(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-04
(54)【発明の名称】トマト灰色かび病抵抗性の向上のための遺伝子の使用
(51)【国際特許分類】
C12N 15/29 20060101AFI20230328BHJP
A01H 1/00 20060101ALI20230328BHJP
A01H 6/82 20180101ALI20230328BHJP
C12N 15/113 20100101ALI20230328BHJP
C12N 15/09 20060101ALI20230328BHJP
【FI】
C12N15/29 ZNA
A01H1/00 A
A01H6/82
C12N15/113 Z
C12N15/09 110
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022520494
(86)(22)【出願日】2021-04-19
(85)【翻訳文提出日】2022-04-01
(86)【国際出願番号】 CN2021087986
(87)【国際公開番号】W WO2022151607
(87)【国際公開日】2022-07-21
(31)【優先権主張番号】202110058943.X
(32)【優先日】2021-01-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520465253
【氏名又は名称】浙江師範大学
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG NORMAL UNIVERSITY
【住所又は居所原語表記】No.688 Yingbin Road, Wucheng District Jinhua, Zejiang 321004 China
(74)【代理人】
【識別番号】100102532
【氏名又は名称】好宮 幹夫
(74)【代理人】
【識別番号】100194881
【氏名又は名称】小林 俊弘
(74)【代理人】
【識別番号】100215142
【氏名又は名称】大塚 徹
(72)【発明者】
【氏名】陳 析豊
(72)【発明者】
【氏名】沈 淑容
(72)【発明者】
【氏名】許 以霊
(72)【発明者】
【氏名】馬 伯軍
【テーマコード(参考)】
2B030
【Fターム(参考)】
2B030AA02
2B030AB03
2B030AD04
2B030AD05
2B030CA14
2B030CA19
(57)【要約】
本発明は、トマト灰色かび病抵抗性の向上のための遺伝子の使用に関するものであり、作物の耐病性育種分野に属する。本発明では、トマトにおいて遺伝子Solyc05g004600をノックアウトすることにより、トマトの葉の灰色かび病菌に対する抵抗性が効果的に向上されるトマト遺伝子Solyc05g004600の使用が開示されている。さらに、本発明では、トマトにおいて遺伝子Solyc05g004600をノックアウトする方法も開示されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヌクレオチド配列が配列番号1で示されることを特徴とする、トマトの遺伝子Solyc05g004600。
【請求項2】
トマトにおいて遺伝子Solyc05g004600をノックアウトすることにより、トマトの葉の灰色かび病菌に対する抵抗性が効果的に向上されることを特徴とする、請求項1に記載のトマトの遺伝子Solyc05g004600の使用。
【請求項3】
mu-1のSolyc05g004600遺伝子のヌクレオチド配列が配列番号2で示され、
mu-2のSolyc05g004600遺伝子のヌクレオチド配列が配列番号3で示されることを特徴とする、請求項2に記載のトマトの遺伝子Solyc05g004600の使用。
【請求項4】
以下のステップを含むことを特徴とする、トマトにおいて変異遺伝子Solyc05g004600をノックアウトする方法。
1)、CRISPR/Cas9編集における標的配列sgRNA:5’-GTTGTTCAACATGAGCAGAG-3’を設計するステップ、
2)、ステップ1)で得られた配列でプライマーを合成し、CRISPR/Cas9ベクターを構築するステップ、
3)、ステップ2)で得られたベクターでトマトを形質転換して、相応のSolyc05g004600遺伝子がノックアウトされたトマト植物であるトランスジェニックトマト植物mu-1とmu-2を得るステップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トマト灰色かび病抵抗性の向上のための遺伝子の使用に関するものであり、作物の耐病性育種分野に属する。
【背景技術】
【0002】
