(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-07
(54)【発明の名称】リソース要件の決定
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/083 20230101AFI20230331BHJP
G08G 1/123 20060101ALI20230331BHJP
G08G 1/00 20060101ALI20230331BHJP
G06Q 10/06 20230101ALI20230331BHJP
G06N 20/00 20190101ALI20230331BHJP
【FI】
G06Q10/083
G08G1/123 A
G08G1/00 D
G06Q10/06
G06N20/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022548222
(86)(22)【出願日】2021-02-04
(85)【翻訳文提出日】2022-08-08
(86)【国際出願番号】 EP2021052690
(87)【国際公開番号】W WO2021160514
(87)【国際公開日】2021-08-19
(32)【優先日】2020-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522111367
【氏名又は名称】アー.ペー.ムラ-メースク アクティーゼルスカブ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【氏名又は名称】中村 健一
(72)【発明者】
【氏名】スニル クマール チンナムガリ
(72)【発明者】
【氏名】アブヒシェク サンワリヤ
【テーマコード(参考)】
5H181
5L049
【Fターム(参考)】
5H181AA15
5H181BB04
5H181BB20
5H181MA42
5L049AA06
5L049AA16
(57)【要約】
所与の位置における将来のリソース要件を決定する方法(200)であって、本方法は、トランザクションデータを取得すること(110)を含み、トランザクションデータは、所与の位置における過去のリソース使用を示す。トランザクションデータと関連付けられた分布を決定し(121)、分布及びパラメータのセットに基づいてカーネルを生成する(122)、ことによって、パラメータのセットに基づいて、少なくとも1つのモデルが訓練されてもよく(120)、カーネルは、推定された分布を出力するように構成される。分布と推定された分布との間の比較に基づいて、カーネルが精緻化され(123)、及び検証される(124)。少なくとも1つの訓練済みモデルに基づいて、密度マップが次いで生成される(125)。所与の位置における将来のリソース要件を決定するために、密度マップが次いで制御システムに送信される(130)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所与の位置における将来のリソース要件を決定する方法であって、
トランザクションデータを取得することであって、前記トランザクションデータは、所与の位置における過去のリソース使用を示す、取得することと、
前記トランザクションデータと関連付けられた分布を決定し、
パラメータのセットに基づいてカーネルを生成し、前記カーネルは、推定された分布を出力するように構成され、
前記分布と前記推定された分布との間の比較に基づいて、前記カーネルを精緻化及び検証する、
ことによって、前記パラメータのセットに基づいて、少なくとも1つのモデルを訓練することと、
前記少なくとも1つの訓練済みモデルに基づいて、密度マップを生成することと、
前記所与の位置における将来のリソース要件を決定するために、制御システムに前記密度マップを送信することと、
のステップを備えた、方法。
【請求項2】
前記分布を決定する前記ステップは、
前記トランザクションデータからパターンを抽出することと、
前記分布を決定するように、前記トランザクションデータからの前記パターンを分析することと、
のステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記トランザクションデータを正規化する前記ステップを更に備え、分布を決定する前記ステップは、前記正規化されたトランザクションデータと関連付けられる、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記密度マップを生成する前記ステップは、
複数の訓練済みモデルの各々についての性能特性を決定することと、
前記性能特性に基づいて、前記訓練済みモデルのうちの少なくとも1つを選択することと、
を含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの訓練済みモデルに基づいて前記密度マップを生成する前記ステップは、
複合モデルを生成するように、複数の訓練済みモデルを組み合わせることと、
前記複合モデルに基づいて、前記密度マップを生成することと、
を含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記パラメータのセットは、
日付と、
時間と、
祝祭日と、
前記複数の位置と関連付けられた天候条件と、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項7】
前記制御システムのディスプレイと、
前記制御システムのリソースと、
のうちの少なくとも1つに前記密度マップを出力するステップを更に備えた、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
