(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-05
(54)【発明の名称】画像処理方法、電子機器、および記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G06T 3/00 20060101AFI20230329BHJP
G06T 7/70 20170101ALI20230329BHJP
H04N 23/60 20230101ALI20230329BHJP
【FI】
G06T3/00
G06T7/70 A
H04N23/60 500
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022549506
(86)(22)【出願日】2020-11-30
(85)【翻訳文提出日】2022-08-17
(86)【国際出願番号】 CN2020132994
(87)【国際公開番号】W WO2021189927
(87)【国際公開日】2021-09-30
(31)【優先権主張番号】202010208723.6
(32)【優先日】2020-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520230293
【氏名又は名称】北京達佳互▲れん▼信息技術有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ ▲瑩▼
【テーマコード(参考)】
5B057
5C122
5L096
【Fターム(参考)】
5B057BA02
5B057CA08
5B057CA12
5B057CA16
5B057CB08
5B057CB12
5B057CB16
5B057CC03
5B057CE11
5C122DA03
5C122DA09
5C122EA61
5C122FH05
5C122FH10
5C122FH12
5C122FH22
5C122FK24
5C122FK41
5C122HB01
5C122HB05
5L096AA06
5L096CA02
5L096DA02
5L096FA69
5L096GA51
(57)【要約】
画像処理方法、画像処理装置、電子機器、および記憶媒体を開示する。当該方法は、画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化したことに応答して、初期変化形態として、変化した前のターゲットオブジェクトの最後の変化形態を取得することと、上記の変化に対応するターゲット変化形態を取得することと、初期変化形態およびターゲット変化形態を、それぞれ、グラデーションの初期形態および終了形態とし、ターゲットオブジェクトをグラデーションで表示することと、を含み得る。当該スキームでは、オブジェクト識別結果の動的変化に基づいて、ターゲットオブジェクトに対して動的に適応する変化処理を行うことができ、ターゲットオブジェクトの初期変化形態からターゲット変化形態へのグラデーションプロセスによって、表示インタフェースに表示されるターゲットオブジェクトを初期変化形態からターゲット変化形態へ徐々に移行させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化したことに応答して、前記ターゲットオブジェクトの初期変化形態として、変化した前の前記ターゲットオブジェクトの最後の変化形態を取得し、前記ターゲットオブジェクトは、変化処理のオブジェクトであることと、
前記ターゲットオブジェクトの前記変化に対応するターゲット変化形態を取得することと、
前記初期変化形態および前記ターゲット変化形態を、それぞれ、グラデーションの初期形態および終了形態とし、前記ターゲットオブジェクトをグラデーションで表示することと、を含む、
画像処理方法。
【請求項2】
前記初期変化形態および前記ターゲット変化形態を、それぞれ、グラデーションの初期形態および終了形態とし、前記ターゲットオブジェクトをグラデーションで表示することは、
前記初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて、前記ターゲットオブジェクトの変化幅を得て、前記変化幅は、前記ターゲットオブジェクトの変化形態の変化幅であることと、
前記変化幅に応じたグラデーション速度で、前記ターゲットオブジェクトを表示することと、を含む、
請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項3】
前記初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて、前記ターゲットオブジェクトの変化幅を得ることは、
前記初期変化形態および前記ターゲット変化形態に基づいて、前記ターゲットオブジェクトのキーポイントの前記画像における初期位置およびターゲット位置をそれぞれ得て、前記キーポイントは、前記画像における前記ターゲットオブジェクトを変化処理するための画素点であることと、
前記初期位置とターゲット位置との距離に基づいて、前記変化幅を得ることと、を含む、
請求項2に記載の画像処理方法。
【請求項4】
プリセットされた前記ターゲットオブジェクトの変化時間閾値を取得することと、
前記変化幅および変化時間閾値に基づいて、変化速度閾値を得ることと、
前記変化速度閾値以下のグラデーション速度を、前記グラデーション速度として取得することと、をさらに含む、
請求項2に記載の画像処理方法。
【請求項5】
前記グラデーション速度は、前記変化速度閾値以下の一定値である請求項4に記載の画像処理方法。
【請求項6】
前記変化幅に応じたグラデーション速度で、前記ターゲットオブジェクトを表示することは、
前記初期形態から前記終了形態への前記ターゲットオブジェクトのグラデーションを表示するために、前記グラデーション速度で、前記ターゲットオブジェクトのキーポイントを、前記キーポイントの前記画像における初期位置から前記キーポイントの前記画像におけるターゲット位置へ徐々に移動させることを含み、ここで、前記キーポイントの前記画像における前記初期位置および前記ターゲット位置は、それぞれ前記初期変化形態および前記ターゲット変化形態に基づいて得られる請求項2に記載の画像処理方法。
【請求項7】
前記画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化することを確定することは、
前記画像におけるターゲットオブジェクトに対するオブジェクト識別結果を取得し、前記オブジェクト識別結果は、画像においてターゲットオブジェクトが識別されたもの、または画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものを含むことと、
前記オブジェクト識別結果が、画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものに変化し、または画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものに変化したことに応答して、前記オブジェクト識別結果が変化したと判断することと、を含む、
請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項8】
前記ターゲット変化形態は、前記オブジェクト識別結果の変化によってトリガーされた前記ターゲットオブジェクトを変化処理する最終的な変化形態である請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項9】
前記オブジェクト識別結果が、前記画像において前記ターゲットオブジェクトが識別されたものから前記画像において前記ターゲットオブジェクトが識別されなかったものに変化したことに応答して、前記ターゲット変化形態は、変化処理されていない前記ターゲットオブジェクトの形態であり、
前記オブジェクト識別結果が、前記画像において前記ターゲットオブジェクトが識別されなかったものから前記画像において前記ターゲットオブジェクトが識別されたものに変化したことに応答して、前記ターゲット変化形態は、完全に変化処理された前記ターゲットオブジェクトの形態である、
請求項8に記載の画像処理方法。
【請求項10】
画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化したことに応答して、前記ターゲットオブジェクトの初期変化形態として、変化した前の前記ターゲットオブジェクトの最後の変化形態を取得するために使用され、前記ターゲットオブジェクトは、変化処理のオブジェクトである初期形態取得モジュールと、
前記ターゲットオブジェクトの前記変化に対応するターゲット変化形態を取得するために使用されるターゲット形態取得モジュールと、
前記初期変化形態および前記ターゲット変化形態を、それぞれ、グラデーションの初期形態および終了形態とし、前記ターゲットオブジェクトをグラデーションで表示するために使用されるオブジェクト表示モジュールと、を含む、
画像処理装置。
【請求項11】
前記オブジェクト表示モジュールは、
前記初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて、前記ターゲットオブジェクトの変化幅を得るために使用され、前記変化幅は、前記ターゲットオブジェクトの変化形態の変化幅である幅取得ユニットと、
前記変化幅に応じたグラデーション速度で、前記ターゲットオブジェクトを表示するために使用されるオブジェクト表示ユニットと、を含む、
請求項10に記載の画像処理装置。
【請求項12】
前記幅取得ユニットは、さらに、前記初期変化形態および前記ターゲット変化形態に基づいて、前記ターゲットオブジェクトのキーポイントの前記画像における初期位置およびターゲット位置をそれぞれ得て、前記キーポイントは、前記画像における前記ターゲットオブジェクトを変化処理するための画素点であり、前記初期位置とターゲット位置との距離に基づいて、前記変化幅を得るために使用される請求項11に記載の画像処理装置。
【請求項13】
前記オブジェクト表示ユニットは、プリセットされた前記ターゲットオブジェクトの変化時間閾値を取得し、前記変化幅および変化時間閾値に基づいて、変化速度閾値を得て、前記変化速度閾値以下のグラデーション速度を、前記グラデーション速度として取得するためにも使用される請求項11に記載の画像処理装置。
【請求項14】
前記グラデーション速度は、前記変化速度閾値以下の一定値である請求項13に記載の画像処理装置。
【請求項15】
前記オブジェクト表示ユニットは、さらに、前記初期形態から前記終了形態への前記ターゲットオブジェクトのグラデーションを表示するために、前記グラデーション速度で、前記ターゲットオブジェクトのキーポイントを、前記キーポイントの前記画像における初期位置から前記キーポイントの前記画像におけるターゲット位置へ徐々に移動させるために使用され、ここで、前記キーポイントの前記画像における前記初期位置および前記ターゲット位置は、それぞれ前記初期変化形態および前記ターゲット変化形態に基づいて得られる請求項11に記載の画像処理装置。
【請求項16】
前記画像におけるターゲットオブジェクトに対するオブジェクト識別結果を取得するために使用され、前記オブジェクト識別結果は、画像においてターゲットオブジェクトが識別されたもの、または画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものを含む結果取得モジュールと、
前記オブジェクト識別結果が、画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものに変化し、または画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものに変化したことに応答して、前記オブジェクト識別結果が変化したと判断するために使用される変化判断モジュールと、をさらに含む、
請求項10に記載の画像処理装置。
【請求項17】
前記ターゲット変化形態は、前記オブジェクト識別結果の変化によってトリガーされた前記ターゲットオブジェクトを変化処理する最終的な変化形態である請求項10に記載の画像処理装置。
【請求項18】
前記オブジェクト識別結果が、前記画像において前記ターゲットオブジェクトが識別されたものから前記画像において前記ターゲットオブジェクトが識別されなかったものに変化したことに応答して、前記ターゲット変化形態は、変化処理されていない前記ターゲットオブジェクトの形態であり、前記オブジェクト識別結果が、前記画像において前記ターゲットオブジェクトが識別されなかったものから前記画像において前記ターゲットオブジェクトが識別されたものに変化したことに応答して、前記ターゲット変化形態は、完全に変化処理された前記ターゲットオブジェクトの形態である請求項17に記載の画像処理装置。
【請求項19】
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
ここで、前記プロセッサは、前記命令を実行するときに以下のことを実現するように構成され、即ち、画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化したことに応答して、前記ターゲットオブジェクトの初期変化形態として、変化した前の前記ターゲットオブジェクトの最後の変化形態を取得し、前記ターゲットオブジェクトは、変化処理のオブジェクトであり、前記ターゲットオブジェクトの前記変化に対応するターゲット変化形態を取得し、前記初期変化形態および前記ターゲット変化形態を、それぞれ、グラデーションの初期形態および終了形態とし、前記ターゲットオブジェクトをグラデーションで表示する、
電子機器。
【請求項20】
前記プロセッサは、具体的に、以下のことを実行するように構成され、即ち、前記初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて、前記ターゲットオブジェクトの変化幅を得て、前記変化幅は、前記ターゲットオブジェクトの変化形態の変化幅であり、前記変化幅に応じたグラデーション速度で、前記ターゲットオブジェクトを表示する請求項19に記載の電子機器。
【請求項21】
前記プロセッサは、具体的に、以下のことを実行するように構成され、即ち、前記初期変化形態および前記ターゲット変化形態に基づいて、前記ターゲットオブジェクトのキーポイントの前記画像における初期位置およびターゲット位置をそれぞれ得て、前記キーポイントは、前記画像における前記ターゲットオブジェクトを変化処理するための画素点であり、前記初期位置とターゲット位置との距離に基づいて、前記変化幅を得る請求項20に記載の電子機器。
【請求項22】
前記プロセッサは、さらに、以下のことを実行するように構成され、即ち、プリセットされた前記ターゲットオブジェクトの変化時間閾値を取得し、前記変化幅および変化時間閾値に基づいて、変化速度閾値を得て、前記変化速度閾値以下のグラデーション速度を、前記グラデーション速度として取得する請求項20に記載の電子機器。
【請求項23】
前記グラデーション速度は、前記変化速度閾値以下の一定値である請求項22に記載の電子機器。
【請求項24】
前記プロセッサは、具体的に、以下のことを実行するように構成され、即ち、前記初期形態から前記終了形態への前記ターゲットオブジェクトのグラデーションを表示するために、前記グラデーション速度で、前記ターゲットオブジェクトのキーポイントを、前記キーポイントの前記画像における初期位置から前記キーポイントの前記画像におけるターゲット位置へ徐々に移動させ、ここで、前記キーポイントの前記画像における前記初期位置および前記ターゲット位置は、それぞれ前記初期変化形態および前記ターゲット変化形態に基づいて得られる請求項20に記載の電子機器。
【請求項25】
前記プロセッサは、さらに、以下のように構成され、即ち、前記画像におけるターゲットオブジェクトに対するオブジェクト識別結果を取得し、前記オブジェクト識別結果は、画像においてターゲットオブジェクトが識別されたもの、または画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものを含み、前記オブジェクト識別結果が、画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものに変化し、または画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものに変化したことに応答して、前記オブジェクト識別結果が変化したと判断する請求項19に記載の電子機器。
【請求項26】
前記ターゲット変化形態は、前記オブジェクト識別結果の変化によってトリガーされた前記ターゲットオブジェクトを変化処理する最終的な変化形態である請求項19に記載の電子機器。
【請求項27】
前記オブジェクト識別結果が、前記画像において前記ターゲットオブジェクトが識別されたものから前記画像において前記ターゲットオブジェクトが識別されなかったものに変化したことに応答して、前記ターゲット変化形態は、変化処理されていない前記ターゲットオブジェクトの形態であり、前記オブジェクト識別結果が、前記画像において前記ターゲットオブジェクトが識別されなかったものから前記画像において前記ターゲットオブジェクトが識別されたものに変化したことに応答して、前記ターゲット変化形態は、完全に変化処理された前記ターゲットオブジェクトの形態である請求項26に記載の電子機器。
【請求項28】
