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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-07
(54)【発明の名称】パターの微調整方法及びその製造
(51)【国際特許分類】
   A63B 60/42 20150101AFI20230331BHJP
   A63B 69/36 20060101ALI20230331BHJP
   A63B 53/00 20150101ALI20230331BHJP
【FI】
A63B60/42
A63B69/36 533Z
A63B53/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022570091
(86)(22)【出願日】2021-01-21
(85)【翻訳文提出日】2022-09-14
(86)【国際出願番号】 NZ2021050007
(87)【国際公開番号】W WO2021150127
(87)【国際公開日】2021-07-29
(31)【優先権主張番号】760972
(32)【優先日】2020-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NZ
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.MATLAB
(71)【出願人】
【識別番号】522289910
【氏名又は名称】ファイン-チューンド コンポーネンツ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ランフォード,ピーター ヘイデン
【テーマコード(参考)】
2C002
【Fターム(参考)】
2C002AA04
(57)【要約】
パターの微調整方法及びその製造について本明細書中に記載する。より具体的には、ユーザのパターのストロークとボールのロールとの一貫性を最大化するためにパターの属性をどのようにセットアップする必要があるかを最適に判定するアルゴリズムとともに、静的及び動的なデータポイント分析に利用されるアプリケーション(アプリ)である。カスタマイズされたパターは、アプリの出力データに基づいて各個人に合わせて仕立てられ及び製造され、パターのフィッティングシステムはマルチ調整可能である。
【選択図】 図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)アプリにユーザデータを入力するステップと、
b)好ましくはハイスピードカメラ及びコンピュータ分析から得られた静的及び動的な動きの測定から得られたさらなるデータ、及び/又は、任意のセンサから得られたその他の測定された変数を収集するステップと、
c)アプリ内でデータをパッケージ化及び照合するステップと、
d)データを出力するステップと、
e)パッティング時のユーザのストローク及びボールのロールの一貫性を最大化し、ユーザのパターの正確な仕様を判定するために、パターの属性がどのようにパターセットアップのための所定のアルゴリズム値に相関するかを最適に判定すべく、少なくとも1つのアルゴリズムを分析し、データセットに適用するステップと、を備える、パターを微調整する方法。
【請求項2】
前記アプリにより、前記ユーザが、手首から地面までの測定値、身長、利き目、現在のパターの長さ、照準傾向、ミス傾向、フェースの回転(回転速度)、姿勢(目線位置、肩に対する手の位置、前腕に対するシャフトの相対角度、スパインアングルの大きさ)、ボール位置フェースオン、シャフトリーンフェースオン、ロールのローンチとスピン、及びストローク方向のうちのいずれか1つより選択された特定のパラメータを取得及び分析できる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
請求項2の前記パラメータから収集した前記データにおいて、各データポイントは、プレーヤーのための正確なパター仕様を判定するために、前記アルゴリズムで使用される数値を有する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記アプリにより、ユーザが前記仕様を調整し、標準のOEMパター以外の仕様になるプレーヤー用のパターを製造するという所望の結果を達成するためにどのような選択が行われるかを報告できる、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記アプリは、技術、静的位置、動的動作、及び装備の推奨のうちのいずれか1つより選択される分析に基づく、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記アプリによって実施される静的及び動的な分析チェックは、主として視覚によるものである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記アプリは、MatLab、Quintic Ball Roll Research System、ハイスピードカメラ、コンピュータ分析のいずれか1つより選択されたデータポイント分析のための他の技術で動作するように構成され、これらの技術は、アルゴリズムとともに使用するためのこれらのデータポイント位置の特定の特徴と比較するために利用される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記アプリは、クラブの位置に対する身体の相対的な位置をチェックし、所定の中間尺度に対する極値尺度までの位置を評価して、前記アルゴリズムのための値を提供する、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
個人又はユーザのためのパター仕様は、傾向が判定されるように、ゴルファーのグループ化されたデータからのデータセットの一貫した分析から導出され、前記グループ化されたデータは、変数の個々の観察をグループに集約することによって形成され、これらのグループの頻度分布が前記データの要約又は分析の手段となるようにする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記アプリは、二項分布から導出される統計分析に基づく少なくとも1つのアルゴリズムを利用する、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記二項分布は、独立のランダムな変数の和、これらの合計が正規分布に向かう傾向となるようにゴルトンボードから導出される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記アプリは、ゴルファーの収集及び分析されたグループ化されたデータを利用して消費者主導の調査を支援する、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記アプリ内のアルゴリズムは、画像の(手動又はソフトウェアを使用した自動の)測定、選択、又はカテゴリ化によって採用されたデータポイント又はパラメータを利用して、前記アルゴリズムへの入力のための評価尺度又はコードを判定する、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記評価尺度は、前記コードのための数字を生成する1~5の尺度で任意に評価され、これらのコードは、前記アルゴリズム中で使用され、他の変数との関連でさらに入力されて、前記アルゴリズムから導出された推奨を生成する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
