(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-12
(54)【発明の名称】二重計測吸入器
(51)【国際特許分類】
A61M 15/00 20060101AFI20230405BHJP
【FI】
A61M15/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022515980
(86)(22)【出願日】2020-05-22
(85)【翻訳文提出日】2021-11-30
(86)【国際出願番号】 US2020034419
(87)【国際公開番号】W WO2020243020
(87)【国際公開日】2020-12-03
(32)【優先日】2019-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-05-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521511531
【氏名又は名称】ピュア サイエンティフィック テクノロジーズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】PURE SCIENTIFIC TECHNOLOGIES,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】オリアン、ジュニア アーウィン
(72)【発明者】
【氏名】カトラー、エル.マイケル
(57)【要約】
吸入器は、服用において使用者に供給される生理活性物質および加圧された気体の第1および第2の量をそれぞれ独立して計測するように構成される、第1および第2の、使用者が操作可能な制御装置を備える。好ましい実施形態において、調節器が服用量を吸い口へ放出するように構成される。トリガは、使用者が吸い口を介して吸い込むことと、使用者がトリガを操作することとのうちの1つ以上によって作動させられ得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者への(a)生理活性物質および(b)加圧された気体の服用量を使用者に供給するために吸い口を用いる吸入器であって、服用において使用者に供給される前記生理活性物質および前記加圧された気体の第1および第2の量をそれぞれ独立して計測するように構成される、少なくとも第1および第2の、使用者が操作可能な制御装置を備える、吸入器。
【請求項2】
使用者が前記吸い口を介して吸い込むことによって少なくとも部分的に起動される、前記吸い口に前記服用量を放出するように構成される調節器をさらに含む、請求項1に記載の吸入器。
【請求項3】
使用者がトリガを操作することによって少なくとも部分的に起動される、前記吸い口に前記服用量を放出するように構成される調節器をさらに含む、請求項1に記載の吸入器。
【請求項4】
(a)使用者がトリガを操作することと、(b)使用者が同時に前記吸い口を介して吸い込むこととの組み合わせによって起動される、前記吸い口に前記服用量を放出するように構成される調節器をさらに含む、請求項1に記載の吸入器。
【請求項5】
前記生理活性物質は液体または固体として貯蔵器に貯蔵される、請求項1に記載の吸入器。
【請求項6】
前記生理活性物質および前記加圧された気体の少なくとも一方は、使用者が交換可能な貯蔵器に貯蔵される、請求項1に記載の吸入器。
【請求項7】
前記加圧された気体は少なくとも10重量パーセントのヘリウムを含む、請求項1に記載の吸入器。
【請求項8】
前記加圧された気体は、少なくとも10重量パーセントのヘリウム、および少なくとも30重量パーセントの酸素を含む、請求項1に記載の吸入器。
【請求項9】
前記加圧された気体は、少なくとも10重量パーセントのヘリウム、および少なくとも60重量パーセントの酸素を含む、請求項1に記載の吸入器。
【請求項10】
前記生理活性物質は液体として貯蔵器に貯蔵される、請求項1に記載の吸入器。
【請求項11】
前記使用者が操作可能な制御装置のうちの少なくとも1つが物理的なノブである、請求項1に記載の吸入器。
【請求項12】
前記使用者が操作可能な制御装置のうちの少なくとも1つがデジタル式制御装置を含む、請求項1に記載の吸入器。
【請求項13】
第1の使用者が操作可能な制御装置が、前記服用量において供給すべき前記生理活性物質の量を設定するように構成される、請求項1に記載の吸入器。
【請求項14】
第2の使用者が操作可能な制御装置が、前記服用量において供給すべき前記加圧された気体の量を設定するように構成される、請求項1に記載の吸入器。
【請求項15】
第2の使用者が操作可能な制御装置が、前記服用量において供給すべき前記生理活性物質の量に対する、前記加圧された気体の量を設定するように構成される、請求項1に記載の吸入器。
【請求項16】
