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特表2023-515592組織成分の非侵襲検出方法、装置、システム及びウェアラブルデバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-13
(54)【発明の名称】組織成分の非侵襲検出方法、装置、システム及びウェアラブルデバイス
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/17 20060101AFI20230406BHJP
   G01N 21/27 20060101ALI20230406BHJP
   A61B 5/1455 20060101ALI20230406BHJP
【FI】
G01N21/17 610
G01N21/27 B
A61B5/1455
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022551695
(86)(22)【出願日】2021-02-20
(85)【翻訳文提出日】2022-08-25
(86)【国際出願番号】 CN2021077058
(87)【国際公開番号】W WO2021169872
(87)【国際公開日】2021-09-02
(31)【優先権主張番号】202010121193.1
(32)【優先日】2020-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522337761
【氏名又は名称】先陽科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SUNRISE TECHNOLOGIES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1001, Floor 10, Unit 1, Building 3, No. 6, East Automobile Museum Road, Fengtai District, Beijing 100071, China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】徐 可欣
【テーマコード(参考)】
2G059
4C038
【Fターム(参考)】
2G059AA01
2G059BB08
2G059BB12
2G059EE02
2G059EE11
2G059HH01
2G059KK04
2G059LL01
2G059MM01
2G059MM04
2G059MM05
4C038KK00
4C038KK10
4C038KL05
4C038KL09
4C038KM01
4C038KX02
4C038KY01
4C038KY04
4C038KY10
(57)【要約】
【要約】本発明は、組織成分の非侵襲検出方法、装置、システム及びウェアラブルデバイスを提供する。当該方法は、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得し、ここで、ソースプローブ距離の数が少なくとも二つであり、所定の波長の数が少なくとも一つであることと、検出すべき組織成分の濃度による光強度変化量の絶対値に基づいて、所定の波長に対応する各第1の光強度値から、第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を決定し、第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離を測定距離とし、第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離を参照距離とし、ここで、第1の光強度測定値が検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最大である第1の光強度値であり、前記第1の光強度参照値が検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最小である第1の光強度値であることと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得し、ここで、前記ソースプローブ距離の数が少なくとも二つであり、前記所定の波長の数が少なくとも一つであることと、
検出すべき組織成分の濃度による光強度変化量の絶対値に基づいて、前記所定の波長に対応する各前記第1の光強度値から、第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を決定し、前記第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離を測定距離とし、前記第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離を参照距離とし、ここで、前記第1の光強度測定値が、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最大である第1の光強度値であり、前記第1の光強度参照値が、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最小である第1の光強度値であり、前記検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量が、前記第1の光強度値と対応的な所定の光強度設定値との間の変化量であることと、を含む、
組織成分の非侵襲検出における距離決定方法。
【請求項2】
前記被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得することは、
前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、各前記所定の波長に対応する少なくとも二つの目標円環ビームを形成し、ここで、異なる前記目標円環ビームのソースプローブ距離が異なり、各前記ソースプローブ距離が前記目標円環ビームの内半径または外半径であり、異なる前記目標円環ビームが同一の幾何学的中心を有することと、
前記幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各前記目標円環ビームが前記被検出部位を通過した後に前記被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得することと、を含む、
請求項1に記載的方法。
【請求項3】
各前記目標円環ビームが、点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成される、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記感光面が、前記被検出部位の表面に接触するか、又は接触しない、
請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記感光面が導光部の第1端に設置され、前記導光部の第2端が、前記被検出部位の表面に接触するか、又は接触しなく、前記導光部の第2端と前記導光部の第1端とが対置端面であることにより、前記感光面が前記被検出部位の表面に接触しないことを実現する、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記感光面が前記被検出部位の表面に接触しなく、
前記方法は、
前記幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各前記目標円環ビームが前記被検出部位を通過した後に前記被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得する前に、
干渉光をシールドすることをさらに含む、
請求項4に記載の方法。
【請求項7】
被検体の被検出部位に対して、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータとの変化関係を取得し、ここで、前記所定の波長の数が少なくとも一つであることと、
各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータとの変化関係に基づいて、各測定距離及び/又は各参照距離を決定することと、を含む、
組織成分の非侵襲検出における距離決定方法。
【請求項8】
被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値及び/又は参照距離での第2の光強度参照値を取得し、ここで、各前記測定距離と各前記参照距離は、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法又は請求項7に記載の方法に基づいて決定され、前記所定の波長の数が少なくとも一つであることと、
各所定の波長での前記第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定することと、含む、
組織成分の非侵襲検出方法。
【請求項9】
前記被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値及び/又は参照距離での第2の光強度参照値を取得することは、
前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、各前記所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び/又は一つの参照円環ビームを形成し、ここで、各前記測定円環ビームの内半径又は外半径は対応的な測定距離であり、各前記参照円環ビームの内半径又は外半径は対応的な参照距離であり、各前記測定円環ビームと各前記参照円環ビームは同一の幾何学的中心を有することと、
前記幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各前記測定円環ビームが前記被検出部位を通過した後に前記被検出部位の表面から出射された第2の光強度測定値、及び/又は、各前記参照円環ビームが前記被検出部位を通過した後に前記被検出部位の表面から出射された第2の光強度参照値を取得すること、を含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
各前記測定円環ビームが、点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成され、
各前記参照円環ビームが、点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成され、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
各所定の波長での前記第2の光強度測定値及び/又は前記第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定することは、
前記所定の波長ごとに、前記所定の波長での前記第2の光強度測定値と前記第2の光強度参照値とを差分演算し、光強度差分値を得ることと、
各前記所定の波長での前記光強度差分値に基づいて、前記検出すべき組織成分の濃度を決定することと、を含む、
請求項8~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記感光面が前記被検出部位の表面に接触するか、又は接触しない、
請求項9又は10に記載の方法。
【請求項13】
前記感光面が導光部の第1端に設置され、前記導光部の第2端が、前記被検出部位の表面に接触するか、又は接触しなく、前記導光部の第2端と前記導光部の第1端とが対置端面であることにより、前記感光面が前記被検出部位の表面に接触しないことを実現する、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記感光面が前記被検出部位の表面に接触しなく、
前記方法は、
前記各所定の波長での前記第2の光強度測定値及び/又は前記第2の光強度参照値に基づいて検出すべき組織成分の濃度を決定する前に、
干渉光をシールドすることをさらに含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項15】
被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得し、ここで、前記ソースプローブ距離の数が少なくとも二つであり、前記所定の波長の数が少なくとも一つであるように構成される第1の取得モジュールと、
検出すべき組織成分の濃度の変化による光強度変化量の絶対値に基づいて、前記所定の波長に対応する各前記第1の光強度値から、第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を決定し、前記第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離を測定距離とし、前記第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離を参照距離とし、ここで、前記第1の光強度測定値が、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最大である第1の光強度値であり、前記第1の光強度参照値が、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最小である第1の光強度値であり、前記検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量が、前記第1の光強度値と対応的な所定の光強度設定値との間の変化量であるように構成される第1の決定モジュールと、を含む、
組織成分の非侵襲検出における距離決定装置。
【請求項16】
前記第1の取得モジュールは、
前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、各前記所定の波長に対応する少なくとも二つの目標円環ビームを形成し、ここで、異なる前記目標円環ビームのソースプローブ距離が異なり、各前記ソースプローブ距離が前記目標円環ビームの内半径または外半径であり、異なる前記目標円環ビームが同一の幾何学的中心を有するように構成される第1の形成サブモジュールと、
前記幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各前記目標円環ビームが前記被検出部位を通過した後に前記被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得するように構成される第1の取得サブモジュールと、を含む、
請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記第1の形成サブモジュールは、光源放出ユニット、ビーム調節ユニット及び制御ユニットを含み、
前記制御ユニットは前記光源放出ユニット及び前記ビーム調節ユニットにそれぞれに通信接続され、
前記制御ユニットは、前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源放出ユニット及び前記ビーム調節ユニットが協働して各前記所定の波長に対応する少なくとも二つの目標円環ビームを形成する、ように制御するように構成される、
請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記ビーム調節ユニットは、MEMS走査ミラーを含み、
前記制御ユニットは、前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源放出ユニットが、各前記所定の波長に対応する入射ビームを発し、各前記入射ビームを前記MEMS走査ミラーに投射するように制御し、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記MEMS走査ミラーが、各前記入射ビームを対応的な目標円環ビームに変換し、各前記目標円環ビームを前記被検出部位に投射する、ように制御するように構成される、
請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記ビーム調節ユニットは、走査ガルバノメータアセンブリを含み、
前記制御ユニットは、前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源放出ユニットが、各前記所定の波長に対応する入射ビームを発し、各前記入射ビームを前記走査ガルバノメータアセンブリに投射するように制御し、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記走査ガルバノメータアセンブリが、各前記入射ビームを対応的な目標円環ビームに変換し、各前記目標円環ビームを前記被検出部位に投射する、ように制御するように構成される、
請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記走査ガルバノメータアセンブリは、第1の二軸走査ガルバノメータ及び第2の二軸走査ガルバノメータを含み、
前記制御ユニットは、前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、前記光源放出ユニットが、各前記所定の波長に対応する入射ビームを発し、各前記入射ビームを前記第1の二軸走査ガルバノメータに投射する、ように制御するように構成され、
前記制御ユニットは、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記第1の二軸走査ガルバノメータが、X軸に沿って第1の所定の角度を偏向し、各前記入射ビームがX軸方向に沿って前記第1の所定の角度を偏向することを実現し、偏向された各前記入射ビームを前記第2の二軸走査ガルバノメータに投射する、ように制御するように構成され、
前記制御ユニットは、前記動作状態指令に応じて、前記第2の二軸走査ガルバノメータが、Y軸方向に沿って第2の所定の角度を偏向し、各前記目標円環ビームを形成し、各前記目標円環ビームを前記被検出部位に投射する、ように制御するように構成される、
請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記ビーム調節ユニットは、回転ミラー及び第1の電圧合焦レンズを含み、
前記制御ユニットは、前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源放出ユニットが、各前記所定の波長に対応する入射ビームを発し、各前記入射ビームを前記回転ミラーに投射する、ように制御するように構成され、
前記制御ユニットは、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記回転ミラーが、異なる角度で回転し、各前記入射ビームを対応的な元円環ビームに変換し、各前記元円環ビームを前記第1の電圧合焦レンズに投射する、ように制御するように構成され、
前記制御ユニットは、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記第1の電圧合焦レンズが、各前記元円環ビームの内半径又は外半径を対応的なソースプローブ距離に調節し、各前記目標円環ビームを取得し、各前記目標円環ビームを前記被検出部位に投射する、ように制御するように構成される、
請求項17に記載の装置。
【請求項22】
各前記動作状態指令は、前記制御ユニットにより第1の状態関係テーブルに応じて生成され、前記第1の状態関係テーブルには、前記被検体の被検出部位に対して、各前記所定の波長に対応する各前記目標円環ビームと前記第1の電圧合焦レンズの動作電圧との間の対応関係が記憶される、
請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記ビーム調節ユニットは、マイクロレンズアレイ及び結像レンズを含み、
前記制御ユニットは、被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源放出ユニットが、各前記所定の波長に対応する入射ビームを発し、各前記入射ビームを前記マイクロレンズアレイに投射するように制御し、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記マイクロレンズアレイが、各前記入射ビームを対応的な目標円環ビームに変換し、前記結像レンズにより各前記目標円環ビームを前記被検出部位に投射する、ように制御するように構成される、
請求項17に記載の装置。
【請求項24】
前記ビーム調節ユニットは、ビーム拡大レンズ群をさらに含み、
前記制御ユニットは、前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源放出ユニットが、各前記所定の波長に対応する入射ビームを発し、各前記入射ビームを前記ビーム拡大レンズ群に投射する、ように制御するように構成され、
前記ビーム拡大レンズ群は、各前記入射ビームをビーム拡大し、ビーム拡大された各前記入射ビームを前記マイクロレンズアレイに投射して、各前記入射ビームの、前記マイクロレンズアレイでの投射が前記マイクロレンズアレイを覆うように構成され、
前記制御ユニットは、対応的な前記動作状態指令に基づいて、前記マイクロレンズアレイが、各前記入射ビームを対応的な目標円環ビームに変換し、前記結像レンズにより各前記目標円環ビームを前記被検出部位に投射する、ように制御するように構成される、
請求項23に記載の装置。
【請求項25】
各前記動作状態指令は、前記制御ユニットにより第2の状態関係テーブルに応じて生成され、前記第2の状態関係テーブルには、前記被検体の被検出部位に対して、各前記所定の波長に対応する各前記目標円環ビームと前記マイクロレンズアレイにおける開状態にあるマイクロレンズとの間の対応関係が記憶される、
請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記ビーム調節ユニットは、コーンレンズ及び第2の電圧合焦レンズを含み、
前記制御ユニットは、前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源放出ユニットが、各前記所定の波長に対応する入射ビームを発し、各前記入射ビームを前記コーンレンズに投射する、ように制御するように構成され、
前記コーンレンズは、各前記入射ビームを各コーンビームに変換し、各前記コーンビームを前記第2の電圧合焦レンズに投射して、前記第2の電圧合焦レンズの結像前に各元円環ビームに表示するように構成され、
前記制御ユニットは、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記第2の電圧合焦レンズが各前記元円環ビームの内半径又は外半径を対応的なソースプローブ距離に調節して、各前記目標円環ビームを取得し、各前記目標円環ビームを前記被検出部位に投射する、ように制御するように構成される、
請求項17に記載の装置。
【請求項27】
各前記動作状態指令は、前記制御ユニットにより第3の状態関係テーブルに応じて生成され、前記第3の状態関係テーブルには、前記被検体の被検出部位に対して、各前記所定の波長に対応する各前記目標円環ビームと前記第2の電圧合焦レンズとの間の対応関係が記憶される、
請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記感光面が、前記被検出部位の表面に接触するか、又は接触しない、
請求項15~27のいずれか1項に記載の装置。
【請求項29】
前記装置は、
導光部をさらに含み、
前記感光面が導光部の第1端に設置され、前記導光部の第2端が前記被検出部位の表面に接触するか、又は接触しなく、前記導光部の第2端と前記導光部の第1端とが対置端面である、
請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記感光面が前記被検出部位の表面に接触しなく、
前記装置は、
第1の遮光部をさらに含み、
前記第1の遮光部は、前記感光面と前記被検出部位の表面との間の隙間領域に設置され、かつ、前記第1の遮光部は、前記被検出部位の表面に接触し、前記感光面は、前記第1の遮光部の内部に設置され、前記第1の遮光部は、前記感光面と一体であるか、又は前記第1の遮光部は前記感光面と別体である、
請求項28に記載の装置。
【請求項31】
前記導光部の第2端が前記被検出部位の表面に接触しなく、
前記装置は、
第2の遮光部をさらに含み、
前記第2の遮光部は、前記導光部と前記被検出部位の表面との間の隙間領域に設置され、前記第2の遮光部の第1端は、前記導光部の第2端に接触し、前記第2の遮光部の第2端は、前記被検出部位の表面に接触し、前記第2の遮光部の第2端と前記第2の遮光部の第1端とは対置端面である、
請求項29に記載の装置。
【請求項32】
被検体の被検出部位に対して、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係を取得し、ここで、前記所定の波長の数が少なくとも一つであるように構成される第2の取得モジュールと、
各前記所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係に基づいて、各測定距離及び/又は各参照距離を決定するように構成される第2の決定モジュールと、を含む、
組織成分の非侵襲検出における距離決定装置。
【請求項33】
被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値及び/又は参照距離での第2の光強度参照値を取得し、ここで、各前記測定距離と各前記参照距離は、請求項15~31のいずれか1項に記載の装置又は請求項32に記載の装置に基づいて決定され、前記所定の波長の数が少なくとも一つであるように構成される第3の取得モジュールと、
各前記所定の波長での第2の光強度測定値及び/又は前記第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するように構成される第3の決定モジュールと、を含む、
組織成分の非侵襲検出装置。
【請求項34】
前記第3の取得モジュールは、
前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、各前記所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び/又は一つの参照円環ビームを形成し、ここで、各前記測定円環ビームの内半径または外半径が対応的な測定距離であり、各前記参照円環ビームの内半径または外半径が対応的な参照距離であり、各前記測定円環ビームと各前記参照円環ビームが同一の幾何学的中心を有するように構成される第2の形成サブモジュールと、
前記幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各前記測定円環ビームが前記被検出部位を通過した後に前記被検出部位の表面から出射された第2の光強度測定値、及び/又は各前記参照円環ビームが前記被検出部位を通過した後に前記被検出部位の表面から出射された第2の光強度参照値を取得するように構成される第2の取得サブモジュールと、を含む、
請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記第2の形成サブモジュールは、光源放出ユニット、ビーム調節ユニット及び制御ユニットを含み、
前記制御ユニットは前記光源放出ユニット及び前記ビーム調節ユニットにそれぞれに通信接続され、
前記制御ユニットは、前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源放出ユニット及び前記ビーム調節ユニットが協働して各前記所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び/又は一つの参照円環ビームを形成する、ように制御するように構成される、
請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記ビーム調節ユニットは、MEMS走査ミラーを含み、
前記制御ユニットは、前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源放出ユニットが、各前記所定の波長に対応する入射ビームを発し、かつ各前記入射ビームを前記MEMS走査ミラーに投射するように制御し、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記MEMS走査ミラーが、各前記入射ビームを対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームに変換し、かつ各前記測定円環ビーム及び/又は各前記参照円環ビームを前記被検出部位に投射する、ように制御するように構成される、
請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記ビーム調節ユニットは、走査ガルバノメータアセンブリを含み、
前記制御ユニットは、前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源放出ユニットが、各前記所定の波長に対応する入射ビームを発し、かつ各前記入射ビームを前記走査ガルバノメータアセンブリに投射するように制御し、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記走査ガルバノメータアセンブリが、各前記入射ビームを対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームに変換し、かつ各前記測定円環ビーム及び/又は各前記参照円環ビームを前記被検出部位に投射する、ように制御するように構成される、
請求項35に記載の装置。
【請求項38】
前記走査ガルバノメータアセンブリは、第1の二軸走査ガルバノメータ及び第2の二軸走査ガルバノメータを含み、
前記制御ユニットは、前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源放出ユニットが、各前記所定の波長に対応する入射ビームを発し、かつ各前記入射ビームを前記第1の二軸走査ガルバノメータに投射する、ように制御するように構成され、
前記制御ユニットは、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記第1の二軸走査ガルバノメータが、X軸に沿って第1の所定の角度を偏向し、各前記入射ビームがX軸方向に沿って前記第1の所定の角度を偏向することを実現し、かつ偏向された各前記入射ビームを前記第2の二軸走査ガルバノメータに投射する、ように制御するように構成され、
前記制御ユニットは、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記第2の二軸走査ガルバノメータが、Y軸方向に沿って第2の所定の角度を偏向し、偏向された各前記入射ビームがY軸方向に沿って前記第2の所定の角度を偏向することを実現し、各前記測定円環ビーム及び/又は各前記参照円環ビームを形成し、かつ各前記測定円環ビーム及び/又は各前記参照円環ビームを前記被検出部位に投射する、ように制御するように構成される、
請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記ビーム調節ユニットは、回転ミラー及び第1の電圧合焦レンズを含み、
前記制御ユニットは、前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源放出ユニットが、各前記所定の波長に対応する入射ビームを発し、かつ各前記入射ビームを前記回転ミラーに投射する、ように制御するように構成され、
前記制御ユニットは、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記回転ミラーが、異なる角度で回転し、各前記入射ビームを対応的な元円環ビームに変換し、かつ各前記元円環ビームを前記第1の電圧合焦レンズに投射する、ように制御するように構成され、
前記制御ユニットは、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記第1の電圧合焦レンズが、各前記元円環ビームの内半径又は外半径を対応的な測定距離に調節し、各前記測定円環ビームを取得し、及び/又は各前記元円環ビームの内半径又は外半径を対応的な参照距離に調節し、各前記参照円環ビームを取得し、かつ各前記測定円環ビーム及び/又は各前記参照円環ビームを前記被検出部位に投射する、ように制御するように構成される、
請求項35に記載の装置。
【請求項40】
各前記動作状態指令は、前記制御ユニットにより第4の状態関係テーブルに応じて生成され、前記第4の状態関係テーブルには、前記被検体の被検出部位に対して、各前記所定の波長に対応する各前記測定円環ビームと前記第1の電圧合焦レンズの動作電圧との間の対応関係、及び/又は各前記参照円環ビームと前記第1の電圧合焦レンズの動作電圧との間の対応関係が記憶される、
請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記ビーム調節ユニットは、マイクロレンズアレイ及び結像レンズを含み、
前記制御ユニットは、被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源放出ユニットが、各前記所定の波長に対応する入射ビームを発し、かつ各前記入射ビームを前記マイクロレンズアレイに投射するように制御し、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記マイクロレンズアレイが、各前記入射ビームを対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームに変換し、かつ前記結像レンズにより各前記測定円環ビーム及び/又は各前記参照円環ビームを前記被検出部位に投射する、ように制御するように構成される、
請求項35に記載の装置。
【請求項42】
前記ビーム調節ユニットは、ビーム拡大レンズ群をさらに含み、
前記制御ユニットは、前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源放出ユニットが、各前記所定の波長に対応する入射ビームを発し、かつ各前記入射ビームを前記ビーム拡大レンズ群に投射する、ように制御するように構成され、
前記ビーム拡大レンズ群は、各前記入射ビームをビーム拡大し、かつビーム拡大された各前記入射ビームを前記マイクロレンズアレイに投射して、各前記入射ビームの前記マイクロレンズアレイでの投射が前記マイクロレンズアレイを覆うように構成され、
前記制御ユニットは、対応的な前記動作状態指令に基づいて、前記マイクロレンズアレイが、各前記入射ビームを対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームに変換し、かつ前記結像レンズにより各前記測定円環ビーム及び/又は各前記参照円環ビームを前記被検出部位に投射する、ように制御するように構成される、
請求項41に記載の装置。
【請求項43】
各前記動作状態指令は、前記制御ユニットにより第5の状態関係テーブルに応じて生成され、前記第5の状態関係テーブルには、前記被検体の被検出部位に対して、各前記所定の波長に対応する各前記測定円環ビームと前記マイクロレンズアレイにおける開状態にあるマイクロレンズとの間の対応関係、及び/又は各前記参照円環ビームと前記マイクロレンズアレイにおける開状態にあるマイクロレンズとの間の対応関係が記憶される、
請求項42に記載の装置。
【請求項44】
前記ビーム調節ユニットは、コーンレンズ及び第2の電圧合焦レンズを含み、
前記制御ユニットは、前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源放出ユニットが、各前記所定の波長に対応する入射ビームを発し、かつ各前記入射ビームを前記コーンレンズに投射する、ように制御するように構成され、
前記コーンレンズは、各前記入射ビームを各コーンビームに変換し、かつ各前記コーンビームを前記第2の電圧合焦レンズに投射して、前記第2の電圧合焦レンズの結像前に各元円環ビームに表示するように構成され、
前記制御ユニットは、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記第2の電圧合焦レンズが、各前記元円環ビームの内半径又は外半径を対応的な測定距離に調節して、各前記測定円環ビームを取得し、及び/又は各前記元円環ビームの内半径又は外半径を対応的な参照距離に調節して、各前記参照円環ビームを取得し、かつ各前記定円環ビーム及び/又は前記参照円環ビームを前記被検出部位に投射する、ように制御するように構成される、
請求項35に記載の装置。
【請求項45】
各前記動作状態指令は、前記制御ユニットにより第6の状態関係テーブルに応じて生成され、前記第6の状態関係テーブルには、前記被検体の被検出部位に対して、各前記所定の波長に対応する各前記測定円環ビームと前記第2の電圧合焦レンズの動作電圧との間の対応関係、及び/又は各前記参照円環ビームと前記第2の電圧合焦レンズの動作電圧との間の対応関係が記憶される、
請求項44に記載の装置。
【請求項46】
前記第3の決定モジュールは、
各前記所定の波長に対して、前記所定の波長での前記第2の光強度測定値と前記第2の光強度参照値とを差分演算し、光強度差分値を得るように構成される差分サブモジュールと、
各前記所定の波長での前記光強度差分値に基づいて、前記検出すべき組織成分の濃度を決定するように構成される決定サブモジュールと、を含む
請求項33~45のいずれか1項に記載の装置。
【請求項47】
前記感光面が前記被検出部位の表面に接触するか、又は接触しない、
請求項33~45のいずれか1項に記載の装置。
【請求項48】
前記感光面は、前記導光部の第1端に設置され、前記導光部の第2端は、前記被検出部位の表面に接触するか、又は接触しなく、前記導光部の第1端と前記導光部の第2端とは対置端面である、
請求項47に記載の装置。
【請求項49】
前記感光面が前記被検出部位の表面に接触しなく、
前記装置は、
第1の遮光部をさらに含み、
前記第1の遮光部は、前記感光面と前記被検出部位の表面との間の隙間領域に設置され、かつ、前記第1の遮光部は、前記被検出部位の表面に接触し、前記感光面は、前記第1の遮光部の内部に設置され、前記第1の遮光部は、前記感光面と一体であるか、又は前記第1の遮光部は前記感光面と別体である、
請求項47に記載の装置。
【請求項50】
前記導光部の第2端が前記被検出部位の表面に接触しなく、
前記装置は、
第2の遮光部をさらに含み、
前記第2の遮光部は、前記導光部と前記被検出部位の表面との間の隙間領域に設置され、かつ、前記第2の遮光部の第1端は、前記導光部の第2端に接触し、前記第2の遮光部の第2端は、前記被検出部位の表面に接触し、前記第2の遮光部の第2端と前記第2の遮光部の第1端とは対置端面である、
請求項48に記載の装置。
【請求項51】
本体と、請求項33~50のいずれか1項に記載の組織成分の非侵襲検出装置と、を含み、
前記組織成分の非侵襲検出装置は、前記本体に設置され、
前記ウェアラブルデバイスは、被検出部位に着用される、
ウェアラブルデバイス。
【請求項52】
請求項51に記載のウェアラブルデバイス及び端末を含み、
前記第3の決定モジュールは前記第3の取得モジュール及び前記端末にそれぞれに通信接続され、
前記ウェアラブルデバイスは、被検出部位に着用され、
前記第3の取得モジュールは、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値、及び/又は参照距離での第2の光強度参照値を取得し、ここで、各前記測定距離と各参照距離が、請求項15~31のいずれか1項に記載の装置又は請求項32に記載の装置に基づいて決定され、前記所定の波長の数が少なくとも一つであるように構成され、
前記第3の決定モジュールは、各前記所定の波長での各前記第2の光強度測定値及び/又は各前記第2の光強度参照値を処理し、処理された各前記所定の波長での各前記第2の光強度測定値及び/又は各前記第2の光強度参照値を取得し、かつ処理された各前記所定の波長での各前記第2の光強度測定値及び/又は各前記第2の光強度参照値を前記端末に発信するように構成され、
前記端末は、処理された各前記所定の波長での各前記第2の光強度測定値及び/又は各前記第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するように構成される、
組織成分の非侵襲検出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スペクトル検出技術分野に関し、特に、組織成分の非侵襲検出方法、装置、システム及びウェアラブルデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
近赤外スペクトル検出方法は、迅速性、非侵襲性および情報の多次元化などの特徴を有し、したがって、一般的に近赤外スペクトル検出方法を用いて組織成分の検出を行い、ここで、組織成分は、血糖、脂肪及び白血球等を含む。しかし、検出すべき組織成分自身の吸収が弱く、被検体自身の検出すべき組織成分の濃度の変化幅も大きくないため、検出すべき有効信号が弱い。そして、それは、人体背景及び測定環境変化の干渉を受けやすく、上記干渉により、検出すべき組織成分の情報を覆う可能性があり、さらに、大きな背景ノイズの干渉で、微弱信号の抽出を実現することが困難である。
【0003】
上記問題を解決するために、浮動参照理論に基づく参照測定方法を提供する。すなわち検出すべき組織成分に対して、あるソースプローブ距離が存在し、吸収作用と散乱作用による乱反射光強に対する影響は、程度が同じであるが方向が逆であるため、該ソースプローブ距離に対応する出射位置から出射された乱反射光強度値の、検出すべき組織成分の濃度変化に対する感度がゼロである。上記特徴を有する出射位置を参照位置(または基準位置)と呼び、相応的なソースプローブ距離が参照距離であってよい。同様に、検出すべき組織成分に対して、あるソースプローブ距離が存在し、該ソースプローブ距離に対応する出射位置から出射された乱反射光強度値の、検出すべき組織成分の濃度変化に対する感度が最大である。上記特徴を有する出射位置を測定位置と呼び、相応的なソースプローブ距離が測定距離であってよい。参照距離に対応する乱反射光強度値が、検出過程における検出すべき組織成分の濃度変化以外の他の干渉による応答を反映し、測定距離に対応する乱反射光強度値が、検出すべき組織成分の応答、及び、検出すべき組織成分以外の他の干渉による応答を反映するため、上記において、参照位置及び/又は測定位置を正確に決定することが必要である。
【0004】
関連技術では、一般的には、中心入射、すなわち、入射ビームの中心からの有限個のソースプローブ距離の箇所に感光面を設置するという方式を採用して、被検出部位の表面から出射された乱反射光強度値を受信する。ここで、上記した有限個のソースプローブ距離は、大部分の被検体の平均パラメータに基づいて決定される。これに基づいて、どのソースプローブ距離を参照距離とするか、及び、どのソースプローブ距離を測定距離とするかをさらに決定する。
【0005】
本開示の構想を実現する過程において、発明者は、関連技術に少なくとも以下の問題が存在し、関連技術を採用する検出精度が高くないことを発見する。
【発明の概要】
【0006】
本開示の第1局面によると、組織成分の非侵襲検出における距離決定方法を提供し、この方法は、
被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得し、ここで、前記ソースプローブ距離の数が少なくとも二つであり、前記所定の波長の数が少なくとも一つであることと、
検出すべき組織成分の濃度による光強度変化量の絶対値に基づいて、前記所定の波長に対応する各前記第1の光強度値から、第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を決定し、前記第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離を測定距離とし、前記第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離を参照距離とし、ここで、前記第1の光強度測定値が検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最大である第1の光強度値であり、前記第1の光強度参照値が検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最小である第1の光強度値であり、前記検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量が前記第1の光強度値と対応的な所定の光強度設定値との間の変化量であることと、を含む。
【0007】
本開示の他の局面によると、組織成分の非侵襲検出における距離決定方法を提供し、この方法は、
被検体の被検出部位に対して、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータとの変化関係を取得し、ここで、前記所定の波長の数が少なくとも一つであることと、
各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータとの変化関係に基づいて、各測定距離及び/又は各参照距離を決定することと、を含む。
【0008】
本開示の他の局面によると、組織成分の非侵襲検出方法を提供し、この方法は、
被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値、及び/又は参照距離での第2の光強度参照値を取得し、ここで、各前記測定距離と各前記参照距離は、上記した組織成分の非侵襲検出における距離決定方法に基づいて決定され、前記所定の波長の数が少なくとも一つであることと、
各所定の波長での前記第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定することと、含む。
【0009】
本開示の他の局面によると、組織成分の非侵襲検出装置を提供し、この装置は、
被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得し、ここで、前記ソースプローブ距離の数が少なくとも二つであり、前記所定の波長の数が少なくとも一つであるように構成される第1の取得モジュールと、
検出すべき組織成分の濃度の変化による光強度変化量の絶対値に基づいて、前記所定の波長に対応する各前記第1の光強度値から、第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を決定し、前記第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離を測定距離とし、前記第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離を参照距離とし、ここで、前記第1の光強度測定値が検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最大である第1の光強度値であり、前記第1の光強度参照値が検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最小である第1の光強度値であり、前記検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量が、前記第1の光強度値と対応的な所定の光強度設定値との間の変化量であるように構成される第1の決定モジュールと、を含む。
