(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-05
(54)【発明の名称】リボザイムにより媒介されるRNAアセンブリ及び発現
(51)【国際特許分類】
C12N 15/00 20060101AFI20230329BHJP
C12N 9/00 20060101ALI20230329BHJP
C12N 15/09 20060101ALI20230329BHJP
A61K 48/00 20060101ALI20230329BHJP
A61K 31/7105 20060101ALI20230329BHJP
A61K 31/713 20060101ALI20230329BHJP
A61P 7/04 20060101ALI20230329BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20230329BHJP
A61P 13/12 20060101ALI20230329BHJP
A61P 21/00 20060101ALI20230329BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20230329BHJP
A61P 25/08 20060101ALI20230329BHJP
A61P 27/02 20060101ALI20230329BHJP
A61P 27/16 20060101ALI20230329BHJP
C12N 15/52 20060101ALN20230329BHJP
【FI】
C12N15/00
C12N9/00 ZNA
C12N15/09 100
A61K48/00
A61K31/7105
A61K31/713
A61P7/04
A61P9/00
A61P13/12
A61P21/00
A61P25/00
A61P25/08
A61P27/02
A61P27/16
C12N15/52 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022547964
(86)(22)【出願日】2021-02-05
(85)【翻訳文提出日】2022-10-04
(86)【国際出願番号】 US2021016885
(87)【国際公開番号】W WO2021158964
(87)【国際公開日】2021-08-12
(32)【優先日】2020-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508144129
【氏名又は名称】ユニバーシティ オブ ロチェスター
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100138210
【氏名又は名称】池田 達則
(74)【代理人】
【識別番号】100203828
【氏名又は名称】喜多村 久美
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス マシュー アンダーソン
【テーマコード(参考)】
4B050
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4B050CC04
4B050LL01
4C084AA13
4C084NA05
4C084NA14
4C084ZA011
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4C084ZA811
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4C086NA05
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4C086ZA06
4C086ZA33
4C086ZA34
4C086ZA36
4C086ZA53
4C086ZA81
4C086ZA94
(57)【要約】
本発明は、関心対象のタンパク質または融合タンパク質を発現させるために、RNA分子のリボザイムにより媒介されるシス切断及びトランススプライシングを使用するための組成物、系、及び方法を提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
関心対象のタンパク質をコードするRNA分子を生成させるための系であって、
前記関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするコード領域及び3’リボザイムを含む第1のRNA分子をコードする核酸分子と、
前記関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするコード領域及び5’リボザイムを含む第2のRNA分子をコードする核酸分子と、を含む、前記系。
【請求項2】
前記3’リボザイムが、それ自体を前記第1のRNA分子から脱離させ、これにより、3’Pまたは2’3’cP末端を生じさせる、請求項1に記載の系。
【請求項3】
前記5’リボザイムが、それ自体を前記第2のRNA分子から脱離させ、これにより、5’OH末端を生じさせる、請求項1~2のいずれか1項に記載の系。
【請求項4】
前記3’Pまたは2’3’cP末端が、前記5’OH末端にライゲーションされて、前記第1のRNA分子の前記コード領域及び前記第2のRNA分子の前記コード領域を含むRNA分子を形成する、請求項3に記載の系。
【請求項5】
前記3’リボザイムが、HDVファミリーリボザイムに属する、請求項1~4のいずれか1項に記載の系。
【請求項6】
前記5’リボザイムが、HHファミリーリボザイムに属する、請求項1~4のいずれか1項に記載の系。
【請求項7】
前記系が、1種以上の追加のRNA分子をコードする1種以上の追加の核酸分子を更に含み、各追加のRNA分子が、前記関心対象のタンパク質のドメインをコードするコード領域、5’リボザイム、及び3’リボザイムを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の系。
【請求項8】
前記系が、1種以上の追加のRNA分子をコードする1種以上の追加の核酸分子を更に含み、各追加のRNA分子が、前記関心対象のタンパク質のドメインをコードするコード領域、5’リボザイム、及び3’リボザイム認識配列を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の系。
【請求項9】
前記系が、前記3’リボザイム認識配列の除去を誘発する前記3’リボザイム認識配列と相互作用するリボザイムを更に含む、請求項8に記載の系。
【請求項10】
前記3’リボザイム認識配列がVS-Sを含み、前記リボザイムがVS-Rzである、請求項9に記載の系。
【請求項11】
関心対象のタンパク質をコードするRNA分子を生成させるための方法であって、
前記関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするコード領域及び3’リボザイムを含む第1のRNA分子をコードする核酸分子を細胞または組織に投与することと、
前記関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするコード領域及び5’リボザイムを含む第2のRNA分子をコードする核酸分子を細胞または組織に投与することと、を含む、前記方法。
【請求項12】
前記3’リボザイムが、それ自体を前記第1のRNA分子から脱離させ、これにより、3’Pまたは2’3’cP末端を生じさせる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記5’リボザイムが、それ自体を前記第2のRNA分子から脱離させ、これにより、5’OH末端を生じさせる、請求項11~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記3’Pまたは2’3’cP末端が、前記5’OH末端にライゲーションされて、前記第1のRNA分子の前記コード領域及び前記第2のRNA分子の前記コード領域を含むRNA分子を形成する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記3’リボザイムが、HDVファミリーリボザイムに属する、請求項11~14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記5’リボザイムが、HHファミリーリボザイムに属する、請求項11~14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記方法が、1種以上の追加のRNA分子をコードする1種以上の追加の核酸分子を前記細胞または組織に投与することを更に含み、各追加のRNA分子が、前記関心対象のタンパク質のドメインをコードするコード領域、5’リボザイム、及び3’リボザイムを含む、請求項11~16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記方法が、1種以上の追加のRNA分子をコードする1種以上の追加の核酸分子を前記細胞または組織に投与することを更に含み、各追加のRNA分子が、前記関心対象のタンパク質のドメインをコードするコード領域、5’リボザイム、及び3’リボザイム認識配列を含む、請求項11~16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記方法が、前記3’リボザイム認識配列の除去を誘発する前記3’リボザイム認識配列と相互作用するリボザイムを前記細胞または組織に投与することを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記3’リボザイム認識配列がVS-Sを含み、前記リボザイムがVS-Rzである、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記方法が、リガーゼを前記細胞または組織に投与して、前記RNA分子のアセンブリを誘発することを更に含む、請求項11~20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記リガーゼが、RNA 2’,3’-環状リン酸及び5’-OH(RtcB)リガーゼである、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
関心対象のタンパク質をコードするRNA分子を生成させるインビトロでの方法であって、
前記関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするコード領域及び3’リボザイムを含む第1のRNA分子を提供することと、
前記関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするコード領域及び5’リボザイムを含む第2のRNA分子を提供することと、
リガーゼを提供して、前記第1のRNA分子の前記コード領域及び前記第2のRNA分子の前記コード領域からの前記RNA分子のアセンブリを誘発することと、を含む、前記方法。
【請求項24】
関心対象のリピートドメインタンパク質をコードするRNA分子を生成させるインビトロでの方法であって、
a)前記関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするコード領域及び3’リボザイムを含む第1のRNA分子を提供することと、
b)前記関心対象のタンパク質のドメインをコードするコード領域、5’リボザイム、及び3’リボザイム認識配列を含む1種以上の追加のRNA分子を提供することと、
c)リガーゼを提供して、前記第1のRNA分子の前記コード領域及び前記1種以上の追加のRNA分子の前記コード領域をライゲーションすることと、
d)前記3’リボザイム認識配列を認識し、その除去を触媒するリボザイムを提供することと、
e)ステップb)~d)を1回以上繰り返して、複数のリピートドメインをコードするRNA分子を生成させることと、
f)前記関心対象のタンパク質の最後の部分をコードするコード領域及び5’リボザイムを含む最後のRNA分子を提供することと、
g)リガーゼを提供して、前記1種以上の追加のRNA分子の前記コード領域及び前記最後のRNA分子の前記コード領域をライゲーションし、これにより、リピートドメインタンパク質をコードする完全なRNA分子を生成させることと、を含む、前記方法。
【請求項25】
関心対象の大きなタンパク質の変異により引き起こされる対象の疾患または障害を処置する方法であって、
前記関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするコード領域及び3’リボザイムを含む第1の核酸分子を前記対象に投与することと、
前記関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするコード領域及び5’リボザイムを含む第2の核酸を前記対象に投与することと、を含む、前記方法。
【請求項26】
前記疾患または障害が、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、常染色体劣性多発性嚢胞腎、血友病A、シュタルガルト黄斑変性、肢帯筋ジストロフィー、DFNB9、神経感覚性非症候性劣性難聴、嚢胞性線維症、ウィルソン病、三好型筋ジストロフィー及び常染色体劣性難聴9、アッシャー症候群I型及び常染色体劣性難聴2、常染色体劣性難聴3及び非症候性難聴、アッシャー症候群I型、常染色体劣性難聴16(DFNB16)、メニエール病(MD)、常染色体優性難聴12及び常染色体劣性難聴21、アッシャー症候群1F型(USH1F)及びDFNB23、常染色体劣性難聴28及び非症候性難聴、常染色体劣性難聴30及び非症候性難聴、常染色体劣性耳・脊椎・巨大骨端異形成症及び常染色体優性耳・脊椎・巨大骨端異形成症、常染色体劣性難聴77及び常染色体劣性非症候性感音難聴Dfnb型、常染色体劣性非症候性難聴DFNB84、常染色体劣性難聴84B及び希少遺伝性難聴、末梢神経障害-ミオパチー-嗄声-難聴及び常染色体優性難聴4A、先天性血小板減少症、感音難聴、DFNA56、HXB、常染色体優性難聴56、ヘキサブラキオン、てんかん性脳症、ティモシー症候群及びQT延長症候群8型、X連鎖性網膜障害、高アルドステロン症、脊髄小脳失調症42型、原発性アルドステロン症-けいれん-神経学的異常及び洞房結節機能障害-難聴、神経発達障害、低カリウム血性周期性四肢麻痺、てんかん、発達性及びてんかん性脳症、ブロディミオパチー、ダリエ病/心疾患、フォン・ヴィレブランド病、ならびにツェルウェーガー症候群からなる群から選択される1つ以上である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
関心対象のタンパク質をコードするRNA分子及び環状RNA分子を生成させるための系であって、
前記関心対象のタンパク質の第1の部分と、
5’リボザイム、カーゴ配列、及び3’リボザイムを含む合成イントロンと、
前記関心対象のタンパク質の第2の部分と、
をコードする核酸を含む、前記系。
【請求項28】
前記関心対象のタンパク質が、治療タンパク質、レポータータンパク質、及びCas9タンパク質からなる群から選択される1つ以上である、請求項27に記載の系。
【請求項29】
前記カーゴ配列が、関心対象の治療タンパク質をコードする配列、CRISPRガイドRNA配列、低分子RNA配列、及びトランス切断リボザイム配列からなる群から選択される1つ以上である、請求項27に記載の系。一実施形態では、前記低分子RNA配列は、マイクロRNA(miRNA)、Piwi相互作用RNA(piRNA)、低分子干渉RNA(siRNA)、核小体低分子RNA(snoRNA)、tRNA由来低分子RNA(tsRNA)、リボソームDNA由来低分子RNA(srRNA)、及び核内低分子RNA(snRNA)からなる群から選択される1つ以上を含む。
【請求項30】
前記合成イントロンの前記3’リボザイムが、HHファミリーリボザイムに属する、請求項27に記載の系。
【請求項31】
前記合成イントロンの前記5’リボザイムが、HDVファミリーリボザイムのメンバー、HDVファミリーリボザイムのメンバー、及びVS-Sリボザイム認識配列からなる群から選択される1つ以上である、請求項27に記載の系。
【請求項32】
RtcBリガーゼ及びRtcBリガーゼをコードする核酸からなる群から選択される1つ以上を更に含む、請求項27に記載の系。
【請求項33】
関心対象のタンパク質をコードするRNA分子及び環状RNA分子を送達する方法であって、
前記関心対象のタンパク質の第1の部分、シス切断5’リボザイム、カーゴ配列、及びシス切断3’リボザイムを含む合成イントロン、ならびに前記関心対象のタンパク質の第2の部分をコードする核酸を細胞または組織に投与することを含む、前記方法。
【請求項34】
前記関心対象のタンパク質が、治療タンパク質、レポータータンパク質、及びCas9タンパク質からなる群から選択される1つ以上である、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記カーゴ配列が、関心対象の治療タンパク質をコードする配列、CRISPRガイドRNA配列、低分子RNA配列、及びトランス切断リボザイム配列からなる群から選択される1つ以上である、請求項33に記載の方法。一実施形態では、前記低分子RNA配列は、マイクロRNA(miRNA)、Piwi相互作用RNA(piRNA)、低分子干渉RNA(siRNA)、核小体低分子RNA(snoRNA)、tRNA由来低分子RNA(tsRNA)、リボソームDNA由来低分子RNA(srRNA)、及び核内低分子RNA(snRNA)からなる群から選択される1つ以上を含む。
【請求項36】
RtcBリガーゼ及びRtcBリガーゼをコードする核酸からなる群から選択される1つ以上を前記細胞または組織に投与することを更に含む、請求項33に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年2月7日に出願の米国特許仮出願第62/971,356号の優先権を主張し、その内容はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
特定の状況では、全長タンパク質の発現は、プラスミド及びベクターのサイズ制限により制限される。例えば、治療の面では、全長タンパク質をコードする一部の核酸は、AAVのパッケージングサイズを超過し、これにより、遺伝子治療場面でのそれらの適用性が制限される。加えて、ある種の生物学的及び産業的に重要なタンパク質は、発現を困難にし得る多数のリピートを含有する。
【0003】
従って、効率的なタンパク質発現のための改善された組成物及び方法の必要性が当該技術分野において存在する。本発明は、このまだ満たされていない需要を満たす。
【発明の概要】
【0004】
一実施形態では、本発明は、関心対象のタンパク質をコードするRNA分子を生成させるための系であって、当該関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするコード領域及び3’リボザイムを含む第1のRNA分子をコードする核酸分子;ならびに当該関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするコード領域及び5’リボザイムを含む第2のRNA分子をコードする核酸分子を含む、当該系を含む。
【0005】
一実施形態では、3’リボザイムは、それ自体を第1のRNA分子から脱離させ、これにより、3’Pまたは2’3’cP末端を生じさせる。一実施形態では、5’リボザイムは、それ自体を第2のRNA分子から脱離させ、これにより、5’OH末端を生じさせる。一実施形態では、3’Pまたは2’3’cP末端は、5’OH末端にライゲーションされて、第1のRNA分子のコード領域及び第2のRNA分子のコード領域を含むRNA分子を形成する。一実施形態では、3’リボザイムは、HDVファミリーリボザイムに属する。一実施形態では、5’リボザイムは、HHファミリーリボザイムに属する。
【0006】
一実施形態では、系は、1種以上の追加のRNA分子をコードする1種以上の追加の核酸分子を更に含み、各追加のRNA分子は、関心対象のタンパク質のドメインをコードするコード領域;5’リボザイム;及び3’リボザイムを含む。
【0007】
一実施形態では、系は、1種以上の追加のRNA分子をコードする1種以上の追加の核酸分子を更に含み、各追加のRNA分子は、関心対象のタンパク質のドメインをコードするコード領域;5’リボザイム;及び3’リボザイム認識配列を含む。一実施形態では、系は、3’リボザイム認識配列の除去を誘発する3’リボザイム認識配列と相互作用するリボザイムを更に含む。一実施形態では、3’リボザイム認識配列は、VS-Sを含み、ここで、リボザイムはVS-Rzである。
【0008】
一実施形態では、本発明は、関心対象のタンパク質をコードするRNA分子を生成させるための方法であって、当該関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするコード領域及び3’リボザイムを含む第1のRNA分子をコードする核酸分子を細胞または組織に投与すること;ならびに当該関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするコード領域及び5’リボザイムを含む第2のRNA分子をコードする核酸分子を細胞または組織に投与することを含む、当該方法に関する。
【0009】
一実施形態では、3’リボザイムは、それ自体を第1のRNA分子から脱離させ、これにより、3’Pまたは2’3’cP末端を生じさせる。一実施形態では、5’リボザイムは、それ自体を第2のRNA分子から脱離させ、これにより、5’OH末端を生じさせる。一実施形態では、3’Pまたは2’3’cP末端は、5’OH末端にライゲーションされて、第1のRNA分子のコード領域及び第2のRNA分子のコード領域を含むRNA分子を形成する。一実施形態では、3’リボザイムは、HDVファミリーリボザイムに属する。一実施形態では、5’リボザイムは、HHファミリーリボザイムに属する。
【0010】
一実施形態では、本方法は、1種以上の追加のRNA分子をコードする1種以上の追加の核酸分子を細胞または組織に投与することを更に含み、各追加のRNA分子は、関心対象のタンパク質のドメインをコードするコード領域;5’リボザイム;及び3’リボザイムを含む。
【0011】
一実施形態では、本方法は、1種以上の追加のRNA分子をコードする1種以上の追加の核酸分子を細胞または組織に投与することを更に含み、各追加のRNA分子は、関心対象のタンパク質のドメインをコードするコード領域;5’リボザイム;及び3’リボザイム認識配列を含む。
【0012】
一実施形態では、本方法は、3’リボザイム認識配列の除去を誘発する3’リボザイム認識配列と相互作用するリボザイムを細胞または組織に投与することを更に含む。一実施形態では、3’リボザイム認識配列は、VS-Sを含み、ここで、リボザイムはVS-Rzである。一実施形態では、本方法は、リガーゼを細胞または組織に投与して、RNA分子のアセンブリを誘発することを更に含む。一実施形態では、リガーゼは、RNA 2’,3’-環状リン酸及び5’-OH(RtcB)リガーゼである。
【0013】
一実施形態では、本発明は、関心対象のタンパク質をコードするRNA分子を生成させるインビトロでの方法であって、当該関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするコード領域及び3’リボザイムを含む第1のRNA分子を提供すること;当該関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするコード領域及び5’リボザイムを含む第2のRNA分子を提供すること;ならびにリガーゼを提供して、当該第1のRNA分子の当該コード領域及び当該第2のRNA分子の当該コード領域からのRNA分子のアセンブリを誘発することを含む、当該方法を含む。
【0014】
一実施形態では、本発明は、関心対象のリピートドメインタンパク質をコードするRNA分子を生成させるインビトロでの方法であって、a)当該関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするコード領域及び3’リボザイムを含む第1のRNA分子を提供するステップ;b)当該関心対象のタンパク質のドメインをコードするコード領域、5’リボザイム、及び3’リボザイム認識配列を含む1種以上の追加のRNA分子を提供するステップ;c)リガーゼを提供して、当該第1のRNA分子の当該コード領域及び当該1種以上の追加のRNA分子の当該コード領域をライゲーションするステップ;d)3’リボザイム認識配列を認識し、その除去を触媒するリボザイムを提供するステップ;e)ステップb)~d)を1回以上繰り返して、複数のリピートドメインをコードするRNA分子を生成させるステップ;f)当該関心対象のタンパク質の最後の部分をコードするコード領域及び5’リボザイムを含む最後のRNA分子を提供するステップ;及びg)リガーゼを提供して、当該1種以上の追加のRNA分子の当該コード領域及び当該最後のRNA分子の当該コード領域をライゲーションし、これにより、リピートドメインタンパク質をコードする完全なRNA分子を生成させるステップを含む、当該方法を含む。
【0015】
一実施形態では、本発明は、関心対象の大きなタンパク質の変異により引き起こされる対象の疾患または障害を処置する方法であって、当該関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするコード領域及び3’リボザイムを含む第1の核酸分子を当該対象に投与すること;ならびに当該関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするコード領域及び5’リボザイムを含む第2の核酸を当該対象に投与することを含む、当該方法を含む。
【0016】
一実施形態では、疾患または障害は、以下からなる群から選択される1つ以上である:デュシェンヌ型筋ジストロフィー、常染色体劣性多発性嚢胞腎、血友病A、シュタルガルト黄斑変性、肢帯筋ジストロフィー、DFNB9、神経感覚性非症候性劣性難聴、嚢胞性線維症、ウィルソン病、三好型筋ジストロフィー及び常染色体劣性難聴9、アッシャー症候群I型及び常染色体劣性難聴2、常染色体劣性難聴3及び非症候性難聴、アッシャー症候群I型、常染色体劣性難聴16(DFNB16)、メニエール病(MD)、常染色体優性難聴12及び常染色体劣性難聴21、アッシャー症候群1F型(USH1F)及びDFNB23、常染色体劣性難聴28及び非症候性難聴、常染色体劣性難聴30及び非症候性難聴、常染色体劣性耳・脊椎・巨大骨端異形成症及び常染色体優性耳・脊椎・巨大骨端異形成症、常染色体劣性難聴77及び常染色体劣性非症候性感音難聴Dfnb型、常染色体劣性非症候性難聴DFNB84、常染色体劣性難聴84B及び希少遺伝性難聴、末梢神経障害-ミオパチー-嗄声-難聴及び常染色体優性難聴4A、先天性血小板減少症、感音難聴、DFNA56、HXB、常染色体優性難聴56、ヘキサブラキオン、てんかん性脳症、ティモシー症候群及びQT延長症候群8型、X連鎖性網膜障害、高アルドステロン症、脊髄小脳失調症42型、原発性アルドステロン症-けいれん-神経学的異常及び洞房結節機能障害-難聴、神経発達障害、低カリウム血性周期性四肢麻痺、てんかん、発達性及びてんかん性脳症、ブロディミオパチー、ダリエ病/心疾患、フォン・ヴィレブランド病、ならびにツェルウェーガー症候群。
【0017】
一実施形態では、本発明は、関心対象のタンパク質をコードするRNA分子及び環状RNA分子を生成させるための系であって、関心対象のタンパク質の第1の部分;5’リボザイム、カーゴ配列、及び3’リボザイムを含む合成イントロン;ならびに関心対象のタンパク質の第2の部分をコードする核酸を含む、当該系を含む。
【0018】
一実施形態では、関心対象のタンパク質は、以下からなる群から選択される1つ以上である:治療タンパク質、レポータータンパク質、及びCas9タンパク質。
【0019】
一実施形態では、カーゴ配列は、以下からなる群から選択される1つ以上である:関心対象の治療タンパク質をコードする配列、CRISPRガイドRNA配列、低分子RNA配列、及びトランス切断リボザイム配列。一実施形態では、上記低分子RNA配列は、以下からなる群から選択される1つ以上を含む:マイクロRNA(miRNA)、Piwi相互作用RNA(piRNA)、低分子干渉RNA(siRNA)、核小体低分子RNA(snoRNA)、tRNA由来低分子RNA(tsRNA)、リボソームDNA由来低分子RNA(srRNA)、及び核内低分子RNA(snRNA)。
【0020】
一実施形態では、合成イントロンの3’リボザイムは、HHファミリーリボザイムに属する。一実施形態では、合成イントロンの5’リボザイムは、以下からなる群から選択される1つ以上である:HDVファミリーリボザイムのメンバー、HDVファミリーリボザイムのメンバー、及びVS-Sリボザイム認識配列。一実施形態では、系は、以下からなる群から選択される1つ以上を更に含む:RtcBリガーゼ及びRtcBリガーゼをコードする核酸。
【0021】
一実施形態では、本発明は、関心対象のタンパク質をコードするRNA分子及び環状RNA分子を送達する方法であって、関心対象のタンパク質の第1の部分、シス切断5’リボザイム、カーゴ配列、及びシス切断3’リボザイムを含む合成イントロン、ならびに関心対象のタンパク質の第2の部分をコードする核酸を細胞または組織に投与することを含む、当該方法を含む。
【0022】
一実施形態では、関心対象のタンパク質は、以下からなる群から選択される1つ以上である:治療タンパク質、レポータータンパク質、及びCas9タンパク質。
【0023】
一実施形態では、カーゴ配列は、以下からなる群から選択される1つ以上である:関心対象の治療タンパク質をコードする配列、CRISPRガイドRNA配列、低分子RNA配列、及びトランス切断リボザイム配列。一実施形態では、上記低分子RNA配列は、以下からなる群から選択される1つ以上を含む:マイクロRNA(miRNA)、Piwi相互作用RNA(piRNA)、低分子干渉RNA(siRNA)、核小体低分子RNA(snoRNA)、tRNA由来低分子RNA(tsRNA)、リボソームDNA由来低分子RNA(srRNA)、及び核内低分子RNA(snRNA)。
【0024】
一実施形態では、本方法は、以下からなる群から選択される1つ以上を細胞または組織に投与することを更に含む:RtcBリガーゼ及びRtcBリガーゼをコードする核酸。
【0025】
本発明の実施形態の以下の詳細な説明は、添付の図面と共に読まれる場合に、更によく理解される。本発明は、図面に示される実施形態の厳密な構成及び手段に限定されないことを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】哺乳動物細胞におけるリボザイムにより媒介されるトランススプライシング及び発現を示す。Aは、3’HDVリボザイムと共にGFPのN末端(Nt)半分をコードするベクター及び5’ハンマーヘッド(HH)リボザイムと共にGFPのC末端(Ct)半分をコードするベクターを示す図を示す。Bは、COS7及びHEK293T細胞におけるNt-GFP-HDV及びHH-Ct-GFPの両方の共発現が検出可能なGFP蛍光をもたらしたが、別々に形質移入された場合、検出可能なGFP蛍光をもたらさなかったことを実証する例示的な結果を示す。C~Dは、リボザイムの除去及び傷跡を残さないトランススプライシング及びGFPコード配列の復元を示す、独立した各RNAに特異的なプライマー(G1及びG2)を使用したRT-PCR増幅(
図1C)及びサンガー配列解析(
図1D)の例示的な結果を示す。Eは、GFPの予測される全長タンパク質サイズを示す、GFPに特異的な抗体を使用した例示的なウェスタンブロット結果を示す。
【
図2】哺乳動物細胞におけるトランススプライシングへのリボザイム配列の影響を定量化するためのルシフェラーゼベースのレポーターの開発を示す。Aは、3’HDVリボザイムと共にルシフェラーゼのN末端(Nt)半分をコードするベクター及び5’ハンマーヘッド(HH)リボザイムと共にルシフェラーゼのC末端(Ct)半分をコードするベクターを示す図を示す。B~Cは、リボザイムの除去及びルシフェラーゼオープンリーディングフレームの傷跡を残さないトランススプライシングを示す、独立した各Luc RNAに特異的なプライマー(L1及びL2)を使用したRT-PCR増幅(
図2B)及びサンガー配列解析(
図2C)の例示的な結果を示す。D~Eは、異なるHDV(
図2D)及びHH(
図2E)リボザイム配列の哺乳動物細胞におけるトランススプライシングへの影響を実証する。加えて、リボザイムの触媒性ヌクレオチドの変異は、ルシフェラーゼ活性の消失をもたらした(
図2D、最後の柱及び
図2E、最後の柱)。
【
図3】Nt及びCtベクターからのタンパク質発現の調節を実証する。Aは、Ntベクターによりコードされるタンパク質の発現を防止するC末端タンパク質分解配列の配置を示す図を示す。Bは、異なるタンパク質分解配列が全長GFPをコードするNtベクターからのGFP-HDV発現を防止する効率を実証する例示的な結果を示す。Cは、Ctベクターのタンパク質配列の翻訳を防止するためのN末端翻訳制御配列の配置を示す図を示す。Dは、異なるGFP配列改変または翻訳制御配列により哺乳動物細胞におけるGFP蛍光を防止する効率を実証する例示的な結果を示す。
【
図4】哺乳動物細胞におけるリボザイムにより媒介されるシングル及びマルチプレックストランススプライシングを実証する。Aは、トランススプライシング及びミトコンドリアに標的化されたGFPタンパク質の発現を媒介するための、リボザイムと共に4xMTS及び全長GFP(ATG開始コドンなし)をコードするベクターを示す図を示す。Bは、これらのベクターの共発現が、MitoTracker CMXRosの赤色蛍光と重複した、ミトコンドリアに局在化した緑色蛍光をもたらすことを実証する例示的な結果を示す。Cは、マルチプレックストランススプライシングならびにリーディングフレーム1のミトコンドリアに標的化されたGFPタンパク質(4xMTS-GFP)及びリーディングフレーム2のミリストイル化により膜に標的化された赤色蛍光タンパク質(F2-Myr-RFP)の発現のためのベクターを示す図を示す。Dは、哺乳動物Cos7細胞における4つ全てのベクターの共発現が、ミトコンドリアでの特異的な緑色蛍光及び膜での赤色蛍光をもたらすことを実証する例示的な結果を示す。
【
図5】最適化されたリボザイム配列ならびにシススプライシングスプライスアクセプター配列及びスプライスドナー配列を使用したリボザイムにより媒介されるトランススプライシングの増強を実証する。Aは、Rzがシス切断リボザイムを意味するNt-GFP-3’Rz及び5’Rz-Ct-GFPの一般的なトランススプライシングGFPレポーターにおけるキメラスプライスドナー(SD)及びスプライスアクセプター(SA)配列の配置を示す図を示す。Bは、単一ベクター形質移入後(最初の2列)のまたは同時形質移入(最後の2列)後(形質移入の18時間後(最初の3列)または形質移入の36時間後(最後の列))のCos7細胞におけるGFP蛍光の例示的な結果を示す。1行目は、最適化されていないHH及びHDVリボザイムの使用を示し、2行目は、最適化されたツイスターリボザイム及びRzBリボザイムの使用を示し、最後の行は、ツイスターリボザイム及びRzBリボザイムならびにSD及びSA配列の組み合わせを示す。
【
図6】大きなタンパク質をコードする遺伝子のリボザイムにより媒介されるトランススプライシングを実証する。Aは、AAVベクターを使用した送達のための分割されたμジストロフィン-GFP融合タンパク質をコードするベクターを示す図を示す。B~Cは、特異的なトランススプライシングを示す、Nt-Dys及びCt-Dysベクターで形質移入された細胞でのRT-PCR(
図6B)及びサンガーシーケンシング分析(
図6C)の例示的な結果を示す。Dは、ジストロフィンの予測される膜局在化を示す、共焦点顕微鏡を使用して撮像されたNt及びCtジストロフィンベクターで形質移入された細胞からのGFP蛍光の例示的な結果を示す。
【
図7】標的細胞におけるトランススプライシングのためのリボザイムを含有するRNAのレンチウイルス送達を実証する。Aは、レンチウイルス遺伝子導入ベクターにおけるマイナス鎖方向のNt及びCtに分割されたGFP発現カセットを示す図を示す。Bは、Nt-GFP及びCt-GFP遺伝子をコードするレンチウイルスで同時形質導入された細胞のみがGFP蛍光を示すことを実証する例示的な結果を示す。Cは、レンチウイルス遺伝子導入ベクターにおけるマイナス鎖方向のNt及びCtに分割されたDys発現カセットを示す図を示す。
【
図8】DTA毒性遺伝子のリボザイムにより媒介されるトランススプライシング及び発現を実証する。Aは、Nt及びCtに分割されたDTA遺伝子をコードするベクターを示す図を示す。Bは、哺乳動物細胞におけるDTAの翻訳リプレッサー機能と一致して、Nt-DTA及びCt-DTAで同時形質移入された細胞が、同時形質移入されたGFPレポーターの発現の減少をもたらすことを実証する例示的な結果を示す。
【
図9】外来性のRNAを変化させる酵素の共発現が、哺乳動物細胞におけるリボザイムにより媒介されるトランススプライシングを増強または阻害することができることを実証する例示的な結果を示す。
【
図10】RtcBがインビトロでのリボザイムにより媒介されるトランススプライシングを触媒するのに十分であることを実証する。Aは、インビトロでのRNA転写を可能にするための上流のT7 RNAプロモーターを含有する分割されたトランススプライシングルシフェラーゼレポーターを示す図を示す。Bは、ルシフェラーゼRNAのインビトロでのトランススプライシングが、製造者の推奨される反応条件を使用したRtcBタンパク質(NEB)の添加に依存することを実証する例示的なRT-PCR結果を示す。Cは、スピドロインの保存されたN末端(N1L)及びC末端(N3R)ドメインのトランススプライシングベクターを示す図を示す。Dは、E.coli由来のRtcBリガーゼが、リボザイムにより切断されたN1L及びN3RをコードするRNAのトランスライゲーションを触媒するのに十分であったことを実証する例示的なサンガーシーケンシングの結果を示す。
【
図11】RtcB、VS-S、及びVS-Rzを使用したインビトロでのリボザイムにより触媒されるRNAの指向性ライゲーションを示す。
【
図12】RNAのトランススプライシングのためのトランス切断リボザイムの使用を示す。Aは、シスで切断するリボザイムの二次構造を示す。Bは、トランスで切断することができる遺伝子操作されたリボザイムを示す。C及びDは、フレームシフトまたは未成熟終止コドンなどの疾患を引き起こす変異を除去して、タンパク質発現及び機能を回復させる、トランス切断リボザイムの潜在的用途を実証する図を示す。
【
図13】RNAの傷跡を残さないトランススプライシングに利用され得る代表的なリボザイムの二次構造を示す。Aは、傷跡を残さない5’切断に使用され得る代表的なリボザイムを示す。Bは、傷跡を残さない3’切断に使用され得る代表的なリボザイムを示す。N=任意のヌクレオチド。赤色のハサミは切断部位を画定する。赤色のヌクレオチドは触媒部位変異を示す。オレンジ色のヌクレオチドは、トランススプライシングされるRNA配列を示す。濃青色のヌクレオチドは、ステムを形成するために必要とされるリボザイム配列を示す。淡青色は、ステム2ループと相互作用するステム1の三次構造安定化モチーフ(TSM)を示す。HH:ハンマーヘッド、HDV:デルタ肝炎ウイルス、Rz:リボザイム。
【
図14】トランス活性化リボザイムによる傷跡を残さない切断及び誘導性RNAトランススプライシング及び発現を示す。Aは、VSリボザイムが、自己触媒活性を欠く小さなVS-Sステムループ及びトランスで送達される場合にVS-S切断を引き起こすより大きなVS-Rzの2つの構成要素に分割され得ることを示す図を示す。VS-S/VS-Rzリボザイム対は、傷跡を残さない誘導性トランススプライシングを発生させるために利用され得る。Bは、誘導性RNAトランススプライシング系を作製するために、VS-S/VS-Rzトランス活性化リボザイム対を利用する方法を示す図を示す。VS-Rzが送達または発現される時にのみ、Nt-GFP-VS-S RNAは、共発現されたCt-GFP RNAとのトランススプライシングに参加することができる好適なRNA末端を生じる。Cは、N末端配列、可変的または非可変的リピート領域、及びC末端配列を有するRNAを生成させるための方法を示す図を示す。「リピート」RNAは、5’自己触媒リボザイム及びVS-Sなどの3’トランス活性化リボザイムを含有し、これにより、トランス活性化VS-Rz及びRtcBなどのリガーゼの選択的な添加に依存する制御された反復付加が可能となる。
【
図15】安定したイントロンRNA配列の生成を伴うリボザイムにより媒介されるトランススプライシングを示す。Aは、2つの独立したRNAのトランススプライシングを媒介するためのシス切断リボザイムの使用を示す図を示す。Bは、合成イントロンを生成させるための内部シス切断リボザイムの使用を示す図を示す。Cは、合成イントロンの効率的なシス切断及び機能タンパク質(GFP)を生じさせる独立したRNAのトランススプライシングを実証する例示的な結果を示す。D及びEは、トランススプライシングされ、翻訳されたレポーター及び任意の有用なRNA配列または遺伝子発現カセットであり得るイントロン配列である「カーゴ」を生成させるための内部シス切断リボザイムの使用を示す図を示す。
【
図16】インビボでのリボザイムにより媒介されるトランススプライシングのための最適化されたリボザイム配列の例示的な結果を示す。Aは、トランススプライシングルシフェラーゼレポーターを使用した相対的リボザイム活性の比較を示す。三次構造安定化モチーフを含有し、低マグネシウム濃度で活性であるRzBハンマーヘッドリボザイムバリアントが、哺乳動物細胞における最も高いルシフェラーゼ活性を示した。Bは、HDVリボザイム(HDV68及びゲノムHDV)とツイスターリボザイム(Twst)との比較を示す。Nt-Lucの3’末端のツイスターリボザイムが、最も高いルシフェラーゼ活性を示し、これは触媒不活性化変異により消失した(Twst mut)。Cは、ツイスターリボザイム配列改変の比較を示す。P1ステムの短縮はレポーター活性を減少させた。最初の残基の改変は、ツイスターが1位でのAヌクレオチド(U1A)を許容し得ることを明らかにした。
【発明を実施するための形態】
【0027】
定義
特に定義しない限り、本明細書において使用される技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者により一般的に理解される意味と同じ意味を有する。
【0028】
一般に、本明細書において使用される命名法ならびに細胞培養、分子遺伝学、有機化学、ならびに核酸化学及びハイブリダイゼーションにおける実験手順は、当該技術分野において周知であり、一般的に用いられるものである。
【0029】
標準的な技術が核酸及びペプチド合成に使用される。これらの技術及び手順は、一般に、当該技術分野における従来の方法及び本明細書全体にわたって提供される種々の一般的な参考文献(例えば、Sambrook and Russell,2012,Molecular Cloning,A Laboratory Approach,Cold Spring Harbor Press,Cold Spring Harbor,NY、及びAusubel et al.,2012,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley&Sons,NY)に従って実行される。
【0030】
本明細書において使用される命名法ならびに以下に記載される分析化学及び有機合成において使用される実験手順は、当該技術分野において周知であり、一般的に用いられるものである。標準的技術またはその改変形態が、化学合成及び化学分析に使用される。
【0031】
本発明の文脈において(特に特許請求の範囲の文脈において)使用される用語「a」、「and」、及び「the」、ならびに同様の用語は、本明細書において特に明記しない限り、または文脈によって明らかに否定されない限り、単数形及び複数形の両方を包含するものと解釈される。
【0032】
量、持続時間などの測定可能な値に言及する場合に本明細書において使用される「約」は、指定の値から±20%、または±10%、または±5%、または±1%、または±0.1%の変動を、かかる変動が本開示の方法を実行するのに適切である場合に、包含することを意図する。
【0033】
「アンチセンス」は、特に、タンパク質をコードする二本鎖DNA分子の非コード鎖の核酸配列、または当該非コード鎖と実質的に相同である配列を指す。本明細書で定義されるように、アンチセンス配列は、タンパク質をコードする二本鎖DNA分子の配列に相補的である。アンチセンス配列がDNA分子のコード鎖のコード部分のみに相補的である必要はない。アンチセンス配列は、タンパク質をコードするDNA分子のコード鎖に定められる調節配列に相補的であり得、この調節配列は、コード配列の発現を制御する。
【0034】
固体支持体への分子(例えば、核酸分子)の固定化に言及する場合、用語「結合した」は、本明細書で使用する場合、明示的にまたは文脈によって特に明記されない限り、直接的または間接的な共有結合または非共有結合を包含することを意図する。
【0035】
本明細書で使用する場合、「マイクロスフェア」、「ビーズ」、またはそれらの文法的等価物は、互換的に、生体分子(例えば、核酸分子)が結合するための固体支持体として作用することができる小さな離散粒子を表現する。
【0036】