所与の位置における将来のリソース要件を決定する装置であって、
少なくとも1つのプロセッサを含み、
請求項1~7のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成される、装置。
【請求項9】
請求項8に記載の装置と、
前記装置によって出力された密度マップを受信するための出力デバイスと、
を備えた、制御システム。
【請求項10】
命令を記憶したコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、
トランザクションデータを取得させ、前記トランザクションデータは、所与の位置における過去のリソース使用を示し、
前記トランザクションデータと関連付けられた分布を決定し、
パラメータのセットに基づいてカーネルを生成し、前記カーネルは、推定された分布を出力するように構成され、
前記分布と前記推定された分布との間の比較に基づいて、前記カーネルを精緻化及び検証する、
ことによって、前記パラメータのセットに基づいて、少なくとも1つのモデルを訓練させ、
前記少なくとも1つの訓練済みモデルに基づいて、密度マップを生成させ、
将来のリソース要件を決定するために、制御システムに前記密度マップを送信させる、
コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リソース要件を決定する方法、装置、及びシステムに関する。本開示は、排他的ではないが、特に、所与の位置における将来のリソース要件を決定することに関連する。
【背景技術】
【0002】
荷送人から荷受人への配送など、輸送及び物流では、リソースの位置決めは時間もコストもかかる。したがって、適切な時間に適切な場所に配送車両などのリソースがあるように、それらを戦略的位置に位置付けることによって、コスト効率及び時間効率のよいトランジットを達成することが望ましい。
【0003】
そのようなリソースの位置付けができることは課題であり、それらに限定されないが、天候条件及び季節的イベントを含むいくつかの因子に依存する。したがって、そのような因子を考慮すると共に、リソースの位置を決定する効率性を改善し、コストを低減することが望ましい。
【発明の概要】
【0004】
本発明の第1の態様に従って、所与の位置における将来のリソース要件を決定する方法が提供され、本方法は、トランザクションデータを取得することであって、トランザクションデータは、所与の位置における過去のリソース使用を示す、取得することと、トランザクションデータと関連付けられた分布を決定し、分布及びパラメータのセットに基づいてカーネルを生成し、カーネルは、推定された分布を出力するように構成され、分布と推定された分布との間の比較に基づいて、カーネルを精緻化及び検証する、ことによって、パラメータのセットに基づいて、少なくとも1つのモデルを訓練することと、少なくとも1つの訓練済みモデルに基づいて、密度マップを生成することと、所与の位置における将来のリソース要件を決定するために、制御システムに密度マップを送信することと、を含む。これは、制御システムが、密度マップに基づいて、リソースを配置するためのより効率的な位置を示すことを可能にする。
【0005】
好ましくは、分布を決定するステップは、トランザクションデータからパターンを抽出することと、分布を決定するように、トランザクションデータからのパターンを分析することと、のステップを含む。これは、トランザクションデータ内のパターンが、分布を判定し、それによって、より正確な密度マップの生成を支援するために使用されることを可能にする。
【0006】
本方法は、トランザクションデータを正規化するステップを更に含んでもよく、分布を決定するステップは、正規化されたトランザクションデータと関連付けられる。これは、データが調節されること、及び特にビジーな位置を考慮したカーネルが生成されることを可能にし、その結果、それらは、あまりビジーでない位置に悪影響を与えない。
【0007】
好ましくは、密度マップを生成するステップは、複数の訓練済みモデルの各々についての性能特性を決定することと、性能特性に基づいて、訓練済みモデルのうちの少なくとも1つを選択することと、を含む。これは、複数の異なるモデルが訓練されること、及び最も正確なものが選択されることを可能にする。
【0008】
少なくとも1つの訓練済みモデルに基づいて密度マップを生成するステップは、複合モデルを生成するように、複数の訓練済みモデルを組み合わせることと、複合モデルに基づいて、密度マップを生成することと、を含んでもよい。これは、複数のモデルが生成されること、及び密度マップがモデルの組み合わせに基づくことを可能にし、その結果、例えば、密度マップの異なるエリアを生成するために、異なるモデルを使用することができる。
【0009】
パラメータのセットは、日付、時間、祝祭日、複数の位置と関連付けられた天候条件、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。これは、密度マップを決定するとき、所与の期間内に特定の期間に影響を与える因子を考慮に入れることを可能にする。
【0010】
好ましくは、所与の位置は、建物住所、ジップ/ポスタルコード(郵便番号)、通り、都市の地区、都市、郡、州、国のうちの少なくとも1つであることができる、予め定義されたエリアを表す。これは、異なる予め定義されたエリアの各々についての最も正確な密度マップを提供するように、異なるレベルにおいて、複数の異なる位置に対して密度マップが生成されることを可能にする。
【0011】
好ましくは、本方法は、制御システムのディスプレイと制御システムのリソースのうちの少なくとも1つに密度マップを出力するステップを更に含む。これは、望ましい位置にリソースを位置付けるためにシステムによって密度マップが使用されることを可能にする。
