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特表2023-514646トルク駆動ガイドワイヤを用いた外科的処置のためのシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-06
(54)【発明の名称】トルク駆動ガイドワイヤを用いた外科的処置のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/3205 20060101AFI20230330BHJP
   A61B 17/22 20060101ALI20230330BHJP
【FI】
A61B17/3205
A61B17/22
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022550976
(86)(22)【出願日】2021-02-24
(85)【翻訳文提出日】2022-10-13
(86)【国際出願番号】 US2021019417
(87)【国際公開番号】W WO2021173671
(87)【国際公開日】2021-09-02
(31)【優先権主張番号】62/981,302
(32)【優先日】2020-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514136646
【氏名又は名称】インタースコープ, インク.
【氏名又は名称原語表記】INTERSCOPE, INC.
【住所又は居所原語表記】200 Commerce Dr, 2nd Floor Northbridge, MA 01534 (US).
(74)【代理人】
【識別番号】100136630
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 祐啓
(74)【代理人】
【識別番号】100201514
【弁理士】
【氏名又は名称】玉井 悦
(72)【発明者】
【氏名】ライアン, ジュニア, ジェフリー ビー.
(72)【発明者】
【氏名】バクストン, ショーン
(72)【発明者】
【氏名】リビー, コーリー
(72)【発明者】
【氏名】ディベラ, アンソニー
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160EE21
4C160FF23
4C160MM03
4C160MM06
4C160MM33
4C160MM43
4C160NN03
4C160NN23
(57)【要約】
【要約】
内腔または管から物質を除去するためのシステム及び方法は、 物質までナビゲートするガイドワイヤと、ガイドワイヤに沿って案内さて物質に到達できる切断アセンブリとを含む。近位ワイヤ端は、ガイドワイヤの送出チャンネルに沿って灌注物質を供給するように構成されたポンプ装置に接続でき、灌注物質を遠位ワイヤ端で放出できる。電源は、ガイドワイヤに配置された結合アセンブリを磁化するため、ガイドワイヤに電流を印加することができる。切断アセンブリは、切断アセンブリのロック機構をガイドワイヤの結合アセンブリに結合させることによってガイドワイヤに結合することができる。ロック機構は、ガイドワイヤの近位ワイヤ端に結合されたモータにより与えられるトルクを受けて、物質を除去するために切断アセンブリの切断工具を回転させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
近位ワイヤ端から遠位ワイヤ端まで延びるガイドワイヤと、切断アセンブリとを含む、内腔または管から物質を除去するためのシステムであって:前記切断アセンブリは:
軟性内視鏡を通ってまたは経皮的アクセスポートを介して送出されるよう構成された前記切断アセンブリの近位チューブ端から遠位チューブ端まで延びる柔軟性チューブと;
前記柔軟性チューブの前記遠位チューブ端に結合された切断工具であって、前記物質を除去するよう構成された切断工具と;
前記ガイドワイヤの結合アセンブリと結合するよう構成されたロック機構であって、前記ガイドワイヤの前記近位ワイヤ端に結合されたモータにより与えられるトルクを受けて、前記物質を除去するために前記切断工具を回転させるロック機構とを含む、システム。
【請求項2】
前記切断アセンブリは、前記ロック機構が前記近位ワイヤ端に近接する第1位置から前記ロック機構が前記遠位ワイヤ端に近接する第2位置まで移動するようさらに構成されており;
前記ロック機構は、前記ガイドワイヤの前記遠位ワイヤ端に近接した前記第2位置に配置された前記ガイドワイヤの前記結合アセンブリに結合するよう構成され;
前記切断工具は、前記ロック機構が前記結合アセンブリに結合し、前記モータから与えられる前記トルクを受けることに応答して前記物質を除去するよう構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記結合アセンブリは、前記ガイドワイヤが前記モータにより与えられる前記トルクを受けることに応答して、前記モータにより与えられる前記トルクを受けるよう構成されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ロック機構は第1中空部分および第1突出部分を含み;
前記ガイドワイヤは前記結合アセンブリを含み、前記結合アセンブリは:
前記ロック機構の前記第1突出部分に対向する第2中空部分と;
前記ロック機構の前記第1中空部分に対向する第2突出部分とを含み、前記結合アセンブリは、前記ロック機構と摩擦嵌めを形成するよう構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記ロック機構は、第1磁性材料で構成され;
前記ガイドワイヤは、前記ロック機構と磁気結合を介して結合するよう構成された第2磁性材料で構成された前記結合アセンブリを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記切断アセンブリは、画像データを受信すると共に前記内腔または管内の前記物質を検出するよう構成された1つまたは複数のセンサを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記ガイドワイヤは、前記物質に向かう前記ガイドワイヤの動きを容易にするよう構成された前記複数のセンサを含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記切断工具は、蛍光透視マーカーおよび前記物質を除去するよう構成されたブレード、ドリル、のこぎり、しゃくし、またはフックの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記ロック機構が前記物質に近接している位置に前記切断アセンブリが存在するときは、前記ロック機構は、前記ガイドワイヤに結合するよう構成されており;
前記切断工具は、前記物質に近接した前記位置で前記ロック機構が前記ガイドワイヤに結合すると共に前記ガイドワイヤが前記モータから与えられる前記トルクを受けることに応答して、前記物質を除去するよう構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記切断アセンブリが:
前記内腔または管から除去された前記物質を回収するよう構成された吸入チャンネルと;
灌注物質を前記内腔または管に供給するよう構成された灌注チャネルと; 前記吸入チャンネルおよび前記灌注チャンネルは、前記切断アセンブリの前記近位チューブ端に結合されたポンプ装置に接続されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記切断アセンブリの前記ロック機構は、前記ガイドワイヤが前記近位チューブ端から前記遠位チューブ端を介して延びるように経路指定するよう構成された中空部分を含み;
前記切断アセンブリは、前記ガイドワイヤの前記近位ワイヤ端から前記ガイドワイヤの前記遠位ワイヤ端に向かって移動するよう構成されており、 前記ガイドワイヤは、前記ロック機構の前記中空部分を通過する、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記ガイドワイヤは、前記切断アセンブリの前記遠位チューブ端に近接した前記切断アセンブリの前記ロック機構から延出し、 前記ガイドワイヤは、前記切断アセンブリから延出して前記内腔または管内で移動するよう構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記ガイドワイヤは、前記ガイドワイヤが前記モータにより与えられる前記トルクを受けることに応答して回転を開始する前記結合アセンブリを含み;
前記切断工具は、前記モータにより開始される前記回転に応答して回転するよう構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
内腔または管から物質を除去するための方法であって:
近位ワイヤ端から遠位ワイヤ端まで延びるガイドワイヤを前記内腔または管に挿入する段階と;
前記ガイドワイヤを使って切断アセンブリを前記物質まで移動させる段階であって、 前記切断アセンブリが、近位チューブ端から遠位チューブ端まで延びる柔軟性チューブと、前記遠位チューブ端に結合された切断工具と、ロック機構とを備えた、移動させる段階と;
前記切断アセンブリの前記ロック機構を前記ガイドワイヤの結合アセンブリに結合する段階と;
前記ガイドワイヤが前記近位ワイヤ端に結合されたモータにより与えられるトルクを受けることに応答して、前記切断工具によって、前記物質を前記内腔または管から除去する段階と;
前記内腔または管から除去された前記材料を、前記切断アセンブリを介して回収する段階とを含む、方法。
【請求項15】
前記切断アセンブリを、前記ロック機構が前記近位ワイヤ端に近接する第1位置から前記ロック機構が前記物質に近接する第2位置まで移動する段階と;
前記ロック機構を、前記ガイドワイヤにおける前記第2位置で前記ガイドワイヤの前記結合アセンブリに結合する段階であって、前記ガイドワイヤが前記モータにより与えられる前記トルクを受けることに応答して、前記結合アセンブリが回転するよう構成されている、結合する段階とを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ロック機構は第1中空部分および第1突出部分を含み;
前記ガイドワイヤの前記結合アセンブリは:
前記ロック機構の前記第1突出部分に対向する第2中空部分と;
前記ロック機構の前記第1中空部分に対向する第2突出部分とを含み、前記結合アセンブリは、前記ロック機構と摩擦嵌めを形成するよう構成されている、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
第1磁性材料で構成された前記結合アセンブリを磁化するため、電流を外部電源によって前記ガイドワイヤを介して供給する段階と;
前記磁化された結合アセンブリを第2磁性材料で構成された前記ロック機構に係合させる段階と;
前記結合アセンブリを消磁するために、前記ガイドワイヤを介して前記電流を前記外部電源によって停止する段階と;
前記消磁された結合アセンブリを前記ロック機構から切り離す段階とをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記切断アセンブリの灌注チャンネルを介して灌注物質を前記内腔または管内に供給する段階と;
前記切断工具が前記物質を除去したことに応答して、前記内腔または管から除去された前記材料を、前記切断アセンブリの吸入チャンネルを介して回収する段階とを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記ガイドワイヤの前記近位ワイヤ端は、前記切断アセンブリの前記遠位チューブ端に近接した前記切断アセンブリの前記ロック機構に固定され:
前記ガイドワイヤの前記遠位ワイヤ端を前記近位ワイヤ端から延ばす段階と;
前記切断アセンブリを前記ガイドワイヤの前記遠位ワイヤ端に向かって移動させる段階と;
前記切断アセンブリが前記遠位ワイヤ端に向かって移動したことに応答して、前記ガイドワイヤの前記遠位ワイヤ端を前記近位ワイヤ端まで引き込む段階とをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記モータは第1モータであり;
前記切断アセンブリの前記ロック機構を、第2モータを含む前記結合アセンブリを用いて前記ガイドワイヤに結合する段階と;
前記ガイドワイヤが前記第1モータによって与えられるトルクを受けることに応答して、前記結合アセンブリの前記第2モータによって第2回転を開始する段階と、
前記第2回転に応答して前記物質を前記内腔または管から前記切断工具によって除去する段階とをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年2月25日に出願された「トルク駆動ガイドワイヤを用いた外科的処置のためのシステムおよび方法」と題する米国仮出願第62/981,302号の利益および優先権を主張し、その各々の開示全体があらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【背景技術】
【0002】
手術器具は、検査のため体内の臓器や腔所に挿入することができる。医師や外科医は、手術器具のカメラを介して臓器または腔所を検査または観察することができる。手術器具は、臓器や腔所の組織を切開したり、切断したり、体内から組織を除去することができる。
【発明の概要】
【0003】
少なくとも1つの態様は、内腔または管から物質を除去するためのシステムに関する。前記システムは、近位ワイヤ端から遠位ワイヤ端まで延びるガイドワイヤを含むことができる。前記システムは切断アセンブリを含むことができる。前記切断アセンブリは、近位チューブ端から遠位チューブ端まで延びる柔軟性チューブを含むことができる。前記切断アセンブリは、前記遠位チューブ端に結合された切断工具を含むことができ、前記切断工具は、前記物質を除去するよう構成されている。前記切断アセンブリは、前記ガイドワイヤと結合するよう構成されたロック機構であって、前記近位ワイヤ端に結合されたモータにより与えられるトルクを受けて、前記物質を除去するために前記切断工具を回転させるロック機構を含むことができる。
【0004】
少なくとも1つの態様は、内腔または管から物質を除去するための方法に関する。前記方法は、近位ワイヤ端から遠位ワイヤ端まで延びるガイドワイヤを前記内腔または管内の内視鏡作業チャンネルに挿入する段階を含むことができる。前記方法は、前記ガイドワイヤを使って切断アセンブリを前記物質まで移動させる段階であって、前記切断アセンブリが、近位チューブ端から遠位チューブ端まで延びる柔軟性チューブと、前記遠位チューブ端に結合された切断工具と、ロック機構とを備えた、移動させる段階を含むことができる。前記方法は、前記切断アセンブリの前記ロック機構を前記ガイドワイヤの前記結合アセンブリに結合する段階を含むことができる。前記方法は、前記ガイドワイヤが前記近位ワイヤ端に結合されたモータにより与えられるトルクを受けることに応答して、前記切断工具によって、前記物質を前記内腔または管から除去する段階を含むことができる。前記方法は、前記内腔または管から除去された前記材料を、前記切断アセンブリを介して回収する段階とを含むことができる。
【0005】
以下、上記およびそれ以外の側面ならびに実施形態をより詳細に説明する。上述の情報および次の詳細な説明は、様々な側面および実施形態の説明的な実例を含み、請求項に記載された側面および実施形態の性質ならびに特徴を理解するための全体像および枠組みを提供する。図面は、説明図ならびに上記の様々な側面および実施形態のより一層の理解をもたらし、本明細書に組み込まれてその一部を成すものである。
