(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-13
(54)【発明の名称】生育培地
(51)【国際特許分類】
A01G 24/00 20180101AFI20230406BHJP
【FI】
A01G24/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022565907
(86)(22)【出願日】2021-02-18
(85)【翻訳文提出日】2022-10-27
(86)【国際出願番号】 US2021018555
(87)【国際公開番号】W WO2021225664
(87)【国際公開日】2021-11-11
(32)【優先日】2020-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522369706
【氏名又は名称】ハイドラ アンリミティド,リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】マーク ダブリュ.ヘレーマ
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー ジェイ.ミラー
【テーマコード(参考)】
2B022
【Fターム(参考)】
2B022BA01
2B022BA21
2B022BB10
(57)【要約】
水耕栽培システムなどのための合成生育培地は、異なる方向を向いた複数本の脚を有するプラスチック本体を有する。1本以上の脚は球根状先端部を有する。植物栽培のための合成生育培地及び水耕栽培システムの骨材を有する合成生育培地も開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物栽培のための水耕栽培システムであって、
該水耕栽培システムは合成生育培地の骨材を有する合成生育培地を有し、
該合成生育培地は、共通の中心から発出し、異なる方向を指し示す、複数本の脚を有する一体型プラスチック本体を有し、前記複数本の脚のうちの少なくとも1本は、前記共通の中心に接続する近位端と、球根状先端部を有する遠位端とを有し、前記球根状先端部は前記複数本の脚のうちの少なくとも1本の幅よりも大きい主寸法を有する、水耕栽培システム。
【請求項2】
前記球根状先端部は前記複数本の脚のうちの少なくとも1本の前記幅よりも大きい直径を有する球状先端部を備える、請求項1に記載の水耕栽培システム。
【請求項3】
前記球状先端部はボール状先端部を有する、請求項2に記載の水耕栽培システム。
【請求項4】
前記複数本の脚の各々は、前記共通の中心に接続する近位端と、球根状先端部を有する遠位端とを備える、請求項1に記載の水耕栽培システム。
【請求項5】
前記複数本の脚は4本の脚を有する、請求項1に記載の水耕栽培システム。
【請求項6】
前記一体型プラスチック本体はX形状であり、前記複数本の脚は第1の平面において互いに約90°の間隔を開けている、請求項5に記載の水耕栽培システム。
【請求項7】
前記複数本の脚の対向する対は、前記第1の平面に直交する第2の平面において互いに180°未満の間隔を開けている、請求項6に記載の水耕栽培システム。
【請求項8】
前記複数本の脚は同じ長さである、請求項1に記載の水耕栽培システム。
【請求項9】
前記一体型プラスチック本体は、ポリプロピレン及びアクリロニトリルブタジエンスチレンのうちの1つを有する、請求項1に記載の水耕栽培システム。
【請求項10】
前記一体型プラスチック本体は非多孔質プラスチック材料を有する、請求項1に記載の水耕栽培システム。
【請求項11】
前記複数本の脚の対向する対は互いに180°未満の間隔を開けている、請求項1に記載の水耕栽培システム。
【請求項12】
前記複数本の脚の対向する前記対は、湾曲し、第1の側部に凹状輪郭を形成し、対向する第2の側部に凸状輪郭を形成する、請求項11に記載の水耕栽培システム。
【請求項13】
複数の球状先端部のうちの少なくとも1つの直径は、隣接する球状先端部の直径と部分的に重複する、請求項11に記載の水耕栽培システム。
【請求項14】
合成生育培地の骨材を有する合成生育培地であって、
該合成生育培地は、共通の中心から発出し、異なる方向を指し示す、複数本の脚を有する一体型プラスチック本体を有し、前記複数本の脚のうちの少なくとも1本は前記共通の中心に接続する近位端と、球根状先端部を有する遠位端とを有し、前記球根状先端部は前記複数本の脚のうちの前記少なくとも1本の幅よりも大きい主寸法を有する、合成生育培地。
【請求項15】
植物栽培のための合成生育培地であって、
該合成生育培地は、共通の中心から発出し、異なる方向を指し示す複数本の脚を有する一体型プラスチック本体を有し、前記複数本の脚のうちの少なくとも1本は前記共通の中心に接続する近位端と、球根状先端部を有する遠位端とを有し、前記球根状先端部は前記複数本の脚のうちの少なくとも1本の幅よりも大きい主寸法を有する、合成生育培地。
【請求項16】
前記球根状先端部は前記複数本の脚のうちの少なくとも1本の幅よりも大きい直径を有する球状先端部を備える、請求項15に記載の合成生育培地。
【請求項17】
一体型プラスチック本体はX形状であり、前記複数本の脚は第1の平面において互いに約90°の間隔を開けている、請求項15に記載の合成生育培地。
