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特表2023-515098メカニカルロックデバイスを有するパネルのセット
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-12
(54)【発明の名称】メカニカルロックデバイスを有するパネルのセット
(51)【国際特許分類】
   F16B 12/12 20060101AFI20230405BHJP
   A47B 47/04 20060101ALI20230405BHJP
【FI】
F16B12/12 Z
F16B12/12 B
A47B47/04 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022550032
(86)(22)【出願日】2021-02-25
(85)【翻訳文提出日】2022-08-25
(86)【国際出願番号】 EP2021054743
(87)【国際公開番号】W WO2021170749
(87)【国際公開日】2021-09-02
(31)【優先権主張番号】20159476.9
(32)【優先日】2020-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504033441
【氏名又は名称】ベーリンゲ、イノベイション、アクチボラグ
【氏名又は名称原語表記】VAELINGE INNOVATION AB
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100130719
【弁理士】
【氏名又は名称】村越 卓
(72)【発明者】
【氏名】ペーター、デレレブ
(72)【発明者】
【氏名】ヨーアン、スベンソン
【テーマコード(参考)】
3B054
3J024
【Fターム(参考)】
3B054AA01
3B054BA05
3B054BA10
3B054BA15
3B054BB04
3B054BB09
3B054BB14
3B054BC03
3B054BC07
3B054BC12
3J024AA13
3J024CA13
3J024CA30
(57)【要約】
第1主平面(10)及び第1パネル面(13)を有する第1パネル(1)と、第2主平面(20)及び第2パネル面(23)を有する第2パネル(2)と、バックパネル(40)と、接合平面(J)における第2パネル(2)の第2エッジ面(21)に対する第1パネル(1)の第1エッジ面(11)のロックのためのメカニカルロックデバイスと、を備えるセットが開示される。第1主平面(10)は、第2主平面(20)に対して本質的に垂直であり、接合平面(J)は、第1主平面(10)に対して第1角度αで延び、メカニカルロックデバイスは、第1エッジ面(11)において少なくとも1つのロッド状要素(31)を有し、第2エッジ面(21)において少なくとも1つの挿入溝(32)を有し、ロッド状要素(31)は、挿入溝(32)に挿入されるように構成され、ロッド状要素(31)は、第1エッジ面(11)から第2角度(β)で延び、挿入溝(32)は、第2エッジ面(21)から第3角度(γ)で第2エッジ面(21)内に延びる。メカニカルロックデバイスは、第1パネル(1)の第1パネル面(13)における第1パネル溝(14)及び/又は第2パネル(2)の第2パネル面(23)における第2パネル溝(24)を更に備え、バックパネル(40)は第1パネル溝(14)及び第2パネル溝(24)のうちの少なくとも1つと協働するように構成され、少なくとも一つのロックギア(50)が、第2パネル(2)に対する第1パネル(1)のロックのために、バックパネル(40)と第1パネル溝(14)及び第2パネル溝(24)のうちの少なくとも一方と協働するように構成され、接合平面(J)と第1主平面(10)との間の第1角度αは約45°である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1主平面(10)及び第1パネル面(13)を有する第1パネル(1)と、第2主平面(20)及び第2パネル面(23)を有する第2パネル(2)と、バックパネル(40)と、接合平面(J)を有するメカニカルロックデバイスと、を備えるセットであって、前記メカニカルロックデバイスは、前記接合平面(J)において、前記第1パネル(1)の第1エッジ面(11)を前記第2パネル(2)の第2エッジ面(21)にロックするように構成され、前記第1パネル(1)、前記第2パネル(2)及び前記バックパネル(40)は、木材ベースの家具パネルであり、
前記第1主平面(10)は、前記第2主平面(20)に対して本質的に垂直であり、前記接合平面(J)は、前記第1主平面(10)に対して第1角度(α)で延び、
前記メカニカルロックデバイスは、前記第1エッジ面(11)において少なくとも1つのロッド状要素(31)を有し、前記第2エッジ面(21)において少なくとも1つの挿入溝(32)を有し、
前記ロッド状要素(31)は、前記挿入溝(32)に挿入されるように構成され、
前記ロッド状要素(31)は、前記第1エッジ面(11)から第2角度(β)で延び、
前記挿入溝(32)は、前記第2エッジ面(21)から第3角度(γ)で前記第2エッジ面(21)内に延び、
