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特表2023-514617片面磁気共鳴撮像のための無線周波数受信コイルネットワーク
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-06
(54)【発明の名称】片面磁気共鳴撮像のための無線周波数受信コイルネットワーク
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/055 20060101AFI20230330BHJP
【FI】
A61B5/055 310
A61B5/055 350
A61B5/055 355
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022549943
(86)(22)【出願日】2021-02-19
(85)【翻訳文提出日】2022-08-31
(86)【国際出願番号】 US2021018834
(87)【国際公開番号】W WO2021168291
(87)【国際公開日】2021-08-26
(31)【優先権主張番号】62/979,332
(32)【優先日】2020-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521355832
【氏名又は名称】プロマクソ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー ナセブ
(72)【発明者】
【氏名】ホンリー ドン
(72)【発明者】
【氏名】サバライヒ アティビエラ ラマ パンディアン
(72)【発明者】
【氏名】ディネシュ クマー
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ノルテ
【テーマコード(参考)】
4C096
【Fターム(参考)】
4C096AC07
4C096AC10
4C096AD10
4C096CA05
4C096CC09
4C096CC15
4C096CD10
(57)【要約】
永久磁石であって、Z軸が永久磁石を通して視野内に定義される、永久磁石を含む、片面磁気撮像装置が開示されている。片面磁気撮像装置は、電磁石と、勾配コイルセットと、無線周波数透過コイルと、無線周波数受信コイルと、電源と、をさらに含む。電源は、電磁場を、Z軸に沿った視野内に生成するように構成される。電磁場は、場勾配を視野内に含み、無線周波数透過コイルの調整は、視野内の場勾配内の位置を標的とするように構成される。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
片面磁気撮像装置であって、
永久磁石であって、Z軸が前記永久磁石を通して視野内に定義される、永久磁石と、
電磁石と、
勾配コイルセットと、
無線周波数透過コイルと、
無線周波数受信コイルと、
電源であって、前記電源は、電磁場を、前記Z軸に沿って前記視野内に生成するように構成され、前記電磁場は、場勾配を前記視野内に備え、前記無線周波数透過コイルの調整は、前記視野内の前記場勾配内の位置を標的とするように構成される、電源と、を備える、片面磁気撮像装置。
【請求項2】
前記無線周波数透過コイルの前記調整は、前記Z軸に沿って前記無線周波数透過コイルを再配置することを含む、請求項1に記載の片面磁気撮像装置。
【請求項3】
前記無線周波数透過コイルの前記調整は、前記無線周波数受信コイルに供給される電流を調整することを含む、請求項1に記載の片面磁気撮像装置。
【請求項4】
前記無線周波数透過コイルの前記調整は、バラクタ、ピンダイオード、キャパシタ、インダクタ、MEMSスイッチ、ソリッドステートリレー、および機械的リレーからなる群から選択される少なくとも一つの電子構成要素を再配置することを含む、請求項1に記載の片面磁気撮像装置。
【請求項5】
前記無線周波数受信コイルは、使い捨て基材上に印刷されたコイルを含む、請求項1に記載の片面磁気撮像装置。
【請求項6】
前記無線周波数受信コイルは、無線周波数受信コイルのアレイを備える、請求項1に記載の片面磁気撮像装置。
【請求項7】
前記無線周波数受信コイルのアレイは、第一のコイルおよび第二のコイルを備え、前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは、分離される、請求項6に記載の片面磁気撮像装置。
【請求項8】
前記無線周波数受信コイルのアレイは、第一のコイルおよび第二のコイルを備え、前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは、信号を異なる方向から受信するように位置決めされる、請求項6に記載の片面磁気撮像装置。
【請求項9】
前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは、異なる形状を含む、請求項8に記載の片面磁気撮像装置。
【請求項10】
前記無線周波数受信コイルのアレイは、第一のコイルおよび第二のコイルを備え、前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは、前記Z軸に沿って長軸方向に互い違いに配置されている、請求項6に記載の片面磁気撮像装置。
【請求項11】
前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは、部分的に重なり合う、請求項10に記載の片面磁気撮像装置。
【請求項12】
前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは、異なる周波数に調整される、請求項10に記載の片面磁気撮像装置。
【請求項13】
前記第一のコイルは、前記Z軸に沿った前記位置で前記場勾配の第一の周波数に対応するように調整され、前記第二のコイルは、前記Z軸に沿った第二の位置で前記場勾配の第二の周波数に合致するように調整される、請求項10に記載の片面磁気撮像装置。
【請求項14】
凹面外面を備えるハウジングをさらに備え、前記永久磁石が前記ハウジング内に位置決めされ、前記視野が、前記ハウジングの外側であり、かつ前記凹面外面からオフセットされている、請求項1に記載の片面磁気撮像装置。
【請求項15】
永久磁石、電磁石、勾配コイルセット、無線周波数透過コイル、無線周波数受信コイル、および電磁場を関心領域内に生成するように構成された電源を含む、片面磁気撮像装置を調整する方法であって、
前記電磁場における場勾配にアクセスすることと、
前記場勾配内の撮像位置を標的とするために、前記無線周波数受信コイルのパラメータを調整することと、を含む、方法。
【請求項16】
前記場勾配内の撮像位置を標的とするために、前記無線周波数受信コイルのパラメータを調整することは、前記無線周波数透過コイルを再配置することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記場勾配内の撮像位置を標的とするために、前記無線周波数受信コイルのパラメータを調整することは、前記無線周波数受信コイルに供給される電流を調整することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記場勾配内の撮像位置を標的とするために、前記無線周波数受信コイルのパラメータを調整することは、バラクタ、ピンダイオード、キャパシタ、インダクタ、MEMSスイッチ、ソリッドステートリレー、および機械的リレーからなる群から選択される少なくとも一つの電子構成要素を再配置することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記場勾配内の撮像位置を標的とするために、前記無線周波数受信コイルのパラメータを調整することは、前記標的の解剖学的構造に基づいて、前記無線周波数受信コイルを所定の周波数に調整することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記磁気撮像装置は、無線周波数受信コイルのアレイを備え、前記調整方法は、前記無線周波数コイルのアレイ内の前記コイルを異なる周波数に調整することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条(e)に基づき、「SYSTEM AND METHOD FOR UTILIZING RADIO FREQUENCY RECEIVE NETWORK FOR SINGLE-SIDED MAGNETIC RESONANCE IMAGING」と題する、2020年2月20日に出願された米国仮特許出願第62/979,332号の優先権を主張し、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
