動連接構成要素の内面に取り付けられた第1の光反射要素と、第2の可動連接構成要素の内面に取り付けられた第2の光反射要素とを少なくとも備え、第1の光反射要素と第2の光反射要素とは互いに平行になる向きに向けられる。2つ以上の反射要素を導入することで、光路を屈曲させる回数を増やすことが容易になり、偏向光路をさらに延長することが容易になり、したがって当然TTL及び焦点距離を延長することが容易になる。
【0013】
第1の態様のさらに別の可能な実施の形態では、偏向光路は、第1の方向に対して85~95°の範囲の角度に延びる反射面を有する少なくとも1つの光反射要素によってハウジング内で少なくとも1回屈曲する。光路を屈曲させることでTTL及び焦点距離が増加し、これにより、ズーム特性が改善される。
【0014】
第1の態様のさらに別の可能な実施の形態では、本装置は、第1の可動連接構成要素と第2の可動連接構成要素とを備え、第1の可動連接構成要素と第2の可動連接構成要素とのうちの一方が他方の可動連接構成要素によって少なくとも部分的に収容され、第1の可動連接構成要素と第2の可動連接構成要素とのうちの少なくとも一方が他方の可動連接構成要素に対して第1の方向に移動するように構成される。これにより、ハウジングの簡素さとダイナミックさとが増す。可動連接構成要素の少なくとも一方の動作が、ハウジングの高さ並びに/又は1つ以上の偏向要素及び/若しくは1つ以上の反射面の位置を変化させる。したがって、可動連接構成要素の少なくとも一方の動作によってTTL及び焦点距離の長さに影響を及ぼすことができる。
【0015】
第1の態様のさらに別の可能な実施の形態では、可動連接構成要素は、ハウジングの高さが減少するのに応じてハウジングの幅が増加するように回動可能に連接される。可動連接構成要素が互いに少なくともある程度折り重なることができるので、上記により、高さがさらに低い第2の構成が可能になる。
【0016】
第1の態様のさらに別の可能な実施の形態では、ハウジングは管形状を持つ少なくとも1つの部分を備え、少なくとも1つの部分には第1のレンズ装置が少なくとも部分的に配置され、第1のレンズ装置の直径はハウジングの最小の1つの管状部分の高さより大きい。これによっても、やはり高品質電話器の写真撮影に貢献することができるハウジングの代替構成が可能になる。大径レンズの使用は感度の高さに対する有効性が高いものであり、光が僅かな状況で重要である。
【0017】
第1の態様のさらに別の可能な実施の形態では、第1のレンズ装置は第1の方向に対して所定の角度を持って配置され、所定の角度は第1の構成では60~90°の範囲にあり、所定の角度は第2の構成では30~60°の範囲にある。傾斜配置によって、傾斜した光路が現れ、これにより、TTL及び焦点距離が容易に延長される。傾斜配置により、ハウジングの高さより大きい直径を持つレンズを用いることもでき、これにより、光が僅かな状況で、優れた品質の画像を撮ることができる。さらに、レンズ装置の角度が変更されることが可能であるので、本装置の設計及びセッティングも自由に行なわれる。
【0018】
第1の態様のさらに別の可能な実施の形態では、ハウジングの高さの増加によって角度が増加し、高さの減少によって角度が減少するように、第1のレンズ装置の少なくとも1箇所が可動連接構成要素の少なくとも1つに回動可能に連接される。ハウジングの高さの減少を引き起こす第1のレンズ装置動作が可能であることで、不使用時にカメラの収納サイズを縮小することができる。
【0019】
第1の態様のさらに別の可能な実施の形態では、第1のレンズ装置は第2の方向にハウジング内で直線的に移動するように構成され、これにより、実現性のあるさらに別の構成が可能になり、したがって、カメラの改善を実現することができる。
【0020】
第1の態様のさらに別の可能な実施の形態では、本装置は、光の焦点を画像センサに合せるように適合された第2のレンズ装置をさらに備え、第2のレンズ装置は、ハウジングが第1の構成にあるときに第1のレンズ装置に平行になる向きに向けられる。第2のレンズ装置を導入することで、導光装置の合焦及びズームが容易に改善される。
【0021】
