(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-07
(54)【発明の名称】抗内皮リパーゼ抗体の製剤
(51)【国際特許分類】
A61K 39/395 20060101AFI20230331BHJP
A61K 47/18 20170101ALI20230331BHJP
A61K 47/22 20060101ALI20230331BHJP
A61K 47/14 20170101ALI20230331BHJP
A61K 9/08 20060101ALI20230331BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20230331BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20230331BHJP
A61K 9/19 20060101ALI20230331BHJP
C07K 16/18 20060101ALI20230331BHJP
C12N 15/13 20060101ALN20230331BHJP
【FI】
A61K39/395 P
A61K47/18
A61K47/22
A61K47/14
A61K9/08
A61P9/10 101
A61P9/10
A61P29/00
A61K9/19
C07K16/18 ZNA
C12N15/13
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022550151
(86)(22)【出願日】2021-02-23
(85)【翻訳文提出日】2022-10-19
(86)【国際出願番号】 US2021019213
(87)【国際公開番号】W WO2021173537
(87)【国際公開日】2021-09-02
(32)【優先日】2020-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511007314
【氏名又は名称】メディミューン,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パテール サハール マヌバイ
(72)【発明者】
【氏名】パンサーレ スワプニル クシャル
【テーマコード(参考)】
4C076
4C085
4H045
【Fターム(参考)】
4C076AA11
4C076AA30
4C076BB13
4C076BB15
4C076BB16
4C076CC04
4C076CC11
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4C076DD51
4C076DD58
4C076EE23
4C085AA14
4C085BB22
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4C085GG02
4C085GG03
4C085GG04
4H045AA10
4H045AA30
4H045BA09
4H045CA40
4H045DA76
4H045EA20
4H045FA74
(57)【要約】
内皮リパーゼに特異的に結合する抗体の製剤が提供される。提供される製剤は、液体形態であっても、凍結乾燥形態から再構成されたものであってもよい。この製剤は、注射に適した粘度を有し、抗体の可逆的な自己会合、沈殿および白濁を防止する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1. を含む医薬製剤。
(i)ヒト内皮リパーゼに特異的に結合する抗体約40mg/mL~約160mg/mL、及び
(ii) 約50mM~約260mMのアルギニン塩。
2. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体を約100 mg/mL~約150 mg/mL含む、請求項1記載の医薬製剤。
3. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体を約110 mg/mL~約140 mg/mL含む、請求項1に記載の医薬製剤。
4. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体として約120 mg/mL~約130 mg/mLを含む、請求項1に記載の医薬製剤。
5. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体を約125 mg/mL含む、請求項1に記載の医薬製剤。
6. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体を約40mg/mL~約60mg/mL含有する、請求項1記載の医薬製剤。
7. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体を約50 mg/mL含む、請求項1に記載の医薬製剤。
8. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体を約90 mg/mL~約110 mg/mL含む、請求項1記載の医薬製剤。
9. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体を約100 mg/mL含む、請求項1に記載の医薬製剤。
10. アルギニン塩が、アルギニン塩酸塩、アルギニン酢酸塩、アルギニングルタミン酸塩、またはアルギニン硫酸塩からなる請求項1~9のいずれか一項に記載の医薬製剤。
11. アルギニン塩がアルギニン塩酸塩である、請求項1~9のいずれか1項に記載の医薬製剤。
12. 約160mM~約240mMの塩酸アルギニンを含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の医薬製剤。
13. 約180mM~約230mMの塩酸アルギニンを含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の医薬製剤。
14. 約200mM~約225mMの塩酸アルギニンを含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の医薬製剤。
15. 約220mMの塩酸アルギニンを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の薬学的製剤。
16. 約110mM~約140mMの塩酸アルギニンを含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の医薬製剤。
17. 約50mM~約110mMの塩酸アルギニンを含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の医薬製剤。
18. 約60mM~約100mMの塩酸アルギニンを含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の医薬製剤。
19. 約70mM~約90mMの塩酸アルギニンを含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の医薬製剤。
20. 約80mMの塩酸アルギニンを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の薬学的製剤。
21. 内皮リパーゼと特異的に結合する抗体が、SEQ ID NO: 1と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する第一重鎖相補性決定領域(CDR1)を有する、請求項1から20までのいずれか1項記載の薬学的製剤。
22. 内皮リパーゼと特異的に結合する抗体が、SEQ ID NO: 1からなるアミノ酸配列を有する重鎖CDR1を有する、請求項1~21のいずれか一項に記載の医薬製剤。
23. 内皮リパーゼと特異的に結合する抗体が、SEQ ID NO: 2と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を有する第2の重鎖相補性決定領域(CDR2)を有する、請求項1から22のいずれか1項に記載の薬学的製剤。
24. 内皮リパーゼと特異的に結合する抗体が、SEQ ID NO: 2を含むアミノ酸配列を有する重鎖CDR2を有する、請求項1~23のいずれか1項に記載の医薬製剤。
25. 内皮リパーゼと特異的に結合する抗体が、SEQ ID NO: 3と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する第3の重鎖相補性決定領域(CDR3)を有する、請求項1から24のいずれか1項に記載の薬学的製剤。
26. 内皮リパーゼと特異的に結合する抗体が、SEQ ID NO: 3からなるアミノ酸配列を有する重鎖CDR3を有する、請求項1~25のいずれか一項に記載の医薬製剤。
27. 内皮リパーゼと特異的に結合する抗体が、SEQ ID NO: 5と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する第一軽鎖相補性決定領域(CDR1)を有する、請求項1から26のいずれか1項に記載の薬学的製剤。
28. 内皮リパーゼと特異的に結合する抗体が、SEQ ID NO: 5からなるアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1を有する、請求項1~27のいずれか一項に記載の医薬製剤。
29. 内皮リパーゼと特異的に結合する抗体が、SEQ ID NO: 6と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する第2の軽鎖相補性決定領域(CDR2)を有する、請求項1から28までのいずれか1項に記載の医薬製剤。
30. 内皮リパーゼと特異的に結合する抗体が、SEQ ID NO: 6からなるアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2を有する、請求項1~29のいずれか一項に記載の医薬製剤。
31. 内皮リパーゼと特異的に結合する抗体が、SEQ ID NO: 7と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する第3軽鎖相補性決定領域(CDR3)を有する、請求項1から30までのいずれか1項記載の薬学的製剤。
32. 内皮リパーゼと特異的に結合する抗体が、SEQ ID NO: 7からなるアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を有する、請求項1~31のいずれか1項に記載の医薬製剤。
33. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体の重鎖が、SEQ ID NO: 4と少なくとも90%同一のアミノ酸配列からなる、請求項1~20のいずれか1項に記載の医薬製剤。
34. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体の重鎖が、SEQ ID NO: 4と少なくとも95%同一のアミノ酸配列からなる、請求項1から20までのいずれか1項記載の医薬製剤。
35. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体の重鎖が、SEQ ID NO: 4と少なくとも98%同一のアミノ酸配列からなる、請求項1から20までのいずれか1項に記載の医薬製剤。
36. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体の重鎖が、SEQ ID NO: 4と少なくとも99%同一なアミノ酸配列からなる、請求項1から20のいずれか一項に記載の医薬製剤。
37. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体の重鎖が、SEQ ID NO: 4からなる、請求項1から20のいずれか一項に記載の医薬製剤。
38. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体の軽鎖が、SEQ ID NO: 8と少なくとも90%同一のアミノ酸配列からなる、請求項1から37までのいずれか1項記載の医薬製剤。
39. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体の軽鎖が、SEQ ID NO: 8と少なくとも95%同一のアミノ酸配列からなる、請求項1~37のいずれか1項に記載の医薬製剤。
40. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体の軽鎖が、SEQ ID NO: 8と少なくとも98%同一のアミノ酸配列からなる、請求項1から37までのいずれか1項記載の医薬製剤。
41. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体の軽鎖が、SEQ ID NO: 8と少なくとも99%同一のアミノ酸配列からなる、請求項1から37のいずれか1項に記載の医薬製剤。
42. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体の軽鎖がSEQ ID NO:8からなる、請求項1から37のいずれか一項に記載の医薬製剤。
43. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体が、SEQ ID NO:9と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含む重鎖およびSEQ ID NO:10と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖からなる、請求項1から20までのいずれか1項記載の薬学的製剤。
44. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体が、SEQ ID NO:9を含む重鎖およびSEQ ID NO:10を含む軽鎖からなる、請求項1~20のいずれか一項に記載の医薬製剤。
45. ヒスチジンをさらに含む、請求項1~44のいずれか1項に記載の医薬製剤。
46. 薬学的製剤が、約5mM~約40mMのヒスチジンを含む、請求項45に記載の薬学的製剤。
47. 薬学的製剤が約20mMのヒスチジンを含む、請求項45に記載の薬学的製剤。
48. 薬学的製剤が約10mMのヒスチジンを含む、請求項45に記載の薬学的製剤。
49. ヒスチジンが塩酸塩である、請求項45から48のいずれか一項に記載の薬学的製剤。
