(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-12
(54)【発明の名称】化粧品製造方法算出システムおよびその動作方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20230405BHJP
A45D 44/00 20060101ALI20230405BHJP
A61Q 5/10 20060101ALI20230405BHJP
A61K 8/00 20060101ALI20230405BHJP
【FI】
G06Q30/0601 320
A45D44/00 A
A61Q5/10
A61K8/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022549026
(86)(22)【出願日】2020-03-31
(85)【翻訳文提出日】2022-08-12
(86)【国際出願番号】 KR2020095059
(87)【国際公開番号】W WO2021201385
(87)【国際公開日】2021-10-07
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521219305
【氏名又は名称】エルジー・ファルーク・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】ヒュン・キュ・キム
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・ヨン・イ
(72)【発明者】
【氏名】キョン・シク・ジャン
(72)【発明者】
【氏名】キョン・ウォン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ホ・イ
【テーマコード(参考)】
4C083
5L049
【Fターム(参考)】
4C083CC36
4C083FF05
5L049BB58
(57)【要約】
本開示は、染色剤の正確な製造が可能な化粧品製造方法算出システムおよびその動作方法を提供するためのものとして、端末機は、染色剤の製造方法に対するデータを貯蔵する貯蔵部と、現在色相および目標色相の入力を受ける入力部と、データに基づいて毛髪を現在色相から目標色相に染色するための染色剤の製造方法を算出する制御部と、を含み、制御部は、染色剤材料を吐出するカートリッジおよび各カートリッジにおける染色剤材料の吐出量を含む染色剤の製造方法を算出することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧品の製造方法に対するデータを貯蔵する貯蔵部と、
現在色相および目標色相の入力を受ける入力部と、
前記データに基づいて前記現在色相から前記目標色相に発色するための化粧品の製造方法を算出する制御部と、を含み、
前記制御部は、
化粧品材料を吐出するカートリッジおよび各カートリッジにおける化粧品材料の吐出量を含む前記化粧品の製造方法を算出する、端末機。
【請求項2】
前記データは、
前記現在色相および前記目標色相のそれぞれに応じて化粧品材料を吐出するカートリッジと各カートリッジにおける化粧品材料の吐出量がマッピングされたテーブルを含む、請求項1に記載の端末機。
【請求項3】
前記化粧品は、染色剤である、請求項1に記載の端末機。
【請求項4】
前記入力部は、染色種類の入力をさらに受け、
前記制御部は、前記染色種類に応じて前記化粧品の製造方法を異ならせて算出する、請求項3に記載の端末機。
【請求項5】
前記制御部は、
前記現在色相および前記目標色相が同一であるものの、前記染色種類が異なるように入力された場合、前記化粧品の製造方法を異ならせて算出する、請求項4に記載の端末機。
【請求項6】
前記制御部は、
前記化粧品材料を吐出するカートリッジおよび前記吐出量のうち少なくとも一つを調節することにより、前記化粧品の製造方法を異ならせて算出する、請求項4に記載の端末機。
【請求項7】
前記制御部は、
前記化粧品をを使用する染色時間を異なるように決定することにより、前記化粧品の製造方法を異ならせて算出する、請求項5に記載の端末機。
【請求項8】
前記入力部は、染色剤容量の入力をさらに受け、
前記制御部は、前記染色剤容量に応じて前記吐出量を調節することにより、前記化粧品の製造方法を異ならせて算出する、請求項3に記載の端末機。
【請求項9】
前記入力部は、増粘剤および酸化剤のうち少なくとも一つを追加する入力をさらに受信し、
前記制御部は、前記増粘剤または前記酸化剤を追加する入力を受信する場合、前記化粧品の製造方法を修正する、請求項3に記載の端末機。
【請求項10】
前記入力部は、毛髪区域を選択する入力をさらに受信し、
前記制御部は、前記化粧品の製造方法を前記毛髪区域別に算出する請求項3に記載の端末機。
【請求項11】
前記制御部は、
前記毛髪区域に応じて前記染色剤材料の吐出量が異なるように前記化粧品の製造方法を算出する、請求項10に記載の端末機。
【請求項12】
前記制御部は、
前記毛髪区域に応じて染色時間を異なるように決定することにより、前記化粧品の製造方法を異ならせて算出する、請求項10に記載の端末機。
【請求項13】
前記制御部は、
前記染色剤が使用される時の推奨温度をさらに算出する、請求項3に記載の端末機。
【請求項14】
前記化粧品の製造方法を前記化粧品を製造するディスペンサーに伝送する通信部をさらに含む、請求項1に記載の端末機。
【請求項15】
化粧品の製造方法に対するデータを貯蔵する貯蔵部と、
現在色相および目標色相の入力を受ける入力部と、
前記データに基づいて前記現在色相から前記目標色相に発色するための化粧品の製造方法を算出する制御部と、を含み、
前記制御部は、
化粧品材料を吐出するカートリッジおよび各カートリッジにおける化粧品材料の吐出量を含む前記化粧品の製造方法を算出するディスペンサー。
【請求項16】
化粧品材料を収容する少なくとも一つのカートリッジを含むディスペンサーと、
現在色相および目標色相の入力を受けると、化粧品の製造方法に対するデータに基づいて前記現在色相から前記目標色相に発色するための化粧品の製造方法を算出する端末機と、を含み、
前記端末機は、
前記ディスペンサーから化粧品材料を吐出するカートリッジおよび各カートリッジにおける化粧品材料の吐出量を含む前記化粧品の製造方法を算出する化粧品製造方法算出システム。
【請求項17】
化粧品材料を収容する少なくとも一つのカートリッジを含み、コードを解釈するためのデータを貯蔵するディスペンサーと、
現在色相および目標色相の入力を受けると、化粧品を製造するためのコードを生成し、生成されたコードを前記ディスペンサーに伝送する端末機と、を含み、
前記ディスペンサーは、
前記コードを復号して化粧品材料を吐出するカートリッジおよび各カートリッジにおける化粧品材料の吐出量を獲得する化粧品製造方法算出システム。
【請求項18】
化粧品の製造方法に対するデータを貯蔵するステップと、
現在色相の入力を受けるステップと、
目標色相の入力を受けるステップと、
前記データに基づいて前記現在色相から前記目標色相に発色するための化粧品の製造方法を算出するステップと、を含み、
前記化粧品の製造方法を算出するステップは、
化粧品材料を吐出するカートリッジおよび各カートリッジにおける化粧品材料の吐出量を含む前記化粧品の製造方法を算出するステップを含む化粧品製造方法算出システムの動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、化粧品製造方法を算出するシステムおよびその動作方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、化粧品の種類が多様化しているだけではなく、同じ化粧品であっても発色される色相が多様化している。特に、ユーザの肌の色相、毛髪の色相等が全て異なるので、同じ化粧品を使用してもその結果が違うように表れる。
【0003】
一方、消費者がオンライン、オフライン等を通じて購入する染色剤は、色相が決められてことが一般的である。しかし、このような染色剤は、ユーザの現在毛髪の色相、毛髪の状態等を考慮せずに製造されたので、決められた色相に染色されない問題がある。
【0004】