フィッティングマトリクスは、ヘッド形状及びアライメントライン、ヘッド及び全体の重量、ホーゼル(ネック)のオフセットと回転軸、ライ角、ロフト、長さ、及び/又は、グリップより選択される少なくとも30,000の構成を含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
請求項1から14のいずれか一項に記載の前記アプリ及び方法の前記出力データに基づき、各個人に対して製造された、微調整又はカスタマイズパター。
【請求項17】
前記パターのトップラインのサイトマーキング及び前記パターのフランジの後方にあるラインを利用して、透視アライメントツールを生成し、前記パターは、ソールが地面に対して実質的に平行となるときにバックフランジ線に並ぶように前記パターのヒールにより近付くように加工されたトップラインのサイトドットを有するように構成される、請求項16に記載のパター。
【請求項18】
前記パターヘッド実施形態により、ゴルフボールの最もニュートラルなスピン軸を達成することで、個人が前記ヘッドのストライクフェースプレートの最適な位置でヒットできるようにするために、重心(COG)が実質的に並んで配列されるように、前記個人に合わせて仕立てられたCOGのアライメントを可能にする、請求項16又は17に記載のパター。
【請求項19】
前記ストライクフェースプレートは、ボールの速度を制御するために可変ミリング深さにミリングされる、請求項16から18のいずれか一項に記載のパター。
【請求項20】
ミリングパターンは、ミスヒットパットを減らすためにプレーヤーの傾向に基づいてテーラーミリングされる、請求項19に記載のパター。
【請求項21】
シャフトと、
パターヘッドと、
調整可能及び/又は相互交換可能なストライクフェースプレートと、を備え、
調整可能/相互交換可能なフェースプレートは、ストライクフェースプレートのロフトが調整されるとき、パターヘッドがシャフトに対するニュートラル軸上に残るように、パターヘッドのロフトのソールに対する関係を維持する、マルチ調整可能なパターを製造するためのフィッティングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
パターの微調整方法及びその製造について本明細書中に記載する。より具体的には、ユーザのパターのストロークとボールのロールとの一貫性を最大化するためにパターの属性をどのようにセットアップする必要があるかを最適に判定するアルゴリズムとともに、静的及び動的なデータポイント分析に利用されるアプリケーション(アプリ)である。カスタマイズされたパターは、アプリの出力データに基づいて各個人に合わせて仕立てられ及び製造され、パターのフィッティングシステムはマルチ調整可能である。
【背景技術】
【0002】
現代では、より多くの消費者向け製品が目前の課題により適合するように個人に合わせてカスタマイズされている。これは、技術が急速に進歩し続けるにつれて一層普及し、商業的に実現可能となっている。「画一的な(one size fits all)」アプローチでなく、よりよいパフォーマンスと結果を追及する個人は自身に「最適なものを見つけること(finding the best fit)」にシフトしてきている。例えばゴルフ装備(equipment)の業界において、メーカーは現在、顧客の装備の選択を改善するために、様々なフィッティングアプリケーションを顧客に提供している。個々のゴルファーのスウィングタイプ、スキルレベル等に合わせて装備を仕立てることにより、個々のゴルファーは、自分がコースで成功するための最もよい機会を与えられていることを認識する。
【0003】
しかしながら、利用可能なカスタマイズ技術及びツールは、主としてジャイロ測定又はセンサに基づいてクラブが行っていることを分析するための使用に制限されていた。これらの技術は、特定のフィッティングプロセス又はカスタマイズフィッティングシステムをもたらすものでない。例えば、Ping Golfでは、ユーザのパッティングストロークの測定可能性にフォーカスし、パッティングハンディキャップ、パッティング練習、及びiPING(商標)クレードルの使用を含む、アプリの特徴を通じてその一貫性を改善するための「iPING(商標)」パッティングアプリを開発している。パッティングハンディキャップ(PHcp)機能は、一貫性スコアを判定するために一連の5つのパットを分析するもので、これは従来のハンディキャップシステム後にパターン化されたハンディキャップ(低い方がよい)に一致する。各5回のパットセッションは、ユーザがそのPHcpを下げることに挑戦する際の比較のために記憶される。ユーザのPHcpに基づくセッション後、PINGでは、ユーザのストロークタイプ(ストレート、わずかな弧、又は強い弧)に適合するパタータイプを推奨し、また適正なライ角及びロフトを提案する。練習モードにおいて、ユーザは、テンポ及び閉鎖角度(クラブフェースがインパクト時に開く又は閉じる量)等の一貫性に欠いたパッティングの一側面を分離することができる。iPING(商標)アプリはiPING(商標)クレードルと連携して動作し、iPING(商標)クレードルはユーザの携帯デバイスを保持してグリップ下のパターシャフトにクリップで留められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のアプリに関していくつかの不都合がある。まず、ユーザが技術を有していることに依存しており、測定を使用して装備を分析及び推奨しているがクラブの動きを分析するのみで、プレーヤーの静的又は他の傾向について何も入力しない。さらに、PINGアプリではiPING(商標)クレードルを使用し、上述の通り、iPING(商標)クレードルはユーザの携帯デバイスを保持してグリップ下のパターシャフトにクリップで留められる。このデバイス/クレードルによりパターがより重くなり、使用中のパターの全体的な感覚に影響を及ぼす。
【0005】
Srixon Golfは、Swingbyte(登録商標)センサにリンクしたZ Swing Analyzer(商標)と称されるアプリを開発した。スウィングごとに、アプリ独自の方式により、スウィングパス、効率、インパクト角度、及びアタック角度等、12を超える基本変数を分析する。Srixonアプリは、センサの統合を使用して装備の測定、分析、及び推奨を行うが、上述の通りクラブの動きを分析するのみで、プレーヤーの静的又は傾向については入力しない。
【0006】
TaylorMade Golfは、グリップ内に収容されたBLAST動きセンサ(BLAST Motion Sensor)を含む、リアルタイムストローク分析を備えた相互作用するパター及びアプリを開発した。アプリは、ストロークデータを自動的にモバイルアプリに直接同期するため、ユーザが指標(metrics)を分析して自身のパッティングに磨きをかけることができる。しかしながらTaylorMadeの相互作用は主としてプレーヤーの上達を目的とした技術であり、データを使用してクラブフィッタが製品を推奨するものでない。
