(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-12
(54)【発明の名称】重力および浮力エンジンのための方法および装置
(51)【国際特許分類】
F03G 3/00 20060101AFI20230405BHJP
F03B 17/04 20060101ALI20230405BHJP
H02K 7/18 20060101ALI20230405BHJP
【FI】
F03G3/00 A
F03B17/04
H02K7/18 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022531452
(86)(22)【出願日】2020-03-11
(85)【翻訳文提出日】2022-08-22
(86)【国際出願番号】 IB2020052168
(87)【国際公開番号】W WO2021171065
(87)【国際公開日】2021-09-02
(32)【優先日】2020-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522210017
【氏名又は名称】フィロラモ,クリストファー ミカエル
【氏名又は名称原語表記】FILLORAMO, Christopher Michael
【住所又は居所原語表記】13713 Lapwing Way, Clarksburg, Maryland 20871 (US)
(74)【代理人】
【識別番号】110003487
【氏名又は名称】弁理士法人東海特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フィロラモ,クリストファー ミカエル
【テーマコード(参考)】
3H074
5H607
【Fターム(参考)】
3H074AA10
3H074AA18
3H074BB12
3H074CC02
5H607BB02
5H607CC05
5H607EE28
5H607FF21
(57)【要約】
重力および浮力を利用する周期的なプロセスによってエネルギーを生成する重力および浮力エンジンは、重力チャンバと、少なくとも1つのエアロックチャンバと、少なくとも1つの発電システムと、少なくとも1つの浮力物体と、そして少なくとも1つの鉛直方向移送アセンブリと、を有する。重力チャンバは、浮力物体がエアロックチャンバに向かって降下するにつれて、浮力物体が鉛直方向移送アセンブリと係合するためのゾーンを提供する。鉛直方向移送アセンブリは、使用可能な電気エネルギーを提供するため、浮力物体の鉛直運動から発電システムに運動エネルギーをさらに伝達する。エアロックチャンバは、その後、浮力物体を浮力チャンバに再び誘導して、浮力物体を上昇位置に戻し、重力チャンバを通って再循環させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
重力チャンバと、
少なくとも1つのエアロックチャンバと、
浮力チャンバと、
少なくとも1つの発電システムと、
少なくとも1つの浮力物体と、
少なくとも1つの鉛直方向移送アセンブリと、を備え、
前記エアロックチャンバは、前記重力チャンバと前記浮力チャンバとの間を連通し、
前記鉛直方向移送アセンブリは、前記重力チャンバ内に配され、
少なくとも1つの発電システムは、前記鉛直方向移送アセンブリに連結され、そして
前記浮力物体は、前記鉛直方向移送アセンブリに取り付けられている、重力および浮力エンジン。
【請求項2】
前記鉛直方向移送アセンブリは、少なくとも1つの連結チェーンと、少なくとも1つの第1シャフトと、第1ギアと、少なくとも1つの第2シャフトと、第2ギアと、そして浮力物体チェーン棚と、をさらに含み、
前記第1シャフトは、前記発電システムと回転可能に接続され、
前記第1ギアは、前記第1シャフトと接続され、
前記第2ギアは、前記第2シャフトと接続され、
前記連結チェーンは、前記第1ギアと前記第2ギアとの間に回転可能に接続され、そして
前記浮力物体チェーン棚は、前記連結チェーンと接続されている、請求項1に記載の重力および浮力エンジン。
【請求項3】
トランスミッションと、
発電機である前記少なくとも1つの発電システムと、を備え、
前記発電機は、発電機入力シャフトをさらに備え、そして
前記トランスミッションは、前記第1シャフトと前記発電機入力シャフトとの間に動作可能に接続されており、ここで、前記トランスミッションは、前記第1シャフトの回転に対する前記発電機入力シャフトの回転を統制する、請求項2に記載の重力および浮力エンジン。
【請求項4】
オルタネータと、オルタネータ入力プーリーと、を含む前記少なくとも1つの発電システムと、
少なくとも1つのオルタネータベルトをさらに含む前記鉛直方向移送アセンブリと、を備え、そして
前記オルタネータベルトは、前記オルタネータ入力プーリーと、前記第1シャフトおよび前記第2シャフトからなる群より選択される所望のシャフトと、の間に回転可能に接続されている、請求項2に記載の重力および浮力エンジン。
【請求項5】
少なくとも1つのアクセサリベルト駆動部をさらに含む前記鉛直方向移送アセンブリと、
圧力制御システムと、
ポンプ入力シャフトと、
