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特表2023-514858個々のスプールから巻き出された弾性ストランドを有するエラストマー積層体を作製するための方法及び装置
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  • 特表-個々のスプールから巻き出された弾性ストランドを有するエラストマー積層体を作製するための方法及び装置 図A
  • 特表-個々のスプールから巻き出された弾性ストランドを有するエラストマー積層体を作製するための方法及び装置 図B
  • 特表-個々のスプールから巻き出された弾性ストランドを有するエラストマー積層体を作製するための方法及び装置 図1A
  • 特表-個々のスプールから巻き出された弾性ストランドを有するエラストマー積層体を作製するための方法及び装置 図1B
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-11
(54)【発明の名称】個々のスプールから巻き出された弾性ストランドを有するエラストマー積層体を作製するための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/15 20060101AFI20230404BHJP
   A61F 13/496 20060101ALI20230404BHJP
   A61F 13/49 20060101ALI20230404BHJP
【FI】
A61F13/15 311Z
A61F13/15 354
A61F13/15 357
A61F13/15 370
A61F13/15 390
A61F13/496
A61F13/49 413
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022551058
(86)(22)【出願日】2021-03-02
(85)【翻訳文提出日】2022-08-24
(86)【国際出願番号】 US2021020369
(87)【国際公開番号】W WO2021178340
(87)【国際公開日】2021-09-10
(31)【優先権主張番号】62/984,837
(32)【優先日】2020-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100141830
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 卓久
(74)【代理人】
【識別番号】100152423
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 一真
(74)【代理人】
【識別番号】100208188
【弁理士】
【氏名又は名称】榎並 薫
(72)【発明者】
【氏名】ウーベ、シュナイダー
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ、アレン、エクスタイン
(72)【発明者】
【氏名】西川 雅晴
(72)【発明者】
【氏名】ランドル、アレン、マイヤーズ
(72)【発明者】
【氏名】ティナ、ブラウン
【テーマコード(参考)】
3B200
【Fターム(参考)】
3B200BA12
3B200CA03
3B200DA21
3B200EA12
3B200EA27
(57)【要約】
本開示は、吸収性物品の構成要素として使用することができるエラストマー積層体を作製する方法に関する。エラストマー積層体の組み立て時に、弾性材料を機械方向に前進させて伸長させ、機械方向に前進する第1の基材及び第2の基材の一方又は両方と接合させることができる。本開示による装置は、複数のスプールで構成することができ、各スプールは、コア上に巻回された単一の弾性ストランドを有する。弾性ストランドは、コアを中心として各スプールを回転させることによってそれぞれのスプールから巻き出される。隣り合う弾性ストランドを、複数の歯又はリードを有し得るストランドガイドを通じて弾性ストランドを前進させることによって、横断方向に所望の距離で互いから離間又は離隔させることができる。次いで、組み立てられたエラストマー積層体は、ロール上に巻回するか、又は容器内で綱状に結ぶことによって集積することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エラストマー積層体を組み立てる方法であって、
それぞれが単一の第1の弾性ストランド(208a)を含む第1のスプール(302a)を与える工程と、
前記第1のスプール(302a)から前記第1の弾性ストランド(208a)を巻き出す工程と、
前記第1の弾性ストランド(208a)を、ストランドガイド(310)を通って機械方向に前進させることによって、隣り合う第1の弾性ストランド(208a)を横断方向に互いから第1の距離で離間させる工程と、
前記第1の弾性ストランド(208a)を前記機械方向に伸長する工程と、
前記第1の弾性ストランド(208a)を第1の基材(204)及び第2の基材(206)と組み合わせてエラストマー積層体(200)を形成する工程と、
前記エラストマー積層体(200)を集積する工程と、を含む、方法。
【請求項2】
前記伸張された第1の弾性ストランド(208a)を収縮させて、ひだ状に寄せ集まったエラストマー積層体(200)を形成させるために、前記エラストマー積層体(200)の張力を低減させる工程と、
前記ひだ状に寄せ集まったエラストマー積層体(200)を集積する工程と、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ひだ状に寄せ集まったエラストマー積層体(200)を伸長する工程と、
前記伸長されたひだ状に寄せ集まったエラストマー積層体を吸収性物品の構成部品に変換する工程と、を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記伸張された第1の弾性ストランド(208a)が収縮することを防止するために前記エラストマー積層体(200)の張力を維持する工程と、
張力下で前記エラストマー積層体(200)を集積する工程と、を更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の弾性ストランド(208a)を巻き出す工程が、前記第1のスプール(302a)を回転させることを更に含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記エラストマー積層体(200)を複数のレーンにスリット分けする工程を更に含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の弾性ストランド(208a)がスピン仕上げを含まない、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記集積する工程が、前記エラストマー積層体(200)をロール(200R)に巻回することを更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記集積する工程が、前記エラストマー積層体(200)を容器内に綱状に結ぶことを更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のスプール(302a)を与える工程が、約100~約3000個の第1のスプール(302a)を与えることを更に含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の距離が約0.5mm~約2mmである、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
それぞれが単一の第2の弾性ストランド(208b)を含む第2のスプール(302b)を与える工程と、
前記第2のスプール(302b)を回転させることによって、前記第2のスプール(302b)から前記第2の弾性ストランド(208b)を巻き出す工程と、
隣り合う前記第2の弾性ストランド(208b)を前記横断方向に互いから第2の距離で離間させる工程と、
前記第2の弾性ストランド(208b)を前記機械方向に伸長する工程と、
前記第2の弾性ストランド(208b)を前記第1の基材(204)及び前記第2の基材(206)と組み合わせる工程と、を更に含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の距離が前記第2の距離と異なる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の弾性ストランド(208a)が第1のデシテックスを有し、前記第2の弾性ストランド(208b)が第2のデシテックスを有し、前記第1のデシテックスと前記第2のデシテックスとは等しくない、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記組み合わせる工程が、前記第1の弾性ストランド(208a)、前記第1の基材(204)、及び前記第2の基材(206)のうちの少なくとも1つに接着剤を塗布すること、及び/又は前記第1の基材(204)と前記第2の基材(206)とを互いに機械的に結合することを更に含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、吸収性物品を製造するための方法、より具体的には、吸収性物品の構成要素として使用され得るエラストマー積層体を作製するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
前進する、連続した材料ウェブに構成要素を加えるか、及び/又は他の形で材料の連続ウェブを加工することによって、例えばおむつ及び他の吸収性物品などの様々なタイプの物品を組み立てラインに沿って組み立てることができる。例えば、いくつかのプロセスでは、前進する材料ウェブが、他の前進する材料ウェブと組み合わせられる。他の例では、前進する材料ウェブから作製された個々の構成要素が、前進する材料ウェブと組み合わせられ、次いで、これらが他の前進する材料ウェブと組み合わせられる。いくつかの例では、前進するウェブ(単数又は複数)から作製される個々の構成要素は、他の前進するウェブから作製される他の個々の構成要素と組み合わせられる。おむつを製造するために用いられる材料ウェブ及び構成部品は、バックシート、トップシート、脚部カフ、ウエストバンド、吸収性コア構成要素、前側耳部及び/又は後側耳部、締結構成要素、並びに、脚部弾性体、バリア脚部カフ弾性体、伸張サイドパネル、及び腰部弾性体などの様々なタイプの弾性ウェブ及び構成要素を含んでもよい。望ましい構成部品が組み立てられた後、前進するウェブ及び構成部品は、最終的なナイフカットに供されて、ウェブを個別のおむつ又は他の吸収性物品に分離する。
【0003】
いくつかの吸収性物品は、エラストマー積層体を含む構成要素を有する。かかるエラストマー積層体は、1つ以上の不織布と結合した弾性材料を含み得る。弾性材料は、弾性フィルム及び/又は弾性ストランドを含み得る。いくつかの積層体では、複数の弾性ストランドが伸張した状態で不織布などの基材に接合され、その結果、弾性ストランドが弛緩する際に不織布は弾性ストランドに結合された箇所の間で寄せ集まってひだを形成する。得られるエラストマー積層体は、ひだによって弾性ストランドが伸長し得る程度に伸張可能である。
【0004】
いくつかの組み立てプロセスでは、伸張された弾性ストランドは、機械方向に前進してもよく、2つの前進する基材の間に接着されてもよく、伸張された弾性ストランドは、横断方向に互いに離間している。いくつかの組み立てプロセスは、横断方向に互いに非常に近接して離間した、比較的低いデシテックスを有する比較的多数の個々の弾性ストランドを用いるように構成することもできる。いくつかの構成では、デシテックスの低い弾性ストランド間の近接した横断方向の間隔は、予めビーム上に巻回されたそのような弾性ストランドを引き出すことによって実現することができる。図Aは、マンドレルコア52の両端部に接続された2枚の側板51を含み得る例示的なビーム50を示し、図Bは、複数のストランド52が巻かれた図Aのビームの例を示す。
【0005】
弾性ストランドのビームを組み立てる際、それぞれのスプールから巻き出された比較的低いデシテックスの個々の弾性ストランドをビーム上に巻き取ることができる。個々のスプールから前進する間、弾性ストランドは、ビーム上に隣り合うように巻かれる前にそれぞれから近接した間隔で離間される。いくつかの構成では、弾性ストランドは、500未満のデシテックス値を有することができ、そのため、比較的多数の弾性ストランド、例えば、数百本の個々の弾性ストランドを、比較的近接した横断方向の間隔で単一のビーム上に巻回することができる。個々のスプールから引き出された比較的多数の弾性ストランドを有する巻回ビームは、対応する多数のスプールに適合した比較的大きな組み立て領域を必要とし得る点を認識されたい。加えて、低デシテックス値及び多数の弾性ストランドは、ビーム上に巻かれる間にストランドが確実に破断しないように注意深い監視及び制御が必要となり得る比較的繊細な組み立てプロセスにつながり得る。弾性ストランドが弾性ストランドのビームに巻回された後、弾性ストランドがビームから巻き出され、弾性積層体の組み立てプロセスで使用される場所にビームを輸送することができる。しかしながら、ビームから引き出された弾性ストランドを有する弾性積層体の構築を伴う製造プロセスでは諸問題が生じ得る。
