(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-17
(54)【発明の名称】BRD9の標的分解のための化合物
(51)【国際特許分類】
C07D 401/14 20060101AFI20230410BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20230410BHJP
C07D 471/04 20060101ALI20230410BHJP
A61K 31/496 20060101ALI20230410BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20230410BHJP
A61P 35/04 20060101ALI20230410BHJP
A61P 35/02 20060101ALI20230410BHJP
A61P 11/06 20060101ALI20230410BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20230410BHJP
A61P 31/06 20060101ALI20230410BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20230410BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20230410BHJP
A61P 1/02 20060101ALI20230410BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20230410BHJP
A61P 37/08 20060101ALI20230410BHJP
A61P 25/04 20060101ALI20230410BHJP
A61P 11/00 20060101ALI20230410BHJP
A61P 11/16 20060101ALI20230410BHJP
A61P 13/12 20060101ALI20230410BHJP
A61P 37/06 20060101ALI20230410BHJP
A61P 5/38 20060101ALI20230410BHJP
A61P 1/14 20060101ALI20230410BHJP
A61P 21/00 20060101ALI20230410BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20230410BHJP
A61P 5/14 20060101ALI20230410BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20230410BHJP
A61P 7/06 20060101ALI20230410BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20230410BHJP
C07D 519/00 20060101ALI20230410BHJP
A61K 31/4545 20060101ALI20230410BHJP
A61K 31/4995 20060101ALI20230410BHJP
A61K 31/499 20060101ALI20230410BHJP
C07D 487/08 20060101ALI20230410BHJP
A61K 31/4725 20060101ALI20230410BHJP
A61K 31/4985 20060101ALI20230410BHJP
A61K 31/55 20060101ALI20230410BHJP
【FI】
C07D401/14 CSP
A61P43/00 111
C07D471/04 106Z
A61K31/496
A61P35/00
A61P35/04
A61P35/02
A61P11/06
A61P1/04
A61P31/06
A61P29/00 101
A61P19/02
A61P1/02
A61P1/16
A61P29/00
A61P37/08
A61P25/04
A61P11/00
A61P11/16
A61P13/12
A61P37/06
A61P5/38
A61P1/14
A61P21/00
A61P17/00
A61P5/14
A61P25/00
A61P7/06
A61P3/10
C07D519/00 311
A61K31/4545
A61K31/4995
C07D471/04 113
A61K31/499
C07D487/08
A61K31/4725
A61K31/4985
C07D519/00 301
A61K31/55
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022552714
(86)(22)【出願日】2021-03-05
(85)【翻訳文提出日】2022-10-26
(86)【国際出願番号】 US2021021240
(87)【国際公開番号】W WO2021178920
(87)【国際公開日】2021-09-10
(32)【優先日】2020-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】520370278
【氏名又は名称】シーフォー セラピューティクス, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ナスヴェシュク クリストファー ジー.
(72)【発明者】
【氏名】ゼイド ラミー
(72)【発明者】
【氏名】イン ニン
(72)【発明者】
【氏名】ジャクソン カトリーナ エル.
(72)【発明者】
【氏名】ヴェイツ ゲシーネ ケルスティン
(72)【発明者】
【氏名】ムースタキム モーゼ
(72)【発明者】
【氏名】ヤップ ジェレミー エル.
【テーマコード(参考)】
4C050
4C063
4C065
4C072
4C086
【Fターム(参考)】
4C050AA03
4C050BB04
4C050CC08
4C050EE02
4C050FF01
4C050GG01
4C050HH04
4C063AA03
4C063AA05
4C063BB01
4C063BB03
4C063BB06
4C063BB09
4C063CC12
4C063CC15
4C063CC34
4C063DD06
4C063DD10
4C063EE01
4C065AA05
4C065BB05
4C065BB09
4C065CC01
4C065DD02
4C065DD03
4C065EE02
4C065HH09
4C065JJ04
4C065KK01
4C065LL01
4C065PP03
4C065PP13
4C065PP15
4C065QQ05
4C072MM02
4C072MM08
4C072UU01
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC50
4C086CB05
4C086CB09
4C086CB11
4C086CB26
4C086GA07
4C086GA12
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA13
4C086MA16
4C086MA17
4C086MA23
4C086MA28
4C086MA31
4C086MA32
4C086MA35
4C086MA37
4C086MA43
4C086MA52
4C086MA55
4C086MA56
4C086MA58
4C086MA59
4C086MA60
4C086MA63
4C086MA66
4C086NA14
4C086ZA01
4C086ZA07
4C086ZA08
4C086ZA55
4C086ZA59
4C086ZA60
4C086ZA62
4C086ZA67
4C086ZA68
4C086ZA69
4C086ZA75
4C086ZA81
4C086ZA89
4C086ZA94
4C086ZA96
4C086ZB08
4C086ZB11
4C086ZB13
4C086ZB15
4C086ZB26
4C086ZB27
4C086ZB35
4C086ZC02
4C086ZC06
4C086ZC08
(57)【要約】
異常細胞増殖を含むが、これに限定されない、BRD9によって媒介される障害の治療のためのBRD9タンパク質分解化合物又はその薬学的に許容可能な塩を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I、式II、式III、式IV、式V及び式VI:
【化1】
(式中、
各aは独立して0、1又は2であり、
各yは独立して0、1又は2であり、
X
3、X
4、X
5及びX
6はN、CH及びCR
3からなる群から選択され、ここでX
3、X
4、X
5及びX
6の3つ以下がNであり、
X
7はN又はCHであり、
X
8及びX
9は、いずれの場合にも各々独立してN及びCHからなる群から選択され、ここでX
8又はX
9の少なくとも1つがCHであり、
X
12はN、O及びSから独立して選択される1個、2個又は3個の原子を有する5員のヘテロアリール基であり、ここでX
12は、R
3から独立して選択される1つ、2つ又は3つの基で任意に置換され、
X
17はアリール、ヘテロアリール、二環又はシクロアルキルであり、その各々がR
3から独立して選択される1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で任意に置換され、
Q
1は、いずれの場合にも独立してNH、N(アルキル)、N(ハロアルキル)、CH
2、O及びSからなる群から選択され、ここでX
7がNである場合、Q
1はCH
2であり、
Rは、いずれの場合にも独立して水素、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルキル、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、CH
2F、CHF
2、CF
3、CH
2Cl、CHCl
2、CCl
3、CH
2Br、CHBr
2及びCBr
3からなる群から選択され、
R
1は水素、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキル又はシクロアルキルであり、
R
3は、いずれの場合にも独立して水素、ヒドロキシル、アルコキシ、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキル、シクロアルキル、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素からなる群から選択され、
BはB
1及びB
2から選択され、
B
1は、
【化2】
からなる群から選択され、
B
2は、
【化3】
からなる群から選択され、
X
10はC(R
7)
2、C(O)若しくはOであり、
X
11は複素環、ヘテロアリール、アリール、シクロアルキル若しくは二環であり、このX
11基の各々がR
3から独立して選択される1つ、2つ、3つ若しくは4つの基で任意に置換されるか、
又はX
10及びX
11が一緒に、
【化4】
を形成し、
X
13、X
14、X
15及びX
16は独立してN、CH及びCR
4からなる群から選択され、ここでX
13、X
14、X
15及びX
16の3つ以下がNであり、
各R
4は独立して水素、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
4アルコキシ、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4ハロアルコキシ、C
1~C
4アルキル、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素から選択され、
ここで、隣接した炭素原子上の2つのR
4基が任意に結合して縮合環を形成してもよく、該縮合環は1つ、2つ又は3つのR置換基で任意に置換され、このため、
【化5】
の非限定的な例としては、2つのR
4基が結合してピロールを形成する、
【化6】
が挙げられ、
R
5は水素、C
1~C
4アルキル、アリル、クロチル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル又はシクロアルキルであり、
各R
6は独立して水素、C
1~C
4アルコキシ、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキル、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素から選択され、
各R
7は独立して水素又はC
1~C
4アルキルであり、
R
8は水素、C
1~C
4アルキル、アリル、クロチル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル又はシクロアルキルであり、
Lは二価連結基である)から選択される化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
【請求項2】
Lが式:
【化7】
(式中、
X
1及びX
2は、いずれの場合にも独立して結合、複素環、NR
2、C(R
2)
2、O、C(O)及びSから選択され、
R
2は、いずれの場合にも独立して水素、アルキル、脂肪族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリール、ヘテロアリール、-C(O)H、-C(O)OH、-C(O)アルキル、-C(O)Oアルキル、-C(O)(脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族又はヘテロアリール)、-C(O)O(脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族又はヘテロアリール)、アルケン及びアルキンからなる群から選択され、
R
20、R
21、R
22、R
23及びR
24は、いずれの場合にも独立して結合、アルキル、-C(O)-、-C(O)O-、-OC(O)-、-SO
2-、-S(O)-、-C(S)-、-C(O)NR
2-、-NR
2C(O)-、-O-、-S-、-NR
2-、-C(R
40R
40)-、-P(O)(OR
26)O-、-P(O)(OR
26)-、二環、アルケン、アルキン、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、複素環、脂肪族、ヘテロ脂肪族、ヘテロアリール、乳酸、グリコール酸及び炭素環からなる群から選択され、その各々がR
40から独立して選択される1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で任意に置換され、
R
26は、いずれの場合にも独立して水素、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、アルケン、アルキン、アリール、ヘテロアリール、複素環、脂肪族及びヘテロ脂肪族からなる群から選択され、
R
40は、いずれの場合にも独立して水素、アルキル、アルケン、アルキン、フルオロ、ブロモ、クロロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アジド、アミノ、シアノ、-NH(アルキルを含む脂肪族)、-N(アルキルを含む脂肪族)
2、-NHSO
2(アルキルを含む脂肪族)、-N(アルキルを含む脂肪族)SO
2アルキル、-NHSO
2(アリール、ヘテロアリール又は複素環)、-N(アルキル)SO
2(アリール、ヘテロアリール又は複素環)、-NHSO
2アルケニル、-N(アルキル)SO
2アルケニル、-NHSO
2アルキニル、-N(アルキル)SO
2アルキニル、ハロアルキル、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、複素環及びシクロアルキルからなる群から選択される)のリンカーである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
式:
【化8】
のものである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
X
8がNであり、X
9がCHである、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
X
8がCHであり、X
9がNである、請求項3に記載の化合物。
【請求項6】
X
8がCHであり、X
9がCHである、請求項3に記載の化合物。
【請求項7】
【化9】
が、
【化10】
である、請求項3~6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
【化11】
が、
【化12】
である、請求項3~6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
【化13】
が、
【化14】
である、請求項3~6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
【化15】
が、
【化16】
である、請求項3~9のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
RがC
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルキル、フッ素、塩素又は臭素である、請求項3~11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
Rがフッ素である、請求項3~11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
式:
【化17】
のものである、請求項1に記載の化合物。
【請求項14】
X
17がR
3から独立して選択される1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で任意に置換されるアリール基である、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
X
17がフェニルである、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
X
17がヘテロアリール基又はシクロアルキル基であり、その各々がR
3から独立して選択される1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で任意に置換される、請求項13に記載の化合物。
【請求項17】
Q
1がNHであり、X
7がCHである、請求項3~16のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項18】
Q
1がOであり、X
7がCHである、請求項3~16のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項19】
Q
1がN(CH
3)であり、X
7がCHである、請求項3~16のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項20】
式:
【化18】
のものである、請求項1に記載の化合物。
【請求項21】
X
3がCR
3である、請求項3~20のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項22】
X
3がNである、請求項3~20のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項23】
X
3がCHである、請求項3~20のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項24】
X
3がCFである、請求項3~20のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項25】
X
3がC(CF
3)である、請求項3~20のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項26】
X
3がC(Cl)である、請求項3~20のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項27】
X
5がCR
3である、請求項3~26のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項28】
X
5がNである、請求項3~26のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項29】
X
5がCHである、請求項3~26のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項30】
X
5がCFである、請求項3~26のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項31】
X
5がC(CF
3)である、請求項3~26のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項32】
X
5がC(Cl)である、請求項3~26のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項33】
式:
【化19】
のものである、請求項1に記載の化合物。
【請求項34】
R
1が水素である、請求項33に記載の化合物。
【請求項35】
R
1がCH
3である、請求項33に記載の化合物。
【請求項36】
X
4がCR
3である、請求項3~35のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項37】
X
4がNである、請求項3~35のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項38】
X
4がCHである、請求項3~35のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項39】
X
4がCFである、請求項3~35のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項40】
X
4がC(CF
3)である、請求項3~35のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項41】
X
4がC(Cl)である、請求項3~35のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項42】
X
6がCR
3である、請求項3~41のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項43】
X
6がCHである、請求項3~41のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項44】
X
6がCFである、請求項3~41のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項45】
X
6がC(CF
3)である、請求項3~41のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項46】
X
6がC(Cl)である、請求項3~41のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項47】
式:
【化20】
のものである、請求項1に記載の化合物。
【請求項48】
Q
1がNHであり、X
7がCHである、請求項47に記載の化合物。
【請求項49】
Q
1がOであり、X
7がCHである、請求項47に記載の化合物。
【請求項50】
Q
1がN(CH
3)であり、X
7がCHである、請求項47に記載の化合物。
【請求項51】
X
12がNから独立して選択される1個、2個又は3個の原子を有する5員のヘテロアリール基であり、ここでX
12はR
3から独立して選択される1つ、2つ又は3つの基で任意に置換される、請求項47~50のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項52】
X
12がフランであり、ここでX
12はR
3から独立して選択される1つ、2つ又は3つの基で任意に置換される、請求項47~50のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項53】
BがB
1である、請求項3~55のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項54】
B
1が、
【化21】
である、請求項53に記載の化合物。
【請求項55】
R
5が水素である、請求項54に記載の化合物。
【請求項56】
R
5がメチルである、請求項54に記載の化合物。
【請求項57】
B
1が、
【化22】
である、請求項53に記載の化合物。
【請求項58】
B
1が、
【化23】
である、請求項53に記載の化合物。
【請求項59】
B
1が、
【化24】
である、請求項53に記載の化合物。
【請求項60】
BがB
2である、請求項3~52のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項61】
式:
【化25】
のものである、請求項1に記載の化合物。
【請求項62】
Q
1がNHであり、X
7がCHである、請求項61に記載の化合物。
【請求項63】
Q
1がOであり、X
7がCHである、請求項61に記載の化合物。
【請求項64】
Q
1がN(CH
3)であり、X
7がCHである、請求項61に記載の化合物。
【請求項65】
X
3がCR
3である、請求項61~64のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項66】
X
3がNである、請求項61~64のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項67】
X
3がCHである、請求項61~64のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項68】
X
3がCFである、請求項61~64のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項69】
X
3がC(CF
3)である、請求項61~64のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項70】
X
3がC(Cl)である、請求項61~64のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項71】
X
5がCR
3である、請求項61~70のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項72】
X
5がNである、請求項61~70のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項73】
X
5がCHである、請求項61~70のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項74】
X
5がCFである、請求項61~70のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項75】
X
5がC(CF
3)である、請求項61~70のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項76】
X
5がC(Cl)である、請求項61~70のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項77】
X
4がCR
3である、請求項61~76のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項78】
X
4がNである、請求項61~76のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項79】
X
4がCHである、請求項61~76のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項80】
X
4がCFである、請求項61~76のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項81】
X
4がC(CF
3)である、請求項61~76のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項82】
X
4がC(Cl)である、請求項61~76のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項83】
X
6がCR
3である、請求項61~76のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項84】
X
6がCHである、請求項61~76のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項85】
X
6がCFである、請求項61~76のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項86】
X
6がC(CF
3)である、請求項61~76のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項87】
X
6がC(Cl)である、請求項61~76のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項88】
B
2が、
【化26】
である、請求項60~87のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項89】
R
5が水素である、請求項88に記載の化合物。
【請求項90】
R
5がメチルである、請求項88に記載の化合物。
【請求項91】
B
2が、
【化27】
である、請求項60~87のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項92】
B
2が、
【化28】
である、請求項60~87のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項93】
B
2が、
【化29】
である、請求項60~87のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項94】
X
11が複素環であり、このX
11基の各々がR
3から独立して選択される1つ、2つ、3つ又は4つの基で任意に置換される、請求項60~93のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項95】
X
11が二環であり、このX
11基の各々がR
3から独立して選択される1つ、2つ、3つ又は4つの基で任意に置換される、請求項60~93のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項96】
X
11がヘテロアリール、アリール又はシクロアルキルであり、このX
11基の各々がR
3から独立して選択される1つ、2つ、3つ又は4つの基で任意に置換される、請求項60~93のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項97】
X
11が、
【化30】
から選択される、請求項60~93のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項98】
X
11が、
【化31】
から選択される、請求項60~93のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項99】
X
10及びX
11が一緒に、
【化32】
を形成する、請求項60~93のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項100】
X
10及びX
11が一緒に、
【化33】
を形成する、請求項60~93のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項101】
X
10がC(R
7)
2である、請求項3~98のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項102】
X
10がCH
2である、請求項3~98のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項103】
X
10がC(O)である、請求項3~98のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項104】
X
10がOである、請求項3~98のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項105】
X
13がCR
3である、請求項3~104のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項106】
X
13がNである、請求項3~104のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項107】
X
13がCHである、請求項3~104のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項108】
X
13がCFである、請求項3~104のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項109】
X
13がC(CF
3)である、請求項3~104のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項110】
X
13がC(Cl)である、請求項3~104のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項111】
X
14がCR
3である、請求項3~110のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項112】
X
14がNである、請求項3~110のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項113】
X
14がCHである、請求項3~110のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項114】
X
14がCFである、請求項3~110のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項115】
X
14がC(CF
3)である、請求項3~110のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項116】
X
14がC(Cl)である、請求項3~110のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項117】
X
15がCR
3である、請求項3~116のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項118】
X
15がNである、請求項3~116のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項119】
X
15がCHである、請求項3~116のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項120】
X
15がCFである、請求項3~116のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項121】
X
15がC(CF
3)である、請求項3~116のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項122】
X
15がC(Cl)である、請求項3~116のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項123】
X
16がCR
3である、請求項3~122のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項124】
X
16がCHである、請求項3~122のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項125】
X
16がCFである、請求項3~122のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項126】
X
16がC(CF
3)である、請求項3~122のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項127】
X
16がC(Cl)である、請求項3~122のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項128】
R
8が水素である、請求項3~127のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項129】
R
8がメチルである、請求項3~127のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項130】
Lが式:
【化34】
(式中、
X
1及びX
2は、いずれの場合にも独立して結合、複素環、NR
2、C(R
2)
2、O、C(O)及びSから選択され、
R
2は、いずれの場合にも独立して水素、アルキル、脂肪族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリール、ヘテロアリール、-C(O)H、-C(O)OH、-C(O)アルキル、-C(O)Oアルキル、-C(O)(脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族又はヘテロアリール)、-C(O)O(脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族又はヘテロアリール)、アルケン及びアルキンからなる群から選択され、
R
20、R
21、R
22、R
23及びR
24は、いずれの場合にも独立して結合、アルキル、-C(O)-、-C(O)O-、-OC(O)-、-SO
2-、-S(O)-、-C(S)-、-C(O)NR
2-、-NR
2C(O)-、-O-、-S-、-NR
2-、-C(R
40R
40)-、-P(O)(OR
26)O-、-P(O)(OR
26)-、アルケン、アルキン、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、複素環、脂肪族、ヘテロ脂肪族、ヘテロアリール、乳酸、グリコール酸及び炭素環からなる群から選択され、その各々がR
40から独立して選択される1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で任意に置換され、
R
26は、いずれの場合にも独立して水素、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、アルケン、アルキン、アリール、ヘテロアリール、複素環、脂肪族及びヘテロ脂肪族からなる群から選択され、
R
40は、いずれの場合にも独立して水素、アルキル、アルケン、アルキン、フルオロ、ブロモ、クロロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アジド、アミノ、シアノ、-NH(アルキルを含む脂肪族)、-N(アルキルを含む脂肪族)
2、-NHSO
2(アルキルを含む脂肪族)、-N(アルキルを含む脂肪族)SO
2アルキル、-NHSO
2(アリール、ヘテロアリール又は複素環)、-N(アルキル)SO
2(アリール、ヘテロアリール又は複素環)、-NHSO
2アルケニル、-N(アルキル)SO
2アルケニル、-NHSO
2アルキニル、-N(アルキル)SO
2アルキニル、ハロアルキル、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、複素環及びシクロアルキルからなる群から選択される)のリンカーである、請求項3~129のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項131】
Lが式:
【化35】
のリンカーである、請求項130に記載の化合物。
【請求項132】
X
1が結合である、請求項130又は131に記載の化合物。
【請求項133】
X
1が複素環である、請求項130又は131に記載の化合物。
【請求項134】
X
1がNR
2である、請求項130又は131に記載の化合物。
【請求項135】
X
1がC(O)である、請求項130又は131に記載の化合物。
【請求項136】
X
2が結合である、請求項130~135のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項137】
X
2が複素環である、請求項130~135のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項138】
X
2がNR
2である、請求項130~135のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項139】
X
2がC(O)である、請求項130~135のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項140】
R
20が結合である、請求項130~139のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項141】
R
20がCH
2である、請求項130~139のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項142】
R
20が複素環である、請求項130~139のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項143】
R
20がアリールである、請求項130~139のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項144】
R
20がフェニルである、請求項130~139のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項145】
R
20が二環である、請求項130~139のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項146】
R
21が結合である、請求項130~145のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項147】
R
21がCH
2である、請求項130~145のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項148】
R
21が複素環である、請求項130~145のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項149】
R
21がアリールである、請求項130~145のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項150】
R
21がフェニルである、請求項130~145のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項151】
R
21が二環である、請求項130~145のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項152】
Lが式:
【化36】
のリンカーである、請求項130に記載の化合物。
【請求項153】
R
22が結合である、請求項130~152のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項154】
R
22がCH
2である、請求項130~152のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項155】
R
22が複素環である、請求項130~152のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項156】
R
22がアリールである、請求項130~152のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項157】
R
22がフェニルである、請求項130~152のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項158】
R
22が二環である、請求項130~152のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項159】
Lが式:
【化37】
のリンカーである、請求項130に記載の化合物。
【請求項160】
R
23が結合である、請求項130~159のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項161】
R
23がCH
2である、請求項130~159のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項162】
R
23が複素環である、請求項130~159のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項163】
R
23がアリールである、請求項130~159のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項164】
R
23がフェニルである、請求項130~159のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項165】
R
23が二環である、請求項130~159のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項166】
Lが式:
【化38】
のリンカーである、請求項130に記載の化合物。
【請求項167】
R
24が結合である、請求項130~166のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項168】
R
24がCH
2である、請求項130~166のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項169】
R
24が複素環である、請求項130~166のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項170】
R
24がアリールである、請求項130~166のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項171】
R
24がフェニルである、請求項130~166のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項172】
R
24が二環である、請求項130~166のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項173】
R
24がC(O)である、請求項130~166のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項174】
Lが、
【化39】
から選択される、請求項3~173のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項175】
表1から選択される化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
【請求項176】
表2から選択される化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
【請求項177】
請求項1~176のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、薬学的に許容可能な賦形剤とを含む医薬組成物。
【請求項178】
任意に医薬組成物中の有効量の請求項1~176のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を、それを必要とする患者に投与することを含む、BRD9によって媒介される障害を治療する方法。
【請求項179】
前記患者がヒトである、請求項178に記載の方法。
【請求項180】
BRD9媒介性障害の治療に使用される、任意に医薬組成物中の請求項1~176のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
【請求項181】
BRD9媒介性障害の治療における、任意に医薬組成物中の請求項1~176のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩の使用。
【請求項182】
BRD9媒介性障害の治療のための薬剤の製造における、任意に医薬組成物中の請求項1~176のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2020年3月5日付で出願された米国仮特許出願第62/985,774号及び2020年8月5日付で出願された米国仮特許出願第63/061,659号の利益を主張する。これらの出願の全体が全ての目的で引用することにより本明細書の一部をなす。
【0002】
本発明は、本明細書に更に記載される治療用途に対するBRD9分解化合物を提供する。
【背景技術】
【0003】
BRD9等のブロモドメイン含有タンパク質(BRD)は、アセチル化リジン残基、例えばヒストンのN末端のアセチル化リジン残基を認識するタンパク質である。BRDは進化的に保存されており、HAT(GCN5、PCAF)、ATP依存性クロマチン再構築複合体(BAZ1B)、ヘリカーゼ(SMARCA)、メチルトランスフェラーゼ(MLL、ASH1L)、転写コアクチベーター(TRIM/TIF1、TAF)転写メディエーター(TAF1)、核骨格タンパク質(PB1)、及びBETファミリーを含む多様な核タンパク質に存在する(非特許文献1)。ブロモドメイン含有タンパク質は、転写の媒介及び共活性化に関わる多数の機能を有し、したがって、細胞増殖に関与する。
【0004】
また、BRD9が悪性ラブドイド腫瘍及び幾つかの特定のタイプの肉腫等のSMARCB1異常を有する癌に優先的に使用されることが研究により示されている。BRD9含有複合体は、活性プロモーター及びエンハンサーの両方に結合し、そこで遺伝子発現に寄与する。BRD9の喪失は、アポトーシス調節、翻訳及び発生調節に関連する遺伝子発現の変化をもたらす。BRD9がSMARCB1欠損癌細胞株の増殖に不可欠であり、これらの致死的な癌の治療標的であることが示唆されている(非特許文献2)。BRD9は、急性骨髄性白血病において必要とされる非常に重要な標的でもある(非特許文献3)。或る特定の癌における機能依存性としてのBRD9の役割に加えて、BRD9は、免疫細胞においてFoxp3標的遺伝子の転写制御を介した制御性T細胞(Treg)のレギュレーターとしての極めて重要な役割も果たす(非特許文献4)。
【0005】
また、新たに同定された非標準BAF(ncBAF)複合体が、標準BAF(cBAF)及びポリブロモ(pBAF)複合体と比較して独自のサブユニットの組合せから構成される別個のものであることが研究により示されている(非特許文献5)。注目すべきは、BRD9は、SMARCB1が存在しなければ、非標準BAF(ncBAF)複合体に選択的に組み込まれる。SMARCB1撹乱状況(cBAF複合体の解離(eviction)、欠失、切断、不活性化)では、cBAF複合体の機能が損なわれ、ncBAF複合体の機能に対する独自のいわゆる合成致死依存性が引き起こされる。この場合、BRD9がncBAF複合体の機能に不可欠であるため、BRD9は、SMARCB1撹乱癌において独自の依存性を示す(非特許文献6及び非特許文献7)。
【0006】
ブロモドメイン含有タンパク質7(BRD7)は、PBAF SWI/SNFのサブユニットでもある。BRD7並びにBRD7及びBRD9に対するリガンドについて記載している文献としては、非特許文献8及び非特許文献9が挙げられる。
【0007】
癌増殖におけるBRD9の役割のために、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、非特許文献10、非特許文献11及び非特許文献12に記載されているものを含む癌の治療のためのBRD9阻害剤の開発に関心が持たれている。
【0008】
また、E3リガーゼ結合部分とBRD9結合部分とを有し、BRD9結合リガンドがBRD9に結合し、プロテアソームによる最終的な分解のためにリガーゼに導くタンパク質分解化合物についての研究も報告されている。例えば、特許文献6、特許文献5、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13及び特許文献14を参照されたい。
【0009】
E3ユビキチンリガーゼ及び分解の標的タンパク質に結合することが可能な化合物を記載する、C4 Therapeutics, Inc.によって出願された特許出願には、「標的タンパク質分解(Targeted Protein Degradation)」と題する特許文献15、「スピロ環状化合物(Spirocyclic Compounds)」と題する特許文献16、「標的タンパク質分解のためのデグレーダー及びデグロン(Degraders snd Degrons for Targeted Protein Degradation)」と題する特許文献17、「タンパク質分解のためのN/O結合デグロン及びデグロニマー(N/O-Linked Degrons and Degronimers for Protein Degradation)」と題する特許文献18、「標的タンパク質分解のためのアミン結合C3-グルタルイミドデグロニマー(Amine-Linked C3-Glutarimide Degronimers for Target Protein Degradation)」と題する特許文献19、「標的タンパク質分解のための複素環式デグロニマー(Heterocyclic Degronimers for Target Protein Degradation)」と題する特許文献20、「標的タンパク質分解のためのスピロ環状デグロニマー(Spirocyclic Degronimers for Target Protein Degradation)」と題する特許文献21、「標的タンパク質分解のためのC3-炭素結合グルタルイミドデグロニマー(C3-Carbon Linked Glutarimide Degronimers for Target Protein Degradation)」と題する特許文献22及び「標的タンパク質分解のためのブロモドメイン標的化デグロニマー(Bromodomain Targeting Degronimers for Target Protein Degradation)」と題する特許文献23が含まれる。
【0010】
タンパク質分解化合物を記載している他の特許出願としては、特許文献24、特許文献25、特許文献26、特許文献27、特許文献28、特許文献29、特許文献30、特許文献31、特許文献32、特許文献33、特許文献34、特許文献35、特許文献36、特許文献37、特許文献38、特許文献39、特許文献40、特許文献41、特許文献42、特許文献43、特許文献44、特許文献45、特許文献46、特許文献47、特許文献45、特許文献48、特許文献49、特許文献50、特許文献51、及び特許文献52が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】国際公開第2014/114721号
【特許文献2】国際公開第2016/077375号
【特許文献3】国際公開第2016/077378号
【特許文献4】国際公開第2016/139361号
【特許文献5】国際公開第2019/152440号
【特許文献6】国際公開第2017/223452号
【特許文献7】国際公開第2019/246423号
【特許文献8】国際公開第2019/246430号
【特許文献9】国際公開第2020/051235号
【特許文献10】国際公開第2020/106915号
【特許文献11】国際公開第2020/160192号
【特許文献12】国際公開第2020/160193号
【特許文献13】国際公開第2020/160196号
【特許文献14】国際公開第2021/022163号
【特許文献15】国際公開第2020/132561号
【特許文献16】国際公開第2019/204354号
【特許文献17】国際公開第2019/099868号
【特許文献18】国際公開第2018/237026号
【特許文献19】国際公開第2017/197051号
【特許文献20】国際公開第2017/197055号
【特許文献21】国際公開第2017/197036号
【特許文献22】国際公開第2017/197046号
【特許文献23】国際公開第2017/197056号
【特許文献24】国際公開第2015/160845号
【特許文献25】国際公開第2016/105518号
【特許文献26】国際公開第2016/118666号
【特許文献27】国際公開第2016/149668号
【特許文献28】国際公開第2016/197032号
【特許文献29】国際公開第2016/197114号
【特許文献30】国際公開第2017/007612号
【特許文献31】国際公開第2017/011371号
【特許文献32】国際公開第2017/011590号
【特許文献33】国際公開第2017/030814号
【特許文献34】国際公開第2017/046036号
【特許文献35】国際公開第2017/176708号
【特許文献36】国際公開第2017/176957号
【特許文献37】国際公開第2017/180417号
【特許文献38】国際公開第2018/053354号
【特許文献39】国際公開第2018/071606号
【特許文献40】国際公開第2018/102067号
【特許文献41】国際公開第2018/102725号
【特許文献42】国際公開第2018/118598号
【特許文献43】国際公開第2018/119357号
【特許文献44】国際公開第2018/119441号
【特許文献45】国際公開第2018/119448号
【特許文献46】国際公開第2018/140809号
【特許文献47】国際公開第2018/144649号
【特許文献48】国際公開第2018/226542号
【特許文献49】国際公開第2019/023553号
【特許文献50】国際公開第2019/195201号
【特許文献51】国際公開第2019/199816号
【特許文献52】国際公開第2019/099926号
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】Muller S, Filippakopoulos P, Knapp S., Bromodomains as therapeutic targets, Expert Rev Mol Med. 2011, 13(29)
【非特許文献2】Xiaofeng Wang et. al., "BRD9 defines a SWI/SNF sub-complex and constitutes a specific vulnerability in malignant rhabdoid tumors," Nature Communications, 2019, 10 (1881)
【非特許文献3】Nature Chemical Biology, 2016, 101038/nchembio.2115
【非特許文献4】BioRxiv, 10.1101/2020.02.26.964981
【非特許文献5】Alpsoy, A. & Dykhuizen, E. C. Glioma tumor suppressor candidate region gene 1 (GLTSCR1) and its paralog GLTSCR1-like form SWI/SNF chromatin remodeling subcomplexes. J Biol Chem 293, 3892-3903 (2018)
【非特許文献6】Michel, B. C. et al. A non-canonical SWI/SNF complex is a synthetic lethal target in cancers driven by BAF complex perturbation. Nat Cell Biol 20, 1-11 (2018)
【非特許文献7】Brien, G. L. et al. Targeted degradation of BRD9 reverses oncogenic gene expression in synovial sarcoma. Elife 7, e41305 (2018)
【非特許文献8】Perez-Salvia M. et al, "Bromodomain inhibitors and cancer therapy: From structures to applications" Epigenetics. 2017; 12(5): 323-339; 99
【非特許文献9】Clark P. G. K., et al., "Discovery and Synthesis of the First Selective BRD7/9 Bromodomain Inhibitor" Angew Chem Weinheim Bergstr Ger. 2015, 127(21): 6315-6319
【非特許文献10】Martin L. J. et. al., (Journal of Medicinal Chemistry 2016, 59, 4462-4475) "Structure-Based Design of an in Vivo Active Selective BRD9 Inhibitor"
【非特許文献11】Theodoulou N. H. et. al., (Journal of Medicinal Chemistry 2015, 59, 1425-1439) "Discovery of I-BRD9, a selective Cell Active Chemical Probe for Bromodomain Containing Protein 9 Inhibition"
【非特許文献12】Clack P. et. al., (Angewandte Chemie, 2015, 127, 6315-6319)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
BRD9が癌において果たす重要な役割のために、BRD9によって媒介される障害を治療する新たな化合物及び方法が依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
ユビキチンプロテアソーム経路(UPP)を介してブロモドメイン含有タンパク質9(BRD9)を分解する化合物並びにそれらの使用及び製造を提供する。本発明は、BRD9に結合する「標的化リガンド」と、E3リガーゼ結合部分(通例、セレブロンサブユニットを介する)と、標的化リガンドをE3リガーゼ結合部分に共有結合で連結するリンカーとを含む式I、式II、式III、式IV、式V又は式VIの化合物を提供する。或る特定の実施の形態においては、標的化リガンドは下記式のBの部分であり、リンカーは部分Lであり、分子の残りがE3リガーゼ結合部分である。
【0015】
本発明の化合物は、BRD9を分解することによって、BRD9を含有するBAF複合体の形成を阻害し、結果として細胞増殖を低減することができる。一部の癌は、健常な細胞よりもBRD9を含有するBAF複合体に依存するため、これらの癌、例えば急性骨髄性白血病、ラブドイド腫瘍、滑膜肉腫及び多発性骨髄腫を本発明の化合物で効果的に治療することができる。
【0016】
本明細書で提供される本発明の化合物又はその薬学的に許容可能な塩及び/又はその薬学的に許容可能な組成物は、標的化リガンドに結合する選択された標的タンパク質、例えばBRD9又は代替的にはBRD7又は別のBRD含有タンパク質によって媒介される障害の治療に使用することができる。
【0017】
幾つかの実施の形態においては、任意に薬学的に許容可能な組成物中の有効量の本明細書に記載される1つ以上の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を患者、通例ヒトに投与することを含む、BRD9によって媒介される障害を有する患者を治療する方法が提供される。
【0018】
一態様においては、本発明は、式I、式II、式III、式IV、式V若しくは式VI:
【化1】
(式中、
各aは独立して0、1又は2であり、
各yは独立して0、1又は2であり、
X
3、X
4、X
5及びX
6はN、CH及びCR
3からなる群から選択され、ここでX
3、X
4、X
5及びX
6の3つ以下がNであり、
X
7はN又はCHであり、
X
8及びX
9は、いずれの場合にも各々独立してN及びCHからなる群から選択され、ここでX
8若しくはX
9の少なくとも1つがCHであるか、又は、
X
8及びX
9は、いずれの場合にも各々独立してN、CH、若しくはC-O-R
7からなる群から選択され、ここでX
8若しくはX
9の少なくとも1つがCH若しくはC-O-R
7であり、
X
12はN、O及びSから独立して選択される1個、2個又は3個の原子を有する5員のヘテロアリール基であり、ここでX
12は、R
3から独立して選択される1つ、2つ又は3つの基で任意に置換され、
X
17はアリール、ヘテロアリール、二環又はシクロアルキルであり、その各々がR
3から独立して選択される1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で任意に置換され、
Q
1は、いずれの場合にも独立してNH、N(アルキル)、N(ハロアルキル)、CH
2、O及びSからなる群から選択され、ここでX
7がNである場合、Q
1はCH
2であり、
Rは、いずれの場合にも独立して水素、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルキル、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、CH
2F、CHF
2、CF
3、CH
2Cl、CHCl
2、CCl
3、CH
2Br、CHBr
2及びCBr
3からなる群から選択され、
R
1は水素、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキル又はシクロアルキルであり、
R
3は、いずれの場合にも独立して水素、ヒドロキシル、アルコキシ、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキル、シクロアルキル、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素からなる群から選択され、
BはB
1及びB
2から選択され、
B
1は、
【化2】
からなる群から選択され、
B
2は、
【化3】
からなる群から選択され、
X
10はC(R
7)
2、C(O)若しくはOであり、
X
11は複素環、ヘテロアリール、アリール、シクロアルキル若しくは二環であり、このX
11基の各々がR
3から独立して選択される1つ、2つ、3つ若しくは4つの基で任意に置換されるか、
又はX
10及びX
11が一緒に、
【化4】
を形成し、
X
13、X
14、X
15及びX
16は独立してN、CH及びCR
4からなる群から選択され、ここでX
13、X
14、X
15及びX
16の3つ以下がNであり、
各R
4は独立して水素、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
4アルコキシ、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4ハロアルコキシ、C
1~C
4アルキル、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素から選択され、
ここで、隣接した炭素原子上の2つのR
4基が任意に結合して縮合環を形成してもよく、該縮合環は1つ、2つ又は3つのR置換基で任意に置換され、このため、
【化5】
の非限定的な例としては、2つのR
4基が結合してピロールを形成する、
【化6】
が挙げられ、
R
5は水素、C
1~C
4アルキル、アリル、クロチル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル又はシクロアルキルであり、
各R
6は独立して水素、C
1~C
4アルコキシ、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキル、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素から選択され、
各R
7は独立して水素又はC
1~C
4アルキルであり、
R
8は水素、C
1~C
4アルキル、アリル、クロチル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル又はシクロアルキルであり、
Lは二価連結基、例えば、式LIの二価連結基である)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を提供する。
【0019】
可変部分、置換基、実施の形態のあらゆる組合せ、及びこれらの組合せから得られる化合物は、かかる記述が単にスペースの便宜上のものであり、化合物の属又は、更には亜属のみを記載することを意図していないため、具体的かつ個別に開示されているとみなされる。
【0020】
或る特定の実施の形態においては、Lが式:
【化7】
(式中、
X
1及びX
2は、いずれの場合にも独立して結合、複素環、NR
2、C(R
2)
2、O、C(O)及びSから選択され、
R
2は、いずれの場合にも独立して水素、アルキル、脂肪族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリール、ヘテロアリール、-C(O)H、-C(O)OH、-C(O)アルキル、-C(O)Oアルキル、-C(O)(脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族又はヘテロアリール)、-C(O)O(脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族又はヘテロアリール)、アルケン及びアルキンからなる群から選択され、
R
20、R
21、R
22、R
23及びR
24は、いずれの場合にも独立して結合、アルキル、-C(O)-、-C(O)O-、-OC(O)-、-SO
2-、-S(O)-、-C(S)-、-C(O)NR
2-、-NR
2C(O)-、-O-、-S-、-NR
2-、-C(R
40R
40)-、-P(O)(OR
26)O-、-P(O)(OR
26)-、二環、アルケン、アルキン、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、複素環、脂肪族、ヘテロ脂肪族、ヘテロアリール、乳酸、グリコール酸及び炭素環からなる群から選択され、その各々がR
40から独立して選択される1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で任意に置換され、
R
26は、いずれの場合にも独立して水素、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、アルケン、アルキン、アリール、ヘテロアリール、複素環、脂肪族及びヘテロ脂肪族からなる群から選択され、
R
40は、いずれの場合にも独立して水素、アルキル、アルケン、アルキン、フルオロ、ブロモ、クロロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アジド、アミノ、シアノ、-NH(アルキルを含む脂肪族)、-N(アルキルを含む脂肪族)
2、-NHSO
2(アルキルを含む脂肪族)、-N(アルキルを含む脂肪族)SO
2アルキル、-NHSO
2(アリール、ヘテロアリール又は複素環)、-N(アルキル)SO
2(アリール、ヘテロアリール又は複素環)、-NHSO
2アルケニル、-N(アルキル)SO
2アルケニル、-NHSO
2アルキニル、-N(アルキル)SO
2アルキニル、ハロアルキル、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、複素環及びシクロアルキルからなる群から選択される)のリンカーである。
【0021】
一態様においては、式I、式II、式III、式IV、式V又は式VIの化合物は、BRD9標的化リガンドに連結したE3ユビキチンリガーゼ標的化リガンドを有する化合物であり、標的タンパク質を、通例セレブロン含有E3ユビキチンリガーゼを介して分解のために動員するように機能する。
【0022】
或る特定の実施の形態においては、任意に薬学的に許容可能な担体中の有効量の式I、式II、式III、式IV、式V又は式VIの化合物を、それを必要とする患者、例えばヒトに投与することを含む治療方法が提供される。例えば、一実施の形態においては、癌、例えば滑膜肉腫を治療するために式I、式II、式III、式IV、式V又は式VIの化合物をヒトに投与する。一実施の形態においては、滑膜肉腫を治療するために本発明の化合物を患者に投与する。一実施の形態においては、SS18-SSX転座癌を有する患者に本発明の化合物を投与する。一実施の形態においては、転移性滑膜肉腫を有する患者に本発明の化合物を投与する。一実施の形態においては、悪性ラブドイド腫瘍を有する患者に本発明の化合物を投与する。一実施の形態においては、類上皮肉腫を有する患者に本発明の化合物を投与する。
【0023】
或る特定の実施の形態においては、標的化リガンド(B部分)は、BRD9に結合し、BRD9媒介性障害の治療に使用される。他の実施の形態においては、標的化リガンド(B部分)は、異なるブロモドメイン含有タンパク質に結合し、BRD媒介性障害の治療に使用される。代替的な実施の形態においては、本発明の化合物は、非BRD媒介性障害の治療に使用される。
【0024】
或る特定の実施の形態においては、本発明の化合物は、BRD9リガンドを用いた従来の治療に対して複数の利点をもたらし、例えば、本発明のBRD9分解化合物は、a)或る特定の場合に耐性を克服する可能性があり、b)タンパク質を破壊することによって薬物効果の動態を延長する可能性があり、そのため化合物が代謝された後であってもタンパク質の再合成を必要とし、c)特定の触媒活性又は結合事象ではなくタンパク質の全ての機能を一度に標的とする可能性があり、d)小分子阻害剤、アンタゴニスト又はアゴニストによって活性が影響を受ける場合があるタンパク質ではなく、リガンドを開発することができる全てのタンパク質を含むことで薬物標的の数を増やす可能性があり、及び/又はe)小分子が触媒的に作用する可能性のために阻害剤と比較して増大した効力を有する可能性がある。
【0025】
或る特定の実施の形態においては、本発明の化合物は、標的化リガンドを単独で投与した場合に標的化リガンドのGI50よりも低いGI50値で細胞の成長を阻害するか、又は細胞の生存性を低下させる。
【0026】
或る特定の実施の形態においては、本発明の化合物は、既知のBRD9阻害剤と比べて改善された有効性及び/又は安全性プロファイルをもたらす。
【0027】
或る特定の実施の形態においては、本発明の化合物は、BRD9媒介性障害の治療において標的化リガンド部分単独よりも効果的である。
【0028】
或る特定の実施の形態においては、標的化リガンド部分単独よりも低い濃度の本明細書に記載の化合物がBRD9媒介性障害の治療に必要とされる。
【0029】
或る特定の実施の形態においては、本発明の化合物は、BRD9媒介性障害の治療において標的化リガンド部分単独よりも少ない副作用を有する。
【0030】
或る特定の実施の形態においては、標的化リガンド部分単独よりも低頻度の本明細書に記載の化合物の投与計画がBRD9媒介性障害の治療に必要とされる。
【0031】
本発明の別の態様は、ブロモドメインタンパク質によって媒介される障害を抑制若しくは予防するか、又はブロモドメイン含有タンパク質の量を調節若しくは減少させるための薬剤の製造に使用される本明細書に記載の化合物、又はその鏡像異性体、ジアステレオマー若しくは立体異性体、又はその薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物、又は医薬組成物を提供する。
【0032】
本発明の別の態様は、BRD9が役割を果たす疾患を治療又は予防するための薬剤の製造に使用される本明細書に記載の化合物、又はその鏡像異性体、ジアステレオマー若しくは立体異性体、又はその薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物、又は医薬組成物を提供する。
【0033】
或る特定の実施の形態においては、本明細書に記載の化合物は、BRD9が発癌タンパク質又は異常細胞増殖経路のシグナル伝達メディエーターであり、その分解が異常細胞成長を減少させる、腫瘍又は癌等の異常細胞増殖を含む障害の治療に有用である。
【0034】
或る特定の実施の形態においては、本明細書に記載の化合物は、サリドマイド、ポマリドミド又はレナリドミドで治療することができる医学的障害の治療のために患者に有効量で投与した場合に治療剤として有用である。
【0035】
或る特定の実施の形態においては、式I、式II、式III、式IV、式V又は式VIの化合物は、同位体の天然存在度を超える量での、すなわち濃縮された少なくとも1つの所望の原子の同位体置換を有する。
【0036】
一実施の形態においては、式I、式II、式III、式IV、式V又は式VIの化合物は、1つの重水素又は複数の重水素原子を含む。
【0037】
本願の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明から明らかである。
【0038】
このため、本発明は少なくとも以下の特徴を含む:
(a)本明細書に記載される式I、式II、式III、式IV、式V若しくは式VIの化合物又はその薬学的に許容可能な塩若しくは同位体誘導体(重水素化誘導体を含む)、
(b)有効量の本明細書に記載される式I、式II、式III、式IV、式V若しくは式VIの化合物又はその薬学的に許容可能な塩を、それを必要とする患者に投与することを含む、BRD9媒介性障害を治療する方法、
(c)BRD9によって媒介される障害、例えば腫瘍又は癌等の異常細胞増殖の治療に使用される式I、式II、式III、式IV、式V若しくは式VIの化合物又はその薬学的に許容可能な塩若しくは同位体誘導体(重水素化誘導体を含む)、
(d)BRD9媒介性障害、例えば腫瘍又は癌等の異常細胞増殖を有する、治療を必要とする患者、通例ヒトの治療における有効量の式I、式II、式III、式IV、式V若しくは式VIの化合物又はその薬学的に許容可能な塩の使用、
(e)BRD9媒介性障害、例えば腫瘍又は癌等の異常細胞増殖の治療のための薬剤の製造における式I、式II、式III、式IV、式V若しくは式VIの化合物又はその薬学的に許容可能な塩若しくは同位体誘導体(重水素化誘導体を含む)の使用、
(f)効果的な患者治療量の式I、式II、式III、式IV、式V若しくは式VIの化合物又はその薬学的に許容可能な塩、同位体誘導体と、任意に薬学的に許容可能な担体又は希釈剤とを含む医薬組成物、
(g)ラセミ体を含む鏡像異性体又はジアステレオマー(適切な場合)の混合物としての本明細書に記載される式I、式II、式III、式IV、式V又は式VIの化合物、
(h)単離された鏡像異性体又はジアステレオマー(すなわち、85%、90%、95%、97%又は99%超純粋)を含む鏡像異性体として又はジアステレオマーとして(適切な場合)濃縮された形態の本明細書に記載される式I、式II、式III、式IV、式V又は式VIの化合物、並びに、
(i)有効量の本明細書に記載される式I、式II、式III、式IV、式V若しくは式VIの化合物又はその薬学的に許容可能な塩を含有する治療製品を調製するプロセス。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】滑膜肉腫異種移植片モデルにおいて強力な効果を示す化合物172による処理後の腫瘍体積のグラフである。x軸は日単位で測定される処理開始後の時間であり、y軸はmm
3単位で測定される腫瘍体積である。
【
図2】化合物172によるタンパク質分解のグラフである。x軸はナノモル(nM)単位で測定される用量であり、y軸はそれぞれのタンパク質BRD9、BRD7及びBRD4についてHiBiT発光読出しによって測定されるタンパク質分解レベルである。
【
図3】化合物172による滑膜肉腫に由来するヒト細胞株であるYamato-SS細胞(Stem Cells 2010;28:1119-1131)における様々なタンパク質の用量応答分解をウエスタンブロットによって示すグラフである。
【
図4】化合物172によるYamato-SS細胞における経時的な成長阻害を示すコンフルエンスグラフである。x軸は日単位で測定される時間であり、y軸は対照に対するパーセンテージとして測定されるコンフルエンスである。
【
図5】Yamato-SS異種移植片腫瘍モデルにおける化合物172の薬物動態(PK)を示すグラフである。x軸は時間単位で測定される時間であり、y軸はng/mL単位で測定される血漿濃度である。
【
図6】Aska-SS異種移植片腫瘍モデルにおける化合物172の薬物動態を示すグラフである。x軸は時間単位で測定される時間であり、y軸はng/mL単位で測定される血漿濃度である。Aska-SSは、滑膜肉腫に由来するヒト細胞株である(Stem Cells 2010;28:1119-1131)。
【
図7】Yamato-SS異種移植片モデルにおける様々な濃度の化合物172に対する腫瘍体積の用量依存的応答を示すグラフであり、滑膜肉腫モデルにおけるその用量依存的な有効性を示す。x軸は日単位で測定される時間であり、y軸はmm
3単位で測定される腫瘍体積である。
【
図8】Yamato-SS異種移植片モデルにおける様々な濃度の化合物172に対するマウス体重変化の用量依存的応答を示すグラフである。x軸は日単位で測定される時間であり、y軸はパーセンテージ単位で測定される体重変化である。
【
図9】SA13412滑膜肉腫PDXモデルにおける化合物172の忍容性を示すグラフである。x軸は日単位で測定される処理開始後の日数であり、y軸はパーセンテージ単位で測定される体重変化である。
【
図10】
図10A及び
図10Bは、非結合クリアランス、半減期及び分解体積の推定ヒト値についての化合物172の前臨床スケーリング用量予測モデルを示すグラフである。各グラフのx軸は、kg単位で測定される体重である。左上のy軸は、mL/時間単位で測定されるクリアランスであり、右上のy軸は、mL/時間単位で測定される非結合クリアランスであり、左下のy軸は、mL単位で測定される体積であり、右下のy軸は、mL単位で測定される非結合体積である。
【
図11】化合物176によるBRD9タンパク質の選択的分解を示すグラフである。x軸はナノモル(nM)単位で測定される用量であり、y軸はそれぞれのタンパク質BRD9、BRD7及びBRD4についてHiBiT発光読出しによって測定されるタンパク質分解レベルである。
【
図12】Yamato-SS異種移植片モデルにおける様々な濃度の化合物172による用量依存的なin vivo BRD9分解を示す棒グラフである。x軸はそれぞれmg/kg及び時間単位で測定される濃度及び時間であり、y軸は正規化された濃度である。
【
図13】Aska-SS異種移植片モデルにおける様々な濃度の化合物172による用量依存的なin vivo BRD9分解を示す棒グラフである。x軸はそれぞれmg/kg及び時間単位で測定される濃度及び時間であり、y軸は正規化された濃度である。
【
図14】化合物172の単回投与後の異なる時点で滑膜肉腫腫瘍に残るBRD9のレベルを比較する棒グラフである。x軸は時間単位で測定される時間であり、y軸は残存するタンパク質のパーセントである。
【
図15】様々な濃度の化合物176の代表的な細胞状況にわたる内因性用量分解を示すグラフである。左上は悪性ヒトラブドイド腫瘍(A204)を表し、右上はヒト滑膜肉腫(HS-SY-II)を表し、左下はヒト軟部組織肉腫(SW982、BAF野生型)を表し、右下は滑膜肉腫(Yamato SS)を表し、いずれもウエスタンブロットによるものである。
【
図16】様々な濃度の化合物176についてのコンフルエンスグラフである。BAF撹乱Yamato-SSモデルにおける誘導される選択的な成長阻害の低下の単回投与長期成長評価。x軸は日単位で測定される時間であり、y軸は対照に対するパーセンテージとして測定されるコンフルエンスである。
【
図17】BAF野生型滑膜肉腫細胞(SW982)における成長阻害の欠如を示す様々な濃度の化合物176についてのコンフルエンスグラフである。x軸は日単位で測定される時間であり、y軸は対照に対するパーセンテージとして測定されるコンフルエンスである。
【
図18】滑膜肉腫CDX(Yamato-SS)モデルにおける様々な濃度(PO QD)の化合物176の薬物動態(PK)を示すグラフである。x軸は時間単位で測定される時間であり、y軸はナノグラム/ミリリットル(ng/mL)単位で測定される腫瘍PKである。
【
図19】様々な濃度(PO QD)の化合物176による滑膜肉腫腫瘍におけるBRD9のタンパク質分解(腫瘍PD)を示すグラフである。x軸は時間単位で測定される時間であり、y軸はmg/kg PO QD単位で測定される化合物176の濃度である。
【
図20】様々な濃度PO QDの化合物176による滑膜肉腫腫瘍におけるBRD9のタンパク質分解(腫瘍PD)を示すグラフである。x軸は時間単位で測定される時間であり、y軸はパーセンテージ単位で測定されるビヒクル及びビンキュリンに対して正規化された残存BRD9である。
【
図21】滑膜肉腫CDXモデル(Yamato SS)における様々な濃度の化合物176の有効性を示すグラフである。x軸は日単位で測定される処理であり、y軸は立方ミリメートル(mm
3)単位で測定される平均腫瘍体積+SEMである。
【
図22】滑膜肉腫CDXモデル(Yamato SS)における様々な濃度の化合物176の忍容性を示すグラフである。x軸は日単位で測定される処理であり、y軸はパーセンテージ単位で測定される体重変化である。
【
図23】滑膜肉腫PDXモデル(SA13412)における様々な濃度の化合物176の有効性を示すグラフである。x軸は日単位で測定される処理であり、y軸は立方ミリメートル(mm
3)単位で測定される平均腫瘍体積+SEMである。
【
図24】滑膜肉腫PDXモデル(SA13412)における様々な濃度の化合物176の忍容性を示すグラフである。x軸は日単位で測定される処理であり、y軸はパーセンテージ単位で測定される体重変化である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
I. 定義
化合物は正式名称を用いて記載される。他に規定のない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者により一般に理解されるものと同じ意味を有する。
【0041】
本明細書に記載のいずれかの式の化合物は、文脈により明確に除外されない限り、それぞれが具体的に記載されるかのように、ラセミ体、鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマーの混合物、互変異性体、N-オキシド、又は回転異性体等の異性体の形態であり得る。
【0042】
数量を特定しない用語(The terms "a" and "an")は量の限定を表すのではなく、言及される項目の少なくとも1つの存在を表す。「又は」という用語は「及び/又は」を意味する。値の範囲の列挙は本明細書に他に指定されない限り、単にその範囲に含まれる各々の別個の値に個別に言及する簡単な方法としての役割を果たすことを意図するものであり、各々の別個の値は、それらが本明細書に個別に列挙されたかのように引用することにより本明細書の一部をなす。全ての範囲の端点はその範囲内に含まれ、独立して組み合わせることができる。本明細書に記載の全ての方法は、本明細書に他に指定されない又は文脈により明らかに否定されない限り、好適な順序で行うことができる。例又は例示的な言葉(例えば、「等(such as)」)の使用は単に本発明をよりよく説明することを意図するものであり、他に主張のない限り本発明の範囲の限定を示すものではない。
【0043】
本発明は、同位体の天然存在度を超える量での、すなわち濃縮された少なくとも1つの所望の原子の同位体置換を有する式I、式II、式III、式IV、式V又は式VIの化合物を含む。同位体は同じ原子番号を有するが質量数が異なる、すなわち同じ陽子数を有するが、中性子数が異なる原子である。
【0044】
本発明の化合物に組み込むことができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、塩素及びヨウ素の同位体、例えば2H、3H、11C、13C、14C、15N、17O、18O、18F、31P、32P、35S、36Cl及び125Iのそれぞれが挙げられる。非限定的な一実施形態において、同位体標識された化合物を代謝研究(例えば、14Cを用いる)、反応動態研究(例えば2H又は3Hを用いる)、薬物若しくは基質組織分布アッセイ又は患者の放射線治療を含む検出又は画像化技法、例えば陽電子放射断層撮影(PET)又は単一光子放射断層撮影(SPECT)に使用することができる。特に、18F標識された化合物は、PET又はSPECT研究に特に望ましい場合がある。同位体標識した本発明の化合物及びそのプロドラッグは概して、非同位体標識試薬を容易に利用可能な同位体標識試薬に置き換えることで、スキーム又は下記の実施例及び調製に開示される手順を行うことによって調製することができる。
【0045】
同位体置換、例えば重水素置換は部分的又は完全であり得る。部分的重水素置換は、少なくとも1つの水素が重水素で置換されることを意味する。或る特定の実施形態においては、同位体は対象の任意の位置の同位体が90%、95%若しくは99%又はそれ以上濃縮される。非限定的な一実施形態において重水素は所望の位置で90%、95%又は99%濃縮される。
【0046】
非限定的な一実施形態においては、重水素原子による水素原子の置換を式I、式II、式III、式IV、式V又は式VIの任意の化合物において生じさせることができる。非限定的な一実施形態においては、重水素原子による水素原子の置換を本明細書に記載されるR又は可変部分、リンカー及び標的化リガンドのいずれかから選択される1つ以上の基において生じさせる。例えば、基のいずれかがメチル、エチル若しくはメトキシであるか、又は例えば置換によってこれらを含有する場合、アルキル残基を重水素化してもよい(非限定的な実施形態においては、CDH2、CD2H、CD3、CH2CD3、CD2CD3、CHDCH2D、CH2CD3、CHDCHD2、OCDH2、OCD2H又はOCD3等)。或る特定の他の実施形態においては、2つの置換基が合わされて環を形成する場合、非置換の炭素を重水素化してもよい。
【0047】
本発明の化合物は溶媒(水を含む)とともに溶媒和物を形成し得る。したがって、非限定的な一実施形態において、本発明は溶媒和形態の化合物を含む。「溶媒和物」という用語は、本発明の化合物(その塩を含む)と1つ以上の溶媒分子との分子複合体を指す。溶媒の非限定的な例は水、エタノール、イソプロパノール、ジメチルスルホキシド、アセトン及び他の通常の有機溶媒である。「水和物」という用語は、本発明の化合物及び水を含む分子複合体を指す。本発明による薬学的に許容可能な溶媒和物には、溶媒が同位体置換され得るもの、例えばD2O、d6-アセトン、d6-DMSO(ジメチルスルホキシド)が含まれる。溶媒和物は液体形態又は固体形態であり得る。
【0048】
2つの文字又は記号間にないダッシュ記号(「-」)は、置換基の結合点を示すために用いられる。例えば、-(C=O)NH2はカルボニル(C=O)基の炭素を介して付着する。
【0049】
「アルキル」は、分岐鎖又は直鎖の飽和脂肪族炭化水素基である。非限定的な一実施形態において、アルキル基は、1個~約12個の炭素原子、より一般的には1個~約6個の炭素原子、又は1個~約4個の炭素原子を含む。非限定的な一実施形態において、アルキルは1個~約8個の炭素原子を含む。或る特定の実施形態において、アルキルはC1~C2、C1~C3、C1~C4、C1~C5、又はC1~C6である。本明細書で使用される指定範囲は、独立した種として記載される範囲の各成員を有するアルキル基を示す。例えば、本明細書で使用されるC1~C6アルキルの用語は、1個、2個、3個、4個、5個、又は6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、これらがそれぞれ独立した種として記載されることを意味することを意図する、よってそれぞれのサブセットは別々に開示されているとみなされる。例えば、本明細書で使用されるC1~C4アルキルの用語は、1個、2個、3個、又は4個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、これらがそれぞれ独立した種として記載されることを意味することを意図する。アルキルの例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、tert-ペンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、2-メチルペンタン、3-メチルペンタン、2,2-ジメチルブタン、及び2,3-ジメチルブタンが挙げられるが、これらに限定されない。代替的な実施形態において、アルキル基は任意に置換される。「アルキル」という用語は、シクロアルキル又は炭素環基も包含する。例えば、「アルキ(alk)」を含む用語が使用される場合には、文脈により明らかに除外されない限り、「シクロアルキル」又は「炭素環式(の)」がその定義の一部とされ得る。例えば、限定されずに、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル等の用語は、文脈により明らかに除外されない限り、いずれもアルキルの環状形態を含むとされ得る。
【0050】
一実施形態において、「アルキル」はC1~C10アルキル、C1~C9アルキル、C1~C8アルキル、C1~C7アルキル、C1~C6アルキル、C1~C5アルキル、C1~C4アルキル、C1~C3アルキル、又はC1若しくはC2アルキルである。
【0051】
一実施形態において、「アルキル」は、1個の炭素を含む。
【0052】
一実施形態において、「アルキル」は、2個の炭素を含む。
【0053】
一実施形態において、「アルキル」は、3個の炭素を含む。
【0054】
一実施形態において、「アルキル」は、4個の炭素を含む。
【0055】
一実施形態において、「アルキル」は、5個の炭素を含む。
【0056】
一実施形態において、「アルキル」は、6個の炭素を含む。
【0057】
「アルキル」の非限定的な例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル及びヘキシルが挙げられる。
【0058】
「アルキル」の付加的な非限定的な例としては、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル及びイソヘキシルが挙げられる。
【0059】
「アルキル」の付加的な非限定的な例としては、sec-ブチル、sec-ペンチル及びsec-ヘキシルが挙げられる。
【0060】
「アルキル」の付加的な非限定的な例としては、tert-ブチル、tert-ペンチル及びtert-ヘキシルが挙げられる。
【0061】
「アルキル」の付加的な非限定的な例としては、ネオペンチル、3-ペンチル及び活性ペンチル(active pentyl)が挙げられる。
【0062】
代替的な実施形態においては、「アルキル」は1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で「任意に置換される」。
【0063】
一実施形態において、「シクロアルキル」は、C3~C8シクロアルキル、C3~C7シクロアルキル、C3~C6シクロアルキル、C3~C5シクロアルキル、C3若しくはC4シクロアルキル、C4~C8シクロアルキル、C5~C8シクロアルキル又はC6~C8シクロアルキルである。
【0064】
一実施形態において、「シクロアルキル」は、3個の炭素を有する。
【0065】
一実施形態において、「シクロアルキル」は、4個の炭素を有する。
【0066】
一実施形態において、「シクロアルキル」は、5個の炭素を有する。
【0067】
一実施形態において、「シクロアルキル」は、6個の炭素を有する。
【0068】
一実施形態において、「シクロアルキル」は、7個の炭素を有する。
【0069】
一実施形態において、「シクロアルキル」は、8個の炭素を有する。
【0070】
一実施形態において、「シクロアルキル」は、9個の炭素を有する。
【0071】
一実施形態において、「シクロアルキル」は、10個の炭素を有する。
【0072】
「シクロアルキル」の非限定的な例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル及びシクロデシルが挙げられる。
【0073】
「シクロアルキル」の付加的な非限定的な例としては、ジヒドロインデン及びテトラヒドロナフタレンが挙げられ、ここで、各基の結合点はシクロアルキル環上にある。
【0074】
例えば、
【化8】
は、「シクロアルキル」基である。
【0075】
しかしながら、
【化9】
は、「アリール」基である。
【0076】
代替的な実施形態においては、「シクロアルキル」は1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で「任意に置換される」。
【0077】
「アルケニル」は、鎖に沿って安定した点で生じ得る1つ以上の炭素間二重結合を有する線状又は分岐脂肪族炭化水素基である。本明細書で使用される指定範囲は、アルキル部分について上記されるように独立した種として記載される範囲の各成員を有するアルケニル基を示す。アルケニルラジカルの例としては、エテニル、プロペニル、アリル、プロペニル、ブテニル及び4-メチルブテニルが挙げられるが、これらに限定されない。「アルケニル」という用語は、「シス」及び「トランス」アルケニル配置、又は代替的には「E」及び「Z」アルケニル配置も含む。代替的な実施形態においては、アルケニル基は任意に置換される。「アルケニル」という用語は、シクロアルキル又は少なくとも1つの不飽和点を有するシクロアルキル基も包含する。代替的な実施形態においては、「アルケニル」は1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で「任意に置換される」。
【0078】
「アルキニル」は、鎖に沿って任意の安定した点で生じ得る1つ以上の炭素間三重結合を有する分岐又は直鎖脂肪族炭化水素基である。本明細書で使用される指定範囲は、アルキル部分について上記されるように独立した種として記載される範囲の各成員を有するアルキニル基を示す。アルキニルの例としては、エチニル、プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、4-ペンチニル、1-ヘキシニル、2-ヘキシニル、3-ヘキシニル、4-ヘキシニル及び5-ヘキシニルが挙げられるが、これらに限定されない。代替的な実施形態においては、アルキニル基は任意に置換される。「アルキニル」という用語は、シクロアルキル又は少なくとも1つの三重結合を有するシクロアルキル基も包含する。代替的な実施形態においては、「アルキニル」は1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で「任意に置換される」。
【0079】
「アルキレン」は二価の飽和炭化水素である。アルキレンは例えば炭素部分1、2、3、4、5、6、7又は8、炭素部分1~6又は指示炭素原子数であり、例えばC1若しくはC2アルキレン、C1~C3アルキレン、C1~C4アルキレン、C1~C5アルキレン又はC1~C6アルキレンであり得る。
【0080】
「アルケニレン」は少なくとも1つの炭素間二重結合を有する二価の炭化水素である。アルケニレンは例えば炭素部分2~8、炭素部分2~6又は指示炭素原子数であり、例えばC2~C4アルケニレンであり得る。
【0081】
「アルキニレン」は少なくとも1つの炭素間三重結合を有する二価の炭化水素である。アルキニレンは例えば炭素部分2~8、炭素部分2~6又は指示炭素原子数であり、例えばC2~C4アルキニレンであり得る。
【0082】
「ハロ」及び「ハロゲン」は独立してフッ素、塩素、臭素又はヨウ素を指す。
【0083】
「ハロアルキル」は、ハロゲン原子の最大許容数までの1つ以上の上記のハロ原子で置換される分岐又は直鎖アルキル基である。ハロアルキル基の例としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロクロロメチル、ジクロロフルオロメチル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチル及びジクロロプロピルが挙げられるが、これらに限定されない。「パーハロアルキル(Perhaloalkyl)」は、全ての水素原子がハロゲン原子に置き換えられたアルキル基を意味する。例としては、トリフルオロメチル及びペンタフルオロエチルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0084】
一実施形態において、「ハロアルキル」はC1~C10ハロアルキル、C1~C9ハロアルキル、C1~C8ハロアルキル、C1~C7ハロアルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C5ハロアルキル、C1~C4ハロアルキル、C1~C3ハロアルキル及びC1若しくはC2ハロアルキルである。
【0085】
一実施形態において、「ハロアルキル」は、1個の炭素を有する。
【0086】
一実施形態において、「ハロアルキル」は、1個の炭素及び1個のハロゲンを有する。
【0087】
一実施形態において、「ハロアルキル」は、1個の炭素及び2個のハロゲンを有する。
【0088】
一実施形態において、「ハロアルキル」は、1個の炭素及び3個のハロゲンを有する。
【0089】
一実施形態において、「ハロアルキル」は、2個の炭素を有する。
【0090】
一実施形態において、「ハロアルキル」は、3個の炭素を有する。
【0091】
一実施形態において、「ハロアルキル」は、4個の炭素を有する。
【0092】
一実施形態において、「ハロアルキル」は、5個の炭素を有する。
【0093】
一実施形態において、「ハロアルキル」は、6個の炭素を有する。
【0094】
「ハロアルキル」の非限定的な例としては、
【化10】
が挙げられる。
【0095】
「ハロアルキル」の付加的な非限定的な例としては、
【化11】
が挙げられる。
【0096】
「ハロアルキル」の付加的な非限定的な例としては、
【化12】
が挙げられる。
【0097】
「ハロアルキル」の付加的な非限定的な例としては、
【化13】
が挙げられる。
【0098】
「鎖」は、長鎖若しくは短鎖又はその両方の他の全ての鎖がペンダントであるとみなすことができる直線鎖を示す。2つ以上の鎖が等しく主鎖であると考えられ得る場合、「鎖」は、分子の最も単純な表現につながるものを指す。
【0099】
「ハロアルコキシ」は、酸素橋(アルコールラジカルの酸素)を介して付着した本明細書に記載のハロアルキル基を示す。
【0100】
「ヘテロシクロアルキル」は、本明細書において記載されるヘテロシクロ基で置換された本明細書において記載されるアルキル基である。
【0101】
「アリールアルキル」は、本明細書において記載されるアリール基で置換された本明細書において記載されるアルキル基である。
【0102】
「アリールアルキル」の非限定的な例としては、
【化14】
が挙げられる。
【0103】
一実施形態においては、「アリールアルキル」は、
【化15】
である。
【0104】
一実施形態においては、「アリールアルキル」は、アリール基で置換された2炭素アルキル基を指す。
【0105】
「アリールアルキル」の非限定的な例としては、
【化16】
が挙げられる。
【0106】
一実施形態においては、「アリールアルキル」は、アリール基で置換された3炭素アルキル基を指す。
【0107】
「ヘテロアリールアルキル」は、本明細書において記載されるヘテロアリール基で置換された本明細書において記載されるアルキル基である。
【0108】
本明細書で使用される「アリール」は、芳香環系内に6個~14個の環炭素原子及び0個のヘテロ原子を有する単環式又は多環式(例えば二環式又は三環式)の4n+2芳香環系(例えば6個、10個又は14個のπ電子が環状配置で共有される)のラジカル(「C6~14アリール」)を指す。幾つかの実施形態において、アリール基は6個の環炭素原子を有する(「C6アリール」、例えばフェニル)。幾つかの実施形態において、アリール基は10個の環炭素原子を有する(「C10アリール」、例えば、1-ナフチル及び2-ナフチル等のナフチル)。幾つかの実施形態において、アリール基は14個の環炭素原子を有する(「C14アリール」、例えばアントラシル(anthracyl))。「アリール」は、上に規定のアリール環が1つ以上のカルボシクリル又はヘテロシクリル基と融合し、ラジカル又は結合点がアリール環上にある環系も含み、このような場合に炭素原子の数はアリール環系中の炭素原子の数を指定し続ける。1つ以上の融合カルボシクリル又はヘテロシクリル基は、窒素、酸素、リン、硫黄、ケイ素及びホウ素から独立して選択される1個、2個又は3個のヘテロ原子を任意に含有し、例えば3,4-メチレンジオキシフェニル基を形成する、4員~7員又は5員~7員の飽和した又は部分的に不飽和のカルボシクリル又はヘテロシクリル基であってもよい。非限定的な一実施形態において、アリール基はペンダントである。ペンダント環の一例は、フェニル基で置換されたフェニル基である。代替的な実施形態において、アリール基が上記のように任意に置換される。特定の実施形態において、アリール基は非置換C6~14アリールである。特定の実施形態において、アリール基は置換C6~14アリールである。アリール基はハロ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、シアノ、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール及びヘテロシクロを含むが、これらに限定されない1つ以上の官能基で任意に置換されてもよい。
【0109】
一実施形態において、「アリール」は、6炭素の芳香族基(フェニル)である。
【0110】
一実施形態において、「アリール」は、10炭素の芳香族基(ナフチル)である。
【0111】
一実施形態において、「アリール」は、結合点がアリール環である、複素環に縮合した6炭素芳香族基である。「アリール」の非限定的な例としては、インドリン、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン及びジヒドロベンゾフランが挙げられ、ここで、各基の結合点は芳香環上にある。
【0112】
【0113】
しかしながら、
【化18】
は、「複素環」基である。
【0114】
一実施形態において、「アリール」は、結合点がアリール環である、シクロアルキルに縮合した6炭素の芳香族基である。「アリール」の非限定的な例としては、ジヒドロインデン及びテトラヒドロナフタレンが挙げられ、ここで、各基の結合点は芳香環上にある。
【0115】
【0116】
しかしながら、
【化20】
は、「シクロアルキル」基である。
【0117】
代替的な実施形態においては、「アリール」は1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で「任意に置換される」。
【0118】
「ヘテロシクリル」、「複素環」及び「ヘテロシクロ」という用語は、飽和及び部分的に飽和したヘテロ原子含有環ラジカルを含み、ここでヘテロ原子は窒素、硫黄及び酸素から選択され得る。複素環は、単環式の3員、4員、5員、6員、7員、8員、9員又は10員の環、及び5員、6員、7員、8員、9員、10員、11員、12員、13員、14員、15員又は16員の二環式の環系(架橋した融合及びスピロ融合した二環式の環系を含み得る)を含む。複素環は-O-O-、-O-S-又は-S-S-部分を含有する環を含まない。上記「複素環」基は例えば、ヒドロキシル、Boc、ハロ、ハロアルキル、シアノ、アルキル、アラルキル、オキソ、アルコキシ及びアミノを含むが、これらに限定されない1つ、2つ、3つ、4つ又はそれ以上の置換基で任意に置換されていてもよい。飽和ヘテロシクロ基の例としては、1個、2個、3個又は4個の窒素原子を含有する飽和した3員、4員、5員又は6員の複素単環基(例えばピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピロリニル、ピペラジニル)、1個又は2個の酸素原子及び1個、2個又は3個の窒素原子を含有する飽和した3員、4員、5員又は6員の複素単環基(例えば、モルホリニル)、1個又は2個の硫黄原子及び1個、2個又は3個の窒素原子を含有する飽和した3員、4員、5員又は6員の複素単環基(例えば、チアゾリジニル)が挙げられる。部分的に飽和した複素環ラジカルの例としては、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル及びジヒドロチアゾリルが挙げられるが、これらに限定されない。部分的に飽和した及び飽和したヘテロシクロ基の例としては、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピロリニル、ピラゾリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロピラニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキサニル、インドリニル、イソインドリニル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾフリル、イソクロマニル、クロマニル、1,2-ジヒドロキノリル、1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリル、1,2,3,4-テトラヒドロ-キノリル、2,3,4,4a,9,9a-ヘキサヒドロ-1H-3-アザ-フルオレニル、5,6,7-トリヒドロ-1,2,4-トリアゾロ[3,4-a]イソキノリル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジニル、ベンゾ[1,4]ジオキサニル、2,3-ジヒドロ-1H-1λ’-ベンゾ[d]イソチアゾール-6-イル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、イソキノリン-1(2H)-オニル、ベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-オニル、1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-オニル、ベンゾ[d]チアゾール-2(3H)-オニル、1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾール-3-オニル、2(1H)-ピリジノニル、2-ピペラジノニル、インドリニル及びジヒドロチアゾリルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0119】
「ヘテロシクリル」、「複素環」及び「ヘテロシクロ」基という用語は、複素環ラジカルがアリール又はヘテロアリールラジカルと融合/縮合した部分、例えば1個、2個、3個、4個又は5個の窒素原子を含有する不飽和の縮合複素環基、例えばインドリン、イソインドリン、1個又は2個の酸素原子及び1個、2個又は3個の窒素原子を含有する不飽和の縮合複素環基、1個又は2個の硫黄原子及び1個、2個又は3個の窒素原子を含有する不飽和の縮合複素環基、並びに1個又は2個の酸素又は硫黄原子を含有する飽和した、部分的に不飽和の及び不飽和の縮合複素環基も含む。
【0120】
一実施形態において、「複素環」は、1個の窒素と3個、4個、5個、6個、7個又は8個の炭素原子とを有する環式環(cyclic ring)を指す。
【0121】
一実施形態において、「複素環」は、1個の窒素と、1個の酸素と、3個、4個、5個、6個、7個又は8個の炭素原子とを有する環式環を指す。
【0122】
一実施形態において、「複素環」は、2個の窒素と、3個、4個、5個、6個、7個又は8個の炭素原子とを有する環式環を指す。
【0123】
一実施形態において、「複素環」は、1個の酸素と、3個、4個、5個、6個、7個又は8個の炭素原子とを有する環式環を指す。
【0124】
一実施形態において、「複素環」は、1個の硫黄と、3個、4個、5個、6個、7個又は8個の炭素原子とを有する環式環を指す。
【0125】
「複素環」の非限定的な例としては、アジリジン、オキシラン、チイラン、アゼチジン、1,3-ジアゼチジン、オキセタン及びチエタンが挙げられる。
【0126】
「複素環」の付加的な非限定的な例としては、ピロリジン、3-ピロリン、2-ピロリン、ピラゾリジン及びイミダゾリジンが挙げられる。
【0127】
「複素環」の付加的な非限定的な例としては、テトラヒドロフラン、1,3-ジオキソラン、テトラヒドロチオフェン、1,2-オキサチオラン及び1,3-オキサチオランが挙げられる。
【0128】
「複素環」の付加的な非限定的な例としては、ピペリジン、ピペラジン、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサン、チアン、1,3-ジチアン、1,4-ジチアン、モルホリン及びチオモルホリンが挙げられる。
【0129】
「複素環」の付加的な非限定的な例としては、インドリン、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン及びジヒドロベンゾフランが挙げられ、ここで、各基の結合点は複素環上にある。
【0130】
【0131】
しかしながら、
【化22】
は、「アリール」基である。
【0132】
「複素環」の非限定的な例としては、
【化23】
も挙げられる。
【0133】
「複素環」の付加的な非限定的な例としては、
【化24】
が挙げられる。
【0134】
「複素環」の付加的な非限定的な例としては、
【化25】
が挙げられる。
【0135】
「複素環」の非限定的な例としては、
【化26】
も挙げられる。
【0136】
「複素環」の非限定的な例としては、
【化27】
も挙げられる。
【0137】
「複素環」の付加的な非限定的な例としては、
【化28】
が挙げられる。
【0138】
「複素環」の付加的な非限定的な例としては、
【化29】
が挙げられる。
【0139】
代替的な実施形態においては、「複素環」は1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で「任意に置換される」。
【0140】
「ヘテロアリール」という用語は、環窒素及び硫黄原子(複数の場合もある)が任意に酸化され、窒素原子(複数の場合もある)が任意に四級化された単環式又は多環式(例えば二環式又は三環式)の4n+2芳香環系(例えば6個、10個又は14個のπ電子が環状配置で共有され、O、N及びSから独立して選択される1個、2個、3個、4個、5個又は6個のヘテロ原子を有する)を表す。例としては、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル(例えば、4H-1,2,4-トリアゾリル、1H-1,2,3-トリアゾリル、2H-1,2,3-トリアゾリル)等の1個、2個、3個又は4個の窒素原子を含有する不飽和の5員又は6員のヘテロモノシクリル(heteromonocyclyl)基;酸素原子を含有する不飽和の5員又は6員の複素単環基、例えばピラニル、2-フリル、3-フリル等;硫黄原子を含有する不飽和の5員又は6員の複素単環基、例えば2-チエニル、3-チエニル等;1個又は2個の酸素原子及び1個~3個の窒素原子を含有する不飽和の5員又は6員の複素単環基、例えばオキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル(例えば、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル);1個又は2個の硫黄原子及び1個~3個の窒素原子を含有する不飽和の5員又は6員の複素単環基、例えばチアゾリル、チアジアゾリル(例えば1,2,4-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル)が挙げられるが、これらに限定されない。付加的な例としては、インダゾリル、インドリル、イミダゾ[1,5-a]ピリジニル、ベンゾイミダゾリル、4(3H)-キナゾリノニル、キノリニル、イソキノリニル、イソインドリル、チエノチエニル、インドリジニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチエニル、イソベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、プリニル、クマリニル、シンノリニル及びトリアゾロピリジニル等の8員、9員又は10員のヘテロアリール二環式基が挙げられる。
【0141】
一実施形態において、「ヘテロアリール」は、1個、2個、3個又は4個の窒素原子を含有する5員の芳香族基である。
【0142】
5員の「ヘテロアリール」基の非限定的な例としては、ピロール、フラン、チオフェン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、オキサトリアゾール、イソチアゾール、チアゾール、チアジアゾール及びチアトリアゾールが挙げられる。
【0143】
5員の「ヘテロアリール」基の付加的な非限定的な例としては、
【化30】
が挙げられる。
【0144】
一実施形態において、「ヘテロアリール」は、1個、2個又は3個の窒素原子を含有する6員の芳香族基(すなわち、ピリジニル、ピリダジニル、トリアジニル、ピリミジニル及びピラジニル)である。
【0145】
1個又は2個の窒素原子を有する6員の「ヘテロアリール」基の非限定的な例としては、
【化31】
が挙げられる。
【0146】
一実施形態において、「ヘテロアリール」は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1個又は2個の原子を含有する9員の二環式の芳香族基である。
【0147】
二環式の「ヘテロアリール」基の非限定的な例としては、インドール、ベンゾフラン、イソインドール、インダゾール、ベンズイミダゾール、アザインドール、アザインダゾール、プリン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾオキサゾール及びベンゾチアゾールが挙げられる。
【0148】
二環式の「ヘテロアリール」基の付加的な非限定的な例としては、
【化32】
が挙げられる。
【0149】
二環式の「ヘテロアリール」基の付加的な非限定的な例としては、
【化33】
が挙げられる。
【0150】
二環式の「ヘテロアリール」基の付加的な非限定的な例としては、
【化34】
が挙げられる。
【0151】
一実施形態において、「ヘテロアリール」は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1個又は2個の原子を含有する10員の二環式の芳香族基である。
【0152】
