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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-14
(54)【発明の名称】太陽光モジュールラックシステム
(51)【国際特許分類】
   F24S 25/60 20180101AFI20230407BHJP
   E04D 13/18 20180101ALI20230407BHJP
   H02S 20/23 20140101ALI20230407BHJP
   H02S 20/26 20140101ALI20230407BHJP
   H02S 30/10 20140101ALI20230407BHJP
【FI】
F24S25/60
E04D13/18 ETD
H02S20/23 A
H02S20/26
H02S30/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022552734
(86)(22)【出願日】2021-02-26
(85)【翻訳文提出日】2022-10-31
(86)【国際出願番号】 US2021019979
(87)【国際公開番号】W WO2021178244
(87)【国際公開日】2021-09-10
(31)【優先権主張番号】62/984,137
(32)【優先日】2020-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522348114
【氏名又は名称】プランテッド ソーラー,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】アーブ,リチャード
(72)【発明者】
【氏名】アルモギー,ギラッド
(72)【発明者】
【氏名】ベケット,ネイサン
【テーマコード(参考)】
2E108
5F151
【Fターム(参考)】
2E108KK01
2E108NN07
2E108PP01
5F151JA09
5F151JA13
(57)【要約】
太陽光モジュールラックシステムは、ギャップを挟んで離間された複数の細長太陽光モジュールを有するビームを備える。太陽光モジュールは、キー構造などのジョイントを使用してビームに固定されることができる。太陽光モジュールのフレームは、ビーム方向に対して横方向にラックアセンブリに対する物理的支持を提供する。ギャップを挟んで分離されたラックシステムにおいて細長太陽光モジュールを離間することは、ラックの表面積全体を増加させる。これは、風やその他の力に対してラックを固定するために必要な表面積あたりの力の同時削減をもたらす。ラックシステムの実施形態は、商業用建物に存在することができる、低減した耐荷重能力を示すチルトアップ屋根構成において利用可能な広い領域に太陽光パネルを配備するのに特に適している可能性がある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の方向に延在する第1のビームと、
前記第1の方向に幅寸法を有し、第2の方向に長さ寸法を有し、前記長さ寸法が前記幅寸法よりも大きい第1の太陽光モジュールと、
前記第1の太陽光モジュールを前記第1のビームに固定する第1のジョイントと、
第2のビームと、
第2の太陽光モジュールと、
前記第1の太陽光モジュールからのギャップにおいて前記第2の太陽光モジュールを前記第1のビームに固定する第2のジョイントと、を備える、
装置。
【請求項2】
前記第1のビームが前記第2のビームに平行であり、
前記第2の太陽光モジュールが、前記第1の方向に前記幅寸法を有し、前記第2の方向に前記長さ寸法を有する、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1の太陽光モジュールが、前記長さ寸法に延在するフレームを有する、
請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第1のジョイントが前記フレームに接続されている、
請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記フレームが前記幅寸法にも延在する、
請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記長さ寸法における前記フレームの強度が、前記幅寸法における前記フレームの強度よりも大きい、
請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記ギャップの距離が前記幅寸法に対応する、
請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記ギャップの距離が前記幅寸法以外である、
請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記ジョイントが、前記ビームに挿入されるキー構造を備える、
請求項1に記載の装置。
【請求項10】
表面上に第1の方向に延在する第1のビームを配置することと、
第1のジョイントによって第1の太陽光モジュールを前記ビームに固定することであって、前記第1の太陽光モジュールが、前記第1の方向に幅寸法を有し、第2の方向に長さ寸法を有し、前記長さ寸法が前記幅寸法よりも大きい、固定することと、
第2のジョイントによって第2の太陽光モジュールを前記ビームに固定することであって、前記第2の太陽光モジュールが、ギャップによって前記第1の太陽光モジュールから分離され、前記ギャップが、前記第1の太陽光モジュールおよび前記第2の太陽光モジュールによって提供される合計面積の約5~75%の面積を提供する、固定することと、を含む、
方法。
【請求項11】
前記第1の方向が、前記第2の方向にほぼ直交する、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ギャップの距離が前記幅寸法に対応する、
請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記表面がチルトアップ屋根を備える、
請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の太陽光モジュールを前記ビームに固定することが、
前記第1のジョイントの一部を前記ビーム内に配置することと、
前記長さに沿って延在するフレームに前記第1のジョイントの別の部分を挿入することと、を含む、
請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記挿入することが、前記第1の方向および前記第2の方向によって画定される面から力を加えることを含む、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記挿入することがスライドすることを含む、
請求項14に記載の方法。
【請求項17】
ラックシステムの太陽光モジュール間にギャップを設けて、前記ラックシステムの全表面積を増加させ、それによって前記ラックシステムの単位表面積当たりのバラスト力を低減することを含む、
方法。
