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特表2023-514615カバー体及びそれを有する薬液注入装置
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  • 特表-カバー体及びそれを有する薬液注入装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-06
(54)【発明の名称】カバー体及びそれを有する薬液注入装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/142 20060101AFI20230330BHJP
【FI】
A61M5/142 522
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022549711
(86)(22)【出願日】2021-03-05
(85)【翻訳文提出日】2022-08-17
(86)【国際出願番号】 KR2021002726
(87)【国際公開番号】W WO2021172972
(87)【国際公開日】2021-09-02
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522328035
【氏名又は名称】イーオーフロウ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】EOFLOW CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Rm. H2202, 172, Dolma-ro, Bundang-gu, Seongnam-si Gyeonggi-do 13605 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】キム、スンハ
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066AA09
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD12
4C066EE06
(57)【要約】
【要約】
本発明の一実施形態は、一側面に開口を有するハウジング、前記ハウジングの内部に配置され、前記開口を覆う密閉部、前記ハウジングの内部に配置され、薬液を保管するための貯蔵容器、及び前記貯蔵容器と接続し、前記密閉部を貫通して前記薬液を注入する注射針とを含む薬液注入装置を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一側面に開口を有するハウジングと
前記ハウジングの内部に配置され、前記開口を覆う密閉部と
前記ハウジングの内部に配置され薬液を保管する貯蔵容器、及び
前記貯蔵容器と接続し、前記密閉部を貫通して前記薬液を注入する注射針とを含む、薬液注入装置。
【請求項2】
前記密閉部は、前記ハウジングの内側に向かって凹状の形状を有する、請求項1に記載の薬液注入装置。
【請求項3】
前記密閉部は、前記ハウジングの内側に向かって凹状に形成された凹部と、前記凹部を囲む縁部とを有する、請求項2に記載の薬液注入装置。
【請求項4】
前記ハウジングは、前記密閉部の前記凹部を露出させる前記開口が形成され、前記密閉部の前記縁部を固定する固定部をさらに含む、請求項3に記載の薬液注入装置。
【請求項5】
前記開口を挟んで前記密閉部の反対側に位置するカバー体をさらに含む、請求項1に記載の薬液注入装置。
【請求項6】
前記カバー体は、前記ハウジングの前記開口に対応する孔を有するフレームをさらに含む、請求項5に記載の薬液注入装置。
【請求項7】
前記フレームは、外側に突出して前記開口と結合するスリーブをさらに含む、請求項6に記載の薬液注入装置。
【請求項8】
前記カバー体は、前記孔を挟んで前記スリーブの反対側に位置し、前記孔を覆う蓋部をさらに含む、請求項7に記載の薬液注入装置。
【請求項9】
前記蓋部は、空気透過性材料からなる、請求項8に記載の薬液注入装置。
【請求項10】
孔を有するフレーム、及び
前記フレームと結合した蓋部とを含み、
前記蓋部は、空気透過性材質からなる、薬液注入装置用カバー体。
【請求項11】
前記フレームは、外側に突出して薬液注入装置の開口と結合するスリーブをさらに含み、
前記蓋部は、前記孔を挟んで前記スリーブの反対側に位置して前記孔を覆う、請求項10に記載の薬液注入装置用カバー体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インスリンのような薬液を微小量注入するための装置及びそれに使用可能なカバー体に関する。
【背景技術】
【0002】
