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特表2023-514690シガレット産業の棒状製品を検査するための方法及び装置
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  • 特表-シガレット産業の棒状製品を検査するための方法及び装置 図1
  • 特表-シガレット産業の棒状製品を検査するための方法及び装置 図2
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  • 特表-シガレット産業の棒状製品を検査するための方法及び装置 図7
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-07
(54)【発明の名称】シガレット産業の棒状製品を検査するための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   A24C 5/34 20060101AFI20230331BHJP
   G01N 21/95 20060101ALI20230331BHJP
【FI】
A24C5/34 Z
G01N21/95 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022549780
(86)(22)【出願日】2021-02-17
(85)【翻訳文提出日】2022-09-05
(86)【国際出願番号】 EP2021053860
(87)【国際公開番号】W WO2021165303
(87)【国際公開日】2021-08-26
(31)【優先権主張番号】102020001136.5
(32)【優先日】2020-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504265684
【氏名又は名称】フォッケ・ウント・コンパニー(ゲゼルシャフト・ミト・べシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシャフト)
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】チャルノッタ・ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】ブライトハウプト・カール-ハインツ
【テーマコード(参考)】
2G051
4B144
【Fターム(参考)】
2G051AA90
2G051AB20
2G051BA20
2G051BB01
2G051CA03
2G051CA04
2G051CA08
2G051CB02
2G051EB01
4B144CF02
4B144CF04
4B144CL04
(57)【要約】
本発明は、それぞれ、特にシリンダ状の1つの側面(22)と、対向する終端に配置された、特に好ましくは異なる長さの2つのフィルタ要素によって構成された特に視覚的に同一の2つの端面(23,24)とを有するシガレット産業の棒状製品(11)、特にタバコスティックを検査するための方法及び装置であって、棒状製品(11)が、両端面(23,24)の間、好ましくは中心外に配置された部分内に、喫煙可能な材料、特にタバコを備えるものにおいて、
a)検査光が、側面(22)を経て少なくとも部分的に棒状製品(11)に入光し、少なくとも部分的に一方の端面(23,24)を経て再び出光するように、少なくとも1つの検査すべき棒状製品(11)の側面(22)に検査光を、特に検査光の光線が棒状製品(11)の縦方向の広がりに対して少なくとも30°の、好ましくは少なくとも60°の、特に好ましくは90°の角度で側面(22)に当たる検査光を照射する措置と、b)検査すべき棒状製品(11)の端面(23,24)から出光する検査光を、端面(23,24)に対応付けられた、主視方向が端面(23,24)に整向された検査光用の電気光学的レシーバ、特にカメラによって検出する措置と、c)端面(23,24)から出光する、電気光学的レシーバによって検出された検査光を、特に輝度もしくは光強度の観点から評価する措置と、を有すること、を特徴とする方法及び装置に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ、特にシリンダ状の1つの側面(22)と、対向する終端に配置された、特に好ましくは異なる長さの2つのフィルタ要素によって構成された特に視覚的に同一の2つの端面(23,24)とを有するシガレット産業の棒状製品(11)、特にタバコスティックを検査するための方法であって、棒状製品(11)が、両端面(23,24)の間、好ましくは中心外に配置された部分内に、喫煙可能な材料、特にタバコを備えるものにおいて、
a)検査光が、側面(22)を経て少なくとも部分的に棒状製品(11)に入光し、少なくとも部分的に一方の端面(23,24)を経て再び出光するように、少なくとも1つの検査すべき棒状製品(11)の側面(22)に検査光を、特に検査光の光線が棒状製品(11)の縦方向の広がりに対して少なくとも30°の、好ましくは少なくとも60°の、特に好ましくは90°の角度で側面(22)に当たる検査光を照射する措置と、
b)検査すべき棒状製品(11)の端面(23,24)から出光する検査光を、端面(23,24)に対応付けられた、主視方向が端面(23,24)に整向された検査光用の電気光学的レシーバ、特にカメラによって検出する措置と、
c)端面(23,24)から出光する、電気光学的レシーバによって検出された検査光を、特に輝度もしくは光強度の観点から評価する措置と、
を有すること、を特徴とする方法。
【請求項2】
