(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-11
(54)【発明の名称】直角割り込みトレーニング
(51)【国際特許分類】
B60W 30/095 20120101AFI20230404BHJP
B60W 40/04 20060101ALI20230404BHJP
G08G 1/16 20060101ALI20230404BHJP
G08G 1/09 20060101ALI20230404BHJP
B60T 7/12 20060101ALI20230404BHJP
G01S 13/931 20200101ALN20230404BHJP
【FI】
B60W30/095
B60W40/04
G08G1/16 D
G08G1/09 V
B60T7/12 Z
G01S13/931
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022551550
(86)(22)【出願日】2021-02-17
(85)【翻訳文提出日】2022-10-26
(86)【国際出願番号】 US2021018341
(87)【国際公開番号】W WO2021173395
(87)【国際公開日】2021-09-02
(32)【優先日】2020-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518156417
【氏名又は名称】ズークス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ハグブレード
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン イサーク マティンソン
【テーマコード(参考)】
3D241
3D246
5H181
5J070
【Fターム(参考)】
3D241BA32
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5H181AA01
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5H181LL15
5J070AE01
5J070AE09
5J070AE10
5J070AF03
5J070AK22
(57)【要約】
車両が他の車両の前方の車線領域に進入しようとしていることを検出することに関する技術が説明される。例において、第1の車両に搭載されるコンピューティングデバイスは、第1の車両の環境に関するセンサデータを受信することができる。センサデータから決定される属性に少なくとも部分的に基づいて、コンピューティングデバイスは、(例えば、Uターン、Nポイントターンの実行、駐車場又は私道からの退出によって)第1の車両の近くにある第2の車両が、異なる進行方向から、第1の車両の前方の車線領域に進入すると予測されると決定することができる。例において、コンピューティングデバイスは、第2の車両が第1の車両の前方の車線領域に進入することが予測されると決定することに少なくとも部分的に基づいて、第1の車両を制御するための指示を決定することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
1つ以上のプロセッサと、
前記1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、前記システムに、
第1の車両の環境に関するセンサデータを受信するステップと、
前記センサデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の車両の近くにいる第2の車両が、前記第1の車両の前方の車線領域に進入することが予測されると決定するステップと、
前記第1の車両の近くにいる前記第2の車両が、前記第1の車両の前方の車線領域に進入することが予測されると決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の車両を制御するための指示を決定するステップと、
を含む動作を実行させる命令を記憶する1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体と、
を備える、システム。
【請求項2】
前記第2の車両又は前記環境のうちの少なくとも1つに関する1つ以上の属性を決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記第2の車両が、前記第1の車両の前方の前記車線領域に進入することが予測されると決定するステップをさらに含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記1つ以上の属性は、
前記第1の車両に対する前記第2の車両の位置、
前記第2の車両の瞬間速度、
運転者が前記第2の車両内にいるかどうかのインジケーション、
前記第2の車両に関するドアが、開いているか、閉じているかのインジケーション、
前記第2の車両のエンジンが、動作状態にあるか、停止状態にあるかのインジケーション、
前記第2の車両のブレーキ灯が点灯しているかどうかのインジケーション、
前記第2の車両のヘッドライトが点灯しているかどうかのインジケーション、
前記第2の車両の後退灯が点灯しているかどうかのインジケーション、又は
前記第2の車両の方向指示器が点灯しているかどうかのインジケーション
のうちの少なくとも1つを含む、
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1の車両と前記第2の車両とは、90度から指定オフセットの間の角度に位置し、前記指定オフセットは、50度である、
請求項1~3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記第2の車両は、前記第1の車両と同じ道路側又は前記第1の車両とは反対の道路側の駐車場、私道、又は路地に位置する、
請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1の車両を制御するための指示を決定するステップは、機械学習モデルからの出力に少なくとも部分的に基づき、前記出力は、前記第2の車両が、前記第1の車両の前方の前記車線領域に進入しようとしているかどうかのバイナリインジケーション、又は、前記第2の車両が前記第1の車両の前方の前記車線領域に進入しようとしているかどうかに関する確かさを示すメトリックを含む、
請求項1~5のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記指示は、前記第1の車両に、減速、停止、又は車線変更操作の少なくとも1つを行わせる、
請求項1~6のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
第1の車両の環境に関するセンサデータを受信するステップと、
前記センサデータに少なくとも部分的に基づいて、第2の車両が前記第1の車両の近くにいることを検出するステップであって、前記第2の車両は、前記第1の車両に対して実質的に直角をなす、ステップと、
前記センサデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第2の車両が前記第1の車両の前方の車線領域に進入しようとしているかどうかを示す、前記環境又は前記第2の車両に関する属性を決定するステップと、
前記属性に少なくとも部分的に基づいて、前記第2の車両が前記第1の車両の前方の前記車線領域に進入しようとしているかどうかを示すインジケーションを決定するステップと、
前記インジケーションに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の車両を制御するための指示を決定するステップと、
を含む、方法。
【請求項9】
前記センサデータに少なくとも部分的に基づいて、前記環境のトップダウン表示を決定するステップと、
前記トップダウン表示を機械学習モデルに入力するステップと、
さらに、前記トップダウン表示を前記機械学習モデルに入力することに少なくとも部分的に基づいて、前記第2の車両が前記第1の車両の前方の前記車線領域に進入しようとしていると決定するステップと、
をさらに含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記属性は、
前記第2の車両の瞬間速度、
運転者が前記第2の車両内にいるかどうかのインジケーション、及び前記運転者が前記第2の車両内にいる場合には、前記運転者の頭の方向のインジケーション、
前記第2の車両のエンジンが、動作状態にあるか、停止状態にあるかのインジケーション、
前記第2の車両のホイールに関するホイール角度、又は、
前記第2の車両のブレーキ灯、ヘッドライト、後退灯、又は方向指示器のうちの少なくとも1つが点灯しているかどうかのインジケーション
を含む、
請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の車両が前記第1の車両の前方の前記車線領域に進入しようとしていることのインジケーションを予測コンポーネントに入力するステップと、
前記予測コンポーネントから、前記第2の車両に関する予測軌道を受信するステップと、
さらに、前記予測軌道に少なくとも部分的に基づいて、前記指示を決定するステップと、
をさらに含む、
請求項8~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記第2の車両は、前記第1の車両とは異なる進行方向に関連付けられる、
請求項8~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記第2の車両は、90度の指定オフセットの範囲内にある前記第2の車両と前記第1の車両との間の角度に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の車両に対して実質的に直角をなす、
請求項8~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記第2の車両は、前記第1の車両に対して実質的に直角をなす駐車場、私道、又は路地に位置する、
請求項8~13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、前記1つ以上のプロセッサに、請求項8~14のいずれか1項に記載の方法を実行させる命令を記憶する1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年2月27日に出願された、「PERPENDICULAR CUT-IN TRAINING」と題された米国特許出願第16/803,644号明細書、及び2020年2月27日に出願された、「PERPENDICULAR CUT-IN DETECTION」と題された米国特許出願第16/803,705号明細書の優先権を主張し、それらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
一般に、予測システムは、環境内のオブジェクトに関連付けられている情報を利用して、軌道など、それらのオブジェクトのその後のアクションを推測する。そのような情報は次いで、例えば、環境において車両をどのように制御するかを決定するために使用されることが可能である。
【発明の概要】
【0003】
詳細な説明が、添付の図を参照しながら記述される。それらの図において、参照番号の左端の数字は、その参照番号が最初に現れる図を識別する。別々の図における同じ参照番号の使用は、同様の又は同じコンポーネント又は特徴を示す。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】本明細書において記述されている、車両が別の車両の前方の車線領域に入ることになるかどうかを予測するための例示的な環境を示す図である。
【
図2】本明細書において記述されている、車両が別の車両の前方の車線領域に入ることになるかどうかを予測するための別の例示的な環境を示す図である。
【
図3】本明細書において記述されている、車両が別の車両の前方の車線領域に入ることになるかどうかを予測するための別の例示的な環境を示す図である。
【
図4】本明細書において記述されている、車両が別の車両の前方の車線領域に入ることになるかどうかを予測するための別の例示的な環境を示す図である。
【
図5】本明細書において記述されている、車両が別の車両の前方の車線領域に入ることになるかどうかを予測するための別の例示的な環境を示す図である。
【
図6】本明細書において記述されている、技術を実行するための例示的なシステムを示すブロック図である。
【
図7】本明細書において記述されている、車両が別の車両の前方の車線領域に入ることになるかどうかを予測するためのモデルをトレーニングするための例示的なプロセスを示す図である。
【
図8】本明細書において記述されている、車両が別の車両の前方の車線領域に入ることになるかどうかを予測し、そのような予測に基づいてその別の車両を制御するための例示的なプロセスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本明細書において記述されている技術は、車両の環境におけるオブジェクト(例えば、歩行者、動物、自転車に乗った人、その他の車両など)の特定の行動を予測するためのモデルをトレーニングして使用することを対象としている。例えば、自律車両などの別の車両に近接していて実質的に直角の位置にある車両が、私道から抜け出ること、直角の位置にある駐車場から抜け出ること、Uターンを行うこと等によってなど、自律車両の前方の車線領域に入ること(例えば、「割り込むこと」)を行うことになるときを予測するために、機械学習を使用してモデルがトレーニングされることが可能である。少なくとも1つの例においては、モデルは、環境において1つ又は複数の車両によって以前に収集されたトレーニングデータに基づいてトレーニングされることが可能である。少なくとも1つの例においては、モデルは、自律車両に提供されることが可能であり、自律車両に近接していて実質的に直角の位置にあるオブジェクト(例えば、その他の車両)がどのように行動する可能性が高いかを予測するために、自律車両に搭載されたコンピューティングデバイスによって利用されることが可能である。
【0006】
