(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-10
(54)【発明の名称】スペーサおよび/またはフィルタ機能を有する充填物を有する連続管状要素を製造するための機械および方法
(51)【国際特許分類】
B31C 5/00 20060101AFI20230403BHJP
【FI】
B31C5/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022551256
(86)(22)【出願日】2021-02-24
(85)【翻訳文提出日】2022-10-11
(86)【国際出願番号】 IB2021051529
(87)【国際公開番号】W WO2021171186
(87)【国際公開日】2021-09-02
(31)【優先権主張番号】102020000003943
(32)【優先日】2020-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】392003937
【氏名又は名称】ジー.デー ソチエタ ペル アツィオニ
【氏名又は名称原語表記】G.D SOCIETA PER AZIONI
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(74)【代理人】
【識別番号】100142882
【氏名又は名称】合路 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100158610
【氏名又は名称】吉田 新吾
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】エウセピ,イヴァン
(72)【発明者】
【氏名】バルダンツァ,ニコラ
(72)【発明者】
【氏名】エスポスティ,マルコ
(72)【発明者】
【氏名】リッツォ,ジェナーロ
(72)【発明者】
【氏名】ガンベリーニ,ジュリアーノ
【テーマコード(参考)】
3E075
【Fターム(参考)】
3E075AA07
3E075BA72
3E075CA02
3E075DA14
3E075DC16
3E075DC44
3E075DD02
3E075DD33
3E075DD43
3E075FA03
3E075FA05
3E075GA03
(57)【要約】
ウェブ材料から充填物を有する連続管状要素を製造するための機械(M)が説明される。機械(M)は、それぞれの連続ウェブ(A、B)を供給するための第1および第2の手段(10、30)と、第1の連続ウェブ(A)の折り曲げおよび/または変形を実行して成形された構成にするように構成された成形ステーション(20)と、巻き付けステーション(50)とを備え、第2の連続ウェブ(B)が成形された第1の連続ウェブ(A)の周りに管状に巻き付けられて連続管状要素(T)が得られる。成形ステーション(20)と巻き付けステーション(50)との間に、第1の連続ウェブ(A)が少なくとも部分的に成形および/または案内される少なくとも1つのガイドバー(23)がある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スペーサおよび/またはフィルタ機能を有する充填物を有する連続管状要素(T)を製造するための機械(M)であって、
少なくとも第1の連続ウェブ(A)を供給するための第1の供給手段(10)であって、少なくとも第1の供給経路に沿って前記少なくとも第1の連続ウェブ(A)を供給するように構成された第1の供給手段(10)と、
少なくとも第2の連続ウェブ(B)を供給するための第2の供給手段(30)であって、第2の供給経路に沿って前記少なくとも第2の連続ウェブ(B)を供給するように構成され、前記第1の供給経路および前記第2の供給経路は重ね合わせゾーン(40)に向かって合流する、第2の供給手段(30)と、
前記第1の供給経路上に配置され且つ前記第1の連続ウェブ(A)の折り曲げおよび/または変形を実行して成形された構成にするように構成された成形ステーション(20)であって、前記第1の連続ウェブ(A)は、非円形の形状をとり、特に、前記第1の供給経路に対して横方向の断面において、三次元の形状および/または曲線状の形状をとる、成形ステーション(20)と、
前記重ね合わせゾーン(40)の下流の巻き付けステーション(50)であって、前記第2の連続ウェブ(B)が成形された前記第1の連続ウェブ(A)の周りに管状に巻き付けられ、連続管状要素(T)を得る、巻き付けステーション(50)と、を備え、
前記成形ステーション(20)および前記巻き付けステーション(50)の少なくとも一方は、少なくとも1つのガイドバー(23)であって、前記第1の供給経路に沿って長手方向に延在する、および/または前記第1の連続ウェブ(A)が少なくとも部分的に成形および/または案内される、少なくとも1つのガイドバー(23)を備える、機械(M)。
【請求項2】
前記ガイドバー(23)は、前記巻き付けステーション(50)の長手方向の展開全体にわたって、好ましくは前記第2の連続ウェブ(B)が前記第1の連続ウェブ(A)に管状に完全に巻かれるまで、延びる、請求項1に記載の機械(M)。
【請求項3】
前記ガイドバー(23)は、前記成形ステーション(20)内で前記第1の供給経路に沿って長手方向に且つ前記巻き付けステーション(50)内で延びる、請求項1または2に記載の機械(M)。
【請求項4】
前記ガイドバー(23)は、前記成形ステーション(20)において、または前記成形ステーション(20)に近接して、前記機械(M)のフレームに固定される、請求項1から3のいずれか一項に記載の機械(M)。
【請求項5】
前記ガイドバー(23)は、一定の横断面を有し、且つ好ましくは中実の断面を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の機械(M)。
【請求項6】
前記成形ステーション(20)および前記巻き付けステーション(50)の前記少なくとも一方は、平行および/または並んで配置された2つ以上のガイドバー(23)を備え、前記2つ以上のガイドバー(23)の周りに前記第1の連続ウェブ(A)の対応するそれぞれの部分が少なくとも部分的に成形および/または案内される、請求項1から5のいずれか一項に記載の機械(M)。
