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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-11
(54)【発明の名称】分周器および電子機器
(51)【国際特許分類】
   H03K 23/64 20060101AFI20230404BHJP
【FI】
H03K23/64 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022549854
(86)(22)【出願日】2020-07-21
(85)【翻訳文提出日】2022-08-19
(86)【国際出願番号】 CN2020103271
(87)【国際公開番号】W WO2021169158
(87)【国際公開日】2021-09-02
(31)【優先権主張番号】202010133975.7
(32)【優先日】2020-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520412486
【氏名又は名称】深▲セン▼市紫光同創電子有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100205936
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 海龍
(74)【代理人】
【識別番号】100132805
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 貴之
(72)【発明者】
【氏名】張 衛波
(72)【発明者】
【氏名】廖 英豪
(57)【要約】
本出願は、分周器および電子機器に関し、分周器は、分周比選択信号中の第2信号に応答して、第1レベル設定値を分周比設定値として出力し、分周比選択信号中の第1信号に応答して、第2レベル設定値を分周比設定値として出力する分周比選択モジュールと、分周比設定値の出力を取得し、前回取得した分周比設定値を分周し、分周比選択信号および分周後のクロック信号を生成し、生成した分周比選択信号を分周比選択モジュールに出力し、分周後のクロック信号中の現在レベルの持続時間を分周前のクロック信号の1周期持続時間で割って前回取得した分周比設定値とし、分周後のクロック信号中の現在レベルの持続時間が終了すると、分周比選択信号中の第1信号と第2信号を切り替え、分周後のクロック信号中の2つのレベルを切り替える分周器モジュールとを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1レベル設定値、第2レベル設定値および分周比選択信号を取得し、前記分周比選択信号は第1信号または第2信号である分周比選択モジュールと、
前記分周比選択モジュールは、さらに、前記分周比選択信号中の第2信号に応答して、前記第1レベル設定値を分周比設定値として出力し、前記分周比選択信号中の第1信号に応答して、前記第2レベル設定値を分周比設定値として出力するために使用され、
前記分周比選択モジュールから出力した現在の分周比設定値を取得し、前回取得した分周比設定値からクロック信号を分周して分周後のクロック信号を生成し、現在の前記分周比選択信号を前記分周比選択モジュールに出力し、前記分周後のクロック信号中の現在レベルの持続時間と分周前のクロック信号の1周期持続時間の比が前回取得した分周比設定値と等しく、前記分周後のクロック信号中の現在レベルの持続時間が終了すると、前記分周比選択信号を第1信号と第2信号の間で切り替え、前記分周後のクロック信号中の現在レベルを第1レベルと第2レベルの間で切り替える分周器モジュールと、を含むことを特徴とする分周器。
【請求項2】
前記分周器モジュールは、さらに、分周開始時点の前に、現在の分周比設定値が0であると、生成した前記分周比選択信号を前記第2信号とし、現在の分周比設定値が0以外の値であると、生成した前記分周比選択信号を初期信号とし、
前記分周比選択モジュールは、さらに、位相設定値を取得し、分周開始時点の前に、前記位相設定値を分周比設定値として前記分周器モジュールに出力し、および、前記分周比選択信号中の初期信号に応答して、前記位相設定値を分周比設定値として出力する、ことを特徴とする請求項1に記載の分周器。
【請求項3】
