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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-05
(54)【発明の名称】デュアルアクセス容器蓋
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/30 20060101AFI20230329BHJP
   A47J 41/00 20060101ALI20230329BHJP
   A24F 15/08 20060101ALI20230329BHJP
   A24F 15/01 20200101ALI20230329BHJP
【FI】
B65D47/30
A47J41/00 303Z
A24F15/08
A24F15/01
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022549487
(86)(22)【出願日】2021-02-19
(85)【翻訳文提出日】2022-09-21
(86)【国際出願番号】 US2021018860
(87)【国際公開番号】W WO2021168310
(87)【国際公開日】2021-08-26
(31)【優先権主張番号】16/797,665
(32)【優先日】2020-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522325746
【氏名又は名称】アシュトン,ジェイソン
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】アシュトン,ジェイソン
【テーマコード(参考)】
3E084
4B002
【Fターム(参考)】
3E084AA02
3E084AA12
3E084AA22
3E084AA23
3E084AA34
3E084AB01
3E084BA02
3E084CA01
3E084CB02
3E084DA01
3E084DB12
3E084FA09
3E084FB01
3E084GA01
3E084GA08
3E084GB01
3E084GB12
3E084JA01
3E084KB01
3E084LB03
3E084LC01
3E084LC05
3E084LC06
4B002AA13
4B002BA11
4B002CA12
(57)【要約】
飲料容器用デュアルアクセス蓋は、飲料容器の頂部に係合する取り付けインターフェースを有する本体と、本体の下側に取り付けられた密閉された長尺状をなす筐体と、本体を通って密閉された長尺状をなす筐体内に通じる第1の開口部を開閉するように構成された第1のアクセス要素と、密閉された長尺状をなす筐体内にあり第1の開口部に結合した蒸気生成装置と、密閉された長尺状をなす筐体の外側で、本体を通る第2の開口部を開閉するように構成された第2のアクセス要素とを備えている。本体を飲料容器の頂部に係合させると、ユーザーは、第1のアクセスインターフェイスを操作して蒸気生成装置から蒸気を吸引し、第2のアクセス要素を操作して飲料容器から飲料を摂取することが可能になる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料容器の頂部に係合する取り付けインターフェースを有する本体と、
前記本体の下側に取り付けられた密閉された長尺状をなす筐体と、
前記本体を通過して前記密閉された長尺状をなす筐体内に通じる第1の開口部を開閉するように構成された第1のアクセス要素と、
前記密閉された長尺状をなす筐体内にあって、前記第1の開口部に結合された蒸気生成装置と、
前記密閉された長尺状をなす筐体の外側で、前記本体を通る第2の開口部を開閉するように構成された第2のアクセス要素と、を備え、
前記本体を前記飲料容器の前記頂部に係合させると、ユーザーは、前記第1のアクセスインターフェイスを操作して前記蒸気生成装置から蒸気を吸引し、前記第2のアクセス要素を操作して前記飲料容器から飲料を摂取することが可能になる、飲料容器用デュアルアクセス蓋。
【請求項2】
前記第2の開口部に結合されたチューブをさらに備え、同チューブは、前記飲料容器内に収容された任意の飲料の中に下向きに延びている、請求項1に記載のデュアルアクセス蓋。
【請求項3】
