(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-05
(54)【発明の名称】カメラ付きのサイクル及び協調パンチエクササイズ装置と方法
(51)【国際特許分類】
A63B 22/06 20060101AFI20230329BHJP
A63B 69/00 20060101ALI20230329BHJP
A63B 69/16 20060101ALI20230329BHJP
【FI】
A63B22/06 H
A63B69/00 513Z
A63B69/16
A63B69/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022550820
(86)(22)【出願日】2021-02-19
(85)【翻訳文提出日】2022-10-21
(86)【国際出願番号】 IB2021051429
(87)【国際公開番号】W WO2021165908
(87)【国際公開日】2021-08-26
(32)【優先日】2020-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】522333291
【氏名又は名称】ブライエル ローレンス ジャコブス
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】ブライエル ローレンス ジャコブス
(72)【発明者】
【氏名】エクスティーン アンドリーズ ステファヌス
(57)【要約】
パンチサイクルエクササイズ装置が記載される。該装置は、サイクリング機構と、パンチパッドが取り付けられるフレームと、前記パンチパッドに配置された複数の線引きされたターゲットゾーンと、それぞれが前記ターゲットゾーンに通信可能に接続された、衝撃センサ、加速度計、及び1つ又は複数のホール効果センサを含むセンサユニットと、を含む。コントローラは、前記センサと、パンチパッドに取り付けられたカメラと、ディスプレイとに通信可能に接続する。磁石及び/又は固有のマーキング/視覚的識別子を内蔵したグローブは、前記センサ及び/又はカメラと相互作用し、コントローラにデータを提供して、サイクリング中に正確なパンチフォームで照明され、シーケンス化パンチプログラムに応答したユーザの成功を追跡する。出力は、ローカルに又は任意のペアリング済みデバイスに表示できる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スポーツ活動の同型的なシミュレーションを行う装置であって、
ペダル、調整可能シート、ハンドルバー、及び前記ハンドルバーに近接して取り付けられた直立アーム要素、を含む固定式の可変抵抗サイクリングデバイスと、
前記装置のユーザに面し、物理的に前記装置のユーザの手が届く範囲にあるように、前記アームに取り付けられたパンチパッドであって、前記パンチパッドが複数の個別のターゲットゾーンを含み、前記ターゲットゾーンの各々が、照明と、ターゲットゾーンへの磁石及び/又はセンサの近接を検出し、前記磁石及び/又はセンサの前記近接に関する信号を、デバイスに取り付けられたコントローラに提供することができる、センサと、を含むパンチパッドと、
ユーザが着用して、サイクリング中に個別のターゲットゾーンの照明の予め選択されたプログラム順序に従って前記ターゲットゾーンを打つのに使用される、異なる外側マーキングを有する磁石及び/又はセンサ付きのグローブと、
前記パンチパッドに関連付けられ、前記装置の前記コントローラに接続されて、前記異なる外側マーキングの観察によって前記ユーザのエクササイズ及びパンチフォームを記録して監視するカメラと、
を含む、装置。
【請求項2】
使用中にターゲットゾーンのたわみを検出し、前記たわみに対応する信号を前記コントローラに提供する、前記ターゲットゾーンに含まれる加速度計を更に含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記グローブのうちの1つと前記個別のターゲットゾーンのうちの少なくとも1つとの完全な接触を検出する、前記ターゲットゾーンに含まれる接触スイッチを更に含む、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記ターゲットゾーンのセンサ及びカメラから信号を受信し、前記ユーザが前記ターゲットゾーンを打つ精度に関するスコアを集計する、前記コントローラ内のコンピュータ実装方法を更に含む、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記サイクリングデバイスは、その中心に中空ドラムを有し、前記ペダルが前記中空ドラムに取り付けられる、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記ターゲットゾーンにおける前記照明は、色が可変であり、前記ユーザが着用する特定の左グローブ又は右グローブによる打撃に対応するように照明される、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
スポーツ活動の同型的なシミュレーションを行う装置であって、
回転中空ドラムに取り付けられたペダル、調整可能シート、ハンドルバー、及び前記ハンドルバーに近接して取り付けられた直立アーム要素、を含む固定式の可変抵抗サイクリングデバイスと、
前記装置のユーザに面し、物理的に前記装置のユーザの手が届く範囲にあるように、前記アームに取り付けられたカメラ付きのパンチパッドであって、前記パンチパッドが複数の個別のターゲットゾーンを含み、前記ターゲットゾーンの各々が、照明と、ターゲットゾーンへのRFIDタグの近接を検出し、前記RFIDタグの前記近接に関する信号を、デバイスに取り付けられたコントローラに提供することができるRFIDセンサと、を含み、ユーザが前記装置を使用している間、前記カメラが、ユーザフォームについて、記録し、監視し、フィードバックを提供するパンチパッドと、
ユーザが着用して、サイクリング中に個別のターゲットゾーンの照明の予め選択されたプログラム順序に従って前記ターゲットゾーンを打つのに使用される、前記カメラによる観察のために異なる外側マーキングを有するRFIDタグ付きのグローブと、を含む、装置。
【請求項8】
使用中にターゲットゾーンのたわみを検出し、前記たわみに対応する信号を前記コントローラに提供する、前記ターゲットゾーンに含まれる加速度計を更に含む、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記グローブのうちの1つと前記ターゲットゾーンとの完全な接触を検出する、前記ターゲットゾーンに含まれる接触スイッチを更に含む、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記ターゲットゾーンのセンサ及びカメラから信号を受信し、前記ユーザが前記ターゲットゾーンを打つ精度に関するスコアを集計する、前記コントローラ内のコンピュータ実装方法を更に含む、請求項7に記載の装置。
【請求項11】
前記パンチパッドは、前記サイクリングデバイスに対して前記アームに沿って垂直方向に調整可能である、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
ユーザがスポーツ活動を同型的にシミュレートする方法であって、
回転中空ドラムに取り付けられたペダル、調整可能シート、ハンドルバー、及び前記ハンドルバーに近接して取り付けられた直立アーム要素、を含む固定式の可変抵抗サイクリングデバイスと、前記装置の前記ユーザに面し、物理的に前記装置の前記ユーザの手が届く範囲にあるように、前記アームに取り付けられたパンチパッドとを固定位置に取り付けるステップであって、前記パンチパッドがカメラ及び複数の個別のターゲットゾーンを含み、前記ターゲットゾーンの各々が、照明と、ターゲットゾーンへのセンサ及び/又は磁石で構成されたグローブの近接を検出し、前記構成されたグローブの前記近接及び打撃に関する信号を、デバイスに取り付けられたコントローラに提供することができるセンサと、を含む、ステップと、
ユーザが左手と右手にそれぞれ着用する1対の前記構成されたグローブを着用するステップと、
ターゲットゾーンの照明のシーケンス化プログラムを選択するステップと、
サイクリングするステップと、
前記照明のシーケンス化プログラムに従って前記ターゲットゾーンのうちの照明されたものを打つステップと、
前記カメラによる観察を介して前記ユーザのエクササイズフォームを記録し報告するステップと、
を含む、方法。
【請求項13】
前記ターゲットゾーンにおける前記照明は、色が可変であり、前記ユーザが着用する特定の左グローブ又は右グローブによる打撃に対応するように照明される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記構成されたグローブの前記検知は、異なる外側マーキングを含み、前記ユーザの体の正中線を越える交差パンチを追跡し、左又は右の前記構成されたグローブのうちの特定の1つを検出することができる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
スコアは、前記照明の順序に従って前記ユーザがターゲットゾーンを打つ成功した応答に応じて集計され、前記スコアは、前記デバイスに取り付けられた表示スクリーンに表示される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ユーザが打撃とサイクリングを同時に行うことを保証するように、サイクリングRPM及び前記ユーザの心拍数を連続的に監視するステップを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
パンチを行うときに両手が均等に使用され、クロスラテラル運動があることを保証するように、前記照明順序を通して、左手と右手で定期的に交互にパンチを行うように前記ユーザに要求する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記ユーザが限られた所定の時間内に正確に応答しなければならない、予めプログラムされた照明順序の形で、高速、高影響度、及びプレッシャーの大きいシミュレーションのラウンドを前記ユーザに提示する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ラウンド間で前記ユーザがある程度回復することを保証するように、前記トレーニングプログラム全体を通して積極的休息段階をユーザに提示する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記集計されたスコアは、正確な観察されたフォームで正確なターゲットゾーンに対してパンチを行うか否か、そのようなパンチが正確な手で許容可能な時間枠内で行われるか否かを説明し、そうである場合に前記ユーザにスコアを割り当てる、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、協調した全身と脳のエクササイズ用の機械、システム及び方法に関する。具体的には、本発明は、カメラも備え、順序付け及び協調パンチ反復のためのインジケータを有するパンチ受け面も備えた、サイクリングに適する固定式装置に関する。パンチの順序付けは、ソフトウェアによって駆動され、パンチ反復の精度及び効果は、検知され、記録され、報告される。検知は、カメラ及び特別に適合されたグローブを介して提供され、特別に適合されたグローブとは、すなわち、パンチパッド内蔵センサとの組み合わせで装置と一緒に使用するために磁石及び/又はRFIDを備えている。
【背景技術】
【0002】
一般の人々のライフスタイルは、技術への依存度が高くなり、人間全体(体と心)の観点から、負担/関与が少なくなる。すべては、より簡単でより便利になりつつなる。エレベータ、エスカレータ、パワーステアリング、ブレーキアシスト、レーンアシスト、自動運転車、ロボット自動化などの技術を私たちは使用する。その結果、物事がより自動化されるにつれて、人々は、物理的世界にあまり関与しなくなり、人の体と脳にかかる複合負担が少なくなり、これは、時間が経つにつれて増加するだけである。
【0003】
現在、仮想現実(VR)及び拡張現実(AR)が日常生活のより重要な部分になるにつれて、普通の人は、現実世界からのリアルな触覚フィードバックが更に少なくなり始める。
【0004】
トレッドミル、固定式自転車、ローイングマシン、エリプティカルマシンなどのようなフィットネスクラブの標準的なフィットネス製品は、心血管フィットネス、肥満、ストレス発散などに対する解決手段を提供するが、現代のライフスタイルがVR、AR、自動化などになるにつれて、あまり重要にならなくなるだろう。これらのフィットネス製品は、人の認知的側面に関与したり、それをトレーニングしたりするものではない。身体的及び認知的衰退を克服するために、娯楽的にも職業的にもスポーツ(例えば、テニス、バスケットボール、ラグビー、サッカーなど)をすることは、従来の、身体的及び認知的健康のための心血管エクササイズ及びウエイトトレーニングエクササイズよりも優れていることが見出されている。これは、多くの理由によるものである。とりわけ、スポーツ中は全身と脳が共に調和して一緒に働くが、トレッドミル、エリプティカルマシン、固定式自転車などの装置で室内心血管エクササイズを行う場合、及びウエイトトレーニングエクササイズを行う間、脳は意識的に「オフになる」ことは非常に多い。
【0005】
フィットネスの追求にまだ専念していない人々は、風景が変わらず、積極的な精神的関与がないため、一般的に標準的な心血管器具の使用が退屈であると感じる。これらの人々は、身体的活動を行うために、楽しみという形でさらなるモチベーションを必要とする。
【0006】
オーディオ/ビジュアル入力による娯楽の既知の代替手段は、身体的エクササイズと組み合わせて脳を働かせないため、理想的な解決手段ではない。研究により、通常のジム及び心血管エクササイズは、健康及び神経改善にとって極めて重要であることが証明されているが、スポーツをするときほど効果的に脳を人間の全ての能力と統合することはなく、同じレベルの利益を達成することもない。
【0007】
アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバッグなど、私たちを安全に保つ技術は、人々が技術に大きく依存し、脳の意思決定能力を最適に使用しない結果をもたらす。これにより、最も重要なときに正確な決定を一瞬で下す能力が低下する。これらの技術は、人々の安全に非常に有益であるが、依然として、例えば神経刺激性フィットネス製品とのバランスを取る必要がある。
【0008】
携帯電話に頼って、電話番号を保存し、約束及び誕生日を覚えることについても同様であり、脳は、適切な方法で刺激されない場合、怠惰になり、集中力を失い、作業記憶が低下する。
【0009】
物理的世界に関与しないことは、感覚系への固有感覚入力をほとんど提供しないため、自己調節能力を破壊する。
【発明の概要】
【0010】
本発明は、エクササイズ装置及び方法、並びにスポーツ活動の同型的なシミュレーションのためのシステム及びソフトウェアを提供することを目的とする。システムは、負傷した人、高齢者及び子供を含むあらゆる階層の人を完全に包含する、全身と脳の統合及び同期を可能にするため、スポーツをするときに人が体験するのと同じような没入型のエクササイズ体験を提供し、負傷のリスクを大幅に低下させ、時間枠を短縮する。
【0011】
更に、上肢と下肢を同時に動かすことにより、トレーニング中のカロリー消費を高くするとともに、脳の統合を強化する装置を有することも望ましい。
【0012】
更に、感覚統合及び精神的健康に必要な固有感覚入力を関節に提供する装置を有することが望ましい。
【0013】
体が疲労しているときにユーザに一瞬で高影響度の決定を下すように要求し、反応時間、反射及び経時的実行脳機能を評価し改善する装置を有することが望ましい。
【0014】
ユーザが装置と相互作用するときに、人が瞬間的で比例した触覚フィードバックを体験することを可能にする装置を有することが望ましい。
【0015】
より大きな神経学的改善を可能にするために正確なトレーニングを必要とする装置及び方法を有することが望ましい。
【0016】
パンチの回数、精度(時間内の正確なパンチ)、パンチフォーム、反応時間、及びパンチ力をキャプチャするとともに、サイクリングrpmと共にキャプチャされた他のバイオフィードバックを使用してスコアを計算する統合型パンチサイクルエクササイズ装置及び方法を有することが望ましい。
【0017】
ユーザが、スマートフォン又はタブレットの形のスマート装置を使用して、エクササイズ装置を操作し、トレーニング結果のリアルタイムのフィードバック及び履歴フィードバックを取得することを可能にする装置及び方法を有することが望ましい。
【0018】
スポーツ活動を同型的にシミュレートする単一の統合型エクササイズ機器を有することが望ましい。
【0019】
ウェアラブルセンサ(適応可能に構成されたボクシンググローブに内蔵され得る)と共に機能し、エクササイズ装置内のセンサと直接的に通信し、バイオフィードバック、反応時間、パンチの精度(すなわち、時間内に正確に打たれる)、左右の反応時間の測定結果などをキャプチャするようになっている統合型パンチサイクリングエクササイズ装置を有することが望ましい。
【0020】
強度、速度、持久力、反射、反応時間(視覚及び聴覚処理)、手と目の協調、腕と脚の同期、記憶力、体型、集中力、意思決定、及び関節可動域の分野における人の身体的及び認知的健康の詳細な評価と報告を提供する、パンチサイクルエクササイズ装置及び方法を有することが望ましい。
【0021】
時間の経過とともに漸進的な改善を保証するためにユーザの現在の能力に基づく固有の適応トレーニング能力を有する装置及び方法を有することが望ましく、該装置は、ユーザの認知的及び身体的健康を評価し、特定のトレーニングプログラムを推奨して、弱点の分野に基づいてユーザの健康を漸進的に改善する。
【0022】
等速抵抗の原理を使用してパンチ及びサイクリング中のカウンターバランスを保証することにより速度変動を保証するパンチサイクルエクササイズ装置及び方法を有することが望ましい。
【0023】
ユーザがグループフィットネスクラスにローカル又はリモートで参加でき、ユーザ同士がリアルタイムに互いに競争できる装置及び方法を有することが望ましい。
【0024】
開示された装置及び関連方法は、上半身を使ったパンチによる交差肢体運動とサイクリングによる下半身の同時同期運動とを組み合わせる単一の統合型エクササイズ装置を提供することにより、これらのニーズを有利に満たし、前述の欠点に対処する。
【0025】
更に、開示された装置及び方法は、スポーツをするときと同じ人間の能力を活性化するスポーツ活動を同型的にシミュレートし、その結果、真のスポーツをするときに体験するのと同じ利益を提供するが、負傷のリスクが低い。パンチサイクルエクササイズ装置でエクササイズを行うことにより、解剖学、内分泌系、心血管系、心理学、プレッシャー下での意思決定、予測的意思決定、集中力、阻害/応答阻害、視覚的及び空間的処理、知覚、戦術及び学習機能、体幹のフィットネス及びバランス、手と目の協調、運動技能、カロリー利用、並びに感情的な関与という人間の能力及びシステムの全身と脳の統合をもたらす。上記の全ての能力とシステムを組み合わせることで、機能する人間が保証される(一部は他よりも高いレベルにある)。
【0026】
スポーツ活動が通常、競争の要素を有するため、スポーツ活動を更に同型的にシミュレートするために、パンチサイクルエクササイズ装置は、エクササイズセッションの終了時にスコアを提供する。エクササイズセッションの終了時に提示されるスコアは、人が自分自身及び他のユーザとの競争に参加することを可能にする。これにより、エクササイズへの参加及びモチベーションが促進される。
【0027】
本発明は、スポーツ活動及び現実の状況に類似する高速、高影響度、及びプレッシャーの大きい状況をユーザに提示して、人の、プレッシャー下での意思決定能力及び予測的意思決定をテストし、反応時間及び頭脳明晰さを改善する。
【0028】