【請求項18】
前記複数本の脚の対向する対は、前記第1の平面に直交する第2の平面において、互いに180°未満の間隔を開けている、請求項17に記載の合成生育培地。
【請求項19】
前記一体型プラスチック本体は、ポリプロピレン及びアクリロニトリルブタジエンスチレンのうちの1つを有する、請求項15に記載の合成生育培地。
【請求項20】
前記一体型プラスチック本体は非多孔質プラスチック材料を有する、請求項15に記載の合成生育培地。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は植物栽培のための生育培地に関し、より詳細には、植物栽培において従来の土壌及びロックウールの代わりに使用することができる生育培地を含む、合成生育培地に関する。
【背景技術】
【0002】
水耕栽培(Hydroponics)は、天然の汚れや土壌を含まない植物を、代わりに水溶媒中の無機栄養溶液を用いて栽培する方法である。植物は栄養液体に晒されたそれらの根のみで生育されてもよく、又は根は生育培地によって物理的に支持されてもよい。植物の根が成長することにつれて、根は培地の要素を取り囲む傾向がある。これは、植物を固定するだけでなく、根が外側に成長し、植物の栄養分を吸収することも可能にする。自然界では、生育培地が通常、泥又は土壌である。水耕栽培システムの利点には、成長速度の増加、水の使用量の減少、及び労働力の減少が含まれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
公知の生育培地には、膨張粘土骨材及び砂利が含まれる。そのような培地は、いくつかの欠点を有する。植物からの収量を最大化するために、植物が生育する栄養液体の栄養レベルは、厳密に制御される。栄養レベルを監視するための一般的な方法は、液体のpHを測定することである。植物の根が膨張した粘土又は砂利をつかむと、培地が破壊され、これは、生育培地の化学的構成が溶解することにつれて、液体の全体的な栄養組成及びpHを変化させる可能性があり、植物の成長に悪影響を及ぼす。
【0004】
加えて、生育培地の形状は問題となり得る。膨張した粘土及び砂利は、不規則な球状体である傾向がある。これらの生育培地は本質的に球状体であるため、膨張した粘土と砂利は容易に互いに滑り合うことができ、植物の根のための安定した基礎を作り出さない。この手段、植物の根は、膨張した粘土又は砂利を通って、メッシュバスケットなどの別の基材内に成長しなければならず、その後、植物は直立したままであり得る。
【0005】
最後に、膨張粘土及び砂利などの生育培地は、しばしば多孔質である。植物の根及び細菌は、生育培地の細孔内で生育することができる。これは生育培地を洗浄することを困難にし、そのため、生育培地は1つの成長周期中にのみ使用され、次いで廃棄されることが一般的である。
【0006】
他の公知の生育培地には、ロックウール、ガラス廃棄物から製造された生育石、パーライト、ココナッツコイア、もみ殻、バーミキュライト、軽石、砂利、及びポリスチレン充填ピーナッツが含まれる。これらの生育培地はまた、栄養液体、根の安定性、及びリサイクル可能性に関して障害を提示し得る。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の課題は、本発明の合成生育培地によって克服される。
【0008】
一実施形態では合成生育培地が共通の中心から発出し、異なる方向を指し示す複数本の脚を備える一体型プラスチック本体を含み、複数本の脚のうちの少なくとも1本は共通の中心に接続する近位端と、球根状先端部を有する遠位端とを備え、球根状先端部は複数本の脚のうちの少なくとも1本の幅よりも大きい主要寸法を有する。
【0009】
別の実施形態では、合成生育培地の骨材を有する合成生育地を有する水耕栽培システムが提供される。
【0010】
さらに別の実施形態では、合成生育培地の骨材を有する合成生育培地が提供される。
【0011】
本発明のこれら及び他の特徴及び利点は、明細書、特許請求の範囲、及び図面を有する全体の出願を参照することによって、より完全に理解され、認識されるのであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は骨材生育培地用の合成生育培地の一実施形態の平面斜視図である。
【
図7】
図7は
図1のVII-VII線を通る生育培地の断面図である。
【
図8】
図8は
図1のVIII-VIII線を通る生育培地の断面図である。
【
図9】
図9は
図1の複数の合成生育培地を有する骨材生育培地の一実施形態の斜視図である。
【
図10】
図10は骨材生育培地として