第1の態様のさらに別の可能な実施の形態では、本装置は、ハウジングの外側で光の少なくとも1回の反射を少なくとも1つの反射面を用いて可能にするようにさらに適合され、反射面はハウジングの光入射領域に隣接して配置される光学要素によって提供される。これにより、ユーザによって決定されたり自動的に決定されたりする適切なTTL及び焦点距離を提供するために適切な角度で光入射領域に光を導くことが容易になる。
【0022】
第1の態様のさらに別の可能な実施の形態では、光学要素は、光が全反射を用いて光入射領域に導かれることを可能にするプリズムである。
【0023】
第1の態様のさらに別の可能な実施の形態では、ハウジングがユーザ入力に応じて第1の構成と第2の構成との間で切り替わり、これにより、形態をユーザが変更することができ、また、不使用時のカメラのサイズを縮小することも可能になる。
【0024】
第2の態様に係れば、導光装置と画像センサとを備える電子装置が提供される。本解決手段により、外寸が小さくかつ/又は変わらず、内部スペースが限られた電子装置でも、性能が改善された導光装置、たとえば高レベルのテレセントリックカメラや光学ズームカメラを有することが可能になる。
【0025】
第3の態様に係れば、ハウジング内の偏向光路の長さを変更する方法であって、方法は、ユーザが構成の入力を行なうステップと、入力により、ハウジングが変形されるようにハウジングのいくつかの可動連接構成要素の少なくとも1つの動作を発生させるステップとを含み、ハウジングのこのような変形によって偏向光路の長さを変更する、方法が提供される。本解決手段により、光学ズームを用いることが可能なサイズの小さいカメラを用いて高品質の写真を撮る方法が提供される。
【0026】
第3の態様の可能な実施の形態では、方法は上記に係る導光装置によって実行される。
【0027】
本態様及びその他態様は後述されている実施形態から明らかになる。
【0028】
本開示の以下の詳細部分では、態様、実施形態及び実現例が図面に示されている実施形態に関してより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の一実施形態に係る装置の概略断面図を示す。
図2】ハウジングの高さ変化による偏向光路の長さの変化の概略図を示す。
図3a】導光装置が第1の構成にある状態の本発明の一実施形態に係る導光装置の概略断面図を示す。
図3b】導光装置が第2の構成にある状態の図3aに示されている導光装置システムの概略断面図を示す。
図4a】導光装置が第1の構成にある状態の本発明の一実施形態に係る導光装置の概略断面図を示す。
図4b】導光装置が第2の構成にある状態の図4aに示されている導光装置システムの概略断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は、電子装置に搭載可能である導光装置1を示す。本装置はスマートフォン、ラップトップやタブレットなどのあらゆる種類の電子装置であることが可能である。導光装置1はカメラであってもよいし、カメラ、特に電子装置用のカメラに搭載されてもよい。導光装置1は装置のハウジングに少なくとも部分的に入れられることが可能である。たとえば光学ズームが用いられるとき、導光装置1は、高さHが増加するのに応じて装置のハウジングから部分的に突出することができる。電子装置は画像センサ15も含んでもよく、画像センサ15は導光装置1と動作可能なようにつなぎ合されている。画像センサ15を導光装置1の光出射領域(light escaping area)4の近傍に配置することができる。図1に示されている実施形態では、画像センサ15は第2のレンズ装置10の平面、及び光出射領域4の平面に平行に延びている。画像センサ15に入射する偏向光路6は、導光装置1の光入射領域3を通過する偏向光路6に平行に延びてもよい。
【0031】
導光装置1は偏向光路6に沿って光線や光束などの光7を導くことができる。導光装置1はハウジング2を備え、当該ハウジング2は光入射領域3、光出射領域4、第1のレンズ装置8及び1つ以上の光偏向要素12a、12bを備えることが好ましい。光入射領域3は入射口絞りを備えてもよく、これは完全な円形であっても、ほぼ完全な円形であってもよく、第1のレンズ装置8の平面に平行であってもよい。また、入射口絞りはハウジングの外側に配置され、光入射領域3に隣接してもよい。光入射領域3が図1に示されているような傾斜した位置に配置される場合、傾斜によってハウジング2の高さHと比較してより広い光入射領域3を得ることが可能である。これにより、実際の入射口よりも広い偏向光路6を得ることができることで、画像センサ15に達する光の量も増大し、したがって、たとえば光が僅かな状況でも写真を撮ることができる。
