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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-06
(54)【発明の名称】容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 90/62 20060101AFI20230330BHJP
   B65D 88/12 20060101ALI20230330BHJP
【FI】
B65D90/62 A
B65D88/12 N
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022547141
(86)(22)【出願日】2021-02-02
(85)【翻訳文提出日】2022-09-26
(86)【国際出願番号】 CN2021074856
(87)【国際公開番号】W WO2021155784
(87)【国際公開日】2021-08-12
(31)【優先権主張番号】202010079132.3
(32)【優先日】2020-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516190770
【氏名又は名称】上海箱箱智能科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】HOREN CORTP Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】28th Floor, Building A, NO.1520 Gumei Road, Caohejing High-Tech Park, Xuhui District, Shanghai, 200233, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ユァンリ
【テーマコード(参考)】
3E170
【Fターム(参考)】
3E170AA22
3E170AA28
3E170AB09
3E170AB10
3E170AB11
3E170AB21
3E170DA07
3E170GA09
3E170GB08
3E170HA07
3E170HA09
3E170HB07
3E170HD10
3E170HF10
3E170HG10
3E170QA02
3E170WF06
(57)【要約】
【課題】全体構造が新規で信頼性があり、操作が簡単であり、蓋扉の開閉中に蓋扉が所定位置に吸着されているかどうかを確認する必要がなく、手動操作のミスを効果的に回避することができる。
【解決手段】ベース(1)及び側板(2、3)を備え、該ベースまたは側板に排出口(11)が設けられ、当該排出口(11)に蓋扉(5)が設けられ、該蓋扉(5)は、接続装置(6)によりベースまたは側板に接続される容器であって、該接続装置(6)は、伝達部材(61)及び弾性部材(62)を備え、該蓋扉(5)は、開閉中に、弾性部材(62)が圧縮されるように伝達部材(61)を外へ運動させ、蓋扉(5)の全開や全閉時に、弾性部材(62)が跳ね返って伝達部材(61)を内へ運動させることにより、蓋扉は自動的に開状態や閉状態に維持される容器。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースと側板を備え、
前記ベースまたは側板には、排出口が設けられ、前記排出口に蓋扉が設けられ、
前記蓋扉は、接続装置により前記ベースまたは側板に接続される容器であって、
前記接続装置は、伝達部材及び弾性部材を備え、
前記蓋扉は、開閉中に、前記弾性部材が圧縮されるように前記伝達部材を外へ運動させ、前記蓋扉の全開や全閉時に、前記弾性部材が跳ね返って前記伝達部材を内へ運動させることにより、前記蓋扉は自動的に開状態や閉状態に維持される、
ことを特徴とする容器。
【請求項2】
前記側板またはベースには、前記蓋扉を収容する収容チャンバが設けられ、
前記収容チャンバは、前記排出口の外側に配置され、
前記蓋扉の頂部には、弧面が設けられ、
前記蓋扉の回転開閉中には、前記弧面が前記収容チャンバの頂部の外面と協動する、
