(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-04
(54)【発明の名称】二重波長による眼撮像
(51)【国際特許分類】
A61B 3/113 20060101AFI20230328BHJP
A61B 3/11 20060101ALI20230328BHJP
G02B 27/02 20060101ALN20230328BHJP
【FI】
A61B3/113
A61B3/11
G02B27/02 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022534174
(86)(22)【出願日】2021-01-22
(85)【翻訳文提出日】2022-07-27
(86)【国際出願番号】 US2021014693
(87)【国際公開番号】W WO2021167748
(87)【国際公開日】2021-08-26
(32)【優先日】2020-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515046968
【氏名又は名称】メタ プラットフォームズ テクノロジーズ, リミテッド ライアビリティ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】META PLATFORMS TECHNOLOGIES, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110002974
【氏名又は名称】弁理士法人World IP
(72)【発明者】
【氏名】ハツィリアス, カロル コンスタンティン
(72)【発明者】
【氏名】チャン, チー
(72)【発明者】
【氏名】リャオ, クリストファー ユアン-ティン
(72)【発明者】
【氏名】シャーマ, ロビン
(72)【発明者】
【氏名】ウーダーカーク, アンドリュー ジョン
【テーマコード(参考)】
2H199
4C316
【Fターム(参考)】
2H199CA04
2H199CA12
2H199CA25
2H199CA30
2H199CA53
2H199CA62
2H199CA67
2H199CA69
2H199CA92
2H199CA96
4C316AA01
4C316AB06
4C316AB16
4C316FC04
4C316FY02
4C316FY04
4C316FY05
4C316FY10
4C316FZ03
(57)【要約】
第1の不可視光波長および第2の不可視光波長で眼が照明される。第1の不可視光波長を有する第1の反射光から第1の眼球画像が捕捉され、第2の不可視光波長を有する第2の反射光から第2の眼球画像が捕捉される。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の近赤外光を眼領域に向けて放出するように構成された第1の照明器と、
第2の近赤外光を前記眼領域に放出するように構成された第2の照明器であって、前記第2の近赤外光が前記第1の近赤外光とは異なる波長である、第2の照明器と、
カメラモジュールと、
近眼光学素子であって、
可視シーン光を前記眼領域に通過させ、前記眼領域から反射する前記第1の近赤外光を前記カメラモジュールに方向付けするように構成された第1のコンバイナ層、および
前記可視シーン光を前記眼領域に通過させ、前記眼領域から反射する前記第2の近赤外光を前記カメラモジュールに方向付けするように構成された第2のコンバイナ層
を備える近眼光学素子と
を含む、近眼撮像システム。
【請求項2】
前記カメラモジュールが、前記第1の近赤外光の第1の眼球画像を捕捉するように構成され、前記第2の近赤外光の第2の眼球画像を捕捉するように構成され、前記カメラモジュールが、前記第1の近赤外光および前記第2の近赤外光以外の光を除外するように構成され、好ましくは、前記カメラモジュールが、
前記カメラモジュールの第1の画素を覆う第1のフィルタであって、前記第1のフィルタが、前記第1の近赤外光を通過させ、かつ他の光を阻止し、前記第1の眼球画像が前記第1の画素によって生成される、第1のフィルタと、
前記カメラモジュールの第2の画素を覆う第2のフィルタであって、前記第2のフィルタが、前記第2の近赤外光を通過させ、かつ他の光を阻止し、前記第2の眼球画像が前記第2の画素によって生成される、第2のフィルタと
を含み、または好ましくは、
第1の期間に前記第1の照明器を選択的に有効化するように構成され、前記第1の期間とは異なる第2の期間に前記第2の照明器を選択的に有効化するように構成された、処理論理
をさらに含み、
前記カメラモジュールが、前記第1の期間中に前記第1の眼球画像を捕捉するように構成され、前記第2の期間中に前記第2の眼球画像を捕捉するように構成される、請求項1に記載の近眼撮像システム。
【請求項3】
前記第1のコンバイナ層および前記第2のコンバイナ層のうちの少なくとも一方がホログラフィック光学素子(HOE)を含む、請求項1または2に記載の近眼撮像システム。
【請求項4】
前記第1のコンバイナ層が、第1の角度で入射する前記第1の近赤外光を前記カメラモジュールに選択的に方向付けし、前記第2のコンバイナ層が、第2の角度で入射する前記第2の近赤外光を前記カメラモジュールに選択的に方向付けし、好ましくは、前記第1の角度が前記第2の角度より少なくとも10度大きい、請求項1から3のいずれか一項に記載の近眼撮像システム。
【請求項5】
前記第1の照明器および前記第2の照明器が、前記近眼光学素子のユーザの眼の視野(FOV)内にある前記近眼光学素子の照明層上に位置する視野内照明器である、請求項1から4のいずれか一項に記載の近眼撮像システム。
【請求項6】
前記第1の照明器および前記第2の照明器が、マイクロ発光ダイオード(マイクロLED)、エッジ発光LED、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)ダイオード、またはスーパールミネッセントダイオード(SLED)のうちの少なくとも1つを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の近眼撮像システム。
【請求項7】
前記第1の近赤外光が約850nmを中心とし、前記第2の近赤外光が約940nmを中心とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の近眼撮像システム。
【請求項8】
第1の不可視波長を有する第1の光を眼領域に向けて放出するように構成された第1の照明器と、
第2の不可視波長を有する第2の光を前記眼領域に放出するように構成された第2の照明器であって、前記第1の不可視波長が前記第2の不可視波長とは異なる、第2の照明器と、
可視シーン光を前記眼領域に通過させ、前記眼領域から反射する前記第1の光をカメラモジュールに方向付けするように構成された第1のコンバイナ層と、
前記可視シーン光を前記眼領域に通過させ、前記眼領域から反射する前記第2の光を前記カメラモジュールに方向付けするように構成された第2のコンバイナ層と
を備える、近眼光学素子。
【請求項9】
前記第1のコンバイナ層が、第1の角度で入射する前記第1の光を前記カメラモジュールに選択的に方向付けし、前記第2のコンバイナ層が、第2の角度で入射する前記第2の光を前記カメラモジュールに選択的に方向付けする、請求項18に記載の近眼光学素子。
【請求項10】
前記第1のコンバイナ層および前記第2のコンバイナ層のうちの少なくとも一方がホログラフィック光学素子(HOE)を含む、請求項8または9に記載の近眼光学素子。
【請求項11】
前記第1の照明器および前記第2の照明器が、前記近眼光学素子のユーザの眼の視野(FOV)内にある前記近眼光学素子の照明層上に位置する視野内照明器である、請求項8から10のいずれか一項に記載の近眼光学素子。
【請求項12】