一流の運動選手と同様に、あらゆる階層の人は、カウチに座るだけで、一瞬で、正しい、高影響度の決定を下すようにならない。例えば、車を運転しているとき、人は、睡眠不足、質の悪い食事、家庭及び仕事でのプレッシャーにより既にストレスを受けていることが多いが、この人が迫り来る衝突を回避するには、彼/彼女は、正確な決定を一瞬で下し、その決定を正確に実行できなければならない。人が正しい決定を下した場合、衝突が回避されるか、又は少なくとも損傷が最小限に抑えられる。高い身体的ストレス及び精神的ストレス(及び/又は疲労)の下で正確な決定を下すことは、生死、成否、及び勝敗の区別を意味する可能性がある。
【0029】
したがって、本発明を用いると、ユーザが身体的エクササイズで疲れている/疲れ切っている間に脳の実行機能を開発することができ、これは、プレッシャーの大きい状況で正確な決定を一瞬で下すようにユーザをトレーニングする。
【0030】
スポーツ活動と同様に、パンチサイクルエクササイズ装置を使用したエクササイズセッション中に、相手の行動(人間であろうと人工知能であろうと)を予測し、迅速な反応及び最適なタイミングで自分の決定を実行し、自分の行動を先取りしたいという衝動を抑えることを学習する。本発明におけるエクササイズはスポーツ活動を同型的にシミュレートするため、このようなエクササイズセッション中にトレーニングされ発達する身体的能力及び認知的能力は、実生活及び/又は実際のスポーツに引き継がれる。
【0031】
本発明によれば、開始閾値又は身体的能力に関係なく、人間の潜在能力を向上させることができる。
【0032】
人間は、人間の全ての能力とシステムが孤立するものではなく定期的に関与しているときに最もよく機能し、すなわち、神経学的トレーニングと身体的トレーニングを同時に行わなければならない。これは、スポーツをすることがジムに行くよりも優れている理由である。
【0033】
本発明が解決しようとする課題は、あらゆる階層の人を完全に包含し、全身と脳の統合及び同期のために、スポーツをするときに人が体験するのと同じような没入型のエクササイズ体験を提供するが、負傷のリスクを大幅に低下させ、スポーツをするのと同じ又はより良好な身体的及び精神的結果をより短い時間で提供するシステム、コンピュータ化されたエクササイズ装置及びエクササイズ方法を提供することである。
【0034】
本発明は、装置、装置に関連する方法、システム及び関連するソフトウェアに関する。この装置は、統合型パンチサイクル(punch-and-cycle)装置であり、それは、同時サイクリングとインタラクティブパンチパッドのパンチを組み合わせ、該インタラクティブパンチパッドは、予めプログラムされた順序で照明され、ユーザが所定の時間枠内で正確にパンチを行う必要がある、複数の線引きされたターゲットゾーンを有する。装置に合わせて、ユーザは、ターゲットゾーン内のセンサと通信し、特定のバイオフィードバック及びその他のパフォーマンスパラメータをキャプチャし処理することを更に可能にする技術が埋め込まれた特別なボクシンググローブを着用する必要がある。
【0035】
この装置は、システム、ソフトウェア、及び方法とともに、ユーザがエクササイズ誘発疲労に起因して精神的ストレス及び身体的ストレスを受けている間に神経学的及び身体的トレーニングを同時に提供することによりスポーツ活動の同型的なシミュレーションを達成するために使用することができるが、実際のスポーツをする場合と比較して負傷のリスクがはるかに低いという差別化要因がある。
【0036】
この装置、システム、及びソフトウェアを十分に理解するために、「同型」と「シミュレーション」という2つの単語を一緒に読む必要がある。エクササイズ方法がスポーツ活動に関連して「同型」であり、これは、活動が、実際のスポーツそのものではなく、テニス、サッカー、自動車レースなどの特定のスポーツを模倣するものではなく、スポーツをするのと非常に類似することを意味する。エクササイズ方法は、スポーツ活動中に人体で必要とされるのと同様の運動技能、脳機能、身体的反応、生理学的反応、及び感情的な反応を必要とする、身体的及び精神的ストレスと疲労の現実的環境を作り出すという点で、スポーツ活動の「シミュレーション」である。
【0037】
したがって、この装置でエクササイズを行い、関連する方法、システム、及びソフトウェアを実装すると、実際のスポーツ活動に参加するのと同様に、人の全ての人間の能力を活性化することにより、スポーツ活動の同型的なシミュレーションをもたらす。
【0038】
これは、所定の/予めプログラムされた順序で照明されるパンチパッドのターゲットゾーンに対して同時にパンチを行いながらサイクリングすることをユーザに要求することにより、人が高強度/高パフォーマンスのトレーニング運動を取得できるようにすることで行われる。これにより、ユーザは、上半身と下半身の四肢運動を、戦術的認知を必要とし、短期記憶の活性化を刺激する視覚(及び/又は聴覚)同期と組み合わせることができる。この統合された体験は、上半身と下半身の協調及び発達の神経学的適応のための運動連鎖調整につながる。
【0039】
説明した方法でパンチサイクリングエクササイズ装置を使用してエクササイズを行うと、脳の運動感覚及び運動皮質を発達させ、反応時間を改善する。これは、パンチパッドのターゲットゾーンが照明される、予めプログラムされた照明順序をユーザに提示するとともに、得点するために、一瞬で決定を下し、ターゲットゾーンに対してパンチを行うことにより正確に/精度良く決定を実行し、割り当てられた時間内にそれを行うようにユーザに要求することで達成される。
【0040】
本発明のいくつかの実施形態では、パンチを行うときに体の正中線を越えるようにユーザに更に要求することによって、脳の両方の半球が統合される。
【0041】
研究によると、脳トレーニング活動と身体的活動を組み合わせると脳がより効果的に発達することが示される。この場合には、脳トレーニング活動は、予めプログラムされた順序で照明され、ユーザが予測しなければならず、ユーザがパンチによって反応しなければならないターゲットゾーンの形でユーザに提示される精神的な挑戦である。ユーザは、既にエクササイズ誘発疲労の状態にあり、そして、決定を下し、パンチにより決定を実行するように要求され、追加の精神的努力と集中力を必要とするため、これは確かに挑戦である。
【0042】
従来の心血管エクササイズと比較して、この装置でエクササイズを行うことはまた、より優れたカロリー消費をもたらし、同時に脳を刺激するという追加の利点を有する。
【0043】
この装置の必要なコンポーネントは、複数の線引きされたターゲットゾーンを有する対話型パンチパッドと、パンチの回数、パンチの力、速度及び反応時間をキャプチャする各ターゲットゾーンに固有のセンサと、パフォーマンスパラメータ(例えば、rpm、負荷、ワットなど)を監視する装置全体の追加のセンサと、サイクリング機構及びペダルと、脚の運動に対して抵抗を与える抵抗アセンブリと、サイクリング機構をパンチパッドに取り付けるアーム、マウント、シート、支持用ベースと、ユーザのパフォーマンスのバイオフィードバックを検出し、特定のフィードバックをコンパイルし、総スコアをユーザに提示するプロセッサ及びロジックと、キャプチャされ、処理された情報を、内蔵のコンソールを含む視覚ディスプレイに送信して表示する通信システムと、スマートデバイス(携帯電話/タブレット)と、パンチサイクリングエクササイズ装置を最終的にクラウド/インターネットに接続する通信システムと、を含み、一般的に言えば、これらのコンポーネントは、以下のように構成される。
【0044】
パンチパッドは、たわみアームを介してシート及びサイクリング機構に接続される。各ターゲットゾーンは、1つ以上のセンサと通信可能に接続することができる。各センサは、コンピュータ/制御ユニット/プロセッサと通信可能に接続することができる。
【0045】
放たれたパンチの精度を判断するために、磁石が組み込まれた特別に適合されたボクシンググローブが使用され、ボクシンググローブの磁石は個々のターゲットゾーン内に取り付けられたセンサと通信する。センサは、パンチを放つときに正確な手(左/右)を使用するか否かを検知し、パンチの力及び精度をスコアリングする単一又は複数のプロセッサに伝達する。カメラは、頬からターゲットゾーンまでの各パンチのフォーム及び打撃を観察し記録する。
【0046】
方法を実行するために、以下のステップに従う。パンチが行われるときに、正確な手でパンチを放つか否か、すなわち、正中線を越えるか否か、及び正確なターゲットに対してパンチが行われるか否かを検知できる個々のターゲットゾーン内のセンサと通信する磁石、RFIDタグ、又はその他の適切な電磁デバイス、又は特別なマーキング/識別子をそれぞれ収容するボクシンググローブを着用するようにユーザに要求する。ターゲットゾーンは、特定の形状又は色を使用することにより、どちらの手(左又は右)を使用するかをユーザに指示することができ、放たれたパンチをスコアリングして、ユーザが正確な手を使用するか否かを判断する。各パンチ又は逃したパンチの結果を様々なプロセッサによって処理し、その後、スコアを表示することができる。最終的に、これらのステップの最後に、放たれたパンチを追跡してスコアリングすることができる。
【0047】
このトレーニング方法によって、ユーザは正確にパンチを放ち、すなわち、促されたときに正確なターゲットゾーンに対してパンチを行うことで、ユーザの反応時間及び手と目の協調を改善するようにトレーニングされるその目的は、ボクシング技術トレーニングを提供することではなく、正確でタイムリーな反応を促し、最終的に脳を刺激することである。パンチの総回数、正確なパンチ、不正確なパンチ、又は逃したパンチを追跡する。正確でタイムリーな反応を促すことにより、ユーザは、パンチを安全に放つように促され、最終的にユーザは、より強くパンチを行い、より高いスコアを獲得し、腕と脚の間の同期を安全に高めることができ、ユーザは、より速い速度で移動し、最終的により難しくて全体的により効果的な運動のためにより多くのエネルギーを消費することができる。
【0048】
パンチサイクリングエクササイズ装置は、ユーザが選択可能な複数の予めプログラムされたエクササイズプログラムを提示する。このようなトレーニングプログラムはそれぞれ、照明されるターゲットゾーンの予めプログラムされた照明順序を含み、トレーニングプログラムが実行/動作/選択されると、ソフトウェアは、予めプログラムされた順序で線引きされたターゲットゾーンを照明することにより、照明順序をユーザに提示する。ユーザは、センサがパンチを検知できるように、十分な力で指示されたターゲットゾーンに対してタイムリーにパンチを行うことにより反応しなければならず、ユーザは、連続的にサイクリングする間中ずっと、正確な手でそのようなパンチを放たなければならない。この方法は、通常、ウォームアップ段階、激しい段階及びクールダウン段階を含む。これらの段階のいずれかの間、特に激しい段階の間、予めプログラムされた照明順序をユーザに提示する。ユーザは、開始前に、エクササイズセッション中に実行するラウンド数を選択することができる。予め設定された数のラウンドが終了すると、クールダウン段階が開始され、該クールダウン段階の間にユーザの心拍数を低下させるように促す。ユーザは、この段階でサイクリングするが、パンチを行うように要求される場合もある。クールダウン段階の間に、ユーザは、エクササイズセッション中にキャプチャされたバイオフィードバックを確認することができる。クールダウンが終了すると、最終スコアをユーザに提示し、トレーニングセッションの結果を、保存と将来の検索のためにパンチサイクリングエクササイズ装置からモバイルデバイス及びクラウドに送信する。
【0049】
激しい段階は、各々がパンチサイクル段階と積極的休息段階の2つの異なる段階からなる一連のラウンドを含んでもよい。パンチサイクル段階の間に、ユーザが反応しなければならない予めプログラムされた照明順序を、ユーザに提示する。ラウンドの積極的休息段階の間に、ユーザは、サイクリングのみによって積極的に休息し、エクササイズセッション中の時点までキャプチャされたバイオフィードバックを閲覧する。積極的休息段階が終了すると、同様にパンチサイクル段階と積極的休息段階からなる別のラウンドをユーザに提示する。
【0050】
高強度インターバルトレーニング運動を可能にするために、パンチサイクリングと積極的休息段階を交互に行うべきである。これにより、ユーザの心拍数が上昇し、定期的に減少する機会が与えられることを保証する。下半身と同時に上半身を使用することにより、必要な作業負荷が増加するため、心拍数が自然に上昇する。
【0051】
最終的に、パンチサイクル(punch-and-cycle)エクササイズ装置は、ユーザが上半身と下半身の四肢運動を、戦術的認知を必要とし、触覚フィードバックを得て、短期記憶の活性化を刺激する視覚(及び/又は聴覚)同期と組み合わせることを可能にすることにより、スポーツ活動を同型的にシミュレートする。この統合された体験は、上半身と下半身の協調及び発達の神経学的適応のための運動連鎖調整につながる。エクササイズ方法は、脳の運動感覚及び運動皮質を発達させ、カロリー消費を向上させながら反応時間を改善する。スコアを計算することにより、スポーツ活動のものに類似する競争要素も導入する。
【0052】
上述したことは、人がサッカー、テニス、自動車レース、マウンテンバイクなどの任意の社会的又は専門的なスポーツ活動をすることに類似する。
【0053】
言い換えれば、解剖学、生理学、心血管系、筋骨格系、神経系、脳、心的能力、感情、及び内分泌系(アドレナリン、コルチゾールなど)を含む人体の全身(体と脳)の全ての機能は、任意のスポーツ活動に関与する場合と非常に類似する製品を通じて関与し、負担をかけられる。
【0054】
エクササイズ活動においてユーザが経験する完全な没頭のため、ユーザは、気付かないうちにより大きな強度でエクササイズを行うことができ、その結果、既存の心血管エクササイズ機器及びシステムと比較してカロリー消費が高くなる。
【0055】
パンチサイクリング装置及びその関連方法について、以下の図面を参照して説明する。図面全体にわたって、同じ参照番号は、同じ図面及び同じコンポーネントを参照するために使用される。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【
図1】本発明に係るパンチサイクリング対話型エクササイズ装置の左側面図である。
【
図2】本発明に係る対話型パンチパッドの一実施形態の正面図である。
【
図3】本発明に係るパンチパッドのターゲットゾーンの電子機器の図である。
【
図4】本発明の代替実施形態に係るパンチパッドのターゲットゾーンの電子機器の図である。
【
図5】本発明に係るパンチパッドのターゲットゾーンの電子機器及びプロセッサのレイアウトの図である。
【
図6】本発明の代替実施形態に係るパンチパッドのターゲットゾーンの電子機器及びプロセッサの図である。
【
図7】ターゲットゾーンが照明される順序を制御/プログラムする方法である。
【
図8】本発明に係るシステムの全体的なアーキテクチャである。
【
図9】コンソールと連携して本発明の使用方法を実行するために必要なステップを示す。
【
図10】本発明に係るグローブ認識方法を示す概略図である。
【
図11】本発明の完全なバージョンに係る、ユーザのパンチを検出してスコアリングする方法を示すフローチャートである。
【
図12】接続された装置と連携して本発明の使用方法を実行するために必要なステップを示すフローチャートである。
【
図13】本発明における使用に適するグローブ内の扁平な磁気フラップインサートの代替実施形態の図である。
【
図14】本発明に使用されるパンチパッドの代替実施形態の正面図である。
【
図17】本発明において使用されるサスペンションシステムの代替実施形態の左側面図である。
【
図18】本発明における使用に適するサイクリング機構の一実施形態の正面図及び側面図であり、本発明における使用に適するローラを正面図、側面図、断面図、及び斜視図から示す。
【
図19】
図18に示されるサイクリング機構を組み込んだ本発明の代替実施形態を示す。
【
図20】
図18に示されるサイクリング機構における使用に適する副軸及び関連するカム軸の正面図、側面図、断面図、及び斜視図を示す。
【
図21】
図21A及び21Bは、本発明に従って作成された、異なる抵抗レベルについてのサイクリング機構の毎分回転数(RPM)に対する抵抗曲線のグラフを示す。
【
図22】本発明の特定の実施形態におけるコンポーネント、ソフトウェア、及び動作ロジックの統合を示すブロック図である。
【
図23】本発明の一実施形態に使用される競争マッチメイキング方法のブロック図を示す。
【
図24】本発明の一実施形態に係るオリエンテーショントレーニング方法のブロック図である。
【
図25】本発明の一実施形態に係る基礎評価方法のブロック図である。
【
図26】本発明の一実施形態に係る、本発明の最初の体験を行うようにユーザをガイドする方法のブロック図を示す。
【
図27】本発明の一実施形態に係る、装置と関連する動作ロジックとの間の通信を示すブロック図である。
【
図28】本発明の一実施形態に係る、広域ネットワーク(WAN)を利用する本発明の通信のブロック図である。
【
図29】本発明の一実施形態に係る、動作ロジックのいくつかのサブコンポーネントのブロック図である。
【
図30】本発明の代替実施形態を示すブロック図である。
【
図31】本発明の一実施形態における使用に適する分散フィットネスシステムのいくつかのコンポーネントのブロック図である。
【
図32】本発明の一実施形態における使用に適する分散フィットネスシステムのいくつかのコンポーネントのブロック図である。
【
図33】本発明の一実施形態に係る、複数の装置間の通信及び接続を示すブロック図である。
【
図34】本発明の一実施形態における使用に適するトレーニングプログラムのいくつかのコンポーネントのブロック図を示す。
【
図35】本発明の一実施形態に係る、パフォーマンスパラメータを測定するセンサの組み込みを示すブロック図である。
【
図36】本発明の一実施形態に係るグループクラス登録方法のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
本明細書では、簡潔さ、明確さ、及び理解のために特定の用語が使用される。このような用語は、説明目的で使用するものに過ぎず、広義に解釈されることを意図するものであるため、このような用語から先行技術の要件を超えた不要な限定を推察すべきではない。本明細書に記載の様々な装置及び方法は、単独で、又は他のシステム及び方法と組み合わせて使用されてもよい。
【0058】
装置は、従来既知の様々な動作コンポーネントを含む。したがって、本明細書で使用される場合、用語「動作コンポーネント」は、フィットネス機器の機能又は目的を達成するためにフィットネス機器に利用される従来のコンポーネントを示す。このようなコンポーネントは、モータ、フライホイール、ドラッグ要素、ブレーキ、ベルト、プーリ、磁気装置などを含んでもよい。いくつかのエクササイズ用自転車は、ある種のフライホイールを使用し、ベルト及びチェーンなどの直接的な物理的抵抗装置を介して張力制御を行うのに対して、他のものは、再び磁気装置を使用して抵抗を変化させ、また、本開示の目的のために、用語「動作コンポーネント」は、これらのコンポーネント、及び動作及び機能、すなわち、機器による意図したエクササイズを達成するためにフィットネス機器に従来から設置されているその他のコンポーネントを包含するために、可能な限り広い解釈が与えられるべきである。
【0059】
高レベルでは、パンチサイクル装置は、センサユニットによりターゲットゾーンへのパンチを検出し、検出ステップに応答してセンサユニットによりコントローラに信号を送り、そのように放たれたパンチの精度及び/又は反応時間に関する、ターゲットゾーンによって表示される結果(例えば、正確か又は不正確)を制御するように指示される。例えば、ターゲットゾーンは、パンチが正確か不正確かを示すために異なる色又は形状で照明されてもよい。パンチパッド内のプロセッサは、正確に放たれたパンチ及び不正確に放たれたパンチ、力、どちらの手がパンチを放つのに使用されるか、反応時間に関するデータをメインプロセッサに送信する。カメラは、頬からターゲットゾーンまでの各パンチのフォーム及び打撃を観察し記録する。