少なくとも1つの第1シーブと、少なくとも1つの第2シーブと、そして少なくとも1つのアクセサリベルトと、を含むアクセサリベルト駆動部と、を備え、
前記第1シーブは、前記第1シャフトを挟んだ前記第1ギアの反対側において前記第1シャフトに取り付けられ、
前記第2シーブは、前記第2シャフトを挟んだ第2ギアの反対側において前記第2シャフトに取り付けられ、
少なくとも1つのアクセサリベルトは、前記第1シーブと前記第2シーブとの間に回転可能に接続され、そして
前記ポンプ入力シャフトは、前記アクセサリベルトと前記圧力制御システムとの間に回転可能に接続されている、請求項2に記載の重力および浮力エンジン。
【請求項6】
複数の鉛直方向移送アセンブリである前記少なくとも1つの鉛直方向移送アセンブリを備え、
前記複数の鉛直方向移送アセンブリは、前記重力チャンバを横切って分布しており、そして
前記浮力物体は、任意の移送アセンブリの浮力物体チェーン棚と、隣接する移送アセンブリの浮力物体チェーン棚との間に吊り下げられており、ここで、前記任意の移送アセンブリおよび前記隣接する移送アセンブリは、前記複数の鉛直方向移送アセンブリからのものである、請求項1に記載の重力および浮力エンジン。
【請求項7】
複数のテンショナプーリーアセンブリを備え、そして
前記複数のテンショナプーリーアセンブリの各々は、a間に回転可能に接続されており、ここで、対応する前記任意の移送アセンブリおよび対応する前記隣接する移送アセンブリは、前記複数の鉛直方向移送アセンブリからのものである、請求項6に記載の重力および浮力エンジン。
【請求項8】
移送チャネルと、少なくとも1つの加圧チャンバと、圧力制御システムと、少なくとも1つのバルブと、そして複数のエアロック扉と、を含む前記エアロックチャンバを備え、
前記移送チャネルは、前記鉛直方向移送アセンブリと前記浮力チャンバとの間に接続され、
前記加圧チャンバは、前記移送チャネル内に配され、
前記加圧チャンバは、第1扉および第2扉によって区画されており、ここで、前記第1扉および前記第2扉は、前記複数のエアロック扉からのものであり、そして
前記圧力制御システムは、前記バルブを介して前記加圧チャンバと流体連通している、請求項1に記載の重力および浮力エンジン。
【請求項9】
パネルと、インフレータブルシールと、含む前記複数のエアロック扉の各々を備え、
前記複数のエアロック扉の各々は、前記移送チャネルの側壁にヒンジ接続され、
前記インフレータブルシールは、前記パネルの周りの周縁に取り付けられ、そして
前記インフレータブルシールは、前記圧力制御システムと流体連通している、請求項8に記載の重力および浮力エンジン。
【請求項10】
少なくとも1つの油圧ポンプと、少なくとも1つの空気圧ポンプと、少なくとも1つの加圧タンクと、複数のエアロックレギュレータと、そして複数の浮力レギュレータと、を含む前記圧力制御システムを備え、
前記油圧ポンプは、前記鉛直方向移送アセンブリに動作可能に結合されており、ここで、前記鉛直方向移送アセンブリは、前記油圧ポンプに動作電力を供給しており、
前記油圧ポンプは、前記浮力チャンバと流体連通しており、
前記空気圧ポンプは、前記鉛直方向移送アセンブリに動作可能に結合されており、ここで、前記鉛直方向移送アセンブリは、前記空気圧ポンプの動作電力を供給しており、
前記加圧タンクは、前記空気圧ポンプと流体連通しており、
前記加圧タンクは、前記複数のエアロックレギュレータを通して前記エアロックチャンバと流体連通しており、そして
前記加圧タンクは、前記複数の浮力レギュレータを通して前記浮力チャンバと流体連通している、請求項8に記載の重力および浮力エンジン。
【請求項11】
少なくとも1つのボラード受容口と、少なくとも1つのチャンバボラードと、そして少なくとも1つのチャンバハッチと、をさらに含む前記エアロックチャンバを備え、
前記ボラード受容口は、通常、前記移送チャネルの側壁へとトラバースし、
前記ボラード受容口は、前記移送チャネルに沿って前記第1扉からオフセットして配され、
前記チャンバボラードは、前記ボラード受容口内にスライド可能に取り付けられ、
前記チャンバハッチは、前記移送チャネルの側壁にヒンジ取り付けされ、そして
前記チャンバハッチは、前記ボラード受容口の上に配されている、請求項8に記載の重力および浮力エンジン。
【請求項12】
複数の移送ガイドをさらに含む前記エアロックチャンバを備え、
前記複数の移送ガイドは、前記移送チャネルの側壁に取り付けられ、
前記複数の移送ガイドは、前記移送チャネルに沿って分布しており、
前記複数の移送ガイドは、前記加圧チャンバ内に突出しており、そして
前記複数の移送ガイドは、前記移送チャネルに沿って前記複数のエアロック扉からオフセットして配されている、請求項8に記載の重力および浮力エンジン。
【請求項13】
第1の複数のボラードと、
第2の複数のボラードと、
複数の加圧チャンバである前記少なくとも1つの加圧チャンバと、を備え、
前記複数の加圧チャンバは、前記移送チャネルに沿って連続的に分布しており、
前記第1の複数のボラードおよび前記第2の複数のボラードは、前記移送チャネルの側壁にスライド可能に取り付けられ、