命令が電子機器のプロセッサによって実行されるときに、以下のことを電子機器に実行させることができ、即ち、画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化したことに応答して、前記ターゲットオブジェクトの初期変化形態として、変化した前の前記ターゲットオブジェクトの最後の変化形態を取得し、前記ターゲットオブジェクトは、変化処理のオブジェクトであり、前記ターゲットオブジェクトの前記変化に対応するターゲット変化形態を取得し、前記初期変化形態および前記ターゲット変化形態を、それぞれ、グラデーションの初期形態および終了形態とし、前記ターゲットオブジェクトをグラデーションで表示する記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2020年03月23日に中国特許庁に提出された出願番号202010208723.6、発明名称「画像処理方法、画像処理装置、電子機器、および記憶媒体」の中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は参照により本開示に援用する。
【0002】
本開示は、画像処理の分野に関し、特に画像処理方法、画像処理装置、電子機器、および記憶媒体に関するものである。
【背景技術】
【0003】
画像処理技術の発展に伴い、画像を変化処理する技術が登場し、当該技術では、画像におけるターゲットオブジェクトを最適化して表示する効果を達成するために、処理すべき画像に含まれる顔部、腕などのターゲットオブジェクトを変化処理することができる。従来技術では、ターゲットオブジェクトを識別するキーポイントに過度に依存し、キーポイントが外れたり失われたりする場合、ターゲットオブジェクトに対する変化効果が直接に失われ、表示インタフェース上に処理されていないターゲットオブジェクトの画像が直接に表示され、ターゲットオブジェクトが再び出現する場合、現在のターゲットオブジェクト識別キーポイントに対して再び変化処理を行い、最終的な変化効果も直接に表示インタフェース上で再び有効になり、結果として、画面のちらつきを引き起こす。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、関連技術において画像におけるターゲットオブジェクトに対する変化処理の効果が劣る問題を少なくとも解決するための画像処理方法、画像処理装置、電子機器、および記憶媒体に関する。本開示の技術案は、以下の通りである。
【0005】
本開示の実施例の第1側面によれば、画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化したことに応答して、前記ターゲットオブジェクトの初期変化形態として、前記変化した前の前記ターゲットオブジェクトの最後の変化形態を取得し、前記ターゲットオブジェクトは、変化処理のオブジェクトであることと、前記ターゲットオブジェクトの前記変化に対応するターゲット変化形態を取得することと、前記初期変化形態および前記ターゲット変化形態を、それぞれ、グラデーションの初期形態および終了形態とし、前記ターゲットオブジェクトをグラデーションで表示することと、を含む画像処理方法に関する。
【0006】
本開示の実施例の第2側面によれば、画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化したことに応答して、前記ターゲットオブジェクトの初期変化形態として、前記変化した前の前記ターゲットオブジェクトの最後の変化形態を取得するために使用され、前記ターゲットオブジェクトは、変化処理のオブジェクトである初期形態取得モジュールと、前記ターゲットオブジェクトの前記変化に対応するターゲット変化形態を取得するために使用されるターゲット形態取得モジュールと、前記初期変化形態および前記ターゲット変化形態を、それぞれ、グラデーションの初期形態および終了形態とし、前記ターゲットオブジェクトをグラデーションで表示するために使用されるオブジェクト表示モジュールと、を含む画像処理装置に関する。
【0007】
本開示の実施例の第3側面によれば、プロセッサと、前記プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、ここで、前記プロセッサは、前記命令を実行することにより以下のことを実現するように構成され、即ち、画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化したことに応答して、前記ターゲットオブジェクトの初期変化形態として、変化した前の前記ターゲットオブジェクトの最後の変化形態を取得し、前記ターゲットオブジェクトは、変化処理のオブジェクトであり、前記ターゲットオブジェクトの前記変化に対応するターゲット変化形態を取得し、前記初期変化形態および前記ターゲット変化形態を、それぞれ、グラデーションの初期形態および終了形態とし、前記ターゲットオブジェクトをグラデーションで表示する電子機器に関する。
【0008】
本開示の実施例の第4側面によれば、前記記憶媒体における命令が電子機器のプロセッサによって実行されるときに、上述したような画像処理方法を電子機器に実行させることができる記憶媒体に関する。
【0009】
本開示の実施例の第5側面によれば、コンピュータプログラムを含み、前記コンピュータプログラムは、読み取り可能な記憶媒体に記憶され、機器の少なくとも1つのプロセッサは、前記読み取り可能な記憶媒体から前記コンピュータプログラムを読み出して実行することにより、上述したような画像処理方法を機器に実行させるコンピュータプログラム製品に関する。
【0010】
上記の一般的な説明および後述の詳細な説明は、単なる例示的および説明的なものに過ぎず、本開示を限定するものではないことを理解すべきである。
【0011】
ここでの図面は、明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成し、本開示に適合する実施例を示し、明細書とともに本開示の原理を説明するために使用され、本開示を不当に限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】一実施例による画像処理方法の適用環境図である。
【
図2】一実施例による画像処理方法のフローチャートである。
【
図3】一実施例による画像処理方法の概略効果図である。
【
図4】一実施例によるターゲットオブジェクトを表示する方法のフローチャートである。
【
図5】一実施例による変化幅を取得する方法のフローチャートである。
【
図6】一実施例によるグラデーション速度を取得する方法のフローチャートである。
【
図7】一実施例による画像処理方法のフローチャートである。
【
図8】一実施例による画像処理装置のブロック図である。
【
図9】一実施例による電子機器の内部構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、当業者に本開示の技術案をよりよく理解させるために、図面を参照して、本開示の実施例における技術案を明確かつ完全に説明する。
【0014】
なお、本開示の明細書および請求の範囲並びに上述の図面における用語「第1」、「第2」などは、必ずしも特定の順序または前後の順序を説明するためのものではなく、類似のオブジェクトを区別するためのものである。このように使用されたデータは、本明細書で説明された本開示の実施例が本明細書に図示または説明されたもの以外の順序で実施可能であるように、適切な場合には交換可能であることが理解されるべきである。以下、例示的な実施例で説明された実施形態は、本開示と一致する全ての実施形態を表していない。逆に、それらは、添付の特許請求の範囲に詳述された、本開示のいくつかの側面に一致する装置および方法の例にすぎない。
【0015】
本開示による画像処理方法は、
図1に示された適用環境に適用されることができ、
図1は、一実施例による画像処理方法の適用環境図であり、当該適用環境には端末100が含まれ、当該端末100は、様々なパーソナルコンピュータ、ノートブックコンピュータ、スマートフォン、タブレットコンピュータ、および携帯型ウェアラブルデバイスであってもよいが、これらに限定されない。
【0016】
端末100は、その上に配置されたカメラによって収集されたユーザ10の画像を使用し、当該画像に基づいてユーザ10の顔部11を変化処理することができ、例えば、収集された画像における人の顔部のキーポイントをもとに、液化変化処理を用いてユーザ10の顔部11に対応する画像を小顔補正処理することにより、端末100がその表示インタフェース上に小顔補正処理された画像を表示するようにしてもよい。
【0017】
いくつかの実施例において、端末100は、ユーザ10の画像をリアルタイムで収集し、顔部を変化処理のターゲットオブジェクトとし、顔部を小顔補正処理することができ、端末100は、小顔補正処理された第1画像111を表示することができ、当該第1画像111には、小顔補正処理された顔部12が含まれていてもよい。一方、当該第1画像111に遮蔽物20が現れると、第2画像112に示すように、遮蔽物20は、ターゲットオブジェクトである顔部12をある程度に遮蔽し、この結果、端末100の顔部識別モデルが顔部12を識別することができなく、この場合、関連技術では顔部12に対する小顔補正効果が無効であり、表示インタフェースに第3画像113が直接に表示され、第3画像113における顔部13は、小顔補正処理されていない顔部である。遮蔽物20が第3画像113から除去されると、第4画像114に示すように、端末100は、当該第4画像114において顔部13を再識別することができ、この場合、関連技術では当該顔部13を再び小顔補正処理し、その表示インタフェースに第5画像115が直接に表示され、当該第5画像115の顔部12は、小顔補正処理されていない顔部である。このように、関連技術では人の顔部などのターゲットオブジェクトが画像に対して失われたり、再び出現したりする場合、画面のちらつきを引き起こし、ターゲットオブジェクトに対する美肌補正処理の効果が劣る。
【0018】
本開示による画像処理方法では、端末100は、まず、画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化したかどうかを判断することができ、画像におけるターゲットオブジェクトに対するオブジェクト識別結果が変化した場合、ターゲットオブジェクトの初期変化形態として、変化した前のターゲットオブジェクトの最後の変化形態を取得し、当該ターゲットオブジェクトの当該変化に対応するターゲット変化形態も取得し、この後、端末100は、その表示インタフェースに、初期変化形態およびターゲット変化形態を、それぞれ、グラデーションの初期形態および終了形態とし、ターゲットオブジェクトをグラデーションで表示することができる。
【0019】
いくつかの実施例において、本開示による画像処理方法では、端末100は、第2画像112における顔部12が遮蔽物20によって遮蔽された場合、オブジェクト識別結果が変化したと判断し、即ち画像において顔部が識別されたものから第2画像112に示すように画像において顔部が識別されなかったものに変化し、これにより、端末100は、変化した前の顔部12の第1画像111における変化形態を当該顔部12の初期変化形態とすることができ、当該初期変化形態は、小顔補正の最終形態であってもよく、小顔補正処理された前の顔部12の原始形態をターゲット変化形態とすることができ、当該ターゲット変化形態は、第3画像113の顔部13の変化形態に対応し、この場合、端末100は、初期変化形態およびターゲット変化形態を、それぞれ、グラデーションの初期形態および終了形態とし、その表示インタフェースに顔部をグラデーションで表示することができ、即ち第2画像112の顔部12の変化形態から第3画像113の顔部13の変化形態へのグラデーションプロセスを表示する。
【0020】
第3画像113における遮蔽物20が除去された場合、端末100は、画像において顔部が識別されなかったものから第4画像114に示すように画像において顔部が識別されたものに変化し、これにより、端末100は、変化した前の顔部13の第3画像113における変化形態を当該顔部13の初期変化形態とすることができ、当該初期変化形態は、小顔補正処理された前の顔部の原始形態であってもよく、小顔補正の最終形態をターゲット変化形態とすることができ、当該ターゲット変化形態は、第5画像115の顔部12の変化形態に対応し、この場合、端末100は、初期変化形態およびターゲット変化形態を、それぞれ、グラデーションの初期形態および終了形態とし、その表示インタフェースに顔部をグラデーションで表示することができ、即ち第4画像114の顔部13の変化形態から第5画像115の顔部12の変化形態へのグラデーションプロセスを表示することにより、人の顔部などのターゲットオブジェクトが画像において突然現れたり失われたりすることによる変化効果の急変による画面のちらつきを回避し、ターゲットオブジェクトの変化処理效果を最適化することができる。
【0021】
図2は、一実施例による画像処理方法のフローチャートであり、
図2に示すように、当該画像処理方法は、
図1に示された端末100に適用することができる。
【0022】
S201において、画像におけるターゲットオブジェクトのに対するオブジェクト識別結果が変化した場合、ターゲットオブジェクトの初期変化形態として、変化した前のターゲットオブジェクトの最後の変化形態を取得する。
【0023】
いくつかの実施例において、端末100は、リアルタイムで動画を撮影したり、生中継したりする際に、各フレームにおける画像を取得し、画像におけるターゲットオブジェクトを識別することができる。ここで、画像におけるターゲットオブジェクトとは、変化処理のオブジェクトを指し、例えば,当該ターゲットオブジェクトは、人の顔部、腕、目、または顎などであってもよい。
【0024】
端末100が、画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化したことを検出した場合、当該ターゲットオブジェクトの初期変化形態として、変化した前の当該ターゲットオブジェクトの最後の変化形態を取得する。ここで、当該初期変化形態は、変化処理されていない当該ターゲットオブジェクトの原始形態であってもよいし、完全に変化処理された当該ターゲットオブジェクトの最終形態であってもよいし、原始形態と最終形態との間にある中間形態であってもよい。例えば、変化した前に、当該ターゲットオブジェクトの最後の変化形態が原始形態である場合、端末100は、原始形態を当該ターゲットオブジェクトの初期変化形態とし、変化した前に、当該ターゲットオブジェクトの最後の変化形態が最終形態である場合、端末100は、最終形態をターゲットオブジェクトの初期変化形態とする。
【0025】
いくつかの実施例において、端末100は、オブジェクト識別結果が変化したかどうかを判断することができる。まず、端末100は、画像におけるターゲットオブジェクトに対するオブジェクト識別結果をリアルタイムで取得することができ、当該オブジェクト識別結果は、画像においてターゲットオブジェクトが識別されたもの、または画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものを含み得る。端末100は、顔部識別モデルなどのオブジェクト識別モデルによって、画像における顔部などの対応するターゲットオブジェクトを識別し、例えば画像においてターゲットオブジェクトが識別されたもの、または画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものなどのオブジェクト識別結果を得ることができる。次に、端末100が、オブジェクト識別結果が画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものに変化したことを検出した場合、または、オブジェクト識別結果が画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものに変化した場合、端末100は、オブジェクト識別結果が変化したと判断することができる。
【0026】
ここで、端末100が、オブジェクト識別結果が画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものに変化したことを検出した場合、以下のことが分かり、即ち、端末100は、本来、ターゲットオブジェクトが画像内にあることを識別できたが、その後、端末100は、遮蔽などの要因によって、画像においてターゲットオブジェクトを識別できない可能性があり、この場合、端末100は、オブジェクト識別結果が変化したと判断する。なお、端末100が、オブジェクト識別結果が画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものに変化したことを検出した場合、以下のことが分かり、即ち、端末100は、本来、遮蔽などの要因によって、画像においてターゲットオブジェクトを識別できなかったが、その後、端末100は、遮蔽物の除去などの要因によって、画像においてターゲットオブジェクトを再識別でき、この場合、端末100は、オブジェクト識別結果が変化したと判断する。
【0027】
例えば、端末100が人の顔部を撮影ターゲットとする場合、端末100は、そのスクリーン上に撮影した人の顔部をリアルタイムで表示することができ、端末100は、フレームごとの人の顔部の位置を追跡し、人の顔部のキーポイントをマークして美肌補正処理することができる。ここで、人が速く移動したり、急に頭を回転したり、急にスクリーン外に出たり、物体によって人の顔部が遮蔽されたりした場合、対応するフレーム画像は、実際に人の顔部のキーポイントを失い、即ち、端末100は、対応するフレーム画像において人の顔部のキーポイントを識別できないため、得られたオブジェクト識別結果が、画像において人の顔部が識別されなかったものであり、例えば人の顔部がスクリーン外からスクリーン内に戻った場合、端末100は、再び画像において人の顔部を検出することができ、端末100によって得られたオブジェクト識別結果は、画像において人の顔部が識別されたものであり、オブジェクト識別結果が変化したと判断することができる。
【0028】
S202において、ターゲットオブジェクトの変化に対応するターゲット変化形態を取得する。
【0029】
いくつかの実施例において、端末100は、ターゲットオブジェクトの変化に対応するターゲット変化形態を取得することができる。
【0030】