二環式の「ヘテロアリール」基の非限定的な例としては、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、フタラジン、キナゾリン、シンノリン及びナフチリジンが挙げられる。
【0153】
二環式の「ヘテロアリール」基の付加的な非限定的な例としては、
【化35】
が挙げられる。
【0154】
代替的な実施形態においては、「ヘテロアリール」は1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で「任意に置換される」。
【0155】
「二環」という用語は、2つの環が縮合し、各環が独立して炭素環、複素環、アリール及びヘテロアリールから選択される環系を指す。二環基の非限定的な例としては、
【化36】
が挙げられる。
【0156】
「二環」という用語がリンカー又はX
11等の二価残基との関連において使用される場合、結合点は別個の環上にあっても、又は同じ環上にあってもよい。或る特定の実施形態において、両方の結合点は同じ環上にある。或る特定の実施形態において、両方の結合点は異なる環上にある。二価二環基の非限定的な例としては、
【化37】
が挙げられる。
【0157】
代替的な実施形態においては、「二環」は1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で「任意に置換される」。
【0158】
「任意に置換された」という用語は、C1~C10アルキル、C2~C10アルケニル、C2~C10アルキニル、C3~C12シクロアルキル、C3~C12シクロアルケニル、C1~C12ヘテロシクロアルキル、C3~C12ヘテロシクロアルケニル、C1~C10アルコキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、アミノ、C1~C10アルキルアミノ、C1~C10ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、C1~C10アルキルスルホンアミノ、アリールスルホンアミノ、C1~C10アルキルイミノ、アリールイミノ、C1~C10アルキルスルホンイミノ、アリールスルホンイミノ、ヒドロキシル、ハロ、チオ、C1~C10アルキルチオ、アリールチオ、C1~C10アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アシルアミノ、アミノアシル、アミノチオアシル、アミジノ、グアニジン、ウレイド、シアノ、ニトロ、アジド、アシル、チオアシル、アシルオキシ、カルボキシル及びカルボン酸エステルを含むが、これらに限定されない部分による本明細書の基の置換を表す。
【0159】
1つの代替的な実施形態において、任意の好適な基が、安定した分子を形成し、本発明の所望の目的を満たす、「置換された」又は示された場合に「任意に置換された」位置に存在し、例えばハロゲン(独立してF、Cl、Br又はIであり得る);シアノ;ヒドロキシル;ニトロ;アジド;アルカノイル(例えばC2~C6アルカノイル基);カルボキサミド;アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリールオキシ、例えばフェノキシ;1つ以上のチオエーテル結合を有するものを含むチオアルキル;アルキルスルフィニル;1つ以上のスルホニル結合を有するものを含むアルキルスルホニル基;2つ以上のN原子を有する基を含むアミノアルキル基;アリール(例えばフェニル、ビフェニル、ナフチル等、各環は置換又は非置換のいずれか);例えば1個~3個の分離若しくは縮合環及び6個~約14個若しくは18個の環炭素原子を有するアリールアルキル(ベンジルがアリールアルキル基の例である);例えば1個~3個の分離若しくは縮合環を有するアリールアルコキシ(ベンジルオキシがアリールアルコキシ基の例である);又は1つ以上のN、O若しくはS原子を有する1個~3個の分離若しくは縮合環を有する、飽和若しくは部分的に不飽和の複素環、若しくは1つ以上のN、O若しくはS原子を有する1個~3個の分離若しくは縮合環を有するヘテロアリール、例えばクマリニル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、フラニル、ピロリル、チエニル、チアゾリル、チラジニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、モルホニリル、ピペラジニル、及びピロリジニルが挙げられるが、これらに限定されない。かかる基は、例えばヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、ハロゲン及びアミノによって更に置換され得る。
【0160】
或る特定の実施形態においては、「任意に置換された」は、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、-CHO、-COOH、-CONH2、C1~C6アルキルを含むアルキル、C2~C6アルケニルを含むアルケニル、C2~C6アルキニルを含むアルキニル、-C1~C6アルコキシ、C2~C6アルカノイルを含むアルカノイル、C1~C6アルキルエステル、(モノ-及びジ-C1~C6アルキルアミノ)C0~C2アルキル、C1~C6ハロアルキルを含むハロアルキル、ヒドロキシC1~C6アルキル、エステル、カルバメート、尿素、スルホンアミド、-C1~C6アルキル(ヘテロシクロ)、C1~C6アルキル(ヘテロアリール)、-C1~C6アルキル(C3~C7シクロアルキル)、O-C1~C6アルキル(C3~C7シクロアルキル)、B(OH)2、ホスフェート、ホスホネート、及びC1~C6ハロアルコキシを含むハロアルコキシから独立して選択される1つ以上の置換基を含む。
【0161】
幾つかの実施形態においては、「置換された」又は「任意に置換された」位置に存在する好適な基は、オキソ(=O)、=S、=CH2等を含むが、これらに限定されない二価の基である。「置換された」又は「任意に置換された」位置の好適な基は、安定した分子を形成し、本発明の所望の目的を満たすような一価、二価又は三価の基であり得る。
【0162】
一実施形態においては、1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で置換され得る本明細書に記載の基は、1つの置換基で置換される。
【0163】
一実施形態においては、1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で置換され得る本明細書に記載の基は、2つの置換基で置換される。
【0164】
一実施形態においては、1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で置換され得る本明細書に記載の基は、3つの置換基で置換される。
【0165】
一実施形態においては、1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で置換され得る本明細書に記載の基は、4つの置換基で置換される。
【0166】
「脂肪族」は、飽和した又は不飽和の直鎖、分岐又は環状炭化水素を指す。本明細書において、「脂肪族は」、限定されるものではないが、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル及びシクロアルキニル部分を含むことが意図され、これらの定義の各々を包含する。一実施形態において、「脂肪族」は、1個~20個の炭素原子を有する脂肪族基を示すために使用される。脂肪族鎖は、例えばモノ不飽和、ジ不飽和、トリ不飽和、又は多価不飽和、又はアルキニルであり得る。不飽和脂肪族基は、シス配置又はトランス配置であり得る。一実施形態において、脂肪族基は1個~約12個の炭素原子、より一般には1個~約6個の炭素原子又は1個~約4個の炭素原子を含有する。一実施形態において、脂肪族基は、1個~約8個の炭素原子を含有する。或る特定の実施形態において、脂肪族基はC1~C2、C1~C3、C1~C4、C1~C5又はC1~C6である。本明細書で使用される指定の範囲は、独立した種として記載される範囲の各成員を有する脂肪族基を示す。例えば、C1~C6脂肪族という用語は本明細書で使用される場合、1個、2個、3個、4個、5個又は6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル、アルケニル又はアルキニル基を示し、これらの各々が独立した種として記載されることを意図したものである。例えば、C1~C4脂肪族という用語は本明細書で使用される場合、1個、2個、3個又は4個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル、アルケニル又はアルキニル基を示し、これらの各々が独立した種として記載されることを意図したものである。一実施形態において、脂肪族基は、安定した部分が形成されるように1つ以上の官能基で置換される。
【0167】
「ヘテロ脂肪族」という用語は、鎖中に炭素原子の代わりに少なくとも1個のヘテロ原子、例えばアミン、カルボニル、カルボキシ、オキソ、チオ、ホスフェート、ホスホネート、窒素、リン、ケイ素又はホウ素原子を含有する脂肪族部分を指す。一実施形態において、ヘテロ原子は窒素のみである。一実施形態において、ヘテロ原子は酸素のみである。一実施形態において、ヘテロ原子は硫黄のみである。「ヘテロ脂肪族」は本明細書で、限定されるものではないが、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル及びヘテロシクロアルキニル部分を含むことが意図される。一実施形態において、「ヘテロ脂肪族」は、1個~20個の炭素原子を有するヘテロ脂肪族基(環状、非環状、置換、非置換、分岐又は非分岐)を示すために使用される。一実施形態において、ヘテロ脂肪族基は、安定した部分が形成されるように任意に置換される。ヘテロ脂肪族部分の非限定的な例は、ポリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、アミド、ポリアミド、ポリラクチド、ポリグリコリド、チオエーテル、エーテル、アルキル-複素環-アルキル、-O-アルキル-O-アルキル、アルキル-O-ハロアルキル等である。
【0168】
「剤形」は活性剤の投与単位を意味する。剤形の例としては、錠剤、カプセル、注射剤、懸濁液、液体、エマルション、インプラント、粒子、スフェア、クリーム、軟膏、坐剤、吸入可能形態、経皮形態、口腔剤形、舌下剤形、局所剤形、ゲル、粘膜剤形等が挙げられる。「剤形」はインプラント、例えば視覚インプラント(optical implant)も含み得る。
【0169】
「有効量」は、本明細書で使用される場合、治療効果又は予防効果をもたらす量を意味する。
【0170】
本明細書で使用される場合、「内因性」は、生物、細胞、組織又は系の内部からの又は内部で産生された任意の物質を指す。
【0171】
本明細書で使用される場合、「外因性」という用語は、生物、細胞、組織又は系の外部から導入された又は外部で産生された任意の物質を指す。
【0172】
「変調する」という用語は、本明細書で使用される場合、治療又は化合物の非存在下での患者における応答のレベルと比較した、及び/又は他の点では同一であるが、未治療の患者における応答のレベルと比較した、患者における応答のレベルの検出可能な上昇又は低下を媒介することを意味する。この用語は、固有のシグナル又は応答を乱し、及び/又はそれに影響を及ぼすことで患者、好ましくはヒトにおける有益な治療応答を媒介することを包含する。
【0173】
医薬組成物の「非経口」投与は、例えば皮下(s.c.)、静脈内(i.v.)、筋肉内(i.m.)若しくは胸骨内注射、又は注入法を含む。
【0174】
本明細書で使用される場合、「ペプチド」、「ポリペプチド」及び「タンパク質」という用語は、区別なく使用され、ペプチド結合によって共有結合したアミノ酸残基で構成される化合物を指す。タンパク質又はペプチドは、少なくとも2つのアミノ酸を含有する必要があり、タンパク質又はペプチドの配列内に存在するアミノ酸の最大数は通例、天然に見られるものと同程度である。ポリペプチドは、ペプチド結合によって互いに接合した2つ以上のアミノ酸を含む任意のペプチド又はタンパク質を含む。本明細書で使用される場合、この用語は、当該技術分野で一般に、例えばペプチド、オリゴペプチド及びオリゴマーとも称される短い鎖、並びに当該技術分野で概してタンパク質と称され、多くの種類が存在する、より長い鎖の両方を指す。「ポリペプチド」は特に、例えば生物活性フラグメント、実質的に相同なポリペプチド、オリゴペプチド、ホモ二量体、ヘテロ二量体、ポリペプチドの変異体、修飾ポリペプチド、誘導体、類似体、融合タンパク質を含む。ポリペプチドは、天然ペプチド、組換えペプチド、合成ペプチド又はそれらの組合せを含む。
【0175】
疾患を「治療する」とは、この用語が本明細書で使用される場合、患者が経験する疾患若しくは障害の少なくとも1つの兆候若しくは症状の頻度若しくは重症度を低下させること(すなわち姑息的治療)、又は疾患若しくは障害の原因若しくは影響を減少させること(すなわち疾患修飾治療)を意味する。
【0176】
本開示全体を通して、本発明の様々な態様は、範囲形式で提示され得る。範囲形式での記載は、便宜上のものにすぎず、本発明の範囲の限定と解釈すべきでないことを理解されたい。範囲の記載は、考え得る全ての部分範囲及びその範囲内の個々の数値を具体的に開示していると考えるべきである。例えば、1~6等の範囲の記載は、1~3、1~4、1~5、2~4、2~6、3~6等の部分範囲、並びにその範囲内の個々の数、例えば1、2、2.7、3、4、5、5.3及び6を具体的に開示していると考えるべきである。このことは、範囲の広さに関わらず当てはまる。
【0177】
本明細書で使用される場合、「医薬組成物」は、少なくとも1つの活性剤と、担体等の少なくとも1つの他の物質とを含む組成物である。「医薬組合せ(Pharmaceutical combinations)」は、単一の剤形に組み合わせるか、又は別個の剤形でともに与えることができる少なくとも2つの活性剤の組合せであり、本明細書に記載の任意の障害を治療するために活性剤が併用されることが指示される。
【0178】
本明細書で使用する場合、「薬学的に許容可能な塩」は、親化合物が、非毒性無機酸及び有機酸又はその塩基付加塩を作製することによって修飾された開示の化合物の誘導体である。本化合物の塩は、従来の化学的方法によって塩基性又は酸性部分を含有する親化合物から合成することができる。概して、かかる塩は、遊離酸形態のこれらの化合物と化学量論量の適切な塩基(Na、Ca、Mg又はKの水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩等)とを反応させるか、又は遊離塩基形態のこれらの化合物と化学量論量の適切な酸とを反応させることによって調製することができる。かかる反応は典型的には水若しくは有機溶媒又はそれら2つの混合物中で行われる。概して、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール又はアセトニトリルのような非水媒体が実用可能な場合に典型的である。本化合物の塩は、化合物及び化合物の塩の溶媒和物を更に含む。
【0179】
薬学的に許容可能な塩の例としては、アミン等の塩基性残基の鉱酸塩又は有機酸塩、カルボン酸等の酸性残基のアルカリ塩又は有機塩等が挙げられるが、これらに限定されない。薬学的に許容可能な塩としては、例えば非毒性無機酸又は有機酸から形成される親化合物の従来の非毒性塩及び第四級アンモニウム塩が挙げられる。例えば、従来の非毒性酸の塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸等の無機酸に由来するもの、及び酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、メシル酸、エシル酸、ベシル酸、スルファニル酸、2-アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸、HOOC-(CH2)n-COOH(式中、nは0~4である)等の有機酸から、又は同じ対イオンを生成する異なる酸を用いて調製される塩が挙げられる。更なる好適な塩の一覧は、例えばRemington's Pharmaceutical Sciences, 17th ed., Mack Publishing Company, Easton, Pa., p. 1418 (1985)に見ることができる。
【0180】
本発明の医薬組成物/組合せに用いられる「担体」という用語は、活性化合物とともに与えられる希釈剤、賦形剤又はビヒクルを指す。
【0181】
「薬学的に許容可能な担体」は、概して安全であり、非毒性であり、生物学的にも他の形でも患者(通常はヒト)への投与に不適切ではない、医薬組成物/組合せの調製に有用な担体又は賦形剤を意味する。一実施形態において、獣医学的使用に許容可能な賦形剤が使用される。
【0182】
「患者」又は「被験体」は、例えば本発明に従って分解し、治療効果をもたらすことができる天然(野生型)又は修飾(非野生型)タンパク質によって変調される、本明細書に具体的に記載される障害のいずれかの治療又は予防を必要とするヒト又は非ヒト動物である。本明細書に更に説明されるように、患者又は被験体という語は通例、文脈又は表現から本開示が非ヒト動物を含むことを意図することが明らかでない限り、ヒト患者又は被験体を指す。通例、患者はヒトである。代替的な実施形態においては、患者又は被験体は、かかる療法を必要とし、それに応答する非ヒト動物である。
【0183】
本発明の医薬組成物/組合せの「治療有効量」は、患者、通常はヒト患者に投与した場合に症状の改善又は疾患自体の軽減若しくは縮減等の治療効果をもたらすのに効果的な量を意味する。
【0184】
他に規定のない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本願が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書において、文脈上明らかに他の指示がない限り単数形は複数形も含む。本明細書に記載されるものと同様又は同等の方法及び材料を本願の実施及び試験に用いることができるが、好適な方法及び材料を下記に説明する。本明細書で言及される全ての刊行物、特許出願、特許及び他の参照文献は引用することにより本明細書の一部をなす。本明細書で引用される参照文献は本願に対する従来技術であると認められるものではない。抵触の場合は、定義を含む本明細書が優先される。加えて、材料、方法及び例は一例にすぎず、限定を意図するものではない。
【0185】
II. 式I、式II、式III、式IV、式V及び式VIの化合物
或る特定の実施形態においては、化合物の構造は通例、周囲条件下で少なくとも2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月又は5ヶ月の貯蔵寿命を維持するのに十分に安定しているように選択される。これを達成するために、本明細書に記載のR基の各々が周囲条件下で少なくとも2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月又は5ヶ月の対応する所望の貯蔵寿命を維持するのに十分に安定している必要がある。当業者は、化学部分の安定性を十分理解しており、安定していないもの又は適切な条件下で過度に反応性のものを回避することができる。
【0186】
或る特定の代替的な実施形態においては、本明細書に記載の「R」基のいずれかを含む本発明の化合物は、下記セクションIに記載のように任意に置換されていてもよい。定義は、標的効果の達成に所望される場合、安定したR部分及び通常の技術者(routineer)にとって化学的に意味がある最終化合物をもたらし、療法のための最終化合物の場合、薬学的に許容可能である。また、全てのR基は、任意の置換基の有無にかかわらず、冗長性を有しないように解釈すべきである(すなわち、当該技術分野で既知のように、アルキルで置換されたアルキルは冗長であるが、例えばアルコキシで置換されたアルコキシは冗長でない)。
【0187】
一態様においては、本発明は、式I、式II、式III、式IV、式V及び式VI:
【化38】
の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を提供する。ここで、全ての可変部分は、上記に規定される通りである。
【0188】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化39】
(式中、
L
Dは二価連結基、例えば式LDIの二価連結基であり、
X
3a、X
4a、X
5a及びX
6aはN、CH及びCR
3からなる群から選択され、ここでX
3b、X
4b、X
5b及びX
6bの3つ以下がNであり、
他の全ての可変部分は、本明細書に記載される通りである)又はその薬学的に許容可能な塩から選択される。
【0189】
或る特定の実施形態においては、X3、X4、X5及びX6の多くとも2つがNである。
【0190】
或る特定の実施形態においては、X3、X4、X5及びX6の全てがCHである。
【0191】
或る特定の実施形態においては、X3、X4、X5及びX6の1つがCR3であり、ここでR3はフルオロ、クロロ及びブロモからなる群から選択される。或る特定の実施形態においては、R3はC1~C4ハロアルキルである。或る特定の実施形態においては、R3はC1~C4アルキルである。
【0192】
或る特定の実施形態においては、X3、X4、X5及びX6の1つがCR3であり、ここでR3はC1~C4アルキルである。
【0193】
或る特定の実施形態においては、X4又はX6がNである。或る特定の実施形態においては、X4及びX6はどちらもNである。或る特定の実施形態においては、X4又はX6がCHである。或る特定の実施形態においては、X4及びX6はどちらもCHである。
【0194】
或る特定の実施形態においては、X4又はX6がCR3であり、ここでR3はフルオロ、クロロ及びブロモからなる群から選択される。
【0195】
或る特定の実施形態においては、X4又はX6がCR3であり、ここでR3はC1~C4ハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CH2Cl、CHCl2、CCl3、CH2Br、CHBr2及びCBr3からなる群から選択される。
【0196】
或る特定の実施形態においては、X4又はX6がCR3であり、ここでR3はC1~C4アルキルである。
【0197】
或る特定の実施形態においては、X7がNであり、Q1がCH2である。或る特定の実施形態においては、X7はCHである。或る特定の実施形態においては、X7はC1~C4アルキルである。或る特定の実施形態においては、X7はC1~C4ハロアルキルである。
【0198】
或る特定の実施形態においては、X8及びX9の少なくとも1つがCHである。
【0199】
或る特定の実施形態においては、X8はNである。
【0200】
或る特定の実施形態においては、X9はNである。
【0201】
或る特定の実施形態においては、X8及びX9の各々がCHである。
【0202】
或る特定の実施形態においては、X10はCH2である。或る特定の実施形態においては、X10はC(O)である。或る特定の実施形態においては、X10はOである。
【0203】
或る特定の実施形態においては、X11は少なくとも1つのN、O又はSを含有する複素環である。或る特定の実施形態においては、X11は複素環であり、少なくとも1つのN、O又はSを含有するC3~C9複素環である。
【0204】
或る特定の実施形態においては、X11は少なくとも1つのN、O又はSを含有する二環式複素環である。或る特定の実施形態においては、二環式複素環は縮合している。或る特定の実施形態においては、二環式複素環は架橋している。或る特定の実施形態においては、二環式複素環はスピロ環状である。
【0205】
或る特定の実施形態においては、X11は少なくとも1つの N、O又はSを含有するヘテロアリールである。
【0206】
或る特定の実施形態においては、X11はアリールである。
【0207】
或る特定の実施形態においては、X11はシクロアルキルである。
【0208】
或る特定の実施形態においては、X12は少なくとも1つのN、O又はS原子を含有する置換された5員ヘテロアリールである。
【0209】
或る特定の実施形態においては、X12は少なくとも1つのN原子を含有する置換された5員ヘテロアリールである。
【0210】
或る特定の実施形態においては、X12は少なくとも2つのN原子を含有する置換された5員ヘテロアリールである。
【0211】
或る特定の実施形態においては、X12は少なくとも1つのN、O又はS原子を含有する置換されていない5員ヘテロアリールである。
【0212】
或る特定の実施形態においては、X12は少なくとも1つのN原子を含有する置換されていない5員ヘテロアリールである。
【0213】
或る特定の実施形態においては、X12は少なくとも2つのN原子を含有する置換されていない5員ヘテロアリールである。
【0214】
或る特定の実施形態においては、Q1はNHである。或る特定の実施形態においては、Q1はOである。或る特定の実施形態においては、Q1はSである。或る特定の実施形態においては、Q1はCH2である。或る特定の実施形態においては、Q1はN(アルキル)であり、ここでアルキルはC1~C4アルキル又はC1~C4ハロアルキルである。或る特定の実施形態においては、Q1はN(ハロアルキル)であり、ここでハロアルキルはC1~C4ハロアルキルである。
【0215】
或る特定の実施形態においては、Rは水素である。或る特定の実施形態においては、Rはフルオロ、クロロ及びブロモからなる群から選択される。或る特定の実施形態においては、RはC1~C4ハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CH2Cl、CHCl2、CCl3、CH2Br、CHBr2又はCBr3である。或る特定の実施形態においては、RはC1~C4アルキルである。
【0216】
或る特定の実施形態においては、R1は水素である。或る特定の実施形態においては、 R1はフルオロ、クロロ及びブロモからなる群から選択される。或る特定の実施形態においては、R1はC1~C4ハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CH2Cl、CHCl2、CCl3、CH2Br、CHBr2又はCBr3である。或る特定の実施形態においては、R1はシクロアルキルである。
【0217】
或る特定の実施形態においては、R3は水素である。或る特定の実施形態においては、R3はフルオロ、クロロ及びブロモからなる群から選択される。或る特定の実施形態においては、R3はC1~C4ハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CH2Cl、CHCl2、CCl3、CH2Br、CHBr2又はCBr3である。或る特定の実施形態においては、R3はC1~C4アルコキシである。或る特定の実施形態においては、R4はC1~C4アルキルである。或る特定の実施形態においては、R3はシクロアルキルである。
【0218】
或る特定の実施形態においては、R4は水素である。或る特定の実施形態においては、R4はフルオロ、クロロ及びブロモからなる群から選択される。或る特定の実施形態においては、R4はC1~C4ハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CH2Cl、CHCl2、CCl3、CH2Br、CHBr2又はCBr3である。或る特定の実施形態においては、R4はC1~C4アルコキシである。或る特定の実施形態においては、R4はC1~C4アルキルである。或る特定の実施形態においては、R4はC1~C4ハロアルコキシである。
【0219】
代替的な実施形態においては、R4は水素、アリール、ヘテロアリール、C1~C4アルコキシ、C1~C4ハロアルキル、C1~C4ハロアルコキシ、C1~C4アルキル、ヒドロキシル、アミノ、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素から選択される。
【0220】
或る特定の実施形態においては、R5は水素である。或る特定の実施形態においては、R5はC1~C4アルキルである。或る特定の実施形態においては、R5はアリルである。或る特定の実施形態においては、R5はクロチルである。或る特定の実施形態においては、R5はアルケニルである。或る特定の実施形態においては、R5はアルキニルである。或る特定の実施形態においては、R5はハロアルキルである。或る特定の実施形態においては、R5はシクロアルキルである。
【0221】
或る特定の実施形態においては、R6は水素である。或る特定の実施形態においては、R6はフルオロ、クロロ及びブロモからなる群から選択される。或る特定の実施形態においては、R6はC1~C4ハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CH2Cl、CHCl2、CCl3、CH2Br、CHBr2又はCBr3である。或る特定の実施形態においては、R6はC1~C4アルキルである。
【0222】
或る特定の実施形態においては、R7は水素である。或る特定の実施形態においては、R7はC1~C4アルキルである。
【0223】
或る特定の実施形態においては、R8は水素である。或る特定の実施形態においては、R8はC1~C4アルキルである。或る特定の実施形態においては、R8はアリルである。或る特定の実施形態においては、R8はクロチルである。或る特定の実施形態においては、R8はアルケニルである。或る特定の実施形態においては、R8はアルキニルである。或る特定の実施形態においては、R8はハロアルキルである。或る特定の実施形態においては、R8はシクロアルキルである。
【0224】
代替的な実施形態においては、X17は、R3から独立して選択される1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で任意に置換される複素環である。X17複素環基の非限定的な例としては、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、アゼパン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、チアン、オキセパン、アゾカン、チオアン(thioane)及びアゾナンが挙げられる。
【0225】
或る特定の実施形態においては、
【化40】
は、
【化41】
からなる群から選択される。
【0226】
或る特定の実施形態においては、
【化42】
は、
【化43】
からなる群から選択される。
【0227】
或る特定の実施形態においては、
【化44】
は、
【化45】
からなる群から選択される。
【0228】
或る特定の実施形態においては、
【化46】
は、
【化47】
からなる群から選択される。
【0229】
或る特定の実施形態においては、
【化48】
は、
【化49】
からなる群から選択される。
【0230】
或る特定の実施形態においては、X
1は、
【化50】
からなる群から選択される。
【0231】
或る特定の実施形態においては、X
12-L-Bは、
【化51】
(式中、上記のX
12部分の各々は、R
3から独立して選択される1つ又は2つの置換基で任意に置換される)からなる群から選択される。
【0232】
一実施形態においては、本発明の化合物は、
【化52】
から選択される。
【0233】
一実施形態においては、本発明の化合物は、
【化53】
から選択される。
【0234】
一実施形態においては、本発明の化合物は、
【化54】
から選択される。
【0235】
一実施形態においては、本発明の化合物は、
【化55】
から選択される。
【0236】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化56】
又はその薬学的に許容可能な塩から選択される。
【0237】
一実施形態においては、本発明の化合物は、
【化57】
又はその薬学的に許容可能な塩から選択される。
【0238】
一実施形態においては、本発明の化合物は、
【化58】
又はその薬学的に許容可能な塩から選択される。
【0239】
一実施形態においては、本発明の化合物は、
【化59】
又はその薬学的に許容可能な塩から選択される。
【0240】
一実施形態においては、本発明の化合物は、
【化60】
から選択される。
【0241】
一実施形態においては、本発明の化合物は、
【化61】
から選択される。
【0242】
一実施形態においては、本発明の化合物は、
【化62】
から選択される。
【0243】
一実施形態においては、本発明の化合物は、
【化63】
から選択される。
【0244】
或る特定の実施形態においては、
【化64】
は、
【化65】
から選択される。
【0245】
或る特定の実施形態においては、
【化66】
は、
【化67】
から選択される。
【0246】
或る特定の実施形態においては、
【化68】
は、
【化69】
から選択される。
【0247】
或る特定の実施形態においては、
【化70】
は、
【化71】
である。
【0248】
或る特定の実施形態においては、
【化72】
は、
【化73】
である。
【0249】
或る特定の実施形態においては、
【化74】
は、
【化75】
から選択される。
【0250】
或る特定の実施形態においては、
【化76】
は、
【化77】
から選択される。
【0251】
或る特定の実施形態においては、
【化78】
は、
【化79】
から選択される。
【0252】
或る特定の実施形態においては、
【化80】
は、
【化81】
から選択される。
【0253】
或る特定の実施形態においては、化合物172は、
【化82】
又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0254】
本発明の付加的な実施形態
001.或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、式:
【化83】
のものである。
002.X
8がNであり、X
9がCHである、実施形態1の化合物。
003.X
8がCHであり、X
9がNである、実施形態1の化合物。
004.X
8がCHであり、X
9がCHである、実施形態1の化合物。
005.
【化84】
が、
【化85】
である、実施形態1~4のいずれか1つの化合物。
006.
【化86】
が、
【化87】
である、実施形態1~4のいずれか1つの化合物。
007.
【化88】
が、
【化89】
である、実施形態1~4のいずれか1つの化合物。
008.
【化90】
が、
【化91】
である、実施形態1~7のいずれか1つの化合物。
009.Rが、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルキル、フッ素、塩素、又は臭素である、実施形態1~8のいずれか1つの化合物。
010.Rが、フッ素である、実施形態1~8のいずれか1つの化合物。
011.或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、式:
【化92】
のものである。
012.X
17がR
3から独立して選択される1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で任意に置換されるアリール基である、実施形態11の化合物。
013.X
17がフェニルである、実施形態12の化合物。
014.X
17がヘテロアリール基又はシクロアルキル基であり、その各々がR
3から独立して選択される1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で任意に置換される、実施形態11の化合物。
015.Q
1がNHであり、X
7がCHである、実施形態1~14のいずれか1つの化合物。
016.Q
1がOであり、X
7がCHである、実施形態1~14のいずれか1つの化合物。
017.Q
1がN(CH
3)であり、X
7がCHである、実施形態1~14のいずれか1つの化合物。
018.或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、式:
【化93】
のものである。
019.X
3がCR
3である、実施形態1~18のいずれか1つの化合物。
020.X
3がNである、実施形態1~18のいずれか1つの化合物。
021.X
3がCHである、実施形態1~18のいずれか1つの化合物。
022.X
3がCFである、実施形態1~18のいずれか1つの化合物。
023.X
3がC(CF
3)である、実施形態1~18のいずれか1つの化合物。
024.X
3がC(Cl)である、実施形態1~18のいずれか1つの化合物。
025.X
5がCR
3である、実施形態1~24のいずれか1つの化合物。
026.X
5がNである、実施形態1~24のいずれか1つの化合物。
027.X
5がCHである、実施形態1~24のいずれか1つの化合物。
028.X
5がCFである、実施形態1~24のいずれか1つの化合物。
029.X
5がC(CF
3)である、実施形態1~24のいずれか1つの化合物。
030.X
5がC(Cl)である、実施形態1~24のいずれか1つの化合物。
031.或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、式:
【化94】
のものである。
032.R
1が水素である、実施形態31の化合物。
033.R
1がCH
3である、実施形態31の化合物。
034.X
4がCR
3である、実施形態1~33のいずれか1つの化合物。
035.X
4がNである、実施形態1~33のいずれか1つの化合物。
036.X
4がCHである、実施形態1~33のいずれか1つの化合物。
037.X
4がCFである、実施形態1~33のいずれか1つの化合物。
038.X
4がC(CF
3)である、実施形態1~33のいずれか1つの化合物。
039.X
4がC(Cl)である、実施形態1~33のいずれか1つの化合物。
040.X
6がCR
3である、実施形態1~39のいずれか1つの化合物。
041.X
6がCHである、実施形態1~39のいずれか1つの化合物。
042.X
6がCFである、実施形態1~39のいずれか1つの化合物。
043.X
6がC(CF
3)である、実施形態1~39のいずれか1つの化合物。
044.X
6がC(Cl)である、実施形態1~39のいずれか1つの化合物。
045.或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、式:
【化95】
のものである。
046.Q
1がNHであり、X
7がCHである、実施形態45の化合物。
047.Q
1がOであり、X
7がCHである、実施形態45の化合物。
048.Q
1がN(CH
3)であり、X
7がCHである、実施形態45の化合物。
049.X
12がNから独立して選択される1個、2個又は3個の原子を有する5員のヘテロアリール基であり、ここでX
12はR
3から独立して選択される1つ、2つ又は3つの基で任意に置換される、実施形態45~48のいずれか1つの化合物。
050.X
12がフランであり、ここでX
12はR
3から独立して選択される1つ、2つ又は3つの基で任意に置換される、実施形態45~48のいずれか1つの化合物。
051.BがB
1である、実施形態1~50のいずれか1つの化合物。
052.B
1が、
【化96】
である、実施形態51の化合物。
053.R
5が水素である、実施形態52の化合物。
054.R
5がメチルである、実施形態52の化合物。
055.B
1が、
【化97】
である、実施形態51の化合物。
056.B
1が、
【化98】
である、実施形態51の化合物。
057.B
1が、
【化99】
である、実施形態51の化合物。
058.BがB
2である、実施形態1~50のいずれか1つの化合物。
059.或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、式:
【化100】
のものである。
060.Q
1がNHであり、X
7がCHである、実施形態59の化合物。
061.Q
1がOであり、X
7がCHである、実施形態59の化合物。
062.Q
1がN(CH
3)であり、X
7がCHである、実施形態59の化合物。
063.X
3がCR
3である、実施形態59~62のいずれか1つの化合物。
064.X
3がNである、実施形態59~62のいずれか1つの化合物。
065.X
3がCHである、実施形態59~62のいずれか1つの化合物。
066.X
3がCFである、実施形態59~62のいずれか1つの化合物。
067.X
3がC(CF
3)である、実施形態59~62のいずれか1つの化合物。
068.X
3がC(Cl)である、実施形態59~62のいずれか1つの化合物。
069.X
5がCR
3である、実施形態59~68のいずれか1つの化合物。
070.X
5がNである、実施形態59~68のいずれか1つの化合物。
071.X
5がCHである、実施形態59~68のいずれか1つの化合物。
072.X
5がCFである、実施形態59~68のいずれか1つの化合物。
073.X
5がC(CF
3)である、実施形態59~68のいずれか1つの化合物。
074.X
5がC(Cl)である、実施形態59~68のいずれか1つの化合物。
075.X
4がCR
3である、実施形態59~74のいずれか1つの化合物。
076.X
4がNである、実施形態59~74のいずれか1つの化合物。
077.X
4がCHである、実施形態59~74のいずれか1つの化合物。
078.X
4がCFである、実施形態59~74のいずれか1つの化合物。
079.X
4がC(CF
3)である、実施形態59~74のいずれか1つの化合物。
080.X
4がC(Cl)である、実施形態59~74のいずれか1つの化合物。
081.X
6がCR
3である、実施形態59~80のいずれか1つの化合物。
082.X
6がCHである、実施形態59~80のいずれか1つの化合物。
083.X
6がCFである、実施形態59~80のいずれか1つの化合物。
084.X
6がC(CF
3)である、実施形態59~80のいずれか1つの化合物。
085.X
6がC(Cl)である、実施形態59~80のいずれか1つの化合物。
086.B
2が、
【化101】
である、実施形態58~85のいずれか1つの化合物。
087.R
1が水素である、実施形態86の化合物。
088.R
5がメチルである、実施形態86の化合物。
089.B
2が、
【化102】
である、実施形態58~85のいずれか1つの化合物。
090.B
2が、
【化103】
である、実施形態58~85のいずれか1つの化合物。
091.B
2が、
【化104】
である、実施形態58~85のいずれか1つの化合物。
092.X
11が複素環であり、このX
11基の各々がR
3から独立して選択される1つ、2つ、3つ又は4つの基で任意に置換される、実施形態58~91のいずれか1つの化合物。
093.X
11が二環であり、このX
11基の各々がR
3から独立して選択される1つ、2つ、3つ又は4つの基で任意に置換される、実施形態58~91のいずれか1つの化合物。
094.X
11がヘテロアリール、アリール又はシクロアルキルであり、このX
11基の各々がR
3から独立して選択される1つ、2つ、3つ又は4つの基で任意に置換される、実施形態58~91のいずれか1つの化合物。
095.X
11が、
【化105】
から選択される、実施形態58~91のいずれか1つの化合物。
096.X
11が、
【化106】
から選択される、実施形態58~91のいずれか1つの化合物。
097.X
10及びX
11が一緒に、
【化107】
を形成する、実施形態58~91のいずれか1つの化合物。
098.X
10及びX
11が一緒に、
【化108】
を形成する、実施形態58~91のいずれか1つの化合物。
099.X
10がC(R
7)
2である、実施形態1~96のいずれか1つの化合物。
100.X
10がCH
2である、実施形態1~96のいずれか1つの化合物。
101.X
10がC(O)である、実施形態1~96のいずれか1つの化合物。
102.X
10がOである、実施形態1~96のいずれか1つの化合物。
103.X
13がCR
3である、実施形態1~102のいずれか1つの化合物。
104.X
13がNである、実施形態1~102のいずれか1つの化合物。
105.X
13がCHである、実施形態1~102のいずれか1つの化合物。
106.X
13がCFである、実施形態1~102のいずれか1つの化合物。
107.X
13がC(CF
3)である、実施形態1~102のいずれか1つの化合物。
108.X
13がC(Cl)である、実施形態1~102のいずれか1つの化合物。
109.X
14がCR
3である、実施形態1~108のいずれか1つの化合物。
110.X
14がNである、実施形態1~108のいずれか1つの化合物。
111.X
14がCHである、実施形態1~108のいずれか1つの化合物。
112.X
14がCFである、実施形態1~108のいずれか1つの化合物。
113.X
14がC(CF
3)である、実施形態1~108のいずれか1つの化合物。
114.X
14がC(Cl)である、実施形態1~108のいずれか1つの化合物。
115.X
15がCR
3である、実施形態1~114のいずれか1つの化合物。
116.X
15がNである、実施形態1~114のいずれか1つの化合物。
117.X
15がCHである、実施形態1~114のいずれか1つの化合物。
118.X
15がCFである、実施形態1~114のいずれか1つの化合物。
119.X
15がC(CF
3)である、実施形態1~114のいずれか1つの化合物。
120.X
15がC(Cl)である、実施形態1~114のいずれか1つの化合物。
121.X
16がCR
3である、実施形態1~120のいずれか1つの化合物。
122.X
16がCHである、実施形態1~120のいずれか1つの化合物。
123.X
16がCFである、実施形態1~120のいずれか1つの化合物。
124.X
16がC(CF
3)である、実施形態1~120のいずれか1つの化合物。
125.X
16がC(Cl)である、実施形態1~120のいずれか1つの化合物。
126.R
8が水素である、実施形態1~125のいずれか1つの化合物。
127.R
8がメチルである、実施形態1~125のいずれか1つの化合物。
128.Lが式:
【化109】
(式中、
X
1及びX
2は、いずれの場合にも独立して結合、複素環、NR
2、C(R
2)
2、O、C(O)及びSから選択され、
R
2は、いずれの場合にも独立して水素、アルキル、脂肪族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリール、ヘテロアリール、-C(O)H、-C(O)OH、-C(O)アルキル、-C(O)Oアルキル、-C(O)(脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族又はヘテロアリール)、-C(O)O(脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族又はヘテロアリール)、アルケン及びアルキンからなる群から選択され、
R
20、R
21、R
22、R
23及びR
24は、いずれの場合にも独立して結合、アルキル、-C(O)-、-C(O)O-、-OC(O)-、-SO
2-、-S(O)-、-C(S)-、-C(O)NR
2-、-NR
2C(O)-、-O-、-S-、-NR
2-、-C(R
40R
40)-、-P(O)(OR
26)O-、-P(O)(OR
26)-、アルケン、アルキン、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、複素環、脂肪族、ヘテロ脂肪族、ヘテロアリール、乳酸、グリコール酸及び炭素環からなる群から選択され、その各々がR
40から独立して選択される1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で任意に置換され、
R
26は、いずれの場合にも独立して水素、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、アルケン、アルキン、アリール、ヘテロアリール、複素環、脂肪族及びヘテロ脂肪族からなる群から選択され、
R
40は、いずれの場合にも独立して水素、アルキル、アルケン、アルキン、フルオロ、ブロモ、クロロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アジド、アミノ、シアノ、-NH(アルキルを含む脂肪族)、-N(アルキルを含む脂肪族)
2、-NHSO
2(アルキルを含む脂肪族)、-N(アルキルを含む脂肪族)SO
2アルキル、-NHSO
2(アリール、ヘテロアリール又は複素環)、-N(アルキル)SO
2(アリール、ヘテロアリール又は複素環)、-NHSO
2アルケニル、-N(アルキル)SO
2アルケニル、-NHSO
2アルキニル、-N(アルキル)SO
2アルキニル、ハロアルキル、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、複素環及びシクロアルキルからなる群から選択される)のリンカーである、実施形態1~127のいずれか1つの化合物。
129.Lが式:
【化110】
のリンカーである、実施形態128の化合物。
130.X
1が結合である、実施形態128又は129の化合物。
131.X
1が複素環である、実施形態128又は129の化合物。
132.X
1がNR
2である、実施形態128又は129の化合物。
133.X
1がC(O)である、実施形態128又は129の化合物。
134.X
2が結合である、実施形態128~133のいずれか1つの化合物。
135.X
2が複素環である、実施形態128~133のいずれか1つの化合物。
136.X
2がNR
2である、実施形態128~133のいずれか1つの化合物。
137.X
2がC(O)である、実施形態128~133のいずれか1つの化合物。
138.R
20が結合である、実施形態128~137のいずれか1つの化合物。
139.R
20がCH
2である、実施形態128~137のいずれか1つの化合物。
140.R
20が複素環である、実施形態128~137のいずれか1つの化合物。
141.R
20がアリールである、実施形態128~137のいずれか1つの化合物。
142.R
20がフェニルである、実施形態128~137のいずれか1つの化合物。
143.R
20が二環である、実施形態128~137のいずれか1つの化合物。
144.R
21が結合である、実施形態128~143のいずれか1つの化合物。
145.R
21がCH
2である、実施形態128~143のいずれか1つの化合物。
146.R
21が複素環である、実施形態128~143のいずれか1つの化合物。
147.R
21がアリールである、実施形態128~143のいずれか1つの化合物。
148.R
21がフェニルである、実施形態128~143のいずれか1つの化合物。
149.R
21が二環である、実施形態128~143のいずれか1つの化合物。
150.Lが式:
【化111】
のリンカーである、実施形態128の化合物。
151.R
22が結合である、実施形態128~150のいずれか1つの化合物。
152.R
22がCH
2である、実施形態128~150のいずれか1つの化合物。
153.R
22が複素環である、実施形態128~150のいずれか1つの化合物。
154.R
22がアリールである、実施形態128~150のいずれか1つの化合物。
155.R
22がフェニルである、実施形態128~150のいずれか1つの化合物。
156.R
22が二環である、実施形態128~150のいずれか1つの化合物。
157.Lが式:
【化112】
のリンカーである、実施形態128の化合物。
158.R
23が結合である、実施形態128~157のいずれか1つの化合物。
159.R
23がCH
2である、実施形態128~157のいずれか1つの化合物。
160.R
23が複素環である、実施形態128~157のいずれか1つの化合物。
161.R
23がアリールである、実施形態128~157のいずれか1つの化合物。
162.R
23がフェニルである、実施形態128~157のいずれか1つの化合物。
163.R
23が二環である、実施形態128~157のいずれか1つの化合物。
164.Lが式:
【化113】
のリンカーである、実施形態128の化合物。
165.R
24が結合である、実施形態128~164のいずれか1つの化合物。
166.R
24がCH
2である、実施形態128~164のいずれか1つの化合物。
167.R
24が複素環である、実施形態128~164のいずれか1つの化合物。
168.R
24がアリールである、実施形態128~164のいずれか1つの化合物。
169.R
24がフェニルである、実施形態128~164のいずれか1つの化合物。
170.R
24が二環である、実施形態128~164のいずれか1つの化合物。
171.R
24がC(O)である、実施形態128~164のいずれか1つの化合物。
172.Lが、
【化114】
から選択される、実施形態1~171のいずれか1つの化合物。
【0255】
或る特定の実施形態においては、化合物172は、
【化115】
又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0256】
或る特定の実施形態においては、化合物172は、
【化116】
又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0257】
或る特定の実施形態においては、化合物172は、
【化117】
又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0258】
或る特定の実施形態においては、化合物172は、
【化118】
又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0259】
III. 標的化リガンド
ブロモドメイン(BRD)は、アセチル化モチーフのみを認識するタンパク質相互作用モジュールである。BRDは進化的に保存されており、HAT(GCN5、PCAF)、ATP依存性クロマチン再構築複合体(BAZ1B)、ヘリカーゼ(SMARCA)、メチルトランスフェラーゼ(MLL、ASH1L)、転写コアクチベーター(TRIM/TIF1、TAF)転写メディエーター(TAF1)、核骨格タンパク質(PB1),及びBETファミリーを含む多様な核タンパク質に存在する(非特許文献1)
【0260】
ブロモドメイン含有タンパク質7(BRD7)は、BRD9と類似しており、PBAF SWI/SNFのサブユニットである(非特許文献8、非特許文献9)。
【0261】
或る特定の実施形態においては、部分Bは、1つ以上のブロモドメイン含有タンパク質によって媒介される障害のための標的化リガンドである。
【0262】
或る特定の実施形態においては、部分Bは、BRD9媒介性障害のための標的化リガンドである。
【0263】
或る特定の実施形態においては、部分Bは、BRD7媒介性障害のための標的化リガンドである。
【0264】
或る特定の実施形態においては、BはB1である。
【0265】
或る特定の実施形態においては、BはB2である。
【0266】
或る特定の実施形態においては、B
2は、
【化119】
(式中、X
18及びX
19は、-N-及び-CH-から独立して選択され、他の全ての可変部分は、本明細書で規定される通りである)からなる群から選択される。
【0267】
或る特定の実施形態においては、B
2は、
【化120】
(式中、X
18及びX
19は、-N-及び-CH-から独立して選択され、他の全ての可変部分は、本明細書で規定される通りである)からなる群から選択される。
【0268】
或る特定の実施形態においては、B
2は、
【化121】
(式中、X
18及びX
19は、-N-及び-CH-から独立して選択され、他の全ての可変部分は、本明細書で規定される通りである)からなる群から選択される。
【0269】
或る特定の実施形態においては、B
2は、
【化122】
(式中、X
18及びX
19は、-N-及び-CH-から独立して選択され、他の全ての可変部分は、本明細書で規定される通りである)からなる群から選択される。
【0270】
或る特定の実施形態においては、B
1は、
【化123】
からなる群から選択される。
【0271】
或る特定の実施形態においては、B
1は、
【化124】
からなる群から選択される。
【0272】
或る特定の実施形態においては、B
1は、
【化125】
からなる群から選択される。
【0273】
或る特定の実施形態においては、B
1は、
【化126】
からなる群から選択される。
【0274】
或る特定の実施形態においては、B
2は、
【化127】
からなる群から選択される。
【0275】
或る特定の実施形態においては、B
2は、
【化128】
からなる群から選択される。
【0276】
或る特定の実施形態においては、B
2は、
【化129】
から選択される。
【0277】
或る特定の実施形態においては、B
2は、
【化130】
から選択される。
【0278】
或る特定の実施形態においては、B
2は、
【化131】
から選択される。
【0279】
或る特定の実施形態においては、B
2は、
【化132】
から選択される。
【0280】
或る特定の実施形態においては、B
1は、
【化133】
である。
【0281】
或る特定の実施形態においては、X
11は、
【化134】
からなる群から選択される。
【0282】
或る特定の実施形態においては、X
11は、
【化135】
からなる群から選択される。
【0283】
或る特定の実施形態においては、X
11は、
【化136】
からなる群から選択される。
【0284】
或る特定の実施形態においては、X
11は、
【化137】
からなる群から選択される。
【0285】
IV. リンカー
リンカーが本明細書に記載される式I、式II、式III、式IV、式V若しくは式VIの化合物又はその薬学的に許容可能な塩に含まれる。リンカー(L又はLD)は、E3リガーゼ結合部分を標的化リガンドに付着させる化学的に安定した二価の基である。本発明によると、本明細書に記載される任意の所望のリンカーは、得られる化合物が薬学的に許容可能な剤形の一部として、少なくとも2ヶ月、3ヶ月、6ヶ月又は1年間の安定した貯蔵寿命を有し、それ自体が薬学的に許容可能である限りにおいて使用することができる。
【0286】
本明細書に記載されるリンカーは、いずれの方向でも使用することができ、すなわち、左端がE3リガーゼ結合部分、右端が標的化リンカーに連結するか、又は左端が標的化リンカーに連結し、右端がE3リガーゼ結合部分に連結する。
【0287】
或る特定の実施形態においては、リンカーは結合である。
【0288】
或る特定の実施形態においては、リンカーは、2個~14個、15個、16個、17個、18個若しくは20個、又はそれ以上の炭素原子の鎖を有し、そのうち1つ以上の炭素がO、N、S又はP等のヘテロ原子に置き換えられていてもよい。
【0289】
或る特定の実施形態においては、鎖は、鎖中に2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個又は20個の連続した原子を有する。例えば、鎖は、連続していても、部分的に連続していても、又は不連続であってもよい1つ以上のエチレングリコール単位(例えば、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個又は12個のエチレングリコール単位)を含み得る。
【0290】
或る特定の実施形態においては、鎖は、独立してアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルケニル若しくはアルキニル、脂肪族、ヘテロ脂肪族、シクロアルキル又は複素環置換基であり得る分岐を有していてもよい少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ又は8つの連続した鎖を有する。
【0291】
他の実施形態においては、リンカーは、エチレングリコール、プロピレングリコール、乳酸及び/又はグリコール酸の1つ以上を含むか又はそれから構成されていてもよい。一般的には、プロピレングリコールは疎水性を加え、一方でプロピレングリコールは親水性を加える。乳酸セグメントは、グリコール酸セグメントよりも長い半減期を有する傾向がある。ブロック及びランダム乳酸-コ-グリコール酸部分、並びにエチレングリコール及びプロピレングリコールは、薬学的に許容可能であることが当該技術分野において知られており、所望の半減期及び親水性を得るために修飾又は配置することができる。或る特定の態様において、これらの単位には、適切な薬物特性を達成するために、所望に応じて脂肪族、例えばアルキル、ヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、複素環、シクロアルキル等の他の部分が隣接又は散在していてもよい。
【0292】
或る特定の実施形態においては、Lは、
【化138】
から選択されるリンカーである。
【0293】
一態様においては、リンカー(L)は、式LI、式LII、式LIII、式LIV、式LV、式LVI、式LVII、式LVIII、式IX及び式LX:
【化139】
(式中、
X
1及びX
2は、いずれの場合にも独立して結合、複素環、NR
2、C(R
2)
2、O、C(O)及びSから選択され、
R
2は、いずれの場合にも独立して水素、アルキル、脂肪族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリール、ヘテロアリール、-C(O)H、-C(O)OH、-C(O)アルキル、-C(O)Oアルキル、-C(O)(脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族又はヘテロアリール)、-C(O)O(脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族又はヘテロアリール)、アルケン及びアルキンからなる群から選択され、
R
20、R
21、R
22、R
23及びR
24は、いずれの場合にも独立して結合、アルキル、-C(O)-、-C(O)O-、-OC(O)-、-SO
2-、-S(O)-、-C(S)-、-C(O)NR
2-、-NR
2C(O)-、-O-、-S-、-NR
2-、-C(R
40R
40)-、-P(O)(OR
26)O-、-P(O)(OR
26)-、アルケン、アルキン、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、複素環、脂肪族、ヘテロ脂肪族、ヘテロアリール、乳酸、グリコール酸及び炭素環からなる群から選択され、その各々がR
40から独立して選択される1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で任意に置換され、
R
26は、いずれの場合にも独立して水素、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、アルケン、アルキン、アリール、ヘテロアリール、複素環、脂肪族及びヘテロ脂肪族からなる群から選択され、
R
40は、いずれの場合にも独立して水素、アルキル、アルケン、アルキン、フルオロ、ブロモ、クロロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アジド、アミノ、シアノ、-NH(アルキルを含む脂肪族)、-N(アルキルを含む脂肪族)
2、-NHSO
2(アルキルを含む脂肪族)、-N(アルキルを含む脂肪族)SO
2アルキル、-NHSO
2(アリール、ヘテロアリール又は複素環)、-N(アルキル)SO
2(アリール、ヘテロアリール又は複素環)、-NHSO
2アルケニル、-N(アルキル)SO
2アルケニル、-NHSO
2アルキニル、-N(アルキル)SO
2アルキニル、ハロアルキル、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、複素環及びシクロアルキルからなる群から選択される)の部分からなる群から選択される。
【0294】
或る特定の実施形態においては、L
Dは、
【化140】
から選択されるリンカーである。
【0295】
一態様においては、リンカー(L
D)は、式LDI、式LDII、式LDIII、式LDIV、式LDV、式LDVI、及び式LDVII:
【化141】
(式中、全ての可変部分は、本明細書において記載される通りである)の部分からなる群から選択される。
【0296】
以下は、本発明において使用することができるリンカー(L又はLD)の非限定的な例である。この精緻化に基づき、当業者は、本発明の目的を達成するリンカーの全範囲を使用する方法を理解する。
【0297】
式LI、式LII、式LIII、式LIV、式LV、式LVI又は式LVIIの非限定的な例としては、
【化142】
が挙げられる。
【0298】
式LDI、式LDII、式LDIII、式LDIV、式LDV、式LDVI又は式LDVIIの非限定的な例としては、
【化143】
が挙げられる。
【0299】
一実施形態においては、X1がBに付着する。別の実施形態においては、X2がBに付着する。
【0300】
R
20、R
21、R
22、R
23及びR
24の部分の非限定的な例としては、
【化144】
が挙げられる。
【0301】
R
20、R
21、R
22、R
23及びR
24の部分の付加的な非限定的な例としては、
【化145】
が挙げられる。
【0302】
R
20、R
21、R
22、R
23及びR
24の部分の付加的な非限定的な例としては、
【化146】
が挙げられる。
【0303】
付加的な実施形態においては、リンカー部分は、少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個のエチレングリコール単位を有する任意に置換された(ポリ)エチレングリコール、又は任意に置換されたO、N、S、P若しくはSi原子が散在する任意に置換されたアルキル基である。
【0304】
或る特定の実施形態においては、リンカーには、アリール、フェニル、ベンジル、アルキル、アルキレン又は複素環基が隣接、置換又は散在していてもよい。
【0305】
或る特定の実施形態においては、リンカーは、非対称であっても又は対称であってもよい。
【0306】
或る特定の実施形態においては、リンカーは、非線形鎖であってもよく、脂肪族又は芳香族又はヘテロ芳香族環状部分であっても又はそれを含んでいてもよい。
【0307】
本明細書に記載される化合物の実施形態のいずれにおいても、リンカー基は、本明細書に記載される任意の好適な部分であり得る。
【0308】
或る特定の実施形態においては、リンカーは、
【化147】
からなる群から選択される。
【0309】
或る特定の実施形態においては、リンカー(L又はL
D)は、
【化148】
からなる群から選択される。
【0310】
或る特定の実施形態においては、リンカー(L又はL
D)は、
【化149】
からなる群から選択される。
【0311】
或る特定の実施形態においては、リンカー(L又はL
D)は、
【化150】
からなる群から選択される。
【0312】
或る特定の実施形態においては、リンカー(L又はL
D)は、
【化151】
からなる群から選択される。
【0313】
或る特定の実施形態においては、リンカー(L又はL
D)は、
【化152】
から選択される。
【0314】
或る特定の実施形態においては、上に描かれたリンカーは、B基の左側に付着する。他の実施形態においては、上に描かれたリンカーは、B基の右側に付着する。
【0315】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化153】
又はその薬学的に許容可能な塩
から選択される。
【0316】
V. 本発明の化合物の付加的な非限定的な例
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化154】
から選択される。
【0317】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化155】
から選択される。
【0318】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化156】
から選択される。
【0319】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化157】
から選択される。
【0320】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化158】
から選択される。
【0321】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化159】
から選択される。
【0322】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化160】
から選択される。
【0323】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化161】
から選択される。
【0324】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化162】
から選択される。
【0325】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化163】
から選択される。
【0326】
本発明の化合物の非限定的な例としては、
【化164】
が挙げられる。
【0327】
本発明の化合物の非限定的な例としては、
【化165】
が挙げられる。
【0328】
本発明の化合物の非限定的な例としては、
【化166】
が挙げられる。
【0329】
本発明の化合物の非限定的な例としては、
【化167】
が挙げられる。
【0330】
本発明の化合物の非限定的な例としては、
【化168】
が挙げられる。
【0331】
本発明の化合物の非限定的な例としては、
【化169】
が挙げられる。
【0332】
本発明の化合物の非限定的な例としては、
【化170】
が挙げられる。
【0333】
本発明の化合物の非限定的な例としては、
【化171】
が挙げられる。
【0334】
本発明の化合物の非限定的な例としては、
【化172】
が挙げられる。
【0335】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化173】
又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0336】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化174】
又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0337】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化175】
又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0338】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化176】
又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0339】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化177】
又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0340】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化178】
又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0341】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化179】
又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0342】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化180】
又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0343】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化181】
又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0344】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化182】
又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0345】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化183】
又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0346】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化184】
又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0347】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化185】
又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0348】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、
【化186】
又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0349】
非限定的なBRD9分解実施形態
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、200nM未満のBRD結合(Ki)を有することを特徴とする。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、100nM未満のBRD結合(Ki)を有することを特徴とする。
【0350】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、2000nM未満のFP-E3結合(Kd)を有することを特徴とする。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、1000nM未満のFP-E3結合(Kd)を有することを特徴とする。
【0351】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、2時間で10nM未満のBRD9分解及び/又は17時間後に10%未満のKendoを有することを特徴とする。
【0352】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、20nM未満のBRD9分解動態Kpcを有することを特徴とする。
【0353】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、999nM超のBRD7分解及び/又は24時間後に95%超のEmaxを有することを特徴とする。
【0354】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、1000nM超かつ5000nM未満のBRD4分解及び/又は24時間後に60%超かつ90%未満のEmaxを有することを特徴とする。
【0355】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、999nM超のIKZF1/SALL4/GSPT1分解を有することを特徴とする。
【0356】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、999nM超のHEPG2生存性を有することを特徴とする。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、10000nM超のHEPG2生存性を有することを特徴とする。
【0357】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、1000nM超のSW982生存性(GI50)を有することを特徴とする。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、10000nM超のSW982生存性(GI50)を有することを特徴とする。
【0358】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、30超のhERGを有することを特徴とする。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は、60超のhERGを有することを特徴とする。
【0359】
VI. 治療方法
本明細書に記載の化合物は、BRD9によって媒介される障害を有する、治療を必要とする患者、通例ヒト患者の治療に有効量で使用することができる。
【0360】
本発明の別の態様は、治療又は予防を必要とする患者、例えばヒトにおける癌又はより一般的には異常細胞増殖を治療又は予防するための薬剤の製造に使用される本明細書に記載の化合物、又はその鏡像異性体、ジアステレオマー若しくは立体異性体、又はその薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物、又は医薬組成物を提供し、ここで癌又は異常増殖細胞は、活性化BRD9を含むか、又は癌の治療若しくは予防のためにBRD9阻害が必要とされる。
【0361】
或る特定の実施形態においては、方法は、任意に薬学的に許容可能な賦形剤、担体若しくはアジュバントを含む(すなわち、薬学的に許容可能な組成物)、又は任意に別の生物活性剤若しくは生物活性剤の組合せと組み合わせて若しくは交互に、有効量の本明細書に記載される活性化合物又はその塩を、それを必要とする患者に投与することを含む。
【0362】
或る特定の実施形態においては、本発明は、治療を必要とする患者において本明細書に記載される障害のいずれかを治療する方法を提供する。
【0363】
他の実施形態においては、患者に付加的な治療剤を投与する。他の実施形態においては、本明細書に記載の化合物及び付加的な治療剤を同時又は順次に投与する。
【0364】
或る特定の実施形態においては、本願は、予防を必要とする患者において本明細書に記載される障害のいずれかを予防する方法を提供する。
【0365】
或る特定の実施形態においては、患者はヒトである。
【0366】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は難治性障害、例えば難治性癌の治療に使用される。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物は再発性障害、例えば再発性癌の治療に使用される。更なる実施形態においては、本発明の化合物は、難治性及び再発性障害、例えば難治性及び再発性癌の治療に使用される。更なる実施形態においては、本発明の化合物は多剤耐性障害、例えば多剤耐性癌の治療に使用される。
【0367】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物はSMARCB1撹乱癌、例えばSMARCB1撹乱固形腫瘍の治療に使用される。
【0368】
或る特定の実施形態においては、BRD9媒介性障害は滑膜肉腫、悪性ラブドイド腫瘍、非定型奇形腫様又はラブドイド腫瘍、類上皮肉腫、腎髄質癌、類上皮悪性末梢神経鞘腫瘍、筋上皮癌、骨外性粘液型軟骨肉腫、脊索腫、膵臓未分化ラブドイド癌、副鼻腔類基底細胞癌、又は胃腸管のラブドイド癌である。
【0369】
或る特定の実施形態においては、BRD9媒介性障害は滑膜肉腫である。
【0370】
或る特定の実施形態においては、BRD9媒介性障害は悪性ラブドイド腫瘍である。
【0371】
或る特定の実施形態においては、BRD9媒介性障害は非定型奇形腫様又はラブドイド腫瘍である。
【0372】
或る特定の実施形態においては、BRD9媒介性障害は類上皮肉腫である。
【0373】
或る特定の実施形態においては、BRD9媒介性障害は腎髄質癌である。
【0374】
或る特定の実施形態においては、BRD9媒介性障害は類上皮悪性末梢神経鞘腫瘍である。
【0375】
或る特定の実施形態においては、BRD9媒介性障害は筋上皮癌である。
【0376】
或る特定の実施形態においては、BRD9媒介性障害は骨外性粘液型軟骨肉腫である。
【0377】
或る特定の実施形態においては、BRD9媒介性障害は脊索腫である。
【0378】
或る特定の実施形態においては、BRD9媒介性障害は膵臓未分化ラブドイド癌である。
【0379】
或る特定の実施形態においては、BRD9媒介性障害は副鼻腔類基底細胞癌である。
【0380】
或る特定の実施形態においては、BRD9媒介性障害は、胃腸管のラブドイド癌である。
【0381】
本願の化合物及び組成物は、BRD9の阻害剤として、ブロモドメインタンパク質が疾患、病態又は障害に関与する場合の疾患、病態又は障害の治療又は重症度の軽減に特に有用である。
【0382】
一態様においては、本発明は、ブロモドメインタンパク質が病状に関与する疾患、病態又は障害を治療するか、又はその重症度を軽減する方法を提供する。
【0383】
本発明の別の態様は、有効量の本明細書に記載される化合物、又はその鏡像異性体、ジアステレオマー若しくは立体異性体、又はその薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物と、任意に薬学的に許容可能な担体とを投与することを含む、ブロモドメインタンパク質を阻害又はその量の減少を必要とする患者においてブロモドメインタンパク質を阻害するか、又はその量を減少させる方法を提供する。
【0384】
本発明の別の態様は、治療を必要とする患者に有効量の本明細書に記載される化合物、又はその鏡像異性体、ジアステレオマー若しくは立体異性体、又はその薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物と、任意に薬学的に許容可能な担体とを投与することを含む、ブロモドメインタンパク質媒介性障害を治療する方法を提供する。
【0385】
本発明の別の態様は、増殖性疾患を治療又は予防する方法を提供する。方法は、本明細書に記載の化合物、又はその鏡像異性体、ジアステレオマー若しくは立体異性体、又はその薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物と、任意に薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物を、それを必要とする患者に有効量投与することを含む。
【0386】
幾つかの実施形態においては、疾患はBRD9によって媒介される。他の実施形態においては、BRD9は疾患の発症又は進行において役割を果たす。
【0387】
或る特定の実施形態においては、BRD9媒介性障害は良性腫瘍、転移、新生物、腫瘍、固形腫瘍、ラブドイド腫瘍、悪性ラブドイド腫瘍、癌腫(carcinoma)、白血病、癌(cancer)、異常細胞増殖、移植片対宿主拒絶反応、アミロイド系タンパク質症(amyloid-based proteinopathy)、タンパク質症、線維性障害、炎症、関節炎、肺障害及び免疫障害を含む。
【0388】
或る特定の実施形態においては、本発明によって治療される障害は、SS18-SSX融合タンパク質関連障害である。或る特定の実施形態においては、本発明によって治療される障害は、SS18タンパク質関連障害である。或る特定の実施形態においては、本発明によって治療される障害は、SSXタンパク質関連障害である。
【0389】
或る特定の実施形態においては、疾患又は障害は、癌又は増殖性疾患である。
【0390】
或る特定の実施形態においては、BRD9媒介性障害は、腫瘍若しくは癌、又はB細胞若しくはT細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、ワルデンストレームマクログロブリン血症、ウィスコット・アルドリッチ症候群若しくは移植後リンパ増殖性障害等の骨髄若しくはリンパ増殖性障害を含むが、これらに限定されない異常細胞増殖である。
【0391】
或る特定の実施形態においては、血液癌は、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、リンパ芽球性T細胞白血病、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、有毛細胞白血病、慢性好中球性白血病(CNL)、急性リンパ芽球性T細胞白血病、急性単球性白血病、形質細胞腫、免疫芽球性大細胞型白血病、マントル細胞白血病、多発性骨髄腫、巨核芽球性白血病、急性巨核球性白血病、前骨髄球性白血病、混合系統白血病(MLL)、赤白血病、悪性リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、濾胞性リンパ腫、B細胞性急性リンパ芽球性白血病、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、Myc及びB細胞白血病(BCL)2及び/又はBCL6再構成/過剰発現(ダブルヒット及びトリプルヒットリンパ腫)、骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍、ボルテゾミブ耐性マントル細胞リンパ腫を含むマントル細胞リンパ腫である。
【0392】
本明細書に記載される化合物を用いて治療することができる固形腫瘍としては、肺癌、例えば小細胞肺癌(SCLC)及び非小細胞肺癌(NSCLC)、乳癌、例えば炎症性乳癌、タモキシフェン耐性ER陽性乳癌を含むER陽性乳癌、及びトリプルネガティブ乳癌、結腸癌、正中線癌、肝癌、腎癌、前立腺癌、例えば去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)、脳癌、例えば神経膠腫、膠芽腫、神経芽腫、及びMYC増幅型髄芽腫を含む髄芽腫、大腸癌、ウィルムス腫瘍、ユーイング肉腫、横紋筋肉腫、上衣腫、頭頸部癌、黒色腫、扁平上皮癌、卵巣癌、膵癌、例えば膵管腺癌(PDAC)及び膵神経内分泌腫瘍(PanNET)、骨肉腫、骨巨細胞腫、甲状腺癌、膀胱癌、尿路上皮癌、外陰癌、子宮頸癌、子宮内膜癌、中皮腫、食道癌、唾液腺癌、胃癌、鼻咽頭癌、頬癌(buccal cancers)、口腔癌、GIST(消化管間質腫瘍)、NUT正中線癌、精巣癌、扁平上皮癌、肝細胞癌(HCC)、MYCN駆動型固形腫瘍、並びにNUT正中線癌(NMC)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0393】
更なる実施形態においては、疾患又は障害は骨、筋肉、腱、軟骨、神経、脂肪又は血管の肉腫である。
【0394】
更なる実施形態においては、疾患又は障害は、軟部組織肉腫、骨の肉腫(bone sarcoma)又は骨肉腫(osteosarcoma)である。
【0395】
更なる実施形態においては、疾患又は障害は、血管肉腫、線維肉腫、脂肪肉腫、平滑筋肉腫、カポジ肉腫、骨肉腫、消化管間質腫瘍、滑膜肉腫、多形性肉腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、細網肉腫、髄膜肉腫、ブドウ状肉腫、横紋筋肉腫又は胎児性横紋筋肉腫である。
【0396】
或る特定の実施形態においては、障害は骨、筋肉、腱、軟骨、神経、脂肪又は血管の肉腫である。
【0397】
更なる実施形態においては、疾患又は障害は、多発性骨髄腫である。
【0398】
更なる実施形態においては、疾患又は障害は滑膜肉腫である。滑膜肉腫とBRD9との関連性は、文献に記載されている。例えば、非特許文献7は、BRD9分解剤の投与に対する滑膜肉腫腫瘍の高い感受性を記載している。同様に、非特許文献6は、滑膜肉腫におけるBAFの役割及び滑膜肉腫増殖におけるBRD9の役割を記載している。
【0399】
或る特定の実施形態においては、BRD9媒介性障害は、喘息、慢性消化性潰瘍、結核、関節リウマチ、歯周炎、潰瘍性大腸炎、クローン病又は肝炎を含むが、これらに限定されない炎症性疾患である。
【0400】
他の実施形態においては、疾患又は障害は、炎症、関節炎、関節リウマチ、脊椎関節症、痛風性関節炎、変形性関節症、若年性関節炎及び他の関節炎病態、神経炎症、アレルギー、疼痛、神経障害性疼痛、発熱、肺障害、肺炎症、成人呼吸窮迫、慢性肺炎症性疾患及び慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肝疾患及び腎炎、胃腸病態、炎症性腸疾患、クローン病、胃炎、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、潰瘍性疾患、胃潰瘍、自己免疫疾患、移植片対宿主反応及び同種移植片拒絶、癌、白血病、リンパ腫、大腸癌、脳癌、骨癌、上皮細胞由来の新生物(上皮性癌)、基底細胞癌、腺癌、消化管癌、口唇癌、口腔癌、食道癌、小腸癌、胃癌、結腸癌、肝癌、膀胱癌、膵癌、卵巣癌、子宮頸癌、肺癌、乳癌、皮膚癌、扁平上皮及び/又は基底細胞癌、前立腺癌、腎細胞癌、並びに全身の上皮細胞を侵す他の既知の癌、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病(AML)及び急性前骨髄球性白血病(APL)、新生物形成を含む血管形成、転移、中枢神経系障害、炎症性若しくはアポトーシス成分を有する中枢神経系障害、末梢神経障害又はB細胞リンパ腫である。
【0401】
他の実施形態においては、本明細書に記載される化合物を含む医薬組成物と付加的な治療剤とを同時又は順次に投与する。
【0402】
他の実施形態においては、上記疾患又は障害は癌である。更なる実施形態においては、癌は肺癌、結腸癌、乳癌、前立腺癌、肝臓癌、膵癌、脳癌、腎癌、卵巣癌、胃癌、皮膚癌、骨癌、胃癌、乳癌、膵臓癌、神経膠腫、神経膠芽腫、肝細胞癌、乳頭状腎癌、頭頸部扁平上皮癌、白血病、リンパ腫、骨髄腫、固形腫瘍、血液癌又は固形癌である。
【0403】
幾つかの実施形態においては、上記方法は、自己免疫疾患、炎症性疾患、増殖性疾患及び過剰増殖性疾患、及び免疫介在性疾患から選択される病態を治療又は予防するために使用される。その他の実施形態においては、上記病態は、増殖性障害から選択される。
【0404】
或る特定の実施形態においては、BRD9媒介性障害は、アジソン病等の自己免疫障害、セリアック病、皮膚筋炎、グレーブス病、甲状腺炎、多発性硬化症、悪性貧血、反応性関節炎、ループス又はI型糖尿病を含むが、これらに限定されない免疫障害である。
【0405】
本願の1つの態様は、過剰又は異常な細胞増殖を特徴とする疾患、障害、及び病態の治療に有用な化合物を提供する。そのような疾患には、限定されるものではないが、増殖性疾患又は過剰増殖性疾患が含まれる。増殖性疾患及び過剰増殖性疾患の例としては、限定されるものではないが癌が挙げられる。「癌」という用語には、限定されるものではないが、以下の癌、すなわち乳癌、卵巣癌、子宮頸癌、前立腺癌、精巣癌、尿生殖路癌、食道癌、咽頭癌、膠芽細胞腫、神経芽腫、胃癌、皮膚癌、角化棘細胞腫、肺癌、類上皮癌、大細胞癌、小細胞癌、肺腺癌、骨癌、結腸癌、結腸直腸癌、腺腫、膵癌、腺癌、甲状腺癌、濾胞状癌、未分化癌、乳頭状癌、精上皮腫、黒色腫、肉腫、膀胱癌、肝臓癌及び胆道癌、腎臓癌、骨髄障害、リンパ障害、ホジキン病、有毛細胞癌、頬側口腔癌及び咽頭癌(口腔癌)、口唇癌、舌癌、口腔癌、咽頭癌、小腸癌、結腸直腸癌、大腸癌、直腸癌、脳癌及び中枢神経系癌、慢性骨髄白血病(CML)、並びに白血病が含まれる。「癌」という用語には、限定されるものではないが、以下の癌、すなわち骨髄腫、リンパ腫、若しくは胃癌、腎臓癌から選択される癌、及び/又は以下の癌、すなわち頭頸部癌、口腔咽頭癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、子宮内膜癌、肝癌、非ホジキンリンパ腫、及び肺癌が含まれる。
【0406】
「癌」という用語は、悪性新生細胞の増殖により引き起こされる任意の癌、例えば腫瘍、新生物、癌腫、肉腫、白血病、リンパ腫等を指す。例えば、癌には、限定されるものではないが、中皮腫、白血病、及びリンパ腫、例えば皮膚T細胞性リンパ腫(CTCL)、非皮膚末梢T細胞リンパ腫、ヒトT細胞リンパ向性ウイルス(HTLV)に関連するリンパ腫、例えば、成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)、B細胞リンパ腫、急性非リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、急性骨髄性白血病、リンパ腫、及び多発性骨髄腫、非ホジキンリンパ腫、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、ホジキンリンパ腫、バーキットリンパ腫、成人T細胞白血病リンパ腫、急性骨髄白血病(AML)、慢性骨髄白血病(CML)、又は肝細胞癌が含まれる。更なる例としては、骨髄異形成症候群、小児固形腫瘍、例えば脳腫瘍、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、ウィルムス腫瘍、骨腫瘍、及び軟部組織肉腫、成人の一般的な固形腫瘍、例えば頭頸部癌(例えば、口腔癌、喉頭癌、鼻咽頭癌、及び食道癌)、尿生殖路癌(例えば、前立腺癌、膀胱癌、腎臓癌、子宮癌、卵巣癌、精巣癌)、肺癌(例えば、小細胞肺癌及び非小細胞肺癌)、乳癌、膵臓癌、黒色腫及びその他の皮膚癌、胃癌、脳腫瘍、ゴーリン症候群に関連した腫瘍(例えば、髄芽細胞腫又は髄膜腫等)、並びに肝臓癌が挙げられる。
【0407】
癌の更なる例示的な形態には、限定されるものではないが、骨格筋又は平滑筋の癌、胃癌、小腸の癌、直腸癌、唾液腺の癌、子宮内膜癌、副腎癌、肛門癌、直腸癌、副甲状腺癌、及び下垂体癌が含まれる。
【0408】
本明細書に記載される化合物が予防、治療、及び研究に有用であり得る更なる癌は、例えば結腸癌、家族性大腸腺腫症、及び遺伝性非ポリポーシス大腸癌、又は黒色腫である。さらに、癌には、限定されるものではないが、口唇癌、喉頭癌、下咽頭癌、舌癌、唾液腺癌、胃癌、腺癌、甲状腺癌(髄様癌及び甲状腺乳頭癌)、腎臓癌、腎実質癌、子宮頸癌、子宮体癌、子宮内膜癌、絨毛膜癌、精巣癌、尿路癌、黒色腫、脳腫瘍、例えば膠芽細胞腫、星状細胞腫、髄膜腫、髄芽細胞腫、及び末梢神経外胚葉性腫瘍、胆嚢癌、気管支癌、多発性骨髄腫、基底細胞腫、奇形腫、網膜芽細胞腫、脈絡膜黒色腫、精上皮腫、横紋筋肉腫、頭蓋咽頭腫、骨肉腫、軟骨肉腫、筋肉腫、脂肪肉腫、線維肉腫、ユーイング肉腫、並びに形質細胞腫が含まれる。本願の1つの態様においては、本願は、限定されるものではないが本明細書に開示される様々な種類の癌を含む癌の治療のための医薬の製造における、本明細書に記載される1種以上の化合物の使用を提供する。
【0409】
幾つかの実施形態においては、本願の化合物は、癌、例えば結腸直腸癌、甲状腺癌、乳癌、及び肺癌、並びに骨髄増殖性障害、例えば真性赤血球増加症、血小板減少症、骨髄線維症を伴う骨髄様化生、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄単球性白血病、過好酸性症候群、若年性骨髄単球性白血病、及び全身性マスト細胞症を治療するために有用である。幾つかの実施形態においては、本明細書に記載される化合物は、造血障害、特に急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性前骨髄球性白血病、及び急性リンパ性白血病(ALL)を治療するために有用である。
【0410】
一実施形態において、本明細書に記載される化合物、又はその対応する薬学的に許容可能な塩、又は同位体誘導体は、リンパ腫、又はリンパ球性若しくは骨髄性の増殖障害若しくは異常を有する宿主、例えばヒトを治療するために有効量で使用することができる。例えば、本明細書に記載される化合物は、ホジキンリンパ腫又は非ホジキンリンパ腫を患う宿主に投与することができる。例えば、宿主は、限定されるものではないが、AIDS関連リンパ腫;未分化大細胞リンパ腫;血管免疫芽球性リンパ腫;芽球性NK細胞リンパ腫;バーキットリンパ腫;バーキット様リンパ腫(小型非切れ込み核細胞性リンパ腫);小型切れ込み核細胞性びまん性リンパ腫(DSCCL);慢性リンパ球性白血病/小リンパ球性リンパ腫;皮膚T細胞リンパ腫;びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;腸症型T細胞リンパ腫;濾胞性リンパ腫;肝脾γ-δT細胞リンパ腫;リンパ芽球性リンパ腫;マントル細胞リンパ腫;辺縁帯リンパ腫;鼻性T細胞リンパ腫;小児リンパ腫;末梢性T細胞リンパ腫;原発性中枢神経系リンパ腫;T細胞白血病;形質転換リンパ腫;治療関連T細胞リンパ腫;ランゲルハンス細胞組織球症又はワルデンストレームマクログロブリン血症等の非ホジキンリンパ腫を患っていてもよい。
【0411】
別の実施形態において、本明細書に記載される化合物、又はその対応する薬学的に許容可能な塩、又は同位体誘導体は、限定されるものではないが、結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫(CHL)、混合細胞型CHL、リンパ球減少型CHL、リンパ球豊富型CHL、リンパ球優位型ホジキンリンパ腫又は結節性リンパ球優位型HL等のホジキンリンパ腫を有する患者、例えばヒトを治療するために有効量で使用することができる。
【0412】
本願は、過形成、異形成及び前癌病変等の細胞増殖性障害の治療又は予防を更に包含する。異形成は、病理学者が生検において認識可能な前癌病変の最も初期の形態である。上記過形成、異形成又は前癌病変が拡大し続ける又は癌化するのを防ぐ目的で化合物を投与することができる。前癌病変の例は、皮膚、食道組織、乳房及び子宮頸部上皮内組織に生じ得る。
【0413】
本願の化合物及び組成物は、BRD9タンパク質の阻害剤として、生体サンプルにおいても有用である。本願の一態様は、生体サンプルにおけるタンパク質活性を阻害することである。この方法は、上記生体サンプルと本明細書に記載される化合物又は組成物とを接触させることを含む。本明細書で使用される「生体サンプル」という用語は、限定されるものではないが、細胞培養物又はその抽出物、哺乳動物から得られる生検材料又はその抽出物、及び血液、唾液、尿、糞便、精液、涙液、若しくはその他の体液、又はそれらの抽出物を含むin vitroサンプル又はex vivoサンプルを意味する。生物学的サンプルにおけるタンパク質活性の阻害は、当業者に知られる様々な目的のために有用である。そのような目的の例としては、限定されるものではないが、輸血、臓器移植、及び生物学的検体貯蔵が挙げられる。
【0414】
本願のもう1つの態様は、生物学的現象及び病理学的現象におけるBRD9タンパク質の研究、そのようなタンパク質により媒介される細胞内シグナル伝達経路の研究、並びに新規のタンパク質阻害剤の比較評価である。そのような使用の例としては、限定されるものではないが、生物学的アッセイ、例えば酵素アッセイ及び細胞ベースアッセイが挙げられる。
【0415】
BRD9阻害剤としての本願の化合物及び組成物の活性は、in vitro、in vivo又は細胞株においてアッセイすることができる。in vitroアッセイには、活性化タンパク質の酵素活性又はATPアーゼ活性のいずれかの阻害を決定するアッセイが含まれる。代替in vitroアッセイは、ブロモドメインタンパク質に結合する阻害剤の能力を定量化し、結合前に阻害剤を放射標識し、阻害剤/ブロモドメイン複合体を単離し、結合した放射標識の量を決定するか、又は新たな阻害剤を既知の放射性リガンドに結合したブロモドメインとともにインキュベートする競合実験を行うことによって測定することができる。本願に用いられる化合物を様々なブロモドメインタンパク質の阻害剤としてアッセイするための詳細な条件は、下記実施例に記載される。
【0416】
上記の内容に従い、本願は、治療を必要とする患者において上記の疾患又は障害のいずれかを予防又は治療する方法を更に提供し、この方法は、上記患者に本明細書に記載の化合物、又はその鏡像異性体、ジアステレオマー若しくは立体異性体、又はその薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物を治療有効量投与することを含む。上記の用途のいずれにおいても、必要な投与量は、投与方法、治療すべき特定の病態及び所望される効果によって異なる。
【0417】
VII. 併用療法
式I、式II、式III、式IV、式V若しくは式VIの化合物、又はその薬学的に許容可能な塩は、本明細書に記載の障害又はBRD9媒介性障害を有するヒト等の患者を治療するために単独で又は組合せのいずれかにて有効量で使用することができる。
【0418】
本明細書に記載される開示の化合物は、本明細書に記載されるものを含むが、それに限定されない障害を有するヒト等の患者を治療するために、単独で、又は別の本発明の化合物若しくは別の生物活性剤若しくは第2の治療剤と組み合わせて有効量で使用することができる。
【0419】
「生物活性剤」という用語は、療法の所望の結果を達成するために本発明の化合物と組み合わせて又は交互に使用することができる、本発明による選択された化合物以外の作用物質を記載するために使用される。一実施形態において、本発明の化合物及び生物活性剤は、それらが重複する期間中にin vivoで活性な、例えばCmax、Tmax、AUC又は他の薬物動態パラメーターが重複する期間を有するように投与される。別の実施形態において、重複する薬物動態パラメーターを有しないが、一方が他方の治療効力に対して治療的影響を有する、本発明の化合物及び生物活性剤がそれを必要とする患者に投与される。
【0420】
本実施形態の一態様では、生物活性剤は、非限定的な例としてPD-1阻害剤、PD-L1阻害剤、PD-L2阻害剤、CTLA-4阻害剤、LAG-3阻害剤、TIM-3阻害剤、T細胞活性化のVドメインIgサプレッサー(V-domain Ig suppressor of T-cell activation:VISTA)阻害剤を含むチェックポイント阻害剤、小分子、ペプチド、ヌクレオチド又は他の阻害剤を含むが、これらに限定されない免疫調節剤である。或る特定の態様では、免疫調節剤はモノクローナル抗体等の抗体である。
【0421】
PD-1受容体に結合することによってPD-1及びPD-L1の相互作用を遮断し、免疫抑制を阻害するPD-1阻害剤としては例えば、ニボルマブ(Opdivo)、ペムブロリズマブ(Keytruda)、ピディリズマブ、AMP-224(AstraZeneca及びMedImmune)、PF-06801591(Pfizer)、MEDI0680(AstraZeneca)、PDR001(Novartis)、REGN2810(Regeneron)、SHR-12-1(Jiangsu Hengrui Medicine Company及びIncyte Corporation)、TSR-042(Tesaro)及びPD-L1/VISTA阻害剤CA-170(Curis Inc.)が挙げられる。PD-L1受容体に結合することによってPD-1及びPD-L1の相互作用を遮断し、免疫抑制を阻害するPD-L1阻害剤としては例えば、アテゾリズマブ(Tecentriq)、デュルバルマブ(AstraZeneca及びMedImmune)、KN035(Alphamab)及びBMS-936559(Bristol-Myers Squibb)が挙げられる。CTLA-4に結合し、免疫抑制を阻害するCTLA-4チェックポイント阻害剤としては、イピリムマブ、トレメリムマブ(AstraZeneca及びMedImmune)、AGEN1884及びAGEN2041(Agenus)が挙げられるが、これらに限定されない。LAG-3チェックポイント阻害剤としては、BMS-986016(Bristol-Myers Squibb)、GSK2831781(GlaxoSmithKline)、IMP321(Prima BioMed)、LAG525(Novartis)、並びにPD-1及びLAG-3の二重阻害剤MGD013(MacroGenics)が挙げられるが、これらに限定されない。TIM-3阻害剤の一例は、TSR-022(Tesaro)である。
【0422】
或る特定の実施形態においては、チェックポイント阻害剤は、ニボルマブ/OPDIVO(商標)、ペムブロリズマブ/KEYTRUDA(商標)、及びピディリズマブ/CT-011、MPDL3280A/RG7446、MEDI4736、MSB0010718C、BMS 936559、AMP 224等のPDL2/lg融合タンパク質、若しくはB7-H3(例えば、MGA271)、B7-H4、BTLA、HVEM、TIM3、GAL9、LAG 3、VISTA、KIR、2B4、CD160、CGEN-15049、CHK1、CHK2、A2aR、B-7ファミリーリガンドの阻害剤、又はそれらの組合せから選択される。
【0423】
また別の実施形態において、本明細書に記載される活性化合物のうちの1つを乳癌、卵巣癌、子宮内膜癌又は子宮癌等の女性生殖器系の異常組織の治療のために、SERM(選択的エストロゲン受容体モジュレーター)、SERD(選択的エストロゲン受容体分解剤)、完全エストロゲン受容体分解剤、又は別の形態の部分若しくは完全エストロゲンアンタゴニスト若しくはアゴニストを含むが、これらに限定されない有効量のエストロゲン阻害剤と組み合わせて又は交互に有効量で投与することができる。ラロキシフェン及びタモキシフェンのような部分抗エストロゲンは、子宮成長のエストロゲン様刺激、及び場合によっては、腫瘍成長を実際に刺激する乳癌の進行中のエストロゲン様作用を含む幾らかのエストロゲン様効果を保持する。対照的に、完全抗エストロゲンであるフルベストラントは、子宮に対するエストロゲン様作用を有さず、タモキシフェン耐性腫瘍において効果的である。
【0424】
抗エストロゲン化合物の非限定的な例は、Astra Zenecaに譲渡された国際公開第2014/19176号、Olema Pharmaceuticalsに譲渡された国際公開第2013/090921号、国際公開第2014/203129号、国際公開第2014/203132号及び米国特許出願公開第2013/0178445号、並びに米国特許第9,078,871号、同第8,853,423号及び同第8,703,810号、並びに米国特許出願公開第2015/0005286号、国際公開第2014/205136号及び国際公開第2014/205138号に提示されている。
【0425】
抗エストロゲン化合物の付加的な非限定的な例としては、アノルドリン、バゼドキシフェン、ブロパレストロールクロロトリアニセン、クエン酸クロミフェン、シクロフェニル、ラソフォキシフェン、オルメロキシフェン、ラロキシフェン、タモキシフェン、トレミフェン及びフルベストラント等のSERM;アミノグルテチミド、テストラクトン、アナストロゾール、エキセメスタン、ファドロゾール、ホルメスタン及びレトロゾール等のアロマターゼ阻害剤;並びにリュープロレリン、セトロレリクス、アリルエストレノール、酢酸クロルマジノン、酢酸シプロテロン、酢酸デルマジノン、ジドロゲステロン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸ノメゲストロール、酢酸ノルエチステロン、プロゲステロン及びスピロノラクトン等の抗ゴナドトロピンが挙げられる。
【0426】
本発明に従って使用することができる他のエストロゲンリガンドは、米国特許第4,418,068号;同第5,478,847号;同第5,393,763号;及び同第5,457,117号、国際公開第2011/156518号、米国特許第8,455,534号及び同第8,299,112号、米国特許第9,078,871号;同第8,853,423号;同第8,703,810号;米国特許出願公開第2015/0005286号;及び国際公開第2014/205138号、米国特許出願公開第2016/0175289号、米国特許出願公開第2015/0258080号、国際公開第2014/191726号、国際公開第2012/084711号;国際公開第2002/013802号;国際公開第2002/004418号;国際公開第2002/003992号;国際公開第2002/003991号;国際公開第2002/003990号;国際公開第2002/003989号;国際公開第2002/003988号;国際公開第2002/003986号;国際公開第2002/003977号;国際公開第2002/003976号;国際公開第2002/003975号;国際公開第2006/078834号;米国特許第6821989号;米国特許出願公開第2002/0128276号;米国特許第6777424号;米国特許出願公開第2002/0016340号;米国特許第6326392号;米国特許第6756401号;米国特許出願公開第2002/0013327号;米国特許第6512002号;米国特許第6632834号;米国特許出願公開第2001/0056099号;米国特許第6583170号;米国特許第6479535号;国際公開第1999/024027号;米国特許第6005102号;欧州特許第0802184号;米国特許第5998402号;米国特許第5780497号、米国特許第5880137号、国際公開第2012/048058号及び国際公開第2007/087684号に記載されている。
【0427】
別の実施形態において、本明細書に記載される活性化合物は、前立腺癌又は精巣癌等の男性生殖器系の異常組織の治療のために、選択的アンドロゲン受容体モジュレーター、選択的アンドロゲン受容体分解剤、完全アンドロゲン受容体分解剤、又は別の形態の部分若しくは完全アンドロゲンアンタゴニストを含むが、これらに限定されない有効量のアンドロゲン(テストステロン等)阻害剤と組み合わせて又は交互に有効量で投与することができる。一実施形態において、前立腺又は精巣癌はアンドロゲン耐性である。
【0428】
抗アンドロゲン化合物の非限定的な例は、国際公開第2011/156518号、並びに米国特許第8,455,534号及び同第8,299,112号に提示されている。抗アンドロゲン化合物の付加的な非限定的な例としては、エンザルタミド、アパルタミド、酢酸シプロテロン、酢酸クロルマジノン、スピロノラクトン、カンレノン、ドロスピレノン、ケトコナゾール、トピルタミド、酢酸アビラテロン及びシメチジンが挙げられる。
【0429】
一実施形態において、生物活性剤はALK阻害剤である。ALK阻害剤の例としては、クリゾチニブ、アレクチニブ、セリチニブ、TAE684(NVP-TAE684)、GSK1838705A、AZD3463、ASP3026、PF-06463922、エントレクチニブ(RXDX-101)及びAP26113が挙げられるが、これらに限定されない。
【0430】
一実施形態において、生物活性剤はEGFR阻害剤である。EGFR阻害剤の例としては、エルロチニブ(Tarceva)、ゲフィチニブ(Iressa)、アファチニブ(Gilotrif)、ロシレチニブ(CO-1686)、オシメルチニブ(Tagrisso)、オルムチニブ(Olita)、ナコチニブ(ASP8273)、ナザルチニブ(EGF816)、PF-06747775(Pfizer)、イコチニブ(BPI-2009)、ネラチニブ(HKI-272;PB272);アビチニブ(avitinib)(AC0010)、EAI045、タルロキソチニブ(tarloxotinib)(TH-4000;PR-610)、PF-06459988(Pfizer)、テセバチニブ(tesevatinib)(XL647;EXEL-7647;KD-019)、トランスチニブ(transtinib)、WZ-3146、WZ8040、CNX-2006及びダコミチニブ(PF-00299804;Pfizer)が挙げられる。
【0431】
一実施形態において、生物活性剤はHER-2阻害剤である。HER-2阻害剤の例としては、トラスツズマブ、ラパチニブ、ado-トラスツズマブエムタンシン及びペルツズマブが挙げられる。
【0432】
一実施形態において、生物活性剤はCD20阻害剤である。CD20阻害剤の例としては、オビヌツズマブ、リツキシマブ、オファツムマブ、イブリツモマブ、トシツモマブ及びオクレリズマブが挙げられる。
【0433】
一実施形態において、生物活性剤はJAK3阻害剤である。JAK3阻害剤の例としては、タソシチニブが挙げられる。
【0434】
一実施形態において、生物活性剤はBCL-2阻害剤である。BCL-2阻害剤の例としては、ベネトクラクス、ABT-199(4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[[3-ニトロ-4-[[(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル]アミノ]フェニル]スルホニル]-2-[(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)オキシ]ベンズアミド)、ABT-737(4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[4-[[(2R)-4-(ジメチルアミノ)-1-フェニルスルファニルブタン-2-イル]アミノ]-3-ニトロフェニル]スルホニルベンズアミド)(navitoclax)、ABT-263((R)-4-(4-((4’-クロロ-4,4-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-N-((4-((4-モルホリノ-1-(フェニルチオ)ブタン-2-イル)アミノ)-3((トリフルオロメチル)スルホニル)フェニル)スルホニル)ベンズアミド)、GX15-070(メシル酸オバトクラックス、(2Z)-2-[(5Z)-5-[(3,5-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)メチリデン]-4-メトキシピロール-2-イリデン]インドール;メタンスルホン酸)))、2-メトキシ-アンチマイシンA3、YC137(4-(4,9-ジオキソ-4,9-ジヒドロナフト[2,3-d]チアゾール-2-イルアミノ)-フェニルエステル)、ポゴシン、エチル2-アミノ-6-ブロモ-4-(1-シアノ-2-エトキシ-2-オキソエチル)-4H-クロメン-3-カルボキシレート、ニロチニブ-d3、TW-37(N-[4-[[2-(1,1-ジメチルエチル)フェニル]スルホニル]フェニル]-2,3,4-トリヒドロキシ-5-[[2-(1-メチルエチル)フェニル]メチル]ベンズアミド)、アポゴッシポロン(ApoG2)、HA14-1、AT101、sabutoclax、ガンボギン酸又はG3139(オブリメルセン)が挙げられる。
【0435】
一実施形態において、生物活性剤はキナーゼ阻害剤である。一実施形態において、キナーゼ阻害剤はホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)阻害剤、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤若しくは脾臓チロシンキナーゼ(Syk)阻害剤、又はそれらの組合せから選択される。
【0436】
PI3キナーゼ阻害剤の例としては、ワートマニン、デメトキシビリジン、ペリホシン、イデラリシブ、ピクチリシブ、Palomid 529、ZSTK474、PWT33597、CUDC-907及びAEZS-136、デュベリシブ(duvelisib)、GS-9820、BKM120、GDC-0032(タセリシブ)、(2-[4-[2-(2-イソプロピル-5-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-d][1,4]ベンゾオキサゼピン-9-イル]ピラゾール-1-イル]-2-メチルプロパンアミド)、MLN-1117((2R)-1-フェノキシ-2-ブタニル水素(S)-メチルホスホネート;又はメチル(オキソ){[(2R)-1-フェノキシ-2-ブタニル]オキシ}ホスホニウム))、BYL-719((2S)-N1-[4-メチル-5-[2-(2,2,2-トリフルオロ-1,1-ジメチルエチル)-4-ピリジニル]-2-チアゾリル]-1,2-ピロリジンジカルボキシアミド)、GSK2126458(2,4-ジフルオロ-N-{2-(メチルオキシ)-5-[4-(4-ピリダジニル)-6-キノリニル]-3-ピリジニル}ベンゼンスルホンアミド)(オミパリシブ)、TGX-221((±)-7-メチル-2-(モルホリン-4-イル)-9-(1-フェニルアミノエチル)-ピリド[1,2-a]-ピリミジン-4-オン)、GSK2636771(2-メチル-1-(2-メチル-3-(トリフルオロメチル)ベンジル)-6-モルホリノ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-カルボン酸ジヒドロクロリド)、KIN-193((R)-2-((1-(7-メチル-2-モルホリノ-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-9-イル)エチル)アミノ)安息香酸)、TGR-1202/RP5264、GS-9820((S)-1-(4-((2-(2-アミノピリミジン-5-イル)-7-メチル-4-モヒドロキシプロパン(mohydroxypropan)-1-オン)、GS-1101(5-フルオロ-3-フェニル-2-([S)]-1-[9H-プリン-6-イルアミノ]-プロピル)-3H-キナゾリン-4-オン)、AMG-319、GSK-2269557、SAR245409(N-(4-(N-(3-((3,5-ジメトキシフェニル)アミノ)キノキサリン-2-イル)スルファモイル)フェニル)-3-メトキシ-4メチルベンズアミド)、BAY80-6946(2-アミノ-N-(7-メトキシ-8-(3-モルホリノプロポキシ)-2,3-ジヒドロイミダゾ[1,2-c]キナズ(quinaz))、AS 252424(5-[1-[5-(4-フルオロ-2-ヒドロキシ-フェニル)-フラン-2-イル]-メタ-(Z)-イリデン]-チアゾリジン-2,4-ジオン)、CZ 24832(5-(2-アミノ-8-フルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-N-tert-ブチルピリジン-3-スルホンアミド)、ブパルリシブ(5-[2,6-ジ(4-モルホリニル)-4-ピリミジニル]-4-(トリフルオロメチル)-2-ピリジンアミン)、GDC-0941(2-(1H-インダゾール-4-イル)-6-[[4-(メチルスルホニル)-1-ピペラジニル]メチル]-4-(4-モルホリニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン)、GDC-0980((S)-1-(4-((2-(2-アミノピリミジン-5-イル)-7-メチル-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシプロパン-1-オン(RG7422としても知られる))、SF1126((8S,14S,17S)-14-(カルボキシメチル)-8-(3-グアニジノプロピル)-17-(ヒドロキシメチル)-3,6,9,12,15-ペンタオキソ-1-(4-(4-オキソ-8-フェニル-4H-クロメン-2-イル)モルホリノ-4-イウム)-2-オキサ-7,10,13,16-テトラアザオクタデカン-18-オエート)、PF-05212384(N-[4-[[4-(ジメチルアミノ)-1-ピペリジニル]カルボニル]フェニル]-N’-[4-(4,6-ジ-4-モルホリニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素)(ゲダトリシブ)、LY3023414、BEZ235(2-メチル-2-{4-[3-メチル-2-オキソ-8-(キノリン-3-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル]フェニル}プロパンニトリル)(ダクトリシブ(dactolisib))、XL-765(N-(3-(N-(3-(3,5-ジメトキシフェニルアミノ)キノキサリン-2-イル)スルファモイル)フェニル)-3-メトキシ-4-メチルベンズアミド)及びGSK1059615(5-[[4-(4-ピリジニル)-6-キノリニル]メチレン]-2,4-チアゾリジンジオン)、PX886([(3aR,6E,9S,9aR,10R,11aS)-6-[[ビス(プロパ-2-エニル)アミノ]メチリデン]-5-ヒドロキシ-9-(メトキシメチル)-9a,11a-ジメチル-1,4,7-トリオキソ-2,3,3a,9,10,11-ヘキサヒドロインデノ[4,5h]イソクロメン-10-イル]アセテート(ソノリシブ(sonolisib)としても知られる))、LY294002、AZD8186、PF-4989216、ピララリシブ(pilaralisib)、GNE-317、PI-3065、PI-103、NU7441(KU-57788)、HS 173、VS-5584(SB2343)、CZC24832、TG100-115、A66、YM201636、CAY10505、PIK-75、PIK-93、AS-605240、BGT226(NVP-BGT226)、AZD6482、ボクスタリシブ(voxtalisib)、アルペリシブ、IC-87114、TGI100713、CH5132799、PKI-402、コパンリシブ(BAY 80-6946)、XL 147、PIK-90、PIK-293、PIK-294、3-MA(3-メチルアデニン)、AS-252424、AS-604850、アピトリシブ(GDC-0980;RG7422)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0437】
