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  • 特表-電気接点素子 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-13
(54)【発明の名称】電気接点素子
(51)【国際特許分類】
   H01R 4/02 20060101AFI20230406BHJP
   H01R 4/58 20060101ALI20230406BHJP
【FI】
H01R4/02 Z
H01R4/58 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022549734
(86)(22)【出願日】2020-12-17
(85)【翻訳文提出日】2022-10-05
(86)【国際出願番号】 DE2020101074
(87)【国際公開番号】W WO2021164800
(87)【国際公開日】2021-08-26
(31)【優先権主張番号】BE2020/5108
(32)【優先日】2020-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504019733
【氏名又は名称】フェニックス コンタクト ゲーエムベーハー ウント コムパニー カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー・ヒーバー
(72)【発明者】
【氏名】ホルガー・リッッター
(72)【発明者】
【氏名】ウルリヒ・ローゼマイアー
(72)【発明者】
【氏名】フェヒム・ドマツェト
(72)【発明者】
【氏名】ユルゲン・サーム
(72)【発明者】
【氏名】ベンヤミン・ヘルヴァンガー
(72)【発明者】
【氏名】ヘニング・シュテーク
【テーマコード(参考)】
5E085
【Fターム(参考)】
5E085BB08
5E085BB23
5E085DD01
5E085EE11
5E085HH01
5E085HH26
5E085JJ01
5E085JJ27
(57)【要約】
一体型型打巻回式電気接点素子(3)は、端子部分(4)と、ハンダ付け接続を用いて接点面に電気的に接触させるための隣接するハンダ付け部分(5)と、を備え、ハンダ付け部分(5)は、長手方向にスリットを有するスリーブの形態を有しており、このスリーブにおいて、スリット(6)に沿って形成されたスリーブ縁部(10)は、内方に曲げられており、スリーブ状のハンダ付け部分(5)の内部(11)内へ突出する。電気接点素子によれば、組立体における良好な安定性を可能とする一方で回路基板に必要な空間量が小さい経済的な接点を実施することができる。任意で、内側のハンダは、ハンダ付け接続の強度をさらに増加させるために、目的の高さまで上昇し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端子部分(4)と、ハンダ付け接続を用いて電気的に接触させるための隣接するハンダ付け部分(5)と、を有する一体型型打巻回式電気接点素子(3)であって、
前記ハンダ付け部分(5)が、長手方向にスリーブスリットの形状を有しており、
前記ハンダ付け部分(5)の内部空間(11)が、形態に応じて、長手方向で、連続的に中空である、中断されている、または、少なくとも部分的に充填されている、ことを特徴とする電気接点素子。
【請求項2】
前記ハンダ付け部分(5)が、前記内部空間(11)において、少なくなくとも部分的に、ハンダを吸い上げかつ接点領域(7)を起点とする表面を有することを特徴とする請求項1に記載の電気接点素子。
【請求項3】
前記内部空間(11)には、接点領域(7)から当該内部空間(11)に上昇するハンダに当接するようにハンダバリア(13)が配設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電気接点素子。
【請求項4】
前記ハンダバリア(13)が、好ましくはΩ字状に曲げられたフラップであり、前記フラップが、前記接点部分(5)の周面から型抜きされており、前記内部空間(11)に位置する前記フラップが、さらに上昇するハンダに当接して前記内部空間を封止することを特徴とする請求項3に記載の電気接点素子。
【請求項5】