一端が前記第1の開口部に接続され、他端が複数の異なる蒸気生成装置のうちのいずれかに接続されるような形状に形成された可撓性を備えるアダプターをさらに備える、請求項1に記載のデュアルアクセス蓋。
【請求項4】
前記本体の前記取り付けインターフェースが、前記飲料容器の前記頂部に設けられる雄ねじと係合する雌ねじである、請求項1に記載のデュアルアクセス蓋。
【請求項5】
前記本体の前記取り付けインターフェースが、前記飲料容器の前記頂部に設けられる雌ねじと係合する雄ねじである、請求項1に記載のデュアルアクセス蓋。
【請求項6】
前記本体の前記取り付けインターフェースが、飲料容器の上部縁部を覆うようにスナップ嵌合するように構成された可撓性を備える縁部である、請求項1に記載のデュアルアクセス蓋。
【請求項7】
前記飲料容器が紙コップである、請求項6に記載のデュアルアクセス蓋。
【請求項8】
前記第1のアクセス要素が、同第1のアクセス要素の長さを通る第1の孔を有する長尺状をなす要素であり、前記本体の上部領域上の第1の長尺状をなすウェル内で枢動され、前記第1のアクセス要素が前記第1の長尺状をなすウェル内に横たわる状態で、前記本体を通る前記第1の開口部が前記第1のアクセス要素の表面によって密閉され、前記第1のアクセス要素が前記ウェルから上方に延びるように回転された状態で、前記長さを通る前記第1の孔が、前記第1のアクセス要素の上端部から前記密閉された長尺状をなす筐体の中に通路が形成されるように、前記第1の開口部と整列される、請求項1に記載のデュアルアクセス蓋。
【請求項9】
前記第2のアクセス要素が、同第2のアクセス要素の長さを通る第1の孔を有する長尺状をなす要素であり、前記本体の上部領域上の第2の長尺状をなすウェル内で枢動され、前記第2のアクセス要素が前記第2の長尺状をなすウェル内に横たわる状態で、前記本体を通る前記第2の開口部が前記第2のアクセス要素の表面によって密閉され、前記第2のアクセス要素が前記ウェルから上方に延びるように回転された状態で、前記長さを通る前記第1の孔が、前記第2のアクセス要素の上端部から前記密閉された長尺状をなす筐体の外側の前記本体よりも下方で通路が形成されるように、前記第2の開口部と整列される、請求項1に記載のデュアルアクセス蓋。
【請求項10】
前記第1の長尺状をなすウェルの床部を貫通して開口する、前記本体を通る第1の通気孔をさらに備え、前記第1のアクセス要素上の先端が、前記第1のアクセス要素が前記ウェル内に横たわる状態で前記第1の通気孔を閉鎖し、前記第1のアクセス要素が回転して前記第1の長尺状をなすウェルから上方に延びる状態で前記第1の通気孔が開放される、請求項8に記載のデュアルアクセス蓋。
【請求項11】
前記第2の長尺状をなすウェルの床部を貫通して開口する、前記本体を通る第2の通気孔をさらに備え、前記第2のアクセス要素の先端が、前記第2のアクセス要素が前記ウェル内に横たわる状態で前記第2の通気孔を閉鎖し、前記第2のアクセス要素が回転して前記第2の長尺状をなすウェルから上方に延びる状態で前記第2の通気孔が開放される、請求項8に記載のデュアルアクセス蓋。
【請求項12】
飲料容器の頂部に係合する取り付けインターフェースを有する本体と、
前記本体の下側に取り付けられた密閉された長尺状をなす筐体と、
前記本体を通過して前記密閉された長尺状をなす筐体内に通じる第1の開口部を開閉するように構成された第1のアクセス要素と、
前記第1の開口部に接続されるとともに前記密閉された長尺状をなす筐体の中に下向きに延びるチューブと、
前記密閉された長尺状をなす筐体の外側で、前記本体を通る第2の開口部を開閉するように構成された第2のアクセス要素と、を備え、
前記本体が前記飲料容器の前記頂部に係合した状態で、前記飲料容器が第1の飲料を保持し、前記密閉された長尺状をなす筐体が第2の飲料を保持し、各飲料が、関連付けられた前記第1のアクセス要素および前記第2のアクセス要素を介して選択的にアクセスされる、飲料容器用のデュアルアクセス蓋。
【請求項13】
前記第2の開口部に結合されたチューブをさらに備え、同チューブは、前記飲料容器内に収容された任意の飲料の中に下向きに延びている、請求項12に記載のデュアルアクセス蓋。
【請求項14】
前記密閉された長尺状をなす筐体の外側で、前記本体を通る第2の開口部を開閉するように構成された前記第2のアクセス要素が、前記第2の開口部を閉鎖するように構成された枢動式蓋であり、前記第2の開口部が前記本体の縁部に近接することにより、ユーザーが前記飲料容器を傾け、前記第2の飲料を前記第2の開口部から直接飲むようにする、請求項12に記載のデュアルアクセス蓋。
