(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-17
(54)【発明の名称】無線通信ネットワークのアドレス指定システム
(51)【国際特許分類】
H04W 12/08 20210101AFI20230410BHJP
H04W 84/18 20090101ALI20230410BHJP
H04W 76/11 20180101ALI20230410BHJP
H04W 12/69 20210101ALI20230410BHJP
【FI】
H04W12/08
H04W84/18
H04W76/11
H04W12/69
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022552155
(86)(22)【出願日】2021-03-02
(85)【翻訳文提出日】2022-10-24
(86)【国際出願番号】 FI2021050148
(87)【国際公開番号】W WO2021176140
(87)【国際公開日】2021-09-10
(32)【優先日】2020-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】518245157
【氏名又は名称】ワイヤパス オイ
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】ピルスカネン ユホ
(72)【発明者】
【氏名】カセヴァ ヴィレ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA22
5K067DD17
5K067EE25
5K067HH21
(57)【要約】
本願は、無線通信ネットワーク(102)のアドレス指定システム(100)に関する。前記システムは、第1の通信装置(104a)及び第2の通信装置(104b)を含む。前記第1及び第2の通信装置(104a、104b)は、前記ネットワークの複数の通信装置(104、104a、104b)のグループに属する。各通信装置(104、104a、104b)は、前記複数の通信装置のうちの少なくとも1つとの双方向無線通信を提供するように構成される。各通信装置は、前記通信装置(104、104a、104b)をアドレス指定し、前記ネットワークにおける通信の少なくとも1つのセキュリティ手順に使用される長いノード識別子(L-ID)を有するステップ(322)を実行する。各通信装置は、それと前記複数の通信装置に属する他の通信装置(104、104a、104b)との間の専用通信において前記通信装置を識別する短いノード識別子(S-ID)を生成するステップ(328)を実行するように構成される。各通信装置は、通信パケットの送信機をその受信機に通知するために、少なくとも前記通信装置の生成された短いノード識別子を送信機アドレスとして前記通信パケット(208)の制御部分(214)に含め、前記通信装置間の通信のセキュリティを確保するために、少なくとも前記通信装置の長いノード識別子を前記通信パケットの別の部分(216)に含めるステップ(330、338、342、344)を実行するように構成される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信ネットワーク(102)のアドレス指定システム(100)であって、
第1の通信装置(104a)と、
第2の通信装置(104b)と、を含み、
前記第1及び第2の通信装置(104a、104b)は、前記ネットワークの複数の通信装置(104、104a、104b)のグループに属し、各通信装置(104、104a、104b)は、前記複数の通信装置のうちの少なくとも1つとの双方向無線通信を提供するように構成され、
各通信装置は、前記通信装置(104、104a、104b)をアドレス指定し、前記ネットワークにおける通信の少なくとも1つのセキュリティ手順に使用される、長いノード識別子(L-ID)を有し(322)、
各通信装置は、それと前記複数の通信装置に属する他の通信装置(104、104a、104b)との間の専用通信において前記通信装置を識別する短いノード識別子(S-ID)を生成するように構成され(328)、
各通信装置は、更に、通信パケットの送信機をその受信機に通知するために、少なくともその生成した短いノード識別子を送信機アドレスとして前記通信パケット(208)の制御部分(214)に含め、それらの通信のセキュリティを確保するために、少なくともその長いノード識別子を前記通信パケットの別の部分(216)に含めるように構成される(330、338、342、344)、アドレス指定システム(100)。
【請求項2】
前記短いノード識別子は、前記長いノード識別子よりも少ないビットを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1の通信装置は、少なくとも前記第2の通信装置にブロードキャストされるビーコンとしての第1のパケットを決定する(330)場合に、前記第1のパケット(208)の制御部分(214)における送信機アドレスとしての前記第1の通信装置の短いノード識別子と、前記第1のパケットの別の部分(216)における前記第1の通信装置の長いノード識別子と、を使用するように構成される、請求項1~2のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項4】