【0007】
以上のことから、プレーヤー自身を測定するだけでなく、カスタマイズ/仕立てられた装備の推奨及び製造のためのクラブフィッティングプロセスに関する重要情報、及び所与の装備仕様に対してプレーヤーがどのように反応するか、及び/又は、少なくとも大衆に有用な選択を提供する技術、静的位置、動的モーメントの分析に基づいたアプリの要件があることが分かった。
【0008】
方法、装置、及びその製造のさらなる態様及び利点は、例としてのみ与えられる以下の説明から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
パターの微調整方法及びその製造について本明細書中に記載する。より具体的には、ユーザのパターのストロークとボールのロールとの一貫性を最大化するためにパターの属性をどのようにセットアップする必要があるかを最適に判定するアルゴリズムとともに、静的及び動的なデータポイント分析に利用されるアプリケーション(アプリ)である。カスタマイズされたパターは、アプリの出力データに基づいて各個人に合わせて仕立て及び製造され、パターのフィッティングシステムはマルチ調整可能である。
【0010】
第1の態様において、
a)アプリにユーザデータを入力するステップと、
b)好ましくはハイスピードカメラ及びコンピュータ分析から得られた静的及び動的な動きの測定から得られたさらなるデータ、及び/又は、任意のセンサから得られたその他の測定された変数を収集するステップと、
c)アプリ内でデータをパッケージ化及び照合するステップと、
d)データを出力するステップと、
e)パッティング時のユーザのストローク及びボールのロールの一貫性を最大化し、ユーザのパターの正確な仕様を判定するために、パターの属性がどのようにパターセットアップのための所定のアルゴリズム値に相関するかを最適に判定すべく、少なくとも1つのアルゴリズムを分析し、データセットに適用するステップと、を備える、パターを微調整する方法を提供する。
【0011】
第2の態様において、本明細書に記載のアプリの出力データと方法とに基づいて各個人のために製造された、微調整又はカスタマイズされたパターを提供する。
【0012】
第3の態様において、
シャフトと、
パターヘッドと、
調整可能及び/又は相互交換可能なストライクフェースプレートと、を備え、
調整可能/相互交換可能なフェースプレートは、ストライクフェースプレートのロフトが調整されるとき、パターヘッドがシャフトに対するニュートラル軸上に残るように、パターヘッドのロフトのソールに対する関係を維持する、マルチ調整可能なパターを製造するためのフィッティングシステムを提供する。
【0013】
以上の利点には、ユーザのパターの正確な仕様を最適に判定するための、ユーザの傾向及び属性に沿った静的及び動的データを収集及び処理のためのアプリが含まれる。このアプリは、身体及びクラブ位置に基づき、且つ、ハイスピードカメラとの組み合わせで、極値尺度にアルゴリズム値及び割合を適用及び比較し、コンピュータ分析により、パッティング時のボールのストローク及びロールの一貫性を最大化するために、パターの属性をどのようにセットアップする必要があるかを最適に判定することができる。アプリのデータ及び分析に基づいて、パターは各個人に合わせて仕立て及び製造可能である。パターのフィッティングシステムは、ニュートラルな、すなわち左利きプレーヤーにも右利きプレーヤーにも合うように、利き手のみでなくマルチ調整可能であり、調整可能/相互交換可能なフェースプレートの使用によって、ストライクフェースプレートのロフトの調整時にパターヘッドにおけるロフトのソールに対する関係を維持する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
方法、装置、及びその製造のさらなる態様は、例示のみを目的として与えられる以下の説明から、また、添付の図面を参照して明らかとなるであろう。
【0015】
図1】微調整アプリの概略フローチャートを示す。
図2】微調整アプリのホームページ1の例示的なスクリーンショットを示す。
図3】微調整アプリのプレーヤー情報2頁の例示的なスクリーンショットを示す。
図4】微調整アプリの初期セットアップ分析3頁の例示的なスクリーンショットを示す。
図5】微調整アプリの初期セットアップフォト4頁の例示的なスクリーンショットを示す。
図6】微調整アプリのセットアップ分類(手の位置)5頁の例示的なスクリーンショットを示す。
図7】微調整アプリのセットアップ分類(前腕面に対するシャフト)6頁の例示的なスクリーンショットを示す。
図8】微調整アプリのセットアップ分類(目線)7頁の例示的なスクリーンショットを示す。
図9】微調整アプリのセットアップ分類(姿勢)8頁の例示的なスクリーンショットを示す。
図10】微調整アプリの初期セットアップフォト(フェースオン画像を取得)9頁の例示的なスクリーンショットを示す。
図11】微調整アプリのセットアップ分類(ボール位置フェースオン)10頁の例示的なスクリーンショットを示す。
図12】微調整アプリのセットアップ分類(シャフトリーン)11頁の例示的なスクリーンショットを示す。
図13】微調整アプリのセットアップフィッティング(ヘッド、長さ、及びライ)12頁(画面上部)の例示的なスクリーンショットを示す。
図14】微調整アプリのセットアップフィッティング(動的査定)12頁(画面下部)の例示的なスクリーンショットを示す。
図15】微調整アプリの13頁からのライン沿い微調整セットアップフォトの例示的なスクリーンショットを示す。
図16】4~11頁(アプリの15~21頁)から実施される推奨パター構成によって位置を分析するための微調整アプリの微調整セットアップフォト14頁の例示的なスクリーンショットを示す。
図17】微調整アプリのパター構成23頁の例示的なスクリーンショットを示す。
図18】ユーザのパターフィッティングの詳細とCSVフォーマットにおける仕様との例示的な実施要領を示す。
図19】ユーザのパターフィッティングの詳細と仕様との例示的な簡易のPDF要領を示す。
図20】ユーザのパターフィッティングの詳細と仕様との例示的な総合的eメール要領を示す。
図21】アプリのデータ分析のための例示的なフィッティングアルゴリズム(長さ)を示す。
図22】アプリのデータ分析のための例示的なフィッティングアルゴリズム(ライ)を示す。
図23】アプリのデータ分析のための例示的なフィッティングアルゴリズム(ホーゼル)を示す。
図24】アプリのデータ分析のための例示的なフィッティングアルゴリズム(ロフト)を示す。
図25】アプリのデータ分析のための例示的なフィッティングアルゴリズム(ヘッド選択)を示す。
図26】アプリのデータ分析のための例示的なフィッティングアルゴリズム(ヘッド重量)を示す。
図27】ホーゼルに対してヘッド重量を構成するための例示的なチャートを示す。
図28】アプリのデータ出力から製造されるパターの例示的なフィッティングシステム及び調整可能な構成要素を示す。