【0006】
例えば、比較的低いデシテックス弾性ストランドは、個々のスプール上に巻回される前にスピン仕上げを用いてコーティングすることができる。いくつかの構成では、比較的低いデシテックスの弾性ストランドをスプールから巻き出し、次いで、ビーム上に巻き取る前にスピン仕上げでコーティングすることができる。糸仕上げと呼ばれる場合もあるスピン仕上げは、弾性ストランドがそれ自体に、お互いに、及び/又は下流の取り扱い機器に接着することを防止するうえで役立つコーティングである。吸収性物品を構築する際、伸張された弾性ストランドを前進する基材に接着して弾性積層体を作製するためにしばしばホットメルト接着剤が使用される。しかしながら、吸収性物品を構築する際、伸張された弾性ストランドを基材に接着するために使用されるホットメルト接着剤は、スピン仕上げを有するストランドにうまく接着しない場合がある。したがって、伸張された弾性ストランドを基材に適切に接着させるには、スピン仕上げを有さない弾性ストランドで必要とされるよりも大量の接着剤が必要とされる場合がある。更に、弾性ストランドを基材に結合するために必要とされる比較的多量の接着剤は、例えば、コスト、機能性、及び審美性に関して、得られる製品の各側面に負の影響を与えるおそれがある。
【0007】
ビーム巻回プロセスと同様、ビームからの弾性ストランドの巻き出しもまた、弾性積層体アセンブリの組み立てプロセスに組み込まれる間にストランドが確実に破断しないように注意深い監視及び制御が必要となり得る比較的繊細な組み立てプロセスとなり得る。例えば、ビーム巻き出しプロセス中に弾性ストランドが1本破断すると、全体として組み立てプロセスに比較的大きな負の影響を及ぼし得る。ビームを用いる場合、数本の弾性ストランドが互いに近接して巻き出される。そのため、張力下で破断したストランドの緩んだ端部の強くて制御されていない引き込みは、更なるストランドの破断も引き起こし得る。更に、巻き出しプロセス中、ビーム上への破断した弾性ストランドの巻回線は、ビームから引き続き巻き出される弾性ストランドの隣接する巻回線上に最終的に押し潰れ、それにより、更なる弾性ストランドが破断する可能性を生じ得る。そのため、いくつかの構成では、故障したビームを交換している間、製造ライン全体を一時的に停止する必要が生じ得る。織物産業における製造ラインは、比較的遅い速度で動作することが多く、そのため、故障したビームを交換するためにこれらの織物製造ラインを一時的に停止することができ、それによって製造が大きく妨げられることはない。しかしながら、使い捨て吸収性物品の製造ラインなどの一部の製造ラインには比較的高速で動作するものがあり、ストランドの破断に伴う問題を悪化させ、弾性ストランドのビームを比較的頻繁に交換する必要が生じ得る。そのため、ビームを交換するために高速の製造運転を頻繁に停止及び再始動することは非効率であり、かつ/又はコストが嵩む可能性がある。
【0008】
いくつかの構成では、得られるエラストマー積層体が積層体の幅すなわち横断方向CDに沿った異なる領域で異なる伸長特性を有することができるように、基材間に接合された弾性ストランドを有することが望ましい場合がある。これにより、エラストマー積層体が伸長される際、一部の弾性ストランドは他の弾性ストランドが及ぼす収縮力とは異なる収縮力を及ぼすことができる。かかる異なる伸張特性は、弾性ストランドを基材と接合する前に一部の弾性ストランドを他の弾性ストランドよりも大きく又は小さく伸張させることによって実現することができる。しかしながら、一部の弾性ストランドを他の弾性ストランドよりも大きく又は小さく伸長させることは、比較的近接して離間した低デシテックスの弾性ストランドをビームから引き出す場合に困難となり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
その結果、ストランドをビーム上に最初に巻回する必要なく、及び/又はスピン仕上げによりストランドをコーディングする必要なく、及び/又はストランド上のスピン仕上げの量を低減する一方で、同時にストランドの破断に関連する負の影響を軽減する、比較的多数の近接して離間した低デシテックスの弾性ストランドを有するエラストマー積層体を製造するための方法及び装置が提供されることが有益と考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一形態では、エラストマー積層体を組み立てるための方法は、それぞれが単一の第1の弾性ストランドを含む第1のスプールを与える工程と、第1のスプールから第1の弾性ストランドを巻き出す工程と、第1の弾性ストランドを、ストランドガイドを通って機械方向に前進させることによって、隣り合う第1の弾性ストランドを横断方向に互いから第1の距離で離間させる工程と、第1の弾性ストランドを機械方向に伸長する工程と、第1の弾性ストランドを第1の基材及び第2の基材と組み合わせてエラストマー積層体を形成する工程と、エラストマー積層体を集積する工程と、を含む。
【0011】
別の形態では、エラストマー積層体を組み立てるための方法は、それぞれが単一の第1の弾性ストランドを含む第1のスプールを与える工程と、それぞれが単一の第2の弾性ストランドを含む第2のスプールを与える工程と、第1のスプールから第1の弾性ストランドを巻き出し、第2のスプールから第2の弾性ストランドを巻き出す工程と、第1及び第2の弾性ストランドを機械方向に伸長する工程であって、第1のスプールと第2のスプールとを異なる速度で回転させることによって第1の弾性ストランドが第2の弾性ストランドよりも大きく伸長される、工程と、第1の弾性ストランドをリードを通って前進させることによって、隣り合う第1の弾性ストランドを横断方向に互いから第1の距離で離間させる工程と、第2の弾性ストランドをリードを通って前進させることによって、隣り合う第2の弾性ストランドを横断方向に互いから第2の距離で離間させる工程と、第1及び第2の弾性ストランドを第1の基材及び第2の基材と組み合わせてエラストマー積層体を形成する工程と、エラストマー積層体を集積する工程と、を含む。
【0012】
更に別の形態では、エラストマー積層体を組み立てるための方法は、それぞれが単一の第1の弾性ストランドを含む第1のスプールを与える工程であって、第1の弾性ストランドが第1のデシテックスを有する、工程と、それぞれが単一の第2の弾性ストランドを含む第2のスプールを与える工程であって、第2の弾性ストランドが、第1のデシックスに等しくない第2のデシテックスを有する、工程と、第1及び第2のスプールを回転させることによって第1のスプールから第1の弾性ストランドを巻き出し、第2のスプールから第2の弾性ストランドを巻き出す工程と、第1及び第2の弾性ストランドを機械方向に伸長する工程と、隣り合う第1の弾性ストランドを横断方向に互いから第1の距離で離間させる工程と、隣り合う第2の弾性ストランドを横断方向に互いから第2の距離で離間させる工程と、第1及び第2の弾性ストランドを第1の基材及び第2の基材と組み合わせてエラストマー積層体を形成する工程と、伸張された第1及び第2の弾性ストランドを収縮させて、ひだ状に寄せ集まったエラストマー積層体を形成させるために、エラストマー積層体の張力を低減させる工程と、ひだ状に寄せ集まったエラストマー積層体を集積する工程と、を含む。
【0013】
更に別の形態では、エラストマー積層体を組み立てるための方法は、それぞれが単一の弾性ストランドを含むスプールを与える工程と、スプールを回転させることによってスプールから弾性ストランドを巻き出す工程と、弾性ストランドを、ストランドガイドを通って機械方向に前進させることによって、隣り合う弾性ストランドを横断方向に互いから第1の距離で離間させる工程と、弾性ストランドを機械方向に伸長する工程と、弾性ストランドを第1の基材及び第2の基材と組み合わせてエラストマー積層体を形成する工程と、伸張された弾性ストランドが収縮することを防止するためにエラストマー積層体の張力を維持する工程と、張力下でエラストマー積層体を集積する工程と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図A】マンドレルコアの両端部に接続された2枚の側板を有する、空のビームの一例を示す。
図B】複数のストランドが巻回された図Aのビームの一例を示す。
図1A】おむつパンツの前側斜視図である。
図1B】おむつパンツの後側斜視図である。
図2図1A及び図1Bに示すおむつパンツの、平らな非収縮状態の、部分切り取り平面図である。
図3A】線3A-3Aに沿った、図2のおむつパンツの断面図である。
図3B】線3B-3Bに沿った、図2のおむつパンツの断面図である。
図4】第1の基材と第2の基材との間に配置された複数の弾性ストランドを含むエラストマー積層体を製造するように適合された変換装置の概略側面図である。
図4A】吸収性物品の組み立てラインに直接前進させられるエラストマー積層体を製造するように適合された変換装置の概略側面図である。
図5】線5-5に沿った、図4の変換装置の図である。
図6】コア上に巻回された弾性ストランドのスプールの等角図である。
図7】巻き出し装置の前側面図である。
図8】ストランドガイドの前側面図である。
図9】表面駆動式の巻き出し装置として構成された巻き出し装置の前側面図である。
図10】線10-10に沿った、図9の巻き出し装置の図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示を理解するうえで、以下の用語説明が有用であり得る。
本明細書において「吸収性物品」とは、主な機能が汚れ及び排泄物を吸収かつ保持することである消費者製品を指すために用いられる。吸収性物品には、生理用ナプキン、タンポン、パンティライナー、陰唇間装置、創傷包帯、拭き取り用品、テープ式おむつ及びおむつパンツを含む使い捨ておむつ、再利用可能な外側カバーを有するおむつ用のインサート、成人失禁用おむつ、成人失禁用パッド、並びに成人失禁用パンツが含まれ得る。本明細書で「使い捨て」という用語は、洗濯されること又は他の方法で吸収性物品として再生又は再使用されることが一般に意図されていない吸収性物品を説明するために用いられる(例えば、これらは1回の使用後に廃棄されるように意図され、またリサイクル、堆肥化、ないしは別の方法で環境に適合する方法で処分するように構成されてもよい)。
【0016】
「弾性」、「エラストマー」又は「エラストマー性」とは弾性特性を示す材料を指し、これには、その弛緩した初期長さに力を加えると、その初期長さの10%を超えて上回る伸長長さに伸張又は伸長することが可能であり、かつ適用した力が解放された後で、ほぼその初期長さに実質的に回復する任意の材料が含まれる。
【0017】
本明細書で使用するとき、「接合した」という用語は、ある要素を他の要素に直接付着させることによって、その要素が別の要素に直接固着される構成、並びにある要素を中間部材(複数を含む)に付着させて、その中間部材を他の要素に付着させることによってその要素が別の要素に間接的に固着される構成を包含する。
【0018】
本明細書で「基材」という用語は、主として2次元(すなわち、XY面内)であり、その長さ(X方向)及び幅(Y方向)に比べてその厚さ(Z方向)が比較的小さい(すなわち、1/10以下)材料を説明するために用いられる。基材の非限定的な例としては、ウェブ、層(1つ又は複数)又は繊維性材料、不織布、高分子フィルム又は金属箔などのフィルム及び箔が挙げられる。これらの材料は、単独で使用される場合もあり、又は一体に積層された2つ以上の層を含む場合もある。このため、ウェブは、基材である。
【0019】
本明細書で「不織布」という用語は、スパンボンド、メルトブロー、カーディングなどのプロセスによって、連続的な(長い)フィラメント(繊維)及び/又は非連続的な(短い)フィラメント(繊維)から作製された材料を指す。不織布は、織られた又は編まれたフィラメントパターンを有さない。
【0020】
本明細書で「機械方向」(MD)という用語は、プロセスを通過する材料の流れの方向を指して用いられる。加えて、材料の相対的配置及び動きは、あるプロセスを通過してそのプロセスの上流からそのプロセスの下流に向かう機械方向に流れているものとして述べることができる。
【0021】
本明細書で「横断方向」(CD)という用語は、機械方向に対してほぼ垂直な方向を指して用いられる。
【0022】