前記第2レベル設定値、調整ステップ値および動的調整トリガ信号を取得し、前記動的調整トリガ信号に応答して、前記第2レベル設定値および前記調整ステップ値の和を前記位相設定値とし、パルス制御信号を生成して前記分周比選択モジュールに出力し、前記パルス制御信号中のパルス位置が前記動的調整トリガ信号に関連付けられる、位相調整モジュールをさらに含み、
前記分周比選択モジュールは、さらに、前記パルス制御信号中のパルスに応答して、現在の前記位相設定値を分周比設定値として出力する、ことを特徴とする請求項2に記載の分周器。
【請求項4】
前記パルス制御信号中のパルス幅が前記分周後のクロック信号の第1レベルの幅と等しい、ことを特徴とする請求項3に記載の分周器。
【請求項5】
前記動的調整トリガ信号に応答して、前記第2レベル設定値および前記調整ステップ値の和を前記位相設定値とする過程は、前記動的調整トリガ信号中の第2レベルに応答して、前記第2レベル設定値および前記調整ステップ値の和を前記位相設定値とすることを含む、ことを特徴とする請求項3に記載の分周器。
【請求項6】
前記位相調整モジュールは、さらに、初期位相設定値を取得し、前記動的調整トリガ信号中の第1レベルに応答して、前記初期位相設定値を前記位相設定値とする、ことを特徴とする請求項5に記載の分周器。
【請求項7】
前記動的調整トリガ信号中の第2レベルの幅が2つの前記分周後のクロック信号の周期以上である、ことを特徴とする請求項5に記載の分周器。
【請求項8】
前記分周器モジュールは、さらに、同期信号を生成して前記位相調整モジュールに出力し、
前記位相調整モジュールは、さらに、前記同期信号に従って前記動的調整トリガ信号を同期補正を実行する、ことを特徴とする請求項5に記載の分周器。
【請求項9】
前記第1レベルはハイレベルであり、前記第2レベルはローレベルである、ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の分周器。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の分周器を含む、ことを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル回路の技術分野に関し、特に分周器および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
分周器(Divider)は、デジタル回路システムにおいて重要な役割を担っており、デジタル回路の設計においてクロック信号の特性が要求される。デジタル回路の高集積化・複雑化に伴い、同期回路システム用のクロック信号の生成はますます複雑になっている。例えば、現場プログラマブル論理ゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)などの超大規模集積回路(Very Large Scale Integration、VLSI)では、回路のタイミングや機能を確保するために、特性の異なる複数のクロック信号が必要となることが多いが、クロック信号の特性に合わせてクロック信号の生成回路を個別に設定することは、システム全体の複雑化につながる。
【発明の概要】
【0003】
本出願の技術的解決手段は、比較的簡単な回路によって特性の異なるクロック信号を生成することができる分周器および電子機器を提供する。
【0004】
第1側面によれば、本出願の技術的解決手段は、第1レベル設定値、第2レベル設定値および分周比選択信号を取得し、前記分周比選択信号は第1信号または第2信号である分周比選択モジュールと、
前記分周比選択モジュールは、さらに、前記分周比選択信号中の第2信号に応答して、前記第1レベル設定値を分周比設定値として出力し、前記分周比選択信号中の第1信号に応答して、前記第2レベル設定値を分周比設定値として出力するために使用され、
前記分周比選択モジュールから出力した現在の分周比設定値を取得し、前回取得した分周比設定値からクロック信号を分周して分周後のクロック信号を生成し、現在の前記分周比選択信号を前記分周比選択モジュールに出力し、前記分周後のクロック信号中の現在レベルの持続時間と分周前のクロック信号の1周期持続時間の比が前回取得した分周比設定値と等しく、前記分周後のクロック信号中の現在レベルの持続時間が終了すると、前記分周比選択信号を第1信号と第2信号の間で切り替え、前記分周後のクロック信号中の現在レベルを第1レベルと第2レベルの間で切り替える分周器モジュールと、を含む分周器を提供する。
【0005】
選択可能に、前記分周器モジュールは、さらに、分周開始時点の前に、現在の分周比設定値が0であると、生成した前記分周比選択信号を前記第2信号とし、現在の分周比設定値が0以外の値であると、生成した前記分周比選択信号を初期信号とし、