ことを特徴とする請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記蓋扉は、軸線の周りに回転して開閉し、
前記軸線と前記蓋扉の頂端との距離は、前記軸線と前記蓋扉の底面との距離、及び前記軸線と前記蓋扉の正面との距離よりも大きい、
ことを特徴とする請求項1に記載の容器。
【請求項4】
前記蓋扉には、軸孔が設けられ、
前記伝達部材は、ピン軸により前記蓋扉に回転可能に接続され、
前記軸孔と前記蓋扉の頂端との距離は、前記軸孔と前記蓋扉の底面との距離、及び前記軸孔と前記蓋扉の正面との距離よりも大きい、
ことを特徴とする請求項1に記載の容器。
【請求項5】
前記接続装置は、ピン軸をさらに備え、
前記伝達部材の一端には、ピン軸孔が設けられ、
前記ピン軸と前記伝達部材におけるピン軸孔及び前記蓋扉における軸孔との協動により、前記伝達部材と前記蓋扉とが回転可能に接続される、
ことを特徴とする請求項4に記載の容器。
【請求項6】
前記伝達部材のピン軸孔が設けられた端部には、弧面が設けられ、
前記蓋扉の回転開閉中には、前記蓋扉の接続溝の底部が前記弧面と協動する、
ことを特徴とする請求項5に記載の容器。
【請求項7】
前記排出口は、前記ベースに設けられ、
且つ、前記ベースには、前記蓋扉を収容する収容チャンバがさらに設けられ、
前記収容チャンバは、前記排出口の外側に配置され、
前記収容チャンバの上部の両側には、それぞれ凹み溝が設けられ、
前記接続装置は、一端が前記蓋扉に回転可能に接続され、他端が前記凹み溝内に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の容器。
【請求項8】
前記接続装置は、固定部材をさらに備え、
前記凹み溝の底部には、スナップ溝が設けられ、
前記固定部材には、前記スナップ溝と協動することにより前記固定部材と前記ベースとを固定連結するスナップが設けられる、
ことを特徴とする請求項7に記載の容器。
【請求項9】
前記蓋扉は、蓋板を備え、
前記蓋板の一端には突出部が設けられ、接続溝が前記突出部の両側にそれぞれ設けられ、
前記接続装置は、一端が前記接続溝内に回転可能に接続される、
ことを特徴とする請求項7に記載の容器。
【請求項10】
前記接続溝の両側の突出部の頂端には、弧面が設けられ、
前記蓋扉の回転開閉中には、前記弧面が前記収容チャンバの頂部の外面と協動する、
ことを特徴とする請求項9に記載の容器。
【請求項11】
前記突出部は、正面を上へ突出させるボスであり、
前記蓋板が閉状態にある時には、前記蓋板が前記ベースの側面の前記収容チャンバ内に埋め込む、
ことを特徴とする請求項9に記載の容器。
【請求項12】
前記伝達部材には、取り付け孔が設けられ、
前記取り付け孔の側壁には、弾性部材取り付け部が設けられ、
前記固定部材及び弾性部材は、前記取り付け孔内に取り付けられ、
前記固定部材には開口が設けられ、前記開口にボスが設けられ、
前記弾性部材は、一端が前記弾性部材取り付け部に取り付けられ、他端が前記ボスに取り付けられる、
ことを特徴とする請求項8に記載の容器。
【請求項13】
前記固定部材の前記ボスは、前記スナップの前記開口に面する側壁に設けられる、
ことを特徴とする請求項12に記載の容器。
【請求項14】
前記弾性部材は、ばねであり、
前記ばねは、一端が前記伝達部材の前記取り付け部に固定され、他端が前記固定部材の前記ボスに固定される、
ことを特徴とする請求項12に記載の容器。
【請求項15】
前記側板には、小扉が設けられ、
前記排出口は、前記小扉の下方のベースに設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の容器。
【請求項16】
ベースと側板を備え、
前記ベースまたは側板には、排出口が設けられ、前記排出口に蓋扉が設けられ、
前記蓋扉は、接続装置により前記ベースまたは側板に接続される容器であって、
前記接続装置は、弾性部材を備え、
前記蓋扉は、開閉中に、前記弾性部材を弾性変形させ、前記蓋扉の全開や全閉時に、前記弾性部材が回復して前記蓋扉を自動的に開状態や閉状態に維持するように駆動させる、