【0010】
本開示の他の局面によると、組織成分の非侵襲検出における距離決定装置を提供し、この装置は、
被検体の被検出部位に対して、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係を取得し、ここで、前記所定の波長の数が少なくとも一つであるように構成される第2の取得モジュールと、
各前記所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係に基づいて、各測定距離及び/又は各参照距離を決定するように構成される第2の決定モジュールと、を含む。
【0011】
本開示の他の局面によると、組織成分の非侵襲検出装置を提供し、この装置は、
被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値、及び/又は参照距離での第2の光強度参照値を取得し、ここで、各前記測定距離と各前記参照距離が、上記した組織成分の非侵襲検出における距離決定装置に基づいて決定され、前記所定の波長の数が少なくとも一つであるように構成される第3の取得モジュールと、
各前記所定の波長での第2の光強度測定値及び/又は前記第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するように構成される第3の決定モジュールと、を含む。
【0012】
本開示の他の局面によると、ウェアラブルデバイスを提供し、このデバイスは、本体と本開示の上記した組織成分の非侵襲検出装置とを含み、前記組織成分の非侵襲検出装置は、前記本体に設置され、
前記ウェアラブルデバイスは、被検出部位に着用される。
【0013】
本開示の他の局面によると、組織成分の非侵襲検出システムを提供し、このシステムは、本開示の上記したウェアラブルデバイス及び端末を含み、前記第3の決定モジュールは前記第3の取得モジュール及び前記端末にそれぞれに通信接続され、
前記ウェアラブルデバイスは、被検出部位に着用され、
前記第3の取得モジュールは、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値、及び/又は参照距離での第2の光強度参照値を取得し、ここで、各前記測定距離と各参照距離が、上記した組織成分の非侵襲検出における距離決定装置に基づいて決定され、前記所定の波長の数が少なくとも一つであるように構成され、
前記第3の決定モジュールは、各前記所定の波長での各前記第2の光強度測定値及び/又は各前記第2の光強度参照値を処理し、処理された各前記所定の波長での各前記第2の光強度測定値及び/又は各前記第2の光強度参照値を取得し、かつ処理された各前記所定の波長での各前記第2の光強度測定値及び/又は各前記第2の光強度参照値を前記端末に発信するように構成され、
前記端末は、処理された各前記所定の波長での各前記第2の光強度測定値及び/又は各前記第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定方法のフローチャートである。
図2図2は、本開示の実施例による被検出部位の表面に形成される目標円環ビームの模式図である。
図3図3は、本開示の実施例による感光面に基づいて第1の光強度値を取得する模式図である。
図4図4は、本開示の実施例による点状スポットの走査によって目標円環ビームを形成する模式図である。
図5図5は、本開示の実施例によるビーム投影によって目標円環ビームを形成する模式図である。
図6図6は、本開示の実施例による感光面に基づいて第1の光強度値を取得する別の模式図である。
図7図7は、本開示の実施例による感光面に基づいて第1の光強度値を取得する他の模式図である。
図8図8は、本開示の実施例による感光面に基づいて第1の光強度値を取得するまた他の模式図である。
図9図9は、本開示の実施例による干渉光をシールドする模式図である。
図10図10は、本開示の実施例による干渉光をシールドする他の模式図である。
図11図11は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定方法の別のフローチャートである。
図12図12は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定方法の他のフローチャートである。
図13図13は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出方法のフローチャートである。
図14図14は、本開示の実施例による被検出部位の表面に形成される測定円環ビームと参照円環ビームの模式図である。
図15図15は、本開示の実施例による感光面に基づいて第2の光強度測定値と第2の光強度参照値を取得する模式図である。
図16図16は、本開示の実施例による感光面に基づいて第2の光強度測定値と第2の光強度参照値を取得する別の模式図である。
図17図17は、本開示の実施例による干渉光をシールドする他の模式図である。
図18図18は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出方法の別のフローチャートである。
図19図19は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出方法の他のフローチャートである。
図20図20は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定装置の構成模式図である。
図21図21は、本開示の実施例による第1の取得モジュールの構成模式図である。
図22図22は、本開示の実施例による第1の形成サブモジュールの構成模式図である。
図23図23は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定装置の別の構成模式図である。
図24図24は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定装置の他の構成模式図である。
図25図25は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定装置のまた他の構成模式図である。
図26図26は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定装置のさらに他の構成模式図である。
図27図27は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定装置のさらに他の構成模式図である。
図28図28は、本開示の実施例による感光面と被検出部位の表面との非接触の他の模式図である。
図29図29は、本開示の実施例による感光面と被検出部位の表面との非接触のまた他の模式図である。
図30図30は、本開示の実施例による干渉光をシールドするまた他の模式図である。
図31図31は、本開示の実施例による干渉光をシールドするさらに他の模式図である。
図32図32は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出装置の構成模式図である。
図33図33は、本開示の実施例による第3の取得モジュールの構成模式図である。
図34図34は、本開示の実施例による第2の形成サブモジュールの構成模式図である。
図35図35は、本開示の実施例による干渉光をシールドするさらに他の模式図である。
図36図36は、本開示の実施例によるウェアラブルデバイスの構成模式図である。
図37図37は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出システムの構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら本開示の実施形態をさらに説明する。
【0016】
本開示の構想を実現する過程において、発明者は、参照距離及び測定距離が波長によって異なり、被検体によって異なり、被検出部位によって異なるため、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する参照距離及び測定距離を決定すれば、入射ビームの中心からの各ソースプローブ距離の箇所に感光面を設置する必要があることを発見する。上記では、光電検出器の製造レベルに対して高い要求が必要である。換言すれば、上記では、光電検出器の製造レベルに依存する。ところで、現在の光電検出器の製造レベルによって制限され、入射ビームの中心からの各ソースプローブ距離の箇所に感光面を設置することが困難であり、大部分の被検体の平均パラメータに基づいて有限個のソースプローブ距離の箇所に感光面を設置するしかできない。これにより、関連技術を採用すれば、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する参照距離及び測定距離を正確に決定することが困難であり、さらに検出精度が高くない。
【0017】
検出精度を向上させるために、参照距離及び/又は測定距離を正確に決定する必要がある。この課題を解決するために、発明者は、光源と感光面の設置方式を変更するという解決手段を提供し、以下に具体的な実施例を参照しながら説明する。
【0018】
図1は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定方法のフローチャートであり、本実施例は、検出すべき組織成分の濃度の検出精度を向上させる場合に適用することができる。
【0019】
図1に示すように、この方法は、操作S110~S120を含む。
【0020】
操作110において、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得し、ここで、ソースプローブ距離の数は少なくとも二つであり、所定の波長の数は少なくとも一つである。
【0021】
本開示の実施例によれば、ソースプローブ距離は、光源と出射位置との間の距離を示すことができ、ここで、前記光源は、被検出部位の表面に形成されるビームであり、出射位置は、光強度値を出射する位置であり、光強度値は、ビームが被検出部位を通過した後、被検出部位の表面から出射された光強度値である。説明すべきものとして、本開示の実施例に記載の光強度値は、いずれも乱反射光強度値であり、かつ、本開示の実施例において測定距離及び参照距離を決定するための光強度値は、第1の光強度値である。さらに説明すべきこととして、上記出射位置に対応して感光面が設置されると、ソースプローブ距離は、光源と感光面との間の距離を示すことができる。ここで、前記感光面は、被検出部位と接触してもよく、被検出部位と接触しなくてもよい。実際の状況に応じて設定することができ、ここでは具体的に限定しない。感光面は、被検出部位の表面から出射された光強度値を受信するために用いられてもよい。
【0022】
被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の各ソースプローブ距離での少なくとも一つの第1の光強度値を取得することができ、すなわち、被検体の被検出部位が決定された場合に、各所定の波長に対して、該所定の波長の各ソースプローブ距離での少なくとも一つの第1の光強度値を取得する。ここに記載の各第1の光強度値は、インビボ実験により得られた第1の光強度値、モンテカルロシミュレーションにより得られた第1の光強度値、又はインヴィトロ実験により得られた第1の光強度値であってもよい。同一所定の波長の同一ソースプローブ距離での異なる第1の光強度値に対応する検出すべき組織成分の濃度が異なり、すなわち同一の所定の波長の同一のソースプローブ距離での少なくとも一つの第1の光強度値を取得し、異なる第1の光強度値に対応する検出すべき組織成分の濃度が異なる。
【0023】
各第1の光強度値がインビボ実験により取得された第1の光強度値、又はインヴィトロ実験により取得された第1の光強度値であれば、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得することが、以下のように理解することができ、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する少なくとも二つの目標円環ビームを形成し、異なる目標円環ビームのソースプローブ距離が異なり、各ソースプローブ距離は、目標円環ビームの内半径または外半径であり、異なる目標円環ビームの幾何学的中心は同じである。幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各目標円環ビームが被検出部位を通過してから被検出部位の表面から出射された少なくとも一つの第1の光強度値を取得する。説明すべきものとして、前記検出すべき組織成分が血糖であれば、前記インビボ実験はOGTT(Oral Glucose Tolerance Test、経口ブドウ糖負荷試験)を含むことができる。
【0024】
各第1の光強度値がモンテカルロシミュレーションにより取得された第1の光強度値であれば、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得することは、以下のように理解することができ、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の三層皮膚組織モデルでの組織光学パラメータ及び皮膚構造パラメータを取得する。モンテカルロシミュレーションに基づいて、各組織光学パラメータ、各皮膚組織構造パラメータ、検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係、所定の少なくとも二つのソースプローブ距離及び所定の入射光子数に基づいて、各所定の波長の各ソースプローブ距離での第1の光強度値を決定する。ここで、モンテカルロシミュレーションにより、生物組織におけるランダム散乱の光学伝播経路シミュレーションを実現することができ、乱反射光強度値の空間分布及び吸収された光子部分の組織内での分布状況を得ることができる。三層の皮膚組織モデルについて、表皮層、真皮層及び皮下組織を含むと理解することができる。組織光学パラメータは、各皮膚層の吸収係数、散乱係数、個々の異方性因子および平均屈折率などを含んでいてもよい。皮膚組織構造パラメータは、各層の皮膚組織の厚さ、すなわち上記した表皮層の厚さ、真皮層の厚さ及び皮下組織の厚さであると理解することができる。検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係は、検出すべき組織成分の濃度変化による吸収係数の変化関係と、検出すべき組織成分の濃度変化による低減散乱係数の変化関係を含んでいてもよい。検出すべき組織成分は、血糖、脂肪、白血球等を含んでいてもよい。
【0025】
操作S120において、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値に基づいて、所定の波長に対応する各第1の光強度値から第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を決定し、第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離を測定距離とし、第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離を参照距離とし、ここで、第1の光強度測定値は、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最大である第1の光強度値であり、第1の光強度参照値は、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最小である第1の光強度値であり、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量は、第1の光強度値と対応的な所定の光強度設定値との間の変化量である。
【0026】
本開示の実施例によれば、測定距離が、ソースプローブ距離に対応する出射位置から出射された乱反射光強度値の検出すべき組織成分の濃度変化に対する感度が最大であるソースプローブ距離であり、参照距離が、ソースプローブ距離に対応する出射位置から出射された乱反射光強度値の検出すべき組織成分の濃度変化に対する感度がゼロであるソースプローブ距離であり、ここで、乱反射光強度値の検出すべき組織成分の濃度変化に対する感度が光強度変化量と検出すべき組織成分の濃度変化量との比であるため、検出すべき組織成分の濃度変化量が決定される場合、測定距離は、ソースプローブ距離に対応する出射位置から出射された光強度変化量の絶対値が最大であるソースプローブ距離であり、参照距離は、ソースプローブ距離に対応する出射位置から出射された光強度変化量の絶対値が最小であるソースプローブ距離である。上記した乱反射光強度値は第1の光強度値である。
【0027】
上記に基づいて、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値に基づいて、所定の波長に対応する各第1の光強度値から第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を決定し、第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離を測定距離とし、第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離を参照距離とし、ここで、第1の光強度測定値は、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最大である第1の光強度値であり、第1の光強度参照値は、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最小である第1の光強度値であり、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量は、第1の光強度値と対応的な所定の光強度設定値との間の変化量である。各光強度設定値は、検出すべき組織成分の濃度が所定の濃度である場合、被検出部位の表面から出射された光強度値であると理解することができる。ここで、各第1の光強度値がインビボ実験により取得された第1の光強度値であれば、各光強度設定値は、被検体が空腹状態にある場合に取得された光強度値であってもよい。各第1の光強度値がモンテカルロシミュレーションにより得られた第1の光強度値又はインヴィトロ実験により得られた第1の光強度値であれば、各光強度設定値は、所定の濃度がゼロである場合に被検出部位の表面から出射された光強度値であってもよい。
【0028】
本開示の実施例によれば、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値に基づいて、所定の波長に対応する各第1の光強度値から第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を決定することは、以下のように理解することができ、各所定の波長に対して、該所定の波長に対応する各第1の光強度値から第1の光強度測定値を決定することができる。又は、該所定の波長に対応する各第1の光強度値から第1の光強度測定値及び第1の光強度参照値を決定することができる。又は、該所定の波長に対応する各第1の光強度値から第1の光強度参照値を決定することができる。理解できるように、全ての所定の波長に対して、以下のような場合が存在する。
【0029】
場合一、各所定の波長に対応する第1の光強度測定値のみを決定することである。場合二、各波長に対応する第1の光強度測定値及び第1の光強度参照値を決定することである。場合三、一部の所定の波長に対応する第1の光強度測定値を決定し、及び、他の一部の所定の波長に対応する第1の光強度参照値を決定することである。場合四、一部の所定の波長に対応する第1の光強度測定値及び第1の光強度参照値を決定し、及び、他の一部の所定の波長に対応する第1の光強度参照値を決定することである。場合五、一部の所定の波長に対応する第1の光強度測定値及び第1の光強度参照値を決定し、及び、他の一部の所定の波長に対応する第1の光強度測定値を決定することである。
【0030】
これを基礎として、測定距離及び参照距離から言えば、全ての所定の波長に対して、以下の場合が存在する。場合一、各所定の波長に対応する測定距離のみを決定することである。場合二、各波長に対応する測定距離及び参照距離を決定することである。場合三、一部の所定の波長に対応する測定距離を決定し、及び、他の一部の所定の波長に対応する参照距離を決定することである。場合四、一部の所定の波長に対応する測定距離及び参照距離を決定し、及び、他の一部の所定の波長に対応する参照距離を決定することである。場合五、一部の所定の波長に対応する測定距離及び参照距離を決定し、及び、他の一部の所定の波長に対応する測定距離を決定することである。各所定の波長に対して、該所定の波長に対応する測定距離及び/又は参照距離を決定することは、実際の場合に応じて設定することができ、ここで具体的に限定しない。
【0031】
例示的に、λは所定の波長を表し、i∈[1,M]であり、Mは所定の波長の数を表し、M≧1である。ρはソースプローブ距離を表し、j∈[2,N]であり、Nはソースプローブ距離の数を表し、N≧2である。Tは検出すべき組織成分の濃度を表し、k∈[1,P]であり、Pは検出すべき組織成分の濃度の数を表し、P≧1である。Tは各光強度設定値が対応する所定の濃度を表す。
【0032】
検出すべき組織成分の濃度がTである場合、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長λの各ソースプローブ距離ρでの一つの第1の光強度値
【0033】
【数1】
【0034】
を取得することができる。理解できるように、各所定の波長λに対して、各検出すべき組織濃度TでのN個の第1の光強度値
【0035】
【数2】
【0036】
を取得することができる。それに応じて、各所定の波長λに対して、P個の第1の光強度値セットを取得することができ、各第1の光強度値セットはN個の第1の光強度値
【0037】
【数3】
【0038】
を含む。各所定の波長λに対して、各第1の光強度値セットに対して、該第1の光強度値セットにおける各第1の光強度値
【0039】
【数4】
【0040】
と光強度設定値を演算し、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量のN個の絶対値を決定することができる。検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量のN個の絶対値から、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値の最大値、及び、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値の最小値を決定する。ここで、検出すべき組織成分の濃度変化はT-Tで表示することができる。検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最大であることに対応する第1の光強度値を第1の光強度測定値とし、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最小であることに対応する第1の光強度値を第1の光強度参照値とする。理解できるように、各所定の波長λに対して、各検出すべき成分の濃度Tに対応する一つの第1の光強度測定値及び一つの第1の光強度参照値を取得することができる。しかし、各所定の波長λに対して、異なる検出すべき組織成分の濃度Tでの第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離が同じであり、異なる検出すべき組織成分の濃度Tでの第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離も同じである。上記では、第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離を測定距離とし、第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離を参照距離とすることができる。
【0041】
本開示の実施例の技術的解決手段によれば、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得することができるため、第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を正確に決定することを実現し、さらに測定距離及び/又は参照距離の正確的な決定を実現する。これを基礎として、測定距離及び/又は参照距離の正確的な決定により、検出すべき組織成分の濃度に基礎を提供し、さらに検出精度を向上させる。
【0042】
本開示の実施例によれば、操作110は以下の操作を含むことができる。被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する少なくとも二つの目標円環ビームを形成し、ここで、異なる目標円環ビームのソースプローブ距離が異なり、各ソースプローブ距離が目標円環ビームの内半径又は外半径であり、異なる目標円環ビームが同一の幾何学的中心を有する。幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各目標円環ビームが被検出部位を通過してから被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得する。
【0043】
本開示の実施例によれば、測定距離及び参照距離を正確に決定するために、動的及びサイズ可変な目標円環ビームで入射し、目標円環ビームの中心に対応する位置に感光面を設置するという方式を採用することができ、異なる目標円環ビームが同一の幾何学的中心を有することができる。これは、異なる目標円環ビームのサイズが異なり、サイズが内半径及び外半径を含み、感光面がいずれも各目標円環ビームの中心に対応する位置に設置され、したがって、感光面が受信した各第1の光強度値が対応的な目標円環ビームから入射して、対応的な伝送経路を経過した後に生成されるためである。感光面と各サイズの目標円環ビームも一つのソースプローブ距離に対応する。
【0044】
本開示の実施例によれば、測定距離及び参照距離が波長によって異なり、被検体及び被検出部位によって異なるため、各被検体の被検出部位に対して、いずれも上記方式を採用して各所定の波長に対応する各第1の光強度値を取得することができ、さらに、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する参照距離及び/又は測定距離を正確に決定することができる。
【0045】
本開示の実施例によれば、上記目標円環ビームと感光面の放出及び受信方式により、光電検出器に対する要求を大幅に低減し、さらに製造コストを低減し、実現しやすくなる。そして、連続検出を実現する。連続検出とは、ソースプローブ距離の連続であると理解することができる。
【0046】
上記に基づいて、実現方式は以下のとおりである。被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する異なるサイズの目標円環ビームを形成し、感光面を各目標円環ビームの中心に対応する位置に設置し、感光面に基づいて、各目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された少なくとも一つの第1の光強度値を受信する。ここで、各目標円環ビームは、同一の幾何学的中心で被検出部位の表面に形成することができる。説明すべきものとして、異なる目標円環ビームの内半径及び外半径はいずれも異なる。内半径及び外半径はいずれも半径である。各目標円環ビームのサイズは、実際の状況に応じて設定することができ、ここで具体的に限定しない。同一の所定の波長の同一の目標円環ビームでの異なる第1の光強度値に対応する検出すべき組織成分の濃度が異なり、即ち同一の所定の波長の同一の目標円環ビームでの少なくとも一つの第1の光強度値を取得し、異なる第1の光強度値に対応する検出すべき組織成分の濃度が異なる。また、異なる目標円環ビームの環幅は同じであってもよく、異なってもよく、具体的には実際の状況に応じて設定することができ、ここで具体的に限定しない。ここで、各目標円環ビームの環幅は、各目標円環ビームの外半径と各目標円環ビームの内半径との差として理解されることができる。各目標円環ビームは、点状スポットで形成されてもよいか、又はビーム投影によって形成されてもよい。異なる所定の波長に対応する各目標円環ビームは同じであってもよく、異なってもよく、具体的には実際の状況に応じて設定することができ、ここで具体的に限定しない。
【0047】
例示的には、図2に示すように、図2は、本開示の実施例による被検出部位の表面に形成された目標円環ビームの模式図である。被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する内から外までのS個の目標円環ビームを形成し、S≧2である。各目標円環ビームの環幅は、0.1mmであってもよい。隣接する二つの目標円環ビームの間隔は、0.1mmであってもよい。異なる目標円環ビームは、同一の幾何学的中心を有する。幾何学的中心に対応する位置に、感光面を設置し、該感光面は、各目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を受信することができる。上記感光面に基づいて、S個の異なる目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された少なくともS個の第1の光強度値をそれぞれ受信することができる。図3に示すように、図3は、本開示の実施例による感光面に基づいて第1の光強度値を取得する模式図である。
【0048】
また、各所定の波長に対応する第1の光強度値を取得するために、以下の二つの方式を採用することができる。方式一、所定の波長に応じる。すなわち、各所定の波長に対して、被検出部位の表面に、各目標円環ビームを形成し、一つの目標円環ビームを形成する毎に、該目標円環ビームの中心に、感光面に基づいて、該目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得する。これにより、該所定の波長での各目標円環ビームに対応する第1の光強度値を取得することができる。同様な方式によって、各所定の波長での各目標円環ビームに対応する第1の光強度値を取得することができる。方式二、目標円環ビームに応じる。すなわち、異なる所定の波長が、被検出部位の表面に、同一サイズの目標円環ビームを順次に形成する。各所定の波長に同一サイズの目標円環ビームを形成する毎に、上記目標円環ビームの中心に、感光面に基づいて、上記同一サイズの目標円環ビームが被検出部位をそれぞれ通過した後に被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得する。これにより、各所定の波長での、上記同一サイズの目標円環ビームにそれぞれ対応する第1の光強度値を取得することができる。同様な方式によって、各所定の波長での、異なるサイズの目標円環ビームにそれぞれ対応する第1の光強度値を取得することができる。
【0049】
本開示の実施例によれば、上記目標円環ビームのサイズを調節することにより、各所定の波長に対応する各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得することができる。したがって、第1の光強度測定値及び第1の光強度参照値を正確に決定することを実現し、さらに測定距離及び参照距離についての正確的な決定を実現する。また、目標円環ビーム及び感光面の放出及び受信方式により、光電検出器に対する要求を大幅に低減し、さらに製造コストを低減し、実現しやすくなる。そして、連続検出を実現する。
【0050】
本開示の実施例によれば、各目標円環ビームは点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成される。
【0051】
本開示の実施例によれば、各目標円環ビームは以下の二つの方式で形成することができる。方式一、点状スポット走査によって形成される。方式二、ビーム投影によって形成される。ここで、方式一について、図4を参照することができる。図4に示すように、図4は、本開示の実施例による点状スポット走査によって目標円環ビームを形成する模式図である。方式二について、図5を参照することができる。図5に示すように、図5は、本開示の実施例によるビーム投影によって目標円環ビームを形成する模式図である。
【0052】
本開示の実施例によれば、感光面は、被検出部位の表面に接触するか、又は接触しない。
【0053】
本開示の実施例によれば、組織成分の非侵襲検出の形式は、接触式検出及び非接触式検出を含むことができる。ここで、接触式検出は、干渉光が感光面によって受光されることを回避することができ、検出精度をさらに向上させることを実現することができる。非接触式検出は、温度及び圧力などの干渉要因による光強度値の変化に対する影響を回避することができ、検出精度をさらに向上させることを実現することができる。
【0054】
感光面が被検出部位の表面と接触するように設置すれば、組織成分の非侵襲検出の形式が接触式検出であると考えることができる。理解できるように、干渉光が感光面によって受光されることを回避することができ、検出精度をさらに向上させることを実現することができる。
【0055】
感光面が被検出部位の表面に接触しないように設定すれば、感光面が導光部により第1の光強度値を取得するか否か、及び、導光部により第1の光強度値を取得すれば、導光部が被検出部位の表面と接触するか否かに基づいて、組織成分の非侵襲検出の形式を決定することができる。ここで、導光部は、導光部の第1端および導光部の第2端を含む。被検出部位の表面からの導光部の第1端の距離は、被検出部位の表面からの導光部の第2端の距離よりも大きい。導光部の第1端と導光部の第2端とは、対置する二つの端面である。導光部の第2端は、被検出部位の表面に接触するか、又は接触しない。導光部の第2端は、ビームの入口であり、すなわち目標円環ビームが被検出部位の表面を通過した後に出射されたビームは、導光部の第2端を通過して導光部に入り、導光部の第1端に伝送される。
【0056】
本開示の実施例によれば、感光面が被検出部位の表面に接触しなく、かつ、感光面が導光部により第1の光強度値を取得しなければ、組織成分の非侵襲検出の形式が非接触式検出であると考えられる。感光面が導光部により第1の光強度値を取得すれば、感光面と被検出部位の表面との非接触を実現するために、感光面を導光部の第1端に設置する必要がある。これを基礎として、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触するか否かに基づいて、組織成分の非侵襲検出の形式を決定する。すなわち、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触すれば、組織成分の非侵襲検出の形式が接触式検出であると考えることができる。導光部の第2端が被検出部位の表面に接触しなければ、組織成分の非侵襲検出の形式が非接触式検出であると考えることができる。
【0057】
以上により、接触式検出は以下の二つの方式を含むことができる。方式一、感光面は被検出部位の表面に接触する。図6に示すように、図6は、本開示の実施例による別の感光面に基づいて第1の光強度値を取得する模式図である。図6において、感光面アレイが被検出部位の表面に接触する。方式二、感光面が導光部の第1端に設置され、かつ、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触する。図7に示すように、図7は、本開示の実施例による感光面に基づいて第1の光強度値を取得する他の模式図である。図7において、導光部の第2端は、被検出部位の表面に接触している。
【0058】
非接触検出は以下の二つの方式を含むことができる。方式一、感光面は被検出部位の表面に接触しなく、かつ、感光面は導光部により第1の光強度値を取得しない。図3を参照することができる。図3において、感光面は導光部により第1の光強度値を取得しない。方式二、感光面は、導光部の第1端に設置され、かつ、導光部の第2端は、被検出部位の表面に接触しない。図8に示すように、図8は、本開示の実施例による感光面に基づいて第1の光強度値を取得するまた他の模式図である。図8において、導光部の第2端は、被検出部位の表面に接触しない。
【0059】
本開示の実施例によれば、以下の方式により感光面と被検出部位の表面との非接触を実現することができる。感光面が導光部の第1端に設置され、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触するか、又は接触しなく、導光部の第1端と導光部の第2端が対置する端面である。
【0060】
本開示の実施例によれば、感光面と被検出部位の表面との非接触を実現するために、感光面を導光部の第1端に設置することができる。ここで、導光部の第1端は被検出部位の表面に接触しなく、即ち、導光部の、被検出部位の表面に接触しない第1端面に、感光面を設置することができる。導光部の第1端に対置する導光部の第2端は、被検出部位の表面に接触してもよく、被検出部位の表面に接触しなくてもよく、具体的には実際の状況に応じて設定することができ、ここで具体的に限定しない。感光面が導光部の第1端に設置され、かつ、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触すれば、組織成分の非侵襲検出の形式が接触式検出であると考えられる。図7を参照することができる。感光面が導光部の第1端に設置され、かつ、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触しなければ、組織成分の非侵襲検出の形式が非接触式検出であると考えることができる。図8を参照することができる。
【0061】
本開示の実施例によれば、感光面は被検出部位の表面に接触しない。幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得する前に、さらに干渉光をシールドするような操作を含むことができる。
【0062】
本開示の実施例によれば、目標円環ビームが被検出部位に伝送された後、一部の目標円環ビームが被検出部位の表面で直接に反射されて表面反射光を形成し、一部の目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から乱反射光(すなわち第1の光強度値)を出射する。ここで、表面反射光が組織と作用せず、有効情報を持たないため、有効情報については、検出過程において検出すべき組織成分の濃度変化による応答を有効情報と呼ぶことを理解することができる。したがって、表面反射光を干渉光とすることができる。乱反射光が皮膚組織と作用し、有効情報が持たれるため、乱反射光を有効光とすることができる。
【0063】
感光面が被検出部位の表面に接触しなければ、表面反射光を生成する可能性があり、これに基づいて、検出精度をさらに向上させるために、幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得する前に、干渉光をシールドする方式を採用することにより、感光面に基づいて、各目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得することができる。以下の二つの方式を採用して干渉光をシールドすることができる。
【0064】
方式一、感光面が被検出部位の表面に接触しておらず、かつ、感光面が導光部により第1の光強度値を取得しなければ、感光面と被検出部位の表面との間の隙間領域に第1の遮光部を設置することができ、そして、第1の遮光部が被検出部位の表面に接触している。感光面は、第1の遮光部の内部に設けられている。第1の遮光部が感光面と一体であるか、又は第1の遮光部が感光面と別体である。図9に示すように、図9は、本開示の実施例による干渉光をシールドする模式図である。
【0065】
方式二、感光面が導光部の第1端に設置され、かつ、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触しなければ、導光部と被検出部位の表面との間の隙間領域に第2の遮光部を設置することができ、第2の遮光部の第1端が導光部の第2端に接触し、第2の遮光部の第2端が被検出部位の表面に接触し、第2の遮光部の第2端と第2の遮光部の第1端とが対置端面である。被検出部位の表面からの第2の遮光部の第1端の距離は、被検出部位の表面からの第2の遮光部の第2端の距離よりも大きい。図10に示すように、図10は、本開示の実施例による干渉光をシールドする別の模式図である。
【0066】
本開示の実施例によれば、上記では、各目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得する前に、干渉光をシールドすることにより取得されたことは、乱反射光のみである。乱反射光は有効情報を持つため、検出精度をさらに向上させる。
【0067】
図11は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定方法の別のフローチャートであり、本実施例は、検出すべき組織成分の濃度の検出精度を向上させる場合に適用することができる。
【0068】
図11に示すように、該方法は、操作S210~S220を含む。
【0069】
操作S210において、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する少なくとも二つの目標円環ビームを形成する。
【0070】
本開示の実施例によれば、異なる目標円環ビームのソースプローブ距離が異なり、各ソースプローブ距離が目標円環ビームの内半径又は外半径であり、異なる目標円環ビームの幾何学的中心は同じであり、所定の波長の数は少なくとも一つである。各目標円環ビームは、点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成される。
【0071】
操作S220において、幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得する。
【0072】
本開示の実施例によれば、感光面は被検出部位の表面に接触するか、又は接触しない。以下の方式により感光面と被検出部位の表面との非接触を実現することができる。感光面が導光部の第1端に設置され、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触するか、又は接触しなく、導光部の第1端と導光部の第2端とが相対端面である。感光面が被検出部位の表面に接触しなければ、操作S220の前に、さらに干渉光をシールドするという操作を含むことができる。
【0073】
操作S230において、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値に基づいて、所定の波長に対応する各第1の光強度値から第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を決定し、第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離を測定距離とし、第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離を参照距離とする。
【0074】
本開示の実施例によれば、第1の光強度測定値は、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最大である第1の光強度値であり、第1の光強度参照値は、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最小である第1の光強度値であり、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量は、第1の光強度値と対応的な所定の光強度設定値との間の変化量である。
【0075】
本開示の実施例の技術的解決手段によれば、目標円環ビームのサイズを調節することにより、各所定の波長に対応する各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得することができるため、第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を正確に決定することを実現し、さらに測定距離及び参照距離についての正確的な決定を実現する。これを基礎として、測定距離及び参照距離についての正確的な決定により、検出すべき組織成分の濃度に基礎を提供し、さらに検出精度を向上させる。また、目標円環ビーム及び感光面の放出及び受信方式により、光電検出器に対する要求を大幅に低減し、さらに製造コストを低減し、実現しやすい。そして、連続検出を実現している。
【0076】
図12は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定方法の他のフローチャートであり、本実施例は、検出すべき組織成分の濃度の検出精度を向上させる場合に適用することができる。
【0077】
図12に示すように、該方法は、以下の操作S310~S320を含む。
【0078】
操作S310において、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係を取得し、ここで、所定の波長の数は少なくとも一つである。
【0079】
操作S320において、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係に基づいて、各測定距離及び/又は各参照距離を決定する。
【0080】
本開示の実施例によれば、人体にとって、人体組織は、散乱体及び散乱背景で構成された複雑な媒質に簡略化することができ、入射ビームが組織に入った後に吸収作用及び散乱作用を起こし、吸収作用により、直接的に光エネルギーを減衰させ、散乱作用により、光子伝送の方向を変化させることにより光エネルギー分布に影響を与え、被検出部位の表面から出射された乱反射光強度値は、両者が協力して作用する結果である。ここで、吸収作用及び散乱作用は、組織光学パラメータ及び検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化により具現化され、以上から分かるように、測定距離及び参照距離は、吸収作用及び散乱作用により異なる状況で決定され、したがって、被検体の被検出部位にについて、各所定の波長に対応する測定距離及び参照距離を取得するために、各所定の波長に対応する組織光学パラメータ及び検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係を取得することができる。上記のような組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係は上記説明を参照することができる。
【0081】
各所定の波長に対応する組織光学パラメータを取得した後、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係に基づいて、各所定の波長に対応する測定距離及び/又は参照距離を決定することができる。すなわち各所定の波長に対して、該所定の波長に対応する組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係に基づいて、該所定の波長に対応する測定距離及び/又は参照距離を決定する。上記では、浮動参照理論に基づいて、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係に基づいて、各所定の波長に対応する測定距離及び/又は参照距離を決定することができる。なお、上記は、いずれも被検体の被検出部位が決定された場合を前提としている。換言すれば、上記した各所定の波長に対応する測定距離及び参照距離は、対応的な被検体の被検出部位である。