【0012】
任意選択で、制御システムは、車両を含む。これは、自動運転車などの車両を位置付けるために密度マップが使用されることを可能にする。
【0013】
本発明の第2の態様に従って、所与の位置における将来のリソース要件を決定する装置が提供され、本装置は、第1の態様に従って本方法を実行する。
【0014】
本発明の第3の態様に従って、第2の態様の装置と、装置によって出力された密度マップを受信するための出力デバイスと、を含む制御システムが提供される。
【0015】
本システムは、過去のリソース使用を示す少なくともトランザクションデータを記憶するための記憶装置を更に含んでもよい。これは、システムが、密度マップを迅速且つ効率的に生成するために、様々なトランザクションデータ及びパラメータのセットなどの他のデータへの効率的なアクセスを有することを可能にする。
【0016】
システムは、システムのユーザが密度マップを手動で調節することを可能にするように構成された入力インタフェースを更に含んでもよい。
【0017】
本発明の第4の態様に従って、命令を記憶したコンピュータ可読記憶媒体が提供され、命令は、プロセッサによって実行されるとき、プロセッサに、トランザクションデータを取得させ、トランザクションデータは、所与の位置における過去のリソース使用を示し、トランザクションデータと関連付けられた分布を決定し、分布及びパラメータのセットに基づいてカーネルを生成し、カーネルは、推定された分布を出力するように構成され、分布と推定された分布との間の比較に基づいて、カーネルを精緻化及び検証する、ことによって、パラメータのセットに基づいて、少なくとも1つのモデルを訓練させ、少なくとも1つの訓練済みモデルに基づいて、密度マップを生成させ、将来のリソース要件を決定するために、制御システムに密度マップを送信させる。
【0018】
本発明の更なる特徴及び利点は、添付図面を参照して例として与えられる、本発明の好ましい実施形態の以下の説明から明らかになり、添付図面では、同一の参照符号は、同一の特徴を表すために使用される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】第1の実施例に従った方法を例示するフローチャートである。
【
図2】第2の実施例に従った方法を例示するフローチャートである。
【
図5】
図1または2の方法によって生成された密度マップを概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
実施例に従った方法、装置、及びシステムの詳細は、図面を参照して以下の説明から明らかになるであろう。釈明の目的のためのこの説明では、特定の実施例の多数の特定の詳細が示される。「実施例」または同様の言語への明細書における言及は、実施例に関連して説明される特徴、構造、または特性が少なくともその1つの実施例に含まれるが、必ずしも他の実施例に含まれるわけではないことを意味する。更に、特定の実施例は、概略的に説明されると共に、実施例の概念の釈明及び理解を容易にするために、特定の特徴が省略され、及び/または必然的に簡易化されることに留意されるべきである。
【0021】
販売品を出荷し、医療用品を特定し、またはライドシェアリングにおける使用のための車両、もしくは自動運転車などの共有リソースを特定するときなど、コスト効率的且つ時間効率的なリソースの管理をもたらすことができるエリアの位置を決定することは、前の時間におけるリソースの位置付けを表すデータにおいて明白な特定のパターンの理解がないことによって妨げられることがある。更に、特定のリソースの配置の1つのパターンが特定の時間の間に有効である場合でも、別の時間の間に、または別の位置に対してさえも、不正確であるパターンによって示唆される配置の尤度に外部因子が影響を及ぼすことがある。
【0022】
したがって、本発明の目的は、所与のエリアにおけるリソースの配置のための最適な位置を決定する方法、装置、及びシステムを提供することである。
【0023】
図1は、実施例に従った方法100を例示するフローチャートである。アイテム110において、トランザクションデータが取得される。トランザクションデータは、所与の位置における過去のリソース使用を表し、いくつかの実施例では、メモリから取得されてもよく、他の実施例では、システムのユーザによって入力されてもよい。トランザクションデータは、特定の位置に対して特定の期間内に送信及び受信された荷送の位置を表すデータなど、所与の位置に対する前のリソース使用を表す。特定の位置は、所与の国、所与の郡/州、都市、通り、ジップ/ポスタルコードエリア、または特定の建物住所であってもよい。したがって、特定の位置に対し、トランザクションデータは、特定の位置のどのリソース要件が期間内にあったかの概要を提供する。トランザクションデータ内の所与の荷送についてのデータは、出荷識別子、パッケージ寸法、出発及び到着時間、受取人住所情報、並びに差出人住所情報のいずれかを含んでもよい。トランザクションデータ内の個々のトランザクションは、他のフィールドを含んでもよく、上記リスト化されたフィールドの一部のみを含んでもよいことが認識されよう。
【0024】
トランザクションデータが取得されると、方法100は、密度マップを決定するためのモデルを訓練するために使用される、アイテム120に進む。モデルは、所与の位置に対する将来のリソース要件を例示するための密度マップを生成するように訓練される。モデルを訓練することは、アイテム121において、トランザクションデータと関連付けられた分布を決定することを含む。分布は、トランザクションデータによって網羅されるエリア内の特定の位置に対するリソース要件を示す。例えば、トランザクションデータが所与の都市におけるリソース要件(送信及び受信された荷送など)についてのデータを含む場合、分布は、所与の期間にわたるその都市内の特定の通り、建物、または町におけるリソースの密度についての指標を提供することができる。