50. 界面活性剤をさらに含む、請求項1~49のいずれか1項に記載の医薬製剤。
51. 界面活性剤が、ポリソルベート20、ポリソルベート60、ポリソルベート80である、請求項50に記載の医薬製剤。
52. 界面活性剤がポリソルベート80である、請求項50に記載の医薬製剤。
53. 薬学的製剤が約0.005%~約0.05%のポリソルベート80を含む、請求項52に記載の薬学的製剤。
54. ポリソルベート80を約0.02%~約0.04%含む、請求項52に記載の医薬製剤。
55. ポリソルベート80を約0.02%含む、請求項52に記載の医薬製剤。
56. 約0.04%のポリソルベート80を含む、請求項52に記載の医薬製剤。
57. 医薬製剤が7.0未満のpHを有する、請求項1~56のいずれか一項に記載の医薬製剤。
58. 薬学的製剤が約5.0~約7.0のpHを有する、請求項1から56のいずれか一項に記載の薬学的製剤。
59. 薬学的製剤が約6.0のpHを有する、請求項1~58のいずれか1項に記載の薬学的製剤。
60. 製剤が18℃で≦30cPの粘度を有する、請求項1~59のいずれか1項に記載の医薬製剤。
61. 製剤が、18℃で≦20cPの粘度を有する、請求項1から59のいずれか一項に記載の医薬製剤。
62. 製剤が、18℃で≦15cPの粘度を有する、請求項1から59のいずれか一項に記載の医薬製剤。
63. 製剤が約260~約500mOsm/kgの浸透圧を有する、請求項1~62のいずれか1項に記載の医薬製剤。
64. 製剤が約440~約460mOsm/kgの浸透圧を有する、請求項1から62のいずれか一項に記載の薬学的製剤。
65. 薬学的製剤が注射に適している、請求項1から64のいずれか一項に記載の薬学的製剤。
66. 薬学的製剤が静脈内注射に適している、請求項65に記載の薬学的製剤。
67. 薬学的製剤が皮下注射に適している、請求項65に記載の薬学的製剤。
68. 薬学的製剤が筋肉内注射に適している、請求項65に記載の薬学的製剤。
69. 医薬製剤が凍結乾燥製剤から再構成される、請求項1~68のいずれか一項に記載の医薬製剤。
70. 医薬製剤が液体製剤である、請求項1~69のいずれか1項に記載の医薬製剤。
71. 薬学的製剤が注射装置による投与に適している、請求項1~70のいずれか1項に記載の薬学的製剤。
72. 注射装置が自動注射器装置である、請求項71に記載の医薬製剤。
73. 注射装置が大容量ボーラス注射器である、請求項71または72に記載の医薬製剤。
74. 注射装置がプレフィルドシリンジである、請求項71または72に記載の医薬製剤。
75. 請求項1~74のいずれか1項に記載の医薬製剤を対象に投与することを含む、それを必要とする哺乳類対象における心血管疾患を治療するための方法。
76. 請求項1~74のいずれか1項に記載の医薬製剤を対象に投与することを含む、それを必要とする哺乳動物対象における心臓血管疾患を予防する方法。
77. 請求項1~74のいずれか1項に記載の医薬製剤を対象に投与することを含む、それを必要とする哺乳動物対象におけるアテローム性動脈硬化症を軽減するための方法。
78. 急性冠症候群の既往のある哺乳動物対象において、心血管死、心筋梗塞、脳卒中、および/または冠動脈再灌流のリスクを低減する方法であって、対象に請求項1から74のいずれか一項に記載の医薬製剤を投与することを含む、方法。
79. 請求項1~74のいずれか1項に記載の医薬製剤を対象に投与することを含む、それを必要とする哺乳動物対象における二次的な心血管イベントを予防するための方法。
80. 請求項1~74のいずれか1項に記載の医薬製剤を対象に投与することを含む、それを必要とする哺乳類対象における主要有害心血管イベントのリスクを低減するための方法。
81. 請求項1~74のいずれか1項に記載の医薬製剤を対象に投与することを含む、それを必要とする哺乳動物対象の血中高密度リポタンパク質濃度を増加させる方法。
82. 請求項1~74のいずれか1項に記載の医薬製剤を対象に投与することを含む、それを必要とする哺乳動物対象の高密度リポタンパク質に関連する1つ以上の臨床エンドポイントを増加させる方法;ここで、臨床エンドポイントは、HDL-c血中濃度、HDL粒子数、HDL粒子サイズ、HDLリン脂質血中濃度、ApoA1血中濃度およびコレステロール排出能である、方法。
83. 請求項1~74のいずれか1項に記載の医薬組成物を対象に投与することを含む、それを必要とする哺乳動物対象における炎症を減少させる方法。
84. 請求項1~74のいずれか1項に記載の医薬組成物を対象に投与することを含む、それを必要とする哺乳動物対象における炎症を予防するための方法。
85. 医薬製剤が注射装置で投与される、請求項75から84のいずれか一項に記載の方法。
86. 注射装置が自動注射器装置である、請求項85に記載の方法。
87. 注射装置が大容量ボーラス注射器である、請求項85または86に記載の方法。
88. 注射装置がプレフィルドシリンジである、請求項85または86に記載の方法。
89. 哺乳類被験体がヒトである、請求項75から88のいずれか一項に記載の方法。
90. i)内皮リパーゼに特異的に結合する抗体及びii)アルギニン塩酸塩を含む凍結乾燥医薬製剤であって;該凍結乾燥医薬製剤が、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体約100mg/mL~約160mg/mL、及びアルギニン塩約120mM~約260mMの濃度に再構成され得る;及び該凍結乾燥医薬製剤が医薬的に受容可能である、凍結乾燥医薬製剤。
91. i)内皮リパーゼに特異的に結合する抗体、ii)アルギニン塩酸塩、iii)ヒスチジンまたはその塩、およびiv)ポリソルベート80を含む凍結乾燥医薬製剤;ここで、凍結乾燥医薬製剤は、約125mg/mLの内皮リパーゼに特異的に結合する抗体、約160mMアルギニン塩酸塩、約20mMヒスチジンまたはその塩および約0.04%の濃度まで再構成され得る。 04%のポリソルベート80;及び、凍結乾燥された医薬製剤が薬学的に許容されるものである。
92. i)内皮リパーゼに特異的に結合する抗体、ii)アルギニン塩酸塩、iii)ヒスチジンまたはその塩、およびiv)ポリソルベート80を含む凍結乾燥医薬製剤;ここで、凍結乾燥医薬製剤は、約125 mg/mL 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体、約220 mMアルギニン塩酸塩、約20 mMヒスチジンまたはその塩および約0. 04%のポリソルベート80;及び、凍結乾燥された医薬製剤が薬学的に許容されるものである。
93. i)内皮リパーゼに特異的に結合する抗体、ii)アルギニン塩酸塩、iii)ヒスチジンまたはその塩、およびiv)ポリソルベート80を含む凍結乾燥医薬製剤;ここで、凍結乾燥医薬製剤は、約100 mg/mLの内皮リパーゼに特異的に結合する抗体、約160 mMアルギニン塩酸塩、約20 mMヒスチジンまたはその塩および約0. 04%のポリソルベート80;および、凍結乾燥された医薬製剤が薬学的に許容されるものである。
94. 医薬製剤が、約6.0のpHに再構成され得る、請求項90~93のいずれか一項に記載の凍結乾燥医薬製剤。
95. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体約125 mg/mL、アルギニン塩酸塩約220 mM、ヒスチジンまたはその塩約10 mMおよびポリソルベート80約0.02%を含み、薬学的に許容できる液体医薬製剤。
96. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体約100 mg/mL、約220 mMのアルギニン塩酸塩、約10 mMのヒスチジンまたはその塩、および約0.02%のポリソルベート80からなり、薬学的に許容される液体医薬製剤。
97. 97. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体約125 mg/mL、アルギニン塩酸塩約220 mM、ヒスチジン又はその塩約20 mM及びポリソルベート80約0.02%を含む液体医薬製剤で、医薬的に許容されるもの。
98. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体約100 mg/mL、約220 mMのアルギニン塩酸塩、約20 mMのヒスチジンまたはその塩、および約0.02%のポリソルベート80からなり、薬学的に許容される液体医薬製剤。
99. 内皮リパーゼに特異的に結合する抗体約50 mg/mL、約80 mMのアルギニン塩酸塩、約10 mMのヒスチジンまたはその塩、および約0.02%のポリソルベート80からなり、薬学的に許容される液体医薬製剤。
100. 医薬製剤が約6.0のpHを有する、請求項95~99のいずれか一項に記載の液体医薬製剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本技術は、概して、抗内皮リパーゼに対する抗体の製剤に関する。製剤は安定しており、可逆的な自己会合、沈殿、濁りなどの望ましくない医薬品の特性を低減します。製剤は、手動または自動注入システムによる注入に適した粘度も備えています。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
内皮リパーゼは、高密度リポタンパク質 (HDL) から低密度リポタンパク質 (LDL) への変換を触媒するトリグリセリドリパーゼ ファミリーのホスホリパーゼです。ジェイら。 、Nature Genetics 21:424-428 (1999)。 HDL は非公式に「善玉コレステロール」と呼ばれ、脂肪分子を動脈壁から運び出し、マクロファージの蓄積を減らし、アテローム性動脈硬化症 (動脈の狭窄) の予防または退縮にさえ役立つことが示されています。内皮リパーゼの活性を阻害するヒト化モノクローナル抗体が開発されており、その例は米国出願公開第2017/0260290号に記載されている。
【0003】
血漿内皮リパーゼ濃度の上昇は、血漿トリグリセリドおよびアポリポタンパク質 B 濃度の上昇に加えて、LDL 粒子サイズの低下とともに、リポタンパク質 - 脂質プロファイルの悪化と関連しています。 (Paradis et al ., Can J Cardiol 22 : 31B-34B (2006).)炎症誘発性サイトカイン濃度の上昇およびメタボリックシンドロームの有病率の増加もまた、血漿内皮リパーゼ濃度が上昇した個人の間で観察されている。 (同上) これらおよび他の要因を考えると、内皮リパーゼは心血管疾患において重要な役割を果たしていると考えられてきた。 (同上)
【0004】
強力なスタチンなどの心血管疾患に対する現在の治療法の有効性にもかかわらず、急性冠症候群の患者には重大な有害心血管イベントの重大な残存リスクが残っています。心筋梗塞の大部分は、正常な LDL レベルの患者で発生し、心筋梗塞後に高用量で非常に強力なスタチン、PCSK9 阻害剤、および/またはエゼチミブによる治療にもかかわらず、2 番目の心血管イベントの残存リスクは高いままです。たとえば、IMPROVE-IT 研究 (エゼチミブ + スタチン) では、7 年間の追跡調査で心血管イベントのリスクが 33% ありました。さらに、ODYSSEY (PCSK9 阻害剤 + スタチン) は、2.8 年間で 9.5% の残存リスクがあります。
【0005】
さまざまな作用機序を使用して HDL レベルを薬理学的に上昇させようとするいくつかの試みは、心血管転帰を有意に改善しないことが判明しました。特に、コレステロール転送タンパク質 (CETP) 阻害剤の 4 つの試験が完了しました。 CETP 阻害剤は HDL コレステロールを上昇させますが、4 つの試験のうち 3 つでは心血管系の転帰が改善されませんでした。また、心血管系イベントを減少させた 1 つの試験では、その効果はわずか 9% の相対リスクの減少であり、わずかでした。このアプローチは、CETP の阻害が LDL 受容体を介した逆コレステロール輸送のブロックを引き起こすため、批判されています。
【0006】
内皮リパーゼをコードする遺伝子に部分的および完全な機能喪失変異を有するヒトは、HDL コレステロールの上昇、コレステロール流出能力の増加、および心血管リスクの低下傾向を示します。したがって、EL の中和は有望な治療メカニズムを表します。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
多くの場合、生物学的製剤と呼ばれる生物学的医薬品は、注射によって投与されることがよくあります。モノクローナル抗体などの分子量の大きい生物製剤の溶液は、通常、高濃度で高粘度であるため、製品の適合性や注射送達に問題が生じる可能性があります。抗体の特定の適合性に関する懸念には、可逆的な自己会合 (非共有分子間相互作用の結果としてのオリゴマー種の形成)、タンパク質の沈殿、溶液の浸透圧と濁りが含まれます。粘度と適合性は、生物製剤の製造、安定性、配送、および安全性に影響を与える可能性があります。したがって、適切な濃度の活性剤および注射に適した粘度を有する、抗内皮リパーゼ抗体などの生物学的製剤の適切な製剤が当技術分野で必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、(i)約40mg/mLから約160mg/mLのヒト内皮リパーゼに特異的に結合する抗体、および(ii)約50mMから約260mMのアルギニン塩を含む医薬製剤を対象とする。いくつかの実施形態では、薬学的製剤は、内皮リパーゼに特異的に結合する約125mg/mLの抗体を含む。いくつかの実施形態では、薬学的製剤は、内皮リパーゼに特異的に結合する約100mg/mLの抗体を含む。
【0009】
医薬製剤のいくつかの実施形態では、アルギニン塩は、アルギニン塩酸塩、アルギニンアセテート、アルギニングルタミン酸塩、またはアルギニン硫酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬製剤はアルギニン塩酸塩を含む。いくつかの実施形態では、薬学的製剤は、約220mMのアルギニン塩酸塩を含む。いくつかの実施形態では、薬学的製剤は、約160mMのアルギニン塩酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬製剤は、約80mMのアルギニン塩酸塩を含む。
【0010】
