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特表2023-513897ハイブリッド敷設装置およびプロセス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-04
(54)【発明の名称】ハイブリッド敷設装置およびプロセス
(51)【国際特許分類】
   H02G 1/04 20060101AFI20230328BHJP
   H02P 4/00 20060101ALI20230328BHJP
   H02G 1/02 20060101ALI20230328BHJP
   H02G 7/02 20060101ALI20230328BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20230328BHJP
【FI】
H02G1/04
H02P4/00
H02G1/02
H02G7/02
H02J7/00 302A
H02J7/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022548134
(86)(22)【出願日】2021-02-11
(85)【翻訳文提出日】2022-10-05
(86)【国際出願番号】 US2021017738
(87)【国際公開番号】W WO2021163390
(87)【国際公開日】2021-08-19
(31)【優先権主張番号】62/972,800
(32)【優先日】2020-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522313802
【氏名又は名称】シャーマン+ライリー,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SHERMAN+REILLY,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(74)【代理人】
【識別番号】100121223
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 悟道
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス ブルース マクドナルド
(72)【発明者】
【氏名】トニー コリン トラン
(72)【発明者】
【氏名】カルロス アルバート ベロー
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー マイケル ハンソン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ジェレミア モートン
【テーマコード(参考)】
5G352
5G367
5G503
5H501
【Fターム(参考)】
5G352AA08
5G352AA09
5G352AA12
5G352AL03
5G352BA01
5G352BA03
5G367DB17
5G367DC03
5G503AA07
5G503BB01
5G503BB03
5G503DA02
5H501AA30
5H501CC04
5H501CC05
5H501CC07
5H501CC10
5H501LL27
5H501LL38
5H501MM09
(57)【要約】
ハイブリッド導体プラー・テンショナーおよび制御システムが開示される。プラー・テンショナーは、ドラムに機械的に接続されたモーター/発電機を含む。前記モーター/発電機は、発電機および充電式電源と電気的通信を行う。張力付与モードにおいて、前記モーター/発電機は、前記充電式電源を充電するのに用いることができる。牽引モードにおいて、前記モーターが要求する電力が前記発電機の容量を超えると、前記モーターを前記発電機と前記充電式電源の両方に同時に接続して、追加の電力を供給することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
張架操作中にプラーの駆動ラインを操作する方法であって、
牽引期間において、モーターによる前記張架操作の牽引モードで前記駆動ラインを駆動する工程と、
前記プラーに配置された第1の動力源によって前記モーターに動力供給する工程とを含み、
前記第1の動力源はバッテリー/コンデンサー・バンクを含む、方法。
【請求項2】
前記牽引期間において、前記動力供給は前記第1の動力源のみによって行う、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の動力源を再充電する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記プラーに配置された、前記第1の動力源とは異なる第2の動力源によって前記モーターに動力供給する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の動力源を再充電する工程は、前記プラーに配置された、前記第1の動力源とは異なる第2の動力源で再充電する工程を含み、
前記第2の動力源は、前記第1の動力源と電気的通信を行う発電機を含み、
前記発電機は、エンジンからの動力を電力に変換する、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の動力源を再充電する工程は、前記プラーに配置されていない動力源で再充電する工程を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の動力源を再充電する工程は、運動貯蔵部により再充電する工程を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記牽引期間の第1の部分の間、前記動力供給は、前記第1の動力源のみによって行い、
前記牽引期間における前記第1の部分とは異なる第2の部分の間、前記動力供給は、前記第2の動力源のみによって行う、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記牽引期間の少なくとも一部の間、前記動力供給は、前記第1の動力源および前記第2の動力源によって同時に行う、請求項4に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の動力源は、前記第1の動力源と電気的通信を行う発電機を含み、
前記発電機は、エンジンからの動力を電力に変換する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
張架操作中にプラー・テンショナーの駆動ラインを操作する方法であって、
牽引期間において、モーターによる前記張架操作の牽引モードで前記駆動ラインを駆動する工程と、
張力付与期間において、前記モーターによる前記張架操作の張力付与モードで前記駆動ラインに抵抗する工程と、
前記プラーに配置された第1の動力源によって前記モーターに動力供給する工程とを含み、
前記第1の動力源はバッテリー/コンデンサー・バンクを含む、方法。
【請求項12】
前記プラー・テンショナーは、架空プラー、架空テンショナー、ブルホイール・プラー、ブルホイール・テンショナー、架空プラー・テンショナー、地下プラー、V溝プラー、V溝プラー・テンショナー、およびパイロット・ライン・ワインダーからなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記牽引期間において、前記動力供給は前記第1の動力源のみによって行う、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の動力源を再充電する工程をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記プラーに配置された、前記第1の動力源とは異なる第2の動力源によって前記モーターに動力供給する工程をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の動力源を再充電する工程は、前記プラーに配置された、前記第1の動力源とは異なる第2の動力源で再充電する工程を含み、
前記第2の動力源は、前記第1の動力源と電気的通信を行う発電機を含み、
前記発電機は、エンジンからの動力を電力に変換する、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の動力源を再充電する工程は、前記プラーに配置されていない動力源で再充電する工程を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の動力源を再充電する工程は、運動貯蔵部により再充電する工程を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記牽引期間の第1の部分の間、前記動力供給は、前記第1の動力源のみによって行い、
前記牽引期間における前記第1の部分とは異なる第2の部分の間、前記動力供給は、前記第2の動力源のみによって行う、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記牽引期間の少なくとも一部の間、前記動力供給は、前記第1の動力源および前記第2の動力源によって同時に行う、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記第2の動力源は、前記第1の動力源と電気的通信を行う発電機を含み、
前記発電機は、エンジンからの動力を電力に変換する、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