前記第1の照明器および前記第2の照明器が、マイクロ発光ダイオード(マイクロLED)、エッジ発光LED、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)ダイオード、またはスーパールミネッセントダイオード(SLED)のうちの少なくとも1つを含む、請求項8から11のいずれか一項に記載の近眼光学素子。
【請求項13】
第1の不可視光波長で眼を照明することと、
前記第1の不可視光波長とは異なる第2の不可視光波長で前記眼を照明することと、
前記第1の不可視光波長を有する第1の反射光から第1の眼球画像を捕捉することと、
前記第2の不可視光波長を有する第2の反射光から第2の眼球画像を捕捉することと
を含む近眼立体撮像の方法であって、前記第1の眼球画像および前記第2の眼球画像が、前記第1の不可視光波長および前記第2の不可視光波長以外の光を除外するように構成されたカメラで捕捉される、近眼立体撮像の方法。
【請求項14】
前記第1の眼球画像および前記第2の眼球画像に基づいて眼追跡位置を特定することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
第1の視野内照明器が前記第1の不可視光波長を放出し、第2の視野内照明器が前記第2の不可視光波長を放出し、前記第1の視野内照明器および前記第2の視野内照明器が、ユーザの視野(FOV)内に位置する近眼光学素子に含まれ、かつ/または好ましくは、前記第1の不可視光波長が眼領域を照明している間、および前記第2の不可視光波長が前記眼領域を照明していない間に、前記第1の眼球画像が前記カメラによって捕捉され、
前記第2の不可視光波長が前記眼領域を照明している間、および前記第1の不可視光波長が前記眼領域を照明していない間に、前記第2の眼球画像が前記カメラによって捕捉され、かつ/または好ましくは、前記第1の眼球画像および前記第2の眼球画像の捕捉を捕捉する前記カメラが、
前記カメラの第1の画素を覆う第1のフィルタであって、前記第1のフィルタが、前記第1の不可視光波長を通過させ、かつ他の光を阻止し、前記第1の眼球画像が前記第1の画素によって生成される、第1のフィルタと、
前記カメラの第2の画素を覆う第2のフィルタであって、前記第2のフィルタが、前記第2の不可視光波長を通過させ、かつ他の光を阻止し、前記第2の眼球画像が前記第2の画素によって生成される、第2のフィルタと
を含む、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、2つの異なる波長を有する1つまたは複数の眼の立体撮像を対象とする。
【背景技術】
【0002】
眼の画像を捕捉することは、様々な状況において有用である。眼の画像を分析して、眼の位置、瞳孔のサイズ、および/または眼が注視している場所を特定することができる。眼撮像システムは、眼の撮像の速度および精度に関して異なる。いくつかの眼撮像システムは、正確に動作するために広範な較正を必要とする。眼撮像の較正時間もしくは複雑さを低減または排除することが望ましい。眼撮像システムの速度および精度も改善される可能性がある。
【発明の概要】
【0003】
本発明の一態様によれば、第1の近赤外光を眼領域に向けて放出するように構成された第1の照明器と、第2の近赤外光を眼領域に放出するように構成された第2の照明器であって、第2の近赤外光が第1の近赤外光とは異なる波長である、第2の照明器と、カメラモジュールと、近眼光学素子であって、可視シーン光を眼領域に通過させ、眼領域から反射する第1の近赤外光をカメラモジュールに方向付けするように構成された第1のコンバイナ層、および可視シーン光を眼領域に通過させ、眼領域から反射する第2の近赤外光をカメラモジュールに方向付けするように構成された第2のコンバイナ層を備える近眼光学素子とを含む、近眼撮像システムが提供される。
【0004】
いくつかの実施形態では、カメラモジュールは、第1の近赤外光の第1の眼球画像を捕捉するように構成され、第2の近赤外光の第2の眼球画像を捕捉するように構成され得、カメラモジュールは、第1の近赤外光および第2の近赤外光以外の光を除外するように構成される。
【0005】
いくつかの実施形態では、カメラモジュールは、カメラモジュールの第1の画素を覆う第1のフィルタであって、第1のフィルタが、第1の近赤外光を通過させ、かつ他の光を阻止し、第1の眼球画像が第1の画素によって生成される、第1のフィルタと、カメラモジュールの第2の画素を覆う第2のフィルタであって、第2のフィルタが、第2の近赤外光を通過させ、かつ他の光を阻止し、第2の眼球画像が第2の画素によって生成される、第2のフィルタとを含み得る。
【0006】
いくつかの実施形態では、近眼撮像システムは、第1の期間に第1の照明器を選択的に有効化するように構成され、第1の期間とは異なる第2の期間に第2の照明器を選択的に有効化するように構成された、処理論理をさらに含み得、カメラモジュールは、第1の期間中に第1の眼球画像を捕捉するように構成され、第2の期間中に第2の眼球画像を捕捉するように構成される。
【0007】
いくつかの実施形態では、第1のコンバイナ層および第2のコンバイナ層のうちの少なくとも一方は、ホログラフィック光学素子(HOE)を含み得る。
【0008】
いくつかの実施形態では、第1のコンバイナ層は、第1の角度で入射する第1の近赤外光をカメラモジュールに選択的に方向付けし得、第2のコンバイナ層は、第2の角度で入射する第2の近赤外光をカメラモジュールに選択的に方向付けする。
【0009】
いくつかの実施形態では、第1の角度は、第2の角度より少なくとも10度大きい場合がある。
【0010】
いくつかの実施形態では、第1の照明器および第2の照明器は、近眼光学素子のユーザの眼の視野(FOV)内にある近眼光学素子の照明層上に位置する視野内照明器であり得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、第1の照明器および第2の照明器はマイクロ発光ダイオード(マイクロLED)、エッジ発光LED、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)ダイオード、またはスーパールミネッセントダイオード(SLED)のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0012】
いくつかの実施形態では、第1の近赤外光は約850nmを中心とし得、第2の近赤外光は約940nmを中心とし得る。
【0013】
本発明のさらなる態様によれば、第1の不可視波長を有する第1の光を眼領域に向けて放出するように構成された第1の照明器と、第2の不可視波長を有する第2の光を眼領域に放出するように構成された第2の照明器であって、第1の不可視波長が第2の不可視波長とは異なる、第2の照明器と、可視シーン光を眼領域に通過させ、眼領域から反射する第1の光をカメラモジュールに方向付けするように構成された第1のコンバイナ層と、可視シーン光を眼領域に通過させ、眼領域から反射する第2の光をカメラモジュールに方向付けするように構成された第2のコンバイナ層とを備える、近眼光学素子が提供される。
【0014】
いくつかの実施形態では、第1のコンバイナ層は、第1の角度で入射する第1の光をカメラモジュールに選択的に方向付けし得、第2のコンバイナ層が、第2の角度で入射する第2の光をカメラモジュールに選択的に方向付けする。
【0015】
いくつかの実施形態では、第1のコンバイナ層および第2のコンバイナ層のうちの少なくとも一方は、ホログラフィック光学素子(HOE)を含み得る。
【0016】