磁気共鳴画像法(MRI)システムは、囲まれた形態因子への影響に、主に重点が当てられてきた。この形態因子は、電磁場生成材料および撮像システム構成要素により、撮像領域を囲むことを含む。典型的なMRIシステムは、患者が撮像のために磁石の管内に配置される、円筒形の穴磁石を含む。次に、無線周波数(RF)透過コイル(TX)および受信コイル(RX)などの構成要素を患者の多くの側面に配置し、撮像を行うために、患者を効果的に取り囲む。
【0003】
典型的には、RF-TXコイルは大型で、視野(すなわち、撮像領域)を完全に取り囲む一方、RF-RXコイルは小型で、視野の真上に置かれる。様々な既存のMRIシステムでは、これらの構成要素およびその他の構成要素は、実質的に患者を包囲し、それらの配置により、患者の動きが著しく制限される。患者に対するRF-TXおよび/またはRF-RXコイルの位置決めにより、撮像領域内への患者の配置および/または撮像領域内からの患者の退去中に、さらなる負担が起こる可能性がある。例えば、患者を磁石の撮像穴に挿入する前に、RF-RXコイルを患者に直接配置することが多い。これらのコイルは、患者の動きを抑制することができ、結果として、患者及び該患者に対するコイルの特定の配向のみを取得することができる。他のMRIシステムでは、患者は、患者の配置に対する何らかの身体的制限を緩和するために、二つの大きなプレートの間に配置される。いずれにせよ、患者の快適さおよび負担の大きい位置制限に関する前述の問題をさらに緩和する、次世代MRIシステムに最新の撮像構成を提供する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0004】
一つの一般的な態様では、本開示は、永久磁石であって、Z軸が永久磁石を通して視野内に定義される、永久磁石を含む、片面磁気撮像装置を提供する。片面磁気撮像装置は、電磁石と、勾配コイルセットと、無線周波数透過コイルと、無線周波数受信コイルと、電源と、をさらに含む。電源は、電磁場を、Z軸に沿った視野内に生成するように構成される。電磁場は、場勾配を視野内に含み、無線周波数透過コイルの調整は、視野内の場勾配内の位置を標的とするように構成される。
【0005】
別の態様では、本開示は、永久磁石と、電磁石と、勾配コイルセットと、無線周波数透過コイルと、無線周波数受信コイルと、電磁場を関心領域内に生成するように構成された電源と、を含む、片面磁気撮像装置を調整する方法を提供する。調整方法は、電磁場内の場勾配にアクセスし、場勾配内の撮像位置を標的とするために、無線周波数受信コイルのパラメータを調整することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
様々な態様の新規の特徴は、添付の特許請求の範囲に詳細に記載されている。しかし、構成および操作方法の両方に関して説明される態様は、添付の図面と併せて以下の説明を参照することによって最もよく理解されることができる。
【0007】
図1図1は、本開示の様々な態様に係る、磁気共鳴撮像システムの概略図である。
【0008】
図2図2は、本開示の様々な態様に係る、図1に示す磁気共鳴撮像システムの分解斜視図である。
【0009】
図3図3は、本開示の様々な態様に係る、図1に示す磁気共鳴撮像システムの立面図である。
【0010】
図4図4は、本開示の様々な態様に係る、図1に示す磁気共鳴撮像システムの立面図である。
【0011】
図5図5は、本開示の様々な態様に係る、特定の外科手術および外科的処置のための磁気共鳴撮像システムによる撮像のための患者の例示的体勢である。
【0012】
図6図6は、本開示の様々な態様に係る、個々のコイル素子および可変磁界を含むRF-RXアレイの例示的な概略図である。
【0013】
図7図7は、本開示の様々な態様に係る、ループコイル磁界の例示的な変数と共に、ループコイルの例示的な図である。
【0014】
図8図8は、本開示の様々な態様に係る、ループコイルの半径の関数としての磁界を示す、例示的なX-Yチャートである。
【0015】
図9図9は、本開示の様々な態様に係る、前立腺の周りの領域を含むヒトの身体の一部分の断面図である。
【0016】
図10図10は、本開示の様々な態様に係る、ハウジング中のRF-RXアレイの立面図であり、ハウジング内の個々のコイル要素を露出するため、例示的な目的のために、ハウジングを透明な構成要素として示す。
【0017】
図11図11は、本開示の様々な態様に係る、図10のF-RXアレイの別の立面図である。
【0018】
図12図12は、本開示の様々な態様に係る、図10のRF-RXアレイの斜視図である。
【0019】
添付の図面は、縮尺通りに描かれることを意図していない。対応する参照文字は、いくつかの図の全体を通して対応する部分を示す。明確にするために、全ての構成要素が全ての図面に表示されているわけではない。本明細書に記載の例示は、本発明のいくつかの実施形態を一形態で例示し、このような例示は、いかなる方法でも本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の国際特許出願は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
・「SYSTEMS AND METHODS FOR ULTRALOW FIELD RELAXATION DISPERSION」と題する2020年2月14日に出願の国際出願PCT/US2020/018352、現国際公開WO2020/168233
・「SYSTEMS AND METHODS FOR PERFORMING MAGNETIC RESONANCE IMAGING」と題する2020年2月24日に出願の国際出願PCT/US2020/019530、現国際公開WO2020/172673
・「PSEUDO-BIRDCAGE COIL WITH VARIABLE TUNING AND APPLICATIONS THEREOF」と題する2020年2月24日に出願の国際出願PCT/US2020/019524、現国際公開WO2020/172672
・「SINGLE-SIDED FAST MRI GRADIENT FIELD COILS AND APPLICATIONS THEREOF」と題する2020年3月25日に出願の国際出願PCT/US2020/024776、現国際公開WO2020/198395
・「SYSTEMS AND METHODS FOR VOLUMETRIC ACQUISITION IN A SINGLE-SIDED MRI SYSTEM」と題する2020年3月25日に出願の国際出願PCT/US2020/024778、現国際公開WO2020/198396
・「SYSTEMS AND METHODS FOR IMAGE RECONSTRUCTIONS IN MAGNETIC RESONANCE IMAGING」と題する2020年6月25日に出願の国際出願PCT/US2020/039667、現国際公開WO2020/264194
・「MRI-GUIDED ROBOTIC SYSTEMS AND METHODS FOR BIOPSY」と題する2021年1月22日に出願の国際出願PCT/US2021/014628
【0021】
「UNILATERAL MAGNETIC RESONANCE IMAGING SYSTEM WITH APERTURE FOR INTERVENTIONS AND METHODOLOGIES FOR OPERATING SAME」と題する2018年6月8日に公開の米国特許出願公開第16/003,585号は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0022】