ことを特徴とする容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物流輸送の分野に関し、具体的に、容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
様々な品物を運べる容器は、その標準的な体積及び移動の便利さにより、一時保管や輸送に広く使用される。
【0003】
説明の便宜上、液体のばら積み容器を例として挙げる。このような容器は、主に各種の液体類品物を積み下ろすためのものである。初期のばら積み液体容器のほとんどは、大容量の中空桶であった。このような容器は、回収体積が大きく、且つ内部が洗浄しにくいため、二次汚染が招かれてしまう。現在、市場には、新たな液体包装輸送箱が現される。このような箱体には、1つの底及び2組の対向する側板が備えられ、それらに協作して使用されるプラスチックライナーが箱体内に位置される。品物は、積み込み時に、プラスチックライナーの上方の充填口から注入され、排出時に、容器の側面の下方の排出口から排出される。このような容器の側板は、それが折り畳み可能であり、その協作プラスチックライナーが使い捨て製品であるため、回収体積が減少されるとともに二次汚染が回避される。
【0004】
しかしながら、このような容器の排出口の箇所には、一般に、防塵及びこっそり開き防止効果を達成できる蓋扉が必要である。現在、通常の蓋扉のほとんどは、プラスチックの柔軟性で回動し折り曲げられることにより蓋扉の開閉機能が達成できる板状の一体型部品である。ある特許に開示の技術案は、蓋扉の一端に、ベースに協作して取り付けるスナップが設けられ、蓋扉の他端及びその回動された側板の対応位置に、磁石などが取り付けられ、また、蓋扉の上縁から下方にある程度離れる箇所に、一般的に、回動用の折り目が設けられるものである。このようにして、蓋扉は、上方に回動されてから側板に吸着されることにより、蓋扉の開状態が維持される。また、蓋扉は、閉められた時に、ベースに吸着されるように回動されるのを必要とする。このようにして、蓋扉の開閉が達成でき、品物の下ろしや安置が容易になる。
【0005】
ただし、市場の実際使用のフィードバックから見ると、このような蓋扉には、いくつかの欠陥がある。このような蓋扉は、プラスチックの柔軟性で回動し折り曲げられて磁石に吸着されることにより、状態の固定が達成されるものである。このため、従業員は、蓋扉が磁石に確実に吸着されるように十分に気をつかなければならない。蓋扉は、全開されなく、又は規定の程度に閉められなく、かつ、磁石の吸着距離に達していない場合、傾斜のままで箱体の外部に伸び、箱体の外のスペースを占めてしまう。箱体は、互いに積み畳まれて保存される場合、蓋扉を衝突して損傷しやすくなってしまう。柔軟性の接続部分としては、その厚さがあまり厚く制作できないため(通常、厚さが0.5mm以下である。)、弁全体の蓋扉強度が制限され、耐用年数が影響される。
【0006】
上記のように、手動操作のミスを減少し、実際使用中の蓋扉の損傷率を低減し、操作の体験を向上させるために、如何に、蓋扉を自動的に開状態や閉状態に維持させるのは、新たな研究開発課題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述の従来技術に存在する問題を解決するための容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記問題を解決するために、本発明の一態様によれば、ベースと側板を備え、前記ベースまたは側板には、排出口が設けられ、前記排出口に蓋扉が設けられ、前記蓋扉は、接続装置により前記ベースまたは側板に接続される容器であって、前記接続装置は、伝達部材及び弾性部材を備え、前記蓋扉は、開閉中に、前記弾性部材が圧縮されるように前記伝達部材を外へ運動させ、前記蓋扉の全開や全閉時に、前記弾性部材が跳ね返って前記伝達部材を内へ運動させることにより、前記蓋扉は自動的に開状態や閉状態に維持される容器が提供される。
【0009】