【0032】
好ましい実施形態では、導かれた光7を画像センサ15に送るように光出射領域4を適合させる。第1のレンズ装置8は光入射領域3と光出射領域4との間に配置される。光入射領域3と光出射領域4との間には1つ以上の光偏向要素12a、12bが配置され、光入射領域3と光出射領域4との間に偏向光路6を形成するように当該光偏向要素を適合させる。光偏向要素12a、12bの少なくとも1つはミラーなどの光反射要素であってもよい。ハウジング2は2つ以上の可動連接構成要素(operatively interconnected component)9a、9b、9c、9dによって形成され、これらはハウジング2を変形させることができる。ハウジング2のこのような変形が起こる場合、変形によって光入射領域3と光出射領域4との間の偏向光路6の長さが変更される。図2には変形と偏向光路6の長さの変更とが示されている。偏向光路6の長さが変化するのに応じて、ハウジング2の高さH及びtotal track length(TTL)の長さも変化する。TTLは、光7が光入射領域3に入射する位置から画像センサ15までの距離である。
【0033】
ハウジング2は第1の方向D1に延びる高さHと、第2の方向D2に延びる幅Wとを持つ。第2の方向D2は第1の方向D1に垂直であることが好ましく、高さHは幅Wに垂直であることが好ましい。ハウジング2の変形により、ハウジング2の形態が少なくとも2つの形態(第1の構成と第2の構成)の間で切り替わることが可能になる。ハウジング2の高さHは第2の構成より第1の構成の方が大きく、偏向光路6の長さは第2の構成より第1の構成の方が長い。第1の構成にあるときには、導光装置1が動作形態になることができ、第2の構成にあるとき、すなわち不使用時には、収納形態(storage mode)になることができる。たとえば、電子装置がポケット又はバッグに入れられるときに、導光装置1は第2の構成になることができる。導光装置1が必要とされるときに、使用前に導光装置1を機械的に広げることができる。2つの構成の間の転換は自動的に行なわれたりユーザ入力によって行なわれたりすることができる。行なわれるべき第1の構成と第2の構成との間の当該転換のために、導光装置1の様々な部分が調節可能であってもよいし、揺動可能であってもよいし、移動可能であってもよいし、取り外し可能であってもよい。さらに、既に説明されているように、ハウジング2は2つ以上の可動連接構成要素9a、9b、9c、9dによって形成され、これらによってハウジング2を変形させ、第1の構成から第2の構成への動作と、その逆の動作とを開始することができる。図3a及び図4aは第1の構成にある導光装置1を示し、図3b及び図4bは第2の構成にある導光装置1を示す。
【0034】
ハウジング2は少なくとも2つの光偏向要素12a、12bを備え、双方とも光反射要素12a、12bであってもよい。2つの光反射要素12a、12bが存在する実施形態では、第1の光反射要素12aは第1の可動連接構成要素9aの内面に取り付けられ、第2の光反射要素12bは第2の可動連接構成要素9bの内面に取り付けられる。第1の光反射要素12aと第2の光反射要素12とは互いに平行になる向きに向けられる、すなわち、所定のオフセットがある状態で実質的に互いに対向する向きに向けられることが好ましい。
【0035】
一実施形態では、少なくとも1つの光反射要素12a、12bが反射面5を有することで、ハウジング2内で少なくとも1回偏向光路6を屈曲させることができる。反射面5は第1の方向D1に対してそれぞれ85~95°の範囲、好ましくは90°及びほぼ90°の角度αに延びる。反射面5は平面を有することが好ましく、ハウジング2の内側向きに向けられることが好ましい。反射面5がより多く存在する場合、ひと続きに配置され、エアギャップによって隔てられることが好ましい。反射面5は、偏向光路6を延長した結果、焦点距離及びTTLが増加するように設計された行程で光7を導く。この結果、偏向光路6はハウジング2内でジグザクパターンを形成し得る。図1に示されている実施形態では、ハウジング2内に2つの反射面5が配置され、反射面5の両方とも、高さHに対する角度αが約90°である。