【0025】
分布を決定すること(121)は、トランザクションデータからパターンを抽出することを含み、例えば、月などの特定の期間をトランザクションデータが網羅する場合、パターンを抽出することは、例えば、毎週火曜日のリソース使用において急上昇があると決定することを含んでもよい。これは、そのようなパターンの例にすぎず、いずれかの他の数のパターンが抽出されてもよく、トランザクションデータがより長いまたは短い時間の期間を網羅することができることが認識されよう。分布を決定するために、トランザクションデータから抽出されたパターンが分析されてもよく、分布が決定されてもよい。抽出されたパターンは次いで、分布を決定するように分析されてもよい。いくつかの実施例では、トランザクションデータが正規化されてもよく、これは、トランザクションデータ内の位置の間の差が相互に調節されることを保証する。正規化は、訓練モデルアイテム120内で行われてもよく、または代わりに、
図2に関連して以下で説明されるように複数のモデルが訓練されることになるときなど、モデル120を訓練する前に行われてもよい。例えば、位置Aが多数のトランザクションを有する場合、位置Aと関連付けられたデータは、高トランザクション閾値に対して正規化されてもよく、位置Bがより少数のトランザクションを有する場合、位置Bと関連付けられたデータは、より低いトランザクション閾値に対して正規化されてもよい。これは、データが調節されることを可能にし、特にビジーな位置を考慮に入れるカーネルが生成されることを可能にする。荷送の配送の実施例では、特定の物流会社がハブを有する場合、多数のトランザクションは、ハブの位置をリスト化したデータに含まれ、これは、カーネル生成処理に悪影響を与え、したがって、トランザクションデータから生成された分布を正規化することは、この特異な位置の原因となることがある。
【0026】
アイテム122において、推定された分布を出力するカーネルを生成するために分布が使用される。カーネルは、サポートベクトルマシンなどの分類器における使用のための機械学習カーネルであり、機械学習カーネルは、データの2つのセットの間、例えば、トランザクションデータ、またはそれの中のパターンと、将来のリソース要件を表す密度マップを生成するために使用される、生成されることになる推定された分布との間の類似性を決定するために使用される。カーネルは、トランザクションデータの分布だけでなく、1つ以上のパラメータのセットにも基づいて生成される。
【0027】
1つ以上のパラメータは、例えば、トランザクションデータが1年のうちのイースタ期間にわたってなどの特定の時間の期間を表す場合、トランザクションデータから生成された分布を改変させることができる情報を表し、次いで、別の年では、イースタ期間は、同一の期間内になくてもよく、したがって、その期間をわたるリソース要件は、将来のリソース要件が、前の年のイースタ期間を表すデータに基づいていた場合に予測されるよりも低いことがある。したがって、パラメータのセットは、日時情報、祝祭日情報、及び更には、特定の日付に対する天気予報などの季節情報を含んでもよい。いくつかの実施例では、パラメータのセットは、異なる期間にわたるリソース使用を表す所与の位置に対する履歴的密度マップを含んでもよい。それに対して将来のリソース要件が決定されることになる期間を分布がより正確に反映することを保証するために、いくつかの他のパラメータが使用されてもよいことが認識されよう。更に、それらのパラメータは、所与の位置に基づいて変化してもよく、例えば、米国の祝祭日のセットは、英国の祝祭日のセットとは異なり、リソースが国境をまたがって輸送される場合、例えば、両方の位置における天候、及び両方の位置における祝祭日を考慮することが必要である。
【0028】
カーネルの生成に続いて、アイテム123において、カーネルが精緻化される。すなわち、カーネルの出力(推定された分布)がアイテム121において決定された分布をより正確に表すように、カーネルと関連付けられた重み付け因子が調節される。推定された分布及びアイテム121において決定された分布を比較することによって、これが達成される。いくつかの実施例では、カーネルを精緻化することは、それらがトランザクションデータと関連付けられた分布の実際の勾配をより正確に反映する場合、ガウスカーネル、トップハットカーネル、またはEpanechnikovカーネルのいずれか1つを選択することなど、異なるタイプのカーネルを選択することを含んでもよい。
【0029】
カーネルの精度を決定するために、アイテム124においてカーネルの出力が検証される。カーネルの検証は、カーネルの出力がトランザクションデータから決定された分布と実質的に類似するかどうかを決定するためのトランザクションデータ(例えば、前の年内の類似する期間)を表す、試験データを使用してカーネルからの出力を生成することを含んでもよい。カーネルの出力を検証する他の方法が使用されてもよいことが認識されよう。カーネルの出力が実質的に類似する場合、分布は、アイテム121において生成されたトランザクションデータに基づいており、方法は、アイテム125を続け、アイテム125では、予期された将来のリソース使用を表す密度マップが生成される。カーネルの出力が実質的に類似しない場合、方法はアイテム123に戻り、アイテム123では、カーネルが更に精緻化され、精緻化されたカーネルの出力がアイテム124において再度検証される。アイテム123及び124は次いで、カーネルが検証され、その出力が予期された分布と実質的に類似するまでループする。