図1の複数の合成生育培地を有する水耕栽培システムの一実施形態の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、以下の説明に記載されるか、又は図面に示される動作の詳細、又は構成の詳細、及び構成要素の配置に限定されないことを理解されたい。本発明は様々な他の実施形態で実施することができ、本明細書に明確に開示されていない代替的な方法で実施又は実行することができる。さらに、本明細書で使用される表現及び用語は説明の目的のためのものであり、限定するものとみなされるべきではないことを理解されたい。「有する(having)」、「有する(including)」、及び「有する(comprising)」及びその変形の使用は、その後に列挙されるアイテム、等価物、追加のアイテム及び等価物を包含することを意味する。さらに、列挙は、様々な実施形態の説明において使用され得る。特に明記しない限り、列挙の使用は、本発明を構成要素の任意の特定の順序又は数に限定するものと解釈されるべきではない。また、列挙の使用は、列挙されたステップ又は構成要素と組み合わされ得るか、又はそれらに組み込まれ得る任意の追加のステップ又は構成要素を、本発明の範囲から除外するものとして解釈されるべきではない。
【0014】
「垂直」、「水平」、「上部」、「底部」、「上側」、「下側」、「内側」、「内側の」、「外側」、及び「外側の」などの方向用語は、図に示される実施形態の向きに基づいて本発明を説明するのを助けるために使用される。方向用語の使用は、本発明を任意の特定の向きに限定すると解釈されるべきではない。
【0015】
ここで、図面、特に
図1-2を参照すると、本発明の第1の実施の形態に係る合成生育培地10が示されている。合成生育培地10は、共通の中心又は節14から発出し、異なる方向を指し示す複数の突出部分又は脚12を有する。図示の実施形態では、生育培地10がより具体的にはテトラポッド様の形状、すなわち、4つの異なる方向を向いている節14から発する4つの突出部分又は脚12を有する形状を有することができる。生育培地10の形状は、個々の培地が連動することなく、水耕栽培において一般的な成長トレイ又はネットバスケットなどの限られた空間内の他の培地と絡み合うことを可能にする。これは、根の成長に必要なギャップを提供しながら、支える植物の根のための安定した基礎を提供する。合成生育培地10は、ウィックシステム、深層水培養システム、栄養膜技術システム、ebbシステム及びフローシステム(例えば、洪水及び排水)、ならびに点滴システムを有する、各種水耕栽培システムと共に使用することができる。
【0016】
各脚12は2つの先端、すなわち、節14に接続する近位端16と、脚12の自由端を有する遠位端18とを備える。節14は、脚12が相互接続するコア又は中心である。脚12の各々は節14から異なる方向に、すなわち空間内の異なる点に向かって外側に延びる。先端部20は、遠位端18の各々に配置される。先端部20のうちの1つ以上は以下に詳細に説明するように、球根状の形状を有することが好ましい。
【0017】
さらに
図3~
図6を参照すると、脚12は円筒形状を有することができる。本明細書で使用するとき、用語「円筒形状」は脚12の軸方向、すなわち脚12が近位端16と遠位端18との間に延在する方向に垂直な方向で、円形断面(真円又は楕円の形成であってもよい)を有する円柱形状を指す。脚12の断面は、近位端16から遠位端18まで一定のままであり得るか、又は変化し得る。代替実施形態では、脚12のうちの1本又は複数本が脚12の遠位端18に向かって先細になるなど、先細又は円錐台形状を有することができる。三角形、四角形、六角形、八角形、又は他のプリズム形状を有する、脚12のための他の柱状形状が可能である。
図1~
図8に示す実施形態では、各脚12が実質的に同じ形状を有する。代替実施形態では、脚12のうちの1本又は複数本が異なる形状を有する可能性がある。
【0018】
図1~
図8に示す実施形態では、脚12が脚12の軸方向Xに沿って測定される、すなわち近位端16及び遠位端18から測定される、同一又は類似の長さLを有する。脚12は、0.185インチ(約4.7mm)の脚長Lを有することができる。代替実施形態では、1本以上の脚12の長さは他の脚12の1本以上の長さとは異なる。
【0019】
図1~
図8に示される実施形態では、脚12が脚12の軸方向Xに垂直に測定される同一又は同様の幅Wを有し、すなわち、脚12が近位端16と遠位端18との間に延在する方向である。脚12は、0.15インチ(約3.81mm)の脚幅Wを有することができる。代替実施形態では、1本以上の脚12の幅が1本以上の他の脚12の幅とは異なる。
【0020】
先端部20は、各脚12の遠位端18に配置される。先端部20は、球形であってもよく、遠位端18上にボール成形体を形成してもよい。先端部20は様々な形状を有することができ、図示された球形形状に限定されない。例えば、先端部20は、球形、又は楕円形、例えば球形、又は卵形、半球形、半球体形、又はさらに他の丸みを帯びたもしくは球形であってもよい。さらに他の代替が可能である。例えば、脚12のうちの1つ以上の先端部20は、その遠位端に向かって先細になっている円錐台形状を有することができる。
【0021】
先端部20はいかなる特定の形状にも限定されないが、先端部20のうちの少なくとも1つは好ましくは球根状であり、球根形状は関連する脚12、すなわち、先端部20が配置される脚12の幅Wよりも大きい主要寸法Dを画定する。言い換えれば、球根状先端部20の厚さは、脚12の厚さよりも大きい。本明細書で使用するとき、用語「主要寸法」は1つの方向に先端部20を横切って取ることができる最大の測定値を指し、先端部20の全体的なサイズを画定する。先端部20の形状に応じて、主要寸法Dは、直径、幅、高さ、又は長さであってもよい。
図1~
