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特表2023-513963坪量の架橋要素を有するエアロゾル発生物品
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  • 特表-坪量の架橋要素を有するエアロゾル発生物品 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-04
(54)【発明の名称】坪量の架橋要素を有するエアロゾル発生物品
(51)【国際特許分類】
   A24D 1/02 20060101AFI20230328BHJP
   A24D 1/04 20060101ALI20230328BHJP
   A24D 3/04 20060101ALI20230328BHJP
【FI】
A24D1/02
A24D1/04
A24D3/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022549928
(86)(22)【出願日】2021-02-19
(85)【翻訳文提出日】2022-08-19
(86)【国際出願番号】 EP2021054229
(87)【国際公開番号】W WO2021165509
(87)【国際公開日】2021-08-26
(31)【優先権主張番号】20158535.3
(32)【優先日】2020-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】カミュ アレクサンドル
(72)【発明者】
【氏名】チフチオール ヤリン
(72)【発明者】
【氏名】レキリ ルヴァン
【テーマコード(参考)】
4B045
【Fターム(参考)】
4B045AA41
4B045AB11
4B045BC15
(57)【要約】
エアロゾル発生物品(10)は、エアロゾル発生基体(22)を含むロッド(20)と、ロッド(20)と軸方向に整列したフィルター(30)と、第一のラッパー(42)を含む架橋要素(40)であって、第一のラッパーが、ロッド(20)およびフィルターを囲み、かつフィルターをロッドに固定する、架橋要素と、ロッドとフィルターとの間に位置する空洞(44)であって、架橋要素(40)の第一の部分の第一のラッパー(42)の内表面によって部分的に区切られている、空洞(44)とを備え、架橋要素(40)の第一の部分は、50グラム/平方メートル以上の坪量を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生物品であって、
エアロゾル発生基体を含むロッドと、
前記ロッドと軸方向に整列したフィルターと、
第一のラッパーを含む架橋要素であって、前記第一のラッパーが、前記ロッドおよび前記フィルターを囲み、かつ前記フィルターを前記ロッドに固定する、架橋要素と、
前記ロッドと前記フィルターとの間に位置する空洞であって、前記架橋要素の第一の部分の前記第一のラッパーの内表面によって部分的に区切られている、空洞と、を備え、
前記架橋要素の前記第一の部分が、50グラム/平方メートル以上の坪量を有する、エアロゾル発生物品。
【請求項2】
前記空洞が、少なくとも2ミリメートルの長さを有する、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項3】
前記架橋要素の第一の部分が、70グラム/平方メートル以上の坪量を有する、請求項1または2に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項4】
前記架橋要素の前記第一の部分が、50マイクロメートル~140マイクロメートルの厚さを有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項5】
前記空洞の下流端が、前記ロッドによって区切られ、前記空洞の上流端が、前記フィルターによって区切られている、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項6】
前記架橋要素の前記第一の部分が、前記架橋要素の長さに沿って、前記空洞の前記長さの少なくとも1.2倍の距離を延びる、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項7】
前記架橋要素の前記第一の部分が、前記架橋要素の長さに沿って、4ミリメートル~10ミリメートルの距離を延びる、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項8】
前記フィルターが、前記架橋要素の前記第一の部分によって囲まれている、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項9】
前記ロッドが、前記架橋要素の前記第一の部分によって囲まれている、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項10】
前記架橋要素が、単一のラッパーを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項11】
前記架橋要素が、前記第一のラッパーを囲む第二のラッパーを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項12】
前記架橋要素の前記第一の部分の前記第一のラッパーの前記内表面が、前記空洞の周りの円周方向に、5ミリメートル超の距離を延びる、請求項1~11のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項13】
前記架橋要素の前記第一の部分の前記第一のラッパーの前記内表面が、25平方ミリメートル超の表面積を有する、請求項1~12のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項14】
複数のエアロゾル発生物品を備える容器であって、前記容器内の前記エアロゾル発生物品の少なくとも50パーセントが、請求項1~13に記載のエアロゾル発生物品である、容器。
【請求項15】
エアロゾル発生物品の製造方法であって、
エアロゾル発生基体を含むロッドを提供することと、
フィルターを提供することと、
第一のラッパーを含む架橋要素を提供することと、
前記第一のラッパーが、前記ロッドおよび前記フィルター離間した関係で囲み、前記ロッドと前記フィルターとの間に空洞を形成するように、前記架橋要素を使用して前記フィルターを前記ロッドに固定することであって、前記空洞が、前記架橋要素の前記第一の部分の前記第一のラッパーの前記内表面によって部分的に区切られている、固定することと、を含み、
前記架橋要素の前記第一の部分が、50グラム/平方メートル以上の坪量を有する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル発生物品、例えば、紙巻たばこまたは加熱式エアロゾル発生物品に関する。
【背景技術】
【0002】
フィルター紙巻たばこは典型的に、紙ラッパーで包囲されたたばこカットフィラーの形態のエアロゾル発生基体のロッドと、包まれたたばこロッドと端と端を接した関係で整列され、チッピングペーパーによってたばこロッドに取り付けられた円筒状フィルターとを備える。従来のフィルター紙巻たばこにおいて、フィルターは、多孔性のプラグラップ内に包まれた酢酸セルローストウのプラグから成る場合がある。主流煙の粒子状構成成分およびガス状構成成分を除去するために濾過材料の二つ以上のセグメントを備える複数構成要素フィルターを有するフィルター紙巻たばこも周知である。