「疾患」は、動物の健康の状態であって、当該動物が恒常性を維持することができず、疾患が改善されない場合、当該動物の健康が悪化し続ける、当該状態である。
【0037】
対照的に、動物における「障害」は、健康の状態であって、当該動物が恒常性を維持することができるが、当該動物の健康状態が、当該障害が存在しない場合よりも良好でない、当該状態である。障害は、処置されないまま放置されると、必ずしも動物の健康状態の更なる悪化を引き起こすわけではない。
【0038】
疾患もしくは障害の徴候もしくは症状の重症度、このような徴候もしくは症状を患者が経験する頻度、またはその両方が低減される場合、当該疾患または障害は「軽減」される。
【0039】
「コードする」とは、遺伝子、cDNA、またはmRNAなどのポリヌクレオチドにおける特定のヌクレオチド配列の固有特性であって、生物学的プロセスにおいて、既定のヌクレオチド配列(すなわち、rRNA、tRNA、及びmRNA)または既定のアミノ酸配列のいずれか、及びそれらによりもたらされる生物学的性質を有する他のポリマー及び高分子の合成のための鋳型として機能する固有特性を指す。従って、遺伝子は、その遺伝子に対応するmRNAの転写及び翻訳が、細胞または他の生物学的系においてタンパク質を生じさせる場合、タンパク質をコードする。ヌクレオチド配列がmRNA配列と同一であり、通常、配列表に示されるコード鎖、及び遺伝子またはcDNAの転写のための鋳型として使用される非コード鎖の両方が、その遺伝子またはcDNAのタンパク質または他の産物をコードすると称され得る。
【0040】
用語「患者」、「対象」、「個体」などは、本明細書において互換的に使用され、インビトロであるかインビボであるかにかかわらず、本明細書に記載される方法に適した任意の動物または細胞を指す。一実施形態では、対象としては、脊椎動物及び無脊椎動物が挙げられる。無脊椎動物としては、限定されるものではないが、Drosophila melanogaster及びCaenorhabditis elegansが挙げられる。脊椎動物としては、限定されるものではないが、霊長類、げっ歯類、飼育動物、または狩猟動物が挙げられる。霊長類としては、限定されるものではないが、チンパンジー、カニクイザル、クモザル、及びマカク(例えば、アカゲザル)が挙げられる。齧歯類としては、限定されるものではないが、マウス、ラット、マーモット、フェレット、ウサギ、及びハムスターが挙げられる。飼育動物及び狩猟動物としては、限定されるものではないが、ウシ、ウマ、ブタ、シカ、バイソン、バッファロー、ネコ科の種(例えば、イエネコ)、イヌ科の種(例えば、イヌ、キツネ、オオカミ)、鳥類の種(例えば、ニワトリ、エミュー、ダチョウ)、及び魚類(例えば、ゼブラフィッシュ、マス、ナマズ、及びサケ)が挙げられる。幾つかの実施形態では、対象は、哺乳動物、例えば、霊長類、例えば、ヒトである。ある種の非限定的な実施形態では、患者、対象、または個体は、ヒトである。
【0041】
抗体に関して本明細書で使用される用語「特異的に結合する」は、特異的抗原を認識するが、試料中の他の分子を実質的に認識しないか、またはそれらに結合しない抗体を意味する。例えば、1つの種由来の抗原に特異的に結合する抗体は、1つ以上の種由来のその抗原にも結合し得る。しかし、かかる異種間反応性それ自体は、抗体の特異的抗体への分類を変化させない。別の例では、抗原に特異的に結合する抗体は、当該抗原の異なるアレル型にも結合し得る。しかしながら、かかる交差反応性それ自体は、抗体の特異的抗体への分類を変化させない。
【0042】
場合によっては、用語「特異的結合」または「特異的に結合」は、抗体、タンパク質、またはペプチドと第2の化学種との相互作用に関して、当該相互作用が、当該化学種の特定の構造(例えば、抗原決定基またはエピトープ)の存在に依存することを意味するために使用され得る。例えば、抗体は、タンパク質を広く認識し、それに結合するのではなく、特異的なタンパク質構造を認識し、それに結合する。抗体がエピトープ「A」に特異的である場合、標識された「A」及び抗体を含有する反応物中のエピトープA(または遊離の非標識A)を含有する分子の存在は、抗体に結合する標識されたAの量を低減する。
【0043】
遺伝子の「コード領域」は、当該遺伝子のコード鎖のヌクレオチド残基及び当該遺伝子の非コード鎖のヌクレオチドからなり、これらは、当該遺伝子の転写により生成されるmRNA分子のコード領域にそれぞれ相同または相補的である。
【0044】
またmRNA分子の「コード領域」は、当該mRNA分子の翻訳中に転移RNA分子のアンチコドン領域に適合するか、または終止コドンをコードする、当該mRNA分子のヌクレオチド残基からなる。従って、コード領域は、mRNA分子によりコードされる成熟タンパク質に存在しないアミノ酸残基(例えば、タンパク質輸送シグナル配列のアミノ酸残基)のコドンを含むヌクレオチド残基を含み得る。
【0045】
核酸に言及するために本明細書において使用される「相補的」とは、2本の核酸鎖の領域間、または同じ核酸鎖の2つの領域間の配列相補性という広い概念を指す。第1の核酸領域のアデニン残基は、当該第1の領域に対して逆平行である第2の核酸領域の残基と、この残基がチミンまたはウラシルである場合に特異的な水素結合を形成(「塩基対形成」)できることが知られている。同様に、第1の核酸鎖のシトシン残基は、当該第1の鎖に対して逆平行である第2の核酸鎖の残基と、この残基がグアニンである場合に塩基対形成できることが知られている。2つの領域が逆平行に配置されるときに、第1の領域の少なくとも1つのヌクレオチド残基が第2の領域の残基と塩基対形成できる場合、核酸の当該第1の領域は、同一のまたは異なる核酸の当該第2の領域に相補的である。一実施形態では、第1の領域は第1の部分を含み、第2の領域は第2の部分を含み、よって、当該第1及び第2の部分が逆平行に配置される場合、当該第1の部分のヌクレオチド残基の少なくとも約50%、少なくとも約75%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%が、当該第2の部分のヌクレオチド残基と塩基対形成できる。一実施形態では、第1の部分の全てのヌクレオチド残基が、第2の部分のヌクレオチド残基と塩基対形成できる。
【0046】
本明細書で使用する場合、用語「DNA」は、デオキシリボ核酸と定義される。
【0047】
本明細書で使用する場合、用語「発現」は、特定のヌクレオチド配列の、そのプロモーターにより促進される転写及び/または翻訳として定義される。
【0048】
本明細書で使用する場合、用語「発現ベクター」は、転写されることができる遺伝子産物の少なくとも一部をコードする核酸配列を含有するベクターを指す。場合によっては、次いで、RNA分子は、タンパク質、ポリペプチド、またはペプチドに翻訳される。他の場合、例えば、アンチセンス分子、siRNA、リボザイムなどの生成では、これらの配列は翻訳されない。発現ベクターは、種々の制御配列を含有し得、制御配列とは、特定の宿主生物における作動的に連結されたコード配列の転写及びおそらく翻訳に必要な核酸配列を指す。転写及び翻訳を制御する制御配列に加えて、ベクター及び発現ベクターは、他の機能を果たす核酸配列も含有し得る。
【0049】
本明細書で使用する場合、用語「野生型」は、当業者により理解される当該技術分野の用語であり、変異型またはバリアン型とは区別される、自然界に存在する典型的な型の生物、菌株、遺伝子、または特徴を意味する。
【0050】
用語「相同性」は、相補性の程度を指す。部分的な相同性または完全な相同性(すなわち、同一性)が存在し得る。相同性は、多くの場合、配列解析ソフトウェア(例えば、Genetics Computer Group.University of Wisconsin Biotechnology Center.1710 University Avenue.Madison,Wis.53705のSequence Analysis Software Package)を使用して測定される。かかるソフトウェアは、種々の置換、欠失、挿入、及び他の改変に相同性の程度を割り当てることによって、類似配列を比べる。保存的置換は典型的に、以下のグループ内での置換を含む:グリシン、アラニン;バリン、イソロイシン、ロイシン;アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン;セリン、トレオニン;リジン、アルギニン;及びフェニルアラニン、チロシン。
【0051】
「単離された」は、天然状態から変化したか、または取り出されたことを意味する。例えば、生きている動物において通常の状況で天然に存在する核酸またはペプチドは「単離され」ていないが、その天然の状況の共存する物質から部分的または完全に分離された同じ核酸またはペプチドは「単離され」ている。単離された核酸またはタンパク質は、実質的に精製された形態で存在し得るか、または例えば、宿主細胞などの非天然環境に存在し得る。
【0052】
用語「単離された」は、「単離されたオリゴヌクレオチド」または「単離されたポリヌクレオチド」のように、核酸に関して使用される場合、その供給源中で通常会合している少なくとも1つの夾雑物から同定され、分離されている核酸配列を指す。従って、単離された核酸は、それが自然界において見出される形態または環境とは異なる形態または環境で存在する。対照的に、単離されていない核酸(例えば、DNA及びRNA)は、それらが自然界に存在する状態で見出される。例えば、所与のDNA配列(例えば、遺伝子)は、宿主細胞染色体上で隣接する遺伝子の近傍に見出され、RNA配列(例えば、特定のタンパク質をコードする特定のmRNA配列)は、多数のタンパク質をコードする多数の他のmRNAとの混合物として細胞中に見出される。しかしながら、単離された核酸は、一例として、その核酸を通常発現する細胞におけるかかる核酸を含み、ここで、当該核酸は、天然細胞での染色体上の位置とは異なる染色体上の位置にあるか、またはそうでなければ自然界において見出される核酸配列とは異なる核酸配列と隣接している。単離された核酸またはオリゴヌクレオチドは、一本鎖または二本鎖の形態で存在し得る。単離された核酸またはオリゴヌクレオチドがタンパク質を発現させるために利用される場合、当該オリゴヌクレオチドは、最低限でもセンス鎖またはコード鎖を含有する(すなわち、当該オリゴヌクレオチドは一本鎖でもよい)が、センス鎖及びアンチセンス鎖の両方を含有してもよい(すなわち、当該オリゴヌクレオチドは二本鎖でもよい)。
【0053】
用語「単離された」は、「単離されたタンパク質」または「単離されたポリペプチド」のように、ポリペプチドに関して使用される場合、その供給源中で通常会合している少なくとも1つの夾雑物から同定され、分離されているポリペプチドを指す。従って、単離されたポリペプチドは、それが自然界において見出される形態または環境とは異なる形態または環境で存在する。対照的に、単離されていないポリペプチド(例えば、タンパク質及び酵素)は、それらが自然界に存在する状態で見出される。
【0054】
「核酸」とは、デオキシリボヌクレオシドから構成されているか、またはリボヌクレオシドから構成されているかにかかわらず、かつホスホジエステル結合から構成されているか、または修飾された結合、例えば、ホスホトリエステル、ホスホロアミデート、シロキサン、カーボネート、カルボキシメチルエステル、アセトアミデート、カルバメート、チオエーテル、架橋ホスホロアミデート、架橋メチレンホスホネート、ホスホロチオエート、メチルホスホネート、ホスホロジチオエート、架橋ホスホロチオエート、もしくはスルホン結合、及びかかる結合の組み合わせから構成されているかにかかわらず、任意の核酸を意味する。また核酸という用語は、生物学的に存在する5つの塩基(アデニン、グアニン、チミン、シトシン、及びウラシル)以外の塩基から構成される核酸も具体的に包含する。用語「核酸」は、通常、大きなポリヌクレオチドを指す。
【0055】
ポリヌクレオチド配列を表現するための従来の表記法が本明細書において使用される。すなわち、一本鎖ポリヌクレオチド配列の左端は、5’末端であり、二本鎖ポリヌクレオチド配列の左側方向は、5’方向と称される。
【0056】
新生RNA転写物へのヌクレオチドの5’から3’への付加の方向は、転写方向と称される。mRNAと同じ配列を有するDNA鎖は、「コード鎖」と称され、DNA上の基準点に対して5’側に存在するDNA鎖の配列は、「上流配列」と称され、DNA上の基準点に対して3’側にあるDNA鎖の配列は、「下流配列」と称される。
【0057】
「発現カセット」とは、コード配列の転写及び任意により翻訳に必要なプロモーター/調節配列に作動可能に連結されたコード配列を含む核酸分子を意味する。
【0058】
本明細書で使用する場合、用語「作動可能に連結された」は、所与の遺伝子の転写及び/または所望のタンパク質分子の合成を誘導することができる核酸分子が生成されるような様式での核酸配列の連結を指す。またこの用語は、機能的な(例えば、酵素的に活性な、結合パートナーに結合することができる、阻害することができる、など)タンパク質またはポリペプチドが生成されるような様式でのアミノ酸をコードする配列の連結も指す。
【0059】
本明細書で使用する場合、用語「プロモーター/調節配列」は、プロモーター/調節配列に作動可能に連結された遺伝子産物の発現に必要とされる核酸配列を意味する。一部の例では、この配列は、コアプロモーター配列であり得、他の例では、この配列は、遺伝子産物の発現に必要とされるエンハンサー配列及び他の調節エレメントも含み得る。プロモーター/調節配列は、例えば、遺伝子産物を誘導可能な様式で発現させるものであり得る。
【0060】
本明細書で使用する場合、ハイブリダイゼーションに関する「ストリンジェント条件」は、標的配列に対する相補性を有する核酸が標的配列と主にハイブリダイズし、非標的配列に実質的にハイブリダイズしない条件を指す。ストリンジェント条件は、一般に配列依存的であり、多数の要因によって変動する。一般に、配列が長いほど、当該配列がその標的配列に特異的にハイブリダイズする温度は高くなる。ストリンジェント条件の非限定的な例は、Tijssen (1993),Laboratory Techniques In Biochemistry And Molecular Biology-Hybridization With Nucleic Acid Probes Part 1,Second Chapter “Overview of principles of hybridization and the strategy of nucleic acid probe assay”,Elsevier,N.Y.に詳細に記載されている。
【0061】
「ハイブリダイゼーション」は、1つ以上のポリヌクレオチドが反応して、ヌクレオチド残基の塩基間の水素結合により安定化される複合体を形成する反応を指す。水素結合は、ワトソンクリック塩基対形成、フーグスティン結合、または他の任意の配列特異的な様式により生じ得る。複合体は、二重鎖構造を形成する2本の鎖、多鎖複合体を形成する3本以上の鎖、単一の自己ハイブリダイズする鎖、またはこれらの任意の組み合わせを含み得る。ハイブリダイゼーション反応は、PCRの開始または酵素によるポリヌクレオチドの切断などのより広範なプロセスのステップを構成し得る。所与の配列とハイブリダイズすることができる配列は、所与の配列の「相補体」と称される。
【0062】
「誘導性」プロモーターは、遺伝子産物をコードまたは規定するポリヌクレオチドと作動可能に連結される場合に、実質的にプロモーターに対応する誘導因子が存在する場合にのみ遺伝子産物を生じさせるヌクレオチド配列である。
【0063】
「構成的」プロモーターは、遺伝子産物をコードまたは規定するポリヌクレオチドと作動可能に連結される場合に、細胞のほとんどまたは全ての生理学的条件下で当該細胞において遺伝子産物を生じさせるヌクレオチド配列である。
【0064】
本明細書で使用する場合、用語「ポリヌクレオチド」は、ヌクレオチドの鎖として定義される。更に、核酸はヌクレオチドのポリマーである。従って、本明細書で使用する場合、核酸及びポリヌクレオチドは互換的である。当業者は、核酸が、単量体である「ヌクレオチド」に加水分解され得るポリヌクレオチドであるという一般的な知識を有する。単量体であるヌクレオチドは、ヌクレオシドに加水分解され得る。本明細書で使用する場合、ポリヌクレオチドとしては、限定されるものではないが、通常のクローニング技術及びPCRなどを使用した組換え手段、すなわち、組換えライブラリーまたは細胞ゲノムからの核酸配列のクローニングが含まれる、当該技術分野における利用可能な任意の手段、ならびに合成手段により得られる全ての核酸配列が挙げられるが、これらに限定されない。
【0065】
本発明の文脈において、一般的に存在する核酸塩基の以下の略号が使用される。「A」はアデノシンを指し、「C」はシトシンを指し、「G」はグアノシンを指し、「T」はチミジンを指し、「U」はウリジンを指す。
【0066】
本明細書で使用する場合、用語「ペプチド」、「ポリペプチド」、及び「タンパク質」は、互換的に使用され、ペプチド結合により共有結合されたアミノ酸残基から構成される化合物を指す。タンパク質またはペプチドは、少なくとも2つのアミノ酸を含有しなければならず、タンパク質またはペプチドの配列を構成し得るアミノ酸の最大数に制限は設けられていない。ポリペプチドとしては、ペプチド結合により互いに連結された2つ以上のアミノ酸を含む任意のペプチドまたはタンパク質が挙げられる。本明細書で使用する場合、この用語は、例えば、当該技術分野において一般的にペプチド、オリゴペプチド、及びオリゴマーとも称される短い鎖と、当該技術分野において一般にタンパク質と称され、多数の種類が存在するより長い鎖との両方を指す。「ポリペプチド」としては、例えば、とりわけ、生物学的に活性な断片、実質的に相同なポリペプチド、オリゴペプチド、ホモ二量体、ヘテロ二量体、ポリペプチドのバリアント、修飾されたポリペプチド、誘導体、類似体、融合タンパク質が挙げられる。ポリペプチドとしては、天然ペプチド、組換えペプチド、合成ペプチド、またはそれらの組み合わせが挙げられる。
【0067】
本明細書で使用する場合、用語「RNA」は、リボ核酸と定義される。
【0068】
本明細書で使用する場合、用語「リボザイム」は、酵素として作用することができるRNA分子を指す。例えば、一部のリボザイムは、RNA分子を切断することができる。RNA切断リボザイムは、通常、少なくとも触媒ドメイン及び当該触媒ドメインにより認識される認識配列からなる。触媒ドメインは、認識配列と同じRNA分子の一部であり得、従って、シス切断を媒介する。あるいは、触媒ドメインは、認識配列を含むRNA分子と別個のRNA分子であり得、従って、トランス切断を媒介する。
【0069】
「組換えポリヌクレオチド」とは、自然には互いに連結されない配列を有するポリヌクレオチドを指す。増幅または構築された組換えポリヌクレオチドは、好適なベクターに含まれ得、当該ベクターは、好適な宿主細胞を形質転換するために使用され得る。
【0070】
組換えポリヌクレオチドは、非コード機能(例えば、プロモーター、複製起点、リボソーム結合部位など)も果たし得る。
【0071】
本明細書で使用する場合、用語「組換えポリペプチド」は、組換えDNA法を使用することにより生成されるポリペプチドと定義される。
【0072】
本明細書で使用する場合、用語「固体表面」、「固体支持体」、及びその他の文法的等価物は、生体分子(例えば、核酸分子)が結合するのに適しているか、または適するように修飾され得る任意の物質を指す。
【0073】
本明細書で使用する場合、用語「タグ」は、追加の機能(例えば、固体支持体への結合、蛍光可視化など)を提供する生体分子(例えば、核酸分子)の任意の化学修飾を指す。
【0074】
「バリアント」は、この用語が本明細書で使用される場合、それぞれ参照核酸配列または参照ペプチド配列と配列が異なるが、参照分子の基本的な生物学的性質を保持する、核酸配列またはペプチド配列である。核酸バリアントの配列の変化は、参照核酸によりコードされるペプチドのアミノ酸配列を変化させなくてもよく、アミノ酸置換、付加、欠失、融合、及び短縮化をもたらしてもよい。ペプチドバリアントの配列の変化は、通常、限定的または保存的であるため、参照ペプチド及びバリアントの配列は、全体的に極めて類似しており、多くの領域では同一である。バリアント及び参照ペプチドは、任意の組み合わせでの1つ以上の置換、付加、欠失によりアミノ酸配列が異なり得る。核酸またはペプチドのバリアントは、アレルバリアントなどの天然に存在するものであり得るか、または天然に存在することが公知でないバリアントであり得る。核酸及びペプチドの非天然バリアントは、変異誘発技術または直接合成により作製され得る。
【0075】
「ベクター」は、単離された核酸を含み、当該単離された核酸を細胞の内部に送達するために使用され得る物質の組成物である。限定されるものではないが、直鎖状ポリヌクレオチド、イオン性または両親媒性化合物と会合したポリヌクレオチド、プラスミド、及びウイルスが含まれる、多数のベクターが当該技術分野において公知である。従って、用語「ベクター」は、自律的に複製するプラスミドまたはウイルスを包含する。またこの用語は、細胞への核酸の導入を容易にする非プラスミド及び非ウイルスの化合物、例えば、ポリリジン化合物、リポソームなどを包含するようにも解釈されるべきである。ウイルスベクターの例としては、限定されるものではないが、アデノウイルスベクター、アデノ随伴ウイルスベクター、レトロウイルスベクターなどが挙げられる。
【0076】
範囲:本開示の全体を通して、本発明の種々の態様が範囲形式で提示され得る。範囲形式での記載は、単に便宜及び簡潔さのためのものであり、本開示の範囲に対する融通性のない制限として解釈されるべきではないことを理解すべきである。従って、範囲の記載は、その範囲内の全ての可能な部分範囲及び個々の数値を具体的に開示していると見なされるべきである。例えば、1~6などの範囲の記載は、部分範囲、例えば、1~3、1~4、1~5、2~4、2~6、3~6など、ならびにその範囲内の個々の数、例えば、1、2、2.7、3、4、5、5.3、及び6を具体的に開示していると見なされるべきである。これは、範囲の幅に関係なく適用される。
【0077】
説明
本発明は、2つ以上の個々のRNA分子を効率的かつ確実にライゲーションして、タンパク質及び融合タンパク質をコードするより大きな単一のRNA分子を生成させるための組成物及び方法を提供する。本発明は、関心対象のタンパク質または融合タンパク質をコードする単一のRNA分子をアセンブルするために、リボザイムにより媒介される複数のRNA分子のトランススプライシングを利用する。本発明は、融合タンパク質、キメラタンパク質などを効率的に生成させるために使用され得る。更に、本発明は、単一のベクターにパッケージングするにはコード配列が大きすぎる場合がある大きな全長タンパク質を生成させるのに有用である。更に、本発明の技術は、2つの異なる配列の迅速かつ容易な組み合わせも可能にし、このことは、タンパク質の新規の組み合わせまたは新規のライブラリー配列を作製するのに相乗効果をもたらし得る。これは、例えば、(ナノボディのような)合成抗体の作製、または酵素の機能的選抜に特に有用であり得る。
【0078】
本発明は、リボザイムに挟まれた合成イントロンを有する1種以上のRNA分子を効率的に送達するための組成物及び方法も提供する。リボザイムに挟まれた合成イントロンは、関心対象のタンパク質のN末端部分をコードする第1のRNA部分と関心対象のタンパク質のC末端部分をコードする第2のRNA部分との間に配置され得る。リボザイムに挟まれた合成イントロンは、カーゴ配列、例えば、治療タンパク質をコードする配列または機能的RNAを含む配列を含み得る。2つのリボザイムの使用は、シススプライシングを可能にして、以下の3つのRNA断片を生成させる:1)関心対象のタンパク質のN末端部分をコードする第1のRNA部分、2)リボザイムに挟まれた合成イントロン、及び3)関心対象のタンパク質のC末端部分をコードする第2のRNA部分。上記シススプライシングは、ライゲーションに適合可能な末端を生じさせる。シススプライシングされた合成イントロンの適合可能な末端のライゲーションにより、直鎖RNA分子よりも分解に対する耐性がある環状RNA分子が生成される。関心対象のタンパク質のN末端部分をコードする第1のRNA部分及び関心対象のタンパク質のC末端部分をコードする第2のRNA部分の適合可能な末端のライゲーションにより、関心対象の全長タンパク質をコードするRNA分子が生成される。関心対象の全長のタンパク質は、例えば、治療タンパク質、CRISPR-Casタンパク質、またはリボザイムに挟まれた合成イントロンを含む環状RNA分子におけるカーゴ配列の送達及び発現の代理的指標を提供するためのレポータータンパク質であり得る。
【0079】
一態様では、本発明は、2種以上のRNA分子をコードする1種以上の核酸分子を提供する。ある種の実施形態では、RNA分子のうちの1種以上は、リボザイムを含む。一実施形態では、RNA分子のうちの1種以上は、コード領域及びリボザイムを含む。ある種の実施形態では、リボザイムは、コード領域を残してRNA分子から自己切断する。本発明の文脈において使用され得る例示的なリボザイムとしては、限定されるものではないが、ハンマーヘッド(HH)、デルタ肝炎ウイルス(HDV)、Varkud Satellite(VS)、シスター、ツイスターシスター、ヘアピン、ハッチェット、及びピストルファミリーリボザイムのメンバーが挙げられる。
【0080】
例えば、一実施形態では、組成物は、第1のRNA分子をコードする核酸分子を含み、ここで、当該第1のRNA分子は、コード領域及び3’リボザイムを含み、当該3’リボザイムは、3’Pまたは2’3’環状リン酸(cP)末端を有するコード領域を残してそれ自体を当該RNA分子から脱離させることができる。一実施形態では、3’リボザイムは、HDVリボザイムを含む。更に、一実施形態では、組成物は、第2のRNA分子をコードする核酸分子を含み、ここで、当該第2のRNA分子は、コード領域及び5’リボザイムを含み、当該5’リボザイムは、5’OH末端を有するコード領域を残してそれ自体を当該RNA分子から脱離させることができる。一実施形態では、5’リボザイムは、HHリボザイムを含む。特定の例では、リガーゼは、第1のRNA分子のコード領域を第2のRNA分子のコード領域に連結して、関心対象のタンパク質をコードするより長いRNA分子を形成させる。
【0081】
例えば、一実施形態では、組成物は、第1のRNA分子を含み、ここで、当該第1のRNA分子は、コード領域及び3’リボザイムを含み、当該3’リボザイムは、3’Pまたは2’3’環状リン酸(cP)末端を有するコード領域を残してそれ自体を当該RNA分子から脱離させることができる。一実施形態では、3’リボザイムは、HDVリボザイムを含む。更に、一実施形態では、組成物は、第2のRNA分子を含み、ここで、当該第2のRNA分子は、コード領域及び5’リボザイムを含み、当該5’リボザイムは、5’OH末端を有するコード領域を残してそれ自体を当該RNA分子から脱離させることができる。一実施形態では、5’リボザイムは、HHリボザイムを含む。特定の例では、リガーゼは、第1のRNA分子のコード領域を第2のRNA分子のコード領域に連結して、関心対象のタンパク質をコードするより長いRNA分子を形成させる。
【0082】
ある種の実施形態では、第1のRNAは、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするコード領域を含み、第2のRNAは、関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするコード領域を含み、従って、RNA分子のリボザイムにより媒介される切断及びリガーゼにより媒介されるアセンブリによって、第1及び第2の部分の両方を有するタンパク質をコードするRNA分子の生成がもたらされる。本発明は、各々が全長タンパク質の一部をコードするコード領域を含む複数のRNAから全長タンパク質を生成させるために使用され得る。更に、本発明は、複数のドメインを含む融合タンパク質を生成させるために使用され得、ここで、各RNA分子は、融合タンパク質のドメインをコードするコード領域を含む。例えば、本発明は、リーダー配列、N末端タグ、C末端タグなどを有するタンパク質をコードするRNA分子を、当該リーダー配列、N末端タグ、またはC末端タグをコードするコード配列を含む第1のRNA及び当該タンパク質をコードするコード配列を含む第2のRNA分子からRNAをアセンブルすることにより生成させるために使用され得る。
【0083】
ある種の実施形態では、本発明は、3つ以上の別個のRNA分子からの単一のRNA分子の形成に関する。例えば、ある種の態様では、組成物は、第1のRNA分子をコードする核酸分子であって、当該第1のRNA分子がタンパク質のN末端領域をコードするコード領域を含む、当該核酸分子;第2のRNA分子をコードする核酸分子であって、当該第2のRNA分子がタンパク質のC末端領域をコードするコード領域を含む、当該核酸分子;及び各々がタンパク質ドメイン(例えば、リピートドメイン)をコードするコード領域を含む1種以上の追加のRNA分子をコードする1種以上の核酸分子を含む。一実施形態では、第1のRNA分子は、N末端領域をコードするコード領域及び3’リボザイムを含み、当該3’リボザイムは、3’Pまたは2’3’環状リン酸(cP)末端を有するコード領域を残してそれ自体を当該RNA分子から脱離させることができる。一実施形態では、3’リボザイムは、HDVリボザイムを含む。一実施形態では、第2のRNA分子は、C末端領域をコードするコード領域及び5’リボザイムを含み、当該5’リボザイムは、5’OH末端を有するコード領域を残してそれ自体を当該RNA分子から脱離させることができる。一実施形態では、5’リボザイムは、HHリボザイムを含む。一実施形態では、追加のRNA分子は、それぞれ、タンパク質ドメインをコードするコード領域、3’リボザイム、及び5’リボザイムを含む。一実施形態では、3’リボザイムは、HDVリボザイムである。一実施形態では、5’リボザイムは、HHリボザイムである。ある種の態様では、3’リボザイムは、それ自体をRNA分子から脱離させることができ、5’リボザイムは、それ自体をRNA分子から脱離させることができ、これにより、5’OH及び3’Pまたは2’3’cP末端を有するコード領域を残す。一実施形態では、追加のRNA分子は、それぞれ、タンパク質ドメインをコードするコード領域、5’リボザイム、及び3’リボザイム認識配列を含む。ある種の態様では、5’リボザイムは、それ自体をRNA分子から脱離させることができ、これにより、5’OH末端を有するコード領域を残し、3’リボザイム認識配列は、リボザイムと相互作用して、3’リボザイム認識配列のRNA分子からのスプライシングを誘発し、これにより、3’Pまたは2’3’cP末端を有するコード領域を残す。一実施形態では、3’リボザイム認識配列は、VSリボザイムと相互作用するVsv1配列を含む。この技術は、3’リボザイム認識配列と相互作用するリボザイム(例えば、VSリボザイム)を逐次的に提供して、3’Pまたは2’3’cP末端を生じさせ、コード領域をリピートドメインをコードする別のコード領域の5’OH末端にライゲーションすることにより、リピートドメインをコードするコード領域を逐次的に付加することによって、複数のリピートドメインを有するタンパク質をコードするRNA分子を生成させるために使用され得る。ある種の態様では、リピートドメインの逐次的な付加は、固体基質または固体支持体上で実行され得、ここで、N末端領域をコードする第1のRNA分子は、当該基質または支持体に結合している。
【0084】
ある種の態様では、複数のRNA分子は、リボザイムにより媒介される5’OH及び3’Pまたは2’3’cP末端の生成後に互いにライゲーションされる。場合によっては、RNA分子は、RNAアセンブリが起きている天然細胞または組織に存在する内因性のリガーゼにより互いにライゲーションされる。場合によっては、本発明の方法は、外来性のリガーゼを添加して、プロセシングされたRNA分子を互いにライゲーションさせるステップを含む。一実施形態では、リガーゼは、RNA 2’,3’-環状リン酸及び5’-OH(RtcB)リガーゼである。
【0085】
組成物
一実施形態では、本発明は、1種以上のリボザイムをコードする1種以上の核酸分子を含む組成物に関する。一実施形態では、本発明は、1種以上のリボザイムを含む1種以上のRNA分子を含む。幾つかの実施形態では、1種以上のRNA分子は、少なくとも第1のRNA分子及び第2のRNA分子を含む。
【0086】
幾つかの実施形態では、組成物の上記1種以上のリボザイムは、上記1種以上のRNA分子から自発的にシス切断することができる。幾つかの実施形態では、上記1種以上のリボザイムは、3’リボザイムである。幾つかの実施形態では、上記3’リボザイムは、自発的なシス切断後に残る1種以上のRNA分子上に3’Pまたは2’3’cP末端を生じさせる。幾つかの実施形態では、上記1種以上のリボザイムは、5’リボザイムである。幾つかの実施形態では、上記5’リボザイムは、自発的なシス切断後に残る1種以上のRNA分子上に5’OH末端を生じさせる。幾つかの実施形態では、上記3’Pまたは2’3’cP末端及び上記5’OH末端は、互いにライゲーションされ得る。
【0087】
幾つかの実施形態では、上記第1のRNA分子は、3’リボザイムを含む。幾つかの実施形態では、上記3’リボザイムは、ハンマーヘッド(HH)、デルタ肝炎ウイルス(HDV)、Varkud Satellite(VS)、ツイスター(Twst)、シスター、ツイスターシスター(TS)、ヘアピン、ハッチェット、及びピストルからなる群から選択される1つ以上のファミリーのもの、またはシス切断機能を保持するそのバリアントもしくは断片である。幾つかの実施形態では、3’リボザイムは、1つ以上のヌクレオチドのオーバーハングを含む。一実施形態では、オーバーハングは、第1のRNA分子内の上記3’リボザイムの上流の配列にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。幾つかの実施形態では、オーバーハングは、自発的なシス切断の効率を改善する。
【0088】
幾つかの実施形態では、上記第2のRNA分子は、5’リボザイムを含む。幾つかの実施形態では、上記5’リボザイムは、ハンマーヘッド(HH)、デルタ肝炎ウイルス(HDV)、Varkud Satellite(VS)、ツイスター(Twst)、シスター、ツイスターシスター(TS)、ヘアピン、ハッチェット、及びピストルからなる群から選択される1つ以上のファミリーのもの、またはシス切断機能を保持するそのバリアントもしくは断片である。幾つかの実施形態では、5’リボザイムは、1つ以上のヌクレオチドのオーバーハングを含む。一実施形態では、オーバーハングは、第2のRNA分子内の上記5’リボザイムの下流の配列にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。幾つかの実施形態では、オーバーハングは、自発的なシス切断の効率を改善する。
【0089】
一実施形態では、組成物のHDVリボザイムは、以下からなる群から選択される1つ以上を含む:HDV、HDV68、HDV67、HDV56、genHDV、及びantiHDV、またはそれらのバリアントもしくは断片。一実施形態では、HDV68は、配列番号9の核酸配列を含む。一実施形態では、HDV67は、配列番号10の核酸配列を含む。一実施形態では、HDV56は、配列番号11の核酸配列を含む。一実施形態では、genHDVは、配列番号12の核酸配列を含む。一実施形態では、antiHDVは、配列番号13の核酸配列を含む。
【0090】
一実施形態では、HHリボザイムは、上記HHリボザイムの上流または下流の配列のヌクレオチドとハイブリダイズする1つ以上のヌクレオチドをステム1オーバーハングに含む。一実施形態では、ステム1オーバーハングのヌクレオチド数は、1つ以上のヌクレオチド、2つ以上のヌクレオチド、4つ以上のヌクレオチド、6つ以上のヌクレオチド、8つ以上のヌクレオチド、10以上のヌクレオチド、12以上のヌクレオチド、14以上のヌクレオチド、16以上のヌクレオチド、18以上のヌクレオチド、または20以上のヌクレオチドであり得る。一実施形態では、1つ以上のヌクレオチドのステム1オーバーハングを含むHHリボザイムは、配列番号111、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号115、配列番号116、配列番号117、及び配列番号118からなる群から選択される核酸配列を含み、ここで、Nと表記されるヌクレオチドは、上記HHリボザイムの下流配列のヌクレオチドとハイブリダイズするヌクレオチドに相当する。一実施形態では、HHリボザイムは、ステム3オーバーハングに1つ以上のヌクレオチドを有する。一実施形態では、HHリボザイムは、5ヌクレオチドのステム3オーバーハングを有する。一実施形態では、HHリボザイムは、配列番号105の核酸配列を含み、ここで、Nと表記されるヌクレオチドは、上記HHリボザイムの上流配列のヌクレオチドとハイブリダイズするヌクレオチドに相当する。一実施形態では、HHリボザイムは、ステム2ループが改変されている。一実施形態では、改変されたステム2ループを有するHHリボザイムは、配列番号119、配列番号120、配列番号121、配列番号122、配列番号123、及び配列番号124からなる群から選択される核酸配列を含み、ここで、Nと表記されるヌクレオチドは、上記HHリボザイムの下流配列のヌクレオチドとハイブリダイズするヌクレオチドに相当する。一実施形態では、HHリボザイムは、三次構造安定化モチーフ(TSM)を含むようにステム1が改変されている。一実施形態では、HHリボザイムは、ステム2ループが改変されており、ステム1が三次構造安定化モチーフ(TSM)を含むように改変されている。一実施形態では、改変されたHHリボザイムは、HHリボザイムより効率的にシス切断する。一実施形態では、改変されたHHリボザイムは、RzBである。一実施形態では、RzBは、配列番号125の核酸配列を含み、ここで、Nと表記されるヌクレオチドは、上記HHリボザイムの下流配列のヌクレオチドとハイブリダイズするヌクレオチドに相当する。
【0091】
一実施形態では、ツイスターリボザイムは、配列番号32の核酸配列を含む。一実施形態では、ツイスターリボザイムは、P1ステムオーバーハングに1つ以上のヌクレオチドを含む。一実施形態では、P1ステムオーバーハングのヌクレオチド数は、1つ以上、2つ以上、3つ以上、4の以上、または5つ以上であり得る。一実施形態では、1つ以上のヌクレオチドのP1ステムオーバーハングを含むツイスターリボザイムは、配列番号106、配列番号107、配列番号108、配列番号109、及び配列番号110からなる群から選択される核酸配列を含み、ここで、Nと表記されるヌクレオチドは、上記ツイスターリボザイムの下流配列のヌクレオチドとハイブリダイズするヌクレオチドに相当する。
【0092】
幾つかの実施形態では、組成物の上記1種以上のリボザイムは、第1の部分及び第2の部分から構成される。幾つかの実施形態では、第1の部分は、上記1種以上のRNA分子に組み込まれている。幾つかの実施形態では、第1の部分は、リボザイム認識配列である。幾つかの実施形態では、上記第2の部分は、別々に導入される。幾つかの実施形態では、上記1種以上のRNA分子からの第1の部分のシス切断は、第1の部分及び第2の部分が互いに接触する場合にのみ起きる。幾つかの実施形態では、上記1種以上のリボザイムは、VSリボザイムである。一実施形態では、上記VSリボザイムは、配列番号14の核酸配列を含む。一実施形態では、上記第1の部分は、VSリボザイムステムループ(VS-S)である。一実施形態では、VS-Sは、配列番号15の核酸配列を含む。一実施形態では、上記第2の部分は、ステムループ(VS-Rz)のないVSの残りの部分である。一実施形態では、VS-Rzは、配列番号16の核酸配列を含む。
【0093】
リボザイムは、シス切断して、独特のRNA3’及び5’末端を生じさせる、本明細書に記載される自己触媒RNAである。しかしながら、シス切断リボザイムは、標的RNAがヌクレオチド特異的な様式で切断され得、これにより、同様のRNA末端が生じるように、トランス切断するように遺伝子操作され得る。幾つかの実施形態では、本発明は、トランス切断する遺伝子操作されたリボザイムを含む単一のRNA分子をコードする単一の核酸分子を含む組成物を含む。一実施形態では、上記トランス切断する遺伝子操作されたリボザイムは、別個のRNA分子をトランス切断することができる。一実施形態では、上記トランス切断する遺伝子操作されたリボザイムは、別個のRNA分子の特異的核酸配列を認識する。幾つかの実施形態では、トランス切断する遺伝子操作されたリボザイムは、疾患を引き起こす欠失変異を標的とする。幾つかの実施形態では、疾患を引き起こす変異は、エキソンに存在する。幾つかの実施形態では、疾患を引き起こす変異は、イントロンに存在する。幾つかの実施形態では、組成物は、疾患を引き起こす変異の上流及び下流に標的化された、2種のトランス切断する遺伝子操作されたリボザイムを含む。幾つかの実施形態では、疾患を引き起こす変異の上流及び下流のトランス切断は、疾患を引き起こす変異の除去をもたらす。幾つかの実施形態では、遺伝子の残りの部分は、疾患を引き起こす変異のトランス切断後に互いにトランススプライシングされる。幾つかの実施形態では、トランススプライシングされた遺伝子は、機能タンパク質として発現される。
【0094】
本明細書に記載されるように、リボザイムにより媒介される切断を受けたRNA分子の3’Pまたは2’3’cP末端及び5’OH末端は、互いにライゲーションされ得る。従って、より大きな全長タンパク質の別個の部分をコードする分離されたRNA配列は、全長タンパク質の発現を可能にするように傷跡を残さない様式で互いにトランススプライシングされ得る。一実施形態では、本発明は、関心対象のタンパク質の2つ以上の部分をコードし、1種以上のリボザイムをコードする1種以上の核酸分子を含む組成物に関する。一実施形態では、本発明は、関心対象のタンパク質の2つ以上の部分をコードし、1種以上のリボザイムを含む1種以上のRNA分子を含む組成物に関する。
【0095】
一実施形態では、関心対象のタンパク質の2つ以上の部分をコードする上記1種以上の核酸分子は、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードする第1の核酸分子及び関心対象のタンパク質の第2の部分をコードする第2の核酸分子を含む。一実施形態では、上記第1の核酸は、第1のRNA分子を含む。一実施形態では、上記第2の核酸は、第2のRNA分子を含む。一実施形態では、第1のRNA分子は、3’末端で3’リボザイムに連結されている。一実施形態では、第2のRNA分子は、5’末端で5’リボザイムに連結されている。一実施形態では、3’及び5’リボザイム配列のシス切断時に、第1のRNA分子の3’Pまたは2’3’cP末端は、第2のRNA分子の5’OH末端にライゲーションされ、これにより、関心対象の全長タンパク質をコードする単一のRNA分子を生成させる。一実施形態では、関心対象の全長タンパク質は、内因的に発現された同じ配列の全長タンパク質と同様に機能する。
【0096】
一実施形態では、関心対象の全長タンパク質は、治療タンパク質を含む。一実施形態では、治療タンパク質は、限定されるものではないが、以下からなる群から選択される1つ以上を含む:ユートロフィン、ジストロフィン、ジスフェリン、ミオフェリン、嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子(CFTR)、凝固因子VIII、フィブロシスチン、網膜特異的リン脂質輸送ATPアーゼ(ABCA4)、オトフェリン、銅輸送ATPアーゼ2、MYO7A、MYO15A、CDH23、STRC、OTOG、TECTA、PCDH15、TRIOBP、MYO3A、COL11A2、LOXHD1、PTPRQ、OTOGL、MYH14、MYH9、TNC、CACNA1A、CACNA1C、CACNA1F、CACNA1H、CACNA1G、CACNA1D、CACNA1B、CACNA1S、CACNA1I、CACNA1E、ATP2A1、ATP2A2、Adcy6、FKBP12-ラパマイシン結合ドメイン、及びCas9。一実施形態では、関心対象の全長タンパク質は、リコンビナーゼである。一実施形態では、リコンビナーゼは、限定されるものではないが、以下からなる群から選択される1つ以上である:CREリコンビナーゼ、FLPリコンビナーゼ。一実施形態では、関心対象の全長タンパク質は、真核生物/原核生物の抗生物質耐性遺伝子産物である。一実施形態では、真核生物/原核生物の抗生物質耐性遺伝子産物としては、限定されるものではないが、以下からなる群から選択される1つ以上である:アンピシリン、カナマイシン、ブラストサイジン、ピューロマイシン、ネオマイシン、及びハイグロマイシン。ある種の実施形態では、関心対象の全長タンパク質は、抗体である。一実施形態では、抗体は、関心対象の標的タンパク質に結合することができる。幾つかの実施形態では、抗体は、抗体断片、合成抗体、ナノボディ、または標的タンパク質に結合する能力を保持するそれらの断片もしくはバリアントである。一実施形態では、関心対象の全長タンパク質は、限定されるものではないが、ヒドロゲル、合成スパイダーシルク、及びコラーゲンを構成するものが含まれる、合成リピートタンパク質を含む。一実施形態では、合成リピートタンパク質は、限定されるものではないが、以下からなる群から選択される1つ以上を含む:スピドロイン、シルク、ケラチン、コラーゲン、エラスチン、レジリン、及びイカ環歯、β-ソレノイドタンパク質、ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)、及びTALエフェクターヌクレアーゼ(TALEN)。一実施形態では、関心対象の全長タンパク質は、パッケージング哺乳動物細胞におけるレンチウイルス粒子の生成を阻害し得る毒性タンパク質または抗ウイルスタンパク質を含む。一実施形態では、毒性タンパク質は、細胞自殺遺伝子である。一実施形態では、細胞自殺遺伝子は、限定されるものではないが、以下からなる群から選択される1つ以上を含む:ジフテリア毒素A(DTA)、HSV-tk、リシン、コレラ毒素、主要プリオンタンパク質、百日咳毒素、エクタトミン、コノペプチド、アブリン、ベロ毒素、テタノスパスミン、ボツリヌス毒素、シュードモナス外毒素A、炭疽菌、サポリン、及びヤマゴボウ抗ウイルスタンパク質(PAP)。一実施形態では、抗ウイルスタンパク質は、限定されるものではないが、以下からなる群から選択される1つ以上を含む:インターフェロン誘導性GTP結合タンパク質(MxA)、ミエロペルオキシダーゼ(MPO)、及びインターフェロン。