薬学的製剤のいくつかの実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号1と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する第1の重鎖相補性決定領域(CDR1)を有する。内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号1を含む重鎖CDR1を有する。薬学的製剤のいくつかの実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号2と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する第2の重鎖相補性決定領域(CDR2)を有する。内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号2を含む重鎖CDR2を有する。薬学的製剤のいくつかの実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号3と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する第3の重鎖相補性決定領域(CDR3)を有する。内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号3を含む重鎖CDR3を有する。
【0011】
薬学的製剤のいくつかの実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号5と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する第1の軽鎖相補性決定領域(CDR1)を有する。内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号5を含む軽鎖CDR1を有する。薬学的製剤のいくつかの実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号6と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する第2の軽鎖相補性決定領域(CDR2)を有する。内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号6を含む軽鎖CDR2を有する。薬学的製剤のいくつかの実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号7と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する第3の軽鎖相補性決定領域(CDR3)を有する。内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号7を含む軽鎖CDR3を有する。
【0012】
医薬製剤のいくつかの実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体の重鎖は、配列番号医薬製剤のいくつかの実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体の軽鎖は、配列番号と少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、または少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む。医薬製剤のいくつかの実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号4を含むアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号8を含むアミノ酸配列を含む軽鎖とを含む。
【0013】
医薬製剤のいくつかの実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号9と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含む重鎖と、少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖とを含む。配列番号10まで。薬学的製剤のいくつかの実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号9を含む重鎖および配列番号10を含む軽鎖を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、医薬製剤は、ヒスチジンをさらに含む。いくつかの実施形態では、医薬製剤は、約5mMから約40mMのヒスチジンをさらに含む。いくつかの実施形態では、医薬製剤は、約20mMのヒスチジンをさらに含む。いくつかの実施形態では、医薬製剤は、約10mMのヒスチジンをさらに含む。ヒスチジンをさらに含む医薬製剤のいくつかの実施形態では、ヒスチジンは塩酸塩である。
【0015】
いくつかの実施形態では、医薬製剤は、界面活性剤をさらに含む。いくつかの実施形態では、薬学的処方物は、界面活性剤ポリソルベート20、ポリソルベート60またはポリソルベート80をさらに含む。いくつかの実施形態では、薬学的処方物は、界面活性剤ポリソルベート80をさらに含む。いくつかの実施形態では、医薬製剤は、約0.01%のポリソルベート80をさらに含む。いくつかの実施形態では、医薬製剤は、約0.02%のポリソルベート80をさらに含む。いくつかの実施形態では、医薬製剤は、約0.04%のポリソルベート80をさらに含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、薬学的製剤は、7.0未満のpHを有する。いくつかの実施形態では、薬学的製剤は、約5.0から約7.0のpHを有する。いくつかの実施形態では、医薬製剤は、約6.0のpHを有する。いくつかの実施形態では、医薬製剤は、18℃で30cP未満の粘度を有する。いくつかの実施形態では、医薬製剤は、約260から約500mOsm/kgのオスモル濃度を有する。
【0017】
いくつかの実施形態では、薬学的製剤は注射に適している。いくつかの実施形態では、薬学的製剤は静脈内注射に適している。いくつかの実施形態では、医薬製剤は皮下注射に適している。いくつかの実施形態では、医薬製剤は筋肉内注射に適している。
【0018】
いくつかの実施形態では、医薬製剤は凍結乾燥製剤から再構成される。いくつかの実施形態では、医薬製剤は液体製剤である。いくつかの実施形態では、薬学的製剤は、自動注射装置または大量ボーラス注射装置などの注射装置による投与に適している。いくつかの実施形態では、医薬製剤は、プレフィルドシリンジなどの注射装置による投与に適している。
【0019】
本開示はまた、本明細書に開示される医薬製剤のいずれかを投与することを含む方法を対象とする。いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に開示される医薬製剤のいずれかを対象に投与することを含む、それを必要とする哺乳動物対象において心血管疾患を治療するための方法を対象とする。いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に開示される医薬製剤のいずれかを対象に投与することを含む、それを必要とする哺乳動物対象において心血管疾患を予防するための方法を対象とする。いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に開示される医薬製剤のいずれかを対象に投与することを含む、それを必要とする哺乳動物対象においてアテローム性動脈硬化症を軽減するための方法を対象とする。いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に開示される医薬製剤のいずれかを対象に投与することを含む、急性冠症候群の既往のある哺乳動物対象における心血管死、心筋梗塞、脳卒中、および/または冠動脈血行再建術のリスクを低減するための方法に関する。
【0020】
いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に開示される医薬製剤のいずれかを対象に投与することを含む、それを必要とする哺乳動物対象における二次心血管イベントを予防するための方法を対象とする。いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に開示される医薬製剤のいずれかを対象に投与することを含む、それを必要とする哺乳動物対象における重大な有害心血管イベントのリスクを低減するための方法を対象とする。いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に開示される医薬製剤のいずれかを対象に投与することを含む、それを必要とする哺乳動物対象の血液中の高密度リポタンパク質の濃度を増加させるための方法を対象とする。
【0021】
いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に開示される医薬製剤のいずれかを対象に投与することを含む、それを必要とする哺乳動物対象において高密度リポタンパク質に関連する1つまたは複数の臨床的エンドポイントを増加させる方法であって、臨床的エンドポイントがHDLである方法に関する。 -c 血中濃度、HDL 粒子数、HDL 粒子サイズ、HDL リン脂質血中濃度、ApoA1 血中濃度、およびコレステロール排出能力。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示される医薬製剤のいずれかを対象に投与することを含む、それを必要とする哺乳動物対象において炎症を減少させるための方法を対象とする。いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に開示される医薬製剤のいずれかを対象に投与することを含む、それを必要とする哺乳動物対象において炎症を予防するための方法を対象とする。
【0022】
本明細書に開示される方法の実施形態では、医薬製剤は注射装置で投与される。本明細書に開示される方法の実施形態では、医薬製剤は自動注射装置で投与される。本明細書に開示される方法の実施形態では、医薬製剤は大容量ボーラス注射器で投与される。本明細書に開示される方法の実施形態では、薬学的製剤は、充填済み注射器で投与される。
【0023】
本明細書に開示される方法の実施形態では、哺乳動物対象はヒトである。
本開示はさらに、i)内皮リパーゼに特異的に結合する抗体およびii)アルギニン塩酸塩を含む凍結乾燥医薬製剤を対象とする。ここで、凍結乾燥医薬製剤は、内皮リパーゼに特異的に結合する約100mg/mLから約160mg/mLの抗体、および約120mMから約260mMのアルギニン塩の濃度に再構成することができ;凍結乾燥医薬製剤は、薬学的に許容可能である。
【0024】
i)内皮リパーゼに特異的に結合する抗体、ii)塩酸アルギニン、iii)ヒスチジンまたはその塩、およびiv)ポリソルベート80を含む凍結乾燥医薬製剤;ここで、凍結乾燥された医薬製剤は、内皮リパーゼに特異的に結合する約125mg/mLの抗体、約160mMのアルギニン塩酸塩、約20mMのヒスチジンまたはその塩、および約0.04%のポリソルベート80の濃度に再構成することができ;凍結乾燥医薬製剤は、薬学的に許容可能である。
【0025】
本開示はさらに、i)内皮リパーゼに特異的に結合する抗体、ii)アルギニン塩酸塩、iii)ヒスチジンまたはその塩、およびiv)ポリソルベート80、ここで、凍結乾燥された医薬製剤は、内皮リパーゼに特異的に結合する約125mg/mLの抗体、約220mMの塩酸アルギニン、約20mMのヒスチジンまたはその塩、および約0.04%のポリソルベート80の濃度に再構成することができ;凍結乾燥医薬製剤は、薬学的に許容可能である。
【0026】
本開示はさらに、i)内皮リパーゼに特異的に結合する抗体、ii)アルギニン塩酸塩、iii)ヒスチジンまたはその塩、およびiv)ポリソルベート80、ここで、凍結乾燥された医薬製剤は、内皮リパーゼに特異的に結合する約100mg/mLの抗体、約160mMの塩酸アルギニン、約20mMのヒスチジンまたはその塩、および約0.04%のポリソルベート80の濃度に再構成することができ;凍結乾燥医薬製剤は、薬学的に許容可能である。本明細書に開示される凍結乾燥医薬製剤の実施形態において、凍結乾燥医薬製剤は、約6.0のpHに再構成することができる。
【0027】
本開示はさらに、約125mg/mLの内皮リパーゼに特異的に結合する抗体、約220mMの塩酸アルギニン、約10mMのヒスチジンまたはその塩、および約0.02%のポリソルベート80を含み、薬学的に有効である液体医薬製剤を対象とする。許容できる。
【0028】
本開示はさらに、約100mg/mLの内皮リパーゼに特異的に結合する抗体、約220mMの塩酸アルギニン、約10mMのヒスチジンまたはその塩、および約0.02%のポリソルベート80を含み、薬学的に有効である液体医薬製剤を対象とする。許容できる。
【0029】
本開示はさらに、約125mg/mLの内皮リパーゼに特異的に結合する抗体、約220mMの塩酸アルギニン、約20mMのヒスチジンまたはその塩、および約0.02%のポリソルベート80を含み、薬学的に有効である液体医薬製剤を対象とする。許容できる。
本開示はさらに、約100mg/mLの内皮リパーゼに特異的に結合する抗体、約220mMのアルギニン塩酸塩、約20mMのヒスチジンまたはその塩、および約0.02%のポリソルベート80を含み、薬学的に有効である液体医薬製剤を対象とする。許容できる。
【0030】
本開示はさらに、約50mg/mLの内皮リパーゼに特異的に結合する抗体、約80mMの塩酸アルギニン、約10mMのヒスチジンまたはその塩、および約0.02%のポリソルベート80を含み、薬学的に許容されます。
本明細書に開示される液体医薬製剤の実施形態では、液体医薬製剤は約6.0のpHを有する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】
図1Aは、ヒスチジンおよびスクロース中のMEDI5884製剤の動的光散乱分析から得られた結果についての流体力学的半径対抗体濃度のプロットである(四角)。ヒスチジン、スクロース、アルギニン (ダイヤモンド);またはヒスチジンとアルギニン (三角形)。図。
図1Bは、動的光散乱によって決定された、これら3つの製剤のそれぞれについての拡散相互作用パラメータ(Kd)値のプロットである。
【
図2】
図2A~Cは、
