(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-13
(54)【発明の名称】送風機及びヘアードライヤー
(51)【国際特許分類】
F04D 29/54 20060101AFI20230406BHJP
F04D 29/66 20060101ALI20230406BHJP
F04D 25/08 20060101ALI20230406BHJP
A47L 9/00 20060101ALI20230406BHJP
【FI】
F04D29/54 C
F04D29/54 D
F04D29/54 G
F04D29/66 N
F04D25/08 Z
A47L9/00 H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022563195
(86)(22)【出願日】2021-05-13
(85)【翻訳文提出日】2022-10-18
(86)【国際出願番号】 CN2021093479
(87)【国際公開番号】W WO2021228169
(87)【国際公開日】2021-11-18
(31)【優先権主張番号】202010411320.1
(32)【優先日】2020-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020808488.1
(32)【優先日】2020-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010411305.7
(32)【優先日】2020-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020808489.6
(32)【優先日】2020-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522246902
【氏名又は名称】追▲べき▼科技(上海)有限公司
【氏名又は名称原語表記】DREAME TECHNOLOGY (SHANGHAI) CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】5th Floor, No. 277, Huqingping Road, Minhang District Shanghai 201100, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】楊 ▲とん▼
(72)【発明者】
【氏名】黄 振杰
(72)【発明者】
【氏名】聶 文明
(72)【発明者】
【氏名】舒 超民
【テーマコード(参考)】
3B006
3H130
【Fターム(参考)】
3B006FA01
3B006FA02
3H130AA13
3H130AB06
3H130AB26
3H130AB52
3H130AC27
3H130BA14B
3H130BA66B
3H130BA68B
3H130CA03
3H130CA04
3H130CA07
3H130CA27
3H130DD01Z
3H130EA07B
3H130EA08B
3H130EB04B
3H130EB05C
(57)【要約】
送風機及びヘアードライヤーであって、送風機は、内部がその軸方向に中空に配置され、吸い込み口(1140)及び吹き出し口(1150)を有するエアダクト(1100)と、エアダクト(1100)の内部に設けられたエアホイール(1400)と、エアダクト(1100)の内部に設けられ、エアホイール(1400)に隣接して配置されるガイドベーンアセンブリ(1200)と、を含み、吸い込み口(1140)から吹き出し口(1150)への吸い込み方向において、エアダクト(1100)の内壁は、順次接続された吸い込みセクション(1110)、スリーブジョイントセクション(1120)及び吹き出しセクション(1130)を含み、エアホイール(1400)及びガイドベーンアセンブリ(1200)は、スリーブジョイントセクション(1120)に設けられ、吸い込みセクション(1110)には、ネッキング領域が設けられ、ネッキング領域は、延在して吸い込み口(1140)を形成し、エアホイール(1400)に入る気流を減圧するために使用され、吹き出しセクション(1130)には、フレア領域が設けられ、フレア領域は、延在して吹き出し口(1150)を形成し、ガイドベーンアセンブリ(1200)から流出する気流を拡散するために使用される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部がその軸方向に中空に配置されてそれを貫通する中空空洞を形成し、吸い込み口と吹き出し口とを有するエアダクトと、
前記エアダクトの内部に設けられ、前記エアダクトに吹き付けて高速の気流を形成するためのエアホイールと、
前記エアダクトの内部に設けられ、前記エアホイールに隣接して配置され、前記エアダクトに入る気流を整流するためのガイドベーンアセンブリと、を含み、
前記吸い込み口から前記吹き出し口への吸い込み方向において、前記エアダクトの内壁は、順次接続された吸い込みセクション、スリーブジョイントセクション及び吹き出しセクションを含み、前記エアホイール及び前記ガイドベーンアセンブリは、前記スリーブジョイントセクションに設けられ、
前記吸い込みセクションには、ネッキング領域が設けられ、前記ネッキング領域は、延在して前記吸い込み口を形成し、前記エアホイールに入る気流を減圧するために使用され、前記吹き出しセクションには、フレア領域が設けられ、前記フレア領域は、延在して前記吹き出し口を形成し、前記ガイドベーンアセンブリから流出する気流を拡散するために使用される、ことを特徴とする送風機。
【請求項2】
前記吸い込みセクションは、
前記エアダクトの軸方向に実質的に平行な第1平坦領域と、
前記第1平坦領域及び前記スリーブジョイントセクションにそれぞれ接続され、前記ネッキング領域を形成するように、前記エアダクトの軸方向に対して第1角度をなすように配置される第1傾斜面領域と、
を含み、
前記第1傾斜面領域は、前記第1平坦領域よりも前記吸い込み口から離れている、ことを特徴とする請求項1に記載の送風機。
【請求項3】
前記スリーブジョイントセクションは、前記エアダクトの軸方向に実質的に平行な第2平坦領域及び第3平坦領域を含み、前記第2平坦領域は、前記第1傾斜面領域及び前記第3平坦領域にそれぞれ接続されており、
前記第2平坦領域は、前記第3平坦領域よりも吹き出しセクションから離れており、前記第2平坦領域の口径は、前記第1平坦領域の口径よりも小さく、前記第2平坦領域には、前記エアホイールが取り付けられ、前記第3平坦領域には、前記ガイドベーンアセンブリが取り付けられている、ことを特徴とする請求項2に記載の送風機。
【請求項4】
前記吹き出しセクションは、
前記エアダクトの軸方向に実質的に平行な第4平坦領域と、
前記第3平坦領域及び前記第4平坦領域にそれぞれ接続され、前記フレア領域を形成するように、前記エアダクトの軸方向に対して第2角度をなすように配置される第2傾斜面領域と、
を含み、
前記第2傾斜面領域は、前記第4平坦領域よりも前記吹き出し口から離れており、前記第4平坦領域の口径は、前記第3平坦領域の口径よりも大きい、ことを特徴とする請求項3に記載の送風機。
【請求項5】
前記ネッキング領域は、1本の円弧または複数本の円弧が滑らかに接続されて形成される円弧チェーンであり、または
前記ネッキング領域は、1本の直線または複数本の直線からなる折れ線である、請求項1に記載の送風機。
【請求項6】
前記エアホイールは、前記吸い込みセクションの近くに設けられ、前記エアホイールは、モータの出力軸に接続されたハブと、前記ハブの外周に前記ハブの周方向に沿って等間隔に配置された羽根とを含み、前記羽根の数は、n1であり、
前記羽根は、前記ハブの円周方向の断面が円弧状であり、前記羽根の直径Dが大きくなるほど、前記断面に対応する弦長Bが大きくなるように構成され、
前記羽根の数n1、前記弦長B、及び前記羽根の直径Dは、0.35<(B*n1/D)<0.48の関係を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の送風機。