前記メカニカルロックデバイスは、前記第1パネル(1)の第1パネル面(13)における第1パネル溝(14)及び/又は前記第2パネル(2)の前記第2パネル面(23)における第2パネル溝(24)を更に備え、前記バックパネル(40)は前記第1パネル溝(14)及び前記第2パネル溝(24)のうちの少なくとも1つと協働するように構成され、少なくとも一つのロックギア(50)が、前記第2パネル(2)に対する前記第1パネル(1)のロックのために、前記バックパネル(40)と前記第1パネル溝(14)及び前記第2パネル溝(24)のうちの少なくとも一方と協働するように構成され、
前記接合平面(J)と前記第1主平面(10)との間の前記第1角度(α)は約45°である、
セット。
【請求項2】
前記第1パネル溝(14)及び前記第2パネル溝(24)のうちの少なくとも一方の幅(W1、W2)から前記バックパネル(40)の厚さ(T)を引いた値は、前記第1エッジ面(11)に沿った前記ロッド状要素(31)の延長(E)よりも大きい又は当該延長(E)と本質的に同じである、請求項1に記載のセット。
【請求項3】
前記第2角度(β)は、約30°~約60°の範囲内であり、又は約40°~約50°の範囲内であり、又は約45°である、請求項1又は2に記載のセット。
【請求項4】
前記メカニカルロックデバイスは、少なくとも2つのロッド状要素(31)を含む請求項1~3のいずれか一項に記載のセット。
【請求項5】
前記メカニカルロックデバイスは、前記第1エッジ面又は前記第2エッジ面(11、21)に対して本質的に平行に一列に配置される2つ以上のロッド状要素(31)を含む請求項4に記載のセット。
【請求項6】
前記ロッド状要素(31)は、前記第1エッジ面(11)においてロッド要素溝(36)に配置される請求項1~5のいずれか一項に記載のセット。
【請求項7】
前記ロッド要素溝(36)はドリル穴である請求項6に記載のセット。
【請求項8】
前記ドリル穴は、ボトムエンドのドリル穴である請求項7に記載のセット。
【請求項9】
前記ロックギア(50)は、前記第1パネル(1)及び/又は前記第2パネル(2)に対する前記バックパネル(40)のロックのために、前記バックパネル(40)と更に協働するように構成される、請求項1~8のいずれか一項に記載のセット。
【請求項10】
前記ロックギア(50)は可撓性を有する請求項1~9のいずれか一項に記載のセット。
【請求項11】
前記ロックギア(50)は、楔形のエッジ(61、62)を含む請求項1~10のいずれか一項に記載のセット。
【請求項12】
前記第1パネル(1)の前記第1パネル面(13)と第1エッジ面(11)との間の前記交差部(19)からの前記バックパネルの延長(H)は、1つの第1パネル(1)、1つの第2パネル(2)及び1つのバックパネル(40)が組み立てられた場合に、前記交差部(19)からの前記ロッド状要素(31)の延長よりも小さい、請求項1~11のいずれか一項に記載のセット。
【請求項13】
前記第1エッジ面又は前記第2エッジ面(11、21)は舌部(22)を含み、前記舌部(22)は、第1舌部面(25)及び第2舌部面(26)を含み、前記反対側の第1エッジ面又は第2エッジ面(11,21)のうちの他方は、舌部溝(12)を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載のセット。
【請求項14】
前記メカニカルロックデバイスは、前記セットがロックされる位置にある場合、前記舌部溝(12)と前記第1舌部面(25)及び/又は前記第2舌部面(26)との間において第1空間(27)を含む、請求項13に記載のセット。
【請求項15】
前記舌部溝(12)は、1つ以上のロッド状要素(31)を含む請求項13又は14に記載のセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の技術分野
本発明の実施形態は、互いに対して垂直に配置されて、メカニカルロックデバイスとともに一緒にロックされうるパネルに関する。パネルは、本棚、食器棚、ワードローブ、箱、引き出し、又は家具部品などの家具製品を得るように一緒に組み立てられてロックされうる。
【背景技術】
【0002】
技術的背景
メカニカルロックデバイスとともに設けられる家具製品は、PCT/SE/2019/050802に開示されている。家具製品は、メカニカルロックデバイスによって第2パネルに対して主として垂直に接続された第1パネルを備える。メカニカルロックデバイスは、傾斜ピン、バックパネル、及びロック部分を含んでいてもよい。
【0003】
様々な既知の態様の上記の記述は、そのような出願人の特徴付けであり、上記の記述のいずれかが先行技術としてみなされることを認めるものではない。
【0004】
本発明の実施形態は、容易に組み立てられうるパネルを提供することの必要性に対処するものである。
【発明の概要】
【0005】
本発明のある態様の目的は、上述した技術及び既知技術に対する改良を提供することであり;特に、いかなる工具も使用する必要なく組み立てられるように構成されるパネルの組み立てを容易にすることである。
【0006】
本発明の少なくともある態様の更なる目的は、製造すること及び使用することがが容易であり、その誤った取り付けのリスクを低減するロックデバイスとともに組み立てられるように構成されるパネルの組み立てを容易にすることである。
【0007】
本発明の少なくともある態様の更なる目的は、より安定的且つ美しい方法で組み立てられるように構成されるパネルの組み立てを容易にすることである。
【0008】
本発明の少なくともある態様の更なる目的は、パネルのエッジのエッジバンディング(edge-banding)を提供することの必要性を回避することでありうる。
【0009】