前記第1の複数のボラードの各々は、対応するチャンバの前記第1扉からオフセットして配されており、ここで、前記対応するチャンバは、前記複数の加圧チャンバからのものであり、
前記第2の複数のボラードの各々は、前記対応するチャンバの前記第1扉を挟んだ前記第2扉の反対側に配され、
前記第2の複数のボラードの各々は、前記対応するチャンバの前記第2扉からオフセットして配されており、そして
前記第2の複数のボラードの各々は、前記対応するチャンバの前記第1扉と前記第2扉との間に配されている、請求項9に記載の重力および浮力エンジン。
【請求項14】
浮力チャネルと、ステージング扉と、排水プラットフォームと、貯水槽と、入口と、そして出口と、をさらに含む前記浮力チャンバを備え、
前記ステージング扉は、前記浮力チャネルと前記重力チャンバとの間にヒンジ取り付けされ、
前記排水プラットフォームは、前記ステージング扉を挟んだ前記重力チャンバの反対側の前記浮力チャネル内に配され、
前記貯水槽は、前記排水プラットフォームと流体連通し、
前記入口は、前記貯水槽内に組み込まれ、
前記出口は、前記浮力チャネル内に組み込まれ、
前記出口は、前記浮力チャネルを挟んだ前記排水プラットフォームからオフセットして配され、そして
前記貯水槽は、入口および出口を通って浮力チャネルと流体的に連通している、請求項1に記載の重力および浮力エンジン。
【請求項15】
複数のステージングガイドをさらに含む前記浮力チャンバを備え、
前記複数のステージングガイドは、前記浮力チャネルの側壁に取り付けられ、そして
前記複数のステージングガイドは、前記浮力チャネルに沿って分布し、
前記複数のステージングガイドは、前記浮力チャネル内に突出しており、そして
前記複数のステージングガイドは、前記浮力チャネルに沿って前記ステージング扉からオフセットして配されている、請求項14に記載の重力および浮力エンジン。
【請求項16】
前記浮力チャンバを通過した後に、重力によって前記重力チャンバおよび前記鉛直方向移送アセンブリに入るように構成された前記浮力物体を備え、
前記浮力物体が前記鉛直方向移送アセンブリに係合すると、前記浮力物体は、前記重力チャンバを前記エアロックチャンバに向かってトラバースし、
前記浮力物体が前記エアロックチャンバに向かって移動すると、前記鉛直方向移送アセンブリは前記発電システムに動作電力を供給し、
前記浮力物体は、前記重力チャンバを通過して前記鉛直方向移送アセンブリを脱離した後に、重力によって前記エアロックチャンバに入るように構成されており、
前記浮力物体が前記エアロックチャンバに入ると、前記浮力物体は、重力によって前記エアロックチャンバに沿って回転してエアロック扉を開き、
前記浮力物体が前記エアロック扉を通過すると、前記エアロック扉は、閉止位置に付勢され、
前記浮力物体は、前記エアロックチャンバを通過した後に、重力によって前記浮力チャンバに入るように構成されており、そして
前記浮力物体が前記浮力チャンバに入ると、前記浮力物体は、浮力によって前記浮力チャンバに沿って上昇する、請求項1に記載の重力および浮力エンジン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、エネルギー生成の分野に関する。具体的には、本発明は、動作の様々な段階で浮力と重力の両方を利用する周期的なプロセスによって、使用可能な電気エネルギーを生成する手段および方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
現生人類のエネルギー需要は、主に環境を汚染または損傷する手段によって満たされると理解されている。化石燃料の燃焼によるエネルギー生成は、抽出、精製、消費中の即時の環境劣化と、大量の温室効果ガスや有毒ガスの放出が大気に及ぼす可能性のある長期的な影響の両方で、さまざまな危険を生じさせている。かなりの程度まで原子力発電が化石燃料発電に取って代わったことで、これらの欠点のいくらかは回避された。しかしながら、自然災害、不適切なメンテナンス、核分裂性物質の不適切な保管と取り扱い、および単純なオペレータのエラーに起因する壊滅的な障害の可能性は、無視できない。現代の再生可能な電力源は、化石燃料のような直接的な有害な影響を有するものではなく、また原子力によってもたらされる極端な不測の事態の可能性を有するものでもなく、ある程度の将来性を示している。しかしながら、安定した風や太陽光、またはこれらの生産低下期間を埋めるのに十分なバッテリー貯蔵容量が確保されておらず、再生可能エネルギー源には、発電の安定したベースロードとしての要求を満たすのに十分な信頼性がまだない。
【0003】
本発明は、いかなる形態の化石燃料にも原子力にも依存することなく、クリーンで安定した電気エネルギーを生成する手段を提供する。本発明は、重力と浮力の相反する力を連続サイクルで利用する手段を提供し、ユニット化された展開可能なパッケージでのグリッドスケールの電力生産を提供する。投入する原材料には、理想的には、それらに合わせてスケーリングされた本発明の反復処理の内部に収まる適切な寸法の、様々なダグラスモミ丸太、リサイクルプラスチックポンツーン、または適度な浮力を有するあらゆる材料が求められる。ローカルグリッドへの適切な接続が提供されれば、本発明は、追加の消耗燃料、水流、太陽光、風、その他のグリッドスケールのエネルギー生産に通常関連する制限なしに使用可能な電気を生成し得る。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】