そこで、消費者は、所望の色相に毛髪を染色するためにヘアショップ等を訪れ、ヘアデザイナーとの相談等を通じて染色をする場合が頻繁である。しかし、ヘアデザイナーは、通常経験と感等を通じて複数の染色剤材料を混ぜて製造した染色薬を使用するが、ヘアデザイナーの熟練度、コンディション等によって染色薬がまともに製造されず、ユーザが所望する色相に染色されない場合が発生することがある。また、ヘアデザイナーの熟練度が高いとしても、ユーザ毎に所望する染色種類が違い、毛髪の長さおよび毛髪の厚さ等によって製造される染色剤容量も変わるので、毎回染色剤を正確に製造するには限界がある。
【0005】
従って、ユーザの現在の毛髪の状態に応じてユーザが所望する色相に染色するための染色剤をより正確に作ることができる化粧品製造方法を算出するシステムが求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、化粧品の正確な製造が可能な化粧品製造方法算出システムおよびその動作方法を提供しようとする。
【0007】
本開示は、現在色相、目標色相だけではなく、染色種類、染色剤容量等を考慮した染色剤製造方法を算出する化粧品製造方法算出システムおよびその動作方法を提供しようとする。
【0008】
本開示は、毛髪区域毎に染色剤の製造方法を算出することで、ユーザが所望する色相により近く染色されるようにする染色剤の製造方法を算出する化粧品製造方法算出システムおよびその動作方法を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示に係る端末機は、化粧品の製造方法に対するデータを貯蔵する貯蔵部と、現在色相および目標色相の入力を受ける入力部と、データに基づいて現在色相から目標色相に発色するための化粧品の製造方法を算出する制御部と、を含み、制御部は、化粧品材料を吐出するカートリッジおよび各カートリッジにおける化粧品材料の吐出量を含む化粧品の製造方法を算出することができる。
【0010】
データは、現在色相および目標色相のそれぞれに応じて化粧品材料を吐出するカートリッジと各カートリッジにおける化粧品材料の吐出量がマッピングされたテーブルを含むことができる。
【0011】
化粧品は、染色剤であってもよい。
【0012】
入力部は、染色種類の入力をさらに受け、制御部は、染色種類に応じて化粧品の製造方法を異ならせて算出することができる。
【0013】
制御部は、現在色相および目標色相が同一あるものの、染色種類が異なるように入力された場合、化粧品の製造方法を異ならせて算出することができる。
【0014】
制御部は、化粧品材料を吐出するカートリッジおよび吐出量のうち少なくとも一つを調節することにより、化粧品の製造方法を異ならせて算出することができる。
【0015】
制御部は、化粧品を使用する染色時間を異なるように決定することにより、化粧品の製造方法を異ならせて算出することができる。
【0016】
入力部は、染色剤容量の入力をさらに受け、制御部は、染色剤容量に応じて吐出量を調節することにより、化粧品の製造方法を異ならせて算出することができる。
【0017】
入力部は、増粘剤および酸化剤のうち少なくとも一つを追加する入力をさらに受信し、制御部は、増粘剤または酸化剤を追加する入力を受信する場合、化粧品の製造方法を修正することができる。
【0018】
入力部は、毛髪区域を選択する入力をさらに受信し、制御部は、化粧品の製造方法を毛髪区域別に算出することができる。
【0019】
制御部は、毛髪区域に応じて染色剤材料の吐出量が異なるように化粧品の製造方法を算出することができる。
【0020】
制御部は、毛髪区域に応じて染色時間を異なるように決定することにより、化粧品の製造方法を異ならせて算出することができる。
【0021】
制御部は、染色剤が使用される時の推奨温度をさらに算出することができる。
【0022】
端末機は、化粧品の製造方法を化粧品を製造するディスペンサーに伝送する通信部をさらに含むことができる。
【0023】
本開示の実施例に係るディスペンサーは、化粧品の製造方法に対するデータを貯蔵する貯蔵部と、現在色相および目標色相の入力を受ける入力部と、データに基づいて現在色相から目標色相に発色するための化粧品の製造方法を算出する制御部と、を含み、制御部は、化粧品材料を吐出するカートリッジおよび各カートリッジにおける化粧品材料の吐出量を含む化粧品の製造方法を算出することができる。
【0024】
本開示の実施例に係る化粧品製造方法算出システムは、化粧品材料を収容する少なくとも一つのカートリッジを含むディスペンサーと、現在色相および目標色相の入力を受けると、化粧品の製造方法に対するデータに基づいて現在色相から目標色相に発色するための化粧品の製造方法を算出する端末機とを含み、端末機は、ディスペンサーから化粧品材料を吐出するカートリッジおよび各カートリッジにおける化粧品材料の吐出量を含む化粧品の製造方法を算出することができる。
【0025】
本開示の実施例に係る化粧品製造方法算出システムは、化粧品材料を収容する少なくとも一つのカートリッジを含み、コードを解釈するためのデータを貯蔵するディスペンサーと、現在色相および目標色相の入力を受けると、化粧品を製造するためのコードを生成し、生成されたコードをディスペンサーに伝送する端末機とを含み、ディスペンサーは、コードを復号して化粧品材料を吐出するカートリッジおよび各カートリッジにおける化粧品材料の吐出量を獲得することができる。
【0026】
本開示の実施例に係る化粧品製造方法算出システムの動作方法は、化粧品の製造方法に対するデータを貯蔵するステップと、現在色相の入力を受けるステップと、目標色相の入力を受けるステップと、データに基づいて現在色相から目標色相に発色するための化粧品の製造方法を算出するステップとを含み、化粧品の製造方法を算出するステップは、化粧品材料を吐出するカートリッジおよび各カートリッジにおける化粧品材料の吐出量を含む化粧品の製造方法を算出するステップを含むことができる。
【発明の効果】
【0027】
本開示の実施例によれば、ユーザの毛髪の状態(現在色相、長さ等)、染色しようとする目標色相等に応じて決められたデータに基づいて染色剤の製造方法が算出されるので、染色剤製造の客観性が確保され、信頼性が向上する利点がある。即ち、ヘアデザイナーの熟練度、コンディション等によって染色結果が変わる問題を最小化し、ユーザが所望する状態に近く染色されるようにする染色剤の製造方法を算出可能な利点がある。また、染色剤製造に困難を経験するヘアデザイナーの苦労を最小化できる利点がある。
【0028】
本開示の実施例によれば、毛髪区域別に各区域の状態、特性に合う染色剤を製造可能であるので、染色の品質が向上してユーザの満足度が高まる利点がある。特に、毛髪区域別に染色剤の製造方法を異ならせて算出することで、毛髪全体が同一または類似する色相に発色され、毛先の損傷度を最小化でき、染色の質が高まる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】
図1は、本開示の実施例に係る化粧品製造方法算出システムのブロック図である。
【
図2】
図2は、本開示の一実施例により染色剤を提供するディスペンサーが図示された図面である。
【
図3】
図3は、本開示の実施例に係る端末機の制御ブロック図である。
【
図4】
図4は、本開示の実施例に係るディスペンサーの制御ブロック図である。
【
図5】
図5は、本開示の実施例に係る化粧品製造方法算出システムの動作方法が図示されたフローチャートである。
【
図6】
図6は、本開示の実施例に係る端末機が染色剤製造方法を算出する方法を図示したフローチャートである。
【
図7】
図7は、本開示の実施例に係る端末機が毛髪区域別の染色剤の製造命令を受信したのかを判断する方法の一例が図示された図面である。
【
図8】
図8は、本開示の実施例に係る端末機が現在色相または目標色相の入力を受ける方法の一例が図示された図面である。
【
図9】
図9は、本開示の実施例に係る端末機が染色種類の入力を受ける方法の一例が図示された図面である。
【
図10】
図10は、本開示の実施例に係る端末機が染色剤容量、増粘剤オプション、酸化剤オプションおよび追加色オプションの入力を受ける方法の一例が図示された図面である。
【
図11】
図11は、本開示の実施例に係る端末機が算出された染色剤の製造方法を表示する方法の一例が図示された図面である。
