IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サンディアル フーズ,インコーポレイテッドの特許一覧

特表2023-515879食品組成物、並びに食品組成物を生産し及び使用するための方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-14
(54)【発明の名称】食品組成物、並びに食品組成物を生産し及び使用するための方法
(51)【国際特許分類】
   A23J 3/00 20060101AFI20230407BHJP
   A23L 13/00 20160101ALI20230407BHJP
   A23J 3/14 20060101ALI20230407BHJP
   A23L 11/00 20210101ALI20230407BHJP
   A23J 3/16 20060101ALI20230407BHJP
   A23J 3/18 20060101ALI20230407BHJP
【FI】
A23J3/00 502
A23L13/00 Z
A23J3/14
A23L11/00 F
A23L11/00 A
A23J3/16
A23J3/18 502
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022552747
(86)(22)【出願日】2021-03-02
(85)【翻訳文提出日】2022-10-28
(86)【国際出願番号】 US2021020553
(87)【国際公開番号】W WO2021178459
(87)【国際公開日】2021-09-10
(31)【優先権主張番号】62/984,657
(32)【優先日】2020-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/047,185
(32)【優先日】2020-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.アンドロイド
(71)【出願人】
【識別番号】522348239
【氏名又は名称】サンディアル フーズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】デン,シウェン
(72)【発明者】
【氏名】シュヴァーバッハ,ジェシカ
【テーマコード(参考)】
4B020
4B042
【Fターム(参考)】
4B020LB19
4B020LB30
4B020LC04
4B020LG01
4B020LG09
4B020LK04
4B020LK05
4B020LK07
4B020LP03
4B020LP09
4B042AD36
4B042AK10
4B042AK11
4B042AK13
4B042AP02
(57)【要約】
肉、肉製品、及び他の食品を模倣することができる植物性の組成物が、本明細書において提供される。このような組成物を生産し、使用するための方法もまた、本明細書において提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)動物肉の第1の構成成分を再現するか又は模倣するように、及び(ii)三次元構造で構成された第1の構成材料であって、植物性の材料から得られる第1の構成材料、並びに
(i)前記動物肉の第2の構成成分を再現するか又は模倣するように、及び(ii)層構造として構成された第2の構成材料
を含む組成物であって、
前記層構造は、前記三次元構造の少なくとも一部分の付近に配置され、
前記第1の構成材料及び前記第2の構成材料は、動物由来の構成成分を含まない、組成物。
【請求項2】
前記第1の構成材料は、実質的に整列された繊維を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記実質的に整列された繊維の繊維間又は繊維の束の間に組み込まれた、1つ以上の繊維、デンプン、又は脂肪をさらに含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記繊維、デンプン、又は脂肪は、筋肉組織、筋肉内組織、結合組織、又はその任意の組み合わせを再現するか又は模倣するように構成される、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記第1の構成材料は、豆又は豆果から得られる、乾燥重量で約5%以上のタンパク質を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記第1の構成材料は、グルテン、穀粒、油、及び天然のフレーバーからなる群から選択される1つ以上の構成成分をさらに含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記第2の構成材料の前記層は、約0.1ミリメートル(mm)~約10mmの厚さを有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記第2の構成材料は、凝乳状の物質を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記第2の構成材料は、タンパク質性の食用フィルム又はコーティング、デンプン性の食用フィルム又はコーティング、非デンプン多糖食用フィルム又はコーティング、脂質性の食用フィルム又はコーティング、エマルション及び二層食用フィルム又はコーティング、並びに食用ゲルからなる群から選択される1つ以上の材料を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記第2の構成材料は、大豆又は湯葉を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
前記第2の構成材料は、ライスペーパーを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
骨を再現するか又は模倣するように構成された第3の構成材料をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
前記第3の構成材料は、植物材料又は可塑性物質を含む、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記動物肉の前記第1の構成成分又は前記第2の構成成分は、筋肉内組織、結合組織、軟骨組織、皮、又はその任意の組み合わせである、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
複数の三次元構造をさらに含み、前記複数の三次元構造は、前記三次元構造を含み、前記複数の三次元構造は、前記第2の構成材料によって少なくとも部分的にカバーされるか又はカプセル化される、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
前記第1の構成材料は、筋肉繊維を再現するか又は模倣するように構成された、実質的に整列された繊維を含む、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
前記第2の構成材料は、前記複数の三次元構造の内部に少なくとも部分的に配置されており、前記第2の構成材料は、筋肉内組織、結合組織、又はその両方を再現するか又は模倣するように構成される、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
前記複数の三次元構造の外面の少なくとも一部分に配置された前記第2の構成材料の追加の層をさらに含み、前記第2の構成材料の前記追加の層は、皮を再現するか又は模倣するように構成される、請求項15に記載の組成物。
【請求項19】
前記第1の構成材料は、約30~70の明度(L*)を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項20】
前記第2の構成材料は、約30~70の明度(L*)を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項21】
前記第2の構成材料は、約50%の相対湿度及び25℃の温度で、約0メガパスカル(MPa)~約25MPaの引張り強さを有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項22】
前記第2の構成材料は、約0~約1の脂質対タンパク質の質量比を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項23】
前記第2の構成材料は、約0~約1の糖対タンパク質の質量比を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項24】
食品組成物を生産するための方法であって、
(a)第1の混合物及び第2の混合物を提供することであって、前記第1の混合物は、植物性の材料から得られ、前記第1の混合物及び前記第2の混合物は、動物由来の構成成分を含まない、提供すること、
(b)前記第1の混合物が、動物肉の第1の構成成分を再現するか又は模倣するように、前記第1の混合物を三次元構造に成形すること、並びに
(c)コーティングされた三次元構造を生成するために、前記第2の混合物の1つ以上の層により前記三次元構造の少なくとも一部分をコーティングすること
を含み、前記三次元構造をコーティングしている前記1つ以上の層は、前記動物肉の第2の構成成分を再現するか又は模倣する、方法。
【請求項25】
前記動物肉の前記第1の構成成分又は前記第2の構成成分は、筋肉内組織、結合組織、軟骨組織、又はその任意の組み合わせである、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記第2の混合物の前記1つ以上の層は、前記三次元構造に接着している、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記植物性の材料は、豆又は豆果を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記第1の混合物を生成するために、タンパク質が豊富な豆の画分と豆又は豆果のピューレを組み合わせることをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記タンパク質が豊富な豆の画分は、乾燥させた豆から形成される、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記乾燥させた豆の粒子を生成するために、前記乾燥させた豆を細かくすることをさらに含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記乾燥させた豆の前記粒子は、(a)の前に、空気選別を使用してサイズによって分けられる、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記第1の混合物、前記第2の混合物、又はその組み合わせを熱処理するか、圧力調理するか、スチーム調理するか、又はオートクレーブすることをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項33】
前記第1の混合物を前記三次元構造に成形することは、実質的に整列された繊維を生成することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項34】
前記実質的に整列された繊維の繊維間又は繊維の束の間に繊維、デンプン、又は脂肪を組み込むことをさらに含み、前記繊維、デンプン、又は脂肪は、筋肉組織、筋肉内組織、結合組織、又はその任意の組み合わせを再現するか又は模倣するように構成される、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記第1の混合物は、豆又は豆果から得られる、乾燥重量で約5%以上のタンパク質を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項36】
第1の材料のまわりに前記三次元構造を形成することをさらに含み、前記第1の材料は、骨を再現するか又は模倣する、請求項24に記載の方法。
【請求項37】
前記第1の材料は、植物材料又は可塑性物質を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記第2の混合物による、前記三次元構造の前記少なくとも前記一部分の前記コーティングは、ディップすること、ラップすること、浸漬すること、はけで塗ること、スプレーすること、注入すること、又はその任意の組み合わせを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項39】
前記動物組織の味、テクスチャー、又は物理的若しくは官能的特性を再現するか又は模倣するために、前記第1の混合物、前記第2の混合物、又はその任意の組み合わせをベークすること、揚げること、マリネに漬けること、通気すること、蒸し煮にすること、パン粉をつけること、味をつけること、又はグリルすることをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項40】
前記コーティングされた三次元構造を含む複数のコーティングされた三次元構造を生成することをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項41】
前記第1の混合物は、筋肉繊維を再現するか又は模倣する実質的に整列された繊維を含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記1つ以上の層は、筋肉内組織、結合組織、又はその両方を再現するか又は模倣するために、前記複数の三次元構造の内部に少なくとも部分的に配置されている、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
コーティングされた複数の三次元構造を生成するために、前記第2の混合物の1つ以上の追加の層により、前記複数の三次元構造の少なくとも一部分をコーティングすることをさらに含む、請求項40に記載の方法。
【請求項44】
筋肉内組織、結合組織、又はその任意の組み合わせを再現するために、前記複数の三次元構造の中に前記第2の混合物を注入することをさらに含む、請求項40に記載の方法。
【請求項45】
食品組成物を生産するための方法であって:
(a)1つ以上の植物性の材料を含む混合物を提供することであって、前記混合物は、動物由来の構成成分を含まない、提供すること、及び
(b)実質的に整列された繊維を含む三次元構造を生成するために、前記混合物を加工することであって、前記加工は、前記混合物を伸ばすか、折りたたむか、又は層にすることを含む、加工することを含む方法。
【請求項46】
前記1つ以上の植物性の材料は、豆のピューレ、豆果のピューレ、タンパク質が豊富な豆の画分、グルテン、又はその任意の組み合わせを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記混合物は、前記豆又は前記豆果のピューレを前記タンパク質が豊富な豆の画分と組み合わせることによって生成される、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
前記タンパク質が豊富な豆の画分は、乾燥させた豆から形成される、請求項45に記載の方法。
【請求項49】
前記乾燥させた豆の粒子を生成するために、前記乾燥させた豆を細かくすることをさらに含む、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記乾燥させた豆の前記粒子は、(a)の前に、空気選別を使用してサイズによって分けられる、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記混合物を圧力調理するか又はオートクレーブすることをさらに含む、請求項45に記載の方法。
【請求項52】
実質的に整列された繊維を含む前記三次元構造を成形するか又は成型することをさらに含む、請求項45に記載の方法。
【請求項53】
実質的に整列された繊維を含む前記三次元構造は、前記混合物を伸ばすことによって生成される、請求項45に記載の方法。
【請求項54】
実質的に整列された繊維を含む前記三次元構造は、前記混合物を折りたたむことによって生成される、請求項45に記載の方法。
【請求項55】
前記実質的に整列された繊維の繊維間又は繊維の束の間に繊維、デンプン、又は脂肪を組み込むことをさらに含み、前記繊維、デンプン、又は脂肪は、筋肉組織、筋肉内組織、結合組織、又はその任意の組み合わせを再現するか又は模倣するように構成される、請求項45に記載の方法。
【請求項56】
前記三次元構造の中に前記繊維、デンプン、又は脂肪を組み込むために、前記繊維間又は繊維の束の間に前記繊維、デンプン、又は脂肪を注入することをさらに含む、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記混合物は、豆又は豆果から得られる、乾燥重量で約5%以上のタンパク質を含む、請求項45に記載の方法。
【請求項58】