【請求項15】
前記本体の前記取り付けインターフェースが、前記飲料容器の前記頂部に設けられる雄ねじと係合する雌ねじである、請求項12に記載のデュアルアクセス蓋。
【請求項16】
前記本体の前記取り付けインターフェースが、前記飲料容器の前記頂部に設けられる雌ねじと係合する雄ねじである、請求項12に記載のデュアルアクセス蓋。
【請求項17】
前記本体の前記取り付けインターフェースが、飲料容器の上部縁部の上にスナップ嵌合するように構成された可撓性を備える縁部である、請求項12に記載のデュアルアクセス蓋。
【請求項18】
前記飲料容器が紙コップである、請求項17に記載のデュアルアクセス蓋。
【請求項19】
前記密閉された筐体の外側で枢動式蓋の下に開口する、前記本体を貫通する第1の通気孔をさらに備え、前記枢動式蓋上の先端が、前記枢動式蓋を閉鎖した状態で前記第1の通気孔を閉鎖し、前記枢動式蓋が回転して前記第2の開口部を開放した状態で前記第1の通気孔が開放される、請求項12に記載のデュアルアクセス蓋。
【請求項20】
前記密閉された筐体に開口する、前記本体を貫通する第2の通気孔をさらに備え、前記第1のアクセス要素上の先端が、前記第1のアクセス要素を閉鎖して前記第1の開口部を密閉した状態で前記第2の通気孔を閉鎖し、前記第1のアクセス要素を回転させて上方に延びた状態で、前記第2の通気孔が開放される、請求項12に記載のデュアルアクセス蓋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タバコなどを喫煙するための装置および方法の技術分野にあり、より詳細には、ユーザーが容器に封入された蒸気ペンにアクセスし、または容器から液体も摂取できるようにする容器蓋に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来技術では、水およびコーヒーの容器などの飲料容器であって、ユーザーが充填および補充し、容器から所望に応じて液体を摂取するように構成された飲料容器は、相当の種類が存在する。当技術分野でも、ユーザーが所望に応じてフレーバー付きの蒸気などを吸引するための蒸気ペンなどが相当の種類存在する。既存の飲料容器のための蓋が要求されており、その筐体は、代替的な吸引要素を備える装置を有し、1つの吸引要素によって容器からコーヒーや水などの液体を吸引することができ、別体の吸引要素によって密閉された蒸気生成装置から吸引することができるものである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の一実施形態では、飲料容器の頂部に係合する取り付けインターフェースを有する本体と、本体の下側に取り付けられた密閉された長尺状をなす筐体と、本体を通って密閉された長尺状をなす筐体内に通じる第1の開口部を開閉するように構成された第1のアクセス要素と、密閉された長尺状をなす筐体内にあり第1の開口部に結合した蒸気生成装置と、密閉された長尺状をなす筐体の外側で、本体を通る第2の開口部を開閉するように構成された第2のアクセス要素とを備えている飲料容器用デュアルアクセス蓋が設けられる。本体を飲料容器の頂部に係合させると、ユーザーは、第1のアクセスインターフェイスを操作して蒸気生成装置から蒸気を吸引し、第2のアクセス要素を操作して飲料容器から飲料を摂取することが可能になる。
【0004】
本発明の一実施形態において、蓋は、第2の開口部に結合されたチューブをさらに備え、該チューブは、飲料容器に収容された任意の飲料内に下方に延びる。また、一実施形態では、蓋は、一端で第1の開口部に接続し、他端で複数の種類の蒸気生成装置のいずれか1つに接続する形状の、可撓性を備えるアダプターをさらに備える。一実施形態では、本体の取り付けインターフェースは、飲料容器の頂部にある雄ねじと整合する雌ねじである。そして、一実施形態では、本体の取り付けインターフェースは、飲料容器の頂部の雌ねじと整合する雄ねじである。
【0005】