【請求項7】
前記羽根は、前記ハブに接続された羽根根元部と、前記羽根根元部から離間して配置された羽根頂部とを有し、前記羽根頂部と前記エアダクトの内壁との隙間は、吸い込み方向に沿って徐々に小さくなっている、ことを特徴とする請求項6に記載の送風機。
【請求項8】
前記ハブは、ローレットナットを介して前記モータの出力軸に接続され、
前記ハブの外径は、吸い込み方向に徐々に大きくなる傾向があり、前記ハブの外周面の軸方向への投影は、1本の円弧または複数本の円弧からなる滑らかな円弧チェーンである、ことを特徴とする請求項6に記載の送風機。
【請求項9】
前記ガイドベーンアセンブリは、前記吹き出しセクションの近くに設けられ、前記ガイドベーンアセンブリは、前記モータを支持するモータ固定座と、前記モータ固定座の外壁に設けられたガイドベーンとを含み、前記ガイドベーンは、前記モータを前記エアダクトに固定するように前記エアダクトの内壁に接続され、
前記エアダクト、前記モータ固定座、及び前記ハブは、同軸上に配置される、ことを特徴とする請求項6に記載の送風機。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載の送風機を備えたことを特徴とするヘアードライヤー。
【請求項11】
内部がその軸方向に中空に配置されてそれを貫通する中空空洞を形成し、吸い込み口と吹き出し口とを有するエアダクトと、
前記吹き出し口に取り外し可能に設けられ、空気を吹き出すための環状羽口が設けられた吹き出しフードと、
を含み、
前記環状羽口の外輪及び/または内輪には、その周方向に沿って、かつ、吸い込み口方向に向かって延びる環状ガイドリブが成形されており、前記環状ガイドリブは、前記環状羽口の近傍における気流の流通断面積を徐々に減少させて、前記吹き出しフード内の気流を収束させ、ひいては前記環状羽口からの空気の吹き出し速度を増加させるように構成されている、ことを特徴とする送風機。
【請求項12】
前記環状羽口の外輪に設けられた前記環状ガイドリブは、第1環状ガイドリブであり、前記環状羽口の内輪に設けられた前記環状ガイドリブは、第2環状ガイドリブであり、
前記吸い込み口から前記吹き出し口に向かう方向において、前記第1環状ガイドリブの内径は、徐々に減少する傾向があり、第2環状ガイドリブの外径は、徐々に増加する傾向がある、ことを特徴とする請求項11に記載の送風機。
【請求項13】
前記第1環状ガイドリブの内壁には、前記吹き出しフード内の気流を収束させるために、前記吹き出しフードの軸方向に対して角度αをなすように配置された少なくとも1つの第1傾斜領域セクションが設けられ、
前記角度αの値は、0°≦α≦60°の範囲である、ことを特徴とする請求項12に記載の送風機。
【請求項14】
前記第2環状ガイドリブの外壁には、前記吹き出しフード内の気流を収束させるために、前記吹き出しフードの軸方向に対して角度βをなすように配置された少なくとも1つの第2傾斜領域セクションが設けられ、
前記角度βの値は、0°≦α≦12°の範囲である、ことを特徴とする請求項12に記載の送風機。
【請求項15】
前記吹き出しフードは、対向して配置された内側端面と外側端面とを有し、前記内側端面には前記環状ガイドリブが設けられ、前記外側端面の中央には溝が設けられ、前記溝は、表示灯アセンブリを取り付けるために配置され、前記環状羽口は、前記溝の外周に環状に分布している、ことを特徴とする請求項11に記載の送風機。
【請求項16】
前記表示灯アセンブリは、表示灯を備えた制御パネルと、ランプシェードとを含み、前記制御パネルは、前記ランプシェード内に設けられ、前記ランプシェードと全体に組み立てられ、前記ランプシェードは、前記溝に取り外し可能に設けられる、ことを特徴とする請求項15に記載の送風機。
【請求項17】
前記吹き出し口には、エアノズルが設けられ、前記吹き出し口は、第1係止構造を有し、前記エアノズルは、前記第1係止構造に嵌合する第2係止構造を有し、前記エアノズルは、前記第2係止構造と前記第1係止構造との間の嵌合を介して前記吹き出し口に係止された後、前記エアダクトに対して回動することができる、ことを特徴とする請求項11に記載の送風機。
【請求項18】
前記第1係止構造は、前記吹き出し口に成形されたフランジと、前記吹き出しフードの端面の外周に成形されたリブとを含み、前記フランジは、前記吹き出し口に沿って半径方向内向きに成長し、前記リブは、前記吹き出し口の軸方向に成長して、前記フランジに当接し、前記フランジの内輪開口は、バックル空間を形成するように、前記リブの内輪開口よりも小さく、
前記第2係止構造は、前記エアノズルに成形された係止エッジを含み、前記係止エッジは、前記バックル空間にフィットするように構成される、ことを特徴とする請求項17に記載の送風機。
【請求項19】
前記エアノズルの壁面には、前記エアノズルが偏平状の吹き出し口と丸状の吸い込み口とを有するように、内側に折り曲げられた曲面が対称的に設けられ、
前記エアノズルは、内側ケースと、前記内側ケースの外周に嵌合される外側ケースとを含み、前記外側ケースの丸口の前記曲面に対応する領域セクションに、接続構造が設けられ、前記接続構造は、前記内側ケースと前記外側ケースとを超音波溶接するように構成される、ことを特徴とする請求項17に記載の送風機。
【請求項20】
請求項11から19のいずれか1項に記載の送風機を備えたことを特徴とするヘアードライヤー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、家庭用電気機器の技術分野に関し、特に、送風機及びヘアードライヤーに関する。
【背景技術】
【0002】
ヘアードライヤーは、特定の温度の風を発生させることで乾燥の役割を果たし、ヘアードライヤーの電源が投入された後、モータが、送風機のファンブレードを回転させて空気を吸い込み口から取り込み、電熱素子で加熱して熱風を形成した後、吹き出し口から吹き出し、送風機は、ヘアードライヤーの重要な構成要素である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記技術における欠点について、本出願は、吹き出し性能を向上させることができる送風機及びヘアードライヤーを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の技術的課題を解決するために、本出願で採用されている技術方案は次のとおりである。
送風機は、内部がその軸方向に中空に配置されてそれを貫通する中空空洞を形成し、吸い込み口と吹き出し口とを有するエアダクトと、前記エアダクトの内部に設けられ、前記エアダクトに吹き付けて高速の気流を形成するためのエアホイールと、前記エアダクトの内部に設けられ、前記エアホイールに隣接して配置され、前記エアダクトに入る気流を整流するためのガイドベーンアセンブリと、を含み、前記吸い込み口から前記吹き出し口への吸い込み方向において、前記エアダクトの内壁は、順次接続された吸い込みセクション、スリーブジョイントセクション及び吹き出しセクションを含み、前記エアホイール及び前記ガイドベーンアセンブリは、前記スリーブジョイントセクションに設けられ、前記吸い込みセクションには、ネッキング領域が設けられ、前記ネッキング領域は、延在して前記吸い込み口を形成し、前記エアホイールに入る気流を減圧するために使用され、前記吹き出しセクションには、フレア領域が設けられ、前記フレア領域は、延在して前記吹き出し口を形成し、前記ガイドベーンアセンブリから流出する気流を拡散するために使用される。
【0005】
好ましくは、前記吸い込みセクションは、前記エアダクトの軸方向に実質的に平行な第1平坦領域と、前記第1平坦領域及び前記スリーブジョイントセクションにそれぞれ接続され、前記ネッキング領域を形成するように、前記エアダクトの軸方向に対して第1角度をなすように配置される第1傾斜面領域と、を含み、前記第1傾斜面領域は、前記第1平坦領域よりも前記吸い込み口から離れている。