一実施例において、前記側板またはベースには、前記蓋扉を収容する収容チャンバが設けられ、前記収容チャンバは、前記排出口の外側に配置され、前記蓋扉の頂部には、弧面が設けられ、前記蓋扉の回転開閉中には、前記弧面が前記収容チャンバの頂部の外面と協動する。
【0010】
一実施例において、前記蓋扉は、軸線の周りに回転して開閉し、前記軸線と前記蓋扉の頂端との距離は、前記軸線と前記蓋扉の底面との距離、及び前記軸線と前記蓋扉の正面との距離よりも大きい。
【0011】
一実施例において、前記蓋扉には、軸孔が設けられ、前記伝達部材は、ピン軸により前記蓋扉に回転可能に接続され、前記軸孔と前記蓋扉の頂端との距離は、前記軸孔と前記蓋扉の底面との距離、及び前記軸孔と前記蓋扉の正面との距離よりも大きい。
【0012】
一実施例において、前記接続装置は、ピン軸をさらに備え、前記伝達部材の一端には、ピン軸孔が設けられ、前記ピン軸と前記伝達部材におけるピン軸孔及び前記蓋扉における軸孔との協動により、前記伝達部材と前記蓋扉とが回転可能に接続される。
【0013】
一実施例において、前記伝達部材のピン軸孔が設けられた端部には、弧面が設けられ、前記蓋扉の回転開閉中には、前記蓋扉の接続溝の底部が前記弧面と協動する。
【0014】
一実施例において、前記排出口は、前記ベースに設けられ、前記ベースには、前記蓋扉を収容する収容チャンバがさらに設けられ、前記収容チャンバは、前記排出口の外側に配置され、前記収容チャンバの上部の両側には、それぞれ凹み溝が設けられ、前記接続装置は、一端が前記蓋扉に回転可能に接続され、他端が前記凹み溝内に取り付けられる。
【0015】
一実施例において、前記接続装置は、固定部材をさらに備え、前記凹み溝の底部には、スナップ溝が設けられ、前記固定部材には、前記スナップ溝と協動することにより前記固定部材と前記ベースとを固定連結するスナップが設けられる。
【0016】
一実施例において、前記蓋扉は、蓋板を備え、前記蓋板の一端には突出部が設けられ、接続溝が前記突出部の両側にそれぞれ設けられ、前記接続装置は、一端が前記接続溝内に回転可能に接続される。
【0017】
一実施例において、前記接続溝の両側の突出部の頂端には、弧面が設けられ、前記蓋扉の回転開閉中には、前記弧面が前記収容チャンバの頂部の外面と協動する。
【0018】
一実施例において、前記突出部は、正面を上へ突出させるボスであり、前記蓋板が閉状態にある時には、前記蓋板が前記ベースの側面の前記収容チャンバ内に埋め込む。
【0019】
一実施例において、前記伝達部材には、取り付け孔が設けられ、前記取り付け孔の側壁には、弾性部材取り付け部が設けられ、前記固定部材及び弾性部材は、前記取り付け孔内に取り付けられ、前記固定部材には、開口が設けられ、前記開口内にボスが設けられ、前記弾性部材は、一端が前記弾性部材取り付け部に取り付けられ、他端が前記ボスに取り付けられる。
【0020】
一実施例において、前記固定部材の前記ボスは、前記スナップの前記開口に面する側壁に設けられる。
【0021】
一実施例において、前記弾性部材は、ばねであり、前記ばねは、一端が前記伝達部材の前記取り付け部に固定され、他端が前記固定部材の前記ボスに固定される。
【0022】
一実施例において、前記側板には、小扉が設けられ、前記排出口は、前記小扉の下方のベースに設けられる。
【0023】
本発明の別の態様によれば、ベースと側板を備え、前記ベースまたは側板には、排出口が設けられ、前記排出口に蓋扉が設けられ、前記蓋扉は、接続装置により前記ベースまたは側板に接続される容器であって、前記接続装置は、弾性部材を備え、前記蓋扉は、開閉中に、前記弾性部材を弾性変形させ、前記蓋扉の全開や全閉時に、前記弾性部材が回復して前記蓋扉を自動的に開状態や閉状態に維持するように駆動させる容器がさらに提供される。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る容器の排出口には、蓋扉、固定部材、伝達部材及び弾性部材が互いに協働する形態が採用され、蓋扉を操作して開閉する中に、弾性部材が圧縮されるように蓋扉が伝達部材を外へ運動させ、蓋扉の全開や全閉時に、弾性部材が跳ね返って伝達部材が内へ運動することにより、蓋扉が自動的に開状態や閉状態に維持されることは、確保される。全体構造が新規で信頼性があり、操作が簡単であり、蓋扉の開閉中に蓋扉が所定位置に吸着されるかどうかを確認する必要がなく、手動操作のミスを効果的に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、本発明の一実施例に係る容器の斜視図である。