【0082】
本開示の実施例によれば、上記した組織光学パラメータと検出すべき成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係に基づいて、対応的な測定距離及び/又は参照距離を決定することができる。
【0083】
図13は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出方法のフローチャートであり、本実施例は、検出すべき組織成分の濃度の検出精度を向上させる場合に適用することができる。
【0084】
図13に示すように、該方法は、操作S410~S420を含む。
【0085】
操作S410において、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値、及び/又は、参照距離での第2の光強度参照値を取得し、ここで、各測定距離及び各参照距離は、本開示の実施例に記載の組織成分の非侵襲検出における距離決定方法に基づいて決定され、所定の波長の数は少なくとも一つである。
【0086】
本開示の実施例によれば、検出すべき組織成分の濃度を決定するために、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値を取得することができる。ここで、第2の光強度測定値は、各所定の波長の測定距離での第2の光強度値であってもよい。第2の光強度参照値は、各所定の波長の参照距離での第2の光強度値であってもよい。説明すべきものとして、異なる所定の波長の測定距離が同じであってもよく、異なってもよい。異なる所定の波長の参照距離が同じであってもよく、異なってもよい。各測定距離及び各参照距離は、本開示の実施例に記載の方法に基づいて決定することができ、以下の二つの方式を採用することができる。
【0087】
方式一、被検体の被検出部位に対して、各測定距離及び各参照距離は、各所定の波長に対して、各ソースプローブ距離に対応する取得された少なくとも一つの第1の光強度値を分析することによって決定されることができる。すなわち、各所定の波長に対して、各ソースプローブ距離に対応する少なくとも一つの第1の光強度値を取得し、各第1の光強度値を分析することにより、該所定の波長での一つの測定距離及び/又は一つの参照距離を決定する。すなわち、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の各ソースプローブ距離での少なくとも一つの第1の光強度値を取得する。検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値に基づいて、所定の波長に対応する各第1の光強度値から第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を決定し、第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離を測定距離とし、第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離を参照距離とする。上記した被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の各ソースプローブ距離での少なくとも一つの第1の光強度値を取得することは、以下のように理解することができる。方式一、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する少なくとも二つの目標円環ビームを形成し、異なる目標円環ビームのソースプローブ距離が異なり、各ソースプローブ距離は目標円環ビームの内半径又は外半径であり、異なる目標円環ビームは同一の幾何学的中心を有する。幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された少なくとも一つの第1の光強度値を取得する。方式二、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の三層の皮膚組織モデルでの組織光学パラメータ及び皮膚構造パラメータを取得する。モンテカルロシミュレーションに基づいて、各組織の光学パラメータ、各皮膚組織構造パラメータ、検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係、所定の少なくとも二つのソースプローブ距離及び所定の入射光子数に基づいて、各所定の波長の各ソースプローブ距離での第1の光強度値を決定する。
【0088】
方式二、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度による組織光学パラメータの変化関係を取得する。各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度による組織光学パラメータの変化関係に基づいて、各測定距離及び/又は各参照距離を決定する。
【0089】
本開示の実施例によれば、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値、及び/又は、参照距離での第2の光強度参照値を取得することは、以下のように理解することができ。各所定の波長に対して、該所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値を取得することができる。又は、該所定の波長の参照距離での第2の光強度参照値を取得することができる。又は、該所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値、及び、参照距離での第2の光強度参照値を取得することができる。全ての所定の波長に対して、以下のような場合が存在する。
【0090】
場合一、各所定の波長に対応する第2の光強度測定値のみを取得する。場合二、各波長に対応する第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を取得する。場合三、一部の所定の波長に対応する第2の光強度測定値を取得し、他の一部の所定の波長に対応する第2の光強度参照値を取得する。場合四、一部の所定の波長に対応する第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を取得し、他の一部の所定の波長に対応する第2の光強度参照値を取得する。場合五、一部の所定の波長に対応する第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を取得し、他の一部の所定の波長に対応する第2の光強度測定値を取得する。各所定の波長に対して、該所定の波長に対応する第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値を取得することは、実際の状況に応じて設定することができ、ここで具体的に限定しない。
【0091】
本開示の実施例によれば、第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値はいずれも正確的な決定を実現することができるため、正確に決定された第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定することにより、いずれも検出精度を向上させることを実現することができる。
【0092】
操作S420において、各所定の波長での第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定する。
【0093】
本開示の実施例によれば、各所定の波長での各光強度値を取得した後、各所定の波長での第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定することができ、すなわち全ての所定の波長に対して、以下の場合が存在する。
【0094】
場合一、各所定の波長に対応する第2の光強度測定値のみを取得する。この場合、各所定の波長での第2の光強度測定値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定することができる。
【0095】
場合二、各波長に対応する第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を取得する。この場合、差分演算を採用して、検出すべき組織成分の濃度を決定することができる。すなわち各所定の波長に対して、所定の波長での第2の光強度測定値と第2の光強度参照値に対して差分演算し、光強度差分値を得る。各所定の波長での光強度差分値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定する。上記した差分演算を実行する理由は、以下のとおりである。参照距離に対応する第2の光強度測定値が検出過程における検出すべき組織成分の濃度変化以外の他の干渉による応答を反映し、測定距離に対応する第2の光強度測定値が検出すべき組織成分による応答、及び、検出すべき組織成分以外の他の干渉による応答を反映しているため、参照測定、すなわち、参照距離に対応する第2の光強度参照値によって、測定距離に対応する第2の光強度測定値を補正することができ、それにより、コモンモード干渉を最大限に除去することを実現し、さらに検出精度をさらに向上させることができる。
【0096】
場合三、一部の所定の波長に対応する第2の光強度測定値を取得し、他の一部の所定の波長に対応する第2の光強度参照値を取得する。この場合、各所定の波長での第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定することができる。
【0097】
場合四、一部の所定の波長に対応する第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を取得し、他の一部の所定の波長に対応する第2の光強度参照値を取得する。この場合、差分演算を採用して、検出すべき組織成分の濃度を決定することができる。すなわち第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値が取得された所定の波長に対して、該所定の波長での第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を差分演算し、光強度差分値を得る。一部の所定の波長での光強度差分値と他の一部の所定の波長での第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定する。上記では、参照測定、即ち参照距離に対応する第2の光強度参照値によって測定距離に対応する第2の光強度測定値を補正することができ、これにより、コモンモード干渉を最大限に除去することを実現し、さらに検出精度をさらに向上させることができる。
【0098】
場合五、一部の所定の波長に対応する第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を取得し、他の一部の所定の波長に対応する第2の光強度測定値を取得する。この場合、差分演算を採用して、検出すべき組織成分の濃度を決定することができる。すなわち第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値が取得された所定の波長に対して、該所定の波長での第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を差分演算し、光強度差分値を得る。一部の所定の波長での光強度差分値と他の一部の所定の波長での第2の光強度の測定値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定する。上記では、参照測定、即ち参照距離に対応する第2の光強度参照値によって測定距離に対応する第2の光強度測定値を補正することができ、これにより、コモンモード干渉を最大限に除去することを実現し、さらに検出精度をさらに向上させることができる。
【0099】
本開示の実施例の技術的解決手段によれば、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する測定距離及び/又は参照距離を正確に取得することができる。したがって、正確に決定された測定距離及び/又は参照距離に基づいて、第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値の正確的な決定を実現する。正確に決定された第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定したため、検出精度を向上させることができる。
【0100】
本開示の実施例によれば、操作410は以下のように操作することができる。被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び/又は一つの参照円環ビームを形成し、ここで、各測定円環ビームの内半径又は外半径は対応する測定距離であり、各参照円環ビームの内半径又は外半径は対応的な参照距離であり、各測定円環ビームと各参照円環ビームは同一の幾何学的中心を有する。幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各測定円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度測定値を取得し、及び/又は、各参照円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度参照値を取得する。
【0101】
本開示の実施例によれば、第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値を取得するために、以下の方式を採用することができる。被検体の被検出部位に対して、該被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び/又は一つの参照円環ビームを形成することができ、すなわち被検体の被検出部位が決定された場合に、各所定の波長に対応して一つの測定円環ビーム及び/又は一つの参照円環ビームを形成する。ここで、各測定円環ビームの内半径又は外半径は対応的な測定距離であり、すなわち各測定円環ビームは、出射位置からのソースプローブ距離が対応的な測定距離であるビームであってもよい。各参照円環ビームの内半径又は外半径は、対応的な参照距離であり、すなわち各参照円環ビームは、出射位置からのソースプローブ距離が対応的な参照距離であるビームであってもよい。出射位置に対応して感光面が設置されるため、各測定円環ビームは、感光面からのソースプローブ距離が対応的な測定距離であるビームであってもよく、各参照円環ビームは、感光面からのソースプローブ距離が対応的な参照距離であるビームであってもよい。測定円環ビームは測定距離に対応し、参照円環ビームは参照距離に対応する。説明すべきものとして、各測定円環ビーム及び各参照円環ビームは、点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成されることができる。
【0102】
例示的には、図14に示すように、図14は、本開示の実施例による被検出部位の表面に形成された測定円環ビーム及び参照円環ビームの模式図である。被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び一つの参照円環ビームを形成し、測定円環ビームと参照円環ビームは同一の幾何学的中心を有する。幾何学的中心に対応する位置に、感光面が設置され、該感光面は、各測定円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度測定値、及び、各参照円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度参照値を受信することができる。図15に示すように、図15は、本開示の実施例による感光面に基づいて第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を取得する模式図である。
【0103】
本開示の実施例によれば、上記では、測定距離及び/又は参照距離の正確的な決定により、正確に決定された測定距離及び/又は参照距離に基づいて、測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームを形成する方式を組み合わせて、第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値の正確的な決定を実現している。正確に決定された第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するため、し検出精度を向上させることができる。
【0104】
本開示の実施例によれば、各測定円環ビームは点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成され、各参照円環ビームは、点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成される。
【0105】
本開示の実施例によれば、各測定円環ビーム及び各参照円環ビームはいずれも以下の二つの方式で形成することができる。方式一、点状スポット走査によって形成される。方式二、ビーム投影によって形成される。ここで、方式一について、図4を参照することができる。方式二について、図5を参照することができる。
【0106】
本開示の実施例によれば、操作420は以下の操作を含むことができる。各所定の波長に対して、所定の波長での第2の光強度測定値と第2の光強度参照値を差分演算し、光強度差分値を得る。各所定の波長での光強度差分値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定する。
【0107】
本開示の実施例によれば、検出精度をさらに向上させるために、各所定の波長に対して、該所定の波長での第2の光強度測定値と第2の光強度参照値を差分演算し、該所定の波長での光強度差分値を取得し、これに基づいて、各所定の波長での光強度差分値を取得し、各所定の波長での光強度差分値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するという方式を採用することができる。上記では、各所定の波長での光強度差分値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定することは、以下のように理解されることができる。各所定の波長での光強度差分値を予めトレーニングされた組織成分予測モデルに入力し、検出すべき組織成分の濃度である予測結果を取得する。具体的な計算過程について、公開番号がCN 1699973Aであり、公開日が2005年11月23日である特許文献を参照し、ここで詳しく説明しない。
【0108】
本開示の実施例によれば、上記では、参照距離に対応する第2の光強度参照値が、検出過程における検出すべき組織成分の濃度変化以外の他の干渉による応答を反映し、測定距離に対応する第2の光強度測定値が、検出すべき組織成分による応答、及び、検出すべき組織成分以外の他の干渉の応答を反映するため、参照測定、すなわち参照距離に対応する第2の光強度参照値によって、測定距離に対応する第2の光強度測定値を補正し、コモンモード干渉を最大限に除去することを実現し、さらに検出精度をさらに向上させることができる。
【0109】
図7及び図8図15及び図16に示すように、本開示の実施例によれば、感光面は被検出部位の表面に接触するか、又は接触しない。
【0110】
本開示の実施例によれば、組織成分の非侵襲検出の形式は、接触式検出及び非接触式検出を含むことができる。接触式検出は、以下の二つの方式を含むことができる。方式一、感光面は、被検出部位の表面に接触する。図16に示すように、図16は、本開示の実施例による感光面に基づいて第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を取得する別の模式図である。図16において、感光面は、被検出部位の表面に接触する。方式二、感光面は導光部の第1端に設置され、かつ、導光部の第2端は被検出部位の表面に接触する。図7を参照することができる。
【0111】
非接触式検出は以下の二つの方式を含むことができる。方式一、感光面は被検出部位の表面に接触しておらず、かつ、感光面は導光部により第1の光強度値を取得しない。図15を参照することができる。方式二、感光面は導光部の第1端に設置され、かつ、導光部の第2端は被検出部位の表面に接触しない。図8を参照することができる。説明すべきものとして、接触式検出及び非接触式検出に対する説明は、上記の対応部分を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0112】
図7及び図8に示すように、本開示の実施例によれば、以下の方式により感光面と被検出部位の表面との非接触を実現することができる。感光面が導光部の第1端に設置され、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触するか、又は接触しなく、導光部の第1端と導光部の第2端が対置端面である。
【0113】
本開示の実施例によれば、感光面と被検出部位の表面との非接触を実現するために、感光面を導光部の第1端に設置することができる。説明すべきものとして、感光面を導光部の第1端に設置する説明について、上記の対応部分を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0114】
本開示の実施例によれば、感光面は被検出部位の表面に接触しない。幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各測定円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度測定値、及び/又は、各参照円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度参照値を取得する前に、さらに干渉光をシールドする操作を含むことができる。
【0115】
本開示の実施例によれば、測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームが被検出部位に伝送された後、一部の測定円環ビーム及び参照円環ビームが被検出部位の表面で直接に反射されて表面反射光を形成し、一部の測定円環ビーム及び参照円環ビームが被検出部位を通過した後、被検出部位の表面から乱反射光(即ち第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値)を出射する。ここで、表面反射光は組織と作用しないため、有効情報を持たず、有効情報については、検出過程において検出すべき組織成分の濃度変化による応答を有効情報と呼ぶことを理解することができる。したがって、表面反射光を干渉光とすることができる。乱反射光が皮膚組織と作用し、有効情報を持たすため、乱反射光を有効光とすることができる。
【0116】
感光面が被検出部位の表面に接触しなければ、表面反射光を生成する可能性があり、これを基礎とし、検出精度をさらに向上させるために、幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各測定円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度測定値、及び/又は、各参照円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度参照値を取得する前に、干渉光をシールドする方式を採用し、これにより、感光面に基づいて、各測定ビーム及び/又は各参照円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値を取得する。以下の二つの方式を採用して干渉光をシールドすることができる。
【0117】
方式一、感光面が被検出部位の表面に接触しなく、感光面が導光部により第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を取得しなければ、感光面と被検出部位の表面との間の隙間領域に第1の遮光部を設置することができ、かつ、第1の遮光部が被検出部位の表面に接触する。感光面は、第1の遮光部の内部に設けられている。第1の遮光部が感光面と一体であるか、又は第1の遮光部が感光面と別体である。図17に示すように、図17は本開示の実施例による干渉光をシールドする他の模式図である。
【0118】
方式二、感光面が導光部の第1端に設置され、かつ、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触しなければ、導光部と被検出部位の表面との間の隙間領域に第2の遮光部を設置することができ、第2の遮光部の第1端が導光部の第2端に接触し、第2の遮光部の第2端が被検出部位の表面に接触し、第2の遮光部の第2端と第2の遮光部の第1端が対置端面である。被検出部位の表面からの第2の遮光部の第1端の距離は、被検出部位の表面からの第2の遮光部の第2端の距離よりも大きい。図10を参照することができる。
【0119】
本開示の実施例によれば、上記では、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を取得する前に、干渉光をシールドすることにより、感光面が乱反射光のみを取得する。乱反射光が有効情報を持たすため、検出精度をさらに向上させる。
【0120】
図18は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出方法の別のフローチャートであり、本実施例は、検出すべき組織成分の濃度の検出精度を向上させる場合に適用することができる。
【0121】
図18に示すように、該方法は、操作S510~S570を含む。
【0122】
操作S510において、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する少なくとも二つの目標円環ビームを形成する。
【0123】
本開示の実施例によれば、異なる目標円環ビームのソースプローブ距離が異なり、各ソースプローブ距離は目標円環ビームの内半径又は外半径であり、異なる目標円環ビームの幾何学的中心は同じであり、所定の波長の数は少なくとも一つである。各目標円環ビームは、点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成される。
【0124】
操作S520において、幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得する。
【0125】
操作S530において、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値に基づいて、所定の波長に対応する各第1の光強度値から第1の光強度測定値及び第1の光強度参照値を決定し、第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離を測定距離とし、第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離を参照距離とする。
【0126】
本開示の実施例によれば、第1の光強度測定値は、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最大である第1の光強度値であり、第1の光強度参照値は、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最小である第1の光強度値であり、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量は、第1の光強度値と対応的な所定の光強度設定値との間の変化量である。
【0127】
操作S540において、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び一つの参照円環ビームを形成する。
【0128】
本開示の実施例によれば、各測定円環ビームの内半径又は外半径は、対応的な測定距離であり、各参照円環ビームの内半径又は外半径は、対応的な参照距離であり、各測定円環ビームと各参照円環ビームの幾何学的中心は同じである。各測定円環ビームは、点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成され、各参照円環ビームは、点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成される。
【0129】
操作S550において、幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各測定円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度測定値、及び、各参照円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度参照値を取得する。
【0130】
操作S560において、各所定の波長に対して、所定の波長での第2の光強度測定値と第2の光強度参照値を差分演算し、光強度差分値を得る。
【0131】
操作S570において、各所定の波長での光強度差分値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定する。
【0132】
本開示の実施例によれば、感光面は被検出部位の表面に接触するか、又は接触しない。以下の方式によって、感光面と被検出部位の表面との非接触を実現することができる。感光面は導光部の第1端に設置され、導光部の第2端は被検出部位の表面に接触するか、又は接触しなく、導光部の第1端と導光部の第2端は対置端面である。感光面が被検出部位の表面に接触しなければ、操作S520の前に、干渉光をシールドするという操作をさらに含むことができる。そして、操作S550の前に、干渉光をシールドするという操作をさらに含むことができる。
【0133】
本開示の実施例の技術的解決手段によれば、被検体の被検出部位に対して、目標円環ビームのサイズを調節することにより、各所定の波長に対応する各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得することができるため、第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値の正確的な決定を実現し、さらに測定距離及び/又は参照距離の正確的な決定を実現する。これを基礎として、正確に決定された測定距離及び/又は参照距離に基づいて、測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームを形成する方式を組み合わせて、第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値の正確的な決定を実現する。正確に決定された第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するため、検出精度を向上させる。差分演算により、第2の光強度参照値及び第2の光強度測定値におけるコモンモード干渉を除去し、検出精度をさらに向上させる。また、目標円環ビーム及び感光面の放出及び受信方式により、光電検出器に対する要求を大幅に低減し、さらに製造コストを低減し、実現しやすい。そして、連続検出を実現する。
【0134】
図19は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出方法の他のフローチャートであり、本実施例は、検出すべき組織成分の濃度の検出精度を向上させる場合に適用することができる。
【0135】
図19に示すように、該方法は操作S610~S660を含む。
【0136】
操作S610において、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度による組織光学パラメータの変化関係を取得し、ここで、所定の波長の数は少なくとも一つである。
【0137】
操作S620において、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係に基づいて、各測定距離及び各参照距離を決定する。
【0138】
操作S630において、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び一つの参照円環ビームを形成する。
【0139】
本開示の実施例によれば、各測定円環ビームの内半径又は外半径は、対応的な測定距離であり、各参照円環ビームの内半径又は外半径は、対応的な参照距離であり、各円環測定ビームと各参照円環ビームの幾何学的中心は同じである。各測定円環ビームは、点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成され、各参照円環ビームは、点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成される。感光面は、被検出部位の表面に接触するか、又は接触しない。以下の方式により感光面と被検出部位の表面との非接触を実現することができる。感光面が導光部の第1端に設置され、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触するか、又は接触しなく、導光部の第1端と導光部の第2端が対置端面である。
【0140】
操作S640において、幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各測定円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度測定値、及び各参照円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度参照値を取得する。
【0141】
操作S650において、各所定の波長に対して、所定の波長での第2の光強度測定値と第2の光強度参照値を差分演算し、光強度差分値を得る。
【0142】
操作S660において、各所定の波長での光強度差分値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定する。
【0143】
本開示の実施例によれば、感光面が被検出部位の表面に接触しなければ、操作S640の前に、干渉光をシールドするという操作をさらに含むことができる。
【0144】
本開示の実施例に記載の組織成分の非侵襲検出における距離決定方法は、組織成分の非侵襲検出における距離決定装置により実行することができ、組織成分の非侵襲検出方法は、組織成分の非侵襲検出装置により実行することができ、組織成分の非侵襲検出における距離決定装置及び組織成分の非侵襲検出装置は、ソフトウェア及び/又はハードウェアの方式で実現することができ、組織成分の非侵襲検出装置は、例えばスマートウォッチのようなウェアラブルデバイスに配置されることができる。
【0145】
図20は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定装置の構造模式図であり、本実施例は、検出すべき組織成分の濃度の検出精度を向上させる場合に適用することができる。
【0146】
図20に示すように、該組織成分の非侵襲検出における距離決定装置1は、第1の取得モジュール10及び第1の決定モジュール11を含む。以下、図面を参照しながらその構造及び動作原理を説明する。
【0147】
第1の取得モジュール10は、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得するように構成され、ここで、ソースプローブ距離の数が少なくとも二つであり、所定の波長の数が少なくとも一つである。
【0148】
第1の決定モジュール11は、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値に基づいて、所定の波長に対応する各第1の光強度値から第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を決定し、第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離を測定距離とし、第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離を参照距離とし、ここで、第1の光強度測定値は、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最大である第1の光強度値であり、第1の光強度参照値は、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最小である第1の光強度値であり、検出すべき組織成分濃度による光強度変化量は、第1の光強度値と対応的な所定の光強度設定値との間の変化量である。
【0149】
本開示の実施例によれば、第1の取得モジュール10及び第1の決定モジュール11の具体的な処理過程は、上記した組織成分の非侵襲検出における距離決定方法の相応的な部分に対する説明を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0150】
図21に示すように、本開示の実施例によれば、第1の取得モジュール10は、第1の形成サブモジュール100及び第1の取得サブモジュール101を含む。
【0151】
第1の形成サブモジュール100は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する少なくとも二つの目標円環ビームを形成するように構成され、ここで、異なる目標円環ビームのソースプローブ距離が異なり、各ソースプローブ距離は目標円環ビームの内半径又は外半径であり、異なる目標円環ビームの幾何学的中心は同じである。
【0152】
第1の取得サブモジュール101は、幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各目標円環ビームが前記被検出部位を通過した後に前記被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得するように構成される。
【0153】
本開示の実施例によれば、第1の形成サブモジュール100及び第1の取得サブモジュール101の具体的な処理過程は、上記した組織成分の非侵襲検出における距離決定方法の相応的な部分に対する説明を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0154】
図22に示すように、本開示の実施例によれば、第1の形成サブモジュール100は、光源放出ユニット1000、ビーム調節ユニット1001及び制御ユニット1002を含む。制御ユニット1002は、光源放出ユニット1000およびビーム調節ユニット1001とそれぞれ通信可能に接続されていてもよい。
【0155】
制御ユニット1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源放出ユニット1000及びビーム調節ユニット1001が各所定の波長に対応する少なくとも二つの目標円環ビームを協働的に形成するように制御するように構成される。
【0156】
本開示の実施例によれば、動作状態指令は、光源放出ユニット1000およびビーム調節ユニット1001の動作状態を制御する指令であってもよい。被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、制御ユニット1002は、対応的な動作状態指令に基づいて光源放出ユニット1000とビーム調節ユニット1001を共に協働させ、各所定の波長に対応する少なくとも二つの目標円環ビームを形成することができる。理解されるように、上記制御ユニット1002が対応的な動作状態指令に基づいて光源放出ユニット1000とビーム調節ユニット1001を共に協働させて形成されるのは、各所定の波長での各目標円環ビームである。
【0157】
図23に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節ユニット1001は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems、微小電気機械システム)走査ミラー10010を含む。
【0158】
制御ユニット1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源放出ユニット1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームをMEMS走査ミラー10010に投射するように制御し、対応的な動作状態指令に基づいて、MEMS走査ミラー10010が各入射ビームを対応的な目標円環ビームに変換して、各目標円環ビームを被検出部位に投射するように制御するように構成される。
【0159】
本開示の実施例によれば、光源放出ユニット1000及びMEMS走査ミラー10010は、制御ユニット1002の制御で協働して、各目標円環ビームを形成することができる。ここで、MEMS走査ミラー10010は、二次元MEMS走査ミラーであってもよい。
【0160】
本開示の実施例によれば、制御ユニット1002は、光源放出ユニット1000とMEMS走査ミラー10010を同期に制御し、行ごとに走査する方式によって、所定の画素点で構成された二次元走査画像を実現し、所定の画素点で形成された軌跡が目標円環であれば、該二次元走査画像は目標円環画像である。上記走査方式により、目標円環画像における所定の画素点の表示時間と空間座標が決定される。ここで、目標円環画像における所定の画素点の空間座標は、MEMS走査ミラー10010の偏角により決定される。目標円環画像における所定の画素点の表示時間は、光源放出ユニット1000により決定される。すなわち、制御ユニット1002が光源放出ユニット1000とMEMS走査ミラー10010を同期に制御することにより、所定の画素点の表示時間と空間座標との対応を実現することができる。所定の画素点が異なる場合、サイズの異なる目標円環画像を形成する。サイズの異なる目標円環画像を被検出部位に投影すれば、サイズの異なる目標円環形ビームを形成する。説明すべきものとして、上記所定の画素点の空間座標及び表示時間は、動作状態指令に体現することができる。
【0161】
図24に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節ユニット1001は、走査ガルバノメータアセンブリ10011を含む。
【0162】
制御ユニット1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源放出ユニット1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームを走査ガルバノメータアセンブリ10011に投射するように制御し、対応的な動作状態指令に基づいて、走査ガルバノメータアセンブリ10011が各入射ビームを対応的な目標円環ビームに変換し、各目標円環ビームを被検出部位に投射するように制御するように構成される。
【0163】
本開示の実施例によれば、光源放出ユニット1000及び走査ガルバノメータアセンブリ10011は、制御ユニット1002の制御で協働して、各目標円環ビームを形成することができる。すなわち、制御ユニット1002によって、動作状態指令に基づいて、光源放出ユニット1000から発された各所定の波長に対応する入射ビームを制御し、制御ユニット1002により動作状態指令に基づいて制御された走査ガルバノメータアセンブリ10011により、各入射ビームを走査位置に投射し、入射ビームは走査位置で点状スポットであり、点状スポットに対する360°の環状走査により、走査して形成された目標円環ビームのサイズが変更可能であり、即ちサイズの異なる目標円環ビームを形成する。
【0164】
図24に示すように、本開示の実施例によれば、走査ガルバノメータアセンブリ10011は、第1の二軸走査ガルバノメータ100110及び第2の二軸走査ガルバノメータ100111を含む。
【0165】
制御ユニット1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源放出ユニット1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームを第1の二軸走査ガルバノメータ100110に投射するように制御するように構成される。
【0166】
制御ユニット1002は、対応的な動作状態指令に基づいて、第1の二軸走査ガルバノメータ100110がX軸に沿って第1の所定角度を偏向し、各入射ビームがX軸方向に沿って第1の所定角度を偏向することを実現し、偏向された各入射ビームを第2の二軸走査ガルバノメータ100111に投射するように制御するように構成される。
【0167】
制御ユニット1002は、動作状態指令に基づいて、第2の二軸走査ガルバノメータ100111がY軸方向に沿って第2の所定角度を偏向し、各目標円環ビームを形成し、各目標円環ビームを被検出部位に投射するように制御するように構成される。
【0168】
本開示の実施例によれば、走査ガルバノメータアセンブリ10011は、第1の二軸走査ガルバノメータ100110及び第2の二軸走査ガルバノメータ100111を含み、制御ユニット1002は、第1の二軸走査ガルバノメータ100110及び第2の二軸走査ガルバノメータ100111の偏向方向の変更を制御することにより、入射ビームに対する360°回転を実現し、即ち環状走査を実現する。そして、制御ユニット1002は、第1の二軸走査ガルバノメータ100110及び第2の二軸走査ガルバノメータ100111の偏向角度の変更を制御することにより、サイズが変更可能な目標円環ビームを走査して形成し、すなわちサイズの異なる目標円環ビームを形成することを実現することができる。ここで、制御ユニット1002は、第1の二軸走査ガルバノメータ100110がX軸に沿って第1の所定角度を偏向するように制御することにより、各入射ビームが第1の二軸走査ガルバノメータ100110に伴ってX軸方向に沿って第1の所定角度を偏向し、偏向された各入射ビームを第2の二軸走査ガルバノメータ100111に投射することを実現する。制御ユニット1002は、第2の二軸走査ガルバノメータ100111がY軸に沿って第2の所定角度を偏向するように制御することにより、偏向された後の各入射ビームが第2の二軸走査ガルバノメータ100111に伴ってY軸方向に沿って第2の所定角度を偏向し、各目標円環ビームを形成することを実現する。上記第1の所定角度と第2の所定角度は、入射ビームが走査位置に投射されることを決定するように構成されてもよく、入射ビームが走査位置で点状スポットである。制御ユニット1002は、第1の二軸走査ガルバノメータ100110及び第2の二軸走査ガルバノメータ100111の偏向角度及び偏向方向を制御することができ、点状スポットの被検出部位の表面における360°回転を実現し、即ち環状走査を実現する。そして、サイズが変更可能な目標円環ビームを走査して形成することを実現し、即ちサイズの異なる目標円環ビームを形成することを実現する。
