(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-05
(54)【発明の名称】消耗品監視システムを備えた飲料ディスペンサ
(51)【国際特許分類】
B67D 1/08 20060101AFI20230329BHJP
G07F 9/02 20060101ALI20230329BHJP
G07F 13/00 20060101ALI20230329BHJP
【FI】
B67D1/08 Z
G07F9/02 101B
G07F13/00 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022548540
(86)(22)【出願日】2021-02-04
(85)【翻訳文提出日】2022-08-10
(86)【国際出願番号】 US2021016565
(87)【国際公開番号】W WO2021162929
(87)【国際公開日】2021-08-19
(32)【優先日】2020-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591235706
【氏名又は名称】ペプシコ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】カンブル,ラフル
(72)【発明者】
【氏名】アンサリ,ムハマド
(72)【発明者】
【氏名】バハレフ,アレクセイ
【テーマコード(参考)】
3E044
3E047
3E082
【Fターム(参考)】
3E044AA01
3E044CA02
3E044CC03
3E044EA08
3E044EB09
3E044FB20
3E047AA01
3E047BA02
3E047DA03
3E047DA08
3E047DC02
3E047EB03
3E047GA01
3E047GA09
3E082AA02
3E082AA06
3E082BB04
3E082CC05
3E082CC09
3E082FF07
(57)【要約】
飲料ディスペンサは、ディスペンサ内の消耗品の空の状態を検出するためのシステムを含む。システムは、消耗品に流体接続された流体送達構成要素の要素の物理的動きを検出する。この動きは、消耗品の空の状態によって引き起こされ、飲料ディスペンサに配置されたセンサによって検出される。システムは、設置労力を低減してレガシー飲料ディスペンサに後付けすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料ディスペンサであって、
消耗品を受容するように構成されたハウジングであって、前記消耗品は飲料濃縮物の供給源を含む、ハウジングと、
前記ハウジング内に配置され、前記消耗品に流体接続された流体送達構成要素と、
前記流体送達構成要素に接続されたセンサと、
を備え、
前記センサは、前記流体送達構成要素の要素の動きを検出するように構成されており、前記動きは、前記消耗品の空の状態に対応し、
前記センサは、前記動きを検出した後に信号を送信するように構成されている、飲料ディスペンサ。
【請求項2】
前記構成要素はポンプである、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項3】
前記ポンプの前記要素の少なくとも一部は、前記動きの後に前記ポンプの外面を越えて延びる、請求項2に記載のディスペンサ。
【請求項4】
前記センサは、前記ポンプの外部に配置される、請求項3に記載のディスペンサ。
【請求項5】
前記センサは、前記飲料濃縮物と流体接触することなく前記ポンプに接続される、請求項4に記載のディスペンサ。
【請求項6】
前記要素の前記動きは直線的であり、前記センサは、前記要素が前記動き後に前記センサと物理的に接触するように配置される、請求項3に記載のディスペンサ。
【請求項7】
前記センサは、電気機械スイッチ、ホール効果センサ、及びリードセンサを含む群から選択される、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項8】
飲料ディスペンサ内の消耗品源の空の状態を検知するためのシステムであって、
前記飲料ディスペンサのポンプの外部に配置されたセンサであって、前記消耗品源は飲料濃縮物を含み、前記ポンプは前記消耗品源に流体接続されている、センサと、
前記センサは、前記ポンプの要素の動きを検出するように構成されており、前記動きは、前記消耗品の前記空の状態に対応し、
前記センサは、前記動きを検出した後に信号を送信するように構成されており、
前記センサは、前記飲料濃縮物と流体接触していない、システム。
【請求項9】
前記構成要素の前記要素の少なくとも一部は、前記動きの後に前記ポンプの外面を越えて延びる、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記要素の前記動きは直線的であり、前記センサは、前記要素が前記動き後に前記センサと物理的に接触するように配置される、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記センサは、電気機械スイッチ、ホール効果センサ、及びリードセンサを含む群から選択される、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