BTK阻害剤の例としては、イブルチニブ(PCI-32765としても知られる)(Imbruvica(商標))(1-[(3R)-3-[4-アミノ-3-(4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-イル]プロパ-2-エン-1-オン)、ジアニリノピリミジン系阻害剤、例えばAVL-101及びAVL-291/292(N-(3-((5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド)(Avila Therapeutics)(米国特許出願公開第2011/0117073号(その全体が引用することにより本明細書の一部をなす)を参照されたい)、ダサチニブ(N-(2-クロロ-6-メチルフェニル)-2-(6-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)-2-メチルピリミジン-4-イルアミノ)チアゾール-5-カルボキサミド)、LFM-A13(α-シアノ-β-ヒドロキシ-β-メチル-N-(2,5-ジブロモフェニル)プロペンアミド)、GDC-0834(R-N-(3-(6-(4-(1,4-ジメチル-3-オキソピペラジン-2-イル)フェニルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-2-メチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド)、CGI-560 4-(tert-ブチル)-N-(3-(8-(フェニルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)フェニル)ベンズアミド、CGI-1746(4-(tert-ブチル)-N-(2-メチル-3-(4-メチル-6-((4-(モルホリン-4-カルボニル)フェニル)アミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)ベンズアミド)、CNX-774(4-(4-((4-((3-アクリルアミドフェニル)アミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イル)アミノ)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミド)、CTA056(7-ベンジル-1-(3-(ピペリジン-1-イル)プロピル)-2-(4-(ピリジン-4-イル)フェニル)-1H-イミダゾ[4,5-g]キノキサリン-6(5H)-オン)、GDC-0834((R)-N-(3-(6-((4-(1,4-ジメチル-3-オキソピペラジン-2-イル)フェニル)アミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-2-メチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド)、GDC-0837((R)-N-(3-(6-((4-(1,4-ジメチル-3-オキソピペラジン-2-イル)フェニル)アミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-2-メチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド)、HM-71224、ACP-196、ONO-4059(Ono Pharmaceuticals)、PRT062607(4-((3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニル)アミノ)-2-(((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシル)アミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド塩酸塩)、QL-47(1-(1-アクリロイルインドリン-6-イル)-9-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ベンゾ[h][1,6]ナフチリジン-2(1H)-オン)及びRN486(6-シクロプロピル-8-フルオロ-2-(2-ヒドロキシメチル-3-{1-メチル-5-[5-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ピリジン-2-イルアミノ]-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-ピリジン-3-イル}-フェニル)-2H-イソキノリン-1-オン)、並びにBTK活性を阻害することが可能な他の分子、例えばAkinleye et ah, Journal of Hematology & Oncology, 2013, 6:59(その全体が引用することにより本明細書の一部をなす)に開示されるBTK阻害剤が挙げられる。
【0438】
Syk阻害剤は、セルデュラチニブ(Cerdulatinib)(4-(シクロプロピルアミノ)-2-((4-(4-(エチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド)、エントスプレチニブ(entospletinib)(6-(1H-インダゾール-6-イル)-N-(4-モルホリノフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミン)、フォスタマチニブ([6-({5-フルオロ-2-[(3,4,5-トリメトキシフェニル)アミノ]-4-ピリミジニル}アミノ)-2,2-ジメチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-4H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-4-イル]メチル二水素ホスフェート)、フォスタマチニブ二ナトリウム塩(ナトリウム(6-((5-フルオロ-2-((3,4,5-トリメトキシフェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-2,2-ジメチル-3-オキソ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-4(3H)-イル)メチルホスフェート)、BAY 61-3606(2-(7-(3,4-ジメトキシフェニル)-イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-イルアミノ)-ニコチンアミドHCl)、RO9021(6-[(1R,2S)-2-アミノ-シクロヘキシルアミノ]-4-(5,6-ジメチル-ピリジン-2-イルアミノ)-ピリダジン-3-カルボン酸アミド)、イマチニブ(Gleevac;4-[(4-メチルピペラジン-1-イル)メチル]-N-(4-メチル-3-{[4-(ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル]アミノ}フェニル)ベンズアミド)、スタウロスポリン、GSK143(2-(((3R,4R)-3-アミノテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4-(p-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド)、PP2(1-(tert-ブチル)-3-(4-クロロフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-アミン)、PRT-060318(2-(((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシル)アミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド)、PRT-062607(4-((3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニル)アミノ)-2-(((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシル)アミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド塩酸塩)、R112(3,3’-((5-フルオロピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ジフェノール)、R348(3-エチル-4-メチルピリジン)、R406(6-((5-フルオロ-2-((3,4,5-トリメトキシフェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-2,2-ジメチル-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-3(4H)-オン)、ピセアタンノール(3-ヒドロキシレスベラトロール)、YM193306(Singh et al. Discovery and Development of Spleen Tyrosine Kinase (SYK) Inhibitors, J. Med. Chem. 2012, 55, 3614-3643を参照されたい)、7-アザインドール、ピセアタンノール、ER-27319(Singh et al. Discovery and Development of Spleen Tyrosine Kinase (SYK) Inhibitors, J. Med. Chem. 2012, 55, 3614-3643(その全体が引用することにより本明細書の一部をなす)を参照されたい)、化合物D(Singh et al. Discovery and Development of Spleen Tyrosine Kinase (SYK) Inhibitors, J. Med. Chem. 2012, 55, 3614-3643(その全体が引用することにより本明細書の一部をなす)を参照されたい)、PRT060318(Singh et al. Discovery and Development of Spleen Tyrosine Kinase (SYK) Inhibitors, J. Med. Chem. 2012, 55, 3614-3643(その全体が引用することにより本明細書の一部をなす)を参照されたい)、ルテオリン(Singh et al. Discovery and Development of Spleen Tyrosine Kinase (SYK) Inhibitors, J. Med. Chem. 2012, 55, 3614-3643(その全体が引用することにより本明細書の一部をなす)を参照されたい)、アピゲニン(Singh et al. Discovery and Development of Spleen Tyrosine Kinase (SYK) Inhibitors, J. Med. Chem. 2012, 55, 3614-3643(その全体が引用することにより本明細書の一部をなす)を参照されたい)、ケルセチン(Singh et al. Discovery and Development of Spleen Tyrosine Kinase (SYK) Inhibitors, J. Med. Chem. 2012, 55, 3614-3643(その全体が引用することにより本明細書の一部をなす)を参照されたい)、フィセチン(Singh et al. Discovery and Development of Spleen Tyrosine Kinase (SYK) Inhibitors, J. Med. Chem. 2012, 55, 3614-3643(その全体が引用することにより本明細書の一部をなす)を参照されたい)、ミリセチン(Singh et al. Discovery and Development of Spleen Tyrosine Kinase (SYK) Inhibitors, J. Med. Chem. 2012, 55, 3614-3643(その全体が引用することにより本明細書の一部をなす)を参照されたい)、モリン(Singh et al. Discovery and Development of Spleen Tyrosine Kinase (SYK) Inhibitors, J. Med. Chem. 2012, 55, 3614-3643(その全体が引用することにより本明細書の一部をなす)を参照されたい)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0439】
一実施形態において、生物活性剤はMEK阻害剤である。MEK阻害剤は既知であり、例えばトラメチニブ/GSK1120212(N-(3-{3-シクロプロピル-5-[(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)アミノ]-6,8-ジメチル-2,4,7-トリオキソ-3,4,6,7-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル}フェニル)アセトアミド)、セルメチニブ(6-(4-ブロモ-2-クロロアニリノ)-7-フルオロ-N-(2-ヒドロキシエトキシ)-3-メチルベンズイミダゾール-5-カルボキサミド)、ピマセルチブ/AS703026/MSC 1935369((S)-N-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-3-((2-フルオロ-4-ヨードフェニル)アミノ)イソニコチンアミド)、XL-518/GDC-0973(1-({3,4-ジフルオロ-2-[(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)アミノ]フェニル}カルボニル)-3-[(2S)-ピペリジン-2-イル]アゼチジン-3-オール)、レファメチニブ/BAY869766/RDEA119(N-(3,4-ジフルオロ-2-(2-フルオロ-4-ヨードフェニルアミノ)-6-メトキシフェニル)-1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)シクロプロパン-1-スルホンアミド)、PD-0325901(N-[(2R)-2,3-ジヒドロキシプロポキシ]-3,4-ジフルオロ-2-[(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)アミノ]-ベンズアミド)、TAK733((R)-3-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-6-フルオロ-5-(2-フルオロ-4-ヨードフェニルアミノ)-8-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-4,7(3H,8H)-ジオン)、MEK162/ARRY438162(5-[(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)アミノ]-4-フルオロ-N-(2-ヒドロキシエトキシ)-1-メチル-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボキサミド)、R05126766(3-[[3-フルオロ-2-(メチルスルファモイルアミノ)-4-ピリジル]メチル]-4-メチル-7-ピリミジン-2-イルオキシクロメン-2-オン)、WX-554、R04987655/CH4987655(3,4-ジフルオロ-2-((2-フルオロ-4-ヨードフェニル)アミノ)-N-(2-ヒドロキシエトキシ)-5-((3-オキソ-1,2-オキサジナン-2イル)メチル)ベンズアミド)又はAZD8330(2-((2-フルオロ-4-ヨードフェニル)アミノ)-N-(2ヒドロキシエトキシ)-1,5-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド)、U0126-EtOH、PD184352(CI-1040)、GDC-0623、BI-847325、コビメチニブ、PD98059、BIX02189、BIX02188、ビニメチニブ、SL-327、TAK-733、PD318088が挙げられる。
【0440】
一実施形態において、生物活性剤はRaf阻害剤である。Raf阻害剤は既知であり、例えばベムラフェニブ(N-[3-[[5-(4-クロロフェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]カルボニル]-2,4-ジフルオロフェニル]-1-プロパンスルホンアミド)、トシル酸ソラフェニブ(4-[4-[[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイルアミノ]フェノキシ]-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド;4-メチルベンゼンスルホネート)、AZ628(3-(2-シアノプロパン-2-イル)-N-(4-メチル-3-(3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イルアミノ)フェニル)ベンズアミド)、NVP-BHG712(4-メチル-3-(1-メチル-6-(ピリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-イルアミノ)-N-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)ベンズアミド)、RAF-265(1-メチル-5-[2-[5-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-イル]ピリジン-4-イル]オキシ-N-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]ベンゾイミダゾール-2-アミン)、2-ブロモアルジシン(2-ブロモ-6,7-ジヒドロ-1H,5H-ピロロ[2,3-c]アゼピン-4,8-ジオン)、Rafキナーゼ阻害剤IV(2-クロロ-5-(2-フェニル-5-(ピリジン-4-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)フェノール)、ソラフェニブN-オキシド(4-[4-[[[[4-クロロ-3(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ]カルボニル]アミノ]フェノキシ]-N-メチル-2ピリジンカルボキサミド1-オキシド)、PLX-4720、ダブラフェニブ(GSK2118436)、GDC-0879、RAF265、AZ628、SB590885、ZM336372、GW5074、TAK-632、CEP-32496、LY3009120及びGX818(エンコラフェニブ)が挙げられる。
【0441】
一実施形態において、生物活性剤は、限定されるものではないが、MK-2206、GSK690693、ペリホシン(KRX-0401)、GDC-0068、トリシリビン、AZD5363、ホノキオール、PF-04691502及びミルテホシンを含むAKT阻害剤、限定されるものではないが、P406、ドビチニブ、キザルチニブ(AC220)、アムバチニブ(MP-470)、タンズチニブ(MLN518)、ENMD-2076及びKW-2449を含むFLT-3阻害剤、又はそれらの組合せである。
【0442】
一実施形態において、生物活性剤はmTOR阻害剤である。mTOR阻害剤の例としては、ラパマイシン及びその類縁体、エベロリムス(Afinitor)、テムシロリムス、リダフォロリムス、シロリムス及びデフォロリムスが挙げられるが、これらに限定されない。MEK阻害剤の例としては、トラメチニブ/GSK1120212(N-(3-{3-シクロプロピル-5-[(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)アミノ]-6,8-ジメチル-2,4,7-トリオキソ-3,4,6,7-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-1(2H-イル}フェニル)アセトアミド)、セルメチニブ(6-(4-ブロモ-2-クロロアニリノ)-7-フルオロ-N-(2-ヒドロキシエトキシ)-3-メチルベンゾイミダゾール-5-カルボキサミド)、ピマセルチブ/AS703026/MSC1935369((S)-N-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-3-((2-フルオロ-4-ヨードフェニル)アミノ)イソニコチンアミド)、XL-518/GDC-0973(1-({3,4-ジフルオロ-2-[(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)アミノ]フェニル}カルボニル)-3-[(2S)-ピペリジン-2-イル]アゼチジン-3-オール)(コビメチニブ)、レファメチニブ/BAY869766/RDEA119(N-(3,4-ジフルオロ-2-(2-フルオロ-4-ヨードフェニルアミノ)-6-メトキシフェニル)-1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)シクロプロパン-1-スルホンアミド)、PD-0325901(N-[(2R)-2,3-ジヒドロキシプロポキシ]-3,4-ジフルオロ-2-[(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)アミノ]-ベンズアミド)、TAK733((R)-3-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-6-フルオロ-5-(2-フルオロ-4-ヨードフェニルアミノ)-8-メチルピリド[2,3d]ピリミジン-4,7(3H,8H)-ジオン)、MEK162/ARRY438162(5-[(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)アミノ]-4-フルオロ-N-(2-ヒドロキシエトキシ)-1-メチル-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボキサミド)、R05126766(3-[[3-フルオロ-2-(メチルスルファモイルアミノ)-4-ピリジル]メチル]-4-メチル-7-ピリミジン-2-イルオキシクロメン-2-オン)、WX-554、R04987655/CH4987655(3,4-ジフルオロ-2-((2-フルオロ-4-ヨードフェニル)アミノ)-N-(2-ヒドロキシエトキシ)-5-((3-オキソ-1,2-オキサジナン-2-イル)メチル)ベンズアミド)又はAZD8330(2-((2-フルオロ-4-ヨードフェニル)アミノ)-N-(2-ヒドロキシエトキシ)-1,5-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0443】
一実施形態において、生物活性剤はRAS阻害剤である。RAS阻害剤の例としては、Reolysin及びsiG12D LODERが挙げられるが、これらに限定されない。
【0444】
一実施形態において、生物活性剤はHSP阻害剤である。HSP阻害剤としては、ゲルダナマイシン又は17-N-アリルアミノ-17-デメトキシゲルダナマイシン(17AAG)、及びラディシコールが挙げられるが、これらに限定されない。
【0445】
付加的な生物活性化合物としては、例えばエベロリムス、トラベクテジン、アブラキサン、TLK 286、AV-299、DN-101、パゾパニブ、GSK690693、RTA 744、ON 0910.Na、AZD 6244(ARRY-142886)、AMN-107、TKI-258、GSK461364、AZD 1152、エンザスタウリン、バンデタニブ、ARQ-197、MK-0457、MLN8054、PHA-739358、R-763、AT-9263、FLT-3阻害剤、VEGFR阻害剤、オーロラキナーゼ阻害剤、PIK-1モジュレーター、HDAC阻害剤、c-MET阻害剤、PARP阻害剤、Cdk阻害剤、IGFR-TK阻害剤、抗HGF抗体、焦点接着班キナーゼ阻害剤、Mapキナーゼ(mek)阻害剤、VEGF trap抗体、ペメトレキセド、パニツムマブ、アムルビシン、オレゴボマブ、Lep-etu、ノラトレキシド、azd2171、バタブリン(batabulin)、オファツムマブ、ザノリムマブ、エドテカリン、テトランドリン、ルビテカン、テスミリフェン(tesmilifene)、オブリメルセン、チシリムマブ、イピリムマブ、ゴシポール、Bio 111、131-I-TM-601、ALT-110、BIO 140、CC 8490、シレンギチド、ギマテカン、IL13-PE38QQR、INO 1001、IPdR1 KRX-0402、ルカントン、LY317615、ノイラジアブ(neuradiab)、ビテスパン(vitespan)、Rta 744、Sdx 102、タランパネル、アトラセンタン、Xr 311、ロミデプシン、ADS-100380、スニチニブ、5-フルオロウラシル、ボリノスタット、エトポシド、ゲムシタビン、ドキソルビシン、リポソームドキソルビシン、5’-デオキシ-5-フルオロウリジン、ビンクリスチン、テモゾロミド、ZK-304709、セリシクリブ;PD0325901、AZD-6244、カペシタビン、L-グルタミン酸、N-[4-[2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-イル)エチル]ベンゾイル]-,二ナトリウム塩七水和物、カンプトテシン、PEG標識イリノテカン、タモキシフェン、クエン酸トレミフェン、アナストラゾール、エキセメスタン、レトロゾール、DES(ジエチルスチルベストロール)、エストラジオール、エストロゲン、結合型エストロゲン、ベバシズマブ、IMC-1C11、CHIR-258);3-[5-(メチルスルホニルピペラジンメチル)-インドリル-キノロン、バタラニブ、AG-013736、AVE-0005、酢酸ゴセレリン、酢酸ロイプロリド、パモ酸トリプトレリン、酢酸メドロキシプロゲステロン、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、ラロキシフェン、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド、酢酸メゲストロール、CP-724714;TAK-165、HKI-272、エルロチニブ、ラパチニブ、カネルチニブ、ABX-EGF抗体、アービタックス、EKB-569、PKI-166、GW-572016、ロナファルニブ、BMS-214662、チピファルニブ;アミホスチン、NVP-LAQ824、スベロイルアニリドヒドロキサム酸(suberoyl analide hydroxamic acid)、バルプロ酸、トリコスタチンA、FK-228、SU11248、ソラフェニブ、KRN951、アミノグルテチミド、アムサクリン、アナグレリド、L-アスパラギナーゼ、カルメット-ゲラン桿菌(BCG)ワクチン、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ブセレリン、ブスルファン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロドロネート、シプロテロン、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ジエチルスチルベストロール、エピルビシン、フルダラビン、フルドロコルチゾン、フルオキシメステロン、フルタミド、グリベック、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、イダルビシン、イホスファミド、イマチニブ、ロイプロリド、レバミゾール、ロムスチン、メクロレタミン、メルファラン、6-メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、マイトマイシン、ミトタン、ミトキサントロン、ニルタミド、オクトレオチド、オキサリプラチン、パミドロネート、ペントスタチン、プリカマイシン、ポルフィマー、プロカルバジン、ラルチトレキセド、リツキシマブ、ストレプトゾシン、テニポシド、テストステロン、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、トレチノイン、ビンデシン、13-シス-レチノイン酸、フェニルアラニンマスタード、ウラシルマスタード、エストラムスチン、アルトレタミン、フロクスウリジン、5-デオキシウリジン、シトシンアラビノシド、6-メルカプトプリン、デオキシコホルマイシン、カルシトリオール、バルルビシン、ミトラマイシン、ビンブラスチン、ビノレルビン、トポテカン、ラゾキシン、マリマスタット、COL-3、ネオバスタット(neovastat)、BMS-275291、スクアラミン、エンドスタチン、SU5416、SU6668、EMD121974、インターロイキン-12、IM862、アンギオスタチン、ビタキシン(vitaxin)、ドロロキシフェン、イドキシフェン(idoxyfene)、スピロノラクトン、フィナステリド、シミチジン(cimitidine)、トラスツズマブ、デニロイキンジフチトクス、ゲフィチニブ、ボルテゾミブ、パクリタキセル、クレモフォールを含まないパクリタキセル、ドセタキセル、エポチロンB、BMS-247550、BMS-310705、ドロロキシフェン、4-ヒドロキシタモキシフェン、ピペンドキシフェン、ERA-923、アルゾキシフェン、フルベストラント、アコルビフェン、ラソフォキシフェン、イドキシフェン、TSE-424、HMR-3339、ZK186619、トポテカン、PTK787/ZK 222584、VX-745、PD 184352、ラパマイシン、40-O-(2-ヒドロキシエチル)-ラパマイシン、テムシロリムス、AP-23573、RAD001、ABT-578、BC-210、LY294002、LY292223、LY292696、LY293684、LY293646、ワートマニン、ZM336372、L-779,450、PEG-フィルグラスチム、ダルベポエチン、エリトロポエチン、顆粒球コロニー刺激因子、ゾレドロネート、プレドニゾン、セツキシマブ、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、ヒストレリン、ペグ化インターフェロンα-2a、インターフェロンα-2a、ペグ化インターフェロンα-2b、インターフェロンα-2b、アザシチジン、PEG-L-アスパラギナーゼ、レナリドミド、ゲムツズマブ、ヒドロコルチゾン、インターロイキン-11、デキスラゾキサン、アレムツズマブ、オールトランスレチノイン酸、ケトコナゾール、インターロイキン-2、メゲストロール、免疫グロブリン、ナイトロジェンマスタード、メチルプレドニゾロン、イブリツモマブチウキセタン、アンドロゲン、デシタビン、ヘキサメチルメラミン、ベキサロテン、トシツモマブ、三酸化ヒ素、コルチゾン、エチドロネート、ミトタン、シクロスポリン、リポソームダウノルビシン、Edwina-アスパラギナーゼ、ストロンチウム89、カソピタント、ネツピタント(netupitant)、NK-1受容体アンタゴニスト、パロノセトロン、アプレピタント、ジフェンヒドラミン、ヒドロキシジン、メトクロプラミド、ロラゼパム、アルプラゾラム、ハロペリドール、ドロペリドール、ドロナビノール、デキサメサゾン、メチルプレドニゾロン、プロクロルペラジン、グラニセトロン、オンダンセトロン、ドラセトロン、トロピセトロン、ペグフィルグラスチム、エリトロポエチン、エポエチンα、ダルベポエチンα及びそれらの混合物が挙げられる。
【0446】
或る特定の実施形態においては、化合物をイホスファミドと組み合わせて投与する。
【0447】
一実施形態において、生物活性剤はメシル酸イマチニブ(Gleevac(商標))、ダサチニブ(Sprycel(商標))、ニロチニブ(Tasigna(商標))、ボスチニブ(Bosulif(商標))、トラスツズマブ(Herceptin(商標))、トラスツズマブ-DM1、ペルツズマブ(Perjeta(商標))、ラパチニブ(Tykerb(商標))、ゲフィチニブ(Iressa(商標))、エルロチニブ(Tarceva(商標))、セツキシマブ(Erbitux(商標))、パニツムマブ(Vectibix(商標))、バンデタニブ(Caprelsa(商標))、ベムラフェニブ(Zelboraf(商標))、ボリノスタット(Zolinza(商標))、ロミデプシン(Istodax(商標))、ベキサロテン(Tagretin(商標))、アリトレチノイン(Panretin(商標))、トレチノイン(Vesanoid(商標))、カルフィルゾミブ(Kyprolis(商標))、プララトレキサート(Folotyn(商標))、ベバシズマブ(Avastin(商標))、Ziv-アフリベルセプト(Zaltrap(商標))、ソラフェニブ(Nexavar(商標))、スニチニブ(Sutent(商標))、パゾパニブ(Votrient(商標))、レゴラフェニブ(Stivarga(商標))及びカボザンチニブ(Cometriq(商標))から選択されるが、これらに限定されない。
【0448】
或る特定の態様では、生物活性剤は抗炎症剤、化学療法剤、放射線治療剤、付加的な治療剤又は免疫抑制剤である。
【0449】
好適な化学療法生物活性剤としては、放射性分子、細胞毒素又は細胞毒性薬とも称される毒素が挙げられるが、これらに限定されず、細胞の生存能力にとって有害な任意の作用物質、及び化学療法化合物を含有するリポソーム又は他のベシクルが含まれる。一般的な抗癌医薬品としては、ビンクリスチン(Oncovin(商標))又はリポソームビンクリスチン(Marqibo(商標))、ダウノルビシン(ダウノマイシン又はCerubidine(商標))又はドキソルビシン(アドリアマイシン(商標))、シタラビン(シトシンアラビノシド、ara-C又はCytosar(商標))、L-アスパラギナーゼ(Elspar(商標))又はPEG-L-アスパラギナーゼ(ペグアスパラガーゼ又はOncaspar(商標))、エトポシド(VP-16)、テニポシド(Vumon(商標))、6-メルカプトプリン(6-MP又はPurinethol(商標))、メトトレキサート、シクロフォスファミド(Cytoxan(商標))、プレドニゾン、デキサメサゾン(Decadron)、イマチニブ(Gleevec(商標))、ダサチニブ(Sprycel(商標))、ニロチニブ(Tasigna(商標))、ボスチニブ(Bosulif(商標))及びポナチニブ(Iclusig(商標))が挙げられる。
【0450】
付加的な好適な化学療法剤の例としては、1-デヒドロテストステロン、5-フルオロウラシル、ダカルバジン、6-メルカプトプリン、6-チオグアニン、アクチノマイシンD、アドリアマイシン、アルデスロイキン、アルキル化剤、アロプリノールナトリウム、アルトレタミン、アミホスチン、アナストロゾール、アントラマイシン(AMC)、抗有糸分裂剤、シス-ジクロロジアミン白金(II)(DDP)(シスプラチン)、ジアミノジクロロ白金、アントラサイクリン、抗生物質、代謝拮抗物質、アスパラギナーゼ、BCG生菌(BCG live)(膀胱内)、ベタメタゾンリン酸ナトリウム及び酢酸ベタメタゾン、ビカルタミド、硫酸ブレオマイシン、ブスルファン、ロイコボリンカルシウム、カリケアマイシン、カペシタビン、カルボプラチン、ロムスチン(CCNU)、カルムスチン(BSNU)、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、コルヒチン、結合型エストロゲン、シクロフォスファミド、シクロトスファミド(Cyclothosphamide)、シタラビン、シタラビン、サイトカラシンB、シトキサン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダクチノマイシン(以前はアクチノマイシン)、ダウノルビシンHCL、クエン酸ダウノルビシン、デニロイキンジフチトクス、デキスラゾキサン、ジブロモマンニトール、ジヒドロキシアントラシンジオン(dihydroxy anthracin dione)、ドセタキセル、メシル酸ドラセトロン、ドキソルビシンHCL、ドロナビノール、大腸菌(E. coli)L-アスパラギナーゼ、エメチン、エポエチン-α、エルウィニアL-アスパラギナーゼ、エステル化エストロゲン、エストラジオール、リン酸エストラムスチンナトリウム、エチジウムブロミド、エチニルエストラジオール、エチドロネート、エトポシド、シトロボラム因子、リン酸エトポシド、フィルグラスチム、フロクスウリジン、フルコナゾール、リン酸フルダラビン、フルオロウラシル、フルタミド、フォリン酸、ゲムシタビンHCL、グルココルチコイド、酢酸ゴセレリン、グラミシジンD、グラニセトロンHCL、ヒドロキシウレア、イダルビシンHCL、イホスファミド、インターフェロンα-2b、イリノテカンHCL、レトロゾール、ロイコボリンカルシウム、酢酸ロイプロリド、レバミゾールHCL、リドカイン、ロムスチン、メイタンシノイド、メクロレタミンHCL、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、メルファランHCL、メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、メチルテストステロン、ミトラマイシン、マイトマイシンC、ミトタン、ミトキサントロン、ニルタミド、酢酸オクトレオチド、オンダンセトロンHCL、パクリタキセル、パミドロン酸二ナトリウム、ペントスタチン、ピロカルピンHCL、プリマイシン(plimycin)、ポリフェプロザン20カルムスチンインプラント、ポルフィマーナトリウム、プロカイン、プロカルバジンHCL、プロプラノロール、リツキシマブ、サルグラモスチム、ストレプトゾトシン、タモキシフェン、タキソール、テニポシド、テノポシド(tenoposide)、テストラクトン、テトラカイン、チオエパクロラムブシル(thioepa chlorambucil)、チオグアニン、チオテパ、トポテカンHCL、クエン酸トレミフェン、トラスツズマブ、トレチノイン、バルルビシン、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン及び酒石酸ビノレルビンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0451】
幾つかの実施形態においては、本発明の化合物は、化学療法剤(例えば細胞毒性薬、又は癌の治療に有用な他の化学化合物)と組み合わせて投与される。化学療法剤の例としては、アルキル化剤、代謝拮抗物質、葉酸類似体、ピリミジン類似体、プリン類似体及び関連の阻害剤、ビンカアルカロイド、エピポドフィロトキシン、抗生物質、L-アスパラギナーゼ、トポイソメラーゼ阻害剤、インターフェロン、白金配位錯体、アントラセンジオン置換尿素、メチルヒドラジン誘導体、副腎皮質抑制剤、副腎皮質ステロイド、プロゲスチン、エストロゲン、抗エストロゲン、アンドロゲン、抗アンドロゲン、並びにゴナドトロピン放出ホルモン類似体が挙げられる。5-フルオロウラシル(5-FU)、ロイコボリン(LV)、イリノテカン、オキサリプラチン、カペシタビン、パクリタキセル及びドセタキセルも含まれる。化学療法剤の非限定的な例としては、チオテパ及びシクロホスファミド等のアルキル化剤;ブスルファン、インプロスルファン及びピポスルファン等のアルキルスルホネート;ベンゾドーパ(benzodopa)、カルボコン、メツレドーパ(meturedopa)及びウレドーパ(uredopa)等のアジリジン;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホラミド及びトリメチロールメラミンを含むエチレンイミン及びメチラメラミン(methylamelamines);アセトゲニン(特にブラタシン及びブラタシノン);カンプトテシン(合成類似体トポテカンを含む);ブリオスタチン;カリスタチン;CC-1065(そのアドゼレシン、カルゼレシン及びビゼレシン合成類似体を含む);クリプトフィシン(特にクリプトフィシン1及びクリプトフィシン8);ドラスタチン;デュオカルマイシン(合成類似体KW-2189及びCB1-TM1を含む);エリュテロビン;パンクラチスタチン;サルコジクチイン;スポンギスタチン;クロラムブシル、クロルナファジン、シクロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノブエンビキン、フェネステリン、プレドニマスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタード等のナイトロジェンマスタード;カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン及びラニムスチン等のニトロソウレア;エンジイン抗生物質(例えば、カリケアマイシン、特にカリケアマイシンγll及びカリケアマイシンωll(例えば、Agnew, Chem. Inti. Ed Engl. 33:183-186 (1994)を参照されたい))等の抗生物質;ジネミシンAを含むジネミシン;クロドロネート等のビスホスホネート;エスペラミシン;並びにネオカルチノスタチンクロモフォア及び関連色素タンパク質エンジイン抗生物質クロモフォア)、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アントラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン(carabicin)、カミノマイシン(caminomycin)、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、ADRIAMYCIN(商標)(モルホリノドキソルビシン、シアノモルホリノドキソルビシン、2-ピロリノドキソルビシン及びデオキシドキソルビシンを含むドキソルビシン)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシンC等のマイトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン(potfiromycin)、ピューロマイシン、ケラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン(rodorubicin)、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;メトトレキサート及び5-フルオロウラシル(5-FU)等の代謝拮抗物質;デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサート等の葉酸類似体;フルダラビン、6-メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン等のプリン類似体;アンシタビン、アザシチジン、6-アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン等のピリミジン類似体;カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトン等のアンドロゲン;アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタン等の抗副腎剤(anti-adrenals);フロリン酸(frolinic acid)等の葉酸補充剤;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトレキサート;デフォファミン(defofamine);デメコルシン;ジアジクオン;エルフォルミチン(elfomithine);酢酸エリプチニウム;エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシウレア;レンチナン;ロニダミン;メイタンシン及びアンサミトシン等のメイタンシノイド;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン;ポドフィリン酸;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(商標)多糖類複合体(JHS Natural Products,Eugene,OR);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフラン(sizofuran);スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジクオン;2,2’,2’’-トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(特にT-2トキシン、ベラクリン(verracurin)A、ロリジンA及びアングイジン);ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara-C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキソイド、例えばTAXOL(商標)(パクリタキセル;Bristol-Myers Squibb Oncology,Princeton,NJ)、クレモフォールを含まないパクリタキセルのアルブミン改変ナノ粒子製剤であるABRAXANE(商標)(American Pharmaceutical Partners,Schaumberg,IL)及びTAXOTERE(商標)ドセタキセル(Rhone-Poulenc Rorer,Antony,France);クロラムブシル;GEMZAR(商標)ゲムシタビン;6-チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;シスプラチン、オキサリプラチン及びカルボプラチン等の白金配位錯体;ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP-16);イホスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチン;NAVELBINE(商標)ビノレルビン;ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;xeloda;イバンドロネート;イリノテカン(例えばCPT-11);トポイソメラーゼ阻害剤RFS 2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイン酸等のレチノイド;カペシタビン;並びに上記のいずれかの薬学的に許容可能な塩、酸又は誘導体が挙げられる。2つ以上の化学療法剤を本発明の化合物と組み合わせて投与されるカクテルに使用することができる。併用化学療法の好適な投与計画が当該技術分野において既知である。例えば、併用投与計画は、Saltz et al., Proc. Am. Soc. Clin. Oncol. 18:233a (1999)及びDouillard et al., Lancet 355(9209): 1041-1047 (2000)に記載されている。
【0452】
本明細書に開示される化合物と組み合わせて投与することができる付加的な治療剤としては、ベバシズマブ、スチニブ(sutinib)、ソラフェニブ、2-メトキシエストラジオールすなわち2ME2、フィナスネート(finasunate)、バタラニブ、バンデタニブ、アフリベルセプト、ボロシキシマブ、エタラシズマブ(MEDI-522)、シレンギチド、エルロチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、ゲフィチニブ、トラスツズマブ、ドビチニブ、フィギツムマブ、アタシセプト、リツキシマブ、アレムツズマブ、アルデスロイキン(aldesleukine)、アトリズマブ、トシリズマブ、テムシロリムス、エベロリムス、ルカツムマブ(lucatumumab)、ダセツズマブ、HLL1、huN901-DM1、アチプリモード、ナタリズマブ、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、マリゾミブ、タネスピマイシン、メシル酸サキナビル、リトナビル、メシル酸ネルフィナビル、硫酸インジナビル、ベリノスタット、パノビノスタット、マパツムマブ、レクサツムマブ、デュラネルミン(dulanermin)、ABT-737、オブリメルセン、プリチデプシン(plitidepsin)、タルマピモド(talmapimod)、P276-00、エンザスタウリン、チピファルニブ、ペリホシン、イマチニブ、ダサチニブ、レナリドミド、サリドマイド、シンバスタチン、セレコキシブ、バゼドキシフェン、AZD4547、リロツムマブ、オキサリプラチン(Eloxatin)、PD0332991、リボシクリブ(LEE011)、アベマシクリブ(LY2835219)、HDM201、フルベストラント(Faslodex)、エキセメスタン(Aromasin)、PIM447、ルキソリチニブ(INC424)、BGJ398、ネシツムマブ、ペメトレキセド(Alimta)及びラムシルマブ(IMC-1121B)が挙げられる。
【0453】
一実施形態において、付加的な療法はモノクローナル抗体(MAb)である。一部のMAbは、癌細胞を破壊する免疫応答を刺激する。B細胞によって自然に産生される抗体と同様に、これらのMAbは癌細胞表面を「被覆し」、免疫系によるその破壊を誘発する可能性がある。例えば、ベバシズマブは腫瘍細胞、及び腫瘍微小環境中の他の細胞によって分泌されるタンパク質であり、腫瘍血管の発生を促進する血管内皮成長因子(VEGF)を標的とする。VEGFはベバシズマブに結合すると、その細胞受容体と相互作用することができず、新たな血管の成長をもたらすシグナル伝達が妨げられる。同様に、セツキシマブ及びパニツムマブは上皮成長因子受容体(EGFR)を標的とし、トラスツズマブはヒト上皮成長因子受容体2(HER-2)を標的とする。細胞表面成長因子受容体に結合するMAbは、標的受容体が正常な成長促進シグナルを送るのを防ぐ。これらはアポトーシスを誘発し、腫瘍細胞を破壊するように免疫系を活性化する可能性もある。
【0454】
本発明の一態様では、生物活性剤は免疫抑制剤である。免疫抑制剤は、カルシニューリン阻害剤、例えばシクロスポリン又はアスコマイシン、例えばシクロスポリンA(NEORAL(商標))、FK506(タクロリムス)、ピメクロリムス、mTOR阻害剤、例えばラパマイシン又はその誘導体、例えばシロリムス(RAPAMUNE(商標))、エベロリムス(Certican(商標))、テムシロリムス、ゾタロリムス、バイオリムス-7、バイオリムス-9、ラパログ、例えばリダフォロリムス、アザチオプリン、campath 1H、S1P受容体モジュレーター、例えばフィンゴリモド又はその類縁体、抗IL-8抗体、ミコフェノール酸又はその塩、例えばナトリウム塩又はそのプロドラッグ、例えばミコフェノール酸モフェチル(CELLCEPT(商標))、OKT3(ORTHOCLONE OKT3(商標))、プレドニゾン、ATGAM(商標)、THYMOGLOBULIN(商標)、ブレキナルナトリウム、OKT4、T10B9.A-3A、33B3.1、15-デオキシスペルグアリン、トレスペリムス(tresperimus)、レフルノミド(ARAVA(商標))、CTLAI-Ig、抗CD25、抗IL2R、バシリキシマブ(SIMULECT(商標))、ダクリズマブ(ZENAPAX(商標))、ミゾリビン、メトトレキサート、デキサメサゾン、ISAtx-247、SDZ ASM 981(ピメクロリムス、Elidel(商標))、CTLA4Ig(アバタセプト)、ベラタセプト、LFA3Ig、エタネルセプト(ImmunexによりEnbrel(商標)として販売される)、アダリムマブ(Humira(商標))、インフリキシマブ(Remicade(商標))、抗LFA-1抗体、ナタリズマブ(Antegren(商標))、エンリモマブ、ガビリモマブ(gavilimomab)、抗胸腺細胞免疫グロブリン、シプリズマブ、アレファセプト、エファリズマブ、ペンタサ、メサラジン、アサコール、リン酸コデイン、ベノリレート、フェンブフェン、ナプロシン、ジクロフェナク、エトドラク及びインドメタシン、アスピリン及びイブプロフェンであり得る。
【0455】
幾つかの実施形態においては、生物活性剤は、癌治療に使用されるサイトカイン(例えば、インターフェロン又はインターロイキン(例えばIL-2))等の生物学的製剤である治療剤である。幾つかの実施形態においては、生物学的製剤は、抗VEGF剤、例えばベバシズマブ(AVASTIN(商標))等の血管新生抑制剤である。幾つかの実施形態においては、生物学的製剤は、標的を作動して(agonizes)、抗癌応答を刺激するか、又は癌に重要な抗原に拮抗する免疫グロブリン系生物学的製剤、例えばモノクローナル抗体(例えばヒト化抗体、完全ヒト抗体、Fc融合タンパク質又はその機能的フラグメント)である。かかる作用物質としては、RITUXAN(商標)(リツキシマブ)、ZENAPAX(商標)(ダクリズマブ)、SIMULECT(商標)(バシリキシマブ)、SYNAGIS(商標)(パリビズマブ)、REMICADE(商標)(インフリキシマブ)、HERCEPTIN(商標)(トラスツズマブ)、MYLOTARG(商標)(ゲムツズマブオゾガマイシン)、CAMPATH(商標)(アレムツズマブ)、ZEVALIN(商標)(イブリツモマブチウキセタン)、HUMIRA(商標)(アダリムマブ)、XOLAIR(商標)(オマリズマブ)、BEXXAR(商標)(トシツモマブ-l-131)、RAPTIVA(商標)(エファリズマブ)、ERBITUX(商標)(セツキシマブ)、AVASTIN(商標)(ベバシズマブ)、TYSABRI(商標)(ナタリズマブ)、ACTEMRA(商標)(トシリズマブ)、VECTIBIX(商標)(パニツムマブ)、LUCENTIS(商標)(ラニビズマブ)、SOURIS(商標)(エクリズマブ)、CIMZIA(商標)(セルトリズマブペゴル)、SIMPONI(商標)(ゴリムマブ)、ILARIS(商標)(カナキヌマブ)、STELARA(商標)(ウステキヌマブ)、ARZERRA(商標)(オファツムマブ)、PROLIA(商標)(デノスマブ)、NUMAX(商標)(モタビズマブ)、ABTHRAX(商標)(ラキシバクマブ)、BENLYSTA(商標)(ベリムマブ)、YERVOY(商標)(イピリムマブ)、ADCETRIS(商標)(ブレンツキシマブベドチン)、PERJETA(商標)(ペルツズマブ)、KADCYLA(商標)(アドトラスツズマブエムタンシン)及びGAZYVA(商標)(オビヌツズマブ)が挙げられる。抗体-薬物複合体も含まれる。
【0456】
併用療法は、非薬物治療である治療剤を含んでいてもよい。例えば、放射線療法、凍結療法、温熱療法及び/又は腫瘍組織の外科的切除に加えて化合物が投与され得る。
【0457】
或る特定の実施形態においては、第1及び第2の治療剤が同時に又はいずれかの順序で順次に投与される。第1の治療剤は、第2の治療剤の直前又は直後、最大1時間、最大2時間、最大3時間、最大4時間、最大5時間、最大6時間、最大7時間、最大8時間、最大9時間、最大10時間、最大11時間、最大12時間、最大13時間、14時間、最大16時間、最大17時間、最大(up)18時間、最大19時間、最大20時間、最大21時間、最大22時間、最大23時間、最大24時間、又は最大1日~7日、1日~14日、1日~21日若しくは1日~30日前又は後に投与することができる。
【0458】
或る特定の実施形態においては、第2の治療剤は、本発明の化合物とは異なる投与スケジュールで投与される。例えば、第2の治療剤は、治療サイクル毎に1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日又は14日の治療休日を有し得る。別の実施形態においては、第1の治療剤が治療休日を有する。例えば、第1の治療剤は、治療サイクル毎に1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日又は14日の治療休日を有し得る。或る特定の実施形態においては、第1及び第2の治療剤の両方が治療休日を有する。
【0459】
VIII. 医薬組成物
本明細書に記載される式I、式II、式III、式IV、式V、又は式VIの化合物は、純粋な(neat)化学物質として投与することができるが、より典型的には、本明細書に記載のいずれかの障害に対するかかる治療を必要とする患者、典型的にはヒトに対して有効量を含む医薬組成物として投与される。したがって、本開示は、本明細書に記載の使用のいずれかのための有効量の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体とともに含む医薬組成物を提供する。医薬組成物は、活性剤として化合物又は塩のみ、又は代替的な実施形態において、化合物及び少なくとも1つの付加的な活性剤を含有し得る。
【0460】
概して、本開示の組成物は、許容される投与方法のいずれかによって治療有効量で投与される。好適な投与量範囲は、治療される疾患の重症度、被験体の年齢及び相対的健康、使用される化合物の効力、投与の経路及び形態、投与の対象となる適応症、並びに関与する医師の選好及び経験等の多数の要因によって決まる。かかる疾患を治療する当業者は、過度の実験を行うことなく、個人的な知識及び本願の開示に依存して、所与の疾患に対する開示の組成物の治療有効量を確認することができる。
【0461】
或る特定の実施形態においては、医薬組成物は、単位剤形に約0.1mg~約2000mg、約10mg~約1000mg、約100mg~約800mg又は約200mg~約600mgの活性化合物と、任意に約0.1mg~約2000mg、約10mg~約1000mg、約100mg~約800mg又は約200mg~約600mgの付加的な活性剤とを含有する剤形である。例は、少なくとも0.1mg、1mg、5mg、10mg、25mg、50mg、100mg、200mg、250mg、300mg、400mg、500mg、600mg、700mg又は750mgの活性化合物又はその塩を含む剤形である。
【0462】
代替的な実施形態においては、患者を低用量療法で治療することができる。例えば、医薬組成物は約0.1μg~約2000μg、約10μg~約1000μg、約100μg~約800μg又は約200μg~約600μgの活性化合物を含有する剤形であり得る。例は少なくとも0.1mg、1mg、5mg、10mg、25mg、50mg、100mg、200mg、250mg、300mg、400mg、500mg、600mg、700mg又は750mgの活性化合物又はその塩を含む剤形である。
【0463】
幾つかの実施形態においては、本明細書に開示されるか、又は記載のように使用される化合物を1日1回(QD)、1日2回(BID)又は1日3回(TID)投与する。幾つかの実施形態においては、本明細書に開示されるか、又は記載のように使用される化合物を少なくとも1日、少なくとも2日、少なくとも3日、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも11日、少なくとも12日、少なくとも13日、少なくとも14日、少なくとも15日、少なくとも16日、少なくとも17日、少なくとも18日、少なくとも19日、少なくとも20日、少なくとも21日、少なくとも22日、少なくとも23日、少なくとも24日、少なくとも25日、少なくとも26日、少なくとも27日、少なくとも28日、少なくとも29日、少なくとも30日、少なくとも31日、少なくとも35日、少なくとも45日、少なくとも60日、少なくとも75日、少なくとも90日、少なくとも120日、少なくとも150日、少なくとも180日又はそれ以上にわたって少なくとも1日1回投与する。
【0464】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1日1回、1日2回、1日3回又は1日4回投与する。
【0465】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1日1回経口投与する。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1日2回経口投与する。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1日3回経口投与する。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1日4回経口投与する。
【0466】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1日1回静脈内投与する。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1日2回静脈内投与する。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1日3回静脈内投与する。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1日4回静脈内投与する。
【0467】
幾つかの実施形態においては、本明細書に開示されるか、又は記載のように使用される化合物を1日1回(QD)、1日2回(BID)又は1日3回(TID)投与する。幾つかの実施形態においては、本明細書に開示されるか、又は記載のように使用される化合物を少なくとも1日、少なくとも2日、少なくとも3日、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも11日、少なくとも12日、少なくとも13日、少なくとも14日、少なくとも15日、少なくとも16日、少なくとも17日、少なくとも18日、少なくとも19日、少なくとも20日、少なくとも21日、少なくとも22日、少なくとも23日、少なくとも24日、少なくとも25日、少なくとも26日、少なくとも27日、少なくとも28日、少なくとも29日、少なくとも30日、少なくとも31日、少なくとも35日、少なくとも45日、少なくとも60日、少なくとも75日、少なくとも90日、少なくとも120日、少なくとも150日、少なくとも180日又はそれ以上にわたって少なくとも1日1回投与する。
【0468】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1日1回、1日2回、1日3回又は1日4回投与する。
【0469】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1日1回経口投与する。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1日2回経口投与する。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1日3回経口投与する。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1日4回経口投与する。
【0470】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1日1回静脈内投与する。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1日2回静脈内投与する。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1日3回静脈内投与する。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1日4回静脈内投与する。
【0471】
幾つかの実施形態においては、本明細書に開示されるか、又は記載のように使用される化合物を1週間に1回(QW)、1週間に2回(BIW)又は1週間に3回(TIW)投与する。幾つかの実施形態においては、本明細書に開示されるか、又は記載のように使用される化合物を少なくとも1日、少なくとも2日、少なくとも3日、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも11日、少なくとも12日、少なくとも13日、少なくとも14日、少なくとも15日、少なくとも16日、少なくとも17日、少なくとも18日、少なくとも19日、少なくとも20日、少なくとも21日、少なくとも22日、少なくとも23日、少なくとも24日、少なくとも25日、少なくとも26日、少なくとも27日、少なくとも28日、少なくとも29日、少なくとも30日、少なくとも31日、少なくとも35日、少なくとも45日、少なくとも60日、少なくとも75日、少なくとも90日、少なくとも120日、少なくとも150日、少なくとも180日又はそれ以上にわたって少なくとも1週間に1回投与する。
【0472】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1週間に1回、1週間に2回、1週間に3回、1週間に4回、1週間に5回、1週間に6回又は、1週間に7回投与する。
【0473】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1週間に1回経口投与する。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1週間に2回経口投与する。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1週間に3回経口投与する。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1週間に4回経口投与する。
【0474】
或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1週間に1回静脈内投与する。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1週間に2回静脈内投与する。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1週間に3回静脈内投与する。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物を1週間に4回静脈内投与する。
【0475】
幾つかの実施形態においては、本発明の化合物は、治療サイクルの間に治療休日を設けて投与される。例えば、化合物は、治療サイクル毎に1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日又は14日の治療休日を有し得る。
【0476】
医薬組成物は、或るモル比の活性化合物と付加的な活性剤とを含んでいてもよい。例えば、医薬組成物は、約0.5:1、約1:1、約2:1、約3:1又は約1.5:1~約4:1のモル比の抗炎症剤又は免疫抑制剤を含有し得る。
【0477】
これらの組成物は、所望の結果を達成する任意の量の活性化合物、例えば0.1重量%~99重量%(wt%)の化合物、通常は少なくとも約5wt%の化合物を含有し得る。幾つかの実施形態は、約25wt%~約50wt%又は約5wt%~約75wt%の化合物を含有する。
【0478】
薬学的又は治療的に有効な量の組成物を患者に送達する。正確な有効量は、患者によって異なり、種、年齢、被験体の体格及び健康、治療される病態の性質及び程度、治療を行う医師の推奨、並びに投与に選択される治療薬又は治療薬の組合せによって決まる。所与の状況に対する有効量は、日常実験によって決定することができる。本開示の目的上、治療量は例えば、少なくとも1回の投与において約0.01mg/kg~約250mg/kg(体重)、より典型的には約0.1mg/kg~約10mg/kgの範囲内であり得る。被験体には、問題の障害の兆候、症状又は原因を軽減及び/又は緩和するか、又は生体系の任意の他の所望の変化をもたらすのに必要とされる回数の投与を行うことができる。必要に応じて、有効成分の持続放出投与又は制御放出投与に適した腸溶コーティングを有する製剤を調製することができる。
【0479】
或る特定の実施形態においては、用量は、約0.01mg/kg~100mg/kg(患者体重)の範囲、例えば約0.01mg/kg、約0.05mg/kg、約0.1mg/kg、約0.5mg/kg、約1mg/kg、約1.5mg/kg、約2mg/kg、約2.5mg/kg、約3mg/kg、約3.5mg/kg、約4mg/kg、約4.5mg/kg、約5mg/kg、約10mg/kg、約15mg/kg、約20mg/kg、約25mg/kg、約30mg/kg、約35mg/kg、約40mg/kg、約45mg/kg、約50mg/kg、約55mg/kg、約60mg/kg、約65mg/kg、約70mg/kg、約75mg/kg、約80mg/kg、約85mg/kg、約90mg/kg、約95mg/kg又は約100mg/kgである。
【0480】
医薬製剤は、単位剤形であるのが好ましい。かかる剤形においては、製剤は、適切な量の有効成分を含有する単位用量に細分される。単位剤形は、包装された錠剤、カプセル、及びバイアル又はアンプル内の粉末等の個別の量の製剤が包装に含まれる包装された製剤であってもよい。また、単位剤形はカプセル、錠剤、カシェ剤若しくはトローチ剤自体であっても、又は包装された形態の適切な数のこれらのいずれかであってもよい。
【0481】
或る特定の実施形態においては、化合物は、薬学的に許容可能な塩として投与される。薬学的に許容可能な塩の非限定的な例としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプトン酸塩、ヘキサン酸塩、臭化水素酸塩、塩化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩(pectinate)、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩及び吉草酸塩が挙げられる。代表的なアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム及びマグネシウム、並びにアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン及びエチルアミンを含むが、これらに限定されない非毒性アンモニウム、第四級アンモニウム及びアミンカチオンが挙げられる。
【0482】
このため、本開示の組成物は、経口(口腔内及び舌下を含む)、直腸、経鼻、局所、経皮、経肺、腟内若しくは非経口(筋肉内、動脈内、髄腔内、皮下(subcutaneous)及び静脈内を含む)投与、注射、吸入若しくはスプレー、大動脈内、頭蓋内、真皮下(subdermal)、腹腔内、皮下投与に適したものを含む医薬製剤として、又は従来の薬学的に許容可能な担体を含む他の投与手段によって投与することができる。典型的な投与方法は、苦痛の程度に応じて調整することができる簡便な毎日の投与計画を用いた経口、局所又は静脈内投与である。
【0483】
意図される投与方法に応じて、医薬組成物は、固体、半固体又は液体の剤形、例えば錠剤、坐剤、丸薬、カプセル、粉末、液体、シロップ、懸濁液、クリーム、軟膏、ローション、ペースト、ゲル、スプレー、エアロゾル、フォーム又は油、注射液又は輸液、経皮パッチ、皮下パッチ、吸入製剤、医療デバイス、坐剤、口腔内若しくは舌下製剤、非経口製剤、又は点眼液等の形態、好ましくは正確な投与量の単回投与に適した単位剤形とすることができる。
【0484】
錠剤及びカプセル等の幾つかの剤形は、有効成分の適切な量、例えば所望の目的を達成するのに有効な量を含む適切な大きさの単位用量に細分される。組成物は、有効量の選択薬物を薬学的に許容可能な担体と組み合わせて含み、さらに、他の医薬品、アジュバント、希釈剤、緩衝剤等を含むことができる。
【0485】
担体は、賦形剤及び希釈剤を含み、治療される患者への投与に適するように十分に高い純度及び十分に低い毒性である必要がある。担体は不活性であっても、又はそれ自体に薬効を有していてもよい。化合物と併用される担体の量は、化合物の単位用量につき投与に有用な量の物質を与えるのに十分なものである。
【0486】
担体のクラスとしては、アジュバント、結合剤、緩衝剤、着色料、希釈剤、崩壊剤、賦形剤、乳化剤、香味料、ゲル、流動促進剤、滑沢剤、保存料、安定剤、界面活性剤、可溶化剤、錠剤化剤(tableting agents)、湿潤剤又は固化剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0487】
幾つかの担体が2つ以上のクラスに挙げられることがあり、例えば植物油を幾つかの製剤では滑沢剤として、他の製剤では希釈剤として使用することができる。
【0488】
例示的な薬学的に許容可能な担体としては、糖、デンプン、セルロース、トラガント末、モルト、ゼラチン、タルク、ワセリン、ラノリン、ポリエチレングリコール、アルコール、経皮浸透促進剤(transdermal enhancers)及び植物油が挙げられる。本発明の化合物の活性を実質的に妨げない任意の活性剤が医薬組成物に含まれていてもよい。
【0489】
幾つかの賦形剤としては、水、生理食塩水、グリセロール、ポリエチレングリコール、ヒアルロン酸、エタノール等の液体が挙げられるが、これらに限定されない。化合物は、例えば療法の目的に応じて所望される固体、液体、噴霧乾燥物、マイクロ粒子、ナノ粒子、制御放出システム等の形態で提供することができる。非液体製剤に適した賦形剤も当業者に既知である。薬学的に許容可能な賦形剤及び塩の徹底的な論考は、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Edition (Easton, Pennsylvania: Mack Publishing Company, 1990)に見ることができる。
【0490】
さらに、湿潤剤又は乳化剤、生理的緩衝物質、界面活性剤等の補助物質が、かかるビヒクル中に存在していてもよい。生理的緩衝液は、薬理学的に許容可能であり、製剤に所望のpH、すなわち生理学的に許容可能な範囲のpHを与える任意の溶液であり得る。緩衝溶液の例としては、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水、トリス緩衝食塩水、ハンクス緩衝食塩水等が挙げられる。
【0491】
固体組成物については、従来の非毒性固体担体として、例えば医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルク、セルロース、グルコース、スクロース、炭酸マグネシウム等が挙げられる。液体の薬学的に投与可能な組成物は例えば、本明細書に記載される活性化合物及び任意の医薬アジュバントを賦形剤、例えば水、生理食塩水、水性デキストロース、グリセロール、エタノール等に、例えば溶解し、分散させ、それにより溶液又は懸濁液を形成することによって調製することができる。必要に応じて、投与される医薬組成物は、湿潤剤又は乳化剤、pH緩衝剤等の非毒性補助物質、例えば酢酸ナトリウム、ソルビタンモノラウレート、トリエタノールアミン酢酸ナトリウム、トリエタノールアミンオレエート等を少量含有していてもよい。かかる剤形を調製する実際の方法は、当業者に既知であるか、又は明らかであり、例えば上記のRemington's Pharmaceutical Sciencesを参照されたい。
【0492】
更に別の実施形態においては、ポリカチオン(キトサン及びその第四級アンモニウム誘導体、ポリ-L-アルギニン、アミノ化ゼラチン)、ポリアニオン(N-カルボキシメチルキトサン、ポリアクリル酸)、及びチオール化ポリマー(カルボキシメチルセルロース-システイン、ポリカルボフィル-システイン、キトサン-チオブチルアミジン、キトサン-チオグリコール酸、キトサン-グルタチオンコンジュゲート)等のポリマーを含む浸透促進賦形剤の使用が提供される。
【0493】
或る特定の実施形態においては、賦形剤は、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム(二塩基性)、ステアリン酸カルシウム、クロスカルメロース、架橋ポリビニルピロリドン、クエン酸、クロスポビドン、システイン、エチルセルロース、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラクトース、ステアリン酸マグネシウム、マルチトール、マンニトール、メチオニン、メチルセルロース、メチルパラベン、微結晶性セルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポビドン、アルファ化デンプン、プロピルパラベン、パルミチン酸レチニル、シェラック、二酸化ケイ素、カルボキシメチルセルロースナトリウム、クエン酸ナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、ソルビトール、デンプン(トウモロコシ)、ステアリン酸、スクロース、タルク、二酸化チタン、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンC及びキシリトールから選択される。
【0494】
医薬組成物/組合せは、経口投与用に配合することができる。経口投与については、組成物は概して、錠剤、カプセル、ソフトゲルカプセルの形態をとり、又は水性若しくは非水性の溶液、懸濁液若しくはシロップであってもよい。錠剤及びカプセルが典型的な経口投与形態である。経口用の錠剤及びカプセルは、ラクトース及びトウモロコシデンプン等の1つ以上の一般に使用される担体を含むことができる。ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤も通例添加される。通例、本開示の組成物は、ラクトース、デンプン、スクロース、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、マンニトール、ソルビトール等の経口用の非毒性の薬学的に許容可能な不活性担体と組み合わせることができる。さらに、所望又は必要に応じて、好適な結合剤、滑沢剤、崩壊剤及び着色料を混合物に組み入れてもよい。好適な結合剤としては、デンプン、ゼラチン、グルコース又はβ-ラクトース等の天然糖、コーンシロップ、アラビアゴム、トラガカントゴム等の天然及び合成ゴム、又はアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックス等が挙げられる。これらの剤形に使用される滑沢剤としては、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム等が挙げられる。崩壊剤としては、限定されるものではないが、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガム等が挙げられる。
【0495】
液体懸濁液を使用する場合、活性剤をエタノール、グリセロール、水等の任意の経口用の非毒性の薬学的に許容可能な不活性担体、並びに乳化剤及び懸濁剤と組み合わせることができる。必要に応じて、香料、着色料及び/又は甘味料を添加してもよい。本明細書の経口製剤に組み入れる他の任意の成分としては、保存料、懸濁剤、増粘剤等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0496】
眼内送達については、化合物は所望に応じて、例えば硝子体内、基質内、前房内、テノン嚢下、網膜下、球後、球周囲、脈絡膜上、結膜、結膜下、強膜上、眼周囲、経強膜、球後、後強膜近傍、角膜周囲又は涙管注射により、若しくは粘液、ムチン若しくは粘膜関門を介して即時若しくは制御放出方式で、又は眼内デバイスにより投与することができる。
【0497】
非経口製剤は、液体の溶液若しくは懸濁液として、注射前の液体への可溶化若しくは懸濁に適した固体形態、又はエマルションとして従来の形態にて調製することができる。通例、滅菌注射用懸濁液は、好適な担体、分散剤又は湿潤剤と懸濁剤とを用いて当該技術分野において既知の手法に従って配合される。滅菌注射用製剤は、許容可能な程度に非毒性の非経口的に許容可能な希釈剤又は溶媒中の滅菌注射用溶液又は懸濁液とすることもできる。用いることができる許容可能なビヒクル及び溶媒には、水、リンガー液及び等張塩化ナトリウム溶液がある。加えて、滅菌不揮発性油、脂肪酸エステル又はポリオールが溶媒又は懸濁媒として従来用いられている。加えて、非経口投与には、一定レベルの投与量が維持されるように徐放システム又は持続放出システムを使用することが含まれ得る。
【0498】
非経口投与には、関節内、静脈内、筋肉内、皮内、腹腔内及び皮下経路が含まれ、酸化防止剤、緩衝剤、制菌剤、及び製剤を意図されるレシピエントの血液と等張にする溶質を含有し得る水性及び非水性の等張滅菌注射液、並びに懸濁剤、可溶化剤、増粘剤、安定剤及び保存料を含み得る水性及び非水性の滅菌懸濁液が含まれる。或る特定の非経口経路を介した投与は、滅菌注射器、又は連続注入システム等の他の何らかの機械デバイスによって推進される針又はカテーテルを通して本開示の製剤を患者の体内に導入することを含み得る。本開示によって提供される製剤は、当該技術分野において非経口投与に認められている注射器、注入器、ポンプ、又は任意の他のデバイスを用いて投与することができる。
【0499】
非経口投与用の本開示による製剤には、水性又は非水性の滅菌溶液、懸濁液又はエマルションが含まれる。非水性の溶媒又はビヒクルの例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油及びトウモロコシ油等の植物油、ゼラチン、並びにオレイン酸エチル等の注射用有機エステルである。かかる剤形は、保存料、湿潤剤、乳化剤及び分散剤等のアジュバントを含有していてもよい。これらは、例えば細菌捕捉フィルター(bacteria retaining filter)を通した濾過、組成物への滅菌剤の組入れ、組成物への照射又は組成物の加熱によって滅菌することができる。これらは、使用直前に滅菌水又は他の何らかの滅菌注射用媒体を用いて製造することもできる。
【0500】
滅菌注射用溶液は、必要量の本開示の化合物の1つ以上を、必要に応じて上に列挙した様々な他の成分を含む適切な溶媒に組み込み、続いて濾過減菌を行うことによって調製される。概して、分散液は、基本的な分散媒と上に列挙したものからの他の必要とされる成分とを含有する滅菌ビヒクルに様々な滅菌有効成分を組み入れることによって調製される。滅菌注射用溶液の調製のための滅菌粉末の場合、典型的な調製方法は、予め滅菌濾過した溶液から有効成分及び任意の付加的な所望の成分の粉末を生じる真空乾燥法及び凍結乾燥法である。このため、例えば、注射による投与に適した非経口組成物は1.5重量%の有効成分を10体積%のプロピレングリコール及び水に撹拌することによって調製される。溶液を塩化ナトリウムで等張にし、滅菌する。
【0501】
代替的には、本開示の医薬組成物は、直腸投与用の坐剤の形態で投与することができる。これらは、作用物質と、室温では固体であるが、直腸温度では液体であるため、直腸内で融解して薬物を放出する好適な非刺激性の賦形剤とを混合することによって調製することができる。かかる材料としては、ココアバター、ミツロウ及びポリエチレングリコールが挙げられる。
【0502】
本開示の医薬組成物は、鼻エアロゾル又は吸入によって投与することもできる。かかる組成物は、医薬製剤の技術分野において既知の手法に従って調製され、ベンジルアルコール若しくは他の好適な保存料、バイオアベイラビリティを高めるための吸収促進剤、フルオロカーボン若しくは窒素等の噴射剤、及び/又は他の従来の可溶化剤又は分散剤を用いて生理食塩水中の溶液として調製することができる。
【0503】
口腔内投与用の製剤としては、錠剤、トローチ剤、ゲル等が挙げられる。代替的には、口腔内投与は、当業者に既知の経粘膜送達システムを用いて達成することができる。本開示の化合物は、従来の経皮薬物送達システム、すなわち作用物質が通例、体表に貼り付けられる薬物送達デバイスとして働く積層構造内に含まれる経皮「パッチ」を用いて、皮膚又は粘膜組織を通して送達することもできる。かかる構造においては、薬物組成物は通例、上部裏打ち層の下にある層、すなわち「リザーバ」に含まれる。積層デバイスは、単一のリザーバを含んでいても、又は複数のリザーバを含んでいてもよい。一実施形態においては、リザーバは、薬物送達中に皮膚にシステムを貼り付ける働きをする、薬学的に許容可能な接触接着材料のポリマーマトリックスを含む。好適な皮膚接触接着材料の例としては、ポリエチレン、ポリシロキサン、ポリイソブチレン、ポリアクリレート、ポリウレタン等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0504】
代替的には、薬物含有リザーバ及び皮膚接触接着剤は、別個の異なる層として存在し、この場合、上記のようなポリマーマトリックスであっても、又は液体若しくはゲルのリザーバであっても、又は他の何らかの形態をとっていてもよいリザーバの下に接着剤がある。デバイスの上面となる、これらの積層体における裏打ち層は、積層構造の主要な構造要素として機能し、デバイスにその可撓性の多くを与える。裏打ち層に選択される材料は、活性剤及び存在する他の任意の材料に対して実質的に不透過性である必要がある。
【0505】
本開示の組成物は、特に気道への、鼻腔内投与を含むエアロゾル投与用に配合することができる。化合物は例えば、概して、例えば約5ミクロン以下の小さな粒径を有し得る。かかる粒径は、当該技術分野において既知の手段、例えば微粉化によって得ることができる。有効成分は、クロロフルオロカーボン(CFC)、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン若しくはジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素又は他の好適なガス等の好適な噴射剤とともに加圧パックに入れて提供される。エアロゾルは、好都合にはレシチン等の界面活性剤も含有し得る。薬物の用量は、計量バルブによって制御することができる。
【0506】
代替的には、有効成分は、乾燥粉末、例えばラクトース、デンプン、デンプン誘導体、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース及びポリビニルピロリジン(PVP)等の好適な粉末ベース中の化合物の混合粉末の形態で提供することができる。粉末担体が鼻腔内でゲルを形成する。例えば、粉末組成物は、例えばゼラチンのカプセル若しくはカートリッジ、又はブリスターパック内の単位投与形態にて与えることができ、そこから粉末を吸入器によって投与することができる。
【0507】
直腸投与に適した製剤は通例、単位用量坐剤として与えられる。これらは、活性化合物と1つ以上の従来の固体担体、例えばココアバターとを混和させた後、得られる混合物を成形することによって調製することができる。
【0508】
或る特定の実施形態においては、医薬組成物は、上で定義した投与方法を用いた皮膚への局所適用に適している。
【0509】
或る特定の実施形態においては、医薬組成物は、経皮投与に適しており、長時間にわたってレシピエントの表皮と密接に接触して留まるように適合させた個別パッチとして与えることができる。経皮投与に適した製剤は、イオン導入によって送達することもでき(例えば、Pharmaceutical Research 3 (6):318 (1986)を参照されたい)、通例、任意に緩衝化した活性化合物の水溶液の形態をとる。
【0510】
一実施形態においては、マイクロニードルパッチ又はデバイスが生体組織、特に皮膚を越えた又はその中への薬物の送達のために提供される。マイクロニードルパッチ又はデバイスは、皮膚又は他の組織の障壁を越えた又はその中への臨床的に関連する速度での薬物送達を、組織に対する損傷、疼痛又は刺激が殆ど又は全くなしに可能にする。
【0511】
肺への投与に好適な製剤は、広範な受動呼吸駆動及び能動動力駆動の単回/複数回投与乾燥粉末吸入器(DPI)によって送達することができる。呼吸器送達に最も一般的に使用されるデバイスとしては、ネブライザー、定量吸入器及び乾燥粉末吸入器が挙げられる。ジェットネブライザー、超音波ネブライザー及び振動メッシュネブライザーを含む幾つかのタイプのネブライザーが利用可能である。好適な肺送達デバイスの選択は、薬物及びその製剤の性質、作用部位及び肺の病態生理等のパラメーターによって決まる。
【0512】
薬物送達のための多くの方法及びデバイスが当該技術分野で既知である。非限定的な例は以下の特許及び特許出願(完全に引用することにより本明細書の一部をなす)に記載されている。例は、「眼用トロカール組立体(Ocular trocar assembly)」と題する米国特許第8,192,408号(Psivida Us, Inc.);「経強膜送達(Transcleral delivery)」と題する米国特許第7,585,517号(Macusight, Inc.);「眼科用組成物(Ophthalmic composition)」と題する米国特許第5,710,182号及び米国特許第5,795,913号(Santen OY);「眼疾患及び病態を治療する配合物(Formulations for treating ocular diseases and conditions)」と題する米国特許第8,663,639号、「血管透過性関連疾患又は病態のための配合物及び方法(Formulations and methods for vascular permeability-related diseases or conditions)」と題する米国特許第8,486,960号、「疾患又は病態の治療のための液体配合物(Liquid formulations for treatment of diseases or conditions)」と題する米国特許第8,367,097号及び米国特許第8,927,005号、「送達物質及びそれを使用する薬物送達系(Delivering substance and drug delivery system using the same)」と題する米国特許第7,455,855号(Santen Pharmaceutical Co., Ltd.);「視力及び疼痛のための適合治療用シールド(Conformable Therapeutic Shield For Vision and Pain)」と題する国際公開第2011/050365号、及び「疼痛管理及び視力のための治療用デバイス(Therapeutic Device for Pain Management and Vision)」と題する国際公開第2009/145842号(Forsight Labs, LLC);「植え込み型治療用デバイス(Implantable therapeutic device)」と題する米国特許第9,066,779号及び米国特許第8,623,395号、「治療用物質を送達する眼科用インプラント(Ophthalmic Implant for Delivering Therapeutic Substances)」と題する国際公開第2014/160884号、「後眼部薬物送達(Posterior segment drug delivery)」と題する米国特許第8,399,006号、米国特許第8,277,830号、米国特許第8,795,712号、米国特許第8,808,727号、米国特許第8,298,578号及び国際公開第2010/088548号、「ポート送達系インプラントからの低溶解性化合物の持続眼内送達系(Systems for Sustained Intraocular Delivery of Low Solubility Compounds from a Port Delivery System Implant)」と題する国際公開第2014/152959号及び米国特許出願公開第20140276482号、「薬物送達のための注入装置及び方法(Injector apparatus and method for drug delivery)」と題する米国特許第8,905,963号及び米国特許第9,033,911号、「粘液を増加又は低減する配合物及び方法(Formulations and Methods for Increasing or Reducing Mucus)」と題する国際公開第2015/057554号、「眼内挿入装置及び方法(Ocular insert apparatus and methods)」と題する米国特許第8,715,712号及び米国特許第8,939,948号、「治療用デバイスの挿入及び除去方法及び装置(Insertion and Removal Methods and Apparatus for Therapeutic Devices)」と題する国際公開第2013/116061号、「眼への薬物の持続放出のための眼科用システム(Ophthalmic System for Sustained Release of Drug to the Eye)」と題する国際公開第2014/066775号、「植え込み型治療用デバイス(Implantable Therapeutic Device)」と題する国際公開第2015/085234号及び国際公開第2012/019176号、「薬物送達のための多孔構造を決定する方法及び装置(Methods and Apparatus to determine Porous Structures for Drug Delivery)」と題する国際公開第2012/065006号、「前眼部薬物送達(Anterior Segment Drug Delivery)」と題する国際公開第2010/141729号、「眼痛の治療のための角膜脱神経(Corneal Denervation for Treatment of Ocular Pain)」と題する国際公開第2011/050327号、「植え込み型治療用デバイスを用いた小分子送達(Small Molecule Delivery with Implantable Therapeutic Device)」と題する国際公開第2013/022801号、「後眼部薬物送達のための結膜下インプラント(Subconjunctival Implant for Posterior Segment Drug Delivery)」と題する国際公開第2012/019047号、「埋め込みデバイス用の治療剤配合物(Therapeutic Agent Formulations for Implanted Devices)」と題する国際公開第2012/068549号、「組み合わせ送達方法及び装置(Combined Delivery Methods and Apparatus)」と題する国際公開第2012/019139号、「眼内挿入装置及び方法(Ocular Insert Apparatus and Methods)」と題する国際公開第2013/040426号、「薬物送達のための注入装置及び方法(Injector Apparatus and Method for Drug Delivery)」と題する国際公開第2012/019136号、「流体交換装置及び方法(Fluid Exchange Apparatus and Methods)」と題する国際公開第2013/040247号(ForSight Vision4, Inc.)、「フィードバックシステムを有する吸入デバイス(Inhalation Device with Feedback System)」と題する米国特許出願公開第2014/0352690号、「エアロゾル療法に使用される吸入デバイス(Inhalation Device for Use in Aerosol Therapy)」と題する米国特許第8,910,625号及び米国特許出願公開第2015/0165137号(Vectura GmbH);「吸入器(Inhalers)」と題する米国特許第6,948,496号、「乾燥粉末吸入器に使用される付着防止材料を含む粉末(Powders comprising anti-adherent materials for use in dry powder inhalers)」と題する米国特許出願公開第2005/0152849号、「乾燥粉末吸入器に使用される担体粒子(Carrier particles for use in dry powder inhalers)」と題する米国特許第6,582,678号、米国特許第8,137,657号、米国特許出願公開第2003/0202944号及び米国特許出願公開第2010/0330188号、「乾燥粉末吸入器に使用される粒子を作製する方法(Method of producing particles for use in dry powder inhalers)」と題する米国特許第6,221,338号、「粉末(Powders)」と題する米国特許第6,989,155号、「肺吸入により早漏を治療する医薬組成物(Pharmaceutical compositions for treating premature ejaculation by pulmonary inhalation)」と題する米国特許出願公開第2007/0043030号、「吸入器(Inhaler)」と題する米国特許第7,845,349号、「吸入器デバイスに使用される配合物(Formulations for Use in Inhaler Devices)」と題する米国特許出願公開第2012/0114709号及び米国特許第8,101,160号、「組成物及び使用(Compositions and Uses)」と題する米国特許出願公開第2013/0287854号、「医薬組成物に使用される粒子(Particles for Use in a Pharmaceutical Composition)」と題する米国特許出願公開第2014/0037737号及び米国特許第8,580,306号、「吸入デバイス用の混合流路(Mixing Channel for an Inhalation Device)」と題する米国特許出願公開第2015/0174343号、「医薬組成物に使用される粒子を作製する方法(Method of making particles for use in a pharmaceutical composition)」と題する米国特許第7,744,855号及び米国特許出願公開第2010/0285142号、「乾燥粉末吸入器用の医薬配合物(Pharmaceutical formulations for dry powder inhalers)」と題する米国特許第7,541,022号、米国特許出願公開第2009/0269412号及び米国特許出願公開第2015/0050350号(Vectura Limited)である。
【0513】
活性化合物を送達する方法の付加的な非限定的な例は、「眼病態の治療のための前房内インプラント(Intracameral Implant for Treatment of an Ocular Condition)」と題する国際公開第2015/085251号(Envisia Therapeutics, Inc.);「改変エアロゾル粒子及び関連方法(Engineered Aerosol Particles, and Associated Methods)」と題する国際公開第2011/008737号、「マクロファージ又は免疫応答を変調する幾何学的に改変した粒子及び方法(Geometrically Engineered Particles and Methods for Modulating Macrophage or Immune Responses)」と題する国際公開第2013/082111号、「特に非湿潤鋳型における粒子複製を用いた分解性化合物及びその使用方法(Degradable compounds and methods of use thereof, particularly with particle replication in non-wetting templates)」と題する国際公開第2009/132265号、「介入薬物送達系及び関連方法(Interventional drug delivery system and associated methods)」と題する国際公開第2010/099321号、「高い忠実度、サイズ及び形状の粒子を有するポリマー粒子複合材(Polymer particle composite having high fidelity order, size, and shape particles)」と題する国際公開第2008/100304号、「ナノ粒子製作方法、システム及び材料(Nanoparticle fabrication methods, systems, and materials)」と題する国際公開第2007/024323号(Liquidia Technologies, Inc.及びノースカロライナ大学チャペルヒル校);「眼内での制御放出配合物のイオン導入送達(Iontophoretic Delivery of a Controlled-Release Formulation in the Eye)」と題する国際公開第2010/009087号(Liquidia Technologies, Inc.及びEyegate Pharmaceuticals, Inc.)及び「カーゴの細胞内送達及び放出のための組成物及び方法(Compositions and Methods for Intracellular Delivery and Release of Cargo)」と題する国際公開第2009/132206号、「化粧品用途のためのナノ粒子(Nano-particles for cosmetic applications)」と題する国際公開第2007/133808号、「医療デバイス、材料及び方法(Medical device, materials, and methods)」と題する国際公開第2007/056561号、「パターン化材料を作製する方法(Method for producing patterned materials)」と題する国際公開第2010/065748号、「生物医学/生体材料用途のためのナノ構造表面及びそのプロセス(Nanostructured surfaces for biomedical/biomaterial applications and processes thereof)」と題する国際公開第2007/081876号(Liquidia Technologies, Inc.)に提示されている。
【0514】
薬物送達デバイス及び方法の付加的な非限定的な例としては、例えば「チロシンキナーゼ阻害剤の経口投与のための医薬剤形(Pharmaceutical Dosage Form For Oral Administration Of Tyrosine Kinase Inhibitor)」と題する米国特許出願公開第20090203709号(Abbott Laboratories);「プロドラッグの結膜下又は眼周囲送達による後眼部への活性薬物の送達(Delivery of an active drug to the posterior part of the eye via subconjunctival or periocular delivery of a prodrug)」と題する米国特許出願公開第20050009910号、「眼圧を低下させる生分解性ポリマー(Biodegradable polymers for lowering intraocular pressure)」と題する米国特許出願公開第20130071349号、「チロシンキナーゼミクロスフェア(Tyrosine kinase microspheres)」と題する米国特許第8,481,069号、「チロシンキナーゼミクロスフェアを作製する方法(Method of making tyrosine kinase microspheres)」と題する米国特許第8,465,778号、「チロシンキナーゼ阻害剤を含有する持続放出眼内インプラント及び関連方法(Sustained release intraocular implants containing tyrosine kinase inhibitors and related methods)」と題する米国特許第8,409,607号、「生分解性硝子体内チロシンキナーゼインプラント(Biodegradable intravitreal tyrosine kinase implants)」と題する米国特許第8,512,738号及び米国特許出願公開第2014/0031408号、「持続眼内放出のためのミクロスフェア薬物送達系(Microsphere Drug Delivery System for Sustained Intraocular Release)」と題する米国特許出願公開第2014/0294986号、「治療効果が延長された網膜症を治療する方法(Methods For Treating Retinopathy With Extended Therapeutic Effect)」と題する米国特許第8,911,768号(Allergan, Inc.);「改善された注射性を有する注射用懸濁液の調製(Preparation of injectable suspensions having improved injectability)」と題する米国特許第6,495,164号(Alkermes Controlled Therapeutics, Inc.);「充填材を含有する生分解性マイクロカプセル(Biodegradable Microcapsules Containing Filling Material)」と題する国際公開第2014/047439号(Akina, Inc.);「薬物送達用の組成物及び方法(Compositions And Methods For Drug Delivery)」と題する国際公開第2010/132664号(Baxter International Inc. Baxter Healthcare SA);「薬物担持量が向上したポリマーナノ粒子及びその使用方法(Polymeric nanoparticles with enhanced drug loading and methods of use thereof)」と題する米国特許出願公開第20120052041号(The Brigham and Women’s Hospital, Inc.);「治療剤を含む治療用ナノ粒子、並びにそれを作製及び使用する方法(Therapeutic Nanoparticles Comprising a Therapeutic Agent and Methods of Making and Using Same)」と題する米国特許出願公開第20140178475号、米国特許出願公開第20140248358号及び米国特許出願公開第20140249158号(BIND Therapeutics, Inc.);「薬物送達のためのポリマーマイクロ粒子(Polymer microparticles for drug delivery)」と題する米国特許第5,869,103号(Danbiosyst UK Ltd.);「Peg化ナノ粒子(Pegylated Nanoparticles)」と題する米国特許第8628801号(ナバーラ大学);「眼内薬物送達系(Ocular drug delivery system)」と題する米国特許出願公開第2014/0107025号(Jade Therapeutics, LLC);「改善された放出プロファイルを有するマイクロ粒子及び生分解性ゲルから構成される薬剤送達系、並びにその使用方法(Agent delivering system comprised of microparticle and biodegradable gel with an improved releasing profile and methods of use thereof)」と題する米国特許第6,287,588号、「放出プロファイルを改善するための生分解性材料内のマイクロ粒子から構成される生物活性剤送達系(Bioactive agent delivering system comprised of microparticles within a biodegradable to improve release profiles)」と題する米国特許第6,589,549号(Macromed, Inc.);「非線形親水性疎水性マルチブロックコポリマーのナノ粒子及びマイクロ粒子(Nanoparticles and microparticles of non-linear hydrophilichydrophobic multiblock copolymers)」と題する米国特許第6,007,845号及び米国特許第5,578,325号(Massachusetts Institute of Technology);「眼周囲又は結膜下投与のための眼科用デポー配合物(Ophthalmic depot formulations for periocular or subconjunctival administration)」と題する米国特許出願公開第20040234611号、米国特許出願公開第20080305172号、米国特許出願公開第20120269894号及び米国特許出願公開第20130122064号(Novartis Ag);「ブロックポリマー(Block polymer)」と題する米国特許第6,413,539号(Poly-Med, Inc.);「炎症を改善するための薬剤の送達(Delivery of an agent to ameliorate inflammation)」と題する米国特許出願公開第20070071756号(Peyman);「注射用デポー配合物、及びナノ粒子を含む難溶性薬物の持続放出をもたらす方法(Injectable Depot Formulations And Methods For Providing Sustained Release Of Poorly Soluble Drugs Comprising Nanoparticles)」と題する米国特許出願公開第20080166411号(Pfizer, Inc.);「生物活性分子の送達の向上のための方法及び組成物(Methods and compositions for enhanced delivery of bioactive molecules)」と題する米国特許第6,706,289号(PR Pharmaceuticals, Inc.);並びに「薬物送達用のマトリックスを含有するマイクロ粒子(Microparticle containing matrices for drug delivery)」と題する米国特許第8,663,674号(Surmodics)が挙げられる。
【0515】
IX. 一般的合成
本明細書に記載の化合物は、当業者に既知の方法によって調製することができる。非限定的な一例では、開示の化合物は、下記のスキームを用いて作製することができる。
【0516】
立体中心を有する本発明の化合物は便宜上、立体化学を有さずに描かれ得る。純粋な鏡像異性体及びジアステレオマーを当該技術分野で既知の方法によって調製することができることが当業者には認識される。光学活性な材料を得る方法の例として、少なくとも下記が挙げられる。
【0517】
i)結晶の物理的分離-個々の鏡像異性体の肉眼で見える結晶を手作業で分離する技術。別々の鏡像異性体の結晶が存在する、すなわち材料はコングロメレートであり、結晶は視覚的に識別される場合にこの技術を使用することができる。
【0518】
ii)同時結晶化-個々の鏡像異性体をラセミ体の溶液から別々に結晶させる技術であり、鏡像異性体が固体状態においてコングロメレートである場合のみ可能である。
【0519】
iii)酵素分解-鏡像異性体の酵素との反応速度の違いによりラセミ体を部分的に又は完全に分離する技術。
【0520】
iv)酵素不斉合成-少なくとも合成の1工程にて酵素反応を使用して、鏡像異性体として純粋な又は鏡像異性体として濃縮された所望の鏡像異性体の合成前駆物質を得る合成技術。
【0521】
v)化学不斉合成-キラル触媒又はキラル補助剤によって達成され得る、生成物において不斉性(すなわち、キラリティー)をもたらす条件下で非キラル前駆物質から所望の鏡像異性体を合成する合成技術。
【0522】
vi)ジアステレオマー分離-ラセミ化合物を、個々の鏡像異性体をジアステレオマーに変換する、鏡像異性体として純粋な試薬(キラル補助剤)と反応させる技術。その後、得られたジアステレオマーを、より明確な構造的な差異によって、クロマトグラフィー又は結晶化により分離した後にキラル補助剤を除去して所望の鏡像異性体を得る。
【0523】
vii)一次及び二次の不斉変換-ラセミ体に由来するジアステレオマーを迅速に平衡化して、所望の鏡像異性体に由来するジアステレオマーの溶解に優位性(preponderance)を生じさせるか、又は所望の鏡像異性体に由来するジアステレオマーの優先的な結晶化が平衡を乱し、最終的には原則として全ての材料を所望の鏡像異性体から結晶ジアステレオマーに変換する技術。その後、所望の鏡像異性体をジアステレオマーから解放する。
【0524】
viii)速度論的分割-この技術は、速度論的条件(kinetic conditions)下でのキラル、非ラセミ試薬、又は触媒との鏡像異性体の不均等な反応速度による、ラセミ体の部分的又は完全な分割(又は部分的に分割された化合物の更なる分割)の達成を指す。
【0525】
ix)非ラセミ前駆物質からのエナンチオ特異的(enantiospecific)合成-合成の間に立体化学の完全性が損なわれない又はほとんど損なわれない、所望の鏡像異性体を非キラル出発物質から得る合成技術。
【0526】
x)キラル液体クロマトグラフィー-固定相との異なる相互作用によって、ラセミ体の鏡像異性体を液体移動相において分離する技術(キラルHPLCによるものを含む)。固定相はキラル材料で作製されてもよく、又は移動相は異なる相互作用を引き起こすため追加のキラル材料を含んでもよい。
【0527】
xi)キラルガスクロマトグラフィー-ラセミ体を揮発させ、固定非ラセミキラル吸着相を備えるカラムにより、気体移動相においてそれらの異なる相互作用によって鏡像異性体を分離する技術。
【0528】
xii)キラル溶媒による抽出-特定のキラル溶媒中への1つの鏡像異性体の選択溶解により鏡像異性体が分離される技術。
【0529】
xiii)キラルメンブレンを越える輸送-ラセミ体を薄いメンブレンバリアと接触して配置する技術。バリアは、典型的には、一方にラセミ体が含まれる、2つの混和性流体を隔てるものであり、濃度又は圧力の差等の駆動力は、メンブレンバリアを越える優先的な輸送をもたらす。ラセミ体の1つの鏡像異性体のみを通過させるメンブレンの非ラセミキラル特性の結果として分離が起こる。
【0530】
xiv)擬似移動床クロマトグラフィーを一実施形態で使用する。多様なキラル固定相を商業的に入手することができる。
【0531】
X. 本発明に使用される構成要素の合成
4-(3,5-ジメトキシ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル)-6-メチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オンの合成
【化187】
工程1:THF(150mL)及び水(5mL)中の無水第三リン酸カリウム(2.74g、12.92mmol)の撹拌溶液をアルゴンで15分間パージした。次いで、4-ブロモ-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(3.0g、8.62mmol)及び2,6-ジメトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンズアルデヒド(3.78g、12.92mmol)を反応混合物に添加し、アルゴンで15分間パージした。1310584-14-5(XPhos-Pd-G2)(338.60mg)を反応混合物に添加し、アルゴンで10分間パージし、70℃で16時間撹拌した。反応進行をLCMS及びTLCによってモニタリングした。反応の完了後に残渣をセライトに通して濾過し、カラムクロマトグラフィー(逆相、アセトニトリル中の0.1%ギ酸)によって精製して、2,6-ジメトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]ベンズアルデヒド(41-1)(2.1g、4.24mmol、収率49.26%)を得た。LC-MS (ES
+): m/z 434.25 [M+H]
+
【0532】
工程2:DCE(3mL)及びMeOH(2mL)中の2,6-ジメトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]ベンズアルデヒド(41-1)(500mg、1.15mmol)及びtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(257.81mg、1.38mmol)の撹拌溶液に0℃で酢酸(32.99μL、576.76mmol)を添加し、室温で4時間撹拌を続けた。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(488.96mg、2.31mmol)を反応混合物に0℃で添加し、室温で16時間撹拌を続けた。反応の進行をTLCによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を真空下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(50mL)で希釈し、水で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗化合物をカラムクロマトグラフィー(Davisilシリカ、石油エーテル中0%→50%の酢酸エチル)によって精製して、tert-ブチル4-(2,6-ジメトキシ-4-(1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート(41-3)(500mg)を無色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 604.44 [M+H]+
【0533】
工程3:DCM(10mL)中のtert-ブチル4-[[2,6-ジメトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(41-3)(0.88g、1.46mmol)の撹拌溶液にトリフルオロ酢酸(2.25ml、29.15mmol)を添加し、反応物を70℃で1時間撹拌した。反応進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を回転蒸発によって乾燥させ、アセトニトリル及びトルエンと共蒸留した。粗化合物をジエチルエーテルでトリチュレートして、4-[3,5-ジメトキシ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル]-6-メチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(1-4)(800mg、収率68.21%、純度76%)を得た。LC-MS (ES+): m/z 384.35 [M+H]+
【0534】
4-(3,5-ジメトキシ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル)-6-メチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オンの合成(代替経路)
