(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-11
(54)【発明の名称】自動運転車の計画軌道を調整するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
B60W 30/10 20060101AFI20230404BHJP
B60W 60/00 20200101ALI20230404BHJP
G08G 1/16 20060101ALI20230404BHJP
【FI】
B60W30/10
B60W60/00
G08G1/16 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022551549
(86)(22)【出願日】2021-02-09
(85)【翻訳文提出日】2022-08-26
(86)【国際出願番号】 US2021017182
(87)【国際公開番号】W WO2021173336
(87)【国際公開日】2021-09-02
(32)【優先日】2020-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】518156417
【氏名又は名称】ズークス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャネク フデチェク
(72)【発明者】
【氏名】マリン コビラロフ
(72)【発明者】
【氏名】ジャック ライリー
【テーマコード(参考)】
3D241
5H181
【Fターム(参考)】
3D241BA15
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3D241DB01Z
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3D241DB09Z
5H181AA01
5H181AA27
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5H181LL01
5H181LL09
(57)【要約】
車両の位置における誤差を補正するための手法が、本明細書で記述される。幾つかの場合において、車両における測定された状態と車両のシステムによって決定されるような望ましい状態との間には、不一致が存在することがある。車両として円滑な軌道の維持を提供することが可能となる、自動運転車における計画アーキテクチュアのための技術および方法は、計画された進路または経路を辿る。幾つかの場合において、自動運転車における計画アーキテクチュアは、別のシステムを使用することなく、推定状態および計画進路の間における差異を補正し得る。このプロセスの例において、計画アーキテクチュアは、駆動システムのための軌道をともに出力する、ミッション計画システム、決定システム、および、追従システムを含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の座標枠内において、自動運転車の投影状態を、前記自動運転車に関連付けられた測定状態を前記自動運転車における第一の計画軌道に投影することにより、決定するステップと、
少なくとも部分的に第二の座標枠に基づいて、少なくとも部分的に前記投影状態と前記自動運転車に関連付けられた計画進路とに基づく、前記自動運転車に関連付けられた第二の計画軌道を決定するステップと、
少なくとも部分的に前記第二の計画軌道に基づいて、前記自動運転車を制御するステップと
を備えることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記測定状態が、前記自動運転車に関連付けられた測定位置、測定方位、測定加速度、または、測定速度の少なくとも一つを含むことを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第一の座標枠が車体中心座標枠であり、前記第二の座標枠がユークリッド座標枠であることを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
【請求項4】
前記第二の計画軌道が、少なくとも部分的に前記自動運転車によって検出される物体の状態にさらに基づくことを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項5】
前記投影状態を決定するステップが、前記第一の計画軌道および前記測定状態の間における最短距離を決定することを含むことを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか一つに記載の方法。
【請求項6】
少なくとも部分的に前記第二の座標枠に基づいて、少なくとも部分的に前記自動運転車に関連付けられた前記測定状態と前記第二の計画軌道とに基づく、前記自動運転車に関連付けられた修正軌道を決定するステップをさらに備えることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか一つに記載の方法。
【請求項7】
前記修正軌道が、少なくとも部分的に前記自動運転車によって検出される物体の状態にさらに基づくことを特徴とする、請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記第二の計画軌道が、前記自動運転車によって実行されると、前記自動運転車に前記計画進路へ復帰させることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれか一つに記載の方法。
【請求項9】
コンピュータにおいて実行すると、請求項1ないし8のいずれか一つに記載の方法を実装するコード化された命令を備えることを特徴とする、コンピュータプログラム。
【請求項10】
一つまたは複数のプロセッサと、
前記一つまたは複数のプロセッサによって実行可能である命令を保存する、一つまたは複数の非一時的コンピュータ可読メディアと
を備えるシステムであって、前記命令が、実行されると、前記システムに
少なくとも部分的に第一の座標枠に基づいて、車両の投影状態を、前記車両に関連付けられた測定状態を前記車両における第一の計画軌道に投影することにより、決定することと、
少なくとも部分的に第二の座標枠に基づいて、少なくとも部分的に前記投影状態と前記車両に関連付けられた計画進路とに基づく、前記車両に関連付けられた第二の計画軌道を決定することとであって、前記計画進路が、第一の場所および第二の場所の間における前記車両のための経路を含む、ことと、