いくつかの実施例において、変化した前にターゲットオブジェクトの変化形態が変化処理されていない当該ターゲットオブジェクトの原始形態である場合、変化に対応するターゲット変化形態は、完全に変化処理された当該ターゲットオブジェクトの最終形態であり、変化した前にターゲットオブジェクトの変化形態が完全に変化処理された当該ターゲットオブジェクトの最終形態である場合、ターゲット変化形態は、変化処理されていない当該ターゲットオブジェクトの原始形態であり、変化した前にターゲットオブジェクトの変化形態が原始形態と最終形態との中間形態である場合、上記の変化前の中間形態に対応する還元形態をターゲット変化形態とすることができ、例えば、変化した前にターゲットオブジェクトの変化形態が原始形態から中間形態に変化した場合、当該上記の変化前の中間形態に対応する還元形態は、原始形態であり、即ち原始形態をターゲット変化形態とし、同様に、変化した前にターゲットオブジェクトの変化形態が最終形態から中間形態に変化した場合、当該上記の変化前の中間形態に対応する還元形態は、最終形態であり、即ち最終形態をターゲット変化形態とする。
【0031】
S203において、初期変化形態およびターゲット変化形態を、それぞれ、グラデーションの初期形態および終了形態とし、ターゲットオブジェクトをグラデーションで表示する。
【0032】
いくつかの実施例において、端末100は、その表示インタフェースにターゲットオブジェクトをグラデーションで表示する。ここで、グラデーションは、初期形態および終了形態を有し、端末100は、初期変化形態およびターゲット変化形態を取得した後、初期変化形態をグラデーションの初期形態とし、ターゲット変化形態を終了形態とし、ターゲットオブジェクトを当該初期形態からターゲット変化形態へのグラデーションとして表示することができる。
【0033】
図3は、一実施例による画像処理方法の概略効果図であり、第6画像311における顔部30は、ターゲットオブジェクトとなり、当該顔部30は、遮蔽物40によって遮蔽され、この場合、端末100は、当該顔部30をグラデーションで表示する。当該顔部30の当該第6画像311における初期変化形態が第1変化形態31に示されていると仮定すると、当該第1変化形態31は、完全に変化処理された当該顔部30の最終形態であってもよく、当該第1変化形態31における顔部30が遮蔽物40によって遮蔽された場合、端末100は、第4変化形態34をターゲット変化形態とし、当該ターゲット変化形態は、変化処理されていない当該顔部30の原始形態であり、一方、第2変化形態32および第3変化形態33が原始形態と最終形態との間にある2つの可能性のある中間形態である場合、端末100がターゲットオブジェクトを表示する際、グラデーションとは、第1変化形態31から中間形態である第2変化形態32および第3変化形態33を順次に経るように、顔部30を第4変化形態34に徐々に移行させることであり、その逆も同様である。
【0034】
グラデーションプロセスでは、遮蔽物40は除去され、端末100は、人の顔部30の変化形態を復元することができ、例えば、グラデーションプロセスが、端末100が第1変化形態31から中間形態である第2変化形態32および第3変化形態33を順次に経るように、顔部30を第4変化形態34に徐々に移行させることであり、顔部30が第3変化形態33にグラデーションしたと仮定する場合、遮蔽物40は除去され、このとき、端末100は、除去前の当該第3変化形態33に対応する還元形態である第1変化形態31をターゲット変化形態とし、第3変化形態33自身を初期変化形態とし、顔部30の第3変化形態33から第1変化形態31へのグラデーションを表示することができる。このようにして、人の顔部が画像から失われ、画像に再出現するなどの状況下でのグラデーション的な小顔補正を実現することができ、当該プロセスは、端末100のユーザが明らかな変化を観察することができないように、連続的かつ比較的ゆっくりと変化するプロセスに制御されることができ、これにより、人の顔部などのターゲットオブジェクトの画像における動的変化に応じて変化効果の動的適応を行うことで、画面のちらつきを回避し、ターゲットオブジェクトが画像において突然現れたり失われたりすることによる変化効果の急変による画面のちらつきを回避し、人の顔部を美肌補正処理するシーンにおいて、人の顔部が画像において無から有へ、あるいは有から無への際に美肌補正処理するときに露見現象が発生することを回避し、変化処理效果を最適化することができる。
【0035】
上記の画像処理方法では、端末100が、画像におけるターゲットオブジェクトに対するオブジェクト識別結果が変化したことを検出した場合、端末100は、当該ターゲットオブジェクトの初期変化形態として、変化した前の当該ターゲットオブジェクトの最後の変化形態を取得し、且つ当該ターゲットオブジェクトの上記の変化に対応するターゲット変化形態を取得し、これにより、端末100は、初期変化形態およびターゲット変化形態を、それぞれ、グラデーションの初期形態および終了形態とし、ターゲットオブジェクトをグラデーションで表示する。
【0036】
本開示の実施例のスキームでは、オブジェクト識別結果の動的変化に基づいて、ターゲットオブジェクトに対して動的に適応する変化処理を行うことができ、ターゲットオブジェクトの初期変化形態からターゲット変化形態へのグラデーションプロセスによって、端末100の表示インタフェースに表示されるターゲットオブジェクトを初期変化形態からターゲット変化形態へ徐々に移行させることができ、ターゲットオブジェクトが画像において突然現れたり失われたりすることによる変化効果の急変による画面のちらつきを回避し、ターゲットオブジェクトの変化処理效果を最適化する。
【0037】
いくつかの実施例において、S202におけるターゲット変化形態は、オブジェクト識別結果の変化によってトリガーされたターゲットオブジェクトを変化処理する最終的な変化形態であってもよい。さらに、当該オブジェクト識別結果の変化が画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものに変化した場合、ターゲット変化形態は、変化処理されていないターゲットオブジェクトの形態であり、オブジェクト識別結果の変化が画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものに変化した場合、ターゲット変化形態は、完全に変化処理されたターゲットオブジェクトの形態である。
【0038】
人の顔部がターゲットオブジェクトであることを例に挙げると、顔部識別結果の変化が画像において人の顔部が識別されたものから画像において人の顔部が識別されなかったものに変化した場合、ターゲット変化形態は、小顔補正効果なし状態であってもよく、顔部識別結果の変化が画像において人の顔部が識別されなかったものから画像において人の顔部が識別されたものに変化した場合、ターゲット変化形態は、最終的な小顔補正効果状態であってもよい。
【0039】
図4は、一実施例によるターゲットオブジェクトを表示する方法のフローチャートであり、S203における初期変化形態およびターゲット変化形態を、それぞれ、グラデーションの初期形態および終了形態とし、前記ターゲットオブジェクトをグラデーションで表示する。
【0040】
S401において、初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて、ターゲットオブジェクトの変化幅を得る。
【0041】
ここで、端末100は、ターゲットオブジェクトの初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて、当該ターゲットオブジェクトの変化幅を得ることができ、当該変化幅とは、当該ターゲットオブジェクトの変化形態の変化幅を指す。
【0042】
S402において、変化幅に応じたグラデーション速度で、ターゲットオブジェクトを表示する。
【0043】
いくつかの実施例において、端末100は、変化幅の大きさに応じて適切なグラデーション速度を確定することができる。一般的に、変化幅が大きいほど、グラデーション速度は、それに応じて大きくなり、変化幅が小さいほど、グラデーション速度は小さくなる。ここで、変化幅の大きさは、初期変化形態およびターゲット変化形態に関係する。
【0044】
図3を参照して説明し、以下の2つのケースについて分析する。ケース1として、初期変化形態が第1変化形態31であり、ターゲット変化形態が第4変化形態34であり、ケース2として、初期変化形態が第3変化形態33であり、ターゲット変化形態が第1変化形態31である。これに対して、ケース1に対応する変形幅は、ケース2に対応する変形幅より大きく、理由として、ケース1は、最終形態から原始形態に変形する必要があり、ケース2は、中間形態から最終形態に変化するだけでよい。このようにして、端末100は、この2つの変化幅に対してそれぞれに対応するグラデーション速度を設定することができ、ケース1において設定されたグラデーション速度は、ケース2において設定されたグラデーション速度よりも若干速く、結果として、ターゲットオブジェクトが異なる初期変化形態にある場合、ターゲットオブジェクトのグラデーションプロセスを表示するために、対応する変化幅に応じて、対応するグラデーション速度を柔軟に適応させることができる。
【0045】
いくつかの実施例において、
図5は、一実施例による変化幅を取得する方法のフローチャートであり、S401における初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて、ターゲットオブジェクトの変化幅を得ることは、以下のことを含み得る。
【0046】
S501において、初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて、ターゲットオブジェクトのキーポイントの画像における初期位置およびターゲット位置をそれぞれ得る。
【0047】
ここで、ターゲットオブジェクトのキーポイントは、画像におけるターゲットオブジェクトを変化処理するための画素点である。具体的な適用シーンでは、端末100は、人の顔部などのターゲットオブジェクトのキーポイントを画像上で識別してマークすることができ、キーポイントによりターゲットオブジェクトに対して液化変化などの変形処理を行うことで、人の顔部に対する美肌補正などの変化効果を達成することができる。
【0048】
いくつかの実施例において、端末100は、ターゲットオブジェクトの初期変化形態に基づいて、当該ターゲットオブジェクトのキーポイントの画像における初期位置を得て、当該ターゲットオブジェクトのターゲット変化形態に基づいて、当該ターゲットオブジェクトのキーポイントの画像におけるターゲット位置を得ることができる。
【0049】
S502において、初期位置とターゲット位置との距離に基づいて、変化幅を得る。
【0050】
いくつかの実施例において、端末100は、ターゲットオブジェクトのキーポイントの画像における初期位置とターゲット位置との距離を、当該ターゲットオブジェクトの変化幅とすることができる。ここで、初期位置とターゲット位置との距離が大きいほど、ターゲットオブジェクトの変化幅が大きくなる場合、端末100は、ターゲットオブジェクトに対して比較的大幅なグラデーション変化を行う必要があり、初期位置とターゲット位置との距離が小さいほど、ターゲットオブジェクトの変化幅が小さくなる場合、端末100は、ターゲットオブジェクトに対して比較的小さい幅なグラデーション変化のみを行う必要がある。
【0051】
本開示の実施例のスキームでは、ターゲットオブジェクトの変化処理效果を最適化するために、ターゲットオブジェクトの変化幅を正確かつ効率的に確定することができる。
【0052】
いくつかの実施例において、
図6は、一実施例によるグラデーション速度を取得する方法のフローチャートであり、上記のS502の変化幅に応じたグラデーション速度で、ターゲットオブジェクトを表示する前に、以下のことをさらに含み得る。
【0053】
S601において、プリセットされたターゲットオブジェクトの変化時間閾値を取得する。
【0054】
S602において、変化幅および変化時間閾値に基づいて、変化速度閾値を得る。
【0055】
S603において、変化速度閾値以下のグラデーション速度を、変化幅に応じたグラデーション速度として取得する。
【0056】
いくつかの実施例において、端末100は、予め設定されたターゲットオブジェクトに対する変化時間閾値を取得することができる。ここで、当該変化時間閾値は、ターゲットオブジェクトのグラデーションプロセスの最長時間であってもよく、ターゲットオブジェクトのグラデーションプロセスが比較的連続し、且つターゲットオブジェクトが比較的ゆっくりと変化するように、ターゲットオブジェクトのグラデーション速度を制限するために使用されることができ、いくつかの実施例において、当該変化速度閾値を2秒に設定することができる。この後、端末100は、変化幅および変化時間閾値に基づいて、変化速度閾値を得ることができる。端末100は、変化幅と変化時間閾値との比を変化速度閾値とすることができる。例えば、変化幅は、ターゲットオブジェクトのキーポイントの画像における初期位置とターゲット位置との距離であってもよく、当該距離と変化速度閾値との比を変化速度閾値とすることができる。
【0057】
変化速度閾値を得た後、端末100は、当該変化速度閾値に基づいて、適切なグラデーション速度を得ることができる。本開示の実施例では、ゆっくりとした速度でターゲットオブジェクトを初期変化形態からターゲット変化形態へグラデーションさせるために、端末100が、変化速度閾値以下のグラデーション速度を変化幅に応じたグラデーション速度とすることができる。さらに、いくつかの実施例において、ターゲットオブジェクトを初期変化形態からターゲット変化形態へと等速にグラデーションさせ、さらにグラデーションプロセスをより連続的でわずかに変化させるために、ランプ速度が、上記の変化速度閾値以下の一定値であってもよく、グラデーション速度の設定を容易にするために、端末100が、変化速度閾値を直接にグラデーション速度としてもよい。
【0058】
いくつかの実施例において、S402における変化幅に応じたグラデーション速度で、ターゲットオブジェクトを表示することは、
【0059】
初期形態から終了形態へのターゲットオブジェクトのグラデーションを表示するために、上記のグラデーション速度で、ターゲットオブジェクトのキーポイントを、当該キーポイントの画像における初期位置から当該キーポイントの当該画像におけるターゲット位置へ徐々に移動させることを含む。
【0060】
本開示の実施例は、主に端末100が、ターゲットオブジェクトのキーポイントの画像における位置を移動させることにより、ターゲットオブジェクトの初期形態から終了形態へのグラデーションプロセスを実現するものである。当該ターゲットオブジェクトのキーポイントの画像における位置は、初期位置およびターゲット位置を含み、この2つの位置は、それぞれ初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて得られ、ここで、初期変化形態に基づいて初期位置を得ることができ、ターゲット変化形態に基づいてターゲット位置を得ることができる。
【0061】
本開示の実施例のスキームでは、ターゲットオブジェクトのキーポイントの画像における初期位置とターゲット位置との距離に基づいて、キーポイントが画像における初期位置からターゲット位置へ徐々に移動する漸進的な移動過程に対して適切なグラデーション速度を設定することができ、端末100は、プリセットされたターゲットオブジェクトの変化時間閾値を取得し、距離と当該変化時間閾値との比をグラデーション速度とし、当該グラデーション速度でターゲットオブジェクトのキーポイントを画像における初期位置からターゲット位置へ徐々に移動させることにより、ターゲットオブジェクトの初期形態から終了形態へのグラデーションを実現することができる。
【0062】
図7は、一実施例による画像処理方法のフローチャートであり、前記画像処理方法では、
図1に示された端末100またはその類似装置を実行主体とすることができる。
【0063】
S701において、端末100は、画像におけるターゲットオブジェクトに対するオブジェクト識別結果を取得する。
【0064】
いくつかの実施例において、ターゲットオブジェクトとは、変化処理のオブジェクトを指し、オブジェクト識別結果は、画像においてターゲットオブジェクトが識別されたもの、または画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものを含む。
【0065】
S702において、オブジェクト識別結果が画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものに変化した場合、または、オブジェクト識別結果が画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものに変化した場合、端末100は、オブジェクト識別結果が変化したと判断する。
【0066】
S703において、画像におけるターゲットオブジェクトに対するオブジェクト識別結果が変化した場合、端末100は、ターゲットオブジェクトの初期変化形態として、変化した前のターゲットオブジェクトの最後の変化形態を取得する。
【0067】
S704において、端末100は、ターゲットオブジェクトの変化に対応するターゲット変化形態を取得する。
【0068】
S705において、端末100は、初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて、ターゲットオブジェクトのキーポイントの画像における初期位置およびターゲット位置をそれぞれ得る。
【0069】
いくつかの実施例において、キーポイントは、画像におけるターゲットオブジェクトを変化処理するための画素点である。
【0070】
S706において、端末100は、初期位置とターゲット位置との距離に基づいて、変化幅を得る。
【0071】