【請求項7】
前記成形ステーション(20)は、一対の予備成形ローラ(21、22)を備え、前記一対の予備成形ローラ(21、22)の間に前記第1の連続ウェブ(A)が供給され、前記一対の予備成形ローラ(21、22)は、前記ガイドバー(23)の上流に配置され且つ前記第1の連続ウェブ(A)に第1の永久成形を付与するために互いに合わさるように成形されたそれぞれの外形を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の機械(M)。
【請求項8】
前記成形ステーション(20)はまた、前記一対の予備成形ローラ(21、22)の下流に、互いに対向し且つ前記第1の連続ウェブ(A)が前記ガイドバー(23)の周りに少なくとも部分的に巻き付けられている間、前記第1の連続ウェブ(A)の第2の永久成形を行うために前記ガイドバー(23)と協働する一対の成形要素(26、27)を備え、好ましくは前記一対の成形要素(26、27)は、特に、前記機械(M)の前記フレームに固定されたそれぞれのプレートによって規定される2つの固定フォルダであって、収束し且つ互いに向かって移動して前記第1の連続ウェブ(A)のそれぞれの長手方向の部分を永久的に変形するように構成されたそれぞれの折り曲げエッジ(26a、27a)を有する2つの固定フォルダを備える、請求項7に記載の機械(M)。
【請求項9】
前記巻き付けステーション(50)は、好ましくは前記第2の連続ウェブ(B)のためのガイドおよび折り曲げベルトを使用して、前記成形された構成の前記第1の連続ウェブ(A)の周りに前記第2の連続ウェブ(B)を漸進的に巻き付けるように構成された成形ビーム(50a)を備え、前記第2の連続ウェブ(B)の巻き付け中に、前記成形された構成の前記第1の連続ウェブ(A)の対応する構成を支持するために、前記少なくとも1つのガイドバー(23)は、前記巻き付けステーション(50)の少なくとも1つの区間に沿って、好ましくは前記巻き付けステーション(50)の展開全体にわたって、延在する、請求項1から8のいずれか一項に記載の機械(M)。
【請求項10】
前記巻き付けステーション(50)はまた、前記成形された構成の前記第1の連続ウェブ(A)の周りへの前記第2の連続ウェブ(B)の折り曲げ基準面を画定するために、少なくとも前記巻き付けステーション(50)のある区間において、前記少なくとも1つのガイドバー(23)と前記成形ビーム(50a)との間に配置された固定成形体(52)を備え、特に、前記固定成形体(52)は、所定の重なり角度、好ましくは180°より大きい角度、さらに好ましくは270°より大きい角度にわたって、前記少なくとも1つのガイドバー(23)の周りに配置されるように構成される、請求項9に記載の機械(M)。
【請求項11】
前記巻き付けステーション(50)の上流におよび/または前記巻き付けステーション(50)に近接して配置され且つ1つまたは複数のライン、好ましくは互いに平行な1つまたは複数のラインに従って前記第2の連続ウェブ(B)に接着物質を塗布するように構成された第1の接着装置(31)を備える、請求項1から10のいずれか一項に記載の機械(M)。
【請求項12】
前記巻き付けステーション(50)の下流の圧縮装置(100)であって、相互に向かい合い且つ前記連続管状要素(T)の通過のためのギャップを規定するためのそれぞれの成形された外形を持つ第1および第2の圧縮ローラ(101、102)を有する圧縮装置(100)を備え、前記第1および第2の圧縮ローラ(101、102)は、所望の形状、特に円形に従って前記連続管状要素(T)の横断面を形作るように、前記連続管状要素(T)の通過のための前記ギャップを調整するために互いに対して接近/離間するように調整可能である、請求項1から11のいずれか一項に記載の機械(M)。
【請求項13】
スペーサおよび/またはフィルタ機能を有する充填物を有する連続管状要素(T)を製造するための方法であって、
第1の供給経路に沿って少なくとも第1の連続ウェブ(A)を供給するステップと、
少なくとも第2の供給経路に沿って少なくとも第2の連続ウェブ(B)を供給するステップと、
前記第1の連続ウェブ(A)に非円形の成形構成、特に三次元の構成および/または曲線状の構成を与えるように、前記第1の連続ウェブ(A)を成形する成形ステップと、
前記第1の成形されたウェブ(A)の周りに前記第2の連続ウェブ(B)を巻き付けて、成形された構成の前記第1の連続ウェブ(A)を収容する管状カバーによって規定される連続管状要素(T)を得る巻き付けステップと、を含み、
前記成形ステップおよび前記巻き付けステップの少なくとも一方は、ガイドバー(23)であって、その周りに前記第1の連続ウェブ(A)が成形および/または案内されるガイドバー(23)を使用して実行される、方法。
【請求項14】
前記成形ステップは、前記ガイドバー(23)の周りに前記第1の連続ウェブ(A)を徐々に折り曲げるおよび/または巻き付けることによって連続的に実行され、前記第2の連続ウェブ(B)を前記第1の連続ウェブ(A)に巻き付ける前記ステップが完了するまで、前記第1の連続ウェブ(A)はスライドさせられて前記ガイドバー(23)の周りに巻き付けられ維持される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記成形ステップは、特に前記ガイドバー(23)の上流に配置され且つ互いに合わさるように成形されたそれぞれの外形を持つ一対の予備成形ローラ(21、22)を使用して、前記第1の連続ウェブ(A)に第1の永久変形を与える第1のステップを含み、
特に互いに対向し且つ2つの固定折り曲げ装置を備える一対の成形要素(26、27)であって、前記2つの固定折り曲げ装置が、収束し且つ互いに向かって移動して前記第1の連続ウェブ(A)のそれぞれの長手方向の部分を永久に変形するように構成されたそれぞれの折り曲げエッジ(26a、27a)を有する一対の成形要素(26、27)を使用して、好ましくは、前記ガイドバー(23)の周りに予め前もって成形された前記第1の連続ウェブ(A)の第2の永久変形を実行する第2のステップを含む、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