説明から明らかになるこれらの及び他の目的及び利点の少なくともいくつかは、以下のセットによって達成されており、当該セットは、第1主平面及び第1パネル面を有する第1パネルと、第2主平面及び第2パネル面を有する第2パネルと、バックパネルと、接合平面における前記第2パネルの第2エッジ面に対する第1パネルの第1エッジ面のロックのためのメカニカルロックデバイスと、を備え、第1主平面は、第2主平面に対して本質的に垂直であり、接合平面は、第1主平面に対して第1角度で延び、メカニカルロックデバイスは、第1エッジ面において少なくとも1つのロッド状要素を有し、第2エッジ面において少なくとも1つの挿入溝を有し、ロッド状要素は、挿入溝に挿入されるように構成され、ロッド状要素は、第1エッジ面から第2角度で延び、挿入溝は、第2エッジ面から第3角度で第2エッジ面内に延び、メカニカルロックデバイスは、第1パネルの第1パネル面における第1パネル溝及び/又は第2パネルの第2パネル面における第2パネル溝を更に備え、バックパネルは第1パネル溝及び第2パネル溝のうちの少なくとも1つと協働するように構成され、少なくとも一つのロックギアが、第2パネルに対する第1パネルのロックのために、バックパネルと第1パネル溝及び第2パネル溝のうちの少なくとも一方と協働するように構成され、
接合平面と第1主平面との間の第1角度は約45°である。
【0010】
第1パネル、第2パネル及びバックパネルは、木材ベースのパネルであってもよい。
【0011】
第1パネル、第2パネル及びバックパネルは、家具パネルであってもよい。
【0012】
接合平面と第1主平面との間の第1角度は、約45°であってもよい。第1パネル及び第2パネルの異なる厚さを有するセットに関し、異なる角度が好ましい場合がある。
【0013】
その角度は、接合平面が第1パネルの外側面及び第2パネルの外側面の交点を通って第1パネルの内側面及び第2パネルの内側面の交点まで延びるように、適合されてもよい。
【0014】
第1パネルの内側面は、第2パネルの内側面と向かい合っていてもよい。第1パネルの外側面は、第1パネルの内側面と反対側であってもよい。第2パネルの外側面は、第2パネルの内側面と反対側であってもよい。
第1パネル及び第2パネルの接合平面における外側コーナーは、好ましくは装飾層によって覆われた、面取りされたエッジを含んでいてもよい。面取りは、コーナーの強度を増加させうる。装飾層は、プラスチック箔、ベニヤ又は塗料であってもよい。
【0015】
ある態様によれば、第1パネル溝及び第2パネル溝の少なくとも一方の幅からバックパネルの厚さを引いた値は、第1エッジ面に沿ったロッド状要素の延長よりも大きいか、又は当該延長と本質的に同じである。
【0016】
ある態様によれば、第2角度は、約30°~約60°の範囲内であり、又は約40°~約50°の範囲内であり、又は約45°である。
【0017】
ある態様によれば、メカニカルロックデバイスは、少なくとも2つのロッド状要素を含む。
【0018】
ある態様によれば、メカニカルロックデバイスは、第1エッジ面又は第2エッジ面に本質的に平行に一列に配置された2つ以上のロッド状要素を備える。
【0019】
ある態様によれば、ロッド状要素は、第1エッジ面におけるロッド要素溝に配置される。
【0020】
ある態様によれば、ロッド要素溝は、ドリル穴である。
【0021】
ある態様によれば、ドリル穴はボトムエンド(bottom-ended)のドリル穴である。
【0022】
ある態様によれば、第1パネル溝の幅は、第2パネル溝の幅と本質的に同じである。
【0023】
ある態様によれば、第1パネルは第3エッジ面を含み、第2パネルは第4エッジ面を含み、第1パネル溝は第3エッジ面に実質的に平行であり、第2パネル溝は第4エッジ面に実質的に平行である。
【0024】
ある態様によれば、第1パネル溝は、実質的に第3エッジ面全体に沿って延び、第2パネル溝は、本質的に第4エッジ面全体に沿って延びる。
【0025】
ある態様によれば、第1パネル溝及び第2パネル溝の少なくとも一方は、ボトムエンドである。
【0026】
ある態様によれば、ロックギアは、第1パネル及び/又は第2パネルに対するバックパネルのロックのために、バックパネルと更に協働するように構成される。
【0027】
ある態様によれば、ロックギアは曲がりやすい。
【0028】
ある態様によれば、ロックギアは、ばねを含む。
【0029】
ある態様によれば、ロックギアは、楔要素を含む。
【0030】
ある態様によれば、1つの第1パネル、1つの第2パネル及び1つのバックパネルが組み立てられた場合に、第1パネルの第1パネル面と第1エッジ面との間の交差部からのバックパネルの延長は、前記交差部からのロッド状要素の延長よりも小さい。
【0031】
ある態様によれば、第1エッジ面又は第2エッジ面は舌部を含み、前記舌部は、第1舌部面及び第2舌部面を含み、前記反対側の第1エッジ面又は第2エッジ面の他方は、舌部溝を含む。
【0032】
ある態様によれば、メカニカルロックデバイスは、セットがロックされる位置にある場合、舌部溝と第1舌部面及び/又は第2舌部面との間に第1空間を含む。
【0033】
ある態様によれば、舌部溝は、1つ又は複数のロッド状要素を含む。
【0034】
ある態様によれば、ロッド要素溝は、例えば熱可塑性などのプラスチック及び/又は例えばPVAc-接着剤などの液体によって、補強される。
【0035】
ある態様によれば、第1パネル及び/又は第2パネル及び/又はバックパネルのコアは、MDF、HDF、OSB、WPC、合板又はパーティクルボードなどの木材ベースのコアであってよい。またそのコアは、例えばビニル、PVC、PU又はPETなどの熱可塑性プラスチック又は熱硬化性プラスチックを含むプラスチックコアであってもよい。そのプラスチックコアは、フィラーを含んでいてもよい。