【0169】
本開示の実施例によれば、制御ユニット1002は、異なる動作状態指令に基づいて、第1の二軸走査ガルバノメータ100110と第2の二軸走査ガルバノメータ100111が異なる偏向角度と偏向方向を偏向するように制御し、サイズの異なる目標円環ビームを形成することを実現することができる。
【0170】
本開示の実施例によれば、第1の二軸走査ガルバノメータ100110のサイズは、第2の二軸走査ガルバノメータ100111のサイズより小さくてもよい。一般的に、入射ビームが先に投射されるガルバノメータのサイズは非常に小さくてもよく、入射ビームのサイズより大きいだけでよい。ここで、入射ビームが先に投射されるガルバノメータは、第1の二軸走査ガルバノメータと呼ばれてもよい。相応的に、後に投射されるガルバノメータは、第2の二軸走査ガルバノメータと呼ばれてもよい。X軸の走査速度が速く、質量が小さいガルバノメータは慣性が小さいため、第1の二軸走査ガルバノメータは、X軸走査に構成されることができる。第2の二軸走査ガルバノメータは、第1の二軸走査ガルバノメータの走査の全ての範囲を受信する必要があるため、第2の二軸走査ガルバノメータのサイズは、第1の二軸走査ガルバノメータのサイズより大きい必要があり、Y軸走査に構成されることができる。本開示の実施例において、第1の二軸走査ガルバノメータ100110は、第1の二軸走査ガルバノメータとして用いられることができる。第2の二軸走査ガルバノメータ100111は、第2の二軸走査ガルバノメータとして用いられることができる。上記に基づいて、第1の二軸走査ガルバノメータ100110は、X軸走査に構成されることができる。第2の二軸走査ガルバノメータ100111は、Y軸走査に構成されることができる。
【0171】
図25に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節ユニット1001は、回転ミラー10012及び第1の電圧合焦レンズ10013を含む。
【0172】
制御ユニット1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源放出ユニット1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームを回転ミラー10012に投射するように制御するように構成される。
【0173】
制御ユニット1002は、対応的な動作状態指令に基づいて回転ミラー10012が異なる角度で回転するように制御することにより、各入射ビームを対応的な元円環ビームに変換し、各元円環ビームを第1の電圧合焦レンズ10013に投射するように構成される。
【0174】
制御ユニット1002は、対応的な動作状態指令に基づいて第1の電圧合焦レンズ10013が各元円環ビームの内半径又は外半径を対応的なソースプローブ距離に調節するように制御し、各目標円環ビームを得て、各目標円環ビームを被検出部位に投射するように構成される。
【0175】
本開示の実施例によれば、光源放出ユニット1000、回転ミラー10012及び第1の電圧合焦レンズ10013は、制御ユニット1002の制御で協働して、各目標円環ビームを形成することができる。図25に示すように、光源放出ユニット1000は、各所定の波長での各入射ビームを発するように構成されることができ、各入射ビームは、回転ミラー10012により対応的な元円環ビームに変換して伝送し続け、即ち制御ユニット1002は、回転ミラー10012が各入射ビームに対する360°回転走査を実現して元円環ビームを形成することを実現することができる。各元円環ビームは、第1の電圧合焦レンズ10013を通過した後に対応的な目標円環ビームを形成する。上記では、第1の電圧合焦レンズ10013の焦点距離を制御することにより、元円環ビームのサイズを調節し、サイズの異なる目標円環ビームを形成することを実現する。
【0176】
本開示の実施例によれば、各動作状態指令は、制御ユニット1000によって第1の状態関係テーブルに基づいて生成され、第1の状態関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各目標円環ビームと第1の電圧合焦レンズ10013の動作電圧との間の対応関係が記憶される。
【0177】
本開示の実施例によれば、異なる所定の波長の目標円環形ビームの分散が異なるため、異なる所定の波長での同一の元円環ビームは、動作電圧が同一である第1の電圧合焦レンズ10013を通過した後に形成された目標円環ビームのサイズが異なる。異なる所定の波長での同一の元円環ビームを実現するために、第1の電圧合焦レンズ10013を通過した後にサイズが同じである目標円環ビームを形成し、所定の波長に基づいて、第1の電圧合焦レンズ10013の動作電圧を調節する必要があり、すなわち第1の電圧合焦レンズ10013の動作電圧は、各所定の波長に対応する各目標円環ビームと対応関係を有する。
【0178】
上記に基づいて、第1の状態関係テーブルを予め構築することができ、第1の状態関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各目標円環ビームと第1の電圧合焦レンズ10013の動作電圧との間の対応関係が記憶される。制御ユニット1002は、第1の状態関係テーブルに基づいて、動作状態指令を生成し、さらに動作状態指令に基づいて、回転ミラー10012、第1の電圧合焦レンズ10013及び光源放出ユニット1000の動作状態を制御することができる。
【0179】
本開示の実施例によれば、上記ビーム調節ユニット1001はMEMS走査ミラー10010を含むことができる。又は、ビーム調節ユニット1001は走査ガルバノメータアセンブリ10011を含むことができる。又は、ビーム調節ユニット1001は回転ミラー10012及び第1の電圧合焦レンズ10013を含むことができる。制御ユニット1002の制御で、上記は、それぞれ光源放出ユニット1000と協働して、点状スポット走査の方式で目標円環ビームを形成することを実現する。
【0180】
図26に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節ユニット1001は、マイクロレンズアレイ10014及び結像レンズ10015を含む。
【0181】
制御ユニット1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源放出ユニット1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームをマイクロレンズアレイ10014に投射するように制御し、対応的な動作状態指令に基づいて、マイクロレンズアレイ10014が各入射ビームを対応的な目標円環ビームに変換し、結像レンズ10015により各目標円環ビームを被検出部位に投射するように制御するように構成される。
【0182】
本開示の実施例によれば、光源放出ユニット1000及びマイクロレンズアレイ10014は、制御ユニット1002の制御で協働して、各目標円環ビームを形成することができる。すなわち制御ユニット1002により、動作状態指令に基づいて、光源放出ユニット1000から放出された各所定の波長に対応する入射ビームを制御し、制御ユニット1002により動作状態指令に基づいてマイクロレンズアレイ10014に形成された各目標円環ビームに対応するマイクロレンズが開状態にあるように制御し、開状態にあるマイクロレンズは各入射ビームを反射し、対応的な各目標円環ビームを形成する。結像レンズ10015によって各目標円環ビームを被検出部位に投射する。上記マイクロレンズアレイ10014における開状態にあるマイクロレンズを制御することにより、サイズの異なる目標円環ビームを形成することを実現する。
【0183】
図26に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節ユニット1001はさらにビーム拡大レンズ群10016を含む。
【0184】
制御ユニット1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源放出ユニット1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームをビーム拡大レンズ群10016に投射するように制御するように構成される。
【0185】
ビーム拡大レンズ群10016は、各入射ビームを拡大し、拡大された各入射ビームをマイクロレンズアレイ10014に投射することにより、マイクロレンズアレイ10014における各入射ビームの投射がマイクロレンズアレイ10014を覆うように構成される。
【0186】
制御ユニット1002は、対応的な動作状態指令に基づいてマイクロレンズアレイ10014が各入射ビームを対応的な目標円環ビームに変換し、結像レンズ10015により各目標円環ビームを被検出部位に投射するように制御するように構成される。
【0187】
本開示の実施例によれば、マイクロレンズアレイ10014における入射ビームの投射がマイクロレンズアレイ10014を覆うことができることを実現するために、ビーム拡大レンズ群10016を設置し、ビーム拡大レンズ群10016により入射ビームを拡大することを実現することができる。
【0188】
本開示の実施例によれば、各動作状態指令は、制御ユニット1002により第2の状態関係テーブルに基づいて生成され、第2の状態関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各目標円環ビームとマイクロレンズアレイ10014における開状態にあるマイクロレンズとの間の対応関係が記憶される。
【0189】
本開示の実施例によれば、異なる所定の波長の目標円環形ビームの分散が異なるため、異なる所定の波長でのサイズが同じである目標円環形ビームは、結像レンズ10015を通過した後、サイズが異なり、すなわち被検出部位の表面に、本来サイズが同じである目標円環ビームは、結像レンズ10015により、サイズが異なる。被検出部位の表面において、異なる所定の波長がいずれも同一の目標円環ビームを形成することを実現するために、所定の波長に基づいて、マイクロレンズアレイ10014における開状態にあるマイクロレンズを調節する必要があり、すなわちマイクロレンズアレイ10014における開状態にあるマイクロレンズは、各所定の波長に対応する各目標円環ビームと対応関係を有する。
【0190】
上記に基づいて、第2の状態関係テーブルを予め構築することができ、第2の状態関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各目標円環ビームとマイクロレンズアレイ10014における開状態にあるマイクロレンズとの間の対応関係が記憶される。制御ユニット1002は、第2の状態関係テーブルに基づいて、動作状態指令を生成し、さらに動作状態指令に基づいて、マイクロレンズアレイ10014及び光源放出ユニット1000の動作状態を制御することができる。
【0191】
図27に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節ユニット1001は、コーンレンズ10017及び第2の電圧合焦レンズ10018を含む。
【0192】
制御ユニット1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源放出ユニット1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームをコーンレンズ10017に投射するように制御するように構成される。
【0193】
コーンレンズ10017は、各入射ビームを各コーンビームに変換し、各コーンビームを第2の電圧合焦レンズ10018に投射することにより、第2の電圧合焦レンズ10018が結像する前に各元円環ビームに表示するように構成される。
【0194】
制御ユニット1002は、対応的な動作状態指令に基づいて、第2の電圧合焦レンズ10018が各元円環ビームの内半径又は外半径を対応的なソースプローブ距離に調節し、各目標円環ビームを得て、各目標円環ビームを被検出部位に投射するように制御するように構成される。
【0195】
本開示の実施例によれば、光源放出ユニット1000及び第2の電圧合焦レンズ10018は、制御ユニット1002の制御で協働して、各目標円環ビームを形成することができる。図27に示すように、光源放出ユニット1000は、各所定の波長での入射ビームを発し、各入射ビームがコーンレンズ10017を通過した後に対応的なコーンビームに変換して伝送し続け、各コーンビームは受光面で対応的な元円環ビームに投射されるように構成されてもよい。各元円環ビームが第2の電圧合焦レンズ10018を通過した後に対応的な目標円環ビームを形成する。上記第2の電圧合焦レンズ10018の焦点距離を制御することにより、サイズの異なる目標円環ビームを形成することを実現する。
【0196】
本開示の実施例によれば、目標円環ビームの環幅は、入射ビームのスポットサイズにより決定されることができる。
【0197】
本開示の実施例によれば、各動作状態指令は、制御ユニット1002により第3の状態関係テーブルに基づいて生成され、第3の状態関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各目標円環ビームと第2の電圧合焦レンズ10018の動作電圧との間の対応関係が記憶される。
【0198】
本開示の実施例によれば、異なる所定の波長の目標円環形ビームの分散が異なるため、異なる所定の波長での同一の元円環ビームは、同じ動作電圧の第2の電圧合焦レンズ10018を通過した後に形成された目標円環ビームのサイズが異なる。異なる所定の波長での同一の元円環ビームを実現するために、第2の電圧合焦レンズ10018を通過した後にサイズが同じである目標円環ビームを形成し、所定の波長に基づいて、第2の電圧合焦レンズ10018の動作電圧を調節する必要があり、すなわち第2の電圧合焦レンズ10018の動作電圧は、各所定の波長に対応する各目標円環ビームと対応関係を有する。
【0199】
上記に基づいて、第3の状態関係テーブルを予め構築することができ、第3の状態関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各目標円環ビームと第2の電圧合焦レンズ10018の動作電圧との間の対応関係が記憶される。制御ユニット1002は、第3の状態関係テーブルに基づいて、動作状態指令を生成し、さらに動作状態指令に基づいて、第2の電圧合焦レンズ10018及び光源放出ユニット1000の動作状態を制御することができる。
【0200】
本開示の実施例によれば、上記ビーム調節ユニット1001は、マイクロレンズアレイ10014及び結像レンズ10015を含むことができる。又は、ビーム調節ユニット1001は、コーンレンズ10017及び第1の電圧合焦レンズ10013を含むことができる。制御ユニット1002の制御で、上記がそれぞれ光源放出ユニット1000と協働し、ビーム投影の方式で目標円環ビームを形成することを実現する。
【0201】
図3、及び、図6図8に示すように、本開示の実施例によれば、感光面は、被検出部位の表面に接触するか、又は、感光面は被検出部位の表面に接触しない。
【0202】
本開示の実施例によれば、接触式検出は以下の二つの方式を含むことができる。方式一、感光面は被検出部位の表面に接触する。図6を参照することができる。方式二、感光面は導光部の第1端に設置され、導光部の第2端は被検出部位の表面に接触する。図7を参照することができる。
【0203】
非接触式検出は以下の二つの方式を含むことができる。方式一、感光面は被検出部位の表面に接触しなく、感光面は導光部により第1の光強度値を取得しない。図3を参照することができる。図3において感光面は導光部により第1の光強度値を取得しない。方式二、感光面は導光部の第1端に設置され、導光部の第2端は被検出部位の表面に接触しない。図8を参照することができる。
【0204】
図28及び図29に示すように、本開示の実施例によれば、該組織成分の非侵襲検出における距離決定装置1は、導光部12をさらに含む。感光面は導光部12の第1端に設置され、導光部12の第2端は被検出部位の表面に接触するか、又は接触しなく、導光部12の第1端と導光部12の第2端は対置端面である。
【0205】
本開示の実施例によれば、感光面と被検出部位の表面との非接触を実現するために、感光面を導光部12の第1端に設置することができる。図28に示すように、図28は、本開示の実施例による感光面と被検出部位の表面との非接触の他の模式図である。感光面が導光部の第1端に設置され、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触しなければ、組織成分の非侵襲検出の形式が非接触式検出であると考えることができる。図29に示すように、図29は、本開示の実施例による感光面と被検出部位の表面との非接触のまた他の模式図である。なお、感光面を導光部12の第1端に設置することについての説明は、上記の対応部分を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0206】
図30に示すように、本開示の実施例によれば、感光面は被検出部位の表面に接触しない。この組織成分の非侵襲検出における距離決定装置1は、第1の遮光部13をさらに含む。第1の遮光部13は、感光面と被検出部位の表面との間の隙間領域に設置され、かつ、第1の遮光部13は被検出部位の表面に接触する。感光面は、第1の遮光部13の内部に設けられている。第1の遮光部13が感光面と一体であるか、又は第1の遮光部13が感光面と別体である。
【0207】
本開示の実施例によれば、感光面が被検出部位の表面に接触しなければ、表面反射光を生成する可能性があり、これに基づいて、検出精度をさらに向上させるために、干渉光をシールドする必要があり、以下の方式を採用することができる。該装置は、第1の遮光部13をさらに設置することができ、具体的には、第1の遮光部13を感光面と被検出部位の表面との間の隙間領域に設置し、かつ、第1の遮光部13を感光面の周囲に設置することにより、感光面が第1の遮光部13の内部に位置する。そして、第1の遮光部13が被検出部位の表面に接触することを確保する。図30に示すように、図30は、本開示の実施例による干渉光をシールドするまた他の模式図である。
【0208】
本開示の実施例によれば、第1の遮光部13は感光面と一体であってもよく、すなわち第1の遮光部13は、感光面の周辺とすることができ、それは感光面と一体である。また、第1の遮光部13は、感光面と別体であってもよい。上記について、実際の状況に応じて設定することができ、ここで具体的に限定しない。
【0209】
本開示の実施例によれば、上記では、感光面が乱反射光のみを取得する。乱反射光が有効情報を持つため、検出精度をさらに向上させる。
【0210】
図31に示すように、本開示の実施例によれば、導光部12の第2端は被検出部位の表面に接触しない。この組織成分の非侵襲検出における距離決定装置1は、第2の遮光部14をさらに含む。第2の遮光部14は導光部12と被検出部位の表面との間の隙間領域に設置され、第2の遮光部14の第1端は導光部12の第2端に接触し、第2の遮光部14の第2端は被検出部位の表面に接触し、第2の遮光部14の第2端と第2の遮光部14の第1端とは対置端面である。
【0211】
本開示の実施例によれば、感光面が導光部の第1端に設置され、かつ、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触しなければ、組織成分の非侵襲検出の形式が非接触式検出であると考えることができる。非接触式検出を採用するため、表面反射光を生成する可能性があり、したがって、検出精度をさらに向上させるために、干渉光をシールドする必要があり、以下の方式を採用することができる。該組織成分の非侵襲検出における距離決定装置1は、第2の遮光部14をさらに設置することができ、第2の遮光部14の第1端を導光部12の第2端に接触し、第2の遮光部14の第2端が被検出部位の表面に接触することにより、干渉光が導光部12に入って感光面により受光されにくくすることを確保する。図31に示すように、図31は、本開示の実施例による干渉光をシールドするさらに他の模式図である。
【0212】
本開示の実施例によれば、上記感光面が乱反射光のみを取得する。乱反射光が有効情報を持つため、検出精度をさらに向上させる。
【0213】
図20は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定装置の構成模式図であり、本実施例は、検出すべき組織成分の濃度の検出精度を向上させる場合に適用することができる。
【0214】
図20に示すように、該組織成分の非侵襲検出における距離決定装置1は、第2の取得モジュール15及び第2の決定モジュール16を含む。以下、図面を参照しながらその構造及び動作原理を説明する。
【0215】
第2の取得モジュール15は、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係を取得するように構成され、ここで、所定の波長の数が少なくとも一つである。
【0216】
第2の決定モジュール16は、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係に基づいて、各測定距離及び/又は各参照距離を決定するように構成される。
【0217】
本開示の実施例によれば、第2の取得モジュール15及び第2の決定モジュール16の具体的な処理過程については、上記した組織成分の非侵襲検出における距離決定方法の相応的な部分に対する説明を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0218】
図32は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出装置の構造模式図であり、本実施例は、検出すべき組織成分の濃度の検出精度を向上させる場合に適用することができる。
【0219】
図32に示すように、該組織成分の非侵襲検出装置2は、第3の取得モジュール17及び第3の決定モジュール18を含む。以下、図面を参照しながらその構造及び動作原理を説明する。
【0220】
第3の取得モジュール17は、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値、及び/又は、参照距離での第2の光強度参照値を取得するように構成され、ここで、各測定距離及び各参照距離は、本開示の実施例に記載の組織成分の非侵襲検出における距離決定装置により決定され、所定の波長の数は少なくとも一つである。
【0221】
第3の決定モジュール18は、各所定の波長での第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するように構成される。
【0222】
本開示の実施例によれば、第3の取得モジュール17及び第3の決定モジュール18の具体的な処理過程については、上記した組織成分の非侵襲検出方法の対応部分に対する説明を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0223】
図33に示すように、本開示の実施例によれば、第3の取得モジュール17は、第2の形成サブモジュール170及び第2の取得サブモジュール171を含む。
【0224】
第2の形成サブモジュール170は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び/又は一つの参照円環ビームを形成するように構成され、ここで、各測定円環ビームの内半径又は外半径は対応的な測定距離であり、各参照円環ビームの内半径又は外半径は対応的な参照距離であり、各測定円環ビーム及び各参照円環ビームの幾何学的中心は同じである。
【0225】
第2の取得サブモジュール171は、幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各測定円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度測定値、及び/又は、各参照円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度参照値を取得するように構成される。
【0226】
本開示の実施例によれば、第2の形成サブモジュール170と第2の取得サブモジュール171の具体的な処理過程については、上記組織成分の非侵襲検出方法の相応的な部分に対する説明を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0227】
図34に示すように、本開示の実施例によれば、第2の形成サブモジュール170は、光源放出ユニット1000、ビーム調節ユニット1001及び制御ユニット1002を含む。制御ユニット1002は、光源放出ユニット1000およびビーム調節ユニット1001とそれぞれ通信可能に接続されていてもよい。
【0228】
制御ユニット1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて光源放出ユニット1000及びビーム調節ユニット1001が協働して各所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び/又は一つの参照円環ビームを形成するように制御するように構成される。
【0229】
本開示の実施例によれば、動作状態指令は、光源放出ユニット1000とビーム調節ユニット1001の動作状態を制御する指令であってもよい。被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面において、制御ユニット1002は、対応的な動作状態指令に基づいて光源放出ユニット1000とビーム調節ユニット1001を共に協働させ、各所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び/又は一つの参照円環ビームを形成することができる。上記制御ユニット1002は、対応的な動作状態指令に基づいて、光源放出ユニット1000とビーム調節ユニット1001を共に協働させ、各所定の波長での一つの測定円環ビーム及び/又は一つの参照円環ビームを形成する。
【0230】
図23に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節ユニット1001は、MEMS走査ミラー10010を含むことができる。
【0231】
制御ユニット1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源放出ユニット1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームをMEMS走査ミラー10010に投射するように制御し、対応的な動作状態指令に基づいて、MEMS走査ミラー10010が各入射ビームを対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームに変換し、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを被検出部位に投射するように制御するように構成される。
【0232】
本開示の実施例によれば、光源放出ユニット1000及びMEMS走査ミラー10010は、制御ユニット1002の制御で協働して、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成することができる。ここで、MEMS走査ミラー10010は、二次元MEMS走査ミラーであってもよい。すなわち制御ユニット1002は、光源放出ユニット1000とMEMS走査ミラー10010を同期に制御し、行ごとに走査する方式を採用し、所定の画素点で構成された二次元走査画像を実現し、所定の画素点で形成された軌跡が測定円環であれば、該二次元走査画像は測定円環画像である。所定の画素点で形成された軌跡が参照円環であれば、該二次元走査画像は参照円環画像である。上記走査方式により、測定円環画像における所定の画素点の表示時間と空間座標が決定され、参照円環ビームにおける所定の画素点の表示時間と空間座標が決定される。ここで、測定円環画像における所定の画素点の空間座標、及び、参照円環画像における所定の画素点の空間座標は、いずれもMEMS走査ミラー10010の偏角により決定される。測定円環画像における所定の画素点の表示時間、及び、参照円環画像における所定の画素点の空間座標は、いずれも光源放出ユニット1000により決定される。すなわち制御ユニット1002により光源放出ユニット1000とMEMS走査ミラー10010を同期に制御することにより、所定の画素点の表示時間と空間座標との対応を実現することができる。所定の画素点が異なる場合、対応的な測定円環画像及び参照円環画像を形成する。各測定円環画像及び各参照円環画像をそれぞれ被検出部位に投影し、各測定円環ビーム及び各参照円環ビームを形成する。説明すべきものとして、上記所定の画素点の空間座標及び表示時間は動作状態指令に体現することができる。
【0233】
図24に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節ユニット1001は走査ガルバノメータアセンブリ10011を含む。
【0234】
制御ユニット1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源放出ユニット1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームを走査ガルバノメータアセンブリ10011に投射するように制御し、及び、対応的な動作状態指令に基づいて、走査ガルバノメータアセンブリ10011が各入射ビームを対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームに変換し、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを被検出部位に投射するように制御するように構成される。
【0235】
本開示の実施例によれば、光源放出ユニット1000及び走査ガルバノメータアセンブリ10011は、制御ユニット1002の制御で協働して、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成することができる。すなわち制御ユニット1002は、動作状態指令に基づいて、光源放出ユニット1000から発された各所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び/又は一つの参照円環ビームを制御し、制御ユニット1002により動作状態指令に基づいて制御された走査ガルバノメータアセンブリ10011により、各入射ビームを走査位置に投射し、入射ビームが走査位置で点状スポットであり、点状スポットに対する360°環状走査により、走査して形成された円環ビームのサイズを変更することができ、すなわち対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームを形成する。
【0236】
図24に示すように、本開示の実施例によれば、走査ガルバノメータアセンブリ10011は、第1の二軸走査ガルバノメータ100110及び第2の二軸走査ガルバノメータ100111を含む。
【0237】
制御ユニット1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源放出ユニット1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームを第1の二軸走査ガルバノメータ100110に投射するように制御するように構成される。
【0238】
制御ユニット1002は、対応的な動作状態指令に基づいて第1の二軸走査ガルバノメータ100110がX軸に沿って第1の所定角度を偏向するように制御し、各入射ビームがX軸方向に沿って第1の所定角度を偏向することを実現し、かつ偏向された各入射ビームを第2の二軸走査ガルバノメータ100111に投射するように構成される。
【0239】
制御ユニット1002は、動作状態指令に基づいて第2の二軸走査ガルバノメータ100111がY軸方向に沿って第2の所定角度を偏向するように制御し、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成し、かつ各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを被検出部位に投射するように構成される。
【0240】
本開示の実施例によれば、走査ガルバノメータアセンブリ10011は、第1の二軸走査ガルバノメータ100110及び第2の二軸走査ガルバノメータ100111を含み、制御ユニット1002は、第1の二軸走査ガルバノメータ100110及び第2の二軸走査ガルバノメータ100111を制御することにより、入射ビームに対する360°偏向を実現することができる。ここで、制御ユニット1002は、第1の二軸走査ガルバノメータ100110がX軸に沿って第1の所定角度を偏向するように制御することができ、各入射ビームが第1の二軸走査ガルバノメータ100110に伴ってX軸方向に沿って第1の所定角度を偏向し、偏向された各入射ビームを第2の二軸走査ガルバノメータ100111に投射することを実現する。制御ユニット1002は、第2の二軸走査ガルバノメータ100111がY軸に沿って第2の所定角度を偏向するように制御ことにより、偏向された各入射ビームが第2の二軸走査ガルバノメータ100111に伴ってY軸方向に沿って第2の所定角度を偏向し、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成することを実現する。上記した第1の所定角度と第2の所定角度は、入射ビームが走査位置に投射されることを決定するように構成されてもよく、入射ビームが走査位置で点状スポットである。制御ユニット1002は、第1の二軸走査ガルバノメータ100110及び第2の二軸走査ガルバノメータ100111の偏向角度及び偏向方向を制御することができ、点状スポットの被検出部位の表面における360°回転を実現し、即ち環状走査を実現する。そして、サイズが変更可能な円環ビームを走査して形成し、すなわち対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームを形成することを実現する。
【0241】
本開示の実施例によれば、制御ユニット1002は、異なる動作状態指令に基づいて、第1の二軸走査ガルバノメータ100110と第2の二軸走査ガルバノメータ100111が異なる偏向角度と偏向方向を偏向するように制御し、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成することを実現することができる。
【0242】
本開示の実施例によれば、第1の二軸走査ガルバノメータ100110のサイズは、第2の二軸走査ガルバノメータ100111のサイズより小さくてもよい。一般的に、入射ビームが先に投射されるガルバノメータのサイズは非常に小さくてもよく、入射ビームのサイズより大きいだけでよい。ここで、入射ビームが先に投射されたガルバノメータは、第1の二軸走査ガルバノメータと呼ばれてもよい。それに応じて、後に投射されたガルバノメータは、第2の二軸走査ガルバノメータと呼ばれてもよい。X軸走査は速度が速く、質量が小さいガルバノメータは慣性が小さいため、第1の二軸走査ガルバノメータは、X軸走査に構成されることができる。第2の二軸走査ガルバノメータが第1の二軸走査ガルバノメータの走査の全ての範囲を受信する必要があるため、第2の二軸走査ガルバノメータのサイズは、第1の二軸走査ガルバノメータのサイズより大きい必要があり、Y軸走査に構成されることができる。本開示の実施例において、第1の二軸走査ガルバノメータ100110は、第1の二軸走査ガルバノメータとして用いられることができる。第2の二軸走査ガルバノメータ100111は、第2の二軸走査ガルバノメータとして用いられることができる。上記に基づいて、第1の二軸走査ガルバノメータ100110は、X軸走査に構成されることができる。第2の二軸走査ガルバノメータ100111は、Y軸走査に構成されることができる。
【0243】
図25に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節ユニット1001は、回転ミラー10012及び第1の電圧合焦レンズ10013を含む。
【0244】
制御ユニット1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源放出ユニット1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームを回転ミラー10012に投射するように制御するように構成される。
【0245】
制御ユニット1002は、対応的な動作状態指令に基づいて、回転ミラー10012が異なる角度で回転するように制御することにより、各入射ビームを対応的な元円環ビームに変換し、各元円環ビームを第1の電圧合焦レンズ10013に投射するように構成される。
【0246】
制御ユニット1002は、対応的な動作状態指令に基づいて、第1の電圧合焦レンズ10013が各元円環ビームの内半径又は外半径を対応的な測定距離に調節し、各測定円環ビームを取得し、及び/又は、各元円環ビームの内半径又は外半径を対応的な参照距離に調節し、各参照円環ビームを取得するように制御し、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを被検出部位に投射するように構成される。
【0247】
本開示の実施例によれば、光源放出ユニット1000、回転ミラー10012及び第1の電圧合焦レンズ10013は、制御ユニット1002の制御で協働して、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成することができる。図25に示すように、光源放出ユニット1000は、各所定の波長での入射ビームを発するように構成され、各入射ビームは、回転ミラー10012により対応的な元円環ビームに変換して伝送し続け、即ち、制御ユニット1002は、回転ミラー10012を制御して各入射ビームに対する360°回転走査を実現して元円環ビームを形成することができる。各円環ビームは、第1の電圧合焦レンズ10013を通過した後に対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームを形成する。上記では、第1の電圧合焦レンズ10013の焦点距離を制御し、元円環ビームのサイズを調節することにより、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成することを実現する。
【0248】
本開示の実施例によれば、各動作状態指令は、制御ユニット1000により第4の状態関係テーブルに基づいて生成され、第4の状態関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各測定円環ビームと第1の電圧合焦レンズ10013の動作電圧との間の対応関係、及び/又は、各参照円環ビームと第1の電圧合焦レンズ10013の動作電圧との間の対応関係が記憶される。
【0249】
本開示の実施例によれば、第4の状態関係テーブルを予め構築することができ、第4の状態関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各測定円環ビームと第1の電圧合焦レンズ10013の動作電圧との間の対応関係、及び/又は、各参照円環ビームと第1の電圧合焦レンズ10013の動作電圧との間の対応関係が記憶される。制御ユニット1002は、第4の状態関係テーブルに基づいて、動作状態指令を生成し、さらに動作状態指令に基づいて、回転ミラー10012、第1の電圧合焦レンズ10013及び光源放出ユニット1000の動作状態を制御することができる。
【0250】
本開示の実施例によれば、上記ビーム調節ユニット1001は、MEMS走査ミラー10010を含むことができる。又は、ビーム調節ユニット1001は、走査ガルバノメータアセンブリ10011を含むことができる。又は、ビーム調節ユニット1001は、回転ミラー10012及び第1の電圧合焦レンズ10013を含むことができる。制御ユニット1002の制御で、上記がそれぞれ光源放出ユニット1000と協働し、点状スポット走査の方式で測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームを形成することを実現する。
【0251】
図26に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節ユニット1001は、マイクロレンズアレイ10014及び結像レンズ10015を含む。
【0252】
制御ユニット1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源放出ユニット1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、かつ各入射ビームをマイクロレンズアレイ10014に投射するように制御し、及び、対応的な動作状態指令に基づいて、マイクロレンズアレイ10014が各入射ビームを対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームに変換し、結像レンズ10015により各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを被検出部位に投射するように制御するように構成される。
【0253】
本開示の実施例によれば、光源放出ユニット1000及びマイクロレンズアレイ10014は、制御ユニット1002の制御で協働して、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成することができる。すなわち制御ユニット1002により、動作状態指令に基づいて、光源放出ユニット1000から発された各所定の波長に対応する入射ビームを制御し、制御ユニット1002により動作状態指令に基づいてマイクロレンズアレイ10014に形成された各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームに対応するマイクロレンズが開状態にあるように制御することにより、開状態にあるマイクロレンズは各入射ビームを反射し、対応的な各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成する。結像レンズ10015により、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを被検出部位に投射する。上記では、マイクロレンズアレイ10014における開状態にあるマイクロレンズを制御することにより、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成することを実現する。
【0254】
図26に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節ユニット1001はビーム拡大レンズ群10016をさらに含む。
【0255】
制御ユニット1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源放出ユニット1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームをビーム拡大レンズ群10016に投射するように制御するように構成される。
【0256】
ビーム拡大レンズ群10016は、各入射ビームをビーム拡大し、ビーム拡大された各入射ビームをマイクロレンズアレイ10014に投射することにより、各入射ビームのマイクロレンズアレイ10014における投射がマイクロレンズアレイ10014を覆うように構成される。
【0257】
制御ユニット1002は、対応的な動作状態指令に基づいてマイクロレンズアレイ10014が各入射ビームを対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームに変換し、結像レンズ10015により各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを被検出部位に投射するように制御するように構成される。
【0258】
本開示の実施例によれば、入射ビームのマイクロレンズアレイ10014における投射がマイクロレンズアレイ10014を覆うことができることを実現するために、ビーム拡大レンズ群10016を設置し、ビーム拡大レンズ群10016により入射ビームをビーム拡大することを実現することができる。
【0259】
本開示の実施例によれば、各動作状態指令は、制御ユニット1002により第5の状態関係テーブルに基づいて生成され、第5の状態関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各測定円環ビームとマイクロレンズアレイ10014における開状態にあるマイクロレンズとの間の対応関係、及び/又は、各参照円環ビームとマイクロレンズアレイ10014における開状態にあるマイクロレンズとの間の対応関係が記憶される。
【0260】
本開示の実施例によれば、第5の状態関係テーブルを予め構築することができ、第5の状態関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各測定円環ビームとマイクロレンズアレイ10014における開状態にあるマイクロレンズとの間の対応関係、及び/又は、各参照円環ビームとマイクロレンズアレイ10014における開状態にあるマイクロレンズとの間の対応関係が記憶される。制御ユニット1002は、第5の状態関係テーブルに基づいて、動作状態指令を生成し、さらに動作状態指令に基づいて、マイクロレンズアレイ10014及び光源放出ユニット1000の動作状態を制御することができる。
【0261】
図27に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節ユニット1001は、コーンレンズ10017及び第2の電圧合焦レンズ10018を含む。
【0262】
制御ユニット1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源放出ユニット1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームをコーンレンズ10017に投射するように制御するように構成される。
【0263】
コーンレンズ10017は、各入射ビームを各コーンビームに変換し、各コーンビームを第2の電圧合焦レンズ10018に投射することにより、第2の電圧合焦レンズ10018が結像する前に各元円環ビームに表示するように構成される。
【0264】
制御ユニット1002は、対応的な動作状態指令に基づいて、第2の電圧合焦レンズ10018が各元円環ビームの内半径又は外半径を対応的な測定距離に調節し、各測定円環ビームを取得し、及び/又は、各元円環ビームの内半径又は外半径を対応的な参照距離に調節し、各参照円環ビームを取得し、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを被検出部位に投射するように制御するように構成される。
【0265】