前記巻き付けステップは、前記第1の連続ウェブ(A)の少なくとも一部が前記ガイドバー(23)と固定成形体(52)との間のギャップに案内されている間、前記第1の連続ウェブ(A)の周りへの前記第2の連続ウェブ(B)の漸進的な巻き付けによって行われ、前記第1の連続ウェブ(A)の周りへの前記第2の連続ウェブ(B)の前記漸進的な巻き付けは、前記固定成形体(52)の外面周りに前記第2の連続ウェブ(B)を巻き付けることによって行われる、請求項13から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の連続ウェブ(A)の1つまたは複数の端部フラップ(1b)が前記ギャップの外側に配置され、前記第2の連続ウェブ(B)が前記1つまたは複数の端部フラップ(1b)に重ねられるように、前記固定成形体(52)の前記外面周りに漸進的に折り曲げられる間に、前記第1の連続ウェブ(A)の周りへの前記第2の連続ウェブ(B)の前記漸進的な巻き付けが行われる、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェブの形態の材料から得られる充填物と外側管状要素とによって形成される、ウェブ材料、特に紙ベースの材料から連続管状要素を製造するための機械および方法に関する。
【0002】
より具体的には、本発明の文脈で得られる連続管状要素は(切断後に)スペーサ、フィルタおよび/または冷却機能を有するエアロゾル発生器またはシガレットにおける使用に適した一連のセグメント(例えば、濾過、スペーサまたは冷却手段)を形成するために使用され得る。
【背景技術】
【0003】
従来技術の手製シガレットは、紙の充填物の周りに巻かれた紙チューブからなり、紙の充填物はインサートの形態である、または当該紙の片を使用して得られる。
【0004】
チューブを手作業で作る方法では、紙素材の外側シートをチューブの形に丸めてから、充填インサート(通常は手作業で折り曲げられた紙片でできている)を外側チューブの内側に配置して、外側シートによって規定されるキャビティに部分的に充填する。
【0005】
基本的にカット済みの紙シートを使用して作られるこれらのシガレットは、手作業で作るには非常に便利であるが、製造プロセスとの不適合性という明らかな理由により、特に別々のシートを処理することによって達成できる生産性が非常に低いため、工業生産には適していない。インサートを個別に処理することは、実際、非常に多大な時間を必要とし、さらに、品質結果の再現性を許容しない。
【0006】
また、外側管状要素と、やはり連続的であるウェブの成形によって得られる内部充填物とを備える連続管状要素を製造できる従来技術の機械がある。これらの機械では、内側ウェブは、インサートを形成するように成形動作を受け、次いで、外側ウェブが連続管状要素を得るようにインサートを包む巻き付け動作を受ける。
【0007】
不利なことに、上述の機械は、内側ウェブの成形を維持することに関していくつかの問題を有する。
【0008】
より具体的には、外側ウェブで内側ウェブを包むプロセス中に、内側ウェブが変形(例えば、弾性復帰)および/または成形中に得られたプロファイルを変える望ましくない折り曲げを受けることがあり得る。
【0009】
この結果、横断面に関して正確ではなく且つ形状が所望の形状に対応しないインサートを有する連続管状要素が得られる。
【0010】
さらに、充填インサートを外側ウェブに包むために、従来技術の機械は、充填インサートが管状要素を完全に充填することを必要とする。言い換えれば、管状形状で集められた後の充填インサートの横断面は、得られる連続管状要素の横断面と実質的に同一でなければならない。
【発明の概要】
【0011】
これに関連して、本発明の基礎を形成する技術的目的は、従来技術の上述の欠点を克服する、スペーサおよび/またはフィルタ機能を有する充填物を有する連続管状要素を製造するための機械および方法を提供することである。
【0012】
より具体的には、本発明の目的は、最終製品の効果的な形状制御を可能にするスペーサおよび/またはフィルタ機能を有する充填物を有する連続管状要素を製造するための機械および方法を提供することである。
【0013】
示された技術的目的および特定された目的は、請求項1および13に記載された技術的特徴および/またはそれに従属する請求項の1つまたは複数に記載された技術的特徴を備えた、スペーサおよび/またはフィルタ機能を有する充填物を有する連続管状要素を製造するための機械および方法によって実質的に達成される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面に示されるように、スペーサおよび/またはフィルタ機能を有する充填物を有する連続管状要素を製造するための機械および方法の好ましいが非排他的な実施形態を参照して、以下の詳細な説明でより明らかになる。
【
図1】本発明によるウェブ材料から連続管状要素を製造するための機械の実施形態の概略図を示す。
【
図3A-3L】
図1および/または
図2の機械の一連の断面図であり、
図1および
図2で特定された対応する断面線を参照している断面図を示す。
【
図4】
図2の機械を使用して得られる連続管状要素の断面を示す。
【
図5】
図1または
図2の機械のステーションの構成要素の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1および2を参照すると、参照符号「M」は、好ましくは紙でできた2つの連続ウェブから得られる、本発明による連続管状要素「T」を製造するための機械を示す。より具体的には、連続管状要素「T」は、第1の適切に成形された連続ウェブ「A」でできているインサートまたは充填物と、第1の、前もって成形された連続ウェブ「A」の周りに第2の連続ウェブ「B」を巻き付けることによって形成される外側カバーとを有する。
【0016】
好ましい実施形態では、第1の連続ウェブ「A」および第2の連続ウェブ「B」は、紙素材でできている。しかしながら、使用される材料は、十分な柔軟性と屈曲性を有するように厚みを薄くして作られているとしても、本発明の発明概念を変更することなく様々であり得る。
【0017】
より具体的には、上記連続ウェブの一方または両方について、次の材料から(個別に、または一緒に混合されて)選択された異なる材料が使用され得る。すなわち、