前記吸入器から外部装置へデータを送達するように構成される電気通信回路をさらに備える、請求項1に記載の吸入器。
【請求項17】
使用者が吸い口を交換可能であるように構成される吸い口取付部をさらに備える、請求項1に記載の吸入器。
【請求項18】
人物に薬を供給するための方法であって、
吸入器を提供することを含み、前記吸入器は、調節器を用いて、前記吸入器の吸い口における前記人物の吸い込みに応じて、前記人物へ(a)第1の量の生理活性物質および(b)第2の量の加圧された気体を放出する、方法。
【請求項19】
前記人物が、(a)前記人物へ放出される前記第1の量、(b)前記人物へ放出される前記第2の量、および前記人物へ放出される前記第1および第2の量の相対的な混合のうちの少なくとも1つを調節することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記加圧された気体にヘリウムまたはヘリオックスを用いることをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は呼吸吸入器である。
【背景技術】
【0002】
背景技術の説明は、本発明を理解するのに有用であり得る情報を含む。ここで提供される情報が、先行技術であるまたは本願でクレームされる発明と関連すること、または、明確にまたは暗に参照される文献が、先行技術であることを、認めるものではない。
【0003】
多くの異なる種類の噴霧器またはその他の吸入器が知られている。吸入器を、(1)ペレットまたはその他の、決まった用量の生理活性物質を用いるものと、(2)供給機構によって個別の服用量に計量される生理活性物質の貯蔵器を有するものとの、2つの主要なタイプに特徴づけることができる。どちらの場合においても、通常、生理活性物質を吸い口の中へ、そして使用者の口および肺の中へ放出するために、生理活性物質と結びつく、加圧されたキャリアガスが存在する。
【0004】
いくつかの例において(例えば、特許文献1)、加圧された気体が薬またはその他の生理活性物質を含むこと、または、ヘリウム、酸素またはそれ自体が生理活性を有するその他の気体を用いることも知られている。
【0005】
そのような例においては、使用者へ届けられる加圧された気体の量を計測することが重要である。既知のそのような装置では、そのような計測は使用者によって設定できないように思われる。
【0006】
多くの例では、供給装置は特定の薬の使用のために販売されるので、その制限は問題にならない。しかしながら、ベイピングの幅広い使用が、様々なキャリアガスおよび生理活性物質について使用できる装置を提供することの需要を高めている。使用者が(a)生理活性物質および(b)キャリアガスの1つだけを容量ごとに計測できる既知の装置は不十分である。
【0007】
特許文献1およびここで議論されるその他のすべての外部の資料は、その全体的な参照によって組み入れられる。組み入れられた参照文献における用語の定義または使用が、ここで提供されるその用語の定義と矛盾するまたは反する場合、ここで提供されるその用語の定義が適用され、参照文献におけるその用語の定義は適用されない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【0009】
発明の主題は、服用において使用者に供給される生理活性物質および加圧された気体の第1および第2の量をそれぞれ独立して計測するように構成される、第1および第2の、使用者が操作可能な制御装置を備える吸入器に係る、装置、システム、および方法を提供する。
【0010】
好ましい実施形態において、調節器が服用量を吸い口へ放出するように構成される。トリガは、使用者が吸い口を介して吸い込むことと、使用者がトリガを操作することとのうちの1つ以上によって作動させられ得る。
【0011】
液体、固体、気体、およびこれらの組み合わせを含む、生理活性物質のすべての適切な形態が考えられる。いくつかの実施形態において、主要なまたは追加の生理活性物質が、加圧された気体に含まれ得る。
【0012】
加圧された気体は、任意の圧力および内容物を有し得る。いくつかの好ましい実施形態において、加圧された気体は、少なくとも10重量パーセントのヘリウム、および独立して少なくとも30重量パーセントの酸素を含む。
【0013】
生理活性物質および加圧された気体を計測するために、例えば物理的なノブ、スライダ、ボタンを含む、任意の適切な制御装置が使用され得る。デジタル式制御装置も考えられる。独立した生理活性物質および加圧された気体の計測は、両方に決まった量を設定すること、または、1つ(例えば生理活性物質)に対して決まった量を設定し、そしてもう一方の量を決まった量に対して調節することによって達成され得る。
【0014】
実施形態は、吸入器が関連するデータを、例えば有線のまたは無線の電気通信回路を用いて、外部の装置に伝達し得ることが考えられる。
