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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-06
(54)【発明の名称】カテーテルカバーデバイス
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/02 20060101AFI20230330BHJP
   A61F 13/02 20060101ALI20230330BHJP
【FI】
A61M25/02 502
A61F13/02 A
A61F13/02 Z
A61F13/02 310J
A61F13/02 310T
A61F13/02 380
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022540716
(86)(22)【出願日】2020-02-13
(85)【翻訳文提出日】2022-06-29
(86)【国際出願番号】 US2020018165
(87)【国際公開番号】W WO2021162695
(87)【国際公開日】2021-08-19
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522261042
【氏名又は名称】パスカル ダベル
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100148253
【弁理士】
【氏名又は名称】今枝 弘充
(72)【発明者】
【氏名】パスカル ダベル
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA01
4C267BB22
4C267CC01
4C267GG05
(57)【要約】
本発明は、カテーテルカバーに関する。従来、カテーテルを水から保護することが可能なカテーテルカバーは、人間の使用者にとって効率的に固定することができなかった。本発明の実施形態は、カテーテルカバーのスリーブに接合されたタブ(50)を使用する。第1の接着テープ(52)は、タブおよびスリーブに接合され、人間の使用者の皮膚に取り付けられるように構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心静脈カテーテルカバーデバイスは、
耐水性および通気性の高分子化合物で形成され、第1の端部および第2の端部を含むスリーブを備え、
前記第1の端部は、前記スリーブへの開口部を形成する縁を含み、
第1の面および第2の面を含む接着フィルムを備え、
前記第1の面は前記スリーブの前記縁に取り付けられ、前記第2の面は接着剤を含み、
前記接着フィルムは、前記スリーブに通じる開口部を形成する内縁を含み、
第1の面、第2の面、内縁および外縁を有するリング形状を含む水インジケータを備え、
前記水インジケータの前記第1の面が前記接着フィルムの前記第2の面に取り付けられ、
前記内縁によって形成された開口部は、前記接着フィルムの前記開口部と合致して、前記スリーブに通じ、
前記接着フィルムの外縁は、前記水インジケータの前記外縁を超えて延在し、その結果、前記接着剤が露出し、
前記水インジケータに取り付けられた吸湿紙を備え、
前記水インジケータは、前記接着フィルムと前記吸湿紙との間に挟まれており、
前記スリーブに接合されたタブを備え、そして、
前記タブおよび前記スリーブに接合され、人間の使用者の皮膚に取り付けられるように構成された第1の接着テープを備える、カテーテルカバーデバイス。
【請求項2】
前記タブおよび前記スリーブに接合され、前記タブおよび前記第1の接着テープと直線的に並んでおり、人間の使用者の皮膚に取り付けられるように構成された第2の接着テープをさらに備える、請求項1に記載のカテーテルカバーデバイス。
【請求項3】
前記水インジケータが湿っているときに前記水インジケータが色を変える、請求項1に記載のカテーテルカバーデバイス。
【請求項4】
前記接着フィルムの周囲から延びるタブをさらに備える、請求項1に記載のカテーテルカバーデバイス。
【請求項5】
前記高分子化合物がポリウレタンである、請求項1に記載のカテーテルカバーデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中心静脈カテーテルカバー、より具体的には、水および外部汚染物質からカテーテルを保護し得るカテーテルカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