【化188】
工程-1:乾燥ジクロロメタン(350mL)中の4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-ベンズアルデヒドB2-1(15g、61.21mmol)及びtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(11.40g、61.21mmol)の撹拌溶液に酢酸(3.68g、61.21mmol、3.50mL)を0℃で添加した。反応混合物を0℃で3時間撹拌した。ナトリウムトリアセトキシボラヌイド(25.95g、122.42mmol)を反応混合物に0℃で一度に添加した。反応混合物を1時間かけてゆっくりとRTまで温め、RTで更に9時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物を水(500mL)でクエンチし、DCM(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1×250mL)で更に洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをシリカゲル(100/200メッシュ)でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、生成物を30%→40%のEtOAc/ヘキサンで溶出させて、tert-ブチル4-[(4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-フェニル)メチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(20.5g、48.38mmol、収率79.03%、純度98.01%)を淡黄色のペースト状固体として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 6.72 (s, 2H), 3.82 (s, 6H), 3.73 (s, 2H), 3.55 (s, 4H), 2.62 (s, 4H), 1.44 (s, 9H)。LC-MS (ES
+): m/z 415 [M+H]
+。
【0535】
工程-2:1,4-ジオキサン(350mL)中のtert-ブチル4-[(4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-フェニル)メチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(15g、36.12mmol)の撹拌溶液に4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(13.76g、54.17mmol)を添加し、続いて酢酸カリウム(10.63g、108.35mmol、6.77mL)をアルゴン雰囲気下にて室温で添加した。反応混合物をアルゴンで繰り返し脱ガスし、シクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロメタン;ジクロロパラジウム;鉄(1.47g、1.81mmol)をアルゴン雰囲気下にて一度に添加した。反応混合物を再びアルゴンで繰り返し脱ガスした後、100℃で12時間加熱した。反応の完了後に反応混合物を室温に冷却し、セライトに通して濾別し、酢酸エチル(300mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、得られた塊を酢酸エチル(500mL)で溶解し、水(2×100mL)、ブライン(1×100mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得た。粗物質をシリカゲル(100/200メッシュ)でのカラムクロマトグラフィーによって更に精製し、生成物を40%→50%のEtOAc/ヘキサンで溶出させて、tert-ブチル4-[[2,6-ジメトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(12g、25.69mmol、収率71.14%、純度99%)をオフホワイト色のペースト状固体として得た。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 6.99 (s, 2H), 3.85 (s, 6H), 3.74 (s, 2H), 3.39 (t, J=5.0 Hz, 4H), 2.46 (t, J=5.0 Hz, 4H), 1.43 (s, 9H), 1.35 (s, 12 H)。LC MS:ボロン酸:RT:1.26分間=381.41[M+H]+及びボロン酸エステル:RT:1.75分間=463.48[M+H]+ 注釈:LCMSは、41%のボロン酸質量及び58%のボロン酸エステル質量を示す。
【0536】
工程-3:水(10mL)、THF(30mL)中の4-ブロモ-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(1.0g、2.87mmol)の撹拌溶液にtert-ブチル4-[[2,6-ジメトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキシレート5(1.33g、2.87mmol)及びK3PO4(1.52g、7.18mmol)を添加した。得られた溶液を窒素で15分間脱ガスした後、XPhos-Pd-G2(112.98mg、143.60μmol)を添加した。触媒の添加後に、反応混合物をLCMS及びTLCによってモニタリングしながら80℃で6時間加熱した。反応物をセライトパッドに通して濾過し、EtOAc(50mL)で洗浄し、濾液を蒸発させて粗物質を得た。粗化合物を(シリカゲルメッシュ100~200、petエーテル中60%→70%のEtOAc)によって精製して、tert-ブチル4-[[2,6-ジメトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキシレート7(0.75g、1.22mmol、収率42.58%、純度98.44%)をオフホワイト色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.35 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.31 (d, J=2 Hz, 2H), 6.86 (d, J=2 Hz, 2H), 6.61 (s, 2H), 5.50 (s, 2H), 4.15 (s, 2H), 3.83 (s, 6H), 3.78 (s, 3H), 3.68 (s, 3H), 3.58 (m, 4H), 2.98 - 2.96 (m, 4H) 1.44 (s, 9H);LC-MS (ES+): m/z 604.44 [M+H]+。
【0537】
工程-4:CH2Cl2(2mL)中のtert-ブチル4-[[2,6-ジメトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(0.75g、1.24mmol)の撹拌溶液にHCl中の4Mジオキサン(0.4ml、12.4mmol)を0℃で添加し、反応混合物をTLCによってモニタリングしながらRTで4時間撹拌した。反応混合物を濃縮して粗化合物を得た。粗化合物をジエチルエーテル(50×2)及びn-ペンタン(20×2)でトリチュレートして、4-[3,5-ジメトキシ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル]-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オンHCl塩(0.65g、1.19mmol、収率95.50%、純度98.57%)を白色の固体として得た。これを精製することなく次の工程に進めた。
【0538】
工程-5:TFA(2.49mL、32.37mmol)中の4-[3,5-ジメトキシ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル]-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(1.63g、3.24mmol)の撹拌溶液をTLCによってモニタリングしながら70℃で4時間撹拌し、加熱した。完了後に反応混合物を濃縮し、粗化合物をジエチルエーテル(100×2)でトリチュレートして、4-[3,5-ジメトキシ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル]-6-メチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オンTFA塩(1.6g、3.14mmol、収率96.95%、純度97.57%)を白色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.77 (s, 1H), 8.97 (bs, 2H) 8.22 (s, 1H), 7.63 (s, 1H), 6.98 (s, 2H) 4.25 (bs, 2H), 3.94 (s, 6H), 3.63 (s, 3H), 3.39 -3.40 (bs, 8H);LC-MS (ES+): m/z 384.28 [M+H]+。
【0539】
2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒドの合成
【化189】
化合物2,6-ジメトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]ベンズアルデヒド(1.0g、2.31mmol)の撹拌溶液にTFA(2.63g、23.07mmol、1.78mL)を0℃で添加し、反応混合物をRTで16時間撹拌した。反応の進行をTLCによってモニタリングし、完了後に反応混合物を濃縮して粗化合物を得た。0.1%TFA及びACNを用いる逆相によって粗化合物を精製し、2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(0.9g、1.90mmol、収率82.16%、純度90%、061)を褐色の固体として得た。所望の化合物をLCMSによって確認した。LC-MS (ES
+): m/z 314.2 [M+H]
+
【0540】
2-クロロ-6-メトキシ-4-(1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒドの合成
【化190】
工程-1:THF(20.00mL)中の1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(4g、10.12mmol)及び4-ブロモ-2-クロロ-6-メトキシ-ベンズアルデヒド(2.27g、9.11mmol)の撹拌溶液に水(7mL)溶液中の酢酸カリウム(2.98g、30.36mmol、1.90mL)を添加した。次いで、アルゴンガスを20分間パージし、続いてシクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロメタン;ジクロロパラジウム;鉄(413.22mg、506.00μmol)を添加し、脱ガスした。混合物を70℃に加熱し、4時間維持した。反応をTLCによってモニタリングした。次いで、反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、有機層をブライン溶液で洗浄し、分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。PE中の50%EAを用いるBiotageによって粗生成物を精製し、2-クロロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]ベンズアルデヒド(1.1g、2.51mmol、収率24.82%、淡黄色の固体)を得た。LC-MS (ES
+): m/z 438.30 [M+H]
+
【0541】
工程-2:化合物2-クロロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]ベンズアルデヒド(0.25g、570.94μmol)に99%トリフルオロ酢酸(2.96g、25.96mmol、2mL)を添加した。反応混合物を70℃で1時間加熱した。反応の完了をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に過剰なTFAを真空下で除去し、粗生成物をジエチルエーテル(2×5mL)で洗浄して、2-クロロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(0.21g、470.97μmol、収率82.49%、純度96.83%、061)を薄茶色の固体として得た。
LC-MS (ES+): m/z 318.27 [M+H]+
【0542】
2-クロロ-6-メトキシ-4-(1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒドの合成
【化191】
1,4-ジオキサン(5mL)中の2-クロロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(0.3g、694.85μmol、061)の撹拌溶液に2-メチルブタ-2-エン(389.85mg、5.56mmol)を添加した。次いで、亜塩素酸ナトリウム(314.22mg、3.47mmol)及びリン酸二水素ナトリウム(1.67g、13.90mmol)の混合物を反応混合物にゆっくりと添加し、RTで1時間撹拌した。完了後に反応塊を直接減圧下で蒸発させた。逆相を用いることで粗物質を精製した。所望の生成物を水中1%のFA中の30%ACNで溶出させて、薄茶色の固体である2-クロロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)安息香酸(100mg、282.39μmol、収率40.64%、純度94.24%)を得た。LC-MS (ES
+): m/z 334.32 [M+H]
+
【0543】
2-(トリフルオロメトキシ)-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)安息香酸の合成
【化192】
工程-1:1,4-ジオキサン(120mL)中の4-ブロモ-2-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド(5g、18.59mmol)の溶液にビス(ピナコラト)ジボロン(7.08g、27.88mmol)及び酢酸カリウム(5.47g、55.76mmol)を添加し、アルゴンで20分間脱ガスした。最後に、Pd(dppf)Cl
2・DCM錯体(0.758g、0.929mmol)を添加し、再びアルゴンで10分間脱ガスし、TLC及びLCMSによって反応をモニタリングしながら90℃で16時間撹拌した。完了後に反応塊をセライトパッドに通して濾過した。粗物質を水(200mL)でクエンチし、EtOAc(2×200ml)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、粗化合物4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド(5g、収率51.07%、純度60%)を褐色の固体として得た。LC-MS (ES
+): m/z 233.94 [M-H]
-(ボロン酸質量)
【0544】
工程-2:THF(80mL)中の5-ブロモ-1,3,4-トリメチル-ピリジン-2-オン(3g、13.88mmol)の撹拌溶液に、水(20mL)に溶解した4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド(4.39g、13.88mmol)及びK3PO4(4.72g、34.71mmol、2.02mL)を添加した。得られた溶液をアルゴンで20分間脱ガスした後、XPhos-Pd-G2(0.544g、0.694mmol)を添加し、再びアルゴンで10分間脱ガスし、LCMS及びTLCによってモニタリングしながら75℃で4時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、EtOAc(100mL)で洗浄し、濾液を蒸発させて粗物質を得た。粗化合物を(シリカゲルメッシュ100~200、petエーテル中60%→70%のEtOAc)によって精製して、2-(トリフルオロメトキシ)-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ベンズアルデヒド5(3.5g、収率74.14%、純度95.67%)を薄黄色の固体を得た。LC-MS (ES+): m/z 326.30 [M+H]+
【0545】
工程-3:THF(130mL)中の2-(トリフルオロメトキシ)-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ベンズアルデヒド(3.5g、10.76mmol)の撹拌溶液に2-メチル-2-ブテン(6.04g、86.08mmol、9.12mL)を25℃で添加し、続いて水(70mL)に溶解した亜塩素酸ナトリウム(4.87g、53.80mmol)及びリン酸二水素ナトリウム(25.82g、215.20mmol)を添加し、RTで3時間撹拌した。反応の完了をTLCによって確認した。反応混合物を半量まで濃縮して粗生成物を得て、これをメタノールでトリチュレートすることで精製し、続いて水によって洗浄して、2-(トリフルオロメトキシ)-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)安息香酸(2.3g、6.44mmol、収率59.87%、純度95.58%)を得た。LC-MS (ES+): m/z 342.12 [M+H]+
【0546】
2-(トリフルオロメトキシ)-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)安息香酸の合成(代替経路)
【化193】
工程-1:N,N-ジメチルホルムアミド(150mL)中のB4-4(10g、35.1mmol、1当量)及びB
2Pin
2(13.4g、52.6mmol、1.5当量)の混合物に酢酸カリウム(17.2g、175mmol、5当量)、Pd(dppf)Cl
2(2.57g、3.5mmol、0.1当量)を窒素雰囲気下にて15℃で添加した。混合物を80℃で15時間撹拌した。HPLCによってモニタリングした反応の完了後に反応混合物を室温に冷却した。混合物を真空で濃縮して溶媒の一部を除去した。残渣を水(200mL)中で希釈し、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)によって洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮して残渣を得た。残渣を石油エーテル(50V)でトリチュレートし、懸濁液を濾過し、濾過ケーキを真空で乾燥させて、生成物(8.5g、収率73%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.98 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.75 (d, J=7.6 Hz, 1H), 7.68 (s, 1H), 1.29 (s, 12H)。
【0547】
工程-2:ジオキサン(60mL)、水(20mL)中のB4-5(5g、23.1mmol、1当量)及び化合物-9(8.45g、25.5mmol、1.1当量)の混合物に炭酸ナトリウム(6.13g、57.9mmol、2.5当量)、Pd(dppf)Cl2(847mg、1.16mmol、0.05当量)を窒素雰囲気下にて10℃で添加した。混合物を80℃で13時間撹拌した。混合物を真空で濃縮してジオキサンを除去した。次いで、水相を酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。水相をHCl(2N)によってpH5まで酸性化し、固体を沈殿させた。懸濁液を濾過し、固体を真空で乾燥させた。固体を酢酸エチル(10mL)でトリチュレートして、生成物(5.5g、収率67%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, MeOD-d4) δ 8.03 (d, J=7.9 Hz, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.41 (dd, J=8.0, 1.3 Hz, 1H), 7.35 (s, 1H), 3.60 (s, 3H), 2.17 (s, 3H), 2.13 (s, 3H)。
【0548】
4-(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロ-2,7-ナフチリジン-4-イル)-2-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒドの合成
【化194】
乾燥THF(80mL)中の4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド(化合物-3)(3.98g、12.60mmol)の撹拌溶液に4-ブロモ-2-メチル-2,7-ナフチリジン-1-オン(3g、12.60mmol)をアルゴン雰囲気下にて室温で添加し、続いて水(20mL)に溶解したリン酸カリウム(K
3PO
4)(6.69g、31.51mmol)を添加し、得られた混合物をアルゴンガスで最大30分間パージした。この後、1310584-14-5(Xphoss Pd G2)(0.495g、0.63mmol)を添加し、得られた混合物を75℃で最大4時間加熱還流した。反応の完了をTLCによってモニタリングした。完了後に反応混合物を室温にし、氷冷水(100mL)で希釈し、得られた固体を濾取し、高真空で乾燥させて粗物質を得て、これをn-ペンタン(100mL)によってトリチュレートして固体混合物を得て、これを再びメタノール(80mL)中で還流させ、濾過して、4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)-2-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド(2.5g、6.54mmol、収率51.36%、純度92%)を褐色の固体として得た。LC-MS (ES
+): m/z 349.51 [M+H]
+
【0549】
2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ベンズアルデヒドの合成
【化195】
工程-1:1,4-ジオキサン(40mL)中の4-ブロモ-2-フルオロ-6-メトキシベンズアルデヒド及び4-ブロモ-2-クロロ-6-メトキシ-ベンズアルデヒド(3.85g、15.43mmol)の撹拌溶液に4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(4.70g、18.52mmol)を添加し、続いて酢酸カリウム(3.79g、38.58mmol)をアルゴン雰囲気下にて室温で添加した。反応混合物をアルゴンで繰り返し脱ガスし、シクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロメタン;ジクロロパラジウム;鉄(0.63g、0.77mmol)をアルゴン雰囲気下で一度に添加した。反応混合物を再びアルゴンで繰り返し脱ガスした後、90℃で4時間加熱還流した。反応の完了後に反応混合物を室温に冷却し、セライトに通して濾別し、酢酸エチル(200mL)で洗浄した。濾液を濃縮して残留塊を得た。残留塊を酢酸エチル(200mL)に溶解し、水(2×50mL)、ブライン(1×50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。シリカゲル(100/200メッシュ)を用いるカラムクロマトグラフィーによって粗生成物を精製し、生成物を30%→40%のEtOAc/ヘキサンで溶出させて、2-クロロ-6-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンズアルデヒド(4g、収率83.04%、純度95%)を薄黄色の固体として得た。LC-MS (ES
+): m/z [M+H]
+215.13(対応するボロン酸質量が観察された)
【0550】
工程-2:封管内のジオキサン(15mL)及び水(5mL)中の5-ブロモ-1,3,4-トリメチル-ピリジン-2-オン(1g、4.63mmol)及び2-クロロ-6-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンズアルデヒド2(2.06g、6.94mmol)の撹拌混合物にリン酸三カリウム(2.46g、11.57mmol)をrtで添加し、得られた混合物をアルゴンで10分間パージした。シクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロメタン;ジクロロパラジウム;鉄(0.18g、0.23mmol)を反応混合物に添加し、反応混合物を再びアルゴンで更に5分間脱ガスした後、80℃で4時間加熱した。反応の完了後に反応混合物を室温に冷却し、セライトに通して濾別し、酢酸エチル(100mL)で洗浄した。有機層を濾液から分配し、濃縮して粗物質を得て、これをシリカゲル(100/200メッシュ)を用いるカラムクロマトグラフィーによって精製し、生成物を60%のEtOAc/Petエーテルで溶出させて、2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ベンズアルデヒド(0.920g、収率61.76%、純度95%)を得た。LC-MS (ES+): m/z 306.31 [M+H]+
【0551】
2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)安息香酸の合成
【化196】
THF(25mL)中の2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ベンズアルデヒド(500mg、1.64mmol)の撹拌溶液に2-メチル-2-ブテン(917.50mg、13.08mmol)を0℃で滴加し、続いて亜塩素酸ナトリウム(739.48mg、8.18mmol)を一度に添加し、水(20mL)に溶解したリン酸二水素ナトリウム(3.92g、32.71mmol)を滴加した。反応混合物を30分かけてゆっくりとrtまで温め、rtで更に6時間撹拌した。反応の完了をTLCによって確認した。反応混合物をそのまま濃縮して粗生成物を得て、これを水/メタノールでトリチュレートすることで精製し、沈殿した固体をを濾過し、十分に乾燥させて、2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)安息香酸(400mg、収率70.90%、純度93.26%)をオフホワイト色の固体として得た。LC-MS (ES
+): m/z 322.12 [M+H]
+
【0552】
2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロ-2,7-ナフチリジン-4-イル)ベンズアルデヒドの合成
【化197】
封管内の乾燥THF(40mL)中の4-ブロモ-2-メチル-2,7-ナフチリジン-1-オン(1g、4.18mmol)の撹拌溶液に2-クロロ-6-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンズアルデヒド(1.24g、4.18mmol)をRTで添加し、続いて水(10mL)に溶解したリン酸三カリウム(2.22g、10.46mmol)をアルゴン雰囲気下で添加した。反応混合物をアルゴンで繰り返し脱ガスし、Pd-Xphos-G2触媒(0.16g、0.20mmol)を反応混合物に一度に添加した。反応混合物を再びアルゴンで脱ガスした後、80℃で4時間加熱した。反応の完了後に反応混合物を室温に冷却し、セライトに通して濾別し、酢酸エチル(100mL)で洗浄した。有機層を濾液から分配し、濃縮して粗物質を得た。溶離液勾配として水及びアセトニトリル中の0.1%FAを用いる逆相カラムクロマトグラフィーによって粗生成物を精製し、2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(0.30g、収率21.46%、純度85.97%)をオフホワイト色の固体として得た。LC-MS (ES
+): m/z 329.17 [M+H]
+
【0553】
2-クロロ-4-(7-フルオロ-2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-4-イル)-6-メトキシ安息香酸の合成
【化198】
THF(25mL)中の2-クロロ-4-(7-フルオロ-2-メチル-1-オキソ-4-イソキノリル)-6-メトキシ-ベンズアルデヒド(0.17g、0.49mmol)の撹拌溶液に2-メチル-2-ブテン(0.27g、3.93mmol)を0℃で添加し、続いて水(10mL)に溶解した亜塩素酸ナトリウム(0.22g、2.46mmol)及びリン酸二水素ナトリウム(1.18g、9.83mmol)を滴加した。反応混合物を30分かけてゆっくりとrtまで温め、rtで12時間撹拌した。反応の完了をTLCによって確認した。反応混合物を半量まで濃縮して粗生成物を得て、これをメタノール/水でトリチュレートすることで精製して、2-クロロ-4-(7-フルオロ-2-メチル-1-オキソ-4-イソキノリル)-6-メトキシ-安息香酸(0.12g、収率64.09%、純度95%)を白色の固体として得た。LC-MS (ES
+): m/z 362.25 [M+H]
+
【0554】
2-フルオロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ベンズアルデヒドの合成
【化199】
工程-1:1,4-ジオキサン(300mL)中の4-ブロモ-2-フルオロ-6-メトキシベンズアルデヒド(7g、30.04mmol)の撹拌溶液に4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(11.44g、45.06mmol)を添加し、続いて酢酸カリウム(8.84g、5.63mL)をアルゴン雰囲気下にて室温で添加した。反応混合物をアルゴンで繰り返し脱ガスし、シクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロメタン;ジクロロパラジウム;鉄(1.23g、1.50mmol)をアルゴン雰囲気下にて一度に添加した。反応混合物を再びアルゴンで繰り返し脱ガスした後、90℃で12時間加熱還流した。反応の完了後に反応混合物を室温に冷却し、セライトに通して濾別し、酢酸エチル(200mL)で洗浄した。濾液を濃縮して残留塊を得た。残留塊を酢酸エチル(300mL)に溶解し、水(2×100mL)、ブライン(1×50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をペンタン(500mL)でトリチュレートし、十分に撹拌し、セライトに通して濾過した。濾液を濃縮して固体を得て、これをヘキサン(25mL)でスラリー化し、濾別し、ヘキサン(10mL)で洗浄し、十分に乾燥させて、生成物である2-フルオロ-6-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンズアルデヒド(4.1g、収率46.29%、純度95%)を淡褐色の固体として得た。LC-MS (ES
+): m/z 199.17 [M+H]
+(対応するボロン酸質量が観察された)
【0555】
工程-2:封管内の乾燥THF(50mL)中の5-ブロモ-1,3,4-トリメチルピリジン-2(1H)-オン(1g、4.63mmol)の撹拌溶液に2-フルオロ-6-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンズアルデヒド(1.30g、4.63mmol)をRTで添加し、続いて水(15mL)に溶解したリン酸三カリウム(2.46g、11.57mmol)をアルゴン雰囲気下で添加した。反応混合物をアルゴンで繰り返し脱ガスし、シクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロメタン;ジクロロパラジウム;鉄(0.18g、0.23mmol)を反応混合物に一度に添加した。反応混合物を再びアルゴンで脱ガスした後、80℃で4時間加熱した。反応の完了後に反応混合物を室温に冷却し、セライトに通して濾別し、酢酸エチル(100mL)で洗浄した。有機層を濾液から分配し、濃縮して粗物質を得た。シリカゲル(100/200メッシュ)を用いるカラムクロマトグラフィーによって粗生成物を精製し、生成物を4%→5%のMeOH/EtOAcで溶出させて、2-フルオロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ベンズアルデヒド(0.45g、収率32.40%、純度96.40%)をオフホワイト色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 290.52 [M+H]+
【0556】
2-フルオロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロ-2,7-ナフチリジン-4-イル)ベンズアルデヒドの合成
【化200】
封管内の乾燥THF(50mL)中の4-ブロモ-2-メチル-2,7-ナフチリジン-1-オン(2g、8.37mmol)の撹拌溶液に2-フルオロ-6-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンズアルデヒド(2.34g、8.37mmol)をRTで添加し、続いて水(15mL)に溶解したリン酸三カリウム(4.44g、20.91mmol)をアルゴン雰囲気下で添加した。反応混合物をアルゴンで繰り返し脱ガスし、Pd-Xphos-G2触媒(0.32g、0.41mmol)を反応混合物に一度に添加した。反応混合物を再びアルゴンで脱ガスした後、80℃で4時間加熱した。反応の完了後に反応混合物を室温に冷却し、セライトに通して濾別し、酢酸エチル(100mL)で洗浄した。有機層を濾液から分配し、濃縮して粗物質を得た。溶離液勾配として水及びアセトニトリル中の0.1%FAを用いる逆相カラムクロマトグラフィーによって粗生成物を精製して、2-フルオロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)ベンズアルデヒド7(1.90g、収率72.15%、純度99.21%)をオフホワイト色の固体として得た。LC-MS (ES
+): m/z 313.14 [M+H]
+
【0557】
2-フルオロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロ-2,7-ナフチリジン-4-イル)安息香酸の合成
【化201】
THF(15mL)中の2-フルオロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)ベンズアルデヒド7(0.40g、1.28mmol)の撹拌溶液に2-メチル-2-ブテン(0.71g、10.25mmol)を0℃で添加し、続いて水(10mL)に溶解した亜塩素酸ナトリウム(0.57g、6.40mmol)及びリン酸二水素ナトリウム(3.07g、25.62mmol)を添加した。反応混合物を30分かけてゆっくりとrtまで温め、rtで6時間撹拌した。反応の完了をTLCによって確認した。反応混合物を半量まで濃縮して粗生成物を得て、これをメタノール/水でトリチュレートすることで精製して、2-フルオロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)安息香酸(0.22g、収率50.46%、純度96.44%)をオフホワイト色の固体として得た。LC-MS (ES
+): m/z 329.22 [M+H]
+
【0558】
2,6-ジメトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ベンズアルデヒドの合成
【化202】
工程-1:1,4-ジオキサン(300mL)中の4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-ベンズアルデヒド(10g、40.80mmol)の撹拌溶液に4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(15.54g、61.21mmol)を添加し、続いて酢酸カリウム(12.01g、122.41mmol)をアルゴン雰囲気下にて室温で添加した。反応混合物をアルゴンで繰り返し脱ガスし、シクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロメタン;ジクロロパラジウム;鉄(1.67g、2.04mmol)をアルゴン雰囲気下で一度に添加した。反応混合物を再びアルゴンで繰り返し脱ガスした後、95℃で12時間還流加熱した。反応の完了後に反応混合物を室温に冷却し、セライトに通して濾別し、酢酸エチル(200mL)で洗浄した。濾液を濃縮して残留塊を得た。残留塊を酢酸エチル(500mL)に溶解し、水(2×100mL)、ブライン(1×50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲル(100/200メッシュ)でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、生成物を30%→40%のEtOAc/Petエーテルで溶出させて、2,6-ジメトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンズアルデヒド2(7g、収率55.79%、純度95%)を淡褐色の固体として得た。
【0559】
工程-2:封管内の乾燥THF(50mL)中の5-ブロモ-1,3,4-トリメチル-ピリジン-2-オン(2g、9.26mmol)の撹拌溶液に2,6-ジメトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンズアルデヒド2(2.70g、9.26mmol)をRTで添加し、続いて水(15mL)に溶解したリン酸三カリウム(4.91g、23.14mmol)をアルゴン雰囲気下で添加した。反応混合物をアルゴンで繰り返し脱ガスし、XPhos-PdG2触媒(0.36g、0.46mmol)を反応混合物に一度に添加した。反応混合物を再びアルゴンで脱ガスした後、80℃で4時間還流させた。反応の完了後に反応混合物を室温に冷却し、セライトに通して濾別し、酢酸エチル(100mL)で洗浄した。有機層を濾液から分配し、濃縮した。得られた粗生成物を溶離液勾配として水及びアセトニトリル中の0.1%FAを用いる逆相カラムクロマトグラフィーによって更に精製して、2,6-ジメトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ベンズアルデヒド(1.45g、4.63mmol、純度96.22%)をオフホワイト色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 302.27 [M+H]+
【0560】
2,6-ジメトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)安息香酸の合成
【化203】
THF(50mL)中の2,6-ジメトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ベンズアルデヒド(1g、3.32mmol)の撹拌溶液に2-メチル-2-ブテン(1.86g、26.55mmol)を0℃で滴加し、続いて水(20mL)中の亜塩素酸ナトリウム(1.50g、16.59mmol)及びリン酸二水素ナトリウム(7.96g、66.37mmol)を添加した。反応混合物を30分かけてゆっくりとrtまで温め、室温で12時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物を全容量の1/4まで濃縮し、沈殿した無色の固体を濾過し、水(10mL)で洗浄し、十分に乾燥させて、2,6-ジメトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)安息香酸(0.65g、収率59.90%、純度97.04%)を白色の固体として得た。LC-MS (ES
+): m/z 318.32 [M+H]
+
【0561】
2,6-ジメトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロ-2,7-ナフチリジン-4-イル)ベンズアルデヒドの合成
【化204】
封管内の乾燥THF(50mL)中の4-ブロモ-2-メチル-2,7-ナフチリジン-1-オン(2g、8.37mmol)の撹拌溶液に2,6-ジメトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンズアルデヒド(2.44g、8.37mmol)をRTで添加し、続いて水(20mL)に溶解したリン酸カリウム(4.44g、20.91mmol)をアルゴン雰囲気下で添加した。反応混合物をアルゴンで繰り返し脱ガスし、Pd-Xphos-G2触媒(0.32g、0.41mmol)を反応混合物に一度に添加した。反応混合物を再びアルゴンで脱ガスした後、80℃で4時間還流させた。反応の完了後に反応混合物を室温に冷却し、セライトに通して濾別し、酢酸エチル(100mL)で洗浄した。有機層を濾液から分配し、濃縮して粗物質を得た。シリカゲル(100/200メッシュ)を用いるカラムクロマトグラフィーによって粗生成物を精製し、生成物をEtOAC中4%→5%のMeOHで溶出させて、2,6-ジメトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(1.8g、収率64.42%、純度97.10%)を淡黄色の固体として得た。LC-MS (ES
+): m/z 325.29 [M+H]
+
【0562】
2,6-ジメトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロ-2,7-ナフチリジン-4-イル)安息香酸の合成
【化205】
THF(25mL)中の2,6-ジメトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(0.35g、1.08mmol)の撹拌溶液に2-メチル-2-ブテン(0.60g、8.64mmol)を0℃で滴加し、続いて水(20mL)中の亜塩素酸ナトリウム(0.48g、5.40mmol)及びリン酸二水素ナトリウム(2.59g、21.60mmol)を添加した。反応混合物を30分かけてゆっくりとrtまで温め、rtで更に12時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物を全容量の1/4まで濃縮し、沈殿した無色の固体を濾過し、水(10mL)で洗浄し、十分に乾燥させて、2,6-ジメトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)安息香酸8(0.28g、収率62.95%、純度82.64%)をオフホワイト色の白色の固体として得た。
LC-MS (ES
+): m/z 341.29 [M+H]
+
【0563】
2-エトキシ-5-メトキシ-4-(1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒドの合成
【化206】
工程-1:DMF(4.89mL)中の4-ブロモ-2-ヒドロキシ-5-メトキシ-ベンズアルデヒド(505mg、2.19mmol)の溶液に粒状炭酸カリウム(906.24mg、6.56mmol、395.74μL)を添加した後、ヨードエタン(340.90mg、2.19mmol、175.72μL)を室温で添加し、アルゴン雰囲気下で5時間撹拌した。反応完了後に混合物を水(50mL)に注ぐことによってクエンチした後、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層をLiCl(5%(w/v)水溶液50mL)で洗浄した後、ブライン(50mL)、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル1:0→4:6)によって精製して、4-ブロモ-2-エトキシ-5-メトキシベンズアルデヒドを白色の固体として得た。収率-504mg、89%;LC-MS (ES
+): m/z 260.0[M+H]
+。
【0564】
工程-2:初めにシクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロパラジウム;鉄(112.96mg、154.38μmol)、4-ブロモ-2-エトキシ-5-メトキシ-ベンズアルデヒド1-2(400mg、1.54mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(470.44mg、1.85mmol)、酢酸カリウム(454.54mg、4.63mmol、289.52μL)をMWバイアル(2mL~5mL)に投入し、アルゴン雰囲気下で1,4-ジオキサン(5.89mL)に懸濁し、140℃にて40分間MWで加熱した。次いで、懸濁液に4-ブロモ-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(134.62mg、386.63μmol)をアルゴン下で炭酸カリウム(2M、2当量)とともに添加し、120℃で30分間再加熱した後、LCMSによって確認した。反応完了後に混合物をセライトパッドに通して濾過し、DCM/酢酸エチルで洗浄した。濾液を水(10mL)で洗浄した後、ブライン(50mL)、Na2SO4で洗浄し、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル1:0→0:1)によって精製して、2-エトキシ-5-メトキシ-4-(1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒドを位置異性体の混合物として得た。収率-599mg、82%;LC-MS (ES+): m/z 448.5 [M+H]+。
【0565】
4-(2,5-ジクロロ-4-(ピペラジン-1-カルボニル)フェニル)-1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オンの合成
【化207】
工程-1:初めに4-ブロモ-2,5-ジクロロ-安息香酸(609mg、2.26mmol)、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(462.27mg、2.48mmol、45.96μL)、DIPEA(583.23mg、4.51mmol、786.02μL)及びHATU(943.71mg、2.48mmol)をバイアルに投入した。次いで、反応物をDMF(6.69mL)に溶解し、室温で一晩撹拌した。反応完了後に混合物を水でクエンチした後、EA(3×10mL)で抽出した。有機層をLiCl(5%(w/v)水溶液50mL)で洗浄した後、ブライン(50mL)、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル1:0→0:1)によって精製して、tert-ブチル4-(4-ブロモ-2,5-ジクロロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキシレートを白色の固体として得た。収率-535mg、54%;LC-MS (ES
+): m/z 339.0 [M+H]
+。
【0566】
工程-2:初めにシクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロパラジウム;鉄(79.83mg、109.1μmol)、tert-ブチル4-(4-ブロモ-2,5-ジクロロ-ベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキシレート(478mg、1.09mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(332.45mg、1.31mmol)、酢酸カリウム(321.21mg、3.27mmol)をMWバイアル(2mL~5mL)に投入し、アルゴン雰囲気下で1,4-ジオキサン(5.89mL)に懸濁し、140℃にて40分間MWで加熱した。次いで、懸濁液に4-ブロモ-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(417.86mg、1.20mmol)をアルゴン下で炭酸カリウム(2M、2当量)とともに添加し、120℃で30分間再加熱した後、LCMSによって確認した。反応完了後に混合物をセライトパッドに通して濾過し、DCM/酢酸エチルで洗浄した。濾液を水(10mL)で洗浄した後、ブライン(50mL)、Na2SO4で洗浄し、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル1:0→0:1)によって精製して、tert-ブチル4-[2,5-ジクロロ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]ベンゾイル]ピペラジン-1-カルボキシレートを位置異性体の混合物として得た。収率-736mg、100%;LC-MS (ES+): m/z 626.5 [M+H]+。
【0567】
工程-3:初めにtert-ブチル4-[2,5-ジクロロ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]ベンゾイル]ピペラジン-1-カルボキシレート(736mg、1.17mmol)をDCM(5.69mL)に溶解した後、TFA(267.89mg、2.35mmol、181.01μL)を滴加し、混合物を室温で一晩撹拌した。反応完了後に混合物を濃縮乾固し、DCM(10mL×2)と同時蒸発させた後、TFA塩として濃縮し、更に精製することなく次の工程に供した。収率-752mg、100%;LC-MS (ES+): m/z 526.4 [M+H]+。
【0568】
4-(2-クロロ-5-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル)-1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オンの合成
【化208】
工程-1:初めに4-ブロモ-5-クロロ-2-メトキシ-ベンズアルデヒド(782mg、3.13mmol)及びtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート2(642.16mg、3.45mmol)を反応バイアルに投入し、1,2-DCE(10.45mL)に溶解した後、95%ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(1.99g、9.40mmol)を一度に添加した。反応混合物を室温で撹拌し、LCMSによってモニタリングした。反応完了後に混合物を濃縮乾固し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH最大10%)によって精製して、tert-ブチル4-[(4-ブロモ-5-クロロ-2-メトキシ-フェニル)メチル]ピペラジン-1-カルボキシレートを得た。収率-1.01g、77%;LC-MS (ES
+): m/z 421.3 [M+H]
+。
【0569】
工程-2:初めにシクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロパラジウム;鉄(127.78mg、174.63μmol)、tert-ブチル4-[(4-ブロモ-5-クロロ-2-メトキシ-フェニル)メチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(733mg、1.75mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(532.15mg、2.10mmol)、酢酸カリウム(514.16mg、5.24mmol、327.49μL)をMWバイアル(2mL~5mL)に投入し、アルゴン雰囲気下で1,4-ジオキサン(2.58mL)に懸濁し、140℃にて40分間MWで加熱した。次いで、懸濁液に4-ブロモ-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(134.62mg、386.63μmol)をアルゴン下で炭酸カリウム(2M、2当量)とともに添加し、120℃で30分間再加熱した後、LCMSによって確認した。反応完了後に混合物をセライトパッドに通して濾過し、DCM/酢酸エチルで洗浄した。濾液を水(10mL)で洗浄した後、ブライン(50mL)、Na2SO4で洗浄し、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル1:0→0:1)によって精製して、tert-ブチル4-[[5-クロロ-2-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキシレートを位置異性体の混合物として得た。収率-751mg、71%;LC-MS (ES+): m/z 608.5 [M+H]+。
【0570】
工程-3:初めにtert-ブチル4-[[5-クロロ-2-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(751mg、1.23mmol)をDCM(5.69mL)に溶解した後、TFA(281.62mg、2.47mmol、190.28μL)を添加し、混合物を一晩撹拌した。反応完了後に混合物を濃縮乾固し、DCM(10mL×2)と同時蒸発させた後、TFA塩として濃縮し、更に精製することなく次の工程に供した。収率-768mg、100%;LC-MS (ES+): m/z 508.5 [M+H]+。
【0571】
1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-4-(4-(ピペラジン-1-イルメチル)-3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オンの合成
【化209】
工程-1:初めにtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(761.58mg、4.09mmol、303.70μL)及び4-ブロモ-2-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド(1000mg、3.72mmol)を反応バイアルに投入し、1,2-DCE(6.88mL)に溶解した後、95%ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(1.18g、5.58mmol)を一度に添加した。反応混合物を室温で撹拌し、LCMSによってモニタリングした。反応完了後に混合物を濃縮乾固し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EA最大50%)によって精製して、tert-ブチル4-[[4-ブロモ-2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキシレートを得た。収率-1.60g、97%;LC-MS (ES
+): m/z 441.3 [M+H]
+。
【0572】
工程-2:初めにシクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロパラジウム;鉄(131.93mg、180.30μmol)、tert-ブチル4-[[4-ブロモ-2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(792mg、1.80mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(549.42mg、2.16mmol)、酢酸カリウム(530.85mg、5.41mmol、338.12μL)をMWバイアル(2mL~5mL)に投入し、アルゴン雰囲気下で1,4-ジオキサン(2.58mL)に懸濁し、140℃にて40分間MWで加熱した。次いで、懸濁液に4-ブロモ-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(134.62mg、386.63μmol)をアルゴン下で炭酸カリウム(2M、2当量)とともに添加し、120℃で30分間再加熱した後、LCMSによって確認した。反応完了後に混合物をセライトパッドに通して濾過し、DCM/酢酸エチルで洗浄した。濾液を水(10mL)で洗浄した後、ブライン(50mL)、Na2SO4で洗浄し、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル1:0→0:1)によって精製して、tert-ブチル4-[[4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]-2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキシレートを位置異性体の混合物として得た。収率-798mg、71%;LC-MS (ES+): m/z 628.6 [M+H]+。
【0573】
工程-3:初めにtert-ブチル4-[[4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]-2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(798mg、1.27mmol)をDCM(5.69mL)に溶解した後、TFA(2.90g、25.43mmol、1.96mL)を添加し、混合物を一晩撹拌した。反応完了後に混合物を濃縮乾固し、DCM(10mL×2)と同時蒸発させた後、TFA塩として濃縮し、更に精製することなく次の工程に供した。収率-815mg、100%;LC-MS (ES+): m/z 528.6 [M+H]+。
【0574】
2-(2,2-ジフルオロエトキシ)-5-メトキシ-4-(1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒドの合成
【化210】
工程-1:DMF(6.01mL)中の4-ブロモ-2-ヒドロキシ-5-メトキシ-ベンズアルデヒド(622mg、2.69mmol)の溶液に粒状炭酸カリウム(1.12g、8.08mmol、487.43μL)を添加した後、1,1-ジフルオロ-2-ヨード-エタン(516.75mg、2.69mmol、237.04μL)を室温で添加し、アルゴン雰囲気下で90℃に加熱しながら48時間撹拌した。反応完了後に混合物を水(50mL)に注ぐことによってクエンチした後、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層をLiCl(5%(w/v)水溶液50mL)で洗浄した後、ブライン(50mL)、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル1:0→4:6)によって精製して、4-ブロモ-2-(2,2-ジフルオロエトキシ)-5-メトキシ-ベンズアルデヒドを白色の固体として得た。収率-349mg、44%;LC-MS (ES
+): m/z 295.1 [M+H]
+。
【0575】
工程-2:初めにシクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロパラジウム;鉄(69.43mg、94.89μmol)、4-ブロモ-2-(2,2-ジフルオロエトキシ)-5-メトキシ-ベンズアルデヒド(280mg、948.90μmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(289.16mg、1.14mmol)、酢酸カリウム(279.38mg、2.85mmol、177.95μL)をMWバイアル(2mL~5mL)に投入し、アルゴン雰囲気下で1,4-ジオキサン(2.58mL)に懸濁し、140℃にて40分間MWで加熱した。次いで、懸濁液に4-ブロモ-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(134.62mg、386.63μmol)をアルゴン下で炭酸カリウム(2M、2当量)とともに添加し、120℃で30分間再加熱した後、LCMSによって確認した。反応完了後に混合物をセライトパッドに通して濾過し、DCM/酢酸エチルで洗浄した。濾液を水(10mL)で洗浄した後、ブライン(50mL)、Na2SO4で洗浄し、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル1:0→0:1)によって精製して、2-(2,2-ジフルオロエトキシ)-5-メトキシ-4-(1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒドを位置異性体の混合物として得た。収率-462mg、100%;LC-MS (ES+): m/z 484.5 [M+H]+。
【0576】
2-イソプロポキシ-5-メトキシ-4-(1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒドの合成
【化211】
工程-1:DMF(5.34mL)中の4-ブロモ-2-ヒドロキシ-5-メトキシ-ベンズアルデヒド(556mg、2.41mmol)の溶液に粒状炭酸カリウム(997.77mg、7.22mmol、435.71μL)を添加した後、2-ヨードプロパン(409.08mg、2.41mmol、240.64μL)を室温で添加し、アルゴン雰囲気下で5時間撹拌した。反応完了後に混合物を水(50mL)に注ぐことによってクエンチした後、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層をLiCl(5%(w/v)水溶液50mL)で洗浄した後、ブライン(50mL)、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル1:0→4:6)によって精製して、4-ブロモ-2-イソプロポキシ-5-メトキシ-ベンズアルデヒドを白色の固体として得た。収率 573mg、87%;LC-MS (ES
+): m/z 273.0 [M+H]
+。
【0577】
工程-2:初めにシクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロパラジウム;鉄(127.52mg、174.28μmol)、4-ブロモ-2-イソプロポキシ-5-メトキシ-ベンズアルデヒド(476mg、1.74mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(531.08mg、2.09mmol)、酢酸カリウム(513.13mg、5.23mmol、326.83μL)をMWバイアル(2mL~5mL)に投入し、アルゴン雰囲気下で1,4-ジオキサン(2.58mL)に懸濁し、140℃にて40分間MWで加熱した。次いで、懸濁液に4-ブロモ-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(134.62mg、386.63μmol)をアルゴン下で炭酸カリウム(2M、2当量)とともに添加し、120℃で30分間再加熱した後、LCMSによって確認した。反応完了後に混合物をセライトパッドに通して濾過し、DCM/酢酸エチルで洗浄した。濾液を水(10mL)で洗浄した後、ブライン(50mL)、Na2SO4で洗浄し、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル1:0→0:1)によって精製して、2-イソプロポキシ-5-メトキシ-4-(1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒドを位置異性体の混合物として得た。収率-715mg、89%;LC-MS (ES+): m/z 462.9 [M+H]+。
【0578】
4-(6-フルオロ-2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-4-イル)-2,6-ジメトキシベンズアルデヒドの合成
【化212】
工程-1:初めに4-ブロモ-6-フルオロ-2H-イソキノリン-1-オン(1000mg、4.13mmol)をDMF(38.41mL)に溶解し、0℃に冷却した後、水素化ナトリウム(198.29mg、8.26mmol)を一度に添加し、混合物を30分間撹拌した。次いで、ヨードメタン(2.35g、16.53mmol、1.03mL)を滴加し、混合物を常温で一晩撹拌した。次いで、反応物を氷水でクエンチし、沈殿した生成物を濾別し、多量の水、続いてヘキサンで洗浄した。固体を乾燥させて、4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-ベンズアルデヒドを得た。収率-759mg、72%;LC-MS (ES
+): m/z 256.0 [M+H]
+。
【0579】
工程-2:初めにシクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロパラジウム;鉄(59.71mg、81.61μmol)、4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-ベンズアルデヒド(200mg、816.09μmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(248.68mg、979.31μmol)、酢酸カリウム(240.28mg、2.45mmol、153.04μL)をMWバイアル(2mL~5mL)に投入し、アルゴン雰囲気下で1,4-ジオキサン(12.27mL)に懸濁し、140℃にて40分間MWで加熱した。次いで、懸濁液に4-ブロモ-6-フルオロ-2-メチル-イソキノリン-1-オン(208.98mg、816.09μmol)をアルゴン下で炭酸カリウム(2M、2当量)とともに添加し、120℃で30分間再加熱した後、LCMSによって確認した。反応完了後に混合物をセライトパッドに通して濾過し、DCM/酢酸エチルで洗浄した。濾液を水(10mL)で洗浄した後、ブライン(50mL)、Na2SO4で洗浄し、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル1:0→0:1)によって精製して、4-(6-フルオロ-2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-4-イル)-2,6-ジメトキシベンズアルデヒドを得た。収率-74mg、26%;LC-MS (ES+): m/z 342.3 [M+H]+。
【0580】
2,6-ジメトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-4-イル)ベンズアルデヒドの合成
【化213】
工程-1:初めに4-ブロモ-2H-イソキノリン-1-オン(1030mg、4.13mmol)をDMF(14.21mL)に溶解し、0℃に冷却した後、水素化ナトリウム(221.1mg、9.21mmol)を一度に添加し、混合物を30分間撹拌した。次いで、ヨードメタン(2.62g、18.42mmol、1.15mL)を滴加し、混合物を常温で一晩撹拌した。次いで、反応物を氷水でクエンチし、沈殿した生成物を濾別し、多量の水、続いてヘキサンで洗浄した。固体を乾燥させて、4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-ベンズアルデヒドを得た。収率-784mg、72%;LC-MS (ES
+): m/z 238.0 [M+H]
+。
【0581】
工程-2:初めにシクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロパラジウム;鉄(59.71mg、81.61μmol)、4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-ベンズアルデヒド(200mg、816.09μmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(248.68mg、979.31μmol)、酢酸カリウム(240.28mg、2.45mmol、153.04μL)をMWバイアル(2mL~5mL)に投入し、アルゴン雰囲気下で1,4-ジオキサン(12.27mL)に懸濁し、140℃にて40分間MWで加熱した。次いで、懸濁液に4-ブロモ-2-メチル-イソキノリン-1-オン(194.30mg、816.09μmol)をアルゴン下で炭酸カリウム(2M、2当量)とともに添加し、120℃で30分間再加熱した後、LCMSによって確認した。反応完了後に混合物をセライトパッドに通して濾過し、DCM/酢酸エチルで洗浄した。濾液を水(10mL)で洗浄した後、ブライン(50mL)、Na2SO4で洗浄し、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル1:0→0:1)によって精製して、2,6-ジメトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-4-イル)ベンズアルデヒドを得た。収率-63mg、24%;LC-MS (ES+): m/z 324.3 [M+H]+。
【0582】
4-(7-クロロ-2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-4-イル)-2,6-ジメトキシベンズアルデヒドの合成
【化214】
工程-1:初めに4-ブロモ-7-クロロ-2H-イソキノリン-1-オン(916mg、3.54mmol)をDMF(38.41mL)に溶解し、0℃に冷却した後、水素化ナトリウム(170.07mg、7.09mmol)を一度に添加し、混合物を30分間撹拌した。次いで、ヨードメタン(2.01g、14.17mmol、882.39μL)を滴加し、混合物を常温で一晩撹拌した。次いで、反応物を氷水でクエンチし、沈殿した生成物を濾別し、多量の水、続いてヘキサンで洗浄した。固体を乾燥させて、4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-ベンズアルデヒドを得た。収率-1.01g、100%;LC-MS (ES
+): m/z 274.0 [M+H]
+。
【0583】
工程-2:初めにシクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロパラジウム;鉄(59.71mg、81.61μmol)、4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-ベンズアルデヒド(200mg、816.09μmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(248.68mg、979.31μmol)、酢酸カリウム(240.28mg、2.45mmol、153.04μL)をMWバイアル(2mL~5mL)に投入し、アルゴン雰囲気下で1,4-ジオキサン(12.27mL)に懸濁し、140℃にて40分間MWで加熱した。次いで、懸濁液に4-ブロモ-7-クロロ-2-メチル-イソキノリン-1-オン(222.41mg、816.09μmol)をアルゴン下で炭酸カリウム(2M、2当量)とともに添加し、120℃で30分間再加熱した後、LCMSによって確認した。反応完了後に混合物をセライトパッドに通して濾過し、DCM/酢酸エチルで洗浄した。濾液を水(10mL)で洗浄した後、ブライン(50mL)、Na2SO4で洗浄し、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル1:0→0:1)によって精製して、4-(7-クロロ-2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-4-イル)-2,6-ジメトキシベンズアルデヒドを得た。収率-75mg、26%;LC-MS (ES+): m/z 358.3 [M+H]+。
【0584】
2,6-ジメトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ベンズアルデヒドの合成
【化215】
工程-1:初めに5-ブロモ-3,4-ジメチル-1H-ピリジン-2-オン(2g、9.90mmol)をDMF(40.57mL)に溶解し、0℃に冷却した後、水素化ナトリウム(475.09mg、19.80mmol)を一度に添加し、混合物を30分間撹拌した。次いで、ヨードメタン(5.62g、39.59mmol、2.46mL)を滴加し、混合物を常温で一晩撹拌した。次いで、反応物を氷水でクエンチした後、混合物を酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(1×100mL)、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル1:0→0:1)によって精製して、4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-ベンズアルデヒドを得た。収率-1.35g、63%;LC-MS (ES
+): m/z 215.9 [M+H]
+。
【0585】
工程-2:初めにシクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロパラジウム;鉄(59.71mg、81.61μmol)、4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-ベンズアルデヒド(200mg、816.09μmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(248.68mg、979.31μmol)、酢酸カリウム(240.28mg、2.45mmol、153.04μL)をMWバイアル(2mL~5mL)に投入し、アルゴン雰囲気下で1,4-ジオキサン(12.27mL)に懸濁し、140℃にて40分間MWで加熱した。次いで、懸濁液に5-ブロモ-1,3,4-トリメチル-ピリジン-2-オン(176.34mg、816.09μmol)をアルゴン下で炭酸カリウム(2M、2当量)とともに添加し、120℃で30分間再加熱した後、LCMSによって確認した。反応完了後に混合物をセライトパッドに通して濾過し、DCM/酢酸エチルで洗浄した。濾液を水(10mL)で洗浄した後、ブライン(50mL)、Na2SO4で洗浄し、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル1:0→0:1)によって精製して、2,6-ジメトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ベンズアルデヒドを得た。収率-245mg、99%;LC-MS (ES+): m/z 302.2 [M+H]+。
【0586】
4-(1,5-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2,6-ジメトキシベンズアルデヒドの合成
【化216】
工程-1:初めに5-ブロモ-3-メチル-1H-ピリジン-2-オン(1.050g、5.58mmol)をDMF(17.22mL)に溶解し、0℃に冷却した後、水素化ナトリウム(268.03mg、11.17mmol)を一度に添加し、混合物を30分間撹拌した。次いで、ヨードメタン(3.17g、22.34mmol、1.39mL)を滴加し、混合物を常温で一晩撹拌した。次いで、反応物を氷水でクエンチした後、混合物を酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(1×100mL)、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル1:0→0:1)によって精製して、4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-ベンズアルデヒドを得た。収率-554 mg、49%;LC-MS (ES
+): m/z 201.9 [M+H]
+。
【0587】
工程-2:初めにシクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロパラジウム;鉄(91.36mg、124.86μmol)、4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-ベンズアルデヒド(306mg、1.25mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(380.49mg、1.50mmol)、酢酸カリウム(367.63mg、3.75mmol、234.16μL)をMWバイアル(2mL~5mL)に投入し、アルゴン雰囲気下で1,4-ジオキサン(12.27mL)に懸濁し、140℃にて40分間MWで加熱した。次いで、懸濁液に5-ブロモ-1,3-ジメチル-ピリジン-2-オン(252.28mg、1.25mmol)をアルゴン下で炭酸カリウム(2M、2当量)とともに添加し、120℃で30分間再加熱した後、LCMSによって確認した。反応完了後に混合物をセライトパッドに通して濾過し、DCM/酢酸エチルで洗浄した。濾液を水(10mL)で洗浄した後、ブライン(50mL)、Na2SO4で洗浄し、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル1:0→0:1)によって精製して、4-(1,5-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2,6-ジメトキシベンズアルデヒドを得た。収率-62mg、17%;LC-MS (ES+): m/z 288.2 [M+H]+。
【0588】
2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロ-2,7-ナフチリジン-4-イル)ベンズアルデヒドの合成
【化217】
工程-1:初めに4-ブロモ-2H-2,7-ナフチリジン-1-オン(1g、4.44mmol)をDMF(10.83mL)に溶解し、0℃に冷却した後、水素化ナトリウム(213.27mg、8.89mmol)を一度に添加し、混合物を30分間撹拌した。次いで、ヨードメタン(2.52g、17.77mmol、1.11mL)を滴加し、混合物を常温で一晩撹拌した。次いで、反応物を氷水でクエンチした後、混合物を酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(1×100mL)、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル1:0→0:1)によって精製して、4-ブロモ-2-メチル-2,7-ナフチリジン-1-オンを得た。収率-811mg、76%;LC-MS (ES
+):m/z 240.9 [M+H]
+。
【0589】
工程-2:初めにシクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロパラジウム;鉄(58.66mg、80.16μmol)、4-ブロモ-2-メチル-2,7-ナフチリジン-1-オン(191.65mg、801.64μmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(244.28mg、961.97μmol)、酢酸カリウム(236.02mg、2.40mmol、150.33μL)をMWバイアル(2mL~5mL)に投入し、アルゴン雰囲気下で1,4-ジオキサン(12.27mL)に懸濁し、140℃にて40分間MWで加熱した。次いで、懸濁液に4-ブロモ-2-クロロ-6-メトキシ-ベンズアルデヒド(200mg、801.64μmol)をアルゴン下で炭酸カリウム(2M、2当量)とともに添加し、120℃で30分間再加熱した後、LCMSによって確認した。反応完了後に混合物をセライトパッドに通して濾過し、DCM/酢酸エチルで洗浄した。濾液を水(10mL)で洗浄した後、ブライン(50mL)、Na2SO4で洗浄し、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル1:0→0:1)によって精製して、2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロ-2,7-ナフチリジン-4-イル)ベンズアルデヒドを得た。収率-121mg、54%;LC-MS (ES+): m/z 329.1 [M+H]+。
【0590】
2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロ-2,7-ナフチリジン-4-イル)安息香酸の合成
【化218】
THF(25mL)中の2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロ-2,7-ナフチリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(0.4g、1.22mmol)の撹拌溶液に2-メチル-2-ブテン(0.68g、9.73mmol)を0℃で添加し、続いて水(20mL)に溶解した亜塩素酸ナトリウム(0.55g、6.08mmol)及びリン酸二水素ナトリウム(2.92g、24.33mmol)を添加した。反応混合物を30分かけてゆっくりとrtまで温め、rtで12時間撹拌した。反応の完了をTLCによって確認した。反応混合物を半量まで濃縮して粗生成物を得て、これをメタノールでトリチュレートすることで精製し、続いて水によって洗浄して、2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロ-2,7-ナフチリジン-4-イル)安息香酸(0.35g、収率71.16%、純度85.28%)を白色の固体として得た。LC-MS (ES
+): m/z 345.18 [M+H]
+
【0591】
4-(7-フルオロ-2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-4-イル)-2-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒドの合成
【化219】
工程-1:初めに4-ブロモ-7-フルオロ-2H-イソキノリン-1-オン(994mg、4.11mmol)をDMF(38.41mL)に溶解し、0℃に冷却した後、水素化ナトリウム(197.10mg、8.21mmol)を一度に添加し、混合物を30分間撹拌した。次いで、ヨードメタン(2.33g、16.43mmol、1.02mL)を滴加し、混合物を常温で一晩撹拌した。次いで、反応物を氷水でクエンチし、沈殿した生成物を濾別し、多量の水、続いてヘキサンで洗浄した。固体を乾燥させて、4-ブロモ-7-フルオロ-2-メチル-イソキノリン-1-オンを得た。収率-902mg、86%;LC-MS (ES
+): m/z 256.0 [M+H]
+。
【0592】
工程-2:初めにシクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロパラジウム;鉄(51.68mg、70.63μmol)、4-ブロモ-2-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド(190mg、706.28μmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(215.22mg、847.54μmol)、酢酸カリウム(207.95mg、2.12mmol、132.45μL)をMWバイアル(2mL~5mL)に投入し、アルゴン雰囲気下で1,4-ジオキサン(12.27mL)に懸濁し、140℃にて40分間MWで加熱した。次いで、懸濁液に4-ブロモ-7-フルオロ-2-メチル-イソキノリン-1-オン(180.86mg、706.28μmol)をアルゴン下で炭酸カリウム(2M、2当量)とともに添加し、120℃で30分間再加熱した後、LCMSによって確認した。反応完了後に混合物をセライトパッドに通して濾過し、DCM/酢酸エチルで洗浄した。濾液を水(10mL)で洗浄した後、ブライン(50mL)、Na2SO4で洗浄し、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル1:0→0:1)によって精製して、4-(7-フルオロ-2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-4-イル)-2-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒドを得た。収率-241mg、93%;LC-MS (ES+): m/z 366.2 [M+H]+。
【0593】
5-メトキシ-1’,4’,5’-トリメチル-6’-オキソ-1’,6’-ジヒドロ-[3,3’-ビピリジン]-6-カルバルデヒドの合成
【化220】
初めにシクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロパラジウム;鉄(135.45mg、185.12μmol)、5-ブロモ-1,3,4-トリメチル-ピリジン-2-オン(400mg、1.85mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(564.11mg、2.22mmol)、酢酸カリウム(545.05mg、5.55mmol、347.16μL)をMWバイアル(2mL~5mL)に投入し、アルゴン雰囲気下で1,4-ジオキサン(11.89mL)に懸濁し、140℃にて40分間MWで加熱した。次いで、懸濁液に5-ブロモ-3-メトキシピコリンアルデヒド(134.62mg、386.63μmol)をアルゴン下で炭酸カリウム(2M、2当量)とともに添加し、120℃で30分間再加熱した後、LCMSによって確認した。反応完了後に混合物をセライトパッドに通して濾過し、EA/DCMで洗浄した。次いで、濾液をH
2O(10mL)、続いてブライン(25mL)で洗浄し、次いでNa
2SO
4で乾燥させた後、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EA 最大100%)によって精製して、固体として生成物3-メトキシ-5-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ピリジン-2-カルバルデヒド(202mg、741.83μmol、収率40%)を得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 10.33 (s, 1H), 8.26 (d, J=1.7 Hz, 1H), 7.25 (d, J=1.7 Hz, 1H), 7.13 (s, 1H), 3.98 (s, 3H), 3.58 (s, 3H), 2.18 (s, 3H), 2.07 (s, 3H)。
【0594】
4-(3,5-ジメトキシ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル)-2-メチル-2,7-ナフチリジン-1(2H)-オンの合成
【化221】
工程-1:DMF(15mL)及び水(2mL)中の4-ヨード-2-メチル-2,7-ナフチリジン-1-オン(2.0g、6.99mmol)の撹拌溶液にtert-ブチル2-[[2,6-ジメトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]メチル-メチル-アミノ]アセテート(3.53g、8.39mmol)及び炭酸ナトリウム(1.85g、17.48mmol)を添加した。得られた混合物をN
2(g)で15分間脱ガスし、Pd(dppf)Cl
2・CH
2Cl
2(570.94mg、6.99mmol)を添加し、LCMS及びTLCによってモニタリングしながら100℃で5時間加熱した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、セライトベッドに通して濾過した。有機層を水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、tert-ブチル4-[[2,6-ジメトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(1g、1.86mmol、収率53.21%、純度92.15%)を褐色のゴム状の固体として得た。これを更に精製することなく次の工程に進めた。LC-MS (ES
+): m/z 495.30 [M+H]
+
【0595】
工程-2:ジオキサン中のtert-ブチル4-[[2,6-ジメトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(1.0g、2.02mmol)の撹拌溶液に4MジオキサンHCl(0.18ml、20.2mmol)を0℃で添加し、反応混合物をRTで16時間撹拌した。完了後に反応混合物を濃縮し、粗化合物をジエチルエーテルでトリチュレートし、乾燥させて、4-[3,5-ジメトキシ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル]-2-メチル-2,7-ナフチリジン-1-オンHCl(0.8g、1.62mmol、収率80.02%、純度87.15%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.74 (bs, 2H), 9.54 (s, 1H), 8.77. (d, J=6 Hz, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.90 (d, J=6 Hz, 1H), 6.88 (s, 2H), 4.49 (s, 2H), 3.90 (s, 6H), 3.62 (s, 3H), 3.59 - 3.58 (bs, 4H), 3.39 (bs, 4H); LC-MS (ES+): m/z 395.35 [M+H]+。
【0596】
5-(3,5-ジメトキシ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル)-1,3,4-トリメチルピリジン-2(1H)-オンの合成
【化222】
工程-1:濃H
2SO
4(20mL)及び水(60mL)中の5-ブロモ-3,4-ジメチルピリジン-2-アミン(0.6g、2.98mmol)の混合物に水(20mL)中の亜硝酸ナトリウム(2.40g、34.81mmol)の溶液を0℃で添加した。混合物を室温に戻し、1時間撹拌した。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥させて、5-ブロモ-3,4-ジメチル-1H-ピリジン-2-オン(5g、24.50mmol、収率98.52%、純度99%)をオフホワイト色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 13.14 (s, 1H), 7.47 (s, 1H), 2.32 (s, 3H), 2.18 (s, 3H)。
【0597】
工程-2:DMF(20mL)中の5-ブロモ-3,4-ジメチル-1H-ピリジン-2-オン(5g、24.75mmol)の撹拌溶液に水素化ナトリウム(鉱油中の60%分散液)(0.680g、29.70mmol)を0℃で添加し、同じ温度で15分間撹拌した後、ヨードメタン(4.62mL、74.24mmol)をゆっくりと添加した。添加後に反応混合物をRTで温め、3時間撹拌した。反応塊を氷冷水(150ml)で希釈し、CH2Cl2(200ml×3)で抽出した。有機層を再び氷冷水(75ml×2)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、5-ブロモ-1,3,4-トリメチル-ピリジン-2-オン(5.1g、23.37mmol、収率94.42%、純度99%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.93 (s, 1H), 3.40 (s, 3H), 2.20 (s, 3H), 2.05 (s, 3H)。LC-MS (ES+): m/z 214 [M+H]+
【0598】
工程-3:THF(80mL)及び水(20mL)中の5-ブロモ-1,3,4-トリメチル-ピリジン-2-オン(1.5g、6.94mmol)の撹拌溶液にtert-ブチル4-[[2,6-ジメトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(3.21g、6.94mmol)及びリン酸三カリウム(3.68g、17.36mmol)を添加した。得られた混合物をN2(g)で15分間脱ガスし、Pd-Xphose-G2(273.10mg、0.034mmol)を添加し、LCMS及びTLCによってモニタリングしながら100℃で4時間加熱した。反応混合物をセライトベッドに通して濾過した。セライトベッドを酢酸エチル(2×100mL)で洗浄した。反応混合物を減圧下で濃縮し、粗物質をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル(230~400メッシュ))によって精製し、生成物をMeOH中の4%EtOAcで溶出させて、tert-ブチル4-[[2,6-ジメトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキシレート)を褐色のゴム状の半固体として得た。1H NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.07 (s, 1H), 6.38 (s, 2H), 3.81 (s, 6H), 3.72 (s, 2H), 3.57 (s, 3H), 3.43 (t, J=5.0 Hz, 4H), 2.51 (t, J=4.8 Hz, 4H), 2.19 (s, 3H), 2.07 (s, 3H), 1.45 (s, 9H)。LC-MS (ES+): m/z 472 [M+H]+。
【0599】
工程-4:ジオキサン中のtert-ブチル4-[[2,6-ジメトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(1.35g、2.86mmol)9の撹拌溶液に4MジオキサンHCl(2.09g、57.25mmol)を0℃で添加し、反応混合物をTLCによってモニタリングしながらRTで1時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、粗化合物をジエチルエーテルでトリチュレートし、乾燥させて、5-[3,5-ジメトキシ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル]-1,3,4-トリメチル-ピリジン-2-オンHCl塩を白色の固体として得た。1H NMR (400MHz, CDCl3): δ 11.25 (bs, 1H), 9.72 (d, J=47.9 Hz, 1H), 7.54 (s, 1H), 6.68 (s, 2H), 4.27 (s, 2H), 3.87 (s, 6H), 3.47 (s, 8H), 3.39 (s, 3H), 2.08 (d, J=8.8 Hz, 6H)。LC-MS (ES+): m/z 372 [M+H]+。
【0600】
5-(3,5-ジメトキシ-4-(ピペリジン-4-イリデンメチル)フェニル)-1,3,4-トリメチルピリジン-2(1H)-オン塩酸塩の合成
【化223】
工程-1:1,4-ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル4-[(4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-フェニル)メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.7g、1.70mmol)の撹拌溶液にビス(ピナコラト)ジボロン(0.647g、2.55mmol)を添加し、続いて酢酸カリウム(0.5g、5.09mmol)をアルゴン雰囲気下にて室温で添加した。反応混合物をアルゴンで繰り返し脱ガスし、シクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロメタン;ジクロロパラジウム;鉄(0.167g、0.204mmol)をアルゴン雰囲気下で一度に添加した。反応混合物を再びアルゴンで繰り返し脱ガスした後、LCMS及びTLCによってモニタリングしながら80℃で3時間加熱した。反応の完了後に反応混合物を室温に冷却し、セライトベッドに通して濾過し、酢酸エチル(20mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、得られた粗塊を酢酸エチル(50mL)で溶解し、水(2×20mL)、続いてブライン(1×20mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、tert-ブチル4-[[2,6-ジメトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート2(0.7g、1.52mmol)を半固体として得た。LC-MS (ES
+): m/z 360.2 [M+H]
+(M-100質量はDe-Boc質量に偏っている)
【0601】
工程-2:1,4-ジオキサン(20mL)及び水(2mL)中の5-ブロモ-1,3,4-トリメチルピリジン-2(1H)-オン(1g、4.63mmol)の撹拌溶液にtert-ブチル4-(2,6-ジメトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンジリデン)ピペリジン-1-カルボキシレート(3.19g,6.94mmol)を添加し、続いてリン酸三カリウム(2.46g、11.57mmol)をアルゴン雰囲気下にて室温で添加した。反応混合物をアルゴンで繰り返し脱ガスし、シクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロメタン;ジクロロパラジウム;鉄(0.189g、0.231mmol)をアルゴン雰囲気下にて一度に添加した。反応混合物を再びアルゴンで繰り返し脱ガスした後、80℃で4時間還流加熱した。反応の完了後に反応混合物を室温に冷却し、セライトに通して濾別し、酢酸エチル(200mL)で洗浄した。濾液を濃縮して残留塊を得た。残留塊を酢酸エチル(100mL)に溶解し、水(1×50mL)、ブライン(1×25mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。粗物質を逆相(ACN中の水中0.1%のFA)によって精製して、tert-ブチル4-(2,6-ジメトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ベンジリデン)ピペリジン-1-カルボキシレート(0.5g、0.896mmol、収率19.37%、純度84%)を褐色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 469.71 [M+H]+。
【0602】
工程-3:ジオキサン中の4M HCl(3mL)中のtert-ブチル4-[[2,6-ジメトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)フェニル]メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.5g、1.07mmol)の溶液を、TLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで2時間撹拌した。2時間後に反応混合物を濃縮乾固した。粗化合物をジエチルエーテル(2×20mL)でトリチュレートして、5-[3,5-ジメトキシ-4-(4-ピペリジリデンメチル)フェニル]-1,3,4-トリメチル-ピリジン-2-オンHCl塩(0.450g、1.03mmol、収率96.17%、純度92.34%)をオフホワイト色の固体として得た。
LC-MS (ES+): m/z 369.68 [M+H]+
【0603】
4-(3-フルオロ-5-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル)-1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オンの合成
【化224】
工程-1:DCE(20ml)中の2-フルオロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]ベンズアルデヒド(0.5g、1.19mmol)の撹拌溶液に無水酢酸ナトリウム(0.292g、3.56mmol)及び酢酸(0.071g、1.19mmol)を添加した。得られた溶液を10分間撹拌した後、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート2(0.243g、1.31mmol)を添加し、反応混合物をRTで3時間撹拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(1.26g、5.93mmol)を添加した。LCMS及びTLCによって反応をモニタリングしながら撹拌をRTで2時間続けた。2時間後に反応混合物を水(30ml)でクエンチし、CH
2Cl
2(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して粗化合物を得た。粗化合物をジエチルエーテル(2×20mL)でトリチュレートして、tert-ブチル4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキシレート3(0.6g、収率78.63%、純度92%)を黄色の固体として得た。LC-MS (ES
+): m/z 592.17 [M+H]
+
【0604】
工程-2:ジオキサン中の4M HCl(5mL)中のtert-ブチル4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(0.6g、1.01mmol)の溶液をTLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで3時間撹拌する。3時間後に反応混合物を濃縮乾固した。粗化合物をジエチルエーテル(2×20mL)でトリチュレートして、4-[3-フルオロ-5-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル]-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オンHCl(0.550g、収率82.17%、純度80%)を褐色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 492.17 [M+H]+
【0605】
工程-3:TFA(5.57g、48.82mmol、3.76mL)中の4-[3-フルオロ-5-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル]-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(1.2g、2.44mmol)の混合物を70℃で2時間加熱した。反応をTLC及びLCMSによってモニタリングした。出発物質の消費後に溶媒を減真空下で(under reduced vacuum)除去し、乾燥DCMと共蒸留した。得られた粗化合物を逆相カラムクロマトグラフィーで精製して、4-[3-フルオロ-5-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル]-6-メチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(1.1g、2.21mmol、収率90.58%、純度97.58%、061)を褐色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 372.1 [M+H]+
【0606】
3-((3-フルオロ-4-(ピペリジン-4-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオンの合成
【化225】
TFA(14.80g、129.80mmol、10mL)中の2-フルオロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]ベンズアルデヒド(673.69mg、1.60mmol)の溶液を70℃で3時間撹拌した。出発物質の消費後に溶媒を減真空下で除去し、乾燥DCMで共蒸留した。得られた粗化合物をジエチルエーテルで洗浄して、2-フルオロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(0.5g、1.11mmol、収率69.16%、純度66.62%)を褐色の固体として得た。LC-MS (ES
+): m/z 302.27 [M+H]
+
【0607】
3-((3-フルオロ-4-(ピペリジン-4-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオンの合成
【化226】
工程-1:1,4-ジオキサン(30mL)中の4-ブロモ-3-フルオロアニリン(3.07g、16.17mmol)及びtert-ブチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート(5.0.g、16.17mmol)の撹拌溶液に室温で水(20mL)中のK
2CO
3(3.71g、26.84mmol)を添加した。反応混合物をArで20分間脱ガスし、続いてPdCl
2(dppf)DCM(1.06g、1.29mmol)を添加した。得られた反応混合物を90℃で16時間撹拌した。反応の完了後に(TLC及びLCMSによってモニタリングした)、反応混合物を常温に冷却し、水(400mL)で希釈し、EtOAc(2×250mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空で蒸発させた。フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル230~400メッシュ;勾配:petエーテル中0%→100%のEtOAc)を用いることで粗残渣を精製して、所望のtert-ブチル4-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート(4.6g、15.58mmol、収率96.33%、純度99%)を得た。LC-MS (ES
+): m/z 293.32 [M + H]
+
【0608】
工程-2:EtOAc(48mL)に溶解したtert-ブチル4-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート(4.6g、15.73mmol)にPd/C(2.40g、22.51mmol)を添加した。反応フラスコを排気し、水素ブラダーを用いて水素で再充填し、反応物を水素雰囲気下にてrtで16時間撹拌した。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、酢酸エチル(2×30mL)で洗浄した。濾液を濃縮して粗生成物を得て、これをシリカ(230~400メッシュサイズ)及び溶離液として0%→100%のEtOAc/Petエーテルを用いたカラムクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチル4-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-1-カルボキシレート(4.5g、14.22mmol、収率90.36%、純度93%)を黄色物(yellow)として得た。LC-MS (ES+): m/z 239.28 [M + H]+
【0609】
工程-3:DMF(45mL)に溶解したtert-ブチル4-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-1-カルボキシレート(4.5g、15.29mmol)にNaHCO3(7.7g、91.72mmol)及び3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(17.61g、91.72mmol)をrtで添加した。得られた反応混合物を70℃で16時間撹拌した。反応の完了後に(TLCによってモニタリングした)、反応混合物をrtに冷却し、水で希釈し、酢酸エチル(2×500mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させた。フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル230~400メッシュ;勾配:petエーテル中0%→100%のEtOAc)を用いることで粗残渣を精製して、所望のtert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-1-カルボキシレート(4.3g、9.54mmol、収率62.44%、純度68%)を得た。LC-MS (ES-): m/z 404.23 [M - H]-
【0610】
工程-4:DCM(40mL)中のtert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-1-カルボキシレート(4.3g、10.61mmol)の撹拌溶液にTFA(4.90mL、63.63mmol)を0℃で添加した。得られた反応混合物をrtで2時間撹拌した。反応の完了後に(TLC及びLCMSによってモニタリングした)、溶媒を真空で蒸発させた。残渣にEt2O(2×30mL)を添加して、化合物7(4.1g、8.80mmol、収率82.97%、純度90%、061)を固体として沈殿させた。粗化合物を真空下で濾過し、乾燥させ、更に精製することなく直接次の工程に使用した。LC-MS (ES+): m/z 306.21 [M + H]+
【0611】
3-((4-([4,4’-ビピリジン]-1-イル)-3-クロロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオンの合成
【化227】
工程-1:DMF(20mL)中の化合物tert-ブチル4-(4-ピペリジル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1g、3.73mmol)の撹拌溶液に炭酸セシウム(1.21g、3.73mmol)を添加し、15分間撹拌した後、2-クロロ-1-フルオロ-4-ニトロ-ベンゼン(0.654g、3.73mmol)を添加した。反応混合物をTLCによってモニタリングしながらRTで3時間撹拌した。完了後に反応塊を薄片氷でクエンチし、沈殿した固体を濾過して、tert-ブチル4-[1-(2-クロロ-4-ニトロ-フェニル)-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート(1.4g、2.81mmol、収率75.34%、純度85%)を黄色の固体として得て、次の工程に使用した。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 1.10-1.40 (m, 4H), 1.46-1.53 (m, 11H), 1.72 (d, J=12.4 Hz, 2H), 1.83 (d, J=12.8 Hz, 2H), 2.6-2.8 (m, 4H), 3.63 (d, J=12 Hz, 2H), 4.14 (bs, 2H), 7.01 (d, J=9.2 Hz, 1H), 8.07 (dd, J1=2.8 Hz, J2=8.8 Hz, 1H), 8.24 (d, J=2.8 Hz, 1H), LC-MS (ES
+): m/z 424.49 [M+H]
+
【0612】
工程-2:メタノール(5mL)、水(5mL)及びTHF(10mL)中のtert-ブチル4-[1-(2-クロロ-4-ニトロ-フェニル)-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート(1g、2.36mmol)の撹拌溶液にZn粉末(1.54g、23.59mmol)を0℃で添加し、続いてNH4Cl(1.89g、35.38mmol)を同じ温度で少量ずつ添加した。添加後に反応物をRTまで温め、TLCによってモニタリングしながら3時間撹拌した。反応混合物をセライトに通して濾過し、メタノール(50mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、残留塊を氷冷水(50mL)で溶解し、DCM(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1×50mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、tert-ブチル4-[1-(4-アミノ-2-クロロ-フェニル)-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.8g、1.83mmol、収率77.48%、純度90%)を黄色の粘性の液体として得た。1H NMR (400MHz, CDCl3): δ 1.1-1.2 (m, 3H), 1.2-1.35 (m, 2H), 1.48 (s, 9H), 1.48-1.50 (m, 1H), 1.73 (t, J=12.4 Hz, 4H), 2.531 (t, J=2 Hz, 2H), 2.65 (t, J= 12.4 Hz, 2H), 3.26 (d, J=11.6 Hz, 2H), 3.51 (s, 2H), 4.05-4.2 (m, 2H), 6.54 (dd, J1=2.4 Hz, J2=8.8 Hz, 1H), 6.74 (d, J=2.8 Hz, 1H), 6.87 (d, J=8.4 Hz, 1H)。
【0613】
工程-3:DMF(20mL)中のtert-ブチル4-[1-(4-アミノ-2-クロロ-フェニル)-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.8g、2.03mmol)の撹拌溶液に3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(0.77g、4.06mmol)、NaHCO3(1.02g、12.18mmol)を添加し、LCMS及びTLCによってモニタリングしながら85℃で4日間撹拌した。24時間後に反応物を氷冷水(100mL)でクエンチし、EtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗化合物を得た。粗化合物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ100~200、酢酸エチル中40%のpetエーテル)によって精製してベンジルを得て、tert-ブチル4-[1-[2-クロロ-4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.35g、0.644mmol、収率31.74%、純度93%)を薄緑色の固体として得た。1H NMR (400MHz, DMSO): δ 0.9-1.5 (m, 18H), 1.70 (t, J=12.8 Hz, 4H), 1.80-1.95 (m, 1H), 2.05-2.15 (m, 1H), 2.40-2.50 (m, 1H), 2.6-2.8 (m, 3H), 3.1 (d, J=11.24 Hz, 2H), 3.9-4.1 (m, 2H), 4.25-4.35 (m, 1H), 6.6 (dd, J1=2.8 Hz, J2=8.8 Hz, 1H), 6.75 (d, J=2.8 Hz, 1H), 6.94 (d, J=8.8 Hz, 1H), 10.87 (S, 1H)。LC-MS (ES+): m/z 505.13 [M+H]+
【0614】
工程-4:1,4-ジオキサン(3mL)中のtert-ブチル4-[1-[2-クロロ-4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.15g、0.297mmol)の撹拌溶液にジオキサン中4M HCl(0.108g、2.97mmol)を0℃で添加し、RTで30分間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をジエチルエーテル(2×25mL)でトリチュレートし、沈殿した固体を乾燥させて、3-[3-クロロ-4-[4-(4-ピペリジル)-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンHCl塩(0.12g、0.252mmol、収率85.13%、純度93%)を薄緑色の固体として得た。1H NMR (400MHz, DMSO): δ 1.2-1.45 (m, 5H), 1.60 (s, 1H), 1.70-1.80 (m, 5 H), 2.0-2.1 (m, 1H), 2.5-2.9 (m, 6H), 3.2-3.35 (m, 2H), 3.5-3.65 (m, 3H), 4.25-4.35 (m, 1H), 6.94 (d, J=8.8 Hz, 1H), 6.78 (s, 1H), 7.05 (bs, 1H), 8.35 (bs, 1H), 8.61 (bs, 1H), 10.87 (s, 1H)。LC-MS (ES+): m/z 405.32 [M+H]+
【0615】
3-((4-(3,3-ジフルオロ-1-((4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオンの合成
【化228】
工程-1:DMF(7mL)中の化合物6-(tert-ブトキシカルボニル)-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン-3-カルボン酸(500mg、1.76mmol)及びHATU(805.17mg、2.12mmol)の撹拌溶液にN-エチルジイソプロピルアミン(0.77ml、4.41mmol)をRTで添加し、5分間撹拌した。N-メトキシメタンアミン(206.56mg、2.12mmol)を添加し、反応の進行をLCMS及びTLCによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌を続けた。反応混合物を酢酸エチル(50mL)で希釈し、水(2×30mL)、飽和塩化アンモニウム水溶液(2×30mL)及びブライン(50mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラム(Davisilシリカ、petエーテル中0%→50%の酢酸エチル)によって精製して、tert-ブチル3-[メトキシ(メチル)カルバモイル]-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピリジン-6-カルボキシレート(520mg、収率88.49%、純度98.02%)を黄色の半固体として得た。LC-MS (ES
+): m/z 349.27 [M+Na]
+
【0616】
工程-2:THF(10mL)中のtert-ブチル3-[メトキシ(メチル)カルバモイル]-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピリジン-6-カルボキシレート(0.520g、1.59mmol)の撹拌溶液に-78℃でDIBAL-H(ヘキサン中の1M溶液、0.45mL、2.23mmol)をアルゴン雰囲気下で滴加した。反応の進行をLCMS及びTLCによってモニタリングした。-78℃で5時間後に、粗LCMSにより40%の生成物の形成が示された。DIBAL-HのTHF溶液(ヘキサン中の1M溶液、0.45mL、2.23mmol)を再び滴加した。30分後に反応物を-78℃にて飽和塩化アンモニウム(20mL)でクエンチし、反応混合物を室温まで温めた。有機層を水(30mL)及び酢酸エチル(75mL)で洗浄すると、ゲル状の懸濁液が形成された。有機層をセライトパッドに通して濾過した。濾液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(25mL)及びブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Davisilシリカ、petエーテル中0%→20%の酢酸エチル)によって精製して、tert-ブチル3-ホルミル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピリジン-6-カルボキシレート(0.366g、収率84.76%、純度98.63%)を黄色の半固体として得た。