トマトは、食用、薬用、及び経済的価値が高いため、世界で重要な果菜類作物となっている。灰色かび病は、トマトにおいて一般的かつ被害が深刻な真菌病であり、植物の茎、葉、花、果実のいずれも発病する可能性がある。通常、病菌は植物の傷や老化組織から侵入し、徐々に他の健康な部分に広がり、トマトの収量や品質に多大なる影響を与える。作物の病害を防除するために耐病性遺伝子を使用することは、最も経済的で効果的な方法である。近年、トマトの耐病性に関連する遺伝子がますます多く発見されている。例えば、Yuら(2018)は、エチレン応答因子SlERF2が灰色かび病に対するトマトの防御制御に関与し、SlERF2の過剰発現により、トマト果実の灰色かび病抵抗性が向上されることを発見した;Sunら(2017)は、トマトにおけるDND1遺伝子のサイレンシングにより、対照植物に比べて、サイレンシング植物は、灰色かび病の病斑の直径が顕著に減少し、葉における灰色かび病菌の分生子の数が顕著に低下し、菌糸成長が抑制されたことを発見した。これにより、植物の耐病性に関連するより多くの遺伝子を発見するための遺伝子編集技術の使用は、作物の抵抗性の向上や経済的損失の低減のための効果的な手段であることが分かる。
【発明の概要】
【0003】
本発明の解決しようとする課題は、如何にトマト灰色かび病抵抗性を効果的に向上させるかである。
【0004】
上記課題を解決するために、本発明は、ヌクレオチド配列が配列番号1で示されるトマトの遺伝子Solyc05g004600を提供する。
【0005】
また、本発明は、トマトにおいてSolyc05g004600遺伝子をノックアウトすることにより、トマトの葉の灰色かび病抵抗性が効果的に向上される前記遺伝子の使用、及び
mu-1のSolyc05g004600遺伝子のヌクレオチド配列が配列番号2で示され、mu-2のSolyc05g004600遺伝子のヌクレオチド配列が配列番号3で示される、本発明のトマト遺伝子Solyc05g004600の使用の改良を提供する。
【0006】
さらに、本発明は、以下のステップを含む、トマトにおいて変異遺伝子Solyc05g004600をノックアウトする方法を提供する。
1)、CRISPR/Cas9編集における標的配列sgRNA:5’-GTTGTTCAACATGAGCAGAG-3’を設計するステップ、
2)、ステップ1)で得られた配列でプライマーを合成し、CRISPR/Cas9ベクターを構築するステップ、
3)、ステップ2)で得られたベクターでトマト(野生型トマト品種MicroTom)を形質転換して、相応のSolyc05g004600遺伝子がノックアウトされたトマト植物であるトランスジェニックトマト植物mu-1とmu-2を得る(前記トランスジェニックトマト植物からSolyc05g004600遺伝子の変異が生じた植物が同定される)ステップ。
【0007】
遺伝子Solyc05g004600の配列が既にデータベースに登録されているが、現在、当該遺伝子に関する機能や作用について研究も報告もされていないため、当該遺伝子がトマトの灰色かび病菌に対して抵抗性があることは、本発明が初めて発見したことである。
【0008】
本発明の技術案は、以下のとおりである。
CRISPR/Cas9遺伝子編集技術により、Solyc05g004600遺伝子のヌクレオチド配列(配列番号1)に基づき、Solyc05g004600遺伝子を特異的に標的とするsgRNA配列を合成し、相応のCRISPR/Cas9ベクターを構築し、野生型トマト品種MicroTomを遺伝形質転換し、ゲノム内のSolyc05g004600遺伝子を指向性編集し、トランスジェニック植物を得て、これらのトランスジェニック植物内のSolyc05g004600遺伝子に対してPCR増幅と配列決定を行い、同定した結果、Solyc05g004600遺伝子の2種のタイプの異なる変異株mu-1とmu-2(
図1)が得られた。mu-1植物内のSolyc05g004600遺伝子の変異配列は配列番号2であり、mu-2植物内のSolyc05g004600遺伝子の変異配列は配列番号3である。トマトの灰色かび病菌を接種した後、野生型対照品種MicroTomが発病したのに対し、Solyc05g004600遺伝子の変異が生じた2つの株は、いずれも耐病性が向上し(
図2)、葉における病斑の面積が対照品種MicroTomに比べて顕著に小さい(
図3)。トマトにおけるSolyc05g004600遺伝子の変異は、トマトの灰色かび病抵抗性を効果的に向上させることができることが明らかとなった。
【図面の簡単な説明】
【0009】
以下、図面を参照しながら、本発明の具体的な実施形態を更に詳細に説明する。
【
図1】トマトSolyc05g004600遺伝子変異体のCRISPR/Cas9標的部位のシーケンス解析である。 MicroTom:野生型対照品種;mu-1とmu-2:Solyc05g004600遺伝子の2種のタイプの異なる変異株。
【
図2】トマトSolyc05g004600遺伝子変異植物と野生型対照MicroTomとの、灰色かび病菌が接種された葉の表現型の対比図である。
【
図3】トマトSolyc05g004600遺伝子変異植物と野生型対照MicroTomの葉における病斑の統計結果である。
図3では、数値は、平均値±標準偏差であり、**は、トマトSolyc05g004600遺伝子変異植物と野生型対照MicroTomとの比較において、t検定が顕著な有意差がある(P<0.01)ことを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、具体的な実施例を参照しながら、本発明を更に説明するが、本発明の保護範囲はそれらに限定されない。
【0011】
実施例1:
ステップ1、Solyc05g004600遺伝子ノックアウトベクターの構築