【図面の簡単な説明】
【0006】
添付の図面は一定の縮尺を意図して描かれたものではない。これら様々な図面中の類似番号および記号は、類似の構成要素を示す。明確性のため、すべての図面ですべての構成要素には参照番号を付加していない。図面は次の通り。
図1図1Aは、本開示の実施形態による内腔または管における物質除去システムの概略図である。 図1Bは、本開示の実施形態による内腔または管における物質除去システムの透視図である。 図1Cは、本開示の実施形態による透視図を示す。 図1Dは、本開示の実施形態による結合アセンブリに結合された結合アセンブリのロック機構の透視図を示す。
図2図2Aは、本開示の実施形態によるガイドワイヤ、切断アセンブリ、モータ、および結合アセンブリの上断面図を示す。 図2Bは、本開示の実施形態によるガイドワイヤ、切断アセンブリ、モータ、および結合アセンブリの上断面図を示す。 図2Cは、本開示の実施形態による切断アセンブリの正面図を示す。 図2Dは、本開示の実施形態による結合アセンブリの正面図を示す。
図3図3Aは、本開示の実施形態による切断工具、ガイドワイヤ、モータ、および結合アセンブリを含む物質除去システムの側断面図を示す。 図3Bは、本開示の実施形態による切断工具を含む物質除去システムの上断面図を示す。 図3Cは、本開示の実施形態による切断工具を含む物質除去システムの正面図を示す。
図4図4は、本開示の実施形態による物質除去システムの拡大断面図を示す。
図5図5は、物質除去システムを使用する方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示は、図面と組み合わせて読まれるべき次の記載を介すれば完全に理解されるはずである。この記載では、類似の番号は、本開示の様々な実施形態においても類似の要素を示す。この記載において、請求項は実施形態に関連して説明する。当業者であれば、本明細書に記載された方法、装置、およびシステムは例示的なものにすぎず、本開示の趣旨と範囲を逸脱することなく変更可能であることは容易に理解するはずである。
【0008】
A. 手術ソリューションの概観
本明細書で記載する技術は、内腔または管から狭窄、瘢痕、または塊を効率的かつ正確に摘出または除去できる改良型物質除去システムに関する。この改良型物質除去システムは、軟性内視鏡を介して、または経皮的処置の一部として移動し、患者の腔所(cavity)または臓器内へと蛍光透視的に移動されて、狭窄、瘢痕、または塊を切断または切開することができる。この改良型物質除去システムは、別の吸引装置や穿孔機を使用する必要なく、デブリードマンされた組織の標本を回収することができる。
【0009】
この物質除去システムは様々な用途で使用できる。付加的な実施形態において、物質除去システムは、次の説明の項目Bで詳細に説明できる。しかし、本開示の検査鏡は、消化管(「GI」)鏡または経皮的処置と共に使用される単一種類の物質除去システムに限定されるものではなく、気管支鏡、胃鏡、喉頭鏡、または患者を治療するために使用できる他種類の医療用具を含むがそれらに限定されない任意種類の軟性内視鏡に及ぶことは理解されるべきである。物質除去システムは、耳、食道、胃、小腸、大腸、膵管、または他のヒトの内腔などの人体の様々な部位や部分を治療することができる。
【0010】
B. 物質除去システムおよび方法
本開示による物質除去システムおよびその方法は、ガイドワイヤ、切断アセンブリ、および少なくとも1つの外部装置などの構成要素を含むことができる。この少なくとも1つの外部装置は、例えば、モータ、ポンプ装置、または表示装置などを含むことができる。ハンドピースを構成要素に接続でき、操作者は、ハンドピースを使用してこれら構成要素を制御できる。操作者は、内視鏡的処置の一環として、または、皮膚の針穿刺を介して臓器や他の組織に到達する経皮的処置の一環として、ガイドワイヤを内腔に挿入することができる。操作者は、ガイドワイヤを内腔または管内でナビゲートして物質に到達させることができる。ガイドワイヤを移動するには、操作者がガイドワイヤを手動で押すこともできるし、モータがガイドワイヤを回転させることもできる。操作者は、蛍光透視または内視鏡超音波イメージングモダリティを用いてガイドワイヤをナビゲートすることができる。操作者は、定位ロボット支援ナビゲーションを使用してガイドワイヤをナビゲートすることもできる。
【0011】
ガイドワイヤが物質に近づいた後、操作者は、切断アセンブリをガイドワイヤに沿って物質まで案内することができる。操作者は、切断アセンブリのロック機構がガイドワイヤの結合アセンブリに結合するように配置されるまで、切断アセンブリをガイドワイヤに沿って移動することができる。ロック機構を結合アセンブリに結合することによって、操作者またはモータは、ガイドワイヤを回転させることができ、これにより、ガイドワイヤがロック機構を回転させ、ロック機構に結合された切断工具に内腔または管内の物質を切断させる。操作者は、ロック機構を結合機構から切り離して、ガイドワイヤに沿って切断アセンブリを移動することもできる。切断アセンブリは、例えばポンプ装置を用いた排出機構(例えば、灌注物質を内腔または管内および物質に供給するためのフラッシング、洗浄、送出、または他の機能)を含むこともできる。切断工具が物質を切断したら、操作者は物質を回収することができる。切断アセンブリは、物質を回収するためにポンプ装置に接続することができる。ポンプ装置は、ハンドピースに結合するか、ハンドピースの一部とすることができ、操作者は、これを内腔または管から物質を吸引するために使用することができる。
【0012】
図1Aを参照すると、内腔または管110および物質除去システム115の概略図100が図示されている。内腔または管110は、内腔または管110の一部内に位置する物質112を含むことができる。物質除去システム115は、ガイドワイヤ120および切断アセンブリ130を含むことができる。ガイドワイヤ120は、結合アセンブリ140を含むことができる。切断アセンブリ130は、ロック機構150および切断工具160を含むことができる。切断工具160は、1つ以上のブレード165を含むことができる。
【0013】
例えば、図1Aをさらに参照すると、胆管から物質112を除去する処置を行うために、ガイドワイヤ120は、(例えば、EUSを用いて)胆管に導入することができる。切断アセンブリ130は、ガイドワイヤ120に沿って、物質112が位置する標的部位まで移動することができる。ガイドワイヤ120の結合アセンブリ140は、切断工具160のロック機構150に結合することができ、ロック機構150は、物質112を除去するため切断工具160を駆動することができる。
【0014】
内腔または管110は、動脈、細動脈、毛細血管、細静脈、または静脈などの様々な種類のうちの1つでよい。内腔または管110はまた、外耳道、鼻道(nose canal)、胆管、腸、食道、または胃などの管、導管、または窩でよい。概略図100は、内腔または管110の一部を図示できる。内腔または管110は、例えば、600マイクロメートル、5センチメートル、10インチ、100インチ、10メートル、20メートル等の長さを含むことができる。内腔または管110は、例えば、1平方ミリメートル乃至500平方ミリメートル、またはいくつかの実施形態では、2.5平方センチメートル、10平方センチメートル、20平方センチメートル、30平方センチメートル等の断面積を含むことができる。いくつかの実施形態では、概略図100は、内腔または管110を、中空器官、管、導管、経路、または他の窩などの、体腔を介してまたは外科的処置によって到達可能な人体の他の部分と置き換えまたは取り換え可能である。腔所は、例えば、原腸、洞、内腔、管、または他の自然凹窩もしくは洞を含むことができる。いくつかの実施形態では、腕または胃などの切開によって、内腔または管110内の物質112に到達するための腔所が形成される。いくつかの実施形態では、内腔または管110は物質112を含むことができる。
【0015】
物質112は、内腔または管110内の物体、組織、または内容物などと呼ぶことができ、これらの他の記述的用語と互換的に使用することができる。物質112は、時間の経過と共に内腔または管110内に現れ、内腔または管の経路や開口を狭めるかまたは塞ぐ徴候を示すことがある。例えば、物質112は、慢性感染症などの内腔または管110の損傷または傷害に起因して形成される。物質112は、操作者が内腔または管110から除去、摘出、検査、または収集することができる液体、固体、または液体と固体の組み合わせの被験品目とすることができる。内腔または管110の壁は、損傷した内腔または管110の徴候を受けることがある。狭窄または塊は、内腔または管110の損傷部分を塞いだり、その部分に栓をしたりすることがある。内腔または管110の詰まりまたは閉塞は、物質112を示すことがある。
【0016】
いくつかの実施形態では、物質112のサイズ(例えば、長さ、幅、または高さ)は、距離センサを使用して特定することができる。距離センサは、物質112を通るガイドワイヤ120が移動する距離を測定することができる。いくつかの実施形態では、距離センサは、内腔または管110を通るガイドワイヤ120が移動する距離を測定することができる。いくつかの実施形態では、物質除去システム115は、距離に基づいて物質112の大きさを特定することができる。例えば、距離センサは、物質112を通ってガイドワイヤ120が移動する距離を測定することができる。距離センサは、物質112を表す接触または圧力の指示に基づいて測定を開始することができる。ガイドワイヤ120は、物質112を通って移動することができる。ガイドワイヤ120が物質を通過すれば、距離センサは、物質112を表す接触または圧力の指示を受け取らず、物質112の終わりを示す。距離センサは、物質112との接触と物質112の不在との間で測定された距離に基づいて、物質112の大きさを特定することができる。いくつかの実施形態では、距離センサは、距離測定の開始点と終了点との間の減算などの計算を実行して物質112のサイズを特定することができる。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ120は、物質112のサイズを特定するためのカメラまたは検査鏡を含むことができる。
【0017】
ガイドワイヤ120は、内腔または管110の中をナビゲートすることができる。ガイドワイヤ120は、内腔または管110の中に移動する。ガイドワイヤ120は、内腔または管110の中を進んで物質112に到達することができる。ガイドワイヤ120は、金属、鋼鉄、プラスチック、チタン、ニッケル、炭素繊維、または他の合金のうちの少なくとも1つで構成することができる。ガイドワイヤ120は、ガイドワイヤ120の耐久性、潤滑性、柔軟性、または耐食性を高めるために、ポリマー、親水性、ニチノール、フッ素ポリマー、または2つ以上の化合物の組み合わせなど、内腔または管110に挿入するための少なくとも1つの化学化合物を含むコーディングを含むことができる。この化学化合物は、ナビゲーション中にガイドワイヤ120に光を放射させることができる。ガイドワイヤ120は、X線または同様の放射線に対して不透過性とすることができる。放射光は、操作者が蛍光イメージング技術を使用してガイドワイヤ120を移動することを可能にする。ガイドワイヤ120は、螺旋、ねじれ、フレット、または他の突出部もしくは彫刻などの1つ以上の表面組織または溝を含むことができる。
【0018】
ガイドワイヤ120は、近位ワイヤ端124および遠位ワイヤ端128を含むことができる。ガイドワイヤ120は、遠位ワイヤ端128に配置された結合アセンブリ140を含むことができる。ガイドワイヤ120は、遠位ワイヤ端128で内腔または管110に挿入することができる。ガイドワイヤ120は、内腔または管110の経路に沿ってナビゲートして、内腔または管110内の少なくとも1つの物質112(すなわち、物体、組織など)に到達することができる。内腔または管110内の物質112は病変であり得る。ガイドワイヤ120は、治療部位を越えてナビゲートすることができる。ガイドワイヤ120は、物質112と接触することができる。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ120は、物質112の中へ1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10mmナビゲートするように構成することができる。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ120は、物質112を超えて1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10cmをナビゲートするように構成してもよい。
【0019】
ガイドワイヤ120は、近接センサ、電磁センサ、光学定位センサ(optical stereotactic sensor)、カメラ、光センサ、光源、圧力センサ、レーダセンサ、流量センサ、屈曲センサ、衝撃センサ、距離センサ、または内腔または管110の検査用の他のセンサなど、1つ以上のセンサを含むか、または、それに結合させることが可能である。これら1つ以上のセンサは、例えば、ガイドワイヤ120の遠位ワイヤ端128に、または、その内部に配置され得る。センサは、内腔または管110内でガイドワイヤ120をナビゲートするためのデータを与えることができる。いくつかの実施形態では、物質除去システム115は、物質112の位置を特定するために、1つ以上のセンサを使用することができる。いくつかの実施形態では、物質除去システム115は、1つ以上のセンサを使用して、内腔または管110内の物質112を検査または調査することができる。例えば、ガイドワイヤ120は、駆動装置(図示せず)を用いて、または操作者によって手動で内腔または管110内を移動させることができる。光源は、発光ダイオード(「LED」)、白熱灯、コンパクト蛍光灯、ハロゲン、ネオン、または他の種類の照明要素を含むことができる。光源は光を放出することができ、カメラは記録を開始することができる。カメラは、内腔または管壁110の様々な画像を取得し、操作者に表示するために表示装置(図示せず)に画像を送ることができる。表示装置は、操作者が内腔または管110の内部を見るために、受信した視覚情報に基づいて画像を生成または表示することができる。ガイドワイヤ120のカメラは、物質112を可視化し、物質112の指示を与えることができる。ガイドワイヤ120は、ガイドワイヤ120のカメラが物質112の指示を受信しないことに基づいて、物質112を移動するよう操作することもできる。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ120または1つ以上のセンサは、第2物質112の指示を受け取ることができる。
【0020】
センサは内腔または管110の存在を特定できる。センサは、除去すべき物質112の存在を特定または検出することができる。物質除去システム112は、センサを使用して、物質112との接触に基づいて物質112を識別することができる。例えば、ガイドワイヤ120は、圧力センサを含むことができる。圧力センサは、物質112を指し示す接触、押圧、密度、または他の圧力情報の指示を受け取ることができる。ガイドワイヤ120は、前の例と同様に、内腔または管110の中に移動され、内腔または管110の中をナビゲートすることができる。ガイドワイヤ120は、圧力センサを使用して、物質112との圧力の指示を受け取ることができる。ガイドワイヤ120は、圧力の指示を受け取りつつ物質112を移動することができる。ガイドワイヤ120は、圧力の指示を受け取らないことに基づいて、物質112を通過させることができる。