【0030】
上述したように、アイテム125において、密度マップが生成される。密度マップは、所与の将来の時間にリソースが必要とされるエリアを表す。密度マップはまた、例えば、ヒートマップの形式において、必要とされるリソースの数の指標を提供し、以下で
図5を参照して釈明されるように、そこでは、より大きなリソース要件がより高い密度により示され、より低いリソース要件を有するエリアがより低い密度により示される。
【0031】
密度マップの生成に続き、密度マップが制御システムに送信される。制御システムは、ディスプレイまたは密度マップを受信するための他のリソースを含んでもよい。例えば、ディスプレイは、システムのユーザに密度マップを示すために使用されてもよく、その結果、リソースがそれに従って割り当てられるようにそれらを構成することができ、加えて及び/または代わりに、メモリ及び/または配送トラックなどの車両自体など、制御システムの別のリソースに密度マップを送信することができる。いくつかの実施例では、車両が自律車両である場合、密度マップは、密度マップに設定されたリソース要件に基づいて、車両が、将来の時間に必要とされる位置にナビゲートすることを可能にすることができる。
【0032】
図2は、第2の実施例に従った方法200を例示するフローチャートである。方法200は、
図1に関連して上記説明された実施例のいくつかステップ110、120、130を含む。更に、訓練モデルアイテム120も、密度マップを生成するステップ125を除き、同一のステップ121、122、123、124を含む。アイテム120における第1のモデルの訓練に続き、モデルが記憶され、方法200がアイテム210に進む。アイテム210において、1つよりも多い訓練済みモデルが生成されるべきであるかどうかが判定される。例えば、第2の訓練済み方法は、異なるタイプのカーネルに基づいてもよく、及び/または異なるパラメータのセットに基づいてもよい。更なるモデルが訓練されるべきであると判定される場合、方法200は、更なるモデルが訓練されるアイテム120に戻る。
【0033】
逆に、更なるモデルが必要とされないと判定される場合、方法200は、モデルが組み合わされるアイテム220に進む。アイテム210において、高レベルの精度を有する単一のアンサンブル/複合モデルを生み出し、誤差を最小化するよう、異なるパラメータ及び/またはカーネルタイプを有する複数のモデルが組み合わされる。それら自身で、または任意の数の組み合わせで、モデルの各々にわたって主要な投票技術を使用することによってこれを達成することができる。
【0034】
アイテム220においてモデルを組み合わせることによってアンサンブルモデルが生成された後、方法200は、密度マップがアンサンブルモデルから生成されるアイテム230に進む。この密度マップは次いで、アイテム130において制御システムに送信される。
【0035】
また更なる実施例では、
図2に関連して上記説明されたように複数のモデルが訓練されてもよく、性能特性を決定するように、試験データに対して、または別の適切な方法を介して各々のモデルが訓練されてもよい。性能特性は、各々のモデルの精度及び/または効率性を示すことができる。性能特性に基づいて、最高性能特性を有する訓練済みモデルの1つが選択されてもよい。したがって、選択されたモデルは、複数のモデルを組み合わせる必要なしに、高度に正確である将来のリソース要件に対する予報を表す最も強い結果をもたらし、それによって、複数のモデルを記憶するために必要とされる処理を最小化し、複数のモデルを記憶する要件を低減させる。
【0036】
図3は、実施例に従った装置300を概略的に示す。装置300は、
図1及び2に関連して上記説明された方法100、200を実行するように構成される。装置300は、いくつかの実施例では方法200が複数のモデルを訓練することを必要とする、先述の方法を実行するための少なくとも1つのプロセッサ310を含み、装置は、
図4に関連して以下で説明されるように、複数のプロセッサ310を含んでもよい。
【0037】
プロセッサ310は、中央処理装置(CPU)ニューラルネットワークアクセラレータ、またはニューラル処理装置(NPU)、画像信号プロセッサ(ISP)もしくはグラフィック処理装置(GPU)であってもよい。プロセッサ310は、
図1及び2に関連して上記説明された方法100、200を行うように構成されたいずれかのタイプのプロセッサであってもよいことが認識されよう。
【0038】
トランザクションデータの形式において入力データ320を受信するように装置300が構成される。トランザクションデータは、所与の位置における過去のリソース使用を表し、いくつかの実施例では、メモリから取得されてもよく、他の実施例では、システムのユーザによって入力されてもよい。トランザクションデータは、特定の位置に対する特定の期間内に送信及び受信された荷送の位置を表すデータなど、所与の位置に対する前のリソース使用を表す。特定の位置は、所与の国、所与の郡/州、都市、通り、ジップ/ポスタルコードエリア、または特定の建物住所であってもよい。したがって、特定の位置に対し、トランザクションデータは、特定の位置のどのリソース要件が期間内にあったかの概要を提供する。トランザクションデータ内の所与の荷送についてのデータは、出荷識別子、パッケージ寸法、出発及び到着時間、受取人住所情報、及び差出人住所情報のいずれかを含んでもよい。トランザクションデータ内の個々のトランザクションは、他のフィールドを含んでもよく、上記リスト化されたフィールドの一部のみを含んでもよいことが認識されよう。
【0039】
