(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-06
(54)【発明の名称】フィルター洗浄システムのためのパルス・ノズル
(51)【国際特許分類】
B05B 1/26 20060101AFI20230330BHJP
B08B 5/02 20060101ALI20230330BHJP
【FI】
B05B1/26 A
B08B5/02 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022545076
(86)(22)【出願日】2021-02-22
(85)【翻訳文提出日】2022-07-22
(86)【国際出願番号】 GB2021050433
(87)【国際公開番号】W WO2021170985
(87)【国際公開日】2021-09-02
(32)【優先日】2020-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2020-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522293803
【氏名又は名称】アルテア(ユーケイ)リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】テイラー,ケイト
(72)【発明者】
【氏名】リー,アリステア
【テーマコード(参考)】
3B116
4F033
【Fターム(参考)】
3B116AA46
3B116AB01
3B116BB22
3B116BB88
4F033AA04
4F033BA02
4F033DA03
4F033DA04
4F033EA02
4F033JA03
4F033JA08
4F033LA12
4F033NA01
(57)【要約】
フィルター洗浄システムのためのノズルが、入口開口部および出口開口部を有するスタブ部分と、スタブ部分の下流に位置決めされたスプリッター部分とを有する。スプリッター部分が、スタブ部分の出口から外に出る空気流を3つ以上の異なる/別個の空気ストリームへと誘導するように配置されたデフレクタ表面を有し、3つの以上の異なる/別個の空気ストリームの各々が、軸方向において、スタブ部分の出口開口部から外に出る空気流の軸方向から外側に傾斜して誘導される。スプリッター・ノズル部分の種々のパラメータが、必要とされるジェット形状および取り込み特性を提供するように調整され得る。このノズル・デザインの有益な特徴は、ジェットの取り込みおよび流れの再結合が、多様な形状のフィルターのために指定され得ることである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルター洗浄システムのためのノズルであって、
i)入口開口部および出口開口部を有するスタブ部分と、
ii)前記スタブ部分の下流に位置決めされたスプリッター部分であって、前記スプリッター部分は、前記スタブ部分の出口から外に出る空気流を3つ以上の異なる/別個の空気ストリームへと誘導するように配置されたデフレクタ表面を有し、前記3つの以上の異なる/別個の空気ストリームの各々は、軸方向において、前記スタブ部分の出口から外に出る前記空気流の軸方向から外側に傾斜して誘導される、スプリッター部分と
を備える、ノズル。
【請求項2】
各空気ストリームを誘導する前記デフレクタ表面は実質的に平坦である、請求項1に記載のノズル。
【請求項3】
各空気ストリームにおいて、2つ以上の傾斜したデフレクタ表面が提供され、1つまたは複数の交差位置で交わる、請求項2に記載のノズル。
【請求項4】
前記交差位置は直線上にあり、好適には、軸方向において、前記スタブ部分の前記軸方向から外側に傾斜している、請求項3に記載のノズル。
【請求項5】
前記スタブ部分は単一の/共通の出口開口部を有し、前記単一の/共通の出口は前記空気流を各々の前記デフレクタ表面上まで誘導する、請求項1~4のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項6】
前記スタブ部分の前記出口開口部は円形アパーチャを備える、請求項1~5のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項7】