いくつかの実施形態では、第1の照明器および第2の照明器は、近眼光学素子のユーザの眼の視野(FOV)内にある近眼光学素子の照明層上に位置する視野内照明器であり得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、第1の照明器および第2の照明器が、マイクロ発光ダイオード(マイクロLED)、エッジ発光LED、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)ダイオード、またはスーパールミネッセントダイオード(SLED)のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0018】
本発明のさらなる態様によれば、第1の不可視光波長で眼を照明することと、第1の不可視光波長とは異なる第2の不可視光波長で眼を照明することと、第1の不可視光波長を有する第1の反射光から第1の眼球画像を捕捉することと、第2の不可視光波長を有する第2の反射光から第2の眼球画像を捕捉することとを含む近眼立体撮像の方法であって、第1の眼球画像および第2の眼球画像が、第1の不可視光波長および第2の不可視光波長以外の光を除外するように構成されたカメラで捕捉される、近眼立体撮像の方法が提供される。
【0019】
いくつかの実施形態では、方法は、第1の眼球画像および第2の眼球画像に基づいて眼追跡位置を特定することをさらに含み得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、第1の視野内照明器は第1の不可視光波長を放出し得、第2の視野内照明器は第2の不可視光波長を放出し、第1の視野内照明器および第2の視野内照明器は、ユーザの視野(FOV)内に位置する近眼光学素子に含まれる。
【0021】
いくつかの実施形態では、第1の不可視光波長が眼領域を照明している間、および第2の不可視光波長が眼領域を照明していない間に、第1の眼球画像がカメラによって捕捉され得、第2の不可視光波長が眼領域を照明している間、および第1の不可視光波長が眼領域を照明していない間に、第2の眼球画像がカメラによって捕捉される。
【0022】
いくつかの実施形態では、第1の眼球画像および第2の眼球画像の捕捉を捕捉するカメラは、カメラの第1の画素を覆う第1のフィルタであって、第1のフィルタが、第1の不可視光波長を通過させ、かつ他の光を阻止し、第1の眼球画像が第1の画素によって生成される、第1のフィルタと、カメラの第2の画素を覆う第2のフィルタであって、第2のフィルタが、第2の不可視光波長を通過させ、かつ他の光を阻止し、第2の眼球画像が第2の画素によって生成される、第2のフィルタとを含む。
【0023】
本発明の1つもしくは複数の態様または実施形態に組み込むのに適しているとして本明細書に記載されているいずれの特徴も、本開示の任意およびすべての態様ならびに実施形態にわたって一般化可能であると意図されることが理解されよう。本開示の説明、特許請求の範囲、および図面を考慮することにより、本開示の他の態様が当業者によって理解され得る。前述の概略的な説明および以下の詳細な説明は、例示的かつ説明的なものにすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。
【0024】
本発明の非限定的かつ非網羅的な実施形態は、以下の図を参照して説明されており、同様の参照番号は、特に指定されない限り様々な図全体にわたって同様の部分を指す。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本開示の態様による、例示的なヘッドマウントディスプレイ(HMD)を示す図である。
【
図2】本開示の一実施形態による、照明層を含む例示的な近眼光学素子の上面図である。
【
図3】本開示の態様による、例示的な照明層を通した眼の正面図である。
【
図4】本開示の態様による、第1の不可視照明光および第2の不可視照明光の例示的な光路を示す図である。
【
図5】本開示の態様による、画像画素アレイを含む例示的な画像センサを示す図である。
【
図6】本開示の態様による、カメラモジュールで使用され得る画像センサを示す図である。
【
図7】本開示の態様による、カメラモジュールで使用され得る第2のフィルタが組み入れられた第1のフィルタを示す図である。
【
図8】本開示の態様による、第1の不可視波長の第1の眼球画像と第2の不可視波長の第2の眼球画像とを含む結合画像をカメラモジュールが捕捉する、立体眼撮像システムを示す図である。
【
図9A】本開示の態様による、カメラモジュールが第1の眼球画像および第2の眼球画像を異なる画像捕捉で捕捉する立体眼撮像システムを示す図である。
【
図9B】本開示の態様による、システムの例示的な動作技法を図示する例示的なハイブリッド概略タイミング図である。
【
図10】本開示の態様による、近眼立体撮像の例示的なプロセスを示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本明細書には、二重波長による眼撮像の実施形態が記載されている。以下の説明では、実施形態の十分な理解を提供するために、具体的な詳細を多数記載している。しかしながら、本明細書に記載の技法が、具体的な詳細の1つもしくは複数なしに、または他の方法、構成要素、材料などを用いて実施され得ることが、当業者には認識されよう。他の例では、特定の態様を曖昧にすることを避けるために、よく知られた構造、材料、または動作については詳細に示すことも説明することもない。
【0027】
本明細書全体を通して「一実施形態」または「実施形態」に対する言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体の様々な場所での「一実施形態では」または「実施形態では」という句の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指すとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の実施形態において任意の適切な方式で組み合わされる場合がある。
【0028】
本開示は、2つの異なる波長による、1つまたは複数の眼の立体撮像を対象とする。本開示の実施形態は、例えば、眼追跡を目的とするヘッドマウントデバイスを含む様々な状況で使用され得る。本開示の態様では、照明器の第1のアレイは、第1の近赤外光(例えば、850nm)を眼に向けて放出し、照明器の第2のアレイは、第2の近赤外光(例えば、940nm)を眼に向けて放出する。近眼光学素子内の光学コンバイナは、(眼から反射/散乱された)第1の近赤外光および(同様に眼から反射/散乱された)第2の近赤外光をカメラモジュールに方向付けするように構成され得、カメラモジュールは、(第1の近赤外光から)第1の眼球画像を生成し、(第2の近赤外光から)第2の眼球画像を生成する。第1の近赤外波長の第1の眼球画像および第2の近赤外波長の第2の眼球画像を分析することにより、特にz次元(深さ)において、より高精度の眼撮像が可能になり得る。この精度向上により、眼の追跡位置が改善され、眼位置追跡に関連する較正プロセスが削減または排除され得る。さらに、眼が注視している場所をより正確に定義するための眼の注視エリア(眼が注視している場所)の特定が、3分の1以下に低減し得る。これらの実施形態および他の実施形態を、
図1~
図10に関連付けてより詳細に説明する。
【0029】
図1は、本開示の態様による、例示的なヘッドマウントディスプレイ(HMD)100を示す。
図1にはHMDが図示されているが、本開示の実施形態は、ディスプレイを含まないヘッドマウントデバイスを含む様々な状況で使用されてもよい。HMD100の図示の例は、フレーム102、テンプルアーム104Aおよび104B、ならびに近眼光学素子110Aおよび110Bを含むものとして示されている。カメラモジュール108Aおよび108Bは、それぞれテンプルアーム104Aおよび104Bに結合されたものとして示されている。
図1には、近眼光学素子110Aの例の分解図も示されている。近眼光学素子110Aは、任意選択の光学透明層120A、照明層130A、光学コンバイナ層140A、およびディスプレイ層150Aを含むものとして示されている。ディスプレイ層150Aは、虚像をHMD100のユーザの眼に方向付けするように構成された導波路158を含み得る。