図1は、本発明の斜視図であり、ここでは、本発明は部分的に分解された構成で示されている。
【
図2】
図2は、その代替斜視図であり、ここでは、本発明は内部構造を説明するために透明とされている。
【
図7】
図7は、本発明の空気圧機能についての概略図であり、ここでは、流体接続は実線で示され、電気接続は破線で示されている。
【
図8】
図8は、本発明の油圧機能についての概略図であり、ここでは、流体接続は実線で示され、電気接続は破線で示されている。
【発明を実施するための形態】
【0005】
図面のすべての例示は、本発明の選択されたバージョンを説明するためのものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0006】
図1~
図8を参照して、本発明は重力および浮力エンジンである。本発明は、いかなる形態の化石燃料にも原子力にも依存することなく、クリーンで安定した電気エネルギーを生成する手段を提供する。本発明は、重力と浮力の相反する力を連続サイクルで利用する手段を提供し、ユニット化された展開可能なパッケージでのグリッドスケールの電力生産を提供する。投入する原材料には、理想的には、それらに合わせてスケーリングされた本発明の反復処理の内部に収まる適切な寸法の、様々なダグラスモミ丸太、リサイクルプラスチックポンツーン、または適度な浮力を有するあらゆる材料が求められる。ローカルグリッドへの適切な接続が提供されれば、本発明は、追加の消耗燃料、水流、太陽光、風、その他のグリッドスケールのエネルギー生産に通常関連する制限なしに使用可能な電気を生成し得る。
【0007】
重力および浮力エンジンは、本明細書に記載される特定の構造およびプロセスを有し、浮力と重力の相反する力を利用する周期的なプロセスによって、使用可能な電気エネルギーを取り出す手段を提供する。重力および浮力エンジンは、重力チャンバ10と、少なくとも1つのエアロックチャンバ20と、浮力チャンバ40と、少なくとも1つの発電システム60と、少なくとも1つの浮力物体11と、少なくとも1つの鉛直方向移送アセンブリ50と、を備える。重力チャンバ10は、浮力物体11が重力チャンバ10の内部またはその中の鉛直方向移送アセンブリ50の任意の露出した構成要素に結合することなく、そこを通ってトラバースするための適切なクリアランスを有する密閉空間を規定する。重力チャンバ10は、通常、エアロックチャンバ20へとトラバースし、浮力チャンバ40の完全性を損なうことなく、また浮力チャンバ40内に含まれる任意の体積の流体をエアロックチャンバ20に溢れさせることなく、浮力物体11を最終的に浮力チャンバ40へと誘導するのに必要とされ得るような、周囲圧力領域から高圧領域まで浮力物体11を移動させることができる領域を規定する。これに合わせて、浮力チャンバ40は、エアロックチャンバ20と流体連通した、浮力物体11よりも密度が高い流体の概ね鉛直方向のカラムを提供し、これにより、浮力物体11が重力チャンバ10の入口に近接する位置に戻されて、本発明を通じたサイクルが繰り返される。具体的には、エアロックチャンバ20から浮力チャンバ40への接続は、落下する浮力物体11が浮力チャンバ40へと上手くトラバースできるような水中角度のファセットで終端する垂直落下を提供し得るように、すなわち、浮力物体が浸漬後に浮力チャンバの内部から逸れ、そこに含まれる流体カラムに入るように、企図される。鉛直方向移送アセンブリ50は、理想的には、昇降機の上端および下端における浮力物体11の自由なオンロードおよびオフロードをそれぞれ可能とする連続昇降機システムを規定する。鉛直方向移送アセンブリ50は、重力チャンバ10を通って下方に落下する浮力物体11の力を捕捉するため、重力チャンバ10の内部に配置される。より具体的には、発電システム60は鉛直方向移送アセンブリ50に連結されており、動作電力、すなわち、鉛直方向移送アセンブリ50によって利用可能なものとされた重力下における浮力物体11の運動エネルギーが供給されるようになっている。
【0008】
前記鉛直方向移送アセンブリ50は、少なくとも1つの連結チェーン54と、少なくとも1つの第1シャフト56と、第1ギア57と、少なくとも1つの第2シャフト58と、第2ギア59と、そして浮力物体チェーン棚55と、をさらに含む。連結チェーン54は、浮力物体チェーン棚55において鉛直方向移送アセンブリ50に係合する少なくとも1つの浮力物体11の重量を支持するのに好適な材料品質の、連続的に連結されたチェーンを規定する。これに合わせて、浮力物体チェーン棚55は、連結チェーン54から突出して鉛直方向移送アセンブリ50の上端に浮力物体11の捕捉領域を提供し、連結チェーン54が重力チャンバ10内で再循環するにつれて、下端で自動的に引き抜かれるように、企図される。第1ギア57は、第1シャフト56に接続され、第2ギア59は、第2シャフト58に接続されている。また、連結チェーン54は、第1ギア57および第2ギア59に回転可能に接続されている。このように、第1シャフト56および第2シャフト58は、連結チェーン54が重力チャンバ10の対向する端部の周りを再循環するための回転軸を提供する。これに合わせて、発電システム60は第1シャフト56に回転可能に連結されており、これにより、連結チェーン54の再循環によって第1シャフト56が回転して発電システム60に動作電力を供給する。連結チェーン54はさらに、浮力物体11の複数のインスタンスが同時に装備されるように構成された場合、第1ギア57と第2ギア59を直接係合させて鉛直方向移送アセンブリ50の滑りを防止するように、企図される。