以下の米国仮特許出願は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
・「SYSTEMS AND METHODS FOR ADAPTING DRIVEN EQUILIBRIUM FOURIER TRANSFORM FOR SINGLE-SIDED MRI」と題する2020年3月9日に出願の米国仮特許出願第62/987,286号
・「SYSTEMS AND METHODS FOR LIMITING K-SPACE TRUNCATION IN A SINGLE-SIDED MRI SCANNER」と題する2020年3月9日に出願の米国仮特許出願第62/987,292号
【0023】
MRIシステムおよび方法の様々な態様を詳細に説明する前に、例示的な実施例は、添付の図面および説明に例示される部品の構成および配置の詳細への適用または使用に限定されないことに留意されたい。例示的な実施例は、他の態様、変形、および修正で実施または組み込まれてもよく、様々な方法で実施または実行されてもよい。さらに、特に明記しない限り、本明細書で使用される用語および表現は、読者の便宜のために例示的な実施例を説明する目的で選択されており、その限定を目的とするものではない。また、以下に記載の態様、態様の表現、および/または実施例のうちの一つまたは複数は、他の以下に記載の態様、態様の表現、および/または実施例のうちのいずれかの一つまたは複数と組み合わせることができることが理解されよう。
【0024】
典型的なMRIシステムは、均一な場を撮像領域内に作り出す。次に、この均一な場は、受信コイル(RF-RX)によって捕捉され、増幅され、分光計によってデジタル化され得る、磁気共鳴周波数の狭いバンドを生成する。周波数は狭く明確に定義された帯域幅内にあるため、ハードウェアアーキテクチャは、最適なコイル品質ファクタを有する静的に調整されたRF-RXコイルの作成に焦点が当てられている。大きな単一ボリュームのコイル、コイルアレイ、平行コイルアレイ、または物体特異的なコイルアレイを探索するコイルアーキテクチャの多くの変形が作製されている。しかしながら、これらの構造は、高電界強度で関心に近い特定の周波数の撮像を前提とし、囲まれたMRI装置の磁気ボアまたは管内に収まるように可能な限り小さい。
【0025】
様々な態様によれば、MRIシステムは、磁石の面からオフセット可能な固有の撮像領域を含むことができるように提供される。このようなオフセットおよび片面式のMRIシステムは、従来のMRIスキャナーと比較して制限が少ない。さらに、この形状因子は、広範囲の磁場の値を関心領域全体に作リ出す、組み込み式または固有の磁場勾配を有することができる。さらにこのシステムは、典型的なMRIシステムと比較して低い磁界強度で動作できるため、RXコイルの設計上の制約が緩和され、および/または、例えばロボット工学などの追加の機構がMRIスキャナーで使用されることができる。例示的なMRI誘導ロボットシステムはさらに、例えば、「MRI-GUIDED ROBOTIC SYSTEMS AND METHODS FOR BIOPSY」と題する2021年1月22日に出願の国際出願PCT/US2021/014628に記載されている。
【0026】
本開示の様々な態様に係る、MRIシステムの主磁界の固有のアーキテクチャは、異なる最適化制約のセットを作り出すことができる。撮像ボリュームは、より広範な磁気共鳴周波数にわたって広がるため、ハードウェアは、視野にわたって生成される特定の周波数に高感度であり、捕捉するよう構成され得る。この周波数拡散は通常、単一の周波数に調整された単一の受信コイルが感知できるよりもはるかに大きい。さらに、電界強度は従来のシステムよりもはるかに低い場合があり、信号強度は電界強度に比例することができるため、受信コイルネットワークの信号対雑音比(SNR)を最大化することが一般的に有益であると考えられる。したがって、様々な態様に係る、感度の喪失なしに視野内で生成される全範囲の周波数を取得するための方法が提供される。
【0027】
図1~5は、磁気共鳴撮像システム100を示す。図1および2に示すように、磁気共鳴撮像システム100は、ハウジング120を含む。ハウジング120は、前面125を含む。様々な態様によれば、前面125は、凹状および/または陥凹した前面であってもよい。
【0028】
図1および2に示すように、ハウジング120は、永久磁石130と、無線周波数透過コイル140と、勾配コイルセット150と、電磁石160と、無線周波数受信コイル170と、を含む。図3および4に示すように、永久磁石130は、アレイ構成に配置された複数の磁石を含み得る。永久磁石130を形成する複数の磁石は、図3の正面図に示すように、表面全体を覆い、図4の側面選択図に示すように、横方向のバーとして示されるように構成される。主に図1を参照すると、主な永久磁石アレイは、少なくとも一つのアクセス開口部またはボア135を具備し得、これにより、ハウジング120の反対側からハウジング120を通って患者にアクセスすることができる。本開示の他の態様では、永久磁石のアレイは、ボアがなくてもよく、およびそれを通して画定されるボアがない永久磁石の途切れない配置を定義してもよい。
【0029】
本開示の様々な態様によれば、永久磁石130は、静磁界を関心領域190内に提供する。様々な実施形態によれば、永久磁石130は、図3および4に示すように、平行構成の複数の円筒形永久磁石を含み得る。例えば、永久磁石アセンブリ130は、例えば、ネオジム系磁性材料等の希土類系の磁性材料を含むがこれらに限定されない、任意の好適な磁性材料を含むことができる。
【0030】
図1~4に例示の磁気共鳴撮像システム100を使用する様々な態様によれば、患者を、解剖学的スキャンのタイプに応じて、あらゆる数の異なる位置に位置決めすることができる。一例として、図5に示すように、骨盤が磁気共鳴撮像システム100でスキャンされるとき、患者は、リソトミー位置にある表面上に置ける。図5に例示するように、骨盤スキャンの場合、患者は、背中をテーブル上に置き、脚を持ち上げてシステム100の上部に置くように位置決めされることができる。骨盤領域は、ボア135のすぐ前に位置決めされ得る。
【0031】
様々な態様によれば、MRIシステム100内の撮像を可能にすることができるいくつかの方法が提供される。これらの方法は、可変調整されたRF-RXコイル、磁界の空間不均一性に依存する周波数に調整された要素を有するRF-RXコイルアレイ、超ローノイズのプリアンプ設計、および特定の物体部分について定義され限定された視野からの信号を最適化するように設計された複数の受信コイルを有するRF-RXアレイのうちの一つまたは複数を組み合わせることを含み得る。これらの方法は、必要に応じて、任意の組み合わせで組み合わせることができる。
【0032】
本開示の様々な態様では、可変調整RF-RXコイルは、MRIシステム100に組み込まれ得る。例えば、無線周波数受信コイル170は、可変回転RF-RXコイルを含み得る。可変回転RF-RXコイルは、電磁受信場を調整するための一つまたは複数の電子構成要素を含み得る。様々な実装で、一つまたは複数の電子構成要素は、バラクタ、PINダイオード、キャパシタ、インダクタ、MEMSスイッチ、ソリッドステートリレー、または機械的リレーのうちの少なくとも一つを含み得る。様々な実装で、調整用に使用される一つまたは複数の電子構成要素は、誘電体、キャパシタ、インダクタ、導電性金属、メタ材料、または磁気金属のうちの少なくとも一つを含み得る。様々な実装では、電磁受信場の調整は、電圧を変更して構成要素を起動させる電圧調整方法、または一つ以上の電子構成要素の物理的位置を変更して、それによって、静電容量特性または誘導特性を調整する物理的再配置方法など、異なる方法を用いて達成することができる。
【0033】
電圧調整方法は、スイッチング能力を有する受動デバイスを使用することを含む。このために最もよく使用されるデバイスは、PINダイオードである。順方向電圧を印加することによって、PINダイオードは前方にバイアスされ、これは、PINダイオードがオンになり、それによって、接続された装置への電流の通過が可能になることを意味する。この方法は、使用されるべきコイルに順方向電圧を送信することによって、コイルを選択的にオンにするのに有用であり得る。しかしながら、この方法のデメリットは、PINダイオードが、実際の受信コイルのコストと比較してかなり高価であり、TXコイルからの電圧スパイクにより、透過中に破損する傾向があることである。物理的再配置法では、誘導性および静電容量特性を変えるために、コイルを物理的に移動させる必要がある。このプロセスは、コイルの物理的移動を伴うため、特定の例では、スキャン中に患者に追加の負担を生じさせうる。両方の方法は、固有の共鳴周波数またはコイル帯域幅を調整する。