張架操作中にプラーの駆動ラインを操作する方法であって、
牽引期間において、前記張架操作の牽引モードで前記駆動ラインを駆動する工程と、
少なくとも並列構成、直列構成、および/または直並列構成において前記牽引モードで前記駆動ラインを選択的に駆動する工程とを含み、
前記並列構成では、前記プラー・テンショナーに配置されたモーターと、前記プラー・テンショナーに配置されたエンジンは、どちらも前記駆動ラインを個別に駆動することができ、または、どちらも前記駆動ラインを共同で駆動することができ、前記モーターはバッテリー/コンデンサー・バンクを含む第1の動力源を有し、
前記直列構成では、前記モーターは前記駆動ラインを個別に駆動し、前記モーターは前記第1の動力源と第2の動力源を有し、前記第1の動力源は前記バッテリー/コンデンサー・バンクを含み、前記第2の動力源は前記エンジンにより動力供給される発電機を含み、
前記直並列構成において、
前記モーターとエンジンは、どちらも前記駆動ラインを個別に駆動することができ、または、どちらも前記駆動ラインを共同で駆動することができ、
前記モーターは前記第1の動力源と前記第2の動力源を有し、前記第1の動力源は前記バッテリー/コンデンサー・バンクを含み、前記第2の動力源は前記エンジンにより動力供給される前記発電機を含む、方法。
【請求項23】
張架操作中にプラー・テンショナーの駆動ラインを操作する方法であって、
牽引期間において、前記張架操作の牽引モードで前記駆動ラインを駆動する工程と、
張力付与期間において、前記張架操作の張力付与モードで前記駆動ラインに抵抗する工程と、
少なくとも並列構成、直列構成、および/または直並列構成において前記牽引モードで前記駆動ラインを選択的に駆動する工程とを含み、
前記並列構成では、前記プラー・テンショナーに配置されたモーターと、前記プラー・テンショナーに配置されたエンジンは、どちらも前記駆動ラインを個別に駆動することができ、または、どちらも前記駆動ラインを共同で駆動することができ、前記モーターはバッテリー/コンデンサー・バンクを含む第1の動力源を有し、
前記直列構成では、前記モーターは前記駆動ラインを個別に駆動し、前記モーターは前記第1の動力源と第2の動力源を有し、前記第1の動力源は前記バッテリー/コンデンサー・バンクを含み、前記第2の動力源は前記エンジンにより動力供給される発電機を含み、
前記直並列構成において、
前記モーターとエンジンは、どちらも前記駆動ラインを個別に駆動することができ、または、どちらも前記駆動ラインを共同で駆動することができ、
前記モーターは前記第1の動力源と前記第2の動力源を有し、前記第1の動力源は前記バッテリー/コンデンサー・バンクを含み、前記第2の動力源は前記エンジンにより動力供給される前記発電機を含む、方法。
【請求項24】
張架操作中にプラー・テンショナーの駆動ラインを制御する方法であって、
牽引期間において、第1の動力源により動力を供給されるモーターによって前記張架操作の牽引モードで前記駆動ラインを駆動する工程と、
張力付与期間において、前記モーターによる前記張架操作の張力付与モードで前記駆動ラインに抵抗する工程と、
前記駆動と抵抗とをインテリジェントに制御する工程とを含み、
前記第1の動力源はバッテリー/コンデンサー・バンクを含み、
インテリジェントに制御する工程は、
完了した前記張架操作の量を判定する工程と、
未完了の前記張架操作の量を判定する工程と、
前記第1の動力源の現在の容量を監視する工程と、
前記第1の動力源の前記現在の容量と、前記未完了の張架操作の量について1つまたは複数の張力付与期間からの追加容量が、前記未完了の張架操作の量について1つまたは複数の牽引付与期間中に前記モーターに動力供給するのに十分であるかどうかを判定する工程と、
自律的に1つまたは複数の駆動特性と抵抗特性とを変更して、バッテリー/コンデンサー・バンクが枯渇する前に前記張架操作のうちできるだけ多くを完了するように、前記第1の動力源の使用を拡張する工程とを含む、方法。
【請求項25】
インテリジェントに制御する工程は、前記張架操作の完了前に前記バッテリー/コンデンサー・バンクが枯渇する場合、前記第1の動力源とは異なる第2の動力源から十分な動力を前記駆動ラインに供給し、前記第2の動力源で前記張架操作を完了し、かつ/あるいは前記張架操作を完了するために前記第2の動力源で前記バッテリー/コンデンサー・バンクの使用を増強する工程をさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
インテリジェントに制御する工程は、前記バッテリー/コンデンサー・バンクが前記張架操作の完了前に枯渇しないように、前記バッテリー/コンデンサー・バンクに十分な追加電力を供給する工程をさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記供給は、エンジンによって動力供給される発電機から行う、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記供給は、外部動力源から行う、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
張架操作中にプラー・テンショナーの駆動ラインの制御に関連する情報を操作者に提供する方法であって、
牽引期間において、第1の動力源により動力を供給されるモーターによって前記張架操作の牽引モードで前記駆動ラインを駆動する工程と、
張力付与期間において、前記モーターによる前記張架操作の張力付与モードで前記駆動ラインに抵抗する工程と、
前記駆動と抵抗を監視して、バッテリー/コンデンサー・バンクの容量が前記張架操作を完了できるかどうかを判定する工程と、
操作者に対し、前記駆動と抵抗、および前記張架操作を完了するのに必要な追加の動力供給を管理するのに十分なデータを提供する工程とを含む方法。
【請求項30】
前記データは前記操作者に対し表示される、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記バッテリー/コンデンサー・バンクの容量が前記張架操作を完了できない場合に前記操作者に警告する工程をさらに含む、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
プラーであって、
1つまたは複数のケーブル要素の張架操作に関連付けられた駆動ラインと、
前記駆動ラインを操作するための操作手段とを備え、
前記操作手段は、請求項1に記載の方法に従って前記駆動ラインを操作するよう構成されている、プラー。
【請求項33】
プラー・テンショナーであって、
1つまたは複数のケーブル要素の張架操作に関連付けられた駆動ラインと、
前記駆動ラインを操作するための操作手段とを備え、
前記操作手段は、請求項11に記載の方法に従って前記駆動ラインを操作するよう構成されている、プラー・テンショナー。
【請求項34】
プラーであって、
1つまたは複数のケーブル要素の張架操作に関連付けられた駆動ラインと、
前記駆動ラインを操作するための操作手段とを備え、
前記操作手段は、請求項22に記載の方法に従って前記駆動ラインを操作するよう構成されている、プラー。
【請求項35】
プラー・テンショナーであって、
1つまたは複数のケーブル要素の張架操作に関連付けられた駆動ラインと、
前記駆動ラインを操作するための操作手段とを備え、
前記操作手段は、請求項23に記載の方法に従って前記駆動ラインを操作するよう構成されている、プラー・テンショナー。
【請求項36】
プラー・テンショナーであって、
1つまたは複数のケーブル要素の張架操作に関連付けられた駆動ラインと、
前記駆動ラインを操作するための操作手段とを備え、
前記操作手段は、請求項24に記載の方法に従って前記駆動ラインを操作するよう構成されている、プラー・テンショナー。
【請求項37】
プラー・テンショナーであって、
1つまたは複数のケーブル要素の張架操作に関連付けられた駆動ラインと、
前記駆動ラインを操作するための操作手段とを備え、
前記操作手段は、請求項29に記載の方法に従って前記駆動ラインを操作するよう構成されている、プラー・テンショナー。
【請求項38】
プラーであって、
エンジンと、
前記エンジンからの動力を電力に変換する発電機と、
充電式電源と、
駆動ラインと、
前記駆動ラインに接続され、前記発電機および前記充電式電源と電気的通信を行うモーター/発電機であって、牽引モードで前記駆動ラインを駆動するモーター/発電機とを備える、プラー。
【請求項39】
前記エンジンは、前記駆動ラインに接続されている、請求項38に記載のプラー。
【請求項40】
前記牽引モードにおいて、前記モーター/発電機は、前記充電式電源のみから電力を受け取るように構成されている、請求項38に記載のプラー。
【請求項41】
前記牽引モードにおいて、前記モーター/発電機は、前記充電式電源と前記発電機から電力を受け取るように構成されている、請求項38に記載のプラー。
【請求項42】
前記充電式電源は、前記モーター/発電機から電力を受け取るように構成されている、請求項38に記載のプラー。
【請求項43】
前記充電式電源は、前記発電機から電力を受け取るように構成されている、請求項38に記載のプラー。
【請求項44】
前記充電式電源は、前記モーター/発電機と前記発電機から電力を受け取るように構成されている、請求項38に記載のプラー。
【請求項45】
プラーであって、
エンジンと、
前記エンジンからの動力を電力に変換する発電機と、
充電式電源と、
駆動ラインと、