前記第2の通信装置は、第2のパケット(208)の制御部分(214)における、送信機アドレスとしての前記第2の通信装置の短いノード識別子及び受信機アドレスとしての前記第1の通信装置の短いノード識別子と、前記第1の通信装置に関連付け要求として送信される別の部分における前記第2の通信装置の長いノード識別子と、を使用するように構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1の通信装置は、第1及び第2の通信装置の関連付けを完了するための、前記第2の通信装置に送信される関連付け肯定応答としての第3のパケットを決定する(344)場合に、前記第3のパケット(208)の制御部分(214)における、送信機アドレスとしての前記第1の通信装置の短いノード識別子及び受信機アドレスとしての前記第2の通信装置の短いノード識別子と、前記第3のパケットの別の部分(216)における前記第1の通信装置の長いノード識別子及び前記第2の通信装置の長いノード識別子と、を使用するように構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1の通信装置は、前記第2のパケットの制御部分をチェックして、前記短いノード識別子が前記第1の通信装置に知られている他の短いノード識別子(S-ID)と類似するかどうかを検出し(340)、そのような一致が存在すると、前記第2の通信装置に送信される関連付け否定応答としての第4のパケットを決定する(342)場合に、前記第4のパケット(208)の制御部分(214)における、送信機アドレスとしての前記第1の通信装置の短いノード識別子及び受信機アドレスとしての前記第2の通信装置の短いノード識別子を使用するように構成される、請求項4又は5に記載のシステム。
【請求項7】
前記第2の通信装置は、前記第4のパケットを受信した場合、前記第2の通信装置の短いノード識別子(S-ID)を再生成し(343)、前記第1の通信装置への新しい応答として再伝送するために、前記第2の通信装置の再生成した短いノード識別子により第2のパケットを再決定する(338)ように構成される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記関連付けられた第1及び第2の通信装置は、前記通信パケット(208)の制御部分(214)に送信機アドレス及び受信機アドレスとして含められたそれらの短いノード識別子(S-ID)により前記通信パケット(208)を互いにアドレス指定するように構成される、請求項1~7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
各通信装置は、前記ネットワークにおいて前記通信パケット(208)の制御部分(214)からの各短いノード識別子(S-ID)をチェックして、任意の短いノード識別子(S-ID)がその生成した短いノード識別子と類似するかどうかを検出し(334)、そのような一致が存在すると、その短いノード識別子(S-ID)を再生成する(336)ように構成される、請求項1~8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記ネットワークは、デジタル欧州コードレス電話DECT-220ベースのネットワーク、無線メッシュネットワーク、無線ブルートゥース・ロー・エナジー(BLE)ベースの無線ネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、スレッドネットワーク、Zigbeeネットワーク、公衆陸上移動体ネットワーク(PLMN)又はセルラーネットワークである、請求項1~9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
無線通信ネットワーク(102)のアドレス指定方法(320)であって、
前記ネットワークの複数の通信装置(104、104a、104b)のグループに属する少なくとも第1及び第2の通信装置(104、104a、104b)を示すステップと、
前記通信装置(104、104a、104b)をアドレス指定し、前記ネットワークにおける通信の少なくとも1つのセキュリティ手順に長いノード識別子(L-ID)を使用するために、前記長いノード識別子(L-ID)を各通信装置(104、104a、104b)により示すステップ(322)と、
前記通信装置と前記複数の通信装置に属する他の通信装置(104、104a、104b)との間の専用通信において前記通信装置を識別するために、短いノード識別子(S-ID)を各通信装置により生成するステップ(328)と、
各通信装置により、通信パケットの送信機をその受信機に通知するために、少なくとも前記通信装置の生成した短いノード識別子を送信機アドレスとして前記通信パケット(208)の制御部分(214)に含め、それらの双方向無線通信のセキュリティを確保するために、少なくとも前記通信装置の長いノード識別子を前記通信パケットの別の部分(216)に含めるステップ(330、338、342、344)と、を含むアドレス指定方法(320)。
【請求項12】
コントローラ部(424)と、
データ転送部(426)と、を含み、
前記データ転送部は、少なくとも1つの別の無線通信装置(104、104a、104b)との双方向無線通信を提供するように構成され、
前記コントローラ部は、前記通信装置(104、104a、104b)をアドレス指定し、無線通信ネットワーク(102)における通信の少なくとも1つのセキュリティ手順に使用される、長いノード識別子(L-ID)を示す(322)ように構成され、
前記コントローラ部は、前記通信装置と前記ネットワークの他の通信装置(104、104a、104b)との間の専用通信において前記通信装置を識別する短いノード識別子(S-ID)を生成する(328)ように構成され、
前記コントローラ部は、更に、通信パケットの送信機をその受信機に通知するために、少なくとも前記通信装置の生成した短いノード識別子を送信機アドレスとして前記通信パケット(208)の制御部分(214)に含め、通信のセキュリティを確保するために、少なくとも前記通信装置の長いノード識別子を前記通信パケットの別の部分(216)に含める(330、338、342、344)ように構成される、無線通信装置(104、104a、104b)。