【0060】
メインプロセッサは、受信した全てのデータを記録し処理して、総スコアを残し、運動後に詳細なフィードバックをユーザに提示する。
【0061】
トレーニングセッション全体にわたって、ユーザは、サイクリングし、線引きされたターゲットゾーンは、所定の/予めプログラムされた順序で照明され、タイムリーで正確にターゲットゾーンに対してパンチを行うことによりこの順序に従うようにユーザに要求する。予めプログラムされた照明順序は、パンチパッドの全てのターゲットゾーンを利用する。説明目的のみのために、
図4におけるパンチパッドは、番号が付けられた5つのターゲットゾーンを示す。複数の方法でつなぎ合わせることができるが、決して限定されない照明順序の例は、1-2-3-4-5、1-1-2、1-5-1、3-3-1、2-3-2-3又は2-2-3-2である。
【0062】
エクササイズセッションの前に、ユーザは、抵抗アセンブリからサイクリング機構に提供される抵抗のレベルを設定しなければならず、エクササイズセッション中に必要に応じて抵抗のレベルを調整してもよい。
【0063】
予めプログラムされた照明順序は、ユーザが前のパンチを正確に及び/又はタイムリーに放つか否かに関係なく、連続的にユーザに提示され(すなわち、目的が指示ではなく、エクササイズであるため、勢いを維持するようにユーザを促し、励ます必要があるので、照明順序は、ユーザにより放たれるパンチに依存しない)、プロセッサによって制御信号を出力して、パンチパッドの特定のターゲットゾーンを照明し、このターゲットゾーンは、予め設定された時間だけ照明されたままになり、その後、予めプログラムされた照明順序によって決定される次のターゲットゾーンが照明される。このプロセスは、予めプログラムされた完全な照明順序が完了するまで繰り返される。この方法には、グローブ認識方法で説明されるグローブ認識ステップが含まれる。
【0064】
トレーニングセッション中、リアルタイムのバイオフィードバックは、ユーザに提示され、視覚ディスプレイ/コンソールに表示される。これらのステップが終了すると、収集されたバイオフィードバックの概要がユーザに提示される。
【0065】
パンチサイクルエクササイズ装置を使用してインタラクティブエクササイズセッションを提供する方法では、グローブ認識方法のステップと交差パンチを検知する方法は、ソフトウェアが、交差パンチを必要とし、すなわち、左手でパンチパッドの右手側のターゲットゾーンに対してパンチを行い、その逆も同様である、予めプログラムされた照明順序のみをユーザに提示する追加ステップを有する本方法に含まれる。(腕で体の正中線を越えることで、交差する脳の統合をもたらす。下半身で行われる身体的エクササイズと組み合わせることで、脳と体が同時に刺激される神経刺激性調整をもたらす。)
【0066】
パンチサイクルエクササイズ装置を使用してインタラクティブエクササイズセッションを提供する方法、及びグローブ認識方法は、ユーザにインターバルトレーニングを提示する追加ステップを有する本方法に含まれる。これは、同時サイクリングを伴うパンチと、ユーザがサイクリングのみを行う積極的休息とを区別する異なるラウンドをユーザに提示することによって達成される。これにより、ユーザに必要な全体的な作業負荷が、ユーザがサイクリングのみを行う場合に必要なものよりも大きいパンチサイクリング段階の間に、ユーザの心拍数は上昇するように促される。交差パンチを検知する方法を含むことはオプションである。
【0067】
検出されると、放たれたパンチが正確な手(該当する場合)で行われたか否か、時間内に行われたか否か、正確なターゲットゾーンに対してパンチが行われたか否かを判断する。そして、この情報を、スコアを記録するメインプロセッサに伝達する。サイクリング機構内の、サイクリングRPMを検出するセンサは、また、メインプロセッサと通信して、エクササイズのパンチサイクリングラウンド中にユーザが実際にパンチを行いながらサイクリングしていたか否かを示す。メインプロセッサは、パンチパッド22内に位置するプロセッサ、サイクリング機構28内のセンサ、及び心拍数モニタから受信したデータを処理し、エクササイズセッション全体にわたって絶えず消費カロリーを計算する。
【0068】
そして、メインプロセッサは、このように処理された全ての情報を視覚ディスプレイ32に送信する。平均パンチ力、平均心拍数、ヒット率及び消費カロリーというバイオフィードバック情報は、エクササイズセッションの積極的休息段階の間に概要として表示されてもよい。
【0069】
積極的休息段階の間に表示されるその他の情報は、エクササイズ時間/持続時間、積極的休息段階の残り時間、完了したラウンド数及び未完了のラウンド数であり、エクササイズセッションの終了時に、データを最終的に処理し、総スコアを計算しなければならない。キャプチャされた結果及びバイオフィードバックパラメータは、パンチサイクリングエクササイズ装置のプロセッサのランダムアクセスメモリ(RAM)に一時的に記憶されなければならない。
【0070】
エクササイズセッションの終了時に、ユーザは、例えば同期機能を使用して、このように処理されキャプチャされたデータをユーザのモバイルデバイスのモバイルアプリケーションに転送するオプションを有する。
【0071】
パンチをスコアリングする開示された方法(
図11)は、図示のステップを含む。メインプロセッサはまた、サイクリング機構内の、RPM(毎分回転数及び/又はワット)を測定するセンサからデータを受信し、アルゴリズムを使用してスコアを計算する。グローブ認識方法、及びパンチを検出スコアリングする方法は、この方法に含まれ、該当する場合に、交差パンチを検知する方法が含まれる。
【0072】
詳細には、開示される本発明は、以下の構成要素からなるインタラクティブ及び統合インタラクティブパンチサイクルエクササイズ装置20、システム、及び方法である。
【0073】
サイクリング機構28は、モータ、ベルト、ブレーキ付きフライホイール、抵抗(磁気渦、漸増摩擦など)を生成する発生器/ブレーキユニットなどの従来の動作コンポーネントと、固定式電気自転車に従来から設置されているその他の装置又は機構とを含み、ペダルは、サイクリング機構に接続される。シート30は、垂直水平面調整部、すなわち、シートの下方に位置する手動/自動伸縮式前後調整部を有する。「アーム」25は、サイクリング機構28を垂直パンチパッド22に接続する。ハンドルバー27は、アーム25に接続される。電源、すなわち、主電源は、サイクリング機構の制御要素と、パンチ及びエクササイズプログラムのコントローラ、ディスプレイなどとの両方に電力を供給するために接続され、底部/基部34は、エクササイズ装置20全体を安定化させる。底部/基部34内の調整可能なフッティング(footing)により、装置を輸送ホイールから持ち上げ、安全に使用できるようにする前に装置を所定位置に強固に固定する。
【0074】
図18~20に示すように、本発明の一実施形態は、中空ホイールとして形成されたサイクリング機構28を含む。中空ホイールは、ペダルドラム281及びペダル282を含む。サイクリング機構28は、磁気渦電流を利用した発生器ユニット、又はペダルドラム281及びペダル282を取り付けるクランクアームを有する中空のブレーキ付きフライホイールなどの様々な抵抗及びブレーキ機構を使用してもよい。パンチサイクル装置20における使用に適するペダルは、当技術分野で知られているものであり、サイクリングクリート又はペダルストラップ用のクリップの一方又は両方を含むペダルを含むが、これに限定されない。更に、ペダルは、ユーザが当技術分野で知られている方法で交換可能である。
【0075】
サイクリング機構は、駆動ベルト283及び284を更に含んでもよい。主駆動ベルト283は、ペダルドラム281の中心に巻き付けられ、簡単に張力をかけるために、カム軸286を介してパンチサイクル装置20のフレームに取り付けられた副軸285に接続される。補助駆動ベルト284は、調整を容易にするために、副軸285から、スライドに取り付けられたブレーキ機構まで延びる。ペダルドラム281は、その外周に配置されたローラ287によって、パンチサイクル装置20のフレームに対して所定位置に保持される。複数のローラ287は、サイクリング機構の円滑な動作を保証し、本発明の例示的な実施形態では、ペダルドラム281の周りに間隔をおいて配置された3つ又は4つのローラが利用される。
【0076】
サイクリング機構28は、フライホイールなしで動作してもよい。したがって、サイクリング機構28は、ユーザがサイクリング機構に力を加えるのを停止するときに、フライホイールを使用するサイクリング機構よりも速く回転を停止させることができるため、ユーザがサイクリング機構を回転させ続ける必要がないときに、フライホイールがサイクリング機構を回転させ続けることによって引き起こされるユーザへの潜在的な負傷を最小限に抑える。
【0077】
本発明の一実施形態では、抵抗レベルは、サイクリング機構28内の電磁力で制御され、速度変動によりユーザがサイクリング中に変動した抵抗を体験することを可能にする。速度変動は、ソフトウェアを介して達成されてもよい。速度変動は、抵抗レベルの確立によって達成される。
図21は、抵抗(R)対サイクリング速度(RPM)のグラフを示し、Rがy軸にあり、RPMがx軸にある。
図21Aに示すように、各レベルは、水平の点線で表される最小抵抗レベルを有する。広範囲の抵抗レベルを使用してもよく、本発明の例示的な実施形態では5つ以上の抵抗レベルを使用する。1~10などの抵抗レベルは、エクササイズプログラムの選択中にユーザによって予め選択される。ユーザは、選択された特定の抵抗レベルが低すぎるか又は高すぎることに気付いた場合、エクササイズプログラムの途中で抵抗レベルを変化させることもできる。そして、ユーザがより速くペダルを踏むと、速度変動は、抵抗が特定の上昇曲線で徐々に増加することを引き起こす。したがって、ユーザがより速くペダルを踏むほど、すなわち、サイクリング機構のRPMが高くなるほど、より多くの抵抗が生成される。
図21Bに示すように、各抵抗レベルは、それ自体の「曲線」を有し、いくつかの抵抗レベルは、その他の抵抗レベルよりも低い速度で抵抗が速く増加し、例えば、レベル10の上昇曲線は、レベル1の上昇曲線よりもはるかに急である。したがって、例えば、レベル10では、ユーザは、ペダル速度を上げる場合、より劇的でより速い抵抗の増加を体験する。しかしながら、全ての抵抗レベルでは、抵抗は、それぞれの曲線に沿って徐々で滑らかに増加するか又は減少する。
【0078】
滑らかで徐々な抵抗の増加及び減少は、バランスを保証する。エクササイズプログラムの激しい段階の間(つまり、ユーザがパンチ及びサイクリングを行っているとき)、ユーザがパンチサイクリング装置20のシート30でバランスをとり、動かないようにするように、抵抗は僅かに大きくなければならない。激しい段階の間に、照明順序の速度が上がる。パンチパッド22の照明順序が加速されるにつれて、ユーザはより速くパンチを行う必要があり、体が自然に上半身と下半身の四肢運動の速度を同期させるため、ユーザは、より速くペダルを踏む。抵抗が増加しない場合、ユーザは、シートで不安を感じ、上下に揺れ始める。したがって、サイクリング機構28は、バランスを提供しなければならない。本発明の一実施形態では、バランスが速度変動によって提供されるため、サイクリング機構28は、等速抵抗の原理を用いる。
【0079】
等速抵抗では、サイクリング機構28の抵抗発生器は、等張抵抗(
図21Aの直線A)と等速抵抗(
図21Aの曲線B)の2つの成分の和である抵抗(
図21Aの曲線C)を発生させる。総抵抗(
図21Aの曲線Cを参照)は、多項式の指数関数で記述することができる。等速成分は、ユーザの最適な速度へのサイクリング運動範囲の成分を含み、ユーザの最大能力までの抵抗を提供する。等張成分により、間節可動域全体で最小の一定抵抗が保証される。等張成分は、運動速度とは無関係である。多くのサイクリング速度帯が特定される。各サイクリング速度帯には、等速抵抗の値がある。サイクリング速度が1つのサイクリング速度帯から次のサイクリング速度帯に入ると、等速成分は、該帯の等速抵抗値に変化する。したがって、等速成分は、ユーザのサイクリング速度が予め選択されたレベルを超えると、運動速度と共に増加する。これは、ユーザが激しくて速くサイクリングを行うほど、抵抗が曲線に沿って増加しなければならないことを意味する。増加した抵抗は、より大きなバランスを提供して、ユーザがエクササイズプログラム中にしっかりと座るようにする。
【0080】
等張抵抗は、ユーザが選択した抵抗レベルによって決定される。一旦選択されると、等張抵抗は、別の抵抗レベルが選択されるまで一定に保たれる。したがって、等張抵抗は、ペダルの回転/運動速度とは無関係である。
【0081】
等速抵抗は、ユーザが選択した抵抗レベルによって決定され、増加する:ユーザが選択した抵抗レベルとペダルの回転/運動速度。
【0082】
しかしながら、各抵抗レベルの抵抗は、ユーザのサイクリング速度を有害な仕方で低下させるほど急速に増加しない(抵抗の離散的変化は、変化後にユーザが現在のサイクリング速度を維持することを可能にするように十分に小さい)。
図21A及び
図21Bは、概念を説明するために、離散関数ではなく連続関数を意図的に示すことに留意するべきである。抵抗があまりに急速に又は急激に増加すると、ユーザの脚があまりに激しく動くことによりユーザのパフォーマンスが妨げられることにより、パンチサイクル装置がユーザに要求する速度でパンチを続けることも難しくなる。
【0083】
ロジックは、統合型パンチサイクルエクササイズ装置の様々な動作コンポーネント(抵抗、照明順序の速度、トレーニングプログラム選択)と、コントローラプロセッサを介して自動的に又は手動で様々な動作コンポーネントを制御するコントローラ(ソフトウェア/ファームウェア)とを制御するために符号化される。
【0084】
統合型パンチサイクルエクササイズ装置のパラメータを制御し設定する触覚ユーザインタフェース及びグラフィカルユーザインタフェースを含むヒューマンマシンインタフェース(HMI)を備えたコンソール32が示される(図示のバージョンは、コンソール32がバックライト付きでタッチスクリーン機能を有するLED容量性TFTスクリーンを有する)。パンチサイクルエクササイズ装置20のファームウェアのために符号化され記憶されたソフトウェアは、反応時間、ヒット率、力、カロリー消費、心拍数、及び他のバイオフィードバックパラメータに関してバイオフィードバックをキャプチャする。パンチサイクル装置のサポートファームウェアは、予めプログラムされたエクササイズプログラム(ベンダによって開発されて提供される)を記憶する。
【0085】
垂直面調整部(手動/自動伸縮式高さ調整部)を有する運動抵抗垂直パンチパッド22と、パンチパッド22への打撃時にその変位制御を可能にする、アームのネックにあり(すなわち、3Dピローサスペンション、ダンパ付きコイル)、及び/又はパンチパッド22の背後にある、サスペンション24と、パンチパッド22にあり、弾性的に変形可能である複数の線引きされたターゲットゾーン26(
図2)と、複数の照明条件、例えば1種以上の色で各ターゲットゾーンを照明する通電可能な光源(LEDライトは、ターゲットゾーン26の輪郭を描き、ターゲットゾーンの内部を照明するか、又は輪郭と内部の両方を照明する)と、それぞれがターゲットゾーンに固有であり、かつ個々のターゲットゾーン26に通信可能に接続されて個々のターゲットゾーンへのパンチ、ユーザの反応時間、パンチの力、及びユーザが正確な手(L/R)でパンチを行うか否かを検出する運動センサ及び磁気センサ(
図3及び4を参照)と、少なくとも1つの動作コンポーネントのパフォーマンスパラメータ(rpmなど)を監視し、プロセッサに通信可能に接続されたセンサと、モバイルデバイスと心拍数モニタに接続されるブルートゥース(登録商標)機能。
【0086】
図2~7において、パンチパッド22及びそのターゲットゾーンのバックエンド電子機器のレイアウトが動作ロジック決定木と共に示される。ユーザは、
図4に示されるパンチパッドに面し、個別のターゲットゾーンの案内照明の順序を介して、ターゲットゾーン26領域全体からのパンチパッドの1つのターゲットゾーンの選択に関与するように案内される。図示のパンチパッド22は、好ましい実施形態であるが、パンチパッド22は、本明細書に記載の機能を維持するものであれば、様々な形状及びレイアウトをとることができる。ターゲットゾーン26内の各個別のターゲットゾーン(図示の1~5)は、変形可能な弾性半透明のプラスチック/ビニールカバー230の下に位置するライトとセンサの組み合わせを備える。更に、ターゲットゾーンは、半透明カバーとセンサとの間に積層された追加の半透明パディング要素(図示せず)を有してもよい。ライトは、好ましくは、頑丈なRGB FEDタイプのライト222であり、カバー230のバッキング要素221に薄型で設置される。RGB FED222は、カバー230を通してターゲットゾーンの確実で容易に見える照明を提供するために、それぞれのターゲットゾーンの周りに戦略的に配置されてもよい。ターゲットゾーンの照明順序と色は、パンチが指示されること、及びどの手(L/R)に対するものかを示す。ターゲットゾーンは、磁石付きのグローブ60の近接及び極性を検知するホール効果センサを更に含む。打撃力又は打撃完了を検知するために、ターゲットゾーンは、加速度計及び/又は接触スイッチの一方又は両方を有してもよい。加速度計は、ターゲットゾーン及びパンチパッドの運動を検知し、パンチパッド22に対する弾性サスペンション24の硬さと組み合わせて、選択されたターゲットゾーンに与えられたパンチのパワー及び力を反映する。接触スイッチは、パンチ完了の指示を提供する。いずれかのタイプのセンサ/スイッチを使用してもよいが、両方を使用すると、特定のパンチについてのより完全で確実なフィードバック記録を提供する。
【0087】
それぞれのターゲットゾーンはまた、特定のターゲットゾーンからセンサ/スイッチ情報を収集し、その情報を中央コントローラに提供するプロセッサ226を含む。プロセッサはまた、中央コントローラによってそれぞれのターゲットゾーンLEDに提供される照明信号、タイミング、及び色を提供する。
【0088】
パンチパッド内の電子部品は、ターゲットゾーン内のセンサ(220及び/又は228、224)がパンチパッド内に位置するプロセッサ232に通信可能に接続され、プロセッサ232がコンソール内に位置するメインプロセッサ32に通信可能に接続されるように構成される(
図5)。このパンチパッド局在型プロセッサは、パンチパッドで受けるパンチの集計の大部分を実行するため、これらの監視及び集計機能からメインプロセッサを解放する。
【0089】
図14~17において、本発明に係るパンチパッド22及び弾性サスペンション24の代替実施形態が示される。
図14及び15に示すように、パンチパッド22は、3部構成のサンドイッチアセンブリ40を含んでもよい。3部構成のサンドイッチアセンブリは、ターゲットゾーン26用の切り欠きと、バーグラフ50用のLEDアレイ及びビデオカメラ51を有するフェースプレート41を含む。更に、フェースプレート41に固定された補助プレート42は、弾性カバー230をターゲットゾーン26内の所定位置に挟み、パンチパッド22の背後にある、センサ(例えば、バイオフィードバック、パフォーマンス、及び/又はフェースプレート41への損傷を検出する安全センサ)、回路及びLED用のハウジング43を保持する。3部構成のサンドイッチアセンブリ40は、サスペンションシステム24上に乗り、ターゲットゾーン26に対してパンチが行われるときに3部構成のサンドイッチアセンブリが機械の残りの部分から独立して移動することを可能にする。フェースプレート及び補助プレートは、スチール及びその他の類似する金属などの任意の適切な弾性硬質材料で製造される。
【0090】