前記駆動ラインに接続され、前記発電機および前記充電式電源と電気的通信を行うモーター/発電機であって、牽引モードで前記駆動ラインを駆動するモーター/発電機とを備え、
前記エンジンは、前記駆動ラインに接続されており、
前記牽引モードにおいて、前記モーター/発電機は、前記充電式電源と前記発電機から電力を受け取るように構成されている、プラー。
【請求項46】
前記充電式電源は、前記モーター/発電機と前記発電機から電力を受け取るように構成されている、請求項45に記載のプラー。
【請求項47】
プラー・テンショナーであって、
エンジンと、
前記エンジンからの動力を電力に変換する発電機と、
充電式電源と、
駆動ラインと、
前記駆動ラインに接続され、前記発電機および前記充電式電源と電気的通信を行うモーター/発電機とを備え、
前記モーター/発電機は、
牽引モードで前記駆動ラインを駆動し、
張力付与モードで前記駆動ラインの駆動に抵抗し、
前記牽引モードにおいて、前記モーター/発電機は、前記充電式電源と前記発電機から電力を受け取るように構成されており、
前記張力付与モードにおいて、前記充電式電源は、前記モーター/発電機から電力を受け取るように構成されている、プラー・テンショナー。
【請求項48】
前記エンジンは、前記駆動ラインに接続されている、請求項47に記載のプラー・テンショナー。
【請求項49】
前記牽引モードにおいて、前記モーター/発電機は、前記充電式電源のみから電力を受け取るように構成されている、請求項47に記載のプラー・テンショナー。
【請求項50】
張力付与操作中に前記モーター/発電機からの電気エネルギーを機械エネルギーに変換する運動エネルギー貯蔵部をさらに備える、請求項47に記載のプラー・テンショナー。
【請求項51】
前記モーター/発電機に電力供給するための外部電力接続をさらに備える、請求項47に記載のプラー・テンショナー。
【請求項52】
張力付与操作中に、前記モーター/発電機から受け取った電気エネルギーを放散するための抵抗バンクをさらに備える、請求項47に記載のプラー・テンショナー。
【請求項53】
エンジン、発電機、モーター/発電機、充電式エネルギー貯蔵部、およびドラムを備えるプラー・テンショナーを操作する方法であって、
前記エンジンを作動させて前記発電機に電力を生成させる工程と、
当該電力で前記モーター/発電機を駆動して前記駆動ラインの駆動を制御する工程と、
前記モーター/発電機の現在の動作に対する電力需要が前記発電機の最大出力を超えると判定する工程と、
前記モーター/発電機を停止させる工程と、
前記発電機から前記充電式エネルギー貯蔵部に電力を送り、前記充電式エネルギー貯蔵部を充電する工程と、
前記充電式エネルギー貯蔵部が所定のレベルまで充電されていると判定する工程と、
前記発電機と前記充電式エネルギー貯蔵部の両方からの電気エネルギーで同時に前記モーター/発電機を駆動する工程とを含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願との相互参照)
本願は、2020年2月11日に出願された米国特許仮出願第62/972,800号の利益を主張するものであり、その早い方の出願日の利益が米国特許法第119条(e)項に基づき主張される。当該米国特許仮出願の全内容および実体が、参照により本明細書に組み込まれる。
(連邦政府が後援する研究または開発に関する声明)
該当なし
(共同研究契約の当事者の名前)
該当なし
(配列表)
該当なし
(発明者または共同発明者による先行開示に関する声明)
該当なし
(発明の属する技術分野)
本発明は、ケーブル張架装置および工程の分野に属し、より具体的には、ハイブリッド・システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高圧送電線は、非常に高い電圧が用いられるため、最小限の損失で何百マイルにもわたって送電することができる。商用発電所に設置された昇圧変圧器は電圧送電レベルを増加させ、これにより送電線(すなわち導体)の抵抗による損失が最小限に抑えられる。電力需要が増加し続けるにつれて、より大容量の回線、および/または、追加の回線が必要となる。
【0003】
架空および地下送電線の敷設と保守のための機器とツールには、プラー、テンショナー、バンドル・ブロック、リール・トレーラー、およびバッテリー・ツールが含まれる。
【0004】
例示的な機器としては、特に、Sherman+Reilly(シャーマン+ライリー)のPT-3000プラー・テンショナーが含まれる。これは、架空および地下送電線用に、プラー、テンショナー、およびリコンダクタラーを単一のユニットに組み合わせたものである。これは架空および地下のデュアル油圧レベルワインド、ダイレクト・ドライブ油圧モーター、機械式スプライン・エンゲージメント・システムを有する。これは3,000ポンドを牽引することができ、2,000ポンドの張力を与えることができる。
【0005】
PTX-3500プラー・テンショナーは、完全油圧式のダイレクト・ドライブ・システムを有しており、最大3,500ポンドまで牽引することができ、追加の再配線機能を備え、また最大2,000ポンドの張力を与えることができる。油圧モーターの最適化により、高速での低力プルオフが可能になり、油圧レベルワインドには、レベルワインドをスムーズかつ効率的に動作可能とする2つのシリンダーが組み込まれている。
【0006】
P-1400Xプラーは、14,000ポンドの牽引能力を有する1つのユニットのプラー・リコンダクタラーである。
【0007】
Sherman+Reilly BWHT 1485テンショナーは完全油圧式であり、ガスまたはディーゼルの動力を備える。張力付与モードでは、張力付与操作中、プラスに制御した圧力を維持する。このユニットはどちらの方向にも動作し、導体に対し、リービング、繰り出し、引き戻しのいずれにも用いることができる。このシステムには、何らかの理由で油圧が失われた場合に自動的に作動するスプリング式の緊急ブレーキが装備されている。システムをパーキングしたい場合には、手動でブレーキをかけることができる。方向制御レバーは、繰り出し(リーブ)、張力付与(ニュートラル)、または引き戻しのいずれかのモードを選択するのに用いられる。線張力制御は、張架中の導体の張力を調整するのに用いられる。油圧計は、作動中の油圧システムの圧力を表示するのに用いられる。
【0008】
高圧導線を長距離にわたって張架するには、導体張架装置を用いる必要がある。送電線の敷設は、「導体牽引」や「張力付与張架」と呼ばれることもあり、広範囲に渡って多くの部品が用いられる。導体/ケーブル・プラー・テンショナーと呼ばれる装置が用いられるが、この装置に他の用語が用いられることが当業者に知られている。こうした機器は、通常、その機能によって名前が付けられる。
【0009】
張架装置は通常、ペアで機能する。すなわち、ポールやタワーなどの発電所構造物の張架滑車を通してケーブル要素(導体や光ファイバー・ケーブルなど)を牽引するためのプラーと、ケーブルに抵抗を与えるテンショナーである。一対の機器は、その目的のみのために設計することができる。すなわち、牽引のみを行うプラーと、張力付与のみを行うテンショナーである。あるいは、一対の機器のうち一方または両方を、プラーとテンショナーの両方の機能を実行でき、任意の張架操作中、張架操作のどちら側に配置されているかに応じて、特定の一連のタスクを実行するユニットとすることができる。
【0010】
簡略化のために、本明細書で用いる「プラー・テンショナー」という用語は、プラーとしてのみ機能するユニット、テンショナーとしてのみ機能するユニット、およびプラーとテンショナーの両方として機能できるユニットを含む。文脈上適切な場合、「プラー」および/または「テンショナー」という用語も用いられる。
【0011】
送電線の敷設は、「導体牽引」や「張力張架」と呼ばれることもあり、広範囲に渡って多くの部品が用いられる。導体は張った状態で所定の位置に牽引される。上述の通り、張架装置は通常、ペアで機能する。すなわち、ポールやタワーなどの発電所構造物の張架滑車を通して導体を牽引するためのプラー・テンショナーと、導体の敷設が完了するまで導体に抵抗を与える(また牽引操作を行う)プラー・テンショナーである。
【0012】
電線区画の一方の端には牽引操作を実行するためのプラーが設置され、もう一方の端には張力付与操作を実行するためのテンショナーが設置される。通常、導体のリールはテンショナーの後ろに配置される。牽引線は、プラーとテンショナーの間の張架ブロックを介して、プラーから張架されている。そして、牽引線の端は、テンショナーに通した後、導線の端に取り付けられる。
【0013】
張架工程中、導体は、端がプラーに到達するまで、張架滑車を介して牽引される。テンショナーとプラーの間で張力が維持されるため、導体が、地面や、損傷の原因となるその他の障害物から離れた状態に維持される。
【0014】
プラー・テンショナーには、1つまたは複数の駆動ライン(例えば、機械、ドラム、スプール、ブルホイール、ねじ込みシステム、その他の牽引システム、牽引システムなどによる)が提供され、張架されるケーブルごとに1つの駆動ラインが提供される。プラーの駆動ラインには、当該線の反対側にあるテンショナーの制動作用よりも大きな力で引っ張るための動力が備わっている。「牽引」は、ドラムの回転、または導体を積み重ねるための交互の動作、または手で引っ張ること、または導体を引っ張る他の動作を介して行うことができる。
【0015】
「牽引」操作が「押動操作」であり、押動される要素(ケーブル/導体)が牽引される要素(光ファイバ複合架空地線など)であるシナリオも存在する。
【0016】