【0617】
工程-3:溶媒二塩化エチレン(2mL)及びメタノール(2mL)の混合物中のtert-ブチル3-ホルミル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピリジン-6-カルボキシレート(50mg、0.187mmol)及び化合物3-((4-(3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(98.16mg、0.224mmol)の撹拌溶液に無水酢酸ナトリウム(30.68mg、0.374mmol)を添加し、RTで10分間撹拌した。酢酸(10.70μL、0.187mmol)及び分子篩(50mg)を反応混合物に添加し、70℃で4時間撹拌した。反応混合物をRTに冷却し、SiliaBondシアノ水素化ホウ素(50mg、0.187mmol)を添加し、反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物を真空で濃縮し、粗生成物をカラム(Davisilシリカ、Petエーテル中0%→40%の酢酸エチル)によって精製して、tert-ブチル3-[[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-3,3-ジフルオロ-1-ピペリジル]メチル]-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピリジン-6-カルボキシレート(52mg、収率31.87%、純度65.87%)を緑色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 575.1 [M+H]+
【0618】
工程-4:DCM(3mL)中のtert-ブチル3-[[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-3,3-ジフルオロ-1-ピペリジル]メチル]-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピリジン-6-カルボキシレート(50mg、0.89mmol)の撹拌溶液に0℃でトリフルオロ酢酸(82.44μL、1.07mmol)を滴加し、反応の進行をLCMSによってモニタリングしながら反応混合物をRTで3時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物を減圧下で濃縮し、アセトニトリル(5mL×2)、トルエン(5mL×2)と共蒸留し、ジエチルエーテル(5mL)でトリチュレートして、3-[4-[3,3-ジフルオロ-1-(4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン-3-イルメチル)-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2-オン(60mg、収率92.17%、純度94.46%)を緑色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 474.46 [M+H]+
【0619】
3-((3-フルオロ-4-(4-(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオンの合成
【化229】
工程-1:アセトニトリル(500mL)中の化合物4-[2-(4-ピペリジル)エチル]ピペリジン1(0.5g、2.55mmol)の撹拌溶液に炭酸セシウム(0.829g、2.55mmol)を添加し、15分間撹拌した後、1,2-ジフルオロ-4-ニトロ-ベンゼン(0.243g、1.53mmol)を添加した。反応混合物をTLCによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌した。完了後に反応混合物を水(200mL)で希釈し、酢酸エチル(2×200ml)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して粗化合物を得た。粗化合物を順相カラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ100~200、酢酸エチル中50%のpetエーテルを溶離液として用いる)によって精製して、1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-4-[2-(4-ピペリジル)エチル]ピペリジン(0.250g、0.739mmol、収率29.06%、純度99.28%)を黄色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO): δ 1.25-1.20 (m, 8H), 1.43 (bs, 2H), 1.79 -1.73 (m, 4H), 2.73 (t, J=12.0 Hz, 2H), 2.90 (t, J=12.4 Hz, 2H), 3.16 (d, J=12.0 Hz, 2H), 3.68 (d, J=12.4 Hz, 2H), 7.17-7.12 (m, 1H), 7.98-7.96 (m, 1H), 8.38 (s, 1H)。LC-MS (ES
+): m/z 336.80 [M+H]
+
【0620】
工程-2:THF(20mL)中の1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-4-[2-(4-ピペリジル)エチル]ピペリジン(0.25g、0.745mmol)の撹拌溶液にトリエチルアミン(0.226g、2.24mmol)を添加し、続いてtert-ブトキシカルボニルtert-ブチルカーボネート(0.325g、1.49mmol)を添加し、TLCによってモニタリングしながらRTで2時間撹拌した。完了後に反応混合物を水(50mL)で希釈し、10%MeOH:DCM(2×100ml)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗化合物を得た。粗化合物を順相カラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ100~200、酢酸エチル中40%のpetエーテルを溶離液として用いる)によって精製して、tert-ブチル4-[2-[1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-4-ピペリジル]エチル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.2g、444.06μmol、収率59.58%、純度96.70%)を黄色の固体として得た。1H NMR (400MHz, DMSO): δ 1.29-1.11 (m, 2H), 1.40-1.38 (m, 8H), 1.45 (s, 9H), 1.70 -1.63 (m, 2H), 1.90-1.79 (m, 2H), 2.67 (t, J=12.0 Hz, 2H), 2.85 (t, J=12 Hz, 2H), 3.70 (d, J=12.8 Hz, 2H), 4.07 (bs, 2H), 6.89 (t, J=8.8 Hz, 2H), 7.90-7.96 (m, 1H), 7.97-7.94 (m, 1H)。LC-MS (ES+): m/z 358.80 [M+Na]+
【0621】
工程-3:EtOAc(10mL)及びメタノール(10mL)中のtert-ブチル4-[2-[1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-4-ピペリジル]エチル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.2g、0.459mmol)の撹拌溶液に10%ウェットPd-C(146.61mg、1.38mmol)を添加し、反応混合物をLCMS及びTLCによってモニタリングしながらH2バルーン圧下で2時間撹拌した。反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、濾液を濃縮した。粗化合物を(シリカゲルメッシュ230~400、溶離液:酢酸エチル中40%のpetエーテル)カラムクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチル4-[2-[1-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)-4-ピペリジル]エチル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.150g、0.322mmol、収率70.24%、純度87.20%)を黄色の固体として得た;LC-MS (ES+): m/z 406.78 [M+H]+
【0622】
工程-4:DMF(50mL)中のtert-ブチル4-[2-[1-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)-4-ピペリジル]エチル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.6g、1.48mmol)の撹拌溶液に3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(0.852g、4.44mmol)、NaHCO3(1.24g、14.79mmol)を添加し、TLC及びLCMSによってモニタリングしながら反応混合物を80℃で46時間撹拌した。反応物を氷冷水(100mL)でクエンチし、EtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗化合物を得た。粗化合物を順相カラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ100~200、酢酸エチル中50%→60%のpetエーテルを溶離液として用いる)によって精製して、tert-ブチル4-[2-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]-4-ピペリジル]エチル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.2g、収率23.57%、純度90.09%)を褐色の固体として得た。1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 0.98-0.92 (m, 2H), 1.34-1.24 (m, 7H), 1.38 (s, 11H), 1.69-1.61 (m, 4H), 1.86-1.82 (m, 1H), 2.10-2.05 (m, 1H), 2.74-2.51 (m, 5H), 3.09 (d, J=10 Hz, 2H), 4.23 (d, J=4.4 Hz, 2H), 4.31-4.21 (m, 1H), 5.76 (d, J=8 Hz, 1H), 6.41-6.38 (m, 1H), 6.51-6.46 (m, 1H), 6.81 (t, J=18.8 Hz, 1H), 10.97 (s, 1H), LC-MS (ES+): m/z 517.83 [M+H]+
【0623】
工程-5:1,4-ジオキサン(10ml)中の化合物tert-ブチル4-[2-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]-4-ピペリジル]エチル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.2g、387.11mmol)の撹拌溶液にジオキサン中4M HCl(0.141g、3.87mmol)を0℃で添加し、反応混合物をTLCによってモニタリングしながらRTで5時間撹拌した。完了後に反応混合物を減圧下で濃縮し、粗化合物をエーテルでトリチュレートして、3-[3-フルオロ-4-[4-[2-(4-ピペリジル)エチル]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンHCl塩(0.190g、収率97.50%、純度89.99%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 1.31-1.28 (m, 7H), 1.68-1.49 (m, 3H), 1.84-1.77 (m, 7H), 2.29-2.21 (m, 1H), 2.67-2.53 (m, 1H), 2.81-2.78 (m, 3H), 3.23-3.20 (m, 1H), 3.51-3.49 (m, 4H), 4.44-4.40 (m, 1H), 6.59-6.57 (m, 2H), 6.71-6.67 (m, 1H), 7.69 (bs, 1H), 8.71-8.69 (s, 1H), 8.93 (d, J=8.8 Hz, 1H), 10.84 (s, 1H LC-MS (ES+): m/z 417.50 [M+H]+
【0624】
3-((4-(4-((4,4-ジフルオロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン234-1の合成:
【化230】
工程-1:水(400mL)中の亜硝酸ナトリウム(19.88g、288.14mmol、9.16mL)の水溶液を濃塩酸(36%~38%)(13.13g、360.18mmol、16.42mL)及び水(400mL)中のB33-1(51g、360.18mmol、44.35mL)の撹拌懸濁液に0℃で滴加した。混合物を同じ温度で15分間撹拌した後、水(400mL)中のヨウ化カリウム(53.81g、324.16mmol)の水溶液を0℃で滴加した。反応の進行をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を常温で16時間撹拌した。反応の完了後にジクロロメタン(3×100mL)を用いて抽出を行い、合わせた抽出物を水(100mL)、5%チオ硫酸ナトリウム(2×50mL)及び水(50mL)で順次洗浄した。これを無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空で蒸発させて粗残渣を得た。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル230~400メッシュ;100%petエーテル)によって精製して、所望の化合物である1-クロロ-2-ヨード-3-メチル-ベンゼンB33-2(51.10g、184.18mmol、収率51.14%、純度91%)を褐色の油として得た。
【0625】
工程-2:銅粉末(8.39g、131.97mmol)をDMSO(25mL)中の化合物2-2(11.9g、47.13mmol)及び化合物B33-3(9.57g、47.13mmol、6.06mL)の溶液に添加し、得られた反応混合物を55℃で16時間撹拌した。反応の完了後に(TLCによってモニタリングした)、これを室温に冷却し、NH4Clの飽和溶液(40mL)をこれに添加した。EtOAc(3×50mL)を用いて抽出を行い、合わせた有機層を1.0N HCl溶液(30mL)、水(50mL×3)、ブライン(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル230~400メッシュ;勾配:petエーテル中0%→10%のEtOAc)によって精製して、所望の化合物であるエチル2-(2-クロロ-6-メチル-フェニル)-2,2-ジフルオロ-アセテートB33-4(8.25g、31.19mmol、収率66.17%、純度94%)を無色の油として得た。
【0626】
工程-3:四塩化炭素(82mL)中の化合物B33-4(8.2g、32.98mmol)及びNBS(6.16g、34.63mmol、2.93mL)の撹拌溶液に過酸化ベンゾイル(0.798g、3.30mmol)を添加し、反応の進行をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を80℃で6時間撹拌した。反応の完了後に(TLC及びLCMS)、これを室温に冷却し、観察された残渣を濾別した。濾液を真空で濃縮して粗化合物であるエチル2-[2-(ブロモメチル)-6-クロロ-フェニル]-2,2-ジフルオロ-アセテートB33-5(11.08g、13.87mmol、収率42.06%、純度41%)を淡黄色の油として得て、これを精製することなく次の工程に繰り越した。
【0627】
工程-4:DMF(75mL)中の化合物B33-5(11.0g、33.58mmol)の撹拌溶液にアジ化ナトリウム(4.37g、67.17mmol、2.36mL)を添加し、得られた反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応の完了後に(TLC)、これをEtOAc(200mL)で希釈し、有機層を飽和NaHCO3溶液(50mL)、水(3×75mL)、ブライン(75mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル 230~400メッシュ;勾配:petエーテル中0%→6%のEtOAc)によって精製して、所望の化合物であるエチル2-[2-(アジドメチル)-6-クロロ-フェニル]-2,2-ジフルオロ-アセテートB33-6(4.03g、11.39mmol、収率33.93%、純度82%)を無色の油として得た。
【0628】
工程-5:PtO2(0.400g、1.76mmol)をメタノール(40mL)中の化合物B33-6(4.0g、13.81mmol)の撹拌溶液に添加し、反応混合物を水素雰囲気(1気圧)下で12時間撹拌した。反応の完了後に(TLC及びLCMSによってモニタリングした)、触媒をセライトベッドに通して濾別し、DCM(20mL)及びメタノール(20mL)で洗浄した。濾液を真空で濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル230~400メッシュ;勾配:DCM中0%→20%のEtOAc)を用いて粗残渣を精製して、所望の化合物である5-クロロ-4,4-ジフルオロ-1,2-ジヒドロイソキノリン-3-オンB33-7(2.20g、7.28mmol、収率52.71%、純度72%)をオフホワイト色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 218.20 [M + H]+
【0629】
工程-6:BH3・THF錯体溶液(THF中1.0M、55.61mL)をTHF(35mL)中の化合物B33-7(2.20g、10.11mmol)の撹拌溶液に0℃で添加し、得られた反応混合物を4時間還流させた。反応混合物を室温に冷却し、塩酸(1.0M、40.44mL)を0℃で滴加してクエンチした。得られた反応混合物を再び4時間還流させた。次いで、これを室温に冷却し、真空で濃縮した。水(25mL)を残渣に添加し、これをEt2O(2×80mL)で洗浄した。次いで、1N NaOH溶液(pH:10)を用いて水層を塩基性化し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、所望の化合物である5-クロロ-4,4-ジフルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-イソキノリンB33-8(1.94g、8.47mmol、収率83.79%、純度89%)をオフホワイト色の固体として得た。これを精製することなく次の工程に繰り越した。LC-MS (ES+): m/z 204.17 [M + H]+
【0630】
工程-7:アセトニトリル(25mL)中の化合物B33-8(1.9g、9.33mmol)の溶液にDIPEA(6.03g、46.66mmol、8.13mL)を添加し、これを0℃に冷却した。次いで、これにCbz-Cl(3.18g、18.66mmol、2.65mL)を滴加し、反応混合物を12時間かけて室温まで温めた。反応の完了後に(TLCによってモニタリングした)、ACNを真空で除去し、残渣をEtOAc(60mL)で希釈した。有機層を水(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル230~400メッシュ;勾配:petエーテル中0%→15%のEtOAc)を用いて粗残渣を精製して、所望の化合物であるベンジル5-クロロ-4,4-ジフルオロ-1,3-ジヒドロイソキノリン-2-カルボキシレートB33-9(2.48g、6.38mmol、収率68.32%、純度87%)を淡黄色の油として得た。
【0631】
工程-8:THF(16mL)中の化合物B33-9(2.4g、7.11mmol)及びtert-ブチル4-((4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチレン)ピペリジン-1-カルボキシレート(2.53g、7.82mmol)の撹拌溶液にK3PO4(3.32g、15.63mmol、4mLの水中)の水溶液を添加し、アルゴンガスをそれに15分間パージした。次いで、これにXPhos-Pd-G2(0.671g、0.852mmol)を添加し、得られた反応混合物を再びアルゴンで15分間パージした。次いで、これを封管内にて100℃で16時間撹拌した。反応の完了後に(TLC及びLCMS)、これを室温に冷却し、水(30mL)をこれに添加した。EtOAc(3×50mL)を用いて抽出を行い、合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空で蒸発させた。フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ230~400メッシュ;勾配:petエーテル中0%→10%のEtOAc)を用いて粗残渣を精製して、所望の生成物であるベンジル5-[(1-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジリデン)メチル]-4,4-ジフルオロ-1,3-ジヒドロイソキノリン-2-カルボキシレートB33-11(1.7g、3.34mmol、収率47.03%、純度98%)を黄色の油として得た;LC-MS (ES+): m/z 521.46 [M + Na]+
【0632】
工程-9:1,4-ジオキサン(10mL)中の化合物B33-11(1.7g、3.41mmol)の撹拌溶液に1,4-ジオキサン(4M、13.60mL)中の4M HClを0℃で添加した。得られた反応混合物を0℃で15分間、次いで室温で更に2時間撹拌した。反応の完了後に(TLC及びLCMSによってモニタリングした)、揮発性物質を真空で蒸発させ、Et2O(20mL)を残渣に添加した。これを15分間撹拌し、濾過し、乾燥させて、所望の化合物であるベンジル4,4-ジフルオロ-5-(4-ピペリジリデンメチル)-1,3-ジヒドロイソキノリン-2-カルボキシレートB33-12(HCl塩)(1.25g、2.82mmol、収率82.61%、純度98%)を得た;LC-MS (ES+): m/z 399.46 [M + H]+, 421.42 [M + Na]+
【0633】
工程-10:DMF(12mL)中の化合物B33-12(1.25g、2.87mmol)及び1,2-ジフルオロ-4-ニトロベンゼン(0.594g、3.74mmol、0.41mL)の撹拌懸濁液に炭酸セシウム(2.81g、8.62mmol)を添加し、反応混合物を75℃で5時間撹拌した。反応の完了後に(TLC及びLCMSによってモニタリングした)、これを室温に冷却し、飽和NH4Cl溶液(30mL)をこれに添加した。Et2O(3×25mL)を用いて抽出を行い、合わせた有機層を水(2×40mL)、ブライン(1×10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル230~400;勾配:petエーテル中0%→15%のEtOAc)を用いて粗残渣を精製して、所望の化合物であるベンジル4,4-ジフルオロ-5-[[1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-4-ピペリジリデン]メチル]-1,3-ジヒドロイソキノリン-2-カルボキシレートB33-14(1.3g、2.39mmol、収率83.30%、純度99%)を黄色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 538.23 [M + H]+, 560.12 [M + Na]+
【0634】
工程-11:MeOH(14mL)中の化合物B33-14(1.3g、2.42mmol)の撹拌溶液にNH4Cl(1.29g、24.18mmol、6mLの水中)及びZn(1.58g、24.18mmol)の水溶液を添加した。次いで、反応混合物を70℃で2時間撹拌した。反応の完了後に(TLC及びLCMSによってモニタリングした)、この熱い懸濁液をセライトベッドに通して濾過し、メタノール(2×30mL)で洗浄した。濾液を真空で蒸発させ、水(25mL)を残渣に添加した。EtOAc(3×30mL)を用いて抽出を行い、合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル230~400;勾配:petエーテル中0%→40%のEtOAc)を用いて粗残渣を精製して、所望の化合物であるベンジル5-[[1-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)-4-ピペリジリデン]メチル]-4,4-ジフルオロ-1,3-ジヒドロイソキノリン-2-カルボキシレートB33-15(0.8g、1.53mmol、収率63.22%、純度97%)を褐色の油として得た。LC-MS (ES+): m/z 508.30 [M + H]+, 530.27 [M + Na]+
【0635】
工程-12:DMF(8mL)中の化合物B33-15(0.79g、1.56mmol)の撹拌溶液にNaHCO3(0.784g、9.34mmol)及び化合物3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(1.34g、7.00mmol)を添加した。次いで、反応混合物を80℃で16時間撹拌した。反応の完了後に(TLC及びLCMSによってモニタリングした)、これを室温に冷却し、水(20mL)をこれに添加した。沈殿した固体を濾過し、水(5mL×2)で洗浄し、真空下で乾燥させた。フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル230~400メッシュ;勾配:petエーテル中0%→50%のEtOAc)を用いて粗固体を精製して、所望の生成物であるベンジル5-[[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]-4-ピペリジリデン]メチル]-4,4-ジフルオロ-1,3-ジヒドロイソキノリン-2-カルボキシレートB33-17(0.665g、1.01mmol、収率64.92%、純度94%)を濃青色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 619.36 [M + H]+
【0636】
工程-13:EtOAc(10mL)中の化合物B33-17(0.650g、1.05mmol)の溶液に10%Pd/C(0.650g、6.11mmol)を添加し、得られた反応混合物をスチールボンベ内にて水素雰囲気(50psi)下で16時間撹拌した。反応の完了後に(TLC及びLCMS)、触媒をセライトに通して濾別し、EtOAc(10mL×3)で洗浄した。濾液を真空で濃縮して、所望の生成物である3-[4-[4-[(4,4-ジフルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-イソキノリン-5-イル)メチル]-1-ピペリジル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン234-1(0.455g、0.888mmol、収率84.56%、純度95%)を薄緑色の固体として得て、これを精製することなく次の工程に繰り越した。LCMS (ES+): m/z;487.30 [M + H]+
【0637】
3-((3,5-ジフルオロ-4-(ピペリジン-4-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオンの合成:
【化231】
工程-1:ジオキサン(40mL)中の4-ブロモ-3-(トリフルオロメチル)アニリン(1g、4.17mmol)及びtert-ブチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシレート(1.93g、6.25mmol)の撹拌溶液を脱ガスし、窒素ガスで10分間パージした。水(10mL)に溶解したリン酸カリウム(2.65g、12.50mmol)を反応混合物に添加した。反応混合物を脱ガスし、窒素ガスで10分間パージした。PdCl
2(dppf)(0.3g、0.41mmol)を窒素雰囲気下で反応混合物に添加した。反応混合物を90℃で16時間撹拌した。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に溶媒を減圧下で除去した。粗物質を酢酸エチル(200ml)及び水(100ml)で抽出した。有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(Davisilシリカ、petエーテル中0%→15%の酢酸エチル)で精製して、tert-ブチル4-[4-アミノ-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシレート(1.2g、収率75.12%、純度93.42%)を黄色の固体として得た。LCMS (ES
+): m/z;311.24 [M+H]
+
【0638】
工程-2:メタノール(50mL)中のtert-ブチル4-(4-アミノ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシレート(1.2g、3.87mmol)の撹拌溶液を窒素ガス下で脱ガスした。10%パラジウム炭素(1.2g、3.87mmol)を反応混合物に添加し、再び反応混合物を脱ガスし、反応混合物を圧力70psiの水素ガス下にてRTで16時間撹拌した。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、過剰量のメタノール及びDCMで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、tert-ブチル4-(4-アミノ-2,6-ジフルオロ-フェニル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1.0g、収率69.55%、純度84%)を淡褐色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z;213.19 [M-Boc]+ (LCMSではDe-boc質量が観察された)
【0639】
工程-3:DMF(20mL)中のtert-ブチル4-(4-アミノ-2,6-ジフルオロ-フェニル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1g、3.20mmol)の撹拌溶液に重炭酸ナトリウム(0.403 g 、4.80mmol)、続いて3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(0.799g、4.16mmol)を添加し、反応混合物を65℃で16時間撹拌した。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応物を氷冷水(100ml)でクエンチし、化合物を酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(Davisilシリカ、Petエーテル中0%→40%の酢酸エチル)によって精製して、tert-ブチル4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2,6-ジフルオロ-フェニル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.27g、収率19.42%、純度97.5%)を淡緑色の固体として得た。LCMS (ES-): m/z;422.45 [M-H]-
【0640】
工程-4:DCM(5mL)中のtert-ブチル4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2,6-ジフルオロ-フェニル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.27g、0.637mmol)の撹拌溶液にトリフルオロ酢酸(0.49ml、6.38mmol)を0℃で添加し、反応混合物をRTで16時間撹拌した。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物をアセトニトリル(25ml)及びトルエン(25ml)と共蒸留し、ジエチルエーテル(2×25mL)でトリチュレートして、3-[3,5-ジフルオロ-4-(4-ピペリジル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.26g、収率69.53%、純度94.02%)をゴム状の液体として得た。LCMS (ES+): m/z;324.22 [M+H]+
【0641】
XI. 代表的な化合物の合成
化合物1の合成
【化232】
工程-1:アセトニトリル(40mL)中の3-[4-(4-ピペリジル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン1-1(2g、3.88mmol)及びN-エチル-N-イソプロピル-プロパン-2-アミン(3.51g、4.73mL、27.16mmol)の撹拌溶液にtert-ブチル2-ブロモアセテート(756.90mg、569.10μL、3.88mmol)を添加し、反応混合物を封管内にて70℃で16時間加熱した。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をEtOAc(200mL)で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(3×100mL)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して粗化合物を得て、これをジエチルエーテルでトリチュレートし、乾燥させて、tert-ブチル2-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-1-ピペリジル]アセテート(0.95g、2.27mmol、収率58.54%、純度96%)を薄茶色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.93 (bs, 1H), 7.09 (d, J=8.4 Hz, 2H), 6.63 (d, J=8.4 Hz, 2H), 4.65 (bs, 1H), 4.10-4.00 (m, 1H), 3.16 (s, 2H), 3.10-3.00 (m, 2H), 2.90-2.80 (m, 1H), 2.80-2.70 (m, 1H), 2.60-2.50 (m, 1H), 2.45-2.35 (m, 1H), 2.35-2.20 (m, 2H), 1.95-1.60 (m, 5H), 1.50 (s。9H);LC-MS (ES
+): m/z 402.67 [M+H]
+。
【0642】
工程-2:DCM(10mL)中のtert-ブチル2-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-1-ピペリジル]アセテート3(0.95g、2.37mmol)の溶液に2,2,2-トリフルオロ酢酸(2.70g、1.82mL、23.66mmol)を0℃で滴加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応の進行をLC-MSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を減圧下で濃縮して粗生成物を得た。粗化合物をジエチルエーテルでトリチュレートし、真空下で乾燥させて、褐色のゴム状の固体である2-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-1-ピペリジル]酢酸1-3(1.3g、3.39mmol、収率143.16%、純度90%)をTFA塩として得た。LC-MS (ES+): m/z [M+H]+ 346.37。
【0643】
工程-3:DMF(5mL)中の4-[3,5-ジメトキシ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル]-6-メチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン5(0.5g、817.67μmol)及び2-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-1-ピペリジル]酢酸1-3(375.65mg、817.67μmol)の撹拌溶液にN-エチル-N-イソプロピル-プロパン-2-アミン(845.43mg、6.54mmol、1.14mL)を添加し、反応混合物を室温で5分間撹拌した。PyBOP(510.61mg、981.21μmol)を反応混合物に添加し、16時間撹拌を続けた。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後にgenevacを用いてDMFを蒸発させ、粗化合物を得た。粗生成物を分取HPLCによって精製して、3-[4-[1-[2-[4-[[2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-イル]-2-オキソ-エチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.253g、294.49μmol、収率36.02%、純度96.01%)を淡緑色のTFA塩として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 14.5 (bs, 1H), 10.78 (s, 1H), 9.78 (bs, 1H), 9.58 (bs, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.10-6.90 (m, 4H), 6.64 (d, J=8.8 Hz, 2H), 4.50-4.20 (m, 6H), 3.97 (s, 6H), 3.90-3.80 (m, 2H), 3.64 (s, 3H), 3.40-3.00 (m, 9H), 2.80-2.70 (m, 1H), 2.70-2.60 (m, 1H), 2.20-2.10 (m, 1H), 2.00-1.80 (m, 5H);LC-MS (ES+): m/z 711.49 [M+H]+。
【0644】
化合物2及び化合物3の合成
【化233】
手順:化合物1の2つの鏡像異性体をSFCによるキラル分離によって分離した。
【0645】
分取SFC条件
カラム/寸法:Chiralpak AS-H(30×250)mm
5u%CO2:60%
%共溶媒:40%(メタノール:アセトニトリル(1:1)中0.2%の7Mメタノール性アンモニア)
全流量:120.0g/分
背圧:100バール
温度:35℃
UV:220nm
【0646】
塩基性条件をSFC分離に用い、回収した画分を酸性(TFA)バッファーで中和した。画分を蒸発させ、残渣を分取精製に供して塩を除去した。16.5mgの化合物2(第1の溶出ピーク)及び12.1mgの化合物3(第2の溶出ピーク)。
【0647】
化合物2
【化234】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.31 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 9.79 (ds, 2H), 8.22 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.22-6.95 (m, 4H), 6.65 (d, J=8.4 Hz, 1H), 5.77 (bs, 1H), 4.29 (m, 6H), 3.97 (s, 6H), 3.85 (m, 1H), 3.63 (m, 3H), 3.53-3.09 (m, 2H), 3.25 (m, 8H), 2.74 (m, 2H), 2.61 (m, 1H), 2.12 (m, 1H), 1.93 (m, 5H);LC-MS (ES
+): m/z 711.57 [M+H]
+
【0648】
化合物3
【化235】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.33 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 9.61 (ds, 2H), 8.21 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.21-6.95 (m, 4H), 6.64 (d, J=8.4 Hz, 1H), 5.76 (bs, 1H), 4.29 (m, 6H), 3.97 (s, 6H), 3.85 (m, 1H), 3.64 (m, 3H), 3.51-3.08 (m, 2H), 3.25 (m, 8H), 2.74 (m, 2H), 2.61 (m, 1H), 2.12 (m, 1H), 1.93 (m, 5H);LC-MS (ES
+): m/z 711.41 [M+H]
+
【0649】
化合物1の合成に従って化合物4を調製した。
【化236】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.31 (s, 1H), 10.82 (s, 1H), 9.68 (bs, 1H), 8.97 (bd, J=3.2 Hz, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 6.98 (m, 4H), 6.65 (d, J=8.0 Hz, 2H), 5.69 (s, 1H), 4.44-4.22 (m, 3H), 3.99 (m, 12H), 3.63 (s, 3H), 3.58 (m, 1H), 3.36 (m, 3H), 3.09 (m, 4H), 2.74-2.61 (m, 3H), 2.11-2.08 (m, 3H), 1.92-1.86 (m, 7H);LC-MS (ES
+): m/z 751.56 [M+H]
+
【0650】
化合物1の合成に従って化合物5を調製した。
【化237】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.30 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 9.74 (bs, 1H), 9.37 (d, J=6.5 Hz, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.08 (s, 4H), 6.64 (d, J=8.4 Hz, 2H), 4.49-4.08 (m, 8H), 3.96 (s, 7H), 3.63 (s, 3H), 3.53-3.49 (m, 2H), 3.33-3.16 (m, 3H), 2.74-2.57 (m, 3H), 2.08-2.07 (m, 1H), 1.92-1.85 (m, 5H)。LC-MS (ES
+): m/z 697.46 [M+H]
+。
【0651】
化合物1の合成に従って化合物6を調製した。
【化238】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.27 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 9.66 (bs, 1H), 9.13 (bs, 1H), 8.70 (d, J=11.1 Hz, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.08-6.90 (m, 4H), 6.65 (d, J=8.5 Hz, 1H), 4.30-4.20 (m, 3H), 3.96 (s, 6H), 3.95-3.85 (m, 3H), 3.63 (s, 3H), 3.60-3.00 (m, 8H), 2.80-2.60 (m, 3H), 2.10-1.65 (m, 10H)。;LCMS: LC-MS (ES
+): m/z 725.56 [M+H]
+
【0652】
化合物1の合成に従って化合物7を調製した。
【化239】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.31 (s, 1H), 10.80 (s, 1H), 9.62 (bs, 2H), 8.23 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.00 (s, 2H), 6.97 (t, J=9.5 Hz, 1H), 6.51-6.46 (m, 2H), 6.10 (bs, 1H), 4.51-4.31 (m, 6H), 3.96 (s, 6H), 3.64 (s, 3H), 3.49-2.91 (m, 11H), 2.77-2.56 (m, 2H), 2.08-1.84 (m, 6H)。LCMS: [M+H]
+729.51。
【0653】
化合物1の合成に従って化合物8を調製した。
【化240】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.38 (bs, 1H), 10.83 (s, 1H), 9.56 (bs, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.64 (s, 1H), 7.02 (m, 4H), 7.16 (m, 2H), 6.64 (d, J=8.4 Hz, 1H), 4.45 (m, 1H), 4.37 (m, 3H), 4.10 (m, 2H), 3.97 (s, 6H), 3.62 (s, 3H), 3.46 (m, 6H), 3.16 (m, 6H), 2.74 (m, 1H), 2.61 (m, 1H), 2.12-2.07 (m, 2H), 1.89-1.83 (m, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 747.49 [M+H]
+。
【0654】
化合物1の合成に従って化合物9を調製した。
【化241】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.77 (s, 1H), 9.57 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.34 - 7.16 (m, 2H), 7.01 (dd, J=33.5, 8.3 Hz, 2H), 6.65 (dd, J=8.3, 4.7 Hz, 2H), 4.63 - 4.18 (m, 5H), 4.01 (s, 3H), 3.63 (s, 3H), 3.56 - 2.98 (m, 6H), 2.89 - 2.56 (m, 3H), 2.54 (s, 7H), 2.22 - 1.74 (m, 6H)。LC-MS (ES
+): m/z 699.1 [M+H]
+。
【0655】
化合物1の合成に従って化合物10を調製した。
【化242】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.29 (s, 1H), 10.91 (s, 1H), 9.65 (ds, 2H), 8.23 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.28-6.95 (m, 4H), 6.64 (d, J=8.4 Hz, 1H), 4.51 (bd, 1H), 4.41-4.24 (s, 5H), 3.96 (s, 6H), 3.63 (m, 5H), 3.37 (bs, 2H), 3.19 (m, 3H), 2.77 (m, 3H), 2.61 (m, 1H), 2.37 (m, 2H), 2.07-1.79 (m, 6H), 1.56 (m, 2H);LC-MS (ES
+): m/z 745.52 [M+H]
+
【0656】
化合物1の合成に従って化合物11を調製した。
【化243】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.26 (s, 1H), 10.80 (s, 1H), 9.71 (bs, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.26-6.97 (m, 6H), 6.12 (bs, 1H), 4.51-4.31 (m, 5H), 3.97 (s, 6H), 3.64 (s, 3H), 3.52-3.02 (m, 13H), 2.79-2.62 (m, 2H), 2.09-1.86 (m, 6H)。LC-MS (ES
+): m/z 761.34 [M+H]
+
【0657】
化合物1の合成に従って化合物12を調製した。
【化244】
LC-MS (ES
+): m/z 715.7 [M+H]
+
【0658】
化合物1の合成に従って化合物13を調製した。
【化245】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.31 (s, 1H), 10.82 (s, 1H), 9.71 (ds, 2H), 8.23 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.00 (m, 4H), 6.65 (d, J=8.4 Hz, 1H), 4.91-4.76 (m, 1H), 4.52-4.25 (m, 6H), 3.98 (s, 6H), 3.73 (m, 9H), 3.07 (m, 2H), 2.73-2.61 (m, 3H), 2.18-1.86 (m, 8H);LC-MS (ES
+): m/z 723.50 [M+H]
+
【0659】
化合物1の合成に従って化合物14を調製した。
【化246】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.29 (s, 1H), 10.82 (s, 1H), 9.71 (ds, 2H), 8.23 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.21-6.95 (m, 4H), 6.51 (d, J=8.4 Hz, 1H), 4.91-4.76 (m, 1H), 4.52-4.25 (m, 6H), 4.07 (s, 6H), 3.70 (m, 9H), 3.07 (m, 2H), 2.78-2.60 (m, 3H), 2.18-1.86 (m, 8H);LC-MS (ES
+): m/z 723.36 [M+H]
+
【0660】
化合物1の合成に従って化合物15を調製した。
【化247】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.76 (s, 1H), 9.44 (s, 1H), 8.69 (d, J=5.6 Hz, 1H), 8.18 (s, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.55 (d, J=5.3 Hz, 1H), 6.92 (d, J=8.5 Hz, 2H), 6.72 (s, 2H), 6.57 (d, J=8.6 Hz, 2H), 5.61 (d, J=7.4 Hz, 1H), 4.35-4.22 (m, 1H), 3.81 (s, 6H), 3.61 (s, 2H), 3.58 (s, 3H), 3.52 (bs, 4H), 3.12 (s, 2H), 2.86 (d, J=10.9 Hz, 1H), 2.58-2.51 (m, 2H), 2.49-2.30 (m, 5H), 2.09-2.02 (m, 3H), 1.89-1.71 (m, 1H), 1.69-1.66 (m, 2H), 1.53-1.49 (m, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 722.2 [M+H]
+。
【0661】
化合物1の合成に従って化合物16を調製した。
【化248】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.29 (s, 1H), 10.84 (s, 1H), 9.71 (s, 2H), 8.23 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.32-7.19 (m, 4H), 6.97 (s, 2H), 4.49-4.31 (m, 5H), 3.97 (s, 6H), 3.84-3.82 (m, 1H), 3.64 (s, 3H), 3.53-3.48 (m, 5H), 3.35-3.08 (m, 6H), 2.87-2.84 (m, 1H), 2.70-2.63 (m,1H), 2.49-2.47 (m, 1H), 2.19-2.16 (m, 1H), 2.01-1.89 (m, 4H)。LC-MS (ES
+): m/z 696.54 [M+H]
+
【0662】
化合物1の合成に従って化合物17を調製した。
【化249】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.31 (s, 1H), 10.82 (s, 1H), 9.73 (bs, 2H), 8.23 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.00 (s, 2H), 6.44 (m, 3H), 4.36-4.27 (m, 6H), 3.97 (s, 6H), 3.63 (s, 3H), 3.53-3.46 (m, 4H), 3.19-307 (m, 8H), 2.73 (m, 1H), 2.60 (m, 1H), 2.36-2.27 (m, 2H), 2.08-2.05 (m, 1H), 1.92-1.86 (m, 3H);LC-MS (ES
+): m/z 747.39 [M+H]
+
【0663】
化合物1の合成に従って化合物18を調製した。
【化250】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.31 (s, 1H), 10.82 (s, 1H), 9.63 (bs, 2H), 8.23 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.20-6.94 (m, 5H), 6.33 (bs, 1H), 4.44-4.31 (m, 6H), 3.98 (s, 6H), 3.81 (m, 2H), 3.634 (s, 3H), 3.17-3.95 (m, 10H), 2.79-2.70 (m, 1H), 2.62 (m, 1H), 2.10-2.08 (m, 3H), 1.96-1.92 (m, 1H), 1.85 (m, 2H);LC-MS (ES
+): m/z 779.40 [M+H]
+
【0664】
化合物1の合成に従って化合物19を調製した。
【化251】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.77 (s, 1H), 9.59 (s, 1H), 7.72 (s, 2H), 7.37 (s, 1H), 7.25 (s, 1H), 7.01 (dd, J=33.6, 8.1 Hz, 3H), 6.65 (d, J=8.2 Hz, 2H), 4.60 - 4.15 (m, 8H), 3.89 (s, 4H), 3.74 - 3.43 (m, 6H), 3.44 - 2.98 (m, 4H), 2.92 - 2.54 (m, 2H), 2.20 - 1.77 (m, 8H)。LC-MS (ES
+): m/z 715.6 [M+H]
+
【0665】
化合物1の合成に従って化合物20を調製した。
【化252】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.77 (s, 1H), 9.59 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.81 (s, 2H), 7.67 (d, J=5.3 Hz, 2H), 7.01 (dd, J=34.3, 8.2 Hz, 2H), 6.65 (d, J=8.1 Hz, 2H), 4.55 - 4.03 (m, 4H), 3.62 (s, 8H), 3.41 - 2.81 (m, 7H), 2.82 - 2.51 (m, 3H), 2.09 (dt, J=13.7, 4.7 Hz, 1H), 2.04 - 1.69 (m, 7H)。LC-MS (ES
+): m/z 735.7 [M+H]
+ 。
【0666】
化合物1の合成に従って化合物21を調製した。
【化253】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.29 (s, 1H), 10.93 (s, 1H), 9.85 (bs, 1H), 9.61 (bs, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.26 (dd, J=8.8 Hz, 2H), 6.99 (d, J=8.0 Hz, 4H), 5.17 (m, 1H), 4.41 (m, 5H), 3.97 (s, 6H), 3.64 (s, 3H), 3.46-3.08 (m, 11H), 2.79-2.58 (m, 3H), 2.20-1.90 (m, 6H);LC-MS (ES
+): m/z 712.58 [M+H]
+。
【0667】
化合物1の合成に従って化合物22を調製した。
【化254】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.78 (s, 1H), 9.58 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.32 (d, J=10.7 Hz, 2H), 7.13 (s, 1H), 6.98 (d, J=8.3 Hz, 2H), 6.65 (d, J=8.3 Hz, 2H), 4.60 - 4.20 (m, 8H), 4.13 (q, J=6.9 Hz, 2H), 3.76 (s, 3H), 3.60 (s, 3H), 3.28 (s, 8H), 3.10 (s, 2H), 2.82 - 2.57 (m, 2H), 2.17 - 1.78 (m, 7H), 1.39 (t, J=6.9 Hz, 3H)。LC-MS (ES
+): m/z 725.8. [M+H]
+。
【0668】
化合物1の合成に従って化合物23を調製した。
【化255】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.38 (bs, 1H), 10.83 (s, 1H), 9.62 (bs, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.27 (m, 3H), 6.97 (m, 2H), 6.34 (bs, 1H), 4.50-4.31 (m, 3H), 4.19 (s, 4H), 3.62 (s, 3H), 3.54-3.15 (m, 13H), 2.94 (m, 1H), 2.79-2.70 (m, 1H), 2.67-2.55 (m, 1H), 2.15-2.05 (m, 3H), 1.95-1.81 (m, 3H)。LC-MS (ES
+): m/z 767.59 [M+H]
+。
【0669】
化合物1の合成に従って化合物24を調製した。
【化256】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.32 (s, 1H), 10.80 (s, 1H), 9.61 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.25-6.97 (m, 3H), 6.74 (d, J=2.1 Hz, 1H), 6.68-6.65 (m, 1H), 6.12 (bs, 1H), 4.37-4.32 (m, 5H), 4.15 (s, 3H), 3.63 (s, 3H), 3.55-3.07 (m, 12H), 2.74-2.56 (m, 2H), 2.07-1.91 (m 6H)。LC-MS (ES
+): m/z 733.54 [M+H]
+
【0670】
化合物1の合成に従って化合物25を調製した。
【化257】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.77 (s, 1H), 9.55 (s, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.28 (d, J=49.1 Hz, 3H), 7.01 (dd, J=33.6, 8.2 Hz, 2H), 6.64 (d, J=8.2 Hz, 2H), 6.44 (t, J=54.9 Hz, 1H), 4.57 - 4.18 (m, 7H), 3.77 (s, 3H), 3.59 (s, 3H), 3.27 (s, 9H), 3.09 (s, 2H), 2.85 - 2.55 (m, 4H), 2.14 - 1.74 (m, 7H)。LC-MS (ES
+): m/z 761.8 [M+H]
+。
【0671】
化合物1の合成に従って化合物26を調製した。
【化258】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.78 (s, 1H), 9.62 (s, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.32 (s, 2H), 7.14 (s, 1H), 7.01 (dd, J=32.8, 8.2 Hz, 2H), 6.65 (d, J=8.0 Hz, 2H), 4.69 (p, J=6.0 Hz, 1H), 4.50 - 4.15 (m, 6H), 3.75 (s, 4H), 3.55 (d, J=35.9 Hz, 8H), 3.43 - 2.92 (m, 4H), 2.82 - 2.53 (m, 4H), 2.15 - 1.72 (m, 7H), 1.31 (d, J=6.0 Hz, 6H)。LC-MS (ES
+): m/z 739.8 [M+H]
+。
【0672】
化合物1の合成に従って化合物27を調製した。
【化259】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.78 (s, 1H), 10.10 (s, 1H), 9.63 (s, 1H), 8.41 (dd, J=8.9, 6.0 Hz, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.43 (td, J=8.6, 2.5 Hz, 1H), 7.30 (dd, J=10.6, 2.5 Hz, 1H), 7.02 (dd, J=33.6, 8.2 Hz, 2H), 6.87 (s, 2H), 6.65 (d, J=8.1 Hz, 2H), 4.32 (q, J=17.4, 11.3 Hz, 6H), 3.90 (s, 6H), 3.56 (d, J=25.4 Hz, 8H), 3.38 - 2.96 (m, 5H), 2.88 - 2.52 (m, 2H), 2.17 - 1.71 (m, 7H)。LC-MS (ES
+): m/z 739.8 [M+H]
+。
【0673】
化合物1の合成に従って化合物28を調製した。
【化260】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.78 (s, 1H), 10.16 (s, 1H), 9.64 (s, 1H), 8.36 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.79 - 7.63 (m, 2H), 7.58 (d, J=4.4 Hz, 2H), 7.02 (dd, J=33.8, 8.1 Hz, 2H), 6.86 (s, 2H), 6.65 (d, J=8.1 Hz, 2H), 4.68 - 4.10 (m, 6H), 3.89 (s, 6H), 3.60 (s, 3H), 3.54 (d, J=12.1 Hz, 4H), 3.37 - 2.93 (m, 5H), 2.83 - 2.52 (m, 3H), 2.17 - 1.71 (m, 7H)。LC-MS (ES
+): m/z: 721.8 [M+H]
+。
【0674】
化合物1の合成に従って化合物29を調製した。
【化261】
1H NMR (400 MHz, DMSO--d
6) δ 10.77 (s, 1H), 10.03 (s, 1H), 9.61 (s, 1H), 8.29 (d, J=2.4 Hz, 1H), 7.77 (dd, J=8.8, 2.4 Hz, 1H), 7.68 (d, J=8.8 Hz, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.01 (dd, J=33.4, 8.2 Hz, 2H), 6.86 (s, 2H), 6.65 (d, J=8.0 Hz, 2H), 4.33 (q, J=21.3, 11.1 Hz, 8H), 3.89 (s, 5H), 3.61 (s, 3H), 3.54 (d, J=12.3 Hz, 5H), 3.38 - 2.91 (m, 4H), 2.82 - 2.52 (m, 2H), 2.19 - 1.66 (m, 7H)。LC-MS (ES
+): m/z: 755.8 [M+H]
+。
【0675】
化合物1の合成に従って化合物30を調製した。
【化262】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.78 (s, 1H), 10.10 (s, 1H), 9.63 (s, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.01 (dd, J=33.3, 8.2 Hz, 2H), 6.78 - 6.58 (m, 4H), 4.65 - 4.16 (m, 6H), 3.87 (s, 6H), 3.64 - 3.33 (m, 7H), 3.31 - 2.94 (m, 4H), 2.84 - 2.53 (m, 4H), 2.08 (d, J=7.7 Hz, 7H), 2.03 - 1.77 (m, 6H)。LC-MS (ES
+): m/z 699.7 [M+H]
+。
【0676】
化合物1の合成に従って化合物31を調製した。
【化263】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.77 (s, 1H), 9.97 (s, 1H), 9.60 (s, 1H), 8.16 (d, J=2.6 Hz, 1H), 7.97 - 7.75 (m, 1H), 7.17 - 6.88 (m, 4H), 6.65 (d, J=8.3 Hz, 2H), 4.59 - 4.17 (m, 7H), 3.94 (s, 6H), 3.82 (d, J=8.0 Hz, 0H), 3.55 (s, 3H), 3.49 (d, J=21.2 Hz, 5H), 3.32 - 2.94 (m, 3H), 2.81 - 2.51 (m, 4H), 2.11 (s, 4H), 2.04 - 1.77 (m, 5H)。LC-MS (ES
+): m/z 685.7 [M+H]
+。
【0677】
化合物1の合成に従って化合物32を調製した。
【化264】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.34 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 10.05 (m, 2H), 8.23 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.22 (m, 4H), 6.71 (m, 2H), 5.80 (bs, 0.6H), 4.52-4.22 (m, 8H), 3.97 (m, 8H), 3.64 (s, 3H), 3.48 (m, 4H), 3.20-3.05 (m, 4H), 2.78-699 (m, 1H), 2.67 (m, 1H), 2.10-2.05 (m, 1H), 1.92-1.86 (m, 1H);LC-MS (ES
+): m/z 683.31 [M+H]
+。
【0678】
化合物1の合成に従って化合物33を調製した。
【化265】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.26 (s, 1H), 10.79 (s, 1H), 9.84 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.27-6.94 (m, 4H), 6.64 (d, J=8.3 Hz, 2H), 5.81 (s, 1H), 4.62-4.28 (m, 6H), 4.02 (s, 3H), 3.61 (s, 3H), 3.45-3.03 (m, 11H), 2.89-2.52 (m, 2H), 2.12-2.06 (m, 2H), 1.92-1.83 (m, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 735.60 [M+H]
+ 。
【0679】
化合物1の合成に従って化合物34を調製した。
【化266】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.33 (s, 1H), 10.79 (s, 1H), 9.58 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.02 (d, J=8.4 Hz, 2H), 6.64 (d, J=8.6 Hz, 2H), 4.46-4.41 (m, 2H), 4.32-4.28 (m, 1H), 4.19-4.03 (m, 5H), 3.62 (s, 3H), 3.45-3.10 (m, 13H), 3.07-2.57 (m, 2H), 2.12-2.07 (m, 2H), 1.91-1.83 (m, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 751.56 [M+H]
+。
【0680】
化合物1の合成に従って化合物35を調製した。
【化267】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.34 (s, 1H), 10.79 (s, 1H), 9.55 (bs, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.26 (m, 4H), 6.79 (d, J=8.8 Hz, 2H), 4.86-4.82 (m, 1H), 4.42 (m, 4H), 4.01 (s, 3H), 3.63 (s, 3H), 3.36-3.06 (m, 12H), 2.88-2.80 (m, 1H), 2.72 (m, 4H), 2.58 (m, 1H), 2.35 (m, 1H), 2.00-1.84 (m, 5H);LC-MS (ES
+): m/z 713.63 [M+H]
+。
【0681】
化合物1の合成に従って化合物36を調製した。
【化268】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.77 (s, 1H), 9.50 (s, 1H), 8.01 (dd, J=9.4, 2.9 Hz, 1H), 7.79 (d, J=7.9 Hz, 1H), 7.71 - 7.40 (m, 6H), 7.01 (dd, J=35.4, 8.2 Hz, 2H), 6.65 (d, J=8.0 Hz, 2H), 4.51 - 4.20 (m, 4H), 3.59 (s, 3H), 3.55 (d, J=15.9 Hz, 6H), 3.38 - 3.23 (m, 1H), 3.08 (d, J=10.6 Hz, 2H), 2.80 - 2.53 (m, 5H), 2.18 - 1.68 (m, 7H)。LC-MS (ES
+): m/z 763.8 [M+H]
+。
【0682】
化合物37の合成:
【化269】
工程-1:THF(8mL)中の3-[4-(4-ピペリジル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン1-1(0.400g、1.394mmol)の撹拌溶液にトリエチルアミン(0.141g、1.394mmol)を0℃で添加し、続いて塩化クロロアセチル(0.176g、1.394mmol)を添加し、反応混合物をLCMS及びTLCによってモニタリングしながらRTで1時間撹拌した。1時間後に反応物を氷冷水(10mL)でクエンチし、EtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、3-[4-[1-(2-クロロアセチル)-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.160g、0.440mmol、収率50.68%、純度89.44%)を得た。LC-MS (ES
+): m/z 364.23 (M+H)+
【0683】
工程-2:アセトニトリル(6mL)中の4-(3,5-ジメトキシ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル)-6-メチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オンTFA塩(0.120g、0.196mmol)の撹拌溶液にDIPEA(0.20g、1.564mmol)及び3-((4-(1-(2-クロロアセチル)ピペリジン-4-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン 37-2(0.113g、0.131mmol)を添加し、反応混合物をLCMSによってモニタリングしながら70℃で16時間還流させた。16時間後に溶媒を減圧下で蒸発させ、粗化合物を分取HPLCによって精製して、3-[4-[1-[2-[4-[[2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩(0.017g、0.020mmol、収率10.31%、純度98.19%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ=14.3 (s, 1H), 12.0 (bs, 1H), 10.8 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.55 (s, 1H), 6.93 (d, J=8.4 Hz, 2H), 6.84 (s, 2H), 6.61 (d, J=8.4 Hz, 2H), 5.67 (d, J=7.6 Hz, 1H), 4.50-4.44 (m, 1H), 4.28 (m,1H), 4.14-4.12 (m, 1H), 3.85 (s, 6H), 3.60 (s, 3H), 3.50 (s, 2H), 3.22-3.19 (m, 1H), 3.00-2.97 (m, 1H), 2.70-2.69 (m, 1H), 2.50-2.48 (m, 8H), 2.10-2.07 (m, 1H), 1.89 (s, 4H), 1.75-1.73 (m, 2H), 1.55-1.48 (m, 1H), 1.33-1.13 (m, 2H)。LC-MS (ES+): m/z 711.2 (M+H)+
【0684】
化合物37の合成に従って化合物38を調製した。
【化270】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.31 (s, 1H), 10.77 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.08 (m, 4H), 6.61 (d, J=8.4 Hz, 2H), 6.65 (bs, 1H), 5.69 (s, 1H), 4.44-4.00 (m, 10H), 3.95 (s, 6H), 3.63 (s, 3H), 3.17 (m, 1H), 2.75-2.60 (m, 5H), 1.52-1.36 (m, 2H), 1.24 (bm, 5H)。LC-MS (ES
+): m/z 697.2 [M+H]
+
【0685】
化合物37の合成に従って化合物39を調製した。
【化271】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.29 (s, 1H), 10.82 (s, 1H), 9.73 (bs, 1H), 8.77 (bs, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.64 (s, 1H), 6.97 (m, 4H), 6.64 (d, J=8.4 Hz, 2H), 5.44 (bd, J=6.4 Hz, 1H), 4.44 (m, 6H), 3.97 (s, 6H), 3.86 (m, 1H), 3.64 (s, 3H), 3.29-3.08 (m, 10H), 2.84-2.73 (m, 2H), 2.54 (m, 1H), 2.10-1.97 (m, 6H);LC-MS (ES
+): m/z 725.56 [M+H]
+
【0686】
化合物37の合成に従って化合物40を調製した。
【化272】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.29 (s, 1H), 10.77 (s, 1H), 9.74 (bs, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.01-6.93 (m, 4H), 6.61 (d, J=8.6 Hz, 2H), 4.52 (d, J=12.0 Hz, 1H), 4.28-4.24 (m, 3H), 3.94 (s, 7H), 3.63 (s, 3H), 3.57-2.89 (m, 11H), 2.73-2.59 (m, 4H), 2.49-2.41 (m, 2H), 2.07-2.02 (m, 1H), 1.88-1.71 (m, 5H), 152-1.42 (m, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 739.55 [M+H]
+。
【0687】
化合物41の合成
【化273】
工程-1:DCE(3ml)及びMeOH(2ml)中の2,6-ジメトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]ベンズアルデヒド(500mg、1.15mmol)及びtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(257.81mg、1.38mmol)の撹拌溶液に0℃で酢酸(32.99μL、576.76mmol)を添加し、室温で4時間撹拌を続けた。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(488.96mg、2.31mmol)を反応混合物に0℃で添加し、RTで16時間撹拌を続けた。反応の進行をTLCによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を真空下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(50mL)で希釈し、水で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗化合物をカラムクロマトグラフィー(Davisilシリカ、petエーテル中0%→50%の酢酸エチル)によって精製して、tert-ブチル4-(2,6-ジメトキシ-4-(1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート(500mg)を無色の固体として得た。化合物は、頁番号の真の化合物のTLCと一致していた。
【0688】
工程-2:DCM(10mL)中のtert-ブチル4-[[2,6-ジメトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(0.88g、1.46mmol)の撹拌溶液にトリフルオロ酢酸(2.25ml、29.15mmol)を添加し、反応混合物を70℃で1時間撹拌した。反応進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物をロータリーエバポレーター(rotavapor)で乾燥させ、アセトニトリル及びトルエンと共蒸留した。粗化合物をジエチルエーテルでトリチュレートして、4-[3,5-ジメトキシ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル]-6-メチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(800mg、収率68.21%、純度76%)を得た。LC-MS (ES+): m/z 384.35 [M+H]+
【0689】
工程-3:DMF(2mL)中の4-[3,5-ジメトキシ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル]-6-メチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(100mg、0.179mmol)及び2-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]酢酸(50.41mg、0.179mmol)の撹拌溶液にN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(0.03ml、0.179mmol)を添加し、反応混合物を室温で5分間撹拌した。PyBOP(93.61mg、0.179mmol)を反応混合物に添加し、RTで16時間撹拌した。反応進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後にgenvacを用いてDMFを蒸発させ、残渣を分取HPLCによって精製して、3-[4-[2-[4-[[2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-イル]-2-オキソ-エチル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(53mg、収率38.49%、純度99.24%)を淡緑色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 14.22 (s, 1H), 10.80 (s, 1H), 9.41 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.08 (s, 2H), 6.91 (m, J=8.8 Hz, 1H), 6.48 (m, 2H), 6.08 (bs, 1H), 4.41-4.30 (m, 4H), 4.15 (bd, 1H), 3.97 (s, 6H), 3.63 (s, 3H), 3.46-3.05 (m, 4H), 3.17-3.048 (m, 4H), 2.75-2.60 (m, 1H), 2.60 (m, 1H), 2.11-2.07 (m, 1H), 1.90-1.86 (m, 1H);LC-MS (ES+): m/z 646.42 [M+H]+
【0690】
化合物42の合成
【化274】
工程-1:DMF(8mL)中の3-[4-(4-ピペリジル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.8g、1.55mmol)の撹拌溶液にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.62ml、9.31mmol)を添加し、続いて2-(1-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジル)酢酸(377.64mg、1.55mmol)を添加し、5分間撹拌した。PyBOPを反応混合物に添加し(1.05g、2.02mmol)、RTで16時間撹拌した。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をジエチルエーテル(30mL×2)で洗浄して、tert-ブチル4-[2-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-1-ピペリジル]-2-オキソ-エチル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.92g、収率78.50%、純度83%)をTFA塩として得た。LC-MS (ES
+): m/z 513.42 [M+H]
+
【0691】
工程-2:DCM(5ml)中のtert-ブチル4-[2-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-1-ピペリジル]-2-オキソ-エチル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.25g、0.487mmol)の撹拌溶液にトリフルオロ酢酸(0.37ml、4.88mmol)を添加した。反応混合物をRTで12時間撹拌した。反応の進行をTLC及びLCMSによって確認した。反応の完了後に反応混合物を減圧下で濃縮した。粗物質をアセトニトリル(20ml)及びトルエン(20ml)と共蒸留し、ジエチルエーテル(25ml×2)でトリチュレートして、3-[4-[1-[2-(4-ピペリジル)アセチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.18g、収率52.38%、純度90.9%)をTFA塩として得た。
【0692】
工程-3:ACN(10ml)中の3-[4-[1-[2-(4-ピペリジル)アセチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン2(0.5g、1.21mmol)の撹拌溶液に4Å分子篩(0.05g)、酢酸(0.073g、1.21mmol)及び無水酢酸ナトリウム(0.1g、2.63mmol)を添加した。得られた溶液を10分間撹拌した後、2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド1(0.380g、1.21mmol)を添加し、反応混合物を70℃で3時間加熱し、次いでこれをRTで冷却し、SiliaBondシアノ水素化ホウ素(0.352g、6.05mmol)を添加した。反応をLCMS及びTLCによってモニタリングしながらRTで6時間撹拌を続けた。6時間後に反応塊を濾過し、濃縮し、分取HPLCによって精製して、3-[4-[1-[2-[1-[[2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-4-ピペリジル]アセチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩(0.917g、収率9.07%、純度98.73%)を黄色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 14.17 (s, 1H), 10.77 (s, 1H), 8.78 (bs, 1H), 8.22 (bs, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.21 (m, 4H), 6.63 (d, J =8.4 Hz, 2H), 5.57 (bs, 0.3H), 4.55 (m, 1H), 4.27-4.19 (m, 3H), 3.93 (m, 7H), 3.63 (s, 3H), 3.44 (m, 2H), 3.11-3.06 (m, 4H), 2.73-2.66 (m, 1H), 2.59 (m, 1H), 2.33-2.29 (m, 2H), 2.09-2.06 (m, 1H), 1.95-1.73 (m, 7H), 1.46-1.35 (m, 4H), LC-MS (ES+): m/z 710.4 [M+H]+
【0693】
化合物42の合成に従って化合物43を調製した。
【化275】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.31 (s, 1H), 10.77 (s, 1H), 8.91 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.45 (d, J=1.4 Hz, 1H), 7.33 (d, J=1.2 Hz, 1H), 6.96-6.94 (m, 2H), 6.63-6.60 (m, 2H), 4.52-4.24 (m, 4H), 3.97 (s, 3H), 3.95-3.92 (m, 1H), 3.62 (s, 3H), 3.48-3.45 (m, 2H), 3.36-3.22 (m, 3H), 3.06-2.60 (m, 4H), 2.34-2.28 (m, 2H), 2.09-1.74 (m, 7H), 1.52-1.49 (m, 4H), LC-MS (ES
+): m/z 714.56 [ M+H]
+。
【0694】
化合物42の合成に従って化合物44を調製した。
【化276】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.78 (s, 1H), 9.49 (s, 1H), 8.94 (s, 1H), 8.77 (d, J=5.7 Hz, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.55 (d, J=6.2 Hz, 1H), 7.33 (d, J=1.4 Hz, 1H), 7.27 (s, 1H), 6.96 (d, J=7.6 Hz, 2H), 6.62 (d, J=8.8 Hz, 2H), 4.55-4.52 (m, 1H), 4.42 (d, J=4.2 Hz, 2H), 4.28-4.24 (m, 1H), 3.96 (s, 3H), 3.61 (s, 3H), 3.49 (d, J=11.1 Hz, 2H), 3.29-3.20 (m, 3H), 3.09-3.06 (m, 1H), 2.73-2.50 (m, 3H), 2.33-2.29 (m, 2H), 2.08-2.07 (m, 1H), 1.93-1.72 (m, 7H), 1.50-1.45 (m, 4H)。LC-MS (ES
+): m/z 725.56 [M+H]
+。
【0695】
化合物42の合成に従って化合物45を調製した。
【化277】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.26 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 8.90 (bs, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.45 (s, 1H), 7.33 (s, 1H), 7.21 (s, 1H), 7.00-6.95 (m, 2H), 6.64-6.62 (m, 2H), 5.83 (bs, 1H), 4.62-4.27 (m, 5H), 4.02 (s, 3H), 3.62 (s, 3H), 3.45-3.16 (m, 6H), 2.73-2.67 (m, 2H), 2.60-2.55 (m, 2H) 2.35-2.32 (m, 1H), 2.10-1.47 (m, 9H)。LC-MS (ES
+): m/z 750.60 [M+H]
+。
【0696】
化合物46の合成:
【化278】
工程-1:1,4-ジオキサン(20mL)中の4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-ベンズアルデヒド(5.0g、20.40mmol)の撹拌溶液に水(10ml)中の2-メチルブタ-2-エン(11.45g、163.22mmol)、亜塩素酸ナトリウム(9.23g、102.01mmol)及びリン酸二水素ナトリウム(48.96g、408.05mmol)を5分かけて順次添加し、反応をTLCによってモニタリングしながらRTで3時間撹拌した。反応塊を減圧下で蒸発させ、酸塩基ワークアップによって精製して、4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-安息香酸46-2(4.5g、16.75mmol、収率82.09%、純度97.17%)をオフホワイト色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) - 12.89 (bs, 1H), 6.91 (s, 2H), 3.77 (s, 6H) LC-MS (ES
+): m/z 261.12 [M+H]
+。
【0697】
工程-2:DMF(14mL)中の4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-安息香酸46-2(4.5g、17.24mmol)の撹拌溶液にDIPEA(6.68g、51.71mmol)及びHATU(13.11g、34.47mmol)を添加し、15分間撹拌した。DMF(1mL)中のtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(3.85g、20.68mmol)の溶液をRTで添加し、反応をTLCによってモニタリングしながら16時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(100mL)でクエンチし、沈殿した固体を濾過し、順相カラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ100~200、酢酸エチル中10%→20%のpetエーテル)によって更に精製して、tert-ブチル4-(4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-ベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキシレート46-3(5.0g、9.92mmol、収率57.58%、純度85.21%)を白色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): - 6.72 (s, 2H), 3.79 (s, 6H) 3.78-3.75 (m, 2H) 3.50-3.40 (m, 2H) 3.37-3.34 (m, 2H) 3.21-3.18 (m, 2H) 1.46 (s, 9H) LC-MS (ES+): m/z 431.22 [M+H]+。
【0698】
工程-3:DMF(20mL)中のtert-ブチル4-(4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-ベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキシレート3(5.0g、11.65mmol)の撹拌溶液にビス(ピナコラート)ジボロン(2.96g、11.65mmol)及び酢酸カリウム(3.43g、34.94mmol)を添加した。得られた溶液をN2で15分間脱ガスし、Pd(dppf)Cl2・DCM(0.951g、1.16mmol)を添加した。反応をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を90℃で6時間加熱した。反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、酢酸エチル(300ml×2)で洗浄し、濾液を濃縮した。反応混合物を水(400mL)で希釈し、酢酸エチル(4×250mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水Na2SO4で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、tert-ブチル4-[2,6-ジメトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾイル]ピペラジン-1-カルボキシレート46-4(5.0g、5.46mmol、収率46.86%、純度52%)を黒色のゴム状の半固体として得た。これを更に精製することなく次の工程に進めた。LC-MS:ボロン酸:RT:1.51分間=395.28[M+H]+及びボロン酸エステル:RT:2.15分=477.39[M+H]+
注釈:粗LCMSは、16%のボロン酸質量及び22%のボロン酸エステル質量を示す。
【0699】
工程-4:THF(30mL)及び水(5mL)中の4-ブロモ-1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(2.0g、5.74mmol)の撹拌溶液にtert-ブチルtert-ブチル4-[2,6-ジメトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾイル]ピペラジン-1-カルボキシレート46-4(4.10g、8.62mmol)及びK3PO4(3.66g、17.23mmol)を添加した。得られた反応混合物を、N2(g)を15分間パージすることによって脱ガスし、Pd(dppf)Cl2・CH2Cl2(0.526g、0.68mmol)を添加した。TLC及びLCMSによって反応をモニタリングしながら反応混合物を90℃で5時間撹拌した。反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、酢酸エチル(150ml×2)で洗浄し、濾液を濃縮し、水(100ml×1)及び酢酸エチル(150ml×2)を用いてワークアップした。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、H2O:ACN中の0.1%FAを用いて逆相C18カラムによって精製して、tert-ブチル4-(2,6-ジメトキシ-4-(1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキシレート46-5(1.8g、2.23mmol、収率38.89%、純度82.37%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): - 7.87 (s, 1H), 7.45 (d, J=8.8 Hz, 2H) 6.97 (s, 1H), 6.68 (s, 1H), 6.86 (d, J=8.8 Hz, 2H) 6.66 (s, 2H) 5.93 (s, 2H) 3.87 (s, 6H) 3.83-3.80 (m, 1H) 3.76 (s, 3H) 3.68 (s, 3H) 3.53-3.51 (m, 2H,) 3.42-3.39 (m, 2H) 3.30-3.27 (m, 2H), 1.47 (s, 9H) LC-MS (ES+): m/z 618.63 [M+H]+。
【0700】
工程-5:1,4-ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル4-(2,6-ジメトキシ-4-(1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキシレート5(1.0g、1.62mmol)の撹拌溶液に4MジオキサンHCl(0.1ml、1.62mmol)を0℃で添加し、反応混合物をRTで16時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物を濃縮して、粗化合物である4-[3,5-ジメトキシ-4-(ピペラジン-1-カルボニル)フェニル]-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン46-6のHCl塩(1.0g、1.57mmol、収率97.13%、純度87.12%)を褐色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.31 (s, 2H) 8.17 (s, 1H) 7.64 (s, 1H) 7.29 -7.20 (m, 2H) 6.98 - 6.87 (m, 4H) 5.87 (s, 2H) 3.88 - 3.85 (m 8H), 3.71 (s, 3H), 3.64 (s, 3H), 3.40 - 3.35 (m, 4H), 3.12 (bs, 2H), 2.98 (bs, 2H)。LC-MS (ES+): m/z 518.38 [M+H]+
【0701】
工程6:4-[3,5-ジメトキシ-4-(ピペラジン-1-カルボニル)フェニル]-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン6(1.0g、1.80mmol、021)をTFA(1.39ml、18.05mmol)に0℃で溶解した後、反応をTLCによってモニタリングしながら70℃で3時間加熱した。完了後に反応混合物を濃縮して粗化合物を得て、これをジエチルエーテル(20ml×2)で洗浄し、乾燥させて、4-[3,5-ジメトキシ-4-(ピペラジン-1-カルボニル)フェニル]-6-メチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン7のTFA塩(1.0g、1.69mmol、収率93.68%、純度86.48%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.24 (s, 1H) 7.60 (s, 1H) 6.92 (s, 2H) 3.86-3.87 (m, 8H) 3.62 (s, 3H) 3.40-3.42 (bs, 2H) 3.15-3.17 (bs, 2H) 3.029-3.053 bs, 2H) LC-MS (ES+): m/z 398.41 [M+H]+
【0702】
工程-7:DMF(3mL)中の2-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-1-ピペリジル]酢酸8(0.5g、1.09mmol)の撹拌溶液にDIPEA(0.703g、5.44mmol)、HATU(0.827g、2.18mmol)を添加し、15分間撹拌した後、DMF(2.0mL)中の4-[3,5-ジメトキシ-4-(ピペラジン-1-カルボニル)フェニル]-6-メチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン7(0.432g、0.845mmol)の溶液を添加した。TLC及びLCMSによってモニタリングしながら反応混合物をRTで16時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(100ml)でクエンチし、沈殿した固体を濾過し、減圧下で濃縮した。分取HPLCによって精製して、3-[4-[1-[2-[4-[2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンゾイル]ピペラジン-1-イル]-2-オキソ-エチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩(236mg、274.14μmol、収率25.19%、純度97.44%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 14.28 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 9.48 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 7.62 (d, J=4.2 Hz, 1H), 7.09 - 6.95 (m, 4H), 6.64 (d, J=8.5 Hz, 2H), 4.24 - 4.20 (m, 3H), 3.87 (s, 6H), 3.73 - 3.48 (m, 11H), 3.28 - 3.15 (m, 4H), 2.74 -2.65 (m, 3H), 2.19 - 2.15 (m, 1H), 1.98 - 1.90 (m, 5H)。LC-MS (ES+): m/z 725.56 [M+H]+
【0703】
化合物46の合成に従って化合物47を調製した。
【化279】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.29 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 9.49 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 7.67 (d, J=4.6 Hz, 1H), 7.22-6.96 (m, 4H), 6.65 (d, J=8.5 Hz, 2H), 4.49-4.26 (m, 3H), 3.94 (d, J=3.4 Hz, 3H), 3.52-3.28 (m, 14H), 3.09 (bs, 2H), 2.74-2.60 (m, 2H), 2.08-1.85 (m, 6H)。LC-MS (ES
+): m/z 713.47 [M+H]
+。
【0704】
化合物46の合成に従って化合物48を調製した。
【化280】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.77 (s, 1H), 9.50 (s, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.69 (d, J=11.6 Hz, 2H), 7.40 (s, 1H), 6.97 (d, J=8.1 Hz, 2H), 6.65 (d, J=8.2 Hz, 2H), 4.52 - 4.20 (m, 3H), 4.00 (s, 1H), 3.56 (d, J=21.5 Hz, 7H), 3.32 (d, J=23.0 Hz, 1H), 3.23 - 3.03 (m, 3H), 2.84 (s, 1H), 2.94 - 2.54 (m, 4H), 2.37 (d, J=37.0 Hz, 2H), 2.20 - 1.60 (m, 8H)。LC-MS (ES
+): m/z 733.6 [M+H]
+。
【0705】
化合物49の合成
【化281】
工程-1:ACN(30mL)中の2-(1-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジル)酢酸(2.12g、8.72mmol)の撹拌溶液に粒状炭酸カリウム(1.81g、13.08mmol)を添加し、RTで15分間撹拌した。ブロモメチルベンゼン(1.24mL、10.47mmol)を反応混合物に添加し、80℃で12時間撹拌を続けた。反応の完了後に揮発性物質を真空下で蒸発させ、粗化合物をカラムクロマトグラフィー(Davisilシリカ、DCM中0%→8%のメタノール)によって精製して、tert-ブチル4-(2-ベンジルオキシ-2-オキソ-エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(2.5g、収率77.36%、純度90%)を得た。化合物をHNMRによって確認した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) - 7.40-7.26 (m, 5H), 5.11 (s, 2H), 4.06 (bs, 2H);2.70 (t, J=12 Hz, 2H), 2.29 (d, J=6.8 Hz, 2H), 1.96-1.92 (m, 1H), 1.69-1.65 (bd, J=13.6 Hz, 2H), 1.46 (s, 9H), 1.21-1.11 (m, 2H)。
【0706】
工程-2:1,4-ジオキサン(20mL)中のtert-ブチル4-(3-ベンジルオキシ-2-オキソ-プロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート(2.5g、7.20mmol)の撹拌溶液にジオキサン中4M HCl(7.20mmol、20mL)を添加し、反応混合物をRTで3時間撹拌した。反応の完了後に揮発性物質を減圧下で蒸発させ、トルエン(15ml×2)と共蒸留し、ジエチルエーテル(15mL)でトリチュレートして、1-ベンジルオキシ-3-(4-ピペリジル)プロパン-2-オン(2g、収率97.94%、純度0%)をHCl塩として得た。化合物をHNMRによって確認した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): - 8.94 (bs, 1H), 8.67 (bs, 1H), 7.40-7.31 (m, 5H), 5.10 (s, 2H), 3.22 (bd, J=12.4 Hz, 2H), 2.89 (q, J=12.0 Hz, 22.8 Hz, 2H), 2.37 (d, J=7.2 Hz, 2H), 2.03-1.95 (m, 1H), 1.79 (bd, 2H), 1.44-1.33 (m, 2H)。
【0707】
工程-3:DMF(10mL)中の1-フルオロ-4-ニトロ-ベンゼン(645.08mg、4.57mmol)の撹拌溶液に炭酸カリウム(1.90g、13.72mmol)を添加し、RTで15分間撹拌した。ベンジル2-(4-ピペリジル)アセテートHCl塩(1.4g、4.57mmol)を反応混合物に添加し、65℃で12時間撹拌を続けた。反応の完了後に揮発性物質を減圧下で蒸発させ、粗化合物をカラムクロマトグラフィー(Davisilシリカ、DCM中0%→8%のメタノール)によって精製して、ベンジル2-[1-(4-ニトロフェニル)-4-ピペリジル]アセテート(800mg、収率48.82%、純度98.88%)を得た。LC-MS (ES+): m/z 355.36 [M + H]+
【0708】
工程-4 THF(42mL):水(14mL)中のベンジル2-[1-(4-ニトロフェニル)-4-ピペリジル]アセテート(1.4g、3.95mmol)の撹拌溶液に亜鉛(2.07g、31.60mmol)を少量ずつ添加し、室温で12時間撹拌を続けた。反応の進行をTLCによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Davisilシリカ、Petエーテル中70%のEtOAc)によって精製して、ベンジル2-[1-(4-アミノフェニル)-4-ピペリジル]アセテート(1g、収率76.86%、純度98.5%)を得た。LC-MS (ES-): m/z 323.27 [M-H]- 。
【0709】
工程-5:DMF(12mL)中のベンジル2-[1-(4-アミノフェニル)-4-ピペリジル]アセテート(1.2g、3.70mmol)の撹拌溶液に重炭酸ナトリウム(621.47mg、7.40mmol)を添加し、RTで15分間撹拌した。3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(852.29mg、4.44mmol)を反応混合物に添加し、65℃で12時間撹拌を続けた。反応進行をTLC/LCMSによってモニタリングした。反応の完了後に揮発性物質を真空下で蒸発させ、粗化合物をカラムクロマトグラフィー(Davisilシリカ、DCM中0%→8%のメタノール)によって精製して、ベンジル2-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-4-ピペリジル]アセテート(800mg、収率49.16%、純度99%)を得た。LC-MS (ES+): m/z 436.60 [M+H]+
【0710】
工程-6:THF(4mL)中のベンジル2-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-4-ピペリジル]アセテート(150mg、0.344mmol)の撹拌溶液を窒素下で10分間脱ガスし、続いて10%パラジウム炭素(73.31mg、0.688mmol)を添加した。反応混合物を水素ガス下(バルーン圧下)にてRTで16時間撹拌した。反応の進行をTLCによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物をセライトベッドに通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、2-(1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペリジン-4-イル)酢酸(100mg、収率71.45%)を得た。化合物を更に精製することなく次の工程に使用した。
【0711】
工程-7:DMF(3mL)中の4-[3-フルオロ-5-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル]-6-メチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(105.4mg、0.217mmol)及び2-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-4-ピペリジル]酢酸(75mg、0.217mmol)の撹拌溶液にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.23ml、1.30mmol)を添加し、反応混合物を室温で5分間撹拌した。PyBOP(146.90mg、282.29μmol)を反応混合物に添加し、16時間撹拌を続けた。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後にgenevacを用いてDMFを蒸発させ、残渣を分取HPLCによって精製して、3-[4-[4-[2-[4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-イル]-2-オキソ-エチル]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(38mg、収率21.21%、純度98.53%)を淡黄色の固体のTFA塩として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 14.37 (s, 1H), 10.82 (s, 1H), 9.99 (s, 1H), 8.23 (bs, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.39 (bs, 2H), 7.26 (m, 2H), 6.76 (d, J=8.8 Hz, 2H), 6.37 (s, 1H), 4.39 (m, 3H), 4.02 (s, 3H), 3.63 (s, 3H), 3.40 (m, 4H), 3.17 (m, 8H), 2.74 (m, 1H), 2.61 (m, 1H), 2.40 (bs, 2H), 2.10-2.07 (m, 2H), 1.99-1.90 (m, 3H), 1.61 (m, 2H);LC-MS (ES+): m/z 699.34 [M+H]+
【0712】
化合物49の合成に従って化合物50を調製した。
【化282】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.38 (bs, 1H), 10.83 (s, 2H), 9.59 (bs, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.46 (bd, J=7.6 Hz, 2H), 6.98 (s, 2H), 6.78 (d, J=8.8 Hz, 2H), 6.34 (bs, 1H), 4.44-4.29 (m, 4H), 3.96 (s, 7H), 3.63-3.41 (m, 10H), 3.19-3.02 (m, 3H), 2.75-2.67 (m, 1H), 2.61-2.55 (m, 1H), 2.40-2.32 (bm, 2H), 2.11-2.19 (m, 5H), 1.62 (bs, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 711.39 [M+H]
+。
【0713】
化合物49の合成に従って化合物51を調製した。
【化283】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.39 (s, 1H), 10.83 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.81 (s, 2H), 7.67 (s, 2H), 7.39 (s, 2H), 6.76 (d, J=8.9 Hz, 2H), 6.37 (bs, 1H), 4.39-3.90 (m, 7H), 3.62 (s, 3H), 3.47-2.57 (m, 10H), 2.39 (bs, 2H), 2.10-1.90 (m, 5H), 1.61-1.50 (m, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 735.48 [M+H]
+
【0714】
化合物52の合成
【化284】
DMF中の4-[3,5-ジメトキシ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル]-6-メチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(0.101g、0.26mmol)の撹拌溶液にDIPEA(0.187g、1.45mmol)を0℃で添加し、反応物を15分間撹拌した。15分後に2-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-ピペリジル]酢酸(0.100g、0.24mmol)、続いてPyBOP(163mg、0.52mmol)を同じ温度で添加した。反応混合物をゆっくりとrtまで温め、TLC及びLCMSによってモニタリングしながら12時間撹拌した。反応混合物をGenvaccum下で濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLCによって精製して、生成物3-[4-[4-[2-[4-[[2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-イル]-2-オキソ-エチル]-1-ピペリジル]-3-(トリフルオロメチル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩(0.100g、0.11mmol、収率42.77%、純度99.59%)を淡褐色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.34 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 9.40 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.30 (d, J=8.6 Hz, 2H), 6.98 (s, 2H), 6.88 - 6.85 (m, 2H), 6.11 (s, 1H), 4.41 - 4.29 (m, J=7.0 Hz, 5 H), 3.97 (s, 6H), 3.63 (s, 3H), 3.40 -3.38 (m, 3H), 3.16 (d, J=8.1 Hz, 1H), 3.03 (d, J=9.0 Hz, 2H), 2.77 -2.58 (m, 6H), 2.35 (t, J=5.0 Hz, 2H), 2.08 -2.05 (m, 1H), 1.92 -1.72 (m, 4H), 1.40 - 1.29 (m, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 779.50 [M+H]