バーグラフ50は、LEDアレイを含む。LEDアレイは、エクササイズセッション中に装置のユーザにフィードバックを提供するようにサイズ指定される。本発明の例示的な実施形態では、バーグラフ50は、各行9個のLEDを4行有してもよい。ユーザは、更に、特定の行のLEDによって提供されるフィードバックを選択してもよい。本発明の例示的な実施形態では、このようなユーザ選択フィードバックは、カロリー消費、心拍数、ヒット率、残りのエクササイズ時間、及び/又はエクササイズプログラムの積極的休息段階又は激しい段階の残り時間を含んでもよいが、これらに限定されない。したがって、バーグラフ50は、ユーザがコンソール32を見下ろしたりパンチパッド22から目をそらしたりすることなく運動中に視覚フィードバックを得ることを可能にするため、ユーザが運動を行い、エクササイズプログラムの次の段階のための十分な準備をするようにする。
【0091】
本発明の例示的な実施形態では、弾性カバー230は、複合シリコーンパッドであってもよい。複合シリコーンパッドは、バックパッドとユーザに対向するフロントパッドとを含んでもよい。バックパッドは、ショア硬度スケールで約70Aと評価されるシリコーンなどのより硬いシリコーンで作られ、フロントパッドは、ショア硬度スケールで約40Aと評価されるシリコーンなどのより柔らかいシリコーンで作られる。バックパッドは、更に約3mmの厚さを有してもよく、フロントパッドは、約5.25mm~約12.80mmの厚さを有してもよい。弾性カバー230の複合構造により、パンチからの衝撃波を分散させ、吸収し、パンチパッド22の背後にあるセンサ、回路及びLED用のハウジング43から離れるように向けることができる。本発明の別の実施形態では、外側ターゲットゾーン26は、ユーザに対して内向きに傾斜することができるため、ユーザの安全性及び快適さを向上させる。したがって、弾性カバー230は、ユーザと装置の両方への悪影響、傷害、又は損傷を最小限に抑え、排除する。
【0092】
本発明の別の例示的な実施形態では、弾性カバー230によって完全に吸収又は分散しないユーザのパンチからのエネルギー又は力は、サスペンション24に移動して吸収される。
図1及び
図15に示すように、サスペンション24は、圧縮されるほど抵抗が増加するばねを含む。ユーザがパンチパッド22に対してパンチを行い、パンチパッド22をその中立位置から移動させた後、サスペンション24のばねは、ユーザのパンチの力に抵抗し、パンチパッド22をその中立位置に戻す。
【0093】
本発明の一実施形態では、バンプストップは、サスペンション24のばねと共に使用されてもよい。バンプストップは、サスペンション24のばねの端部に配置され、ばねが底を打つのを防止する。バンプストップは、ショア硬度スケールで約80Aと評価されるゴムなどの、伸縮弾性材料で作られてもよい。本発明の例示的な実施形態では、バンプストップにより、サスペンション24が最大約8.3mm移動することを可能にし、ばねにより、サスペンション24が最大約20mm移動することを可能にする。このようなばね及び/又はバンプストップにより、サスペンション24は、例えば、ユーザのパンチからの最大約3425ニュートンの力に抵抗することができる。
【0094】
本発明の一実施形態では、バックプレート44は、サスペンション24を介して3部構成のサンドイッチアセンブリ40に接続される。
図15及び
図16に示すように、約5mmの厚さを有するバックプレート44は、前側で3部構成のサンドイッチアセンブリ40に接続され、後側でダブルリニアベアリングガイド45に接続される。ダブルリニアベアリングガイド45は、例えば約260mmまでの高さの変化を許容することにより、様々なユーザに適応する。バックプレート44はまた、パンチサイクリング装置20を制御し、他の装置への通信を提供するプロセッサ、センサ、及び/又は回路などの装置の電子機器の一部の取付ベースとして機能してもよい。
【0095】
更に、パンチパッド22に対する電子的な高さ調整を提供するために、リニアアクチュエータ46は、ダブルリニアベアリングガイド45に取り付けられてもよい。パンチパッド22の高さは、コントロール32のインタラクティブスイッチを介してユーザにより手動で制御されてもよいか、又はユーザのモバイルデバイスのモバイルアプリケーションでのユーザの好みの設定により自動的に制御されてもよい。自動設定により、ユーザのデバイスがパンチサイクル装置20に接続されて認識されるとすぐに、ユーザは、パッドをユーザにより予め設定された好みの高さに調整することができる。クワッドリニアベアリングシステム47は、ダブルリニアベアリングガイド45に接続されて、パンチパッド22の上下移動を可能にする。クワッドリニアベアリングシステムは、折り畳み式のネック延長部48に更に取り付けられる。ネック延長部48の底部は、ネック延長部48が折り畳み式のネック部の底部においてパンチサイクル装置20のアーム25に容易に接続されるか又はアーム25との接続を切ることを可能にするとともに、パンチサイクルエクササイズ装置ユニットに対して完全なパッドアセンブリを容易に取り付け/取り外しするクイックコネクタ49を形成してもよい。このクイックコネクタはまた、パンチパッドの設計を変更することなく、パンチパッド22を別のエクササイズ電子装置に後付けすることを可能にすることができる。
【0096】
図17に示すように、本発明の別の実施形態は、ネック延長部が上部ネック延長部48a及び下部ネック延長部48bを含むと規定する。上部ネック延長部48aと下部ネック延長部48bは、ユーザがパンチパッドを打撃するときに上部ネック延長部が移動できるように、ヒンジ48cにより接続される。上部ネック延長部48a及び下部ネック延長部48bは、ばね、油圧ショックアブソーバ、3Dピローサスペンションなどであるがこれらに限定されない弾性衝撃吸収装置によってそれらの中立位置へ付勢される。上部ネック延長部がユーザのパンチに応答して移動することを可能にすることは、サスペンション24のばねによる傷害からユーザの手を保護することによりユーザの安全を更に保証する。本発明の様々な実施形態の衝撃吸収システム及びサスペンションシステムはまた、パンチサイクル装置20の使用中に発生する騒音を低減するという追加の利点を有する。
【0097】
図10を参照すると、ユーザが着用するグローブ60は、ターゲットゾーン26内のセンサと通信してパンチが正確な手で行われるか否かを検出する、内蔵/埋め込まれた磁石を含み、例えば、ソフトウェアは、左手がパンチパッドの右手側のターゲットゾーン26を打撃する必要があり、その逆も同様であることを予め決定している場合、グローブ内の磁石は、特定のターゲットゾーン内のホール効果センサと共に、パンチが正確に行われるか不正確に行われるかを検知する必要がある。磁石は、ユーザがパンチパッドのターゲットゾーンを打撃するときにターゲットゾーン26内のセンサが磁石を容易に検出できるように、グローブの上部打撃側の発泡体内に埋め込まれる/成形される。
【0098】
装置は、パンチパッド22のターゲットゾーン26の複数のセンサ/プロセッサに接続されたコンソール/スクリーン32内の1つのプロセッサ又は複数のプロセッサと、特定のターゲットゾーンへの打撃を指示するために光源が様々な個々のターゲットゾーンを照明しなければならない順序を指示する、ターゲットゾーン内の光源222に通信可能に接続されたコントローラと、センサからの生データ及び/又はスレーブプロセッサからの処理済みセンサデータに基づいて、個々のターゲットゾーンへの打撃の回数、正確な打撃の回数(すなわち、正確な手で割り当てられた時間内に行われる打撃の回数)を記録する、メインプロセッサに通信可能に接続されたモジュールと、グローブの磁石及び/又はグローブ外面の特別なマーキング/識別子と組み合わせてターゲットゾーン内のセンサによる検出時に正確なパンチを示す、個々のターゲットゾーンの光源に通信可能に接続された1つのプロセッサ又は複数のプロセッサと、エクササイズセッション全体にわたってキャプチャされた様々なバイオフィードバックパラメータ、正確なパンチ及び不正確なパンチの回数に基づいてスコアを計算するように中央プロセッサを指示する、プロセッサに接続されたメモリ内の符号化ロジックと、バイオフィードバック統計、リアルタイムバイオフィードバック、正確な技術に関する指導などの形でフィードバックをユーザに提供する、メインプロセッサに通信可能に接続された1つ以上の視覚ディスプレイ32と、を更に含む。
【0099】
図8を参照すると、装置20の全体的な高レベルアーキテクチャが見られる。パンチサイクルエクササイズ装置20自体は、WiFi/ブルートゥース(登録商標)/有線接続により、一連のリンクインタフェースにデータを提供して、前述のように、コンソール32を介してユーザに直接装置フィードバックを提供し、及び/又は心拍数モニタ250又は他のウェアラブルデバイス251などからユーザの体験のデータを収集する。これらのデバイスは、データ収集/記憶用のモバイルデバイス300を含んでもよいが、また、インターネット400から/を介してクラウドストレージ500に提供されるデータ及び情報を含むことができる。
【0100】
システムのアーキテクチャを共に構成するコアコンポーネントは、Wifi及びブルートゥース(登録商標)対応の統合型パンチサイクルエクササイズ装置20と、本明細書で更に説明されるグローブと、タッチスクリーンであり、インターネットに通信可能に接続されるメインプロセッサに通信可能に接続されるコンソールと、ログイン機能と、インターネットに配置されたサーバとである。
【0101】
また、
図7における、ターゲットゾーンが照明される順序を制御する方法が、開示される。それぞれのターゲットゾーンが照明される順序をプログラムする場合、図示したパラメータは、プログラム可能でなければならない。
【0102】
図2、3、4、10、11、及び13を参照すると、パンチパッド22内のセンサ224によって実行されるグローブ認識方法は、埋め込まれた磁石を有するボクシンググローブ60をユーザに提供するステップから始まる。各ターゲットゾーン26(1、2、3、4、5)に埋め込まれる単一又は複数のホール効果センサ224は、ボクシンググローブ内の磁石の極性及び近接を検知する。加速度計228及び/又は接触スイッチは、ターゲットゾーン26へのパンチ及び各パンチのパンチ力を記録する。
【0103】
プロセッサ232(
図5)は、各パンチの結果、すなわち、パンチ位置、使用したグローブ、パンチタイミング結果及び力をメインプロセッサ32に送信して、追跡し、スコアを計算する。
【0104】
パンチを検出しスコアリングする方法を更に開示し、そのフローチャートを
図11に示す。この方法は、グローブ認識方法を含む。パンチをスコアリングする方法は、以下のステップを含む。エクササイズセッションのパンチサイクリング段階の間に、すなわち、ウォームアップ又はクールダウンを含まないがユーザが積極的にサイクリングしている段階の間に、それぞれのターゲットゾーン26を、予めプログラムされた順序で照明しなければならない。各ターゲットゾーン26が照明されると、ターゲットゾーンに対してパンチを行うことによって反応するようにユーザに要求する。各センサ及びプロセッサは、グローブ認識方法に従って、ユーザが入力するか否か、すなわち、パンチを放つか否かを検出する。
【0105】
正確なパンチ、不正確なパンチ及びミスしたパンチに関する全てのデータを、スコア記録及びスコア計算のためにメインプロセッサに送信する。ユーザが、パンチのみを行い、同時にサイクリングしないことで不正をすることがないように保証するために、メインプロセッサはまた、サイクリング機構のセンサによって検知されたRPM又はワットを考慮する。RPM又はワット出力が、ユーザが十分な速度でサイクリングしないことを示す場合、パンチを放つと、スコアが低くなる可能性がある。
【0106】
また、交差パンチを検知する方法を開示する。正中線を越えてパンチを放たなければならないことがトレーニングプログラムにおいて予め決定される場合、パンチをスコアリングする方法(
図11)は、
図10の概略図を参照して以上で説明されたグローブ認識方法と共に使用され、体の正中線を越えて放たれるパンチを解釈してスコアリングし、正確に放たれたパンチを検出してスコアリングする追加のステップを有する。
【0107】
また、パンチサイクリングエクササイズ装置を使用してスポーツ活動を同型的にシミュレートする方法を開示する。この方法を実行するために、以下の方法及びステップを含む。
【0108】
インタラクティブパンチサイクルエクササイズ装置を使用したエクササイズ方法、グローブ認識方法、パンチを検出してスコアリングする方法、交差パンチを検知する方法、スコアを計算する方法、及びパンチサイクルエクササイズ装置を使用するときにHUT原理を応用したエクササイズ方法である。
【0109】
予めプログラムされた照明順序を含む、上記のインタラクティブパンチサイクルエクササイズ装置をユーザに提供するステップ、上記の磁石及び/又は視覚的識別子を含む特別なボクシンググローブをユーザに提供するステップ、脳に触覚フィードバックを与え、体に固有感覚入力を与えるように、パンチパッドの形の対象物に対してパンチを行うようにユーザに要求するステップ、エクササイズによる疲労を誘発し、上半身と下半身の運動を同期させて自然な体運動をもたらすことを保証するように、サイクリングとパンチを同時に行うようにユーザに要求するステップ、サイクリングしながらパンチを行うようにユーザに要求することにより、コアマッスルを連続的に強化するステップ、及びユーザが実際にエクササイズを行っていることを保証するように、RPM及びユーザの心拍数を連続的に監視するステップ。
【0110】
パンチを行うときに両手が均等に使用され、十分なクロスラテラル運動があることを保証するように、照明順序を通して、左手と右手で定期的に交互にパンチを行うようにユーザに要求するステップ、ユーザがエクササイズ誘発疲労により疲れている間に、限られ、予め決定された時間内に正確に応答しなければならない、予めプログラムされた照明順序の形で、高速、高影響度、及び高圧的な状況をユーザに提示するステップ、エクササイズ誘発疲労によりストレスを受けているときのユーザの意思決定能力と決定を正確に実行する能力とをテストするステップ。
【0111】
スポーツ活動を行うときに体験し、神経化学物質、エンドルフィン、ホルモンなどを体から分泌させて、人が照明されたターゲットゾーンに反応することを可能にする予期をシミュレートするステップ、トレーニングプログラム全体にわたって積極的休息段階をユーザに提示するステップ、ラウンド中に、ユーザ入力に関係なく(すなわち、ユーザがパンチを行うか否かに関係なく順序が実行される)、予め決定された順序で、照明されたターゲットゾーンを連続的に提示し、そのような照明されたターゲットゾーンに対して正確にパンチを行うようにユーザに要求することにより、ユーザのストレスレベルを高めるステップ、パンチを行うように要求されるターゲットゾーンが照明される形で、放たれるパンチに関する連続的なフィードバックをユーザに与えて、負のフィードバックの場合は例えば「赤」を照明するか、又は正のフィードバックの場合は例えば「緑」を照明するステップ、正確に放たれるパンチ及び不正確に放たれるパンチのスコアを記録するステップ、以前のスコアを破る動機をユーザに与えることを保証するように、運動後に、収集されたバイオフィードバック及びその他のデータに関するフィードバックをユーザに与えるステップ、及びスポーツ活動に類似する競争の要素を保証するように、運動の終了時に総スコアを計算するステップ。
【0112】
装置はまた、以下のうちの1つ以上を有してもよい。垂直パンチパッドは、打撃されるときにパンチパッドのたわみを増加/減少させるために、調整可能な衝撃吸収部を有してもよい。
【0113】
パンチパッド内の電子部品は、代替的に、ターゲットゾーン内のセンサ(220及び/又は228、224)がコンソール内に位置するメインプロセッサ32に直接的に通信可能に接続されるように構成されてもよい(
図6)。
【0114】
本発明の別の実施形態では、グローブ認識方法は、パンチパッド22内に挿入されるか又はその頂部に配置されたビデオカメラ51を利用してボクシンググローブ60を追跡して、ユーザが不正をしないことと、ユーザがパンチサイクル装置のソフトウェアにおける所定のルールに従って適切なフォームを有することとを保証してもよい(
図11を参照)。ビデオカメラ51は、ボクシンググローブ60の外面のマーキング/視覚的識別子を検知して、右手を左手と区別し、ユーザが要求に応じて正中線を越えてパンチを行うか否か、及び/又はユーザが各パンチの開始時と終了時に正確に手を配置するか否かを特に含むルールの遵守を検出する。ビデオカメラ51によって収集されたデータを他のデータと共に使用して、ユーザが適切なターゲットゾーン26に当たる時間を決定する。カメラ51の機能は、とりわけ、ユーザがパンチを放った後に適切に手を引っ込めて頬に戻すか否かを識別することである。
【0115】
(グローブ内に埋め込まれた磁石により)交差パンチを検出するパンチパッド内のホールセンサからのデータとビデオカメラからのデータにより、システムは、パンチを適切に評価し、スコアを計算することができる。
【0116】
本発明の別の実施形態では、パンチパッド内のホールセンサ及びグローブ内の磁石を省略し、カメラ51及びグローブの外面の特別なマーキング/視覚的識別子のみを使用して、交差パンチ、各パンチ後の頬への手の配置、及びグローブの移動経路を検出してもよい。したがって、パンチパッドは、パンチ及び個々のターゲットゾーンに印加される実際のパンチ力を記録するために、接触スイッチ、力センサ又は他の類似するセンサを必要とする。
【0117】
パンチをスコアリングする改善された方法はまた、ユーザ入力が受信されるか否かを検出した後、ターゲットゾーン内のセンサがパンチの力を測定してプロセッサ(
図5における226、232及び32、又は該当する場合に
図6の226及び32)に伝達する追加のステップを含んでもよい。メインプロセッサ32は、スコアを計算するときにパンチの力を考慮してもよい。
【0118】
モバイルデバイスをパンチサイクルエクササイズ装置に接続するために、Wi-Fi、近距離無線通信、RFID、ブルートゥース(登録商標)低エネルギー、Zigbee、その他の無線通信技術、又は赤外線通信技術若しくは他の光通信技術のインタフェースなどの他の無線技術を使用することもできる。
【0119】
オーディオキュー及びフィードバック
【0120】
ボクサーによるサンドバッグへの打撃をシミュレートする音などの、やる気を起こさせる積極的なオーディオフィードバックは、ユーザを関与させ続けるために利用することができる。
【0121】
本発明の別の実施形態では、パンチサイクル装置20の聴覚コンポーネントは、競争する2人のユーザ間、及びユーザとインストラクタ若しくはコーチとの間のボイスオーバーデータを介した通信を可能にするか、又はグループエクササイズクラス中にユーザが自宅でエクササイズを行うときに全てのユーザが指導若しくは動機付けを聞くことを可能にするスピーカ728及びマイクロフォン726を含む。
図22は、マイクロフォン728及びスピーカがどのようにパンチサイクル装置20に統合されるかを示す。更に、ユーザは、パンチサイクル装置20のマイクロフォン728、スピーカ726及びプロセッサを利用するボイス認識ソフトウェアを介して、ボイス指示を使用して、パンチサイクル装置20を制御してもよい。本発明の更なる実施形態では、スピーカは、ユーザがエクササイズプログラム又はエクササイズクラスの激しい段階と積極的休息段階とを区別できる音楽を再生する。
【0122】
本発明の例示的な実施形態では、ユーザは、オーディオジャックを介した直接入力を介して、又はブルートゥース(登録商標)若しくはWiFiなどの無線接続により、イヤホンに電子的に接続されてもよい。ユーザは、スピーカ及びマイクロフォンを含むヘッドフォン又はヘッドセットを使用して、パンチサイクル装置20からの聴覚フィードバックを聞いたり、他のユーザ、インストラクタ又はコーチと通信したり、パンチサイクル装置20を制御したりしてもよい。
【0123】
パンチパッドのメッセージウィンドウ
【0124】