【0036】
また第1パネル及び/又は第2パネル及び/又はバックパネルは、無垢材であってもよい。
【0037】
第1パネル及び/又は第2パネル及び/又はバックパネルは、一面又は複数面において箔又はベニヤなどの装飾層が設けられてもよい。
【0038】
説明から明らかになりうる上記で特定された及び他の目的及び利点のうちの少なくともいくつかは、上記による家具製品のためのロックデバイスによって達成されている。
【図面の簡単な説明】
【0039】
発明の実施形態が可能であるこれらの及び他の態様、特徴及び利点は、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態及び態様の以下の説明から明らかになって解明され、当該添付図面において
図1A図1Aは、発明のある態様の組み立てられていない状態におけるセットの3D図を示す。
図1B図1Bは、ロックされない位置における第1パネル及び第2パネルの実施形態を側面図で示す。
図2A図2A~2Fは、発明のある態様のロックギアの拡大を示す。
図2B図2A~2Fは、発明のある態様のロックギアの拡大を示す。
図2C図2A~2Fは、発明のある態様のロックギアの拡大を示す。
図2D図2A~2Fは、発明のある態様のロックギアの拡大を示す。
図2E図2A~2Fは、発明のある態様のロックギアの拡大を示す。
図2F図2A~2Fは、発明のある態様のロックギアの拡大を示す。
図3A図3Aは、ロックされる位置における第1パネル及び第2パネルの実施形態を側面図で示す。
図3B図3Bは、ロックされる位置における第1パネル及び第2パネルの部分の拡大を側面図で示す。
図4A図4Aは、図3Aに示す実施形態の部分の拡大を示す。
図4B図4Bは、ロックされる位置における第1パネル及び第2パネルの拡大を示し、ロックギアは楔のものである。
図5A図5Aは、発明のある態様の第1パネルの部分を示す。
図5B図5Bは、発明のある態様の第2パネルの部分を示す。
図6図6は、発明のある態様の第2パネルを示し、その第2パネルは舌部を含む。
図7図7は、発明のある態様の第1パネルを示し、第1パネルは舌部溝を含む。
図8図8は、ロックされる位置における第1パネル及び第2パネルの拡大を示し、バックパネル、第1パネル溝及び第2パネル溝とロックギアが協働している。
図9A図9A図9Bは、組み立てられた状態における発明によるパネルのセットのある実施形態の3D図を示す。
図9B図9A図9Bは、組み立てられた状態における発明によるパネルのセットのある実施形態の3D図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0040】
詳細な説明
次に、発明の具体的な実施形態を、添付の図面を参照して説明する。しかしながら、この発明は、多くの異なる形態で具現化されうるものであり、ここに示される実施形態に限定されるものしてと解釈されるべきではなく;むしろ、これらの実施形態は、この開示が徹底的且つ完全であり、当業者に発明の範囲を十分に伝えるように、提供されている。添付の図面に示される実施形態の詳細な説明で使用される用語は、発明を限定することを意図されていない。図面において、同様の番号は同様の要素を指す。
【0041】
ここで使用される用語は、その開示の特定の態様を説明する目的のためのみであり、開示を限定することを意図するものでない。ここで使用される場合、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数形も含むことが意図される。
【0042】
図面及び明細書において、開示の例示的な態様が開示されている。しかしながら、本開示の原理から実質的に逸脱することなく、これらの態様に対して多くの変形及び修正がなされうる。したがって、その開示は、制限的なものというよりは例示的なものであるとみなされるべきであり、上述した特定の態様に限定されるべきではない。したがって、特定の用語が用いられているが、それらは一般的且つ説明的な意味でのみ使用され、限定を目的としたものではなく、例えば幅又は広がり又は高さ又は長さ又は直径などの寸法の定義は、例示的態様がどのように描かれるかに依存し、それゆえ、異なって描かれると、ある描写で示された幅又は直径は、別の描写では長さ又は厚さとなる。
【0043】
単語「comprising」は、記載されたもの以外の他の要素又はステップの存在を必ずしも排除せず、要素に先行する単語「a」又は「an」は、そのような要素の複数の存在を排除しないことに留意されるべきである。更に、いかなる参照符号も特許請求の範囲を限定するものではなく、例示的な態様は、ハードウェアとソフトウェアの両方の手段によって少なくとも部分的に実装されてもよく、複数の「手段」、「ユニット」又は「デバイス」がハードウェアの同じアイテムによって表されてもよいことに留意されるべきである。
【0044】
ここに開示された発明の異なる態様、代替及び実施形態は、ここに記載された他の態様、代替及び実施形態のうちの1つ以上と組み合わされてもよい。2つ以上の態様が組み合わされてもよい。
【0045】