ここで、端末100は、初期位置とターゲット位置との距離を変化幅とすることができる。
【0072】
S707において、端末100は、プリセットされたターゲットオブジェクトの変化時間閾値を取得する。
【0073】
S708において、端末100は、変化幅および変化時間閾値に基づいて、変化速度閾値を得る。
端末100は、変化幅と変化時間閾値との比を変化速度閾値とすることができる。
【0074】
S709において、変化速度閾値以下のグラデーション速度を、変化幅に応じたグラデーション速度として取得する。
【0075】
ここで、端末100は、変化速度閾値をグラデーション速度とすることができる。
【0076】
S710において、端末100は、初期形態から終了形態へのターゲットオブジェクトのグラデーションを表示するために、グラデーション速度で、ターゲットオブジェクトのキーポイントを、当該キーポイントの画像における初期位置から当該キーポイントの当該画像におけるターゲット位置へ徐々に移動させる。
【0077】
上記の画像処理方法では、ターゲットオブジェクトのキーポイントに応じて、オブジェクト識別結果の動的変化に基づいてターゲットオブジェクトに対して動的に適応する変化処理を行うことができ、ターゲットオブジェクトの変化処理效果を最適化する。
【0078】
本開示による画像処理方法をより明確に説明するために、当該方法を顔画像に対する美肌補正処理に適用することについて説明する。
【0079】
全体として、端末100によってリアルタイムで動画を撮影したり、生中継したりする際に、端末100は、各フレームにおける画像を取得し、画像における人の顔部のキーポイントを識別してマークし、キーポイントによって人の顔部を液化美肌補正処理し、小顔補正などの美肌補正の效果を達成することができる。ここで、人が速く移動したり、急に頭を回転したり、突然にスクリーンに対して出てから入ったりした場合、あるいは物体によって人の顔部が遮蔽されたりした場合、対応するフレーム画像は、実際に人の顔部のキーポイントを失い、通常の方法で処理する場合、人の顔部に対する小顔補正効果は、すでに無効になり、画像に顔部が現れたときに顔部が再び突然に小さくなり、動画には変顔の瞬間が録画され、生中継室では、視聴者は、この小顔補正の突然変異の過程を直接に視聴し、人の顔部に対する美肌補正の效果が比較的に悪く、ユーザの体験にも影響を与える。
【0080】
本開示による画像処理方法では、画像における人の顔部を美肌補正処理することができる。いくつかの実施例において、まず、画像に人の顔部がある場合、顔部識別と追跡によってフレームごとの人の顔部の位置を追跡し、人の顔部のキーポイントをマークして美肌補正処理することができる。
【0081】
次に、人の顔部が失われた場合、最後のフレームにおいて人の顔部があるキーポイントの位置を記録し、当該最後のフレームの小顔補正効果を保持して、この後、グラデーション処理を行うことができる。グラデーションの始点を人の顔部がある最後のフレームの小顔補正効果と定義し、グラデーションの終点を人の顔部の原始形態である小顔補正美肌補正の効果を完全に取り除いた時の形態と定義し、この後、始点から終点まで2秒間の等速グラデーション復元を行うことができ、グラデーション效果は、始点での人の顔部のキーポイントから終点での人の顔部のキーポイントへのピクセル移動を実現する。ここで、2秒は、最終的な小顔補正効果から人の顔部の原始形態にグラデーションしたプリセット最大時間であり、実際のシーンの必要に応じて当該時間を設定することができる。これにより、人の顔部のグラデーションの平均速度は、v=人の顔部のキーポイントの変化幅である人の顔部のキーポイントのピクセル間の距離/プリセット最大時間2秒として取得されることができる。ここで、始点から終点までの人の顔部のキーポイントの変化が比較的ゆっくりであるため、ユーザ一が一般的にこのプロセスを知覚することができず、そして、一般的にこの時間内に人の顔部が再び現れて、無から有への小顔補正が始まるので、実際の撮影中に人の顔部が現れたり消えたりする場合、二度とブレる現象が生じない。
【0082】
最後に、人の顔部のキーポイントが再び検出された場合、始点を人の顔部の現在の状態と定義し、ここで、当該状態は、小顔補正効果なしの人の顔部であってもよいし、小顔補正効果が徐々に消えていく中間状態であってもよい。人の顔部のキーポイントの現在位置を取得する。終点を小顔補正の最終状態と定義し、当該最終状態は、人の顔部の現在の状態とキーポイントの位置に基づいて小顔補正効果を計算することで得られることができ、始点から終点まで速度vの等速グラデーション変化を作る。
【0083】
これにより、ユーザーは、画面から人の顔部が失われ、また画面に人の顔部が現れるように、徐々に小顔補正を始め、これは、連続的かつ比較的ゆっくりと変化するプロセスであり、ユーザーが明らかな変化を観察することは困難であり、この美肌補正グラデーション論理処理により、人の顔部のキーポイントが無から有へ、あるいは有から無への時の小顔補正効果の露見現象を効果的に回避することができる。
【0084】
図2、
図4~
図7のフローチャートの各ステップは矢印の指示に従って順次に表示されるが、これらのステップは必ずしも矢印の指示に従って順次に実行されるわけではないことを理解すべきである。本明細書において明示的に説明しない限り、これらのステップの実行には厳密な順序制限はなく、これらのステップは他の順序で実行されてもよい。そして、
図2、
図4~
図7のステップの少なくとも一部は、複数のステップまたは複数のステージを含み得て、これらのステップまたはステージは、必ずしも同じタイミングで実行されるとは限らないが、異なるタイミングで実行されてもよく、これらのステップまたはステージの実行順序も必ずしも順次に実行されるとは限らないが、他のステップまたは他のステップにおけるステップまたはステージの少なくとも一部と交代にまたは交互に実行されてもよい。
【0085】
図8は、一実施例による画像処理装置のブロック図である。
図8を参照すると、当該画像処理装置800は、初期形態取得モジュール801、ターゲット形態取得モジュール802、およびオブジェクト表示モジュール803を含む。
【0086】
初期形態取得モジュール801は、画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化したことに応答して、ターゲットオブジェクトの初期変化形態として、変化した前のターゲットオブジェクトの最後の変化形態を取得するために使用され、ターゲットオブジェクトは、変化処理のオブジェクトである。
【0087】
ターゲット形態取得モジュール802は、ターゲットオブジェクトの変化に対応するターゲット変化形態を取得するために使用される。
【0088】
オブジェクト表示モジュール803は、初期変化形態およびターゲット変化形態を、それぞれ、グラデーションの初期形態および終了形態とし、ターゲットオブジェクトをグラデーションで表示するために使用される。
【0089】
いくつかの実施例において、オブジェクト表示モジュール803は、
初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて、ターゲットオブジェクトの変化幅を得るために使用され、変化幅は、ターゲットオブジェクトの変化形態の変化幅である幅取得ユニットと、
変化幅に応じたグラデーション速度で、ターゲットオブジェクトを表示するために使用されるオブジェクト表示ユニットと、を含む。
【0090】
いくつかの実施例において、幅取得ユニットは、さらに、初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて、ターゲットオブジェクトのキーポイントの画像における初期位置およびターゲット位置をそれぞれ得て、初期位置とターゲット位置との距離に基づいて、変化幅を得るために使用され、キーポイントは、画像におけるターゲットオブジェクトを変化処理するための画素点である。
【0091】
いくつかの実施例において、オブジェクト表示ユニットは、プリセットされたターゲットオブジェクトの変化時間閾値を取得し、変化幅および変化時間閾値に基づいて、変化速度閾値を得て、変化速度閾値以下のグラデーション速度を、前記グラデーション速度として取得するためにも使用される。
【0092】
いくつかの実施例において、グラデーション速度は、変化速度閾値以下の一定値である。
【0093】
いくつかの実施例において、オブジェクト表示ユニットは、さらに、初期形態から終了形態へのターゲットオブジェクトのグラデーションを表示するために、グラデーション速度で、ターゲットオブジェクトのキーポイントを、キーポイントの画像における初期位置からキーポイントの画像におけるターゲット位置へ徐々に移動させるために使用され、ここで、キーポイントの画像における初期位置およびターゲット位置、は、それぞれ初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて得られる。
【0094】
いくつかの実施例において、画像処理装置800は、
画像におけるターゲットオブジェクトに対するオブジェクト識別結果を取得するために使用され、オブジェクト識別結果は、画像においてターゲットオブジェクトが識別されたもの、または画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものを含む結果取得モジュールと、
前記オブジェクト識別結果が、画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものに変化し、または画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものに変化したことに応答して、前記オブジェクト識別結果が変化したと判断するために使用される変化判断モジュールと、をさらに含む。
【0095】
いくつかの実施例において、ターゲット変化形態は、オブジェクト識別結果の変化によってトリガーされたターゲットオブジェクトを変化処理する最終的な変化形態である。
【0096】
いくつかの実施例において、前記オブジェクト識別結果が、前記画像において前記ターゲットオブジェクトが識別されたものから前記画像において前記ターゲットオブジェクトが識別されなかったものに変化したことに応答して、前記ターゲット変化形態は、変化処理されていない前記ターゲットオブジェクトの形態であり、前記オブジェクト識別結果が、前記画像において前記ターゲットオブジェクトが識別されなかったものから前記画像において前記ターゲットオブジェクトが識別されたものに変化したことに応答して、前記ターゲット変化形態は、完全に変化処理された前記ターゲットオブジェクトの形態である。
【0097】
上記の実施例における装置について、各モジュールが動作を実行する具体的な態様は、当該方法に関する実施例において詳細に説明されたが、ここでは詳細な説明を省略する。
【0098】
図9は、一実施例による電子機器の内部構造図である。例えば、電子機器900は、携帯電話、コンピュータ、デジタル放送端末、メッセージングデバイス、ゲームコンソール、タブレットデバイス、医療機器、フィットネスデバイス、パーソナルデジタルアシスタントなどであってもよい。
【0099】
図9を参照すると、電子機器900は、処理コンポーネント902、メモリ904、電力コンポーネント906、マルチメディアコンポーネント908、オーディオコンポーネント910、入出力(Input/Output、I/O)インターフェース912、センサーコンポーネント914、および通信コンポーネント916のうちの1つ以上を含み得る。
【0100】
処理コンポーネント902は、一般に、表示、電話コール、データ通信、カメラ動作、記録動作に関連する動作などの電子機器900の全体的な動作を制御する。処理コンポーネント902は、上記の方法のステップの全部または一部を完了するために、命令を実行する1つ以上のプロセッサ920を含むことができる。また、処理コンポーネント902は、処理コンポーネント902と他のコンポーネントとの間の対話を容易にする1つ以上のモジュールを含むことができる。例えば、処理コンポーネント902は、マルチメディアコンポーネント908と処理コンポーネント902との間の対話を容易にするマルチメディアモジュールを含むことができる。
【0101】
メモリ904は、電子機器900での動作をサポートするために様々なタイプのデータを記憶するように構成される。これらのデータの例には、電子機器900上で動作するための任意のアプリケーションまたは方法の命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、画像、動画などが含まれる。メモリ904は、例えばスタティックランダムアクセスメモリ(Static Random-Access Memory、SRAM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Electrically-Erasable Programmable Read-Only Memory、EEPROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Erasable Programmable Read-Only Memory、EPROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(Programmable Read Only Memory、PROM)、読み取り専用メモリ(Read Only Memory、ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスクまたは光ディスクなどの任意のタイプの揮発性記憶装置や不揮発性記憶装置またはそれらの組合せによって実現されてもよい。
【0102】
電源コンポーネント906は、電子機器900の様々なコンポーネントに電力を供給する。電源コンポーネント906は、電源管理システム、1つ以上の電源、および電子機器900に対する電力の生成、管理、および割り当てに関連する他のコンポーネントを含むことができる。
【0103】
マルチメディアコンポーネント908は、前記電子機器900とユーザとの間に配置された出力インターフェースを提供するスクリーンを含む。いくつかの実施例において、スクリーンは、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)とタッチパネル(Touch Panel、TP)とを含むことができる。スクリーンがタッチパネルを含む場合、スクリーンは、ユーザからの入力信号を受信するためのタッチスクリーンとして実現されてもよい。タッチパネルは、タッチ、スライド、およびタッチパネル上のジェスチャーを感知するための1つ以上のタッチセンサーを含む。タッチセンサは、タッチまたはスライド動作の境界を感知するだけでなく、タッチまたはスライド動作に関連する持続時間および圧力も検出することができる。いくつかの実施例において、マルチメディアコンポーネント908は、1つのフロントカメラおよび/またはリアカメラを含む。電子機器900が撮影モードまたは動画モードなどの動作モードにある場合、フロントカメラおよび/またはリアカメラは、外部のマルチメディアデータを受信することができる。各フロントカメラおよび/またはリアカメラは、固定光学系であってもよく、又は焦点距離および光学ズーム能力を持っている。
【0104】
オーディオコンポーネント910は、オーディオ信号を出力および/または入力するように構成される。例えば、オーディオコンポーネント910は、1つのマイクロホン(Microphone、MIC)を含み、電子機器900がコールモード、記録モードおよび音声識別モードなどの動作モードにある場合、マイクロホンは、外部のオーディオ信号を受信するように構成される。受信したオーディオ信号は、さらに、メモリ904に記憶されてもよく、または通信コンポーネント916を介して送信されてもよい。いくつかの実施例において、オーディオコンポーネント910は、オーディオ信号を出力するためのスピーカをさらに含む。
【0105】
I/Oインターフェース912は、コンポーネント902と周辺インターフェースモジュールとの間にインターフェースを提供し、上記の周辺インターフェースモジュールは、キーボード、クリックホイール、ボタンなどであってもよい。これらのボタンは、ホームボタン、音量ボタン、スタートボタン、およびロックボタンを含むが、これらに限定されない。
【0106】
センサーコンポーネント914は、電子機器900に対して各態様の状態評価を提供するための1つ以上のセンサーを含む。例えば、センサーコンポーネント914は、電子機器900のオン/オフ状態、コンポーネント相対的な位置を検出でき、例えば前記コンポーネントは、電子機器900のディスプレイおよびキーパッドであり、センサーコンポーネント914は、電子機器900または電子機器900における1つのコンポーネントの位置の変化、ユーザと電子機器900との接触の有無、電子機器900の方位または加速/減速、および電子機器900の温度変化を検出することもできる。センサーコンポーネント914は、いかなる物理的な接触がないときに近くの物体の存在を検出するように構成された近接センサーを含むことができる。センサーコンポーネント914は、イメージングアプリに使用された相補型金属酸化膜半導体(Complementary Metal-Oxide Semiconductor、CMOS)または電荷結合素子(Charge Coupled Device、CCD)画像センサーなどの光センサーをさらに含むことができる。いくつかの実施例において、当該センサーコンポーネント914は、加速度センサー、ジャイロスコープセンサー、磁気センサー、圧力センサー、または温度センサーを含むことができる。
【0107】