入力データ320がプロセッサ310の入力モジュール330に提供され、入力モジュール330は、入力データをプロセッサ内部メモリにバッファし、またはそうでなければ、一時的に記憶するように構成されてもよい。プロセッサ内部メモリは、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、またはダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(DDR-SDRAM)など、揮発性メモリまたは「オンチップ」メモリであってもよい。
【0040】
プロセッサ310はまた、所与の位置に対するリソース要件を表す密度マップを生成するための少なくとも1つのモデルを訓練する訓練モジュール340を含む。訓練モジュール340自体は、複数のモジュール341、342、343、344を含む。入力データ320は、入力データ320と関連付けられた分布を決定するための決定モジュール341に最初に渡される。決定モジュール341は、トランザクションデータから、パターン、例えば、特定の期間を網羅するパターンを抽出してもよい。抽出されたパターンは次いで、分布を決定するように分析されてもよい。
【0041】
訓練モジュール340は更に、推定された分布を出力するためのカーネルを生成するカーネル生成モジュール342を含む。カーネルは、サポートベクトルマシンなどの分類器における使用のための機械学習カーネルであり、機械学習カーネルは、データの2つのセットの間、例えば、トランザクションデータ、またはそれの中のパターンと、将来のリソース要件を表す、生成されることになる密度マップとの間の類似性を決定するために使用される。カーネルは、トランザクションデータの分布だけでなく、1つ以上のパラメータのセット350にも基づいて生成され、1つ以上のパラメータのセット350は、いくつかの実施例では、
図6を参照して以下で説明されるように外部メモリから取得されてもよい。
【0042】
1つ以上のパラメータ350は、例えば、トランザクションデータが1年のうちのイースタ期間を通じてなどの特定の期間を表す場合、トランザクションデータから生成された分布を改変させることができる情報を表し、次いで、別の年では、イースタ期間は、同一の期間内になくてもよく、したがって、その期間を通じたリソース要件は、将来のリソース要件が、前の年のイースタ期間を表すデータに基づいていた場合に予測されるよりも低いことがある。したがって、パラメータのセット350は、日時情報、祝祭日情報、及び更には、特定の日付に対する天気予報などの季節情報を含んでもよい。いくつかの実施例では、パラメータのセットは、異なる期間を通じたリソース使用を表す所与の位置についての履歴的密度マップを含んでもよい。それに対して将来のリソース要件が決定されることになる期間を分布がより正確に反映することを保証するためにいくつかの他のパラメータが使用されてもよいことが認識されよう。更に、それらのパラメータは、所与の位置に基づいて変化してもよく、例えば、米国の祝祭日のセットは、英国の祝祭日のセットとは異なり、リソースが国境をまたがって輸送される場合、例えば、両方の位置における天候、及び両方の位置における祝祭日を考慮することが必要である。
【0043】
訓練モジュール340はまた、カーネル生成モジュール342によって生成されたカーネルを精緻化するための精緻化モジュール343を含む。精緻化モジュール343は、カーネルの出力(推定された分布)が、決定モジュール341によって決定された分布をより正確に表すように、カーネルと関連付けられた重み付け因子を調節するように構成されてもよい。これは、推定された分布及び決定モジュール341によって決定された分布を比較することによって達成される。いくつかの実施例では、カーネルを精緻化することは、それらがトランザクションデータ320と関連付けられた分布の実際の勾配をより正確に反映する場合、ガウスカーネル、トップハットカーネル、またはEpanechnikovカーネルのいずれかの1つを選択することなど、異なるタイプのカーネルを選択することを含んでもよい。
【0044】
いずれかの所与のカーネルの精度を決定するために、訓練モジュール340は更に、検証モジュール344を含む。検証モジュール344は、カーネルの出力が分布モジュール341によって決定された分布と実質的に類似するかどうかを決定するための入力データ320(例えば、前の年内の類似する期間)を表す、試験データを使用してカーネルからの出力を生成することを含んでもよい。カーネルの出力を検証する他の方法が使用されてもよいことが認識されよう。カーネルの出力が実質的に類似する場合、生成モジュール360を使用して密度マップを生成するために、分布モジュール341によって生成された分布、訓練済みモデルがプロセッサ310によって使用される。カーネルの出力が実質的に類似しない場合、カーネルを更に精緻化するために、精緻化モジュール343が使用されてもよく、それは次いで、検証モジュール34を使用して再度検証される。この処理は、カーネルが検証され、その出力が予期された分布と実質的に類似するまで繰り返されてもよい。
【0045】
生成モジュール360によって生成された密度マップは、所与の将来の時間にリソースが必要とされるエリアを表す。密度マップはまた、例えば、ヒートマップの形式において、必要とされるリソースの数の指標を提供し、以下で
図5を参照して釈明されるように、そこでは、より大きなリソース要件を有するエリアがより高い密度により示され、より低いリソース要件を有するエリアがより低い密度により示される。
【0046】