発明のセットの実施形態は、セットを含む図1A図1B及び図3A図9Bに示されており、当該セットは、第1主平面10及び第1パネル面13を有する第1パネル1と、第2主平面20及び第2パネル面23を有する第2パネル2と、バックパネル40と、接合平面Jでの第2パネル2の第2エッジ面21に対する第1パネル1の第1エッジ面11のロックのためのメカニカルロックデバイスと、を含む。第1主平面10は第2主平面20に対し本質的に垂直であってもよい。接合平面Jは、第1主平面10に対して第1角度αで延びる。メカニカルロックデバイスは、第1エッジ面11において少なくとも1つのロッド状要素31を有し、第2エッジ面21において少なくとも1つの挿入溝32を有する。ロッド状要素31は、挿入溝32に挿入されるように構成される。ロッド状要素31は、第1エッジ面11から第2角度βで延びる。挿入溝32は、第2エッジ面21から第3角度γで第2エッジ面21内に延びる。メカニカルロックデバイスは、第1パネル1における第1パネル面13における第1パネル溝14、及び/又は、第2パネル2における第2パネル面23における第2パネル溝24を更に備える。バックパネル40は、第1パネル溝14及び第2パネル溝24のうちの少なくとも一方に挿入されて協働するように構成され、少なくとも一つのロックギア50が、第2パネル2に対する第1パネル1のロックのために、バックパネル40と、第1パネル溝14及び第2パネル溝24のうちの少なくとも一方と協働するように構成される。接合平面Jと第1主平面10との間の第1角度αは、約30°~60°の範囲内であってもよく、又は約40°~50°の範囲内であってもよく、又は約45°であってもよい。
【0046】
これは、パネルのセットにとって、それらが組み立てられる場合に、非常に美的な外観をもたらす。更に、接合平面Jと第1主平面10との間の第1角度αが約45°であるので、パネルのエッジのエッジバンディング(edge-banding)はもはや不要である。
【0047】
第1パネル1、第2パネル2及びバックパネル40は、家具製品のためのパネルであってもよく、家具製品のフレームの部分であってもよい。
【0048】
第1パネル1、第2パネル2及びバックパネル40は、木材ベースのパネルであってもよい。
【0049】
図1A図1B及び図5A図7は、パネルが組み立てられていない状態である実施形態を開示する。図3A図4B及び図8図9Bは、パネルが組み立てられた状態にある実施形態を開示する。
【0050】
セットは、第1パネル面13と本質的に平行な組立方向ADに、第1パネル1を第2パネル2に対して変位させることによって組み立てられてもよい。
【0051】
組立方向ADは、第2角度β及び/又は第3角度γと本質的に平行であってもよい。
【0052】
第2角度βは、約30°~約60°の範囲内であってもよく、又は約40°~約50°の範囲内であってもよく、又は約45°であってもよい。
【0053】
発明のある実施形態によれば、第2角度βは、約30°~60°の範囲内であってもよく、40°~50°の範囲内であってもよく、約45°であってもよい。
【0054】
発明のある実施形態によれば、第3角度γは、約30°~60°の範囲内であってもよく、40°~50°の範囲内であってもよく、又は約45°であってもよい。
【0055】
発明のある実施形態によれば、第2角度β及び第3角度γは、本質的に同じであってもよい。
【0056】
第2角度βは、第1パネル面13に平行な平面で測定されてもよい。
【0057】
第3角度γは、第2パネル面23に垂直であり且つ第2エッジ面21に平行である平面で、測定されてもよい。
【0058】
ある態様によれば、メカニカルロックデバイスは、少なくとも2つのロッド状要素31を含んでもよい。メカニカルロックデバイスが2つ以上のロッド状要素31を含む場合、ロッド状要素31は、第1エッジ面又は第2エッジ面11,21と本質的に平行に一列に配置されてもよい。
【0059】
第1エッジ面11は2つ以上の前記ロッド状要素31を含んでもよく、第2エッジ面21は2つ以上の前記挿入溝32を含んでもよく、逆もまた同様であり、それらは直線的に配置されてもよく、各ロッド状要素31は挿入溝32に挿入されるように構成される。
【0060】
ロッド状要素31は、ロックされる位置で、挿入溝32の底面と協働するように構成されてもよい。
【0061】
挿入溝32の側壁は、挿入溝32がどのパネルに作られ且つロッド状要素31がどのパネルに取り付けられるかに依存して、第1パネル1又は第2パネル2のコアの材料を含んでもよい。ある態様によれば、それらはまた、例えば金属又はガラス繊維などで実行されてもよい。
【0062】
ロッド状要素31は、第1エッジ面11においてロッド要素溝36に配置されてもよい。ロッド要素溝36は、ドリル穴であってもよい。一実施形態において、ドリル穴は、ボトムエンドのドリル穴である。
【0063】
ロッド状要素31は、摩擦によりロッド要素溝36において取り付けられるように構成されていてもよい。
【0064】
ロッド状要素31は、ロッド要素溝36に接着されるように構成されていてもよい。
【0065】
ロッド状要素31、ロッド要素溝36及び挿入溝32は、実質的に円形の形状を有していてもよいが、三角形、長方形、正方形などの他の形状も可能である。
【0066】
ロッド状要素31は、木材ベースの材料、ガラス繊維などの補強材を含んでいてもよいポリマー材料、又は金属のうちの1つ又は複数から作られてもよい。ロッド状要素31は、組み立てを容易にするために、ワックスされた表面を有していてもよい。
【0067】
第1パネル溝14は、幅W1を有してもよい。
【0068】
第2パネル溝24は、幅W2を有してもよい。
【0069】
第1パネル溝14の幅W1は、第2パネル溝24の幅W2と本質的に同じであってもよい。
【0070】