【請求項13】
無線通信装置(104、104a、104b)のアドレス指定方法(100)であって、
前記通信装置のデータ転送部(426)により、少なくとも1つの別の無線通信装置(104、104a、104b)との双方向無線通信を提供するステップと、
前記通信装置をアドレス指定し、無線通信ネットワーク(102)における通信の少なくとも1つのセキュリティ手順に長いノード識別子(L-ID)を使用するために、長いノード識別子(L-ID)を前記通信装置のコントローラ部(424)により示すステップ(322)と、
前記通信装置と前記ネットワークの他の通信装置(104、104a、104b)との間の専用通信において前記通信装置を識別するために、短いノード識別子(S-ID)を前記コントローラ部により生成するステップ(328)と、前記コントローラ部により、通信パケットの送信機をその受信機に通知するために、少なくともその生成した短いノード識別子を送信機アドレスとして前記通信パケット(208)の制御部分(214)に含め、通信のセキュリティを確保するために、少なくともその長いノード識別子を前記通信パケットの別の部分(216)に含めるステップ(330、338、342、344)と、を含むアドレス指定方法(100)。
【請求項14】
コンピュータにより実行されると、少なくとも請求項13に記載の方法のステップを前記コンピュータに実行させる命令を含むコンピュータプログラム(460)。
【請求項15】
請求項14に記載のコンピュータプログラム(460)を含む有形の不揮発性コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、一般的に、無線通信ネットワークのアドレス指定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ノードアイデンティティ(ID)は、パケット伝送においてノードアイデンティティを頻繁にシグナリングする必要がある任意の無線技術において、データの送信機とデータの受信機を識別するために使用される。データパケットの受信機IDとして設定されたノードIDは、受信機での伝送を互いに分離するために使用され、すなわち、受信機は、該受信機のためのメッセージに対してのみ動作する。データパケットの送信機IDとして設定されたノードIDは、受信機が送信機に対して正しい動作を実行できるように、送信機を識別するために使用される。
【0003】
異なる装置がチャネルに個別にアクセスし、かつパケットを送信できる無線通信システム、例えば、ブルートゥース・ロー・エナジー(BLE)(登録商標)ネットワーク、及びWi-Fi(登録商標)ネットワークなどの無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)などにおいて、各パケット伝送に受信機IDと送信機IDの両方を含める必要がある。
【0004】
ノードIDは、送信機及び受信機の少なくともローカルな一意性を提供するのに十分な長さ、つまりビット数を必要とし、全てのパケット伝送において送信される。これは、例えば32ビット又は48ビットであってもよく、48ビットは、既に248個のアドレスを有するグローバルな一意性を提供することができる。
【0005】
BLEシステムは、パケットの物理層(PHY)ヘッダーの後のパケットの媒体アクセス制御(MAC)ヘッダーに、48ビットの長さを有する受信機及び送信機ID(アドレス)を使用する。WLAN(Wi-Fi)システムにおいて、一例として、各パケットは、基本サービスセット(BSS)IDと、そのMACヘッダーにある48ビットの長さを有する送信機及び受信機IDとを含む。これは、WLANシステムにおける各伝送に48ビットの長さを有するBSS IDと、48ビットの長さを有する受信機MACアドレスと、48ビットの長さを有する送信機MACアドレスとが含まれる、非常に厳しく強制されたパケット解決手段を引き起こす。
【0006】
各パケット伝送における受信機ID及び送信機IDのこのようなビットシーケンスは、特にデータ伝送が十分に小さい場合に、かなりの量のオーバーヘッドであり、これは、モノのインターネット(IoT)動作の場合に発生する可能性がある。例えば、IoT装置によって1つのデータバーストとして送信されるデータ量が32バイトである場合、各パケット伝送における受信機ID及び送信機IDがいずれも32~48ビットであると、オーバーヘッドは、これらのIDにより25%~37.5%を占める。
【発明の概要】
【0007】
本発明の1つの目的は、既知の解決手段の欠点を解消し、無線通信ネットワークのアドレス指定システムを提供することであり、その通信装置は、分散スキーム及び最小限のシグナリングを用いて短いノード識別子を割り当て、集中的割り当て及び調整を回避し、依然としてハイブリッド自動再送要求(HARQ)動作をサポートする。
【0008】
本発明の1つの目的は、独立請求項に記載のアドレス指定システム、通信装置、方法、コンピュータプログラム及びコンピュータ可読媒体を提供することにより達成される。
【0009】
本発明の実施形態は、独立請求項に開示されている。
【0010】