【請求項18】
前記単位表面積当たりのバラスト力が、前記太陽光モジュールを含む前記ラックシステムの重量によって完全に供給される、
請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ラックシステムがチルトアップ屋根上に配置される、
請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のジョイントがクリンチによって前記ビームに固定される、
請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本非仮特許出願は、2020年3月2日に出願され、全ての目的のために参照により本明細書に組み込まれる米国仮特許出願第62/984,137号の優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
地球温暖化の悪影響が認識されるにつれて、太陽エネルギーからの使用可能な電力の生成がますます受け入れられている。商業用建物(例えば、倉庫、工場)に利用可能な広い屋根領域は、太陽光パネルの配置に魅力的な場所を提供する。
【0003】
しかしながら、そのような商業用屋上は、構造的な支持を提供するよりもむしろ、外部環境(例えば、雨)からの建物内部の囲いを主に提供するように設計されることができる。この特性は、任意の太陽光発電装置の重量を含め、そのような商業用屋根が支持することができる荷重を低減することができる。
【発明の概要】
【0004】
太陽光モジュールラックシステムは、ギャップを挟んで離間された複数の細長太陽光モジュールを有するビームを備える。太陽光モジュールは、キー構造などのジョイントを使用してビームに固定されることができる。太陽光モジュールのフレームは、ビーム方向に対して横方向にラックアセンブリに対する物理的支持を提供する。ギャップを挟んで分離されたラックシステムにおいて細長太陽光モジュールを離間することは、ラックの表面積全体を増加させる。これは、風やその他の力に対してラックを固定するために必要な表面積あたりの力の同時削減をもたらす。ラックシステムの実施形態は、商業用建物に存在することができるような、低減した耐荷重能力を示すチルトアップ屋根構成において利用可能な広い領域に太陽光パネルを配備するのに特に適している可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1図1は、実施形態にかかる太陽光モジュールラック構成を示す簡略斜視図である。
図1A図1Aは、実施形態を別のモジュールラックアプローチと対比する簡略図である。
図1B図1Bは、モジュールラックアプローチの異なる実施形態を対比する簡略図である。
図2図2は、実施形態にかかる方法の簡略フロー図である。
図3図3は、ラック方式の実施形態を示す簡略斜視図である。
図3A図3Aは、図3のモジュールラックの実施形態の簡略拡大斜視図を示している。
図3B図3Bは、図3のモジュールラックの実施形態の別の簡略拡大斜視図を示している。
図3C図3Cは、図3のモジュールラックの実施形態の簡略拡大端面図である。
図3D図3Dは、図3のモジュールラックの実施形態の別の簡略拡大斜視図を示している。
図4A図4Aは、モジュールを欠くラックの実施形態の一部の簡略斜視図を示している。
図4B図4Bは、ラックシステムにおけるビームの実施形態の簡略平面図である。
図4C図4Cは、ビームの代替実施形態の斜視図を示している。
図5図5は、ラックシステムにおけるジョイントの実施形態の簡略斜視図を示している。
図5A図5Aは、図5に示されるジョイントの実施形態の簡略側面図を示している。
図5B図5Bは、ビーム部材内に位置決め配置された、図5に示されるジョイントの実施形態の簡略側面図を示している。
図5C図5Cは、ビームへの図5のジョイントの設置を示す簡略斜視図を示している。
図5D図5Dは、ビームへの図5のジョイントの設置を示す簡略斜視図を示している。
図5E図5Eは、ビームへの図5のジョイントの設置を示す簡略斜視図を示している。
図6図6は、ジョイントの別の実施形態の簡略斜視図である。
図7A図7Aは、ジョイントのさらに別の実施形態の簡略正面図を示している。
図7B図7Bは、ジョイントのさらに別の実施形態の簡略斜視図を示している。
図8A図8Aは、ビーム上に配置されたジョイントの別の実施形態の簡略斜視図を示している。
図8B図8Bは、図8Aに示されるジョイントの実施形態へのモジュールの設置の簡略斜視図を示している。
図9A図9Aは、モジュールが所定の位置にある、モジュールフレームの一実施形態の簡略斜視図を示している。
図9B図9Bは、図9Aのモジュールフレームの簡略端面図を示している。
図9C図9Cは、実施形態にかかるモジュールフレームおよびモジュールの拡大斜視図を示している。
図9D図9Dは、モジュールフレームの実施形態の簡略斜視図を示している。
図9E図9Eは、モジュールフレームの実施形態の端面図を示している。
図9F図9Fは、モジュールフレームの実施形態の端面図を示している。
図10A図10Aは、実施形態にかかるジョイントへのモジュールフレームの設置を示す簡略斜視図である。
図10B図10Bは、実施形態にかかるジョイントへのモジュールフレームの設置を示す簡略斜視図である。
図11図11は、ラックシステムの一実施形態にかかる、ジョイントと設置されたモジュールフレームとの間の嵌合を示す簡略斜視図である。
図12図12は、実施形態にかかるビーム間接続の簡略斜視図を示している。
図12A図12Aは、別の実施形態にかかるビーム間接続の簡略斜視図を示している。
図13A図13Aは、ビームに溶接によって固定された異なるキー構造設計の斜視図を示している。
図13B図13Bは、ビームに溶接によって固定された異なるキー構造設計の斜視図を示している。
図13C図13Cは、クリップの実施形態の簡略斜視図を示している。
図13D図13Dは、モジュールフレームに取り付けられた図13Cのクリップの実施形態の簡略図を示している。
図13E図13Eは、図13Cのクリップの実施形態およびクリンチジョイントを使用した金属ビームの取り付けの詳細図を示している。
図13F図13Fは、ジョイントの別の実施形態を示す斜視図を示している。
図14A図14Aは、ギャップ内に位置する通路を特徴とする実施形態の斜視図を示している。
図14B図14Bは、ギャップ内に位置する通路を特徴とする実施形態の拡大図を示している。
図15図15は、背中合わせの向きのキー構造の斜視図を示している。
図16A図16Aは、ヒール・トゥ力を示すキー構造の端面図である。
図16B図16Bは、ヒール・トゥ力を示すキー構造の端面図である。
図16C図16Cは、ヒール・トゥ力を示すキー構造の端面図である。
図17図17は、キー構造の役割をさらに示す平面図である。
図18A図18Aは、設置中の代替実施形態にかかる太陽光モジュールラックアプローチの斜視図を示している。
図18B図18Bは、図18Aの太陽光モジュールラックの詳細図を示している。
図18C図18Cは、設置中の図18Cの太陽光モジュールラックの詳細図を示している。