図1で提供される3つの製剤の超遠心分離分析のプロットである。 1. MEDI5884 の沈降プロファイル g(s) および重量平均沈降係数 s は、0.2 ~ 2.4 mg/mL の濃度範囲で取得されました。結果は、g(s) プロファイルが、0.2 mg/mL での 4.6 秒から 2.4 mg/mL での 4.9 秒まで、より高い s 値に向かって有意にシフトしたことを示し、MEDI5884 が調べた溶液条件下で自己会合することを示しています (図 2A)。 .このようなシフトは、抗体が自己会合しない溶液条件では観察されず (図 2B および 2C)、重複する g(s) ピークによって示されます (つまり、ピークは、タンパク質濃度の増加の関数として、より大きな s 値にシフトしません)。 )。
【
図3】
図3Aおよび3Bは、示されるように異なるpH値でのMEDI5884の緩衝製剤についてのcPでの粘度の棒グラフである。試験した製剤は、160mM ArgHCl中の100mg/mL(
図3A)または165mg/mL(
図3B)のいずれかのMEDI5884および示されたpHで示された緩衝液20mmを含有した。粘度は18℃で測定しました。
【
図4】
図4は、異なる賦形剤を有するMEDI5884の製剤についてのcPでの粘度の棒グラフである。試験した製剤は、150 mg/mL MEDI5884、20 mM His/His-HCl、および pH 6.0 で示される賦形剤の濃度を含んでいました。粘度は18℃で測定しました。目標粘度は、バーを横切る水平線で表されます。
【
図5】アルギニンの3つの異なる濃度:190mM(三角)、220mM(ひし形)および250mM(×)についての、cPでの粘度対mg/mLでのMEDI5884濃度のプロットである。製剤は、20 mM His/HisHCl 0.02% PS80 中に MEDI5884 を 145 mg/mL、165 mg/mL、または 175 mg/mL で含んでいました。粘度は18℃で測定しました。
【
図6】
図6は、様々なpH値におけるMEDI5884の製剤のcPにおける粘度の棒グラフである。試験した製剤は、20mM His/HisHClおよび220mMArgHCl中、ならびに指示されたpH値のヒスチジンまたは酢酸緩衝液中に165mg/mLのMEDI5884を含有した。粘度は18℃で測定しました。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本開示は、ヒト内皮リパーゼに特異的に結合する抗体およびアルギニン塩を含む医薬製剤を提供する。本開示はまた、本明細書に開示される薬学的製剤を使用するための方法も提供する。
【0033】
本明細書に示され、説明される特定の実装は例であり、本出願の範囲を限定する意図はないことを理解されたい。
【0034】
本明細書で言及されている公開された特許、特許出願、ウェブサイト、会社名、および科学文献は、それぞれが参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されている場合と同じ程度に、参照により全体が組み込まれます。本明細書で引用された参考文献および本明細書の特定の教示との矛盾は、後者を支持して解決されるものとする。同様に、単語または語句の技術的に理解されている定義と、本明細書で具体的に教示されている単語または語句の定義との矛盾は、後者を支持して解決されるものとする。
【0035】
本明細書で使用される「a」または「an」は、1つまたは複数を意味する場合がある。本明細書で使用される場合、「含む」という単語と併せて使用される場合、「a」または「an」という単語は、1つまたは複数を意味する場合がある。本明細書で使用される場合、「別の」または「さらなる」は、少なくとも1秒以上を意味し得る。
【0036】
本出願を通じて、「約」という用語は、値を決定するために使用される方法/デバイスの誤差の固有の変動、または研究対象の間に存在する変動を値が含むことを示すために使用される。典型的には、用語「約」は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%以下を包含することを意味する。 、状況に応じて、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、または 20% の変動性。
【0037】
特許請求の範囲における用語「または」の使用は、「および/または」を意味するために使用される。 /また。"
【0038】
本明細書で使用される場合、用語「含む」(および「含む」および「備える」などの含むの任意の変形または形態)、「有する」(および「有する」および「有する」などの有するの任意の変形または形態) )、「含む」(および「含む」および「含む」などの含むのバリアントまたは形式)または「含む」(および「含む」および「含む」などの含むのバリアントまたは形式)は、包括的または無制限であり、追加の、列挙されていない要素または方法のステップを除外しないでください。本明細書で論じる任意の実施形態は、本開示の任意の方法、システム、宿主細胞、発現ベクター、および/または組成物に関して実施できることが企図される。さらに、本開示の組成物、系、宿主細胞、および/またはベクターを使用して、本開示の方法およびタンパク質を達成することができる。
【0039】
「例えば」という用語およびその対応する略語「例えば」(イタリック体であるかどうかにかかわらず)の使用は、列挙された特定の用語が、参照または引用された特定の例に限定されることを意図しない代表的な例および開示の実施形態であることを意味する特に明記されていない限り。
【0040】
本明細書で使用される技術用語および科学用語は、別段の定義がない限り、本出願が関係する当業者によって一般的に理解される意味を有する。本明細書では、当業者に知られている様々な方法論および材料を参照する。
本明細書で使用される用語「抗体」は、ジスルフィド結合によって結合された少なくとも2つの重鎖および2つの軽鎖を含むタンパク質を指すことができる。 「抗体」という用語は、天然に存在する抗体、ならびに抗体のすべての組換え形態、例えば、ヒト化抗体、完全ヒト抗体およびキメラ抗体を含むことができる。各重鎖は、重鎖可変領域(VH)および重鎖定常領域(CH)を含むことができる。各軽鎖は、軽鎖可変領域(VL)および軽鎖定常領域(CL)を含み得る。しかし、「抗体」という用語は、単一ドメイン抗体、重鎖抗体、すなわち1つまたは複数、特に2つの重鎖のみから構成される抗体、およびナノボディ、すなわち単一ドメインのみから構成される抗体などの他のタイプの抗体も含むことができます。単量体可変ドメイン。抗体のフラグメントまたは誘導体の例としては、(i)Fabフラグメント、重鎖および軽鎖それぞれの可変領域および第1定常ドメインからなる一価フラグメント; (ii) F(ab)2 フラグメント、ヒンジ領域でジスルフィド架橋によって連結された 2 つの Fab フラグメントを含む二価フラグメント。 (iii) 重鎖の可変領域と最初の定常ドメイン CH1 からなる Fd フラグメント。 (iv) 抗体の単一アームの重鎖および軽鎖可変領域からなる Fv フラグメント。 (v) scFv フラグメント、1 本のポリペプチド鎖からなる Fv フラグメント。 (vi) 2 つの Fv フラグメントが共有結合した (Fv)2 フラグメント。 (vii)重鎖可変ドメイン; (viii)重鎖および軽鎖可変領域の会合が分子間でのみ起こり得るが分子内では起こり得ないような方法で一緒に共有結合された重鎖可変領域および軽鎖可変領域からなる多体。
【0041】
内皮リパーゼに対する抗体
内皮リパーゼ (LIPG または EL と略されることもあります) は、血管内皮細胞によって分泌されるリパーゼ酵素です。内皮リパーゼは、リポタンパク質の代謝、サイトカインの発現、および細胞内の脂質組成の調節において役割を果たします。ゆうら_ 、組織学および組織病理学33 (1): 1-10 (2018)。内皮リパーゼは、高密度リポタンパク質 (HDL) から低密度リポタンパク質 (LDL) への変換を触媒するトリグリセリドリパーゼ ファミリーのホスホリパーゼです。ジェイら。 、Nature Genetics 21:424-428 (1999)。内皮リパーゼは、アテローム性動脈硬化症などの心血管疾患で役割を果たすと考えられています。パラディら。 、心臓学のカナダのジャーナル。 22 Suppl B (Suppl B): 31B-34B (2006).
【0042】
ヒト内皮リパーゼのアミノ酸配列は当技術分野で知られており、タンパク質の成熟バージョン(リーダー配列を欠く)は、配列番号13の配列として本明細書に提供される。
【0043】
成熟ヒト内皮リパーゼ (リーダー配列を欠いている):
SPVPFGPEGRLEDKLHKPKATQTEVKPSVRFNLRTSKDPEHEGCYLSVGHSQPLEDCSFNMTAKTFFIIHGWTMSGIFENWLHKLVSALHTREKDANVVVVDWLPLAHQLYTDAVNNTRVVGHSIARMLDWLQEKDDFSLGNVHLIGYSLGAHVAGYAGNFVKGTVGRITGLDPAGPMFEGADIHKRLSPDDADFVDVLHTYTRSFGLSIGIQMPVGHIDIYPNGGDFQPGCGLNDVLGSIAYGTITEVVKCEHERAVHLFVDSLVNQDKPSFAFQCTDSNRFKKGICLSCRKNRCNSIGYNAKKMRNKRNSKMYLKTRAGMPFRVYHYQMKIHVFSYKNMGEIEPTFYVTLYGTNADSQTLPLEIVERIEQNATNTFLVYTEEDLGDLLKIQLTWEGASQSWYNLWKEFRSYLSQPRNPGRELNIRRIRVKSGETQRKLTFCTEDPENTSISPGRELWFRKCRDGWRMKNETSPTVELP
(配列番号:13)
【0044】
開示された薬学的製剤は、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体を含む。実施形態では、医薬製剤に使用され得る例示的な抗体は、Naitoらに対する米国公開特許出願第2017/0260290号に開示されているものである。これらの抗体の開示については、参照により本明細書に組み込まれる。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、US2017/0260290に開示された抗体h55A1-S6からの重鎖アミノ酸配列を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、US2017/0260290に開示された抗体h55A1-F1からの軽鎖アミノ酸配列を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、US2017/0260290に開示されるように、抗体h55A1-S6からの重鎖アミノ酸配列および抗体h55A1-F1からの軽鎖アミノ酸配列を有する。本明細書で言及される特定の抗体配列は、以下の配列表に示されるように、US2017/0260290から取られる。
【0045】
実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、本明細書および以下の実施例に記載されるように、MEDI5884である。
【0046】
実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、表1および2に提供されるように列挙されたMEDI5884抗体の6つのCDRを含む。
【0047】
【0048】
【0049】
実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、表3に列挙されるMEDI5884抗体のVHを含む。
【0050】
【0051】
実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、表4に列挙されるMEDI5884抗体のVLを含む。
【0052】
【表4】
実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、表3および4に列挙されたMEDI5884抗体のVHおよびVLを含む。
実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、表5に列挙されるMEDI5884抗体の重鎖配列を含む。
【0053】
【0054】
実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、表6に列挙されるMEDI5884抗体の軽鎖配列を含む。
【0055】
【0056】
実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、表5および6に列挙されたMEDI5884抗体の重鎖配列および軽鎖配列を含む。
内皮リパーゼに結合する抗
【0057】
内皮リパーゼに結合する抗体の重鎖に関して、実施形態では、重鎖はγ重鎖である。ヒト IgG4P の定常領域 重鎖は、以下のアミノ酸配列を含み得る:
ASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK
(配列番号:11)。
【0058】
内皮リパーゼに結合する抗体の軽鎖に関して、本開示のいくつかの態様では、軽鎖はκ軽鎖である。ヒトCκ軽鎖の定常領域は、以下のアミノ酸配列を含み得る:
RTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
(配列番号:12)。
【0059】
実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号1と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する第1の重鎖相補性決定領域(CDR1)を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号2と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する第二の重鎖相補性決定領域(CDR2)。実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号3の2つと少なくとも80%同一である2つの重鎖相補性決定領域を有する。 1-3.実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号1のそれぞれと少なくとも80%同一である重鎖相補性決定領域を有する。 1-3.実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号4と少なくとも80%同一である重鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、少なくとも重鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。配列番号9と80%同一。
