(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-05
(54)【発明の名称】電子コンタクトレンズのための充電ケース
(51)【国際特許分類】
G02C 11/00 20060101AFI20230329BHJP
G02C 7/04 20060101ALI20230329BHJP
G02C 13/00 20060101ALI20230329BHJP
A45C 11/04 20060101ALI20230329BHJP
H02J 50/10 20160101ALI20230329BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20230329BHJP
A61F 9/00 20060101ALN20230329BHJP
【FI】
G02C11/00
G02C7/04
G02C13/00
A45C11/04 B
H02J50/10
H02J7/00 301B
H02J7/00 301D
A61F9/00 100
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022549866
(86)(22)【出願日】2021-02-19
(85)【翻訳文提出日】2022-10-14
(86)【国際出願番号】 US2021070166
(87)【国際公開番号】W WO2021168481
(87)【国際公開日】2021-08-26
(32)【優先日】2020-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520501023
【氏名又は名称】アキュセラ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】窪田 良
(72)【発明者】
【氏名】ヴェーバー, パトリツィア
(72)【発明者】
【氏名】ブルゲナー, マルコ
(72)【発明者】
【氏名】ブッチャー, ヨナス
(72)【発明者】
【氏名】サンムガラジャ, プラビーンス
(72)【発明者】
【氏名】ベルンハルト, ハンス
(72)【発明者】
【氏名】グプタ, アミタヴァ
【テーマコード(参考)】
2H006
3B045
5G503
【Fターム(参考)】
2H006CA00
2H006DA08
3B045BA09
3B045CC00
3B045CE07
3B045DA00
5G503AA01
5G503BA02
5G503BB01
5G503FA03
5G503GB08
(57)【要約】
コンタクトレンズ充電ケースが、電子コンタクトレンズ(「eCL」)を受け取るためにサイズおよび形状を決定されたコンテナと、eCLのコイルに結合するための充電コイルとを備えている。いくつかの実施形態において、充電コイルは、コンテナ内のeCLの場所および向きの感度を減少させ、コイル間の結合を改良するように、eCLのコイルの直径より大きい直径を備えている。いくつかの実施形態において、充電コイルは、少なくとも部分的にeCLを受け取るコンテナの周囲に延びているように寸法を決定されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子コンタクトレンズ(eCL)のための充電ケースであって、前記充電ケースは、
電源と、
前記eCLを受け取るためにサイズおよび形状を決定されたコンテナと、
前記電源に結合された充電コイルと
を備え、
前記充電コイルは、前記eCLのコイルの最大断面寸法より大きい最大断面寸法を備えている、充電ケース。
【請求項2】
前記充電コイルは、前記eCLを充電するために、前記eCLのコイルに誘導的に結合するように構成されている、請求項1に記載の充電ケース。
【請求項3】
前記充電コイルは、中心を通して延びている充電コイル軸を画定し、前記充電コイル軸は、前記充電コイルに実質的に垂直に延び、前記eCLコイルは、中心を通して延びているeCLコイル軸を画定し、前記eCLコイル軸は、前記eCLコイルと実質的に垂直に延びている、請求項1に記載の充電ケース。
【請求項4】
前記充電コイルは、0mm~約20mmの範囲内の前記充電コイルの中心と前記eCLコイルの中心との間の分離距離Δd、約0mm~約9mmの範囲内の前記充電コイルの中心と前記eCLコイルの中心との間の側方オフセットΔa、および約0度~約45度の範囲内の前記充電コイル軸と前記eCLコイル軸との間の差異角度Δθにおいて、前記eCLを充電するように構成され、随意に、Δdは、0mm~約10mmの範囲内にあり、Δaは、約0mm~約5mmの範囲内にある、請求項3に記載の充電ケース。
【請求項5】
前記充電コイルは、約0度~約20度の範囲内の前記eCLコイル軸と前記充電コイル軸との間の角度で、前記電源を充電するように構成されている、請求項1に記載の充電ケース。
【請求項6】
前記充電コイルは、前記コンタクトレンズを受け取るようにサイズを決定された開口を備え、前記充電コイルは、前記コンテナの少なくとも一部の周囲に延びている、請求項1に記載の充電ケース。
【請求項7】
前記コンテナは、軸を備え、前記充電コイルは、前記コンテナ軸に沿って、前記コンテナの開口部に向かって、前記コンタクトレンズを支持するための前記コンテナの下端部から離れて軸方向に位置し、随意に、前記充電コイルは、前記コンタクトレンズの頂端が前記コンテナの前記下端部上に静止しているとき、前記コンタクトレンズの前記充電コイルより前記開口部の近くに軸方向に位置している、請求項6に記載の充電ケース。
【請求項8】
前記充電コイルは、印刷回路基板(PCB)上に位置し、前記PCBは、前記コンテナを受け取るようにサイズを決定された開口を備え、前記充電コイルは、前記コイル内に受け取られた前記コンテナの少なくとも一部の周囲に延びている、請求項1に記載の充電ケース。
【請求項9】
前記コンテナ内の生理食塩水をさらに備え、前記充電コイルは、前記eCLが前記生理食塩水中に設置されているとき、前記eCLを充電するように構成されている、請求項1に記載の充電ケース。
【請求項10】
前記コンテナ上の除去可能なカバーと、前記コンテナ内の生理食塩水を備えている滅菌コンタクトレンズ溶液とをさらに備え、前記充電コイルは、前記滅菌コンタクトレンズ溶液を通して前記eCLを充電するように構成されている、請求項1に記載の充電ケース。
【請求項11】
前記電源は、1つ以上の再充電可能バッテリを備え、随意に、前記充電ケースは、前記1つ以上の再充電可能バッテリを充電するために、電力源に結合するためのコネクタを備えている、請求項1に記載の充電ケース。
【請求項12】
前記電源は、1つ以上の使い捨てバッテリを備えている、請求項1に記載の充電ケース。
【請求項13】
前記電源および前記充電コイルに動作可能に結合された電力管理回路をさらに備え、前記電力管理回路は、3.0~5ボルトの範囲内、随意に、3.5~4.0ボルトの範囲内の電圧で、安定電流を提供する、請求項1に記載の充電ケース。
【請求項14】
前記電力管理回路および前記充電コイルに結合された充電コイル回路をさらに備え、前記充電コイル回路は、前記eCLのコイルに電力を誘導的に輸送する、請求項13に記載の充電ケース。
【請求項15】
前記充電コイルの最大断面寸法は、楕円形の直径、断面積、または主軸のうちの1つ以上を備え、前記eCLコイルの最大断面寸法は、楕円形の直径、断面積、または主軸のうちの1つ以上を備えている、請求項1に記載の充電ケース。
【請求項16】
コンテナを受け取るようにサイズを決定された開口を備えている筐体をさらに備え、前記コンテナは、前記筐体の周囲に位置している前記コンテナのカバーを有する、前記、請求項1に記載の充電ケース。
【請求項17】
前記筐体は、上部および下部を備え、前記上部は、前記開口を備えている、請求項16に記載の充電ケース。
【請求項18】
前記充電コイルは、前記上部と前記下部との間に位置し、前記コンテナの少なくとも一部を受け取るようにサイズを決定されている、請求項17に記載の充電ケース。
【請求項19】
前記コンテナは、前記筐体の内側構造に係合し、前記コンテナを保持するための継手を備え、前記コンテナは、前記筐体の外側に延びているカバーを伴う前記開口を通して挿入され、随意に、前記継手は、スナップ継手を備えている、請求項16に記載の充電ケース。
【請求項20】
前記コンテナは、滅菌コンタクトレンズ溶液中の滅菌コンタクトレンズを備えているシールされた滅菌コンパートメントを備え、前記コンテナは、第1の除去可能なカバーおよび第2の除去可能なカバーを用いてシールされ、前記第1の除去可能なカバーは、前記第2の除去可能なカバーが除去された後、除去されるように構成され、随意に、前記第1の除去可能なカバーは、箔またはプラスチック膜のうちの1つ以上を備え、随意に、前記第2の除去可能なカバーは、前記コンテナの上側部分にねじ式で係合されている、請求項16に記載の充電ケース。
【請求項21】
前記筐体は、前記充電ケースが前記第2のコンテナと共に使用されることを可能にするために、前記開口内に第1のコンテナを受け取り、複数日後に前記開口からの前記第1のコンテナの除去を可能にし、複数日後に前記開口の中に第2のコンテナを挿入するように構成されている、請求項16に記載の充電ケース。
【請求項22】
前記電源および前記充電コイルに動作可能に結合されたプロセッサと、
前記プロセッサおよび前記充電コイルに結合された充電コイル駆動回路と、
前記充電コイルおよび前記プロセッサに結合されたeCL検出回路と
をさらに備え、
前記eCL検出回路は、前記コンテナ内の前記eCLの設置を検出し、
前記プロセッサは、前記eCL検出回路からの信号に応答して、クロック信号を用いて前記充電コイル駆動回路を駆動するための命令で構成されている、請求項1に記載の充電ケース。
【請求項23】
前記プロセッサは、充電ケース状態機械を実装するように構成されている、請求項22に記載の充電ケース。
【請求項24】
前記充電ケース状態機械は、アイドル状態、スリープ状態、充電状態、およびエラー状態を備えている、請求項22に記載の充電ケース。
【請求項25】
前記eCLは、プロセッサまたは処理要素を備えている、請求項1に記載の充電ケース。
【請求項26】
前記プロセッサまたは処理要素は、eCL状態機械を実装するように構成されている、請求項25に記載の充電ケース。
【請求項27】
前記eCL状態機械は、充電状態、休止状態、療法状態、およびエラー状態を備えている、請求項26に記載の充電ケース。
【請求項28】
前記eClは、照明源を備えている、請求項25に記載の充電ケース。
【請求項29】
前記eClは、バッテリを備えている、請求項25に記載の充電ケース。
【請求項30】
前記eCLは、第1のeCLコイルを伴う第1のeCLと、第2のeCLコイルを伴う第2のeCLとを備え、前記コンテナは、前記第1のeCLおよび前記第2のeCLをそれぞれ受け取るようにサイズおよび形状を決定された第1のコンテナおよび第2のコンテナを備え、前記充電コイルは、前記第1のeCLおよび前記第2のeCLをそれぞれ充電するための第1の充電コイルおよび第2の充電コイルを備え、前記第1の充電コイルおよび前記第2の充電コイルの各々は、それぞれ、前記第1のeCLコイルおよび前記第2のeCLコイルより大きい横断する最大距離を備えている、請求項1-29のいずれか1項に記載の充電ケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、その開示が参照によってそれらの全体として組み込まれる2020年2月21日に出願され、「Charging Case For Electronic Contact Lens」と題された米国仮出願第62/979,994号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
電子コンタクトレンズ(「eCL」)が、グルコースレベルの監視、拡張現実アプリケーションを使用した視覚的ディスプレイの生成、近視および黄斑変性等の病気の治療、およびバイタルサインおよび医療パラメータの非侵襲的監視等の多くの目的のために提案されている。電子コンタクトレンズは、バッテリ等の再充電可能電源を用いて電力を供給される回路に依拠し得る。いくつかの事例では、効率的かつ便利な様式で電子コンタクトレンズの電源を再充電することを可能にすることが有用であろう。
【0003】
本開示に関連する研究は、電子コンタクトレンズを充電するための以前のアプローチが、少なくともいくつかの事例では、準理想的であり得ることを示唆する。例えば、以前のアプローチは、コンテナ(そのコンテナでコンタクトレンズが充電される)内のコンタクトレンズの設置に理想的であろうものよりより敏感であり得る。以前のアプローチは、理想的であろうものよりコンタクトレンズ再充電コンテナの向きに幾分より敏感であり得る。以前のeCLは、eCL内のバッテリを充電するために使用される誘導アンテナコイルを備え得、eCLの誘導アンテナコイルと充電回路との間の結合は、少なくともいくつかの事例では、準理想的であり得る。これは、理想的であろうものほど効率的ではないeCLの充電、およびより多くの電力がeCLを充電するために使用されることをもたらし得る。
【0004】
上記に照らして、電子コンタクトレンズを充電するための改良された方法および装置が、必要とされる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施形態は、eCLと、eCLのコイルに誘導的に結合されることが可能である充電コイルを受け取るようにサイズおよび形状を決定されたコンテナとを備えている電子コンタクトレンズ(eCL)充電ケースを対象とする。充電コイルは、コンテナ内のeCLの場所および向きへの充電プロセスの感度を減少させる様式において、構成されることができる。いくつかの実施形態において、充電コイルは、コンテナ内のeCLコイルの任意の向きのためにeCLコイルにおいて電圧を発生させるための様式において、構成されている。いくつかの実施形態において、充電回路のアンテナコイルは、コンテナ内のeCLの場所および向きの感度を減少させ、誘導結合を改良するように、eCLのコイルの直径より大きい直径を備えている。いくつかの実施形態において、充電コイルは、少なくとも部分的にeCLを受け取るコンテナの周囲に延びているように寸法を決定されている。