+
【0715】
化合物52の合成に従って化合物53を調製した。
【化285】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.40 (s, 1H), 10.79 (s, 1H), 9.52 (s, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.47 (d, J=1.2 Hz, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.30 (d, J=8.6 Hz, 1H), 6.91-6.87 (m, 2H), 6.14 (bs, 1H), 4.51-4.02 (m, 5H), 3.89 (s, 3H), 3.61 (s, 3H), 3.44-3.15 (m, 6H), 2.80-2.56 (m, 6H), 2.36-2.32 (m, 2H), 2.08-2.05 (m, 1H), 1.92-1.71 (m, 4H), 1.31-1.28 (m, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 783.57 [M+H]
+
【0716】
化合物52の合成に従って化合物54を調製した。
【化286】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.79 (s, 1H), 9.49 (s, 1H), 8.75 (d, J=5.8 Hz, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.62 (d, J=5.7 Hz, 1H), 7.30 (d, J=8.6 Hz, 1H), 6.90 - 6.86 (m, 4H), 4.43 - 4.32 (m, 4H), 4.14 - 4.09 (m, 1H), 3.91 (s, 6H), 3.62 (s, 3H), 3.40 (bs, 2H), 3.18 - 3.03 (m, 5H), 2.79 -2.66 (m, 6H), 2.35 - 2.33 (m, 2H), 2.12- 1.27 (m, 7H)。m/z 790.25 [M+H]
+。
【0717】
化合物54の2つの鏡像異性体をSFCによるキラル分離によって分離した。
【0718】
SFC分離方法が塩基性添加剤の使用を伴っていたため、SFC分離の際にグルタルイミド開環を回避するために画分をTFAバッファー中に回収した。得られた画分を再び分取HPLC精製に供して塩を除去した。
【0719】
分取SFC条件
カラム/寸法:
Chiralpak-AD-H(30×250)mm
5u%CO2:50%
%Co溶媒:50%(ACN:MEOH中0.2%の7Mメタノール性アンモニア)
全流量:120.0g/分
背圧:100バール
温度:30℃
UV:220nm
溶解性:MEOH
【0720】
分取HPLC条件
カラム/寸法:
移動相(A):H2O中の0.05%TFA
移動相(B):100%アセトニトリル
流量:18ml/分
カラム:X-SELECT C18 5μm(19×250)
勾配時間%B:0/10、5/10、10/45、13/45
【0721】
化合物55
【化287】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.78 (s, 1H), 9.48 (s, 1H), 8.75 (d, J=5.7 Hz, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.59 (d, J=5.7 Hz, 1H), 7.30 (d, J=8.7 Hz, 1H), 6.89-6.86 (m, 4H), 6.14 (bs, 1H), 4.33-4.30 (m, 5H), 3.91 (s, 6H), 3.61 (s, 3H), 3.40 (bs, 3H), 3.33-3.03 (m, 3H), 2.78-2.61 (m, 6H), 2.34-2.33 (m, 2H), 2.08-2.05 (m, 1H), 1.92-1.70 (m, 4H), 1.31-1.28 (m, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 790.49 [M+H]
+, [α]
25
D: +19.44。
【0722】
化合物56
【化288】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.78 (s, 1H), 9.48 (s, 1H), 8.75 (d, J=5.7 Hz, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.59 (d, J=5.6 Hz, 1H), 7.30 (d, J=8.6 Hz, 1H), 6.91-6.86 (m, 4H), 6.14 (bs, 1H), 4.33-4.30 (m, 5H), 3.91 (s, 6H), 3.61 (s, 3H), 3.40 (bs, 3H), 3.33-3.03 (m, 3H), 2.78-2.61 (m, 6H), 2.34-2.33 (m, 2H), 2.08-2.05 (m, 1H), 1.92-1.70 (m, 4H), 1.31-1.28 (m, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 790.52 [M+H]
+, [α]
25
D: -32.26。
【0723】
化合物52の合成に従って化合物57を調製した。
【化289】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.31 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 9.20 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.28 (d, J=9.6 Hz, 1H), 7.09 (m, 1H),6.84 (s, 1H), 6.88 (d, J=5.2 Hz, 2H), 4.38-4.32 (m, 3H), 3.97 (s, 6H), 3.63 (m, 3H), 3.30-3.07 (m, 5H), 2.78-2.69 (m, 7H), 2.32-2.30 (m, 2H), 2.07 (m, 1H), 1.90 (m,2H), 1.70-1.68 (m, 2H), 1.54 (m, 3H), 1.53 (m, 3H), 1.23 (m, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 807.55 [M+H]
+ 。
【0724】
化合物52の合成に従って化合物58を調製した。
【化290】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 14.30 (bs, 1H);10.79 (s, 1H);8.84 (bs, 1H);8.22 (s, 1H);7.65 (s, 1H);7.32 (d, J=8.4 Hz, 1H);6.87-6.98 (m, 3H);6.15 (bs, 1H);4.86-5.00 (m, 1H);4.15-4.70 (m, 4H);3.90-4.10 (m, 1H);3.97及び3.98 (s, total 6H);3.64 (s, 3H);3.60-3.80 (m, 1H);3.10-3.24 (m, 2H);2.60-2.90 (m, 6H);2.3-2.40 (m, 2H);2.04-2.14 (m, 1H);1.68-1.98 (m, 4H);0.7-1-1.40 (m, 6H)。LC-MS (ES
+): m/z 805.74 [M+H]
+
【0725】
化合物52の合成に従って化合物59を調製した。
【化291】
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 10.78 (s, 1H), 9.44 (s, 1H), 8.71 (d, J=5.3 Hz, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.56 (d, J=5.6 Hz, 1H), 7.31 (d, J=8.6 Hz, 1H), 6.90-6.87 (m, 2H), 6.70 (d, J=2.4 Hz, 2H), 6.15 (d, J=7.8 Hz, 1H), 4.37-4.24 (m, 1H), 3.90 (s, 2H), 3.80 (d, J=2.0 Hz, 6H), 3.59 (bs, 2H), 3.43 (s, 3H), 3.32 (s, 2H), 2.77-2.56 (m, 8H), 2.33-2.22 (m, 2H), 2.07-2.06 (m, 1H), 1.91-1.67 (m, 4H), 1.29-1.24 (m, 2H), 0.61-0.48 (m, 4H)。LC-MS (ES
+): m/z 816.50 [M+H]
+
【0726】
化合物52の合成に従って化合物60を調製した。
【化292】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 0.44-0.70 (m, 4H);1.20-1.38 (m, 2H);1.64-1.74 (m, 2H);1.76-1.94 (m, 2H);2.05 (s, 3H);2.07 (s, 3H);2.07-2.08 (m, 1H);2.19-2.36 (m, 2H);2.52-2.75 (m, 8H);3.41 (s, 2H);3.45 (s, 3H);3.58-3.66 (m, 2H);3.76 (s, 3H);3.77 (s, 3H);3.88 (s, 2H);3.34-3.42 (m, 1H);6.15 (d, J=8.0 Hz, 1H);6.50 (s, 1H);6.51 (s, 1H);6.84-6.91 (m, 2H);7.31 (d, J=8.4 Hz, 1H);7.49 (s, 1H);10.78 (s, 1H), LC-MS (ES
+): m/z 793.52 [M+H]
+
【0727】
化合物52の合成に従って化合物61を調製した。
【化293】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.78 (s, 1H), 9.36 (s, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.30 (d, J=8.7 Hz, 1H), 6.90 - 6.86 (m, 2H), 6.69 (s, 2H), 6.09 (s, 1H), 4.41 - 4.35 (m, 2H), 4.28 (d, J=2.2 Hz, 2H), 4.12 (d, J=14.7 Hz, 1H), 3.88 (s, 6H), 3.47 (s, 3H), 3.41 - 3.35 (m, 3H), 3.08 (t, J=29.9 Hz, 1H), 3.02 (d, J=8.9 Hz, 2H), 2.79 - 2.59 (m, 6H), 2.34 (t, J=6.1 Hz, 2H), 2.07 (d, J=6.4 Hz, 7H), 1.94 -1.90 (m, 1H), 1.81 - 1.27 (m, 4H)。LC-MS (ES
+): m/z 767.24 [M + H]
+
【0728】
化合物52の合成に従って化合物62を調製した。
【化294】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.78 (s, 1H), 9.45 (bs, 1H), 8.36 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.74 (t, J=7.2 Hz, 1H), 7.66 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.60 (t, J=6.0 Hz, 2H), 7.31 (d, J=8.0 Hz, 1H), 6.90 (m, 4H), 6.16 (bs, 1H), 4.45-4.32 (m, 4H), 4.15 (bd, 1H), 3.90 (s, 6H), 3.59 (s, 3H), 3.17-3.03 (m, 6H), 2.77-2.59 (m, 6H), 2.36-2.33 (m, 2H), 2.09-2.05 (m, 1H), 1.94-1.70 (m, 4H), 1.31-1.22 (m, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 789.59 [M+H]
+。
【0729】
化合物63の合成
【化295】
工程-1:DCE:MeOH(10:10ml)中のtert-ブチル3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボキシレート(0.352g、1.66mmol)の撹拌溶液に4Å分子篩(0.5g)及び酢酸(0.1g、1.66mmol)を添加した。得られた溶液を10分間撹拌した後、2,6-ジメトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ベンズアルデヒド(63-1、0.500g、1.66mmol)を添加し、反応混合物を70℃で3時間加熱し、次いでこれをRTで冷却し、SiliaBondシアノ水素化ホウ素(0.481g、8.30mmol)を添加した。反応をLCMS及びTLCによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌を続けた。16時間後に反応塊を濾過し、濃縮し、逆相カラムクロマトグラフィー(水:MeCN中の0.1%FAでC-18カラムを用いる)によって精製して、tert-ブチル8-[[2,6-ジメトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)フェニル]メチル]-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボキシレート3(0.6g、1.03mmol、収率62.35%、純度85.8%)を淡黄色の半固体として得た。LC-MS (ES
+): m/z 398.36。[M+H]
+
【0730】
工程-2:ジオキサン中4M HCl(3mL)中のtert-ブチル8-[[2,6-ジメトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)フェニル]メチル]-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボキシレート63-2(0.450g、904.30mmol)の溶液をTLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで1時間撹拌する。1時間後に反応混合物を濃縮乾固した。粗化合物をジエチルエーテル(2×20ml)でトリチュレートして、5-[4-(3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イルメチル)-3,5-ジメトキシ-フェニル]-1,3,4-トリメチル-ピリジン-2-オンHCl塩63-3(0.400g、0.832mmol、収率91.95%、純度90.21%)を褐色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 398.34 [M+H]+。
【0731】
工程-3:乾燥DMF(3mL)中の5-[4-(3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イルメチル)-3,5-ジメトキシ-フェニル]-1,3,4-トリメチル-ピリジン-2-オンHCl塩(0.1g、0.230mmol)の撹拌溶液にDIPEA(0.089g、0.230mmol)を0℃で添加し、続いてPyBOP(0.144g、0.276mmol)及び2-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-ピペリジル]酢酸(0.095g、0.230mmol)を添加し、反応をLCMSによってモニタリングしながら反応混合物をRTで16時間撹拌した。16時間後にgenvacを用いてDMFの大部分を蒸発させ、粗化合物を分取HPLCによって精製して、3-[4-[4-[2-[8-[[2,6-ジメトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)フェニル]メチル]-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル]-2-オキソ-エチル]-1-ピペリジル]-3-(トリフルオロメチル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩である化合物63(0.071g、0.078mmol、収率33.97%、純度99.6%)を褐色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 10.78 (s, 1H), 9.34 (s, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.30 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.90-6.87 (m, 1H), 6.71 (s, 2H), 4.39-4.35 (m, 1H), 4.30-4.27 (m, 1H), 4.13 (bs, 2H), 4.05 (bs, 2H), 3.98-3.95 (m, 1H), 3.90 (s, 6H), 3.61-3.56 (m, 1H), 3.48 (s, 3H), 3.14-3.10 (m, 1H), 2.78-2.64 (m, 6H), 2.33-2.27 (m, 4H), 2.08 (d, J = 8.9 Hz, 7H), 1.94-1.69 (m, 6H), 1.31-1.29 (m, 2H)。LC-MS (ES+): m/z 793.44 [M+H]+。
【0732】
化合物63の合成に従って化合物64を調製した。
【化296】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.79 (s, 1H), 9.37 (s, 1H), 8.37 (dd, J = 8.1, 1.4 Hz, 1H), 7.75 (ddd, J = 8.4, 6.9, 1.5 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.64-7.55 (m, 1H), 7.31 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.94-6.84 (m, 4H), 4.42-4.27 (m, 2H), 4.20 (t, J = 4.5 Hz, 2H), 4.10 (s, 2H), 3.99 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 3.93 (s, 6H), 3.63 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 3.61 (s, 3H), 2.90 (s, 1H), 2.77 (dd, J = 13.2, 7.1 Hz, 3H), 2.74 (s, 1H), 2.73-2.67 (m, 1H), 2.63 (d, J = 14.9 Hz, 1H), 2.59-2.52 (m, 1H), 2.37-2.26 (m, 2H), 2.07 (t, J = 6.7 Hz, 1H), 1.99-1.86 (m, 1H), 1.72 (d, J = 12.1 Hz, 4H), 1.35-1.21 (m, 4H); LC-MS (ES
+): m/z 815 [M+H]
+
【0733】
化合物63の合成に従って化合物65を調製した。
【化297】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.80 (s, 1H), 9.39 (s, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.30 (bs, 1H), 6.70 (s, 2H), 6.59-6.48 (m, 2H), 4.30-3.95 (m, 7H), 3.89 (s, 8H), 3.62-3.59 (m, 1H), 3.48 (s, 3H), 3.15-3.11 (m, 3H), 2.73-2.55 (m, 2H), 2.49-2.40 (m, 1H), 2.33-2.30 (m, 3H), 2.08 (d, J = 8.6 Hz, 7H), 1.94-1.71 (m, 6H), 1.49 (bs, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 743.58 [M+H]
+
【0734】
化合物63の合成に従って化合物66を調製した。
【化298】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 14.29 (s, 1H), 10.80 (s, 1H), 9.59 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.35 (s, 1H), 6.58-6.47 (m, 2H), 4.46 (bs, 3H), 4.32-4.12 (m, 4H), 4.03 (s, 3H), 3.62 (s, 3H), 3.39-3.01 (m, 8H), 2.78-2.67 (m, 1H), 2.60-2.56 (m, 1H), 2.37-2.33 (m, 3H), 2.08-2.06 (m, 1H), 1.91-185 (m, 4H), 1.51-147 (m, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 733.54 [M+H]
+
【0735】
化合物63の合成に従って化合物67を調製した。
【化299】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6):δ 1.34-1.42 (m, 2H); 1.70-1.90 (m, 4H); 2.05-2.10 (m, 1H); 2.30-2.40 (m, 2H); 2.55-2.60 (m, 1H); 2.66-2.74 (m, 1H); 2.98-3.30 (m, 10H); 3.63 (s, 3H); 3.97 (s, 6H); 4.08-4.14 (m, 1H); 4.26-4.32 (m, 3H); 4.40-4.45 (m, 1H); 6.59 (dd, J1 = 2.4 Hz, J2 = 8.8 Hz, 1H); 6.74 (d, J = 2.0 Hz, 1H); 6.94-7.09 (m, 1H); 6.98 (s, 2H); 7.65 (s, 1H); 8.23 (s, 1H); 9.42 (bs, 1H); 10.77 (s, 1H); 14.60 (bs, 1H)。LC-MS (ES
+): m/z;745.56 [M+H]
+
【0736】
化合物68の合成:
【化300】
工程-1:THF(10mL)中のリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(60mL、60.23mmol)の撹拌溶液に不活性雰囲気下にて酢酸エチル(2.65g、30.11mmol、2.94mL)を-78℃で滴加した。反応混合物を30分間撹拌した。THF(20mL)中のtert-ブチル4-オキソピペリジン-1-カルボキシレート(6g、30.11mmol)を反応混合物に添加した。反応混合物を-78℃で2時間撹拌した。反応進行をTLCによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を水(20mL)で希釈し、CH
2Cl
2(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、tert-ブチル4-(2-エトキシ-2-オキソ-エチル)-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボキシレート(4.5g、収率46.8%)を得た。化合物のTLCは、NBK0308-149頁の先のバッチからの真の化合物と一致していた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)-4.21 (q, J = 7.2 Hz, 14.8 Hz, 2H), 3.82 (bs, 2H), 3.58 (s, 1H), 3.20 (bt, 2H), 2.46 (s, 2H), 1.71 (m, 2H), 1.52 (m, 2H), 1.45 (s, 9H), 1.29 (t, J = 7.2 Hz, 3H)。
【0737】
工程-2:1,4-ジオキサン(20mL)中のtert-ブチル4-(2-エトキシ-2-オキソ-エチル)-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボキシレート(4.5g、15.66mmol)の撹拌溶液にジオキサン中4M HCl(15.66mmol、25mL)を添加し、反応混合物をRTで3時間撹拌した。反応の完了後に揮発性物質を減圧下で蒸発させ、トルエン(30ml×2)と共蒸留し、ジエチルエーテル(30mL)でトリチュレートして、3-[4-[4-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-5-イルメチル)-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(140mg、収率71.94%、純度90%)をHCl塩として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)-5.07 (s, 1H), 4.8 (q, J = 6.8 Hz, 14.0 Hz, 2H), 3.05 (m, 4H), 2.51 (s, 1H), 1.89 (m, 4H), 1.21 (t, J = 6.8 Hz, 3H)。
【0738】
工程-3:DMF(30mL)中のエチル2-(4-ヒドロキシ-4-ピペリジル)アセテート(2.67g、11.96mmol)の溶液に室温で重炭酸ナトリウム(1.00g、11.96mmol)を添加し、反応混合物を70℃で16時間撹拌した。反応進行をTLCによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を氷冷水中に注ぎ、固体を得た。固体を濾過し、乾燥させ、これを更に精製することなく次の工程に進めた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)-8.38 (m, 2H), 7.53 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 4.75 (s, 1H), 4.09 (q, J = 6.8 Hz, 14.0 Hz, 2H), 3.32-3.19 (m, 2H), 3.14 (m, 2H), 2.49 (s, 1H), 1.83-1.71 (m, 4H), 1.21 (t, J = 6.8 Hz, 3H)。LC-MS (ES+): m/z 363.30 [M+H]+
【0739】
工程-4:メタノール(10mL)及び水(4mL)中のエチル2-[4-ヒドロキシ-1-[4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-ピペリジル]アセテート(2g、5.31mmol)の溶液に室温で水酸化ナトリウムペレット(0.21g、5.31mmol)を添加し、混合物を75℃で1時間加熱した。反応の完了後に溶媒を真空下で蒸発させ、残渣を水(2mL)で希釈し、2N HClで酸性化して固体を得た。固体を濾過し、乾燥させて、2-[4-ヒドロキシ-1-[4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-ピペリジル]酢酸(1.2g、収率62.89%、純度97%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)-8.36 (m, 2H), 7.52 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.27-3.21 (m, 2H), 3.14-3.11 (m, 2H), 2.25 (s, 2H), 1.67 (s, 4H); LC-MS (ES+): m/z 349.27 [M+H]+
【0740】
工程-5:DMF(15mL)中のtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(1.2g、6.44mmol)及び2-[4-ヒドロキシ-1-[4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-ピペリジル]酢酸(2.24g、6.44mmol)の撹拌溶液にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(4.49mL、25.77mmol)を添加し、反応混合物を室温で5分間撹拌した。HATU(2.45g、6.44mmol)を反応混合物に添加し、16時間撹拌を続けた。反応進行をTLCによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(2×100mL)で抽出し、ブラインで洗浄した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗化合物を初めにカラムクロマトグラフィー(Davisilシリカゲル、Petエーテル中10%→60%のEtOAC)によって精製して、tert-ブチル4-[2-[4-ヒドロキシ-1-[4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-ピペリジル]アセチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(1.3g、収率38.28%、純度98%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)-8.38 (m, 2H), 7.53 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 4.95 (s, 1H), 3.54-3.44 (m, 4H), 3.33-3.21 (m, 4H), 3.15-3.12 9m, 2H), 2.56 (s, 2H), 1.80-1.72 (m, 4H), 1.41 (s, 9H); LC-MS (ES+): m/z 517.24 [M+H]+
【0741】
工程-6:メタノール(20mL)中のtert-ブチル4-[2-[4-ヒドロキシ-1-[4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-ピペリジル]アセチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(1.2g、2.32mmol)の撹拌溶液に10%ウェットPd/C(247.24mg、2.32mmol)を添加し、反応混合物をH2雰囲気(バルーン圧)下にてRTで16時間撹拌した。反応進行をTLC/LCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(50mL)に溶解し、水(20mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗物質を更に精製することなく次の工程に進めた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)-7.24 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.80-6.75 (m, 2H), 5.80 (s, 2H), 4.84 (s, 1H), 3.54-3.46 (m, 4H), 3.35-3.22 (m, 2H), 3.30-3.28 (m, 2H),2.92 (m, 2H), 2.58-2.51 (m, 4H), 1.63 (m, 4H), 1.41 (s, 9H); LCMS:487.86 [M+H]+
【0742】
工程-7:DMF(10mL)中のtert-ブチル4-[2-[1-[4-アミノ-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-ヒドロキシ-4-ピペリジル]アセチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(1g、2.06mmol)の撹拌溶液に重炭酸ナトリウム(777.00mg、9.25mmol)を70℃で64時間添加した。反応の進行をLCMS及びTLCによってモニタリングし、完了後に反応混合物を氷水でクエンチし、固体を濾過した。粗固体をカラムクロマトグラフィー(Davisilシリカ、petエーテル中10%→60%の酢酸エチル)によって精製して、tert-ブチル4-[2-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-ヒドロキシ-4-ピペリジル]アセチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(550mg、収率40.30%、純度90%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)10.78 (s, 1H)7.39 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.91-6.87 (m, 2H), 6.16 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.84 (s, 1H), 4.38-4.35 (m, 1H), 3.54 (s, 2H), 3.52 (s, 2H), 3.38 (m, 2H), 2.96-2.92 (m, 2H), 2.74-2.70 (m, 1H), 2.60-2.55 (m, 3H), 2.53 (s, 2H), 2.09-2.06 (m, 1H), 1.92-1.89 (m, 1H), 1.67-1.61 (m, 4H), 1.41 (s, 9H)。
【0743】
工程-8:DCM(5mL)中のtert-ブチル4-[2-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-ヒドロキシ-4-ピペリジル]アセチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(150mg、250.99μmol)の撹拌溶液にトリフルオロ酢酸(193.37μL、2.51mmol)を添加し、反応混合物をRTで3時間撹拌した。反応の完了後に揮発性物質を減圧下で蒸発させ、トルエン(15ml×2)と共蒸留し、ジエチルエーテル(15mL×2)でトリチュレートして、3-[4-[4-ヒドロキシ-4-(2-オキソ-2-ピペラジン-1-イル-エチル)-1-ピペリジル]-3-(トリフルオロメチル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(150mg、収率97.73%、純度99.30%)をTFA塩として得た。LC-MS (ES+): m/z 498.30 [M+H]+
【0744】
工程-9:メタノール/DCE(4ml:4ml)中の2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(75mg、0.175mmol)及び3-[4-[4-ヒドロキシ-4-(2-オキソ-2-ピペラジン-1-イル-エチル)-1-ピペリジル]-3-(トリフルオロメチル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(140.08mg、0.229mmol)の撹拌溶液に分子篩4Å(0.1g)、酢酸(10.54mg、0.175mmol)及び酢酸ナトリウム(43.19mg、0.526mmol)を添加した。反応混合物を75℃で4時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、SiliaBondシアノ水素化ホウ素(200mg、0.175mmol)を反応混合物に0℃で添加し、RTで16時間撹拌を続けた。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、濾液を真空下で濃縮した。粗化合物を逆相分取HPLCによって精製して、3-[4-[4-[2-[4-[[2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-イル]-2-オキソ-エチル]-4-ヒドロキシ-1-ピペリジル]-3-(トリフルオロメチル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(24mg、収率16.03%、純度98.59%)をギ酸塩であるオフホワイト色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)-14.22 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 8.39 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.31 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.90 (m, 4H), 6.15 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.96 (s, 1H)4.36 (m, 1H), 3.86 (s, 6H), 3.61 (s, 3H), 3.56 (s, 1H), 3.51 (m, 6H), 2.93 (m, 2H), 2.78-2.69 (m, 1H), 2.60 (m, 3H), 2.43 (bs, 2H), 2.36 (bs, 2H), 2.10-2.07 (m, 1H), 1.95-1.84 (m, 1H), 1.67 (m, 4H)。LC-MS (ES+): m/z 795.54 [M+H]+
【0745】
化合物69の合成:
【化301】
工程-1:DMF(2mL)中の2-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-1-ピペリジル]酢酸(0.2g、0.348mmol)の溶液にN-エチル-N-イソプロピル-プロパン-2-アミン(0.48mL、2.79mmol)及びtert-ブチル3-アミノピロリジン-1-カルボキシレート(71.46mg、0.383mmol)をRTで添加した。HATU(265.23mg、0.697mmol)を反応混合物に添加し、RTで16時間撹拌した。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物をEtOAc(200mL)で希釈し、氷冷水(3×100mL)、続いて飽和ブライン溶液で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、tert-ブチル3-[[2-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-1-ピペリジル]アセチル]アミノ]ピロリジン-1-カルボキシレート(0.125g、収率65.59%、純度94%)である粗生成物を得て、これを更に精製することなく次の工程に使用した。LC-MS (ES
+): m/z 514.53 [M+H]
+
【0746】
工程-2:DCM(2mL)中のtert-ブチル3-[[2-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-1-ピペリジル]アセチル]アミノ]ピロリジン-1-カルボキシレート(0.125g、0.243mmol)の溶液に2,2,2-トリフルオロ酢酸(0.18ml、2.43mmol)を0℃で添加し、RTで4時間撹拌した。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を減圧下で濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をジエチルエーテルでトリチュレートして、2-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-1-ピペリジル]-N-[ピロリジン-3-イル]アセトアミド(0.110g、収率83.1%、純度97.8%)を褐色の固体TFA塩として得た。
【0747】
工程-3:メタノール(1mL)及びDCE(1mL)中の2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(100.0mg、0.184mmol)及び2-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-1-ピペリジル]-N-[ピロリジン-3-イル]アセトアミド(118.51mg、0.184mmol)の溶液に酢酸(0.2mL)を0℃で添加し、反応混合物をRTで16時間撹拌した。次いで、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(78.30mg、0.369mmol)を反応混合物に0℃で添加し、RTで48時間撹拌した。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を減圧下で蒸発させて粗化合物を得た。得られた粗生成物を分取HPLCによって精製して、N-[1-[[2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]ピロリジン-3-イル]-2-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-1-ピペリジル]アセトアミド(32mg、収率20.78%、純度98.93%)をTFA塩である褐色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 14.31 (s, 1H), 10.82 (s, 1H), 9.81 (m, 2H), 9.10 (dd, J = 6.0 Hz, 5.6 Hz, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 6.98 (m, 4H), 6.65 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.76 (s, 0.5H), 4.55-4.26 (m, 4H), 3.96 (m, 8H), 3.63 (s, 3H), 3.53 (m, 4H), 3.17 (bm, 4H), 2.74-2.67 (m, 1H), 2.63-2.56 (m, 2H), 2.30-1.85 (m, 8H); LC-MS (ES+): m/z 711.53 [M+H]+
【0748】
化合物70の合成
【化302】
工程-1:DMF(10mL)中の化合物tert-ブチル4-(4-ピペリジル)ピペリジン-1-カルボキシレート70-1(0.5g、1.86mmol)の撹拌溶液に炭酸セシウム(0.6g、1.86mmol)を添加し、15分間撹拌した後、1-フルオロ-4-ニトロ-ベンゼン70-2(0.263g、1.86mmol)を添加した。反応混合物をTLCによってモニタリングしながらRTで3時間撹拌した。完了後に反応塊を薄片氷でクエンチし、沈殿した固体を濾過して、tert-ブチル4-[1-(4-ニトロフェニル)-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート70-3(0.55g、収率71.97%、純度95%)を黄色の半固体として得て、そのまま次の工程に使用した。LC-MS (ES
+): m/z [M+H]
+ 390.23。
【0749】
工程-2:メタノール(10mL)中のtert-ブチル4-[1-(4-ニトロフェニル)-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート70-3(0.55g、1.41mmol)の撹拌溶液に10%ウェットPd-C(0.525g、4.94mmol)を添加し、反応混合物をLCMS及びTLCによってモニタリングしながらH2バルーン圧下で16時間撹拌した。反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、濾液を濃縮して、tert-ブチル4-[1-(4-アミノフェニル)-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート70-4(0.5g、収率91.60%、純度93%)を黄色の固体として得た。これを精製することなく次の工程に進めた。LC-MS (ES+): m/z [M+H]+360.13
【0750】
工程-3:DMF(15mL)中のtert-ブチル4-[1-(4-アミノフェニル)-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート70-4(0.5g、1.39mmol)の撹拌溶液に3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン70-5(0.385g、2.01mmol)、NaHCO3(0.280g、3.34mmol)を添加し、反応をLCMS及びTLCによってモニタリングしながら50℃で24時間撹拌した。24時間後に反応物を氷冷水(100mL)でクエンチした。得られた固体を濾過し、トルエンと共蒸留して、tert-ブチル4-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート70-6(0.4g、収率37.64%、純度74%)を紫色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 471.42 [M+H]+
【0751】
工程-4:CH2Cl2(2mL)中のtert-ブチル4-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート70-6(0.4g、0.849mmol)の撹拌溶液にトリフルオロ酢酸(0.969mg、8.50mmol)を0℃で添加し、反応混合物をTLCによってモニタリングしながらRTで2時間撹拌した。出発物質の消費後に反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をジエチルエーテル(2×50mL)でトリチュレートし、沈殿した固体を乾燥させて、3-[4-[4-(4-ピペリジル)-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩70-7(0.27g、収率51.79%、純度79%)を緑色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 371.40 [M+H]+
【0752】
工程-5:二塩化エチレン(5mL):メタノール(5mL)中の3-[4-[4-(4-ピペリジル)-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン70-7(0.236g、0.638mmol)の撹拌溶液に酢酸(0.019g、0.319mmol)及び無水酢酸ナトリウム(0.052g、0.638mmol)を添加した。得られた溶液を10分間撹拌し、2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド70-8(0.1g、0.319mmol)を添加し、3時間還流させた。3時間後に反応塊をRTに冷却し、SiliaBondシアノ水素化ホウ素(0.166g、3.87mmol)を添加し、LCMSによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌した。完了後に反応混合物を減圧下で蒸発させ、分取HPLCによって精製して、3-[4-[4-[1-[[2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-4-ピペリジル]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩である化合物70(0.029g、収率11.66%、純度97.99%))を薄緑色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 14.17 (s, 1H), 10.77 (s, 1H), 8.92 (bs, 1H), 8.22 (bs, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.37 (bs, 2H), 6.98 (s, 2H), 6.75 (s, 2H), 6.37 (bs, 1H), 4.36-4.21 (m, 3H), 3.96 (s, 6H), 3.63 (s, 3H), 3.49-3.35 (m, 6H), 3.03-3.01 (m, 2H), 2.74-2.60 (m, 2H), 2.10-2.04 (m, 1H), 1.91-1.86 (m, 5H), 1.50-1.44 (m, 6H)。LC-MS (ES+): m/z 668.46 [M+H]+
【0753】
化合物70の合成に従って化合物71を調製した。
【化303】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 14.36 (s, 1H), 10.83 (s, 1H), 9.13 (bs, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.41 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.35 (bs, 3H), 6.79-6.75 (m, 2H), 6.39 (bs, 1H), 4.40-4.38 (m, 3H), 4.02 (s, 3H), 3.62 (s, 3H), 3.53-3.51 (m, 6H), 3.31-3.16 (m, 2H), 2.77-2.67 (m, 1H), 2.61-2.58 (m, 1H), 2.08-2.06 (m, 1H), 1.93-1.87 (m, 5H), 1.56-1.49 (m, 6H)。LC-MS (ES
+): m/z 672.48 [M+H]
+
【0754】
化合物70の合成に従って化合物72を調製した。
【化304】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.83 (s, 1H), 9.47 (s, 1H), 9.17 (s, 1H), 8.77 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.54 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.36-7.27 (m, 5H), 6.77 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.32 (bs, 1H), 4.52-4.38 (m, 3H), 3.94 (s, 3H), 3.62 (s, 3H), 3.55-3.46 (m, 6H), 3.20-3.17 (m, 2H), 2.79-2.57 (m, 2H), 2.08-1.90 (m, 6H), 1.57-1.49 (m, 6H)。LC-MS (ES
+): m/z 683.56 [M+H]
+
【0755】
73の合成:
【化305】
工程-1:DMF(20mL)中の化合物tert-ブチル4-(4-ピペリジル)ピペリジン-1-カルボキシレート70-1(1g、3.73mmol)の撹拌溶液に炭酸セシウム(1.21g、3.73mmol)を添加し、15分間撹拌した後、1,2-ジフルオロ-4-ニトロ-ベンゼン73-2(0.592g、3.73mmol)を添加した。反応混合物をTLCによってモニタリングしながらRTで3時間撹拌した。完了後に反応塊を薄片氷でクエンチし、沈殿した固体を濾過して、tert-ブチル4-[1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート73-3(1.4g、2.78mmol、収率74.69%、純度81%)を黄色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3):δ 1.1-1.25 (m, 2H), 1.25-1.35 (m, 2H), 1.35-1.50 (m, 11H), 1.70 (d, J = 12.4 Hz, 2H), 1.82 (d, J = 12.8 Hz, 2H), 2.65 (t, J = 11.2 Hz, 2H), 2.82 (t, J = 12.4 Hz, 2H), 3.74 (d, J = 12.4 Hz, 2H), 4.14 (bs, 2H), 6.89 (t, J = 8.8Hz, 1H), 7.89 (dd, J1 = 2.8 Hz, J2 = 13.2 Hz, 1H), 7.96 (dd, J1 = 2.8 Hz, J2 = 9.0 Hz, 1H)。LC-MS (ES
+): m/z 408.22 [M+H]
+
【0756】
工程-2:メタノール(15mL)及びエタノール(15mL)中のtert-ブチル4-[1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート73-3(1.4g、3.44mmol)のベンジルの撹拌溶液に10%ウェットPd-C(1.46g、13.74mmol)を添加し、反応混合物をLCMS及びTLCによってモニタリングしながらH2バルーン圧下で4時間撹拌した。反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、濾液を濃縮して、tert-ブチル4-[1-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート73-4(1.2g、3.05mmol、収率88.82%、純度96%)を淡桃色の固体として得た。これを精製することなく次の工程に進めた。LC-MS (ES+): m/z 378.60 [M+H]+
【0757】
工程-3:DMF(20mL)中のtert-ブチル4-[1-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート73-4(0.6g、1.59mmol)の撹拌溶液に3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(0.61g、3.18mmol)、NaHCO3(0.801g、9.54mmol)を添加し、LCMS及びTLCによってモニタリングしながら85℃で24時間撹拌した。24時間後に反応物を氷冷水(100mL)でクエンチし、EtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗化合物を得た。粗化合物を(シリカゲルメッシュ100~200、溶離液:酢酸エチル中50%のpetエーテル)カラムクロマトグラフィーによって精製してベンジルを得て、tert-ブチル4-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート6(0.25g、486.09mmol、収率30.58%、純度95%)を淡褐色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):δ 0.95-1.2 (m, 2H), 1.39 (s, 9H), 1.2-1.45 (m, 4H), 1.69 (t, J = 12 Hz, 4H), 1.8-1.9 (m, 1H), 2.05-2.15 (m, 1H), 2.45-2.51 (m, 1H), 2.51-2.53 (m, 5H), 3.14 (d, J = 11.6Hz, 2H), 3.97 (d, J = 12Hz, 2H), 4.2-4.3 (m, 1H), 6.42 (dd, J1=2.4Hz, J2 = 8.4Hz 1H), 6.49 (dd, J1 = 2.8 Hz, J2 = 14.8 Hz 1H), 6.83 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 7.94 (s, 1H), 10.87 (s, 1H)。LC-MS (ES+): m/z 489.73 [M+H]+
【0758】
工程-4:CH2Cl2(2mL)中のtert-ブチル4-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート73-6(0.25g、0.51mmol)の撹拌溶液にトリフルオロ酢酸(1.2ml、15.35mmol)を0℃で添加し、RTで30分間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をジエチルエーテル(2×50mL)でトリチュレートし、沈殿した固体を乾燥させて、3-[3-フルオロ-4-[4-(4-ピペリジル)-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA 73-7(0.1g、199.00mmol、収率38.89%、純度90%)を淡緑色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):δ 1.20-1.5 (m, 6H), 1.70-1.95 (m, 5H), 2.00-2.15 (m, 1H), 2.55-2.65 (m, 1H), 2.89-2.68 (m, 5 H), 3.30 (d, J=11.6Hz, 4H), 4.25-4.35 (m, 1H), 6.48 (d, J = 8.4Hz, 1H), 6.57 (d, J = 14.8Hz, 1H), 7.04 (bs, 1H), 8.20-8.35 (m, 1H), 8.55 (d, J = 8.8Hz, 1H), 8.14 (s, 1H), 10.87 (s, 1H)。LC-MS (ES+): m/z 389.38 [M+H]+
【0759】
工程-5:DCE(5mL)及びメタノール(5mL)中の3-[3-フルオロ-4-[4-(4-ピペリジル)-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン7(0.1g、0.257mmol)の撹拌溶液に4Å分子篩(0.1g、0.257mmol)、酢酸(0.023g、0.386mmol)及び無水酢酸ナトリウム(0.042g、0.514mmol)を添加した。得られた溶液を10分間撹拌し、2-クロロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(0.081g、0.257mmol)を添加し、3時間還流させた。3時間後にRMをRTに冷却し、Siliabondシアノ水素化ホウ素(0.1g、0.257mmol)を添加し、LCMSによってモニタリングしながらRTで17時間撹拌した。完了後に反応混合物を減圧下で蒸発させ、分取HPLCによって精製して、3-[4-[4-[1-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-4-ピペリジル]-1-ピペリジル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA(0.056g、67.75mol、収率26.32%、純度96.26%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 14.32 (s, 1H), 10.80 (s, 1H), 9.07 (bs, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.46 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 7.34 (s, 1H), 6.57-6.54 (m, 2H), 4.44-4.39 (m, 3H), 4.02 (s, 3H), 3.62 (s, 3H), 3.52-3.49 (m, 2H), 3.27-3.15 (m, 6H), 2.75-2.66 (m, 2H), 2.57 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 2.09-2.07 (m, 1H), 1.89-1.74 (m, 5H), 1.53-1.46 (m, 6H)。LC-MS (ES+): m/z 690.53 [M+H]+。
【0760】
化合物73の合成に従って化合物74を調製した。
【化306】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.80 (s, 1H), 8.95 (s, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.28 (t, J = 9.2 Hz, 1H), (7.15 (s, 1H), 7.08 (s, 1H), 6.65-6.55 (m, 2H), 4.47-4.28 (m, 3H), 3.93 (s, 3H), 3.47 (s, 3H), 3.28-3.15 (m, 8H), 2.77-2.58 (m, 2H), 2.07 (d, J = 5.3 Hz, 7H), 1.89-1.73 (m, 5H), 1.53-1.24 (m, 6H)。LC-MS (ES
+): m/z 678.53 [M+H]
+
【0761】
化合物73の合成に従って化合物75を調製した。
【化307】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 14.26 (s, 1H), 10.77 (s, 1H), 8.93 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.46 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 7.34 (s, 1H), 7.02 (t, J = 28.0 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.60 (q, J = 3.6 Hz, 1H), 4.39 (d, J = 4.0 Hz, 2H), 4.31-4.29 (m, 1H), 4.02 (s, 3H), 3.62 (s, 3H), 3.50-2.98 (m, 8H), 2.75-2.62 (m, 1H), 2.10-2.06 (m, 2H), 1.93-1.80 (m, 5H), 1.54-1.50 (m, 5H), 1.34 (bs, 1H)。LC-MS (ES
-): m/z 704.42 [M-H]
-
【0762】
化合物73の合成に従って化合物76を調製した。
【化308】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.77 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.15 (s, 1H), 7.08 (s, 1H), 6.94 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 6.60 (d, J = 2 Hz, 1H)6.59 (dd, J = 2 Hz, 8.4 Hz, 1H), 4.46-4.36 (m, 2H), 4.30-4.26 (m, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.47 (s, 5H), 3.27-3.15 (m, 6H), 2.78-2.63 (m, 2H), 2.07 (d, J = 5.2 Hz, 7H), 1.93-1.91 (m, 3H), 1.80 (d, J = 11.6 Hz, 2H), 1.48-1.26 (m, 6H)。LC-MS (ES
+): m/z 694.45 [M+H]
+
【0763】
化合物73の合成に従って化合物77を調製した。
【化309】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.76 (s, 1H), 9.44 (s, 1H), 8.73 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.53 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 7.08 (s, 1H), 6.92 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.74 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.60-6.57 (m, 1H), 5.82 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 4.28-4.24 (m, 1H), 3.86 (s, 3H), 3.59 (s, 5H), 3.08 (d, J = 10.6 Hz, 2H), 2.89 (d, J = 10.8 Hz, 2H), 2.74-2.61 (m, 2H), 2.48-2.45 (m, 2H), 2.11-2.06 (m, 3H), 1.74-1.64 (m, 4H), 1.31-1.12 (m, 7H), LC-MS (ES
+): m/z 717.19 [M+H]
+
【0764】
化合物73の合成に従って化合物78を調製した。
【化310】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.80 (s, 1H), 9.48 (s, 1H), 9.16 (s, 1H), 8.78 (s, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.55 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.33 (s, 1H), 7.27 (s, 1H), 6.56 (d, J = 14.7 Hz, 1H), 6.48 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 4.51-4.30 (m, 3H), 3.96 (s, 3H), 3.61 (s, 3H), 3.24-3.19 (m, 6H), 2.77-2.55 (m, 4H), 2.08-2.05 (m, 1H), 1.91-1.74 (m, 5H), 1.55-1.22 (m, 6H)。LC-MS (ES
+): m/z 701.16 [M+H]
+
【0765】
化合物73の合成に従って化合物79を調製した。
【化311】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.81 (s, 1H), 10.02 (s, 1H), 9.48 (s, 1H), 8.76 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 8.03-7.85 (m, 2H), 7.75-7.55 (m, 2H), 7.49 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.16 (s, 1H), 6.71-6.38 (m, 2H), 4.46 (s, 2H), 4.34 (dd, J = 11.7, 4.8 Hz, 1H), 3.61 (s, 3H), 3.48 (d, J = 11.3 Hz, 2H), 3.39 (d, J = 10.3 Hz, 2H), 3.08 (s, 3H), 2.84-2.52 (m, 2H), 2.20-2.02 (m, 1H), 2.02-1.70 (m, 5H), 1.70-1.16 (m, 7H)。LC-MS (ES
+): m/z 721.6 [M+H]
+
【0766】
化合物73の合成に従って化合物80を調製した。
【化312】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.82 (s, 1H), 9.92 (s, 1H), 7.79 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.47 (dd, J = 8.0, 1.7 Hz, 1H), 7.41 (p, J = 1.8 Hz, 1H), 7.20 (s, 1H), 6.62 (dd, J = 15.0, 2.5 Hz, 1H), 6.58-6.36 (m, 1H), 4.55-4.29 (m, 3H), 3.45 (d, J = 17.2 Hz, 7H), 3.07 (s, 4H), 2.85-2.52 (m, 2H), 2.05 (d, J = 5.1 Hz, 7H), 1.99-1.76 (m, 4H), 1.67-1.14 (m, 7H)。LC-MS (ES
+): m/z 698.6
【0767】
化合物73の合成に従って化合物81を調製した。
【化313】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.82 (s, 1H), 9.98 (s, 1H), 8.62 (dd, J = 2.3, 0.8 Hz, 1H), 7.90 (dd, J = 8.0, 2.3 Hz, 1H), 7.60 (t, J = 4.1 Hz, 2H), 7.20 (s, 1H), 6.62 (dd, J = 14.9, 2.5 Hz, 1H), 6.53 (dd, J = 8.9, 2.5 Hz, 1H), 4.50 (s, 2H), 4.36 (dd, J = 11.6, 4.8 Hz, 1H), 3.47 (s, 6H), 3.06 (s, 4H), 2.87-2.54 (m, 2H), 2.05 (d, J = 11.3 Hz, 7H), 1.88 (ddd, J = 20.0, 13.6, 8.5 Hz, 5H), 1.54 (s, 5H), 1.41 (s, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z:615.5 [M+H]
+。
【0768】
化合物73の合成に従って化合物82を調製した。
【化314】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.83 (s, 1H), 9.85 (s, 1H), 8.18 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 7.74-7.51 (m, 2H), 7.24 (s, 1H), 6.64 (dd, J = 15.0, 2.5 Hz, 1H), 6.55 (dd, J = 9.1, 2.4 Hz, 1H), 4.47 (s, 2H), 4.37 (dd, J = 11.8, 4.9 Hz, 1H), 3.92 (s, 3H), 3.57 (d, J = 11.3 Hz, 2H), 3.50-3.29 (m, 5H), 3.14 (d, J = 18.3 Hz, 3H), 2.88-2.54 (m, 2H), 2.07 (s, 7H), 1.89 (ddd, J = 16.8, 12.7, 6.3 Hz, 5H), 1.58 (s, 4H), 1.42 (s, 3H)。LC-MS (ES
+):645.6 [M+H]
+。
【0769】
化合物83の合成:
【化315】
工程-1:DMF(15mL)中の化合物tert-ブチル4-(4-ピペリジル)ピペリジン-1-カルボキシレート70-1(2g、7.45mmol)の撹拌溶液に炭酸セシウム(2.43g、7.45mmol)を添加し、15分間撹拌した後、1-フルオロ-4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)ベンゼン83-2(0.247g、7.45mmol)を添加した。反応混合物をTLCによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌した。完了後に反応塊を薄片氷でクエンチし、沈殿した固体を濾過して、tert-ブチル4-[1-[4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート83-3(2.8g、4.28mmol、収率82%、純度98%)を黄色の半固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ 8.49 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.29 (dd, J1 = 2.8Hz, J2 = 9.2Hz, 1H), 7.21 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 4.14 (bs, 2H), 3.43 (d, J = 12.4 Hz, 2H), 2.82 (t, J = 11.6 Hz, 2H), 2.66 (t, J = 11.6 Hz, 2H), 1.81 (d, J =12.4 Hz, 2H), 1.72 (d, J = 12 Hz, 2H), 1.44-1.46 (m, 11H), 1.28 (m, 4H) LC-MS (ES
+): m/z 458.31 [M+H]
+
【0770】
工程-2:メタノール(10mL)及びエタノール(10mL)中のtert-ブチル4-[1-[4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート83-3(2.5g、5.46mmol)の撹拌溶液に10%ウェットPd-C(2.33g、21.86mmol)を添加し、反応混合物をLCMS及びTLCによってモニタリングしながらH2バルーン圧下で16時間撹拌した。反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、濾液を濃縮して、tert-ブチル4-[1-[4-アミノ-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート83-4(2g、4.67mmol、収率85.61%、純度99%)を黄色の固体として得た。これを精製することなく次の工程に進めた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 7.18 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.79 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 6.75 (dd, J1 = 2.4 Hz, J2 = 8.4 Hz, 1H), 5.29 (bs, 2H), 3.96 (d, J = 11.6 Hz, 2H), 2.79 (d, J = 11.2 Hz, 2H), 2.67-2.56 (m, 2H), 1.68-1.65 (m, 4H), 1.39 (s, 9H), 1.29 (d, 4H), 1.29-1.19 (m, 4H), LC-MS (ES+): m/z 428.37 [M+H]+
【0771】
工程-3:DMF(40mL)中のtert-ブチル1’-(4-アミノ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)-[4,4’-ビピリジン]-1-カルボキシレート83-4(2g、4.68mmol)の撹拌溶液に3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(2.69g、14.04mmol)、NaHCO3(5.38g、28.07mmol)を添加し、反応をLCMS及びTLCによってモニタリングしながら100℃で48時間撹拌した。48時間後に反応物を氷冷水(100mL)でクエンチし、EtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗化合物を得た。粗化合物を(シリカゲルメッシュ100~200、生成物をpetエーテル中50%の酢酸エチル-純粋な(neat)酢酸エチルで溶出させる)カラムクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチル1’-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)-[4,4’-ビピリジン]-1-カルボキシレート83-6(0.65g、1.17mmol、収率25.02%、純度84.14%)を紫色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 10.78 (s, 1H), 7.26 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.88 (q, J = 6.3 Hz, 1H), 6.15 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 4.44-4.37 (m, 1H), 3.95-4.1 (m, 3H), 3.31-254 (m, 11H), 2.07-1.99 (m, 1H), 1.90-1.6 (m, 7H), 1.26-1.14 (m, 7H), 1.08-1.00 (m, 3H)。LC-MS (ES+): m/z 539.98 [M+H]+
【0772】
工程-4:tert-ブチル4-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート83-6(0.65g、1.21mmol)にジオキサン中4M HCl(10ml、24.14mmol)を0℃で添加し、反応混合物をTLCによってモニタリングしながらRTで2時間撹拌した。出発物質の消費後に反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をジエチルエーテル(2×50mL)でトリチュレートし、沈殿した固体を乾燥させて、3-[4-[4-(4-ピペリジル)-1-ピペリジル]-3-(トリフルオロメチル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンHCl塩7(0.7g)を褐色の固体として得た。これを精製することなく次の工程に進めた。LC-MS (ES+): m/z 439.33 [M+H]+
【0773】
工程-5:二塩化エチレン(5mL):メタノール(5mL)中の3-[4-[4-(4-ピペリジル)-1-ピペリジル]-3-(トリフルオロメチル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン83-7(0.073g、0.167mmol)の撹拌溶液に4Å分子篩(0.1g)、酢酸(0.011g、0.167mmol)及び無水酢酸ナトリウム(0.027g、0.334mmol)を添加した。得られた溶液を10分間撹拌し、2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)ベンズアルデヒド83-8(0.063g、0.193mmol)を添加し、3時間還流させた。3時間後に反応塊をRTに冷却し、SiliaBondシアノ水素化ホウ素(0.048g、0.835mmol)を添加し、LCMSによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌した。完了後に反応混合物を減圧下で蒸発させ、分取HPLCによって精製して、3-[4-[4-[1-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)フェニル]メチル]-4-ピペリジル]-1-ピペリジル]-3-(トリフルオロメチル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩(21mg、0.023mmol、収率13.97%、純度96.33%)を白色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 10.79 (s, 1H), 9.48 (s, 1H), 9.09 (bs, 1H), 8.77 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.56 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.33-7.22 (m, 3H), 6.91-6.86 (m, 2H), 4.42-4.34 (m, 3H), 3.96 (s, 3H), 3.62 (s, 3H), 3.52 (d, J = 11.9 Hz, 2H), 3.30-3.15 (m, 2H), 2.89-2.60 (m, 6H), 2.08-2.05 (m, 1H), 1.92-1.89 (m, 3H), 1.70-1.23 (m, 8H)。LC-MS (ES+): m/z 751.59 [M+H]+。
【0774】
化合物83の合成に従って化合物84を調製した。
【化316】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 14.31 (s, 1H), 11.90 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 9.10 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.25-7.20 (m, 2H), 6.90-6.85 (m, 2H), 6.16 (d, J=7.6Hz, 1H), 4.62-4.27 (m, 5H), 4.39-4.33 (m, 2H), 3.99 (s, 3H), 3.62-3.44 (m, 3H), 3.02-2.99 (m, 2H), 2.82-2.60 (m, 4H), 2.09-2.04 (m, 1H)1.93-1.87 (m, 5H), 1.75-1.69 (m, 2H), 1.47-1.42 (bs, 2H), 1.26-1.15 (m, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 724.64 [M+H]
+。
【0775】
化合物83の合成に従って化合物85を調製した。
【化317】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.78 (s, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.27 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.95 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 6.90-6.84 (m, 3H), 6.14 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.38-4.33 (m, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.54 (s, 2H), 3.45 (s, 3H), 2.86-2.82 (m, 4H), 2.73-2.57 (m, 4H), 2.05 (s, 9H), 1.93-1.89 (m, 1H), 1.70-1.62 (m, 4H), 1.24-1.07 (m, 6H)。LC-MS (ES
+): m/z 728.57 [M+H]
+
【0776】
化合物83の合成に従って化合物86を調製した。
【化318】
-
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.77 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.26 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 6.90-6.84 (m, 2H), 6.75-6.713 (m, 2H), 6.14 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 4.36-4.34 (m, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.49 (s, 2H), 3.45 (s, 3H), 2.86-2.54 (m, 8H), 2.07 (s, 7H), 1.96-1.85 (m, 3H), 1.65 (t, J = 14.6 Hz, 4H), 1.22-1.01 (m, 6H)。LC-MS (ES
+): m/z 712.74 [M+H]
+。
【0777】
化合物83の合成に従って化合物87を調製した。
【化319】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.78 (s, 1H), 9.48 (s, 1H),9.25 (s, 1H), 8.76 (d, J=6 Hz, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.60 (d, J = 5.6 Hz,1H), 7.26 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.13-7.11 (m, 2H), 6.91-6.86 (m, 2H), 6.19 (bs, 1H), 4.42-4.38 (m, 3H), 3.95 (s, 3H), 3.61 (s, 3H), 3.50-3.47 (m, 2H), 3.09-3.06 (m, 2H), 2.89-2.61 (m, 6H), 2.11-2.07 (m, 1H), 1.92-1.69 (m, 5H), 1.45-1.40 (m,3H), 1.32-1.11 (m, 3H)。LC-MS (ES
+): m/z 735.29。[M+H]
+
【0778】
化合物88の合成
【化320】
工程-1:DMF(7mL)中のtert-ブチル4-(4-ピペリジル)ピペリジン-1-カルボキシレート(0.7g、2.61mmol)及び5-フルオロ-2-ニトロ-ピリジン(0.37g、2.61mmol)の溶液に重炭酸ナトリウム(0.44g、5.22mmol)を添加し、反応混合物を60℃で8時間撹拌した。反応の進行をTLCによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を冷水で希釈し、酢酸エチル(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ100~200、petエーテル中20%→40%の酢酸エチル)によって精製して、tert-ブチル4-[1-(6-ニトロ-3-ピリジル)-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.63g、1.61mmol、収率61.79%、純度99.88%)を黄色の固体として得た。LC-MS (ES
+): m/z 413.25 [M+Na]
+
【0779】
工程-2:水(2mL)及びTHF(8mL)中のtert-ブチル4-[1-(6-ニトロ-3-ピリジル)-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.63g、1.61mmol)の溶液に亜鉛(844.01mg、12.91mmol)及び塩化アンモニウム(690.43mg、12.91mmol)を添加した。反応混合物を25℃で4時間撹拌した。反応の進行をTLCによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、濾液を真空下で濃縮した。粗生成物を水(100mL)で希釈し、DCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、tert-ブチル4-[1-(6-アミノ-3-ピリジル)-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.53g、収率90.85%、純度99.7%)を橙色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 361.38 [M+H]+
【0780】
工程-3:DMF(7mL)中のtert-ブチル4-[1-(6-アミノ-3-ピリジル)-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.52g、1.44mmol)の撹拌溶液に重炭酸ナトリウム(1.21g、14.42mmol)及び3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(1.38g、7.21mmol)を添加した。反応混合物を70℃で48時間撹拌した。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を冷水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ100~200、petエーテル中20%→40%の酢酸エチル)によって精製して、tert-ブチル4-[1-[6-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-3-ピリジル]-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.25g、収率31.75%、86.39%)を淡緑色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 472.32 [M+H]+
【0781】
工程-4:ジオキサン(4mL)中のtert-ブチル4-[1-[6-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-3-ピリジル]-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.23g、0.954mmol)の懸濁液にジオキサン(1mL)中の4M HCl溶液及びメタノール(0.5mL)(メタノールは溶解性のために添加)を添加し、反応混合物を25℃で2時間撹拌した。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に溶媒を真空下で除去し、生成物をジエチルエーテル(5ml×2)でトリチュレートして、3-[[5-[4-(4-ピペリジル)-1-ピペリジル]-2-ピリジル]アミノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.20g、収率99.48%、純度98.96%)をHCl塩であるオフホワイト色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 372.32 [M+H]+
【0782】
工程-5:DCE(4mL)及びメタノール(4mL)中の2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ベンズアルデヒド(55mg、0.180mmol)及び3-[[5-[4-(4-ピペリジル)-1-ピペリジル]-2-ピリジル]アミノ]ピペリジン-2,6-ジオン(73.38mg、0.180mmol)の撹拌溶液に無水酢酸ナトリウム(44.27mg、0.540mmol)、分子篩(300mg、0.180mmol)及び酢酸(16.20mg、0.270mmol)を添加した。反応混合物を70℃で5時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、Si-CBH(60mg)を添加した。反応混合物を25℃で16時間撹拌した。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を濾過し、残渣をメタノールで洗浄した。有機層を真空下で濃縮し、粗生成物を逆相分取HPLCによって精製して、3-[[5-[4-[1-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-4-ピペリジル]-1-ピペリジル]-2-ピリジル]アミノ]ピペリジン-2,6-ジオン(33.4mg、収率30.34%、純度99.39%)をTFA塩である淡黄色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 11.05 (s, 1H), 8.99 (bs, 1H), 7.86 (bs, 1H), 7.56 (s, 2H), 7.22 (m, 3H), 4.67 (bm, 1H), 4.37 (bs, 2H), 3.92 (s, 3H), 3.52 (s, 3H), 3.19 (m, 6H), 2.73-2.59 (m, 4H), 2.11 (m, 8H), 1.89-1.75 (m, 4H), 1.52-1.24 (m, 6H)。LC-MS (ES+): m/z 661.59 [M+H]+。
【0783】
化合物88の合成に従って化合物89を調製した。
【化321】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 11.05 (s, 1H), 9.48 (s, 1H), 9.04 (bs, 1H), 8.77 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.95 (bs, 2H), 7.54 (bd, 1H), 7.33 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.27 (s, 1H), 7.02 (bs, 1H), 4.68 (bs, 1H), 4.42 (bd, J = 2.0 Hz, 2H), 3.95 (s, 3H), 3.61 (s, 3H), 3.54-3.51 (m, 4H), 3.32-3.16 (m, 2H), 2.77-2.61 (m, 4H), 2.11 (m, 2H), 1.92-1.77 (bd, J = 12.8 Hz, 2H), 1.80 (bs, J = 11.6 Hz, 2H), 1.54-1.32 (m, 6H); LC-MS (ES
+): m/z 684.58 [M+H]
+-
【0784】
化合物88の合成に従って化合物90を調製した。
【化322】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ δ 11.00 (s, 1H), 10.67 (s, 1H), 8.25 (s, 1H),8.13-7.89 (m, 2H), 7.58 (s, 2H), 7.46 (dd, J = 8.0, 1.7 Hz, 1H), 7.39 (p, J = 1.8 Hz, 1H), 7.02 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 4.81 (d, J = 6.6 Hz, 0H), 4.38 (d, J = 4.1 Hz, 2H), 3.55 (d, J = 11.2 Hz, 2H), 3.46 (s, 3H), 3.40 (d, J = 11.4 Hz, 2H), 3.02 (d, J = 11.4 Hz, 2H), 2.91-2.53 (m, 4H), 2.19-1.97 (m, 8H), 1.89 (d, J = 13.1 Hz, 2H), 1.79 (d, J = 12.5 Hz, 2H), 1.70-1.51 (m, 2H), 1.42 (s, 2H), 1.26 (d, J = 22.9 Hz, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 681.6 [M+H]
+。
【0785】
化合物91の合成
【化323】
工程1:初めに4-ブロモ-2-(トリフルオロメトキシ)安息香酸(5g、17.54mmol)及びN-メトキシメタンアミン(1.71g、17.54mmol、021)をDMF(49.31mL)に懸濁し、その後DIPEA(6.80g、52.63mmol、9.17mL)及びHATU(6.67g、17.54mmol)を室温で順次添加し、混合物を48時間撹拌した。反応完了後に混合物をH
2O(25mL)で希釈し、EA(50mL×3)で抽出した後、LiCl(5%水溶液、2×50mL)、ブライン(1×25mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EA最大50%)によって精製して、4-ブロモ-N-メトキシ-N-メチル-2-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミドを固体として得た。収率-5.14g、89%;LC-MS (ES
+): m/z 328.1 [M+H]
+。
【0786】
工程2:初めに4-ブロモ-N-メトキシ-N-メチル-2-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド(2.65g、8.07mmol)をエーテル(7.14mL)に溶解し、アルゴン雰囲気下で0℃に冷却した。次いで、臭化メチルマグネシウム(Et2O中3M、4.03mL)を滴加し、混合物を室温まで温め、48時間撹拌した。反応完了後に飽和塩化アンモニウム(10mL)を添加し、混合物をEAで抽出した後、ブライン及びNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EA最大50%)によって精製して、1-[4-ブロモ-2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]エタノンを固体として得た。収率-1.988g、87%;LC-MS (ES+): m/z 284.0 [M+H]+。
【0787】
工程3:初めにシクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロパラジウム;鉄(51.70mg、70.66μmol)、1-[4-ブロモ-2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]エテノン(200mg、706.61μmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(215.32mg、847.93μmol)、酢酸カリウム(208.04mg、2.12mmol、132.51μL)をMWバイアル(2mL~5mL)に投入し、アルゴン雰囲気下で1,4-ジオキサン(8.39mL)に懸濁し、140℃にて40分間MWで加熱した。次いで、懸濁液に4-ブロモ-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(134.62mg、386.63μmol)をアルゴン下で炭酸カリウム(2M、2当量)とともに添加し、120℃で30分間再加熱した後、LCMSによって確認した。反応完了後に混合物をセライトパッドに通して濾過し、EA/DCMで洗浄した。次いで、濾液を濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EA最大100%)によって精製して、5-[4-アセチル-3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1,3,4-トリメチル-ピリジン-2-オン(181mg、533.44μmol、収率75.49%)を得た。LC-MS (ES+): m/z 340.3 [M+H]+。
【0788】
工程4:初めに5-[4-アセチル-3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1,3,4-トリメチル-ピリジン-2-オン(45mg、132.62μmol)、97+%チタン(IV)イソプロポキシド(113.08mg、397.87μmol、118.41μL)及び3-[3-フルオロ-4-[4-(4-ピペリジル)-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(91.79mg、198.93μmol、022)を反応バイアルに投入し、1,2-DCE(2.99mL)に溶解した後、TEA(46.97mg、464.18μmol、64.70μL)を一度に添加し、混合物を85℃で一晩撹拌した。反応完了後に混合物を濃縮して残渣とし、逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(水/MeCN 1:0→1:1、0.1%TFA)によって精製し、凍結乾燥して、生成物である化合物91をTFA塩として得た。収率-42mg、36%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 10.80 (s, 1H), 9.78 (s, 1H), 7.89 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.52 (dd, J = 8.1, 1.8 Hz, 1H), 7.42 (t, J = 1.8 Hz, 1H), 7.13 (s, 0H), 6.70-6.56 (m, 1H), 6.51 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.74 (s, 1H), 4.33 (dd, J = 11.8, 4.8 Hz, 1H), 3.79 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 3.47 (s, 3H), 3.36 (s, 2H), 3.21 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.12-2.87 (m, 2H), 2.82-2.52 (m, 3H), 2.06 (s, 6H), 2.01-1.08 (m, 17H)。LC-MS (ES+): m/z 712.7 [M+H]+。
【0789】
化合物91の合成に従って化合物92を調製した。
【化324】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.80 (s, 1H), 9.72 (s, 1H), 9.48 (s, 1H), 8.77 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 8.03-7.92 (m, 2H), 7.71 (dd, J = 8.2, 1.8 Hz, 1H), 7.61 (t, J = 1.8 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 18.7 Hz, 1H), 6.58 (d, J = 14.9 Hz, 1H), 6.49 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.80 (s, 1H), 4.31 (dd, J = 11.3, 4.7 Hz, 1H), 3.81 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 3.61 (s, 3H), 3.30 (t, J = 13.5 Hz, 4H), 3.03 (s, 1H), 2.90-2.54 (m, 2H), 2.12-2.02 (m, 1H), 2.02-0.98 (m, 16H)。LC-MS (ES
+): m/z 735.7 [M+H]
+。
【0790】
化合物91の合成に従って化合物93を調製した。
【化325】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.80 (s, 1H), 9.70 (s, 1H), 8.14-7.87 (m, 2H), 7.82-7.49 (m, 5H), 7.06 (s, 1H), 6.53 (dd, J = 35.1, 11.9 Hz, 2H), 4.79 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.31 (dd, J = 11.7, 4.8 Hz, 1H), 3.81 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 3.59 (s, 3H), 3.29 (d, J = 12.2 Hz, 3H), 3.04 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 2.96-2.52 (m, 5H), 2.16-1.61 (m, 9H), 1.61-1.16 (m, 6H)。LC-MS (ES
+): m/z 752.7 [M+H]
+。
【0791】
化合物94の合成:
【化326】
工程-1:CH
2Cl
2(30mL)中のtert-ブチル4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート94-1(1g、4.97mmol)の溶液にピリジン(0.629g、7.95mmol)を0℃で添加し、続いてCH
2Cl
2(10mL)中のトリホスゲン(634.00mg、2.14mmol)の溶液を10分かけてゆっくりと添加した。RMをTLCによってモニタリングしながらRTで1時間撹拌した。反応混合物を蒸発させて、tert-ブチル4-クロロカルボニルオキシピペリジン-1-カルボキシレート94-2(1.2g、収率77.84%、TLCに基づく純度85%)を黄色の半固体として得た。これを更に精製することなく次の工程に進めた。
【0792】
工程-2:乾燥ACN(40mL)中の3-[4-(4-ピペリジル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.400g、1.39mmol)の溶液を0℃に冷却し、DIPEA(0.540g、4.18mmol)を添加した。10分後に乾燥ACN(10ml)中のtert-ブチル4-クロロカルボニルオキシピペリジン-1-カルボキシレート94-2(0.367g、1.39mmol)の溶液を0℃で添加し、添加後にRMをTLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで3時間撹拌した。反応塊をH2O(50ml)でクエンチし、CH2Cl2(2×70ml)で抽出した。有機層をブライン(25ml)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で蒸発させ、粗残渣をエーテル(20ml)でトリチュレートして、(1-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジル)4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]ピペリジン-1-カルボキシレート94-4(500mg、収率59.33%、純度85%)を黄色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 514.40 [M+H]+ 514.4
【0793】
工程-3:乾燥CH2Cl2(2mL)中の(1-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジル)4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]ピペリジン-1-カルボキシレート94-4(0.5g、0.972mmol)の溶液にTFA(1.1.g、8.53mmol)を0℃で添加した。反応混合物をゆっくりとRTまで温め、反応をTLCによってモニタリングしながら2時間撹拌した。溶媒の大部分を減圧下で除去し、粗化合物を逆相カラムクロマトグラフィー(MeCN:H2O中の0.1%ギ酸を用いるC18/30gカラム)によって精製して、4-ピペリジル4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]ピペリジン-1-カルボキシレートTFA塩94-5(150mg、収率27.75%、純度95%)を青色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 415.46 [M+H]+
【0794】
工程-4:ACN(20ml)中の4-ピペリジル4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]ピペリジン-1-カルボキシレート94-5(0.1g、0.241mmol)の撹拌溶液に4Å分子篩(0.05g)、酢酸(0.022g、0.362mmol)及び無水酢酸ナトリウム(0.040g、0.482mmol)を添加した。得られた溶液を10分間撹拌した後、2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(0.076g、0.241mmol)を添加し、反応混合物を70℃で3時間加熱した後、RTで冷却し、SiliaBondシアノ水素化ホウ素(0.070g、1.21mmol)を添加した。反応をLCMS及びTLCによってモニタリングしながら撹拌をRTで6時間続けた。6時間後に反応塊をセライトベッドに通して濾過し、濾液を濃縮し、粗残渣を分取HPLCによって精製して、[1-[[2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-4-ピペリジル]4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]ピペリジン-1-カルボキシレートTFA塩である化合物94(0.010g、収率5.00%、純度99.56%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 14.14 (s, 1H), 10.77 (s, 1H), 9.03 (d, J = 43.3 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 6.98-6.91 (m, 4H), 6.61-6.59 (m, 2H), 5.88 (bs, 1H), 4.97 (bs, 1H), 4.81-4.79 (m, 1H), 4.30-4.24 (m, 3H), 4.19-3.99 (m, 2H), 3.96 (d, J = 3.0 Hz, 6H), 3.62 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 3.43-3.34 (m, 2H), 3.23-3.20 (m, 2H), 2.99-2.55 (m, 4H), 2.07-1.98 (m, 4H), 1.86-1.84 (m, 2H), 1.72-1.69 (m, 2H), 1.49-1.41 (m, 2H)。LC-MS (ES+): m/z 712.40 [M+H]+。
【0795】
化合物95の合成:
【化327】
工程-1:メタノール(20mL)中のtert-ブチル5-ホルミル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート95-1(1g、3.83mmol)の撹拌溶液に水素化ホウ素ナトリウム(144.77mg、3.83mmol)を添加し、RTで2時間撹拌を続けた。TLCによる反応の完了後に揮発性物質を真空下で蒸発させ、残渣を酢酸エチル(50mL)に溶解し、水(20mL×3)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、tert-ブチル5-(ヒドロキシメチル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート95-2(1g、92%)をオフホワイト色の固体として得た。化合物2を更に精製することなく次の工程に進めた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)-7.24-7.18 (m, 2H), 7.08 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.70 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 4.59 (s, 2H), 3.68 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.88 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 1.48 (s, 9H)。LC-MS (ES
+): m/z 286.23 [M+Na]
+
【0796】
工程-2:THF(20mL)中のtert-ブチル5-(ヒドロキシメチル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート95-2(1g、3.80mmol)の撹拌溶液に0℃でトリフェニルホスフィン(2.99g、11.39mmol)を添加し、続いてTHF(20mL)中のN-ブロモスクシンイミド(2.70g、15.19mmol、1.29mL)を滴加した。TLCによる反応の完了後に反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ100~200、酢酸エチル中10%→20%のpetエーテル)によって精製して、純粋なtert-ブチル5-(ブロモメチル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート95-3(800mg、96%)を黄色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3)-7.22-7.15 (m, 2H), 7.09 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.58 (s, 2H), 4.49 (s, 2H), 3.72 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.92 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 1.49 (s, 9H)。LC-MS (ES+): m/z 286.23 [M+H-Boc]+
【0797】
工程-3:ACN(10ml)中の3-((4-(3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(175mg、0.541mmol)の撹拌溶液にDIPEA(104.93mg、0.841mmol、0.14mL)を添加し、RTで15分間撹拌した。tert-ブチル5-(ブロモメチル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(211.88mg、0.649mmol)を反応混合物に添加し、反応をLCMSによってモニタリングしながら80℃で3時間撹拌を続けた。揮発性物質を真空下で蒸発させ、粗化合物をカラムクロマトグラフィー(Davisilシリカ、DCM中0%→8%のメタノール)によって精製して、tert-ブチル5-[[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-3,3-ジフルオロ-1-ピペリジル]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート95-5(170mg、54.13%)を灰色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3)-10.80 (s, 1H), 7.16 (m, 2H), 7.10 (m, 1H), 7.01 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.63 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.80 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.50 (s, 2H), 4.32-4.26 (m, 1H), 3.59 (m, 4H), 3.05 (m, 5H), 2.78 (m, 1H), 2.59 (m, 1H), 2.45 (m, 1H), 2.19 (t, 1H), 2.11 (m, 1H), 1.98 (m, 2H), 1.72 (m, 1H), 1.43 (s, 9H)。LC-MS (ES+): m/z 269.51 [M+H]+
【0798】
工程-4:DCM(5mL)中のtert-ブチル5-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)メチル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート95-5(150mg、0.263mmol)の撹拌溶液にトリフルオロ酢酸(300.77mg、2.64mmol)を添加し、RTで撹拌し、3時間撹拌した。LCMSによる反応の完了後に揮発性物質を真空下で蒸発させ、残渣をトルエン(10mL×2)と共蒸留し、ジエチルエーテルでトリチュレートして、3-[4-[3,3-ジフルオロ-1-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-5-イルメチル)-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン95-6(170mg、78.37%)をオフホワイト色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 469.46 [M+H]+
【0799】
工程-5:DCE:MeOH(3mL、1:1)中の3-((4-(3,3-ジフルオロ-1-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン95-6(100mg、0.234mmol)及び2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド95-7(163.63mg、0.281mmol)の撹拌溶液に無水酢酸ナトリウム(38.39mg、0.468mmol)及び酢酸(14.05mg、0.234mmol、13.38μL)を添加し、反応混合物を75℃で4時間撹拌した。4時間後に反応混合物を0℃に冷却し、Siliabondシアノ水素化ホウ素(200mg、234.01μmol)を添加し、RTで12時間撹拌を続けた。LCMSによる反応の完了後に揮発性物質を真空下で蒸発させた。粗化合物を分取HPLCによって精製して、3-[4-[1-[[2-[[2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-5-イル]メチル]-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン化合物95(52mg、23.89%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):δ 14.30 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 9.63 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.30 (m, 2H), 7.21 (m, 6H), 6.62 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 4.46 (bs, 2H), 4.38 (bd, J = 4.2 Hz, 2H), 4.28 (m, 1H), 3.96 (s, 6H), 3.63 (bs, 5H), 3.49 (s, 1H), 3.11-2.93 (m, 6H), 2.72 (m, 1H), 2.58 (t, 1H), 2.28 (bs, 1H), 2.04 (m, 2H), 1.88 (m, 2H)。LC-MS (ES+): m/z 766.3 [M+H]+
【0800】