吸い口が取り外し可能または不可能である実施形態も考えられる。
【0015】
発明の主題の様々な目的、特徴、態様および利点は、同様の番号が同様の構成要素を示す添付の図面を伴う、以下の好ましい実施形態の詳細な説明からより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、考えられる吸入器の一般化された概略図である。
【
図2】
図2は、卓上の吸入器を用いる人物の概略図である。
【
図3】
図3は、見えている加圧された気体の貯蔵器、加圧された気体のための調節ノブ、見えている生理活性物質の貯蔵器、および生理活性物質のためのデジタル式制御装置を見せるためにカバーが取り除かれた、考えられる吸入器の内部を示す図である。
【
図4】
図4は、加圧された気体の貯蔵器、気体の貯蔵器のための調節ノブ、生理活性物質貯蔵器、および生理活性物質貯蔵器のための調節ノブを見せるためにカバーが取り除かれた、異なる考えられる吸入器の内部を示す図である。
【
図5】
図5は、吸い口へ通じる誘導管の斜視図である。誘導管の壁はらせん状の誘導路を見せるために透明である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
開示された主題が、控えめな服用量における、吸入される生理活性物質および加圧された気体の量に対する使用者の制御が強化された吸入器の提供を含む、多くの有利な技術的な効果を提供することを認めるべきである。とりわけ、これは与えられた吸入器が幅広い異なる生理活性物質および加圧された気体を収容することを可能にし、それは加圧された気体がヘリウムを含む際に特に重要であり得る。
【0018】
以下の議論は、発明の主題の実施例を提供する。各実施形態は、発明の要素の単一の組み合わせを示すが、発明の主題は、開示された要素のすべての可能な組み合わせを含むと考えられる。
【0019】
したがって、もし1つの実施形態が要素A、B、およびCを備え、第2の実施形態が要素BおよびDを備える場合、発明の主題は、明確に開示されていなくても、A、B、C、またはDの、他の残った組み合わせも含むと考えられる。
【0020】
ここでの説明および続く特許請求の範囲で用いられる際、「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」の意味は、文脈が明確に異なる指示をしない限り、複数の参照を含む。また、ここでの説明で用いられる際、「内に(in)」の意味は、文脈が明確に異なる指示をしない限り、「内に(in)」および「上に(on)」を含む。
【0021】
また、ここで用いられ、文脈が明確に異なる指示をしない限り、「取り付けられる(coupled to)」という語句は、直接的な取り付け(2つの要素が互いに接触して互いに取り付けられる)および、間接的な取り付け(2つの要素の間に少なくとも1つの追加の要素が位置する)の両方を含むことが意図される。そのため、「取り付けられる(coupled to)」および「取り付けられる(coupled with)」という語句は同義的に用いられる。
【0022】
いくつかの実施形態において、発明の特定の実施形態を説明し主張するために用いられる、成分の量、濃度のような特性、反応条件、等を示す数字は、「約」という語句によって、いくつかの例で修正されるものとして理解されるべきである。したがって、いくつかの実施形態において、記載された説明および添付の特許請求の範囲で示される数値パラメータは、特定の実施形態によって得られることが求められる所望の特性に応じて変化し得る近似値である。いくつかの実施形態において、数値パラメータは、報告された有効数字を考慮して、また通常の丸め技術を適用することによって、解釈されるべきである。発明のいくつかの実施形態の広い範囲を示す数値範囲およびパラメータは近似値であるが、特定の例において示される数値は、実行できる程度に正確に報告されている。
【0023】
発明のいくつかの実施形態において表される数値は、それらのそれぞれの試験計測で見られる標準偏差から必然的に生じる、ある程度の誤差を含み得る。さらに、文脈が反対の指示をしない限り、ここで示されるすべての範囲は、それらの終点を含んでいると解釈されるべきであり、制限のない範囲は、商業的に実用的な値のみを含むと解釈されるべきである。同様に、すべての値のリストは、文脈が反対の指示をしない限り、中間の値を含んでいると解釈されるべきである。
【0024】
図1において、吸入器100は一般的に、使用者が交換可能な生理活性物質を収容する貯蔵器110、使用者が交換可能な加圧された気体の貯蔵器120、混合器160、管150、および吸い口180を備える。
【0025】