Solyc05g004600遺伝子のコード配列(配列番号1)に基づき、CRISPR/Cas9標的部位解析ソフトウェア(http://crispr.mit.edu/)により、Solyc05g004600遺伝子に対してCRISPR/Cas9編集におけるsgRNA配列:5’-GTTGTTCAACATGAGCAGAG-3’を設計し、当該配列に基づいて相応のプライマーを合成した。
【0012】
上流5’-TGATTGTTGTTCAACATGAGCAGAG-3’、
下流5’-AAACCTCTGCTCATGTTGAACAACA-3’。
【0013】
次に、CRISPR/Cas9キット(Biogle,China)で相応のCRISPR/Cas9ベクターを構築した。構築方法は、製品の説明書に準じて行った。
【0014】
ステップ2、Solyc05g004600遺伝子ノックアウトベクターのトマトへの遺伝形質転換
ステップ1で構築したCRISPR/Cas9ベクターでトマト品種MicroTomを遺伝形質転換した。トランスジェニック方法については、Kimuraらの方法(Kimura S et al, CHS Protoc, 2008)により、相応の一連の未同定のトランスジェニックトマト植物が得られた。
【0015】
ステップ3、Solyc05g004600遺伝子ノックアウト植物の同定
トマトの葉0.1gを取り、液体窒素で粉砕した後、抽出液(Tris-cl 15.76g、Nacl 29.22g、SDS粉末15.0gを超純水に添加して1Lに定容し、pH=8.0となるように調節したもの)600μlを加え、65℃で60分インキュベートした。5M KAC 200μlを加え、均一に混合した後、氷浴で10分冷却した。更に、クロロホルム500μlを加え、均一に混合し、10000 rpmで5分遠心した。上澄みを取り、イソプロパノール500μlを加え、均一に混合し、12000 rpmで3分遠心し、上澄みを捨てた。75%エタノールで沈殿を洗浄し、12000 rpmで3分遠心し、上澄みを捨てた。室温で上下を反転させて置き、DNAを風乾した後、純水30μlを添加してDNAを溶解した。
【0016】
Solyc05g004600遺伝子のPCR増幅のプライマー(上流5’-GCCTCTATTAATGACATC-3’、下流5’-ATAAGCTAAAATCGACTA-3’)を合成し、トランスジェニックトマト植物およびその対照品種MicroTomのゲノムDNAをテンプレートとし、GoTaq(商標登録) Master Mix(Promega, USA)によりPCR増幅を行った。PCR増幅系は、製品の説明書に準じて操作した。
【0017】
PCR増幅プログラムにおいて、94℃で5分初期変性を行い;94℃での30秒の変性、55℃での30秒のアニーリング、72℃での30秒の伸長を35サイクル行い;72℃で10分伸長させる。
【0018】
PCR増幅系を、2×Mix 10μl、上流プライマー0.5μl、下流プライマー0.5μl、テンプレート2μl、ddH2O 7μlのものとする。
【0019】
PCR産物に対してシーケンス解析を行ったところ、Solyc05g004600遺伝子の、mu-1とmu-2という2種の変異タイプの同定に成功した。mu-1植物では、Solyc05g004600遺伝子のコード領域に1つの塩基が挿入され(
図1)、そのヌクレオチド配列は配列番号2である。mu-2植物では、Solyc05g004600遺伝子のコード領域の3つの塩基が欠失し(
図1)、そのヌクレオチド配列は配列番号3である。
【0020】
ステップ4、Solyc05g004600遺伝子ノックアウト植物の灰色かび病菌に対する抵抗性の同定
上記で同定されたSolyc05g004600遺伝子変異株mu-1、mu-2および対照品種MicroTomを温室で植え、25℃、16時間光照射、8時間暗黒条件で培養した。約45日間成長したのち、mu-1、mu-2および対照品種から3株を無作為に選択し、株あたり4枚の葉を取り、それらを0.8%の寒天(8g寒天粉を超純水に加えて1Lに定容したもの)シャーレに固定させた。体積が約2mlの灰色かび病菌を選択し、5mlの1%SMB(10gカビ用ペプトン、40gマルトースを超純水に加えて1Lに定容したもの)溶液に入れ、均一に振とうし、濾過して、濾液として胞子原液が得られた。25×16規格の血球計算盤で胞子原液の濃度を計算し、25個の中ブロックのうちの各中ブロックに約16個の胞子があるように1%SMB溶液で希釈し、接種時にさらに4倍希釈した後、胞子懸濁液が得られた。胞子無しの1%SMB溶液を対照とし、各一枚の葉に5μlの胞子懸濁液を滴下し、蓋をし、トマトの成長に適した環境に置いた。2日後、菌が接種された葉を摘み取り、Image Jソフトウェアで病斑の面積を計算した。その結果、Solyc05g004600遺伝子変異株mu-1、mu-2は、対照品種に比べて、葉の発病程度が低く(
図2)、葉における病斑の面積が顕著に小さい(
図3)ことが示された。
【0021】
上記のことにより、Solyc05g004600遺伝子がノックアウトされたトマト植物mu-1、mu-2は、葉の灰色かび病菌に対する抵抗性が効果的に向上したことが証明された。
【0022】