【0021】
ガイドワイヤ120は、内腔または管110への医療目的で挿入するための柔軟なワイヤとすることができる。ガイドワイヤ120は、内腔または管110またはガイドワイヤ120に外傷、裂け目、傷、または他の損傷を与えないように柔軟とすることができる。ガイドワイヤ120の可撓性は、内腔または管壁110内でのガイドワイヤ120のナビゲーションを容易にすることができる。例えば、内腔または管110は、曲線、隆起、または他の非線形の経路を含みうる。物質112は、内腔または管110内の非線形の経路を超えて配置することができる。ガイドワイヤ120は、内腔または管110の非線形の経路を回り込んで通過するために、内腔または管壁110を押し、突き当たり、または衝撃を与えることができる。柔軟性ガイドワイヤ120は、物質112までナビゲートする間に内腔または管壁110を損傷する可能性を低減させることができる。
【0022】
ガイドワイヤ120は、柔軟性コイル、ナビゲーションワイヤ、電動ワイヤ、または編組とすることができる。ガイドワイヤ120は、円柱、円錐、または他の角柱などの形状を有することができる。ガイドワイヤ120は、金属、鋼鉄、ニッケル、チタン、ニチノール、または他の金属合金のうちの少なくとも1つから構成すればよい。ガイドワイヤ120は、長さを有することができる。この長さは、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、310、320、330、340、350、360、370、380、390、400、410、420、430、440、450、460、470、480、490、500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650、660、670、680、690、700、710、720、730、740、750、760、770、780、790、800、810、820、830、840、850、860、870、880、890、900、910、920、930、940、950、960、970、980、990または1000cmとすることができる。ガイドワイヤ120の長さは、切断アセンブリ130の長さよりも大きくすることができる。例えば、ガイドワイヤ120の長さは50cmメートルとすることができ、切断アセンブリ130の長さは75cmとすることができる。ガイドワイヤ120は、ガイドワイヤ120を内腔または管110に挿入するためにサイズ決めした直径を含むことができる。この直径は、100、200、300、400、500、600、700、800、900、または1000ナノメートルとすることができる。ガイドワイヤ120はその直径により、切断アセンブリ130へのガイドワイヤ120の挿入を可能とし、内腔または管110内の物質112に向かう道筋またはナビゲーション経路を提供することができる。
【0023】
ガイドワイヤ120の柔軟性により、ガイドワイヤ120が曲がっている部分でもその性能を維持することができる。例えば、内腔または管壁110は、120度の曲げを有することができる。ガイドワイヤ120などの切断アセンブリ130内の構成要素を含む切断アセンブリ130は、120度曲げることが可能である。曲げられたガイドワイヤ120は、120度曲げた状態で回転性能を維持することができる。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ120の外表面と他の表面との間の摩擦接触を回避するために、シースまたはライニングがガイドワイヤ120を取り囲んでいる。いくつかの実施形態では、ポリテトラフルオロエチレン(「PFTE」)がガイドワイヤ120を被覆して、ガイドワイヤ120の外面と、内腔または管110の内壁などの他の表面との間の摩擦接触を低減させる。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ120は、切断アセンブリ130がその内部でナビゲートする器具チャネルの直径よりも小さい外径を有する。例えば、いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ120の外径は、1-4ミリメートルの範囲内とすることができる。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ120の長さは、切断アセンブリ130の長さを超える。
【0024】
ガイドワイヤ120の遠位ワイヤ端128は、ガイドワイヤ120を内腔または管110内でナビゲートするための少なくとも1つのセンサを含むことができる。遠位ワイヤ端128はまた、物質112の位置を特定するための少なくとも1つのセンサを含むことができる。いくつかの実施形態では、操作者は、物質112を越えて遠位ワイヤ端128をナビゲートする。次いで、操作者は、物質112にデブリードマンを行うために切断アセンブリ130を用意することができる。センサは、ガイドワイヤ120の遠位ワイヤ端128に配置され得る。ガイドワイヤ120は、切断アセンブリ130の動きを容易にするために、螺旋、ねじれ、または隆起などの溝またはパターンを含むことができる。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ120は、ガイドワイヤ120の周りに装着されたライニングを含むことができ、切断アセンブリ130がガイドワイヤ120を移動する間に、切断アセンブリ130はライニングに沿って操作される。いくつかの実施形態では、ライニングは、空気または他の流体が切断アセンブリ130とガイドワイヤ120との間に進入するのを防止することができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ120は、伸長可能または引き込み可能なワイヤでよい。ガイドワイヤ120は、手動操作を介して、または電気動作デバイスによって、伸長または収縮することができる。ガイドワイヤ120は、切断アセンブリ130に、例えば切断アセンブリ130のロック機構150に結合するように構成することができる。例えば、ガイドワイヤ120の近位ワイヤ端124は、切断アセンブリ130の遠位チューブ端138に近接して結合するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ120は、近位ワイヤ端124と遠位ワイヤ端128との間の距離を増加させるように長さを延ばすことができる。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ120は、近位ワイヤ端124と遠位ワイヤ端128との間の距離を減少させるために引き込ませることができる。例えば、ガイドワイヤ120は、物質112を通って遠位ワイヤ端128を移動させるために伸長することができる。切断アセンブリ130は、ガイドワイヤ120の遠位ワイヤ端128に向かって移動できる。切断アセンブリ130が遠位ワイヤ端128に向かって移動する際に、ガイドワイヤ120は、例えば、切断アセンブリ130の移動に基づいて遠位ワイヤ端128が動くのを停止するために、引き込まれる。
【0026】
切断アセンブリ130は、近位ワイヤ端124から内腔または管110に入るよう移動し、遠位ワイヤ端128まで移動して物質112に到達することができる。いくつかの実施形態では、切断アセンブリ130は、切断アセンブリ130がガイドワイヤ120を移動することによって内腔または管110内で移動操作されるように、ガイドワイヤ120の周りに嵌合するライニングを含むこともできる。いくつかの実施形態では、ライニングは、空気または他の流体が切断アセンブリ130とガイドワイヤ120との間に進入することを防止することができる。
【0027】
切断アセンブリ130は、ガイドワイヤ120と同様の組成を有することができる。例えば、切断アセンブリ130は、金属、鋼鉄、プラスチック、チタン、ニッケル、炭素繊維、または他の合金を含むことができる。切断アセンブリ130は、ガイドワイヤ120と異なる組成を有することができる。例えば、ガイドワイヤ120は、鋼鉄により構成され、切断アセンブリ130は、金属およびプラスチックにより構成され得る。切断アセンブリ130は、内腔または管110を移動しやすいように、より高いまたは低い密度、より高いまたは低い展性、より高いまたは低い柔軟性、または他の特徴を有するよう構成することができる。切断アセンブリ130は、編組シースとすることができる。
【0028】
切断アセンブリ130は、遠位チューブ端138および近位チューブ端134を含むことができる。近位チューブ端134は、切断アセンブリ130の基部、始まり、または土台を指すことができる。遠位チューブ端138は、切断アセンブリ130の先端または前部を示すことができる。いくつかの実施形態では、切断アセンブリ130は、切断アセンブリ130の遠位チューブ端138に固定されたガイドワイヤ120を含むことができる。いくつかの実施形態では、遠位ワイヤ端128は、切断アセンブリ130の近位チューブ端134から延出している。いくつかの実施形態では、遠位ワイヤ端128は、ロック機構150を通って切断アセンブリ130の遠位チューブ端138から延出している。ガイドワイヤ120は、ガイドワイヤ120の長さを増加または減少させるために、伸長可能または引き込み可能とするができる。例えば、ガイドワイヤ120は、切断アセンブリ130の遠位チューブ端138に結合する。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ120は伸長して、遠位チューブ端138とガイドワイヤ120の遠位ワイヤ端128との間のガイドワイヤ120の長さを増加させる。いくつかの実施形態では、切断アセンブリ130は、ガイドワイヤ120を引き込みながら、物質112に向かって移動することができる。例えば、ガイドワイヤ120は、切断アセンブリ130が遠位ワイヤ端128に向かって移動するにつれて引き込まれる。
【0029】
切断アセンブリ130は、光センサ、電磁センサ、光学定位センサ、圧力センサ、衝撃センサ、流量センサ、レーダセンサ、位置センサ、または距離センサなど、遠位チューブ端138に位置する1つ以上のセンサを含むか、それに結合することができる。いくつかの実施形態では、1つ以上のセンサは、近位チューブ端134や近位チューブ端134と遠位チューブ端138との間など、切断アセンブリ130の異なる部分または部位に配置され得る。いくつかの実施形態では、切断アセンブリ130は、内腔または管110、あるいは物質112の存在を検出する。切断アセンブリ130は、切断アセンブリ130の外側のセンサ処理要素(図示せず)などの少なくとも1つの外部デバイスと通信して、センサによって示される内腔または管110の残りの部分に対する物質112の厚さを求めることができる少なくとも1つのセンサを備えることができる。センサは、例えば、温度センサ、圧力センサ、抵抗センサ、衝撃センサ、超音波センサ、または医療検査用の他のセンサを含むことができる。いくつかの実施形態では、物質112の種類は、少なくとも組織のインピーダンスまたは密度に関連する。このセンサは、温度情報および他の感知情報を収集し、こうした情報に対応した信号をセンサ・処理ユニットに与えることができる。センサ・処理ユニットは、その後、物質112の種類を特定することができる。いくつかの実施形態では、センサは、電気センサであり得る。
【0030】
切断アセンブリ130を内腔または管110に挿入する前に、切断アセンブリ130をガイドワイヤ120に結合することができる。切断アセンブリ130は、腔所を通って、内腔または管110の中へ近位チューブ端134から遠位チューブ端138まで移動させることができる。切断アセンブリ130は、ガイドワイヤ120を使用して内腔または管110を移動することができる。切断アセンブリ130は、先に説明したガイドワイヤ120の例と同様に、圧力センサを使用して内腔または管110内の物質112の指示を受け取ることができる。例えば、近位チューブ端134に接続された外部デバイスを使用して物質112の摘出、調査、または収集などの物質112(または内腔または管110内)に対する処置を施すため、操作者は、切断アセンブリ130を使用することができる。
【0031】
切断アセンブリ130は、内腔または管110の中へ移動操作することができる。切断アセンブリ130の挿入は、ガイドワイヤ120と同様の開口部または腔所を介して行うことができる。切断アセンブリ130は、切断アセンブリ130が内腔または管110の曲率を通って方向転換し、曲がり、または他の方法でナビゲートすることができるような、可撓性切断アセンブリ130でよい。切断アセンブリ130は、ガイドワイヤ120と同様に、内腔または管110内に、または切断アセンブリ130に、傷、裂け目、外傷、または他の損傷を与えないように柔軟とすることができる。例えば、切断アセンブリ130は、湾曲部分を含む内腔または管110の中へ移動する。切断アセンブリ130は、ガイドワイヤ120を介して内腔または管110内をナビゲートすることができる。ガイドワイヤ120は内腔または管110に接触し、切断アセンブリ130は、内腔または管110に到達して内腔または管110の湾曲部分を通ってナビゲートすることができる。切断アセンブリ130は、内腔または管110の湾曲した部分に到達することができる。切断アセンブリ130は、内腔または管110に到達するかまたは接触することに応答して湾曲または方向変換を開始することができ、切断アセンブリ130は、ガイドワイヤ120に沿って内腔または管110内をナビゲートしながら、内腔または管110の湾曲部分を通って曲がる。
【0032】
いくつかの実施形態では、切断アセンブリ130は、内視鏡または器具チャネルを有する任意の他の医療機器の器具チャネルまたは作業チャネルに挿入され得る。器具チャネルは、切断アセンブリ130用に構成されたアタッチメントシースによって囲まれた中空部分または入口を画定できる。このアタッチメントは、切断アセンブリ130の直径を増大させ、切断アセンブリ130に追加の形状、表面組織、溝、または他の特徴をもたらし、または内腔または管110内を移動するためのカバーとなることができる。
【0033】
切断アセンブリ130は、ガイドワイヤ120に沿って、例えば、ガイドワイヤ120の近位ワイヤ端124まで移動可能である。切断アセンブリ130は、内腔または管110に挿入され、内腔または管110を移動し、内腔または管壁110と接触し、内腔または管110内の物質112に到達し、またはガイドワイヤ120を使用して内腔または管110内を他の態様で移動することができる。切断アセンブリ130は、ガイドワイヤ120の近位ワイヤ端124から遠位ワイヤ端128まで移動することができる。
【0034】
ガイドワイヤ120の結合アセンブリ140は、切断アセンブリ130のロック機構150と結合することができる。いくつかの実施形態では、結合アセンブリ140は、ロック機構150の少なくとも1つの突出部分と嵌合するか、またはそれに結合するための少なくとも1つの溝、少なくとも1つの穴、または少なくとも1つのソケットを含むことができる。いくつかの実施形態では、結合アセンブリ140は、切断アセンブリ130のロック機構150の少なくとも1つの突出部分と嵌合するか、またはそれに結合するための少なくとも1つの溝、少なくとも1つの穴、または少なくとも1つのソケットを含むことができる。結合アセンブリ140は、ロック機構150と結合するための突出部分とソケットの両方を含むことができる。突出部およびソケットは、ピン相互接続、磁石、摩擦嵌合溝、または他の取り付け特徴を含むことができる。
【0035】