【0097】
関心対象のタンパク質の一部をコードするN末端またはC末端RNA分子は、リボザイムにより媒介される切断の前に、または別々に発現される場合に、翻訳の対象となり得、これにより、望ましくないタンパク質または切断型タンパク質の発現を潜在的にもたらす。しかしながら、翻訳制御配列またはタンパク質分解配列が、この望ましくない発現を抑えるために利用され得る。一実施形態では、組成物の上記1種以上のRNA分子は、翻訳制御配列またはタンパク質分解配列をコードする核酸配列を含む。一実施形態では、上記第1のRNA分子は、翻訳制御配列またはタンパク質分解配列をコードする核酸配列を含む。一実施形態では、上記第2のRNA分子は、翻訳制御配列またはタンパク質分解配列をコードする核酸配列を含む。幾つかの実施形態では、前記翻訳制御配列またはタンパク質分解配列は、リボザイム配列の切断及びスプライシング前のタンパク質の部分的発現を防止する。幾つかの実施形態では、翻訳制御配列またはタンパク質分解配列は、以下からなる群から選択される1つ以上を含む:hCL1-PEST配列、E1A-PEST配列、核酸のポリ(A)配列の除去、ポリK尾部を生成させるためのポリA尾部による模擬的翻訳、ATG終止コドンの欠失、N末端NTGコドン内のサイレント変異、翻訳阻害因子として機能する4つの小さな上流ORFをコードする酵母GCN4配列の5’UTR、酵母GCN4配列の5’UTRの小さな内部断片。幾つかの実施形態では、翻訳制御配列またはタンパク質分解配列は、以下からなる群から選択される1つ以上の核酸配列を含む:配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号77、配列番号79、及び配列番号104。幾つかの実施形態では、翻訳制御配列またはタンパク質分解配列は、以下からなる群から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含む:配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号76、配列番号78、及び配列番号80。
【0098】
ある種の態様では、望ましくないタンパク質または切断型タンパク質の発現を更に防止するために、RNA核局在化シグナルが、スプライシングされていないRNA分子の細胞質輸送及び翻訳を防止するのに有用であり得る。一実施形態では、組成物の上記1種以上のRNA分子は、RNA核移行配列をコードする核酸配列を含む。一実施形態では、上記第1のRNA分子は、RNA核移行配列をコードする核酸配列を含む。一実施形態では、上記第2のRNA分子は、RNA核移行配列をコードする核酸配列を含む。一実施形態では、上記RNA核移行配列は、リボザイム配列の切断及びスプライシングの前のRNA細胞質輸送及び部分的なタンパク質の翻訳を予防する。一実施形態では、RNA核移行配列は、以下からなる群から選択される1つ以上の核酸配列を含む:配列番号50及び配列番号51。
【0099】
幾つかの実施形態では、組成物は、1種以上の追加のRNA分子を更に含み、各追加のRNA分子は、関心対象のタンパク質のドメインをコードするコード領域;5’リボザイム;及び3’リボザイムを含む。幾つかの実施形態では、系は、1種以上の追加のRNA分子をコードする1種以上の追加の核酸分子を更に含み、各追加のRNA分子は、関心対象のタンパク質のドメインをコードするコード領域;5’リボザイム;及び3’リボザイムを含む。
【0100】
幾つかの実施形態では、組成物は、1種以上の追加のRNA分子を更に含み、各追加のRNA分子は、関心対象のタンパク質のドメインをコードするコード領域;5’リボザイム;及び3’リボザイム認識配列を含む。幾つかの実施形態では、系は、1種以上の追加のRNA分子をコードする1種以上の追加の核酸分子を更に含み、各追加のRNA分子は、関心対象のタンパク質のドメインをコードするコード領域;5’リボザイム;及び3’リボザイム認識配列を含む。
【0101】
スプライセオソームによるmRNA前駆体スプライシングは、最初の翻訳反応を促進する因子の蓄積またはRNAプロセシング及び細胞質への輸送の促進のいずれかによりmRNA翻訳を増強することが示されている。導入遺伝子内へのキメラシススプライシングイントロンの付加が導入遺伝子のタンパク質発現を促進することも示されている。従って、ある種の実施形態では、スプライセオソームにより認識され、シススプライシングされるスプライスドナー部位及びスプライスアクセプター部位の付加は、分割された前駆体RNA分子からのタンパク質発現を増強し得る。一実施形態では、組成物は、スプライスドナーまたはスプライスアクセプター配列を含む1種以上のRNA分子を含む。一実施形態では、組成物の上記第1のRNA分子は、スプライスドナー配列を含む。一実施形態では、上記スプライスドナー配列は、リボザイム配列の後の第1のRNA分子の3’末端に連結されている。一実施形態では、組成物の上記第2のRNA分子は、スプライスアクセプター配列を含む。一実施形態では、上記スプライスアクセプター配列は、リボザイム配列の前の第2のRNA分子の5’末端に連結されている。一実施形態では、スプライスドナー及びスプライスアクセプター配列の含有は、リボザイムにより媒介されるトランススプライシング後のタンパク質発現を増強する。
【0102】
リボザイムにより媒介されるトランススプライシング及び複数の異なる機能タンパク質の同時発現もタンパク質が翻訳される3つのオープンリーディングフレームにより可能であり得る。この特徴を利用することにより、RNAのトランススプライシングを使用して、3つの異なる互換性のないオープンリーディングフレームに存在する機能タンパク質が生成され得る。一実施形態では、本発明の組成物は、少なくとも2対の核酸分子を構成する少なくとも4種の核酸分子を含む。一実施形態では、核酸分子の各対は、関心対象のタンパク質の少なくとも2つの部分をコードし、少なくとも2種のリボザイムをコードする。一実施形態では、組成物は、少なくとも2対のRNA分子を構成する少なくとも4種のRNA分子を含む。一実施形態では、RNA分子の各対は、関心対象のタンパク質の少なくとも2つの部分をコードし、少なくとも2種のリボザイムを含む。
【0103】
一実施形態では、上記少なくとも2対のRNA分子は、第1の対のRNA分子及び第2の対のRNA分子を含む。一実施形態では、第1の対のRNA分子は、第1のRNA分子及び第2のRNA分子を含む。一実施形態では、第2の対のRNA分子は、第3のRNA分子及び第4のRNA分子を含む。幾つかの実施形態では、上記第3のRNA分子及び上記第4のRNA分子は、第1のRNA分子及び第2のRNA分子と異なるオープンリーディングフレームを有し、その結果、自発的なシス切断時、第1のRNA分子または第2のRNA分子の第3のRNA分子または第4のRNA分子のいずれかとのライゲーションでは、機能的な全長タンパク質産物を翻訳することができない。
【0104】
一実施形態では、上記少なくとも2対のRNA分子は、第3の対のRNA分子を更に含む。一実施形態では、第3の対のRNA分子は、第5のRNA分子及び第6のRNA分子を含む。幾つかの実施形態では、上記第5のRNA分子及び上記第6のRNA分子は、第1の対のRNA分子及び第2の対のRNA分子と異なるオープンリーディングフレームを有し、その結果、自発的なシス切断時、第1の対、第2の対、または第3の対のRNA分子のライゲーションでのみ機能的な全長タンパク質産物を翻訳することができる。
【0105】
リボザイムにより媒介される2つの独立したRNA間のトランススプライシングは、本明細書で記載されるように、一方のRNAが3’リボザイムを含有し、もう一方が5’リボザイムを含有する場合に発生し得る。しかしながら、同じRNA分子内にシスで転写される場合、2つのリボザイムは、それら自身の傷跡を残さない除去を媒介することができる。このアプローチは、3’-P及び5’OH末端を有する2つの独立したRNAを同様に生成させ、これらは細胞におけるトランススプライシング及び翻訳の対象となり得る。上記3’リボザイムと5’リボザイムとの間にカーゴ配列を含めることにより、ライゲーション時に環状化RNA分子が生成される可能性も生じる。
【0106】
一実施形態では、本発明は、関心対象のタンパク質の2つ以上の部分をコードし、1種以上のリボザイムをコードする単一の核酸分子を含む組成物に関する。一実施形態では、本発明は、関心対象のタンパク質の2つ以上の部分をコードし、1種以上のリボザイムを含む単一のRNA分子を含む組成物に関する。
【0107】
一実施形態では、上記単一の核酸分子は、RNAの第1の部分、合成イントロン、及びRNAの第2の部分をコードする。一実施形態では、合成イントロンは、5’リボザイム及び3’リボザイムを含む。一実施形態では、RNAの上記第1の部分は、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードする。一実施形態では、RNAの上記第2の部分は、関心対象のタンパク質の第2の部分をコードする。一実施形態では、上記単一の核酸は、以下の順序で連結された配列を含む:(関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするRNAの第1の部分)-(合成イントロンの5’リボザイム)-(合成イントロンの3’リボザイム)-(関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするRNAの第2の部分)。一実施形態では、上記関心対象のタンパク質の第1の部分は、GFPのN末端部分である。一実施形態では、合成イントロンの5’リボザイムは、HDVを含む。一実施形態では、RNAの第1の部分及び合成イントロンの5’リボザイムは、配列番号127の核酸配列を含み、ここで、小文字は、5’リボザイム配列を示し、大文字は、GFPのN末端部分をコードする配列を示す(実施例4、「カーゴを有する及び有さない内部合成リボザイムイントロンを有するGFP」を参照のこと)。一実施形態では、上記関心対象のタンパク質の第2の部分は、GFPのC末端部分である。一実施形態では、合成イントロンの上記3’リボザイムは、HHを含む。一実施形態では、RNAの第2の部分及び合成イントロンの3’リボザイムは、配列番号128の核酸配列を含み、ここで、小文字は、3’リボザイム配列を示し、大文字は、GFPのC末端部分をコードする配列を示す(実施例4、「カーゴを有する及び有さない内部合成リボザイムイントロンを有するGFP」を参照のこと)。
【0108】
一実施形態では、上記合成イントロンは、上記5’リボザイムと上記3’リボザイムとの間に配置されたカーゴ配列を含む。一実施形態では、上記単一の核酸は、以下の順序で連結された配列を含む:(関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするRNAの第1の部分)-(合成イントロンの5’リボザイム)-(カーゴ配列)-(合成イントロンの3’リボザイム)-(関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするRNAの第2の部分)。
【0109】
一実施形態では、合成イントロンの5’リボザイム配列は、活性のために両側の隣接配列を必要としない。一実施形態では、活性のために両側の隣接配列を必要としない5’リボザイム配列を含む合成イントロンの末端のライゲーションにより生成された環状RNAは、環状形態及び再切断された直鎖状形態の両方で存在し得る。一実施形態では、上記リボザイム配列は、HDVリボザイムである。
【0110】
一実施形態では、合成イントロンの5’リボザイム配列は、活性のために両側の隣接配列を必要とする。一実施形態では、活性のために両側の隣接配列を必要とする5’リボザイム配列を含む合成イントロンの末端のライゲーションにより生成された環状RNAは、環状形態でのみ存在し得る。一実施形態では、上記リボザイム配列は、HHリボザイムである。
【0111】
一実施形態では、合成イントロンの5’リボザイム配列は、リボザイム認識配列である。一実施形態では、リボザイム認識配列は、誘導性切断のためにトランス切断リボザイムの添加を必要とする。一実施形態では、上記リボザイム認識配列は、VS-Sを含む。幾つかの実施形態では、VS-Sは、配列番号15を含む核酸配列によりコードされる。一実施形態では、上記トランス切断リボザイムは、VS-Rzを含む。幾つかの実施形態では、VS-Rzは、配列番号16を含む核酸配列によりコードされる。
【0112】
一実施形態では、5’リボザイム配列及び3’リボザイムの自己切断は、以下の3つの別個のRNA分子を生成させる:1)関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするRNAの第1の部分を含む第1の断片、2)合成イントロンを含む第2の断片、3)関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするRNAの第2の部分を含む第3の断片。一実施形態では、第2の断片の適合可能な末端は、ライゲーションされて、カーゴ配列を含む合成イントロンを含む環状RNA分子が生成される。実施形態では、第1の断片及び第3の断片が互いにライゲーションされて、単一の全長直鎖RNA分子が生成される。
【0113】
一実施形態では、合成イントロンのカーゴ配列は、以下からなる群から選択される1つ以上である:関心対象の治療タンパク質をコードする配列、CRISPRガイドRNA配列、低分子RNA配列、及びトランス切断リボザイム配列。一実施形態では、上記低分子RNA配列は、以下からなる群から選択される1つ以上を含む:マイクロRNA(miRNA)、Piwi相互作用RNA(piRNA)、低分子干渉RNA(siRNA)、核小体低分子RNA(snoRNA)、tRNA由来低分子RNA(tsRNA)、リボソームDNA由来低分子RNA(srRNA)、及び核内低分子RNA(snRNA)。
【0114】
一実施形態では、単一の全長直鎖RNA分子は、関心対象の全長タンパク質をコードする。一実施形態では、関心対象の全長タンパク質は、治療タンパク質である。一実施形態では、治療タンパク質は、限定されるものではないが、以下からなる群から選択される1つ以上であり得る:ユートロフィン、ジストロフィン、ジスフェリン、ミオフェリン、嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子(CFTR)、凝固因子VIII、フィブロシスチン、網膜特異的リン脂質輸送ATPアーゼ(ABCA4)、オトフェリン、銅輸送ATPアーゼ2、MYO7A、MYO15A、CDH23、STRC、OTOG、TECTA、PCDH15、TRIOBP、MYO3A、COL11A2、LOXHD1、PTPRQ、OTOGL、MYH14、MYH9、TNC、CACNA1A、CACNA1C、CACNA1F、CACNA1H、CACNA1G、CACNA1D、CACNA1B、CACNA1S、CACNA1I、CACNA1E、ATP2A1、ATP2A2、Adcy6、FKBP12-ラパマイシン結合ドメイン、及びCas9。一実施形態では、関心対象の全長タンパク質は、リコンビナーゼである。一実施形態では、リコンビナーゼは、限定されるものではないが、以下からなる群から選択される1つ以上である:CREリコンビナーゼ、FLPリコンビナーゼ。一実施形態では、関心対象の全長タンパク質は、真核生物/原核生物の抗生物質耐性遺伝子産物である。一実施形態では、真核生物/原核生物の抗生物質耐性遺伝子産物としては、限定されるものではないが、以下からなる群から選択される1つ以上である:アンピシリン、カナマイシン、ブラストサイジン、ピューロマイシン、ネオマイシン、及びハイグロマイシン。一実施形態では、関心対象の全長タンパク質は、レポータータンパク質である。一実施形態では、レポータータンパク質は、以下からなる群から選択される1つ以上である:緑色蛍光タンパク質(GFP)、赤色蛍光タンパク質(RFP)、及びルシフェラーゼ(Luc)。一実施形態では、レポータータンパク質は、カーゴ配列の送達及び発現を評価するための代理的指標として使用される。ある種の実施形態では、関心対象の全長タンパク質は、抗体である。一実施形態では、抗体は、関心対象の標的タンパク質に結合することができる。幾つかの実施形態では、抗体は、抗体断片、合成抗体、ナノボディ、または標的タンパク質に結合する能力を保持するそれらの断片もしくはバリアントである。
【0115】
ある種の態様では、本発明の技術は、全長RNAウイルスゲノムをアセンブルするために使用され得る。一実施形態では、本発明の1種以上のリボザイムをコードする上記1種以上の核酸分子は、RNAウイルスゲノムの1つ以上の部分をコードする。一実施形態では、本発明の1種以上のリボザイムを含む上記1種以上のRNA分子は、RNAウイルスゲノムの1つ以上の部分を含む。
【0116】
一実施形態では、上記1種以上の核酸分子は、RNAウイルスゲノムの第1の部分をコードし、3’リボザイムをコードする第1の核酸分子を含む。一実施形態では、上記1種以上の核酸分子は、RNAウイルスゲノムの第2の部分をコードし、5’リボザイムをコードする第2の核酸を含む。一実施形態では、上記1種以上のRNA分子は、RNAウイルスゲノムの第1の部分及び3’リボザイムを含む第1のRNA分子を含む。一実施形態では、上記1種以上のRNA分子は、RNAウイルスゲノムの第2の部分及び5’リボザイムを含む第2のRNA分子を含む。一実施形態では、組成物は、リガーゼをコードする核酸またはリガーゼを含む。一実施形態では、3’及び5’リボザイムのシス切断時に、RNAウイルスゲノムの第1の部分及びRNAウイルスゲノムの第2の部分が互いにライゲーションされ、これにより、全長RNAウイルスゲノムが生成される。例示的なRNAウイルスとしては、限定されるものではないが、以下が挙げられる:コロナウイルス、パラミクソウイルス、オルソミクソウイルス、レトロウイルス、レンチウイルス、アルファウイルス、フラビウイルス、ラブドウイルス、麻疹ウイルス、ニューキャッスル病ウイルス、及びピコルナウイルス。
【0117】
幾つかの実施形態では、本発明は、リガーゼをコードする核酸を含む組成物を含む。幾つかの実施形態では、リガーゼは、3’Pまたは2’3’cP末端及び5’OH末端のライゲーションを媒介する。幾つかの実施形態では、リガーゼは、RNA 2’,3’-環状リン酸及び5’-OH(RtcB)リガーゼである。幾つかの実施形態では、RtcBリガーゼは、以下からなる群から選択される1つ以上のドメインの生物に由来する:真核生物、真正細菌、及び古細菌。幾つかの実施形態では、生物は、以下からなる群から選択される:ヒト、E.coli、Deinococcus radiodurans、Pyrococcus horikoshii、Pyrococcus sp.ST04、及びThermococcus sp.EP。幾つかの実施形態では、リガーゼをコードする核酸配列は、以下からなる群から選択される1つ以上である:配列番号82、配列番号84、配列番号86、配列番号88、配列番号90、配列番号92。幾つかの実施形態では、リガーゼをコードする核酸配列は、以下からなる群から選択される1つ以上のアミノ酸配列をコードする:配列番号81、配列番号83、配列番号85、配列番号87、配列番号89、配列番号91。
【0118】
核酸
幾つかの実施形態では、本発明の1種以上の核酸は、本明細書に記載される核酸配列と実質的に相同である核酸配列を含む。例えば、幾つかの実施形態では、核酸は、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または少なくとも99.5%の元の核酸配列に対する同一性の程度を有する。
【0119】
幾つかの実施形態では、本発明の1種以上の核酸は、本明細書に記載される核酸配列の一部である核酸配列を含む。例えば、幾つかの実施形態では、核酸は、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または少なくとも99.5%の元の核酸配列に対する長さを有する。
【0120】
幾つかの実施形態では、本発明の1種以上の核酸は、本明細書に記載される核酸配列の一部であり、本明細書に記載される核酸配列と実質的に相同である核酸配列を含む。例えば、幾つかの実施形態では、核酸は、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または少なくとも99.5%の元の核酸配列に対する同一性の程度を有し、及び/または少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または少なくとも99.5%の元の核酸配列に対する長さを有する。
【0121】
本発明の核酸は、限定されるものではないが、DNA及びRNAが含まれる、任意の種類の核酸を含み得る。例えば、一実施形態では、組成物は、本発明の融合タンパク質をコードする、例えば、単離cDNA分子が含まれる、単離DNA分子を含む。一実施形態では、組成物は、本発明の融合タンパク質またはその機能断片をコードする単離RNA分子を含む。
【0122】
本発明の核酸分子は、血清中または細胞培養用の増殖培地中での安定性を改善するために修飾され得る。修飾は、本発明の核酸分子の安定性、機能性、及び/または特異性を増強し、免疫賦活作用を最小限にするために付加され得る。例えば、安定性を増強するために、3’残基が分解に対して安定化され得る。例えば、それらがプリンヌクレオチド、特にアデノシンまたはグアノシンヌクレオチドからなるようにそれらが選択され得る。代替的に、修飾された類似体によるピリミジンヌクレオチドの置換、例えば、2’-デオキシチミジンによるウリジンの置換が許容され、分子の機能に影響を及ぼさない。
【0123】
本発明の一実施形態では、核酸分子は、少なくとも1つの修飾ヌクレオチド類似体を含有し得る。例えば、末端は、修飾ヌクレオチド類似体を組み込むことによって安定化され得る。
【0124】
ヌクレオチド類似体の非限定的な例としては、糖及び/または骨格が修飾されたリボヌクレオチドが挙げられる(すなわち、リン酸-糖骨格への修飾が挙げられる)。例えば、天然RNAのホスホジエステル結合は、窒素または硫黄ヘテロ原子のうちの少なくとも1つを含むように修飾され得る。例示的な骨格が修飾されたリボヌクレオチドでは、隣接するリボヌクレオチドに結合しているリン酸エステル基が、修飾基、例えば、ホスホロチオエート基で置き換えられている。例示的な糖が修飾されたリボヌクレオチドでは、2’OH基が、H、OR、R、ハロ、SH、SR、NH2、NHR、NR2、またはONから選択される基で置き換えられており、ここで、Rは、C1~C6アルキル、アルケニル、またはアルキニルであり、ハロは、F、Cl、Br、またはIである。
【0125】
修飾の他の例は、核酸塩基が修飾されたリボヌクレオチド、すなわち、天然に存在する核酸塩基の代わりに少なくとも1つの非天然核酸塩基を含有するリボヌクレオチドである。アデノシンデアミナーゼの活性を阻害するように塩基が修飾され得る。例示的な修飾核酸塩基としては、限定されるものではないが、5位で修飾されたウリジン及び/またはシチジン、例えば、5-(2-アミノ)プロピルウリジン、5-ブロモウリジン;8位で修飾されたアデノシン及び/またはグアノシン、例えば、8-ブロモグアノシン;デアザヌクレオチド、例えば、7-デアザ-アデノシン;O-アルキル化ヌクレオチド及びN-アルキル化ヌクレオチド、例えば、N6-メチルアデノシンが挙げられ、好適である。上記の修飾が組み合わされ得ることに留意されたい。
【0126】
場合によっては、核酸分子は、以下の化学修飾のうちの少なくとも1つを含む:1つ以上のヌクレオチドの2’-H、2’-O-メチル、または2’-OH修飾。ある種の実施形態では、本発明の核酸分子は、ヌクレアーゼに対する増強された耐性を有し得る。ヌクレアーゼ耐性の増加のために、核酸分子は、例えば、2’-修飾されたリボース単位及び/またはホスホロチオエート結合を含み得る。例えば、2’ヒドロキシル基(OH)が、多数の異なる「オキシ」または「デオキシ」置換基で修飾され得るか、または置き換えられ得る。ヌクレアーゼ耐性の増加のために、本発明の核酸分子は、2’-O-メチル、2’-フッ素、2’-O-メトキシエチル、2’-O-アミノプロピル、2’-アミノ、及び/またはホスホロチオエート結合を含み得る。ロックド核酸(LNA)、エチレン核酸(ENA)、例えば、2’-4’-エチレン架橋核酸を含有させること、及び特定の核酸塩基修飾、例えば、2-アミノ-A修飾、2-チオ(例えば、2-チオ-U)修飾、G-クランプ修飾も標的に対する結合親和性を増加させ得る。
【0127】
一実施形態では、核酸分子は、2’-修飾されたヌクレオチド、例えば、2’-デオキシ、2’-デオキシ-2’-フルオロ、2’-O-メチル、2’-O-メトキシエチル(2’-O-MOE)、2’-O-アミノプロピル(2’-O-AP)、2’-O-ジメチルアミノエチル(2’-O-DMAOE)、2’-O-ジメチルアミノプロピル(2’-O-DMAP)、2’-O-ジメチルアミノエチルオキシエチル(2’-O-DMAEOE)、または2’-O-N-メチルアセトアミド(2’-O-NMA)を含む。一実施形態では、核酸分子は、少なくとも1つの2’-O-メチル修飾されたヌクレオチドを含み、幾つかの実施形態では、核酸分子のヌクレオチドの全てが、2’-O-メチル修飾を含む。
【0128】
ある種の実施形態では、本発明の核酸分子は、以下の特性のうちの1つ以上を有する。
【0129】
本明細書に述べる核酸薬剤は、他の点では未修飾のRNA及びDNA、ならびに例えば、有効性を改善するために修飾されたRNA及びDNA、ならびにヌクレオシド代用物のポリマーを含む。未修飾RNAとは、核酸の構成要素、すなわち糖、塩基、及びリン酸部分が、天然に存在するものまたは人体に天然に存在するものと同じであるか、または本質的に同じである分子を指す。当該技術分野において、稀であるか、または通常と異なるが天然に存在するRNAは、修飾RNAとみなされている。例えば、Limbach et al.(Nucleic Acids Res.,1994,22:2183-2196)を参照のこと。しばしば修飾RNAと称されるかかる稀であるか、または通常と異なるRNAは、典型的には、転写後修飾の結果であり、本明細書で使用する場合、未修飾RNAという用語の範囲内である。本明細書で使用する場合、修飾RNAとは、核酸の構成要素、すなわち糖、塩基、及びリン酸部分のうちの1つ以上が、天然に存在するものと異なるか、または人体に天然に存在するものと異なる分子を指す。それらは「修飾RNA」と称されるが、修飾に起因して、厳密に言えばRNAではない分子も当然ながら含む。ヌクレオシド代用物とは、ハイブリダイゼーションがリボースリン酸骨格で見られるものと実質的に類似するように、塩基が正しい空間関係で提示されることを可能にする非リボースリン酸構造、例えば、リボースリン酸骨格の非荷電模倣物でリボースリン酸骨格が置き換えられている分子である。
【0130】
本発明の核酸の修飾は、リン酸基、糖基、骨格、N末端、C末端、または核酸塩基のうちの1つ以上に存在し得る。
【0131】
ベクター
本発明は、本発明の1種以上の核酸分子が挿入されている1種以上のベクターを含む組成物も含む。一実施形態では、ベクターは、少なくとも2種のRNA分子をコードする。一実施形態では、ベクターは、少なくとも2種のRNA分子を含む。幾つかの実施形態では、少なくとも2種のRNA分子は、同じベクターによりコードされる。幾つかの実施形態では、少なくとも2種のRNA分子は、同じベクター内に含有される。一実施形態では、上記少なくとも2種のRNA分子は、第1のRNA分子及び第2のRNA分子を含む。
【0132】
幾つかの実施形態では、本発明は、少なくとも2種のRNA分子をコードする少なくとも2種のベクターを含む。幾つかの実施形態では、少なくとも2種のベクターは、少なくとも2種のRNA分子を含む。幾つかの実施形態では、少なくとも2種のベクターは、別個のRNA分子をコードする。幾つかの実施形態では、少なくとも2種のベクターは、別個のRNA分子を含む。幾つかの実施形態では、少なくとも2種の別個のRNA分子は、第1のRNA分子及び第2のRNA分子を含む。幾つかの実施形態では、第1のRNA分子は第1のベクターによりコードされ、第2のRNA分子は第2のベクターによりコードされる。幾つかの実施形態では、第1のRNA分子は第1のベクターを含み、第2のRNA分子は第2のベクターを含む。
【0133】
幾つかの実施形態では、本発明は、1種以上の追加のRNA分子をコードするベクターを更に含む。幾つかの実施形態では、本発明は、1種以上の追加のRNA分子を含む1種以上のベクターを更に含む。幾つかの実施形態では、各追加のRNA分子は、関心対象のタンパク質のドメインをコードするコード領域;5’リボザイム;及び3’リボザイムを含む。幾つかの実施形態では、各追加のRNA分子は、関心対象のタンパク質のドメインをコードするコード領域;5’リボザイム;及び3’リボザイム認識配列を含む。
【0134】
当該技術分野には、本発明において有用である好適なベクターが豊富に存在する。簡潔に要約すると、本発明の融合タンパク質をコードする天然または合成核酸の発現は、典型的には、本発明の融合タンパク質またはその一部をコードする核酸をプロモーターに作動可能に連結し、構築物を発現ベクターに組み込むことにより達成される。使用されるベクターは、真核細胞における複製及び任意により、組込みに好適である。典型的なベクターは、転写及び翻訳ターミネーター、開始配列、ならびに所望の核酸配列の発現の調節に有用なプロモーターを含有する。
【0135】
本発明のベクターは、標準的な遺伝子送達プロトコールを使用した核酸免疫法及び遺伝子治療にも使用され得る。遺伝子送達のための方法は、当該技術分野において公知である。例えば、米国特許第5,399,346号、同第5,580,859号、同第5,589,466号(参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる)を参照のこと。別の実施形態では、本発明は、遺伝子治療ベクターを提供する。
【0136】
本発明の単離核酸は、多数の種類のベクターにクローニングされ得る。例えば、核酸は、限定されるものではないが、プラスミド、ファージミド、ファージ誘導体、動物ウイルス、及びコスミドが含まれるベクターにクローニングされ得る。特に関心対象となるベクターとしては、発現ベクター、複製ベクター、プローブ生成ベクター、及び配列決定ベクターが挙げられる。
【0137】
更にベクターは、ウイルスベクターの形態で細胞に提供され得る。ウイルスベクター技術は、当該技術分野において周知であり、例えば、Sambrook et al.(2012,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,New York)、ならびに他のウイルス学及び分子生物学のマニュアルに記載されている。ベクターとして有用なウイルスとしては、限定されるものではないが、レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、ヘルペスウイルス、及びレンチウイルスが挙げられる。一般に、好適なベクターは、少なくとも1種の生物において機能する複製開始点、プロモーター配列、便利な制限エンドヌクレアーゼ部位、及び1つ以上の選択マーカーを含有する(例えば、WO01/96584号;WO01/29058号;及び米国特許第6,326,193号)。
【0138】
更に多数の追加のウイルスベースの系が、哺乳動物細胞への遺伝子導入のために開発されてきた。例えば、レトロウイルスは、遺伝子送達システムに便利なプラットフォームを提供する。選択された遺伝子は、当該技術分野において公知の技術を使用してベクターに挿入され得、レトロウイルス粒子にパッケージングされ得る。次いで、組換えウイルスが単離され得、インビボまたはエクスビボのいずれかで対象の細胞に送達され得る。多数のレトロウイルス系が当該技術分野において公知である。幾つかの実施形態では、アデノウイルスベクターが使用される。多数のアデノウイルスベクターが当該技術分野において公知である。
【0139】
一実施形態では、組成物は、アデノ随伴ウイルス(AAV)に由来するベクターを含む。用語「AAVベクター」は、限定されるものではないが、AAV-1、AAV-2、AAV-3、AAV-4、AAV-5、AAV-6、AAV-7、AAV-8、及びAAV-9が含まれる、アデノ随伴ウイルス血清型に由来するベクターを意味する。AAVベクターは、種々の障害の処置のための強力な遺伝子送達ツールとなっている。AAVベクターは、病原性がないこと、最小限の免疫原性、及び安定的かつ効率的に分裂終了細胞に形質導入する能力が含まれる、AAVベクターを遺伝子治療に理想的に適したものにする幾つかの特徴を有する。AAVベクター内に含まれる特定の遺伝子の発現は、AAV血清型、プロモーター、及び送達方法の適切な組み合わせを選択することにより、1つ以上の種類の細胞に特異的に標的化され得る。
【0140】
AAVベクターは、AAV野生型遺伝子のうちの1つ以上、好ましくは、rep及び/またはcap遺伝子の全体または一部の欠失を有し得るが、機能的な隣接するITR配列を保持し得る。高度な相同性にもかかわらず、異なる血清型は異なる組織に対する指向性を有する。AAV1の受容体は知られていないが、AAV1は、AAV2よりも効率的に骨格筋及び心筋に形質導入することが公知である。ほとんどの研究が、AAV2 ITRに挟まれたベクターDNAが代替の血清型のカプシドにパッケージングされている偽型ベクターを用いて行われてきたため、生物学的相違がゲノムではなくカプシドに関連することは明らかである。最近の証拠は、AAV1カプシドにパッケージングされたDNA発現カセットが、心筋細胞の形質導入において、AAV2カプシドにパッケージングされたものよりも少なくとも1log10効率的であることを示している。一実施形態では、ウイルス送達系は、アデノ随伴ウイルス送達系である。アデノ随伴ウイルスは、血清型1(AAV1)、血清型2(AAV2)、血清型3(AAV3)、血清型4(AAV4)、血清型5(AAV5)、血清型6(AAV6)、血清型7(AAV7)、血清型8(AAV8)、または血清型9(AAV9)のものであり得る。
【0141】
ベクターへのアセンブリに望ましいAAV断片としては、vp1、vp2、vp3、及び超可変領域が含まれるcapタンパク質、rep78、rep68、rep52、及びrep40が含まれるrepタンパク質、ならびにこれらのタンパク質をコードする配列が挙げられる。これらの断片は、種々のベクター系及び宿主細胞で容易に利用され得る。かかる断片は、単独で、他のAAV血清型の配列もしくは断片と組み合わせて、または他のAAVもしくは非AAVウイルス配列由来のエレメントと組み合わせて使用され得る。本明細書で使用する場合、人工AAV血清型としては、限定されるものではないが、非天然カプシドタンパク質を有するAAVが挙げられる。かかる人工カプシドは、選択されたAAV配列(例えば、vp1カプシドタンパク質の断片)を、選択された異なるAAV血清型、同じAAV血清型の非隣接部分、非AAVウイルス源、または非ウイルス源から得られ得る異種配列と組み合わせて使用して、任意の好適な技術により生成され得る。人工AAV血清型は、限定されるものではないが、キメラAAVカプシド、組換えAAVカプシド、または「ヒト化」AAVカプシドであり得る。従って、1種以上のタンパク質の発現に好適な例示的なAAVまたは人工AAVとしては、とりわけ、AAV2/8(米国特許第7,282,199号を参照のこと)、AAV2/5(National Institutes of Healthから入手可能)、AAV2/9(国際特許公開第WO2005/033321号)、AAV2/6(米国特許第6,156,303号)、及びAAVrh8(国際特許公開第WO2003/042397号)が挙げられる。
【0142】
一実施形態では、組成物は、本発明の1種以上の核酸を送達するためのレンチウイルスベクターを含む。一実施形態では、本発明は、関心対象の1種以上のタンパク質をコードする1種以上のRNA分子を含むレンチウイルスベクターを含む。例えば、レンチウイルスなどのレトロウイルスに由来するベクターは、それらが導入遺伝子の長期の安定した組込み及び娘細胞におけるその伝播を可能にするため、長期の遺伝子導入を達成するのに好適なツールである。レンチウイルスベクターは、マウス白血病ウイルスなどの腫瘍レトロウイルスに由来するベクターと比較して、肝実質細胞などの非増殖細胞に形質導入することができるという点で更なる利点を有する。それらは、免疫原性が低いという更なる利点も有する。
【0143】
ある種の実施形態では、ベクターは、本発明により生成されたプラスミドベクターでトランスフェクトされた細胞、または本発明により生成されたウイルスに感染した細胞における導入遺伝子の転写、翻訳、及び/または発現を可能にする様式で導入遺伝子に作動可能に連結された従来の制御エレメントも含む。本明細書で使用する場合、「作動可能に連結された」配列には、関心対象の遺伝子と隣接する発現制御配列、及び関心対象の遺伝子を制御するようにトランスでまたは一定距離を置いて作用する発現制御配列の両方が含まれる。発現制御配列としては、適切な転写開始配列、転写終結配列、プロモーター配列、及びエンハンサー配列;スプライシングシグナル及びポリアデニル化(ポリA)シグナルなどの効率的なRNAプロセシングシグナル;細胞質mRNAを安定化する配列;翻訳効率を増強する配列(すなわち、コザックコンセンサス配列);タンパク質安定性を増強する配列;ならびに必要に応じて、コードされる生成物の分泌を増強する配列が挙げられる。天然プロモーター、構成的プロモーター、誘導性プロモーター、及び/または組織特異的プロモーターが含まれる、多数の発現制御配列が当該技術分野において公知であり、利用され得る。
【0144】
追加のプロモーターエレメント、例えば、エンハンサーは、転写開始の頻度を調節する。典型的には、これらは開始部位の30~110bp上流の領域に存在するが、近年、多数のプロモーターが、開始部位の下流にも機能的エレメントを含むことが示されている。しばしば、プロモーターエレメント間の間隔には柔軟性があり、その結果、エレメントが互いに対して逆位になったり移動したりしてもプロモーター機能は保持される。チミジンキナーゼ(tk)プロモーターでは、活性の減衰を起こすことなく、プロモーターエレメント間の間隔が50bpまで隔てられ得る。プロモーターによっては、個々のエレメントが協調的に、または独立して、転写を活性化することができるように見える。
【0145】
好適なプロモーターの1つの例は、サイトメガロウイルス(CMV)最初期プロモーター配列である。このプロモーター配列は、機能的に連結された任意のポリヌクレオチド配列の高レベルの発現を作動させることができる強力な構成的プロモーター配列である。好適なプロモーターの別の例は、伸長成長因子-1α(EF-1α)である。しかしながら、シミアンウイルス40(SV40)初期プロモーター、マウス乳癌ウイルス(MMTV)、ヒト免疫不全症ウイルス(HIV)末端反復配列(LTR)プロモーター、MoMuLVプロモーター、トリ白血病ウイルスプロモーター、エプスタイン・バーウイルス最初期プロモーター、ラウス肉腫ウイルスプロモーター、ならびに限定されるものではないが、アクチンプロモーター、ミオシンプロモーター、ヘモグロビンプロモーター、及びクレアチンキナーゼプロモーターなどのヒト遺伝子プロモーターが含まれるが、これらに限定されない、他の構成的プロモーター配列も使用され得る。更に本発明は、構成的プロモーターの使用に限定されるべきではない。誘導性プロモーターも本発明の一部として意図される。誘導性プロモーターの使用は、機能的に連結されているポリヌクレオチド配列の発現を、かかる発現が所望される場合にはオンにすることができ、または発現が所望されない場合には発現をオフにすることができる分子スイッチを提供する。誘導性プロモーターの例としては、限定されるものではないが、メタロチオネインプロモーター、糖質コルチコイドプロモーター、プロゲステロンプロモーター、及びテトラサイクリンプロモーターが挙げられる。
【0146】
ベクター上に見出されるエンハンサー配列も、ベクターに含まれる遺伝子の発現を調節する。典型的には、エンハンサーは、タンパク質因子と結合して、遺伝子の転写を増強する。エンハンサーは、それが調節する遺伝子の上流または下流に存在し得る。エンハンサーはまた、特定の細胞種または組織種における転写を増強するように組織特異的であり得る。一実施形態では、本発明のベクターは、ベクター内に存在する遺伝子の転写を促進するための1つ以上のエンハンサーを含む。
【0147】
本発明の融合タンパク質の発現を評価するために、細胞に導入される発現ベクターは、ウイルスベクターによってトランスフェクトまたは感染させようとする細胞集団からの発現細胞の同定及び選択を容易にするための選択マーカー遺伝子もしくはレポーター遺伝子のいずれか、またはその両方も含有し得る。他の態様では、選択マーカーは、別個のDNA断片に保有され得、同時トランスフェクション手順に使用され得る。選択マーカー遺伝子及びレポーター遺伝子の両方が、宿主細胞における発現を可能にするための適切な調節配列と隣接していてもよい。有用な選択マーカーとしては、例えば、neoなどの抗生物質耐性遺伝子が挙げられる。
【0148】
レポーター遺伝子は、遺伝子導入された可能性のある細胞を同定するため、及び調節配列の機能を評価するために使用される。一般に、レポーター遺伝子は、レシピエント生物または組織に存在しないか、またはそれらによって発現されない遺伝子であり、幾つかの容易に検出可能な特性、例えば、酵素活性によってその発現が明らかとなるポリペプチドをコードする遺伝子である。レポーター遺伝子の発現は、DNAがレシピエント細胞に導入された後の好適な時点で試験される。好適なレポーター遺伝子としては、ルシフェラーゼ、β-ガラクトシダーゼ、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ、分泌型アルカリホスファターゼをコードする遺伝子、または緑色蛍光タンパク質遺伝子が挙げられ得る(例えば、Ui-Tei et al.,2000 FEBS Letters 479:79-82)。好適な発現系は周知であり、既知の技法を使用して調製され得るか、または商業的に入手され得る。一般に、レポーター遺伝子の最も高い発現レベルを示す最小限の5’隣接領域を有する構築物が、プロモーターとして同定される。かかるプロモーター領域は、レポーター遺伝子に連結され得、プロモーターにより駆動される転写を調節する能力について作用物質を評価するために使用され得る。
【0149】
タンパク質
幾つかの実施形態では、本発明は、リガーゼを含む組成物を含む。幾つかの実施形態では、リガーゼは、RNA分子の3’Pまたは2’3’cP末端及びRNA分子の5’OH末端のライゲーションを媒介する。幾つかの実施形態では、リガーゼは、RNA 2’,3’-環状リン酸及び5’-OH(RtcB)リガーゼである。幾つかの実施形態では、RtcBリガーゼは、以下からなる群から選択される1つ以上のドメインの生物に由来する:真核生物、真正細菌、及び古細菌。幾つかの実施形態では、生物は、以下からなる群から選択される:ヒト、E.coli、Deinococcus radiodurans、Pyrococcus horikoshii、Pyrococcus sp.ST04、及びThermococcus sp.EP。幾つかの実施形態では、リガーゼは、以下からなる群から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含む:配列番号81、配列番号83、配列番号85、配列番号87、配列番号89、配列番号91。
【0150】
幾つかの実施形態では、本発明の1種以上のタンパク質は、本明細書に記載されるアミノ酸配列と実質的に相同であるアミノ酸配列を含む。例えば、幾つかの実施形態では、タンパク質は、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または少なくとも99.5%の元のアミノ酸配列に対する同一性の程度を有する。
【0151】
幾つかの実施形態では、本発明の1種以上のタンパク質は、本明細書に記載されるアミノ酸配列の一部であるアミノ酸配列を含む。例えば、幾つかの実施形態では、タンパク質は、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または少なくとも99.5%の元のアミノ酸配列に対する長さを有する。
【0152】