【0060】
実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号1と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する第1の重鎖相補性決定領域(CDR1)を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号2と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する第2の重鎖相補性決定領域(CDR2)。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、アミノ基を有する第3の重鎖相補性決定領域(CDR3)を有する。実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号3の2つと少なくとも90%同一である2つの重鎖相補性決定領域を有する。 1-3.実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号1のそれぞれと少なくとも90%同一である重鎖相補性決定領域を有する。 1-3.実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号4と少なくとも90%同一である重鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、少なくとも重鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。配列番号9と90%同一。
【0061】
実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号1と少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、アミノ基を有する重鎖CDR2を有する。実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号3と少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3を有する。内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、2つの配列番号と少なくとも95%同一である2つの重鎖CDRを有する。 1-3.実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号1のそれぞれと少なくとも95%同一の重鎖CDRを有する。 1-3.実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号4と少なくとも95%同一である重鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、少なくとも重鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。配列番号9と95%同一。
【0062】
実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号1と少なくとも98%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、アミノ基を有する重鎖CDR2を有する。実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号3と少なくとも98%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3を有する。内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、2つの配列番号と少なくとも98%同一である2つの重鎖CDRを有する。 1-3.実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号1のそれぞれと少なくとも98%同一の重鎖CDRを有する。 1-3.実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号4と少なくとも98%同一である重鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、少なくとも重鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。配列番号9と98%同一。
【0063】
実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号1と少なくとも99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、アミノ基を有する重鎖CDR2を有する。実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号3と少なくとも99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3を有する。内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、2つの配列番号と少なくとも99%同一である2つの重鎖CDRを有する。 1-3.実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号1のそれぞれと少なくとも99%同一の重鎖CDRを有する。 1-3.実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号4と少なくとも99%同一である重鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、少なくとも重鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。配列番号9と99%同一。
【0064】
実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号1を含むアミノ酸配列を有する重鎖CDR1を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号1を含むアミノ酸配列を有する重鎖CDR2を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号3を含むアミノ酸配列を有する重鎖CDR3を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号3の2つを含む2つの重鎖CDRを有する。 ID NO. 1-3.実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号1の各々を含む重鎖CDRを有する。 1-3.実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号4を含む重鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号9を含む重鎖アミノ酸配列を有する。
【0065】
実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号5と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、アミノ基を有する軽鎖CDR2を有する。実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号7と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を有する。内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、2つの配列番号と少なくとも80%同一である2つの軽鎖CDRを有する。 5-7.実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号1のそれぞれと少なくとも80%同一の軽鎖CDRを有する。 5-7.実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号8と少なくとも80%同一である軽鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、少なくとも軽鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。配列番号10と80%同一。
【0066】
実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号5と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、アミノ基を有する軽鎖CDR2を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号7と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を有する。内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、2つの配列番号と少なくとも90%同一である2つの軽鎖CDRを有する。 5-7.実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号1のそれぞれと少なくとも90%同一の軽鎖CDRを有する。 5-7.実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号8と少なくとも90%同一である軽鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、少なくとも軽鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。配列番号10と90%同一。
実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号5と少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、アミノ基を有する軽鎖CDR2を有する。実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号7と少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を有する。内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、2つの配列番号と少なくとも95%同一である2つの軽鎖CDRを有する。 5-7.実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号1のそれぞれと少なくとも95%同一の軽鎖CDRを有する。 5-7.実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号8と少なくとも95%同一である軽鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、少なくとも軽鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。配列番号10と95%同一。
【0067】
実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号5と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、アミノ基を有する軽鎖CDR2を有する。実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号7と少なくとも98%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を有する。内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、2つの配列番号と少なくとも98%同一である2つの軽鎖CDRを有する。 5-7.実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号1のそれぞれと少なくとも98%同一の軽鎖CDRを有する。 5-7.実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号8と少なくとも98%同一である軽鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、少なくとも軽鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。配列番号10と98%同一。
【0068】
実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号5と少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、アミノ基を有する軽鎖CDR2を有する。実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号7と少なくとも99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を有する。内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、2つの配列番号と少なくとも99%同一である2つの軽鎖CDRを有する。 5-7.実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号1のそれぞれと少なくとも99%同一の軽鎖CDRを有する。 5-7.実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号8と少なくとも99%同一である軽鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、少なくとも軽鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。配列番号10と99%同一。
