(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-07
(54)【発明の名称】ビデオ機器を安定させるデバイス
(51)【国際特許分類】
F16M 11/12 20060101AFI20230331BHJP
F16M 13/04 20060101ALI20230331BHJP
F16M 11/04 20060101ALI20230331BHJP
G03B 17/56 20210101ALI20230331BHJP
G03B 15/00 20210101ALI20230331BHJP
H04N 5/222 20060101ALI20230331BHJP
【FI】
F16M11/12 A
F16M13/04 B
F16M13/04 G
F16M11/04 J
G03B17/56 A
G03B15/00 P
H04N5/222 100
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022549474
(86)(22)【出願日】2021-02-17
(85)【翻訳文提出日】2022-09-14
(86)【国際出願番号】 RU2021050039
(87)【国際公開番号】W WO2021167499
(87)【国際公開日】2021-08-26
(32)【優先日】2020-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】RU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522325665
【氏名又は名称】ラゼヴィッチ、アントン ヤノビッチ
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】ラゼヴィッチ、アントン ヤノビッチ
【テーマコード(参考)】
2H105
5C122
【Fターム(参考)】
2H105AA06
2H105AA39
2H105AA55
2H105EE26
2H105EE33
5C122DA02
5C122EA41
5C122GD01
5C122GE04
5C122GE11
5C122HB10
(57)【要約】
映画及びビデオ撮影のための機器(映画カメラ、ビデオ・カメラ及び他の撮影デバイス)を安定させる手持ち式・デバイスに関し、デバイスは、撮影中、オペレータの手又は肩からの動きによるぶれ及び振動を補償し、ビデオ機器に円滑な動きをもたらす。ビデオ機器を安定させるデバイスは、以下の比率:
【数1】
に基づき、少なくとも1つのヒンジ機構によって相互接続された基体と可動プラットフォームとを備え、式中、xは、プラットフォームの上側水平面からヒンジ機構の軸の交点までの距離であり、K≦0.5であり、Vi=ai×bi×ciであり、aiは、平行六面体全体の長さであり、biは、平行六面体全体の高さであり、ciは、平行六面体全体の幅であり、nは、ヒンジ機構の総数である。これにより、安定化デバイスの寸法及び重量が低減される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオ機器を安定させるデバイスであって、前記デバイスは、以下の比率:
【数1】
に基づき、少なくとも1つの関節機構によって相互接続された基体と可動プラットフォームとを含み、
式中、xは、前記プラットフォームの上側水平面から前記関節機構の軸の交点までの距離であり、K≦0.5であり、Vi=ai×bi×ciであり、aiは、立体平行六面体の長さであり、biは、平行六面体全体の高さであり、ciは、筐体全体の幅であり、nは、関節機構の総数である
ことを特徴とする安定化デバイス。
【請求項2】
前記ヒンジ機構は、少なくとも2つの連結体であり、前記少なくとも2つの連結体は、少なくとも3つの円筒形ヒンジを使用して、互いに、並びに前記基体及び前記プラットフォームに接続され、前記少なくとも3つの円筒形ヒンジのそれぞれは、前記少なくとも3つの円筒形ヒンジの軸回りに回転可能に作製される
請求項1に記載のビデオ機器の安定化デバイス。
【請求項3】