スリット(6)に沿って形成されたスリーブ縁部(10)が、内側に曲げられており、スリーブ状の前記ハンダ付け部分(5)の前記内部空間(11)内へ突出していることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電気接点素子。
【請求項6】
曲げられた前記スリーブ縁部(10)のうち前記内部空間(11)内へ突出する長さが、スリーブ状の前記ハンダ付け部分(5)の内径の70%以上90%以下であることを特徴とする請求項5に記載の電気接点素子。
【請求項7】
スリーブ状の前記ハンダ付け部分(5)が、完全に閉じた断面輪郭を有することを特徴とする請求項5または6に記載の電気接点素子。
【請求項8】
スリーブ状の前記ハンダ付け部分(5)が、当該ハンダ付け部分(5)の自由端部において、前方領域(8)で完全には閉じておらずかつ隣接する後方領域(9)で完全に閉じた断面輪郭を有することを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の電気接点素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一体型の型打巻回式電気接点に関し、この電気接点は、端子部分と、接点面に電気的に接触させるための隣接するハンダ付け部分と、を備える。
【背景技術】
【0002】
このような接点素子は、好ましくはハンダ付け接続を用いて、印刷回路基板にある接点面に電気的に接続させるために使用され、主として、長手方向で接点キャリアに挿入される。実施形態に応じて、後方端子部分は、導電体を接点素子に直接接続させるように、または、長手方向で接点素子に挿入され得て導電体に接続される接点ピンを用いて接続を設立するように、機能する。
【0003】
原則として、SMD集団のための印刷回路基板の表面搭載のために使用される所定の製品は、好ましくは、旋盤加工された部品としてまたは型打巻回式部品として製造されている。プラグイン領域のピン配置における空間のため、0.2mm以上0.25mm以下の壁厚すなわちシート状金属厚のみが可能であり、そのため、固定は、通常、接点と接点キャリア/絶縁体との間の締まり嵌めを介して行われる。これにより、特にSMD製品の場合において、ハンダ付けされる表面すべてについて必要な精度を実現することが可能となる。ハンダ付けされる表面の位置精度に加え、ハンダ付けされる面に関する幾何形状の設計についての取り決めがある。特に小空間要件を有する高密度な筒状に配設された接点システムのための幾何形状境界条件に起因して十分な機械的安定性を保証しなければならない場合に、既知の端子は、あまり適切ではない。
【0004】
このため、例えば、印刷回路基板の方向における接点の接続解除が高い空間要求を有しているので、L字状の壁端子部は、限定された範囲にのみ適している。また、この端子は、ハンダ付け領域(一般的に、ハンダ付けが行われる領域)において主として使用される薄いプレートに起因して、若干弾性を有しており、それにより、表面は、接点を接点体に装着するために同時に使用されることができない。このために、装着力をかけ得る平面は、追加的に接点に設けられなければならない。これは、ハンダ面への力をかける平面からの許容誤差を追加的に考慮しなければならないので、製造工程に不正確さを招く。
【0005】
さらに、いわゆるJ字状端子が既知であり、この端子では、シート状金属がハンダ付け領域において曲げられており、それにより、薄いシート状金属厚が付与された大きいハンダ面積を実現する。ハンダ付け領域を安定化させるためにシート状金属厚を2倍にしてワークを実行すると、上述したL字状端子と比較して、これら端子は、必要な空間がより小さく、剛性が増加している。しかしながら、接点を製造するためのシート状金属ストリップが180°だけ曲げた金属に相当するより大きな寸法を有しなければならないので、このような端子を製造することは、より高価である。
【0006】