図8に示されるような球状の先端部20の場合、主寸法は、先端部20の直径Dである。一実施形態では、先端部20の直径Dが脚幅Wの約2倍とすることができる。一実施形態では先端部20が0.38インチ(約9.65mm)の直径Dを有することができる。
【0022】
球根状先端部20は脚12及び先端部20の中心を通る少なくとも1つの平面、例えば、
図7~8の断面図に示されるように、主要寸法Dが測定される平面において、脚12よりもより厚いことに留意されたい。いくつかの実施形態では、先端部20が脚12及び先端部20の中心を通過する異なる平面における脚12の厚さ以下であってもよい。
【0023】
主要寸法Dは、関連する脚12、すなわち先端部20が配置される脚12の長さLよりも大きくすることができる。一実施形態では、先端部20の直径Dが脚長さLの1.25倍のオーダーとすることができ、代替的に、脚長さLの1.33倍、代替的に、脚長さLの1.5倍とすることができる。
【0024】
生育培地10は、プラスチックなどの合成材料から製造される。生育培地に好適なプラスチックのいくつかの非限定的な例としては、ポリプロピレン及びアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)が挙げられる。この原料は、水の存在下では分解しない。したがって、それは、水耕栽培システムにおける栄養液体の化学的構成を変化させない。
【0025】
生育培地10はより具体的には前述のように、ポリプロピレン又はABSなどの非多孔質プラスチック材料から製造することができる。生育培地に関して本明細書で使用される場合、「非多孔性」という用語は、空気及び液体が通過できない材料を指す。細菌又は他の望ましくない有機生育物が生育培地10上で生育する場合、非多孔性材料は、異物生育物が生育培地10の表面に浸透するのを防ぐ。プラスチック材料は過酸化水素及び漂白剤を有する共通洗浄製品に挿入されるので、そのような外来の生育物は標準的な洗浄技術を使用して、生育培地の表面から除去又は死滅させることができる。これにより、合成生育培地10を再利用及び/又は再利用することができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、抗菌、抗菌、又は殺生物添加剤を、製造工程中にプラスチックに添加して、洗浄性も補助し、細菌、藻類、真菌、及び/又はカビから生育培地10を保護することができる。このような添加剤は、射出成形プロセス又は他の製造工程中に添加することができる。プラスチック製生育培地10に適当な添加剤の例としては10′、10′-オキシビスフェノクスアルシン、2-n-オクチル-4-イソチアゾリン-3-オン、及びジクロロ-2-n-オクチル-4-イソチアゾリン-3-オンが挙げられるが、これらに限定されない。トリブチルスズ、銀、及び銀化合物を含有する殺生物剤製品も有効である。
【0027】
各生育培地10は例えば、射出成形又は付加製造、例えば、3D印刷によって製造された一体型本体である。一例では、生育培地10がプラスチック射出成形構造である。別の例では、生育培地10が積層造形装置によって堆積されたプラスチック材料の複数の層を有する3D印刷構造である。
【0028】
図3~
図4を参照すると、図示の実施形態では、生育培地10が4本の脚12を有し、概して、上方(
図3)又は下方(
図4)から見たとき、十字又は「X」の形状である。代替の実施形態では、生育培地10が4本より多い脚又は4本より少ない脚を有することができる。例えば、生育培地10は、6本の脚を有することができる。6本の脚の一実施形態では、生育培地がジャッキと同様に、球状の先端部20を有する4本の脚12と、尖った先端を有する2本の脚12とを有することができる。別の実施形態では、生育培地10が共通の中心14から発出し、異なる方向を指し示す少なくとも2本の脚12、あるいは少なくとも3本の脚12を有することができる。前述の実施形態のいずれにおいても、1本以上の脚12は球根状先端部20を有することができ、1本以上の脚12は非球根状先端部を有することができる。
【0029】
上述のように、図に示される4本の脚の実施形態では、生育培地10がテトラポッド形状を有する。脚12は、
図7~
図8に示される表面Sのような比較的平坦な又は平坦な表面と一度に接触することができる脚12の全てよりも少なく配置される。他の脚12のうちの1本又は複数本は表面Sからオフセットされる。脚12は、生育培地10が
図7~
図8に示される表面Sなどの比較的平坦な表面上にどのように配置されるかにかかわらず、脚12のうちの2つ、より具体的には、対向する脚12の対の先端部20が支持体を形成し、他の対向する脚12の対は表面Sから離れて上方を向くように、上下を向くことができる。したがって、脚12の2つの対向する対は共通の表面Sと接触しないように、異なる方向にオフセットされる。対向する脚12は生育培地10が表面Sと対称的に係合することができるように、同一の脚長さLを有する直径方向に対向する脚であり得る。
【0030】
隣接する脚12は、結合部22において互いに接合される。上方(
図3)又は下方(