図18D図18Dは、図18Aの実施形態にかかるビームの斜視図を示している。
図18E図18Eは、クロス部材の設置を示すビームの端面図である。
図18F図18Fは、くさび部材の設置を示すビームの端面図である。
図19A図19Aは、例示的な実施形態にかかる互い違いに配置されたベースプレートのアレイを示す簡略斜視図である。
図19B図19Bは、太陽光モジュールが取り付けられた、図19Aの互い違いに配置されたベースプレートのアレイを示している。
図19C図19Cは、図19Aの互い違いに配置されたベースプレートのアレイの拡大斜視図を示している。
図19D図19Dは、噛合されるベースプレートの片側の拡大斜視図を示している。
図19E図19Eは、ベースプレートの1つのタブ付き側面の簡略断面図である。
図19F図19Fは、噛合されるベースプレートの片側のさらなる拡大斜視図を示している。
図19G図19Gは、モジュールを支持するベースプレート、ならびに隣接するベースプレートおよびモジュールの断面を示している。
図19H図19Hは、図19Gの断面の拡大図を示している。
図20図20は、1つのクロス部材を有し、単一ピースを備えるベースプレートの実施形態の部分斜視図を示している。
図21図21は、1つのクロス部材を有し、複数のピースを備えるベースプレートの別の実施形態の部分斜視図を示している。
図22図22は、バラストれんがによって保持された実施形態にかかるベースプレートのアレイの斜視図を示している。
図23図23は、アクセスおよび/またはケーブルルーティングのための経路を含む代替実施形態にかかるベースプレートおよびモジュールのアレイの斜視図を示している。
図24図24は、掃除ロボットを含むモジュールアレイの実施形態の斜視図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図1は、実施形態にかかる太陽光モジュールラック構成を示す簡略斜視図である。特に、太陽光モジュールラックの実施形態100は、一対のビーム102を備える。
【0007】
これらのビームは、硬く、Z方向の柔軟性に欠ける。したがって、ビームは、その軸に沿って力120を伝達するように構成される。力は、ビームの曲げ力として分解される。伝達可能な曲げモーメントの例は、400~4000フィート・ポンドの範囲である。
【0008】
ここでは、ビームは、互いに平行に向けられている。しかしながら、これは、全ての実施形態において厳密に必要とされるわけではなく、いくつかの実施形態では、ビームは、平行以外とすることができる。
【0009】
太陽光モジュール104は、介在ジョイント106を介してビーム102に物理的に接続される。ジョイントの様々な可能な実施形態に関する詳細は、以下に後述される。しかしながら、最低限、ジョイントは、太陽光パネルをビームに対して(全方向で)所定の位置に保持し、隣接する太陽光パネルからの曲げ力をY方向に伝達するように設計される。
【0010】
太陽光モジュールは、(Y軸に沿った)長さ寸法Lと(X軸に沿った)幅寸法Wとを特徴とする。特定のラックシステムの実施形態に応じて、L:Wのアスペクト比は変化することができ、例えば、幅は、約6インチから36インチとすることができ、長さは、約12インチから96インチとすることができる。
【0011】
モジュールは、フレーム108を含むことができる。そのフレームは、WおよびLの寸法において異なる強度を示すように設計されることができる。具体的には、フレームは、(ビームに垂直なY軸に沿った)L寸法においてより大きな強度を示すことができる。
【0012】
このように、ラックシステムは、外力(例えば、風)に抵抗し、(例えば、Y軸に沿って)力122を伝達するのに十分な剛性を提供するために、モジュール自体(すなわち、モジュールフレーム)の構造的強度に(部分的に)依存して設計されることができる。様々なモジュールフレームの実施形態に関する詳細は、少なくとも図9A図9Gに関連して以下に提供される。
【0013】
ビームに沿って、ジョイントは、太陽光モジュールをギャップ108だけ互いに離間させることができる。図1の特定の実施形態に示されるように、ギャップは、必ずしも等しい寸法ではない。
【0014】
しかしながら、いくつかの実施形態では、ギャップの寸法が繰り返されてもよく、ギャップは規則的に離間されてもよい。特定の実施形態では、ギャップの寸法は、太陽光モジュールの寸法に対応することができ、それによって均一な間隔をもたらす。ラックシステムのそのような実施形態は、以下に記載される図1Aおよび図1Bにおいて150として示される。
【0015】
以下に記載されるように、ギャップは、その寸法に細心の注意を払って意図的に導入される。ギャップは、ラックシステムの全体の領域を増やし、力(風など)に抵抗し、ラックシステムを屋根と接触させたままにするために別のバラストウェイトを提供する必要性を低減する(さらには完全になくす)のに役立つ。
【0016】
実施形態にかかるラックシステムは、モジュール領域と比較して、ギャップによって占められる領域に関して特徴付けられることができる。この特性(例えば、気孔率)は、約5%から約75%まで変化することができる。
【0017】
図1Aは、実施形態を従来の太陽光モジュールのラックアプローチと対比する簡略図である。特に、図1Aの比較は、ラックシステムの実施形態150が、広い領域にわたって自重で自動バラストされることによって屋根上にそれ自体を保持することを示している。
【0018】
ラックシステムの実施形態のより大きな総接続面積は、別個のバラストが軽量にされること、または存在しないことさえも可能にする。太陽光パネル間に意図的に組み込まれたギャップは、構造的な連続性が維持されることを許容し、ラックシステムの実施形態は軽量でありながら、同じ風速にさらに耐えることができる。
【0019】
上述したように、ラックシステムの実施形態150は、双方の平面寸法(例えば、図1のXおよびY)において機能する。これは、ビーム、モジュールフレーム、およびジョイントの強度によって達成される。
【0020】
図1Aにおいて比較される2つのアプローチは、同じ量の太陽光領域を提供するが(風の正味断面積が同じになる)、実施形態150は、意図的に導入されたギャップを含むより大きな総領域にわたって風を受けているため、より低いピーク全風圧を示す。
【0021】
図1Bは、様々なラックアプローチの2つの異なる実施形態150および180を対比する簡略図である。特に、実施形態150は、支持される太陽光パネルのアスペクト比が高いため、実施形態180よりも高い構造効率を示すことができることに留意されたい。
【0022】
特に、実施形態150のより小さなモジュールは、より良いパッケージング密度を提供するより小さな部分により、このギャップ方式のより効率的なレイアウトを提供する。さらに、小型でより頻繁なモジュールおよびギャップの使用は、風の上昇によって引き起こされる力のよりスムーズ且つ均一な分布をもたらす。
【0023】
一般に、より小さなモジュールの配備は、接続の量が多くなるが、より低いモジュールあたりの総力を提供することに留意されたい。そのため、そのようなアタッチメントの設置は、工具なしでより容易に行うことができる。