【0030】
照明層130Aは、複数の照明器126および127を含むものとして示されている。照明器126および127は、HMD100のユーザの視野(FOV)内にあるため、「視野内」として説明されることがある。一実施形態では、視野内照明器126および127は、ユーザがHMDのディスプレイを視聴するのと同じFOV内にあり得る。視野内照明器126および127は、ユーザが近眼光学素子110を通って伝播するシーン光191を介してHMD100の外部環境を視聴するのと同じFOV内にあり得る。視野内照明器126および127は、近眼光学素子110Aの中にわずかな閉塞をもたらし得るが、視野内照明器126および127、ならびにそれらの対応する電気的ルーティングは、知覚できないほど小さいか、またはHMD100の装着者にとって微々たるものであり得る。さらに、視野内照明器126および127による閉塞は、人間の眼が焦点を合わせることができないように眼の近くに配置されることになり、したがって、視野内照明器126および127が目立たないように、または問題にならないようにするのに役立つ。いくつかの実施形態では、各視野内照明器126または127は、約200×200ミクロン未満の設置面積(またはサイズ)を有する。HMD100が使用者によって装着されているとき、視野内照明器126および127は、眼から10mmから30mmの間に配置され得る。いくつかの実施形態では、視野内照明器126および127は、使用者の眼から15mmから25mmの間に配置され得る。視野内照明器126および127は、眼領域に向かって不可視光を放出し得る。いくつかの実施形態では、不可視光は、近赤外光(例えば、750nm~1.5μm)であり得る。照明器126は、第1の不可視波長を放出し、照明器127は、第1の不可視波長とは異なる波長を有する第2の不可視波長を放出する。各視野内照明器126および127は、マイクロ発光ダイオード(マイクロLED)、エッジ発光LED、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)ダイオード、またはスーパールミネッセントダイオード(SLED)であり得る。
【0031】
図1に示すように、HMD100をユーザの頭に固定するために、フレーム102が、テンプルアーム104Aおよび104Bに結合される。例示的なHMD100は、フレーム102ならびに/またはテンプルアーム104Aおよび104Bに組み込まれた支持ハードウェアも含み得る。HMD100のハードウェアは、処理論理、データを送受信するための有線および/もしくは無線データインターフェース、グラフィックプロセッサ、ならびにデータおよびコンピュータ実行可能命令を記憶するための1つもしくは複数のメモリのうちのいずれかを含み得る。一例では、HMD100は、有線電力を受け取るように構成され得、かつ/または1つもしくは複数の電池によって電力供給されるように構成され得る。さらに、HMD100は、ビデオデータを含む有線および/または無線データを受信するように構成され得る。
【0032】
図1は、フレーム102に取り付けられるように構成された近眼光学素子110Aおよび110Bを示す。いくつかの例では、近眼光学素子110Aおよび110Bは、拡張現実または複合現実を容易にするためにユーザにとって透明に見える場合があり、その結果、ユーザは、環境から可視シーン光191を見ることができると同時に、ディスプレイ層150Aを経由して自分の眼に方向付けされたディスプレイ光も受光することができる。さらなる例では、近眼光学素子110Aおよび110Bのいくつかまたはすべては、仮想現実ヘッドセットに組み込まれ得、近眼光学素子110Aおよび110Bの透明な性質によって、ユーザは、仮想現実ヘッドセットに組み込まれた電子ディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、マイクロLEDディスプレイなど)を見ることが可能になる。
【0033】
上記で述べたように、照明層130Aの視野内照明器126および127は、不可視照明光を近眼光学素子110Aの眼方向側109に向けて放出して、ユーザの眼を照明するように構成され得る。近眼光学素子110Aは、光学コンバイナ層140Aを含むものとして示されており、光学コンバイナ層140Aは、照明層130Aと近眼光学素子110Aの裏側111との間に配置される。いくつかの態様では、光学コンバイナ140Aは、ユーザの眼によって反射/散乱された第1の反射光(第1の照明器126によって放出される波長を有する)を受光し、第1の反射光をカメラモジュール108Aに方向付けするように構成される。光学コンバイナ140Aはまた、ユーザの眼によって反射/散乱された第2の反射光(第2の照明器127によって放出される波長を有する)を受光し、第2の反射光をカメラモジュール108Aに方向付けするように構成され得る。光学コンバイナ140Aは、第1の反射光を方向付けするように構成された第1の層と、第2の反射光を反射するように構成された第2の層とを有し得る。カメラモジュール108Aは、図示の位置とは異なる位置に配置され得る。いくつかの態様では、光学コンバイナ140Aは、近眼光学素子110Aの裏側111に入射するシーン光191などの可視光(例えば、約400nm~700nm)を透過する。いくつかの例では、光学コンバイナ140Aは、第1の反射光および第2の反射光をカメラモジュール108Aに方向付けするための1つまたは複数のブラッグ格子を含み得る、ホログラフィック光学素子(HOE)または体積ホログラムとして構成され得る。いくつかの例では、光学コンバイナ140Aは、他の偏光配向を通過させながら、特定の波長を有する入射光の特定の偏光配向をカメラモジュール108Aに向かって(反射で)回折する偏光選択型体積ホログラム(別名、偏光体積ホログラム)を含む。
【0034】
ディスプレイ層150Aは、HMD100の設計に応じて、1つまたは複数の他の光学素子を含み得る。例えば、ディスプレイ層150Aは、電子ディスプレイによって生成されたディスプレイ光をユーザの眼に方向付けするための導波路158を含み得る。いくつかの実装形態では、電子ディスプレイの少なくとも一部分は、HMD100のフレーム102に含まれる。電子ディスプレイは、ディスプレイ光を生成するための、LCD、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、マイクロLEDディスプレイ、ピコプロジェクタ、またはシリコン上液晶(LCOS)ディスプレイを含み得る。
【0035】
光学透明層120Aは、照明層130Aと近眼光学素子110Aの眼方向側109との間に配置されているものとして示されている。光学透明層120Aは、照明層130Aによって放出された赤外線照明光を受光し、赤外線照明光を通過させて、ユーザの眼を照明し得る。前述のように、光学透明層120Aはまた、環境から受光されるシーン光191および/またはディスプレイ層150Aから受光されるディスプレイ光などの可視光に対して透明であり得る。いくつかの例では、光学透明層120Aは、光(例えば、ディスプレイ光および/またはシーン光)をユーザの眼に集束させるための曲率を有する。したがって、光学透明層120Aは、いくつかの例では、レンズと呼ばれ得る。いくつかの態様では、光学透明層120Aは、ユーザの仕様に対応する厚さおよび/または曲率を有する。言い換えると、光学透明層120Aは、処方レンズであり得る。しかしながら、他の例では、光学透明層120Aは、非処方レンズであり得る。
【0036】
図2は、照明層230、コンバイナ層240、およびディスプレイ層250を含む例示的な近眼光学素子210の上面図である。いくつかの実施形態では、透明層(図示せず)は、任意選択として、照明層230と眼202との間に含まれ得る。第1の照明器236は、第1の不可視照明光238を眼領域に放出して、眼202を照明する。
