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特表2023-514106前立腺の特徴を検出するためのデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-05
(54)【発明の名称】前立腺の特徴を検出するためのデバイス
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20230329BHJP
【FI】
A61B5/00 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022546546
(86)(22)【出願日】2021-02-12
(85)【翻訳文提出日】2022-09-28
(86)【国際出願番号】 IB2021051164
(87)【国際公開番号】W WO2021161233
(87)【国際公開日】2021-08-19
(31)【優先権主張番号】102020000002914
(32)【優先日】2020-02-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522302736
【氏名又は名称】ブイアイ バイオテック エス.アール.エル.
(74)【復代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100082072
【弁理士】
【氏名又は名称】清原 義博
(72)【発明者】
【氏名】トロイロ,アンジェリカ
【テーマコード(参考)】
4C117
【Fターム(参考)】
4C117XB01
4C117XC26
4C117XD40
4C117XE27
4C117XG60
(57)【要約】
【解決手段】 具体的には、前立腺自体の潜在的な病態を見分けるために、前立腺の特性を検出するデバイス(1)であって、肛門を介して人の直腸に挿入されることを意図した挿入要素(12)と、
拡張可能な要素(18)上に据えつけられるとともに、前記対象の前立腺組織の弾性、ならびに/または、前記対象の前立腺の少なくとも1つの形態学的および/もしくは寸法上の特性を検出するように構成される圧力センサ(22)と、
前記拡張可能な要素(18)の全体または大部分が挿入要素(12)に収容されるのを可能にするのに適した第1の状態、および、前記拡張可能な要素(18)上に据えつけられた前記圧力センサ(20)を前記対象の前立腺に接触/接着させるような第2の状態を呈するように構成される前記拡張可能な要素(18)と、
前記挿入要素(12)に付随するとともに、少なくとも一部が前記対象の肛門の外側に常に残ることを意図した抽出手段(30)と、
前記対象の肛門に対して、前記デバイスを固定するために、少なくとも一部分が、前記対象の肛門の内部に挿入されるように構成される導入要素(2)であって、前記挿入要素(12)は前記導入要素(2)に対して摺動自在に移動可能である、導入要素(2)と、
を含むことを特徴とするデバイス。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
具体的には、前立腺自体の潜在的な病態を見分けるために、前立腺の特性を検出するデバイス(1)であって、肛門を介して人の直腸に挿入されることを意図した挿入要素(12)と、
拡張可能な要素(18)上に据えつけられるとともに、前記対象の前立腺組織の弾性、ならびに/または、前記対象の前立腺の少なくとも1つの形態学的および/もしくは寸法上の特性を検出するように構成される圧力センサ(22)と、
前記拡張可能な要素(18)の全体または大部分が挿入要素(12)に収容されるのを可能にするのに適した第1の状態、および、前記拡張可能な要素(18)上に据えつけられた前記圧力センサ(20)を前記対象の前立腺に接触/接着させるような第2の状態を呈するように構成される前記拡張可能な要素(18)と、
前記挿入要素(12)に付随するとともに、少なくとも一部が前記対象の肛門の外側に常に残ることを意図した抽出手段(30)と、
前記対象の肛門に対して、前記デバイスを固定するために、少なくとも一部分が、前記対象の肛門の内部に挿入されるように構成される導入要素(2)であって、前記挿入要素(12)は前記導入要素(2)に対して摺動自在に移動可能である、導入要素(2)と、
を含むことを特徴とするデバイス。
【請求項2】
前記挿入要素(12)が、実質的に指状の構造を有し、前記第1の状態において、前記拡張可能な要素(18)を収容するための内部空洞(21)と、
前記拡張可能な要素(18)が、前記内部空洞(21)から出て前記第2の状態に移行させるための開口部(23)と、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記導入要素(2)が、好ましくは前記デバイスの停止および/または非接続構成に対応する第1の構成であって、その中で、前記導入要素(2)が、前記対象の直腸の内部に挿入されることを意図した前記挿入要素(12)の端部(14)に接触するまたはその近くにある第1の構成と、
好ましくは前記デバイスの挿入構成に対応する第2の構成であって、その中で、前記導入要素(2)は前記対象の肛門上に位置づけられることを意図されており、前記対象の直腸の内部に挿入されることを意図した前記挿入要素(12)の端部(14)からさらに間隔をあけられている、第2の構成と、
を含むことを特徴とするとともに、
前記第1の構成から前記第2の構成への、およびその逆の移行が、前記導入要素(2)に対して前記挿入要素(12)を摺動させることによって、生じることを特徴とする、請求項1または2の1つ以上に記載のデバイス。
【請求項4】
前記デバイスの第1の構成および/または第2の構成において、前記導入要素(2)と前記挿入要素(12)を安定して係止することで、前記導入要素(2)に対する前記挿入要素(12)の摺動を防ぐための係止手段(34)を含むことを特徴とする、請求項1から3の1つ以上に記載のデバイス。
【請求項5】
前記拡張可能な要素(18)が、その膨張/収縮のための手段を付随するとともに前記圧力センサ(20)がその上にある、膨張可能なバッグ(18’)を含むことを特徴とする、請求項1から4の1つ以上に記載のデバイス。
【請求項6】
前記圧力センサ(20)が、圧力に敏感であるとともにその前立腺組織との接触の結果としてその上に外側からかかる圧力に応じて色を変えるように構成される層状要素を含むことを特徴とする、請求項1から5の1つ以上に記載のデバイス。
【請求項7】
前記抽出手段(30)が、前記挿入要素(12)に対して角度づけられたハンドル(26)を含むことを特徴とする、請求項1から6の1つ以上に記載のデバイス。
【請求項8】
前記抽出手段(30)が、前記ハンドル(26)と前記挿入要素(12)との間に画定される角度(α)を調節することを可能にするヒンジ(29)によって、前記挿入要素(12)に接合されるハンドル(26)を含むことを特徴とする、請求項1から7の1つ以上に記載のデバイス。
【請求項9】
前記ハンドル(26)に対応して、前記拡張可能な要素(18)の膨張/収縮を起動するため、および/または前記ハンドル(26)を前記挿入要素(12)に係止/係止解除させるため、および/または前記係止手段(34)を起動/停止するために、同一人物または外部オペレータが制御することのできる手段が提供されることを特徴とする、請求項1から8の1つ以上に記載のデバイス。
【請求項10】