生成モジュール360による密度マップの生成に続き、密度マップが制御システム(図示せず)に送信される(370)。制御システムは、ディスプレイまたは密度マップを受信するための他のリソースを含んでもよい。例えば、ディスプレイは、システムのユーザに密度マップを示すために使用されてもよく、その結果、リソースがそれに従って割り当てられるようにそれらを構成することができる。加えて及び/または代わりに、メモリ及び/または配送車両もしくはライドシェアリング車両などの車両自体など、制御システムの別のリソースに密度マップが送信されてもよい。いくつかの実施例では、車両が自律車両である場合、密度マップは、密度マップに設定されたリソース要件に基づいて、将来の時間に車両が必要とされる位置にナビゲートすることを可能にすることができる。
【0047】
図4は、第2の実施例に従った装置400を概略的示す。装置400は、トランザクションデータの形式において入力データ320を受信するように構成される。トランザクションデータは、所与の位置における過去のリソース使用を表し、いくつかの実施例では、メモリから取得されてもよく、他の実施例では、システムのユーザによって入力されてもよい。この実施例では、入力データ320は、正規化モジュール410によって正規化されてもよい。これは、トランザクションデータ内の位置の間の差が相互に調節されることを保証する。例えば、位置Aが多い数のトランザクションを有する場合、位置Aと関連付けられたデータは、高トランザクション閾値に対して正規化されてもよく、位置Bがより少ない数のトランザクションを有する場合、位置Bと関連付けられたデータは、より低いトランザクション閾値に対して正規化されてもよい。これは、データが調節されることを可能にし、特にビジーな位置を考慮に入れるカーネルが生成されることを可能にする。荷送の配送の実施例では、特定の配送会社がハブを有する場合、多数のトランザクションは、ハブの位置をリスト化したデータに含まれ、これは、カーネル生成処理に悪影響を与え、したがって、トランザクションデータから生成された分布を正規化することは、この特異な位置の原因となることがある。
【0048】
装置400はまた、
図4に関連して上記説明されたプロセッサ310など、複数のプロセッサ310a、310b、310cを含んでもよい。複数のプロセッサ310a、310b、310cの各々は、異なるモデル、例えば、異なるカーネルに基づいたモデルを訓練するように構成されてもよく、または代わりに、それらは、異なるパラメータのセットを使用してモデルを訓練するように構成されてもよい。プロセッサ310a、310b、310cの各々は、異なる訓練済みモデルを出力し、異なる訓練済みモデルは次いで、プロセッサ310a、310b、310cによって出力された複数の訓練済みモデルに基づいて密度マップを生成するように構成された最適化モジュール420によって組み合わされる。
【0049】
最適化モジュール420は、各々のモデルの精度及び/または効率性を示す性能特性を生成するように構成されてもよい。性能特性に基づいて、最高性能特性を有する訓練済みモデルが選択されてもよい。したがって、選択されたモデルは、複数のモデルを組み合わせる必要なしに、高度に正確である将来のリソース要件に対する予報を出力する最も強い結果をもたらし、それによって、必要とされる処理を最小化する。選択されたモデルは次いで、制御システム(図示せず)に出力される(320)密度マップを生成するために使用される。
【0050】
代わりに、高いレベルの精度により単一のアンサンブル/複合モデルを生み出し、誤差を最小化するよう、複数の訓練済みモデルを組み合わせるために、最適化モジュール420が使用されてもよい。それら自身で、またはいずれかの数の組み合わせで、モデルの各々にわたって主要な投票技術を使用することによってこれを達成することができる。制御システム(図示せず)に出力される(320)密度マップを生成するために、アンサンブルモデルが次いで使用されてもよい。
【0051】
図5は、
図1または2に関連して上記説明された方法100、200によって生成された密度マップ500を概略的に示す。密度マップ500は、ヒートマップの形式において、エリア510、及びエリア510内の位置に対するリソース要件520、530を表す。密度マップ500は、相対リソース要件を示すために適切な他の方式において所与のエリア510に対するリソース要件を表してもよいことが認識されよう。
【0052】
図5では、密度マップ500は、英国510、及び訓練済みモデル、または特定のリソースが必要とされることを示したモデルを示す。いくつかの実施例では、位置の各々は、
図1及び2において上記説明された方法100、200を使用して位置ごとの複数の個々の密度マップが生成されるように、異なるトランザクションデータ及び/または訓練済みモデルに基づいてもよい。それらの個々の密度マップは、複数の位置を網羅する複合密度マップ500を生み出すように組み合わされてもよい。
【0053】
必要とされるリソースの密度に基づいた密度マップ500上の各々の位置520、530が示される。リソースの密度は、方法100、200において訓練されたモデルによって決定され、リソースについての要求が高いエリア、及びリソースについての要求が低いエリアの指標を提供する。これは、
図5に示されるように密度マップ上で区分けされるエリアによって示されてもよく、または代わりに、異なる色を使用して示されてもよく、色が混ざり合ってリソース要件の変化を示す。
【0054】
例えば、リソース要件が高いエリア520a.530aは、