検出された検査光の輝度もしくは光強度が、メモリに記憶された基準値と、又は、同じ棒状製品(11)の対向する終端の他方の端面(23,24)から出光する検査光又は別の棒状製品(11)の一方の端面(23,24)から出光する検査光の輝度もしくは光強度と、比較され、別の棒状製品の側面(22)は、検査光が、側面(22)を経て少なくとも部分的に棒状製品(11)に入光し、少なくとも部分的に端面(23,24)を経て再び出光するように、検査光を照射され、別の棒状製品の端面(23,24)から出光する検査光は、電気光学的レシーバ又は前記電気光学的レシーバによって検出されて評価されること、を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
棒状製品(11)から成る製品群(10)が検査され、この製品群は、それぞれ一列に相並んで配置された棒状製品(11)の1つ又は複数の製品層(18)を備え、これら棒状製品の対向する終端の端面(23,24)が、それぞれ、対向する2つの製品群面の一方を構成すること、を特徴とする請求項1~2のいずれか1項又は複数項に記載の方法。
【請求項4】
製品群(10)の1つ又は複数の製品層(18)の、好ましくは一方又は両方の外側の製品層(18)の各棒状製品(11)の側面(22)が、検査光を照射されること、及び、対向する両製品群面の少なくとも一方の棒状製品(11)の端面(23,24)から出光する検査光が、これら端面(23,24)に対応付けられた電気光学的レシーバ又は前記電気光学的レシーバによって受け取られて評価されること、を特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
1つの棒状製品(11)又は複数の棒状製品(11)の対向する端面(23,24)のそれぞれに、それぞれ出光する検査光を検出するための特に別個の電気光学的レシーバがそれぞれ対応付けられていること、及び、対向する端面(23,24)の一方と他方から出光する、それぞれ対応付けられた電気光学的レシーバによって検出される検査光の両方が評価されること、を特徴とする請求項1~4のいずれか1項又は複数項に記載の方法。
【請求項6】
対応付けられた電気光学的レシーバ又は対応付けられた各電気光学的レシーバの主視方向が、1つの棒状製品(11)もしくは複数の棒状製品(11)の一方又は両方の端面(23,24)に対して垂直に延在すること、を特徴とする請求項1~5のいずれか1項又は複数項に記載の方法。
【請求項7】
対応付けられた電気光学的なレシーバ又は対応付けられたそれぞれの電気光学的なレシーバが、カメラとして、特にCCDカメラ又はCMOSカメラとして形成されていること、カメラ又はそれぞれのカメラが、1つ又は複数の端面(23,24)の特に共通の実画像を記録すること、及び、実画像又はそれぞれの実画像が評価されること、を特徴とする請求項1~6のいずれか1項又は複数項に記載の方法。
【請求項8】
実画像の評価の範囲内で、実画像内に画像化された棒状製品(11)の端面(23,24)の輝度又は光強度が、記憶された基準値と比較されること、又は、実画像の評価の範囲内で、実画像内に画像化された端面(23,24)の輝度又は光強度が、実画像内に画像化された同じ製品層(18)又は別の製品層(18)の棒状製品(11)の少なくとも1つの別の端面(23,24)のそれぞれの輝度もしくは光強度と比較されること、を特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
棒状製品(11)の両終端の端面(23,24)のそれぞれに、それぞれ出光する検査光を検出するための、カメラとして形成された特に別個の電気光学的レシーバがそれぞれ対応付けられ、特に、それぞれのカメラの主視方向が、それぞれ対応付けられた端面(23,24)に対して垂直に整向され、各カメラが、カメラを対応付けた端面(23,24)の実画像をそれぞれ記録し、これら実画像が、棒状製品(11)の一方の終端の1つの実画像内に画像化された端面(23,24)の輝度又は光強度を、棒状製品(11)の他方の終端の別の実画像内に画像化された端面(23,24)の輝度もしくは光強度と比較することによって、評価されるようにされていること、を特徴とする請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
一方の端面(23,24)の輝度の他方の端面(23,24)のそれぞれの輝度もしくは光強度との比較の範囲内で、輝度値もしくは光強度値の間の差が確定され、この差が、所定のレベルを超える場合に、エラー信号が発生されること、を特徴とする請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
棒状製品(11)又はそれぞれの棒状製品(11)の側面(22)が、異なる2つの方向から、特に180°反対の方向から検査光を作用されること、又は、製品群(10)の外側の2つの製品層(18)の棒状製品(11)の側面(22)が、それぞれ(異なる側から)検査光を作用され、外側の一方の製品層に照射される検査光が、外側の他方の製品層(18)に照射される検査光とは異なる方向から、特に180°反対の方向から照射されること、を特徴とする請求項1~10のいずれか1項又は複数項に記載の方法。
【請求項12】
喫煙可能な材料の特に中心外に配置されたそれぞれ1つの部分を有する1つ又は複数の棒状製品(11)が検査される場合、それぞれの棒状製品(11)のそれぞれの側面(22)は、検査光線が、電気光学的レシーバまでの経路上でそれぞれの棒状製品(11)の第1の整向で側面(22)に入光した後、棒状製品(11)内の喫煙可能な材料を透過しない又は喫煙可能な材料の短い部分を透過するが、検査光線が、それぞれの棒状製品(11)の180°反対の第2の整向で棒状製品(11)内の喫煙可能な材料もしくは喫煙可能な材料の長い部分を透過するように、検査光の検査光線を照射されること、を特徴とする請求項1~11のいずれか1項又は複数項に記載の方法。
【請求項13】