中心静脈カテーテルを使用しなければならない医療患者は、一度に数週間から最大数ヶ月間、シャワーを浴びたり泳いだりすることはできない。それにより、患者は汚れ、不快になり、感染しやすくなる。患者が自分自身をきれいにする唯一の方法は、カテーテル部位の相互汚染を助長するタオルまたはスポンジを使用することである。さらに、カテーテル全体と出口部位を保護する適切な方法がないため、患者は血流感染のリスクが高くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在、カテーテルを覆うために、ガーゼとテープが使用される。しかしながら、ガーゼは皮膚への出口部位を保護するだけで、耐水性はない。ガーゼは、汚染物質がカテーテルポートまたは皮膚への出口部位と接触するのを防ぐことができない。ガーゼとテープは、水分、死んだ皮膚細胞、バクテリアの吸収を助長する。上記のすべては、感染を防ぐのではなく、感染のリスクを高める。さらに、ガーゼとテープは簡単に剥がれ、保護がほとんどまたは全くなくなる。
【0004】
見てわかるように、カテーテルを上記の要素から保護し、衛生状態の改善と感染のリスクの低下により生活の質の向上を可能にするカバーが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つのカテーテルカバーデバイスは、耐水性および通気性のポリウレタンで形成され、1つの第1の端部および1つの第2の端部を含む1つのスリーブを含む。第1の端部は、スリーブへの1つの開口部を形成する1つの縁を含む。1つの接着フィルムは、1つの第1の面と1つの第2の面とを含む。第1の面はスリーブの縁に取り付けられ、第2の面は1つの接着剤を含む。接着フィルムは、スリーブに通じる1つの開口部を形成する1つの内縁を含む。
【0006】
1つの水および水分インジケータは、1つの第1の面、1つの第2の面、1つの内縁および1つの外縁を有する1つのリング形状を含む。水インジケータの第1の面は、接着フィルムの第2の面に取り付けられている。1つの開口部は、内縁が接着フィルムの開口部と合致し、スリーブに通じることによって形成される。接着フィルムの1つの外縁は、水インジケータの外縁を超えて延在し、その結果、接着剤が露出する。1つのタブはスリーブに接合されている。
【0007】
1つの第1の粘着テープがタブおよびスリーブに接合され、人間の使用者の皮膚に取り付けられるように構成される。1つの第2の粘着テープがタブおよびスリーブに接合され、タブおよび第1の接着テープと直線的に並んでおり、人間の使用者の皮膚に取り付けられるように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明のいくつかの実施形態の詳細な説明は、添付の図を参照して以下で行われ、同様の数字は、図の対応する部分を表す。
図1図1は、使用中に示される本発明の実施形態の正面図である。
図2図2は、本発明の一実施形態の斜視図である。
図3図3は、パラフィン紙で示された本発明の実施形態の背面詳細斜視図である。
図4図4は、図3のパラフィン紙の除去を示す、本発明の実施形態の背面詳細斜視図である。
図5図5は、乾燥した水インジケータとともに示される本発明の実施形態の正面図である。
図6図6は、湿った水インジケータとともに示される本発明の実施形態の正面図である。
図7図7は、図1の7-7線に沿った本発明の実施形態の断面詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1から図7に示されるように、本発明は、カテーテルカバーデバイス10を含み得る。カテーテルカバーデバイス10は、耐水性スリーブ16を含み得る。耐水性スリーブ16は、第1の端部および第2の端部を含み得る。第1の端部は、スリーブ16への開口部を形成する縁を含み得る。第2の端部は、閉じた端部であり得る。耐水性スリーブ16は、プラスチックなどの高分子化合物で形成されていてもよい。例えば、耐水性スリーブ16は、紫外線保護ポリエチレンで形成されていてもよい。特定の実施形態では、耐水性スリーブ16は、長さがおよそ(approximately)6~12インチであり、直径が約(about)1インチであり得る。スリーブ16は、使用者20のカテーテル22に適合するように形成することができる。
【0010】
本発明はさらに接着フィルム12を含む。接着フィルム12は、耐水性スリーブ16の縁に取り付けられている。接着フィルム12は、スリーブ16に通じる開口部を含む。特定の実施形態では、接着フィルム12は、第1の面および第2の面を含む。スリーブ16の縁は、高周波溶接などして、接着フィルム12の第1の面にシールされ得る。接着フィルム12の第2の面は、接着剤を含み得る。接着フィルム12および耐水性スリーブ16は、水がカテーテル22およびカテーテル22の周りの皮膚に接触するのを防ぐことができる。特定の実施形態では、接着フィルム12は、3MTegaderm(登録商標)と同様の防水テープである。接着フィルム12は丸い形状であってもよいが、防水テープ12は任意の形状であり得る。
【0011】
特定の実施形態では、本発明は、水インジケータ14を含み得る。水インジケータ14は、接着フィルム12に取り付けられ得る。水インジケータ14は、接着フィルム12の開口部の周りに円周方向に取り付けることができる。特定の実施形態では、水分が水インジケータ14と接触すると、水インジケータ14は、白から赤に色を変えることができる。これは、水分がバリアに入ったことを使用者20に示し、使用者20は、水を出し、スリーブ16を取り外し、新しいデバイスと交換することができる。水インジケータ14は、3M5557(登録商標)水インジケータテープ、藍色表示紙、電子テープ検出器などを含むことができる。