【0006】
本開示のコンタクトレンズ充電ケースが、多くの方法で構成され得る一方、いくつかの実施形態において、充電ケースは、eCLのためのコンテナを受け取るようにサイズおよび形状を決定される開口を備え、それは、コンテナが挿入され、充電ケースから除去されることを可能にする。いくつかの実施形態において、eCLは、滅菌eCLを備え、コンテナは、コンテナに接着される箔等の除去可能な障壁を伴う滅菌内部を備えている。除去可能なコンテナは、eCLおよびコンテナが、新しいeCLおよびコンテナと交換されると、コンタクトレンズ充電ケースが再利用されることを可能にする。
(参照による組み込み)
【0007】
本明細書で参照および識別される全ての特許、出願、および刊行物は、本願のいずれかの場所で称される場合でも、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれ、参照することによって完全に組み込まれると見なされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の特徴、利点、および原理のより深い理解が、例証的実施形態を記載する以下の詳細な説明および付随の図面を参照することによって取得されるであろう。
【0009】
【
図1】
図1は、いくつかの実施形態による電子コンタクトレンズ充電ケースとの使用のために好適な電子コンタクトレンズ(「eCL」)を示す。
【0010】
【
図1-1】
図1Aおよび1Bは、いくつかの実施形態による防水筐体を伴う電子コンタクトレンズ(eCL)ケースを示す。
【0011】
【
図1-2】
図1C1および1C2は、いくつかの実施形態による複数のプラスチックコンタクトレンズコンテナおよび関連付けられたコンポーネントを示す。
【0012】
【
図2A】
図2Aは、いくつかの実施形態によるバッテリ起動細片の除去を示す。
【0013】
【
図2B】
図2Bは、いくつかの実施形態による充電器を備えているeCLケース内へのコンパートメントを備えているeCLコンテナの設置を示す。
【0014】
【
図2C】
図2Cは、いくつかの実施形態による充電ケース内のeCLを用いたeCL充電を示す。
【0015】
【
図2D】
図2Dは、いくつかの実施形態によるカバーおよび保護箔の除去を示す。
【0016】
【
図2E】
図2Eは、いくつかの実施形態によるカバーが除去された状態のeCLケースと、除去および眼の上への設置の準備ができている充電されたeCLとを示す。
【0017】
【
図3A】
図3Aは、いくつかの実施形態によるeCL充電を示す。
【0018】
【
図3B】
図3Bは、いくつかの実施形態によるカバーの除去と、除去および眼の上への設置の準備ができているeCLとを示す。
【0019】
【
図3C】
図3Cは、いくつかの実施形態によるケースから除去され、眼の上に装着されることになるeCLを示す。
【0020】
【
図3D】
図3Dは、いくつかの実施形態によるコンタクトレンズ溶液を用いてリンスされているコンテナを示す。
【0021】
【
図3E】
図3Eは、いくつかの実施形態による補正コンパートメント内に設置されたeCLを示す。
【0022】
【
図4A】
図4Aは、いくつかの実施形態による
図1BにおけるようなeCL充電ケースおよび関連付けられたコンポーネントの分解図を示す。
【0023】
【
図4B】
図4Bは、いくつかの実施形態による
図1AにおけるようなeCL充電ケースおよび関連付けられたコンポーネントの分解図を示す。
【0024】
【
図5A】
図5Aは、いくつかの実施形態による
図1Bおよび4AにおけるようなeCL無線結合充電器のコンポーネントの分解裏側図を示す。
【0025】
【
図5B】
図5Bは、いくつかの実施形態による
図1Aおよび4BにおけるようなeCL無線結合充電器のコンポーネントの分解裏側図を示す。
【0026】
【
図6A】
図6Aは、いくつかの実施形態によるその中で充電器コイルがeCLコイルの直径を上回る直径を備えているeCLコンテナの下方の充電器コイルを示す。
【0027】
【
図6B】
図6Bは、いくつかの実施形態によるその中で充電器コイルがeCLコンテナを上回る直径およびeCLコイルの直径を備えているeCLコンテナの周囲の充電器コイルを示す。
【0028】
【
図6C】
図6Cは、いくつかの実施形態による可変充電器コイル半径(r
t)およびコイル分離距離d
zを伴う充電コイルとeCLコイルとの間の結合パラメータのCOMSOL(物理学ベースの有限要素)シミュレーションを示す。
【0029】
【
図6D】
図6Dは、いくつかの実施形態によるeCLおよび充電器コイルの配置と、
図6Cのシミュレーションのための関連付けられたパラメータd
zおよびr
tとを示す。
【0030】
【
図7A】
図7Aは、いくつかの実施形態によるコイルの位置および向き感度を決定するためのeCL充電ケースの寸法を示す。
【0031】
【
図7B】
図7Bは、いくつかの実施形態による充電コイルの中心とeCLコイルの中心との間の平行移動オフセットΔaと、充電コイルの中心とeCLコイルの中心との間の分離距離Δdとを伴う
図6AにおけるようなeCLコンテナの下方の充電コイルを示す。
【0032】
【
図7C】
図7Cは、いくつかの実施形態による
図7Bと比較した異なる平行移動およびオフセットと、充電コイルの軸とeCLコイルの軸との間の回転角度Δθとを示す。
【0033】
【
図7D】
図7Dは、いくつかの実施形態による充電コイルの中心とeCLコイルの中心との間の平行移動オフセットΔaと、充電コイルの中心とeCLコイルの中心との間の分離距離Δdとを伴う
図6BにおけるようなeCLコンテナの周囲の充電コイルを示す。
【0034】
【
図7E】
図7Eは、いくつかの実施形態による
図7Dと比較した異なる平行移動およびオフセットと、充電コイルの軸とeCLコイルの軸との間の回転角度Δθとを示す。
【0035】
【
図8A】
図8Aは、いくつかの実施形態によるケースの概念番号1および3D図を示す。
【0036】
【
図8B】
図8Bは、いくつかの実施形態による
図8Aにおけるような2つのAAAバッテリおよび充電コイルに関する統合アプローチを示す。
【0037】
【
図8C】
図8Cは、いくつかの実施形態による充電ケースの寸法を示す。
【0038】
【
図9】
図9A-9Uは、いくつかの実施形態による考慮されるコンポーネント、すなわち、概念1、2、3a、3b、4、5、および6に関するバッテリおよびPCB(充電コイル)の統合選択肢のための異なるケース形状を示す。
【0039】
【
図10】
図10A、10B、および10Cは、いくつかの実施形態による概念2を示す。
【0040】
【
図11】
図11A、11B、および11Cは、いくつかの実施形態による概念6を示す。
【0041】
【
図12】
図12は、いくつかの実施形態によるeCL充電ケースの回路のシステムアーキテクチャを示す。
【0042】
【
図13】
図13は、いくつかの実施形態によるアンテナドライバ設計Iを示す。
【0043】
【
図14】
図14は、いくつかの実施形態によるアンテナドライバ設計IIを示す。
【0044】
【
図15】
図15は、いくつかの実施形態による2つのコイルおよび2つの開口を伴うPCBコイルを示す。
【0045】
【
図16】
図16は、いくつかの実施形態によるレンズ検出回路を示す。
【0046】
【
図17-1】
図17A-17Dは、いくつかの実施形態による軸方向コイル変位を伴うダミーレンズを用いて試験される幾何学的掃引の組を示す。
【0047】
【
図17-2】
図17E-17Hは、いくつかの実施形態による側方コイル変位を伴うダミーレンズを用いて試験される幾何学的掃引の組を示す。
【0048】
【
図18-1】
図18Aおよび18Bは、いくつかの実施形態による軸方向コイル変位を伴うダミーレンズを用いて試験される幾何学的掃引の組を示す。
【0049】
【
図18-2】
図18Cおよび18Dは、軸方向変位を伴うダミーレンズと、45度に傾けられるレンズコイルとを用いて試験される幾何学的掃引の組を示す。
【0050】
【
図18-3】
図18Eおよび18Fは、いくつかの実施形態による側方変位を伴うダミーレンズを用いて試験される幾何学的掃引の組を示す。
【0051】
【
図18-4】
図18Gは、いくつかの実施形態による試験充電コイルの上で掃引されるダミーレンズに対応するコイルを備えている試験プローブを示す。
【0052】
【
図19】
図19は、いくつかの実施形態によるコンテナ内に設置されるレンズのコイルの上方に位置している充電コイルを伴うeCL充電ケースを示す。
【0053】
【
図20】
図20は、いくつかの実施形態による電子コンタクトレンズ充電ケースを実装することにおいて使用され得る無線充電器主要状態機械を示す。
【0054】
【
図21】
図21は、いくつかの実施形態による電子コンタクトレンズ充電ケースを実装することにおいて使用され得る標的検出状態機械を示す。
【0055】
【
図22】
図22Aおよび22Bは、いくつかの実施形態による電力状態を示す。
【0056】
【
図23】
図23は、いくつかの実施形態によるファームウェア抽象化層を示す。
【0057】
【
図24】
図24は、いくつかの実施形態によるeCLコイル標的が見出されない場合のシーケンス略図を示す。
【0058】
【
図25】
図25は、いくつかの実施形態による標的が見出される場合のシーケンス略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0059】
以下の詳細な説明は、本明細書に開示される実施形態による本開示において説明される本発明の特徴および利点のより深い理解を提供する。詳細な説明は、多くの具体的実施形態を含むが、これらは、例としてのみ提供され、本明細書に開示される発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0060】
本明細書に説明されるような充電ケースは、限定ではないが、グルコース監視、拡張現実の用途の一部としての視覚的ディスプレイの生成、および近視および黄斑変性等の屈折異常の治療のために使用されるeCLを含む、多くのタイプのeCLとの使用のために非常に好適である。
【0061】
図1は、電子コンタクトレンズ充電ケースとの使用のために好適な電子コンタクトレンズ10を示す。コンタクトレンズ10は、eCLのためのベースまたは基板を備え、ベースまたは基板は、埋め込まれた電子回路および/または光学要素を備えている。いくつかの実施形態において、ベースは、持続的着用のために快適であるように設計されたヒドロゲルまたはシリコーンヒドロゲルポリマー等の軟質の生体適合性材料を備え得る。いくつかの実施形態において、コンタクトレンズ10は、6mm~9mmの範囲内、例えば、7.0mm~8.0mmの範囲内の直径の中心光学ゾーン14を有する。中心光学ゾーンは、2.5mm~3.0mmの範囲内の幅の周辺ゾーン16等の外側環状ゾーンによって周囲を囲まれている。外側環状ゾーンは、0.5mm~1.0mmの範囲内の幅の最外縁ゾーン18によって包囲されている。光学ゾーン14は、屈折補正を提供するように構成され、例えば、設計が球面、円環体、または多焦点であり得る。光学ゾーン14の周辺の外側環状ゾーン16は、角膜曲率に適合するように構成され、外側環状ゾーン16は、平行移動および回転安定性のための回転安定化ゾーンを備え得るが、瞬目に続く眼の上でのコンタクトレンズ10(図示せず)の移動を可能にする。縁ゾーン18は、0.05mm~0.15mmの範囲内の厚さを備え得、楔形に形成され得る。ソフトコンタクトレンズ10の全体的直径は、12.5mm~15.0mmの範囲内、例えば、13.5mm~14.8mmの範囲内であり得る。
【0062】
埋め込まれた光源30および電子回路は、好ましくは、コンタクトレンズ10の外側環状ゾーン16に位置し、外側環状ゾーンは、典型的に、
図1に示されるように、中心光学ゾーンの外側に位置している。中心光学ゾーン14は、好ましくは、いくつかの実施形態によると、中心窩または黄斑視覚の品質を損なわないために、電子機器および光源30を含まない。いくつかの実施形態において、縁ゾーン18は、角膜表面との接触を維持し、装着者により快適性を提供するために、回路を備えていない。
【0063】
光源30は、コンタクトレンズ上に多くの方法で配置されることができる。例えば、光源は、中心光学ゾーンの周囲の実質的に連続したリングにおいて配置されることができる。いくつかの実施形態において、複数の光源および複数の光学要素(例えば、レンズ、ミラー、または光ガイド)は、一緒に結合され、照明の連続したリングを形成する。
【0064】
(例示的電子コンタクトレンズ)
【0065】
いくつかの実施形態において、