【0024】
ギャップ内のサポートされていない長い構造セクションは、より高いモーメントを有することに留意されたい。曲げは長さに依存するため、より均一に荷重がかかる構造が好ましい。
【0025】
そのような検討に基づいて、ギャップ幅の例は、約ゼロからモジュール幅の約3倍の間(例えば、約39インチ)の範囲とすることができる。L方向に沿って、ギャップは存在しなくすることができるか、またはギャップは、約6インチ以下のオーダーとすることができる。
【0026】
特定の実施形態は、約2インチから約39インチまでの距離を特徴とすることができる。または、モジュール幅(W)に関して表すと、ギャップは、約W/6から3×Wの間とすることができる。
【0027】
ギャップの存在は、一体化された通路を含めるための場所を提供することができることに留意されたい。通常、消防法は、天窓やその他の屋根の特徴が通路を介してアクセス可能であることを要求する。これは、太陽光アレイがレイアウトされる方法に制限を課す可能性がある。
【0028】
しかしながら、実施形態によって提供される自然な間隔のために、モジュール間のギャップに鋼格子(または他のタイプの通路)が追加されることができる。図14A~Bは、ギャップ内に位置する通路を特徴とする実施形態の斜視図を示している。
【0029】
図2は、実施形態にかかる方法200の簡略フロー図である。特に、202において、表面上で第1の方向に延在する第1のビームが配置される。
【0030】
204において、第1の太陽光モジュールが第1のジョイントによってビームに固定される。第1の太陽光モジュールは、第1の方向に幅寸法を有し、第2の方向に長さ寸法を有し、長さ寸法は、幅寸法よりも大きい。
【0031】
206において、第2の太陽光モジュールが第2のジョイントによってビームに固定される。第2の太陽光モジュールは、ギャップによって第1の太陽光モジュールから分離される。
【0032】
実施形態にかかる太陽光モジュールラックシステムは、従来のアプローチと比較して、1つ以上の利益を提供することができる。例えば、実施形態は、レイアウトオプションにおいてより大きな柔軟性を提供することができる。
【0033】
具体的には、様々な建物が様々な屋根能力を提供し、風、雪、および地震の要件の様々な組み合わせを提供する。従来の太陽光モジュールラックシステムを使用すると、従来の太陽光モジュールラックシステムは、過剰設計され、特定の建築プロジェクトの仕様および/または設計スペースのエッジに必ずしも存在しない風域のために余分なマージン(金)を放棄する可能性がある。
【0034】
従来のラックアプローチは、パネルの下方にある余分な量のバラストを利用することによって、そのような過剰設計を明らかにする可能性がある。しかしながら、屋根が支持することができる最大バラストには制限がある。これは、特に、雪/氷の蓄積が懸念されない穏やかな気候にある商業用建物の大きな屋根に普及しているチルトアップ屋根の設計に当てはまる(すなわち、降水は、液体の雨の形態で排出されて蓄積されず、屋根の強度によって支持される必要がなくなる)。
【0035】
対照的に、実施形態は、異なる風地域に対応するためにギャップ間隔を変更する柔軟性を提供する。したがって、風が弱い地域では、ギャップの間隔を狭めてモジュールをより密に詰め込み、屋根の表面積あたりの電力密度を高めることができる。あるいは、強風地域では、ラックの実施形態は、モジュールをさらに離間することができ、その結果、電力密度は低下するが、単位表面積当たりの風荷重も低下する。
【0036】
予想される様々な風荷重に対応するためのそのような調整は、新たな部品を導入することなく達成されることができる。むしろ、ビームに沿って異なる間隔でジョイントが配置されることができる。例えば、以下の特定の実施例にしたがって孔をドリルで開けることによって、低コストの修正を行うことができる。
【0037】
実施例
図3は、一実施形態300にかかる太陽光モジュールラック方式を示す簡略斜視図を示している。前の実施形態150と同様に、この特定の実施形態は、太陽光モジュール304の2列を支持する3つの平行ビーム302を特徴とし、それらの間に意図的にギャップ305が導入される。
【0038】
図3Aは、図3のモジュールラックの実施形態の簡略拡大斜視図を示している。図3Aは、ビームとモジュールとの間に存在するジョイント306を示している。
【0039】
この実施例にかかる実施形態では、モジュール幅は、従来のモジュール幅の約1/3(すなわち、短手方向)である。したがって、従来の太陽光モジュールが短辺に沿って約3フィートの幅を有する場合、太陽光モジュールの本実施形態は約1フィートの幅を有する。
【0040】
そのようなモジュールの実施形態は、24個の従来の6インチ太陽電池を連続的にラックに配置することによって装備される従来のモジュールの1/3の電力を提供することができる。様々な可能なモジュール設計に関するさらなる詳細は、以下に後述される。
【0041】
実施形態にかかるラックシステムは、ほぼあらゆるアスペクト比を有するモジュールによって効果的に動作することができることに留意されたい。しかしながら、より小さいW:L比がより望ましくてもよい。モジュールのアスペクト比は、風の抵抗を考慮して間隔を調整することができる。
【0042】
この特定の実施例は、ビームに垂直な方向により強いフレーム308を有する。システムを構造的に接続するために、1ワットあたりの材料が多く使用されて、バラストを削減(またはゼロに)することができる。ビームに沿った方向には、より強度の低いフレームが存在してもよい(またはフレームが全くない)。これは、モジュールの寸法が重要な荷重を担持するために必要とされていないためである。むしろ、モジュールの短辺の大きな荷重はビームによって支えられる。
【0043】
図3Bは、図3のモジュールラックの実施形態の別の簡略拡大斜視図を示している。図示のように、ここでジョイントは、ビームの孔310に適合するキー構造の形態であり、モジュールフレームの特徴とも係合する。例示的なキー構造に関する追加の詳細が以下に提供される。
【0044】
図3Cは、図3のモジュールラックの実施形態の簡略拡大端面図である。ここでは、特定のビーム寸法がラベル付けされているが、実施形態は、これらのまたは実際に特定の寸法に限定されない。
【0045】
図3Dは、図3のモジュールラックの実施形態の別の簡略拡大斜視図を示している。ここで、ジョイントのキー構造は、風の上昇に抵抗するのに役立つヒール・トゥ作用を介して、モジュールから隣接するモジュールに曲げを伝達する。
【0046】
ここで、この例示的な実施形態にかかるモジュール実装構成の詳細について説明する。具体的には、モジュール間に設計されたギャップが存在するため、モジュールフレームは、一方向(ビームに直交する方向)にのみ荷重を伝達する必要があることに留意されたい。
【0047】
したがって、実施形態は、最小限の処理によってシート金属から直接製造されることができる長く連続したビームを備える。そのビームは、キー構造の形態でジョイントを利用してモジュールのフレームと嵌合する。
【0048】