【0012】
本発明は、追加の構成要素をさらに含み得る。例えば、本発明は、紙カバー24およびタブ26を含み得る。紙カバー24は、本発明が使用されていないときに接着剤を覆うパラフィン紙でもよい。タブ26は、接着フィルム12の境界、およびパラフィン紙24から延びることができる。タブ26は、接着剤を含む場合も含まない場合もある。したがって、使用者20がカテーテルカバーデバイス10を皮膚に取り付けている場合、使用者20は、カテーテルカバーデバイスを取り外すためにタブ26を引っ張ることができる。当業者は、本発明のシステムの機能的利点を享受するために多数の設計構成が可能であり得ることを理解し得る。したがって、本発明の実施形態のさまざまな構成と配置を考えると、本発明の範囲は、上記の実施形態によって狭められるのではなく、以下の特許請求の範囲の幅によって反映される。
【0013】
いくつかの実施形態では、タブ50は、第2の端部に近接し、人間の使用者から離れた側でスリーブ16に接合されている。第1の接着テープ52は、タブ50およびスリーブ16に接合され、人間の使用者の皮膚に取り付けられるように構成される。第2の接着テープ54は、タブ50およびスリーブ16に接合されている。第2の接着テープ54は、タブ50および第1の接着テープ52と直線的に並んでおり、人間の使用者の皮膚に取り付けられるように構成される。
【0014】
本発明を使用する方法は、以下を含み得る。最初に、使用者は上記のカテーテルカバーデバイスを準備することができる。使用者は、カテーテルの周りの体の領域を手入れすることができ、これには、その領域を剃ることおよび/または洗浄することが含まれ得る。使用者は、開口部を通してスリーブ内にカテーテルを配置することができる。空気はプラスチックスリーブから絞り出されてもよい。耐水性スリーブの縁は、皮膚へのカテーテル挿入部位の周りに防水テープを使用することによって体に接着することができる。防水テープは、カテーテルの周りの乾燥した無毛の皮膚にしっかりと押し付けられる。さらに、第1の接着テープおよび第2の接着テープは、スリーブを使用者にさらに固定することができる。これにより、シャワーやプールにおいて、水がデバイスに侵入したり、カテーテルと接触したりすることを防ぐことができる。水が誤って防水テープを通過した場合、白から赤、青から白などの色の変化を引き起こす水インジケータに水が接触する状態になる。患者は、その後、シャワーまたはプールから出て、接着テープによりデバイスを分離するリスクなしに、完全に乾くことを知るかもしれない。そして、デバイスは、タブを引っ張ることによって皮膚から取り外され、廃棄される。
【0015】
本発明を作る方法は、以下を含むことができる。医療用のサージカルテープは円形にカットすることができる。色変化/水インジケータテープは、吸湿紙と一緒により小さな円形、すなわちより小さな直径を有する円形に切断することができる。本発明は、水インジケータが接着フィルムと吸湿紙との間にあるように層状にすることができる。開口部は中央に切り込まれるか、リングを作る円に切り込まれることができる。これらの部品は、接着またはテープで貼り合わせることができる。次に、ポリウレタンプラスチックをスリーブに成形する。スリーブの開口部は、上記の組み合わせた部品に切り込まれた穴と同様のサイズにすることができる。スリーブは、上記のユニットの非テープ/皮膚側に高周波溶接することができる。デバイス全体を無菌環境で作製する必要がある場合がある。
【0016】
本明細書で使用される場合、「1つの(「a」、「an」)」という用語は、「少なくとも1つ」または「1つ以上」を意味する。
【0017】
本明細書で使用される場合、「約(about)」または「およそ(approximately)」という用語は、指定された数値のプラスマイナス10%以内の値の範囲を指す。
【0018】
本明細書で使用される場合、「実質的に」という用語は、実際の値が実際の所望の値の約10%以内、特に実際の所望の値の約5%以内、とりわけここに記載されている変数、要素、または制限の任意の実際の所望の値の約1%以内であることを意味する。
【0019】
当業者は、本発明のシステムの機能的利点を享受するために多数の設計構成が可能であり得ることを理解し得る。したがって、本発明の実施形態の多種多様な構成および配置を考えると、本発明の範囲は、上記の実施形態によって狭められるのではなく、以下の特許請求の範囲に反映される。
【産業上の利用可能性】
【0020】
開示された発明の実施形態は、使用者のカテーテルを保護するために有用であり得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】