【0034】
様々な実装では、コイルは、抵抗を低減し、効率を改善するために低温冷却される。
【0035】
本開示の様々な態様では、MRIシステム100は、様々な周波数に調整される個々のコイル素子を含むRF-RXアレイを含み得る。適切な周波数は、例えば、特定のコイルが位置する特定の空間位置に位置する磁界の周波数に合致するように選択することができる。
【0036】
ここで図6の概略図300を参照すると、RF-RXアレイ308および磁界310が示されている。磁界310は、空間の関数として変化することができ、RF-RXアレイ308のコイル302、304、306の磁界および周波数は、空間位置とほぼ一致するように調整することができる。ここで、コイル302、304、306は、Z方向の単一軸B0に沿って物理的に分離された、場の位置B1, B2、およびB3を撮像するように設計され得る。図6では、楕円が互いに交差して示されるように、コイル302、304、306が隣接するコイルと重なり合う。
【0037】
図6のRF-RXアレイ308は、磁気撮像システム100に組み込むことができる。例えば、無線周波数受信コイル170は、Z軸に沿って調整可能なRF-RXアレイをさらに含み得る。
【0038】
システム100などの低磁界システムについては、例えば、低雑音プリアンプは、MRIシステムの低信号環境を利用するように設計され、構成され得る。この低雑音アンプは、所望の周波数(例えば、<4MHzおよび>2MHz)で有意な電子ノイズおよび電圧ノイズを生成しない構成要素を利用するように構成することができる。プリアンプへの入力信号がある場合、信号およびノイズは、同量(ゲイン)のプリアンプによって増幅される。有用な低雑音増幅を得るために、信号振幅は、低雑音を維持しながら高いものとする。ノイズを最小に保つために、プリアンプのSNRは高でなければならない。ノイズレベルを低く保ちながら良好なSNRを達成する一つの方法は、オペレーショナルアンプ(オペアンプ)を並列に追加することである。典型的な接合電界効果トランジスタ設計(J-FET)は、一般に、この周波数では適切なノイズ特性を有しておらず、数十dB低いながらも、測定された周波数範囲に流出し得るGHz範囲において、高周波数不安定性を生じ得る。システムのゲインは、例えば、全体的に>80dBであることが好ましいため、任意の小さな不安定性または固有電気ノイズを増幅し、信号の完全性を劣化させることができる。
【0039】
本開示の様々な態様では、RF-RXコイルは、標的解剖学的構造に基づいて特定の限定された視野を撮像するように設計され得る。例えば、図9図600を参照すると、前立腺は、人体内の約60ミリメートルの深さである。前立腺撮像用のRF-RXコイルを設計するには、コイルがヒトの体内で深さ60mmの撮像を可能にするように構成されなければならない。図7の変数およびコイル概略図500を参照すると、Biot-Savart法によれば、ループコイルの磁界は、以下の式によって計算することができる。
【数1】
式中、μ=4π*10-7H/mは真空浸透性であり、Rはループコイルの半径であり、zは中心からのコイルの中心線に沿った距離であり、Iはコイル上の電流である。磁界の図(Bz)を、z=60mmで見つけることを目標として、I=1アンペアと仮定すると、最大位置は、図8に示すグラフ500により、Rが85mmである場合である。
【0040】
入力インピーダンスが5オーム未満の低インピーダンスのプリアンプ設計を、受信コイルアレイ内のコイルのマッチングネットワークと直列に使用して、同じアレイ内の隣接するコイルからのアクティブデカップリングを提供することができる。この技法は、コイル間の相互のコンダクタンスを解除する幾何学的デカップリングに依存せず、アレイ内の個々のコイルを、ローノイズプリアンプ自体を使用して互いにデカップリングすることを可能にする。受信コイルアレイの各コイルは、最大電力伝達のために、コイルの抵抗を50オームにマッチングするために使用される、誘導性および容量性マッチングネットワークを有する。低インピーダンスのプリアンプがコイルのマッチングネットワークに接続されると、低インピーダンスはショートとして作用し、それによって、コイルで観測されるインピーダンスが無限大になり、任意のコイル電流をトラップする。
【0041】
身体の幾何学的制約に基づいて、ループコイルを、胴上のヒトの脚の間の空間に設置することができる。そのため、直径170mmのコイルをその場所に取り付けることは、不可能ではないが極めて困難である。図8によれば、Rが85mm未満の場合、Bz場値は、ループの半径に対して増加する。そのため、コイルを可能な限り大きくすることが有利である。例えば、ヒトの脚の間に配置できる最大のループコイルは、直径約10cmである。
【0042】
コイルのサイズが、例えば、人の脚の間などの空間によって一般的に制限され得るため、10cm直径のコイルの磁界は、概して前立腺の奥行きに達することができない。したがって、例えば、単一のコイルは、前立腺を撮像するには十分でない場合がある。したがって、この場合、複数のコイルは、異なる方向から信号を取得するのに有益であると判明し得る。MRIシステムの様々な態様では、磁界がz方向に提供され、RFコイルはx方向およびy方向に対して高感度である。この例示的な場合では、x-y平面のループコイルは、z方向に高感度であるため、ヒトからRF信号を収集し得ないが、この場合、バタフライコイルを使用できる。次に、位置および配向に基づいて、RFコイルは、ループコイルまたはバタフライコイルでありうる。さらに、コイルを本体の下に置くことができ、そのサイズには制限がない。図10~12は、本明細書にさらに記載され、例えば、異なるタイプのコイルの組み合わせを含むRFアレイ700を示す。
【0043】
複数のRXコイルのニーズについては、本開示の様々な態様において、それらの間の分離は、MRIシステムRXコイルアレイの様々な態様に有益であることが判明し得る。これらの場合、各コイルは、他のコイルと分離することができ、分離技術は、例えば、1)形状分離、2)静電容量/誘導デカップリング、および3)低/高インピーダンスプリアンプカップリングを含み得る。
【0044】
幾何学的デカップリングは、必要なデカップリングを達成するために、いかなるアクティブまたはパッシブ回路素子も伴わないため、最も単純なデカップリング技術であり得る。受信コイルアレイ内の各コイルは、送電ワイヤであり、各コイルは、それ自体の自己誘導および相互誘導を有することを意味する。受信コイルが電圧で励起されると、そのコイルに隣接する任意のコイルによって効果的に「可視化される」磁界が生成され、これが次にノイズを生成する。この効果を低減するために、コイルは、コイル間の相互のコンダクタンスが最も低いように幾何学的に配置される。この方法の欠点は、コイルが幾何学的形状によって制約され、コイルの幾何学的形状(例えば、曲げによる)の任意の追加の動きまたは操作が、コイルのコンダクタンスと、デカップリングの変化につながる相互のコンダクタンスを変化させる点である。
【0045】
MRIシステムは、様々な態様によれば、磁石からの変形磁界を有することができ、その強度はz方向に沿って直線状に変化することができる。RXコイルは、z方向の異なる位置に配置することができ、各コイルは、システム内のコイルの位置に応じ得て、異なる周波数に調整することができる。
【0046】