【0036】
1つ以上の反射面5及び/又は複数の光偏向要素12a、12b及び/又は1つ以上の光反射要素12a、12bが、ハウジング2の上方への動作及び/又は下方への動作などのハウジング2のなんらかの動作の際に、揺動したり移動したりするように構成されてもよい。このようにして、反射面5の姿勢を、焦点距離及び/又はTTLの意図された長さを提供するように設計及び/又は計算された1つ以上の適切な角度に設定することができる。1つ以上の適切な角度の調節及び設定は画像の撮影前に行なわれても、撮影中に行なわれても、撮影後に行なわれてもよい。さらに、1つ以上の反射面5及び/又は複数の光偏向要素12a、12b及び/又は1つ以上の光反射要素12a、12bが、可動連接構成要素9a、9b、9c、9dのいずれに接続されてもよく、この接続は1つ以上のヒンジ、1つ以上のばね及び/又は1つ以上の屈曲アームを実施することによって実現されてもよい。
【0037】
導光装置1は第1の可動連接構成要素9aと第2の可動連接構成要素9bとを備える。第1の可動連接構成要素9aと第2の可動連接構成要素9bとのうちの一方が他方の可動連接構成要素によって少なくとも部分的に収容される。第1の可動連接構成要素9aと第2の可動連接構成要素9bとのうちの少なくとも一方が他方の可動連接構成要素9b、9aに対して第1の方向D1に移動することができる。
【0038】
任意の個数の可動連接構成要素9a、9b、9c、9dがハウジング2を形成してもよい。図3a及び図3bでは、ハウジング2が、4節リンク、好ましくは平行四辺形リンクを実質的に形成する4つの可動連接構成要素9a、9b、9c、9dによって形成されており、リンク/構成要素が4つの回動部を介して連接されている。構成要素9c、9dは構成要素9bの平面の方に回動したり平面から離れる方に回動したりし、これに応じて構成要素9aと構成要素9bとの間の距離が増減する。図4a及び図4bでは、ハウジング2は2つの可動連接構成要素9a、9bによって形成され、2つの可動連接構成要素9a、9bは互いに対して移動可能な上下の部分である。可動連接構成要素9a、9b、9c、9dは、ハウジング2の高さHが減少するのに応じてハウジング2の幅Wが増加することができるように回動可能に連接されている。図3a及び図3bには高さHが減少するのに応じた幅Wの当該変化が示されている。連接部は、ハウジング2を揺動させたり折り畳んだりするのに有用なヒンジやジョイントを含んでもよい。
【0039】
ハウジング2は管形状を持つ少なくとも1つの部分2aを備えてもよい。少なくとも1つの部分2aには第1のレンズ装置8が少なくとも部分的に配置されることが可能である。第1のレンズ装置8の直径Dは、ハウジング2の最小の1つの管状部分2aの高さHより大きいことが好ましい。大きい直径を用いることは、光が僅かな状況での写真撮影にきわめて有用になり得る。
【0040】
ハウジング2に任意の個数の第1のレンズ装置8が搭載されることが可能である。一実施態様では、第1のレンズ装置8は第1の方向D1に対して角度βを持って配置される。一実施態様では、角度βは第1の構成では60~90°の範囲にあり、第2の構成では30~60°の範囲にある。さらに、第2の構成では、角度βは30°よりもさらに小さくなることができる。たとえば、第1のレンズ装置8が完全に平伏するときには角度βは0°になることができる。
【0041】
第1のレンズ装置8を傾斜配置することにより、ハウジング2又は装置のパラメータが実際に変化していなかったとしても、偏向光路6が延長される。ハウジング2の高さHも増加する場合、この増加により、偏向光路6の長さをさらに増加させることができ、これにより、TTL及び焦点距離をより一層増加させることができ、したがって、画像の品質を改善することができる。
【0042】
第1のレンズ装置8の少なくとも1箇所11が可動連接構成要素9a、9b、9c、9dの少なくとも1つに回動可能に連接されてもよい。この形式の連接により、可動連接構成要素9a、9b、9c、9dの動作中でも、第1のレンズ装置8の可動性が増す。この連接により、ハウジング2の高さHの増加によって角度βも増加し、高さHの減少によって角度βが減少することも可能になる。