一実施形態では、本体の取り付けインターフェースは、飲料容器の上部リムの上にスナップ嵌合するように調整された可撓性を備えるリムである。また、一実施形態では、飲料容器は紙コップである。一実施形態では、第1のアクセス要素が、同第1のアクセス要素の長さを通る第1の孔を有する長尺状をなす要素であり、本体の上部領域上の第1の長尺状をなすウェル内で枢動され、第1のアクセス要素が第1のウェル内に横たわる状態で、本体を通る第1の開口部が第1のアクセス要素の表面によって密閉され、第1のアクセス要素がウェルから上方に延びるように回転された状態で、長さを通る第1の孔が、第1のアクセス要素の上端部から密閉された長尺状をなす筐体の中に通路が形成されるように、第1の開口部と整列される。一実施形態では、第2のアクセス要素が、同第2のアクセス要素の長さを通る第1の孔を有する長尺状をなす要素であり、本体の上部領域上の第2の長尺状をなすウェル内で枢動され、第2のアクセス要素が第2のウェル内に横たわる状態で、本体を通る第2の開口部が第2のアクセス要素の表面によって密閉され、第2のアクセス要素がウェルから上方に延びるように回転された状態で、長さを通る第1の孔が、第2のアクセス要素の上端部から密閉された長尺状をなす筐体の外側の本体よりも下方で通路が形成されるように、第2の開口部と整列される。一実施形態では、蓋は第1の長尺状をなすウェルの床部を通って開口する、本体を通る第1の通気孔をさらに備え、第1のアクセス要素上の先端が、第1のアクセス要素がウェル内に横たわる状態で第1の通気孔を閉鎖し、第1のアクセス要素が回転して第1の長尺状をなすウェルから上方に延びる状態で第1の通気孔が開放される。
【0006】
また、一実施形態において、蓋は、第2の長尺状をなすウェルの床部を通って開口する、本体を通る第2の通気孔をさらに備え、第2のアクセス要素の先端が、第2のアクセス要素がウェル内に横たわる状態で第2の通気孔を閉鎖し、第2のアクセス要素が回転して第2の長尺状をなすウェルから上方に延びる状態で第2の通気孔が開放される。
【0007】
本発明の一実施形態では、飲料容器の頂部に係合する取り付けインターフェースを有する本体と、本体の下側に取り付けられた密閉された長尺状をなす筐体と、本体を通って密閉された長尺状をなす筐体内に通じる第1の開口部を開閉するように構成された第1のアクセス要素と、第1の開口部に接続され、また、密閉された長尺状をなす筐体内に下方に延びるチューブと、密閉された長尺状をなす筐体の外側で、本体を通る第2の開口部を開閉するように構成された第2のアクセス要素とを備えている飲料容器用デュアルアクセス蓋が設けられる。本体が飲料容器の頂部に係合した状態で、飲料容器が第1の飲料を保持し、密閉された長尺状をなす筐体が第2の飲料を保持し、各飲料が、関連付けられた第1のアクセス要素および第2のアクセス要素を介して選択的にアクセスされる。
【0008】
一実施形態では、蓋は、第2の開口部に結合されたチューブをさらに備え、チューブは、飲料容器内に含まれる任意の飲料の中に下向きに延びている。一実施形態では、密閉された長尺状をなす筐体の外側で、本体を通る第2の開口部を開閉するように構成された第2のアクセス要素が、第2の開口部を閉鎖するように構成された枢動式蓋であり、第2の開口部が本体の縁部に近接することにより、ユーザーが飲料容器を傾け、第2の飲料を第2の開口部から直接飲むようにする。また、一実施形態では、本体の取り付けインターフェースは、飲料容器の頂部にある雄ねじと整合する雌ねじである。また、一実施形態では、本体の取り付けインターフェースは、飲料容器の頂部にある雌ねじと整合する雄ねじである。
【0009】
一実施形態では、本体の取り付けインターフェースは、飲料容器の上部リムの上にスナップ嵌合するように調整された可撓性を備えるリムである。また、一実施形態では、飲料容器は紙コップである。一実施形態では、蓋は、密閉された筐体の外側で枢動式蓋の下に開口する、本体を通る第1の通気孔をさらに備え、枢動式蓋上の先端が枢動式蓋を閉じた状態で通気孔を閉じ、枢動式蓋が回転して第2の開口部を開いた状態で、通気孔が開かれる。そして、一実施形態では、蓋は、密閉された筐体に開口する、本体を通る第2の通気孔をさらに備え、これにより、第1のアクセス要素上の先端が、第1のアクセス要素を閉じて第1の開口部を密閉した状態で通気孔を閉じ、第1のアクセス要素を回転させて上方に延びた状態で通気孔が開く。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る容器に係合する容器用蓋を示す正面図である。
図2図2は、図1の容器用蓋を容器から取り外し、内側の密閉された筐体を示す図である。
図3図3は、図1の蓋を通して示す部分断面図である。