本発明の一実施形態では、パンチパッド22は、書面でのフィードバックが小さなメッセージの形でユーザに伝達され得るように、ターゲットゾーン26の上方又は下方にある小さなメッセージウィンドウを含む。この小さなメッセージウィンドウで伝達されるメッセージは、他の関連するフィードバックのうち、エクササイズプログラム又はクラスの新しい段階が開始又は終了しようとする時間、エクササイズプログラム又はクラスの特定の段階の残りの時間、ユーザが新しい段階を開始するために適切な位置に入らなければならないことなどに関連する情報を含んでもよい。したがって、小さなメッセージウィンドウにより、ユーザは、特定のエクササイズプログラム又はクラスで何が起こっているかを明確に知ることができる。
【0125】
ブルートゥース(登録商標)モジュール
【0126】
パンチサイクル装置20の例示的な実施形態では、ブルートゥース(登録商標)モジュールは、ユーザがモバイルデバイス、ヘッドフォン、心拍数モニタ250、又は他のウェアラブルデバイス251を接続できるように、装置に統合されてもよい。ブルートゥース(登録商標)モジュールにより、パンチサイクル装置は、心拍数変動、V02 max、脳内の血流などのようなバイオフィードバックを含むユーザのバイオフィードバックをユーザの様々なデバイスを介して監視することができる。グループクラス設定では、ブルートゥース(登録商標)ANT+FE-Cプロトコルなどの適切な無線接続プロトコルを用いると、ユーザは、自分のモバイルデバイスを特定のパンチサイクル装置に接続することができ、更に複数のパンチサイクル装置を接続することができ、ローカル又はクラウドストレージのハブにリアルタイムにデータを収集することができ、ユーザが、収集したデータを後でダウンロードすることができる。ユーザが途中でセッションを停止させた場合、パンチサイクル装置内のブルートゥース(登録商標)モジュールは、ユーザのモバイルデバイスに接続されたままであり、ユーザが、セッションを停止させるまでに収集された全てのデータをダウンロードして閲覧することを可能にする。
【0127】
方法/機能機械学習
【0128】
本発明の一実施形態では、ユーザは、装置を使用するときに追従する所望のトレーニングパスを選択する。ユーザは、ソロトレーニングのために、予めプログラムされた利用可能な特定のトレーニングプログラムを選択してもよい。代替的に、ユーザは、パンチサイクル装置20が、ユーザの現在の精神的及び身体的状態と、ユーザがソロトレーニングのために以前に選択した目標とに基づいて、ユーザのトレーニングプログラムを選択することを許可することを選択してもよい。ユーザはまた、グループエクササイズクラスに参加するか、競争/トーナメントに参加するかを選択してもよい。ユーザがソロトレーニングを可能にするトレーニングパスを選択した場合、ユーザは、前のレベルをマスターした後、次の所定のトレーニングプログラムに進むことができる。
【0129】
いくつかの実施形態では、本発明は、ターゲットゾーンにパンチを放つときのユーザのフォームを解釈する方法を提供し、該方法は、ユーザによって放たれたパンチに基づいて、運動データを運動追跡装置(カメラなど)から受信するステップa)と、機械学習アルゴリズムを使用して運動追跡装置により、運動データを解釈するステップb)と、運動追跡装置により、必要なパンチ運動の参照モデルに基づいて、ユーザがパンチを正確に行うか否かを判断するステップc)と、運動追跡装置により、エクササイズ運動の参照モデルに基づいて、被験者によって行われるエクササイズ運動の精度を高めるように被験者に推奨を提供するステップd)と、を含む。
【0130】
いくつかの実施形態では、本発明は、コンピュータ実行可能コードが符号化された非一時的コンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品を提供し、コンピュータ実行可能コードは、実行されて、ユーザによるパンチ運動を解釈する方法を実装するように適合され、該方法は、i)データ記憶媒体、ii)検出モジュール、iii)加速度計モジュール、iv)特別なマーキング/視覚的識別子付きのグローブ、v)検索モジュール、vi)解釈モジュール、及びvii)出力モジュールを含むパンチフォームガイダンスシステムを提供するステップa)と、パンチ運動の参照モデルをデータ記憶媒体により記憶するステップb)と、ユーザによるパンチ運動を検出モジュールにより検出するステップc)と、被験者によるパンチ運動に基づいてエクササイズ運動の参照モデルを検索モジュールにより検索するステップd)と、パンチ運動の参照モデルに対して被験者によるパンチ運動の速度を加速度計モジュールにより測定するステップe)と、パンチ運動の参照モデルに対して被験者によるパンチ運動の向きをグローブの特別なマーキングにより測定するステップf)と、機械学習を使用して、パンチ運動の参照モデルに基づいて、ユーザがパンチ運動を正確に行うか否かを解釈モジュールにより判断するステップg)と、ユーザによるパンチ運動の精度に基づいて、推薦を出力モジュールにより出力するステップh)と、を含む。
【0131】
直感的な適応トレーニング(パンチサイクルエクササイズ装置を使用して直感的な適応神経刺激性調整を可能にする方法)
【0132】
本発明の例示的な実施形態では、パンチサイクルエクササイズ装置20は、パンチサイクルエクササイズ装置を使用した直感的な適応トレーニングの方法を実施してもよく、該方法は、利用可能なトレーニングプログラムのリストをユーザに提示するステップと、ユーザがトレーニングプログラムを選択するステップと、パンチサイクルエクササイズ装置20のロジックにより、ユーザがまず特定の前提条件のトレーニングプログラムを成功裏に完了するか否か(例えば、ユーザが、まず初心者トレーニングプログラムを成功裏に完了しない場合、上級トレーニングプログラムの選択を許可しない)を検出するステップと、を含む。エクササイズセッション中にユーザが難しすぎるか又は易しすぎるトレーニングプログラムを選択することが明らかとなる場合に、パンチサイクルエクササイズ装置20のロジックは、必要に応じてユーザにとってより易しいか又はより難しいようにトレーニングパラメータを調整することを保証しなければならない。選択されたプログラムがユーザにとって易しすぎるか難しすぎるかを判断するために、パンチサイクルエクササイズ装置20のロジックは、ユーザのヒット率が予め設定された閾値を上回るか下回るかを評価し、人の心拍数が特定の予め設定されたパラメータを超えて上昇するか否かを評価し、及び/又はRPMが許容できないレベルまで減少するか増加するかを評価する。ユーザがこれらの要因のうちの1つ以上を満たさない場合、抵抗が強すぎるか又は軽すぎること、又は照明順序の難易度がユーザの現在の能力を超えるか又は低すぎることを意味する。これらの影響要因を検出すると、パンチサイクルエクササイズ装置20は、照明順序を遅くするか又は速くし、及び/又はサイクリング機構の抵抗を増加させるか又は減少させ、及び/又はユーザが過労から回復するまで、又はヒット率が増加するまで、積極的休息期間の長さを増加させることによって、トレーニングプログラムを自動的に適応させる。
【0133】
更に、パンチサイクルエクササイズ装置20を使用した直感的な適応トレーニングの方法は、身体的及び認知的な経時的改善を示す基礎評価を受けるように定期的にユーザに要求するステップを含んでもよい。そして、基礎評価を使用して、照明順序の速度、積極的休息期間の長さ、及び/又はサイクリング機構の抵抗発生器によって提供される抵抗を直感的に適応させる。
【0134】
本発明の別の実施形態では、パンチサイクル装置20は、グループクラス又は競争で使用され、トレーニングを各ユーザに直感的に適応させるために、ハンディキャップは、ユーザの個々の基礎評価又はパンチサイクル装置20のロジックによって使用される他のデータに基づいて、ユーザのプロファイルに適用することができる。ハンディキャップにより、全ての身体的及び認知的調整レベルのユーザは、選択した同じエクササイズプログラムを使用して互いに競争することができる。
【0135】
パンチサイクル装置20の一実施形態では、ユーザが選択できるトレーニングプログラムのタイプは、様々な難易度の基本的トレーニングプログラムと、プレッシャー下での意思決定を改善するプログラム、又は認知的負荷をあまり重視せずに純粋に心血管の健康を改善するプログラムなどの、特定の実行機能を改善するトレーニングプログラムとを含む。特定のトレーニングプログラムでは、人間の脳の特定の部分を科学的にターゲットにして経時的改善を保証するように、照明順序を設定する。特定のトレーニングプログラムは、パーセンテージで表され、ユーザの調整レベル又は認知的能力に応じた基準値を有し、パンチサイクルエクササイズ装置20は、選択されたエクササイズプログラムをより高いか又はより低いパーセンテージで提示する。これは、特定のトレーニングプログラムに応じて、照明順序を遅くするか又は速くするパラメータと、サイクリング機構の抵抗を増加させるか又は減少させるパラメータと、次の激しい段階を短縮するか又は延長するとともに積極的休息段階を増加させるか又は減少させるパラメータとを比例して調整してもよいことを意味する。したがって、ユーザの身体的能力及び認知的能力は、時間の経過と共に特定のトレーニングプログラムの向上したスコアで測定されるように改善することができる。したがって、様々な能力を有する様々な人々は、同じタイプのプログラムに従うことができ、また、認知的及び身体的な経時的改善を達成することができる。
【0136】
等速抵抗:パンチサイクルエクササイズ装置で漸増抵抗エクササイズを実現する方法
【0137】
本発明の一実施形態は、パンチサイクルエクササイズ装置に等速抵抗の原理を実施してカウンターバランスを保証することによって速度変動を使用する方法を含み、該方法は、トレーニングプログラムの開始時にユーザが抵抗レベルを選択できるようにするステップであって、そのような各抵抗レベルが、トレーニングプログラム全体にわたって最小抵抗レベルを維持する(
図21の抵抗設定値1、抵抗設定値2、及び抵抗設定値3の曲線を参照)ステップと、ユーザの運動速度が予め選択された設定値を超えて増加するか又は上回る場合、パンチサイクルエクササイズ装置のファームウェア又はソフトウェアが、上昇曲線に沿って抵抗を増加させるように抵抗機構に指示するステップであって、抵抗がより低い抵抗レベルでより高い抵抗レベルよりも緩やかに増加し、より高い抵抗レベルがより低い抵抗レベルよりもはるかに急な上昇曲線を有し(
図21Bの異なる曲線で示されるように)、ユーザがより速くペダルを踏むと、より劇的でより速い抵抗の増加をユーザに与えるステップと、逆に、ユーザの運動速度が許容できないレベル未満に減少する場合、ユーザの運動速度が許容できないレベルを超えて上昇するように、抵抗を減少させるステップと、を含む。
【0138】
後で使用するためにマスタートレーナーがトレーニングセッションを記録する機能
【0139】
本発明の一実施形態では、パンチサイクル装置20により、ユーザは、新しいトレーニングプログラムに組み込むことができる高パフォーマンス段階を記録することができる。これらの高パフォーマンス段階をパンチサイクリング装置で直ちにユーザに再生することができる。ユーザが高パフォーマンス段階を記録する場合、パンチサイクル装置は、新しい段階をカンマ区切り値(CSV)ファイルに記録してもよい。そして、CSVファイルは、ユーザによって手動で操作されてもよく、後でユーザが使用するためにパンチサイクル装置20に記憶されてもよい。
【0140】
ユーザがパンチサイクルエクササイズ装置を使用して現在と過去のパフォーマンスを比較することを実現する方法
【0141】
本発明の別の実施形態では、パンチサイクル装置20は、ユーザがパンチサイクル装置20を使用してユーザの現在と過去のパフォーマンスを比較することを実現する方法を含む。ユーザがエクササイズプログラムを実行する場合、ユーザのバイオフィードバック及びスコアは、パンチサイクルエクササイズ装置20によって連続的に追跡される。これらの結果は、マスタサーバに記憶され、その後、ユーザのモバイルデバイスのモバイルアプリケーション、コンソール32、又はパンチサイクル装置20の専用ウェブサイトを介してユーザに利用可能になる。結果は、ユーザが過去と現在のパフォーマンスを比較することができるように、配置される。結果は、ユーザの経時的改善を示す配置で特定のセッションの結果を示す方法、又はユーザの総スコアをユーザのバイオフィードバックパラメータと比較する方法を含む様々な方法で配置されてもよい。
【0142】
リアルタイムのインターネットベースのパンチサイクルエクササイズ装置競争(トーナメント)を実現する方法、すなわち、ユーザが予めプログラムされたエクササイズプログラムに従って競争する方法
【0143】
本発明の一実施形態では、パンチサイクル装置20は、リアルタイムのインターネットベースの競争/トーナメントを実現する方法を利用し、該方法では、パンチサイクル装置のユーザは、予めプログラムされたエクササイズプログラムを実行することにより互いに競争する。この方法は、有線又は無線接続により互いに接続されて通信リンクを介して情報の交換を実現する2つ以上のパンチサイクリング装置20のシステムを形成することを含む。パンチサイクル装置20はまた、クラウドにローカル又はリモートに配置されてパンチサイクル装置20によって生成された情報をキャプチャして記憶するコンピュータにリンクされる。そして、クラウドに記憶された情報は、それぞれのパンチサイクル装置20に送信される。各パンチサイクル装置20は、パンチパッドと、ユーザ自身のパフォーマンス及び他のユーザのパフォーマンスを表示する視覚ディスプレイとを含む。視覚ディスプレイは、陰極線管(CRT)、LCDディスプレイ、ガスプラズマディスプレイ、LEDパネルディスプレイなどの、当技術分野で知られている任意のタイプの視覚ディスプレイを含んでもよい。各パンチサイクル装置により、ユーザは、コンソール32を使用して、エクササイズプログラムを開始し停止し、抵抗レベルを設定し、パンチサイクル装置20の動作を制御する他の設定値を管理することができる。コンソール32及びディスプレイの一方又は両方は、タッチセンサ式のものであってもよい。各パンチサイクル装置は、それぞれのユーザのモバイルデバイスのモバイルアプリケーションにリンクされる。ユーザのモバイルデバイスのモバイルアプリケーションにより、ユーザは、エクササイズプログラムを選択し、別のユーザとの競争/トーナメントに参加することができる。競争/トーナメント中、パンチサイクル装置は、視覚及び聴覚フィードバックを提供してユーザをやる気にさせ、例えば、競争/トーナメントの積極的休息中に、誰が「勝つ」かをユーザが把握できるように、他のユーザのスコアをユーザに表示する。ユーザが運動を完了すると、ユーザのモバイルデバイスのモバイルアプリケーションは、競争/トーナメント後に運動の概要及び比較結果を表示し、「勝者」を表示する。
【0144】
ユーザが競争/トーナメントモードで競争することを選択するように、ユーザは、マスタサーバと通信して、ユーザが「パンチサイクルエクササイズ装置競争/トーナメント」への参加を望むことを示してもよい。そして、マスタサーバは、ユーザが選択できるエクササイズプログラムのリストで応答するだけでなく、その時点で接続されており、パンチサイクルエクササイズ装置競争/トーナメントに参加したいという望みを同様に表明した他のユーザの名前のリストを表示することができる。ユーザは、最初に競争する別のユーザを選択してから、従うエクササイズプログラムを決定することと、ユーザがまずエクササイズプログラムを選択し、ユーザの挑戦を受け入れる最初のユーザの名前のリストでマスタサーバに応答させることとのいずれかにより応答することができる。ユーザがまずエクササイズプログラムを選択し、マスタサーバが名前のリストで応答する場合、その後、ユーザは、このリストから1つの名前又は複数の名前を選択し、パンチサイクルエクササイズ装置競争/トーナメントを開始することができる。更に、競争/トーナメントは、誰でも歓迎される「公開競争/トーナメント」であってもよく、他人を除外して、特定のユーザグループに限定される「非公開競争/トーナメント」であってもよい。代替的に、ユーザは、予め設定された競争/トーナメントを自分で設定してもよく、マスタサーバは、予め設定された競争/トーナメントを設定してもよい。
【0145】
ユーザが選択する、パンチサイクルエクササイズ装置競争/トーナメントへの参加を望む他のユーザの名前のリストを提示する前に、マスタサーバは、全てのスコアを並べ替え、ユーザを、類似する能力又はレベルを有する他のユーザとマッチングする。異なる能力又はレベルのユーザがマッチングされるか、又は選択されて互いに競争する場合、マスタサーバは、ハンディキャップを適用して、様々なレベルのユーザが成功裏に互いに競争することを可能にする。
【0146】
競争/トーナメント中及び競争/トーナメント後、マスタサーバは、特定のエクササイズプログラム、及びマスタサーバで利用可能な「世界中の全てのエクササイズプログラム」に関して、全てのユーザのバイオフィードバック及びスコアを統合する。したがって、マスタサーバは、どのエクササイズプログラムに従うかに関係なく、グローバルリーダーボードにユーザのスコアを入力する。
【0147】
リアルタイムのインターネットベースのパンチサイクルエクササイズ装置競争/トーナメントにおけるユーザのフリースタイル競争を実現する方法
【0148】
本発明の一実施形態では、
図23に示すように、パンチサイクル装置は、ユーザがインターネットベースの競争/トーナメントにおいてリアルタイムでフリースタイルで他のユーザと競争できる方法を利用する。この方法は、有線又は無線接続により互いに接続されて通信リンクを介して情報の交換を実現する2つ以上のパンチサイクル装置20のシステムを形成することを含む。パンチサイクル装置20はまた、クラウドにローカル又はリモートに配置されてパンチサイクル装置20によって生成された情報をキャプチャして記憶するコンピュータにリンクされる。そして、クラウドに記憶された情報は、それぞれのパンチサイクル装置20に送信される。各パンチサイクル装置20は、パンチパッドと、ユーザ自身のパフォーマンス及び他のユーザのパフォーマンスを表示する視覚ディスプレイとを含む。各パンチサイクル装置により、ユーザは、コンソール32を使用して、エクササイズプログラムを開始し停止し、抵抗レベルを設定し、パンチサイクル装置20の動作を制御する他の設定値を管理することができる。ユーザのモバイルデバイスのモバイルアプリケーションにより、ユーザは、エクササイズプログラムを選択し、別のユーザとのフリースタイル競争/トーナメントに参加することができる。フリースタイル競争/トーナメント中、パンチサイクル装置は、視覚及び聴覚フィードバックを提供してユーザをやる気にさせ、例えば、フリースタイル競争/トーナメントの積極的休息中に、誰が「勝つ」かをユーザが把握できるように、他のユーザのスコアをユーザに表示する。ユーザが運動を完了すると、ユーザのモバイルデバイスのモバイルアプリケーションは、フリースタイル競争/トーナメント後に運動の概要及び比較結果を表示し、「勝者」を表示する。
【0149】
ユーザがフリースタイル競争/トーナメントで競争することを選択するように、ユーザは、マスタサーバと通信して、ユーザが「パンチサイクルエクササイズ装置フリースタイル競争/トーナメント」への参加を望むことを示してもよい(ボックス800)。そして、マスタサーバは、相互同意による競争の選択(ボックス801)又は「公開挑戦」による競争の選択(ボックス809)をユーザに提示することで応答することができる。
【0150】
ユーザが相互同意を選択すること(ボックス801)により応答する場合、その後、マスタサーバは、フリースタイル競争/トーナメントへの参加を望む他のユーザの名前のリストをユーザに提示することにより応答するか、又はユーザが競争する別のユーザを指定することができる(ボックス802)。他のユーザがフリースタイル競争/トーナメントに同意する場合、ユーザと他のユーザは、競争/トーナメントのラウンド数を選択したり(ボックス803)、競争/トーナメント(ボックス804)を完全にフリースタイルにするか(ボックス805)、又はプレッシャー下での意思決定などの特定のパラメータに基づいて行うかを選択したりしてもよい(ボックス806)。ユーザ及び他のユーザは、競争/トーナメントのタイプを選択すると、競争/トーナメントを開始することができる(ボックス808)。