なお、上記で挙げたものは、本発明のいくつかの具体的な実施例にすぎない。本発明が上記の実施例に限定されず、多くの変形が可能であることは明らかである。当業者が本発明の開示内容に基づいて直接に導き出す、または想到する変形は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【手続補正書】
【提出日】2022-04-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヌクレオチド配列が配列番号1で示されることを特徴とする、トマトの遺伝子Solyc05g004600。
【請求項2】
トマトにおいて遺伝子Solyc05g004600をノックアウトすることにより、トマトの葉の灰色かび病菌に対する抵抗性が効果的に向上されることを特徴とする、請求項1に記載のトマトの遺伝子Solyc05g004600の使用。
【請求項3】
mu-1のSolyc05g004600遺伝子のヌクレオチド配列が配列番号2で示され、
mu-2のSolyc05g004600遺伝子のヌクレオチド配列が配列番号3で示されることを特徴とする、請求項2に記載のトマトの遺伝子Solyc05g004600の使用。
【請求項4】
以下のステップを含むことを特徴とする、トマトにおいて
遺伝子Solyc05g004600をノックアウトする方法。
1)、CRISPR/Cas9編集における標的配列sgRNA:5’-GTTGTTCAACATGAGCAGAG-3’を設計するステップ、
2)、ステップ1)で得られた配列でプライマーを合成し、CRISPR/Cas9ベクターを構築するステップ、
3)、ステップ2)で得られたベクターでトマトを形質転換して、相応のSolyc05g004600遺伝子がノックアウトされたトマト植物であるトランスジェニックトマト植物mu-1とmu-2を得るステップ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0002】
トマトは、食用、薬用、及び経済的価値が高いため、世界で重要な果菜類作物となっている。灰色かび病は、トマトにおいて一般的かつ被害が深刻な真菌病であり、植物の茎、葉、花、果実のいずれも発病する可能性がある。通常、病菌は植物の傷や老化組織から侵入し、徐々に他の健康な部分に広がり、トマトの収量や品質に多大なる影響を与える。作物の病害を防除するために耐病性遺伝子を使用することは、最も経済的で効果的な方法である。近年、トマトの耐病性に関連する遺伝子がますます多く発見されている。例えば、Yuら(2018)(Yu WQ, Zhao RR, Sheng JP, et al. SlERF2 is associated with Methyl Jasmonate-mediated defense response against Botrytis cinerea in tomato fruit. J Agric Food Chem, 2018, 66(38): 9923-9932.)は、エチレン応答因子SlERF2が灰色かび病に対するトマトの防御制御に関与し、SlERF2の過剰発現により、トマト果実の灰色かび病抵抗性が向上されることを発見した;Sunら(2017)(Sun K, Tuinen A, van Kan JA, et al. Silencing of DND1 in potato and tomato impedes conidial germination, attachment and hyphal growth of Botrytis cinerea. BMC Plant Biol, 2017, 17(1): 235.)は、トマトにおけるDND1遺伝子のサイレンシングにより、対照植物に比べて、サイレンシング植物は、灰色かび病の病斑の直径が顕著に減少し、葉における灰色かび病菌の分生子の数が顕著に低下し、菌糸成長が抑制されたことを発見した。これにより、植物の耐病性に関連するより多くの遺伝子を発見するための遺伝子編集技術の使用は、作物の抵抗性の向上や経済的損失の低減のための効果的な手段であることが分かる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
さらに、本発明は、以下のステップを含む、トマトにおいて遺伝子Solyc05g004600をノックアウトする方法を提供する。
1)、CRISPR/Cas9編集における標的配列sgRNA:5’-GTTGTTCAACATGAGCAGAG-3’を設計するステップ、
2)、ステップ1)で得られた配列でプライマーを合成し、CRISPR/Cas9ベクターを構築するステップ、
3)、ステップ2)で得られたベクターでトマト(野生型トマト品種MicroTom)を形質転換して、相応のSolyc05g004600遺伝子がノックアウトされたトマト植物であるトランスジェニックトマト植物mu-1とmu-2を得る(前記トランスジェニックトマト植物からSolyc05g004600遺伝子の変異が生じた植物が同定される)ステップ。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
遺伝子Solyc05g004600の配列が既にデータベースに登録されているが、現在、当該遺伝子に関する機能や作用について研究も報告もされていないため、当該遺伝子がトマトの灰色かび病菌に対する抵抗性に関係することは、本発明が初めて発見したことである。
【国際調査報告】