図4図4は、図2の内側の密閉された筐体を示す正面断面図である。
図5図5は、図1の容器用蓋を通して示す断面図である。
図6図6は、図4に示したアダプターを示す部分断面図である。
図7図7は、本発明の代替的実施形態に係る容器用蓋を示す斜視図である。
図8図8は、図7の蓋を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本発明の一実施形態に係る容器102に係合する容器用蓋101を示す正面図である。容器は、当該技術分野において周知の様々な従来の飲料容器のうちの任意の1つであってよく、例えば、コーヒー会社から販売されるような多くのアルミニウムのコーヒー容器等である。本発明のこの実施形態における蓋101は、この例では、容器102の雄ねじの頂部に係合するための内側の雌ねじを有する本体103からなる。代替的実施形態として、筐体は、容器の頂部の雌ねじに係合する雄ねじを備える本体を有していてもよい。
【0012】
他の実施形態では、蓋は、他の種類の容器、例えば、紙コップ等と係合するインターフェースを有していてもよい。
【0013】
図1に示す例では、蓋101は2つのアクセスウェル104および105を有する。アクセスウェル104は、枢動式アクセス要素106を有し、これは先端部を持ち上げることで、吸引先端部から下方に蓋を通って容器102の外側筐体内の第2の密閉された筐体に至る経路を開放するものである。この例では、蒸気ペンのような蒸気生成装置が、アクセス要素106を介して第2の密閉筐体内で接続され、これにより、ユーザーは、要素106の先端を持ち上げ、蒸気生成装置から蒸気を引き出すことができる。
【0014】
アクセスウェル105は、アクセス要素106と設計および機能が類似した枢動式アクセス要素107を有し、これは蓋の下のチューブに接続し、チューブは、容器102内に担持され得る水またはコーヒーなどの任意の液体中に下向きに延びている。ユーザーは、ストローを使用するのと同様に、アクセス要素107の先端を持ち上げて、チューブおよびアクセス要素を通して液体を吸引することができる。図示しない通気孔が設けられ、これは、圧力を一様化する役割を果たす。最後に、蓋および追加された容器を持ち運ぶためのハンドル108が蓋の上に設けられている。
【0015】
図2は、容器102から取り外された蓋101を示し、例えば蒸気生成装置を包囲することができる第2の内側密閉筐体201と、下方に延び、容器102のような容器内で担持され得る任意の液体中に延びることができるチューブ202をさらに示している。筐体201は、容器102内にあり得る液体から完全に密閉されており、これに対して、チューブ202は液体に対して開放されており、水、コーヒーまたは他の任意の飲料とすることができる液体中に下向きに延びていることに留意されたい。チューブ202は、適切な高分子材料で形成されてもよい。
【0016】
図3は、ウェル104およびアクセス要素106の中心線に沿って切断された、蓋101を通る部分断面図である。この断面図から、ウェル104は頂部が開放された矩形の筐体であることが視認され得る。アクセス要素106は、ウェル104の幅に嵌入する幅の長尺状をなす部品である。要素106の長さを通る通路303が設けられ、一端に開口部304a、他端に開口部304bが設けられる。
【0017】
要素106の開口部304bを有する端部は球状を有し、開口部304bはこの球状を貫通して開口している。アクセス要素106は、球形の中央の軸線に沿ってウェル104を横断して枢動され、これにより、ユーザーは、先端301を使用して、開口部304bが蓋101を通る垂直通路309と整合する停止点まで枢動アクセスを中心としてアクセス要素を回転させることができる。
【0018】
密閉要素305は、通路308内に位置し、ウェル104内に上向きに面する凹状の球形状を有し、アクセス要素106の球形状302は、密閉要素305内に静止し、密閉要素305に対して回動する。開口部304bが垂直通路309と整合する回転停止点において、ユーザーは開口部304bを有する要素l06の端部に唇を置き、垂直通路308が蓋101の下で開く容量を吸引してもよい。
【0019】
アクセス要素106を通る通路303を通る通路309へのアクセスに加えて、密閉要素305を縦に通る小さな通気孔311が設けられ、この通気孔は蓋101の下の容量への通路312と連通する。アクセス要素106の下側にある小さな先端310は、アクセス要素がウェル104内に完全に入るように回転されたときに、孔311を閉じる。通路309は、円筒状のニブ315につながり、これを貫通する。