「テープ式おむつ」(「開放型おむつ」とも称される)という用語は、着用者に適用される前、包装の際に、互いに締結、予備締結、又は結合されていない初期前側腰部領域及び初期後側腰部領域を有する使い捨て吸収性物品を指す。テープ式おむつは、腰部領域を共に留める又は接合することなく、一方の腰部領域の内部が反対の腰部領域の内部と表面同士が接触した状態で、横方向中心線の辺りで折り畳まれてもよい。様々な好適な構成のテープ式おむつの例は、米国特許第5,167,897号、同第5,360,420号、同第5,599,335号、同第5,643,588号、同第5,674,216号、同第5,702,551号、同第5,968,025号、同第6,107,537号、同第6,118,041号、同第6,153,209号、同第6,410,129号、同第6,426,444号、同第6,586,652号、同第6,627,787号、同第6,617,016号、同第6,825,393号、及び同第6,861,571号、並びに米国特許公開第2013/0072887(A1)号、同第2013/0211356(A1)号、及び同第2013/0306226(A1)号に開示されており、これらは全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0023】
本明細書で「パンツ」(「トレーニングパンツ」、「予め閉じたおむつ」、「おむつパンツ」、「パンツ型おむつ」、及び「プルオンおむつ」とも称される)という用語は、乳児又は成人の着用者のために設計された、外辺部の連続した腰部開口部及び外辺部の連続した脚部開口部を有する使い捨て吸収性物品を指す。パンツは、物品が着用者に適用される前に、連続した又は閉じた腰部開口部及び少なくとも1つの連続した閉じた脚部開口部を有して構成されてもよい。パンツは、任意の再締結可能な及び/又は恒久的な閉鎖部材(例えば、シーム、熱結合、圧力溶接、接着剤、粘着結合、機械的留め具など)を使用して物品の一部を互いに接合することを含むが、これらに限定されない、種々の技術で予備成形又は予備締結され得る。パンツは、腰部領域において物品の外周部に沿った任意の場所で予備成形され得る(例えば、側部が締結又は継ぎ合わされている、前側腰部が締結又は継ぎ合わされている、後側腰部が締結又は継ぎ合わされている)。様々な構成のおむつパンツの例が、いずれも本明細書に参照により援用するところの米国特許第4,940,464号、同第5,092,861号、同第5,246,433号、同第5,569,234号、同第5,897,545号、同第5,957,908号、同第6,120,487号、同第6,120,489号、同第7,569,039号、並びに、米国特許出願公開第2003/0233082(A1)号、同第2005/0107764(A1)号、同第2012/0061016(A1)号、同第2012/0061015(A1)号、同第2013/0255861(A1)号、同第2013/0255862(A1)号、同第2013/0255863(A1)号、同第2013/0255864(A1)号、及び同第2013/0255865(A1)号に開示されている。
【0024】
本開示は、吸収性物品を製造するための方法、具体的には、吸収性物品の構成要素として使用され得るエラストマー積層体を作製するための方法に関する。エラストマー積層体は、第1の基材、第2の基材、及び第1の基材と第2の基材との間に配置された弾性材料を含み得る。エラストマー積層体を作製するプロセスにおいて、弾性材料を機械方向に前進させて伸長させることができ、機械方向に前進する第1の基材及び第2の基材の一方又は両方と接合させることができる。本開示による方法及び装置は、複数のスプールで構成することができ、各スプールはコア上に巻回された単一の弾性ストランドを有する。弾性ストランドは、コアを中心として各スプールを回転させることによってそれぞれのスプールから巻き出される。隣り合う弾性ストランドもまた、複数の歯又はリードを有し得るコームなどのストランドガイドを通って弾性ストランドを機械方向に前進させることによって、横断方向に所望の距離で互いに離間又は離隔させることができる。弾性ストランドも機械方向にも伸長され、第1の基材及び第2の基材と組み合わされてエラストマー積層体を形成する。次いで、エラストマー積層体にかかった張力を低減することにより、伸張された弾性ストランドを収縮させて、ひだ状に寄せ集まったエラストマー積層体を形成することができる。次に、ひだ状に寄せ集まったエラストマー積層体を、例えばロール上に巻回するか、又は容器内で綱状に結ぶことによって集積することができる。集積されたエラストマー積層体は、吸収性物品の組み立てプロセスなどの製造プロセスに組み込むための場所に保管及び/又は移動することができ、そこでエラストマー積層体を吸収性物品の構成部品に変換することができる。
【0025】
以下により詳細に述べるように、本明細書の装置は、個々のスプールから巻き出される、比較的低いデシテックス値を有する比較的多くの近接して離間した弾性ストランドを有するエラストマー積層体を組み立てるように構成することができる。そのため、本明細書の構成は、ビームから巻き出される比較的大量の弾性ストランドを用いる他の製造プロセスと比較して特定の利点を提供することができる点は認識されよう。例えば、個々のスプールから巻き出される個々の弾性ストランドを用いることにより、一定量の破断した弾性ストランドで動作し続けることができ、ビームの弾性構成で発生し得る弾性破断のために比較的頻繁なライン停止を行わずともよい、比較的より安定したプロセスを提供することができる。更に、個々のスプールから個々の弾性ストランドを巻き出すことにより、弾性ストランド間の間隔が固定されたビームから巻き出される大量の弾性ストランドを用いた構成と異なり、個々の弾性ストランドの異なる歪み及び/又は個々の弾性ストランド間の間隔を形成するうえで比較的高い柔軟性を提供することができる。
【0026】
上記に述べたように、本明細書に記載されるプロセス及び装置に従って製造されたエラストマー積層体は、おむつパンツ及びテープ付きおむつなどの異なる種類の吸収性物品の製造に使用される様々な種類の構成要素を構築するために使用することができる。プロセス実施形態の後の考察に更なる文脈を提供するのを助けるために、本明細書に開示される方法及び装置を用いて製造され得るエラストマー積層体などの構成要素を含むおむつ形態の吸収性物品の概要を、以下で提供する。
【0027】
図1A図1B及び図2は、本明細書に開示される装置及び方法に従って組み立てられたエラストマー積層体から構築された構成要素を含むことができるおむつパンツ100Pの形態の吸収性物品100の一例を示す。具体的には、図1A及び図1Bは、予め締結された構成のおむつパンツ100Pの斜視図を示し、図2は、着用者とは反対側に向いたおむつの部分が観察者に向かって配向されている、おむつパンツ100Pの平面図を示す。おむつパンツ100Pは、シャーシ102及び環状弾性ベルト104を含む。以下で更に詳述されるように、第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108を一体に結合し、環状弾性ベルト104を形成する。
【0028】
図2を続けて参照すると、おむつパンツ100P及びシャーシ102はそれぞれ、第1の腰部領域116、第2の腰部領域118、及び第1の腰部領域と第2の腰部領域との中間に配設された股部領域119を含む。第1の腰部領域116は、前側腰部領域として構成されてもよく、第2の腰部領域118は、後側腰部領域として構成されてもよい。おむつ100Pはまた、前側腰部領域116で横方向に延在する前側腰部縁部121と、後側腰部領域118で長手方向に対向し、かつ横方向に延在する後側腰部縁部122と、を含んでもよい。本考察に対する基準系を提供するため、図2のおむつ100P及びシャーシ102は、長手方向軸線124及び横方向軸線126を備えるものとして示されている。いくつかの実施形態において、長手方向軸線124は、前側腰部縁部121及び後側腰部縁部122を通って延在してもよい。そして、横方向軸線126は、シャーシ102の第1の長手方向又は右側縁部128を通り、かつ第2の長手方向又は左側縁部130の中点を通って延在してもよい。
【0029】
図1A図1B及び図2に示すように、おむつパンツ100Pは、内側の、身体に面する表面132、及び外側の、衣類に面する表面134を含み得る。シャーシ102は、バックシート136及びトップシート138を含んでもよい。シャーシ102はまた、トップシート138の一部とバックシート136との間に配設された吸収性コア142を含む吸収性組立体140を含んでもよい。以下により詳細に説明されるように、おむつ100Pはまた、着用者の脚部の周りのフィット感を高めるために、脚部弾性部材及び/又は脚部カフなどの他の特徴部を含んでもよい。
【0030】
図2に示すように、シャーシ102の周縁部は、第1の長手方向側縁部128、第2の長手方向側縁部130、第1の腰部区域域116内に配設された第1の横方向に延在する端縁部144、及び第2の腰部領域118内に配設された第2の横方向に延在する端縁部146によって画定され得る。側縁部128及び130はいずれも、第1の端縁部144と第2の端縁部146との間に長手方向に延在する。図2に示すように、横方向に延在する端縁部144及び146は、前側腰部領域116において横方向に延在する前側腰部縁部121から長手方向内部に、及び後側腰部領域118において横方向に延在する後側腰部縁部122から長手方向内部に位置する。おむつパンツ100が着用者の下胴部に着用されるとき、前側腰部縁部121及び後側腰部縁部122は、着用者の腰部の部分を取り囲んでもよい。同時に、側縁部128及び130は、着用者の脚部の少なくとも一部を取り囲んでもよい。また股部領域119は概ね、着用者の脚部の間に位置決めされてよく、吸収性コア142は、前側腰部領域116から股部領域119を通って後側腰部領域118まで延在する。
【0031】
上述のように、おむつパンツ100Pはバックシート136を含んでもよい。バックシート136はまた、シャーシ102の外側表面134を画定してもよい。バックシート136はまた、織布若しくは不織布材料、ポリエチレン若しくはポリプロピレンの熱可塑性フィルムなどの高分子フィルム、並びに/又はフィルム及び不織布材料を含む多層若しくは複合材料を含んでもよい。バックシートはまた、エラストマーフィルムを含んでもよい。例示のバックシート136は、厚さが約0.012mm(0.5ミル)~約0.051mm(2.0ミル)のポリエチレンフィルムであり得る。更に、バックシート136は、蒸気を吸収性コアから逃がすことを可能にしながらも(すなわち、バックシートは通気性である)、なお排出物がバックシート136を通過するのを防ぐことができる。
【0032】
また上述のように、おむつパンツ100Pはトップシート138を含んでもよい。トップシート138はまた、シャーシ102の内側表面132の全て又は一部を画定してもよい。トップシート138は、液体透過性であって、その厚さを通して液体(例えば、経血、尿及び/又は液状の糞便)を浸透させてもよい。トップシート138は、織布材料及び不織布材料、有孔又はハイドロフォーミング成形された熱可塑性フィルム、有孔不織布、多孔質発泡体、網状発泡体、網状熱可塑性フィルム;及び熱可塑性スクリムなどの、広範囲の材料から製造されてもよい。織布又は不織布材料は、木部繊維若しくは綿繊維などの天然繊維、ポリエステル、ポリプロピレン若しくはポリエチレン繊維などの合成繊維、又はこれらの組み合わせを含み得る。トップシート138が繊維を含む場合、繊維は、スパンボンド法、カーディング法、湿式法、メルトブローン法、水流交絡法、又は当該技術分野において既知の別の方法で処理されてもよい。トップシート138は、嵩高不織布トップシート、有孔フィルムトップシート及び有孔不織布トップシートから選択され得る。例示的な有孔フィルムとしては、いずれも本明細書に参照により援用するところの米国特許第5,628,097号、同第5,916,661号、同第6,545,197号、及び同第6,107,539号に記載されるものを挙げることができる。
【0033】
前述のように、おむつパンツ100Pはまた、シャーシ102に接合される吸収性組立体140を含んでもよい。図2に示すように、吸収性組立体140は、前側腰部領域116において横方向に延在する前側縁部148を有してもよく、後側腰部領域118において長手方向に対向しかつ横方向に延在する後側縁部150を有してもよい。吸収性アセンブリは、長手方向に延在する右側縁部152を有してもよく、横方向に対向しかつ長手方向に延在する左側縁部154を有してもよく、吸収性アセンブリの側縁部152及び154はいずれも、前側縁部148と後側縁部150との間に長手方向に延在してもよい。吸収性アセンブリ140は、1つ以上の吸収性コア142又は吸収性コア層を追加で含んでもよい。吸収性コア142は、トップシート138とバックシート136との間に少なくとも部分的に配設されてもよく、おむつと適合性のある種々のサイズ及び形状で形成されてもよい。本開示の吸収性コアとして使用するための例示的な吸収性構造体は、いずれも本明細書に参照により援用するところの米国特許第4,610,678号、同第4,673,402号、同第4,888,231号、及び同第4,834,735号に記載されている。