前記分周比選択モジュールは、さらに、位相設定値を取得し、分周開始時点の前に、前記位相設定値を分周比設定値として前記分周器モジュールに出力し、および、前記分周比選択信号中の初期信号に応答して、前記位相設定値を分周比設定値として出力する。
【0006】
選択可能に、上記分周器は、
前記第2レベル設定値、調整ステップ値および動的調整トリガ信号を取得し、前記動的調整トリガ信号に応答して、前記第2レベル設定値および前記調整ステップ値の和を前記位相設定値とし、パルス制御信号を生成して前記分周比選択モジュールに出力し、前記パルス制御信号中のパルス位置が前記動的調整トリガ信号に関連付けられる、位相調整モジュールをさらに含み、
前記分周比選択モジュールは、さらに、前記パルス制御信号中のパルスに応答して、現在の前記位相設定値を分周比設定値として出力する。
【0007】
選択可能に、前記パルス制御信号中のパルス幅が前記分周後のクロック信号の第1レベルの幅と等しい。
【0008】
選択可能に、前記動的調整トリガ信号に応答して、前記第2レベル設定値および前記調整ステップ値の和を前記位相設定値とする過程は、前記動的調整トリガ信号中の第2レベルに応答して、前記第2レベル設定値および前記調整ステップ値の和を前記位相設定値とすることを含む。
【0009】
選択可能に、前記位相調整モジュールは、さらに、初期位相設定値を取得し、前記動的調整トリガ信号中の第1レベルに応答して、前記初期位相設定値を前記位相設定値とする。
【0010】
選択可能に、前記動的調整トリガ信号中の第2レベルの幅が2つの前記分周後のクロック信号の周期以上である。
【0011】
選択可能に、前記分周器モジュールは、さらに、同期信号を生成して前記位相調整モジュールに出力し、
前記位相調整モジュールは、さらに、前記同期信号に従って前記動的調整トリガ信号を同期補正を実行する。
【0012】
選択可能に、前記第1レベルはハイレベルであり、前記第2レベルはローレベルである。
【0013】
第2側面によれば、本出願の技術的解決手段は、上記の分周器を含む電子機器をさらに提供する。
【発明の効果】
【0014】
本出願の実施例の分周器および電子機器によれば、分周比選択モジュールによって、第1レベル設定値と第2レベル設定値に基づいて分周比設定値を取得し、分周器モジュールは分周比設定値から分周する同時に、分周比選択信号を分周比選択モジュールにフィードバックすることにより、分周過程中の異なるレベル間の切り替えを実現し、第1レベル設定値と第2レベル設定値からクロック信号のパラメータを調節でき、比較的簡単な回路によって特性の異なるクロック信号を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本出願の実施例の分周器の構造概略図である。
図2図1に対応するタイミング信号図である。
図3】本出願の実施例の別の分周器の構造概略図である。
図4図3に対応するタイミング信号図である。
図5図3に対応する別の別のタイミング信号図である。
図6図3の別のタイミング信号図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施例の目的、技術的解決手段および利点をより明確にするために、以下、本発明の実施例の図面を参照して、本発明の実施例の技術的解決手段を明確かつ完全に説明するが、明らかに、説明される実施例は本発明の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではない。本発明の実施例に基づいて、当業者は創造的な労働をすることなく得られた他の実施例は、すべて本発明の保護範囲に含まれる。
【0017】
図1および図2に示すように、図1は本出願の実施例の分周器の構造概略図であり、図2図1に対応するタイミング信号図であり、本出願の実施例は分周器を提供し、この分周器は、第1レベル設定値HIGH、第2レベル設定値LOWおよび分周比選択信号R_SELを取得するための分周比選択モジュール1と、分周比選択モジュール1は、さらに、分周比選択信号R_SEL中の第2信号b01に応答して、第1レベル設定値HIGHを分周比設定値Rとして出力し、分周比選択信号R_SEL中の第1信号b10に応答して、第2レベル設定値LOWを分周比設定値Rとして出力し、分周比選択信号R_SELを切り替えると、分周比設定値Rを出力し、分周比選択モジュール1