【0151】
ユーザが「公開挑戦」オプションを選択する場合(ボックス809)、ユーザは、ラウンド数、競争/トーナメントのタイプ、競争/トーナメントが基づく特定のパラメータなどを選択する(ボックス810)。ユーザが所望の競争/トーナメントを設定すると、マスタサーバは、他の関心のあるユーザが「挑戦を受け入れる」ことができる専用のパンチサイクリングエクササイズ装置ポータルで競争/トーナメントの詳細及びユーザの「公開挑戦」を公開する(ボックス811)。他のユーザがユーザの「公開挑戦」を受け入れる場合(ボックス812)、他のユーザが受け入れたことをユーザに通知し(ボックス813)、その後、ユーザは、「公開挑戦」を受け入れた他のユーザから競争/トーナメントの競争相手を選択することができる(ボックス814)。競争が選択されると、競争/トーナメントが開始される。
【0152】
ユーザが選択する、パンチサイクルエクササイズ装置競争/トーナメントへの参加を望む他のユーザの名前のリストを提示する前に、マスタサーバは、全てのスコアを並べ替え、ユーザを、類似する能力又はレベルを有する他のユーザとマッチングする。異なる能力又はレベルのユーザがマッチングされるか、又は選択されて互いに競争する場合、マスタサーバは、ハンディキャップを適用して、様々なレベルのユーザが成功裏に互いに競争することを可能にする。
【0153】
競争/トーナメント中及び競争/トーナメント後、マスタサーバは、特定のエクササイズプログラム、及びマスタサーバで利用可能な「世界中の全てのエクササイズプログラム」に関して、全てのユーザのバイオフィードバック及びスコアを統合する。したがって、マスタサーバは、どのエクササイズプログラムに従うかに関係なく、グローバルリーダーボードにユーザのスコアを入力する。
【0154】
ユーザパフォーマンスを報告する方法
【0155】
本発明の別の実施形態では、パンチサイクル装置システムは、ユーザパフォーマンスを報告する方法を含む。パンチサイクル装置を設定し、かつユーザのモバイルデバイスのモバイルアプリケーションをインストールした後、ユーザは、モバイルアプリケーション又はコンソール32を使用して、従うトレーニングプログラムを選択し、特定の予めプログラムされたトレーニングプログラムを実行するように、統合型パンチサイクルエクササイズ装置20に「指示」するか又はそれを制御することにより、統合型パンチサイクルエクササイズ装置20が予めプログラムされた照明順序をユーザに提示することができる。ユーザのモバイルデバイスは、統合型パンチサイクルエクササイズ装置からデータを収集し、ローカルに記憶し、WiFi又はセルラデータを使用してクラウドベースのソフトウェアサービスに送信する。クラウドベースのソフトウェアサービスは、データを記憶する。ソフトウェアにより、クラウドベースのソフトウェアサービスは、統合型パンチサイクルエクササイズ装置20からユーザのモバイルデバイスを介して受信したデータを収集し、データを処理し、ユーザのパフォーマンスに関するフィードバックを提供することができる。
【0156】
パンチサイクル装置システムは、これらの統計データを使用してユーザの認知的及び身体的状態の概要報告を作成することができる。統計データは、ユーザが完了したトレーニングプログラムのタイプと共に解釈することができ、例えば、ユーザがより予測不可能な照明順序のパターンを有するトレーニングプログラムに従う場合、システムは、エクササイズ統計データを解釈し、身体的及び精神的疲労の下で予期せぬ事態に反応するユーザの能力を計算することができる。ユーザにフィードバックを提供するために使用できるデータは、左側ヒット率、右側ヒット率、全体的なヒット率、上下2つのターゲットゾーンのそれぞれへのパンチの精度、上下2つのターゲットゾーンのそれぞれへのパンチの力、平均RPM、ピークRPM、消費カロリー、ピーク心拍数、平均心拍数、平均パンチ力、ピークパンチ力、筋力、速度、持久力、反射、反応時間(視覚及び聴覚)、手と目の協調、腕と脚の同期、記憶力、集中力、意思決定、又は間節可動域を含むがこれらに限定されない統計データを含んでもよい。
【0157】
ユーザの概要報告は、ユーザの医師、理学療法士などに対して利用可能にされてもよい。パンチサイクル装置システムは、ユーザのデータ及び結果に基づいてトレーニングパスを推奨してもよい。更に、パンチサイクル装置システムはまた、ユーザが選択した目標に基づいてトレーニングパスを推奨してもよく、例えばユーザの目標が単に心血管調整である場合、特定の範囲のトレーニングプログラムを推奨することができる。同様に、ユーザがプレッシャー下での意思決定を改善することを望む場合、パンチサイクル装置システムは、別のトレーニングパスを推奨することができる。
【0158】
レーシングカードライバが実際のレース状況にある場合に体験する、ドライバに出される身体的及び認知的要求の同型的なシミュレーションの方法及びシステム
【0159】
本発明の特定の実施形態は、レーシングカードライバが実際のレース状況にある場合に体験する、ドライバに出される身体的及び認知的要求の同型的なシミュレーションの方法及びシステムを含む。パンチサイクルエクササイズ装置20は、科学的にプログラムされた照明順序を、高い身体的及び認知的圧力下でドライバが反応しなければならない、線引きされたターゲットゾーンを介して提示することにより、レース中にレーシングドライバに出される身体的及び認知的要求を同型的にシミュレートする完全統合型戦術的エクササイズシステムである。サイクリングしながらパンチを行うとき、これらの照明順序により、ドライバの心拍数が上昇し、レース中にドライバが体験するレベルと同等のレベルに達することができる。更に、照明順序は、レースの特定の段階及び/又はイベント中に行わなければならない認知的機能と一致する様々なことをトレーニングセッション中に行うようにドライバに要求するものである。例えば、ドライバが高速コーナーに入る準備をするときに、コーナーに成功裏に入り、コーナー内を動くために、ドライバは、ステアリングホイールのボタンを使用して車の設定を変更すること、非常に特定の場所でブレーキをかけ始めること、高速コーナリング中に体にかかるg力に抗して体を支えること、及びコーナーから出るときに最適な場所で加速することなどの非常に具体的なことを行う必要がある。パンチサイクルエクササイズ装置20の照明順序は、ドライバがコーナーに入る前に行うのと同様に、ある予測可能な点滅灯パターンをドライバに行わせることによって、レーシングターンに進入する要求をシミュレートする。したがって、パンチサイクルエクササイズ装置20の照明順序は、ドライバが1つのコーナー又は一連のコーナーで体験するレベルに相当するレベルで、ドライバに認知的かつ身体的に負担をかけることができる。これは、ドライバが高いRPMレベルでサイクリングをしているときに常に発生し、該高いRPMレベルは、認知的負担と共に、ドライバが1つのコーナー又は一連のコーナーで体験する心拍数と同等の心拍数又はそれを超える心拍数を誘発する。したがって、順序は、コアマッスル、心血管系、内分泌系、認知、筋骨格系などにより多くの要求を出すパターンに変化することができる。ドライバが下す必要のある決定、及びこのような1つのコーナー又は一連のコーナーで体験する身体的要求には、心拍数が非常に高いときに、速い反応時間、極端な身体的、認知的及び感情的圧力の下での意思決定能力が必要であるため、照明順序は非常に速くなる。
【0160】
ドライバが「直線区間」を走るとき、ドライバは、速度の維持に集中する必要があるが、身体にかかる認知的及び身体的ストレスは少なくなる。したがって、これは、ドライバがサイクリングするだけでパンチを必要としない低強度のエクササイズ段階に最適な時間である。実際のレースのレーストラックタイミングに合わせて、激しい段階は、1つのコーナー又は一連のコーナーを回るのにかかる時間と同等の時間だけ持続する。同様に、積極的休息段階は、レーストラックの特定の直線区間を走るのにかかる時間だけ持続する。したがって、パンチサイクルエクササイズ装置は、経過したエクササイズ時間に関するレーストラックデータが、ドライバが実際のレーストラックのコーナー又は直線区間に入ることを示す場合、照明順序又は休息段階を提供することにより、レース中にドライバにかかる認知及び身体的負荷をシミュレートする。
【0161】
レース中に、ドライバは更に、衝突、又は相手が追い抜こうとすることなどの予期せぬイベントに対処する必要がある。ドライバはまた、ピットと連絡を保ち、厳しいプレッシャーの下で車内/レーストラックで何が起こるかを言葉で表現できる必要がある。したがって、これらのイベントは、ピットラジオシミュレーション(オーディオ)による解説の形でのオーディオ入力と、ドライバの心拍数が高いときにドライバに提示される突然の予測不可能で予期せぬ照明順序とによってシミュレートする必要がある。ボイス認識技術はまた、ドライバがピットウォールからの特定の質問又は指示に応答することを可能にするように使用されてもよい。照明順序は、科学的にプログラムされ、特定のレーストラックに合わせてカスタムメイドされるため、ドライバは、オーディオ、又はコンソール32のトラックの視覚表示を介して、自分が特定のレーストラックのどこにいるかを連続的に知るべきである。これにより、ドライバが照明順序を通じて精神的刺激を受けながらレーストラックを精神的にリハーサルすることが保証される。したがって、ドライバは、体が身体的ストレスを受ける間、精神的パフォーマンスを向上させる機会を有する。これらのプロンプトはまた、ドライバが精神的に関与し続け、アドレナリン、エンドルフィンなどが、ドライバが実際のレース状況にある場合と同様に分泌されることを保証する。プロンプトは、パンチパッドからの視覚キュー又はオーディオキューの形式をとることができる。
【0162】
パンチサイクルエクササイズ装置20は、測定ツール、又は以前に特定された見込みのある運転人材をテストして、これらの運転人材の重度の身体的ストレス下での認知、感情及び身体能力を測定し、既存のトップレーシングドライバの予め記録されたプロファイルと比較するツールとして使用されてもよい。更に、パンチサイクル装置20は、プレッシャー下で運転するというタスクのドライバの身体、感情及び認知処理における実際の改善を測定してもよい。心拍数などのパラメータを使用して、ユーザ(ドライバ)のパフォーマンスをレース中の通常の心拍数と比較することにより、ユーザをやる気にさせ、ユーザの心拍数をレース中の特定の時点又は場所での心拍数と比較することができる。同様に、反応時間、ヒット率、ヒット精度などの他のパラメータを比較し、ベンチマークとして使用することができる。
【0163】
エクササイズセッション中に収集された情報は、ユーザのステータスを監視し、この情報をユーザの以前に記録されたプロファイル及び/又は他のレーシングカードライバのプロファイルと比較して1つ以上のリモートのデバイスに即時に表示するように、通信リンクを介してそのようなリモートのデバイスと交換されてもよい。ドライバがパンチサイクル装置20を使用すると、上記の全ての利点が達成され、通常、高強度トレーニング又はテストに関連する体の負傷及び消耗のリスクがない。
【0164】
オリエンテーショントレーニング
【0165】
図24に示すように、本発明の例示的な実施形態では、パンチサイクル装置20は、ユーザがパンチサイクル装置20の使用方法を学習することを可能にするオリエンテーショントレーニングセッションを含む。ユーザは、モバイルアプリケーションを自分のモバイルデバイスにロードし、自分のモバイルデバイスをパンチサイクル装置20とペアリングすることを含むパンチサイクル装置の初期設定を実行すると、ユーザは、コンソール32を使用してオリエンテーショントレーニングに従うことができる(ボックス900)。オリエンテーショントレーニングを選択すると、パンチサイクル装置は、ボイス指示と書面での指示との間で選択するようにユーザに要求する(ボックス901)。
【0166】
ユーザがボイス指示を選択する場合、ボイス指示は、トレーニングの各ステップをユーザに案内する(ボックス902)。ボイス指示を選択した後、スタートを押すようにユーザを指示し(ボックス903)、その後、ユーザに与えられる視覚及び聴覚キューを有する短いカウントダウン(例えば5秒)が始まる(ボックス904)。カウントダウンが終了すると、パンチサイクル装置20は、神経学的適応、較正及びウォームアップ段階を開始する(ボックス905)。ウォームアップ段階の間に、ユーザがパンチを行う前後にユーザの手を置く場所、ユーザがターゲットゾーンを打つべき場所などについての指示をユーザに与えてもよい(ボックス906)。ウォームアップ段階は、各々がそれ自体の一連の指示を有する複数のラウンドを含んでもよく(ボックス907)、ウォームアップ段階でのユーザの進行状況とオリエンテーショントレーニングの次の段階の開始とを示す視覚及び聴覚キューを含んでもよい(ボックス908)。ウォームアップ段階が完了すると、ユーザは、高パフォーマンスエクササイズ段階で最低3ラウンドを開始する(ボックス909)。高パフォーマンスエクササイズ段階の間に、視覚及び聴覚キューを伴う短いカウントダウン(例えば5秒)は、各ラウンドの高パフォーマンスエクササイズの開始を示す(ボックス910)。高パフォーマンスエクササイズ段階の各ラウンドは、高パフォーマンス部分及び積極的休息部分を含む(911)。ユーザが高パフォーマンスエクササイズ段階を完了すると、クールダウン段階が開始される(912)。クールダウン段階の間に、ストレッチ及び呼吸をしながらサイクリングするようにユーザを指示する。パンチサイクル装置はまた、オリエンテーショントレーニングからのユーザの統計データ及びバイオフィードバックを表示して、どのように行ったかをユーザに知らせる。そして、パンチサイクル装置によってキャプチャされたデータを、記憶及び処理のためにクラウドに送信する(ボックス913)。
【0167】
ユーザが書き言葉での指示を選択する場合、オリエンテーショントレーニングの各新しいステップの開始前に、コンソール32などのパンチサイクル装置のディスプレイに一連の書き言葉での指示をユーザに与える(ボックス914)。その後、スタートを押すようにユーザを指示し(ボックス915)、ユーザがボイス指示を選択した場合と同様のカウントダウンを与える(ボックス916)。オリエンテーショントレーニングの残りの部分は、ユーザがボイス指示を選択した場合に体験するものと非常に類似し、ウォームアップ段階(ボックス905)の間にパンチサイクル装置20の正確な使用(ボックス917)のピクチャを伴う書き言葉での指示をユーザが受信するという点で主に相違する。ウォームアップ段階の間に複数のラウンドを行った後(ボックス918)、ユーザは、高パフォーマンスエクササイズ段階(ボックス909)及びクールダウン段階(912)を実行する。
【0168】
基礎評価を提供する方法
【0169】
図25は、パンチサイクル装置20が基礎評価をユーザに提供する方法を含む本発明の一実施形態を示す。ユーザが特定のエクササイズプログラムのために最初にパンチサイクル装置を使用するとき、ユーザは、今後の進行状況を測定できる基礎評価を実行することを望む場合がある。このために、ユーザは、パンチサイクル装置のソロトレーニング機能を選択する(ボックス1000)。そして、パンチサイクル装置20は、ユーザがパンチサイクル装置20にエクササイズプログラムを選択させたいか、それともそれ自分でのエクササイズプログラムを選択したいかをユーザに質問する(ボックス1001)。
【0170】
ユーザは、パンチサイクル装置20にプログラムを選択させることを選択する場合、パンチサイクル装置は、基礎評価を開始する(ボックス1002)。そして、スタートを押すようにユーザを指示し(ボックス1003)、視覚及び聴覚キューを有する短いカウントダウン(例えば5秒)が始まる(ボックス1004)。カウントダウンが終了すると、パンチサイクル装置20は、神経学的適応、較正及びウォームアップ段階を開始する(ステップ1005)。ウォームアップ段階は、ウォームアップ段階の終了とオリエンテーショントレーニングの次の段階の開始とを示す視覚及び聴覚キューを含んでもよい(ボックス1006)。ウォームアップ段階が完了すると、ユーザは、高パフォーマンスエクササイズ段階を開始する(1007)。高パフォーマンスエクササイズ段階の前及び間に、視覚及び聴覚キューを伴う短いカウントダウン(例えば5秒)は、高パフォーマンスエクササイズの各ラウンドの開始を示す(ボックス1008)。高パフォーマンスエクササイズ段階の各ラウンドは、高パフォーマンスエクササイズ部分及び積極的休息部分を含む(1007)。ユーザが高パフォーマンスエクササイズ段階を完了すると、クールダウン段階が開始される(1021)。クールダウン段階の間に、ストレッチ及び呼吸をするようにユーザに促す。運動の統計データを累積し、様々なバイオフィードバック情報(例えば、心拍数)と共にスコアとして表示する。キャプチャされたデータを、記憶及び/又は更なる処理集計のためにクラウドに送信することができる(1022)。また、目標が何(例えば、反応時間の改善、プレッシャー下での意思決定の改善、カロリー消費の最大化など)であるか?という質問をするユーザフィードバック評価を行ってもよい(1023)。その後、クラウド記憶及び処理のために回答を送信することもできる(1024)。ユーザのパフォーマンスデータ及びフィードバックを累積することにより、システムは、将来の使用/参照のために、述べた目標を達成する運動を予測し提案することができる(1025)。これらは、完全な運動セッション、又は所望の効果を得るための特定の抵抗/速度/持続時間の提案であってもよい。経時的進行状況を測定し、ライフスタイルの変更に関する提案を行って目標の達成を助けることができる。
【0171】
ユーザは、自らエクササイズプログラムを選択することを選択する場合(ボックス1009)、ユーザは、以前にユーザが作成したプログラムを使用するか新しいカスタムプログラムを作成することを選択することができる(ボックス1010)。ユーザは、以前にユーザが作成したプログラムを使用することを選択する場合、以前にユーザが作成したプログラムをユーザに表示し(ボックス1011)、ユーザは、所望のプログラムを選択し(ボックス1012)、ユーザは、スタートを押して短いカウントダウンの後にプログラムを開始する(ボックス1013)。そして、ユーザは、ウォームアップ段階(ボックス1014)、高パフォーマンスエクササイズ段階(1007)及びクールダウン段階を経て進行する。
【0172】
ユーザは、新しいカスタムプログラムを作成することを選択する場合、新しいカスタムプログラムを作成したり、ユーザが作成した既存のカスタムプログラムを編集したり、チュートリアルビデオを視聴したりする(ボックス1015)。カスタムプログラムの作成又は編集を選択した後、ユーザは、トレーニングプログラムを選択するか又はそれを命名し(ボックス1016)、プログラムのラウンド数を選択する(ボックス1017)。次に、ユーザは、カスタムプログラムが注目する、反応時間の改善、プレッシャー下での意思決定の改善、カロリー消費の最大化などのパフォーマンスパラメータを選択する(ボックス1018)。その後、ユーザは、後で使用するためにカスタムプログラムを保存し記憶する(ボックス1020)前に、カスタムプログラムに適用される抵抗レベルを選択し(ボックス1019)、メニューに戻る(ボックス1026)。
【0173】
ユーザの最初の体験を提供する方法
【0174】
図26に示すように、パンチサイクルエクササイズ装置20の実施形態は、ユーザの最初の体験を提供する方法を含む。ユーザが最初にパンチサイクル装置20を起動すると、パンチサイクル装置のオペレーティングシステムは、ユーザがパンチサイクル装置20の機能及び動作をよりよく知るように、一連のステップを通じてユーザを指示する。
【0175】