【0034】
いくつかの吸収性コアの実施形態は、低減された量のセルロース系エアフェルト材料を含有する流体貯蔵コアを備えてもよい。例えば、そのようなコアは、約40%未満、30%未満、20%未満、10%未満、5%未満、又は更には約1%未満のセルロース系エアフェルト材料を含んでもよい。こうしたコアは、主として、少なくとも約60%、70%、80%、85%、90%、95%、又は更には約100%の量で、吸収性ゲル材料を含んでもよく、その場合コアの残部はマイクロファイバー接着剤を含む(適用可能な場合)。かかるコア、マイクロファイバー接着剤、及び吸収性ゲル材料は、いずれも本明細書に援用するところの米国特許第5,599,335号、同第5,562,646号、同第5,669,894号及び同第6,790,798号、並びに米国特許出願公開第2004/0158212(A1)号及び同第2004/0097895(A1)号に記載されている。
【0035】
上述のように、おむつ100Pはまた、弾性脚部カフ156を含んでもよい。脚部カフ156は、脚部バンド、サイドフラップ、バリヤカフ、弾性カフ又はガスケッティングカフであり得、場合によってはそのように呼ばれることが認識されよう。弾性脚部カフ156は、脚部領域における身体滲出物の漏れを低減するのに役立つ様々な方法で構成されてもよい。例示的なレッグカフ156としては、いずれも本明細書に参照により援用するところの米国特許第3,860,003号、同第4,909,803号、同第4,695,278号、同第4,795,454号、同第4,704,115号、及び同第4,909,803号、並びに欧州特許公開第2009/0312730(A1)号に開示されるものを挙げることができる。
【0036】
上述のように、おむつパンツは、環状弾性ベルト104を備えて製造され、着用者に適用される前に、前側腰部領域116と後側腰部領域118とが互いに接続され、パッケージ化された構成で消費者に提供されてもよい。したがって、おむつパンツは、図1A及び図1Bに示すような連続的な外辺部腰部開口部110及び連続的な外辺部脚部開口部112を有してもよい。この環状弾性ベルトは、恒久的なサイドシームを用いて、又は、ベルトの横方向に対向する側部にあるか若しくはこれに隣接して配設される開放可能かつ再閉鎖可能な締結システムを用いて、第1の弾性ベルトを第2の弾性ベルトに接合することによって形成され得る。
【0037】
上述のように、環状弾性ベルト104は、第2の弾性ベルト108と連結された第1の弾性ベルト106によって画定されてもよい。図2に示すように、第1の弾性ベルト106は、第1の長手方向側縁部111aと第2の長手方向側縁部111bとの間に延在し、第1及び第2の対向する末端領域106a、106b及び中央領域106cを画定する。そして、第2の弾性ベルト108は、第1の長手方向側縁部113aと第2の長手方向側縁部113bとの間に延在し、第1及び第2の対向する末端領域108a、108b及び中央領域108cを画定する。第1の長手方向側縁部111aと第2の長手方向側縁部111bとの間の距離は、第1の弾性ベルト106のピッチ長さPLを画定し、第1の長手方向側縁部113aと第2の長手方向側縁部113bとの間の距離は、第2の弾性ベルト108のピッチ長さPLを画定する。第1の弾性ベルトの中央領域106cは、シャーシ102の第1の腰部領域116と接続され、第2の弾性ベルト108の中央領域108cは、シャーシ102の第2の腰部領域118と接続される。図1A及び図1Bに示すように、第1の弾性ベルト106の第1の末端領域106aは、第1のサイドシーム178において第2の弾性ベルト108の第1の末端領域108aと接続され、第1の弾性ベルト106の第2の末端領域106bは、第2のサイドシーム180において第2の弾性ベルト108の第2の末端領域108bと接続されて、環状弾性ベルト104並びに腰部開口部110及び脚部開口部112を画定する。
【0038】
図2図3A、及び図3Bに示すように、第1の弾性ベルト106はまた、横方向に延在する外側縁部107a及び横方向に延在する内側縁部107bを画定し、第2の弾性ベルト108は、横方向に延在する外側縁部109a及び横方向に延在する内側縁部109bを画定する。このようにして、一方の脚部開口部の外辺部縁部112aは、第1の弾性ベルト106の横方向に延在する内側縁部107b、第2の弾性ベルト108の横方向に延在する内側縁部109b、及びシャーシ102の第1の長手方向又は右側縁部128の部分によって画定され得る。更に、他方の脚部開口部の外辺部縁部112bは、横方向に延在する内側縁部107b、横方向に延在する内側縁部109b、及びシャーシ102の第2の長手方向又は左側縁部130の部分によって画定され得る。横方向に延在する外側縁部107a、109aは、おむつパンツ100Pの前側腰部縁部121及び横方向に延在する後側腰部縁部122をも画定し得る。第1の弾性ベルト及び第2の弾性ベルトはそれぞれまた、外側の衣類に面する層162及び内側の着用者に面する層164を含んでもよい。第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108は、同一の材料を含んでもよく、かつ/又は同一の構造を有してもよいことが認識されよう。いくつかの実施形態において、第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルトは、異なる材料を含んでもよく、かつ/又は異なる構造を有してもよい。第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108は、様々な材料から構築されてもよいこともまた認識されよう。例えば、第1のベルト及び第2のベルトは、プラスチックフィルム、有孔プラスチックフィルム、天然材料(例えば、木部繊維若しくは綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン若しくはポリプロピレン繊維)、又は天然繊維及び/若しくは合成繊維の組み合わせによる織布ウェブ若しくは不織布ウェブ、あるいは、コーティングされた織布又は不織布ウェブなどの広範な材料から製造され得る。いくつかの実施形態において、第1及び第2の弾性ベルトは、合成繊維の不織布ウェブを含み、伸縮性不織布を含んでもよい。他の実施形態において、第1及び第2の弾性ベルトは、内側の疎水性で非伸縮性の不織布材料、及び外側の疎水性で非伸縮性の不織布材料を含む。
【0039】
第1及び第2の弾性ベルト106、108はそれぞれまた、外側基材層162と内側基材層164との間に間置されたベルト弾性材料を含んでもよい。ベルト弾性材料は、ストランド、リボン、フィルム、又はパネルなど、弾性ベルトの長さに沿って延在する1つ以上の弾性要素を含み得る。図2図3A及び図3Bに示すように、ベルト弾性材料は、複数の弾性ストランド168を含んでよく、これらは本明細書では、外側腰部弾性体170及び内側腰部弾性体172と称され得る。弾性ストランド168(例えば外側腰部弾性体170)は、第1の弾性ベルト106の対向する第1の末端領域106aと第2の末端領域106bとの間、及び第2の弾性ベルト108の対向する第1の末端領域108aと第2の末端領域108bとの間に、横方向に連続的に延在し得る。いくつかの実施形態において、一部の弾性ストランド168(例えば内側腰部弾性体172)は、例えば、第1及び第2の弾性ベルト106、108が吸収性組立体140に重なるような領域内では、不連続部を有して構成されてもよい。いくつかの実施形態では、弾性ストランド168は、一定間隔で長手方向に配設されてもよい。他の実施形態では、弾性ストランド168は、長手方向に異なる間隔で配設されてもよい。伸張状態のベルト弾性材料は、非収縮外側層と非収縮内側層との間に間置され、接合されてもよい。ベルト弾性材料が弛緩されると、ベルト弾性材料は、非伸張状態に戻り、外側層及び内側層を収縮させる。ベルト弾性材料は、環状弾性ベルトの領域内で望ましい収縮力の変化をもたらしてもよい。シャーシ102及び弾性ベルト106、108は、図2に表すものとは異なる方法で構成されてもよいことを認識されたい。ベルト弾性材料は、外側層及び/又は内側層に、そのベルト弾性材料と外側層及び/又は内側層との間の界面に沿って連続的又は断続的に接合されていてもよい。
【0040】
いくつかの構成では、第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108は、湾曲した輪郭を画定し得る。例えば、第1及び/又は第2の弾性ベルト106、108の内側横方向縁部107b、109bは、第1及び第2の対向する末端領域において、非線形又は湾曲した部分を含み得る。そのような湾曲した輪郭は、例えば、比較的丸みを帯びた脚部開口部などの脚部開口部112に所望の形状を画定する助けになり得る。弾性ベルト106、108は、湾曲した輪郭を有するだけでなく、内側横方向縁部107b、109bの湾曲した輪郭と一致し得る非線形又は湾曲した経路に沿って延在する弾性ストランド168、172を含む場合もある。
【0041】
上記に述べたように、本開示による装置及び方法を使用して、弾性ベルト及び脚部カフなどのおむつの様々な構成要素を構築するために使用することが可能なエラストマー積層体を製造することができる。例えば、図4及び図5は、エラストマー積層体200を製造するように適合された変換装置300の概略図を示す。以下により詳細に記載されるように、図4及び図5に示される変換装置300は、連続長の弾性材料202、連続長の第1の基材204、及び連続長の第2の基材206を機械方向MDに沿って前進させるように動作する。いくつかの構成では、本明細書の第1の基材204及び第2の基材206は、2つの別個の基材によって画定されてもよく、又は単一の基材の折り畳まれた部分によって画定されてもよいことも認識されたい。装置300は、弾性材料202を伸張させ、伸張された弾性材料202を第1及び第2の基材204、206に接合して、エラストマー積層体200を製造する。本明細書では、弾性材料202はストランド208として図示及び引用されているが、いくつかの構成では、弾性材料202は、1つ以上の連続長の弾性ストランド、リボン、及び/又はフィルムを含み得る点は認識されよう。
【0042】
エラストマー積層体200は、様々な種類の吸収性物品の構成部品を構築するために使用することができる点は認識されよう。本明細書の方法及び装置は、例えば、いずれも本明細書に参照により援用するところの米国特許出願公開第2013/0255861(A1)号、同第2013/0255862(A1)号、同第2013/0255863(A1)号、同第2013/0255864(A1)号、及び同第2013/0255865(A1)号に開示されるような様々な種類の吸収性物品の組み立てプロセスで動作するように適合することができる点も認識されよう。例えば、エラストマー積層体200は、図1A図3Bに関連して上述した第1及び第2弾性ベルト106、108に加工され得る連続長のエラストマーベルト材料として用いられ得る。これにより、弾性材料202は、続いて第1の及び/又は第2の基材204、206のいずれかに対応し得る外層162と内層164との間に間置されたベルト弾性材料168に対応し得る。他の例では、エラストマー積層体200は、テープ式おむつ構造体の腰部バンド及び/又はサイドパネルを構築するために用いられ得る。更に他の実施例では、エラストマー積層体200は、様々な種類の脚部カフ及び/又はトップシート構造体を構築するのに用いられ得る。
【0043】
図4及び図5は、エラストマー積層体200を組み立てるように構成することができる変換装置300の例を示す。装置300は、弾性ストランド208の複数のスプール302を含むことができる。図6に示すように、各スプール302は、コア304上に巻回された単一の弾性ストランド208を含むことができる。スプール302は円筒形状であってよく、コア304の周りに巻回された弾性ストランド208によって規定される外周面306を含む。スプール302はまた、回転軸308を中心として回転するように適合することができる。コア304は円筒形状であってよく、回転軸308は、コア304の中心を通って軸方向に延在することができる。図4及び図5を引き続き参照すると、弾性ストランド208は、スプール302をコア304及び/又は回転軸308を中心として回転させることによって、それぞれのスプール302から巻き出される。弾性ストランド28は機械方向MDに前進し、第1の基材204及び第2の基材206と組み合わされてエラストマー積層体200を形成する。
【0044】