【0069】
実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号5を含むアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号5を含むアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号7を含むアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号7の2つを含む2つの軽鎖CDRを有する。 ID NO. 5-7.実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号1の各々を含む軽鎖CDRを有する。 5-7.実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号8を含む軽鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。実施形態において、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号10を含む軽鎖アミノ酸配列を有する。
【0070】
実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号1~3および5~7から選択される1つ以上の相補性決定領域を含む。実施形態では、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体は、配列番号4を含む重鎖可変ドメインアミノ酸配列および配列番号8を含む軽鎖可変ドメインアミノ酸配列を有する。
【0071】
実施形態において、医薬製剤中の内皮リパーゼに特異的に結合する抗体の濃度は、約40mg/mLから約160mg/mLである。実施形態では、医薬製剤中の抗体の濃度は、約100mg/mLから約150mg/mLである。実施形態では、医薬製剤中の抗体の濃度は、約110mg/mLから約140mg/mLである。実施形態では、医薬製剤中の抗体の濃度は、約120mg/mLから約130mg/mLである。実施形態では、医薬製剤中の抗体の濃度は、約40mg/mLから約60mg/mLである。実施形態では、医薬製剤中の抗体の濃度は、約90mg/mLから約110mg/mLである。実施形態では、医薬製剤中の抗体の濃度は約125mg/mLである。実施形態では、医薬製剤中の抗体の濃度は約50mg/mLである。実施形態では、医薬製剤中の抗体の濃度は約100mg/mLである。
【0072】
医薬品製剤
開示された医薬製剤は、内皮リパーゼに特異的な十分に高い濃度の抗体を提供し、注射に適した少量で効果的である。実施形態では、薬学的製剤は、注射に適した粘度で有効であるために、内皮リパーゼに特異的な十分に高い濃度の抗体を提供する。実施形態では、薬学的製剤は、望ましくない可逆的自己会合(RSA)を回避しながら効果的であるために十分に高い濃度の内皮リパーゼに特異的な抗体を提供する。実施形態では、薬学的製剤は、注射に適した浸透圧で効果的であるために、内皮リパーゼに特異的な十分に高い濃度の抗体を提供する。実施形態では、薬学的製剤は、貯蔵安定性を保ちながら効果的であるために十分に高い濃度の内皮リパーゼに特異的な抗体を提供する。
【0073】
注射用抗体を処方する際、注射に適した量で効果的な投与を可能にするのに十分な高濃度で抗体を処方できるようにすることは、しばしば課題です。製剤中の抗体の濃度を増加させると、粘度、RSA、沈殿物、および濁りが望ましくないほど増加し、製剤が対象への注射に適さなくなる可能性があります。
【0074】
本明細書に開示される医薬製剤は、粘度調節剤としてアルギニン(Arg)塩を含む。実施形態では、アルギニン塩は、塩酸アルギニン、酢酸アルギニン、グルタミン酸アルギニンまたは硫酸アルギニンである。実施形態では、アルギニン塩はアルギニン塩酸塩である。実施形態では、医薬製剤は、例えば、塩酸アルギニン、酢酸アルギニン、グルタミン酸アルギニンおよび硫酸アルギニンのうちの2つ以上の混合物など、1つを超えるアルギニン塩を含んでもよい。
【0075】
実施形態では、医薬製剤中のアルギニン塩の濃度は、約50mMから約260mMである。実施形態では、医薬製剤中のアルギニン塩の濃度は、約80mMから約260mMである。実施形態では、医薬製剤中のアルギニン塩の濃度は、約160mMから約240mMである。実施形態では、医薬製剤中のアルギニン塩の濃度は、約180mMから約230mMである。実施形態では、医薬製剤中のアルギニン塩の濃度は、約200mMから約225mMである。実施形態では、医薬製剤中のアルギニン塩の濃度は、約110mMから約140mMである。実施形態では、医薬製剤中のアルギニン塩の濃度は、約50mMから約110mMである。実施形態では、医薬製剤中のアルギニン塩の濃度は、約60mMから約100mMである。実施形態では、医薬製剤中のアルギニン塩の濃度は、約70mMから約90mMである。実施形態では、医薬製剤中のアルギニン塩の濃度は約220mMである。実施形態では、医薬製剤中のアルギニン塩の濃度は約160mMである。実施形態では、医薬製剤中のアルギニン塩の濃度は約80mMである。
【0076】
実施形態では、医薬製剤は、約50mMから約260mMのアルギニン塩酸塩(ArgHCl)の濃度を有する。実施形態では、医薬製剤は、約80mMから約260mMのアルギニン塩酸塩の濃度を有する。実施形態では、医薬製剤は、約160mMから約240mMのアルギニン塩酸塩の濃度を有する。実施形態では、医薬製剤は、約180mMから約230mMのアルギニン塩酸塩の濃度を有する。実施形態では、医薬製剤は、約200mMから約225mMのアルギニン塩酸塩の濃度を有する。実施形態では、医薬製剤は、約110mMから約140mMのアルギニン塩酸塩(ArgHCl)の濃度を有する。実施形態では、医薬製剤は、約50mMから約110mMのアルギニン塩酸塩の濃度を有する。実施形態では、医薬製剤は、約60mMから約100mMのアルギニン塩酸塩の濃度を有する。実施形態では、医薬製剤は、約70mMから約90mMのアルギニン塩酸塩の濃度を有する。実施形態では、医薬製剤は、約220mMのアルギニン塩酸塩の濃度を有する。実施形態では、医薬製剤は、約160mMのアルギニン塩酸塩の濃度を有する。実施形態では、医薬製剤は、約80mMのアルギニン塩酸塩の濃度を有する。
【0077】
実施形態において、薬学的処方物は、緩衝剤としてヒスチジン(His)をさらに含む。実施形態では、医薬製剤中のヒスチジンは、塩基形態または塩形態、またはそれらの組み合わせであり得る。ヒスチジンが塩の形態である実施形態では、塩の形態は、塩酸ヒスチジン、酢酸ヒスチジン、ヒスチジンもしくは硫酸ヒスチジン、またはそれらの組み合わせであり得る。実施形態において、薬学的処方物はヒスチジン塩酸塩(HisHCl)を含む。実施形態において、薬学的処方物は、約5mMから約40mMのヒスチジンおよび/またはヒスチジン塩の濃度を有する。実施形態では、医薬製剤は、約10mMのヒスチジンおよび/またはヒスチジン塩の濃度を有する。実施形態では、医薬製剤は、約20mMのヒスチジンおよび/またはヒスチジン塩の濃度を有する。
【0078】
実施形態では、薬学的製剤は、酢酸緩衝液およびリン酸緩衝液などの他の緩衝液を含む。実施形態において、薬学的製剤は、約5mMから約40mMの緩衝液の濃度を有する。実施形態では、薬学的製剤は、約10mM緩衝液の濃度を有する。実施形態において、薬学的処方物は、約20mM緩衝液の濃度を有する。
【0079】
実施形態では、医薬製剤は、界面活性剤をさらに含む。実施形態では、界面活性剤は、ポリソルベート20、ポリソルベート60、ポリソルベート80、またはそれらの組み合わせである。実施形態では、界面活性剤はポリソルベート80(PS80)である。実施形態では、医薬製剤は、約0.005%から約0.05%までの濃度の界面活性剤を有する。実施形態において、医薬製剤は、約0.02%から約0.04%までの濃度の界面活性剤を有する。実施形態において、薬学的処方物は、約0.02%の界面活性剤の濃度を有する。実施形態では、医薬製剤は、約0.04%の濃度の界面活性剤を有する。実施形態では、医薬製剤は、約0.01%の濃度の界面活性剤を有する。実施形態では、医薬製剤は、約0.01%から約0.05%のPS80の濃度を有する。実施形態では、医薬製剤は、約0.02%から約0.04%のPS80の濃度を有する。実施形態では、医薬製剤は、約0.02%のPS80の濃度を有する。実施形態では、医薬製剤は、約0.04%のPS80の濃度を有する。実施形態では、医薬製剤は、約0.01%のPS80の濃度を有する。
【0080】
実施形態では、医薬製剤は、追加の賦形剤をさらに含むことができる。実施形態では、医薬製剤は、注射可能な製剤での使用に適した賦形剤、例えば緩衝剤、粘度調節剤、塩および安定剤をさらに含む。実施形態では、医薬製剤は、リジン、リジン塩酸塩、プロリン、グルタミン酸、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、またはジメチルスルホキシド(DMSO)のうちの1つまたは複数をさらに含む。
実施形態では、医薬製剤は、7.0未満のpHを有する。実施形態では、医薬製剤は、約5.0から約7.0のpHを有する。実施形態では、医薬製剤は約6.0のpHを有する。
【0081】
薬学的処方物は、例えば自動注射または手動注射装置のいずれかによる注射に適した粘度を有するように設計される。粘度が高すぎる製剤は、より大きな注入力を必要とし、望ましくない大きな口径の針を使用した場合にのみ、注入装置を通って適切に流れない可能性があります。このような製剤の粘度は、実施例でさらに説明するように、当技術分野で知られている方法を使用して測定される。粘度は温度によって変化するため、通常は一般的な温度、たとえば 18 ℃ で測定されます。実施形態では、医薬製剤は、18℃で30センチポアズ(cP)以下の粘度、すなわち、約1~約30cP、約2~約28cP、約3~約26cP、約5~約5cPの粘度を有する。約25cP、約6~約22cP、約7~約20cP、約8~約20cP、約9~約20cP、約10~約20cP、または約12~約18cP(18℃)。実施形態では、医薬製剤は、18℃で20センチポアズ(cP)以下の粘度を有する。実施形態では、医薬製剤は、18℃で15センチポアズ(cP)以下の粘度を有する。
【0082】
製剤は、オートインジェクターまたはマニュアルインジェクターでの注入に適した量になるように設計されています。実施形態では、医薬製剤は、約0.1から約4.0mL、約0.5から約3.5mL、約1.0から約3.0mL、または約1.5から約2.0mLの容積を有することができる。実施形態では、医薬製剤は、約0.1mL、約0.25mL、約0.5mL、約0.75mL、約1.0mL、約1.25mL、約1.5mL、約1.75mL、約2.0mL、約1.0mLの注入量を有することができる。 2.25mL、約2.5mL、約2.75mL、約3.0mL、約3.25mL、約3.5mL、約3.75mL、または約4.0mL。
【0083】
医薬製剤は、製剤中の抗体分子間の可逆的自己会合 (RSA) を防ぐように設計することもできます。 RSAには、抗体または他のタンパク質の単量体種のネイティブで非共有結合の可逆的なオリゴマー化が含まれます。 RSA は、個々の分子間の分子間距離が短くなり、分子衝突の可能性が高くなるため、高濃度の抗体を含む製剤で発生する可能性が高くなります。 RSA は、製造と配送に問題を引き起こす可能性があり、管理時に苦痛を引き起こす可能性があります。 RSAは、動的光散乱、分析超遠心分離、示差走査熱量測定、示差走査蛍光測定および高性能サイズ排除クロマトグラフィーなどの当技術分野で知られている技術を使用して測定することができる。
【0084】
医薬製剤は、注射に適した浸透圧を有するように設計することもできます。注射用製剤の浸透圧は、注射時の痛みおよび忍容性に関連している可能性があります。浸透圧を測定するための特定の機器および技術は、当技術分野で入手可能であり、以下の実施例に記載されている。実施形態では、医薬製剤は、約260mOsm/kgから約500mOsm/kg、すなわち、約280mOsm/kgから約490mOsm/kg、約320mOsm/kgから約480mOsm/kgの浸透圧を有する。約340mOsm/kgから約470mOsm/kgまで、約360mOsm/kgから約460mOsm/kgまで、約380mOsm/kgから約460mOsm/kgまで、約400mOsm/kgから約460mOsm/kgまでkg および約 440 mOsm/kg から約 460 mOsm/kg まで。実施形態では、医薬製剤は、約440mOsm/kgから約460mOsm/kgまでの浸透圧を有する。
【0085】
医薬製剤は、対象への注射に適するように設計することができ、当技術分野で知られている注射システムでの使用に適している。実施形態では、医薬製剤は静脈内注射に適している。実施形態では、医薬製剤は皮下注射に適している。実施形態では、薬学的製剤は、注射装置による注射に適している。実施形態では、薬学的製剤は、自動注射装置による注射に適している。実施形態では、医薬製剤は、大容量ボーラス注射器による注射に適している。実施形態では、医薬製剤は、充填済み注射器での注射に適している。
【0086】
実施形態では、医薬製剤は凍結乾燥製剤から再構成される。凍結乾燥される製剤を含有する液体は、当技術分野の標準的な方法に従って凍結乾燥することができる。製剤の凍結乾燥バージョンは、医薬品(DP)製剤と呼ばれることがある。実施形態では、凍結乾燥されたDPは、凍結乾燥前に存在する同体積の液体を使用して再構成される。実施形態では、凍結乾燥されたDPは、凍結乾燥前に存在する液体の半分の体積を使用して再構成される(半分の再構成または半分の再構成)。半再構成では、再構成後の各成分の濃度は、凍結乾燥前の液体中のこれらの成分の濃度の 2 倍になります。実施形態では、凍結乾燥されたDPは、元の液体より少ない体積で再構成することができる。実施形態では、凍結乾燥DPは、元の液体よりも多くの体積で再構成することができる。
【0087】
実施形態では、医薬製剤は液体製剤である。製剤の液体版は、原薬(DS)製剤または液体製剤(DP)製剤と呼ばれることがある。
【0088】