それぞれ、特にシリンダ状の1つの側面(22)と、対向する終端に配置された、特に好ましくは異なる長さの2つのフィルタ要素によって構成された特に視覚的に同一の2つの端面(23,24)とを有するシガレット産業の棒状製品(11)、特にタバコスティックを検査するための装置であって、棒状製品(11)が、両フィルタ要素の間、特に中心外に配置された部分内に、喫煙可能な材料、特にタバコを備える、好ましくは請求項1~12のいずれか1項又は複数項に記載の方法を実施するためのものにおいて、
・少なくとも1つの照明ユニット(17)を有し、この照明ユニットから検査光が発せられ、この検査光は、好ましくは、検査光の光線が棒状製品(11)の縦方向の広がりに対して少なくとも30°の、好ましくは少なくとも60°の、特に好ましくは90°の角度で側面(22)に当たり、検査光が、側面(22)を経て少なくとも部分的に棒状製品(11)に入光し、少なくとも部分的に端面(23,24)を経て再び出光するように、少なくとも1つの検査すべき棒状製品(11)の側面(22)に整向されていること、
・少なくとも1つの電気光学的レシーバを有し、この電気光学的レシーバは、検査光を検出するために主視方向が棒状製品(11)の端面(23,24)に整向され、これにより、棒状製品(11)の端面(23,24)から出光する検査光が検出されるように配置されていること、及び、
・評価ユニットを有し、この評価ユニットにより、電気光学的レシーバによって受け取られた検査光が、特に輝度もしくは光強度の観点から評価可能であること、
を特徴とする装置。
【請求項14】
検査光が、棒状製品(11)から成る製品群(10)に整向され、この製品群は、それぞれ一列に相並んで配置された棒状製品(11)の1つ又は複数の製品層を備え、これら棒状製品の対抗する終端の端面(23,24)が、それぞれ、対抗する2つの製品群面の一方を構成し、照明ユニット(17)は、製品群(10)がコンベア(12)の収容部内に、特に回転可能なタレットのポケット内に存在する間に、少なくとも1つの製品層(18)又は製品層(18)、特に一方又は両方の外側の製品層(18)の棒状製品(11)の側面(22)が、検査光を作用され得るように形成されていること、を特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
照明ユニット(17)が、照明ユニット(17)の光源(31)から発せられた検査光を、製品群(10)の第1の外側の製品層(18)の側面(22)と、製品群(10)の第2の外側の製品層(18)の側面(22)に導く、又は、照明ユニット(17)の第1の光源(31)から発せられた検査光を、第1の外側の製品層(18)の側面(22)に導き、照明ユニット(17)の第2の光源(31)から発せられた検査光を、第2の外側の製品層(18)の側面(22)に導く、例えば鏡又は光導波路のような1つ又は複数の導光部材(38)を有する導光ユニットを備えることによって、照明ユニット(17)は、製品群(11)の第1の外側の製品層(18)の棒状製品(11)の側面(22)と、製品群(10)の第2の外側の製品層(18)の棒状製品(11)の側面(22)に検査光を作用させること、を特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
照明ユニット(17)の導光ユニットの導光部材(38)が、製品群(10)の異なる面に隣接して配置され、特に、検査光が、異なる、好ましくは180°反対の方向から第1もしくは第2の製品層(18)の側面(22)に作用するようにされていること、を特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
照明ユニット(17)が、2つの光源(31)を備え、これら光源が、製品群(10)の異なる面に隣接して配置され、これにより、照明ユニット(17)の第1の光源(31)から発せられた検査光が、第1の外側の製品層(18)の側面(22)に直接的に投じられ、照明ユニット(17)の第2の光源(31)から発せられた検査光が、第2の外側の製品層(18)の側面(22)に直接的に投じられることによって、特に、検査光が、異なる、好ましくは180°反対の方向から第1もしくは第2の製品層(18)の側面(22)に作用するようにされていることによって、照明ユニット(17)が、製品群(10)の第1の外側の製品層(18)の棒状製品(11)の側面(22)と、製品群(10)の第2の外側の製品層(18)の棒状製品(11)の側面(22)に検査光を作用させること、を特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項18】
1つの棒状製品(11)又は複数の棒状製品(11)の対向する端面(23,24)のそれぞれに、それぞれ出光する検査光を検出するための特に別個の電気光学的レシーバがそれぞれ対応付けられ、特に、それぞれの電気光学的レシーバの主視方向が、それぞれ対応付けられた端面(23,24)に対して垂直に整向されているようにされていること、を特徴とする請求項13~17のいずれか1項又は複数項に記載の装置。
【請求項19】
棒状製品(11)の対向する終端の端面(23,24)によって構成される各製品群面に、それぞれの製品群面の全ての端面(23,24)からそれぞれ出光する検査光を検出するための別個の電気光学的レシーバが対応付けられ、特に、それぞれの電気光学的レシーバの主視方向が、それぞれの製品群面の端面(23,24)に対して垂直に整向されているようにされていること、を特徴とする請求項13~18のいずれか1項又は複数項に記載の装置。
【請求項20】