前記スプリッター部分は、前記異なる/別個の空気ストリームを分離するためのスペーサ・セクションを有するように形成される、請求項1~6のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項8】
前記スペーサ・セクションは、前記異なる/別個の空気ストリームの隣接するデフレクタ表面の間に延在する、請求項7に記載のノズル。
【請求項9】
前記スペーサ・セクションは前記スプリッター部分の長さに沿って長手方向に延在し、軸方向において前記スタブの軸から外側に傾斜している、請求項7または請求項8に記載のノズル。
【請求項10】
前記スペーサ・セクションは、各々、軸方向において等しい傾斜角度で傾斜している、請求項9に記載のノズル。
【請求項11】
前記スペーサ・セクションは前記スタブ部分から延在する、請求項7~10のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項12】
各空気ストリームのための前記デフレクタ表面は空気ストリーム・チャンネルを画定する、請求項1~11のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項13】
各空気ストリーム・チャンネルは、前記ノズルの他の別個の空気ストリーム・チャンネルと同じ形状および構成である、請求項12に記載のノズル。
【請求項14】
前記スプリッター部分はデフレクタ表面前縁部構成を有し、前記デフレクタ表面前縁部構成では、前記スタブ出口から外に出る前記空気流は前記ノズルの長手方向軸に沿って共通のポイントで前記異なる/別個の空気ストリームに分けられる、請求項1~13のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項15】
前記スプリッター部分はデフレクタ表面前縁部構成を有し、前記デフレクタ表面前縁部構成では、前記スタブ出口から外に出る前記空気流は前記異なる/別個の空気ストリームに分けられ、前記前縁部は、前記スタブ部分の前記出口開口部に隣接するように位置決めされる、請求項1~14のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項16】
前記スプリッター部分はデフレクタ表面前縁部構成を有し、前記デフレクタ表面前縁部構成では、前記スタブ出口から外に出る前記空気流は前記異なる/別個の空気ストリームに分けられ、前記デフレクタ表面前縁部構成は、前記スタブ部分の前記出口開口部の全体を横断して横方向に延在する、請求項1~15のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項17】
請求項1~16のいずれか一項に記載のノズルを有するフィルター洗浄システム。
【請求項18】
圧縮空気の供給源および前記圧縮空気を前記ノズルに供給するための手段をさらに備える、請求項17に記載のフィルター洗浄システム。
【請求項19】
前記ノズルに供給される空気をパルス化するためのパルス化システムをさらに備える、請求項17または請求項18に記載のフィルター洗浄システム。
【請求項20】
請求項17に記載のフィルター洗浄システムに隣接してフィルター・ハウジング内に設置されたフィルターを備えるろ過システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルター洗浄システムのためのパルス・ノズル、および、このようなパルス・ノズルを使用するフィルター洗浄システムに関する。
【背景技術】
【0002】
エア・フィルターのためのパルス洗浄システムは、フィルター内の通常の空気流を反転させてフィルター媒体からダストを取り除くために、短パルスの圧縮空気を使用する。このようなシステムは逆流フィルター洗浄システム(reverse-flow filter cleaning system)と称される。空気がノズルを通して供給され、ノズルが、発生したジェットの中への取り込み量、ひいてはフィルターを通る逆流空気流を増大させるように特別に設計されてよい。
【0003】
所定のエンベロープ内の所与のフィルター形状のための洗浄流を最適化する/最大にするためには、ノズルの形状および分布ならびに発生するジェットの速度プロフィールについての検討を行うことが必要となる。