単一コイルループの単純さに基づいて、これらのコイルは、所望の周波数に予め調整され、例えば、使い捨て基材上に印刷され得る、単純な導電性トレースから構築され得る。この安価に作製された技術によって、臨床医はRXコイル(またはコイルアレイ)を、所与の処置用の関心領域での本体上に配置し、その後、コイルを廃棄することができる。これらのコイルは、例えば、プラスチックまたは織布材料上に、3D印刷銅、銀、または他の導電性インクから構築することができる。別の方法として、導電性ワイヤを布地に織り込んで、変形に強いコイルを作り出すことができる。例えば、RXコイルは、患者の体に着用またはテープ留めできる表面コイルであってもよい。例えば、足首または手首などの特定の身体部分については、表面コイルは、単一のループ、8の字形デザイン、または関心領域の周りに巻かれたバタフライコイルでありうる。例えば、胴体または膝などの著しい浸透深度を必要とする領域については、コイルは、Helmholtzコイルペアからなり得る。他のMRIシステムの受信コイルと同様に、コイルは、図6の軸の主磁界B0に直交する平面に対して最適に高感度である。
【0047】
一部の実例では、コイルは、受信プリアンプに電気的に接続される別のループに誘導結合されてもよい。この設計により、受信コイルへの、より簡単で邪魔のないアクセスが可能になるであろう。他のMRIシステムからの受信コイルでは、ケーブル損失、挿入損失などによるいかなる信号損失を低減するために、プリアンプがコイル上に存在する場合があり得る。これはまた、プリアンプが患者の近くまたはそれに接して存在し、それによって、電気的障害となることを意味する。受信プリアンプを受信コイルから離れて移動させることによって、患者は、本開示の様々な態様において、受信コイルへのアクセスに邪魔が入らないことが可能である。
【0048】
本開示の様々な態様によれば、コイルのサイズは、人体の構造によって制限され得る。例えば、コイルのサイズは、前立腺を撮像する時に、ヒトの脚の間の空間に収まるように位置決めされ、構成されるべきである。
【0049】
図10~12を参照すると、RF-RXアレイ700が示されている。RF-RXアレイ700は、RF-RXアレイ700を構成する異なるコイルを収容するハウジングまたはエンクロージャ702内に位置決めされる。図10~12に示す例示的な実施形態では、RF-RXアレイ700は、5つのコイル704、706、708、710、および712を備える。コイル704、706、708、710、および712は、一対のローブを含むバタフライコイルである。第一のコイル704は、アレイの上部で第一のローブまたはループを形成し、アレイの中央部分で第二のローブまたはループを形成する。第一のコイル704の第一のループは、第二のコイル706を囲む。第一のコイル704の第二のループは、エンクロージャ702の貫通孔714を囲む。第二のコイル706は、貫通孔714の上方に位置する。第三のコイル708は、貫通孔714の上半分の周りに延在する。第四のコイル710は、貫通孔714の下半分の周りに延在する。第三および第四のコイル708、710のループの端部は、貫通孔714を通して垂直の中心線で重なり合う。第一のコイル704はまた、第二のコイル706、第三のコイル708、および第四のコイル710の一部分に重なり合う/アンダーラップする。第五のコイル712は、貫通孔714の下のエンクロージャ702の下部に沿って位置決めされる。コイル704、708、710、および712の全ては、各コイルの少なくとも一部分が他のコイルの一部分の上に位置して、重なり合うアレイを形成するように、領域内で互いに重なり合う。
【0050】
エンクロージャ702はまた、図11に最良に示されるように、曲線を画定する。他の実施形態では、エンクロージャ702およびその中のコイルは、単数又は複数の異なる曲率半径を定義し得る。異なる数のコイルを代替的なRF-RXアレイに含めることができ、および/またはコイルは、例えば、異なる形状および/またはサイズを含むことができる。
【実施例
【0051】
本明細書に記載の主題の様々な態様が、以下の番号の付いた実施例に記載される。
【0052】
実施例1
永久磁石であって、Z軸が永久磁石を通して視野内に定義される、永久磁石を含む、片面磁気撮像装置。片面磁気撮像装置は、電磁石と、勾配コイルセットと、無線周波数透過コイルと、無線周波数受信コイルと、電源と、をさらに含む。電源は、電磁場を、Z軸に沿った視野内に生成するように構成される。電磁場は、場勾配を視野内に含み、無線周波数透過コイルの調整は、視野内の場勾配内の位置を標的とするように構成される。
【0053】
実施例2
無線周波数透過コイルの調整は、Z軸に沿って無線周波数透過コイルを再配置することを含む、実施例1に記載の片面磁気撮像装置。
【0054】
実施例3
無線周波数透過コイルの調整は、無線周波数受信コイルに供給される電流を調整することを含む、実施例1または2に記載の片面磁気撮像装置。
【0055】
実施例4
無線周波数透過コイルの調整は、バラクタ、ピンダイオード、キャパシタ、インダクタ、MEMSスイッチ、ソリッドステートリレー、および機械的リレーからなる群から選択される少なくとも一つの電子構成要素を再配置することを含む、実施例1、2、または3に記載の片面磁気撮像装置。
【0056】
実施例5
無線周波数受信コイルは、使い捨て基材上に印刷されたコイルを含む、実施例1、2、3、または4に記載の片面磁気撮像装置。
【0057】
実施例6
無線周波数受信コイルは、無線周波数受信コイルのアレイを含む、実施例1、2、3、4、または5に記載の片面磁気撮像装置。
【0058】
実施例7
無線周波数受信コイルのアレイは、第一のコイルおよび第二のコイルを備え、第一のコイルおよび第二のコイルは、分離される、実施例6の片面磁気撮像装置。
【0059】
実施例8
無線周波数受信コイルのアレイは、第一のコイルおよび第二のコイルを備え、第一のコイルおよび第二のコイルは、信号を異なる方向から受信するように位置決めされる、実施例6または7に記載の片面磁気撮像装置。
【0060】
実施例9
第一のコイルおよび第二のコイルは、異なる形状を含む、実施例7または8に記載の片面磁気撮像装置。
【0061】
実施例10
無線周波数受信コイルのアレイは、第一のコイルおよび第二のコイルを備え、第一のコイルおよび第二のコイルは、Z軸に沿って長軸方向に互い違いに配置されている、実施例6、7、8、または9に記載の片面磁気撮像装置。
【0062】
実施例11
第一のコイルと第二のコイルは、部分的に重なり合う、実施例7、8、9、または10に記載の片面磁気撮像装置。
【0063】
実施例12
第一のコイルおよび第二のコイルは、異なる周波数に調整される、実施例7、8、9、10、または11に記載の片面磁気撮像装置。
【0064】
実施例13
第一のコイルは、Z軸に沿った位置での場勾配の第一の周波数に対応するように調整され、第二のコイルは、Z軸に沿った第二の位置での場勾配の第二の周波数に一致するように調整される、実施例7、8、9、10、11、または12に記載の片面磁気撮像装置。
【0065】
実施例14
凹面外面を含むハウジングをさらに備え、永久磁石は、ハウジング内に位置決めされ、視野は、ハウジングの外であり、かつ凹面外面からオフセットされている、実施例1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、および13に記載の片面磁気撮像装置。
【0066】
実施例15
永久磁石、電磁石、勾配コイルセット、無線周波数透過コイル、無線周波数受信コイル、および電磁場を関心領域内に生成するように構成された電源を含む、片面磁気撮像装置を調整する方法。調整方法は、電磁場内の場勾配にアクセスし、場勾配内の撮像位置を標的とするために、無線周波数受信コイルのパラメータを調整することを含む。
【0067】
実施例16
場勾配内の撮像位置を標的とするために、無線周波数受信コイルのパラメータを調整することは、無線周波数透過コイルを再配置することを含む、実施例15に記載の方法。
【0068】
実施例17
場勾配内の撮像位置を標的とするために、無線周波数受信コイルのパラメータを調整することは、無線周波数受信コイルに供給される電流を調整することを含む、実施例15または16に記載の方法。
【0069】
実施例18
場勾配内の撮像位置を標的とするために、無線周波数受信コイルのパラメータを調整することは、バラクタ、ピンダイオード、キャパシタ、インダクタ、MEMSスイッチ、ソリッドステートリレー、および機械的リレーからなる群から選択される少なくとも一つの電子構成要素を再配置することを含む、実施例15、16、または17に記載の方法。
【0070】
実施例19