【0020】
蓋101の下部の雄ねじ部314は、長尺状をなす筐体201(図2参照)の頂部の雌ねじ部と係合する。また、ねじ部314によって完全に係合されたときに筐体201が着座するガスケット307も設けられる。内側雌ねじ313は、飲料容器102の頂部で外側雄ねじと係合するようになっており、ガスケット306は飲料容器の頂部リムに係合してシールするようになっている。
【0021】
図4は、蓋101のねじ山314に、内側ねじ山によって係合する内側密閉筐体201を示す立面断面図である。ねじ山314によって完全に係合した密閉された筐体201は、図3にも見られるガスケット307に対して付勢し、それによって筐体201の内側容積は飲料容器102内の容積から隔離されている。
【0022】
本発明の一実施形態では、可撓性を備えるポリマーの成形体であるアダプター401は、一端にニブ315に接続するための円形の開口部を有し、他端に、いくつかのタイプのうちの1つである従来の蒸気ペンとすることができる蒸気生成装置402に接続するための開口部を有している。アクセス要素106が停止点まで完全に回転して開口部304bを通路309に並べると、ユーザーは開口部304aを吸引して蒸気生成装置402から蒸気を摂取することができる。通路312は、蒸気生成装置の外側の筐体201内の容積を大気中に排出するためのものである。
【0023】
図5は、ウェル105内のアクセス要素107の中心線に沿った蓋101を通る断面図である。アクセス要素107は、ウェル105の底面を通って飲料容器102の内部容積への通気開口部508を閉じる位置に先端507を配置する点において、アクセス要素106と異なる。通気開口部508は、アクセス要素107が先端507によって開口部508を閉じるように回転されたときに良好に密閉できるように密閉要素509を有する。
【0024】
図3の密閉要素307と同様の密閉要素505が、ウェル105の底面にある通路506への開口部を包囲する。アクセス要素107は、先端501によってアクセス要素107を回転させて開口部504bを通路506と整合させることができるように、密閉要素505の球形状と一致する球形状の端部502を有している。通路506は、チューブ202が可撓性を備える高分子材料で形成されていることにより、チューブ202が接続するニブ510で終端する。代替的実施形態では、チューブ202は、可撓性を備えたチューブアダプター部品によってニブ510に接続されてもよい。アクセス要素107が完全に回転して停止し、開口部504bが通路506と整列した状態で、ユーザーは開口部504aで吸引して、飲料容器102から通路506および通路503を通って、ユーザーの口内に液体を吸い上げることができる。
【0025】
上述したような蓋101は、内側筐体201、アダプター401および蒸気装置402、並びにチューブ202と協働して、2つの個別のアクセス要素を選択的に開閉し、蒸気装置402からの蒸気または飲料容器102からの飲料の一口のいずれかにアクセスできることは、当業者には明らかであるであろう。
【0026】
図6は、ニブ315と蒸気装置402とを接続するように構成された、図4のアダプター401を示す部分断面図である。領域402は円形の内部通路404を有し、ニブ315に対して押圧されて通路309に接続される。より幅広の部分408は、異なる蒸気生成装置の先端部に係合するために、異なる形状の内部領域405、406、および407を有している。図4に示す例では、図4の蒸気生成装置がより幅広かつ平坦な側面を有するので、係合は領域407によって行われる。一実施形態では、アダプター401は、より好ましい従来の蒸気生成装置の3つを収容するとともにこれらに接続するようにモールド成形されている。
【0027】
図面および上記説明において、蓋101は、飲料容器の上端部の外側ねじに係合する内側ねじを有するものとして図示され、説明されている。代替的な実施形態では、飲料容器は内側にねじ山を備える上部領域を有し、蓋は飲料容器の内側ねじ山に係合する外側にねじ山を備える領域を有することができる。さらなる別の実施形態では、蓋は、例えば紙コップのような装飾の無い上部リムを有する飲料容器の上部リムにスナップ嵌合するように構成されてもよい。