前記第二の座標枠に対して、少なくとも部分的に前記車両に関連付けられた前記測定状態と前記第二の計画軌道とに基づく、前記車両に関連付けられた修正軌道を決定することと
を含む操作を実行させることを特徴とする、システム。
【請求項11】
前記投影状態を決定することが、前記第一の計画軌道および前記測定状態の間における最短距離を決定することを含むことを特徴とする、請求項10記載のシステム。
【請求項12】
前記第一の計画軌道が、前記車両の本体に対して相対的であり、
前記第二の座標枠が、ユニバーサル横メルカトル(UTM)座標枠である
ことを特徴とする、請求項10または11のいずれかに記載のシステム。
【請求項13】
前記操作が、少なくとも部分的に前記修正軌道に基づいて、前記車両を制御することをさらに含むことを特徴とする、請求項10ないし12のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項14】
少なくとも部分的に前記車両に関連付けられた前記測定状態と前記第二の計画軌道とに基づいて、前記車両に関連付けられた修正軌道を決定すること
をさらに含み、
前記車両を制御することが、少なくとも部分的に前記修正軌道に基づく
ことを特徴とする、請求項13記載のシステム。
【請求項15】
前記修正軌道が、少なくとも部分的に前記第二の座標枠に基づいて決定され、
前記修正軌道が、前記車両に前記第二の計画軌道へ復帰させる
ことを特徴とする、請求項14記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動運転車の計画軌道を調整するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2020年2月28日に出願されて、「自動運転車の計画軌道を調整するためのシステムおよび方法」と題する米国特許出願第16/805,118号明細書に基づく優先権を主張し、上記特許出願の内容全体を参照により本明細書に援用する。
【0003】
自動運転車のための計画および航法システムは、計画された進路と車両の物理的位置との間における不一致を頻繁に修正する必要がある。例えば、推定された物理的位置が実際の物理的位置に関する推定値であるため、位置における何らかの誤差または不一致が操作中に発生する可能性がある。そのため、車両は、不規則または散発的な方向転換がない走行のためにスムーズな乗り心地をさらに維持しつつ、計画された進路に対して再調整することにより、誤差を頻繁に修正する必要がある。
【図面の簡単な説明】
【0004】
詳細な説明は、添付図面を参照して記述される。図面において、参照番号における左端の桁は、その参照番号が最初に出現する図面を特定する。異なる図面における同一の参照番号の使用は、類似または同一の構成要素または機能を示す。
【0005】
【
図1】本明細書で記述されるように、計画アーキテクチュアに関連する変換を説明する例示的な絵図である。
【0006】
【
図2】本明細書で記述されるように、計画アーキテクチュアを利用する自動運転車を説明する、ユークリッド座標系における例示的なタイミング図である。
【0007】
【
図3】本明細書で記述されるように、計画アーキテクチュアを利用する自動運転車に関する例示的な絵図である。
【0008】
【
図4】本明細書で記述されるように、計画アーキテクチュアに関連するプロセスの例を説明するフロー図である。
【0009】
【
図5】本明細書で記述されるように、計画アーキテクチュアの例を説明するブロック図である。
【0010】
【
図6】本明細書で記述されるように、自動運転車における計画システムの実装例を説明する絵図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[詳細な説明]
本明細書で記述される技術および方法は、車両が計画された進路または経路に辿るとき、円滑な軌道の維持を提供することが可能である自動運転車の計画アーキテクチュアに指向される。幾つかの実装において、自動運転車は、二つの座標系を使用して操作し得る。第一の座標枠(例えば、車体中心座標枠)は、車両に対して相対的であり得ることにより、車両が計画された経路を通行するとき、第一の座標枠における車両の位置が実質的に円滑または安定のままとなる。車両は、ユニバーサル横メルカトル座標枠、または、経度/緯度座標枠などの、地球の表面における車両の位置に基づく第二の座標枠(例えば、ユークリッド座標系)を維持することもある。そのような車体中心の座標枠およびユークリッド座標枠に関して本明細書で議論されるが、その開示はそれほど制限することを意味するわけではなく、(同一の座標系を含む)一つまたは複数の座標系の任意の組合せが考えられる。
【0012】
プロセスの例において、自動運転車の計画アーキテクチュアは、別のシステムを使用することなく、推定された状態と計画された進路との間における差異を補正し得る。このプロセスの例において、計画アーキテクチュアは、駆動システムのために軌道をともに出力するミッション計画システム、決定システム、および追従システムを含み得る。一般に、ミッション計画システムは、第一の場所から第二の場所に至る車両における計画された経路を生成し得る。決定システムは、計画経路、および、車両における推定された状態または位置、ならびに、車両に近接し得る任意の物体に対する考慮に基づいて、車両の計画軌道を維持し、調整し、または生成し得て、追従システムは、計画経路および計画軌道の間における相違を補正するように(例えば、計画軌道における車両の維持を支援するように)修正軌道を生成し得る。幾つかの場合において、プロセスの例は、修正軌道を生成する追従システムの以前に、第一の(例えば、車体中心の)座標枠内において推定状態を計画軌道に投影することと、それから投影された状態または位置を第二の(例えば、ユークリッドの)座標枠へ変換することとを含むこともある。
【0013】
推定された状態または位置における差異に関する説明的な例を提示するため、自動運転車は、第一の座標枠内における(0,0)の推定位置と、第二の座標枠における(100,100)の推定位置とに、最初はあり得ると仮定する。この説明的な例において、車両位置および決定軌道の間は距離ゼロである(例えば、双方が第一の期間中に第一の座標枠(0,0)および第二の座標枠(100,100)にある)ように、過去の計画決定は、第一の座標枠における(0,0)および第二の座標枠における(100,100)で開始する計画軌道を含み得る。
