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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-12
(54)【発明の名称】ヒートキャビン
(51)【国際特許分類】
   A61H 33/06 20060101AFI20230405BHJP
   E04H 1/12 20060101ALI20230405BHJP
【FI】
A61H33/06 K
E04H1/12 302Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022518381
(86)(22)【出願日】2020-09-19
(85)【翻訳文提出日】2022-04-22
(86)【国際出願番号】 EP2020000162
(87)【国際公開番号】W WO2021052620
(87)【国際公開日】2021-03-25
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522110577
【氏名又は名称】ボディーフォトン・ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】BODYPHOTON GMBH
【住所又は居所原語表記】Hohe Strasse 12,61231 bad Nauheim,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100212705
【弁理士】
【氏名又は名称】矢頭 尚之
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】フォルツ、ハンス-ユルゲン
【テーマコード(参考)】
4C094
【Fターム(参考)】
4C094AA01
4C094BA03
4C094DD08
4C094EE31
(57)【要約】
本発明は、ヒートキャビン、例えばサウナに関する。特に、モジュール様式で構築され、第1のタイプの複数のビーム(20)及び第2のタイプの複数のビーム(40)並びに複数のパネル(32;34)を備え、床高から天井高まで延在するヒートキャビン(10)であり、第1のタイプの複数のビーム(20)は、床高から天井高まで同じ長さにわたって各々延在し、第2のタイプの複数のビーム(40)は、異なる長さにわたって延在し、第2のタイプの少なくとも1つのビームは、発熱体(50)を締結するために使用される。本発明は、ヒートキャビンに関する有用な方法に更に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュール様式で構築され、第1のタイプの複数のビーム(20)及び第2のタイプの複数のビーム(40)並びに複数のパネル(32;34)を備え、床高から天井高まで延在するヒートキャビン(10)であって、前記第1のタイプの前記複数のビーム(20)は、前記床高から前記天井高まで等しい長さにわたって各々延在し、前記第2のタイプの前記複数のビーム(40)は、異なる長さにわたって延在し、前記第2のタイプの少なくとも1つのビームは、発熱体(50)を締結するために使用される、ヒートキャビン(10)。
【請求項2】
前記第1のタイプの全てのビーム(20)は、垂直に方向付けられる、請求項1に記載のヒートキャビン(10)。
【請求項3】
前記第2のタイプの全てのビーム(40)は、垂直に方向付けられる、請求項1又は2に記載のヒートキャビン(10)。
【請求項4】
前記第2のタイプの前記複数のビーム(40)は、前記第1のタイプの前記複数のビーム(20)とは異なる材料から成る、請求項1~3のうちのいずれか一項に記載のヒートキャビン(10)。
【請求項5】
前記第1のタイプの前記複数のビーム(20)は、第1の金属から成り、前記第2のタイプの前記複数のビーム(40)は、第2の金属から成る、請求項1~4のうちのいずれか一項に記載のヒートキャビン(10)。
【請求項6】
前記第2の金属は、前記第1の金属よりも軟質である、請求項1~5のうちのいずれか一項に記載のヒートキャビン(10)。
【請求項7】
前記第2のタイプの前記複数のビーム(40)は、前記第1のタイプの前記複数のビーム(20)によって保持される、請求項1~6のうちのいずれか一項に記載のヒートキャビン(10)。
【請求項8】
発熱体(50)が設けられ、その発熱体は、側壁を有し、少なくとも1つの側壁(46)が、前記第2のタイプのビーム(40)によって形成されるか、又はそのようなビームを備える、請求項1~7のうちのいずれか一項に記載のヒートキャビン(10)。
【請求項9】
前記第2のタイプの少なくとも1つのビーム(40)は、壁パネル(32;34)を締結するために使用される、請求項1~8のうちのいずれか一項に記載のヒートキャビン(10)。
【請求項10】
外部パネル(34)及び内部パネル(32)を有し、前記第2のタイプの少なくとも1つのビーム(40)は、内部パネル(32)を締結するために使用され、前記第2のタイプの少なくとも1つのビーム(40)は、外部パネル(34)を締結するために使用される、請求項1~9のうちのいずれか一項に記載のヒートキャビン(10)。
【請求項11】
前記第2のタイプの少なくとも1つのビーム(40)は、ガラス板を締結するために使用される、請求項1~10のうちのいずれか一項に記載のヒートキャビン(10)。
【請求項12】
前記第1のタイプの少なくとも1つのビーム(20)は、前記第1のタイプの前記複数のビーム(20)の高さが前記床高に対して調整されることを可能にする床要素(72)上に立つ、請求項1~11のうちのいずれか一項に記載のヒートキャビン(10)。
【請求項13】