セルロース由来の材料、例えばセルロースアセテート(トウ)、
タバコ、再構成タバコ(recon)またはその他の植物由来の材料、例えば、小麦、トウモロコシ、サトウキビ、麻、テンサイ、ヤシ、ポーポー、
高分子プラスチック材料、例えば、ポリ乳酸(PLA)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン テレフタレート(PET)、
生分解性または堆肥化可能な材料、例えば、マタビー(Mater-Bi)、PHA (ポリヒドロキシアルカノエート)であるバイオプラスチック、
金属、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、である。
【0018】
これらの材料はまた、以下を含んでもよい。すなわち、
可塑剤、溶剤または保湿剤、例えば、トリアセチン(グリセリントリアセテート)、TEC(クエン酸トリエチル)、PEG 400(低分子量ポリエチレングリコール)、
蒸気、煙、またはエアロゾルを生成する材料、例えば、水、グリセロール、プロピレングリコールなど、
例えば、メントール、果物抽出物、砂糖、リコリス、リキュール香料、ココアなどの天然または人工香料、
選択的または吸着的な濾過効果を有する材料、例えば、活性炭、シリカゲルなど、
接着によるウェブ構成要素の結合を容易にする材料、通常、PVA、植物または動物由来の接着剤、でんぷん、アルギン酸塩、脂肪など、である。
【0019】
上記材料は、管またはインサートのウェブ中に同時に存在してもよいし、例えば、圧延、プレス、成形、圧縮、押し出し、コーティング、含浸、焼結、接着、粉末または顆粒またはワイヤー封入(wire inclusion)などによって、化学的に混合または機械的に接合されてもよい。
【0020】
ウェブは、紙またはリコン(recon)タバコ、プラスチックテープの準備に使用される方法と同様の方法(例えば、プレス)を使用して作製でき、または、メッシュ、テキスタイル、または不織布ウェブであってもよい。
【0021】
機械「M」は、第1の供給経路に沿って第1の連続ウェブ「A」を供給するように構成された、第1の連続ウェブ「A」を供給するための第1の供給手段10と、第2の供給経路に沿って第2の連続ウェブ「B」を供給するように構成された、第2の連続ウェブ「B」を供給するための第2の供給手段30とを備える。好ましくは、第1の供給手段10および第2の供給手段30は、連続ウェブ「A」、「B」が徐々に巻き出されるそれぞれのリールと、供給経路に沿って配置された適切なガイドローラとを備える。
【0022】
図1および2の機械は、それらの特徴の大部分において同一であり、
図1の機械では、(外側管状要素を規定する)第2の連続ウェブ「B」が、対応するリールから処理工程の終了までその厚さを不変に維持して特に単層構造をとる一方で、
図2の機械では、第2の連続ウェブ「B」が、(管状形状の前に)三層構造をとるために、それぞれの長手方向線に沿って二重に折り畳まれるという点においてのみ異なる。
【0023】
この目的のために、機械「M」は、特に三層ウェブであって、側方縁部2a、2bがそれぞれ、以下に詳細に説明するように、連続管状要素「T」の閉鎖に有利なように設計された低くなったゾーン2aおよび高くなった接合ゾーン2b(
図4Aに図示)を有する三層ウェブを得るように、第2の連続ウェブ「B」の長手方向バンドをそれぞれの長手方向の折り目の周りで折り畳むように構成された折り畳みユニット32を備える。
【0024】
上述のように、機械「M」の残りの部分は、
図1および2の実施形態の両方について同一のままである。
【0025】
機械「M」はまた、第1の供給経路に配置され且つ第1の連続ウェブ「A」の折り曲げおよび/または変形を実行して成形された構成にするように構成された成形ステーション(20)を備え、第1の連続ウェブ「A」は、第1の供給経路を横断する断面において、所定の形状、特に三次元の形状および/または曲線状の形状を与えられる。本発明の文脈では、特定の形状は、本発明を限定するものではない。円形でなく任意の形状でもよいからである。しかしながら、添付の図面は、非限定的な例示的な実施形態を示す。
【0026】
より詳細には、成形ステーション20は、互いに合わさるように成形された(したがって、好ましくは一定の厚さを有するスリットを形成するように幾何学的に係合された)外形を有する一対の予備成形ローラ21、22であって、それらの間にギャップを規定する一対の予備成形ローラ21、22を備え、当該ギャップを通して第1の連続ウェブ「A」は、予備成形ローラ21、22の回転中に第1の永久成形を受けるために、供給される。
【0027】
図3Aに示される実施形態では、予備成形ローラ21、22は、それらの軸を通る平面に形成された断面において、2つの直線区間の間に配置された実質的に半円形の区間を含む、合わさるように成形されたそれぞれの外形を有する。
【0028】
この実施形態では、予備成形ローラ21、22は、第1の連続ウェブ「A」に、横断面において、実質的に上向きの「U」の形状の中央部分1aと2つの平らな側方部分1bとを有する第1の永久成形を与える。
【0029】
さらなる可能な実施形態では、予備成形ローラ21、22の外形は、一連の曲線状区間、特に異なる波状区間を有する形状を形成するようなスプラインによって形成されてもよい。
【0030】
さらなる可能な実施形態では、予備成形ローラ21、22の外形は、第1の連続ウェブ「A」に任意の形状を与えるように、曲線状部分またはスプラインと交互になった直線区間によって規定されてもよい。
【0031】
図7による別の実施形態では、予備成形ローラ21、22は、一定でない厚さのスリットを形成するように成形された、すなわち、ともかく凸部-凹部結合を有するが形状対応がないように成形された外形を有する。
【0032】
予備成形ローラ21、22の下流に、機械「M」はガイドバー23を備え、その周りに第1の連続ウェブ「A」が少なくとも部分的に成形および/または案内される。したがって、ガイドバー23は、コアを形成し、その周りに第1の、前もって成形された連続ウェブ「A」が供給される。
【0033】
有利なことに、ガイドバー23の存在のおかげで、第1の連続ウェブ「A」の望ましくない変形および/または折り曲げが回避され、例えば、第1の成形ステップ中に得られた成形構成に対して第1の連続ウェブ「A」が変形するのを防止する。