【0003】
一般的に、消費者はたばこロッド(点火側の端)の燃焼領域がチッピングペーパーの端に達するまで紙巻たばこを喫煙する。この時点で、燃焼領域がフィルターに近接することでフィルターの燃焼または過度の加熱がもたらされ、これは、紙巻たばこによって生成される主流煙の味覚および風味に悪影響を及ぼし得る。
【0004】
燃焼ではなく加熱によってエアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生物品が、当業界で公知である。こうしたエアロゾル発生物品の一例は、エアロゾル発生装置の発熱体によって貫通可能なエアロゾル発生基体を備える。エアロゾル発生基体は、固体基体であり、たばこを含むことが好ましい。発熱体は、エアロゾル発生基体を加熱して、ユーザーがエアロゾル発生物品の口側端でフィルターを通して引き出すことができるエアロゾルを発生する。代替的または追加的に、エアロゾル発生基体は、サセプタによって加熱可能であってもよい。このような場合、エアロゾル発生装置は、それを通して交流電流が流れて交番磁界を発生する、インダクタコイルを備え得る。これは、サセプタが加熱され、次いでエアロゾル発生基体を加熱するように、サセプタ内に電圧を誘発する。サセプタは、エアロゾル発生物品の一部またはエアロゾル発生装置の一部であってもよい。これらの配設の各々において、エアロゾル発生基体は、摂氏約300度以上の温度に加熱され得る。結果として、こうした配設でも、フィルターの過度の加熱を回避することが望ましい場合がある。
【0005】
したがって、エアロゾル発生基体の下流にあるエアロゾル発生物品の要素の望ましくない加熱または燃焼が回避される、エアロゾル発生物品を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0006】
本開示で、エアロゾル発生物品が提供されている。エアロゾル発生物品は、ロッドを含み得る。ロッドは、エアロゾル発生基体を含み得る。エアロゾル発生物品はまた、フィルターを備えてもよい。フィルターは、ロッドと軸方向に整列してもよい。エアロゾル発生物品はまた、架橋要素を備えてもよい。架橋要素は、第一のラッパーを含み得る。第一のラッパーは、ロッドを囲んでもよい。第一のラッパーは、フィルターを囲んでもよい。第一のラッパーは、ロッドおよびフィルターを囲んでもよい。第一のラッパーは、フィルターをロッドに固定してもよい。第一のラッパーは、フィルターをロッドに永久的に固定してもよい。エアロゾル発生物品は、空洞を備えてもよい。空洞は、ロッドとフィルターとの間に位置してもよい。空洞は、架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面によって部分的に区切られてもよい。架橋要素の第一の部分は、50グラム/平方メートル以上の坪量を有してもよい。
【0007】
一実施例では、エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体を含むロッドと、ロッドと軸方向に整列したフィルターと、第一のラッパーを含む架橋要素であって、第一のラッパーは、ロッドおよびフィルターを囲み、かつフィルターをロッドに固定する、架橋要素と、ロッドとフィルターとの間に位置する空洞であって、架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面によって部分的に区切られている、空洞とを備え、架橋要素の第一の部分は、50グラム/平方メートル以上の坪量を有する。
【0008】
ロッドとフィルターとの間に空洞を提供することにより、有利なことに、エアロゾル発生物品が消費された時にフィルターの過度の加熱または燃焼のリスクが低減される。
【0009】
エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体の点火の結果として消費され得る。エアロゾル発生基体を含むロッドとフィルターとの間の空洞の提供により、燃焼領域がロッドの端に達した時でさえ、エアロゾル発生基体の燃焼領域のフィルターへの近接が低減される。
【0010】
エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体を燃焼するのではなく加熱することによって消費され得る。エアロゾル発生基体を含むロッドとフィルターとの間に空洞を提供することにより、フィルターが過度に加熱されないことが確実になる。
【0011】
フィルターおよびロッドを固定し、空洞を部分的に区切る内表面を有する第一のラッパーを含む架橋要素の提供により、製造が単純で安価なエアロゾル発生物品がもたらされ得る。
【0012】
エアロゾル発生物品は、使用中または製造プロセス中に、例えば、圧縮力または剪断力などの力を体験し得る。空洞が無傷のままで崩壊しないように、架橋要素は、こうした力に耐える強度を有することが好ましい。
【0013】
エアロゾル発生物品の長さに沿って印加される長軸方向の力は、製造プロセス中にエアロゾル発生物品を包装の中に挿入する際に、特定の問題であり得る。エアロゾル発生物品の長さに沿って印加される長軸方向の力はまた、燃焼ではなく加熱によって消費されるように構成されたエアロゾル発生物品にとって特定の問題であり得る。こうしたエアロゾル発生物品は、エアロゾル発生装置の中に挿入される場合がある。これは、エアロゾル発生装置の中への挿入時にエアロゾル発生物品の長さに沿って長軸方向の力が印加されることをもたらし得る。
【0014】
架橋要素の第一の部分は、50グラム/平方メートル以上の坪量を有する部分である。架橋要素は、第一のラッパーを含み得る。一部の実施形態では、第一のラッパーは、50グラム/平方メートル以上の坪量を有する部分を有してもよい。第一のラッパーのこの部分は、ラッパーの第一の部分に対応し得る。一部の実施形態では、架橋要素は、二つ以上のラッパーを含んでもよい。例えば、架橋要素は、第一のラッパーの部分および第二のラッパーの部分を含んでもよい。第二のラッパーは、第一のラッパーを囲んでもよい。その場合、50グラム/平方メートル以上の坪量を有する部分は、二層以上の層の坪量を合わせた結果であり得る。いずれの場合も、空洞は、架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面によって部分的に区切られてもよい。
【0015】
50グラム/平方メートル以上の坪量を有する架橋要素の第一の部分を提供することにより、空洞の領域においてエアロゾル発生物品に強度を提供することができる。こうした坪量は、有利なことに、エアロゾル発生物品の通常の使用において、および製造プロセス中に、空洞が崩壊することを防止するのに十分な大きさであり得る。架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面は、空洞の周囲の一部またはすべての周りに延びて、エアロゾル発生物品の通常の使用中および製造プロセス中の空洞の崩壊を防止し得る。
【0016】
本明細書で使用される「坪量」という用語は、1平方メートル当たりのグラムの質量の尺度である。言い換えれば、坪量は、面密度の尺度である。坪量はまた、坪量とも呼ばれ得る。