例えば、自律車両に搭載されたコンピューティングデバイスは、自律車両に近接していて実質的に直角の位置にある車両が、私道から抜け出ること、直角の位置にある駐車場から抜け出ること、Uターンを行うこと等によってなど、自律車両の前方の車線領域に入ること(例えば、「割り込むこと」)を行うことになるときを予測するために、モデルを活用することが可能である。これらのシナリオは、とりわけ、そのような動作主体(これらの操作を実行するその他の車両)が、マップの構造化されていない部分(例えば、私道又は駐車区画内など、車線マーカがない部分)から始動する場合があるという点において、それに加えて、動作主体の動きが、道路のルールに従わない場合があるマルチポイントターンから、構造化された動き及び/又は複雑な動きへの遷移を含む場合があるという事実において、独特の課題を提示している。自律車両に搭載されたコンピューティングデバイスは、そのような予測を利用して、環境において自律車両をどのようにナビゲートするかを決定することが可能である。即ち、自律車両に搭載されたコンピューティングデバイスは、モデルによって出力された予測に基づいて運転操作を適合させることが可能である。従って、自律車両は、モデルを利用して、(i)自律車両に近接していて実質的に直角の位置にある車両が割り込むことになるときを予測することと、(ii)その別の車両に対応するように自律車両をナビゲートする(例えば、自律車両を減速させ、それによって、その車両と別の車両との間における車間距離を広げる、自律車両がその別の車両に道を譲るようにさせる、及び/又は自律車両を停止させる、自律車両に車線変更操作を実行させる、自律車両が別の車両を安全に迂回するようにさせる、及び/又は自律車両が実行することが可能である操作のいずれかのその他の組合せを自律車両に実行させる)ための軌道を決定することとが可能である。
【0007】
本明細書において記述されている技術は、自律車両などの車両が自分の環境におけるオブジェクトの行動を予測することを可能にするために、例えば機械学習を使用して、モデルをトレーニングすることを対象としている。本明細書において記述されている技術は、ノイズの多いセンサデータ、より具体的には、ノイズの多い予測データ(例えば、処理されたセンサデータ)を利用して、車両に関連付けられている環境におけるオブジェクトの行動を、既存の予測技術を用いるよりも正確に予測することが可能である。さらに、上述されているように、自律車両に対して直角であるか、又は実質的に直角である車両に関しては、そのような車両は、道路網に沿っていない、及び/又は自律車両が知覚及び理解するようにトレーニングされている道路のルールに従っていない場合がある。従って、既存の予測技術は、そのような車両を検知して安全に迂回するには不十分である場合がある。即ち、本明細書において記述されている技術は、既存の予測テクノロジーを上回る技術的な改善を提供する。センサデータが使用されて車両の環境におけるオブジェクトの行動を予測することが可能であることに伴う精度を改善することに加えて、本明細書において記述されている技術は、誤検知を低減すること、及び安全性の結果を改善することが可能である。
【0008】
本明細書において記述されている技術は、いくつかの方法で実施されることが可能である。以降の図を参照しながら、例示的な実施態様が以降で提供される。例示的な実施態様は、自律車両というコンテキストで論じられているが、本明細書において記述されている方法、装置、及びコンポーネントは、様々なコンポーネント(例えば、センサコンポーネント又はロボットプラットフォーム)に適用されることが可能であり、自律車両に限定されない。一例においては、本明細書において記述されている技術は、運転者に制御される車両において利用されることが可能であり、それらの車両においては、そのようなコンポーネントは、様々な操作を実行することが安全であるかどうかについてのインジケーションを車両の運転者に提供することが可能である。別の例においては、これらの技術は、航空若しくは航海のコンテキストにおいて、又はコンポーネントにとって未知である行動に関連付けられている可能性があるオブジェクト若しくはエンティティを含む任意のコンポーネントにおいて利用されることが可能である。いくつかの例においては、これらの技術は、自律車両及び/又は知覚コンポーネント以外のコンテキストにおいて利用されることが可能である。さらに、本明細書において記述されている技術は、実際の(例えば、センサを使用して取り込まれた)データ、シミュレートされた(例えば、シミュレータによって生成された)データ、又はそれら2つの任意の組合せとともに使用されることが可能である。
【0009】
図1は、本明細書において記述されている、車両が別の車両の前方の車線領域に入ることになるかどうかを予測するための例示的な環境100を示している。
【0010】
例示的な環境100においては、車両102は、走行面106の走行車線104に配置されることが可能である。少なくとも1つの例においては、車両102は、米国高速道路交通安全局によって発行されているレベル5分類に従って動作するように構成されている自律車両であることが可能であり、そのレベル5分類は、運転者(又は乗員)が車両を制御することをいかなる時点においても期待されない状態で行程全体にわたって全ての安全上重要な機能を実行することが可能な車両について記述している。そのような例においては、車両102は、全ての駐車機能を含む、始動から停止までの全ての機能を制御するように構成されることが可能であるので、車両102は無人であることが可能である。これは例にすぎず、本明細書において記述されているコンポーネント及び方法は、常に運転者によって手動で制御される必要がある車両から、部分的に又は完全に自律的に制御される車両にわたる車両を含む、あらゆる地上輸送用、空中輸送用、又は水上輸送用車両に組み込まれることが可能である。即ち、示されている例においては、車両102は自律車両であるが、車両102は、任意のその他のタイプの車両であることが可能である。
【0011】
少なくとも1つの例においては、走行車線104は、車線領域に関連付けられることが可能であり、走行面106は、道路に関連付けられることが可能である。少なくとも1つの例においては、別の車両108が環境100内で検知されることが可能である。いくつかの例においては、別の車両108は、別の車両108が車両102の閾値距離内にあるほどに車両102に近接していることが可能である。いくつかの例においては、別の車両108は、車両102とは異なる走行方向に関連付けられることが可能である。車両102の走行方向は、車両102が走行している軌道110の端にある矢印によって示されている。いくつかの例においては、別の車両108は、車両102の走行方向とは反対である走行方向に関連付けられることが可能である。その他の例においては、走行方向は、閾値よりも多く別の走行方向からオフセットされることによって、その別の走行方向とは異なることが可能である。
【0012】
いくつかの例においては、別の車両108は、車両102に対してある角度で配置されることが可能である。少なくとも1つの例においては、その角度は、90度という指定されたオフセット内にあることが可能であり、それによって、別の車両108は、車両102に対して実質的に直角である。即ち、この論考の目的のために、車両は、別の車両に対して、それらの2台の車両の間における角度が90度という指定されたオフセット内にある場合には、「実質的に直角」である。非限定的な例として、その指定されたオフセットは、50度であることが可能であり、それによって車両102及び別の車両108(又は任意の2台の車両)は、それらの2台の間における角度が40度と140度との間にある限り、「実質的に直角」であることが可能である。少なくとも1つの例においては、指定されたオフセットは、本明細書において記述されている機械学習技術を使用して学習されることが可能である。いくつかの例においては、指定されるオフセットは、手動で設定されることが可能であり、マップデータに基づくことが可能である(例えば、位置に依存することが可能である)、といった具合である。
【0013】
図1においては、別の車両108は、車両102に対して実質的に直角に配置されている。非限定的な例として、別の車両108は、駐車場(例えば、実質的に直角の位置にある駐車場)若しくは駐車区画、裏通り、私道、又は車両102に対して実質的に直角である任意のその他の場所から抜け出ているところである可能性がある。いくつかの例においては、そのような駐車場又は駐車区画、裏通り、私道などは、環境100に関連付けられているマップにおいて注釈を付けられることが可能である。その他の例においては、そのような駐車場又は駐車区画、裏通り、私道などは、マップにおいて注釈を付けられないことが可能である。
【0014】
少なくとも1つの例においては、車両102は、1つ又は複数のコンピューティングデバイスを含むことが可能であり、それらのコンピューティングデバイスは、車両102に搭載されることが可能である。少なくとも1つの例においては、コンピューティングデバイスは、車両102を制御するためのコンポーネントを含むことが可能である。例えば、少なくとも1つの例においては、知覚コンポーネントが、車両102のセンサコンポーネントから受信されたセンサデータに少なくとも部分的に基づいてオブジェクトの検知、セグメンテーション、及び/又は分類を実行することが可能である。少なくとも1つの例においては、予測コンポーネントが、センサコンポーネントからのセンサデータ、(例えば、環境100の)マップに関連付けられているマップデータ、及び/又は知覚コンポーネントから出力された知覚データ(例えば、処理されたセンサデータ)を受信することが可能であり、車両102の環境100内の1つ又は複数のオブジェクトに関連付けられている予測を出力することが可能である。少なくとも1つの例においては、プランニングコンポーネントが、センサコンポーネントから受信されたセンサデータ、マップデータ、及び/又は車両102のその他のコンポーネントによって行われたいずれかの決定に少なくとも部分的に基づいて車両102を制御するために使用するための出力を決定することが可能である。そのようなコンピューティングデバイスと、関連付けられているコンポーネントとに関連付けられているさらなる詳細が、以降で
図6を参照しながら説明される。
【0015】
上述されているように、車両102は、1つ又は複数のセンサコンポーネントに関連付けられることが可能である。少なくとも1つの例においては、センサコンポーネントは、LIDARセンサ、RADARセンサ、超音波トランスデューサ、ソナーセンサ、位置センサ(例えば、全地球測位コンポーネント(GPS)、コンパスなど)、慣性センサ(例えば、慣性測定ユニット、加速度計、磁力計、ジャイロスコープなど)、カメラ(例えば、RGB、IR、強度、奥行きなど)、ホイールエンコーダ、マイクロフォン、環境センサ(例えば、温度センサ、湿度センサ、光センサ、圧力センサなど)、飛行時間(ToF)センサなどを含むことが可能である。そのようなセンサデータは、LIDARデータ、RADARデータ、超音波トランスデューサデータ、ソナーデータ、位置データ(例えば、全地球測位コンポーネント(GPS)、コンパスなど)、慣性データ(例えば、慣性測定ユニットデータ、加速度計データ、磁力計データ、ジャイロスコープデータなど)、カメラデータ(例えば、RGBデータ、IRデータ、強度データ、奥行きデータなど)、ホイールエンコーダデータ、マイクロフォンデータ、環境センサデータ(例えば、温度センサデータ、湿度センサデータ、光センサデータ、圧力センサデータなど)、ToFセンサデータなどを含むことが可能であるが、それらに限定されない。
【0016】
少なくとも1つの例においては、知覚コンポーネントは、別の車両108を検知することが可能であり、予測コンポーネントは、別の車両108が車両102の前方の走行車線104の車線領域に入ることになるかどうかを予測することが可能である。いくつかの例においては、予測コンポーネントは、機械学習メカニズムによってトレーニングされたモデルを活用して、別の車両108が車両102の前方の走行車線104の車線領域に入ることになるかどうかを示す予測を出力することが可能である。少なくとも1つの例においては、予測コンポーネントは、環境100に関連付けられている特徴(属性、特性、パラメータ、データなどとも呼ばれる)を分析して、別の車両108が走行車線104の車線領域に入る可能性が高いかどうかを決定することが可能である。環境100の特性に関連付けられることが可能であるそのような特徴は、別の車両108が駐車場(例えば、実質的に直角の位置にある駐車場)又は駐車区画、裏通り、私道などに配置されているということを示す、環境100に関連付けられているマップにおける注釈を含むことが可能である。
【0017】
少なくとも1つの例においては、予測コンポーネントは、別の車両108に関連付けられている特徴を分析して、別の車両108が走行車線104の車線領域に入る可能性が高いかどうかを決定することが可能である。例えば、別の車両108の特性に関連付けられることが可能であるそのような特徴は、車両102に対する別の車両108の位置(例えば、走行方向、角度オフセットなど)、別の車両108の瞬間速度、別の車両108に運転者が乗っているかどうかのインジケーション、運転者が見ている方向のインジケーション(例えば、運転者の頭の位置)、別の車両108に関連付けられているドアが開いているか若しくは閉じられているかのインジケーション、別の車両108のエンジンが動作状態にあるか若しくは停止状態にあるかのインジケーション、別の車両108のホイールに関連付けられているホイール角度(そのようなことを決定するためのさらなる詳細が、2019年12月10日に出願された米国特許出願第16/709,263号明細書において記述されており、その全体が、参照によって本明細書に組み込まれている)、別の車両108の制動灯が点灯されているかどうかのインジケーション、別の車両108のヘッドライトが点灯されているかどうかのインジケーション、別の車両108の後退灯が点灯されているかどうかのインジケーション、別の車両108のウインカーが点灯されているかどうかのインジケーション、又は別の車両108に関連付けられている点灯状態を含むことが可能であるが、それらに限定されない。
【0018】
そのようなモデルに関連付けられているさらなる詳細、及びそのようなモデルをトレーニングするための技術が、以下で
図7を参照しながら説明される。
【0019】
図1に示されているように、別の車両108が、自分に関連付けられている軌道112に従う場合には、別の車両108は、車両102の前方の走行車線104の車線領域に入ることになる(例えば、別の車両108が、右折を実行して交通の流れに入る際に)。即ち、別の車両108が、自分に関連付けられている軌道112に従う場合には、別の車両108は、割り込みを実行することになり、それによって、車両102に関連付けられているプランニングコンポーネントは、別の車両202を考慮して車両102を動かすように車両102の軌道110を修正することが可能である。上述されているように、プランニングコンポーネントは、車両102を減速させて、車両102と別の車両108との間における車間距離を広げること、車両102を減速させ、別の車両108に道を譲るようにさせる、及び/又は停止させること、車両102に車線変更を実行させること、車両102が別の車両108を安全に迂回するようにさせること、及び/又は、車両102が実行することが可能である操作のいずれかのその他の組合せを車両102に実行させることが可能である。