化合物95の合成に従って化合物96を調製した。
【化328】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.76 (s, 1H), 9.96 (s, 1H), 9.50 (d, J = 16.1 Hz, 2H), 8.75 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.58 (dd, J = 10.0, 6.6 Hz, 2H), 7.48-7.30 (m, 2H), 7.02-6.78 (m, 4H), 6.63 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 4.70-4.09 (m, 8H), 3.89 (s, 6H), 3.74 (s, 1H), 3.62 (s, 3H), 3.58-3.46 (m, 1H), 3.45-3.07 (m, 4H), 2.82-2.53 (m, 2H), 2.16-2.01 (m, 1H), 1.87 (d, J = 13.6 Hz, 6H); LC-MS (ES
+): m/z 741.8 [M+H]
+。
【0801】
化合物95の合成に従って化合物97を調製した。
【化329】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.77 (s, 1H), 10.08 (s, 1H), 9.69 (s, 1H), 8.36 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.69 (dq, J = 18.3, 8.9, 8.4 Hz, 3H), 7.61-7.53 (m, 3H), 7.53-7.29 (m, 3H), 6.94 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 6.87 (s, 2H), 6.62 (dd, J = 11.3, 7.7 Hz, 2H), 4.65-4.30 (m, 6H), 4.27 (dd, J = 11.4, 4.8 Hz, 1H), 3.88 (s, 6H), 3.79-3.68 (m, 1H), 3.60 (s, 3H), 3.50 (s, 2H), 3.39 (d, J = 11.1 Hz, 0H), 3.25 (dd, J = 22.5, 13.8 Hz, 1H), 2.63 (ddt, J = 46.4, 17.6, 4.9 Hz, 3H), 2.08 (dt, J = 13.7, 4.7 Hz, 1H), 2.01-1.70 (m, 6H)。LC-MS (ES
+): m/z 740.8 [M+H]
+。
【0802】
化合物95の合成に従って化合物98を調製した。
【化330】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.76 (s, 1H), 9.84 (s, 1H), 9.43 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.56 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.46-7.29 (m, 2H), 7.00 (s, 2H), 6.94 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 6.63 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 4.61-4.15 (m, 8H), 3.95 (s, 6H), 3.73 (s, 1H), 3.64 (s, 3H), 3.50 (d, J = 11.2 Hz, 2H), 3.39 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.23 (d, J = 27.3 Hz, 4H), 2.83-2.53 (m, 2H), 2.18-2.02 (m, 1H), 1.99-1.65 (m, 5H)。LC-MS (ES
+): m/z 730.8 [M+H]
+。
【0803】
化合物95の合成に従って化合物99を調製した。
【化331】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.78 (s, 1H), 9.85 (s, 1H), 9.48 (s, 1H), 8.77 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.57 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.34-7.21 (m, 5H), 6.99 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.62 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.62 (s, 2H), 4.55 (s, 2H), 4.29 (q, J = 5.4 Hz, 1H), 4.01-3.98 (m, 2H), 3.95 (s, 3H), 3.62 (s, 6H), 3.24-3.10 (m, 6H), 2.78-2.72 (m, 1H), 2.65-2.57 (m, 1H), 2.12-1.93 (m, 4H)。LC-MS (ES
+): m/z 781.51 [M+H]
+
【0804】
化合物95の合成に従って化合物100を調製した。
【化332】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 14.31 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 9.82 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.47 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.35-7.28 (m, 3H), 7.23-7.21 (m, 1H), 6.98 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 6.62 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 5.55 (bs, 1H), 4.55 (s, 4H), 4.35-4.26 (m, 1H), 4.02 (s, 3H), 3.83-3.78 (m, 1H), 3.63 (s, 6H), 3.33-2.70 (m, 6H), 2.69-2.54 (m, 2H), 2.39-1.75 (m, 5H)。LC-MS (ES
+): m/z 770.59 [M+H]
+。
【0805】
化合物95の合成に従って化合物101を調製した。
【化333】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.78 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.99-7.84 (m, 2H), 7.72 (d, J = 11.1 Hz, 2H), 7.27 (ddt, J = 31.1, 16.0, 7.6 Hz, 7H), 7.12 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 6.99 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.63 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 4.60 (s, 2H), 4.49 (s, 3H), 4.29 (t, J = 4.9 Hz, 2H), 3.64 (s, 3H), 3.41 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 3.23 (s, 1H), 2.94 (t, J = 6.4 Hz, 3H), 2.85-2.53 (m, 2H), 2.14-1.62 (m, 3H)。LC-MS (ES
+): m/z 790.7 [M+H]
+。
【0806】
化合物95の合成に従って化合物102を調製した。
【化334】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 14.27 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 10.03 (bs, 1H), 9.35 (bs, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.22 (m, 4H), 6.64 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.41 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 6.15 (s, 1H), 5.67 (s, 0.33H), 4.43-414 (m, 10H), 3.97 (s, 6H), 3.64 (s, 3H), 3.44 (m, 4H), 3.04 (s, 2H), 2.73-2.67 (m, 1H), 2.60 (m, 1H), 2.10-2.06 (m, 1H), 1.97-1.75 (m, 5H); LC-MS (ES
-): m/z 717.58 [M-H]
-。
【0807】
化合物95の合成に従って化合物103を調製した。
【化335】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6):δ 14.28 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 9.77 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.46 (bs, 1H), 7.09 (m, 5H), 6.63 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 4.55 (m, 1H), 4.42 (m, 4H), 4.31 (m, 1H), 3.96 (s, 6H), 3.70 (m, 5H), 3.51 (m, 2H), 3.01 (m, 6H), 2.73 (m, 1H), 2.60 (m, 1H), 2.11 (m, 2H), 1.89 (m, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 772.1 [M+H]
+-
【0808】
化合物104の合成:
【化336】
工程-1:メタノール(60mL)中のtert-ブチル5-ホルミル-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(4g、15.31mmol)の撹拌溶液に0℃で水素化ホウ素ナトリウム(868.66mg、22.96mmol)を添加し、反応をTLCによってモニタリングしながら混合物を室温で3時間撹拌した。TLCによる反応の完了後に溶媒を除去し、残渣を水(30mL)でトリチュレートし、乾燥させて、tert-ブチル5-(ヒドロキシメチル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート104-2を無色の固体として得た。化合物104-2を更に精製することなく次の工程に使用した。
【0809】
工程-2:THF(60mL)中のtert-ブチル5-(ヒドロキシメチル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート104-2(3.7g、14.05mmol)の撹拌溶液に-10℃でトリフェニルホスフィン(11.06g、42.15mmol)を添加し、10分間撹拌した。THF(30mL)中のNBS(10.00g、56.20mmol)を反応混合物に滴加し、反応をTLCによってモニタリングしながら室温で3時間撹拌を続けた。反応の完了後に反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(100ml×2)で抽出した。回収した有機層を水(100mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗生成物をカラム(シリカゲルメッシュ100~200、petエーテル中10%の酢酸エチル)によって精製して、tert-ブチル5-(ブロモメチル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート104-3(2.5g、収率54.54%)を無色の固体として得た。
【0810】
工程-3:DCM(100mL)中のtert-ブチル5-(ブロモメチル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート104-3(2.4g、7.36mmol)の撹拌溶液に0℃でトリフェニルホスフィン(2.12g、8.09mmol)を添加し、室温で16時間撹拌を続けた。反応の完了後に溶媒を真空下で蒸発させた。残渣をジエチルエーテル(50mL)でトリチュレートして固体を得た。固体を濾過し、更に精製することなく次の工程に使用した。
【0811】
工程-4:DMF(25mL)中のピペリジン-4-オン104-5(2.40g、17.72mmol、021)の撹拌溶液に重炭酸ナトリウム(3.13g、37.21mmol)を添加し、続いて1-フルオロ-4-ニトロ-ベンゼン104-6(2.5g、17.72mmol)を添加し、反応の進行をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を80℃で12時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物を冷水(100mL)でクエンチし、30分にわたって撹拌して黄色の固体を得た。固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させて、所望の生成物である1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-オン104-7(2g、収率41.15%、純度80.29%)を黄色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 221.18 (M+H)+
【0812】
工程-5:DCM(10mL)中の1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-オン104-7(0.7g、3.18mmol)及び((2-(tert-ブトキシカルボニル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)トリフェニルホスホニウムブロミド104-4(1.87g、3.18mmol)の撹拌溶液に0℃でカリウムtert-ブトキシド(0.713g、6.36mmol)を添加し、反応の進行をLCMSによってモニタリングしながら室温で16時間撹拌を続けた。反応の完了後に溶媒を真空下で蒸発させ、残渣を酢酸エチル(50mL)で希釈し、水(50mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して粗物質を得た。粗生成物をカラム(Davisilシリカ、petエーテル中0%→30%の酢酸エチル)によって精製して、tert-ブチル5-[[1-(4-ニトロフェニル)-4-ピペリジリデン]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(0.6g、収率41.74%、純度99.4%)を得た。LC-MS (ES+): m/z 472.35 (M+Na)+
【0813】
工程-6:メタノール(10mL)及び酢酸エチル(10mL)中のtert-ブチル5-[[1-(4-ニトロフェニル)-4-ピペリジリデン]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート104-8(650mg、1.45mmol)の懸濁液を窒素雰囲気下で5分間脱ガスした。10%パラジウム炭素(153.87mg、1.45mmol)を反応混合物に添加し、H2雰囲気(バルーン)下で16時間撹拌した。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、MeOHで洗浄した。濾液を減圧下で蒸発させ、粗生成物をカラム(Davisilシリカ、petエーテル中0%→40%の酢酸エチル)によって精製して、tert-ブチル5-[[1-(4-アミノフェニル)-4-ピペリジル]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート104-9(500mg、収率78.75%、純度96%)を得た。LC-MS (ES+): m/z 422.51 (M+H)+
【0814】
工程-7:DMF(6mL)中のtert-ブチル5-[[1-(4-アミノフェニル)-4-ピペリジル]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート104-9(400mg、0.948mmol)の撹拌溶液にNaHCO3(239.12mg、2.85mmol)を添加し、60℃で24時間撹拌を続けた。反応の完了後に反応混合物を酢酸エチル(25mL)で希釈し、セライトベッドに通して濾過し、酢酸エチル(10mL)で洗浄した。濾液をブライン(40mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮して粗物質を得た。粗物質をカラム(davisilシリカ、petエーテル中40%の酢酸エチル)によって精製して、tert-ブチル5-[[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-4-ピペリジル]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(350mg、収率68.56%、純度99%)を得た。LC-MS (ES+): m/z 533.64 (M+H)+
【0815】
工程-8:DCM(5mL)中のtert-ブチル5-[[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-4-ピペリジル]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート104-11(130mg、0.244mmol)の撹拌溶液に0℃でトリフルオロ酢酸(0.19mL、2.44mmol)を添加し、反応混合物をRTで3時間撹拌した。反応の完了後に揮発性物質を減圧下で蒸発させ、トルエン(15mL×2)と共蒸留し、ジエチルエーテル(15mL)でトリチュレートして、3-[4-[4-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-5-イルメチル)-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン104-12(140mg、収率85.10%、純度98%)を得た。LC-MS (ES+): m/z 433.25 (M+H)+
【0816】
工程-9:2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(60mg、0.191mmol)、3-[4-[4-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-5-イルメチル)-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(126.51mg、0.191mmol)、無水酢酸ナトリウム(47.13mg、0.574mmol)の撹拌溶液を75℃で4時間撹拌した。SiliaBondシアノ水素化ホウ素(CBH)(150mg)を反応混合物に添加し、RTで12時間撹拌を続けた。反応の完了後に揮発性物質を真空下で蒸発させ、粗化合物を分取HPLCによって精製して、3-[4-[4-[[2-[[2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-5-イル]メチル]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA(85mg、収率50.74%、純度96.47%)を緑がかった黄色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 14.31 (s, 1H), 10.82 (s, 2H), 9.64 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.34 (m, 8H), 6.77 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.37 (s, 1H), 4.45 (m, 5H), 3.96 (s, 6H), 3.88 (s, 8H), 3.17 (m, 3H), 2.78 (m, 1H), 2.59 (m, 3H), 2.09 (m, 1H), 1.94 (m, 4H), 1.67 (m, 2H)。LC-MS (ES+): m/z 730.69 (M+H)+
【0817】
化合物105の合成
【化337】
工程-1:DMF(15mL)中のピペリジン-4-オン(HCl塩)(1.87g、13.79mmol)の撹拌溶液に炭酸カリウム(6.52g、47.14mmol)を添加し、10分間撹拌した。この溶液に1,2-ジフルオロ-4-ニトロ-ベンゼン(2.5g、15.71mmol)を添加し、反応混合物を80℃で12時間撹拌した。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を氷冷水でクエンチし、酢酸エチル(100×2)で抽出した。回収した有機層をブライン溶液(100mL×2)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(Devisilシリカ、petエーテル中5%→15%のEtOAc)によって精製して、1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)ピペリジン-4-オン105-3(2g、収率44.31%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)-8.03-8.00 (m, 1H), 7.98 (dd, J = 2.8 Hz, 1H), 7.00 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 3.67 (t, J = 6.4 Hz, 4H), 2.67 (t, J = 6.0 Hz, 4H)。LC-MS (ES
+): m/z 239.1 [M+H]
+
【0818】
工程-2:DCM(10mL)中の1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)ピペリジン-4-オン105-3(0.5g、2.10mmol)の撹拌溶液に(2-(tert-ブトキシカルボニル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)トリフェニルホスホニウムブロミド(1.24g、2.10mmol)、続いてカリウムtert-ブトキシド(0.47g、4.20mmol)を0℃で添加し、反応混合物をRTで16時間撹拌した。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に溶媒を真空下で除去した。水を残渣に添加し、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(Devisilシリカ、petエーテル中5%→30%のEtOAc)で精製して、tert-ブチル5-[[1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-4-ピペリジリデン]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート105-4(0.53g、収率52.07%)を黄色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3)-7.99-9.96 (m, 1H), 7.93 (dd, J = 2.8 Hz, 12.8 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.04 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 6.93 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 6.32 (s, 1H), 4.59 (s, 2H), 3.66 (m, 2H), 3.44 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.29 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.75 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.57 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 2.48 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 1.49 (s, 9H); LC-MS (ES+): m/z 490.28 [M+H]+
【0819】
工程-3:メタノール(5mL)及び酢酸エチル(5mL)中のtert-ブチル5-[[1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-4-ピペリジリデン]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート105-4(0.53g、1.13mmol)の撹拌混合物を10分間脱ガスし、続いてパラジウム炭素(10%)(0.53g、1.13mmol)を添加した。反応混合物を再び脱ガスし、水素下(バルーン圧下)にてRTで16時間撹拌した。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、メタノール及び酢酸エチルで洗浄した。濾液を真空下で除去して、tert-ブチル5-[[1-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)-4-ピペリジル]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート105-5(0.29g、収率49.10%)を無色のゴム状の固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3)-7.14 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.02 (m, 2H), 6.80 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 6.43-6.36 (m, 2H), 4.57 (s, 2H), 3.65 (bs, 2H), 3.51 (bs, 2H), 3.26 (bd, J = 12.0 Hz, 2H), 2.82 (bt, J = 5.6 Hz, 2H), 2.59-2.49 (m, 4H), 1.72 (d, J = 10.0 Hz, 2H), 1.49 (s, 9H); LC-MS (ES+): m/z 440.28 [M+H]+
【0820】
工程-4:DMF(4.5mL)中のtert-ブチル5-[[1-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)-4-ピペリジル]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート105-5(0.3g、0.63mmol)の撹拌溶液に重炭酸ナトリウム(0.23g、2.73mmol)を添加した。反応混合物をRTで10分間撹拌した。3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン7(0.262g、1.36mmol)を反応混合物に添加し、封管内にて65℃で24時間撹拌した。再び1当量の3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン6(0.128g、0.63mmol)を反応混合物に添加し、封管内にて65℃で24時間撹拌した。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を氷水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。粗物質をカラムクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチル5-[[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]-4-ピペリジル]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート105-7(0.28g、収率73.02%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3)-7.88 (bs, 1H), 7.14 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.02 (m, 2H), 6.88 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 6.44-6.38 (m, 2H), 4.57 (s, 2H), 4.01 (m, 1H), 3.65 (bs, 2H), 3.27 (bd, J = 11.2 Hz, 2H), 2.96 (s, 1H), 2.85 (s, 1H), 2.88-2.78 (m, 3H), 2.69-2.50 (m, 5H), 1.73 (d, 2H), 1.49 (s, 9H); LC-MS (ES+): m/z 551.82 [M+H]+
【0821】
工程-5:tert-ブチル5-[[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]-4-ピペリジル]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート105-7(0.14g、254.24μmol)の撹拌溶液にトリフルオロ酢酸(144.95mg、1.27mmol、97.94μL)をRTで添加した。反応混合物をRTで3時間撹拌した。反応進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に溶媒を真空下で除去した。粗物質をトルエン及びアセトニトリルと共蒸留し、乾燥させて、3-[3-フルオロ-4-[4-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-5-イルメチル)-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン105-8(0.115g、収率63.98%)をTFA塩である緑色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 451.41 [M+H]+
【0822】
工程-6:メタノール(3mL)及びDCE(3mL)中の2-クロロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド9(60mg、0.138mmol)及び3-[3-フルオロ-4-[4-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-5-イルメチル)-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン105-8(113mg、0.166mmol)の撹拌溶液に酢酸(8.35mg、0.138mmol)及び無水酢酸ナトリウム(34.20mg、0.417mmol)を添加し、反応混合物を75℃で4時間撹拌した。SiliaBondシアノ水素化ホウ素(CBH)(200mg)を反応混合物に0℃で添加し、RTで12時間撹拌を続けた。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に揮発性物質を真空下で蒸発させ、粗化合物を分取HPLCによって精製して、3-[4-[4-[[2-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-5-イル]メチル]-1-ピペリジル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(66.8mg、収率54.91%)をTFA塩であるオフホワイト色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 14.26 (s, 1H), 10.79 (s, 1H), 9.79 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.47 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.19-7.09 (m, 3H), 6.97 (bs, 1H), 6.56 (d, J = 14.8 Hz, 1H), 6.45 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.55 (d, J = 10.4 Hz, 4H), 4.29 (m, 1H), 4.01 (s, 3H), 3.78 (m, 2H), 3.63 (s, 5H), 3.22-3.09 (m, 4H), 2.72-2.67 (m, 3H), 2.59 (m, 3H), 2.08 (m, 1H), 1.88 (m, 1H), 1.69 (m,5H); LC-MS (ES+): m/z 752.61 [M+H]+
【0823】
化合物105の合成に従って化合物106を調製した。
【化338】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 14.34 (s, 1H), 10.79 (s, 1H), 9.58 (bs, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.26-6.96 (m, 6H), 6.56 (d, J = 14.8 Hz, 1H), 6.46 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.44 (d, J = 4.4 Hz, 2H), 4.39 (d, J = 4.0 Hz, 2H), 4.30 (m, 1H), 3.95 (s, 6H), 3.63 (s, 3H), 3.36-3.04 (m, 8H), 2.75-2.67 (m, 1H), 2.59 (m, 3H), 2.09 (m, 1H), 1.91-1.89 (m, 1H), 1.75-1.50 (m, 5H); LC-MS (ES
+): m/z 748.62 [M+H]
+
【0824】
化合物105の合成に従って化合物107を調製した。
【化339】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)d 10.76 (s, 1H), 9.44 (s, 1H), 8.74 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.25 (s, 1H), 7.55 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.17 (s, 1H), 7.13 (s, 1H), 7.06 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.92 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.89 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.81 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 6.50 (dd, J = 2.4 Hz, 14.8 Hz, 1H), 6.40 (dd, J = 8.8 Hz, 1H),5.77 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.26 (m, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.78 (s, 2H), 3.67 (s, 2H), 3.59 (s, 3H), 3.09 (d, J = 10.8 Hz, 2H), 2.79-2.67 (m, 5H), 2.80 (m, 1H), 2.47 (m, 4H), 2.07 (m, 1H), 1.88-1.75 (m, 1H), 1.63-1.52 (m, 3H), 1.38 (m, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 763.40 [M+H]
+-
【0825】
化合物105の合成に従って化合物108を調製した。
【化340】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.77 (s, 1H), 9.59 (s, 1H), 7.54 (s, 1H), 7.35-7.13 (m, 3H), 7.08 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 6.93-6.82 (m, 2H), 6.69 (s, 2H), 4.53-4.27 (m, 5H), 3.87 (s, 6H), 3.74-3.61 (m, 1H), 3.48 (s, 4H), 3.20-2.93 (m, 2H), 2.86-2.66 (m, 3H), 2.57 (d, J = 15.6 Hz, 4H), 2.08 (d, J = 9.3 Hz, 8H), 1.89 (qd, J = 12.3, 4.8 Hz, 1H), 1.61 (dd, J = 20.0, 12.3 Hz, 3H), 1.44-1.19 (m, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 786.8 [M+H]
+。
【0826】
化合物105の合成に従って化合物109を調製した。
【化341】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)d 10.78 (s, 1H), 9.44 (s, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.26-6.96 (m, 6H), 6.55 (bd, J = 14.8 Hz, 1H), 6.45 (bd, J = 7.6 Hz, 1H), 4.53 (m, 3H), 4.28 (bd, J = 6.8 Hz, 1H), 3.92 (s, 3H), 3.47 (m, 7H), 3.47-3.06 (m, 4H), 2.76-2.67 (m, 1H), 2.59 (m, 3H), 2.08 (d, 6H), 2.08 (m, 1H), 1.90-1.85 (m, 1H), 1.72-1.64 (m, 3H), 1.49 (bs, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 740.54 [M+H]
+-
【0827】
化合物110の合成:
【化342】
工程-1:DMF(5mL)中の110-2(190.70mg、0.747mmol)及び1-1(0.3g、0.747mmol)の撹拌溶液にDIPEA(0.8mL)、続いてPyBOP(0.7785g、1.50mmol)を不活性雰囲気下で添加した。次いで、反応混合物をTLC及びLCMS分析によってモニタリングしながら16時間撹拌した。反応の完了後に、これをH
2O(20mL)でクエンチし、EtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗物質をジエチルエーテルで洗浄して、化合物110-3(0.050g、純度89.5%)を薄緑色の固体として得た。LC-MS (ES
+): m/z 525.39 [M+H]
+
【0828】
工程-2:DCM(1mL)中の110-3(50mg、0.095mmol)の撹拌溶液にTFA(0.5mL)を不活性雰囲気下で添加した。次いで、反応混合物をTLCによってモニタリングしながら2時間撹拌した。反応の完了後に溶媒を減圧下で蒸発させ、得られた固体をトルエンと共蒸留し、続いてジエチルエーテルで洗浄して、化合物110-4のTFA塩(0.043g、収率66.19%、純度79%、061)を褐色の固体として得て、これをそのまま次の工程に使用した。LC-MS (ES+): m/z 425.49 [M+H]+
【0829】
工程-3:DCE(5mL)及びメタノール(5mL)中の110-4(43mg、0.007mmol、061)の撹拌溶液に無水酢酸ナトリウム(13.10mg、0.159mmol)、酢酸(0.01mL)を添加し、5分間撹拌した。次いで、分子篩(50mg)、続いて化合物-5(37.5mg、0.119.76mmol)を添加し、70℃で4時間加熱した後、rtに冷却し、Si-CBH(86mg)を添加し、LCMSによってモニタリングしながら16時間撹拌を続けた。完了後に反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、DCMで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。粗物質を分取HPLCによって精製して、3-[4-[1-[(3aR,6aS)-2-[[2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-3,3a,4,5,6,6a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピロール-5-カルボニル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(10.6mg、収率15.72%、純度99%、061)を褐色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ = 14.3 (s, 1H), 10.76 (s, 1H), 9.83 (s, 2H), 9.47 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.62 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 6.96-6.92 (m, 4H), 6.61-6.59 (m, 2H), 4.61-4.49 (m, 1H), 4.32-4.28 (m, 2H), 4.25-4.24 (m,1H), 3.96 (m, 6H), 3.62-3.61 (m, 3H), 3.37-3.25 (m, 2H), 3.16-3.13 (m, 2H), 3.09-2.96 (m, 2H), 2.79-2.77 (m, 2H), 2.67-2.60 (m,3H), 2.07-2.00 (m, 4H), 1.90-1.61 (m, 4H), 1.54-1.02 (m,2H)。LC-MS (ES+): m/z 722.58 [M+H]+。
【0830】
化合物111の合成
【化343】
工程-1:DMF(50mL)中の化合物tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(4.27g、26.85mmol)の撹拌溶液に炭酸セシウム(25.95g、40.27mmol)を添加し、15分間撹拌した後、1,2-ジフルオロ-4-ニトロ-ベンゼン(5g、26.85mmol)を添加した。反応混合物をTLCによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌した。完了後に反応塊を薄片氷でクエンチし、沈殿した固体を濾過し、真空下で乾燥させて、tert-ブチル4-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート111-3(8.2g、収率92.01%、純度98%)を黄色の固体として得た。LC-MS (ES
+): m/z 326.14 [M+H]
+
【0831】
工程-2:メタノール(120mL)中のtert-ブチル4-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート111-3(5g、15.37mmol)の撹拌溶液に10%ウェットPd-C(1.847g、15.37mmol)を添加し、反応混合物をLCMS及びTLCによってモニタリングしながらH2バルーン圧下で5時間撹拌した。反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、濾液を濃縮して、tert-ブチル4-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート111-4(3.9g、純度80%)を黄色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 296.17 [M+H]+
【0832】
工程-3:DMF(30mL)中のtert-ブチル4-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート111-4(4.5g、15.24mmol)の撹拌溶液に3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン111-5(8.78g、45.71mmol)、NaHCO3(12.80g、152.36mmol)を添加し、反応をLCMS及びTLCによってモニタリングしながら85℃で48時間撹拌した。48時間後に反応物を氷冷水(250mL)でクエンチし、EtOAc(3×250mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗化合物を(シリカゲルメッシュ100~200、生成物をpetエーテル中50%の酢酸エチル-純粋な酢酸エチルで溶出させる)カラムクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチル4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]ピペラジン-1-カルボキシレート111-6(3.5g、収率56.52%)を紫色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 407.20 [M+H]+
【0833】
工程-4:DCM(10mL)中の化合物-6(2g、4.92mmol)の撹拌溶液にTFA(1.5mL)を添加し、反応混合物をTLC及びLCMS分析によってモニタリングしながら28℃で2時間撹拌した。反応の完了後に反応塊を減圧下で濃縮した。得られた固体をトルエンで共蒸留し、固体をジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて薄色の(light)固体(1.3g、収率55%)を得た。LC-MS (ES+): m/z 307.54 [M+H]+
【0834】
工程-5:ACN(15mL)中の化合物-7(1.3g、4.24mmol)の撹拌溶液にDIPEA(5.17mL)、続いて化合物-8(0.823g、4.24mmol)を不活性雰囲気下で添加した。次いで、反応混合物をTLC及びLCMS分析によってモニタリングしながら70℃で16時間撹拌した。反応の完了後に、これを減圧下で濃縮し、H2O(20mL)でクエンチし、EtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。PE中0%→50%のEAを用いるカラムクロマトグラフィー(davisil)によって粗物質を精製して、化合物111-9(0.61、純度97%)をオフホワイト色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 421.60 [M+H]+
【0835】
工程-6:DCM(5mL)中の111-9(0.6g、1.43mmol)の撹拌溶液にTFA(0.5mL)を不活性雰囲気下で添加した。次いで、反応混合物をTLCによってモニタリングしながら40℃で3時間撹拌した。反応の完了後に溶媒を減圧下で蒸発させ、得られた固体をトルエンと共蒸留し、続いてジエチルエーテルで洗浄して、化合物111-10(0.45g、収率52.74%、純度80%、061)を薄緑色の固体として得て、これをそのまま次の工程に使用した。LC-MS (ES+): m/z 365.35 [M+H]+
【0836】
工程-7:DMF(10mL)中の111-10(0.45g、1.24mmol)及び化合物-11の撹拌溶液にDIPEA(1.5mL)を不活性雰囲気下で添加した。次いで、pyBOP(0.64g、1.24mmol)を添加し、反応混合物をTLCによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物を氷水でクエンチし、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。有機層をブライン溶液で洗浄し、合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、(100~200シリカゲルメッシュ)を用いるカラムクロマトグラフィーによって粗物質を精製して、111-12(0.6g、収率77.99%、純度90%)を薄黄色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 559.55 [M-H]+
【0837】
工程-8:DCM(5mL)中の111-12(0.4g、0.713mmol)の撹拌溶液にTFA(0.27mL)を添加し、反応混合物をTLC及びLCMSによってモニタリングしながら28℃で3時間撹拌した。完了後に反応混合物を濃縮乾固し、トルエン(2×20mL)と共蒸留し、最後にジエチルエーテルで洗浄して、111-13(0.25g、収率54.28%、純度89%、061)を薄緑色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 461.53 [M-H]+
【0838】
工程-9:DCE(5mL)及びメタノール(5mL)中の111-13(0.15g、0.269mmol)の撹拌溶液に無水酢酸ナトリウム(44mg、0.539mmol)、酢酸(0.01mL)を添加し、5分間撹拌した。次いで、2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(84mg、0.269mmol)を添加し、70℃で4時間加熱した後、rtに冷却し、SBCBH(0.15mg)を添加し、16時間撹拌を続けた。LCMSによる反応の完了後に反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、DCMで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。粗物質を分取HPLCによって精製して、3-[4-[4-[2-[4-[[2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-2,2-ジメチル-ピペラジン-1-イル]-2-オキソ-エチル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(20mg、収率8.48%、純度99.63%、061)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ = 14.3 (s, 1H), 10.76 (s, 1H), 9.78 (s, 2H), 8.24 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.21-7.00 (m, 1H), 6.89-6.85 (m, 1H), 6.55 (d, J = 2 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.29-4.25 (m, 5H), 3.97 (s, 6H), 3.63 (s, 3H), 3.57-3.24 (m, 6H), 3.29-3.08 (m, 8H), 2.69-2.66 (m, 1H), 2.59-2.54 (m, 1H), 2.08-2.07 (m, 1H), 1.88-1.84 (m, 1H), 1.61-1.49 (m, 6H)。LC-MS (ES+): m/z 758.58 [M+H]+
【0839】
化合物112の合成:
【化344】
工程-1:CH
2Cl
2(20mL)中のtert-ブチル4-(メチルアミノ)ピペリジン-1-カルボキシレート112-1(1g、4.67mmol)の溶液にピリジン(0.553g、7.00mmol)を0℃で滴加し、10分間撹拌した。CH
2Cl
2(20mL)中のトリホスゲン(0.692g、2.33mmol)の溶液を同じ温度でゆっくりと添加し、反応をTLCによってモニタリングしながら1時間撹拌した。反応混合物を蒸発させて、tert-ブチル4-[クロロカルボニル(メチル)アミノ]ピペリジン-1-カルボキシレート112-2(1g、2.71mmol、収率58.08%、純度75%)を黄色の半固体として得た。これを更に精製することなく次の工程に進めた。
【0840】
工程-2:DCM(20mL)中の3-[4-(4-ピペリジル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン1-1(0.5g、1.74mmol)の溶液を0℃に冷却し、DIPEA(0.674g、5.22mmol)を添加した。10分後に乾燥CH2Cl2中のtert-ブチル4-[クロロカルボニル(メチル)アミノ]ピペリジン-1-カルボキシレート112-2(0.481g、1.74mmol)の溶液を0℃で添加し、TLC及びLCMSによって反応をモニタリングしながらRTで3時間撹拌した。反応塊をH2O(10ml)でクエンチし、CH2Cl2(2×50ml)で抽出した。有機層をブライン(25ml)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、tert-ブチル4-[[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]ピペリジン-1-カルボニル]-メチル-アミノ]ピペリジン-1-カルボキシレート112-4(0.6g、0.796mmol、収率65.5%、純度98.46%)を黄色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)-10.87 (s, 1H), 6.95 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.60 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.65 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.27-4.23 (m, 1H), 4.03-4.00 (m, 2H), 3.59-3.57 (m,3H), 3.39 (dd,2H), 2.76-2.73 (m, 6H), 2.67 (s, 3H), 2.13-2.10 (m, 1H), 2.09-1.88 (m, 1H), 1.71-1.68 (d, 2H), 1.58-1.52 (m, 6H), 1.40 (s, 9H)。LC-MS (ES+): m/z 528.39 [M+H]+
【0841】
工程-3:乾燥CH2Cl2(2mL)中のtert-ブチル4-[[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]ピペリジン-1-カルボニル]-メチル-アミノ]ピペリジン-1-カルボキシレート112-4(0.45g、0.852mmol)の溶液にTFA(0.972g、8.53mmol)を0℃で添加した。反応混合物をゆっくりとRTまで温め、TLC及びLCMSによって反応をモニタリングしながら2時間撹拌した。溶媒の大部分を減圧下で除去し、乾燥CH2Cl2と共蒸留した。粗化合物を逆相カラムクロマトグラフィー(0.1%ギ酸中のMeCN)によって精製して、4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-N-メチル-N-(4-ピペリジル)ピペリジン-1-カルボキサミドTFA塩112-5(0.15g、0.268mmol、収率31.52%,純度97.06%)を褐色の固体として得た。LC-MS (ES+): m/z 428.39 [M+H]+
【0842】
工程-4:4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-N-メチル-N-(4-ピペリジル)ピペリジン-1-カルボキサミド112-5(0.1g、0.233mmol)の撹拌溶液に4Å分子篩(0.05g)、AcOH(0.014g、0.233mmol)及び無水酢酸ナトリウム(0.057g、0.701mmol)を添加した。得られた溶液を10分間撹拌した後、2-フルオロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド6(0.070g、0.233mmol)を添加し、反応混合物を70℃で4時間加熱した後、これをRTで冷却し、SiliaBondシアノ水素化ホウ素(67.78mg、1.17mmol)を添加した。反応をLCMS及びTLCによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌を続けた。16時間後に反応塊を濾過し、濃縮し、分取HPLCによって精製して、4-[4[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-N-[1-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-4-ピペリジル]-N-メチル-ピペリジン-1-カルボキサミド化合物112(35.8mg、0.42mmol、収率18.11%、純度97.84%)をオフホワイト色の固体であるTFA塩として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 14.34 (s, 1H), 10.77 (s, 1H), 9.16 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.26-7.22 (m, 2H), 6.95 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 6.61 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 4.28-4.25 (m, 3H), 4.02 (s, 3H), 3.79 (t, J = 11.5 Hz, 1H), 3.62-3.59 (m, 5H), 3.26-3.23 (m, 5H), 2.82-2.73 (m, 6H), 2.63-2.61 (m, 1H), 2.11-2.00 (m, 3H), 1.88-1.80 (m, 3H), 1.70 (d, J = 11.2 Hz, 2H), 1.51 (q, J = 11.1 Hz, 2H)。LC-MS (ES+): m/z 713.51 [M+H]+
【0843】
化合物112の合成に従って化合物113を調製した。
【化345】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.76 (s, 1H), 9.59 (s, 1H), 8.36 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.87 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.81-7.68 (m, 1H), 7.68-7.45 (m, 5H), 6.96 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.62 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 4.46 (s, 2H), 4.26 (dd, J = 11.3, 4.8 Hz, 1H), 3.83 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 3.59 (s, 5H), 3.49 (d, J = 11.2 Hz, 2H), 3.28 (s, 2H), 2.74 (d, J = 25.1 Hz, 6H), 2.57 (dd, J = 17.8, 4.5 Hz, 2H), 2.28-1.95 (m, 3H), 1.86 (dd, J = 12.3, 4.3 Hz, 3H), 1.71 (d, J = 12.4 Hz, 2H), 1.60-1.40 (m, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 759.7 [M+H]
+。
【0844】
化合物112の合成に従って化合物114を調製した。
【化346】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.76 (s, 1H), 9.55 (s, 1H), 8.01 (dd, J = 9.4, 2.8 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.77-7.51 (m, 5H), 6.96 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.62 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 4.46 (s, 2H), 4.26 (dd, J = 11.3, 4.8 Hz, 1H), 3.79 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 3.60 (s, 5H), 3.48 (d, J = 11.4 Hz, 2H), 3.27 (s, 2H), 2.74 (d, J = 24.6 Hz, 6H), 2.57 (dd, J = 17.6, 4.3 Hz, 2H), 2.19-1.95 (m, 3H), 1.86 (dd, J = 12.7, 3.8 Hz, 3H), 1.71 (d, J = 12.5 Hz, 2H), 1.51 (q, J = 12.4, 12.0 Hz, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 777.8。[M+H]
+。
【0845】
化合物112の合成に従って化合物115を調製した。
【化347】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.77 (s, 1H), 9.49 (s, 1H), 9.07 (s, 1H), 8.77 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.57 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 6.96 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 6.62 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 4.43 (d, J = 4.1 Hz, 2H), 4.27 (dd, J = 11.3, 4.8 Hz, 1H), 3.96 (s, 3H), 3.82 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 3.69-3.48 (m, 8H), 3.36 (p, J = 11.5 Hz, 2H), 2.86-2.55 (m, 8H), 2.09 (dd, J = 13.1, 4.1 Hz, 2H), 1.99-1.77 (m, 3H), 1.71 (d, J = 12.4 Hz, 2H), 1.52 (q, J = 12.1 Hz, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 740.8 [M+H]
+。
【0846】
化合物112の合成に従って化合物116を調製した。
【化348】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.76 (s, 1H), 9.53 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.85 (d, J = 1.9 Hz, 2H), 7.70 (d, J = 11.1 Hz, 2H), 6.95 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 6.62 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 4.43 (s, 2H), 4.26 (dd, J = 11.3, 4.8 Hz, 1H), 3.90-3.72 (m, 1H), 3.62 (s, 6H), 3.46 (d, J = 11.5 Hz, 2H), 3.26 (s, 2H), 2.89-2.64 (m, 7H), 2.64-2.53 (m, 1H), 2.20-1.92 (m, 3H), 1.87 (tt, J = 13.1, 5.3 Hz, 3H), 1.70 (d, J = 12.4 Hz, 2H), 1.51 (td, J = 13.8, 10.2 Hz, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 749.8 [M+H]
+。
【0847】
化合物112の合成に従って化合物117を調製した。
【化349】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 14.31 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 8.91 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.46 (s, 1H), 7.35 (s, 1H), 6.95 (d, J = 7.6Hz, 2H), 7.09 (s, 1H), 6.61 (d, J = 7.6Hz, 2H), 4.40-4.39 (m, 2H), 4.28-4.24 (m,1H), 3.97 (s, 6H), 3.49-3.33 (m, 9H), 2.77-2.70 (m, 6H), 2.69-2.60 (m, 1H), 2.11-2.06 (m, 2H), 1.88-1.87 (m, 3H), 1.72-1.69 (m,2H), 1.55-1.50 (m, 2H), 1.54 (m, 3H), 1.27-1.22 (m, 2H)。LC-MS (ES
+): m/z 729.59 [M+H]
+。
【0848】
化合物112の合成に従って化合物118を調製した。
【化350】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 14.36 (s, 1H), 10.80 (s, 1H), 9.03 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.47 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.24 (bs, 1H), 6.55 (d, J = 14.7 Hz, 1H), 6.46 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.58-4.51 (m, 1H), 4.40 (bs, 2H), 4.29 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.04 (d, J = 3.6 Hz, 3H), 3.62 (s, 3H), 3.40-2.55 (m, 14H), 2.18-2.00 (m, 3H), 1.88-1.66 (m, 7H)。LCMS (ES
+): m/z;747.31 [M+H]
+。
【0849】
化合物112の合成に従って化合物119を調製した。
【化351】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.77 (s, 1H), 9.34 (bs, 1H), 8.36 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.77 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.66-7.58 (m, 3H), 7.11 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 6.97 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.62 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.68 (bs, 1H), 4.50-4.24 (m, 3H), 3.95 (s, 3H), 3.81 (m, 1H), 3.63-3.49 (m, 5H), 3.52 (m, 2H), 3.17 (m, 2H), 2.83-2.69 (m, 6H), 2.60 (m, 2H), 2.11-2.01 (m, 3H), 1.88-1.82 (m, 3H), 1.72-1.69 (m, 2H), 1.56-1.50 (m, 2H)。LCMS (ES
+): m/z;723.57 [M+H]
+。
【0850】
化合物112の合成に従って化合物120を調製した。
【化352】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6):δ 14.28 (bs, 1H), 10.91 (s, 1H), 8.92 (bs, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.46 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.17 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.95 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.17 (q, J = 5.2 Hz, 10.8 Hz, 1H), 4.40 (d, J = 4.0 Hz, 2H), 4.03 (s, 3H), 3.82 (t, J = 11.2 Hz, 1H), 3.62 (m, 4H), 3.42 (m, 4H), 2.85 (m, 8H), 2.18 (m, 4H), 1.83 (dd, J = 10.4 Hz, 4H), 1.56 (m, 2H)。LCMS (ES
+): m/z;730.6 [M+H]
+-
【0851】
化合物112の合成に従って化合物121を調製した。
【化353】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.76 (s, 1H), 8.93 (s, 1H), 8.44-8.27 (m, 1H), 7.86-7.67 (m, 1H), 7.67-7.53 (m, 2H), 7.28 (dd, J = 20.6, 1.5 Hz, 2H), 7.07-6.83 (m, 2H), 6.62 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 4.43 (d, J = 4.6 Hz, 2H), 4.26 (dd, J = 11.3, 4.8 Hz, 1H), 3.96 (s, 3H), 3.82 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 3.70-3.48 (m, 6H), 3.38 (q, J = 11.9 Hz, 2H), 2.93-2.65 (m, 6H), 2.60 (s, 1H), 2.54 (s, 4H), 2.08 (tt, J = 11.9, 5.8 Hz, 2H), 1.85 (td, J = 12.4, 4.4 Hz, 3H), 1.75-1.65 (m, 2H), 1.52 (dd, J = 12.2, 3.7 Hz, 2H)。LCMS (ES
+): m/z;739.1 [M+H]
+。
【0852】
化合物112の合成に従って化合物122を調製した。
【化354】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.76 (s, 1H), 9.56 (s, 1H), 9.48 (s, 1H), 8.76 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.89 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.68 (dd, J = 8.0, 1.7 Hz, 1H), 7.61 (t, J = 1.8 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 6.99-6.86 (m, 2H), 6.61 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 4.46 (s, 2H), 4.26 (dd, J = 11.3, 4.8 Hz, 1H), 3.80 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 3.61 (s, 5H), 3.48 (d, J = 11.5 Hz, 2H), 3.27 (s, 2H), 2.88-2.54 (m, 7H), 2.12-1.95 (m, 3H), 1.88 (td, J = 12.5, 4.5 Hz, 3H), 1.71 (d, J = 12.5 Hz, 2H), 1.52 (q, J = 13.0, 11.4 Hz, 2H), 1.24 (s, 1H)。LCMS (ES
+): m/z;760.7 [M+H]
+。
【0853】
化合物112の合成に従って化合物123を調製した。
【化355】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6):δ 1.38-1.48 (m, 1H); 1.56-1.90 (m, 5H); 2.05-2.18 (m, 2H); 2.52-2.62 (m, 2H); 2.68-2.78 (m, 2H); 2.84-2.90 (m, 1H); 2.87 (s, 3H); 2.96-3.04 (m, 1H); 3.10-3.20 (m, 1H); 3.60-3.90 (m, 9H); 4.20-4.40 (m, 2H); 6.62 (d, J = 8.4 Hz, 2H); 6.96 (d, J = 8.4 Hz, 2H); 7.43 (s, 1H); 7.50-7.67 (m, 4H); 7.72 (d, J = 8.0 Hz, 1H); 8.00 (dd, J1 = 2.8 Hz, J2 = 9.2 Hz, 1H); 10.78 (s, 1H)。LCMS (ES
+): m/z;813.26 [M+H]
+
【0854】
化合物112の合成に従って化合物124を調製した。
【化356】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 1.38-1.48 (m, 1H); 1.56-1.90 (m, 5H); 2.05-2.20 (m, 2H); 2.52-2.80 (m, 3H); 2.82-2.92 (m, 1H); 2.85 (s, 3H); 3.10-3.20 (m, 1H); 3.35-3.75 (m, 4H); 3.61 (s, 3H); 3.89 (s, 3H); 3.90-4.70 (m, 6H); 6.61 (d, J = 8.4 Hz, 2H); 6.95 (d, J = 8.4 Hz, 2H); 7.01-7.04 (m, 2H); 7.63 (d, J = 6.0 Hz, 1H); 7.98 (s, 1H); 8.75 (d, J = 6.0 Hz, 1H); 9.48 (s, 1H); 10.77 (s, 1H)。LCMS (ES
+): m/z;760.51 (M+H)+
【0855】
化合物112の合成に従って化合物125を調製した。
【化357】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 1.38-1.48 (m, 1H); 1.58-1.78 (m, 4H); 1.80-2.15 (m, 3H); 2.30-2.42 (m, 1H); 2.50-2.62 (m, 3H); 2.66-2.76 (m, 3H); 2.76 (s, 3H); 2.95-3.10 (m, 2H); 3.52-3.70 (m, 2H); 3.59 (s, 3H); 3.76 (s, 2H); 3.88 (s, 3H); 4.12-4.30 (m, 2H); 5.67 (d, J = 7.6 Hz, 1H); 6.61 (d, J = 8.8 Hz, 2H); 6.95 (d, J = 8.4 Hz, 2H); 7.12 (d, J = 1.2 Hz, 1H); 7.18 (d, J = 1.2 Hz, 1H); 7.54 (d, J = 5.6 Hz, 1H); 7.94 (s, 1H); 8.74 (d, J = 5.6 Hz, 1H); 9.44 (s, 1H); 10.76 (s, 1H)。LCMS (ES
+): m/z 776.51 [M+H]
+
【0856】
化合物126の合成:
【化358】
DMF(10mL)中の化合物112-5(87.53mg、0.18mmol)の撹拌溶液にN-エチル-N-イソプロピル-プロパン-2-アミン(178.29μL、1.02mmol)、続いてHATU(155.68mg、0.41mmol)を添加した。10分後にDMF中の2-クロロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)安息香酸(0.08g、0.2mmol)を上記の反応混合物に添加し、TLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物を氷冷水混合物に注ぎ、得られた固体を濾過した。粗混合物を分取HPLCによって精製して、N-[1-[2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)ベンゾイル]-4-ピペリジル]-4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-N-メチル-ピペリジン-1-カルボキサミド(20.6mg、収率11.09%、純度95.69%、061)を褐色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.82 (s, 1H), 9.46 (bs, 1H), 8.74 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.61 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.23-7.17 (m, 2H), 6.96 (d, J = 8Hz, 2H), 6.61 (d, J = 8.4Hz, 2H), 4.62-4.61 (m, 1H), 4.28-4.24 (s, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.77 (m,2H),3.60-3.56 (m, 5H), 3.45-3.16 (m, 2H), 2.73-2.67 (m, 7H), 2.66-2.51 (m, 1H), 2.10-2.08 (m, 1H), 1.75-1.71 (m, 1H), 1.68-1.50 (m, 8H)。LCMS (ES
+): m/z 754.59 [M+H]
+。
【0857】
化合物126の合成に従って化合物127を調製した。
【化359】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.77 (s, 1H), 8.35 (dd, J = 8.0, 1.4 Hz, 1H), 7.82-7.62 (m, 2H), 7.56 (dt, J = 17.4, 6.4 Hz, 5H), 6.97 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.63 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 4.65 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 4.27 (dd, J = 11.4, 4.8 Hz, 1H), 3.83 (s, 1H), 3.58 (s, 5H), 3.48 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 3.17 (d, J = 14.1 Hz, 1H), 2.93-2.63 (m, 8H), 2.57 (dt, J = 24.1, 5.1 Hz, 1H), 2.49 (d, J = 2.1 Hz, 3H), 2.08 (dq, J = 8.8, 5.4, 4.9 Hz, 1H), 1.97-1.40 (m, 7H)。LCMS (ES
+): m/z 773.8 [M+H]
+。
【0858】
化合物126の合成に従って化合物128を調製した。
【化360】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.77 (s, 1H), 8.41 (dd, J = 8.9, 6.0 Hz, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.64-7.50 (m, 3H), 7.43 (td, J = 8.6, 2.5 Hz, 1H), 7.23 (dd, J = 10.5, 2.5 Hz, 1H), 6.97 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.63 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 4.65 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 4.27 (dd, J = 11.4, 4.8 Hz, 1H), 3.82 (s, 1H), 3.57 (s, 6H), 3.54-3.45 (m, 1H), 3.16 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 2.97-2.53 (m, 10H), 2.16-2.04 (m, 1H), 1.97-1.36 (m, 8H)。LCMS (ES
+): m/z 791.9 [M+H]
+。
【0859】
化合物126の合成に従って化合物129を調製した。
【化361】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.77 (s, 1H), 7.69-7.28 (m, 4H), 6.97 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 6.63 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 4.63 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 4.27 (dd, J = 11.3, 4.8 Hz, 1H), 3.80 (s, 1H), 3.60 (d, J = 12.6 Hz, 2H), 3.46 (s, 3H), 3.40 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 3.13 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 2.90-2.53 (m, 9H), 2.05 (d, J = 5.7 Hz, 7H), 1.94-1.40 (m, 10H)。LCMS (ES
+): m/z 751.7 [M+H]
+。
【0860】
化合物126の合成に従って化合物130を調製した。
【化362】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.77 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.78 (dd, J = 8.0, 1.6 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 4.8 Hz, 3H), 6.97 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.64 (s, 2H), 4.64 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 4.27 (dd, J = 11.4, 4.8 Hz, 1H), 3.80 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 3.61 (s, 5H), 3.45 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 3.15 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 2.96-2.51 (m, 10H), 2.16-2.02 (m, 1H), 1.95-1.35 (m, 10H)。LCMS (ES
+): m/z 763.8 [M+H]
+。
【0861】
化合物126の合成に従って化合物131を調製した。
【化363】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.77 (s, 1H), 8.00 (dd, J = 9.3, 2.5 Hz, 1H), 7.67-7.61 (m, 3H), 7.60-7.55 (m, 2H), 7.53 (s, 1H), 6.97 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 6.65-6.60 (m, 2H), 4.65 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 4.27 (dd, J = 11.4, 4.8 Hz, 1H), 3.83 (s, 0H), 3.62 (s, 1H), 3.59 (s, 4H), 3.47 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 3.26-3.09 (m, 1H), 2.90-2.65 (m, 7H), 2.62-2.53 (m, 1H), 2.14-2.05 (m, 1H), 1.93-1.80 (m, 1H), 1.79-1.45 (m, 8H), 1.28-1.20 (m, 1H)。LCMS (ES
+): m/z 791.284 [M+H]
+
【0862】
化合物126の合成に従って化合物132を調製した。
【化364】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.76 (s, 1H), 9.47 (s, 1H), 8.74 (d, J=5.6 Hz, 1H), 8.00 (s,1H), 7.64 (d, J=5.6 Hz 1H), 7.04 (d, J=6.4 Hz, 2H), 6.96 (d, J=8.4 Hz 2H), 6.61 (d, J=8.4 Hz, 2H), 4.63 (m, 2H), 4.28-4.24 (m,1H), 3.90 (s, 3H), 3.86 (m, 1H), 3.60 (m, 6H), 3.15 (m, 1H), 2.82-2.71 (m, 4H), 2.58-2.55 (m, 1H), 2.11-2.07 (m,1H), 1.87-1.84 (m, 1H), 1.71-1.51 (m, 4H), 1.51-1.22 (m,6H)。LCMS (ES
+): m/z 738.64 [M+H]
+。
【0863】
化合物126の合成に従って化合物133を調製した。
【化365】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.77 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.00 (dd, J = 24.7, 8.8 Hz, 4H), 6.62 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 4.62 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 4.27 (dd, J = 11.4, 4.8 Hz, 1H), 3.81 (t, J = 15.5 Hz, 5H), 3.60 (d, J = 12.6 Hz, 2H), 3.45 (s, 3H), 3.33 (s, 1H), 3.11 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 2.86-2.59 (m, 9H), 2.06 (d, J = 6.0 Hz, 6H), 1.99-1.79 (m, 1H), 1.79-1.38 (m, 8H), 1.33-1.16 (m, 1H)。LCMS (ES
+): m/z 731.1 [M+H]
+。
【0864】
化合物126の合成に従って化合物134を調製した。
【化366】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 14.30 (s, 1H), 10.77 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.17-6.94 (m, 4H), 6.62 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 4.63 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 4.29-4.25 (m, 1H), 3.94 (d, J = 15.5 Hz, 3H), 3.78-3.56 (m, 8H), 3.44-3.11 (m, 1H), 2.88-2.67 (m, 7H), 2.60-2.55 (m, 1H), 2.07-2.06 (m, 1H), LCMS (ES
+): m/z 727.67 [M+H]
+。
【0865】
化合物126の合成に従って化合物135を調製した。
【化367】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.76 (s, 1H), 8.34 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.81-7.63 (m, 1H), 7.63-7.50 (m, 1H), 7.03-6.90 (m, 2H), 6.77 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 6.62 (dd, J = 7.2, 5.1 Hz, 2H), 4.63 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 4.26 (dd, J = 11.4, 4.8 Hz, 1H), 3.79 (d, J = 17.9 Hz, 7H), 3.55 (d, J = 27.7 Hz, 13H), 2.95-2.54 (m, 9H), 2.09 (dt, J = 8.8, 4.8 Hz, 1H), 1.86 (qd, J = 12.1, 4.6 Hz, 1H), 1.69 (d, J = 9.4 Hz, 3H), 1.62-1.39 (m, 3H)。LCMS (ES
+): m/z 749.1 [M+H]
+。
【0866】
化合物126の合成に従って化合物136を調製した。
【化368】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.76 (s, 1H), 8.34 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.83-7.69 (m, 1H), 7.67-7.54 (m, 3H), 7.26-7.10 (m, 2H), 6.96 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.61 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 4.64 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 4.26 (dd, J = 11.3, 4.8 Hz, 1H), 3.98-3.74 (m, 4H), 3.58 (s, 5H), 3.39 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 3.14 (t, J = 11.8 Hz, 1H), 2.98-2.55 (m, 11H), 2.19-2.02 (m, 1H), 2.02-1.79 (m, 1H), 1.79-1.39 (m, 7H)。LCMS (ES
+): m/z 753.1 [M+H]
+。
【0867】
化合物126の合成に従って化合物137を調製した。
【化369】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.77 (s, 1H), 8.00-7.14 (m, 3H), 6.96 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.63 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 4.27 (dd, J= 11.3, 4.8 Hz, 1H), 3.98 (s, 1H), 3.58 (d, J = 12.4 Hz, 2H), 3.46 (d, J = 5.5 Hz, 3H), 3.42-3.08 (m, 1H), 2.98-2.52 (m, 9H), 2.45-2.17 (m, 1H), 2.18-1.98 (m, 7H), 1.98-1.71 (m, 2H), 1.71-1.40 (m, 5H), 1.42-0.91 (m, 3H), 0.52 (d, J = 45.0 Hz, 4H)。。LCMS (ES
+): m/z 777.7 [M+H]
+。
【0868】
化合物126の合成に従って化合物138を調製した。
【化370】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.78 (s, 1H), 9.49 (s, 1H), 8.75 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.85-7.38 (m, 5H), 6.99 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 6.62-6.29 (m, 2H), 4.65 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 4.30 (dd, J = 11.5, 4.8 Hz, 1H), 3.80 (d, J = 15.8 Hz, 1H), 3.61 (s, 5H), 3.47 (d, J = 13.1 Hz, 1H), 3.17 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 2.96-2.53 (m, 10H), 2.17-2.01 (m, 1H), 1.96-1.14 (m, 8H)。LCMS (ES
+): m/z 792.8 [M+H]
+。
【0869】
化合物126の合成に従って化合物139を調製した。
【化371】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.78 (s, 1H), 8.35 (dd, J = 8.1, 1.4 Hz, 1H), 7.82-7.68 (m, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.56 (dt, J = 17.0, 6.6 Hz, 4H), 6.99 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 6.52-6.37 (m, 2H), 4.65 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 4.31 (dd, J = 11.5, 4.8 Hz, 1H), 3.82 (s, 1H), 3.58 (s, 8H), 3.48 (d, J = 13.1 Hz, 1H), 3.17 (d, J = 13.8 Hz, 1H), 2.91-2.65 (m, 6H), 2.57 (dt, J = 17.6, 4.4 Hz, 1H), 2.17-1.99 (m, 1H), 1.87 (dt, J = 12.2, 6.0 Hz, 2H), 1.83-1.49 (m, 8H)。LCMS (ES
+): m/z 791.8 [M+H]
+。
【0870】
化合物126の合成に従って化合物140を調製した。
【化372】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.71 (s, 1H), 7.53 (s, 1H), 6.93 (dt, J = 11.4, 8.1 Hz, 3H), 6.51-6.33 (m, 2H), 4.55 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 4.24 (dd, J = 11.5, 4.8 Hz, 1H), 3.77 (d, J = 15.6 Hz, 4H), 3.54 (d, J = 12.7 Hz, 2H), 3.39 (s, 3H), 3.26 (s, 1H), 3.04 (dd, J = 13.7, 9.0 Hz, 1H), 2.85-2.56 (m, 8H), 2.56-2.47 (m, 1H), 1.99 (d, J = 6.0 Hz, 8H), 1.80 (dt, J = 12.3, 6.1 Hz, 1H), 1.59 (dd, J = 32.3, 19.9 Hz, 8H)。LCMS (ES
+): m/z 749.8 [M+H]
+。
【0871】
化合物126の合成に従って化合物141を調製した。
【化373】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.78 (s, 1H), 8.00 (dd, J = 9.3, 2.5 Hz, 1H), 7.81-7.43 (m, 7H), 6.99 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 6.53-6.35 (m, 2H), 4.65 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 4.30 (dd, J = 11.5, 4.8 Hz, 1H), 3.82 (s, 1H), 3.58 (s, 5H), 3.47 (d, J = 13.1 Hz, 1H), 3.17 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 2.93-2.62 (m, 7H), 2.57 (dt, J = 17.4, 4.2 Hz, 1H), 2.16-2.02 (m, 1H), 1.93-1.39 (m, 10H), 1.74-1.51 (m, 9H)。LCMS (ES
+): m/z 809.7 [M+H]
+
【0872】
化合物126の合成に従って化合物142を調製した。
【化374】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.78 (s, 1H), 9.50 (s, 1H), 8.75 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 7.69 (dd, J = 5.9, 2.0 Hz, 1H), 7.29-7.15 (m, 2H), 6.99 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 6.53-6.38 (m, 2H), 4.64 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 4.30 (dd, J = 11.6, 4.8 Hz, 1H), 3.87 (d, J = 15.5 Hz, 4H), 3.61 (s, 4H), 3.40 (s, 1H), 3.14 (t, J = 11.7 Hz, 1H), 2.92-2.62 (m, 9H), 2.61-2.53 (m, 1H), 2.18-1.98 (m, 1H), 1.86 (qd, J = 12.3, 4.6 Hz, 1H), 1.80-1.45 (m, 9H)。LCMS (ES
+): m/z 772.7 [M+H]
+。
【0873】
化合物126の合成に従って化合物143を調製した。
【化375】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.78 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.51-7.46 (m, 1H), 7.44-7.35 (m, 2H), 6.99 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 6.49-6.40 (m, 2H), 6.01 (s, 1H), 4.63 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 4.30 (dd, J = 11.5, 4.8 Hz, 1H), 3.80 (s, 1H), 3.61 (d, J = 12.7 Hz, 2H), 3.53 (s, 1H), 3.46 (s, 3H), 3.40 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 3.13 (s, 1H), 2.88-2.73 (m, 3H), 2.70 (ddd, J = 14.3, 9.3, 4.4 Hz, 4H), 2.57 (dt, J = 17.4, 4.2 Hz, 1H), 2.05 (d, J = 5.6 Hz, 7H), 1.87 (tt, J = 12.2, 6.2 Hz, 1H), 1.74 (s, 1H), 1.70-1.45 (m, 7H)。LCMS (ES
+): m/z 769.7 [M+H]
+。
【0874】
化合物91の合成に従って化合物144を調製した。
【化376】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.78 (s, 1H), 9.48 (s, 2H), 8.77 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.97 (d, J = 10.1 Hz, 2H), 7.71 (dd, J = 8.1, 1.7 Hz, 1H), 7.62 (t, J = 1.7 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 6.96 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 6.55-6.39 (m, 2H), 4.81 (s, 1H), 4.30 (dd, J = 11.6, 4.8 Hz, 1H), 3.80 (d, J = 12.0 Hz, 2H), 3.61 (s, 5H), 3.26 (s, 2H), 2.98 (s, 1H), 2.88-2.53 (m, 10H), 2.20-1.76 (m, 4H), 1.76-1.37 (m, 7H)。LCMS (ES
+): m/z 792.7 [M+H]
+。
【0875】
化合物145の合成:
【化377】
工程-1:ACN(30mL)中の4-[3-フルオロ-5-メトキシ-4-(4-ピペリジルメチル)フェニル]-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オンHCl(0.5g、1.02mmol)の撹拌溶液にTEA(0.309g、3.06mmol)を0℃で添加し、反応混合物を5分間撹拌した。反応混合物にtert-ブチル4-(クロロカルボニルアミノ)ピペリジン-1-カルボキシレート5(0.267g、1.02mmol)を添加し、反応混合物をTLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで2時間撹拌した。2時間後に反応混合物を水(30ml)でクエンチし、CH
2Cl
2(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して粗化合物を得た。粗化合物を逆相(ACN中の0.1%FA(水中))によって精製して、tert-ブチル4-[[4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]ピペリジン-1-カルボニル]アミノ]ピペリジン-1-カルボキシレート145-6(0.340g、収率37.45%、純度80.48%)を褐色の固体として得た。LCMS (ES
+): m/z 718.87 [M+H]
+
【0876】
工程-2:ジオキサン中4M HCl(5mL)中のtert-ブチル4-[[4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]ピペリジン-1-カルボニル]アミノ]ピペリジン-1-カルボキシレート145-6(0.340g、0.474mmol)の溶液をTLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで2時間撹拌した。完了後に反応混合物を濃縮乾固した。得られた固体をジエチルエーテル(2×20ml)でトリチュレートして、4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]-N-(4-ピペリジル)ピペリジン-1-カルボキサミドHCl 145-7(0.250g、収率72.54%、純度89.89%)を白色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 618.55 [M+H]+
【0877】
工程5:DMF(2mL)中の4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]-N-(4-ピペリジル)ピペラジン-1-カルボキサミド145-7(0.400g、0.648mmol)の撹拌溶液に炭酸カリウム(0.269g、1.95mmol)、続いて1-フルオロ-4-ニトロ-ベンゼン(0.091g、0.648mol)を添加し、LCMS及びTLCによってモニタリングしながら80℃で6時間撹拌した。完了後に反応混合物を氷冷水でクエンチし、得られた固体を濾過し、真空で乾燥させて、4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]-N-[1-(4-ニトロフェニル)-4-ピペリジル]ピペラジン-1-カルボキサミド145-9(0.450g、収率79.82%、純度85%)を黄色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 739.66 [M+H]+。
【0878】
工程6:MeOH(5mL)中の4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]-N-[1-(4-ニトロフェニル)-4-ピペリジル]ピペラジン-1-カルボキサミド145-9(0.45mg、0.609mmol)の撹拌溶液を10分間脱ガスし、続いて10%Pd/C(0.4g)を添加した。反応混合物を再び脱ガスし、TLC及びLCMSによってモニタリングしながら水素(バルーン)圧下にてRTで16時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、メタノール(20ml)で洗浄した。濾液を真空下で除去して、N-[1-(4-アミノフェニル)-4-ピペリジル]-4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキサミド145-10(0.2g、収率43.52%、純度93.93%)を黄色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 709.31 [M+H]+
【0879】
工程-7:DMF(3mL)中のN-[1-(4-アミノフェニル)-4-ピペリジル]-4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキサミド145-10(0.2g、0.282mmol)の撹拌溶液にNaHCO3(0.071g、0.846mmol)、続いて3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン11(0.270g、1.41mmol)を添加し、LCMS及びTLCによってモニタリングしながら70℃で44時間撹拌した。44時間後に反応混合物を氷冷水(20mL)に注ぎ、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、N-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-4-ピペリジル]-4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキサミド145-12(0.2g、収率74.10%、純度85.72%)を灰色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 820.06 [M+H]+。
【0880】
工程-8:TFA(2mL)中のN-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-4-ピペリジル]-4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキサミド145-12(0.15g、0.183mmol)の溶液をTLC及びLCMSによってモニタリングしながら70℃で2時間加熱した。2時間後に反応混合物を濃縮乾固した。粗化合物を分取HPLCによって精製して、N-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-4-ピペリジル]-4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキサミドTFAである化合物-145(0.019g、収率12.41%、純度97.22%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 14.34 (s, 1H), 10.82 (m, 2H), 9.88 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.70 (s, 1H),7.41-6.97 (m, 4H), 6.87-6.35 (m, 2H), 4.40-4.35 (m, 3H), 4.10-3.79 (s, 8H), 3.62 (s, 3H), 3.18-3.09 (m, 8H), 2.74-2.67 (m, 1H), 2.61-2.60 (m, 1H), 2.10-1.88 (m, 6H)。LCMS (ES+): m/z 700.61 [M+H]+。
【0881】
化合物146の合成:
【化378】
工程-1:DMF(10mL)中のピペリジン-4-オン(1.5g、15.13mmol)の撹拌溶液に炭酸カリウム(4.18g、30.26mmol)及び1-フルオロ-4-ニトロ-ベンゼン(2.14g、15.13mmol)を添加し、LCMS及びTLCによってモニタリングしながら80℃で16時間撹拌した。16時間後に反応物を氷冷水でクエンチし、固体沈殿物を濾過し、真空で乾燥させて、1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-オン146-3(0.85g、収率22.96%、純度90%)を黄色の固体として得た。
【0882】
工程-2:メタノール(20mL)中の1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-オン146-3(1.5g、6.81mmol)の撹拌溶液に水素化ホウ素ナトリウム(0.644g、17.03mmol)を添加し、TLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで3時間撹拌した。3時間後に反応塊をNH4Clの飽和溶液(15ml)でクエンチし、CH2Cl2(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-オール146-4(1.5g、収率77.88%、純度78.59%)を黄色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 223.28 [M+H]+。
【0883】
工程3:CH2Cl2(6mL)中の1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-オール146-4(1.5g、6.75mmol)の撹拌溶液にピリジン(0.800g、10.12mmol)をN2雰囲気下にて0℃で添加した。10分後にCH2Cl2(4mL)中のトリホスゲン(1.00g、3.37mmol)の溶液を反応混合物に添加し、TLCによってモニタリングしながらRTで1時間撹拌した。1時間後に反応塊を濃縮乾固して、[1-(4-ニトロフェニル)-4-ピペリジル]カルボノクロリデート146-5(1.5g、3.95mmol、収率58.55%、純度75%)を淡黄色のゴム状の粗化合物として得た。
【0884】
工程-4:乾燥CH2Cl2(15ml)中のtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート146-6(1.47g、7.90mmol)の溶液にDIPEA(0.680g、5.27mmol)をN2雰囲気下にて0℃で添加した。10分後にCH2Cl2(5mL)中の[1-(4-ニトロフェニル)-4-ピペリジル]カルボノクロリデート146-5(1.5g、5.27mmol)の溶液を反応混合物に0℃で添加し、TLCによってモニタリングしながらRTで1時間撹拌した。1時間後に反応混合物を冷水(20mL)でクエンチし、CH2Cl2(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、1-(tert-ブチル)4-(1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)ピペラジン-1,4-ジカルボキシレート146-7(1.7g、3.01mmol、収率57.08%、純度76.87%)を黄色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 435.21 [M+H]+。
【0885】
工程5:MeOH:エタノール(5mL:5mL)中の1-(tert-ブチル)4-(1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)ピペラジン-1,4-ジカルボキシレート(1.7g、3.91mmol)の撹拌混合物を10分間脱ガスし、続いて10%Pd/C(2g)を添加した。反応混合物を再び脱ガスし、TLC及びLCMSによってモニタリングしながら水素(バルーン)圧下にてRTで3時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、メタノール(20ml)で洗浄した。濾液を真空下で除去して、1-(1-(4-アミノフェニル)ピペリジン-4-イル)4-(tert-ブチル)ピペラジン-1,4-ジカルボキシレート146-8(1.5g、3.34mmol、収率85.30%、純度90%)を黄色の固体として得た。1H-NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ 6.73 (d, J = 6.8 MHz, 2H), 6.53 (d, J = 7.2 MHz, 2H), 4.98 (bs,2H), 3.32 (m, 6H), 3.13-3.10 (m,4H), 2.86-2.84 (m, 2H), 1.91-1.85 (m, 2H), 1.65-1.60 (m, 2H)
【0886】
工程6:DMF(3mL)中の1-(1-(4-アミノフェニル)ピペリジン-4-イル)4-(tert-ブチル)ピペラジン-1,4-ジカルボキシレート146-8(0.5g、1.24mmol)の撹拌溶液に3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン9(0.712g、3.71mmol)、NaHCO3(0.519g、6.18mmol)を添加し、LCMS及びTLCによってモニタリングしながら80℃で3時間撹拌した。3時間後に反応物を氷冷水(20mL)でクエンチし、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、1-(tert-ブチル)4-(1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペリジン-4-イル)ピペラジン-1,4-ジカルボキシレート146-10(0.450g、0.702mmol、収率56.80%、純度80.45%)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 516.81 [M+H]+。
【0887】
工程-7:CH2Cl2(2mL)中の1-(tert-ブチル)4-(1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペリジン-4-イル)ピペラジン-1,4-ジカルボキシレート146-10(0.5g、0.969mmol)の撹拌溶液にトリフルオロ酢酸(1.11g、9.70mmol)を0℃で添加し、TLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで2時間撹拌した。2時間後に反応混合物を濃縮乾固した。粗化合物を逆相カラムクロマトグラフィーによって精製して、[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-4-ピペリジル]ピペラジン-1-カルボキシレートTFA塩146-11(0.15g、収率26.29%、純度90%)を緑色の固体として得た。1H-NMR (DMSO-d6, 400 MHz)δ 10.8 (s, 1H), 8.90 (m, 3H), 7.33 (1H), 6.75 (m, 2H), 4.95-4.85 (m, 1H), 4.45-4.35 (m, 3H), 4.10-3.90 (m, 1H), 3.50-3.34 (m, 8H), 3.16-3.13 (m,5H), 2.74-2.60 (m, 2H), 2.58-2.50 (m, 2H)。