【0034】
ガイドバー23は、成形ステーション20に近接してまたは成形ステーション20において機械「M」のフレームに後部で固定され且つ第1の供給経路に沿って長手方向に延在する。
【0035】
好ましくは、ガイドバー23は、一定の完全な横断面を有する棒状体として作られる。
【0036】
さらにより好ましくは、ガイドバー23の外面は、ガイドバー23の周りでの第1の連続ウェブ「A」のスライド/成形中に、第1の連続ウェブ「A」の揺れを防止するように滑らかである。
【0037】
添付の図面に示される実施形態では、機械Mは、第1の成形に従った成形構成の第1の連続ウェブ「A」の中央部分1aを支持するように、実質的に円形の断面を有する単一のガイドバー23を備える。
【0038】
予備成形ローラ21、22が、添付の図面に示されるものとは異なる第1の連続ウェブ「A」に第1の成形を適用するさらなる実施形態によれば、機械「M」は、2つ以上のガイドバー23を備えることができ、それらは平行および/または並んで、または、さもなければ配置され、それらの周りに第1の連続ウェブ「A」のそれぞれの部分が少なくとも部分的に成形および/または案内される。その場合、2つ以上のガイドバー23はまた、円形とは形状が異なる断面、特に、予備成形ローラ21、22によって付与される適合形状と適合する形状を有してもよい。
【0039】
ガイドバー23の異なる配置および予備成形ローラ21、22によって与えられる異なる適合形状の例が
図6に示され、ここでは、2つのガイドバー23が、実質的にM形状である第1の連続ウェブ「A」を受け入れるように、互いに平行に配置される。
【0040】
動作可能なように、予備成形ローラ21、22からのアウトフィードにおいて、第1の連続ウェブ「A」は、第1の連続ウェブ「A」の、前もって成形された(中央)部分1aが、ガイドバー23に載って少なくとも部分的にそれに巻き付くように、ガイドバー23に合わされる。
【0041】
一対の予備成形ローラ21、22の下流に、第1の連続ウェブ「A」の弾性戻りを防止するために、ガイドバー23は、例えば、第1の供給経路に平行に延びる金属バーまたはブロックの形態で形成された一対のガイド要素24、25と連動して作動し得る。
【0042】
図3Bに示されるように、一対のガイド要素24、25は、第1の連続ウェブ「A」の長手方向部分がガイド要素24、25と実質的に接触して摺動するように、第1の連続ウェブ「A」の通過のためのギャップの範囲を定める。
【0043】
したがって、一対のガイド要素24、25は、第1の連続ウェブ「A」を第1の成形後にとられた構成に維持するように固定幅を有する通路を画定し、例えば、第1の連続ウェブ「A」の材料の弾性復帰のために、関連する長手方向部分が互いに離れる方向に移動するのを防止する。
【0044】
予備成形ローラ21、22の下流およびガイド要素24、25(存在する場合)の下流に、成形ステーション20はまた、互いに対向し且つ第1の連続ウェブ「A」の第2の永久成形を生成するためにガイドバー23と連動して作用する一対の成形要素26、27を備える。
【0045】
好ましくは、一対の成形要素26、27は、機械「M」のフレームに対して回転するそれぞれのプレートによって規定される2つの固定された折り曲げユニットを備え、2つの固定された折り曲げユニットは、収束し且つ互いに向かって移動して第1の連続ウェブ「A」のそれぞれの長手方向部分を永久的に変形させるように構成されたそれぞれの折り曲げエッジ26a、27aを有する。
【0046】
図3Cに示される実施形態では、成形要素26、27は、第1の連続ウェブ「A」の横断面が実質的に「オメガ」形状(「Ω」)をとるように、第1の連続ウェブ「A」の長手方向部分を互いに向かって押す。より具体的には、第1の連続ウェブ「A」が成形要素26、27の間を通過する間、平坦な側方部分1bは互いに向かって移動し、中央部分1aはガイドバー23の周りにさらに巻き付くように湾曲する。
【0047】
成形ステーション20は、第1のウェブ「A」がステーションから送り出されるときに、第1の連続ウェブ「A」が成形されてインサートとして連続管状要素「T」に導入される準備ができているように、第1のウェブ「A」の連続的な成形を可能にする。
【0048】
第1の連続ウェブ「A」に成形された構成をとらせる成形プロセスは、第1の連続ウェブ「A」をガイドバー23の周りに徐々に折り曲げるおよび/または巻き付けることによって達成される。ここで、それぞれ、第1の永久成形が予備成形ローラ21、22によって付与される第1のステップと、第2の永久成形が成形要素26、27によって実行される第2のステップとがある。
【0049】
図示されていない変形実施形態によれば、成形ステーション20は、上述の予備成形および成形工程のうちの1つだけを実行するように構成されてもよく、したがって、対応するそれぞれの成形手段のうちの1つのみ(より具体的には、一対の予備成形ローラ21、22および一対の成形要素26、27の一方のみ)を有してもよい。
【0050】
図示されていない実施形態によれば、機械「M」は、第1の連続ウェブ「A」の不具合を検出するために、および/または予備成形ローラ21、22の下流の第1の連続ウェブ「A」のセンタリングを制御するために、予備成形ローラ21、22の下流に配置されたセンサ、例えば光学式のセンサを備えてもよい。実質的に、センサは、ガイドバー23の一端に第1の連続ウェブ「A」を検出するために配置される。機械Mはまた、センサによって測定されたデータを受信し、このデータに基づいて(フィードバックによって)第1の供給手段10を制御する制御ユニットを備えてもよい。
【0051】
図1および
図2に示されるように、成形ステーション20の下流に、機械Mは重ね合わせゾーン40を備え、重ね合わせゾーン40では、第1および第2の供給経路が、第1の連続ウェブ「A」のいくつかの部分が第2の連続ウェブ「B」の対応するそれぞれの部分と重なるように、互いに接する。
【0052】
有利なことに、この重ね合わせは、第1の連続ウェブ「A」および/または第2の連続ウェブ「B」の事前に接着されたゾーンで生じる。より具体的には、接着は、好ましくは、重ね合わせゾーンの上流で第2の連続ウェブ「B」上で行われる。