飲料ディスペンサの消耗品の空の状態を検知するための方法であって、
センサを使用して前記飲料ディスペンサの構成要素の要素の動きを検出することであって、前記動きは前記消耗品の空の状態に対応する、ことと、
前記動きを検出した後に信号を送信することと、
を含む、方法。
【請求項13】
前記消耗品は飲料濃縮物の供給源であり、前記構成要素は前記消耗品に流体接続されたポンプである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記構成要素の前記要素の少なくとも一部は、前記動きの後に前記ポンプの外面を越えて延びる、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記センサは、前記飲料濃縮物と流体接触することなく前記ポンプに接続される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記動きを検出することは、前記センサの一部が前記センサに対して移動するように、前記センサに物理的に接触する前記要素を含む、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、飲料分配システムにおける消耗品の量を監視し、特に消耗品の空の状態を検出するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
オンデマンドの飲料ディスペンサは通常、飲料を分配するために使用される消耗品の在庫を含む。これらの消耗品は、予め作製された飲料、又は飲料を生成するために他の原料と組み合わされる、飲料濃縮物などの飲料の構成要素であってもよい。飲料が分配されると、これらの消耗品は空になり、交換する必要がある。しかしながら、多くのディスペンサは、消耗品がいつ空になったかを示すシステムを有していない。そのようなディスペンサでは、空の消耗品の第1のインジケーションは、顧客が自分の飲料を全く受け取らない(予め作製された飲料消耗品の場合)か、又は原料を欠いている飲料を受け取る(飲料の原料を含む消耗品の場合)場合であり得る。これは顧客の不満につながり、また、システムからの警告がないためにディスペンサオペレータにとって消耗品の交換をより困難にする。空の消耗品を検出するための既存のシステムは複雑で高価であり、レガシーディスペンサに後付けするのに多大な労力を必要とする。したがって、飲料ディスペンサ内の消耗品の空の状態を監視する単純化されたシステムが必要とされている。
【発明の概要】
【0003】
実施形態において、飲料ディスペンサは、消耗品を受容するように構成されたハウジングであって、消耗品は飲料濃縮物の供給源を含む、ハウジングを含む。ハウジング内に配置された流体送達構成要素は、消耗品に流体接続され、センサは流体送達構成要素に接続される。センサは、流体送達構成要素の要素の動きを検出するように構成されており、動きは、消耗品の空の状態に対応する。センサは、動きを検出した後に信号を送信するように構成されている。
【0004】
更なる実施形態は、飲料ディスペンサのポンプの外部に配置されたセンサを含む飲料ディスペンサ内の消耗品源の空の状態を検知するためのシステムを含み、消耗品源は、飲料濃縮物を含み、ポンプは、消耗品源に流体接続されている。センサは、ポンプの要素の動きを検出するように構成されており、動きは、消耗品の空の状態に対応する。センサは、動きを検出した後に信号を送信するように構成され、飲料濃縮物と流体接触していない。
【0005】
飲料ディスペンサの消耗品の空の状態を検知する方法の実施形態は、センサを使用して飲料ディスペンサの構成要素の要素の動きを検出することであって、動きが消耗品の空の状態に対応する、ことと、動きを検出した後に信号を送信することとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する添付の図面は、本開示の態様を例示するものであり、説明と合わせて、本開示の原理を説明し、当業者が本開示を作製及び使用することを可能にする役割を更に果たす。
【
図1】実施形態による飲料ディスペンサの斜視図である。
【
図2】実施形態に対する飲料ディスペンサの流体接続の概略図である。
【
図4】実施形態による飲料ディスペンサの構成要素の側面図である。
【
図5】異なる動作状態にある
図4の構成要素の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