【0020】
図2は、本明細書において記述されている、車両が別の車両の前方の車線領域に入ることになるかどうかを予測するための別の例示的な環境200を示している。
【0021】
例示的な環境200は、車両102を含み、車両102は、走行面106の走行車線104に配置されることが可能である。少なくとも1つの例においては、
図1を参照しながら上述されているように、走行車線104は、車線領域に関連付けられることが可能であり、走行面106は、道路に関連付けられることが可能である。少なくとも1つの例においては、別の車両202が環境200内で検知されることが可能である。いくつかの例においては、別の車両202は、別の車両202が車両102の閾値距離内にあるほどに車両102に近接していることが可能である。さらに、いくつかの例においては、別の車両202は、車両102とは異なる走行方向に関連付けられることが可能である。車両102の走行方向は、車両102が走行している軌道110の端にある矢印によって示されている。いくつかの例においては、別の車両202は、車両102の走行方向とは反対である走行方向に関連付けられることが可能である。いくつかの例においては、別の車両202は、車両102に対してある角度で配置されることが可能である。少なくとも1つの例においては、その角度は、90度という指定されたオフセット内にあることが可能であり、それによって、別の車両202は、車両102に対して実質的に直角である。
【0022】
図2においては、別の車両202は、車両102に対して実質的に直角に配置されている。非限定的な例として、別の車両108は、駐車場(例えば、実質的に直角の位置にある駐車場)若しくは駐車区画、裏通り、私道、又は車両102に対して実質的に直角である任意のその他の場所から抜け出ているところである可能性がある。いくつかの例においては、そのような駐車場又は駐車区画、裏通り、私道などは、環境200に関連付けられているマップにおいて注釈を付けられることが可能である。その他の例においては、そのような駐車場又は駐車区画、裏通り、私道などは、マップにおいて注釈を付けられないことが可能である。
【0023】
少なくとも1つの例においては、知覚コンポーネントは、別の車両202を検知することが可能であり、予測コンポーネントは、別の車両202が車両102の前方の走行車線104の車線領域に入ることになるかどうかを示す予測を出力することが可能である。いくつかの例においては、予測コンポーネントは、機械学習メカニズムによってトレーニングされたモデルを活用して、別の車両202が車両102の前方の走行車線104の車線領域に入ることになるかどうかを予測することが可能である。少なくとも1つの例においては、予測コンポーネントは、上述されているように、環境200及び/又は別の車両202に関連付けられている特徴を分析して、別の車両202が走行車線104の車線領域に入る可能性が高いかどうかを決定することが可能である。
【0024】
図2に示されているように、別の車両202が、自分に関連付けられている軌道204に従う場合には、別の車両202は、車両102の前方の走行車線104の車線領域に入ることになる(例えば、別の車両202が、左折を実行して交通の流れに入る際に)。即ち、別の車両202が、自分に関連付けられている軌道204に従う場合には、別の車両202は、割り込みを実行することになり、それによって、車両102に関連付けられているプランニングコンポーネントは、別の車両202を考慮して車両102を動かすように車両102の軌道110を修正することが可能である。上述されているように、プランニングコンポーネントは、車両102を減速させて、車両102と別の車両202との間における車間距離を広げること、車両102を減速させて、別の車両202に道を譲るようにさせる、及び/又は停止させること、及び/又は、車両102が実行することが可能である操作のいずれかのその他の組合せを車両102に実行させることが可能である。
【0025】
図1及び
図2は、本明細書において記述されている技術の例を示しており、それによって、別の車両108及び202はそれぞれ、裏通り、駐車場(例えば、実質的に直角の位置にある駐車場)若しくは駐車区画、私道、又は車両102及び/又は走行面106に対して実質的に直角であるその他の場所から抜け出ている。
図1においては、別の車両108は、裏通り、駐車場(例えば、実質的に直角の位置にある駐車場)若しくは駐車区画、私道、又は、走行面106のうちで車両102と同じ側にあるその他の場所に配置されている。即ち、別の車両108は、車両102が配置されている走行車線104に対して実質的に直角に、かつ走行面106のうちで走行車線104と同じ側に配置されている。
図2においては、別の車両202は、裏通り、駐車場(例えば、実質的に直角の位置にある駐車場)若しくは駐車区画、私道、又は、走行面106のうちで車両102とは反対側にあるその他の場所に配置されている。即ち、別の車両108は、車両102が配置されている走行車線104に対して実質的に直角に、かつ走行面106のうちで走行車線104とは反対側に配置されている。
【0026】
いくつかの例においては、別の車両108又は202は、車両102の前に配置されること、及び車両102と実質的に平行に(例えば、同じ方向に)配置されることが可能である。そのような例においては、別の車両108又は202は、走行車線104を横切って左折又は右折を実行することが可能である。車両102は、上述されている特徴を活用して、そのような操作を予測することが可能であり、プランニングコンポーネントは、それに従って車両102をどのように制御するかを決定することが可能である。
【0027】
図3は、本明細書において記述されている、車両が別の車両の前方の車線領域に入ることになるかどうかを予測するための別の例示的な環境300を示している。
【0028】
例示的な環境300は、車両102を含み、車両102は、走行面106の走行車線104に配置されることが可能である。少なくとも1つの例においては、
図1を参照しながら上述されているように、走行車線104は、車線領域に関連付けられることが可能であり、走行面106は、道路に関連付けられることが可能である。少なくとも1つの例においては、別の車両302が環境300内で検知されることが可能である。いくつかの例においては、別の車両302は、別の車両302が車両102の閾値距離内にあるほどに車両102に近接していることが可能である。さらに、いくつかの例においては、別の車両302は、車両102とは異なる走行方向に関連付けられることが可能である。車両102の走行方向は、車両102が走行している軌道110の端にある矢印によって示されている。いくつかの例においては、別の車両302は、(例えば、
図3に示されているように)車両102の走行方向とは反対である走行方向に関連付けられることが可能である。いくつかの例においては、別の車両302は、車両102に対してある角度で配置されることが可能である。
【0029】
少なくとも1つの例においては、知覚コンポーネントは、別の車両302を検知することが可能であり、予測コンポーネントは、別の車両302が車両102の前方の走行車線104の車線領域に入ることになるかどうかを予測することが可能である。いくつかの例においては、予測コンポーネントは、機械学習メカニズムによってトレーニングされたモデルを活用して、別の車両302が車両102の前方の走行車線104の車線領域に入ることになるかどうかを示す予測を出力することが可能である。少なくとも1つの例においては、予測コンポーネントは、上述されているように、環境300及び/又は別の車両302に関連付けられている特徴を分析して、別の車両302が走行車線104の車線領域に入る可能性が高いかどうかを決定することが可能である。
【0030】
図3に示されているように、別の車両302が、自分に関連付けられている軌道304に従う場合には、別の車両302は、車両102の前方の走行車線104の車線領域に入ることになる(例えば、別の車両302がUターンを実行する際に)。即ち、別の車両302が、自分に関連付けられている軌道304に従う場合には、別の車両302は、割り込みを実行することになり、それによって、車両102に関連付けられているプランニングコンポーネントは、別の車両302を考慮して車両102を動かすように車両102の軌道110を修正することが可能である。上述されているように、プランニングコンポーネントは、車両102を減速させて、車両102と別の車両302との間における車間距離を広げること、車両102を減速させて、別の車両302に道を譲るようにさせる、及び/又は停止させること、及び/又は、車両102が実行することが可能である操作のいずれかのその他の組合せを車両102に実行させることが可能である。
【0031】
図3は、別の車両302がUターンを実行しているところを示しているが、代替例においては、別の車両302は、走行車線104を横切って(例えば、私道、街路、裏通りなどへの)ターンを実行することが可能である。そのような例においては、車両102は、同じ特徴を活用して、別の車両302が車両102の前方の走行車線104の車線領域に入る可能性が高いかどうかを決定することが可能であり、プランニングコンポーネントは、それに従って車両102をどのように制御するかを決定することが可能である。
【0032】
図4は、本明細書において記述されている、車両が別の車両の前方の車線領域に入ることになるかどうかを予測するための別の例示的な環境400を示している。
【0033】
例示的な環境400は、車両102を含み、車両102は、走行面106の走行車線104に配置されることが可能である。少なくとも1つの例においては、
図1を参照しながら上述されているように、走行車線104は、車線領域に関連付けられることが可能であり、走行面106は、道路に関連付けられることが可能である。少なくとも1つの例においては、別の車両402が環境400内で検知されることが可能である。いくつかの例においては、別の車両402は、別の車両402が車両102の閾値距離内にあるほどに車両102に近接していることが可能である。さらに、いくつかの例においては、別の車両402は、車両102とは異なる走行方向に関連付けられることが可能である。車両102の走行方向は、車両102が走行している軌道110の端にある矢印によって示されている。いくつかの例においては、別の車両402は、(例えば、
図4に示されているように)車両102の走行方向とは反対である走行方向に関連付けられることが可能である。いくつかの例においては、別の車両402は、車両102に対してある角度で配置されることが可能である。
【0034】
少なくとも1つの例においては、知覚コンポーネントは、別の車両402を検知することが可能であり、予測コンポーネントは、別の車両402が車両102の前方の走行車線104の車線領域に入ることになるかどうかを予測することが可能である。いくつかの例においては、予測コンポーネントは、機械学習メカニズムによってトレーニングされたモデルを活用して、別の車両402が車両102の前方の走行車線104の車線領域に入ることになるかどうかを示す予測を出力することが可能である。少なくとも1つの例においては、予測コンポーネントは、上述されているように、環境400及び/又は別の車両402に関連付けられている特徴を分析して、別の車両402が走行車線104の車線領域に入る可能性が高いかどうかを決定することが可能である。
【0035】
図4に示されているように、別の車両402が、自分に関連付けられている軌道404に従う場合には、別の車両402は、車両102の前方の走行車線104の車線領域に入ることになる(例えば、別の車両402が、スリーポイントターン又は任意のNポイントターンを実行する際に)。即ち、別の車両402が、自分に関連付けられている軌道404に従う場合には、別の車両402は、割り込みを実行することになり、それによって、車両102に関連付けられているプランニングコンポーネントは、別の車両402を考慮して車両102を動かすように車両102の軌道110を修正することが可能である。上述されているように、プランニングコンポーネントは、車両102を減速させて、車両102と別の車両402との間における車間距離を広げること、車両102を減速させて、別の車両402に道を譲るようにさせる、及び/又は停止させること、及び/又は、車両102が実行することが可能である操作のいずれかのその他の組合せを車両102に実行させることが可能である。
【0036】
図5は、本明細書において記述されている、車両が別の車両の前方の車線領域に入ることになるかどうかを予測するための別の例示的な環境500を示している。
【0037】
例示的な環境500は、車両102を含み、車両102は、走行面106の走行車線104に配置されることが可能である。少なくとも1つの例においては、
図1を参照しながら上述されているように、走行車線104は、車線領域に関連付けられることが可能であり、走行面106は、道路に関連付けられることが可能である。少なくとも1つの例においては、別の車両502が環境500内で検知されることが可能である。いくつかの例においては、別の車両502は、別の車両502が車両102の閾値距離内にあるほどに車両102に近接していることが可能である。さらに、いくつかの例においては、別の車両502は、車両102とは異なる走行方向に関連付けられることが可能である。車両102の走行方向は、車両102が走行している軌道110の端にある矢印によって示されている。いくつかの例においては、別の車両502は、車両102の走行方向とは反対である走行方向に関連付けられることが可能である。いくつかの例においては、別の車両502は、車両102に対してある角度で配置されることが可能である。
図5に示されているように、別の車両502は、車両102に対して実質的に直角であることが可能である。
【0038】