【0053】
連続ウェブ「A」、「B」の接着を行うために、機械「M」は、第1および/または第2の供給経路に沿って重ね合わせゾーン40の上流に配置され且つ第1の連続ウェブ「A」および/または第2の連続ウェブ「B」上にそれぞれ少なくとも1つの長手方向の接着剤ライン33を塗布するように構成された第1の接着装置31を備える。
【0054】
添付の図面に示される実施形態の場合、第1の接着装置31は、第2の連続ウェブ「B」に沿って接着剤ライン33を塗布するように、第2の供給経路に沿って配置される。
【0055】
長手方向の接着剤ライン33の各々の位置は、それぞれの接着ゾーンを規定し、当該それぞれの接着ゾーン上に、連続管状要素「T」が連続ウェブ「A」、「B」の間で(管状要素「T」に沿って)長手方向に延びる個別の接触ラインおよび/または表面を有するように、第1の連続ウェブ「A」の部分が適用される。言い換えれば、これらの長手方向の接着剤ライン33の数および/または配置は、それらが2つの連続ウェブ「A」、「B」の間のそれぞれ個別の重ね合わせゾーンに対応するように、選択される。「個別の」という用語は、横方向に互いに分離されているおよび/または離間している長手方向のラインまたは面を意味する。
【0056】
好ましくは、第1の接着装置31は、フォーマット切り替えの場合に長手方向の接着剤ライン33の適応を可能にするために、少なくとも相対的な横方向位置において、特に第2の供給経路に対して垂直に調整可能である。
【0057】
添付の図面に示される実施形態では、接着装置31は、2つの供給ノズルを備え、「Ω」の形に成形された第1の連続ウェブ「A」の平らな側方部分1bを受け入れるように設計された2つの接着ゾーンを規定するように、第2の連続ウェブ「B」に2つの長手方向の(および平行な)接着剤ライン33を塗布する。この状況では、第2の連続ウェブ「B」は平坦な構成であり、第1の連続ウェブ「A」の下に配置されており、その後、平らな側方部分1bの少なくとも一部と接触して連続管状ウェブ「T」の内側に存在するウェブ「A」、「B」の間の個別の接触面を規定する。接着装置31のノズルの数は、形成される長手方向のラインに応じて変化し得ることが理解されるであろう。
【0058】
図示されていないさらなる可能な実施形態では、第1の接着装置31は、重ね合わせゾーン40の上流に、好ましくは第1の供給経路に沿って、さらに好ましくは成形ステーション20の下流に配置されており、長手方向の接着剤ライン33を第1の連続ウェブ「A」に塗布する。より具体的には、この実施形態では、長手方向の接着剤ライン33は、第1の連続ウェブ「A」の側方部分1bの一部に下から塗布され、第2の連続ウェブ「B」の対応するそれぞれの部分を受け入れるように設計された2つの接着ゾーンを画定する。
【0059】
接着ステップ中に、第1の連続ウェブ「A」が成形構成を変えるように折り曲げられるおよび/または変形するのを防止するために、ガイドバー23はまた、第1の連続ウェブ「A」と第2の連続ウェブ「B」との間に挿入されるように、重ね合わせゾーン40を通って延在する。
【0060】
図示の実施形態では、重ね合わせゾーン40に配置された第1の一対のローラ41、42がある。より具体的には、一対のローラ41、42のうちの下部ローラ42は、以下でより詳細に説明される巻き付けステーション50の成形ビーム50aのガイドベルト51を駆動する。ローラ42は、実質的に滑らかな側面を有する。第2の連続ウェブ「B」は、重ね合わせゾーン40から巻き付けステーション50に通過するためにローラ42が(ガイドベルト51と接触して)部分的に回転されるまで、第2の供給経路に沿って供給される。
【0061】
一対のローラ41、42のうちの上部ローラ41は、ガイドバー23および成形された連続ウェブ「A」が上部ローラ41を通過することを可能にするように成形される。上部ローラ41は、好ましくは、ゴム製である。より具体的には、ローラ41の外側面はゴム引きされている。
【0062】
第1の一対のローラ41、42は、第1の連続ウェブ「A」を成形構成に維持し、第2の連続ウェブ「B」に対する接着中に第1のウェブ「A」が平坦化するのを防止するように、ガイドバー23と連動して作用する。
【0063】
機械Mはまた、第1の搬送経路に沿って重ね合わせゾーン40の上流に位置する第2の一対のローラ43、44を備えてもよい。この第2の一対のローラ43、44は、第1の、前もって成形された連続ウェブ「A」に作用し、第1の連続ウェブ「A」の長手方向部分をガイドバー23の周りに少なくとも部分的に巻き付けたままにし、ガイドバー23は第1の連続ウェブ「A」の中央部分1aの平坦化を防止し、したがって、成形された構成の維持を容易にする。さらに、第2の一対のローラ43、44は、成形ゾーン20において第1の連続ウェブ「A」の巻きを解くこと(unwrapping)および張力付与に寄与する。
【0064】
重ね合わせゾーン40の下流に、機械「M」は巻き付けステーション50を備え、ここでは、第2の連続ウェブ「B」が、特に円形の断面を持つ閉じた管状形状をとるまで、第1の、前もって成形された連続ウェブ「A」の周りに巻き付けられる。より具体的には、重ね合わせゾーン40は、第2の連続ウェブ「B」がローラ42と上述のガイドベルト51との間に配置され得るように、巻き付けステーション50のインフィードにある。
【0065】
図3Eおよび3Fに示されるように、巻き付けステーション50は、好ましくは第2の連続ウェブ「B」のガイドおよび折り曲げベルト51を使用することによって、成形された構成の第1の連続ウェブ「A」の周りに第2の連続ウェブ「B」を徐々に巻き付けるように構成された成形ビーム50aを備える。
【0066】
有利なことに、ガイドバー23は、巻き付けステーション50まで、特に、第2の連続ウェブ「B」が第1の、前もって成形された連続ウェブ「A」の周りに完全に巻き付けられるまで延在する。
【0067】
巻き付けステーション50はまた、少なくとも巻き付けステーション50のある区間において、ガイドバー23と成形ビーム50aとの間に配置された固定成形体52であって、第1の、前もって成形された連続ウェブ「A」の周りに第2の連続ウェブ「B」を折り曲げるための接触部を形成する固定成形体52を備える。より具体的には、固定成形体52は、