図4に示すように、弾性ストランド208はまた、第1の基材204及び第2の基材206と組み合わされる前にストランドガイド310を通って前進することもできる。下記により詳細に述べるように、ストランドガイド310は、弾性ストランド208が第1の基材204及び第2の基材206と組み合わされている間に、隣り合う弾性ストランド208を横断方向CDに所望の距離で互いに離間又は離隔させる。弾性ストランド208は機械方向MDにも伸長することができ、伸長状態で第1の基材層204及び/又は第2の基材層206と組み合わせることができる。これにより、エラストマー積層体200にかかる張力を低減することで、伸長された弾性ストランド208を収縮させ、ひだ状に寄せ集まったエラストマー積層体200を形成することができる。ひだ状に寄せ集まったエラストマー積層体200は、例えばロール200R上に巻回するか、又は容器内で綱状に結ぶことなどによって集積することができる。集積されたエラストマー積層体200は、吸収性物品の組み立てプロセスに組み込むための場所に保管及び/又は移動することができ、そこでエラストマー積層体200を吸収性物品の構成部品に変換することができる。いくつかの構成では、エラストマー積層体が集積される際、エラストマー積層体200にかかる張力が低下させられない場合がある点は認識されよう。したがって、エラストマー積層体200は、例えば、ロールに張力がかかった状態で集積し、吸収性物品の組み立てプロセスに組み込むための場所に保管及び/又は移動することができる。したがって、エラストマー積層体が巻き出され、吸収性物品の組み立てプロセスに組み込まれている間にエラストマー積層体200を張力がかかった状態に維持することができ、かかる張力を組み立てプロセス中、又は組み立てプロセスの完了後にエラストマー積層体200から除去することができる。
【0045】
図4及び図5に示されるように、エラストマー積層体200を製造するための変換装置300は、第1の計量装置312及び第2の計量装置314を含むことができる。第1の計量装置312は、弾性ストランド208の1つ以上のスプール302が配置された巻き出し装置500として構成することができる。運転時、弾性ストランド208は、巻き出し装置500から第2の計量装置314へと機械方向MDに前進する。更に、弾性ストランド208は、巻き出し装置500と第2の計量装置314との間で前進する間に機械方向MDに沿って伸張することができる。伸張された弾性ストランド208はまた、第2の計量装置314において第1の基材204及び第2の基材206と接合されてエラストマー積層体200を製造する。弾性ストランド208は、1つ以上のガイドローラ514に沿って、かつ/又はその周りに前進することができる点も認識されよう。弾性ストランドは、機械方向に前進する間に連続した経路に沿って伸長するか、又は機械方向に前進する間に複数回伸長度を増加させる異なる工程で伸長することができる点は認識されよう。
【0046】
図4に示すように、第2の計量装置314は、外周面318を有し、第1の回転軸320の周りを回転する第1のローラ316と、外周面324を有し、第2の回転軸326の周りを回転する第2のローラ322とを含む。第1のローラ316及び第2のローラ322は、逆方向に回転し、第1のローラ316は、第2のローラ322に隣接しており、第1のローラ316と第2のローラ322との間にニップ328を画定する。第1のローラ316は、外周面318が表面速度S1を有するように回転することができ、第2のローラ322は、外周面324が同じ又は実質的に同じ表面速度S1を有するように回転することができる。
【0047】
図4に示すように、第1の基材204は、第1の表面210及び対向する第2の表面212を含み、第1の基材204は、第1のローラ316へ前進する。具体的には、第1の基材204は、速度S1で第1のローラ316へ前進し、第1の基材204は、第1のローラ316の外周面318に部分的に巻き付き、ニップ328を通って前進する。したがって、第1の基材204の第1の表面210は、第1のローラ316の外周面318に接触して、第1のローラ316の外周面318と同じ方向に進む。加えて、第2の基材206は、第1の表面214及び対向する第2の表面216を含み、第2の基材206は、第2のローラ322へ前進する。具体的には、第2の基材206は、速度S1で第2のローラ322へ前進し、第2の基材206は、第2のローラ322の外周面324に部分的に巻き付き、ニップ328を通って前進する。したがって、第2の基材206の第2の表面216は、第2のローラ322の外周面324に接触して、第2のローラ332の外周面324と同じ方向に進む。第1及び/又は第2の基材204、206は、異なる速度S1で前進できる点は認識されよう。いくつかの構成では、第1の基材204及び/又は第2の基材206は、約150メートル/分~約300メートル/分の速度S1で前進することができ、具体的には、上記の範囲内の1メートル/分刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって与えられる全ての範囲を記載する。
【0048】
図4、5、及び7を引き続き参照すると、巻き出し機500は、弾性ストランド208が巻回されたスプール302を含むことができ、各スプール302は、それぞれの回転軸308を中心として回転可能である。上記に述べたように、スプール316は、スプール302の外周面306が速度S2で移動するように回転することができる。スプール302が回転するに従って、弾性ストランド208は回転するスプール302から巻き出され、速度S2で機械方向MDにニップ328に前進する。いくつかの構成では、速度S2は速度S1よりも小さく、そのため、弾性ストランド208は機械方向MDに伸張される。次いで、伸張された弾性ストランド208は、第1の基材204と第2の基材206との間のニップ328を通って前進し、それにより、弾性ストランド208は第1の基材204の第2の表面212及び第2の基材206の第1の表面214と接合されて、連続長のエラストマー積層体200を製造する。
【0049】
図4及び図8に示されるように、弾性ストランドは、スプール302とニップ328との間に配置されたストランドガイド310を通って前進することができる。ストランドガイド310は、ニップ328内及び組み立てられたエラストマー積層体200内へと前進する隣り合った弾性ストランド208間の横断方向CDの離隔距離を変更及び/又は決定及び/又は固定するように動作することができる。弾性ストランド208は、横断方向CDに異なる距離で互いから離隔させることができ、ニップ328内及び組み立てられたエラストマー積層体200内へと前進する点は認識されよう。いくつかの構成では、隣り合う弾性ストランド208は、横断方向CDに約0.5mm~約4mmだけ互いから離隔されてもよく、具体的には、上記の範囲内の0.1mm刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって与えられる全ての範囲を記載する。ストランドガイド310は、様々な形で構成することができる点は認識されよう。図8に示されるようないくつかの構成では、ストランドガイド310は、複数の歯又はリード332を有することができるコーム330として構成することができる。次に、前進する弾性ストランド208は、横断方向CDに互いから歯又はリード332によって互いから離隔及び離間される。いくつかの構成では、ストランドガイド310は、弾性ストランドを横断方向CDに互いから離隔及び離間する複数のローラを含むことができる。
【0050】
上記に述べたように、本明細書で組み立てられたエラストマー積層体200は、異なる距離で互いから離間された異なる量の弾性ストランド208を含むことができ、異なるデシテックス値を有し得る点は認識されよう。例えば、本明細書のエラストマー積層体200は、エラストマー積層体の幅当たりのデシテックスとして定義することができる、異なる弾性密度を有することができる。例えば、一部のエラストマー積層体200は、約30デシテックス/mm~約150デシテックス/mmの弾性密度を有することができ、具体的には、上記の範囲内の1デシテックス/mm刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって与えられる全ての範囲を記載する。別の例では、本明細書のエラストマー積層体200は、エラストマー積層体の横断方向幅1メートル当たり、横断方向CDに配置された異なる数の弾性ストランドを有することができる。例えば、一部のエラストマー積層体200は、エラストマー積層体幅1メートル当たり約500本の弾性ストランド~エラストマー積層体幅1メートル当たり約2000本の弾性ストランドを有することができ、具体的には、上記の範囲内の弾性ストランド1本/m刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって与えられる全ての範囲を記載する。
【0051】
図4に示されるように、装置300は、弾性ストランド208、第1の基材204、及び第2の基材206が組み合わされてエラストマー積層体200を形成する前にそれらのうちの少なくとも1つに接着剤218を塗布することができる1つ以上の接着剤アプリケータ装置334を含むことができる。例えば、第1の基材204は、第1の基材がニップ328へと前進する前に第1の基材204の第2の表面212に接着剤218を塗布する接着剤アプリケータ装置334aを通過して前進することができる。接着剤218は、第1のローラ316の上流で、かつ/又は第1の基材204が第1のローラ316の外周面318の周りに部分的に巻かれている間に、第1の基材204に塗布することができる点は認識されよう。別の例では、第2の基材206は、第2の基材がニップ328へと前進する前に第2の基材206の第1の表面214に接着剤218を塗布する接着剤アプリケータ装置334bを通過して前進することができる。接着剤218は、第2のローラ322の上流で、かつ/又は第2の基材206が第2のローラ324の外周面324の周りに部分的に巻かれている間に、第2の基材206に塗布することができる点は認識されよう。別の例では、接着剤アプリケータ装置334cは、第1の基材204及び第2の基材206と接合される前及び/又はその間に、弾性ストランド208に接着剤218を塗布するように構成することができる。
【0052】
本明細書の接着剤アプリケータ装置334は、例えば、スプレーノズル及び/又はスロットコーティング装置などの様々な方法で構成される点は認識されよう。いくつかの構成では、接着剤アプリケータ装置334は、いずれも本明細書に参照によって援用するところの米国特許第8,186,296号、同第9,265,672号、同第9,248,054号、及び同第9,295,590号、並びに米国特許出願公開第2014/0148773(A1)号に開示される装置及び方法に従って構成することができる。
【0053】
図4に示されるように、装置300は、例えば、熱、圧力、及び/又は超音波装置によって適用することが可能な結合などの機械的結合をエラストマー積層体200に適用する機械的結合装置336を含むことができる。かかる機械的結合装置及び方法の例は、いずれも本明細書に参照により援用するところの米国特許第4,854,984号、同第6,291,039号、同第6,248,195号、同第8,778,127号、及び同第9,005,392号、並びに米国特許出願公開第2014/0377513(A1)号及び同第2014/0377506(A1)号に開示されている。機械的結合装置336は、ニップ328において、又はその下流でエラストマー積層体に機械的結合を適用することができる点は認識されよう。機械的結合装置は、第1の基材204、第2の基材206、及び/又は弾性ストランド208を互いに結合する結合を適用することができ、かつ/又はエラストマー積層体200内に収縮された別個の長さの弾性ストランド208を閉じ込める、又は固定化するように働くことができる。本明細書における装置は、本明細書で言及される接着剤アプリケータ装置334a、334b、334c及び機械的結合装置336のうちの1つ、いくつか、又は全てを含むことができる点も認識されよう。
【0054】
弾性ストランド208は、いずれも本明細書に参照により援用するところの米国特許出願公開第US20180168878(A1)号、同第US20180168877(A1)号、同第US20180168880(A1)号、同第US20180170027(A1)号、同第US20180169964(A1)号、同第US20180168879(A1)号、同第US20180170026(A1)号、同第US20180168889(A1)号、同第US20180168874(A1)号、同第US20180168875(A1)号、同第US20180168890(A1)号、同第US20180168887(A1)号、同第US20180168892(A1)号、同第US20180168876(A1)号、同第US20180168891(A1)号、同第US2019/0070042(A1)号及び同第US2019/0070041(A1)号、並びにこれらの組み合わせに記載されるような様々な方法及び装置を用いて第1の基材204及び/又は第2の基材206と結合させることで様々なエラストマー積層体を形成することができる点は認識されよう。