図29】アプリのデータ出力から製造されるパターの例としての透視アライメントの実施形態を示す。
図30】アプリのデータ出力から製造される調整可能な重心(COG)を備えた例示的なパターヘッドの実施形態を示す。
図31】アプリのデータ出力から製造される可変ミリング深さを備えたパターヘッドの実施形態の例示的なストライクフェースプレート上のフェースを示しており、A)均一トウ-ヒール速度ミル(スクエアストローク)、B)高速トウ又は高回転率ミル(プッシュストローク)、及びC)パッシブ又はネガティブ回転(カットストローク)を示す。
図32】アプリのデータ出力から製造された、可変ミリング深さを備えた例示的なパターヘッドの実施形態の上面図を示しており、A)従来のスクエアパターフェース(表面が完全に平坦)、B)バルジパターフェース(プルミスオフトウストライク及びプッシュミスオフヒールストライクを補正する)、C)ネガティブバルジパターフェース(プッシュミスオフトウストライク及びプルミスオフヒールストライクストロークを補正する)、D)ヒールのネガティブバルジ(過剰回転、ヒールストライク、及びプルミスのプッシュストロークの人に好適)、及びE)トウのネガティブバルジ(パッシブ回転、トウストライク、及びプッシュミスのプルストロークの人に好適)を示す。
図33】微調整アプリの中間点ドリルに基づく任意のプレーヤー情報の例示的なスクリーンショットを示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以上に記した通り、パターの微調整方法及びその製造について本明細書中に記載する。より具体的には、ユーザのパターのストロークとボールのロールとの一貫性を最大化するためにパターの属性をどのようにセットアップする必要があるかを最適に判定するアルゴリズムとともに、静的及び動的なデータポイント分析に利用されるアプリケーション(アプリ)である。カスタマイズされたパターは、アプリの出力データに基づいて各個人に合わせて仕立て及び製造され、パターのフィッティングシステムはマルチ調整可能である。
【0017】
本明細書の目的のため、「約」又は「おおよそ」という用語及びそれらの文法的なバリエーションとは、参照となる量、レベル、程度、値、数、頻度、パーセンテージ、寸法、サイズ、分量、重量、又は長さの30、25、20、15、10、9、8、7、6、5、4、3、2、又は1%程度変動した量、レベル、程度、値、数、頻度、パーセンテージ、寸法、サイズ、分量、重量、又は長さを意味する。
【0018】
「実質的に」という用語又はそれらの文法的なバリエーションは、少なくとも約50%、例えば、75%、85%、95%、又は98%をいう。
【0019】
「含む」という用語及びその文法的なバリエーションは、包含的な意味を有していなければならず、すなわち、直接参照として挙げたもののみならず、その他の特定されていない構成要素又は要素も包含することを意味すると解釈される。
【0020】
「微調整された」という用語又はその文法的なバリエーションは、ボールのストローク及びロールの一貫性が最大化されるように、最良又は所望のパフォーマンスを達成するため、個々のユーザに合わせて仕立て及びカスタマイズするように施す、パターへの小さな調整をいう。
【0021】
「アルゴリズム」という用語は、マニュアル及び/又はコンピュータ実施可能なプロセスのシーケンス、又は計算又はその他の問題解決動作において従う指示のセットであると理解されなければならない。
【0022】
第1の態様において、
a)アプリにユーザデータを入力するステップと、
b)好ましくはハイスピードカメラ及びコンピュータ分析から得られた静的及び動的な動きの測定から得られたさらなるデータ、及び/又は、任意のセンサから得られたその他の測定された変数を収集するステップと、
c)アプリ内でデータをパッケージ化及び照合するステップと、
d)データを出力するステップと、
e)パッティング時のユーザのストローク及びボールのロールの一貫性を最大化し、ユーザのパターの正確な仕様を判定するために、パターの属性がどのようにパターセットアップのための所定のアルゴリズム値に相関するかを最適に判定すべく、少なくとも1つのアルゴリズムを分析し、データセットに適用するステップと、を備える、パターを微調整する方法を提供する。
【0023】
アプリは、ゴルファーがどのような傾向を有するのか、及びそれが装備、特にパターの選択にどのように影響し得るのかを判定及び報告するために使用されてもよい。
【0024】
好ましい実施形態において、アプリにより、ユーザが、手首から地面までの測定値、身長、利き目、現在のパターの長さ、照準傾向、ミス傾向、フェースの回転(回転速度)、姿勢(目線位置、肩に対する手の位置、前腕に対するシャフトの相対角度、スパインアングルの大きさ)、ボール位置フェースオン、シャフトリーンフェースオン、ロールのローンチとスピン、及びストローク方向のうちのいずれか1つを含んでもよいがこれらに限定されない特定のパラメータを取得及び分析できるようにすることができる。
【0025】
好ましくは、上述のパラメータから収集したデータにより、各データポイントは、プレーヤーの正確なパター仕様を判定するためにアルゴリズムで使用される数値を有してもよい。さらにアプリ内では、ユーザが仕様を調整し、所望の結果を達成するためにどのような選択が行われ得るかを報告してもよいことが想定される。
【0026】
このようにして、標準以外の仕様になるパターが製造され得る。発明者は、ほとんどのゴルフ店で最終的に35”70度のライ、4度のロフト、350gのヘッド重量と結論付ける可能性が高いことを発見したが、これはほとんどのプレーヤーにとって最適となる可能性は非常に低い。
【0027】
好ましい実施形態において、アプリは、技術、静的位置、動的動き、及び推奨装備の分析に基づくものであってもよい。このようにして、アプリはプレーヤー自身を測定するだけでなく、フィッティングプロセスについての洞察に満ちた情報と、プレーヤーが所与のパター仕様にどのように反応し得るかを記録してもよい。
【0028】
以上の通り、アプリは、主に視覚的であってもよい静的及び動的な分析をチェックしてもよい。しかしながら、アプリはデータポイント分析のための他の技術とリンクされてもよいため、これは限定的なものと見なされるべきではない。このようにして、MatLab及び/又はQuintic Ball Roll Research System、ハイスピードカメラ、コンピュータ分析等の他の技術を利用して、アルゴリズムとともに使用するこれらのデータポイント位置の特定の特性と比較してもよい。このようにして、アプリは身体/クラブの位置をチェックし、アルゴリズムのための値を提供し得る極値尺度に対してこれらを評価してもよい。
【0029】
個人又はユーザに対するパター仕様を正確に判定する能力は、傾向を判定することができるゴルファーのグループ化されたデータからのデータセットの一貫した分析から導出されてもよい。グループ化されたデータは、変数の個々の観察をグループに集約することによって形成されたデータであってもよく、これらのグループの頻度分布がデータの要約又は分析の便利な手段として機能するようにしてもよい。
【0030】