医薬製剤は、保存安定性があるように設計することができます。実施形態では、医薬製剤は、凍結乾燥形態で保存安定性がある。実施形態では、医薬製剤は液体形態で保存安定性がある。実施形態では、医薬製剤は、約-80℃~約-10℃の温度で、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12の期間、保存安定性がある。 , 13, 14, 15, 16, 17, 18, 19, 20, 21, 22, 23, 24, 25, 26, 27, 28, 29, 30, 31, 32, 33, 34, 35, 36, 48または60か月。実施形態では、医薬製剤は、約16℃から約22℃の間の温度で、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13の期間、保存安定性がある。 、14、15、16、17、または 18 か月。
【0089】
実施形態では、医薬製剤は、内皮リパーゼおよびアルギニン塩酸塩に特異的に結合する抗体を含む凍結乾燥された医薬製剤であり、凍結乾燥された医薬製剤は、約100mg/mLから約160mg/mLの抗体の濃度に再構成することができる。これは内皮リパーゼに特異的に結合し、約 120 mM から約 260 mM のアルギニン塩を含みます。
【0090】
実施形態では、医薬製剤は、内皮リパーゼ、アルギニン塩酸塩、ヒスチジンまたはその塩、およびポリソルベート80に特異的に結合する抗体を含む凍結乾燥された医薬製剤であり、凍結乾燥された医薬製剤は、約125mg/の濃度に再構成することができる。内皮リパーゼに特異的に結合する抗体、約160mMのアルギニン塩酸塩、約20mMのヒスチジンまたはその塩、および約0.04%のポリソルベート80。
【0091】
実施形態では、医薬製剤は、内皮リパーゼ、アルギニン塩酸塩、ヒスチジンまたはその塩、およびポリソルベート80に特異的に結合する抗体を含む凍結乾燥された医薬製剤であり、凍結乾燥された医薬製剤は、約125mg/の濃度に再構成することができる。内皮リパーゼに特異的に結合する抗体、約220mMのアルギニン塩酸塩、約20mMのヒスチジンまたはその塩、および約0.04%のポリソルベート80。
【0092】
実施形態では、医薬製剤は、内皮リパーゼ、アルギニン塩酸塩、ヒスチジンまたはその塩、およびポリソルベート80に特異的に結合する抗体を含む凍結乾燥された医薬製剤であり、凍結乾燥された医薬製剤は、約100mg/の濃度に再構成することができる。内皮リパーゼに特異的に結合する抗体、約160mMのアルギニン塩酸塩、約20mMのヒスチジンまたはその塩、および約0.04%のポリソルベート80。
【0093】
実施形態では、医薬製剤は、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体約125mg/mL、塩酸アルギニン約220mM、ヒスチジンまたはその塩約10mM、およびポリソルベート80約0.02%を含む液体医薬製剤である。
【0094】
実施形態では、医薬製剤は、約100mg/mLの内皮リパーゼに特異的に結合する抗体、約220mMのアルギニン塩酸塩、約10mMのヒスチジンまたはその塩、および約0.02%のポリソルベート80を含む液体医薬製剤である。
【0095】
実施形態では、医薬製剤は、約125mg/mLの内皮リパーゼに特異的に結合する抗体、約220mMのアルギニン塩酸塩、約20mMのヒスチジンまたはその塩、および約0.02%のポリソルベート80を含む液体医薬製剤である。
【0096】
実施形態では、医薬製剤は、約100mg/mLの内皮リパーゼに特異的に結合する抗体、約220mMのアルギニン塩酸塩、約20mMのヒスチジンまたはその塩、および約0.02%のポリソルベート80を含む液体医薬製剤である。
【0097】
実施形態では、医薬製剤は、約50mg/mLの内皮リパーゼに特異的に結合する抗体、約80mMのアルギニン塩酸塩、約10mMのヒスチジンまたはその塩、および約0.02%のポリソルベート80を含む液体医薬製剤である。
【0098】
メソッド
本開示はまた、本明細書に開示される医薬製剤のいずれかを投与することを含む方法を対象とする。記載された方法は、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体を含む医薬製剤の投与による内皮リパーゼの機能の阻害を伴う。実施形態では、方法は、内皮リパーゼに特異的に結合する抗体およびアルギニン塩を含む薬学的製剤を投与することを含む。
【0099】
実施形態において、医薬製剤は、それを必要とする哺乳動物被験体において心血管疾患を治療するための方法において使用される。実施形態において、医薬製剤は、それを必要とする哺乳動物被験体において心血管疾患を予防するための方法において使用される。実施形態では、薬学的製剤は、それを必要とする哺乳動物対象においてアテローム性動脈硬化症を軽減するための方法で使用される。実施形態において、医薬製剤は、以前に急性冠症候群を有する哺乳動物被験体における心血管死、心筋梗塞、脳卒中、および/または冠動脈血行再建術のリスクを低減するための方法において使用される。
【0100】
実施形態において、医薬製剤は、それを必要とする哺乳動物被験体において二次心血管イベントを予防するための方法において使用される。実施形態において、医薬製剤は、それを必要とする哺乳動物被験体における重大な有害心血管イベントのリスクを低減するための方法において使用される。実施形態において、医薬製剤は、それを必要とする哺乳動物被験体の血液中の高密度リポタンパク質の濃度を増加させるための方法において使用される。
【0101】
実施形態において、薬学的製剤は、それを必要とする哺乳動物被験体において高密度リポタンパク質に関連する1つ以上の臨床的エンドポイントを増加させるための方法において使用される。この実施形態では、臨床エンドポイントは、HDL-c血中濃度、HDL粒子数、HDL粒子サイズ、HDLリン脂質血中濃度、ApoA1血中濃度、およびコレステロール流出能のうちの1つまたは複数であり得る。実施形態において、医薬製剤は、それを必要とする哺乳動物対象において炎症を減少させるための方法において使用される。実施形態において、医薬製剤は、それを必要とする哺乳動物被験体において炎症を予防するための方法において使用される。
【0102】
本明細書で実施される方法は、上述の自動注射装置を含む注射装置を使用して実施することができる。実施形態では、本明細書で具体化される方法は、大容量ボーラス注射器または充填済み注射器を使用して実施され得る。実施形態では、プレフィルドシリンジは、1つまたは複数の安全機能、たとえば注射後の針の後退、および/または1つまたは複数の人間工学的機能、たとえばフィンガーフランジまたは注射器を保持しています。
【0103】
実施形態では、本明細書で具現化される方法のための内皮リパーゼに特異的に結合する抗体の用量は、月あたり50mgから400mgの範囲である。実施形態では、本明細書で具現化される方法のための内皮リパーゼに特異的に結合する抗体の用量は、月あたり30mgから500mgの範囲である。実施形態において、抗体の用量は、1ヶ月あたり100mgから350mgである。実施形態において、抗体の用量は、1ヶ月当たり250mgから350mgである。実施形態では、抗体の用量は、月あたり約250mgである。実施形態では、抗体の用量は、月当たり250mgである。実施形態では、抗体の用量は、1ヶ月あたり約125mgである。実施形態において、抗体の用量は、1ヶ月当たり125mgである。当業者は、所望の用量を達成するために、薬学的処方物を複数回、または増量して投与する必要がある場合があることを理解するであろう。例えば、125mg/mLの抗体濃度を有する医薬製剤は、250mgの用量を達成するために、1回の注射で2mLを投与するか、または1mLの2回の注射を介して投与することができる。当業者はまた、毎月から隔週に増加させるなど、投与頻度を増加させることにより、より高い総用量を達成するための複数回の注射が可能になることを理解するであろう。
【0104】
本明細書で具体化される方法の実施形態では、哺乳動物被験体はヒトである。本明細書で具体化される方法の実施形態では、哺乳動物対象は、農業動物(例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ)、研究動物(例えば、マウス、ラット、サル、チンパンジー)またはコンパニオンアニマル(例えば、イヌ、猫とウサギ)。
【実施例】
【0105】
以下、実施例により本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
【0106】
実施例1:抗内皮リパーゼ抗体MEDI5884の特徴
MEDI5884は、高密度リポタンパク質(HDL)から低密度リポタンパク質(LDL)への変換に関与する内皮リパーゼ酵素(配列番号13)に対するIgG 4 Pモノクローナル抗体である。 「MEDI5884」という用語は、配列番号9の重鎖および配列番号10の軽鎖を含む抗EL抗体を指す。 MEDI5884は「S6F1-4P」とも呼ばれ、米国公開出願第2017/ 0260290に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。 MEDI5884 の全体の分子量は約 150 kDa です。観察された無傷の質量とペプチド マップは、DNA 配列に基づいて、予想される一次構造と一致しています。 MEDI5884の重鎖可変領域は、配列番号4として以下に提供される。 MEDI5884の軽鎖可変領域は、配列番号8として以下に提供される。 MEDI5884の全長重鎖は、配列番号9として以下に提供される。 MEDI5884の全長軽鎖は、配列番号10として以下に提供される。実験的に決定された吸光係数は 1.44 (mg/mL) -1 cm -1で、等電点 (pI) は 8.4 ~ 8.9 の範囲です。示差走査熱量測定で決定される最初の熱転移は 56.4 ℃ です。
【0107】
MEDI5884 は、ヒト胚性腎臓 (HEK) 293 細胞の表面に発現する内皮リパーゼ (EL) に結合します (HEK 293 細胞株は、細胞表面に EL を発現するように設計されています)。次いで、MEDI5884のFc領域に結合する固定濃度のEu-N1抗ヒトIgG 4 Pを用いて、細胞結合MEDI5884を測定する。 MEDI5884に結合したEu-N1抗ヒトIgG 4 Pは、時間分解蛍光によって測定され、シグナルはMEDI5884濃度に正比例します。
【0108】
例 2: 前臨床用量製剤の開発
MEDI5884 は、製剤開発のリスクを理解するために前臨床開発可能性研究を通じて評価されました。現像可能性の研究は、20 mM His/His-HCl、240 mM スクロース、0.02% (w/v) PS80、pH 6.0 中 100 mg/ml で実施されました。現像性の研究に基づいて、MEDI5884 は現像可能であることがわかりましたが、比較的高い粘度(23℃ で 12.6cP) と K d値 (-19.6 mL/g) でした。この情報と予想される臨床用量要件 (皮下投与) に基づいて、凍結乾燥製剤 (DP) の再構成後の 100 mg/ml MEDI5884 の濃度が第 1 相臨床試験で使用するために選択されました。
【0109】
原薬 (DS) の PS80 レベルは 0.02% (w/v) に設定されました。これは、ほとんどの場合、適切な安定性と界面ストレスからの保護を提供することが知られているためです。ただし、再構成後の医薬品 (DP) の PS80 濃度は、半分の再構成アプローチにより 0.04% (w/v) です。
【0110】
処方開発アプローチ
以下の表7にまとめたように、最初の製剤開発を行った。ただし、原薬 (DS) 製剤 #1 は、タンジェンシャル フローろ過 (TFF) プロセス中に沈殿物と濁りを示しました。さらに、製剤(DP)製剤#1は、動的光散乱法(DLS;
図1)および分析超遠心法(AUC;
図2)により、可逆的自己会合(RSA)の存在を示した。したがって、50mg/mL の DS 製剤 #2 を第 1 相として評価しました。試験の際、製剤 #2 は遠心分離時に濁りも示しました。降水量、曇り、RSA の問題を軽減するために、アルギニン製剤 (#3) が評価されました。
【0111】
【0112】
DLSおよびAUCで得られた結果に基づいて、アルギニンDP製剤(#3)はRSAの非存在を示した(
図1A、
図2C)。さらに、アルギニンのみの DS 製剤は、TFF および遠心分離プロセスに問題はありませんでした。したがって、MEDI5884 のアルギニン製剤 #3 (DS および DP の両方の形態) が、さらなるフェーズ 1 製剤開発活動のために選択されました。
【0113】
概要
20 mM ヒスチジン/ヒスチジン-HCl、160 mM アルギニン-HCl、0.04% (w/v) ポリソルベート、pH 6.0 中の 100 mg/mL の組成 (再構成後) の MEDI5884 の凍結乾燥製剤は、適切な安定性と溶解性を提供します。第 1 相臨床試験の材料供給用の製剤として適していました。
【0114】
MEDI5884 は、原薬 (DS; ポリソルベート 80 を含む製剤) および未製剤原薬(UDS; ポリソルベート 80 を含まない製剤) として、摂氏パック内でそれぞれ 2 ~ 8℃ および -40℃ で長期保存できます。
【0115】
例 3 - 臨床用量処方による研究
材料
この例の研究に使用されたすべての材料は、USP または Multicompendial グレードのものでした。すべての溶液とバッファーは USP または HPLC 水を使用して調製し、さらに使用する前に 0.2 μm PVDF フィルター(Millipore、Millex GV、SLG033RB) でろ過しました。安定性研究用のMEDI5884 サンプルは、バイオセーフティ キャビネット (BSC) での無菌処理に従って調製しました。バルク材料は2~8 ℃で保存されました。
【0116】
メソッド
タンパク質濃度の測定
MEDI5884 タンパク質濃度は、Trinean HT-A280 分光光度計(Gentbrugge、ベルギー) を使用して 280 nm での吸光度を測定することによって決定されました。測定された吸光係数 1.44 (mg/mL)-1cm-1 を使用して、タンパク質濃度を計算しました。Trinean HT-A280 でのMEDI5884 の測定は希釈を必要としないため、密度補正係数は使用しませんでした。
【0117】
サイズ排除クロマトグラフィーによる純度測定