【0017】
架橋要素の第一の部分は、50~110グラム/平方メートルの坪量を有することが好ましい。架橋要素の第一の部分は、70グラム/平方メートル以上の坪量を有し得ることが好ましい。架橋要素は、80、90、または100グラム/平方メートル以上の坪量を有してもよい。架橋要素は、70~110グラム/平方メートル、80~110グラム/平方メートル、90~110グラム/平方メートル、または100~110グラム/平方メートルの坪量を有してもよい。
【0018】
用語「上流」および「下流」は本明細書で使用される時、ユーザーがそれらの使用の間、エアロゾル発生物品を吸い込む方向に関してエアロゾル発生物品の要素または要素の部分の相対位置を記述するために使用される。
【0019】
用語「架橋要素の内表面」は本明細書で使用される時、エアロゾル発生物品の内側に向かって面する架橋要素の表面を記述するために使用される。
【0020】
架橋要素の第一の部分は、50マイクロメートル~140マイクロメートルの厚さを有してもよい。架橋要素の第一の部分は、70マイクロメートル~140マイクロメートルの厚さを有してもよい。厚さは、80マイクロメートルであることが好ましい。
【0021】
空洞の下流端は、ロッドによって区切られてもよい。空洞の上流端は、フィルターによって区切られてもよい。空洞は、少なくとも1ミリメートルの長さを有してもよい。こうした空洞の長さは、空洞の上流で生成される熱のフィルターへの伝達を、こうした熱が点火されたエアロゾル発生基体によって生成されるかまたはエアロゾル発生装置のヒーターによって生成されるかのいずれの場合であっても、低減することができる。空洞は、フィルターの過度の加熱が回避されるように、熱伝達を低減し得る。空洞は、1ミリメートル~7ミリメートルの長さを有してもよい。空洞は、少なくとも2ミリメートルの長さを有してもよい。空洞は、2ミリメートル~5ミリメートルの長さを有し得ることが好ましい。空洞は、3ミリメートルの長さを有し得ることがなおより好ましい。空洞は、少なくとも3ミリメートルの長さを有してもよい。
【0022】
架橋要素は、25ミリメートル超の長さを有してもよい。こうした架橋要素は、空洞にわたって、ロッドおよびフィルターの各々の少なくとも十分な一部分を囲むのに十分な長さであり得る。架橋要素は、フィルターの全長に沿ってフィルターを囲んでもよい。架橋要素は、25ミリメートル~約40ミリメートルの長さを有してもよい。架橋要素は、25ミリメートル~30ミリメートルの長さを有してもよい。
【0023】
架橋要素の第一の部分は、架橋要素の長さに沿って、空洞の長さの少なくとも1.2倍の距離に延びてもよい。架橋要素の第一の部分は、架橋要素の長さに沿って、空洞の長さの少なくとも1.5倍の距離に延びてもよい。空洞に対する架橋要素の第一の部分の位置は、いくらか変動する場合がある。この変動は、製造公差からもたらされ得る。架橋要素の第一の部分を、架橋要素の長さに沿って、空洞の長さの少なくとも1.2倍または1.5倍の距離に延ばすことは、この変動を埋め合わせるのに役立ち得る。第一のラッパーの内表面は、空洞に対する架橋要素の第一の部分の位置に関係なく、空洞を部分的に区切る。
【0024】
架橋要素の第一の部分は、架橋要素の長さに沿って、4ミリメートル~10ミリメートルの距離に延びてもよい。ロッドは、架橋要素の第一の部分によって囲まれてもよい。架橋要素の第一の部分は、ロッドの長さの少なくとも2ミリメートルに沿って延びてもよい。架橋要素の第一の部分は、ロッドの長さの2ミリメートル~7ミリメートルに沿って延びてもよい。架橋要素の第一の部分は、ロッドの全長に沿って延びてもよい。
【0025】
第一のラッパーは、ロッドをフィルターに永久的に固定してもよい。架橋要素の第一のラッパーは、フィルターをロッドに永久的に固定するための接着剤を含み得る。特に、架橋要素の第一のラッパーの内表面は、第一のラッパーをフィルターに永久的に固定するための接着剤を含んでもよい。代替的にまたは追加的に、架橋要素の第一のラッパーの内表面は、第一のラッパーをロッドに永久的に固定するための接着剤を含んでもよい。第一のラッパーは、ロッドに接着されてもよい。第一のラッパーは、フィルターに接着されてもよい。
【0026】
フィルターは、架橋要素の第一の部分によって囲まれてもよい。言い換えれば、架橋要素の第一の部分は、エアロゾル発生物品の長さに沿って、空洞を越えて延び、フィルターを囲む。そのため、50グラム/平方メートル以上の坪量を有する架橋要素の一部分は、空洞を越えて延びる。こうした配設は、有利なことに、エアロゾル発生物品の強度をさらに改善することができる。架橋要素の第一の部分は、フィルターの長さの少なくとも1ミリメートルに沿って延びてもよい。架橋要素の第一の部分は、フィルターの全長に沿って延びてもよい。
【0027】
ロッドは、架橋要素の第一の部分によって囲まれてもよい。言い換えれば、架橋要素の第一の部分は、エアロゾル発生物品の長さに沿って、空洞を越えて延び、ロッドを囲み得る。そのため、50グラム/平方メートル以上の坪量を有する架橋要素の一部分は、空洞を越えて延びる。こうした配設は、有利なことに、エアロゾル発生物品の強度をさらに改善することができる。架橋要素の第一の部分は、ロッドの長さに沿って、少なくとも2ミリメートルの距離に延びてもよい。架橋要素の第一の部分は、ロッドの長さに沿って、2ミリメートル~7ミリメートルの距離に延びてもよい。架橋要素の第一の部分は、ロッドの全長に沿って延びてもよい。
【0028】
第一のラッパーは、セルロース系材料、紙、段ボール、再構成されたたばこ、またはセルロース系フィルムのうちの少なくとも一つを含んでもよい。50グラム/平方メートル以上の坪量を有するこうした材料は、エアロゾル発生物品の通常の使用中、およびエアロゾル発生物品の製造中に空洞が崩壊することを防止するように適切な剛性を有する。第一のラッパーは、紙を含むことが好ましい。
【0029】
架橋要素は、単一のラッパーを含み得る。言い換えれば、第一のラッパーは、架橋要素を形成する唯一のラッパーであってもよい。
【0030】
別の方法として、架橋要素は、第一のラッパーを囲む第二のラッパーを含んでもよい。架橋の第一の部分の坪量は、第一のラッパーと第二のラッパーの両方の坪量の組み合わせであってもよい。二つのラッパーを提供することによって、第一の部分の一部としての第一のラッパーの坪量を、50グラム/平方メートルよりもはるかに小さくすることができる。例えば、第一のラッパーおよび第二のラッパーの両方は、チッピングペーパーで形成されてもよい。チッピングペーパーは、典型的には、約30グラム/平方メートルの坪量を有する。一方が他方を囲む、二つのラッパーを提供することにより、標準的で入手が容易な材料を使用して50グラム/平方メートルの坪量を達成することができる。
【0031】
第二のラッパーは、セルロース系材料、紙、段ボール、再構成されたたばこ、またはセルロース系フィルムのうちの少なくとも一つを含み得る。第二のラッパーは、チッピングペーパーであってもよい。
【0032】
