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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-06
(54)【発明の名称】自己膨張性キャノピーテント
(51)【国際特許分類】
   E04H 15/20 20060101AFI20230330BHJP
   E04H 15/54 20060101ALI20230330BHJP
   E04H 15/40 20060101ALI20230330BHJP
   E04H 15/38 20060101ALI20230330BHJP
【FI】
E04H15/20 C
E04H15/54
E04H15/40
E04H15/38
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022549249
(86)(22)【出願日】2021-02-10
(85)【翻訳文提出日】2022-09-16
(86)【国際出願番号】 US2021017496
(87)【国際公開番号】W WO2021163218
(87)【国際公開日】2021-08-19
(31)【優先権主張番号】62/976,134
(32)【優先日】2020-02-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/171,682
(32)【優先日】2021-02-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522323476
【氏名又は名称】カンジェミ,ニコラオス
(71)【出願人】
【識別番号】522323487
【氏名又は名称】レーシュ,アレクサンダー
(71)【出願人】
【識別番号】522323498
【氏名又は名称】レーシュ,グレゴリー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】カンジェミ,ニコラオス
(72)【発明者】
【氏名】レーシュ,アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】レーシュ,グレゴリー
【テーマコード(参考)】
2E141
【Fターム(参考)】
2E141AA08
2E141AA09
2E141BB05
2E141CC05
2E141DD03
2E141EE03
2E141EE21
2E141EE32
2E141GG11
2E141HH01
(57)【要約】
太陽、熱、風、及び雨からの休息所として地面に一時的に固着することができるドーム構造を形成するために防水シートが固定される、相互接続された、交差するアーチを含む膨張可能な支持システムを有する、携帯型の膨張可能なキャノピーが開示される。膨張可能な支持システムは、外部電源を必要とすることなくバッテリ駆動式ファンを用いてキャノピーを素早く膨張させるように機能し、ファンを使用してキャノピーを素早く収縮させることもできる。すべて柔らかい材料を使用しているため、キャノピーは、コンパクトな収納構成に収縮させるときに、ポール、硬い支柱又は他の面倒な要素なしに、折り畳んだり巻いたりすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
共通の頂点で垂直に交差して連続的な流体的に接続された構造体を形成する第1及び第2の膨張可能なアーチであって、前記流体的に接続された構造体は、円筒形のおねじ付きリムを備えて構成された少なくとも1つの膨張弁を有する、第1及び第2の膨張可能なアーチと、
前記流体的に接続された構造体に取り付けられ、前記流体的に接続された構造体から離れる方向に延在してドームを形成する柔軟性カバーと、
前記流体的に接続された構造体を膨張及び収縮させるように適合されたバッテリ駆動式ファンと、
前記バッテリ駆動式ファンを前記円筒形のねじ付きリムで前記膨張弁に取り付けるように構成された円錐形カップリングと
を含む、携帯型の膨張可能なキャノピー。
【請求項2】
前記円錐形カップリングが、前記バッテリ駆動式ファンのピンにツイストロックするためのスロットを含む、請求項1に記載の携帯型の膨張可能なキャノピー。
【請求項3】
前記柔軟性カバーが前記構造体に縫い付けられる、請求項1に記載の携帯型の膨張可能なキャノピー。
【請求項4】
前記キャノピーを収縮した状態で受け入れるキャリーバッグをさらに含む、請求項1に記載の携帯型の膨張可能なキャノピー。