幾つかの実施形態では、本発明の1種以上のタンパク質は、本明細書に記載されるアミノ酸配列の一部であり、本明細書に記載されるアミノ酸配列と実質的に相同であるアミノ酸配列を含む。例えば、幾つかの実施形態では、タンパク質は、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または少なくとも99.5%の元のアミノ酸配列に対する同一性の程度を有し、及び/または少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または少なくとも99.5%の元のアミノ酸配列に対する長さを有する。
【0153】
医薬組成物
本発明は、本発明の方法を実施するための本発明の医薬組成物またはその塩の使用も包含する。このような医薬組成物は、対象への投与に好適な形態の本発明の少なくとも1種の核酸またはその塩からなってもよく、または医薬組成物は、本発明の少なくとも1種の核酸もしくはその塩、及び1種以上の薬学的に許容される担体、1種以上の追加の成分、またはこれらの幾つかの組み合わせを含んでもよい。本発明の核酸は、当該技術分野において周知のように、生理学的に許容される塩の形態で、例えば、生理学的に許容されるカチオンまたはアニオンとの組み合わせで医薬組成物中に存在し得る。
【0154】
一実施形態では、本発明の方法を実施するのに有用な医薬組成物は、1ng/kg/日~100mg/kg/日の用量を送達するように投与され得る。別の実施形態では、本発明の方法を実施するのに有用な医薬組成物は、1ng/kg/日~500mg/kg/日の用量を送達するように投与され得る。
【0155】
本発明の医薬組成物中の活性成分、薬学的に許容される担体、及び任意の追加の成分の相対量は、処置される対象の個性、サイズ、及び状態に応じて、ならびに更に組成物が投与される経路に応じて異なるであろう。一例として、組成物は、0.1%~100%(w/w)の活性成分を含み得る。
【0156】
本発明の方法において有用である医薬組成物は、経口、直腸、膣内、非経口、局所、肺内、鼻腔内、口腔内、点眼、または別の投与経路用に好適に開発され得る。本発明の方法に有用な組成物は、哺乳動物の皮膚または任意の他の組織に直接投与され得る。他の意図される製剤としては、リポソーム製剤、活性成分を含有する再封入赤血球、及び免疫学に基づく製剤が挙げられる。投与経路(複数可)は、当業者には容易に明白であり、処置される疾患の種類及び重症度、処置される動物対象またはヒト対象の種類及び年齢などが含まれる、いくつもの要因に依存するであろう。
【0157】
本明細書に記載される医薬組成物の製剤は、薬理学の分野において公知の、または今後開発される任意の方法により調製され得る。一般に、かかる調製方法は、活性成分を担体または1種以上の他の補助的成分と混合し、次いで、必要とされるか、または望ましい場合、製品を所望の単回または複数回投与単位に成形または包装するステップを含む。
【0158】
本明細書で使用する場合、「単位用量」は、所定量の活性成分を含む個別の量の医薬組成物である。活性成分の量は、一般に、対象に投与されるであろう活性成分の投与量、またはこのような投与量の好都合な分数、例えば、このような投与量の2分の1もしくは3分の1に等しい。単位剤形は、1日1回用量用、または1日複数回用量用(例えば、1日当たり約1~4回以上)のうちの1つであり得る。1日複数回用量が使用される場合、単位剤形は、各用量について同じであっても異なってもよい。
【0159】
一実施形態では、本発明の組成物は、1種以上の薬学的に許容される賦形剤または担体を使用して製剤化される。一実施形態では、本発明の医薬組成物は、治療上有効量の本発明の核酸及び薬学的に許容される担体を含む。有用である薬学的に許容される担体としては、限定されるものではないが、グリセロール、水、生理食塩水、エタノール、及び他の薬学的に許容される塩溶液、例えば、リン酸塩及び有機酸の塩が挙げられる。これら及び他の薬学的に許容される担体の例は、Remington’s Pharmaceutical Sciences(1991,Mack Publication Co.,New Jersey)に記載されている。
【0160】
担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコールなど)、それらの好適な混合物、及び植物油を含有する溶媒または分散媒であり得る。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングを使用することによって、分散体の場合に必要な粒子サイズを維持することによって、及び界面活性剤を使用することによって維持され得る。微生物の活動の防止は、様々な抗菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサールなどにより達成され得る。多くの場合、等張剤、例えば、糖、塩化ナトリウム、または多価アルコール、例えば、マンニトール及びソルビトールが組成物に含まれる。注射可能な組成物の吸収の延長は、吸収を遅延させる薬剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウムまたはゼラチンを組成物に入れることにより引き起こされ得る。一実施形態では、薬学的に許容される担体は、DMSOのみではない。
【0161】
製剤は、従来の賦形剤、すなわち、経口、膣内、非経口、経鼻、静脈内、皮下、経腸、または当業者に公知の任意の他の好適な投与様式に好適な薬学的に許容される有機または無機担体物質との混合物で用いられ得る。医薬製剤は滅菌され得、必要に応じて、補助剤、例えば、滑沢剤、防腐剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響を与えるための塩、緩衝剤、着色剤、矯味剤及び/または芳香剤などと混合され得る。それらは、所望の場合、他の活性薬剤、例えば、他の鎮痛剤と組み合わされてもよい。
【0162】
本明細書で使用する場合、「追加の成分」としては、限定されるものではないが、以下のうちの1つ以上が挙げられる:賦形剤;表面活性剤;分散剤;不活性希釈剤;造粒剤及び崩壊剤;結合剤;滑沢剤;甘味剤;香味剤;着色剤;防腐剤;ゼラチンなどの生理学的に分解性の組成物;水性ビヒクル及び溶媒;油性ビヒクル及び溶媒;懸濁剤;分散剤または湿潤剤;乳化剤、粘滑剤;緩衝剤;塩;増粘剤;充填剤;乳化剤;抗酸化剤;抗生物質;抗真菌剤;安定化剤;ならびに薬学的に許容されるポリマー材料または疎水性材料。本発明の医薬組成物に含まれ得る他の「追加の成分」は、当該技術分野において公知であり、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Genaro,ed.(1985,Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,PA)に記載されている。
【0163】
本発明の組成物は、組成物の総重量に対して約0.005%~2.0%の防腐剤を含み得る。防腐剤は、環境中の夾雑物に曝露される場合に腐敗を防止するために使用される。本発明に従って有用な防腐剤の例としては、限定されるものではないが、ベンジルアルコール、ソルビン酸、パラベン、イミド尿素、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるものが挙げられた。例示的な防腐剤は、約0.5%~2.0%のベンジルアルコール及び0.05%~0.5%のソルビン酸の組み合わせである。
【0164】
一実施形態では、組成物は、抗酸化剤及び核酸の分解を阻害するキレート剤を含む。一部の化合物での例示的な抗酸化剤は、組成物の総重量に対して約0.01%~0.3%の範囲のBHT、BHA、α-トコフェロール、及びアスコルビン酸、ならびに0.03重量%~0.1重量%の範囲のBHTである。一実施形態では、キレート剤は、組成物の総重量に基づいて0.01重量%~0.5重量%の量で存在する。例示的なキレート剤としては、約0.01%~0.20%の重量範囲のエデト酸塩(例えば、エデト酸二ナトリウム)及びクエン酸が挙げられる。幾つかの実施形態では、キレート剤は、組成物の総重量に対して0.02重量%~0.10重量%の範囲である。キレート剤は、製剤の貯蔵寿命に有害であり得る組成物中の金属イオンをキレートするのに有用である。BHT及びエデト酸二ナトリウムは、それぞれ、一部の化合物での例示的な抗酸化剤及びキレート剤であるが、当業者に公知であろう他の好適かつ同等な抗酸化剤及びキレート剤がそれらの代用とされ得る。
【0165】
液体懸濁液は、水性または油性ビヒクル中の活性成分の懸濁を達成するための従来の方法を使用して調製され得る。水性ビヒクルとしては、例えば、水、及び等張食塩水が挙げられる。油性ビヒクルとしては、例えば、アーモンド油、油性エステル、エチルアルコール、植物油、例えば、落花生油、オリーブ油、ゴマ油、またはヤシ油、分画された植物油、及び流動パラフィンなどの鉱油が挙げられる。液体懸濁液は、限定されるものではないが、懸濁剤、分散剤または湿潤剤、乳化剤、粘滑剤、防腐剤、緩衝剤、塩、香味剤、着色剤、及び甘味剤が含まれる、1種以上の追加の成分を更に含み得る。油性懸濁液は、増粘剤を更に含み得る。既知の懸濁剤としては、限定されるものではないが、ソルビトールシロップ、硬化食用脂、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム、アラビアゴム、及びセルロース誘導体、例えば、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが挙げられる。既知の分散剤または湿潤剤としては、限定されるものではないが、レシチンなどの天然に存在するリン脂質、アルキレンオキシドの、脂肪酸、長鎖脂肪族アルコール、脂肪酸及びヘキシトールに由来する部分エステル、または脂肪酸及びヘキシトール無水物に由来する部分エステルとの縮合物(例えば、それぞれ、ステアリン酸ポリオキシエチレン、ヘプタデカエチレンオキシセタノール、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート、及びポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)が挙げられる。既知の乳化剤としては、限定されるものではないが、レシチン及びアカシアが挙げられる。既知の防腐剤としては、限定されるものではないが、パラヒドロキシ安息香酸メチル、パラヒドロキシ安息香酸エチル、またはパラヒドロキシ安息香酸n-プロピル、アスコルビン酸、及びソルビン酸が挙げられる。既知の甘味剤としては、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、スクロース、及びサッカリンが挙げられる。油性懸濁液での既知の増粘剤としては、例えば、蜜蝋、固形パラフィン、及びセチルアルコールが挙げられる。
【0166】
水性または油性溶媒中の活性成分の液体溶液は、液体懸濁液と実質的に同じ方法で調製され得、主要な相違点は、活性成分が溶媒中に懸濁されるのではなく溶解されることである。本明細書で使用する場合、「油性」液体は、炭素を含む液体分子を含み、水よりも低い極性を示すものである。本発明の医薬組成物の液体溶液は、液体懸濁液に関して記載される成分の各々を含んでいてもよいが、必ずしも懸濁剤が活性成分の溶媒中への溶解を補助するわけではないことが理解されよう。水性溶媒としては、例えば、水及び等張食塩水が挙げられる。油性溶媒としては、例えば、アーモンド油、油性エステル、エチルアルコール、植物油、例えば、落花生油、オリーブ油、ゴマ油、またはヤシ油、分画された植物油、及び流動パラフィンなどの鉱油が挙げられる。
【0167】
本発明の医薬調製物の粉末製剤及び顆粒製剤は、既知の方法を使用して調製され得る。かかる製剤は、対象に直接投与され得るか、例えば、錠剤を形成するため、カプセルを充填するため、または水性もしくは油性ビヒクルをそれに添加することによって水性もしくは油性懸濁液もしくは溶液を調製するために使用され得る。これらの製剤の各々は、分散剤または湿潤剤、懸濁剤、及び防腐剤のうちの1つ以上を更に含み得る。追加の賦形剤、例えば、充填剤及び甘味料、香味料、または着色剤などもこれらの製剤中に含まれ得る。
【0168】
また本発明の医薬組成物は、水中油型エマルションまたは油中水型エマルションの形態で調製、包装、または販売されてもよい。油相は、オリーブ油もしくは落花生油などの植物油、流動パラフィンなどの鉱油、またはこれらの組み合わせであり得る。かかる組成物は、1種以上の乳化剤、例えば、天然に存在するガム、例えば、アラビアゴムまたはトラガカントゴム、天然に存在するホスファチド、例えば、ダイズまたはレシチンホスファチド、脂肪酸及びヘキシトール無水物の組み合わせに由来するエステルまたは部分エステル、例えば、ソルビタンモノオレエート、ならびにかかる部分エステルのエチレンオキシドとの縮合物、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートを更に含み得る。これらのエマルションは、例えば、甘味剤または香味剤が含まれる、追加の成分も含有し得る。
【0169】
材料を化学組成物で含浸またはコーティングするための方法は、当該技術分野において公知であり、限定されるものではないが、化学組成物を表面上に堆積または結合させる方法、材料の合成(すなわち、生理学的に分解性の材料などを用いた合成)中に化学組成物を当該材料の構造に組み込む方法、及び水性または油性の溶液または懸濁液を吸収材料に吸収させ、その後に乾燥を行うか、または乾燥を行わない方法が挙げられる。
【0170】
投与計画は、有効量を構成するものに影響を及ぼし得る。治療製剤は、疾患の診断前または後のいずれかで対象に投与され得る。更に、幾つかの分割された用量及び時差用量が毎日もしくは逐次的に投与され得るか、または用量が継続的に注入され得るか、もしくはボーラス注射であり得る。更に、治療製剤の投与量は、治療または予防状況の緊急性が示される場合、相応じて増加または減少され得る。
【0171】
哺乳動物、例えば、ヒトが含まれる、対象への本発明の組成物の投与は、公知の手順を使用して、疾患を予防または処置するのに有効な投与量及び期間で実施され得る。治療効果を達成するのに必要な核酸の有効量は、用いられる特定の核酸の活性;投与時間;核酸の排出速度;処置期間;核酸と組み合わせて使用される他の薬物、化合物、または材料;疾患または障害の状態、処置される対象の年齢、性別、体重、病態、健康状態、及び既往歴、ならびに医療分野において周知の同様の要因などの要因に応じて異なり得る。投与計画は、最適な治療応答を得られるように調整され得る。例えば、幾つかの分割用量が連日投与され得るか、または用量が、治療状況の緊急性が示される場合に、相応じて低減され得る。本発明の核酸の有効な用量範囲の非限定的な例は、1日当たり約1~5,000mg/体重kgである。当業者は、関連する要因を研究し、過度な実験をすることなく、治療用核酸の有効量に関して決定を下すことができるであろう。
【0172】
核酸は、毎日数回の頻度で対象に投与され得るか、またはより低い頻度で、例えば、1日1回、週1回、2週間に1回、月1回、または更に低い頻度で、例えば、数ヶ月毎に1回もしくは更には年1回以下で投与され得る。投与される1日当たりの核酸の量が、非限定的な例では、連日、1日おき、2日毎、3日毎、4日毎、または5日毎に投与され得ることが理解されよう。例えば、1日おきの投与では、5mg/日の用量が月曜日に開始され得、第1の後続の5mg/日の用量が水曜日に投与され、第2の後続の5mg/日の用量が金曜日に投与され、以下同様に続く。投与頻度は、当業者には容易に明らかであり、いくつもの要因、例えば、限定されるものではないが、処置される疾患の種類及び重症度、動物の種類及び年齢などに依存するであろう。
【0173】
本発明の医薬組成物中の活性成分の実際の投与量レベルは、特定の対象、組成物、及び投与様式について、当該対象に有毒とならずに望ましい治療応答を達成するのに有効な活性成分の量を得られるように異なってもよい。
【0174】
当該技術分野において通常の技量を有する医師、例えば、医者または獣医は、必要とされる医薬組成物の有効量を容易に決定し、処方し得る。例えば、医師または獣医師は、医薬組成物に用いられる本発明の核酸の用量を、所望の治療効果を達成するために必要とされるレベルよりも低いレベルで開始し得、所望の効果が達成されるまで投与量を徐々に増加させ得る。
【0175】
特定の実施形態では、投与の容易さ及び投与量の均一性のために、核酸を単位剤形で製剤化することが特に有利である。本明細書で使用する場合、単位剤形は、処置される対象のための単位投与量として好適な物理的に分離した単位を指し、各単位が、必要とされる賦形薬と共同して所望の治療効果をもたらすように計算された所定量の治療用核酸を含有する。本発明の単位剤形は、(a)核酸に固有の特徴及び達成されるべき特定の治療効果、ならびに(b)対象における疾患を処置するためのこのような核酸を調合/製剤化する技術に固有の制限事項によって決定され、それらに直接的に依存する。
【0176】
一実施形態では、本発明の組成物は、1日当たり1~5回以上の範囲の投与量で対象に投与される。別の実施形態では、本発明の組成物は、限定されるものではないが、毎日1回、2日に1回、3日に1回~週1回、及び2週間に1回が含まれる、投与量の範囲で対象に投与される。本発明の種々の組み合わせの組成物の投与頻度が、限定されるものではないが、年齢、処置されるべき疾患または障害、性別、全体的な健康状態、及び他の要因が含まれる、多数の要因に応じて対象毎に異なるであろうことは、当業者には容易に明白であろう。従って、本発明は、いずれの特定の投与計画にも限定されるように解釈されるべきでなく、任意の対象に投与されるべき正確な投与量及び組成物は、対象に関する全ての他の要因を考慮に入れて担当医師により決定されるであろう。
【0177】
投与用の本発明の組成物は、約1mg~約10,000mg、約20mg~約9,500mg、約40mg~約9,000mg、約75mg~約8,500mg、約150mg~約7,500mg、約200mg~約7,000mg、約3050mg~約6,000mg、約500mg~約5,000mg、約750mg~約4,000mg、約1mg~約3,000mg、約10mg~約2,500mg、約20mg~約2,000mg、約25mg~約1,500mg、約50mg~約1,000mg、約75mg~約900mg、約100mg~約800mg、約250mg~約750mg、約300mg~約600mg、約400mg~約500mgの範囲、及びそれらの間のあらゆる増分の全体または一部であり得る。
【0178】
幾つかの実施形態では、本発明の組成物の用量は、約1mg~約2,500mgである。幾つかの実施形態では、本明細書に記載の組成物に使用される本発明の組成物の用量は、約10,000mg未満、または約8,000mg未満、または約6,000mg未満、または約5,000mg未満、または約3,000mg未満、または約2,000mg未満、または約1,000mg未満、または約500mg未満、または約200mg未満、または約50mg未満である。同様に、幾つかの実施形態では、本明細書に記載される第2の組成物(すなわち、本発明の組成物により処置される疾患と同じ疾患または別の疾患を処置するために使用される薬物)の用量は、約1,000mg未満、約800mg未満、または約600mg未満、または約500mg未満、または約400mg未満、または約300mg未満、または約200mg未満、または約100mg未満、または約50mg未満、または約40mg未満、または約30mg未満、または約25mg未満、または約20mg未満、または約15mg未満、または約10mg未満、または約5mg未満、または約2mg未満、または約1mg未満、または約0.5mg未満、及びそれらのあらゆる増分の全体または一部である。
【0179】
一実施形態では、本発明は、単独でまたは第2の医薬品との組み合わせでの治療上有効量の本発明の核酸を収容する容器、及び当該核酸を使用して、対象における疾患の1つ以上の症状を処置、予防、または低減するための使用説明書を含む包装された医薬組成物を対象とする。
【0180】
用語「容器」には、医薬組成物を収容するための任意の入れ物が含まれる。例えば、一実施形態では、容器は、医薬組成物を収容する包装である。他の実施形態では、容器は、医薬組成物を収容する包装ではなく、すなわち、容器は、包装された医薬組成物または包装されていない医薬組成物及び医薬組成物の使用説明書を収容する箱またはバイアルなどの入れ物である。更に、包装技術は、当該技術分野において周知である。医薬組成物の使用説明書が医薬組成物を収容する包装に含まれてもよく、従って、使用説明書は、包装された製品との強い機能的関係を形成することを理解すべきである。しかしながら、使用説明書は、その意図される機能、例えば、対象における疾患の処置もしくは予防、またはイメージング剤もしくは診断用薬の対象への送達を果たす核酸の能力に関する情報を含み得ることを理解すべきである。
【0181】
本発明の組成物のいずれかの投与経路としては、経口、経鼻、非経口、舌下、経皮、経粘膜(例えば、舌下、舌、(経)口腔、及び鼻腔(内))、膀胱内、十二指腸内、胃内、直腸、腹腔内、皮下、筋肉内、皮内、動脈内、静脈内、または投与が挙げられる。
【0182】
好適な組成物及び剤形としては、例えば、錠剤、カプセル、カプレット、丸剤、ジェルカプセル 、トローチ、分散剤、懸濁液、溶液、シロップ剤、顆粒、ビーズ、経皮パッチ、ゲル、粉末、ペレット、マグマ、舐剤、クリーム、ペースト、硬膏剤、ローション、ディスク、座剤、経鼻または経口投与用の液体スプレー、吸入用の乾燥粉末またはエアロゾル化製剤、膀胱内投与用の組成物及び製剤などが挙げられる。本発明において有用であろう製剤及び組成物は、本明細書に記載される特定の製剤及び組成物に限定されないことを理解すべきである。
【0183】
系
幾つかの実施形態では、本発明は、独立したRNA分子のシス切断及びトランススプライシングのための系に関する。幾つかの実施形態では、本発明は、単一のRNA分子のシス切断及びトランススプライシングのための系に関する。幾つかの実施形態では、独立したRNA分子または単一のRNA分子の断片のシス切断及びトランススプライシングは、本明細書に記載されるように、関心対象の全長タンパク質をコードする単一のRNA分子をもたらす。幾つかの実施形態では、系は、本明細書に記載されるRtcBなどのリガーゼまたはリガーゼをコードする核酸を含む。
【0184】
一実施形態では、本発明は、リボザイムのシス切断及び2つの独立したRNA分子のトランススプライシングにより、全長タンパク質の第1の部分及び第2の部分をコードする2つの別個のRNA分子から全長タンパク質をコードする単一のRNAを生成させるための誘導系に関する。幾つかの実施形態では、系は、本明細書に記載されるように、リボザイム認識配列及びリボザイムを含む。幾つかの実施形態では、系は、本明細書に記載されるように、リガーゼまたはリガーゼをコードする核酸を含む。
【0185】
一実施形態では、本発明は、全長RNAウイルスゲノムをアセンブルするための系に関する。例示的なRNAウイルスとしては、限定されるものではないが、以下が挙げられる:コロナウイルス、パラミクソウイルス、オルソミクソウイルス、レトロウイルス、レンチウイルス、アルファウイルス、フラビウイルス、ラブドウイルス、麻疹ウイルス、ニューキャッスル病ウイルス、及びピコルナウイルス。一実施形態では、系は、RNAウイルスゲノムの第1の部分をコードし、3’リボザイムをコードする第1の核酸を含む。一実施形態では、系は、RNAウイルスゲノムの第2の部分をコードし、5’リボザイムをコードする第2の核酸を含む。一実施形態では、系は、RNAウイルスゲノムの第1の部分及び3’リボザイムを含む。一実施形態では、系は、RNAウイルスゲノムの第2の部分及び5’リボザイムを含む。一実施形態では、系は、リガーゼをコードする核酸またはリガーゼを含む。一実施形態では、3’及び5’リボザイムのシス切断時に、RNAウイルスゲノムの第1の部分及びRNAウイルスゲノムの第2の部分が互いにライゲーションされ、これにより、全長RNAウイルスゲノムが生成される。
【0186】
インビボ
一実施形態では、本発明は、全長タンパク質の一部をコードする独立したRNA分子のシス切断及びトランススプライシングによる1種以上の全長タンパク質の送達及び発現のための系に関する。幾つかの実施形態では、系は、従来のベクターのパッケージングサイズを超過する大きなタンパク質(例えば、AAVベクターのパッケージングサイズを超過するジストロフィン)、核酸構築物をインビトロで合成するのが困難な合成リピートドメインタンパク質(例えば、合成スパイダーシルク)、または毒性タンパク質/抗ウイルスタンパク質(例えば、DTA)の送達及び発現を可能にする。一実施形態では、本発明は、関心対象の1種以上の全長タンパク質の送達及び発現のためのAAV系を含む。幾つかの実施形態では、系は、本明細書に記載されるように、リガーゼまたはリガーゼをコードする核酸を含む。
【0187】
一実施形態では、本発明は、関心対象の1種以上のタンパク質をコードする1種以上の核酸分子を送達するためのレンチウイルス送達系を含む。一態様では、レンチウイルス送達系は、(1)パッケージングプラスミド、(2)エンベローププラスミド、及び(3)導入プラスミドを含む。一実施形態では、導入プラスミドは、第1のRNA分子及び第2のRNA分子をコードする。
【0188】
一実施形態では、本発明は、第1のレンチウイルスベクター及び第2のレンチウイルスベクターを含むデュアルレンチウイルス送達系を含む。一実施形態では、第1のレンチウイルスベクター系は、(1)パッケージングプラスミド、(2)エンベローププラスミド、及び(3)第1の導入プラスミドを含む。一実施形態では、第2のレンチウイルスベクター系は、(1)パッケージングプラスミド、(2)エンベローププラスミド、及び(3)第2の導入プラスミドを含む。一実施形態では、第1の導入プラスミドは、第1のRNA分子をコードする。一実施形態では、第2の導入プラスミドは、第2のRNA分子をコードする。
【0189】
一実施形態では、パッケージングプラスミドは、gag-polポリプロテインをコードする核酸配列を含む。一実施形態では、gag-polポリプロテインは、触媒活性を失った(catalytically dead)インテグラーゼを含む。一実施形態では、gag-polポリプロテインは、D116Nインテグラーゼ変異を含む。
【0190】
一実施形態では、エンベローププラスミドは、エンベロープタンパク質をコードする核酸配列を含む。一実施形態では、エンベローププラスミドは、HIVエンベロープタンパク質をコードする核酸配列を含む。一実施形態では、エンベローププラスミドは、水疱性口炎ウイルスgタンパク質(VSV-g)エンベロープタンパク質をコードする核酸配列を含む。一実施形態では、エンベロープタンパク質は、所望の細胞種に基づいて選択され得る。
【0191】
一実施形態では、単一の導入プラスミドの第1のRNA分子は、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするタンパク質コード領域及び3’リボザイムを含む。一実施形態では、単一の導入プラスミドの第2のRNA分子は、関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするタンパク質コード領域及び5’リボザイムを含む。一実施形態では、導入プラスミドは、5’ 長鎖末端反復配列(LTR)及び3’LTR配列を含む。一実施形態では、3’LTRは、自己不活性化(SIN)LTRである。従って、一実施形態では、5’LTRは、U3配列、R配列、及びU5配列を含み、3’LTRは、R配列及びU5配列を含むが、U3配列を含まない。一実施形態では、5’LTR及び3’LTRは、関心対象のタンパク質の第1の部分及び関心対象のタンパク質の第2の部分をコードする配列と隣接する。
【0192】
一実施形態では、第1の導入プラスミドの第1のRNA分子は、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするタンパク質コード領域及び3’リボザイムを含む。一実施形態では、第2の導入プラスミドの第2のRNA分子は、関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするタンパク質コード領域及び5’リボザイムを含む。一実施形態では、第1及び第2の導入プラスミドは、5’ 長鎖末端反復配列(LTR)及び3’LTR配列を含む。一実施形態では、3’LTRは、自己不活性化(SIN)LTRである。従って、一実施形態では、5’LTRは、U3配列、R配列、及びU5配列を含み、3’LTRは、R配列及びU5配列を含むが、U3配列を含まない。一実施形態では、第1の導入プラスミドの5’LTR及び3’LTRは、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードする配列及び3’リボザイムと隣接する。一実施形態では、第2の導入プラスミドの5’LTR及び3’LTRは、関心対象のタンパク質の第2の部分をコードする配列及び5’リボザイムと隣接する。
【0193】
一実施形態では、パッケージングプラスミド、エンベローププラスミド、及び導入プラスミドが細胞に導入される。一実施形態では、細胞は、gag-polタンパク質をコードする核酸配列を転写し、翻訳して、gag-polポリプロテインを生成する。一実施形態では、細胞は、エンベロープタンパク質をコードする核酸配列を転写し、翻訳して、エンベロープタンパク質を生成する。一実施形態では、細胞は、単一の導入プラスミドを転写して、第1のRNA分子及び第2のRNA分子をもたらす。一実施形態では、細胞は、第1の導入プラスミドを転写して、第1のRNA分子をもたらし、第2の導入プラスミドを転写して、第2のRNA分子をもたらす。一実施形態では、gag-polタンパク質、エンベロープポリタンパク質、第1のRNA分子及び第2のRNA分子がウイルス粒子にパッケージングされる。一実施形態では、ウイルス粒子は、細胞培地から収集される。一実施形態では、ウイルス粒子は、標的細胞を形質導入し、ここで、3’リボザイムは、それ自体を第1のRNA分子から脱離させ、これにより、3’Pまたは2’3’cP末端を生じさせ、5’リボザイムは、それ自体を第2のRNA分子から脱離させ、これにより、5’OH末端を生じさせ、内因性のRNA 2’,3’-環状リン酸及び5’-OH(RtcB)リガーゼは、3’Pまたは2’3’cP末端を5’OH末端にライゲーションし、これにより、関心対象のタンパク質をコードする完全なRNA分子を生成させ、細胞は、関心対象のタンパク質を翻訳する。
【0194】
一実施形態では、パッケージングプラスミド、エンベローププラスミド、及び第1の導入プラスミドが細胞に導入される。一実施形態では、細胞は、gag-polタンパク質をコードする核酸配列を転写し、翻訳して、gag-polポリプロテインを生成する。一実施形態では、細胞は、エンベロープタンパク質をコードする核酸配列を転写し、翻訳して、エンベロープタンパク質を生成する。一実施形態では、細胞は、第1の導入プラスミドを転写して、第1のRNA分子をもたらす。一実施形態では、gag-polタンパク質、エンベロープポリプロテイン、第1のRNA分子が第1のウイルス粒子にパッケージングされる。一実施形態では、第1のウイルス粒子は、細胞培地から収集される。
【0195】
一実施形態では、パッケージングプラスミド、エンベローププラスミド、及び第2の導入プラスミドが細胞に導入される。一実施形態では、細胞は、gag-polタンパク質をコードする核酸配列を転写し、翻訳して、gag-polポリプロテインを生成する。一実施形態では、細胞は、エンベロープタンパク質をコードする核酸配列を転写し、翻訳して、エンベロープタンパク質を生成する。一実施形態では、細胞は、第2の導入プラスミドを転写して、第2のRNA分子をもたらす。一実施形態では、gag-polタンパク質、エンベロープポリプロテイン、第2のRNA分子が第2のウイルス粒子にパッケージングされる。一実施形態では、第2のウイルス粒子は、細胞培地から収集される。
【0196】
一実施形態では、第1のウイルス粒子及び第2のウイルス粒子は、標的細胞を形質導入し、ここで、3’リボザイムは、それ自体を第1のRNA分子から脱離させ、これにより、3’Pまたは2’3’cP末端を生じさせ、5’リボザイムは、それ自体を第2のRNA分子から脱離させ、これにより、5’OH末端を生じさせ、内因性のRNA 2’,3’-環状リン酸及び5’-OH(RtcB)リガーゼは、3’Pまたは2’3’cP末端を5’OH末端にライゲーションし、これにより、関心対象のタンパク質をコードする完全なRNA分子を生成させ、細胞は、関心対象のタンパク質を翻訳する。一実施形態では、本発明は、分割された前駆体RNA分子からの望ましくない部分的なタンパク質の発現を防止する系に関する。一実施形態では、系は、本明細書に記載されるように、分割された前駆体RNA分子の翻訳制御配列またはタンパク質分解配列を組み込むことを含む。
【0197】
一実施形態では、本発明は、リボザイムのシス切断及び独立したRNA分子の対のトランススプライシングによる関心対象のタンパク質の一部をコードする独立したRNA分子の2つ以上の対からの2種以上の関心対象のタンパク質の発現のための系に関する。一実施形態では、独立したRNA分子の個々の対は、本明細書に記載されるように、望ましくない対のトランススプライシングが機能的な全長タンパク質の翻訳をもたらさないように、別個のリーディングフレームを有する。幾つかの実施形態では、系は、本明細書に記載されるように、リガーゼまたはリガーゼをコードする核酸を含む。
【0198】
一実施形態では、本発明は、関心対象の全長タンパク質及びカーゴ配列の送達及び発現のための系を含む。一実施形態では、上記系は、3’末端が合成イントロンに連結された関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするRNAの第1の部分及び5’末端が合成イントロンに連結された関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするRNAの第2の部分を含む。一実施形態では、上記合成イントロンは、両側が5’リボザイム配列及び3’リボザイム配列に挟まれている。一実施形態では、上記合成イントロンは、上記5’リボザイム配列と3’リボザイム配列との間に配置されたカーゴ配列を含む。一実施形態では、5’リボザイム配列及び3’リボザイム配列の自己切断は、以下の3つの別個のRNA分子を生成させる:1)関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするRNAの第1の部分を含む第1の断片、2)合成イントロンを含む第2の断片、3)関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするRNAの第2の部分を含む第3の断片。一実施形態では、第2の断片の適合可能な末端は、ライゲーションされて、カーゴ配列を含む合成イントロンを含む環状RNA分子が生成される。実施形態では、第1の断片及び第3の断片が互いにライゲーションされて、単一の全長直鎖RNA分子が生成される。一実施形態では、関心対象の全長タンパク質は、治療タンパク質、レポータータンパク質、リコンビナーゼ、抗生物質耐性遺伝子産物、抗体、またはCas9タンパク質を含む。一実施形態では、カーゴ配列は、治療用核酸配列(例えば、miRNA配列またはCRISPRガイドRNA配列)を含むか、または治療タンパク質をコードする。幾つかの実施形態では、関心対象の全長タンパク質はCas9を含み、カーゴ配列はガイドRNA配列を含み、これにより、編集のためにCas9を特定のゲノム配列に標的化する。幾つかの実施形態では、系は、本明細書に記載されるように、リガーゼまたはリガーゼをコードする核酸を含む。
【0199】
一実施形態では、本発明は、1種以上のトランス切断する遺伝子操作されたリボザイムを含む遺伝子編集のための系を含む。幾つかの実施形態では、系は、疾患を引き起こす変異の上流及び下流に標的化された2種のトランス切断する遺伝子操作されたリボザイムを含む。幾つかの実施形態では、疾患を引き起こす変異の上流及び下流のトランス切断は、疾患を引き起こす変異の除去をもたらす。幾つかの実施形態では、遺伝子の残りの部分は、疾患を引き起こす変異のトランス切断後に互いにトランススプライシングされる。幾つかの実施形態では、トランススプライシングされた遺伝子は、機能タンパク質として発現される。幾つかの実施形態では、系は、本明細書に記載されるように、リガーゼまたはリガーゼをコードする核酸を含む。
【0200】
インビトロ
一実施形態では、本発明は、関心対象のタンパク質をコードするRNA分子を生成させるためのインビトロ系を含む。一実施形態では、系は、少なくとも2種のRNA分子を含む。一実施形態では、上記少なくとも2種のRNA分子は、第1のRNA分子及び第2のRNA分子を含む。
【0201】
一実施形態では、上記第1のRNA分子は、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするコード領域を含む。一実施形態では、上記第1のRNA分子は、3’リボザイムを含む。一実施形態では、上記第1のRNA分子は、本明細書に記載されるように、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするコード領域及び3’リボザイムを含む。
【0202】
一実施形態では、上記第2のRNA分子は、関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするコード領域を含む。一実施形態では、上記第2のRNA分子は、5’リボザイムを含む。一実施形態では、上記第2のRNA分子は、本明細書に記載されるように、関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするコード領域及び5’リボザイムを含む。
【0203】
一実施形態では、関心対象のタンパク質をコードするRNA分子を生成させるためのインビトロ系は、リガーゼを更に含む。一実施形態では、リガーゼは、第1のRNA分子のコード領域及び第2のRNA分子のコード領域からのRNA分子のアセンブリを誘発する。一実施形態では、リガーゼは、本明細書に記載されるように、RNA 2’,3’-環状リン酸及び5’-OH(RtcB)リガーゼである。
【0204】
一実施形態では、本発明は、関心対象のリピートドメインタンパク質をコードするRNA分子を生成させるためのインビトロ系を含む。一実施形態では、上記系は、第1のRNA分子、1種以上の追加のRNA分子、及び最後のRNA分子を含む。
【0205】
一実施形態では、上記第1のRNA分子は、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするコード領域を含む。一実施形態では、上記第1のRNA分子は、3’リボザイムを含む。一実施形態では、上記第1のRNA分子は、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするコード領域及び3’リボザイムを含む。一実施形態では、上記3’リボザイムは、それ自体を第1のRNA分子から脱離させ、これにより、3’Pまたは2’3’cP末端を生じさせる。一実施形態では、上記第1のRNA分子は、5’タグを更に含む。一実施形態では、上記5’タグは、上記第1のRNA分子の固体支持体への結合を媒介する。
【0206】
一実施形態では、上記1種以上の追加のRNA分子は、関心対象のタンパク質のドメインをコードするコード領域;5’リボザイム;及び3’リボザイム認識配列を含む。一実施形態では、上記5’リボザイムは、それ自体を切断して、5’OH末端を生じさせる。一実施形態では、上記3’リボザイム認識配列は、本明細書に記載されるように、VS-S配列を含む。
【0207】
一実施形態では、上記最後のRNA分子は、関心対象のタンパク質の最後の部分をコードするコード領域を含む。一実施形態では、上記最後のRNA分子は、5’リボザイムを含む。一実施形態では、上記最後のRNA分子は、関心対象のタンパク質の最後の部分をコードするコード領域及び5’リボザイムを含む。一実施形態では、上記5’リボザイムは、それ自体を切断して、5’OH末端を生じさせる。
【0208】
一実施形態では、系は、リボザイムを更に含む。一実施形態では、上記リボザイムは、本明細書に記載されるように、VS-Rzを含む。一実施形態では、上記VS-Rzは、本明細書に記載されるように、VS-Sを認識し、1種以上の追加のRNA分子からのVS-Sの切断を媒介する。一実施形態では、上記切断は、3’Pまたは2’3’cP末端を生じさせる。
【0209】
一実施形態では、系は、リガーゼを含む。幾つかの実施形態では、リガーゼは、第1のRNA分子の3’Pまたは2’3’cP末端を1種以上の追加のRNA分子の5’OH末端にライゲーションする。幾つかの実施形態では、リガーゼは、1種以上の追加のRNA分子の3’Pまたは2’3’cP末端を最後のRNA分子の5’OH末端にライゲーションする。幾つかの実施形態では、リガーゼは、第1のRNA分子の3’Pまたは2’3’cP末端を1種以上の追加のRNA分子の5’OH末端にライゲーションし、1種以上の追加のRNA分子の3’Pまたは2’3’cP末端を最後のRNA分子の5’OH末端にライゲーションし、これにより、N末端ドメイン、1種以上の追加のドメイン、及びC末端ドメインをコードする完全なRNA分子を生成させる。幾つかの実施形態では、リガーゼは、本明細書に記載されるように、RNA 2’,3’-環状リン酸及び5’-OH(RtcB)リガーゼである。
【0210】
方法
幾つかの実施形態では、本発明は、独立したRNA分子のシス切断及びトランススプライシングの方法に関する。幾つかの実施形態では、本発明は、単一のRNA分子のシス切断及びトランススプライシングの方法に関する。幾つかの実施形態では、独立したRNA分子または単一のRNA分子の断片のシス切断及びトランススプライシングは、本明細書に記載されるように、関心対象の全長タンパク質をコードする単一のRNA分子をもたらす。幾つかの実施形態では、本方法は、本明細書に記載されるように、リガーゼまたはリガーゼをコードする核酸を投与することを含む。
【0211】
一実施形態では、本発明は、リボザイムのシス切断及び2つの独立したRNA分子のトランススプライシングにより、全長タンパク質の第1の部分及び第2の部分をコードする2つの別個のRNA分子から全長タンパク質をコードする単一のRNAを生成させるための誘導方法に関する。幾つかの実施形態では、本方法は、本明細書に記載されるように、リボザイム認識配列及びリボザイムを含む。幾つかの実施形態では、本方法は、本明細書に記載されるように、リガーゼまたはリガーゼをコードする核酸を投与することを含む。
【0212】
インビボ
一実施形態では、本発明は、関心対象のタンパク質をコードするRNA分子を生成させる方法を含む。幾つかの実施形態では、本方法は、細胞または組織に少なくとも2種の核酸分子を投与することを含む。一実施形態では、少なくとも2種の核酸分子は、第1のRNA分子及び第2のRNA分子を含む。幾つかの実施形態では、少なくとも2種の核酸分子は、第1のRNA分子及び第2のRNA分子をコードする。
【0213】
一実施形態では、上記第1のRNA分子は、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするコード領域を含む。一実施形態では、上記第1のRNA分子は、3’リボザイムを含む。一実施形態では、上記第1のRNA分子は、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするコード領域及び3’リボザイムを含む。一実施形態では、上記3’リボザイムは、それ自体を第1のRNA分子から脱離させ、これにより、3’Pまたは2’3’cP末端を生じさせる。一実施形態では、3’リボザイムは、HDVファミリーリボザイムに属する。
【0214】
一実施形態では、上記第2のRNA分子は、関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするコード領域を含む。一実施形態では、上記第2のRNA分子は、5’リボザイムを含む。一実施形態では、上記第2のRNA分子は、関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするコード領域及び5’リボザイムを含む。一実施形態では、上記5’リボザイムは、それ自体を第2のRNA分子から脱離させ、これにより、5’OH末端を生じさせる。一実施形態では、5’リボザイムは、HHファミリーリボザイムに属する。
【0215】
一実施形態では、上記3’Pまたは2’3’cP末端は、5’OH末端にライゲーションされて、第1のRNA分子のコード領域及び第2のRNA分子のコード領域を含むRNA分子を形成する。
【0216】
一実施形態では、本方法は、1種以上の追加のRNA分子をコードする1種以上の追加の核酸分子を細胞または組織に投与することを含み、各追加のRNA分子は、関心対象のタンパク質のドメインをコードするコード領域;5’リボザイム;及び3’リボザイムを含む。
【0217】
一実施形態では、本方法は、1種以上の追加のRNA分子をコードする1種以上の追加の核酸分子を細胞または組織に投与することを含み、各追加のRNA分子は、関心対象のタンパク質のドメインをコードするコード領域;5’リボザイム;及び3’リボザイム認識配列を含む。一実施形態では、3’リボザイム認識配列は、VS-Sを含む。一実施形態では、リボザイムは、VSである。
【0218】
一実施形態では、本方法は、以下からなる群から選択される1つ以上を細胞または組織に投与することを含む:リガーゼ及びリガーゼをコードする核酸分子。一実施形態では、リガーゼは、第1のRNA分子のコード領域及び第2のRNA分子のコード領域からのRNA分子のアセンブリを誘発する。一実施形態では、リガーゼは、RNA 2’,3’-環状リン酸及び5’-OH(RtcB)リガーゼである。