本発明の一実施形態は、無線通信ネットワークのアドレス指定システムである。前記システムは、第1の通信装置及び第2の通信装置を含む。前記第1及び第2の通信装置は、前記ネットワークの複数の通信装置のグループに属する。各通信装置は、前記複数の通信装置のうちの少なくとも1つとの双方向無線通信を提供するように構成される。各通信装置は、前記通信装置をアドレス指定し、前記ネットワークにおける通信の少なくとも1つのセキュリティ手順に使用される長いノード識別子を有する。各通信装置は、それと前記複数の通信装置に属する他の通信装置との間の専用通信において前記通信装置を識別する短いノード識別子を生成するように構成される。各通信装置は、通信パケットの送信機をその受信機に通知するために、少なくとも前記通信装置の生成した短いノード識別子を送信機アドレスとして前記通信パケットの制御部分に含め、前記通信装置間の通信のセキュリティを確保するために、少なくともその長いノード識別子を前記通信パケットの別の部分に含めるように構成される。
【0011】
本発明の一実施形態は、無線通信ネットワークのアドレス指定方法である。前記方法は、前記ネットワークの複数の通信装置のグループに属する少なくとも第1及び第2の通信装置を示すステップを含む。前記方法は、前記通信装置をアドレス指定し、前記ネットワークにおける通信の少なくとも1つのセキュリティ手順に長いノード識別子を使用するために、前記長いノード識別子を各通信装置により示すステップを更に含む。前記方法は、前記通信装置と前記複数の通信装置に属する他の通信装置との間の専用通信において前記通信装置を識別するために、短いノード識別子を各通信装置により生成するステップを更に含む。前記方法は、各通信装置により、通信パケットの送信機をその受信機に通知するために、少なくとも前記通信装置の生成した短いノード識別子を送信機アドレスとして前記通信パケットの制御部分に含め、前記通信装置間の双方向無線通信のセキュリティを確保するために、少なくとも前記通信装置の長いノード識別子を前記通信パケットの別の部分に含めるステップを更に含む。
【0012】
本発明の一実施形態は、無線通信ネットワークの無線通信装置である。前記装置は、コントローラ部及びデータ転送部を含む。前記データ転送部は、少なくとも1つの別の無線通信装置との双方向無線通信を提供するように構成される。前記コントローラ部は、前記通信装置をアドレス指定し、無線通信ネットワークにおける通信の少なくとも1つのセキュリティ手順に使用される長いノード識別子を示すように構成される。前記コントローラ部は、前記通信装置と前記ネットワークの他の通信装置との間の専用通信において前記通信装置を識別する短いノード識別子を生成するように構成される。前記コントローラ部は、通信パケットの送信機をその受信機に通知するために、少なくとも前記通信装置の生成した短いノード識別子を送信機アドレスとして前記通信パケットの制御部分に含め、通信のセキュリティを確保するために、少なくとも前記通信装置の長いノード識別子を前記通信パケットの別の部分に含めるように構成される。
【0013】
本発明の一実施形態は、無線通信装置のアドレス指定方法である。前記方法は、前記通信装置のデータ転送部により、少なくとも1つの別の無線通信装置との双方向無線通信を提供するステップを含む。前記方法は、前記通信装置をアドレス指定し、無線通信ネットワークにおける通信の少なくとも1つのセキュリティ手順に長いノード識別子を使用するために、長いノード識別子を前記通信装置のコントローラ部により示すステップを更に含む。前記方法は、前記通信装置と前記ネットワークの他の通信装置との間の専用通信において前記通信装置を識別するために、短いノード識別子を前記コントローラ部により生成するステップを更に含む。前記方法は、前記コントローラ部分により、通信パケットの送信機をその受信機に通知するために、少なくとも前記通信装置の生成した短いノード識別子を送信機アドレスとして前記通信パケットの制御部分に含め、通信のセキュリティを確保するために、少なくとも前記通信装置の長いノード識別子を前記通信パケットの別の部分に含めるステップを更に含む。
【0014】
本発明の一実施形態は、前述の装置の実施形態に係るコンピュータにより実行されると、少なくとも前述の方法の実施形態のステップを前記コンピュータに実行させる命令を含むコンピュータプログラムである。
【0015】
本発明の一実施形態は、前述のコンピュータプログラムの実施形態に係るコンピュータプログラムを含む有形の不揮発性コンピュータ可読記憶媒体である。
【0016】
本発明の更なる実施形態は、従属請求項に開示されている。
【0017】
本発明の例示的な実施形態は、添付の図面を参照しながら説明される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】アドレス指定システムの無線通信環境を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、アドレス指定システム100が適用され得る環境を示す。
【0020】
該環境は、複数の無線通信装置(ノード)104、104a、104bを含む無線通信ネットワーク(システム)102を含む。装置104、104a、104bは、例えば、例示的な環境内に、同じ地理的領域で同じスペクトルで動作する。同じスペクトルの使用により、装置104、104a、104bの間で双方向通信が可能になり、すなわち、ネットワーク102の1つの装置104、104a、104bにより送信された無線伝送は、ネットワーク102の別の装置104、104a、104bにより受信され得、その逆も同様である。
【0021】
システム100は、パケット伝送においてノード識別子(アイデンティティ、ID)の頻繁なシグナリングを使用する任意の無線通信ネットワーク102に適用され得る。好ましくは、システム100は、DECT(デジタル欧州コードレス電話)-2020標準に準拠する無線通信ネットワーク102に適用され得る。システム100が適用され得るいくつかの非限定的な例は、BLEメッシュネットワーク、スレッドネットワーク、Zigbeeネットワーク、公衆陸上移動体ネットワーク(PLMN)、WLANネットワーク、セルラーネットワーク、又は無線センサーネットワークなどの無線メッシュネットワーク及び/又は他の無線ネットワークを含むが、これらに限定されない。