請求項1~12の1つ又は複数の特徴を備えること、を特徴とする請求項13~19のいずれか1項又は複数項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、それぞれ、特にシリンダ状の1つの側面と、対向する終端に配置された、特に好ましくは異なる長さの2つのフィルタ要素によって構成された特に視覚的に同一の2つの端面とを有するシガレット産業の棒状製品、特にタバコスティックを検査するための方法であって、棒状製品が、両端面の間、好ましくは中心外に配置された部分に、喫煙可能な材料、特にタバコを備えるものに関する。更に、本発明は、このような製品を検査するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
タバコもしくはシガレット産業では、シガレット又は他の棒状製品用の種々の検査方法が知られているが、これら検査方法は、そのような製品の包装プロセスの範囲内で定期的に使用される。このような包装プロセス内で、棒状製品は、しばしば、シガレットが相並んで位置しかつ所定の同じ方法で整向された1つ又は複数の製品層を有する別々の製品群にまとめられる。従来のシガレットは、そのような製品群内で、通常は、フィルタ端によって構成される端面が共に第1の製品群面を構成し、タバコ端によって構成される端面が対抗する第2の製品群面を構成するように整向される。次に、製品群は、それぞれのパック、例えば従来のシガレットパックに統合される。この関係で、特に、製品群内で個々のシガレットが誤って180°だけ回転して配置されているか、即ち例えばシガレットのフィルタ端が製品群内で誤って、シガレットのタバコ端によって構成された製品群面に対応付けられているかを識別することが必要である。このため、例えば、カメラによって製品群のシガレットのフィルタ端の画像を記録し、その中に画像識別技術により誤って存在するタバコ端を確認することが知られている。
【0003】
但し、この方法は、棒状製品の両端が視覚的に全く又は不十分にしか互いに区別可能でない場合には役に立たない。例えば、これは、例えばタバコスティック(「加熱式」)のようなシガレット産業の新種の製品の場合がそうであり得るが、それら製品により、端面が視覚的に同一であるフィルタによって両端が構成される形成が知られている。
【0004】
そのような場合、それぞれの棒状製品の側面に中心外の印プリントを備えさせ、カメラによって側面を、従ってインプリントを検出し、このようにして製品群内の個々の棒状製品の誤った整向を識別することが考えられる。何故なら、そのような場合、それぞれのインプリントは、記録した画像内の間違ったもしくは予期しない位置に出現するからである。但し、この方法は、全ての棒状製品にインプリントを備えさせる必要があるので、高価である。加えて、3つ以上の製品層を有する製品群の場合、もはや誤りなく使用可能ではなくなる。何故なら、中間の製品層が、外側の製品層によって覆われ、従って、カメラによって検査できないからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これに基づいて、本発明の課題は、冒頭で述べた方法と冒頭で述べた装置を発展させることである。特に、光学的に全く又は不十分にしか区別可能でない終端もしくは端面を有する棒状製品も確実に検査することができるようにである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、請求項1の特徴を有する方法と請求項13の特徴を有する装置によって解決される。
【0007】
それに応じて、
a)検査光が、側面を経て少なくとも部分的に棒状製品に入光し、少なくとも部分的に一方の端面を経て再び出光するように、少なくとも1つの検査すべき棒状製品の側面に検査光を、特に検査光の光線が棒状製品の縦方向の広がりに対して少なくとも30°の、好ましくは少なくとも60°の、特に好ましくは90°の角度で側面に当たる検査光を照射する措置と、
b)検査すべき棒状製品の端面から出光する検査光を、端面に対応付けられた、主視方向が端面に整向された検査光用の電気光学的レシーバ、特にカメラによって検出する措置と、
c)端面から出光する、電気光学的レシーバによって検出された検査光を、特に輝度もしくは光強度の観点から評価する措置と、
を有する、冒頭で述べたシガレット産業の棒状製品を検査するための方法が提供される。
【0008】
端面が、視覚的に同一である場合、例えば、両端が、例えば電気タバコヒータ(加熱式)用のタバコスティックの場合のようにフィルタ要素を備える場合でも、前記の光学的検査方法が、多くの場合での棒状製品の整向の確認を可能にすることがわかった。特に、例えば両フィルタ要素の長さの違いに基づいて、喫煙可能な材料の部分が、棒状製品の中心外に配置されている、即ち、棒状製品の縦軸に対して垂直に延在する中心面に対して対称に配置されていない場合、これは、棒状製品の縦軸に沿った、即ち一方の端面から他方の端面までの、方向に依存して異なる(検査光に対する)光の吸収を生じさせる。こうして、吸収のこの方向依存性は、本発明により利用することができる。しかしながら、2つのフィルタ要素の長さが同じで、喫煙可能な材料の位置が中心である場合でも、理論的に、このような方向に依存した吸収が考えられる。例えば、この部分、特に中心外に、例えばアロマカプセル等のような付加的な吸収要素が含まれている場合である。
【0009】
本発明による方法が、タバコ端とフィルタ端を有する通常のシガレットの場合でも使用できることは言うまでもない。
【0010】
シガレット産業の棒状製品は、本願の範囲内では、例えばシガレット、シガリロ等のような相応に基本的に通常の喫煙可能な材料を有する棒状製品であり得るが、選択的に、例えば電気タバコ製品(アロマカプセル有り又は無し)用のタバコスティック等のような喫煙可能な材料を有する棒状製品でもあり得る。
【0011】