図1のコンタクトレンズ10は、高酸素透過性を伴う軟質生体適合性ポリマーから成る本体を備え、本体は、eCLのための電子回路および光学コンポーネントが取り込まれた透明膜とともに埋め込まれる。いくつかの実施形態において、本体は、ベースまたは基板を備え、ベースまたは基板の上に、電子回路および光学コンポーネントが、位置および支持される。いくつかの実施形態において、この透明膜は、透明プリント回路板(「PCB」)基板を備え得る。PCBの厚さは、約5ミクロン~50ミクロンの範囲内であり得、電子回路のためにPCB基板の両方の表面を利用するために、膜の複数の層を備え得る。PCB基板は、例えば、約7.5mm~約10.0mmの範囲内、例えば、約8.0mm~約9.5mmの範囲内の曲率を伴うベースコンタクトレンズ10の幾何学形状に形状適合するように曲線状であり得る。PCB基板は、好適な酸素透過性を提供するような様式において、構成または構築されることができる。いくつかの実施形態において、PCBは、酸素、涙液、栄養素、または二酸化炭素のうちの1つ以上へのその透過性を改良するように穴を開けられている。いくつかの実施形態において、PCBは、例えば、約1MPa~約50MPaの範囲内の低引っ張り係数を有するが、より堅い膜も、使用され得る。いくつかの実施形態において、透明フレキシブルPCB基板に関する好ましい材料は、液体または溶液から鋳造されるポリイミドを備え、平坦な基板上に回転鋳造され、続いて、Kapton
TM等のポリイミドを形成するように熱的に硬化されると、ポリアミン酸の形態であり得る。
【0066】
コンタクトレンズ10は、
図1に示される1つ以上のコンポーネントを備え得る。
図1に示される実施形態による電子システムの要素またはコンポーネントは、バス上に搭載される複数の光源30と、電力およびデータ管理システムを備えているマイクロコントローラ38(または他の好適な形態のプロセッサまたは処理要素)と、オンボードメモリおよびRFIDモジュールと、物理的または生理学的トリガを検出し、光源30をオンまたはオフにする信号を発行するように設計されたセンサ(図示せず)と、電力の無線受信機としても機能し、データおよび電力の伝送および受信のための単一または複数の周波数帯域上で動作することが可能なデータの無線交換のためのアンテナ41と、再充電可能固体リチウムイオンバッテリ20とを備えている。いくつかの実施形態において、アンテナ4は、例えば、1つ以上の巻き数を備えているコイルを備え得る。いくつかの実施形態において、マイクロコントローラ38は、特定用途向け集積回路(「ASIC」)を備えている。複数の光源30は、本明細書に説明されるような極小光源30を備えている。
【0067】
光源30は、中心から1.5mm~5.0mmの範囲内の直径の円周に沿って位置付けられることができる。
【0068】
さらに詳細に説明されるであろうように、マイクロコントローラ38は、eCLのための状態機械を実装するために使用される動作を実行するように構成され得る。このeCL状態機械は、eCLが動作の複数の状態またはモードのうちの1つにあることを可能にし得る。いくつかの実施形態において、これらのeCL状態は、「充電」、「休止」、または「アイドル」、「療法」、はたは「エラー」のうちの1つ以上を含み得る。動作の例として、eCLがeCL充電ケースからの電圧を検出すると、eCL状態機械は、充電状態に入るであろう。
【0069】
(充電ケース)
【0070】
本明細書に開示されるようなeCL充電ケースは、多くのタイプのeCLとの使用のために好適である。いくつかの実施形態において、eCLケースは、コンタクトレンズ溶液中に入れられたてeCLを保管し、eCLの電源、例えば、eCLのバッテリ20を再充電するように構成されている。
【0071】
eCL充電ケースは、本明細書に説明されるような種々の実施形態による多くの方法で構成されることができる。ケースは、要素またはコンポーネントの任意の好適な機械的構成を備え得る。いくつかの実施形態において、充電ケースは、統合された機械的コンポーネント、eCL充電電子機器、および充電機能を制御するために充電電子機器に結合されたファームウェアを備えている。いくつかの実施形態において、eCL充電ケースの回路は、充電ケース内のeCLの存在を検出し、充電ケース内でeCLを検出することに応答して、eCLを充電するように構成されている。充電、検出、または他の回路は、コンタクトレンズが検出されないと、減少させられた量の電力を使用する(例えば、受動スリープモードに入る)ように構成されることができる。回路は、コンタクトレンズの存在または不在を検出するように周期的に起動し、コンタクトレンズが検出されない場合、受動モードに戻ること、または検出されるコンタクトレンズに応答して、コンタクトレンズを充電することを行うように構成されることができる。eCL充電ケースは、例えば、2つのAAAバッテリ等のバッテリによって提供される電力で動作するように構成されることができる。充電ケースバッテリは、使い捨てまたは再充電可能な種々のものであり得る。
【0072】
いくつかの実施形態において、eCL充電ケース内に含まれる回路は、以下、すなわち、印刷回路基板、アンテナ、アンテナドライバ回路、レンズ検出回路、およびマイクロコントローラユニット(「MCU」)等のプロセッサのうちの1つ以上を備え、これらのコンポーネントの各々は、印刷回路基板(「PCB」)上に位置し得る。PCBは、例えば、可撓性PCBを備え得る。
【0073】
いくつかの実施形態において、eCL充電ケースは、適切な人間工学的および統合されたコンポーネントで構成され得る。異なる統合概念および異なる外側形状を伴ういくつかの機械的構成が、本開示の実施形態に従って説明される。本発明者らは、実験を行い、実用的、人間工学的、かつ有益な形状を査定するために、本明細書に開示されるようなコンタクトレンズ充電ケースの3D印刷原寸模型を調製した。本発明者らは、本明細書に開示される実施形態によるeCL充電ケースの好適な特性および特徴を決定するために、実験およびシミュレーションも行なった。
【0074】
好ましく有益である設計概念を参照するが、これらは、いくつかの実施形態による例として、説明され、提供される。
【0075】
図1Aおよび1Bは、防水筐体とその上に設置されたカバーとを伴うeCLケース102および104を示す。各eCLケースは、ユーザの右眼の中に設置されるべきeCLを示す標識「R」111を伴う第1のコンテナ110と、ユーザの左眼の中に設置されるべきeCLを示す標識「L」113を伴う第2のコンテナ112とを備え得、各コンテナは、eCLを受け取るようにサイズおよび形状を決定されている。除去可能なカバー120、例えば、ねじ山付きカバーが、各コンテナの上を覆って設置されることができる。
【0076】
図1C1および1C2は、複数のプラスチック(または他の好適な材料)コンタクトレンズコンテナと、関連付けられたコンポーネントとを示す。
図1Aおよび1Bに示されるように、複数のコンタクトレンズコンテナは、除去可能であり、eCL充電ケースの筐体内の開口または他の開口部の中に挿入されることが可能であるように構成されることができる。
【0077】
再び
図1C2の分解図を参照すると、複数のコンテナ132および134の各々は、カバー140、保護障壁150(箔または他の膜等)、eCL160、およびeCLを受け取るためのコンパートメント170を備えている。保護障壁150は、各コンテナ132および134内のコンタクトレンズ160の滅菌状態を維持するために、提供されることができる。いくつかの実施形態において、滅菌コンテナの各々は、滅菌コンタクトレンズと、滅菌コンテナの中に含まれる滅菌溶液とを備え、保護障壁が、コンテナへの開口部を覆う。コンパートメント170の各々は、筐体内の開口を通したコンテナの下側部分の挿入後、充電ケース筐体にコンテナを可逆的に結合するために、継手または他の連結器180(スナップ嵌め連結器等)を備え得る。除去可能なコンテナは、レンズが交換されると(例えば、滅菌コンタクトレンズと交換されると)、eCL充電器の他のコンポーネントが再利用されることを可能にする。
【0078】
コンテナ132および134は、コンタクトレンズ溶液を備え、それらは、コンタクトレンズコンパートメントへの開口部を覆う滅菌障壁150(箔等)を伴う滅菌構成で、患者に提供されることができる。コンパートメント170内のコンタクトレンズ160は、滅菌コンタクトレンズを備え、滅菌コンタクトレンズ溶液中に浸され得る。保護滅菌障壁150(箔等)は、初めてeCL160を使用するとき、除去されることができる。コンテナ132および134は、eCLを伴うコンテナ内の滅菌コンタクトレンズ溶液とともに出荷されることができる。コンテナが、開口の中に挿入され、充電ケースの筐体内に設置されると、カバーは、除去され、滅菌障壁材料は、除去され、eCLは、除去され、患者の眼の上に設置されることができる。いくつかの実施形態において、滅菌eCLは、コンテナからの除去に先立って、(再)充電される。
【0079】
eCLが、消耗されると、eCLは、コンテナ内に設置され、本明細書に説明されるように、再充電されることができる。eCLは、好適な時間にわたって使用され、次いで、必要に応じて、新しいコンテナおよびeCLと交換されることができる。
【0080】
eCL充電ケースは、使用し易いように構成されることができる。ケースは、ケースがすぐに使用できるように、好適な外部サイズおよび形状を備え得、ケースは、便利かつすぐに使用できるように、ポケット、財布、またはバッグの中で容易に搬送され得る。
【0081】
いくつかの実施形態において、ケース全体が、水中に浸されることが可能であるように構成され、IP67定格の防水防塵性能(「IP」)等級を備え得、すなわち、ユニットは、内部電子機器を害さずに、半時間、最大1メートルの深度の水域に設置されることができる。筐体は、IP67定格を伴う材料を備え得、好適なガスケットまたはガスケットが、コンテナが筐体開口内に設置されると、IP67定格を伴うeCL充電ケースを提供するために使用されることができる。eCLケースは、任意の好適な数のコンテナ、例えば、各々が単一コンタクトレンズを受け取るように構成された2つのeCLコンパートメントを備えている。
【0082】
複数のコンテナの各々は、標準的サイズのプラスチックコンテナを備え得る。いくつかの実施形態において、複数のコンテナの各々は、eCL充電ケースの右眼レセプタクルまたは左眼レセプタクル内に設置され、レセプタクルの各々は、本明細書に説明されるように、ケース内でコンテナを保持するために、開口および連結器(スナップ連結器または他の好適な連結器等)を備えていることができる。代替として、または組み合わせて、右眼のためのコンタクトレンズを伴うコンテナは、対応する右レセプタクルおよび開口内にのみ設置されることが可能であるように構成されることができ、左眼のためのコンタクトレンズを伴うコンテナは、対応する左レセプタクルおよび開口にのみ設置されることが可能であるように構成されることができる。
【0083】
2つのコンタクトレンズの組が、個々にケース内に一緒に置かれることができ、ケース内の各eCLは、対応する眼(例えば、左眼または右眼)の屈折異常を補正するように構成されることができる。
【0084】
eCL充電ケースは、対応するeCLレンズまたはレンズを充電する能力を提供するために、任意の好適な数のアンテナ(例えば、コイル)で構成されることができる。eCL充電器は、典型的に、2つの充電コイル(1つの充電コイルが、各眼のためのコンタクトレンズを充電するために使用されている)を備えているであろう。レンズおよび充電コイルを含むコンパートメントは、本明細書に説明されるような多くの方法で配置され得、例えば、充電コイルは、コンパートメントの下に設置され得るか、または、コンパートメントは、少なくとも部分的に充電コイルを通して挿入され得る。
【0085】
eCL充電ケースは、適切なバッテリを用いて、約1ヶ月間、自律性を提供するために、適切な電力供給源および回路で構成されることができ、それによって、ケースは、少なくとも約1ヶ月間、ケースバッテリ交換なしで、または再充電なしで、コンタクトレンズを再充電し得る。バッテリは、使い捨てまたは再充電可能バッテリを備え得る。eCL充電ケースは、本明細書に説明されるように、eCLがコンパートメント内に設置されていることに応答してマイクロコントローラがeCLを充電するために、ファームウェア等の適切な回路および/または対応するプロセッサ命令を備え得る。
【0086】
図2A-2Eは、eCL充電ケース202の初期調製を示す。示されるステップの各々は、患者または眼のケアの専門家はたは好適なそれらの組み合わせによって、実施されることができる。
【0087】
図2Aは、バッテリ起動細片210の除去を示す。バッテリ起動細片は、例えば、使用に先立って、eCL充電ケースが保管または出荷されている間、eCL充電ケース202が意図される使用に先立って動作することを防止するように構成された誘電材料を備え得る。バッテリ起動細片210の除去は、本明細書に説明されるように、電源(バッテリ等)がeCL回路に電力を提供することを可能にする。
【0088】
図2Bは、eCLケース202の上に、またはその中にeCLコンパートメント220および222を設置することを示し、eCLケース202は、充電器を備え、充電器は、eCLの無線充電を可能にするための回路を備えている。コンパートメントまたはコンテナ220が、左眼のためのeCLを保持する一方、対応するコンパートメントまたはコンテナ222が、右眼のためのeCLを保持している。例えば、eCLコンパートメント/コンテナは、例えば、
図1C2を参照して、本明細書に説明されるような滅菌コンテナを備え得る。
【0089】
図2Cは、eCL充電を示し、eCLは、充電ケース202内にある。
【0090】
図2A-2Cに図示されるステップは、眼ケア専門家および/または患者によって実施され得る。
【0091】
図2Dは、ユーザが、充電ケース202からの除去のためにeCLにアクセスするために、カバー230および保護滅菌障壁材料(箔等)232を除去し得る方法を示す。いくつかの実施形態において、カバーは、コンパートメントのねじ山付き部分からそれらを回して外すことによって、除去され得る。
【0092】
図2Eは、カバーが除去された状態のeCLケース202を示し、充電されたeCL240が、除去および眼の上への設置の準備ができている。
【0093】