架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面は、空洞の周りに円周方向に、5ミリメートル超の距離に延びてもよい。架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面は、空洞の周りに円周方向に、10ミリメートル超の距離に延びてもよい。架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面は、空洞の周りに円周方向に、15ミリメートル超の距離に延びてもよい。架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面は、空洞の全円周の周りに円周方向に延び得ることが好ましい。同様に、架橋要素の第一の部分は、空洞の周りに円周方向に、5ミリメートル超、10ミリメートル超、または15ミリメートル超の距離に延びてもよい。架橋要素の第一の部分は、空洞の全円周の周りに延び得ることが好ましい。
【0033】
架橋要素の第一の部分における第一のラッパーの内表面は、45度超の角度をなす円弧を画定するように曲線状であってもよい。架橋要素の第一の部分における第一のラッパーの内表面は、90度超の角度をなす円弧を画定するように曲線状であってもよい。架橋要素の第一の部分における第一のラッパーの内表面は、180度超の角度をなす円弧を画定するように曲線状であってもよい。架橋要素中の第一の部分における第一のラッパーの内表面は、270度超の角度をなす円弧を画定するように曲線状であってもよい。同様に、架橋要素の第一の部分は、45度超、90度超、180度超、または270度超の角度をなす円弧を画定するように曲線状であってもよい。
【0034】
架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面は、25平方ミリメートル超の表面積を有してもよい。架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面は、50平方ミリメートル超の表面積を有してもよい。同様に、架橋要素の第一の部分は、25平方ミリメートル超または50平方ミリメートル超の表面積を有してもよい。
【0035】
エアロゾル発生基体を含むロッドはさらに、エアロゾル発生基体を囲むラッパーを含んでもよい。
【0036】
本明細書で使用される「エアロゾル発生基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を加熱または燃焼に伴い放出する能力を有する基体を記述するために使用される。本明細書に記載のエアロゾル発生物品のエアロゾル発生基体から発生したエアロゾルは、可視または不可視であってもよく、またベイパー(蒸気)(例えば、室温では通常、液体または固体である物質の、気体状態にある物質の微粒子)ならびに気体および凝縮されたベイパーの液滴を含んでもよい。
【0037】
エアロゾル発生物品は、ロッドおよびエアロゾル発生基体の点火によって消費されるタイプの物品であってもよい。エアロゾル発生物品は喫煙物品であってもよい。エアロゾル発生物品は紙巻たばこであってもよい。点火によって消費されるエアロゾル発生物品では、エアロゾル発生基体は、任意の適切なたばこ材料を含んでもよい。例えば、たばこ材料は、たばこカットフィラーを備えうる。
【0038】
エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体を燃焼するのではなく加熱することによってエアロゾルが発生されるタイプの物品であってもよい。消費中、揮発性化合物は、熱源からの熱伝達によってエアロゾル発生基体から放出され、エアロゾル発生物品を通して引き出された空気中に同伴される。放出された化合物は冷めるにつれて凝結してエアロゾルを形成し、これが消費者によって吸い込まれる。熱源は、エアロゾル発生物品を加熱するためのヒーターを有するエアロゾル発生装置によって提供されてもよい。エアロゾル発生物品は、加熱式エアロゾル発生物品であってもよい。
【0039】
本明細書に使用される「エアロゾル発生装置」という用語は、エアロゾル発生物品のエアロゾル発生基体と相互作用してエアロゾルを発生する装置を記述するために使用される。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品のエアロゾル発生基体と相互作用してユーザーの肺にユーザーの口を通して直接吸入可能なエアロゾルを発生する喫煙装置であることが好ましい。
【0040】
エアロゾル発生基体の加熱によって消費されるエアロゾル発生物品において、エアロゾル発生基体は、固体エアロゾル発生基体であることが好ましい。エアロゾル発生基体は固体と液体の両方の成分を含み得る。エアロゾル発生基体はたばこ材料を含んでもよい。
【0041】
代替的にまたは追加的に、エアロゾル発生基体は、非たばこ含有エアロゾル発生材料を含んでもよい。
【0042】
エアロゾル発生基体が固体のエアロゾル発生基体である場合、固体のエアロゾル発生基体は、薬草の葉、たばこ葉、たばこの茎、膨化たばこおよび均質化したたばこのうち一つ以上を含む、例えば、粉末、顆粒、ペレット、断片、より糸、細片またはシートのうち一つ以上を含みうる。
【0043】
随意に、固体のエアロゾル発生基体は、たばこまたは非たばこ揮発性風味化合物を含んでもよく、それは固体のエアロゾル発生基体の加熱に応じて放出される。また、固体のエアロゾル発生基体は、例えば、さらなるたばこ揮発性風味化合物または非たばこ揮発性風味化合物を含む一つ以上のカプセルを含んでもよく、このようなカプセルは、固体のエアロゾル発生基体の加熱の間に溶解してもよい。
【0044】
随意に、固体エアロゾル発生基体は、熱的に安定した担体上に提供されてもよく、またはその中に包埋されてもよい。担体は、粉末、顆粒、ペレット、断片、撚糸、細片またはシートの形態を取ってもよい。固体エアロゾル発生基体は、例えばシート、発泡体、ゲル、またはスラリーの形態で担体の表面上に堆積されてもよい。固体エアロゾル発生基体は担体の表面全体上に堆積されてもよく、または別の方法として、使用中に不均一な風味送達を提供するためにパターンで堆積されてもよい。
【0045】
好ましい実施形態において、エアロゾル発生基体は均質化したたばこ材料を含む。
【0046】
本明細書で使用される「均質化したたばこ材料」という用語は、粒子状たばこを凝集することによって形成される材料を意味する。
【0047】
エアロゾル発生基体は、均質化したたばこ材料のシートの集合体を含むことが好ましい。
【0048】
本明細書で使用される「シート」という用語は、その厚さよりも実質的に大きい幅および長さを有する層状の要素を意味する。
【0049】
本明細書に使用される「集められた」という用語は、巻き込まれ、折り畳まれ、または別途エアロゾル発生物品の長軸方向軸に対して実質的に横断方向に圧縮され、または収縮したシートを説明するために使用される。
【0050】
均質化したたばこ材料のシートの集合体を含むエアロゾル発生基体の使用により、有利なことに、たばこ材料の断片を含むエアロゾル発生基体と比較して、「端の緩み(すなわち、ロッドの端からのたばこ材料の断片の喪失)」のリスクが著しく低減される。端の緩みは、不都合なことに、エアロゾル発生物品で使用するためのエアロゾル発生装置や製造設備のより頻繁な清掃の必要性につながり得る。
【0051】