【0022】
典型的には、ネットワーク102の装置104、104a、104bは、1つの無線技術、例えば、BLE伝送又はWLAN伝送を用いた伝送を受信することができ、これらの伝送は全て同じネットワーク102からのものである。しかしながら、ネットワーク102の装置104、104a、104bのうちの少なくとも1つは、少なくとも2つの無線技術、例えば、BLE伝送及びWLAN伝送を用いた伝送を受信することができ、これらの伝送は全て同じネットワーク102からのものである。
【0023】
DECT-2020は、ETSIにより開発された無線アクセス技術である。DECT-2020は、大規模マシンタイプ通信(mMTC)と超高信頼性低遅延通信(URLLC)をサポートする。物理(PHY)層では、DECT-2020の主要な技術コンポーネントは、直交周波数分割多重(OFDM)と、適応変調及び符号化スキーム(MCS)と、最新のチャネル符号化方法(Turbo、LDPC、畳み込み符号化)と、スケジュールされた伝送とコンテンションベースの伝送の両方のためのHARQと、異なる多入力多出力(MIMO)ストリームによるマルチアンテナ伝送のサポートとである。媒体アクセス(MAC)層では、システムの態様によると、DECT-2020の主要な技術コンポーネントは、多数のIoTセンサー、アクチュエータ、及びその他の産業用アプリケーションのサポートと、メッシュネットワークトポロジーのサポートと、非常に短い遅延でのURLLC通信のサポート(典型的なアプリケーションは無線マイクであってもよい)と、免許免除の周波数での動作と、複数のネットワーク間でスペクトルリソースを共有するためのコグニティブ無線機能を備えた、複数の重複する非調整ネットワークのサポートとである。
【0024】
図2aは、システム100に使用されるパケット208の例示的なフォーマットを示す。システム100は、このパケットフォーマットに限定されず、当然、他の任意のフォーマットを使用してもよい。
【0025】
パケット208は、図に示すようなPHY層パケット208であってもよいが、これに限定されない。
【0026】
パケット208のフォーマットは、同期トレーニングフィールドシンボル(STFS)のフィールド210、チャネルトレーニングフィールド(CTF)212、PHYヘッダーフィールド、すなわちPHY制御フィールド(部分)214、及びデータフィールド216を含む。STFSフィールド210は、受信装置104、104a、104bに時間及び周波数同期を提供するために使用され、更に、受信装置104、104a、104bの利得を調整するなどの他の目的に使用されてもよい。CTFフィールド212は、受信装置104、104a、104bにおけるチャネル推定目的のために使用される。ヘッダーフィールド214は、データフィールド216がどのように送信されるかについての必要な情報を送信するために使用される。ヘッダーフィールド214は、変調及び符号化スキーム(MCS)に使用される情報、ネットワークアドレス(アイデンティティ、識別子、ID)、受信機アドレス(アイデンティティ、識別子、ID)、送信機アドレス(アイデンティティ、識別子、ID)、パケット208を送信するために使用される伝送電力、HARQプロセス番号、新しいデータインジケータ、パケット208の冗長バージョン及び/又はHARQフィードバック情報を含むが、これらに限定されない。データフィールド216は、少なくとも1つのMACプロトコルデータユニット(PDU)を含み、HARQ動作で再送信されるフィールドである。
【0027】
ヘッダーフィールド214は、送信機(送信装置)104、104a、104bを表す(識別する)識別情報、すなわち送信機識別子を含む。代替的又は追加的に、ヘッダーフィールド214は、受信機(受信装置)104、104a、104bを表す(識別する)識別情報、すなわち受信機識別子を更に含んでもよい。ヘッダーフィールド214は、巡回冗長検査(CRC)により保護され得るため、受信装置104、104a、104bは、ヘッダーフィールド214の受信が正しいことを保証することができる。ヘッダーフィールド214におけるCRCの長さは、例えば、8又は16ビットであってもよい。
【0028】
他の長さのヘッダーフィールド214も可能であるが、ヘッダーフィールド214の長さは、26~120ビットであってもよい。好ましくは、ヘッダーフィールド214の長さは、約50~80ビットであってもよく、パケット208のフォーマットにより決定され得る。代替的又は追加的に、ヘッダーフィールド214の長さは、CTFフィールドが制御チャネルビットを転送するために使用され得るかどうかにより決定され得る。以上、ヘッダーフィールド214の長さについて説明したが、パケット208が任意の他の層のパケットである場合、パケット208のヘッダーフィールド214にも同様である。
【0029】
図2bは、システム100に使用されるMAC PDU構造218の例を示す。システム100は、この構造に限定されず、任意の構造を使用してもよい。
【0030】
MAC PDU構造218は、MACヘッダーフィールドと、MAC PDUデータの少なくとも1つの部分とを含む。
【0031】
MACヘッダーフィールドは、MAC PDUデータのコンテンツを受信装置104、104a、104bに示すだけでなく、MACレベルのセキュリティの必要なパラメータを(使用される場合に)搬送するために使用される。MACレベルのセキュリティがMACヘッダーフィールドを除くMAC PDUの他の全てのフィールドを暗号化することが期待され、完全性保護は、完全なMAC PDUからのメッセージ完全性コード(MIC)で提供され、MAC PDUの最後に追加される。