【0028】
図7は、例えば紙コップなどの肉薄な壁部の飲料容器707上にスナップ嵌合するように構成された蓋701を示す斜視図である。この例では、蓋は、高分子材料でモールド成形される上部本体702を有し、また、実質的に剛性を備える。下部本体703は、飲料容器707の上部リムと係合するために、下部本体にある程度の可撓性を持たせるために、比較的肉薄な壁部を有している。上部本体には略矩形のウェル704が形成され、枢動式カバー705がウェルの内壁部に係合している。第2のウェル709が上部本体に形成され、アクセス要素706がウェル709の内壁部に係合する。アクセス要素706は、図2のアクセス要素106および107と同様であり、アクセス要素の長さを通るチャネルへの開口部708を有する。
【0029】
図8は、枢動式カバー705およびアクセス要素706の両者を長手方向に通過する中心線に沿って切断した蓋701を示す断面図である。薄肉な壁部の下部本体703は、紙コップ707の上部縁部の上にスナップ嵌合するように図示されている。この実施形態では、蓋本体702を通る垂直開口部にガスケット座部710が設けられ、これには、枢動式カバー705の形状によって、枢動式カバーが下向き水平閉鎖位置にある状態で閉じられる開口部711が設けられる。枢動式カバー705が上方に枢動されると、開口部711が露出し、ユーザーが、開いた容器と丁度同じように、唇を蓋の縁部に置き、飲料容器を傾け、容器から飲むためのインタフェースとなる。枢動式カバーを開くと、枢動式カバーが閉じた状態で先端712によって閉じられる通気孔713も開く。
【0030】
アクセス要素706は、ウェル104および105におけるアクセス要素106および107と丁度同じようにウェル709内で枢動し、アクセス要素706は、アクセス要素706が回転して開口部715を開口部718と合わせ、チャネル720が開口部718、開口部715、チャネル714、および開口部708を通って外部に開放されるように、ガスケットシート717の球状形状と嵌合する球状の端部716を有する。
【0031】
この例では雄ねじ719は図3に示したねじ314と同様であり、図4に図示したものと丁度同じように雄ねじ719に雌ねじによって内側筐体201を係合させて、ガスケット724に負担をかけるようにしてもよい。図4のアダプター401は、丁度図4に例示したように、ニブ721と、蒸気生成装置402とに係合することができる。
【0032】
したがって、蓋701は、蓋101と同様にデュアルアクセス容器蓋である。ユーザーは、紙コップから飲むために枢動式カバー705を操作してもよく、図6に示すようなアダプターによって蓋に適合された装置402等の蒸気生成装置から蒸気を引き出すためにアクセス要素706を操作してもよい。
【0033】
当業者は、図2および図3に示される実施形態が、図7および図8の飲料容器707のような紙コップにスナップ嵌合するように構成されてもよく、また、図8に示される実施形態が、図2および図3によって示される実施形態について上述したように、飲料容器のねじ山を係合する雄ねじまたは雌ねじを有するように構成されてもよいことを理解するであろう。
【0034】
本発明のさらなる別例では、再び図2および図4を参照すると、アダプター401および蒸気生成装置を密閉筐体201の内部から取り外し、チューブ202と同様のチューブをニブ315に接続して密閉筐体の内部へと下方に延ばしてもよい。この構成では、1つの飲料が密閉筐体201の外側で容器102内に導入され、第2の異なる飲料が密閉筐体201内に導入されてもよい。この構成では、2つの飲料は完全に分離されており、混ざり合うことはなく、ユーザーは、密閉された筐体の外側で容器から1つの飲料を、飲料容器内の密閉された筐体の内側から別の飲料を飲むことができる。単純な例として、ある場所に水、別の場所にウォッカがあり、アクセス要素を操作してどちらかを飲むことができる。
【0035】
また、当業者であれば、上記で提示および説明した実施形態および実施例は、いずれも例示であって、本発明を限定するものではないことを理解するであろう。本発明の実施形態は、いくつかの変形例で説明した要素を取り入れることができる。本発明の範囲は、特許請求の範囲によってのみ限定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】