【0004】
例えば、米国特許第8440002号などで開示されるような、ピラミッド・フィルターは、円筒形フィルターまたは円錐形フィルターのために通常使用されるような円形ジェットまたは二股分岐ジェットを用いて効果的には洗浄され得ない、3つまたは4つの側面を有する構成を使用している。また、ノズル出口面とフィルターとの間の距離を縮小して全体のサイズおよびフィルター・ハウスのコストを低減しながら、取り込み率を上げることによりノズルに効果的に洗浄を行うのを可能にすることができる。
【0005】
米国特許第7195659号が、
図11以降で、本発明の改善の対象となるようなパルス・ノズルの多様な構成を開示している。
【0006】
円形カートリッジ・フィルターのためのノズル・デザインを改善するための取り組みがこれまでに行われており、さまざまな異なるデザインが使用されている。例示のデザインが例えば米国特許第7585343号で示されている。
【0007】
米国特許出願公開第2007/0137151号では、ノズル構成が、大型のVタイプのフィルターの場合と同様の効果を得ようとするために、細いくさび部分を横断させるようにパルス空気を誘導する複数の出口を使用する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
改善した構成を案出した。
【課題を解決するための手段】
【0009】
改善された本ノズルが、
i)入口開口部および出口開口部を有するスタブ部分と、
ii)スタブ部分の下流に位置決めされたスプリッター部分であって、スプリッター部分が、スタブ部分の出口から外に出る空気流を3つ以上の異なる/別個の空気ストリームへと誘導するように配置されたデフレクタ表面を有し、3つの以上の異なる/別個の空気ストリームの各々が、軸方向において、スタブ部分の出口から外に出る空気流の軸方向から外側に傾斜して誘導される、スプリッター部分と
を備える。
【0010】
各空気ストリームを誘導するデフレクタ表面が実質的に平坦であることが好ましい。
【0011】
各空気ストリームにおいて、2つ以上の傾斜したデフレクタ表面が提供され、1つまたは複数の交差位置で交わることが好ましい。
【0012】
交差位置が直線上にあることが好ましく、好適には、軸方向において、スタブ部分の軸方向から外側に傾斜している。
【0013】
スタブ部分が単一の/共通の出口開口部を有し、単一の/共通の出口が空気流を各々のデフレクタ表面上まで誘導することが好ましい。
【0014】
スタブ部分の出口開口部が円形アパーチャを備えることが好ましい。
【0015】
スプリッター部分が、異なる/別個の空気ストリームを分離するためのスペーサ・セクション(ブリッジ部分、壁、またはウェブなど)を有するように形成されることが好ましい。
【0016】
スペーサ・セクションが、異なる/別個の空気ストリームの隣接するデフレクタ表面の間を延在するように存在することが好ましい。
【0017】
スペーサ・セクションがスプリッター部分の長さに沿って長手方向に延びており、軸方向において、スタブの軸から外側に傾斜していることが好ましい。
【0018】
スペーサ・セクションが、各々、軸方向において等しい傾斜角度で傾斜していることが好ましい。
【0019】
スペーサ・セクションがスタブ部分から延在することが好ましい。
【0020】
各空気ストリームのためのデフレクタ表面が空気ストリーム・チャンネルを画定することが好ましい。
【0021】
各空気ストリーム・チャンネルが、ノズルの他の別個の空気ストリーム・チャンネルと同じ形状および構成であることが好ましい。
【0022】
スプリッター部分がデフレクタ表面前縁部構成を有し、デフレクタ表面前縁部構成では、スタブ出口から外に出る空気流が、ノズルの長手方向軸に沿って共通のポイントで異なる/別個の空気ストリームに分けられることが好ましい。
【0023】
スプリッター部分がデフレクタ表面前縁部構成を有し、デフレクタ表面前縁部構成では、スタブ出口から外に出る空気流が異なる/別個の空気ストリームに分けられ、前縁部がスタブ部分の出口開口部に隣接するように(接近するように)位置決めされることが好ましい。「接近するように」は、実質的に10mm以下の距離であると理解される。