場勾配内の撮像位置を標的とするために、無線周波数受信コイルのパラメータを調整することは、無線周波数受信コイルを、標的解剖学的構造に基づいて所定の周波数に調整する工程を含む、実施例15、16、17、または18に記載の方法。
【0071】
実施例20
磁気撮像装置は、無線周波数受信コイルのアレイを含み、調整方法は、無線周波数コイルのアレイ内のコイルを異なる周波数に調整することをさらに含む、実施例15、16、17、18、または19に記載の方法。
【0072】
いくつかの形態が例示および説明されているが、添付の特許請求の範囲をそのような詳細に制限または限定することは出願人の意図ではない。それらの形態に対する多数の修正、変形、変更、置換、組み合わせ、およびそれらの形態の等価物が実施されてもよく、本開示の範囲から逸脱することなく、当業者によって想到されるであろう。さらに、記載された形態に関連する各要素の構造は、代替的に、要素によって実行される機能を提供するための手段として記載可能である。また、特定の構成要素について材料が開示されている場合、他の材料を使用することができる。したがって、前述の説明および添付の特許請求の範囲は、このようなすべての修正、組み合わせ、および変形を、開示される形態の範囲内に含まれるものとして網羅することを意図するものであることを理解するべきである。添付の特許請求の範囲は、このようなすべての修正、変形、変更、置換、修正、および等価物を網羅することを意図している。
【0073】
前述の詳細な説明は、ブロック図、フローチャート、および/または実施例を使用することにより、デバイスおよび/またはプロセスの様々な形態を記載してきた。このようなブロック図、フローチャート、および/または実施例が一つまたは複数の機能および/または動作を含む場合、このようなブロック図、フローチャート、および/または実施例の各機能および/または動作は、個々のおよび/または集合的に、多様なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの実質的にいかなる組み合わせによって実行されることができることを、当業者によって理解されるであろう。当業者は、本明細書に開示される形態のいくつかの態様は、全体的または部分的に、一つまたは複数のコンピューター上で稼働する一つまたは複数のコンピュータープログラムとして(例えば、一つまたは複数のコンピューターシステム上で稼働する一つまたは複数のプログラムとして)、一つまたは複数のプロセッサーで稼働する一つまたは複数のプログラムとして(例えば、一つまたは複数のマイクロプロセッサで稼働する一つまたは複数のプログラムとして)、ファームウェアとして、またはそれらの実質的にいかなる組み合わせとして、集積回路に同等に実装されることができることと、回路を設計すること、および/またはソフトウェアおよび/またはファームウェアのためのコードを書くこととは、本開示に照らして当業者の技能の範囲内で十分であろうことを認識するであろう。さらに、当業者は、本明細書に記載の主題の機構が、様々な形態で一つまたは複数のプログラム製品として割り当てられることができ、本明細書に記載の主題の例示的な形態が、実際に割り当てるために使用される特定のタイプの信号担持媒体にかかわらず適用されることを理解するであろう。
【0074】
ロジックをプログラムして様々な開示された態様を実行するために使用される命令は、システム内のメモリー、例えばダイナミックランダムアクセスメモリー(DRAM)、キャッシュ、フラッシュメモリー、または他のストレージ内に格納されることができる。さらに、命令は、ネットワークを介して、または他のコンピューター可読媒体を介して割り当てることができる。したがって、機械可読媒体は、機械(例えば、コンピューター)によって可読可能な形式で情報を格納または伝達するための任意の機構、例えばフロッピーディスク、光ディスク、コンパクトディスク、読み取り専用メモリー(CD-ROM)、および磁気光ディスク、読み取り専用メモリー(ROM)、ランダムアクセスメモリー(RAM)、消去可能プログラム可能読み取り専用メモリー(EPROM)、電気的消去可能プログラム可能読み取り専用メモリー(EEPROM)、磁気もしくは光学カード、フラッシュメモリー、または、電気的、光学的、音響的、または他の形式の伝搬信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号等)を介してインターネットを介した情報の伝達に使用される有形の機械可読ストレージ、を含むことができるが、これらに限定されない。したがって、非一時的なコンピューター可読媒体は、機械(例えば、コンピューター)によって読み出し可能な形式で電子命令または情報を格納または伝達するのに好適な任意のタイプの有形の機械可読媒体を含む。
【0075】
本明細書の任意の態様で使用する用語「制御回路」は、例えば、配線された回路、プログラム可能な回路(例えば、一つまたは複数の個々の命令処理コアを含むコンピュータープロセッサーと、処理ユニット、プロセッサー、マイクロコントローラー、マイクロコントローラーユニット、コントローラー、デジタル信号プロセッサー(DSP)、プログラム可能論理装置(PLD)、プログラム可能論理アレイ(PLA)、またはフィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、ステートマシン回路、プログラム可能回路によって実行される命令を格納するファームウェア、およびそれらの任意の組み合わせを指すことができる。制御回路は、集合的にまたは個別に、より大きなシステム、例えば、集積回路(IC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、システムオンチップ(SoC)、デスクトップコンピューター、ラップトップコンピューター、タブレットコンピューター、サーバー、スマートフォン等の一部を形成する回路として具体化されることができる。したがって、本明細書で使用する「制御回路」は、少なくとも一つのディスクリート電気回路を有する電気回路と、少なくとも一つの集積回路を有する電気回路と、少なくとも一つの特定用途向け集積回路を有する電気回路と、コンピュータープログラムによって構成される汎用コンピューティングデバイス(例えば、本明細書に記載のプロセスおよび/もしくはデバイスを少なくとも部分的に実行するコンピュータープログラムによって構成される汎用コンピューター、または本明細書に記載のプロセスおよび/もしくはデバイスを少なくとも部分的に実行するコンピュータープログラムによって構成されるマイクロプロセッサ)を形成する電気回路と、メモリーデバイスを形成する電気回路(例えば、ランダムアクセスメモリーの形式)と、およびに/または通信デバイスを形成する電気回路(例えば、モデム、通信スイッチ、または光電気機器)と、を含むが、これらに限定されない。当業者は、本明細書に記載の主題が、アナログもしくはデジタル方式またはそれらのいくつかの組み合わせで実行されることができることを認識するであろう。
【0076】
本明細書の任意の態様で使用する用語「ロジック」は、前述の動作のいずれかを実行するように構成されるアプリ、ソフトウェア、ファームウェア、および/または回路を指す場合がある。ソフトウェアは、ソフトウェアパッケージ、コード、命令、命令セット、および/または非一時的コンピューター可読記憶媒体に記録されたデータとして具体化されることができる。ファームウェアは、メモリーデバイス内でハードコードされた(例えば、不揮発性の)コード、命令もしくは命令セット、および/またはデータとして具体化されることができる。
【0077】
本明細書の任意の態様で使用する用語「構成要素」、「システム」、「モジュール」等は、ハードウェア、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアのいずれかである、コンピューター関連の実体を指すことができる。
【0078】
本明細書の任意の態様で使用する「アルゴリズム」とは、所望の結果につながる工程の自己無撞着シーケンスを指し、「工程」とは、必ずしも必要ではないが、格納、伝達、結合、比較、およびその他の方法で操作できる電気または磁気信号の形態をとることができる物理量および/または論理状態の操作を指す。これらの信号をビット、値、要素、記号、文字、用語、数字等と呼ぶのが一般的な使用法である。これらの用語および類似の用語は、好適な物理量と関連付けられてもよく、これらの量および/または状態に適用される単に便利な表示である。