糖尿病は、すい臓から分泌されるホルモンの一つであるインスリンが不足して発生する代謝異常に基づく疾患である。糖尿病患者は、積極的な方法の1つとして、インスリンを体内に注入する方法を使用することができる。患者の血糖変化に合わせてインスリンが体内に注入されることができるように、インスリン注入装置を使用することができる。
【0003】
インスリン注入装置などの薬液注入装置は、薬液を補充しながら半永久的に使用されるため、注射針を介して薬液以外の異物(例えば、空気)が注入されることを防止したり、装置が汚染されることなどを防止したりしなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、装置の内部の汚染を防止するカバー体及びそれを有する薬液注入装置に関する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態は、一側面に開口を有するハウジング、前記ハウジングの内部に配置され、前記開口を覆う密閉部、前記ハウジングの内部に配置され薬液を保管するための貯蔵容器、及び前記貯蔵容器と接続し、前記密閉部を貫通して前記薬液を注入する注射針とを含む、薬液注入装置を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態による薬液注入装置は、注射針から空気を除去するプライミング動作時の空気の逆流を防止することができ、装置の汚染を防止できるカバー体及びそれを有する薬液注入装置を開示する。もちろん、このような効果によって本発明の範囲が限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態による薬液注入装置を概略的に示す 斜視図である。
図2図1の分解斜視図である。
図3】本発明の一実施形態による本体の一部を概略的に示す斜視図である。
図4】本発明の一実施形態によるカバー体を概略的に示す分解斜視図である。
図5】本発明の一実施形態による本体の内部を説明するための内部の斜視図である。
図6】カバー体と本体との結合前を示す図である。
図7】カバー体と本体との結合後を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一実施形態は、一側面に開口を有するハウジング、前記ハウジングの内部に配置され、前記開口を覆う密閉部、前記ハウジングの内部に配置され薬液を保管するための貯蔵容器、及び前記貯蔵容器と接続し、前記密閉部を貫通して前記薬液を注入する注射針とを含む、薬液注入装置を提供する。
【0009】
本発明の一実施形態において、前記密閉部は、前記ハウジングの内側に向かって凹状の形状を有することができる。
【0010】
本発明の一実施形態において、前記密閉部は、前記ハウジングの内側に向かって凹状に形成された凹部と、前記凹部を囲む縁部とを有することができる。
【0011】
本発明の一実施形態において、前記ハウジングは、前記密閉部の前記凹部を露出させる前記開口が形成され、前記密閉部の前記縁部を固定する固定部をさらに含むことができる。
【0012】
本発明の一実施形態において、前記開口を挟んで前記密閉部の反対側に位置するカバー体をさらに含むことができる。
【0013】
本発明の一実施形態において、前記カバー体は、前記ハウジングの前記開口に対応する孔を有するフレームをさらに含むことができる。
【0014】
本発明の一実施形態において、前記フレームは外側に突出して前記開口と結合するスリーブをさらに含むことができる。
【0015】
本発明の一実施形態において、前記カバー体は、前記孔を挟んで前記スリーブの反対側に位置し、前記孔を覆う蓋部をさらに含むことができる。
【0016】
本発明の一実施形態において、前記蓋部は空気透過性材料からなることができる。
【0017】
本発明の一実施形態は、孔を有するフレーム、及び前記フレームと結合された蓋部とを含み、前記蓋部は空気透過性材料からなる薬液注入装置用カバー体を提供する。
【0018】
本発明の一実施形態において、前記フレームは外側に突出して薬液注入装置の開口と結合するスリーブをさらに含み、前記蓋部は前記孔を挟んで前記スリーブの反対側に位置して前記孔を覆うことができる。
【0019】
上記以外の他の側面、特徴、利点は、以下の発明を実施するための具体的な内容、特許請求の範囲および図面から明らかになるはずであろう。
【0020】
本発明は、多様な変換を加えることができ、様々な実施形態を有することができるので、特定の実施形態を図面に例示し、これについて詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定の実施形態に限定することを意図するものではなく、本発明の思想および技術の範囲に含まれるすべての変換、均等物、または代替物を包含するものと理解されるべきだ。本発明の説明において、関連する公知技術の具体的な説明が本発明の要旨を逸脱し得ると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0021】