添付の図面に示されるように実施形態を参照しつつ、本開示をここで詳細に記載する。「1つの実施形態」、「一実施形態」、「例示的な実施形態」などの言及は、記載された実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を含み得るが、全ての実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を必ずしも含むわけではないことを示す。更に、このような句は、必ずしも同じ実施形態を言及するものではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性がある実施形態と関連して記載される場合、明確に記載されているかどうかに関わりなく、他の実施形態と関連するこのような特徴、構造、又は特性への影響は、当業者の知見内であるものとする。
【0008】
飲料ディスペンサは、ディスペンサの消耗品が空であり交換が必要であることをディスペンサオペレータに通知できることが好ましい。これにより、消費者に対する飲料サービスに支障が生じる前に、オペレータは消耗品を交換することができる。消耗品レベルを監視する既存のシステムは、しばしば複雑で高価である。それらが既存の飲料ディスペンサに後付けされる場合、それらは通常、飲料ディスペンサ内の流体接続の接続を含む、より複雑な設置手順を必要とする。したがって、既存のレガシーディスペンサに容易に後付けすることができる改良された消耗品監視システムが必要とされている。
【0009】
実施形態において、飲料ディスペンサは、消耗品を受容するように構成されたハウジングであって、消耗品は飲料濃縮物の供給源を含む、ハウジングを含む。流体送達構成要素はハウジング内に配置され、消耗品に流体接続される。センサは、流体送達構成要素に接続される。センサは、流体送達構成要素の要素の動きを検出するように構成されており、動きは、消耗品の空の状態に対応する。センサは、動きを検出した後に信号を送信するように構成されている。
【0010】
更なる実施形態では、飲料ディスペンサ内の消耗品源の空の状態を検知するためのシステムは、飲料ディスペンサのポンプの外部に配置された電気機械センサを含み、消耗品源は、飲料濃縮物を含み、ポンプは、消耗品源に流体接続されている。センサは、ポンプの要素の動きを検出するように構成されており、動きは、消耗品の空の状態に対応し、直線的である。ポンプの要素の少なくとも一部は、動きの後にポンプの外面を越えて延び、センサは、要素が動きの後にセンサと物理的に接触するように配置される。センサは、動きを検出した後に信号を送信するように構成されている。センサは、飲料濃縮物と流体接触していない。
【0011】
本開示のこれら及び他の実施形態は、センサが飲料ディスペンサ内の既存の構成要素と接続するため、操作及び設置が単純化されるという利点を有する。更に、いくつかの実施形態では、センサは、消耗品に流体接続する必要なく設置することができ、システム及び設置コストを更に削減する。
【0012】
図1に示すように、飲料ディスペンサ1は、ハウジング100を有する。少なくとも1つの分配ステーション110は、ハウジング100の前側又は消費者に面する側に配置される。分配ステーション110は、飲料を分配するように構成された分配ノズル112を有する。ドリップトレイ114は、分配ステーション110の下方に配置され、容器が充填されている間に容器が載置される表面を提供するように構成される。ドリップトレイ114はまた、飲料分配中の混乱を減らすために過剰な飲料を捕捉するように構成されてもよい。飲料ディスペンサ1はまた、消費者からの入力を受信するように構成されたユーザインタフェース116を有することができる。例えば、ユーザインタフェース116は、タッチスクリーンである表示画面を含むことができる。消費者は、ユーザインタフェース116を使用して、飲料ディスペンサ1から飲料を分配し、場合によっては購入することができる。いくつかの実施形態では、ユーザインタフェース116は、消費者が飲料を分配するために押すことができる電子的又は機械的なボタン又はレバーを含むことができる。飲料ディスペンサ1の外部構成要素の特定の配置は、本開示の実施形態の構造及び動作を変更することなく、当技術分野で知られているように変更することができる。
【0013】
飲料ディスペンサ1の簡略化された流体接続概略図を
図2に示す。以下の構成要素は、ハウジング100の内部に配置されてもよく、あるいは、以下の構成要素のいくつかは、ハウジング100から離れて、例えば、後部室に配置されてもよい。希釈液源202は、外部供給源から飲料ディスペンサ1に入る。例えば、希釈液源202は、建物の水道など、飲料ディスペンサの外部から取り出される水であってもよい。追加のポンプ、バルブ、フィルタ、又は他の構成要素を希釈液源202のすぐ下流に追加して、飲料ディスペンサ1への希釈液の取り込みを促進及び制御することができる。任意選択の炭酸源203は、カーボネータ204において希釈液源203と接続する。カーボネータ204は、所望のレベルの炭酸を有する希釈液を形成するために必要に応じて希釈液202を選択的に炭酸化するように構成される。いくつかの実施形態では、希釈液源202は、炭酸源203に接続されることなく、飲料ディスペンサ1の他の構成要素に直接接続されてもよい。あるいは、希釈液202は、他の構成要素に直接接続されてもよく、カーボネータ204の下流の他の構成要素に接続されてもよい。この後者の実施形態は、炭酸及び非炭酸の希釈液の流れの両方が、飲料ディスペンサ1の他の構成要素にアクセス可能であることを可能にする。