第1の側壁(12)、対向する第2の側壁(14)、及び前記第1の側壁(12)を前記第2の側壁(14)に接続する天井要素(58)を有し、第3のタイプの第1のビーム(64)が、前記第1の側壁(12)中に設けられ、前記第3のタイプの第2のビーム(62)が、前記第2の側壁(14)中に設けられ、前記第3のタイプの第3のビーム(66)が、前記天井要素(58)中に設けられ、前記第1のビーム(62)、前記第2のビーム(64)、及び前記第3のビーム(66)は、互いに接続される、請求項1~12のうちのいずれか一項に記載のヒートキャビン(10)。
【請求項14】
モジュール式ヒートキャビン(10)を形成するために組み立てることができる構造要素のセットを生産するための方法であって、
a.均一な長さの第1のタイプのビーム(20)を設けるステップ、
b.第2のタイプのビーム(40)を設けるステップ、
c.発熱体(50)を設けるステップ、
d.前記第2のタイプの前記ビーム(20)を発熱体(50)に接続するステップ、
e.パネル(32;34)を設けるステップ
を備える、方法。
【請求項15】
ヒートキャビン(10)を建てるための方法であって、
a.均一な長さの第1のタイプのビーム(20)を設けるステップ、
b.第2のタイプのビーム(40)を設けるステップ、
c.発熱体(50)を設けるステップ、
d.発熱体(50)を前記第2のタイプのビーム(40)に接続するステップ、
e.パネル(32;34)を設けるステップ、
f.前記第1のタイプの前記ビーム(20)を設置するステップ、
g.前記第2のタイプの前記ビーム(40)を前記第1のタイプのビーム(20)に接続するステップ、
h.パネル(32;34)を前記第2のタイプのビーム(40)に接続するステップ
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒートキャビンに関し、例えばそれはサウナであり得る。代替として、ヒートキャビンはまた、例えば、蒸気浴用のキャビンとして、又は高温での身体トレーニング若しくはリハビリテーショントレーニング用のキャビンとして設計することができる。
【背景技術】
【0002】
特にサウナ又はスチームサウナ用途のために設計された多数のキャビンがある。個々の場合において、前記キャビンは、数平方メートル、典型的には2~20又は4~10sqm(平方メートル)の床面積しか有さず;前記キャビンは、通常、全体で30sqmよりも小さく、通常、完全に又は大部分が木材で建造される。木製フレーム構造及び木製壁パネルが典型的に使用される。
【0003】
オーストリア特許明細書第AT 391 803 B号は、いわゆる熱浴キャビンを開示している。前記キャビンは、純粋なサウナ浴、純粋な蒸気浴又は複合浴のために使用することができる。キャビン自体は、2つのシェルから構築されている。その外部シェルは、断熱性及び水蒸気気密性の壁及び屋根部分から成るべきである。内部シェルは、通気性及び耐湿性があるべきである。この特許は、外部シェル自体が多層であり得、外部スキン、内部スキン、及びそれらの間に配置された断熱材を有し得ることを開示している。内部シェルは、例えば、複数のさねはぎ板(tongue and groove boards)から成ることができる。両方のシェルは、ストリップ構造によって互いに接続され、2つの部分から成るスペーサストリップが開示されている。
【0004】
前記2シェル構造は、全体的に比較的複雑であるように見える。これは、使用される材料の量に起因するだけでなく、手作業で要求される処理にも起因する。開示されたキャビンは、アーチ形の切り欠き及びヴォールト形の天井を有するドアさえも提供する。そのようなキャビンは、非常に魅力的であり、個々の目的に完全に適して得る。しかしながら、費用効果の高い生産は、特に、職人又は小さな工芸会社が異なるサイズのキャビンを提供し、前記キャビンが現場で適合されるか又は少なくとも設置される場合には、ほとんど不可能である。
【0005】
その上、発熱体のための特に有利な容器は、この壁構造中に設けられていない。せいぜい発熱体を内部シェル上にねじ留めすることができるくらいである。発熱体は、そのため、内部空間中に明らかに突出する。グリッド又は他のスペーサが、そのため、火傷を防止するために通常必要とされる。
【0006】
米国特許第5,407,392号は、コールドキャビンを開示している。これは、人々にとって少なくとも一時的に魅力的なラウンジを表すことを意図している。キャビンは、フレーム構造を有し、フレームは、直方体のキャビンの縁に沿っている。ガラス又はプレキシグラス表面が、前記フレーム間に取り付けられるべきである。
【0007】
この非常に単純なキャビン構造は、個々の壁面がより複雑な様式で設計されることを明らかに可能にしない。壁面上にスクリーンを設けることは困難であり得る。壁面上に加熱デバイスや冷却デバイスを設けることは更により困難であろう。そのようなデバイスを壁と面一に一体化することは全く不可能である。
【0008】
本発明は、安価であり、簡単且つ経済的な様式で設置するのが容易なヒートキャビンを提供しようとするものである。特に、壁面に様々な要素、例えば発熱体又はスクリーンを容易且つ安全に装備するのに適しているべきであり、前記要素が壁と面一に据え付けられることも可能にすべきである。
【0009】
この目的は、請求項1に記載のヒートキャビンによって達成される。有利な展開が、従属請求項に明記されている。請求項13及び14に記載の方法は、対応する利点を有する。
【発明の概要】
【0010】