本発明の好ましい実施形態で、喫煙可能な材料のそれぞれ1つの部分を中心外に配置した1つ又は複数の製品が検査される場合、それぞれの棒状製品のそれぞれの側面は、検査光線が、電気光学的レシーバまでの経路上でそれぞれの棒状製品の第1の整向で側面に入光した後、棒状製品内の喫煙可能な材料を透過しない又は喫煙可能な材料の短い部分を透過するが、検査光が不変である場合もしくは側面に当たる検査光の光線経路が不変である場合、検査光線が、それぞれの棒状製品の180°反対の第2の整向で棒状製品内の喫煙可能な材料もしくは喫煙可能な材料の長い部分を透過するように、検査光の検査光線を照射され得る。その場合、これから、棒状製品の整向に依存してそれぞれ相応に検査光線の吸収の違いに基づいて異なる光強度がレシーバにおいて生じ、これから、それぞれの棒状製品の実整向を決定することができる。
【0012】
好ましくは、検出された検査光の輝度もしくは光強度が、メモリに記憶された基準値と、又は、同じ棒状製品の対向する終端の他方の端面から出光する検査光又は別の棒状製品の一方の端面から出光する検査光の輝度もしくは光強度と、比較され得るが、別の棒状製品の側面は、検査光が、側面を経て少なくとも部分的に棒状製品に入光し、少なくとも部分的に端面を経て再び出光するように、検査光を照射され、別の棒状製品の端面から出光する検査光は、電気光学的レシーバ又は前記電気光学的レシーバによって検出されて評価される。
【0013】
好ましくは、本発明によれば、棒状製品から成る製品群又は製品編成全体が検査され得るが、この製品群又は製品編成は、それぞれ一列に相並んで配置された棒状製品の1つ又は複数の製品層を備え、これら棒状製品の対向する終端の端面が、それぞれ、対向する2つの製品群面の一方を構成する。
【0014】
この場合、製品群の1つ又は複数の製品層の、好ましくは一方又は両方の外側の製品層の各棒状製品の側面が、検査光を照射され得るが、対向する両製品群面の少なくとも一方の棒状製品の端面から出光する検査光が、これら端面に対応付けられた電気光学的レシーバ又は前記電気光学的レシーバによって受け取られて評価される。
【0015】
1つの棒状製品又は複数の棒状製品の対向する端面のそれぞれに、それぞれ出光する検査光を検出するための特に別個の電気光学的レシーバがそれぞれ対応付けられ得るが、対向する端面の一方と他方から出光する、それぞれ対応付けられた電気光学的レシーバによって検出される検査光の両方が評価される。
【0016】
対応付けられた(それぞれの)電気光学的レシーバに関しては、その主視方向が、1つの棒状製品もしくは複数の棒状製品の一方又は両方の端面に対して垂直に延在し得る。
【0017】
対応付けられた電気光学的なレシーバ又は対応付けられたそれぞれの電気光学的なレシーバが、好ましくは、カメラとして、特にCCDカメラ又はCMOSカメラとして形成され得るが、カメラ又はそれぞれのカメラが、1つ又は複数の端面の特に共通の実画像を記録し、次に、実画像又はそれぞれの実画像が評価される。
【0018】
この場合、実画像の評価の範囲内で、実画像内に画像化された棒状製品の端面の輝度又は光強度が、記憶された基準値と比較され得る。選択的に、実画像の評価の範囲内で、実画像内に画像化された端面の輝度又は光強度が、実画像内に画像化された同じ製品層又は別の製品層の棒状製品の少なくとも1つの別の端面のそれぞれの輝度もしくは光強度と比較され得る。
【0019】
棒状製品又は各棒状製品の両終端の端面のそれぞれに、それぞれ出光する検査光を検出するための、カメラとして形成された特に別個の電気光学的レシーバがそれぞれ対応付けられ得る。特に、それぞれのカメラの主視方向が、それぞれ対応付けられた端面に対して垂直に整向され、各カメラが、カメラを対応付けた端面の実画像をそれぞれ記録し、これら実画像が、棒状製品の一方の終端の1つの実画像内に画像化された端面の輝度又は光強度を、棒状製品の他方の終端の別の実画像内に画像化された端面の輝度もしくは光強度と比較することによって、評価されるようにされている。
【0020】
好ましくは、本発明によれば、一方の端面の輝度の他方の端面のそれぞれの輝度もしくは光強度との比較の範囲内で、輝度値もしくは光強度値の間の差が確定され、この差が、所定のレベルを超える場合に、エラー信号が発生され得る。
【0021】
棒状製品又はそれぞれの棒状製品の側面又は各側面は、異なる2つの方向から、特に180°反対の方向から検査光を作用され得る。
【0022】
更に、複数の製品層を有する製品群を検査する場合、製品群の外側の2つの製品層の棒状製品の側面に、それぞれ(異なる側から)検査光を作用させ、外側の一方の製品層に照射される検査光が、外側の他方の製品層に照射される検査光とは異なる方向から、特に180°反対の方向から照射されること、が企図され得る。
【0023】
喫煙可能な材料の中心外に配置されたそれぞれ1つの部分を有する1つ又は複数の棒状製品が検査される場合、それぞれの棒状製品のそれぞれの側面には、検査光線が、電気光学的レシーバまでの経路上でそれぞれの棒状製品の第1の整向で側面に入光した後、棒状製品内の喫煙可能な材料を透過しない又は喫煙可能な材料の短い部分を透過するが、検査光線が、それぞれの棒状製品の180°反対の第2の整向で棒状製品内の喫煙可能な材料もしくは喫煙可能な材料の長い部分を透過するように、検査光の検査光線を照射すること、が企図され得る。
【0024】
特に前記方法を実施するための、棒状製品を検査するための好適な装置は、
・少なくとも1つの照明ユニットを備え、この照明ユニットから検査光が発せられ、この検査光は、好ましくは検査光の光線が棒状製品の縦方向の広がりに対して少なくとも30°の、好ましくは少なくとも60°の、特に好ましくは90°の角度で側面に当たり、検査光が、側面を経て少なくとも部分的に棒状製品に入光し、少なくとも部分的に端面を経て再び出光するように、少なくとも1つの検査すべき棒状製品の側面に整向されていること、
・少なくとも1つの電気光学的レシーバを備え、この電気光学的レシーバは、検査光を検出するために主視方向が棒状製品の端面に整向され、これにより、棒状製品の端面から出光する検査光が検出されるように配置されていること、及び、