本開示の実施例によれば、光源放出ユニット1000及び第2の電圧合焦レンズ10018は、制御ユニット1002の制御で協働して、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成することができる。図27に示すように、光源放出ユニット1000は、各所定の波長での入射ビームを発するように構成され、各入射ビームはコーンレンズ10017を通過した後に対応的なコーンビームに変換して伝送し続け、各コーンビームは受光面で対応的な元円環ビームに投射される。各元円環ビームは、第2の電圧合焦レンズ10018を通過した後にそれぞれ対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームを形成する。上記では、第2の電圧合焦レンズ10018の焦点距離を制御することにより、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成することを実現する。
【0266】
本開示の実施例によれば、各動作状態指令は、制御ユニット1002により第6の状態関係テーブルに基づいて生成され、第6の状態関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各測定円環ビームと第2の電圧合焦レンズ10018の動作電圧との間の対応関係、及び/又は、各参照円環ビームと第2の電圧合焦レンズ10018の動作電圧との間の対応関係が記憶される。
【0267】
本開示の実施例によれば、第6の状態関係テーブルを予め構築することができ、第6の状態関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各測定円環ビームと第2の電圧合焦レンズ10018の動作電圧との間の対応関係、及び/又は、各参照円環ビームと第2の電圧合焦レンズ10018の動作電圧との間の対応関係が記憶される。制御ユニット1002は、第6の状態関係テーブルに基づいて、動作状態指令を生成し、さらに動作状態指令に基づいて、第2の電圧合焦レンズ10018及び光源放出ユニット1000の動作状態を制御することができる。
【0268】
本開示の実施例によれば、第3の決定モジュール18は差分サブモジュール及び決定サブモジュールを含む。
【0269】
差分サブモジュールは、各前記所定の波長に対して、所定の波長での第2の光強度測定値と第2の光強度参照値を差分演算し、光強度差分値を得るように構成される。
【0270】
決定サブモジュールは、各所定の波長での光強度差分値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するように構成される。
【0271】
本開示の実施例によれば、差分サブモジュール及び決定サブモジュールの具体的な処理過程については、上記組織成分の非侵襲検出方法の相応的な部分に対する説明を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0272】
図7及び図8、及び、図15及び図16に示すように、本開示の実施例によれば、感光面は被検出部位の表面に接触するか、又は、感光面は被検出部位の表面に接触しない。
【0273】
本開示の実施例によれば、接触式検出は、以下の二つの方式を含むことができる。方式一、感光面は、被検出部位の表面に接触する。図16を参照することができる。方式二、感光面は導光部の第1端に設置され、導光部の第2端は被検出部位の表面に接触する。図7を参照することができる。非接触式検出は、以下の二つの方式を含むことができる。方式一、感光面は被検出部位の表面に接触しなく、感光面は導光部により第1の光強度値を取得しない。図15を参照することができる。方式二、感光面は導光部の第1端に設置され、導光部の第2端は、被検出部位の表面に接触しない。図8を参照することができる。
【0274】
図28及び図29に示すように、本開示の実施例によれば、該組織成分の非侵襲検出装置2は、導光部12をさらに含む。感光面は導光部12の第1端に設置され、導光部12の第1端は、被検出部位の表面に接触しなく、導光部12の第2端は被検出部位の表面に接触するか、又は接触しなく、導光部12の第1端と導光部12の第2端は対置端面である。
【0275】
本開示の実施例によれば、説明すべきこととして、感光面を導光部12の第1端に設置する説明については、上記した対応部分を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0276】
図35に示すように、本開示の実施例によれば、感光面は、被検出部位の表面に接触しない。該組織成分の非侵襲検出装置2は第1の遮光部13をさらに含む。第1の遮光部13は、感光面と被検出部位の表面との間の隙間領域に設置され、かつ、第1の遮光部13は被検出部位の表面に接触する。感光面は、第1の遮光部13の内部に設けられている。第1の遮光部13が感光面と一体であるか、又は、第1の遮光部13が感光面と別体である。
【0277】
本開示の実施例によれば、第1の遮光部13に対する具体的な説明については、上記した対応部分を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0278】
図31に示すように、本開示の実施例によれば、導光部12の第2端は被検出部位の表面に接触しない。この組織成分の非侵襲検出装置2は、第2の遮光部14をさらに含む。第2の遮光部14は、導光部12と被検出部位の表面との間の隙間領域に設置され、第2の遮光部14の第1端は、導光部12の第2端に接触し、第2の遮光部14の第2端は、被検出部位の表面に接触し、第2の遮光部14の第2端と第2の遮光部14の第1端とは対置端面である。
【0279】
本開示の実施例によれば、第2の遮光部14に対する説明について、上記した対応部分を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0280】
図36は、本開示の実施例によるウェアラブルデバイスの構造模式図であり、本実施例は、検出すべき組織成分の濃度の検出精度を向上させる場合に適用することができる。
【0281】
図36に示すように、このウェアラブルデバイス3は、本体30及び本開示の実施例に記載の組織成分の非侵襲検出装置2を含む。組織成分の非侵襲検出装置2は本体30に設置され、組織成分の非侵襲検出装置2は、第3の取得モジュール17及び第3の決定モジュール18を含む。以下、図面を参照しながらその構造及び動作原理を説明する。
【0282】
ウェアラブルデバイス3は、被検出部位に着用される。
【0283】
第3の取得モジュール17は、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値、及び/又は、参照距離での第2の光強度参照値を取得するように構成され、ここで、各測定距離及び各参照距離は、本開示の実施例に記載の装置により決定され、所定の波長の数が少なくとも一つである。
【0284】
第3の決定モジュール18は、各所定の波長での第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するように構成される。
【0285】
本開示の実施例によれば、組織成分の非侵襲検出装置2は本体30に設置されてもよく、組織成分の非侵襲検出装置2を用いて組織成分の検出を行う必要がある場合、ウェアラブルデバイス3を被検出部位に着用することができる。また、組織成分の非侵襲検出装置2を用いて検出するため、検出条件の影響を受けやすく、さらに検出精度に影響を与える。したがって、検出条件の安定性を保証し、検出精度をさらに向上させるために、該組織成分の非侵襲検出装置2を固定することにより、被検出部位と組織成分の非侵襲検出装置2との間の位置関係が所定の関係であるようにすることができる。上記では、組織成分の非侵襲検出装置1を本体30に設置することにより位置の固定を実現することができ、検出条件の安定性を保証することを実現し、さらに検出精度を向上させることができる。また、組織成分の非侵襲検出装置2の構造及び動作原理については、上記した非侵襲検出装置2に対する説明を参照し、ここで詳しく説明しない。
【0286】
本開示の実施例によれば、ウェアラブルデバイス3は表示モジュールをさらに含むことができ、表示モジュールは、第3の決定モジュール18に通信接続されてもよく、第3の決定モジュール18は、検出すべき組織成分の濃度を表示モジュールに発信することができ、表示モジュールは、検出すべき組織成分の濃度を表示することができ、それにより被検体は、表示モジュールにより、検出すべき組織成分の濃度を知ることができる。また、ウェアラブルデバイス3は、音声モジュールをさらに含んでも良く、音声モジュールは、第3の決定モジュール18に通信接続されてもよく、第3の決定モジュール18は、検出すべき組織成分の濃度を音声モジュールに発信することができ、音声モジュールは、検出すべき組織成分の濃度に基づいて、音声指令を生成し、該音声指令を再生することにより、被検体は検出すべき組織成分の濃度を知ることができる。
【0287】
本実施例の技術的解決手段は、検出装置の体積が大幅に減少するため、検出装置がウェアラブルデバイスに設置されることができ、さらに被検出部位に着用されて固定されやすく、検出条件の安定性を保証することができ、それに応じて、検出条件の安定性を向上させ、また、携帯検出も実現される。これを基礎として、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する測定距離及び/又は参照距離を正確に取得することができるため、正確に決定された測定距離及び/又は参照距離に基づいて、第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値の正確的な決定を実現する。正確に決定された第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するため、検出精度を向上させる。
【0288】
図37は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出システムの構造模式図であり、本実施例は、検出すべき組織成分の濃度の検出精度を向上させる場合に適用することができる。
【0289】
図37に示すように、該組織成分の非侵襲検出システムは、本開示の実施例に記載のウェアラブルデバイス3及び端末4を含む。ウェアラブルデバイス3は、本体30及び組織成分の非侵襲検出装置2を含み、組織成分の非侵襲検出装置2は本体30に設置される。組織成分の非侵襲検出装置2は、第3の取得モジュール17と第3の決定モジュール18を含む。第3の決定モジュール18は、それぞれ第3の取得モジュール17及び端末4に通信接続することができる。以下、図面を参照しながらその構造及び動作原理を説明する。
【0290】
ウェアラブルデバイス3は、被検出部位に着用される。
【0291】
第3の取得モジュール17は、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値、及び/又は、参照距離での第2の光強度測定値を取得するように構成され、ここで、各測定距離及び各参照距離は、本開示の実施例に記載の装置により決定され、所定の波長の数が少なくとも一つである。
【0292】
第3の決定モジュール18は、各所定の波長での各第2の光強度測定値及び/又は各第2の光強度参照値を処理し、処理された各所定の波長での各第2の光強度測定値及び/又は各第2の光強度参照値を取得し、処理された各所定の波長での各第2の光強度測定値及び/又は各光強度参照値を端末4に発信するように構成される。
【0293】
端末4は、処理された各所定の波長での各第2の光強度測定値及び/又は各第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するように構成される。
【0294】
本開示の実施例によれば、上記とは異なり、組織成分の非侵襲検出装置2のコストを低減するために、ウェアラブルデバイス3が端末4と協働する方式によって、検出すべき組織成分の濃度を決定することを実現することができる。すなわち、第3の決定モジュール18は、各所定の波長での各第2の光強度測定値及び/又は各第2の光強度参照値を処理し、処理された各所定の波長での各第2の光強度測定値及び/又は各第2の光強度参照値を取得し、かつ処理された各所定の波長での各第2の光強度測定値及び/又は各光強度参照値を端末4に発信し、端末4は処理された各所定の波長での各第2の光強度測定値及び/又は各第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定することができる。ここで、第3の決定モジュール18による各第2の光強度測定値及び/又は各第2の光強度参照値に対する処理操作は、電流電圧変換及び増幅、アナログデジタル変換などを含むことができる。端末4は、本開示の実施例に記載の組織成分の非侵襲検出方法と同様の方法を採用し、処理された各第2の光強度測定値及び/又は各第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定することができ、ここで詳しく説明しない。また、ウェアラブルデバイス3の構造及び動作原理については、上記したウェアラブルデバイス3に対する説明を参照し、ここで詳しく説明しない。
【0295】
本開示の実施例によれば、端末4は、さらに検出すべき組織成分の濃度を表示することができ、それにより被検体は、組織成分の濃度を知ることができる。端末4は、さらに検出すべき組織成分の濃度を含む音声指令を生成することができ、そして、該音声指令を再生することにより、被検体が組織成分の濃度を知ることができる。
【0296】
本開示の実施例によれば、端末4がウェアラブルデバイス3と協働する方式によって検出すべき組織成分の濃度を決定することを実現する以外、クラウドサーバがウェアラブルデバイス3と協働する方式によって検出すべき組織成分の濃度を決定することを実現してもよい。
【0297】
上記した本開示の具体的な実施形態は、本開示の保護範囲を限定するものではない。本開示の技術的思想に基づいて行われた様々な他の相応的な変更及び変形は、いずれも本開示の請求の範囲の保護範囲に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
【手続補正書】
【提出日】2022-08-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スペクトル検出技術分野に関し、特に、組織成分の非侵襲検出方法、装置、システム及びウェアラブルデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
近赤外スペクトル検出方法は、迅速性、非侵襲性および情報の多次元化などの特徴を有し、したがって、一般的に近赤外スペクトル検出方法を用いて組織成分の検出を行い、ここで、組織成分は、血糖、脂肪及び白血球等を含む。しかし、検出すべき組織成分自身の吸収が弱く、被検体自身の検出すべき組織成分の濃度の変化幅も大きくないため、検出すべき有効信号が弱い。そして、それは、人体背景及び測定環境変化の干渉を受けやすく、上記干渉により、検出すべき組織成分の情報を覆う可能性があり、さらに、大きな背景ノイズの干渉で、微弱信号の抽出を実現することが困難である。
【0003】
上記問題を解決するために、浮動参照理論に基づく参照測定方法を提供する。すなわち検出すべき組織成分に対して、あるソースプローブ距離が存在し、吸収作用と散乱作用による乱反射光強に対する影響は、程度が同じであるが方向が逆であるため、該ソースプローブ距離に対応する出射位置から出射された乱反射光強度値の、検出すべき組織成分の濃度変化に対する感度がゼロである。上記特徴を有する出射位置を参照位置(または基準位置)と呼び、相応的なソースプローブ距離が参照距離であってよい。同様に、検出すべき組織成分に対して、あるソースプローブ距離が存在し、該ソースプローブ距離に対応する出射位置から出射された乱反射光強度値の、検出すべき組織成分の濃度変化に対する感度が最大である。上記特徴を有する出射位置を測定位置と呼び、相応的なソースプローブ距離が測定距離であってよい。参照距離に対応する乱反射光強度値が、検出過程における検出すべき組織成分の濃度変化以外の他の干渉による応答を反映し、測定距離に対応する乱反射光強度値が、検出すべき組織成分の応答、及び、検出すべき組織成分以外の他の干渉による応答を反映するため、上記において、参照位置及び/又は測定位置を正確に決定することが必要である。
【0004】
関連技術では、一般的には、中心入射、すなわち、入射ビームの中心からの有限個のソースプローブ距離の箇所に感光面を設置するという方式を採用して、被検出部位の表面から出射された乱反射光強度値を受信する。ここで、上記した有限個のソースプローブ距離は、大部分の被検体の平均パラメータに基づいて決定される。これに基づいて、どのソースプローブ距離を参照距離とするか、及び、どのソースプローブ距離を測定距離とするかをさらに決定する。
【0005】
本開示の構想を実現する過程において、発明者は、関連技術に少なくとも以下の問題が存在し、関連技術を採用する検出精度が高くないことを発見する。
【発明の概要】
【0006】
本開示の第1局面によると、組織成分の非侵襲検出における距離決定方法を提供し、この方法は、
被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得し、ここで、前記ソースプローブ距離の数が少なくとも二つであり、前記所定の波長の数が少なくとも一つであることと、
検出すべき組織成分の濃度による光強度変化量の絶対値に基づいて、前記所定の波長に対応する各前記第1の光強度値から、第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を決定し、前記第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離を測定距離とし、前記第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離を参照距離とし、ここで、前記第1の光強度測定値が検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最大である第1の光強度値であり、前記第1の光強度参照値が検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最小である第1の光強度値であり、前記検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量が前記第1の光強度値と対応的な所定の光強度設定値との間の変化量であることと、を含む。
【0007】
本開示の他の局面によると、組織成分の非侵襲検出における距離決定方法を提供し、この方法は、
被検体の被検出部位に対して、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータとの変化関係を取得し、ここで、前記所定の波長の数が少なくとも一つであることと、
各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータとの変化関係に基づいて、各測定距離及び/又は各参照距離を決定することと、を含む。
【0008】
本開示の他の局面によると、組織成分の非侵襲検出方法を提供し、この方法は、
被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値、及び/又は参照距離での第2の光強度参照値を取得し、ここで、各前記測定距離と各前記参照距離は、上記した組織成分の非侵襲検出における距離決定方法に基づいて決定され、前記所定の波長の数が少なくとも一つであることと、
各所定の波長での前記第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定することと、含む。
【0009】
本開示の他の局面によると、組織成分の非侵襲検出装置を提供し、この装置は、
被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得し、ここで、前記ソースプローブ距離の数が少なくとも二つであり、前記所定の波長の数が少なくとも一つであるように構成される第1の取得モジュールと、
検出すべき組織成分の濃度の変化による光強度変化量の絶対値に基づいて、前記所定の波長に対応する各前記第1の光強度値から、第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を決定し、前記第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離を測定距離とし、前記第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離を参照距離とし、ここで、前記第1の光強度測定値が検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最大である第1の光強度値であり、前記第1の光強度参照値が検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最小である第1の光強度値であり、前記検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量が、前記第1の光強度値と対応的な所定の光強度設定値との間の変化量であるように構成される第1の決定モジュールと、を含む。
【0010】
本開示の他の局面によると、組織成分の非侵襲検出における距離決定装置を提供し、この装置は、
被検体の被検出部位に対して、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係を取得し、ここで、前記所定の波長の数が少なくとも一つであるように構成される第2の取得モジュールと、
各前記所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係に基づいて、各測定距離及び/又は各参照距離を決定するように構成される第2の決定モジュールと、を含む。
【0011】
本開示の他の局面によると、組織成分の非侵襲検出装置を提供し、この装置は、
被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値、及び/又は参照距離での第2の光強度参照値を取得し、ここで、各前記測定距離と各前記参照距離が、上記した組織成分の非侵襲検出における距離決定装置に基づいて決定され、前記所定の波長の数が少なくとも一つであるように構成される光強度センサと、
各前記所定の波長での第2の光強度測定値及び/又は前記第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するように構成されるプロセッサと、を含む。
【0012】
本開示の他の局面によると、ウェアラブルデバイスを提供し、このデバイスは、本体と本開示の上記した組織成分の非侵襲検出装置とを含み、前記組織成分の非侵襲検出装置は、前記本体に設置され、
前記ウェアラブルデバイスは、被検出部位に着用される。
【0013】
本開示の他の局面によると、組織成分の非侵襲検出システムを提供し、このシステムは、本開示の上記したウェアラブルデバイス及び端末を含み、前記プロセッサは前記光強度センサ及び前記端末にそれぞれに通信接続され、
前記ウェアラブルデバイスは、被検出部位に着用され、
前記光強度センサは、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値、及び/又は参照距離での第2の光強度参照値を取得し、ここで、各前記測定距離と各参照距離が、上記した組織成分の非侵襲検出における距離決定装置に基づいて決定され、前記所定の波長の数が少なくとも一つであるように構成され、
前記プロセッサは、各前記所定の波長での各前記第2の光強度測定値及び/又は各前記第2の光強度参照値を処理し、処理された各前記所定の波長での各前記第2の光強度測定値及び/又は各前記第2の光強度参照値を取得し、かつ処理された各前記所定の波長での各前記第2の光強度測定値及び/又は各前記第2の光強度参照値を前記端末に発信するように構成され、
前記端末は、処理された各前記所定の波長での各前記第2の光強度測定値及び/又は各前記第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定方法のフローチャートである。
図2図2は、本開示の実施例による被検出部位の表面に形成される目標円環ビームの模式図である。
図3図3は、本開示の実施例による感光面に基づいて第1の光強度値を取得する模式図である。
図4図4は、本開示の実施例による点状スポットの走査によって目標円環ビームを形成する模式図である。
図5図5は、本開示の実施例によるビーム投影によって目標円環ビームを形成する模式図である。
図6図6は、本開示の実施例による感光面に基づいて第1の光強度値を取得する別の模式図である。
図7図7は、本開示の実施例による感光面に基づいて第1の光強度値を取得する他の模式図である。
図8図8は、本開示の実施例による感光面に基づいて第1の光強度値を取得するまた他の模式図である。
図9図9は、本開示の実施例による干渉光をシールドする模式図である。
図10図10は、本開示の実施例による干渉光をシールドする他の模式図である。
図11図11は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定方法の別のフローチャートである。
図12図12は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定方法の他のフローチャートである。
図13図13は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出方法のフローチャートである。
図14図14は、本開示の実施例による被検出部位の表面に形成される測定円環ビームと参照円環ビームの模式図である。
図15図15は、本開示の実施例による感光面に基づいて第2の光強度測定値と第2の光強度参照値を取得する模式図である。
図16図16は、本開示の実施例による感光面に基づいて第2の光強度測定値と第2の光強度参照値を取得する別の模式図である。
図17図17は、本開示の実施例による干渉光をシールドする他の模式図である。
図18図18は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出方法の別のフローチャートである。
図19図19は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出方法の他のフローチャートである。
図20図20は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定装置の構成模式図である。
図21図21は、本開示の実施例による第1の取得モジュールの構成模式図である。
図22図22は、本開示の実施例による第1の形成サブモジュールの構成模式図である。
図23図23は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定装置の別の構成模式図である。
図24図24は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定装置の他の構成模式図である。
図25図25は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定装置のまた他の構成模式図である。
図26図26は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定装置のさらに他の構成模式図である。
図27図27は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定装置のさらに他の構成模式図である。
図28図28は、本開示の実施例による感光面と被検出部位の表面との非接触の他の模式図である。
図29図29は、本開示の実施例による感光面と被検出部位の表面との非接触のまた他の模式図である。
図30図30は、本開示の実施例による干渉光をシールドするまた他の模式図である。
図31図31は、本開示の実施例による干渉光をシールドするさらに他の模式図である。
図32図32は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出装置の構成模式図である。
図33図33は、本開示の実施例による光強度センサの構成模式図である。
図34図34は、本開示の実施例による円環ビーム生成器の構成模式図である。
図35図35は、本開示の実施例による干渉光をシールドするさらに他の模式図である。
図36図36は、本開示の実施例によるウェアラブルデバイスの構成模式図である。
図37図37は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出システムの構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら本開示の実施形態をさらに説明する。
【0016】
本開示の構想を実現する過程において、発明者は、参照距離及び測定距離が波長によって異なり、被検体によって異なり、被検出部位によって異なるため、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する参照距離及び測定距離を決定すれば、入射ビームの中心からの各ソースプローブ距離の箇所に感光面を設置する必要があることを発見する。上記では、光電検出器の製造レベルに対して高い要求が必要である。換言すれば、上記では、光電検出器の製造レベルに依存する。ところで、現在の光電検出器の製造レベルによって制限され、入射ビームの中心からの各ソースプローブ距離の箇所に感光面を設置することが困難であり、大部分の被検体の平均パラメータに基づいて有限個のソースプローブ距離の箇所に感光面を設置するしかできない。これにより、関連技術を採用すれば、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する参照距離及び測定距離を正確に決定することが困難であり、さらに検出精度が高くない。
【0017】
検出精度を向上させるために、参照距離及び/又は測定距離を正確に決定する必要がある。この課題を解決するために、発明者は、光源と感光面の設置方式を変更するという解決手段を提供し、以下に具体的な実施例を参照しながら説明する。
【0018】
図1は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定方法のフローチャートであり、本実施例は、検出すべき組織成分の濃度の検出精度を向上させる場合に適用することができる。
【0019】
図1に示すように、この方法は、操作S110~S120を含む。
【0020】
操作110において、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得し、ここで、ソースプローブ距離の数は少なくとも二つであり、所定の波長の数は少なくとも一つである。
【0021】
本開示の実施例によれば、ソースプローブ距離は、光源と出射位置との間の距離を示すことができ、ここで、前記光源は、被検出部位の表面に形成されるビームであり、出射位置は、光強度値を出射する位置であり、光強度値は、ビームが被検出部位を通過した後、被検出部位の表面から出射された光強度値である。説明すべきものとして、本開示の実施例に記載の光強度値は、いずれも乱反射光強度値であり、かつ、本開示の実施例において測定距離及び参照距離を決定するための光強度値は、第1の光強度値である。さらに説明すべきこととして、上記出射位置に対応して感光面が設置されると、ソースプローブ距離は、光源と感光面との間の距離を示すことができる。ここで、前記感光面は、被検出部位と接触してもよく、被検出部位と接触しなくてもよい。実際の状況に応じて設定することができ、ここでは具体的に限定しない。感光面は、被検出部位の表面から出射された光強度値を受信するために用いられてもよい。
【0022】
被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の各ソースプローブ距離での少なくとも一つの第1の光強度値を取得することができ、すなわち、被検体の被検出部位が決定された場合に、各所定の波長に対して、該所定の波長の各ソースプローブ距離での少なくとも一つの第1の光強度値を取得する。ここに記載の各第1の光強度値は、インビボ実験により得られた第1の光強度値、モンテカルロシミュレーションにより得られた第1の光強度値、又はインヴィトロ実験により得られた第1の光強度値であってもよい。同一所定の波長の同一ソースプローブ距離での異なる第1の光強度値に対応する検出すべき組織成分の濃度が異なり、すなわち同一の所定の波長の同一のソースプローブ距離での少なくとも一つの第1の光強度値を取得し、異なる第1の光強度値に対応する検出すべき組織成分の濃度が異なる。
【0023】
各第1の光強度値がインビボ実験により取得された第1の光強度値、又はインヴィトロ実験により取得された第1の光強度値であれば、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得することが、以下のように理解することができ、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する少なくとも二つの目標円環ビームを形成し、異なる目標円環ビームのソースプローブ距離が異なり、各ソースプローブ距離は、目標円環ビームの内半径または外半径であり、異なる目標円環ビームの幾何学的中心は同じである。幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各目標円環ビームが被検出部位を通過してから被検出部位の表面から出射された少なくとも一つの第1の光強度値を取得する。説明すべきものとして、前記検出すべき組織成分が血糖であれば、前記インビボ実験はOGTT(Oral Glucose Tolerance Test、経口ブドウ糖負荷試験)を含むことができる。
【0024】
各第1の光強度値がモンテカルロシミュレーションにより取得された第1の光強度値であれば、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得することは、以下のように理解することができ、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の三層皮膚組織モデルでの組織光学パラメータ及び皮膚構造パラメータを取得する。モンテカルロシミュレーションに基づいて、各組織光学パラメータ、各皮膚組織構造パラメータ、検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係、所定の少なくとも二つのソースプローブ距離及び所定の入射光子数に基づいて、各所定の波長の各ソースプローブ距離での第1の光強度値を決定する。ここで、モンテカルロシミュレーションにより、生物組織におけるランダム散乱の光学伝播経路シミュレーションを実現することができ、乱反射光強度値の空間分布及び吸収された光子部分の組織内での分布状況を得ることができる。三層の皮膚組織モデルについて、表皮層、真皮層及び皮下組織を含むと理解することができる。組織光学パラメータは、各皮膚層の吸収係数、散乱係数、個々の異方性因子および平均屈折率などを含んでいてもよい。皮膚組織構造パラメータは、各層の皮膚組織の厚さ、すなわち上記した表皮層の厚さ、真皮層の厚さ及び皮下組織の厚さであると理解することができる。検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係は、検出すべき組織成分の濃度変化による吸収係数の変化関係と、検出すべき組織成分の濃度変化による低減散乱係数の変化関係を含んでいてもよい。検出すべき組織成分は、血糖、脂肪、白血球等を含んでいてもよい。
【0025】
操作S120において、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値に基づいて、所定の波長に対応する各第1の光強度値から第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を決定し、第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離を測定距離とし、第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離を参照距離とし、ここで、第1の光強度測定値は、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最大である第1の光強度値であり、第1の光強度参照値は、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最小である第1の光強度値であり、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量は、第1の光強度値と対応的な所定の光強度設定値との間の変化量である。
【0026】
本開示の実施例によれば、測定距離が、ソースプローブ距離に対応する出射位置から出射された乱反射光強度値の検出すべき組織成分の濃度変化に対する感度が最大であるソースプローブ距離であり、参照距離が、ソースプローブ距離に対応する出射位置から出射された乱反射光強度値の検出すべき組織成分の濃度変化に対する感度がゼロであるソースプローブ距離であり、ここで、乱反射光強度値の検出すべき組織成分の濃度変化に対する感度が光強度変化量と検出すべき組織成分の濃度変化量との比であるため、検出すべき組織成分の濃度変化量が決定される場合、測定距離は、ソースプローブ距離に対応する出射位置から出射された光強度変化量の絶対値が最大であるソースプローブ距離であり、参照距離は、ソースプローブ距離に対応する出射位置から出射された光強度変化量の絶対値が最小であるソースプローブ距離である。上記した乱反射光強度値は第1の光強度値である。
【0027】
上記に基づいて、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値に基づいて、所定の波長に対応する各第1の光強度値から第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を決定し、第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離を測定距離とし、第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離を参照距離とし、ここで、第1の光強度測定値は、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最大である第1の光強度値であり、第1の光強度参照値は、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最小である第1の光強度値であり、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量は、第1の光強度値と対応的な所定の光強度設定値との間の変化量である。各光強度設定値は、検出すべき組織成分の濃度が所定の濃度である場合、被検出部位の表面から出射された光強度値であると理解することができる。ここで、各第1の光強度値がインビボ実験により取得された第1の光強度値であれば、各光強度設定値は、被検体が空腹状態にある場合に取得された光強度値であってもよい。各第1の光強度値がモンテカルロシミュレーションにより得られた第1の光強度値又はインヴィトロ実験により得られた第1の光強度値であれば、各光強度設定値は、所定の濃度がゼロである場合に被検出部位の表面から出射された光強度値であってもよい。
【0028】
本開示の実施例によれば、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値に基づいて、所定の波長に対応する各第1の光強度値から第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を決定することは、以下のように理解することができ、各所定の波長に対して、該所定の波長に対応する各第1の光強度値から第1の光強度測定値を決定することができる。又は、該所定の波長に対応する各第1の光強度値から第1の光強度測定値及び第1の光強度参照値を決定することができる。又は、該所定の波長に対応する各第1の光強度値から第1の光強度参照値を決定することができる。理解できるように、全ての所定の波長に対して、以下のような場合が存在する。
【0029】
場合一、各所定の波長に対応する第1の光強度測定値のみを決定することである。場合二、各波長に対応する第1の光強度測定値及び第1の光強度参照値を決定することである。場合三、一部の所定の波長に対応する第1の光強度測定値を決定し、及び、他の一部の所定の波長に対応する第1の光強度参照値を決定することである。場合四、一部の所定の波長に対応する第1の光強度測定値及び第1の光強度参照値を決定し、及び、他の一部の所定の波長に対応する第1の光強度参照値を決定することである。場合五、一部の所定の波長に対応する第1の光強度測定値及び第1の光強度参照値を決定し、及び、他の一部の所定の波長に対応する第1の光強度測定値を決定することである。
【0030】
これを基礎として、測定距離及び参照距離から言えば、全ての所定の波長に対して、以下の場合が存在する。場合一、各所定の波長に対応する測定距離のみを決定することである。場合二、各波長に対応する測定距離及び参照距離を決定することである。場合三、一部の所定の波長に対応する測定距離を決定し、及び、他の一部の所定の波長に対応する参照距離を決定することである。場合四、一部の所定の波長に対応する測定距離及び参照距離を決定し、及び、他の一部の所定の波長に対応する参照距離を決定することである。場合五、一部の所定の波長に対応する測定距離及び参照距離を決定し、及び、他の一部の所定の波長に対応する測定距離を決定することである。各所定の波長に対して、該所定の波長に対応する測定距離及び/又は参照距離を決定することは、実際の場合に応じて設定することができ、ここで具体的に限定しない。
【0031】
例示的に、λは所定の波長を表し、i∈[1,M]であり、Mは所定の波長の数を表し、M≧1である。ρはソースプローブ距離を表し、j∈[2,N]であり、Nはソースプローブ距離の数を表し、N≧2である。Tは検出すべき組織成分の濃度を表し、k∈[1,P]であり、Pは検出すべき組織成分の濃度の数を表し、P≧1である。Tは各光強度設定値が対応する所定の濃度を表す。
【0032】
検出すべき組織成分の濃度がTである場合、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長λの各ソースプローブ距離ρでの一つの第1の光強度値
【0033】
【数1】
【0034】
を取得することができる。理解できるように、各所定の波長λに対して、各検出すべき組織濃度TでのN個の第1の光強度値
【0035】
【数2】
【0036】
を取得することができる。それに応じて、各所定の波長λに対して、P個の第1の光強度値セットを取得することができ、各第1の光強度値セットはN個の第1の光強度値
【0037】
【数3】
【0038】
を含む。各所定の波長λに対して、各第1の光強度値セットに対して、該第1の光強度値セットにおける各第1の光強度値
【0039】
【数4】
【0040】
と光強度設定値を演算し、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量のN個の絶対値を決定することができる。検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量のN個の絶対値から、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値の最大値、及び、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値の最小値を決定する。ここで、検出すべき組織成分の濃度変化はT-Tで表示することができる。検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最大であることに対応する第1の光強度値を第1の光強度測定値とし、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最小であることに対応する第1の光強度値を第1の光強度参照値とする。理解できるように、各所定の波長λに対して、各検出すべき成分の濃度Tに対応する一つの第1の光強度測定値及び一つの第1の光強度参照値を取得することができる。しかし、各所定の波長λに対して、異なる検出すべき組織成分の濃度Tでの第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離が同じであり、異なる検出すべき組織成分の濃度Tでの第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離も同じである。上記では、第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離を測定距離とし、第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離を参照距離とすることができる。
【0041】
本開示の実施例の技術的解決手段によれば、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得することができるため、第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を正確に決定することを実現し、さらに測定距離及び/又は参照距離の正確的な決定を実現する。これを基礎として、測定距離及び/又は参照距離の正確的な決定により、検出すべき組織成分の濃度に基礎を提供し、さらに検出精度を向上させる。
【0042】
本開示の実施例によれば、操作110は以下の操作を含むことができる。被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する少なくとも二つの目標円環ビームを形成し、ここで、異なる目標円環ビームのソースプローブ距離が異なり、各ソースプローブ距離が目標円環ビームの内半径又は外半径であり、異なる目標円環ビームが同一の幾何学的中心を有する。幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各目標円環ビームが被検出部位を通過してから被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得する。
【0043】
本開示の実施例によれば、測定距離及び参照距離を正確に決定するために、動的及びサイズ可変な目標円環ビームで入射し、目標円環ビームの中心に対応する位置に感光面を設置するという方式を採用することができ、異なる目標円環ビームが同一の幾何学的中心を有することができる。これは、異なる目標円環ビームのサイズが異なり、サイズが内半径及び外半径を含み、感光面がいずれも各目標円環ビームの中心に対応する位置に設置され、したがって、感光面が受信した各第1の光強度値が対応的な目標円環ビームから入射して、対応的な伝送経路を経過した後に生成されるためである。感光面と各サイズの目標円環ビームも一つのソースプローブ距離に対応する。
【0044】
本開示の実施例によれば、測定距離及び参照距離が波長によって異なり、被検体及び被検出部位によって異なるため、各被検体の被検出部位に対して、いずれも上記方式を採用して各所定の波長に対応する各第1の光強度値を取得することができ、さらに、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する参照距離及び/又は測定距離を正確に決定することができる。