【0024】
スプリッター部分がデフレクタ表面前縁部構成を有し、デフレクタ表面前縁部構成では、スタブ出口から外に出る空気流が異なる/別個の空気ストリームに分けられ、デフレクタ表面前縁部構成が、スタブ部分の出口開口部の全体を横断して横方向に延在することが好ましい。
【0025】
ノズルがフィルター洗浄システムの一部として提供されること、ならびに、システムが、圧縮空気の供給源および圧縮空気をノズルに供給するための手段をさらに備えることが好ましい。
【0026】
システムが、ノズルに供給される空気をパルス化するためのパルス化システムを有することが好ましい。
【0027】
次に、添付図面を参照として、単に例として、本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明によるフィルター洗浄システムを示す概略図である。
【
図2】本発明によるノズルの実施形態を示す斜視図である。
【
図3】本発明によるノズルの第2の実施形態を示す斜視図である。
【
図4】本発明によるノズルの代替の構成のノズル幾何形状を示す図である。
【
図5】本発明による例示の3方向スプリッター・ノズル(3-way splitter nozzle)のノズル幾何形状を示す図である。
【
図6】
図3に示されるノズルなどの4方向スプリッター・ノズル(4-way splitter nozzle)の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
逆流パルス化フィルター洗浄システム(reverse-flow pulsed filter cleaning system)が
図1に示される。本システムは、例えばガスタービン・システムのためのガス吸入システムのために提供されるフィルター構成を洗浄するための米国特許第7195659号で説明される用途などの、一般に知られている産業用途に関連して使用されるのに適する。
図1に示される逆流パルス化フィルター洗浄システムが、複数のパルス弁2を備える圧縮空気ヘッダー1を備え、複数のパルス弁2の各々がブローパイプ3に接続されている。ブローパイプ3が短パルスの圧縮空気を1つまたは複数のノズル4に供給する。各ノズルが、単一のフィルター5を通すように空気流を反転させるように、発生したパルス・ジェットを誘導する。ノズルが、サドルを介してブローパイプの側部に取り付けられ得るか(
図6に示されるように)、または、ブローパイプの開端部に対して直接に対合する。
【0030】
図2乃至
図4に示されるように、本発明では、ノズルが、限定しないが通常は3方向または4方向を有する/3つまたは4つの側面を有する、星形またはピラミッド型のくさび部分を備える、スプリッター・ノズル部分7を利用する。スプリッター・ノズル部分7が、収束型であるかまたは(通常は)中細型である単一の円形スタブ・ノズル8の流れ方向の下流に配置される。スプリッターの前縁部がノズル出口面に一致してよいかまたはその数ミリメートル(例えば、5~15ミリメートル)下流にあってよい。スプリッターが、単一のノズルから出ている流れを偏向させて、ノズル軸9から離れる方向に角度を付けられた複数の(3つ以上の)ストリームに分割し、それにより、剪断層の増大した表面積により取り込みを増大させるのを可能にする。側面プレート・スペーサ10がスプリッターをスタブ・ノズルに取り付けるのに使用され得る。いくつかの構成では、これらの側面プレート・スペーサ10がさらにはジェット/空気ストリームの分離を補助する。
【0031】
非円形断面を有する単一のジェットを形成するようにジェット/空気ストリームが後に再結合されるか否かにかかわらず、ジェット/空気ストリームの分岐の角度は、スプリッターの角度、長さ、位置、断面形状、および、(任意選択で)側面プレート・スペーサ10によって制御される。取り込み率およびジェットの断面に対してのこれらのパラメータの影響を決定するために、CFDシミュレーションおよび実験テストが利用され得る。このように、特定の値のこれらパラメータを有するノズルが、所与のフィルター・サイズおよび/またはフィルター形状のための最適な洗浄流を提供するのに使用され得る。
【0032】