第1の材料のまわりに前記三次元構造を形成することをさらに含み、前記第1の材料は、骨を再現するか又は模倣する、請求項45に記載の方法。
【請求項59】
前記第1の材料は、植物材料又は可塑性物質を含む、請求項57に記載の方法。
【請求項60】
前記動物組織の味、テクスチャー、又は物理的若しくは官能的特性を再現するか又は模倣するために、前記混合物をベークすること、揚げること、マリネに漬けること、通気すること、蒸し煮にすること、パン粉をつけること、味をつけること、又はグリルすることをさらに含む、請求項45に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2020年7月1日に提出された米国仮特許出願第63/047,185号及び2020年3月3日に提出された米国仮特許出願第62/984,657号の利益を主張し、これらのそれぞれは、参照によって本明細書において全体が援用される。
【背景技術】
【0002】
[0002] 動物性の肉製品の代わりとなる、植物性の代替物が開発されている。植物性の代替物は、動物性の肉製品の味、テクスチャー、見た目、及び構造を模倣するために、各種のプロセスを通して生産することができる。植物性の代替物は、ある種の味及びテクスチャーは模倣し得るが、動物性の肉製品の見た目、構造、並びに味の複雑さ及び種々のテクスチャーを似たようなものにするのは、難易度の高いものとなり得る。例えば、既存の植物性の代替物は、均一又は均質なものとなり、したがって、植物性の代替物に置き換わるはずの動物性の肉製品とは違うもののように見え且つ感じてしまうことがある。現行の製品は、動物性の肉を食べる経験を再現するものではないので、これらの要因により、植物性の代替物を消費する経験が全体的に損なわれてしまうかもしれない。さらに、廃棄量及び植物性の代替物を生産するための加工エネルギーが重荷となり得る。現行の生産プロセスは、速やかなプロファイル調整又は植物材料の交換可能性に関して、柔軟性を欠いている可能性がある。植物性の代替物の生産プロセスの基準化もまた、難易度の高いものとなり、絶え間ない再調整を必要とし、使用されてもよい又は変更されてもよい植物成分に関して制限を生じさせ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
[0003] 動物性の肉製品の代替物としての新しい、改善された植物性の組成物及び植物性の組成物を生産し、使用するための改善された方法が必要であることが、本明細書において認識される。本開示は、例えば、植物性の代替物に置き換わることが意図される動物性の肉製品と同じような物理的特性(例えば構造、形状、密度、見た目、複雑さ、まとまり等)及び同じような官能特性(例えばテクスチャー、味、フレーバー、口あたり等)を有する、動物性の肉製品の代わりとなる植物性の代替物の組成物を提供する。加えて、植物性の組成物は、模倣されている動物性の製品と同じような物理的特性及び官能的特性(例えば繊維構造、噛み応え、パリパリ感、ジューシーさ、カリカリ感等)を提供してもよい。動物性の肉製品の代替物としての改善された植物性の組成物は、動物肉との類似点が増加するように、植物性の代替物の官能的、物理的、及び美的特性を改善することが意図される植物性のコーティングを含む。このような植物性の代替物又はさらには動物性の肉製品のための植物性のコーティングもまた、本明細書において提供される。コーティング(例えば、植物性の「皮」、植物性の「すじ(tendon)」)は、フレーバーを改善する(例えば、いかなる加工もなしで、調理プロセスを通して、又はマリネに漬けるプロセスを通して)、水分を保持する、保水力を増加させる、ジューシーさを改善する、テクスチャー(例えばパリパリ感、カリカリ感等)を改善する、調理前及び調理後の見た目を改善する(例えば、きつね色に焼く、焼き目、メイラード反応等)、複雑さ及びまとまりを改善する、並びにさらに、コーティングによってコーティングされている製品を食べているという経験(例えば官能的感覚等)を増強する。本開示はまた、このような組成物を生産するための方法及びこのような組成物を使用するため方法をも提供する。
【0004】
[0004] 様々な植物種由来の葉、茎、根、果実、及び種を含む植物材料並びに例えば、タンパク質が豊富な及び炭水化物が豊富な(例えば、デンプンが豊富な)、油が豊富な植物画分を含む植物画分、天然に存在する脂質、並びに植物材料由来の他の高分子及び微小分子により、動物性の肉を模倣する味、テクスチャー、見た目、又は構造を有する、植物性の肉製品代替物を生産してもよい。いくつかの場合において、本明細書において記載される植物性の肉製品は、動物性の肉とテクスチャーが同じような植物画分を含んでいてもよい。テクスチャーの類似性は、一直線にそろって、並びに、比較的直線状の繊維を形成し、様々なサイズの層状の束になってまとまっている植物画分に起因してもよい。一直線にそろえることは、様々な濃度の1つ以上の植物材料由来の1つ以上の植物画分(例えば、例えばヒヨコマメ(ひよこ豆)及びリョクトウ(緑豆)などの様々なマメ科植物の植物画分由来の、タンパク質が豊富な画分及びデンプンが豊富な画分の様々な組み合わせ)を使用し、物理化学的変化を誘発して、達成することができる。
【0005】
[0005] テクスチャーの類似性は、凝集し、ゲル化し、堆積して網様構造を形成し、表面に又は層若しくは束の間で結合し、接着する植物画分に起因してもよい。凝集は、様々な濃度の1つ以上の植物材料由来の1つ以上の植物画分を使用し(例えば、ダイズタンパク質の凝集体/網様構造、ダイズタンパク質及びリョクトウタンパク質の凝集体/網様構造、並びに米デンプンゲル化フィルムなど、様々な植物由来のタンパク質が豊富な画分及びデンプンが豊富な画分の組み合わせを変えることによって)、物理化学的変化を誘発して、達成されてもよい。テクスチャーの類似性は、乳化する、安定した混合物の中に空気を組み込む及びフレーバーを組み込む、並びに層又は束に浸透するか又は接着する植物画分に起因してもよい。安定した混合物は、様々な濃度の1つ以上の植物材料由来の1つ以上の植物画分(例えば、例えば、ヒヨコマメ及びレンズマメ由来のタンパク質が豊富な画分並びに亜麻仁由来の油が豊富な画分など、様々な植物由来のタンパク質が豊富な画分及び油が豊富な画分の様々な組み合わせ)を使用し、物理化学的変化を誘発して、達成されてもよい。実際に、本明細書において提供される組成物、プロセス、及び方法は、本明細書において記載される新鮮な又は乾燥形態の、家禽の肉(例えば鶏肉、七面鳥の肉、カモの肉)、牛肉、豚肉、子羊の肉、子牛の肉、魚、貝、及び他のタイプの動物性の肉を含む、任意のタイプの動物性の肉の代替物を提供することができる。
【0006】
[0006] 本開示の別の態様は、1つ以上のコンピュータプロセッサによる実行に応じて、上記の又は本明細書における他の箇所に記載される方法のいずれかを実施する機械実行可能コードを含む、非一時的なコンピュータ可読媒体を提供する。
【0007】
[0007] 本開示の別の態様は、1つ以上のコンピュータプロセッサ及びそれにつながれたコンピュータメモリを含むシステムを提供する。コンピュータメモリは、1つ以上のコンピュータプロセッサによる実行に応じて、上記の又は本明細書における他の箇所に記載される方法のいずれかを実施する機械実行可能コードを含む。
【0008】
[0008] 一態様において、本開示は、以下を含む組成物であって:(i)動物肉の第1の構成成分を再現するか又は模倣するように及び(ii)三次元構造で構成された第1の構成材料、第1の構成材料は、植物性の材料から得られる;並びに(i)動物肉の第2の構成成分を再現するか又は模倣するように及び(ii)層構造として構成された第2の構成材料、層構造は、三次元構造の少なくとも一部分の付近に配置され、第1の構成材料及び第2の構成材料は、動物由来の構成成分を含まない、組成物を提供する。
【0009】
[0009] いくつかの実施形態において、第1の構成材料は、実質的に整列された繊維を含む。いくつかの実施形態において、組成物は、実質的に整列された繊維の繊維間又は繊維の束の間に組み込まれた、1つ以上の繊維、デンプン、又は脂肪をさらに含む。いくつかの実施形態において、繊維、デンプン、又は脂肪は、筋肉組織、筋肉内組織、結合組織、又はその任意の組み合わせを再現するか又は模倣するように構成される。いくつかの実施形態において、第1の構成材料は、豆又は豆果から得られる、乾燥重量で約5%以上のタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、第1の構成材料は、グルテン、穀粒、油、及び天然のフレーバーからなる群から選択される1つ以上の構成成分をさらに含む。いくつかの実施形態において、第2の構成材料の層は、約0.1ミリメートル(mm)~約10mmの厚さを有する。いくつかの実施形態において、第2の構成材料は、凝乳状の物質を含む。いくつかの実施形態において、第2の構成材料は、タンパク質性の食用フィルム又はコーティング、デンプン性の食用フィルム又はコーティング、非デンプン多糖食用フィルム又はコーティング、脂質性の食用フィルム又はコーティング、エマルション及び二層食用フィルム又はコーティング、並びに食用ゲルからなる群から選択される1つ以上の材料を含む。いくつかの実施形態において、第2の構成材料は、大豆又は湯葉を含む。いくつかの実施形態において、第2の構成材料は、ライスペーパーを含む。
【0010】
[0010] いくつかの実施形態において、組成物は、骨を再現するか又は模倣するように構成された第3の構成材料をさらに含む。いくつかの実施形態において、第3の構成材料は、植物材料又は可塑性物質を含む。いくつかの実施形態において、動物肉の第1の構成成分又は第2の構成成分は、筋肉内組織、結合組織、軟骨組織、皮、又はその任意の組み合わせである。いくつかの実施形態において、組成物は、複数の三次元構造をさらに含み、複数の三次元構造は、三次元構造を含み、複数の三次元構造は、第2の構成材料によって少なくとも部分的にカバーされるか又はカプセル化される。いくつかの実施形態において、第1の構成材料は、筋肉繊維を再現するか又は模倣するように構成された、実質的に整列された繊維を含む。いくつかの実施形態において、第2の構成材料は、複数の三次元構造の内部に少なくとも部分的に配置されており、第2の構成材料は、筋肉内組織、結合組織、又はその両方を再現するか又は模倣するように構成される。いくつかの実施形態において、組成物は、複数の三次元構造の外面の少なくとも一部分に配置された第2の構成材料の追加の層をさらに含み、第2の構成材料の追加の層は、皮を再現するか又は模倣するように構成される。
【0011】
[0011] いくつかの実施形態において、第1の構成材料は、約30~70の明度(L*)を有する。いくつかの実施形態において、第2の構成材料は、約30~70の明度(L*)を有する。いくつかの実施形態において、第2の構成材料は、1平方ミリメートル当たり約00グラム(g/mm)~約7g/mmの引張り強さを有する。いくつかの実施形態において、第2の構成材料は、約0.1~約0.6の脂質対タンパク質の質量比を有する。いくつかの実施形態において、第2の構成材料は、約0.1~約0.6の糖対タンパク質の質量比を有する。
【0012】
[0012] 別の態様において、本開示は、食品組成物を生産するための方法であって:第1の混合物及び第2の混合物を提供すること、第1の混合物は、植物性の材料から得られ、第1の混合物及び第2の混合物は、動物由来の構成成分を含まない;第1の混合物が、動物肉の第1の構成成分を再現するか又は模倣するように、第1の混合物を三次元構造に成形すること;並びにコーティングされた三次元構造を生成するために、第2の混合物の1つ以上の層により三次元構造の少なくとも一部分をコーティングすること、三次元構造をコーティングしている1つ以上の層は、動物肉の第2の構成成分を再現するか又は模倣する、方法を提供する。
【0013】
[0013] いくつかの実施形態において、動物肉の第1の構成成分又は第2の構成成分は、筋肉内組織、結合組織、軟骨組織、又はその任意の組み合わせである。いくつかの実施形態において、第2の混合物の1つ以上の層は、三次元構造に接着している。いくつかの実施形態において、植物性の材料は、豆又は豆果を含む。いくつかの実施形態において、方法は、第1の混合物を生成するために、タンパク質が豊富な豆の画分と豆又は豆果のピューレを組み合わせることをさらに含む。いくつかの実施形態において、タンパク質が豊富な豆の画分は、乾燥させた豆から形成される。いくつかの実施形態において、方法は、乾燥させた豆の粒子を生成するために、乾燥させた豆を細かくする(commute)ことをさらに含む。いくつかの実施形態において、第1の混合物及び第2の混合物を提供する前に、乾燥させた豆の粒子は、空気選別を使用してサイズによって分離される。いくつかの実施形態において、方法は、第1の混合物、第2の混合物、又はその組み合わせを熱処理する、圧力調理する、スチーム調理する、又はオートクレーブすることをさらに含む。いくつかの実施形態において、第1の混合物を三次元構造に成形することは、実質的に整列された繊維を生成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、実質的に整列された繊維の繊維間又は繊維の束の間に繊維、デンプン、又は脂肪を組み込むことをさらに含み、繊維、デンプン、又は脂肪は、筋肉組織、筋肉内組織、結合組織、又はその任意の組み合わせを再現するか又は模倣するように構成される。いくつかの実施形態において、第1の混合物は、豆又は豆果から得られる、乾燥重量で約5%以上のタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、方法は、第1の材料のまわりに三次元構造を形成することをさらに含み、第1の材料は、骨を再現するか又は模倣する。いくつかの実施形態において、第1の材料は、植物材料又は可塑性物質を含む。いくつかの実施形態において、三次元構造の少なくとも一部分を第2の混合物によりコーティングすることは、ディップすること、ラップすること、浸漬すること、はけで塗ること、スプレーすること、注入すること、又はその任意の組み合わせを含む。
【0014】
[0014] いくつかの実施形態において、方法は、動物組織の味、テクスチャー、又は物理的若しくは官能的特性を再現するか又は模倣するために、第1の混合物、第2の混合物、又はその任意の組み合わせをベークすること、揚げること、マリネに漬けること、通気すること、蒸し煮にすること、パン粉をつけること、味をつけること、又はグリルすることをさらに含む。いくつかの実施形態において、方法は、コーティングされた三次元構造を含む複数のコーティングされた三次元構造を生成することをさらに含む。いくつかの実施形態において、第1の混合物は、筋肉繊維を再現するか又は模倣する整列された繊維を含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の層は、筋肉内組織、結合組織、又はその両方を再現するか又は模倣するために、複数の三次元構造の内部に少なくとも部分的に配置されている。いくつかの実施形態において、方法は、コーティングされた複数の三次元構造を生成するために、第2の混合物の1つ以上の追加の層により、複数の三次元構造の少なくとも一部分をコーティングすることをさらに含む。いくつかの実施形態において、方法は、筋肉内組織、結合組織、又はその任意の組み合わせを再現するために、複数の三次元構造の中に第2の混合物を注入することをさらに含む。
【0015】
[0015] 別の態様において、本開示は、食品組成物を生産するための方法であって:1つ以上の植物性の材料を含む混合物を提供すること、当該混合物は、動物由来の構成成分を含まない;及び実質的に整列された繊維を含む三次元構造を生成するために、混合物を加工すること、当該加工は、混合物を伸ばす、折りたたむ、又は層にすることを含む、を含む。
【0016】
[0016] いくつかの実施形態において、1つ以上の植物性の材料は、豆のピューレ、豆果のピューレ、タンパク質が豊富な豆の画分、グルテン、又はその任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、混合物は、豆又は豆果のピューレをタンパク質が豊富な豆の画分と組み合わせることによって生成される。いくつかの実施形態において、タンパク質が豊富な豆の画分は、乾燥させた豆から形成される。いくつかの実施形態において、方法は、乾燥させた豆の粒子を生成するために、乾燥させた豆を細かくすることをさらに含む。いくつかの実施形態において、混合物を提供する前に、乾燥させた豆の粒子は、空気選別を使用してサイズによって分離される。いくつかの実施形態において、方法は、混合物を圧力調理するか又はオートクレーブすることをさらに含む。いくつかの実施形態において、方法は、実質的に整列された繊維を含む三次元構造を成形するか又は成型することをさらに含む。いくつかの実施形態において、実質的に整列された繊維を含む三次元構造は、混合物を伸ばすことによって生成される。いくつかの実施形態において、実質的に整列された繊維を含む三次元構造は、混合物を折りたたむことによって生成される。いくつかの実施形態において、方法は、実質的に整列された繊維の繊維間又は繊維の束の間に繊維、デンプン、又は脂肪を組み込むことをさらに含み、繊維は、筋肉組織、筋肉内組織、結合組織、又はその任意の組み合わせを再現するか又は模倣するように構成される。いくつかの実施形態において、方法は、三次元構造の中に繊維、デンプン、又は脂肪を組み込むために、繊維間又は繊維の束の間に繊維、デンプン、又は脂肪を注入することをさらに含む。いくつかの実施形態において、混合物は、豆又は豆果から得られる、乾燥重量で約5%以上のタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、方法は、第1の材料のまわりに三次元構造を形成することをさらに含み、第1の材料は、骨を再現するか又は模倣する。いくつかの実施形態において、第1の材料は、植物材料又は可塑性物質を含む。いくつかの実施形態において、方法は、動物組織の味、テクスチャー、又は物理的若しくは官能的特性を再現するか又は模倣するために、混合物をベークすること、揚げること、マリネに漬けること、通気すること、蒸し煮にすること、パン粉をつけること、味をつけること、又はグリルすることをさらに含む。