図3Eおよび3Fに示されるように、好ましくは180°よりも大きい、さらに好ましくは270°よりも大きい所定の重ね合わせ角度だけガイドバー23の周りに配置されるように構成される。
【0068】
固定成形体52は、
図5に詳細に示されており、支持機能を有する第1の部分52aと、ガイドおよび折り曲げ機能を有する第2の部分52bとを備えることに留意されたい。
【0069】
第1の部分52aは、上部支持構造(図示せず)に固定するために垂直に延在する実質的に板状の形状を有する。例えば、台形の形状である。第2の部分52bは、底部が開いた断面を有する円筒管状形状を有し、第2の部分52bの外面の周りに徐々に折り曲げられる間に第2の連続ウェブ「B」に管状形状を与えるように構成される。第2の部分52bは、ガイドバー23に面する内面と、外面であって、その周りに連続ウェブ「B」が徐々に折り曲げられる外面とを有する。
【0070】
図示されていない別の実施形態では、固定成形体52の第2の部分52bは、ガイドバー23の形状に応じて、したがって、成形ステーション20で第1の連続ウェブ「A」に与えられる形状に応じて、種々の形状(例えば、楕円形、多葉形、不規則形など)を有することができる。
【0071】
動作可能なように、重ね合わせゾーン40からのアウトフィードにおいて、第1の連続ウェブ「A」がガイドバー23によって支持されている間に第2の連続ウェブ「B」がベルト51上に置かれるように、第1の連続ウェブ「A」および第2の連続ウェブ「B」は、第1の連続ウェブ「A」の平らな側方部分1bで接着され、第1の供給経路に沿ってスライドする。
【0072】
巻き付けステーション50の最初のセクション(
図3E)において、ベルト51は、固定成形体52の外面の周りに、特に第2の部分52bの周りに第2の連続ウェブ「B」を巻き付け始める。同時に、成形された構成の第1の連続ウェブ「A」は、ガイドバー23と、成形体52、特に成形体52の第2の部分52bの内面とによって画定されるギャップ内に配置されるように、成形体52の第2の部分52b内のガイドバー23によって支持および案内される。
【0073】
この状況では、第1のウェブ「A」の中央部分1aは、変形または弾性復帰を防止するように、ギャップ内に供給され、直線部分1bによって添付の図面に表される1つまたは複数の端部フラップは、ギャップの外側に供給されて成形体52の外面の周りに徐々に折り曲げられる。
【0074】
より具体的には、
図3D-3Fの順序で示されるように、第2の連続ウェブ「B」の漸進的な巻き付け中に、ベルト51は、少なくとも長手方向の接着剤ライン33において、すなわち、第1の連続ウェブ「A」の端部フラップ1bと第2の連続ウェブ「B」との間の接触面において、第1の連続ウェブ「A」および第2の連続ウェブ「B」を互いに対して圧縮する。
【0075】
このようにして、
図3Fに示されるように、固定成形体52は、第2の連続ウェブ「B」が端部フラップ1bに重ねられた2つのウェブ「A」、「B」の間の個別の接触面を圧縮するための支持接触要素を形成する。
【0076】
有利なことに、固定成形体52とベルト51の組み合わせ作用により、第1のウェブ「A」の周りに第2の連続ウェブ「B」を巻き付けている間でさえも、ウェブ「A」、「B」が接着されることが保証される。
【0077】
機械「M」はまた、巻き付けステーション50の上流におよび/または巻き付けステーション50に近接して第2の接着装置60を備え、第2の接着装置60は、外側管状要素を閉じるように設計された、好ましくは互いに平行な1つまたは複数のラインに従って第2の連続ウェブ「B」上に接着剤、例えばのりを塗布するように構成される。
【0078】
より詳細には、
図3Gに示されるように、第2の連続ウェブ「B」の漸進的な巻き付け中に、第2の接着装置60は、巻き付けステーション50のアウトフィードセクションにおいて、第2の連続ウェブ「B」の側方バンド2bが管状要素「T」を閉じるためにさらなる側方バンド2aに重ねられるように、第2の連続ウェブ「B」の側方バンド2bに沿って少なくとも1つの接着剤ラインを塗布する。
【0079】
好ましい実施形態では、第2の接着装置60は、低くなったゾーン2aを高くなった接合ゾーン2bの上に配置して側方バンド2a、2bの重ね合わせによって生成される中断なしに滑らかな連続管状要素「T」を形成することができるように、高くなった接合ゾーン2bに沿って接着剤ラインを塗布する。より一般的に言えば、第2の接着装置60は、第2の側方バンド2bが重ねられることになる第2の連続ウェブ「B」の第1の側方バンド2aに沿って接着剤ラインを塗布する。
【0080】
有利なことに、第2の接着装置60は、より制御された態様で接着剤ラインを付着させるように、第2の連続ウェブ「B」の側方バンド2a、2bの巻き付け中に第2の連続ウェブ「B」の側方バンド2a、2bの漸進的な接着を可能にする。
【0081】
有利なことに、第2の接着装置60は、第2の連続ウェブ「B」の側方バンド2a、2bの漸進的な接着を可能にし、連続管状要素「T」の外壁上の接着剤ラインの雑なエッジを最小限に抑える。
【0082】
巻き付けステーション50の下流、特に第2の接着装置60の下流に、連続管状要素「T」は、プレスユニット70の下をスライドするように、好ましくは成形ビーム50aの展開またはその一部を規定する下部支持体45によって供給される。プレスユニット70は、連続管状要素「T」の閉鎖を維持するように、第2の連続ウェブ「B」の第1の側方バンド2b上に重ねられた第2の側方バンド2aを維持するように構成される。
【0083】
図3Hに示されるように、プレスユニット70は、第1および第2の側方バンド2a、2bのための接触要素として機能し、側方バンド2a、2bが相互に分離して連続管状要素「T」が開くリスクを防止する。
【0084】
好ましくは、連続管状要素「T」がプレスユニット70の下をスライドする間、連続管状要素「T」が断面形状を変えるように平坦化され得ることを防止するために、ガイドバー23は、プレスユニット70まで延びる。その場合、ガイドバー23は、連続管状要素「T」の横断面の平坦化を防止するプレスユニット70の支持接点として機能する。
【0085】