図5の密度マップ500に示されるように、実線で、または特定の色の線でマップ上に描かれてもよい。代わりに、エリアは、高いリソース要件を示す色と重ねられてもよい。リソース要件を示す他の方式のように、密度を示すそれらの異なる方式の組み合わせが使用されてもよいことが認識されよう。同様に、リソース要件が低いエリア520b、530bは、より細い線、異なる色の線によって、またはより低いリソース要件を示す色と重ねられることによって示されてもよい。使用される異なる指標は、ユーザによる理解のためのレジェンドまたはキーにおいて詳述されてもよい。
【0055】
いくつかの実施例では、特定の位置についてのより詳細なビューを得るために、密度マップ500が操作されること、またはユーザによって改変されることが望ましいことがある。そのような実施例では、密度マップ500は、ズーム機能540を含むコンピュータプログラムにユーザインタフェースの一部として提供される。ユーザインタフェースは、特定の関心のエリアを見るために密度マップの周りでユーザがナビゲートすることを可能にする、パニング制御などの他の制御をもたらすことができる。
【0056】
ユーザが密度マップ500にズームインし、密度マップ500からズームアウトするとき、密度マップ500は、郡/州レベル、都市レベル、または更には通りレベルなど、関心のエリアのより詳細なビューをもたらすように更新されてもよい。いくつかの実施例では、密度マップ500がそのような情報を含む場合、それはユーザに直接提供されてもよく、他の実施例では、新たな位置、新たなパラメータのセット、及び/または異なるモデルもしくはカーネルについてのトランザクションデータに基づいて、更なる密度マップが生成される必要がある場合があることが認識されよう。
【0057】
図6は、実施例に従ったシステム600を概略的に示す。システムは、リソースを所与の位置に割り当てるために使用されるコンピュータ端末の一部を形成することができ、いくつかの実施例では、密度マップ内の情報をレビューし、必要とされる位置にナビゲートすることが可能な車両の一部を形成することができる。システム600は、入力デバイス610、
図3及び4に関連して上記説明された装置などの装置300、400、並びに出力デバイス620を含む。出力デバイスは、密度マップをユーザに提示するためのディスプレイ、または上記言及されたように、車両ナビゲーションシステムであってもよく、車両ナビゲーションシステムは、自動的またはドライバ入力の支援によってのいずれかで、密度マップを分析し、車両がナビゲートする位置を決定する。
【0058】
入力デバイス610は、トランザクションデータ、パラメータのセットを入力し、または更には、装置300、400によって生成された密度マップを調節するためにユーザによって使用することができる、ディスプレイまたは他の出力デバイスと関連付けられた、マウス、キーボード、またはタッチスクリーン素子などのユーザ対話デバイスであってもよい。
【0059】
いくつかの実施例では、システム600は、所与の位置及び期間に対する密度マップ、前の密度マップ、及び祝祭日に関する情報などのパラメータのセットを記憶するための外部記憶装置630を含んでもよい。記憶装置630は、メモリコントローラ640を介してアクセスされる。記憶装置630はまた、密度マップを決定し、及び/または密度マップを閲覧もしくは編集するためのユーザインタフェースをユーザに提供するコンピュータプログラムなど、システム600による使用のための他の情報を記憶するように構成されてもよい。
【0060】
メモリコントローラ640は、動的メモリコントローラ(DMC)を含んでもよい。メモリコントローラ640は、記憶装置630に結合される。メモリコントローラ640は、記憶装置630に出入りするデータのフローを管理するように構成される。記憶装置630は、他に「プライマリメモリ」と称される、メインメモリを含んでもよい。記憶装置630は、記憶装置630がシステム600の外にあるという点で、外部記憶装置であってもよい。例えば、記憶装置630は、「オフチップ」メモリを含んでもよい。記憶装置630は、装置300、400のメモリキャッシュ(複数可)よりも大きな記憶容量を有し得る。いくつかの実施例では、記憶装置630は、システム600に備えられる。例えば、記憶装置630は、「オンチップ」メモリを含んでもよい。記憶装置630は、例えば、磁気ディスクまたは光学ディスク及びディスクドライブまたはソリッドステートドライブ(SSD)を含んでもよい。いくつかの実施例では、記憶装置630は、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)を含む。例えば、記憶装置630は、ダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(DDR-SDRAM)を含んでもよい。
【0061】
入力デバイス610、装置300、400、出力デバイス620、及びメモリコントローラ640のうちの1つ以上は、例えば、システムバス650を使用して相互接続されてもよい。これは、様々な構成要素の間でデータが転送されることを可能にする。システムバス650は、いずれかの適切なインタフェースもしくはバス、またはそれらを含んでもよい。
【0062】
上記実施形態は、本発明の例示的な実施例として理解されることになる。本発明の更なる実施形態が想定される。いずれか1つの実施形態に関連して説明されたいずれかの特徴が単独で使用されてもよく、説明された他の特徴との組み合わせで使用されてもよく、実施形態のいずれかのその他の1つ以上の特徴との組み合わせでも使用されてもよく、または実施形態のいずれかのその他のいずれかの組み合わせで使用されてもよいことが理解されることになる。更に、本発明の範囲から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲によって定義される、上記説明されていない同等物または修正も採用されてもよい。
【国際調査報告】