から出力した分周比設定値Rを取得し、前回取得した分周比設定値Rから分周して、分周比選択信号R_SELおよび分周後のクロック信号CLKOUTを生成し、生成した分周比選択信号R_SELを分周比選択モジュール1に出力し、分周後のクロック信号CLKOUT中の現在レベルの持続時間を分周前のクロック信号(入力信号CLKIN)の1周期持続時間で割って前回取得した分周比設定値Rとし、分周後のクロック信号CLKOUT中の現在レベルの持続時間が終了すると、分周比選択信号R_SEL中の第1信号b10と第2信号b01を切り替え、分周後のクロック信号CLKOUT中の2つのレベルを切り替えるための分周器モジュール2とを含む。
【0018】
具体的に、例えば、第1レベル設定値HIGHを2とし、第2レベル設定値LOWを3とし、分周前のクロック信号CLKINを分周器モジュールに入力し、T1時点の前の時点で、分周器モジュール2で取得した分周比設定値Rが2であり、T1時点で前回取得した分周比設定値2から入力信号CLKINを分周して、分周後のクロック信号CLKOUTを取得し出力し、分周後のクロック信号CLKOUTがT1時点~T3時点間の第1レベル(例えばハイレベル)の持続時間が2つの入力信号CLKINの周期とし、同時に、分周比選択信号R_SEL中の現在信号が第1信号b10であり、第1信号b10の持続時間が同様に2つの入力信号CLKINの周期とし、分周比選択信号R_SELを分周比選択モジュール1に出力し、このとき、分周比選択モジュール1は3を分周比設定値Rとして出力し、分周後のクロック信号CLKOUTの現在ハイレベル持続時間が終了すると、つまりT3時点で、分周比選択信号R_SELを第2信号b01に切り替え、分周後のクロック信号CLKOUTを第2レベル(例えばローレベル)に切り替え、T3時点で、分周器モジュール2は前回取得した分周比設定値R=3に従って入力信号CLKINを分周して、分周後のクロック信号CLKOUTが3倍の入力信号CLKIN周期のローレベルを有し、同様に第2信号b01が3倍の入力信号CLKIN周期の持続時間を有し、第2信号b01が分周比選択モジュール1に出力された後、分周比選択モジュール1は2を分周比設定値Rとして出力し、この順に、上記過程を繰り返して、分周器の機能を実現し、また、第1レベル設定値HIGHと第2レベル設定値LOWを設定することで、分周後クロック信号中の分周比とデューティ比を調整でき、分周比が第1レベル設定値HIGHと第2レベル設定値LOWの和と等しく、デューティ比が第1レベル設定値HIGHを分周比で割った値に等しい。
【0019】
本出願の実施例の分周器は、分周比選択モジュールによって第1レベル設定値と第2レベル設定値から分周比設定値を取得し、分周器モジュールは分周比設定値から分周する同時に、分周比選択信号を分周比選択モジュールにフィードバックして、分周過程中の異なるレベル間の切り替えを実現し、第1レベル設定値と第2レベル設定値によりクロック信号のパラメータを調節でき、比較的簡単な回路により特性の異なるクロック信号を生成することができる。
【0020】
選択可能に、図3および図4に示すように、図3は本出願の実施例の別の分周器の構造概略図であり、図4図3に対応するタイミング信号図であり、分周器は複数の分周器ユニットを有し、各分周器ユニットはそれぞれ上記の分周比選択モジュール1と分周器モジュール2を含み、各分周器ユニットでは、分周器モジュール2は、さらに、分周開始時点の前に、現在の分周比設定値Rが0であると、生成した分周比選択信号R_SELを第2信号b01とし、現在の分周比設定値Rが0以外の値であると、生成した分周比選択信号R_SELを初期信号b00とし、分周比選択モジュール1は、さらに、位相設定値Pを取得し、分周開始時点の前に、位相設定値Pを分周比設定値Rとして分周器モジュール2に出力し、および、分周比選択信号R_SEL中の初期信号b00に応答して、位相設定値Pを分周比設定値Rとして出力する。
【0021】