本発明によるヒートキャビンは、モジュール様式で構築されるべきである。モジュール構造に関して、前記ヒートキャビンは、多数の部品を備えることができ、特に、本発明によると、前記ヒートキャビンは、第1のタイプの複数のビーム及び第2のタイプの複数のビーム、並びに更に複数のパネルを備えるべきである。複数とは、ここでは少なくとも2の数を意味するものとして理解されるべきであり、著しくより多くのそれぞれのビーム及びパネルが、全体的にヒートキャビンを構築するために通常必要とされる(即ち、各場合において、例えば、3、4、5、10又はそれ以上)。
【0011】
本発明によるヒートキャビンは、サウナとして良く適している。代替として、ヒートキャビンはまた、例えば、蒸気浴用のキャビンとして、又は高温での身体トレーニング若しくはリハビリテーショントレーニング用のキャビンとして設計することができる。個々の場合において、そのようなヒートキャビンは、室温を下回る温度での治療又はトレーニングのために使用することもでき、そのような用途のためのコールドキャビンと呼ぶこともできる。キャビンはまた、試験及び検査目的のために使用することができる。ヒートキャビンという用語は、従って、コールドキャビンも含むべきである。
【0012】
ヒートキャビンは、床高と天井高との間に延在すべきである。第1のタイプのビームは、床高(既存の床、又は場合によっては据え付けプレート、又は床パネル)から天井高まで同じ長さだけ各々延在すべきである。これは、床に対して垂直、即ち90°の角度であり得るか、又は(より稀には)異なる角度、例えば45°~90°、例えばまた70°~90°でもあり得る。例えば、第1のタイプのビームが垂直に配向されることが有用である。第1のタイプのビームは、仮想高であり得るか又は構成要素として天井も備え得る天井高まで延在する。
【0013】
第2のタイプのビームは、他方では、本発明によると異なる長さにわたって延在すべきである。第2のタイプのいくつかのビームは、第1のタイプのビームと同じ長さであることが可能であり得る。第2のタイプのビームは、第2のタイプの少なくとも1つのビームが第2のタイプの別のビームよりも短くなるように、少なくとも2つの異なる長さにわたって延在すべきである。第2のタイプのビームは、多種多様な異なる長さにわたって延在することも可能である。第2のタイプのビームの各対が等しい長さである場合に通常有用である。通常、第2のタイプの少なくとも1つのビーム又は第2のタイプの全てのビームが第1のタイプのビームよりも短い場合に有用である。
【0014】
第2のタイプの少なくとも1つのビーム(有利にはまた、第2のタイプの少なくとも2つ以上のビーム)が、発熱体を締結するために使用されるべきである。この少なくとも1つの発熱体は、ヒートキャビン用の熱源であるべきである。この場合、完全な発熱体を第2のタイプの1つのビーム又は複数のビームに接続することができる。第2のタイプのビームが発熱体に一体化されることも考えられる。例えば、そのようなビームは、(全体として、又は少なくとも部分的に)発熱体の側壁を形成することができ、そのため、締結要素として使用することもできる。
【0015】
本発明の文脈では、第2のタイプの全てのビームも垂直に配向される場合にも有用である。第2のタイプのビームは、そのため、有利には、第1のタイプのビームに締結することができる。それらのそれぞれに調整された長さに起因して、しかしながら、第2のタイプのビームは、次に、異なる長さの物体のための適切な支持及び取り付けオプションを形成することができる。既に説明したように、第2のタイプのそのようなビームは、有利には、少なくとも1つの発熱体を締結するために使用することができる。しかしながら、少なくとも1つの側壁を第2のタイプのビームによって保持することも可能である。
【0016】
本発明の文脈では、第2のタイプのビームが第1のタイプのビームとは異なる材料から成る場合に有用であることが証明されている。このようにして、第1のタイプのビーム及び第2のタイプのビームは、それらのそれぞれの意図された使用に特に適合させることができる。例えば、第1のタイプのビームと第2のタイプのビームとの両方が金属で各々作製される場合に道理に適っている。この場合、第1のタイプのビームは、第1の金属から成ることができ、第2のタイプのビームは、第1の金属とは異なり、特に第1の金属よりも軟質であり得る第2の金属から成ることができる。疑わしい場合には、より軟質の金属は、ビッカース硬さ試験において他の金属よりも少なくとも10N軟質であるべきである。
【0017】
特に、第1のタイプのビームを鋼から製造し、第2のタイプのビームをアルミニウムから製造することが有用である。第1のタイプのビームを湾曲した鋼板部分から製造し、第2のタイプのビームを中実アルミニウムから製造することは特に有用である。
【0018】
第1のタイプのビームは、高い静的タスク(high static task)を有し、前記ビームは、地盤高から天井高まで延在し、必要であれば、天井面も支持する、あるタイプの足場を形成すべきである。鋼板は、このために必要とされる強度及び支持力を有する。加えて、湾曲した鋼板から有利なプロファイルを形成することが十分に可能である。例えば、プロファイルを形成することができ、そのプロファイルに対して、第2のタイプのビームを容易に締結することができる。
【0019】
しかしながら、鋼又は鋼板で作製された第1のタイプのビームは、短くすることが困難であり得る。本発明の本質的な利点は、第1のタイプのビームがヒートキャビンを生産するために短くされる必要がないことである。前記ビームの長さは、床高から天井高まで均一に及ぶことができる。これは、特に、そのようなヒートキャビンが工業的にではなく手作業によって製造されるときに利点である。例えば、現場でサウナを建造する職人又はDIY愛好家は、現場で第1のタイプのビームを短くする必要がない。
【0020】