第1の連結体は、第1の端部で、前記デバイスの前記基体に接続され、前記第1の連結体の第2の端部は、第2の連結体の第1の端部に接続される一方で、前記第2の連結体の第2の端部は、前記デバイスの前記プラットフォームに接続される
請求項2に記載のビデオ安定化デバイス。
【請求項4】
前記関節機構の軸は、互いに直交しない
請求項1に記載のビデオ機器の安定化デバイス。
【請求項5】
前記デバイスは、2つ以上の関節機構を含み、全ての前記関節機構の軸は、1点で交差する
請求項1に記載のビデオ機器の安定化デバイス。
【請求項6】
前記デバイスは、少なくとも1つのブラシレス・モータを更に備え、前記少なくとも1つのブラシレス・モータは、前記軸上に直接組み付けられるか、又は少なくとも1つのレバー、ベルト若しくはチェーン・ドライブを通じてヒンジを制御するように構成される
請求項1に記載のビデオ機器の安定化デバイス。
【請求項7】
前記デバイスは、調節可能なハンドルと、前記デバイスの前記基体に取り付けられる交換可能な肩当てとを更に備える
請求項1に記載のビデオ機器の安定化デバイス。
【請求項8】
前記デバイスは、モニタ及び/又は照準器を更に備え、前記モニタ及び/又は前記照準器は、前記基体及び/若しくは前記可動プラットフォームに取り付けられるか、又は前記カメラ若しくはオペレータの体に携帯される
請求項1に記載のビデオ機器の安定化デバイス。
【請求項9】
前記デバイスは、内部電池パック又は外部電池パックを更に備え、前記電池パックは、前記デバイス、又は安定化させる前記カメラに給電するように構成される
請求項1に記載のビデオ機器の安定化デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映画及びビデオ録画のための機器(映画カメラ、ビデオ・カメラ及び他の撮影デバイス)を安定させる手動デバイスに関し、デバイスは、撮影中、オペレータの手又は肩からの動きによるぶれ及び振動を補償し、ビデオ機器に円滑な動きをもたらす。
【背景技術】
【0002】
映画カメラを安定化させるため、映画産業において使用される全ての技術的な解決策の中心は、カメラを、又はカメラを釣合いおもりと共に、デバイスの重心回りに回転可能にするデバイスである。そのようなデバイスは、2つの問題を同時に解決する。即ち、デバイスは、不要な角回転を補償する、即ち安定をもたらし、また、カメラの水平及び垂直のパンに使用される。
【0003】
オペレータが手に携行し得る、ビデオ録画機能を有するカムコーダ及びカメラを安定させるジンバル型デバイスは、当技術分野で公知である。そのようなカメラは、カメラが3つの軸で自由に回転し得るシステムの中心で平衡が取られる。自由度は、安定化及びパンの両方のために使用される。
【0004】
例えば、2018年11月22日公開のUS2018335178A1(特許文献1)から、安定化デバイスが公知であり、安定化デバイスは、搭載物安定化ユニットと、ユーザが安定化デバイスを完全に支持し得るように構成されたハンドルとを含む。搭載物の節の安定化により、搭載物の支持を可能にし、関節ジョイントの利用により、安定させた物体が、互いに直交をなす3つの軸で自由に回転可能であることを保証する。
【0005】
このデバイスの欠点には、大型カメラで稼働できないこと、快適ではない人間工学及び制御(オペレータは腕を広げてシステムを保持する)、デバイスの大きな寸法及び重量を含む。
【0006】
また、2019年7月11日公開のWO2019134151A1(特許文献2)から、手動安定化デバイスが公知であり、手動安定化デバイスは、懸架機構と、安定させる物体を上に組み付けるプラットフォームと、懸架機構に接続されるハンドルとを含む一方で、懸架機構は、関節ジョイントを使用して3つの軸回りに回転可能である。
【0007】
この解決策の欠点は、そのような機構が、より大型のカメラ向けの同様のシステムを構築可能であるように寸法設定されていないことである。この欠点は、システムの小さな実寸にも関わらず、システムは、カメラのサイズと比較すると、かなり大型であることによる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】US2018335178A1