通信コンポーネント916は、電子機器900と他のデバイスとの間の有線または無線方式の通信を容易にするように構成される。電子機器900は、ワイファイ(Wireless Fidelity、WiFi)、キャリア網(例えば2G、3G、4Gまたは5G)、またはそれらの組み合わせなどの通信規格に基づく無線ネットワークにアクセスすることができる。一実施例では、通信コンポーネント916は、放送チャネルを介して外部の放送管理システムからの放送信号または放送関連情報を受信する。一実施例では、前記通信コンポーネント916は、短距離通信を容易にするために、近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)モジュールをさらに含む。例えば、NFCモジュールは、近距離無線通信を用いた自動認識(Radio Frequency Identification、RFID)技術、赤外線データ協会(Infrared Date AssociationA、IrDA)技術、超広帯域(Ultra Wide Band、UWB)技術、ブルートゥース(登録商標、(Bluetooth、BT))、および他の技術に基づいて実現されてもよい。
【0108】
いくつかの実施例において、電子機器900は、上記の画像処理方法を実行するために、1つ以上の特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理プロセッサ(Digital Signal Processor Device、DSP)、デジタル信号処理デバイス(Digital Signal Processor Device、DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device、PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FieldProgrammable Gate Array、FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、または他の電子部品によって実現されてもよい。
【0109】
いくつかの実施例において、例えば命令を含むメモリ904などの命令を含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、上記の命令は、上記の画像処理方法を実行するために電子機器900のプロセッサ920によって実行可能である。
【0110】
例えば、前記非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、ROM、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(Compact Disk Read Only Memory、CD-ROM)、磁気テープ、フロッピーディスク、および光データ記憶デバイスなどであってもよい。
【0111】
いくつかの実施例において、コンピュータプログラム製品をさらに提供し、前記プログラム製品は、コンピュータプログラムを含み、前記コンピュータプログラムは、読み取り可能な記憶媒体に記憶され、機器の少なくとも1つのプロセッサは、前記読み取り可能な記憶媒体から前記コンピュータプログラムを読み出して実行することにより、上記の実施例に記載された画像処理方法を機器に実行させる。
【0112】
当業者は、明細書を考慮し、本明細書に開示された発明を実践した後、本開示の他の実施形態を容易に想到する。本出願は、本開示の任意の変形、用途、または適応的変化をカバーすることを意図し、これらの変形、用途、または適応的変化は、本開示の一般的な原理に従い、本開示に開示されていない本技術分野における公知の常識または慣用的な技術手段を含む。明細書および実施例は、単に例示的なものとみなされ、本開示の真の範囲および精神は、以下の特許請求の範囲によって示される。本開示は、上記で説明され図面に示された正確な構造に限定されず、その範囲から逸脱することなく、様々な修正および変更を行うことができることを理解すべきである。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲のみによって制限される。
【符号の説明】
【0113】
800 画像処理装置
801 初期形態取得モジュール
802 ターゲット形態取得モジュール
803 オブジェクト表示モジュール803
900 電子機器
902 処理コンポーネント
904 メモリ
906 電力コンポーネント
908 マルチメディアコンポーネント
910 オーディオコンポーネント
912 入出力インターフェース
914 センサーコンポーネント
916 通信コンポーネント916
920 プロセッサ
【手続補正書】
【提出日】2022-08-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2020年03月23日に中国特許庁に提出された出願番号202010208723.6、発明名称「画像処理方法、画像処理装置、電子機器、および記憶媒体」の中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は参照により本開示に援用する。
【0002】
本開示は、画像処理の分野に関し、特に画像処理方法、電子機器、および記憶媒体に関するものである。
【背景技術】
【0003】
画像処理技術の発展に伴い、画像を変化処理する技術が登場し、当該技術では、画像におけるターゲットオブジェクトを最適化して表示する効果を達成するために、処理すべき画像に含まれる顔部、腕などのターゲットオブジェクトを変化処理することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、画像処理方法、電子機器、および記憶媒体に関する。本開示の技術案は、以下の通りである。
【0005】
本開示の実施例の第1側面によれば、端末によって実行される画像処理方法であって、画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化した場合、前記ターゲットオブジェクトの初期変化形態を取得し、前記初期変化形態は、変化した前の前記ターゲットオブジェクトの最後の変化形態を取得し、前記ターゲットオブジェクトは、変化処理のオブジェクトであることと、前記ターゲットオブジェクトのターゲット変化形態を取得することと、前記ターゲットオブジェクトが前記初期変化形態から前記ターゲット変化形態にグラデーションで変化することを表示することと、を含む画像処理方法に関する。
【0006】
本開示の実施例の別の側面によれば、プロセッサと、前記プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、ここで、前記プロセッサは、前記命令を実行することにより以下のステップを実現するように構成され、即ち、画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化した場合、前記ターゲットオブジェクトの初期変化形態を取得し、前記初期変化形態は、変化した前の前記ターゲットオブジェクトの最後の変化形態であり、前記ターゲットオブジェクトは、変化処理のオブジェクトであり、前記ターゲットオブジェクトのターゲット変化形態を取得し、前記ターゲットオブジェクトが前記初期変化形態から前記ターゲット変化形態にグラデーションで変化することを表示する電子機器に関する。
【0007】
本開示の実施例の別の側面によれば、命令が電子機器のプロセッサによって実行されるときに、以下のステップを電子機器に実行させることができ、即ち、画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化した場合、前記ターゲットオブジェクトの初期変化形態を取得し、前記初期変化形態は、変化した前の前記ターゲットオブジェクトの最後の変化形態を取得し、前記ターゲットオブジェクトは、変化処理のオブジェクトであり、前記ターゲットオブジェクトのターゲット変化形態を取得し、前記ターゲットオブジェクトが前記初期変化形態から前記ターゲット変化形態にグラデーションで変化することを表示する記憶媒体に関する。
【0008】
本開示の実施例の別の側面によれば、コンピュータプログラムを含み、前記コンピュータプログラムは、読み取り可能な記憶媒体に記憶され、機器の少なくとも1つのプロセッサは、前記読み取り可能な記憶媒体から前記コンピュータプログラムを読み出して実行することにより、以下のステップを機器に実行させ、即ち、画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化した場合、前記ターゲットオブジェクトの初期変化形態を取得し、前記初期変化形態は、変化した前の前記ターゲットオブジェクトの最後の変化形態を取得し、前記ターゲットオブジェクトは、変化処理のオブジェクトであり、前記ターゲットオブジェクトのターゲット変化形態を取得し、前記ターゲットオブジェクトが前記初期変化形態から前記ターゲット変化形態にグラデーションで変化することを表示するコンピュータプログラム製品に関する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施例による画像処理方法の適用環境図である。
【
図2】一実施例による画像処理方法のフローチャートである。
【
図3】一実施例による画像処理方法の概略効果図である。
【
図4】一実施例によるターゲットオブジェクトを表示する方法のフローチャートである。
【
図5】一実施例による変化幅を取得する方法のフローチャートである。
【
図6】一実施例によるグラデーション速度を取得する方法のフローチャートである。
【
図7】一実施例による
別の画像処理方法のフローチャートである。
【
図8】一実施例による画像処理装置のブロック図である。
【
図9】一実施例による電子機器の内部構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、当業者に本開示の技術案をよりよく理解させるために、図面を参照して、本開示の実施例における技術案を明確かつ完全に説明する。
【0011】
なお、本開示の明細書および請求の範囲並びに上述の図面における用語「第1」、「第2」などは、必ずしも特定の順序または前後の順序を説明するためのものではなく、類似のオブジェクトを区別するためのものである。このように使用されたデータは、本明細書で説明された本開示の実施例が本明細書に図示または説明されたもの以外の順序で実施可能であるように、適切な場合には交換可能であることが理解されるべきである。以下、例示的な実施例で説明された実施形態は、本開示と一致する全ての実施形態を表していない。逆に、それらは、添付の特許請求の範囲に詳述された、本開示のいくつかの側面に一致する装置および方法の例にすぎない。
【0012】
関連技術では、ターゲットオブジェクトを識別するキーポイントに過度に依存し、キーポイントが外れたり失われたりする場合、ターゲットオブジェクトに対する変化効果が直接に失われ、表示インタフェース上に処理されていないターゲットオブジェクトの画像が直接に表示され、ターゲットオブジェクトが再び出現する場合、現在のターゲットオブジェクト識別キーポイントに対して再び変化処理を行い、最終的な変化効果も直接に表示インタフェース上で再び有効になり、結果として、画面のちらつきを引き起こす。
【0013】
本開示による画像処理方法は、
図1に示された適用環境に適用されることができ、
図1は、一実施例による画像処理方法の適用環境図であり、当該適用環境には端末100が含まれ、当該端末100は、様々なパーソナルコンピュータ、ノートブックコンピュータ、スマートフォン、タブレットコンピュータ、および携帯型ウェアラブルデバイスであってもよいが、これらに限定されない。
【0014】
端末100は、その上に配置されたカメラによって収集されたユーザ10の画像を使用し、当該画像に基づいてユーザ10の顔部11を変化処理することができ、例えば、収集された画像における人の顔部のキーポイントをもとに、液化変化処理を用いてユーザ10の顔部11に対応する画像を小顔補正処理することにより、端末100がその表示インタフェース上に小顔補正処理された画像を表示するようにしてもよい。
【0015】
いくつかの実施例において、端末100は、ユーザ10の画像をリアルタイムで収集し、顔部を変化処理のターゲットオブジェクトとし、顔部を小顔補正処理することができ、端末100は、小顔補正処理された第1画像111を表示することができ、当該第1画像111には、小顔補正処理された顔部12が含まれていてもよい。一方、当該第1画像111に遮蔽物20が現れると、第2画像112に示すように、遮蔽物20がターゲットオブジェクトである顔部12をある程度に遮蔽することで、端末100の顔部識別モデルが顔部12を識別することができない。この場合、関連技術では顔部12に対する小顔補正効果が無効であり、表示インタフェースに第3画像113が直接に表示され、第3画像113における顔部13は、小顔補正処理されていない顔部である。遮蔽物20が第3画像113から除去されると、第4画像114に示すように、端末100は、当該第4画像114において顔部13を再識別することができ、この場合、関連技術では当該顔部13を再び小顔補正処理し、その表示インタフェースに第5画像115が直接に表示され、当該第5画像115の顔部12は、小顔補正処理された顔部である。このように、関連技術では人の顔部などのターゲットオブジェクトが画像に対して失われたり、再び出現したりする場合、画面のちらつきを引き起こし、ターゲットオブジェクトに対する美肌補正処理の効果が劣る。
【0016】
本開示による画像処理方法では、端末100は、まず、画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化したかどうかを判断することができ、画像におけるターゲットオブジェクトに対するオブジェクト識別結果が変化した場合、ターゲットオブジェクトの初期変化形態を取得し、当該初期変化形態は、変化した前のターゲットオブジェクトの最後の変化形態であり、つまり、ターゲットオブジェクトの初期変化形態として、変化した前のターゲットオブジェクトの最後の変化形態を取得する。端末100は、当該ターゲットオブジェクトのターゲット変化形態も取得する。この後、端末100は、その表示インタフェースに、ターゲットオブジェクトが初期変化形態からターゲット変化形態にグラデーションで変化することを表示することができ、つまり、初期変化形態およびターゲット変化形態を、それぞれ、グラデーションの初期形態および終了形態とし、ターゲットオブジェクトをグラデーションで表示する。
【0017】
いくつかの実施例において、本開示による画像処理方法では、端末100は、第2画像112における顔部12が遮蔽物20によって遮蔽された場合、オブジェクト識別結果が変化したと判断し、即ち画像において顔部が識別されたものから第2画像112に示すように画像において顔部が識別されなかったものに変化し、これにより、端末100は、変化した前の顔部12の第1画像111における変化形態を当該顔部12の初期変化形態とすることができ、当該初期変化形態は、小顔補正の最終形態であってもよく、小顔補正処理された前の顔部12の原始形態をターゲット変化形態とすることができ、当該ターゲット変化形態は、第3画像113の顔部13の変化形態に対応する。この場合、端末100は、初期変化形態およびターゲット変化形態を、それぞれ、グラデーションの初期形態および終了形態とし、その表示インタフェースに顔部をグラデーションで表示することができ、即ち第2画像112の顔部12の変化形態から第3画像113の顔部13の変化形態へのグラデーションプロセスを表示する。
【0018】
第3画像113における遮蔽物20が除去された場合、端末100は、画像において顔部が識別されなかったものから第4画像114に示すように画像において顔部が識別されたものに変化し、これにより、端末100は、変化した前の顔部13の第3画像113における変化形態を当該顔部13の初期変化形態とすることができ、当該初期変化形態は、小顔補正処理された前の顔部の原始形態であってもよく、小顔補正の最終形態をターゲット変化形態とすることができ、当該ターゲット変化形態は、第5画像115の顔部12の変化形態に対応する。この場合、端末100は、初期変化形態およびターゲット変化形態を、それぞれ、グラデーションの初期形態および終了形態とし、その表示インタフェースに顔部をグラデーションで表示することができ、即ち第4画像114の顔部13の変化形態から第5画像115の顔部12の変化形態へのグラデーションプロセスを表示することにより、人の顔部などのターゲットオブジェクトが画像において突然現れたり失われたりすることによる変化効果の急変による画面のちらつきを回避し、ターゲットオブジェクトの変化処理效果を最適化することができる。
【0019】
図2は、一実施例による画像処理方法のフローチャートであり、
図2に示すように、当該画像処理方法は、
図1に示された端末100に適用することができ
、ステップS201からステップS203を含む。
【0020】
ステップS201において、画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化した場合、ターゲットオブジェクトの初期変化形態を取得し、初期変化形態は、変化した前のターゲットオブジェクトの最後の変化形態である。
【0021】
ここで、ターゲットオブジェクトは、変化処理のオブジェクトである。
【0022】
言い換えれば、画像におけるターゲットオブジェクトに対するオブジェクト識別結果が変化した場合、ターゲットオブジェクトの初期変化形態として、変化した前のターゲットオブジェクトの最後の変化形態を取得する。
【0023】
いくつかの実施例において、端末100は、リアルタイムで動画を撮影したり、生中継したりする際に、各フレームにおける画像を取得し、画像におけるターゲットオブジェクトを識別することができる。ここで、画像におけるターゲットオブジェクトとは、変化処理のオブジェクトを指す。例えば,当該ターゲットオブジェクトは、人の顔部、腕、目、または顎などであってもよい。
【0024】