【0014】
この例において、位置センサーから受信された車両の推定位置は、第二の座標枠における(99,100)であり、例えば、推定位置は、予想される状態または位置とは1測定単位だけの差異となる。そのため、位置センサーにおける誤差、または、車両による偏差(および/または、任意の関連するアルゴリズム)のいずれかに起因して、車両は、もはや計画軌道または計画経路に沿っていない。
【0015】
車両が推定位置を受信するため、車両は、第一の座標枠において、推定位置を過去の計画軌道に投影することにより、過去の計画軌道に沿って投影された状態または位置を決定し得る。幾つかの例において、車両は、最初に推定位置を第一の座標枠に変換し得るが、この推定位置は第二の座標枠で受信される。しかしながら、第一の座標枠が車両に対して相対的(例えば、本体中心)であるため、車両において予想される状態および推定される状態の両方が同一になることは、理解される必要がある。
【0016】
現行の例のような幾つかの場合において、投影状態は、車両の推定位置から離れることがある。投影状態は、過去の期間中に車両の状態に関して決定された変換を使用して、第二の座標枠に変換され得て、新たな計画軌道は、投影状態または計画経路を使用して決定され得る。推定位置および新たな計画軌道は、追従システムに提供され得る。それから、追従システムは、検出された近くにある任意の物体に対する補正だけでなく、推定位置および新たな計画軌道の間における任意の不一致をさらに補正するように修正軌道を生成し得る。
【0017】
本明細書で記述される手法は、幾つかの方法で実装することができる。実装の例は、後続する図面を参照して以下に記述される。自動運転車に関連して議論されるが、本明細書で記述される方法、装置、およびシステムは、様々なシステム(例えば、センサーシステム、または、ロボットプラットフォーム)に適用することができ、自動運転車に限定されない。一つの例において、類似の手法は、そのようなシステムが様々な操作を実行することに安全かどうかの指標を提供し得る、ドライバー制御の車両に利用され得る。別の例において、その手法は、製造組立ラインに関連して、航空測量に関連して、または、航海に関連して利用することができる。さらに、本明細書で記述される手法は、(例えば、センサーを使用して取得された)実際のデータ、(例えば、シミュレータによって生成された)シミュレーションデータ、または、その二つの任意の組合せに対して使用することができる。
【0018】
図1は、本明細書で記述されるように、計画アーキテクチュアに関連する変換を説明する例示的な絵
図100である。現行の例において、車両は、予想された状態または位置102を有し得て、車両の位置システムは、推定状態104を応答し得る。図示された例において、予想された状態または位置102、および、推定された状態または位置104は、第一の座標枠106(例えば、車体中心座標枠)および第二の座標枠108(例えば、ユークリッド座標枠)の両方で示される。上述された例と類似して、図示された例において、座標枠が車両の位置に対して相対的であるとき、第一の座標枠における予想状態102および推定状態104は同じであることに注意する必要がある。
【0019】
現行の例において、車両は、計画システムからの計画経路122と、決定システムからの以前に計画された軌道112とを有する。図示されるように、予想状態104は、第一の距離だけ以前に計画された軌道112とは異なり、推定位置104は、追加の、または、第二の距離だけ予想状態102とは異なる。
【0020】
この例において、推定状態104および以前に計画された軌道112は、第一の座標枠106に変換され、推定状態104は、図示されるように、第一の座標枠106において114のように投影されることにより、以前に計画された軌道112に沿って投影された状態または位置116を決定する。現行の例のような幾つかの場合において、投影された状態または位置116は、図示されるように、第一の座標枠106において推定位置104からの間隔110である。それから、投影状態116は、第二の座標枠108に変換される。そのとき、車両は、第二の座標枠(例えば、ユークリッド座標枠)における投影状態116から計画することにより、新たな計画軌道118を決定し得る。そのため、車両の位置に対して相対的である第一の座標枠において投影すること、および、それから投影状態116を第二の座標枠に変換することにより、車両は、推定状態104および以前に計画された軌道112の間における投影が第二の座標枠において決定された場合よりも、車両により接近する位置116から計画し得る。推定状態104により接近する位置116からの車両の計画を有することにより、車両は、近くの障害物の周りをより良く計画することが可能である。
【0021】
それから、新たな計画軌道118は、追従システムに提供されることにより、投影状態116および推定状態104の間における間隔110を補正するため、修正軌道120を生成し得る。重ねて、新たな計画軌道118は、以前に計画された軌道112よりも推定状態104に接近しているため、追従システムによって生成された修正軌道120は、より少ない演算リソースを使用してより短い時間で計算され得て、それにより、車両における操作上の安全性を最終的に向上させる車両の決定および反応時間を改善する。
【0022】
図2は、本明細書で記述されるように、計画アーキテクチュアを利用する自動運転車を説明する、ユークリッド座標系における例示的なタイミング
図200である。現行の例において、第一の計画軌道206を介して計画軌道204を通行する車両202が図示される。例えば、第一の期間t
0において、車両202は、第一の計画軌道206(A)に沿った第一の位置208にあり得る。例証されるように、そのような第一の計画軌道206(A)は、様々なデータ(経路204からの間隔、障害物等)に基づいて計画経路204を辿るように、車両202を推進するために決定され得る。
【0023】
第二の期間t1において、車両202は、位置210に(例えば、位置システムにおける誤差(センサーの不一致、アルゴリズムの不一致、および/または、それ以外の場合)、または、航法中の偏差のいずれかに起因して)移動していることがある。そのため、車両202は、第一の計画軌道206(A)からの第一の間隔212であり得る。第二の期間中に、車両202は、第一の修正軌道214を生成し得て、そのために、第三の期間t2中に、予想された状態または位置216を有し得る。
【0024】