結合アセンブリ140は、切断アセンブリ130のロック機構150に結合、連結、または接続することができる。例えば、切断アセンブリ130は、ガイドワイヤ120に沿って移動して、内腔または管110内の結合アセンブリ140に到達することができる。ガイドワイヤ120は回転可能であり、これにより結合アセンブリ140が回転し、ロック機構150に結合されたときにも回転することになる。ガイドワイヤ120の回転は、例えば、近位ワイヤ端124の回転または遠位ワイヤ端128の回転を含むことができる。結合アセンブリ140の回転は、遠位ワイヤ端128の回転または近位ワイヤ端124の回転に応答して行われうる。
【0036】
結合アセンブリ140は、遠位ワイヤ端128に位置することができる。結合アセンブリ140は、遠位ワイヤ端128から一定の距離を置いて位置することができる。結合アセンブリ140は、内腔または管110内の物質112のサイズおよび長さに対応するために、遠位ワイヤ端128から一定の距離とすることができる。この距離は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49であっても良い。50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100cmとすることができる。いくつかの実施形態では、結合アセンブリ140は、ガイドワイヤ120の異なる部分に再配置される。例えば、結合アセンブリ140は、ガイドワイヤ120の遠位ワイヤ端128から1センチメートルで結合する。内腔または管110内の物質112は、長さを有することができる。この長さは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50でありえる。51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100mmとなり得る。ガイドワイヤ120は、物質112の第1の側を移動して、物質112の第2の側に到達することができる。例えば、物質112は、結合アセンブリ140を遠位ワイヤ端128から1センチメートルから位ワイヤ端128から10センチメートルまで押すことができる。
【0037】
結合アセンブリ140は、例えば、ガイドワイヤ120、切断アセンブリ130、切断工具160、またはロック機構150と同様の材料で構成することができる。結合アセンブリ140は、例えば、遠位ワイヤ端128の位置にまたは遠位ワイヤ端128から一定距離はなれた位置を含むガイドワイヤ120の一部分に位置している。遠位ワイヤ端128からの距離は、例えば、遠位ワイヤ端128から少なくとも1ミリメートル、5センチメートル、10センチメートル、または2インチを含むことができる。結合アセンブリ140は、内腔または管110内の物質112と接触することができる。結合アセンブリ140は、物質112から距離を置くことができる。この距離は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49であってもよい。50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100mmとすることができる。結合アセンブリ140は、ロック機構150と似た大きさを有することができる。例えば、結合アセンブリ140およびロック機構150は、両方とも、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10mmの直径を有することができる。結合アセンブリ140は、ロック機構150に対向して、中空部分または突出部分を含むことができる。突出部の中空部は、ロック機構150と類似の形状、例えば、十字、正方形、三角などの形状を含むことができる。例えば、ロック機構150が十字の中空部分を含む場合、結合アセンブリ140は、ロック機構150と結合するように構成された十字の突出部分を含むことができる。
【0038】
結合アセンブリ140は、第2モータを含むか、または第2モータに結合させることができる。いくつかの実施形態では、結合アセンブリ140は、この第2モータを含むか、または第2モータに結合させることができる。結合アセンブリ140は、信号の受信に応答して回転を開始することができる。したがって、ガイドワイヤ120、切断工具160、ロック機構150、または近位ワイヤ端124と遠位ワイヤ端128との間の任意の部分は、同等の回転またはトルクで縦に並んでまたは同期して回転することができる。
【0039】
ロック機構150は、結合アセンブリ140と結合するための穴、経路、隙間、または中空領域を含むことができる。ガイドワイヤ120は、ロック機構150の中空領域を介して遠位チューブ端134から遠位チューブ端138までロック機構150を通過することができる。いくつかの実施形態では、ロック機構150は、例えば、ロック機構150の中心、周囲、または中心と周囲との間において、ロック機構150の一部に突出部を含むことができる。
【0040】
ロック機構150は、切削工具160の中心または中間に位置することができる。いくつかの実施形態では、ロック機構150は、例えば、ロック機構150の中空部分を通るガイドワイヤ120を囲むことができる。切断アセンブリ130は、内腔または管110を通って、ロック機構150によって囲まれたガイドワイヤ120を移動することができる。ロック機構150は、中心、周囲、または中心と周囲との間などの少なくとも1つの中空部分を含むことができる。ロック機構150の中空部は、十字、長方形、正方形、円、三角形、または他の幾何学的形状など、様々な形状にすることができる。ロック機構150は、厚さを備えることができる。この厚さは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10mmとすることができる。ロック機構150は、面積を備えることができる。面積は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10平方ミリメートルとすることができる。切断アセンブリ130は、突出部を含むことができる。突出部は、ロック機構150から一定の距離を突出することができる。この距離は、100ナノメートル、500ナノメートル、1ミリメートルとすることができる。この距離はまた、2、3、4、5、6、7、8、9、または10ミリメートルとすることができる。いくつかの実施形態では、ロック機構150は、結合アセンブリ140との係合を容易にするために、少なくとも1つの中空部分と少なくとも1つの突出部分との両方を含むことができる。
【0041】
切断アセンブリ130のロック機構150は、ガイドワイヤ120に沿って結合アセンブリ140まで移動することができ、または移動されることができる。切断アセンブリ130は、結合アセンブリ140に到達するか、または結合アセンブリ140から1ミリメートル、1センチメートル、または1インチなど、その近くに配置することが可能である。ロック機構150は、結合アセンブリ140に接近したことに応答するかそれに続いて、結合アセンブリ140に向かって配置され得るか、または引っ張られ得る。ロック機構150は、結合アセンブリ140との接触に応答して、結合アセンブリ140に結合または取り付け可能である。
【0042】
特に図1Cおよび図1Dを参照すると、結合アセンブリ140に結合するロック機構150の図を示すことができる。切断アセンブリ130は、ガイドワイヤ120に沿って遠位ワイヤ端128に向かって動くことによって、図1Cから図1Dに移行することができる。いくつかの実施形態では、結合アセンブリ140は、ガイドワイヤ120の遠位ワイヤ端128から距離を置いて配置される。例えば、切断アセンブリ130は、図1Cに例示されるように、ロック機構150を使用して遠位ワイヤ端128の距離に位置する結合アセンブリ140と結合することができる。切断アセンブリ130は、例えば、操作者が切断アセンブリ130を内腔または管110に手動で挿入することによって、またはガイドワイヤ120に沿って切断アセンブリ130を操作するように構成された電気動作デバイスによって、結合アセンブリ140に向かって移動されることができる。いくつかの実施形態では、操作者は、切断アセンブリ130をガイドワイヤ120に沿って押し、突き、または動かすことができる。図1Dに示されるように、切断アセンブリ130は、結合アセンブリ140に結合、または、結合アセンブリ140にロックすることができる。切断アセンブリ130は、取り付けられた結合アセンブリ140の指示を受け取ることができる。切断アセンブリ130は、表示装置、オーディオ装置、ハンドピース、または他のシグナリング装置など、切断アセンブリ130に接続された少なくとも1つの外部装置にこの指示を与えることができる。いくつかの実施形態では、結合アセンブリ140は、切断アセンブリ130をガイドワイヤ120と結合するための中間構成要素とすることができる。
【0043】
ロック機構150は、摩擦嵌め、ピン相互接続、トルク嵌め、回転結合、スナップリング、ピン相互連接、磁石、摩擦嵌め溝、または複数の部品を連結または接続するための他の結合もしくは締結技術など、少なくとも1つの結合技術を介して結合アセンブリ140と結合することが可能である。ロック機構150の突出部は、結合アセンブリ140と結合することができる。いくつかの実施形態では、ロック機構150は、結合アセンブリ140と結合するために、少なくとも1つの中空部分と少なくとも1つの突出部分の両方を含むことができる。例えば、切断アセンブリ130は、ガイドワイヤ120を使用して内腔または管110を移動することができる。切断アセンブリ130は、ガイドワイヤ120の一部に位置する、例えば遠位ワイヤ端128に位置する結合アセンブリ140に到達することができる。切断アセンブリ130は、切断工具160と接触しているロック機構150を使用して、結合アセンブリ140に結合することができる。いくつかの実施形態では、結合アセンブリ140およびロック機構150は、これら2つの構成要素の間で結合するように構成された中空部分または突出部分を含むことができる。例えば、結合アセンブリ140は、摩擦嵌め、ピン相互接続、ツイストロック、または他の接続特徴を可能にするように、ロック機構150に対向する突出部分または中空部分を含むことができる。
【0044】
磁力も、結合アセンブリ140をロック機構150に結合させることができる。いくつかの実施形態では、結合アセンブリ140およびロック機構150は、2つの構成要素の間に磁気引力をもたらすために、磁性材料または強磁性材料で構成することができる。強磁性材料は、鉄、ニッケル、またはコバルトとすることができる。ロック機構150は、少なくとも1つの強磁性材料で構成された結合アセンブリ140に取り付けられ、それを引き込み、またはそれに向かって引っ張られることができる。いくつかの実施形態では、ロック機構150は、強磁性材料で構成することができ、結合アセンブリ140は、磁性材料で構成することができる。切断アセンブリ130は、ロック機構150が結合アセンブリ140の範囲内にあるとき、結合アセンブリ140まで引っ張られることができる。この範囲は、ロック機構150が結合アセンブリ140に磁気的に結合する、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10cmの距離を指すことができる。
【0045】
切断工具160は、内腔または管110から物質112を切除することができる。切断アセンブリ130は、内腔または管を通過し、切断工具160を用いて、物質112を切断、除去、削り取り、またはデブリードマンを行うことができる。いくつかの実施形態では、切断工具160は、内腔または管110から物質112をデブリードマンまたは切断する。切断工具160は、物質112を十分に小さな断片に切断して、切断アセンブリ130が回収でき、切断アセンブリ130を内腔または管110から取り外すことなく、切断アセンブリ130がデブリードマンされた物質112を収集できる。いくつかの実施形態では、切削工具160が物質112をデブリードマンされた物質へとデブリードマンを行うことに応答して、切断アセンブリ130は、内腔または管110からデブリードマンされた物質112を引き込む、取り除く、またはポンプで吸い出すことが可能である。デブリードマンされた物質112の回収のため、デブリードマンされた物質112は溝内に集められ、切削工具160の遠位端から切削工具160の近位端まで移動することができる。切削工具160は、切断アセンブリ130の遠位チューブ端138から近位チューブ端134までデブリードマンされた物質を引き寄せることができる。
【0046】
切削工具160は、切削工具160に刻まれた溝またはソケットを用いて、内腔または管110からデブリードマンされた物質112を捕捉または収集することができる。デブリードマンは、物質112または物質112の一部を内腔または管110から分離することを含む任意の動作を含み得る。したがって、全体的であれ部分的であれ、摘出、切開、切断、細断、スライス、粉砕を含むがこれらに限定されない動作もまたデブリードマンの例である。いくつかの実施形態では、切断工具160が、後述する吸入チャネル222を経由するなどして、内腔または管110からデブリードマンされた物質112を回収するように、切断工具160を手動で操作するか、または、物質112をデブリードマンする任意の他の手段を利用することが可能である。切断工具160は、物質112を切断するために、毎分1000回転(「RPM」)、5,000RPM、10,000RPM、20,000RPM、30,000RPM、40,000RPM、または50,000RPMなどの様々な速度で回転可能である。
【0047】
切断工具160は、スニップ挟み、ブレード、のこぎり、または他の任意の鋭利な工具を含むことができる。切断工具160は、ファン、軸カッター、ドリル、フック、リーマー、フライスカッター、または他の切断工具もしくは装置など、少なくとも1種類の切断、切開、または摘出機構を含むことができる。切断工具160は、切断工具160の遠位端から切断工具160の近位端まで移動する螺旋溝を含むことができ、螺旋溝に沿ってデブリードマンされた物質112を通過させるように構成されている。切断工具160は、物質112を切断するための鋼鉄、プラスチック、炭素繊維、チタン、アルミ、金属、または他の合金などの1つ以上の材料で構成することができる。いくつかの実施形態では、切断工具160は、放射線不透過性の切断チップを含む。
【0048】
切断工具160は、切断アセンブリ130の遠位チューブ端138に結合させるか、またはそれに近接させることができる。切断工具160は、近位ワイヤ端124と同様に配置された近位端と、遠位チューブ端134または切断アセンブリ130の先端に位置する遠位端とを含むことができる。切断工具160は、長さを含むことができる。いくつかの実施形態では、この長さは、切断アセンブリ130と同様である。いくつかの実施形態では、この長さは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48, 49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100cmである。
【0049】
ここで図1Cを参照すると、切削工具160は、ファンブレード165a-c(一般にファンブレード165という)を含むことができる。ファンブレード165は、物質112を切断または切開するための1つ以上の材料、例えば、金属、チタン、アルミニウム、または合金で構成することができる。切断工具160は、図1Cに示されるような3枚のブレードなど、1枚以上のブレードを含むことができる。いくつかの実施形態では、切断工具160は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100枚のファンブレード165を含む。