【特許文献2】WO2019134151A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の技術的な任務は、撮影中、ビデオ機器及び映画機器を動かす間、ビデオ機器及び映画機器の安定化が可能である一方で、わずかな寸法及び重量を有するデバイスを提供することである。
【0010】
技術的な結果は、安定化デバイスのサイズ及び重量を低減させることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
技術的な結果は、ビデオ機器の安定化デバイスが、以下の比率:
【0012】
【0013】
に基づき、少なくとも1つの関節機構によって相互接続された基体と可動プラットフォームとを含むことにより達成され、
式中、xは、プラットフォームの上側水平面から関節機構の軸の交点までの距離であり、
Kは、得られた係数であり(K≦0.5)、
Viは、ヒンジ機構が中に封入される平行六面体のそれぞれの体積であり(Vi=ai×bi×ci)、
aiは、立体平行六面体の長さであり、
biは、平行六面体全体の高さであり、
ciは、筐体全体の幅であり、
nは、関節機構の総数である。
【0014】
ヒンジ機構は、少なくとも2つの連結体であり、少なくとも2つの連結体は、少なくとも3つの円筒形ヒンジを使用して、互いに、並びに基体及びプラットフォームに接続され、少なくとも3つの円筒形ヒンジのそれぞれは、少なくとも3つの円筒形ヒンジの軸回りに回転可能である。
【0015】
第1の連結体は、第1の端部でデバイスの基体に接続され、第1の連結体の第2の端部は、第2の連結体の第1の端部に接続される一方で、第2の連結体の第2の端部は、デバイスのプラットフォームに接続される。
【0016】
関節機構の軸は、互いに直交しない。
【0017】
デバイスは、2つ以上の関節機構を含み、全ての関節機構の軸は、1点で交差する。
【0018】
デバイスは、少なくとも1つのブラシレス・モータを更に備えることができ、少なくとも1つのブラシレス・モータは、軸上に直接組み付けられるか、又は少なくとも1つのレバー、ベルト又はチェーン・ドライブを通じてヒンジを制御するように構成される。
【0019】
デバイスは、調節可能なハンドルと、デバイスの基体に取り付けられる交換可能な肩当てとを更に備え得る。
【0020】
デバイスは、モニタ及び/又は照準器を更に備えることができ、モニタ及び/又は照準器は、基体及び/若しくは可動プラットフォームに取り付けられるか、又はカメラ若しくはオペレータの体に携帯される。
【0021】
デバイスは、内部電池パック又は外部電池パックを更に備えることができ、電池パックは、デバイス、又は安定させるカメラに給電するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】安定化デバイスの一実施形態の概略図である。
【
図6】映画カメラが設置された安定化デバイスの図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
請求される解決策の目的は、従来技術から公知の解決策と比較して、手持ち式カメラから撮影する際、オペレータは、筐体を回転させ、手を傾けることによってパンを実施するので、デバイスが安定化機能のみをもつために、わずかな寸法及び重量を有するデバイスを生成することである。
【0024】
上述した全ての公知の安定化システムにおいて、安定化システムの要素に対して以下の比率:
【0025】
【0026】
が存在し、
式中、xは、プラットフォームの上側水平面からヒンジ機構の軸の交点までの距離であり(それぞれ、8x3は、立方体の体積であり、中心は、ヒンジ機構の軸の交点と一致し、プラットフォームを有する面と接触する)、
Kは、得られた係数であり、
Vi=ai×bi×ciであり、
aiは、立体平行六面体(体積のある四角形)の長さであり;
biは、平行六面体全体の高さであり、
ciは、筐体全体の幅であり、
nは、関節機構の総数であることを理解されたい。
【0027】