スプリッター・ノズル部分7、スタブ・ノズル部分8からの間隔、および、スタブ・ノズル部分8の幾何形状の種々のパラメータが、必要とされるジェット形状および取り込み特性を提供するように調整され得る。このノズル・デザインの有益な特徴は、ジェットの取り込みおよび流れの再結合が、多様な形状のフィルターのために指定され得ることである。
【0033】
次に
図2の具体的なノズル構成を参照すると、本構成が、ブローパイプ3の出口アパーチャの軸に位置合わせされた軸9を有する、ブローパイプ3に設置されるためのサドル6を有する。スプリッター部分7が、側面プレート・スペーサ10によりスタブ・ノズル部分に設置され、スプリッター部分7が、軸方向において、スタブ・ノズル部分8から外に出る空気流の軸方向から外側に傾斜しているデフレクタ表面7a、7bを有する。
図2に示される構成では、スプリッター部分7のデフレクタ表面が、スタブ・ノズル部分8から外に出る実質的にすべての空気を3つの別個のストリーム(A、B、C)へと誘導し、3つの別個の空気ストリーム(A、B、C)の各々が、軸方向において、スタブ・ノズル8から外に出る空気流の軸方向から外側に誘導されて傾斜している。デフレクタ表面7a、7bの別個の対が、各々の空気ストリーム(A、B、C)のための別個の空気ストリーム・チャンネルを効果的に画定する。したがって、スタブ・ノズル8から外に出る軸方向に流れる実質的にすべての空気が、軸方向において、3つの空気流(A、B、C)の各々において一様な空気ストリーム方向に外側に偏向される(別個の各々の空気ストリーム・チャンネル内で)。軸方向において外側に傾斜しているデフレクタ表面7a、7bが長手方向に延在する交差線7cのところで交差し、長手方向に延在する交差線7cがやはり、軸方向において、スタブ・ノズル部分8から外に出る空気流の軸方向から外側に傾斜している。
【0034】
この実施形態では、別個の空気ストリームが、スプリッター部分7の共通の前縁部7dのところで分離しており、スプリッター部分7の共通の前縁部7dがスタブ・ノズル部分8の単一の出口開口部に隣接する。これが、この共通の前縁部7dのところで空気流を別個の空気ストリーム(A、B、C)に分離するスペーサ側面プレート10により、一定程度で強化される。各々の空気ストリーム(A、B、C)のためのデフレクタ表面7a、7bが共通の傾斜角度で傾斜しており、交差線7cおよび側面プレート・スペーサ10も同様に傾斜している。側面プレート・スペーサ10の幅、ならびに、表面7a、7bおよび/または側面プレート・スペーサ10の傾斜が、所与の流量でのノズルための、取り込み特性および下流の空気ストリームの再結合特性を修正するために、調整され得る。スプリッター・ノズル部分7が後縁部7eを有し、後縁部7eの上を空気ストリームが通過する前の、初期状態でのジェット/空気ストリームの軌道がデフレクタ表面7a、7bによって確立される。
【0035】
この実施形態は、三角形断面のテーパ状のフィルターを洗浄するように設計されたシステムで使用されるように特に適合される。しかし、この実施形態は、円筒形フィルターまたは円錐形フィルターと共に使用されるのにも適する。
【0036】
図3に示される実施形態が、ピラミッドの幾何形状のフィルターなどの正方形断面のフィルターを洗浄するように特には適合され、
図2のノズルの実施形態と多くの特性を共有する。この構成は、後縁部7eに向かう軸方向において外側に傾斜している平坦なデフレクタ表面7fに入るように、空気流を誘導するスプリッター表面7a、7bを有するスプリッター部分7を有するように構成されている。
図3に示される構成では、スプリッター部分7のデフレクタ表面が、スタブ・ノズル部分8から外に出る実質的にすべての空気を4つの別個のストリーム(A、B、C、D)へと誘導し、4つの別個の空気ストリーム(A、B、C、D)の各々が、スタブ・ノズル8から外に出る空気流の軸方向から外側に傾斜して軸方向に誘導される。スプリッターおよびデフレクタ表面7a、7b、7fの別個のグループが、各々の空気ストリーム(A、B、C、D)のための別個の空気ストリーム・チャンネルを効果的に画定する。したがって、スタブ・ノズル8から外に出る軸方向に流れる実質的にすべての空気が、別個の各々の空気ストリーム・チャンネル内で、軸方向において、4つの空気流(A、B、C、D)の各々において一様な空気ストリーム方向に外側に偏向される。