具体的に、図3中の分周器は第0分周器ユニット10、第1分周器ユニット10、および第2分周器ユニット12という複数の分周器ユニット、例えば図3に示す3つの分周器ユニットを含み、各分周器ユニットは同じ構造を有し、なお、複数の分周器ユニットは一部の同じ信号を利用でき、利用可能な同じ信号に加えて、異なる分周器ユニットでは、図3で同じ符号の場合、この信号が異なる場合もあり、つまり図3では異なる信号に基づいて符号を区別しない。図4では、信号の下隅はこの信号が属する分周ユニットを示し、例えばP図3の第0分周器ユニット10中の位相設定値Pを示し、CLKOUT図3中の第1分周器ユニット11中の分周後のクロック信号CLKOUTを示し、R_SEL図3中の第2分周器ユニット12中の分周比選択信号R_SELを示す。位相調整はクロック分周前に遅延を挿入することで行われ、この過程は、分周器により位相設定値Pを分周して内部制御信号を生成して遅延を制御することである。具体的に、図4を例にすると、3つの分周器ユニットに対応する位相設定値Pがそれぞれ0、1、2であり、分周器ユニット10の位相設定値Pが0、内部論理制御を経った分周比選択信号R_SELがb01であるため、このとき分周比を直接選択して分周し、T1時点でクロック有効エッジを入力して出力クロックCLKOUT第1立上りエッジを生成し、T1時点は分周開始時点である。分周器ユニット11の位相設定値Pが1であるため、T1時点の前に、分周比選択信号R_SELがb00であり、位相設定値Pを分周器モジュール2に渡して分周し、T1時点でクロック有効エッジを入力するとR_SELがb01になり、分周比選択チャンネルを切り替える同時に、1周期(入力信号CLKINの周期)後T2時点でクロック有効エッジを入力して出力クロック第1立上りエッジを生成する。分周器ユニット12の位相設定値Pが2であるため、T1時点の前に、分周比選択信号R_SELがb00であり、位相設定値P=2を分周器に渡して分周し、T1時点でクロック有効エッジを入力するとR_SELがb01になり、分周比選択チャンネルを切り替える同時に、2周期(入力信号CLKINの周期)後T3時点でクロック有効エッジを入力して出力クロック第1立上りエッジを生成する。この順に、初期位相を調整することができる。
【0022】
以下、別のタイミングを通じて本出願の実施例の分周器をさらに説明し、図3および図5に示すように、図5図3に対応する別のタイミング信号図であり、図5図3中の分周器ユニット10と分周器ユニット11の2つのユニットのみのタイミングを示し、分周器ユニット10の位相設定値Pが0、第1レベル設定値HIGHと第2レベル設定値LOWがそれぞれ2および3であり、つまり0周期遅延し、分周比が5、デューティ比が40%である。位相設定値Pが0であるため、T1時点の前に、分周比選択信号R_SELがb01であり、選択第1レベル設定値HIGHを分周器モジュール2に渡す。T1時点から2分周しR_SELがb10になり、分周比選択チャンネルを切り替え、第2レベル設定値LOWを選択して分周器モジュール2に渡す。T3時点から3分周しR_SELがb01になり、分周比選択チャンネルを切り替え、第1レベル設定値HIGHを選択して分周器モジュール2に渡す。T6時点から2分周しR_SELがb10になり、分周比選択チャンネルを切り替え、第2レベル設定値LOWを選択して分周器モジュール2に渡す。HIGHとLOWを繰り返して選択し分周し、分周器モジュール2の内部は主分周器を含み、この主分周器で生成した内部クロック信号はINTCLKであり、2分周して最終的な分周後のクロック信号CLKOUTを取得する。同様に、分周器ユニット11の位相設定値Pが1、第1レベル設定値HIGHと第2レベル設定値LOWがそれぞれ3および2であり、つまり1周期遅延し、分周比が5、デューティ比が60%である。位相設定値Pが1であるため、T1時点の前に、分周比選択信号R_SELがb00であり、位相設定値Pを選択して分周器モジュール2に渡し、T1時点でR_SELがb01になり、分周比選択チャンネルを切り替え、第1レベル設定値HIGHを選択して分周器モジュール2に渡す同時に、分周器内部の主分周器で生成した内部クロック信号INTCLK第1有効立下がりエッジが1周期遅延する。T2時点から3分周しR_SELがb10になり、分周比選択チャンネルを切り替え、第2レベル設定値LOWを選択して分周器モジュール2に渡す。T5時点から2分周しR_SELがb01になり、分周比選択チャンネルを切り替え、第1レベル設定値HIGHを選択して分周器モジュール2に渡す。T7時点から3分周しR_SELがb10になり、分周比選択チャンネルを切り替え、第2レベル設定値LOWを選択して分周器モジュール2に渡す。HIGHとLOWを繰り返して選択し分周し、分周器内部の主分周器で生成したINTCLKを2分周して最終的な分周クロックCLKOUTを取得する。
【0023】