【0014】
少なくとも1つの混合チャンバ205は、希釈液源202に流体接続されている。混合チャンバ205は、炭酸化され得る希釈液202を受け取り、それを消耗品206からの1つ以上の飲料原料と混合するように構成される。消耗品206は、混合チャンバ205に流体接続される。
図2に示すように、いくつかの実施形態では、流体送達構成要素208は、消耗品206から混合チャンバ205への飲料原料の送達を可能にするために、消耗品206と混合チャンバ205との間に流体接続される。いくつかの実施形態では、消耗品206は、流体飲料濃縮物すなわちシロップを含み、流体送達構成要素208は、飲料濃縮物を混合チャンバ205に圧送するように構成されたポンプである。
【0015】
実施形態では、例えば
図2に示すように、2つの混合チャンバ205が存在し、各々が単一の流体接続及び流体送達構成要素208を介して消耗品206に接続される。しかしながら、いくつかの実施形態では、消耗品206は、複数の別個の飲料原料を含んでもよい。例えば、消耗品206は、飲料濃縮物のいくつかの異なる供給源を含むことができ、各供給源は、飲料ディスペンサ1の他の構成要素への別個の流体接続を有する。飲料濃縮物のこれらの供給源は、既知の形態の濃縮物貯蔵容器、例えばバッグインボックス容器又は他のタイプの濃縮物容器又はボトルに貯蔵することができる。これらの実施形態では、各混合チャンバ205は、消耗品206内の飲料原料の複数の供給源に流体接続されてもよい。したがって、各混合チャンバ205は、必要に応じて広範な異なる飲料を生成することができる。いくつかの実施形態では、飲料ディスペンサ1は、1つの混合チャンバ205内の異なる飲料原料を組み合わせて、カスタマイズされた飲料を形成するように構成されてもよい。飲料ディスペンサ1のいくつかの実施形態は、複数の濃縮物接続部を有する単一の混合チャンバ205のみを有することができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、混合チャンバ205及び消耗品206は、ハウジング100から離れて、例えば、ハウジング100を支持するカウンタトップの下のキャビネット内に、又は別個の貯蔵室内に配置されてもよい。これらの実施形態では、適切なサイズの配管が混合チャンバ205を分配ステーション110と流体接続する。
【0017】
飲料原料(単数又は複数)が混合チャンバ205内で希釈液と組み合わされた後、飲料は分配ステーション110を介して分配される。いくつかの実施形態では、混合チャンバ205は、例えば、分配ノズル112の一部として、分配ステーション110と一体化することができる。
【0018】
図3を参照すると、流体送達構成要素208の概略図は、消耗品206からの入力と、矢印によって示される混合チャンバ205への出力とを示す。いくつかの実施形態では、流体送達構成要素208は、消耗品206から混合チャンバ205に流体を圧送するように構成されたポンプであってもよい。要素209は、流体送達構成要素208の一部として示されており、センサ210は、要素209に概略的に取り付けられている。要素209及びセンサ210については、以下で更に説明する。
【0019】
多くの飲料ディスペンサにおいて、流体送達構成要素208は、飲料濃縮物を混合チャンバ205に圧送するように構成されたポンプである。典型的には、これらのポンプは、炭酸源203からの加圧ガスによって動力供給されるが、例えば電動であってもよい。これらの状況で使用されるほとんどのポンプは、消耗品206が空であるときにポンプをオフにするように作動する、機械的に作動される自動遮断機能を有する。流体送達構成要素208のガス駆動ポンプの実施形態の場合、この遮断機構は、消耗品206からのポンプの入力上の一定量の真空を検出するように構成される。真空が存在するとは、消耗品206が空又はほぼ空であることを意味する。次いで、遮断機構は、炭酸源203からの加圧ガス入力をオフにする。これらの遮断機構は、典型的には、ポンプへの入力パワー(例えば、加圧ガス)を遮断するために、流体構成要素208の別の部分に対して物理的に変位又は移動することによって機能する要素209を含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、要素209は、直線的に、又は直線に沿って移動することができる。他の実施形態では、要素209は、2次元又は3次元の湾曲経路に沿って移動することができる。更なる実施形態では、要素209は、流体送達構成要素208に対して変位しなくてもよく、代わりにその相対位置を変えることなく回転してもよい。いくつかの実施形態では、要素209の少なくとも一部は、流体送達構成要素208の外面上に配置され、及び/又は外面を越えて延びる。他の実施形態では、要素209は、流体送達構成要素208の内部に配置される。