図4Aは、説明のためにモジュールが取り外された、ラックの実施形態400の一部の簡略斜視図を示している。この図は、ここではキー構造として成形された、2つのジョイント406を示している。
【0049】
図4Bは、ビーム402の実施形態の簡略平面図である。この実施形態では、ビームは、最小限の製造(例えば、スロット404)を有する連続鋼シート金属を含む。
【0050】
図4Cは、別の実施形態にかかるビーム410の斜視図を示している。ここで、ビームのフランジ412は、バラストブロック416を捕捉して保持するためのタブ414を有する。
【0051】
以下に詳細に説明するように、キー構造は、ビームの屋根部分に直接位置するハットセクションを備える。複雑なスロット構造は、キーが設置されて、設置された向きでビームによって捕捉されることを可能にする。
【0052】
本明細書に記載のラックシステムは、太陽光モジュールが任意に離隔されながら、以下の理由により構造的な連続性を保持することを可能にする:
・ 一方向に延在する連続ビーム、および
・ 垂直方向のモーメント担持モジュールフレーム。
【0053】
モジュール取り付け用のキー構造の形態のジョイントの使用に関する詳細がここで提供される。特に、実施形態にかかるラックシステムは、隣接するモジュールが荷重を伝達することを可能にするために、強力な構造的接続を必要とすることができる。しかしながら、強力な構造的接続は、高価で重く、設置に比較的時間がかかるボルトやその他の機械的締結具を利用することがある。
【0054】
したがって、実施形態は、シート金属ビームのスロットに嵌合し、その後に90°回転するとそこに保持されることができる金属キー構造を特徴とすることができる。このキー構造はまた、モジュールを上方からスナップ留めすることを可能jにするためのタブも有する。
【0055】
キー構造の長さは、太陽光モジュールフレームが「ヒール・トゥ」作用を介して、あるモジュールから別のモジュールに曲げ力を伝達することを可能にする。図16A~Cは、ヒール・トゥ力を示すキー構造の端面図である。
【0056】
したがって、キー構造は、1つの装置において3つの接続を確立するのに役立つ。図17は、キー構造の役割をさらに示す平面図である。
【0057】
図5は、ラックシステムの実施形態にかかるキー構造500の形態のジョイントの簡略斜視図を示している。キー構造は、柔軟な上部フランジ504を含む上部ハット部分502を備える。上部フランジは、設置時に太陽光モジュール(例えば、太陽光モジュールフレーム)によって押し込まれるのに十分な柔軟性があり、モジュールを所定の位置に保持するために所定の位置にスナップ留めして戻る。インデックス付け特徴505は、横方向の動きにおいてモジュールを捕捉する。
【0058】
キー構造は、下部フランジ506をさらに含む。その下部フランジは、挿入されるとビーム内にキー構造を保持するように設計される。ネック部分508は、キー構造がビーム内の孔の内部で一度回転することを可能にする。
【0059】
図5Aは、図5に示されるジョイントの実施形態の簡略側面図を示している。図5Bは、ビーム部材内に位置決め配置された、図5に示されるジョイントの実施形態の簡略側面図を示している。
【0060】
図5C図5Eは、ビームへの図5のキー構造の形態のジョイントの設置を示す簡略斜視図を示している。ハットセクションが約90°回転された後、キー構造がビームによって捕捉される。
【0061】
上述したキー構造は、1つの特定の実施形態のみを表しており、異なる変形が可能である。例えば、特定の実施形態は、接地のためのばりを含むことができる。そのようなバリは、以下に位置することができる:
・ (レールの側面内の)キー部分、
・ レールへのキー付き部分の底面、および/または
・ モジュールへの捕捉フランジの底面。
【0062】
図6は、キー構造の形態のジョイントの別の実施形態600の簡略斜視図である。この実施形態は、接地接続を確立するための鋭利なエッジを有するバリ602を特徴とする。
【0063】
また、図5の特定のキー構造の下部は、確実に係合するために支えるためのタブを含むが、代替実施形態は、レールの側面のスロットを通って突出するタブを特徴とすることができる。
【0064】
したがって、図7A図7Bは、ジョイントのさらに別の実施形態700の簡略正面図および斜視図をそれぞれ示している。この実施形態では、キーがその最終的な向きに回されると、下部フランジ704のタブ702がビーム708の孔706を通り抜ける。タブは、設置されると、キー構造が90°を超えて回転することを許容しない。キー構造をビーム上にしっかりと固定するために、確実に係合するようにタブが先細にされることができる。
【0065】
いくつかの実施形態によれば、キー構造は、所定の位置にねじれる代わりに、捕捉されている間にビームの上部をスライドする車とすることができる。図8Aは、ビーム802上に配置されたジョイントの別の実施形態800の簡略斜視図を示している。図面は、フランジ804に巻き付きながらビームの上部をスライドすることによって捕捉されたキー構造を示している。図8Bは、図8Aのジョイントの実施形態へのモジュール806の設置の簡略斜視図を示している。
【0066】
いくつかの実施形態では、追加のステップが、ジョイントとビームとの間の確実な接触を確実にすることができることに留意されたい。図13Aは、ビームに溶接によって固定された、回転によって嵌合されたキー構造の斜視図を示している。図13Bは、ビームに溶接によって固定された、スライドによって嵌合されたキー構造の斜視図を示している。
【0067】
いくつかの実施形態によれば、ボルト、溶接、および/または事前の工場での打ち抜きによって、ジョイント(例えば、キー構造)がビームに事前に取り付けられることができる。人件費は工場よりも屋根の上の方が高くつくため、これは潜在的に金を節約することができる。
【0068】
さらに、これは、連続したビームが多くのモジュールを保持する単一ピースであることの利点である。業界では一般的に、各モジュールマウントが組み立てられ、屋根に設置される。多くのモジュール用のアタッチメントが事前に設置された単一ピースを有することは、時間とコストの面での利点を提供することができる。
【0069】
図13Cは、ジョイント1300の代替実施形態の簡略斜視図である。図13Cは、未設置にアクセスするための上部の切り欠き1302と、モジュール間のインデックス付けのための下部のタブ1304とを示している。簡略設計は、標準のモジュールフレームへの取り付けを可能にする。
【0070】
図13Dは、モジュールフレーム1306に取り付ける、図13Cのジョイントの実施形態の簡略斜視図を示している。
【0071】
図13Eは、図13Cのジョイントの実施形態を使用した金属ビームの取り付けを示す詳細を示している。図13Eでは、ジョイント1300は、クリンチによって金属ビーム1308に取り付けられ、クリンチジョイント1310を形成する。
【0072】