【
図12】
図12は、本開示の実施例に係る端末機が毛髪区域数の選択命令を受信する方法の一例が図示された図面である。
【
図13】
図13は、本開示の実施例に係る端末機が毛髪区域の選択命令を受信する方法の一例が図示された図面である。
【
図14】
図14は、本開示の実施例に係る端末機が毛髪区域の選択命令を受信する方法の一例が図示された図面である。
【
図15】
図15は、本開示の実施例に係る端末機が毛髪区域別の現在色相の選択命令を受信する方法の一例が図示された図面である。
【
図16】
図16は、本開示の実施例に係る端末機が毛髪区域別の目標色相の選択命令を受信する方法の一例が図示された図面である。
【
図17】
図17は、本開示の実施例に係る端末機が毛髪区域別に染色種類の入力を受ける方法の一例が図示された例示図面である。
【
図18】
図18は、本開示の実施例に係る端末機がシミュレーションを表示する方法の一例が図示された図面である。
【
図19】
図19は、本開示の実施例に係るディスペンサーが毛髪区域別の染色剤の製造方法を受信した場合に表示する画面の一例が図示された図面である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付された図面を参照して、本明細書に開示された実施例を詳しく説明するが、図面符号に関係なく同一または類似する構成要素は、同じ参照番号を付し、それに対する重複説明は省略することにする。
【0031】
以下の説明で用いられる構成要素に対する接尾辞「モジュール」及び「部」は、明細書の作成を容易にするために付与または混用されるものとして、それ自体で相互区別される意味または役割を有するものではない。
【0032】
また、本明細書に開示された実施例の説明において、係る公知技術に対する具体的な説明が本明細書に開示された実施例の理解を妨害すると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。また、添付された図面は、本明細書に開示された実施例を容易に理解できるようにするためのものであり、添付された図面によって本明細書に開示された技術的思想が制限されるものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物ないし代替物を含むものと理解されるべきである。
【0033】
第1、第2等の序数を含む用語が多様な構成要素を説明するために用いることができるが、前記構成要素は、前記用語によって限定されるものではない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられる。
【0034】
単数の表現は、文脈上明白に異ならせて意味しない限り、複数の表現を含む。
【0035】
本出願で、「含む」または「有する」等の用語は、明細書に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組合せたものが存在することを指定しようとするものであり、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組合せたもの存在または付加可能性を予め排除するものではないと理解されるべきである。
【0036】
図1は、本開示の実施例に係る化粧品製造方法算出システムのブロック図である。
【0037】
本開示の実施例に係る化粧品製造方法算出システムは、端末機1およびディスペンサー3を含むことができる。
【0038】
本開示は、化粧品の製造方法を算出する端末機1と化粧品を製造するディスペンサー3からなった化粧品製造方法システムを含む。ここで、化粧品は、ファンデーション、基礎化粧品、色調化粧品等ユーザの顔、皮膚等に使用される製品を含むだけではなく、マニキュア、ジェルマニキュア等ユーザの爪、足の爪等に使用される製品、ユーザの毛髪に使用される染色剤等を全部含むことができる。
【0039】
一方、本明細書では、説明の便宜を図り、端末機1が化粧品、特に染色剤の製造方法を算出し、ディスペンサー3が染色剤を製造すると説明したが、これに限定されるものではない。
【0040】
端末機1とディスペンサー3は互いに有線または無線で通信することができる。
【0041】
端末機1は、ディスペンサー3の動作を制御する入力をユーザから受信することができ、この場合端末機1は、入力された情報に応じてディスペンサー3が動作するように制御する信号をディスペンサー3に伝送することができる。
【0042】
具体的に、端末機1は、染色剤関連情報に対する入力を受信することができ、受信された染色剤関連情報に基づいて染色剤の製造方法を算出することができる。端末機1は、算出された染色剤の製造方法をディスペンサー3に伝送することができ、ディスペンサー3は、端末機1から受信した染色剤の製造方法に応じて染色剤を製造することができる。
【0043】
端末機1は、染色剤関連情報に対する入力を受信するための多様な画面を表示することができる。
【0044】
また、端末機1は、ディスペンサー3の動作情報を表示することができる。例えば、端末機1は、ディスペンサー3の現在の状態、ディスペンサー3から提供される染色剤に対する情報、ディスペンサー3で製造される染色剤が使用される場合の予測結果であるシミュレーション等を表示することができる。
【0045】
端末機1は、スマートフォン(smart phone)であってもよいが、これは例示に過ぎず、スマートワッチ(smart watch)のようなウェアラブル機器(wearable device)、タブレットPC(tablet PC)、ノートブック、デスクトップ等を含むことができる。
【0046】
ディスペンサー3は、染色剤を提供する機器であってもよい。
【0047】
本明細書に記載された染色剤は、毛髪の色相を変更させるように製造されたものとして、クリームタイプ、泡タイプ等その種類は多様である。
【0048】
ディスペンサー3は、端末機1から受信された信号に応じて染色剤を提供することができる。一実施例によれば、ディスペンサー3は、複数の染色剤材料を備え、備えられた染色剤材料を吐出および/またはミキシングして染色剤を製造することにより、染色剤を提供することができる。別の実施例によれば、ディスペンサー3は、直ちに使用できるように既に製作された染色剤を備え、備えられた染色剤を吐出することにより、染色剤を提供することができる。
【0049】
以下では、ディスペンサー3が複数の染色剤材料を吐出および/またはミキシングして製造された染色剤を提供するものと仮定するが、これは説明の便宜を図って例示したものに過ぎないので、本開示はこれに限定されるものではない。
【0050】
図2は、本開示の一実施例により染色剤を提供するディスペンサーが図示された図面である。
【0051】
ディスペンサー3は、染色剤材料を備える複数のカートリッジ3aと、カートリッジ3aを収容するケース3bを含むことができる。複数のカートリッジ3aのそれぞれには、染色剤製造に使用される染色剤材料が備えられる。そして、ケース3bには、染色剤が提供されるドア3cが形成される。ディスペンサー3で製造された染色剤は、ドア3cを通じてユーザに提供される。
【0052】
一方、
図2に図示されたディスペンサー3は例示に過ぎず、ディスペンサー3は、染色剤を提供可能な機器を全部含むことができる。
【0053】
染色剤材料は、染色剤に含まれる原料、組成物等を含むことができる。即ち、染色剤材料は、染色剤製造に使用される全ての原料および/または組成物等を含むことができる。例えば、染色剤材料は、着色剤、酸化剤、増粘剤等を含むことができる。
【0054】
複数のカートリッジ3aは、着色剤を収容している複数のカートリッジ、酸化剤を収容しているカートリッジおよび増粘剤を収容しているカートリッジ等を含むことができる。
【0055】
図3は、本開示の実施例に係る端末機の制御ブロック図である。
【0056】
端末機1は、制御部11、入力部13、通信部15、ディスプレイ部17および貯蔵部19のうち少なくとも一部または全部を含むことができる。
【0057】
制御部11は、端末機1の全般的な動作を制御することができる。制御部11は、入力部13、通信部15、ディスプレイ部17および貯蔵部19のそれぞれを制御することができる。
【0058】