・評価ユニットを備え、この評価ユニットにより、電気光学的レシーバによって受け取られた検査光が、特に輝度もしくは光強度の観点から、このましくは前で説明したように評価可能であること、
を特徴とする。
【0025】
好ましくは、検査光が、棒状製品から成る製品群に整向され、この製品群は、それぞれ一列に相並んで配置された棒状製品の1つ又は複数の製品層を備え、これら棒状製品の対抗する終端の端面が、それぞれ、対抗する2つの製品群面一方を構成し、照明ユニットは、製品群がコンベアの収容部内に、特に回転可能なタレットのポケット内に存在する間に、少なくとも1つの製品層又は製品層、特に一方又は両方の外側の製品層の棒状製品の側面が、検査光を作用され得るように形成されている。
【0026】
更に好ましくは、製品群の第1の外側の製品層の側面に第1の側もしくは第1の方向から検査光を作用させ、製品群の第2の外側の製品層の側面に別の第2の側もしくは異なる第2の方向から検査光を作用させる照明ユニットを設けることができる。
【0027】
この目的のため、照明ユニットは少なくとも2つの光源を備えることができ、一方の光源の検査光が一方の外側の製品層に照射され、他方の光源の検査光が他方の外側の製品層に照射される。
【0028】
この場合、照明ユニットは、照明ユニットの一方の光源から発せられた検査光を製品群の一方の外側の製品層の棒状製品の側面に導き、他方の光源から発せられた検査光を製品群の他方の外側の製品層の棒状製品の側面に導く、例えば鏡又は光導波路のような1つ又は複数の導光部材を有する導光ユニットを有することができる。
【0029】
しかしながら、照明ユニットの1つの同じ光源の光が、導光ユニットによって一方と他方の両方の外側の製品層に導かれ、これら製品層に(異なる側からもしくは異なる方向から)作用させることも考えられる。
【0030】
照明ユニットの前記2つの光源又は照明ユニットの導光ユニットの少なくとも2つの導光部材は、製品群の異なる面に隣接して配置することができ、特に、検査光が、異なる、好ましくは180°反対の方向から第1もしくは第2の製品層の側面に作用するようにされている。
【0031】
その他、1つの棒状製品又は複数の棒状製品の対向する端面のそれぞれに、それぞれ出光する検査光を検出するための特に別個の電気光学的レシーバをそれぞれ対応付けることができ、特に、それぞれの電気光学的レシーバの主視方向が、それぞれ対応付けられた端面に対して垂直に整向されているようにされている。
【0032】
棒状製品の対向する終端の端面によって構成される各製品群面に、それぞれの製品群面の全ての端面からそれぞれ出光する検査光を検出するための別個の電気光学的レシーバを対応付けることもでき、特に、それぞれの電気光学的レシーバの主視方向が、それぞれの製品群面の端面に対して垂直に整向されているようにされている。
【0033】
本発明の別の特徴は、添付した特許請求の範囲、好ましい実施例の後続の説明及び添付した図面からわかる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】製品群を移送するためのタレットの領域内に位置決めされた棒状タバコ製品の製品群を検査するための本発明による検査装置の第1の実施形態の斜視図
図2図1の切断面II-IIに沿った断面図
図3】孤立させた表現で示した図1による検査装置の構成要素、特に照明ユニットによって照明された製品群を検出するカメラ
図4a】製品群の同じ層内に配置された2つの棒状製品が誤った整向で(180°回転して)製品群内に配置されている、図3と同様の図
図4b】製品群の両層内に棒状製品が誤った整向で配置されている、図3と同様の図
図5】本発明による検査装置の第1の選択的な実施例の断面図
図6】本発明による検査装置の第2の選択的な実施例の断面図
図7】本発明による検査装置の第3の選択的な実施例の図3と同様の図
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明による検査方法と本発明による検査装置は、ここでは、図1~7の実施例でそれぞれ回転運動式のコンベア12、即ちここではタレットの収容部13内で移送される棒状製品、即ちここではタバコスティックの製品群10の検査と関連して説明される。
【0036】
この場合、棒状製品11は、ここでは、特にシリンダ状の側面11と、両端に、それぞれの棒状製品11の縦方向の広がりに対して横に延在する端面23及び24を有する。
【0037】
端面23,24は、それ自体既知のフィルタ要素20もしくは21の相応の端面によって構成されている。
【0038】
端面23,24もしくはフィルタ要素20,21の端面は、相応にそれぞれの棒状製品11の側面22を軸方向に画成する。
【0039】
両フィルタ要素20,21の間もしくはそれぞれの棒状製品11の相応の端面23,24の間に、喫煙可能な材料26を有する部分25が存在する。喫煙可能な材料26は、例えば、典型的なタバコ又は喫煙可能な液体等であり得る。
【0040】
喫煙可能な材料26を有するこの部分25は、棒状製品11の縦軸に対して垂直に延在するそれぞれの棒状製品11の中心面に対してここでは中心外にもしくは相応にこの中心面に対して非対称に配置されている。
【0041】
この例で、部分25は、棒状製品11の中心面を越えて、完全に棒状製品の半分内に、特にフィルタ要素21に隣接して配置されている。
【0042】
この場合、フィルタ要素20,21-その間に部分25が配置されている-は、異なる長さを備える。
【0043】
加えて、フィルタ要素20,21の間には、更に、ここでは模範的に充填片19として図示された別の要素を配置することもできる。
【0044】