【0219】
幾つかの実施形態では、本方法は、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするタンパク質コード領域及び3’リボザイムを含む第1のRNA分子ならびに関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするタンパク質コード領域及び5’リボザイムを含む第2のRNA分子をコードする少なくとも1種のAAVベクターを細胞または組織に投与することを含む。幾つかの実施形態では、本方法は、本明細書に記載されるように、リガーゼまたはリガーゼをコードする核酸を投与することを含む。
【0220】
幾つかの実施形態では、本方法は、第1のAAVベクター及び第2のAAVベクターを含む少なくとも2種のAAVベクターを投与することを含む。一実施形態では、第1のAAVベクターは、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするタンパク質コード領域及び3’リボザイムを含む第1のRNA分子をコードする。一実施形態では、第2のAAVベクターは、関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするタンパク質コード領域及び5’リボザイムを含む第2のRNA分子をコードする(細胞または組織に対して)。幾つかの実施形態では、本方法は、本明細書に記載されるように、リガーゼまたはリガーゼをコードする核酸を投与することを含む。
【0221】
幾つかの実施形態では、本方法は、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするタンパク質コード領域及び3’リボザイムを含む第1のRNA分子ならびに関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするタンパク質コード領域及び5’リボザイムを含む第2のRNA分子をコードする少なくとも1種のレンチウイルスベクターを細胞または組織に投与することを含む。幾つかの実施形態では、本方法は、本明細書に記載されるように、リガーゼまたはリガーゼをコードする核酸を投与することを含む。
【0222】
幾つかの実施形態では、本方法は、第1のレンチウイルスベクター及び第2のレンチウイルスベクターを含む少なくとも2種のレンチウイルスベクターを投与することを含む。一実施形態では、第1のレンチウイルスベクターは、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするタンパク質コード領域及び3’リボザイムを含む第1のRNA分子をコードする。一実施形態では、第2のレンチウイルスベクターは、関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするタンパク質コード領域及び5’リボザイムを含む第2のRNA分子をコードする(細胞または組織に対して)。幾つかの実施形態では、本方法は、本明細書に記載されるように、リガーゼまたはリガーゼをコードする核酸を投与することを含む。
【0223】
幾つかの実施形態では、本方法は、少なくとも1種のレンチウイルスベクター送達系を投与して、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするタンパク質コード領域及び3’リボザイムを含む第1のRNA分子ならびに関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするタンパク質コード領域及び5’リボザイムを含む第2のRNA分子を細胞または組織に提供することを含む。幾つかの実施形態では、本方法は、本明細書に記載されるように、リガーゼまたはリガーゼをコードする核酸を投与することを含む。
【0224】
幾つかの実施形態では、本方法は、第1のレンチウイルスベクター送達系及び第2のレンチウイルスベクター送達系を含む少なくとも2種のレンチウイルスベクター送達系を投与することを含む。一実施形態では、第1のレンチウイルスベクター送達系は、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするタンパク質コード領域及び3’リボザイムを含む第1のRNA分子を提供する。一実施形態では、第2のレンチウイルスベクター送達系は、関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするタンパク質コード領域及び5’リボザイムを含む第2のRNA分子を細胞または組織に提供する。幾つかの実施形態では、本方法は、本明細書に記載されるように、リガーゼまたはリガーゼをコードする核酸を投与することを含む。
【0225】
幾つかの実施形態では、本方法は、以下からなる群から選択される2種以上の送達媒体を投与することを含む:AAVベクター、レンチウイルスベクター、レンチウイルスベクター送達系、またはこれらの組み合わせ。一実施形態では、上記2種以上の送達媒体は、第1の送達媒体及び第2の送達媒体を含む。一実施形態では、第1の送達媒体は、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするタンパク質コード領域及び3’リボザイムを含む第1のRNA分子を提供する。一実施形態では、第2の送達媒体は、関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするタンパク質コード領域及び5’リボザイムを含む第2のRNA分子を細胞または組織に提供する。幾つかの実施形態では、本方法は、本明細書に記載されるように、リガーゼまたはリガーゼをコードする核酸を投与することを含む。
【0226】
遺伝子を細胞に導入し、発現させる方法は、当該技術分野において公知である。発現ベクターに関連して、ベクターは、当該技術分野における任意の方法によって、宿主細胞、例えば、哺乳動物細胞、細菌細胞、酵母細胞、または昆虫細胞に容易に導入され得る。例えば、発現ベクターは、物理的、化学的、または生物学的手段によって宿主細胞に導入され得る。
【0227】
宿主細胞にポリヌクレオチドを導入するための物理的方法としては、リン酸カルシウム沈殿法、リポフェクション、微粒子銃法、マイクロインジェクション、エレクトロポレーションなどが挙げられる。ベクター及び/または外来性核酸を含む細胞を作製するための方法は、当該技術分野において周知である。例えば、Sambrook et al.(2012,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,New York)を参照のこと。ポリヌクレオチドを宿主細胞に導入するための例示的な方法は、リン酸カルシウムトランスフェクションである。
【0228】
関心対象のポリヌクレオチドを宿主細胞に導入するための生物学的方法としては、DNA及びRNAベクターの使用が挙げられる。ウイルスベクター、特にレトロウイルスベクターは、哺乳動物、例えば、ヒト細胞に遺伝子を挿入するための最も広く使用されている方法となっている。他のウイルスベクターは、レンチウイルス、ポックスウイルス、単純ヘルペスウイルスI型、アデノウイルス、及びアデノ随伴ウイルスなどに由来し得る。例えば、米国特許第5,350,674号及び第5,585,362号を参照のこと。
【0229】
ポリヌクレオチドを宿主細胞に導入するための化学的手段としては、コロイド分散系、例えば、高分子複合体、ナノカプセル、マイクロスフェア、ビーズ、ならびに水中油型エマルション、ミセル、混合ミセル、及びリポソームが含まれる脂質ベースの系が挙げられる。インビトロ及びインビボで送達媒体として使用するための例示的なコロイド系は、リポソーム(例えば、人工膜小胞)である。
【0230】
非ウイルス送達系が利用される場合には、例示的な送達媒体は、リポソームである。宿主細胞への核酸の(インビトロ、エクスビボ、またはインビボ)導入のための脂質製剤の使用が意図される。別の態様では、核酸は脂質と会合していてもよい。脂質と会合した核酸は、リポソームの水性内部に封入され得るか、リポソームの脂質二重層内に分散され得るか、リポソーム及びオリゴヌクレオチドの両方と会合している連結分子を介してリポソームに付着され得るか、リポソーム内に封じ込められ得るか、リポソームと複合体化され得るか、脂質を含有する溶液中に分散され得るか、脂質と混合され得るか、脂質と組み合わされ得るか、懸濁物として脂質に含有され得るか、ミセル中に含有され得るか、もしくはこれと複合体化され得るか、または別様に脂質と会合し得る。脂質、脂質/DNA、または脂質/発現ベクターが会合した組成物は、溶液中でのいかなる特定の構造にも限定されない。例えば、それらは二重層構造中に、ミセルとして、または「崩壊した」構造として存在し得る。またそれらは単純に溶液中に散在していてもよく、おそらくサイズまたは形状が均一でない凝集物を形成している。脂質とは、天然に存在する脂質または合成脂質であり得る脂肪性物質のことである。例えば、脂質としては、細胞質中に天然に存在する脂肪小滴、ならびに長鎖脂肪族炭化水素及びそれらの誘導体を含む化合物のクラス、例えば、脂肪酸、アルコール、アミン、アミノアルコール、及びアルデヒドが挙げられる。
【0231】
使用に好適な脂質は、民間の供給元から入手され得る。例えば、ジミリスチルホスファチジルコリン(「DMPC」)は、Sigma,St.Louis,Mo.から入手され得、リン酸ジセチル(「DCP」)は、K&K Laboratories(Plainview,NY)から入手され得、コレステロール(「Choi」)は、Calbiochem-Behringから入手され得、ジミリスチルホスファチジルグリセロール(「DMPG」)及び他の脂質は、Avanti Polar Lipids,Inc.(Birmingham,Al)から入手され得る。クロロホルムまたはクロロホルム/メタノール中の脂質の貯蔵溶液は、約-20℃で保存され得る。クロロホルムは、メタノールよりも容易に蒸発するため、唯一の溶媒として使用される。「リポソーム」とは、閉じた脂質二重層または凝集物の生成によって形成される、種々の単層及び多重層の脂質媒体を包含する総称である。リポソームは、リン脂質二重層膜及び内部の水性媒質を有する小胞構造を有することを特徴とし得る。多重膜リポソームは、水性媒質によって隔てられた複数の脂質層を有する。それらはリン脂質を過剰量の水性溶液中に懸濁させると自発的に形成される。脂質成分は自己再配列を起こし、その後に閉鎖構造の形成が起こり、水及び溶解溶質を脂質二重層の間に封じ込める(Ghosh et al.,1991 Glycobiology 5:505-10)。しかしながら、溶液中で通常の小胞構造とは異なる構造を有する組成物も包含される。例えば、脂質は、ミセル構造をとり得るか、または単に脂質分子の不均一な凝集物として存在し得る。また、リポフェクタミン-核酸複合体も意図される。
【0232】
外来性核酸を宿主細胞に導入するために使用される方法に関係なく、種々のアッセイが宿主細胞における組換えDNA配列の存在を確認するために実施され得る。かかるアッセイとしては、例えば、当業者に周知の「分子生物学的」アッセイ、例えば、サザンブロッティング及びノーザンブロッティング、RT-PCR、及びPCR;「生化学的」アッセイ、例えば、免疫学的手段(ELISA及びウェスタンブロット)による、または本発明の範囲内に含まれる作用物質を同定するための本明細書に記載されるアッセイによる、特定のペプチドの存在または非存在の検出が挙げられる。
【0233】
一実施形態では、本発明は、リボザイムのシス切断及び独立したRNA分子の対のトランススプライシングにより関心対象のタンパク質の一部をコードする独立したRNA分子の2つ以上の対から2種以上の関心対象のタンパク質を発現させる方法に関する。一実施形態では、本方法は、RNA分子をコードするか、または含む1、2、または3対の核酸分子を投与することを含み、ここで、独立したRNA分子の個々の対は、望ましくない対のトランススプライシングが機能的な全長タンパク質の翻訳をもたらさないように、別個のリーディングフレームを有する。一実施形態では、本方法は、以下からなる群から選択される1つ以上を細胞または組織に投与することを更に含む:リガーゼ及びリガーゼをコードする核酸分子。一実施形態では、リガーゼは、本明細書に記載されるように、RNA 2’,3’-環状リン酸及び5’-OH(RtcB)リガーゼである。
【0234】
一実施形態では、本発明は、関心対象の全長タンパク質及びカーゴ配列の送達及び発現の方法を含む。一実施形態では、上記方法は、3’末端が合成イントロンに連結された関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするRNAの第1の部分及び5’末端が合成イントロンに連結された関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするRNAの第2の部分を細胞または組織に投与することを含む。一実施形態では、上記合成イントロンは、両側が5’リボザイム配列及び3’リボザイム配列に挟まれている。一実施形態では、上記合成イントロンは、上記5’リボザイム配列と3’リボザイム配列との間に配置されたカーゴ配列を含む。一実施形態では、5’リボザイム配列及び3’リボザイムの自己切断は、以下の3つの別個のRNA分子を生成させる:1)関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするRNAの第1の部分を含む第1の断片、2)合成イントロンを含む第2の断片、3)関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするRNAの第2の部分を含む第3の断片。一実施形態では、第2の断片の適合可能な末端は、ライゲーションされて、カーゴ配列を含む合成イントロンを含む環状RNA分子が生成される。実施形態では、第1の断片及び第3の断片が互いにライゲーションされて、単一の全長直鎖RNA分子が生成される。一実施形態では、関心対象の全長タンパク質は、治療タンパク質、レポータータンパク質、リコンビナーゼ、抗生物質耐性遺伝子産物、抗体、またはCas9タンパク質を含む。一実施形態では、カーゴ配列は、治療用核酸配列(例えば、miRNA配列またはCRISPRガイドRNA配列)を含むか、または治療タンパク質をコードする。幾つかの実施形態では、関心対象の全長タンパク質はCas9を含み、カーゴ配列はガイドRNA配列を含み、これにより、編集のためにCas9を特定のゲノム配列に標的化する。幾つかの実施形態では、本方法は、本明細書に記載されるように、リガーゼまたはリガーゼをコードする核酸を細胞または組織に投与することを含む。
【0235】
一実施形態では、本発明は、1種以上のトランス切断する遺伝子操作されたリボザイムを含む遺伝子編集方法を含む。幾つかの実施形態では、本方法は、第1のトランス切断する遺伝子操作されたリボザイム及び第2のトランス切断する遺伝子操作されたリボザイムを投与することを含み、ここで、当該第1のトランス切断する遺伝子操作されたリボザイムは、疾患を引き起こす変異の上流を標的とし、当該第2のトランス切断する遺伝子操作されたリボザイムは、疾患を引き起こす変異の下流を標的とする。幾つかの実施形態では、疾患を引き起こす変異の上流及び下流のトランス切断は、疾患を引き起こす変異の除去をもたらす。幾つかの実施形態では、遺伝子の残りの部分は、疾患を引き起こす変異のトランス切断後に互いにトランススプライシングされる。幾つかの実施形態では、トランススプライシングされた遺伝子は、機能タンパク質として発現される。
【0236】
一実施形態では、本発明は、全長RNAウイルスゲノムをアセンブルするインビボでの方法に関する。例示的なRNAウイルスとしては、限定されるものではないが、以下が挙げられる:コロナウイルス、パラミクソウイルス、オルソミクソウイルス、レトロウイルス、レンチウイルス、アルファウイルス、フラビウイルス、ラブドウイルス、麻疹ウイルス、ニューキャッスル病ウイルス、及びピコルナウイルス。一実施形態では、本方法は、RNAウイルスゲノムの第1の部分をコードし、3’リボザイムをコードする第1の核酸を細胞または組織に投与することを含む。一実施形態では、本方法は、RNAウイルスゲノムの第2の部分をコードし、5’リボザイムをコードする第2の核酸を細胞または組織に投与することを含む。一実施形態では、本方法は、RNAウイルスゲノムの第1の部分及び3’リボザイムを含む第1のRNA分子を細胞または組織に投与することを含む。一実施形態では、本方法は、RNAウイルスゲノムの第2の部分及び5’リボザイムを含む第2のRNA分子を細胞または組織に投与することを含む。一実施形態では、本方法は、本明細書に記載されるように、リガーゼまたはリガーゼをコードする核酸を細胞または組織に投与することを含む。一実施形態では、3’及び5’リボザイムのシス切断時に、RNAウイルスゲノムの第1の部分及びRNAウイルスゲノムの第2の部分が互いにライゲーションされ、これにより、全長RNAウイルスゲノムが生成される。
【0237】
インビトロ
一実施形態では、本発明は、関心対象のタンパク質をコードするRNA分子を生成させるインビトロでの方法を含む。一実施形態では、本方法は、少なくとも2種のRNA分子を提供するステップを含む。一実施形態では、上記ステップは、第1のRNA分子及び第2のRNA分子を提供することを含む。
【0238】
一実施形態では、上記第1のRNA分子は、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするコード領域を含む。一実施形態では、上記第1のRNA分子は、3’リボザイムを含む。一実施形態では、上記第1のRNA分子は、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするコード領域及び3’リボザイムを含む。
【0239】
一実施形態では、上記第2のRNA分子は、関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするコード領域を含む。一実施形態では、上記第2のRNA分子は、5’リボザイムを含む。一実施形態では、上記第2のRNA分子は、関心対象のタンパク質の第2の部分をコードするコード領域及び5’リボザイムを含む。
【0240】
一実施形態では、関心対象のタンパク質をコードするRNA分子を生成させるインビトロでの方法は、リガーゼを提供することを更に含む。一実施形態では、リガーゼは、第1のRNA分子のコード領域及び第2のRNA分子のコード領域からのRNA分子のアセンブリを誘発する。一実施形態では、リガーゼは、本明細書に記載されるように、RNA 2’,3’-環状リン酸及び5’-OH(RtcB)リガーゼである。
【0241】
一実施形態では、本発明は、関心対象の多ドメインタンパク質をコードするRNA分子を生成させるインビトロでの方法を含む。一実施形態では、本発明の方法は、以下のステップを含む:a)第1のRNA分子を提供するステップ、b)1種以上の追加のRNA分子を提供するステップ、c)リボザイムを提供するステップ、及びd)最後のRNA分子を提供するステップ。
【0242】
一実施形態では、ステップa)の上記第1のRNA分子は、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするコード領域を含む。一実施形態では、上記第1のRNA分子は、3’リボザイムを含む。一実施形態では、上記第1のRNA分子は、関心対象のタンパク質の第1の部分をコードするコード領域及び3’リボザイムを含む。一実施形態では、上記3’リボザイムは、それ自体を第1のRNA分子から脱離させ、これにより、3’Pまたは2’3’cP末端を生じさせる。一実施形態では、上記第1のRNA分子は、5’タグを更に含む。一実施形態では、上記5’タグは、上記第1のRNA分子の固体支持体への結合を媒介する。
【0243】
一実施形態では、ステップb)の上記1種以上の追加のRNA分子は、関心対象のタンパク質のドメインをコードするコード領域;5’リボザイム;及び3’リボザイム認識配列を含む。一実施形態では、上記5’リボザイムは、それ自体を切断して、5’OH末端を生じさせる。一実施形態では、リガーゼは、第1のRNA分子の1種以上の追加のRNA分子へのライゲーションを触媒するために提供される。一実施形態では、リガーゼは、本明細書に記載されるように、RNA 2’,3’-環状リン酸及び5’-OH(RtcB)リガーゼである。一実施形態では、上記3’リボザイム認識配列は、本明細書に記載されるように、VS-S配列を含む。
【0244】
一実施形態では、ステップc)の上記リボザイムは、本明細書に記載されるように、VS-Rzを含む。一実施形態では、上記VS-Rzは、VS-Sを認識し、1種以上の追加のRNA分子からのVS-Sの切断を媒介する。一実施形態では、上記切断は、3’Pまたは2’3’cP末端を生じさせる。一実施形態では、ステップb)~c)は、複数のドメインをコードするRNA分子を生成させるために少なくとも1回繰り返される。一実施形態では、上記VS-Rzは、ステップb)を繰り返す前に除去される。
【0245】
一実施形態では、ステップd)の上記最後のRNA分子は、関心対象のタンパク質の最後の部分をコードするコード領域を含む。一実施形態では、上記最後のRNA分子は、5’リボザイムを含む。一実施形態では、上記最後のRNA分子は、関心対象のタンパク質の最後の部分をコードするコード領域及び5’リボザイムを含む。一実施形態では、上記5’リボザイムは、それ自体を最後のRNA分子から脱離させ、これにより、5’OH末端を生じさせる。一実施形態では、1種以上の追加のRNA分子の最後のRNA分子へのライゲーションを触媒するためにリガーゼが提供され、これにより、N末端ドメイン、1つ以上の追加のドメイン、及びC末端ドメインをコードする完全なRNA分子が生成される。一実施形態では、リガーゼは、本明細書に記載されるように、RNA 2’,3’-環状リン酸及び5’-OH(RtcB)リガーゼである。
【0246】
本開示の任意のRNA分子は、「インビトロ転写テンプレート」と称されるテンプレートDNAからインビトロで転写され得る。DNAの供給源は、例えば、ゲノムDNA、プラスミドDNA、ファージDNA、cDNA、合成DNA配列、または任意の他の適切なDNAの供給源であり得る。幾つかの実施形態では、インビトロ転写テンプレートは、5’非翻訳領域(UTR)をコードし、オープンリーディングフレームを含有し、3’UTR及びポリA尾部をコードする。インビトロ転写テンプレートの特定の核酸配列組成及び長さは、テンプレートによりコードされるmRNAに依存する。
【0247】
一実施形態では、5’UTRは、0ヌクレオチド~3000ヌクレオチドの長さである。コード領域に付加される5’及び3’UTR配列の長さは、限定されるものではないが、UTRの異なる領域にアニールするPCR用のプライマーの設計が含まれる、種々の方法により変化し得る。このアプローチを使用して、当業者は、転写されたRNAの形質移入後の最適な翻訳効率を達成するために必要とされる5’及び3’UTRの長さを変更し得る。
【0248】
5’及び3’UTRは、関心対象の遺伝子の天然に存在する内在性5’及び3’UTRであり得る。あるいは、UTR配列をフォワード及びリバースプライマーに組み込むことにより、またはテンプレートの任意の他の改変により、関心対象の遺伝子に内在しないUTR配列が付加され得る。関心対象の遺伝子に内在しないUTR配列の使用は、RNAの安定性及び/または翻訳効率を修飾するのに有用であり得る。例えば、3’UTR配列におけるAUリッチエレメントがmRNAの安定性を減少させ得ることが公知である。従って、3’UTRは、当該技術分野において周知であるUTRの特性に基づいて、転写されたRNAの安定性を増加させるように選択または設計され得る。
【0249】
一実施形態では、5’UTRは、内在性遺伝子のコザック配列を含有し得る。代替的に、関心対象の遺伝子に内在しない5’UTRが上記のようにPCRにより付加されている場合、5’UTR配列を付加することによりコンセンサスコザック配列が再設計され得る。コザック配列は、一部のRNA転写物の翻訳効率を上昇させ得るが、全てのRNAにとって効率的な翻訳を可能にするのに必要とされるわけではないようである。多数のmRNAのコザック配列の必要条件が当技術分野において公知である。他の実施形態では、5’UTRは、RNAゲノムが細胞内で安定しているRNAウイルスに由来し得る。他の実施形態では、エキソヌクレアーゼによるmRNAの分解を阻害するために、様々なヌクレオチド類似体が3’または5’UTRに使用され得る。
【0250】
DNAテンプレートからのRNAの合成を可能にするために、転写のプロモーターは、転写される配列の上流で当該DNAテンプレートに結合されなければならない。RNAポリメラーゼ用のプロモーターとして機能する配列がフォワードプライマーの5’末端に付加される場合、RNAポリメラーゼプロモーターは、転写されるオープンリーディングフレームの上流でPCR産物に組み込まれる。一実施形態では、プロモーターは、本明細書の他箇所で記載される、T7 RNAポリメラーゼプロモーターである。他の有用なプロモーターとしては、限定されるものではないが、T3及びSP6 RNAポリメラーゼプロモーターが挙げられる。T7、T3、及びSP6プロモーターのコンセンサスヌクレオチド配列は、当技術分野において公知である。
【0251】
一実施形態では、mRNAは、5’末端のキャップ及び3’ポリ(A)テールの両方を有し、これらは、リボソーム結合、翻訳の開始、及び細胞におけるmRNAの安定性を決定する。環状DNAテンプレート、例えば、プラスミドDNAでは、RNAポリメラーゼは、真核細胞における発現に好適でない長いコンカテマー産物を生成する。3’UTRの末端で直鎖化されたプラスミドDNAの転写は、正常なサイズのmRNAをもたらし、これは、転写後にポリアデニル化される場合、真核生物の形質移入に効果的である。
【0252】
直鎖状DNAテンプレートでは、ファージT7 RNAポリメラーゼは、テンプレートの最後の塩基を越えて転写物の3’末端を延長し得る(Schenborn and Mierendorf,Nuc Acids Res.,13:6223-36(1985);Nacheva and Berzal-Herranz,Eur.J.Biochem.,270:1485-65(2003))。
【0253】
DNAテンプレートへのポリA/Tストレッチの組込みの従来の方法は、分子クローニングである。しかしながら、プラスミドDNAに組込まれたポリA/T配列は、プラスミド不安定性を引き起こし得、これは、プラスミド増殖に組換え能力のない細菌細胞を使用することにより改善され得る。
【0254】
RNAのポリ(A)テールは、E.coliポリAポリメラーゼ(E-PAP)または酵母ポリAポリメラーゼなどのポリ(A)ポリメラーゼを使用してインビトロ転写後に更に延長され得る。一実施形態では、100ヌクレオチドから300~400ヌクレオチドへのポリ(A)テールの長さの増加は、RNA翻訳効率の約2倍の増加をもたらす。加えて、3’末端への異なる化学基の結合は、mRNA安定性を増加させ得る。かかる結合は、修飾/人工ヌクレオチド、アプタマー、及びその他の化合物を含有し得る。例えば、ATP類似体がポリ(A)ポリメラーゼを使用してポリAテールに組み込まれ得る。ATP類似体は、RNAの安定性を更に増加させ得る。
【0255】
5’キャップもmRNA分子に安定性を提供する。一実施形態では、この方法により生成されたRNAは、5’キャップ1構造を含む。かかるキャップ1構造は、ワクシニアキャッピング酵素及び2’-O-メチルトランスフェラーゼ酵素を使用して生成され得る(CellScript,Madison,WI)。あるいは、5’キャップは、当該技術分野において公知であり、本明細書に記載される技術(Cougot,et al.,Trends in Biochem.Sci.,29:436-444(2001);Stepinski,et al.,RNA,7:1468-95(2001);Elango,et al.,Biochim.Biophys.Res.Commun.,330:958-966(2005))を使用して提供される。
【0256】
本発明の特定の実施形態は、例えば、ポリヌクレオチドなどの生体分子への共有結合を可能にする反応性基を含む中間材料の層またはコーティングの適用により官能化されている不活性物質またはマトリックス(例えば、ガラススライド、ポリマービーズなど)から構成される固体支持体を利用し得る。かかる支持体の例としては、限定されるものではないが、ガラスなどの不活性物質に担持されたポリアクリルアミドヒドロゲル、特に、WO2005/065814及びUS2008/0280773(これらの内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されるようなポリアクリルアミドヒドロゲルが挙げられる。かかる実施形態では、生体分子(例えば、ポリヌクレオチド)は、中間材料(例えば、ヒドロゲル)に直接共有結合していてもよいが、中間材料は、それ自体が基質またはマトリックス(例えば、ガラス基質)に非共有結合していてもよい。用語「固体支持体への共有結合」は、この種の配置を包含するものと解釈される。
【0257】
当業者によって理解されるように、利用可能な基質の数は極めて大きい。利用可能な基質としては、限定されるものではないが、ガラス及び修飾ガラスまたは機能化ガラス、プラスチック(アクリル、ポリスチレンならびにスチレン及び他の材料のコポリマー、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブチレン、ポリウレタン、テフロン(商標)などが含まれる)、多糖類、ナイロンまたはニトロセルロース、セラミック、樹脂、シリコン及び変性シリコンが含まれるシリカまたはシリカ系材料、炭素、金属、無機ガラス、プラスチック、光ファイバーバンドル、及び種々の他のポリマーが挙げられる。
【0258】
幾つかの実施形態では、固体支持体は、マイクロスフェアまたはビーズを含む。好適なビーズ成分としては、限定されるものではないが、プラスチック、セラミック、ガラス、ポリスチレン、メチルスチレン、アクリルポリマー、常磁性材料、トリアゾル(thoria sol)、カーボングラファイト、二酸化チタン、ラテックス、または架橋デキストラン、例えば、セファロース、セルロース、ナイロン、架橋ミセル、及びテフロンが挙げられ、加えて、固体支持体について本明細書において概説される任意の他の全ての材料が使用され得る。Bangs Laboratories,Fishers Ind.の“Microsphere Detection Guide”は、有用な手引きとなる。ある種の実施形態では、マイクロスフェアは、磁気マイクロスフェアまたはビーズである。
【0259】
ビーズは球状である必要はなく、不規則形状の粒子が使用されてもよい。あるいはまたは追加的に、ビーズは、多孔性であり得る。ビーズのサイズは、ナノメートル、すなわち100nmからミリメートル、すなわち1mmまでの範囲であり、約0.2マイクロメートル~約200マイクロメートルのビーズが好ましく、約0.5~約5マイクロメートルのビーズが特に好ましいが、幾つかの実施形態では、より小さいか、またはより大きいビーズが使用され得る。
【0260】
一実施形態では、本発明は、全長RNAウイルスゲノムをアセンブルするインビトロでの方法に関する。例示的なRNAウイルスとしては、限定されるものではないが、以下が挙げられる:コロナウイルス、パラミクソウイルス、オルソミクソウイルス、レトロウイルス、レンチウイルス、アルファウイルス、フラビウイルス、ラブドウイルス、麻疹ウイルス、ニューキャッスル病ウイルス、及びピコルナウイルス。一実施形態では、本方法は、RNAウイルスゲノムの第1の部分及び3’リボザイムを含む第1のRNA分子を提供することを含む。一実施形態では、本方法は、RNAウイルスゲノムの第2の部分及び5’リボザイムを含む第2のRNA分子を提供することを含む。一実施形態では、3’及び5’リボザイムのシス切断時に、RNAウイルスゲノムの第1の部分及びRNAウイルスゲノムの第2の部分は、本明細書に記載されるように、ライゲーションに適合可能な末端を有する。一実施形態では、本方法は、本明細書に記載されるように、第1のRNA分子及び第2のRNA分子をリガーゼと接触させて、これにより、全長RNAウイルスゲノムを生成させることを含む。
【0261】
処置及び使用
本発明は、対象における疾患または障害を処置する方法、それらの症状を低減する方法、及び/またはそれらを発症するリスクを低減する方法を提供する。例えば、一実施形態では、本発明の方法は、哺乳動物における疾患または障害を処置し、それらの症状を低減し、及び/またはそれらを発症するリスクを低減する。一実施形態では、本発明の方法は、植物における疾患または障害を処置し、それらの症状を低減し、及び/またはそれらを発症するリスクを低減する。一実施形態では、本発明の方法は、酵母菌における疾患または障害を処置し、それらの症状を低減し、及び/またはそれらを発症するリスクを低減する。
【0262】
一実施形態では、対象は、細胞である。一実施形態では、細胞は、原核細胞または真核細胞である。一実施形態では、細胞は、真核細胞である。一実施形態では、細胞は、植物、動物、または真菌細胞である。一実施形態では、細胞は、植物細胞である。一実施形態では、細胞は、動物細胞である。一実施形態では、細胞は、酵母細胞である。
【0263】
一実施形態では、対象は、哺乳動物である。例えば、一実施形態では、対象は、ヒト、非ヒト霊長類、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ウサギ、ブタ、ラット、またはマウスである。一実施形態では、対象は、非哺乳動物対象である。例えば、一実施形態では、対象は、ゼブラフィッシュ、ショウジョウバエ、またはカイチュウである。
【0264】
一実施形態では、疾患または障害は、タンパク質の非存在または欠陥タンパク質により引き起こされ、これらの核酸配列は、ウイルスベクターのパッケージングサイズを超過する。従って、一実施形態では、本発明の組成物、系、及び方法を使用して疾患または障害が処置され得るか、低減され得るか、またはリスクが低減され得る。従って、一実施形態では、本方法は、本発明の1種以上の組成物を対象に投与することを含む。更に一実施形態では、本方法は、本発明の1種以上の系を利用して、対象における疾患または障害を処置し、それらの症状を低減し、及び/またはそれらを発症するリスクを低減することを含む。
【0265】
一実施形態では、疾患または障害は、以下からなる群から選択される1つ以上である:デュシェンヌ型筋ジストロフィー、常染色体劣性多発性嚢胞腎、血友病A、シュタルガルト黄斑変性、肢帯筋ジストロフィー、DFNB9、神経感覚性非症候性劣性難聴、嚢胞性線維症、ウィルソン病、三好型筋ジストロフィー及び常染色体劣性難聴9、アッシャー症候群I型及び常染色体劣性難聴2、常染色体劣性難聴3及び非症候性難聴、アッシャー症候群I型、常染色体劣性難聴16(DFNB16)、メニエール病(MD)、常染色体優性難聴12及び常染色体劣性難聴21、アッシャー症候群1F型(USH1F)及びDFNB23、常染色体劣性難聴28及び非症候性難聴、常染色体劣性難聴30及び非症候性難聴、常染色体劣性耳・脊椎・巨大骨端異形成症及び常染色体優性耳・脊椎・巨大骨端異形成症、常染色体劣性難聴77及び常染色体劣性非症候性感音難聴Dfnb型、常染色体劣性非症候性難聴DFNB84、常染色体劣性難聴84B及び希少遺伝性難聴、末梢神経障害-ミオパチー-嗄声-難聴及び常染色体優性難聴4A、先天性血小板減少症、感音難聴、DFNA56、HXB、常染色体優性難聴56、ヘキサブラキオン、てんかん性脳症、ティモシー症候群及びQT延長症候群8型、X連鎖性網膜障害、高アルドステロン症、脊髄小脳失調症42型、原発性アルドステロン症-けいれん-神経学的異常及び洞房結節機能障害-難聴、神経発達障害、低カリウム血性周期性四肢麻痺、てんかん、発達性及びてんかん性脳症、ブロディミオパチー、ダリエ病/心疾患、フォン・ヴィレブランド病、ならびにツェルウェーガー症候群。一実施形態では、疾患または障害は、CRISPR-Cas9により媒介される編集に適している遺伝子変異により引き起こされる任意の疾患または障害である。
【0266】
一実施形態では、本発明の方法は、ジストロフィンの第1の部分をコードするコード領域及び3’リボザイムを含む第1の核酸ならびにジストロフィンの第2の部分をコードするコード領域及び5’リボザイムを含む第2の核酸を含む組成物をデュシェンヌ型筋ジストロフィーを有する対象に投与することを含み、ここで、当該第1の核酸は第1のRNA分子を転写し、当該第2の核酸は第2のRNA分子を転写し、当該3’及び5’リボザイムのシス切断ならびにジストロフィンの当該第1の部分をコードする当該コード領域及びジストロフィンの当該第2の部分をコードする当該コード領域のトランススプライシングにより全長ジストロフィンタンパク質をコードする単一のRNA分子が生成される。
【0267】
一実施形態では、本発明の方法は、配列番号129の核酸配列をコードする第1の核酸及び配列番号130の核酸配列をコードする第2の核酸を含む組成物をデュシェンヌ型筋ジストロフィーを有する対象に投与することを含み、ここで、当該第1の核酸は第1のRNA分子を転写し、当該第2の核酸は第2のRNA分子を転写し、当該3’及び5’リボザイムのシス切断ならびに当該第1のRNA分子及び当該第2のRNA分子のトランススプライシングにより全長ジストロフィンタンパク質をコードする単一のRNA分子が生成される。
【0268】
一実施形態では、本発明の方法は、配列番号22の核酸配列をコードする第1の核酸及び配列番号23の核酸配列をコードする第2の核酸を含む組成物をデュシェンヌ型筋ジストロフィーを有する対象に投与することを含み、ここで、当該第1の核酸は第1のRNA分子を転写し、当該第2の核酸は第2のRNA分子を転写し、当該3’及び5’リボザイムのシス切断ならびに当該第1のRNA分子及び当該第2のRNA分子のトランススプライシングによりC末端GFPレポーターを有する全長ジストロフィンタンパク質をコードする単一のRNA分子が生成される。一実施形態では、第2の核酸は、配列番号23の断片をコードし、ここで、当該断片は、C末端GFPレポーターのコード配列を含まない。
【0269】
一実施形態では、本方法は、ジストロフィンの第1の部分をコードし、3’リボザイムを含む第1のRNA分子、及びジストロフィンの第2の部分をコードし、5’リボザイムを含む第2のRNA分子を含む組成物をデュシェンヌ型筋ジストロフィーを有する対象に投与することを含み、ここで、当該3’及び5’リボザイムのシス切断ならびに当該第1及び第2のRNA分子のトランススプライシングにより全長ジストロフィンタンパク質をコードする単一のRNA分子が生成される。
【0270】
一実施形態では、本方法は、配列番号129の核酸配列を含む第1のRNA分子及び配列番号130の核酸配列を含む第2のRNA分子を含む組成物をデュシェンヌ型筋ジストロフィーを有する対象に投与することを含み、ここで、当該3’及び5’リボザイムのシス切断ならびに当該第1及び第2のRNA分子のトランススプライシングにより全長ジストロフィンタンパク質をコードする単一のRNA分子が生成される。
【0271】
一実施形態では、本方法は、配列番号22の核酸配列を含む第1のRNA分子及び配列番号23の核酸配列を含む第2のRNA分子を含む組成物をデュシェンヌ型筋ジストロフィーを有する対象に投与することを含み、ここで、当該3’及び5’リボザイムのシス切断ならびに当該第1及び第2のRNA分子のトランススプライシングによりC末端GFPレポーターを有する全長ジストロフィンタンパク質をコードする単一のRNA分子が生成される。一実施形態では、第2の核酸は、配列番号23の断片をコードし、ここで、当該断片は、C末端GFPレポーターのコード配列を含まない。
【0272】
一実施形態では、本発明の方法は、表1から選択される1つ以上の疾患を有する対象に、表1の関連する疾患に対応する治療タンパク質の第1の部分をコードするコード領域及び3’リボザイムを含む第1の核酸、ならびに表1の関連する疾患に対応する治療タンパク質の第2の部分をコードするコード領域及び5’リボザイムを含む第2の核酸を含む組成物を投与することを含み、当該第1の核酸は第1のRNA分子を転写し、当該第2の核酸は第2のRNA分子を転写し、当該3’及び5’リボザイムのシス切断ならびに当該治療タンパク質の当該第1の部分をコードする当該コード領域及び当該治療タンパク質の当該第2の部分をコードする当該コード領域のトランススプライシングにより全長治療タンパク質をコードする単一のRNA分子が生成される。
【0273】
一実施形態では、本方法は、表1から選択される1つ以上の疾患を有する対象に、表1の関連する疾患に対応する治療タンパク質の第1の部分をコードし、3’リボザイムを含む第1のRNA分子及び表1の関連する疾患に対応する治療タンパク質の第2の部分をコードし、5’リボザイムを含む第2のRNA分子を含む組成物を投与することを含み、当該3’及び5’リボザイムのシス切断ならびに当該第1及び第2のRNA分子のトランススプライシングにより全長治療タンパク質をコードする単一のRNA分子が生成される。
【0274】
【実施例】
【0275】
本発明は、以下の実施例を参照することにより更に詳述される。これらの実施例は、説明のみを目的として提供され、特に明記しない限り、限定することを意図しない。従って、本発明は、以下の実施例に限定されるものと決して解釈されるべきではなく、むしろ、本明細書において提供される教示の結果として明らかとなる、あらゆる変形形態を包含すると解釈されるべきである。
【0276】
当業者は、更なる説明なしに上記の説明及び以下の実例を使用して、本発明を作製及び利用することができ、特許請求される方法を実施することができると考えられる。従って、以下の実施例は、本開示のその他を如何様にも限定するものと解釈されるべきではない。
【0277】
実施例1:哺乳動物細胞におけるリボザイムにより媒介されるRNAアセンブリ及び発現
リボザイム(Rz)は、ヌクレオチド特異的な自己切断が可能な低分子触媒RNA配列である(Doherty and Doudna 2000)。リボザイムにより媒介されるRNA切断は、独特の3’リン酸末端及び5’ヒドロキシ末端を生じさせ、これらは、生物の3つ全ての界に存在する遍在的なRNA修復経路の基質に似ている。本明細書において示すように、リボザイムにより媒介されるシス切断は、stitchR(RNA縫合(stitch RNA))と称されるアプローチである、哺乳動物細胞における独立したRNA転写物のトランススプライシングに利用され得る。特筆すべきことに、stitchRによるメッセンジャーRNAの再構築は、哺乳動物細胞における全長タンパク質の効率的な翻訳及び発現を可能にした。実証されるように、stitchRは、タンパク質をコードする機能ドメインの組み合わせのために、またはウイルスベクターによる大きなタンパク質コード配列の送達及び発現のために利用され得る。更に、RNA 2’,3’-環状リン酸及び5’-OH(RtcB)リガーゼの過剰発現は、哺乳動物細胞におけるstitchRの作用を増強し、インビトロでのstitchRの作用を触媒するのに十分である。これらのデータは、細胞における機能的RNAの傷跡を残さないトランススプライシングのためにリボザイムを利用する新規のアプローチを特徴付け、このアプローチは、種々の研究及び治療用途に有用であり得る。
【0278】
自己触媒RNA配列は、自然界に広く見られ、イントロンスプライシング、ウイルスゲノムのローリングサークル複製、及びペプチド結合形成が含まれる、多様な生物学的プロセスを触媒する(Weinberg et al.2019)。ハンマーヘッド(HH)、デルタ肝炎ウイルス(HDV)、Varkud Satellite(VS)、シスター、ツイスターシスター、ヘアピン、ハッチェット、及びピストルが含まれる、少なくとも7つの主要なリボザイムファミリーが、異なる配列及び構造的特徴により同定されている。HH、HDV、及びツイスターファミリーメンバーは、最も広範に研究されており、小さいサイズ及び切断特性に起因して、リボザイム配列を欠く正確な末端を有するRNAを生成させるためにインビトロ及びインビボで利用されている(
図13)(Ferre-D’Amare and Doudna 1996;Avis et al.2012;Zhang et al.2017)。
【0279】
原核生物及び真核生物において、メッセンジャーRNA及び長鎖非コードRNAが含まれる、ほとんどの細胞内RNAは、5’リン酸(P)及び3’ヒドロキシル(OH)末端で合成され、スプライシングされる。対照的に、多数のtRNA及びERストレス応答タンパク質XBP1をコードするmRNAの特殊なシススプライシングは、酵素経路により触媒され、これは独特の5’-OH末端、及び3’-Pまたは2’3’環状リン酸(cP)末端のいずれかをもたらす。最近の発見は、RNAの特殊なシススプライシングが、哺乳動物に遍在するRNA 2’,3’-環状リン酸及び5’-OH(RtcB)リガーゼにより触媒されることを示唆する。加えて、RtcB及び他の幾つかの酵素ファミリーが、ストレスまたは外因性リボトキシンにより損傷した宿主細胞RNAを修復するために機能し得る。リボザイムにより媒介される切断が同様の末端をもたらすため、リボザイムにより切断されたRNAは、内在性のRNA修復経路によりトランススプライシングの対象となり得る。
【0280】
リボザイムにより切断されたmRNAは、哺乳動物細胞においてトランススプライシングされ、翻訳される
