(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-05
(54)【発明の名称】電動車椅子
(51)【国際特許分類】
A61G 5/04 20130101AFI20230329BHJP
A47C 1/02 20060101ALI20230329BHJP
A61G 5/12 20060101ALI20230329BHJP
【FI】
A61G5/04 701
A47C1/02
A61G5/12 706
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022506551
(86)(22)【出願日】2019-10-18
(85)【翻訳文提出日】2022-03-31
(86)【国際出願番号】 AU2019051141
(87)【国際公開番号】W WO2021022313
(87)【国際公開日】2021-02-11
(32)【優先日】2019-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519444823
【氏名又は名称】カチルスキ,ビル
(74)【復代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100082072
【氏名又は名称】清原 義博
(72)【発明者】
【氏名】カチルスキ,ビル
【テーマコード(参考)】
3B099
【Fターム(参考)】
3B099AA00
3B099CB01
(57)【要約】
椅子は、地面に接し、前記椅子に接続されたサブフレームであって、前記椅子を地面上で支えるための4つの車輪を含むサブフレームと、前記椅子を推進させるために、前記サブフレームの背面に接続された一組の動力駆動輪とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
椅子であって、前記椅子は、
地面に接し、前記椅子に接続されたサブフレームであって、前記椅子を前記地面上で支えるための4つの車輪を含むサブフレームと、
前記椅子を推進させるために、前記サブフレームの背面に接続された一組の動力駆動輪と、
を備える、椅子。
【請求項2】
電動モーターがギアボックスを介して前記動力駆動輪に接続される、請求項1に記載の椅子。
【請求項3】
前記椅子はリクライニング椅子である、請求項1に記載の椅子。
【請求項4】
前記動力駆動輪の動作を制御するための制御部が設けられる、請求項1に記載の椅子。
【請求項5】
他人が前記椅子の動作を制御するのを可能にするためのさらなる制御部が、前記椅子の背もたれに配置される、請求項4に記載の椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動車椅子に関し、特に、電動モーターの補助により移動可能なリクライニング椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
リクライニング椅子は、毎月数万台が生産されていることが知られている製品である。一般的に、椅子には2つの駆動機構があり、1つ目は椅子の背もたれをリクライニングするためのものであり、2つ目は足掛けを伸ばすためのものである。これらの機構はまた、シート下部と相互作用して、わずかな傾きの変化をもたらし得る。このような電動車椅子は、世界中の家庭で広く受け入れられており、特に高齢者または虚弱者、特に病人に好まれている。肥満学的使用のために、ベースに対して背もたれを独立して傾ける駆動機構をさらに備えた同様の椅子も人気である。
【0003】
いくつかのリクライニング椅子は、脚を心臓と同じ高さ、または心臓よりも上に上げるハートレスト(heart-rest)体位、つまりトレンデレンブルグ体位に移動可能な無重力の椅子である。これらの椅子は、脚に溜まった血液の緩和、および血液/体液の循環の改善または増加のために、臨床で、さらには家庭でも広く使用されている。読者には、出願人のオーストラリア特許第2018241134号が提供され、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0004】
いくつかの椅子は、椅子を移動させることができる車輪上で支えられている。高齢者または虚弱者は一般的に、椅子を動かすのが難しく、他人からの援助が必要であるため、利用が制限される。
【0005】
電動車椅子であって、多くの高齢者、虚弱者、または肥満者が恩恵を受けるために、使用者が、それに支えられているときに動かすことができる電動車椅子を提供することが望ましい。
【0006】
本発明の目的は、リクライニング椅子であって、使用者がリクライニング椅子を移動させることを可能にする車輪を追加したリクライニング椅子を提供することであり、または、少なくとも大衆に有益な代替手段を提供することである。
【発明の概要】
【0007】
第1の態様では、本発明は、地面に接し、椅子に接続されたサブフレームであって、上記椅子を地面上で支えるための4つの車輪を含むサブフレームと、椅子を推進させるために、上記サブフレームの背面に接続された一組の動力駆動輪とを備える。
【0008】
電動モーターがギアボックスを介して駆動輪に接続されることが好ましい。
【0009】
椅子はリクライニング椅子であることが好ましい。
【0010】
駆動輪の動作を制御するための制御部が設けられることが好ましい。
【0011】
他人が椅子の動作を制御することを可能にするためのさらなる制御部が、椅子の背もたれに配置されることが好ましい。
【0012】
椅子は、老人用椅子または肥満者用椅子であり得る。
【0013】
上述される態様の任意の1つは、上述される他の態様のいずれかの特徴を含んでもよく、以下に説明する実施形態のいずれかの特徴のいずれかを適宜含んでいてもよいことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明の好ましい特徴、実施形態、およびバリエーションは、当業者が本発明を実施するために十分な情報を提供する以下の発明を実施するための形態から理解することができる。発明を実施するための形態は、先の発明の概要の範囲をいかなる形でも限定するものとみなされるべきではない。発明を実施するための形態では、以下の多数の図面を参照する。