牽引したり敷設したりする導体の長さは、1マイルを超える場合がある。ランニング・ボードを導体に取り付けることもでき、これは、ランニング・ボードと導体を牽引する牽引線に、発電所構造物の張架滑車を介して、順に取り付けることができる。
【0017】
従来のプラーとテンショナーは、内燃機関が、適切なギアにより指定されたトルクと速度で駆動ラインを回転させて牽引線/導体を牽引する油圧システムを駆動することを動力源とする。張力付与は、テンショナーのシステム内の油圧を制御し、かつ/あるいは、機械的ブレーキを介して、テンショナーの駆動ライン(例えばドラム)の回転に抵抗し、導体線に所望の張力を生み出すことによって実行される。
【0018】
プラー・テンショナーを支持する動力を内燃機関のみに依存することは、多くの欠点をもたらす。内燃機関は騒音が大きく、騒音公害が制限されている地域で用いる場合には不利である。内燃機関は比較的汚染度が高いため、環境保全に不利である。また、内燃機関の駆動出力は内燃機関のトルク曲線に関係するため、プラーやテンショナーで用いると不利になる可能性がある。
【0019】
したがって、従来、内燃機関/発電機のみによって供給されていた動力を、押動操作および/または牽引操作における内燃機関への依存を完全に取り除かないまでも、増強することが望ましい。適切な状況においてエンジンと電力の両方を備える押動および/または牽引装置を有することが有益である限りにおいて、本発明の目的は、エンジン技術と電気技術とをともに組み合わせて、ハイブリッド型プラー・テンショナーおよびそれに関する工程を提供することである。本開示の態様は、これらおよび他の問題に対処する。
【発明の概要】
【0020】
本発明の例示的な実施形態によれば、プラー・テンショナーは、エンジン(例えば、熱エンジン、内燃機関、外燃エンジン、反動エンジン、燃料電池など)と、前記エンジンからの動力を電力に変換する発電機と、充電式電源と、駆動ラインと、前記駆動ラインに接続され、前記発電機および前記充電式電源と電気的通信を行うモーター/発電機であって、牽引モードで前記駆動ラインを駆動し、張力付与モードで前記駆動ラインの駆動に抵抗するモーター/発電機とを備え、前記牽引モードでは、前記モーター/発電機が前記充電式電源および/または前記発電機から動力を受け取るように構成され、前記張力付与モードでは、前記充電式電源が前記モーター/発電機から動力を受け取るように構成されている、ことを特徴とする。
【0021】
このように、例示的なプラー・テンショナーはハイブリッドであり、2つ(またはそれ以上)の異なる動力源、例えばバッテリー/コンデンサー・バンクおよび発電機/エンジン・システムを有する。どちらの動力源も、好ましくは、一方の動力源が利用できない場合に、少なくとも一定期間、押動操作および/または牽引操作を単独で実行するように構成される。
【0022】
例えば、第1の状況では、プラー・テンショナーは、内燃機関のようなエンジンの運転が禁止されていなくても好ましくない、低騒音環境かつ/あるいは清浄な空気環境にある可能性がある。したがって、バッテリー/コンデンサー・バンクは、少なくとも内燃機関を使用できる領域にプラー・テンショナーが再配備されるまで、押動操作および/または牽引操作を単独で実行するのに十分な能力を必要とし得る。あるいは、バッテリー/コンデンサー・バンクは、押動操作および/または牽引操作を実行する能力を維持するために、張力付与中のモーターまたは他の動力源からの再充電を含む再充電が可能でなければならない。
【0023】
もちろん、この第1の状況で成功するためには、バッテリー/コンデンサー・バンクが、押動操作および/または牽引操作(駆動ラインの管理)を単独で処理できなければならず、したがって、プラー・テンショナーは、バッテリー/コンデンサー・バンクがオンボードでの再充電のみで再充電でき、内燃機関は稼働させない領域、かつ/あるいは、外部電源のみによって再充電できる領域(例えば、送電網からの電力の範囲内)、または、オンボードでの再充電と外部再充電の両方の組み合わせで再充電できる領域になければならない。
【0024】
第2の状況では、プラー・テンショナーは、内燃機関の運転が好ましくはないが禁止はされていない、低騒音環境かつ/あるいは清浄な空気環境にある可能性がある。したがって、バッテリー/コンデンサー・バンクは、押動操作および/または牽引操作を実行するのに好ましい供給源であり、内燃機関/発電機はあまり好ましくない供給源である。
【0025】
この第2の状況で成功するには、バッテリー/コンデンサー・バンクが押動操作および/または牽引操作を実行するのに十分ではないか、もはや十分ではなくなった場合、発電機は、モーターに動力を供給して押動操作および/または牽引操作を処理するために、かつ/あるいは、バッテリー/コンデンサー・バンクを再充電するためのリソースとして用いられる。エンジンは駆動ラインと直接連動することもでき、そのように押動操作および/または牽引操作を完了することができる。
【0026】
第3の状況では、プラー・テンショナーは、内燃機関を運転することが有用かつ許容される環境にある可能性がある。したがって、ある動力源と別の動力源とを有利な方法で運用する際の有利な価格設定、および/または、ある動力源と別の動力源とを有利な方法で作動させている間の特定の押動操作および/または牽引操作の有利な電力需要に関連する主な懸念事項に鑑み、バッテリー/コンデンサー・バンクと内燃機関/発電機の両方が燃料/蓄電電力の使用を最適化するように管理される。
【0027】
上記のアプローチのいずれにおいても、バッテリー/コンデンサー・バンクにはそれぞれの欠点がある。バッテリー/コンデンサー・バンクは、供給できるエネルギー量に制限がある。また、ケーブルは離れた場所に張架されていることが多いため、バッテリー/コンデンサー・バンクを再充電するための適切な充電式電源を見つけるのが難しい場合がある。その結果、すべて/唯一の電動プラー・テンショナーは、短期間のみ役立つ場合や、十分な容量を提供するためにバッテリーが非常に大きい場合がある。
【0028】
牽引モードでは、モーター/発電機は、充電式電源のみから電力を受け取るように構成できる。
【0029】
プラー・テンショナーは、張力付与操作中にモーター/発電機からの電気エネルギーを機械エネルギーに変換する運動エネルギー貯蔵部をさらに備えることができる。
【0030】
プラー・テンショナーは、モーター/発電機に電力供給するための外部電力接続をさらに備えることができる。
【0031】
プラー・テンショナーは、張力付与操作中に、モーター/発電機から受け取った電気エネルギーを放散するための抵抗バンクをさらに備えることができる。
【0032】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、革新的なユーザインターフェースおよびインテリジェントな制御を提供することができ、これらはどちらも、プラー・テンショナーのさまざまなシステムに関するリアルタイムの情報と、張架操作を完了するのに1つまたは複数の動力源で十分かどうかを操作者に提供し、条件が警告に値する場合、操作者に警告し、駆動ラインの駆動と抵抗を制御/スロットルして、電流源が張架操作を継続できる時間を長くし、かつ/あるいは、牽引を確実に完了できるように代替動力源から自動的に動力を引き出す。
【0033】
例えば、本発明は、張架操作中にプラー・テンショナーの駆動ラインの制御に関連する情報を操作者に提供する方法であって、牽引期間において、第1の動力源によって動力供給されるモーターによる張架操作の牽引モードで駆動ラインを駆動することと、張力付与期間において、モーターによる張架操作の張力付与モードで駆動ラインに抵抗することと、駆動および抵抗を監視してバッテリー/コンデンサー・バンクの容量が張架操作を完了するのに十分かどうかを判定することと、駆動と抵抗、および張架操作を完了するのに必要な追加の動力供給を管理するのに十分なデータを操作者に提供することとを含む方法を含むことができる。
【0034】
データは、操作者に表示することができる。
【0035】
本方法は、バッテリー/コンデンサー・バンクの容量が張架操作を完了できない場合に操作者に警告することをさらに含むことができる。
【0036】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、本発明は、ハイブリッド給電に関して、並列構成、直列構成、および/または直並列構成の間でプラーをインテリジェントに制御することができる。
【0037】
張架操作中にプラーの駆動ラインを操作する方法は、牽引期間において、張架操作の牽引モードで駆動ラインを駆動することと、少なくとも並列構成、直列構成、および/または直並列構成において牽引モードで駆動ラインを選択的に駆動することを含むことが可能であり、並列構成では、プラー・テンショナーに配置されたモーターと、プラー・テンショナーに配置されたエンジンは、どちらも駆動ラインを個別に駆動することができ、または、どちらも駆動ラインを共同で駆動することができ、モーターはバッテリー/コンデンサー・バンクを含む第1の動力源を有し、直列構成では、モーターは駆動ラインを個別に駆動し、モーターは第1の動力源と第2の動力源を有し、第1の動力源はバッテリー/コンデンサー・バンクを含み、第2の動力源はエンジンにより動力供給される発電機を含み、直並列構成では、モーターとエンジンはどちらも駆動ラインを個別に駆動することができ、または、どちらも駆動ラインを共同で駆動することができ、モーターは第1の動力源と第2の動力源を有し、第1の動力源はバッテリー/コンデンサー・バンクを含み、第2の動力源はエンジンにより動力供給される発電機を含む。