そのような等式は、上記のシステム、及び既存のシステムの同様のものの全てに対して行うことができ、係数Kは、0.5よりもかなり大きいことを理解されたい。
【0028】
この場合、デバイスの実際の寸法がより小さいほど、得られる計数Kはより小さい。
【0029】
実際に存在する解決策では、係数Kは1よりも大きく、この結果、公知のシステムの寸法はかなり大きく、既存のシステム内で使用される運動学を導入すると、係数の低減はかなり困難である。
【0030】
請求する発明の目的は、より低い係数Kを得ることによって安定化デバイスのサイズを低減することである。
【0031】
安定化デバイスの寸法を低減するため、安定化デバイスの機構を変更すること、即ち、ヒンジ機構の場所の変更、及びヒンジ機構の各連結体の軸の間の角度の低減が決定された。この結果、ヒンジ機構は、筐体全体により小さく嵌合し、上記式におけるK係数の減少をもたらした。
【0032】
請求するデバイスの機構は、数度以内のみでカメラの回転の自由を保証するのに十分であり、安定化に十分である。カメラが360度回転する能力は、安定化のためではなく、パンのためにのみ必要であるが、このため、全360度回転し得るシステムは、数度のみ回転し得るシステムよりもサイズ及び重量がかなり大きい。
【0033】
そのようなデバイスは、既存のシステムと比較して異なる性能特性を有する、即ち、基体に対して、安定させたプラットフォームがより小さな範囲で回転する。
【0034】
K係数が大きいほど、システム全体がより大きくなるが、同時に、安定化偏差の範囲がより大きくなる、即ち、より厳密な条件で稼働することが可能であるほど、安定化偏差の範囲がより大きくなることを理解されたい。また、係数Kが減少するにつれて、システムはより小型になるが、同時に、ヒンジ機構の動作範囲は減少する。
【0035】
ヒンジ機構の動作範囲を低減し、係数Kが0.5以下である場合、デバイスの寸法の著しい低減が達成可能であり、係数Kが0.5から1.0である場合、サイズを同様に著しく低減することは達成されないことが実験的に確立された。
【0036】
ビデオ機器の安定化デバイスは、以下の比率:
【0037】
【0038】
に基づき、少なくとも1つの関節機構3によって相互接続された基体1と可動プラットフォーム2とを含み(
図1、
図2を参照)、
式中、xは、プラットフォームの上側水平面からヒンジ機構の軸の交点までの距離であり(それぞれ、8x
3は、立方体の体積であり、中心は、ヒンジ機構の軸の交点と一致し、可動プラットフォームを有する面と接触する)、
Kは、得られた係数であり(K≦0.5)、
Viは、ヒンジ機構が中に封入される各平行六面体の体積であり(Vi=ai×bi×ci)、
aiは、立体平行六面体(体積のある四角形)の長さであり;
biは、平行六面体全体の高さであり、
ciは、筐体全体の幅であり、
nは、関節機構の総数である。
【0039】
デバイスの基体は、あらゆる形状であってよく、(腕を広げた)オペレータの体からある距離で、及び体の付近で、又はオペレータの肩上で、デバイスを手で保持することが可能である。
【0040】
プラットフォーム2は、基体1の上部にあり、ビデオ機器を上に設置するように設計され、ヒンジ機構3を使用して基体に接続される。
【0041】
ヒンジ機構3(
図3を参照)は、少なくとも2つの連結体4であり、少なくとも2つの連結体4は、少なくとも3つの円筒形ヒンジ5を使用して、互いに、並びに基体1及びプラットフォーム2に接続され、少なくとも3つの円筒形ヒンジ5のそれぞれは、少なくとも3つの円筒形ヒンジ5の軸回りに回転可能に作製される。第1の連結体は、その一端で、デバイスの基体1に枢動可能に接続され、第2の端部は、もう一方の連結体に枢動可能に接続される一方で、第2の連結体の第2の端部は、デバイスのプラットフォーム2に枢動可能に接続される。
【0042】