【0006】
好ましくは、前記スリーブジョイントセクションは、前記エアダクトの軸方向に実質的に平行な第2平坦領域及び第3平坦領域を含み、前記第2平坦領域は、前記第1傾斜面領域及び前記第3平坦領域にそれぞれ接続されており、前記第2平坦領域は、前記第3平坦領域よりも吹き出しセクションから離れており、前記第2平坦領域の口径は、前記第1平坦領域の口径よりも小さく、前記第2平坦領域には、前記エアホイールが取り付けられ、前記第3平坦領域には、前記ガイドベーンアセンブリが取り付けられている。
【0007】
好ましくは、前記吹き出しセクションは、前記エアダクトの軸方向に実質的に平行な第4平坦領域と、前記第3平坦領域及び前記第4平坦領域にそれぞれ接続され、前記フレア領域を形成するように、前記エアダクトの軸方向に対して第2角度をなすように配置される第2傾斜面領域と、を含み、前記第2傾斜面領域は、前記第4平坦領域よりも前記吹き出し口から離れており、前記第4平坦領域の口径は、前記第3平坦領域の口径よりも大きい。
【0008】
好ましくは、前記ネッキング領域は、1本の円弧または複数本の円弧が滑らかに接続されて形成される円弧チェーンであり、または、前記ネッキング領域は、1本の直線または複数本の直線からなる折れ線である。
【0009】
好ましくは、前記エアホイールは、前記吸い込みセクションの近くに設けられ、前記エアホイールは、モータの出力軸に接続されたハブと、前記ハブの外周に前記ハブの周方向に沿って等間隔に配置された羽根とを含み、前記羽根の数は、n1であり、前記羽根は、前記ハブの円周方向の断面が円弧状であり、前記羽根の直径Dが大きくなるほど、前記断面に対応する弦長Bが大きくなるように構成され、前記羽根の数n1、前記弦長B、及び前記羽根の直径Dは、0.35<(B*n1/D)<0.48の関係を満たす。
【0010】
好ましくは、前記羽根は、前記ハブに接続された羽根根元部と、前記羽根根元部から離間して配置された羽根頂部とを有し、前記羽根頂部と前記エアダクトの内壁との隙間は、吸い込み方向に沿って徐々に小さくなっている。
【0011】
好ましくは、前記ハブは、ローレットナットを介して前記モータの出力軸に接続され、前記ハブの外径は、吸い込み方向に徐々に大きくなる傾向があり、前記ハブの外周面の軸方向への投影は、1本の円弧または複数本の円弧からなる滑らかな円弧チェーンである。
【0012】
好ましくは、前記ガイドベーンアセンブリは、前記吹き出しセクションの近くに設けられ、前記ガイドベーンアセンブリは、前記モータを支持するモータ固定座と、前記モータ固定座の外壁に設けられたガイドベーンとを含み、前記ガイドベーンは、前記モータを前記エアダクトに固定するように前記エアダクトの内壁に接続され、前記エアダクト、前記モータ固定座、及び前記ハブは、同軸上に配置される。
【0013】
上記の技術的課題を解決するために、本出願で採用されている別の技術方案は次のとおりである。
ヘアードライヤーは、前述したような送風機を備えている。
【0014】
本出願は、従来技術と比較して、その有益な効果は次のとおりである。
本出願で提供される送風機及びヘアードライヤーでは、その送風機の吸い込み口にはネッキング領域が設けられ、吹出し口にはフレア領域が設けられ、ネッキング領域は、エアホイールに入る気流を減圧するために使用され、フレア領域は、ガイドベーンアセンブリから流出する気流を拡散するために使用され、これにより、送風機の回転速度を増加させることなく、風量が使用の需要を達成することができ、騒音問題を効果的に解決することができる。
【0015】
上記技術の欠点について、本出願は、送風速度を向上させることができる送風機及びヘアードライヤーを提供している。
【0016】
上記の技術的課題を解決するために、本出願で採用されている技術方案は次のとおりである。
送風機は、内部がその軸方向に中空に配置されてそれを貫通する中空空洞を形成し、吸い込み口と吹き出し口とを有するエアダクトと、前記吹き出し口に取り外し可能に設けられ、空気を吹き出すための環状羽口が設けられた吹き出しフードと、を含み、前記環状羽口の外輪及び/または内輪には、その周方向に沿って、かつ、吸い込み口方向に向かって延びる環状ガイドリブが成形されており、前記環状ガイドリブは、前記環状羽口の近傍における気流の流通断面積を徐々に減少させて、前記吹き出しフード内の気流を収束させ、ひいては前記環状羽口からの空気の吹き出し速度を増加させるように構成されている。
【0017】
好ましくは、前記吹き出し口には、エアノズルが設けられ、前記吹き出し口は、第1係止構造を有し、前記エアノズルは、前記第1係止構造に嵌合する第2係止構造を有し、前記エアノズルは、前記第2係止構造と前記第1係止構造との間の嵌合を介して前記吹き出し口に係止された後、前記エアダクトに対して回動することができる。
【0018】
好ましくは、前記第1環状ガイドリブの内壁には、前記吹き出しフード内の気流を収束させるために、前記吹き出しフードの軸方向に対して角度αをなすように配置された少なくとも1つの第1傾斜領域セクションが設けられ、前記角度αの値は、0°≦α≦60°の範囲である。
【0019】
好ましくは、前記第2環状ガイドリブの外壁には、前記吹き出しフード内の気流を収束させるために、前記吹き出しフードの軸方向に対して角度βをなすように配置された少なくとも1つの第2傾斜領域セクションが設けられ、前記角度βの値は、0°≦α≦12°の範囲である。
【0020】
好ましくは、前記吹き出しフードは、対向して配置された内側端面と外側端面とを有し、前記内側端面には前記環状ガイドリブが設けられ、前記外側端面の中央には溝が設けられ、前記溝は、表示灯アセンブリを取り付けるために配置され、前記環状羽口は、前記溝の外周に環状に分布している。
【0021】
好ましくは、前記表示灯アセンブリは、表示灯を備えた制御パネルと、ランプシェードとを含み、前記制御パネルは、前記ランプシェード内に設けられ、前記ランプシェードと全体に組み立てられ、前記ランプシェードは、前記溝に取り外し可能に設けられる。
【0022】
好ましくは、前記第1係止構造は、前記吹き出し口に成形されたフランジと、前記吹き出しフードの端面の外周に成形されたリブとを含み、前記フランジは、前記吹き出し口に沿って半径方向内向きに成長し、前記リブは、前記吹き出し口の軸方向に成長して、前記フランジに当接し、前記フランジの内輪開口は、バックル空間を形成するように、前記リブの内輪開口よりも小さく、前記第2係止構造は、前記エアノズルに成形された係止エッジを含み、前記係止エッジは、前記バックル空間にフィットするように構成される。
【0023】
好ましくは、前記エアノズルの壁面には、前記エアノズルが偏平状の吹き出し口と丸状の吸い込み口とを有するように、内側に折り曲げられた曲面が対称的に設けられ、前記エアノズルは、内側ケースと、前記内側ケースの外周に嵌合される外側ケースとを含み、前記外側ケースの丸口の前記曲面に対応する領域セクションに、接続構造が設けられ、前記接続構造は、前記内側ケースと前記外側ケースとを超音波溶接するように構成される。
【0024】
好ましくは、送風口の壁面に内側に折り曲げられた曲面を対称的に設けて、送風口が偏平状の送風口と円形状の送風口とを有するようにしたものである、及び、送風口の壁面に、送風口が偏平状の送風口と円形状の送風口とを有するようにしたものである、内側ケースと、該内側ケースの外周に嵌合される外側ケースとを備えたエアノズルにおいて、該外側ケースの丸口が曲面に対応する領域部分に、内側ケースと外側ケースとを超音波溶接するように構成された接続構造を設けることを特徴とするエアノズルであって、当該接続構造は、前記内側ケースと外側ケースとを超音波溶接するように構成されている。
【0025】
上記の技術的課題を解決するために、本出願で採用されている別の技術方案は次のとおりである。
ヘアードライヤーは、前述したような送風機を備えている。
【0026】
本出願は従来技術と比較して、その有益な効果は次のとおりである。