入力部13は、ユーザから多様な情報の入力を受けることができる。入力部13は、染色剤関連情報の入力を受けることができる。
【0059】
染色剤関連情報は、製造される染色剤に対する情報を意味することができる。例えば、染色剤関連情報は、現在色相、目標色相に対する情報を含むことができる。
【0060】
現在色相は、ユーザが染色しようとする部位の色相を意味することができる。
【0061】
目標色相は、染色剤の使用により発色されると予測される色相を意味することができる。
【0062】
また、染色剤関連情報は、現在色相および目標色相の他にサブ情報をさらに含むことができる。サブ情報は、染色剤の色相の他に多様な特性に対する情報を意味することができる。例えば、サブ情報は、染色種類、染色剤容量、増粘剤、酸化剤等に対する情報を含むことができる。
【0063】
入力部13は、タッチスクリーン等からなるか、物理的なキーボタンを含むこともできる。
【0064】
通信部15は、ディスペンサー3等のような外部機器と通信を行うことができる。通信部15は、ディスペンサー3に染色剤製造方法を伝送することができる。
【0065】
通信部15は、ディスペンサー3等のような外部機器と信号を送受信するために、移動通信モジュール(図示されない)、Bluetooth(登録商標)等のような近距離通信モジュール(図示されない)等を備えることができる。
【0066】
また、通信部15は、外部サーバー(図示されない)と通信を行うこともできる。制御部11は、染色剤製造方法を算出する度に算出された染色剤製造方法にGUID(Globally Unique Identifier)を付与し、付与されたGUIDを外部サーバー(図示されない)に伝送するように通信部15を制御することができる。
【0067】
外部サーバー(図示されない)は、端末機1またはディスペンサー3からGUIDを受信することができ、受信したGUIDを貯蔵することができる。外部サーバー(図示されない)は、ディスペンサー3から吐出された染色剤をGUIDとマッチングさせることにより、染色剤がよく吐出されたのかを確認することができる。
【0068】
また、外部サーバー(図示されない)は、売り場別、地域別、年齢別、会員別および性別等ユーザが好むヘア色相を貯蔵することもできる。
【0069】
ディスプレイ部17は、ユーザから多様な情報の入力を受けるための画面を表示することができる。一例として、ディスプレイ部17は、現在色相または目標色相のうち少なくとも一つの入力を受けるための色相を表示することができる。別の例として、ディスプレイ部17は、製造される染色剤が使用される場合の予測結果であるシミュレーションを表示することができる。
【0070】
上述したように、ディスプレイ部17は、端末機1の動作に関連した情報およびディスペンサー3の動作に関連した情報等を表示することができる。
【0071】
貯蔵部19は、端末機1の動作に関連した多様な情報を貯蔵することができる。
【0072】
例えば、貯蔵部19は、コード生成方法を貯蔵していることができる。具体的に、貯蔵部19は、入力部13を通じて入力された情報に対応する染色剤が製造されるようにするコードを生成するためのコード生成方法を貯蔵していることができる。この時、コードは、染色剤の製造方法を表すものとして、現在色相を意味する文字、目標色相を意味する文字、染色剤容量を意味する文字および染色剤剤形を意味する文字等からなることができる。例えば、P2N8A2Y2というコードは、製造オプションが永久(Permanent)であり、現在色相が2Nであり、目標色相が8Aであり、化粧品容量が2ozであり、増粘剤タイプがクリーム(Cream)であり、酸化剤容量が20volumeである化粧品が提供されるように約束されたコードであってもよいが、各文字が変わるに応じて現在色相、目標色相、染色剤容量、染色剤剤形等が変化する。
【0073】
この場合、ディスペンサー3は、コードを復号することにより染色剤の製造方法を算出することができる。
【0074】
別の例として、貯蔵部19は、染色剤の製造方法に対するデータを貯蔵することができる。
【0075】
染色剤の製造方法は、染色剤材料を吐出するカートリッジおよび各カートリッジにおける染色剤材料の吐出量を含むことができる。また、染色剤の製造方法は、カートリッジおよび吐出量の他に、染色時間、染色剤が使用される時の推奨温度等をさらに含むこともできる。
【0076】
染色剤の製造方法に対するデータは、染色剤関連情報が入力されることにより染色剤に含まれる染色剤材料を決定するアルゴリズムを含むことができる。または、染色剤の製造方法に対するデータは、現在色相および目標色相のそれぞれに応じて染色剤材料を吐出するカートリッジと各カートリッジにおける染色剤材料の吐出量が予めマッピングされているテーブルを含むことができる。さらに、当該テーブルは、現在色相と目標色相の他にサブ情報に応じて染色剤材料を吐出するカートリッジおよびその吐出量がさらにマッピングされていてもよい。
【0077】
制御部11は、染色剤関連情報が入力されると、染色剤の製造方法に対するデータに基づいて染色剤の製造方法を算出することができる。
【0078】
このようなデータは、ヘアデザイナーの経験を通じて生成およびアップデートされたデータであってもよい。或は、このようなデータは、予め生成された染色剤の製造方法に基づいて生成され、染色結果に応じたフィードバックを受信することによりアップデートされたデータであってもよい。この場合、染色剤管理と顧客管理およびヒストリー管理とビッグデータが形成される。
【0079】
一方、染色剤の製造方法に対するデータは、複数の色相を表す色相テーブルを含むこともできる。このような色相テーブルには、複数の色相のそれぞれに対する吐出情報(例えば、FA0、C1C、898、514、190等)、シミュレーションの基盤となるパントンカラー(pantone Color)(例えば1R02、1Y02、2Y02、3Y03、4Y02等)、色相テーブルで表現されている色相のRGB値(例えば、rgb(254、233、224)、rgb(254、242、222)等)のうち少なくとも一つがマッピングされていてもよい。
【0080】
例えば、制御部11は、色相テーブルでパントンカラー1Y05、RGB値(251、200、162)に該当する色相が選択された場合、選択された色相にマッピングされた吐出情報として16進数7DBを獲得することができる。16進数である7DBを10進数に変換すると2011であり、これは1番カートリッジの化粧品組成物が2、2番カートリッジの化粧品組成物が0、3番カートリッジの化粧品組成物が1、4番カートリッジの化粧品組成物が1だけ吐出されるべきであることを意味することができる。従って、制御部11は、色相テーブルで選択された色相にマッピングされた16進数の吐出情報を解釈して、染色剤材料を吐出するカートリッジおよび各カートリッジにおける染色剤材料の吐出量を獲得することができる。
【0081】
この場合、色相テーブルに含まれた色相のそれぞれに対する吐出情報が16進数のコードに含まれているものの、それぞれのカートリッジに含まれた化粧品組成物の種類が保護される。
【0082】
一方、
図3に図示された端末機1の構成要素は例示に過ぎず、
図3に図示された構成要素のうちの一部が省略されてもよく、
図3に図示された構成要素の他に別途の構成要素がさらに追加されてもよい。
【0083】
図4は、本開示の実施例に係るディスペンサーの制御ブロック図である。
【0084】
ディスペンサー3は、制御部31、入力部33、通信部35、駆動部37および貯蔵部39のうち少なくとも一部または全部を含むことができる。
【0085】
制御部31は、ディスペンサー3の全般的な動作を制御することができる。制御部31は、入力部33、通信部35、駆動部37および貯蔵部39のそれぞれを制御することができる。
【0086】
入力部33は、ユーザから多様な情報の入力を受けることができる。例えば、入力部33は、染色剤関連情報の入力を受けることができ、この場合ディスペンサー3は、端末機1から染色剤製造方法を受信しなくても染色剤を製造することができる。即ち、実施例により、ディスペンサー3は、染色剤関連情報の入力を直接受けて染色剤製造方法を算出することもできる。
【0087】
また、入力部33は、染色剤製造命令、染色剤製造の中止命令等の入力を受けることもできる。