起動すると、パンチサイクル装置20は、コンソール32にウェルカム画面を表示する(ボックス1100)。そして、該ユーザが最初のユーザであるか既存のユーザであるかを示すようにユーザを指示する。ユーザが既存のユーザであることを示す場合、ユーザは、ログインし、パンチサイクル装置を使用してエクササイズを行うことができる(ボックス1101)。ユーザが新しいユーザであることを示す場合、ユーザがプロファイルを登録するか、それともパンチサイクル装置を匿名で使用するかをユーザに質問する(ボックス1102)。ユーザがプロファイルを登録することを選択する場合(ボックス1103)、パンチサイクル装置は、ユーザのモバイルデバイスのモバイルアプリケーションをダウンロードして使用して登録するようにユーザを指示する(ボックス1104)。次いで、ユーザは、個人情報、目標又は関心領域、及び改善したいパフォーマンスパラメータなどの入力情報を含むプロファイルをモバイルアプリケーションで作成する(ボックス1105)。そして、ユーザは、取扱説明ビデオ又は拡張現実デモンストレーション(ボックス1107)でパンチサイクル装置のデモンストレーションを閲覧するように促される(ボックス1106)。更に、ユーザは、パンチサイクル装置20にログインするように促される(ボックス1120)。ユーザがビデオデモンストレーションを閲覧することを選択する場合(ボックス1108)、ユーザは、パンチサイクル装置20に内蔵されたディスプレイ(ボックス1109)、ユーザのモバイルデバイスを介したインターネット(ボックス1110)、又はコンソール32(ボックス1111)のいずれかでビデオデモンストレーションを視聴する。ユーザが拡張現実デモンストレーションを閲覧することを選択する場合(ボックス1112)、ユーザは、ユーザのモバイルデバイスのモバイルアプリケーションで拡張現実デモンストレーションを開き(ボックス1113)、デモンストレーションを見る(ボックス1114)。ユーザがデモンストレーションを閲覧すると、オリエンテーショントレーニングを行うか、それともエクササイズセッションを行うかをユーザに質問する(ボックス1115)。ユーザがオリエンテーショントレーニングを選択する場合、ユーザは、
図24に概説されるオリエンテーショントレーニングを進行する(ボックス1116)。ユーザがエクササイズセッションを行うことを選択する場合、ユーザは、前に概説されたソロトレーニング方法又は競争方法のうちのいずれか1つ又は複数を選択する(ボックス1117)。
【0176】
ユーザがパンチサイクル装置を匿名で使用することを決定する場合、ユーザは、コンソール32を使用していくつかのメニューオプションをナビゲートすることができる(ボックス1118)。匿名ユーザに利用可能なメニューオプションは、製品の正確な使用に関するデモンストレーションを閲覧すること、オリエンテーショントレーニングセッションを行うこと、又はエクササイズセッションを開始することを含む(ボックス1119)。匿名ユーザがデモンストレーションを閲覧することを選択する場合、ユーザは、上述したように、ステップ1107~1117を進行する。匿名ユーザがオリエンテーショントレーニングを選択する場合、匿名ユーザは、
図24に概説されるオリエンテーショントレーニングを進行する(ボックス1116)。匿名ユーザがエクササイズセッションを行うことを選択する場合、匿名ユーザは、
図23~
図25に示される、前に概説されたソロトレーニング方法又は競争方法のうちのいずれか1つ又は複数を選択する(ボックス1117)。
【0177】
動作コンポーネントのアーキテクチャ及び説明
【0178】
本発明の一実施形態では、パンチサイクルエクササイズ装置20は、リモートのパンチサイクルエクササイズ装置と直接的に(すなわち、中間コンピューティング装置なしで)通信するように構成されてもよい。しかしながら、別の実施形態では、パンチサイクル装置20は、ローカルコンピュータを介してリモートのパンチサイクルエクササイズ装置と通信してもよい。このような実施形態は、パンチサイクルエクササイズ装置内に設置されるコンポーネントのコストを削減し、代わりに、これらのコンポーネント及び機能をパーソナルコンピュータなどのコンピュータに移してもよい。このような実施形態を
図27に示す。
【0179】
この実施形態では、コンピュータ401は、パンチサイクルエクササイズ装置20に関連して提供されてもよい。コンピュータ401は、広域ネットワークを介したコンピュータ401からリモートのデバイスへの通信を可能にするWANインタフェース420を提供するソフトウェア及び/又はハードウェアを含んでもよい。また、コンピュータ401は、本発明の特定の機能を提供するために使用されるロジックである動作ロジック405を含んでもよい。例えば、パンチサイクルエクササイズ装置20が、特定のユーザエクササイズデータ/バイオフィードバック/スコアをコンピュータ401に伝達し、かつコンピュータ401が、WAN460を介してリモートのパンチサイクルエクササイズ装置から伝達された特定のユーザエクササイズデータ/バイオフィードバック/スコアを受信する場合、動作ロジック405は、様々なユーザエクササイズデータ/バイオフィードバック/スコアの比較分析を提供するように機能することにより、比較情報は、コンピュータディスプレイに表示される。この点で、情報は、コンピュータ401のディスプレイに表示されてもよく、代替的にパンチサイクルエクササイズ装置20に伝達され、パンチサイクルエクササイズ装置のディスプレイに表示されてもよい。
【0180】
図27の実施形態では、コンピュータ401はまた、パンチサイクルエクササイズ装置インタフェース410を実装するロジックを含んでもよい。このロジックは、本明細書で説明される他のロジックコンポーネントと同様に、コンピュータ401とパンチサイクルエクササイズ装置20との間の通信を可能にする、ハードウェア、ソフトウェア、又はその両方の組み合わせの形で実装されてもよい。この通信は、直接的な物理的接続又は無線通信リンクであってもよい通信リンク415を介して行われてもよい。
【0181】
同様に、この実施形態では、パンチサイクルエクササイズ装置20は、2つの装置間の通信を可能にするパンチサイクルエクササイズ装置インタフェース410に付随するコンピュータインタフェース430を含んでもよい。パンチサイクルエクササイズ装置20はまた、パンチサイクルエクササイズ装置20の様々な動作コンポーネント(例えば、照明順序の速度など)を制御するロジックを含んでもよい動作コンポーネント制御ロジック320を含んでもよい。一実施形態では、この動作コンポーネント制御ロジック320は、パンチサイクルエクササイズ装置20内のメモリデバイス(
図27に図示せず)に記憶され得るトレーニングプログラムデータに関連する様々な動作コンポーネントを制御するロジック325を含んでもよい。
図27に示される様々なコンポーネントは、本明細書で説明されるものなどの他の機能コンポーネントと協働するように構成されてもよいことを理解されたい。しかしながら、
図27の図は、コンピュータ401と
図27の実施形態のパンチサイクルエクササイズ装置20との結合を容易にする特定のコンポーネントを具体的に示すために提示される。
【0182】
同様に、同様に示される実施形態は、本発明の一実施形態を示す
図28に示され、パンチサイクルエクササイズ装置20は、WAN460を介して直接的に通信するように構成される。このような実施形態では、パンチサイクルエクササイズ装置20は、WANインタフェース470及び動作ロジック480(両方とも、
図27の実施形態ではコンピュータ401に実装される)、並びにパンチサイクルエクササイズ装置20の動作コンポーネントを制御するロジック490を含む。また、この実施形態に従って構築されたシステムにおいて、本明細書の他の実施形態に関連して示されるものなどの追加の機能コンポーネントは、パンチサイクルエクササイズ装置20の一部として実装されてもよい。
【0183】
次に、本発明の一実施形態に係る動作ロジック480の特定のサブコンポーネントを示すブロック図である
図29を参照する。前述したように、本発明の一実施形態は、特定の競争/トーナメントに対して選択されるトレーニングプログラムを効果的に定義するデータを記憶しているメモリを提供してもよい。動作ロジック480は、ローカルパンチサイクルエクササイズ装置20の瞬間的なユーザエクササイズデータ/バイオフィードバック/スコアを監視するか又は測定する比較ロジック482を含んでもよい。動作ロジック480はまた、ロジック482によって監視されるか又は測定されたユーザエクササイズデータ/バイオフィードバック/スコアと、トレーニングプログラムを定義する記憶されたデータ又はパラメータとの比較を実行するように構成された比較ロジック484を含んでもよい。この比較ロジック484は、例えば、ディスプレイが移動した総距離(又はラップ)の測定を提供する実施形態において有用であってもよい。より重要なことには、このロジック484は、より詳細なグラフィックディスプレイが特定のレーストラックに沿ったユーザの進行状況の視覚表示を提供する実施形態で利用されてもよい。動作ロジック480はまた、ロジック484によって測定されたユーザエクササイズデータ/バイオフィードバック/スコアを、リモートのパンチサイクルエクササイズ装置のインタフェース(WANインタフェース470など)を介して受信されたユーザエクササイズデータ/バイオフィードバック/スコアと比較するロジック486を含んでもよい。このロジック486により、パンチサイクルエクササイズ装置20は、パンチサイクルエクササイズ装置20のユーザと、パンチサイクルエクササイズ装置20と通信する、競争するリモートのパンチサイクルエクササイズ装置のユーザとの比較情報を表示することができる。更に、動作ロジック480は、ディスプレイを制御するロジック488を含んでもよい。トレーニングプログラムの場合、このロジックの実装は、ディスプレイのタイプ及び構成によって異なる。
【0184】
次に、本発明の代替実施形態を示すブロック図である
図30を参照する。しかしながら、この実施形態は、
図30に示される特徴に加えて、本明細書に開示される他の実施形態と同様の特徴及び機能を含んでもよいことを理解されたい。この実施形態では、パンチサイクルエクササイズ装置20が示される。ディスプレイ505は、パンチサイクルエクササイズ装置20に関連して提供されてもよい。本明細書に開示される実施形態において、ディスプレイ505は、パンチサイクルエクササイズ装置20の一部として統合されてもよく、代替的に、結合されたコンピュータ(パーソナルコンピュータ又はスマートデバイスなど)のディスプレイによって実装されてもよい。もちろん、ディスプレイ制御ロジック510は、ディスプレイ505に表示されるグラフィックス及び/又は他の画像を制御するために提供される。本明細書に開示される他の実施形態と一致して、パンチサイクルエクササイズ装置20は、コンピュータを介して結合されて、リモートのパンチサイクルエクササイズ装置と通信することができる。このような実施形態では、パンチサイクルエクササイズ装置20は、
図27に関連して説明したように、コンピュータインタフェース515を含んでもよい。
【0185】
追加的に又は代替的に、パンチサイクルエクササイズ装置20は、
図28に関連して説明したものと同様のWANインタフェース520を含んでもよい。これらのインタフェースは、当業者に理解される通信技術を使用して、直接的に又は中間コンピュータを介してリモートのパンチサイクルエクササイズ装置との通信を提供しサポートする。
【0186】
パンチサイクルエクササイズ装置20はまた、動作制御ロジック544及び動作データ546を含んでもよいメモリ540を含む。以上、動作制御ロジック544の機能は、他の実施形態に関連して説明され、同様の機能及び実装は、
図1の実施形態に関連して提供されてもよい。動作データ546に関して、とりわけ、このデータは、トレーニングプログラム/レーストラック地形547と、競争相手データ548とを含んでもよい。トレーニングプログラム/レーストラック地形は、所定の競争/トーナメントで競争するためにユーザが選択できる1つ以上のトレーニングプログラムを定義するのに適切な又は必要なデータを含んでもよい。競争相手データ548に関して、このデータは、ユーザエクササイズデータ/バイオフィードバック/スコア、及びリモートのパンチサイクルエクササイズ装置20から受信されたユーザのエクササイズデータを含んでもよい。
【0187】
前述したように、本発明の実施形態によれば、追加の機能コンポーネントは、
図30の実施形態に含まれて、パンチサイクルエクササイズ装置20の適切な動作を許可するか又は促進することができる。例えば、
図30には具体的に示されないが、動作制御ロジック544は、現在のユーザのエクササイズデータ/バイオフィードバック/スコアを、記憶されたトレーニングプログラム/レーストラック地形データ547と比較するロジックを含んでもよい。同様に、動作制御ロジック544は、現在のユーザのパフォーマンスと、パンチサイクルエクササイズ装置20と通信するリモートのパンチサイクルエクササイズ装置を使用するリモートのユーザの相対的なパフォーマンスとの比較分析及び/又は表示を提供するロジックを含んでもよい。また、追加の機能コンポーネントは、本発明の範囲及び精神と一致するパンチサイクルエクササイズ装置20内に含まれてもよい。
【0188】
次に、本発明の別の実施形態に従って構築されたシステムの特定の特徴を集合的に示す
図31及び
図32を参照する。この実施形態では、サーバ610は、WAN615と通信するために提供される。マスタサーバ610は、WAN615を介して複数のパンチサイクルエクササイズ装置20と通信する。
図31及び
図32の実施形態では、マスタサーバ610は、様々な場所にいる複数の個々のユーザ間の競争/トーナメントを調整し、それに応じて様々な場所での個々のパンチサイクルエクササイズ装置と通信するように構成される。
図31は、このような分散システムを構成する特定の物理コンポーネントを示す。マスタサーバ610に加えて、追加のLANサーバ630及び640は、それぞれに関連付けられた複数のパンチサイクルエクササイズ装置からの通信を個別に統合するために提供されてもよい。例えば、LANサーバ630は、LAN635を介してパンチサイクルエクササイズ装置20A、20B、及び20Cと通信してもよい。同様の通信は、LAN645を介して、LANサーバ640と様々なパンチサイクルエクササイズ装置20a、20b、及び20zとの間に存在してもよい。このような構成は、例えば、フィットネスセンターに存在してもよく、該フィットネスセンターは、顧客に複数のパンチサイクルエクササイズ装置を提供する。フィットネスセンターの特定の場所は、そこに設置される様々なパンチサイクルエクササイズ装置を、ローカルエリアネットワークを介して一緒に結合し、様々なパンチサイクルエクササイズ装置からの個々のデータを統合し、単一のLANサーバ630及びWAN615を介してマスタサーバ610と通信することができる。他のパンチサイクルエクササイズ装置20及び20Dは、本明細書において前に説明したように、WAN615に対して、直接的に(すなわち、パンチサイクルエクササイズ装置20D)結合されるか又はコンピュータ621及びモデム622を介して間接的に結合されてもよい。世界中の膨大な数のパンチサイクルエクササイズ装置と通信することにより、マスタサーバ610は、継続して、複数のユーザ間の競争/トーナメントを統合することができる。
【0189】
再びコンピュータゲーム業界に言及すると、世界各地からのユーザの競争を可能にするゲームを統合するウェブサイトが知られる。サーバ610は、パンチサイクルエクササイズ装置を持つユーザが別のユーザと競争/トーナメントで競争することを望むフィットネスイベントのコンテキストで同様の方法で動作するように構成されてもよい。パンチサイクルエクササイズ装置に関連して提供されるロジック又は回路を通じて、ユーザは、競争/トーナメントが望まれることを識別するマスタサーバと通信してもよい。そして、マスタサーバは、ユーザへの多くのオプション又は選択肢で応答してもよい。例えば、マスタコンピュータは、ユーザが個別に使用するために(すなわち、競争/トーナメントではない)アクセスできる多くのトレーニングプログラム(トレーニングプログラムデータによって定義される)を簡単に提供してもよい。代替的に、マスタコンピュータは、ユーザが周期競争/トーナメントのために他のユーザと対になるか又は他のユーザと共に参加するようにしてもよい。このようにユーザを参加させるときに、マスタサーバ610は、ユーザが、特定のトレーニングプログラム、例えば、「プレッシャー下での意思決定の改善」を選択することを可能にするように構成されてもよい。更に、(基礎評価から取得される)技能レベル分類、又はパンチサイクルエクササイズ装置20に固有のランキングシステムに基づくクラスに基づいてユーザを選別してもよい。
【0190】
マスタサーバ610によって提供され得る様々な構成は、事実上無限であり、本発明は、任意の特定の実装形態によって限定されるとは見なされないことを理解されたい。
【0191】
この実施形態の説明に合わせて、
図10の実施形態を実施するために用いられ得る特定のコンポーネントを示すブロック図である
図32を参照する。この点で、パンチサイクルエクササイズ装置20Dは、動作コンポーネント662、動作コンポーネント制御ロジック663、ローカルとリモートのユーザエクササイズデータ/バイオフィードバック/スコアとを比較するロジック664、通信インタフェース665、メモリ666、1つ以上のディスプレイ667、及びディスプレイ制御ロジック668を含んでもよい。これらのコンポーネントの一般的な実装及び機能は、他の実施形態に関連して前に説明されているので、再び説明する必要はない。
【0192】
マスタサーバ610に関して、マスタサーバ610は、記憶されたトレーニングプログラムデータ612、特定の競争/トーナメントにおける全てのユーザのユーザエクササイズデータ/バイオフィードバック/スコアを監督するか又は監視するロジック613、単一の競争/トーナメントのために複数のユーザを調整するロジック614、及び特定の競争/トーナメントの全てのユーザにパフォーマンスデータを伝達するロジック616を含んでもよい。
【0193】
マスタサーバ610はまた、ユーザ依存情報を記憶するために用いられ得る関連データベース又はデータストア617を含んでもよい。このようなデータベース617を用いることにより、ユーザが特定の個人データ(例えば、年齢、又はパフォーマンス定義要因)を入力すると、この情報を記憶し後続のセッションにおいて検索することができるため、ユーザが再入力する必要がない。同様に、マスタサーバ610は、ユーザが競争/トーナメントイベントを実行するときに特定のパフォーマンス定義要因を自動的に記録し記憶することにより、ユーザが将来のイベントに署名(又はログイン)するときにこのような情報を使用することができる。このような情報は、例えば、特定のユーザを特定のパフォーマンスレベルイベントに割り当て、過去のパフォーマンスに基づいて、又はその他の様々な理由で特定のユーザにハンディキャップをつけるために用いられてもよい。本発明は、これらの機能ユニットのうちの1つ以上の任意の特定の実装形態によって限定されるとは見なされないため、それぞれの機能ユニットの説明を本明細書において提供する必要がない。
【0194】
フィットネスセンター(ブティックのパンチサイクルエクササイズ装置スタジオなど)では、エクササイズ装置は、WANを介してマスタサーバに接続されるLANを介して結合することができる。リモートに位置する個々のユーザの場合、ユーザは、コンピュータを介して(例えば、スマートフォン又はタブレットなどのユーザのモバイルデバイスのモバイルアプリケーションを介して)マスタサーバに接続することができる。更に、ユーザは、コンピュータを介して(例えば、スマートフォン又はタブレットなどのユーザのモバイルデバイスのモバイルアプリケーションを介して)マスタサーバにパンチサイクルエクササイズ装置を接続することにより、他人との競争に参加することができ、その後、マスタサーバは、競争/トーナメントを連続的に統合し、参加者のバイオフィードバックを統合し、参加者のスコアを表示することができる。
【0195】
次に、本発明の更に別の実施形態に従って構築されたパンチサイクルエクササイズ装置20のブロック図である
図22を参照する。