本発明によるキャビンの特別な利点は、従来のサウナ構造と比較して特に明らかである。前記キャビンはまた、職人によって容易に構築することができる。しかしながら、木製部品がサウナにおいて主に使用されるので、現場で全ての部品を短くしても問題はない。しかしながら、古典的なサウナ構造は、フレーム構造として建造される。これは、サウナが直方体である場合、安定した支持ビームは、前記直方体の縁に沿ってのみ走ることを意味する。この方法では、非常に弾性的でねじれ可能な(very resilient and torsionable)キャビンを作り出すことはできない。特に、大きな面積を有する(例えば、10平方メートルを超える面積を有する)キャビンを安全に設置すること、又は柔軟な内部設計を提供することは、多くの場合に不可能である。例えば、壁の中央に配置された大きなスクリーンは、必ずしも壁の縁に設けられた支持体によって安全に支持されることが可能ではないであろう。第1のタイプの複数のビームを設けることはまた、柔軟な内部設計のためのかなりの利点を有する。現場で依然として容易に構築することができる安定したねじれのないキャビン構造は、特に、エクササイズバンド(通常、いわゆるTRXストラップ)用の吊り下げ具(suspensions)などのエクササイズ要素も据え付けられるべきである場合に、非常に有益である。
【0021】
第1のタイプのビームとは異なり、第2のタイプのビームは、それがより軟質の金属で作製される場合、容易に短くすることができる。サウナなどの手作業による建設の場合、第2のタイプのビームは、現場で容易に適合させることができる。いずれの場合でも、第2のタイプのビームが工業的にプレハブ式であっても、第2のタイプのビームを必要とされる長さで容易に利用可能にすることができるので、利点がある。更に、第1のタイプのビームが全て同じ長さであり、全体としての構造が従って複雑ではない場合、加熱チャンバの構造はより直観的である。
【0022】
第2のタイプの複数のビーム又は第2のタイプの全てのビームが第1のタイプのビームによって保持される場合に有用である。第2のタイプのビームは、直接又は間接的な接続によって第1のタイプのビームによって保持することができ、通常、第2のタイプのビームと第1のタイプのビームとの間に少なくとも1つの接触面がある。第2のタイプのビームは、有利には、第1のタイプのビームに締結されるべきである。これは、例えば、ねじ込むことによって、多くの場合、本体ねじによる好ましい様式で行うことができる。この場合、第2のタイプのビーム中に穴を設けることができ、その穴を通して本体ねじを案内することができ、本体ねじは、特に鋼板において良好な保持を保証する。逆に、ねじを第2のタイプのビーム中にねじ込むこともでき、この目的のために第1のタイプのビーム中に穴を設けることができる。異なる機械的接続システムを使用することも可能である。例えば、第2のタイプのビームは、第1のタイプのビーム上のフックに掛けることができる容器を有することができる。代替として、ビームを接着することも考えられる。
【0023】
加熱チャンバは、少なくとも1つの発熱体によって加熱されるべきである。前記発熱体は、有利には、第1のタイプの2つのビーム間に面一に挿入することができる平坦な直方体として設けることができる。発熱体は、例えば木材又はプラスチック表面で作製されたそれ自体の側壁を有することができる。第2のタイプの適したビームを使用することも可能であり、それは、アルミニウムプロファイルとして、例えば側壁として平坦な部分を包含することができる。従って、少なくとも1つ又は2つ又は4つの側壁が(全体として、又は少なくとも部分的に)第2のタイプのビームによって形成される発熱体が有用である。しかしながら、第2のタイプのビームにしっかりと接続された側壁を有する発熱体も有用である。そのような発熱体は、従って、設置の準備ができており、第2のタイプのビームを第1のタイプのビームに接続することによって容易に設置することができる。
【0024】
第2のタイプのビームを、発熱体のサイズに、より正確には、その側壁の長さに容易に適合させることができることが特に有利である。前記適合は、第1のタイプのビームでは限られた範囲でしか成功しないであろう。一方では、例えば鋼は短くすることが困難であるが、他方では、必要とされるビームの長さは、床高と天井高との間の距離によって決定される。従って、第2のタイプのビームの長さを、床高と天井高との間の距離に関係なく調整することができることが有利である。
【0025】
第2のタイプの少なくとも1つのビームが壁パネルを締結するために使用される場合にも特に有用である。そのようなパネルは、例えば、内壁用又は外壁用のパネルであり得る。第2のタイプのビームによって全ての壁パネルを締結することも有用であり得る。
【0026】
ヒートキャビンは、壁パネルとして外部パネル及び内部パネルを有することができる。内部パネルは、内壁の実質的な部分を集合的に形成し、外部パネルは、外壁の実質的な部分を集合的に形成する。この場合、パネルは、本質的に第1のタイプの2つのビーム間に各々配置することができる。この場合、内部パネルと外部パネルとの両方が第1のタイプのビームを覆うことができ、そのため、滑らかな表面が作り出される。第2のタイプのビームを、そのため、1つ又は全ての内部パネルを締結し、1つ又は全ての外部パネルを締結するためにも使用することができる。内部パネル及び外部パネルはまた、第2のタイプのビームを覆うことができ、そのため、滑らかな表面が作り出される。
【0027】
第1のタイプのビームと組み合わせて第2のタイプのビームを使用することによって可能になる面一の壁設計は、審美的に非常に感じが良い。これは、例えば、レクリエーション目的のために全体的に使用されるサウナ中に留まるために、使用者が望ましくも快適に感じる内部空間を作る。
【0028】