図2図2は、図1のベースの斜視図である。
図3図3は、図1のベースの部分斜視分解図である。
図4図4は、蓋扉が取り外されたベースの斜視図である。
図5図5は、接続装置が設けられる蓋扉の異なる角度からの斜視図である。
図6図6は、接続装置が設けられる蓋扉の異なる角度からの斜視図である。
図7図7は、図5~6の接続装置が設けられる蓋扉の斜視分解図である。
図8図8は、蓋扉の部分拡大模式図である。
図9図9は、それぞれ本発明の一実施例に係る伝達部材の異なる角度からの斜視図である。
図10図10は、それぞれ本発明の一実施例に係る伝達部材の異なる角度からの斜視図である。
図11図11は、それぞれ本発明の一実施例に係る固定部材の異なる角度からの斜視図である。
図12図12は、それぞれ本発明の一実施例に係る固定部材の異なる角度からの斜視図である。
図13図13は、蓋扉の閉状態から開状態に至るまでの過程を示す。
図14図14は、蓋扉の閉状態から開状態に至るまでの過程を示す。
図15図15は、蓋扉の閉状態から開状態に至るまでの過程を示す。
図16図16は、蓋扉の閉状態から開状態に至るまでの過程を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の目的、特徴および利点をよりよく理解するために、図面を参照しながら本発明の好適な実施例について詳細に説明する。図面に示される実施例は、本発明の保護範囲を限定することを意図するものではなく、本発明の技術案の本質的な精神を説明するためのものしかないと、理解すべきである。
【0027】
以下の説明では、開示された各実施例を説明する目的から、開示された各実施例を完全に理解するために、何らかの具体的な詳細を記載する。但し、当業者は、実施例がこれらの具体的な詳細のうちの1つまたは複数なしに実施されてもよいことを認識すべきである。他の場合では、実施例の説明を不必要に曖昧にすることを避けるために、本出願に関連する周知の装置、構造、および技術は詳細に示されないか、または記載されない可能性がある。
【0028】
明細書全体にわたる「一つの実施例」または「一実施例」への言及は、実施例に説明される特定の特点、構造、または特徴が少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。そのため、明細書全体の各箇所での「一つの実施例では」または「一実施例では」の表現は、必ずしもすべてが同じ実施例を指しているわけではない。また、特定の特点、構造、または特徴が1つまたは複数の実施例で任意の方法で組み合わせることができる。
【0029】
以下の説明では、本発明の構成及び動作形態を明確に示すために、多くの方向性の用語を用いて説明するが、「前」、「後」、「左」、「右」、「外」、「内」、「外向き」、「内向き」、「上」、「下」などの用語は、限定的な用語ではなく、便宜上の用語として理解されるべきである。
【0030】
本発明は、大体に、蓋扉が設けられた排出口が設けられ、前記蓋扉が接続装置により排出口に接続される容器であって、前記接続装置が固定部材、伝達部材及び弾性部材を備える容器に関するものである。蓋扉を操作して開閉する中に、蓋扉が伝達部材を外へ運動させて弾性部材が圧縮され、蓋板の全開や全閉時に、弾性部材が跳ね返って伝達部材が内へ運動することにより、蓋扉が自動的に開状態や閉状態に維持されることは、確保される。全体構造が新規で信頼性があって、操作が簡単であり、蓋扉の開閉中に蓋扉が所定位置に吸着されるかどうかを確認する必要がなく、手動操作のミスを効果的に回避することができる。
【0031】