【0017】
[0017] 本開示の追加の態様及び利点は、本開示の例証となる実施形態のみを示し、記載する下記の詳細な説明から当業者らに容易に明らかになるであろう。認識されるように、本開示は、他の様々な実施形態が可能であり、そのいくつかの細部について、種々の明白な点で修飾が可能であり、すべて本開示を逸脱することはない。従って、図面及び説明は、本質的に例証であり、限定的なものではないとみなされる。
【0018】
参照による援用
[0018] 本明細書において掲げられるすべての刊行物、特許、及び特許出願は、それぞれの個々の刊行物、特許、又は特許出願が、参照によって援用されるように詳細に、個々に示されるのと同じ程度まで、参照によって本明細書において援用される。参照によって援用される刊行物及び特許又は特許出願が本明細書に含有される本開示に矛盾するという点では、本明細書は、いかなるこのような矛盾している文献に対しても優先されるか又は優先度が高いことが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
[0019] 本発明の新規な特徴は、添付の特許請求の範囲において詳細に記載される。本発明の特徴及び利点のより良い理解は、本発明の原理が用いられる例証となる実施形態を記載する下記の詳細な説明並びに添付の図面(本明細書における「図(Figure)」及び「図(FIG.)」)を参照することによって得られるであろう。
【0020】
図1A】[0020]図1Aは、リョクトウ及びレンズマメのタンパク質凝集体の孔の形成を示す、スチームした後のテクスチャーの例を示す図である。
図1B】[0020]図1Bは、レンズマメのタンパク質が豊富な画分及びデンプンが豊富な画分の比を変更することによって引き起こされるテクスチャーの差を示すマトリックスの例を示す図である。
図2】[0021]図2は、ヒヨコマメ植物画分、グルテン、リョクトウ植物画分、及びブラックビーン植物画分を含む、植物性の肉組成物の例を示す図である。
図3A】[0022]図3Aは、ヒヨコマメ、グルテン、リョクトウ、及びブラックビーン由来の植物画分を含む植物性の肉組成物の例の繊維を示す図である。大きな動物の筋肉と同じような太い繊維束を示す。
図3B】[0022]図3Bは、ヒヨコマメ、グルテン、リョクトウ、及びブラックビーン由来の植物画分を含む植物性の肉組成物の例の繊維を示す図である。細い繊維を示す。
図4A】[0023]図4Aは、本明細書において記載される組成物の例の強度試験及びテクスチャー解析を示す図である。図4Aは、リョクトウ及びブラックビーン(試験9~17)並びにリョクトウのみ(試験18~26)由来の植物画分を含む種々の組成物の切断強度試験を示す。
図4B】[0023]図4Bは、本明細書において記載される組成物の例の強度試験及びテクスチャー解析を示す図である。図4Bは、様々な植物画分の組み合わせを含む組成物の例のテクスチャー解析を示す(例えば、ヒヨコマメ及びリョクトウ対(vs.)リョクトウ及びブラックビーンとヒヨコマメ-グルテン)。
図4C】[0023]図4Cは、本明細書において記載される組成物の例の強度試験及びテクスチャー解析を示す図である。図4Cは、種々の濃度のグルテンを有する植物性の組成物の例(例えば、鶏肉を模倣する)のテクスチャーを示す。
図4D】[0023]図4Dは、本明細書において記載される組成物の例の強度試験及びテクスチャー解析を示す図である。図4Dは、鶏肉と比較した、種々の濃度のグルテン(例えば17%、23%、29%)を有する植物性の組成物の肉のような見た目の例を示す。
図4E】[0023]図4Eは、本明細書において記載される組成物の例の強度試験及びテクスチャー解析を示す図である。図4Eは、鶏肉対(vs.)17%のグルテンを含む本明細書において記載される植物性の組成物の例の切断強度試験を示す。
図4F】[0023]図4Fは、本明細書において記載される組成物の例の強度試験及びテクスチャー解析を示す図である。図4Fは、17%のグルテンを含む本明細書に含まれる植物性の組成物の例対(versus)より硬い製品を提供するより多くのグルテンを有する29%のグルテンを含む本明細書に含まれる植物性の組成物の例の強度試験を示す。
図4G】[0023]図4Gは、本明細書において記載される組成物の例の強度試験及びテクスチャー解析を示す図である。図4Gは、鶏肉と比較した、さまざまな濃度のグルテン(例えば、17%、23%、29%)を有する植物性の組成物の例のテクスチャー解析を示す。
図5A】[0024]図5Aは、本明細書において記載される植物性の肉組成物の例の見た目を示す図である。本明細書において記載されるコーティング中に1回ディップした(図5A)。
図5B】[0024]図5Bは、本明細書において記載される植物性の肉組成物の例の見た目を示す図である。本明細書において記載されるコーティング中に2回ディップした(図5B)。
図6A】[0025]図6Aは、本明細書において記載される調理した植物性の肉組成物の例の見た目を示す図である。
図6B】[0025]図6Bは、本明細書において記載される調理した植物性の肉組成物の例の見た目を示す図である。
図7】[0026]図7は、本明細書において提供される方法を実施するようにプログラムされた又はそうでなければ構成されたコンピュータシステムの例を示す図である。
図8A】[0027]図8Aは、ヒヨコマメ、レンズマメ、及びグルテン由来の植物画分を含む、本明細書において記載される植物性の組成物の例を示す図である。
図8B】[0027]図8Bは、ヒヨコマメ、レンズマメ、及びグルテン由来の植物画分を含む、本明細書において記載される植物性の組成物の例を示す図である。
図8C】[0027]図8Cは、ヒヨコマメ、レンズマメ、及びグルテン由来の植物画分を含む、本明細書において記載される植物性の組成物の例を示す図である。
図9A】[0028]図9Aは、本明細書において記載される植物性の組成物の例を生産するためのプロセスの例のフローチャートを示す図である。
図9B】[0028]図9Bは、本明細書において記載される植物性の組成物の例を生産するためのプロセスの例のフローチャートを示す図である。
図9C】[0028]図9Cは、本明細書において記載される植物性の組成物の例を生産するためのプロセスの例のフローチャートを示す図である。
図9D】[0028]図9Dは、本明細書において記載される植物性の組成物の例を生産するためのプロセスの例のフローチャートを示す図である。
図10】[0029]図10は、植物性の鶏もも肉における筋束を模倣するための生地の折りたたみの例を示す図である。
図11A】[0030]図11Aは、コーティングでラップされた植物性の肉組成物の例を示す図である。
図11B】[0030]図11Bは、コーティングでラップされた植物性の肉組成物の例を示す図である。
図11C】[0030]図11Cは、コーティングでラップされた植物性の肉組成物の例を示す図である。
図12A】[0031]図12Aは、コーティングされた植物性の肉組成物をマリネに漬ける及びフライパンで揚げる例を示す図である。
図12B】[0031]図12Bは、コーティングされた植物性の肉組成物をマリネに漬ける及びフライパンで揚げる例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[0032] 本発明の種々の実施形態が、本明細書において示され、記載されたが、このような実施形態が、単なる例として提供されることは、当業者らに明白であろう。当業者らは、本発明から逸脱することなく、数多くの変更、変化、及び置換を行ってもよい。本明細書において記載される本発明の実施形態の種々の代替物が利用されてもよいことが理解されるべきである。
【0022】
[0033] ある態様において、本開示は、例えば、動物性の肉及び肉製品と構造的に及びテクスチャーが同じような植物性の肉組成物を提供する。本明細書において記載される植物性の肉組成物を生産し、使用するための方法もまた、本明細書において記載される。動物性の肉及び肉製品と構造的に及びテクスチャーが同じような植物性の肉組成物を生産し、使用するための方法が、本明細書において記載される。動物性の皮を模倣するか又はそうでなければそれと同じような植物性のコーティング組成物もまた、本明細書において記載される。いくつかの実施形態において、植物性のコーティング組成物を生産し、使用するための方法が、本明細書において記載される。
【0023】
主要な用語及び定義
[0034] 本明細書において使用されるように、用語「タンパク質分離物」は、概して、植物から抽出され、精製された、植物から得られるタンパク質を指す。タンパク質分離物は、乾物ベースで約80%、90%、95%、又はそれ以上のタンパク質を含んでいてもよい。
【0024】
[0035] 本明細書において使用されるように、用語「植物画分」は、概して、出発材料の加工を介して、より多くの量の例えばタンパク質、デンプン、又は脂肪を含むように豊富にした材料の画分を指す。加工は、例えば、浸漬すること、粉砕すること、混合すること、空気選別すること、発芽、加熱すること、沈降させること、pHを変化させること、遠心分離、酵素処理、又はその任意の組み合わせを含んでいてもよい。
【0025】
[0036] 本明細書において使用されるように、用語「豆果」は、概して、マメ科由来の植物を指す。豆果は、植物の葉、茎、及びさやを含む。例えば、さやに入ったヒヨコマメは、豆果である。
【0026】
[0037] 本明細書において使用されるように、用語「豆(pulses)」は、概して、豆果の食用の種子を指す。豆(pulses)は、マメ(beans)、レンズマメ、及びエンドウマメを含むが、これらに限定されない。
【0027】
[0038] 本明細書において使用されるように、用語「穀粒」又は「穀物」は、区別なく使用されてもよいが、概して、コムギ、トウモロコシ、コメ、カラスムギ、モロコシ、及びキビを含むがこれらに限定されないイネ科由来の植物の食用の種子を指す。
【0028】
[0039] 本明細書において使用されるように、用語「粉末」は、概して、粉砕されて、粉末化されて、細かくされて、又はそうでなければ破壊されて、細粒になった植物性の材料を指す。
【0029】
[0040] 本明細書において使用されるように、用語「ミルク」は、概して、粉砕されて、粉末化されて、又はそうでなければ破壊されて、細粒になってから、水と組み合わせられて、エマルションを生成する植物性の材料を指す。ミルクは、非可溶性の材料を除去するためにろ過されても、ろ過されなくてもよい。ミルクは、エマルションを安定化させるために植物性の油(例えばヒマワリ油)と組み合わせられても、組み合わせられなくてもよい。ミルクは、直径が250マイクロメートル以上の粒状の又は非可溶性の材料を除去するためにろ過されてもよい。粒状の又は非可溶性の材料は、ふるい分け、濾過、遠心分離、又はその任意の組み合わせを介して除去されてもよい。
【0030】
[0041] 本明細書において使用されるように、用語「ピューレ」は、概して、粉砕されて、粉末化されて、又はそうでなければ破壊されて、細粒になった植物性の材料を指す。ピューレは、追加された水を含んでいても、含んでいなくてもよい。ピューレは、ミルクよりも、湿重量で、高い濃度の植物材料を有していてもよい。ピューレは、粒状の又は非可溶性の材料を除去するために、加工されなくてもよい(例えば、濾過、遠心分離等を介して)。
【0031】
[0042] 用語「少なくとも」、「を超える」、又は「以上の」が、一連の二つ以上の数値における第1の数値に先行する場合はいつでも、用語「少なくとも」、「を超える」、又は「以上の」は、その一連の数値におけるそれぞれの数値に適用される。例えば、1、2、又は3以上は、1以上、2以上、又は3以上である。
【0032】
[0043] 用語「を超えない」、「未満の」、又は「以下の」が、一連の二つ以上の数値における第1の数値に先行する場合はいつでも、用語「を超えない」、「未満の」、又は「以下の」は、その一連の数値におけるそれぞれの数値に適用される。例えば、3、2、又は1以下は、3以下、2以下、又は1以下である。
【0033】
植物性の組成物
植物性の肉組成物
[0044] 一態様において、本開示は、第1の構成材料、第2の構成材料、又は第1の構成材料及び第2の構成材料の両方を含む組成物を提供する。第1の構成材料は、動物組織を再現するように構成されてもよい又はそうでなければ動物組織を再現してもよい。第1の構成材料は、三次元(3D)構造に構成されてもよい又はそうでなければ三次元(3D)構造に成形されてもよい。第1の構成材料は、1つ以上の植物性の材料から得られてもよい。第2の材料は、動物組織、例えば、皮、筋肉組織、筋肉内組織、軟骨組織、結合組織、又はその任意の組み合わせの特徴を再現する若しくは模倣するように構成されてもよい又はそうでなければ再現してもよい若しくは模倣してもよい。第2の材料は、層構造として構成されてもよい又は層構造を含んでいてもよい。層構造は、3D構造の少なくとも一部分の付近に配置されてもよい。例えば、層構造は、表面、表面の一部分、又は3D構造の内部に配置されてもよい。その代わりに又はそれに加えて、層状構造は、3D構造又は3D構造の一部分をカプセル化してもよい。
【0034】
[0045] 本開示は、挽肉、肉エマルション(meat emulsion)、肉、脂肪、筋肉、皮、骨髄のホールカット等を含む、このような動物性の肉製品の任意の部分を含む、動物性の肉及び肉製品(例えば、食用の動物組織)を模倣することができる植物性の組成物を提供する。本明細書において記載される植物性の組成物が模倣することができる動物性の肉の非限定的な例は、鶏肉、牛肉、七面鳥の肉、豚肉 カモの肉、ガチョウの肉、マグロの肉、サケ、ベーコン、子羊の肉、シカ、ウサギ肉、ヘラジカ、コーニッシュゲームヘン、エビ、シェルフィッシュ、イガイ、カキ、ハム、塩漬けの肉製品、成羊肉、キジ、ハト、ヤギ、バイソン、子牛肉、イノシシ、ウズラ、カエル、肝臓、心臓、カニ、及びロブスターを含む。
【0035】
[0046] 動物性の肉及び肉製品を模倣する植物性の組成物は、植物画分、脂肪、脂質、高分子、微小分子、又はその任意の組み合わせを含んでいてもよい。植物画分、脂肪、脂質、高分子、微小分子、又はその任意の組み合わせの間の相互作用は、植物性の組成物の肉のような見た目、構造、テクスチャー、フレーバー、又はその任意の組み合わせをもたらしてもよい。植物性の組成物内で植物画分を一直線にそろえることにより、動物性の肉の見た目、構造、テクスチャー、フレーバー、又はその任意の組み合わせ、例えば、筋肉組織、筋肉内組織、軟骨組織、結合組織、又はその任意の組み合わせの構造、見た目、テクスチャー、又はフレーバーを模倣する製品をもたらしてもよい。例えば、植物画分は、比較的直線状の繊維に並べられてもよく、繊維は、層状になって隣接している、小さな及び大きな繊維束などの網様構造になってまとまっている。一直線にそろえることは、様々な組み合わせ及び量の植物画分を使用して達成することができる(例えば、豆果タンパク質が豊富な画分などの豆果タンパク質、豆果デンプンが豊富な画分などの豆果デンプン、及びグルテンなどの穀物タンパク質)。
【0036】
[0047] 例えばゲル化、起泡、乳化、又は凝集などの、植物画分の特質は、いくつかの食品関連の測定法を使用して定量化することができる。植物画分(例えば豆果タンパク質)は、他の機能性、例えば孔の形成、ゲル化、保湿性をさらに変更しながら、植物タンパク質の繊維化(fibrilization)を誘発するように組み合わせることができる。植物画分の繊維化は、動物筋肉繊維、動物性の肉、又は肉製品の繊維化と同じようなものであってもよい。植物タンパク質は、変性させても、変性させなくてもよい。植物タンパク質は、部分的に変性させてもよい。植物タンパク質は、植物タンパク質分離物であっても、植物タンパク質分離物でなくてもよい。一実施例において、植物タンパク質は、タンパク質分離物ではない。繊維化は、多段階プロセスによって誘発されてもよい。植物性の組成物は、長い及び短い繊維の組み合わせを含んでいてもよい。植物性の組成物は、太い及び細い繊維の組み合わせを含んでいてもよい。繊維は、肉のような植物性の組成物を形成するために、他の植物由来の植物画分の原料と組み合わせられてもよい。組成物は、繊維間又は繊維の束の間に組み込まれた1つ以上の繊維、デンプン、又は脂肪を含んでいてもよい。繊維、デンプン、又は脂肪は、筋肉組織、筋肉内組織、結合組織、又はその任意の組み合わせを再現する若しくは模倣するように構成されてもよい又は再現してもよい若しくは模倣してもよい。