しかしながら、現行の例において、第三の期間中に、車両202は、予想状態216ではなく、実際には推定状態218にある。この例において、車両202の計画アーキテクチュアは、第一の計画軌道206(A)を、変換された第一の計画軌道206(B)によって図示されるように、車両202に対して相対的に配置させると、第一の計画軌道206(A)および推定状態218を第一の座標枠に変換し得る。そのとき、車両202は、投影220を実行することにより、第一の座標枠内における第一の計画軌道206(A)に沿った投影状態222を決定し得る。
【0025】
そのとき、投影状態222は、図示された位置で第二の座標枠に逆に移動され得る。それから、車両202は、第二の座標枠内における投影状態222に基づいて、第二の計画軌道224を決定し得る。そのような第二の計画軌道は、車両202のための軌道を表すことにより、計画が変換された第一の軌道206(A)で実行されているかのような類似の様式で、変換された第一の計画軌道206(B)から経路204に復帰し得る。この方法において、現行の計画プロセスは、車両202が第一の計画軌道206(A)に沿った位置226よりも車両202の推定状態218に接近する投影状態222から第二の計画軌道224を決定することを可能とし、それにより、対流性の(convectional)計画システムよりも安全性を向上させる。例えば、図示されるように、物体230(例えば、樹木)は、車両202の進路にあり得るが、位置226から決定された(図示されない)計画軌道には適合されないけれども、本明細書で記述される現行のプロセスにおいて容易に回避される。
【0026】
図示された例のような幾つかの例において、車両202は、さらに相殺されるか、または、第二の計画軌道224から離れることがある。これらの場合において、車両202は、車両202を計画軌道224に接近させるか、または、計画軌道224に乗せるように、修正軌道228を決定し得る。重ねて、計画軌道224は、推定状態218に物理的により接近するため、修正軌道228を決定する計算は削減され、そのため、決定および計画に関連する期間を短縮し、それにより、車両202における全体的な安全性を向上させる。
【0027】
図3は、
図1および2に関して上述された計画アーキテクチュアを利用する自動運転車302に関する例示的な絵
図300である。現行の例において車両302は、経路参照306(例えば、レーンにおける側方または中央)を有する計画された進路または経路304内を走行している。また、車両302は、第二の座標枠(例えば、
図3に例証されるユークリッド座標枠内)における過去の計画軌道308(A)を有する。現行の例において、過去の計画軌道308(A)は、弧の形をしていることがあり得る(例えば、車両302は、
図1および2におけるような直線で移動するのではない)。上記で議論した通り、310によって表現された車両302における実際の状態(位置、速度、蛇行、進行方向等)は、予想状態312とは異なりことがあり、この予想状態は、図示されるように計画軌道308(A)から相殺されることもある。
【0028】
この例において、以前に計画された軌道308(A)は、以前に計画された軌道308(B)として示されるように第一の座標枠(例えば、車両または本体中心の座標枠)に変換され得る。
図3が第二の座標枠において示され、以前に計画された軌道308(B)が第一の座標枠において示されるように、推定状態に対応する以前に計画された軌道308(B)の配置は、車両302の予想状態312に対応する以前に計画された軌道308(A)の位置を反映する。
【0029】
そのとき、車両302は、推定状態310を過去の計画軌道308(B)に投影することにより、通常は投影314によって表示されるように、投影状態316を識別し得る。説明される例のような幾つかの場合において、投影314は、車両302の推定状態310と過去の決定軌道308(B)との間における最短距離に基づいている。それから、投影状態316は、現行の期間中に車両の状態に関して決定された変換を使用して、第二の座標枠に変換され得る。そのとき、車両302は、図示されるように、第二の座標枠における投影状態316から開始して、計画進路304に車両302を復帰させる、新たな計画軌道318を決定し得る。しかしながら、幾つかの場合において、車両302は、新たな計画軌道318からさらに相殺されることがある。幾つかの場合において、車両302、または、車両302の追従システムは、修正軌道320を決定することにより、計画軌道318に車両302を乗せることがある。重ねて、計画軌道308(B)は、推定状態310に物理的により接近するため、修正軌道320を決定するための計算は削減され、そのため、決定および計画に関連する期間が短縮され、それによって車両302の全体的な安全性を向上させる。
【0030】
その例において、車両202の推定状態310の上方が車両の中点として示されるが、点310は、車両302において任意の固定位置であり得る。例えば、点310は、他の位置と同様にして、前方または後方の車軸に沿ってあってよい。
【0031】
図4は、幾つかの実装による計画アーキテクチュアに関連するプロセス400の例を説明するフロー図である。プロセスは、論理的なフロー図においてブロックの集まりとして例証され、この図は、操作の流れを表現し、この操作の幾つか、または全ては、ハードウェア、ソフトウェア、または、それらの組合せにおいて実装することができる。ソフトウェアに関連して、ブロックは、一つまたは複数のコンピュータ可読メディアに保存されるコンピュータ実行可能な命令を表し、この命令は、一つまたは複数のプロセッサによって実行されると、記載された操作を実行する。一般的には、コンピュータ可読な命令は、特定の機能を実行する、または、特定の抽象的データタイプを実装する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、暗号化、復号化、圧縮化、記録、データ構造などを含有する。
【0032】
操作が記述される順序は、制約として解釈されるべきでない。記述される任意数のブロックは、任意の順序で、および/または、プロセスまたは代替のプロセスの実装と並列して、組み合わせることができ、全てのブロックを実行する必要はない。議論の目的のために、プロセスは、幅広く様々な他のフレームワーク、アーキテクチュア、および環境で実装され得るが、本明細書におけるプロセスは、本明細書における例で記述されるフレームワーク、アーキテクチュア、および環境に関して説明される。