図2では、照明器236A、236B、236C、236D、および236Eが図示されているが、照明層230には、より多いまたはより少ない照明器が存在し得る。第2の照明器237は、第2の不可視照明光239を眼領域に放出して、眼202を照明する。
図2では、照明器237A、237B、237C、237D、および237Eが図示されているが、照明層230には、より多いまたはより少ない照明器が存在し得る。第1の不可視照明光238は、第2の不可視照明光239とは異なる波長である。いくつかの態様では、第1の不可視照明光238および第2の不可視照明光239は、近赤外光であり得る。
【0037】
上記のように、照明器236および237は、VCSELまたはSLEDであり得、したがって、照明光238/239は、狭帯域赤外線照明光(例えば、1~10nmの線幅)であり得る。以下でより詳細に説明するように、眼202によって反射された反射照明光は、コンバイナ層240によって受光され、カメラモジュール108Aへ再方向付けされ得る。
【0038】
カメラモジュール108Aは、第1の眼球画像および第2の眼球画像を生成し、第1の眼球画像は、第1の不可視照明光238のものであり、第2の眼球画像は、第2の不可視照明光239のものである。これらの第1の眼球画像および第2の眼球画像は、例えば、眼202の位置および/または眼202の注視方向を特定するために利用され得る。カメラモジュール108Aが第1の不可視照明光238および第2の不可視照明光239の波長のみを撮像するように、カメラモジュール108Aは、第1の不可視照明光および第2の不可視照明光以外の光を除外するように構成され得る。
【0039】
図2は、ユーザが外部環境のシーンを見ることができるように、外部環境からのシーン光191(可視光)が、ディスプレイ層250、コンバイナ層240、および照明層230を通って伝播して、眼202へ入射し得ることを示す。
図2はまた、虚像を眼202に提示するために、ディスプレイ層250がディスプレイ光293を生成または再方向付けし得ることも示す。ディスプレイ光293は可視光であり、コンバイナ層240および照明層230を通って伝播して眼202に到達する。
【0040】
照明層230は、視野内照明器237が配置される透明基板を含み得る。視野内照明器237はまた、透明材料232の中に密閉され得る。透明材料232は、可視光(例えば、400nm~750nm)および近赤外光(例えば、750nm~1.5μm)を透過するように構成される。
【0041】
図3は、本開示の態様による、例示的な照明層330を通した眼202の正面図を示す。図示の実施形態では、照明層330は、21個の第1の視野内照明器(336A~336U)および21個の第2の視野内照明器(337A~337U)を含む。
図3の図示の例では、各第1の視野内照明器336は、対応する第2の視野内照明器337の非常に近くに配置される。しかしながら、第1の視野内照明器336および第2の視野内照明器337の他の配置も企図される。特に図示されていないが、透明または半透明の電気トレースは、第1の視野内照明器336および第2の視野内照明器337に電力を供給し得る。いくつかの実施形態では、酸化インジウムスズ(ITO)などの透明な半導体材料が電気トレースとして使用される。第1の視野内照明器336および第2の視野内照明器337を選択的に作動させるための対応する電気回路(例えば、トランジスタおよび電源)は、ヘッドマウントデバイスのフレーム102またはアーム104に含まれ得る。照明層330を横断して走るのに必要な電気トレースを減らすために、第1の視野内照明器336および第2の視野内照明器337は、共通の接地または共通の電力レールを共有し得る。
【0042】
図4は、本開示の態様による、第1の不可視照明光438および第2の不可視照明光439の例示的な光路を示す。
図4において、第1の照明器436のアレイは、第1の不可視照明光438を放出して、眼202を照明するように構成される。第1の照明器436のすべてが第1の不可視照明光438を放出するが、
図4には、照明光の光路についての例示および説明のために照明器436Aからの照明光のみが示されている。第1の不可視照明光438の少なくとも一部分は、第1の反射光448として角膜201に反射し、照明層430を通って伝播し、コンバイナ光学素子440に衝突する。
【0043】
図4の第1の不可視照明光438の図と同様に、第2の照明器437のアレイは、第2の不可視照明光439を放出して、眼202を照明するように構成される。第2の照明器437のすべてが第2の不可視照明光439を放出するが、照明光の光路についての例示および説明のために照明器437Bからの照明光のみが示されている。第2の不可視照明光439の少なくとも一部分は、第2の反射光449として角膜201に反射し、照明層430を通って伝播し、コンバイナ光学素子440に衝突する。第2の反射光449は、第2のコンバイナ層442に衝突する前に、第1のコンバイナ層441を通って伝播する。
【0044】
コンバイナ光学素子440は、第1の反射光448および第2の反射光449を受光し、光448および光449をカメラモジュール(例えば、カメラモジュール108)に再方向付けする。
図4では、コンバイナ光学素子440は、第1のコンバイナ層441および第2のコンバイナ層442を含む。第1のコンバイナ層441は、可視シーン光(例えば、シーン光191)を眼202に通過させ、(光438と同じ波長を有する)第1の反射光448をカメラモジュール(
図4には図示せず)に方向付けするように構成される。第1のコンバイナ層441は、光438/448の波長を再方向付けするように特別に構成された波長選択型回折構造を含み得る。第2のコンバイナ層442は、可視シーン光(例えば、シーン光191)を眼202に通過させ、(光439と同じ波長を有する)第2の反射光449をカメラモジュールに方向付けするように構成される。第2のコンバイナ層442は、光439/449の波長を再方向付けするように特別に構成された波長選択型回折構造を含み得る。
【0045】
第1のコンバイナ層441は、ホログラフィック光学素子(HOE)であり得る。第1のコンバイナ層441は、第1の反射光448の第1の偏光配向(例えば、右円偏光)を反射し、第1の偏光配向以外の偏光配向を通過させる、偏光選択型体積ホログラムを含み得る。第1のコンバイナ層441は、第1の反射光448を再方向付けするための折り畳みミラーまたは線形回折格子も含み得る。第1のコンバイナ層441はHOEであり得る。第2のコンバイナ層442は、第2の反射光449の第1の偏光配向(例えば、右円偏光)を反射し、第1の偏光配向以外の偏光配向を通過させる、偏光選択型体積ホログラムを含み得る。第2のコンバイナ層442は、第2の反射光449を再方向付けするための折り畳みミラーまたは線形回折格子も含み得る。
図4の図示の例では、第1のコンバイナ層441は、照明層430と第2のコンバイナ層442との間に配置されている。
【0046】
第1のコンバイナ層441は、第1の反射光448を第1の角度471でカメラモジュールに選択的に再方向付けし得、第2のコンバイナ層442は、第2の反射光449を第1の角度471とは異なる第2の角度472でカメラモジュールに選択的に再方向付けし得る。いくつかの態様では、第1の角度471は、第2の角度472よりも10度を超えて大きくてもよい。いくつかの態様では、第1の角度471は、第2の角度472よりも30度を超えて大きくてもよい。いくつかの態様では、第1の角度471は、第2の角度472よりも約40度大きくてもよい。
【0047】