加えて、内部パネルの面一でほとんど継ぎ目のない取り付けは、ヒートキャビンの内壁が投影面としても使用されることを可能にする。これは、特有の技術的利点である。投影面は、キャビンの内部温度又は使用期間などの関連する使用データを表示するために使用することができる。更に、ビデオ又はテレビ番組などの娯楽番組を表示することができる。加えて、スポーツ又はリハビリテーションエクササイズがキャビン中で行われることになる場合、そのようなエクササイズについての指示を内壁上に投影することができる。
【0029】
第2のタイプの同じビームによって、ある特定の内部パネルに対向する外部パネルを締結することが可能である。対向する内部パネル及び外部パネルを異なるビームにそれぞれ締結することも有用であり得る。
【0030】
この点において、第1のタイプのビームが、外部パネルと内部パネルとの間の中心面を中心として対称的である場合にも有用である。第1のタイプの対称的なビームは、そのため、外側からも内側からも第2のタイプのビームと等しく良好に組み合わせることができる。
【0031】
本発明によるヒートキャビンの内壁及び外壁の両方はまた、発熱体(しかしながら、通常は内側にのみ設けられる)及びパネルに加えてガラス板(glass panes)を有することができる。第2のタイプのビームがガラス板を締結するためにも使用される場合に有用である。設けられる全てのガラス板が第2のタイプのビームで締結される場合に更に有用である。ガラス板は、内部パネル及び外部パネルに連続して内側及び外側に設けることができる。ヒートキャビンは、そのため、いわば二重ガラスを有する。そのような二重ガラスは、第1のタイプのビーム間のガラスカセット(glass cassttes)によって設けることができる。
【0032】
第2のタイプのビームが、内部パネル及び/又は外部パネル及び/又はガラス板を受け入れることができる受け入れ溝を有している場合に有利である。加えて、第2のタイプのビームが、溝の方向に対して垂直な比較的長い平坦片があるプロファイルを有する場合に有用であり、その平坦片は、例えば、発熱体用の側壁又は側壁部として使用することができる。個々の場合において、そのような平坦片はまた、内側に取り付けられた第2のタイプのビームと外側に取り付けられた第2のタイプのビームとを接続するために使用することができる。これは、ビームが更に良好に締結されることを可能にする。
【0033】
ヒートキャビンの第1のタイプの少なくとも1つのビームが床要素上に立っている場合にも有用であり、それは、第1のタイプのビームの高さが床高に対して調整されることを可能にする。そのような床要素は、ビームに接続することができ、又は前記床要素は、別個の構成要素として設けることができる。床要素が壁要素の一部ではないか又はそれに接続されない場合に構造的に有利である。高さは、有利には、床上に直接又は間接的に支持されたねじ山を介して調節される。
【0034】
床要素が、断面がU字形状を有する2つの支持要素を備える場合、本発明の範囲内で有利であることが証明されている。一方のU字の脚部は上向きであり、他方のU字の脚部は下向きである。U字形状は、適切な寸法を通して連結することができる。
【0035】
下部U字形状支持要素は、高さ調整用のねじ山を有することができる。支持要素は、その内部中にねじ山を保護するように受け入れることができる。上部U字形状支持要素は、ビームを直接又は間接的に支持することができる。
【0036】
下部U字形状支持要素のねじ山は、ねじ山ロッド又は類似の要素を受け入れることができ、ねじ山ロッド又は類似の要素によって、高さ調節をもたらすことができる。ねじ山ロッド又は類似の要素は、支持プレート上に支持することができ、それもまた案内ロッドなどのガイドによって案内される。支持要素/床要素(又は前記若しくは全ての支持要素/床要素)がヒートキャビンのパネルによって覆われている場合にも有利である。
【0037】
ヒートキャビンが追加のビーム構造、あるタイプのポータル(portal)を有する場合にも有用である。前記ポータルは、目に見えるものとすることができるか、又は目に見えないように壁に一体化することができる。この意味で、ヒートキャビンは、前記ヒートキャビンが第1の側壁と、対向する第2の側壁と、天井要素とを有するときに有用である。天井要素は、第1の側壁を第2の側壁に接続することを意図される。更に、第3のタイプの第1のビームは、第1の側壁中に設けられるべきであり、第3のタイプの第2のビームは、第2の側壁中に設けられるべきであり、第3のタイプの第3のビームは、天井要素中に設けられるべきであり、第1のビーム、第2のビーム、及び第3のビームは、互いに接続されている。この目的のために、第3のビームを、他のビームに直接又は間接的に接続することができ、第3のビームを、他のビーム上に載置することができ、及び/又は、その上で補強される、例えば機械的に、特にねじ留めすることができる。第3のビームはまた、他のビームと一体に作製することができ、それは、一体的なポータル構造要素をもたらす。
【0038】
この場合、第3のビームは、第1のタイプのビーム又は第2のタイプのビームと同じタイプとすることができる。通常、第3のタイプのビームは、大部分が第1のタイプのビームと同じタイプであろう。しかしながら、第1のタイプ及び第2のタイプのビームとは異なる、即ち、特に異なる材料から作製されるか、又は異なるプロファイルを有する第3のタイプのビームを使用することが更により有用であることが多い。第3のタイプの3つのビームは、このことから、U字形状のタイプを形成し、それにおいて、接続脚部は、天井に沿って(又はほとんどが天井中を)走る。3つのビームのこの下向き開口部Uは、本明細書ではポータルとも呼ばれる。前記ポータルは、全体としてキャビンを安定させる。第1及び第2の側壁の位置が支持され、天井は更なる支持を与えられる。しかしながら、そのような支持は、通常、本発明の範囲内では全く必要とされない。