本発明で提供される送風機及びヘアードライヤーでは、環状羽口をベースとし、環状羽口の外輪及び/または内輪に環状ガイドリブが成形された吹き出しフードを提供することにより、環状羽口からの吹き出し速度を効果的に速め、環状羽口での気流の拡散を回避し、ドライヘアの効率を効果的に向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本出願の一実施例における送風機の立体構造図である。
【
図2】本出願の一実施例における送風機の分解構造図である。
【
図3】本出願の一実施形態における送風機の断面図である。
【
図4】本出願における第1傾斜面領域L2の一実施形態の概略図である。
【
図5】本出願における第1傾斜面領域L2の他の実施形態の概略図その1である。
【
図6】本出願における第1傾斜面領域L2の他の実施形態の概略図その2である。
【
図7】本出願における第1傾斜面領域L2のさらに他の実施形態の概略図である。
【
図9】本出願の一実施例におけるエアホイールの立体構造図である。
【
図10】本出願の一実施例におけるエアホイールの正面視方向の概略図である。
【
図12】本出願の一実施例における羽根の概略構造図である。
【
図13】本出願の一実施例におけるガイドベーンの概略構造図である。
【
図14】従来のガイドベーンベーン形状のベーンプロファイル図である。
【
図15】本出願の一実施例におけるヘアードライヤーの概略構造図である。
【
図16】本出願の一実施例におけるエアダクトと吹き出しフードとの接続関係の概略図である。
【
図17】本出願の一実施例における吹き出しフードの概略構造図である。
【
図18】本出願の一実施例における吹き出しフードの一実施形態の概略構造図である。
【
図19】本出願の一実施例における吹き出しフードの一実施形態の断面図である。
【
図20】本出願の一実施例におけるエアダクトの断面図である。
【
図22】本出願の一実施例におけるエアダクトとエアノズルとの位置関係の概略図である。
【
図23】本出願の一実施例におけるエアダクトとエアノズルの分解図である。
【
図24】本出願の一実施例における表示灯アセンブリの概略構造図である。
【
図25】本出願の一実施例におけるエアノズルの概略構造図である。
【
図26】本出願の一実施例におけるエアノズルの分解構造図である。
【
図28】本発明の一実施例における外側ケースの丸口の正面視方向の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下では、明細書の文言を参照して当業者が実施することができるように、添付図面と関連して、本出願の更なる詳細な説明を行う。本出願の実施例に「第1」、「第2」などに係る記述がある場合、「第1」、「第2」などの記述は、単に記述目的のためのものであって、その相対的重要性を示し、暗示し、または示された技術的特徴の数を暗示しているとは理解できない。したがって、「第1」、「第2」に限定される特徴は、明示的または暗黙的に少なくとも1つの当該特徴を含むことができる。
【0029】
本明細書の説明では、「設ける」、「接続」という用語は、さらに明確な規定及び限定がない限り、より一般的に理解されるべきであり、例えば、「接続」は、固定接続であっても、取り外し可能接続であっても、または一体的に接続されてもよく、機械的接続であってもよく、電気的接続であってもよく、直接、または中間媒体を介して間接的に接続されてもよく、または2つのコンポーネントの内部の連通であってもよい。本開示における上記の用語の具体的な意味は、当業者にとっては、状況に応じて理解することができる。
【0030】
さらに、本明細書に「及び/または」の意味が現れる場合、3つの並列シナリオを含み、「A及び/またはB」の例として、A、B、またはAとBが同時に満足するシナリオを含む。また、各実施例間の技術方案は相互に結合することができるが、当業者が実現できることを基礎としなければならず、技術方案の結合に相互に矛盾が生じ、または実現できない場合には、このような技術方案の結合は存在せず、本出願で要求される保護範囲にも含まれないと考えるべきである。
【0031】
既存のヘアードライヤーは、直径が小さく、胴体が短い方向に発展し、これは必然的に送風機全体の直径が小さくなる必要があることを要求し、そのため、送風機の風量を保証する必要がある時、その回転速度を大きくしなければならなくて、さらに騒音の増大を招いて、使用者の体験感に影響を与える。
【0032】
そこで、
図1~
図15に示すように、本出願の実施例は、良好な吹き出し性能を備えた送風機及びヘアードライヤーを提供する。
【0033】
図1~
図3を参照されたい。
図1は、本出願における送風機の構造概略図であり、
図2は、本出願における送風機の分解構造概略図であり、
図3は、本出願における送風機の一実施形態の断面図であり、内部がその軸方向に中空に配置されてそれを貫通する中空空洞を形成し、吸い込み口1140及び吹き出し口1150を有するエアダクト1100と、エアダクト1100の内部に設けられ、エアダクト1100に吹き付けて高速の気流を形成するためのエアホイール1400と、前記エアダクト1100の内部に設けられ、前記エアホイール1400に隣接して配置され、エアダクト1100の内部に入る気流を整流するためのガイドベーンアセンブリ1200と、を含み、吸い込み口1140から吹き出し口1150への吸い込み方向において、エアダクト1100の内壁は、順次接続された吸い込みセクション1110と、スリーブジョイントセクション1120と、吹き出しセクション1130と、を含み、エアホイール1400と、ガイドベーンアセンブリ1200は、前記スリーブジョイントセクション1120に設けられ、吸い込みセクション1110には、ネッキング領域が設けられ、ネッキング領域は、延在して吸い込み口1140を形成し、エアホイール1400に入る気流を減圧するために使用され、吹き出しセクション1130には、フレア領域が設けられ、フレア領域は、延在して吹き出し口1150を形成し、ガイドベーンアセンブリ1120から流出する気流を拡散するために使用され、エアホイール1400は、吸い込みセクション1110に近接して配置され、ガイドベーンアセンブリ1200は、吹き出しセクション1130に近接して配置される。
【0034】
このようにして、本出願におけるネッキング領域は、エアホイール1400に入る気流を減圧することができ、フレア領域は、ガイドベーンアセンブリ1200から出る気流を拡散するために使用され、これにより、送風機の回転速度を増加させることなく、送風機の風量が使用上の要求を達成することができ、騒音の問題を効果的に解決することができる。
【0035】
さらに、
図3を引き続き参照されたい。吸い込みセクション1110は、第1平坦領域L1と、第1平坦領域L1よりも吸い込み口1140から離れた第1傾斜面領域L2と、を含み、第1平坦領域L1は、エアダクト1100の軸方向に実質的に平行であり、第1傾斜面領域L2の両端部は、第1平坦領域L1及びスリーブジョイントセクション1120にそれぞれ接続されており、かつ、第1傾斜面領域L2は、ネッキング領域を形成するように、エアダクト1100の軸方向に対して第1角度α1をなすように配置され、これにより、送風機の運転時に気流を第1平坦領域L1で整流した後、第1傾斜面領域L2で気流の加速を行うことで、エアダクトの吸い込み口1140における吸い込み方向に沿った気流圧力を徐々に低下させ、気流は、より低い圧力でエアホイール1400に流入することができる。このように吸い込み口1140に上記のような工夫を施すことにより、吸い込み口1140における気流の圧力を低減することができ、エアダクト1100内の気流の逆流を防止することができる。
【0036】
具体的には、ネッキング領域は第1傾斜面領域L2に対応し、ネッキング領域を実現する多くの方法がある。
図4~
図6を参照すると、1本の円弧または複数本の円弧が滑らかに接続されて形成される円弧チェーンであってもよく、
図7及び
図8を参照すると、また、1本の直線または複数本の直線からなる折れ線であってもよく、ここで、