【0050】
切断工具160は、ガイドワイヤ120または切断アセンブリ130の動きに対して接線方向または側面切断のために、図3Aに示すような切断窓310で、外側カニューレ210の側面に露出させることもできる。切断工具160は、切断工具160を回転させるために外側カニューレ210内の溝など、切断アセンブリ130の外側カニューレ210に結合している。いくつかの実施形態では、切断工具160は、内側カニューレ220から1ミリメートル、2ミリメートル、または3ミリメートルなどの距離とすることができる。いくつかの実施形態では、切断アセンブリ130は、内側カニューレ220を含まず、外側カニューレ210によって囲まれた切断工具160のみを含む。切削工具160は、ロック機構150を含むことができる。
【0051】
切削工具160は、ロック機構150が結合アセンブリ140に結合した後に回転させることができる。切削工具160は、ロック機構150を含むことができる。切削工具160は、ロック機構150と共に回転することができる。切断工具160は、ガイドワイヤ120の回転に応答して切断アセンブリ130の軸に沿って駆動されるようにガイドワイヤ120と結合するリニアアクチュエータを含むことなどにより、軸方向の切断を実行することができる。いくつかの実施形態では、切断工具160は、操作者によって及ぼされる機械的な力の並進を通じて切断工具160を動作させることができるように手動で動作させてもよいし、またはタービン、モータ230、または切断工具160を作動させるための任意の他の力発生要素を用いて、自動的に作動されるようにしてもよい。
【0052】
図2A-Dを参照すると、物質除去システム200は、ガイドワイヤ120と、切断アセンブリ130と、モータ230と、ポンプ装置240とを含むことができる。物質除去システム200は、図1に示される物質除去システム115とすることができる。切断アセンブリ130は、切断工具160と、ロック機構150と、外側カニューレ210と、内側カニューレ220と、吸入チャネル222と、灌注チャネル225とを含む。いくつかの実施形態では、外側カニューレ210は、オプションでソケット215を含むことができる。いくつかの実施形態では、ハンドピース(図示せず)は、ガイドワイヤ120、切断アセンブリ130、モータ230、およびポンプ装置240に結合することができる。操作者は、ハンドピースを使用して、ガイドワイヤ120、切断アセンブリ130、モータ230、ポンプ装置240、または他の任意の外部装置を制御することができる。いくつかの実施形態では、ハンドピースは、ポンプ装置250が吸引を行いかつ灌注物質を供給する間は切断工具160が回転するように、これら構成要素を同時に制御するように構成できる。いくつかの実施形態では、ハンドピースは、モータ230の回転のみを開始させる、またはポンプ装置240を使用して吸引のみを開始させるなど、各構成要素を独立して制御することができる。
【0053】
外側カニューレ210は、切断アセンブリ130のカバー、外側チューブ、シェル、または本体とすることができる。外側カニューレ210は、切断アセンブリ130の遠位チューブ端138または先端を囲むことができる。外側カニューレ210は、切断アセンブリ130の遠位チューブ端138に、切断窓310などの開口部を含むことができる。外側カニューレ210の半径方向壁の一部は、外側カニューレ210の半径の一部の周りに延びる開口部を画定することができる。いくつかの実施形態では、操作者は、物質112の切断からデブリードマンされた物質を受け取るか、回収することができる。
【0054】
外側カニューレ210は、例えば、円柱、角柱、円錐、または他の形状に成形または形成することができる。外側カニューレ210は、可撓性を備えることができる。外側カニューレ210は、任意の角度まで曲げたり、屈曲させたりすることができる。いくつかの実施形態では、外側カニューレ210は、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、または180度まで曲げたり、屈曲させたりすることができる。外側カニューレ210は、厚さを持つことができる。この厚さは、10ナノメートル、20ナノメートル、1ミリメートル、2ミリメートル、3ミリメートル、4ミリメートル、または5ミリメートルとすることができる。外側カニューレ210は、幅を含むことができる。この幅は、1ミリメートル、2ミリメートル、3ミリメートル、4ミリメートル、5ミリメートル、または1センチメートルとすることができる。外側カニューレ210は、長さを含むことができる。この長さは、1メートル、2メートル、3メートル、4メートル、5メートル、6メートル、7メートル、8メートル、9メートル、10メートル、50メートル、100メートルなどとすることができる。外側カニューレ210は、0.6ミリメートル四方、1ミリメートル四方、1.9ミリメートル四方などの断面積を含むことができる。外側カニューレ210は、金属、鋼鉄、プラスチック、ゴム、ガラス、炭素繊維、チタン、アルミニウム、または他の合金などの材料で構成することができる。
【0055】
内側カニューレ220は、例えば、外側カニューレ210に含まれる、または内側カニューレ220に含まれる溝、ソケット、またはボルトを使用することによって、外側カニューレ210に対して回転することができる。ここで図2Bを参照すると、外側カニューレ210は、切断工具160を外側カニューレ210に結合するソケット215をオプションで含むことができる。切削工具160は、外側カニューレ210とは独立して回転することができる。例えば、モータ230は、ガイドワイヤ120を回転駆動して、切削工具160に結合された結合アセンブリ140に回転を与えることができる。切削工具160は、外側カニューレ210のソケット215内で回転することができる。ソケット215は、回転中に切断工具160が切断アセンブリ130の遠位チューブ端138から離脱または分離しないように、切断アセンブリ130内での切断工具160の配置を容易にすることができる。
【0056】
図2A-Dを再度参照すると、外側カニューレ210は、内側カニューレ220を少なくとも部分的に取り囲むことができる。いくつかの実施形態では、内側カニューレ220は、遠位チューブ端138の開口部に吸引または他の様態で入る任意の物質を切除する。内側カニューレ220は、切削アセンブリ130の遠位チューブ端138に開口部を含み、切削工具160によって切除された物質が遠位チューブ端138の開口部を介して入ることができる。内側カニューレ220の遠位チューブ端138は、切断部を含むことができる一方、内側カニューレ220の近位ワイヤ端124は、切断部を介して内側カニューレ220の遠位チューブ端138に入る物質112が内側カニューレ220の近位ワイヤ端124を通過できるように開口されることができる。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ120は、内側カニューレ220に取り付けられて、内側カニューレ220を切断工具160と共に内側カニューレ220の長手方向軸に沿って回転させる。外側カニューレ210が内側カニューレ220またはガイドワイヤ120に取り付けられない場合、内側カニューレ220は外側カニューレ210に対して回転することができる。いくつかの実施形態では、内側カニューレ220は、概して長手方向の軸に沿って外側カニューレ210に対して相対的に回転することができ、回転中に内側カニューレ220の安定性が増大する。
【0057】
内側カニューレ220は、外側カニューレ210と同様の長さまたはより小さい長さを含むことができる。この長さは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100cmとすることができる。内側カニューレ220は、1つ以上の物質112のデブリードマンと、関連するデブリードマンされた物質112の除去とを1回の操作で容易に実行するように設計できる。内側カニューレ220は、外側カニューレ210の内側に配置できる。内側カニューレ220は、切断アセンブリ130の外側カニューレ210と結合することができる。内側カニューレ220は、外側カニューレ210と同様の材料で構成することができる。内側カニューレ220は、外側カニューレ210と同様に、可撓性とすることができる。
【0058】
内側カニューレ220は、ポンプ装置240のような少なくとも1つの外部装置に結合できる。内側カニューレ220は、ポンプ装置240を使用して、物質112を含む1つ以上の物質を内腔または管110から引き離し、引きつけ、または引っ張るための経路を提供することができる。例えば、操作者は、切断アセンブリ130を内腔または管110に挿入することができる。切断アセンブリ130は、ガイドワイヤ120を使用して物質112まで移動できる。切断アセンブリ130は、ポンプを用いて水または空気などの灌注物質を内腔または管110に供給または進ませることができる。切断アセンブリ130は、ポンプ装置240を使用して、物質112(またはデブリードマンされた物質112)の一部を引っ張るか、集めるか、または受け取ることができる。収集された物質112は、検査または収集のために、内側カニューレ220を通って外部収集装置(図示せず)に移すことができる。いくつかの実施形態では、内側カニューレ220は、切断アセンブリ130または外側カニューレ210とは別の構成要素である。
【0059】
いくつかの実施形態では、内側カニューレ220は、操作者が、蛍光透視誘導下で狭窄の程度を特定するために、または内腔もしくは管110内の特定の領域をマークするために使用することができる注入可能な染料成分を備え得る。他の実施形態では、使用者は、注入可能な染料を使用することなく、切断工具160で特定の領域に印を付けることができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、内側カニューレ220は、第1内側カニューレおよび第2内側カニューレなど、複数のチューブを含むことができる。第1内側カニューレは、第1ポンプ装置に結合するか、接続することができる。第2内側カニューレは、第2ポンプ装置に結合するか、または接続することができる。第1ポンプ装置は、化学化合物または気体などの灌注物質を含むリザーバに接続することができる。第1ポンプ装置は、灌注物質を内腔または管110内に排出することができる。第2ポンプは、異なるリザーバのような収集装置に接続する。第2ポンプ装置は、内腔または管110から保管のために異なるリザーバに物質112を回収、引き込み、または収集することができる。例えば、操作者は、ガイドワイヤ120に沿って切断アセンブリ130を内腔または管110内の物質112まで案内することができる。切断アセンブリ130は、結合アセンブリ140に結合することができる。モータ230は、ガイドワイヤ120の回転を開始させることができる。結合アセンブリ140は、モータ230の回転に応答して回転を開始させることができる。切断工具160は、結合アセンブリ140と共に回転して、内腔または管110内の物質112にデブリードマンを行うことができる。第1内側カニューレは、第1ポンプ装置を用いて、切断工具160のデブリードマン処置を補助するために空気および水を供給することができる。第2内側カニューレは、第2ポンプ装置を用いて、内腔または管110からデブリードマンされた物質112を回収することができる。いくつかの実施形態では、第1ポンプ装置および第2ポンプ装置は、同期的にまたは同時に、灌注物質を供給し、物質112を回収し得る。
【0061】
内側カニューレ220は、内側カニューレ220の内壁が吸入チャネル222の少なくとも一部を画定し得るように中空とすることができる。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ120の外壁は、切断アセンブリ130の内側カニューレ220の内壁によって画定された吸入チャネル222の部分に流体結合された吸入チャネル222の別の部分を画定するように構成することができる。いくつかの実施形態では、内側カニューレ220は、ガイドワイヤ120がその中に配置されるライニングを含むことができる。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ120を取り囲むライニングもまた、吸入チャネル222を画定する。ライニングは、ガイドワイヤ120と吸入チャネル222との間のバリアとなることができる。したがって、ライニングは、空気がガイドワイヤ120または内側カニューレ220を介して逃げるまたは入ることを防止することによって、吸入チャネル222が吸入チャネル222の全長にわたって吸引力を維持できるようにする。
【0062】
吸入チャネル222は、切断アセンブリ130の全長にわたって延びることができる。切断アセンブリ130の遠位チューブ端138における吸入チャネル222の近位端は、吸引力を受けることができる。この吸引力によって、少なくとも1つの物質112が、吸入チャネル222の遠位端に近接する外側カニューレ210の開口部に導入され、その後、切断アセンブリ130の内側カニューレ220によって切断され得る。この吸引力は、吸入チャネル222の遠位端にある物質112を内腔または管110から吸引、回収、引き込み、または他の方法で引き出し、物質112を吸入チャネル222を介して吸入チャネル222の近位端に引き込むことができる。したがって、遠位チューブ端138の開口の大きさは、外側カニューレ210の内周によって画定される吸入チャネル222の大きさに部分的に基づいて決定することができる。
【0063】
内側カニューレ220は、外側カニューレ210との間隔、面積、またはギャップを有することができる。いくつかの実施形態では、この間隔は、例えば、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、2、3、4、または5mmのギャップを含む。いくつかの実施形態では、外側カニューレ210は、外側カニューレ210の遠位チューブ端138に位置する外側カニューレ210の溝を介するなどして、切削工具160に結合することができる。いくつかの実施形態では、内側カニューレ220は、内側カニューレ220が切断工具160を囲むように、外側カニューレ210と切断工具160の間に存在することができる。いくつかの実施形態では、内側カニューレ220は、内側カニューレ220の長手方向軸の周りを、外側カニューレ210に対して回転することができる。例えば、ガイドワイヤ120は、ロック機構150に結合された結合アセンブリ140の回転を介して、内側カニューレ220を、独立して、外側カニューレ210に対して回転させることができる。外側カニューレ210と内側カニューレ220との間の間隔が、灌注チャネル225を画定し得る。
【0064】
灌注チャネル225は、灌注物質を内腔または管110に供給することができる。いくつかの実施形態では、灌注チャネル225は、灌注物質を吸入チャンネル222に供給することができる。灌注物質は、保管場所または容器(図示せず)に貯蔵することができ、これは、切断アセンブリ130の外部にあっても内部にあってもよい。いくつかの実施形態では、切断アセンブリ130は、図4でより詳細に説明するように、開口部を通して灌注物質を受け取ることができる。ポンプ装置240などの外部装置は、灌注チャネル225を通して物質を押すことができる。操作者は、灌注物質を内腔または管110に注入することができる。操作者は、内腔または管110に位置する開口部の閉塞を除去するために灌注物質を注入することができる(例えば、内腔または管110の損傷部分を閉塞する)。操作者は、内腔または管110の損傷部分の治癒経過を促進するために、内腔または管110に軟膏または他の薬物を供給する灌注物質を注入できる。別の例では、操作者は、内腔または管110内に位置する物質112のデブリードマン手順を促進するために、少なくとも液体または気体を灌注チャネル225内にポンプ注入することができる。