【0043】
第1のレンズ装置8は第2の方向D2にハウジング2内で直線的に(linearly)移動することができ、この動作はたとえばアクチュエータによって実現されることが可能である。
【0044】
導光装置1は1つの第2のレンズ装置10も備えても、任意の個数の第2のレンズ装置10も備えてもよい。光7の焦点を画像センサ15に合せるように第2のレンズ装置10を適合させることが好ましい。図1に図示されている実施形態では、第2のレンズ装置10は、ハウジング2が第1の構成にあるときに第1のレンズ装置8に平行になる向きに向けられる。ハウジング2が転換し移動して第1の構成又は第2の構成の一方になっているとき、第1のレンズ装置8及び第2のレンズ装置10の動作が起こる範囲、速度や時間などが異なってもよい。したがって、第2の構成では、第1のレンズ装置8と第2のレンズ装置10とが互いに平行でなくてもよい。
【0045】
第1のレンズ装置8と同様に、第2のレンズ装置10についても、1つ以上の第2のレンズ装置10のいずれかが可動連接構成要素9a、9b、9c、9dの1つに取り付けられてもよい。さらに、第1のレンズ装置8及び/又は第2のレンズ装置10は、第1のレンズ装置8及び/又は第2のレンズ装置10が高さに乏しいスペースに嵌るように、可動連接構成要素9a、9b、9c、9dのいずれかの動作中に揺動したり移動したりするように構成されてもよい。揺動動作は、たとえば、第1のレンズ装置8及び/又は第2のレンズ装置10の各々に接続される屈曲アームを用いて実施されてもよい。
【0046】
図3a及び図3bの実施形態では、第1のレンズ装置8は可動連接構成要素9bとつなぎ合され、第2のレンズ装置10は可動連接構成要素9dとつなぎ合される。図4a及び図4bの実施形態では、第1のレンズ装置8と第2のレンズ装置10との両方が可動連接構成要素9bとつなぎ合される。
【0047】
レンズ装置8、10の少なくとも一方が集束レンズ装置であってもよい。さらに、レンズ装置8、10の少なくとも一方がズームレンズ装置であってもよい。ハウジング2が第1の構成にあるとき、第1のレンズ装置8が光入射領域3の平面に平行であり、第2のレンズ装置10が光出射領域4の平面に平行であることが好ましい。言い換えると、第1のレンズ装置8及び第2のレンズ装置10は第1のレンズ装置8及び第2のレンズ装置10を通過した偏向光路6と垂直であることが好ましい。
【0048】
図1の実施形態のように、ハウジング2の外側で光7の少なくとも1回の反射を少なくとも1つの反射面14を用いて可能にするように導光装置1をさらに適合させてもよい。反射面14はハウジング2の光入射領域3に隣接して配置される光学要素13によって提供されてもよい。さらに、2つ以上の反射面14がハウジング2の外側に配置されてもよい。これらの反射面14はハウジング2の高さHが増減するのに応じて移動及び/又は揺動するように構成されてもよい。これのために、これらの反射面14は1つ以上のヒンジ及び/又は1つ以上のばね及び/又は1つ以上の屈曲アームによってハウジング2に固定されてもよい。
【0049】
光学要素13は、光が全反射を用いて光入射領域4に導かれることを可能にするプリズムでもあってもよい。プリズムは任意の個数の反射面14を含むことができる。プリズムの反射面14はプリズムに入射する光7を偏向することができる。光7は上向き垂直方向にプリズムに入射してもよい。反射面14は、第1のレンズ装置8を垂直な角度で通過するように光7を偏向することができる。プリズムはハーフペンタプリズムであることが好ましいが、その他一切の適切な形状も有してもよい。1つ以上の別の反射面14がプリズム13に隣接して配置されてもよい。
【0050】
上述のように、ハウジング2がユーザ入力に応じて第1の構成と第2の構成との間で切り替わってもよい。
【0051】