サイズ排除クロマトグラフィー(SEC) は、高圧サイズ排除クロマトグラフィー(HPSEC) による純度決定に使用されました。分析には、TSK-Gel G3000 カラムを備えたAgilent HPLC システム(Santa Clara, CA) を使用しました。 PBSで10mg/mlに希釈した25μlの抗体を注入することにより、250μgの抗体をカラムにロードした。凝集体、単量体、およびフラグメントのピークの自動積分には、標準の積分パラメータが使用されました。
【0118】
外観
サンプルの目視検査は、適切な基準を使用して粒子、色、および透明度についてそれぞれの容器内のサンプルを検査することによって実行されました。
【0119】
目に見えない粒子分析
光遮蔽を使用して、目に見えない粒子分析を行った。高精度(HIAC) 分析のために、サンプルを製剤緩衝液で 5 mg/mL に希釈し、試験前に最低 1 時間脱気しました。
【0120】
浸透圧
浸透圧は、Advanced Instrument Inc. 2020 凝固点降下浸透圧計 (マサチューセッツ州ノーウッド) を使用して測定しました。システムの適合性は、参照標準を実行することによって評価されました。
【0121】
粘度評価
100 mg/mL でのMEDI5884 医薬品の粘度は、40 mm コーンおよびプレート アクセサリを備えたAnton Paar MCR301 レオメーター (グラーツ、オーストリア) を使用して測定しました。粘度は、せん断速度 1 秒あたり 1000 の高せん断限界で報告されます。
【0122】
製品バイアルの凍結乾燥
凍結乾燥は、Lyostar III凍結乾燥機(SP Scientific、Warminster、PA)を使用して実施した。
【0123】
凍結乾燥のガラス転移温度(Tg') の決定
Tg'は、TA Instruments示差走査熱量計、モデルQ2000(ニューキャッスル、デラウェア州)を使用して決定した。約 20 μL のサンプルをパンにロードしました。サンプルを5℃/分で-80℃まで冷却した。その後、5℃/分で20℃まで昇温し、ガラス転移温度を通過させた。 Tg'は、熱流曲線におけるシグモイド曲線/変曲として決定された。 Tg' の積分は、Universal Analysis ソフトウェアを使用して実行され、ガラス転移の開始、中間、および終了を決定し、中間点の Tg' 値を (Tg') として報告しました。
【0124】
カールフィッシャー滴定を用いた凍結乾燥製品の水分測定
凍結乾燥製剤中に存在する残留水分は、Mettler Toledo、モデル DL39 (Columbus, OH) を使用したカールフィッシャー滴定を使用して測定されました。乾燥メタノールを使用して凍結乾燥材料を再構成した。残留水分は物質収支によって決定した。
【0125】
凍結乾燥のための崩壊温度を決定するための凍結乾燥顕微鏡
凍結乾燥顕微鏡法は、サンプルを真空に維持できるサンプルホルダーを備えた液体窒素蒸気冷却オリンパス顕微鏡(東京、日本)を使用して実行されました。約 5 ~ 10 μL のサンプルを -40℃ に凍結し、真空を開始し、ケーキの乾燥前部を使用して顕微鏡の焦点を合わせました。温度の反復ランプ上昇 (最速 = 2℃/分、最低 = 0.5℃/分) を使用して、乾燥ケーキの顕微鏡画像で崩壊を観察しました。崩壊の開始 (Tc) は崩壊温度として報告され、昇華フロントで乾燥したマトリックスに明るい目に見える穴として観察されました。
【0126】
処方安定性研究
MEDI5884 凍結乾燥製剤の安定性は、20 mM His/His-HCl、160 mM Arg-HCl、0.04% (w/v) PS80、pH 6.0 で処方された 100 mg/ml で評価されました。試料は、40 ℃/75%相対湿度(RH)、25℃/60%RHおよび5℃の安定室に置かれた。
【0127】
データと考察
原薬および未製剤原薬の安定性
DS および UDS のストレージと戦略
MEDI5884 の長期保存安定性を評価するために、摂氏パック中の DS および UDS 保存をそれぞれ 2 ~ 8 および -40 ℃ で選択しました。摂氏パック容器内の DS および UDS について、制御された凍結/融解評価を実行しました。
【0128】
DS & UDS 凍結融解(F/T) および摂氏パックでの凍結保存評価の管理
凍結融解と凍結保存の安定性は、代表的な保存容器 (摂氏パック)、温度、およびプロセスで評価されました。摂氏パックに UDS と DS を充填し、制御された方法で 3 回凍結と解凍を行いました。 3 回目の解凍が完了した後、DS および UDS の長期安定性評価のために摂氏パックを再度凍結し、-40 および 25 ℃ で保存しました。 UDS については、長期安定性も 2 ~ 8℃ で実施し、1 か月の冷凍保存データを以下の表 8 に示します。
【0129】
【0130】
DS は、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC) による純度の有意な変化を示さなかった。この評価に基づいて、MEDI5884 は-40℃ で摂氏パック中の凍結 DS として安定しています。また、25℃ で 1 か月間保存した後の DS ポスト 3X FT の安定性に影響はありませんでした。
【0131】
液体原薬の安定性は、保管、出荷、および製造中の液体保持時間をサポートするためにバイアルで評価されます。液体製剤の安定性は、充填量 1.0 mL の 3 cc ガラスバイアル内で 2 ~ 8、25、および 40 ℃ で実行されました。結果を表 9 に示します。
【0132】
【0133】
試験中、pH、浸透圧、タンパク質濃度に大きな変化はなく、目に見える粒子と目に見えない粒子は低いままでした。
【0134】
粘度評価
23℃ で測定された粘度は、20 mM ヒスチジン/ヒスチジン-HCl、160 mM アルギニン-HCl、0.04% (w/v) ポリソラブテ 80、pH 6.0 中、100 mg/mL の MEDI5884 で 5.4 cP でした。これらの粘度測定に基づいて、製造または皮下投与に問題はないと予想されます。
【0135】
医薬品の安定性データ
製剤の安定性は、SEC、目視検査、およびメルト フロー インデックス (MFI) によって評価されました。主な結果を以下の表 10 および 11 に示します。これらの結果は、この凍結乾燥製剤を第 1 相臨床試験に使用することを支持しています。
【0136】
【0137】
【0138】
DP 安定性試験の間、pH、浸透圧、およびタンパク質濃度は変化しませんでした。再構成時間は、安定性試験全体で 4 ~ 10 分の範囲であり、安定性の時間によって大幅に変化しませんでした。凍結乾燥ケーキの水分含有量は、研究のすべてのサンプルで 1% 未満でした。
【0139】
再構成後の安定性
再構成後の安定性は、臨床での使用中の安定性と分析試験の保持時間をサポートするために、SEC、目視検査、および MFI によって評価されました。バイアルを再構成し、t0 でテストし、その後、材料をバイアル内で 5℃ および 25℃ で最大 1 週間保持しました。どちらの場合も安定性が維持され、モノマーの純度に大きな変化はなく、t0 に匹敵する低い可視および可視以下の粒子レベルが維持されます。以下の表12にデータを示す。タンパク質濃度、pH、および浸透圧は、研究中に変化しませんでした (データは示していません)。したがって、再構成された医薬品の安定性に関する懸念なしに、材料を 5℃ で最大 7 日間保持することができます。
【0140】
【0141】
例 4 - 自動注射装置での使用に適した MEDI5884 の製剤の開発
この実施例は、皮下投与用の自動注射装置で使用するのに適した粘度を有するMEDI5884の製剤の開発について説明する。製剤の特定のパラメーターを、製剤の粘度に対するそれらの効果について試験した。この実施例で実施されたすべての方法は、別段の指示がない限り、実施例3に記載されたように実施された。
【0142】
pH緩衝液スクリーン
この研究は、製品の配合に適したpHを決定するために行われました。製剤は、3 つの異なる pH 値でそれぞれ 3 つの異なるバッファーの粘度効果についてテストされました。試験した製剤は、160 mM ArgHCl 中の 100 mg/mL または 165 mg/mL MEDI5884 と、示された pH で示された 20 mm の緩衝液を含んでいました。試験は 18 ℃ で実施されました。結果を
図1に示す。
図3を参照する。 100mg/mL MEDI5884製剤の結果を示す
図3Aと、 165mg/mLのMEDI5884製剤の結果を示す
図3B。
【0143】
賦形剤スクリーン
製剤は、さまざまな賦形剤の粘度効果についてテストされました。試験した製剤は、pH 6.0 の 20 mM His/His-HCl で 150 mg/mL の MEDI5884 濃度を有していました。試験は 18 ℃ で実施されました。 5%の濃度であったDMSOを除いて、全ての賦形剤は190mMの濃度で存在した。追加の賦形剤を添加せずに、ヒスチジンのみの製剤を試験した。テストされた賦形剤は次のとおりです。正に荷電したアミノ酸であるリジン HCl (Lys HCl) およびアルギニン HCl (Arg HCl)。疎水性アミノ酸プロリン;負に帯電したアミノ酸グルタミン酸(グルタミン酸ナトリウムとして);硫酸ナトリウム(Na2 SO4 )および塩化ナトリウム(NaCl)の塩。および共溶媒ジメチルスルホキシド (DMSO)。賦形剤スクリーニングの結果を
図1に示す。
図4に見られるように、 4、ArgHCl は、他の賦形剤と比較して、タンパク質濃度 150mg/mL で粘度の有意な低下を示しました。
【0144】
異なる ArgHCl 濃度での粘度の測定
ArgHClの適切な濃度を決定するために、異なる濃度のArgHCl賦形剤の粘度効果について製剤を試験した。試験した製剤は、20mM His/HisHCl0.02% PS80中のMEDI5884濃度が145、165、または175mg/mLであり、ArgHClの濃度が示されている。製剤のpHは6.0で、18℃で試験されました。この粘度スクリーニングの結果を
図1に示す。
図5に見られるように、
図5に示すように、Arg HCl濃度を220mMから250mMに増加させても、MEDI5884の粘度の有意な低下は達成されない。
【0145】
pH 堅牢性スクリーン
配合物は、pHの変動の影響について試験された。試験した製剤は、示されたpH値で、20mM His/HisHClおよび220mM ArgHCl中、Hisまたは酢酸緩衝液中、165mg/mLのMEDI5884濃度を有していた。試験は 18 ℃ で実施されました。pHロバスト性スクリーニングの結果を
図1に示す。
図6から分かるように、
図6に示されるように、粘度に対するpH6.0±0.5の大きな影響は、165mg/mLのMEDI5884濃度では見られなかった。
【0146】
異なる MEDI5884 濃度での粘度の測定
オートインジェクター送達システムで使用するには、MEDI5884 の濃度が 100 mg/mL を超える製剤が必要になる場合があります。この粘度研究は、製剤中のMEDI5884の適切な濃度を決定するために実施されました。さまざまな濃度の MEDI5884 を含む製剤の粘度と滑空力 (GF) は、20 mM His/His-HCl、220 mM Arg-HCl、0.02% (w/v) PS80 中の 135、150、および 165 mg/mL MEDI5884 の濃度でテストされました。 pH 6.0で。18℃での粘度は、実施例3に記載の方法を用いて測定した。すべり力も、インストロンを用いて18℃で製剤を含むプレフィルドシリンジ(PFS)を用いて測定した。結果を表 13 に示します。
【0147】
【表13】
現在の平均1mL プレフィルドシリンジ (PFS) の GF 限界 = 20N ; GF = 滑空力; n=10 平均GF測定。
【0148】
製剤安定性試験
製剤(DP)製剤の安定性は、実施例3に記載された安定性研究方法を用いて試験された。標的製剤は125mg/mLのMEDI5884濃度を有していたので、110mg/mLおよび140mg/mLのブラケット濃度が使用された。各製剤は、pH6.0で20mMヒスチジン/ヒスチジンHCl、220mM Arg-HClおよび0.02%(w/v)PS80の濃度を有していた。試験は 5℃で 16 ヶ月、25℃で 6 ヶ月、40℃で 3 ヶ月行った。 1 か月あたりのモノマー損失率、1 か月あたりの凝集率、および 1 か月あたりの断片化をすべて測定しました。結果を以下の表14に示す。
【0149】
【表14】
表 14 に見られるように、2 ~ 8 ℃ で 16 か月後にモノマー純度に有意な変化は見られず、25 ℃ と 40 ℃ では凝集率と断片化率が低かった。
関連分野の当業者には、本明細書に記載の方法および用途に対する他の適切な修正および適応が、いずれの実施形態の範囲からも逸脱することなくなされ得ることは容易に明らかであろう。上記の例は、説明のみを目的として含まれており、限定することを意図したものではありません。
【0150】
特定の実施形態が本明細書に示され説明されてきたが、特許請求の範囲は、説明され示された部品の特定の形態または配置に限定されるべきではないことを理解されたい。本明細書では、例示的な実施形態を開示しており、特定の用語が使用されているが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定の目的で使用されていない。上記の教示に照らして、実施形態の修正および変形が可能である。したがって、具体的に説明した以外の方法で実施形態を実施できることを理解されたい。
【0151】
以上、様々な実施形態について説明したが、それらは本技術の説明および例としてのみ提示されたものであり、限定するものではないことを理解されたい。当業者には、本技術の精神および範囲から逸脱することなく、形態および詳細にさまざまな変更を加えることができることが明らかであろう。したがって、本技術の広さおよび範囲は、上記の実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物に従ってのみ定義されるべきである。本明細書で論じる各実施形態、および本明細書で引用する各参考文献の各特徴は、任意の他の実施形態の特徴と組み合わせて使用できることも理解されるであろう。本明細書で論じるすべての特許および刊行物は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0152】
【配列表】
【国際調査報告】