【0045】
本開示の実施例によれば、上記目標円環ビームと感光面の放出及び受信方式により、光電検出器に対する要求を大幅に低減し、さらに製造コストを低減し、実現しやすくなる。そして、連続検出を実現する。連続検出とは、ソースプローブ距離の連続であると理解することができる。
【0046】
上記に基づいて、実現方式は以下のとおりである。被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する異なるサイズの目標円環ビームを形成し、感光面を各目標円環ビームの中心に対応する位置に設置し、感光面に基づいて、各目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された少なくとも一つの第1の光強度値を受信する。ここで、各目標円環ビームは、同一の幾何学的中心で被検出部位の表面に形成することができる。説明すべきものとして、異なる目標円環ビームの内半径及び外半径はいずれも異なる。内半径及び外半径はいずれも半径である。各目標円環ビームのサイズは、実際の状況に応じて設定することができ、ここで具体的に限定しない。同一の所定の波長の同一の目標円環ビームでの異なる第1の光強度値に対応する検出すべき組織成分の濃度が異なり、即ち同一の所定の波長の同一の目標円環ビームでの少なくとも一つの第1の光強度値を取得し、異なる第1の光強度値に対応する検出すべき組織成分の濃度が異なる。また、異なる目標円環ビームの環幅は同じであってもよく、異なってもよく、具体的には実際の状況に応じて設定することができ、ここで具体的に限定しない。ここで、各目標円環ビームの環幅は、各目標円環ビームの外半径と各目標円環ビームの内半径との差として理解されることができる。各目標円環ビームは、点状スポットで形成されてもよいか、又はビーム投影によって形成されてもよい。異なる所定の波長に対応する各目標円環ビームは同じであってもよく、異なってもよく、具体的には実際の状況に応じて設定することができ、ここで具体的に限定しない。
【0047】
例示的には、図2に示すように、図2は、本開示の実施例による被検出部位の表面に形成された目標円環ビームの模式図である。被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する内から外までのS個の目標円環ビームを形成し、S≧2である。各目標円環ビームの環幅は、0.1mmであってもよい。隣接する二つの目標円環ビームの間隔は、0.1mmであってもよい。異なる目標円環ビームは、同一の幾何学的中心を有する。幾何学的中心に対応する位置に、感光面を設置し、該感光面は、各目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を受信することができる。上記感光面に基づいて、S個の異なる目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された少なくともS個の第1の光強度値をそれぞれ受信することができる。図3に示すように、図3は、本開示の実施例による感光面に基づいて第1の光強度値を取得する模式図である。
【0048】
また、各所定の波長に対応する第1の光強度値を取得するために、以下の二つの方式を採用することができる。方式一、所定の波長に応じる。すなわち、各所定の波長に対して、被検出部位の表面に、各目標円環ビームを形成し、一つの目標円環ビームを形成する毎に、該目標円環ビームの中心に、感光面に基づいて、該目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得する。これにより、該所定の波長での各目標円環ビームに対応する第1の光強度値を取得することができる。同様な方式によって、各所定の波長での各目標円環ビームに対応する第1の光強度値を取得することができる。方式二、目標円環ビームに応じる。すなわち、異なる所定の波長が、被検出部位の表面に、同一サイズの目標円環ビームを順次に形成する。各所定の波長に同一サイズの目標円環ビームを形成する毎に、上記目標円環ビームの中心に、感光面に基づいて、上記同一サイズの目標円環ビームが被検出部位をそれぞれ通過した後に被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得する。これにより、各所定の波長での、上記同一サイズの目標円環ビームにそれぞれ対応する第1の光強度値を取得することができる。同様な方式によって、各所定の波長での、異なるサイズの目標円環ビームにそれぞれ対応する第1の光強度値を取得することができる。
【0049】
本開示の実施例によれば、上記目標円環ビームのサイズを調節することにより、各所定の波長に対応する各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得することができる。したがって、第1の光強度測定値及び第1の光強度参照値を正確に決定することを実現し、さらに測定距離及び参照距離についての正確的な決定を実現する。また、目標円環ビーム及び感光面の放出及び受信方式により、光電検出器に対する要求を大幅に低減し、さらに製造コストを低減し、実現しやすくなる。そして、連続検出を実現する。
【0050】
本開示の実施例によれば、各目標円環ビームは点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成される。
【0051】
本開示の実施例によれば、各目標円環ビームは以下の二つの方式で形成することができる。方式一、点状スポット走査によって形成される。方式二、ビーム投影によって形成される。ここで、方式一について、図4を参照することができる。図4に示すように、図4は、本開示の実施例による点状スポット走査によって目標円環ビームを形成する模式図である。方式二について、図5を参照することができる。図5に示すように、図5は、本開示の実施例によるビーム投影によって目標円環ビームを形成する模式図である。
【0052】
本開示の実施例によれば、感光面は、被検出部位の表面に接触するか、又は接触しない。
【0053】
本開示の実施例によれば、組織成分の非侵襲検出の形式は、接触式検出及び非接触式検出を含むことができる。ここで、接触式検出は、干渉光が感光面によって受光されることを回避することができ、検出精度をさらに向上させることを実現することができる。非接触式検出は、温度及び圧力などの干渉要因による光強度値の変化に対する影響を回避することができ、検出精度をさらに向上させることを実現することができる。
【0054】
感光面が被検出部位の表面と接触するように設置すれば、組織成分の非侵襲検出の形式が接触式検出であると考えることができる。理解できるように、干渉光が感光面によって受光されることを回避することができ、検出精度をさらに向上させることを実現することができる。
【0055】
感光面が被検出部位の表面に接触しないように設定すれば、感光面が導光部により第1の光強度値を取得するか否か、及び、導光部により第1の光強度値を取得すれば、導光部が被検出部位の表面と接触するか否かに基づいて、組織成分の非侵襲検出の形式を決定することができる。ここで、導光部は、導光部の第1端および導光部の第2端を含む。被検出部位の表面からの導光部の第1端の距離は、被検出部位の表面からの導光部の第2端の距離よりも大きい。導光部の第1端と導光部の第2端とは、対置する二つの端面である。導光部の第2端は、被検出部位の表面に接触するか、又は接触しない。導光部の第2端は、ビームの入口であり、すなわち目標円環ビームが被検出部位の表面を通過した後に出射されたビームは、導光部の第2端を通過して導光部に入り、導光部の第1端に伝送される。
【0056】
本開示の実施例によれば、感光面が被検出部位の表面に接触しなく、かつ、感光面が導光部により第1の光強度値を取得しなければ、組織成分の非侵襲検出の形式が非接触式検出であると考えられる。感光面が導光部により第1の光強度値を取得すれば、感光面と被検出部位の表面との非接触を実現するために、感光面を導光部の第1端に設置する必要がある。これを基礎として、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触するか否かに基づいて、組織成分の非侵襲検出の形式を決定する。すなわち、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触すれば、組織成分の非侵襲検出の形式が接触式検出であると考えることができる。導光部の第2端が被検出部位の表面に接触しなければ、組織成分の非侵襲検出の形式が非接触式検出であると考えることができる。
【0057】
以上により、接触式検出は以下の二つの方式を含むことができる。方式一、感光面は被検出部位の表面に接触する。図6に示すように、図6は、本開示の実施例による別の感光面に基づいて第1の光強度値を取得する模式図である。図6において、感光面アレイが被検出部位の表面に接触する。方式二、感光面が導光部の第1端に設置され、かつ、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触する。図7に示すように、図7は、本開示の実施例による感光面に基づいて第1の光強度値を取得する他の模式図である。図7において、導光部の第2端は、被検出部位の表面に接触している。
【0058】
非接触検出は以下の二つの方式を含むことができる。方式一、感光面は被検出部位の表面に接触しなく、かつ、感光面は導光部により第1の光強度値を取得しない。図3を参照することができる。図3において、感光面は導光部により第1の光強度値を取得しない。方式二、感光面は、導光部の第1端に設置され、かつ、導光部の第2端は、被検出部位の表面に接触しない。図8に示すように、図8は、本開示の実施例による感光面に基づいて第1の光強度値を取得するまた他の模式図である。図8において、導光部の第2端は、被検出部位の表面に接触しない。
【0059】
本開示の実施例によれば、以下の方式により感光面と被検出部位の表面との非接触を実現することができる。感光面が導光部の第1端に設置され、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触するか、又は接触しなく、導光部の第1端と導光部の第2端が対置する端面である。
【0060】
本開示の実施例によれば、感光面と被検出部位の表面との非接触を実現するために、感光面を導光部の第1端に設置することができる。ここで、導光部の第1端は被検出部位の表面に接触しなく、即ち、導光部の、被検出部位の表面に接触しない第1端面に、感光面を設置することができる。導光部の第1端に対置する導光部の第2端は、被検出部位の表面に接触してもよく、被検出部位の表面に接触しなくてもよく、具体的には実際の状況に応じて設定することができ、ここで具体的に限定しない。感光面が導光部の第1端に設置され、かつ、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触すれば、組織成分の非侵襲検出の形式が接触式検出であると考えられる。図7を参照することができる。感光面が導光部の第1端に設置され、かつ、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触しなければ、組織成分の非侵襲検出の形式が非接触式検出であると考えることができる。図8を参照することができる。
【0061】
本開示の実施例によれば、感光面は被検出部位の表面に接触しない。幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得する前に、さらに干渉光をシールドするような操作を含むことができる。
【0062】
本開示の実施例によれば、目標円環ビームが被検出部位に伝送された後、一部の目標円環ビームが被検出部位の表面で直接に反射されて表面反射光を形成し、一部の目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から乱反射光(すなわち第1の光強度値)を出射する。ここで、表面反射光が組織と作用せず、有効情報を持たないため、有効情報については、検出過程において検出すべき組織成分の濃度変化による応答を有効情報と呼ぶことを理解することができる。したがって、表面反射光を干渉光とすることができる。乱反射光が皮膚組織と作用し、有効情報が持たれるため、乱反射光を有効光とすることができる。
【0063】
感光面が被検出部位の表面に接触しなければ、表面反射光を生成する可能性があり、これに基づいて、検出精度をさらに向上させるために、幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得する前に、干渉光をシールドする方式を採用することにより、感光面に基づいて、各目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得することができる。以下の二つの方式を採用して干渉光をシールドすることができる。
【0064】
方式一、感光面が被検出部位の表面に接触しておらず、かつ、感光面が導光部により第1の光強度値を取得しなければ、感光面と被検出部位の表面との間の隙間領域に第1の遮光部を設置することができ、そして、第1の遮光部が被検出部位の表面に接触している。感光面は、第1の遮光部の内部に設けられている。第1の遮光部が感光面と一体であるか、又は第1の遮光部が感光面と別体である。図9に示すように、図9は、本開示の実施例による干渉光をシールドする模式図である。
【0065】
方式二、感光面が導光部の第1端に設置され、かつ、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触しなければ、導光部と被検出部位の表面との間の隙間領域に第2の遮光部を設置することができ、第2の遮光部の第1端が導光部の第2端に接触し、第2の遮光部の第2端が被検出部位の表面に接触し、第2の遮光部の第2端と第2の遮光部の第1端とが対置端面である。被検出部位の表面からの第2の遮光部の第1端の距離は、被検出部位の表面からの第2の遮光部の第2端の距離よりも大きい。図10に示すように、図10は、本開示の実施例による干渉光をシールドする別の模式図である。
【0066】
本開示の実施例によれば、上記では、各目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得する前に、干渉光をシールドすることにより取得されたことは、乱反射光のみである。乱反射光は有効情報を持つため、検出精度をさらに向上させる。
【0067】
図11は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定方法の別のフローチャートであり、本実施例は、検出すべき組織成分の濃度の検出精度を向上させる場合に適用することができる。
【0068】
図11に示すように、該方法は、操作S210~S220を含む。
【0069】
操作S210において、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する少なくとも二つの目標円環ビームを形成する。
【0070】
本開示の実施例によれば、異なる目標円環ビームのソースプローブ距離が異なり、各ソースプローブ距離が目標円環ビームの内半径又は外半径であり、異なる目標円環ビームの幾何学的中心は同じであり、所定の波長の数は少なくとも一つである。各目標円環ビームは、点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成される。
【0071】
操作S220において、幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得する。
【0072】
本開示の実施例によれば、感光面は被検出部位の表面に接触するか、又は接触しない。以下の方式により感光面と被検出部位の表面との非接触を実現することができる。感光面が導光部の第1端に設置され、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触するか、又は接触しなく、導光部の第1端と導光部の第2端とが相対端面である。感光面が被検出部位の表面に接触しなければ、操作S220の前に、さらに干渉光をシールドするという操作を含むことができる。
【0073】
操作S230において、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値に基づいて、所定の波長に対応する各第1の光強度値から第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を決定し、第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離を測定距離とし、第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離を参照距離とする。
【0074】
本開示の実施例によれば、第1の光強度測定値は、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最大である第1の光強度値であり、第1の光強度参照値は、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最小である第1の光強度値であり、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量は、第1の光強度値と対応的な所定の光強度設定値との間の変化量である。
【0075】
本開示の実施例の技術的解決手段によれば、目標円環ビームのサイズを調節することにより、各所定の波長に対応する各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得することができるため、第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を正確に決定することを実現し、さらに測定距離及び参照距離についての正確的な決定を実現する。これを基礎として、測定距離及び参照距離についての正確的な決定により、検出すべき組織成分の濃度に基礎を提供し、さらに検出精度を向上させる。また、目標円環ビーム及び感光面の放出及び受信方式により、光電検出器に対する要求を大幅に低減し、さらに製造コストを低減し、実現しやすい。そして、連続検出を実現している。
【0076】
図12は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定方法の他のフローチャートであり、本実施例は、検出すべき組織成分の濃度の検出精度を向上させる場合に適用することができる。
【0077】
図12に示すように、該方法は、以下の操作S310~S320を含む。
【0078】
操作S310において、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係を取得し、ここで、所定の波長の数は少なくとも一つである。
【0079】
操作S320において、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係に基づいて、各測定距離及び/又は各参照距離を決定する。
【0080】
本開示の実施例によれば、人体にとって、人体組織は、散乱体及び散乱背景で構成された複雑な媒質に簡略化することができ、入射ビームが組織に入った後に吸収作用及び散乱作用を起こし、吸収作用により、直接的に光エネルギーを減衰させ、散乱作用により、光子伝送の方向を変化させることにより光エネルギー分布に影響を与え、被検出部位の表面から出射された乱反射光強度値は、両者が協力して作用する結果である。ここで、吸収作用及び散乱作用は、組織光学パラメータ及び検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化により具現化され、以上から分かるように、測定距離及び参照距離は、吸収作用及び散乱作用により異なる状況で決定され、したがって、被検体の被検出部位にについて、各所定の波長に対応する測定距離及び参照距離を取得するために、各所定の波長に対応する組織光学パラメータ及び検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係を取得することができる。上記のような組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係は上記説明を参照することができる。
【0081】
各所定の波長に対応する組織光学パラメータを取得した後、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係に基づいて、各所定の波長に対応する測定距離及び/又は参照距離を決定することができる。すなわち各所定の波長に対して、該所定の波長に対応する組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係に基づいて、該所定の波長に対応する測定距離及び/又は参照距離を決定する。上記では、浮動参照理論に基づいて、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係に基づいて、各所定の波長に対応する測定距離及び/又は参照距離を決定することができる。なお、上記は、いずれも被検体の被検出部位が決定された場合を前提としている。換言すれば、上記した各所定の波長に対応する測定距離及び参照距離は、対応的な被検体の被検出部位である。
【0082】
本開示の実施例によれば、上記した組織光学パラメータと検出すべき成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係に基づいて、対応的な測定距離及び/又は参照距離を決定することができる。
【0083】
図13は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出方法のフローチャートであり、本実施例は、検出すべき組織成分の濃度の検出精度を向上させる場合に適用することができる。
【0084】
図13に示すように、該方法は、操作S410~S420を含む。
【0085】
操作S410において、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値、及び/又は、参照距離での第2の光強度参照値を取得し、ここで、各測定距離及び各参照距離は、本開示の実施例に記載の組織成分の非侵襲検出における距離決定方法に基づいて決定され、所定の波長の数は少なくとも一つである。
【0086】
本開示の実施例によれば、検出すべき組織成分の濃度を決定するために、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値を取得することができる。ここで、第2の光強度測定値は、各所定の波長の測定距離での第2の光強度値であってもよい。第2の光強度参照値は、各所定の波長の参照距離での第2の光強度値であってもよい。説明すべきものとして、異なる所定の波長の測定距離が同じであってもよく、異なってもよい。異なる所定の波長の参照距離が同じであってもよく、異なってもよい。各測定距離及び各参照距離は、本開示の実施例に記載の方法に基づいて決定することができ、以下の二つの方式を採用することができる。
【0087】
方式一、被検体の被検出部位に対して、各測定距離及び各参照距離は、各所定の波長に対して、各ソースプローブ距離に対応する取得された少なくとも一つの第1の光強度値を分析することによって決定されることができる。すなわち、各所定の波長に対して、各ソースプローブ距離に対応する少なくとも一つの第1の光強度値を取得し、各第1の光強度値を分析することにより、該所定の波長での一つの測定距離及び/又は一つの参照距離を決定する。すなわち、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の各ソースプローブ距離での少なくとも一つの第1の光強度値を取得する。検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値に基づいて、所定の波長に対応する各第1の光強度値から第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を決定し、第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離を測定距離とし、第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離を参照距離とする。上記した被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の各ソースプローブ距離での少なくとも一つの第1の光強度値を取得することは、以下のように理解することができる。方式一、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する少なくとも二つの目標円環ビームを形成し、異なる目標円環ビームのソースプローブ距離が異なり、各ソースプローブ距離は目標円環ビームの内半径又は外半径であり、異なる目標円環ビームは同一の幾何学的中心を有する。幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された少なくとも一つの第1の光強度値を取得する。方式二、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の三層の皮膚組織モデルでの組織光学パラメータ及び皮膚構造パラメータを取得する。モンテカルロシミュレーションに基づいて、各組織の光学パラメータ、各皮膚組織構造パラメータ、検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係、所定の少なくとも二つのソースプローブ距離及び所定の入射光子数に基づいて、各所定の波長の各ソースプローブ距離での第1の光強度値を決定する。
【0088】
方式二、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度による組織光学パラメータの変化関係を取得する。各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度による組織光学パラメータの変化関係に基づいて、各測定距離及び/又は各参照距離を決定する。
【0089】
本開示の実施例によれば、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値、及び/又は、参照距離での第2の光強度参照値を取得することは、以下のように理解することができ。各所定の波長に対して、該所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値を取得することができる。又は、該所定の波長の参照距離での第2の光強度参照値を取得することができる。又は、該所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値、及び、参照距離での第2の光強度参照値を取得することができる。全ての所定の波長に対して、以下のような場合が存在する。
【0090】
場合一、各所定の波長に対応する第2の光強度測定値のみを取得する。場合二、各波長に対応する第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を取得する。場合三、一部の所定の波長に対応する第2の光強度測定値を取得し、他の一部の所定の波長に対応する第2の光強度参照値を取得する。場合四、一部の所定の波長に対応する第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を取得し、他の一部の所定の波長に対応する第2の光強度参照値を取得する。場合五、一部の所定の波長に対応する第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を取得し、他の一部の所定の波長に対応する第2の光強度測定値を取得する。各所定の波長に対して、該所定の波長に対応する第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値を取得することは、実際の状況に応じて設定することができ、ここで具体的に限定しない。
【0091】
本開示の実施例によれば、第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値はいずれも正確的な決定を実現することができるため、正確に決定された第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定することにより、いずれも検出精度を向上させることを実現することができる。
【0092】
操作S420において、各所定の波長での第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定する。
【0093】
本開示の実施例によれば、各所定の波長での各光強度値を取得した後、各所定の波長での第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定することができ、すなわち全ての所定の波長に対して、以下の場合が存在する。
【0094】
場合一、各所定の波長に対応する第2の光強度測定値のみを取得する。この場合、各所定の波長での第2の光強度測定値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定することができる。
【0095】
場合二、各波長に対応する第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を取得する。この場合、差分演算を採用して、検出すべき組織成分の濃度を決定することができる。すなわち各所定の波長に対して、所定の波長での第2の光強度測定値と第2の光強度参照値に対して差分演算し、光強度差分値を得る。各所定の波長での光強度差分値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定する。上記した差分演算を実行する理由は、以下のとおりである。参照距離に対応する第2の光強度測定値が検出過程における検出すべき組織成分の濃度変化以外の他の干渉による応答を反映し、測定距離に対応する第2の光強度測定値が検出すべき組織成分による応答、及び、検出すべき組織成分以外の他の干渉による応答を反映しているため、参照測定、すなわち、参照距離に対応する第2の光強度参照値によって、測定距離に対応する第2の光強度測定値を補正することができ、それにより、コモンモード干渉を最大限に除去することを実現し、さらに検出精度をさらに向上させることができる。
【0096】
場合三、一部の所定の波長に対応する第2の光強度測定値を取得し、他の一部の所定の波長に対応する第2の光強度参照値を取得する。この場合、各所定の波長での第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定することができる。
【0097】
場合四、一部の所定の波長に対応する第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を取得し、他の一部の所定の波長に対応する第2の光強度参照値を取得する。この場合、差分演算を採用して、検出すべき組織成分の濃度を決定することができる。すなわち第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値が取得された所定の波長に対して、該所定の波長での第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を差分演算し、光強度差分値を得る。一部の所定の波長での光強度差分値と他の一部の所定の波長での第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定する。上記では、参照測定、即ち参照距離に対応する第2の光強度参照値によって測定距離に対応する第2の光強度測定値を補正することができ、これにより、コモンモード干渉を最大限に除去することを実現し、さらに検出精度をさらに向上させることができる。
【0098】
場合五、一部の所定の波長に対応する第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を取得し、他の一部の所定の波長に対応する第2の光強度測定値を取得する。この場合、差分演算を採用して、検出すべき組織成分の濃度を決定することができる。すなわち第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値が取得された所定の波長に対して、該所定の波長での第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を差分演算し、光強度差分値を得る。一部の所定の波長での光強度差分値と他の一部の所定の波長での第2の光強度の測定値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定する。上記では、参照測定、即ち参照距離に対応する第2の光強度参照値によって測定距離に対応する第2の光強度測定値を補正することができ、これにより、コモンモード干渉を最大限に除去することを実現し、さらに検出精度をさらに向上させることができる。
【0099】
本開示の実施例の技術的解決手段によれば、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する測定距離及び/又は参照距離を正確に取得することができる。したがって、正確に決定された測定距離及び/又は参照距離に基づいて、第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値の正確的な決定を実現する。正確に決定された第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定したため、検出精度を向上させることができる。
【0100】
本開示の実施例によれば、操作410は以下のように操作することができる。被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び/又は一つの参照円環ビームを形成し、ここで、各測定円環ビームの内半径又は外半径は対応する測定距離であり、各参照円環ビームの内半径又は外半径は対応的な参照距離であり、各測定円環ビームと各参照円環ビームは同一の幾何学的中心を有する。幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各測定円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度測定値を取得し、及び/又は、各参照円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度参照値を取得する。
【0101】
本開示の実施例によれば、第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値を取得するために、以下の方式を採用することができる。被検体の被検出部位に対して、該被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び/又は一つの参照円環ビームを形成することができ、すなわち被検体の被検出部位が決定された場合に、各所定の波長に対応して一つの測定円環ビーム及び/又は一つの参照円環ビームを形成する。ここで、各測定円環ビームの内半径又は外半径は対応的な測定距離であり、すなわち各測定円環ビームは、出射位置からのソースプローブ距離が対応的な測定距離であるビームであってもよい。各参照円環ビームの内半径又は外半径は、対応的な参照距離であり、すなわち各参照円環ビームは、出射位置からのソースプローブ距離が対応的な参照距離であるビームであってもよい。出射位置に対応して感光面が設置されるため、各測定円環ビームは、感光面からのソースプローブ距離が対応的な測定距離であるビームであってもよく、各参照円環ビームは、感光面からのソースプローブ距離が対応的な参照距離であるビームであってもよい。測定円環ビームは測定距離に対応し、参照円環ビームは参照距離に対応する。説明すべきものとして、各測定円環ビーム及び各参照円環ビームは、点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成されることができる。
【0102】
例示的には、図14に示すように、図14は、本開示の実施例による被検出部位の表面に形成された測定円環ビーム及び参照円環ビームの模式図である。被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び一つの参照円環ビームを形成し、測定円環ビームと参照円環ビームは同一の幾何学的中心を有する。幾何学的中心に対応する位置に、感光面が設置され、該感光面は、各測定円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度測定値、及び、各参照円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度参照値を受信することができる。図15に示すように、図15は、本開示の実施例による感光面に基づいて第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を取得する模式図である。
【0103】
本開示の実施例によれば、上記では、測定距離及び/又は参照距離の正確的な決定により、正確に決定された測定距離及び/又は参照距離に基づいて、測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームを形成する方式を組み合わせて、第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値の正確的な決定を実現している。正確に決定された第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するため、し検出精度を向上させることができる。
【0104】
本開示の実施例によれば、各測定円環ビームは点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成され、各参照円環ビームは、点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成される。
【0105】
本開示の実施例によれば、各測定円環ビーム及び各参照円環ビームはいずれも以下の二つの方式で形成することができる。方式一、点状スポット走査によって形成される。方式二、ビーム投影によって形成される。ここで、方式一について、図4を参照することができる。方式二について、図5を参照することができる。
【0106】
本開示の実施例によれば、操作420は以下の操作を含むことができる。各所定の波長に対して、所定の波長での第2の光強度測定値と第2の光強度参照値を差分演算し、光強度差分値を得る。各所定の波長での光強度差分値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定する。
【0107】
本開示の実施例によれば、検出精度をさらに向上させるために、各所定の波長に対して、該所定の波長での第2の光強度測定値と第2の光強度参照値を差分演算し、該所定の波長での光強度差分値を取得し、これに基づいて、各所定の波長での光強度差分値を取得し、各所定の波長での光強度差分値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するという方式を採用することができる。上記では、各所定の波長での光強度差分値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定することは、以下のように理解されることができる。各所定の波長での光強度差分値を予めトレーニングされた組織成分予測モデルに入力し、検出すべき組織成分の濃度である予測結果を取得する。具体的な計算過程について、公開番号がCN 1699973Aであり、公開日が2005年11月23日である特許文献を参照し、ここで詳しく説明しない。
【0108】
本開示の実施例によれば、上記では、参照距離に対応する第2の光強度参照値が、検出過程における検出すべき組織成分の濃度変化以外の他の干渉による応答を反映し、測定距離に対応する第2の光強度測定値が、検出すべき組織成分による応答、及び、検出すべき組織成分以外の他の干渉の応答を反映するため、参照測定、すなわち参照距離に対応する第2の光強度参照値によって、測定距離に対応する第2の光強度測定値を補正し、コモンモード干渉を最大限に除去することを実現し、さらに検出精度をさらに向上させることができる。
【0109】
図7及び図8図15及び図16に示すように、本開示の実施例によれば、感光面は被検出部位の表面に接触するか、又は接触しない。
【0110】
本開示の実施例によれば、組織成分の非侵襲検出の形式は、接触式検出及び非接触式検出を含むことができる。接触式検出は、以下の二つの方式を含むことができる。方式一、感光面は、被検出部位の表面に接触する。図16に示すように、図16は、本開示の実施例による感光面に基づいて第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を取得する別の模式図である。図16において、感光面は、被検出部位の表面に接触する。方式二、感光面は導光部の第1端に設置され、かつ、導光部の第2端は被検出部位の表面に接触する。図7を参照することができる。
【0111】
非接触式検出は以下の二つの方式を含むことができる。方式一、感光面は被検出部位の表面に接触しておらず、かつ、感光面は導光部により第1の光強度値を取得しない。図15を参照することができる。方式二、感光面は導光部の第1端に設置され、かつ、導光部の第2端は被検出部位の表面に接触しない。図8を参照することができる。説明すべきものとして、接触式検出及び非接触式検出に対する説明は、上記の対応部分を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0112】
図7及び図8に示すように、本開示の実施例によれば、以下の方式により感光面と被検出部位の表面との非接触を実現することができる。感光面が導光部の第1端に設置され、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触するか、又は接触しなく、導光部の第1端と導光部の第2端が対置端面である。
【0113】
本開示の実施例によれば、感光面と被検出部位の表面との非接触を実現するために、感光面を導光部の第1端に設置することができる。説明すべきものとして、感光面を導光部の第1端に設置する説明について、上記の対応部分を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0114】
本開示の実施例によれば、感光面は被検出部位の表面に接触しない。幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各測定円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度測定値、及び/又は、各参照円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度参照値を取得する前に、さらに干渉光をシールドする操作を含むことができる。
【0115】
本開示の実施例によれば、測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームが被検出部位に伝送された後、一部の測定円環ビーム及び参照円環ビームが被検出部位の表面で直接に反射されて表面反射光を形成し、一部の測定円環ビーム及び参照円環ビームが被検出部位を通過した後、被検出部位の表面から乱反射光(即ち第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値)を出射する。ここで、表面反射光は組織と作用しないため、有効情報を持たず、有効情報については、検出過程において検出すべき組織成分の濃度変化による応答を有効情報と呼ぶことを理解することができる。したがって、表面反射光を干渉光とすることができる。乱反射光が皮膚組織と作用し、有効情報を持たすため、乱反射光を有効光とすることができる。
【0116】
感光面が被検出部位の表面に接触しなければ、表面反射光を生成する可能性があり、これを基礎とし、検出精度をさらに向上させるために、幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各測定円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度測定値、及び/又は、各参照円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度参照値を取得する前に、干渉光をシールドする方式を採用し、これにより、感光面に基づいて、各測定ビーム及び/又は各参照円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値を取得する。以下の二つの方式を採用して干渉光をシールドすることができる。
【0117】
方式一、感光面が被検出部位の表面に接触しなく、感光面が導光部により第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を取得しなければ、感光面と被検出部位の表面との間の隙間領域に第1の遮光部を設置することができ、かつ、第1の遮光部が被検出部位の表面に接触する。感光面は、第1の遮光部の内部に設けられている。第1の遮光部が感光面と一体であるか、又は第1の遮光部が感光面と別体である。図17に示すように、図17は本開示の実施例による干渉光をシールドする他の模式図である。
【0118】
方式二、感光面が導光部の第1端に設置され、かつ、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触しなければ、導光部と被検出部位の表面との間の隙間領域に第2の遮光部を設置することができ、第2の遮光部の第1端が導光部の第2端に接触し、第2の遮光部の第2端が被検出部位の表面に接触し、第2の遮光部の第2端と第2の遮光部の第1端が対置端面である。被検出部位の表面からの第2の遮光部の第1端の距離は、被検出部位の表面からの第2の遮光部の第2端の距離よりも大きい。図10を参照することができる。
【0119】
本開示の実施例によれば、上記では、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度測定値及び第2の光強度参照値を取得する前に、干渉光をシールドすることにより、感光面が乱反射光のみを取得する。乱反射光が有効情報を持たすため、検出精度をさらに向上させる。
【0120】
図18は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出方法の別のフローチャートであり、本実施例は、検出すべき組織成分の濃度の検出精度を向上させる場合に適用することができる。
【0121】
図18に示すように、該方法は、操作S510~S570を含む。
【0122】
操作S510において、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する少なくとも二つの目標円環ビームを形成する。