前記ハンドル26が、互いに対して角度づけられた部分(26’)と部分(26”)を少なくとも含むこと、および、前記デバイスが、その第2の構成において、前記ハンドル(26)の2つの部分のうちの1つである第1の部分(26’)が前記導入器(2)に当接するように構成されることを特徴とする、請求項1から9の1つ以上に記載のデバイス。
【請求項11】
前記デバイスが前記第2の構成にあり、拡張されるときにのみ、前記拡張可能な要素(18)が前記第2の状態に移行するように構成されることを特徴とする、請求項1から10の1つ以上に記載のデバイス。
【請求項12】
前記拡張可能な要素(18)が、第1の引き込まれた/縮小された状態に位置するときにのみ、前記デバイスの第2の構成から第1の構成への移行が行われるように構成されることを特徴とする、請求項1から11の1つ以上に記載のデバイス。
【請求項13】
前記導入要素(2)が内側に、前記挿入要素(12)が中で摺動する軸方向貫通空洞(10)を含むことを特徴とする、請求項1から12の1つ以上に記載のデバイス。
【請求項14】
前記導入要素(2)が、前記挿入要素(12)による摺動横断を可能にするように内側が中空であるとともに、前記対象の肛門に解剖学的に係留されて固定されるように構成される形状を含むことを特徴とする、請求項1から13の1つ以上に記載のデバイス。
【請求項15】
前記導入要素(2)が、前記対象の肛門の内部に完全に挿入されるように構成される膨出上部(4)と、
前記膨出上部(4)よりも直径が大きく、前記対象の会陰部分上に外側に静止するように構成される平坦下部(6)と、
前記膨出上部(4)と前記平坦下部(6)との間の接続のためのものであるとともに、前記対象の肛門括約筋によって位置づけられて保持されるように構成される中間ネック(8)と、
を含むことを特徴とする、請求項1から14の1つ以上に記載のデバイス。
【請求項16】
前記挿入要素(12)の上端部(14)形状、および、導入器(2)の上部(4)の形状が、第1のデバイスの停止構成(1)において、外形の実質的な連続性を画定するような形状であることを特徴とする、請求項1から15の1つ以上に記載のデバイス。
【請求項17】
前記拡張可能な要素(18)が、少なくとも一部を、形状記憶材料で作られることを特徴とする、請求項1から16の1つ以上に記載のデバイス。
【請求項18】
少なくとも1つの前記圧力センサ(20)が、前記対象の前立腺に近接させるおよび/または接触させることを意図した拡張可能な要素(18’)の外面/外部領域に適用されることを特徴とする、請求項1から17の1つ以上に記載のデバイス。
【請求項19】
電気的/電子的な構成要素を含まないことを特徴とする、請求項1から18の1つ以上に記載のデバイス。
【請求項20】
前記抽出手段(30)は、前記挿入要素(12)を前記導入要素(2)に対して摺動させて、前記デバイスを前記第1の構成から前記第2の構成におよび/またはその逆に移行させるようにも構成することができることを特徴とする、請求項1から19の1つ以上に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に前立腺自体の潜在的な病態を見分けるために、前立腺の特性を検出するためのデバイスに関する。
【0002】
前立腺がんが男性人口において最も多く見られるがんの一つであり、男性において診断される全がんの約15パーセントに相当することは周知であり、推定で、2017年に、イタリアにおいて34800の新たな症例がある。当該疾患が致命的な結果をもたらす危険性は低いが、この危険性をさらに減らすためには、遅れずに処理することが重要である。
【0003】
一般集団のスクリーニングプログラムは、健康、経済、社会などの様々なレベルで、今までも、そしてこれからも議題となるだろう。政府機関によって提供される公共医療に関して、過剰診断、生体組織検査による合併症、不必要な介入、精神的苦痛、および診断と処置構造の不必要な委託の危険性に関係する難局がある。
【0004】
しかし、死亡率の低下のデータに関して、特に50歳から75歳の、根治的治療を受けることのできる健康状態にあり、平均余命が10年から15年以上の男性に、前立腺がんの早期認識のための診断方法の可能性を、この診断方法が必然的に伴う危険性および利益とともに知らせることは適切である。
【0005】
上述の欠点を阻止するために、民族性(アフリカ系アメリカ人にはより大きな危険性がある)および家族健康歴などの個々の危険因子に基づいて、最近は各個人に合わせたスクリーミングプログラムが提案されている。現時点では危険な状態にある個人を認識するために推奨される特定の遺伝子検査は存在しないものの、第一度近親者における若年(55歳未満)で発生する前立腺がんを有するより多くの被験者の存在は、考えられる遺伝的素因の疑いの主な要素を示す。
【0006】
複数の診断検査を合わせることによって、前立腺がんの診断(pCa)は行われ、その診断検査のうち、現在診療において標準化されているものは、いくつかの生化学的なマーカーの分析、主に血清における特異前立腺抗原(前立腺特異抗原 PSA)の投薬量、つまり、血中にある特異酵素の服用量、前立腺の指診(直腸指診 DRE)によって医師が行う被験者の身体検査、マルチパラメータ前立腺磁気共鳴画像診断、コリンまたはPSMAを伴うPET‐CT(後者の検査は主に診断後の臨床病期に用いられる)といったいくつかの特定の放射線検査、である。
【0007】
しかし、この酵素が通常の前立腺上皮細胞および悪性の前立腺上皮細胞の両方によって生じるプロテアーゼであるため、PSA検査は十分に満足のいくものではない。したがって、前立腺がんの被験者において、同様に、前立腺炎の被験者、良性肥大、および生体組織検査後においてさえも、PSAは変異される可能性があり、それゆえに偽陽性の症例をもたらすため、この検査は前立腺に特異的であるが、前立腺がんには特異的でない。初期の臨床的に重要な腫瘍の20パーセントから25パーセントにおいて、一般に用いられるPSA閾値(4ナノグラム/ミリリットル)偽陰性結果は発見される可能性があり、および、最も未分化の腫瘍はPSA閾値内で始まる場合があることにも留意されるべきである。したがって、誤って被験者に警鐘を鳴らしてしまう危険性に加えて、陰性の検査結果によって誤って被験者を安心させてしまう危険性もまた考慮されなければならない。
【0008】
実施するオペレータの感覚に依存し、触知不可能な腫瘍を検出しないため、DREは十分に満足のいくものではない。この結果、処置は本質的に低い感度レベルを有する。
【0009】
2つの調査技術を組み合わせることでより正確な確認を得ることができるが、それらの2つの検査技術を別の技術で得るためには診断による確認が必要となる。組織学的試料を回収する角針が経直腸超音波(TRUS)によってガイドされる経直腸的または経会陰的な技術を用いて行われる可能性がある前立腺生体組織検査から得られる組織学的検査から、これは構成される可能性がある。
【0010】
しかし、生体組織検査は、その複雑さの結果、PSA変化の単一検出に基づくのではなく、例えばPSAの変化および/または直腸触診および/または疑いのある画像などの複数の調和した検査に基づいて行う必要がある。
【0011】