図4は、第1傾斜面領域L2が単一の円弧Rである場合の概略図であり、
図5及び
図6は、第1傾斜面領域L2がそれぞれ半径R1及びR2の2本の円弧の滑らかな接続によって構成された概略図であるが、もちろん、第1傾斜面領域L2は、半径の異なる複数本の円弧の滑らかな接続によって構成されてもよく、
図3は、第1傾斜面領域L2が、エアダクト100の軸方向との間に30°≦α1≦60°の範囲をとる第1角度α1が存在する直線で構成された概略図であり、
図7及び
図8は、第1傾斜面領域L2が3本の直線セクションからなる折れ線であり、吸い込み口140から吹き出し口1150への吸い込み方向において、エアダクト1100の軸方向に対して角度β1をなす第1直線区間B1と、エアダクト1100の軸方向に対して角度β2をなす第2直線区間B2と、エアダクト1100の軸方向に対して角度β3をなす第3直線区間B3とを順次に含み、もちろん、第1傾斜面領域L2は、複数の直線区間からなる折れ線であってもよい。本願はこれに限定されず、円弧と直線の組み合わせであってもよく、ここではさらに限定されない。
【0037】
さらに、スリーブジョイントセクション1120は、エアダクト11100の軸方向に実質的に平行な第2平坦領域L3及び第3平坦領域L4を含み、第2平坦領域L3は、第1傾斜面領域L2及び第3平坦領域L4にそれぞれ接続され、第2平坦領域L3は、第3平坦領域L4よりも吹き出しセクション1130から離れており、第2平坦領域L3の口径は第1平坦領域L1の口径よりも小さく、第2平坦領域L3にはエアホイール1400が取り付けられ、前記第3平坦領域L4にはガイドベーンアセンブリ1200が取り付けられている。
【0038】
さらに、
図3を参照して、吹き出しセクション1130は、第2傾斜面領域L5及び第4平坦領域L6を含み、第4平坦領域L6は、エアダクト1100の軸方向に実質的に平行であり、第2傾斜面領域L5は、第3平坦領域L4及び第4平坦領域L6にそれぞれ接続され、フレア領域を形成するように、エアダクト1100の軸方向に対して第2角度α2をなすように配置される。ここで、第2傾斜面領域L5は、第4平坦領域L6よりも吹き出し口1150から離れており、第4平坦領域L6の口径は、第3平坦領域L4よりも口径が大きい。これにより、気流は、吹き出しセクション1130で拡散され、運動エネルギーを静圧に変換し、送風機耐圧を向上させ、排気損失を低減することができる。
【0039】
さらに、
図9と結合して
図3を参照して、エアホイール1400は、モータ1300の出力軸に固着され、エアダクト1100内に完全にはめ込まれ、エアダクト1100内でモータ1300の出力軸を中心に回転することができる。エアホイール1400は、モータ1300の出力軸に接続されたハブ1410と、ハブ1410の外周にハブ1410の周方向に等間隔に配置された羽根1420とを含み、ハブ1410は第2平坦領域L3に取り付けられ、羽根1420は第1傾斜面領域L2と第2平坦領域L3に位置する。羽根1420は、ハブ1410に接続された羽根根元部1421と、羽根根元部から離れて配置された羽根頂部1422と、風上側である羽根前縁部1423及び風下側である羽根後縁部1424とを含み、羽根前縁部1423及び羽根後縁部1424は、羽根根元部1421及び羽根頂部1422の両側にそれぞれ位置する。第2平坦領域L3では、羽根頂部1422とエアダクト1100の内壁との隙間が吸い込み方向に沿って徐々に小さくなるので、羽根1420の頂部隙間の逆流を効果的に防止でき、送風機の効率を向上させることができる。
【0040】
具体的には、
図12を参照すると、羽根1420は、ハブ1410の円周方向の断面Mが円弧状であり、羽根1420の半径が大きくなるほど、この断面Mに対応する弦長Bが大きくなるように構成されており、即ち、ハブ1410の円周方向における羽根1420の断面形状が、羽根1420の半径の大きさに応じて連続的に変化するように構成されている。複数の羽根1420は、ハブ1410の外壁上にねじれ姿勢で配置され、隣接する2つの羽根1420の隣接する羽根前縁と羽根後縁とは重複している。
【0041】
具体的には、
図9~
図12を参照して、羽根1420のベーン高さを羽根1420の羽根頂部1422から羽根根元部1421までの距離と定義し、羽根1420のあるベーン高さGにおける直径をDとすると、羽根1420の数n1とそのベーン高さにおける弦長Bと羽根1420の直径Dとの間は、0.35<(B*n1/D)<0.48の関係を満たし、羽根1420の数n1は、5≦n1≦13を満たす。これに基づいて、羽根1420が上述の設計を満たした後、羽根根元部1421から羽根頂部1422へと弦長Bが徐々に増大し、同回転速度でエアホイール1400の仕事能力が強化され、また、羽根1420の羽根根元部1421から羽根頂部1422への取り付け角のねじれが小さく、羽根1420の強度が高い。
【0042】
図9と結合して
図3を参照されたい。組み立て誤差の存在を考慮すると、エアホイール1400、ガイドベーンアセンブリ1200及びモータ1300のすべてがエアダクト1100に取り付けられた後、第1平坦領域L1と第1傾斜面領域L2との間の境界面f-fと羽根1420の前縁点Qとの間の軸方向距離は、0.05*K未満であり、ここで、境界面f-fは、エアダクト1100の軸線に対して垂直であり、羽根1420の前縁点Qは、羽根頂部1422と羽根前縁部1423との交点であり、Kは、エアダクト1100の軸方向における第1傾斜面領域L2の長さである。エアホイール1400の最適な組立状態は、羽根1420の前縁点Qが境界面f-f上にあること、即ち、境界面f-fと羽根1420の前縁点Qとの間の軸方向距離がゼロであることである。
【0043】
さらに、
図11と結合して
図3を参照して、ハブ1410の外径は、吸い込み口1140に近いハブ1410の小さな端面の直径d1が、吸い込み口1150から遠いハブ1410の大きな端面の直径d2よりも、吸い込み方向において徐々に大きくなる。具体的には、ハブ1410の外周面の軸方向への投影は、1本の円弧または複数本の円弧で構成される円弧チェーンであり、即ち、ハブ1410の外周面は、その軸方向に1つまたは複数の円弧面が接合されて形成され、ハブ1410の外周面は、その軸方向に1つまたは複数の円弧面が接合されており、ハブ1410の外周面の軸方向への投影が複数の円弧からなる滑らかな円弧チェーンである場合、円弧セクションの数n2≧2であり、各円弧セクションの半径が異なる。これにより、気流がベーン1420を通ってエアダクト100に入るとき、気流はハブ1410の外壁に沿ってガイドベーンアセンブリ1200に移動することができ、これにより、吸い込みの逆流及び羽根根元部1421の気流の分離の現象の発生を回避することができる。
【0044】
さらに、引き続き
図11と結合して
図3を参照し、エアホイール1400のハブ1410は、ローレットナット1500を介してモータ1300の出力軸に接続されることができる。具体的には、ローレットナット1500とモータ1300の出力軸との間に締りばめ接続を使用し、ハブ1410には、ローレットナット1500が嵌合する取り付け孔1411を設け、取り付け孔1411にローレットナット1500を圧入する。ローレットナット1500の取り付け孔1411への圧入を容易にするために、ハブ1410の先端小端面には、取り付け孔1411に連通する溝深さcの溝1412が設けられており、溝深さcは、(d1/3)≦c≦(d1/2)の範囲である。ローレットナット1500の外周にローレット加工を施すことにより、ハブ1410との結合強度を高め、回転時のエアホイール1400とモータ1300の出力軸との間のガタを低減し、騒音を低減する。
【0045】
さらに、
図2を参照して