【0037】
[0048] 植物画分は、任意の植物性の材料を含んでいてもよい。植物画分は、豆などの、豆果の可食部を含んでいてもよく、他のいかなる植物性の材料も含まなくてもよい。植物画分は、穀粒などの、穀草の可食部を含んでいてもよく、他のいかなる植物性の材料も含まなくてもよい。植物画分は、澱粉質の根及び塊茎などの、根及び塊茎作物の可食部を含んでいてもよく、他のいかなる植物性の材料も含まなくてもよい。植物画分は、下記の1つ以上から選択される植物産物から得ることができる:ヒヨコマメ、レンズマメ、リョクトウ、ブラックビーン、エンドウマメ(例えば黄エンドウ及び青エンドウ)、アオイマメ、ハウチワマメ、インゲンマメ、白インゲン、アズキ、ソラマメ、ぶちインゲンマメ、ソラマメ、ダイズ、コムギ、コメ、キビ、モロコシ、トウモロコシ、カラスムギ、オオムギ、ジャガイモ、並びにキャッサバ。
【0038】
[0049] 植物画分は、手を加えていない植物材料、刻んだ植物材料、粉砕した植物材料、ピューレにした植物材料、植物材料から生成したミルク、又はその任意の組み合わせから得られてもよい。一実施例において、植物画分は、手を加えていない豆(pulses)(例えばマメ(beans))、刻んだ豆(例えばマメ)、粉砕した豆(例えばマメ)、ピューレにした豆(例えばマメ)、豆(例えばマメ)から生成したミルク、又はその任意の組み合わせから得られてもよい。一実施例において、植物画分は、手を加えていない穀粒、刻んだ穀粒、粉砕した穀粒、ピューレにした穀粒、穀粒から生成したミルク、又はその任意の組み合わせから得られてもよい。植物材料(例えば豆)は、皮を含んでいてもよい。植物材料(例えば豆)は、皮を含んでいなくてもよい。植物材料は、例えば水、ミルク、又はジュースなどの液体に浸漬されてもよい。植物画分は、例えば、pH及び温度の変更、粒度によるろ過、栄養含有量及びプロファイルを変更するための粒子重量によるろ過、繊維形成、繊維サイズ、繊維長、繊維強度、孔の形成、孔サイズ、孔の数、又は食品製品若しくは食品製品を生成するために使用される中間体のテクスチャー、フレーバー、若しくは色を通して調整することができる。植物画分の組成は、液-液抽出、濾過、分離(例えば重力沈降若しくは遠心分離)、加熱、空気選別、pHの変更、又はその任意の組み合わせを使用して、変更を加えてもよい。
【0039】
[0050] 植物性のミルク製品、植物材料のピューレ、又は粉砕された植物材料由来の粉末は、植物性の組成物のベースとして使用されてもよい。植物性のミルク製品、粉末、又はピューレは、少なくとも1、2、3、4、5、又はそれ以上の異なる植物材料(例えば豆及び穀粒)から得ることができる。植物性のミルク製品又はピューレの濃度は、例えば、植物材料及び液体の重量又は体積比を変更することを通して調整することができる。植物の粉末は、粒度、栄養含有量等について調整されてもよい。さらに、植物性のミルク製品又はピューレは、pH調整されてもよい又は温度変更(例えば、加熱若しくは冷却を介した)にかけてもよい。
【0040】
[0051] 植物性の組成物における、様々な植物原料の数並びに植物性のミルク製品又はピューレの濃度及びその変更並びに粉砕された植物材料由来の粉末の粒度及びその変更は、植物性の製品の特質を変化させてもよい(例えば見た目、最大剪断力、作用せん断力、硬さ、パリパリ感、カリカリ感、粘り気、及びべた付き)。組み合わせは、例えば、繊維質の製品にするために、レンズマメのミルク、グルテン、及びフレーバリング構成成分と丸ごとのヒヨコマメのピューレを含んでいてもよい。レンズマメのミルクは、ミルクの温度又はpHに変更を加えるようには加工されていないミルクであってもよい。組み合わせは、例えば、多孔性の製品にするために、リョクトウのミルク及びグルテンとヒヨコマメのピューレを含んでいてもよい。リョクトウのミルクは、ミルクの温度又はpHに変更を加えるようには加工されていないミルクであってもよい。組み合わせは、例えば、それほど多孔性ではないが、ソフトな製品にするために、温度調整したダイズ、ブラックビーンのミルク、及びグルテンと丸ごとのヒヨコマメのピューレを含んでいてもよい。ブラックビーンのミルクは、ミルクの温度又はpHに変更を加えるようには加工されていないミルクであってもよい。組み合わせは、多孔性であるが、高密度な製品にするために、温度調整した手を加えていないリョクトウ及びグルテンと丸ごとのヒヨコマメのピューレを含んでいてもよい。組み合わせは、多孔性であるが、それほど高密度ではない製品にするために、ブラックビーンのミルク及び温度調整した丸ごとのリョクトウのミルクと丸ごとのヒヨコマメのピューレを含んでいてもよい。レンズマメ及びリョクトウのミルクは、大きな孔を生じさせ、製品の密度を減少させてもよい。丸ごとのリョクトウのピューレは、硬さを提供し、繊維の弾力を減少させてもよい。ブラックビーンのミルク及びヒヨコマメピューレのベースと組み合わせられたリョクトウは、多孔性でソフトな製品を生じさせてもよい;ブラックビーンは、製品内のリョクトウ-ヒヨコマメタンパク質の構造又は骨組みの剛性及び規則性を破壊してもよい(図1A及び図1B)。グルテンは、植物性の組成物に追加されてもよい。例えば、植物性の肉製品の見た目及びテクスチャーは、(i)ヒヨコマメ、グルテン、リョクトウ、及びブラックビーンを含むものについては図2に示し、(ii)ヒヨコマメ及びグルテンを含むものについては、図3A及び図3Bに示す。
【0041】
[0052] 植物性の組成物は、植物由来のタンパク質画分、植物性のミルク又はピューレ、グルテン、水、油、フレーバー、又はその任意の組み合わせを組み合わせることによって生成されてもよい。植物性の組成物は、植物性の食品製品(例えば、植物性の肉製品)を生成するために使用される中間製品であってもよい又は植物性の組成物は、植物性の食品製品であってもよい。一実施例において、植物性の組成物は、植物性の食品製品(例えば、植物性の肉製品)を形成するために調理される、成形される、成型される、伸ばされる、層にされる、又はそうでなければ加工される生地状の材料である。
【0042】
[0053] 植物由来のタンパク質画分は、植物材料のタンパク質が豊富な画分であってもよい。植物材料は、豆果又は豆の植物材料であってもよい。植物由来のタンパク質画分は、液-液抽出、濾過、分離(例えば重力沈降若しくは遠心分離)、加熱、空気選別、pHの変更、又はその任意の組み合わせを使用して、生成されてもよい。一実施例において、植物由来のタンパク質画分は、空気選別、加熱、又は空気選別及び加熱の両方を使用して得られる。植物由来のタンパク質画分は、乾燥重量で約30%、40%、50%、60%、70%、80%、又はそれ以上のタンパク質含有量を含んでいてもよい。植物由来のタンパク質画分は、乾燥重量で約80%、70%、60%、50%、40%、30%、又はそれ以下のタンパク質含有量を含んでいてもよい。植物由来のタンパク質画分は、乾燥重量で約20%~30%、20%~40%、20%~50%、20%~60%、20%~70%、20%~80%、30%~40%、30%~50%、30%~60%、30%~70%、30%~80%、40%~50%、40%~60%、40%~70%、40%~80%、50%~60%、50%~70%、50%~80%、60%~70%、60%~80%、又は70%~80%のタンパク質含有量を含んでいてもよい。植物性の組成物は、乾燥重量で約1%、5%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、又はそれ以上の植物由来のタンパク質画分を含んでいてもよい。植物性の組成物は、乾燥重量で約50%、40%、30%、20%、15%、10%、5%、1%、又はそれ以下の植物由来のタンパク質画分を含んでいてもよい。植物性の組成物は、乾燥重量で約1%~5%、1%~10%、1%~15%、1%~20%、1%~30%、1%~40%、1%~50%、5%~10%、5%~15%、5%~20%、5%~30%、5%~40%、5%~50%、10%~15%、10%~20%、10%~30%、10%~40%、10%~50%、15%~20%、15%~30%、15%~40%、15%~50%、20%~30%、20%~40%、20%~50%、30%~40%、30%~50%、又は40%~50%の植物由来のタンパク質画分を含んでいてもよい。一実施例において、植物性の組成物は、乾燥重量で約10%以上の植物由来のタンパク質画分を含む。別の実施例において、植物性の組成物は、乾燥重量で約20%以下の植物由来のタンパク質を含む。
【0043】
[0054] 植物性の組成物は、植物性のミルク又はピューレを含んでいてもよい。植物性のミルク又はピューレは、豆果又は豆から得られてもよい。植物性の組成物は、湿重量で約1%、5%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、又はそれ以上の植物性のミルク又はピューレを含んでいてもよい。植物性の組成物は、湿重量で約50%、40%、30%、20%、15%、10%、5%、1%、又はそれ以下の植物性のミルク又はピューレを含んでいてもよい。植物性の組成物は、湿重量で約1%~5%、1%~10%、1%~15%、1%~20%、1%~30%、1%~40%、1%~50%、5%~10%、5%~15%、5%~20%、5%~30%、5%~40%、5%~50%、10%~15%、10%~20%、10%~30%、10%~40%、10%~50%、15%~20%、15%~30%、15%~40%、15%~50%、20%~30%、20%~40%、20%~50%、30%~40%、30%~50%、又は40%~50%の植物性のミルク又はピューレを含んでいてもよい。一実施例において、植物性の組成物は、湿重量で約10%以下の植物性のミルク又はピューレを含む。別の実施例において、植物性の組成物は、湿重量で約5%以上の植物性のミルク又はピューレを含む。
【0044】
[0055] 本明細書において記載される植物性の組成物の特質は、本明細書において記載される方法及び組み合わせにより変更されてもよい。植物性の組成物の特徴づけは、例えば、見た目、最大剪断力、作用せん断力、硬さ、パリパリ感、カリカリ感、粘り気、べた付き、繊維サイズ、繊維密度、繊維強度、繊維束サイズ、繊維束の数、繊維の方向性、孔サイズ、孔の相対的な数、又はその任意の組み合わせを含んでいてもよい。
【0045】
[0056] 本明細書において記載される方法及び組み合わせを使用して変更を加えることができる、本明細書において記載される植物性の組成物のテクスチャーは、例えば、噛み応え、べた付き、硬さ、サクサク感、繊維性、なめらかさ、又はその任意の組み合わせを含む。フレーバーは、マスキング特性又は渋味のある特性を有するさまざまなレベルの成分により及び例えば加熱、洗浄、pHの変化、又はその任意の組み合わせなどの方法によって、コントロールするか又は変更することができる。加えて、天然のフレーバーは、フレーバーを中和するか又は動物肉のような味を追加するために組み込むことができる。フレーバーは、スパイス、塩、マリネード、ジュース、ニトロフレーバリング(nitro flavoring)、栄養酵母、発酵調味料、又はその任意の組み合わせを含んでいてもよいが、これらに限定されない。植物性の組成物又は植物性の食品製品は、乾燥重量で約10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.01%、又はそれ以下のフレーバリングを含んでいてもよい。
【0046】
[0057] 植物性の組成物は、タンパク質分離物を含有していても、含有していなくてもよい。一実施例において、植物性の組成物は、タンパク質分離物を含有しない。植物性の製品は、植物性の肉製品であってもよく、動物性の肉と同じようなテクスチャーを有していてもよい。植物性の肉製品は、家禽の肉(例えば、鶏肉、カモの肉、七面鳥の肉)又はレッドミート(例えば、牛肉、豚肉、子羊の肉)と同じような色を有することができる。色は、黄色い色合いのミルク又はピューレ豆果画分(例えば、ヒヨコマメから得られる)と比べて、暖かい色合いのミルク又はピューレ豆果画分(例えば、レンズマメから得られる)の比を増加させるなど、様々な成分の比を変えることによって、変更を加えることができる。色は、乳化、エアレーション、加熱、洗浄、pHの変化、又はその任意の組み合わせなどの各種の方法によって変更を加えられてもよい。人工着色は、追加されても、追加されなくてもよい。一実施例において、人工着色は、追加されなくてもよい。人工着色は、安全な食用色素及び合成着色料によって植物性の食品製品に追加される色を含んでいてもよい。色は、例えばビートジュース、エルダーベリージュース、ウコン、パプリカ、又は赤タマネギなどの植物性の材料の追加によって変えられてもよい。植物性の組成物は、植物性の組成物の色空間を少なくとも部分的に説明する明度(L*)を有してもよい。例えば、ゼロの明度は、黒色の植物性の組成物であってもよく、100の明度は、ディフューズホワイトの(diffuse white)植物性の組成物であってもよい。植物性の組成物の明度は、約10、20、30、40、50、60、70、80、又はそれ以上であってもよい。植物性の組成物の明度は、約80、70、60、50、40、30、20、10、又はそれ以下であってもよい。植物性の組成物の明度は、約10~20、10~30、10~40、10~50、10~60、10~70、10~80、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、30~40、30~50、30~60、30~70、30~80、40~50、40~60、40~70、40~80、50~60、50~70、50~80、60~70、60~80、又は70~80であってもよい。一実施例において、植物性の組成物の明度は、約30~70である。
【0047】
[0058] いくつかの場合において、植物性の組成物は、湯葉を含む。湯葉は、動物の皮に対する植物性の代替物であってもよい。
【0048】
[0059] コムギグルテン(例えば、活性コムギグルテン(vital wheat gluten))は、植物性の組成物に追加されてもよい。コムギグルテンは、つなぎであってもよい。コムギグルテンのタンパク質は、例えば、グリアジン及びグルテニンを含む。これらの2つグループのタンパク質は、互いに相互作用して、複雑で粘弾性の網様構造を形成することができる。これらのタンパク質はまた、植物画分と相互作用してもよい。植物画分との相互作用は、様々なサイズ及び弾力の繊維及び層を生じさせてもよい。グリアジンは、より高い粘性を生成することができ、グルテニンは、網様構造の弾力を増加させることができる。グルテニンは、本明細書において記載される植物性の組成物の植物画分と共に繊維の産出を誘発してもよい。グルテニンよりも高い濃度のグリアジンは、本明細書において記載される植物性の組成物の「弾力性」、抵抗性、又は他の機械的特性を最小限にすることができる(図4A~4G)。
【0049】
[0060] 植物性の組成物(例えば生地)又は植物性の食品製品(例えば植物性の肉製品)は、湿重量で約1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、又はそれ以上のグルテンを含んでいてもよい。植物性の組成物(例えば生地)又は植物性の食品製品(例えば植物性の肉製品)は、湿重量で約50%、40%、30%、20%、10%、5%、1%、又はそれ以下のグルテンを含んでいてもよい。植物性の組成物(例えば生地)又は植物性の食品製品(例えば植物性の肉製品)は、湿重量で約1%~5%、1%~10%、1%~20%、1%~30%、1%~40%、1%~50%、5%~10%、5%~20%、5%~30%、5%~40%、5%~50%、10%~20%、10%~30%、10%~40%、10%~50%、10%~30%、10%~40%、10%~50%、20%~30%、20%~40%、20%~50%、30%~40%、30%~50%、又は40%~50%のグルテンを含んでいてもよい。一実施例において、植物性の組成物(例えば生地)又は植物性の食品製品(例えば植物性の肉製品)は、約10%以下のグルテンを含む。グルテンは、重量で約30%~約50%のグリアジンを含んでいてもよい。
【0050】
[0061] グルテンを含有する植物性の組成物は、押出し成形ベース又はセイタンベースの製品であっても、なくてもよい。セイタンベースのグルテンを含有する植物性の組成物は、グルテンが凝集して、高密度なざらざらした構造を形成するように、高い水濃度を有していてもよい。植物性の肉製品は、植物性の組成物を押出し成形すること、植物性の組成物を練ること、植物性の組成物を圧力調理すること、植物性の組成物をオートクレーブすること、植物性の組成物を成型すること、植物性の組成物を層にすること、植物性の組成物を成形すること、植物性の組成物を平らにすること、又は植物性の組成物を積層すること若しくは折りたたむこと或いはその任意の組み合わせによって、生成されてもよい。植物性の組成物(例えば生地)は、成型前に成形されても、成形されなくてもよい。一実施例において、特定の成形、積層、折りたたみ方法が、使用されてもよい。図10は、植物性の食品組成物を生成するための折りたたみ及び成形方法の例を示す。本明細書において記載される組成物中のグルテンは、つなぎとして機能してもよい。いくつかの場合において、植物性の組成物は、つなぎ(例えば、グルテン、グアーガム、キサンタンガム、及びメチルセルロース)を含まない。