【0033】
上述した通り、幾つかの例において、自動運転車の推定状態は、様々な位置センサーから受信されたデータにおける変動に起因して、移動または跳躍し得る。推定状態における跳躍は、車両における計画アーキテクチュアまたはシステムによって適切に補正することなくては、車両の前後またはぎくしゃくとした動きを引き起こし得る。
【0034】
図4は、本明細書で記述されるように、計画アーキテクチュアに関連するプロセス400の例を説明するフロー図である。プロセス400は、例えば、自動運転車に使用されることにより、推定状態と、第一の(車両中心の)座標枠内において推定状態を計画軌道へ投影して、修正軌道を生成する追従システムの以前に、それから投影状態を第二の(例えば、ユークリッドの)座標枠に変換することによる計画進路との間における差異を補正し得る。
【0035】
ステップ402において、システムは、計画軌道を受信し、または、計画軌道にアクセスし得る。幾つかの場合において、計画軌道は、過去の期間に関連付けられることがある。計画軌道は、第一の座標枠、第二の座標枠、または、その両方においてあり得る。
【0036】
ステップ404において、システムは、第一の座標枠および第二の座標枠の間における計画軌道に関連する変換を受信し、または、決定し得る。幾つかの場合において、変換は、計画軌道が決定された期間中のような、過去の期間中に決定され得る。幾つかの例において、変換は、計画アーキテクチュアのシステムによってアクセス可能である場所に保存され得る。
【0037】
ステップ406において、システムは、推定状態を受信し得る。推定状態は、一つまたは複数の位置センサー、または、位置センサーに結合された一つまたは複数のシステムから受信し得る。例えば、位置センサーは、慣性計測装置(IMU)、全地球測位システム(GPS)センサー、または、全地球的航法衛星システム(GNSS)センサーだけでなく、他の種類の位置センサーを含んでよい。幾つかの例において、位置は、車両を取り囲む物理的環境に関して取得された画像、ライダー、またはレーダーのデータだけでなく、一つまたは複数の保存された環境マップに基づいて推定され得る。例えば、操作406は、マップ(例えば、多解像度共分散データを含むメッシュまたはデータ構造)に関して取得されたデータ(例えば、ライダー、レーダー、画像)に基づいて、環境における車両の位置特定を含むことがある。推定状態は、第二の座標枠内にあり得る。
【0038】
ステップ408において、システムは、推定状態を第一の座標枠(例えば、本体中心座標枠)に変換し得る。そのため、推定状態および計画軌道は、第一の座標枠内において比較され得る。さらに、第一の座標枠が車両に対して相対的であるため、車両の位置が、推定状態において相当する跳躍に対してさえも移動しないことは、理解される必要がある。
【0039】
ステップ410において、システムは、推定状態を第一の座標枠における計画軌道に投影し得る。例えば、
図1ないし3に関して上記で議論した通り、システムは、計画軌道および推定状態の間における最短距離を決定することにより、推定状態を計画軌道に投影してよい。
【0040】
ステップ412において、システムは、第一の座標枠における投影状態を決定し得る。例えば、推定状態から最短距離にある計画軌道上の位置は、投影状態として選択され、または、使用されてよい。
【0041】
それから、ステップ414において、システムは、少なくとも部分的に投影状態に基づいて、第二の座標枠における新たな計画軌道を決定し得る。例えば、システムは、新たな軌道を決定することにより、任意の近くの物体に適合して投影状態から計画進路に車両を復帰し得る。
【0042】
ステップ416において、システムは、新たな計画軌道および推定状態を追従システムに出力し得る。例えば、新たな計画軌道が投影状態から決定されるため、推定状態および新たな計画軌道の間における何らかの相殺は、なおも存在し得る。これらの場合において、追従システムは、上述した通り、任意の近くの物体を回避する、推定状態および新たな計画軌道の間における修正軌道を決定し得る。
【0043】
図5は、本明細書で記述されるように、計画アーキテクチュア500の例を説明するブロック図である。現行の例において、計画アーキテクチュア500は、計画システム502、決定システム504、および追従システム506を含み得る。計画システム502は、第一の場所から第二の場所へ至る車両のための計画進路508を生成し得る。決定システム504は、車両に近接し得る任意の物体を考慮する車両の計画経路508および推定状態514に基づいて、計画軌道510(A)および510(B)などの、車両の計画軌道を維持し、調整し、または生成し得る。例えば、決定システム504は、上述した通り、車両の推定状態514を受信して、推定状態514を以前に計画された軌道510(A)上に投影することにより、投影位置516を決定し得る。それから、決定システム504は、図示されるように、投影状態516および計画進路508に基づいて、新たな計画軌道510(C)を生成し得る。追従システム506は、駆動システム512によって辿られる修正軌道518を生成することにより、計画経路508および計画軌道510(C)の間における相違を補正し得る(例えば、計画軌道510(C)上における車両の維持を支援する)。
【0044】
図6は、本開示の実施形態による、本明細書で記述される手法を実装するためのシステム600の例に関するブロック図である。幾つかの例において、システム600は、
図1ないし5に関して本明細書で記述される実施形態に関する、一つまたは複数の特徴、構成要素、および/または、機能性を含み得る。幾つかの実施形態において、システム600は、車両602を含み得る。車両602は、車両演算装置604、一つまたは複数のセンサーシステム606、一つまたは複数の通信接続608、および、一つまたは複数の駆動システム610を含み得る。
【0045】
車両演算装置604は、一つまたは複数のプロセッサ612、および、一つまたは複数のプロセッサ612に通信可能に結合されたコンピュータ可読メディア614を含み得る。図示の例において、車両602は、自動運転車であるが、車両602は、任意の種類の車両、または、任意の他のシステム(例えば、ロボットシステム、カメラ対応スマートフォン)であることが可能である。図示の例において、車両演算装置604のコンピュータ可読メディア614は、計画システム616およびシステム制御装置618だけでなく、軌道620、位置データ622、座標枠624、および、座標枠624間の変換626を保存する。説明の目的のために、コンピュータ可読メディア614に存在するように、