【0079】
ネットワークは、パケット交換ネットワークを含む場合がある。通信デバイスは、選択されたパケット交換ネットワーク通信プロトコルを使用して、互いに通信することができる可能性がある。一つの例示的な通信プロトコルは、伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)を使用して、通信を可能にすることができるイーサネット通信プロトコルを含むことができる。イーサネットプロトコルは、2008年12月に発行された、「IEEE 802.3 Standard」と題する米国電気電子学会(IEEE)によって公開されたイーサネット規格、および/またはこの規格のそれ以降のバージョンに準拠しても、または互換性があってもよい。代替的にまたは追加的に、通信デバイスは、X.25通信プロトコルを使用して、相互に通信することができる。X.25通信プロトコルは、国際電気通信連合の電気通信標準化部門(ITU-T)によって公表された規格に準拠しても、または互換性があってもよい。代替的にまたは追加的に、通信デバイスは、フレームリレー通信プロトコルを使用して、互いに通信することができる。フレームリレー通信プロトコルは、国際電信電話諮問委員会(CCITT)および/または米国規格協会(ANSI)によって公表された規格に準拠しても、または互換性があってもよい。代替的にまたは追加的に、トランシーバは、非同期転送モード(ATM)通信プロトコルを使用して、互いに通信することができる。ATM通信プロトコルは、「ATM-MPRS Network Interworking 2.0」と題する2001年8月にATMフォーラムによって公開されたATM規格、および/または本規格のそれ以降のバージョンに準拠しても、または互換性があってもよい。もちろん、異なる、および/または後に開発されたコネクション型ネットワーク通信プロトコルは、本明細書で同様に想定される。
【0080】
特に記載のない限り、前述の開示から明らかなように、前述の開示全体を通じて、「処理する」、「計算する」、「算出する」、「決定する」、「表示する」などの用語を使用する考察は、コンピューターシステムのレジスタおよびメモリー内で物理(電子的)量として表現されるデータを、コンピューターシステムのメモリーもしくはレジスタまたはこのような他の情報ストレージ、伝達もしくは表示装置内で物理量として同様に表現される他のデータへと操作し変換する、コンピューターシステムまたは類似の電子計算装置の動作および処理を指していることが理解される。
【0081】
本明細書では、一つまたは複数の構成要素を、「~ように構成される」、「~ように構成可能な」、「動作可能/~ように動作可能な」、「適応される/適応可能な」、「可能」、「適合/~ように適合される」等と呼ぶことができる。当業者は、「~ように構成される」は、文脈上別段の必要がない限り、通常、アクティブ状態の構成要素および/または非アクティブ状態の構成要素および/またはスタンバイ状態の構成要素を包含することができることを認識するであろう。
【0082】
用語「近位」および「遠位」は、本明細書では、臨床医による、外科用器具のハンドル部分またはハウジングの操作を基準にして使用される。用語「近位」は、臨床医におよび/またはロボットアームに最も近い部分を指し、用語「遠位」は、臨床医および/またはロボットアームから離れた所に位置する部分を指す。さらに、便宜上および明確さのために、空間を示す用語、例えば、「垂直」、「水平」、「上」、および「下」が、図面に関して本明細書で使用されることができることが理解されよう。ただし、ロボット手術器具は、多くの配向と位置で使用されており、これらの用語は限定的および/または絶対的なものであることを意図するものではない。
【0083】
当業者は、一般的に、特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)で使用される用語は、通常「オープンな」用語として意図されていること(例えば、用語「含む」は、「含むがこれに限定されない」と解釈されるべきであり、用語「有する」は、「少なくとも有する」と解釈されるべきであり、用語「備える」は「備えるがこれに限定されない」と解釈されるべきである、等)を認識するであろう。特定の数の導入された請求項の記載事項が意図されている場合、このような意図は、請求項に明示的に記載され、またこのような記載がない場合、このような意図は存在しないことが当技術分野の人々によってさらに理解されるであろう。例えば、理解の助けとして、以下の添付の特許請求の範囲は、請求項の記載事項を導入するための導入句「少なくとも一つ」および「一つまたは複数」の使用を含む場合がある。しかし、このような語句の使用は、同じ請求項が導入句「一つまたは複数」または「少なくとも一つ」および不定冠詞、例えば「a」または「an」(例えば、「a」および/または「an」は一般的に、「少なくとも一つ」または「一つまたは複数」を意味すると解釈されるべきである)を含む場合でも、不定冠詞「a」または「an」による請求項の記載の導入は、このように導入された請求項の記載を含む任意の特定の請求項を、このような記載を一つだけ含む請求項に制限する、ことを意味するものと解釈されるべきではない。同じことが、請求項の記載を導入するために使用される定冠詞の使用にも当てはまる。
【0084】
さらに、特定の数の導入された請求項の記載事項が明示的に記載されている場合でも、当業者は、このような記載は、典型的に、少なくとも記載された数を意味すると解釈するべきである(例えば、他の修飾語のない、「二つの記載」のみの記載は、典型的に、少なくとも二つの記載、または二つ以上の記載を意味する)ことを認識するであろう。さらに、「A、B、およびC等のうちの少なくとも一つ」に類似する慣例が使用されるそれらの例では、一般的に、このような構成は、当業者が慣例(例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも一つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBの併用、AとCの併用、BとCの併用、および/またはA、B、およびCの併用等、を有するシステムを備えるが、これらに限定されないであろう)を理解するであろうという意味で意図されている。「A、B、およびC等のうちの少なくとも一つ」に類似する慣例が使用されるそれらの例では、一般的に、このような構成は、当業者が慣例(例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも一つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBの併用、AとCの併用、BとCの併用、および/またはA、B、およびCの併用等、を有するシステム」を備えるが、これらに限定されないであろう)を理解するであろうという意味で意図されている。説明、特許請求の範囲、または図面のいずれにおいて、典型的に、二つ以上の代替的な用語を提示する離接的な単語および/または語句は、文脈上別段の指示がない限り、用語のうちの一つ、用語のうちのいずれか、または両方の用語を含む可能性を想定すると理解されるべきことは、当業者にさらに理解されるであろう。例えば、語句「AまたはB」は、通常は、「A」または「B」または「AおよびB」の可能性を含むと理解されるであろう。
【0085】
添付の特許請求の範囲に関して、当業者は、その中に記載される工程が、一般的に、任意の順序で実行されてもよいことを理解するであろう。また、様々な工程フロー図が順番に示されているが、様々な工程は、例示されたもの以外の順序で実行されてもよく、または同時に実行されてもよいことは理解されるべきである。このような代替的順序の例としては、文脈上別段の指示がない限り、重なり合い、断続、中断、再順序付け、増加、予備、補足、同時、逆、またはその他の変形の順序付けが挙げられる。さらに、「~に応答する」、「~に関連する」、または他の過去形の形容詞等のような用語は、文脈上別段の指示がない限り、通常、このような変形を除外することを意図していない。