【0051】
[0062] 植物性の組成物又は植物性の食品製品は、油を含んでいてもよい。油は、植物性の油(例えば、植物原料から得られる油)であってもよい。植物性の組成物は、1つの種類の油又は複数の種類の油を含んでいてもよい。油は、総質量の約0.001%~約30%で組成物中に存在してもよい。油含有量は、植物性の組成物の脂肪含有量の大部分を提供し、含んでいてもよい。油は、キャノーラ油、ヒマワリ油、サフラワー油、オリーブ油、アボカド油、ヤシ油、オレンジ油、マンゴー油、アマニ油、ダイズ油、又はその任意の組み合わせの1つ以上の油から選択することができる。油は、液体又は固体であってもよい。液体の油は、より均質的な組成物を有する植物性の組成物をもたらしてもよい。植物性の組成物(例えば生地)又は植物性の肉製品は、湿重量で約0.001%、0.01%、0.1%、0.5%、1%、5%、10%、20%、30%、又はそれ以上の油を含んでいてもよい。植物性の組成物(例えば生地)又は植物性の肉製品は、湿重量で約30%、20%、10%、5%、1%、0.5%、0.1%、0.01%、0.001%、又はそれ以下の油を含んでいてもよい。植物性の組成物(例えば生地)又は植物性の肉製品は、湿重量で約0.001%~0.01%、0.001%~0.1%、0.001%~0.5%、0.001%~1%、0.001%~5%、0.001%~10%、0.001%~20%、0.001%~30%、0.01%~0.1%、0.01%~0.5%、0.01%~1%、0.01%~5%、0.01%~10%、0.01%~20%、0.01%~30%、0.1%~0.5%、0.1%~1%、0.1%~5%、0.1%~10%、0.1%~20%、0.1%~30%、1%~5%、1%~10%、1%~20%、1%~30%、5%~10%、5%~20%、5%~30%、10%~20%、10%~30%、又は20%~30%の油を含んでいてもよい。一実施例において、植物性の組成物(例えば生地)は、湿重量で約0.001%~約15%の油を含む。
【0052】
[0063] 植物性の組成物(例えば生地)は、湿重量で約60%、50%、40%、30%、20%、15%、10%、又はそれ以下の含水率を有していてもよい。植物性の組成物(例えば生地)は、湿重量で約10%~15%、10%~20%、10%~30%、10%~40%、10%~50%、10%~60%、15%~20%、15%~30%、15%~40%、15%~50%、15%~60%、20%~30%、20%~40%、20%~50%、20%~60%、30%~40%、30%~50%、30%~60%、40%~50%、40%~60%、又は50%~60%の含水率の水を有していてもよい。一実施例において、植物性の組成物又は植物性の食品製品は、湿重量で約60%以下の水を含む。別の実施例において、植物性の食品製品は、湿重量で約50%以上を含む。
【0053】
[0064] 植物性の組成物は、植物性の製品を生成するために使用されてもよい。植物性の製品は、植物性の肉製品であってもよい。植物性の組成物は、植物性の製品(例えば、植物性の肉製品)を生成するために、押出し成形されてもよい、成形されてもよい、成型されてもよい、練られてもよい、調理されてもよい、スチーム処理されてもよい、加圧されてもよい、粉砕されてもよい、又はそうでなければ加工されてもよい。
【0054】
[0065] 植物性の組成物(例えば生地)又は植物性の肉製品は、湿重量で約5%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、又はそれ以上の、1つ以上の豆果又は豆から得られたタンパク質を含んでいてもよい。植物性の組成物(例えば生地)又は植物性の肉製品は、湿重量で約50%、40%、30%、20%、15%、10%、8%、6%、5%、又はそれ以下の、1つ以上の豆果又は豆から得られたタンパク質を含んでいてもよい。植物性の組成物(例えば生地)又は植物性の肉製品は、湿重量で約5%~10%、5%~15%、5%~20%、5%~30%、5%~40%、5%~50%、10%~15%、10%~20%、10%~30%、10%~40%、10%~50%、15%~20%、15%~30%、15%~40%、15%~50%、20%~30%、20%~40%、20%~50%、30%~40%、30%~50%、又は40%~50%の、1つ以上の豆果又は豆から得られたタンパク質を含んでいてもよい。一実施例において、植物性の組成物(例えば生地)又は植物性の肉製品は、湿重量で約15%以上の、1つ以上の豆果又は豆から得られたタンパク質を含む。別の実施例において、植物性の組成物(例えば生地)又は植物性の肉製品は、湿重量で約20%以上の、1つ以上の豆果又は豆から得られたタンパク質を含む。
【0055】
[0066] 植物性の組成物(例えば生地)又は植物性の肉製品は、湿重量で約0.1%、0.5%、1%、5%、10%、15%、又はそれ以上の、1つ以上の豆果又は豆から得られた脂肪を含んでいてもよい。植物性の組成物(例えば生地)又は植物性の肉製品は、湿重量で約15%、10%、5%、1%、0.5%、0.1%、又はそれ以下の、1つ以上の豆果又は豆から得られた脂肪を含んでいてもよい。植物性の組成物(例えば生地)又は植物性の肉製品は、湿重量で約0.1%~0.5%、0.1%~1%、0.1%~5%、0.1%~10%、0.1%~15%、0.5%~1%、0.5%~5%、0.5%~10%、0.5%~15%、1%~5%、1%~10%、1%~15%、5%~10%、5%~15%、又は10%~15%の、1つ以上の豆果又は豆から得られた脂肪を含んでいてもよい。一実施例において、植物性の組成物(例えば生地)又は植物性の肉製品は、湿重量で約5%以上の、1つ以上の豆果又は豆から得られた脂肪を含む。別の実施例において、植物性の組成物(例えば生地)又は植物性の肉製品は、湿重量で約10%以下の、1つ以上の豆果又は豆から得られた脂肪を含む。
【0056】
[0067] 植物性の組成物(例えば生地)又は植物性の肉製品は、湿重量で約0.1%、0.5%、1%、5%、10%、15%、又はそれ以上の、1つ以上の豆果又は豆から得られた炭水化物を含んでいてもよい。植物性の組成物(例えば生地)又は植物性の肉製品は、湿重量で約15%、10%、5%、1%、0.5%、0.1%、又はそれ以下の、1つ以上の豆果又は豆から得られた炭水化物を含んでいてもよい。植物性の組成物(例えば生地)又は植物性の肉製品は、湿重量で約0.1%~0.5%、0.1%~1%、0.1%~5%、0.1%~10%、0.1%~15%、0.5%~1%、0.5%~5%、0.5%~10%、0.5%~15%、1%~5%、1%~10%、1%~15%、5%~10%、5%~15%、又は10%~15%の、1つ以上の豆果又は豆から得られた炭水化物を含んでいてもよい。一実施例において、植物性の組成物(例えば生地)又は植物性の肉製品は、湿重量で約5%以上の、1つ以上の豆果又は豆から得られた炭水化物を含む。別の実施例において、植物性の組成物(例えば生地)又は植物性の肉製品は、湿重量で約10%以下の、1つ以上の豆果又は豆から得られた炭水化物を含む。
【0057】
[0068] 植物性の製品(例えば植物性の肉製品)は、約50%、60%、70%、80%、90%、又はそれ以上の最初の植物体を保持してもよい。植物性の製品(例えば植物性の肉製品)は、約50%~60%、50%~70%、50%~80%、50%~90%、50%~100%、60%~70%、60%~80%、60%~90%、60%~100%、70%~80%、70%~90%、70%~100%、80%~90%、80%~100%、又は90%~100%の最初の植物体を保持してもよい。
【0058】
[0069] 植物性の肉製品は、例えばナゲット又はソーセージなどの加工された動物性の肉製品に類似した構造及び見た目を有することができる或いは例えばストリップ、薄い切り身、胸、厚い切り身、翼、脚、ヒレ肉、ロースト用の肉などの動物肉をカットしたもの又は丸ごとの鶏肉、七面鳥の肉、若しくはカモの肉の構造及び見た目を模倣することができる。植物性の肉は、例えば胸、もも、脚、又は翼を含む肉のホールカットを模倣することができる。植物性の肉は、例えば、牛肉、鶏肉、シカ、ウサギ肉、ヘラジカ、七面鳥の肉、豚肉、コーニッシュゲームヘン、魚、エビ、シェルフィッシュ、イガイ、カキ、サケ、マグロ、ハム、塩漬けの肉製品、カモの肉、ガチョウの肉、ベーコン、子羊の肉、成羊肉、キジ、ハト、ヤギ、バイソン、子牛肉、イノシシ、ウズラ、カエル、肝臓、心臓、カニ、及びロブスターを模倣することができる。
【0059】
[0070] 植物性の肉製品は、コムギタンパク質を含有してもよい。コムギタンパク質は、例えばコムギ粒、コムギ粉、又はコムギグルテンから得られてもよい。製品は、起泡特性を有する植物材料を含有してもよい。例えばリョクトウ又はレンズマメなどの植物前駆体の起泡特性は、植物性の肉組成物において多孔性を誘発してもよい。植物性の肉製品は、種々の生理学的条件(例えば熱及び圧力)下でのコムギグルテンと植物画分の相互作用によって生じる繊維、層、又はその組み合わせを含有してもよい。
【0060】
[0071] 本明細書において記載される植物性の肉製品は、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、又はそれ以上の最小限に加工された構成成分から生産することができる。構成成分は、それらの機能性によって選択されていてもよい(例えば、タンパク質の質、タンパク質の濃度、タンパク質のタイプ、デンプンの質、デンプンの濃度、油の質、濃度)。
植物性の肉製品は、約0.1キログラム(kg)、0.2kg、0.3kg、0.4kg、0.5kg、0.6kg、0.8kg、1.0kg、1.2kg、1.5kg、2.0kg、2.5kg、3.0kg、又はそれ以上の切断抵抗を有していてもよい。植物性の肉製品は、約3.0kg、2.5kg、2.0kg、1.5kg、1.2kg、1.0kg、0.8kg、0.6kg、0.5kg、0.4kg、0.3kg、0.2kg、0.1kg、又はそれ以下の切断抵抗を有していてもよい。植物性の肉製品は、約0.1kg~0.2kg、0.1kg~0.3kg、0.1kg~0.4kg、0.1kg~0.5kg、0.1kg~0.6kg、0.1kg~0.8kg、0.1kg~1.0kg、0.1kg~1.2kg、0.1kg~1.5kg、0.1kg~2.0kg、0.1kg~2.5kg、0.1kg~3.0kg、0.2kg~0.3kg、0.2kg~0.4kg、0.2kg~0.5kg、0.2kg~0.6kg、0.2kg~0.8kg、0.2kg~1.0kg、0.2kg~1.2kg、0.2kg~1.5kg、0.2kg~2.0kg、0.2kg~2.5kg、0.2kg~3.0kg、0.3kg~0.4kg、0.3kg~0.5kg、0.3kg~0.6kg、0.3kg~0.8kg、0.3kg~1.0kg、0.3kg~1.2kg、0.3kg~1.5kg、0.3kg~2.0kg、0.3kg~2.5kg、0.3kg~3.0kg、0.4kg~0.5kg、0.4kg~0.6kg、0.4kg~0.8kg、0.4kg~1.0kg、0.4kg~1.2kg、0.4kg~1.5kg、0.4kg~2.0kg、0.4kg~2.5kg、0.4kg~3.0kg、0.5kg~0.6kg、0.5kg~0.8kg、0.5kg~1.0kg、0.5kg~1.2kg、0.5kg~1.5kg、0.5kg~2.0kg、0.5kg~2.5kg、0.5kg~3.0kg、0.6kg~0.8kg、0.6kg~1.0kg、0.6kg~1.2kg、0.6kg~1.5kg、0.6kg~2.0kg、0.6kg~2.5kg、0.6kg~3.0kg、0.8kg~1.0kg、0.8kg~1.2kg、0.8kg~1.5kg、0.8kg~2.0kg、0.8kg~2.5kg、0.8kg~3.0kg、1.0kg~1.2kg、1.0kg~1.5kg、1.0kg~2.0kg、1.0kg~2.5kg、1.0kg~3.0kg、1.2kg~1.5kg、1.2kg~2.0kg、1.2kg~2.5kg、1.2kg~3.0kg、1.5kg~2.0kg、1.5kg~2.5kg、1.5kg~3.0kg、2kg~2.5kg、2.0kg~3.0kg、又は2.5kg~3.0kgの切断抵抗を有していてもよい。
【0061】
植物性のコーティング組成物
[0072] 本開示は、動物性の肉製品に対する植物性の代替物及び動物性の肉製品自体の両方をコーティングするために使用することができる植物性の組成物を提供する。このようなコーティングはまた、果実、野菜、及び乳製品を含む、肉以外の他の食品に使用することもできる。いくつかの場合において、コーティングは、動物性の筋肉の皮、筋肉内組織、軟骨組織、又は結合組織などの動物性の肉製品の1つ以上の表面の外側の材料を、内部及び外部の両方で模倣する。肉又は肉製品のコーティング及び/又は層(例えば「皮」又は「結合組織」)を模倣するものを含む、本明細書において記載される植物性のコーティング組成物は、例えば豆果(例えばマメ又は豆)及び穀物(例えば穀粒)などの少なくとも1つ種の植物を含んでいてもよい。豆果は、例えば、エンドウマメ(例えば黄エンドウ、イエロースプリットピー、青エンドウ、若しくはスイートピー)、ブラックビーン、リョクトウ、アズキ、インゲンマメ、カネリーニ豆、ひよこ豆、又はレンズマメであってもよい。穀物は、例えば、コメ、トウモロコシ、コムギ、カラスムギ、又はオオムギであってもよい。豆果の凝乳状の物質は、植物性のコーティング製品のためのベースとして使用されてもよい。穀物の凝乳状の物質は、植物性のコーティング製品のためのベースとして使用されてもよい。一実施例において、植物性のコーティング組成物は、大豆、湯葉、ライスペーパー、又はその任意の組み合わせを含んでいてもよい。植物性のコーティング組成物は、湯葉又はライスペーパーの1つの層又は湯葉又はライスペーパーの複数の層を含んでいてもよい。別の実施例において、植物性のコーティングは、タンパク質性の食用フィルム若しくはコーティング、デンプン性の食用フィルム若しくはコーティング、非デンプン多糖食用フィルム若しくはコーティング、脂質性の食用フィルム若しくはコーティング、エマルション及び二層食用フィルム若しくはコーティング、食用ゲル、又はその任意の組み合わせの1つ以上を含んでいてもよい。タンパク質性の食用フィルム又はコーティングは、1つ以上の植物タンパク質、例えば、ダイズ、リョクトウ、コムギ、トウモロコシ、綿実、他の植物のタンパク質、又はその任意の組み合わせを含んでいてもよい。デンプン性の食用フィルム又はコーティングは、トウモロコシ、コムギ、コメ、ジャガイモ、サツマイモ、キャッサバ、エンドウマメ、ヒヨコマメ、他の植物由来のデンプン、又はその任意の組み合わせから得られる1つ以上の植物デンプンを含んでいてもよい。非デンプン多糖フィルム又はコーティングは、セルロース誘導体(例えば、キトサン、海藻抽出物、ペクチン、微生物多糖、若しくはその任意の組み合わせ)、滲出液ガム(exudate gum)、シードガム(seed gum)、又はその任意の組み合わせを含んでいてもよい。脂質性の食用フィルム又はコーティングは、植物ろう(例えば、カルナウバろう、カンデリラろう、オーリクリーろう、サトウキビろう、ホホバ油、ベーベリろう、木ろう、米ぬか油、若しくはその任意の組み合わせ)、植物油、脂肪酸、又はその任意の組み合わせを含んでいてもよい。エマルションフィルムは、タンパク質及び多糖性のエマルションを含んでいてもよい。食用ゲルは、寒天、アロエベラゲル、カラギナン、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、又はその任意の組み合わせを含んでいてもよい。
【0062】
[0073] 植物性のコーティング又はフィルムは、植物性の組成物の外面に(例えば、3D食品製品の外面に)配置されていてもよい。その代わりに又はそれに加えて、植物性のコーティング又はフィルムは、植物性の組成物の3D構造の内部に配置されてもよい。植物性の組成物は、3D構造を含む複数の別個のユニットを含んでいてもよい。別個のユニットは、繊維を含む又は含まない成型された又はそうでなければ成形された3D構造であってもよい。例えば、別個のユニットは、繊維束であってもよい。別個のユニットの少なくとも一部分は、植物性のコーティングによりコーティングされてもよい。一実施例において、別個のユニットは、コーティングされた別個のユニットを生成するために、植物性のコーティングによってカバーされるか又はカプセル化される。別個のユニットは、筋肉組織を再現するように構成されてもよい又は再現してもよい。複数の別個の単位は、3Dマクロ構造を形成するために、成型されてもよい、成形されてもよい、又はそうでなければ組み立てられてもよい。3Dマクロ構造は、例えば3Dマクロ構造をコーティングするか又はカプセル化する、外表面に配置された追加の植物性のコーティングを含んでいてもよい。内部の植物性のコーティングは、筋肉内組織、結合組織、又はその両方を再現するように構成されてもよい又は再現してもよい。外部の植物性のコーティングは、皮を再現する若しくは模倣するように構成されてもよい又は再現してもよい若しくは模倣してもよい。