【0038】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、張架操作中にプラーの駆動ラインを操作する方法は、牽引期間において、モーターによって張架操作の牽引モードで駆動ラインを駆動することと、プラーに配置された第1の動力源によってモーターに動力供給することとを含み、第1の動力源はバッテリー/コンデンサー・バンクを含む。
【0039】
牽引期間において、動力供給は第1の動力源のみによって行うことができる。
【0040】
本方法は、第1の動力源を再充電することをさらに含むことができる。
【0041】
本方法は、プラーに配置された、第1の動力源とは異なる第2の動力源によってモーターに動力供給することをさらに含むことができる。
【0042】
第1の動力源を再充電することは、プラー上に配置された、第1の動力源とは異なる第2の動力源を再充電することを含むことができ、第2の動力源は、第1の動力源と電気的通信を行う発電機を含み、発電機はエンジンからの動力を電力に変換する。
【0043】
第1の動力源を再充電することは、プラーに配置されていない動力源で再充電することを含むことができる。
【0044】
第1の動力源を再充電することは、運動貯蔵部により再充電することを含むことができる。
【0045】
牽引期間の第1の部分の間、動力供給は、第1の動力源のみによって行うことができ、牽引期間における第1の部分とは異なる第2の部分の間、動力供給は、第2の動力源のみによって行われる。
【0046】
牽引期間の少なくとも一部の間、動力供給は、第1の動力源および第2の動力源によって同時に行うことができる。
【0047】
第2の動力源は、第1の動力源と電気的通信を行う発電機を含むことができ、発電機は、エンジンからの動力を電力に変換する。
【0048】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、張架操作中にプラー・テンショナーの駆動ラインを操作する方法は、牽引期間において、モーターによって張架操作の牽引モードで駆動ラインを駆動することと、張力付与期間において、モーターによって張架操作の張力付与モードで駆動ラインに抵抗することと、プラーに配置された第1の動力源によってモーターに動力供給することとを含み、第1の動力源はバッテリー/コンデンサー・バンクを含む。
【0049】
プラー・テンショナーは、架空プラー、架空テンショナー、ブルホイール・プラー、ブルホイール・テンショナー、架空プラー・テンショナー、地下プラー、V溝プラー、V溝プラー・テンショナー、およびパイロット・ライン・ワインダーからなる群から選択される。
【0050】
牽引期間において、動力供給は第1の動力源のみによって行うことができる。
【0051】
本方法は、第1の動力源を再充電することをさらに含むことができる。
【0052】
本方法は、プラーに配置された、第1の動力源とは異なる第2の動力源によってモーターに動力供給することをさらに含むことができる。
【0053】
第1の動力源を再充電することは、プラー上に配置された、第1の動力源とは異なる第2の動力源を再充電することを含むことができ、第2の動力源は、第1の動力源と電気的通信を行う発電機を含み、発電機はエンジンからの動力を電力に変換する。
【0054】
第1の動力源を再充電することは、プラーに配置されていない動力源で再充電することを含むことができる。
【0055】
第1の動力源を再充電することは、運動貯蔵部により再充電することを含むことができる。
【0056】
牽引期間の第1の部分の間、動力供給は、第1の動力源のみによって行うことができ、牽引期間における第1の部分とは異なる第2の部分の間、動力供給は、第2の動力源のみによって行うことができる。
【0057】
牽引期間の少なくとも一部の間、動力供給は、第1の動力源および第2の動力源によって同時に行うことができる。
【0058】
第2の動力源は、第1の動力源と電気的通信を行う発電機を含むことができ、発電機は、エンジンからの動力を電力に変換する。
【0059】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、張架操作中にプラー・テンショナーの駆動ラインを操作する方法は、牽引期間において、張架操作の牽引モードで駆動ラインを駆動することと、張力付与期間において、張架操作の張力付与モードで駆動ラインに抵抗することと、少なくとも並列構成、直列構成、および/または直並列構成において牽引モードで駆動ラインを選択的に駆動することを含み、並列構成では、プラー・テンショナーに配置されたモーターと、プラー・テンショナーに配置されたエンジンは、どちらも駆動ラインを個別に駆動することができ、または、どちらも駆動ラインを共同で駆動することができ、モーターはバッテリー/コンデンサー・バンクを含む第1の動力源を有し、直列構成では、モーターは駆動ラインを個別に駆動し、モーターは第1の動力源と第2の動力源を有し、第1の動力源はバッテリー/コンデンサー・バンクを含み、第2の動力源はエンジンにより動力供給される発電機を含み、直並列構成では、モーターとエンジンはどちらも駆動ラインを個別に駆動することができ、または、どちらも駆動ラインを共同で駆動することができ、モーターは第1の動力源と第2の動力源を有し、第1の動力源はバッテリー/コンデンサー・バンクを含み、第2の動力源はエンジンにより動力供給される発電機を含む。
【0060】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、張架操作中にプラー・テンショナーの駆動ラインを制御する方法は、牽引期間において、第1の動力源により動力供給されるモーターによって張架操作の牽引モードで駆動ラインを駆動することと、張力付与期間において、モーターによって張架操作の張力付与モードで駆動ラインに抵抗することと、駆動と抵抗とをインテリジェントに制御することとを含み、第1の動力源はバッテリー/コンデンサー・バンクを含み、抵抗中に生成されたエネルギーの少なくとも一部は、バッテリー/コンデンサー・バンクに保存され、インテリジェントに制御することは、完了した張架操作の量を判定することと、未完了の張架操作の量を判定することと、第1の動力源の現在の容量を監視することと、第1の動力源の現在の容量と、未完了の張架操作の量について1つまたは複数の張力付与期間からの追加容量が、未完了の張架操作の量について1つまたは複数の牽引期間中にモーターに動力供給するのに十分であるかどうかを判定することと、1つまたは複数の駆動特性と抵抗特性とを変更して、バッテリー/コンデンサー・バンクが枯渇する前に張架操作のうちできるだけ多くを完了するように、第1の動力源の使用を拡張することとを含む。
【0061】
インテリジェントに制御することは、張架操作の完了前にバッテリー/コンデンサー・バンクが枯渇する場合、第1の動力源とは異なる第2の動力源から十分な動力を駆動ラインに供給し、第2の動力源で張架操作を完了し、かつ/あるいは張架操作を完了するために第2の動力源でバッテリー/コンデンサー・バンクの使用を増強することをさらに含むことができる。
【0062】
インテリジェントに制御することは、バッテリー/コンデンサー・バンクが張架操作の完了前に枯渇しないように、バッテリー/コンデンサー・バンクに十分な追加電力を供給することをさらに含むことができる。
【0063】
供給は、エンジンによって動力供給される発電機から行うことができる。
【0064】
供給は、外部動力源から行うことができる。
【0065】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、プラーは、エンジン、エンジンからの動力を電力に変換する発電機、充電式電源、駆動ライン、および駆動ラインに接続され、発電機および充電式電源と電気的に通信して、牽引モードで駆動ラインを駆動するモーター/発電機を備える。
【0066】
エンジンは駆動ラインに接続することができる。
【0067】
牽引モードでは、モーター/発電機は、充電式電源のみから電力を受け取るように構成できる。
【0068】
牽引モードでは、モーター/発電機は、充電式電源と発電機から動力を受け取るように構成できる。
【0069】
充電式電源は、モーター/発電機から動力を受け取るように構成できる。
【0070】
充電式電源は、発電機から動力を受け取るように構成できる。
【0071】
充電式電源は、モーター/発電機および発電機から動力を受け取るように構成できる。
【0072】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、プラーは、エンジン、エンジンからの動力を電力に変換する発電機、充電式電源、駆動ライン、および駆動ラインに接続され、発電機および充電式電源と電気的に通信して、牽引モードで駆動ラインを駆動するモーター/発電機を備え、エンジンは駆動ラインに接続され、牽引モードでは、モーター/発電機は、充電式電源と発電機から動力を受け取るように構成される。
【0073】
充電式電源は、モーター/発電機および発電機から動力を受け取るように構成できる。
【0074】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、エンジン、発電機、モーター/発電機、充電式エネルギー貯蔵部、およびドラムを備えるプラー・テンショナーを操作する方法は、エンジンを作動させて発電機に動力を生成させることと、当該動力でモーター/発電機を駆動してドラムの駆動を制御することと、モーター/発電機の現在の動作に対する電力需要が発電機の最大出力を超えると判定することと、モーター/発電機を停止させることと、発電機から充電式エネルギー貯蔵部に電力を送り、充電式エネルギー貯蔵部を充電することと、充電式エネルギー貯蔵部が所定のレベルまで充電されていると判定することと、発電機と充電式エネルギー貯蔵部の両方からの電気エネルギーで同時にモーター/発電機を駆動することとを含む。