端末100が、画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化したことを検出した場合、ターゲットオブジェクトの初期変化形態を取得する。ここで、当該初期変化形態は、変化処理されていない当該ターゲットオブジェクトの原始形態であってもよいし、完全に変化処理された当該ターゲットオブジェクトの最終形態であってもよいし、原始形態と最終形態との間にある中間形態であってもよい。例えば、変化した前に、当該ターゲットオブジェクトの最後の変化形態が原始形態である場合、端末100は、原始形態を当該ターゲットオブジェクトの初期変化形態とし、または、変化した前に、当該ターゲットオブジェクトの最後の変化形態が最終形態である場合、端末100は、最終形態をターゲットオブジェクトの初期変化形態とする。
【0025】
いくつかの実施例において、端末100は、オブジェクト識別結果が変化したかどうかを判断することができる。まず、端末100は、画像におけるターゲットオブジェクトに対するオブジェクト識別結果をリアルタイムで取得することができ、当該オブジェクト識別結果は、画像においてターゲットオブジェクトが識別されたもの、または画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものを含み得る。端末100は、オブジェクト識別モデルによって、ターゲットオブジェクトを識別し、オブジェクト識別結果を得ることができ、ここで、オブジェクト識別モデルは、顔部識別モデルであってもよい。ターゲットオブジェクトは、画像における顔部などであってもよい。オブジェクト識別結果は、画像においてターゲットオブジェクトが識別されたもの、または画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものであってもよい。次に、端末100が、オブジェクト識別結果が画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものに変化したことを検出した場合、または、オブジェクト識別結果が画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものに変化した場合、端末100は、オブジェクト識別結果が変化したと確定することができる。
【0026】
ここで、端末100が、オブジェクト識別結果が画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものに変化したことを検出した場合、以下のことが分かり、即ち、端末100は、本来、ターゲットオブジェクトが画像内にあることを識別できたが、その後、端末100は、遮蔽などの要因によって、画像においてターゲットオブジェクトを識別できない可能性があり、この場合、端末100は、オブジェクト識別結果が変化したと確定する。なお、端末100が、オブジェクト識別結果が画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものに変化したことを検出した場合、以下のことが分かり、即ち、端末100は、本来、遮蔽などの要因によって、画像においてターゲットオブジェクトを識別できなかったが、その後、端末100は、遮蔽物の除去などの要因によって、画像においてターゲットオブジェクトを再識別でき、この場合、端末100は、オブジェクト識別結果が変化したと確定する。
【0027】
例えば、端末100が人の顔部を撮影ターゲットとする場合、端末100は、スクリーン上に撮影した人の顔部をリアルタイムで表示することができ、端末100は、フレームごとの人の顔部の位置を追跡し、人の顔部のキーポイントをマークして美肌補正処理することができる。ここで、人が速く移動したり、急に頭を回転したり、急にスクリーン外に出たり、物体によって人の顔部が遮蔽されたりした場合、対応するフレーム画像は、人の顔部のキーポイントを失い、即ち、端末100は、対応するフレーム画像において人の顔部のキーポイントを識別できないため、得られたオブジェクト識別結果が、画像において人の顔部が識別されなかったものである。人の顔部がスクリーン外からスクリーン内に戻った場合、端末100は、再び画像において人の顔部を検出することができ、端末100によって得られたオブジェクト識別結果は、画像において人の顔部が識別されたものであり、オブジェクト識別結果が変化したと判断することができる。
【0028】
ステップS202において、ターゲットオブジェクトのターゲット変化形態を取得する。
【0029】
いくつかの実施例において、端末100は、ターゲットオブジェクトの変化に対応するターゲット変化形態を取得することができる。変化した前にターゲットオブジェクトの変化形態が変化処理されていない当該ターゲットオブジェクトの原始形態である場合、変化に対応するターゲット変化形態は、完全に変化処理された当該ターゲットオブジェクトの最終形態であり、変化した前にターゲットオブジェクトの変化形態が完全に変化処理された当該ターゲットオブジェクトの最終形態である場合、ターゲット変化形態は、変化処理されていない当該ターゲットオブジェクトの原始形態であり、変化した前にターゲットオブジェクトの変化形態が原始形態と最終形態との中間形態である場合、上記の変化前の中間形態に対応する還元形態をターゲット変化形態とすることができる。例えば、変化した前にターゲットオブジェクトの変化形態が原始形態から中間形態に変化した場合、当該上記の変化前の中間形態に対応する還元形態は、原始形態であり、即ち原始形態をターゲット変化形態とし、同様に、変化した前にターゲットオブジェクトの変化形態が最終形態から中間形態に変化した場合、当該上記の変化前の中間形態に対応する還元形態は、最終形態であり、即ち最終形態をターゲット変化形態とする。
【0030】
ステップS203において、ターゲットオブジェクトが初期変化形態からターゲット変化形態にグラデーションで変化することを表示する。
【0031】
いくつかの実施例において、端末100は、その表示インタフェースにターゲットオブジェクトをグラデーションで表示する。ここで、グラデーションは、初期形態および終了形態を有し、端末100は、初期変化形態およびターゲット変化形態を取得した後、初期変化形態をグラデーションの初期形態とし、ターゲット変化形態を終了形態とし、ターゲットオブジェクトを当該初期形態からターゲット変化形態へのグラデーションとして表示することができる。
【0032】
図3は、一実施例による画像処理方法の概略効果図であり、第6画像311における顔部30は、ターゲットオブジェクトとなり、当該顔部30は、遮蔽物40によって遮蔽され、この場合、端末100は、当該顔部30をグラデーションで表示する。当該顔部30の当該第6画像311における初期変化形態が第1変化形態31に示されていると仮定すると、当該第1変化形態31は、完全に変化処理された当該顔部30の最終形態であ
る。当該第1変化形態31における顔部30が遮蔽物40によって遮蔽された場合、端末100は、第4変化形態34をターゲット変化形態とし、当該ターゲット変化形態は、変化処理されていない当該顔部30の原始形態であ
る。一方、第2変化形態32および第3変化形態33が原始形態と最終形態との間にある2つの可能性のある中間形態である
。端末100がターゲットオブジェクトを表示する
場合、グラデーションとは、第1変化形態31から中間形態である第2変化形態32および第3変化形態33を順次に経るように、顔部30を第4変化形態34に徐々に移行させることであり、その逆も同様である。
【0033】
グラデーションプロセスでは、遮蔽物40は除去され、端末100は、人の顔部30の変化形態を復元することができる。例えば、グラデーションプロセスとは、端末100が第1変化形態31から第2変化形態32および第3変化形態33を順次に経るように、顔部30を第4変化形態34に徐々に移行させることである。顔部30が第3変化形態33にグラデーションしたと仮定する場合、遮蔽物40は除去され、このとき、端末100は、除去前の当該第3変化形態33に対応する還元形態である第1変化形態31をターゲット変化形態とし、第3変化形態33自身を初期変化形態とし、顔部30の第3変化形態33から第1変化形態31へのグラデーションプロセスを表示することができる。このようにして、人の顔部が画像から失われ、画像に再出現するなどの状況下でのグラデーション的な小顔補正を実現することができ、当該プロセスは、端末100のユーザが明らかな変化を観察することができないように、連続的かつ比較的ゆっくりと変化するプロセスに制御されることができ、これにより、人の顔部などのターゲットオブジェクトの画像における動的変化に応じて変化効果の動的適応を行うことで、画面のちらつきを回避し、ターゲットオブジェクトが画像において突然現れたり失われたりすることによる変化効果の急変による画面のちらつきを回避し、人の顔部を美肌補正処理するシーンにおいて、人の顔部が画像において無から有へ、あるいは有から無への際に美肌補正処理するときに露見現象が発生することを回避し、変化処理效果を最適化することができる。
【0034】
上記の画像処理方法では、端末100が、画像におけるターゲットオブジェクトに対するオブジェクト識別結果が変化したことを検出した場合、端末100は、当該ターゲットオブジェクトの初期変化形態として、変化した前の当該ターゲットオブジェクトの最後の変化形態を取得し、且つ当該ターゲットオブジェクトの上記の変化に対応するターゲット変化形態を取得し、これにより、端末100は、初期変化形態およびターゲット変化形態を、それぞれ、グラデーションの初期形態および終了形態とし、ターゲットオブジェクトをグラデーションで表示する。
【0035】
本開示の実施例のスキームでは、オブジェクト識別結果の動的変化に基づいて、ターゲットオブジェクトに対して動的に適応する変化処理を行うことができ、ターゲットオブジェクトの初期変化形態からターゲット変化形態へのグラデーションプロセスによって、端末100の表示インタフェースに表示されるターゲットオブジェクトを初期変化形態からターゲット変化形態へ徐々に移行させることができ、ターゲットオブジェクトが画像において突然現れたり失われたりすることによる変化効果の急変による画面のちらつきを回避し、ターゲットオブジェクトの変化処理效果を最適化する。
【0036】
いくつかの実施例において、S202におけるターゲット変化形態は、オブジェクト識別結果の変化によってトリガーされたターゲットオブジェクトを変化処理する最終的な変化形態であってもよい。さらに、当該オブジェクト識別結果の変化が画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものに変化した場合、ターゲット変化形態は、変化処理されていないターゲットオブジェクトの形態であり、オブジェクト識別結果の変化が画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものに変化した場合、ターゲット変化形態は、完全に変化処理されたターゲットオブジェクトの形態である。
【0037】
人の顔部がターゲットオブジェクトであることを例に挙げると、顔部識別結果の変化が画像において人の顔部が識別されたものから画像において人の顔部が識別されなかったものに変化した場合、ターゲット変化形態は、小顔補正効果なし状態であってもよく、顔部識別結果の変化が画像において人の顔部が識別されなかったものから画像において人の顔部が識別されたものに変化した場合、ターゲット変化形態は、最終的な小顔補正効果状態であってもよい。
【0038】
図4は、一実施例によるターゲットオブジェクトを表示する方法のフローチャートであり、S203における初期変化形態およびターゲット変化形態を、それぞれ、グラデーションの初期形態および終了形態とし、前記ターゲットオブジェクトをグラデーションで表示する
ことについて、以下のステップS401からステップS402を参照する。
【0039】
ステップS401において、初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて、ターゲットオブジェクトの変化幅を得る。
【0040】
ここで、端末100は、ターゲットオブジェクトの初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて、当該ターゲットオブジェクトの変化幅を確定することができ、当該変化幅とは、当該ターゲットオブジェクトの変化形態の変化幅を指す。
【0041】
ステップS402において、ターゲットオブジェクトが、変化幅に応じたグラデーション速度で、初期変化形態からターゲット変化形態にグラデーションで変化することを表示する。
【0042】
言い換えれば、端末100は、変化幅に応じたグラデーション速度で、ターゲットオブジェクトを表示することができる。
【0043】
いくつかの実施例において、端末100は、変化幅の大きさに応じて適切なグラデーション速度を確定することができる。ここで、変化幅が大きいほど、グラデーション速度は、それに応じて大きくなり、変化幅が小さいほど、グラデーション速度は小さくなる。選択肢の一つとして、変化幅の大きさは、初期変化形態およびターゲット変化形態に関係する。
【0044】
図3を参照して説明し、以下の2つのケースについて分析する。ケース1として、初期変化形態が第1変化形態31であり、ターゲット変化形態が第4変化形態34であり、ケース2として、初期変化形態が第3変化形態33であり、ターゲット変化形態が第1変化形態31である。
ここで、ケース1に対応する変形幅は、ケース2に対応する変形幅より大きく、理由として、ケース1
について、最終形態から原始形態に変形する必要があり、ケース2
について、中間形態から最終形態に変化するだけでよい。このようにして、端末100は、この2つの変化幅に対してそれぞれに
異なるグラデーション速度を設定することができ、ケース1において設定されたグラデーション速度は、ケース2において設定されたグラデーション速度よりも若干速く、結果として、ターゲットオブジェクトが異なる初期変化形態にある場合、ターゲットオブジェクトのグラデーションプロセスを表示するために、対応する変化幅に応じて、対応するグラデーション速度を柔軟に適応させることができる。
【0045】
いくつかの実施例において、
図5は、一実施例による変化幅を取得する方法のフローチャートであり、
ステップS401における初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて、ターゲットオブジェクトの変化幅を得ることは、
以下のステップS501からステップS502を含み得る。
【0046】
ステップS501において、初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて、ターゲットオブジェクトのキーポイントの画像における初期位置およびターゲット位置をそれぞれ確定する。
【0047】
ここで、ターゲットオブジェクトのキーポイントは、画像におけるターゲットオブジェクトを変化処理するための画素点である。具体的な適用シーンでは、端末100は、人の顔部などのターゲットオブジェクトのキーポイントを画像上で識別してマークすることができ、キーポイントによりターゲットオブジェクトに対して液化変化などの変形処理を行うことで、人の顔部に対する美肌補正などの変化効果を達成することができる。当該画像には、当該ターゲットオブジェクトの少なくとも1つのキーポイントが存在する。
【0048】
いくつかの実施例において、端末100は、ターゲットオブジェクトの初期変化形態に基づいて、当該ターゲットオブジェクトのキーポイントの画像における初期位置を確定し、当該ターゲットオブジェクトのターゲット変化形態に基づいて、当該ターゲットオブジェクトのキーポイントの画像におけるターゲット位置を確定することができる。
【0049】
ステップS502において、初期位置とターゲット位置との距離に基づいて、変化幅を確定する。
【0050】
いくつかの実施例において、端末100は、ターゲットオブジェクトのキーポイントの画像における初期位置とターゲット位置との距離を、当該ターゲットオブジェクトの変化幅とすることができる。ここで、初期位置とターゲット位置との距離が大きいほど、ターゲットオブジェクトの変化幅が大きくなる場合、端末100は、ターゲットオブジェクトに対して比較的大幅なグラデーション変化を行う必要があり、初期位置とターゲット位置との距離が小さいほど、ターゲットオブジェクトの変化幅が小さくなる場合、端末100は、ターゲットオブジェクトに対して比較的小さい幅なグラデーション変化のみを行う必要がある。
【0051】
本開示の実施例のスキームでは、ターゲットオブジェクトの変化処理效果を最適化するために、ターゲットオブジェクトの変化幅を正確かつ効率的に確定することができる。
【0052】
いくつかの実施例において、
図6は、一実施例によるグラデーション速度を取得する方法のフローチャートであり、上記のS502の変化幅に応じたグラデーション速度で、ターゲットオブジェクトを表示する前に、
以下のステップS601からステップS602をさらに含み得る。
【0053】
ステップS601において、プリセットされたターゲットオブジェクトの変化時間閾値を取得する。
【0054】
ステップS602において、変化幅および変化時間閾値に基づいて、変化速度閾値を確定する。
【0055】
ステップS603において、変化速度閾値以下のグラデーション速度を、変化幅に応じたグラデーション速度として取得する。
【0056】
いくつかの実施例において、端末100は、予め設定されたターゲットオブジェクトに対する変化時間閾値を取得することができる。ここで、当該変化時間閾値は、ターゲットオブジェクトのグラデーションプロセスの最長時間であってもよく、ターゲットオブジェクトのグラデーションプロセスが比較的連続し、且つターゲットオブジェクトが比較的ゆっくりと変化するように、ターゲットオブジェクトのグラデーション速度を制限するために使用されることができる。いくつかの実施例において、当該変化速度閾値を2秒に設定することができる。この後、端末100は、変化幅および変化時間閾値に基づいて、変化速度閾値を得ることができる。端末100は、変化幅と変化時間閾値との比を変化速度閾値とすることができる。例えば、変化幅は、ターゲットオブジェクトのキーポイントの画像における初期位置とターゲット位置との距離であってもよく、当該距離と変化速度閾値との比を変化速度閾値とすることができる。