【請求項5】
前記ファンが取り付けられていないとき、前記キャノピーの弁を密閉するための閉鎖要素をさらに含む、請求項1に記載の携帯型の膨張可能なキャノピー。
【請求項6】
前記キャノピーの一部を囲むために前記柔軟性カバーに接続可能な少なくとも1つの放物線状パネルをさらに含む、請求項1に記載の携帯型の膨張可能なキャノピー。
【請求項7】
前記キャノピーの退避所の面積を拡張するために前記ドームから延在するアーチ路をさらに含む、請求項1に記載の携帯型の膨張可能なキャノピー。
【請求項8】
前記アーチ路が前記膨張可能なアーチに流体的に接続される、請求項7に記載の携帯型の膨張可能なキャノピー。
【請求項9】
前記アーチ路が第2のキャノピーに接続するように適合される、請求項7に記載の携帯型の膨張可能なキャノピー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景技術
本米国非仮特許出願は、2020年2月13日に提出された米国仮特許出願第62/976,134号に付与された優先権を主張し、前記仮特許出願の内容は参照により本明細書に完全に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
持ち運び可能、すなわち「ポップアップ」キャノピーは、ビーチ、湖、スポーツイベントを含む多くのレジャー区域で、また、太陽又は他の要素から逃れることが求められる至る所で目にするようになっている。初期のキャノピーは、不透明な防水シート(tarp)を支える囲いを拡張して形成するために支柱とトラス要素の配置に頼っていたが、これらの装置の近年の変形は、硬い支柱の代わりに膨張可能な構成要素を使用するようになっている。装置のサイズは、装置を膨張させるために別個の電動ポンプを持ち込むことを必要とするが、このようなポンプを使用することには問題がある。ポンプとキャノピー支持体とを適切に接続するように嵌合することは困難であり、屋外環境では、ポンプに適切に通電するための電源がないことが多い。本発明は、従来の膨張可能なキャノピーシステムの特定の欠点を克服しようとするものである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
発明の概要
本発明は、収縮させると非常にコンパクトな構成に折り畳むか又は巻くことができ、膨張させると日よけ、雨からの一時的な退避所、及び快適さを提供するのに適した2重アーチ型構成に迅速且つ労せず拡張する、膨張可能なキャノピーテントである。本発明は、外部のAC電源を必要とせずにキャノピーテントを膨張させることができる、携帯型の充電式バッテリ駆動型ファンシステムを含み、電源コンセント及び電気コードの必要性を排除する。ポンプは、構造体に審美的に組み込まれるか、又はキャノピーを膨張させるために使用され、その後再び必要になるまで収納される別個の装置であることができる。好ましい実施形態では、接続と膨張を容易にするために、コネクタが、特別に設計されたカップリングを介してポンプ出口をキャノピー弁に特別に嵌合する。本発明のこれら、及び他の特徴は、添付の図面及び以下の本発明の詳細な記載を参照することによって最良に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図面の簡単な説明
図1】本発明の第1の実施形態の立面斜視図である。
図2図1の実施形態の別の立面斜視図である。
図3】ファンアダプタの拡大された立面斜視図である。
図4】ファンアダプタに結合された携帯型ファンの立面斜視図である。
図5】アダプタ及び閉鎖要素の正面図である。
図6】収縮した状態における図1の実施形態の立面斜視図である。
図7】2つの膨張可能なアーチの交差部の交差点における底面図である。
図8】Dリング及び固着タイの側面図である。
図9】キャノピー全体が収縮し、折り畳まれてキャリーバッグに入れられた状態である。
図10】取り付け可能なカバーを有する本発明の代替実施形態の立面斜視図である。
図11】隣接するキャノピーが結合された本発明の別の実施形態の立面斜視図である。
図12】放物線状延在部を含む本発明の別の実施形態の立面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
好ましい実施形態の詳細な記載