一般的に使用される画像診断技術は例えば、生体組織検査のガイドとして上記の全てにおいて述べられている経直腸超音波、局所リンパ節を含む腫瘍の局所的な拡張を明らかにする最良の方法として提案されるマルチパラメータ磁気共鳴画像診断(MRI)、である。病変の悪性の危険性(PI-RADS 1は非常に低い危険性、PI-RADS 2は低い危険性、PI-RADS 3は中程度の危険性、PI-RADS 4は高い危険性、PI-RADS 5は非常に高い危険性)を表わす「最終スコア」病変を得ることを可能にする、いわゆるPI-RADS方法論(前立腺画像報告およびデータシステム、または前立腺画像および関連データの報告)にしたがって、3連続で得られる画像を読み取ることを、MR mp検査は含む。その結果、MRI検査は、その後の選択(疑いのある範囲を標的とする可能性のある前立腺生体組織検査)を支持しガイドする優れた方法を示す。現在、前立腺のMRIは、万一腫瘍が存続する疑いがある場合に備えて、2回目の生体組織検査を受ける前に、第一の生体組織検査セットをすでに行いその結果が陰性であった被験者において、前立腺のMRIは示される。また、再び、実施要綱が必要とする生体組織検査確認の前に、積極的サーベイランス下に置かれている被験者において、前立腺のMRIは用いられる可能性がある。さらに、症状のステージを決める際、手術自体の種類を計画するために、根治的前立腺摘除の前に、前立腺のMRIは用いられる可能性がある。
【0012】
しかし、現在の方法は、非常に侵襲的で複雑な機器の使用および有資格者を必要とするため、十分に満足のいくものではなく、したがって、多くの人にとってスクリーミングの利用は複雑なものになっている。
【0013】
EP2322110は、電気神経刺激のための手段を伴って設けられる排便反射を測定するためのデバイスを開示する。この解決策は、具体的には、挿入のための管断面および拡張可能なバルーンを有するプローブを含み、前記拡張可能なバルーンは、前記拡張可能なバルーンが管状部内に収容される(収縮の)第1の状態およびプローブが管状部の挿入された端部から径方向に飛び出る(収縮の)第2の状態を呈することができる。さらに、プローブは、管状部上に据えつけられた圧力センサを含み、およびバルーン内部の圧力を測定するための1つの圧力センサをさらに含み、したがって、プローブは、その管状部上に据えつけられた電極によって生成される神経刺激信号に続く、バルーン上の直腸の壁によってかけられる圧力の大きさを明らかにする。
【0014】
US6142959は、直腸内部に挿入されるプローブを含み、圧力センサの1つのグループを伴ってヘッド部分の端部で設けられる、前立腺のグラフ表示のためのデバイスを説明する。さらに、その後、ヘッド部分はロッド状の部分によってハンドルに連結され、プローブのその軸に対する回転基準を有するために外付けディスクがさらに設けられる。
【0015】
US2010/145379は前立腺の周りの領域を固定するための直腸バルーン装置を開示する。この装置は、液体通路を有するステムを含み、液体通路はステムを介して延在し、さらに、直腸ガスまたは他の流体の除去のために、直腸のガス送達内腔は、ロッドを伴い、および/または、ロッドと連結可能である。
【0016】
US5836894は、前立腺の表示を作成するために、幾何学的および機械的なパラメータを検出するためのデバイスを説明する。軟部組織上にかかる応力を測定するための圧力センサが、このデバイスに備え付けられる。具体的には、デバイスは、ステム、ステムの先端の位置を検出するための位置センサ、およびステムの先端部に位置づけられた圧力センサのマトリックスを有する経直腸的なプローブを含む。
【0017】
US2009/0093733は、経直腸的な前立腺の温度を測定するためのデバイスを開示する。このデバイスはグリップ、ハンドルから延在するステム、およびステムの終わりに位置付られ、温度センサを装備したプローブを含む。
【0018】
US2007/0293792は、直腸を介して挿入される可能性のある、プローブ上に据えつけられた温度センサ、および/または、力または圧力センサを含む装置を開示する。
【0019】
本発明の目的は、好ましくは、前立腺自体の潜在的な病態を特定するために、前立腺の特性を検出するためのデバイスを提案することであり、これにより、従来の解決策の欠点の少なくとも一部を克服することができる。
【0020】
本発明のもう一つの目的は、医師に頼ることなく、ユーザーが完全に自主的に用いることもできるデバイスを提案することである。
【0021】
本発明のもう一つの目的は、単純で、迅速で、直観的で、使用するのに繰り返し使用することができるデバイスを提案することである。
【0022】
本発明のもう一つの目的は、前立腺組織の一貫性における変化を検出することを可能にするデバイスを提案することである。
【0023】
本発明のもう一つの目的は、前立腺組織の寸法の/容積測定のおよび/または形態学的変化を検知することを可能にするデバイスを提案することである。
【0024】
本発明のもう一つの目的は、代替的で、既知の解決策に対して改善されたデバイスを提案することである。
【0025】
本発明のもう一つの目的は、一般に、アレルギーまたは損傷を引き起こさないデバイスを提案することである。
【0026】
本発明のもう一つの目的は、維持することが簡単、またはメンテナンスを必要としないデバイスを提案することである。
【0027】
本発明のもう一つの目的は、ユーザーにとって安全なデバイスを提案することである。
【0028】
本発明のもう一つの目的は、多人数で使用することができるデバイスを提案することである。
【0029】
本発明のもう一つの目的は、簡単に、迅速に、かつ低コストで製造することができるデバイスを提案することである。
【0030】
これらの目的は、単独またはその任意の組み合わせのどちらかで、以下の記載から生じる他の目的と、請求項1で明らかにされるように、特に前立腺自体の潜在的な病態を見分けることを目的とする、前立腺の特性を検出するためのデバイスによって、本発明にしたがって、達成される。
【0031】
本発明は、純粋に例示的かつ非限定的な目的で、添付の図面を参照しながら報告される、その好ましい実施形態において、以下、さらに明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明に係るデバイスを、停止構成における、概略的な側面部において示す図である。
【0033】
図2】本発明に係るデバイスを、図1と同じ視点において、ただし、挿入構成および使用の準備ができた状態において示す図である。
【0034】
図3】本発明に係るデバイスを、図1と同じ視点および構成において、ただし、異なる状態において示す図である。
【0035】
図4】本発明に係るデバイスを、作動状態において、拡張可能な要素とともに、概略的な側面部において示す図である。
【0036】
図5】本発明に係るデバイスを、図4と同じ状態において、拡張可能な要素とともに、ハンドルなしで、斜視図において示す図である。
【0037】
図6】本発明に係るデバイスの拡張された概略的な横断面を示す図である。
【0038】
図7】別の構造詳細を断面で示す図である。
【0039】
上記図に見られるように、本発明に係るデバイス1は、ユーザーの肛門に対してデバイスを固定するための導入要素2(以下、単に「導入器」という)を含む。
【0040】
具体的には、導入器2は、ユーザーの肛門内部に少なくとも部分的に挿入され、使用位置に固定されるように構成される。
【0041】
便利なことに、導入器2は、内側が中空の形状の本体を有し、好ましくは、それが外側に管状の形状である。便利なことに、導入器2は、形状および大きさの両方に関して、ユーザーの肛門に解剖学的に留められかつ固定されるように、1つの構成を有する。