典型的使用中、患者は、いくつかの実施形態に従って、
図2C-2Eに示されるステップを実施するであろう。
【0094】
図3A-3Eは、いくつかの実施形態によるeCLの例示的使用を示し、これらのステップは、eCLを充電するために、患者によって日々実施されることができる。
【0095】
図3Aは、充電のために充電ケース302内に設置されたeCLを示す。これは、例えば、患者が眠っている間の夜間に生じ得る。
【0096】
図3Bは、カバー310の除去と、除去および眼の上への設置の準備ができているeCL312とを示す。述べられたように、いくつかの実施形態において、カバーは、それらを回して外すことによって、除去され得る。
【0097】
図3Cは、充電ケースから除去され、眼の上に装着される準備ができているeCL312を示す。
【0098】
図3Dは、eCLの除去後のeCLコンテナ320を示し、eCLコンテナ320は、コンタクトレンズ溶液でリンスされること、充填されることが可能である。
【0099】
図3Eは、正しいコンパートメント330(すなわち、適切なeCLに対応する左または右コンパートメント)内に設置されたeCL312を示す。コンパートメント内へのレンズの設置後、カバーは、コンパートメントおよび充電されたeCLの上を覆って設置されることができる。
【0100】
上記のステップは、
図3E-
図3Aを接続する矢印によって示唆されるように、日々繰り返されることができる。
【0101】
図4Aは、(
図9の統合概念2に対応する)
図1BのeCL充電ケース402および関連付けられたコンポーネントの分解図を示す。いくつかの実施形態において、eCLケース402は、例えば、本明細書に説明されるようなIP67規格に準拠するように、筐体412をシールし、水への好適な抵抗とそれからの保護とを提供するために、ケース内の開口各々の周囲にガスケット410を備え得る。
【0102】
図4Bは、(
図9の統合概念6に対応する)
図1AのeCL充電ケース404および関連付けられたコンポーネントの分解図を示す。いくつかの実施形態において、eCLケース404は、例えば、本明細書に説明されるようなIP67規格に準拠するように、筐体412をシールし、水への好適な抵抗とそれからの保護とを提供するために、ケース内の開口各々の周囲にガスケット410を備え得る。
【0103】
図4Aおよび4Bに示されるように、いくつかの実施形態において、充電ケース402および404は、各コンパートメント450のためのカバー420、各コンパートメントのための保護箔または他の好適な材料430、充電および保管するための各コンパートメントの中への設置のためのeCL440、およびスナップ嵌め460、またはケースにコンパートメントを可逆的に接続することの他の手段を含み得る。いくつかの実施形態は、ケース内に含まれるバッテリの起動および使用を可能にするように除去され得る細片470を含み得る。
【0104】
図5Aは、
図1Bおよび4AのeCL無線結合充電器502のコンポーネントの分解裏側図を示す。
図5Aに示される統合概念2の実施形態によると、バッテリ510は、コンパートメント/コンテナ520の側に位置する。充電アンテナ、例えば、コイルを伴う印刷回路基板(「PCB」)530が、コンパートメント520を受け取るようにサイズおよび形状を決定される複数の開口を備え、コイルが、eCLsが設置されたコンパートメントの周囲に少なくとも部分的に延び得る。ケース筐体540の上部が、コンパートメント520を受け取るように開口で構成されている。筐体542の底部が、筐体540の上部に係合するように構成され、それらの間に延びているガスケット550は、例えば、少なくとも本明細書に説明されるようなIP67規格に対する水抵抗を提供する。筐体542の底部は、コンパートメント520の各々の継手を受け取り、係合するための継手(例えば、コンパートメントのそれぞれの上に形成されるか、または、それに取り付けられるスナップ継手)を備え得る。バッテリとバッテリホルダ端子との間に延び、バッテリを端子との接触から絶縁しているバッテリ起動細片552が、示されている。
【0105】
図5Bは、
図1Aおよび4BのeCL無線結合充電器504のコンポーネントの分解裏側図を示す。
図5Bに示される統合概念6の実施形態によると、バッテリ510は、コンパートメント/コンテナの下に位置する。充電アンテナ(例えば、コイル)を伴う印刷回路基板(「PCB」)530が、複数のコンパートメントの下、かつバッテリ510の上方に位置し、バッテリと複数のコンパートメントとの間に延びている。筐体540の上部が、コンパートメントを受け取るための開口で構成されている。筐体542の底部が、筐体540の上部に係合するように構成され、それらの間に延びているガスケット550が、例えば、本明細書に説明されるような少なくともIP67規格に対する水抵抗を提供する。筐体542の底部は、コンテナの各々の継手560を受け取り、係合するための継手(例えば、コンテナの各々のスナップ継手)を備え得る。バッテリ起動細片552が、端子との接触からバッテリを絶縁するように、バッテリとバッテリホルダ端子バッテリとの間に延びて示される。
【0106】
図6Aは、
図5BにおけるようにeCLコンパートメント/コンテナ610の下方に位置付けられた充電コイル602を示し、充電コイル602は、eCLコイル604の最大断面寸法(例えば、直径)を上回る最大断面寸法(例えば、直径)を備えている。いくつかの実施形態において、充電コイル602は、eCLのコイル604を上回り、コンパートメント610の直径以下の直径を備えている。いくつかの実施形態において、eCLコンパートメント610の下の充電コイル602は、eCLコンパートメント610より大きい直径を備えている。
【0107】
図6Bは、
図5AにおけるようにeCLコンパートメント/コンテナ630の周囲に位置付けられた充電コイル622を示し、充電コイル622は、eCLコンパートメント630の最大断面寸法およびeCLコイルの最大断面寸法624を上回る最大断面寸法(例えば、直径)を備えている。いくつかの実施形態において、充電コイル622は、可撓性PCB等のPCB上に位置し、PCBは、開口を備え、開口は、eCLを保持するコンパートメント630を受け取るようにサイズを決定されている。
【0108】
図6Aおよび6Bは、充電コイルおよびeCLコイルの相対的直径に言及するが、いくつかの実施形態において、コイルは、非円形形状を備え得る。充電コイルの最大断面寸法は、直径、断面積、または楕円形の主軸のうちの1つ以上を備え得、eCLコイルの最大断面寸法は、直径、断面積、はたは楕円形の主軸のうちの1つ以上を備え得る。
【0109】
図6Cは、水平軸に沿った可変充電器コイル半径(r
t)(mm)と、垂直軸に沿った軸方向コイル分離距離(d
z)(mm)との関数として、充電コイルとeCLコイルとの間の結合パラメータk(パーセンテージとして表される)のCOMSOLシミュレーションの結果を示す。シミュレーションは、COMSOL,Inc.(Burlington Massachusetts,United States of America)から市販の有限要素モデリングソフトウェアを使用して、実施された。
図6Cに示されるシミュレーションは、軸不整列がないと仮定される。これらのシミュレーションは、充電コイルの半径の関数として、コンタクトレンズと充電コイル(TXコイルと称され得る)との間の軸方向距離を掃引する(変動させる)ときの結合パラメータkを示し、軸不整列がないと仮定される。
図6Cを参照して分かるように、コイルがより近いほど(すなわち、軸方向分離がより小さくなるほど)、結合がより良好になり、結果として、エネルギー輸送がより効率的になる。例えば、約8mmの充電コイル半径r
tを用いると、結合係数kは、約7mmの軸方向変位d
zを伴って約10.000である(矢印640によって識別された領域によって示されるように)一方、結合係数は、約1mmの軸方向変位を伴って約35.000である。代替として、約14.5mmの充電コイル半径r
tを用いると、結合係数kは、約1mmの軸方向変位d
zを伴って約10.000である(矢印642によって識別された領域によって示されるように)。図では、等しい値のkをもたらすパラメータ組み合わせが、曲線650によって示される。
【0110】
図6Dは、eCL660および充電コイル662の配置と、
図6Cのシミュレーションのために使用されるような関連付けられたパラメータd
z670およびr
t672とを示す。
【0111】
図7A-7Eは、充電コイルに対するコンパートメント/コンテナ内のeCLの例示的位置を示す。
【0112】
図7Aは、充電およびeCL710コイルの位置および向き感度を決定することにおいて使用され得るeCL充電ケースコンパートメント702の実施形態の例示的変数および寸法を示す。いくつかの実施形態において、コンパートメント702は、15mm~約30mmの範囲内、例えば、24mmの直径d
cを備えている。コンパートメントの高さh
cは、約5mm~約20mmの範囲内、例えば、約13.3mmであり得る。eCL720は、約10mm~約17mmの範囲内、例えば、13.5mmの直径d
lを備え得る。コンタクトレンズのサグ高さh
sが、コンタクトレンズの頂点とコンタクトレンズの外側周辺との間の垂直距離を備え得る。コンタクトレンズの頂点とeCLコイル710との間のサグ高さは、約2mm~約5mmの範囲内、例えば、約3.3mmであり得る。
【0113】
図7Bは、充電コイルの中心とeCLコイルの中心との間の平行移動オフセットΔaと、充電コイルの中心とeCLコイルの中心との間の分離距離Δd 710とを伴う
図6AにおけるようなeCLコンパートメント702の下方の充電コイル730を示す。
【0114】
図7Cは、
図7Bと比較した異なる平行移動オフセットΔaと分離距離Δdとを示し、充電コイル730の軸とeCLコイル710の軸との間の回転角度Δθを示す。
【0115】
図7Dは、充電コイル730の中心とeCLコイル710の中心との間の平行移動オフセットΔaと、充電コイル730の中心とeCLコイル710の中心との間のゼロの分離距離Δdとを伴う
図6BにおけるようなeCLコンパートメント702の周囲の充電コイル730を示す。
【0116】
図7Eは、
図7Dと比較した異なる平行移動オフセットΔaと分離距離Δdとを示し、充電コイル730の軸とeCLコイル710の軸との間の回転角度Δθを示す。
【0117】
図7A-7Eに関して説明されるパラメータに基づいて、本発明者らは、シミュレーションを行った。シミュレーションは、eCLが、示される変数またはパラメータに関する以下の値を用いて充電され得ることを示唆する。
【0118】
eCLコンパートメントの下方に位置付けられる充電コイルに関して、以下のパラメータ範囲が、使用されることができる:
【0119】
Δa:0~約5mm(最大値6mm)
【0120】
Δd:約2mm~8mmの最大値
【0121】
Δθ:好ましくは、45°以下の角度
【0122】
eCLコンパートメントの周囲に位置付けられる充電コイルに関して、以下のパラメータ範囲が、使用されることができる:
【0123】
Δa:0~約8mm
【0124】
Δd:0mm~6mm
【0125】
Δθ:好ましくは、45°以下の角度
【0126】
当業者は、追加および/または代替構成およびパラメータを決定するために実験を行うことができる。
【0127】
本発明者らは、本明細書に説明される実施形態によるいくつかの概念設計を評価した。
図8Aは、概念1に関する充電ケース800の概念番号および3D図を示す。図は、左(L)レンズ806および右(R)レンズ804のためのコンパートメントと、各コンパートメントのためのカバーとを含むケース筐体802を示す。
【0128】
図8Bは、
図8Aにおけるように、2つのAAAバッテリ810のための統合アプローチと、レンズコンパートメント804および806と、充電コイル820とを示す。
【0129】
図8Cは、
図8Aおよび8Bの例示的充電ケース800の寸法を示す。いくつかの実施形態において、充電ケース800は、約60mm~約90mmの範囲内、例えば、約75mmの長さl
c、約45mm~約75mmの範囲内、例えば、約60mmの幅w
c、および約20mm~約40mmの範囲内、例えば、約30mmのカバー830を含む全高h
cを備えている。いくつかの実施形態において、除去可能なカバーを伴わないケースの高さh
1cは、約10mm~約30mmの範囲内、例えば、約20mmである。
【0130】
電源は、複数の方法で構成され得、再充電可能または使い捨て電源を備え得る。本明細書では、バッテリが参照されるが、電源は、例えば、110Vコンセントまたは220Vコンセント等のコンセントに差し込まれる充電器を備え得る。代替として、または組み合わせて、充電器は、5V電源、例えば、自動車用バッテリ等のユニバーサルシリアルバス(USB)または12V電力供給源等の電気エネルギーの低電圧源に差し込まれ得る。
【0131】
2つのAAAバッテリ等の電源がより大きいコンポーネントを備え得るので、eCL充電ケースおよび筐体の構成は、充電ケース内の2つのバッテリの位置付けを考慮して、サイズおよび形状を決定されることができる。加えて、充電コイルは、eCLの近く(本明細書に説明されるように、eCLコンパートメントの下方または周囲のいずれか)に構成されることができる。
【0132】
図9A-9Uは、概念1、2、3a、3b、4、5、および6のために考慮されるコンポーネント(すなわち、バッテリおよびPCB(充電コイルを備えている))の統合選択肢のためのケース形状を示す。これらの図面の各々は、概念番号、ケースの3D図、2つのAAAバッテリおよび充電コイルに関する統合アプローチ、レンズコンパートメント、コンパートメントカバー、それを通してコンパートメントが嵌まるPCB内の開口、およびケースの主要寸法を示す。各選択肢のための寸法は、ケース長さl