第1、第2などの用語は様々な構成要素を説明するために使用することができるが、前記構成要素は前記用語によって限定されるべきではない。前記用語は、ある構成要素を他の構成要素と区別する目的でのみ使用される。本出願で使用される用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されたものであり、本発明を限定することを意図するものではない。単数の表現は、文脈上、別異の意味が明らかでない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」または「有する」などの用語は、本明細書記載の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはそれらを組み合わせたものが存在することを指定するものであり、1つまたは複数の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはそれらを組み合わせたものの存在、又は追加の可能性を予め排除しないものと理解されるべきだ。
【0022】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明することにし、添付の図面を参照して説明することにおいて、同一または対応する構成要素は同一の図面番号を付与し、これについての重複する説明は省略する。
【0023】
さらに、本発明の様々な実施形態を説明することにおいて、各実施形態が独立して解釈または実施される必要はなく、各実施形態で説明される技術的思想が個別に説明される他の実施形態に組み合わさって解釈または実施されることができると理解されるべきだ。
【0024】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態について説明すると、以下の通りである。
【0025】
図1は本発明の一実施形態による薬液注入装置を概略的に示す斜視図であり、図2図1の分解斜視図であり、図3は本発明の一実施形態による本体の一部を概略的に示す斜視図である。図3では説明の便宜上、パッチプレート117を省略して示した。図4は本発明の一実施形態によるカバー体を概略的に示す分解斜視図であり、図5は本発明の一実施形態による本体の内部を説明するための内部の斜視図であり、図6はカバー体と本体の結合前を、図7はカバー体と本体との結合後を示す図である。
【0026】
図1図7を参照すると、薬液注入装置1は本体100とカバー体200とを含む。本体100は、一側面に開口1160を有するハウジング110、開口1160を覆う密閉部190、ハウジング110の内部に位置する貯蔵容器120、及び貯蔵容器120と接続する注射針140を含む。
【0027】
ハウジング110は、プラスチックなどの材料または金属材料を含むことができ、開口1160(図6を参照)は、ハウジング110の一側面に形成されることができる。ハウジング110は、開口1160が形成されたハウジング110の一側面に配置されるパッチプレート117を含むことができる。パッチプレート117は、薬液注入装置1を患者の皮膚表面に取り付けられる粘着面117Aを有することができる。パッチプレート117の粘着面117Aは、剥離紙(図示せず)によって保護されており、薬液注入装置1を患者の皮膚表面に固定する必要がある場合などに剥離紙を除去して使用することができる。パッチプレート117には、前記ハウジング110の開口1160に対応する開口1170が形成されることができる。以下では、説明の便宜上、ハウジング110に形成された開口を第1開口と呼び、パッチプレート117に形成された開口を第2開口と呼ぶ。
【0028】
ハウジング110は、第1開口1160が形成され、ハウジング110の一側面を構成する固定部116をさらに含むことができる。固定部116は、第1開口1160を通じて後述する密閉部190の一部を露出させながら密閉部190をハウジング110の内部に固定する機能を果たすことができる。
【0029】
密閉部190はハウジング110の内部に配置され、第1開口1160を覆う機能を果たす。密閉部190は、注射針140を露出させるための第1開口1160を覆い、ハウジング110の内部空間を外部と遮断することができる。
【0030】
密閉部190は、ハウジング110の内側に向かって凹状の形状を有することができる。具体的には、密閉部190は、ハウジング110の内側に向かって凹状に形成された凹部191と、凹部191を囲む縁部193とを有することができる。凹部191は密閉部190の中央に配置され、縁部193は密閉部190の縁に配置されてもよい。
【0031】
一実施形態として、凹部191と縁部193は一体成形された構造物であり、凹部191と縁部193は同じ素材で形成されてもよい。この時、ハウジング110の固定部116は、第1開口1160を通じて密閉部190の凹部191を露出させながら密閉部190の縁部193を支持することによって、ハウジング110の内部に密閉部190を固定することができる。一方、凹部191の断面厚さは、縁部193の断面厚さより厚くてもよい。これにより、凹部191は、後述する注射針アセンブリ150の ボディ部151の開口に嵌合することができる。