【0032】
図3は、アドレス指定方法320がどのように前述のパケット208の伝送に使用されるか、及び装置104、104a、104bが前述のシステム及びネットワーク100、102においてどのように動作するかを示す。
【0033】
方法320は、主に、いずれも同じネットワーク102に属する2つの装置104a、104b、すなわち第1の装置104a及び第2の装置104bを使用することにより説明され、該ネットワーク102は、複数の他の装置104も含んでもよい。
【0034】
ステップ322では、ネットワーク102の各装置104、104a、104bは、そのコントローラ部424により、長いノード識別子(長いID、長いアドレス)L-IDを示し、該長いノード識別子は、例えば、Wi-Fiネットワークに使用される48ビットのイーサネットMACアドレスなどの32~48ビットの長さを有する識別子であってもよい。示したL-IDは、グローバルに一意であるか、又は少なくともネットワーク102において一意であり、ネットワーク102において装置104、104a、104bが動作するか又は動作することを好む。
【0035】
各装置104、104a、104bは、上述したように、ネットワーク102において、各装置のデータ転送部426により、少なくとも1つの他の装置104、104a、104bとの双方向無線通信を提供することができ、すなわち、少なくとも1つのデータパケット208を他の装置104、104a、104bに送信し、他の装置104、104a、104bから少なくとも1つのデータパケット208を受信することができる。言い換えると、各装置104、104a、104bは、送信機及び/又は受信機として機能してもよい。
【0036】
方法320では、開始時に、装置104aは、送信機として機能し、装置104bは、受信機として機能し、これらの役割が相互通信中に装置104a、104b間で変化する。好ましくは、送信機及び受信機装置104、104a、104bは、互いに同一であってもよい。しかしながら、本発明は、これに限定されない。
【0037】
この示した104、104a、104bのそれぞれのL-IDは、ネットワーク102において動作する他の装置104、104a、104bから装置104、104a、104bを識別し(アドレス指定し)、また少なくとも1つのセキュリティ手順、例えば、ネットワーク102において通信されるデータの暗号化及び/又は完全性保護に使用される。
【0038】
ステップ328では、各装置104、104a、104bは、ネットワーク102における他の装置104、104a、104bと通信するために他の装置104、104a、104bとの関連付けを開始しようとするか、又はネットワーク102に参加するためにネットワーク102との関連付けを開始しようとする場合に、各装置のコントローラ部424により、例えば、8~32ビットの長さを有する識別子であってもよいランダムな短いノード識別子(短いID、短いアドレス)S-IDを生成する(割り当てる)。S-IDは、L-IDよりも短くなるように生成され、L-IDよりも少ないビットを含むことを意味する。S-IDは、例えば、8、16、24又は32ビットの長さであってもよいが、DECT-2020において、16又は24ビットの長さであることが望ましい。
【0039】
104、104a、104bのそれぞれの生成したS-IDは、ネットワーク102における2つの装置104、104a、104bの間の専用通信(関連付け)、例えば、一意的なパケット伝送において、装置104、104a、104bを他の装置104、104a、104bから識別し、区別する。
【0040】
各装置104、104a、104bがそのL-IDを有し、装置104、104a、104bのうちの1つ(この例では、装置104a)が、ネットワーク102における少なくとも1つの他の装置104、104bとの関連付けを開始し、少なくとも1つの他の装置104、104bと通信しようとする場合、装置104aは、それ自体のためにランダムなS-IDを生成する。
【0041】
ステップ330では、装置104aは、ビーコンパケット208を決定する。装置104aは、そのコントローラ部424により、生成したS-IDを送信機アドレスとして、ブロードキャストされるビーコンパケット208の制御部分(フィールド)214、例えばPHY制御フィールドに含め、パケット208を確保するために、装置104aのL-IDをプレーンテキストとしてビーコンパケット208の別の部分(フィールド)、例えばデータフィールド216に含める。ビーコンパケット208は、ネットワーク102における全ての装置104、104b又は装置104、104bの特定のグループにブロードキャストされ、そこで、S-IDは、制御部分214に(「受信機アドレス」として)示される。パケット208の残りは、暗号化され、完全性が保護されるか、又はプレーンテキストとして送信される。次に、装置104aは、そのデータ転送部426により、他の装置104、104bと関連付けるための意図として、S-ID及びL-IDの両方が含められた生成されたビーコンパケット208をブロードキャストし始める。
【0042】
8~32ビットの長さを有するS-IDを使用して、パケット208の制御部分214での伝送のオーバーヘッドを減少させる。特に、実質的に短いスロットを使用するパケット208において、アプリケーション層データのための短いスロットを効率的に使用するために、制御部分214のオーバーヘッドを最小化することができる。例えば、DECT-2020は、スロットの長さが10ms/24=0.41666msのみであり、すなわち、パケット(フレーム)時間が10msで、パケットが24のタイムスロットに分割され、27kHzのサブキャリア間隔を有する1.728MHzチャネル帯域幅をサポートする。