【0088】
入力部33は、タッチスクリーン等からなるか、物理的なキーボタンを含むこともできる。
【0089】
通信部35は、端末機1等のような外部機器と通信を行うことができる。通信部35は、端末機1から染色剤製造方法を受信することができる。また、通信部35は、端末機1から染色剤製造命令、染色剤製造の中止命令等を受信することもできる。
【0090】
通信部35は、移動通信モジュール(図示されない)、Bluetooth等のような近距離通信モジュール(図示されない)等を備えることができる。
【0091】
制御部31は、染色剤を製造する度にGUIDを付与し、付与されたGUIDを外部サーバー(図示されない)に伝送するように通信部35を制御することができる。
【0092】
駆動部37は、染色剤製造方法に応じて染色剤が提供されるように動作することができる。駆動部37は、ユーザに染色剤が提供されるように少なくとも一つのカートリッジ3aに収容された染色剤材料を吐出させることができる。例えば、駆動部37は、少なくとも一つのカートリッジ3aから染色剤材料が吐出されるように動作するカートリッジ回転モータ(図示されない)、吐出モータ(図示されない)、容器移送モータ(図示されない)等を含むことができるが、これは説明の便宜を図って例示したものに過ぎない。
【0093】
貯蔵部39は、染色剤製造情報を貯蔵していることができる。染色剤製造情報は、染色剤製造方法に応じて染色剤が製造されるように駆動部37を駆動する方法等を含むことができる。
【0094】
そして、貯蔵部39は、コードを解釈するためのデータを貯蔵していることができる。例えば、貯蔵部39は、コード解釈テーブルをコードを解釈するためのデータとして貯蔵していることができる。コード解釈テーブルは、現在色相と目標色相のそれぞれに対して化粧品組成物を吐出するカートリッジの種類と各カートリッジにおける吐出量を表すことができる。
【0095】
例えば、制御部31は、P5N8V2X2B1のようなコードを受信すると、コード解釈テーブルに基づいて4番カートリッジから化粧品組成物が14g、5番カートリッジから化粧品組成物が1g、8番カートリッジから化粧品組成物が15g、11番カートリッジから化粧品組成物が15g、12番カートリッジから化粧品組成物が15g吐出されるように駆動部37を制御することができる。
【0096】
従って、制御部31は、端末機1からコードを受信すると、コード解釈テーブルに基づいてコードを解釈し、コードの解釈情報に基づいて染色剤が製造されるように駆動部37を制御することができる。
【0097】
一方、
図4に図示されたディスペンサー3の構成要素は例示に過ぎず、
図4に図示された構成要素のうちの一部が省略されてもよく、
図4に図示された構成要素の他に別途の構成要素がさらに追加されてもよい。例えば、ディスペンサー3は、ディスペンサー3の動作情報等を表示するためのディスプレイ部(図示されない)をさらに含むこともできる。
【0098】
また、上記では端末機1が染色剤の製造方法を算出すると説明したが、ディスペンサー3が染色剤の製造方法を算出することもできる。具体的に、貯蔵部39が染色剤の製造方法に対するデータを貯蔵し、入力部33が現在色相および目標色相の入力を受けて、制御部31が貯蔵部39に貯蔵されたデータに基づいて毛髪を現在色相から目標色相に染色するための染色剤の製造方法を算出することができる。
【0099】
図5は、本開示の実施例に係る化粧品製造方法算出システムの動作方法が図示されたフローチャートである。
【0100】
端末機1は、染色剤の製造方法に対するデータを貯蔵することができる(S11)。
【0101】
端末機1は、貯蔵部19に染色剤の製造方法に対するデータを予め貯蔵していることができる。
【0102】
端末機1は、現在色相および目標色相を含む染色剤関連情報に基づいて染色剤の製造方法を算出することができる(S13)。
【0103】
端末機1は、現在色相および目標色相を含む染色剤関連情報を入力部13を通じて入力され、制御部11は、入力部13から入力された染色剤関連情報に基づいて染色剤の製造方法を算出することができる。
【0104】
一実施例によれば、端末機1は、ユーザの毛髪全体に使用される染色剤を製造するための染色剤関連情報の入力を受けて染色剤の製造方法を算出することができる。
【0105】
別の実施例によれば、端末機1は、ユーザの毛髪を複数の区域に区分し、区分された複数の毛髪区域のそれぞれに使用される染色剤を製造するための染色剤関連情報の入力を受けて染色剤の製造方法を複数算出することができる。
【0106】
即ち、端末機1は、毛髪区域別に染色剤の製造方法を算出する機能を提供することができる。このように、毛髪区域別に染色剤の製造方法を算出する場合、毛髪区域別に染色剤の製造方法を異ならせて算出することができ、これにより、毛髪区域別に各区域の状態、特性に合う染色剤を製造可能であるので、染色の品質が向上してユーザの満足度が高まる利点がある。具体的な例として、以前染色をしたユーザの毛髪は、頭皮に近い区域と毛先に近い区域の間色相および損傷度等が異なるので、同じ染色剤で毛髪全体を染色する場合、各区域別に染色の場合が異なる。別の例として、好みによってツートン等のように2以上の色相に染色したいユーザがある場合には、毛髪区域別に染色剤が異なるように製造される必要がある。このような場合等に染色剤の製造方法を毛髪区域別に算出することで染色剤製造の効率性が高まる利点がある。
【0107】
次に、
図6を参照して、本開示の実施例に係る端末機が染色剤製造方法を算出する方法を説明する。
【0108】
図6は、本開示の実施例に係る端末機が染色剤製造方法を算出する方法を図示したフローチャートである。
図6は、
図5のステップS13を具体化したフローチャートである。
【0109】
制御部11は、毛髪区域別の染色剤の製造命令を受信したのかを判断することができる(S13)。
【0110】
制御部11は、染色剤を毛髪区域別に製造するのか否かに対する入力をユーザから受信し、受信した入力に応じて染色剤を毛髪区域別に製造するのか否かを判断することができる。
【0111】
図7は、本開示の実施例に係る端末機が毛髪区域別の染色剤の製造命令を受信したのかを判断する方法の一例が図示された図面である。
【0112】
ディスプレイ部17は、毛髪区域別の染色剤を製造するのか否かを確認するための画面を表示することができる。例えば、ディスプレイ部170は、毛髪区域別に染色剤を製造するのか否かを質問するメッセージと、確認アイコン(例えば、「Yes」)および取消アイコン(例えば、「No」)のうち少なくとも一つを表示することができる。
【0113】
制御部11は、毛髪区域別の染色剤を製造するのか否かを確認するための画面が表示された状態で、入力部13を通じて受信される入力に基づいて毛髪区域別の染色剤の製造命令を受信したのかを判断することができる。例えば、制御部11は、
図7に図示されたような画面に表示された状態で、確認アイコンの選択命令を受信すると、毛髪区域別の染色剤の製造命令を受信したと判断し、取消アイコンの選択命令を受信すると、毛髪区域別の染色剤の製造命令を受信していないと判断することができる。
【0114】
【0115】
制御部11は、毛髪区域別の染色剤の製造命令を受信していないと、現在色相の入力を受信し(S22)、目標色相の入力を受信することができる(S23)。
【0116】
図8は、本開示の実施例に係る端末機が現在色相または目標色相の入力を受ける方法の一例が図示された図面である。
【0117】
制御部11は、
図8に図示されたように複数の色相を表示するようにディスプレイ部17を制御し、ディスプレイ部17上に表示された複数の色相のうちいずれか一つを選択する命令を通じて現在色相または目標色相の入力を受けることができる。
【0118】
一方、実施例により、化粧品製造方法算出システムは、スキャナ(図示されない)をさらに含み、スキャナ(図示されない)を通じて現在色相の入力を受信することもできる。スキャナ(図示されない)は、毛髪の色相を測定可能な機器であってもよい。スキャナ(図示されない)は、端末機1の一部であってもよい。
【0119】
【0120】
制御部11は、現在色相および目標色相の入力を受信すると、染色種類、染色剤容量、増粘剤および酸化剤のうち少なくとも一つを含むサブ情報の入力を受信することができる(S24)。