【0063】
[0074] 植物性のコーティング組成物は、約1、2、3、4、5、6、8、又はそれ以上の層のコーティングを含んでいてもよい。植物性のコーティング組成物は、任意の厚さを有していてもよい。コーティングの厚さは、約0.01ミリメートル(mm)、0.05mm、0.1mm、0.5mm、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、8mm、10mm、15mm、又はそれ以上であってよい。コーティングの厚さは、約0.01mm~0.05mm、0.01mm~0.1mm、mm、0.01mm~0.5mm、0.01mm~1mm、0.01mm~2mm、0.01mm~3mm、0.01mm~4mm、0.01mm~5mm、0.01mm~6mm、0.01mm~8mm、0.01mm~10mm、0.01mm~15mm、0.05mm~0.1mm、0.05mm~0.5mm、0.05mm~1mm、0.05mm~2mm、0.05mm~3mm、0.05mm~4mm、0.05mm~5mm、0.05mm~6mm、0.05mm~8mm、0.05mm~10mm、0.05mm~15mm、0.1mm~0.5mm、0.1mm~1mm、0.1mm~2mm、0.1mm~3mm、0.1mm~4mm、0.1mm~5mm、0.1mm~6mm、0.1mm~8mm、0.1mm~10mm、0.1mm~15mm、0.5mm~1mm、0.5mm~2mm、0.5mm~3mm、0.5mm~4mm、0.5mm~5mm、0.5mm~6mm、0.5mm~8mm、0.5mm~10mm、0.5mm~15mm、1mm~2mm、1mm~3mm、1mm~4mm、1mm~5mm、1mm~6mm、1mm~8mm、1mm~10mm、1mm~15mm、2mm~3mm、2mm~4mm、2mm~5mm、2mm~6mm、2mm~8mm、2mm~10mm、2mm~15mm、3mm~4mm、3mm~5mm、3mm~6mm、3mm~8mm、3mm~10mm、3mm~15mm、4mm~5mm、4mm~6mm、4mm~8mm、4mm~10mm、4mm~15mm、5mm~6mm、5mm~8mm、5mm~10mm、5mm~15mm、6mm~8mm、6mm~10mm、6mm~15mm、8mm~10mm、8mm~15mm、又は10mm~15mmであってもよい。例えば、植物性のコーティング組成物は、約0.01ミリメートル(mm)~約10mmの厚さを有していてもよい。いくつかの場合において、植物性のコーティング組成物は、大豆を含んでいてもよい。
【0064】
[0075] 植物性のコーティング組成物は、例えば、例えば家禽の肉(例えば、鶏肉、カモの肉、ハト、ガチョウの肉、若しくは七面鳥の肉)、牛肉、又は豚肉の皮などの動物の皮に似ている構造、テクスチャー、見た目、官能特性、機能的特性、又はその任意の組み合わせを有していてもよい。植物性のコーティング組成物は、例えば植物性の牛肉、鶏肉、七面鳥の肉、若しくは豚肉などの植物性の肉製品をコーティングするために又は動物性の肉製品をコーティングするために使用されてもよい。コーティングはまた、天然の肉製品をコーティングするために使用することもできる。植物性の肉製品に植物性のコーティングを加えることにより、植物性の肉製品に水分、フレーバー、及び栄養を追加してもよい。植物性のコーティング組成物は、動物性の肉又は肉製品と同じような口あたり、テクスチャー、及びフレーバーの複雑さを提供してもよい。本明細書において記載される植物性のコーティング組成物は、動物の皮と同じような口当たりを提供しながら、飽和脂肪(例えば、動物の皮において見つけられる)を欠いていてもよい。
【0065】
[0076] 植物性のコーティングは、各種の機械的及び組成上の特性を含んでいてもよい。植物性のコーティングは、引張り強さを有していてもよい。植物性のコーティングの引張り強さは、50%の相対湿度及び25℃の温度で測定されるように、約0メガパスカル(MPa)、1MPa、2MPa、3MPa、4MPa、5MPa、6MPa、8MPa、10MPa、12MPa、15MPa、20MPa、25MPa、30MPa、40MPa、50MPa、又はそれ以上であってもよい。植物性のコーティングの引張り強さは、50%の相対湿度及び25℃の温度で測定されるように、約50MPa、40MPa、30MPa、25MPa、20MPa、15MPa、12MPa、10MPa、8MPa、6MPa、5MPa、4MPa、3MPa、2MPa、又は1MPa以下であってもよい。植物性のコーティングの引張り強さは、約0~1MPa、0~2MPa、0~3MPa、0~4MPa、0~5MPa、0~6MPa、0~8MPa、0~10MPa、0~12MPa、0~15MPa、0~20MPa、0~25MPa、0~30MPa、0~40MPa、0~50MPa、1~2MPa、1~3MPa、1~4MPa、1~5MPa、1~6MPa、1~8MPa、1~10MPa、1~12MPa、1~15MPa、1~20MPa、1~25MPa、1~30MPa、1~40MPa、1~50MPa、2~3MPa、2~4MPa、2~5MPa、2~6MPa、2~8MPa、2~10MPa、2~12MPa、2~15MPa、2~20MPa、2~25MPa、2~30MPa、2~40MPa、2~50MPa、3~4MPa、3~5MPa、3~6MPa、3~8MPa、3~10MPa、3~12MPa、3~15MPa、3~20MPa、3~25MPa、3~30MPa、3~40MPa、3~50MPa、4~5MPa、4~6MPa、4~8MPa、4~10MPa、4~12MPa、4~15MPa、4~20MPa、4~25MPa、4~30MPa、4~40MPa、4~50MPa、5~6MPa、5~8MPa、5~10MPa、5~12MPa、5~15MPa、5~20MPa、5~25MPa、5~30MPa、5~40MPa、5~50MPa、6~8MPa、6~10MPa、6~12MPa、6~15MPa、6~20MPa、6~25MPa、6~30MPa、6~40MPa、6~50MPa、8~10MPa、8~12MPa、8~15MPa、8~20MPa、8~25MPa、8~30MPa、8~40MPa、8~50MPa、10~12MPa、10~15MPa、10~20MPa、10~25MPa、10~30MPa、10~40MPa、10~50MPa、12~15MPa、12~20MPa、12~25MPa、12~30MPa、12~40MPa、12~50MPa、15~20MPa、15~25MPa、15~30MPa、15~40MPa、15~50MPa、20~25MPa、20~30MPa、20~40MPa、20~50MPa、25~30MPa、25~40MPa、25~50MPa、30~40MPa、30~50MPa、又は40~50MPaであってもよい。一実施例において、植物性のコーティングは、約0~25MPaの引張り強さを有する。
【0066】
[0077] 植物性のコーティングは、脂質、タンパク質、糖、又はその任意の組み合わせを含むがこれらに限定されない、各種の組成物を含んでいてもよい。植物性のコーティングは、約0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、又はそれ以上の脂質対タンパク質の質量比を有していてもよい。植物性のコーティングは、1、0.9、0.8、0,7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、又はそれ以下の脂質対タンパク質の質量比を有していてもよい。植物性のコーティングは、約0~0.1、0~0.2、0~0.3、0~0.4、0~0.5、0~0.6、0~0.7、0~0.8、0~0.9、0~1、0.1~0.2、0.1~0.3、0.1~0.4、0.1~0.5、0.1~0.6、0.1~0.7、0.1~0.8、0.1~1、0.1~1、0.2~0.3、0.2~0.4、0.2~0.5、0.2~0.6、0.2~0.7、0.2~0.8、0.2~0.9、0.2~1、0.3~0.4、0.3~0.5、0.3~0.6、0.3~0.7、0.3~0.8、0.3~0.9、0.3~1、0.4~0.5、0.4~0.6、0.4~0.7、0.4~0.8、0.4~0.9、0.4~1、0.5~0.6、0.5~0.7、0.5~0.8、0.5~0.9、0.5~1、0.6~0.7、0.6~0.8、0.6~0.9、0.6~1、0.7~0.8、0.7~0.9、0.7~1、0.8~0.9、0.8~1、又は0.9~1の脂質対タンパク質の質量比を有していてもよい。一実施例において、植物性のコーティングは、約0.1~0.6の脂質対タンパク質の質量比を有する。別の実施例において、植物性のコーティングは、約0~1の脂質対タンパク質の質量比を有する。植物性のコーティングは、約0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、又はそれ以上の糖対タンパク質の質量比を有していてもよい。植物性のコーティングは、1、0.9、0.8、0,7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、又はそれ以下の糖対タンパク質の質量比を有していてもよい。植物性のコーティングは、約0~0.1、0~0.2、0~0.3、0~0.4、0~0.5、0~0.6、0~0.7、0~0.8、0~0.9、0~1、0.1~0.2、0.1~0.3、0.1~0.4、0.1~0.5、0.1~0.6、0.1~0.7、0.1~0.8、0.1~0.9、0.1~1、0.2~0.3、0.2~0.4、0.2~0.5、0.2~0.6、0.2~0.7、0.2~0.8、0.2~0.9、0.2~1、0.3~0.4、0.3~0.5、0.3~0.6、0.3~0.7、0.3~0.8、0.3~0.9、0.3~1、0.4~0.5、0.4~0.6、0.4~0.7、0.4~0.8、0.4~0.8、0.4~1、0.5~0.6、0.5~0.7、0.5~0.8、0.5~0.9、0.5~1、0.6~0.7、0.6~0.8、0.6~0.9、0.6~1、0.7~0.8、0.7~0.9、0.7~1、0.8~0.9、0.8~0.9、又は0.9~1の糖対タンパク質の質量比を有していてもよい。一実施例において、植物性のコーティングは、約0.1~0.6の糖対タンパク質の質量比を有する。別の実施例において、植物性のコーティングは、約0~1の糖対タンパク質の質量比を有する。
【0067】
[0078] 植物性のコーティングは、動物の皮と構造的に同じようなものであってもよい。植物性のコーティングは、100g当たりおよそ1~30グラム(g)の低い脂肪含有量を有していてもよい。植物性の皮は、動物の皮とテクスチャーが同じようなものであってもよい。植物性のコーティング製品は、製造され、それだけで調製されてもよい又は例えばディップすること、振りかけること、浸漬すること、シェークすること、ラップすること、若しくは成型することを含む方法によって、任意の組成の植物性の肉に加えられてもよい。植物性のコーティングは、湿った又は乾燥した状態で加えられてもよい。植物性のコーティング組成物の厚さは、植物性の肉製品に複数の層のコーティングを重ねることによって変更することができる。植物性のコーティング組成物のテクスチャー、機械的特性、及び栄養含有量は、加熱条件、加熱時間、pH等によってコントロールするか又は変更することができる。色は、種々の色を有する豆果を選ぶことによって変更を加えることができる。人工着色は、追加されても、追加されなくてもよい。一実施例において、人工着色は、追加されなくてもよい。人工着色は、安全な食用色素及び合成着色料によって植物性の食品製品に追加される色を含んでいてもよい。色は、本明細書における他の箇所において記載される方法を使用して、例えばビートジュース、エルダーベリージュース、ウコン、パプリカ、赤タマネギ、又は製品の色を変更してもよい他の植物性の材料などの植物性の材料の追加によって変えられてもよい。植物性のコーティングは、植物性のコーティングの色空間を少なくとも部分的に説明する明度(L*)を有してもよい。例えば、ゼロの明度は、黒色の植物性のコーティングであってもよく、100の明度は、ディフューズホワイトの植物性のコーティングであってもよい。植物性のコーティングの明度は、約10、20、30、40、50、60、70、80、又はそれ以上であってもよい。植物性のコーティングの明度は、約80、70、60、50、40、30、20、10、又はそれ以下であってもよい。植物性のコーティングの明度は、約10~20、10~30、10~40、10~50、10~60、10~70、10~80、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、30~40、30~50、30~60、30~70、30~80、40~50、40~60、40~70、40~80、50~60、50~70、50~80、60~70、60~80、又は70~80であってもよい。一実施例において、植物性のコーティングの明度は、約30~70である。
【0068】
[0079] コーティング及び肉を含む植物性の肉製品又は例えば菜食主義者用のクラックリング若しくはチチャロンなどの完全に植物性のコーティングからできた製品は、例えばマリネに漬けること、味をつけること、脱水すること、加水すること、フレーバリング、柔らかくすること、グリルすること、揚げること、又はその組み合わせを含む方法を同時に又は順番に実行することによって、さらに加工することができる。植物性の肉製品は、例えば揚げること又はベークすることなどのさらなる調理の後に、動物肉と同じようなパリパリ感及び硬さを有していてもよい。植物性の肉製品は、調理された動物肉と同じような食体験及び口当たりを生じさせてもよい。製品は、調理されたホールカットの動物の肉と同じような食体験及び口当たりを生じさせてもよい。植物性の肉製品の口当たりは、例えば構造、乾燥度、密度、接着性、反発力、噛み応え、粗さ、粘着性、もろさ(fracturability)、粒状性、ゴム性、硬さ、重さ、水分吸着、水分放出、口腔にまつわりつく感じ(mouthcoating)、ざらつき、滑りやすさ、なめらかさ、均一性、及び粘性などの、植物性の肉製品の物理的特質によって決定されてもよい。
【0069】
植物性の組成物を生産するための方法
[0080] 一態様において、本開示は、食品組成物を生産するための方法を提供する。食品組成物は、植物性の組成物であってもよい。食品組成物は、第1の混合物及び第2の混合物を提供すること、第1の混合物を三次元構造に成形すること、並びにコーティングされた三次元構造を生成するために、第2の混合物の1つ以上の層により三次元構造の少なくとも一部分をコーティングすることによって、生産されてもよい。第1の混合物は、植物性の材料から得られてもよい。第1の混合物、第2の混合物、又はその両方は、動物由来の構成成分を含んでいなくてもよい。三次元構造は、動物組織を再現してもよい又は模倣してもよい。第2の材料の1つ以上の層は、動物組織の特徴を再現してもよい又は模倣してもよい。動物組織の特徴は、筋肉内組織、結合組織、軟骨組織、又はその任意の組み合わせを含んでいてもよい。第2の材料の1つ以上の層は、三次元構造に接着されてもよい。
【0070】
[0081] 別の態様において、本開示は、食品組成物を生産するための方法を提供する。食品組成物は、植物性の組成物であってもよい。食品組成物は、混合物を提供すること及び実質的に整列された繊維を含む三次元構造を生成するために、混合物を加工することによって生産されてもよい。混合物は、1つ以上の植物性の材料を含んでいてもよい。混合物は、動物由来の構成成分を含んでいなくてもよい。混合物を加工することは、混合物を伸ばすこと、混合物を折りたたむこと、混合物を層にすること、又はその任意の組み合わせを含んでいてもよい。
【0071】
[0082] 植物性の組成物を生成するために使用される豆などの材料は、粉末状の材料(例えば、例えば手を加えていない粉末状のマメ、タンパク質が豊富なマメ粉末、デンプンが豊富なマメ粉末を含む粉末状のマメ)、ピューレにした材料(例えば、ピューレにしたマメ)、又はミルク材料(例えば、手を加えていないマメミルク、タンパク質が豊富なマメミルク、デンプンが豊富なマメミルクを含むマメミルク)を生成するために加工することができる。任意の多くの粉末状の材料、ピューレにした材料、ミルク材料を、生成することができる。それぞれは、1つの材料(例えば、1つの豆の種類)又は複数の材料(例えば、複数の種類の豆)から生成することができる。さらに、粉末状の材料、ピューレにした材料、若しくはミルク材料は、続いて、個々に加工することができるか又は1つ以上を、組み合わせて、混合物にし、混合物をさらに加工することができる。このような材料若しくはこれらの材料の混合物は、熱によりさらに加工されてもよい又は加熱は省略されてもよい。さらに、このような材料若しくは混合物はまた、pH調整されてもよい又はpH調整は省略されてもよい。
【0072】