ハンダ結合体を有する所定の別のタイプの端子は、旋盤加工された接点に対応する。ここで、ハンダ後方領域は、ハンダ付けのために設けられており、このハンダ後方領域は、十分なハンダ面積及び組立処理のための安定性の双方をできるようにする。前方領域は、接点ピンを挿入するためにスリーブ状である。この同軸構造を通して、この端子は、必要な空間が最小である。型打巻回式接点を通した実現は、0.2mm以上0.25mm以下のピン配置が付与された必然的に薄いシート状金属ストリップに起因して、段状プレートに配置されなければならない。組立処理のための十分な安定性及びハンダ付けのための十分な面積を利用可能とするように、基本状態で厚いプレートを使用するが、その後、複雑な態様で前方領域のための薄いシート状金属厚まで低減させなければならない。これは、製造をより高価にして接点の重量を増加させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明は、一体型型抜き巻回式接点部品を提案する目的に基づいており、この接点部品は、印刷回路基板への空間要求が小さい場合に、組立中の良好な安定性を可能とし、最適にハンダ付け可能であり、実現が高価ではない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、請求項1の特徴を有する電気接点素子によって本発明に従って達成される。さらに有利な形態は、従属請求項から分かる。
【0009】
本発明によれば、接点素子は、スリットスリーブの形状を有しそのように設計されたハンダ付け部分を有する。この巻回式スリーブは、製造の結果として得られ安定性の理由のために可能な限り狭い、極端な場合において、スリーブ縁部が互いに当接しているので約ゼロのスリットを有している。形態に応じて、ハンダ付け部分の内部空間は、長手方向で、連続的に中空である、中断されている、または、少なくとも部分的に充填されている。形態は、ハンダ付け部分の必要な安定性及び印刷回路基板のハンダパッドへの利用可能なハンダ量に向けられており、この印刷回路基板には、ハンダ付け部分がハンダ付けされる。毛細管力に起因して、ハンダは、内部空間内を上昇し、このため、ハンダ付けの外周において印刷回路基板に形成されるハンダ隅肉に加えて安定性を増加させる機能を果たす。十分ではない量のハンダがハンダパッドにある場合または追加の安定性が必要ではない場合には、ハンダレジストを必要とする。このため、ハンダ付け部分は、全長にわたって連続的であり得、所定距離にわたってのみ内部空間をハンダで充填させる、または、内部空間を全く有さない。このため、このように設計された接点素子は、旋盤加工式接点素子よりも十分に低い重量を有し、安定性は、ハンダ付け領域におけるさらなる手段によってだけではなく流入するハンダによっても増加され得るまたは増加される。本発明は、SMD及びTHR/THT双方に適している。これに関して、SMDの場合には、接点は、印刷回路基板の上方で終端し、THR/THTの場合には、印刷回路基板の上方で終端せず、むしろボア孔部を通して印刷回路基板内へまたは印刷回路基板を通して降下する。
【0010】
ハンダ付け部分は、便宜上、内部空間の少なくとも部分的に、ハンダを取り上げて内面において自由端部を始点とする表面を有する。上記表面は、電気的に生成されており、流入するハンダによる内面の良好な濡れ性能をもたらす。目的に応じて、メッキ処理は、同様に、巻回後に行われ得る。
【0011】
本発明の一形態によれば、ハンダバリアは、内部空間において自由端部から内部空間へ上昇するハンダに当接するように配設されている。ハンダ付け部分の形態に応じて、ハンダバリアは、異なるように設計され得る。本発明の一形態では、ハンダ付け部分が原則的に設計において連続的な管状である、すなわち、スリーブ縁部は、完全にまたはいくらか互いから所定距離にあるように配設されているが、依然として管状の印象を与え、ハンダバリアは、接点部分の周面から型抜きされた湾曲フラップであり、内部空間に位置し、さらに上昇するハンダに当接して内部空間を封止する。このフラップは、好ましくは、Ω字状形状を有しており、それにより、内部空間の円状直径部は、同様に、可能な限り緊密に封止されており、上昇するハンダは、ハンダバリアを通過できない。このハンダバリアは、ブランクから型抜きされており、巻回後に曲げられる。ハンダバリアは、ハンダ付け部分の長さの任意の点に配設され得る。
【0012】