処理ユニット112は、貯蔵器110からの物質を処理し、処理された物質を調節器130へ通過させる。処理ユニット112は、個々の量の生理活性物質を含むエアロゾルを生成するために、電動の噴霧器(示されていない)を利用できる。使用者用制御装置は調節器131を操作する。調節器140は、使用者用制御装置141の制御のもとで、加圧された気体の貯蔵器120から流れる気体を調節する。調節器130からの処理された生理活性物質と調節器140からの気体は、吸入されるべき服用量を生成するために、混合器160で混合される。トリガボタン170は、服用量の放出を引き起こし、または吸い口180を介した使用者の吸入に応じた服用量の潜在的な放出を引き起こす。
【0026】
調節器140によって分配される気体の量は、制御された流量、体積、および/またはキャリアガスを提供するための任意の適切な方法によって調節され得る。キャリアガスは、最適な体積、平均の液滴の大きさ、液滴の大きさの分散、および/または液滴の密度(すなわち1立方センチメートルあたりの液滴)を有するエアロゾルの生成を可能にする。最適化は、FDAが承認したものまたはホリスティック医学の化合物の、目標の分散(すなわち物質の動き)および/または目標の付着(すなわち気道の領域)の達成に向けられ得る。いくつかの実施形態において、貯蔵されたキャリアガスがエアロゾルの全体の気体の内容物を提供する状態(すなわち「閉ループ」構成)で、キャリアガスは、装置の吸い口410に対して遠位にある装置の部分に直接適用され得る。他の実施形態において、流量弁は、キャリアガスの大気との混合(例えば、最終的な気体の混合物内に、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、または90%以上の大気を提供する)を許可し得る。キャリアガスに混合された大気の量が50%未満である実施形態は、「部分的閉ループ」システムと呼ばれ得る。放出された気体の圧力を調節できることの1つの利点は、肺を満たす際、および薬をそれらの閉塞性肺疾患の患者に供給する際に、補助できることである。
【0027】
任意の適切な気体が使用され得る。適切な低密度の気体は、ヘリウム、ヘリウムと窒素の混合物、ヘリウムと酸素の混合物(ヘリオックスのようなもの)、および/またはヘリウムと空気の混合物を含む。気体調節器140は、任意に、大気と気体貯蔵器120から得られた気体とを混合するために用いられ得る。
【0028】
加圧された気体が、少なくとも10重量パーセントのヘリウム、より好ましくは少なくとも20重量パーセントのヘリウム、さらにより好ましくは少なくとも40重量パーセントのヘリウム、さらにより好ましくは少なくとも60重量パーセントのヘリウムであり得ることが考えられる。加圧された気体が、少なくとも30重量パーセントの酸素、より好ましくは少なくとも40重量パーセントの酸素、さらにより好ましくは少なくとも60重量パーセントの酸素であり得ることが考えられる。
【0029】
調節器130,140の一方または両方は、流量弁が、使用中に分配されるキャリアガスの流量、圧力、または体積のうちの任意の1つ以上を調節することを許可する、2つ以上の位置または設定値を有し得る。いくつかの実施形態において、流量弁は、使用者によって適切な位置または構成に配置される、手動で作動する弁であり得る。例えば、そのような手動で作動する弁は、各々の停止位置にある際の弁の流量の特性を示す印を備える、2つ以上の停止位置を有する回転式ダイヤルであり得る。気体調節器140の場合、そのような流量弁は、加圧された貯蔵器120に貯蔵された気体のみを導入し得る。他の実施形態において、流量弁は、大気と貯蔵されたキャリアガスとの定義された混合物を提供し得る。
【0030】
調節器130,140の一方または両方は、外部の制御機構によって、例えば、蓄電装置(図示されていない)からの電気エネルギーの適用によって作動させられ得る、モータ、磁気応答性の流体またはその他の流れ制御機構を、含み得る。
【0031】
貯蔵器110に収容される生理活性物質は、固体、液体、気体、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。生理活性物質は、カンナビノイド、CBD、またはそれらの組み合わせであり得る。吸入器100は、広い範囲の、生理活性を有するFDAが承認したものまたはホリスティック医学の化合物の、供給にも適している。そのような化合物は、供給される地点(すなわち気道)でまたは全身的に、活性を有するように選択され得る。局所的に活性を有する生理活性物質の例は、気管支拡張薬、ステロイド、抗炎症化合物、抗生物質、抗ウイルス薬、およびワクチンを含む。そのような局所的に活性を有する化合物は、もちろん、体循環に移行し得る。そのような化合物の各々が、付着および/または分散について異なる最適条件を有し得ることが理解されるべきである。
【0032】
図1において、生理活性物質貯蔵器110は、気体貯蔵器120から物理的に分離されている。他の実施形態(図示されていない)において、生理活性物質および気体貯蔵器は、単一の、使用者が交換可能なカートリッジに物理的に結合され得る。