【0055】
本明細書の方法及び装置によるエラストマー積層体200を構築するために、異なる構成要素を使用することができる点は認識されよう。例えば、第1の基材204及び/又は第2の基材206は、不織材及び/又はフィルムを含むことができる。更に、弾性ストランド208は、様々な形で構成することができ、かつ様々なデシテックス値を有することができる。いくつかの構成では、弾性ストランド208は、約10デシテックス~約500デシテックスの範囲のデシテックス値を有するように構成することができ、具体的には、上記の範囲内の1デシテックス刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって与えられる全ての範囲を記載する。
【0056】
図4及び図5に示されるように、エラストマー積層体200はニップ328から前進することができ、例えばロール200R上に巻回するか、又は容器内で綱状に結ぶことなどによって集積することができる。エラストマー積層体200は、完全に伸長された状態、部分的に伸長された状態、又は完全に弛緩した状態でロール200R上に巻回することができる点は認識されよう。上記に述べたように、集積されたエラストマー積層体200は、吸収性物品の組み立てプロセスに組み込むための場所に保管及び/又は移動することができ、そこでエラストマー積層体200を吸収性物品の構成部品に変換することができる。このようにして、集積されたエラストマー積層体200をロール200Rから巻き出し(又は容器から引き出し)、吸収性物品の組み立てラインに組み込むことができる。装置300は、機械方向MDに沿って切断されて個々のエラストマー積層体200の弾性材料の別々のレーンを規定することができるエラストマー積層体200を組み立てるように構成することができる点は認識されよう。いくつかの構成では、エラストマー積層体は、それぞれのロール200R上に巻回される前に、個々のエラストマー積層体200の別々のレーンに切断することができる。いくつかの構成では、エラストマー積層体がロール200Rから巻き出される際、エラストマー積層体を個々のエラストマー積層体200の別々のレーンに切断することができる。
【0057】
いくつかの構成では、エラストマー積層体200は、ニップ328から前進して、最初に集積することなく、吸収性物品の組み立てプロセスに直接組み込むことができる点は認識されよう。例えば、図4Aは、ニップ328から前進するエラストマー積層体200を、最初に集積することなく、破線の長方形で一般的に表される吸収性物品の組み立てライン300aに直接前進させる様子を示している。吸収性物品アセンブリは、エラストマー積層体200を追加の構成部品と共に組み立てて、おむつなどの吸収性物品100に変換するように構成することができる。巻き出し装置500は、吸収性物品の組み立てライン300aに対して様々な位置に配置することができる点は認識されよう。例えば、いくつかの構成では、巻き出し装置500は、吸収性物品の組み立てライン300aに隣接した、及び/又は上方のメザニン上に配置することができる。
【0058】
上記に述べたように、装置300は、弾性ストランド208のスプール302を含む巻き出し装置500を含むことができる。巻き出し装置500は、様々な量の弾性ストランド208のスプール302で構成することができる点は認識されよう。図7は、巻き出し装置500上に配置された18個のスプール302、及びそれに対応して、巻き出し装置500から前進することができる18本の弾性ストランド208を示しているが、本明細書における巻き出し装置500は、18個より多いか又は少ないスプール302、及び巻き出し装置500から前進する18本よりも多いか又は少ない弾性ストランド208で構成することができる点は認識されよう。いくつかの構成では、本明細書における巻き出し装置500は、巻き出し装置上に配置された1~約3000個のスプール302を含むことができ、したがって、巻き出し装置から前進する1~約3000本の弾性ストランド208を有することができ、具体的には、上記の範囲内のスプール1個及びストランド1本刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって与えられる全ての範囲を記載する。更に、本明細書におけるエラストマー積層体200は、横断方向CDに互いから離間した1~約3000本の弾性ストランド208を含むことができ、具体的には、上記の範囲内の弾性ストランド1本刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって与えられる全ての範囲を記載する。
【0059】
巻き出し装置500は様々な形で構成することができる点も認識されよう。例えば、巻き出し装置500は、弾性ストランド208の1つ以上のスプール302を支持するように適合されたクリール502として構成することができる。図7は、フレーム506と接続された1つ以上のマンドレル504を含むことができる巻き出し装置500の例を示す。フレーム506は様々な形で構成することができる点は認識されよう。例えば、フレーム506は、基部506cに接続された第1の側部506aと第2の側部506bとを含むことができる。説明を明確にするため、第1の側部506a及び第2の側部506bは、図4において部分的に切り取られたものとして示されている。図4図5、及び図7を引き続き参照すると、マンドレル504は、フレーム506と回転可能に接続することができ、マンドレル回転軸508を中心として回転するように適合することができる。マンドレル504は様々な形で配向されてもよい点は認識されよう。例えば、マンドレル504は、水平方向又は垂直方向の向きとすることができる。
【0060】
図4図5図6、及び図7に示されるように、1つ以上のスプール302を巻き出し装置500のマンドレル504上に配置し、そのマンドレルによって支持することができる。いくつかの構成では、1つ以上のスプール302のコア304は、マンドレル504を受容及び/又は接続するように適合することができる。したがって、スプール302とマンドレル504とは、一緒に回転するように適合することができる。いくつかの構成では、マンドレル504は、スプール302を駆動してそのスプールの回転を引き起こすように構成することができる。例えば、図7は、マンドレル504の回転を駆動及び制御するために、モータ又はサーボモータなどの回転ドライバ510に接続されたマンドレル504を示している。運転時、各スプール302とマンドレル504とは、同じ方向に回転する。弾性ストランド208は、本明細書に記載されるように、回転スプール302から下流の組み立て操作へと前進する。巻き出し装置500はまた、弾性ストランド208が上記のように各スプール302から速度S2で前進するように構成することもできる。弾性ストランド208がマンドレル504上に支持された回転するスプール302から引き出されるに従って、スプール302の外径は小さくなる。次に、スプール302の外径が小さくなるに従って、スプール302から前進する弾性ストランド208の一定速度S2を維持するためにマンドレル504及びスプール302の回転速度を増加させる必要が生じ得る。そのため、本明細書の装置300は、スプール302の直径を検出するセンサを含んでもよく、センサからのフィードバックを用いて回転ドライバ510及びマンドレル504の速度を制御して一定速度S2を維持することができる。いくつかの構成では、センサは、弾性ストランド208の張力を検出するように構成することができ、センサからのフィードバックを用いて、ストランド208の所望の張力を維持するために回転ドライバ510及び/又はマンドレル504及び/又はマンドレル504の速度を制御することができる。
【0061】
上記に述べたように、1つ以上のスプール302をマンドレル504上に配置し、そのマンドレルによって支持することができる。また、図7に示されるように、巻き出し装置500は、フレーム506と回転可能に接続された1つ以上のマンドレル504を含むことができる。回転ドライバ510を、1つ以上のマンドレル504と直接接続するか、又は、ギア、プーリ、チェーン、及び/若しくはベルト配置などの伝達装置を介してマンドレル504と間接的に接続することができる点は認識されよう。また、マンドレル504は、互いに独立して回転するように適合することができる点も認識されよう。いくつかの構成では、マンドレル504は、伝達装置を介して互いに回転可能に接続することができる。巻き出し装置500は、マンドレル504及び/又はスプール302を同じ又は異なる速度で回転させるように適合された回転ドライバ510の様々な構成と接続することができる点は認識されよう。例えば、巻き出し装置500上の複数のマンドレル504を、複数のマンドレル504とマンドレル上のスプール302を同じ速度で回転させることが可能な単一の回転ドライバ510と接続することができる。別の例では、巻き出し装置500上の複数のマンドレル504を伝達装置を介して単一の回転ドライバ510と接続することができ、それにより複数のマンドレル504とマンドレル上のスプール302とを同じ又は異なる速度で駆動するように構成することができる。更に別の例では、複数の回転ドライバ510を、それぞれが1つ以上のスプール302を有するそれぞれのマンドレル504を駆動するように構成することができる。したがって、回転ドライバ510は、それぞれのマンドレル504とスプール302とを同じ又は異なる速度で回転させるように構成することができる。いくつかの構成では、スプール302は、駆動されることなく巻き出し装置500によって回転可能に支持することができ、それにより、それぞれの弾性ストランド208がスプールから引き出される結果として回転するように適合することができる。
【0062】
1つ以上の巻き出し装置500及び巻き出し装置上に配置された弾性体208のスプール302を、変換プロセスの横断方向CDに沿って配置することができ、かつ/又は機械方向MDに沿って変換プロセスの様々な異なる部分に配置することができる点も認識されよう。例えば、図4及び図5は、弾性ストランド208aの第1のスプール302aを有する第1の巻き出し装置500aと、弾性ストランド208bの第2のスプール302bを有する第2の巻き出し装置500bとを含む構成を示している。第1及び第2の弾性ストランド208a、208bは、それぞれの第1及び第2の巻き出し装置500a、500bから前進させてエラストマー積層体200に組み込むことができる。
【0063】
装置及びプロセスは、弾性ストランド208を、例えばガイドローラ514などの追加の機械要素と接触させることなく、巻き出し装置500から組み立てプロセスへと直接前進させられるように構成することができる点は認識されよう。また、いくつかの構成では、弾性ストランド208を巻き出し装置500から前進させて、組み立てプロセスへと前進させる前に方向転換させるか、かつ/又は他の形で、例えばガイドローラ514などの機械要素によって接触及び/又は方向転換させることができる点も認識されよう。したがって、第1及び/又は第2の巻き出し装置500a、500b並びに付随するスプール302a、302bは、マンドレル504の回転軸508及び/又はスプール302の回転軸308を、エラストマー積層体200及び/又は基材204、206の機械方向の前進に対して平行、垂直とするか、又は他の形で角度的にオフセットさせることができるような配置及び/又は向きとすることができる点は認識されよう。
【0064】
組み立て操作時、弾性ストランド208のスプール302はストランドを使い切る場合があり、交換が必要となる場合がある。そのため、空の、又は使い切られた個々のスプール302は、弾性ストランド208の新しいスプールに交換することができる。いくつかの構成では、スプール302が空になるか又は弾性ストランド208がほぼ使い切られた時点で、交換用弾性ストランド208を、組み立て操作を停止することなく、元の弾性ストランド208と交換して組み立て操作に導入することができる。例えば、交換用弾性ストランド208は、使い切られたスプール上の弾性ストランド208に継ぎ合わせることができる。かかる交換及び継ぎ合わせ操作は、個々のスプール別に行うか、又は複数のスプールを同時に継ぎ合わせることによって行うことができる。
【0065】