【0057】
変化速度閾値を得た後、端末100は、当該変化速度閾値に基づいて、適切なグラデーション速度を得ることができる。本開示の実施例では、ゆっくりとした速度でターゲットオブジェクトを初期変化形態からターゲット変化形態へグラデーションさせるために、端末100が、変化速度閾値以下のグラデーション速度を変化幅に応じたグラデーション速度とすることができる。さらに、いくつかの実施例において、ターゲットオブジェクトを初期変化形態からターゲット変化形態へと等速にグラデーションさせ、さらにグラデーションプロセスをより連続的でわずかに変化させるために、ランプ速度が、上記の変化速度閾値以下の一定値であってもよく、グラデーション速度の設定を容易にするために、端末100が、変化速度閾値を直接にグラデーション速度としてもよい。いくつかの実施例において、当該グラデーション速度は、上記変化速度閾値以下のグラデーション値であってもよく、当該グラデーション速度は、徐々に大きくなってもよいし、徐々に小さくなってもよいし、先に大きくなってから小さくなってもよいし、先に小さくなってから大きくなってもよい。
【0058】
いくつかの実施例において、ステップS402におけるターゲットオブジェクトが、変化幅に応じたグラデーション速度で、初期変化形態からターゲット変化形態にグラデーションで変化することを表示することは、初期形態から終了形態へのターゲットオブジェクトのグラデーションを表示するために、上記のグラデーション速度で、ターゲットオブジェクトのキーポイントを、当該キーポイントの画像における初期位置から当該キーポイントの当該画像におけるターゲット位置へ徐々に移動させることを含む。ここで、キーポイントの画像における初期位置およびターゲット位置は、それぞれ初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて得られる。
【0059】
本開示の実施例は、主に端末100が、ターゲットオブジェクトのキーポイントの画像における位置を移動させることにより、ターゲットオブジェクトの初期形態から終了形態へのグラデーションプロセスを実現するものである。当該ターゲットオブジェクトのキーポイントの画像における位置は、初期位置およびターゲット位置を含み、この2つの位置は、それぞれ初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて得られ、ここで、初期変化形態に基づいて初期位置を得ることができ、ターゲット変化形態に基づいてターゲット位置を得ることができる。
【0060】
本開示の実施例のスキームでは、ターゲットオブジェクトのキーポイントの画像における初期位置とターゲット位置との距離に基づいて、キーポイントが画像における初期位置からターゲット位置へ徐々に移動する漸進的な移動過程に対して適切なグラデーション速度を設定することができ、端末100は、プリセットされたターゲットオブジェクトの変化時間閾値を取得し、距離と当該変化時間閾値との比をグラデーション速度とし、当該グラデーション速度でターゲットオブジェクトのキーポイントを画像における初期位置からターゲット位置へ徐々に移動させることにより、ターゲットオブジェクトの初期形態から終了形態へのグラデーションを実現することができる。
【0061】
図7は、一実施例による
別の画像処理方法のフローチャートであり、前記画像処理方法は、
図1に示された端末100またはその類似装置を実行主体とすることができ
、以下のステップS701からステップS702を含む。
【0062】
ステップS701において、端末100は、画像におけるターゲットオブジェクトに対するオブジェクト識別結果を取得する。
【0063】
いくつかの実施例において、ターゲットオブジェクトとは、変化処理のオブジェクトを指し、オブジェクト識別結果は、画像においてターゲットオブジェクトが識別されたもの、または画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものを含む。
【0064】
ステップS702において、オブジェクト識別結果が画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものに変化した場合、または、オブジェクト識別結果が画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものに変化した場合、端末100は、オブジェクト識別結果が変化したと確定する。
【0065】
ステップS703において、画像におけるターゲットオブジェクトに対するオブジェクト識別結果が変化した場合、端末100は、ターゲットオブジェクトの初期変化形態を取得する。
【0066】
つまり、端末100は、ターゲットオブジェクトの初期変化形態として、変化した前のターゲットオブジェクトの最後の変化形態を取得する。
【0067】
ステップS704において、端末100は、ターゲットオブジェクトのターゲット変化形態を取得する。
【0068】
ステップS705において、端末100は、初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて、ターゲットオブジェクトのキーポイントの画像における初期位置およびターゲット位置をそれぞれ確定する。
【0069】
いくつかの実施例において、キーポイントは、画像におけるターゲットオブジェクトを変化処理するための画素点である。
【0070】
ステップS706において、端末100は、初期位置とターゲット位置との距離に基づいて、変化幅を確定する。
【0071】
ここで、端末100は、初期位置とターゲット位置との距離を変化幅とすることができる。
【0072】
ステップS707において、端末100は、プリセットされたターゲットオブジェクトの変化時間閾値を取得する。
【0073】
ステップS708において、端末100は、変化幅および変化時間閾値に基づいて、変化速度閾値を確定する。
【0074】
端末100は、変化幅と変化時間閾値との比を変化速度閾値とすることができる。
【0075】
ステップS709において、端末100は、変化速度閾値以下のグラデーション速度を、変化幅に応じたグラデーション速度として取得する。
【0076】
ここで、端末100は、変化速度閾値をグラデーション速度とすることができる。
【0077】
ステップS710において、端末100は、初期形態から終了形態へのターゲットオブジェクトのグラデーションを表示するために、グラデーション速度で、ターゲットオブジェクトのキーポイントを、当該キーポイントの画像における初期位置から当該キーポイントの当該画像におけるターゲット位置へ徐々に移動させる。
【0078】
上記の画像処理方法では、ターゲットオブジェクトのキーポイントに応じて、オブジェクト識別結果の動的変化に基づいてターゲットオブジェクトに対して動的に適応する変化処理を行うことができ、ターゲットオブジェクトの変化処理效果を最適化する。
【0079】
本開示による画像処理方法をより明確に説明するために、当該方法を顔画像に対する美肌補正処理に適用することについて説明する。
【0080】
全体として、端末100によってリアルタイムで動画を撮影したり、生中継したりする際に、端末100は、各フレームにおける画像を取得し、画像における人の顔部のキーポイントを識別してマークし、キーポイントによって人の顔部を液化美肌補正処理し、小顔補正などの美肌補正の效果を達成することができる。ここで、人が速く移動したり、急に頭を回転したり、突然にスクリーンに対して出てから入ったりした場合、あるいは物体によって人の顔部が遮蔽されたりした場合、対応するフレーム画像は、実際に人の顔部のキーポイントを失い、通常の方法で処理する場合、人の顔部に対する小顔補正効果は、すでに無効になり、画像に顔部が現れたときに顔部が再び突然に小さくなり、動画には変顔の瞬間が録画され、生中継室では、視聴者は、この小顔補正の突然変異の過程を直接に視聴し、人の顔部に対する美肌補正の效果が比較的に悪く、ユーザの体験にも影響を与える。
【0081】
本開示による画像処理方法では、画像における人の顔部を美肌補正処理することができる。いくつかの実施例において、まず、画像に人の顔部がある場合、顔部識別と追跡によってフレームごとの人の顔部の位置を追跡し、人の顔部のキーポイントをマークして美肌補正処理することができる。
【0082】
次に、人の顔部が失われた場合、最後のフレームにおいて人の顔部があるキーポイントの位置を記録し、当該最後のフレームの小顔補正効果を保持して、この後、グラデーション処理を行うことができる。グラデーションの始点を人の顔部がある最後のフレームの小顔補正効果と定義し、グラデーションの終点を人の顔部の原始形態である小顔補正美肌補正の効果を完全に取り除いた時の形態と定義し、この後、始点から終点まで2秒間の等速グラデーション復元を行うことができ、グラデーション效果は、始点での人の顔部のキーポイントから終点での人の顔部のキーポイントへのピクセル移動を実現する。ここで、2秒は、最終的な小顔補正効果から人の顔部の原始形態にグラデーションしたプリセット最大時間であり、実際のシーンの必要に応じて当該時間を設定することができる。これにより、人の顔部のグラデーションの平均速度vを取得することができ、平均速度の値は、人の顔部のキーポイントの変化幅である人の顔部のキーポイントのピクセル間の距離とプリセット最大時間2秒との比である。ここで、始点から終点までの人の顔部のキーポイントの変化が比較的ゆっくりであるため、ユーザ一が一般的にこのプロセスを知覚することができず、そして、一般的にこの時間内に人の顔部が再び現れて、無から有への小顔補正が始まるので、実際の撮影中に人の顔部が現れたり消えたりする場合、二度とブレる現象が生じない。
【0083】
最後に、人の顔部のキーポイントが再び検出された場合、始点を人の顔部の現在の状態と定義し、ここで、当該状態は、小顔補正効果なしの人の顔部であってもよいし、小顔補正効果が徐々に消えていく中間状態であってもよい。人の顔部のキーポイントの現在位置を取得する。終点を小顔補正の最終状態と定義し、当該最終状態は、人の顔部の現在の状態とキーポイントの位置に基づいて小顔補正効果を計算することで得られることができ、始点から終点まで速度vの等速グラデーション変化を作る。
【0084】
これにより、ユーザーは、画面から人の顔部が失われ、また画面に人の顔部が現れるように、徐々に小顔補正を始め、これは、連続的かつ比較的ゆっくりと変化するプロセスであり、ユーザーが明らかな変化を観察することは困難であり、この美肌補正グラデーション論理処理により、人の顔部のキーポイントが無から有へ、あるいは有から無への時の小顔補正効果の露見現象を効果的に回避することができる。
【0085】
図2、
図4~
図7のフローチャートの各ステップは矢印の指示に従って順次に表示されるが、これらのステップは必ずしも矢印の指示に従って順次に実行されるわけではないことを理解すべきである。本明細書において明示的に説明しない限り、これらのステップの実行には厳密な順序制限はなく、これらのステップは他の順序で実行されてもよい。そして、
図2、
図4~
図7のステップの少なくとも一部は、複数のステップまたは複数のステージを含み得て、これらのステップまたはステージは、必ずしも同じタイミングで実行されるとは限らないが、異なるタイミングで実行されてもよく、これらのステップまたはステージの実行順序も必ずしも順次に実行されるとは限らないが、他のステップまたは他のステップにおけるステップまたはステージの少なくとも一部と交代にまたは交互に実行されてもよい。
【0086】
図8は、一実施例による画像処理装置のブロック図である。
図8を参照すると、当該画像処理装置800は、初期形態取得モジュール801、ターゲット形態取得モジュール802、およびオブジェクト表示モジュール803を含む。
【0087】
初期形態取得モジュール801は、画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化した場合、ターゲットオブジェクトの初期変化形態を取得するために使用され、初期変化形態は、変化した前のターゲットオブジェクトの最後の変化形態であり、ターゲットオブジェクトは、変化処理のオブジェクトである。
【0088】
ターゲット形態取得モジュール802は、ターゲットオブジェクトのターゲット変化形態を取得するために使用される。
【0089】
オブジェクト表示モジュール803は、ターゲットオブジェクトが初期変化形態からターゲット変化形態にグラデーションで変化することを表示するために使用される。
【0090】
いくつかの実施例において、オブジェクト表示モジュール803は、
初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて、ターゲットオブジェクトの変化幅を確定するために使用され、変化幅は、ターゲットオブジェクトの変化形態の変化幅である幅取得ユニットと、
ターゲットオブジェクトが、変化幅に応じたグラデーション速度で、初期変化形態からターゲット変化形態にグラデーションで変化することを表示するために使用されるオブジェクト表示ユニットと、を含む。
【0091】
いくつかの実施例において、幅取得ユニットは、初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて、ターゲットオブジェクトのキーポイントの画像における初期位置およびターゲット位置をそれぞれ確定し、初期位置とターゲット位置との距離に基づいて、変化幅を確定するために使用され、キーポイントは、画像におけるターゲットオブジェクトを変化処理するための画素点である。
【0092】
いくつかの実施例において、オブジェクト表示ユニットは、プリセットされたターゲットオブジェクトの変化時間閾値を取得し、変化幅および変化時間閾値に基づいて、変化速度閾値を確定し、変化速度閾値以下のグラデーション速度を、グラデーション速度として取得するためにも使用される。
【0093】
いくつかの実施例において、グラデーション速度は、変化速度閾値以下の一定値である。
【0094】
いくつかの実施例において、オブジェクト表示ユニットは、初期形態から終了形態へのターゲットオブジェクトのグラデーションを表示するために、グラデーション速度で、ターゲットオブジェクトのキーポイントを、キーポイントの画像における初期位置からキーポイントの画像におけるターゲット位置へ徐々に移動させるために使用され、ここで、キーポイントの画像における初期位置およびターゲット位置、は、それぞれ初期変化形態およびターゲット変化形態に基づいて得られる。
【0095】
いくつかの実施例において、画像処理装置800は、
画像におけるターゲットオブジェクトに対するオブジェクト識別結果を取得するために使用され、オブジェクト識別結果は、画像においてターゲットオブジェクトが識別されたもの、または画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものを含む結果取得モジュールと、
オブジェクト識別結果が、画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものに変化し、または画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものに変化した場合、前記オブジェクト識別結果が変化したと確定するために使用される変化判断モジュールと、をさらに含む。
【0096】
いくつかの実施例において、ターゲット変化形態は、オブジェクト識別結果の変化によってトリガーされたターゲットオブジェクトを変化処理する最終的な変化形態である。
【0097】
いくつかの実施例において、オブジェクト識別結果が、画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものに変化したことに応答して、ターゲット変化形態は、変化処理されていないターゲットオブジェクトの形態であり、オブジェクト識別結果が、画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものに変化したことに応答して、ターゲット変化形態は、完全に変化処理されたターゲットオブジェクトの形態である。
【0098】
上記の実施例における装置について、各モジュールが動作を実行する具体的な態様は、当該方法に関する実施例において詳細に説明されたが、ここでは詳細な説明を省略する。
【0099】
図9は、一実施例による電子機器の内部構造図である。例えば、電子機器900は、携帯電話、コンピュータ、デジタル放送端末、メッセージングデバイス、ゲームコンソール、タブレットデバイス、医療機器、フィットネスデバイス、パーソナルデジタルアシスタントなどであってもよい。
【0100】
図9を参照すると、電子機器900は、処理コンポーネント902、メモリ904、電力コンポーネント906、マルチメディアコンポーネント908、オーディオコンポーネント910、入出力(Input/Output、I/O)インターフェース912、センサーコンポーネント914、および通信コンポーネント916のうちの1つ以上を含み得る。
【0101】
処理コンポーネント902は、一般に、表示、電話コール、データ通信、カメラ動作、記録動作に関連する動作などの電子機器900の全体的な動作を制御する。処理コンポーネント902は、上記の方法のステップの全部または一部を完了するために、命令を実行する1つ以上のプロセッサ920を含むことができる。また、処理コンポーネント902は、処理コンポーネント902と他のコンポーネントとの間の対話を容易にする1つ以上のモジュールを含むことができる。例えば、処理コンポーネント902は、マルチメディアコンポーネント908と処理コンポーネント902との間の対話を容易にするマルチメディアモジュールを含むことができる。