少なくとも1つの例においては、知覚コンポーネントは、別の車両502を検知することが可能であり、予測コンポーネントは、別の車両502が車両102の前方の走行車線104の車線領域に入ることになるかどうかを予測することが可能である。いくつかの例においては、予測コンポーネントは、機械学習メカニズムによってトレーニングされたモデルを活用して、別の車両502が車両102の前方の走行車線104の車線領域に入ることになるかどうかを示す予測を出力することが可能である。少なくとも1つの例においては、予測コンポーネントは、上述されているように、環境500及び/又は別の車両502に関連付けられている特徴を分析して、別の車両502が走行車線104の車線領域に入る可能性が高いかどうかを決定することが可能である。
【0039】
図5に示されているように、別の車両502が、自分に関連付けられている軌道504に従う場合には、別の車両502は、車両102の前方の走行車線104の車線領域に入ることになる(例えば、別の車両502が、自分の現在位置から後退し、車両102と同じ走行方向に進む際に)。即ち、別の車両502が、自分に関連付けられている軌道504に従う場合には、別の車両502は、割り込みを実行することになり、それによって、車両102に関連付けられているプランニングコンポーネントは、別の車両502を考慮して車両102を動かすように車両102の軌道110を修正することが可能である。上述されているように、プランニングコンポーネントは、車両102を減速させて、車両102と別の車両502との間における車間距離を広げること、車両102に車線を変更させること、車両102を減速させて、別の車両502に道を譲るようにさせる、及び/又は停止させること、車両102が別の車両502を安全に迂回するようにさせること、及び/又は、車両102が実行することが可能である操作のいずれかのその他の組合せを車両102に実行させることが可能である。
【0040】
図5は、別の車両502が、走行面106のうちで車両102と同じ側にある私道、駐車場、裏通りなどから後退して出ているところを示しているが、本明細書において記述されている技術は、走行面106のうちで車両102とは反対側にある私道、駐車場、裏通りなどから後退して出ているところである別の車両502に関しても適用可能である。
【0041】
図1~
図5は、車両102の前方の走行車線104の車線領域に入っているところである、又は本明細書において記述されている「割り込み操作」をその他の形で実行しているところである、車両102に近接しているその他の車両の様々な例を示している。そのような例は、左折、右折、Uターン、スリーポイントターンなどを含む。さらなる又は代替の例は、本開示の範囲内にある。例えば、本明細書において記述されている技術は、別の車両がKターン、任意のNポイントターンなどを実行するときに、又は別の車両が曲がって交通の流れとの間で出入りするときに車両102をどのように制御するかを決定するために使用されることが可能である。即ち、本明細書において記述されている技術は、
図1~
図5において記述されている例に限定されず、また、車両102に近接していて、かつ車両102と同じ又は異なる走行方向に関連付けられている別の車両が車両102の前方の走行車線104の車線領域に入る、又は入ると予測される任意の例に適用可能でありうる。さらに、本明細書において記述されている技術は、別の車両が、道路上の(例えば、走行面106上の)又は道路から外れた(例えば、走行面106上ではない)位置から車線領域に入っているところであるシナリオに適用可能である。
【0042】
図6は、本明細書において記述されている、技術を実行するための例示的なシステム600を示すブロック図である。少なくとも1つの例においては、車両602が、1つ又は複数の車両コンピューティングデバイス604と、1つ又は複数のセンサコンポーネント606と、1つ又は複数のエミッタ608と、1つ又は複数の通信接続610と、少なくとも1つの直接接続612と、1つ又は複数の運転システム614とを含むことが可能である。少なくとも1つの例においては、車両602は、
図1を参照しながら上述されている車両102に対応することが可能である。
図1を参照しながら上述されているように、示されている例においては、車両602は自律車両であるが、車両602は、任意のその他のタイプの車両であることが可能である。
図6には単一の車両602のみが示されているが、実際の適用においては、例示的なシステム600は、複数の車両を含むことが可能であり、それらの複数の車両は、いくつかの例においては、車両の群を含むことが可能である。
【0043】
車両コンピューティングデバイス604は、プロセッサ616、及びプロセッサ616と通信可能に結合されているメモリ618を含むことが可能である。示されている例においては、車両コンピューティングデバイス604のメモリ618は、局在化コンポーネント620、知覚コンポーネント622、予測コンポーネント624、プランニングコンポーネント626、及び1つ又は複数のシステムコントローラ628を記憶している。加えて、メモリ618は、ストレージ630を含むことが可能であり、ストレージ630は、マップ、モデル、以前の出力などを記憶することが可能である。マップは、環境に関する情報を提供することが可能である任意の数のデータ構造であることが可能であり、それらの情報は、トポロジー(ジャンクション、車線、合流ゾーン等など)、街路、山脈、道路、地形、及び環境全般などであるが、それらに限定されない。マップは、実際の環境又はシミュレートされた環境に関連付けられることが可能である。モデルは、以降で記述されているように、機械学習されたモデルを含むことが可能である。いくつかの例においては、ストレージ630は、以前の出力を記憶することが可能である。
【0044】
少なくとも1つの例においては、局在化コンポーネント620は、センサコンポーネント606から受信されたセンサデータ、及び/又はマップに関連付けられている(例えば、マップの)マップデータに少なくとも部分的に基づいて、局所及び/又は全体マップに関連して車両602の体勢(位置及び向き)を決定することが可能である。少なくとも1つの例においては、局在化コンポーネント620は、較正する(センサコンポーネント606のうちの任意の1つ又は複数に関連付けられている様々な内因性の及び外因性のパラメータを決定する)、位置特定する、並びにマッピングするための動作を実質的に同時に実行することが可能である較正コンポーネントを含むか、又はその較正コンポーネントに関連付けられることが可能である。
【0045】
少なくとも1つの例においては、知覚コンポーネント622は、センサコンポーネント606から受信されたセンサデータに少なくとも部分的に基づいてオブジェクトの検知、セグメンテーション、及び/又は分類を実行することが可能である。少なくとも1つの例においては、知覚コンポーネント622は、未処理のセンサデータを(例えば、センサコンポーネント606から)受信することが可能である。少なくとも1つの例においては、知覚コンポーネント622は、センサデータを受信することが可能であり、センサデータにおいて識別されたオブジェクトに関してオブジェクトの検知、セグメンテーション、及び/又は分類を実行するために1つ又は複数の処理アルゴリズムを利用することが可能である。いくつかの例においては、知覚コンポーネント622は、境界領域(又はさもなければインスタンスセグメンテーション)を、識別されたオブジェクトに関連付けることが可能であり、識別されたオブジェクトの分類に関連付けられている信頼スコアを、識別されたオブジェクトに関連付けることが可能である。いくつかの例においては、オブジェクトは、ディスプレイを介してレンダリングされる際には、自分の知覚されたクラスに基づいて色付けされることが可能である。
【0046】
予測コンポーネント624は、センサコンポーネント606からのセンサデータ、マップに関連付けられている(例えば、ストレージ630にあることが可能であるマップの)マップデータ、及び/又は知覚コンポーネント622から出力された知覚データ(例えば、処理されたセンサデータ)を受信することが可能であり、車両602の環境内の1つ又は複数のオブジェクトに関連付けられている予測を出力することが可能である。少なくとも1つの例においては、プランニングコンポーネント626は、センサコンポーネント606から受信されたセンサデータ、マップデータ、及び/又は車両602のその他のコンポーネントによって行われたいずれかの決定に少なくとも部分的に基づいて車両602を制御するために使用するための出力を決定することが可能である。
【0047】
使用可能である局在化コンポーネント、知覚コンポーネント、予測コンポーネント、及び/又はプランニングコンポーネントのさらなる詳細は、2017年4月4日に発行された米国特許第9,612,123号明細書、及び2019年7月16日に発行された米国特許第10,353,390号明細書に見いだされることが可能であり、それらの両方の全内容は、参照によって本明細書に組み込まれている。いくつかの例(例えば、車両602が自律車両ではない)においては、前述のコンポーネントのうちの1つ又は複数は、車両602から省略されることが可能である。上述されているコンポーネントは、車両602に「搭載された」ものとして示されているが、その他の実施態様においては、それらのコンポーネントは、車両602にとってリモートに配置されることが可能であり、及び/又はアクセス可能でありうる。さらに、コンポーネントは、「コンポーネント」として上述されているが、そのようなコンポーネントは、それらのコンポーネントのそれぞれに帰される動作を実行するために、システムの一部であることが可能である1つ又は複数のコンポーネントを含むことが可能である。
【0048】
少なくとも1つの例においては、局在化コンポーネント620、知覚コンポーネント622、予測コンポーネント624、及び/又はプランニングコンポーネント626は、上述されているように、センサデータを処理することが可能であり、各自の出力を、ネットワーク632を介してコンピューティングデバイス634へ送信することが可能である。少なくとも1つの例においては、局在化コンポーネント620、知覚コンポーネント622、予測コンポーネント624、及び/又はプランニングコンポーネント626は、各自の出力をコンピューティングデバイス634へ特定の頻度で、所定の期間の経過後に、ほぼリアルタイムで、といった具合に送信することが可能である。
【0049】
少なくとも1つの例においては、車両コンピューティングデバイス604は、1つ又は複数のシステムコントローラ628を含むことが可能であり、それらのシステムコントローラ628は、車両602のステアリング、推進、制動、安全、エミッタ、通信、及びその他のシステムを制御するように構成されることが可能である。これらのシステムコントローラ628は、運転システム614の対応するシステム及び/又は車両602のその他のシステムに対する通信及び/又は制御を行うことが可能である。
【0050】
少なくとも1つの例においては、センサコンポーネント606は、LIDARセンサ、RADARセンサ、超音波トランスデューサ、ソナーセンサ、位置センサ(例えば、GPS、コンパスなど)、慣性センサ(例えば、慣性測定ユニット、加速度計、磁力計、ジャイロスコープなど)、カメラ(例えば、RGB、IR、強度、奥行きなど)、ホイールエンコーダ、オーディオセンサ、環境センサ(例えば、温度センサ、湿度センサ、光センサ、圧力センサなど)、ToFセンサなどを含むことが可能である。センサコンポーネント606は、車両コンピューティングデバイス604への入力を提供することが可能である。いくつかの例においては、センサコンポーネント606は、センサデータを車両コンピューティングデバイス604へ送信する前に、それらのセンサデータのうちの少なくともいくつかを前処理することが可能である。少なくとも1つの例においては、センサコンポーネント606は、センサデータを、ネットワーク632を介してコンピューティングデバイス634へ特定の頻度で、所定の期間の経過後に、ほぼリアルタイムで、といった具合に送信することが可能である。
【0051】
車両602は、上述されているように、光及び/又は音を発するための1つ又は複数のエミッタ608を含むことも可能である。この例におけるエミッタ608は、車両602の搭乗者と通信するための内部オーディオ及びビジュアルエミッタを含む。限定ではなく例として、内部エミッタは、スピーカー、ライト、サイン、ディスプレイスクリーン、タッチスクリーン、触覚エミッタ(例えば、振動及び/又は力のフィードバック)、機械式アクチュエータ(例えば、シートベルトテンショナー、シートポジショナー、ヘッドレストポジショナー等)などを含むことが可能である。この例におけるエミッタ608はまた、外部エミッタを含む。限定ではなく例として、この例における外部エミッタは、歩行者、その他の運転者、その他の近くの車両などと視覚的に通信するための光エミッタ(例えば、インジケータライト、サイン、ライトアレイ等)、歩行者、その他の運転者、その他の近くの車両などと音声で通信するための1つ又は複数のオーディオエミッタ(例えば、スピーカー、スピーカーアレイ、ホーン等)などを含む。少なくとも1つの例においては、エミッタ608は、車両602の外部及び/又は内部の周りの様々な場所に配置されることが可能である。
【0052】
車両602は、車両602と、その他のローカル又はリモートコンピューティングデバイスとの間における通信を可能にする通信接続610を含むことも可能である。例えば、通信接続610は、車両602上のその他のローカルコンピューティングデバイス及び/又は運転システム614との通信を容易にすることが可能である。また、通信接続610は、車両がその他の近くのコンピューティングデバイス(例えば、その他の近くの車両、交通信号など)と通信することを可能にしうる。通信接続610はまた、車両602がリモート遠隔動作コンピューティングデバイス又はその他のリモートサービスと通信することを可能にする。
【0053】
通信接続610は、車両コンピューティングデバイス604を別のコンピューティングデバイス又はネットワーク632などのネットワークに接続するための物理インターフェース及び/又は論理インターフェースを含むことが可能である。例えば、通信接続610は、IEEE 802.11標準によって定義されている周波数を介するなどのWi-Fiベースの通信、BLUETOOTH(登録商標)などの近距離ワイヤレス周波数、又は、それぞれのコンピューティングデバイスがその他のコンピューティングデバイスとのインターフェースを取ることを可能にする任意の適切な有線通信プロトコル若しくはワイヤレス通信プロトコルを可能にしうる。
【0054】
直接接続612は、運転システム614と、車両602のその他のシステムとを直接接続することが可能である。
【0055】