【0075】
本発明のこれらおよび他の目的、特徴および利点は、添付の図面と併せて以下の明細書を読むことにより、より明らかになるであろう。
【0076】
本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付の図面は、以下に説明するいくつかの態様を示している。
【図面の簡単な説明】
【0077】
図1図1は、1組のプラー・テンショナーを用いた導体敷設を示す図である。
図2図2は、プラー・テンショナーの一例の側面図である。
図3図3は、例示的な電源アセンブリ・制御システムのブロック図である。
図4図4は、例示的な導体敷設方法のフローチャートである。
図5図5は、例示的な導体敷設方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0078】
本発明の様々な実施形態の原理および特徴の理解を容易にするために、様々な例示的な実施形態を以下に説明する。本発明の例示的な実施形態が詳細に説明されているが、他の実施形態が考えられることを理解されたい。したがって、本発明は、その範囲が以下の説明または図面に示される構造および構成要素の配置の詳細に限定されることを意図するものではない。本発明は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施または実行することができる。また、例示的な実施形態を説明する際、明確化のために、特定の用語に依拠する。
【0079】
なお、明細書および添付の特許請求の範囲で用いられているように、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈から明らかに別の指示がない限り、複数への言及を含むことにも留意されたい。例えば、単数の構成要素への言及は、複数の構成要素からなる構成を含むことも意図している。「ある(a)」構成要素を含む構成への言及は、指定された1つの構成要素に加えて他の構成要素を含むことを意図している。
【0080】
また、例示的な実施形態を説明する際、明確化のために、専門用語に依拠する。各用語は、当業者によって理解される最も広い意味を意図しており、同様の目的を達成するために同様の方法で動作するすべての技術的同等物を含むことを意図している。
【0081】
範囲は、本明細書において、「おおよそ」または「ほぼ」または「実質的に」ある1つの特定の値から、および/または「おおよそ」または「ほぼ」または「実質的に」別の特定の値までとして表現され得る。そのような範囲が表現される場合、他の例示的な実施形態は、当該1つの特定の値から、および/または当該他の特定の値までを含む。
【0082】
同様に、本明細書で使用される場合、何かを「実質的に含まない」または「実質的に純粋な」などの特徴付けは、何かを「少なくとも実質的に含まない」または「少なくとも実質的に純粋である」ことの両方、および「完全に含まない」、または「完全に純粋である」ことを含むことができる。
【0083】
「含む(comprising)」または「含む(containing)」または「含む(including)」とは、少なくとも指定された化合物、要素、粒子、または方法ステップが、組成物、物品、または方法内に存在することを意味するが、他のそのような化合物、材料、粒子、方法ステップが指定されたものと同じ機能を持っている場合でも、当該他の化合物、材料、粒子、方法ステップの存在を排除するものではない。
【0084】
なお、1つまたは複数の方法ステップへの言及は、追加の方法ステップや、明示的に特定されたステップ間に介在する方法ステップの存在を排除しないことも理解されたい。同様に、組成物中の1つまたは複数の成分への言及は、明示的に特定されたもの以外の追加の成分の存在を排除しないことも理解されたい。
【0085】
本発明の様々な要素を構成するものとして記載された材料は、例示を意図したものであり、限定を意図したものではない。本明細書に記載された材料と同じまたは同様の機能を果たす多くの適切な材料は、本発明の範囲内に包含されることが意図されている。本明細書に記載されていないそのような他の材料には、例えば、本発明の開発後に開発された材料が含まれるが、これらに限定されない。
【0086】
本開示の例には、ワイヤー、牽引線、ロープ、ケーブルなど(まとめて「牽引線」と呼ぶ)を張架するためのプラー・テンショナーが含まれる。本システムは、モーターを駆動してバッテリー・バンク、コンデンサー・バンク、またはその両方(「エネルギー・バンク」または「バッテリー/コンデンサー・バンク」)を充電できる発電機に接続されたエンジンを備えることができる。同様に、エネルギー・バンクは、必要に応じてモーターに動力供給することができる。
【0087】
張力付与の間、モーターは駆動ライン(ケーブルドラム)の回転に抵抗を与え、適切な張架条件のために当該ラインに張力を与える。抵抗を与えるとき、モーターはエネルギー・バンクに保存されるエネルギーを返すことができる。生成された動力、または生成された動力の出力率が、エネルギー・バンクで吸収できるよりも大きい場合、抵抗バンクを用いて、余分な動力を放散(消費)できる。
【0088】
場合によっては、エンジンは、余分な牽引に対抗するための追加の抵抗を提供する燃焼エンジンとすることができる。一方、牽引の間は、モーター(必要に応じてエネルギー・バンクから動力が供給される)が、敷設用のラインを牽引するドラムを回転させる。ただし、場合によっては、敷設には、発電機またはエネルギー・バンクだけで供給できるよりも多くの動力が必要である。この場合、発電機を用いてエネルギー・バンクを事前に充電し、発電機とエネルギー・バンクの両方を同時に用いて、いずれかの電源だけで供給できるよりもより多くの動力をモーターに供給できるようにすることができる。
【0089】
別の状況では、内燃機関は駆動ラインに直接機械的に伝達され、モーターを補助するか、または特定の状況では、モーターの必要性を完全に回避することができる。
【0090】
本開示の例は、追加のエネルギー源および貯蔵部を含み得る。例えば、本システムは、(例えば、外部発電機または送電網に差し込むことによって)外部電源から電力を受け取るように適合させることができる。外部電源は、モーターに直接電力を供給し、バッテリー/コンデンサー・バンクおよびその他のシステムを充電できる。
【0091】
一実施形態では、プラー・テンショナーは、運動エネルギー貯蔵部(例えば、フライホイール)を含むことができる。バッテリーおよび/またはコンデンサー・バンクが、生成されたエネルギーのすべてを吸収できない場合、張力付与中に運動エネルギー貯蔵部を駆動することができる。吸収されるエネルギーが減少すると、プラー・テンショナーは、運動エネルギー貯蔵部を利用してエネルギー・バンクを充電することができる。
【0092】
説明を簡単にするため、本システムを、電力線と通信線の張架と支持に関して以下で説明する。しかしながら、当業者は、本システムがそれに限定されないことを理解するであろう。実際、本システムは、ロープ、支持ケーブル(スキー・リフト用など)、通信ケーブル、ワイヤー、およびその他の同様の製品を効率的に敷設および支持する必要があるさまざまな産業で用いることができる。したがって、以下の説明は、例示を目的としており、限定を意図したものではない。
【0093】
図1は、導体敷設100の例を示す。2つのプラー・テンショナー105と1つのプラー・テンショナー110が敷設径間の両端に設置されている。いくつかの実施形態では、システム100は、2つのテンショナー105、ランニング・ボード114、プラー110、送電タワー/ポール118a、118b、各送電ポールに関連付けられた1つまたは複数のブロック120a、120b、導体122a、122b、および牽引線124を含む。
【0094】
プラー110は、導体122a、122bに接続された牽引線124を、ランニング・ボード114を介して牽引する。一方、テンショナー105は、導体122a、122bに張力を付与して、導体122a、122bがポール118a、118bを横切って牽引されるときに導体122a、122bの不適切なたるみを制限する。
【0095】
いくつかの用途においては、送電タワー/ポール118a、118bは、数マイル(例えば、4~5マイル)の距離にわたって延在する。敷設の前に、牽引線124が延ばされ、各送電タワー/ポール118a、118bに関連付けられたブロック(例えば、120a、120b)を通して張架される。
【0096】
ランニング・ボード114は一方の側がテンショナー105に近い位置で牽引線124に接続される。敷設される導体122a、122bはランニング・ボード114の他方の側に接続される。導体牽引操作のこの時点において、ランニング・ボードは、各送電タワー/ポール118a、118bに関連付けられたブロック120a、120bを通して牽引され、これにより、導体をブロックに沿って適所に敷設し、プラー110とテンショナー105との間の距離にわたる。
【0097】
より具体的には、プラー110は、牽引線124に牽引力を付与するモーターを含む。テンショナー105は、牽引線124に付与される牽引力に対抗する反対の力(例えば、張力)を加えて、導体がブロックを通ってプラー110に向かって牽引されることを可能にしつつ、導体122a、122bの張力を維持する。いくつかの実施形態では、テンショナー105は、牽引されている導体122a、122bのそれぞれに別々に張力を加える。