第1パネル溝14及び第2パネル溝24の少なくとも一方の幅(W1、W2)からバックパネル40の厚さTを引いた値は、第1エッジ面11に沿ったロッド状要素31の延長Eよりも大きいか又は本質的に同じであってもよく;延長Eは第1エッジ面11に対して垂直に測定される。
【0071】
第1パネル1は第3エッジ面18を含んでいてもよく、第2パネル2は第4エッジ面28を含んでいてもよい。第1パネル溝14は、第3エッジ面18に実質的に平行であってもよく、第2パネル溝24は、第4エッジ面28に実質的に平行であってもよい。
【0072】
ある態様によれば、第1パネル溝14は、第3エッジ面18全体に沿って実質的に延び、第2パネル溝24は、第4エッジ面28全体に沿って本質的に延びていてもよい。
【0073】
第1パネル溝14及び第2パネル溝24のうちの少なくとも一方は、ボトムエンドであってもよい。
【0074】
第1パネル溝14及び/又は第2パネル溝24は、フライス加工(milling)や鋸引きなどの機械的な切断によって形成されてもよい。
【0075】
第1パネル溝14は、第1パネル1のコアにおいて及び第1パネル面13において形成されてもよい。第2パネル溝24は、第2パネル2のコアにおいて及び第2パネル面23において形成されてもよい。
【0076】
第1パネル溝14及び/又は第2パネル溝24は、液体が浸透され/液体で強化されてもよい。
【0077】
第1パネル1の第1パネル面13と第1エッジ面11との間の交差部19からのバックパネルの延長Hは、1つの第1パネル1、1つの第2パネル2及び1つのバックパネル40が組み立てられた場合に、前記交差部19からのロッド状要素31の延長より小さくてもよい。
【0078】
ある態様によれば、第1エッジ面又は第2エッジ面11,21は、図6及び図8に示されるように、舌部22を含んでもよい。これは、組み立てられた場合にセットに対して増大された安定性を与える。舌部22は、第1舌部面25及び第2舌部面26を含んでもよい。
【0079】
前記反対側の第1エッジ面又は第2エッジ面11,21の他方は、図7及び図8に示すように、舌部溝12を含んでもよい。
【0080】
図8において、第1パネル1及び第2パネル2を含むセットがロックされた位置にある場合に、メカニカルロックデバイスは、舌部溝12と第1舌部面25及び/又は第2舌部面26との間に第1空間27を含んでもよいことが示されている。
【0081】
舌部溝12は、1つ以上のロッド状要素31を含んでもよい。
【0082】
ロッド要素溝36は、補強されてもよい。そのような補強は、例えば熱可塑性物質などの例えばプラスチック及び/又は例えばPVAc-接着剤などの液体を用いて行われてもよい。これは、ロッド要素溝36及び周囲の材料に対するダメージのリスクを減少させる。
【0083】
図2A~2Fは、発明の実施形態によるロックギア50の異なる態様を示す。ロックギア50は、第1パネル1及び/又は第2パネル2に対するバックパネル40のロックのために、バックパネル40と協働するように構成されてもよい。
【0084】
ロックギア50は、第1パネル1、第2パネル2及びバックパネル40が組み立てられた場合に、パネルのセットに対して組み立てられてもよい。ロックギア50は、第1パネル溝14及び/又は第2パネル溝24に挿入され、それによって第1パネル1を第2パネル2に対してロックする。
【0085】
ロックギア50は、バックパネル40を第1パネル溝14及び/又は第2パネル溝24に対してロックしてもよく、それによって第1パネル1が第2パネル2に対して組立方向ADと反対方向に変位することを妨げる。
【0086】
ロックギア50は、例えば木材ベースの材料、金属、高分子材料などで作られてもよい。
【0087】
ロックギア50は、可撓性を有していてもよい。
【0088】
ロックギア50は、弾性部分を含んでいてもよい。
【0089】
ロックギア50は、楔形のエッジ61、62を含んでもよい。
【0090】
図2A~2D、3A、4A、8及び9bに示すように、ロックギア50のある実施形態は、レバーの第1端部において偏心ロックヘッド53とレバーアーム54とを含んでもよい。ロックギア50は、レバー54の反対側の第2端部において、ロック部分56を含んでもよい。偏心ヘッド53が第1パネル溝14に挿入される場合、ロック部分56は第2パネル溝24に挿入されてもよく、その逆もまた同様である。
【0091】
ロック部分56は、摩擦要素64を含んでもよい。摩擦要素64は、ロック部分56を第1パネル溝又は第2パネル溝において保持することを支援してもよい。摩擦要素64は、ロックギアと一体に作られてもよい。摩擦要素は、尖った要素又は隆起した要素であってもよい。
【0092】
レバーアーム54は、第1パネル溝12又は第2パネル溝23におけるロック部分53の挿入の間に曲がることを可能にする、弾性を有していてもよい。レバーアーム54の曲げは、ロック部分と第1パネル溝14又は第2パネル溝24との間にロック力を生じさせてもよい。
【0093】
偏心ロックヘッド53の外側部分は、レバーの第1端部に隣り合う偏心ロックヘッド53の部分より厚くてもよい。
【0094】
図2E図2F及び図4Bは、第1楔形エッジ61及び第2楔形エッジ62を含むロックギア50のある実施形態を示す。第1楔形エッジ61は第1パネル溝14に挿入されてもよく、第2楔形エッジ62は第2パネル溝24に挿入されてもよく、第1パネル10、第2パネル20及びバックパネル40をロック位置にロックする。
【0095】
ロックギア50は、図2E~2Fに示すように、三角形の形状を有していてもよいし、随意的に長方形又は正方形の形状を有していてもよい(図示せず)。