【0043】
装置104aがそのビーコンパケット208をブロードキャストする場合、装置104aは、他の装置104、104bの無線通信をリッスンし、かつ動作するこれらの装置104、104aと同様の他の装置104、104bからビーコンパケット208を受信するために、装置104aのデータ転送部426により、同時に環境を検出することができる。これらの動作中に、装置104aは、装置104aのコントローラ部424により、検出した通信パケット208の制御部分214に含められたS-IDを検出し、検出したS-IDを装置104aのコントローラ部424により装置104aの記憶部432に記録(記憶)する。
【0044】
他の装置104、104bの各々も同様に動作し、すなわち、それらは、ネットワーク102における他の装置104、104aの無線通信をリッスンし、コントローラ部424により、他の装置104、104aの検出したS-IDのいずれかが他の装置104、104b自身のS-IDと類似するかどうかをチェックする。
【0045】
ステップ334では、他の装置104、104bのうちの1つ(この例では、装置104b)は、そのデータ転送部426により、ブロードキャストされたビーコンパケット208を装置104aから受信した場合、コントローラ部424により、受信したビーコンパケット208の制御部分214からの装置104aのS-IDを検出し、装置104bのコントローラ部424により、装置104aの含められたS-IDが、装置104b自体のS-ID又は装置104bに既に知られている任意の他の記録されたS-IDと類似するかどうかをチェックする。
【0046】
ステップ336では、そのような一致が存在する場合、すなわち、装置104bが、装置104aの受信したS-IDが装置104bのS-IDと類似することを検出した場合、装置104bは、ステップ328で説明したのと同様に、それ自体の新しいS-IDを再生成し(再割り当て)、戻ってその環境をリッスンする。
【0047】
ステップ338では、そのような一致が存在しない場合、ビーコンパケット208のデータ部分216から装置104aのL-IDを既に検出し、装置104aに関連付けようとする装置104bは、そのコントローラ部424により、関連付け要求パケット208を決定する。装置104bは、そのS-IDを送信機アドレスとして、装置104aのS-IDを受信機アドレスとして関連付け要求パケット208の制御部分214に含める。また、装置104bは、少なくともそのL-IDをプレーンテキストとして別の部分、例えば、関連付け要求パケット208のデータ部分216に含める。パケット208の残りは、暗号化され、完全性が保護される。装置104bはまた、装置104aのL-IDをデータ部分216に含め得る。そして、装置104bは、関連付け要求パケット208を決定した後、関連付け要求パケット208をそのデータ転送部426により装置104aに送信(ユニキャスト伝送)する。
【0048】
ステップ340では、装置104aは、そのデータ転送部426により、装置104bから関連付け要求パケット208を受信した場合、コントローラ部424により、受信した関連付け要求パケット208の制御部分214からの装置104bのS-IDを検出し、コントローラ部分424により、装置104bの含められたS-IDが、装置104a自体のS-ID又は装置104aに既に知られている任意の他の記録されたS-IDに類似するかどうかをチェックする。
【0049】
ステップ342では、そのような一致が存在する場合、すなわち、装置104aが、装置104bの受信されたS-IDが、装置104aのS-ID又は何らかの他の記録されたS-IDと類似することを検出した場合、装置104aは、そのコントローラ部424により、関連付け否定(NACK)応答パケット208を決定する。装置104aは、そのS-IDを送信機アドレスとして、装置104bのS-IDを受信機アドレスとして、NACK応答パケット208の制御部分214に含め、次に、NACK応答パケット208をデータ転送部426により装置104bに送信する。
【0050】
ステップ343では、装置104bは、NACK応答パケット208を受信した後、ステップ328、336で説明したのと同様に、装置104b自体の新しいS-IDを再生成し、次に、戻って、ステップ338で説明したのと同様に、装置104bの新しいS-IDにより新しい関連付け要求パケット208を決定し、再送信する。
【0051】
ステップ344では、そのような一致が存在しない場合、関連付け要求パケット208のデータ部分216からの装置104bのL-IDを既に検出し、装置104bと関連付けようとする装置104aは、そのコントローラ部424により、関連付け肯定(ACK)応答パケット208を決定する。装置104aは、そのS-IDを送信機アドレスとして、装置104bのS-IDを受信機アドレスとして、ACK応答パケット208の制御部分214に含め、次に、関連付けを完了するためにACK応答パケット208をデータ転送部426により装置104bに送信する。また、装置104aは、装置104a、104bのL-IDのうちの少なくとも1つを、ACK応答パケット208の別の部分、例えば、データ部分216に含め得る。
【0052】
装置104a、104b間の前述の関連付けシグナリングは、L-IDとS-IDの関係を交換するために使用され、そこで、S-IDを使用してリンク層でHARQ動作が可能になり、L-IDを使用して暗号化及び完全性保護が可能になる。