図4)から見ると、隣接する脚12は、結合部22の内側である夾角Aを成している。示される断面又はX形状体の場合、夾角Aは、約90°であり得る。この間隔は、1つの生育培地10の先端部20が別の生育培地10の隣接する脚12の間で入れ子になることを可能にすることができる。例えば、1つの生育培地10の先端部20は、別の生育培地10の結合部22に入れ子にすることができる。
【0031】
断面(
図7~
図8)で見ると、対向する脚12は、節14において互いに接合されている。対向する脚12は、第1の側部24上の脚12間の頂点26で測定され、節14の第1の側部24上の夾角Bを成す。図示の生育培地10では、夾角Bは180°未満、あるいは180°未満で90°を超える鈍角であってもよい。
【0032】
図示の実施形態では第1の夾角Aが第1の平面内にあり、第2の夾角Bは第1の平面に直交する第2の平面内にある。第2の平面は
図7又は
図8の断面によって画定され、その両方は
図3~
図4の第1の平面ならびに平面図及び底面図に直交する。他の配向も可能である。
【0033】
脚12は湾曲することができ、その第1の側に凹状の輪郭を形成し、その第2の側に凸状の輪郭を形成することができる。節14の第1の側部24は凹状の輪郭を形成することができ、脚12は第1の側部24上の節14から延在し、凹状の輪郭を続ける。節14の対向する第2の側部28(これは、第1の側に対向する側であり得る)では生育培地10は凸状の輪郭を形成し、脚12は第2の側部28上の節14から延在し、凸状の輪郭を続ける。湾曲した脚12は、脚の遠位端18又は先端部20における応力集中を最小限に抑えることができる。代替実施形態では、対向する脚12が節14の領域において、曲線ではなく、対向する側部24、28の一方又は両方に角度を形成することができる。
【0034】
側部(
図5~
図6)又は断面(
図7~
図8)から見ると、先端部20は少なくとも部分的に互いに重なり合うことができ、これにより、生育培地の全体形状がよりコンパクトになり、プロファイルになる。例えば、対向する先端部の、例えば
図1~
図8に示される実施形態における直径などの主要寸法Dは、隣接する先端部のそれと部分的に重なり得る。
【0035】
図1~
図8に示される実施形態では、球根状先端部20の中心Cが節14から等距離であり得る。代替の実施形態では、1つ以上の先端部20の中心Cが少なくとも1つの他の先端部20の中心よりも節14に近いか、又はそれから遠くてもよい。
【0036】
図9は、
図1の複数の合成生育培地10を有する骨材生育培地30の図である。グループ化されると、骨材生育培地は、植物を栽培するように構成された多孔質構造を有する安定な基礎を形成する。多孔質構造は、不規則に配置された生育培地10と、それらの間に相互接続された細孔を形成する空間とから構成される。生育培地10は不規則及び/又はオフセット配向でランダムに配置することができ、例えば、1つの生育培地10は隣接する生育培地10に対して配向で回転され、1つの層の生育培地10は上又は下の層の生育培地10に対してオフセットされる。
【0037】
生育培地10の形状は、個々の培地10が連動することなく、成長トレイ又はネットバスケット(図示せず)などの閉じ込められた空間内で他の培地と絡み合うことを可能にする。様々な絡み合いが可能である。例えば、1つの生育培地10の先端部20は別の生育培地10の隣接する脚12間に、又はより具体的には別の生育培地10の結合部22内に入れ子にすることができる。別の例では、1つの生育培地10の先端部20が別の生育培地10の節14の上に載置することができる。
【0038】
骨材生育培地30の例示的な外観を
図9に示す。骨材生育培地30のための生育培地10の数、配向、及び層化は、条件に応じて様々な方法で形成され得ることが理解される。
【0039】
本開示はまた、本明細書に記載の合成生育培地10を有する、植物栽培のための水耕栽培システムを提供する。水耕栽培システムは本明細書に記載の合成生育培地10を有する限り、特に限定されず、ウィックシステム、深層水培養システム、栄養膜技術システム、エッブアンドフローシステム(例えば、フラッドアンドドレーン)、又はドリップシステムを有する従来公知の水耕栽培システムの構造を備えることができる。
【0040】
図10は、骨材生育培地30として
図1の複数の合成生育培地10を有する水耕栽培システム40の一実施形態の模式図である。水耕栽培システム40は、骨材生育培地30を保持する生育容器42を有する。生育容器42は、トレイ、ネットバスケット、ポット、又は生育培地10を保持し、植物44の成長を支持するための任意の他の適切な容器であってもよい。
【0041】
植物44は栄養液体48のリザーバ46の上方の容器42内に支持され、植物44の根50のみ、又は根50の先端が栄養液体48内に延在する。空気ポンプ52は、栄養液体48を通して空気を泡立てて、酸素を根50に供給することができる。任意選択的に、水耕栽培システム40は、ポンプ(図示せず)を使用してリザーバ46から複数の容器42に液体を送達するための再循環システムを有することができる。好適な再循環システムの一例は2020年2月13日に公開された米国特許出願公開第2020/0045899号明細書に開示されており、その全体が基準により本明細書に組み込まれる。
【0042】