【0042】
好ましくは、この目的のために、導入器2は、ほぼ円形の断面を有し、最大径が都合よく約15から18ミリメートルの膨出上部4、最大径が都合よく約50ミリメートルの平坦下部6、および接続のための中間ネック8を含む。
【0043】
便利なことに、導入器2の膨出上部4は、ユーザーの肛門内部に挿入されるように構成され、より簡単に、ユーザーが怪我をすることなく、貫通するために、したがって、実質的に端部に向かって先が細くなり、基底部が丸みを帯びた形状を有する。
【0044】
便利なことに、導入器2の下部6は、ユーザーの会陰部分上に外側に載るように構成され、この目的のために、同じ導入器2の上部4に面している導入器2の下部6の表面は、好ましくは、導入器自体のネック8とある程度の接続凹面を有し、外縁部に向かってわずかな凸面を有している。
【0045】
便利なことに、導入器2のネック8は、ユーザーの肛門括約筋によって位置づけられ保持されるように構成され、この目的のために、使用中の侵襲が最小限となるように、縮小された部分を有する。
【0046】
導入器2は、軸方向貫通空洞10を示し、好適には、これはその上部4、ネック8、および下部6を含む。具体的には、軸方向貫通空洞10は、挿入要素12の移動に適した直径を有する。好ましくは、挿入要素12は指状である。あるいは、ここに示されない変異体において、挿入要素12は、異なる構成、例えば、実質的に卵形、またはその縦方向の伸縮展開に沿った径方向の膨張部を伴う構成を有する可能性がある。
【0047】
便利なことに、挿入要素12は導入器2に対して移動可能な要素である。
【0048】
便利なことに、導入器2は、軸方向貫通空洞10を内側に含み、挿入要素12が軸方向貫通空洞10内で摺動する。好ましくは、上記軸方向貫通空洞10の断面は閉じられる、つまり、外部と径方向に接続されない。便利なことに、導入器2は、完全にまたは少なくともその一部において、導入器2をユーザーの肛門内部に挿入することを可能にする外部「サドル」構造を含む。好ましくは、この目的のために、導入器2は、それぞれの小基部においてともに接合され、かつ軸方向貫通空洞10によって内側に交差される、2つの円錐台によって実質的に画定され、挿入要素12が軸方向貫通空洞10内で摺動する、1つの構造を含んでいる。
【0049】
好都合なことに、導入器2は、ユーザーの肛門上でデバイス1を位置づけ、しっかりと固定するための1つのクラウンを画定する/有する。挿入部材12は、肛門括約筋と肛門を介して、ユーザーの直腸に導入/挿入されるように構成された部材である。好ましくは、この目的のために、挿入要素12は実質的に円筒状かつ細長い形状を有し、さらに、好ましくは、挿入要素12は、上端部14、つまり、ユーザーの直腸に導入されることを意図した、丸みを帯びた端部を有する。挿入要素12の上端部14は、導入器2からのその完全な抽出を防ぐために、挿入要素12、および、具体的には、軸方向貫通空洞10の残部の直径よりもわずかに大きな直径をさらに有する。
【0050】
好都合なことに、挿入要素12の上端部14の形状、および、導入器2の上部4の形状は、上記挿入要素の上端部14が、導入器2の上部4に接するおよび/または近づくように、挿入要素12が、導入器2に対して位置し、上記挿入要素および導入器が、それらによって画定される組立体の外形の実質的な連続性を示し/画定し、これにより、ユーザーの肛門にデバイス1の導入要素12への簡単かつほとんど痛みのない挿入が可能となる、デバイス1の停止構成におかれる。
【0051】
好ましくは、上記デバイスは、導入要素12をユーザーの肛門に導入するためのコンドーム(示されない)を含むことができ、適切に、この目的のために、デバイス1の挿入要素12は、上記挿入要素12の肛門への導入の間にコンドーム内部に挿入され、測定が行なわれると(以下においてより明確に分かるように)、挿入要素12は、肛門から抜き取られ、コンドームは上記挿入要素から取り出される。
【0052】
便利なことに、デバイス1は、上記デバイスの停止および/または非接続構成に対応し、導入器2が、ユーザーの肛門に挿入されることを意図した、上記挿入要素12の端部14に接するまたはその近くにある、第1の構成と、上記デバイスの挿入構成に対応し、導入器2が、ユーザーの肛門内部に挿入されることを意図した、上記挿入要素12の端部14からさらに間隔をあける、第2の構成とを呈するように構成される。
【0053】
便利なことに、さらに、上記第1の構成から上記第2の構成への移行およびその逆の移行は、挿入要素12を上記導入器2に対して摺動させることによって起こる。
【0054】
便利なことに、導入器2は、肛門に留められ/位置づけられ、後者の場合、導入器2は、導入器2内部で摺動する挿入要素12から実質的に間隔をあける。したがって、好都合なことに、これにより、上記導入器が肛門の内壁と接触することなく、挿入要素12の、ユーザーの直腸への摺動および導入を可能にし、それにより、より快適かつ精神的な負担の少ない導入が可能になる。言い換えれば、上記導入器2により、肛門の摺動している挿入要素12との接触は防がれる、または、少なくとも最小限に留められる。
【0055】
便利なことに、さらに、肛門における導入器2の安定した固定/位置付けは、利用者自身の肛門に対する確実かつ正確な空間基準を定めることを可能にし、これにより、挿入要素12の、導入器2に対する摺動は、どのような上記挿入要素が肛門に挿入されたのかを明らかにする/知ることを、さらに可能にする。好都合なことに、触覚フィードバック(例えば、スナップ係合を用いて)、または、視覚的な(例えば、挿入要素上に位置づけられた適切なマークを用いて)導入器2に対する挿入要素12の摺動のレベルで、制御または検出することによって、どのような上記挿入要素が肛門に挿入されたのかを明らかにすることができる。便利なことに、例えば、デバイスがストローク構成の第2の端部(図2を参照)にある場合、つまり、挿入要素12が、ストローク位置の端部に到達するまで、導入器2に対して摺動させられる場合、デバイスは、挿入要素12の、肛門に挿入されたように見える部分の特定の長さとなる。
【0056】
便利なことに、デバイス1は、挿入要素12に連結される1つの測定装置(参照番号「16」によって、全体が示される)を含む。便利なことに、測定装置16は、圧力センサ20の支持および輸送の機能を果たす、拡張可能な要素18を含む。具体的には、圧力センサ20は、拡張可能な要素18上に据えつけられる。
【0057】
便利なことに、圧力センサ20は拡張可能な要素18上に据えつけられ、これにより、後者は、上記センサを前立腺に直接接触させる。便利なことに、拡張可能な要素18は、測定機能を有さないが、圧力センサ20を前立腺に直接接触させる役割のみを果たす。
【0058】
好ましくは、拡張可能な要素18は、挿入要素12上に据えつけられる。
【0059】
圧力センサ20は、拡張可能な要素18に連結され、ユーザーの前立腺組織の伸縮性、および/または、ユーザーの前立腺組織の少なくとも1つの形態学的特性および/または大きさを検出するように構成される。好ましくは、圧力センサ20は、拡張可能な要素18上で、外側に据えつけられ、これにより、後者が拡張された状態にある場合、上記センサは、前立腺に直接接触する。好ましくは、圧力センサ20は、拡張可能な要素18内部に位置せず、拡張可能な要素18の変形に由来する圧力差を測定しない。
【0060】