ゴルファーのパッティング技術の範囲を検討すると、多数の異なるスタイル及び傾向があり、変数を整理するのが難しいように見える。しかしながら発明者は、アプリ及び関連するアルゴリズムの形態で進歩性のあるソリューションを開発した。アプリはあらゆるスタイル又は傾向を査定して、より教科書的で理想のパラメータであり得るフィットに対して、所定範囲のどこかにある正確なパターフィットと、それが個別で珍しいものであるかを判定する。
【0031】
理論に拘束されることなく、アプリは二項分布から導出される統計分析に基づくアルゴリズムを利用してもよい。二項分布は、中心極限定理を示す二項分布の物理モデルであるゴルトンボード(Quincunxとしても知られている)から導出されてもよい。独立のランダムな変数を加算する場合、その和が正規分布に向かう傾向がある。さらに、このようにアプリは収集及び分析されたゴルファーのグループ化されたデータを利用して、消費者主導の調査を支援してもよい。例えば、ゴルフパターのOEMは通常、34~35インチの間で変動し得る標準シャフト長さを備えるように製造する。しかしながら、ゴルファーから収集されアプリに入力されたグループ化されたデータから、ゴルファーによって使用されるべき最も一般的又は中間的なシャフト長さがおおよそ32インチであると判定されてもよい。この新たな洞察によると、仮定では、OEMは32インチのシャフト長さを備えた少なくとも「既製品」のパターを製造しなければならない。そのようにすることで、製造コストを節約し、少なくとも正規分布曲線周辺のほとんどのゴルファーに合うシャフト長さを備えたパターの販売を目標とすることができる。この分析は、シャフト重量、ヘッド及びホーゼルの構成等にも適用され得ることが理解されなければならない。好都合なことに、この種のアプリのデータ収集及び分析は、メーカーが実際の販売に基づいてクラブの製造の寸法/構成を割り当て得る場合の現在の販売ベースの調査とは対照的である。例えば、統計的に中間のゴルファーが、アプリ内で収集されたデータによって判定された32インチのパターを使用していると仮定しても、OEMは販売に基づいて34~35インチを超える長さのパターを製造してもよい。
【0032】
アプリ内のアルゴリズムは、画像の(手動又はソフトウェアを使用した自動の)測定、選択、又はカテゴリ化のいずれかから取得したデータポイント又はパラメータを利用して、アルゴリズムへの入力のための評価尺度又はコードを判定してもよい。相対位置(例えば、ボールの身体に対する位置等)は、コードのための数字を生成する1~5の尺度で任意に評価されてもよい。例示的な実施例は、プレーヤーの目線位置(E)であってもよい。ボールを越えて2”離れ過ぎているプレーヤーが査定及び評価されて、コード値1、ボールの直上(コード値3)からボール内2”である他の極値(コード値5)等までが与えられる。次いで、これらのコードをアルゴリズム内で使用し、アルゴリズムから導出される推奨を生成するために、他の変数との関連でさらに入力されてもよい。
【0033】
第2の態様において、本明細書に記載のアプリと方法との出力データに基づき各個人のために製造された、微調整又はカスタマイズされたパターを提供する。
【0034】
第3の態様において、
シャフトと、
パターヘッドと、
調整可能及び/又は相互交換可能なストライクフェースプレートと、を備え、
調整可能/相互交換可能なフェースプレートは、ストライクフェースプレートのロフトが調整されるとき、パターヘッドがシャフトに対するニュートラル軸上に残るように、パターヘッドのロフトのソールに対する関係を維持する、マルチ調整可能なパターを製造するためのフィッティングシステムを提供する。
【0035】
上述の通り、微調整フィッティングアプリは、パターの正確な仕様を最適に判定するための、プレーヤーの静的及び動的な測定値、傾向、及び属性を使用してもよい総合的フィッティング及び分析ツールである。ゴルファーは、正確なデータが考慮に入れられると、自身がどのように移動又は動作するかを非常に予測しやすくなることが分かっている。このように、アプリはこのデータを記録及び分析して、ゴルファーがストロークとボールのロールの一貫性を最大化するために、最適なパター仕様を持たせることで、ゴルファーのパッティングの成功を向上するようにしてもよい。
【0036】
フィッティングプロセスは、ゴルファーがパターをどのようにストロークさせるかに寄与するすべての側面を見るように構成されてもよい。セットアップが異なることで、ゴルファーがどのように照準を合わせ、ストロークし、ストライクするかということと、結果としてどのように彼らがパットを転がすかということとに影響を及ぼし得ることがわかった。
【0037】
ゴルファーは身体サイズ及び均整が変動するため、最適なクラブフィットは人によって変動する。例えば、シャフトに対するクラブヘッドの角度、すなわちライは、パターヘッドにおけるロフトとソールに対する関係とともに判定及び維持されなければならない側面の1つである。
【0038】
したがって、微調整フィッティングマトリクスは、ヘッド形状及びアライメントライン、ヘッド及び全体の重量、ネックオフセット及び回転軸、ライ角、ロフト、長さ、及び/又は、グリップを含んでもよいがこれらに限定されない、30,000を超える構成を有してもよいことが想定される。
【0039】
一実施形態では、パターのトップラインのサイトマーキング及びフランジの後方にあるラインを利用して、透視アライメントツールを生成することができる。このように、フィッティングプロセスでは、ボール内に目線を置いてもよい直線のプレーヤーによる感知の査定を使用して、パターは、ソールが地面に対して実質的に平行になるときにバックフランジ線と並ぶように、トップラインのサイトドットがパターのヒールのより近くに加工されるように構成される。
【0040】
以上に記載の実施形態はまた、本願明細書において個々に又はまとめて言及又は示された部品、要素、及び特徴、並びにそれらの部品、要素、又は特徴のうちのいずれか2つ以上の任意又はすべての組み合わせからなると広義に言及され得る。
【0041】
カスタムフィッティングを備えたパターヘッドの実施形態は、例えば、ヘッド、ホーゼルなどを変更するときに、個人に合わせて仕立てられた重心(COG:Centre of Gravity)のアライメントを可能にし得る。このようにCOGは、ストローク及びストライクの傾向に基づいてヘッドのストライクフェースプレートの最適位置(当分野では「スイートスポット」とも知られている)でヒットさせることにより、プレーヤーに対してゴルフボールの最もニュートラルなスピン軸を達成するように、実質的に並ぶように配列されてもよい。このように、この構成により、プレーヤーが一貫して有効なスイートスポットを提供するように位置決めされた重量を必要とすることが分かった場合であれば、パターが製造される場合のパターヘッドのフルカスタマイズで、より多くのトウ重みづけバイアスを有することができる。
【0042】
発明者は、ボール速度を制御するためにストライクフェースプレートの可変ミリング深さを使用してもよいことを発見した。理論に拘束されるものではないが、ミリングが深いほどボールはストライクフェースプレートパターン内により打ち付けられ、速度が遅くなる。ミリングパターンの分散で、ストライクが乏しいことによるボール速度の低下を補うことができるという本態様の概念が存在する。例えば、これはヒールとトウが同一の速度で進むロボットに適している。