【0098】
図2は、例示的なプラー・テンショナー200を示す。プラー・テンショナー200は、駆動ライン210(ドラム、ブルホイール、駆動ラインなど)、コンソール220、および電源アセンブリ230を含む。駆動ライン210は、その周りに巻き付けられた導体122aを解くことによって(張力付与のために用いられる場合)、または牽引線124を巻き付け、かつ/あるいは導体122aを牽引することによって(牽引のために用いられる場合)、導体の敷設中に回転され得る。
【0099】
コンソール220は、プラー・テンショナーの制御部を含んでいてもよい。制御部は、モーターを操作し、張力付与または牽引を選択的に制御し、かつ/あるいは、様々な動力源から動力を選択してもよい。場合によっては、制御部は、モーターに、より大きな電力を供給するために、発電機に対し、バッテリーまたは別のエネルギー貯蔵部を充電するように指示してもよい(例えば、発電機とバッテリーが同時にモーターに電力を供給できるようにするため)。電源アセンブリ230は、ドラム210に電力を供給する。
【0100】
図3は、電源アセンブリ230および制御システム380の様々な構成要素のブロック図である。電源アセンブリ230は、第1の電力源340と、第1の電力源とは異なる第2の電力源320とを含むことができ、第1の電力源340および第2の電力源320のそれぞれは、1つまたは複数の導体の張架操作に関連づけられた駆動ライン210用のモーター/発電機330を動作させるのに十分な電力を単独で供給するように構成される。張架操作は、牽引モードで駆動ライン210を駆動することと、張力付与モードで駆動ライン210に抵抗することとを含む。
【0101】
電源アセンブリ230は、エンジン310、発電機320、モーター/発電機330、およびバッテリーおよび/またはコンデンサー・バンク(「エネルギー・バンク340」)を含む。モーター/発電機330は、ドラム210の回転を制御することによって(例えば、牽引操作中)、またはドラム210の回転に抵抗することによって(すなわち、張力付与操作中)、ドラム210を動作させる。モーター/発電機330は、発電機320および/またはエネルギー・バンク340から動力を受け取ってもよい。発電機320は、エンジン310からの動力で電力を生成し、エネルギー・バンク340および/またはモーター/発電機330に電力を供給する。
【0102】
牽引操作中、エンジン310は、発電機320に対して作動してもよい。発電機320からの電力は、モーター/発電機330に供給されて、ドラム210を回転させてもよい。場合によっては、発電機320は、モーター/発電機330が必要とする以上の電力を供給してもよい。この場合、発電機320からの余分な電力をエネルギー・バンク340に供給してエネルギー・バンク340を充電してもよい。場合によっては、発電機320が供給するエネルギーが、モーター/発電機330に電力を供給するのに不十分なことがある。そのような場合には、エネルギー・バンク340を用いて、モーター/発電機330に電力を供給してもよい。場合によっては、発電機320は、まずエネルギー・バンク340を充電し、次いで、エネルギー・バンク340と共に、増加した電力をモーター/発電機330に供給してもよい。このように、いずれかの電源(すなわち、発電機320またはバッテリー・バンク340)のみから供給できるよりも多くの電力を用いて導体を敷設してもよい。もちろん、需要に基づいて、エネルギー・バンク340または発電機320のみから電力を供給することもできる。
【0103】
いくつかの実施形態では、モーター/発電機330は、外部電力接続350から電力を受け取ってもよい。例えば、モーター/発電機は、240Vコネクタを有し、外部電源(例えば、外部発電機または送電網)と接続するように構成されてもよい。この場合、電力は、発電機320、エネルギー・バンク340、および外部電力接続350の任意の組み合わせからモーター/発電機330に供給されてもよい。
【0104】
張力付与操作中、モーター/発電機330は、ドラム210の回転に抵抗を与えて、導線に張力を与える。張力付与中にモーター/発電機330によって生成されたエネルギーは、エネルギー・バンク340を充電するために用いることができる。エネルギー・バンク340が、生成されたエネルギーのすべてを貯蔵できない場合(すなわち、完全に充電されているとき、またはエネルギー生成速度がエネルギー・バンク340の充電速度を超えているとき)、発電機320および/またはエンジン310を用いて、エネルギーの一部を吸収することができる。発電機320は、エンジン310を回転させ、例えば、エンジン310の圧縮を利用して余分なエネルギーを放散するのに用いることができる。さらに、余分なエネルギーを外部電力接続350に供給して、送電網が、エネルギーを吸収し、かつ/あるいは外部発電機内でエネルギーを放散できるようにしてもよい。いくつかの実施例では、余分なエネルギーの放散のために抵抗バンク360を設けてもよい。
【0105】
抵抗器バンク360によって生成された余分な熱は、ヒートシンクおよび/またはファンで放散するか、または電源アセンブリ230の他の構成要素を加熱するのに用いることができる。余分な/無駄な熱は、操作者に近接する領域のようなオンボード・システムを加熱および/または冷却するのにも用いることができる。この熱は、必要に応じて空調を提供し、必要に応じて暖房を提供して、操作者の快適さを提供するのに用いることができる。
【0106】
いくつかの実施例では、電力アセンブリ230は、フライホイールなどの運動エネルギー貯蔵部370をさらに含んでいてもよい。この構成では、張力付与中に生成された余分なエネルギーを用いて、運動エネルギー貯蔵部370を充電してもよい。運動エネルギー貯蔵部370は、後で発電機320を回転させて、例えばエネルギー・バンク340を充電するのに用いてもよい。場合によっては、運動エネルギー貯蔵部370との接続は、余分なエネルギーが運動エネルギー貯蔵部370を「チャージ」し(例えば、フライホイールを回転させ)、次に、フライホイールにおける運動エネルギーを用いてエネルギー・バンク340を再充電することを可能にするように、双方向であってもよい。
【0107】
制御システム380は、本発明の任意の構成要素の1つまたは複数を選択的に制御するのに用いることができる。様々な構成要素は、無線および有線を含む多様な方法を介して制御システム380と通信することができる。構成要素自体は、「中央」制御システム380の外部で自律制御を行い、例えば、その構成要素に固有の構成要素機能を監視したり、ローカル制御コマンドに鑑みて動作を実行したりできる。
【0108】
例えば、制御システム380は、電力消費および/または貯蔵率に基づいて、エネルギー源(例えば、エンジン310、発電機320、エネルギー・バンク340、外部電力接続350、および運動エネルギー貯蔵部370)を選択的に制御するのに用いられてもよい。例えば、制御システム380は、モーター/発電機330の現在の需要に基づいて、エンジン310のスロットルを調整し、かつ/あるいは、エネルギー・バンク340からエネルギーを引き出してもよい。同様に、制御システム380は、電源アセンブリ230の様々な構成要素の状態に基づいて(例えば、エネルギー・バンク340の充電状態、抵抗バンク360の温度などに基づいて)、モーター/発電機330から様々なシンク(例えば、エンジン310、発電機320、エネルギー・バンク340、外部電力接続350、抵抗バンク360、および運動エネルギー貯蔵部370)へのエネルギーの流れを制御してもよい。ハイブリッド発電および放散システムを組み合わせることにより、本開示の例は、電力の増加、適応性の向上を提供し、より小型のエンジン、より小型の発電機、およびより小型のエネルギー・バンクを用いて、同じエネルギー入力および出力を達成することができるようにする。
【0109】
制御システム380は、張架操作中におけるプラーの駆動ラインの操作を統合することができ、これは、牽引期間において、張架操作の牽引モードで駆動ラインを駆動することと、少なくとも並列構成、直列構成、および/または直並列構成において牽引モードで駆動ラインを選択的に駆動することを含む。
【0110】
並列構成では、プラー・テンショナーに配置されたモーターと、プラー・テンショナーに配置されたエンジンは、どちらも駆動ラインを個別に駆動することができ、または、どちらも駆動ラインを共同で駆動することができ、モーターはバッテリー/コンデンサー・バンクを含む第1の動力源を有する。
【0111】
直列構成では、モーターは駆動ラインを個別に駆動し、モーターは第1の動力源と第2の動力源を有し、第1の動力源はバッテリー/コンデンサー・バンクを含み、第2の動力源はエンジンにより動力供給される発電機を含む。
【0112】
直並列構成では、モーターとエンジンはどちらも駆動ラインを個別に駆動することができ、または、どちらも駆動ラインを共同で駆動することができ、モーターは第1の動力源と第2の動力源を有し、第1の動力源はバッテリー/コンデンサー・バンクを含み、第2の動力源はエンジンにより動力供給される発電機を含む。
【0113】
制御システム380は、張架操作中のプラー・テンショナーの駆動ラインの操作を統合することができ、これは、牽引期間において、張架操作の牽引モードで駆動ラインを駆動することと、張力付与期間において、張架操作の張力付与モードで駆動ラインに抵抗することと、少なくとも並列構成、直列構成、および/または直並列構成において牽引モードで駆動ラインを選択的に駆動することを含む。