【0009】
一実施形態によれば、本発明はトランスミッション63をさらに含み、そして、発電システム60は発電機61である。さらに、発電機61は発電機入力シャフト62を備える。トランスミッション63は、入力回転速度に対する機構の出力回転速度を統制する手段を提供するものと当業者によって理解され得る任意の機構を規定する。この実施形態では、トランスミッション63は、鉛直方向移送アセンブリ50の第1シャフト56と発電機入力シャフト62との間に動作可能に接続されるため、本発明のオペレータは、第1シャフト56の回転速度によらず、発電用の発電機入力シャフト62に最適な回転速度を達成し維持することができる。ねじり力の緩和もこの手段によって達成されてもよく、これにより、第1シャフト56の最大トルクが発電機入力シャフト62の最大回転速度に変換され得る。
【0010】
少なくとも1つの代替実施形態では、少なくとも1つの発電システム60は、オルタネータ64およびオルタネータ入力プーリー65を含む。さらに、鉛直方向移送アセンブリ50は、少なくとも1つのオルネータベルトをさらに含む。この実施形態の最大限の活用を可能とするため、オルタネータベルトは、オルタネータ入力プーリー65と、第1シャフト56および第2シャフト58からなる群より選択される所望のシャフト66と、の間に回転可能に接続される。このようにオルタネータ64を鉛直方向移送アセンブリ50に連結すれば、発電機61からの直接電力を用いられない可能性がある、起動または二次動作に使用するための本発明の初期動作に必要な電気を、鉛直方向移送アセンブリ50から直接取り出すことができる。
【0011】
さらに、鉛直方向移送アセンブリ50は、少なくとも1つのアクセサリベルト駆動部12をさらに含むと考えられる。アクセサリベルト駆動部12は、鉛直方向移送アセンブリ50と、鉛直方向移送アセンブリ50の動作から使用可能な電力を取り出し得る本発明の任意の装置もしくは部分の間と、の間の二次被駆動リンケージを規定する。これに合わせて、本発明は、圧力制御システム39と、ポンプ入力シャフト13とをさらに備える。この実施形態における圧力制御システム39は、本発明の機能の様々な段階においてエアロックチャンバ20および浮力チャンバ40の動作に必要であることが理解されるように、気圧差を生成しベクトル化する手段を提供する。全体的な解釈では、圧力制御システム39は、本発明を通じて本明細書に記載されるすべての相互に関連するプロセスの有効性を最大化するため、浮力物体11の複数のインスタンスの再循環速度の連続的な調整を含む記載された方法によって本発明を完全に動作させるために必要とされ得るように、本明細書に記載されるすべての構成要素と動作可能に接続されると理解される。より具体的には、アクセサリベルト駆動部12は、少なくとも1つの第1シーブ14と、少なくとも1つの第2シーブ15と、少なくとも1つのアクセサリベルト16と、を備える。第1シーブ14および第2シーブ15は併せて、アクセサリベルト16を鉛直方向移送アセンブリ50に取り付ける手段を提供し、理想的には、個々に、前記鉛直方向移送アセンブリ50の回転要素に固定されたチャネルディスクを規定する。これに合わせて、第1シーブ14は、第1シャフト56を挟んだ第1ギア57の反対側で第1シャフト56に取り付けられ、第2シーブ15は、第2シャフト58を挟んだ第2ギア59の反対側で第2シャフト58に取り付けられる。アクセサリベルト16は、第1シーブ14と第2シーブ15との間に接続されており、両構成要素の回転速度を同期させると同時に、ポンプ入力シャフト13への回転エネルギーの伝達を可能にする手段を提供する。この構成では、ポンプ入力シャフト13は、アクセサリベルト16と圧力制御システム39との間に回転可能に接続されており、これにより、圧力制御システム39に動作電力を供給している。
【0012】
1つの機能的実施形態において、少なくとも1つの鉛直方向移送アセンブリ50は複数の鉛直方向移送アセンブリ51であり、ここで、前記複数の鉛直方向移送アセンブリ51は、浮力物体11が任意の移送アセンブリ52の浮力物体チェーン棚55と、隣接する移送アセンブリ53の浮力物体チェーン棚55との間に吊り下げられ得るように、重力チャンバ10を横切って分布していて、前記任意の移送アセンブリ52および前記隣接する移送アセンブリ53は、複数の鉛直方向移送アセンブリ51からのものである。この構成は、浮力物体チェーン棚55が第1ギア57および第2ギア59の接線方向に進行するにつれて、それぞれが複数の鉛直方向移送アセンブリ51を逆回転させるため、1つの鉛直方向移送アセンブリ50よりも優れたものとなり得る。より具体的には、任意の移送アセンブリ52の浮力物体チェーン棚55と、隣接する移送アセンブリ53とを重力チャンバ10の上端でまとめて、浮力物体11を効果的に係合させ、続いて、重力チャンバ10の下端で分離して、浮力物体11を重力チャンバ10から脱離または排出させる。