図3と結合し、ガイドベーンアセンブリ1200は、モータ1300が支持されたモータ固定座1210と、モータ固定座1210の外壁に配置されたガイドベーン1220とを含む。ガイドベーン1220は、モータ1300をエアダクト1100に固定するように、モータ固定座1210とエアダクト1100の内壁とを第3平坦領域L4でそれぞれ接続しており、ガイドベーン1220の数はn3であり、5≦n3≦13を満たし、ガイドベーン1220は、一方では、モータ1300をエアダクト1100内に固定し、他方では、エアホイール1400内の気流をガイドするように作用して、気流を均質化する。モータ固定座1210は、モータ1300を取り付けるための収容溝1211と、収容溝1211の溝壁に成形され、給電機1300の出力軸がエアホイール1400側に貫通する貫通孔1212とを有し、モータ1300の出力軸が前記貫通孔1212を通過した後、エアホイール1400に接続され、モータ1300の回転時にエアホイール1400を回転させるようになっている。ここで、エアダクト1100とモータ固定座1210とハブ1410とは同軸上に配置されている。
【0046】
さらに、エアホイール1400とガイドベーン1220との間の動静干渉効果を低減するために、ガイドベーン1220のベーンプロファイルを設計する。ガイドベーン1220のベーンプロファイル線図である
図13を参照する。ガイドベーン1220のベーンプロファイル線は、前後に順次接続された圧力面プロファイル1221と、風下側である後縁プロファイル1224と、吸引面プロファイル1222と、風上側である前縁プロファイル1223とから構成されている。ここで、前縁プロファイル1223は、圧力面プロファイル1221の始点及び吸引面プロファイル1222の始点と滑らかに接続される単一の円弧であり、後縁プロファイル1224は、圧力面プロファイル1221の終端と吸引面プロファイル1222の終端とを接続し、吸引面プロファイル1222は、単一の円弧の設計を採用し、圧力面プロファイル1221は、2セクションの円弧で設計されており、ガイドベーン1220の前縁から羽根弦長I方向の1/4~1/3区間まではプロファイル円弧H1を使用し、プロファイル円弧H1は、後続のプロファイル円弧H2と滑らかにリンクしている。引き続き
図14を参照されたい。
図14は、従来のガイドベーンベーン形状のベーンプロファイルの概略図であり、従来のガイドベーンベーン形状と比較して、本出願における圧力面プロファイル1221は、2セクションの円弧で設計されており、前縁プロファイル1223に近い圧力面の前縁に凹部を形成することができ、それにより、エアホイール1400とガイドベーン1220との間の動静干渉効果を効果的に低減することができる。
【0047】
具体的には、エアホイール1400、ガイドベーンアセンブリ1200、及びモータ1300がすべてエアダクト1100に取り付けられた後、組み立て誤差の存在を考慮して、エアダクト1100の軸方向におけるエアホイール1400の羽根後縁部1424とガイドベーン前縁との間隔を距離aとし、エアダクト1100の軸方向におけるエアホイール1400の長さを距離bとすると、距離aと距離bは、0.15b≦a≦0.45bの関係を満たし、ここで、ガイドベーン前縁は、前縁プロファイル1223が所在する位置である。
【0048】
さらに、送風機運転時の安定性を考慮して、
図1を参照して、エアダクト1100の外壁には、エアダクト1100の気流方向に平行な横リブ1162と、エアダクト1100の気流方向に垂直な環状リブ1161とからなる補強リブ1160が設けられる。これにより、エアダクト1100と外筒1600との接続安定性及び信頼性を向上させることができ、送風機運転時の安定性を向上させることができる。
【0049】
以下に例を挙げて説明するが、本出願の送風機は様々な使用場面に適用することができることが理解される。
【0050】
本実施例における送風機は、
図15に示すように、外筒1600と、外筒1600の内部に設けられた前述の送風機と、外筒1600の外側に設けられたハンドル1900とを含むヘアードライヤーに適用することができる。外筒1600は、内部が中空で両端が開口して配置され、前述の送風機は、外筒1600の中空室に位置し、外筒1600の両端部の開口には、吸い込み口フード1700と吹き出しフード1800とがそれぞれ設けられ、吸い込み口フード1700は、前述の送風機に近接して配置されている。ハンドル1900は、外筒1600に接続され、外筒1600の下方に位置して、外筒1600を支持する。
【0051】
上述した具体的な用途は、本出願における送風機の例示にすぎず、当業者が実際の状況に応じて適応的に調整することができ、本明細書では一々言及しないことが理解される。
【0052】
以上をまとめると、本出願では、吸い込みセクション1110を第1平坦領域L1と第1傾斜面領域L2とに分割しており、気流が外部から送風機に入ると、第1平坦領域L1で整流が行われ、第1傾斜面領域L2で加速減圧が行われ、これにより、吸い込み方向に沿った気流の圧力が徐々に低下し、気流がより低い圧力でエアホイール1400に入り、このようにして、気流がエアホイール1400に入った後に強制的に仕事をして加圧することでエアホイール1400入口の圧力P2が吸い込み口1140の圧力P1よりも大きくなることを効果的に防止することができ、それによって、気流の逆流によって引き起こされる風量と効率の損失を回避する。本出願では、吹き出しセクション1130を第2傾斜面領域L5と第4平坦領域L6とに分割しており、これにより、気流は、吹き出しセクション1130で拡散され、運動エネルギーを静圧に変換し、送風機耐圧を向上させて排気損失を低減することができる。
【0053】
ヘアードライヤーは、所定の温度の風を発生させることにより、濡れた髪を乾燥させるものである。乾燥効率は、ヘアードライヤーの性能を測定する主要な指標であり、ヘアードライヤーは、電源がオンされた後、モータが羽根車を回転させ、空気を吸い込み口から吸い込み、電熱素子で加熱し、熱風を形成して吹き出し口から吹き出す。現在、市販されている吹き出しフードの環状吹き出し口は、吹き出し風に対して集風作用がなく、吹き出し風が拡散しやすいため、吹き出し速度が遅くなり、乾燥効率に影響を与える。
【0054】
そこで、
図16~28に示すように、本出願は、吹き出し速度の速い送風機及びヘアードライヤーを提供する。
図16~
図20を参照されたい。
図16は、本出願におけるエアダクト2100と吹き出しフード2200との間の接続関係を示す概略図であり、
図17は、本出願における吹き出しフード2200の構造概略図であり、
図18及び
図19は、本出願における吹き出しフード2200の一実施形態における概略図であり、前記送風機は、内部がその軸方向に中空に配置されてそれを貫通する中空空洞を形成し、吸い込み口2110及び吹き出し口2120とを有するエアダクト2100と、吹き出し口2120に取り外し可能に設けられ、空気を吹き出すための環状羽口2210が設けられた吹き出しフード2200と、を含み、環状羽口2210の外輪及び/または内輪には、その周方向に沿って吸い込み口2110方向に向かって延びる環状ガイドリブ2220が成形されており、環状ガイドリブ2220は、環状羽口2210の近傍における気流の流通断面積を徐々に減少させて、吹き出しフード2200内の気流を収束させ、ひいては環状羽口2210から空気の吹き出し速度を増加させるように構成されている。
【0055】
上記のようにして、本出願の吹き出しフード2200の環状羽口2210に、気流を収束させることができる環状ガイドリブ2220を設けることにより、環状羽口2210からの吹き出し速度を速めることができ、環状羽口2210における気流の拡散を回避することができ、乾燥効率を効果的に向上させることができる。
【0056】
さらに、本出願における環状羽口2210には、その半径方向に分布するいくつかの均等風リブが設けられており、均等風リブは環状羽口2210上に円形の配列で分布している。環状羽口1210の外輪及び/または内輪に環状ガイドリブ2220が成形されることは、第1に環状ガイドリブ2220が環状羽口2210の外輪のみに設けられている場合、第2に環状ガイドリブ2220が環状羽口2210の内輪のみに設けられている場合、第3に環状ガイドリブ2220が環状羽口2210の外輪及び内輪の両方に設けられている場合という3つの並列シナリオを含むことが理解される。環状ガイドリブ2220は、