図5は、画像画素アレイ502を含む例示的な画像センサ500を示す。画像センサ500は、具体的には図示されていない他の電子機器(例えば、読み出し回路)を含み得る。画像センサ500は、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)画像センサであり得る。画像画素アレイ502は、数字のn個の画像画素P1、P2、P3…Pnのアレイを含む。画像画素アレイ502は、数字のx列および数字のy行に配置されている。
【0048】
図6は、本開示の態様による、カメラモジュールで使用され得る画像センサ600を示す。画像センサ600は、画像画素アレイ502と同様に構成され得る画像画素アレイ602を含む。第1のフィルタ656は、カメラモジュール108などのカメラモジュールに含まれる画像画素アレイ602の第1の画素を覆う。第1のフィルタ656は、第1の不可視照明光(例えば、438)の波長を通過(透過)させ、他の波長の光を阻止する。したがって、第1の照明器436によって放出され、最終的に第1の反射光448としてカメラモジュールに入射する波長は、第1のフィルタ656を通過して画像画素アレイ602の第1の画素に向かう。第1のフィルタ656は、例えば、10nm未満の透過ノッチを備えたバンドパスフィルタであり得る。第2のフィルタ657は、カメラモジュール108などのカメラモジュールに含まれる画像画素アレイ602の第2の画素を覆う。第2のフィルタ657は、第2の不可視照明光(例えば、439)の波長を通過(透過)させ、他の波長の光を阻止する。第2のフィルタ657は、例えば、10nm未満の透過ノッチを備えたバンドパスフィルタであり得る。したがって、第2の照明器437によって放出され、最終的に第2の反射光449としてカメラモジュールに入射する波長は、第2のフィルタ657を通過して画像画素アレイ602の第2の画素に向かう。
【0049】
図7は、本開示の態様による、カメラモジュールで使用され得る、第2のフィルタ757が組み入れられた第1のフィルタ756を示す。
図7の画像センサ700は、画像画素アレイ502と同様に構成され得る画像画素アレイ702を含む。
図7では、第1のフィルタ756は、画像画素アレイ702の第1の画素を覆い、第2のフィルタ757は、画像画素アレイ702の第2の画素を覆う。したがって、画像画素アレイ702の第1の画素には、画像画素アレイ702の第2の画素が組み入れられている。
図7では、第1の画素および第1のフィルタ756は、第2の画素および第2のフィルタ757に対して、1つおき、または最近傍の関係で配置される。第1のフィルタ756は、第1の不可視照明光(例えば、438)の波長を通過(透過)させ、他の波長の光を阻止(遮断)する。したがって、第1の照明器436によって放出され、最終的に第1の反射光448としてカメラモジュールに入射する波長は、第1のフィルタ756を通過して画像画素アレイ702の第1の画素に向かう。第1のフィルタ756は、例えば、10nm未満の透過ノッチを備えたバンドパスフィルタであり得る。第2のフィルタ757は、カメラモジュール108などのカメラモジュールに含まれる画像画素アレイ702の第2の画素を覆う。第2のフィルタ757は、第2の不可視照明光(例えば、439)の波長を通過(透過)させ、他の波長の光を阻止(遮断)する。第2のフィルタ757は、例えば、10nm未満の透過ノッチを備えたバンドパスフィルタであり得る。したがって、いくつかの例では、第2の照明器437によって放出され、最終的に第2の反射光449としてカメラモジュールに入射する波長は、第2のフィルタ757を通過して画像画素アレイ702の第2の画素に向かう。
【0050】
図6および
図7に示す実施形態では、画像画素アレイ602または画像画素アレイ702は、単一の画像捕捉において(すなわち、単一のグローバルシャッタ統合期間または単一のローリングシャッタ統合期間)において、結合画像を捕捉し得、結合画像は、第1の画素によって生成された第1の眼球画像と、第2の画素によって生成された第2の眼球画像とを含む。
図6および
図7は、第1の画素を覆う第1のフィルタおよび第2の画素を覆う第2のフィルタに関する例示的な配置を示しているが、本開示の態様に従って他の配置が使用されてもよい。
【0051】
図8は、本開示の態様による、第1の不可視波長の第1の眼球画像と第2の不可視波長の第2の眼球画像とを含む結合画像880をカメラモジュール850が捕捉する、立体眼撮像システム800を示す。システム800は、カメラモジュール850、処理論理870、ディスプレイ層890、照明層430、および光学コンバイナ層440を含む。照明層430は、第1の照明器436および第2の照明器437を含む。カメラモジュール850は、画像センサ600または700を含み得る。
【0052】
動作に際して、第1の照明器436は、第1の不可視光438を眼202に向けて放出し、第2の照明器437は、第2の不可視光439を眼202に向けて放出する。論理870は、第1の照明器436および第2の照明器437を駆動して、第1の不可視光438および第2の不可視光439を用いて同時に眼202を照明し得る。第1の不可視光438は、赤外光であり得る。第1の不可視光438は、近赤外光であり得る。いくつかの態様では、第1の不可視光438は、700nmから1000nmの間の近赤外光であり得る。第1の不可視光438は、10nm未満の線幅を有する狭帯域光であり得る。第2の不可視光439は、赤外光であり得る。第2の不可視光439は、近赤外光であり得る。いくつかの態様では、第2の不可視光439は、700nmから1000nmの間の近赤外光であり得る。第2の不可視光439は、10nm未満の線幅を有する狭帯域光であり得る。第1の不可視光438の一部分は、第1の反射光448として眼の角膜202で反射し、第1の反射光448は、第1のコンバイナ層441に衝突する。第1のコンバイナ層441は、第1の反射光448をカメラモジュール850に再方向付けする。第1のコンバイナ層441は、回折によって、第1の反射光448をカメラモジュール850に再方向付けし得る。第2の不可視光439の一部分は、第2の反射光449として眼の角膜202で反射し、第2の反射光449は、第2のコンバイナ層442に衝突する。第2のコンバイナ層442は、第2の反射光449をカメラモジュール850に再方向付けする。第2のコンバイナ層442は、回折によって、第2の反射光449をカメラモジュール850に再方向付けし得る。
【0053】
カメラモジュール850は、第1の反射光448および第2の反射光449を受光し、カメラモジュール850は、第1の反射光448と第2の反射光449との両方を含む結合画像880を捕捉する。いくつかの態様では、第1の照明器436および第2の照明器437は、第1の反射光448および第2の反射光449がカメラモジュール850の画像センサに同時に入射するように、第1の不可視光438および第2の不可視光439を同時に放出する。カメラモジュール850の画像センサの第1の画素は、第1の反射光448を捕捉し、画像センサの第2の画素は、同じ結合画像880内の第2の反射光449を捕捉する。第1の画素は第1のフィルタ(例えば、656または756)によって覆われるので、光438/448の波長のみが第1の画素によって撮像される。同様に、第2の画素は第2のフィルタ(例えば、657または757)によって覆われるので、光439/449の波長のみが第2の画素によって撮像される。結合画像880は、第1の画素によって生成された第1の眼球画像と、第2の画素によって生成された第2の眼球画像との両方を含む。
【0054】
図8は、複数の結合画像880が結合画像880A、880B、880C、および880Dとして順次捕捉され得ることを示す。眼202の眼追跡位置は、結合画像880から抽出された第1の眼球画像および第2の眼球画像に基づいて算出され得る。例えば、眼202の第1の眼追跡位置は、結合画像880Aの第1の眼球画像および第2の眼球画像から特定され得る。眼202の第2の眼追跡位置は、結合画像880Bの第1の眼球画像および第2の眼球画像から特定され得、眼202の第3の眼追跡位置は、結合画像880Cの第1の眼球画像および第2の眼球画像から特定され得、眼202の第4の眼追跡位置は、結合画像880Dの第1の眼球画像および第2の眼球画像から特定され得る。このようにして、眼202の位置が継続的に追跡され得る。