フィルターは、空洞の片側を区切ってもよい。フィルターは、濾過材料のセグメントを含んでもよい。フィルターはまた、濾過材料のセグメントを囲むフィルターラッパーを含んでもよい。濾過材料のセグメントは、フィルターの全長に沿って延びてもよい。濾過材料は、酢酸セルロース、セルロース、再構成されたセルロース、ポリ乳酸、ポリビニルアルコール、ナイロン、ポリヒドロキシ酪酸塩、熱可塑性物質、澱粉、不織布材料、長軸方向に配向された繊維およびランダムに配向された繊維、クレープ、PLA繊維、およびその組み合わせのうちの少なくとも一つを含み得る。
【0052】
加熱式エアロゾル発生物品のフィルターは、濾過材料のセグメントに加えて、構成要素を含んでもよい。これらの構成要素の各々は、フィルターラッパー内に組み立てられてもよい。構成要素の各々は、軸方向に整列されてもよい。
【0053】
加熱式エアロゾル発生物品のフィルターは、濾過材料のセグメントの上流に位置するエアロゾル冷却要素を含み得る。エアロゾル発生物品の空洞は、エアロゾル冷却要素のすぐ上流に位置し得る。
【0054】
本明細書に使用される「エアロゾル冷却要素」という用語は、大きな表面領域および低引き出し抵抗を有する要素を記述するために使用される。使用時に、エアロゾル発生基体から放出された揮発性化合物によって形成されたエアロゾルは、ユーザーによって吸入される前にエアロゾル冷却要素を通り過ぎ、かつエアロゾル冷却要素によって冷却される。
【0055】
エアロゾル冷却要素は、長さ1ミリメートル当たりおよそ300平方ミリメートル~およそ1000平方ミリメートルの総表面積を有し得る。好ましい実施形態において、エアロゾル冷却要素は、長さ1ミリメートル当たりおよそ500平方ミリメートルの総表面積を有する。
【0056】
本開示では、複数のエアロゾル発生物品を備える容器であって、エアロゾル発生物品の少なくとも50パーセントは、エアロゾル発生基体を含むロッド、ロッドと軸方向に整列したフィルター、第一のラッパーを含む架橋要素であって、第一のラッパーは、ロッドおよびフィルターを囲み、かつフィルターをロッドに固定する、架橋要素、およびロッドとフィルターとの間に位置する空洞であって、架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面によって部分的に区切られている、空洞を含み、架橋要素の第一の部分は、50グラム/平方メートル以上の坪量を有する、容器が提供されている。当該エアロゾル発生物品は、上述の特徴のうちのいずれかを有し得る。当該エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生物品の少なくとも60パーセント、複数のエアロゾル発生物品の少なくとも70パーセント、少なくとも80パーセント、または少なくとも90パーセントを占めてもよい。
【0057】
容器は、少なくとも5個のエアロゾル発生物品を備えてもよい。容器は、少なくとも10個のエアロゾル発生物品を備えてもよい。
【0058】
容器はボックスであってもよい。容器は、リッド付きボックスであってもよい。リッドはヒンジリッドであってもよい。
【0059】
本開示では、エアロゾル発生物品の製造方法も提供されている。方法は、エアロゾル発生基体を含むロッドを提供することを含み得る。方法はまた、フィルターを提供することを含み得る。方法はまた、架橋要素を提供することを含み得る。架橋要素は、第一のラッパーを含み得る。方法はまた、第一のラッパーが、離隔した関係でロッドおよびフィルターを囲んで、ロッドとフィルターとの間に空洞を形成するように、架橋要素を使用してフィルターをロッドに固定することを含み得る。空洞は、架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面によって部分的に区切られてもよい。架橋要素の第一の部分は、50グラム/平方メートル以上の坪量を有してもよい。
【0060】
一実施例では、エアロゾル発生物品の製造方法は、エアロゾル発生基体を含むロッドを提供することと、フィルターを提供することと、第一のラッパーを含む架橋要素を提供することと、ロッドおよびフィルターを離間した関係で囲み、ロッドとフィルターとの間に空洞を形成するように、架橋要素を使用してフィルターをロッドに固定することであって、空洞は、架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面によって部分的に区切られている、固定することとを含み、架橋要素の第一の部分は、50グラム/平方メートル以上の坪量を有する。
【0061】
フィルターをロッドに固定する工程は、架橋要素をロッドの周りに包むことを含み得る。フィルターをロッドに固定する工程は、架橋要素をフィルターの周りに包むことを含み得る。フィルターをロッドに固定する工程は、フィルターをロッドに永久的に固定することを含み得る。フィルターをロッドに固定する工程は、ラッパーの内表面をロッドに接着することを含み得る。フィルターをロッドに固定する工程は、ラッパーの内表面をフィルターに接着することを含み得る。架橋要素の第一のラッパーの内表面は、接着剤を含んでもよい。接着剤は、架橋要素をロッドに永久的に固定し得る。接着剤は、架橋要素をフィルターに永久的に固定し得る。
【0062】
以下に、非限定的な実施例を非網羅的に提供する。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様の任意の一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0063】
実施例1
エアロゾル発生物品であって、
エアロゾル発生基体を含むロッドと、
ロッドと軸方向に整列したフィルターと、
第一のラッパーを含む架橋要素であって、第一のラッパーが、ロッドおよびフィルターを囲み、かつフィルターをロッドに固定する、架橋要素と、
ロッドとフィルターとの間に位置する空洞であって、架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面によって部分的に区切られている、空洞と、を備え、
架橋要素の第一の部分は、50グラム/平方メートル以上の坪量を有する、エアロゾル発生物品。
【0064】
実施例2
空洞を区切る架橋要素の一部分は、50~110グラム/平方メートルの坪量を有する、実施例1に記載のエアロゾル発生。
【0065】
実施例3
架橋要素の第一の部分は、50マイクロメートル~140マイクロメートルの厚さを有する、実施例1または2に記載のエアロゾル発生物品。
【0066】
実施例4
架橋要素の第一の部分は、80マイクロメートルの厚さを有する、実施例1~3のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0067】
実施例5
空洞の下流端は、ロッドによって区切られ、空洞の上流端は、フィルターによって区切られている、実施例1~4のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0068】
実施例6
空洞は、少なくとも1ミリメートルの長さを有する、実施例1~5のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0069】
実施例7
空洞は、1ミリメートル~7ミリメートルの長さを有する、実施例1~6のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0070】
実施例8