少なくとも1つの例においては、車両602は、運転システム614を含むことが可能である。いくつかの例においては、車両602は、単一の運転システム614を有することが可能である。少なくとも1つの例においては、車両602が複数の運転システム614を有する場合には、個々の運転システム614は、車両602の向かい合った端部どうし(例えば、前部及び後部など)に配置されることが可能である。少なくとも1つの例においては、運転システム614は、運転システム614及び/又は車両602の周囲の状況を検知するためのセンサコンポーネントを含むことが可能である。限定ではなく例として、センサコンポーネントは、運転システムのホイールの回転を感知するホイールエンコーダ(例えば、ロータリーエンコーダ)、運転システムの位置及び加速度を測定するための慣性センサ(例えば、慣性測定ユニット、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計など)、カメラ又はその他の画像センサ、運転システムの周囲におけるオブジェクトを音響的に検知するための超音波センサ、LIDARセンサ、RADARセンサなどを含むことが可能である。ホイールエンコーダなどのいくつかのセンサは、運転システム614に固有であることが可能である。いくつかのケースにおいては、運転システム614上のセンサコンポーネントは、車両602の対応するシステム(例えば、センサコンポーネント606)と重複すること、又はそれらを補完することが可能である。
【0056】
運転システム614は、高電圧バッテリー、車両602を推進するためのモータ、バッテリーからの直流電流をその他の車両システムによる使用のために交流電流に変換するためのインバータ、ステアリングモータ及びステアリングラック(電動であることが可能である)を含むステアリングシステム、油圧又は電動アクチュエータを含む制動システム、油圧及び/又は空圧コンポーネントを含むサスペンションシステム、トラクションのロスを軽減して制御を保持するために制動力を分配するための安定制御システム、HVACシステム、照明(例えば、車両の外部の周囲を照らすためのヘッド/テールライトなどの照明)、並びに1つ又は複数のその他のシステム(例えば、冷却システム、安全システム、車載充電システム、その他の電気コンポーネント、例えば、DC/DCコンバータ、高電圧ジャンクション、高電圧ケーブル、充電システム、充電ポートなど)を含む車両システムのうちの多くを含むことが可能である。加えて、運転システム614は、運転システムコントローラを含むことが可能であり、この運転システムコントローラは、センサコンポーネントからのデータを受信して前処理し、様々な車両システムの動作を制御することが可能である。いくつかの例においては、運転システムコントローラは、プロセッサ、及びプロセッサと通信可能に結合されているメモリを含むことが可能である。メモリは、運転システム614の様々な機能性を実行するための1つ又は複数のコンポーネントを記憶することが可能である。さらに、運転システム614はまた、それぞれの運転システムによるその他のローカル又はリモートコンピューティングデバイスとの通信を可能にする通信接続を含む。
【0057】
図6においては、車両コンピューティングデバイス604、センサコンポーネント606、エミッタ608、及び通信接続610は、車両602に搭載された状態で示されている。しかし、いくつかの例においては、車両コンピューティングデバイス604、センサコンポーネント606、エミッタ608、及び通信接続610は、実際の車両の外部に実装されること(即ち、車両602に搭載されないこと)が可能である。
【0058】
上述されているように、車両602は、センサデータを、ネットワーク632を介してコンピューティングデバイス634へ送信することが可能である。いくつかの例においては、車両602は、未処理のセンサデータをコンピューティングデバイス634へ送信することが可能である。その他の例においては、車両602は、処理されたセンサデータ及び/又はセンサデータの表示(例えば、局在化コンポーネント620、知覚コンポーネント622、予測コンポーネント624、及び/又はプランニングコンポーネント626から出力されたデータ)をコンピューティングデバイス634へ送信することが可能である。いくつかの例においては、車両602は、センサデータをコンピューティングデバイス634へ特定の頻度で、所定の期間の経過後に、ほぼリアルタイムで、といった具合に送信することが可能である。
【0059】
コンピューティングデバイス634は、車両602及び/又はその他のデータ収集デバイスからの(未処理の又は処理された)センサデータ、並びに1つ又は複数の第三者ソース及び/又はシステムからのデータを受信することが可能である。少なくとも1つの例においては、コンピューティングデバイス634は、プロセッサ636、及びプロセッサ636と通信可能に結合されているメモリ638を含むことが可能である。示されている例においては、コンピューティングデバイス634のメモリ638は、トレーニングコンポーネント640を記憶しており、トレーニングコンポーネント640は、注釈コンポーネント642、マップストレージ644(例えば、1つ又は複数のマップを記憶している)、トレーニングデータストレージ646(例えば、トレーニングコンポーネント640にとってアクセス可能なトレーニングデータを記憶している)、及びモデルストレージ648(例えば、トレーニングコンポーネント640によって出力されたモデル)を含むことが可能である。いくつかの例においては、それらのシステム及び/又はストレージリポジトリのうちの1つ又は複数は、コンピューティングデバイス634のメモリ638と関連付けられる代わりに、又はそれに加えて、車両602と、又はシステム600に関連付けられているその他のコンピューティングデバイスと関連付けられることが可能である。
【0060】
少なくとも1つの例においては、トレーニングコンポーネント640は、モデルをトレーニングすることが可能であり、そのモデルは、本明細書において記述されている様々な動作のために使用されることが可能である。即ち、トレーニングコンポーネント640は、モデルをトレーニングすることが可能であり、そのモデルは、第1の車両が別の車両(例えば、車両602)の前方の走行車線に入ることになるかどうかを予測するために使用されることが可能である。少なくとも1つの例においては、注釈コンポーネント642は、以降で記述されているように、1つ又は複数の車両から受信されたセンサデータ及び/又はそのセンサデータに関連付けられているログデータに少なくとも部分的に基づいて注釈付きデータを受信すること又はその他の形で決定することが可能である。本明細書において使用されている、モデルをトレーニングすることに関連付けられている詳細が、以降で
図7を参照しながら記述されている。少なくとも1つの例においては、結果として生じるモデルは、モデルストレージ648及び/又は車両602上のストレージ630に記憶されることが可能であり、車両コンピューティングデバイス604の1つ又は複数のコンポーネントによってほぼリアルタイムでアクセスされることが可能である。
【0061】
車両602のプロセッサ616、及びコンピューティングデバイス634のプロセッサ636は、データを処理し、本明細書において記述されている動作を実行するための命令を実行することが可能な任意の適切なプロセッサであることが可能である。限定ではなく例として、プロセッサ616及び636は、1つ又は複数の中央処理装置(CPU)、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)、又は、電子データを処理して、その電子データを、レジスタ及び/又はメモリに記憶されることが可能であるその他の電子データに変換する任意のその他のデバイス若しくはデバイスの部分を含むことが可能である。いくつかの例においては、集積回路(例えば、ASICなど)、ゲートアレイ(例えば、FPGAなど)、及びその他のハードウェアデバイスが、エンコードされた命令を実施するように構成されている限り、それらがプロセッサとみなされることも可能である。
【0062】
メモリ618及び638は、非一時的コンピュータ可読媒体の例である。メモリ618及び638は、本明細書において記述されている方法及び様々なシステムに帰される機能を実施するためのオペレーティングシステム並びに1つ又は複数のソフトウェアアプリケーション、命令、プログラム、及び/又はデータを記憶することが可能である。様々な実施態様においては、メモリは、スタティックランダムレシーブメモリ(SRAM)、同期ダイナミックRAM(SDRAM)、不揮発性/フラッシュ型メモリ、又は、情報を記憶することが可能な任意のその他のタイプのメモリなど、任意の適切なメモリテクノロジーを使用して実装されることが可能である。本明細書において記述されているアーキテクチャー、システム、及び個々の要素は、多くのその他の論理的な、プログラム的な、及び物理的なコンポーネントを含むことが可能であり、それらのうちで、添付の図に示されているものは、本明細書における論考に関連している例にすぎない。
【0063】
図6は、分散システムとして示されているが、いくつかの例においては、車両602のコンポーネントは、コンピューティングデバイス634に関連付けられることが可能であり、及び/又はコンピューティングデバイス634のコンポーネントは、車両602に関連付けられることが可能であるということに留意されたい。即ち、車両602は、コンピューティングデバイス634に関連付けられている機能のうちの1つ又は複数を実行することが可能であり、その逆もまた同様である。
【0064】
図7及び
図8は、本明細書において記述されている技術を含む例示的なプロセスを示すフローチャートである。
図7及び
図8に示されているプロセスは、便宜及び理解の容易さのために、
図6に示されているシステム600を参照しながら記述されている。しかし、
図7及び
図8に示されているプロセスは、システム600を使用して実行されることに限定されない。その上、本明細書において記述されているシステム600は、
図7及び
図8に示されているプロセスを実行することに限定されない。
【0065】
プロセス700及び800は、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの組合せで実施されることが可能である動作のシーケンスを表す論理フローグラフにおけるブロックの集まりとして示されている。ソフトウェアのコンテキストにおいては、それらのブロックは、1つ又は複数のコンピュータ可読記憶媒体上に記憶されているコンピュータ実行可能命令を表し、それらのコンピュータ実行可能命令は、プロセッサによって実行されたときに、列挙されている動作を実行する。一般に、コンピュータ実行可能命令は、特定の機能を実行するか又は特定の抽象データ型を実施するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。動作どうしが記述されている順序は、限定として解釈されることを意図されているものではなく、プロセスを実施するために、任意の数の記述されているブロックが任意の順序で及び/又は並列に組み合わされることが可能である。いくつかの実施形態においては、プロセスの1つ又は複数のブロックが完全に省略されることが可能である。その上、プロセス700及び800は、互いに又はその他のプロセスと全体的に又は部分的に組み合わされることが可能である。
【0066】
図7は、本明細書において記述されている、車両が別の車両の前方の車線領域に入る(例えば、割り込み操作を実行する)ことになるかどうかを予測するためのモデルをトレーニングするための例示的なプロセス700を示している。
【0067】
ブロック702は、センサデータ、及び/又はそのセンサデータに関連付けられているログデータを受信することを示している。上述されているように、車両602など、個々の車両は、センサコンポーネント606を含むことが可能である。少なくとも1つの例においては、センサコンポーネント606は、LIDARセンサ、RADARセンサ、超音波トランスデューサ、ソナーセンサ、位置センサ(例えば、GPS、コンパスなど)、慣性センサ(例えば、慣性測定ユニット、加速度計、磁力計、ジャイロスコープなど)、カメラ(例えば、RGB、IR、強度、奥行きなど)、ホイールエンコーダ、オーディオセンサ、環境センサ(例えば、温度センサ、湿度センサ、光センサ、圧力センサなど)、ToFセンサなどを含むことが可能である。センサコンポーネント606は、車両コンピューティングデバイス604への入力を提供することが可能である。いくつかの例においては、センサコンポーネント606は、センサデータを車両コンピューティングデバイス604へ送信する前に、それらのセンサデータのうちの少なくともいくつかを前処理することが可能である。少なくとも1つの例においては、センサコンポーネント606は、センサデータを、ネットワーク632を介してコンピューティングデバイス634へ特定の頻度で、所定の期間の経過後に、ほぼリアルタイムで、といった具合に送信することが可能である。
【0068】
少なくとも1つの例においては、複数の車両(例えば、車両の群)が、センサデータを、ネットワーク632を介してコンピューティングデバイス634へ送信することが可能である。いくつかの例においては、そのようなセンサデータは、運転ログ(即ち、「ログデータ」)に関連付けられることが可能であり、それらの運転ログは、複数の車両のうちの個々の車両がそれぞれの環境内で経時的にどのように移動したかを示すことが可能である。即ち、そのような運転ログは、複数の車両のうちの個々の車両の経時的な移動を示す運転ログ履歴であることが可能である。いくつかの例においては、そのような運転ログは、経時的に受信されるセンサデータ(時間の特定のインスタンスにおける個々のセンサの出力を含むことが可能である)を含むことが可能である。いくつかの例においては、そのような運転ログは、期間に関連付けられているセンサデータ(例えば、処理されたセンサデータ)に基づく出力を含むことが可能である。即ち、いくつかの例においては、ログデータは、センサコンポーネント606から受信された未処理のセンサデータ、並びに車両602などの車両の運転ミッション中の個々のメッセージに関する1つ又は複数のダウンストリーム出力(例えば、知覚出力、予測出力、プランナ出力、制御出力など)を含むことが可能である。
【0069】
少なくとも1つの例においては、コンピューティングデバイス634のトレーニングコンポーネント640は、複数の車両からセンサデータ及び/又は関連付けられている運転ログを受信することが可能である。
【0070】