いくつかの構成では、巻き出し装置500上の空の、又は使い切られたスプール302は、巻き出し装置500上のスプール302から使い切られた時点で、弾性ストランド208を交換するために、巻かれた弾性ストランド208が配置された補充済みスプール302を有する巻き出し装置に交換することができる。その後、使い切られたスプールから下流の組み立て操作への弾性ストランドの前進を停止することができる。これにより、エラストマー積層体の組み立てプロセスは、使い切られたスプールから巻き出される弾性ストランド208の、交換用スプールから巻き出される弾性ストランド208への交換を行う間に中断させることなく継続することができる。例えば、いずれも本明細書に参照により援用するところの米国特許出願公開第2018/0168878(A1)号及び同第2018/0170026(A1)号に開示されるような様々な種類の継ぎ合わせ操作を用いることができる点は認識されよう。
【0066】
上記に述べたように、本明細書における装置300は、複数の巻き出し装置500に構成することができ、かかる構成を継ぎ合わせ操作で使用することができる。例えば、第1の巻き出し装置500a上の第1のスプール302aからの弾性ストランド208aを用いた組み立て操作中に、第2の巻き出し装置500b上の第2のスプール302bからの弾性ストランド208bを用いて継ぎ合わせ片を作製することができる。次に、組み立て操作を一時的に停止し、継ぎ合わせ操作を比較的短時間で手動で行うことができる。かかる継ぎ合わせ操作では、比較的等しい量の弾性ストランドを含むように全てのスプール302を構成することができるが、この量は、直線のメートルとして計られる弾性ストランドの消費量が、異なる弾性ストランドの張力に基づいてスプールによって異なり得る点を考慮し、想定される消費速度に基づいたものとすることができる。また、一部の継ぎ合わせ操作を自動化することができる点も認識されよう。
【0067】
図4図5、及び図7は、マンドレル駆動式の巻き出し装置として構成された巻き出し装置500を示しているが、本明細書における巻き出し装置500は異なる形で構成することができる点は認識されよう。例えば、図9及び図10に示され、参照により本明細書に援用するところの米国特許出願公開第2018/0170026(A1)号に開示されるように、巻き出し装置500は表面駆動式の巻き出し装置501として構成することもでき、スプール302をスプール302の外周面306と接触する1つ以上のロール520によって駆動することができる。また、表面駆動式の巻き出し装置501は、水平又は垂直の向きなど、様々な形で配置されたスプール302を用いて動作するように構成することもできる点も認識されよう。巻き出し装置500上のスプール302の異なる配置は、例えば、利用可能な空間が限定的であるという考慮点に基づいてなど、様々な理由で望ましい場合がある。例えば、表面駆動式の巻き出し装置は、例えばKarl Mayer Corporationより入手可能である、垂直の向きの回転軸308を有する垂直に配置又は積み重ねられたスプール302から弾性ストランド208を巻き出すように構成することができる。
【0068】
更に、装置300は、複数の巻き出し装置500から巻き出された弾性ストランド208を、例えば、米国特許第6,676,054号、同第7,878,447号、同第7,905,446号、同第9,156,648号、同第4,525,905号、同第5,060,881号、及び同第5,775,380号、並びに米国特許出願公開第2004/0219854(A1)号に開示されるようなオーバーエンド型巻き出し装置及び/又はビーム(ワープビームとも称される)などの様々な他の種類の弾性巻き出し装置の構成から供給される弾性ストランドと組み合わせて用いてエラストマー積層体200を組み立てるように構成することができる。弾性体及び関連する取り扱い機器の更なる例は、Karl Mayer Corporationから入手可能である。
【0069】
上記に述べたように、弾性ストランド208は、弾性ストランドがそれ自体に、互いに、及び/又は下流の取り扱い機器に接着することを防止するうえで役立つことを目的とし得る弾性ストランド208上のコーティングとして構成された、本明細書で糸仕上げとも称される様々な種類のスピン仕上げを有することができる点は理解されよう。いくつかの構成では、スピン仕上げは、例えば、いずれも本明細書に参照により援用するところの米国特許第8,377,554号、同第8,093,161号、及び同第6,821,301号に開示されるような様々な種類の油類及び他の構成成分を含むことができる。いくつかの構成では、スピン仕上げは、例えばポリジメチルシロキサンなどの様々な種類のシリコーン油を含んでもよい。いくつかの構成では、スピン仕上げは、水素化パラフィン系及びナフテン系油を含む様々な種類の鉱油を含んでもよい。いくつかの構成では、弾性ストランドが使用され得るプロセス構成に応じて、弾性ストランドの接着特性を最適化するように、油の分子量を調整してもよい。いくつかの構成では、スピン仕上げは、様々な種類の脂肪酸アミド、エルカミド、ベヘンアミド、及びオレアミドを含んでもよい。
【0070】
弾性ストランド208は、いっさいのスピン仕上げを含まなくてもよく、又は比較的少量のスピン仕上げを必要としてもよい点は認識されよう。そのため、スピン仕上げを有さない、又は比較的少量のスピン仕上げを有する伸長された弾性ストランド208を基材に適切に接着するには、比較的大量のスピン仕上げを有する弾性ストランド208で必要とされるよりも比較的少ない量の接着剤218が必要とされ得る。更に、弾性ストランド208を基材に結合するために必要とされる比較的少量の接着剤218は、例えば、コスト、機能性、及び審美性に関して、得られる製品の各側面に正の影響を与え得る。
【0071】
いくつかの構成では、比較的大きなデシテックス値を有する弾性ストランド208及び/又は比較的低い張力でスプール302上に巻回された弾性ストランド208は、弾性ストランド208がそれ自体に接着することを防止するうえで役立ついっさいのスピン仕上げを必要としないか、又は比較的少量のスピン仕上げを必要とし得る。いくつかの構成では、スピン仕上げは、弾性ストランドがそれぞれのスプール302上に巻回される前、その間、及び/又はその後で弾性ストランド208に適用することができる。弾性ストランドに適用されるスピン仕上げの量は、弾性ストランド208を使用することができるプロセス構成に応じて最適化することができる点も認識されよう。例えば、弾性ストランドがアイドラなどの下流のハンドリング装置と限定された接触を有するか又はハンドリング装置と接触しないプロセス構成では、弾性ストランド208が下流のハンドリング装置に接着するかどうかを気にすることなく、弾性ストランド208がスプール302に巻かれる際にそれ自体、及び/又は互いに接着することを防止する助けとなるように、スピン仕上げの量を選択することができる。
【0072】
したがって、本明細書の弾性ストランド208は、様々な方法で表される場合があるスピン仕上げの様々な量を含み得る点は認識されよう。例えば、1キログラムの弾性ストランド当たり10グラムのスピン仕上げ量は、1%のスピン仕上げと表される場合がある。いくつかの構成では、弾性ストランドは、約0.1%のスピン仕上げを含むことができる。いくつかの構成では、ストランドは、約0.01%~約10%のスピン仕上げを含んでもよく、具体的には、上記の範囲内の0.01%刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって形成される全ての範囲を記載する。本明細書の方法及び装置はまた、弾性ストランド208からスピン仕上げ320の一部又は全部を除去するように構成されてもよい点も認識されよう。スピン仕上げ除去プロセス及び装置の例が、参照により本明細書に援用するところの米国特許出願公開第2018/0168877号に開示されている。
【0073】
本明細書の装置300は、様々な伸張特性を有するエラストマー積層体200を組み立てるための本明細書に記載の様々な特徴を有するように、様々な方法で構成されてもよい点は認識されよう。例えば、エラストマー積層体200が伸長されるとき、一部の弾性ストランド208は、他の弾性ストランド208によって及ぼされる収縮力とは異なる機械方向MDの収縮力を及ぼし得る。かかる異なる伸張特性は、弾性ストランドを第1及び第2の基材204、206と接合する前に一部の弾性ストランド208を他の弾性ストランド208よりも大きく又は小さく伸張させることによって実現することができる。上記に述べたように、弾性ストランド208のスプール302は、互いに異なる速度で1つ以上の巻き出し装置500から巻き出すことができ、そのため、弾性ストランド208は第1及び第2の基材と組み合わされるときにそれぞれよりも大きく又は小さく伸長させることができる。例えば、上記に述べたように、第1の基材204及び第2の基材206はそれぞれ、速度S1で前進することができる。いくつかの構成では、第1の弾性ストランド208aは、速度S1より遅い速度S2で第1のスプール302aから前進することができ、第2の弾性ストランド208bは、速度S1より遅い速度S3で第2のスプール302bから前進することができる。したがって、第1の弾性ストランド208a及び第2の弾性ストランド208bは、第1の基材204及び第2の基材206と組み合わせたとき、機械方向MDに伸長される。更に、速度S2は、速度S3より遅く又は速くすることができる。したがって、第1の弾性ストランド208aは、第1の基材204及び第2の基材206と組み合わせたとき、第2の弾性ストランド208bより大きく又は小さく伸長させることができる。
【0074】
本明細書で述べるように、弾性ストランド208は、弾性ストランド208を第1の基材層又は第2の基材層204、206に接合する前に予歪みを与えることができる。いくつかの構成では、弾性ストランド208は、約75%~約300%の予歪みを与えることができ、具体的には、上記の範囲内の1%刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって形成される全ての範囲を記載する。いくつかの構成では、弾性ストランド208は、約80%~約250%の予歪みを与えることができ、具体的には、上記の範囲内の1%刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって形成される全ての範囲を記載する。予歪みとは、エラストマー積層体又は吸収性物品の別の要素と組み合わせる前に、弾性又はエラストマー性材料に課される歪みを指す。予歪みは、以下の等式によって決定される:予歪み=((弾性の延長長さ-弾性の弛緩長さ)/弾性の弛緩長さ)×100。
【0075】
弾性ストランド208は、様々な異なる材料構造及び/又はデシテックス値を有して、異なる領域において異なる伸縮特性を有するエラストマー積層体200を作製してもよいことも理解されたい。いくつかの構成では、異なるデシテックス値を有する弾性ストランド208のスプール302を、1つ以上の巻き出し装置500上に配置して、そこから前進させることができる。いくつかの構成では、エラストマー積層体200は、弾性ストランド208が横断方向CDで互いに比較的近接して離間されている領域と、弾性ストランド208が横断方向CDで互いから比較的離れて離間された他の領域とを有することにより、異なる領域において異なる伸縮特性を与えることができる。いくつかの構成では、弾性ストランド208は、伸張状態でスプール302上に供給されてもよく、これにより第1の基材204及び/又は第2の基材206と組み合わされる前に更なる伸張を必要としないようにすることができる(又は、比較的小さい更なる伸張を必要とする場合もある)。いくつかの構成では、エラストマー積層体200における異なる伸張特性は、別の基材及び/又はエラストマー積層体及び/又は弾性フィルムをエラストマー積層体の特定の領域に結合することによって作製されてもよい。いくつかの構成では、エラストマー積層体200における異なる伸張特性は、エラストマー積層体の特定の領域でエラストマー積層体の一部がそれ自体の上に折り重なることによって作製されてもよい。
【0076】
いくつかの構成では、弾性ストランド208は、エラストマー積層体200が横断方向CDに沿った異なる領域において異なる伸張特性を有し得るように、第1及び第2の基材204、206と接合することができるが、これについては、いずれも本明細書に参照により援用するところの米国特許出願公開第2006/0094319(A1)号、同第2006/0032578U(A1)号、同第2018/0168878(A1)号、同第2018/0168877(A1)号、同第2018/0168880(A1)号、同第2018/0170027(A1)号、同第2018/0169964(A1)号、同第2018/0168879(A1)号、同第2018/0170026(A1)号、同第2018/0168889(A1)号、同第2018/0168874(A1)号、同第2018/0168875(A1)号、同第2018/0168890(A1)号、同第2018/0168887(A1)号、同第2018/0168892(A1)号、同第2018/0168876(A1)号、同第2018/0168891(A1)号、同第2019/0070042号、及び同第2019/0070041(A1)号に開示されている。いくつかの構成では、エラストマー積層体200は、参照により本明細書に援用するところの米国特許出願公開第2002/0009940(A1)号に開示されるように、一部のウェブ取り扱い操作の複雑さを軽減するのに役立ち得る異なる張力区域を含むことができる。