図3Hに示されるように、機械「M」はまた、巻き付けステーション50の下流、および好ましくは第2の接着装置60の下流に、第2の接着装置60によって放出される接着剤ラインの温度の変化を促進するように、連続管状要素に対する熱交換を行うように構成された活性化装置80を備える。
【0086】
より詳細には、接着剤ラインが「ホットメルト」タイプの接着剤から作られる場合、活性化装置80は接着剤ライン自体を冷却する。
【0087】
一方、接着剤ラインが異なる接着剤、例えばPVA接着剤から作られる場合、活性化装置80は接着剤ライン自体を加熱する。
【0088】
活性化装置80は、接着剤ラインの接着特性を活性化し、同時に第2の連続ウェブ「B」の側方バンド2a、2bの相互接着を促進および維持するように、プレスユニット70と一体化される。
【0089】
別の可能な実施形態では、活性化装置80は、後の段階で接着剤ラインの接着特性を活性化できるように、プレスユニット70とは別個のものである。
【0090】
機械「M」はまた、巻き付けステーション50の下流、および特にプレスユニット70および/または活性化装置80の下流またはその位置に、冷却/加熱ステーション90を備える。特に、活性化装置80に関して上述したのと同様に、接着剤ラインが「ホットメルト」タイプの接着剤から作られる場合、ステーション90は冷却ステーションであり、接着剤ライン自体を冷却する。対照的に、接着剤ラインが異なる接着剤、例えばPVA接着剤から作られる場合、ステーション90は加熱ステーションであり、当該接着剤ラインは加熱される。
【0091】
冷却/加熱ステーション90は、第2の連続ウェブ「B」の側方バンド2a、2bが重ね合わされた連続管状要素「T」に面して配置された冷却/加熱要素91を備える。
【0092】
図3Iに示されるように、冷却/加熱要素91は、統合された冷却/加熱システムを有し、連続管状要素「T」に合うように成形されたプレートの形状を有する。プレートは、連続管状要素「T」に面するように下方に面する凹面を有する凹状部分を有する。より詳細には、凹状部分は、連続管状要素「T」のスライドを容易にし、それがプレートと接触する部分において平坦化する危険性を防止するように、冷却/加熱される連続管状要素「T」に合うように成形される。
【0093】
有利なことに、冷却/加熱ステーション90の存在により、側方バンド2a、2bの固定が可能になる。
【0094】
有利なことに、冷却/加熱要素91は、連続管状要素「T」の起こり得る開口に関連する問題を回避するように、接着剤ラインを迅速に乾燥させることを可能にする。
【0095】
一実施形態では、冷却/加熱要素91は一体に作られる。言い換えれば、冷却/加熱要素91は、連続管状要素「T」に合うように成形された単一のプレートからなる。代替実施形態では、冷却/加熱要素91は、連続管状要素「T」に合うように成形され且つ順々に配置された複数のプレートを備えてもよい。有利なことに、複数のプレートの使用により、冷却/加熱の最適化が可能になる。
【0096】
好ましい実施形態では、巻き付けステーション50の下流、および好ましくは冷却/加熱ステーション90の下流に、機械「M」はまた、連続管状要素「T」の断面を形作る(model)ように構成された圧縮装置100を備える。
【0097】
実際には、機械「M」の様々なステーションを介して連続管状要素「T」を製造するステップ中に、連続管状要素「T」がわずかに変形する、例えば平坦化され、横方向にわずかに凸状になり得る。
【0098】
圧縮装置100は、互いに向き合い且つ連続管状要素「T」の通過のためのギャップを規定するように成形されたそれぞれの外形を有する第1および第2の圧縮ローラ101、102を備える。
【0099】
より具体的には、圧縮ローラ101、102は、所望の形状、特に円形の連続管状要素「T」の断面を形作るように、連続管状要素「T」のための通路を変化させるために、例えばアクチュエータ103によって、好ましくは独立して、互いに近づく/互いから離れるように調整可能である。
【0100】
好ましくは、圧縮ローラ101、102はアイドル状態である。
【0101】
本発明の別の態様によれば、機械「M」の後に、連続管状要素「T」を切断して、成形された構成の第1の連続ウェブ「A」の一部を使用して形成された成形インサートを備えた個別の管状セグメントにするための装置を続けることができる。この状況では、機械「M」は、個別のセグメントを製造するための機械として構成される。
【0102】
本発明は、上述の目的を達成し、従来技術で強調された欠点を排除する。
【0103】
ガイドバー23の存在は、成形された構成に関する第1の連続ウェブ「A」の偶発的且つ望ましくない変形および/または折り曲げに関連する問題を排除する。
【0104】
特に、ガイドバー23は、機械「M」のステーション間の第1の連続ウェブ「A」の供給中に、第1の連続ウェブ「A」の支持および成形ガイドとして機能し、第1の連続ウェブ「A」の正確な成形を促進する。
【0105】
ガイドバー23はまた、機械「M」の様々なステーションの構成要素の接触部として機能し、これにより、第1の連続ウェブ「A」が成形された構成に維持されながら、各構成要素がそれぞれの動作ステップを実行できる。
【0106】
ガイドバー23はまた、第1の連続ウェブ「A」に付与される任意のタイプの形状に適応可能であり、したがって、任意のタイプの所望の形状のインサートを処理することができる。より具体的には、第1の連続ウェブ「A」の形状は、円形でなく任意であってもよく、したがって、第2の連続ウェブ「B」によってとられる形状(円形)とは異なってもよい。好ましくは、断面において、第1の連続ウェブ「A」は、第2の巻かれた連続ウェブ「B」を横方向に通過するような形状を有する(すなわち、2つ以上の対向する接触点の間で、第2の連続ウェブ「B」の巻き付けによって形成される最終的な管状要素によって画定される内部空間を横方向に横断する)。
【0107】
機械「M」を使用して実行される連続管状要素「T」を製造するための方法は、特に第1の連続ウェブ「A」の周りに第2の連続ウェブ「B」を巻き付けるステップ中に、効率的で且つ信頼性がある。連続管状要素「T」(外側ラッパーおよび内側インサート)が規則的な形状で成形されることが保証されるからである。
【国際調査報告】