【0065】
切断アセンブリ130は、灌注チャネル225を画定することができる。いくつかの実施形態では、外側カニューレ210の内壁は、灌注チャネル225を画定することができる。いくつかの実施形態では、内側カニューレ220の外壁は、灌注チャネル225を画定することができる。いくつかの実施形態では、内側カニューレ220の外壁および外側カニューレ210の内壁は、灌注チャネル225の一部を画定することができる。いくつかの実施形態では、灌注チャネル225は、灌注入口ポートから、例えば遠位チューブ端138における外側カニューレ210の開口部まで延在することができる。いくつかの実施形態では、内側カニューレ220の内壁は、吸入チャンネル222を通過する任意の物質112が壁を通って逃げるのを防ぐ役割を果たすことができる。いくつかの実施形態では、内側カニューレ220の外壁は、灌注物質が灌注チャネル225を通過して内側カニューレ220の壁を介して吸入チャンネル222に流れ込むのを防止することができる。いくつかの実施形態では、灌注チャネル225は、物質112を吸引するためなど、吸入チャンネル222について説明したのと同様の機能性を有する。
【0066】
物質除去システム200のモータ230は、ガイドワイヤ120を回転させるために、ガイドワイヤ120に結合することができる。モータ230は、回転、トルク、または信号をガイドワイヤ120に与えることができる。モータ230は、ガイドワイヤ120の近位ワイヤ端124に回転を与えることができる。結合アセンブリ140は、ガイドワイヤ120の近位ワイヤ端124から遠位ワイヤ端128に伝えられるトルクを受けることができる。ロック機構150は、結合アセンブリ140から回転力を受けることができる。例えば、ロック機構150は、モータ230(すなわち、操作者によって手動または電気的に動力を与えられる)がガイドワイヤ120に対して回転を開始または及ぼすときに、結合機構から回転力を受けることができる。
【0067】
モータ230は、ガイドワイヤ120を回転させることにより、結合アセンブリ140を回転させることができる。ガイドワイヤ120は、近位ワイヤ端で受けたトルクを結合アセンブリ140に伝達することができ、すると、結合アセンブリ140は、切断アセンブリ130のロック機構150にこのトルクを伝達して切断アセンブリ130の切断工具160を回転させることができる。モータ230は、ガイドワイヤ120の回転を開始することができる。これに応答して、結合アセンブリ140は、それに続いて回転可能である。例えば、モータ230は、ガイドワイヤ120の30度の回転を開始させることができる。これに応答して、結合アセンブリ140は、30度回転することができる。いくつかの実施形態では、モータ230は、ガイドワイヤ120の近位ワイヤ端124への回転を開始することができる。ガイドワイヤ120の近位ワイヤ端124に与えられるトルクは、遠位ワイヤ端128の回転を引き起こすことができる。結合アセンブリ140は、モータ230が開始した回転に応答して、またはそれに続いて、ガイドワイヤ120の遠位ワイヤ端128で、またはそこから距離を置いて回転することができる。例えば、モータ230は、ガイドワイヤ120の近位ワイヤ端124に対して60度の回転を開始させることができる。ガイドワイヤ120の近位ワイヤ端124に与えられるトルクは、遠位ワイヤ端128に対応する60度の回転を引き起こすことができる。結合アセンブリ140は、モータ230が開始した回転に応答して、またはそれに続いて、ガイドワイヤ120の遠位ワイヤ端128で、またはそこから距離を置いて60度回転することができる。
【0068】
モータ230は、回転またはトルクの情報を含む信号を、ガイドワイヤ120を介して結合アセンブリ140に送信することができる。ガイドワイヤ120は、信号を送信または受信するように構成されたケーブルまたはワイヤと似たものでよい。結合アセンブリ140は、回転を開始させるための信号を受信するように構成されたコントローラを含むことができる。結合アセンブリ140は、モータ230によって与えられる回転、トルク、または他の情報を示す信号を受信することができる。例えば、操作者は、結合が90度の回転を引き起こすための信号を送信するために、モータ230を手動または作動させることができる。モータ230は、この信号を結合アセンブリ140に伝達することができる。結合アセンブリ140は、モータ230と同様に、受信した信号に応答して、90度の回転を引き起こすことができる。
【0069】
モータ230と結合アセンブリ140の等価な回転は、切削工具160の使用に関する正確性、切断精度、制御、および電力消費の改善をもたらすことができる。モータ230の回転に一致する結合アセンブリ140による回転が、近位ワイヤ端124から遠位ワイヤ端128への動力、回転、またはトルクを均一に配分することによって、切断工具160の制御を容易にすることができる。ガイドワイヤ120に固定された結合アセンブリ140がなければ、切断工具160は、モータ230より大きいまたは小さいトルクで回転または与えることがあり、これは、特定の角度で回転させる精度を低下させ、より多くの電力消費をもたらす可能性がある。例えば、ガイドワイヤ120の近位ワイヤ端124と遠位ワイヤ端128との間に等価な回転がなければ、モータ230が30度回転し、遠位ワイヤ端128に位置する切断工具160が15度回転することになりうる。いくつかの実施形態では、近位ワイヤ端124と遠位ワイヤ端128における回転の間の差は、ガイドワイヤ120および切断アセンブリ130の長さに関連している。そのような実施形態において、そして例として、モータ230は、近位チューブ端134に90度を回転させることができ、切断工具160が近位チューブ端134から5メートル離れた場所にある場合、切断工具160は60度の回転を開始させることがある。さらなる例では、切削工具160が近位チューブ端134から10メートルの位置にある場合、モータ230によって発揮される90度の回転は、切削工具160による30度の回転に変換されうる。
【0070】
モータ230は、ガイドワイヤ120に電流を供給することができる。モータ230は、ガイドワイヤ120の近位ワイヤ端124に電流を供給することができる。ガイドワイヤ120の電流は、ガイドワイヤ120におけるセンサに電力を供給することができる。いくつかの実施形態では、切断アセンブリのチューブまたはチャネルを通過する別個の導管が、ガイドワイヤ120に電力を供給するために電気ワイヤを通すことができる。電源からの電流は、結合アセンブリ140を磁化することができる。結合アセンブリ140は、切断アセンブリ130のロック機構150へ、磁化されたガイドワイヤ120に結合することになる。いくつかの実施形態では、ロック機構150および結合アセンブリ140は、ガイドワイヤ120の電流が結合アセンブリ140およびロック機構150に流れるように、電気的接続を形成する。いくつかの実施形態では、磁場は、モータ230からの電力を遮断することに応答して消滅し、磁性材料で構成されたガイドワイヤ120に流れる電流を停止させる。ガイドワイヤ120が消磁されると、結合アセンブリ140は、切断アセンブリ130のロック機構150から切り離される。
【0071】
モータ230は、切断アセンブリ130に電流を供給することができる。モータ230は、切断アセンブリ130の近位チューブ端134に電流を供給することができる。いくつかの実施形態では、切断アセンブリ130は、ロック機構150を介してガイドワイヤ120から電流を受け取る。切断アセンブリ130の電流は、切断アセンブリ130に電力を供給することができる。いくつかの実施形態では、切断アセンブリ130の電流は、切断工具160に電力を供給することができる。いくつかの実施形態では、切断アセンブリ130の電流は、切断アセンブリ130内のセンサに電力を供給することができる。いくつかの実施形態では、モータ230は、ガイドワイヤ120に沿って切断アセンブリ130を押し、突き、または移動させる。モータ230は、切断アセンブリ130の外部に存在することができる。
【0072】
操作者は、モータ230を手動でまたは電気的に動作させることができる。いくつかの実施形態では、ハンドピースは、モータ230によって印加される動力の量を制御するための可変バルブを含むことができる。モータ230は、電力源に接続することができ、電気エネルギーを受け取るように構成されている。モータ230は、油圧式、空気圧式、電気式、または圧電式とすることができる。モータ230の構成要素は、例えば、ロータ、ベアリング、固定子、およびモータ制御手段を含むことができる。いくつかの実施形態では、モータ230は、物質除去システム200が独立型装置、工具、または構成要素となるように、物質除去システム200の一部をなす。いくつかの実施形態では、モータ230は、交流(「AC」)または直流(「DC」)を用いて動作することができる。モータ230は、電気エネルギーを、モータ230内部の少なくとも1つの構成要素または機構を始動させるための機械エネルギーに変換することができる。いくつかの実施形態では、モータ230の作動は、切除された物質112を回収するためにポンプ装置240を自動的に作動させる。
【0073】
ポンプ装置240は、内腔または管110からデブリードマンされた物質112を回収する、摘出する、または収集することができる。ポンプ装置240は、吸入チャネル222を介して内腔または管110から物質112を引きつけ、引き離し、または引っ張ることができる。ポンプ装置240は、吸引機能または吸引力を始動して、遠位チューブ端138で内腔または管110からデブリードマンされた物質112または灌注物質を回収し、灌注物質を近位チューブ端134まで吸入チャネル222を介して通過させる。ポンプ装置240は、内腔または管110内の液体、流体、または気体を引き込むこともできる。例えば、切断アセンブリ130は、物質112に到達することができ、内腔または管110から物質112を小片またはデブリードマンされた物質112に切断またはデブリードマンを行うためのデブリードマン処置を開始することができる。ポンプ装置240は、物質112のデブリードマンに応答して始動することができる。したがって、デブリードマンされた物質112は、物質112の回収または摘出のために、切断アセンブリ130の内側カニューレ220内に吸入、吸引、または引き込まれることができる。いくつかの実施形態では、ポンプ装置240は、ポンプ装置240を使用して内腔または管110から回収されたデブリードマン物質、切除物質、または灌流物質を保管するための収集カートリッジまたは保管場所を含むことができる。いくつかの実施形態では、収集カートリッジは、吸入チャネル222の近位端に流体結合する。
【0074】
いくつかの実施形態では、ポンプ装置240は、第1内側カニューレを介して内腔または管110に灌注物質を供給し、第2内側カニューレを介して内腔または管110から少なくとも1つの物質112を回収することができる。いくつかの実施形態では、切断アセンブリ130は、ポンプ装置240を含まない。さらに、ポンプ装置240は、灌注物質を物質112に向かって内腔または管110の中に供給するように構成され得る。
【0075】
ポンプ装置240は、1つ以上の物質を内腔または管110に押し込む、供給する、送出する、または導入することができる。例えば、ポンプ装置240は、気体、液体、または他の化学化合物を内腔または管110に供給することができる。供給された物質は、物質112のデブリードマン処置を促進することができる。また、供給された物質は、内腔または管110の損傷した部分に治療溶液を供給することができる。例えば、内腔または管壁110は、狭窄を含むことができる。ポンプ装置240は、狭窄部を塞ぐ、覆う、または修復するための被覆物質または化合物を供給することができる。ポンプ装置240は、保管容器から灌注物質を引き出し、灌注物質を内腔または管110に押し込むことができる。いくつかの実施形態では、吸入チャネル222を介して吸引するためのものと、灌注チャネル225を介して物質を供給するためのものなど、2つのポンプ装置が含まれ得る。
【0076】
ポンプ装置240は、ガイドワイヤ120を介して灌流物質を供給することができる。いくつかの実施形態では、近位ワイヤ端124は、灌注物質を供給するように構成されたポンプ装置240に接続することができる。ガイドワイヤ120は、近位ワイヤ端124で灌流物質を受け取り、遠位ワイヤ端128で灌流物質を放出するように構成された送出チャネル(図示せず)を含むことができる。灌注物質は、内腔または管110を灌注することができる。いくつかの実施形態では、灌注物質は、ガイドワイヤ120が内腔または管110内を操作されて物質112までナビゲートする際に、物質112を灌注できる。
【0077】
ポンプ装置240は、灌流チャネル225を介して灌流物質を供給することができる。ポンプ装置240は、切断アセンブリ130の灌注チャネル225を介した灌注物質の流れを制御することができる。いくつかの実施形態では、ポンプ装置240は、灌注物質を内腔または管110に切断アセンブリ130を介して放出、送出、またはそれ以外の態様で供給するための押し機能を提供することができる。ポンプ装置240は、灌注チャネル225を介して灌注物質を供給することができる。ポンプ装置240は、切断アセンブリ130の近位チューブ端134に結合することができる。いくつかの実施形態では、ポンプ装置240は、近位チューブ端134を介して吸入チャネル222に結合することができる。ポンプ装置240は、切断アセンブリ130の灌注チャネル225に接続することができる。ポンプ装置240は、複数の構成要素を含むことができる。これら構成要素は、例えば、ケーシング、インペラ、バッキングプレート、シャフト、およびシャフトシールを含むことができる。ポンプ装置240は、切断アセンブリ130の外部に存在することができる。操作者は、信号または機械的トリガーによってポンプ装置240を始動させることができる。いくつかの実施形態では、ハンドピースは、ポンプ装置240によって供給される吸引の灌注の量を制御するための可変バルブを含むことができる。
【0078】
図3A-Cを参照すると、切断窓310を有する切断アセンブリ130の様々な図を用いて物質除去システム300が示されている。以下の説明では、図1および図2の説明および例に加えて、物質除去システム300を詳細に説明する。
【0079】
切断窓310は、内腔または管110内の物質112を受け取ることができる。切断窓310は、外側カニューレ210の側部に配置できる。切断窓310は、ガイドワイヤ120または切断アセンブリ130の動きに対する物質112の接線方向の切断または側面切断を可能にする。いくつかの実施形態では、外側カニューレ210は、切断窓310を含むことができる。切断窓310は、切断工具160を露出させるための円、楕円、矩形、または他の幾何学的形状などの形状を有する中空構造を含むことができる。切断窓310は、直径を含むことができる。直径は、1ミリメートル、2ミリメートル、3ミリメートル、4ミリメートル、または5ミリメートルとすることができる。切削窓310は、切削アセンブリ130の一部であり得る切り欠きを含むことができる。例えば、切断窓310は、0.4ミリメートルの切り欠きを含むことができる。
【0080】