【0039】
加えて、しかしながら、ポータルは、その上に、特に第2のビーム上に吊り下げ具を提供するために使用することができる。特に、ヒートキャビンがトレーニング目的のために使用されるとき、そのような吊り下げ具は、トレーニング機器のために使用することができる。第3のタイプの第2のビームの中央吊り下げ具に締結することができる有用なトレーニングデバイスは、TRXストラップとも呼ばれるエクササイズバンドである。
【0040】
キャビンは、特に第1のタイプのビームの使用に起因して、それ自体が既に非常に安定しているが、ポータルによって提供される追加の強化は大きな利点を有する。この場合、十分な安定度が、客観的な観点から、即ち構造エンジニアにとってだけでなく、主観的な観点からも存在すべきであることに留意されたい。これは、強い力でエクササイズする使用者がトレーニングデバイス、通常はエクササイズバンド、の吊り下げ具に完全な信頼性を持ってエクササイズすることが可能であるべきであることを意味する。天井の僅かな撓みでさえ、その信頼性を損なう可能性がある。ポータルは、従って、前記ポータルが客観的に必要でない場合であっても非常に有用であることが分かる。
【0041】
本発明はまた、モジュール式ヒートキャビンに組み立てることができる構造要素のセットを生産するための方法に関する。言い換えれば、キットを生産するための方法に関する。対応する手順は、以下のステップを、好ましくはそれらが列挙された順序で備えるべきである:
a.均一な長さの第1のタイプのビームを設けるステップ、
b.第2のタイプのビームを設けるステップ、
c.発熱体を設けるステップ、
d.第2のタイプのビームを発熱体に接続するステップ、
e.パネルを設けるステップ
【0042】
前記方法の範囲内で、第2のタイプのビームが均一な長さで利用可能にされる場合に有用である。第2のタイプのビームを短くすることは、本方法におけるステップであり得る。前記方法の範囲内で、パネルを設けることに加えて、ドアも設けられる場合、及びガラス要素が更に設けられる場合にも有用である。発熱体を第2のタイプのビームに予め接続し、このようにして前記発熱体を利用可能にすることも有用であり得る。
【0043】
更に、ヒートキャビンを建てるための方法は、本発明によるものである。前記方法は、以下のステップを、好ましくはそれらが列挙された順序で備えるべきである:
a.均一な長さの第1のタイプのビームを設けるステップ、
b.第2のタイプのビームを設けるステップ、
c.発熱体を設けるステップ、
d.発熱体を第2のタイプのビームに接続するステップ、
e.パネルを設けるステップ、
f.第1のタイプのビームを設置するステップ、
g.第2のタイプのビームを第1のタイプのビームに接続するステップ、
h.パネルを第2のタイプのビームに接続するステップ
【0044】
好ましくは、これらのステップは、文脈において、及びそれらが列挙された順序で実行される。本方法(上記で説明されたようなもの)は、本発明によるヒートキャビンに関連して理解されるべきである。これは、ヒートキャビンの設計の特徴が本方法に類似して移行され、本方法の特徴がヒートキャビンの特徴に類似して移行されるべきであることを意味する。
【0045】
この方法の一部として、発熱体を現場で第2のタイプのビームに接続することができる(それはそのため、通常、機能的であるが部分的に不完全な発熱体、即ち不完全な側壁を有する発熱体である)。しかしながら、別の可能性は、発熱体が、第2のタイプのビームと共に準備された状態で、ヒートキャビンが建てられる場所に配送されるときである。第2のタイプのビームを短くすることはまた、本方法におけるステップであり得る。
【0046】
本発明の更なる特徴だけでなく利点もまた、以下に列挙する図面及び関連する説明から生じる。本発明の特徴は、図面及び関連する説明において組み合わせて説明される。しかしながら、これらの特徴はまた、本発明による主題の他の組み合わせ中に含めることができる。各開示された特徴はまた、従って、他の特徴との技術的に意味のある組み合わせで開示されていると見なされるべきである。図のうちのいくつかは、部品が僅かに簡略化されており、概略的である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】本発明による加熱チャンバの平面図である。
図2】全ての内壁の上面図を示す。
図3】壁部を通る断面を示す。
図4】別の壁部を通る断面を示す。
図5】本発明による加熱チャンバの概略斜視図である。
図6】壁部の床部の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
図1は、本発明によるヒートキャビン10を平面図で示す。前記ヒートキャビンは、第1の壁12と、対向する第2の壁14とを備える。第3の壁16と、対向する第4の壁18とが更に設けられる。壁12は、ドアを備える前壁と考えることができる。それ故に、壁14は後壁であり、壁16及び18は側壁を形成する。
【0049】
壁は、異なる部分から成る。角は、第1のタイプのビーム20、例えば第2の壁14と第4の壁18との間のビーム20によって形成される(壁は、第1のタイプの更なるビームを備え得るが、前記ビームは図示されない)。壁は、カセット形状(cassette-shaped)の部分を有する。例えば、第4の壁18は、壁カセット22を有する。
【0050】