上記で説明されている装置は、ハウジング2内の偏向光路6の長さを変更するのに用いることができる。偏向光路6の長さを変更する方法は、ユーザが構成の入力を行ない、その後、この入力により、ハウジング2が変形状態になるようにハウジング2のいくつかの可動連接構成要素9a、9b、9c、9dの少なくとも1つの動作を発生させるステップを含む。ハウジング2のこの変形によって偏向光路6の長さが変更される。説明の通り、この方法は上記で説明されている導光装置1によって実行されてもよいし、方法のステップを実現することができる、類似する可能性があるあらゆる他の装置によって実行されてもよい。
【0052】
様々な態様及び実現例が本明細書の様々な実施形態をともなって説明されている。ただし、図面、開示及び添付の請求項の検討から、主張されている保護対象を実施する際に、開示されている実施形態の他の変形例が当業者によって理解され実現されることが可能である。請求項では、「備える(comprising)」という語は他の要素又はステップを除外せず、不定冠詞「a」又は「an」は複数を除外しない。請求項に記載されているいくつかの事物の作用をプロセッサ単体又は他のユニットによって実現してもよい。いくつかの手段が互いに異なる従属請求項に記載されているという事実だけで、効果を奏するのにこれらの手段の組合せを用いることができないことが示されることはない。コンピュータプログラムが、別のハードウェアとともに供給されたりその一部として供給されたりする光記憶媒体や固体媒体などの適切な媒体に記憶されたり当該媒体で流通されたりしてもよく、ただし、インターネットやその他有線又は無線の通信システムを介するなど、他の形態でも流通されてもよい。
【0053】
請求項に用いられている参照符号は範囲を限定するものとして解釈されないものとする。別段記載されていない限り、図面は明細書とともに検討される(たとえば、クロスハッチング、部分の配置、比率、程度など)ことを意図しており、本開示の説明記載全体の一部とみなされるべきである。説明で用いられている用語「水平」、「垂直」、「左」、「右」、「上」及び「下」並びにその形容詞及び副詞の派生語(たとえば、「水平に」、「右方に」、「上方に」など)は、図面の特定の図が読者に面している際の図示構成の向きを指すのにすぎない。同様に、用語「内方に」及び「外方に」は、必要に応じて、その物の長手方向軸又は回転軸に対する表面の向きを指す場合が多い。
【符号の説明】
【0054】
1 導光装置
2 ハウジング
3 光入射領域
4 光出射領域
5 反射面
6 偏向光路
7 光
8 第1のレンズ装置
10 第2のレンズ装置
11 箇所
12 光反射要素
13 光学要素、プリズム
14 反射面
15 画像センサ
12a 光反射要素、光偏向要素
12b 光反射要素、光偏向要素
2a 管状部分
9a 可動連接構成要素
9b 可動連接構成要素
9c 可動連接構成要素
9d 可動連接構成要素
D1 第1の方向
D2 第2の方向
図1
図2
図3a-4b】
【手続補正書】
【提出日】2022-08-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
偏向光路(6)に沿って光(7)を導くように適合された導光装置(1)であって、前記導光装置(1)はハウジング(2)を備え、前記ハウジング(2)は、
光入射領域(3)と、
導かれた光(7)を画像センサ(15)に送るように適合された光出射領域(4)と、
前記光入射領域(3)と前記光出射領域(4)との間に配置される第1のレンズ装置(8)と、
前記光入射領域(3)と前記光出射領域(4)との間に配置される1つ以上の光偏向要素(12a、12b)であって、前記1つ以上の光偏向要素(12a、12b)は前記光入射領域(3)と前記光出射領域(4)との間に前記偏向光路(6)を形成するように適合された、1つ以上の光偏向要素(12a、12b)と
を備え、
前記ハウジング(2)は、前記ハウジング(2)を変形させるように構成される2つ以上の可動連接構成要素(9a、9b、9c、9d)によって形成され、前記ハウジング(2)の前記変形によって前記光入射領域(3)と前記光出射領域(4)との間の前記偏向光路(6)の長さを変更するように形成される、
導光装置(1)。
【請求項2】
前記ハウジング(2)は第1の方向(D1)に延びる高さ(H)と、前記第1の方向(D1)に垂直な第2の方向(D2)に延びる幅(W)とを持ち、
前記ハウジング(2)の前記変形により、前記ハウジング(2)が少なくとも第1の構成と第2の構成との間で切り替わることが可能になり、