【0114】
並列構成では、プラー・テンショナーに配置されたモーターと、プラー・テンショナーに配置されたエンジンは、どちらも駆動ラインを個別に駆動することができ、または、どちらも駆動ラインを共同で駆動することができ、モーターはバッテリー/コンデンサー・バンクを含む第1の動力源を有する。
【0115】
直列構成では、モーターは駆動ラインを個別に駆動し、モーターは第1の動力源と第2の動力源を有し、第1の動力源はバッテリー/コンデンサー・バンクを含み、第2の動力源はエンジンにより動力供給される発電機を含む。
【0116】
直並列構成では、モーターとエンジンはどちらも駆動ラインを個別に駆動することができ、または、どちらも駆動ラインを共同で駆動することができ、モーターは第1の動力源と第2の動力源を有し、第1の動力源はバッテリー/コンデンサー・バンクを含み、第2の動力源はエンジンにより動力供給される発電機を含む。
【0117】
制御システム380は、張架操作中のプラー・テンショナーの駆動ラインの操作を統合することができ、これは、牽引期間において、第1の動力源により動力供給されるモーターによって張架操作の牽引モードで駆動ラインを駆動することと、張力付与期間において、モーターによって張架操作の張力付与モードで駆動ラインに抵抗することと、駆動と抵抗とをインテリジェントに制御することとを含む。
【0118】
第1の動力源はバッテリー/コンデンサー・バンクを含み、抵抗中に生成されたエネルギーの少なくとも一部は、バッテリー/コンデンサー・バンクに保存される。
【0119】
インテリジェントに制御することは、完了した張架操作の量を判定することと、未完了の張架操作の量を判定することと、第1の動力源の現在の容量を監視することと、第1の動力源の現在の容量と、未完了の張架操作の量について1つまたは複数の張力付与期間からの追加容量が、未完了の張架操作の量について1つまたは複数の牽引期間中にモーターに動力供給するのに十分であるかどうかを判定することと、1つまたは複数の駆動特性と抵抗特性とを変更して、バッテリー/コンデンサー・バンクが枯渇する前に張架操作のうちできるだけ多くを完了するように、第1の動力源の使用を拡張することとを含むことができる。
【0120】
インテリジェントに制御することは、張架操作の完了前にバッテリー/コンデンサー・バンクが枯渇する場合、第1の動力源とは異なる第2の動力源から十分な動力を駆動ラインに供給し、第2の動力源で張架操作を完了し、かつ/あるいは張架操作を完了するために第2の動力源でバッテリー/コンデンサー・バンクの使用を増強することをさらに含むことができる。
【0121】
インテリジェントに制御することは、バッテリー/コンデンサー・バンクが張架操作の完了前に枯渇しないように、バッテリー/コンデンサー・バンクに十分な追加電力を供給することをさらに含むことができる。
【0122】
本発明は、張架操作中にプラー・テンショナーの駆動ラインの制御に関連する情報を操作者にさらに提供することができる。駆動ラインの駆動と抵抗を監視して、バッテリー/コンデンサー・バンクの容量が張架操作を完了できるかどうかを判定する。
【0123】
次いで、操作者には、駆動と抵抗、および張架操作を完了するのに必要な追加の動力供給を管理するのに十分なデータが提供される。
【0124】
データは、操作者に表示することができる。
【0125】
本発明は、バッテリー/コンデンサー・バンクの容量が張架操作を完了できない場合に操作者に警告することをさらに含むことができる。
【0126】
本発明は、自然言語制御および/または警告の使用を組み込むことができる。なぜなら、エンジンが稼働していない場合、機器の騒音が、はるかに小さいからである。本発明の様々な構成要素は、音声によって部分的または完全に制御および/または監視することができ、警告は話し声または他の可聴手段によって提供することができる。
【0127】
図4は、ハイブリッドプラーおよび/またはハイブリッドテンショナー(それぞれ200)の動作の例示的な方法400のフローチャートである。本方法400は、ハイブリッドプラーおよび/またはハイブリッドテンショナー(それぞれ200)の制御システム380によって制御され得る。410において、エンジン310が始動される。420において、エンジン310の操作により発電機320に動力を生成させる。430において、発電機320からの電力は、モーター/発電機330を駆動する(すなわち、ドラム210を回転させる)ために用いられる。
【0128】
440において、制御システム380は、発電機320からの電力がモーター/発電機330における必要を満たすのにもはや十分ではなくなったと判定することができる。ケーブルが離れて構造物を通り抜けているとき、当該線の重量はより大きな張力を意味する。牽引される導体118の長さが増加するにつれて、例えば、適切なたるみを維持するために必要な張力は、敷設滑車に対する重量の増加によって徐々に増加し、発電機320の出力容量を超える可能性がある。したがって、450で、モーター/発電機330を停止することができ(すなわち、モーター/発電機330への電力を遮断することができ)、牽引/張力付与操作を停止することができる。460では、発電機320からの電力をモーター/発電機330から流用して、エネルギー・バンク340を充電することができる。
【0129】
470において、制御システム380は、エネルギー・バンク340が所定のレベルまで充電されていると判定することができる。これは、設定された充電レベル(例えば、70%、80%、100%など)、必要な超過容量、またはジョブを完了するために必要と算出された時間などに基づいてもよい。480において、十分に充電されると、発電機320とエネルギー・バンク340の両方からモーター/発電機330に電力を供給することができる。したがって、モーター/発電機330に利用可能な電力の組み合わせは、発電機320とエネルギー・バンク340のいずれかのみから供給できる電力よりも大きい。
【0130】
図5は、ハイブリッドプラーおよび/またはハイブリッドテンショナー(それぞれ200)の動作の例示的な方法500のフローチャートである。本方法500は、ハイブリッドプラーおよび/またはハイブリッドテンショナー(それぞれ200)の制御システム380によって制御され得る。510において、エンジン310が始動される。520において、エンジン310の操作により発電機320に動力を生成させる。530において、発電機320からの電力は、モーター/発電機330を駆動する(すなわち、ドラム210を回転させる)ため、およびエネルギー・バンク340を充電する(例えば、充電式エネルギー貯蔵部を充電する)ために用いられる。
【0131】
540において、制御システム380は、発電機320からの電力がモーター/発電機330における必要を満たすのにもはや十分ではなくなったと判定することができる。牽引される導体122a/122bの長さが増加するにつれて、例えば、敷設滑車に対する重量の増加によって生じる摩擦は増加し、発電機320の出力容量を超える可能性がある。したがって、550において、モーター/発電機330は、発電機320からの電力とエネルギー・バンク340に貯蔵された電力との両方で駆動することができる。したがって、モーター/発電機330に利用可能な電力の組み合わせは、発電機320とエネルギー・バンク340のいずれかのみから供給できる電力よりも大きい。
【0132】
560において、バッテリー/コンデンサー・バンクは停止されてもよく(例えば、ケーブル要素/導体122a/122bの牽引が完了した後)、発電機320からの電力はエネルギー・バンク340を充電するために使用され続ける。570において、制御システム380は、エネルギー・バンク340が所定のレベルまで充電されていると判定することができる。これは、設定された充電レベル(例えば、70%、80%、100%など)、および/またはエネルギー・バンク340の容量に基づいてもよい。580において、十分に充電されると、エンジン310が停止されてもよい。
【0133】
本発明はさらに、テレメトリ要素を含むことができ、従来の油圧システムに対する電気制御により、事実上オンデマンドで/瞬時に、精密な駆動/張力付与制御を提供することができる。
【0134】
いくつかの可能な例が上に開示されているが、本開示の例はそれらに限定されない。例えば、本システムは、電力線または通信回線の吊架に関して上で説明しているが、本システムは、輸送(例えば、牽引(towing)、ケーブルカー、路面電車、および列車)や、クライミング、リギング、および境界用のロープや、張架および/または吊架する必要がある、事実上、他のすべての線など、他の多くの産業でも用いることもでき得る。また、様々な特徴が開示されているが、他の設計を用いることもでき得る。
【0135】
前述の説明において、多数の特徴および利点が、構造および機能の詳細とともに述べられている。本発明をいくつかの形態で開示したが、当業者には、特に形状、サイズ、および部品の配置に関して、以下の特許請求の範囲に記載される本発明およびその均等物の要旨および範囲から逸脱することなく、多くの修正、追加、および削除を行うことができることが明らかであろう。したがって、本明細書の教示内容によって示唆され得る他の修正または実施形態は、添付の特許請求の広さおよび範囲に入るものとして、特に留保される。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】