便利なことに、上記圧力センサ20は、好ましくは、機械的な入力操作/量を(力または圧力の観点から)、色の変化、または、色の濃淡/強度に変換するような、機械的な変換器を含む。好ましくは、上記圧力センサ20は、出力において、電気量/信号を有するような変換器の使用を提供しない。具体的には、圧力センサ20は、任意の電磁検出を提供せず、および/または、光電変換器および/または光ファイバセンサを使用しない。好ましくは、上記圧力センサ20は、さらなる処理、または、測定値を示すための方法を必要とせず、直接測定を出力する変換器を備える。
【0061】
便利なことに、上記のように、支持要素18は拡張可能であり、好ましくは、挿入要素12に上記支持要素が収容されることを可能にするのに適した、縮小されたかさの、第1の引き込まれた/縮小された状態を呈することができ、圧力センサ20をユーザーの前立腺に対応/接触させるような、より大きなかさの、第2の拡張された状態を呈することもできる。好都合なことに、挿入要素12は、中空であり、その内部空洞21において、上記第1の縮小された状態、上記拡張可能な要素18、および圧力センサ20に含まれる。
【0062】
好ましくは、デバイス1は、機械的および/または機械的な、あるいは、電子および/または空気の(例えば、拡張可能な要素を用いて、膨張手段の流動的な接続を可能にする)視点から構成され、これにより、具体的には、挿入要素12の導入器2に対する摺動が、挿入要素を、便利なことに、導入器2に対する挿入要素12の端部14の最大径の状態に対応する、ストローク位置の端部に移動させた後に、デバイスが上記第2の構成にある場合にのみ、上記拡張可能な要素18は膨張する(つまり、第1の引き込まれた/縮小された状態から第2の拡張された状態に移る)ことができる。
【0063】
好ましくは、デバイス1は、機械的および/または電気的および/または空気的な視点から構成され、これにより、第2の構成から第1の構成へのデバイス1の移行(つまり、挿入要素12の端部14を、導入器2に接触または近接させるための、挿入要素12の摺動)は、上記拡張可能な要素18が上記第1の引き込まれた/縮小された状態にある場合にのみ行われることができる。
【0064】
便利なことに、上記拡張可能な要素18は、好ましくは可撓性材料の、膨張可能なバッグ18’を含む。便利なことに、膨張可能なバッグ18’は、膨張する際に表面積において実質的に変動しないように、伸縮性がないか、またはいかなる場合においても限られた伸縮性を有する。
【0065】
好都合なことに、収縮した状態(拡張可能な要素18の上記第1の引き込まれた/縮小された状態に対応する)において、バッグ18’は、それ自体の全長に沿って存在する挿入要素12の開口部23に面するように、それ自体の上で巻き上げられ、挿入要素12の空洞21に含まれている。好ましくは、上記開口部23は、挿入要素12の外側面に沿って画定される。
【0066】
好都合なことに、膨張した状態(拡張可能な要素18の上記第1の拡張された状態に対応する)で、バッグ18’は、様々な形状を呈することができ、好ましくはその平面展開で、その形状に連結され、図5に示される実施例において、バッグ18’は、円形の基部の代わりに半円形の基部を有する円柱である半円柱の形状を実質的に呈するが、一般に正方形または多角形の基部を有する角錐台形状を呈する可能性もある。
【0067】
好都合なことに、膨張可能なバッグ18’を、外的応力がない状態において、つまり、その内部に加圧流体がない状態において、巻かれた構成に自動的に呈するために、従来の要素は、例えば、バッグ18’の上部および下部の角に適用され、図6に示された形状を有することができる、形状記憶材料(例えば、ニチノール)製の上記バッグ18’を形成する気嚢の壁に連結される。
【0068】
好都合なことに、バッグ18’は、それが収縮して巻かれた状態にあるときには挿入要素自体の空洞21内に収容されるように、および、膨張した状態にあるときには、例えば、その薄い縦型の帯でそれに結合されたまま、後者の開口部23を介して部分的または完全に突出するように、挿入要素12に強制的に押し込まれる。
【0069】
便利なことに、膨張した状態において、バッグ18’は、前立腺の可能な限り大きな表面を外側に包含するような構造を有する。好都合なことに、膨張した状態で、バッグ18’は、挿入要素12からさらに離れた、好ましくは、実質的にCの形をした形状表面を有する。
【0070】
好都合なことに、測定装置16は、少なくとも1つの圧力センサ20を含み、具体的には、圧力センサ20は、膨張可能なバッグ18’に連結され、好ましくは、その上に据えつけられ、これにより、上記バッグの膨張した状態において、圧力センサ20は、ユーザーの前立腺に対応して位置づけられ、適切に、後者に直接接触する。
【0071】
便利なことに、圧力センサ20は、ユーザーの前立腺に近づく/接触することを意図したバッグ18’の外面/外部領域に適用される。好ましくは、この目的のために、圧力センサ20は、ユーザーの前立腺を、少なくとも部分的に、包含/包むように適切に形作られるバッグ18’の表面上に適用される。
【0072】
好都合なことに、圧力センサ20は、好ましくは、その外側にかかる圧力に基づいて、色および/または色の濃淡/強度を変える材料で作られ、圧力に敏感な(つまり、膜22は、感応膜である)膜22(または、いかなる場合においても、実質的に膜状の発色要素)を含む。例えば、この材料は、好都合なことに、圧力が適用される間に、その組織を改変することができる金属ナノ粒子によって構成され、これによって、それらの色を生成するプラズモン共鳴の変化をもたらす。
【0073】
あるいは、膜22は多層で構成されてもよく、ここで、1つの層は発色団を含む材料で作られ、さらなる層は、例えば、プレスケール(登録商標)製品または可視吸収スペクトルを変化させることによって変形に反応するポリマー(またはポリマーネットワーク)の場合のように、上記発色団がそれ自体の色を刻印できるように構成されている。
【0074】
便利なことに、圧力センサ20は、圧縮される場合に色または色の濃淡/強度を変えることができ、より具体的には、最小閾値圧力を受ける場合に特定の色または濃淡/強度を示すことができ、圧力センサ20は、より大きな圧力を受ける場合に、急激にまたは次第に/徐々に色または階調/強度を変えることができる。より具体的には、色または階調/強度は、圧力が、例えば、90KPaまで増加するにつれて、次第に変わる可能性がある。
【0075】
便利なことに、圧力センサ20は、バッグ18’上に据えつけられた膜22上で外側にかかる圧力であって、上記膜と前立腺の組織との接触から生じ、したがって、膜22がその上に据えつけられるバッグ18’の膨張力に対向する上記組織による抵抗および力から生じる圧力を記録/検出する。
【0076】
便利なことに、膜22は、ある程度圧縮される場合に、恒久的に(つまり、時間が経過しても変わらない)色または色の濃淡/強度を変えるように構成される。さらに、一度、色または色の濃淡/強度が変わると、この新しい色あるいは色の新しい濃淡/強度は実質的に安定したままである。
【0077】
便利なことに、例えば、膜22は、使用中に、少なくともその一部が、ユーザーの前立腺に対応および/または近接して、面することができるように、高さが約10cmで幅が約5cmの高感度の表面を持ってもよい。
【0078】
好都合なことに、膜22は、より大きな圧力を受けた地点の位置特定に役立つように、格子状または網状の構造/配置を含んでもよい。