【0121】
制御部11は、サブ情報の入力を受信してもよく、受信しなくてもよい。即ち、ユーザは、サブ情報を入力してもよく、入力しなくてもよい。
【0122】
制御部11は、サブ情報の入力を受信していない場合には、貯蔵部19に貯蔵された染色剤の製造方法に対するデータに基づいて毛髪を現在色相から目標色相に染色するための染色剤の製造方法を算出することができる。
【0123】
例えば、制御部11は、現在色相が4Nであり、目標色相が5Nである場合、以下の[表1]の例示のようなテーブルを通じて染色剤の製造方法を算出することができる。
【0124】
【0125】
サブ情報の例としては、染色種類、染色剤容量、増粘剤オプションおよび酸化剤オプション等があるが、これは例示に過ぎないので、これに制限されるものではない。
【0126】
図9は、本開示の実施例に係る端末機が染色種類の入力を受ける方法の一例が図示された図面であり、
図10は、本開示の実施例に係る端末機が染色剤容量、増粘剤オプション、酸化剤オプションおよび追加色オプションの入力を受ける方法の一例が図示された図面である。
【0127】
図9を参照すると、ディスプレイ部17は、複数の染色種類を表示し、制御部11は、複数の染色種類のうちいずれか一つを選択する命令を通じて染色種類の入力を受けることができる。
【0128】
染色種類の例としては、永久染色(Permanent Color)、永久染色および部分染色の組合(combination Permanent Color & Highlight)、第1半永久染色(Demi-Permanent Color)、第2半永久染色(Semi-Permanent Color)、若白髪カバー(Grey Coverage)およびクロマシャイン染色(CHROMASHINE染色)等を含むことができるが、これは例示に過ぎないので、これに制限されるものではない。
【0129】
即ち、入力部13は、染色種類の入力をさらに受け、制御部11は、染色種類に応じて染色剤の製造方法を異ならせて算出することができる。制御部11は、現在色相および目標色相が同一あるものの、染色種類が異なるように入力された場合、染色剤の製造方法を異ならせて算出することができる。例えば、制御部11は、現在色相が4Nであり、目標色相が5Nとして同一であるが、染色種類がそれぞれ永久染色(Permanent Color)、第1半永久染色(Demi-Permanent Color)、第2半永久染色(Semi-Permanent Color)として異なる場合、以下の[表2]の例示のように染色剤材料または染色時間等が異なるように染色剤の製造方法を算出することができる。
【0130】
【0131】
即ち、制御部11は、現在色相および目標色相が同一あるものの、染色種類が異なるように入力された場合、染色剤材料を吐出するカートリッジおよび吐出量のうち少なくとも一つを調節することにより色剤の製造方法を異ならせて算出するか、染色剤を使用する染色時間を異なるように決定することにより、染色剤の製造方法を異ならせて算出することができる。
【0132】
図10を参照すると、ディスプレイ部17は、染色剤容量(QUANTITY)として2oz、3oz、4oz、5ozおよび6oz等を表示することができ、制御部170は、表示された2oz、3oz、4oz、5ozおよび6oz等のうちいずれか一つを選択する命令を通じて染色剤容量の入力を受けることができる。
【0133】
即ち、入力部13は、染色剤容量の入力をさらに受け、制御部11は、染色剤容量に応じて吐出量を調節することにより染色剤の製造方法を異ならせて算出することができる。例えば、制御部11は、現在色相が4Nであり、目標色相が5Nとして同一であるが、染色剤容量がそれぞれ2oz、3oz、4oz、5ozおよび6ozである場合、以下の[表3]の例示のように染色剤の製造方法を異ならせて算出することができる。
【0134】
【0135】
また、入力部13は、増粘剤および酸化剤のうち少なくとも一つを追加する入力をさらに受信し、制御部11は、増粘剤または酸化剤を追加する入力を受信する場合、染色剤の製造方法を修正することができる。即ち、制御部11は、現在色相および目標色相に基づいて算出された染色剤の製造方法に増粘剤または酸化剤が追加されるように染色剤の製造方法を修正することができる。
【0136】
一例として、ディスプレイ部17は、増粘剤(THICKNER)タイプとしてGELおよびCREAM等を表示することができ、制御部11は、表示されたGELおよびCREAM等のうちいずれか一つを選択する命令を通じて増粘剤オプションの入力を受けることができる。そして、制御部11は、増粘剤タイプが選択された場合、増粘剤を追加する入力を受信したと判断することができる。この場合、制御部11は、以下の[表4]のように、増粘剤が追加されるように染色剤の製造方法を修正することができる。
【0137】
【0138】
別の例として、ディスプレイ部17は、酸化剤容量(VOLUME)として10、20、30および40等を表示し、制御部11は、表示された10、20、30および40等のうちいずれか一つを選択する命令を通じて酸化剤オプションの入力を受けることができる。制御部11は、酸化剤オプションが選択された場合、酸化剤を追加する入力を受信したと判断することができる。この場合、制御部11は、以下の[表5]のように、酸化剤が追加されるように染色剤の製造方法を修正することができる。そして、実施例により酸化剤の種類は2以上であってもよい。
【0139】
【0140】
また、制御部11は、追加色(ADDITIVES)のオプションの入力を受けることもできる。ディスプレイ部17は、追加色の入力を受けることができる追加色オプションアイコン(+ADD ADDITIVES)を表示することができ、制御部11は、追加色オプションアイコンの選択命令に応じて、現在色相および目標色相に基づいて含まれた染色剤材料外の他の色相を発色するための染色剤材料を追加することができる。これにより、ヘアデザイナーは、個人のノウハウにより自動で選択された染色剤材料外の他の染色剤材料を容易に追加することにより、染色剤をより容易に製造できる利点がある。
【0141】
一方、
図10は、例示に過ぎないので、これ制限されるものではない。
【0142】
【0143】
制御部11は、現在色相、目標色相およびサブ情報のうち少なくとも一つに基づいて染色剤の製造方法を算出することができる(S26)。
【0144】
制御部11は、染色剤の製造方法に対するデータに基づいて、入力された現在色相、目標色相およびサブ情報に対応する染色剤の製造方法を算出することができる。染色剤の製造方法の算出方法については、上記[表1]~[表5]を通じて説明したので、重なる説明は省略することにする。
【0145】
ただし、上記[表1]ないし[表5]も例示に過ぎず、制御部11は、現在色相、目標色相およびサブ情報のうち少なくとも一つに基づいて染色剤の製造方法を多様な方法で算出することができる。
【0146】
制御部11は、染色剤の製造方法を算出すると、
図11に図示されたように、染色剤の製造方法を表示することができる。
【0147】
図11は、本開示の実施例に係る端末機が算出された染色剤の製造方法を表示する方法の一例が図示された図面である。
【0148】
ディスプレイ部15は、算出された染色剤の製造方法を表示することができる。
図11の例示を参照すると、ディスプレイ部15は、染色剤材料の種類および吐出量(3/4oz4RV+1/4oz4RR+1oz20volume)、染色剤が使用される時の推奨温度を表示することができる。推奨温度は、染色が行われた空間の温度(Room Temp)および時間情報と、追加熱(With Low Heat)を加熱するのか否かおよび時間情報を含むことができる。
【0149】
一方、ステップS20で、制御部11は、毛髪区域別の染色剤の製造命令を受信した場合、毛髪区域のそれぞれに対して現在色相、目標色相およびサブ情報の入力を受けることができる。
【0150】
一方、制御部11は、染色剤関連情報の入力を受ける前に毛髪区域の数を選択する入力または毛髪区域を選択する入力のうち少なくとも一つを受信することができる。
【0151】
毛髪区域は、それぞれ異なる染色剤が使用されるように区分された毛髪内のそれぞれの区域を意味することができる。