【0096】
第1楔形エッジ61及び/又は第2楔形エッジ62は、摩擦要素63を含んでいてもよい。摩擦要素63は、第1楔形エッジ61及び/又は第2楔形エッジ62をそれぞれ第1パネル溝及び第2パネル溝に保持することを支援してもよい。摩擦要素63は、ロックギアと一体に作られてもよい。摩擦要素は、尖った要素又は隆起した要素であってもよい。
【0097】
図3A及び図4Aは、第2ロック溝24における偏心ロックヘッド53及び第1パネル溝14におけるロック部分53を有するロックギアを示す。偏心ロックヘッド53端部は、丸みを有する背面側と、前面側におけるグリップエッジとを有していてもよい。ロック部分53は、偏心ロックヘッド53よりも小さな幅を有していてもよい。偏心ロックヘッド53をパネル溝に配置し且つロックギアを丸みを帯びた背面側に沿って回転させることによって、ロックギアは設置されてもよく、それによってロック部分53がバックパネル40に向かって回転させられる。ロック部分53は、バックパネル40から離れる方向に角度がつけられてもよい。ロックギアは、設置時にロック部分53がパネル溝の外壁に力を及ぼしうるように、構成されてもよい。
【0098】
第1パネル1は、上記にしたがって、2つ以上の前記第1エッジ面11を含んでもよい。別の言い方をすれば、図1Aに開示されたように、1つ以上のロッド状要素31が、第1パネル1の2つ以上のエッジ面に配置されてもよい。
【0099】
第2パネル2は、上記にしたがって、2つ以上の前記第2エッジ面21を含んでもよい。別の言い方をすれば、第2パネル2の2つ以上のエッジ面に1つ以上の挿入溝32が配置されてもよい。
【0100】
第1パネル1及び/又は第2パネル2のコアは、MDF、HDF、OSB、WPC、合板又はパーティクルボードなどの木材ベースのコアであってもよい。また、そのコアは、例えばビニル、PVC、PU又はPETなどの熱可塑性プラスチック又は熱硬化性プラスチックを含むプラスチックコアであってもよい。プラスチックコアは、フィラーを含んでいてもよい。
【0101】
また、第1パネル1及び/又は第2パネル2は、無垢材であってもよい。
【0102】
第1パネル1及び/又は第2パネル2は、一面又は複数面において箔やベニヤなどの装飾層が設けられてもよい。
【0103】
ある態様によれば、パネルセットは弾力性のあるパネルである。弾力性のあるパネルは、熱可塑性材料を含むコアを含んでいてもよい。熱可塑性材料は、発泡されていてもよい。
【0104】
熱可塑性材料は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエステル、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン(PU)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリレート、メタクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリブチレンテレフタレート、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。コアは、複数の層で形成されていてもよい。
【0105】
上述した態様は、熱可塑性材料を含む装飾箔などの装飾層を含んでいてもよい。装飾層の熱可塑性材料は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエステル、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン(PU)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリレート、メタクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリブチレンテレフタレート、又はそれらの組み合わせであってもよいし、それらを含むものであってもよい。装飾箔は、例えばダイレクト印刷、グラビア印刷又はデジタル印刷によって、印刷されてもよい。ある態様によれば、装飾層は、メラミン、高圧ラミネート(HPL)又はベニヤを含む。
【0106】
上述した態様は、フィルムや箔などの摩耗層を含んでいてもよい。その摩耗層は、熱可塑性材料を含んでもよい。その熱可塑性材料は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエステル、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン(PU)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリレート、メタクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリブチレンテレフタレート、又はそれらの組合せであってよい。
【0107】
上述した態様は、HDF、MDF、合板、パーティクルボード、OSB又はメゾナイト(Masonite)などの木材ベースコアを含んでもよい。
【0108】
上述した異なる態様、実施形態及び代替は、他の記載された態様、実施形態及び代替の1つ以上と組み合わされてもよい。
【0109】
発明の更なる実施形態が以下において説明される。
【0110】