c、ケース幅w
c、定位置にカバーを伴うケース高さh
cおよびカバーが考慮されないケース高さh
1cを含む。概念5は、バッテリの1つを格納するために使用される特徴の高h
fさをさらに含む。概念の各々はまた、レンズが標識されたコンパートメントに嵌まることを示す右(R)および左(L)標識を示す。
【0133】
図9A、9H、および9Oは、概念1 900を示し、それは、2つのバッテリ902(バッテリは、コンパートメント904の反対側に配置されている)と、PCB906内の開口を通して、かつ2つの充電コイルの平面を通して少なくとも部分的に延びているコンパートメントとを有する。概念1に関して、ケース901長さl
cは、約60mm~約90mmの範囲内、例えば、約75mmであり、ケース幅w
cは、約50mm~約70mmの範囲内、例えば、約60mmであり、定位置にカバー908を伴うケース高さh
cは、約25mm~約35mmの範囲内、例えば、約30mmであり、カバーが考慮されないケース高さh
1cは、約15mm~約25mmの範囲内、例えば、約20mmである。
【0134】
図9B、9I、および9Pは、概念2 910を示し、それは、2つのバッテリ912(バッテリは、コンパートメント914の同じ側に配置されている)と、PCB916内の開口を通して、かつ2つの充電コイルの平面を通して少なくとも部分的に延びているコンパートメントとを有する。概念2に関して、ケース長さl
cは、約60mm~約90mmの範囲内、例えば、約75mmであり、ケース幅w
cは、約50mm~約70mmの範囲内、例えば、約60mmであり、定位置にカバー918を伴うケース高さh
cは、約25mm~約35mmの範囲内、例えば、約30mmであり、カバーが考慮されないケース高さh
1cは、約15mm~約25mmの範囲内、例えば、約20mmである。
【0135】
図9C、9J、および9Qは、概念3a 920を示し、それは、2つのバッテリ922(バッテリは、コンパートメント924間に配置されている)と、PCB926内の開口を通して、かつ2つの充電コイルの平面を通して少なくとも部分的に延びているコンパートメントとを有する。
図9Qの上面図から、概念3aに関して、筐体がほぼ三角形の形状を備えていることが見られ得、ケース長さl
cは、約80mm~約105mmの範囲内、例えば、約93mmであり、ケース幅w
cは、約45mm~約65mmの範囲内、例えば、約53mmであり、定位置にカバー928を伴うケース高さh
cは、約25mm~約35mmの範囲内、例えば、約30mmであり、カバーが考慮されないケース高さh
1cは、約15mm~約25mmの範囲内、例えば、約20mmである。
【0136】
図9D、9K、および9Rは、概念3b 930を示し、それは、2つのバッテリ932(バッテリは、コンパートメント934間に配置されている)と、PCB936内の開口を通して、かつ2つの充電コイルの平面を通して少なくとも部分的に延びているコンパートメントとを有する。
図9Qの上面図から、筐体がほぼ長方形の形状を備えていることが見られ得る。概念3bに関して、ケース長さl
cは、約80mm~約105mmの範囲内、例えば、約95mmであり、ケース幅w
cは、約45mm~約65mmの範囲内、例えば、約53mmであり、定位置にカバー938を伴うケース高さh
cは、約25mm~約35mmの範囲内、例えば、約30mmであり、カバーが考慮されないケース高さh
1cは、約15mm~約25mmの範囲内、例えば、約20mmである。
【0137】
図9E、9L、および9Sは、概念4 940を示し、それは、2つのバッテリ942を有し、バッテリは、互いに横方向に配置されている(例えば、互いに垂直に配置されている)。バッテリの1つは、コンパートメント944の間に延びている。コンパートメントは、PCB946内の開口を通して、かつ2つの充電コイルの平面を通して少なくとも部分的に延びている。概念4に関して、ケース長さl
cは、約70mm~約90mmの範囲内、例えば、約83mmであり、ケース幅w
cは、約55mm~約75mmの範囲内、例えば、約63mmであり、定位置にカバー948を伴うケース高さh
cは、約25mm~約35mmの範囲内、例えば、約30mmであり、カバーが考慮されないケース高さh
1cは、約15mm~約25mmの範囲内、例えば、約20mmである。
【0138】
図9F、9M、および9Tは、概念5 950を示し、それは、2つのバッテリ952(バッテリは、コンテナ954間で重なり合って配置されている)と、PCB956内の開口を通して、かつ2つの充電コイルの平面を通して少なくとも部分的に延びているコンテナとを有する。概念5に関して、ケース長さl
cは、約80mm~約100mmの範囲内、例えば、約90mmであり、ケース幅w
cは、約50mm~約70mmの範囲内、例えば、約57mmであり、定位置にカバー958を伴うケース高さh
cは、約25mm~約35mmの範囲内、例えば、約30mmであり、カバーが考慮されないケース高さh
1cは、約15mm~約25mmの範囲内、例えば、約20mmであり、バッテリの1つを格納するために使用される特徴の高さh
fは、約25mm~約40mmの範囲内、例えば、約32mmである。
【0139】
図9G、9N、および9Uは、概念6 960を示し、それは、2つのバッテリ962(バッテリは、コンパートメント964の下に配置されている)を有し、コンパートメントは、PCB966の上方に、PCBに近接して位置している。概念6に関して、ケース長さl
cは、約65mm~約85mmの範囲内、例えば、約73mmであり、ケース幅w
cは、約30mm~約50mmの範囲内、例えば、約39mmであり、定位置にカバー968を伴うケース高さh
cは、約30mm~約50mmの範囲内、例えば、約39mmであり、カバーが考慮されないケース高さh
1cは、約20mm~約40mmの範囲内、例えば、約29mmである。
【0140】
図10A、10B、および10Cは、概念2のeCL充電ケースおよび関連付けられた寸法の例を示す。いくつかの実施形態において、充電ケース1000は、約60mm~約90mmの範囲内、例えば、約71mmの長さl
c、約45mm~約75mmの範囲内、例えば、約59mmの幅w
c、および約20mm~約40mmの範囲内、例えば、約29mmのカバーを含む全高h
cを備えている。コンパートメントを受け取るための複数の開口は、約20mm~約40mmの範囲内、例えば、約33mmの互いから中心/中心距離d
centerに位置する。
【0141】
図11A、11B、および11Cは、概念6のeCL充電ケースおよび関連付けられた寸法の例を示す。いくつかの実施形態において、充電ケース1100は、約60mm~約90mmの範囲内、例えば、約73mmの長さl
c、約35mm~約75mmの範囲内、例えば、約39mmの幅w
c、および約20mm~約40mmの範囲内、例えば、約37mmのカバーを含む全高h
cを備えている。コンパートメントを受け取るための複数の開口は、約20mm~約40mmの範囲内、例えば、約33mmの互いから中心/中心距離d
centerに位置付けられる。
【0142】
図10A-10Cに対して示される実施形態は、以下の特徴のうちの1つ以上を備えている:実質的に平坦であること、ズボンのポケット内に入れることができること、容易に開放されることができること、湾曲非対称形状を有すること。これらの実施形態は、
図11A-11Cに対して示される実施形態と比較して、より大きい占有面積を備え得る。
【0143】
図11A-11Cに対して示される実施形態は、以下の特徴のうちの1つ以上を備えている:コンパクト、より洗練された外観、ポータブル、容易に開放され得ること、および湾曲非対称形状を有すること。
【0144】
いくつかの実施形態において、本明細書で説明されるようなコンタクトレンズ充電ケースは、コンタクトレンズ装着者から受信されるフィードバックおよび選好に従って、以下の特徴を備えている:
【0145】
例えば、非対称形状/色/異なる表面質感および/または標識によって容易に認識可能である左/右側、
【0146】
例えば、細菌成長を回避し、利便性の理由から、容易に流れ出し、蓄積しない液体、
【0147】
eCLケースが平坦表面上に容易に位置付けられることを可能にする平坦底部、
【0148】
カバーをつかみ、それを除去するための十分な空間を指および親指に提供するようにカバーに近い側壁、および/または、
【0149】
より容易にそれを除去することが可能であるように、ハードコンタクトレンズのためのコンタクトレンズコンパートメントの内側の溝。
【0150】
本明細書に提供される教示および開示に基づいて、当業者は、eCLがコンパートメントの内側の異なる位置に設置される状況に関して、充電コイルとeCLコイルとの間の結合効率を決定すること、およびコンタクトレンズ溶液への誘起磁場の影響を決定することを行うための伝導性試験および/またはシミュレーションが可能である。
【0151】
いくつかの実施形態において、eCL充電ケースは、以下の特徴のうちの1つ以上を備え得る:
【0152】
夜通しで充電することが可能である
【0153】
2×5μAhコンタクトレンズ充電ケースバッテリを完全に充電するための1時間の充電期間、
【0154】
日常使用のためにeCLを充電するための使用のために、十分に(再)充電された充電ケースのバッテリを保つために、急速再充電(例えば、約10分内)を実施することが可能である
【0155】
コンテナ/ケース内のコンタクトレンズの存在を検出するための回路、
【0156】
13.56MHz ISM帯域における動作、
【0157】
全てのITU(国際電気通信連合)領域内に干渉を生じさせずに、動作させることが安全であること。
【0158】
eCL充電ケースは、実施形態によるeCL充電ケースが標準的サイズのAAAアルカリ電池(例えば、2×1,200mAh)によって電気を供給されることを可能にするように、適切な電力消費(電力「量」)で構成されることができる。
【0159】
電力量は、以下の特徴のうちの1つ以上を備え得る:充電期間中の最大100mW、またはアイドルモード中の最大1mW。
【0160】
いくつかの実施形態において、レンズコンパートメントは、滅菌レンズコンパートメントを備え、充電ケースの他の部分は、非滅菌であり得る。例えば、レンズの一次包装は、保護滅菌障壁が本明細書に説明されるように除去される前、無菌状態であることができる。
【0161】
図12は、いくつかの実施形態によるeCL充電ケースの回路のためのシステムアーキテクチャまたは設計1200を示す。この例示的回路では、バッテリ1210(例えば、2つのAAAセル等の電源)が、マイクロコントローラユニット(MCU)等のプロセッサ1220に結合されている。MCU1220は、増幅器回路1230、eCL検出回路1240(例えば、図において、RCネットワークと組み合わせられたダイオードとして示される)、およびクロック信号発生器(外部結晶1250または他の発振器等)に結合されている。いくつかの実施形態において、MCUは、ステータスLED1260に結合されている。プロセッサ(MCU)1220は、増幅器回路1230への入力として、クロック信号(例えば、13.56MHzにおける信号)1270を伝送するように構成されている。増幅器回路1230は、クロック信号1270を増幅する。増幅器回路の出力は、整合ネットワーク(例えば、直列に配置される一対のコンデンサ)1280に結合され、それは、本明細書に説明されるように、充電コイル1290に動作可能に結合されている。プロセッサ(MCU)1220は、レンズ検出回路1240の出力から充電ケースのコンパートメント内でレンズの設置を検出する等の論理関数を実施するように、構成されることができる。当業者によって理解されるであろうように、他のコンポーネントおよび示されるコンポーネントに関する他の値は、本明細書に説明される概念から逸脱することなく、回路を構築することにおいて使用され得る。
【0162】
図13は、第1のドライバ設計1300のアンテナ増幅器およびドライバ回路の回路図であり、それは、本明細書では
図12を参照して説明されるように、クロック信号を受信し、充電コイルを駆動するように構成されている。図示されるように、増幅器は、MCUから、クロック信号、例えば、13.566MHzクロック信号を受信するが、任意の好適な周波数が、使用されることができる。増幅器回路のゲートドライバ1310が、クロック信号を受信する。ゲートドライバ1310は、論理ゲートA2およびA4から成り得、論理ゲートA2およびA4は、図に示されるように、整流器ネットワークA1、A3、A5、A6、A7、A8、A9、およびA10に結合されている。ゲートドライバは、相補的P/N-MOSFET対(図中のM1およびM2)を備えている半ブリッジトポロジ回路1320に結合されている。半ブリッジ回路1320は、コンデンサC1およびC3から成る整合ネットワーク1330に信号を出力し、それは、充電コイル1340に結合されている。充電コイルは、本明細書に説明されるように、eCLコイル1350に結合されている。いくつかの実施形態において、ゲートドライバは、デッドタイム発生、別々の論理コンポーネント、およびMOSFETのゲートを充電するためのバッファで構成され得る。一例では、充電コイル1340は、16mm直径コア周囲に24本の巻線の好適なワイヤを備え得る。一例では、eCLコイル1350は、12mm直径コアの周囲に6本の巻線の好適なワイヤを備え得る。eCL回路は、示されるもの以外のコンポーネントも含み得、そのうちのいくつかは、RCネットワークを形成し得る。当業者によって理解されるであろうように、示されるもの以外のコンポーネントおよびそのコンポーネントに関する他の値も、本明細書に説明される概念から逸脱することなく、回路を構築することにおいて使用され得る。