【0043】
好ましくは、ミリングパターンは、プレーヤーの傾向に基づいてテーラーミリング(tailor-milled)されてもよい。例えば、ボールをカットするプレーヤーは、トウをより速く又はより遅く回転させる等である。
【0044】
ストライクフェースプレートのミリングは、バルジ及びロールに限定されるものと見なすべきではなく、ミスヒットをオフセットするためにも利用され得ることが理解されたい。このように、ミリングの深さによっても、トウストライクに対する閉鎖フェースに、スクエアフェースよりも右側にボールが開始する解放バルジでオフセットさせることができる。カスタムフィッティングアプリから収集されたデータに基づき、トウでのパットをミスしたプレーヤーが、しばしば結果としてプルに繋がるボールのカットをするか否かを判定してもよい。次に、ミリングを個々に合わせて、ミスしたパットの補正を支援するようにしてもよい。ミリングされたフェースプレートのカスタム化の利点は、パターは、スクエアフェースの感知を依然として保ちながらも、ミスヒットパットをオフセットすることができるということである。
【0045】
さらに実施形態が関連する分野において、既知の同等物を有する特定の整数について本明細書中で言及する場合、このような既知の同等物は、個々に記載されたのと同様に本明細書中に援用されているものと見なされる。
【0046】
実施例
次に上述の方法、装置、及びそれらの製造について、特定の実施例を参照して説明する。
【0047】
前述の通り、アプリ内のアルゴリズムは、画像の(手動又はソフトウェアを使用した自動の)測定、選択、又はカテゴリ化のいずれかから得たデータポイントを利用して、アルゴリズムへの入力のための評価尺度又はコードを判定してもよい。ボールの身体位置等に対する相対位置が、コードのための数字を生成する1~5の尺度で評価される。所与の実施例は、プレーヤーの目線位置(E)であってもよい。我々は、ボールを越えて2”離れ過ぎていること(コード値1)、ボールの直上(コード値3)からボール内2”にあるその他の極値(コード値5)より、このプレーヤーの査定を評価する。例えば、取得された画像のように最も見える位置にコード2(ボールを越えて1”)が与えられる目線を査定する図8を参照のこと。これは、後に、アルゴリズムから導出されたパター推奨のための他の変数との関連で、例示的なアルゴリズム(以下の表1)と、図21に示される最適シャフト長さを判定するための完全実施例とにおいて使用される。
【0048】
【表1】
【0049】
実施例1
図1を参照すると、微調整アプリの概略フローチャートが示されている。これは結果として標準以外のパター仕様に繋がり、エンドユーザに合わせて特別に仕立てられたカスタムパターフィッティング査定中に実施される全体プロセスを示している。アプリの各スクリーンショット又は頁の論理的ウォークスルーについて、以下にさらに説明する。
【0050】
ホーム1頁(図2
ユーザは、「新たなフィッティングセッション」又は「新たな仕様形態」のいずれかを選択するオプションを有する。新たなフィッティングセッション機能については以下に説明する。新たな仕様形態は、記入専用フォームであり、仕様の複製又はオーダーの処理に使用される。
【0051】
プレーヤー情報2頁(図3
以下の詳細は、以下の通り入力される。
名前:ポータブルドキュメントフォーマット(PDF)ファイルレポートで公開する
苗字:PDFレポートで公開
Eメール:PDFレポートで公開
連絡先番号:PDFレポートで公開
ハンディキャップ:PDFレポートで公開
身長:PDFレポート/カンマ区切り値ファイル(CSV)で公開
手首から地面まで:PDFレポートで公開/アルゴリズムで使用
利き手:PDFレポートで公開/アルゴリズムで使用(ピクチャセットの判定のみのため)
【0052】
初期セットアップ分析3頁(図4
以下の詳細は、以下の通り入力される。
現在のパターモデル:PDFレポートで公開
現在のパターカテゴリ(CPC:Current Putter Category):PDFレポートで公開
現在のパター長さ(CPL:Current Putter Length):PDFレポートで公開
現在のシャフト面角度(CSP:Current Shaft Plane angle):PDFレポートで公開/アルゴリズムで使用
利き目(DE:Dominant Eye)PDFレポートで公開
照準傾向(A)PDFレポートで公開/アルゴリズムで使用
ボールからの距離(DFB:Distance from the ball):PDFレポートで公開/Tempo(T1)下の式を使用して正確な仕様を判定するための変数のうちの1つとしての目線(E)フェース回転(R):PDFレポートで公開/アルゴリズムで使用
フェース回転(R):PDFレポートで公開/アルゴリズムで使用
ミス傾向(M):PDFレポートで公開/アルゴリズムで使用
図21はセットアップアルゴリズムを示す)
【0053】
初期セットアップフォト4頁
PDFレポートで公開されるライン沿い画像が取得される(図5を参照のこと)。
【0054】
セットアップ分類(手の位置)5頁
分析には、最も適切な又はユーザを模倣した画像(図6を参照のこと)が選択される。各画像はアルゴリズムにおいて使用される数値に関連付けられる。これはPDFレポートで公開する。
【0055】
セットアップ分類(シャフトから前腕面)6頁
分析には、最も適切な又はユーザを模倣した画像(図7を参照のこと)が選択される。各画像はアルゴリズムにおいて使用される数値に関連付けられる。これはPDFレポートで公開する。
【0056】
セットアップ分類(目線)7頁
分析には、最も適切な又はユーザを模倣した画像(図8を参照のこと)が選択される。各画像はアルゴリズムにおいて使用される数値に関連付けられる。これはPDFレポートで公開する。
【0057】
セットアップ分類(姿勢)8頁
分析には、最も適切な又はユーザを模倣した画像(図9を参照のこと)が選択される。各画像はアルゴリズムにおいて使用される数値に関連付けられる。これはPDFレポートで公開する。
【0058】
初期セットアップフォト(フェースオン画像を取得)9頁
ユーザのフェースオン画像(図10の画像2)が取得され、PDFレポートで公開する。
【0059】
セットアップ分類(ボール位置フェースオン)10頁
分析には、最も適切な又はユーザを模倣した画像(図11を参照のこと)が選択される。各画像はアルゴリズムにおいて使用される数値に関連付けられる。これはPDFレポートで公開する。
【0060】
セットアップ分類(シャフトリーン)11頁
分析には、最も適切な又はユーザを模倣した画像(図12を参照のこと)が選択される。各画像はアルゴリズムにおいて使用される数値に関連付けられる。これはPDFレポートで公開する。
【0061】
セットアップフィッティング(ヘッド、ホーゼル(ネック)、長さ、ライ、ロフト、及びグリップ)12頁(画面上部)
図13を参照すると、
ヘッド:推奨では、ヘッド、ホーゼル、長さ、ライ、ロフト、及びグリップを含む初期セットアップ推奨のための新たなアルゴリズム頁を使用する。