この実施形態では、別個の空気ストリームがスプリッター部分7の前縁部7dのところで分離しており、スプリッター部分7の前縁部7dがスタブ・ノズル部分8の単一の出口開口部に隣接する。これが、前縁部7dのところで空気流を別個の空気ストリーム(A、B、C、D)に分離するスペーサ側面プレート10によって強化/維持される。各々の空気ストリーム(A、B、C、D)のためのデフレクタ表面7fが共通の傾斜角度で傾斜しており、側面プレート・スペーサ10も同様に傾斜している。側面プレート・スペーサ10の幅、ならびに、表面7fおよび/または側面プレート・スペーサ10の傾斜が、すべて、所与の流量でのノズルのための、取り込み特性および下流の空気ストリームの再結合特性を修正するために、調整され得る。スプリッター・ノズル部分7が後縁部7eを有し、後縁部7eの上を空気ストリームが通過する前の、初期状態でのジェット/空気ストリームの軌道がデフレクタ表面によって確立される。
【0037】
図4が、空気流を4つの別個の空気ストリーム(A、B、C、D)に分けるのに使用され得る代替のノズル・スプリッター部分7の幾何形状を概略的に示す。本構成が、軸方向において、スタブ・ノズル部分8から外に出る空気流の軸方向から外側に傾斜しているデフレクタ表面7a、7bを有するスプリッター部分7を有するように構成される。
図4に示される構成では、スプリッター部分7のデフレクタ方面が、スタブ・ノズル部分8から外に出る実質的にすべての空気を4つの別個のストリーム(A、B、C、D)へと誘導し、4つの別個の空気ストリーム(A、B、C、D)の各々が、軸方向において、スタブ・ノズル8から外に出る空気流の軸方向から外側に誘導されて傾斜している。デフレクタ表面7a、7bの別個の対が、各々の空気ストリーム(A、B、C、D)のための別個のそれぞれの空気ストリーム・チャンネルを効果的に画定する。したがって、スタブ・ノズル8から外に出る軸方向に流れる実質的にすべての空気が、軸方向において、4つの空気流(A、B、C、D)の各々において一様な空気ストリーム方向に外側に偏向される(別個の各々の空気ストリーム・チャンネル内で)。この実施形態では、別個の空気ストリームがスプリッター部分7の前縁部7dのところで分離しており、スプリッター部分7の前縁部7dがスタブ・ノズル部分8の単一の出口開口部に隣接する。これが、前縁部7dのところで空気流を別個の空気ストリーム(A、B、C、D)に分離するスペーサ側面プレート10によって達成される。各々の空気ストリーム(A、B、C、D)のためのデフレクタ表面7a、7bが共通の傾斜角度で傾斜しており、側面プレート・スペーサ10も同様に傾斜している。側面プレート・スペーサ10の幅、ならびに、表面7a、7bおよび/または側面プレート・スペーサ10の傾斜が、すべて、所与の流量でのノズルのための、取り込み特性および下流の空気ストリームの再結合特性を修正するために、調整され得る。スプリッター・ノズル部分7が後縁部7eを有し、後縁部7eの上を空気ストリームが通過する前の、初期状態でのジェット/空気ストリームの軌道がデフレクタ表面によって確立される。この実施形態では、側面プレート・スペーサ10が、
図2の実施形態と同様に、スタブ部分8の近くの比較的狭い部分から、後縁部7aの方の比較的広い部分までテーパ状になっている。
【0038】
図4のノズルの幾何形状が以下のようにパラメータによって画定される:
De スタブ・ノズル部分(8)の外径
Lh スプリッター・ノズル部分(7)の半分の高さ
Ls スプリッター部分(7)の長さ
Rs スプリッター部分の前縁部(7d)に外接する円の半径
Xo スタブ・ノズル部分8の出口面とスプリッター・ノズル部分7の前縁部との間の軸方向距離
α1 スプリッターの半角
α2 スプリッターの分岐の半角
Rs>De/2
Tan(α)=Lh/Ls
【0039】
図5および
図6の各々にそれぞれ示されるノズル・デザインの場合における、これらの幾何学的パラメータが
図5および
図6でも確認される。
【0040】
スプリッター・ノズルの種々のパラメータが、必要とされるジェット形状および取り込み特性を提供するように調整され得る。
【0041】
【国際調査報告】