【0152】
毛髪区域数は、それぞれ異なる染色剤が使用されるように区分された毛髪内の区域の数を意味することができる。
【0153】
毛髪区域および毛髪区域の数は、予め設定されていてもよく、ユーザによって設定されてもよい。
【0154】
まず、毛髪区域を選択する入力を受信する方法を説明する。
【0155】
図12は、本開示の実施例に係る端末機が毛髪区域数の選択命令を受信する方法の一例が図示された図面である。
【0156】
ディスプレイ部17は、
図12に図示されたように毛髪区域数を選択されるための画面を表示することができる。制御部11は、画面において2を選択する命令を受信すると、毛髪区域の数を2に設定し、画面において4を選択する命令を受信すると、毛髪区域の数を4に設定することができる。一方、
図12の例示において、ディスプレイ部17は、毛髪区域の数を1~4のうちいずれか一つに選択されるものに図示されているが、これは説明の便宜のための例示に過ぎず、これに制限されるものではない。即ち、制御部11が入力を受けることのできる毛髪区域の数は多様である。
【0157】
このように、制御部11は、毛髪区域数の選択命令を受信することにより毛髪区域数を設定することができる。
【0158】
制御部11は、毛髪区域数を設定した後毛髪区域を選択する入力を受信することができる。
【0159】
第1実施例によれば、ディスプレイ部17は、毛髪が含まれたイメージを表示し、制御部11は、ディスプレイ部17に表示されたイメージを通じて毛髪区域を選択する入力を受信することができる。
【0160】
図13~
図14は、本開示の実施例に係る端末機が毛髪区域の選択命令を受信する方法の一例が図示された図面である。
【0161】
ディスプレイ部17は、毛髪が含まれたイメージを表示することができる。この時、イメージは、貯蔵部19に予め貯蔵されているイメージであってもよく、通信部15を通じて外部から受信したイメージであってもよい。または、イメージは、端末機1に備えられたカメラ(図示されない)を通じて撮影されたユーザのイメージであってもよい。
【0162】
制御部11は、イメージと一緒に毛髪区域を区分するための少なくとも一つの区分線を表示することができる。区分線は、
図13または
図14に図示されたように直線であってもよいが、これは例示に過ぎない。即ち、区分線は、
図13または
図14とは違って曲線であってもよく、この場合ユーザは、毛髪領域をより自由に選択することができる。
図13および
図14では、区分線が直線であると仮定する。
【0163】
制御部11は、
図13に図示されたように、イメージ上に横の区分線41、42を表示したり、
図14に図示されたように、イメージ上に縦の区分線51、52を表示するようにディスプレイ部17を制御することができる。
【0164】
制御部11は、イメージ上に横の区分線41、42を表示する時、線変更アイコン40をさらに表示するようにディスプレイ部17を制御することができる。制御部11は、線変更アイコン40の選択命令を受信すると、イメージ上に表示された横の区分線41、42を縦の区分線51、52に変更することができる。
【0165】
そして、制御部11は、横の区分線41、42のうちいずれか一つを選択して一方向にドラッグ・アンド・ドロップする命令を受信することができる。これにより、制御部11は、選択された横の区分線の位置をドロップされた位置に変更することができる。制御部11は、横の区分線41、42の位置が決定されると、横の区分線41、42を基準として毛髪区域を設定することができる。
【0166】
同様に、制御部11は、イメージ上に縦の区分線51、52を表示する時、線変更アイコン50をさらに表示するようにディスプレイ部17を制御することができる。制御部11は、線変更アイコン50の選択命令を受信すると、イメージ上に表示された縦の区分線51、52を横の区分線41、42に変更することができる。
【0167】
そして、制御部11は、縦の区分線51、52のうちいずれか一つを選択して一方向にドラッグ・アンド・ドロップする命令を受信することができる。これにより、制御部11は、選択された縦の区分線の位置をドロップされた位置に変更することができる。制御部11は、縦の区分線51、52の位置が決定されると、縦の区分線51、52を基準として毛髪区域を設定することができる。
【0168】
このように、第1実施例によれば、ユーザに、ディスプレイ部17に表示された区分線のドラッグ・アンド・ドロップ命令だけで毛髪区域を容易に選択できるようにする利点がある。
【0169】
一方、端末機1が染色剤ではなく化粧品の製造方法を算出する場合には、毛髪区域ではなく顔を複数の顔区域に区分するための区分線を表示することができる。即ち、端末機1は、顔区域の数を設定し、設定された顔区域の数に応じて顔区域が区分されるように区分線を表示し、区分線の位置調節を通じて顔区域を区分することができる。
【0170】
これによれば、端末機1は、顔区域別に化粧品の製造方法を異ならせて算出することができる。従って、端末機1が顔区域別にファンデーションの製造方法を異ならせて算出することができ、この場合、顔区域別に色相と使用感が異なる化粧品を製造できる利点がある。また、端末機1が顔区域別に基礎化粧品の製造方法を異ならせて算出することができ、この場合には、顔区域別に機能性成分が異なる化粧品を製造できる利点がある。即ち、ユーザが自分の顔領域別の状態に応じて必要な化粧品を容易に提供される利点がある。
【0171】
第2実施例によれば、ディスプレイ部17は、予め区分された複数の毛髪区域を表示し、制御部11は、複数の毛髪区域のうち少なくとも一つを選択する命令を通じて毛髪区域を選択する入力を受信することができる。
【0172】
一方、制御部11は、上述した実施例の他にさらに多様な方法を通じて毛髪区域を選択する入力を受信することができる。また、実施例によって、毛髪区域は予め決定されており、毛髪区域別の染色剤の製造命令を受信しても別途に毛髪区域を選択する入力を受信しなくてもよい。
【0173】
制御部11は、毛髪区域が決定されると、毛髪区域のそれぞれに対する現在色相の入力を受信し(S32)、毛髪区域のそれぞれに対する目標色相の入力を受信することができる(S33)。
【0174】
図15は、本開示の実施例に係る端末機が毛髪区域別の現在色相の選択命令を受信する方法の一例が図示された図面であり、
図16は、本開示の実施例に係る端末機が毛髪区域別の目標色相の選択命令を受信する方法の一例が図示された図面である。
【0175】
図15および
図16に図示されたように、制御部11は、現在色相の選択命令および目標色相の選択命令を毛髪区域別に選択されるための画面を表示するようにディスプレイ部17を制御することができる。例えば、制御部11は、毛髪区域の数を3つに設定し、3つの毛髪区域を設定した場合、3つの毛髪区域のそれぞれに対する現在色相の選択命令と目標色相の選択命令を受信することができる。
【0176】
現在色相の選択命令および目標色相の選択命令を受信する方法は、ステップS22、S23で説明したものと同一であるので、重なる説明は省略することにする。
【0177】
そして、制御部11は、毛髪区域のそれぞれに対して染色種類、染色剤容量、増粘剤オプション、酸化剤オプションおよび追加色のオプションのうち少なくとも一つを含むサブ情報の入力を受信することができる(S34)。
【0178】
図17は、本開示の実施例に係る端末機が毛髪区域別に染色種類の入力を受ける方法の一例が図示された例示図面である。
【0179】
図17に図示されたように、制御部11は、複数の毛髪区域ZONE1、ZONE2、ZONE4を表示するようにディスプレイ部17を制御し、複数の毛髪区域のそれぞれに対して染色種類の入力を受けることができる。
【0180】
同様に、図示されてはいないが、制御部11は、複数の毛髪区域のそれぞれに対して染色剤容量、増粘剤オプション、酸化剤オプションまたは追加色のオプションの入力を受けることができる。具体的に、
図10に図示されたような染色剤容量、増粘剤オプション、酸化剤オプションおよび追加色のオプションの入力を受けるための画面を毛髪区域別に表示することにより、毛髪区域別のサブ情報の入力を受信することができる。
【0181】