推奨仕様(長さ):1頁及び2頁の初期セットアップ分類アルゴリズム(図21)及び画像3頁~10頁のスティックマン分析から導出された長さ及びライを備えた、現在のパター構成頁の通り。
推奨仕様(ライ):1頁及び2頁の初期セットアップ分類アルゴリズム(図22)及び画像3頁~10頁のスティックマン分析から導出された長さ及びライを備えた、現在のパター構成頁の通り。
図23図24図25図26、及び図27は、ホーゼル、ロフト、ヘッド、及びヘッド重量のそれぞれに対応するアルゴリズム計算を示している。
【0062】
セットアップフィッティング(動的査定)12頁(画面下部)
図14に示される通り、以下のデータ入力を伴うセットアップフィッティング(動的査定)の例示的なスクリーンショット
照準傾向(A):アルゴリズム中で使用(ストローク及びストライクアルゴリズムシート-図22及び図23を参照のこと)
ライン沿いのストローク方向(SD)アルゴリズム中で使用(ストローク及びストライクアルゴリズムシート-図22及び図23を参照のこと)
回転速度(R):アルゴリズム中で使用(ストローク及びストライクアルゴリズムシート-図22及び図23を参照のこと)
開始方向(ST):アルゴリズム中で使用(ストローク及びストライクアルゴリズムシート-図22及び図23を参照のこと)
ローンチ(LN):アルゴリズム中で使用(ローンチアルゴリズムシート-図26を参照のこと)
【0063】
セットアップフォト13頁
図15に示される通り、これはクラブフィッタが写真撮影を行い、4~11頁(アプリの15~21頁は図示せず)で実施される推奨パター構成で位置を再び分析するために新たなパター構成で位置を分析している様子である。
【0064】
パター構成23頁
図17に示される通り、この頁は、クラブフィッタに、設定を調整し、14頁(図16)からのフィッティングプロセスを検討するオプション、すなわちCSV(図18)、PDF要領頁(図19)、及びeメール(図20)として追ってパター仕様を公開する「新たな構成の分類」又は「フィッティング結果の承認」を与えるものである。
【0065】
実施例2
図28を参照すると、上述のアプリデータ及び分析に基づいて、シャフトと、パターヘッドと、調整可能及び/又は相互交換可能なストライクフェースプレートとを備えるマルチ調整可能なパターの製造のための例示的な構成要素フィッティングシステムが示されている。
【0066】
上述の通り、パターのフィッティングシステムは、ニュートラルな、すなわち左利きプレーヤーにも右利きプレーヤーにも合うように、利き手のみでなくマルチ調整可能であり、調整可能/相互交換可能なフェースプレートの使用によって、ストライクフェースプレートのロフトの調整時にパターヘッドにおけるロフトのソールに対する関係を維持する。
【0067】
この構成により、ストライクフェースプレートのロフト調整時、パターヘッドをシャフトへのニュートラル軸上に残す。
【0068】
実施例3
図29を参照すると、一貫したセットアップ位置を作るために、ソール上にパターヘッドを平坦に置く意図がある場合のパターヘッドの実施形態が示されている。ソールが地面に実質的に平行であるとき、プレーヤーは、目の位置と、ボールからパターが据えられる位置への距離を較正することができる。このセットアップ位置を可能にするには、パターのトップラインのサイトマーキング及びフランジの後方にあるラインを利用して、透視アライメントツールを形成する。
【0069】
アプリフィッティングプロセスでは、例えば、ボール内に目線を置いてもよい(赤いドット又は中央右)直線のプレーヤーによる感知の査定を使用して、パターは、ソールが地面に実質的に平行であるときバックフランジ線と並ぶように、トップラインのサイトドットがパターのヒールのより近くに加工されるように構成される。
【0070】
実施例4
図30を参照すると、カスタムフィッティングにより、例えば、ヘッド、ホーゼル等を変更するとき、個人に合わせて仕立てられた重心(COG)のアライメントを可能にする場合の、パターヘッドの実施形態のモジュラー性が示されている。このように、COGは、プレーヤーのためにゴルフボールの最もニュートラルなスピン軸を達成することで、これらがヘッドのストライクフェースプレートのスイートスポットでヒットできるようにするため、ストローク及びストライクの傾向に基づき、実質的に並べられるように配列可能である。
【0071】
この構成により、プレーヤーが一貫してスイートスポットを提供するように位置決めされた重量を必要とすることが分かった場合であれば、パターが製造される場合のパターヘッドのフルカスタム化で、より多くのトウ重みづけバイアスを有することができる。例えば、図30の青いドット(中央左)は、トウ重量を10グラム増加及びヒールを10グラム減少させたものを表している。
【0072】
実施例5
図31A図31B図31C及び図31A図31B図31C図31D及び図31Eを参照すると、ストライクフェースプレートの可変ミリング深さが示されている。これらの構成を使用してボール速度を制御する。
【0073】
ミリングパターンは、プレーヤーの傾向に基づいてテーラーミリングされる。例えば、ボールをカットするプレーヤーは、トウをより速く又はより遅く回転させる等である。
【0074】
さらに、ストライクフェースプレートのミリングを利用して、ミスヒットのオフセットを行う。このように、ミリングの深さによっても、トウストライクに対する閉鎖フェースに、スクエアフェースよりも右側にボールが開始する解放バルジでオフセットさせることができる。カスタムフィッティングアプリから収集されたデータに基づき、トウでのパットをミスしたプレーヤーが、しばしば結果としてプルに繋がるボールのカットをするか否かを判定することができる。そしてミリングは、図32A図32B図32C図32D、及び図32Eに示される通り、ミスしたパットの補正を支援するように個々に合わせられる。
【0075】
実施例6
図33を参照すると、アプリの任意のスクリーンショット又は頁が示されている。これは、プレーヤーとともにチェックするためのさらなるパラメータであり、プレーヤーのアライメント特性を調整するときのもう1つの考慮事項である。プレーヤーは、ホールからおおよそ12フィート上にボールアップのセットアップを行うように指示される。アプリの操作者は、パットの中間点にボールを押し込み、プレーヤーは、ボールがパットに交差するときにいつ停止するかをオペレータに知らせるように要求される。このプロセスは、利き目、ボールからの距離、どのボールがホールに並んでいるか等の要因と相関することが分かっている。例えば、より左側のボールを選ぶこと、より遠く、より長いパター、及びより真っ直ぐ等、これらの要因のバリエーションによってアプリに入力する必要がある補正の種別を判定する。
【0076】
本発明の態様は例示のみを目的として記載されており、本明細書の請求項の範囲から逸脱することなく変更及び追加がなされてもよいことが理解されなければならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16A
図16B
図17A
図17B
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25A