切断窓310は、切断工具160が切断窓310を介して内腔または管110内の物質112を切断、切開、またはデブリードマンを行うことを可能にするように構成されることができる。例えば、切断アセンブリ130は、結合アセンブリ140に結合する。モータ230は、ガイドワイヤ120の回転を開始させることができる。結合アセンブリ140は、モータ230または近位ワイヤ端124の回転と同等に回転することができる。ロック機構150に固定された切断工具160は、結合アセンブリ140と共に回転して、デブリードマン処置を開始することができる。例えば、切断アセンブリ130は、切断工具160を物質112を通過して回転させて、切断アセンブリ130の切断窓310で物質112を受けることによって、デブリードマンまたは切断処置を開始することができる。切断アセンブリ130は、切断窓310を介して物質112の1つ以上の部分を受け、切断工具160を用いて物質112にデブリードマンを行うことができる。ポンプ装置240は、内側カニューレ220を介して内腔または管110からデブリードマンされた物質112を吸引または引き込むことができる。
【0081】
図4を参照すると、物質除去システム400の拡大断面図が示されている。以下の説明では、図1-3の説明および例に加えて、物質除去システム400を詳細に説明する。この断面図は、切断アセンブリ130の一部を示すことができる。具体的には、切断アセンブリ130は、近位コネクタ端414および遠位コネクタ端418を有する洗浄コネクタ410を含むことができる。
【0082】
洗浄コネクタ410は、切断アセンブリ130に灌注物質を供給するための管状部材でよい。内側カニューレ220の外壁と外側カニューレ210の内壁との間の隙間は、灌注チャネル225の一部を画定することができる。灌注物質は、洗浄コネクタ410から近位コネクタ端414から遠位コネクタ端418までを通り、灌注チャネル225部分を介して切断工具160に向かって流れることができる。灌注チャネル225からの灌注物質は、その後、内腔または管110内に灌注物質を分散または供給することができる。灌注物質は、物質112を灌注することができる。内側カニューレ220は、吸入チャネル222の一部を画定することができ、それを介して、切り取られたまたは切除された物質および灌注物質が切断工具160から切断アセンブリ130の近位チューブ端134に向かって流動することができる。
【0083】
洗浄コネクタ410は、遠位チューブ端138と角度をなして外側カニューレ210から延びるYポートとすることができる。この角度は、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、130、135、140、145、150、155、160、165、170、175または180度でよい。いくつかの実施形態では、洗浄コネクタ410は、内腔または管110に挿入された切断アセンブリ130の部分の外部に配置することができる。いくつかの実施形態では、外側カニューレ210は、洗浄コネクタ410の遠位コネクタ端418から、内腔または管110の外部に存在可能な切断アセンブリ130の近位チューブ端134まで延びることができる。いくつかの実施形態では、洗浄コネクタ410は、モータ230がガイドワイヤ120に対する回転を作動させるときに洗浄コネクタ410が回転しないように、切断アセンブリ130の分離部材とすることができる。洗浄コネクタ410は、外部灌注物質が灌注チャネル225に入るための安定した開口部をもたらすことができる。
【0084】
洗浄コネクタ410の近位コネクタ端414は、洗浄コネクタ410を外側カニューレ210の開口に結合させることができる。洗浄コネクタ410は、近位コネクタ端414で外側カニューレ210の内壁と結合することができる。いくつかの実施形態では、洗浄コネクタ410の遠位コネクタ端418は、切断アセンブリ130の外側カニューレ210の近位チューブ端134に圧入することができる。いくつかの実施形態では、洗浄コネクタ410の近位コネクタ端414は、切断アセンブリ130の近位チューブ端134に接続することができる。
【0085】
洗浄コネクタ410の遠位コネクタ端418は、灌注チャネル225に流入する灌注物質を受け取るように構成された灌注入口ポートであり得る。遠位コネクタ端418は、外部の保管場所または容器から灌注物質を受け取ることができる。洗浄コネクタ410の遠位コネクタ端418はポンプ装置240に接続して、灌注物質を受け取り、灌注チャネル225を通して灌注物質を押し出すことができる。洗浄コネクタ410に接続されたポンプ装置240は、吸入チャネル222に接続され、物質112を吸引するように構成されたものとは異なるポンプ装置240とすることができる。
【0086】
図5を参照すると、本明細書に記載された物質除去システム115、物質除去システム200、物質除去システム300、または物質除去システム400を使用する方法500が示されている。本明細書に記載された構成要素の様々な実施形態は、方法500を行うことができる。方法500またはそのステップは、内腔または管の内側および外側の両方で、除去されるべき複数の物質に対処するように、繰り返し実行できる。
【0087】
510において、ガイドワイヤ(例えば、ガイドワイヤ120)は、内腔または管(例えば、内腔または管110)内に移動する。いくつかの実施形態では、操作者は、例えば、少なくとも1つの標本を収集すること、少なくとも1つの物質(例えば、物質112)を除去すること、または狭い管腔を広げることなどにより、診断および治療のための1つ以上の手順を含む外科手術の一部としてガイドワイヤを挿入することができる。操作者は、洞管、内腔、または他の自然中空または洞などの体腔を特定することによって、腔所を導入することができる。ガイドワイヤは、腔所を介して内腔または管の中へ移動することができる。腔所は、口、耳、鼻、食道、膵管、または結腸などの体腔または体内の間隔とすることができる。経皮的処置、切断、穿孔、または切開などの少なくとも1つの外科的処置が、腔所を形成することができる。形成された腔所は、腕、胃、肝臓、首、または腎臓などの様々な異なる部分に位置しうる。いくつかの実施形態では、皮膚の針穿刺を介して臓器または他の組織に到達することを含む経皮的処置の一部として、ガイドワイヤの移動操作が行われる。ガイドワイヤは、内視鏡の作業チャネルを介して移動してもよい。一実施例では、ガイドワイヤは、切断アセンブリの近位チューブ端から切断アセンブリの遠位チューブ端まで移動する。ガイドワイヤは、ロック機構の中空部分を通って移動可能である。
【0088】
ガイドワイヤは、内腔または管内の物質まで移動可能である。例えば、操作者は、X線、超音波、磁気共鳴イメージング(「MRI」)、またはコンピュータ断層撮影(「CT」)スキャンなどの非侵入型イメージング技術を使用して、物質の位置を特定することができる。いくつかの実施形態では、操作者は、ガイドワイヤを内腔または管の中に押し込む、駆動する、または他の態様でナビゲートすることができる。いくつかの実施形態では、ロボット支援力などの駆動装置は、ガイドワイヤを、内腔または管の中に押し込む、駆動する、または他の態様でナビゲートすることができる。いくつかの実施形態では、他の電動装置が、ガイドワイヤを内腔または管の中に押し込む、駆動する、または他の態様でナビゲートすることができる。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤは、少なくとも内腔または管壁との接触に応答して、跳ねる、方向転換する、またはナビゲーション方向を調整することによって、内腔または管内で移動する。ガイドワイヤは、ナビゲーション中はガイドワイヤを放射線不透過性にする化合物を含むことができる。このルミネセンスにより、操作者は、蛍光イメージング技法を使用してガイドワイヤを移動させることができる。アタッチメントは、内腔または管内の物質を示す視覚的フィードバックを受けるなど、内腔または管内の物質の識別を容易にすることができる。いくつかの実施形態では、内腔または管内でガイドワイヤをナビゲートし、かつ1つ以上のセンサを使用することによって、物質を特定することができる。いくつかの実施形態では、カメラまたは光源が、物質を特定することができる。操作者は、表示装置を使用して、カメラまたは光源から送信されたデータを見ることができる。
【0089】
いくつかの実施形態では、ポンプ装置は、ガイドワイヤの送出チャンネルを介して灌注物質を供給して、遠位ワイヤ端から放出する。ポンプ装置は、内腔または管内で物質までガイドワイヤがナビゲートする際に、腔所、内腔または管、あるいは物質を灌注することができる。
【0090】
ガイドワイヤは、物質に到達することができる。ガイドワイヤは、例えば、1つ以上のセンサを使用した内腔または管内の閉塞物の感知に基づいて、物質に到達することができる。ガイドワイヤに接続された表示装置が、カメラからの物質の画像を表示することができる。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤのナビゲーションまたは駆動は、物質に到達したことに応答して終了する。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤのナビゲーションまたは駆動は、物質と接触したことに応答して終了する。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤのナビゲーションまたは駆動は、物質を通過したことに応答して終了する。ガイドワイヤは、内腔または管内に位置する物質を通るなど、物質を通過することができる。ガイドワイヤの遠位ワイヤ端は、物質から距離を置いて配置することができる。この距離は、物質から1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53.53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100 mmとすることができる。
【0091】
520において、切断アセンブリ(例えば、切断アセンブリ130)は、ガイドワイヤに沿って移動する。いくつかの実施形態では、切断アセンブリは、ガイドワイヤとは別に内腔または管の中へ移動する。例えば、切断アセンブリは、ガイドワイヤの挿入に続いて、腔所を介して内腔または管の中へと移動する。操作者は、ガイドワイヤを囲む切断アセンブリを内腔または管に挿入することができる。操作者は、モータや表示装置などの少なくとも1つの外部装置を使用して、切断アセンブリのナビゲーションを支援することができる。切断アセンブリは、ガイドワイヤに沿って移動して、内腔または管の中に進むことができる。
【0092】
いくつかの実施形態では、切断アセンブリは、切断アセンブリがガイドワイヤに沿って移動する際に、ガイドワイヤを切断アセンブリの中にまたは切断アセンブリを通して引き込ませたり、引き戻したりすることができる。物質に向かって移動している間、切断アセンブリは、近位ワイヤ端を押すかまたはそれに力を及ぼすことができる。ガイドワイヤは、ガイドワイヤの遠位ワイヤ端のさらなる伸張を終了させるように、近位ワイヤ端に及ぼされる力に応答して引き込むことができる。いくつかの実施形態では、切断アセンブリは、例えば、手動操作またはモータによって、ガイドワイヤを伸長または引き込ませることができる。引き込まれたガイドワイヤは、例えば、切断アセンブリの内部または外部のいずれかに配置されたガイドワイヤ保管容器に収納することができる。ガイドワイヤを後退させて、ガイドワイヤの近位ワイヤ端と遠位ワイヤ端との間の長さを減少させることができる。
【0093】
切断アセンブリは、内腔または管を移動することができる。切断アセンブリは、近位ワイヤ端から内腔または管に入るよう操作され、物質に到達するため遠位ワイヤ端まで移動することができる。切断アセンブリは、ガイドワイヤを移動しながら、内腔または管に灌注物質を導入することができる。例えば、この時点で、ガイドワイヤは、内腔または管内の切断アセンブリの遠位チューブ端から距離が離れた場所にある。切断アセンブリは、ガイドワイヤの遠位ワイヤ端に向かって移動し、またはそれに向かって進むことができる。切断アセンブリは、ガイドワイヤを使用して内腔または管内で移動することができる。例えば、ガイドワイヤが第1位置と第2位置との間の40度の曲げを含む場合、切断アセンブリは、第1の位置から移動し、ガイドワイヤと同様に40度曲がって、第2位置に向かって移動することができる。第1場所は、切断アセンブリのロック機構が近位ワイヤ端に近接している位置とすることができる。第2位置は、切断アセンブリのロック機構が物質に近接している位置とすることができる。いくつかの実施形態では、切断アセンブリは、ガイドワイヤに沿って、ガイドワイヤの結合アセンブリ(例えば、結合アセンブリ140)まで移動することができる。
【0094】
530において、切断アセンブリのロック機構(例えば、ロック機構150)は、ガイドワイヤの結合アセンブリと結合する。切断アセンブリは、結合アセンブリに向けてガイドワイヤに沿って移動することができる。切断アセンブリは、ロック機構を結合アセンブリに結合させることによって、ガイドワイヤと結合する。ロック機構は、摩擦嵌め、ピン相互接続、トルク嵌め、回転結合、スナップリング、または、複数の部品を相互にロックまたは接続するための他の結合もしくは締結技術などの、1つ以上の係合、ロック、または結合技術を使用して結合アセンブリと結合することが可能である。例えば、ロック機構が円形の中空部分を含む場合、結合アセンブリは、ロック機構と結合するように構成された円形の突出部分を含むことができる。
【0095】
ロック機構は、磁力を介して結合アセンブリと結合することができる。例えば、切断アセンブリは、ガイドワイヤを使用して結合アセンブリに到達することができる。切断アセンブリは、結合アセンブリから1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10cmなど、結合アセンブリに近い、または、その近傍に位置することができる。結合アセンブリとロック機構との間の磁力は、切断アセンブリのロック機構を引き寄せたり、引きつけたりして、結合アセンブリの磁石と結合することができる。例えば、切断アセンブリは、ガイドワイヤ上に位置する結合アセンブリに向かって移動することができる。切断アセンブリは、磁気力または電磁力の範囲内で一定の距離に接近することができる。ロック機構は結合アセンブリを引き寄せることができる(またはその逆も可能)。その後、一例として、ロック機構を有する切断アセンブリは、結合アセンブリの方に向かうことができる。ロック機構は、ロック機構が結合アセンブリと接触すると、結合アセンブリと結合することができる。
【0096】
ロック機構は、電磁力を介して結合アセンブリと結合することができる。いくつかの実施形態では、切断アセンブリは、電磁力を介してロック機構を結合アセンブリに結合させるために、ロック機構に電力を導入することができる。いくつかの実施形態では、モータは、ガイドワイヤが電磁力を介してロック機構と結合することができるように、ガイドワイヤに電流を印加する。電流はまた、切削工具に電力を与えることができる。モータは、電力を継続的に供給することができる。いくつかの実施形態では、ロック機構は、電力を停止することにより、結合アセンブリから分離する。磁性物質で構成されたガイドワイヤに流れる電流を停止させるために電力を遮断することによって、磁場は消滅する。電力の停止は、結合アセンブリに対してでもロック機構に対してでもよい。ガイドワイヤが消磁されると、結合アセンブリは、切断アセンブリのロック機構から切り離される。
【0097】