【0033】
図2は、据え置き型の構成要素200が管250を通して末端の吸い口270へ服用量を通過させる吸入器を使用する、使用者205を示す。管250は、任意の適切な長さを有し得るが、一般的に0.5m未満である。据え置き型の実施形態は、様々な貯蔵器、例えば110,120を携帯式の装置におけるそれらよりも大きくできるので、有利である。
【0034】
図3は、一般的に、使用者が交換可能な生理活性物質貯蔵器310、使用者が交換可能な加圧された気体の貯蔵器320、混合器360、および吸い口380を見せるためにカバーが外されたハウジング301を含む、携帯式の吸入器300を示す。
【0035】
気体調節器321は、使用者用制御ノブ341の制御のもとで、加圧された気体の貯蔵器320から流れる気体を調節する。
処理ユニット312は、デジタル式制御装置331の制御のもとで、貯蔵器310からの物質を処理する。上述のように、処理ユニット312は、個々の量の生理活性物質を含むエアロゾルを生成するために、電動の噴霧器(示されていない)を利用できる。
【0036】
混合器360は、気体貯蔵器から流れてくる気体と処理ユニット312から流れてくる処理された物質とを混合する。
この実施形態において、服用量は、吸い口380を介した使用者の吸入によって、使用者へ放出される。バルブ(図示されていない)がそのような放出を制御する。トリガボタン370は、服用量の放出を直接的に引き起こし、または吸い口380を介した使用者の吸入に応じた服用量の潜在的な放出を引き起こす。
【0037】
貯蔵器310および320は、外部装置(図示されていない)に適切な情報を提供するために電子回路375によって用いられ得る、機械によって読み取り可能な印371,372をそれぞれ有する。そのような実施形態において、制御装置331は、順に処方箋および/または投薬の情報を使用者の病歴に基づいて提供できる情報ネットワーク(例えばWi-Fiまたはセルラインターネット)と通信し得る。
【0038】
図4は、一般的に、使用者が交換可能な生理活性物質貯蔵器410、使用者が交換可能な加圧された気体の貯蔵器420、混合器460、および吸い口480を見せるためにカバーが外されたハウジング401を含む、携帯式の吸入器400を示す。
【0039】
気体調節器431は、使用者用制御ノブ441の制御のもとで、加圧された気体の貯蔵器420から流れる気体を調節する。
処理ユニット412は、使用者用制御ノブ442の制御のもとで、貯蔵器410からの物質を処理する。上述のように、処理ユニット412は、個々の量の生理活性物質を含むエアロゾルを生成するために、電動の噴霧器(示されていない)を利用できる。
【0040】
混合器460は、気体貯蔵器から流れてくる気体と処理ユニット412から流れてくる処理された物質とを混合する。
この実施形態において、服用量は、吸い口480を介した使用者の吸入によって、使用者へ放出される。バルブ(図示されていない)がそのような放出を制御する。
【0041】
トリガボタン470は、服用量の放出を直接的に引き起こすか、または吸い口480を介した使用者の吸入に応じた服用量の潜在的な放出を引き起こす。
図1から
図4の任意の実施形態において、外部の制御機構(例えばスマートフォンまたはスマートウォッチ、図示されていない)が、調節器(例えば131,141)の一方または両方の直接的な操作のために用いられ得る。
【0042】
図5において、出口管500は、
図1の一般化された吸入器の構成要素101と、または直接的に構成要素101の調節器130,140と、協働するように構成される。出口管500は、一般的に、吸い口580につながる外側管550を含む。外側管550の内部には、らせん状の通路560および球部562が周りに配置される内側管552がある。加圧された気体の貯蔵器からの、ヘリオックスまたはその他の気体が、内側管および外側管552,550の間のらせん状の通路560に沿って移動し、処理された生理活性物質が、エアロゾルとして内側管552の内部を移動することが考えられる。
【0043】
本明細書における発明の概念から離れずに、既に説明されたもの以外にもさらに多くの修正が可能であることが当業者にとって明らかである。したがって、発明の主題は、開示の精神を除いて制限されるべきではない。さらに、開示の解釈において、すべての語句は文脈と矛盾しない可能な限り最も広い方法で解釈されるべきである。特に、「含む(comprises)」及び「含んでいる(comprising)」という語句は、要素、構成要素、またはステップに非排他的な方法で言及し、参照された要素、構成要素、またはステップが、存在する、用いられる、または明示的に参照されていない他の要素、構成要素、またはステップと組み合わされることを示すと解釈されるべきである。
【国際調査報告】