【0123】
本開示の実施例によれば、異なる目標円環ビームのソースプローブ距離が異なり、各ソースプローブ距離は目標円環ビームの内半径又は外半径であり、異なる目標円環ビームの幾何学的中心は同じであり、所定の波長の数は少なくとも一つである。各目標円環ビームは、点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成される。
【0124】
操作S520において、幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各目標円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得する。
【0125】
操作S530において、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値に基づいて、所定の波長に対応する各第1の光強度値から第1の光強度測定値及び第1の光強度参照値を決定し、第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離を測定距離とし、第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離を参照距離とする。
【0126】
本開示の実施例によれば、第1の光強度測定値は、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最大である第1の光強度値であり、第1の光強度参照値は、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最小である第1の光強度値であり、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量は、第1の光強度値と対応的な所定の光強度設定値との間の変化量である。
【0127】
操作S540において、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び一つの参照円環ビームを形成する。
【0128】
本開示の実施例によれば、各測定円環ビームの内半径又は外半径は、対応的な測定距離であり、各参照円環ビームの内半径又は外半径は、対応的な参照距離であり、各測定円環ビームと各参照円環ビームの幾何学的中心は同じである。各測定円環ビームは、点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成され、各参照円環ビームは、点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成される。
【0129】
操作S550において、幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各測定円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度測定値、及び、各参照円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度参照値を取得する。
【0130】
操作S560において、各所定の波長に対して、所定の波長での第2の光強度測定値と第2の光強度参照値を差分演算し、光強度差分値を得る。
【0131】
操作S570において、各所定の波長での光強度差分値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定する。
【0132】
本開示の実施例によれば、感光面は被検出部位の表面に接触するか、又は接触しない。以下の方式によって、感光面と被検出部位の表面との非接触を実現することができる。感光面は導光部の第1端に設置され、導光部の第2端は被検出部位の表面に接触するか、又は接触しなく、導光部の第1端と導光部の第2端は対置端面である。感光面が被検出部位の表面に接触しなければ、操作S520の前に、干渉光をシールドするという操作をさらに含むことができる。そして、操作S550の前に、干渉光をシールドするという操作をさらに含むことができる。
【0133】
本開示の実施例の技術的解決手段によれば、被検体の被検出部位に対して、目標円環ビームのサイズを調節することにより、各所定の波長に対応する各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得することができるため、第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値の正確的な決定を実現し、さらに測定距離及び/又は参照距離の正確的な決定を実現する。これを基礎として、正確に決定された測定距離及び/又は参照距離に基づいて、測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームを形成する方式を組み合わせて、第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値の正確的な決定を実現する。正確に決定された第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するため、検出精度を向上させる。差分演算により、第2の光強度参照値及び第2の光強度測定値におけるコモンモード干渉を除去し、検出精度をさらに向上させる。また、目標円環ビーム及び感光面の放出及び受信方式により、光電検出器に対する要求を大幅に低減し、さらに製造コストを低減し、実現しやすい。そして、連続検出を実現する。
【0134】
図19は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出方法の他のフローチャートであり、本実施例は、検出すべき組織成分の濃度の検出精度を向上させる場合に適用することができる。
【0135】
図19に示すように、該方法は操作S610~S660を含む。
【0136】
操作S610において、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度による組織光学パラメータの変化関係を取得し、ここで、所定の波長の数は少なくとも一つである。
【0137】
操作S620において、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係に基づいて、各測定距離及び各参照距離を決定する。
【0138】
操作S630において、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び一つの参照円環ビームを形成する。
【0139】
本開示の実施例によれば、各測定円環ビームの内半径又は外半径は、対応的な測定距離であり、各参照円環ビームの内半径又は外半径は、対応的な参照距離であり、各円環測定ビームと各参照円環ビームの幾何学的中心は同じである。各測定円環ビームは、点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成され、各参照円環ビームは、点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成される。感光面は、被検出部位の表面に接触するか、又は接触しない。以下の方式により感光面と被検出部位の表面との非接触を実現することができる。感光面が導光部の第1端に設置され、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触するか、又は接触しなく、導光部の第1端と導光部の第2端が対置端面である。
【0140】
操作S640において、幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各測定円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度測定値、及び各参照円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度参照値を取得する。
【0141】
操作S650において、各所定の波長に対して、所定の波長での第2の光強度測定値と第2の光強度参照値を差分演算し、光強度差分値を得る。
【0142】
操作S660において、各所定の波長での光強度差分値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定する。
【0143】
本開示の実施例によれば、感光面が被検出部位の表面に接触しなければ、操作S640の前に、干渉光をシールドするという操作をさらに含むことができる。
【0144】
本開示の実施例に記載の組織成分の非侵襲検出における距離決定方法は、組織成分の非侵襲検出における距離決定装置により実行することができ、組織成分の非侵襲検出方法は、組織成分の非侵襲検出装置により実行することができ、組織成分の非侵襲検出における距離決定装置及び組織成分の非侵襲検出装置は、ソフトウェア及び/又はハードウェアの方式で実現することができ、組織成分の非侵襲検出装置は、例えばスマートウォッチのようなウェアラブルデバイスに配置されることができる。
【0145】
図20は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定装置の構造模式図であり、本実施例は、検出すべき組織成分の濃度の検出精度を向上させる場合に適用することができる。
【0146】
図20に示すように、該組織成分の非侵襲検出における距離決定装置1は、第1の取得モジュール10及び第1の決定モジュール11を含む。以下、図面を参照しながらその構造及び動作原理を説明する。
【0147】
第1の取得モジュール10は、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の各ソースプローブ距離での第1の光強度値を取得するように構成され、ここで、ソースプローブ距離の数が少なくとも二つであり、所定の波長の数が少なくとも一つである。
【0148】
第1の決定モジュール11は、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値に基づいて、所定の波長に対応する各第1の光強度値から第1の光強度測定値及び/又は第1の光強度参照値を決定し、第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離を測定距離とし、第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離を参照距離とし、ここで、第1の光強度測定値は、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最大である第1の光強度値であり、第1の光強度参照値は、検出すべき組織成分の濃度変化による光強度変化量の絶対値が最小である第1の光強度値であり、検出すべき組織成分濃度による光強度変化量は、第1の光強度値と対応的な所定の光強度設定値との間の変化量である。
【0149】
本開示の実施例によれば、第1の取得モジュール10及び第1の決定モジュール11の具体的な処理過程は、上記した組織成分の非侵襲検出における距離決定方法の相応的な部分に対する説明を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0150】
図21に示すように、本開示の実施例によれば、第1の取得モジュール10は、第1の形成サブモジュール100及び第1の取得サブモジュール101を含む。
【0151】
第1の形成サブモジュール100は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する少なくとも二つの目標円環ビームを形成するように構成され、ここで、異なる目標円環ビームのソースプローブ距離が異なり、各ソースプローブ距離は目標円環ビームの内半径又は外半径であり、異なる目標円環ビームの幾何学的中心は同じである。
【0152】
第1の取得サブモジュール101は、幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各目標円環ビームが前記被検出部位を通過した後に前記被検出部位の表面から出射された第1の光強度値を取得するように構成される。
【0153】
本開示の実施例によれば、第1の形成サブモジュール100及び第1の取得サブモジュール101の具体的な処理過程は、上記した組織成分の非侵襲検出における距離決定方法の相応的な部分に対する説明を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0154】
図22に示すように、本開示の実施例によれば、第1の形成サブモジュール100は、光源1000、ビーム調節器1001及びコントローラ1002を含む。コントローラ1002は、光源1000およびビーム調節器1001とそれぞれ通信可能に接続されていてもよい。
【0155】
コントローラ1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源1000及びビーム調節器1001が各所定の波長に対応する少なくとも二つの目標円環ビームを協働的に形成するように制御するように構成される。
【0156】
本開示の実施例によれば、動作状態指令は、光源1000およびビーム調節器1001の動作状態を制御する指令であってもよい。被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、コントローラ1002は、対応的な動作状態指令に基づいて光源1000とビーム調節器1001を共に協働させ、各所定の波長に対応する少なくとも二つの目標円環ビームを形成することができる。理解されるように、上記コントローラ1002が対応的な動作状態指令に基づいて光源1000とビーム調節器1001を共に協働させて形成されるのは、各所定の波長での各目標円環ビームである。
【0157】
図23に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節器1001は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems、微小電気機械システム)走査ミラー10010を含む。
【0158】
コントローラ1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームをMEMS走査ミラー10010に投射するように制御し、対応的な動作状態指令に基づいて、MEMS走査ミラー10010が各入射ビームを対応的な目標円環ビームに変換して、各目標円環ビームを被検出部位に投射するように制御するように構成される。
【0159】
本開示の実施例によれば、光源1000及びMEMS走査ミラー10010は、コントローラ1002の制御で協働して、各目標円環ビームを形成することができる。ここで、MEMS走査ミラー10010は、二次元MEMS走査ミラーであってもよい。
【0160】
本開示の実施例によれば、コントローラ1002は、光源1000とMEMS走査ミラー10010を同期に制御し、行ごとに走査する方式によって、所定の画素点で構成された二次元走査画像を実現し、所定の画素点で形成された軌跡が目標円環であれば、該二次元走査画像は目標円環画像である。上記走査方式により、目標円環画像における所定の画素点の表示時間と空間座標が決定される。ここで、目標円環画像における所定の画素点の空間座標は、MEMS走査ミラー10010の偏角により決定される。目標円環画像における所定の画素点の表示時間は、光源1000により決定される。すなわち、コントローラ1002が光源1000とMEMS走査ミラー10010を同期に制御することにより、所定の画素点の表示時間と空間座標との対応を実現することができる。所定の画素点が異なる場合、サイズの異なる目標円環画像を形成する。サイズの異なる目標円環画像を被検出部位に投影すれば、サイズの異なる目標円環形ビームを形成する。説明すべきものとして、上記所定の画素点の空間座標及び表示時間は、動作状態指令に体現することができる。
【0161】
図24に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節器1001は、走査ガルバノメータアセンブリ10011を含む。
【0162】
コントローラ1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームを走査ガルバノメータアセンブリ10011に投射するように制御し、対応的な動作状態指令に基づいて、走査ガルバノメータアセンブリ10011が各入射ビームを対応的な目標円環ビームに変換し、各目標円環ビームを被検出部位に投射するように制御するように構成される。
【0163】
本開示の実施例によれば、光源1000及び走査ガルバノメータアセンブリ10011は、コントローラ1002の制御で協働して、各目標円環ビームを形成することができる。すなわち、コントローラ1002によって、動作状態指令に基づいて、光源1000から発された各所定の波長に対応する入射ビームを制御し、コントローラ1002により動作状態指令に基づいて制御された走査ガルバノメータアセンブリ10011により、各入射ビームを走査位置に投射し、入射ビームは走査位置で点状スポットであり、点状スポットに対する360°の環状走査により、走査して形成された目標円環ビームのサイズが変更可能であり、即ちサイズの異なる目標円環ビームを形成する。
【0164】
図24に示すように、本開示の実施例によれば、走査ガルバノメータアセンブリ10011は、第1の二軸走査ガルバノメータ100110及び第2の二軸走査ガルバノメータ100111を含む。
【0165】
コントローラ1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームを第1の二軸走査ガルバノメータ100110に投射するように制御するように構成される。
【0166】
コントローラ1002は、対応的な動作状態指令に基づいて、第1の二軸走査ガルバノメータ100110がX軸に沿って第1の所定角度を偏向し、各入射ビームがX軸方向に沿って第1の所定角度を偏向することを実現し、偏向された各入射ビームを第2の二軸走査ガルバノメータ100111に投射するように制御するように構成される。
【0167】
コントローラ1002は、動作状態指令に基づいて、第2の二軸走査ガルバノメータ100111がY軸方向に沿って第2の所定角度を偏向し、各目標円環ビームを形成し、各目標円環ビームを被検出部位に投射するように制御するように構成される。
【0168】
本開示の実施例によれば、走査ガルバノメータアセンブリ10011は、第1の二軸走査ガルバノメータ100110及び第2の二軸走査ガルバノメータ100111を含み、コントローラ1002は、第1の二軸走査ガルバノメータ100110及び第2の二軸走査ガルバノメータ100111の偏向方向の変更を制御することにより、入射ビームに対する360°回転を実現し、即ち環状走査を実現する。そして、コントローラ1002は、第1の二軸走査ガルバノメータ100110及び第2の二軸走査ガルバノメータ100111の偏向角度の変更を制御することにより、サイズが変更可能な目標円環ビームを走査して形成し、すなわちサイズの異なる目標円環ビームを形成することを実現することができる。ここで、コントローラ1002は、第1の二軸走査ガルバノメータ100110がX軸に沿って第1の所定角度を偏向するように制御することにより、各入射ビームが第1の二軸走査ガルバノメータ100110に伴ってX軸方向に沿って第1の所定角度を偏向し、偏向された各入射ビームを第2の二軸走査ガルバノメータ100111に投射することを実現する。コントローラ1002は、第2の二軸走査ガルバノメータ100111がY軸に沿って第2の所定角度を偏向するように制御することにより、偏向された後の各入射ビームが第2の二軸走査ガルバノメータ100111に伴ってY軸方向に沿って第2の所定角度を偏向し、各目標円環ビームを形成することを実現する。上記第1の所定角度と第2の所定角度は、入射ビームが走査位置に投射されることを決定するように構成されてもよく、入射ビームが走査位置で点状スポットである。コントローラ1002は、第1の二軸走査ガルバノメータ100110及び第2の二軸走査ガルバノメータ100111の偏向角度及び偏向方向を制御することができ、点状スポットの被検出部位の表面における360°回転を実現し、即ち環状走査を実現する。そして、サイズが変更可能な目標円環ビームを走査して形成することを実現し、即ちサイズの異なる目標円環ビームを形成することを実現する。
【0169】
本開示の実施例によれば、コントローラ1002は、異なる動作状態指令に基づいて、第1の二軸走査ガルバノメータ100110と第2の二軸走査ガルバノメータ100111が異なる偏向角度と偏向方向を偏向するように制御し、サイズの異なる目標円環ビームを形成することを実現することができる。
【0170】
本開示の実施例によれば、第1の二軸走査ガルバノメータ100110のサイズは、第2の二軸走査ガルバノメータ100111のサイズより小さくてもよい。一般的に、入射ビームが先に投射されるガルバノメータのサイズは非常に小さくてもよく、入射ビームのサイズより大きいだけでよい。ここで、入射ビームが先に投射されるガルバノメータは、第1の二軸走査ガルバノメータと呼ばれてもよい。相応的に、後に投射されるガルバノメータは、第2の二軸走査ガルバノメータと呼ばれてもよい。X軸の走査速度が速く、質量が小さいガルバノメータは慣性が小さいため、第1の二軸走査ガルバノメータは、X軸走査に構成されることができる。第2の二軸走査ガルバノメータは、第1の二軸走査ガルバノメータの走査の全ての範囲を受信する必要があるため、第2の二軸走査ガルバノメータのサイズは、第1の二軸走査ガルバノメータのサイズより大きい必要があり、Y軸走査に構成されることができる。本開示の実施例において、第1の二軸走査ガルバノメータ100110は、第1の二軸走査ガルバノメータとして用いられることができる。第2の二軸走査ガルバノメータ100111は、第2の二軸走査ガルバノメータとして用いられることができる。上記に基づいて、第1の二軸走査ガルバノメータ100110は、X軸走査に構成されることができる。第2の二軸走査ガルバノメータ100111は、Y軸走査に構成されることができる。
【0171】
図25に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節器1001は、回転ミラー10012及び第1の電圧合焦レンズ10013を含む。
【0172】
コントローラ1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームを回転ミラー10012に投射するように制御するように構成される。
【0173】
コントローラ1002は、対応的な動作状態指令に基づいて回転ミラー10012が異なる角度で回転するように制御することにより、各入射ビームを対応的な元円環ビームに変換し、各元円環ビームを第1の電圧合焦レンズ10013に投射するように構成される。
【0174】
コントローラ1002は、対応的な動作状態指令に基づいて第1の電圧合焦レンズ10013が各元円環ビームの内半径又は外半径を対応的なソースプローブ距離に調節するように制御し、各目標円環ビームを得て、各目標円環ビームを被検出部位に投射するように構成される。
【0175】
本開示の実施例によれば、光源1000、回転ミラー10012及び第1の電圧合焦レンズ10013は、コントローラ1002の制御で協働して、各目標円環ビームを形成することができる。図25に示すように、光源1000は、各所定の波長での各入射ビームを発するように構成されることができ、各入射ビームは、回転ミラー10012により対応的な元円環ビームに変換して伝送し続け、即ちコントローラ1002は、回転ミラー10012が各入射ビームに対する360°回転走査を実現して元円環ビームを形成することを実現することができる。各元円環ビームは、第1の電圧合焦レンズ10013を通過した後に対応的な目標円環ビームを形成する。上記では、第1の電圧合焦レンズ10013の焦点距離を制御することにより、元円環ビームのサイズを調節し、サイズの異なる目標円環ビームを形成することを実現する。
【0176】
本開示の実施例によれば、各動作状態指令は、コントローラ1000によって第1の状態関係テーブルに基づいて生成され、第1の状態関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各目標円環ビームと第1の電圧合焦レンズ10013の動作電圧との間の対応関係が記憶される。
【0177】
本開示の実施例によれば、異なる所定の波長の目標円環形ビームの分散が異なるため、異なる所定の波長での同一の元円環ビームは、動作電圧が同一である第1の電圧合焦レンズ10013を通過した後に形成された目標円環ビームのサイズが異なる。異なる所定の波長での同一の元円環ビームを実現するために、第1の電圧合焦レンズ10013を通過した後にサイズが同じである目標円環ビームを形成し、所定の波長に基づいて、第1の電圧合焦レンズ10013の動作電圧を調節する必要があり、すなわち第1の電圧合焦レンズ10013の動作電圧は、各所定の波長に対応する各目標円環ビームと対応関係を有する。
【0178】
上記に基づいて、第1の状態関係テーブルを予め構築することができ、第1の状態関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各目標円環ビームと第1の電圧合焦レンズ10013の動作電圧との間の対応関係が記憶される。コントローラ1002は、第1の状態関係テーブルに基づいて、動作状態指令を生成し、さらに動作状態指令に基づいて、回転ミラー10012、第1の電圧合焦レンズ10013及び光源1000の動作状態を制御することができる。
【0179】
本開示の実施例によれば、上記ビーム調節器1001はMEMS走査ミラー10010を含むことができる。又は、ビーム調節器1001は走査ガルバノメータアセンブリ10011を含むことができる。又は、ビーム調節器1001は回転ミラー10012及び第1の電圧合焦レンズ10013を含むことができる。コントローラ1002の制御で、上記は、それぞれ光源1000と協働して、点状スポット走査の方式で目標円環ビームを形成することを実現する。
【0180】
図26に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節器1001は、マイクロレンズアレイ10014及び結像レンズ10015を含む。
【0181】
コントローラ1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームをマイクロレンズアレイ10014に投射するように制御し、対応的な動作状態指令に基づいて、マイクロレンズアレイ10014が各入射ビームを対応的な目標円環ビームに変換し、結像レンズ10015により各目標円環ビームを被検出部位に投射するように制御するように構成される。
【0182】
本開示の実施例によれば、光源1000及びマイクロレンズアレイ10014は、コントローラ1002の制御で協働して、各目標円環ビームを形成することができる。すなわちコントローラ1002により、動作状態指令に基づいて、光源1000から放出された各所定の波長に対応する入射ビームを制御し、コントローラ1002により動作状態指令に基づいてマイクロレンズアレイ10014に形成された各目標円環ビームに対応するマイクロレンズが開状態にあるように制御し、開状態にあるマイクロレンズは各入射ビームを反射し、対応的な各目標円環ビームを形成する。結像レンズ10015によって各目標円環ビームを被検出部位に投射する。上記マイクロレンズアレイ10014における開状態にあるマイクロレンズを制御することにより、サイズの異なる目標円環ビームを形成することを実現する。
【0183】
図26に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節器1001はさらにビーム拡大レンズ群10016を含む。
【0184】
コントローラ1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームをビーム拡大レンズ群10016に投射するように制御するように構成される。
【0185】
ビーム拡大レンズ群10016は、各入射ビームを拡大し、拡大された各入射ビームをマイクロレンズアレイ10014に投射することにより、マイクロレンズアレイ10014における各入射ビームの投射がマイクロレンズアレイ10014を覆うように構成される。
【0186】
コントローラ1002は、対応的な動作状態指令に基づいてマイクロレンズアレイ10014が各入射ビームを対応的な目標円環ビームに変換し、結像レンズ10015により各目標円環ビームを被検出部位に投射するように制御するように構成される。
【0187】
本開示の実施例によれば、マイクロレンズアレイ10014における入射ビームの投射がマイクロレンズアレイ10014を覆うことができることを実現するために、ビーム拡大レンズ群10016を設置し、ビーム拡大レンズ群10016により入射ビームを拡大することを実現することができる。
【0188】
本開示の実施例によれば、各動作状態指令は、コントローラ1002により第2の状態関係テーブルに基づいて生成され、第2の状態関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各目標円環ビームとマイクロレンズアレイ10014における開状態にあるマイクロレンズとの間の対応関係が記憶される。
【0189】
本開示の実施例によれば、異なる所定の波長の目標円環形ビームの分散が異なるため、異なる所定の波長でのサイズが同じである目標円環形ビームは、結像レンズ10015を通過した後、サイズが異なり、すなわち被検出部位の表面に、本来サイズが同じである目標円環ビームは、結像レンズ10015により、サイズが異なる。被検出部位の表面において、異なる所定の波長がいずれも同一の目標円環ビームを形成することを実現するために、所定の波長に基づいて、マイクロレンズアレイ10014における開状態にあるマイクロレンズを調節する必要があり、すなわちマイクロレンズアレイ10014における開状態にあるマイクロレンズは、各所定の波長に対応する各目標円環ビームと対応関係を有する。
【0190】
上記に基づいて、第2の状態関係テーブルを予め構築することができ、第2の状態関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各目標円環ビームとマイクロレンズアレイ10014における開状態にあるマイクロレンズとの間の対応関係が記憶される。コントローラ1002は、第2の状態関係テーブルに基づいて、動作状態指令を生成し、さらに動作状態指令に基づいて、マイクロレンズアレイ10014及び光源1000の動作状態を制御することができる。
【0191】
図27に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節器1001は、コーンレンズ10017及び第2の電圧合焦レンズ10018を含む。
【0192】
コントローラ1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームをコーンレンズ10017に投射するように制御するように構成される。
【0193】
コーンレンズ10017は、各入射ビームを各コーンビームに変換し、各コーンビームを第2の電圧合焦レンズ10018に投射することにより、第2の電圧合焦レンズ10018が結像する前に各元円環ビームに表示するように構成される。
【0194】
コントローラ1002は、対応的な動作状態指令に基づいて、第2の電圧合焦レンズ10018が各元円環ビームの内半径又は外半径を対応的なソースプローブ距離に調節し、各目標円環ビームを得て、各目標円環ビームを被検出部位に投射するように制御するように構成される。
【0195】
本開示の実施例によれば、光源1000及び第2の電圧合焦レンズ10018は、コントローラ1002の制御で協働して、各目標円環ビームを形成することができる。図27に示すように、光源1000は、各所定の波長での入射ビームを発し、各入射ビームがコーンレンズ10017を通過した後に対応的なコーンビームに変換して伝送し続け、各コーンビームは受光面で対応的な元円環ビームに投射されるように構成されてもよい。各元円環ビームが第2の電圧合焦レンズ10018を通過した後に対応的な目標円環ビームを形成する。上記第2の電圧合焦レンズ10018の焦点距離を制御することにより、サイズの異なる目標円環ビームを形成することを実現する。
【0196】
本開示の実施例によれば、目標円環ビームの環幅は、入射ビームのスポットサイズにより決定されることができる。
【0197】
本開示の実施例によれば、各動作状態指令は、コントローラ1002により第3の状態関係テーブルに基づいて生成され、第3の状態関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各目標円環ビームと第2の電圧合焦レンズ10018の動作電圧との間の対応関係が記憶される。
【0198】
本開示の実施例によれば、異なる所定の波長の目標円環形ビームの分散が異なるため、異なる所定の波長での同一の元円環ビームは、同じ動作電圧の第2の電圧合焦レンズ10018を通過した後に形成された目標円環ビームのサイズが異なる。異なる所定の波長での同一の元円環ビームを実現するために、第2の電圧合焦レンズ10018を通過した後にサイズが同じである目標円環ビームを形成し、所定の波長に基づいて、第2の電圧合焦レンズ10018の動作電圧を調節する必要があり、すなわち第2の電圧合焦レンズ10018の動作電圧は、各所定の波長に対応する各目標円環ビームと対応関係を有する。
【0199】
上記に基づいて、第3の状態関係テーブルを予め構築することができ、第3の状態関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各目標円環ビームと第2の電圧合焦レンズ10018の動作電圧との間の対応関係が記憶される。コントローラ1002は、第3の状態関係テーブルに基づいて、動作状態指令を生成し、さらに動作状態指令に基づいて、第2の電圧合焦レンズ10018及び光源1000の動作状態を制御することができる。
【0200】
本開示の実施例によれば、上記ビーム調節器1001は、マイクロレンズアレイ10014及び結像レンズ10015を含むことができる。又は、ビーム調節器1001は、コーンレンズ10017及び第1の電圧合焦レンズ10013を含むことができる。コントローラ1002の制御で、上記がそれぞれ光源1000と協働し、ビーム投影の方式で目標円環ビームを形成することを実現する。
【0201】
図3、及び、図6図8に示すように、本開示の実施例によれば、感光面は、被検出部位の表面に接触するか、又は、感光面は被検出部位の表面に接触しない。
【0202】
本開示の実施例によれば、接触式検出は以下の二つの方式を含むことができる。方式一、感光面は被検出部位の表面に接触する。図6を参照することができる。方式二、感光面は導光部の第1端に設置され、導光部の第2端は被検出部位の表面に接触する。図7を参照することができる。
【0203】
非接触式検出は以下の二つの方式を含むことができる。方式一、感光面は被検出部位の表面に接触しなく、感光面は導光部により第1の光強度値を取得しない。図3を参照することができる。図3において感光面は導光部により第1の光強度値を取得しない。方式二、感光面は導光部の第1端に設置され、導光部の第2端は被検出部位の表面に接触しない。図8を参照することができる。
【0204】
図28及び図29に示すように、本開示の実施例によれば、該組織成分の非侵襲検出における距離決定装置1は、導光部12をさらに含む。感光面は導光部12の第1端に設置され、導光部12の第2端は被検出部位の表面に接触するか、又は接触しなく、導光部12の第1端と導光部12の第2端は対置端面である。
【0205】
本開示の実施例によれば、感光面と被検出部位の表面との非接触を実現するために、感光面を導光部12の第1端に設置することができる。図28に示すように、図28は、本開示の実施例による感光面と被検出部位の表面との非接触の他の模式図である。感光面が導光部の第1端に設置され、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触しなければ、組織成分の非侵襲検出の形式が非接触式検出であると考えることができる。図29に示すように、図29は、本開示の実施例による感光面と被検出部位の表面との非接触のまた他の模式図である。なお、感光面を導光部12の第1端に設置することについての説明は、上記の対応部分を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0206】
図30に示すように、本開示の実施例によれば、感光面は被検出部位の表面に接触しない。この組織成分の非侵襲検出における距離決定装置1は、第1の遮光部13をさらに含む。第1の遮光部13は、感光面と被検出部位の表面との間の隙間領域に設置され、かつ、第1の遮光部13は被検出部位の表面に接触する。感光面は、第1の遮光部13の内部に設けられている。第1の遮光部13が感光面と一体であるか、又は第1の遮光部13が感光面と別体である。
【0207】
本開示の実施例によれば、感光面が被検出部位の表面に接触しなければ、表面反射光を生成する可能性があり、これに基づいて、検出精度をさらに向上させるために、干渉光をシールドする必要があり、以下の方式を採用することができる。該装置は、第1の遮光部13をさらに設置することができ、具体的には、第1の遮光部13を感光面と被検出部位の表面との間の隙間領域に設置し、かつ、第1の遮光部13を感光面の周囲に設置することにより、感光面が第1の遮光部13の内部に位置する。そして、第1の遮光部13が被検出部位の表面に接触することを確保する。図30に示すように、図30は、本開示の実施例による干渉光をシールドするまた他の模式図である。
【0208】
本開示の実施例によれば、第1の遮光部13は感光面と一体であってもよく、すなわち第1の遮光部13は、感光面の周辺とすることができ、それは感光面と一体である。また、第1の遮光部13は、感光面と別体であってもよい。上記について、実際の状況に応じて設定することができ、ここで具体的に限定しない。
【0209】
本開示の実施例によれば、上記では、感光面が乱反射光のみを取得する。乱反射光が有効情報を持つため、検出精度をさらに向上させる。
【0210】
図31に示すように、本開示の実施例によれば、導光部12の第2端は被検出部位の表面に接触しない。この組織成分の非侵襲検出における距離決定装置1は、第2の遮光部14をさらに含む。第2の遮光部14は導光部12と被検出部位の表面との間の隙間領域に設置され、第2の遮光部14の第1端は導光部12の第2端に接触し、第2の遮光部14の第2端は被検出部位の表面に接触し、第2の遮光部14の第2端と第2の遮光部14の第1端とは対置端面である。
【0211】
本開示の実施例によれば、感光面が導光部の第1端に設置され、かつ、導光部の第2端が被検出部位の表面に接触しなければ、組織成分の非侵襲検出の形式が非接触式検出であると考えることができる。非接触式検出を採用するため、表面反射光を生成する可能性があり、したがって、検出精度をさらに向上させるために、干渉光をシールドする必要があり、以下の方式を採用することができる。該組織成分の非侵襲検出における距離決定装置1は、第2の遮光部14をさらに設置することができ、第2の遮光部14の第1端を導光部12の第2端に接触し、第2の遮光部14の第2端が被検出部位の表面に接触することにより、干渉光が導光部12に入って感光面により受光されにくくすることを確保する。図31に示すように、図31は、本開示の実施例による干渉光をシールドするさらに他の模式図である。
【0212】
本開示の実施例によれば、上記感光面が乱反射光のみを取得する。乱反射光が有効情報を持つため、検出精度をさらに向上させる。
【0213】
図20は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出における距離決定装置の構成模式図であり、本実施例は、検出すべき組織成分の濃度の検出精度を向上させる場合に適用することができる。
【0214】
図20に示すように、該組織成分の非侵襲検出における距離決定装置1は、第2の取得モジュール15及び第2の決定モジュール16を含む。以下、図面を参照しながらその構造及び動作原理を説明する。
【0215】
第2の取得モジュール15は、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係を取得するように構成され、ここで、所定の波長の数が少なくとも一つである。
【0216】
第2の決定モジュール16は、各所定の波長での組織光学パラメータと検出すべき組織成分の濃度変化による組織光学パラメータの変化関係に基づいて、各測定距離及び/又は各参照距離を決定するように構成される。
【0217】
本開示の実施例によれば、第2の取得モジュール15及び第2の決定モジュール16の具体的な処理過程については、上記した組織成分の非侵襲検出における距離決定方法の相応的な部分に対する説明を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0218】
図32は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出装置の構造模式図であり、本実施例は、検出すべき組織成分の濃度の検出精度を向上させる場合に適用することができる。
【0219】
図32に示すように、該組織成分の非侵襲検出装置2は、光強度センサ17及びプロセッサ18を含む。以下、図面を参照しながらその構造及び動作原理を説明する。
【0220】
光強度センサ17は、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値、及び/又は、参照距離での第2の光強度参照値を取得するように構成され、ここで、各測定距離及び各参照距離は、本開示の実施例に記載の組織成分の非侵襲検出における距離決定装置により決定され、所定の波長の数は少なくとも一つである。
【0221】
プロセッサ18は、各所定の波長での第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するように構成される。
【0222】
本開示の実施例によれば、光強度センサ17及びプロセッサ18の具体的な処理過程については、上記した組織成分の非侵襲検出方法の対応部分に対する説明を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0223】
図33に示すように、本開示の実施例によれば、光強度センサ17は、円環ビーム生成器170及び光強度信号生成器171を含む。
【0224】
円環ビーム生成器170は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、各所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び/又は一つの参照円環ビームを形成するように構成され、ここで、各測定円環ビームの内半径又は外半径は対応的な測定距離であり、各参照円環ビームの内半径又は外半径は対応的な参照距離であり、各測定円環ビーム及び各参照円環ビームの幾何学的中心は同じである。
【0225】
光強度信号生成器171は、幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各測定円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度測定値、及び/又は、各参照円環ビームが被検出部位を通過した後に被検出部位の表面から出射された第2の光強度参照値を取得するように構成される。
【0226】
本開示の実施例によれば、円環ビーム生成器170と光強度信号生成器171の具体的な処理過程については、上記組織成分の非侵襲検出方法の相応的な部分に対する説明を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0227】
図34に示すように、本開示の実施例によれば、円環ビーム生成器170は、光源1000、ビーム調節器1001及びコントローラ1002を含む。コントローラ1002は、光源1000およびビーム調節器1001とそれぞれ通信可能に接続されていてもよい。
【0228】
コントローラ1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて光源1000及びビーム調節器1001が協働して各所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び/又は一つの参照円環ビームを形成するように制御するように構成される。
【0229】
本開示の実施例によれば、動作状態指令は、光源1000とビーム調節器1001の動作状態を制御する指令であってもよい。被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面において、コントローラ1002は、対応的な動作状態指令に基づいて光源1000とビーム調節器1001を共に協働させ、各所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び/又は一つの参照円環ビームを形成することができる。上記コントローラ1002は、対応的な動作状態指令に基づいて、光源1000とビーム調節器1001を共に協働させ、各所定の波長での一つの測定円環ビーム及び/又は一つの参照円環ビームを形成する。
【0230】
図23に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節器1001は、MEMS走査ミラー10010を含むことができる。
【0231】
コントローラ1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームをMEMS走査ミラー10010に投射するように制御し、対応的な動作状態指令に基づいて、MEMS走査ミラー10010が各入射ビームを対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームに変換し、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを被検出部位に投射するように制御するように構成される。
【0232】
本開示の実施例によれば、光源1000及びMEMS走査ミラー10010は、コントローラ1002の制御で協働して、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成することができる。ここで、MEMS走査ミラー10010は、二次元MEMS走査ミラーであってもよい。すなわちコントローラ1002は、光源1000とMEMS走査ミラー10010を同期に制御し、行ごとに走査する方式を採用し、所定の画素点で構成された二次元走査画像を実現し、所定の画素点で形成された軌跡が測定円環であれば、該二次元走査画像は測定円環画像である。所定の画素点で形成された軌跡が参照円環であれば、該二次元走査画像は参照円環画像である。上記走査方式により、測定円環画像における所定の画素点の表示時間と空間座標が決定され、参照円環ビームにおける所定の画素点の表示時間と空間座標が決定される。ここで、測定円環画像における所定の画素点の空間座標、及び、参照円環画像における所定の画素点の空間座標は、いずれもMEMS走査ミラー10010の偏角により決定される。測定円環画像における所定の画素点の表示時間、及び、参照円環画像における所定の画素点の空間座標は、いずれも光源1000により決定される。すなわちコントローラ1002により光源1000とMEMS走査ミラー10010を同期に制御することにより、所定の画素点の表示時間と空間座標との対応を実現することができる。所定の画素点が異なる場合、対応的な測定円環画像及び参照円環画像を形成する。各測定円環画像及び各参照円環画像をそれぞれ被検出部位に投影し、各測定円環ビーム及び各参照円環ビームを形成する。説明すべきものとして、上記所定の画素点の空間座標及び表示時間は動作状態指令に体現することができる。