本発明に係る容器は、複合中型ばら積み容器(IBC)であってもよい。複合中型ばら積み容器(IBC)は、国際的に、食品、生化学、製薬、化学などの産業で広く使用される包装輸送容器である。IBCコンテナは何度も再利用できるため、充填、保管、輸送に明らかな利点を有する。IBCコンテナは、円形桶と比べて、保管スペースを35%節約でき、サイズがISO規格に合致し、無菌缶詰に適合するだけではなく、コンパクトな箱体により安全で効率的に、且つ大量に保管しやすいため、液体、粒子、シートなどの形態の物の輸送、包装、保管に広く使用される。現在、820L、1000L、1250Lの3種類の既存の仕様がある。その構成構造は、通常に、プラスチックライナー、注入口、排出弁、側板、底板、及び蓋板を備える。IBCに保管される液体または粒子状物質のほとんどは、医薬品の中間体、飲み物の濃縮物、食品の添加物ないし危険の物質などであり、高価であるだけではなく、衛生や安全にも関連しているため、使用中に、排出口を封止するための蓋扉が必要である。
【0032】
本発明の一態様によっては、ベースと側板を備え、ベースまたは側板には、蓋扉が設けられた排出口が設けられ、蓋扉は、接続装置によりベースまたは側板に接続される容器であって、接続装置は、弾性部材を備え、蓋扉は、開閉中に、弾性部材を弾性変形させ、蓋扉の全開や全閉時には、弾性部材が回復して蓋扉を自動的に開状態や閉状態に維持するように駆動させる容器に関するものである。例えば、弾性部材は、一端が蓋扉に直接接続され、他端がベースまたは側板に直接接続される。蓋扉の開閉時に弾性部材が伸長され、蓋扉は、水平位置に開けられた後、弾性部材の弾性力により、上向きに回動し続けて自動的に開状態に維持する、又は、弾性力により落ち戻って自動的に閉状態に維持する。
【0033】
本発明の第2の態様によっては、ベース及び側板を備え、ベースまたは側板には、排出口が設けられ、前記排出口に蓋扉が設けられ、蓋扉は、接続装置によりベースまたは側板に接続される容器であって、接続装置は、伝達部材及び弾性部材を備え、蓋扉は、開閉中に、伝達部材を外へ運動させて弾性部材が圧縮され、蓋扉の全開や全閉時に、弾性部材が跳ね返って伝達部材を内へ運動させることにより、蓋扉は自動的に開状態や閉状態に維持される容器に関するものである。
【0034】
以下、主に添付図面を参照しながら本発明の第2の態様について説明する。
【0035】
以下、図1図16を参照しながら本発明の一実施例について詳細に説明する。
【0036】
図1は、本発明の一実施例に係る容器100の斜視図であり、図2は、図1のベース1の斜視図であり、図3は、図1のベース1の部分斜視分解図であり、図4は、蓋扉が取り外されたベースの斜視図である。図1~4を参照すると、容器100は、ベース1と、2対の対向する側板2及び側板3とを備える。一方の側板2には、小扉4が設けられる。1対の対向する側板2及び側板3は、ベース1に対して折り畳める。ベース1には、排出口11が設けられる。排出口11は、通常に、小扉4が設けられる下方のベースの側に設けられる。排出口11には、蓋扉5が設けられ、蓋扉5によっては、防塵及びこっそり開き防止効果が達成できる
【0037】
図3~4を参照すると、蓋扉5は、接続装置6により排出口11に接続される。具体的に、ベース1の一面側壁には排出口11が設けられ、排出口11の外側には、上部の両側に凹み溝12がそれぞれ設けられる蓋扉収容チャンバ14が設けられ、接続装置6は、一端が蓋扉5に回転可能に接続され、他端が凹み溝12に取り付けられる。
【0038】
図5~6は、接続装置6が設けられる蓋扉5の異なる角度からの斜視図であり、図7は、図5~6の接続装置6が設けられる蓋扉5の斜視分解図である。図5図7を参照すると、蓋扉5は、板状の形状に形成され、一端に突出部51が設けられる蓋板50を備え、突出部51の両側には、接続溝52がそれぞれに設けられ、接続溝52の両側には、軸孔521がそれぞれに設けられ、接続溝52両側の突出部51の頂端の断面は、円弧状になる。
【0039】
図8は、蓋扉の部分拡大模式図である。図8を参照すると、軸孔521と蓋板50の頂端との距離をD3、軸孔521と蓋板50の底面との距離をD1、軸孔521と蓋板50の正面との距離をD2とする場合、D3は、D2よりも大きく、且つD1よりも大きい。ただし、D1とD2とは、特に要求されなく、それらのサイズが等しくても良いし、異なっても良い。
【0040】