リボザイムが哺乳動物細胞における傷跡を残さないRNAのトランススプライシングに利用され得るかどうかを決定するために、蛍光レポーターGFPの重複しないN末端(Nt)及びC末端(Ct)断片を含有する2つの発現プラスミド(それぞれNt-GFP及びCt-GFP)を設計した。Nt-GFPの3’HDVリボザイム及びCt-GFPの5’HHリボザイムが含まれるリボザイムは、GFP断片の隣接するヌクレオチドからのそれら自身の除去を触媒するように設計された(
図1A)。NtまたはCtをコードするGFP-リボザイムRNAのいずれかのみの発現は、哺乳動物細胞COS-7またはHEK293Tに形質移入された場合に、検出可能なGFP蛍光をもたらさなかった(
図1B)。特筆すべきことに、Nt-GFP及びCt-GFPをコードするRNAの共発現は、48時間後に緑色蛍光をもたらした(
図1B)。RT-PCR分析及びサンガーシーケンシングにより、独立したNt-GFP RNA及びCt-GFP RNAのトランススプライシングが、リボザイムにより触媒される切断の予測部位の間で起きたことが明らかとなった(
図1C及び
図1D)。更に、全長GFPタンパク質がウェスタンブロットにより同時形質移入された細胞で検出された(
図1E)。これらのデータは、哺乳動物細胞の内在性RNA修復経路が、全長タンパク質に効率的に翻訳された、リボザイムによりプロセシングされた独立したRNAのトランススプライシングを触媒するのに十分であったことを実証する。このRNAトランススプライシングアプローチは、stitchRと名付けられた。
【0281】
リボザイムにより媒介されるトランススプライシングへのリボザイム配列及び種類の影響
細胞におけるリボザイムにより媒介されるトランススプライシングにより生成された機能的な全長タンパク質の相対量を正確に定量化するために、ホタルルシフェラーゼの2つの重複しない半分を使用してレポーターを作製した(
図2A)。本発明者らの以前の発見と一致して、Nt-ルシフェラーゼ-リボザイム及びCt-ルシフェラーゼ-リボザイムをコードするRNAの両方の同時形質移入のみが、細胞におけるトランススプライシング及びルシフェラーゼ活性をもたらした(
図2B及び
図2C)。このアッセイを使用して、異なるHH及びHDVリボザイム配列の哺乳動物細胞におけるトランススプライシング活性への影響を更に特性評価した。インビトロで特性評価されたHHリボザイム活性の以前の報告と一致して、HHリボザイムのステム1における6塩基対(bp)重複が、最大のルシフェラーゼ活性を示し、HH触媒残基の変異は、活性を消失させた(
図2D)。加えて、顕著に減少した活性を示した56ヌクレオチドの最小HDVリボザイム(HDV56)を除き、ゲノム及びアンチゲノムHDVリボザイム配列の両方が、同等のルシフェラーゼ活性を示した(
図2E)。また以前の報告と一致して、HDV触媒作用に必要とされるヌクレオチドのCからUへの変異は、ルシフェラーゼ活性の完全な消失をもたらした(
図2E)。これらの発見は、リボザイムにより媒介されるトランススプライシング活性が、哺乳動物細胞におけるリボザイム切断に依存することを実証する。
【0282】
翻訳制御配列及び/またはタンパク質分解配列を使用したNtまたはCtベクターからの望ましくないタンパク質または切断型タンパク質の発現の防止
Nt RNAまたはCt RNAは、リボザイムにより媒介される切断の前に、または別々に発現される場合に、翻訳の対象となり得、これにより、望ましくないタンパク質または切断型タンパク質の発現を潜在的にもたらす。スプライシングされていないNtまたはCtベクターの発現を抑えるために、以前に特徴付けられた翻訳制御配列またはタンパク質分解配列の全長GFPをコードするベクターの安定性に対する有効性を試験した。GFPの3’末端へのHDVリボザイムの付加は、GFP蛍光を変化させないようであった(
図3A及びB)。GFPの発現を選択的に防止するために、タンパク質分解配列hCL1-PEST、E1A-PEST、ベクターのポリ(A)配列の除去、またはポリKテールを生成させるためのポリAテールによる模擬的翻訳の効果を試験した(
図3A及びB)。HDVリボザイム配列を通して翻訳が起こるように、全ての分解配列をGFPオープンリーディングフレームとインフレームでクローニングした。hCL1-PESTの含有は、GFP蛍光の強い減少を示したが、EF1a PESTは示さなかった。発現ベクターからのベクターポリ(A)配列の欠失は、GFP発現の完全な消失をもたらし、ポリKテールを生成させるためのポリA配列からの翻訳も蛍光の減少をもたらした。
【0283】
CtにコードされるGFPレポーターでは、5’HHリボザイムの含有及びGFP開始コドン(ATG)の欠失は、予測される上流の代替的ATGの欠如にもかかわらず、依然として弱いが検出可能なGFP発現をもたらした(
図3C及びD)。更に、GFPのN末端NTGコドン(GFPcdn)内のサイレント変異は、更にGFP検出を減少させたが、弱い蛍光が依然として認められた。翻訳阻害因子として機能する4つの小さな上流ORFをコードする酵母GCN4遺伝子の5’UTRの含有は、検出可能なGFP蛍光を消失させた。4つのuORFのみをコードするGCN4 5’UTRのより小さな内部断片は、GFP発現の防止において同程度に有効であった。これらのデータは、翻訳制御配列またはタンパク質分解配列が、個々のNtまたはCtベクターからの望ましくないタンパク質発現を予防するために利用され得ることを実証する。
【0284】
これらの翻訳制御配列またはタンパク質分解配列は、望ましくないタンパク質または切断型タンパク質の発現を抑えることが望ましい他のデュアルベクター用途、例えば、大きなタンパク質をコードするオープンリーディングフレームを生成させるために相同組換えに依存するデュアルAAVベクター戦略に利用され得る。
【0285】
機能タンパク質をコードするRNAのシングル及びマルチプレックストランススプライシング
リボザイムにより媒介されるトランススプライシングが細胞におけるタンパク質をコードする機能ドメインの組み合わせのために使用され得るかどうかを決定するために、4コピーのミトコンドリア標的化配列(Nt-4xMTS)及びATG開始コドン(Ct-GFP)を欠く全長GFPをコードするオープンリーディングフレームをコードするRNAを作製した(
図4A)。これらの2つの独立したRNAの共発現は、ミトコンドリアに局在化したGFPの強い発現をもたらし、この発現は、赤色蛍光ミトコンドリアマーカーであるMitoTracker Red CMXRosと重なった(
図4B)。これらの発見は、リボザイムにより媒介されるトランススプライシングが、2つの独立したRNAを素早く連結させて、細胞において特異的な機能的融合タンパク質を発現させるために使用され得ることを実証する。
【0286】
リボザイムにより媒介されるトランススプライシング及び複数の異なる機能タンパク質の同時発現もタンパク質が翻訳される3つのオープンリーディングフレームにより可能であり得る。この特徴を利用することにより、互換性のない3つの異なるオープンリーディングフレームであるRNAのトランススプライシングを使用して機能タンパク質が生成され得る。この機能を実証するために、膜標的化ミリストイル化配列(Nt-F2-Myr)及び赤色蛍光タンパク質(Ct-F2-RFP)をコードするリーディングフレーム2(F2)内の追加のリボザイム対を設計した(
図4C)。これらのNt及びCtベクター対は、個々のNt及びCtベクターからの切断型タンパク質の発現を抑えるために、それぞれhCL1-PESTタンパク質分解配列及びGCN4翻訳阻害配列も含んでいた。同時形質移入された細胞において、GFP蛍光は、ミトコンドリアに高度に特異的であり、RFP蛍光は、膜に高度に特異的であった(
図4D)。このことは、細胞において異なる機能タンパク質を生成させるためのRNAのトランススプライシングのためのこのアプローチの能力を実証する。
【0287】
最適化されたリボザイムは、リボザイムにより媒介されるトランススプライシングでのタンパク質発現を増強する
配列を少し改変するだけで、二次構造、安定性、または金属イオン補因子への結合を変化させることによりリボザイム触媒活性に著しい影響を与え得る。本発明者らのトランススプライシングルシフェラーゼレポーターアッセイを使用して、本発明者らは、哺乳動物細胞におけるトランススプライシングルシフェラーゼレポーター活性を増強する改善されたリボザイムの型及び配列改変を同定した(
図16)。三次構造安定化モチーフ(TSM)を含有するRzBハンマーヘッドバリアントリボザイムは、TSMのないリボザイムより高い活性を示した(
図16A)。更に、ツイスター(twst)リボザイムは、Nt-Lucの3’にクローニングされる場合にHDVリボザイムより高い活性を示した。ツイスターリボザイム内の触媒部位変異は、ルシフェラーゼ活性を同様に消失させ得(
図16B)、P1ステム形成に依存する(
図16C)。ツイスターリボザイムは1位のUを必要とするため、この条件は、傷跡を残さないトランススプライシングの設計をUで終わる配列に限定し得る。従って、本発明者らは、1位でのヌクレオチド置換が許容され得るかどうかを試験し、U1Aが有意差のある活性を示さないことを発見した。一方でU1CまたはU1G置換は、活性を保持したがいくらか低下させた(
図16C)。
【0288】
最適化されたスプライスドナー及びアクセプター配列は、リボザイムにより媒介されるトランススプライシングでのタンパク質発現を増強する
スプライセオソームによるmRNA前駆体スプライシングは、最初の翻訳反応を促進する因子の蓄積またはRNAプロセシング及び細胞質への輸送の促進のいずれかによりmRNA翻訳を増強することが示されている。導入遺伝子内へのキメラシススプライシングイントロンの付加が導入遺伝子のタンパク質発現を促進することも示されている。そこで、トランススプライシングされたRNAがスプライセオソームによりシススプライシングを受け得るかどうか、ならびにこれがトランススプライシングされたmRNAの翻訳及び発現に影響を与えるかどうかを調査した。これを試験するために、トランススプライシングされたRNAがキメライントロンを再構成するように、スプライスドナー(SD)及びスプライスアクセプター(SA)配列がトランススプライシングGFPレポーター内に組み込まれた(
図5A)。特筆すべきことに、SD及びSA配列の付加は、SDまたはSA配列のないトランススプライシングGFPレポーターと比較してGFP蛍光の強い増強をもたらした(
図5B)。RT-PCR及びサンガーシーケンシングは、SD及びSA配列を含有するNt-GFP及びCt-GFP RNAがトランススプライシング及びシススプライシングの両方を受け、これにより、正常なGFPオープンリーディングフレームの復元をもたらしたことを示した(データ非表示)。これらのデータは、トランススプライシングが核で起こり得ること、及びその後のシススプライシングがトランススプライシングされたRNAからの発現を増強するのに有用な戦略であることを示唆する。
【0289】
治療用ウイルスベクターを使用した送達での大きな遺伝子配列のリボザイムにより媒介されるトランススプライシング及び発現
リボザイムにより媒介されるトランススプライシングは、遺伝子治療用ウイルスベクター、例えば、AAVのパッケージングサイズ制限を超過する大きなタンパク質をコードするmRNAの送達及び発現のために利用され得る(
図6A)。これは、多数のヒト単一遺伝子疾患において変異している大きな遺伝子、例えば、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)におけるジストロフィン(Dys)、嚢胞性線維症(CF)におけるCFTR、血友病Aにおける第VIII因子(F8)などの発現を回復させるのに有用であり得る。細胞ベースの形質移入アッセイにおいて、C末端GFPタグを有するNt及びCtに分割されたμジストロフィンをコードするベクターの共発現は、哺乳動物細胞においてトランススプライシングされ(
図6B及び
図6C)、膜に局在した(
図6D)。これらのデータは、大きなタンパク質をコードする遺伝子を再構成し、発現させるためのリボザイムにより媒介されるトランススプライシングの使用の実現可能性を実証する。
【0290】
細胞におけるトランススプライシングのためのリボザイムにより有効になるRNAのレンチウイルス送達
リボザイムの自己触媒的自己切断は、プラス鎖RNAウイルス、例えば、一般的に使用されるγレトロウイルス及びレンチウイルスベクターによるリボザイムをコードするRNAのパッケージングを妨げ得る。この潜在的な問題を回避するために、Nt及びCtに分割されたGFP発現カセットが、第3世代レンチウイルスベクター骨格のマイナス鎖にコードされた(
図7A)。レンチウイルス粒子を、Nt及びCtベクターについて別々に作製し、次いで、これらをHEK293T細胞を形質導入するために使用した。Nt-GFP及びCt-GFPの両方で形質導入された細胞は、緑色蛍光の発現を示したが、Nt-GFPまたはCt-GFPのいずれかのみで形質導入された細胞は、検出可能な蛍光を示さなかった(
図7B)。これらのデータは、レンチウイルスベクターが、トランススプライシングのためのリボザイムをコードするRNAを送達し、発現させることができることを実証する。
【0291】
このアプローチは、これらのウイルスベクターのパッケージングサイズを超過するDysなどの大きな遺伝子配列の送達にも有用であり得る(
図7C)。リボザイムにより媒介されるトランススプライシングは、ウイルスゲノム、例えば、レンチウイルスRNAゲノムまたは大きなコロナウイルスRNAゲノムの安全な取り扱いまたは再構成も可能にし得る。
【0292】
ウイルスベクターを使用した毒性遺伝子または抗ウイルス遺伝子の安全な取り扱い、送達、及び発現
リボザイムにより媒介されるトランススプライシングは、哺乳動物パッケージング細胞におけるレンチウイルス粒子の生成を阻害し得る毒性タンパク質または抗ウイルスタンパク質の安全な取り扱いまたは再構成も可能にし得る。これらとしては、多数の細胞自殺遺伝子、例えば、翻訳阻害性のジフテリア毒素A(DTA)(
図8A)が挙げられる。本発明者らは、分割されたDTA配列をコードするベクターが、トランススプライシング及び発現された際に、哺乳動物細胞におけるDTAの翻訳阻害的役割と一致して、CS2GFPレポーター構築物の共発現を阻害することを示す(
図8B)。
【0293】
リボザイムにより媒介されるトランススプライシングを増強または阻害するための酵素
多数の酵素ファミリーが、5’-OH及び3’-Pまたは2’3’環状リン酸(cP)末端のいずれかをライゲーションすることが示唆されており、中でも注目すべきは、生物の3つ全てのドメインにおいて保存されていることが発見されているRtcBである。真核生物(H.sapiens)、真正細菌(E.coli)、及び古細菌(P.horikoshii)種由来のヒトコドン最適化されたRtcBオーソログをクローニングし、共発現させて、トランススプライシングルシフェラーゼレポーターの活性に対するそれらの影響を測定した。興味深いことに、P.horikoshii由来のRtcBの共発現がルシフェラーゼ活性の活性化の増強(4.5倍)をもたらした一方で、ヒト及び細菌のオーソログは、それぞれ、中程度の増強を示したか、または増強を示さなかった(
図9)。
【0294】
他の酵素ファミリーは、これらのRNA末端を変化させることが示されている。興味深いことに、5’-ヒドロキシルキナーゼ及び3’-ホスファターゼ及び2’,3’環状ホスホジエステラーゼとして作用するT4ポリヌクレオチドキナーゼ(T4 PNK)の発現により、ルシフェラーゼ活性が顕著に阻害された(
図9)。これらのデータは、外来性酵素の共発現により、哺乳動物細胞におけるリボザイムにより媒介されるトランススプライシングの増強または阻害の両方が可能であることを示す。
【0295】
RtcBがインビトロでのリボザイムにより媒介されるRNAトランススプライシングを触媒するのに十分である
リボザイムは、それらのヌクレオチド特異的な切断に起因して、正確なRNA末端を生じさせるために、インビトロで広範に利用されている。次に、リボザイムがインビトロで別々に合成されたRNAの指向性トランススプライシングに使用され得るかどうかを決定することを試みた。T7 RNAポリメラーゼを使用したNt-及びCt-ルシフェラーゼ-リボザイムレポーター構築物のインビトロRNA転写を使用して、組換えE.coli RtcBの添加が、RT-PCRを使用して検出されるトランススプライシングを触媒するのに必要十分であることが発見された(
図10A及び
図10B)。同様に、クモのタンパク質であるスピドロインのドメインをコードするRNAを設計した(
図10C)。スピドロインは、引張り特性が評価されている物質であるクモのドラグラインシルクの主要成分であるが、タンパク質の高度な反復性に起因して異種系で合成するのが困難であった。天然のスピドロインは、保存されたN末端(N1L)及びC末端(N3R)ドメインに挟まれた複数のA及びQリピートからなる。T7ポリメラーゼによるスピドロインRNAのインビトロ合成に基づいて、E.coli由来の組換えRtcBリガーゼの添加が、RT-PCR及びサンガーシーケンシングにより検出される、リボザイムにより切断されたN1L及びN3RをコードするRNAのトランスライゲーションを触媒するのに十分であることが発見された(
図10D)。
【0296】
多ドメインタンパク質をコードするRNAの制御されたタンデムトランススプライシング
次に、隣接するリボザイムを有するA-Q融合ドメインをコードする第3のRNAの追加が、たとえ制御されなくてもタンデムリピートのアセンブリをもたらすかどうかを調べた(
図11A)。各別個のRNA間の指向性トランススプライシングは検出することができたが、3つ以上の独立したRNA断片のアセンブリは検出できなかった(データ非表示)。これは、両方がRtcBによるライゲーションに適合可能である末端を含有するRNAの急速な環状化に起因し得る。代替的アプローチとして、トランス活性化VSリボザイムの利用が、インビトロでのRNA配列の連続的かつ制御されたアセンブリを可能にする可能性を有する(
図11B及び
図11C)。このアプローチでは、3’末端RNAリボザイムは、添加及びVS-Rzによるトランス切断時にのみRtcBによるライゲーションに適合する。VS-Rzトランス活性化リボザイムRNAは共有結合していないため、stitchRに適合可能なRNA、VS-Rz、及びRtcBリガーゼの段階的添加により、RNA配列の制御されたタンデムアセンブリが可能となり得、これは、生物学的または産業的に重要なタンパク質、例えば、合成スパイダーシルク、エラスチン、コラーゲンなどをコードするリピートRNAのアセンブリに有用であり得る。
【0297】
トランス切断リボザイムを使用した内在性RNAのトランススプライシングの疾患を引き起こす変異の修正への治療応用
リボザイムは、シスで切断して、独特のRNA末端を生じさせる自己触媒RNAであり、本発明者らは、この独特のRNA末端が哺乳動物細胞においてトランススプライシングされ、その後に発現されることを示した(
図12A)。特筆すべきことに、シス切断リボザイムは、トランスで切断するように遺伝子操作され得、その結果、標的RNAは、ヌクレオチド特異的な様式で切断され得、これにより、同様のRNA末端を生じる(
図12B)(Carbonell et al.2011;Webb and Luptak 2018)。従って、トランス切断リボザイムは、細胞内またはインビトロでのRNAの傷跡を残さないトランススプライシングを触媒するために利用され得る。このアプローチは、種々の用途に有用であり得、主な用途の1つは、エキソンまたはイントロン配列のいずれかにおける変異に隣接する配列に標的化することによる遺伝子転写物における疾患を引き起こす変異の除去である(
図12C及び
図12D)。
【0298】
結論として、細胞において発現される独立したRNAのリボザイムにより媒介される切断が哺乳動物細胞において効率的にアセンブルされ、翻訳が可能であることが本明細書において示される。本明細書においてstitchRと称されるこのアプローチは、基本的な用途及び治療用途の両方のための機能的RNA及びタンパク質の組み合わせのアセンブリのための新規の方法として機能する能力を有する。リボザイムの自己触媒性及び細胞に存在する内在性のRNA修復経路により、stitchRは、トランススプライシングのための別個のRNAの発現と翻訳が細胞内で起こることのみを必要とする。インビトロでは、RtcBリガーゼがトランススプライシングに十分であったことが実証されており、RtcBが生物の3つ全ての界にわたり遍在的かつ広範囲に発現しているため、stitchRは、多数の多様な生物において有用な手法である可能性を有する。
【0299】
この系の強力な性質は、タンパク質をコードするオープンリーディングフレームの復元に不可欠な信頼性が高く、かつ正確なヌクレオチド特異的末端を生じさせるリボザイムにより媒介されるRNA切断の効率性及び正確性に依存する。更に、自己の完全な除去を触媒するリボザイムを使用してRNAを生成させる能力は、傷跡を残さないアセンブリを可能にし、これにより、天然の対応物とほとんど区別がつかないRNAをもたらす。
【0300】
インビトロでのリボザイム切断は広範に研究されているが、インビボでのリボザイム切断はあまり理解されておらず、RNA結合タンパク質との相互作用によるフォールディング及び触媒作用に必要とされる金属イオンの利用能によって影響を受けると考えられている。stitchRは、興味深いことに、リボザイム配列及び構造の変化により著しい影響を受けることが本明細書において発見されたリボザイムにより媒介される切断に関する間接的な情報として機能する。このことは、リボザイム切断の最適化がインビボでのstitchRの作用を増強するのに有用なアプローチであり得ることを示唆する。RNA修復経路の構成要素、例えば、RtcB、RtcA、及びアーキアーゼの効果の更なる解析も、stitchRの作用を調節する際の重要な要素となり得る。
【0301】
リボザイムは、シスで機能して、それらの自己切断を促進するように自然に進化してきたが、多数のリボザイムファミリー(特にHDV及びHH)がトランスで標的RNAを切断するように遺伝子操作されてきた。トランス切断リボザイムをstitchRと組み合わせることにより、強力なRNA切断及び細胞内またはインビトロでの修復方法が更に可能となり得ることが本明細書において認められる。このアプローチは、多様なRNAを生成させるために、またはRNA内の疾患を引き起こす特定の有害な変異を除去するために有用であり得るRNAのヌクレオチド特異的な「切り貼り」アプローチとして機能し得る。
【0302】
実施例2:トランス活性化リボザイムを使用したRNAの誘導性トランススプライシング及び発現
ほとんどのリボザイムは、自己触媒的であり、フォールディング及び化学的触媒作用を補助する、生物環境中に容易に見出される金属イオンのみを補因子として必要とする。Varkud Satellite(VS)リボザイムは、ドナーRNAがGヌクレオチドで終わる場合、傷跡を残さないトランススプライシングに利用され得る。興味深いことに、VSリボザイムは、触媒作用を誘発するためのリボザイムのトランス活性化を可能にするように改変され得る(Guo and Collins 1995;Ouellet et al.2009)。2つの構成要素に分割される場合、小さなVSステムループ(VS-S)は、単独ではシス切断を誘発するのに十分ではないが、残りの配列であるVS-Rzの添加により、VS-Sの効率的な切断が促進される(
図14A)。このトランス活性化の特徴は、リボザイムにより媒介される誘導性トランス切断を可能にし得、ここで、VS-Rz配列の添加がNtドナーRNAのVS-Sの切断に必要とされ、次いで、NtドナーRNAは、5’-OH末端を含有するCtアクセプターRNAとのトランススプライシングに適合し得る(
図14B)。典型的な5’-P RNA末端及び3’-OH RNA末端を含有するVS-Rz配列は、トランススプライシングに参加できず、従って、反応のマルチターンオーバー触媒として機能し得る。
【0303】
例えば、VS-Rzなどのトランス活性化配列の必要に応じた添加による、リボザイムにより媒介される切断を制御する能力は、合成リピートRNAを生成させるための可変的または非可変的なRNA配列の制御された添加を可能にし得る(
図14C)。1つのアプローチは、固有のN末端ドメイン、固有のC末端ドメイン、及び可変的または非可変的な内部「リピート」ドメインを有するRNAを生成させることである。このアプローチは、N末端及びC末端RNAが、それぞれ3’及び5’末端に単一のリボザイムを含有することを必要とする。内部リピートRNAは、トランススプライシングの間、それがアクセプター及びドナーの両方として機能するのを可能にするために、5’及び3’末端の両方にリボザイムを必要とする。しかしながら、RNAの両末端へのリボザイムの付加、または3’-P及び5’-OHの両方を有するRNAは、RtcBなどのリガーゼによる環状化を引き起こし(Desai et al.2015)、これにより、伸長する直鎖への参加が妨げられる。しかしながら、誘導性トランス活性化リボザイムの利用は、VS-Rz及びRtcBリガーゼの添加及び除去による5’及び3’末端の段階的ライゲーションを可能にし得、これにより、RNAドメイン合成の制御をもたらす(
図14C)。このアプローチは、高度に反復性のRNA配列の生成に有用であり得、これらは、組換えに起因してDNAとして生成及びコードするのが困難であり得る合成リピートタンパク質、例えば、ヒドロゲル、合成スパイダーシルク、またはコラーゲンなどを構成するものなどを生成させるために、その後に翻訳され得る。これらのアプローチは、薬物送達、生体材料の生成、または工業材料の生成に有用であり得る(Chambre et al.2020)。
【0304】
実施例3:リボザイムを使用した安定した合成イントロン配列の作製
2つの独立したRNA間のリボザイムにより媒介されるトランススプライシングは、一方のRNAが3’リボザイムを含有し、もう一方が5’リボザイムを含有する場合に起こり得る(
図15A)。しかしながら、同じRNA内にシスで転写される場合、2つのリボザイムは、それら自身の傷跡を残さない除去を媒介し得ることが示された(
図15B)。このアプローチは、3’-P及び5’-OH末端を有する2つの独立したRNAを同様に生成させ、これらは、細胞におけるトランススプライシング及び翻訳の対象となり得る(
図15B)。これは、RtcBなどのリガーゼの添加によりインビトロでも達成され得る。
【0305】
適合可能な5’-OH及び3’-P末端を同様に含有する、リボザイムにより生成されたイントロン配列は、シススプライシングされたか、または環状化した、インビトロでのRtcBリガーゼ活性に関する共通の情報であり得る。エキソンスプライシングの間にスプライセオソームにより生成され、急速に分解されるラリアットRNAとは対照的に、RNA環は、5’または3’末端をもはや含有せず、従って、RNAエキソヌクレアーゼにより分解され得ないため、非常に安定していると考えられる。任意の数の機能的または有用なRNA(例えば、マイクロRNA、CRISPRガイドRNAなど)を含み得るカーゴ配列または遺伝子発現配列が、2つのリボザイムの間の「カーゴ」として挿入され得る(
図15C)。このアプローチは、リボザイムにより媒介されるトランススプライシング及び発現時の有用なRNA配列の共送達及び発現に有用であり得る。内部リボザイムのうちの1つが活性に両側の隣接配列を必要としない場合、例えば、5’HDVリボザイムでは、RNA環は、環状形態及び再切断された直鎖状形態の両方で存在し得る(
図15C)。HDVの代わりにVS-Sを使用する場合、系は誘導性になり得、VS-Rzの送達または発現を必要とする。HHリボザイムなどの切断に両側の隣接配列を必要とするリボザイムの使用により、切断は、RNAカーゴのRNA環状化が一方向となるように設計され得る(
図15D)。
【0306】
実施例4:配列
トランススプライシングタンパク質をコードする核酸配列
Nt-GFP(配列番号1)
AUGGUGAGCAAGGGCGAGGAGCUGUUCACCGGGGUGGUGCCCAUCCUGGUCGAGCUGGACGGCGACGUAAACGGCCACAAGUUCAGCGUGUCCGGCGAGGGCGAGGGCGAUGCCACCUACGGCAAGCUGACCCUGAAGUUCAUCUGCACCACCGGCAAGCUGCCCGUGCCCUGGCCCACCCUCGUGACCACCCUGACCUACGGCGUGCAGUGCUUCAGCCGCUACCCCGACCACAUGAAGCAGCACGACUUCUUCAAGUCCGCCAUGCCCGAAGGCUACGUCCAGGAGCGCACCAUCUUCUU
【0307】
Ct-GFP(配列番号2)
CAAGGACGACGGCAACUACAAGACCCGCGCCGAGGUGAAGUUCGAGGGCGACACCCUGGUGAACCGCAUCGAGCUGAAGGGCAUCGACUUCAAGGAGGACGGCAACAUCCUGGGGCACAAGCUGGAGUACAACUACAACAGCCACAACGUCUAUAUCAUGGCCGACAAGCAGAAGAACGGCAUCAAGGUGAACUUCAAGAUCCGCCACAACAUCGAGGACGGCAGCGUGCAGCUCGCCGACCACUACCAGCAGAACACCCCCAUCGGCGACGGCCCCGUGCUGCUGCCCGACAACCACUACCUGAGCACCCAGUCCGCCCUGAGCAAAGACCCCAACGAGAAGCGCGAUCACAUGGUCCUGCUGGAGUUCGUGACCGCCGCCGGGAUCACUCUCGGCAUGGACGAGCUGUACAAGUAGUAA
【0308】
Nt-ルシフェラーゼ(配列番号3)
AUGGAAGACGCCAAAAACAUAAAGAAAGGCCCGGCGCCAUUCUAUCCGCUGGAAGAUGGAACCGCUGGAGAGCAACUGCAUAAGGCUAUGAAGAGAUACGCCCUGGUUCCUGGAACAAUUGCUUUUACAGAUGCACAUAUCGAGGUGGACAUCACUUACGCUGAGUACUUCGAAAUGUCCGUUCGGUUGGCAGAAGCUAUGAAACGAUAUGGGCUGAAUACAAAUCACAGAAUCGUCGUAUGCAGUGAAAACUCUCUUCAAUUCUUUAUGCCGGUGUUGGGCGCGUUAUUUAUCGGAGUUGCAGUUGCGCCCGCGAACGACAUUUAUAAUGAACGUGAAUUGCUCAACAGUAUGGGCAUUUCGCAGCCUACCGUGGUGUUCGUUUCCAAAAAGGGGUUGCAAAAAAUUUUGAACGUGCAAAAAAAGCUCCCAAUCAUCCAAAAAAUUAUUAUCAUGGAUUCUAAAACGGAUUACCAGGGAUUUCAGUCGAUGUACACGUUCGUCACAUCUCAUCUACCUCCCGGUUUUAAUGAAUACGAUUUUGUGCCAGAGUCCUUCGAUAGGGACAAGACAAUUGCACUGAUCAUGAACUCCUCUGGAUCUACUGGUCUGCCUAAAGGUGUCGCUCUGCCUCAUAGAACUGCCUGCGUGAGAUUCUCGCAUGCCAGAGAUCCUAUUUUUGGCAAUCAAAUCAUUCCGGAUACUGCGAUUUUAAGUGUUGUUCCAUUCCAUCACGGUUUUGGAAUGUUUACUACACUCGGAUAUUUGAUAUGUGGAUUUCGAGUCGUCUUAAUGUAUAGAUUUGAAGAAGAGCUGUUUCUGAGGAGCCUU
【0309】
Ct-ルシフェラーゼ(配列番号4)
CAGGAUUACAAGAUUCAAAGUGCGCUGCUGGUGCCAACCCUAUUCUCCUUCUUCGCCAAAAGCACUCUGAUUGACAAAUACGAUUUAUCUAAUUUACACGAAAUUGCUUCUGGUGGCGCUCCCCUCUCUAAGGAAGUCGGGGAAGCGGUUGCCAAGAGGUUCCAUCUGCCAGGUAUCAGGCAAGGAUAUGGGCUCACUGAGACUACAUCAGCUAUUCUGAUUACACCCGAGGGGGAUGAUAAACCGGGCGCGGUCGGUAAAGUUGUUCCAUUUUUUGAAGCGAAGGUUGUGGAUCUGGAUACCGGGAAAACGCUGGGCGUUAAUCAAAGAGGCGAACUGUGUGUGAGAGGUCCUAUGAUUAUGUCCGGUUAUGUAAACAAUCCGGAAGCGACCAACGCCUUGAUUGACAAGGAUGGAUGGCUACAUUCUGGAGACAUAGCUUACUGGGACGAAGACGAACACUUCUUCAUCGUUGACCGCCUGAAGUCUCUGAUUAAGUACAAAGGCUAUCAGGUGGCUCCCGCUGAAUUGGAAUCCAUCUUGCUCCAACACCCCAACAUCUUCGACGCAGGUGUCGCAGGUCUUCCCGACGAUGACGCCGGUGAACUUCCCGCCGCCGUUGUUGUUUUGGAGCACGGAAAGACGAUGACGGAAAAAGAGAUCGUGGAUUACGUCGCCAGUCAAGUAACAACCGCGAAAAAGUUGCGCGGAGGAGUUGUGUUUGUGGACGAAGUACCGAAAGGUCUUACCGGAAAACUCGACGCAAGAAAAAUCAGAGAGAUCCUCAUAAAGGCCAAGAAGGGCGGAAAGAUCGCCGUGUAGUAA
【0310】
N1L(配列番号5)
ATGGGTCAGGCCAATACGCCCTGGAGCAGTAAGGCAAACGCGGATGCCTTTATAAATTCATTCATCAGTGCAGCATCCAATACTGGTTCCTTCTCTCAAGACCAAATGGAGGACATGTCACTCATCGGCAATACTCTGATGGCTGCCATGGACAATATGGGAGGCCGCATAACACCATCTAAGTTGCAGGCGTTGGATATGGCCTTCGCATCATCAGTGGCCGAGATCGCGGCTAGTGAGGGCGGCGACTTGGGAGTCACTACCAACGCGATCGCGGATGCCCTCACTTCTGCTTTTTATCAAACGACCGGGGTTGTCAATTCACGATTCATATCTGAGATCAGGAGCCTCATAGGAATGTTCGCGCAGGCTTCCGCAAATGACGTTTATGCATCTGCTGGCTCTGGCAGCGGGGGTGGTGGGTATGGAGCCAGCTCAGCATCTGCGGCTTCTGCAAGTGCTGCTGCCCCGAGTGGCGTAGCTTATCAGGCTCCTGCTCAGGCTCAAATCAGTTTTACGTTGCGAGGGCAACAACCTGTTTCC
【0311】
AQ(配列番号6)
GGTCCTTATGGACCCGGTGCTAGCGCTGCGGCAGCAGCCGCTGGCGGTTATGGCCCAGGTTCAGGGCAACAGGGGCCTGGGCAACAAGGACCTGGCCAACAAGGTCCTGGTCAGCAGGGTCCAGGGCAGCAG
【0312】
NR3(配列番号7)
GGCGCTGCTTCCGCTGCAGTATCAGTAGGTGGCTATGGACCTCAATCTAGTAGCGCCCCTGTTGCCTCTGCCGCCGCATCTCGACTTTCAAGTCCCGCCGCTAGTTCCAGGGTCAGTTCCGCGGTATCTAGCTTGGTAAGTAGCGGACCCACTAATCAAGCGGCACTTTCAAACACAATATCCTCAGTAGTCAGTCAAGTAAGCGCATCAAACCCTGGCTTGTCAGGGTGTGACGTTCTGGTTCAGGCACTTCTGGAAGTTGTCTCAGCGTTGGTAAGCATCCTGGGTAGCTCCTCCATAGGTCAAATTAATTATGGCGCGAGCGCCCAATACACACAAATGGTGGGTCAGAGTGTGGCGCAGGCACTCGCAGGCGACTACAAGGATCATGACGGAGACTATAAGGATCATGATATAGATTACAAGGACGATGATGACAAGGCCTAGTAA
【0313】
Nt-4xMTS(配列番号8)
AUGAGUGUGUUGACGCCGUUGCUUCUGCGAGGGCUUACCGGGUCUGCUAGAAGACUUCCGGUCCCCAGGGCCAAGAUACAUAGCCUCGGAGACCCGAUGUCUGUGCUCACUCCUCUGCUUUUGCGAGGACUGACUGGGUCCGCCAGACGACUCCCGGUGCCGAGAGCUAAAAUCCAUAGCCUGGGAAAAUUGGCAACUAUGUCAGUCCUGACGCCGCUUCUUCUCCGGGGUCUUACAGGGUCUGCAAGAAGGCUGCCUGUACCUCGGGCGAAAAUUCAUAGCUUGGGCGACCCGAUGAGUGUAUUGACGCCCCUGUUGCUGAGAGGAUUGACUGGGUCAGCGCGCCGGCUCCCUGUCCCCCGAGCUAAGAUUCACUCCCUUGGUAAGCUGAGAAUCCUCCAAUCAACGGUUCCGAGAGCAAGAGAUCCGCCGGUCGCCACGAGGCCUCUCGAG
【0314】
Nt-DTA(配列番号17)
AUGGACCCCGACGACGUGGUGGACAGCAGCAAGAGCUUCGUGAUGGAGAACUUCAGCAGCUACCACGGCACCAAGCCCGGCUACGUGGACAGCAUCCAGAAGGGCAUCCAGAAGCCCAAGAGCGGCACCCAGGGCAACUACGACGACGACUGGAAGGGCUUCUACAGCACCGACAACAAGUACGACGCUGCCGGCUACAGCGUGGACAACGAGAACCCCCUGAGCGGCAAGGCCGGCGGCGUGGUGAAGGUGACCUACCCCGGCCUGACCAAGGUGCUGGCCCUGAAGGUG
【0315】
Ct-DTA(配列番号18)
GACAAUGCCGAGACCAUCAAGAAGGAGCUGGGCCUGAGCCUGACCGAGCCCCUGAUGGAGCAGGUGGGCACCGAGGAGUUCAUCAAGAGAUUCGGCGACGGCGCCAGCAGAGUGGUGCUGAGCCUGCCCUUCGCCGAGGGCAGCAGCAGCGUGGAGUACAUCAACAACUGGGAGCAGGCCAAGGCCCUGAGCGUGGAGCUGGAGAUCAACUUCGAGACCAGAGGCAAGAGAGGCCAGGACGCCAUGUACGAGUACAUGGCCCAGGCUUGCGCCGGCAACAGAGUGAGAAGAUAGUAA
【0316】
GFPcdn(ATG開始コドンなし)(配列番号19)
GUUAGCAAGGGCGAGGAGCUCUUCACCGGGGUCGUCCCCAUCCUCGUCGAGCUCGACGGCGACGUAAACGGCCACAAGUUCAGCGUCUCCGGCGAGGGCGAGGGCGAUGCCACCUACGGCAAGCUCACCCUGAAGUUCAUCUGCACCACCGGCAAGCUGCCCGUGCCCUGGCCCACCCUCGUGACCACCCUGACCUACGGCGUGCAGUGCUUCAGCCGCUACCCCGACCACAUGAAGCAGCACGACUUCUUCAAGUCCGCCAUGCCCGAAGGCUACGUCCAGGAGCGCACCAUCUUCUUCAAGGACGACGGCAACUACAAGACCCGCGCCGAGGUGAAGUUCGAGGGCGACACCCUGGUGAACCGCAUCGAGCUGAAGGGCAUCGACUUCAAGGAGGACGGCAACAUCCUGGGGCACAAGCUGGAGUACAACUACAACAGCCACAACGUCUAUAUCAUGGCCGACAAGCAGAAGAACGGCAUCAAGGUGAACUUCAAGAUCCGCCACAACAUCGAGGACGGCAGCGUGCAGCUCGCCGACCACUACCAGCAGAACACCCCCAUCGGCGACGGCCCCGUGCUGCUGCCCGACAACCACUACCUGAGCACCCAGUCCGCCCUGAGCAAAGACCCCAACGAGAAGCGCGAUCACAUGGUCCUGCUGGAGUUCGUGACCGCCGCCGGGAUCACUCUCGGCAUGGACGAGCUGUACAAGUAG
【0317】
F2-Myr(配列番号20)
AUGGGUUGUUGUUUCAGCAAGACAGCGGCGAAAGGUGAAGCAGCAGCAGAAAGACCAGGCGAGGCUGCGGUAGCAUCAAGUCCCUCCAAGGCUAAUGGGCAGGAAAACGGACACGUCAAAGUUGGAAGCGU
【0318】
F2-RFP(配列番号21)
AGCCAUCAUCAAGGAGUUCAUGCGCUUCAAGGUGCACAUGGAGGGCUCCGUGAACGGCCACGAGUUCGAGAUCGAGGGCGAGGGCGAGGGCCGCCCCUACGAGGGCACCCAGACCGCCAAGCUGAAGGUGACCAAGGGUGGCCCCCUGCCCUUCGCCUGGGACAUCCUGUCCCCUCAGUUCAUGUACGGCUCCAAGGCCUACGUGAAGCACCCCGCCGACAUCCCCGACUACUUGAAGCUGUCCUUCCCCGAGGGCUUCAAGUGGGAGCGCGUGAUGAACUUCGAGGACGGCGGCGUGGUGACCGUGACCCAGGACUCCUCCCUGCAGGACGGCGAGUUCAUCUACAAGGUGAAGCUGCGCGGCACCAACUUCCCCUCCGACGGCCCCGUAAUGCAGAAGAAGACCAUGGGCUGGGAGGCCUCCUCCGAGCGGAUGUACCCCGAGGACGGCGCCCUGAAGGGCGAGAUCAAGCAGAGGCUGAAGCUGAAGGACGGCGGCCACUACGACGCUGAGGUCAAGACCACCUACAAGGCCAAGAAGCCCGUGCAGCUGCCCGGCGCCUACAACGUCAACAUCAAGUUGGACAUCACCUCCCACAACGAGGACUACACCAUCGUGGAACAGUACGAACGCGCCGAGGGCCGCCACUCCACCGGCGGCAUGGACGAGCUGUACAAGUAGUAA
【0319】
Nt-uDys(配列番号22)
AUGCUUUGGUGGGAAGAAGUAGAGGACUGUUAUGAAAGAGAAGAUGUUCAAAAGAAAACAUUCACAAAAUGGGUAAAUGCACAAUUUUCUAAGUUUGGGAAGCAGCAUAUUGAGAACCUCUUCAGUGACCUACAGGAUGGGAGGCGCCUCCUAGACCUCCUCGAAGGCCUGACAGGGCAAAAACUGCCAAAAGAAAAAGGAUCCACAAGAGUUCAUGCCCUGAACAAUGUCAACAAGGCACUGCGGGUUUUGCAGAACAAUAAUGUUGAUUUAGUGAAUAUUGGAAGUACUGACAUCGUAGAUGGAAAUCAUAAACUGACUCUUGGUUUGAUUUGGAAUAUAAUCCUCCACUGGCAGGUCAAAAAUGUAAUGAAAAAUAUCAUGGCUGGAUUGCAACAAACCAACAGUGAAAAGAUUCUCCUGAGCUGGGUCCGACAAUCAACUCGUAAUUAUCCACAGGUUAAUGUAAUCAACUUCACCACCAGCUGGUCUGAUGGCCUGGCUUUGAAUGCUCUCAUCCAUAGUCAUAGGCCAGACCUAUUUGACUGGAAUAGUGUGGUUUGCCAGCAGUCAGCCACACAACGACUGGAACAUGCAUUCAACAUCGCCAGAUAUCAAUUAGGCAUAGAGAAACUACUCGAUCCUGAAGAUGUUGAUACCACCUAUCCAGAUAAGAAGUCCAUCUUAAUGUACAUCACAUCACUCUUCCAAGUUUUGCCUCAACAAGUGAGCAUUGAAGCCAUCCAGGAAGUGGAAAUGUUGCCAAGGCCACCUAAAGUGACUAAAGAAGAACAUUUUCAGUUACAUCAUCAAAUGCACUAUUCUCAACAGAUCACGGUCAGUCUAGCACAGGGAUAUGAGAGAACUUCUUCCCCUAAGCCUCGAUUCAAGAGCUAUGCCUACACACAGGCUGCUUAUGUCACCACCUCUGACCCUACACGGAGCCCAUUUCCUUCACAGCAUUUGGAAGCUCCUGAAGACAAGUCAUUUGGCAGUUCAUUGAUGGAGAGUGAAGUAAACCUGGACCGUUAUCAAACAGCUUUAGAAGAAGUAUUAUCGUGGCUUCUUUCUGCUGAGGACACAUUGCAAGCACAAGGAGAGAUUUCUAAUGAUGUGGAAGUGGUGAAAGACCAGUUUCAUACUCAUGAGGGGUACAUGAUGGAUUUGACAGCCCAUCAGGGCCGGGUUGGUAAUAUUCUACAAUUGGGAAGUAAGCUGAUUGGAACAGGAAAAUUAUCAGAAGAUGAAGAAACUGAAGUACAAGAGCAGAUGAAUCUCCUAAAUUCAAGAUGGGAAUGCCUCAGGGUAGCUAGCAUGGAAAAACAAAGCAAUUUACAUAGAGUUUUAAUGGAUCUCCAGAAUCAGAAACUGAAAGAGUUGAAUGACUGGCUAACAAAAACAGAAGAAAGAACAAGGAAAAUGGAGGAAGAGCCUCUUGGACCUGAUCUUGAAGACCUAAAACGCCAAGUACAACAACAUAAGGUGCUUCAAGAAGAUCUAGAACAAGAACAAGUCAGGGUCAAUUCUCUCACUCACAUGGUGGUGGUAGUUGAUGAAUCUAGUGGAGAUCACGCAACUGCUGCUUUGGAAGAACAACUUAAGGUAUUGGGAGAUCGAUGGGCAAACAUCUGUAGAUGGACAGAAGACCGCUGGGUUCUUUUACAAGACAUCCUUCUCAAAUGGCAACGUCUUACUGAAGAACAGUGCCUUUUUAGUGCAUGGCUUUCAGAAAAAGAAGAUGCAGUGAACAAGAUUCACACAACUGGCUUUAAAGAUCAAAAUGAAAUGUUAUCAAGUCUUCAAAAACUGGCCGUUUUAAAAGCGGAUCUAGAAAAGAAAAAGCAAUCCAUGGGCAAACUGUAUUCACUCAAACAAGAUCUUCUUUCAACACUGAAGAAUAAGUCAGUGACCCAGAAGACGGAAGCAUGGCUGGAUAACUUUGCCCGGUGUUGGGAUAAUUUAGUCCAAAAACUUGAAAAGAGUACAGCACAGAUUUCACAGGCUGUCACCACCACUCAGCCAUCACUAACACAGACAACUGUAAUGGAAACAGUAACUACGGUGACCACAAGGGAACAGAUCCUGGUAAAGCAUGCUCAAGAGGAACUUCCACCACCACCUCCCCAAAAGAAGAGGCAGAUUACUGUGGAUCUUGAAAGACUCCAGGAACUUCAAGAGGCCACGGAUGAGCUGGACCUCAAGCUGCGCCAAGCUGAGGUGAUCAAGGGAUCCUGGCAGCCCGUGGGCGAUCUCCUCAUUGACUCUCUCCAAGAUCACCUCGAGAAAGUCAAGGCACUUCGAGGAGAAAUUGCGCCUCUGAAAGAGAACGUGAGCCAC