本明細書に記載の装置、システム、及び方法の様々な態様又は特徴から生じる本開示のいくつかの利点がある。例えば、上記の態様は、植物栽培のための改良された人工生育培地を提供する。生育培地10の非球形は個々の培地が他の培地と絡み合うことを可能にし、根の成長に必要なギャップを提供しながら、植物根系のための安定した基礎を提供する。
【0043】
本開示の態様の別の利点は、生育培地のリサイクル可能性/再利用可能性に関する。合成生育培地は標準的な洗浄技術を用いて容易に洗浄することができる非多孔質プラスチック材料を有することができ、生育培地を複数の成長サイクルに再利用することができる。
【0044】
本開示の態様のさらに別の利点は、合成生育培地が水の存在下で分解しないことである。植物の根は、生育培地を破壊することなく、生育培地の脚及び先端を把持することができる。生育培地は無傷のままであり、栄養液体のpHに影響を与えず、植物成長を最適化することをより容易にする。
【0045】
本開示の態様のさらに別の利点は、上述の利点を有する複数の合成生育培地を有する水耕栽培システムが提供されることである。
【0046】
上記の説明は、本発明の現在の実施形態の説明である。請求項に規定した発明の技術的思想及び、より広い態様から逸脱せずに、本発明に対し、種々に代替と変更を行うことができる。これらは、均等論を有する特許法の原則に則り解釈されるものである。本開示は、例示を目的として提示され、本発明のすべての実施形態の網羅的な説明として、又はこれらの実施形態に関連して図示又は説明される特定の要素に特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。例えば、制限するものではないが、記載された発明の任意の個々の要素は実質的に同様の機能を提供するか、又は適切な動作を提供する代替要素によって置き換えられてもよい。これには、例えば、当業者に現在知られているものなどの現在知られている代替要素、及び開発時に代替として当業者が認識し得るものなど、将来開発され得る代替要素が含まれる。さらに、開示される実施形態は、協調して説明され、共同して利益の集合を提供し得る複数の特徴を有する。本発明は発行された特許請求の範囲に明示的に記載されていない限り、これらの特徴のすべてを有するか、又は記載された利益のすべてを提供する実施形態のみに限定されない。例えば、冠詞「a」、「an」、「the」、又は「said」を使用する、単数形における請求項の構成要素への言及は、その構成要素を単数形に限定するものとして解釈されるべきではない。
【0047】
さらに、本発明の様々な実施形態を説明する際に依拠される任意の範囲及び部分範囲は独立して、かつ集合的に、添付の特許請求の範囲の範囲内にあり、そのような値が本明細書に明示的に記載されていなくても、その中に全体及び/又は分数の値を有する全ての範囲を説明し、企図すると理解される。当業者の技能の一つは列記された範囲及びサブレンジが本発明の種々の実施形態を十分に説明し、可能にすることを容易に認識し、このような範囲及びサブレンジはさらに関連する2分の1、3分の1、4分の1、5分の1などに区分することができる。単なる一例として、「0.1~0.9」の技術的範囲は、下位の3分の1、すなわち、0.1~0.3、中位の3分の1、すなわち、0.4~0.6、及び上位の3分の1、すなわち、0.7~0.9に区切られてもよく、これらは個別にも集合的にも添付の請求項に記載の範囲にあり、個別にも集合的にも依拠し得るもので、添付の請求項の範囲に記載の特定の実施の形態に適切なサポートを提供し得る。さらに、「少なくとも」、「より大きい」、「より小さい」、「それ以上でない」などの範囲を定義又は修飾する言語に関して、そのような言語は小範囲及び/又は上限又は下限を有すると理解される。別の例として、「少なくとも10」の範囲は、本質的に、少なくとも10~35の下位範囲、少なくとも10~25の下位範囲、25~35の下位範囲などを含み、各下位範囲は、個別に及び/又は集合的に依拠してもよく、添付の請求項の範囲内の特定の実施形態に対する十分な裏付けを提供する。最後に、開示された範囲内の個々の数は依拠することができ、添付の特許請求の範囲内の特定の実施形態の十分なサポートを提供する。例えば、「1~9」の技術的範囲は3などの様々な個々の整数、ならびに4.1などの小数点(又は小数点)を有する個々の数を含み、これらは、添付の特許請求の技術的範囲内の特定の実施形態に依拠し、適切なサポートを提供することができる。
【0048】
「好ましくは」、「一般的に」、及び「典型的に」などの用語は本明細書で使用される場合、特許請求される発明の技術的範囲を限定するために、又は特定の特徴が特許請求される発明の構造又は機能にとって重要で不可欠で又はさらに重要であることを暗示するために利用されない。むしろ、これらの用語は単に、本開示の実施形態の特定の態様を特定すること、又は本開示の特定の実施形態において利用されてもされなくてもよい代替又は追加の特徴を強調することを意図しているにすぎない。
【0049】
本発明を説明し定義する目的で、「実質的に」、「約」、及び「およそ」という用語は、任意の定量的比較、値、測定、又は他の表現に起因し得る固有の不確実性の程度を表すために本明細書で利用されることに留意されたい。用語「実質的に」、「約」、及び「およそ」はまた、定量的表現が問題の主題の基本機能の変化をもたらすことなく、記載された基準から変化し得る程度を表すために、本明細書において利用される。