【0102】
メモリ904は、電子機器900での動作をサポートするために様々なタイプのデータを記憶するように構成される。これらのデータの例には、電子機器900上で動作するための任意のアプリケーションまたは方法の命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、画像、動画などが含まれる。メモリ904は、例えばスタティックランダムアクセスメモリ(Static Random-Access Memory、SRAM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Electrically-Erasable Programmable Read-Only Memory、EEPROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Erasable Programmable Read-Only Memory、EPROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(Programmable Read Only Memory、PROM)、読み取り専用メモリ(Read Only Memory、ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスクまたは光ディスクなどの任意のタイプの揮発性記憶装置や不揮発性記憶装置またはそれらの組合せによって実現されてもよい。
【0103】
電源コンポーネント906は、電子機器900の様々なコンポーネントに電力を供給する。電源コンポーネント906は、電源管理システム、1つ以上の電源、および電子機器900に対する電力の生成、管理、および割り当てに関連する他のコンポーネントを含むことができる。
【0104】
マルチメディアコンポーネント908は、前記電子機器900とユーザとの間に配置された出力インターフェースを提供するスクリーンを含む。いくつかの実施例において、スクリーンは、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)とタッチパネル(Touch Panel、TP)とを含むことができる。スクリーンがタッチパネルを含む場合、スクリーンは、ユーザからの入力信号を受信するためのタッチスクリーンとして実現されてもよい。タッチパネルは、タッチ、スライド、およびタッチパネル上のジェスチャーを感知するための1つ以上のタッチセンサーを含む。タッチセンサは、タッチまたはスライド動作の境界を感知するだけでなく、タッチまたはスライド動作に関連する持続時間および圧力も検出することができる。いくつかの実施例において、マルチメディアコンポーネント908は、1つのフロントカメラおよび/またはリアカメラを含む。電子機器900が撮影モードまたは動画モードなどの動作モードにある場合、フロントカメラおよび/またはリアカメラは、外部のマルチメディアデータを受信することができる。各フロントカメラおよび/またはリアカメラは、固定光学系であってもよく、又は焦点距離および光学ズーム能力を持っている。
【0105】
オーディオコンポーネント910は、オーディオ信号を出力および/または入力するように構成される。例えば、オーディオコンポーネント910は、1つのマイクロホン(Microphone、MIC)を含み、電子機器900がコールモード、記録モードおよび音声識別モードなどの動作モードにある場合、マイクロホンは、外部のオーディオ信号を受信するように構成される。受信したオーディオ信号は、さらに、メモリ904に記憶されてもよく、または通信コンポーネント916を介して送信されてもよい。いくつかの実施例において、オーディオコンポーネント910は、オーディオ信号を出力するためのスピーカをさらに含む。
【0106】
I/Oインターフェース912は、コンポーネント902と周辺インターフェースモジュールとの間にインターフェースを提供し、上記の周辺インターフェースモジュールは、キーボード、クリックホイール、ボタンなどであってもよい。これらのボタンは、ホームボタン、音量ボタン、スタートボタン、およびロックボタンを含むが、これらに限定されない。
【0107】
センサーコンポーネント914は、電子機器900に対して各態様の状態評価を提供するための1つ以上のセンサーを含む。例えば、センサーコンポーネント914は、電子機器900のオン/オフ状態、コンポーネント相対的な位置を検出でき、例えば前記コンポーネントは、電子機器900のディスプレイおよびキーパッドであり、センサーコンポーネント914は、電子機器900または電子機器900における1つのコンポーネントの位置の変化、ユーザと電子機器900との接触の有無、電子機器900の方位または加速/減速、および電子機器900の温度変化を検出することもできる。センサーコンポーネント914は、いかなる物理的な接触がないときに近くの物体の存在を検出するように構成された近接センサーを含むことができる。センサーコンポーネント914は、イメージングアプリに使用された相補型金属酸化膜半導体(Complementary Metal-Oxide Semiconductor、CMOS)または電荷結合素子(Charge Coupled Device、CCD)画像センサーなどの光センサーをさらに含むことができる。いくつかの実施例において、当該センサーコンポーネント914は、加速度センサー、ジャイロスコープセンサー、磁気センサー、圧力センサー、または温度センサーを含むことができる。
【0108】
通信コンポーネント916は、電子機器900と他のデバイスとの間の有線または無線方式の通信を容易にするように構成される。電子機器900は、ワイファイ(Wireless Fidelity、WiFi)、キャリア網(例えば2G、3G、4Gまたは5G)、またはそれらの組み合わせなどの通信規格に基づく無線ネットワークにアクセスすることができる。一実施例では、通信コンポーネント916は、放送チャネルを介して外部の放送管理システムからの放送信号または放送関連情報を受信する。一実施例では、前記通信コンポーネント916は、短距離通信を容易にするために、近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)モジュールをさらに含む。例えば、NFCモジュールは、近距離無線通信を用いた自動認識(Radio Frequency Identification、RFID)技術、赤外線データ協会(Infrared Date AssociationA、IrDA)技術、超広帯域(Ultra Wide Band、UWB)技術、ブルートゥース(登録商標、(Bluetooth、BT))、および他の技術に基づいて実現されてもよい。
【0109】
いくつかの実施例において、電子機器900は、以下のステップを実行するために、1つ以上の特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理プロセッサ(Digital Signal Processor Device、DSP)、デジタル信号処理デバイス(Digital Signal Processor Device、DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device、PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FieldProgrammable Gate Array、FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、または他の電子部品によって実現されてもよい。
【0110】
画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化した場合、ターゲットオブジェクトの初期変化形態を取得し、初期変化形態は、変化した前のターゲットオブジェクトの最後の変化形態であり、ターゲットオブジェクトは、変化処理のオブジェクトであり、
ターゲットオブジェクトのターゲット変化形態を取得し、
ターゲットオブジェクトが初期変化形態からターゲット変化形態にグラデーションで変化することを表示する。
【0111】
いくつかの実施例において、例えば命令を含むメモリ904などの命令を含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、上記の命令は、以下のステップを実行するために電子機器900のプロセッサ920によって実行可能である。
【0112】
画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化した場合、ターゲットオブジェクトの初期変化形態を取得し、初期変化形態は、変化した前のターゲットオブジェクトの最後の変化形態であり、ターゲットオブジェクトは、変化処理のオブジェクトであり、
ターゲットオブジェクトのターゲット変化形態を取得し、
ターゲットオブジェクトが初期変化形態からターゲット変化形態にグラデーションで変化することを表示する。
【0113】
例えば、前記非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、ROM、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(Compact Disk Read Only Memory、CD-ROM)、磁気テープ、フロッピーディスク、および光データ記憶デバイスなどであってもよい。
【0114】
いくつかの実施例において、コンピュータプログラム製品をさらに提供し、前記プログラム製品は、コンピュータプログラムを含み、前記コンピュータプログラムは、読み取り可能な記憶媒体に記憶され、機器の少なくとも1つのプロセッサは、前記読み取り可能な記憶媒体から前記コンピュータプログラムを読み出して実行することにより、以下のステップを機器に実行させる。
【0115】
画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化した場合、ターゲットオブジェクトの初期変化形態を取得し、初期変化形態は、変化した前のターゲットオブジェクトの最後の変化形態であり、ターゲットオブジェクトは、変化処理のオブジェクトであり、
ターゲットオブジェクトのターゲット変化形態を取得し、
ターゲットオブジェクトが初期変化形態からターゲット変化形態にグラデーションで変化することを表示する。
【0116】
本開示のすべての実施例は、単独で実行されることができ、他の実施例と組み合わせて実行されることもでき、いずれも本開示の保護範囲とみなすことができる。
【符号の説明】
【0117】
800 画像処理装置
801 初期形態取得モジュール
802 ターゲット形態取得モジュール
803 オブジェクト表示モジュール803
900 電子機器
902 処理コンポーネント
904 メモリ
906 電力コンポーネント
908 マルチメディアコンポーネント
910 オーディオコンポーネント
912 入出力インターフェース
914 センサーコンポーネント
916 通信コンポーネント916
920 プロセッサ
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器によって実行される画像処理方法であって、
画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化した
場合、
前記ターゲットオブジェクトの初期変化形態を取得し、前記初期変化形態は、変化した前の前記ターゲットオブジェクトの最後の変化形態
であり、前記ターゲットオブジェクトは、変化処理のオブジェクトであることと、
前記ターゲットオブジェクトのターゲット変化形態を取得することと、
前記ターゲットオブジェクトが前記初期変化形態から前記ターゲット変化形態にグラデーションで変化することを表示することと、を含む、
画像処理方法。
【請求項2】
前記ターゲットオブジェクトが前記初期変化形態から前記ターゲット変化形態にグラデーションで変化することを表示することことは、
前記初期変化形態および
前記ターゲット変化形態に基づいて、前記ターゲットオブジェクトの変化幅を
確定し、前記変化幅は、前記ターゲットオブジェクトの変化形態の変化幅であることと、
前記ターゲットオブジェクトが、前記変化幅に応じたグラデーション速度で、
前記初期変化形態から前記ターゲット変化形態にグラデーションで変化することを表示することと、を含む、
請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項3】
前記初期変化形態および
前記ターゲット変化形態に基づいて、前記ターゲットオブジェクトの変化幅を
確定することは、
前記初期変化形態および前記ターゲット変化形態に基づいて、前記ターゲットオブジェクトのキーポイントの前記画像における初期位置およびターゲット位置をそれぞれ
確定し、前記キーポイントは、前記画像における前記ターゲットオブジェクトを変化処理するための画素点であることと、
前記初期位置とターゲット位置との距離に基づいて、前記変化幅を
確定することと、
を含む、
請求項2に記載の画像処理方法。
【請求項4】
プリセットされた前記ターゲットオブジェクトの変化時間閾値を取得することと、
前記変化幅および
前記変化時間閾値に基づいて、変化速度閾値を
確定することと、
前記変化速度閾値以下のグラデーション速度を、前記グラデーション速度として取得することと、をさらに含む、
請求項2に記載の画像処理方法。
【請求項5】
前記グラデーション速度は、前記変化速度閾値以下の一定値である請求項4に記載の画像処理方法。
【請求項6】
前記ターゲットオブジェクトが、前記変化幅に応じたグラデーション速度で、前記初期変化形態から前記ターゲット変化形態にグラデーションで変化することを表示することは、
前記初期形態から前記終了形態への前記ターゲットオブジェクトのグラデーションを表示するために、前記グラデーション速度で、前記ターゲットオブジェクトのキーポイントを、前記キーポイントの前記画像における初期位置から前記キーポイントの前記画像におけるターゲット位置へ徐々に移動させることを含み、ここで、前記キーポイントの前記画像における前記初期位置および前記ターゲット位置は、それぞれ前記初期変化形態および前記ターゲット変化形態に基づいて得られる請求項2に記載の画像処理方法。
【請求項7】
前記画像におけるターゲットオブジェクトに対するオブジェクト識別結果を取得し、前記オブジェクト識別結果は、画像においてターゲットオブジェクトが識別されたもの、または画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものを含むことと、
前記オブジェクト識別結果が、画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものに変化し、または画像においてターゲットオブジェクトが識別されなかったものから画像においてターゲットオブジェクトが識別されたものに変化した
場合、前記オブジェクト識別結果が変化したと
確定することと、を
さらに含む、
請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項8】
前記ターゲット変化形態は、前記オブジェクト識別結果の変化によってトリガーされた前記ターゲットオブジェクトを変化処理する最終的な変化形態である請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項9】
前記オブジェクト識別結果が、前記画像において前記ターゲットオブジェクトが識別されたものから前記画像において前記ターゲットオブジェクトが識別されなかったものに変化した
場合、前記ターゲット変化形態は、変化処理されていない前記ターゲットオブジェクトの形態であり、
前記オブジェクト識別結果が、前記画像において前記ターゲットオブジェクトが識別されなかったものから前記画像において前記ターゲットオブジェクトが識別されたものに変化した
場合、前記ターゲット変化形態は、完全に変化処理された前記ターゲットオブジェクトの形態である、
請求項8に記載の画像処理方法。
【請求項10】
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
ここで、前記プロセッサは、前記命令を実行するときに以下の
ステップを実現するように構成され、即ち、
画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化した
場合、
前記ターゲットオブジェクトの初期変化形態を取得し、前記初期変化形態は、変化した前の前記ターゲットオブジェクトの最後の変化形態
であり、前記ターゲットオブジェクトは、変化処理のオブジェクトであり、
前記ターゲットオブジェクトのターゲット変化形態を取得し、
前記ターゲットオブジェクトが前記初期変化形態から前記ターゲット変化形態にグラデーションで変化することを表示する、
電子機器。
【請求項11】
命令が電子機器のプロセッサによって実行されるときに、以下の
ステップを電子機器に実行させることができ、即ち、
画像におけるターゲットオブジェクトのオブジェクト識別結果が変化した
場合、
前記ターゲットオブジェクトの初期変化形態を取得し、前記初期変化形態は、変化した前の前記ターゲットオブジェクトの最後の変化形態
であり、前記ターゲットオブジェクトは、変化処理のオブジェクトであり、
前記ターゲットオブジェクトのターゲット変化形態を取得し、
前記ターゲットオブジェクトが前記初期変化形態から前記ターゲット変化形態にグラデーションで変化することを表示する、
記憶媒体。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】