ブロック704は、センサデータ及び/又はログデータをマイニングして、割り込み操作(例えば、本明細書において詳細に記述されている操作のうちの任意の1つ又は複数(割り込み操作が第2の車両に関するものであるか否かにかかわらず))に関連付けられているイベントを検知することを示しており、検知されたイベントは、注釈付きデータを生成するためにセンサデータ及び/又はログデータにおいて注釈を付けられる。少なくとも1つの例においては、トレーニングコンポーネント640は、センサデータ及び/又はログデータをマイニングして(例えば、分析して)、割り込み操作(例えば、その割り込み操作は、左折(例えば、駐車場(例えば、実質的に直角の位置にある駐車場)若しくは駐車区画、裏通り、私道などからの)、右折(例えば、駐車場(例えば、実質的に直角の位置にある駐車場)若しくは駐車区画、裏通り、私道などからの)、Uターン、Kターン、Nポイントターンなどに関連付けられることが可能である)を車両が実行するときを検知することが可能である。例えば、トレーニングコンポーネント640は、センサデータ及び/又はログデータを分析して、車両が走行面と位置合わせされていないとき、例えば、車両が走行面に対して実質的に直角であって、その後に走行面と位置合わせされるか、又は走行面に対して実質的に平行になるときを検知することが可能である。少なくとも1つの例においては、注釈コンポーネント642は、センサデータ及び/又はログデータに自動的に注釈を付けて、割り込み操作の発生を示すことが可能である。
【0071】
少なくとも1つの例においては、注釈コンポーネント642は、割り込み操作に関連付けられている期間を決定することが可能である。即ち、注釈コンポーネント642は、検知されたイベント(例えば、割り込み操作に関連付けられている)につながるセンサデータ及び/又はログデータにアクセスすることが可能であり、検知されたイベントが開始及び終了したときを決定することが可能である。移動している車両(例えば、Uターン、Kポイントターン、Nポイントターンなどを行っている車両)に関しては、注釈コンポーネント642は、その車両が走行車線からそれ始める最初の時点まで(例えば、ログデータにおいて)後戻りして、イベントに関連付けられている開始時間を決定することが可能である。例えば、注釈コンポーネント642は、車両の位置が、走行面(例えば、道路、車線など)の中心線に対して実質的に平行である状態から、その中心線の90度という指定されたオフセット内にある状態(例えば、その中心線に対して実質的に直角である状態)へ変化していると決定することが可能であり、それに従って、イベントに関連付けられている開始時間を決定することが可能である。停止されている車両(例えば、駐車されている、私道又は裏通りにおいてアイドリングしているなど)に関しては、注釈コンポーネント642は、速度における変化を利用して、車両が割り込み操作を実行し始めるときを決定することが可能である。例えば、注釈コンポーネント642は、車両がゼロ速度から非ゼロ速度へ移る最初の時間を決定して、イベントに関連付けられている開始時間を決定することが可能である。少なくとも1つの例においては、終了時間は、イベントが発生するときに対応することが可能である。
【0072】
ブロック706は、トレーニングデータを生成することを示している。少なくとも1つの例においては、トレーニングコンポーネント640は、検知されたイベント(例えば、割り込み操作に関連付けられている)につながるセンサデータ及び/又はログデータにアクセスすることが可能であり、そのようなセンサデータ及び/又はログデータに関連付けられているマルチチャネル画像を生成することが可能である。少なくとも1つの例においては、注釈コンポーネント642は、上述されているように、割り込み操作に関連付けられているイベントが開始及び終了したときを決定することが可能であり、開始時間からイベントの発生の直前までのセンサデータ及び/又はログデータにアクセスすることが可能である。例えば、トレーニングコンポーネント640は、検知されたイベントの前の1~10秒のセンサデータ及び/又はログデータにアクセスすることが可能であり、それらのデータは、検知されたイベントの発生の前の環境及び/又は車両の状態を表すマルチチャネル画像を生成するために使用されることが可能である。
【0073】
少なくとも1つの例においては、センサデータ及び/又はログデータは、1つ又は複数のマルチチャネル画像にエンコードされることが可能である。それぞれのチャネルは、特徴に対応することが可能であり、割り込み操作を実行しているものとして検知される車両に関するその特徴は、駐車場(例えば、実質的に直角の位置にある駐車場)若しくは駐車区画、裏通り、私道など)を示す環境に関連付けられているマップにおける注釈、車両の位置(例えば、走行方向、別の車両からの角度オフセットなど)、車両の瞬間速度、車両に運転者が乗っているかどうかのインジケーション、運転者が見ている方向のインジケーション(例えば、運転者の頭の方向)、車両に関連付けられているドアが開いているか若しくは閉じられているかのインジケーション、車両のエンジンが動作状態にあるか若しくは停止状態にあるかのインジケーション、車両のホイールに関連付けられているホイール角度、車両の制動灯が点灯されているかどうかのインジケーション、車両のヘッドライトが点灯されているかどうかのインジケーション、車両の後退灯が点灯されているかどうかのインジケーション、車両のウインカーが点灯されているかどうかのインジケーション、又は車両に関連付けられている点灯状態などを含むことが可能であるが、それらに限定されない。少なくとも1つの例においては、それぞれのチャネルは、環境のトップダウンビューに関連付けられることが可能である。即ち、チャネルは、トップダウン表示でモデル化されるセンサ出力又はセンサ出力に基づく情報を表すことが可能である。チャネルは次いで、マルチレイヤモデル、畳み込みニューラルネットワーク等などのモデルに入力されることが可能である。トップダウン畳み込みニューラルネットワークに関連付けられているさらなる詳細は、2019年5月22日に出願された米国特許出願第16/420,050号明細書、及び2019年7月5日に出願された米国特許出願第16/504,147号明細書において記述されており、それらの両方の全内容は、参照によって本明細書に組み込まれている。もちろん、1つのマルチチャネル画像に関して上述されているが、任意の数のマルチチャネル画像(最も直近の時間ステップよりも前の一連の時間を表すことが可能である)及び/又は任意のその他のデータ構造が考えられる。
【0074】
いくつかの例においては、トレーニングデータ、並びに関連付けられているセンサデータ及び/又はログデータは、グラウンドトゥルースと呼ばれることがある。
【0075】
ブロック708は、車両が割り込み操作を実行する可能性が高いかどうかのインジケーションに関連付けられている出力を決定するためのモデルにトレーニングデータを入力することを示している。少なくとも1つの例においては、トレーニングデータは、機械学習メカニズムを使用してトレーニングコンポーネント640によって分析されることが可能である。例えば、少なくとも1つの例においては、ニューラルネットワーク(例えば、畳み込みニューラルネットワークなど)及びトレーニングデータを使用してモデルがトレーニングされることが可能である。即ち、トレーニングデータは、車両が別の車両の前方の車線に入ることになるかどうか、又は「割り込み操作」として本明細書において記述されている操作をその他の形で実行することになるかどうかの予測に関連付けられている出力を決定するためのモデル(例えば、トップダウン畳み込みニューラルネットワークなど)に入力されることが可能である。そのような「予測」は、割り込み操作の検知、環境におけるその後の車線若しくは位置の予測、又はその中間の何かであることが可能である。いくつかの例においては、出力は、車両が別の車両の前方のその別の車両の走行車線に入ることになるか否かを示すバイナリーインジケータ(例えば、「はい」又は「いいえ」)であることが可能である。いくつかの例においては、出力は、信頼スコアに関連付けられることが可能である。いくつかの例においては、出力は、車両が別の車両の前方のその別の車両の走行車線に入ることになるかどうかの確実性を示すパーセンテージ又はその他のメトリックであることが可能である。上述されているように、いくつかの例においては、出力は、環境における予測された車線又は位置に関連付けられることが可能である。
【0076】
ブロック710は、出力と、トレーニングデータに関連付けられている予想出力との間における差を決定することを示している。少なくとも1つの例においては、結果として生じるモデルは、車両が別の車両の前方の車線に入ることになるかどうか、又は本明細書において記述されている割り込み操作をその他の形で実行することになるかどうかの予測に関連付けられている出力を決定することが可能である。トレーニングコンポーネント640は、出力を、トレーニングデータ(注釈付きデータに少なくとも部分的に基づくことが可能である)に関連付けられている予想出力と比較して、差を決定することが可能である。少なくとも1つの例においては、トレーニングコンポーネント640は、(例えば、勾配降下、逆伝搬などを介して)差に少なくとも部分的に基づいてモデルの1つ又は複数のパラメータを修正することが可能である。
【0077】
ブロック712は、差が閾値以上であるかどうかを決定することを示している。少なくとも1つの例においては、トレーニングコンポーネント640は、差が閾値以上であるかどうかを決定することが可能である。差が閾値以上である場合には、トレーニングコンポーネント640は、ブロック714に示されているように、モデルのパラメータを修正することが可能であり、プロセス700は、ブロック702へ戻ることが可能である。差が閾値未満である場合には、トレーニングコンポーネント640は、モデルをモデルストレージ648、及び/又は車両602上のストレージ630など、車両上のストレージへ伝送することが可能である。いくつかの例においては、ブロック716に示されているように、モデルは、車両602などの車両へ伝送されることが可能であり、その車両は、モデルの出力によって制御されるように構成されることが可能である。そのような例においては、結果として生じるモデルは、車両602上のストレージ630に記憶されることが可能であり、以降で
図8を参照しながら記述されているように、車両コンピューティングデバイス604の1つ又は複数のコンポーネントによってほぼリアルタイムでアクセスされることが可能である。
【0078】
少なくとも1つの例においては、トレーニングコンポーネント640は、機械学習技術を使用してモデルをトレーニングすることが可能である。ブロック708は、モデルをトレーニングするために使用されることが可能である1つ又は複数のニューラルネットワークへの参照を行う。モデルをトレーニングするために、追加の又は代替の機械学習アルゴリズムが使用されることが可能である。そのような機械学習アルゴリズムは、回帰アルゴリズム(例えば、通常の最小二乗回帰(OLSR)、線形回帰、ロジスティック回帰、ステップワイズ回帰、多変量適応型回帰スプライン(MARS)、局所推定スキャッタープロット平滑化法(LOESS))、例に基づくアルゴリズム(例えば、リッジ回帰、最小絶対収縮及び選択演算子(LASSO)、弾性ネット、最小角度回帰(LARS))、決定木アルゴリズム(例えば、分類及び回帰ツリー(CART)、反復二分法3(ID3)、カイ二乗自動相互作用検出(CHAID)、決定断端、条件付き決定木)、ベイジアンアルゴリズム(例えば、ナイーブベイズ、ガウスナイーブベイズ、多項式ナイーブベイズ、平均1依存性推定器(AODE)、ベイジアンビリーフネットワーク(BNN)、ベイジアンネットワーク)、クラスタリングアルゴリズム(例えば、k平均法、kメジアン、期待値最大化(EM)、階層クラスタリング)、相関ルール学習アルゴリズム(例えば、パーセプトロン、逆伝搬、ホップフィールドネットワーク、動径基底関数ネットワーク(RBFN))、深層学習アルゴリズム(例えば、ディープボルツマンマシン(DBM)、その他のディープビリーフネットワーク(DBN)、人工ニューラルネットワーク(ANN)、スタックドオートエンコーダ)、次元縮退アルゴリズム(例えば、主成分分析(PCA)、主成分回帰(PCR)、部分的最小二乗回帰(PLSR)、サモンマッピング、多次元尺度構成法(MDS)、投影追跡、線形判別分析(LDA)、混合判別分析(MDA)、二次判別分析(QDA)、柔軟判別分析(FDA))、SVM(サポートベクターマシン)、教師あり学習、教師なし学習、準教師あり学習などを含むことが可能であるが、それらに限定されない。
【0079】
図8は、本明細書において記述されている、車両が別の車両の前方の車線領域に入ることになるかどうかを予測し、そのような予測に基づいてその別の車両を制御するための例示的なプロセス800を示している。
【0080】
ブロック802は、車両の環境に関連付けられているセンサデータを受信することを示している。上述されているように、車両602など、個々の車両は、センサコンポーネント606を含むことが可能である。少なくとも1つの例においては、センサコンポーネント606は、LIDARセンサ、RADARセンサ、超音波トランスデューサ、ソナーセンサ、位置センサ(例えば、GPS、コンパスなど)、慣性センサ(例えば、慣性測定ユニット、加速度計、磁力計、ジャイロスコープなど)、カメラ(例えば、RGB、IR、強度、奥行きなど)、ホイールエンコーダ、オーディオセンサ、環境センサ(例えば、温度センサ、湿度センサ、光センサ、圧力センサなど)、ToFセンサなどを含むことが可能である。センサコンポーネント606は、車両コンピューティングデバイス604への入力を提供することが可能である。
【0081】
ブロック804は、車両に近接して別の車両が検知されているかどうかを決定することを示している。上述されているように、車両602は、車両602に搭載された車両コンピューティングデバイス604に関連付けられている1つ又は複数のコンポーネントを含むことが可能である。少なくとも1つの例においては、局在化コンポーネント620は、センサコンポーネント606から受信されたセンサデータ、及び/又はマップに関連付けられている(例えば、マップの)マップデータに少なくとも部分的に基づいて、局所及び/又は全体マップに関連して車両602の体勢(位置及び向き)を決定することが可能である。少なくとも1つの例においては、局在化コンポーネント620は、較正する(センサコンポーネント606のうちの任意の1つ又は複数に関連付けられている様々な内因性の及び外因性のパラメータを決定する)、位置特定する、並びにマッピングするための動作を実質的に同時に実行することが可能である較正コンポーネントを含むこと、又はその較正コンポーネントに関連付けられることが可能である。
【0082】