前記ハウジング(2)の前記高さ(H)は、前記第2の構成より前記第1の構成の方が大きく、
前記偏向光路(6)の前記長さは、前記第2の構成より前記第1の構成の方が長い、
請求項1に記載の導光装置(1)。
【請求項3】
前記光偏向要素(12a、12b)の少なくとも1つが光反射要素である、請求項1又は2に記載の導光装置(1)。
【請求項4】
前記ハウジング(2)は、第1の可動連接構成要素(9a)の内面に取り付けられた第1の光反射要素(12a)と、第2の可動連接構成要素(9b)の内面に取り付けられた第2の光反射要素(12b)とを少なくとも備え、前記第1の光反射要素(12a)と前記第2の光反射要素(12b)とは互いに平行になる向きに向けられる、請求項3に記載の導光装置(1)。
【請求項5】
前記偏向光路(6)は、前記第1の方向(D1)に対して85~95°の範囲の角度(α)に延びる反射面(5)を有する少なくとも1つの光反射要素(12a、12b)によって前記ハウジング(2)内で少なくとも1回屈曲する、請求項4に記載の導光装置(1)。
【請求項6】
第1の可動連接構成要素(9a)と第2の可動連接構成要素(9b)とを備え、前記第1の可動連接構成要素(9a)と前記第2の可動連接構成要素(9b)とのうちの一方が他方の可動連接構成要素によって少なくとも部分的に収容され、前記第1の可動連接構成要素(9a)と前記第2の可動連接構成要素(9b)とのうちの少なくとも一方が他方の可動連接構成要素(9b、9a)に対して前記第1の方向(D1)に移動するように構成される、請求項2に記載の導光装置(1)。
【請求項7】
前記可動連接構成要素(9a、9b、9c、9d)は、前記ハウジング(2)の前記高さ(H)が減少するのに応じて前記ハウジング(2)の前記幅(W)が増加するように回動可能に連接される、請求項4に記載の導光装置(1)。
【請求項8】
前記ハウジング(2)は管形状を持つ少なくとも1つの部分(2a)を備え、前記少なくとも1つの部分(2a)には前記第1のレンズ装置(8)が少なくとも部分的に配置され、前記第1のレンズ装置(8)の直径(D)は前記ハウジング(2)の前記最小の1つの管状部分(2a)の前記高さ(H)より大きい、請求項7に記載の導光装置(1)。
【請求項9】
前記第1のレンズ装置(8)は前記第1の方向(D1)に対して角度(β)を持って配置され、前記角度(β)は前記第1の構成では60~90°の範囲にあり、前記角度(β)は前記第2の構成では30~60°の範囲にある、請求項2に記載の導光装置(1)。
【請求項10】
前記ハウジング(2)の高さ(H)の増加によって前記角度(β)が増加し、高さ(H)の減少によって前記角度(β)が減少するように、前記第1のレンズ装置(8)の少なくとも1箇所(11)が前記可動連接構成要素(9a、9b、9c、9d)の少なくとも1つに回動可能に連接される、請求項9に記載の導光装置(1)。
【請求項11】
前記第1のレンズ装置(8)は前記第2の方向(D2)に前記ハウジング(2)内で直線的に移動するように構成される、請求項2に記載の導光装置(1)。
【請求項12】
光(7)の焦点を前記画像センサ(15)に合せるように適合された第2のレンズ装置(10)をさらに備え、前記第2のレンズ装置(10)は、前記ハウジング(2)が前記第1の構成にあるときに前記第1のレンズ装置(8)に平行になる向きに向けられる、請求項2に記載の導光装置(1)。
【請求項13】
前記ハウジング(2)の外側で光(7)の少なくとも1回の反射を少なくとも1つの反射面(14)を用いて可能にするようにさらに適合され、前記反射面(14)は前記ハウジング(2)の前記光入射領域(3)に隣接して配置される光学要素(13)によって提供される、請求項1に記載の導光装置(1)。
【請求項14】
前記光学要素(13)は、光が全反射を用いて前記光入射領域(4)に導かれることを可能にするプリズムである、請求項13に記載の導光装置(1)。
【請求項15】
前記ハウジング(2)が、ユーザ入力に応じて前記第1の構成と前記第2の構成との間で切り替わる、請求項14に記載の導光装置(1)。
【請求項16】
請求項1から15のいずれか一項に記載の導光装置(1)と画像センサ(15)とを備える電子装置。
【国際調査報告】