【0163】
図14は、第2の設計1400のアンテナドライバに関する回路図である。本実施形態において、アンテナドライバ増幅器は、市販のバッファ集積回路(「IC」)を備え得る。入力クロック信号1410は、バッファ集積回路の入力に結合される。バッファ集積回路は、32mAの最大電流、例えば、品番NL27WZ14DFT2GまたはON Semiconductorから市販の類似するものを伴う商業用バッファICを備え得る。いくつかの実施形態において、(図に示されるような)並列の2つのバッファ1420および1422は、充電コイル(図示せず)を駆動するために十分な電流を送達するように構成され得る。バッファIC1424の出力は、充電コイルに結合された2つのコンデンサ1430および1432から成る整合ネットワークに結合され得る。充電コイルは、本明細書に説明される方法の1つにおいて、充電ケースコンパートメント内のeCLのアンテナコイルに結合されることができる。当業者によって理解されるであろうように、示されるもの以外のコンポーネントおよびそのコンポーネントに関する他の値も、本明細書に説明される概念から逸脱することなく、回路を構築することにおいて使用され得る。
【0164】
アンテナコイルは、異なる方法で構成され得、任意の好適な直径、巻数、結合パラメータk、およびコイルに沿ったトレースの断面厚さを備え得る。
【0165】
eCLの充電コイルおよびアンテナコイルの2つの関連パラメータは、コイル直径およびコイルインダクタンスである。コイル直径は、結合パラメータkに直接的な影響を及ぼす。結合パラメータkが高いほど、充電コイルとeCLコイルとの間の電力連結/輸送は、より効率的になるであろう。結合パラメータkは、コイル間の距離、およびコンタクトレンズコイル半径(7mm)と充電コイル半径との間の差異によって影響される。
【0166】
コイルインダクタンスは、コイルの巻数に関連する。インダクタンスと周波数整合ネットワークのコンポーネントに関する制約との間にトレードオフが存在する。コイルのインダクタンスが高いほど、同じ電流レベルにおいて磁場がより強く、結合の効率がより良好であろう。しかしながら、コイルのインダクタンスが高いほど、整合コンデンサはより小さく、整合コンデンサの正確度/精度が、より適切になるであろう。
【0167】
いくつかの実施形態において、整合コンデンサは、約50pF~約100pFの範囲内である。
【0168】
コイルのインダクタンスは、以下の式を用いて、計算されることができる。
【0169】
【0170】
式中、Lantは、充電またはeCLアンテナコイルのインダクタンスであり、ω2は、2乗された周波数であり、Cは、整合コンデンサの静電容量である。
【0171】
いくつかの実施形態において、100pFの整合コンデンサを用いて、コイルは、1.4μHのインダクタンスを備えている一方、50pFの静電容量を用いて、インダクタンスは、2.8μHを備えている。
【0172】
32mm直径(貯蔵コンテナの周囲)および4巻を伴うアンテナコイルは、約1.2μHのインダクタンスを備えている。
【0173】
32mm直径(貯蔵コンテナの周囲)および6巻を伴うアンテナコイルは、約2.3μHのインダクタンスを備えている。
【0174】
図15は、PCB1500を示し、PCB1500は、その上に位置する2つのコイル1510と、本明細書に説明されるようなコンタクトレンズコンパートメントを受け取るようにサイズを決定された2つの開口1520とを有している。PCB1500は、充電ケース筐体に嵌入するようにサイズおよび形状を決定され得、本明細書に説明されるような1つ以上の回路コンポーネントを備え得る。
【0175】
コイルのインダクタンスは、例えば、約0.5μH~約6μHの範囲内の任意の好適なインダクタンスを備え得、範囲は、例えば、1μH~約3μHであり得る。コイルの巻数は、1巻~約10巻の範囲内、例えば、4巻~8巻の範囲であることができる。
【0176】
図16は、コンパートメント内のeCLコイルの存在を検出するための回路1600のための略図である。回路1600は、二次コイル(この場合、eCLコイル)が一次アンテナコイルの磁場に挿入されたときの一次(充電)アンテナコイル内の電圧変化を検出するために構成されることができる。回路は、コイルドライバ1602およびMCU等のプロセッサまたはコントローラに結合されることができる。回路1600は、コイルドライバ1602からの電圧を整流するための高周波数HFショットキダイオード等の整流ダイオード1610を備え得る。コイル電圧は、整流され、結果として生じるDC電圧は、プロセッサの入力アナログ/デジタル変換(「ADC」)範囲、例えば、MCU ADC入力範囲に分圧器(出力は、「V_feedback」1640)を用いてシフトダウンされ、分圧器は、1.5MΩおよび220kΩの抵抗値を伴う一対の抵抗器1630および1632を備えている。分圧器(抵抗器1630および1632)は、信号の低通過フィルタリングを提供するために、コンデンサ1650に結合されることができる。当業者によって理解されるであろうように、示されるもの以外のコンポーネントおよびそのコンポーネントに関する他の値も、本明細書に説明される概念から逸脱することなく、回路を構築することにおいて使用され得る。
【0177】
いくつかの実施形態において、V_feedbackは、MCUによって、測定され、eCLがコンパートメント内に存在するかどうかを決定するために、閾値電圧V_thrと比較され得る。
【0178】
例として、プロセッサは、以下の論理を実装するように構成されることができる:
【0179】
V_feedback>V_thr:レンズが、存在する
【0180】
V_feedback<V_thr:レンズが、存在しない
【0181】
本発明者らによって行われた臨床試験は、試験アンテナ/コイルを用いてブレッドボード上で試験されると、そのようなフィードバック回路の実行可能性を実証した。
【0182】
MCUを備えているプロセッサは、多くの方法で構成され得、小形状因子、発振器、またはMCUの電力消費を低減させるための外部発振器のうちの1つ以上を備え得る。
【0183】
充電アンテナコイルは、eCLコイルの共振周波数に合致するように構成されることができる。充電アンテナコイル回路は、例えば、並列構成におけるコンデンサおよびトリマコンデンサを備え得る。
【0184】
充電アンテナコイルは、順次、または実質的に同時に動作させられる(通電される)ことができる。
【0185】
図17A-17Dは、軸方向コイル変位を伴うダミーレンズを用いて試験された幾何学的掃引の組を示す。幾何学的掃引が、ダミーeCLレンズを用いて、(コイル半径r=16mmおよびR
L=10MΩを伴うアンテナコイル設計を使用して)測定された。ダミーレンズは、eCLの回路およびコイルに対応するように構成されたコイルおよび回路を備えている。
【0186】
図17Aは、充電コイルとeCLコイルとの間の軸方向距離d
z(mm)の関数として、垂直軸上の試験コイル内の誘起電圧V
ind(ボルト)を示す。示されるように、誘起電圧は、軸方向距離の増加に伴って、減少する。0mm軸方向変位における誘起電圧は、約6Vであり、軸方向変位の10mmにおける誘起電圧は、約3Vである。
【0187】
図17Bは、軸方向距離または分離d
zが識別された状態における
図17Aの掃引に関するeCLコイル1702および充電コイル1704の配置を示す。
【0188】
図17Cは、軸方向変位d
z(mm)の関数として、誘起電圧V
ind(ボルト)を示し、レンズコイルの軸は、充電コイルに対して45°で傾けられており、側方変位距離d
x=7mmである。示されるように、誘起電圧は、-10mmにおける約3Vから、-3mmにおいて約5Vのピークに変化し、次いで、10mmの軸方向変位d
zにおいて約2Vに減少する。
【0189】
図17Dは、軸方向距離または分離d
zおよび側方変位距離d
xが識別された状態における
図17Cの掃引に関するeCLコイル1702および充電コイル1704の配置を示す。
【0190】
図17E-17Hは、側方コイル変位を伴うダミーレンズを用いて試験される幾何学的掃引の組を示す。
図17Eは、側方距離またはオフセットd
xおよびd
z=0mmの軸方向変位の関数として、誘起電圧V
ind(in)を示す。図中の点線は、eCLコイルが充電コイルに触れる場所を示す。
図17Fは、側方変位距離d
xが識別された状態における
図17Eの掃引に関するコンタクトレンズコイル1702および充電コイル1704の配置を示す。
【0191】
図17Gは、側方距離またはオフセットd
xおよび軸方向変位d
z=5mmの関数として、誘起電圧V
ind(ボルト)を示す。図中の点線は、充電コイルの境界を示す。
図17Hは、軸方向距離または分離d
zおよび側方変位距離d
xが識別された状態における
図17Gの掃引に関するコンタクトレンズコイル1702および充電コイル1704の配置を示す。
【0192】
図18Aおよび18Bは、軸方向コイル変位を伴うダミーeCLレンズを用いて試験される幾何学的掃引の組を示す。これらの例では、アンテナまたは充電コイルは、7.5mmの半径およびR
L=10MΩを有した。
図18Aは、2~10mmの軸方向距離d
zにおける変化に伴う誘起電圧V
ind(ボルト)を示す。
図18Bは、軸方向距離または分離d
zが識別された状態におけるこの例に関する充電コイル1804およびコンタクトレンズコイル1802の幾何学形状を示す。
【0193】
図18Cおよび18Dは、軸方向コイル変位および45度に傾けられたレンズコイルを伴うダミーレンズを用いて試験される幾何学的掃引の組を示す。
図18Cは、軸方向距離d
zが6mm~14mmに変化するときの-7mm(上側プロット)と7mm(下側プロット)とに設定された側方変位またはオフセットd
xに関する誘起電圧V
ind(ボルト)を示す。
図18Dは、軸方向距離または分離d
zおよび側方変位距離d
xが識別された状態におけるこの例のための充電コイル1804およびコンタクトレンズコイル1802配置を示す。
【0194】
図18Eおよび18Fは、側方コイル変位を伴うダミーレンズを用いて試験される幾何学的掃引の組を示す。
図18Eは、5mmに設定される軸方向距離d
zおよび0~14mmに変化する側方変位に伴う誘起電圧V
ind(ボルト)を示す。図中の点線は、充電コイルの半径を示す。
図18Fは、軸方向距離または分離d
zおよび側方変位距離d
xが識別された状態におけるこの例のための充電コイル1804およびコンタクトレンズコイル1802の配置を示す。
【0195】
図18Gは、
図17A-18Fを参照して説明される試験/実験および測定による、試験充電コイル1814の上で掃引されるダミーレンズに対応するコイル1812を備えている試験プローブ1810を示す。
【0196】
図17A-17Hの掃引は、16mmの半径を備えている充電コイルを用いて測定された。
図18A-18Hの掃引は、7.5mmの半径を備えている充電コイルを用いて測定された。
【0197】
図17A-18Hの掃引は、より小さいコイルが、若干、より効率的であるが、より大きいコイルが、コンタクトレンズコイルの変位に対する感度における減少(0.4%対0.3%@3.0Vおよび10MΩ)を提供することを示唆する。
【0198】
本開示に関連する研究は、最適位置にあるべきeCLレンズのわずかに上方に充電コイルを設置することが有利であり得ることを示唆する。これが、システムがレンズの転位にあまり敏感でないようにするであろうことが考えられる。
【0199】
本開示に関連する研究は、約25mm~約35mm、例えば、約26mm~約32mmの範囲の直径または最大寸法内の充電コイルが、変位に対して減少させられた感度およびeCLコイルの十分に効率的な充電を提供するであろうことを示唆する。
【0200】
いくつかの実施形態において、コイルの断面厚さは、好適に、eCLコイル抵抗を減少させるように、サイズを決定されることができる。例えば、厚さ(および断面積)を2倍にすることは、コイル抵抗を2分の1低減させることができる。
【0201】
いくつかの実施形態において、電圧増倍段階を追加することによって、負荷入力インピーダンスを下げることは、電力伝達効率を改良し得る。
【0202】
図19は、充電コイル1910を伴うeCL充電ケースコンテナ1902を示し、充電コイル1910は、コンテナまたはコンパートメント内に設置されたレンズ1920のコイル1922の上方に位置している。コンタクトレンズ1920は、コンタクトレンズがコンパートメントの内面上に静止した状態で、コンパートメント1902に示される。充電コイル1910は、コンタクトレンズ1920の頂点が、コンパートメントの下側内面で支持されているとき、eCLコイル1922の位置より上に位置することができる。充電コイル1910は、コンパートメントの下側内面から、コンパートメントの開口部1904に向かって軸方向に変位させられることができる。いくつかの実施形態において、充電コイル1910は、コンタクトレンズ1920のコイル1922より軸方向にコンパートメント1902の開口部1904の近くに位置付けられている。eCLは、コンタクトレンズ1920の頂点とeCLのコイル1922との間に延びている軸方向サグ距離d
sを備え得る。いくつかの実施形態において、コンパートメントの下側内面から充電コイル1910コイルまでの軸方向距離d
aは、eCLの頂点とeCLのコイルとの間の軸方向サグ距離d
sを上回る。いくつかの実施形態において、コンパートメントの下側内面と充電コイルとの間の軸方向距離d
aは、少なくとも3mmを備え、例えば、約3mm~約9mmの範囲内にあることができる。
【0203】
図20は、本開示の電子コンタクトレンズ充電ケースを実装することにおいて使用され得る充電器状態機械2000の実施形態を示す。