[0083] 操作によって、半流動体の材料を生産することができる。このような材料は、次いで、混合物の粘性及び弾力を増加させるために、グルテンなどのつなぎと混合されてもよい。続いて、植物性の材料を、方向性をもたせて一直線にそろえること(例えば、伸ばすこと、丸めること、積み重ねること、紡ぐこと等)は、テクスチャー、コンシステンシー、又は他の物理的パラメーターを得るために実行されてもよい。結果として生じる製品はまた、例えば、ダイを通る押出し成形を介して又は三次元成型を通してなどで、成形にかけられてもよい。型は、シリコーンゴム、可塑性物質、ステンレス鋼、又はアルミニウムから作製されてもよい。型は、可撓性であってもよい。型は、うね状であってもよい。いくつかの場合において、押出し成形は、本明細書における他の箇所において記載される植物性の肉及び皮を含む植物性の動物製品の成形に又は作製のいかなる部分においても使用されない。いくつかの場合において、植物性の動物製品(例えば、植物性の肉、植物性の皮)を作製するためのプロセスは、押出し成形を含まない。
【0073】
[0084] 植物性の肉製品を生産するためのプロセスは、本明細書において記載される。プロセスは、タンパク質変性、タンパク質を一直線にそろえてタンパク質の繊維にすること、及び肉中の動物の筋束に感覚刺激的に類似するように繊維質の束の基礎構造を生じさせること並びにこれらの束を1つにして、形がはっきりした肉のホールカット(例えば、丸ごとの鶏肉の胸又は翼)に似ているより大きな、より複雑な構造にすることを含んでいてもよい。いくつかの場合において、植物性の肉又は皮を含む植物性の製品を生産するためのプロセスは、熱処理、圧力調理(例えば、スチームによる圧力調理を含む)、スチーム調理、又はオートクレーブを含む。
【0074】
[0085] 植物性の肉製品を作製するための方法は、本明細書において記載される植物性の組成物を伸ばすことを含んでいてもよい。伸ばすことは、方向性をもつ繊維を有する組成物を生産してもよい。いくつかの場合において、伸ばした製品は、約10分~約60分間、約5~20psiの圧力下で約50℃~約150℃でスチーム調理することができる。植物性の組成物は、約50℃、75℃、100℃、125℃、150℃、又はそれ以上の温度で調理されてもよい。植物性の組成物は、約50℃~75℃、50℃~100℃、50℃~125℃、50℃~150℃、75℃~100℃、75℃~125℃、75℃~150℃、100℃~125℃、100℃~150℃、又は125℃~150℃の温度で調理されてもよい。一実施例において、植物性の組成物は、約100℃~150℃の間で調理される。植物性の組成物は、約1psi、5psi、10psi、15psi、20psi、30psi、又はそれ以上の圧力で調理されてもよい。植物性の組成物は、約1psi~5psi、1psi~10psi、1psi~15psi、1psi~20psi、5psi~10psi、5psi~15psi、5psi~20psi、10psi~15psi、10psi~20psi、又は15psi~20psiの圧力で調理されてもよい。一実施例において、植物性の組成物は、約10psi~30psiの圧力で調理される。より長い調理時間は、製品及び繊維の見た目の硬さを増加させてもよい。少なくとも5~15分の調理後の繊維形成は、テクスチャーを有する植物性の組成物を提供してもよい及び動物肉と同じような見た目を有する植物性の組成物を提供してもよい。
【0075】
[0086] 本開示は、植物性の組成物(例えば、植物性の肉製品)を生成する際に、植物性のコーティングを使用するための方法を提供する。植物性のコーティングは、本明細書における他の箇所において記載されるようなものであってもよい。一実施例において、植物性のコーティングは、タンパク質が豊富なフィルム若しくはコーティング、デンプンが豊富なフィルム若しくはコーティング、非デンプン多糖食用フィルム若しくはコーティング、脂質性の食用フィルム若しくはコーティング、エマルション及び二層食用フィルム若しくはコーティング、食用ゲル、又はその任意の組み合わせを含む。一実施例において、植物性のコーティングは、豆果の凝乳状の物質(例えば、エンドウマメの凝乳状の物質)を含んでいてもよい。本明細書において記載される植物性のコーティング組成物は、豆果の凝乳状の物質から生産することができる。一実施例において、凝乳状の物質は、約1時間~約24時間又はマメ若しくは豆の質量が少なくとも2倍になるまで、水中にマメ又は豆を浸漬することによって、少なくとも1つの成分から生産することができる。その代わりに、本明細書において記載されるコーティング組成物は、様々な豆果成分又は豆果成分の組み合わせから生産されてもよい。浸漬に続いて、1:1~1:6の範囲の水との比で豆果を粉砕してもよい又は破砕してもよい。より高い又はより低い比もまた、機械的及び物理的特性を調整するために使用することができる。例えば、より高い比の水は、より薄い、それほど粘性でないコーティングコンシステンシーをもたらしてもよい。結果として生じる豆果-水を均質化したものは、次いで、約1時間~約10時間、例えばタンクなど容器中で沈降させることができる。より長い又はより短い沈降時間もまた、結果として生じる組成物中の材料の量を調整するために使用することができる。例えば、より長い沈降期間は、より多くのデンプンがより下の方の画分に蓄積するのを可能にしてもよい。遠心分離は、沈降時間を短縮するために使用することができる。
【0076】
[0087] デンプンが少ない画分は、次いで、約50℃~約100℃まで加熱することができる。デンプンが少ない画分の少なくとも一部分又は沈降した画分の少なくとも一部分は、植物性のコーティング組成物のテクスチャーを変更するために変更されてもよい又は廃棄されてもよい。その代わりに、各画分の各構成成分が、使用されてもよい。デンプンが少ない画分が、水の質量の約10%~約50%を失った後、デンプンに富んだ画分は、加熱された、デンプンが少ない画分に追加され、濃厚な組成物を生産することができる。豆果材料を2つの画分に分離し、各画分を段階的に組み合わせることは、濃厚化プロセスを可能にし、より均等に混合されたコーティング組成物を生産してもよい。さらに、加熱前にデンプンを沈殿させることは、少なくとも、不均等な濃厚化及びデンプンに富んだ凝集体/かたまりの形成が集中して生じるのを減少させるのに有利であってもよい。
【0077】
[0088] 植物性のコーティング組成物は、例えば、ディップすること、振りかけること、層にすること、注入すること、はけで塗ること、浸漬すること、ラップすること、スプレーすること、コーティングすること、又はその任意の組み合わせを介して、植物性の組成物に加えられてもよい。基材をコーティングした後に、凝乳状の物質は、約30分~約12時間にわたって約0℃~約25℃で乾燥させることができる。様々な温度範囲及び様々な時間もまた、適切に使用されてもよい。さらに、乾燥環境の湿度を変更すること及びコーティングされた基材の向きを調整することは、乾燥したテクスチャーに影響を及ぼしてもよく、動物の皮を含む、様々なタイプのコーティングを模倣するための様々な効果を達成するために使用することができる。
【0078】
[0089] 複数のコートは、例えば、より厚い皮のテクスチャーを生じさせるために、0~12時間の間隔で加えることができる(図5A及び図5B)。他の間隔もまた、使用することができる。複数のコートは、1つの、より厚いコーティングの官能的印象を有する組成物を提供してもよい。コーティングは、添加剤(例えば着色剤又はフレーバリング)の有無にかかわらず、透明~不透明の範囲の着色を有していてもよい。コーティングの色は、少なくとも部分的に、相対的なデンプン含有量及び厚さによって決まってもよい。色素、香味料、脂質、及び他の添加剤は、製品の色、テクスチャー、栄養プロファイル、及びフレーバーを変更するために追加することができる。
【0079】
[0090] 方法は、本明細書における他の箇所において記載される方法及び組成物を介して、コーティングされた三次元構造を生成することをさらに含んでいてもよい。三次元構造は、植物性のコーティングによって、少なくとも部分的にコーティングされた又はそうでなければカプセル化された、実質的に整列された繊維を含む植物性の組成物を含んでいてもよい。実質的に整列された繊維は、筋肉繊維を再現してもよい又は模倣してもよい。植物性のコーティングは、筋肉内組織、結合組織、又はその両方を再現してもよい又は模倣してもよい。複数の三次元構造は、集まって、マクロ構造になってもよい。複数の三次元構造又はマクロ構造は、少なくとも2、3、4、5、6、8、10、12、15、20、又はそれ以上の三次元構造を含んでいてもよい。一実施例において、複数の三次元構造又はマクロ構造は、少なくとも3つの三次元構造を含む。マクロ構造は、複数の三次元構造又はマクロ構造の少なくとも部分的に内部に配置された植物性のコーティングを含んでいてもよい。複数の三次元構造又はマクロ構造は、複数の三次元構造若しくはマクロ構造の外面に配置された又は複数の三次元構造若しくはマクロ構造を少なくとも部分的にカプセル化する追加の植物性のコーティングをさらに含んでいてもよい。一実施例において、内部の植物性のコーティングは、植物性の組成物の個々の三次元構造に、例えば、コーティングされた繊維束のような構造の個々の三次元構造に加えられる。コーティングされた三次元構造は、集まって、マクロ構造になり、コーティングされてもよい。その代わりに又はそれに加えて、個々の三次元構造は、組み合わせられて、マクロ構造になってもよく、植物性のコーティングは、マクロ構造の中へ植物性のコーティングの注入を介してマクロ構造の内部構造に加えられてもよい。加えて、繊維、デンプン、又は脂肪は、三次元構造の中に繊維、デンプン、又は脂肪を組み込むために、繊維又は束の間に注入されてもよい。
【0080】
[0091] 方法は、動物組織の味、テクスチャー、又は物理的若しくは官能的特性を再現するか又は模倣するために、植物性の組成物、植物性のコーティング、又はその任意の組み合わせをベークすること、揚げること、マリネに漬けること、通気すること、蒸し煮にすること、パン粉をつけること、味をつけること、又はグリルすることをさらに含んでいてもよい。図12A及び12Bは、コーティングされた植物性の肉組成物をマリネに漬ける及びフライパンで揚げる例を示す。調理する(例えば、揚げる、ベークする、ソテーする、スチームする、ゆでる等)場合、コーティングは、動物の皮と同じようにサクサクして、動物の皮の見た目を有していてもよい(図6A及び図6B)。植物性のコーティングは、例えばクラックリング又はチチャロンなどの皮のみの肉の模造品を生産するために、調理され、植物性の肉製品に加えることなく食べることができる。植物性のコーティングは、適切な厚さに広げ、その厚さによって決められる一定の期間、乾燥させ、次いで、動物の皮としてカットし、処理することができる。
【0081】
コンピュータシステム
[0092] 本開示は、本開示の方法を実施するようにプログラムされたコンピュータシステムを提供する。図7は、本明細書において記載される植物性の組成物を生産するようにプログラムされた又はそうでなければ構成されたコンピュータシステム701を示す。コンピュータシステム701は、例えば、設備の機能、プロセスコントロール、品質管理、データ処理、又は植物性の組成物の加工などの、本開示の植物性の組成物の生産の種々の側面を調節することができる。コンピュータシステム701は、ユーザの電子デバイス又は電子デバイスに対して遠隔に位置するコンピュータシステムとすることができる。電子デバイスは、モバイル電子デバイスとすることができる。
【0082】
[0093] コンピュータシステム701は、中央処理装置(本明細書においてCPU、同様に「プロセッサ」及び「コンピュータプロセッサ」)705を含み、これは、並行処理のためのシングルコア若しくはマルチコアプロセッサ又は複数のプロセッサとすることができる。コンピュータシステム701はまた、メモリ又は記憶場所710(例えば、ランダムアクセスメモリ、リードオンリーメモリ、フラッシュメモリ)、電子記憶装置715(例えば、ハードディスク)、1つ以上の他のシステムと通信するための通信インタフェース720(例えば、ネットワークアダプタ)、及びキャッシュ、他のメモリ、データ記憶装置、又は電子ディスプレイアダプタなどの周辺デバイス725をも含む。メモリ710、記憶装置715、インタフェース720、及び周辺デバイス725は、マザーボードなどのコミュニケーションバス(実線)を通してCPU705と通信する。記憶装置715は、データを保存するためのデータ記憶装置(又はデータリポジトリ)とすることができる。コンピュータシステム701は、通信インタフェース720を用いて、コンピュータネットワーク(「ネットワーク」)730に、有効につなぐことができる。ネットワーク730は、インターネット、インターネット、若しくはエクストラネット又はインターネットと通信するイントラネット若しくはエクストラネットとすることができる。ネットワーク730は、いくつかの場合において、電気通信又はデータ網である。ネットワーク730は、クラウドコンピューティングなどの分散コンピューティングを可能にすることができる1つ以上のコンピュータサーバを含むことができる。ネットワーク730は、いくつかの場合において、コンピュータシステム701を用いて、ピア・トゥ・ピアネットワークを実施することができ、これにより、コンピュータシステム701につながれたデバイスが、クライアント又はサーバとしてふるまうことを可能にしてもよい。
【0083】
[0094] CPU705は、プログラム又はソフトウェアに格納することができる、一連の機械可読命令を実行することができる。命令は、メモリ710などの記憶場所に保存されてもよい。命令は、CPU705に送ることができ、これにより、続いて、本開示の方法を実施するようにCPU705をプログラムするか又はそうでなければ構成することができる。CPU705によって実行される操作の例は、取出し、解読、実行、及びライトバックを含むことができる。
【0084】
[0095] CPU705は、集積回路などの回路の一部とすることができる。システム701の1つ以上の他の構成要素を、回路に含むことができる。いくつかの場合において、回路は、特定用途向け集積回路(ASIC)である。
【0085】
[0096] 記憶装置715は、ドライバ、ライブラリ、及び保管されたプログラムなどのファイルを保存することができる。記憶装置715は、ユーザデータ、例えばユーザ設定及びユーザプログラムを保存することができる。コンピュータシステム701は、いくつかの場合において、イントラネット又はインターネットを通してコンピュータシステム701と通信する遠隔サーバに位置するなど、コンピュータシステム701の外部にある、1つ以上の追加のデータ記憶装置を含むことができる。
【0086】
[0097] コンピュータシステム701は、ネットワーク730を通して、1つ以上の遠隔コンピュータシステムと通信することができる。例えば、コンピュータシステム701は、ユーザの遠隔コンピュータシステムと通信することができる。遠隔コンピュータシステムの例は、パーソナルコンピュータ(例えばポータブルPC)、スレート若しくはタブレットPC(例えば、Apple(登録商標)iPad、Samsung(登録商標)Galaxy Tab)、電話機、スマートフォン(例えば、Apple(登録商標)iPhone、アンドロイド使用可能デバイス、Blackberry(登録商標))、又はパーソナルデジタルアシスタントを含む。ユーザは、ネットワーク730を介してコンピュータシステム701にアクセスすることができる。
【0087】
[0098] 本明細書において記載される方法は、例えばメモリ710又は電子記憶装置715などの、コンピュータシステム701の電子記憶場所に保存された機械(例えばコンピュータプロセッサ)実行可能コードを介して実施することができる。機械実行可能又は機械可読コードは、ソフトウェアの形態で提供することができる。使用の間、コードは、プロセッサ705によって実行することができる。いくつかの場合において、コードは、記憶装置715から取り出すことができ、プロセッサ705がすぐにアクセスできるようにメモリ710に保存することができる。いくつかの状況において、電子記憶装置715は、除外することができ、機械実行可能命令は、メモリ710に保存される。
【0088】
[0099] コードは、プリコンパイルし、コードを実行するのに適合したプロセッサを有する機械での使用のために構成することができるか又はランタイムの間にコンパイルすることができる。コードは、コードをプリコンパイル又はアズコンパイル(as-compiled)方式で実行するのを可能にするために選択することができるプログラミング言語で与えることができる。
【0089】