【0050】
本開示の主題を詳細に説明し、その特定の実施形態を参照することによって、本明細書に開示される様々な詳細は、特定の要素が本明細書に付随する図面の各々に示される場合であっても、これらの詳細が本明細書に記載される様々な態様の必須構成要素である要素に関連することを暗示すると解釈されるべきではないことに留意されたい。むしろ、本明細書に添付された特許請求の技術的範囲は、本開示の広さ及び本明細書に記載された様々な発明の対応する技術的範囲の唯一の表現として解釈されるべきである。さらに、添付の特許請求の範囲に定義される本発明の範囲から逸脱することなく、修正及び変更が可能であることが明らかであろう。より具体的には本開示のいくつかの態様が本明細書において、好ましい又は特に有利であると特定されるが、本開示は必ずしもこれらの態様に限定されないことが企図される。
【手続補正書】
【提出日】2022-10-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】
本開示の主題を詳細に説明し、その特定の実施形態を参照することによって、本明細書に開示される様々な詳細は、特定の要素が本明細書に付随する図面の各々に示される場合であっても、これらの詳細が本明細書に記載される様々な態様の必須構成要素である要素に関連することを暗示すると解釈されるべきではないことに留意されたい。むしろ、本明細書に添付された特許請求の技術的範囲は、本開示の広さ及び本明細書に記載された様々な発明の対応する技術的範囲の唯一の表現として解釈されるべきである。さらに、添付の特許請求の範囲に定義される本発明の範囲から逸脱することなく、修正及び変更が可能であることが明らかであろう。より具体的には本開示のいくつかの態様が本明細書において、好ましい又は特に有利であると特定されるが、本開示は必ずしもこれらの態様に限定されないことが企図される。
なお、参考態様として、以下に示すものがある。
[参考態様1]
植物栽培のための水耕栽培システムであって、
該水耕栽培システムは合成生育培地の骨材を有する合成生育培地を有し、
該合成生育培地は、共通の中心から発出し、異なる方向を指し示す、複数本の脚を有する一体型プラスチック本体を有し、前記複数本の脚のうちの少なくとも1本は、前記共通の中心に接続する近位端と、球根状先端部を有する遠位端とを有し、前記球根状先端部は前記複数本の脚のうちの少なくとも1本の幅よりも大きい主寸法を有する、水耕栽培システム。
[参考態様2]
前記球根状先端部は前記複数本の脚のうちの少なくとも1本の前記幅よりも大きい直径を有する球状先端部を備える、参考態様1に記載の水耕栽培システム。
[参考態様3]
前記球状先端部はボール状先端部を有する、参考態様2に記載の水耕栽培システム。
[参考態様4]
前記複数本の脚の各々は、前記共通の中心に接続する近位端と、球根状先端部を有する遠位端とを備える、参考態様1に記載の水耕栽培システム。
[参考態様5]
前記複数本の脚は4本の脚を有する、参考態様1に記載の水耕栽培システム。
[参考態様6]
前記一体型プラスチック本体はX形状であり、前記複数本の脚は第1の平面において互いに約90°の間隔を開けている、参考態様5に記載の水耕栽培システム。
[参考態様7]
前記複数本の脚の対向する対は、前記第1の平面に直交する第2の平面において互いに180°未満の間隔を開けている、参考態様6に記載の水耕栽培システム。
[参考態様8]
前記複数本の脚は同じ長さである、参考態様1に記載の水耕栽培システム。
[参考態様9]
前記一体型プラスチック本体は、ポリプロピレン及びアクリロニトリルブタジエンスチレンのうちの1つを有する、参考態様1に記載の水耕栽培システム。
[参考態様10]
前記一体型プラスチック本体は非多孔質プラスチック材料を有する、参考態様1に記載の水耕栽培システム。
[参考態様11]
前記複数本の脚の対向する対は互いに180°未満の間隔を開けている、参考態様1に記載の水耕栽培システム。
[参考態様12]
前記複数本の脚の対向する前記対は、湾曲し、第1の側部に凹状輪郭を形成し、対向する第2の側部に凸状輪郭を形成する、参考態様11に記載の水耕栽培システム。
[参考態様13]
複数の球状先端部のうちの少なくとも1つの直径は、隣接する球状先端部の直径と部分的に重複する、参考態様11に記載の水耕栽培システム。
[参考態様14]
合成生育培地の骨材を有する合成生育培地であって、
該合成生育培地は、共通の中心から発出し、異なる方向を指し示す、複数本の脚を有する一体型プラスチック本体を有し、前記複数本の脚のうちの少なくとも1本は前記共通の中心に接続する近位端と、球根状先端部を有する遠位端とを有し、前記球根状先端部は前記複数本の脚のうちの前記少なくとも1本の幅よりも大きい主寸法を有する、合成生育培地。
[参考態様15]
植物栽培のための合成生育培地であって、
該合成生育培地は、共通の中心から発出し、異なる方向を指し示す複数本の脚を有する一体型プラスチック本体を有し、前記複数本の脚のうちの少なくとも1本は前記共通の中心に接続する近位端と、球根状先端部を有する遠位端とを有し、前記球根状先端部は前記複数本の脚のうちの少なくとも1本の幅よりも大きい主寸法を有する、合成生育培地。