【0021】
センサ210は、要素209の動きを検出するために流体送達構成要素208に取り付けられてもよい。要素209は流体送達構成要素208の一部として既に存在するので、これは、いくつかの実施形態では、センサ210は、消耗品206の空の状態を検出するために飲料ディスペンサ1に追加される必要がある唯一の物理的構成要素(支持配線及びブラケットを超える)であり得ることを意味する。
【0022】
センサ210は、要素209の動きを検出するように構成された任意のタイプのセンサであってもよい。例えば、センサ210は、電気機械スイッチ又はマイクロスイッチ、ホール効果センサ、リードセンサ、磁気センサ、又は光学センサであってもよい。センサ210のいくつかの実施形態は、要素209の異なるタイプの動きを検出するのにより適している場合がある。例えば、電気機械スイッチは、要素209の直線タイプの動きを検出するのにより適し得る。しかしながら、異なるタイプのセンサは、必要に応じて同じタイプの動きを検出するように適合されてもよい。いくつかの実施形態では、センサ210は、例えばバー、アーム、ヒンジ、スライダなどの物理的リンクを介して要素209に物理的に接続されてもよい。他の実施形態では、センサ210は、要素209から物理的に分離されてもよい。これらの実施形態のいくつかにおいて、要素209及びセンサ210は、決して物理的に接触することがなく、センサ210は、非物理的手段を介して、(例えば、ホール効果を使用して光学的に、磁気的に)要素209の動きを検出することができる。
【0023】
流体送達構成要素208のいくつかの実施形態では、要素209は、該当する場合、消耗品206、混合チャンバ205、又は炭酸源203のいずれにも流体接続されていない。これらの実施形態では、センサ210は、要素209の動きを検出するために飲料ディスペンサ1の任意の構成要素に流体接続される必要はない。これにより、設置中に液密接続を行う必要がないため、特に後付け設置でのセンサ210の設置が簡単になる。
【0024】
センサ210は、流体送達構成要素208に物理的に接続されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、センサ210は、ブラケット215を使用して流体送達構成要素208の外部に取り付けられる。ブラケット215は、要素209の動きを検出するためにセンサ210を位置決めするために、任意の必要な形状及びサイズで形成されてもよい。ブラケット210は、ねじ又はボルト、溶接、又は接着剤などの機械的締結具を含む任意の適切な方法を使用して、流体送達構成要素208及びセンサ210に締結されてもよい。いくつかの実施形態では、ブラケット215は、流体送達構成要素208の一体部分であり、これは、流体送達構成要素208の継ぎ目のない部分として形成されることを意味する。
【0025】
他の実施形態では、センサ210は、流体送達構成要素208の内部に一体化されてもよい。これらの実施形態では、センサ210は、流体送達構成要素208の任意の適切な内部構造に直接取り付けられてもよい。センサ210は、これらの実施形態では、消耗品206又は混合チャンバ205に流体接続されないように一体化されてもよい。このような構成は、センサ210の摩耗及びメンテナンスを最小限に抑えるために好ましい場合がある。
【0026】
センサ210は、要素209の動きを検出したときに信号を送信するように構成される。例えば、センサ210は、要素209の一定量の動きを検出するたびに電気信号を送信することができる。いくつかの実施形態では、センサ210の信号出力は、飲料ディスペンサ1のコントローラ118に接続されてもよい。コントローラ118は、センサ210からの信号を読み取り、消耗品206の空の状態を示す警告を表示するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ118は、ユーザインタフェース116に警告を表示することができる。他の実施形態では、コントローラ118は、消耗品206の空の状態を示すことができる別個のインジケータ119に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、インジケータ119は、飲料ディスペンサ1の外部に配置された単一のライトであってもよい。インジケータ119を有する飲料ディスペンサ1のいくつかの実施形態では、センサ210は、インジケータ119を作動させるために中間コントローラを必要とせずに、インジケータ119に直接接続されてもよい。
【0027】