このように構成される1つ目の利点として、蓋板50は、回動し始めると、伝達部材61を外へ運動させて弾性部材62が受動的に圧縮され、蓋板50が規定の角度までに回動した(蓋板50の頂端の円弧頂点を超えた)時に、弾性部材62は、跳ね返り始め、伝達部材61を内へ運動させることにより、蓋板50を開状態や閉状態に維持するように駆動させ、2つ目の利点として、蓋板50における突出部51は、正面が上へ突出するボスであるため、蓋板50が閉状態にある時、蓋板50が箱体の側面内に埋め込み、摩擦及び衝突が回避され、耐用年数が向上され、蓋板50が開状態にある時、蓋板50が箱体の側板に密着し、あるいは、側板の対応する収容チャンバに位置し、これによっても保護の役割が果たされ、耐用年数が向上される。
【0041】
引き続き図5~7を参照すると、接続装置6は、大体に、伝達部材61、弾性部材62、及び固定部材63を備える。伝達部材61は、一端が伝達蓋5に回転可能に接続され、他端がベース1の凹み溝12内に伸びる。弾性部材62及び固定部材63は、前記伝達部材61内に設けられる。蓋扉5を操作して開閉する中に、蓋扉5が伝達部材61を外へ運動させて弾性部材62が圧縮され、蓋扉5の全開や全閉時に、弾性部材62が跳ね返って伝達部材61が内へ運動することにより、蓋扉が自動的に開状態や閉状態に維持されることは、確保される。
【0042】
具体的に、蓋扉5の頂部には、接続溝51が両側に1つずつ設けられる突出部51が設けられ、伝達部材51は、接続溝52内に回転可能に接続される。この例において、接続溝52内には軸孔521が設けられ、接続装置6はピン軸64をさらに備え、伝達部材61の一端にはピン軸孔612が設けられ、ピン軸64の本体部分は、ピン軸孔612を貫通し、両端が接続溝52内の軸孔521に伸びることにより、伝達部材61と蓋扉5とを回転可能に接続する。しかしながら、当業者は、ピン軸64を別途に設けることではなく、伝達部材61の端部の両側からピン軸を一体的に伸びさせてもよいと理解すべきである。
【0043】
以下、図9~10を参照しながら伝達部材61の具体的な構造について説明する。図9~10は、それぞれ本発明の一実施例に係る伝達部材61の異なる角度からの斜視図である。伝達部材61は、図9~10を参照すると、全体として矩形のブロック構造に形成され、それに取り付け孔611が設けられる。取り付け孔611の端壁には、弾性部材取り付け部613が設けられる。例えば、弾性部材62には、ばねが採用され、弾性部材取り付け部613には、取り付け突起が採用され、ばねの端部は取り付け突起に外嵌される。伝達部材61の取り付け孔611の端部には、伝達部材61の図中左側から右側までに延びるピン軸孔612が設けられる。ピン軸孔612が設けられた伝達部材61の一端には弧面614が設けられ、蓋扉5は、回転開閉中に、その接続溝52の底部が弧面614に接触する。
【0044】
以下、図11~12を参照しながら固定部材63の具体的な構造について説明する。図11~12は、それぞれ本発明の一実施例に係る固定部材63の異なる角度からの斜視図である。図11~12に示すように、固定部材63は、開口631が設けられる本体630を備え、開口631は、一端にスナップ633が設けられ、他端が開放状態に保持される。スナップ633の開口に面する一側には、弾性部材の他端を取り付けるためのボス632が設けられる。例えば、弾性部材にばねが採用される場合、ばねは、一端が伝達部材61内の弾性部材取り付け部613に外嵌され、他端が固定本体63のボス632に外嵌される。
【0045】
図5図7を返して参照すると、伝達部材61は、一端のピン軸孔612が蓋板50における軸孔521及びピン軸64と協動して回転可能に接続され、他端がベース1の凹み溝12内に伸び、固定部材63及び弾性部材62は、伝達部材61の取り付け孔611内に位置する。図13~16を参照すると、ベース1の凹み溝12内にはスナップ溝13が設けられ、固定部材63のスナップ633はベース1におけるスナップ溝13に固定され、弾性部材62は、両端が伝達部材61の取り付け孔611内の一端の弾性部材取り付け部613に固定され、他端が固定部材63における取り付けボス633に固定される。蓋板50を操作して開閉する中に、蓋板50がピン軸64の周りに回転して伝達部材61を外へ運動させて弾性部材62が圧縮され、蓋板50の全開や全閉時に、弾性部材62が跳ね返って伝達部材61が内へ運動することにより、蓋扉5が自動的に開状態や閉状態に維持されることは、確保される。