【0053】
ステップ346では、関連付けを完了した後、装置104aが装置104bからデータパケット208を受信する前に、装置104bは、そのS-IDを送信機アドレスとして、装置104aのS-IDを受信機アドレスとして、データパケット208の制御部分214に含める。データパケット208のセキュリティ手順は、装置104bのL-ID又は装置104a、104bの両方のL-IDを使用することにより行われる。装置104bは、暗号化マスク及び完全性保護計算(MICの計算)において装置104bのL-IDを使用することによりセキュリティ手順を実行するが、装置104b又は装置104aのL-IDを含まなくてもよい。
【0054】
装置104aがデータパケット208を受信した場合、装置104aは、データパケット208の制御部分214から取得した装置104bのS-IDを使用して、装置104bの正しいL-IDを取得し、装置104bのL-ID又は装置104a、104bの両方のL-IDを使用することにより、暗号解除及び完全性保護チェックを実行する。装置104bは、上述したように、関連付け完了ステップ344で、正しいS-IDとL-IDの関係情報を取得する。
【0055】
装置104a、104bの役割は、当然、逆であってもよい。
【0056】
正しいS-IDとL-IDの関係情報がなければ、完全性保護は、失敗し、データパケット208は、破棄される。したがって、無線インタフェースを介したL-IDの伝送は回避される。装置104の他の通信ペアが装置104a及び104bと同じS-IDを使用し、かつ104bがそのようなデータパケットを受信しても、データは上位層に誤って転送されることがない。
【0057】
関連付けが終了しない限り、パケット伝送による装置104a、104b間の通信が存在する。終了は、関連付けを終了する終了パケット208により実行されてもよく、装置104a、104b間の通信が何らかの理由、例えば、所定の時間内に通信が欠如するという理由で、中断されたときに発生してもよい。
【0058】
S-IDの生成は、システム100を提供し、システム100において、L-IDがネットワーク全体の一意性を提供し、S-IDが各装置の無線近隣においてローカルリンクレベルの一意性を提供する場合、各装置104、104a、104bは、2つの独立した識別子を有する。L-IDは、リンク層セキュリティ手順、例えば、暗号化及び完全性保護の基礎として使用され、かつパケットルーティングのためのメッシュネットワーク動作に使用される。
【0059】
図4は、ネットワーク102において通信し、アドレス指定方法320を実行できる装置104、104a、104bを示す。
【0060】
装置104、104a、104bは、装置104、104a、104bが前の図の文脈で説明したように動作するように、その各部426、432、448、450、452の動作を制御するコントローラ(制御)部424を含む。
【0061】
コントローラ部424は、オペレータ開始及び/又はコンピュータプログラム開始の命令を実行し、アプリケーションを実行するためにデータを処理するプロセッサ部448を含む。プロセッサ部448は、少なくとも1つのプロセッサ、例えば、1つ、2つ、3つ又はそれ以上のプロセッサを含んでもよい。
【0062】
コントローラ部424は、また、データを記憶し維持するためにメモリ部432を含む。データは、命令、コンピュータプログラム及びデータファイルであってもよい。メモリ部432は、少なくとも1つのメモリ、例えば、1つ、2つ、3つ又はそれ以上のメモリを含んでもよい。
【0063】
装置104、104a、104bは、また、コントローラ部424が使用するデータ転送部426及びアンテナ部450を含むことにより、アンテナ部450を介して、コマンド、要求及びデータをシステム100におけるエンティティのうちの少なくとも1つ、例えば、装置104、104a、104bに送信する。データ転送部426は、また、システム100におけるエンティティのうちの少なくとも1つ、例えば、装置104、104a、104bからアンテナ部450を介してコマンド、要求及びデータを受信する。装置104、104a、104bのデータ転送部426とシステム100における他のエンティティとの間の通信は、アンテナ部450を介して無線で提供される。
【0064】
装置104、104a、104bは、また、電源部452を含む。電源部452は、装置104、104a、104bに電力を供給するための構成要素、例えば、バッテリー及びレギュレーターを含む。
【0065】
メモリ部432は、少なくとも、データ転送部426を動作させる(制御する)データ転送アプリケーション454と、アンテナ部450を動作させるアンテナアプリケーション456と、電源部452を動作させる電源アプリケーション458とを記憶する。
【0066】
メモリ部分432は、また、コントローラ部424により、コンピュータ、例えば装置104、104a、104bにおいて実行されると、少なくともこの説明及び図で前述した装置104、104a、104bの動作を実行するために、各部426、448、450、452のうちの少なくとも1つを使用するコンピュータプログラム460(ソフトウェア、アプリケーション)を記憶する。
【0067】
コンピュータプログラム460は、有形の不揮発性コンピュータ可読記憶媒体、例えば、コンパクトディスク(CD)又はユニバーサルシリアルバス(USB)タイプの記憶装置に記憶され得る。
【0068】
本発明は、上述の例示的な実施形態を参照しながら上に説明され、そのいくつかの利点が説明される。本発明がこれらの実施形態に限定されるだけでなく、特許請求の範囲内の全ての可能な実施形態を含むことは明らかである。
【国際調査報告】