【0079】
好都合なことに、膜22は、単体で、または互いに移動可能であるように、相互に接続されたいくつかの要素で作られてもよい。好都合なことに、膜22の要素は、網の目を形成するように、互いに絡み合い、好ましくは、さらに、中継ノードに対応して、上記要素は、少なくとも1つの軸、好ましくは(例えば、デカルト座標における3点、X、Y、およびZを画定する)に沿って可動性実質的に互いに垂直な、2つまたは3つの軸に沿って(移動および/または回転において)可動である。
【0080】
好都合なことに、圧力センサ20は、圧力変換器のマトリックスを含んでもよい。
【0081】
便利なことに、拡張可能な要素18は、上記第1の引き込まれた状態から上記第2の拡張された状態へのその移行を引き起こすように構成される手段、好ましくは膨張させる手段に接続される。具体的には、上記膨張手段は、拡張可能な要素18の拡張/膨張を引き起こし、それにより、その体積を増加させ、それにより、圧力センサ20を前立腺組織と接触させるために、拡張可能な要素18を流体(液体または気体)で満たすように構成される。
【0082】
それに応じて、拡張可能な要素18は、上記第2の拡張された状態から上記第1の引き込まれた状態への移行を引き起こすために構成される手段、好ましくは収縮手段に接続される。具体的には、上記収縮手段は、拡張可能な要素18から流体(液体または気体)を放出するように構成され、これにより、その体積を減らし、それを接触させ、これにより、圧力センサ20を前立腺組織から取り除き、それを挿入要素12に向かって戻す。好ましくは、拡張可能な要素18は、形状記憶材料要素の存在によって、上記第1の引き込まれた状態を呈するために戻り、引き込まれ、これにより、その上記挿入要素の空洞21に再び入ること可能にする。
【0083】
好都合なことに、この目的のために、バッグ18’(上記拡張可能な要素18を画定する)は、デバイス1に付属する可能性がある、または、その外側にある可能性があり、圧力によって、バッグ18’を膨張させるために、それに導入されることが意図され、これにより、それを膨張した状態に移行させ、かつ上記バッグ18’を収縮させるために、それから抜けるおよび/または引き抜かれることがさらに意図され、これにより、それを収縮された状態に戻す、流体、好ましくは液体を含むことを目的とするタンク(示されない)に、1つ以上のチューブによって接続される。
【0084】
便利なことに、バッグ18’の方向および/または反対方向におけるチューブを介した流体の移動は、デバイス1の外側または内側に位置づけられたポンプまたはシリンジを含む空気圧システムによって引き起こされてもよい。好都合なことに、バッグ18’の方向および/または反対方向における小さなチューブを介した流体の移動は、少なくとも1つの適切な調節弁によって、制御されてもよい。
【0085】
空気圧システムによって流体の移動が引き起こされる場合に、好都合なことに、制御ユニットが設けられ、制御ユニットは、例えばボタン27によって制御された、適切なアクチュエータによって操作され、これにより、制御ユニットは、ポンプの動作を制御し、および/または弁の開閉を制御し、したがってバッグ18’の膨張および収縮を制御する。
【0086】
最初は停止しており、挿入要素12内部の傷/引き込まれた状態において含まれるバッグ18’が、流体で満たされ、膨張するとき、これにより、バッグ18’は、挿入要素12の開口部23を介して、空洞21から出る。
【0087】
便利なことに、様々な部品の寸法および配置は、ユーザーの直腸内部のバッグ18’の膨張された状態において、バッグ18’に適用される膜22がユーザーの前立腺と近接しておよび/または接触して面するように、画定される。
【0088】
便利なことに、導入器2および挿入要素12は、互いに働きあう係止手段34を装備し、挿入要素に、導入器2に対して少なくともあらかじめ決められた安定した位置、好ましくは弾性的に安定した位置を呈させることができる。
【0089】
便利なことに、係止手段34は、具体的には、導入器2に対する挿入要素12の動き(摺動)を防ぐために、導入器2に対する挿入要素12の少なくとも1つの安定した位置を画定するように構成される。
【0090】
好ましくは、係止手段34は、上記デバイス1が挿入構成(図2を参照)にある場合に、つまり、挿入要素12がユーザーの直腸に少なくとも部分的に挿入される場合に、導入器2に対する挿入要素12の弾性的に安定した位置を画定するように構成される。好適には、この構成において、導入器2は、挿入要素12の上端部14に対して間隔をあけて配置され、好ましくは、上記挿入要素の下端部28に対応する。
【0091】
好ましくは、係止手段34は、上記デバイス1が停止または非接続構成(図1を参照)にある場合に、つまり、挿入要素12がユーザーの直腸に対して非接続の場合に、導入器2に対する挿入要素12の弾性的にさらに安定した位置を画定するように構成される。好適には、この構成において、導入器2は、挿入要素12の上端部14に接触および/または付近である。
【0092】
例えば、これらの係止手段34は、少なくとも部分的に導入器2の空洞10の内部に位置づけられ、これらのあらかじめ決められた位置に対応して配置される、対応するくぼみ40、40’を係合するために、上記突出要素36を押し出すことができるスプリング38(または他の弾性手段)に結合され、挿入要素12が導入器2に対して呈することができなければならない突出要素36(例えばピンまたは球体)を含むことができる。
【0093】
便利なことに、上記係止手段34を起動および停止させるための、ユーザー(またはオペレータ)が制御することのできる手段もまた提供される。
【0094】
手段は、さらに、突出要素36が交互に係合され、これらの手段(示されない)が、好都合なことに、それ自体従来的であるボタンまたはアクチュエータからなる体であってもよい、突出要素36を対応するくぼみ40、40’から離すために提供される。さらに、くぼみ40、40’が、同じフィンガー挿入要素12上に対する適切な圧力を伴う突出要素36を取り除くことができるようなやり方で構成されることもまた提供される。
【0095】
好ましくは、第1のくぼみ40は、これが突出要素36によって係合される場合に、デバイス1が上記停止または非接続構成(図1を参照)にあるように、つまり、その上端部14が実質的に導入器2の上部4に接触するように、位置づけることができ、第2のくぼみ40’は、これが突出要素36によって係合される場合に、デバイス1が挿入構成にある、つまり、挿入要素12の上端部14が導入器2の上部4からさらに離れるように、位置づけることができる。
【0096】
本発明に係るデバイス1は、少なくとも一部において、ユーザーの肛門の外側に常に残るように意図される抽出手段30を含み、これにより、挿入要素12をユーザーの肛門から抜き取るために、ユーザーによるグリップの一部または、別の対象の一部を画定する。
【0097】
便利なことに、抽出手段30は、さらに、ユーザーの直腸に挿入要素12を導入するように、導入器要素2に対して挿入要素12を摺動させるために、ユーザー、または別の対象によるグリップ部分を画定するために、用いられることができる。
【0098】
便利なことに、上記抽出手段30は、さらに、上記第1の構造から上記第2の構造におよび/またはその逆にデバイスを移行させるために、挿入要素12を導入器要素2に対して摺動させるように、構成されることができる。