【0015】
【
図1】本発明を組み入れるリクライニング椅子の斜視図を示す。
【
図2】本発明を組み入れるリクライニング椅子の背面図である。
【
図3】本発明を組み入れるリクライニング椅子の斜視図である。
【0016】
図面の構成要素
図面は以下の整数を包含する。
10 リクライニング椅子
12 背もたれ
14 シート
16 足掛け
18 人
20 サブフレーム
22 前輪
24 後輪
26 駆動輪
28 電動モーター
30 ギアボックス
32 サポートバー
34 後部サブフレームバー
36 プレート
38 フランジ
40 スペーサー
42 下側サポート
44 第2のサブフレーム
46 駆動機構
48 モーター
50 リニアアクチュエータ
52 操作棒
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の本発明の発明を実施するための形態は、添付の図面を参照する。可能な限り、図面および以下の説明にわたって、同じ部分および類似の部分を参照するために同じ参照番号が使用される。図面に示される一部の部分の寸法は、明確にするために、または例証するために、変更および/または強調されている可能性がある。
【0018】
本発明は、リクライニング椅子、または車輪で支えられている任意の椅子を推進することができる電動モーターを駆動する駆動輪を提供する。これは、リクライニング椅子を無重力状態にするための単純な電動傾斜機構と組み合わせられ、互いに対して枢動する2つのサブフレームを含み、したがって、典型的な老人用椅子および肥満者用椅子の単純な傾斜機構を提供する。
【0019】
次に、図面を詳細に見ると、人(18)を支持する背もたれ(12)、シート(14)、および足掛け(16)を含む、リクライニング椅子(10)が図示されている。上記椅子は、前輪(22)と後輪(24)とを含むサブフレーム(20)上で支えられている。サブフレームに取り付けられ、かつそれを横切る駆動輪(26)は、ギアボックス(30)を介して電動モーター(28)によって駆動される。駆動輪を制御することで、上記椅子を前または後ろに推進させ、かつ、様々な速度で動作させることができ、したがって、上記椅子を効果的に回転させることができる。
【0020】
駆動輪、電動モーター、およびギアボックスはすべて、サポートバー(32)に取り付けられ、このサポートバー(32)は典型的には後部サブフレームバー(34)と置き換えられるか、または、後部サブフレームバー(34)に取り付けられる。下降プレート(36)(
図3)はサポートバー(32)に対する取り付け点を提供する。フランジ(38)は、スペーサー(40)を介して、下側サポート(42)に取り付けられた駆動輪の上で水平に延在しており、これにより、とりわけ、肥満者用椅子の機構に強度が確実に与えられる。
【0021】
図面は機構の詳細を意図したものではないが、本発明がどのようにして、当業者によって認識されることになる典型的なリクライニング椅子機構に組み込まれるのかを伝えるものである。先行技術(示されていない)は、リクライニングと足掛けの延長機能を実現するために、1つまたは2つの駆動モーターおよび関連リンクを有することがある。さらに、本出願は、典型的には椅子の背もたれを独立してリクライニングするためのさらなるモーターを有することができる肥満者用椅子も等しく対象としている。リクライニング椅子はさらに、駆動機構(46)および電動モーター(48)を含む第2のサブフレーム(44)を備えることができ、リニアアクチュエータ(50)を介して互いに対してサブフレームを枢動させる。
【0022】
様々な幾何学的形状をサブフレームに使用することができる。サブフレームは、管状または平らな鋼から作られた単純な長方形であることが好ましい。サブフレームは同一平面にあって水平ベースを提供し、上記ベースに残りの椅子の構成部品を取り付けることができる。ほとんどの椅子の構成部品、すなわち、背もたれ、シート、足掛け、関連ハードウェア、および駆動機構は、必要に応じて、直接、または、様々なブラケットによって間接的に、サブフレームに取り付けられる。
【0023】
駆動輪を動作させるために、操作棒が椅子に設けられてもよい。椅子を推進および制御するために、椅子の後部にさらなる操作棒が設けられてもよい(示されていない)。椅子を動作させるために、電池は電力を提供することは明らかである(示されていない)。他の必要な部品は当業者に周知である。
【0024】
読者は本発明が、椅子を推進させ、および、典型的には椅子を使用して人により制御される簡単な機構を提供する本発明を称賛するであろう。本発明は、高齢者や虚弱者にさらなる可動性を提供する。
【0025】
本発明に対して、その範囲から逸脱することなく、さらなる利点と改良がなされることは大いにあり得る。本発明は、最も実用的で好ましい実施形態であると考えられているものにおいて示され、説明されてきたが、本発明の範囲内でそこから逸脱することができることが認識されており、それは、本明細書に開示された詳細に限定されるべきものではなく、あらゆる同等のデバイスおよび装置を包含するように特許請求の範囲の全範囲を与えられるべきである。本明細書を通じての先行技術のいかなる議論も、そのような先行技術が広く知られていること、またはこの分野における一般的な一般知識の一部を形成していることを認めるものであると決してみなされてはならない。
【0026】
本明細書および請求項において(もしあれば)、「含む(comprising)」という単語および「含む(comprises)」ならびに「含む(comprise)」を含むその派生語は、記載された整数のそれぞれを含むが、1つ以上のさらなる整数を含むことを排除するものではない。
【国際調査報告】