[00100] コンピュータシステム701などの、本明細書において提供されるシステム及び方法の態様は、プログラミングにおいて実現することができる。技術の種々の態様は、典型的に、一種の機械可読媒体で実行されるか又は実現される機械(又はプロセッサ)実行可能コード又は関連するデータの形態をした「製品」又は「製造品」とみなされてもよい。機械実行可能コードは、メモリ(例えば、リードオンリーメモリ、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ)又はハードディスクなどの電子記憶装置に保存することができる。「記憶」タイプの媒体は、コンピュータ、プロセッサ、若しくはその他同種のもの又は種々の半導体メモリ、テープ駆動機構、ディスク駆動機構、及びその他同種のものなどのその関連するモジュールの有形のメモリのいずれか又はすべてを含むことができ、これにより、非一時的な記憶をいつでもソフトウェアプログラミングに提供してもよい。ソフトウェアのすべて又は一部は、インターネット又は種々の他の電気通信網を通して時々通信してもよい。このような通信は、例えば、1つのコンピュータ又はプロセッサから別のものに、例えば、管理サーバ又はホストコンピュータからアプリケーションサーバのコンピュータプラットフォームにソフトウェアをロードすることを可能にしてもよい。したがって、ソフトウェア要素を運んでもよい別のタイプの媒体は、ローカルデバイスの間の物理的インタフェースで、有線及び光固定電話網を通して、並びに種々のエアリンクによって使用されるなどの光波、電波、及び電磁波を含む。有線若しくは無線リンク、光リンク、又はその他同種のものなどのこのような波を伝える物理的要素もまた、ソフトウェアを運ぶ媒体とみなされてもよい。本明細書において使用されるように、非一時的な有形の「記憶」媒体に制限されない限り、コンピュータ又は機械「可読媒体」などの用語は、実行のためにプロセッサに命令を提供することに関与する任意の媒体を指す。
【0090】
[00101] よって、コンピュータ実行可能コードなどの機械可読媒体は、有形記憶媒体、搬送波媒体、又は物理的伝送媒体を含むがこれらに限定されない、多くの形態をとっていてもよい。不揮発性記憶媒体は、例えば、図に示されるデータベース等を実施するために使用されてもよいなどの、任意のコンピュータ又はその他同種のものにおける記憶デバイスのいずれかなどの光学又は磁気ディスクを含む。揮発性記憶媒体は、このようなコンピュータプラットフォームのメインメモリなどのダイナミックメモリを含む。有形の伝送媒体は、コンピュータシステム内のバスを含むワイヤを含めて、同軸ケーブル;銅線及び光ファィバを含む。搬送波伝送媒体は、無線周波(RF)及び赤外線(IR)データ通信の間に生成されるものなど、電気シグナル若しくは電磁シグナル又は音波若しくは光波の形態をとってもよい。コンピュータ可読媒体の一般的な形態は、そのため、例えば以下を含む:フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の磁気媒体、CD-ROM、DVD、若しくはDVD-ROM、任意の他の光学媒体、せん孔カード 紙テープ、穴のパターンを有する任意の他の物理的記憶媒体、RAM、ROM、PROM及びEPROM、FLASH-EPROM、任意の他のメモリチップ若しくはカートリッジ、データ若しくは命令を伝送する搬送波、このような搬送波を伝送するケーブル若しくはリンク、又はコンピュータがプログラミングコード若しくはデータを読み込んでもよい任意の他の媒体。コンピュータ可読媒体のこれらの形態の多くは、1つ以上の命令の1つ以上のシークエンスを、実行のためにプロセッサに伝えることに関与してもよい。
【0091】
[00102] コンピュータシステム701は、例えば、品質管理情報、データ処理、又は本明細書において記載される植物性の組成物を生産するためのプロセスに手を加えるためのオプションを提供するためのユーザインタフェース(UI)740を含む電子ディスプレイ735を含む又はそれと通信することができる。UIの例は、限定を伴うことなく、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)及びウェブベースのユーザインタフェースを含む。
【0092】
[00103] 本開示の方法及びシステムは、1つ以上のアルゴリズムを介して実施することができる。アルゴリズムは、中央処理装置705による実行に応じてソフトウェアを介して実施することができる。
【実施例
【0093】
実施例1:豆果ピューレ
[00104] 例えば豆果タンパク質などの植物タンパク質原料を、植物タンパク質原料が乾燥重量と比較してサイズが2倍になるまで液体に浸漬する。浸漬した植物タンパク質原料を、約2:1~約1:6の比で液体と混合し、次いで、加熱する。混合物を、約1分~約1時間、約5~約15psiの範囲の圧力下で、約50℃~約200℃まで加熱する。混合物を、均質になるまでピューレにする。
【0094】
実施例2:豆果ミルク
[00105] 手を加えていない豆果を、重量が乾燥質量から2倍になるまで浸漬する。マメを、約2:1~約1:6の比の水でピューレにする。結果として生じる植物「ミルク」は、プロセスを介してろ過及び分離を受ける。ろ過及び分離プロセスは、例えば、ふるい分け、遠心分離、又は沈殿を含んでいてもよい。
【0095】
[00106] 結果として生じる固体は、処理しない又は約50℃~約200℃まで加熱することによって処理し、固体中の水の質量を1~25%低下させ、タンパク質変性を引き起こす。処理のタイプによって、タンパク質とピューレ、他のミルク、又は他の添加剤との相互作用における差に至り得る。変性タンパク質のミルクは、繊維化を受けやすく、肉のような層を形成しやすい。非変性タンパク質のミルクは、広がらず、より短い繊維を形成するかもしれない。結果として生じる処理した又は処理していないミルクは、組成物の他の構成成分と相互作用することができる豆果タンパク質を含有する。
【0096】
[00107] 非変性タンパク質のミルクは、水中で構造が緩むグルテニンタンパク質の存在下において、変性又は非変性タンパク質の別の原料の有無にかかわらず、グルテニンの繊維と相互作用し、緩んだグルテニン分子によって形成されるゆるい繊維質の網様構造の中に挿入され、グルテニンの様々な分子の間で、グリアジンタンパク質によって形成される堅いジスルフィド結合に干渉し、それほど厳密には形が定まっていない構造を可能にしてもよい。これらのタンパク質を含有する「生地」は、ゆるく形成された繊維質の網様構造に方向性を与えるために、伸ばしてもよい、積層してもよい、又はそうでなければ手を加えてもよい。これらの非変性タンパク質は、熱及び/又は圧力下に、例えば、圧力調理の場合のように、20分間120℃及び30psiに置かれる場合、種々のグルテンタンパク質によって調理する前に、すでにゆるく形成された繊維質の網様構造の一部として一直線にそろえることを可能にするために、変性させてもよい。これらの相互作用は、天然に存在するか又は追加されたデンプン、繊維、又は脂肪を含む、他の植物材料の存在及び相対的な濃度によって並びに温度、圧力等の変更による加工の間の様々な時点でのそれらのふるまいによって、さらに影響を与えられてもよい。
【0097】
実施例3:植物性の肉の調製
[00108] ピューレ及びミルクを、コムギグルテン(例えば活性コムギグルテン)及び油と組み合わせる。混合物は、生地ミキサー又は混合プロセッサにおいて約10秒~約30分又は均質になるまで混合する。活性コムギグルテン、油、及び2種類以上の豆果タンパク質を含む結果として生じる混合物を、次いで、一方向に継続的に伸ばす。この伸ばすことにより、方向性をもつ繊維の形成を増加させてもよい。伸ばした製品を、約10分~約60分間、約5~30ポンド毎平方インチ(psi)の圧力下で、約50℃~約150℃でスチーム調理する(図8A~8C)。
【0098】
実施例4:植物性の肉の調製
[00109] 植物性の肉製品を調製するためのプロセスの例を、図9A及び図9Bにおいて概略的に示す。例えば、プロセス(図9A)は、植物性の製品を生産するためのワークフローの例を示す。プロセスは、マメの選択(例えば、ヒヨコマメ、リョクトウ、ブラックビーン、又は本明細書において記載される任意の他のタイプのマメ等)、マメの前加工、及び予備加工を含む。マメの前加工は、加水、粉砕すること、及びろ過することの1つ以上を含むことができる。予備加工は、加熱すること又は加熱しないことを含むことができる。このような加工により、マメ組成物を生成することができる(例えば、加水したマメ組成物、ピューレにしたマメ、手を加えていないマメミルク)。
【0099】
[00110] 例えば、100~400gのヒヨコマメに、100~1000gの水を加水する。加水混合物を、加熱し、粉砕して、ヒヨコマメのピューレを得る。その代わりに又はヒヨコマメに加えて、10~200gのリョクトウに、10~200gの水を加水する。加水混合物を、100~500gの水の存在下において粉砕し、ろ過して、リョクトウのミルクを得る。ヒヨコマメ若しくはリョクトウの代わりに又はその一方若しくは両方に加えて、10~200gのブラックビーンに、10~200gの水を加水する。加水したブラックビーンの混合物に、10~200gの水を追加しながら加熱し、10~200gの液体を蒸発させて、加水したブラックビーンを生成する。
【0100】
[00111] 加水したヒヨコマメのピューレ、リョクトウのミルク、及び加水したブラックビーン(例えば、30~1000gのヒヨコマメのピューレ、50~500gのリョクトウのミルク、50~300gの加水したブラックビーン)の1つ以上を、次いで、50~200g又は1~10%の油(例えばヒマワリ油)と組み合わせる。混合物を、1分~15分間、混合し、次いで、50~500g又は10~35%のグルテンを追加し、混合物を、さらに1分~20分間、さらに混合する。混合した組成物を、繊維を並べること(例えば、伸ばすことを介して)、形状の形成(例えば、押し出すことを介して)、又は後加工及び追加の成形(例えば、圧力調理若しくはオートクレーブを介して)によって、約500~2500gの植物性の肉製品に加工する。
【0101】
[00112] 豆果の加工の例を、図9Bに示す。例えば、100~200gの乾燥したマメ(例えばマメA)に、100~200gの水をかけて、200~500gの水で戻したマメを生成する。水で戻したマメを、次いで、粉砕にかけて、200~500gのマメのピューレを生産する。
【0102】
[00113] 別に、50~200gの乾燥したマメ(例えばマメB)に、50~200gの水を追加して、100~300gの水で戻したマメを生成する。水で戻したマメに、次いで、追加の200~500gの水をかけ、混合物を粉砕及びろ過にかける。100~200gの廃棄物を除去した後に、300~400gのマメBのミルクが得られる。マメBのミルクを、次いで、約50~150℃まで加熱する。
【0103】
[00114] マメのピューレ及び加熱したマメミルクを、次いで、組み合わせる。混合物を、10~100gの植物油と組み合わせ、混合して、500~900gの第2の混合物を得る。第2の混合物を、次いで、100~500gのつなぎ(例えばグルテン)と組み合わせ、混合して、600~1400gの第3の混合物を得る。混合した後、第3の混合物を、次いで、50~150℃で加熱して、600~1400gの植物性の肉製品を得る。
【0104】
[00115] 植物性の肉製品を調製するための全般的なプロセスを、図9C及び図9Dにおいて概略的に示す。例えば、プロセスA(図9C)は、本明細書において記載される植物性の製品を生産するための概略的なワークフローを示す。プロセスは、最初に、マメの選択(例えば、ヒヨコマメ、リョクトウ、ブラックビーン、レンズマメ、ダイズ、エンドウマメ、アオイマメ、ハウチワマメ、インゲンマメ等の1つ以上の選択)を含むことができる。マメの選択の後、プロセスはまた、マメの前加工をも含むことができる(例えば、手を加えていないマメの混合物、マメピューレ、マメ粉末(例えば、手を加えていないマメ粉末、タンパク質が豊富なマメ粉末、デンプンが豊富なマメ粉末)、抽出したマメミルク(例えば、手を加えていないマメミルク、タンパク質が豊富なマメミルク、デンプンが豊富なマメミルク)の1つ以上を生成すること)。一度マメを前加工したら、結果として生じる組成物を、加熱若しくは非加熱、冷凍若しくは非冷凍、又はpH調整を含むことができる後予備加工にかけることができる。さらに、マメの選択、マメの前加工、及び予備加工の1つ以上は、マメの加水、粉砕すること、ろ過すること、及び加熱することの1つ以上を含むことができる。
【0105】
[00116] その後、結果として生じるマメ混合物(mixture)又は混合物(mixtures)は、加熱しても、加熱しなくてもよい。油を、次いで、追加することができるか又は混合物を油なしでさらに加工することができる。混合物を、次いで、冷却にかけ(又は冷却せず)、続いて、グルテン(例えば15%~30%)を追加することができる。混合した組成物を、繊維を並べること(例えば、伸ばすことを介して若しくは層にすることを介して)、形状の形成(例えば、押し出すことを介して、層を積み重ねることを介して、丸めることを介して、若しくは三次元プリント、三次元の型を介して)、又は後加工及び追加の成形(例えば、圧力調理する、スチームする、ゆでる、ベークする、若しくは揚げる)の1つ以上によって、植物性の肉製品に加工する。
【0106】
[00117] 図9Dに示すように、図9Cに示されるプロセスは、同じ又は異なる加工操作、使用するマメのタイプ、使用する材料の量等で、任意の回数、繰り返すことができ、別の製品を生成するために、解析し、モデル化する種々の製品を生産する。例えば、プロセスXは、図9CのプロセスAであり、他のプロセス(X’、X’’等)は、プロセスAと異なるか又は同じプロセスである。
【0107】
実施例5:植物性のコーティングの調製
[00118] 手を加えていない黄エンドウを、約1時間~24時間又はエンドウマメが十分に加水されるまで浸漬する。加水した黄エンドウを、約2:1~約1:6の比の水と共に破砕する。エンドウマメのミルクを、セルロース繊維及び植物細胞壁を含む固形物の除去によって抽出する。ミルクは、次いで、2つのプロセスの一方又は両方を受ける:約1分~約30分間の6~8000毎分回転数(RPM)での遠心分離又は約1時間~約24時間のタンク中での自然の沈降。エンドウマメのミルクの濃度を、次いで、例えば逆浸透又は真空操作によって、1オンス(oz.)当たり約1.1g~1oz.当たり約5gまで増加させる。
【0108】
実施例6:植物性の肉製品の調製
[00119] 植物性の肉製品は、例えば、家禽のドラム肉、豚若しくは牛のあばら肉、又は動物性の肉をカットした他の骨などの、動物性の肉の骨を模倣してもよい。植物性の肉製品における肉を生成するために、豆を、水と組み合わせ、1~24時間冷やすことによって、水で戻す。水で戻した豆を、生地の形成に備えて粉砕する。追加の乾燥した豆を、粉砕し、例えばタンパク質を濃縮するために、空気選別を受けさせて、選択した範囲の粒度よりも小さい又は大きい粒子を除去する。粉砕した豆を、例えば空気選別を介して濃縮したタンパク質と混合し、混合物を形成する。生地を、グルテンと混合して、生地を形成する。乾燥した混合物を、粉砕した水で戻した豆及び油と組み合わせて、生地を形成する。生地を分割し、前成形し、骨を挿入する。本実施例において、骨は、材料を乾燥させるために5分~1時間、約1psi~20psiまで圧力を上昇させて、50℃~200℃の温度で熱処理した木質の材料から形成される。乾燥させた木質の材料を、骨として果たすよう、前成形した生地の中に挿入する。生地及び骨を、5分~2時間、約1psi~20psiの圧力で、約50℃~200℃の間の温度で圧力調理し、植物性の中間組成物を形成する。植物性の中間組成物は、皮のような材料でコーティングされてもよい。皮のような材料は、乾燥させたマメ又は豆を水で戻すことによって生成されてもよい。水で戻したマメ又は豆を、粉砕し、2:1~1:6の比の水で希釈し、ろ過し、成形し又は層にし、約50℃~200℃の温度で加熱して、皮のような材料を形成してもよい。皮のような材料を、植物性の中間組成物の外表面に加えて、皮のコーティングを生成する。皮のコーティングは、1℃~10℃の間の温度で乾燥させる。図11A~11Cは、コーティングでラップした植物性の肉組成物の例を示す。
【0109】
[00120] 本発明の好ましい実施形態が、本明細書において示され、記載されたが、このような実施形態が、単なる例として提供されることは、当業者らに明白であろう。本発明が明細書内で提供される特定の実施例によって限定されることは意図されない。本発明が上述の明細書に関して記載されるが、本明細書における実施形態の説明及び例証は、限定的なものとして解釈されるものではない。当業者らは、直ちに、本発明から逸脱することなく、数多くの変更、変化、及び置換を行うであろう。さらに、本発明の態様はすべて、各種の条件及び変動要素によって決まる、本明細書において記載される特定の記述、構成、又は相対的な割合に限定されないことが理解されるものとする。本明細書において記載される本発明の実施形態の種々の代替物が、本発明の実施において利用されてもよいことが理解されるべきである。そのため、本発明はまた、任意のこのような代替物、修飾、変更、又は等価物をカバーすることも想定される。下記の請求項は、本発明の範囲を定め、これらの請求項の範囲内の方法及び構造並びにそれらの等価物は、本発明の範囲によってカバーされることが意図される。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C
図9D
図10
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
【国際調査報告】