1.第1主平面10及び第1パネル面13を有する第1パネル1と、第2主平面20及び第2パネル面23を有する第2パネル2と、バックパネル40と、接合平面Jにおける第2パネル2の第2エッジ面21に対する第1パネル1の第1エッジ面11のロックのためのメカニカルロックデバイスと、を備え、
- 第1主平面10は、第2主平面20に対して本質的に垂直であり、接合平面Jは、第1主平面10に対して第1角度αで延び、
- メカニカルロックデバイスは、第1エッジ面11において少なくとも1つのロッド状要素31を有し、第2エッジ面21において少なくとも1つの挿入溝32を有し、
- ロッド状要素31は、挿入溝32に挿入されるように構成され、
- ロッド状要素31は、第1エッジ面11から第2角度βで延び、
- 挿入溝32は、第2エッジ面21から第3角度γで第2エッジ面21内に延び、
- メカニカルロックデバイスは、第1パネル1の第1パネル面13における第1パネル溝14及び/又は第2パネル2の第2パネル面23における第2パネル溝24を更に備え、バックパネル40は第1パネル溝14及び第2パネル溝24のうちの少なくとも1つと協働するように構成され、少なくとも一つのロックギア50が、第2パネル2に対する第1パネル1のロックのために、バックパネル40と第1パネル溝14及び第2パネル溝24のうちの少なくとも一方と協働するように構成され、
- 接合平面Jと第1主平面10との間の第1角度αは随意的に約45°であってもよい、セット。
【0111】
2.第1パネル溝14及び第2パネル溝24のうちの少なくとも一方の幅W1、W2からバックパネル40の厚さTを引いた値は、第1エッジ面11に沿ったロッド状要素31の延長Eよりも大きい又は当該延長Eと本質的に同じである、実施形態1に記載のセット。
【0112】
3.実施形態1又は2に記載のセットであって、第2角度βは、約30°~約60°の範囲内であり、又は約40°~約50°の範囲内であり、又は約45°である。
【0113】
4.実施形態1~3のいずれか一項に記載のセットであって、メカニカルロックデバイスは、少なくとも2つのロッド状要素31を含む。
【0114】
5.実施形態4に記載のセットであって、メカニカルロックデバイスは、第1エッジ面又は第2エッジ面11、21に対して本質的に平行に一列に配置される2つ以上のロッド状要素31を含む。
【0115】
6.実施形態1~5のいずれか一項に記載のセットであって、ロッド状要素31は、第1エッジ面11においてロッド要素溝36に配置される。
【0116】
7.実施形態6に記載のセットであって、ロッド要素溝36はドリル穴である。
【0117】
8.実施形態7に記載のセットであって、ドリル穴は、ボトムエンドのドリル穴である。
【0118】
9.実施形態1~8のうちのいずれか1つに記載のセットであって、第1パネル溝14の幅W1は、第2パネル溝24の幅W2と本質的に同じである。
【0119】
10.実施形態1~9のうちのいずれか1つに記載のセットであって、第1パネル1は第3エッジ面18を有し、第2パネル2は第4エッジ面28を有し、第1パネル溝14は第3エッジ面18に実質的に平行であり、第2パネル溝24は第4エッジ面28に実質的に平行である。
【0120】
11.実施形態10に記載のセットであって、第1パネル溝14は、第3エッジ面18全体に沿って実質的に延び、第2パネル溝24は、第4エッジ面28全体に沿って本質的に延びる。
【0121】
12.実施形態1~11のうちのいずれか1つに記載のセットであって、第1パネル溝14及び第2パネル溝24のうちの少なくとも一方は、ボトムエンドである。
【0122】
13.実施形態1~12のうちのいずれか1つに記載のセットであって、ロックギア50は、第1パネル1及び/又は第2パネル2に対するバックパネル40のロックのために、バックパネル40と更に協働するように構成される。
【0123】
14.実施形態1~13のうちのいずれか1つに記載のセットであって、ロックギア50は可撓性を有する。
【0124】
15.実施形態1~14のうちのいずれか1つに記載のセットであって、ロックギア50は、弾性部分を含む。
【0125】
16.実施形態1~14のうちのいずれか1つに記載のセットであって、ロックギア50は、楔形のエッジ61、62を含む。
【0126】
17.実施形態1~16のうちのいずれか1つに記載のセットであって、第1パネル1の第1パネル面13と第1エッジ面11との間の交差部19からのバックパネルの延長Hは、1つの第1パネル1、1つの第2パネル2及び1つのバックパネル40が組み立てられた場合に、交差部19からのロッド状要素31の延長よりも小さい。
【0127】
18.実施形態1~17のうちのいずれか1つに記載のセットであって、第1エッジ面又は第2エッジ面11、21は舌部22を含み、舌部22は、第1舌部面25及び第2舌部面26を含み、反対側の第1エッジ面又は第2エッジ面11,21のうちの他方は、舌部溝12を含む。
【0128】
19.実施形態18に記載のセットであって、メカニカルロックデバイスは、セットがロックされる位置にある場合、舌部溝12と第1舌部面25及び/又は第2舌部面26との間において第1空間27を含む。
【0129】
20.実施形態18又は19に記載のセットであって、舌部溝12は、1つ以上のロッド状要素31を含む。
【0130】
21.実施形態6~20のうちのいずれか1つに記載のセットであって、ロッド要素溝36は、例えば熱可塑性物質などのプラスチック及び/又は例えばPVAc-接着剤などの液体によって補強される。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9A
図9B
【国際調査報告】