図1及び2は、2つの交差し相互接続された膨張可能なアーチ14によって支持された防水シート12を含む本発明の膨張可能なキャノピー10を示す。防水シート12は、好ましくは、水分を吸収して重しとなることなく、太陽光線を遮断し、雨からテント内占有者を保護することができる、耐水性、難燃性の生地又は材料で作られた実質的に不透明な材料の薄いシートであり得る。このような生地は、好ましくは、ポリエステルなどのプラスチックの性質を持ち、撥水性(疎水性)を有し、破れたりほつれたりすることなく複数シーズンの使用に耐えるのに十分な堅牢性を有する。防水シート12は、防水シート12が吹き飛ばされたりアーチ14から外れたりしないように、アーチ14に直接縫い目に沿って永久的に縫い付けられることが好ましいが、他の取り付け形態も本発明の範囲内にある(例えば、フック及びループ式のファスナ)。防水シート12は、アーチ14の4つの脚部18の外側に重なり、アーチの上にドーム状の構成を形成する4つの延在部16を有する。完全に膨張したとき、防水シート12は、防水シートが風にはためき、テント内占有者に不要な騒音を発生させないように、張りがあるように広げられる。防水シート12は、好ましくは、グラフィックスを受け入れることができ、広告或いはクラブ及び/又は組織との提携など、美観及び宣伝目的のために、複数の色で着色可能である。
【0006】
上記のように、基礎となる支持構造は、頂点20で接続し、互いに垂直に延在する2つの膨張可能なアーチを含む。図7は、頂点における2つの膨張可能なアーチの交差点を示している。2つのアーチ14は、単一の膨張の点が単一の膨張ポート又は弁33から両方のアーチを同時に膨張させることができるように、共通の空気路を共有している。アーチ14は気密であるため、一度膨張させるとアーチは膨張したままなので、本発明では流れる空気の常時供給は不要である。好ましい実施形態では、膨張可能なアーチはポリ塩化ビニル(PVC)で作製されるが、本発明の範囲内で他の材料を代用することができる。
【0007】
膨張可能なアーチの脚部18は、90度離れており、協力してドーム骨格を確立し、防水シート12と共に、日よけと退避所を提供するテントを形成する。防水シート12は、周辺タブ22に沿ってアーチに縫い付けることができるが、他のタイプの接続も本発明の範囲内に存在する。縫製は、常に均一で、正確で、決して調整を必要としない、より永久的な接続を提供する(より永久的でない手段を用いて接続される防水シートとは異なる)。防水シートは、キャノピー10を地面に固着するために用いることができるDリング24等などのアンカー(図8)を延在部16の遠位端に含み得る。地上の杭に留められたケーブル又はストラップ26は、Dリング24を通ってループし、風又は悪天候がキャノピーをずらす可能性がある場所で構造体を固定する。いくつかの実施形態では、防水シート12は、より堅牢な被覆のために一緒に縫い付けられる複数のパネルで構成されてもよい。
【0008】
図3~5に見られるように、本発明は、展開したいときに支持構造体を膨張させるために、バッテリ駆動型の空気ファン30を利用する。本発明は、好ましくは、軽量の電源と移動の容易さのために、充電式リチウムイオンバッテリ駆動型のファンシステムを利用する。利便性は、膨張及び収縮プロセス中にハンズフリー操作を可能にする弁及びアダプタシステムの組み込みによって実現され、装置が展開される容易さを著しく向上させる。好ましい実施形態では、ファンは、3分未満でキャノピーを完全に膨張させるように選択される。アダプタ32は、キャノピーの弁33に結合し、キャノピーの膨張システムに気密且つ確実に適合するために弁のおねじ40に係合するめねじ38を有する環状リム36で終了する円錐体34を含む(図4)。弁は、好ましくは、過剰な圧力を利用して内部フラッパを開口部に対して付勢し、漏れに抵抗する内部フラッパを組み込んでいる。アダプタ32は、ファン30上のピン46を受け入れてファン30をアダプタ32に回転自在且つ解放可能にロックするスロット44の形態のツイストロック構成を有するフランジ42をさらに含む。これにより、携帯型ファンによるキャノピーのオペレータ不在の膨張が可能になる。ファンがアダプタ32にツイストロックされ、ファン30がオンにされると、アダプタ32及び弁33を通してファン30から空気が強制的に排出され、キャノピー10を膨張させる。キャノピーは、使用しないときにファンをキャノピーから分離しないように、ファンを収納するための内蔵ポケット又はポーチを含み得る。
【0009】