図6において描かれているが、計画システム616およびシステム制御装置618だけでなく、軌道620、位置データ622、座標枠624、および、座標枠624間の変換626は、付加的または代替的に、車両602に対してアクセス可能(例えば、車両602に保存されているか、または、その他の場合、車両602から離れたコンピュータ可読メディアからアクセス可能)であり得る。
【0046】
少なくとも一つの例において、計画システム616は、本明細書における
図1ないし5のいずれかに関して記述される車両に関する測定された状態および望ましい状態の間における偏差を補正するための、一つまたは複数のプロセッサを実装するように構成され得る。
【0047】
少なくとも一つの例において、車両演算装置604は、一つまたは複数のシステム制御装置618を含みことが可能であり、この制御装置は、ステアリング、推進、制動、安全性、エミッター、通信、および、車両602に関する他のシステムを制御するように構成することができる。これらのシステム制御装置618は、駆動システム610、および/または、車両602に関する他の構成要素に相当するシステムに対して通信し、および/または、制御し得る。幾つかの例において、本明細書で記述される幾つかまたは全ての構成要素に関する態様は、任意のモデル、アルゴリズム、および/または、機械学習アルゴリズムを含むことができる。
【0048】
少なくとも一つの例において、センサーシステム606は、ライダーセンサー、レーダーセンサー、超音波変換器、ソナーセンサー、位置センサー(例えば、GPS、コンパス等)、慣性センサー(例えば、慣性計測装置(IMU)、加速度計、磁力計、ジャイロスコープ等)、カメラ(例えば、三原色加法混合、赤外線、強度、深度、飛行時間等)、マイクロフォン、ホイールエンコーダー、環境センサー(例えば、温度センサー、湿度センサー、光センサー、圧力センサー等)、および、一つまたは複数の飛行時間(ToF)センサー等を含むことができる。センサーシステム606は、これらの種類のセンサー、または、他の種類のセンサーの各々に関する複数のインスタンスを含むことができる。別の例において、カメラセンサーは、車両602の外装および/または内装に関する様々な場所に配置される複数のカメラを含むことができる。センサーシステム606は、車両演算装置604に対する入力を提供し得る。付加的または代替的には、センサーシステム606は、所定の期間が経過した後に、ほぼリアルタイム等において特定の周波数で、一つまたは複数のネットワークを介して、一つまたは複数の演算装置へセンサーデータを送信することができる。
【0049】
車両602は、車両602と、一つまたは複数の他のローカルまたはリモートの演算装置との間における通信も可能とする、一つまたは複数の通信接続608を含むことができる。例えば、通信接続608は、車両602および/または駆動システム610において他のローカル演算装置に対する通信を容易化し得る。また、通信接続608は、車両602が他の近くの演算装置(例えば、他の近くの車両、交通信号機等)に対して通信することを可能し得る。通信接続608は、車両602が、リモートにある遠隔操作の演算装置、または他のリモートサービスに対して通信することも可能とする。
【0050】
通信接続608は、車両演算装置604を別の演算装置(例えば、演算装置630)、および/または、ネットワーク628のようなネットワークに接続するための、物理的および/または論理的インターフェースを含み得る。例えば、通信接続608は、IEEE802.11によって定義された周波数、ブルートゥースのような短距離無線周波数、セルラー通信(例えば、2G、3G、4G、4GLTE、5G等)、または、各演算装置が他の演算装置に対して接合することを可能とする任意の適切な有線もしくは無線通信プロトコルを介するような、Wi-Fiベースの通信を可能とし得る。
【0051】
少なくとも一つの例において、車両602は、一つまたは複数の駆動システム610を含むことができる。幾つかの例において、車両602は、単体の駆動システム610を有してよい。少なくとも一つの例において、車両602が複数の駆動システム610を有する場合、個々の駆動システム610は、車両602の対向する端部(例えば、前部または後部等)に配置することができる。少なくとも一つの例において、駆動システム610は、一つまたは複数のセンサーシステム606を含むことにより、上記で議論した通り、駆動システム610の調子、および/または、車両602の周囲を検出することができる。制限ではなく例として、センサーシステム606は、駆動システムにおけるホイールの回転を感知するための一つまたは複数のホイールエンコーダー(例えば、ロータリーエンコーダー)、駆動システムにおける方位および加速度を測定するための慣性センサー(例えば、慣性計測装置、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計等)、カメラまたは他の画像センサー、駆動システムの周囲における物体を音響的に検出するための超音波センサー、ライダーセンサー、レーダーセンサー等を含むことができる。ホイールエンコーダーのような幾つかのセンサーは、駆動システム610に固有であり得る。幾つかの場合において、駆動システム610におけるセンサーシステム606は、車両602における相当するシステムを重複し、または、捕捉することができる。
【0052】
少なくとも一つの例において、本明細書で議論される構成要素は、上記で議論した通り、位置データ622のようなセンサーデータを処理することができ、一つまたは複数のネットワーク628を介して、それらの各出力を一つまたは複数の演算装置630へ送信してよい。少なくとも一つの例において、本明細書で議論される構成要素は、所定の期間が経過した後にほぼリアルタイム等において、特定の周波数でそれらの各出力を一つまたは複数の演算装置630へ送信してよい。
【0053】
本明細書で記述されるように、例示的なニューラルネットワークは、一連の接続された階層に入力データを通すことにより出力を作成する、生物学的に着想を得たアルゴリズムである。ニューラルネットワークにおける各々の階層は、別のニューラルネットワークから構成することもできるし、または、(畳み込みかどうかに関係なく)任意数の階層から構成することもできる。本開示に関連して理解できるように、ニューラルネットワークは、機械学習を利用することができ、この機械学習は、出力が学習済みパラメータに基づいて生成される、そのようなアルゴリズムの幅広いクラスを参照することができる。