図22の実施形態では、パンチサイクルエクササイズ装置20は、ソロで使用されるように構成される。競争情報は、記憶されたユーザエクササイズデータ/バイオフィードバック/スコアの形で提供される。一実施形態では、ユーザは、例えば、パンチサイクルエクササイズ装置20で所定のラウンド数のエクササイズを行い、特定のエクササイズセッションのユーザエクササイズデータ/バイオフィードバック/スコアを、ユーザのモバイルデバイスのモバイルアプリケーション及び/又はコンソール32のメモリに記憶してもよい。
【0196】
その後、例えば、後日/その後のエクササイズセッションにおいて、ユーザは、以前に記憶されたユーザエクササイズデータ/バイオフィードバック/スコアと「競争する」ことを選択し得る。そして、パンチサイクルエクササイズ装置20は、まず、ユーザの記憶されたユーザエクササイズデータ/バイオフィードバックをクラウドストレージからダウンロードし、スコアリングしてから、瞬間的なユーザエクササイズデータ/バイオフィードバック/スコアを、記憶されるユーザエクササイズデータ/バイオフィードバック/スコアと比較し、前述のパンチサイクルエクササイズ装置が、瞬間的なパフォーマンスパラメータを、リモートのパンチサイクルエクササイズ装置から受信したユーザエクササイズデータ/バイオフィードバック/スコアと比較する方法とほぼ同じ方法で比較情報を表示してもよい。この区別のため、
図22の実施形態は、(
図22に関連して具体的に示されないが)本明細書の前述の実施形態で説明された様々な特徴及び機能コンポーネントを含んでもよい。
【0197】
図22の図に関連して、パンチサイクルエクササイズ装置20は、ユーザが選択でき、様々なトレーニングプログラムに関するデータを記憶している、記憶されたトレーニングプログラムデータ702を含んでもよい。この点で、トレーニングプログラム選択ロジック704は、ユーザがトレーニングプログラムを選択することを支援するために提供されてもよい。前述の実施形態と同様に、パンチサイクルエクササイズ装置20は、照明順序の速度及び抵抗などの、パンチサイクルエクササイズ装置20の様々な動作コンポーネントを制御するロジック706を含んでもよい。パンチサイクルエクササイズ装置20はまた、特定のトレーニングプログラムの記憶されたトレーニングプログラムデータと比較して、ユーザのユーザエクササイズデータ/バイオフィードバック/スコアを監視するロジック708を含んでもよい。前述したように、トレーニングプログラムデータがレーストレースの風景、地形及び他の情報を含む場合、パンチサイクルエクササイズ装置20は、トレーニングプログラム中に同型的にシミュレートされたユーザの物理的位置に従って照明順序を提供するように構成されてもよい。
【0198】
また、比較ロジック714は、ユーザの瞬間的なユーザエクササイズデータ/バイオフィードバック/スコアを、同じ選択された同型的にシミュレートされたレーストラックで行われた以前のトレーニングプログラムの記憶されたユーザエクササイズデータ/バイオフィードバック/スコアと比較し、及び/又は表示するために提供されてもよい。また、レース設定ロジック716は、ユーザが、1つ以上の記憶されたレースパフォーマンスを選択して競争を行うことによって競争/トーナメントを初期化できるように提供されてもよい。したがって、例えば、ユーザが特定のレーストラックトレーニングプログラムを選択し、トレーニングプログラムを毎日繰り返す場合、その後のフィットネス活動で呼び出すために毎日のフィットネスルーチンを記憶する。ますます多くのデータが記憶されるにつれて、ユーザは、これらの記憶された全てのパラメータから1つ以上を選択して競争を行うことができる。したがって、1人のユーザは、5人又は10人の他のユーザと効率的に競争することができる。より安定したパンチサイクルエクササイズ装置20を提供するために、パンチサイクルエクササイズ装置がコンピュータ、又は代替的に広域ネットワーク、又は代替的にクラウドでホストされるサーバにインタフェースで接続することができる通信インタフェース720を提供する。パンチサイクルエクササイズ装置20の特徴及び機能を強化するように、トレーニングプログラムデータ又はソフトウェア更新情報などの情報は、この通信インタフェースを介して伝達される。例えば、ユーザが選択できる、トレーニングプログラムの連続的に拡張する選択を含むリモートサーバを提供する。パンチサイクルエクササイズ装置20は、通信インタフェース720を介して、このようなリモートサーバにアクセスして、増え続ける数のトレーニングプログラムのトレーニングプログラムデータをダウンロードする。同様に、通信インタフェース720は、パンチサイクルエクササイズ装置20をコンピュータに結合する。トレーニングプログラムデータは、ソフトウェアを介して購入されるか、又はコンピュータを介してインターネットを介してアクセスされてから、通信インタフェース720を介してパンチサイクルエクササイズ装置20に伝達される。この点で、ロジック722は、トレーニングプログラムデータのダウンロードを制御するために提供され、パンチサイクルエクササイズ装置20のためのトレーニングプログラム選択に新しいトレーニングプログラムを追加する。同様に、ロジック724は、ソフトウェアアップグレードのダウンロードを制御するために提供される。このロジック724により、ユーザによって購入された機器は、新しいバージョンのソフトウェア及び利用可能なトレーニングプログラムを介して、強化された特徴又は機能を追加することによって、効果的にアップグレードされる。この点で、通信インタフェース720は、例えば、ソフトウェアアップグレードが得られるリモートウェブサイトと通信するために利用されてもよい。
【0199】
また、マイクロフォン726及びスピーカ728は、(
図22の実施形態又は他の実施形態のいずれか)パンチサイクルエクササイズ装置に組み込まれてもよい。本明細書で更に説明されるように、スピーカ728は、可聴出力をユーザに提供するために制御/使用される。マイクロフォン726は、様々な理由で使用される。いくつかの実施形態では、ボイスオーバーデータ通信は、地理的にリモートのユーザが通信できるように利用される。このようにして、競争する2人のユーザは、競争しながら互いに会話することができる。一実装形態では、任意のこのようなボイス通信は、一定の音量で提供されてもよい。別の実装形態では、このようなボイス通信は、同型的にシミュレートされた環境及び物理的条件に基づいて減衰してもよい。
【0200】
他の実施形態では、マイクロフォン726は、ユーザが音声指示をフィットネス機器に与えることができるように利用される。このような実施形態では、パンチサイクルエクササイズ装置20は、特定の音声指示を認識し、それに応じてフィットネスを調整するか又は構成するように構成された音声認識又は音声処理ロジックを含んでもよい。
【0201】
図22の実施形態は、ユーザが自分の技能セットと毎日競争することを可能にし、インタラクティブでリアルタイムのレース環境を効果的に提供することを理解されたい。
【0202】
ボイスオーバーデータ
【0203】
図33を参照すると、2つの地理的に離れたパンチサイクルエクササイズ装置20dと20eが接続されてWAN825を介して通信するシステムを示す。基本的に、
図33の実施形態は、本明細書に提示される他の実施形態のいずれかに関連して説明される任意の互換性のある機能を含んでもよい。
図33のパンチサイクルエクササイズ装置20dと20eはまた、示されるボイスオーバーデータロジック820と822をそれぞれ含む。本明細書で既に説明されたように、ボイスオーバーデータロジック820と822は、地理的に離れたパンチサイクルエクササイズ装置20dと20eのユーザが声で通信する(すなわち、互いに会話する)ことができるように利用されてもよい。これにより、インストラクタは、リモートユーザと通信することもできる。もちろん、これを行うために、マイクロフォン821及び824、並びにスピーカ816及び826も実施形態に組み込まれる。周知のように、マイクロフォンは、可聴音を、ボイスオーバーデータロジック820及び822によって処理され得る電気信号に変換する。周知のように、ボイスオーバーデータロジックにより、WAN825を介して交換されるデータに加えて、可聴情報は、WAN825を介して伝達することができる。具体的には示されないが、2人のユーザ間のシミュレートされた分離距離に基づいてボイス又は可聴データの音量を減衰させる追加のロジックが組み込まれてもよい。一実施形態では、ユーザは、分離距離に関係なく、通常の音量で通信してもよい。このような実施形態により、ユーザは、地理的に離れても、エクササイズ中に基本的に会話を続けることができる。別のより現実的な実施形態では、2人のユーザ間の分離距離に基づいて可聴情報の音量を減衰させるロジックが提供されてもよい。これは、競争環境にリアリズムの追加要素を追加し、仮想現実ディスプレイを有する実施形態において特に望ましい。
【0204】
アーキテクチャの説明及び動作コンポーネントの説明
【0205】
次に、本発明の一実施形態の特定のコンポーネントを示す
図34を参照する。実質的に、
図34に示される追加のコンポーネントは、
図22のものと同様の実施形態において実装され得る。
図34を参照すると、少なくとも第1パフォーマンスパラメータ936及びトレーニングプログラムデータ937が提供される。具体的には示されないが、他のユーザの追加のユーザエクササイズデータ/バイオフィードバック/スコアが任意に提供されてもよい。比較ロジック960は、提供され、少なくとも第1パフォーマンスパラメータ936とトレーニングプログラムデータ937との比較を実行するように構成される。ロジック970はまた、パンチサイクルエクササイズ装置の特定の動作コンポーネントを制御するために提供される。具体的には、第1ユーザエクササイズデータ/バイオフィードバック/スコア936に関連するトレーニングプログラムデータ937が、ユーザが現在丘を登っていることを示す場合、パンチサイクルエクササイズ装置の少なくとも1つの動作コンポーネント(照明順序の速度又は抵抗など)を調整して強度レベルを増加させる。
【0206】
したがって、
図34は、ロジック970のサブコンポーネントを示し、該サブコンポーネントは、レーストラックテレメトリデータと、実際のレース状況での実際のレーシングドライバの記憶されたバイオフィードバック937とが、ユーザの心拍数が特定の時点で上昇していたことを示す場合、パンチサイクルエクササイズ装置の抵抗又は傾斜を増大させるロジック972を含む。同様に、ロジック974は、トレーニングプログラムデータ937が、ユーザが現在レーストラックを真っ直ぐに下っていることを示す場合、パンチサイクルエクササイズ装置の抵抗又は照明順序の速度を減少させるために提供される。ロジック970の動作は、トレーニングプログラムデータ937内の現在のユーザの位置に基づいて現在のユーザの抵抗を増加させるか又は減少させることを目的とするため、任意の追加又はリモートユーザとは無関係であることを理解されたい。
図34は、ロジック970によって制御される動作コンポーネント976(例えば、プラットフォーム傾斜、フライホイール抵抗など)を更に示す。
【0207】
次に、本発明の様々な実施形態に組み込まれ得る特定の特徴を示す
図35を参照する。
図35は、ユーザの心拍数を測定する心拍数センサ250を含むパンチサイクルエクササイズ装置1122を示す。パンチサイクルエクササイズ装置内での心拍数センサの組み込み又は使用は周知であるため、本明細書で説明する必要はない。既知のパンチサイクルエクササイズ装置で使用される、ユーザの心拍数を監視する技術が本発明の実施形態で利用され得ると言えば十分である。既知のパンチサイクルエクササイズ装置では、ユーザの心拍数は、ユーザの年齢及びエクササイズ目標(例えば、心血管運動、筋力トレーニング、脂肪燃焼ルーチンなど)によって異なる目標心拍数と比較して表示され得る。ユーザに関する情報(例えば、年齢、体重など)は、フィットネス機器に入力され得る。実際には、周知のロジック1121は、このような情報を入力するようにユーザを指示するために使用されてもよい。実質的に、「競争」ユーザのプロファイルは、ユーザの年齢、体重などに基づく運動目標(例えば、心血管トレーニング)に基づいて生成され得る。心拍数センサ250を監視し、生成されたプロファイル(例えば、目標心拍数)と比較してもよい。シミュレートされたユーザ又はレーサーは、提供され、フィットネス機器のディスプレイに視覚的に表示されることにより、現在のユーザの心拍数が目標心拍数を下回る場合に、シミュレートされたユーザは現在のユーザよりも速く移動するようにシミュレートされる。同様に、ユーザの心拍数が目標心拍数を超える場合に、現在のユーザは、シミュレートされたユーザよりも速く移動するように表示される。このようにして、心拍数センサ250は、心拍数に基づく比較視覚表示をユーザに提供するために使用される。既知のパンチサイクリングエクササイズ装置では、ユーザの心拍数は、目標心拍数又は目標心拍数の範囲を示す静的グラフに対して表示される。このような表示は、強化された競争環境の提供に著しく欠けることを理解されたい。しかしながら、目標心拍数を使用して競争レーサーをシミュレートする場合、環境の競争力が強化されるため、より望ましい実施形態が実現される。
【0208】
この機能を提供するために、測定された心拍数を目標心拍数と比較するロジック1132を含むロジック1130を提供する。この点で、メモリ1134は、特定の目標心拍数情報又は測定心拍数情報を記憶するために使用される。実施形態はまた、目標心拍数を競争レーサーの速度又は速さに変換するような方法で、比較表示と測定された目標心拍数とを制御するロジック1140を含んでもよい。この変換を実行する方法は様々あるが、現在のユーザの現在速度及び心拍数を式に使用し得ることを理解されたい。更に、エクササイズが開始されると、いくらか時間をかけてユーザの心拍数が上昇することになるため、エクササイズの最初の数分間を無視してもよいことを理解されたい。これにより、例えば、ユーザがレースの開始時にすぐに後れるのを防止することができる。トレーニングプログラムについては、本発明の範囲及び精神に一致する追加の実装形態の詳細及び実施形態を提供してもよい。
【0209】
本発明の一実施形態では、パンチサイクルエクササイズ装置システムのアーキテクチャは、Wifi及びブルートゥース(登録商標)対応の統合型パンチサイクルエクササイズ装置20と、埋め込まれた磁石を有するグローブ60と、タッチスクリーンであり、インターネットに通信可能に接続されるメインプロセッサに通信可能に接続されるコンソールと、ユーザ名及びパスワード及び/又はサードパーティ認証によるログイン機能と、プロセッサ/コンピュータ32に通信可能に接続され、統合型パンチサイクルエクササイズ装置の全てのセンサ250/251に通信可能に接続されるインターネット、スマートフォン又はタブレット300に配置されたサーバとなどのコンポーネントを含んでもよい。そして、スマートフォン又はタブレット300は、モバイルアプリケーションをホストし、該モバイルアプリケーションは、クラウド400/500ベースのソフトウェアサービスに通信可能に接続され、クラウド400/500ベースのソフトウェアサービスは、ユーザがアクセス可能なサーバ及びウェブサイト、並びに上記医師、ヘルスコーチなどの、このようなユーザの許可した「メンバー/ユーザ」を含む。
【0210】
このソフトウェアにより、クラウドベースのソフトウェアサービスは、統合型パンチサイクルエクササイズ装置20からスマートデバイス300を介して受信したデータを収集し、それを処理し、ユーザのパフォーマンスに関するフィードバックを提供することができる。
【0211】
グループエクササイズクラス
【0212】
本発明の例示的な実施形態では、パンチサイクルエクササイズ装置20は、複数のユーザが商業用ジム環境で同じパンチサイクルエクササイズ装置20を使用できるように、多くのモバイルデバイスに接続することができる。パンチサイクルエクササイズ装置は、「個人使用モード」と「グループモード」(主にジム用)を含んでもよい。「グループモード」では、インストラクタがパンチを開始できるマスタデバイスがあり、インストラクタの命令は、ユーザが競争/トーナメントを行うスレーブデバイスに送信される。「グループモード」では、また、ユーザをよりよくやる気にさせ、商業用ジムグループクラスの参加者間の競争を促進するように、運動セッション中にパンチサイクルエクササイズ装置によってキャプチャされたリアルタイムデータを使用して表示するスコアチャート(電子表示スクリーン)を、商業用ジムクラス環境内でクラス中及びクラス後に使用することができる。この原理は、インターネット接続を介したマスタスレーブモード(例えば、互いに競争したい2人の友人)にも適用できる。モバイルアプリケーションは、インストラクタが、次のパンチ順序をその場でプログラムし、予めプログラムすることができるように、マスタスレーブモードのパンチサイクルエクササイズ装置のパンチパッド22を有してもよい。したがって、マスタデバイスは、固有のタイミング、組み合わせ、及びパンチサイクルエクササイズ装置の照明パターンを有する、インストラクタによって作成された順序でクラスをリードする。
【0213】
システムの強化されたアーキテクチャは、複数のパンチサイクルエクササイズ装置が通信可能に接続するハブを含み、ハブは、リーダーボードに通信可能に接続されて、グループエクササイズクラスの参加者のエクササイズ統計データの視覚表示を可能にする。更に、関連するコンピュータ化プロセスはまた、パンチサイクルエクササイズ装置のメインプロセッサが処理されたデータをグループエクササイズセッション全体にわたってハブに送信するステップと、ハブが処理されたデータ(グループエクササイズクラスにおける各ユーザのエクササイズ統計データ)をリーダーボードに継続的に送信するステップと、リーダーボードが処理されたデータをグループエクササイズクラス全体にわたって表示するステップと、コンソールを介してシステムにログインしているユーザが、グループエクササイズクラスの終了後にモバイルアプリケーションをハブと同期させてエクササイズ統計データをダウンロードするか、又はユーザのアカウントへの記憶のためにハブによりデータをクラウドに直接的に送信するステップと、を含む実行可能なステップのうちの1つ以上を含んでもよい。
【0214】
図36に示すように、本発明の例示的な実施形態は、ユーザが複数のパンチサイクルエクササイズ装置20を利用してグループクラスに参加する方法を含む。ユーザがグループクラスに参加する場合(ボックス1200)、ユーザは、登録アカウント又は匿名でグループクラスに参加してもよい。ユーザが登録アカウントで参加することを選択する場合、ユーザは、パンチサイクル装置20のコンソール32を介して登録アカウントにログインするか、又はユーザのモバイルデバイスをパンチサイクル装置とペアリングすることによってユーザのモバイルデバイスのモバイルアプリケーションを介して登録アカウントにログインしてもよい(ボックス1201)。ユーザがログインすると、パンチサイクルエクササイズ装置がクラスに予め登録されており、グループクラス内の全てのパンチサイクル装置が接続されるハブにデータを送信する(ボックス1202)。パンチサイクル装置からデータを受信すると、ハブは、クラス内のローカルリーダーボードに接続して、ユーザの名前及びエクササイズ統計データを表示する(ボックス1203)。
【0215】
ユーザが匿名でクラスに参加することを選択する場合(ボックス1204)、ユーザは、ログインせずにエクササイズを行うことを選択してもよい(ボックス1205)。そして、パンチサイクルエクササイズ装置20がクラスに予め登録されており、パンチサイクル装置からのデータをハブに送信する(ボックス1206)。ハブがデータを受信すると、ハブは、クラス内のローカルリーダーボードに接続して、パンチサイクルエクササイズ装置の固有識別子及びユーザのエクササイズ統計データを表示する(ボックス1207)。
【0216】
本明細書で説明される現在開示されている実施形態に対する様々な変更及び修正が、当業者に明らかであることを理解されたい。このような変更及び修正は、本願の精神及び範囲から逸脱することなく、かつ意図される利点を損なうことなく行うことができる。
【国際調査報告】