図18及び
図19に示すように、環状羽口2210の外輪及び内輪に同時に配置されることが好ましい。この配置方法では、吹き出しフード2200内の気流をより容易に収束させることができ、良好な収束効果を得ることができる。
【0057】
具体的には、環状ガイドリブ2220は、設置位置によって第1環状ガイドリブ2221と第2環状ガイドリブ2222とに分割され、
図18及び
図19を参照して、環状羽口2210の外輪に設けられた環状ガイドリブ2220が第1環状ガイドリブ2221であり、環状羽口2210の内輪に設けられた環状ガイドリブ2220が第2環状ガイドリブ2222であり、第1環状ガイドリブ2221及び第2環状ガイドリブ2222は、いずれも吹き出しフード2200の中心軸線Xを中心として360°回転することにより生成される全環状をなす。ここで、吸い込み口2110から吹き出し口2120に向かう方向において、第1環状ガイドリブ2221の内径は、徐々に小さくなる傾向があり、第2環状ガイドリブ2222の外径は、徐々に大きくなる傾向がある。
【0058】
さらに、第1環状ガイドリブ2221の内壁には、吹き出しフード2200内の気流を収束させるために、吹き出しフード2200の軸方向に対して角度αをなすように配置された少なくとも1つの第1傾斜領域セクション22211が設けられており、第2環状ガイドリブ2222の外壁には、吹き出しフード2200内の気流を収束させるために、吹き出しフード2200の軸方向に対して角度βをなすように配置された少なくとも1つの第2傾斜領域セクション22221が設けられており、ここで、角度αの値は、0°≦α≦60°の範囲であり、角度βの値は、0°≦α≦12°の範囲である。具体的には、第1傾斜領域セクション22211及び第2傾斜領域セクション22221の吹き出しフード2200の中心軸Xを通る垂直平面上への投影は、直線セクションであってもよく、円弧セクションであってもよく、円弧セクションと吹き出しフード2200の軸方向とのなす角度は、円弧セクションの始点と終点とを結ぶ線と中心軸線Xとのなす角度として定義される。
【0059】
さらに、前述の送風機には、マイナスイオン発生器が動作中であるか否かを表示するための表示灯アセンブリ2300がさらに設けられた。
図24を参照して、表示灯アセンブリ2300は、表示灯を備えた制御パネル2310と、ランプシェード2320とを含み、制御パネル2310は、ランプシェード2320の内部に配置されて、ランプシェード2320と全体に組み立てられ、ランプシェード2320は、光透過性の材質で作られており、制御パネル2310が電源投入されると、表示灯が発光してランプシェード2320を照明し、ランプシェード2320の形状を呈する照明効果を有することができる。ランプシェード2320の外形は、円環、楕円環、円形、楕円形、または他の形状とすることができ、ここでさらに限定されない。
【0060】
具体的には、表示灯アセンブリ2300のランプ表示位置をより明確にし、取り付けを容易にするために、表示灯アセンブリ2300は、吹き出しフード2200に取り付けられる。
図23と結合して
図17、
図18を参照し、吹き出しフード2200は、対向して配置された内側端面及び外側端面を有し、内側端面には環状ガイドリブ2220が設けられ、外側端面の中央には溝2230が設けられ、環状羽口2210は、溝2230の外周に環状に分布しており、溝2230は、表示灯が、ユーザーに近いエアダクト2100の前端面に表示するように、表示灯アセンブリ2300を取り付けるために使用される。溝2230の形状及び大きさは、表示灯アセンブリ2300の形状及び大きさにマッチングし、表示灯アセンブリ2300と溝2230との間には、取り外し可能な接続が採用され、表示灯アセンブリ2300と溝2230との間は、バックル構造によって接続されてもよく、ねじによって接続されてもよく、取り付けを容易にするために、本出願では、表示灯アセンブリ1300と溝1230との間は、バックル構造によって接続され、バックル構造は、ランプシェード2320上に配置されたバックル2321と、溝2230内に配置されバックル2321と嵌合するバヨネット2231とを含む。
【0061】
さらに、
図22及び
図23を参照されたい。前述の送風機には、エアノズル2400も設けられ、エアノズル2400は、風種を拘束するために、吹き出し口2120に設けられる。エアノズル2400とエアダクト2100との取り付けを容易にするために、エアノズル2400とエアダクト2100との間は、係止方式で接続され、吹き出し口2120は、第1係止構造を有し、エアノズル2400は、第1係止構造に嵌合する第2係止構造を有する。エアノズル2400は、第2係止構造と第1係止構造との間の嵌合により吹き出し口2120に係止された後、エアダクト2100に対して360°回動することができる。エアノズル2400をエアダクト2100から取り外す必要がある場合には、エアノズル2400に一定の軸方向引張力を加えるだけで取り外しが可能となる。
【0062】
具体的には、
図20及び
図21を参照されたい。第1係止構造は、吹き出し口2120に成形されたフランジ2121と、吹き出しフード2200の端面の外周に成形されたリブ2240とを含み、フランジ2121は、吹き出し口2120の半径方向内向きに成長し、リブ2240は、吹き出し口2120の軸方向に成長して、フランジ2121に当接し、フランジ2121の内輪開口は、バックル空間を形成するように、リブ2240の内輪開口よりも小さく、
図25及び
図26を参照して、第2係止構造は、エアノズル2400に成形された係止エッジ2440を含み、係止エッジは、バックル空間にフィットするように構成される。エアノズル2400の壁面には、エアノズル2400が偏平状の吹き出し口と丸状の吸い込み口とを有するように、内側に折り曲げられた曲面2430が対称的に設けられ、係止エッジは、エアノズル2400の吸い込み口の縁部に設けられる。
【0063】
さらに、火傷防止と集風効果を考慮して、エアノズル2400を二重層構造として設計した。エアノズル2400は、内側ケース2410と外側ケース2420とを含み、外側ケース2420は、内側ケース2410の外周に嵌合され、内側ケース2410及び外側ケース2420は、形状が類似しており、いずれも偏平状の吹き出し口と丸状の吸い込み口とを有し、係止エッジ2440は、外側ケース2420の吸い込み口に位置してもよく、内側ケース2410の吸い込み口に位置してもよく、本出願において、係止エッジ2440は、内側ケース2410の吸い込み口に対称的に配置された一対の円弧状の凸状エッジである。
【0064】
さらに、内側ケース2410と外側ケース2420とが良好な接続信頼性と安定性を有するようにするためには、内側ケース2410と外側ケース2420は、接続構造2450を設けることによって固定的に接続する必要があり、内側ケース2410と外側ケース2420との接続嵌合後の外観上の効果を考慮して、内側ケース2410と外側ケース2420との間に超音波溶接を採用し、それにより、上記接続構造2450は、内側ケース2410と外側ケース2420とを超音波溶接するように構成される。
【0065】
具体的には、接続構造2450は、外側ケース2420の丸口の曲面2430に対応する領域セクションに配置され、
図27を参照して、接続構造2450は、外側ケース2420の丸口に形成された溶接溝2451と、溶接リブ2452とを含み、溶接溝2451と溶接リブ2452とは、隣接して配置されている。
図28を参照して、溶接溝2451は、外側ケース2420の丸口に中心対称に配置されており、溶接溝2451が配置されている領域は、中心角Mに対応しており、中心角Mの大きさは80°である。溶接リブ2452は、溶接溝2451が位置する領域の範囲内に設けられ、溶接リブ2452は、単一のセクションで連続してもよく、この範囲内で、複数のセクションで均一または不均一に配置されてもよい。丸口に近い内側ケース2410の外壁には、その半径方向に成長した環状の溶接エッジ2411が設けられ、溶接エッジ2411は、接続構造2450と協働して、内側ケース2410と外側ケース2420との固定接続を達成するために使用される。