【0320】
Ct-uDys-GFP(配列番号23)
GUCAAUGACCUUGCUCGCCAGCUUACCACUUUGGGCAUUCAGCUCUCACCGUAUAACCUCAGCACUCUGGAAGACCUGAACACCAGAUGGAAGCUUCUGCAGGUGGCCGUCGAGGACCGAGUCAGGCAGCUGCAUGAAGCCCACAGGGACUUUGGUCCAGCAUCUCAGCACUUUCUUUCCACGUCUGUCCAGGGUCCCUGGGAGAGAGCCAUCUCGCCAAACAAAGUGCCCUACUAUAUCAACCACGAGACUCAAACAACUUGCUGGGACCAUCCCAAAAUGACAGAGCUCUACCAGUCUUUAGCUGACCUGAAUAAUGUCAGAUUCUCAGCUUAUAGGACUGCCAUGAAACUCCGAAGACUGCAGAAGGCCCUUUGCUUGGAUCUCUUGAGCCUGUCAGCUGCAUGUGAUGCCUUGGACCAGCACAACCUCAAGCAAAAUGACCAGCCCAUGGAUAUCCUGCAGAUUAUUAAUUGUUUGACCACUAUUUAUGACCGCCUGGAGCAAGAGCACAACAAUUUGGUCAACGUCCCUCUCUGCGUGGAUAUGUGUCUGAACUGGCUGCUGAAUGUUUAUGAUACGGGACGAACAGGGAGGAUCCGUGUCCUGUCUUUUAAAACUGGCAUCAUUUCCCUGUGUAAAGCACAUUUGGAAGACAAGUACAGAUACCUUUUCAAGCAAGUGGCAAGUUCAACAGGAUUUUGUGACCAGCGCAGGCUGGGCCUCCUUCUGCAUGAUUCUAUCCAAAUUCCAAGACAGUUGGGUGAAGUUGCAUCCUUUGGGGGCAGUAACAUUGAGCCAAGUGUCCGGAGCUGCUUCCAAUUUGCUAAUAAUAAGCCAGAGAUCGAAGCGGCCCUCUUCCUAGACUGGAUGAGACUGGAACCCCAGUCCAUGGUGUGGCUGCCCGUCCUGCACAGAGUGGCUGCUGCAGAAACUGCCAAGCAUCAGGCCAAAUGUAACAUCUGCAAAGAGUGUCCAAUCAUUGGAUUCAGGUACAGGAGUCUAAAGCACUUUAAUUAUGACAUCUGCCAAAGCUGCUUUUUUUCUGGUCGAGUUGCAAAAGGCCAUAAAAUGCACUAUCCCAUGGUGGAAUAUUGCACUCCGACUACAUCAGGAGAAGAUGUUCGAGACUUUGCCAAGGUACUAAAAAACAAAUUUCGAACCAAAAGGUAUUUUGCGAAGCAUCCCCGAAUGGGCUACCUGCCAGUGCAGACUGUCUUAGAGGGGGACAACAUGGAAACUGACACAAUUCUAGAGGUGAGCAAGGGCGAGGAGCUGUUCACCGGGGUGGUGCCCAUCCUGGUCGAGCUGGACGGCGACGUAAACGGCCACAAGUUCAGCGUGUCCGGCGAGGGCGAGGGCGAUGCCACCUACGGCAAGCUGACCCUGAAGUUCAUCUGCACCACCGGCAAGCUGCCCGUGCCCUGGCCCACCCUCGUGACCACCCUGACCUACGGCGUGCAGUGCUUCAGCCGCUACCCCGACCACAUGAAGCAGCACGACUUCUUCAAGUCCGCCAUGCCCGAAGGCUACGUCCAGGAGCGCACCAUCUUCUUCAAGGACGACGGCAACUACAAGACCCGCGCCGAGGUGAAGUUCGAGGGCGACACCCUGGUGAACCGCAUCGAGCUGAAGGGCAUCGACUUCAAGGAGGACGGCAACAUCCUGGGGCACAAGCUGGAGUACAACUACAACAGCCACAACGUCUAUAUCAUGGCCGACAAGCAGAAGAACGGCAUCAAGGUGAACUUCAAGAUCCGCCACAACAUCGAGGACGGCAGCGUGCAGCUCGCCGACCACUACCAGCAGAACACCCCCAUCGGCGACGGCCCCGUGCUGCUGCCCGACAACCACUACCUGAGCACCCAGUCCGCCCUGAGCAAAGACCCCAACGAGAAGCGCGAUCACAUGGUCCUGCUGGAGUUCGUGACCGCCGCCGGGAUCACUCUCGGCAUGGACGAGCUGUACAAGUAA
【0321】
Nt-miniDys(ΔH2-R15)(配列番号129)
AUGCUUUGGUGGGAAGAAGUAGAGGACUGUUAUGAAAGAGAAGAUGUUCAAAAGAAAACAUUCACAAAAUGGGUAAAUGCACAAUUUUCUAAGUUUGGGAAGCAGCAUAUUGAGAACCUCUUCAGUGACCUACAGGAUGGGAGGCGCCUCCUAGACCUCCUCGAAGGCCUGACAGGGCAAAAACUGCCAAAAGAAAAAGGAUCCACAAGAGUUCAUGCCCUGAACAAUGUCAACAAGGCACUGCGGGUUUUGCAGAACAAUAAUGUUGAUUUAGUGAAUAUUGGAAGUACUGACAUCGUAGAUGGAAAUCAUAAACUGACUCUUGGUUUGAUUUGGAAUAUAAUCCUCCACUGGCAGGUCAAAAAUGUAAUGAAAAAUAUCAUGGCUGGAUUGCAACAAACCAACAGUGAAAAGAUUCUCCUGAGCUGGGUCCGACAAUCAACUCGUAAUUAUCCACAGGUUAAUGUAAUCAACUUCACCACCAGCUGGUCUGAUGGCCUGGCUUUGAAUGCUCUCAUCCAUAGUCAUAGGCCAGACCUAUUUGACUGGAAUAGUGUGGUUUGCCAGCAGUCAGCCACACAACGACUGGAACAUGCAUUCAACAUCGCCAGAUAUCAAUUAGGCAUAGAGAAACUACUCGAUCCUGAAGAUGUUGAUACCACCUAUCCAGAUAAGAAGUCCAUCUUAAUGUACAUCACAUCACUCUUCCAAGUUUUGCCUCAACAAGUGAGCAUUGAAGCCAUCCAGGAAGUGGAAAUGUUGCCAAGGCCACCUAAAGUGACUAAAGAAGAACAUUUUCAGUUACAUCAUCAAAUGCACUAUUCUCAACAGAUCACGGUCAGUCUAGCACAGGGAUAUGAGAGAACUUCUUCCCCUAAGCCUCGAUUCAAGAGCUAUGCCUACACACAGGCUGCUUAUGUCACCACCUCUGACCCUACACGGAGCCCAUUUCCUUCACAGCAUUUGGAAGCUCCUGAAGACAAGUCAUUUGGCAGUUCAUUGAUGGAGAGUGAAGUAAACCUGGACCGUUAUCAAACAGCUUUAGAAGAAGUAUUAUCGUGGCUUCUUUCUGCUGAGGACACAUUGCAAGCACAAGGAGAGAUUUCUAAUGAUGUGGAAGUGGUGAAAGACCAGUUUCAUACUCAUGAGGGGUACAUGAUGGAUUUGACAGCCCAUCAGGGCCGGGUUGGUAAUAUUCUACAAUUGGGAAGUAAGCUGAUUGGAACAGGAAAAUUAUCAGAAGAUGAAGAAACUGAAGUACAAGAGCAGAUGAAUCUCCUAAAUUCAAGAUGGGAAUGCCUCAGGGUAGCUAGCAUGGAAAAACAAAGCAAUUUACAUAGAGUUUUAAUGGAUCUCCAGAAUCAGAAACUGAAAGAGUUGAAUGACUGGCUAACAAAAACAGAAGAAAGAACAAGGAAAAUGGAGGAAGAGCCUCUUGGACCUGAUCUUGAAGACCUAAAACGCCAAGUACAACAACAUAAGGUGCUUCAAGAAGAUCUAGAACAAGAACAAGUCAGGGUCAAUUCUCUCACUCACAUGGUGGUGGUAGUUGAUGAAUCUAGUGGAGAUCACGCAACUGCUGCUUUGGAAGAACAACUUAAGGUAUUGGGAGAUCGAUGGGCAAACAUCUGUAGAUGGACAGAAGACCGCUGGGUUCUUUUACAAGACAUCCUUCUCAAAUGGCAACGUCUUACUGAAGAACAGUGCCUUUUUAGUGCAUGGCUUUCAGAAAAAGAAGAUGCAGUGAACAAGAUUCACACAACUGGCUUUAAAGAUCAAAAUGAAAUGUUAUCAAGUCUUCAAAAACUGGCCGUUUUAAAAGCGGAUCUAGAAAAGAAAAAGCAAUCCAUGGGCAAACUGUAUUCACUCAAACAAGAUCUUCUUUCAACACUGAAGAAUAAGUCAGUGACCCAGAAGACGGAAGCAUGGCUGGAUAACUUUGCCCGGUGUUGGGAUAAUUUAGUCCAAAAACUUGAAAAGAGUACAGCACAGAUUUCACAGGAAAUUUCUUAUGUGCCUUCUACUUAUUUGACUGAAAUCACUCAUGUCUCACAAGCCCUAUUAGAAGUGGAACAACUUCUCAAUGCUCCUGACCUCUGUGCUAAGGACUUUGAAGACCUCUUUAAGCAAGAGGAGUCUCUGAAGAAUAUAAAAGAUAGUCUACAACAAAGCUCAGGUCGGAUUGACAUUAUUCAUAGCAAGAAGACAGCAGCAUUGCAAAGUGCAACGCCUGUGGAAAGGGUGAAGCUACAGGAAGCUCUCUCCCAGCUUGAUUUCCAAUGGGAAAAAGUUAACAAAAUGUACAAGGACCGACAAGGGCGAUUUGACAGAUCCGUUGAGAAAUGGCGGCGUUUUCAUUAUGAUAUAAAGAUAUUUAAUCAGUGGCUAACAGAAGCUGAACAGUUUCUCAGAAAGACACAAAUUCCUGAGAAUUGGGAACAUGCUAAAUACAAAUGGUAUCUUAAGGAACUCCAGGAUGGCAUUGGGCAGCGGCAAACUGUUGUCAGAACAUUGAAUGCAACUGGGGAAGAAAUAAUUCAGCAAUCCUCAAAAACAGAUGCCAGUAUUCUACAGGAAAAAUUGGGAAGCCUGAAUCUGCGGUGGCAGGAGGUCUGCAAACAGCUGUCAGACAGAAAAAAGAGGCUAGAAGAACAAAAGAAUAUCUUGUCAGAAUUUCAAAGAGAUUUAAAUGAAUUUGUUUUAUGGUUGGAGGAAGCAGAUAACAUUGCUAGUAUCCCACUUGAACCUGGAAAAGAGCAGCAACUAAAAGAAAAGCUUGAGCAAGUCAAGUUACUGGUGGAAGAGUUGCCCCUGCGCCAGGGAAUCCUCAAACAAUUAAAUGAAACUGGAGGACCCGUGCUUGUAAGUGCUCCCAUAAGCCCAGAAGAGCAAGAUAAACUUGAAAAUAAGCUCAAGCAGACAAAUCUCCAGUGGAUAAAGGUUUCCAGAGCUUUACCUGAGAAACAAGGAGAAAUUGAAGCUCAAAUAAAAGACCUUGGGCAGCUUGAAAAAAAGCUUGAAGACCUUGAAGAGCAGUUAAAUCAUCUGCUGCUGUGGUUAUCUCCUAUUAGGAAUCAGUUGGAAAUUUAUAACCAACCAAACCAAGAAGGACCAUUUGACGUUAAGGAAACUGAAAUAGCAGUUCAAGCUAAACAACCGGAUGUGGAAGAGAUUUUGUCUAAAGGGCAGCAUUUGUACAAGGAAAAACCAGCCACUCAGCCAGUGAAGAGGAAGUUAGAAGACCUGUCCUCUGAGUGGAAGGCGGUAAACCGUUUACUUCAAGAGCUGAGGGCAAAGCAGCCUGACCUAGCUCCUGGACUGACCACUAUUGGAGCCUCUCCUACUCAGACUGUUACUCUGGUGACACAACCUGUGGUUACUAAGGAAACUGCCAUCUCCAAACUAGAAAUGCCAUCUUCCUUGAUGUUGGAGGUACCUGCUCUGGCAGAUUUCAACCGGGCUUGGACAGAACUUACCGACUGGCUUUCUCUGCUUGAUCAAGUUAUAAAAUCACAACGCGUGAUGGUGGGCGACCUUGAGGAUAUCAACGAGAUGAUCAUCAAGCAGAAGGCAACAAUGCAGGAUUUGGAACAGAGGCGUCCCCAGUUGGAAGAACUCAUUACCGCUGCCCAAAAUUUGAAAAACAAGACCAGCAAUCAAGAGGCUAGAACAAUCAUUACGGAUCGAAUUGAAAGAAUUCAGAAUCAGUGGGAUGAAGUACAAG
【0322】
Ct-miniDys(ΔH2-R15)(配列番号130)
AACACCUUCAGAACCGGAGGCAACAGUUGAAUGAAAUGUUAAAGGAUUCAACACAAUGGCUGGAAGCUAAGGAAGAAGCUGAGCAGGUCUUAGGACAGGCCAGAGCCAAGCUGGAGUCAUGGAAGGAGGGUCCCUAUACAGUAGAUGCAAUCCAAAAGAAAAUCACAGAAACCAAGCAGUUGGCCAAAGACCUCCGCCAGUGGCAGACAAAUGUAGAUGUGGCAAAUGACUUGGCCCUGAAACUUCUCCGGGAUUAUUCUGCAGAUGAUACCAGAAAAGUCCACAUGAUAACAGAGAAUAUCAAUGCCUCUUGGAGAAGCAUUCAUAAAAGGGUGAGUGAGCGAGAGGCUGCUUUGGAAGAAACUCAUAGAUUACUGCAACAGUUCCCCCUGGACCUGGAAAAGUUUCUUGCCUGGCUUACAGAAGCUGAAACAACUGCCAAUGUCCUACAGGAUGCUACCCGUAAGGAAAGGCUCCUAGAAGACUCCAAGGGAGUAAAAGAGCUGAUGAAACAAUGGCAAGACCUCCAAGGUGAAAUUGAAGCUCACACAGAUGUUUAUCACAACCUGGAUGAAAACAGCCAAAAAAUCCUGAGAUCCCUGGAAGGUUCCGAUGAUGCAGUCCUGUUACAAAGACGUUUGGAUAACAUGAACUUCAAGUGGAGUGAACUUCGGAAAAAGUCUCUCAACAUUAGGUCCCAUUUGGAAGCCAGUUCUGACCAGUGGAAGCGUCUGCACCUUUCUCUGCAGGAACUUCUGGUGUGGCUACAGCUGAAAGAUGAUGAAUUAAGCCGGCAGGCACCUAUUGGAGGCGACUUUCCAGCAGUUCAGAAGCAGAACGAUGUGCAUAGGGCCUUCAAGAGGGAAUUGAAAACUAAAGAACCUGUAAUCAUGAGUACUCUUGAGACUGUACGAAUAUUUCUGACAGAGCAGCCUUUGGAAGGACUAGAGAAACUCUACCAGGAGCCCAGAGAGCUGCCUCCUGAGGAGAGAGCCCAGAAUGUCACUCGGCUUCUACGAAAGCAGGCUGAGGAGGUCAAUACUGAGUGGGAAAAAUUGAACCUGCACUCCGCUGACUGGCAGAGAAAAAUAGAUGAGACCCUUGAAAGACUCCGGGAACUUCAAGAGGCCACGGAUGAGCUGGACCUCAAGCUGCGCCAAGCUGAGGUGAUCAAGGGAUCCUGGCAGCCCGUGGGCGAUCUCCUCAUUGACUCUCUCCAAGAUCACCUGGAGAAAGUCAAGGCACUUCGAGGAGAAAUUGCGCCUCUGAAAGAGAACGUGAGCCACGUCAAUGACCUUGCUCGCCAGCUUACCACUUUGGGCAUUCAGCUCUCACCGUAUAACCUCAGCACUCUGGAAGACCUGAACACCAGAUGGAAGCUUCUGCAGGUGGCCGUCGAGGACCGAGUCAGGCAGCUGCAUGAAGCCCACAGGGACUUUGGUCCAGCAUCUCAGCACUUUCUUUCCACGUCUGUCCAGGGUCCCUGGGAGAGAGCCAUCUCGCCAAACAAAGUGCCCUACUAUAUCAACCACGAGACUCAAACAACUUGCUGGGACCAUCCCAAAAUGACAGAGCUCUACCAGUCUUUAGCUGACCUGAAUAAUGUCAGAUUCUCAGCUUAUAGGACUGCCAUGAAACUCCGAAGACUGCAGAAGGCCCUUUGCUUGGAUCUCUUGAGCCUGUCAGCUGCAUGUGAUGCCUUGGACCAGCACAACCUCAAGCAAAAUGACCAGCCCAUGGAUAUCCUGCAGAUUAUUAAUUGUUUGACCACUAUUUAUGACCGCCUGGAGCAAGAGCACAACAAUUUGGUCAACGUCCCUCUCUGCGUGGAUAUGUGUCUGAACUGGCUGCUGAAUGUUUAUGAUACGGGACGAACAGGGAGGAUCCGUGUCCUGUCUUUUAAAACUGGCAUCAUUUCCCUGUGUAAAGCACAUUUGGAAGACAAGUACAGAUACCUUUUCAAGCAAGUGGCAAGUUCAACAGGAUUUUGUGACCAGCGCAGGCUGGGCCUCCUUCUGCAUGAUUCUAUCCAAAUUCCAAGACAGUUGGGUGAAGUUGCAUCCUUUGGGGGCAGUAACAUUGAGCCAAGUGUCCGGAGCUGCUUCCAAUUUGCUAAUAAUAAGCCAGAGAUCGAAGCGGCCCUCUUCCUAGACUGGAUGAGACUGGAACCCCAGUCCAUGGUGUGGCUGCCCGUCCUGCACAGAGUGGCUGCUGCAGAAACUGCCAAGCAUCAGGCCAAAUGUAACAUCUGCAAAGAGUGUCCAAUCAUUGGAUUCAGGUACAGGAGUCUAAAGCACUUUAAUUAUGACAUCUGCCAAAGCUGCUUUUUUUCUGGUCGAGUUGCAAAAGGCCAUAAAAUGCACUAUCCCAUGGUGGAAUAUUGCACUCCGACUACAUCAGGAGAAGAUGUUCGAGACUUUGCCAAGGUACUAAAAAACAAAUUUCGAACCAAAAGGUAUUUUGCGAAGCAUCCCCGAAUGGGCUACCUGCCAGUGCAGACUGUCUUAGAGGGGGACAACAUGGAAACUCCCGUUACUCUGAUCAACUUCUGGCCAGUAGAUUCUGCGCCUGCCUCGUCCCCUCAGCUUUCACACGAUGAUACUCAUUCACGCAUUGAACAUUAUGCUAGCAGGCUAGCAGAAAUGGAAAACAGCAAUGGAUCUUAUCUAAAUGAUAGCAUCUCUCCUAAUGAGAGCAUAGAUGAUGAACAUUUGUUAAUCCAGCAUUACUGCCAAAGUUUGAACCAGGACUCCCCCCUGAGCCAGCCUCGUAGUCCUGCCCAGAUCUUGAUUUCCUUAGAGAGUGAGGAAAGAGGGGAGCUAGAGAGAAUCCUAGCAGAUCUUGAGGAAGAAAACAGGAAUCUGCAAGCAGAAUAUGACCGUCUAAAGCAGCAGCACGAACAUAAAGGCCUGUCCCCACUGCCGUCCCCUCCUGAAAUGAUGCCCACCUCUCCCCAGAGUCCCCGGGAUGCUGAGCUCAUUGCUGAGGCCAAGCUACUGCGUCAACACAAAGGCCGCCUGGAAGCCAGGAUGCAAAUCCUGGAAGACCACAAUAAACAGCUGGAGUCACAGUUACACAGGCUAAGGCAGCUGCUGGAGCAACCCCAGGCAGAGGCCAAAGUGAAUGGCACAACGGUGUCCUCUCCUUCUACCUCUCUACAGAGGUCCGACAGCAGUCAGCCUAUGCUGCUCCGAGUGGUUGGCAGUCAAACUUCGGACUCCAUGGGUGAGGAAGAUCUUCUCAGUCCUCCCCAGGACACAAGCACAGGGUUAGAGGAGGUGAUGGAGCAACUCAACAACUCCUUCCCUAGUUCAAGAGGAAGAAAUACCCCUGGAAAGCCAAUGAGAGAGGACACAAUGUAA
【0323】
傷跡を残さない3’RNA切断のためのリボザイム核酸配列
HDV68(配列番号9)
GGCCGGCAUGGUCCCAGCCUCCUCGCUGGCGCCGGCUGGGCAACAUGCUUCGGCAUGGCGAAUGGGAC
【0324】
HDV68触媒変異体(配列番号24)
5’-GGCCGGCAUGGUCCCAGCCUCCUCGCUGGCGCCGGCUGGGCAACAUGCUUCGGCAUGGUGAAUGGGAC -3’
【0325】
HDV67(配列番号10)
GGGUCGGCAUGGCAUCUCCACCUCCUCGCGGUCCGACCUGGGCUACUUCGGUAGGCUAAGGGAGAAG
【0326】
HDV56(配列番号11)
GAGGGAUAGUACAGAGCCUCCCCGUGGCUCCCUUGGAUAACCAACUGAUACUGUAC
【0327】
ゲノムHDV(genHDV)(配列番号12)
GGCCGGCAUGGUCCCAGCCUCCUCGCUGGCGCCGGCUGGGCAACAUUCCGAGGGGACCGUCCCCUCGGUAAUGGCGAAUGGGACCCA
【0328】
アンチゲノムHDV(antiHDV)(配列番号13)
GGGUCGGCAUGGCAUCUCCACCUCCUCGCGGUCCGACCUGGGCAUCCGAAGGAGGACGCACGUCCACUCGGAUGGCUAAGGGAGAGCCACU
【0329】
VSリボザイム(配列番号14)
GCGGUAGUAAGCAGGGAACUCACCUCCAAUUUCAGUACUGAAAUUGUCGUAGCAGUUGACUACUGUUAUGUGAUUGGUAGAGGCUAAGUGACGGUAUUGGCGUAAGUCAGUAUUGCAGCACAGCACAAGCCCGCUUGCGAGAAU
【0330】
VS-S(配列番号15)
GAAGGGCGUCGUCGCCCCGAG
【0331】
VS-Rz(配列番号16)
GCGGUAGUAAGCAGGGAACUCACCUCCAAUUUCAGUACUGAAAUUGUCGUAGCAGUUGACUACUGUUAUGUGAUUGGUAGAGGCUAAGUGACGGUAUUGGCGUAAGUCAGUAUUGCAGCACAGCACAAGCCCGCUUGCGAGAAU
【0332】
Nt-Lucに特異的なステム3オーバーハングを有するハンマーヘッド(配列番号25)
5’- GAGCCUUACCGGAUGUGUUUUCCGGUCUGAUGAGUCCGGUAGCGGACGAAAGGCUC -3’
【0333】
Ct-Luc用の5ヌクレオチドのP1ステムを有するツイスター(配列番号26)
5’- AGCCUUAACACUGCCAAUGCCGGUCCCAAGCCCGGAUAAAAGUGGAGGGAGGCU -3’
【0334】
Ct-Luc用の5ヌクレオチドのP1ステム及びT6A変異を有するツイスター(配列番号27)
5’- AGCCUAAACACUGCCAAUGCCGGUCCCAAGCCCGGAUAAAAGUGGAGGGAGGCU -3’
【0335】
Ct-Luc用の5ヌクレオチドのP1ステムを有するツイスター変異体(配列番号28)
5’- AGCCUUAACUCUUCCAAUGCCGGUCCCAAGCCCGGAUAAAAGUGGAGGGAGGCU -3’
【0336】
Ct-Luc用の5ヌクレオチドのP1ステムを有するツイスター(配列番号29)
5’- AGCCUUAACACUGCCAAUGCCGGUCCCAAGCCCGGAUAAAAGUGGAGGGAGGCU -3’
【0337】
Ct-Luc用の2ヌクレオチドのP1ステムを有するツイスター(配列番号30)
5’- AGCCUUAACACUGCCAAUGCCGGUCCCAAGCCCGGAUAAAAGUGGAGGGAG -3’
【0338】
Ct-Luc用の1ヌクレオチドのP1ステムを有するツイスター(配列番号31)
5’- AGCCUUAACACUGCCAAUGCCGGUCCCAAGCCCGGAUAAAAGUGGAGGG -3’
【0339】
Ct-Luc用のP1ステムを有さないツイスター(配列番号32)
5’- AGCCUUAACACUGCCAAUGCCGGUCCCAAGCCCGGAUAAAAGUGGAGGG -3’
【0340】
3’用のハンマーヘッド(HH)(配列番号105)
5’ NNNNDWHACCGGAUGUGUUUUCCGGUCUGAUGAGUCCGGUAGCGGACGAAWHNNNN 3’
【0341】
5ヌクレオチドのP1ステムを有するツイスターWT(配列番号106)
5’ NNNNNUAACACUGCCAAUGCCGGUCCCAAGCCCGGAUAAAAGUGGAGGGNNNNN 3’
【0342】
5ヌクレオチドのP1ステムを有するツイスター変異体(配列番号107)
5’ NNNNNUAACUCUUCCAAUGCCGGUCCCAAGCCCGGAUAAAAGUGGAGGGNNNNN 3’
【0343】
5ヌクレオチドのP1ステムを有し、U1A変異を有するツイスター(配列番号108)
5’ NNNNNAAACACUGCCAAUGCCGGUCCCAAGCCCGGAUAAAAGUGGAGGGNNNNN 3’
【0344】
5ヌクレオチドのP1ステムを有し、U1C変異を有するツイスター(配列番号109)
5’ NNNNNCAACACUGCCAAUGCCGGUCCCAAGCCCGGAUAAAAGUGGAGGGNNNNN 3’
【0345】
5ヌクレオチドのP1ステムを有し、U1G変異を有するツイスター(配列番号110)
5’ NNNNNGAACACUGCCAAUGCCGGUCCCAAGCCCGGAUAAAAGUGGAGGGNNNNN 3’
【0346】
傷跡を残さない5’RNA切断のためのリボザイム核酸配列
Ct-Lucに特異的なステム1オーバーハングを有するハンマーヘッド(HH)リボザイム
16HH(配列番号33)
5’- GAAUCUUGUAAUCCUGCUGAUGAGUCCGUGAGGACGAAACGAGUAAGCUCGUC -3’
【0347】
14HH(配列番号34)
5’- AUCUUGUAAUCCUGCUGAUGAGUCCGUGAGGACGAAACGAGUAAGCUCGUC -3’
【0348】
12HH(配列番号35)
5’- CUUGUAAUCCUGCUGAUGAGUCCGUGAGGACGAAACGAGUAAGCUCGUC -3’
【0349】
8HH(配列番号36)
5’- UAAUCCUGCUGAUGAGUCCGUGAGGACGAAACGAGUAAGCUCGUC -3’
【0350】
6HH(配列番号37)
5’- AUCCUGCUGAUGAGUCCGUGAGGACGAAACGAGUAAGCUCGUC -3’
【0351】
6HH変異体(配列番号38)
5’- AUCCUGCUGAUGAGUCCGUGAGGACGAGACGAGUAAGCUCGUC -3’
【0352】
4HH(配列番号39)
5’- CCUGCUGAUGAGUCCGUGAGGACGAAACGAGUAAGCUCGUC -3’
【0353】
4ヌクレオチドオーバーハングを有する5’用のハンマーヘッド(配列番号111)
5’ NNNNCUGAUGAGUCCGUGAGGACGAAACGAGUAAGCUCGUC 3’
【0354】
6ヌクレオチドオーバーハングを有する5’用のハンマーヘッド(配列番号112)
5’ NNNNNNCUGAUGAGUCCGUGAGGACGAAACGAGUAAGCUCGUC 3’
【0355】
8ヌクレオチドオーバーハングを有する5’用のハンマーヘッド(配列番号113)
5’ NNNNNNNNCUGAUGAGUCCGUGAGGACGAAACGAGUAAGCUCGUC 3’
【0356】
10ヌクレオチドオーバーハングを有する5’用のハンマーヘッド(配列番号114)
5’ NNNNNNNNNNCUGAUGAGUCCGUGAGGACGAAACGAGUAAGCUCGUC 3’
【0357】
12ヌクレオチドオーバーハングを有する5’用のハンマーヘッド(配列番号115)
5’ NNNNNNNNNNNNCUGAUGAGUCCGUGAGGACGAAACGAGUAAGCUCGUC 3’
【0358】
14ヌクレオチドオーバーハングを有する5’用のハンマーヘッド(配列番号116)
5’ NNNNNNNNNNNNNNCUGAUGAGUCCGUGAGGACGAAACGAGUAAGCUCGUC 3’
【0359】
16ヌクレオチドオーバーハングを有する5’用のハンマーヘッド(配列番号117)
5’ NNNNNNNNNNNNNNNNCUGAUGAGUCCGUGAGGACGAAACGAGUAAGCUCGUC 3’
【0360】
4ヌクレオチドオーバーハングを有する5’用のTX2ハンマーヘッド(Huang et al.2019)(配列番号118)
5’ NNNNCUGAUGAGUCCGGUAGCGGACGAAACGCGCUUCGGUGCGUC 3’
【0361】
6ヌクレオチドオーバーハングを有する5’用のTX2ハンマーヘッド(Huang et al.2019)(配列番号119)
5’ NNNNNNCUGAUGAGUCCGGUAGCGGACGAAACGCGCUUCGGUGCGUC 3’
【0362】
8ヌクレオチドオーバーハングを有する5’用のTX2ハンマーヘッド(Huang et al.2019)(配列番号120)
5’ NNNNNNNNCUGAUGAGUCCGGUAGCGGACGAAACGCGCUUCGGUGCGUC 3’
【0363】
10ヌクレオチドオーバーハングを有する5’用のTX2ハンマーヘッド(Huang et al.2019)(配列番号121)
5’ NNNNNNNNNNCUGAUGAGUCCGGUAGCGGACGAAACGCGCUUCGGUGCGUC 3’
【0364】
12ヌクレオチドオーバーハングを有する5’用のTX2ハンマーヘッド(Huang et al.2019)(配列番号122)
5’ NNNNNNNNNNNNCUGAUGAGUCCGGUAGCGGACGAAACGCGCUUCGGUGCGUC 3’
【0365】
14ヌクレオチドオーバーハングを有する5’用のTX2ハンマーヘッド(Huang et al.2019)(配列番号123)
5’ NNNNNNNNNNNNNNCUGAUGAGUCCGGUAGCGGACGAAACGCGCUUCGGUGCGUC 3’
【0366】
16ヌクレオチドオーバーハングを有する5’用のTX2ハンマーヘッド(Huang et al.2019)(配列番号124)
5’ NNNNNNNNNNNNNNNNCUGAUGAGUCCGGUAGCGGACGAAACGCGCUUCGGUGCGUC 3’
【0367】
5’用のRzBハンマーヘッド(Saksmerprome et al.2004)(配列番号125)
5’ NNNNNNUAANNNNNCUGAUGAGUCGCUGGGAUGCGACGAAACGCCUUCGGGCGUC 3’
【0368】
Ct-Lucに特異的なステム1オーバーハングを有するRzB(Saksmerprome et al.2004)(配列番号40)
5’- UUGUAAUAAUCCUGCUGAUGAGUCGCUGGGAUGCGACGAAACGCCUUCGGGCGUC -3’
【0369】
Ntベクター用のスプライスドナー配列(配列番号41)
5’- GUAAGUAUCAAGGUUACAAGACAGGUUUAAGGAGACCAAUAGAAACUGGGCU -3’
【0370】
Ctベクター用のスプライスアクセプター配列(配列番号42)
5’- UGUCGAGACAGAGAAGACUCUUGCGUUUCUGAUAGGCACCUAUUGGUCUUACUGACAUCCACUUUGCCUUUCUCUCCACAG -3’
【0371】
Ctベクター用の翻訳調節配列
GCN4の5’UTR uORF(Zhang and Hinnebusch 2011)(配列番号43)
5’- AAACAAAAACUCACAACACAGGUUACUCUCCCCCCUAAAUUCAAAUUUUUUUUGCCCAUCAGUUUCACUAGCGAAUUAUACAACUCACCAGCCACACAGCUCACUCAUCUACUUCGCAAUCAAAACAAAAUAUUUUAUUUUAGUUCAGUUUAUUAAGUUAUUAUCAGUAUCGUAUUAAAAAAUUAAAGAUCAUUGAAAAAUGGCUUGCUAAACCGAUUAUAUUUUGUUUUUAAAGUAGAUUAUUAUUAGAAAAUUAUUAAGAGAAUUAUGUGUUAAAUUUAUUGAAAGAGAAAAUUUAUUUUCCCUUAUUAAUUAAAGUCCUUUACUUUUUUUGAAAACUGUCAGUUUUUUGAAGAGUUAUUUGUUUUGUUACCAAUUGCUAUCAUGUACCCGUAGAAUUUUAUUCAAGAUGUUUCCGUAACGGUUACCUUUCUGUCAAAUUAUCCAGGUUUACUCGCCAAUAAAAAUUUCCCUAUACUAUCAUUAAUUAAAUCAUUAUUAUUACUAAAGUUUUGUUUACCAAUUUGUCUGCUCAAGAAAAUAAAUUAAAUACAAAUAAA -3’
【0372】
sGCN4の5’UTR uORF(配列番号104)
UUAAAGAUCAUUGAAAAAUGGCUUGCUAAACCGAUUAUAUUUUGUUUUUAAAGUAGAUUAUUAUUAGAAAAUUAUUAAGAGAAUUAUGUGUUAAAUUUAUUGAAAGAGAAAAUUUAUUUUCCCUUAUUAAUUAAAGUCCUUUACUUUUUUUGAAAACUGUCAGUUUUUUGAAGAGUUAUUUGUUUUGUUACCAAUUGCUAUCAUGUACCCGUAGAAUUUUAUUCAAGAUGUUUCCGUAACGGUUACCU
【0373】
SRYの5’UTR uORF(Calvo et al.2009)(配列番号44)
5’- GUUGAGGGGGUGUUGAGGGCGGAGAAAUGCAAGUUUCAUUACAAAAGUUAACGUAACAAAGAAUCUGGUAGAAAUGAGUUUUGGAUAGUAAAAUAAGUUUCGAACUCUGGCACCUUUCAAUUUUGUCGCACUCUCCUUGUUUUUGACA -3’
【0374】
Hoxa9 TIE(Leppek et al.2020)(配列番号45)
5’- GAAAAAACAGAAGAGGGAAGGAUACCAGAGCGGUUCAUACAGGGCCCAGAAACUAGGCGAGGUGACCCCUCAGCAAGACAAACACCUCUUGAUGUUGACUGGCGAUUUUCCCCAUCUCCAGUCUGGGGAGCGGGACUAGGCAUACAGAUGAUGGAGCUUAGAACCCGCUGGCUAGGGAAUAAAAUUCGCUGGGCAGUUUGUGCUCAAAGAAGUGGGCCAGGGCGCUUGUGACACAAUCAGGGCGUUUGUGACACAAACCCUUGAGGGUUGGCAGUUCUCUCCUUGGCGGUUGCUCUGGUUGCUCUGUGGGGCCUUCCCUGUGGAGCAAGGGUGAUCUGGCCGA -3’
【0375】
Hoxa3 TIE(Leppek et al.2020)(配列番号46)
5’- AGGACAAUUCGUCUCUUGGGCUGCCGAAGCGACAGCUGUCAGAGAGGCAGAAGCUUCUGGGAGCCGCGGUCUGAAGGCUACGUGUGCUGCCUGGUCAUUCAAAGUGUCAAUUUUAGGUCCAGAAGUGUCCAAACCACAAGUUCUCAAAACUCUGAAAAAUGGCUCCCUCC -3’
【0376】
NRASの5’UTR G四重鎖(Kumari et al.2007)(配列番号47)
5’- CGUCCCGUGUGGGAGGGGCGGGUCUGGGUGCGGCCUGC -3’
【0377】
ヒトIFNGの5’UTRシュードノット(Kaempfer 2006)(配列番号48)
CACAUUGUUCUGAUCAUCUGAAGAUCAGCUAUUAGAAGAGAAAGAUCAGUUAAGUCCUUUGGACCUGAUCAGCUUGAUACAAGAACUACUGAUUUCAACUUCUUUGGCUUAAUUCUCUCGGAAACG
【0378】
ラットODCの5’UTR(Manzella and Blackshear 1990)(配列番号49)
5’- UGUCAGUCCCUGCAGCCGCCGCCGCCGGCCGCCUUCAGUCAGCAGCUCGGCGCCACCUCCGGUCGGCGACUGCGGCGGGCUCGACGAGGCGGCUGACGGGGCGGCGGCGGGAAGACGGCCGGGUGCGCCUUG -3’
【0379】
RNA核局在化シグナル
SIRLOIN RNA核局在化シグナル(Lubelsky and Ulitsky 2018)(配列番号50)
5’- CGCCUCCCGGGUUCAAGCGAUUCUCCUGCCUCAGCCUCCCGAGUAGCUG -3’
【0380】
BORG lncRNA NLS(Zhang et al.2014)(配列番号51)
5’- ACCUCAGAAUCUACAAGUCAGCCCCAAUUAAAUGUUGUUUUA -3’
【0381】
タンパク質分解アミノ酸配列
NtまたはCtベクター用のN末端及びC末端タンパク質分解配列
FKBP DD(Banaszynski et al.2006)(配列番号52)
MGVQVETISPGDGRTFPKRGQTCVVHYTGMLEDGKKVDSSRDRNKPFKFMLGKQEVIRGWEEGVAQMSVGQRAKLTISPDYAYGATGHPGIIPPHATLVFDVELLKPE
【0382】
C末端タンパク質分解配列
PEST(増強されたODC PEST)(Li et al.1998)(配列番号53)
SHGFPPEVEEQAAGTLPMSCAQESGMDRHPAACASARINV*
【0383】
ODC PEST(酵母)(Rogers et al.1986)(配列番号54)
SHGFPPEVEEQDDGTLPMSCAQESGMDRHPAACASARINV*
【0384】
ODC PEST(ヒト)(配列番号55)
NPDFPPEVEEQDASTLPVSCAWESGMKRHRAACASASINV*
【0385】
CL1(Gilon et al.1998)(配列番号56)
ACKNWFSSLSHFVIHLNSHGFPPEVEEQAAGTLPMSCAQESGMDRHPAACASARINV*
【0386】
CL1-PEST(配列番号57)
ACKNWFSSLSHFVIHLNSHGFPPEVEEQAAGTLPMSCAQESGMDRHPAACASARINV*
【0387】
E1A PEST(Rogers et al.1986)(配列番号58)
SRECNSSTDSCDSGPSNTPPEIHPVVPLCPIKPVAVRVGGRRQAVECIEDLLNEPGQPLDLSCKRPRP*
【0388】
C-myc PEST(Rogers et al.1986)(配列番号59)
LHEETPPTTSSDSEEEQEDEEEIDVVSVEKR
【0389】
c-Fos PEST(Rogers et al.1986)(配列番号60)
AAHRKGSSSNEPSSDSLSSPTLLAL
【0390】
v-Myb PEST(Rogers et al.1986)(配列番号61)
PSPPVDHGCLPEESASPARCMIVHQS
【0391】
NPDC1 PEST(配列番号62)
PPKELDTASSDEENEDGDFTVYECPGLAPTGEMEVRNPLFDHAALSAPLPAPSSPPALP
【0392】
IkBa PEST(Shumway et al.1999)(配列番号63)
PESEDEESYDTESEFTEFTEDELPYDDCVFGGQRLTL
【0393】
m.m.AZIN2 PEST(Lambertos and Penafiel 2019)(配列番号64)
GQLLPAEEDQDAEGVCKPLSCGWEITDTLCVGPVFTPASIM*
【0394】
x.l.AZIN2 PEST(Lambertos and Penafiel 2019)(配列番号65)
VQLLQRGLQQTEEKENVCTPMSCGWEISDSLCFTRTFAATSII*
【0395】
CRL2ユビキチンリガーゼにより誘導されるC末端デグロン(Lin et al.2018)
NS1(配列番号66)
TSLYKKVGMGRK*
【0396】
NS6(配列番号67)
SLYKKVGTMAAG*
【0397】
NS7(配列番号68)
YKKVGTMRGRGL*
【0398】
NS12(配列番号69)
ERAPTGRWGRRG*
【0399】
NS15(配列番号70)
EGPLWHPRICGS*
【0400】
SELK(配列番号71)
LRGPSPPPMAGG*
【0401】
SELS(配列番号72)
WRPGRRGPSSGG*
【0402】
E3ユビキチンリガーゼにより誘導されるC末端デグロン(Koren et al.2018)
EMID1(配列番号73)
RDERG*
【0403】
IRX6(配列番号74)
GAEAG*
【0404】
ユビキチンデグロン(Chassin et al.2019)
UbVR(配列番号75)
QIFVKTLTGKTITLEVEPSDTIENVKAKIQDKEGIPPDQQRLIFAGKQLEDGRTLSDYNIQKESTLHLVLRLRGVRASAS
【0405】
2xUbVR(配列番号76)
TSQIFVKTLTGKTITLEVEPSDTIENVKAKIQDKEGIPPDQQRLIFAGKQLEDGRTLSDYNIQKESTLHLVLRLRGVRASASQIFVKTLTGKTITLEVEPSDTIENVKAKIQDKEGIPPDQQRLIFAGKQLEDGRTLSDYNIQKESTLHLVLRLRGVRASAS
【0406】
ポリAテールからの翻訳を模倣する配列
12xポリKをコードするテール配列(配列番号77)
AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAATAA
【0407】
翻訳産物12xポリK(配列番号78)
KKKKKKKKKKKK*
【0408】
16xポリKをコードするテール配列(配列番号79)
AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAATAA
【0409】
翻訳産物16xポリK(配列番号80)
KKKKKKKKKKKKKKKK*
【0410】
リボザイムにより媒介されるトランススプライシングを増強または抑制するための酵素
ヒトRtcBタンパク質配列(配列番号81)