【0204】
いくつかの実施形態において、充電器状態機械の作業フローは、広義において、初期点2002から開始する。
【0205】
アイドル状態2010:eCL充電器ファームウェア(「FW」)は、標的(デバイス)検出を開始し、標的が検出された場合、充電状態に変化し、そうでなければ、アイドル状態に切り替わる。アイドル状態2010は、デバイス検出2012動作を通して、充電状態2030に遷移し得る。アイドル状態は、非デバイス検出2014動作を通して、スリープ状態2020に遷移し得る。
【0206】
スリープ状態2020:事前に定義された期間中スリープし、ウェイクアップ時、アイドル状態に変化する。スリープ状態は、標的が検出されないとき、アイドル状態から入られ得る。スリープ状態2020は、ウェイクアップ動作2022を通して、アイドル状態2010に遷移し得る。
【0207】
充電状態2030:標的が検出されると、標的デバイスを充電し、標的が依然として利用可能であるかどうかを周期的にチェックし、利用可能でない場合、アイドル状態に変化し、そうでなければ、充電状態を継続する。充電タイムアウトが生じた場合、スリープモードに切り替わり、周期的標的検出タイムアウトを変化させる。示されるように、デバイスが検出された(2012)場合、状態機械2000は、アイドル状態2010から充電状態2030に遷移し、状態機械は、デバイス2032に関するチェックを持続する。デバイスが検出されない(2034)場合、状態は、アイドル状態2010に変化する。
【0208】
エラー状態2040:起動エラー2042等のエラーがアイドル状態2010中に生じた場合、この状態に入る。一般に、エラー状態は、充電回路をリセットすること/再電力供給することによって、解消されることができる。
【0209】
図21は、本開示の電子コンタクトレンズ充電ケースを実装することにおいて使用され得る標的(デバイス)検出状態機械2100の実施形態を示す。
【0210】
いくつかの実施形態において、検出状態機械の作業フローは、広義において、初期点2102から開始する。
【0211】
未知の状態2110:初期化されていない状態。初期化される(2112)と、状態機械2100は、アイドル状態2120に移行する。
【0212】
アイドル状態2120:状態機械2100は、標的(デバイス)検出を実施するように調製される。開始標的検出動作2122が、開始される。
【0213】
ChargerClockEnable状態2130:この状態では、クロックは、回路の安定化を待つことを有効にされる。クロックが、有効にされ、安定化または遅延期間が経過する(2132)と、状態機械2100は、標的状態を検索するために遷移する。
【0214】
SearchTarget状態2140:この状態では、回路は、安定化遅延またはタイムアウトの満了後、フィードバックADCからデータを読み取る(入手する)。フィードバックデータの入手後、データは、前処理状態に提供される(2142)。
【0215】
前処理状態2150:この状態では、提供されるデータが、チェックされ、平均または別様に処理され得る。データ内のエラーが、見出される(2152)場合、状態機械2100は、エラー状態に遷移する。
【0216】
エラー状態2160:例えば、データが、無効タイプまたはサイズである等、破損された場合、この状態に入る。データが、エラーを発生させず、前処理が、(読み取られたデータを平均化することによって等)完了される場合、状態機械2100は、前処理状態2150から評価状態に遷移(2154)する。
【0217】
評価状態2170:この状態では、前処理されたデータは、標的(デバイス)の存在または不在を決定するために評価される。データの評価後、状態機械2100は、評価状態からアイドル状態2120に遷移する(2172)。
【0218】
図22Aおよび22Bは、異なる状態に関する時間(t)(水平軸に沿って)の関数として、電力レベル(垂直軸に沿って)を示す。
【0219】
図22Aは、スリープ2210およびアイドル2220状態を示す。スリープ状態は、数秒(例えば、8秒)にわたって続き、より低い電力レベルを有し得る一方、アイドル状態は、はるかに短い(例えば、15ms)が、より高い電力レベルを有し得ることに留意されたい。
【0220】
図22Bは、充電状態2230を示す。充電状態は、数十秒(例えば、1分)にわたって続き、おおよそ一定の電力レベルを有し得ることに留意されたい。
【0221】
いくつかの実施形態において、充電後、スリープ時間は、規定値に増加させられ得る。この段階中、状態機械は、標的が、利用可能である場合、アイドルから充電状態に切り替わらない。しかしながら、標的(例えば、eCLコイル)が、アイドル状態において、充電後に認識されず、後に認識された場合、状態機械は、充電状態に遷移する。
【0222】
図20および21において図示されるそれら等の充電ケース状態機械または複数の状態機械が、参照された。しかしながら、
図1を参照して説明されるように、eCLは、マイクロコントローラ(
図1の要素38)を備え得、いくつかの実施形態において、マイクロコントローラ(または他の形態のプロセッサはたは処理要素)は、eCL状態機械を実装するように構成され得る。eCL状態機械は、以下の状態のうちの1つ以上を実装するように構成され得る:(1)充電状態、(2)休止またはアイドル状態、(3)療法または使用状態、および(4)エラー状態。充電状態は、eCLが充電ケースによって充電されている状態を指す。休止またはアイドル状態は、eCLが充電されず、かつ使用されていない状態を指す。療法または使用状態は、ユーザのための治療の一部である、またはユーザからデータを収集し得るように、eCLが能動的に使用されている状態である。エラー状態は、エラーがeCLの充電プロセスまたは動作において生じている状態である。
【0223】
図23は、ある実施形態を実装するために使用され得るファームウェア抽象化層アーキテクチャ2300を示す。ファームウェア抽出層は、ハードウェア層2310(例えば、MCUまたは他の形態のコントローラはたはプロセッサを伴う)と、ランタイム2322(例えば、IAR C Runtime)および周辺ライブラリ2324(例えば、ST Peripheral Library)を備えている第三者のハードウェア抽象化層(HAL)2320と、システム制御2332プロセスおよび機能能力の組を備えているハードウェア抽象化層(HAL)2330と、充電器2342、システム2344、視覚2346、およびログ2348プロセス/機能を備えているプログレッシブアレイ論理(PAL)層2340と、充電器2352および状態機械2354機能を含む充電ケースの一次機能を備えているアプリケーション(APP)層2350とを備えている。アーキテクチャは、層およびそれらのそれぞれのプロセス、モジュール、または特徴によって実施される機能へのアクセスまたは監視を可能にするように、サービスの組またはサービス層2360も備え得る。
【0224】
図23に示される層のうちの1つ以上は、本明細書に説明される機能性および特徴を提供するように動作するプロセスを含み得る。例えば、PAL層2340では、充電器プロセス2343は、PalClockGeneratorプロセスおよびPalClockGeneratorプロセスを備え得る。システムプロセス2345は、PalSysプロセスを備え得る。視覚的プロセス2347は、PalLedプロセスを備え得、logプロセス2349は、PalLogプロセスを備え得る。
【0225】
HAL層2330では、システム制御プロセスが、HalUartおよびHalタイマプロセス2333、HalGpioおよびHalLpタイマプロセス2334、HalAdcおよびHalPwmプロセス2335、HalSysTickおよびHalDmaプロセス2336、およびHalSysおよびHalクロックプロセス2337を備え得る。
【0226】
サービス層2360は、SrvQueue、SrvEvent、SrvTimer、およびSrvSwVersionプロセス2361を備え得る。
【0227】
図23を参照して説明される機能性、層、またはプロセスのいずれかに関して、当業者は、本明細書の記述および図に基づいて、これらおよびそれらを実装する方法を理解するであろう。
【0228】
図24は、eCLコイル(標的)が見出されない状況に関するシーケンス略
図2400を示す。図に示されるように、StartTargetDetection()信号または命令2412が、状態機械2410によって発生させられ、標的検出機能2420によって受信され得る。この後、StartClockGeneration()信号2422と、クロック機能2430によって受信されるStartClock()動作2414とが続く。規定された期間またはタイムアウト後、StopClockGeneration()信号2424が、StopClock()動作2416を生じさせる。標的が期間中に検出されなかった場合、TargetNotDetected()2426信号が、発生させられ、その後、充電デバイスがSleep()モードまたは状態2440に入ることが続く。
【0229】
図25は、eCLコイルまたは標的が見出される状況に関するシーケンス略
図2500を示す。図に示されるように、StartTargetDetection()信号または命令2512が、状態機械2510によって発生させられ、標的検出機能2520によって受信され得る。この後、StartClockGeneration()信号2522と、クロック機能2530によって受信されるStartClock()動作2514とが続く。規定された期間またはタイムアウト後、StopClockGeneration()信号2524が、StopClock()動作2516を生じさせる。標的が、期間中に検出された場合、TargetDetected()信号2526が、発生させられ、その後、充電デバイスがCharging()モードまたは状態2540に入ることが続く。この後、標的が、検出される限り、Charging()モードまたは状態2540に留まるように、StartTargetDetection()信号または命令2512のループ、StartClockGeneration()信号2522、StopClockGeneration()信号2524、およびTargetDetected()信号2526が続く。
【0230】
プロセッサ、例えば、MCU、ファームウェア、およびソフトウェアは、本明細書に説明されるようなシステム状態および閾値を実装するように構成されることができる。いくつかの実施形態において、MCUまたは他のプロセッサは、本明細書に説明されるように、eCLコイルの検出、eCLコイルを使用する充電プロセス、およびスリープ時間、アイドル時間、および他のパラメータの設定に関連する構成可能パラメータを備えている。
【0231】
いくつかの実施形態において、構成可能パラメータは、以下のパラメータのうちの1つ以上を備え得る:
【0232】
「充電状態」に入る前に適用されるべき、スリープ時間およびスリープサイクルの数:
a. COUNT_OF_SLEEPS_NO_TARGET
b. SLEEP_TIME_NO_TARGET_SEC
【0233】
「充電状態」が達成された後のスリープ時間:
a. COUNT_OF_SLEEPS_CHARGED
b. SLEEP_TIME_TARGET_CHARGED_SEC
【0234】
充電時間:
a. CHARGING_TIMEOUT_SEC
【0235】
充電状態中の周期的標的検出チェックまたは確認:
a. PERIODIC_TARGET_DETECTOR_SEC
【0236】
クロックを有効にすることとフィードバックデータ入手を始動させることとの間の遅延:
a. CHARGER_CLOCK_ENABLE_DELAY_MSEC
【0237】
標的検出のための閾値電圧:
a. TARGET_DETECTOR_THRESHOLD
【0238】
本明細書に説明されるように、本明細書に説明および/または図示されるコンピューティングデバイスおよびシステムは、広義に、本明細書に説明されるモジュールおよび要素内に含まれるそれら等のコンピュータ読み取り可能な命令を実行することが可能な任意のタイプまたは形態のコンピューティングデバイスはたはシステムを表す。それらの最も基本的な構成では、これらのコンピューティングデバイスの各々は、少なくとも1つのメモリデバイスと、少なくとも1つの物理的プロセッサとを備え得る。
【0239】
本明細書で使用されるような用語「メモリ」または「メモリデバイス」は、概して、データおよび/またはコンピュータ読み取り可能な命令を記憶することが可能な任意のタイプまたは形態の揮発性はたは不揮発性記憶デバイスまたは媒体を表す。一例では、メモリデバイスは、本明細書に説明されるモジュールのうちの1つ以上を記憶、ロード、および/または維持し得る。メモリデバイスの例は、限定ではないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、光ディスクドライブ、キャッシュ、同じ物のうちの1つ以上の変形例はたは組み合わせ、または任意の他の好適な記憶メモリを備えている。
【0240】
加えて、本明細書で使用されるような用語「プロセッサ」または「物理的プロセッサ」は、概して、コンピュータ読み取り可能な命令を解釈および/または実行することが可能な任意のタイプまたは形態のハードウェア実装処理ユニットを指す。一例では、物理的プロセッサは、上記に説明されるメモリデバイス内に記憶された1つ以上のモジュールにアクセスする、および/またはそれを修正し得る。物理的プロセッサの例は、限定ではないが、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、中央処理ユニット(CPU)、ソフトコアプロセッサを実装するフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、それらのうちの1つ以上の一部、それらのうちの1つ以上の変形例はたは組み合わせ、または任意の他の好適な物理的プロセッサを備えている。プロセッサは、分散型プロセッサシステム、例えば、並列起動プロセッサ、またはサーバ等の遠隔プロセッサ、およびそれらの組み合わせを備え得る。