棒状製品11から成る製品群10は、それぞれ1つの製品層18内に相並んで配置された棒状製品11から成る複数の製品層18を備える。図1~6の実施例で、これは、それぞれ、それぞれ5つの棒状製品11を有する2つの製品層18である。しかしながら、これは、異なっていてもよい。
【0045】
各製品群10は、棒状製品11によって構成された製品群面を備える:
【0046】
第1の(前方の)製品群面28は、棒状製品11の共通の平面内に配置された端面23によって構成され、第1の製品群面28に対して平行な対向する第2の製品群面29は、棒状製品11の別のそれぞれの終端の端面24によって構成され、同様に共通の平面内に配置されている。
【0047】
第3(下)と第4(上)の製品群面35もしくは36は、棒状製品11の側面22によって構成もしくは規定されている。
【0048】
相応の製品群10内の棒状製品11の整向が正しい場合、棒状製品は、同様のそれぞれのフィルタ要素20もしくは21がそれぞれ同じ製品群面28もしくは29に対応付けられているように、製品群10内に配置もしくは整向されている。
【0049】
前記コンベア12は、それぞれパック内容物としての棒状製品11の製品群10用のパックを製造するための従来技術で知られた図示してない包装機械の一部である。このようなパックは、例えばヒンジ蓋付きパックであり得るが、シガレットもしくはタバコ産業の棒状製品11の製品群を包装することができる他の任意の種類のパックでもあり得る。
【0050】
ここで、コンベア12には、棒状製品11が、マガジン14から製品群10を構成しつつ、しかもプッシャによって供給される。
【0051】
製品群10がコンベア12の収容部13内に存在する間に、製品群は、検査ユニット16によって後から更に詳細に説明する方法で検査される。
【0052】
図示した検査ユニット16を、包装機械の別の異なる領域にも配置し得ること、もしくは、検査を、包装プロセスの別の箇所でも行ない得ること、は言うまでもない。
【0053】
その他には、棒状製品を検査中に製品群10内に配置することを必要としないで、棒状製品11の個別検査も理論的に考えられるが、この場合、はない。
【0054】
検査後、製品群10は、更なる処理のために、棒状製品11もしくは製品群10を例えばヒンジ蓋付きパック等のような相応のパックに放送するためのそれ自体既知の措置を実施する包装機械の別のユニットに移送される。
【0055】
この例で、コンベア13は、それぞれの製品群10がマガジン14の領域内でそれぞれの収容部13に挿入された後に更に回転されるので、ここで、次に検査すべき2つの製品群10が、それぞれ検査位置に移送される(製品群が検査ユニット16によって検査される図2参照)。
【0056】
それぞれの検査位置に存在する検査すべき製品群をグループで検査するために、検査ユニット16は、2つの照明ユニット17を、即ち、検査すべき各製品群10のために1つの照明ユニットを備え、これら照明ユニットは、それぞれの検査位置に存在する対応付けられた製品群にそれぞれ検査光を作用させる。
【0057】
この場合、照明ユニット17は、ここではそれぞれ適当な光源31、特にLEDを有する。これら光源は、それぞれ供給ユニット32によって電力を供給される。
【0058】
図2内の照明ユニット17の光源31は、それぞれ、検査光の検査光線が棒状製品11の縦軸もしくは縦方向の広がりに対して角度をなして、即ち棒状製品に対して平行にではなく、製品群10の外側の(半径方向外側に配置された)製品層18の棒状製品11の側面22に、ここでは棒状製品11の縦方向の広がりに対して実質的に垂直もしくは90°の角度で当たるように、それぞれの検査位置に存在するコンベア12の収容部13に隣接して配置されている。
【0059】
この目的のため、照明ユニット17の光源31が、それぞれ、コンベア12の周囲に対して半径方向に間隔を置いて位置決めされ、それぞれの収容部13のそれぞれの半径方向の壁が、(半径方向の)解放部37を備えているので、外側の製品層18の棒状製品11の側面22は、解放部37を経て検査光を照射され得る。
【0060】
検査装置16は、照明ユニット17以外に、ここでは2つの電気光学的レシーバ27、このましくはカメラを備える。電気光学的レシーバ27は、それぞれ、検査すべきそれぞれの製品群10の端面によって構成された相応の製品群面28の端面23に、即ちここでは端面に対して垂直に主視方向がそれぞれ整向されているように、形成及び整向されている。
【0061】
その他には、選択的又は付加的に、更に場合によっては別の電気光学的レシーバ30を、コンベア12の反対側又は反対の製品群面29の側に配置することができ、その主視方向は、それぞれ相応に対向する製品群面29の端面24に整向される(図2参照)。
【0062】
例えば図2に示した図とは違って、照明ユニット17は、検査光光線が棒状製品11の側面22に垂直に当たるのではなく、即ち棒状製品11の側面もしくは縦軸に対して90°の角度で当たるのではなく、別の小さい角度で、即ち縦軸に対して斜めに当たるように形成又は配置することもできる。
【0063】
検査プロセス内で、照明ユニット17の検査光は、前記の方法で第3の(下の)製品群面35に、即ち外側の製品層18の棒状製品11の側面22に導かれる。
【0064】
この場合、棒状製品11は、ここでは主に(長い)フィルタ要素20の領域内が検査光を照射されるが、これは、そうである必要はない。
【0065】
検査光は、棒状製品11に入光し、棒状製品を透過し、部分的に内部で偏光され、次に部分的に端面23を介して再び出光する。端面23から出抗するこの部分は、それぞれの電気光学的レシーバ27によって検出され、この電気光学的レシーバは、端面23が含まれている相応の画像を記録する。
【0066】
検査光の他の部分は、別のもしくは第2の(半径方向更に内側に配置された)製品層18に到達し、部分的に棒状製品11の端面23を経て再び出光し、同様にそれぞれのもしくは同じ電気光学的レシーバ27によって検出される。好ましくは、この別の内側の製品層18の棒状製品11の端面23は、第1の外側の製品層18の端面23と同じ画像記録内に含まれている。