【0054】
ニューラルネットワークに関連して議論されるが、任意の種類の機械学習は、本開示に調和して使用することができる。例えば、機械学習アルゴリズムは、回帰アルゴリズム(例えば、通常最小二乗回帰(OLSR)、線形回帰、ロジスティック回帰、段階的重回帰、多変量適応型回帰スプライン(MARS)、局所的推定散布図平滑化(LOESS))、インスタンスベースアルゴリズム(例えば、リッジ回帰、最小絶対収縮およびモデル選択(LASSO)、エラスティックネット、最小角度回帰(LARS))、決定木アルゴリズム(例えば、分類および回帰ツリー(CART)、反復二分法(ID3)、カイ二乗検定に基づく相互作用の自動検出(CHAID)、決定株、条件付き決定木)、ベイジアンアルゴリズム(例えば、ナイーブベイズ、ガウシアンナイーブベイズ、多項分布に基づくナイーブベイズ、平均一依存推定量(AODE)、ベイジアン信頼ネットワーク(BNN)、ベイジアンネットワーク)、クラスタリングアルゴリズム(例えば、K-平均、K-メディアン、期待値の最大化(EM)、階層的クラスタリング)、相関ルール学習アルゴリズム(例えば、パーセプトロン、逆伝播、ホップフィールドネットワーク、動径基底関数ネットワーク(RBFN))、深層学習アルゴリズム(例えば、ディープボルツマンマシン(DBM)、ディープビリーフネットワーク(DBN)、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、積層オートエンコーダ)、次元削減アルゴリズム(例えば、主成分分析(PCA)、主成分回帰(PCR)、部分最小二乗回帰(PLSR)、サモンマッピング、多次元尺度構成法(MDS)、射影追跡、線形判別分析(LDA)、混合判別分析(MDA)、二次判別分析(QDA)、柔軟判別分析(FDA))、アンサンブルアルゴリズム(例えば、ブースティング、ブートストラップ集約(Bagging)、エイダブースト、スタック一般化(blending)、勾配ブースティングマシン(GBM)、勾配ブースト回帰木(GBRT)、ランダムフォレスト)、SVM(サポートベクターマシン)、教師有り学習、教師無し学習、半教師有り学習等を含むことができるが、これらに限定されない。アーキテクチュアに関する追加の例は、ResNet50、ResNet101、VGG、DenseNet、PointNetなどのようなニューラルネットワークを含む。
【0055】
車両602のプロセッサ612および演算装置630のプロセッサ632は、本明細書で記述されるようにデータを処理して操作を実行するように、命令を実行することを可能とする任意の適切なプロセッサであり得る。限定ではなく例として、プロセッサ612および632は、一つまたは複数の中央演算装置(CPU)、グラフィック処理装置(GPU)、または、電子データを処理することにより、その電子データを、レジスタおよび/またはコンピュータ可読メディアに保存することができる他の電子データに変換する、任意の他の装置もしくは装置の部分から構成することができる。幾つかの例において、集積回路(例えば、ASIC等)、ゲートアレイ(例えば、FPGA)、および、他のハードウェア装置は、それらがコード化された命令を実装するように構成されている限り、プロセッサと見做すこともできる。
【0056】
コンピュータ可読メディア614および634は、非一時的コンピュータ可読メディアの例である。コンピュータ可読メディア614および634は、オペレーティングシステム、および、一つまたは複数のソフトウェアアプリケーション、命令、プログラム、および/または、データを保存することにより、本明細書で記述される方法および様々なシステムに属する機能を実装することができる。様々な実装において、コンピュータ可読メディアは、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、同期ダイナミックRAM(SDRAM)、非揮発性/フラッシュ型メモリ、または、情報を保存することを可能とする任意の他の種類のコンピュータ可読メディアのような、任意の適切なコンピュータ可読メディアの技術を使用して実装することができる。アーキテクチュア、システム、および、本明細書で記述される個々の要素は、多くの他の論理的、プログラム的、および物理的な構成要素を含むことができ、添付図に示されるこれらの構成要素は、本明細書における議論に関連する単なる例示である。
【0057】
理解できるように、本明細書で議論される構成要素は、説明の目的のために分割されたものとして記述されている。しかしながら、様々な構成要素によって実行される操作は、任意の他の構成要素で組み合わせ、または、実行することができる。
【0058】
図6は、分散システムとして例証されるが、代替的な例において、車両602の構成要素は、演算装置630に関連付けることができ、演算装置630の構成要素は、車両602に関連付けることができる。すなわち、車両602は、演算装置630に関連する一つまたは複数の機能を実行することができ、かつ、その逆も可能となる。さらに、機械学習の構成要素に関する態様は、本明細書で議論される任意の装置において実施することができる。
【0059】
[例示的な条項]
A.一つまたは複数の位置センサーと、一つまたは複数のプロセッサと、一つまたは複数のプロセッサによって実行可能な命令を保存する一つまたは複数の非一時的コンピュータ可読メディアとを備える自動車であって、命令は、実行されると、一つまたは複数のプロセッサに、自動運転車に関連付けられた推定位置を受信することと、車両の車体中心座標枠内における車両の以前に計画された軌道に関して、自動運転車に関連付けられた推定位置の相対的位置を決定することにより、自動運転車の投影位置を決定することと、少なくとも部分的にユークリッド座標枠に基づいて、自動運転車に関連付けられた投影位置および計画進路に基づく自動運転車に関連付けられた新たな計画軌道を決定することであって、計画進路は、第一の場所および第二の場所の間における自動運転車のための経路を含むことと、少なくとも部分的にユークリッド座標枠に基づいて、少なくとも部分的に自動運転車に関連付けられた推定位置および新たな計画軌道に基づく自動運転車に関連付けられた修正軌道を決定することと、少なくとも部分的に修正軌道に基づいて自動運転車の操作を制御することとを含む操作を実行させる、自動運転車。
【0060】