選択可能に、図3および図6に示すように、図6図3の別のタイミング信号図であり、分周器中の各分周器ユニットは、第2レベル設定値LOW、調整ステップ値A_STEPおよび動的調整トリガ信号STEP_Nを取得し、動的調整トリガ信号STEP_Nに応答して、第2レベル設定値LOWと調整ステップ値A_STEPの和を位相設定値Pとし、パルス制御信号P_Sを生成して分周比選択モジュール1に出力し、パルス制御信号P_S中のパルス位置が動的調整トリガ信号STEP_Nに関連付けられる位相調整モジュール3をさらに含み、分周比選択モジュール1は、さらに、パルス制御信号P_S中のパルスに応答して、現在の位相設定値Pを分周比設定値Rとして出力する。
【0024】
選択可能に、パルス制御信号P_S中のパルス幅が分周後のクロック信号CLKOUTの第1レベルの幅と等しい。
【0025】
選択可能に、動的調整トリガ信号STEP_Nに応答して、第2レベル設定値LOWと調整ステップ値A_STEPの和を位相設定値Pとする過程は、動的調整トリガ信号STEP_N中の第2レベルに応答して、第2レベル設定値LOWと調整ステップ値A_STEPの和を位相設定値Pとすることを含む。
【0026】
選択可能に、位相調整モジュール3は、さらに、初期位相設定値PIを取得し、動的調整トリガ信号STEP_N中の第1レベルに応答して、初期位相設定値PIを位相設定値Pとする。
【0027】
選択可能に、動的調整トリガ信号STEP_N中の第2レベルの幅が2つの分周後のクロック信号CLKOUTの周期以上である。
【0028】
選択可能に、分周器モジュール2は、さらに、同期信号SYNCを生成して位相調整モジュール3に出力し、位相調整モジュール3は、さらに、同期信号SYNCに従って動的調整トリガ信号STEP_Nを同期補正する。
【0029】
選択可能に、第1レベルはハイレベルであり、第2レベルはローレベルである。
【0030】
具体的に、動的位相調整は、分周過程中位相値を插入することによって実現される。具体的に、まずチャンネル選択信号SELから動的位相調整チャンネルを選択し、図6中のチャンネル選択信号SELが1であり、つまり対応する分周器ユニット11が動的位相調整を実行し、他の分周器ユニット、例えば分周器ユニット10と分周器ユニット12は元の位相を分周し、位相調整ステップ値A_STEPを決定した後、STEP_N信号をトリガし(ハイレベルからローレベルに切り替える)、位相調整モジュール3は調整ステップをロードし、内部加算器が調整ステップ値A_STEPとローレベル設定値LOWを加算して結果P1を分周比選択モジュール1に渡す。その後、STEP_N信号をトリガし(ローレベルからハイレベルに切り替え、信号STEP_Nのトリガ幅が少なくとも2つの分周後のクロック信号CLKOUT周期で持続する)、内部タイミングで生成したパルス制御信号P_S(パルス幅が分周後のクロック信号中のハイレベル幅と等しく、パルス生成時点がハイレベルに分周を設定する時点である)を分周比選択モジュール1に渡し、Pを強制的に選択して分周器モジュール2に渡す(このときR=P)。例えば、図6中の分周器ユニット10と分周器ユニット11を例にすると、2つの分周器ユニット中の初期位相設定値PIとPIがすべて0であり、2つの分周器ユニット中の第1レベル設定値HIGHと第1レベル設定値HIGHがすべて2であり、2つの分周器ユニット中の第2レベル設定値LOWと第2レベル設定値LOWがすべて3であり、つまり2つの分周器ユニット中のクロック位相が図のT1時点に示すように整列している。T2時点前にチャンネル選択信号SELを1に設定し、位相調整ステップ値A_STEPを1に設定し、つまりCLKOUT位相を動的に調整し、調整ステップが1である。T2時点でSTEP_N信号をプルダウンし、動的調整トリガ信号STEP_N中のローレベルに応答して、LOWとA_STEPの和を位相設定値Pとし、つまりSTEP_Nをプルダウンした後Pを4に更新する。トリガ信号STEP_Nのローレベルが2つのCLKOUTクロック周期で持続した後、T12時点でSTEP_N信号をプルアップする。分周器ユニット11で生成した同期信号SYNCがSTEP_Nローレベルパルスに同期して論理処理を経って、T16~T18時点でパルス制御信号P_S中のローレベルパルスを生成し、分周比選択モジュール1はP_S中のローレベルパルスに応答して、Pを強制的にRとして分周器モジュール2に渡し、R_SELからRを設定することではない。現在ハイレベルの分周が終了した後新しい分周比設定値Rを分周して、図に示すT18~T22の持続時間は4つの入力クロック周期であり、この分周が終了すると、T22時点でCLKOUTがCLKOUTよりも1クロック周期遅延し、これまで動的位相調整が終了し、分周器ユニット11は元の分周比で分周する。分周器ユニット10について、位相が変化せず、いずれも初期位相設定値PIの値を分周位相とする。