このように、制御部11は、染色種類、染色剤容量、増粘剤オプション、酸化剤オプションおよび追加色のオプションを毛髪区域別に選択される。
【0182】
制御部11は、毛髪区域のそれぞれに対して、現在色相、目標色相およびサブ情報のうち少なくとも一つに基づいて染色剤の製造方法を算出することができる(S36)。
【0183】
例えば、制御部11は、毛髪区域別に染色剤の製造方法を算出する場合、毛髪区域に応じて染色剤材料の吐出量が異なるように染色剤の製造方法を算出するか、毛髪区域に応じて染色時間を異なるように決定することにより、染色剤の製造方法を異ならせて算出することができる。
【0184】
例えば、制御部11は、頭皮に近い第1毛髪区域に使用される染色剤は、酸化剤の容量を第1容量、染色時間を第1時間とする染色剤の製造方法を算出し、毛先に近い第2毛髪区域に使用される染色剤は、酸化剤の容量を第1容量より少ない第2容量、染色時間を第1時間より短い第2時間とする染色剤の製造方法を算出することができる。この場合、頭皮に近い区域より相対的に厚さが薄く、損傷度が高い毛先に近い区域に酸化剤が少なく追加され、染色時間が短いように染色剤の製造方法が算出されるので、毛髪全体に発色された色相が類似し、毛先の損傷度が最小化されるように染色剤が区域別に算出できる利点がある。
【0185】
そして、制御部11は、毛髪区域別の染色剤の製造命令を受信すると、毛髪区域別に染色剤の製造方法をそれぞれ算出するので、
図11と違って、ディスプレイ部17は、算出された染色剤の製造方法を複数表示することもできる。
【0186】
このほかに、毛髪区域別の染色剤製造方法を算出する方法は、ステップS26と比較して毛髪区域別に算出および表示する点で多少差があるだけで、残りは同一であるので、重なる説明は省略することにする。
【0187】
実施例により、制御部11は、染色剤製造方法を算出すると、算出された染色剤製造方法に基づいてシミュレーションを表示するようにディスプレイ部17を制御することができる。シミュレーションは、算出された染色剤製造方法に応じて製造された染色剤が使用される場合の予測結果であってもよい。
【0188】
図18は、本開示の実施例に係る端末機がシミュレーションを表示する方法の一例が図示された図面である。
【0189】
制御部11は、算出された染色剤の製造方法に応じたシミュレーションを表示するようにディスプレイ部17を制御することができる。
【0190】
一実施例によれば、制御部11は、現在色相、目標色相およびサブ情報が全部選択された後シミュレーションを表示するようにディスプレイ部17を制御することができる。
【0191】
別の実施例によれば、制御部11は、現在色相および目標色相が選択された後サブ情報が選択される前にシミュレーションを表示するようにディスプレイ部17を制御することができる。この場合、ユーザは、シミュレーションを確認した後目標色相を修正することができ、サブ情報を選択する時にもシミュレーションに基づいて選択可能であるので、サブ情報の選択が容易となる利点がある。
【0192】
さらに別の実施例によれば、制御部11は、現在色相および目標色相が選択された後シミュレーションを一次表示し、サブ情報が選択された後シミュレーションを2次表示するようにディスプレイ部17を制御することもできる。
【0193】
そして、制御部11は、毛髪区域別に染色剤を製造するのか否かに関係なく、シミュレーションを表示するようにディスプレイ部17を制御することができる。即ち、制御部11は、毛髪区域を区分せず染色剤の製造方法を算出する場合と、毛髪区域を区分して染色剤の製造方法を算出する場合のいずれもシミュレーションを表示するようにディスプレイ部17を制御することができる。
【0194】
【0195】
制御部11は、染色剤の製造方法を算出すると、算出された染色剤の製造方法をディスペンサー3に伝送することができる(S15)。
【0196】
ディスペンサー3は、端末機1から染色剤の製造方法を受信することができ、受信された染色剤の製造方法に応じて染色剤を生成することができる(S17)。
【0197】
ディスペンサー3は、端末機1から一つの染色剤の製造方法を受信すると、受信された染色剤の製造方法に応じて染色剤を生成することができる。
【0198】
ディスペンサー3は、端末機1から染色剤の製造方法を複数受信すると、複数の染色剤の製造方法のそれぞれに応じて染色剤を製造することができる。即ち、この場合、ディスペンサー3は、毛髪区域別に染色剤を製造することができる。
【0199】
図19は、本開示の実施例に係るディスペンサーが毛髪区域別の染色剤の製造方法を受信した場合に表示する画面の一例が図示された図面である。
【0200】
ディスペンサー3は、端末機1から受信した染色剤の製造方法を表示するようにディスプレイ部(図示されない)を制御することができる。例えば、ディスペンサー3が端末機1から複数の染色剤の製造方法を受信した場合、複数の染色剤の製造方法を表示するようにディスプレイ部(図示されない)を制御することができる。
【0201】
図19の画面は、ディスペンサー3が複数の染色剤の製造方法を表示する画面の一例である。
図19の画面に図示されたように、ディスペンサー3のディスプレイ部(図示されない)は、毛髪区域別に算出された染色剤の製造方法をそれぞれ表示することができる。
図19の例示を参照すると、ディスペンサー3のディスプレイ部(図示されない)は、第1毛髪区域ZONE1の毛髪を7A色相から9B色相に染色するための染色剤を2oz製造する第1染色剤の製造方法、第2毛髪区域ZONE2の毛髪を7A色相から11B色相に染色するための染色剤を2oz製造する第2染色剤の製造方法、第3毛髪区域ZONE3の毛髪を6B色相から8C色相に染色するための染色剤を2oz製造する第3染色剤の製造方法をそれぞれ表示することができる。制御部31は、表示された複数の染色剤の製造方法のうちいずれか一つが選択された後吐出命令(「DISPENSE」アイコンの選択命令)を受信すると、選択された染色剤の製造方法に応じた染色剤を生成することができる。例えば、制御部31は、
図19に図示された3つの染色剤の製造方法の全てに対して吐出命令を受信すると、3つの染色剤がそれぞれの容器(図示されない)に吐出されるように駆動部37を駆動することができる。
【0202】
前述した本開示は、プログラムが記録された媒体にコンピュータが読み込むことのできるコードとして具現することが可能である。コンピュータが読み込むことのできる媒体は、コンピュータシステムによって読み込むことができるデータが格納される全ての種類の記録装置を含む。コンピュータが読み込むことのできる媒体の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Disk)、SDD(Silicon Disk Drive)、ROM、RAM、CD‐ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ貯蔵装置等がある。また、前記コンピュータは、端末機1の制御部またはディスペンサー3の制御部31を含むこともできる。従って、上記した詳細な説明は、全ての面で制限的に解釈されてはならず、例示的なものであると考慮されるべきである。本発明の範囲は、添付された請求の範囲の合理的解釈によって決定されるべきであり、本発明の等価的範囲内における全ての変更は、本発明の範囲に含まれる。
【0203】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者であれば、本発明の本質的な特性を逸脱しない範囲で多様な修正および変形が可能であろう。
【0204】
従って、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。
【0205】
本発明の保護範囲は、以下の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれると解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0206】
1 端末機
3 ディスペンサー
3a カートリッジ
11 制御部
13 入力部
15 通信部
19 貯蔵部
31 制御部
33 入力部
35 通信部
39 貯蔵部
170 制御部
【国際調査報告】