図8の図では、処理論理870は、結合画像880を受信するように構成される。処理論理870は、結合画像から第1の眼球画像および第2の眼球画像を抽出し、眼追跡位置を特定し得る。いくつかの実施形態では、眼202の注視方向は、結合画像880から特定された眼追跡位置から特定され得る。ディスプレイ層890によってユーザに提示される虚像は、注視方向に基づいて、変化し得る。
図8では、処理論理870は、結合画像880の第1の眼球画像および第2の眼球画像から導出された注視方向に基づいて、虚像893をディスプレイ層890上に駆動し得る。虚像893は、眼202に提示されるディスプレイ光899に含まれる。例示的なシステム800では、ディスプレイ光899は、光学コンバイナ層440および照明層430を通って伝播する。
【0055】
図9Aは、本開示の態様による、カメラモジュール950が第1の眼球画像および第2の眼球画像を異なる画像捕捉で捕捉する立体眼撮像システム900を示す。システム900は、カメラモジュール950、処理論理970、ディスプレイ層890、照明層430、および光学コンバイナ層440を含む。照明層430は、第1の照明器436および第2の照明器437を含む。図示のカメラモジュール950は、光438/448の波長以外の波長を有する光を除外し、光439/449の波長以外の波長を有する光を除外するように構成された、フィルタ951を含む。フィルタ951は、複数の誘電体層を含み得る。第1の照明器436が850nmを中心とする狭帯域光を放出し、第2の照明器437が940nmを中心とする狭帯域光を放出する例示的な実施形態では、フィルタ951は、849nmから851nmまでの波長を有する光を通過させ、939nmから941nmまでの波長を有する光を通過させ、他のすべての波長がカメラモジュール950の画像センサに入射するのを遮断し得る。この例では、カメラモジュール950において、画像センサ500などの画像センサが使用され得る。一例では、フィルタ951は、カメラモジュール950のレンズアセンブリ上に配置される。他の例では、フィルタ951の特性を有するフィルタは、フィルタが、画像画素アレイと、画像を画像画素アレイの撮像平面に集束させるように構成されたレンズアセンブリとの間に配置されように、画像画素アレイ502の画像画素上を覆い得る。
【0056】
図9Bは、本開示の態様による、システム900の例示的な動作技法を図示する例示的なハイブリッド概略タイミング
図995を示す。期間t
1において、処理論理970は、第1の照明器が第1の不可視光438を眼202に向けて放出するように、出力X1を選択的に駆動する。
図9Bは、第1の照明器436としてされ得るダイオードとして図示された例示的な第1の照明器936を示す。
図9Bの概略図では、出力X1が高い場合、トランジスタ963がオンになり、これにより、電流が第1の照明器936を通って流れ、第1の不可視光438の放出を引き起こす。図示の例では、第1の照明器936は、電圧源V
DD961と接地V
SS969との間に並列に配置されている。しかしながら、他の配置では、第1の照明器936は、直列に配置されたダイオードの1つまたは複数のストリングに配置され得る。
図9Bにおけるダイオードは、例えば、LED、SLED、およびレーザダイオード(VCSELを含む)を表すことがある。
【0057】
第1の照明器436/936によって放出される第1の不可視光438の一部分は、第1の反射光448として眼202の角膜で反射し、第1の反射光448は、第1のコンバイナ層441に衝突する。第1のコンバイナ層441は、第1の反射光448をカメラモジュール950に再方向付けする。第1の照明器436/936が第1の不可視光438で眼202を照明している間に、カメラモジュール950は、第1の眼球画像981を捕捉するために画像捕捉を開始する。したがって、第1の眼球画像981は、第1の不可視光438が眼202の眼領域を照明している間、および第2の不可視光439が眼領域を照明していない間に、カメラモジュール950によって捕捉される。処理論理970は、期間t1の後に出力X1をローに駆動する。
【0058】
期間t
2において、処理論理970は、第2の照明器が第2の不可視光439を眼202に向けて放出するように、出力X2を選択的に駆動する。
図9Bは、第2の照明器437として使用され得るダイオードとして図示された例示的な第2の照明器937を示す。
図9Bの概略図では、出力X2が高い場合、トランジスタ964がオンになり、これにより、電流が第2の照明器937を通って流れ、第2の不可視光439の放出を引き起こす。図示の例では、第2の照明器937は、電圧源V
DD961と接地V
SS969との間に並列に配置されている。しかしながら、他の配置では、第2の照明器937は、直列に配置されたダイオードの1つまたは複数のストリングに配置され得る。
【0059】
第2の照明器437/937によって放出される第2の不可視光439の一部分は、第2の反射光449として眼202の角膜で反射し、第2の反射光449は、第2のコンバイナ層442に衝突する。第2のコンバイナ層442は、第2の反射光449をカメラモジュール950に再方向付けする。第2の照明器437/937が第2の不可視光439で眼202を照明している間に、カメラモジュール950は、第2の眼球画像982を捕捉するために画像捕捉を開始する。したがって、第2の眼球画像982は、第2の不可視光439が眼202の眼領域を照明している間、および第1の不可視光438が眼領域を照明していない間に、カメラモジュール950によって捕捉される。処理論理970は、期間t2の後に出力X2をローに駆動する。
【0060】
期間t3において、処理論理970は、第1の照明器が第1の不可視光438を眼202に向けて放出し、第1の眼球画像983が第1の眼球画像981と同様の方法で捕捉されるように、出力X1を選択的に駆動する。期間t4において、処理論理970は、第2の照明器が第2の不可視光439を眼202に向けて放出し、第2の眼球画像984が第2の眼球画像982と同様の方法で捕捉されるように、出力X2を選択的に駆動する。このようにして、システム900は、第1の不可視光438の波長の第1の眼球画像を捕捉し、第2の不可視光439の波長の第2の眼球画像を捕捉するという、時分割技法を採用する。
【0061】
図10は、本開示の態様による、近眼立体撮像のための例示的なプロセス1000を示す流れ図を示す。プロセスブロックのいくつかまたはすべてがプロセス1000に表示される順序は、限定的であると見なされるべきではない。むしろ、本開示の利益を有する当業者は、いくつかのプロセスブロックが、図示されていない様々な順序で、またはさらには並行して実行され得ることを理解するであろう。
【0062】
プロセスブロック1005において、第1の不可視光波長で眼が照明される。第1の不可視光波長は、例えば、近赤外波長であり得る。
【0063】
プロセスブロック1010において、第1の不可視波長とは異なる第2の不可視光波長で眼が照明される。第2の不可視光波長もまた、近赤外波長であり得る。いくつかの例では、第1の不可視波長は、第1の不可視光波長から30nm以上離れていてもよい。
【0064】
プロセスブロック1015において、第1の不可視光波長を有する第1の反射光(例えば、光448)から、第1の眼球画像が捕捉される。
【0065】
プロセスブロック1020において、第2の不可視光波長を有する第2の反射光(例えば、光449)から、第2の眼球画像が捕捉される。第1の眼球画像および第2の眼球画像は、第1の不可視光波長および第2の不可視光波長以外の光を除外するように構成されたカメラ(例えば、カメラモジュール850または950)で捕捉される。