【0031】
本出願の実施例は、上記の分周器を含む電子機器をさらに提供し、分周器の具体的な構造および原理は上記実施例と同じであるため、ここで説明を省略する。
【0032】
本出願の実施例の電子機器は、分周比選択モジュールにより第1レベル設定値と第2レベル設定値から分周比設定値を取得し、分周器モジュールは分周比設定値から分周する同時に、分周比選択信号を分周比選択モジュールにフィードバックして、分周過程中異なるレベル間の切り替えを実現し、第1レベル設定値と第2レベル設定値からクロック信号のパラメータを調節でき、つまり比較的簡単な回路により特性の異なるクロック信号を生成することができる。
【0033】
以上の分周器中の各モジュールは、論理機能の区別であり、実際には全部または一部を物理的な実体に集積できるし、物理的に分離することもできることを理解されたい。これらのモジュールの全部がデバイスでソフトウェアを呼び出すことにより実現されてもよいし、全部がハードウェアで実現されてもよく、一部のモジュールが処理デバイスでソフトウェアを呼び出すことにより実現されてもよいし、一部のモジュールがハードウェアで実現されてもよい。例えば、分周比選択モジュールは独立して設けられた処理デバイスであってもよいし、例えばチップに集積して実現されてもよく、また、プログラムの形でメモリに記憶し、ある処理デバイスで呼び出して以上の各モジュールの機能を実行させてもよい。他のモジュールは同様に実現される。また、これらのモジュールの全部または一部が集積されてもよいし、独立して実現されてもよい。ここでの処理デバイスは、信号処理能力を有する集積回路であってもよい。実現過程中、上記方法の各ステップまたは以上の各モジュールはプロセッサデバイス中のハードウェアの集積論理回路またはソフトウェアの指令によって実施されてもよい。
【0034】
例えば、以上のこれらのモジュールは、以上方法の1つまたは複数を実施するための集積回路として構成され、例えば:1つまたは複数の特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、または、1つまたは複数のマイクロプロセッサ(Digital signal processor、DSP)、または、1つまたは複数の現場プログラマブルケートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)などであってもよい。また、あるモジュールが処理デバイスでプログラムを呼び出すことにより実現される場合、この処理デバイスは汎用プロセッサ、例えば中央演算プロセッサ(Central Processing Unit、CPU)またはプログラムを呼び出す可能な他のプロセッサであってもよい。また、これらのモジュールは集積され、システムオンチップ(System-On-a-Chip、SOC)の形で実現されてもよい。
【0035】
本出願の実施例では、「少なくとも1つ」とは1つまたは複数を意味し、「複数」とは2つまたは2つ以上を意味する。「および/または」とは、関連対象の関連関係を示し、3つの関係を示し、例えば、Aおよび/またはBは、Aが単独に、AとBが同時に、Bが単独に存在する場合を示す。その中で、A、Bは単数または複数であり得る。文字「/」は一般に前後関連対象に「または」の関係があることを示す。「以下少なくとも1つ」および類似の表現は、これらのいずれかの組み合わせを意味し、単数または複数の任意の組合せを含む。例えば、a、bおよびc中の少なくとも1つとは、a、b、c;a-b、a-c、b-c;またはa-b-cを意味し、a、b、cは単数でも複数でもよい。
【0036】
以上、本発明の具体的な実施形態を説明したが、本発明の保護範囲がここに限定されなく、当業者は、本発明で開示された技術的範囲内で容易に想到した変更や置換は、すべて本発明の保護範囲に含まれる。したがって、本発明の保護範囲は特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
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図2
図3
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図5
図6
【国際調査報告】