少なくとも1つの例においては、知覚コンポーネント622は、センサコンポーネント606から受信されたセンサデータに少なくとも部分的に基づいてオブジェクトの検知、セグメンテーション、及び/又は分類を実行することが可能である。少なくとも1つの例においては、知覚コンポーネント622は、未処理のセンサデータを(例えば、センサコンポーネント606から)受信することが可能である。少なくとも1つの例においては、知覚コンポーネント622は、センサデータを受信することが可能であり、センサデータにおいて識別されたオブジェクトに関してオブジェクトの検知、セグメンテーション、及び/又は分類を実行するために1つ又は複数の処理アルゴリズムを利用することが可能である。いくつかの例においては、知覚コンポーネント622は、境界領域(又はさもなければインスタンスセグメンテーション)を、識別されたオブジェクトに関連付けることが可能であり、識別されたオブジェクトの分類に関連付けられている信頼スコアを、識別されたオブジェクトに関連付けることが可能である。いくつかの例においては、オブジェクトは、ディスプレイを介してレンダリングされる際には、自分の知覚されたクラスに基づいて色付けされることが可能である。
【0083】
少なくとも1つの例においては、予測コンポーネント624は、位置特定データ(例えば、局在化コンポーネント620から出力された)及び知覚データ(例えば、知覚コンポーネント622から出力された)を分析して、別の車両が車両602の閾値距離内にあるということを知覚データが示しているかどうかを決定することが可能である。即ち、予測コンポーネント624は、別の車両が車両602に近接しているかどうかを決定することが可能である。車両602に近接していると決定される車両がない場合には、プロセス800は、ブロック802へ戻ることが可能である。別の車両が車両602に近接していると決定された場合には、予測コンポーネント624は、後述されているように、その別の車両が車両602の前方の車線に入ると予測されるかどうかを示す出力を決定することが可能である。
【0084】
ブロック806は、別の車両が割り込み操作を実行すると予測されるかどうかを決定することを示している。少なくとも1つの例においては、予測コンポーネント624は、
図7を参照しながら上述されている機械学習技術を介してトレーニングされたモデルを使用して、別の車両が車両602の前方の車両602の走行車線に入ることになるかどうか、又は割り込み操作をその他の形で実行することになるかどうかを示す予測を出力することが可能である。即ち、予測コンポーネント624は、別の車両が割り込み操作を実行する(例えば、車両602の前方の走行車線に入る)可能性が高いかどうかに関する予測を生成するためのモデルを使用することが可能である。
【0085】
少なくとも1つの例においては、予測コンポーネント624は、センサデータ(例えば、ブロック802において受信された)を環境のトップダウン表示に変換することが可能である。例えば、予測コンポーネント624は、そのようなセンサデータに関連付けられているマルチチャネル画像を生成することが可能である。上述されているように、それぞれのチャネルは、特徴に対応することが可能であり、その特徴は、駐車場(例えば、実質的に直角の位置にある駐車場)若しくは駐車区画、裏通り、私道など)を示す環境に関連付けられているマップにおける注釈、車両及び/又は別の車両の位置(例えば、走行方向、別の車両からの角度オフセットなど)、別の車両の瞬間速度、別の車両に運転者が乗っているかどうかのインジケーション、運転者が見ている方向のインジケーション(例えば、運転者の頭の方向)、別の車両に関連付けられているドアが開いているか若しくは閉じられているかのインジケーション、別の車両のエンジンが動作状態にあるか若しくは停止状態にあるかのインジケーション、別の車両のホイールに関連付けられているホイール角度、別の車両の制動灯が点灯されているかどうかのインジケーション、別の車両のヘッドライトが点灯されているかどうかのインジケーション、別の車両の後退灯が点灯されているかどうかのインジケーション、別の車両のウインカーが点灯されているかどうかのインジケーション、又は別の車両に関連付けられている点灯状態などを含むことが可能であるが、それらに限定されない。少なくとも1つの例においては、それぞれのチャネルは、環境のトップダウンビューに関連付けられることが可能である。即ち、チャネルは、トップダウン表示でモデル化されるセンサ出力又はセンサ出力に基づく情報を表すことが可能である。上述のように、最も直近の時間ステップに先行する期間を表す多数のマルチチャネル画像(又は任意のその他のデータ構造)が考えられる。
【0086】
少なくとも1つの例においては、モデルは、センサデータが関連付けられている環境及び/又は別の車両に関連付けられている1つ又は複数の特徴(属性、特性、パラメータ、データなどとも呼ばれる)を分析して、別の車両が車両602の前方の車両602の走行車線に入ることになるかどうかに関する予測を出力するようにトレーニングされることが可能である。少なくとも1つの例においては、予測コンポーネント624は、別の車両が車両602の前方の車両602の走行車線に入ることになる可能性を示す出力を(例えば、それぞれのモデルから)受信することが可能である。上述されているように、いくつかの例においては、出力は、別の車両が車両602の前方の車両602の走行車線に入ることになるか否かを示すバイナリーインジケータ(例えば、「はい」又は「いいえ」)であることが可能である。いくつかの例においては、出力は、別の車両が車両602の前方の車両602の走行車線に入ることになるかどうかの確実性を示すパーセンテージ又はその他のメトリックであることが可能である。そのような例においては、予測コンポーネント624は、出力されたパーセンテージ又はその他のメトリックを閾値に比較することが可能であり、出力されたパーセンテージ又はその他のメトリックが閾値以上である場合には、予測コンポーネント624は、別の車両が車両602の前方のその車両の走行車線に入ると予測されると決定することが可能である。出力されたパーセンテージ又はその他のメトリックが閾値未満である場合には、予測コンポーネント624は、別の車両が車両602の前方のその車両の走行車線に入ると予測されると決定することが可能である。
【0087】
少なくとも1つの例においては、別の車両が車両602の前方の車線に入る(例えば、割り込み操作を実行する)と予測される場合には、車両602に関連付けられているプランニングコンポーネント626は、その旨のインジケーションを受信することが可能である。プランニングコンポーネント626は、ブロック808に示されているように、別の車両を考慮して車両602を制御するための第1の命令を決定することが可能であり、ブロック810に示されているように、車両602が第1の命令に少なくとも部分的に基づいて制御されるようにすることが可能である。即ち、上述されているように、プランニングコンポーネント626は、モデルの出力を利用して、車両602をその環境においてどのようにナビゲートするかを決定することが可能である。例えば、プランニングコンポーネント626は、1つ又は複数の軌道を生成することが可能であり、それらの軌道は、モデルによって出力された予測に基づいて運転操作を適合させるために、車両602に関連付けられているその他のコンポーネントによって使用されることが可能である。いくつかの例においては、そのような軌道は、以前の軌道の修正であることが可能である。いくつかの例においては、そのような軌道は、第1の命令に基づく新たな軌道であることが可能である。前述のことを考慮して、プランニングコンポーネント626は、例えば、車両602を減速させ、それによって、車両602と別の車両との間における車間距離を広げること、車両602を減速させて、その別の車両に道を譲るようにさせる、及び/又は停止させること、車両602に車線変更を実行させること、車両602が別の車両を安全に迂回するようにさせること、及び/又は車両602が実行することが可能である操作のいずれかのその他の組合せによって、別の車両に対応するように車両602をナビゲートするための軌道を決定することが可能である。
【0088】
いくつかの例においては、出力は、別の車両がどのように動く可能性が高いかを予測するために予測コンポーネント624によって使用されることが可能であり、予測コンポーネント624は、そのような予測を表す軌道を出力することが可能である。そのような例においては、別の車両に関連付けられている予測された軌道は、車両602をナビゲートするための軌道をプランニングコンポーネント626が決定するためにプランニングコンポーネントに提供されることが可能である。
【0089】
少なくとも1つの例においては、別の車両が車両602の前方の車線に入ると予測されない場合には、車両602に関連付けられているプランニングコンポーネント626は、その旨のインジケーションを受信することが可能である。そのような例においては、プランニングコンポーネント626は、ブロック812に示されているように、車両602を制御するための第2の命令を決定することが可能であり、ブロック814に示されているように、車両602が第2の命令に少なくとも部分的に基づいて制御されるようにすることが可能である。そのような例においては、別の車両が車両602の前方の車線に入ると予測されない場合には、プランニングコンポーネント626は、環境内を走行するように車両602をその他の形で制御する軌道を計画することが可能である(これは、別の車を考慮に入れることも入れないことも可能である)。いくつかの例においては、そのような軌道は、以前に(例えば、別の車両が割り込み操作を実行すると予測されないと決定する前に)決定されたものと同じ軌道であることが可能である。いくつかの例においては、その軌道は、第2の命令に基づく新たな軌道であることが可能である。
【0090】
上述されている
図1~
図5は、車両602の前方の走行車線の車線領域に入っているところである、又は本明細書において記述されている「割り込み操作」をその他の形で実行しているところである、車両602などの車両に近接しているその他の車両の様々な例を示している。そのような例は、左折、右折、Uターン、スリーポイントターンなどを含む。上述されているように、さらなる又は代替の例は、本開示の範囲内にある(例えば、Kターン、任意のNポイントターンなど)。即ち、上述されているプロセス800は、車両602に近接していて、かつ車両602と同じ又は異なる走行方向に関連付けられている別の車両がその車両の前方の走行車線の車線領域に入る、又は入ると予測される任意の例に適用可能でありうる。
【0091】
例示的条項
【0092】
A.方法であって、
環境内の車両に関するログデータを受信するステップと、
ログデータ内のイベントを検出するステップであって、イベントは、車両によって実行される割り込み運転に対応する、ステップと、
イベントに関する期間を決定するステップと、
期間に対応するログデータの一部にアクセスするステップと、
期間に対応するログデータの一部を、環境のトップダウン表示に変換することに少なくとも部分的に基づいて、トレーニングデータを生成するステップと、
トレーニングデータをモデルに入力するステップと、
モデルによって、他の車両が他の割り込み運転を実行しようとしていることのインジケーションを含む出力を決定するステップと、
出力と、トレーニングデータに関連付けられた予期される出力との間の差を決定するステップと、
差に基づいて、モデルの1つ以上のパラメータを変更するステップと、
モデルを、モデルの他の出力によって制御されるように構成された自律車両に伝送するステップと、
を含む、方法。
【0093】
B.ログデータは、未加工のセンサデータと、未加工のセンサデータに少なくとも部分的に基づいて決定されたダウンストリーム出力とを含み、ダウンストリーム出力は、知覚データ、予測データ、又はプランナーデータを含む、
条項Aに記載された方法。
【0094】
C.車両の位置が走行面の中心線に実質的に平行な状態から、中心線の90度の指定オフセット範囲内に変化すると決定するステップと、
車両の位置が中心線に実質的に平行な状態から、中心線の90度の指定オフセット範囲内に変化するときを決定することに少なくとも部分的に基づいて、期間の開始を決定するステップと、
をさらに含む、条項A又はBに記載の方法。
【0095】
D.車両の速度がイベント前にゼロから非ゼロ速度に変化すると決定するステップと、
車両の速度がイベント前にゼロから非ゼロ速度に変化するときを決定することに少なくとも部分的に基づいて、期間の開始を決定するステップと、
をさらに含む、条項A~Cのいずれかに記載の方法。
【0096】
E.システムであって、1つ以上のプロセッサと、
1つ以上のプロセッサによって実行されたとき、システムに、
環境内の車両に関するログデータを受信するステップと、
ログデータ内のイベントを検出するステップであって、イベントは、車両によって実行される割り込み運転に対応する、ステップと、
イベントに対応するログデータの一部を、環境のトップダウン表示に変換することに少なくとも部分的に基づいて、トレーニングデータを生成するステップと、
トレーニングデータをモデルに入力するステップと、
モデルを、モデルの他の出力によって制御されるように構成された自律車両に伝送するステップと、を含む動作を実行させる命令を記憶する1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体と、
を含む、システム。
【0097】
F.動作は、イベントに関する期間を決定するステップと、
期間に対応するログデータの一部にアクセスするステップと、をさらに含み、
環境のトップダウン表示は、期間に対応するログデータの一部に関連付けられる、
条項Eに記載のシステム。
【0098】
G.動作は、
車両の位置が走行面の中心線に実質的に平行な状態から、中心線の90度の指定オフセット範囲内に変化すると決定するステップと、
車両の位置が中心線に実質的に平行な状態から、中心線の90度の指定オフセット範囲内に変化するときを決定することに少なくとも部分的に基づいて、期間の開始を決定するステップと、
をさらに含む、条項Fに記載のシステム。
【0099】
H.動作は、
車両の速度がイベント前にゼロから非ゼロ速度に変化すると決定するステップと、
車両の速度がイベント前にゼロから非ゼロ速度に変化するときを決定することに少なくとも部分的に基づいて、期間の開始を決定するステップと、
をさらに含む、条項F又はGに記載のシステム。
【0100】
I.動作は、
モデルによって、他の車両が他の割り込み運転を実行しようとしていることのインジケーションを含む出力を決定するステップと、