本発明の別の好ましい形態によれば、スリットに沿って形成されたスリーブ縁部は、内側に曲げられており、スリーブの内部空間またはスリーブ形状のハンダ付け部分内へ突出する。このため、横断面において、接点素子は、ワイヤとのクランプ接触から知られている輪郭を有する。横断面輪郭は、スリットが長手方向で完全に閉じており、曲げあれたスリーブ縁部間に距離が存在していないように、または、スリットには十分な安定性を確実にする所定距離が設けられておりこのためスリットが若干のみ開いているように、設計され得る。さらに、横断面輪郭は、完全にまたは部分的にのみ閉じ得、それにより、内部空間が存在しないまたはハンダ付け部分の長手方向に延在する内部空間が存在する。完全に閉じていることに起因して、上述した既知のハンダ端子のように蒸着接点のコストなく、重量が高くなることなくまたはシート状金属ストリップにおいて材料要求が高くなることがなく、旋盤加工式接点に対応しそのため安定性及び必要な空間が小さいという利点を有する。
【0013】
完全に閉じた横断面輪郭の場合において、ハンダは、自由端部内へ侵入することが防止されており、この自由端部は、SMDの場合に上方からハンダ面に配置され、または、ハンダ付け部分が印刷回路基板(THR/THT)に侵入している場合にハンダ付け部分内へ配置されており、このため、ハンダ付けは、ハンダ付け部分の外側でのみ行われる。
【0014】
以下では開いた横断面輪郭と称される部分的のみ閉じた横断面輪郭の場合において、ハンダは、ハンダ付け部分のうちハンダがハンダ隅肉を形成する外側領域に位置するだけではなく、ハンダ付け部分の内側において上方へ部分的に引き込まれる。これによりハンダのための増加した濡れ面は、接点素子またはハンダ付け部分とハンダパッドとの間のハンダ付けゾーンのより大きな強度を保証する。ハンダ付け領域における高い具体的な安定性に起因して、印刷回路基板の特性に応じて、接点素子を印刷回路基板に接続する所定強度を実現するために、ハンダパッドのために必要な面積が小さくなる。これにより、より簡素でより小型な印刷回路基板の設計がより小さいステンシル開口部を有することができる、または、より大きなステンシル開口部を使用する場合には、より大きな力伝達、ひいてはハンダ付け接続のより大きな構造安定性をできるようにする。
【0015】
このような接点素子の製造は、有利には、スリーブ縁部を内部空間内へ曲げることが接点素子のメッキ処理後に行われるように行われる。
【0016】
さらなる形態の接点素子によれば、内部空間内へ突出する曲げられたスリーブ縁部の長さは、開いた横断面輪郭の場合にスリーブ形状のハンダ付け部分の内径の70%以上90%以下である。ほぼ平行に延在するスリーブ縁部がスリーブ形状のハンダ付け部分の内部空間内へ深く突出している場合には、剛性が増加される。突出度合いに応じて、上昇するハンダの量のための横断面は、影響を受ける。
【0017】
さらなる形態によれば、横断面輪郭は、完全に閉じている。上述のように、これは、ハンダ付け部分の内側にハンダが上昇しない効果を有する。
【0018】
特に好ましい形態によれば、スリーブ形状ハンダ付け部分の横断面輪郭は、上記ハンダ付け部分の自由端部において、前方領域で完全には閉じておらず、隣接する後方領域において完全に閉じている。このようにして、その高さを必要に応じて調整し得るハンダバリアは、同様に、この形態でも設けられている。この形態は、ハンダ隅肉がハンダ付け部分の前方領域の外側に形成され、ハンダが前方領域のスリーブ縁部に沿って内側へ上方に引き込まれるという利点を有しており、これにより、外側ハンダ付け接続に関する追加の安定性は、ハンダ付け部分の内側に形成される。これは、使用する場合に応じて調整され得る。
【0019】
上記説明で言及した特徴及び特徴の組合せ並びに以下の図面の説明で言及する及び/または図面のみに示した特徴及び特徴の組合せは、具体化した組み合わせだけではなく他の組合せまたは単独でも使用され得る。特許請求の範囲、説明または図面から出現する特徴及び/または利点のすべては、個別にまたは広範な組み合わせにおいて本発明に必須であり得る。図面において、同一のまたは同様の構成要素は、同一のまたは同様の参照符号で示されている。本発明は、例示的な実施形態を用いて以下に示される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】シート状金属ストリップ上の型打巻回式接点を有する接点を示す図である。