【0099】
便利なことに、上記抽出手段30は、ハンドル26、または、ここに示されない別形において、ケーブル、もしくは挿入要素12に連結される他のワイヤー抽出要素を含むことができる。
【0100】
好ましくは、抽出手段30は、挿入要素12に連結され、常に(つまり、デバイスの任意の構成において)ユーザーの直腸および肛門に対して外側にあるハンドル26を含む。具体的には、上記ハンドル26の少なくとも一部は、ユーザーによって、または別の人によって、握られ、つかまれ、そして手に保持される(つまり、つかまれる)ことを意図したハンドルを画定する。
【0101】
好ましくは、ハンドル26は、デバイス1を停止構成から挿入構成に移行するために、ユーザーが導入器4を介して挿入要素12を押すこと容易にするように構成される。
【0102】
示されない実施形態において、ハンドル26は、挿入要素12の伸長部であってもよく、挿入要素12と並んでもよい。好適には、ハンドル26および挿入要素12は、一つの部品の個々の部分によって画定されることができる。
【0103】
好都合なことに、示される実施形態において、ハンドル26は、挿入要素12とは異なる部品によって画定され、具体的にはヒンジ29によって、挿入要素12に接合される。好ましくは、下端部28(つまり、デバイス1の導入された構成において、ユーザーの直腸に対して、外側にある、または任意の場合において、より間隔をあける端部)は、好適に挑戦されるものである他の端子部37に対して反対である、ハンドル26の端子部に接合される。
【0104】
ハンドル26を挿入要素12に接合するヒンジ29は、それらの間の形成された角度aを調整することを可能にし、その結果、特に同じユーザーによるデバイス1の使用の場合において、快適な位置を維持する挿入要素12上に次第にかつ正確に推力をかける(これにより、導入器2に対する挿入要素12の摺動を引き起こし、これにより、デバイスを停止/非接続構成から挿入構成に移行させる)。好ましくは、ハンドル26を用いて挿入要素12によって形成される角aは、最小約45度と最高約180度との間で直接的に構成される。
【0105】
好都合なことに、ヒンジ29は、角度aのある程度の安定性を確保し、その変化にある程度の力を必要とするために、自在継手を構成しないが、しかし、摩擦されるまたは塞がれる。これは、デバイス1の使用中に、その角度の意図しない変動を防ぐためである。
【0106】
好都合なことに、本発明に係るデバイス1の特定の実施形態において、ヒンジ29は、好ましくは「厳重な」(つまり、作動時にのみクラッチまたは係止の解除を許可し、非作動時に係止されたままにするような)ボタン32によって制御されたアクチュエータによって制御される可能性がある。あるいは、このボタン32は、押された時に、ハンドル26に対する挿入要素12の正逆回転を妨げるようなタイプのボタンとなり得る。ボタン32は、好都合なことに、挿入要素12にヒンジ連結するハンドルの端部の反対の、ハンドル26の端部37に位置づけられることができる。
【0107】
ヒンジ29を制御するボタン32は、好都合なことに、バッグ18’の膨張および収縮を制御するボタン27を用いて、その介入において調整することができる、具体的には、ボタン27は、ボタン32が停止され、これにより、挿入要素12のハンドル26への関節接合が係止される場合にのみ、バッグ18’の充填および/または排出を引き起こすために作動することができる。
【0108】
好ましくは、ボタン27は、デバイス1を使用しながらハンドル26を持つユーザー(または別の人)の手の人差し指挿入要素が占める位置に対応して配置可能である一方で、ボタン32は、デバイス自体を使用しながらハンドル26を掴むユーザーの手の親指挿入要素が占める位置に実質的に対応して配置可能である。
【0109】
都合の良いことに、ハンドル26は、互いに対して角度づけられる、具体的には、互いの間に角度β、好ましくは約135度を形成する2つの部分26’と26”へと実質的に分割することができる。都合の良いことに、デバイス1は、上記第2の構成において(つまり、挿入要素12が直腸に挿入されるとき)、ハンドル26の部分26’(つまり、ヒンジ29に最も近い部分)が導入器2に当接するように構成されており、こうして上記導入器2に対する上記挿入要素12の摺動のためのリミットスイッチを画定する。
【0110】
ヒンジ29に最も近い第1の部分26’は、好ましくは、導入器2の下端部に結合された範囲を有する可能性があり、その結果、挿入要素12が、作動に備えた位置にある(図2)またはすでに作動している(図4)とき、部分26’は、導入器2の下面に接着する。
【0111】
好適には、本発明に係るデバイス1は制御ユニットを含むことも想定され、この制御ユニットは、デバイスの使用中にデバイスの動作を監督するものであり、さらに、好都合には導入器2に対する挿入要素12の位置および/または挿入要素12とハンドル26との間に形成される角度αを検出(適切なセンサを介して)するように構成される。好ましくは、この制御ユニットはプロセッサ、例えばマイクロコントローラを含み、このコントローラは、伸長可能な要素18の膨張および/もしくは収縮、ならびに/または(ヒンジ29を介した)係止手段34および/もしくは継手の作動/停止、ならびにしたがって、挿入要素12とハンドル26との間の角度を制御、好ましくは調整するように適切に構成される。
【0112】
都合の良いことに、デバイス1の全ての構成要素は、ステンレス鋼、アルミニウム材料、またはポリマー材料などの、生体適合性および/あるいは低アレルギー性の材料で作ることができる。好ましくは、これらの材料は、その使用を簡単にするとともに、その維持における困難を軽減するように、非多孔性である。
【0113】
さらに、伸長可能な要素、および具体的にはバッグ18’を作り出す材料は、ユーザーの直腸空洞の内部で充填流体がこぼれるのを避けるように、実質的に不浸透性であり、かつ好ましくは膨張に用いられる充填流体に対して浸透性でない材料および/または一組の材料からなる。
【0114】
本発明に係るデバイス1の使用は、上記で述べられた内容に起因することが明らかである。
【0115】
デバイス1が停止または非接続構成(図1を参照)にある、つまり、挿入要素12の上端部14が、導入器2に対応する(接触状態および/または近い位置にある)状態で係止手段34によって塞がれるとき、挿入要素12は、括約筋が導入器2のネック8の周りに配置され、その下部がユーザー自身の会陰壁に安定して接着するまで、肛門外口の内部に挿入される。
【0116】
続いて、係止手段34は、挿入要素12が、導入器2に対して摺動するとともに、ハンドル26を用いて行われる適切な操縦に従い直腸内部で押圧されることが可能となるように停止され、こうしてデバイスは停止構成(図1を参照)から作動構成(図2を参照)に移行する。
【0117】
都合の良いことに、デバイス1の挿入(つまり、挿入要素12が直腸の内部に挿入されるとき)の構成において、導入器2は、挿入要素12の上端部14から間隔を空けられ、具体的には、挿入要素の下端部28と接触状態にあるおよび/またはその近くにある。
【0118】
必要な場合、この操縦は、ハンドル26を用いて挿入要素12によって形成される角度αを調節するようにボタン32の制御によって行うことができ、こうして操縦はより快適なものとなり、オペレーターの手を煩わすことがなくなる。
【0119】