図6は、収縮した構成におけるキャノピー10を示す。膨張可能なアーチ14は、平らな十字形シートに収縮し、キャリーバッグ50(図9)に収納するために容易に巻き取るか折り畳むことができる。支柱も硬いトラス要素もないため、本発明は、金属製のバーを備えたキャノピーと比較して、携帯性と軽量性にはるかに優れ、小さなケース又はバッグに入れて運ぶことができる。
【0010】
図10は本発明の別の実施形態を示し、ここでは、図2のキャノピー10は、防水シートの周辺に沿ってジッパー又はフックアンドループ式アタッチメント50を含み、これらは、キャノピーを囲む実質的に放物線状のパネル60を解放可能に固定するために、相手方ジッパー又はフックアンドループ式アタッチメント52と共に使用される。パネル60は、必要なときに接続部50、52を切り離すことによって容易に取り外して、風及び/又は雨からユーザをさらに保護するために使用することができる。好ましい実施形態では、パネル60は、それら要素がテント内占有者に影響を与えないようにしながら、キャノピーの内側からの眺めを可能にするように、透明であってもよい。
【0011】
図11は、本発明のさらに別の実施形態を示し、それによって、2つの隣接するキャノピー10が、2つのキャノピーの内部を接続するアーチ路70によって接合される。アーチ路70は、図10に関して上述したアタッチメントによって接続することができ、テント内占有者が外に出ることなくキャノピー間を移動することを可能にする。或いは、図12に示すように、アーチ路75が、キャノピーから離れる方向に延在し、退避所の面積を増大する日よけ/雨よけ延在部を形成することができる。アーチ路75は、オレンジの切り身のような形状にされ、アーチ状支持部材78を含み、アーチ状支持部材78は、アーチの脚部18と流体連通し、アーチ14とともに膨張してアーチ路75を広げ支持する。アーチ路は、ジッパー、フックアンドループ式コネクタ、スナップ、又は他の任意の解放可能な接続で接続されてもよい。
【0012】
本発明の一般的な特徴及び利点を本明細書に記載し描いてきたが、本発明の範囲は本明細書におけるそれらの記載及び描写を超えて広がることが理解されよう。当業者であれば、本明細書の記載に対する多数の修正及び置換を容易に認識し、理解するであろう。また、本発明の範囲は、そのような修正及び置換をすべて含むことを意図している。したがって、本明細書に明示的に記載されない限り、本明細書のいかなる特定の実施形態も、本発明の範囲に排他的であるとみなされないものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2022-10-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
共通の頂点で垂直に交差して、連続的な流体的に接続された構造体を形成する第1及び第2の膨張可能なアーチであって、前記流体的に接続された構造体は、円筒形のおねじ付きリムを備えて構成された少なくとも1つの膨張弁を有する、第1及び第2の膨張可能なアーチと、
前記流体的に接続された構造体に取り付けられ、前記流体的に接続された構造体から離れる方向に延在してドームを形成する柔軟性カバーと、
キャノピーの退避所の面積を拡張するために前記ドームから延在するアーチ路であって、前記膨張可能なアーチに流体的に接続されるアーチ路と、
前記流体的に接続された構造体を膨張及び収縮させるように適合されたバッテリ駆動式ファンと、
前記バッテリ駆動式ファンを前記円筒形のねじ付きリムで前記膨張弁に取り付けるように構成された円錐形カップリングと
を含む、携帯型の膨張可能なキャノピー。
【請求項2】
前記円錐形カップリングが、前記バッテリ駆動式ファンのピンにツイストロックするためのスロットを含む、請求項1に記載の携帯型の膨張可能なキャノピー。
【請求項3】
前記柔軟性カバーが前記構造体に縫い付けられる、請求項1に記載の携帯型の膨張可能なキャノピー。
【請求項4】
前記キャノピーを収縮した状態で受け入れるキャリーバッグをさらに含む、請求項1に記載の携帯型の膨張可能なキャノピー。
【請求項5】
前記ファンが取り付けられていないとき、前記キャノピーの弁を密閉するための閉鎖要素をさらに含む、請求項1に記載の携帯型の膨張可能なキャノピー。
【請求項6】
前記キャノピーの一部を囲むために前記柔軟性カバーに接続可能な少なくとも1つの放物線状パネルをさらに含む、請求項1に記載の携帯型の膨張可能なキャノピー。
【請求項7】
前記アーチ路が第2のキャノピーに接続するように適合される、請求項に記載の携帯型の膨張可能なキャノピー。
【国際調査報告】