[参考態様16]
前記球根状先端部は前記複数本の脚のうちの少なくとも1本の幅よりも大きい直径を有する球状先端部を備える、参考態様15に記載の合成生育培地。
[参考態様17]
一体型プラスチック本体はX形状であり、前記複数本の脚は第1の平面において互いに約90°の間隔を開けている、参考態様15に記載の合成生育培地。
[参考態様18]
前記複数本の脚の対向する対は、前記第1の平面に直交する第2の平面において、互いに180°未満の間隔を開けている、参考態様17に記載の合成生育培地。
[参考態様19]
前記一体型プラスチック本体は、ポリプロピレン及びアクリロニトリルブタジエンスチレンのうちの1つを有する、参考態様15に記載の合成生育培地。
[参考態様20]
前記一体型プラスチック本体は非多孔質プラスチック材料を有する、参考態様15に記載の合成生育培地。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物栽培のための水耕栽培システムであって、
該水耕栽培システムは合成生育培地の骨材を有する合成生育培地を有し、該合成生育培地は、共通の中心から発出し、異なる方向を指し示す、
第1の平面において互いに間隔を開けた少なくとも4本の脚を有する一体型プラスチック本体を有し、前記
少なくとも4本の脚のうちの少なくとも1本は、前記共通の中心に接続する近位端と、球根状先端部を有する遠位端とを有し、前記球根状先端部は前記
少なくとも4本の脚のうちの少なくとも1本の幅よりも大きい主寸法を有
し、
前記少なくとも4本の脚の対向する対は、前記第1の平面に直交する第2の平面において互いに180°未満の間隔を開けている、
水耕栽培システム。
【請求項2】
前記球根状先端部は前記
少なくとも4本の脚のうちの少なくとも1本の前記幅よりも大きい直径を有する球状先端部を備える、請求項1に記載の水耕栽培システム。
【請求項3】
前記球状先端部はボール状先端部を有する、請求項2に記載の水耕栽培システム。
【請求項4】
前記
少なくとも4本の脚の各々は、前記共通の中心に接続する近位端と、球根状先端部を有する遠位端とを備える、請求項1に記載の水耕栽培システム。
【請求項5】
前記
少なくとも4本の脚は同じ長さである、請求項1に記載の水耕栽培システム。
【請求項6】
前記一体型プラスチック本体は、ポリプロピレンおよびアクリロニトリルブタジエンスチレンのうちの1つを有する、請求項1に記載の水耕栽培システム。
【請求項7】
前記一体型プラスチック本体は非多孔質プラスチック材料を有する、請求項1に記載の水耕栽培システム。
【請求項8】
前記
少なくとも4本の脚の対向する前記対は、湾曲し、第1の側部に凹状輪郭を形成し、対向する第2の側部に凸状輪郭を形成する、請求項
1に記載の水耕栽培システム。
【請求項9】
植物栽培のための水耕栽培システムであって、
該水耕栽培システムは合成生育培地の骨材を有する合成生育培地を有し、該合成生育培地は、第1の平面において互いに約90°の間隔を開けた4本の脚を有するX形状の一体型プラスチック本体を有し、該4本の脚は、共通の中心から発出し、異なる方向を指し示し、前記4本の脚のうちの少なくとも1本は、前記共通の中心に接続する近位端と、球根状先端部を有する遠位端とを有し、前記球根状先端部は前記4本の脚のうちの少なくとも1本の幅よりも大きい主寸法を有し、前記4本の脚の対向する対は、前記第1の平面に直交する第2の平面において互いに180°未満の間隔を開けている、
水耕栽培システム。
【請求項10】
植物栽培のための合成生育培地であって、
該合成生育培地は、共通の中心から発出し、異なる方向を指し示す、
第1の平面において互いに間隔を開けた少なくとも4本の脚を有する一体型プラスチック本体を有し、前記
少なくとも4本の脚のうちの少なくとも1本は前記共通の中心に接続する近位端と、球根状先端部を有する遠位端とを有し、前記球根状先端部は前記
少なくとも4本の脚のうちの前記少なくとも1本の幅よりも大きい主寸法を有
し、前記少なくとも4本の脚の対向する対は、前記第1の平面に直交する第2の平面において互いに180°未満の間隔を開けている、
合成生育培地。
【請求項11】
前記球根状先端部は前記
少なくとも4本の脚のうちの少なくとも1本の幅よりも大きい直径を有する球状先端部を備える、請求項
10に記載の合成生育培地。
【請求項12】
前記一体型プラスチック本体は、ポリプロピレンおよびアクリロニトリルブタジエンスチレンのうちの1つを有する、請求項
10に記載の合成生育培地。
【請求項13】
前記一体型プラスチック本体は非多孔質プラスチック材料を有する、請求項
10に記載の合成生育培地。
【請求項14】
植物栽培のための合成生育培地であって、
該合成生育培地は、第1の平面において互いに約90°の間隔を開けた4本の脚を有するX形状の一体型プラスチック本体を有し、該4本の脚は、共通の中心から発出し、異なる方向を指し示し、前記4本の脚のうちの少なくとも1本は前記共通の中心に接続する近位端と、球根状先端部を有する遠位端とを有し、前記球根状先端部は前記4本の脚のうちの前記少なくとも1本の幅よりも大きい主寸法を有し、前記4本の脚の対向する対は、前記第1の平面に直交する第2の平面において互いに180°未満の間隔を開けている、
合成生育培地。
【国際調査報告】