出力と、トレーニングデータに関連付けられた予期される出力との間の差を決定するステップと、
差に基づいて、モデルの1つ以上のパラメータを変更するステップと、
をさらに含む、条項E~Hのいずれかに記載のシステム。
【0101】
J.モデルは、畳み込みニューラルネットワークを含む、
条項E~Iのいずれかに記載のシステム。
【0102】
K.トップダウン表示は、マルチチャネル画像を含み、各チャネルは、
走行面の中心線に対する車両の位置、
車両の瞬間速度、
運転者が車両内にいるかどうかのインジケーション、
車両に関するドアが、開いているか、閉じているかのインジケーション、
車両のエンジンが、動作状態にあるか、停止状態にあるかのインジケーション、
車両のブレーキ灯が点灯しているかどうかのインジケーション、
車両のヘッドライトが点灯しているかどうかのインジケーション、
車両の後退灯が点灯しているかどうかのインジケーション、又は
車両の方向指示器が点灯しているかどうかのインジケーション
のうちの少なくとも1つに対応する、条項E~Jのいずれかに記載のシステム。
【0103】
L.割り込み運転は、
路地、駐車場、又は私道からの左折、
路地、駐車場、又は私道からの右折、
Uターン、
Nポイントターン、
Kターン、又は
走行車線への後退、
のうちのいずれか1つを含む、条項E~Kのいずれかに記載のシステム。
【0104】
M.1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、1つ以上のプロセッサに、
環境内の車両に関するログデータを受信するステップと、
ログデータ内のイベントを検出するステップであって、イベントは、車両によって実行される割り込み運転に対応する、ステップと、
期間に対応するログデータの一部を、環境のトップダウン表示に変換することに少なくとも部分的に基づいて、トレーニングデータを生成するステップと、
トレーニングデータをモデルに入力するステップであって、モデルは、他の車両が他の割り込み運転を実行しようとしているかどうかのインジケーションを出力するようにトレーニングされる、ステップと、
を含む動作を実行させる命令を記憶する1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0105】
N.動作は、モデルを、モデルの他の出力によって制御されるように構成された自律車両に伝送するステップをさらに含む、
条項Mに記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0106】
O.動作は、
イベントに関する期間を決定するステップと、
期間に対応するログデータの一部にアクセスするステップと、
をさらに含み、
環境のトップダウン表示は、期間に対応するログデータの一部に関連付けられる、
条項M又はNに記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0107】
P.期間を決定することは、車両の位置の変化又は車両の速度のうちの少なくとも1つに基づく、
条項Oに記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0108】
Q.動作は、
モデルの出力と、トレーニングデータに関連付けられた予期される出力との間の差を決定するステップと、
差に基づいて、モデルの1つ以上のパラメータを変更するステップと、
をさらに含む、
条項M~Pのいずれかに記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0109】
R.モデルは、畳み込みニューラルネットワークを含む、
条項M~Qのいずれかに記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0110】
S.トップダウン表示は、マルチチャネル画像を含み、各チャネルは、
走行面の中心線に対する車両の位置、
車両の瞬間速度、
運転者が車両内にいるかどうかのインジケーション、
車両に関するドアが、開いているか、閉じているかのインジケーション、
車両のエンジンが、動作状態にあるか、停止状態にあるかのインジケーション、
車両のブレーキ灯が点灯しているかどうかのインジケーション、
車両のヘッドライトが点灯しているかどうかのインジケーション、
車両の後退灯が点灯しているかどうかのインジケーション、又は
車両の方向指示器が点灯しているかどうかのインジケーション
のうちの少なくとも1つに対応する、条項M~Rのいずれかに記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0111】
T.割り込み運転は、
路地、駐車場、又は私道からの左折、
路地、駐車場、又は私道からの右折、
Uターン、
Nポイントターン、
Kターン、又は
走行車線への後退、
のうちのいずれか1つを含む、条項M~Sのいずれかに記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0112】
U.方法であって、
第1の車両の環境に関するセンサデータを受信するステップと、
センサデータに少なくとも部分的に基づいて、第1の車両の近くにいる第2の車両を検出するステップであって、第2の車両は、第1の車両に対して実質的に直角である、ステップと、
センサデータに少なくとも部分的に基づいて、第2の車両が第1の車両の前方の車線領域に進入しようとしているかどうかを示す、環境又は第2の車両に関する属性を決定するステップと、
属性に少なくとも部分的に基づいて、第2の車両が第1の車両の前方の車線領域に進入しようとしているかどうかを示すインジケーションを決定するステップと、
インジケーションに少なくとも部分的に基づいて、第1の車両を制御するための指示を決定するステップと、
を含む、方法。
【0113】
V.第2の車両は、90度の指定オフセットの範囲内にある第2の車両と第1の車両との間の角度に少なくとも部分的に基づいて、第1の車両に対して実質的に直角をなす、
条項Uに記載の方法。
【0114】
W.指定オフセットは、50度である、
条項Vに記載の方法。
【0115】
X.第2の車両は、第1の車両に対して実質的に直角をなす駐車場、私道、又は路地に位置する、
条項U~Wのいずれかに記載の方法。
【0116】
Y.第2の車両は、第1の車両とは異なる進行方向に関連付けられる、
条項U~Xのいずれかに記載の方法。
【0117】
Z.属性は、
第1の車両に対する第2の車両の位置、
第2の車両の瞬間速度、
運転者が第2の車両内にいるかどうかのインジケーション、
第2の車両に関するドアが、開いているか、閉じているかのインジケーション、
第2の車両のエンジンが、動作状態にあるか、停止状態にあるかのインジケーション、
第2の車両のブレーキ灯が点灯しているかどうかのインジケーション、
第2の車両のヘッドライトが点灯しているかどうかのインジケーション、
第2の車両の後退灯が点灯しているかどうかのインジケーション、又は
第2の車両の方向指示器が点灯しているかどうかのインジケーション
のうちの少なくとも1つを含む、
条項U~Yのいずれかに記載の方法。
【0118】
AA.システムであって、
1つ以上のプロセッサと、
1つ以上のプロセッサによって実行されたとき、システムに、
第1の車両の環境に関するセンサデータを受信するステップと、
センサデータに少なくとも部分的に基づいて、第1の車両の近くにいる第2の車両が、第1の車両の前方の車線領域に進入することが予測されると決定するステップと、
第1の車両の近くにいる第2の車両が、第1の車両の前方の車線領域に進入することが予測されると決定することに少なくとも部分的に基づいて、第1の車両を制御するための指示を決定するステップと、
を含む動作を実行させる命令を記憶する1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体と、を含むシステム。
【0119】
AB.第2の車両又は環境のうちの少なくとも1つに関する1つ以上の属性を決定することに少なくとも部分的に基づいて、第2の車両が、第1の車両の前方の車線領域に進入することが予測されると決定するステップをさらに含む、
条項AAに記載のシステム。
【0120】
AC.1つ以上の属性は、
第1の車両に対する第2の車両の位置、
第2の車両の瞬間速度、
運転者が第2の車両内にいるかどうかのインジケーション、
第2の車両に関するドアが、開いているか、閉じているかのインジケーション、
第2の車両のエンジンが、動作状態にあるか、停止状態にあるかのインジケーション、
第2の車両のブレーキ灯が点灯しているかどうかのインジケーション、
第2の車両のヘッドライトが点灯しているかどうかのインジケーション、
第2の車両の後退灯が点灯しているかどうかのインジケーション、又は
第2の車両の方向指示器が点灯しているかどうかのインジケーション
のうちの少なくとも1つを含む、
条項ABに記載のシステム。
【0121】
AD.第1の車両と第2の車両とは、90度から指定オフセットの間の角度に位置する、
条項AA~ACのいずれかに記載のシステム。
【0122】
AE.第2の車両は、第1の車両と同じ道路側又は第1の車両とは反対の道路側の駐車場、又は私道に位置する、
条項ADに記載のシステム。
【0123】
AF.第1の車両を制御するための指示を決定するステップは、機械学習モデルからの出力に少なくとも部分的に基づき、出力は、第2の車両が、第1の車両の前方の車線領域に進入しようとしているかどうかのバイナリインジケーション、又は、第2の車両が第1の車両の前方の車線領域に進入しようとしているかどうかに関する確かさを示すパーセンテージを含む、
条項AA~AEのいずれかに記載のシステム。
【0124】
AG.指示は、第1の車両に、減速、停止、又は車線変更操作の少なくとも1つを行わせる、
条項AA~AFのいずれかに記載のシステム。
【0125】
AH.1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、1つ以上のプロセッサに、
第1の車両の環境に関するセンサデータを受信するステップと、
センサデータを環境のトップダウン表示に変換するステップと、
トップダウン表示を機械学習モデルに入力するステップと、
トップダウン表示を機械学習モデルに入力することに少なくとも部分的に基づいて、第1の車両の近くにある第2の車両が第1の車両の前方の車線領域に進入することが予測されると決定するステップと、
第1の車両の近くにいる第2の車両が、第1の車両の前方の車線領域に進入することが予測されると決定することに少なくとも部分的に基づいて、第1の車両を制御するための指示を決定するステップと、
を含む動作を実行させる命令を記憶する1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0126】
AI.第1の車両の近くにいる第2の車両が、第1の車両の前方の車線領域に進入することが予測されると決定することは、少なくとも1つの属性に少なくとも部分的に基づき、属性は、
第2の車両の瞬間速度、
運転者が第2の車両内にいるかどうかのインジケーション、及び運転者が第2の車両内にいる場合には、運転者の頭の方向のインジケーション、
第2の車両のエンジンが、動作状態にあるか、停止状態にあるかのインジケーション、
第2の車両のホイールに関するホイール角度、又は、
第2の車両のブレーキ灯、ヘッドライト、後退灯、又は方向指示器のうちの少なくとも1つが点灯しているかどうかのインジケーション
を含む、条項AHに記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0127】
AJ.第2の車両は、第1の車両とは異なる進行方向に関連付けられる、
条項AH又はAIに記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0128】
AK.第2の車両と第1の車両とは、90度の指定オフセット範囲内の角度に位置する、
条項AH~AJのいずれかに記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0129】
AL.第2の車両は、(i)第1の車両と同じ道路側の駐車場又は私道、又は、(ii)第1の車両とは反対の道路側の駐車場又は私道のいずれかに位置する、
条項AH~AKのいずれかに記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0130】
AM.動作は、
第1の車両の近くにある第2の車両が第1の車両の前方の車線領域に進入すると予測されることのインジケーションを予測コンポーネントに入力するステップと、
予測コンポーネントから、第2の車両に関する予測軌道を受信するステップと、
さらに、予測軌道に少なくとも部分的に基づいて、指示を決定するステップと、
をさらに含む、
条項AH~ALのいずれかに記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0131】
AN.命令は、第1の車両に、減速又は車線変更の操作の少なくとも1つを行わせる、
条項AH~AMのいずれかに記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0132】
上記の例示的条項は、1つの特定の実装に関して説明されているが、この書類の内容の中で、例示的条項の内容は、また、方法、デバイス、システム、コンピュータ可読媒体、及び/又は他の実装を介して実現できることを理解すべきである。加えて、例A~ANのいずれかは、単独で、又は例A~ANのいずれか1つ以上の組み合わせて実現されうる。
【0133】
結論
【0134】
本明細書で述べた技術の1つ以上の例を説明してきたが、それらの様々な変形、追加、置換、及び等価物は、本明細書で述べた技術の範囲内に含まれる。
【0135】
例の説明では、本明細書の一部を形成する添付図が参照され、これらは、クレームされた構成要素の具体的な例を例証として示している。他の例が利用でき、構造的変化などの変更又は変形を行うことができると理解されたい。そのような例、変更又は変形は、必ずしも、意図的にクレームされた構成要素に関する範囲から逸脱するものではない。本明細書のステップは特定の順序で表現できるが、場合によっては、記述されたシステムの機能及び方法を変更することなく、特定の入力が異なる時間又は異なる順序で提供されるように順序を変更することができる。開示された手順は、異なる順序でも実行されうる。加えて、本明細書にある様々な計算は、開示された順序で実行される必要はなく、代替的な計算の順序を利用する他の例が容易に実装されうる。並べ替えることに加え、計算は、同じ結果になるようにサブ計算に分解することも可能である。
【国際調査報告】