B.修正軌道が、少なくとも部分的に自動運転車に近接する物体の場所にさらに基づく、クレームAに関する自動運転車。
【0061】
C.新たな計画軌道を決定する以前に、車体中心座標枠からユークリッド座標枠へ投影位置を変換することをさらに含む、クレームAに関する自動運転車。
【0062】
D.自動運転車に関する操作を制御することが、自動運転車に修正軌道を通行させることを含む、クレームAに関する自動運転車。
【0063】
E.第一の座標枠内において、自動運転車に関連付けられた測定状態を自動運転車における第一の計画軌道に投影することにより、自動運転車の投影状態を決定するステップと、少なくとも部分的に第二の座標枠に基づいて、少なくとも部分的に自動運転車に関連付けられた投影状態および計画進路に基づく自動運転車に関連付けられた第二の計画軌道を決定するステップと、少なくとも部分的に第二の計画軌道に基づいて、自動運転車の操作を制御するステップとを備える方法。
【0064】
F.測定状態が、自動運転車に関連付けられた測定位置、測定方位、測定加速度、または、測定速度の少なくとも一つを含む、節Eに関する方法。
【0065】
G.第一の座標枠が車体中心座標枠であり、第二の座標枠がユークリッド座標枠である、節Eに関する方法。
【0066】
H.第二の計画軌道が、少なくとも部分的に自動運転車によって検出された物体の状態にさらに基づく、節Eに関する方法。
【0067】
I.投影状態を決定するステップが、第一の計画軌道および測定状態の間における最短距離を決定することを含む、節Eに関する方法。
【0068】
J.少なくとも部分的に第二の座標枠に基づいて、少なくとも部分的に自動運転車に関連付けられた測定状態および第二の計画軌道に基づく自動運転車に関連付けられた修正軌道を決定するステップをさらに備え、自動運転車の操作を制御するステップが、少なくとも部分的に修正軌道に基づく、節Eに関する方法。
【0069】
K.修正軌道が、少なくとも部分的に自動運転車によって検出された物体の状態にさらに基づく、節Jに関する方法。
【0070】
L. 第二の計画軌道が、自動運転車によって実行されると、自動運転車を計画進路に復帰させる、節Eに関する方法。
【0071】
M.実行されると、一つまたは複数のプロセッサに、少なくとも部分的に第一の座標枠に基づいて、自動運転車に関連付けられた測定状態を車両に関する第一の計画軌道に投影することにより、自動運転車の投影状態を決定することと、少なくとも部分的に第二の座標枠に基づいて、少なくとも部分的に投影状態および自動運転車に関連付けられた計画進路に基づく自動運転車に関連付けられた第二の計画軌道を決定することであって、計画進路が、第一の場所および第二の場所の間における自動運転車のための経路を含むことと、第二の座標枠に対して、少なくとも部分的に自動運転車に関連付けられた測定状態および第二の計画軌道に基づく自動運転車に関連付けられた修正軌道を決定することとを含む操作を実行させる命令を保存する、非一時的コンピュータ可読メディア。
【0072】
N.投影状態を決定することは、第一の計画軌道および測定状態の間における最短距離を決定することを含む、節Mに関する非一時的コンピュータ可読メディア。
【0073】
O.第一の座標枠が、車両の本体に対して相対的である、節Mに関する非一時的コンピュータ可読メディア。
【0074】
P.第二の座標枠が、ユニバーサル横メルカトル(UTM)座標枠である、節Mに関する非一時的コンピュータ可読メディア。
【0075】
Q.少なくとも部分的に修正軌道に基づいて自動運転車の操作を制御することをさらに含む、節Mに関する非一時的コンピュータ可読メディア。
【0076】
R.少なくとも部分的に自動運転車に関連付けられた修正状態および第二の計画軌道に基づいて、自動運転車に関連付けられた修正軌道を決定することと、自動運転車の操作を制御することが、少なくとも部分的に修正軌道に基づく、節Sに関する非一時的コンピュータ可読メディア。
【0077】
S.修正軌道が、少なくとも部分的に第二の座標枠に基づいて決定される、節Rに関する非一時的コンピュータ可読メディア。
【0078】
T.修正軌道が、自動運転車によって実行されると、自動運転車に第二の計画軌道に復帰させる、節Rに関する非一時的コンピュータ可読メディア。
【0079】
上述された例示的な条項は、一つの特定の実装に関して記述されるが、この文書に関連して、例示的な条項の内容は、方法、装置、システム、コンピュータ可読メディア、および/または、別の実装を介して、実装することもできる。さらに、例AないしTのいずれかは、単体で実装され、または、例AないしTにおける他の一つまたは複数のいずれかの組合せで実装されることがある。
【0080】
[結論]
理解できるように、本明細書で議論される構成要素は、説明目的のために分割されたものとして記述される。しかしながら、様々な構成要素によって実行される操作は、任意の他の構成要素を組み合わせ、または、実行することができる。一つの例または実装に関して議論される構成要素またはステップは、他の例における構成要素またはステップと組み合わせて使用され得ることも、理解される必要がある。例えば、
図6における構成要素および命令は、
図1ないし5におけるプロセスおよびフローを利用し得る。
【0081】
本明細書で記述される手法に関する一つまたは複数の例が説明されるが、様々な変形、追加、並び替え、および、それらと同等なことが、本明細書で記述される手法に関する範囲内に含まれる。
【0082】
例の記述において、参照は、本明細書の一部を形成する添付図面に対して行われ、これらの図面は、主張された主題に関する具体例を図として示す。他の例を使用することができ、構造的な変更のような変更または調整を行うことができる。そのような例として、変更または調整は、意図されて主張された主題に関する範囲から逸脱することは必ずしも必要でない。本明細書におけるステップは、一定の順序で提示されるが、幾つかの場合において、特定の入力が、記述されたシステムおよび方法の機能を変更することなく、異なる時期に、または異なる順序で提供されるように、その順序付けは変更することができる。開示された手続は、異なる順序で実行することも可能である。さらにも本明細書で記述される様々な演算は、開示された順序で実行される必要はなく、演算における代替的な順序付けを使用する他の例は、容易に実装することができる。順序の再割り当てに加えて、幾つかの例において、演算は、同一の結果をともなうサブ演算に分解することもできる。
【国際調査報告】