続いて、ハンドル26の第1の部分26’は、好ましくは導入器2の下面に接着させられ、その結果、挿入要素12を用いてハンドル26”の第2の部分によって形成される角度は、約45度に実質的に等しく、この構成では、挿入要素12は係止手段34によって係止される。
【0120】
都合の良いことに、様々な部品間での安定化により、空間に固定される参照系を有することで反復可能となる測定値を得ることが可能になる。より詳細には、以下:
第1の空間的制約を画定するために肛門に解剖学的に取り付けられる導入器2と、
一旦ヒンジ29が係止されると、第2の空間的制約を画定するようにハンドル26に対して安定化される挿入要素12であって、好適には、一旦ユーザーがしっかりと掴んで握ると、ハンドル26は、ユーザーが選択する位置(例えばベッドや椅子の上での仰向け、横向き)に応じて、挿入要素12を用いて最小角度を形成する、挿入要素12と
を含む組立体は、前立腺に対する絶対かつ不動の空間参照を画定することを可能にし、これは、一旦前立腺組織が、拡張するバッグ18’によって押される膜22と接触する、すなわち膜22により圧迫されると、前立腺組織の反応を可能にする状態である。
【0121】
その後、これにより、制御ユニットを介してバッグ18’への流体の導入を制御する第1のボタン27が作動し、このようにして、バッグ18’は、膨張し、開口部23を介して、挿入要素12の空洞21から現れ、ユーザーの直腸の内部においてその膜22が適用される表面まで拡張し、ユーザーの前立腺に接着する。
【0122】
その後、制御ユニットは、あらかじめ設定された限界圧力が、例えば、90KPaに達する、またはバッグ18’の最大容量に達しない程度に、その内圧の測定を介して、流体の流れを調節するために、ポンプおよび/または適切な弁を制御する。
【0123】
便利なことに、事実上、物質において、バッグ18’の膨張は、前立腺組織の圧縮を引き起こし、上記バッグ18’上に据えつけられた圧力センサ20を介して、上記圧縮の最中および/またはその後に、前立腺組織の一貫性、つまり弾性的な硬さ/伸縮性が測定される。便利なことに、前立腺組織の弾性的な硬さ/しなやかさに応じて、通常の状態(健康な被験者の状態に対応する)、疑わしい状態(例えば、前立腺肥大に関係する)、または、危険状態(例えば、腫瘍に繋がる可能性のある)は、必然的にさらなる検査を必要とする。好ましくは、この目的のために、圧力センサ20の膜22は、上記の3つの状態(つまり、正常/疑い/危険)に対応する、前立腺組織の弾性的な硬さ/順応性に応じて、3つの異なる色(例えば、緑/黄/赤)、および/または、3つの異なる色の濃淡/強度を呈するように構成される。
【0124】
言い換えれば、拡張可能な要素18の拡張は、具体的には、前立腺組織上における、上記に対して実質的に垂直または、様々に角度づけられた力の適用に続いて、前立腺組織の圧縮を引き起こし、上記バッグ18’上に据えつけられる圧力センサ20は、局所的に集中または拡散され得る変化である、上記組織の弾性の状態の変化を測定する。
【0125】
その後、あらかじめ決められた時間、またはボタン27および/またはボタン32の適切な作動の後に、反対方向の流体の流れを引き起こし、バッグ18’を収縮させるために、制御ユニットは、ポンプおよび/または適切な弁を制御する。好適には、このようにして、バッグ18’は、好ましくはその材料に対して、自動的に再び巻き上げられ、これにより、挿入要素12の空洞21の内部に再び収容される。
【0126】
係止手段34は、挿入要素12が、デバイス1の停止構成に達する(図1を参照)まで、導入器2に対して摺動することを可能にする。
【0127】
最終的に、係止手段34が、デバイスのこの停止構成において、挿入要素12を固定するために再び操作された後に、後者(および具体的には導入器2)は、ユーザーの肛門から完全に抜き取られる。
【0128】
便利なことに、一度デバイス1がユーザーの肛門から抜き取られると、圧力センサ20によってもたらされる示度は、具体的には、挿入要素12からバッグ18’を出させ、膜22を観察することによって、確認、分析される。
【0129】
便利なことに、上記の通り、感圧膜22は、その表面上で、前立腺組織のバッグ18’の膨張の推力に対する反応を記録し、それにより、バッグ18’において、力に従い、膜に影響しない、例えば色または色の濃淡における変化を引き起こさない、生物学的組織がより弾性的であればあるほど、より大きな抵抗を引き立たせることによって、色または色の濃淡における変化、好ましくはどれだけ抵抗する力がより大きかに応じて、色または濃淡における変化を引き起こし、膜に影響する、潜在的に病理的な、生物学的組織はより硬く/固くなる。好都合なことに、これにより、前立腺の組織によって、バッグ18’の膨張推力に対して抵抗する力(圧力)のマップが、膜22上に記録される。
【0130】
好都合なことに、これにより、膜22上に記録された地図は、その後、前立腺の一貫性における変化を、具体的には、弾性的な硬さ/順応性、および/またはそのような変化の形質学的および/または寸法の特性に関して、検出を可能にする。
【0131】
便利なことに、デバイス1は、組織の電気刺激ための手段を含まない。
【0132】
上記で述べられた内容から明確であるように、本発明によるデバイス1は、以下の点で、好都合かつ実に最適である、ユーザーが、簡単、迅速、独立してかつ反復可能な方法で前立腺検査を行うことを可能にし、具体的には、前立腺検査を自主的に行うことができるため、受診する心理的な傾向が低く、交通の面で機会のない男性の被験者が用いるのにも適している点、検査の全ての段階において、十分な安全性および快適さを保証する点、感染媒体でなく、アレルギー反応を引き起こさないことから、多数のユーザーに適用可能である点、専門人材、および、複雑かつ専門的で、コンピュータによって接続/管理される器具類を備えた診療所を必要としない点、光ファイバープローブあるいは電磁センサによる検出を設けず、これにより、製造がより簡単かつ安価である点、DREの主観性に関連する制限を解消する、結果の標準化のレベルを用いて、DREの代わりにスクリーニングを実施することを可能にする点、一貫性における、前立腺の一貫性における容積測定/寸法のおよび/または形態学的な変化/変動を検知する点、好適には、上記前立腺の、寸法の変化だけでなく、一貫性の変化(具体的には、弾性的な硬さ/迎合性に関して)を測定することを可能にする点。
【0133】
具体的には、本発明に係る解決策は、前立腺の特徴を検出することを目的とし、神経細胞の反応性、具体的には、電気刺激に対する、直腸および直腸と尿道との間にあるものの反射を測定し、この目的のために、デバイスは組織の電気神経刺激のための手段を設けるEP2322110の代わりに、それとは違って、いかなる電気神経刺激も与えない。
【0134】
さらに、EP2322110の解決策では、圧力センサは、バルーンの内部に位置づけられ、デバイス自体に適用される電気インパルスに反応する直腸の壁とバルーンとの接触から生じる、上記バルーンの変形に続く、バルーン自体の内部の圧力の巨視的な変動を測定する。具体的には、EP2322110の解決策では、臓器組織と圧力センサとの直接接触は設けられない。これに対して、本発明に係る解決策では、伸長可能な要素は、圧力センサを移動させ、それを前立腺と直接接触させるために、輸送要素としての機能を果たす。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】