図2は、図1からのヒートキャビン10の壁の内部図を示す。それは、いわば、平面に展開された360°ビューである。順番に、第4の壁18は第1の壁12に隣接し、第2の壁14はこれに隣接し、第3の壁16はこれに隣接する。この図では、しかしながら、壁の異なる設計及び質感が認識される。第1の壁12は、ガラスドアと、3つのガラスカセット、カセット24a、24b、及び24cとから成る。ガラスカセットは各々二重ガラスであり、そのため、内部板(inner pane)及び外部板(outer pane)がある。図2では、図は内部板を見ている。しかしながら、カセット形状は図1から見ることができる。
【0051】
隣接する第4の壁は、2つの壁カセットから成る。明確にするために、図1の壁カセット22に正確に対応する壁カセット22が再び示される。第2の壁14もまた、複数のカセットから成る。今回は、しかしながら、それらは赤外線カセット、即ちIRカセットである。これは、壁が、赤外線放射を放出してヒートキャビン10を加熱することができる発熱体からほぼ完全に成ることを意味する。IRカセット26aにはカセット26bが続き、カセット26c及び26dが続く。ヒートカセット26b及び26dは各々、壁全体の高さ、即ち床から天井までを埋めるが、IRカートリッジ26a及び26dはより短い。いずれの場合でも、通気インサートが、前記カセットの上方に位置する。通気インサートは、壁パネルインサートとその中に適合する開口部とから成る。これらは詳細には見えないが、通気インサート28a及び28b中のそれぞれの円形開口部によって示されている。当然ながら、複数の円形通気開口部又は異なる形状の通気開口部、及び通気スロット又は同様のものも設けることができる。
【0052】
第2の壁の設計は、部屋の高さが一定である場合、即ちヒートキャビンの床と天井との間の距離が一定である場合、異なる高さの内部要素が必要となり得ることを意味する。第2の壁の場合、2つのIRカセットの高さは、前記カセットが近隣カセット(26b及び26c)ほど高くないように、上方に設けられた通気インサートによって制限される。従って、高さにおけるそのような調整が容易に可能であるような方法でヒートキャビンを設置することが明らかに有利である。
【0053】
第3の壁16中に異なる高さの壁インサートを設ける必要もある。この場合、壁16は、IRカセット26eを設けられる。前記カセットは、床から壁のほぼ中央まで延在する。スクリーン30は、IRカセット26eの上方に配置される。そのようなスクリーンは、テレビを見るなどの娯楽目的のために使用することができる。それはまた、使用時間又はキャビン温度などの関連する使用情報を表示することができる。更に、エクササイズがヒートキャビン中で行われることになる場合には、エクササイズについての指示をスクリーン30上に表示することもできる。不特定の壁パネルが、スクリーンの上方に設けられる。第3の壁16の設計はまた、異なる高さの要素及びパネルを設置することが可能であることが非常に有利であることを示す。
【0054】
供給カセット29a及び29bが、スクリーン30の左側に位置する。前記カセットは、スクリーンサイズが通常自由に選択することができないことを考慮して、第3の壁16のサイズが対向する第4の壁18のサイズに対応することを保証する。前記供給カセット及びその内部及び外部パネルはまた、電気機器を覆うために使用され、それ故に、2つのソケットが下部領域中に示されている。
【0055】
図3は、本発明によるヒートキャビン10中で使用することができる壁を貫く断面図を示す。類似の移行部(transitions)が図1及び図2に図示されたキャビン中に位置するが、必ずしも前記配置ではない。図は、この断面図の上面図において本質的にレール形状のプロファイルを有する第1のタイプのビームを示す。壁パネルは、第1のタイプの前記ビーム上に直接据え付けることができる。この場合、内部パネル32が、外部パネル34に対向して据え付けられる。この配置は、中心軸(一点鎖線で示す)に対して完全に対称的である。第1のタイプのビームもまた、前記軸を中心として対称的である。第1のタイプのビームが少なくとも1つの対称軸を、好ましくは2つの軸も(この場合、中心軸に対して垂直な軸も)有する場合に一般に有利である。
【0056】
第1のタイプのビームはまた、ガラスカセットを支える(carries)。前記ガラスカセットは、キャビンの内部に面するガラス板36と、キャビン外部の一部であるガラス板38とから成る。ガラス板は、第2のタイプのビームを用いて据え付けられる。第2のタイプのビーム40aは、ガラス板38を支える。これは、第2のタイプのビーム40aの溝42によって保持されたディスク38の縁を含む。ビームはまた、接触チーク(cheek)44を有する。前記接触チークは、第1のタイプのビーム20上に据え付けることができる。
【0057】
接触チークは、様々な方法で、例えば、機械的に又は接着によって据え付けることができる。本体ねじ又は同様のものを、(壁パネルを締結するためにも使用することができるように)機械的接続のために使用することができる。しかしながら、フック及びアイ及び同様のものなどの締結手段の対を使用することもできる。
【0058】
第2のタイプのビーム40aはまた、側部チーク46を有する。それに関する限り、側部チークは、接続片48を有する。ビーム40aは、前記接続片によって対称的に構築されたビーム40bに接続することができる。この目的のために、例えば、溝を接続片中に設けることができ、その中に接続リップが挿入される。フォームフィット様式で互いに係合する部品又はねじ等による機械的接続も考えられるであろう。互いに上部に位置する2つの接続片48を接着することも考えられるであろう。
【0059】
この配置もまた、中心面に対して完全に対称的である。第2のタイプのビーム40における重量節約を提供するために、また、より多くの締結オプションを提供するために、前記ビームは、接触チーク44に隣接して示される空洞などの空洞を提示することができる。