MSRSYNDELQFLEKINKNCWRIKKGFVPNMQVEGVFYVNDALEKLMFEELRNACRGGGVGGFLPAMKQIGNVAALPGIVHRSIGLPDVHSGYGFAIGNMAAFDMNDPEAVVSPGGVGFDINCGVRLLRTNLDESDVQPVKEQLAQAMFDHIPVGVGSKGVIPMNAKDLEEALEMGVDWSLREGYAWAEDKEHCEEYGRMLQADPNKVSARAKKRGLPQLGTLGAGNHYAEIQVVDEIFNEYAAKKMGIDHKGQVCVMIHSGSRGLGHQVATDALVAMEKAMKRDKIIVNDRQLACARIASPEGQDYLKGMAAAGNYAWVNRSSMTFLTRQAFAKVFNTTPDDLDLHVIYDVSHNIAKVEQHVVDGKERTLLVHRKGSTRAFPPHHPLIAVDYQLTGQPVLIGGTMGTCSYVLTGTEQGMTETFGTTCHGAGRALSRAKSRRNLDFQDVLDKLADMGIAIRVASPKLVMEEAPESYKNVTDVVNTCHDAGISKKAIKLRPIAVIKG*
【0411】
ヒトコドン最適化されたヒトRtcBの核酸配列(配列番号82)
ATGTCCCGGTCATATAATGACGAGCTGCAATTCCTTGAGAAGATAAATAAGAATTGCTGGCGCATCAAgAAAGGCTTCGTTCCTAATATGCAAGTTGAAGGTGTATTTTATGTAAATGACGCTTTGGAAAAGTTGATGTTCGAGGAACTGAGGAACGCATGTCGCGGTGGaGGtGTCGGGGGTTTTCTTCCCGCTATGAAGCAGATTGGCAATGTGGCGGCTCTGCCCGGAATTGTGCACCGCTCTATAGGATTGCCTGACGTACACAGCGGCTACGGATTCGCCATTGGGAATATGGCGGCGTTCGATATGAACGACCCTGAGGCGGTTGTTAGCCCTGGAGGTGTCGGCTTCGATATAAATTGCGGAGTCAGATTGCTTCGGACAAATTTGGATGAATCTGACGTACAACCAGTGAAAGAGCAACTTGCACAAGCGATGTTCGATCATATTCCCGTGGGTGTGGGGTCAAAGGGAGTAATCCCAATGAACGCGAAAGACCTGGAAGAAGCATTGGAGATGGGTGTAGACTGGTCACTGCGAGAAGGTTATGCCTGGGCTGAAGACAAAGAGCACTGCGAGGAGTACGGTCGCATGTTGCAAGCAGACCCAAATAAAGTATCCGCGAGGGCCAAGAAAAGAGGTTTGCCGCAGCTGGGGACATTGGGGGCCGGTAACCACTATGCAGAAATACAAGTAGTGGATGAGATTTTCAATGAGTACGCTGCGAAGAAAATGGGGATCGACCATAAAGGTCAAGTGTGCGTAATGATACATTCTGGGAGtCGCGGACTCGGGCACCAAGTTGCAACGGACGCCCTTGTCGCCATGGAAAAAGCGATGAAGCGGGATAAAATCATCGTAAATGATAGGCAATTGGCTTGCGCTCGCATTGCGAGTCCGGAAGGGCAAGACTACTTGAAAGGGATGGCTGCTGCCGGGAATTATGCATGGGTCAACCGGAGCAGTATGACATTCTTGACGCGGCAGGCTTTTGCAAAAGTGTTTAATACGACTCCGGACGACCTCGATCTCCATGTTATATATGATGTATCACACAATATCGCAAAGGTTGAGCAACACGTTGTGGATGGTAAGGAAAGGACTCTGCTGGTACACCGGAAAGGCAGTACACGGGCATTCCCGCCTCATCACCCATTGATCGCAGTCGATTATCAATTGACAGGTCAGCCAGTTCTGATCGGAGGAACAATGGGCACATGTAGCTACGTATTGACCGGGACTGAACAGGGGATGACCGAAACTTTTGGCACAACATGCCATGGCGCGGGGAGGGCACTCTCCCGAGCTAAAAGTAGGAGGAATCTTGACTTCCAGGATGTACTGGATAAGCTgGCCGATATGGGGATAGCCATCCGGGTAGCGTCACCCAAATTGGTAATGGAGGAAGCTCCTGAAAGCTATAAAAATGTCACTGACGTTGTCAACACATGCCATGACGCGGGTATATCCAAGAAAGCTATTAAGCTGCGCCCAATAGCTGTAATTAAAGGATAG
【0412】
E.ColiのRtcBタンパク質配列(配列番号83)
MNYELLTTENAPVKMWTKGVPVEADARQQLINTAKMPFIFKHIAVMPDVHLGKGSTIGSVIPTKGAIIPAAVGVDIGCGMNALRTALTAEDLPENLAELRQAIETAVPHGRTTGRCKRDKGAWENPPVNVDAKWAELEAGYQWLTQKYPRFLNTNNYKHLGTLGTGNHFIEICLDESDQVWIMLHSGSRGIGNAIGTYFIDLAQKEMQETLETLPSRDLAYFMEGTEYFDDYLKAVAWAQLFASLNRDAMMENVVTALQSITQKTVRQPQTLAMEEINCHHNYVQKEQHFGEEIYVTRKGAVSARAGQYGIIPGSMGAKSFIVRGLGNEESFCSCSHGAGRVMSRTKAKKLFSVEDQIRATAHVECRKDAEVIDEIPMAYKDIDAVMAAQSDLVEVIYTLRQVVCVKG
【0413】
ヒトコドン最適化されたE.coliのRtcBの核酸配列(配列番号84)
ATGAATTACGAGCTTCTTACCACTGAGAATGCACCTGTGAAAATGTGGACTAAGGGAGTGCCCGTGGAAGCGGACGCAAGGCAGCAGCTCATAAATACAGCTAAGATGCCTTTCATCTTCAAACACATCGCGGTTATGCCCGACGTGCACCTCGGAAAAGGCTCTACTATTGGAAGTGTGATTCCGACAAAGGGTGCGATCATACCTGCTGCCGTCGGGGTGGACATAGGCTGTGGAATGAATGCCCTGCGAACGGCTCTTACCGCAGAAGATCTTCCTGAGAATCTGGCCGAGCTGCGACAGGCCATTGAAACAGCGGTTCCGCATGGTCGGACTACCGGACGGTGCAAAAGGGACAAAGGTGCGTGGGAAAACCCtCCCGTTAACGTGGATGCGAAATGGGCTGAGTTGGAAGCAGGCTATCAATGGCTTACCCAGAAATATCCACGGTTCTTGAACACTAATAACTACAAACACCTGGGGACCTTGGGGACGGGGAATCATTTCATCGAAATCTGTCTTGATGAGTCTGACCAAGTGTGGATTATGCTTCATAGCGGTAGCCGCGGCATTGGTAACGCAATTGGGACATATTTTATTGACCTCGCGCAgAAAGAGATGCAGGAAACGCTTGAGACGCTGCCGTCCCGAGATCTTGCGTATTTTATGGAAGGGACGGAATACTTTGACGATTATCTGAAGGCGGTAGCATGGGCTCAACTGTTTGCTAGTCTCAACCGAGACGCGATGATGGAAAATGTGGTAACAGCACTTCAATCAATCACCCAAAAGACAGTGCGACAGCCCCAAACTCTCGCTATGGAAGAAATCAATTGCCACCACAATTACGTTCAgAAAGAGCAACATTTCGGAGAAGAAATTTACGTGACAAGAAAAGGAGCTGTTAGCGCGAGGGCCGGACAGTACGGCATCATTCCTGGGTCAATGGGTGCGAAATCTTTTATAGTACGCGGGCTTGGTAATGAAGAATCCTTCTGCAGCTGTTCTCATGGAGCCGGAAGGGTAATGTCCAGGACTAAGGCCAAGAAACTCTTCTCTGTGGAAGATCAAATTAGAGCTACAGCACATGTTGAATGTAGAAAGGATGCCGAAGTCATAGACGAGATCCCTATGGCTTACAAAGATATAGATGCTGTAATGGCTGCACAGTCAGACCTCGTAGAGGTTATCTACACACTCCGGCAAGTCGTATGCGTAAAAGGATAG
【0414】
Deinococcus radioduransのRtcBタンパク質配列(配列番号85)
MNGKHITKLGFEGKAVGLALSAAGLREDAGVSRGDILDELRSVQNYPEQYQGGGVYADLATHLIEQQAAQQTRQSAKLRAAPLPYRTWGEDLIEPGAHRQMDVAMQLPISRAGALMPDAHVGYGLPIGGVLATENAVIPYGVGVDIGCSMMLSVFPVAATGLSVDEARSLLLKHTRFGAGVGFEKRDRLDHPVLAEATWDEQPLLRHLFDKAAGQIGSSGSGNHFVEFGTFTLAQADPQLEGLDPGEYLAVLSHSGSRGFGAQVAGHFTNLAQRLWPALDKEAQKLAWLPLDSEAGQAYWQAMNLAGRYALANHEQIHARLARALGEKPLLRAQNSHNLAWKQQVNGQELIVHRKGATPAEAGQLGLIPGSMADPGYLVRGRGNPEALASASHGAGRQLGRKAAERSLAKKDVQAYLKDRGVTLIGGGIDEAPQAYKRIEDVIARQRDLVDVLGEFRPRVVRMDTGSEDV
【0415】
ヒトコドン最適化されたDeinococcus radioduransのRtcBの核酸配列(配列番号86)
ATGAACGGAAAGCACATCACGAAGTTGGGTTTCGAAGGGAAGGCTGTTGGCCTGGCATTGTCTGCGGCTGGTCTCAGGGAAGACGCAGGCGTTTCCCGAGGAGATATTCTCGATGAACTTAGGTCTGTCCAGAATTATCCGGAGCAATATCAAGGGGGAGGGGTCTATGCCGACTTGGCGACACACCTTATTGAGCAACAAGCTGCTCAGCAGACTAGGCAATCCGCCAAGCTGCGAGCAGCACCACTTCCGTACCGAACGTGGGGTGAAGACCTGATCGAGCCAGGCGCACACAGACAGATGGATGTAGCAATGCAGCTCCCGATCTCCCGGGCGGGAGCGCTGATGCCAGATGCCCACGTAGGATACGGACTTCCCATTGGAGGCGTGCTCGCTACCGAAAACGCCGTAATCCCCTATGGAGTGGGCGTTGACATCGGTTGCTCAATGATGTTGAGTGTTTTCCCGGTGGCTGCAACAGGTCTGTCAGTGGATGAGGCGCGGTCACTGCTTCTCAAACACACGCGCTTCGGTGCGGGGGTCGGATTCGAGAAACGCGACAGGCTCGACCATCCTGTCTTGGCGGAGGCTACGTGGGACGAGCAGCCTTTGCTGAGACACTTGTTTGATAAAGCTGCTGGCCAGATTGGGTCTTCCGGATCAGGGAACCACTTCGTCGAATTTGGAACTTTCACCCTCGCACAGGCCGATCCGCAGTTGGAAGGTTTGGAcCCTGGGGAATACTTGGCTGTTCTTTCACACTCAGGGAGTAGAGGATTTGGAGCCCAGGTGGCTGGGCATTTTACCAACTTGGCGCAGCGCTTGTGGCCCGCACTTGATAAGGAAGCTCAAAAACTCGCATGGCTGCCACTGGATTCTGAGGCTGGGCAAGCcTACTGGCAAGCCATGAACTTGGCGGGACGATATGCGTTGGCTAACCATGAGCAAATTCACGCCCGACTGGCCCGCGCACTTGGTGAGAAGCCTCTTCTGCGCGCCCAGAACTCCCACAATCTGGCCTGGAAACAGCAGGTGAATGGGCAGGAATTGATAGTCCACCGCAAAGGGGCTACTCCTGCGGAAGCCGGGCAACTTGGTCTCATCCCTGGCTCCATGGCCGACCCGGGATATTTGGTCAGGGGAAGGGGAAATCCGGAAGCATTGGCCTCTGCGTCACACGGAGCAGGTAGACAGCTCGGCCGGAAGGCAGCGGAAAGGTCCCTGGCGAAGAAAGATGTGCAGGCTTACCTTAAAGATAGAGGAGTAACCCTTATCGGGGGCGGGATTGACGAGGCTCCCCAGGCGTATAAAAGGATCGAAGACGTCATAGCACGCCAGCGGGACCTTGTGGATGTGTTGGGAGAATTTAGGCCACGAGTAGTGCGGATGGATACAGGGTCTGAAGATGTTTAG
【0416】
Pyrococcus horikoshiiのRtcBのタンパク質配列(配列番号87)
MVVPLKRIDKIRWEIPKFDKRMRVPGRVYADEVLLEKMKNDRTLEQATNVAMLPGIYKYSIVMPDGHQGYGFPIGGVAAFDVKEGVISPGGIGYDINCGVRLIRTNLTEKEVRPRIKQLVDTLFKNVPSGVGSQGRIKLHWTQIDDVLVDGAKWAVDNGYGWERDLERLEEGGRMEGADPEAVSQRAKQRGAPQLGSLGSGNHFLEVQVVDKIFDPEVAKAYGLFEGQVVVMVHTGSRGLGHQVASDYLRIMERAIRKYRIPWPDRELVSVPFQSEEGQRYFSAMKAAANFAWANRQMITHWVRESFQEVFKQDPEGDLGMDIVYDVAHNIGKVEEHEVDGKRVKVIVHRKGATRAFPPGHEAVPRLYRDVGQPVLIPGSMGTASYILAGTEGAMKETFGSTCHGAGRVLSRKAATRQYRGDRIRQELLNRGIYVRAASMRVVAEEAPGAYKNVDNVVKVVSEAGIAKLVARMRPIGVAKG*
【0417】
ヒトコドン最適化されたPyrococcus horikoshiiのRtcBの核酸配列(配列番号88)
ATGGTGGTTCCCCTGAAGAGAATAGATAAAATTCGCTGGGAGATCCCTAAGTTCGACAAAAGGATGAGAGTACCAGGACGGGTGTATGCAGATGAGGTCTTGCTCGAAAAAATGAAAAATGACCGCACGCTTGAACAGGCAACGAACGTCGCAATGCTGCCAGGCATTTATAAATACAGTATTGTGATGCCCGATGGCCACCAGGGGTACGGATTTCCAATTGGAGGGGTAGCCGCTTTCGATGTTAAAGAGGGCGTAATCAGTCCTGGTGGGATCGGGTACGACATCAATTGTGGAGTCCGACTGATCAGAACCAATCTCACTGAGAAAGAAGTAAGGCCCAGAATCAAGCAACTGGTTGATACTCTGTTTAAAAACGTCCCTTCTGGAGTGGGCAGTCAAGGGCGGATTAAACTGCATTGGACTCAAATAGACGATGTACTCGTAGACGGGGCAAAATGGGCTGTGGACAACGGATATGGATGGGAGCGCGACCTCGAACGGTTGGAAGAAGGTGGTCGGATGGAGGGGGCCGATCCAGAGGCGGTCTCCCAACGGGCAAAGCAGAGGGGAGCACCCCAGCTCGGGTCCCTGGGGTCTGGCAACCATTTCCTCGAAGTACAGGTCGTAGATAAGATCTTTGATCCTGAAGTAGCGAAAGCGTATGGCCTCTTCGAGGGGCAAGTGGTTGTGATGGTTCACACTGGTAGCAGAGGTCTTGGGCACCAAGTTGCATCCGACTACTTGCGAATCATGGAGCGCGCAATTAGGAAGTATAGAATCCCCTGGCCGGATAGAGAGCTTGTCTCAGTCCCTTTTCAAAGCGAGGAAGGACAAAGATACTTCAGCGCCATGAAAGCCGCGGCAAACTTTGCATGGGCAAATCGGCAGATGATAACTCATTGGGTACGAGAATCATTCCAAGAGGTCTTCAAACAAGATCCGGAAGGCGACCTCGGCATGGACATTGTGTACGATGTCGCCCACAATATAGGCAAAGTGGAGGAGCACGAGGTCGATGGCAAACGGGTGAAAGTTATAGTCCATCGAAAGGGAGCAACTCGCGCTTTTCCACCAGGTCACGAGGCTGTACCTAGGCTGTATCGGGATGTCGGTCAACCTGTACTCATACCCGGATCTATGGGCACAGCTTCCTATATTCTGGCTGGCACTGAAGGAGCAATGAAAGAGACGTTTGGATCTACCTGTCACGGAGCTGGTAGGGTACTCTCCCGGAAGGCCGCGACACGACAATATCGCGGGGACAGGATCAGACAAGAACTTTTGAATAGAGGCATCTACGTGCGCGCCGCTAGTATGCGCGTCGTGGCCGAAGAGGCACCTGGGGCTTACAAGAACGTGGATAACGTAGTTAAAGTAGTAAGTGAAGCCGGCATCGCCAAGCTGGTGGCCCGGATGCGCCCGATTGGCGTGGCAAAGGGTTAG
【0418】
Pyrococcus sp.ST04のRtcBのタンパク質配列(配列番号89)
MTVPLKRIDRIRWEIPKFDKRMRVPGRVYADEVLIEKMRSDRTLEQAANVAMLPGIYKYSIVMPDGHQGYGFPIGGVAAFDVKEGVISPGGIGYDINCGVRLIRTNLTEKEVRPKIKQLVDTLFKNVPSGVGSQGRIRLHWTQIDDVLVDGAKWAVDNGYGWERDLERLEEGGRMEGADPDAVSQRAKQRGAPQLGSLGSGNHFLEVQVVDKIYDEEVAKAYGLFEGQVVVMVHTGSRGLGHQVASDYLRIMERAIRKYRIPWPDRELVSVPFQSEEGQRYFSAMKAAANFAWANRQMITHWVRESFQEVFRQDPEGDLGMDIVYDVAHNIGKVEEHEVDGKKVTVIVHRKGATRAFPPGHEAIPRIYRDVGQPVLIPGSMGTASYVLAGTEGAMKETFGSTCHGAGRVLSRKAATRQYRGDRIRNELLQRGIYVRAASMRVVAEEAPGAYKNVDNVVKVVSEAGIAKLVARMRPIGVAKG*
【0419】
ヒトコドン最適化されたPyrococcus sp.ST04のRtcBの核酸配列(配列番号90)
ATGACCGTTCCCCTGAAGAGAATAGATAGGATTCGCTGGGAGATCCCTAAGTTCGACAAAAGGATGAGAGTACCAGGACGGGTGTATGCAGATGAGGTCTTGATCGAGAAAATGAGAAGCGACCGCACGCTTGAACAGGCAGCCAACGTCGCAATGCTGCCAGGCATTTATAAATACAGTATTGTGATGCCCGATGGCCACCAGGGGTACGGATTTCCAATTGGAGGGGTAGCCGCTTTCGATGTTAAAGAGGGCGTAATCAGTCCTGGTGGGATCGGGTACGACATCAATTGTGGAGTCCGACTGATCAGAACCAATCTCACTGAGAAAGAAGTAAGGCCCAAAATCAAGCAACTGGTTGATACTCTGTTTAAAAACGTCCCTTCTGGAGTGGGCAGTCAAGGGCGGATTAGACTGCATTGGACTCAAATAGACGATGTACTCGTAGACGGGGCAAAATGGGCTGTGGACAACGGATATGGATGGGAGCGCGACCTCGAACGGTTGGAAGAAGGTGGTCGGATGGAGGGGGCCGATCCAGACGCGGTCTCCCAACGGGCAAAGCAGAGGGGAGCACCCCAGCTCGGGTCCCTGGGGTCTGGCAACCATTTCCTCGAAGTACAGGTCGTAGATAAGATCTACGATGAGGAAGTAGCGAAAGCGTATGGCCTCTTCGAGGGGCAAGTGGTTGTGATGGTTCACACTGGTAGCAGAGGTCTTGGGCACCAAGTTGCATCCGACTACTTGCGAATCATGGAGCGCGCAATTAGGAAGTATAGAATCCCCTGGCCGGATAGAGAGCTTGTCTCAGTCCCTTTTCAAAGCGAGGAAGGACAAAGATACTTCAGCGCCATGAAAGCCGCGGCAAACTTTGCATGGGCAAATCGGCAGATGATAACTCATTGGGTACGAGAATCATTCCAAGAGGTCTTCAGACAAGATCCGGAAGGCGACCTCGGCATGGACATTGTGTACGATGTCGCCCACAATATAGGCAAAGTGGAGGAGCACGAGGTCGATGGCAAGAAAGTGACCGTTATAGTCCATCGAAAGGGAGCAACTCGCGCTTTTCCACCAGGTCACGAGGCTATCCCTAGGATCTATCGGGATGTCGGTCAACCTGTACTCATACCCGGATCTATGGGCACAGCTTCCTATGTGCTGGCTGGCACTGAAGGAGCAATGAAAGAGACGTTTGGATCTACCTGTCACGGAGCTGGTAGGGTACTCTCCCGGAAGGCCGCGACACGACAATATCGCGGGGACAGGATCAGAAATGAACTTTTGCAAAGAGGCATCTACGTGCGCGCCGCTAGTATGCGCGTCGTGGCCGAAGAGGCACCTGGGGCTTACAAGAACGTGGATAACGTAGTTAAAGTAGTAAGTGAAGCCGGCATCGCCAAGCTGGTGGCCCGGATGCGCCCGATTGGCGTGGCAAAGGGTTAG
【0420】
Thermococcus sp.EP1のRtcBのタンパク質配列(配列番号91)
MEIPLKRLDKIRWEIPKFNRRMRVPGRVYADDTLLQKMRQDKTLEQATNVAMLPGIYKYSIVMPDGHQGYGFPIGGVAAFDVKEGVISPGGVGYDINCGVRLIRTNLVEKEVRPKIKQLIDTLFKNVPSGLGSKGRIRLHWTQLDDVLADGAKWAVDNGYGWKDDLEHLEEGGRMEGANPNAVSQKAKQRGAPQLGSLGSGNHFLEIQVVDKVFNEEIAKAYGLFEGQIVVMVHTGSRGLGHQVASDYLRIMEKANRKYNVPWPDRELVSVPFQTEEGQRYFSAMKAAANFAWANRQMITHWVRESFEEVFKQKAEDLGMHIVYDVAHNIAKVEEHEVNGRKIKVVVHRKGATRAFPAGHEAIPKAYRDVGQPVLIPGSMGTASYVLAGAEGSMRETFGSTCHGAGRVLSRHAATRQFRGDRLRNELMQRGIYIRAASMRVVAEEAPGAYKNVDNVVRVVHEAGIANLVARMRPIGVAKG*
【0421】
ヒトコドン最適化されたThermococcus sp.EP1のRtcBの核酸配列(配列番号92)
ATGGAGATACCACTCAAACGACTTGACAAGATCCGATGGGAGATTCCCAAATTTAACAGACGAATGAGAGTTCCGGGAAGAGTTTACGCAGATGATACATTGCTCCAAAAgATGCGACAAGATAAGACGCTCGAaCAAGCCACCAACGTGGCCATGCTCCCAGGCATTTATAAGTATAGTATAGTCATGCCTGACGGACACCAGGGTTATGGATTCCCGATTGGCGGTGTAGCAGCCTTCGACGTAAAAGAGGGAGTAATTAGTCCTGGcGGTGTTGGTTATGATATTAACTGTGGCGTGAGGCTTATCAGGACGAATCTTGTAGAGAAGGAAGTGCGACCAAAAATCAAACAACTTATAGATACTTTGTTCAAAAATGTCCCGTCTGGGCTCGGATCAAAGGGTCGGATAAGGCTCCACTGGACTCAACTGGATGATGTTCTGGCTGATGGGGCAAAATGGGCTGTTGACAATGGGTACGGGTGGAAGGATGATCTCGAACATTTGGAGGAGGGcGGACGGATGGAGGGCGCAAACCCCAATGCCGTTTCACAGAAAGCGAAGCAAAGGGGAGCGCCACAGCTTGGGTCCCTTGGCTCAGGCAATCATTTCCTCGAAATTCAGGTCGTCGATAAGGTTTTTAACGAAGAGATAGCAAAGGCTTACGGACTCTTTGAAGGTCAGATAGTGGTAATGGTCCATACGGGCTCTCGGGGACTGGGACATCAAGTCGCAAGTGACTACCTGAGGATCATGGAGAAAGCCAATCGCAAGTACAATGTGCCCTGGCCTGACCGGGAGCTTGTTAGCGTGCCCTTCCAGACGGAAGAGGGTCAACGATACTTTAGCGCTATGAAGGCGGCAGCTAATTTCGCTTGGGCAAACAGACAGATGATAACACATTGGGTTAGAGAGTCCTTCGAGGAGGTCTTTAAACAAAAAGCTGAGGACCTTGGAATGCATATTGTCTATGATGTTGCCCATAACATAGCAAAAGTAGAGGAACATGAGGTGAACGGGCGGAAAATTAAGGTCGTAGTACACAGAAAAGGCGCTACCAGAGCATTCCCCGCAGGACACGAGGCCATACCCAAAGCATATAGAGATGTCGGCCAGCCAGTgCTCATACCGGGATCTATGGGTACGGCGTCCTATGTCTTGGCGGGTGCTGAAGGATCAATGAGGGAGACGTTCGGCTCAACCTGTCATGGGGCAGGTCGGGTCTTGTCTCGGCATGCTGCAACTCGGCAGTTCCGcGGGGATCGACTCAGGAATGAACTCATGCAGAGAGGCATTTACATACGCGCTGCCTCCATGCGCGTTGTCGCCGAGGAAGCtCCCGGCGCCTATAAGAACGTAGACAATGTCGTCAGGGTGGTGCATGAAGCGGGAATTGCGAACTTGGTAGCCAGGATGCGCCCAATAGGGGTTGCCAAGGGATAGTAA
【0422】
ヒトアーキアーゼのタンパク質配列(配列番号93)
MAQEEEDVRDYNLTEEQKAIKAKYPPVNRKYEYLDHTADVQLHAWGDTLEEAFEQCAMAMFGYMTDTGTVEPLQTVEVETQGDDLQSLLFHFLDEWLYKFSADEFFIPREVKVLSIDQRNFKLRSIGWGEEFSLSKHPQGTEVKAITYSAMQVYNEENPEVFVIIDI*
【0423】
ヒトコドン最適化されたヒトアーキアーゼの核酸配列(配列番号94)
AGGAACAAAAGGCCATCAAAGCGAAATATCCGCCTGTAAACCGAAAGTATGAGTACCTGGATCACACTGCGGACGTCCAGTTGCATGCCTGGGGCGACACTCTGGAGGAGGCATTCGAACAATGTGCAATGGCAATGTTTGGCTACATGACTGATACAGGCACAGTGGAGCCCCTTCAAACGGTAGAGGTAGAAACTCAGGGAGAtGATCTTCAGAGCTTGCTCTTCCATTTTCTCGACGAATGGTTGTATAAGTTCAGTGCCGACGAGTTcTTCATTCCACGCGAAGTGAAAGTGCTGAGTATTGATCAGAGAAACTTTAAACTTAGGTCTATTGGGTGGGGTGAAGAGTTCTCTTTGTCTAAACACCCTCAAGGAACTGAGGTAAAGGCGATAACTTACTCAGCCATGCAGGTATATAACGAGGAGAATCCTGAGGTTTTCGTAATCATTGATATATAG
【0424】
Pyrococcus horikoshiiのアーキアーゼのタンパク質配列(配列番号95)
MKKWEHYEHTADIGIRGYGDSLEEAFEAVAIALFDVMVNVNKVEKKEVREIEVEAEDLEALLYSFLEELLVIHDIEGLVFRDFEVKIERVNGKYRLRAKAYGEKLDLKKHEPKEEVKAITYHDMKIERLPNGKWMAQLVPDI*
【0425】
ヒトコドン最適化されたPyrococcus horikoshiiのアーキアーゼの核酸配列(配列番号96)
ATGAAGAAATGGGAGCACTATGAGCATACTGCCGACATTGGTATTCGGGGATATGGGGATAGCCTTGAGGAGGCATTCGAAGCAGTAGCCATCGCGCTCTTTGATGTAATGGTGAACGTGAATAAAGTCGAGAAGAAGGAAGTCCGAGAAATTGAAGTGGAGGCAGAAGATTTGGAGGCCCTCCTTTATTCATTCCTGGAAGAACTGTTGGTTATTCATGATATAGAGGGACTGGTTTTCAGGGACTTTGAAGTTAAGATAGAGAGAGTAAATGGCAAATACCGACTTCGAGCGAAAGCCTACGGTGAGAAGCTCGACCTCAAGAAGCACGAACCGAAAGAGGAAGTAAAGGCGATAACCTACCATGATATGAAAATTGAACGGTTGCCCAATGGAAAGTGGATGGCTCAACTCGTTCCAGATATTTAG
【0426】
T4ポリヌクレオチドキナーゼ(T4 PNK)のタンパク質配列(配列番号97)
MKKIILTIGCPGSGKSTWAREFIAKNPGFYNINRDDYRQSIMAHEERDEYKYTKKKEGIVTGMQFDTAKSILYGGDSVKGVIISDTNLNPERRLAWETFAKEYGWKVEHKVFDVPWTELVKRNSKRGTKAVPIDVLRSMYKSMREYLGLPVYNGTPGKPKAVIFDVDGTLAKMNGRGPYDLEKCDTDVINPMVVELSKMYALMGYQIVVVSGRESGTKEDPTKYYRMTRKWVEDIAGVPLVMQCQREQGDTRKDDVVKEEIFWKHIAPHFDVKLAIDDRTQVVEMWRRIGVECWQVASGDF*
【0427】
ヒトコドン最適化されたT4 PNKの核酸配列(配列番号98)
ATGAAGAAAATTATACTTACAATCGGATGCCCTGGTAGTGGTAAGAGCACTTGGGCGAGGGAATTTATTGCGAAgAACCCtGGATTTTATAATATCAATCGAGACGACTACCGGCAGTCTATTATGGCCCACGAGGAACGAGACGAATACAAGTATACCAAGAAGAAAGAAGGGATTGTCACGGGTATGCAATTTGACACCGCCAAATCAATACTGTACGGAGGTGATTCAGTCAAAGGCGTTATCATATCAGACACTAACCTCAATCCTGAACGCCGATTGGCATGGGAAACATTTGCGAAGGAATACGGTTGGAAGGTTGAACACAAGGTGTTCGATGTCCCGTGGACCGAACTGGTAAAACGCAATTCTAAACGAGGCACTAAAGCTGTGCCCATTGACGTACTTCGAAGTATGTACAAGTCCATGAGAGAGTACCTGGGGCTTCCCGTCTATAACGGTACGCCGGGCAAACCGAAGGCGGTGATCTTTGACGTAGATGGGACTCTGGCGAAGATGAATGGTCGCGGACCATACGATTTGGAAAAATGTGACACAGATGTAATCAACCCAATGGTAGTAGAGCTTAGCAAGATGTACGCATTGATGGGcTACCAAATTGTCGTGGTGTCCGGGCGGGAGTCAGGCACAAAAGAAGATCCGACGAAGTATTATCGCATGACACGGAAATGGGTCGAAGATATAGCCGGGGTgCCTCTCGTTATGCAATGTCAACGAGAACAGGGCGACACACGGAAGGATGACGTAGTGAAGGAGGAAATTTTCTGGAAGCATATAGCGCCACACTTTGACGTTAAGCTCGCCATCGACGACCGAACTCAGGTGGTCGAGATGTGGCGACGAATTGGCGTAGAGTGTTGGCAAGTTGCATCTGGAGATTTTTAG
【0428】
E.coliのthpRのタンパク質配列(配列番号99)
MSEPQRLFFAIDLPAEIREQIIHWRATHFPPEAGRPVAADNLHLTLAFLGEVSAEKEKALSLLAGRIRQPGFTLTLDDAGQWLRSRVVWLGMRQPPRGLIQLANMLRSQAARSGCFQSNRPFHPHITLLRDASEAVTIPPPGFNWSYAVTEFTLYASSFARGRTRYTPLKRWALTQ*
【0429】
ヒトコドン最適化されたE.coliのthpRの核酸配列(配列番号100)
ATGAGTGAGCCTCAACGATTGTTCTTTGCCATAGATTTGCCTGCTGAAATTAGAGAGCAAATTATCCATTGGAGAGCCACCCATTTCCCCCCAGAAGCTGGACGACCAGTCGCAGCGGACAACCTCCACCTTACACTGGCGTTCTTGGGTGAAGTGAGCGCCGAGAAAGAGAAAGCTCTCTCACTTCTGGCTGGGAGGATTCGGCAGCCGGGCTTTACCCTTACTCTGGATGATGCCGGCCAGTGGCTGAGGTCCAGGGTTGTCTGGCTCGGAATGAGGCAACCACCTAGGGGGCTCATCCAGCTCGCCAATATGCTGAGATCCCAGGCCGCAAGGTCTGGCTGCTTCCAATCAAACAGGCCATTCCACCCGCATATTACCTTGCTCAGAGATGCCTCCGAGGCAGTAACTATTCCACCTCCCGGCTTTAACTGGAGTTACGCCGTCACAGAATTTACTCTGTACGCCTCCAGCTTCGCCCGAGGGAGAACCAGGTACACGCCTTTGAAGCGGTGGGCCTTGACCCAGTAG
【0430】
ヒトPNKPのタンパク質配列(配列番号101)
MGEVEAPGRLWLESPPGGAPPIFLPSDGQALVLGRGPLTQVTDRKCSRTQVELVADPETRTVAVKQLGVNPSTTGTQELKPGLEGSLGVGDTLYLVNGLHPLTLRWEETRTPESQPDTPPGTPLVSQDEKRDAELPKKRMRKSNPGWENLEKLLVFTAAGVKPQGKVAGFDLDGTLITTRSGKVFPTGPSDWRILYPEIPRKLRELEAEGYKLVIFTNQMSIGRGKLPAEEFKAKVEAVVEKLGVPFQVLVATHAGLYRKPVTGMWDHLQEQANDGTPISIGDSIFVGDAAGRPANWAPGRKKKDFSCADRLFALNLGLPFATPEEFFLKWPAAGFELPAFDPRTVSRSGPLCLPESRALLSASPEVVVAVGFPGAGKSTFLKKHLVSAGYVHVNRDTLGSWQRCVTTCETALKQGKRVAIDNTNPDAASRARYVQCARAAGVPCRCFLFTATLEQARHNNRFREMTDSSHIPVSDMVMYGYRKQFEAPTLAEGFSAILEIPFRLWVEPRLGRLYCQFSEG*
【0431】
ヒトコドン最適化されたヒトPNKPの核酸配列(配列番号102)
ATGGGCGAGGTGGAGGCCCCGGGCCGCTTGTGGCTCGAGAGCCCCCCTGGGGGAGCGCCCCCCATCTTCCTGCCCTCGGACGGGCAAGCCCTGGTCCTGGGCAGGGGACCCCTGACCCAGGTTACGGACCGGAAGTGCTCCAGAACTCAAGTGGAGCTGGTCGCAGATCCTGAGACCCGGACAGTGGCAGTGAAACAGCTGGGAGTTAACCCCTCAACTACCGGGACCCAGGAGTTGAAGCCGGGGTTGGAGGGCTCTCTGGGGGTGGGGGACACACTGTATTTGGTCAATGGCCTCCACCCACTGACCCTGCGCTGGGAAGAGACCCGCACACCAGAATCCCAGCCAGATACTCCGCCTGGCACCCCTCTGGTGTCCCAAGATGAGAAGAGAGATGCTGAGCTGCCGAAGAAGCGTATGCGGAAGTCAAACCCCGGCTGGGAGAACTTGGAGAAGTTGCTAGTGTTCACCGCAGCTGGGGTGAAACCCCAGGGCAAGGTGGCTGGCTTTGATCTGGACGGGACGCTCATCACCACACGCTCTGGGAAGGTCTTTCCCACTGGCCCCAGTGACTGGAGGATCTTGTACCCAGAGATTCCCCGTAAGCTCCGAGAGCTGGAAGCCGAGGGCTACAAGCTGGTGATCTTCACCAACCAGATGAGCATCGGGCGCGGGAAGCTGCCAGCCGAGGAGTTCAAGGCCAAGGTGGAGGCTGTGGTGGAGAAGCTGGGGGTCCCCTTCCAGGTGCTGGTGGCCACGCACGCAGGCTTGTACCGGAAGCCGGTGACGGGCATGTGGGACCATCTGCAGGAGCAGGCCAACGACGGCACGCCCATATCCATCGGGGACAGCATCTTTGTGGGAGACGCAGCCGGACGCCCGGCCAACTGGGCCCCGGGGCGGAAGAAGAAAGACTTCTCCTGCGCCGATCGCCTGTTTGCCCTCAACCTTGGCCTGCCCTTCGCCACGCCTGAGGAGTTCTTTCTCAAGTGGCCAGCAGCCGGCTTCGAGCTCCCAGCCTTTGATCCGAGGACTGTCTCCCGCTCAGGGCCTCTCTGCCTCCCCGAGTCCAGGGCCCTCCTGAGCGCCAGCCCGGAGGTGGTTGTCGCAGTGGGATTCCCTGGGGCCGGGAAGTCCACCTTTCTCAAGAAGCACCTCGTGTCGGCCGGATATGTCCACGTGAACAGGGACACGCTAGGCTCCTGGCAGCGCTGTGTGACCACGTGTGAGACAGCCCTGAAGCAAGGGAAACGGGTCGCCATCGACAACACAAACCCAGACGCCGCGAGCCGCGCCAGGTACGTCCAGTGTGCCCGAGCCGCGGGCGTCCCCTGCCGCTGCTTCCTCTTCACCGCCACTCTGGAGCAGGCGCGCCACAACAACCGGTTTCGAGAGATGACGGACTCCTCTCATATCCCCGTGTCAGACATGGTCATGTATGGCTACAGGAAGCAGTTCGAGGCCCCAACGCTGGCTGAAGGCTTCTCTGCCATCCTGGAGATCCCGTTCCGGCTATGGGTGGAGCCGAGGCTGGGGCGGCTGTACTGCCAGTTCTCCGAGGGCTAG
【0432】
カーゴを有するか、または有さない合成内部リボザイムイントロンを有するGFP
NtGFP-HDV-HH-CtGFP(配列番号103)
AUGGUGAGCAAGGGCGAGGAGCUGUUCACCGGGGUGGUGCCCAUCCUGGUCGAGCUGGACGGCGACGUAAACGGCCACAAGUUCAGCGUGUCCGGCGAGGGCGAGGGCGAUGCCACCUACGGCAAGCUGACCCUGAAGUUCAUCUGCACCACCGGCAAGCUGCCCGUGCCCUGGCCCACCCUCGUGACCACCCUGACCUACGGCGUGCAGUGCUUCAGCCGCUACCCCGACCACAUGAAGCAGCACGACUUCUUCAAGUCCGCCAUGCCCGAAGGCUACGUCCAGGAGCGCACCAUCUUCUUggccggcauggucccagccuccucgcuggcgccggcugggcaacaugcuucggcauggcgaaugggaccccgggacauaacuaguuaaaccaaauccuugcugaugaguccgugaggacgaaacgaguaagcucgucCAAGGACGACGGCAACUACAAGACCCGCGCCGAGGUGAAGUUCGAGGGCGACACCCUGGUGAACCGCAUCGAGCUGAAGGGCAUCGACUUCAAGGAGGACGGCAACAUCCUGGGGCACAAGCUGGAGUACAACUACAACAGCCACAACGUCUAUAUCAUGGCCGACAAGCAGAAGAACGGCAUCAAGGUGAACUUCAAGAUCCGCCACAACAUCGAGGACGGCAGCGUGCAGCUCGCCGACCACUACCAGCAGAACACCCCCAUCGGCGACGGCCCCGUGCUGCUGCCCGACAACCACUACCUGAGCACCCAGUCCGCCCUGAGCAAAGACCCCAACGAGAAGCGCGAUCACAUGGUCCUGCUGGAGUUCGUGACCGCCGCCGGGAUCACUCUCGGCAUGGACGAGCUGUACAAGUAG
【0433】
NtGFP-HDV-カーゴ-HH-CtGFP(配列番号126)
AUGGUGAGCAAGGGCGAGGAGCUGUUCACCGGGGUGGUGCCCAUCCUGGUCGAGCUGGACGGCGACGUAAACGGCCACAAGUUCAGCGUGUCCGGCGAGGGCGAGGGCGAUGCCACCUACGGCAAGCUGACCCUGAAGUUCAUCUGCACCACCGGCAAGCUGCCCGUGCCCUGGCCCACCCUCGUGACCACCCUGACCUACGGCGUGCAGUGCUUCAGCCGCUACCCCGACCACAUGAAGCAGCACGACUUCUUCAAGUCCGCCAUGCCCGAAGGCUACGUCCAGGAGCGCACCAUCUUCUUggccggcauggucccagccuccucgcuggcgccggcugggcaacaugcuucggcauggcgaaugggacNuccuugcugaugaguccgugaggacgaaacgaguaagcucgucCAAGGACGACGGCAACUACAAGACCCGCGCCGAGGUGAAGUUCGAGGGCGACACCCUGGUGAACCGCAUCGAGCUGAAGGGCAUCGACUUCAAGGAGGACGGCAACAUCCUGGGGCACAAGCUGGAGUACAACUACAACAGCCACAACGUCUAUAUCAUGGCCGACAAGCAGAAGAACGGCAUCAAGGUGAACUUCAAGAUCCGCCACAACAUCGAGGACGGCAGCGUGCAGCUCGCCGACCACUACCAGCAGAACACCCCCAUCGGCGACGGCCCCGUGCUGCUGCCCGACAACCACUACCUGAGCACCCAGUCCGCCCUGAGCAAAGACCCCAACGAGAAGCGCGAUCACAUGGUCCUGCUGGAGUUCGUGACCGCCGCCGGGAUCACUCUCGGCAUGGACGAGCUGUACAAGUAG
【0434】
NtGFP-HDV(配列番号127)
AUGGUGAGCAAGGGCGAGGAGCUGUUCACCGGGGUGGUGCCCAUCCUGGUCGAGCUGGACGGCGACGUAAACGGCCACAAGUUCAGCGUGUCCGGCGAGGGCGAGGGCGAUGCCACCUACGGCAAGCUGACCCUGAAGUUCAUCUGCACCACCGGCAAGCUGCCCGUGCCCUGGCCCACCCUCGUGACCACCCUGACCUACGGCGUGCAGUGCUUCAGCCGCUACCCCGACCACAUGAAGCAGCACGACUUCUUCAAGUCCGCCAUGCCCGAAGGCUACGUCCAGGAGCGCACCAUCUUCUUggccggcauggucccagccuccucgcuggcgccggcugggcaacaugcuucggcauggcgaaugggac
【0435】
HH-CtGFP(配列番号128)
uccuugcugaugaguccgugaggacgaaacgaguaagcucgucCAAGGACGACGGCAACUACAAGACCCGCGCCGAGGUGAAGUUCGAGGGCGACACCCUGGUGAACCGCAUCGAGCUGAAGGGCAUCGACUUCAAGGAGGACGGCAACAUCCUGGGGCACAAGCUGGAGUACAACUACAACAGCCACAACGUCUAUAUCAUGGCCGACAAGCAGAAGAACGGCAUCAAGGUGAACUUCAAGAUCCGCCACAACAUCGAGGACGGCAGCGUGCAGCUCGCCGACCACUACCAGCAGAACACCCCCAUCGGCGACGGCCCCGUGCUGCUGCCCGACAACCACUACCUGAGCACCCAGUCCGCCCUGAGCAAAGACCCCAACGAGAAGCGCGAUCACAUGGUCCUGCUGGAGUUCGUGACCGCCGCCGGGAUCACUCUCGGCAUGGACGAGCUGUACAAGUAG
【0436】
本明細書において引用されるいずれの特許、特許出願、及び刊行物の開示も参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。本発明が特定の実施形態を参照して開示されたが、本発明の他の実施形態及び変形形態が、本発明の本来の趣旨及び範囲を逸脱しない範囲で他の当業者により考案され得ることは明らかである。添付の特許請求の範囲は、全てのかかる実施形態及び等価な変形形態を含むものと解釈されることを意図する。
【配列表】
【国際調査報告】