【0046】
図13~16は、蓋扉5の閉状態から開状態に至るまでの過程を示す。以下、図13~16を参照しながら蓋扉の閉鎖から開放に至るまでの過程について説明する。
【0047】
図13は、蓋扉5の閉状態を示す。図13に示すように、伝達部材61はベース1における凹み溝12内に位置し、凹み溝12内を移動可能である。特に、固定部材63におけるスナップ633がスナップ溝13に固定連結されることによっては、蓋扉5が全体としてベース1に固定連結される。
【0048】
図14は、蓋板50が上へ45°回動された状態を示す。蓋板50は、図14に示すように、ピン軸64の周りに上へ回動する。蓋板50の構造特徴(D3は、D2及びD1よりも大きい)によっては、蓋板50の頂部の弧面がベース1の側面に当接し、伝達部材61が外へ運動するように駆動され、弾性部材62が圧縮状態になる。仮にこの時、上への回動外力が解除されると、弾性部材62が跳ね返り、その結果、伝達部材61が内へ運動するように駆動され、蓋板50が自動的に下へ回動して閉状態に維持される。
【0049】
図15は、蓋板50が上へ90°回動された状態を示す。図15に示すように、この時、蓋板50の頂端の円弧面がベース1の側面に当接するとともに、弾性部材62の圧縮量が最も大きくなる。仮にこの時、上への回動外力が解除されると、弾性部材62が跳ね返り、その結果、伝達部材61が内へ運動するように駆動され、蓋板50が自動的に上や下へ回動して閉状態や開状態に維持される(蓋板は、実際の使用中、重力により、下への回動傾向を有し、上や下へ蓋板の回動の臨界角度は90より大きい。)。
【0050】
図16は、蓋板が開状態に維持される状態を示す。図16に示すように、この時、蓋板50における突起部51の正面がベース1の側面に当接し、蓋板50が箱体の側板に密着し、弾性部材62が跳ね返り状態になる。
【0051】
また、上記の実施例では、排出口がベースに設けられたが、当業者は、排出口が側板に設けられてもよいと理解すべきである。この場合、ベースに対応して設けられる排出口の関連構造は側板に移動され、例えば、凹み溝、スナップ溝、収容チャンバなども側板に設けられる。側板に排出口が設置されることは本発明の達成に影響しない。また、上記実施例では、容器の側板に小扉が設けられたが、当業者は、該側板に小扉が設けられなくてもよいと理解すべきである。
【0052】
なお、上記実施例では、側板とベースとが互いに折り畳み可能であり、この場合、容器内に品物が保管されない時、側板をベースに折り畳むことにより、容器の占有スペースを減らすことができる。もちろん、側板とベースとが互いに折り畳まれなくてもよい。これらの事情は、本発明に係る技術案の達成に影響しない。
【0053】
上記のように、本発明に係る容器の排出口は、互いに協働する蓋板、固定部材、伝達部材及び弾性部材が互いに協動する形態を採用し、蓋扉を操作して開閉する中に、弾性部材が圧縮されるように蓋扉が伝達部材を外へ運動させ、蓋扉の全開や全閉時に、弾性部材が跳ね返って伝達部材が内へ運動することにより、蓋扉が自動的に開状態や閉状態に維持されることは、確保される。全体構造が新規で信頼性があり、操作が簡単であり、蓋扉の開閉中に蓋扉が所定位置に吸着されているかどうかを確認する必要がなく、手動操作のミスを効果的に回避することができる。
【0054】
以上、本発明の好適な実施例については詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明の上記内容を読んでから、本発明に対する様々な変形や変更が可能であることが理解すべきである。これらの同等の形態も本願添付の請求の範囲によって限定される範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図15
図16
【国際調査報告】