【0032】
密閉部190は、前記凹部191を通じて第1開口1160内に第1空間部S1を形成することができる。第1空間部S1はハウジング110の内部から分離された空間であり、注射針140は患者に薬液を注入する前に第1空間部S1を介して一部が外側に露出した状態で第1空間部S1に配置することができる。
【0033】
密閉部190は、ハウジング110と緊密性を維持しながら、注射針140が貫通可能な材料からなることができる。例えば、密閉部190はポリマーを含むことができる。ポリマーとしては、天然ゴムまたは合成ゴム、シリコーン系ポリマー(silicone-based polymer)などからなることができる。シリコーン系ポリマーは、ポリジメチルシロキサン(polydimethylsiloxane、PDMS)、ヘキサメチルジシロキサン(hexamethyldisiloxane、HMDSO)などを含むことができる。また別の実施形態として、弾性材料は、ポリウレタン(polyurethane)、ポリウレタンアクリレート(polyurethane acrylate)などの様々な材料からなることができる。
【0034】
貯蔵容器120は、数回から数十回まで注入することができる程度の量に当たる薬液を貯蔵および保管することができる。一実施形態として、薬液注入装置1は使い捨てからなることができる。しかしながら、本発明はこれに限定されず、薬液注入装置1は、貯蔵容器120に貯蔵された薬液がなくなった場合、新しい薬液が貯蔵容器120に充填される再利用可能なもので構成され得るのはもちろんだ。
【0035】
ポンプ130は、小型、例えばマイクロポンプであり、一定量の薬液を汲み上げることができる。一実施形態では、ポンプ130は、数十ナノリットルから数マイクロリットル程度の薬液を汲み上げることができ、1分当たり数マイクロリットルから数十マイクロリットル程度の流速を生成することができるが、本発明はこれに限定されない。ポンプ130は、直接薬液を汲み上げることができ、他の駆動手段と接続して間接的に薬液を移動させる機能を果たすこともできる。
【0036】
注射針140はチューブ145を通じて貯蔵容器120に接続する。貯蔵容器120の薬液は、ポンプ130によってチューブ145を通じて注射針140に移動することができる。本体100に設けられたボタン(図示せず)が押されると、注射針140は、制御部(図示せず)の制御動作に応じて本体100の開口1160を通って外側に突出して患者に薬液を注入できる状態になり得る。
【0037】
一実施形態として、注射針140は、注射針アセンブリ150に結合され、制御部(図示せず)の制御動作に応じて外側に突出するか、または初期位置に戻すことができる。この時、注射針アセンブリ150は、注射針140と接続する駆動部(図示せず)および注射針140を内部に配置し、注射針アセンブリ150の外観を形成するボディ部151を含むことができる。ボディ部151には、注射針140が通る開口が形成されることができ、上述した密閉部190の凹部191が前記ボディ部151の開口に嵌合して密閉力を増大させることができる。また、密閉部190の縁部193はボディ部151と固定部116との間に配置され固定することができる。
【0038】
また、注射針アセンブリ150は、注射針140に復元力を提供する弾性部153をさらに含むことができる。例えば、注射針140は、駆動部(図示せず)から駆動力を提供され外側に突出するように移動することができる。また、注射針140は、制御部(図示せず)の制御動作により駆動力が除去されると、弾性部153によって初期位置に復元することができる。
【0039】
カバー体200は、本体100の第1開口1160を覆うことができる。カバー体200は、フレーム230に設けられた突出部226を用いてハウジング110の一側面に形成された溝115に結合され固定することができる。カバー体200は、第1開口1160を挟んで密閉部190の反対側に位置することができる。カバー体200は、孔を有するフレーム230、及び孔を覆う蓋部210を含むことができ、前記フレーム230に結合される補助フレーム220をさらに含むことができる。
【0040】
蓋部210は、フレーム230の一側面に配置されて孔231を覆うことができる。蓋部210は、空気透過性材料からなることができる。蓋部210は、注射針140から排出される空気(air)を透過させる一方で、薬液は非透過にする材料からなることができる。例えば、蓋部210は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、延伸PTFE(expanded PTFE:ePTFE)、タイベック(Tyvek)、及びKynarポリフッ化ビニリデン(PVDF)などのようなさまざまな材料からなることができる。