【0241】
別個の要素として図示されるが、本明細書に説明および/または図示される方法のステップは、単一のアプリケーションの一部を表し得る。加えて、いくつかの実施形態において、これらのステップのうちの1つ以上は、コンピューティングデバイスによって実行されると、コンピューティングデバイスに、方法のステップ等の1つ以上のタスクを実施させ得る1つ以上のソフトウェアアプリケーションはたはプログラムを表す、またはそれに対応し得る。
【0242】
加えて、本明細書に説明されるデバイスのうちの1つ以上は、データ、物理的デバイス、および/または物理的デバイスの表現を1つの形態から別の形態に変換し得る。加えて、または代替として、本明細書に記載されるモジュールのうちの1つ以上は、コンピューティングデバイス上で実行されること、コンピューティングデバイス上にデータを記憶すること、および/または別様にコンピューティングデバイスと相互作用することによって、物理的コンピューティングデバイスのプロセッサ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、および/はたは任意の他の部分を、1つの形態のコンピューティングデバイスから別の形態のコンピューティングデバイスに変換し得る。
【0243】
本明細書で使用されるような用語「コンピュータ読み取り可能な媒体」は、概して、コンピュータ読み取り可能な命令を記憶または搬送することが可能な任意の形態のデバイス、キャリア、または媒体を指す。コンピュータ読み取り可能な媒体の例は、限定ではないが、搬送波等の伝送型媒体、および磁気記憶媒体(例えば、ハードディスクドライブ、テープドライブ、およびフロッピー(登録商標)ディスク)、光学記憶媒体(例えば、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、およびBLU-RAY(登録商標)ディスク)、電子記憶媒体(例えば、ソリッドステートドライブおよびフラッシュメディア)、および他の配布システム等の非一過性型媒体を備えている。
【0244】
当業者は、本明細書に開示される任意のプロセスまたは方法が多くの方法で修正され得ることを認識するであろう。本明細書に説明および/または図示されるステップのプロセスパラメータおよびシーケンスは、一例のみとして挙げられ、所望に応じて変動され得る。例えば、本明細書に図示および/または説明されるステップは、特定の順序で示されるまたは議論され得るが、これらのステップは、必ずしも図示または議論される順序で実施される必要はない。
【0245】
本明細書に説明および/または図示される種々の例示的方法は、本明細書に説明または図示されるステップのうちの1つ以上を省略し得るか、または、開示されるものに加えて、追加のステップを備え得る。さらに、本明細書に開示されるような任意の方法のステップが、本明細書に開示されるような任意の他の方法のいずれか1つ以上のステップと組み合わせられることができる。
【0246】
本明細書に説明されるようなプロセッサは、本明細書に開示される任意の方法の1つ以上のステップを実施するように構成されることができる。代替として、または組み合わせて、プロセッサは、本明細書に開示されるような1つ以上の方法の1つ以上のステップを組み合わせるように構成されることができる。
【0247】
別様に記述されない限り、本明細書および請求項で使用されるような用語「~に接続される」および「~に結合される」(およびそれらの派生語)は、直接および間接的(すなわち、他の要素またはコンポーネントを介した)接続の両方を可能にするものとして解釈されるものである。加えて、本明細書および請求項で使用されるような用語「a」または「an」は、「~のうちの少なくとも1つ」を意味するものとして解釈されるものである。最後、使用を容易にするために、本明細書および請求項で使用されるような用語「~を含む」および「~を有する」(およびそれらの派生語)は、用語「~を備えている」と同義的であり、それと同じ意味を有するものとする。
【0248】
本明細書に開示されるようなプロセッサは、本明細書に開示されるような任意の方法のいずれか1つ以上のステップを実施する命令で構成されることができる。
【0249】
用語「第1」、「第2」、「第3」等は、事象のいずれの特定の順序または順番も指すことなく、種々の層、要素、コンポーネント、領域、または区分を説明するために本明細書で使用され得ることを理解されたい。これらの用語は、単に、1つの層、要素、コンポーネント、領域、または区分を、別の層、要素、コンポーネント、領域、または区分と区別するために使用される。本明細書に説明されるような第1の層、要素、コンポーネント、領域、または区分は、本開示の教示から逸脱することなく、第2の層、要素、コンポーネント、領域、または区分と称され得る。
【0250】
本明細書で使用されるように、用語「または」は、代替として、かつ組み合わせて、項目を指すために包含的に使用される。
【0251】
本明細書で使用されるように、数字等の文字は、同様の要素を指す。
【0252】
本明細書で使用されるように、用語「コンテナ」と「コンパートメント」とは、相互交換可能である。
【0253】
本開示は、以下の付番された付記を含む。
【0254】
付記1.電子コンタクトレンズ(eCL)のための充電ケースであって、電源と、eCLを受け取るためにサイズおよび形状を決定されたコンテナと、電源に結合された充電コイルであって、eCLのコイルの最大断面寸法より大きい最大断面寸法を備えている充電コイルとを備えている充電ケース。
【0255】
付記2.充電コイルは、eCLを充電するために、eCLのコイルに誘導的に結合するように構成されている、付記1に記載の充電ケース。
【0256】
付記3.充電コイルは、中心を通して延び、充電コイルに実質的に垂直に延びている充電コイル軸を画定し、eCLコイルは、中心を通して延び、eCLコイルと実質的に垂直に延びているeCLコイル軸を画定する、付記1に記載の充電ケース。
【0257】
付記4.充電コイルは、0mm~約20mmの範囲内のeCLコイルの中心と充電コイルの中心との間の分離距離Δd、約0mm~約9mmの範囲内のeCLコイルの中心と充電コイルの中心との間の側方オフセットΔa、および約0度~約45度の範囲内のeCLコイル軸と充電コイル軸との間の差異角度Δθにおいて、eCLを充電するように構成され、随意に、Δdは、0mm~約10mmの範囲内にあり、Δaは、約0mm~約5mmの範囲内にある、付記3に記載の充電ケース。
【0258】
付記5.充電コイルは、約0度~約20度の範囲内のeCLコイル軸と充電コイル軸との間の角度で、電源を充電するように構成されている、付記1に記載の充電ケース。
【0259】
付記6.充電コイルは、コンタクトレンズを受け取るようにサイズを決定された開口を備え、充電コイルは、コンテナの少なくとも一部の周囲に延びている、付記1に記載の充電ケース。
【0260】
付記7.コンテナは、軸を備え、充電コイルは、コンテナの開口部に向かって、コンタクトレンズを支持するためのコンテナの下端部から離れて、コンテナ軸に沿って、軸方向に位置し、随意に、充電コイルは、コンタクトレンズの頂端が、コンテナの下端部上に静止しているとき、コンタクトレンズの充電コイルより開口部の近くに軸方向に位置する、付記6に記載の充電ケース。
【0261】
付記8.充電コイルは、印刷回路基板(PCB)上に位置し、PCBは、コンテナを受け取るようにサイズを決定された開口を備え、充電コイルは、コイル内に受け取られたコンテナの少なくとも一部の周囲に延びている、付記1に記載の充電ケース。
【0262】
付記9.コンテナ内に生理食塩水をさらに備え、充電コイルは、eCLが生理食塩水中に設置されているとき、eCLを充電するように構成されている、付記1に記載の充電ケース。
【0263】
付記10.コンテナ上の除去可能なカバーと、コンテナ内の生理食塩水を備えている滅菌コンタクトレンズ溶液とをさらに備え、充電コイルは、滅菌コンタクトレンズ溶液を通してeCLを充電するように構成されている、付記1に記載の充電ケース。
【0264】
付記11.電源は、1つ以上の再充電可能バッテリを備え、随意に、充電ケースは、1つ以上の再充電可能バッテリを充電するために、電力源に結合するためのコネクタを備えている、付記1に記載の充電ケース。
【0265】
付記12.電源は、1つ以上の使い捨てバッテリを備えている、付記1に記載の充電ケース。
【0266】
付記13.電源に動作可能に結合された電力管理回路と、3.0~5ボルトの範囲内、随意に、3.5~4.0ボルトの範囲内の電圧で、安定電流を提供するための充電コイルとをさらに備えている、付記1に記載の充電ケース。
【0267】
付記14.電力管理回路に結合された充電コイル回路と、eCLのコイルに電力を誘導的に輸送するための充電コイルとをさらに備えている、付記13に記載の充電ケース。
【0268】
付記15.充電コイルの最大断面寸法は、楕円形の直径、断面積、または主軸のうちの1つ以上を備え、eCLコイルの最大断面寸法は、楕円形の直径、断面積、または主軸のうちの1つ以上を備えている、付記1に記載の充電ケース。
【0269】
付記16.筐体の周囲に位置するコンテナのカバーを伴うコンテナを受け取るようにサイズを決定された開口を備えている筐体をさらに備えている、付記1に記載の充電ケース。
【0270】
付記17.筐体は、上部および下部を備え、上部は、開口を備えている、付記16に記載の充電ケース。
【0271】
付記18.充電コイルは、上部と下部との間に位置し、コンテナの少なくとも一部を受け取るようにサイズを決定されている、付記17に記載の充電ケース。
【0272】
付記19.コンテナは、筐体の内側構造に係合し、筐体の外側に延びているカバーを伴う開口を通して挿入されるコンテナを保持するための継手を備え、随意に、継手は、スナップ継手を備えている、付記16に記載の充電ケース。
【0273】
付記20.コンテナは、滅菌コンタクトレンズ溶液中の滅菌コンタクトレンズを備えているシールされた滅菌コンパートメントを備え、コンテナは、第1の除去可能なカバーおよび第2の除去可能なカバーを用いてシールされ、第1の除去可能なカバーは、第2の除去可能なカバーが除去された後、除去されるように構成され、随意に、第1の除去可能なカバーは、箔またはプラスチック膜のうちの1つ以上を備え、随意に、第2の除去可能なカバーは、コンテナの上側部分にねじ式で係合されている、付記16に記載の充電ケース。
【0274】
付記21.筐体は、充電ケースが第2のコンテナと共に使用されることを可能にするために、開口内に第1のコンテナを受け取り、複数日後に開口から第1のコンテナの除去を可能にし、複数日後に開口の中に第2のコンテナを挿入するように構成されている、付記16に記載の充電ケース。
【0275】
付記22.電源および充電コイルに動作可能に結合されたプロセッサと、プロセッサおよび充電コイルに結合された充電コイル駆動回路と、コンテナ内のeCLの設置を検出するように、充電コイルおよびプロセッサに結合されたeCL検出回路とをさらに備え、プロセッサは、eCL検出回路からの信号に応答して、クロック信号を用いて充電コイル駆動回路を駆動するための命令で構成されている、付記1に記載の充電ケース。
【0276】
付記23.プロセッサは、充電ケース状態機械を実装するように構成されている、付記22に記載の充電ケース。
【0277】
付記24.充電ケース状態機械は、アイドル状態、スリープ状態、充電状態、およびエラー状態を備えている、付記22に記載の充電ケース。
【0278】
付記25.eCLは、プロセッサまたは処理要素を備えている、付記1に記載の充電ケース。
【0279】
付記26.プロセッサまたは処理要素は、eCL状態機械を実装するように構成されている、付記25に記載の充電ケース。
【0280】
付記27.eCL状態機械は、充電状態、休止状態、療法状態、およびエラー状態を備えている、付記26に記載の充電ケース。
【0281】
付記28.eClは、照明源を備えている、付記25に記載の充電ケース。
【0282】
付記29.eClは、バッテリを備えている、付記25に記載の充電ケース。
【0283】
付記30.eCLは、第1のeCLコイルを伴う第1のeCLと、第2のeCLコイルを伴う第2のeCLとを備え、コンテナは、第1のeCLおよび第2のeCLを受け取るようにそれぞれサイズおよび形状を決定される第1のコンテナおよび第2のコンテナを備え、充電コイルは、第1のeCLおよび第2のeCLをそれぞれ充電するように、第1の充電コイルおよび第2の充電コイルを備え、第1の充電コイルおよび第2の充電コイルの各々は、それぞれ、第1のeCLコイルおよび第2のeCLコイルより大きい横断する最大距離を備えている先行する付記のいずれか1項に記載の充電ケース。
【0284】
本開示の実施形態が、本明細書に記載され、例としてのみ提供されるように示され、説明された。当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく、多数の適合、変更、変形例、および代用を認識するであろう。本明細書に開示される実施形態のいくつかの代替および組み合わせは、本開示および本明細書に開示される本発明の範囲から逸脱することなく、利用され得る。したがって、現在開示される発明の範囲は、単に添付の請求項およびその均等物の範囲によって画定されるべきである。
【国際調査報告】