【0086】
「一態様」、「ある態様」、「ある例」、「一例」等と言及すれば、その態様に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも一つの態様に含まれることを意味することに留意されたい。したがって、本明細書全体の処々で見られる句「一態様では」、「ある態様では」、「ある例では」、および「一例では」は、必ずしも全てが同じ態様を指すとは限らない。さらに、特定の特徴、構造または特性を、一つまたは複数の態様に、任意の好適な方法で組み合わせてもよい。
【0087】
本明細書で言及されている、および/または任意の出願データシートに記載されている、あらゆる特許出願、特許、非特許公開、または他の開示資料は、組み込まれた資料が本明細書と矛盾しない範囲で、参照により本明細書に組み込まれる。そのため、および必要な範囲で、本明細書に明示的に記載の本開示は、参照により本明細書に組み込まれるいかなる矛盾する資料に優先する。あらゆる資料またはその一部は、参照により本明細書に組み込まれると称されているが、本明細書に記載されている既存の定義、論述、または他の開示資料と矛盾する、あらゆる資料またはその一部は、その組み込まれた資料と既存の開示資料との間にいかなる矛盾も生じない範囲でのみ、組み込まれることになる。
【0088】
要約すると、本明細書に記載の概念を採用することから生じる多くの利点が説明されている。一つまたは複数の形態の前述の説明は、例示および説明の目的で提示されている。これは、開示されている正確な形式を網羅または限定することを意図したものではない。上記の教示の観点から、修正または変形が可能である。一つまたは複数の形態は、原理および実際の適用を例示するために選択および説明され、それにより、当業者が、様々な修正を加えた様々な形態を、企図される特定の用途に好適なものとして利用することができる。ここに提出された特許請求の範囲は、全体的な範囲を定義することを意図している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2022-10-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0088
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0088】
要約すると、本明細書に記載の概念を採用することから生じる多くの利点が説明されている。一つまたは複数の形態の前述の説明は、例示および説明の目的で提示されている。これは、開示されている正確な形式を網羅または限定することを意図したものではない。上記の教示の観点から、修正または変形が可能である。一つまたは複数の形態は、原理および実際の適用を例示するために選択および説明され、それにより、当業者が、様々な修正を加えた様々な形態を、企図される特定の用途に好適なものとして利用することができる。ここに提出された特許請求の範囲は、全体的な範囲を定義することを意図している。
なお、国際出願時の明細書は、以下の項目を包含している。
[1]片面磁気撮像装置であって、
永久磁石であって、Z軸が前記永久磁石を通して視野内に定義される、永久磁石と、
電磁石と、
勾配コイルセットと、
無線周波数透過コイルと、
無線周波数受信コイルと、
電源であって、前記電源は、電磁場を、前記Z軸に沿って前記視野内に生成するように構成され、前記電磁場は、場勾配を前記視野内に備え、前記無線周波数透過コイルの調整は、前記視野内の前記場勾配内の位置を標的とするように構成される、電源と、を備える、片面磁気撮像装置。
[2]前記無線周波数透過コイルの前記調整は、前記Z軸に沿って前記無線周波数透過コイルを再配置することを含む、[1]に記載の片面磁気撮像装置。
[3]前記無線周波数透過コイルの前記調整は、前記無線周波数受信コイルに供給される電流を調整することを含む、請求項1に記載の片面磁気撮像装置。
[4]前記無線周波数透過コイルの前記調整は、バラクタ、ピンダイオード、キャパシタ、インダクタ、MEMSスイッチ、ソリッドステートリレー、および機械的リレーからなる群から選択される少なくとも一つの電子構成要素を再配置することを含む、請求項1に記載の片面磁気撮像装置。
[5]前記無線周波数受信コイルは、使い捨て基材上に印刷されたコイルを含む、請求項1に記載の片面磁気撮像装置。
[6]前記無線周波数受信コイルは、無線周波数受信コイルのアレイを備える、請求項1に記載の片面磁気撮像装置。
[7]前記無線周波数受信コイルのアレイは、第一のコイルおよび第二のコイルを備え、前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは、分離される、請求項6に記載の片面磁気撮像装置。
[8]前記無線周波数受信コイルのアレイは、第一のコイルおよび第二のコイルを備え、前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは、信号を異なる方向から受信するように位置決めされる、請求項6に記載の片面磁気撮像装置。
[9]前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは、異なる形状を含む、請求項8に記載の片面磁気撮像装置。
[10]前記無線周波数受信コイルのアレイは、第一のコイルおよび第二のコイルを備え、前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは、前記Z軸に沿って長軸方向に互い違いに配置されている、請求項6に記載の片面磁気撮像装置。
[11]前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは、部分的に重なり合う、請求項10に記載の片面磁気撮像装置。
[12]前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは、異なる周波数に調整される、請求項10に記載の片面磁気撮像装置。
[13]前記第一のコイルは、前記Z軸に沿った前記位置で前記場勾配の第一の周波数に対応するように調整され、前記第二のコイルは、前記Z軸に沿った第二の位置で前記場勾配の第二の周波数に合致するように調整される、請求項10に記載の片面磁気撮像装置。
[14]凹面外面を備えるハウジングをさらに備え、前記永久磁石が前記ハウジング内に位置決めされ、前記視野が、前記ハウジングの外側であり、かつ前記凹面外面からオフセットされている、[1]請求項1に記載の片面磁気撮像装置。
[15]永久磁石、電磁石、勾配コイルセット、無線周波数透過コイル、無線周波数受信コイル、および電磁場を関心領域内に生成するように構成された電源を含む、片面磁気撮像装置を調整する方法であって、
前記電磁場における場勾配にアクセスすることと、
前記場勾配内の撮像位置を標的とするために、前記無線周波数受信コイルのパラメータを調整することと、を含む、方法。
[16]前記場勾配内の撮像位置を標的とするために、前記無線周波数受信コイルのパラメータを調整することは、前記無線周波数透過コイルを再配置することを含む、[15]に記載の方法。
[17]前記場勾配内の撮像位置を標的とするために、前記無線周波数受信コイルのパラメータを調整することは、前記無線周波数受信コイルに供給される電流を調整することを含む、[15]又は[16]に記載の方法。
[18]前記場勾配内の撮像位置を標的とするために、前記無線周波数受信コイルのパラメータを調整することは、バラクタ、ピンダイオード、キャパシタ、インダクタ、MEMSスイッチ、ソリッドステートリレー、および機械的リレーからなる群から選択される少なくとも一つの電子構成要素を再配置することを含む、[15]~[17]のいずれかに記載の方法。
[19]前記場勾配内の撮像位置を標的とするために、前記無線周波数受信コイルのパラメータを調整することは、前記標的の解剖学的構造に基づいて、前記無線周波数受信コイルを所定の周波数に調整することを含む、[15]~[18]のいずれかに記載の方法。
[20]前記磁気撮像装置は、無線周波数受信コイルのアレイを備え、前記調整方法は、前記無線周波数コイルのアレイ内の前記コイルを異なる周波数に調整することをさらに含む、[15]~[19]のいずれかに記載の方法。
【国際調査報告】