図13Fは、ジョイント1320のさらに別の実施形態を示す斜視図を示している。この実施形態は、モジュールをフレームの下部からクリップの下部に位置合わせするとともに、モジュールを上部からクリップするためのタブ1322を含む。この実施形態は、さらに、中央タブ1326を形成するための切り欠き1324を含み、設置中のビーム上のジョイントの安定性を高める。
【0073】
ジョイントは、鋼またはアルミニウムを含むがこれらに限定されない金属から作製されることができる。シート金属からジョイントを製造することは、押し出し、鍛造、および/または鋳造の可能性を有する、機械加工を容易にすることができる。
【0074】
特定のジョイントの実施形態は、側面からのモジュール(例えば、モジュールフレーム)の挿入に対応することができる。ジョイントの実施形態は、モジュールにスナップ留めする任意の長さとすることができる。
【0075】
特定の構成は、高いモジュール密度を達成するために、2つのジョイントを背中合わせに配置することを含むことができる。図15は、背中合わせの向きに配置された2つのキー構造を示す斜視図を示している。いくつかの実施形態は、モジュールの特徴(例えば、フレーム)をよりよく収容するために曲げられることができる。
【0076】
さらに、特定の図は、キー構造がモジュールの側面に隣接して配置されている(場合によってはそこから曲げられている)実施形態を示しているが、これは必須ではない。あるいは、モジュールの下方にジョイント(例えば、キー構造)が配置されることができる。
【0077】
そのような構成は、ラックシステムの平面内の領域を節約することができるため、ジョイントが利用可能な表面を消費しない。いくつかの実施形態では、モジュールフレームの下部に位置する下部フランジがモジュールの下方にある。1つのそのような実施形態は、図9Eに関連して以下に説明される。
【0078】
実施形態にかかる太陽光モジュール設計の様々な態様がここで記載される。モジュールのフレーム特徴が最初に記載される。
【0079】
具体的には、加えられた力に反応して動かないようにするために(例えば、風で持ち上がらないようにするために)、ラックシステムは、意味のある構造的に接続される必要があり得る。しかしながら、太陽光モジュールの下方に余分なビームの他の部分を含めることは、材料および設置に費用がかかる場合がある。
【0080】
これを回避するために、ラックシステムの実施形態は、(モジュール自体だけでなく)取り付けシステム全体の荷重を伝達するのに十分頑丈な一方向の太陽光モジュールフレームを利用することができる。これは、高価なラックコンポーネントを追加する必要をなくすことができる。
【0081】
図9Aは、モジュール902が所定の位置にあるモジュールフレーム900の一実施形態の簡略斜視図を示している。図9Bは、図9Aのモジュールフレームの簡略端面図を示している。
【0082】
この実施形態では、フレームは、モジュールの長辺Lに沿って存在する。上部リップ903は、モジュールの前面ガラスを捕捉する。
【0083】
長辺フレーム(従来のモジュールと同じ深さを有することができる)は、キー構造のスナップイン特徴によって捕捉される下部フランジ904を有する。
【0084】
図9Cは、実施形態にかかるモジュールフレームおよびモジュールの拡大斜視図を示している。長辺フレームは、短辺モジュールフレーム910に接続するために設置されるコーナーピース908を受け入れる開口部906を有する。
【0085】
この実施形態では、長辺フレームは、モジュールがキー構造上に存在するインデックス付け特徴にスナップ留めすることを可能にする特定の形状を提供する。長辺のモジュールフレームの形状は、「C」に似ており、曲げに効果的である。
【0086】
図9Dは、モジュールの短辺フレームの代替実施形態の簡略斜視図を示している。この短辺フレームは、長いフレームの半分の深さである。これは、長いフレームに接続するコーナーピースを受け入れる対応する開口部912を有する。
【0087】
この実施形態では、短いフレームは、モジュールのガラスを上方から捕捉する必要はない。短辺フレームは、モジュールがこの方向の荷重をほとんどまたは全く支持しないため、より少ない量の材料を含む。それは、低コストの製造に最適化された特定の形状を有することができる。
【0088】
図9Eおよび図9Fは、モジュールフレームの実施形態の端面図を示している。図9Eでは、標準的なフレーム形状は、長辺、短辺、または両辺に沿って存在することができる。
【0089】
図9Eの実施形態では、キー構造は、モジュールの下方にあることができる。これは、前述のように望ましい場合がある。
【0090】
状況によっては、モジュールの短辺に沿ってフレームが全く存在しなくてもよい。モジュールは、ガラス-ガラス、または背面にシート金属ビームが接着されたガラス-背面シートとすることができる。
【0091】
図10A~Bは、実施形態にかかるジョイントへのモジュールフレームの設置を示す簡略斜視図である。モジュールがスナップ留めされると、キーは回転することができず、それによって所定の位置に完全にロックされる。実施形態にかかるラックシステムへのモジュールの設置力の範囲の例は、約25~500ポンドの間で変動することができる。
【0092】
図11は、ラックシステムの一実施形態にかかる、ジョイントと設置されたモジュールフレームとの間の嵌合を示す簡略斜視図である。モジュールフレームの孔は、モジュールをその長い方向において捕捉し、設置を容易にすることができる。
【0093】
状況によっては、ビームは、独立しており、突起の隣接するビームに接続されていなくてもよい。しかしながら、他の状況下では、少数のモジュールを既存のラックシステムに追加することが有益な場合がある。これは、ビーム間接続を使用して達成されることができる。
【0094】
図12は、実施形態にかかるビーム間接続1200の簡略斜視図を示している。1202に示されるように、キー構造の下部は、接続を保持するために、双方のビームに存在する孔に嵌合することができる。ビームは、ビームの屋根に対するヒール・トゥ作用によって上向きの曲げ力を伝達することができる。
【0095】
1204において、図12は、両端で僅かに大きなサイズに広げられた1つのビームを示している。1206において、図12は、広げられず、第1のビームのフレアの内側に嵌合する第1のビームを示している。
【0096】
図12Aは、代替実施形態にかかるビーム間接続1210の簡略斜視図を示している。ここで、ビーム1212は、別のビーム1218の反対側の端部1216が内側にスライドすることができるように広げられた端部1214を有するように示されている。双方のビームは、ビームが特定の深さまでスライドされると係合されるように、金属に打ち抜かれたくぼみ付き特徴1220を有する。
【0097】
条項1A.装置であって、
第1の方向に延在する第1のビームと、
第1の方向に幅寸法を有し、第2の方向に長さ寸法を有し、長さ寸法が幅寸法よりも大きい第1の太陽光モジュールと、
第1の太陽光モジュールを第1のビームに固定する第1のジョイントと、
第2のビームと、
第2の太陽光モジュールと、
第1の太陽光モジュールからのギャップにおいて第2の太陽光モジュールを第1のビームに固定する第2のジョイントと、を備える、装置。
【0098】
条項2A.