空洞は、2ミリメートル~5ミリメートルの長さを有する、実施例1~7のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0071】
実施例9
空洞は、少なくとも3ミリメートルの長さを有する、実施例1~8のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0072】
実施例10
架橋要素の架橋要素の第一の部分は、架橋要素の長さに沿って、空洞の長さの少なくとも1.2倍の距離に延びる、実施例1~9のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0073】
実施例11
架橋要素の第一の部分は、架橋要素の長さに沿って、4ミリメートル~10ミリメートルの距離に延びる、実施例1~10のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0074】
実施例12
フィルターは、架橋要素の第一の部分によって囲まれている、実施例1~11のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0075】
実施例13
架橋要素の第一の部分は、フィルターの長さの少なくとも2ミリメートルに沿って延びる、実施例1~12のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0076】
実施例14
架橋要素の第一の部分は、フィルターの全長に沿って延びる、実施例1~13のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0077】
実施例15
架橋要素の第一のラッパーの内表面は、第一のラッパーをフィルターに永久的に固定するための接着剤を含む、実施例1~14のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0078】
実施例16
ロッドは、架橋要素の第一の部分によって囲まれている、実施例1~15のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0079】
実施例17
架橋要素の第一の部分は、ロッドの長さの少なくとも2ミリメートルに沿って延びる、実施例1~16のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0080】
実施例18
架橋要素の第一の部分は、ロッドの長さの2ミリメートル~7ミリメートルに沿って延びる、実施例1~17のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0081】
実施例19
架橋要素の第一の部分は、ロッドの全長に沿って延びる、実施例1~18のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0082】
実施例20
第一のラッパーは、フィルターをロッドに永久的に固定する、実施例1~19のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0083】
実施例21
架橋要素の第一のラッパーの内表面は、第一のラッパーをロッドに永久的に固定するための接着剤を含む、実施例1~20のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0084】
実施例22
第一のラッパーは、セルロース系材料、紙、段ボール、再構成されたたばこ、またはセルロース系フィルムのうちの少なくとも一つを含む、実施例1~21のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0085】
実施例23
架橋要素は、単一のラッパーを含む、実施例1~22のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0086】
実施例24
架橋要素は、第一のラッパーを囲む第二のラッパーを含む、実施例1~23のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0087】
実施例25
第二のラッパーは、セルロース系材料、紙、段ボール、再構成されたたばこ、またはセルロース系フィルムのうちの少なくとも一つを含む、実施例1~24のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0088】
実施例26
架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面は、空洞の周りに円周方向に、5ミリメートル超の距離に延びる、実施例1~25のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0089】
実施例27
架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面は、空洞の周りに円周方向に、10ミリメートル超の距離に延びる、実施例1~26のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0090】
実施例28
架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面は、空洞の周りに円周方向に、15ミリメートル超の距離に延びる、実施例1~27のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0091】
実施例29
架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面は、空洞の全円周の周りに延びる、実施例1~28のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0092】
実施例30
架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面は、45度超の角度をなす円弧を画定するように曲線状である、実施例1~29のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0093】
実施例31
架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面は、90度超の角度をなす円弧を画定するように曲線状である、実施例1~30のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0094】
実施例32
架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面は、180度超の角度をなす円弧を画定するように曲線状である、実施例1~31のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0095】
実施例33
架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面は、270度超の角度をなす円弧を画定するように曲線状である、実施例1~32のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0096】
実施例34