【0077】
本明細書に開示される組み立て操作中、弾性ストランド208がスプール302から前進している間に、様々な動作異常が生じ得る点は認識されよう。例えば、組み立て操作中に突発的事象が発生する場合があり、1つ以上の弾性ストランド208が、エラストマー積層体200の組立中にスプール302から前進している間に意図せずに破断する。したがって、本明細書の方法及び装置は、本明細書に参照により援用するところの米国特許公開第2014/0209652(A1)号及び同第2014/0224855(A1)号に開示されているような、破断した弾性ストランドを隔離するのに役立つ様々な装置を含んでもよい。場合によっては、方法及び装置は、本明細書に参照により援用するところの米国特許出願公開第2015/0090393(A1)号に開示されるような、破断した弾性ストランドを隔離するのを助けるためにスプール302、ストランドガイド310、及び/又は他のアセンブリ構成部品に隣接するスネア部材を含んでもよい。本明細書の装置及び方法はまた、2工程の弾性ストランド歪みプロセスで構成されてもよく、弾性ストランド208は、機械方向に前進して第1及び第2の基材204、206と組み合わされる前に、スプール302からニップ及び駆動ロールを通って前進する。かかるニップ及び駆動ロールの構成は、破断した弾性ストランドを他の弾性ストランド及び/又は取り扱い機器から隔離するうえで役立ち得る。本明細書の装置及び方法はまた、本明細書に参照により援用するところの米国特許公開第2013/0199707(A1)号及び同第2013/0199696(A1)号に開示されるような、破断した弾性ストランド208を自動的に再締結するのを助ける装置及び他の配置を用いて構成されてもよい。いくつかの構成では、スプール302は、ストランドにわたって延在するテープ片を有する弾性ストランド208が巻き付けられてもよく、テープ片は機械方向に沿って断続的に離間している。したがって、テープ片は、突発的事象が発生した場合に破断したストランドの端部の位置を特定するのに役立ち得る。
【0078】
また、組み立て操作は、弾性ストランドの破断の可能性を低減するうえで役立つように構成することができる点も認識されよう。例えば、第1の基材204及び/又は第2の基材206は、予め波形に形成された不織布として構成することができる。それにより、弾性ストランド208は、最終的な組み立てられたエラストマー積層体200で必要とされるよりも比較的低い歪みで基材204、206と結合させることができる。したがって、伸長された弾性ストランド208の比較的低い歪みは、組み立て操作中にかかる弾性ストランドが破断する可能性を低減することができる。
【0079】
本明細書におけるエラストマー積層体の組み立て操作は他の操作と併せて行うこともできる点も認識されよう。
【0080】
いくつかの構成では、本明細書の方法及び装置を用いて組み立てられたエラストマー積層体200は、集積される前又は後に様々な他の製造変換プロセスに供することができる。上記に述べたように、連続エラストマー積層体200は、スリット加工操作まで前進してもよく、エラストマー積層体200は、機械方向MDに沿ってスリット加工され、例えば、第1の連続エラストマー積層体及び第2の連続エラストマー積層体のようなレーンに分けられる。エラストマー積層体200は、剪断スリット加工操作又は破砕スリット操作を用いてスリット加工されてもよい点は認識されよう。破砕スリット操作では、第1の基材204及び第2の基材206は、スリット加工操作中に一緒に結合されてもよい。いくつかの操作では、エラストマー積層体200の第1及び第2の基材204、206は、エラストマー積層体200の縁部に沿って一緒に結合されてもよい。例えば、いくつかの操作では、第1の基材204の縁部は、第2の基材206の対向する縁部の上に折り畳まれて、エラストマー積層体200の封止された縁部を生成してもよい。熱、圧力、接着剤、及び/又は超音波結合プロセスを使用して、基材のそのような折り畳まれた部分を固定してもよい点は認識されよう。いくつかの構成では、エラストマー積層体200の側縁部に対する弾性ストランド208の位置は、所望の様式で側縁部に沿って波形パターンを変化させるように調整されてもよい。本明細書の弾性積層体200は、機械方向に沿って比較的より均質かつ/又は一貫した幅などの美的利益を提供するのに役立つ、追加の操作を供されてもよい。いくつかの構成では、エラストマー積層体200の縁部をトリミングすることで、比較的滑らか、かつ/又は仕上げられた縁部を与えることによって美観を改善することができる。いくつかの構成では、エラストマー積層体200は、エラストマー積層体が少なくとも部分的に弛緩した後に実行され得る横断方向の伸張操作を供されてもよい。
【0081】
いくつかの構成では、第1の基材204及び/又は第2の基材206を、エラストマー積層体200の組み立て操作中に穿孔プロセスに供することができる。また、いくつかの構成では、組み立てられたエラストマー積層体200を、集積される前又は後に穿孔プロセスに供することができる。例えば、参照により本明細書に援用するところの米国仮特許出願第62/874,600号に開示されるような様々な異なる種類の穿孔プロセス及び操作の構成を用いることができる点は認識されよう。また、第1の基材204、第2の基材206、及び/又は組み立てられたエラストマー積層体200を、例えば、いずれも本明細書に参照により援用するところの米国特許公開第2018/0228666(A1)号、同第2018/0228656(A1)号、同第2018/0228668(A1)号、同第2019/0183689(A1)号、及び同第2018/0228669(A11)号に記載されるようなエンボス加工などの様々な他の形成プロセスに供することができる点も認識されよう。
【0082】
いくつかの構成では、第1の基材204及び/又は第2の基材206を、エラストマー積層体200の組み立て操作中に印刷プロセスに供することができる。また、いくつかの構成では、組み立てられたエラストマー積層体200を、集積される前又は後に印刷プロセスに供することができる。例えば、印刷ステーションは、基材が組み合わされて弾性積層体200を形成する前に、第1の基材204の第1の表面210及び/若しくは第2の表面212に印刷を行い、かつ/又は第2の基材206の第1の表面214及び/若しくは第2の表面216に印刷を行うように構成することができる。別の例では、印刷ステーションは、基材が組み合わされて弾性積層体200を形成した後で、第1の基材204に印刷を行い、かつ/又は第2の基材206に印刷を行うように構成することができる。印刷ステーションは、様々な方法で構成されてよく、様々な種類の印刷付属品を含み得る点は認識されよう。例えば、印刷ステーションは、フレキソ印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷などの様々な印刷方法によって基材材料上にインクを印刷して図柄を形成することができるものであってよい。いくつかの構成では、1つ以上のレーザーを与えることによって、第1の基材204及び第2の基材206のいずれか又は両方にレーザーで誘導された図柄を作成することができる。
【0083】
本明細書で使用するとき、用語「図柄」は、形状(例えば、線)、記号若しくは文字、色差若しくは少なくとも2色の遷移、又は同様のもので構成される画像又はデザインを指す。図柄は、見たときに特定の利益がもたらされ得る美的画像又はデザインを含み得る。図柄は、写真画像の形状であってよい。図柄はまた、1次元(1-D)若しくは2次元(2-D)バーコード又はクイックレスポンス(QR)バーコードの形状であってもよい。図柄デザインは、例えば、図柄に使用される色(個々の純粋インク又はスポットカラー並びに作られたプロセスカラー)、図柄全体(又は図柄の構成要素)のサイズ、図柄(又は図柄の構成要素)の位置、図柄(又は図柄の構成要素)の動き、図柄(又は図柄の構成要素)の幾何学的形状、図柄内の色の数、図柄内の色混合の変化、印刷された図柄の数、図柄内の色の消失、及び図柄内のテキストメッセージの内容によって決定される。
【0084】
制御システム及び/又は検査システムは、本明細書で述べられるエラストマー積層体の組み立て操作の様々な態様を制御するために利用され得る点は認識されよう。例えば、上記に述べたように、巻き出し装置500は、スプール302の回転を駆動及び制御するために、サーボモータなどの1つ以上のモータと接続することができる。これにより、制御システムは、組み立て操作及び/又は継ぎ合わせ操作中にスプール302の加速及び/又は減速を制御するように動作して、弾性ストランド208の所望の張力を実現及び/又は維持することができる。いくつかの構成では、弾性ストランド208は、組み立て及び/又は継ぎ合わせ操作中に弾性ストランド208の所望の張力を維持するのを助けるために、一連のダンサロールを通って巻き出し装置500から前進させてもよい。
【0085】
上記に述べたように、エラストマー積層体200は、集積された後に更なる変換プロセスに供することもできる。例えば、かかる更なる変換プロセスは、エラストマー積層体200を個別の吸収性物品100に組み込むことができる。そのため、いくつかの実施形態では、エラストマー積層体200の欠陥長さを検出及び/又は追跡するように検査システムを構成することができる。例えば、エラストマー積層体200の欠陥長さは、基材204、206及び/又は弾性ストランド208が継ぎ合わされた領域を含み得る。別の例では、エラストマー積層体200の欠陥長さは、欠落した弾性ストランド208及び/又は破断した弾性ストランド208を有する領域を含み得る。検査システムは、ロール200Rから巻き出されたエラストマー積層体200の欠陥長さから得られた検査結果及び測定値を、エラストマー積層体から作製された吸収性物品100と相関させることができる。次に、検査システムは、吸収性物品の変換プロセスで拒否システムを制御するために使用することができ、エラストマー積層体200の欠陥長さの部分によって製造された吸収性物品は拒否される。いくつかの構成では、欠陥物品を拒否システムにかけて、組み立てプロセスから除去することができる。欠陥があると見なされなかった吸収性物品100は、折り畳み及び包装などの更なる処理ステップを受けることができる。
【0086】
いくつかの構成では、スプール302から前進する破断した弾性ストランド208を検出するように検査システムを構成することができる。
【0087】
破断した弾性ストランドを検出すると、検査システムは、上記に述べたような継ぎ合わせ操作を開始し、交換用のスプールを使用に供することができる。かかる検査システムは、本明細書に参照により援用するところの米国特許出願公開第2013/0199696(A1)号に開示されているものなど、様々な形で構成することができる点は認識されよう。
【0088】
いくつかの構成では、検査システムは、1つ以上の破断した弾性ストランドの検出時にエラストマー積層体の組み立て操作を停止してもよい。いくつかの構成では、エラストマー積層体の組み立て操作は、1つ以上の破断した弾性ストランドの検出後に、又は少なくとも破断した弾性ストランドの量が指定の限界値に達するまで継続してもよい。例えば、検査システムは、スプール302から前進する破断した弾性ストランド208を検出するように構成することができ、破断した弾性ストランドの数と破断していない弾性ストランドの数との比が指定の限界値を上回るまでエラストマー積層体の組み立て操作を継続することができる。例えば、破断した弾性ストランドの数と破断していない弾性ストランドの数との比が1:100以上である場合にエラストマー積層体の組み立て操作を停止することができる。
【0089】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示される寸法は「約40mm」を意味するものとする。相互参照される又は関連するあらゆる特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいかなる発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないかなる発明も教示、示唆又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0090】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
図A
図B
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図4
図4A
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】