【0067】
その他には、端面23もしくはこれら端面から出光する検査光の検出を改善するため、検査位置に存在するコンベア12のそれぞれの収容部13に軸方向に隣接して、更にブラインド34が配置され、このブラインドによって、端面23に由来しない散光が遮断される。
【0068】
不正な整向でそれぞれの製品群10内に配置された棒状製品11の検出を、まず、図3、4a及び4bによって模範的に説明する。
【0069】
図3には、正しく整向された棒状製品11しか備えない製品群10が認められる。この場合、製品群10の棒状製品11は、全ての(長い)フィルタ要素20が製品群面28の方に向いていて、(短い)フィルタ要素21が対抗する製品群面29の方に向いているように、配置及び整向されている。
【0070】
それぞれの電気光学的レシーバ27は、製品群面28もしくはすべての端面23の(電子的)画像を記録する。次に、図示してない評価ユニット、例えば相応のコンピュータ又は適当に装備された制御ユニットが、例えば、画像内の製品層18の棒状製品11のそれぞれの端面23の輝度もしくは光強度を決定し、記憶された基準値と比較するか、同じ製品層18の棒状製品11の1つ又は複数の別の端面23の輝度値もしくは光強度値とそれぞれ比較するかのいずれかによって、画像を評価する。
【0071】
この比較の範囲内で、同じ製品層18の図3の全ての端面23がそれぞれ、同じ又は少なくとも非常に似た輝度値を備えることが認められ、これは、同じ製品層18内の全ての棒状製品11が、同じ正しい方法で整向されていることを示す指標である。
【0072】
製品群10の1つのもしくは(下の)製品群面35だけがそれぞれの照明ユニット17によって照射されるので、その他には、端面23の画像上で、内側の製品層18への経路上で検査光が部分的に吸収されるので、外側の製品層18の端面23が、内側の製品層18の端面23よりも明るく見えることが認められる。
【0073】
図4aには、外側の製品層18内に誤って整向された2つの棒状製品11a及び11bが含まれている状況が図示されている。
【0074】
この例では、相応の画像の評価では、これらに属する端面23aもしくは23bの光強度が低くなる。何故なら、棒状製品11a及び11bの180°回転した整向に基づいて、検査光が、棒状製品11a及び11bに入った後、部分的に喫煙可能な材料を有するそれぞれの部分25に当たり、そこでは、検査光が、フィルタ要素20もしくは21の領域よりも強く吸収されるからである。何故なら、フィルタ要素は、通常は非常に明るく形成され、タバコのような喫煙可能な材料よりも低い吸収値を備えるからである。
【0075】
基準値に対して、又は、同じ製品層18の他の端面23の1つ又は複数に比して、端面23aもしくは23bのこの低い光強度は、両棒状製品11a及び11bが誤って逆に整向されていることを示す指標である。
【0076】
相応に、エラー信号を発生させることができ、相応の製品群10を、例えば包装プロセス内で分離することができる。
【0077】
同様に、図4bの例での相応に記録された画像により、両製品層18内にそれぞれ1つの誤って整向された棒状製品11aもしくは11bが製品群11内に配置されていることを認めることができる。
【0078】
図7には、製品群10が、2つではなく3つの製品層18から構成されているバリエーションが示されている。この例では、(上の)製品群面36にもそれぞれの照明ユニット17の検査光を直接的に照射することが提案される。何故なら、さもなければ上の製品層18には場合によっては非常に少ない検査光しか入光しないか、到達しないからであり、それは、検査光がまず図7で下及び中央の製品層18を透過しなければならないからである。
【0079】
相応に、上の製品層18に直接的に検査光を作用させる照明ユニット17の別の光源31が、上の製品群面36に直接的に隣接して配置されている。
【0080】
図7に示したバリエーションでは、端面23a,23b及び23cに認められるように、3つの棒状製品11a,11b及び11cが誤って整向されている。
【0081】
図5には、それぞれの照明ユニット17の検査光が、ここでは製品群10の異なる側に配置された複数の光源31から発せられて、また導光ユニットの導光部材38、ここでは鏡(しかしながら、例えば光導波路を使用することもできる)を介して、製品群10に導かれ得ることが示されている。その場合、導光部材38は、適当な方法でコンベア12に隣接して配置することができるので、検査光は、前記の方法で、相応の製品層18のそれぞれの棒状製品10の側面に当たる。
【0082】
図6には、1つ又は複数の光源31が、コンベア12に直接的に統合でき、これにより、製品群10が、直接的に検査光を作用され得ることが示されている。
【0083】
一般に、照明ユニット17によって発生される検査光に関して、検査光が、場合によっては個々の棒状製品11に、例えば個々のレーザ光線によってそれぞれ個々に作用することも考えられる。
【符号の説明】
【0084】
10 製品群
11 棒状製品
11a 棒状製品
11b 棒状製品
11c 棒状製品
12 コンベア
13 収容部
14 マガジン
16 検査ユニット
17 照明ユニット
18 製品層
19 充填片
20 フィルタ要素
21 フィルタ要素
22 側面
23 端面
23a 端面
23b 端面
23c 端面
24 端面
25 部分
26 喫煙可能な材料
27 電気光学的レシーバ
28 前方の製品群面
29 後方の製品群面
30 電気光学的レシーバ
31 光源
32 供給ユニット
34 ブラインド
35 下の製品群面
36 上の製品群面
37 解放部
38 導光部材
図1
図2
図3
図4a
図4b
図5
図6
図7
【国際調査報告】