第1のビームが第2のビームに平行であり、
第2の太陽光モジュールが、第1の方向に幅寸法を有し、第2の方向に長さ寸法を有する、条項1Aに記載の装置。
【0099】
条項3A.第1の太陽光モジュールが、長さ寸法に延在するフレームを有する、条項1Aに記載の装置。
【0100】
条項4A.第1のジョイントがフレームに接続されている、条項3Aに記載の装置。
【0101】
条項5A.フレームが幅寸法にも延在する、条項4Aに記載の装置。
【0102】
条項6A.長さ寸法におけるフレームの強度が、幅寸法におけるフレームの強度よりも大きい、条項5Aに記載の装置。
【0103】
条項7A.ギャップの距離が幅に対応する、条項1Aに記載の装置。
【0104】
条項8A.ギャップの距離が幅以外である、条項1Aに記載の装置。
【0105】
条項9A.ジョイントがビームに挿入されるキー構造を備える、条項1Aに記載の装置。
【0106】
条項10A.方法であって、
表面上に第1の方向に延在する第1のビームを配置することと、
第1のジョイントによって第1の太陽光モジュールをビームに固定することであって、第1の太陽光モジュールが、第1の方向に幅寸法を有し、第2の方向に長さ寸法を有し、長さ寸法が幅寸法よりも大きい、固定することと、
第2のジョイントによって第2の太陽光モジュールをビームに固定することであって、第2の太陽光モジュールが、ギャップによって第1の太陽光モジュールから分離され、ギャップが、第1のモジュールおよび第2のモジュールによって提供される合計面積の約5~75%の面積を提供する、固定することと、を含む、方法。
【0107】
条項11A.第1の方向が、第2の方向にほぼ直交する、条項10Aに記載の方法。
【0108】
条項12A.ギャップの距離が幅に対応する、条項10Aに記載の方法。
【0109】
条項13A.表面がチルトアップ屋根を備える、条項10Aに記載の方法。
【0110】
条項14A.第1の太陽光モジュールをビームに固定することが、
第1のジョイントの一部をビーム内に配置することと、
長さに沿って延在するフレームに第1のジョイントの別の部分を挿入することと、を含む、条項10Aに記載の方法。
【0111】
条項15A.挿入することが、第1の方向および第2の方向によって画定される面から力を加えることを含む、条項14Aに記載の方法。
【0112】
条項16A.挿入することがスライドすることを含む、条項14Aに記載の方法。
【0113】
条項17A.方法であって、
ラックシステムの太陽光モジュール間にギャップを設けて、ラックシステムの全表面積を増加させ、それによってラックシステムの単位表面積当たりのバラスト力を低減することを含む、方法。
【0114】
条項18A.単位表面積当たりのバラスト力が、太陽光モジュールを含むラックシステムの重量によって完全に供給される、条項17Aに記載の方法。
【0115】
条項19A.ラックシステムがチルトアップ屋根上に配置される、条項17Aに記載の方法。
【0116】
条項20A.第1のジョイントがクリンチによってビームに固定される、条項14Aに記載の方法。
【0117】
ここで図1に戻ると、その図は、別個のクロス部材がない太陽光モジュールラックアプローチを示している。したがって、モジュールフレームのみがY方向に沿った構造を提供する。
【0118】
しかしながら、これは必須ではなく、代替実施形態は、ビームの主軸に直交する方向に沿って支持を提供するために別個の異なるクロス部材を含むことができる。図18A~Fは、そのような代替実施形態の様々な図を示している。
【0119】
特に、図18Aは、設置中の代替実施形態にかかる太陽光モジュールラックアプローチの斜視図を示している。ここで、ビーム1800は、最初に屋根1802上に配置される。次に、PVモジュール1804が、それらのフレーム1807がビーム上のタブ1808上に置かれた状態で追加される。
【0120】
複数のモジュールがこのように配置されると、図18Bの詳細図に示されるように、クロス部材1810が複数のビーム1811上に押し付けられる。
【0121】
図18Cは、設置中の図18Cの太陽光モジュールラックの詳細図を示している。このビームは、モジュールを屋根から直接離して保つために、モジュールの下部が着座するタブ1808を形成する切り欠き1816を有する。
【0122】
図18Dは、図18Aの実施形態にかかるビームの斜視図を示している。ビーム1800は、モジュールフレームを把持するためのリップ1814を有する2つのフランジ1812を有する。
【0123】
また、クロス部材がくさび留めして係合するための切り欠き1816も示されている。このクロス部材は、1モジュールの長さ(例えば、6フィート)まで短くすることも、20フィート以上にすることもできる。
【0124】
図18Eは、クロス部材の設置を示すビームの端面図である。この断面は、クロス部材1810がどのように下降され、ビーム1800に押し込まれ1811、2つのフランジを外側にこじ開けさせてモジュールフレームに係合し、所定の位置にしっかりと保持されるかを示している(点線)。クロス部材が押し込まれると、タブ1820が第1のビームの切り欠きと係合し、構造を所定の位置にロックする。結果として得られるラック配置は、4つのモジュールと同じ程度に少ないか、または50もしくはそれ以上の程度に多くすることができる。
【0125】
全ての中間モジュールにクロス部材が設置される必要はないことに留意されたい。クロス部材が存在しない場合、図18Fに示すように、くさび1822部材が使用されてビームを係合させてモジュールフレーム上にクランプすることができる。
【0126】
太陽光モジュールを支持する代替実施形態が可能である。図19Aは、例示的な実施形態にかかる互い違いに配置されたベースプレート1902のアレイ1900を示す簡略斜視図である。
【0127】
図19Bは、図19Aの互い違いに配置されたベースプレートのアレイであって、それに取り付けられた太陽光モジュール1904をさらに有するベースプレートのアレイを示している。モジュールは、下方にあるベースプレートよりも大きい(長い)ことに留意されたい。
【0128】
ここで、屋根に取り付けられたシステム特徴の配置は、互い違いに配置されたベースプレートを特徴とする。この互い違いの配置は、モジュールフレームの重なり合う連続性を提供し、剛性を提供する。