【0013】
本発明は、複数のテンショナプーリーアセンブリ17をさらに備えてもよく、ここで、前記複数のテンショナプーリーアセンブリ17の各々は、対応する任意の移送アセンブリ18と対応する隣接する移送アセンブリ19との間で回転可能に接続されていて、前記対応する任意の移送アセンブリ18および前記対応する隣接する移送アセンブリ19は、複数の鉛直方向移送アセンブリ51からのものである。複数のテンショナプーリーアセンブリ17は、一連の固定のまたは調整可能な基点を規定するが、これに沿って本発明の延性の構成要素を引っ張ると、前記構成要素に沿った適切な動作張力が確保され、このような可動性アセンブリを任意の駆動部品および被駆動部品上で効果的に動かすことができるようになり得る。より具体的には、複数のテンショナプーリーアセンブリ19は、対応する任意の移送アセンブリ18および対応する隣接する移送アセンブリ19が互いに回転結合されるようにして、いずれかの要素の過剰回転または回転不足を防止する。この構成は、支持もしくは相互接続されたあらゆる構成要素、すなわち浮力物体11または発電システム60の、あらゆる不一致または不整合を未然に防ぎ得る。
【0014】
重力チャンバ10と浮力チャンバ40との間の浮力物体11の変位に関連して、エアロックチャンバ20は、移送チャネル21と、少なくとも1つの加圧チャンバ34と、圧力制御システム39と、少なくとも1つのバルブ22と、複数のエアロック扉23と、をさらに備える。移送チャネル21は、浮力物体11が加圧チャンバ34を浮力チャンバ40へとトラバースするための通路を提供するものであり、そこを通る前記浮力物体11の進行度の統制を測るための動作可能な種々の構成要素を含む。加圧チャンバ34は、バルブ22を介して圧力制御システム39と流体連通したゾーンを規定しており、ここで、局所気圧は、本発明の動作中における浮力チャンバ40の完全性を維持するために制御可能に増分および減分されてもよく、前記増分および減分は、先に概説したように圧力制御システム39によって処理される。これに合わせて、複数のエアロック扉23は、動作の様々な段階において浮力物体11を含む内部の加圧ゾーンの完全性を維持するために、順次開閉するように構成されている。より具体的には、加圧チャンバ34は、第1扉24および第2扉25によって区画されており、ここで、前記第1扉24および第2扉25は、複数のエアロック扉23からのものである。少なくとも1つの機能的実施形態では、第1扉24および第2扉25の逐次配置が無期限に繰り返されて加圧チャンバ34の追加のインスタンスが創出され、局所的な周囲圧力と、浮力チャンバ40の下端に等価な圧力との間のより緩やかな遷移が可能となる。
【0015】
複数のエアロック扉23は、パネル26と、インフレータブルシール27と、をさらに備えていてもよい。パネル26は、閉止位置に構成した場合に移送チャネル21を実質的に閉塞し得る構造を規定する。インフレータブルシール27は、パネル26の周りの周縁に取り付けられた膨張可能なガスケットを提供し、圧力制御システム39との流体連通している。この構成では、複数の扉の各々が移送チャネル38の側壁にヒンジ接続されており、ヒンジ構造は、移送チャネル21の内部寸法に合わせてインフレータブルシール27の膨張を妨げないように、特に配慮されている。エアロック扉の開放サイクルの間、インフレータブルシール27をしぼませて、パネル26が開放位置に揺動される前に、加圧チャンバ34と局所雰囲気とが等しくなり得るようにしてもよい。逆に、パネル26を閉止位置に揺動させインフレータブルシール27を膨張させて、加圧ゾーンを完全に封鎖してもよい。
【0016】
いくつかの実施形態では、圧力制御システム39は、少なくとも1つの油圧ポンプ67と、少なくとも1つの空気圧ポンプ68と、少なくとも1つの加圧タンク69と、複数のエアロックレギュレータ70と、そして複数の浮力レギュレータ71と、をさらに備えていてもよい。油圧ポンプ67および空気圧ポンプ68はいずれも、独立して動作可能に鉛直方向移送アセンブリ50に結合されており、ここで、鉛直方向移送アセンブリ50は、両構成要素に対して動作電力を供給する。これらの構成要素の独立した冗長な構成は、誤作動とメンテナンスとの区分けを可能にし、これらの必須要素のいずれかの周期的な非機能性によって本発明の動作が影響を受けないようにする。より具体的には、油圧ポンプ67は、浮力チャンバ40と流体連通しており、動作の様々な段階における流体の周期的な移動が可能とされている。同様に、空気圧ポンプ68は、加圧タンク69と流体連通しており、本発明において使用する高圧雰囲気の貯蔵が可能とされている。これに合わせて、加圧タンク69は、複数のエアロックレギュレータ70を通してエアロックチャンバ20と、また複数の浮力レギュレータ71を通して浮力チャンバ40と、流体連通しており、これにより、加圧空気の適用は、調整可能な動作基準によって必要に応じて特定の効果を発揮するように採用され得る。