【0066】
本明細書に記載された送風機は、様々な使用場面に適用可能であることが理解され、以下に例を挙げて説明する。
【0067】
本出願の送風機は、ヘアードライヤーに適用することができ、当該ヘアードライヤーは、前記送風機と、前記送風機に接続されたハンドルとを含み、ハンドルは、前記送風機の下方に配置され、前記送風機を支持するために使用される。ハンドルにマイナスイオン発生器が内蔵され、前記送風機の内部にマイナスイオン発生器と電気的に接続された発射針が設けられ、発射針とマイナスイオン発生器とをワイヤで接続し、マイナスイオン発生器を起動すると、表示灯アセンブリ2300の表示灯が明るく発光し、ランプシェード2320の形状呈する照明効果を発揮することができる。
【0068】
上記の具体的な用途は、本出願における送風機の例示にすぎず、当業者が実際の状況に応じて適応的に調整することができることが理解され、本明細書では一々言及しない。
【0069】
以上をまとめると、本出願における吹き出しフードは、環状羽口をベースとし、環状羽口の外輪及び/または内輪に環状ガイドリブが成形されることにより、環状羽口からの空気の吹き出し速度を効果的に速め、環状羽口での気流の拡散を回避して、ドライヘアの効率を効果的に向上させることができる。表示灯アセンブリの制御パネルとランプシェードは全体に組み立てられ、ランプシェードを介して吹き出しフードに設けられ、表示灯は、ユーザーに近いエアダクトの前端面に表示することができ、取り付けが便利で、位置がはっきりしており、照明効果が比較的に良好である。エアノズルとエアダクトの間は、係止方式で接続され、取り付けが便利な利点があり、エアノズルは、二重層構造に設計されており、効果的に熱防止と集風効果を高めることができる。
【手続補正書】
【提出日】2022-10-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部がその軸方向に中空に配置されてそれを貫通する中空空洞を形成し、吸い込み口と吹き出し口とを有するエアダクトと、
前記エアダクトの内部に設けられ、前記エアダクトに吹き付けて高速の気流を形成するためのエアホイールと、
前記エアダクトの内部に設けられ、前記エアホイールに隣接して配置され、前記エアダクトに入る気流を整流するためのガイドベーンアセンブリと、を含み、
前記吸い込み口から前記吹き出し口への吸い込み方向において、前記エアダクトの内壁は、順次接続された吸い込みセクション、スリーブジョイントセクション及び吹き出しセクションを含み、前記エアホイール及び前記ガイドベーンアセンブリは、前記スリーブジョイントセクションに設けられ、
前記吸い込みセクションには、ネッキング領域が設けられ、前記ネッキング領域は、延在して前記吸い込み口を形成し、前記エアホイールに入る気流を減圧するために使用され、前記吹き出しセクションには、フレア領域が設けられ、前記フレア領域は、延在して前記吹き出し口を形成し、前記ガイドベーンアセンブリから流出する気流を拡散するために使用される、ことを特徴とする送風機。
【請求項2】
前記吸い込みセクションは、
前記エアダクトの軸方向に実質的に平行な第1平坦領域と、
前記第1平坦領域及び前記スリーブジョイントセクションにそれぞれ接続され、前記ネッキング領域を形成するように、前記エアダクトの軸方向に対して第1角度をなすように配置される第1傾斜面領域と、
を含み、
前記第1傾斜面領域は、前記第1平坦領域よりも前記吸い込み口から離れて
おり、前記ネッキング領域は、1本の円弧または複数本の円弧が滑らかに接続されて形成される円弧チェーンであり、または
前記ネッキング領域は、1本の直線または複数本の直線からなる折れ線である、ことを特徴とする請求項1に記載の送風機。
【請求項3】
前記スリーブジョイントセクションは、前記エアダクトの軸方向に実質的に平行な第2平坦領域及び第3平坦領域を含み、前記第2平坦領域は、前記第1傾斜面領域及び前記第3平坦領域にそれぞれ接続されており、
前記第2平坦領域は、前記第3平坦領域よりも吹き出しセクションから離れており、前記第2平坦領域の口径は、前記第1平坦領域の口径よりも小さく、前記第2平坦領域には、前記エアホイールが取り付けられ、前記第3平坦領域には、前記ガイドベーンアセンブリが取り付けられている、ことを特徴とする請求項2に記載の送風機。
【請求項4】
前記吹き出しセクションは、
前記エアダクトの軸方向に実質的に平行な第4平坦領域と、
前記第3平坦領域及び前記第4平坦領域にそれぞれ接続され、前記フレア領域を形成するように、前記エアダクトの軸方向に対して第2角度をなすように配置される第2傾斜面領域と、
を含み、
前記第2傾斜面領域は、前記第4平坦領域よりも前記吹き出し口から離れており、前記第4平坦領域の口径は、前記第3平坦領域の口径よりも大きい、ことを特徴とする請求項3に記載の送風機。
【請求項5】
前記エアホイールは、前記吸い込みセクションの近くに設けられ、前記エアホイールは、モータの出力軸に接続されたハブと、前記ハブの外周に前記ハブの周方向に沿って等間隔に配置された羽根とを含み、前記羽根の数は、n1であり、
前記羽根は、前記ハブの円周方向の断面が円弧状であり、前記羽根の直径Dが大きくなるほど、前記断面に対応する弦長Bが大きくなるように構成され、
前記羽根の数n1、前記弦長B、及び前記羽根の直径Dは、0.35<(B*n1/D)<0.48の関係を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の送風機。
【請求項6】
前記羽根は、前記ハブに接続された羽根根元部と、前記羽根根元部から離間して配置された羽根頂部とを有し、前記羽根頂部と前記エアダクトの内壁との隙間は、吸い込み方向に沿って徐々に小さくな
り、
前記ハブは、ローレットナットを介して前記モータの出力軸に接続され、
前記ハブの外径は、吸い込み方向に徐々に大きくなる傾向があり、前記ハブの外周面の軸方向への投影は、1本の円弧または複数本の円弧からなる滑らかな円弧チェーンである、ことを特徴とする請求項
5に記載の送風機。
【請求項7】
前記ガイドベーンアセンブリは、前記吹き出しセクションの近くに設けられ、前記ガイドベーンアセンブリは、前記モータを支持するモータ固定座と、前記モータ固定座の外壁に設けられたガイドベーンとを含み、前記ガイドベーンは、前記モータを前記エアダクトに固定するように前記エアダクトの内壁に接続され、
前記エアダクト、前記モータ固定座、及び前記ハブは、同軸上に配置される、ことを特徴とする請求項
5に記載の送風機。
【請求項8】
前記吹き出し口に取り外し可能に設けられ、空気を吹き出すための環状羽口が設けられた吹き出しフード
を更に含み、
前記環状羽口の外輪及び/または内輪には、その周方向に沿って、かつ、吸い込み口方向に向かって延びる環状ガイドリブが成形されており、前記環状ガイドリブは、前記環状羽口の近傍における気流の流通断面積を徐々に減少させて、前記吹き出しフード内の気流を収束させ、ひいては前記環状羽口からの空気の吹き出し速度を増加させるように構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の送風機。
【請求項9】
前記環状羽口の外輪に設けられた前記環状ガイドリブは、第1環状ガイドリブであり、前記環状羽口の内輪に設けられた前記環状ガイドリブは、第2環状ガイドリブであり、
前記吸い込み口から前記吹き出し口に向かう方向において、前記第1環状ガイドリブの内径は、徐々に減少する傾向があり、第2環状ガイドリブの外径は、徐々に増加する傾向がある、ことを特徴とする請求項
8に記載の送風機。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載の送風機を備えたことを特徴とするヘアードライヤー。
【国際調査報告】