540において、ガイドワイヤの結合アセンブリは、切断アセンブリの切断工具(例えば、切断工具160)を作動させる。ガイドワイヤは、近位ワイヤ端において発揮される回転力またはトルクの受け取りに応答して回転することができる。ガイドワイヤの近位ワイヤ端に結合されたモータは、トルクを発生することができる。いくつかの実施形態では、操作者は、ガイドワイヤに手動または機構回転を与えることができる。モータは、ガイドワイヤの近位ワイヤ端でトルクを与えることができる。発生された回転は、ガイドワイヤの近位ワイヤ端から遠位ワイヤ端まで移動することができる。例えば、モータは、ガイドワイヤの近位ワイヤ端にトルクを与えることができる。このトルクは、ガイドワイヤの近位ワイヤ端から遠位ワイヤ端まで移動することができる。
【0098】
ガイドワイヤは、結合アセンブリを回転させることができる。結合アセンブリは、モータによって与えられるトルクを受けることに応答して回転できる。ロック機構に結合された結合アセンブリは、内腔または管から物質をデブリードマンまたは除去するために、切断工具に回転を与えることができる。一例として、モータは、ガイドワイヤに180度の回転を与えることができる。ガイドワイヤは、近位ワイヤ端から遠位ワイヤ端まで回転力を伝えることができる。この例では、遠位ワイヤ端は、モータから180度の回転を受けることができる。従って、結合アセンブリは、180度回転することができる。
【0099】
いくつかの実施形態では、モータは第1モータであり、第1モータは、第1モータによって与えられる信号のガイドワイヤによる受信に応答して回転するように構成された結合アセンブリの第2モータを回転させることができる。第1モータは、ガイドワイヤを介して結合アセンブリに信号を与えることができる。この信号は、結合アセンブリを回転させるための回転を指定することができる。この回転は、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、310、320、330、340、350、または360度とすることができる。第2モータは、その後、信号で指定された回転に基づいて回転することができる。いくつかの実施形態では、結合アセンブリによる回転は、ガイドワイヤが第1モータによって与えられるトルクを受けるのと同時に起こる。第1モータは、ガイドワイヤの近位ワイヤ端に複数の回転を与えることができる。複数の回転は、ガイドワイヤの近位ワイヤ端から遠位ワイヤ端に向かって伝わることができる。ガイドワイヤ上に位置する結合アセンブリは、第1モータによって与えられる複数の回転の各々と同時に回転することができる。例えば、第1モータは、30度の回転と、結合アセンブリをさらに30度回転させる信号とを与えることができる。第1モータによって与えられたトルクに応答して、結合アセンブリは、与えられたトルクに基づいて30度回転することができる。次に、第2モータは、この信号に応答して、結合アセンブリをさらに30度回転させることができる。
【0100】
550において、切断アセンブリの切断工具は、内腔または管から物質を除去する。操作者は、切断アセンブリの遠位チューブ端を物質に、または、その近くに配置したことに応答して、切断アセンブリの回転を開始させることができる。いくつかの実施形態では、操作者は、ハンドピースを作動させて切断アセンブリを作動させる。いくつかの実施形態では、操作者はモータを作動させて、切断アセンブリを開始させることができる。切断アセンブリの配置とは、例えば、物質と接触しているか、物質から0.1mm、0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.5mm、1mm、1.5mm、2.0mm、2.5mm、3.0mm、4.0mmまたは5.0mmを指すことができる。切断アセンブリは、ガイドワイヤによる回転に応答して物質を除去することができる。
【0101】
切断アセンブリの切断工具は、第1モータがガイドワイヤにトルクを与えている間に、内腔または管内の物質を切断することができる。切断工具は、第1モータによって与えられるトルクを受けることに応答して回転し、物質を内腔または管から除去することができる。切断アセンブリは、物質の追加部分を除去するために、内腔または管内で移動を続けることができる。例えば、結合アセンブリは物質位置を示すことができ、ロック機構を結合アセンブリと結合させることに応答して、第1モータがガイドワイヤの近位ワイヤ端にトルクを与えることができる。その後、切断工具は、ガイドワイヤが第1モータによって与えられるトルクを受けることに応答して回転することができる。いくつかの実施形態では、切断工具は、切断窓(例えば、切断窓310)を介して、物質を接線方向にまたはその側面から切断する。いくつかの実施形態では、切断アセンブリは、内腔または管内に位置し得る物質を横切って、物質を貫通、切断、またはデブリードマンを行う。いくつかの実施形態では、第1モータは、ロック機構が結合アセンブリと結合した後、連続的に回転を与えることができる。いくつかの他の実施形態では、ロック機構が結合アセンブリと結合することに加えて、第1モータは、切断アセンブリが移動している間は回転を与え、切断アセンブリが移動を停止した場合に回転を終了させることができる。
【0102】
切断アセンブリは、物質を切断している間、内腔または管に灌注物質を導入することができる。操作者は、ポンプ装置を介して灌注チャネル(例えば、灌注チャネル225)に供給される灌注物質の量を制御する。いくつかの実施形態では、物質除去システムは、洗浄コネクタ(例えば、洗浄コネクタ410)を介して灌注物質を受け取る。ポンプ装置は、デブリードマンまたは切断処置を容易にするために、切断アセンブリの灌注チャネルを介して灌注物質を供給または送出することができる。灌流物質は、物質を軟化または分解するための液体、気体、または他の化学化合物を含むことができる。灌注物質は、例えば、気体物質を作用させて物質を軟化、分散、または分解することにより、物質にデブリードマンを行ってデブリードマンされた物質とする処置を容易にすることができる。従って、灌注物質の供給は、切断アセンブリを用いたデブリードマン処置を支援することができる。別の例では、灌流物質は、例えば、狭まったまたは狭窄した管路の狭窄を除去することによって、または内腔または管内の治療領域に薬物を供給することによって、内腔または管の治癒を補助することができる。
【0103】
切断アセンブリは、圧力センサ、インピーダンスセンサ、カメラ、傾斜センサ、または衝撃センサを使用するなど、切断アセンブリに取り付けられた少なくとも1つのセンサを使用して、物質がデブリードマンされたことを確認することができる。デブリードマンされた物質は、物質の傾き、衝撃、または視覚的フィードバックの不在によって判断することができる。
【0104】
560において、物質除去システムは、内腔または管からデブリードマンされた物質を回収することができる。物質除去システムは、物質をデブリードマンしながら、物質を回収することができる。物質除去システムは、物質をデブリードマンしながら、デブリードマンされた物質を吸入チャネル(例えば、吸入チャネル222)内に回収または引き込むことができる。ポンプ装置は、回収または保管のために、デブリードマンされた物質を引き込むかまたは取り除くことができる。デブリードマンされた物質は、物質除去システムの外部にある容器または保管場所に保管することができる。物質除去システム115は、切断アセンブリが内腔または管を移動する際に、または切断アセンブリが物質にデブリードマンを行う際に、デブリードマンされた物質を取り除くことができる。ポンプ装置は、50mmHg以上の真空圧を印加することができる。ポンプ装置は、750mmHg以下の真空圧をかけ、吸入チャネルを通してデブリードマンされた物質を回収することができる。デブリードマンされた物質は、物質除去システムが物質を切断した後、保管場所に保管することができる。操作者は、内腔または管からデブリードマンされた物質を回収することに応答して、物質除去システムおよびガイドワイヤを取り除くことができる。
【0105】
本開示は、物質除去システムの全長にわたって送り込むことができるガイドワイヤ、および物質除去システムの先端に取り付けることができる切断アセンブリを含むがこれらに限定されない物質除去システムの様々な実施形態を開示しているが、本開示の範囲は、かかる実施形態または物質除去システム一般に限定することを意図するものではない。むしろ、本開示の範囲は、単一の工具を用いて内腔または管内から組織および/または壊死性物質にデブリードマンを行って除去することができる任意の装置に及ぶものである。したがって、本開示の範囲は、本明細書に記載される構成要素の一部または全部を用いて作製され得る改良型物質除去システムに及ぶ。例えば、一体型切断アセンブリを有し、結合アセンブリに結合されるように構成された改良型物質除去システムも、本明細書に開示される。さらに、物質除去システムは、切断アセンブリが吸入チャネルまたは灌注チャネルを画定する必要がないように、切断アセンブリの全長に沿って延びる予め画定された導管を含むこともできる。他の実施形態では、吸入チャンネルは予め形成されているが、複数の被験者に対して使用できるように、吸入チャンネルは洗浄かつ浄化されるようにも作製されている。同様に、切断工具または切断アセンブリも、物質除去システムの一部とすることができるが、複数の被験者に対して使用するために洗浄かつ浄化可能としてもよい。さらに、当業者であれば、物質除去システムを構成する構成要素の一部または全部を、内腔または管内からの物質のデブリードマンおよび除去に使用するために、既存の物質除去システムまたは新たに設計された物質除去システムに組み込むことができることを当業者は理解するはずである。
【0106】
幾つかの例示的な実施形態を説明してきたが、上記は例示的なものであって限定的ではなく、例証として示したものである。具体的には、本明細書で示した実例の多くは、複数の方法の動作またはシステム要素の具体的な組み合わせを含むが、これら動作およびこれら要素を他の方法で組み合わせても、同一の目的を達成できる。一実施形態に関連して説明した動作、要素、および特徴は、他の実施形態における類似の役割または実施形態から排除されることを意図したものではない。
【0107】
本明細書で使用する語句および用語は、説明を目的とするものであり、限定的に考慮されるべきではない。「を含む」、「を包含する」、「を備える」、「を収容する」、「を伴う」、「を特徴とする」、「の点を特徴とする」及び本明細書でのそれらの変形の使用は、それら用語に先行する部材とその等価物や付加的部材に加えて、それら用語に先行する部材のみからなる代替的な実施形態も含むことを意図している。一実施形態では、本明細書で記載されたシステム及び方法は、記載した要素、動作、又は構成要素のうちの1つ、2つ以上の各組合せ、又はすべてを含む。
【0108】
本明細書で記載されたシステムおよび方法の実施形態、要素、または動作の単数形での言及は、それら要素を数個含む実施形態も包含でき、さらに、本明細書で記載された実施形態、要素、または動作の複数形での言及は、単一の要素のみを含む実施形態も包含できる。単数又は複数形での言及は、本明細書で開示したシステム若しくは方法、それらの構成要素、動作、又は要素を単数又は複数構成に限定することを意図するものではない。任意の情報、動作、若しくは要素に基づいた任意動作又は要素の言及は、当該動作又は要素が、任意情報、動作、又は要素に少なくとも部分的に基づいている実施形態を含むことができる。
【0109】
本明細書で開示された任意の実施形態は、任意の他の実施形態又は実施形態と組み合わせることができ、さらに、「一実施形態」、「幾つかの実施形態」、「1つの実施形態」などの言及は、必ずしも相互排他的ではなく、その実施形態に関連して記載された特定の機能、構造体、又は特徴が少なくとも1つのに含まれうることを示すことを意図している。本明細書で使用されるそうした用語は、必ずしも同一の実施形態を言及するものではない。任意の実施形態は、本明細書で開示された態様及び実施形態と矛盾しない方法で、包括的又は排他的に、任意の他の実施形態と組み合わせることができる。
【0110】
図面、詳細な説明、又は任意の請求項の技術的特徴の後に参照符号が付加されている場合は、これら参照符号は、それら図面、詳細な説明、及び請求項の明瞭性を向上させることを目的として含まれている。従って、これら参照符号が記載されていても、記載されていなくても、請求項の要素の範囲に何の影響も及ぼさない。
【0111】
本明細書で記載したシステム及び方法は、それらの特徴から逸脱することなく他の具体的な形式で実施できる。相対的に平行の、直角の、垂直の、または他の配置若しくは配向に関する記載は、完全な垂直、平行、または直角配置の±10%または±10度の変動を含む。「概ね」、「約」、「実質的に」、またはその他の程度への言及は、特段の記載がない限り、所与の測定値、単位、または範囲からの±10%の変動を含む。結合された要素は、直接的にまたは介在要素を用いて互いと電気的、機械的、または物理的に結合できる。従って、本明細書で記載したシステム及び方法の範囲は、上述の説明ではなく、添付の請求項によって示されるものであり、請求項の意味及び均等物の範囲内での変更は、その中に包含されている。
【0112】
「結合された」という用語およびその変形は、2つの部材を互いに直接または間接的に接続することを含む。そうした接続は、静止していても(例えば、常置または固定されていても)、可動でも(例えば、取り外し可能または解放可能)よい。こうした接続は、これら2つの部材が互いに又は互いと直接結合されていても、これら2つの部材が、別個の介在部材や互いと結合された複数の付加的な中間部材を用いて互いと結合されていても、またはこれら2つの部材が、単一の一体物としてこれら2つの部材の一方と一体形成された介在部材を用いて結合されていても、達成できる。「結合された」またはその変形例が、付加的な用語によって修飾されている場合は(例えば、「直接的に結合された」)、上述した「結合された」の一般的な定義は、この付加的な用語の明確な言語的意味によって修飾され(例えば、「直接的に結合された」は、別個の介在部材なしで2つの部材が接続されていることを意味する)、上記の「結合された」の一般的な定義より狭い定義をもたらす。そうした接続は、機械的、電気的、または流体的でよい。
【0113】
「または」という語句は、包括的なものと解釈でき、「または」を用いて記載された任意項目は、その記載された項目の1つ、2つ以上、またはすべてを示すことができる。「『A』または『B』の少なくとも一方」という記載は、『A』のみ、または『B』のみを含むこともあり、『A』および『B』の両方を含むこともある。「含む」または他の開放用語と組み合わせた記載は、付加的な項目を含むことができる。
【0114】
様々な要素の大きさ、寸法、構造、形状、および割合、パラメータの値、取り付け配置、材料の使用、色、配向の変動などの、記載された要素および動作の変更は、本明細書で開示された教示および主題の利点から著しく逸脱することなく可能である。例えば、一体形成されたことが示されている要素は、複数の部材または要素で構成でき、要素の配置は反対又はその他の態様で変動させることができ、さらに、別個の要素または位置の性質または数は、変更又は変動させることができる 開示された要素および動作の設計、動作条件、および仕組みにも、本開示の範囲から逸脱することなく、他の置換、修正、変更、および省略が可能である。
【0115】
要素の配置(例えば、「上部」、「底部」、「上方」、「下方」)への言及は、図面の様々な要素の配向を記載するためのみに使用される。様々な要素の配向は、他の例示的な実施形態によっては異なる場合があり、且つそうした変動は、本開示に包含されることが意図されていることに注目すべきである。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図3C
図4
図5
【国際調査報告】