【0017】
移送チャネル21を通る浮力物体11の連続した流れをさらに改善するために、エアロックチャンバ20は、少なくとも1つのボラード受容口28と、少なくとも1つのチャンバボラードと、そして少なくとも1つのチャンバハッチ30と、をさらに備えていてもよい。ボラード受容口28は、通常は移送チャネル38の側壁へとトラバースする中空の切り欠きを規定し、チャンバボラード29を、浮力物体11の通過を妨げる位置からボラード受容口28およびチャンバハッチ30内に囲まれた位置へと移すことを可能にする。これに合わせて、チャンバボラード29は、ボラード受容口28内にスライド可能に取り付けられた展開可能な遮断構造を規定し、理想的には加圧空気によって伸縮される。チャンバボラード29の主な効果は、浮力物体11が加圧チャンバ34に部分的に侵入し、第1扉24を閉じようとしている間に前記浮力物体11に当たって詰まるのを防止することである。この誤動作を防止するために、ボラード受容口28は、移送チャネル21に沿って第1扉24からオフセットして配され、加圧チャンバ34内か、または加圧チャンバ34に入る前のいずれかで、浮力物体11の動きを妨げる。チャンバハッチ30は、チャンバハッチ30が閉じたときにボラード受容口28の上に配されるように、移送チャネル38の側壁にヒンジ取り付けされている。この構成は、チャンバハッチ30が、そうでなければ露出されるボラード受容口28に架かるブリッジとして機能することを可能にし、それによって浮力物体11が開放空洞内で結合するのを防止する。チャンバボラード29が伸長した場合には、チャンバハッチ30は、脇に寄って、チャンバボラード29の突出を許容するであろう。本発明の理想的な実施形態において、本発明は、移送チャネル38の側壁にスライド可能に取り付けられた第1の複数のボラード32と、第2の複数のボラード33と、を備えるであろう。また、前記少なくとも1つの加圧チャンバ34は複数の加圧チャンバ35であり、ここで、前記複数の加圧チャンバ35は移送チャネル21に沿って連続的に分布している。第1の複数のボラード32の各々は対応するチャンバ36の第1扉24からオフセットして配されており、ここで、前記対応するチャンバ36は複数の加圧チャンバ35からのものである。続いて、第2の複数のボラード33の各々が、対応するチャンバ36の第1扉24を挟んだ第2扉25の反対側に配される。さらに、第2の複数のボラード33の各々は、対応するチャンバ36の第1扉24と第2扉25との間に位置している。この構成により、本発明のオペレータは、対応するチャンバ36に入る前に浮力物体11の動きを停止させて、浮力物体11の連続するインスタンスの流れを制限し、エアロックチャンバ20が詰まるのを防ぐことができる。より簡潔に言えば、チャンバボラード29のインスタンス、ボラード受容口、およびチャンバハッチ30は、移送チャネル21の全体にわたって第1扉24の各インスタンスよりも前方に配置され、エアロックチャンバ20をトラバースする浮力物体11の連続したインスタンスの効果的な管理を可能にする。
【0018】
本発明の別の実施形態では、エアロックチャンバ20は、移送チャネル38の側壁に取り付けられた複数の移送ガイド31を備えてもよい。複数の移送ガイド31は、浮力物体11を移送チャネル21内の中心に位置させるように働いて、浮力物体11の前記移送チャネル21に対する向きが曲がって詰まることを防止する、作動パドルまたはバンパーを個別に規定する。チャンバボラード29と同様に、複数の移送ガイド31は、上記で概説したように、圧力制御システム39を介して提供される加圧空気により、理想的には、引き出され引っ込められる。説明したような浮力物体11の効果的な操作を可能とするために、複数の移送ガイド31は、移送チャネル21に沿って分布し、加圧チャンバ34内に突出するように構成されている。複数のエアロック扉23との干渉を回避するため、複数の移送ガイドは、移送チャネル21に沿って複数のエアロック扉23からオフセットして配置される。
【0019】
浮力チャンバ40は、浮力チャネル41と、ステージング扉42と、排水プラットフォーム43と、貯水槽44と、入口45と、出口46と、をさらに備える。浮力チャネル41は、移送チャネル21と同様に、本発明を通して浮力物体11が循環し続けるための通路を提供する。浮力チャネル41は、浮力物体11よりも密度の高い流体で満たされている必要があり、これにより、浮力物体11が浮力チャネル41を通って上昇することが可能となる。前記ステージング扉42は、複数のエアロック扉23のいずれか1つと同様の構成要素を規定しており、ここで、ステージング扉42は、浮力チャンバ40の完全性を維持するか、または浮力物体11を放出するために、開閉動作されてもよい。ステージング扉42は、具体的には、浮力チャネルと重力チャンバ10との間にヒンジ取り付けされるように企図されており、浮力チャネル内のステージング扉を挟んだ重力チャンバ10の反対側に配された排水プラットフォーム43を有している。