架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面は、25平方ミリメートル超の表面積を有する、実施例1~33のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0097】
実施例35
架橋要素の第一の部分は、空洞の周りに円周方向に、5ミリメートル超の距離に延びる、実施例1~34のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0098】
実施例36
架橋要素の第一の部分は、空洞の周りに円周方向に、10ミリメートル超の距離に延びる、実施例1~35のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0099】
実施例37
架橋要素の第一の部分は、空洞の周りに円周方向に、15ミリメートル超の距離に延びる、実施例1~36のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0100】
実施例38
架橋要素の第一の部分は、空洞の全円周の周りに延びる、実施例1~37のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0101】
実施例39
架橋要素の第一の部分は、45度超の角度をなす円弧を画定するように曲線状である、実施例1~38のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0102】
実施例40
架橋要素の第一の部分は、90度超の角度をなす円弧を画定するように曲線状である、実施例1~39のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0103】
実施例41
架橋要素の第一の部分は、180度超の角度をなす円弧を画定するように曲線状である、実施例1~40のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0104】
実施例42
架橋要素の第一の部分は、270度超の角度をなす円弧を画定するように曲線状である、実施例1~41のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0105】
実施例43
架橋要素の第一の部分は、25平方ミリメートル超の表面積を有する、実施例1~42のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
【0106】
実施例44
複数のエアロゾル発生物品を備える容器であって、エアロゾル発生物品の少なくとも50パーセントは、実施例1~43のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品である、容器。
【0107】
実施例45
少なくとも5個のエアロゾル発生物品を備える、実施例44に記載の容器。
【0108】
実施例46
少なくとも10個のエアロゾル発生物品を備える、実施例44または45に記載の容器。
【0109】
実施例47
エアロゾル発生物品の少なくとも90パーセントは、実施例1~43に記載のエアロゾル発生物品である、実施例44~46のいずれか一つに記載の容器。
【0110】
実施例48
容器はボックスである、実施例44~47のいずれか一つに記載の容器。
【0111】
実施例49
容器はリッド付きボックスである、実施例44~48のいずれか一つに記載の容器。
【0112】
実施例50
リッドはヒンジリッドである、実施例49に記載の容器。 実施例51 エアロゾル発生物品の製造方法であって、
エアロゾル発生基体を含むロッドを提供することと、
フィルターを提供することと、
第一のラッパーを含む架橋要素を提供することと、
第一のラッパーが、ロッドおよびフィルター離間した関係で囲み、ロッドとフィルターとの間に空洞を形成するように、架橋要素を使用してフィルターをロッドに固定することであって、空洞が、架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面によって部分的に区切られている、固定することと、を含み、
架橋要素の第一の部分は、50グラム/平方メートル以上の坪量を有する、方法。
【0113】
実施例52
フィルターをロッドに永久的に固定する工程は、架橋要素をロッドの周りに永久的に固定することを含む、実施例51に記載のエアロゾル発生物品の製造方法。
【0114】
実施例53
フィルターをロッドに永久的に固定する工程は、架橋要素をフィルターの周りに包むことを含む、実施例51または52に記載のエアロゾル発生物品の製造方法。
【0115】
実施例54
フィルターをロッドに固定する工程は、フィルターをロッドに永久的に固定することを含む、実施例51~53のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品の製造方法。
【0116】
実施例55
フィルターをロッドに固定する工程は、ラッパーの内表面をロッドに接着することを含む、実施例51~54のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品の製造方法。
【0117】
実施例56
フィルターをロッドに固定する工程は、ラッパーの内表面をフィルターに接着することを含む、実施例51~55のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品の製造方法。
【0118】
実施例57
架橋要素の第一の部分の第一のラッパーの内表面は、接着剤を含む、実施例51~56のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品の製造方法。
【0119】
実施例58
接着剤は、架橋要素をロッドに永久的に固定する、実施例57に記載のエアロゾル発生物品の製造方法。
【0120】
実施例59
接着剤は、架橋要素をフィルターに永久的に固定する、実施例57または58に記載のエアロゾル発生物品の製造方法。
【0121】
一実施例または一実施形態に関して説明される特徴はまた、その他の実施例および実施形態にも適用可能であり得る。特に、エアロゾル発生物品に関して説明されるロッド、フィルター、架橋要素、および空洞の特徴は、エアロゾル発生物品の製造方法に関して説明されるロッド、フィルター、架橋要素、および空洞にも適用可能であり得る。
【0122】
ここで、図を参照しながら実施例をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0123】
図1図1は、本開示による、単一のラッパーを含む架橋要素を備えるエアロゾル発生物品を示す。
図2図2は、本開示による、第一のラッパーおよび第二のラッパーを含む架橋要素を備える別のエアロゾル発生物品を示す。
図3図3は、包まれていない状態の架橋要素の内表面を示す。
図4図4は、本開示によるエアロゾル発生物品の一部としての架橋要素を示すが、エアロゾル発生物品のその他の特徴に対する架橋要素の内表面を示すために、架橋要素は包まれていない。
図5図5は、エアロゾル発生基体を燃焼するのではなく加熱することによってエアロゾルを発生するように構成された、本発明によるエアロゾル発生物品を示す。
【発明を実施するための形態】