【0233】
図24に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節器1001は走査ガルバノメータアセンブリ10011を含む。
【0234】
コントローラ1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームを走査ガルバノメータアセンブリ10011に投射するように制御し、及び、対応的な動作状態指令に基づいて、走査ガルバノメータアセンブリ10011が各入射ビームを対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームに変換し、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを被検出部位に投射するように制御するように構成される。
【0235】
本開示の実施例によれば、光源1000及び走査ガルバノメータアセンブリ10011は、コントローラ1002の制御で協働して、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成することができる。すなわちコントローラ1002は、動作状態指令に基づいて、光源1000から発された各所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び/又は一つの参照円環ビームを制御し、コントローラ1002により動作状態指令に基づいて制御された走査ガルバノメータアセンブリ10011により、各入射ビームを走査位置に投射し、入射ビームが走査位置で点状スポットであり、点状スポットに対する360°環状走査により、走査して形成された円環ビームのサイズを変更することができ、すなわち対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームを形成する。
【0236】
図24に示すように、本開示の実施例によれば、走査ガルバノメータアセンブリ10011は、第1の二軸走査ガルバノメータ100110及び第2の二軸走査ガルバノメータ100111を含む。
【0237】
コントローラ1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームを第1の二軸走査ガルバノメータ100110に投射するように制御するように構成される。
【0238】
コントローラ1002は、対応的な動作状態指令に基づいて第1の二軸走査ガルバノメータ100110がX軸に沿って第1の所定角度を偏向するように制御し、各入射ビームがX軸方向に沿って第1の所定角度を偏向することを実現し、かつ偏向された各入射ビームを第2の二軸走査ガルバノメータ100111に投射するように構成される。
【0239】
コントローラ1002は、動作状態指令に基づいて第2の二軸走査ガルバノメータ100111がY軸方向に沿って第2の所定角度を偏向するように制御し、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成し、かつ各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを被検出部位に投射するように構成される。
【0240】
本開示の実施例によれば、走査ガルバノメータアセンブリ10011は、第1の二軸走査ガルバノメータ100110及び第2の二軸走査ガルバノメータ100111を含み、コントローラ1002は、第1の二軸走査ガルバノメータ100110及び第2の二軸走査ガルバノメータ100111を制御することにより、入射ビームに対する360°偏向を実現することができる。ここで、コントローラ1002は、第1の二軸走査ガルバノメータ100110がX軸に沿って第1の所定角度を偏向するように制御することができ、各入射ビームが第1の二軸走査ガルバノメータ100110に伴ってX軸方向に沿って第1の所定角度を偏向し、偏向された各入射ビームを第2の二軸走査ガルバノメータ100111に投射することを実現する。コントローラ1002は、第2の二軸走査ガルバノメータ100111がY軸に沿って第2の所定角度を偏向するように制御ことにより、偏向された各入射ビームが第2の二軸走査ガルバノメータ100111に伴ってY軸方向に沿って第2の所定角度を偏向し、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成することを実現する。上記した第1の所定角度と第2の所定角度は、入射ビームが走査位置に投射されることを決定するように構成されてもよく、入射ビームが走査位置で点状スポットである。コントローラ1002は、第1の二軸走査ガルバノメータ100110及び第2の二軸走査ガルバノメータ100111の偏向角度及び偏向方向を制御することができ、点状スポットの被検出部位の表面における360°回転を実現し、即ち環状走査を実現する。そして、サイズが変更可能な円環ビームを走査して形成し、すなわち対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームを形成することを実現する。
【0241】
本開示の実施例によれば、コントローラ1002は、異なる動作状態指令に基づいて、第1の二軸走査ガルバノメータ100110と第2の二軸走査ガルバノメータ100111が異なる偏向角度と偏向方向を偏向するように制御し、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成することを実現することができる。
【0242】
本開示の実施例によれば、第1の二軸走査ガルバノメータ100110のサイズは、第2の二軸走査ガルバノメータ100111のサイズより小さくてもよい。一般的に、入射ビームが先に投射されるガルバノメータのサイズは非常に小さくてもよく、入射ビームのサイズより大きいだけでよい。ここで、入射ビームが先に投射されたガルバノメータは、第1の二軸走査ガルバノメータと呼ばれてもよい。それに応じて、後に投射されたガルバノメータは、第2の二軸走査ガルバノメータと呼ばれてもよい。X軸走査は速度が速く、質量が小さいガルバノメータは慣性が小さいため、第1の二軸走査ガルバノメータは、X軸走査に構成されることができる。第2の二軸走査ガルバノメータが第1の二軸走査ガルバノメータの走査の全ての範囲を受信する必要があるため、第2の二軸走査ガルバノメータのサイズは、第1の二軸走査ガルバノメータのサイズより大きい必要があり、Y軸走査に構成されることができる。本開示の実施例において、第1の二軸走査ガルバノメータ100110は、第1の二軸走査ガルバノメータとして用いられることができる。第2の二軸走査ガルバノメータ100111は、第2の二軸走査ガルバノメータとして用いられることができる。上記に基づいて、第1の二軸走査ガルバノメータ100110は、X軸走査に構成されることができる。第2の二軸走査ガルバノメータ100111は、Y軸走査に構成されることができる。
【0243】
図25に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節器1001は、回転ミラー10012及び第1の電圧合焦レンズ10013を含む。
【0244】
コントローラ1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームを回転ミラー10012に投射するように制御するように構成される。
【0245】
コントローラ1002は、対応的な動作状態指令に基づいて、回転ミラー10012が異なる角度で回転するように制御することにより、各入射ビームを対応的な元円環ビームに変換し、各元円環ビームを第1の電圧合焦レンズ10013に投射するように構成される。
【0246】
コントローラ1002は、対応的な動作状態指令に基づいて、第1の電圧合焦レンズ10013が各元円環ビームの内半径又は外半径を対応的な測定距離に調節し、各測定円環ビームを取得し、及び/又は、各元円環ビームの内半径又は外半径を対応的な参照距離に調節し、各参照円環ビームを取得するように制御し、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを被検出部位に投射するように構成される。
【0247】
本開示の実施例によれば、光源1000、回転ミラー10012及び第1の電圧合焦レンズ10013は、コントローラ1002の制御で協働して、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成することができる。図25に示すように、光源1000は、各所定の波長での入射ビームを発するように構成され、各入射ビームは、回転ミラー10012により対応的な元円環ビームに変換して伝送し続け、即ち、コントローラ1002は、回転ミラー10012を制御して各入射ビームに対する360°回転走査を実現して元円環ビームを形成することができる。各円環ビームは、第1の電圧合焦レンズ10013を通過した後に対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームを形成する。上記では、第1の電圧合焦レンズ10013の焦点距離を制御し、元円環ビームのサイズを調節することにより、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成することを実現する。
【0248】
本開示の実施例によれば、各動作状態指令は、コントローラ1000により第1の関係テーブルに基づいて生成され、第1の関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各測定円環ビームと第1の電圧合焦レンズ10013の動作電圧との間の対応関係、及び/又は、各参照円環ビームと第1の電圧合焦レンズ10013の動作電圧との間の対応関係が記憶される。
【0249】
本開示の実施例によれば、第1の関係テーブルを予め構築することができ、第1の関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各測定円環ビームと第1の電圧合焦レンズ10013の動作電圧との間の対応関係、及び/又は、各参照円環ビームと第1の電圧合焦レンズ10013の動作電圧との間の対応関係が記憶される。コントローラ1002は、第1の関係テーブルに基づいて、動作状態指令を生成し、さらに動作状態指令に基づいて、回転ミラー10012、第1の電圧合焦レンズ10013及び光源1000の動作状態を制御することができる。
【0250】
本開示の実施例によれば、上記ビーム調節器1001は、MEMS走査ミラー10010を含むことができる。又は、ビーム調節器1001は、走査ガルバノメータアセンブリ10011を含むことができる。又は、ビーム調節器1001は、回転ミラー10012及び第1の電圧合焦レンズ10013を含むことができる。コントローラ1002の制御で、上記がそれぞれ光源1000と協働し、点状スポット走査の方式で測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームを形成することを実現する。
【0251】
図26に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節器1001は、マイクロレンズアレイ10014及び結像レンズ10015を含む。
【0252】
コントローラ1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、かつ各入射ビームをマイクロレンズアレイ10014に投射するように制御し、及び、対応的な動作状態指令に基づいて、マイクロレンズアレイ10014が各入射ビームを対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームに変換し、結像レンズ10015により各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを被検出部位に投射するように制御するように構成される。
【0253】
本開示の実施例によれば、光源1000及びマイクロレンズアレイ10014は、コントローラ1002の制御で協働して、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成することができる。すなわちコントローラ1002により、動作状態指令に基づいて、光源1000から発された各所定の波長に対応する入射ビームを制御し、コントローラ1002により動作状態指令に基づいてマイクロレンズアレイ10014に形成された各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームに対応するマイクロレンズが開状態にあるように制御することにより、開状態にあるマイクロレンズは各入射ビームを反射し、対応的な各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成する。結像レンズ10015により、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを被検出部位に投射する。上記では、マイクロレンズアレイ10014における開状態にあるマイクロレンズを制御することにより、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成することを実現する。
【0254】
図26に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節器1001はビーム拡大レンズ群10016をさらに含む。
【0255】
コントローラ1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームをビーム拡大レンズ群10016に投射するように制御するように構成される。
【0256】
ビーム拡大レンズ群10016は、各入射ビームをビーム拡大し、ビーム拡大された各入射ビームをマイクロレンズアレイ10014に投射することにより、各入射ビームのマイクロレンズアレイ10014における投射がマイクロレンズアレイ10014を覆うように構成される。
【0257】
コントローラ1002は、対応的な動作状態指令に基づいてマイクロレンズアレイ10014が各入射ビームを対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームに変換し、結像レンズ10015により各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを被検出部位に投射するように制御するように構成される。
【0258】
本開示の実施例によれば、入射ビームのマイクロレンズアレイ10014における投射がマイクロレンズアレイ10014を覆うことができることを実現するために、ビーム拡大レンズ群10016を設置し、ビーム拡大レンズ群10016により入射ビームをビーム拡大することを実現することができる。
【0259】
本開示の実施例によれば、各動作状態指令は、コントローラ1002により第2の関係テーブルに基づいて生成され、第2の関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各測定円環ビームとマイクロレンズアレイ10014における開状態にあるマイクロレンズとの間の対応関係、及び/又は、各参照円環ビームとマイクロレンズアレイ10014における開状態にあるマイクロレンズとの間の対応関係が記憶される。
【0260】
本開示の実施例によれば、第2の関係テーブルを予め構築することができ、第2の関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各測定円環ビームとマイクロレンズアレイ10014における開状態にあるマイクロレンズとの間の対応関係、及び/又は、各参照円環ビームとマイクロレンズアレイ10014における開状態にあるマイクロレンズとの間の対応関係が記憶される。コントローラ1002は、第2の関係テーブルに基づいて、動作状態指令を生成し、さらに動作状態指令に基づいて、マイクロレンズアレイ10014及び光源1000の動作状態を制御することができる。
【0261】
図27に示すように、本開示の実施例によれば、ビーム調節器1001は、コーンレンズ10017及び第2の電圧合焦レンズ10018を含む。
【0262】
コントローラ1002は、被検体の被検出部位に対して、被検出部位に、対応的な動作状態指令に基づいて、光源1000が各所定の波長に対応する入射ビームを発し、各入射ビームをコーンレンズ10017に投射するように制御するように構成される。
【0263】
コーンレンズ10017は、各入射ビームを各コーンビームに変換し、各コーンビームを第2の電圧合焦レンズ10018に投射することにより、第2の電圧合焦レンズ10018が結像する前に各元円環ビームに表示するように構成される。
【0264】
コントローラ1002は、対応的な動作状態指令に基づいて、第2の電圧合焦レンズ10018が各元円環ビームの内半径又は外半径を対応的な測定距離に調節し、各測定円環ビームを取得し、及び/又は、各元円環ビームの内半径又は外半径を対応的な参照距離に調節し、各参照円環ビームを取得し、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを被検出部位に投射するように制御するように構成される。
【0265】
本開示の実施例によれば、光源1000及び第2の電圧合焦レンズ10018は、コントローラ1002の制御で協働して、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成することができる。図27に示すように、光源1000は、各所定の波長での入射ビームを発するように構成され、各入射ビームはコーンレンズ10017を通過した後に対応的なコーンビームに変換して伝送し続け、各コーンビームは受光面で対応的な元円環ビームに投射される。各元円環ビームは、第2の電圧合焦レンズ10018を通過した後にそれぞれ対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームを形成する。上記では、第2の電圧合焦レンズ10018の焦点距離を制御することにより、各測定円環ビーム及び/又は各参照円環ビームを形成することを実現する。
【0266】
本開示の実施例によれば、各動作状態指令は、コントローラ1002により第3の関係テーブルに基づいて生成され、第3の関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各測定円環ビームと第2の電圧合焦レンズ10018の動作電圧との間の対応関係、及び/又は、各参照円環ビームと第2の電圧合焦レンズ10018の動作電圧との間の対応関係が記憶される。
【0267】
本開示の実施例によれば、第3の関係テーブルを予め構築することができ、第3の関係テーブルには、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する各測定円環ビームと第2の電圧合焦レンズ10018の動作電圧との間の対応関係、及び/又は、各参照円環ビームと第2の電圧合焦レンズ10018の動作電圧との間の対応関係が記憶される。コントローラ1002は、第3の関係テーブルに基づいて、動作状態指令を生成し、さらに動作状態指令に基づいて、第2の電圧合焦レンズ10018及び光源1000の動作状態を制御することができる。
【0268】
本開示の実施例によれば、プロセッサ18は、各前記所定の波長に対して、所定の波長での第2の光強度測定値と第2の光強度参照値を差分演算し、光強度差分値を得ており、各所定の波長での光強度差分値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するように構成される。
【0269】
本開示の実施例によれば、差分サブモジュール及び決定サブモジュールの具体的な処理過程については、上記組織成分の非侵襲検出方法の相応的な部分に対する説明を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0270】
図7及び図8、及び、図15及び図16に示すように、本開示の実施例によれば、感光面は被検出部位の表面に接触するか、又は、感光面は被検出部位の表面に接触しない。
【0271】
本開示の実施例によれば、接触式検出は、以下の二つの方式を含むことができる。方式一、感光面は、被検出部位の表面に接触する。図16を参照することができる。方式二、感光面は導光部の第1端に設置され、導光部の第2端は被検出部位の表面に接触する。図7を参照することができる。非接触式検出は、以下の二つの方式を含むことができる。方式一、感光面は被検出部位の表面に接触しなく、感光面は導光部により第1の光強度値を取得しない。図15を参照することができる。方式二、感光面は導光部の第1端に設置され、導光部の第2端は、被検出部位の表面に接触しない。図8を参照することができる。
【0272】
図28及び図29に示すように、本開示の実施例によれば、該組織成分の非侵襲検出装置2は、導光部12をさらに含む。感光面は導光部12の第1端に設置され、導光部12の第1端は、被検出部位の表面に接触しなく、導光部12の第2端は被検出部位の表面に接触するか、又は接触しなく、導光部12の第1端と導光部12の第2端は対置端面である。
【0273】
本開示の実施例によれば、説明すべきこととして、感光面を導光部12の第1端に設置する説明については、上記した対応部分を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0274】
図35に示すように、本開示の実施例によれば、感光面は、被検出部位の表面に接触しない。該組織成分の非侵襲検出装置2は第1の遮光部13をさらに含む。第1の遮光部13は、感光面と被検出部位の表面との間の隙間領域に設置され、かつ、第1の遮光部13は被検出部位の表面に接触する。感光面は、第1の遮光部13の内部に設けられている。第1の遮光部13が感光面と一体であるか、又は、第1の遮光部13が感光面と別体である。
【0275】
本開示の実施例によれば、第1の遮光部13に対する具体的な説明については、上記した対応部分を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0276】
図31に示すように、本開示の実施例によれば、導光部12の第2端は被検出部位の表面に接触しない。この組織成分の非侵襲検出装置2は、第2の遮光部14をさらに含む。第2の遮光部14は、導光部12と被検出部位の表面との間の隙間領域に設置され、第2の遮光部14の第1端は、導光部12の第2端に接触し、第2の遮光部14の第2端は、被検出部位の表面に接触し、第2の遮光部14の第2端と第2の遮光部14の第1端とは対置端面である。
【0277】
本開示の実施例によれば、第2の遮光部14に対する説明について、上記した対応部分を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
【0278】
図36は、本開示の実施例によるウェアラブルデバイスの構造模式図であり、本実施例は、検出すべき組織成分の濃度の検出精度を向上させる場合に適用することができる。
【0279】
図36に示すように、このウェアラブルデバイス3は、本体30及び本開示の実施例に記載の組織成分の非侵襲検出装置2を含む。組織成分の非侵襲検出装置2は本体30に設置され、組織成分の非侵襲検出装置2は、光強度センサ17及びプロセッサ18を含む。以下、図面を参照しながらその構造及び動作原理を説明する。
【0280】
ウェアラブルデバイス3は、被検出部位に着用される。
【0281】
光強度センサ17は、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値、及び/又は、参照距離での第2の光強度参照値を取得するように構成され、ここで、各測定距離及び各参照距離は、本開示の実施例に記載の装置により決定され、所定の波長の数が少なくとも一つである。
【0282】
プロセッサ18は、各所定の波長での第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するように構成される。
【0283】
本開示の実施例によれば、組織成分の非侵襲検出装置2は本体30に設置されてもよく、組織成分の非侵襲検出装置2を用いて組織成分の検出を行う必要がある場合、ウェアラブルデバイス3を被検出部位に着用することができる。また、組織成分の非侵襲検出装置2を用いて検出するため、検出条件の影響を受けやすく、さらに検出精度に影響を与える。したがって、検出条件の安定性を保証し、検出精度をさらに向上させるために、該組織成分の非侵襲検出装置2を固定することにより、被検出部位と組織成分の非侵襲検出装置2との間の位置関係が所定の関係であるようにすることができる。上記では、組織成分の非侵襲検出装置1を本体30に設置することにより位置の固定を実現することができ、検出条件の安定性を保証することを実現し、さらに検出精度を向上させることができる。また、組織成分の非侵襲検出装置2の構造及び動作原理については、上記した非侵襲検出装置2に対する説明を参照し、ここで詳しく説明しない。
【0284】
本開示の実施例によれば、ウェアラブルデバイス3は表示モジュールをさらに含むことができ、表示モジュールは、プロセッサ18に通信接続されてもよく、プロセッサ18は、検出すべき組織成分の濃度を表示モジュールに発信することができ、表示モジュールは、検出すべき組織成分の濃度を表示することができ、それにより被検体は、表示モジュールにより、検出すべき組織成分の濃度を知ることができる。また、ウェアラブルデバイス3は、音声モジュールをさらに含んでも良く、音声モジュールは、プロセッサ18に通信接続されてもよく、プロセッサ18は、検出すべき組織成分の濃度を音声モジュールに発信することができ、音声モジュールは、検出すべき組織成分の濃度に基づいて、音声指令を生成し、該音声指令を再生することにより、被検体は検出すべき組織成分の濃度を知ることができる。
【0285】
本実施例の技術的解決手段は、検出装置の体積が大幅に減少するため、検出装置がウェアラブルデバイスに設置されることができ、さらに被検出部位に着用されて固定されやすく、検出条件の安定性を保証することができ、それに応じて、検出条件の安定性を向上させ、また、携帯検出も実現される。これを基礎として、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長に対応する測定距離及び/又は参照距離を正確に取得することができるため、正確に決定された測定距離及び/又は参照距離に基づいて、第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値の正確的な決定を実現する。正確に決定された第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するため、検出精度を向上させる。
【0286】
図37は、本開示の実施例による組織成分の非侵襲検出システムの構造模式図であり、本実施例は、検出すべき組織成分の濃度の検出精度を向上させる場合に適用することができる。
【0287】
図37に示すように、該組織成分の非侵襲検出システムは、本開示の実施例に記載のウェアラブルデバイス3及び端末4を含む。ウェアラブルデバイス3は、本体30及び組織成分の非侵襲検出装置2を含み、組織成分の非侵襲検出装置2は本体30に設置される。組織成分の非侵襲検出装置2は、光強度センサ17とプロセッサ18を含む。プロセッサ18は、それぞれ光強度センサ17及び端末4に通信接続することができる。以下、図面を参照しながらその構造及び動作原理を説明する。
【0288】
ウェアラブルデバイス3は、被検出部位に着用される。
【0289】
光強度センサ17は、被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値、及び/又は、参照距離での第2の光強度測定値を取得するように構成され、ここで、各測定距離及び各参照距離は、本開示の実施例に記載の装置により決定され、所定の波長の数が少なくとも一つである。
【0290】
プロセッサ18は、各所定の波長での各第2の光強度測定値及び/又は各第2の光強度参照値を処理し、処理された各所定の波長での各第2の光強度測定値及び/又は各第2の光強度参照値を取得し、処理された各所定の波長での各第2の光強度測定値及び/又は各光強度参照値を端末4に発信するように構成される。
【0291】
端末4は、処理された各所定の波長での各第2の光強度測定値及び/又は各第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するように構成される。
【0292】
本開示の実施例によれば、上記とは異なり、組織成分の非侵襲検出装置2のコストを低減するために、ウェアラブルデバイス3が端末4と協働する方式によって、検出すべき組織成分の濃度を決定することを実現することができる。すなわち、プロセッサ18は、各所定の波長での各第2の光強度測定値及び/又は各第2の光強度参照値を処理し、処理された各所定の波長での各第2の光強度測定値及び/又は各第2の光強度参照値を取得し、かつ処理された各所定の波長での各第2の光強度測定値及び/又は各光強度参照値を端末4に発信し、端末4は処理された各所定の波長での各第2の光強度測定値及び/又は各第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定することができる。ここで、プロセッサ18による各第2の光強度測定値及び/又は各第2の光強度参照値に対する処理操作は、電流電圧変換及び増幅、アナログデジタル変換などを含むことができる。端末4は、本開示の実施例に記載の組織成分の非侵襲検出方法と同様の方法を採用し、処理された各第2の光強度測定値及び/又は各第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定することができ、ここで詳しく説明しない。また、ウェアラブルデバイス3の構造及び動作原理については、上記したウェアラブルデバイス3に対する説明を参照し、ここで詳しく説明しない。
【0293】
本開示の実施例によれば、端末4は、さらに検出すべき組織成分の濃度を表示することができ、それにより被検体は、組織成分の濃度を知ることができる。端末4は、さらに検出すべき組織成分の濃度を含む音声指令を生成することができ、そして、該音声指令を再生することにより、被検体が組織成分の濃度を知ることができる。
【0294】
本開示の実施例によれば、端末4がウェアラブルデバイス3と協働する方式によって検出すべき組織成分の濃度を決定することを実現する以外、クラウドサーバがウェアラブルデバイス3と協働する方式によって検出すべき組織成分の濃度を決定することを実現してもよい。
【0295】
上記した本開示の具体的な実施形態は、本開示の保護範囲を限定するものではない。本開示の技術的思想に基づいて行われた様々な他の相応的な変更及び変形は、いずれも本開示の請求の範囲の保護範囲に含まれるべきである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値及び/又は参照距離での第2の光強度参照値を取得し、ここで、前記測定距離は、第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離であり、前記参照距離は、第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離であり、前記所定の波長の数が少なくとも一つであることと、
各所定の波長での前記第2の光強度測定値及び/又は第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定することと、含む、
組織成分の非侵襲検出方法。
【請求項2】
前記被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値及び/又は参照距離での第2の光強度参照値を取得することは、
前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、各前記所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び/又は一つの参照円環ビームを形成し、ここで、各前記測定円環ビームの内半径又は外半径は対応的な測定距離であり、各前記参照円環ビームの内半径又は外半径は対応的な参照距離であり、各前記測定円環ビームと各前記参照円環ビームは同一の幾何学的中心を有することと、
前記幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各前記測定円環ビームが前記被検出部位を通過した後に前記被検出部位の表面から出射された第2の光強度測定値、及び/又は、各前記参照円環ビームが前記被検出部位を通過した後に前記被検出部位の表面から出射された第2の光強度参照値を取得すること、を含む、
請求項に記載の方法。
【請求項3】
各前記測定円環ビームが、点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成され、
各前記参照円環ビームが、点状スポット走査によって形成されるか、又はビーム投影によって形成され、
請求項に記載の方法。
【請求項4】
各所定の波長での前記第2の光強度測定値及び/又は前記第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定することは、
前記所定の波長ごとに、前記所定の波長での前記第2の光強度測定値と前記第2の光強度参照値とを差分演算し、光強度差分値を得ることと、
各前記所定の波長での前記光強度差分値に基づいて、前記検出すべき組織成分の濃度を決定することと、を含む、
請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記感光面が導光部の第1端に設置され、前記導光部の第2端が、前記被検出部位の表面に接触するか、又は接触しなく、前記導光部の第2端と前記導光部の第1端とが対置端面であることにより、前記感光面が前記被検出部位の表面に接触しないことを実現する、
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
被検体の被検出部位に対して、各所定の波長の測定距離での第2の光強度測定値及び/又は参照距離での第2の光強度参照値を取得し、ここで、前記測定距離は、第1の光強度測定値に対応するソースプローブ距離であり、前記参照距離は、第1の光強度参照値に対応するソースプローブ距離であり、前記所定の波長の数が少なくとも一つであるように構成される光強度センサと、
各前記所定の波長での第2の光強度測定値及び/又は前記第2の光強度参照値に基づいて、検出すべき組織成分の濃度を決定するように構成されるプロセッサと、を含む、
組織成分の非侵襲検出装置。
【請求項7】
前記光強度センサは、
前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、各前記所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び/又は一つの参照円環ビームを形成し、ここで、各前記測定円環ビームの内半径または外半径が対応的な測定距離であり、各前記参照円環ビームの内半径または外半径が対応的な参照距離であり、各前記測定円環ビームと各前記参照円環ビームが同一の幾何学的中心を有するように構成される円環ビーム生成器と、
前記幾何学的中心に対応する感光面に基づいて、各前記測定円環ビームが前記被検出部位を通過した後に前記被検出部位の表面から出射された第2の光強度測定値、及び/又は各前記参照円環ビームが前記被検出部位を通過した後に前記被検出部位の表面から出射された第2の光強度参照値を取得するように構成される光強度信号生成器と、を含む、
請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記円環ビーム生成器は、光源ビーム調節器及びコントローラを含み、
前記コントローラは前記光源及び前記ビーム調節器にそれぞれに通信接続され、
前記コントローラは、前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源及び前記ビーム調節器が協働して各前記所定の波長に対応する一つの測定円環ビーム及び/又は一つの参照円環ビームを形成する、ように制御するように構成される、
請求項に記載の装置。
【請求項9】
前記ビーム調節器は、MEMS走査ミラーを含み、
前記コントローラは、前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源が、各前記所定の波長に対応する入射ビームを発し、かつ各前記入射ビームを前記MEMS走査ミラーに投射するように制御し、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記MEMS走査ミラーが、各前記入射ビームを対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームに変換し、かつ各前記測定円環ビーム及び/又は各前記参照円環ビームを前記被検出部位に投射する、ように制御するように構成される、
請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記ビーム調節器は、走査ガルバノメータアセンブリを含み、
前記コントローラは、前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源が、各前記所定の波長に対応する入射ビームを発し、かつ各前記入射ビームを前記走査ガルバノメータアセンブリに投射するように制御し、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記走査ガルバノメータアセンブリが、各前記入射ビームを対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームに変換し、かつ各前記測定円環ビーム及び/又は各前記参照円環ビームを前記被検出部位に投射する、ように制御するように構成される、
請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記走査ガルバノメータアセンブリは、第1の二軸走査ガルバノメータ及び第2の二軸走査ガルバノメータを含み、
前記コントローラは、前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源が、各前記所定の波長に対応する入射ビームを発し、かつ各前記入射ビームを前記第1の二軸走査ガルバノメータに投射する、ように制御するように構成され、
前記コントローラは、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記第1の二軸走査ガルバノメータが、X軸に沿って第1の所定の角度を偏向し、各前記入射ビームがX軸方向に沿って前記第1の所定の角度を偏向することを実現し、かつ偏向された各前記入射ビームを前記第2の二軸走査ガルバノメータに投射する、ように制御するように構成され、
前記コントローラは、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記第2の二軸走査ガルバノメータが、Y軸方向に沿って第2の所定の角度を偏向し、偏向された各前記入射ビームがY軸方向に沿って前記第2の所定の角度を偏向することを実現し、各前記測定円環ビーム及び/又は各前記参照円環ビームを形成し、かつ各前記測定円環ビーム及び/又は各前記参照円環ビームを前記被検出部位に投射する、ように制御するように構成される、
請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記ビーム調節器は、回転ミラー及び第1の電圧合焦レンズを含み、
前記コントローラは、前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源が、各前記所定の波長に対応する入射ビームを発し、かつ各前記入射ビームを前記回転ミラーに投射する、ように制御するように構成され、
前記コントローラは、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記回転ミラーが、異なる角度で回転し、各前記入射ビームを対応的な元円環ビームに変換し、かつ各前記元円環ビームを前記第1の電圧合焦レンズに投射する、ように制御するように構成され、
前記コントローラは、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記第1の電圧合焦レンズが、各前記元円環ビームの内半径又は外半径を対応的な測定距離に調節し、各前記測定円環ビームを取得し、及び/又は各前記元円環ビームの内半径又は外半径を対応的な参照距離に調節し、各前記参照円環ビームを取得し、かつ各前記測定円環ビーム及び/又は各前記参照円環ビームを前記被検出部位に投射する、ように制御するように構成される、
請求項に記載の装置。
【請求項13】
各前記動作状態指令は、前記コントローラにより第1の関係テーブルに応じて生成され、前記第1の関係テーブルには、前記被検体の被検出部位に対して、各前記所定の波長に対応する各前記測定円環ビームと前記第1の電圧合焦レンズの動作電圧との間の対応関係、及び/又は各前記参照円環ビームと前記第1の電圧合焦レンズの動作電圧との間の対応関係が記憶される、
請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記ビーム調節器は、マイクロレンズアレイ及び結像レンズを含み、
前記コントローラは、被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源が、各前記所定の波長に対応する入射ビームを発し、かつ各前記入射ビームを前記マイクロレンズアレイに投射するように制御し、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記マイクロレンズアレイが、各前記入射ビームを対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームに変換し、かつ前記結像レンズにより各前記測定円環ビーム及び/又は各前記参照円環ビームを前記被検出部位に投射する、ように制御するように構成される、
請求項に記載の装置。
【請求項15】
前記ビーム調節器は、ビーム拡大レンズ群をさらに含み、
前記コントローラは、前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位の表面に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源が、各前記所定の波長に対応する入射ビームを発し、かつ各前記入射ビームを前記ビーム拡大レンズ群に投射する、ように制御するように構成され、
前記ビーム拡大レンズ群は、各前記入射ビームをビーム拡大し、かつビーム拡大された各前記入射ビームを前記マイクロレンズアレイに投射して、各前記入射ビームの前記マイクロレンズアレイでの投射が前記マイクロレンズアレイを覆うように構成され、
前記コントローラは、対応的な前記動作状態指令に基づいて、前記マイクロレンズアレイが、各前記入射ビームを対応的な測定円環ビーム及び/又は参照円環ビームに変換し、かつ前記結像レンズにより各前記測定円環ビーム及び/又は各前記参照円環ビームを前記被検出部位に投射する、ように制御するように構成される、
請求項14に記載の装置。
【請求項16】
各前記動作状態指令は、前記コントローラにより第2の関係テーブルに応じて生成され、前記第2の関係テーブルには、前記被検体の被検出部位に対して、各前記所定の波長に対応する各前記測定円環ビームと前記マイクロレンズアレイにおける開状態にあるマイクロレンズとの間の対応関係、及び/又は各前記参照円環ビームと前記マイクロレンズアレイにおける開状態にあるマイクロレンズとの間の対応関係が記憶される、
請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記ビーム調節器は、コーンレンズ及び第2の電圧合焦レンズを含み、
前記コントローラは、前記被検体の被検出部位に対して、前記被検出部位に、対応的な動作状態指令に応じて、前記光源が、各前記所定の波長に対応する入射ビームを発し、かつ各前記入射ビームを前記コーンレンズに投射する、ように制御するように構成され、
前記コーンレンズは、各前記入射ビームを各コーンビームに変換し、かつ各前記コーンビームを前記第2の電圧合焦レンズに投射して、前記第2の電圧合焦レンズの結像前に各元円環ビームに表示するように構成され、
前記コントローラは、対応的な前記動作状態指令に応じて、前記第2の電圧合焦レンズが、各前記元円環ビームの内半径又は外半径を対応的な測定距離に調節して、各前記測定円環ビームを取得し、及び/又は各前記元円環ビームの内半径又は外半径を対応的な参照距離に調節して、各前記参照円環ビームを取得し、かつ各前記定円環ビーム及び/又は前記参照円環ビームを前記被検出部位に投射する、ように制御するように構成される、
請求項に記載の装置。
【請求項18】
各前記動作状態指令は、前記コントローラにより第3の関係テーブルに応じて生成され、前記第3の関係テーブルには、前記被検体の被検出部位に対して、各前記所定の波長に対応する各前記測定円環ビームと前記第2の電圧合焦レンズの動作電圧との間の対応関係、及び/又は各前記参照円環ビームと前記第2の電圧合焦レンズの動作電圧との間の対応関係が記憶される、
請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記プロセッサは、
各前記所定の波長に対して、前記所定の波長での前記第2の光強度測定値と前記第2の光強度参照値とを差分演算し、光強度差分値を得ており、
前記所定の波長での前記光強度差分値に基づいて、前記検出すべき組織成分の濃度を決定するように構成され
求項18のいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
本体と、請求項19のいずれか1項に記載の組織成分の非侵襲検出装置と、を含み、
前記組織成分の非侵襲検出装置は、前記本体に設置され、
前記ウェアラブルデバイスは、被検出部位に着用される、
ウェアラブルデバイス。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図22
【補正方法】変更
【補正の内容】
図22
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図32
【補正方法】変更
【補正の内容】
図32
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図33
【補正方法】変更
【補正の内容】
図33
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図34
【補正方法】変更
【補正の内容】
図34
【国際調査報告】