排水プラットフォーム43は、ステージング扉42に隣接する浮力チャネル41内の流体の体積を減少させる手段を提供し、浮力チャネル41を通って循環する流体全体を減少させることなく、前記浮力物体11の排出を可能とする。貯水槽44は、排水プラットフォーム43と流体連通しており、これにより、ステージング扉42が開口した場合にあらゆる変位流体を保持するための、浮力チャンバ40とは別の領域が設けられている。浮力チャネル41への流体の再誘導を可能とするため、入口45は貯水槽44に組み込まれ、出口46は浮力チャンバ40に組み込まれており、出口46は浮力チャネル41を挟んで排水プラットフォーム43からオフセットして配される。この構成において、貯水槽44は、入口45および出口46を介して浮力チャネル41と流体連通して、説明したようなステージング扉42の動作を可能にし、すなわち浮力チャネル41内の流体の制御された排水または補充を可能にして、浮力物体11の浮力チャンバ40への出入りを許容する。
【0020】
浮力チャンバ40は、複数のステージングガイド47をさらに備えていてもよい。複数のステージングガイド47は、先に説明した複数の移送ガイド31と同様の形態および機能の動作可能な一連のマニピュレータを規定する。この実施形態では、複数のステージングガイドが浮力チャネル48の側壁に取り付けられ、浮力チャネル41内に突出している。浮力チャネル41内で浮力物体11を連続的に位置合わせできるようにするため、複数のステージングガイド47は、浮力チャネル41に沿ってさらに分布している。また、複数の移送ガイド31と同様に、複数のステージングガイド47が、浮力チャネル41に沿ってステージング扉42からオフセットして配されて、複数のステージングガイド47の同時動作とステージング扉42との干渉が防止される。上で概説したように、加圧システムは、理想的には、複数の移送ガイド31および複数のエアロック扉23と同じように、すなわち、制御された体積の高圧空気を各構成要素に順番に導入して、複数のステージングガイド47およびステージング扉42に動作電力を供給し、本発明の連続動作を可能とする。
【0021】
本発明の動作に関連する周期的なプロセスについて詳述するには、浮力物体11が、浮力チャンバ40を通過した後に、重力によって重力チャンバ10および鉛直方向移送アセンブリ50に入る位置および構成から始めてもよく、ここで、前記浮力物体11は、鉛直方向移送アセンブリ50の上端よりも上昇した位置で前記浮力チャンバ40から放出されたものである。浮力物体11は、理想的には、浮力物体チェーン棚55が前記浮力物体11を受け止める位置に巡ってくると、鉛直方向移送アセンブリ50に係合する。浮力物体11が鉛直方向移送アセンブリ50に係合すると、浮力物体11は、エアロックチャンバ50に向かって重力チャンバ10を通って下方にトラバースし、これにより鉛直方向移送アセンブリ50に原動力を与える。さらに、重力チャンバ10の入口は重力扉で塞がれていてもよいことが企図され、ここで、前記重力扉は、重力チャンバ10に沿って直線的に分散した複数のスイッチに動作可能に結合されていてもよい。この構成において、本発明のタイミングは、鉛直方向移送アセンブリ50に係合される浮力物体11のインスタンスの影響を受けてもよく、複数のスイッチに順次接触する。複数のスイッチ内に規定される個々の実体の配置および効果は、本発明の複数の構成において可変であると理解されるが、少なくとも1つの構成は、説明されるように、浮力物体11のインスタンスが重力チャンバ10に入って鉛直方向移送アセンブリ50に係合することを許容するために、重力扉をトリガするであろう。浮力物体11がエアロックチャンバ50に向かって移動することによって引き起こされる鉛直方向移送アセンブリ50の動きに対応して、鉛直方向移送アセンブリ50は、発電システム60に動作電力をさらに供給してもよい。続いて、浮力物体11は、重力チャンバ10を通過して鉛直方向移送アセンブリ50を脱離した後に、重力によってエアロックチャンバに入るように構成されており、前記離脱は、鉛直方向移送アセンブリ50の周期的な運動の結果として生じる係合の逆過程であると理解される。エアロックチャンバ50に進入すると、浮力物体11は重力によってエアロックチャンバに沿って転がってエアロック扉37を開放するが、ここで、前記エアロック扉37は、これを通る前記浮力物体11が通過した後に閉止位置に付勢される。続いて、浮力物体11は、エアロックチャンバ50の反復処理を繰り返して周囲圧力を漸進的に増加させ、浮力物体11が重力によって浮力チャンバ40に誘導され得るまで循環される。浮力チャンバ40に入った後、浮力物体11は、浮力チャンバ40内の流体のカラムを上昇して適切な位置に戻り、鉛直方向移送アセンブリ50に再び係合して、説明されているように周期的なプロセスを繰り返す。
【0022】
以上、本発明をその好ましい実施形態に関連して説明したが、以下においてクレームする本発明の精神および範囲から逸脱することなく、他の多くの可能な修正および変形が可能であることを理解されたい。
【国際調査報告】