【0060】
図4は、図3の断面図に対応する断面図で、本発明によるヒートキャビン中にも生じ得る別の壁部を示す。第1のタイプのビーム20は、ここでも中央に配置される。内部パネル32は、ビームの左側に位置する。外部パネル34aは、それに対向して配置される。外部パネル34bが、外部パネル34aの右側に配置される。内部パネル32並びに外部パネル34a及び34bは、第1のタイプのビーム20に直接据え付けられる。
【0061】
発熱体50は、壁パネル32の右側に面一に配置される。前記発熱体は、正面プレート52を備え、その背後に内部空間54及び後壁56を備える。適した発熱体を内部空間54中に配置することができる。正面プレート52に対して平行に配置することができ、それに締結することもできる発熱マットが特に適している。
【0062】
発熱体50は、第2のタイプのビーム40によって保持される。前記ビームは、正面プレート52が支えることができる溝42を有する。第2のタイプのビームはまた、発熱体50の側壁として使用することができる側部チーク46を有する。
【0063】
この図から、第2のタイプのビーム40が異なる要素を支えることができることも容易に分かる。例えば、図3に示すように、ビーム40はまた、ガラスプレート用のビームとして使用することができる。発熱体50を支えることに関して言えば、側部チーク46を側壁として使用する可能性は特に有利である。
【0064】
図5は、概略斜視図で本発明による別のヒートキャビン10を示す。これは、順番に、第1の壁12と、対向する第2の壁14と、第3の壁16と、対向する第4の壁18とを備える。前記ヒートキャビン10はまた、天井58を有する。キャビンはまた、ポータル60を有する。前記ポータルは、床から天井まで垂直に走る第1のビーム62から成る。第2のビーム64が対向して配置され、その第2のビーム64は、床から天井まで対応する様式で走る。ビーム62及び64は、天井面中を走る第3のビーム66に接続される。ビーム66は、次に、締結要素68を保持する。エクササイズ用の補助具をそのような締結要素上に設けることができる。前記補助具は、例えばパンチングバッグ、又は示すように、エクササイズバンド70であり得る。そのようなバンドはまた、「TRXストラップ」として市販されている。
【0065】
ヒートキャビンがサウナとして使用されるのではなく、高温でのエクササイズ用のトレーニングルームとして使用される場合には、天井中のそのような締結点は特に有利である。ポータル60は、非常に安定した締結点を天井に設けることを可能にする。十分な静的荷重容量(static load capacity)が客観的に存在するだけでなく、使用者が主観的にこのように感じることも重要ではないわけではない。この目的のために、静的に必要ではない程度の曲げ剛性を提供することが適切であり得る。更に、ポータル60はまた、側壁及び天井58の両方に対して、全体的なキャビン静力学(overall cabin statics)の追加的な強化を提供する。
【0066】
図6は、垂直断面図で床領域中の内部パネル32及び外部パネル34を示す。床要素72は、パネル間に配置される。前記床要素は、下部支持要素74及び上部支持要素76を備える。両方の支持要素は、U字形状であり、互いに連結する。ねじ山要素78は、下部支持要素74中に設けられ、この場合、調整ナットが頂部に配置された単純なねじ山として設けられる。ねじ山要素は、それを下向きに回転させることによって再び伸長又は収縮させることができる。それ故に、下部支持要素74を床に対して持ち上げることができる。上部支持要素76もまた、このことから、持ち上げられる。壁パネルは、前記要素と共に持ち上げられる。この場合、上部支持要素76は、壁パネル32及び34に直接接続することができる。前記上部支持要素76はまた、第1のタイプのビーム20の高さを床に対して変化させることによって壁パネルに間接的に作用することができる。
【0067】
ねじ山要素78は、支持プレート80に作用する。下部支持要素74に対して支持プレート80を摺動させると、その高さが変化する。クリーンな案内(clean guidance)を保証するために、ねじ山要素78に加えて案内ロッド82a及び82bが設けられる。
【0068】
この断面では、断熱材84が、内部パネル32と外部パネル34との間に設けられることも分かる。
【0069】
全体として、この説明は、本発明を用いてどのようにヒートキャビンを生産することができるかを示しており、そのヒートキャビンは、特に現場で職人によって非常に効率的に構築することができるが、それにもかかわらず非常に異なる要件に適合させることができる。
【参照符号のリスト】
【0070】
10 ヒートキャビン
12 第1の壁
14 第2の壁
16 第3の壁
18 第4の壁
20 第1のタイプのビーム
22 壁カセット
24 ガラスカセット
26 IRカセット
28 通気インサート
29 供給カセット
30 スクリーン
32 壁パネル/内部パネル
34 壁パネル/外部パネル
36 ガラス板(内側)
38 ガラス板(外側)
40 第2のタイプのビーム
42 溝
44 接触チーク
46 側部チーク
48 接続片
50 発熱体
52 正面プレート
54 内部空間
56 後壁
58 キャビン天井
60 ポータル
62 第1のビーム
64 第2のビーム
66 第3のビーム
68 締結要素
70 エクササイズバンド/TRXストラップ
72 床要素
74 下部支持要素
76 上部支持要素
78 ねじ山要素/ねじ山ロッド
80 支持プレート
82 案内ロッド
84 断熱材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】