【0129】
示されているように、各モジュールは、その下方にベースプレート構造を有する。図19Cは、図19Aの互い違いに配置されたベースプレートのアレイの拡大斜視図を示している。
【0130】
ベースプレートが最初に設置され、次にモジュールが上方からスナップ留めされる。これは、複合マウント構造を完成する。
【0131】
図19Dは、ベースプレートの噛合されるタブ1906を示す片側の拡大斜視図を示している。図19Eは、ベースプレート上のタブ構造を示す詳細断面図である。
【0132】
図示のように、これらのタブは、持ち上げられ、隣接するベースプレートと重なっている。タブは、隣接するモジュールフレームに係合する。
【0133】
この配置は、アレイ全体にわたって堅牢な接続を提供する。モジュールが接続された構造であることによってモジュールに与えられる結果としての剛性および堅さは、バラストの必要性を低減するのに役立つ。また、モジュールが構造にロックされるという事実は、設置目的に有用である。
【0134】
例示の目的で、図19Fは、噛合されるベースプレートの片側のさらなる拡大斜視図を示している。図19Gは、隣接するベースプレートおよびモジュールとともに、モジュールを支持するベースプレートの断面を示している。図19Hは、図19Gの断面の拡大図を示している。
【0135】
ベースプレートは、シート金属(例えば、鋼および/またはアルミニウム)から作製されることができる。耐腐食性を付与するために、事前亜鉛めっきコイル、溶融亜鉛めっき鋼、またはステンレス鋼が使用されることができる。
【0136】
ベースプレートは、単一の金属ピースから打ち抜かれることができる。図20は、(上記の実施形態のクロス部材ではなく)1つの横断部材を有し、単一ピースとして製造されたベースプレートの実施形態の部分斜視図を示している。
【0137】
あるいは、ベースプレートは、母材のコイルをより有効に利用するために、2つ以上の金属のサブピースから(リベット、ボルト、ねじ、またはクリンチによって)構築されることができる。図21は、単一の横断部材を有し、各タブ付きエッジに別個に取り付けられたピースを備えるベースプレートの別の実施形態の部分斜視図を示している。
【0138】
連結タブの性質上、外力(例えば、風)に抵抗するために、アレイのエッジにあるモジュールが押さえつけられる必要がある場合がある。これは、バラストれんがを収容することができる専用の小型ベースプレートによって達成されることができる。図22は、バラストれんがによって保持された実施形態にかかるベースプレートのアレイの斜視図を示している。
【0139】
バラストの使用の代わりに、またはバラストの使用と組み合わせて、エッジモジュールは、インバータに戻る配線を含む構造、または専用のアクセス通路を提供することによって押さえつけられることができる。図23は、アクセスおよび/またはケーブルルーティングのための経路を含む代替実施形態にかかるベースプレートおよびモジュールのアレイの斜視図を示している。
【0140】
図22図23の実施形態に関連して、ベースプレートは、いずれかの端部に横断要素が配置された矩形を含むことに留意されたい。これは、(単一の横断要素を有する)図20図21および(追加のクロス横断要素をさらに含む)図19A~Gの他のベースプレートの実施形態と比較される。
【0141】
図24は、掃除ロボットを含むモジュールアレイの実施形態の斜視図を示している。特に、この接続されたモジュールの配置は、モジュールを横切って任意の平面方向に自由に移動することができる小さな掃除ロボットによって掃除されることができる。
【0142】
条項1B.装置であって、
太陽光モジュールを支持し、隣接するベースプレートによって支持される隣接する太陽光モジュールと係合されるエッジタブを有するベースプレートを備え、
隣接するベースプレートのエッジタブが太陽光モジュールと係合される、装置。
【0143】
条項2B.ベースプレートおよび隣接するベースプレートが互い違いに配置される、条項1Bに記載の装置。
【0144】
条項3B.ベースプレートのエッジタブが、隣接するベースプレートのエッジタブと噛合される、条項1Bに記載の装置。
【0145】
条項4B.ベースプレートが横断要素を備える、条項1Bに記載の装置。
【0146】
条項5B.横断要素がベースプレートの一端に配置され、装置が、さらに、
ベースプレートを矩形として画定するために、ベースプレートの反対側の端部に配置された別の横断要素を備える、条項4Bに記載の装置。
【0147】
条項6B.ベースプレートが単一ピースを備える、条項1Bに記載の装置。
【0148】
条項7B.エッジタブの反対側に配置されたバラストをさらに備える、条項1Bに記載の装置。
【0149】
条項8B.方法であって、
太陽光モジュールをベースプレート上に下降して、隣接するベースプレートのエッジタブと係合させることと、
別の太陽光モジュールを隣接するベースプレートに下降して、ベースプレートのエッジタブと係合させることと、を含む、方法。
【0150】
条項9B.ベースプレートおよび隣接するベースプレートが互い違いに配置される、条項8Bに記載の方法。
【0151】
条項10B.ベースプレートのエッジタブが、隣接するベースプレートのエッジタブと噛合される、条項8Bに記載の方法。
【0152】
条項11B.ベースプレートが横断要素を備える、条項8Bに記載の方法。
【0153】
条項12B.ベースプレートのエッジタブとは反対側にバラストを配置することをさらに含む、条項8Bに記載の方法。
図1
図1A
図1B
図2
図3
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図4C
図5
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図9F
図10A
図10B
図11
図12
図12A
図13A
図13B
図13C
図13D
図13E
図13F
図14A
図14B
図15
図16A
図16B
図16C
図17
図18A
図18B
図18C
図18D
図18E
図18F
図19A
図19B
図19C
図19D
図19E
図19F
図19G
図19H
図20
図21
図22
図23
図24
【国際調査報告】