図2】ハンダ付け部分が内部空間内に曲げられたスリーブ縁部を有するスリーブ形状接点素子を示す拡大図である。
図3】SMDの場合に、図2にかかる接点素子の様々なハンダ付け部分を示す斜視図及び断面図であって、接点素子が接点素子の断面輪郭において完全に閉じている(図3A)、接点素子が接点素子の断面輪郭において所定高さから閉じている(図3B)、及び、接点素子が接点素子の輪郭において完全に開いている(図3C)、斜視図及び断面図である。
図4】SMDの場合に、断面輪郭が円形であるハンダ付け部分を有する接点素子のハンダ付け部分を示す斜視図及び断面図であって、ハンダバリアが自由端部にある(図4A)、及び、ハンダバリアが自由端部から離間して配設されている(図4B)、斜視図及び断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1における接点は、シート状金属ストリップ2を示しており、この金属ストリップには、型打巻回式接点素子3が固定されている。図2によれば、接点素子3は、接続領域4及びハンダ付け部分5を有する。ここで、接続領域4は、接点ピン(図示略)を挿入するように機能している。ハンダ付け部分5は、スリーブ形状であり、スリット6を有し、このスリット6は、接続領域4に隣接し、SMDの場合、印刷回路基板(図示略に関する自由端部すなわち接点領域7まで長手方向に延在し、スリーブ形状ハンダ付け部分5の曲げ縁部10は、上記スリットにおいて互いに当接接触している。スリーブ形状ハンダ付け部分5の縁部10は、内方に曲げられており、程度の差はあるが強固に圧縮されている。図3Cに示すように、この代表例において、スリーブ形状ハンダ付け部分5の縁部10は、ハンダ12’が自由端部7からハンダ付け部分5全体内に上昇し得るような程度までのみ圧縮されている。
【0022】
図3Aは、ハンダ付け部分5を示しており、このハンダ付け部分において、縁部10は、横断面図から明らかであるように、ハンダ12を有する一のみの隅肉が印刷回路基板に位置するハンダパッド(図示略)によって形成され得るように、完全に圧縮されている。この実施形態において、ハンダ付け部分5は、閉じた横断面輪郭を有する。図3Bにおいて、ハンダ付け部分5は、前方領域8及び後方領域9へ細分されている。前方領域8において、曲げられたスリーブ縁部10は、完全には閉じていない(開いた横断面輪郭)、すなわち、ハンダ12’がハンダ付け部分5において閉じた横断面輪郭を有する後方領域9まで上昇し得る内部空間11がある。この実施形態において、ハンダ12を有するハンダ隅肉に加え、全体接続の安定性は、ハンダ12’が内部空間11内で上昇することによって補強される。前方領域8及び後方領域9の長さは、可変的に調整され得る。最後に、図3Cは、ハンダ付け部分5全体が閉じてはいない(開いた横断面輪郭)変形例を示しており、それにより、ハンダ12は、さらなるハンダ12’が利用可能ではなくなるまで、内部空間11内に上昇し得る。この実施形態において、図3Bの実施形態に対する安定性は、ハンダ12を有するハンダ隅肉に関する追加のハンダ12’によって依然としてさらに増加される。
【0023】
円管状のハンダ付け部分5を有する実施形態を図4に示しており、同一の参照符号は、以前の図面から既知の同じ構成要素を示す。図4Aにおいて、ハンダバリア13は、自由端部7に形成されており、ハンダ付け部分5の表面端部において折り重ねられており、内部空間11(この図面では視認不能である)を封止しており、ハンダが貫通することを防止しており、このハンダは、ハンダ付け部分5の周縁においてハンダ隅肉としてのみ位置する。図4Bは、自由端部7から離間しているハンダバリア13を示しており、自由端部7からの距離は、必要に応じて調整され得る。
【符号の説明】
【0024】
1 接点
2 シート状金属ストリップ
3 接点素子
4 端子部分
5 ハンダ付け部分
6 スリット
7 自由端部/印刷回路基板に関する接点領域
8 前方領域
9 後方領域
10 スリーブ縁部
11 内部空間
12,12’ ハンダ
13 ハンダバリア
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
【国際調査報告】