【0124】
図1は、上流端および下流端を有し、かつその下流端で軸方向に整列したフィルター30に取り付けられたたばこロッド20を備えるエアロゾル発生物品10を示す。エアロゾル発生物品10は、たばこロッド30の点火によって消費されるように構成された紙巻たばこである。
【0125】
たばこロッド20は、たばこロッドラッパー24によって囲まれた1回分のカットフィラー22を含む。フィルター30は、フィルターラッパー34によって囲まれた、セルロースアセテートトウ32の単一セグメントを含む。
【0126】
エアロゾル発生物品10はまた、単一のラッパー42を含む架橋要素40を備える。単一のラッパー42は、たばこロッド20およびフィルター30を囲む。単一のラッパーは、フィルター30をたばこロッド20に永久的に固定するための接着剤(図1には図示せず)を含む。架橋要素40は、50グラム/平方メートル超の坪量を有する。架橋要素は、80マイクロメートルの厚さを有する。
【0127】
空洞44は、たばこロッド20とフィルター30との間に位置する。空洞44は、たばこロッド20の端およびフィルター30の端によって、および架橋要素40の単一のラッパー42の内表面によって区切られる。単一のラッパーの内表面は、空洞44の周りに円周方向に延び、空洞44の全円周の周りに延びる。50グラム/平方メートル以上の坪量を有する架橋要素40の単一のラッパー42によって部分的に区切られた空洞44は、空洞内の領域においてエアロゾル発生物品に強度を提供する。これにより、空洞44が、特に、長軸方向の力を体験する時、例えば紙巻たばこのパックの中に挿入される時に、エアロゾル発生物品が崩壊するリスクを低減することができる。
【0128】
空洞44は、3ミリメートルの長さを有する。言い換えれば、たばこロッド20とフィルター30との間の分離は、3ミリメートルである。
【0129】
図2は、エアロゾル発生物品100を示す。エアロゾル発生物品100は、第一のラッパー52および第二のラッパー53を含む架橋要素50を備える。他のすべての点では、エアロゾル発生物品100は、図1のエアロゾル発生物品10と同じである。
【0130】
架橋要素50の第一のラッパー52は、たばこロッド20およびフィルター30を囲む。第一のラッパー52は、フィルター30をたばこロッド20に永久的に固定するための接着剤(図2には図示せず)を含む。第二のラッパー53は、第一のラッパー52を囲む。
【0131】
架橋要素50は、50グラム/平方メートル以上の坪量を有する。第一のラッパー52および第二のラッパー53は、架橋要素50の坪量に寄与する。例えば、第一のラッパー52は、25グラム/平方メートル以上の坪量を有し、第二のラッパー53は、25グラム/平方メートル以上の坪量を有し得る。たばこロッド20とフィルター30との間に位置する空洞は、たばこロッド20の端およびフィルター30の端によって、および第一のラッパー52の内表面によって区切られる。
【0132】
図1および2にそれぞれ示されるエアロゾル発生物品の架橋要素40、50それぞれの全長が、50グラム/平方メートル以上の坪量を有する必要はない。図3は、50グラム/平方メートル以上の坪量を有する架橋要素の一部分が、架橋要素の全長に沿って延びていない、架橋要素の実施例を示す。
【0133】
図3は、第一のラッパー62および第二のラッパー64を含む架橋要素60を示す。架橋要素60は、任意のエアロゾル発生物品とは別個に、架橋要素の内表面の観点から示されている。架橋要素60は、50グラム/平方メートル以上の坪量を有する第一の部分65を含む。この第一の部分65は、第一のラッパー62および第二のラッパー64の両方から作製される。したがって、この領域または部分は、それ自体のラッパーのいずれかの坪量よりも大きな坪量を有する。
【0134】
架橋要素60はまた、接着剤66の列を含む。第一のラッパー62の内表面は、二列の接着剤66を含む。これらの接着剤66の列のうちの一方は、架橋要素をフィルター20に固定するために使用され、他方の66は、架橋要素60をロッド30に固定するために使用される。第二のラッパー64の内表面は、架橋要素をフィルターに固定するための一列の接着剤66を含む。これは、図4により明確に示されている。
【0135】
図4は、エアロゾル発生物品200の一部としての架橋要素60を示すが、エアロゾル発生物品200のその他の特徴に対する第一のラッパー62および第二のラッパー64の内表面を示すために、包まれていない。図4は、エアロゾル発生物品200が完全に組み立てられた時に空洞44が第一の部分65によって区切られるように、第一の部分65がどのように空洞と整列するかを示す。
【0136】
空洞44は、3ミリメートルの長さを有する。第一の部分65は、単一のラッパー62の長さに沿って、7ミリメートルの距離に延びる。したがって、第一の部分は、架橋要素60に沿って、空洞44の長さよりも長い距離に延びる。これにより、たとえ製造公差により架橋要素60および空洞44が中央で整列しない場合でさえも、空洞44が、空洞44の全長に沿って架橋要素60の第一の部分65によって区切られることが確実になる。結果として、架橋要素60の第一の部分65は、たばこロッド20の一部分およびフィルター30の一部分を囲む。架橋要素60の第一の部分65は、フィルターの長さに沿って2ミリメートルの距離、およびロッドの長さに沿って2ミリメートルの距離に延び、接着剤の列68によってロッドおよびフィルターの両方に固定される。
【0137】
図5は、エアロゾル発生基体を燃焼するのではなく加熱することによってエアロゾルを発生するように構成されたエアロゾル発生物品300を示す。エアロゾル発生物品300は、上流端にロッド70を備える。ロッド70は、エアロゾル発生基体72を含む。エアロゾル発生物品300はまた、下流端にフィルター80を備える。フィルター80は、エアロゾル冷却要素76と、エアロゾル冷却要素76の下流にある濾過材料78のセグメントとを含む。フィルター80およびロッド70は、互いに軸方向に整列し、またフィルター70の構成要素の各々は、軸方向に整列している。
【0138】
エアロゾル発生物品300はまた、単一のラッパーを含む架橋要素82を備える。単一のラッパーは、フィルター80をロッド70に永久的に固定するための接着剤(図5には図示せず)を含む。架橋要素82は、50グラム/平方メートル以上の坪量を有する
【0139】
空洞84は、ロッド70とフィルター80との間に位置する。空洞84は、たばこロッド70の端およびフィルター80の端によって、および架橋要素80の単一のラッパーの内表面によって区切られる。単一のラッパーの内表面は、空洞84の周りに円周方向に延び、空洞84の全円周の周りに延びる。50グラム/平方メートル以上の坪量を有する架橋要素80の単一のラッパーによって部分的に区切られた空洞84は、空洞の領域においてエアロゾル発生物品に強度を提供し、そのため、特に、例えば包装に挿入される時、またはエアロゾル発生装置の中に挿入される時に長軸方向の力を体験する時に、空洞84が崩壊することが防止される。
【0140】
図1、2および4に関して上述した架橋要素40、50および60を、図5の加熱式エアロゾル発生物品に適用することができることは、当業者には明らかである。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】