これらの実施形態のいずれにおいても、消耗品206は、飲料原料の複数の別個の供給源を含んでもよい。これらの実施形態では、飲料原料の各別個の供給源に対応する異なる流体送達構成要素208に接続された複数のセンサ210があってもよい。各センサ210は、消耗品206の飲料原料の供給源のうちの1つの空の状態に対応する空信号を送信することができる。各センサ210は、空である消耗品206の飲料原料の特定の供給源の空の状態を識別する固有の警告を表示するように構成され得るコントローラ118に接続され得る。必要に応じて、飲料原料の複数の供給源の空の状態を示すために、複数の警告が同時に表示されてもよい。インジケータ119を有する飲料ディスペンサ1の実施形態では、インジケータ119は複数のライトを含むことができ、各ライトは消耗品206の飲料濃縮物の個々の供給源に対応する。
【0028】
いくつかの実施形態では、コントローラ118は、ネットワーク上の他のデバイスとの通信を可能にする外部ネットワーク120に接続されてもよい。例えば、コントローラ118は、セルラーネットワーク又は無線インターネットネットワークに接続されてもよい。これらの実施形態では、コントローラ118は、ユーザインタフェース116上で警告をアクティブ化する代わりに、又はそれに加えて、消耗品206の空の状態を示す外部ネットワーク120を使用して警告を送信するように構成されてもよい。警告は、例えば、パーソナルコンピュータ又はモバイルデバイスなどの飲料ディスペンサのオペレータのデバイスに送信することができる。このようにして、コントローラ118は、消耗品206の空の状態をオペレータに直接警告することができる。
【0029】
図4及び
図5は、加圧ガスによって動力供給されるポンプである流体送達構成要素208の実施形態を示す。加圧ガス入口213は、流体送達構成要素208を加圧ガス源、例えば炭酸源203に接続する。ポンプに動力を供給した後、ガスは加圧ガス出口214を通って放出される。飲料濃縮物入口211は、消耗品206に流体接続されている。飲料濃縮物は、流体送達構成要素208を通って圧送され、混合チャンバ205に流体接続され得る飲料濃縮物出口212を出る。センサ210は、ブラケット215によって流体構成要素208の外部に取り付けられている。この実施形態では、センサ210は、電気機械スイッチである。要素209の一部分は、流体送達構成要素208の外面を越えて延びる。
図4は、流体送達構成要素208がポンプとして機能することを可能にする動作位置で右方に後退した要素209を示す。
図5は、流体送達構成要素208を停止させる遮断位置において左方に延びる要素209を示す。
図4及び
図5に見られるように、センサ210は、動作位置(
図4)において要素209とセンサ210との間に物理的空隙が存在するように配置される。遮断位置では、センサ210の位置は、要素209がセンサ210のスイッチ要素と物理的に接触し、センサ210を作動させるような位置である。したがって、センサ210は、要素209が遮断位置に移動したときを検知する。センサ210はまた、信号(図示せず)を送信するために必要に応じてコントローラ118又はインジケータ119のいずれかに動作可能に接続される。
【0030】
本開示の一実施形態の動作方法は、まず、飲料ディスペンサ1において消耗品206の空の状態に到達することを含む。消耗品206の空の状態に応答して、流体送達構成要素208の要素209が移動する。センサ210は、要素209の動きを検出し、動きを検出した後に信号を送信する。いくつかの実施形態では、コントローラ118は信号を受信し、消耗品206の空の状態を示す警告を表示する。
【0031】
「発明の概要」及び「要約書」の項ではなく、「発明を実施するための形態」の項は、特許請求の範囲を解釈するために使用されることが意図されていることを理解されたい。「発明の概要」及び「要約書」の項は、本発明者によって考えられるように、本開示の1つ以上であるが全てではない例示的な実施形態を示し得るが、決して本開示及び添付の特許請求の範囲を限定するものではない。
【0032】
特定の実施形態の前述の説明は、当業者が知識を適用することにより、他の人もかかる特定の実施形態を種々の用途に容易に変更及び/又は適合させることができ、過度の実験をすることなく、本開示の一般的な概念から逸脱することなく、本開示の一般的な性質を完全に明らかにするであろう。したがって、そのような適合及び修正は、本明細書で提示した教示及び指導に基づいて、開示された実施形態の等価物の意味及び範囲内にあることが意図される。本明細書の表現法又は用語法は、説明を目的とするものであって、限定するものではないことを理解されたく、その結果、本明細書の用語法又は表現法は、教示及び指導の観点から当業者によって解釈されるべきである。
【0033】
本開示の広がり及び範囲は、上記の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではないが、続く特許請求の範囲及びそれらの等価物に従ってのみ規定されるべきである。
【国際調査報告】