図25B
図25C
図25D
図26
図27
図28
図29
図30
図31A
図31B
図31C
図32A
図32B
図32C
図32D
図32E
図33
【手続補正書】
【提出日】2021-09-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)アプリにユーザデータを入力するステップと、
b)好ましくはハイスピードカメラ及びコンピュータ分析から得られた静的及び動的な動きの測定から得られたさらなるデータ、及び/又は、任意のセンサから得られたその他の測定された変数を収集するステップと、
c)アプリ内でデータをパッケージ化及び照合するステップと、
d)データを出力するステップと、
e)パッティング時のユーザのストローク及びボールのロールの一貫性を最大化し、ユーザのパターの正確な仕様を判定するために、パターの属性がどのようにパターセットアップのための所定のアルゴリズム値に相関するかを最適に判定すべく、独立のランダムな変数の和の合計が正規分布に向かう傾向となるように二項分布及びゴルトンボードから導出される統計分析に基づく少なくとも1つのアルゴリズムを分析し、データセットに適用するステップと、を備える、パターを微調整する方法。
【請求項2】
前記アプリにより、前記ユーザが、手首から地面までの測定値、身長、利き目、現在のパターの長さ、照準傾向、ミス傾向、フェースの回転(回転速度)、姿勢(目線位置、肩に対する手の位置、前腕に対するシャフトの相対角度、スパインアングルの大きさ)、ボール位置フェースオン、シャフトリーンフェースオン、ロールのローンチとスピン、及びストローク方向のうちのいずれか1つより選択された特定のパラメータを取得及び分析できる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
請求項2の前記パラメータから収集した前記データにおいて、各データポイントは、プレーヤーのための正確なパター仕様を判定するために、前記アルゴリズムで使用される数値を有する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記アプリにより、ユーザが前記仕様を調整し、標準のOEMパター以外の仕様になるプレーヤー用のパターを製造するという所望の結果を達成するためにどのような選択が行われるかを報告できる、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記アプリは、技術、静的位置、動的動作、及び装備の推奨のうちのいずれか1つより選択される分析に基づく、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記アプリによって実施される静的及び動的な分析チェックは、主として視覚によるものである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記アプリは、MatLab、Quintic Ball Roll Research System、ハイスピードカメラ、コンピュータ分析のいずれか1つより選択されたデータポイント分析のための他の技術で動作するように構成され、これらの技術は、アルゴリズムとともに使用するためのこれらのデータポイント位置の特定の特徴と比較するために利用される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記アプリは、クラブの位置に対する身体の相対的な位置をチェックし、所定の中間尺度に対する極値尺度までの位置を評価して、前記アルゴリズムのための値を提供する、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
個人又はユーザのためのパター仕様は、傾向が判定されるように、ゴルファーのグループ化されたデータからのデータセットの一貫した分析から導出され、前記グループ化されたデータは、変数の個々の観察をグループに集約することによって形成され、これらのグループの頻度分布が前記データの要約又は分析の手段となるようにする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記アプリは、ゴルファーの収集及び分析されたグループ化されたデータを利用して消費者主導の調査を支援する、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記アプリ内のアルゴリズムは、画像の(手動又はソフトウェアを使用した自動の)測定、選択、又はカテゴリ化によって採用されたデータポイント又はパラメータを利用して、前記アルゴリズムへの入力のための評価尺度又はコードを判定する、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記評価尺度は、前記コードのための数字を生成する1~5の尺度で任意に評価され、これらのコードは、前記アルゴリズム中で使用され、他の変数との関連でさらに入力されて、前記アルゴリズムから導出された推奨を生成する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
フィッティングマトリクスは、ヘッド形状及びアライメントライン、ヘッド及び全体の重量、ホーゼル(ネック)のオフセットと回転軸、ライ角、ロフト、長さ、及び/又は、グリップより選択される少なくとも30,000の構成を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載の前記アプリ及び方法の前記出力データに基づき、各個人に対して製造された、微調整又はカスタマイズパター。
【請求項15】
前記パターのトップラインのサイトマーキング及び前記パターのフランジの後方にあるラインを利用して、透視アライメントツールを生成し、前記パターは、ソールが地面に対して実質的に平行となるときにバックフランジ線に並ぶように前記パターのヒールにより近付くように加工されたトップラインのサイトドットを有するように構成される、請求項14に記載のパター。
【請求項16】
トライクフェースプレートは、ボールの速度を制御するために可変ミリング深さにミリングされる、請求項14又は15に記載のパター。
【請求項17】
ミリングパターンは、ミスヒットパットを減らすためにプレーヤーの傾向に基づいてテーラーミリングされる、請求項16に記載のパター。
【請求項18】
シャフトと、
パターヘッドと、
調整可能及び/又は相互交換可能なストライクフェースプレートと、を備え、
調整可能/相互交換可能なフェースプレートは、ストライクフェースプレートのロフトが調整されるとき、パターヘッドがシャフトに対するニュートラル軸上に残るように、パターヘッドのロフトのソールに対する関係を維持し、
前記パターヘッド実施形態により、ゴルフボールの最もニュートラルなスピン軸を達成することで、個人が前記ヘッドのストライクフェースプレートの最適な位置でヒットできるようにするために、重心(COG)が実質的に並んで配列されるように、前記個人に合わせて仕立てられたCOGのアライメントを可能にする、マルチ調整可能なパターを製造するためのフィッティングシステム。
【国際調査報告】