互いの間で、並びに基体及びプラットフォームと枢動可能に接続される少なくとも2つの連結体を有するヒンジ機構は、少なくとも3つの円筒形ヒンジ接合部を含み、円筒形ヒンジ接合部の軸線は、互いに直交しない。これらの軸は、プラットフォームからの距離Xに位置する1点で交差する。空間におけるヒンジ軸の場所は、3つの回転自由度で安定させたプラットフォームの可動性を保証するように選択される。2つ以上のヒンジをシステム内で使用する場合、全てのヒンジの全ての軸を1点で交差させなければならないことを理解されたい。
【0043】
システムをより小型にするために、カメラに回転自由度をもたらす少なくとも3つの軸は、互いに直交しないが、より小さな角度、例えば10~20度で配置され、これらの角度は、カメラを安定化させるのに十分であるが、完全な回転をもたらすデバイスよりも、デバイスを少なくとも2倍、したがって数倍軽くする。
【0044】
競合するシステムのように、本機構は、ブラシレス・モータ(又は他の種類のモータ)によって駆動し得る。
【0045】
回転軸が従来の直交軸X、Y及びZと一致しないため、正確な安定化を達成する機関の回転係数を計算する特殊なアルゴリズムをデバイスに構築しなければならない。
【0046】
同時に、少なくとも1つの機関は、軸上に直接組み付けても、あらゆる他の適切なデバイスの場所に組み付けてもよく、ヒンジは、少なくとも1つのレバー、ベルト又はチェーン・ドライブ又は他の機械的な接続を通じて制御可能である。
【0047】
安定化デバイスは、調節可能なハンドルと、デバイスの基体に取り付けられる互いに交換可能な種類の肩当てと、オペレータがデバイスをより好都合に保持するための他の補助要素とを含み得る。
【0048】
更に、デバイスは、モニタ及び/又は照準器及び/又は他の撮影付属品を含んでよく、これらは、基体及び可動プラットフォームの両方に取り付け得るか、又はカメラ若しくはオペレータの体に携帯される。
【0049】
デバイスは、オペレータの体上にある内部電池パック及び外部電池パックの両方から給電し得る。同時に、安定させたカメラも、この電池パックから給電し得る。
【0050】
請求する発明の例示的な実装形態。
【0051】
安定化デバイスは、2つの関節機構によって相互接続された基体と可動プラットフォームとを含む(
図4~6)。
【0052】
安定させる物体(例えば、映画カメラ)は、プラットフォーム上に設置され、このプラットフォームの「本体」(即ち、考慮しないが、例えば、電池パック、交換レンズ等)は、仮想立方体内に封入される。本例における立方体の辺は150mmである。
【0053】
プラットフォームの上側水平面から関節機構の軸の交点までの距離は、75mmである。
【0054】
仮想立体平行六面体内に封入される各関節機構は、平行六面体の全体寸法に対応する体積を有し、平行六面体の長さは70mmであり、幅は53mmであり、高さは44mmである。
【0055】
ヒンジ機構は、以下の比率:
【0056】
【0057】
に基づく。
【0058】
提案される例では、係数Kは0.097に等しい。
【0059】
更に、基体に対するプラットフォームの回転範囲は、水平軸、垂直軸及び前後軸回りにそれぞれ20度、10度及び10度である。
【0060】
いくつかの異なるカメラをこの安定化デバイス上に設置でき、そのようなカメラの重心の高さは、値Xを超えるべきではない。カメラは、その重心が、可能な限り形状的にヒンジ機構の軸の交点に近いように設置される。
【0061】
前述のように、関節機構の構造は、少なくとも2つの連結体であり、少なくとも2つの連結体は、回転をもたらす少なくとも3つの軸を使用して、互いに、並びに基体及びプラットフォームに接続される。ヒンジ機構の支承部分は、2つの軸を接続し、2つの軸の間に剛性をもたらす部分である。
【0062】
同時に、上記体積を計算する際、機構の支承能力を同時に増大するものではなく、体積を増大させるのにのみ必要な、この構造に対するあらゆる要素の追加又は既存の要素の形状の変更は、考慮に入れるべきではない。即ち、ヒンジが封入される平行六面体の体積ai×bi×ciを考慮する際、負荷を実際に支えるヒンジ部分のみが平行六面体の内側にある。
【0063】
請求する発明は、撮影中、ビデオ機器を動かす間、ビデオ機器の安定化をもたらすが、公知の同様の解決策と比較して、はるかにわずかな寸法及び重量を有する。
【国際調査報告】