【0041】
フレーム230は、ハウジング110の第1開口1160と対応する位置に設けられ、フレーム230を貫通する孔231を有することができる。また、フレーム230は、本体100に面する一側面に配置され、外側に突出して本体100の開口と結合するスリーブ233をさらに含み得る。スリーブ233は、本体100の開口1160に結合されることによってカバー体200を本体100に固定することができる。また、同時にフレーム230の一側面には突出部226が形成され、カバー体200を本体100に安定的に固定することができるようにする。スリーブ233はフレーム230からx方向に沿って突出する。
【0042】
補助フレーム220は、フレーム230の孔231(以下第1孔)と重なる第2孔231が形成され、前記フレーム230に向かって突出する脚部222を有することができる。補助フレーム220は、1つまたは複数の脚部222を用いてフレーム230に結合することができ、フレーム230のスリーブ233(以下第1スリーブ)を包み、第1スリーブ233を補助する第2スリーブ223を有することができる。補助フレーム220は、フレーム230と同じ材料で形成することができるが、本発明は必ずしもこれに限定されない。別の実施形態として、補助フレーム220は、密閉部190と同じ材料で形成されており、カバー体200が本体100に結合している間に固定力の増大、及び緊密性を提供することができる。
【0043】
補助フレーム220は、第2スリーブ223の一端に外側に向かって突出した第1折曲部221を有することができる。補助フレーム220は、本体100に嵌合するときに前記第1折曲部221を用いてより安定的に固定することができる。このために、本体100のハウジング110は、第1開口1160の一端に第1開口1160の中心方向に形成された第2折曲部 1161をさらに含むことができる。補助フレーム220の第1折曲部221は、前記第1開口1160の第2折曲部1161と結合して前記カバー体200を本体100に固定することができる。
【0044】
カバー体200は、フレーム230に形成された第1孔231を介して第2空間領域S2を形成することができる。薬液注入動作時、カバー体200は本体100から分離され、上述したようにポンプ130の動作に応じて貯蔵容器120の薬液が注射針140を通じて患者に注入される。
【0045】
薬液注入動作前に注射針140に空気がある場合、空気を除去する動作(プライミング動作)が行われる。このような動作は、ユーザによって受動で行われるか、または制御部の信号に応じて駆動するポンプ130によって自動的に行われることができ、これにより、注射針140内の空気(air)が図7に示されるように、排出され得る。排出された空気(air)は、第2空間領域S2を経て空気透過性材料である蓋部210を介して外部に排出され得る。もし、蓋部210が空気を透過できない場合、注射針140から空気(air)が排出されても、第2空間領域S2に排出された空気(air)が収容されるほどの空間がないため、空気(air)は再び注射針140に逆流し、この場合、空気が患者に注入されるという問題がある。しかしながら、本発明の実施形態によれば、注射針140から排出された空気(air)は、空気透過性材料からなる密閉部190によって外部にすぐ排出されるので、上述の問題を防止することができる。
【0046】
プライミング動作時、空気(air)と共に少量の薬液Fが排出され得る。少量の薬液Fは、薬液の排出方向(x方向)に沿って第2空間領域S2に位置することができる。この時、本体100は密閉部190によって第1開口1160を覆っているので、本体100の内部が少量の薬液Fによって汚染されることを防止することができる。
【0047】
上述したように、本発明の実施形態によるカバー体、及びそれを有する薬液注入装置は、注射針から空気を除去するプライミング動作時の空気の逆流を防止することができ、密閉部によって装置の汚染を防止することができる。
【0048】
このように、本発明は図面に示された実施例を参照して説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であればこれから様々な変形および均等な他の実施形態が可能であることを理解するだろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、添付の特許請求の範囲の技術的思想によって定められるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明の一実施形態によれば、薬液注入装置を提供する。また、産業上利用するインスリン投与装置等に本発明の実施形態を適用することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】