【0066】
プロセス1000は、第1の眼球画像および第2の眼球画像に基づいて眼追跡位置を特定することをさらに含み得る。
【0067】
プロセス1000の実施において、第1の視野内照明器は第1の不可視光波長を放出し、第2の視野内照明器は第2の不可視光波長を放出し、第1の視野内照明器および第2の視野内照明器は、ユーザの視野(FOV)内に位置する近眼光学素子(例えば、近眼光学素子110または210)内に含まれる。
【0068】
プロセス1000の実施において、第1の不可視光波長が眼領域を照明している間、および第2の不可視光波長が眼領域を照明していない間に、第1の眼球画像がカメラによって捕捉され、第2の不可視光波長が眼領域を照明している間、および第1の不可視光波長が眼領域を照明していない間に、第2の眼球画像がカメラによって捕捉される。例えば、この実施の際に、システム900が使用され得る。
【0069】
プロセス1000の実施において、第1の眼球画像および第2の眼球画像を捕捉するカメラは、カメラの第1の画素を覆う第1のフィルタと、カメラの第2の画素を覆う第2のフィルタとを含む。第1のフィルタは、第1の不可視光の波長を通過させ、かつ他の光を阻止し、第1の眼球画像は、第1の画素によって生成される。第2のフィルタは第2の不可視光波長を通過させ、かつ他の光を阻止し、第2の眼球画像は、第2の画素によって生成される。例えば、この実施の際に、システム800が使用され得る。
【0070】
本発明の実施形態は、人工現実システムを含むか、またはそれらとともに実装され得る。人工現実は、ユーザに提示する前に何らかの方法で調整された現実の形式であり、例えば、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、複合現実(MR)、ハイブリッド現実、またはそれらの何らかの組合せおよび/もしくは派生物を含み得る、ユーザへの提示の前に何らかの方式で調整されている現実の一形式である。人工現実コンテンツは、捕捉された(例えば、現実世界の)コンテンツと組み合わされた完全生成コンテンツまたは生成コンテンツを含み得る。人工現実コンテンツは、ビデオ、オーディオ、触覚フィードバック、またはそれらの何らかの組合せを含み得、それらのいずれかは、単一のチャネルまたは(視聴者への3次元効果を生み出す立体映像などの)複数のチャネルで提示され得る。さらに、いくつかの実施形態では、人工現実は、例えば、人工現実においてコンテンツを作成するために使用される、かつ/または別の方法で人工現実において使用される(例えば、人工現実内で活動を実行する)アプリケーション、製品、アクセサリ、サービス、またはそれらの何らかの組合せと関連付けられ得る。人工現実コンテンツを提供する人工現実システムは、ホストコンピュータシステムに接続されたヘッドマウントディスプレイ(HMD)、スタンドアロンHMD、モバイルデバイスもしくはコンピューティングシステム、または1人もしくは複数人の視聴者に人工的な現実のコンテンツを提供できる任意の他のハードウェアプラットフォームを含む様々なプラットフォーム上に実装され得る。
【0071】
本開示における「処理論理」(例えば、870または970)という用語は、本明細書に開示された動作を実行するための1つまたは複数のプロセッサ、マイクロプロセッサ、マルチコアプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、および/またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含み得る。いくつかの実施形態では、動作を実行するための命令を記憶するため、かつ/またはデータを記憶するために、メモリ(図示せず)が処理論理に統合される。処理論理は、本開示の実施形態による動作を実行するためのアナログ回路またはデジタル回路も含み得る。
【0072】
本開示に記載の1つまたは複数の「メモリ」は、1つもしくは複数の揮発性または不揮発性メモリアーキテクチャを含み得る。1つまたは複数の「メモリ」は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法または技術で実装された、取り外し可能および取り外し不可の媒体であり得る。例示的なメモリ技術には、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、高精細マルチメディア/データストレージディスク、もしくは他の光学ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ、もしくは他の磁気ストレージデバイス、またはコンピューティングデバイスがアクセスするための情報を記憶するために使用され得る任意の他の非伝送媒体が含まれ得る。
【0073】
通信チャネルには、IEEE802.11プロトコル、SPI(シリアルペリフェラルインターフェース)、I2C(アイスクエアシー)、USB(ユニバーサルシリアルポート)、CAN(コントローラエリアネットワーク)、セルラデータプロトコル(例えば、3G、4G、LTE、5G)、光通信ネットワーク、インターネットサービスプロバイダ(ISP)、ピアツーピアネットワーク、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、パブリックネットワーク(例えば、「インターネット」)、プライベートネットワーク、衛星ネットワークなどを利用する1つもしくは複数の有線通信または無線通信を含むか、またはそれらを介してルーティングされ得る。
【0074】
コンピューティングデバイスには、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、ファブレット、スマートフォン、フィーチャフォン、サーバコンピュータなどが含まれ得る。サーバコンピュータは、データセンタにリモートで配置され得るか、またはローカルに格納され得る。
【0075】
上記で説明したプロセスは、コンピュータソフトウェアおよびハードウェアの観点から説明されている。記載された技法は、有形または非一過性の機械(例えば、コンピュータ)可読記憶媒体内に具現化された機械実行可能命令を構成し得、機械実行可能命令は、機械によって実行されたときに、記載された動作を機械に実行させることになる。さらに、プロセスは、特定用途向け集積回路(「ASIC」)などのハードウェア内で具現化され得る。
【0076】
有形の非一過性機械可読記憶媒体は、機械(例えば、コンピュータ、ネットワークデバイス、携帯情報端末、製造ツール、1つまたは複数のプロセッサのセットを備えた任意のデバイスなど)によってアクセス可能な形式で情報を提供する(すなわち、記憶する)任意のメカニズムを含み得る。例えば、機械可読記憶媒体には、記録可能/記録不可能な媒体(例えば、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイスなど)が含まれ得る。
【0077】
要約に記載されているものを含む、本発明の例示された実施形態に関する上記の説明は、網羅的であることも、本発明を開示された厳密な形式に限定することも意図していない。本明細書には、本発明の特定の実施形態およびその例が例示の目的で記載されているが、当業者が認識するように、本発明の範囲内で様々な修正が可能である。
【0078】
これらの修正は、上記の詳細な説明に照らして本発明に対して行うことができる。後述の特許請求の範囲で使用される用語は、本発明を本明細書に開示された特定の実施形態に限定するように解釈されるべきではない。むしろ、本発明の範囲は、後述の特許請求の範囲によって完全に決定されるべきであり、特許請求の範囲は、特許請求の範囲の解釈の確立された法理に従って解釈されるべきである。
【国際調査報告】