【0888】
工程-8:ACN(10ml)中の[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-4-ピペリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート146-11(0.100g、0.240mmol)の撹拌溶液に4Å分子篩(0.05g)、酢酸(0.014g、0.240mmol)及び無水酢酸ナトリウム(0.059g、0.722mmol)を添加した。得られた溶液を10分間撹拌した後、2-フルオロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド112-6(0.072g、0.240mmol)を添加し、反応混合物を70℃で3時間加熱し、その後それをRTで冷却し、SiliaBondシアノ水素化ホウ素(0.069g、1.20mmol)を添加した。反応をLCMS及びTLCによってモニタリングしながらRTで12時間撹拌を続けた。12時間後に反応塊を濾過し、濃縮し、分取HPLCによって精製して、[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-4-ピペリジル]4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボキシレートTFA塩である化合物146(0.036g、収率18.10%、純度97.51%)を得た。1H-NMR (DMSO-d6, 400 MHz)δ 14.38 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 9.87 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.35-7.22 (m, 4H), 6.776 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 4.94-4.85 (m,1H), 4.30 (s,3H), 4.01 (s, 3H), 3.62 (s, 3H),3.52-3.16 (m, 12H), 2.75-2.70 (m,1H), 2.61-2.60 (m,1H), 2.18-2.06 (m, 6H)。LCMS (ES+): m/z 701.54 [M+H]+。
【0889】
化合物147の合成:
【化379】
工程-1:アセトニトリル(500mL)中の化合物4-[2-(4-ピペリジル)エチル]ピペリジン147-1(0.5g、2.55mmol)の撹拌溶液に炭酸セシウム(0.829g、2.55mmol)を添加し、15分間撹拌した後、1-フルオロ-4-ニトロ-ベンゼン(0.179g、1.27mmol)を添加した。反応混合物をTLCによってモニタリングしながら70℃で2時間還流させた。完了後に反応混合物を水(200ml)で希釈し、酢酸エチル(2×200ml)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して粗化合物を得た。粗化合物を順相カラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ100~200、酢酸エチル中50%のpetエーテルを溶離液として用いる)によって精製して、1-(4-ニトロフェニル)-4-[2-(4-ピペリジル)エチル]ピペリジン147-3(0.32g、0.957mmol、収率37.61%、純度95%)を黄色の固体として得た。
【0890】
工程-2:THF(10mL)中の1-(4-ニトロフェニル)-4-[2-(4-ピペリジル)エチル]ピペリジン147-3(0.32g、1.01mmol)にトリエチルアミン(0.306g、3.02mmol)を添加し、続いてtert-ブトキシカルボニルtert-ブチルカーボネート(0.330g、1.51mmol)を添加し、TLCによってモニタリングしながらRTで2時間撹拌した。完了後に反応混合物を水(50ml)で希釈し、10%MeOH:DCM(2×100ml)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗化合物を得た。粗化合物を順相カラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ100~200、酢酸エチル中40%のpetエーテルを溶離液として用いる)によって精製して、tert-ブチル4-[2-[1-(4-ニトロフェニル)-4-ピペリジル]エチル]ピペリジン-1-カルボキシレート147-4(0.240g、0.563mmol、収率55.88%、純度98%)を黄色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 358.80 [M+Na]+
【0891】
工程-3:EtOAc(10mL)及びメタノール(10mL)中のtert-ブチル4-[2-[1-(4-ニトロフェニル)-4-ピペリジル]エチル]ピペリジン-1-カルボキシレート147-4(0.24g、0.574mmol)の撹拌溶液に10%ウェットPd-C(0.244g、2.30mmol)を添加し、反応混合物をLCMS及びTLCによってモニタリングしながらH2バルーン圧下で2時間撹拌した。反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、濾液を濃縮した。粗化合物を(シリカゲルメッシュ100~200、溶離液:酢酸エチル中40%のpetエーテル)カラムクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチル4-[2-[1-(4-アミノフェニル)-4-ピペリジル]エチル]ピペリジン-1-カルボキシレート147-5(0.23g、0.540mmol、収率93.96%、純度91%)を無色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 388.49 [M+H]+。
【0892】
工程-4:DMF(25mL)中のtert-ブチル4-(2-(1-(4-アミノフェニル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート147-5(0.230g、0.593mmol)の撹拌溶液に3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(0.341g、1.78mmol)、NaHCO3(0.299g、3.56mmol)を添加し、反応混合物をTLC及びLCMSによってモニタリングしながら50℃で24時間撹拌した。反応物を氷冷水(100mL)でクエンチし、EtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗化合物を得た。粗化合物を順相カラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ100~200、酢酸エチル中50%→60%のpetエーテルを溶離液として用いる)によって精製して、tert-ブチル4-(2-(1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート147-6(0.25g、0.451mmol、収率76.03%、純度90%)を褐色の固体として得た。
【0893】
工程-5:CH2Cl2(2ml)中の化合物tert-ブチルtert-ブチル4-[2-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-4-ピペリジル]エチル]ピペリジン-1-カルボキシレート147-6(0.23g、0.461mmol)の撹拌溶液にトリフルオロ酢酸(1.05g、9.22mmol)を0℃で添加し、TLCによってモニタリングしながら反応混合物をRTで2時間撹拌した。完了後に反応混合物を減圧下で濃縮し、粗化合物をエーテルでトリチュレートして、3-[4-[4-[2-(4-ピペリジル)エチル]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩147-7(0.2g、0.347mmol、収率50.93%、純度89%)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 399.30 [M+H]+。
【0894】
工程-6:メタノール(5mL)、DCE(5mL)中の3-[4-[4-[2-(4-ピペリジル)エチル]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン147-7(0.132g、0.331mmol)の撹拌溶液に4Å分子篩(0.1g)、AcOH(0.019g、0.331mmol)及び無水酢酸ナトリウム(0.054g、0.663mmol)を添加した。得られた溶液を10分間撹拌し、2-フルオロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド147-8(0.1g、0.331mmol)を添加し、反応混合物を70℃で3時間加熱した。反応混合物をRTに冷却し、Siliabondシアノ水素化ホウ素(0.1g、1.659mmol)を添加し、LCMSによってモニタリングしながら16時間撹拌した。反応塊をセライトベッドに通して濾過し、濾液を真空下で濃縮し、分取HPLCによって精製して、3-[4-[4-[2-[1-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-4-ピペリジル]エチル]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩である化合物147(0.04g、収率14.48%、純度95.86%)を薄緑色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 14.32 (s, 1H), 10.82 (s, 2H), 9.28 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.37-7.22 (m, 4H), 6.76 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.38 (bs, 1H), 4.38 (bs, 1H), 4.28 (bs, 2H), 4.01 (s, 3H), 3.62 (s, 3H), 3.51-3.45 (m, 6H), 3.04-3.02 (m, 2H), 2.74-2.60 (m, 2H), 2.08-2.06 (m, 1H), 1.93-1.85 (m, 5H)1.52-1.25 (m, 10H)。LCMS (ES+): m/z 684.57 [M+H]+。
【0895】
化合物147の合成に従って化合物148を調製した。
【化380】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 14.45 (bs, 1H), 10.80 (s, 1H), 8.92 (bs, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.45 (s, 1H), 7.34 (s, 1H), 6.58-6.45 (m, 2H), 4.49-4.37 (m, 3H), 3.98 (s, 3H), 3.63 (s, 3H), 3.46-3.12 (m, 8H), 2.76-2.56 (m, 2H), 2.11-2.09 (m, 1H), 1.98-1.86 (m, 5H), 1.57-1.28 (m, 10H)。LCMS (ES
+): m/z 718.53 [M+H]
+。
【0896】
化合物147の合成に従って化合物149を調製した。
【化381】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.77 (s, 1H), 9.47 (s, 1H), 8.98 (s, 1H), 8.76 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.54 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.32 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.29-7.19 (m, 2H), 7.03-6.82 (m, 2H), 4.53-4.28 (m, 3H), 3.95 (s, 3H), 3.61 (s, 3H), 3.48 (d, J = 11.8 Hz, 2H), 3.18 (q, J = 11.4, 10.9 Hz, 2H), 2.86-2.53 (m, 6H), 2.07 (dt, J = 8.8, 4.3 Hz, 1H), 1.97-1.82 (m, 3H), 1.68 (d, J = 11.4 Hz, 2H), 1.58-1.35 (m, 2H), 1.25 (s, 8H)。LCMS (ES
+): m/z 779.7 [M+H]
+。
【0897】
化合物147の合成に従って化合物150を調製した。
【化382】
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6):δ 10.77 (s, 1H), 9.44 (s, 1H), 8.73 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.53 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.13 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 7.07 (s, 1H), 6.81 (t, J = 9.3 Hz, 1H), 6.51-6.47 (m, 1H), 6.40 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 5.77 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.26-4.24 (m, 1H), 3.85 (s, 3H), 3.59 (s, 5H), 3.09 (d, J = 10.3 Hz, 2H), 2.83 (d, J = 11.0 Hz, 2H), 2.71-2.66 (m, 1H), 2.58-2.49 (m, 2H), 2.07 (t, J = 11.1 Hz, 3H), 1.84-1.82 (m, 1H), 1.67-1.59 (m, 4H), 1.15-1.05 (m, 11H)。LCMS (ES
+): m/z 729.5 [M+H]
+。
【0898】
化合物151の合成:
【化383】
工程-1:THF(250mL)中のTMS-アセチレン(12.63g、128.6mmol)の撹拌溶液にn-ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M)(51.4mL、128.6mmol)を-78℃で添加し、-78℃で30分間撹拌した。次いで、これにTHF(50mL)中のベンジル4-オキソピペリジン-1-カルボキシレート(25g、107.2mmol)の溶液を-78℃で滴加し、同じ温度で1時間撹拌した。次いで、反応の進行をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を16時間かけて室温まで温めた。反応の完了後に、これを飽和塩化アンモニウム溶液(50mL)の添加によってクエンチし、EtOAc(2×100mL)を用いて抽出を行った。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。
【0899】
工程-2:THF(400mL)中のベンジル4-ヒドロキシ-4-(2-トリメチルシリルエチニル)ピペリジン-1-カルボキシレート151-2(50.0g、150.8mmol)の撹拌溶液にTBAF(THF中1M)(150.8mL、150.8mmol)を0℃で添加し、反応の進行をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を15分かけて室温まで温めた。完了後に飽和塩化アンモニウム溶液(100mL)をこれに添加し、酢酸エチル(2×100mL)を用いて抽出を行った。次いで、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。
【0900】
工程-3:アルゴンガスをTHF(150mL)中のベンジル4-エチニル-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボキシレート151-3(15.0g、57.8mmol)及びtert-ブチル4-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシレート151-4(19.17g、57.8mmol)の溶液に10分間パージした後、Pd(PPh3)2Cl2(2.03g、2.89mmol)、トリエチルアミン(105.3g、1040mmol)及びCuI(1.10g、5.78mmol)を添加した。次いで、反応の進行をLCMS及びTLCによってモニタリングしながら反応混合物を70℃で16時間撹拌した。完了後にこれを常温に冷却し、水(100mL)をこれに添加した。酢酸エチル(2×50mL)を用いて抽出を行った。合わせた有機抽出物をブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400メッシュのシリカゲル、pet-エーテル中0%→100%の酢酸エチルの勾配溶出を用いる)によって精製して、所望の化合物であるtert-ブチル4-[2-(1-ベンジルオキシカルボニル-4-ヒドロキシ-4-ピペリジル)エチニル]-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシレート151-5(38g、86.3mmol、収率89%、純度99%)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 463.3 [M+Na]+。
【0901】
工程-4:MeOH(100mL)中のtert-ブチル4-[2-(1-ベンジルオキシカルボニル-4-ヒドロキシ-4-ピペリジル)エチニル]-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシレート151-5(10g、22.7mmol)の撹拌溶液に10%Pd/C(5g)を添加し、反応の進行をLCMSによってモニタリングしながら反応混合物をH2雰囲気(圧力60psi)下で48時間撹拌した。反応の完了後に触媒をセライトに通して濾別し、MeOH(50mL×2)で洗浄した。合わせた有機層を減圧下で蒸発させて、粗化合物tert-ブチル4-[2-(4-ヒドロキシ-4-ピペリジル)エチル]ピペリジン-1-カルボキシレート151-6(7.0g、22.4mmol、定量的収率、純度82%)を黄色の粘稠な油として得た。
【0902】
工程-5:DCM(65mL)中のtert-ブチル4-[2-(4-ヒドロキシ-4-ピペリジル)エチル]ピペリジン-1-カルボキシレート151-6(6.5g、20.81mmol)及びピリジン(3.29g、41.62mmol)の撹拌溶液にクロロギ酸ベンジル(トルエン中50%)(5.32g、31.21mmol)を-10℃で滴加し、反応混合物を3時間かけて室温まで温めた。出発物質の完全な消費後に(LCMSによって示される)、揮発性物質を減圧下で除去し、残渣をTHF(25mL)に溶解した。次いで、これに1N NaOHの水溶液(60mL)を添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、酢酸エチル(2×50mL)を用いて抽出を行い、合わせた有機層をブライン溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400メッシュのシリカゲル、pet-エーテル中0%→100%の酢酸エチルの勾配溶出を用いる)によって精製して、ベンジル4-[2-(1-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジル)エチル]-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボキシレート(3.8g、8.40mmol、収率40.9%、純度98%)を粘稠な油として得た。
【0903】
工程-6:DCM(50mL)中のベンジル4-[2-(1-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジル)エチル]-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボキシレート151-7(4.7g、10.52mmol)の撹拌溶液にDAST(2.54g、15.79mmol)を-20℃で添加し、反応の進行をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を同じ温度で15分間撹拌した。反応の完了後に、これを飽和重炭酸ナトリウム溶液(40mL)の添加によってクエンチし、DCM(2×50mL)を用いて抽出を行った。合わせた有機抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。得られた粗物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400メッシュのシリカゲル、pet-エーテル中0%→100%の酢酸エチルの勾配溶出を用いる)によって精製して、所望の化合物であるベンジル4-[2-(1-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジル)エチル]-4-フルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート151-8(3.7g、7.17mmol、収率78%、純度86%)を薄黄色の液体として得た。
【0904】
工程-7:1,4-ジオキサン(15mL)中のベンジル4-[2-(1-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジル)エチル]-4-フルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート151-8(3.7g、8.25mmol)の撹拌溶液に1,4-ジオキサン(18.5mL)中のHClの4M溶液を0℃で添加し、反応の進行をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を2時間かけて室温まで温めた。反応の完了後に揮発性物質を減圧下で蒸発させ、ジエチルエーテル(20mL)を残渣に添加した。これを15分間撹拌し、得られた固体を濾過し、ジエチルエーテル(5mL×2)で洗浄し、乾燥させて、所望の化合物であるベンジル4-フルオロ-4-[2-(4-ピペリジル)エチル]ピペリジン-1-カルボキシレート151-9(3.2gのHCl塩、8.06mmol、定量的収率、純度97%)を白色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 349.44 [M+H]+。
【0905】
工程-8:アセトニトリル(30mL)中のベンジル4-フルオロ-4-[2-(4-ピペリジル)エチル]ピペリジン-1-カルボキシレート151-9(3.7g、9.61mmol)の撹拌溶液にDIPEA(8.27mL、48.0mmol)を添加し、15分間撹拌した後、1,2-ジフルオロ-4-ニトロ-ベンゼン151-10(1.68g、26.85mmol)を添加した。反応の進行をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を室温で16時間撹拌した。完了後に飽和重炭酸ナトリウム溶液(50mL)をこれに添加し、酢酸エチル(3×50mL)を用いて抽出を行った。合わせた有機抽出物をブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。得られた粗物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400メッシュ、pet-エーテル中0%→100%の酢酸エチルの勾配溶出を用いる)によって精製して、所望の化合物であるベンジル4-フルオロ-4-[2-[1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-4-ピペリジル]エチル]ピペリジン-1-カルボキシレート151-11(3.4g、6.76mmol、収率73%、純度97%)を黄色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 488.45 [M+H]+。
【0906】
工程-9:MeOH(22mL)中の4-フルオロ-4-[2-[1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-4-ピペリジル]エチル]ピペリジン-1-カルボキシレート151-11(3.4g、6.97mmol)の撹拌溶液に亜鉛粉末(5.93g、90.65mmol)及び塩化アンモニウムの水溶液(5.60g、104.55mmol、10mLの水中)を室温で添加した。反応の進行をLCMS及びTLCによってモニタリングしながら反応混合物を70℃で3.5時間撹拌した。完了後に、これを室温に冷却し、亜鉛粉末をセライトベッドに通して濾別した。これをMeOH(10mL×2)で洗浄し、濾液を減圧下で蒸発させた。水(30mL)を残渣に添加し、EtOAc(30mL×2)を用いて抽出を行った。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400メッシュのシリカゲル、pet-エーテル中の0%→100%の酢酸エチルの勾配溶出を用いる)によって精製して、所望の化合物であるベンジル4-[2-[1-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)-4-ピペリジル]エチル]-4-フルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート151-12(2.8g、5.94mmol、収率85.12%、純度97%)を薄茶色の固体として得た。
【0907】
工程-10:DMF(28mL)中のベンジル4-[2-[1-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)-4-ピペリジル]エチル]-4-フルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート151-12(2.8g、6.12mmol)の撹拌溶液に重炭酸ナトリウム(3.08g、36.72mmol)及び3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(7.05g、36.72mmol)を添加した。反応の進行をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を封管内にて70℃で16時間撹拌した。反応の完了後に、これを室温に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム溶液(25mL)をこれに添加した。酢酸エチル(3×70mL)を用いて抽出を行った。合わせた有機層を水(50mL×2)、ブライン(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400メッシュのシリカゲル、pet-エーテル中0%→100%の酢酸エチルの勾配溶出を用いる)によって精製して、所望の化合物であるベンジル4-[2-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]-4-ピペリジル]エチル]-4-フルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート151-14(2.46g、4.15mmol、収率67.86%、純度96%)を紫色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 435.34 [M+H]+。
【0908】
工程-11:EtOAc(4mL)及びTHF(2mL)中のベンジル4-[2-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]-4-ピペリジル]エチル]-4-フルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(0.58g、1.02mmol)の撹拌溶液に10%Pd/C(108mg)を添加し、反応混合物を水素雰囲気(ブラダー)下で48時間撹拌した。反応の完了後に(LCMSによって示される)、触媒をセライトに通して濾別し、EtOAc(10mL×2)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、残渣を乾燥させて、粗生成物である3-[3-フルオロ-4-[4-[2-(4-フルオロ-4-ピペリジル)エチル]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(435mg、0.821mmol、収率80.48%、純度82%)を粘稠な褐色の油として得た。LCMS (ES+): m/z 435.34 [M+H]+。
【0909】
工程-12:MeOH(12mL)及びDCE(12mL)中の3-[3-フルオロ-4-[4-[2-(4-フルオロ-4-ピペリジル)エチル]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.479g、1.1mmol)の撹拌溶液にNaOAc(0.272g、3.31mmol)、MS(0.35g)及びAcOH(0.132g、2.2mmol)を添加した。次いで、これに2-クロロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(0.35g、1.1mmol)を添加し、反応塊を80℃で3時間撹拌した。次いで、これを0℃に冷却した後、Si-CNBH3(0.347g、5.5mmol)をこれに添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。次いで、これをセライトのパッドに通して濾過し、DCE-MeOH(1:1;3×5mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。得られた粗物質を分取HPLCによって精製して、所望の化合物である3-[4-[4-[2-[1-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-4-フルオロ-4-ピペリジル]エチル]-1-ピペリジル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(TFA塩)(63mg、0.073mmol、収率6.60%、純度98.34%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 1.28-1.48 (m, 5H); 1.60-2.10 (m, 10H); 2.55-2.80 (m, 2H); 3.10-3.45 (m, 8H); 3.62 (s, 3H); 4.03 (s, 3H); 4.25-4.32 (m, 1H); 4.45-4.60 (m, 2H); 6.40-6.60 (m, 2H); 6.80-7.10 (m, 1H); 7.35 (s, 1H); 7.47 (s, 1H); 7.72 (s, 1H); 8.21 (s, 1H); 9.12 & 9.32 (two bs, 1H); 10.80 (s, 1H); 14.35 (bs, 1H)。LCMS (ES+): m/z 736.53 (M+H)+,
【0910】
化合物151の合成に従って化合物152を調製した。
【化384】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 0.80-1.40 (m, 6H); 1.50-1.90 (m, 10H); 2.04-2.10 (m, 1H); 2.30-2.42 (m, 2H); 2.52-2.60 (m, 1H); 2.62-2.78 (m, 3H); 3.05-3.12 (m, 2H); 3.59 (s, 3H); 3.64 (s, 2H); 3.86 (s, 3H); 4.20-4.30 (m, 1H); 5.76 (d, J = 7.6 Hz, 1H); 6.40 (dd, J1 = 2.0 Hz, J2 = 8.8 Hz, 1H); 6.49 (dd, J1 = 2.0 Hz, J2 = 15.2 Hz, 1H); 6.81 (t, J = 9.2 Hz, 1H); 7.09 (s, 1H); 7.14 (s, 1H); 7.52 (d, J = 5.6 Hz, 1H); 7.92 (s, 1H); 8.73 (d, J = 5.6 Hz, 1H); 9.44 (s, 1H); 10.78 (s, 1H)。LCMS (ES
+): m/z 747.35 [M+H]
+。
【0911】
化合物147の合成に従って化合物153を調製した。
【化385】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.77 (s, 1H), 7.56 (s, 1H), 6.96 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 6.89 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 6.81 (t, J = 9.4 Hz, 1H), 6.51-6.47 (m, 1H), 6.41-6.39 (m, 1H), 5.77 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 4.38-4.24 (m, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.59 (s, 2H), 3.45 (s, 3H), 3.09 (d, J = 10.5 Hz, 2H), 2.72-2.57 (m, 6H), 2.37-2.32 (m, 2H), 2.08 (s, 7H), 1.90-1.89 (m, 1H), 1.84-1.54 (m, 8H), 1.31-1.16 (m, 5H)。LCMS (ES
+): m/z 724.20 [M+H]
+。
【0912】
化合物154の合成:
【化386】
工程-1:THF(5mL)中のリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1.68g、10.04mmol、11mL)の撹拌溶液に、不活性雰囲気下にて酢酸エチル(1.33g、15.06mmol、1.47mL)を-78℃で滴加した。反応混合物を30分間撹拌した。次いで、THF(5mL)中のtert-ブチル4-オキソピペリジン-1-カルボキシレート(2g、10.04mmol)を反応混合物に添加した。反応混合物を-78℃で1時間撹拌した。反応の進行をTLCによってモニタリングした。反応の完了時に反応混合物を水(20mL)で希釈し、CH
2Cl
2(2×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、tert-ブチル4-(2-エトキシ-2-オキソ-エチル)-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボキシレート(2g、6.96mmol、収率69.34%)を無色の油として得た。
【0913】
工程-2:MeOH:H2O(4:1、20mL)中のtert-ブチル4-(2-エトキシ-2-オキソ-エチル)-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボキシレート(1g、3.48mmol)の撹拌溶液に0℃で水酸化ナトリウム(139.19mg、3.48mmol、65.35μL)を添加した。反応混合物をRTまで温め、1時間撹拌した。反応の進行をTLCによってモニタリングした。反応の完了後に溶媒を減圧下で除去した。残渣を水(50mL)で希釈し、ジエチルエーテル(2×50mL)で抽出した。水層を濃HCl(pH約3~4)で酸性化し、DCM(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、2-(1-tert-ブトキシカルボニル-4-ヒドロキシ-4-ピペリジル)酢酸(800mg、2.78mmol、収率79.79%、純度90%)を無色の油として得た。
【0914】
工程-3:2-(1-tert-ブトキシカルボニル-4-ヒドロキシ-4-ピペリジル)酢酸(250mg、964.14μmol)の撹拌溶液にジイソプロピルエチルアミン(747.65mg、5.78mmol、1.01mL)を添加し、反応混合物をRTで10分間撹拌した。HATU(476.57mg、1.25mmol)を反応混合物に添加し、RTで16時間撹拌を続けた。反応の完了後に反応混合物を氷水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。2%MeOH/DCMを用いるカラムクロマトグラフィーによって粗物質を精製して、tert-ブチル4-[2-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-1-ピペリジル]-2-オキソ-エチル]-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボキシレート(380mg、718.83μmol、収率74.56%)を得た。LCMS (ES+): m/z 529.52 [M+H]+。
【0915】
工程-4:DCM(5mL)中のtert-ブチル4-[2-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-1-ピペリジル]-2-オキソ-エチル]-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボキシレート(150mg、283.75μmol)の撹拌溶液にトリフルオロ酢酸(323.53mg、2.84mmol、218.60μL)を添加し、反応混合物をRTで1時間撹拌した。反応の完了後に揮発性物質を真空下で蒸発させ、粗物質をトルエンと共蒸留し、ジエチルエーテルでトリチュレートして、3-[4-[1-[2-(4-ヒドロキシ-4-ピペリジル)アセチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(140mg、174.85μmol、収率61.62%、純度82%)を得た。LCMS (ES+): m/z 529.52 [M+H]+。
【0916】
工程-5:2-フルオロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(59.56mg、197.68μmol)の撹拌溶液に無水酢酸ナトリウム(48.65mg、593.05μmol、31.80μL)及び酢酸(11.87mg、197.68μmol、11.31μL)を添加し、反応混合物を75℃で4時間撹拌した。SiliaBondシアノ水素化ホウ素(CBH)(200mg、197.68μmol)を反応混合物に添加し、室温で16時間撹拌を続けた。反応の完了後に揮発性物質を真空下で蒸発させ、粗化合物を分取HPLCによって精製して、3-[4-[1-[2-[1-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-4-ヒドロキシ-4-ピペリジル]アセチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(20.4mg、24.12μmol、収率12.20%、純度97.89%)を得た。LCMS (ES+): m/z 714.56 [M+H]+。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 1.40-1.60 (m, 3H), 1.70-2.00 (m, 7H), 2.05-2.15 (m, 1H), 2.55-2.65 (m, 4H), 2.65-2.80 (m, 2H), 3.00-3.40 (m, 5H), 3.62 (s, 3H), 4.05 (s, 3H), 4.20-4.35 (m, 3H), 4.40-4.60 (m, 2H), 6.55-6.65 (m, 2H), 6.90-7.00 (m, 2H), 7.20-7.30 (m, 2H), 7.71 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 9.31 (s, 1H), 10.85 (s, 1H), 14.25 (bs, 1H)。
【0917】
化合物155の合成:
【化387】
工程-1:メタノール(70mL)中の4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-ベンズアルデヒド(5g、20.49mmol)の撹拌溶液に水素化ホウ素ナトリウム(1.16g、38.03mmol)を0℃で少量ずつ添加し、反応をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を室温で1時間撹拌した。完了後に反応混合物をH
2O(100mL)で希釈し、EtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗化合物をカラムクロマトグラフィー(100~200メッシュのシリカゲル、Petエーテル中20%のEtOAc)によって精製して、(4-ブロモ-2,6-ジメトキシフェニル)メタノール(4.95g、収率88.37%、純度90%)を白色の固体として得た。
【0918】
工程-2:DCM(50mL)中の(4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-フェニル)メタノール(4.95g、20.03mmol)の撹拌溶液に塩化チオニル(4.76g、40.06mmol)を0℃でゆっくりと添加した後、反応混合物をTLCによってモニタリングしながら室温で3時間撹拌した。完了後に溶媒を減圧下で除去し、粗物質をトルエンと共蒸留して、5-ブロモ-2-(クロロメチル)-1,3-ジメトキシベンゼン(4.9g、収率92.1%、純度95%)を白色の固体として得た。
【0919】
工程-3:DCM(50mL)中の5-ブロモ-2-(クロロメチル)-1,3-ジメトキシ-ベンゼン(4.9g、18.45mmol)の撹拌溶液にトリフェニルホスフィン(5.8g、22.14mmol)を室温で添加し、反応をTLCによってモニタリングしながら同じ温度で16時間撹拌を続けた。完了後に、沈殿した固体を濾過し、petエーテル中20%のEtOAcでトリチュレートして、(4-ブロモ-2,6-ジメトキシベンジル)トリフェニルホスホニウムクロリド(8.0g、収率82.3%、純度90%)を白色の固体として得た。
【0920】
工程-4:IPA(30mL)中の(4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-フェニル)メチル-トリフェニル-ホスホニウムクロリド(3.0g、7.6mmol)の撹拌溶液に粒状炭酸カリウム(1.18g、8.55mmol)、続いてtert-ブチル4-オキソピペリジン-1-カルボキシレート(1.7g、8.55mmol)を添加した後、反応をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を70℃で16時間撹拌した。完了後に反応混合物をH2O(100mL)で希釈し、EtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗化合物をカラムクロマトグラフィー(100~200メッシュのシリカゲル、petエーテル中10%のEtOAcを溶離液として用いる)によって精製して、tert-ブチル4-[(4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-フェニル)メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート(1.0g、収率42.6%、純度90%)をゴム状の固体として得た。
【0921】
工程-5:1,4-ジオキサン(20mL)中のtert-ブチル4-[(4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-フェニル)メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート(1.0g、2.43mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(0.9235g、3.64mmol)及び酢酸カリウム(0.714g、7.27mmol)の脱ガス(アルゴンガスによる)した溶液にPd(dppf)Cl2・DCM錯体(0.2368g、0.29mmol)を添加し、TLC及びLCMSによって反応をモニタリングしながら80℃で4時間撹拌した。4時間後に反応塊を水(100ml)でクエンチし、EtOAc(2×100ml)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗化合物であるtert-ブチル4-[[2,6-ジメトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート(1.1g、収率52.6%、純度59%)を褐色のゴム状の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 459.27 [M+H]+。(ボロン酸エステル)LCMS (ES+): m/z 360.31 [M+H]+。
【0922】
工程-6:THF(18mL)、水(2mL)中のtert-ブチルtert-ブチル4-[[2,6-ジメトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート(1.1g、2.39mmol)、4-ブロモ-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(0.832g、2.39mmol)及び無水第三リン酸カリウム(1.01g、4.78mmol)の混合物を、アルゴンを用いて30分間脱ガスした後、X-phos-Pd-G2(0.094g、0.1197mmol)を添加した。TLC及びLCMSによって反応をモニタリングしながらRMを80℃で4時間撹拌した。反応塊をセライトベッドで濾過し、ベッドをEtOAcで十分に洗浄した。合わせた濾液をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗化合物をカラムクロマトグラフィー(Devisilシリカ、petエーテル中80%のEtOAc)によって精製して、tert-ブチル4-[[2,6-ジメトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.5g、純度82%)を薄黄色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 601.21 [M+H]+。
【0923】
工程-7:スチールボンベ内のメタノール(5mL)中のtert-ブチル4-[[2,6-ジメトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.2g、0.33mmol)の撹拌溶液に10%ウェットPd-C(0.2g)を室温で添加し、H2ガス(100PSI)を充填し、TLC及びLCMSによって反応をモニタリングしながら反応混合物を20時間撹拌した。完了後に反応塊をセライトベッドで濾過し、ベッドをEtOAc(10mL)及びMeOH(10mL)で十分に洗浄した。合わせた濾液を蒸発させ、粗物質をジエチルエーテルでトリチュレートして、tert-ブチル4-[[2,6-ジメトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.170g、純度92.38%)を白色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 603.09 [M+H]+。
【0924】
工程-8:DCM(0.5mL)中のtert-ブチル4-[[2,6-ジメトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.17g、0.28mmol)の撹拌溶液に、TLC及びLCMSによって反応をモニタリングしながらトリフルオロ酢酸(1.27g、11.2mmol)を室温で2時間添加した。完了後に溶媒を蒸発させ、再び新たなトリフルオロ酢酸(2.96g、25.96mmol、2mL)を粗物質に添加し、反応をLCMSによってモニタリングしながら反応混合物を50℃で3時間撹拌した。完了後に溶媒を蒸発させ、粗物質をトルエンと共蒸留して、4-[3,5-ジメトキシ-4-(4-ピペリジルメチル)フェニル]-6-メチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オンTFA塩(0.150g、純度68.01%、062)を褐色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 383.41 [M+H]+。
【0925】
工程-9:DMF(3mL)中の4-[3,5-ジメトキシ-4-[[1-(2,2,2-トリフルオロアセチル)-4-ピペリジル]メチル]フェニル]-6-メチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(0.075g、0.106mmol)の撹拌溶液にDIPEA(0.1522g、1.18mmol)、続いて2-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-1-ピペリジル]酢酸(0.0608g、0.106mmol)及びPyBOP(0.153g、0.294mmol)を0℃で添加した後、反応をLCMSによってモニタリングしながら反応混合物を室温で16時間撹拌した。完了後に溶媒をGENVACによって蒸発させ、粗サンプルを分取HPLCによって精製して、3-[4-[1-[2-[4-[[2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-1-ピペリジル]-2-オキソ-エチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.0243g、収率26.42%、純度95.09%)を薄茶色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 14.23 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 9.38 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.24 (s, 1H), 6.99 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.86 (s, 2H), 6.65 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 5.58 (bs, 1H), 4.34-4.26 (m, 4H), 3.87 (s, 6H), 3.61 (s, 3H), 3.11-2.98 (m, 6H), 2.74-2.56 (m, 6H), 2.09-2.07 (m, 1H), 1.93-1.82 (m, 6H), 1.63 (d, J = 11.2 Hz, 2H),1.31-1.19 (m, 2H)。LCMS (ES+): m/z 710.36 [M+H]+。
【0926】
化合物156の合成
【化388】
工程-1:メタノール(60mL)中の4-ブロモ-2-フルオロ-6-メトキシ-ベンズアルデヒド(5g、42.92mmol)の撹拌溶液に水素化ホウ素ナトリウム(2.46g、32.51mmol)を0℃で少量ずつ添加し、反応をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を室温で1時間撹拌した。完了後に反応混合物をH
2O(100mL)で希釈し、EtOAc(2×150mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗化合物をカラムクロマトグラフィー(100~200メッシュのシリカゲル、Petエーテル中20%のEtOAc)によって精製して、(4-ブロモ-2-フルオロ-6-メトキシ-フェニル)メタノール(9.5g、純度95%)を白色の固体として得た。
【0927】
工程-2:DCM(30mL)中の(4-ブロモ-2-フルオロ-6-メトキシ-フェニル)メタノール(9.5g、40.42mmol)の撹拌溶液に塩化チオニル(15.69g、131.88mmol)を0℃でゆっくりと添加した後、反応をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を室温で3時間撹拌した。完了後に溶媒を減圧下で除去し、粗物質をトルエンと共蒸留して、5-ブロモ-2-(クロロメチル)-1-フルオロ-3-メトキシ-ベンゼン(9.0g、純度95%)を白色の固体として得た。
【0928】
工程-3:DCM(50mL)中の5-ブロモ-2-(クロロメチル)-1-フルオロ-3-メトキシ-ベンゼン(9.0g、35.5mmol)の撹拌溶液にトリフェニルホスフィン(13.97g、53.25mmol)を室温で添加し、反応をTLCによってモニタリングしながら同じ温度で16時間撹拌を続けた。完了後に、沈殿した固体を濾過し、petエーテル中20%のEtOAcでトリチュレートして、((4-ブロモ-2-フルオロ-6-メトキシ-フェニル)メチル-トリフェニル-ホスホニウム(15g、収率81.9%、純度95%)を白色の固体として得た。
【0929】
工程-4:IPA(30mL)中の(4-ブロモ-2-フルオロ-6-メトキシ-フェニル)メチル-トリフェニル-ホスホニウム(11g、22.32mmol)の撹拌溶液に炭酸カリウム(4.42g、31.98mmol)、続いてtert-ブチル4-オキソピペリジン-1-カルボキシレート(6.37g、31.98mmol)を添加した後、反応混合物をTLCによってモニタリングしながら70℃で16時間撹拌した。完了後に反応混合物をH2O(100mL)で希釈し、EtOAc(2×150mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗化合物をカラムクロマトグラフィー(100~200メッシュのシリカゲル、petエーテル中10%のEtOAcを溶離液として用いる)によって精製して、tert-ブチル4-[(4-ブロモ-2-フルオロ-6-メトキシ-フェニル)メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート(4g、収率43.64%、純度90%)を白色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 400 [M+H]+。
【0930】
工程-5:1,4-ジオキサン(20mL)中のtert-ブチル4-[(4-ブロモ-2-フルオロ-6-メトキシ-フェニル)メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート(4g、9.99mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(3.82g、15.03mmol)及び酢酸カリウム(2.95g、30.06mmol)の脱ガス(アルゴンガスによる)した溶液にPd(dppf)Cl2・DCM錯体(0.98g、1.20mmol)を添加し、TLC及びLCMSによって反応をモニタリングしながら80℃で4時間撹拌した。4時間後に反応塊を水(200ml)でクエンチし、EtOAc(2×200ml)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗化合物であるtert-ブチル4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート(6g、純度47%)を褐色のゴム状の固体として得た。
【0931】
工程-6:THF(18mL)、水(2mL)中のtert-ブチル4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート(1.2g、2.68mmol)、4-ブロモ-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(0.93g、2.41mmol)及び無水第三リン酸カリウム(1.14g、5.36mmol)の混合物を、アルゴンを用いて30分間脱ガスした後、X-phos-Pd-G2(0.0526g、0.067mmol)を添加した。TLC及びLCMSによって反応をモニタリングしながらRMを80℃で4時間撹拌した。反応塊をセライトベッドで濾過し、ベッドをEtOAcで十分に洗浄した。合わせた濾液をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗化合物をカラムクロマトグラフィー(Devisilシリカ、petエーテル中80%のEtOAc)によって精製して、tert-ブチル4-(2-フルオロ-6-メトキシ-4-(1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンジリデン)ピペリジン-1-カルボキシレート(0.6g、収率38%、純度64%)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 589.32 [M+H]+。
【0932】
工程-7:メタノール(5mL)及びEtOAc(5mL)中のtert-ブチル4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.6g、1.02mmol)の撹拌溶液に10%Pd/C(0.6g)を添加し、水素バルーンブラダーを用いて水素ガスを保持し、TLC及びLCMSによって反応をモニタリングしながら反応混合物を50℃で16時間撹拌した。完了後に反応塊をセライトベッドで濾過し、ベッドをEtOAc及びMeOHで十分に洗浄した。合わせた濾液を蒸発させ、粗物質をカラムクロマトグラフィー(Devisilシリカゲル、petエーテル中50%のEtOAc)によって精製して、tert-ブチル4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.3g、純度92.7%)を白色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 591.29 [M+H]+。
【0933】
工程-8:1,4-ジオキサン(2mL)中の4.0M HClをtert-ブチル4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.3g、0.507mmol)に0℃で添加した後、TLC及びLCMSによって反応をモニタリングしながら反応混合物をrtで3時間撹拌した。完了後に溶媒を蒸発させ、粗物質をトルエンと共蒸留して、4-[3-フルオロ-5-メトキシ-4-(4-ピペリジルメチル)フェニル]-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン塩酸塩(0.25g、収率86.92%、純度99.5%、021)を褐色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 491.77 [M+H]+。
【0934】
工程-9:CH3CN(5mL)中の4-[3-フルオロ-5-メトキシ-4-(4-ピペリジルメチル)フェニル]-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン塩酸塩(0.2g、0.355mmol、021)の撹拌溶液にDIPEA(0.3165g、2.45mmol)、続いてtert-ブチル2-ブロモアセテート(79.80mg、0.409mmol)を添加した後、反応をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を4時間還流させた。完了後に反応塊を水(50ml)でクエンチし、EtOAc(2×50ml)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(devisilシリカ、petエーテル中70%のEtOAc)によって精製して、tert-ブチル2-[4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]-1-ピペリジル]アセテート(0.2g、純度48.4%)をゴム状の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 605.95 [M+H]+。
【0935】
工程-10:tert-ブチル2-[4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]-1-ピペリジル]アセテート(0.1g、0.165mmol)の懸濁液にトリエチルシラン(57.69mg、0.496mmol)、続いてTFA(0.377g、3.31mmol)を添加し、反応混合物をTLCによってモニタリングしながら室温で3時間撹拌した。TLCがt-ブチル開裂を示すため、TFAを真空下で除去し、再び新たなTFA(0.377g、3.31mmol)を添加し、LCMSによって反応をモニタリングしながら反応混合物を50℃で4時間撹拌した。完了後にTFAを除去し、粗物質をトルエンと共蒸留して、2-[4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-1-ピペリジル]酢酸TFA塩(0.05g、収率35.46%、純度77%)を褐色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 429.33 [M+H]+。
【0936】
工程-11:DMF(3mL)中の2-[4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-1-ピペリジル]酢酸TFA塩(0.05g、0.076mmol、062)の撹拌溶液にDIPEA(0.090g、0.696mmol)、3-[4-(4-ピペリジル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩(0.046.80g、0.116mmol、061)、続いてPyBOP(91.17g、0.1752mol)を0℃で添加し、LCMSによって反応をモニタリングしながら反応混合物を室温で16時間撹拌した。完了後にGENVACを用いて溶媒を除去し、粗物質を分取HPLCによって精製して、3-[4-[1-[2-[4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-1-ピペリジル]アセチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩(0.0395g、純度98.09%)を褐色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 14.04 (s, 1H), 10.77 (s, 1H), 9.30 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.09-7.07 (m, 2H), 6.96-6.93 (m, 2H), 6.64-6.60 (m, 2H), 4.46-4.16 (m, 4H), 4.01 (s, 3H), 3.71-3.66 (m, 1H), 3.61 (s, 3H), 3.48 (d, J = 10.5 Hz, 2H), 3.39-2.89 (m, 4H), 2.73-2.59 (m, 5H), 2.07-2.06 (m, 1H), 1.88-1.39 (m, 10H)。LCMS (ES-): m/z 696.51 [M-H]-。
【0937】
化合物157の合成:
【化389】
工程1:1,4-ジオキサン(2mL)中の4.0M HClをtert-ブチル4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.350g、0.594mmol)に0℃で添加し、反応をTLCによってモニタリングしながら反応混合物をrtで3時間撹拌した。完了後に溶媒を蒸発させ、粗物質をトルエンと共蒸留して、4-[3-フルオロ-5-メトキシ-4-(4-ピペリジリデンメチル)フェニル]-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン塩酸塩(0.35g、純度99%)を薄茶色の固体として得た。LCMS (ES
+): m/z 489.69 [M+H]
+。
【0938】
工程-2:CH3CN(5mL)中の4-[3-フルオロ-5-メトキシ-4-(4-ピペリジリデンメチル)フェニル]-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン塩酸塩(0.350g、0.623mmol)の撹拌溶液にDIPEA(0.5560g、4.30mmol)、続いてtert-ブチル2-ブロモアセテート(0.154g、0.788mmol)を添加し、反応をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を4時間還流させた。完了後に反応塊を水(50ml)でクエンチし、EtOAc(2×75ml)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(Devisilシリカ、petエーテル中70%のEtOAc)によって精製して、tert-ブチル2-[4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチレン]-1-ピペリジル]アセテート(0.3g、純度90%)を白色の固体として得た。
【0939】
工程-3:DCM(0.5mL)中のtert-ブチル2-[4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチレン]-1-ピペリジル]アセテート(0.2g、0.332mmol)の撹拌溶液にTFA(0.756g、6.63mmol)を添加し、TLC及びLCMSによって反応をモニタリングしながら3時間撹拌を続けた。完了後にTFAを真空下で除去し、再びTFA(0.7559g、6.63mmol)を添加し、TLC及びLCMSによって反応をモニタリングしながら反応混合物を40℃で3時間撹拌した。完了後にTFAを真空下で除去し、粗物質をトルエンと共蒸留して、2-[4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-1-ピペリジル]酢酸TFA塩(0.05g、収率35.46%、純度77%)を褐色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 427.28 [M+H]+。
【0940】
工程-4:DMF(3mL)中の2-[4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチレン]-1-ピペリジル]酢酸(0.120g、0.183mmol、062)の撹拌溶液にDIPEA(0.2171g、1.68mmol)、3-[4-(4-ピペリジル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.1122g、0.279mmol、061)、続いてPyBOP(0.2185g、0.419mmol)を0℃で添加し、反応混合物をLCMSによってモニタリングしながら室温で16時間撹拌した。GENVACを用いて溶媒を蒸発させた後、粗物質を分取HPLCによって精製して、3-[4-[1-[2-[4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチレン]-1-ピペリジル]アセチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩(0.0317g、純度98.17%、061)を褐色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 14.24 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 9.79 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.10-6.94 (m, 4H), 6.64-6.61 (m, 2H), 6.15 (s, 1H), 4.53-4.26 (m, 4H), 3.93 (s, 3H), 3.73-3.69 (m, 2H), 3.61 (s, 3H), 3.43-3.01 (m, 5H), 2.78-2.54 (m, 5H), 2.50-2.33 (m, 2H), 2.09-2.07 (m, 1H), 1.88-1.79 (m, 3H), 1.58-1.45 (m, 2H)。LCMS (ES+): m/z 696.58 [M+H]+。
【0941】
化合物158の合成
【化390】
工程-1:エタノール(3mL)中のtert-ブチル4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート(1g、2.24mmol)の撹拌混合物を10分間脱ガスし、続いてウェット10%パラジウム炭素(1g)を添加した。反応混合物を水素バルーン圧下にてRTで16時間撹拌した。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、エタノールで洗浄した。濾液を真空下で除去して、tert-ブチル4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]メチル]ピペリジン-1-カルボキシレート158-4(0.6g、収率56.74%、純度57%)を褐色の半固体として得た。LCMSによって、RT:2.97分でボロン酸エステル質量(LCMS (ES
+): m/z 450 [M+H]
+、M+Na質量が優勢)、RT:1.66分でボロン酸質量(LCMS (ES
+): m/z 268 [M+H]
+、M-100質量が優勢)が示される。
【0942】
工程-2:THF(5mL)及び水(1mL)中の4-ブロモ-2-メチル-2,7-ナフチリジン-1-オン158-5(0.5g、2.09mmol)の撹拌溶液にtert-ブチル4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]メチル]ピペリジン-1-カルボキシレート158-4(0.1g、2.09mmol)及びリン酸三カリウム(1.1g、5.23mmol)を添加した。得られた混合物をN2で15分間脱ガスし、Pd-Xphos-G2(0.082g、0.105mmol)を添加し、LCMS及びTLCによってモニタリングしながら100℃で4時間加熱した。反応混合物をセライトベッドに通して濾過した。セライトベッドを(2×50ml)酢酸エチルで洗浄した。反応混合物を減圧下で濃縮して、tert-ブチル4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)フェニル]メチル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.100mg、0.058mmol、収率27.56%、純度27.76%)を褐色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 482.52 [M+H]+。
【0943】
工程-3:4MジオキサンHCl(1.5ml)中のtert-ブチル4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)フェニル]メチル]ピペリジン-1-カルボキシレート(500mg、1.04mmol)の溶液をTLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで1時間撹拌する。1時間後に反応混合物を濃縮乾固した。粗化合物を逆相(MeCN:H2Oバッファー中0.1%のギ酸を用いるC18カラムを使用)カラムクロマトグラフィーによって精製して、4-[3-フルオロ-5-メトキシ-4-(4-ピペリジルメチル)フェニル]-2-メチル-2,7-ナフチリジン-1-オンHCl(0.4g、0.948mmol、収率91.26%、純度99%)を黄色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 382.28 [M+H]+。
【0944】
工程-4:乾燥DMF(2mL)中の4-[3-フルオロ-5-メトキシ-4-(4-ピペリジルメチル)フェニル]-2-メチル-2,7-ナフチリジン-1-オン塩酸塩158-7(0.1g、0.262mmol)の撹拌溶液にDIPEA(0.102g、0.787mmol)及び2-(1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)酢酸158-8(0.096g、0.262mmol)をN2下にて0℃で添加した。反応混合物をRTで温め、PyBop(0.164g、0.315mmol)を添加し、PyBopの添加後に反応混合物をTLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して粗生成物を得た。粗物質を分取HPLCによって精製して、3-[3-フルオロ-4-[4-[2-[4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)フェニル]メチル]-1-ピペリジル]-2-オキソ-エチル]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩である化合物158(0.114g、0.134mmol、収率51.10%、純度98.81%)を黄色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 10.82 (s, 1H), 9.47 (s, 1H), 8.73 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.60 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 6.96-6.91 (m, 3H), 6.64-6.53 (m, J = 15.8 Hz, 2H), 4.37 (bs, 2H), 3.87 (s, 5H), 3.60 (s, 3H), 3.37 (s, 4H), 2.96 (t, J = 12.1 Hz, 1H), 2.76-2.59 (m, 4H), 2.33 (d, J = 1.7 Hz, 2H), 2.08-2.04 (m, 1H), 1.95-1.80 (m, 5H), 1.67-1.58 (m, 4H), 1.18-1.05 (m, 2H)。LCMS (ES+): m/z 727.31 [M+H]+。
【0945】
化合物158の合成に従って化合物159を調製した。
【化391】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 14.31 (s, 1H), 10.82 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.40 (d, J=8.4Hz, 2H), 6.84 (s, 1H), 6.76 (d, J=8.8Hz, 2H), 6.35 (bs,1H), 4.41-4.33 (m, 2H), 3.86 (s, 6H), 3.61 (m, 7H), 2.97-2.74 (m, 1H), 2.73-2.70 (m, 1H), 2.67-2.56 (m, 3H), 2.49 (m, 2H), 2.10-2.01 (m,2H), 1.93-1.87 (m, 3H), 1.85-1.70 (m, 1H), 1.62-1.50 (m, 4H), 1.19-1.03 (m, 3H)。LCMS (ES
+): m/z 710.65 [M+H]
+。
【0946】
化合物158の合成に従って化合物160を調製した。
【化392】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)14.26 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.30 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.91-6.84 (m, 4H), 6.15 (bs, 1H), 4.39-4.326 (m, 2H), 3.84 (s, 7H), 3.61 (s, 3H), 2.92-254 (m, 10H), 2.33-2.26 (m, 2H), 2.07-2.04 (m, 1H), 1.91-1.68 (m, 5H), 1.61-1.50 (m, 2H), 1.29-0.98 (m, 4H)。LCMS (ES
+): m/z 779.07 [M+H]
+。
【0947】
化合物161の合成
【化393】
工程-1:メタノール(50mL)中のKOH(1.25g、22.37mmol)の撹拌溶液に、滴下漏斗を用いてメタノール(15ml)中の5-ブロモ-1-クロロ-3-フルオロ-2-ヨード-ベンゼン161-1(5g、14.91mmol)を滴加し、反応をTLCによってモニタリングしながら36時間還流させた。反応塊を濃縮乾固し、残渣を水(100ml)でクエンチし、酢酸エチル(2×100ml)で抽出した。有機層をブライン(50ml)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗化合物をn-ペンタン(2×50mL)でトリチュレートして、5-ブロモ-1-クロロ-2-ヨード-3-メトキシ-ベンゼン(3.1g、収率53.87%、純度95%)を無色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ 7.26 (d, J = 2 Hz, 1H), 6.81 (d, J = 2 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H)。
【0948】
工程-2:アルゴンバルーンと隔膜とを備える清浄な250mLのRMフラスコに5-ブロモ-1-クロロ-2-ヨード-3-メトキシ-ベンゼン161-2(5g、14.39mmol)、tert-ブチル4-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート(4.65g、14.39mmol)を添加し、トルエン:ジオキサン(1:1)(各20mL)に溶解した。水(10ml)中のK2CO3(5.97g、43.18mmol)の水溶液を添加し、アルゴンを用いてRMを30分間脱ガスした後、Pd(dppf)Cl2・DCM(587.72mg、0.720mmol)を添加した。次いで、反応をTLCによってモニタリングしながらRMを90℃で4時間撹拌した。反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、ベッドをEtOAcで十分に洗浄した。合わせた濾液をブライン(50ml)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗化合物を(シリカゲルメッシュ100~200、生成物をpetエーテル中10%の酢酸エチル-純粋な酢酸エチルで溶出させる)カラムフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチル4-[(4-ブロモ-2-クロロ-6-メトキシ-フェニル)メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート161-4(2.2g、収率33.01%、純度90%)をゴム状の液体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 7.18 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 2 Hz, 1H), 5.91 (s, 1H), 3.79 (s, 3H), 3.52 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.38 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.36 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 1.98 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 1.47 (s, 9H)LCMS (ES+): m/z 416.74 [M+H]+。(-100フラグメントが優勢)。
【0949】
工程-3:1,4-ジオキサン(5mL)中のtert-ブチル4-[(4-ブロモ-2-クロロ-6-メトキシ-フェニル)メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート161-4(1g、2.40mmol)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(0.731g、2.88mmol)及び酢酸カリウム(0.518g、5.28mmol)の脱ガス(アルゴンガスによる)した溶液にPd(dppf)Cl2・DCM(0.050g、0.060mmol)を添加し、TLC及びLCMSによって反応をモニタリングしながら80℃で3時間撹拌した。3時間後に反応塊を水(5ml)でクエンチし、EtOAc(2×10ml)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗物質であるtert-ブチル4-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート161-6(0.8g、収率50.32%、純度70%)を褐色の半固体として得た。LCMS (ES+): m/z 463.81 [M+H]+。
【0950】
工程-4:トルエン(10mL):THF(10mL):水(2mL)中のtert-ブチル4-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート161-6(0.8g、1.72mmol)、4-ヨード-2-メチル-2,7-ナフチリジン-1-オン(0.494g、1.72mmol)及び酢酸カリウム(0.423g、4.31mmol)の混合物を、アルゴンを用いて30分間脱ガスした後、Pd(dppf)Cl2・DCM(0.070g、0.086mmol)を添加した。TLC及びLCMSによって反応をモニタリングしながらRMを90℃で16時間撹拌した。反応塊をセライトベッドで濾過し、ベッドをEtOAcで十分に洗浄した。合わせた濾液をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗化合物を逆相カラムクロマトグラフィー(ACN中の水中0.1%のギ酸)によって精製して、tert-ブチル4-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)フェニル]メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート161-8(0.30g、収率27.35%、純度90.00%)を褐色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 9.70 (s, 1H), 8.74 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.43 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.29 (s, 1H), 7.06 (d, J = 1.2 Hz 1H), 6.78 (d, J = 1.2 Hz 1H), 6.06 (s, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.65 (s, 3H), 3.56 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.44 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.42 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.08 (t, J = 5.6 Hz, 2H),1.47 (m, 9H))LCMS (ES+): m/z 496.24 [M+H]+。
【0951】
工程-5:CH2Cl2(2mL)中のtert-ブチル4-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)フェニル]メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート161-8(0.300g、0.604mmol)の撹拌溶液にTFA(0.23ml、3.02mmol)を0℃で添加し、反応物をRTで1時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、乾燥CH2Cl2(3×20ml)と共蒸留して粗化合物を得た。粗化合物をジエチルエーテルでトリチュレートして、4-[3-クロロ-5-メトキシ-4-(4-ピペリジリデンメチル)フェニル]-2-メチル-2,7-ナフチリジン-1-オンTFA塩9(0.2g、収率59.66%、純度92%)を褐色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 396.32 [M+H]+。
【0952】
工程6:乾燥DMF(3mL)中の4-[3-クロロ-5-メトキシ-4-(4-ピペリジリデンメチル)フェニル]-2-メチル-2,7-ナフチリジン-1-オン161-9(0.350g、0.884mmol)の撹拌溶液にDIPEA(0.343g、2.65mmol)を0℃で添加し、反応混合物を5分間撹拌した。反応混合物に2-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]-4-ピペリジル]酢酸(0.321g、0.884mmol)を添加し、反応混合物を更に15分間撹拌した。PyBOP(0.552g、1.06mmol)を添加し、室温で16時間撹拌を続けた。16時間後にgenvacを用いてDMFの大部分を蒸発させ、粗化合物を分取HPLCによって精製して、3-[4-[4-[2-[4-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)フェニル]メチレン]-1-ピペリジル]-2-オキソ-エチル]-1-ピペリジル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩である化合物161(0.528g、収率69.35%、純度99.34%)を淡黄色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 10.81 (s, 1H), 9.47 (s, 1H), 8.74 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.99 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.64-7.60 (m, 1H), 7.31 (bs, 1H), 7.58 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 7.19-7.10 (m, 2H), 6.61-6.56 (m, 2H), 6.09-6.06 (m, 1H), 4.49-4.39 (m, 1H), 3.83 (s, 3H), 3.61-3.53 (m, 5H), 3.50-343 (m, 6H), 2.76-2.65 (m, 1H), 2.60-2.55 (m, 1H), 2.42-2.33 (m, 4H), 2.07-1.89 (m, 7H), 1.62-1.51 (m, 2H)。LCMS (ES+): m/z 741.23 [M+H]+。
【0953】
化合物161の合成に従って化合物162を調製した。
【化394】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.83 (s, 1H), 7.53 (s, 1H), 6.66-6.63 (m, 2H), 6.54 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 5.96 (d, J = 5.5 Hz, 2H), 4.38 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 3.76 (d, J = 2.3 Hz, 6H), 3.56-3.45 (m, 11H), 2.73-2.67 (m, 1H), 2.60-2.56 (m, 1H), 2.36-2.27 (m, 3H), 2.07-1.92 (m, 14H), 1.60 (bs, 2H)。LCMS (ES
+): m/z 714.43 [M+H]
+。
【0954】
化合物158の合成に従って化合物163を調製した。
【化395】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ 10.84 (s, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.34 (bs, 1H), 6.98 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.91 (s, 1H), 6.68-6.56 (m, 2H), 6.04 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 4.40-4.37 (m, 1H), 3.80 (d, J = 2.5 Hz, 3H), 3.58-3.45 (m, 11H), 2.73-2.56 (m, 2H), 2.41-2.32 (m, 3H), 2.07-1.93 (m, 14H), 1.63 (bs, 2H)。LCMS (ES
+): m/z 718.09 [M+H]
+。
【0955】
164の合成:
【化396】
工程-1:DMF(60mL)中の水素化ナトリウム(鉱油中の60%分散液)(1.95g、84.71mmol)の撹拌溶液にジエチルプロパンジオエート(8.14g、50.82mmol、7.68mL)を0℃で添加し、反応混合物を1.5時間撹拌した。DMF(10mL)中の1,2,3-トリフルオロ-5-ニトロ-ベンゼン(3g、16.94mmol)の溶液を反応混合物に0℃で添加し、反応混合物をRTで16時間撹拌した。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。完了時に反応混合物を氷でクエンチし、酢酸エチル(3×100mL)によって抽出した。有機層をブライン溶液(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層を真空で濃縮した。petエーテル中10%の酢酸エチルを用いるDavisilシリカカラムクロマトグラフィーによって粗生成物を精製して、所望の生成物であるジエチル2-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)マロネート(3.5g、9.93mmol、収率58.61%)を得た。LCMS (ES
+): m/z 318.41 [M+H]
+。
【0956】
工程-2:酢酸(17mL)中のジエチル2-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロ-フェニル)プロパンジオエート(1.7g、5.36mmol)の撹拌溶液に硫酸(6.37mL)、続いて水(4.25mL)を添加し、反応混合物を100℃で12時間撹拌した。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を真空で濃縮した。残渣を酢酸エチル(150mL)に溶解し、水(20mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮した。粗残渣をジエチルエーテルに溶解し、petエーテルで結晶化させた。得られた固体を濾過し、n-ペンタン(2×10mL)で洗浄して、2-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)酢酸(0.8g、3.62mmol、収率67.60%)を得た。
【0957】
工程-3:DMF(8mL)中の2-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロ-フェニル)酢酸(0.8g、3.68mmol)及びtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(823.49mg、4.42mmol)の撹拌溶液にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.86g、22.11mmol、3.85mL)を添加し、反応混合物を5分間撹拌した。PyBOP(2.49g、4.79mmol)を反応混合物に添加し、RTで16時間撹拌を続けた。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。完了時に反応混合物を酢酸エチル(2×75mL)で抽出し、水(50mL)で洗浄した。有機層をブライン溶液(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮した。DCM中5%のMeOHを溶離液として用いるカラムクロマトグラフィー(Davisilシリカ)を用いて粗残渣を精製して、tert-ブチル4-[2-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロ-フェニル)アセチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(0.8g、1.76mmol、収率47.89%、純度85%)を得た。LCMS (ES-): m/z 384.29 [M-H]-
【0958】
工程-4:THF(12mL)中のtert-ブチル4-[2-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロ-フェニル)アセチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(0.8g、2.08mmol)の撹拌溶液に亜鉛粉末(1.09g、16.61mmol)、続いて水(6mL)中の塩化アンモニウム(888.37mg、16.61mmol)の溶液を添加した。反応混合物をRTで4時間撹拌した。反応の進行をTLCによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、酢酸エチル(100mL)で洗浄した。有機層をブライン溶液(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮して、tert-ブチル4-[2-(4-アミノ-2,6-ジフルオロ-フェニル)アセチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(0.7g、866.68μmol、収率41.75%、純度44%)を得た。粗生成物をそのまま次の工程に進めた。LCMS (ES+): m/z 356.37 [M+H]+。
【0959】
工程-5:DMF(5mL)中のtert-ブチル4-[2-(4-アミノ-2,6-ジフルオロ-フェニル)アセチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(0.8g、2.25mmol)の撹拌溶液に重炭酸ナトリウム(283.67mg、3.38mmol)及び3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(518.69mg、2.70mmol)を添加した。反応混合物を70℃で16時間撹拌した。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。完了後に反応混合物を水(50mL)中に注ぎ、酢酸エチル(2×75mL)で抽出した。有機層をブライン溶液(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮した。粗残渣をカラムクロマトグラフィー(Davisilシリカ、Petエーテル中0%→60%の酢酸エチル)によって精製して、tert-ブチル4-[2-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2,6-ジフルオロ-フェニル]アセチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(0.070g、91.31μmol、収率4.06%)を得た。
LCMS (ES+): m/z 467.09 [M+H]+。
【0960】
工程-6:DCM(3mL)中のtert-ブチル4-[2-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2,6-ジフルオロ-フェニル]アセチル]ピペラジン-1-カルボキシレート(0.07g、150.06μmol)の撹拌溶液にトリフルオロ酢酸(171.10mg、1.50mmol)を添加した。反応混合物をRTで16時間撹拌した。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を真空で濃縮した。粗残渣をトルエン及びアセトニトリルと共蒸留し、乾燥させて、3-[3,5-ジフルオロ-4-(2-オキソ-2-ピペラジン-1-イル-エチル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.08g、91.52μmol、収率60.99%)をTFA塩として得た。LCMS (ES+): m/z 367.20 [M+H]+
【0961】
工程-7:アセトニトリル中の2-フルオロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(0.05g、120.40μmol)及び3-[3,5-ジフルオロ-4-(2-オキソ-2-ピペラジン-1-イル-エチル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(71.56mg、120.40μmol)の撹拌溶液に酢酸(7.23mg、120.40μmol、6.89μL)及び酢酸ナトリウム(29.63mg、361.19μmol、19.37μL)を添加し、反応混合物を75℃で4時間撹拌した。SiliaBondシアノ水素化ホウ素(200mg、120.40μmol)を反応混合物に0℃で添加し、RTで2時間撹拌を続けた。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。完了後に揮発性物質を真空で蒸発させ、粗化合物を分取HPLCによって精製して、3-[3,5-ジフルオロ-4-[2-[4-[[2-フルオロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-イル]-2-オキソ-エチル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(24mg、31.21μmol、収率25.92%、純度99.57%)をTFA塩として得た。LCMS (ES-): m/z 650.35 [M-H]-。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 1.85-1.95 (m, 1H), 2.05-2.15 (m, 1H), 2.55-2.65 (m, 1H), 2.70-2.80 (m, 1H), 3.00-3.40 (m, 8H), 3.63 (s, 3H), 4.02 (s, 3H), 4.20-4.60 (m, 5H), 6.35 (d, J = 10.8 Hz, 2H), 7.20-7.30 (m, 2H), 7.72 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 9.87 (bs, 1H), 10.85 (s, 1H), 14.25 (bs, 1H)。
【0962】
化合物165の合成:
【化397】
工程-1:DMF(50mL)中のtert-ブチル4-(4-アミノフェニル)ピペリジン-1-カルボキシレート(10g、36.18mmol)の撹拌溶液に重炭酸ナトリウム(18.24g、217.10mmol)、続いて4-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(7.64g、39.80mmol)を添加した。反応をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を60℃で16時間加熱した。完了後に反応混合物を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(2×250mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、230~400メッシュ、petエーテル中30%のEtOAc)によって精製して、tert-ブチル4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]ピペリジン-1-カルボキシレート(9g、収率59.06%、純度92%)を灰色の固体として得た。LCMS (ES
+): m/z 388.34 [M+H]
+。
【0963】
工程-2:DCM(15mL)中のtert-ブチル4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]ピペリジン-1-カルボキシレート(5g、12.90mmol)の撹拌溶液にTFA(14.71g、129.04mmol)を添加し、反応をTLCによってモニタリングしながら反応混合物をRTで2時間撹拌した。完了後に溶媒を減圧下で蒸発させた。得られた粗物質を、(MeCN:H2O中0.1%のギ酸を用いるC18/100gカラム)を用いる逆相カラムクロマトグラフィーによって精製して、3-[4-(4-ピペリジル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(3g、収率47.50%、純度82%、061)を灰色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 288.33 [M+H]+。
【0964】
工程-3:DMF(5mL)中の4-((4-(ピペリジン-4-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(0.6g、2.09mmol)の撹拌溶液にDIPEA(1.62g、12.53mmol)を添加し、RTで5分間撹拌した後、化合物164-5(0.454g、2.51mmol)及びHATU(1.59g、4.18mmol)を添加した。添加後に反応をTLC及びLCMSによってモニタリングしながら反応混合物をRTで4時間撹拌した。完了後に溶媒を減圧下で蒸発させた。得られた粗物質をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル230~300メッシュ、生成物をpetエーテル中50%のEtOAcで溶出させる)によって精製して、4-((4-(1-(2-(4-ニトロフェニル)アセチル)ピペリジン-4-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(0.350g、収率33.49%、純度90%)を白色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 451.61 [M+H]+。
【0965】
工程-4:エタノール(10mL)及びメタノール(5mL)の混合物中の4-((4-(1-(2-(4-ニトロフェニル)アセチル)ピペリジン-4-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(0.350g、0.077mmol)の撹拌溶液にウェット10%パラジウム炭素(0.300g、2.82mmol)を添加し、反応をTLCによってモニタリングしながら水素ガス(バルーン圧)下にてRTで3時間撹拌した。完了後に反応混合物をセライトベッドで濾過し、ベッドをメタノールで十分に洗浄した。合わせた濾液を減圧下で濃縮して、4-[4-[1-[2-(4-アミノフェニル)アセチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.150g、収率371.90%、純度81%)を黒色の粘着性の化合物として得た;LCMS (ES+): m/z 421.19 [M+H]+。
【0966】
工程-5:アセトニトリル(10mL)中の3-[4-[1-[2-(4-アミノフェニル)アセチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.150g、0.356mmol)の撹拌溶液に無水酢酸ナトリウム(0.081g、0.995mmol)、続いて酢酸(0.019g、0.331mmol)、分子篩(0.050g)を添加した。得られた溶液を10分間撹拌した後、2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(42-5、0.103g、0.331mmol)を添加し、反応混合物を70℃で3時間撹拌し、その後RMをRTで冷却し、Si-CBH(0.096g、1.66mmol)を添加し、反応をLCMS及びTLCによってモニタリングしながら16時間撹拌を続けた。完了後にRMをセライトベッドで濾過し、ベッドをアセトニトリルで洗浄し、溶媒を濃縮した。粗残渣を分取HPLCによって精製して、3-[4-[1-[2-[4-[[2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチルアミノ]フェニル]アセチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩(0.046g、収率16.58%、純度99.51%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 14.44 (bs, 1H), 10.77 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.11-7.09 (m, 2H), 6.92-6.89 (m, 6H), 6.60 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 4.51 (d, J = 12.5 Hz, 1H), 4.29-4.24 (m, 3H), 4.07-4.03 (m, 1H), 4.01 (s, 6H), 3.81-3.61 (m, 5H), 3.01 (t, J = 12.3 Hz, 1H), 2.73-2.67 (m, 1H), 2.59-2.52 (m, 3H), 2.11-2.06 (m, 1H), 1.87-1.83 (m, 1H), 1.68 (t, J = 12.8 Hz, 2H), 1.35-1.32 (m, 2H)。LCMS (ES+): m/z 718.13 [M+H]+
【0967】
化合物166の合成
【化398】
工程-1:0℃に冷却したDMF(20mL)中の3-[4-(4-ピペリジル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン1-1(1g、3.48mmol)の溶液にDIPEA(1.35g、10.44mmol)、HATU(2.00g、5.22mmol)を添加し、10分間撹拌した。3-ニトロ安息香酸166-1(639.73mg、3.83mmol)を反応混合物に添加し、LCMS及びTLCによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌した。反応の完了後に氷冷水を反応混合物に添加した。固体を濾取し、ジエチルエーテルでトリチュレートした。ジエチルエーテルをデカントし、得られた残渣を真空下で乾燥させて、3-[4-[1-(3-ニトロベンゾイル)-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン166-4(0.4g、収率23.17%、純度88%)を淡黄色の固体として得た。LCMS (ES
+): m/z 437.70 [M+H]
+。
【0968】
工程-3:メタノール(10mL)及びエタノール(10mL)中の3-[4-[1-(3-ニトロベンゾイル)-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン166-4(0.4g、0.916mmol)の撹拌溶液にウェット10%パラジウム炭素(0.48g、4.582mmol)を添加した。反応フラスコを排気し、水素ブラダーを用いて水素で再充填し、反応物をTLCによってモニタリングしながら水素雰囲気下にて室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトベッドで濾過し、真空下で濃縮し、トルエンと共蒸留し、乾燥させて、3-[4-[1-(3-アミノベンゾイル)-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン166-5(0.35g、収率93.95%、純度85%)を白色の固体として得た。LCMS: [M+H]+407.36。
【0969】
工程-4:アセトニトリル(10mL)中の3-[4-[1-(3-アミノベンゾイル)-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン5(0.1g、0.246mmol)の撹拌溶液に分子篩(50mg)、酢酸(0.014g、0.246mmol)及び無水酢酸ナトリウム(0.060g、0.738mmol)を添加した。得られた溶液を10分間撹拌した後、2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド166-6(0.077g、0.246mmol)を添加し、80℃で5時間撹拌した。反応混合物をRTに冷却し、SiliaBondシアノ水素化ホウ素(0.071g、1.23mmol)を添加し、TLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌した。反応塊をセライトベッドに通して濾過し、減圧下で濃縮し、分取HPLCによって精製して、3-[4-[1-[3-[[2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチルアミノ]ベンゾイル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン化合物166(13.4mg、16.14μmol、収率6.56%、純度98.51%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6), δ 10.77 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.06 (m, J = 19.3 Hz, 1H), 6.88 (s, 1H), 6.76 (t, J = 10.4 Hz, 1H), 6.59 (q, J = 9.6 Hz, 1H), 4.58 (s, 1H), 4.25 (m, J = 7.1 Hz, 1H), 3.90 (s, 1H), 3.60 (s, 1H), 3.12 (d, J = 40.4 Hz, 1H), 2.69 (m, J = 7.1 Hz, 1H), 2.09 (m, J = 3.4 Hz, 1H), 1.78 (m, J = 10.7 Hz, 1H), 1.49 (s, 1H)。LCMS (ES-): m/z 702.46 [M-H]-。
【0970】
化合物167の合成
【化399】
工程-1:1,4-ジオキサン(150mL)中の1-ブロモ-4-ニトロベンゼン(3g、14.85mmol)の撹拌溶液にビス(ピナコラト)ジボロン(5.66g、22.28mmol)を添加し、酢酸カリウム(4.37g、44.55mmol)をアルゴン雰囲気下にて室温で添加した。反応混合物をアルゴンで繰り返し脱ガスし、Pd(dppf)Cl
2・dcm(0.36g、0.44mmol)をアルゴン雰囲気下で一度に添加した。反応混合物を再びアルゴンで繰り返し脱ガスした後、85℃で3時間還流加熱した。反応の完了後に反応混合物を室温に冷却し、セライトに通して濾別し、酢酸エチル(200mL)で洗浄した。濾液を濃縮して残留塊を得た。残留塊を酢酸エチル(250mL)に溶解し、水(1×100mL)、ブライン(1×50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。粗物質をヘキサン(100mL)でトリチュレートし、有機層をデカントし、有機層を濃縮して、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4-ニトロフェニル)-1,3,2-ジオキサボロラン167-2(2.5g、収率63.28%、純度93.63%)を黄色の固体として得た。LCMS (ES
-): m/z [M-H]
- 166.12(ボロン酸質量)。
【0971】
工程-2:1,2-ジメトキシエタン(25mL)中の4,4,5,5-テトラメチル-2-(4-ニトロフェニル)-1,3,2-ジオキサボロラン167-2(0.5g、2.01mmol)の撹拌溶液にベンジル2-(4-ブロモフェニル)アセテート(0.612g、2.01mmol)をアルゴン雰囲気下にてRTで添加し、続いて水(5mL)に溶解した炭酸カリウム(0.83g、6.02mmol)を添加した。反応混合物をアルゴンで繰り返し脱ガスし、Pd(PPh3)4(0.11g、0.1mmol)をアルゴン雰囲気下で一度に添加した。反応混合物を再びアルゴンで脱ガスした後、90℃で3時間還流させた。反応の完了後に反応混合物を室温に冷却し、セライトに通して濾別し、酢酸エチル(50mL)で洗浄した。濾液を濃縮して残留塊を得た。残留塊を酢酸エチル(100mL)に溶解し、水(1×50mL)、ブライン(1×25mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗化合物を得た。粗物質をシリカゲル(230/400メッシュ)でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、生成物を6%→8%のEtOAc/ヘキサンで溶出させて、ベンジル2-[4-(4-ニトロフェニル)フェニル]アセテート167-3(0.15g、収率20.44%、純度95%)を白色の固体として得た。
【0972】
工程-3:乾燥THF(12mL)中のベンジル2-(4’-ニトロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)アセテート167-3(0.1g、0.28mmol)の撹拌溶液に亜鉛(0.18g、2.8mmol)を0℃で添加し、続いて水(4mL)中の塩化アンモニウム(0.30g、5.6mmol)を0℃で滴加した。反応混合物をRTで30分間撹拌した。メタノール(6mL)を反応混合物に添加し、反応をTLCによってモニタリングしながらRTで2時間続けた。反応の完了後に反応混合物をセライトに通して濾別し、THF(50mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、残留塊を酢酸エチル(100mL)に溶解し、水(2×50mL)、ブライン(1×25mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、ベンジル2-(4’-アミノ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)アセテート167-4(0.09g、収率86.42%、純度87.73%)を橙色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 318.28 [M+H]+
【0973】
工程-4:乾燥DMF(3mL)中のベンジル2-[4-(4-アミノフェニル)フェニル]アセテート167-4(0.130g、0.4mmol)の撹拌溶液に重炭酸ナトリウム(0.201g、2.4mmol)をRTで添加し、続いて3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(0.314g、1.6mmol)を封管内で添加した。反応混合物を70℃で12時間加熱した。反応の完了後に反応混合物を濃縮して粗化合物を得た。粗物質をシリカゲル(100/200メッシュ)でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、生成物を40%→50%のEtOAc/ヘキサンで溶出させて、ベンジル2-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]フェニル]アセテート6(0.120g、収率66.01%、純度96.55%)を淡緑色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 429.30 [M+H]+
【0974】
工程-5:THF(10mL)及びメタノール(5mL)中のベンジル2-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]フェニル]アセテート167-5(0.120g、0.28mmol)の撹拌溶液にウェット10%パラジウム炭素(0.029g、0.28mmol)をRTで添加した。反応混合物を脱ガスし、TLCによってモニタリングしながらH2バルーン圧下にてRTで2時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物をセライトに通して濾別し、メタノール(50mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、このようにして得られた残留塊をペンタン(10mL)でトリチュレートし、固体を沈殿させた。上清の有機層をデカントし、固化した生成物を十分に乾燥させて、2-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]フェニル]酢酸167-7(0.09g、収率91.15%、純度95.97%)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 339.28 [M+H]+
【0975】
工程-6:DMF(3mL)中の4-[3,5-ジメトキシ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル]-6-メチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(0.10g、0.2mmol)の撹拌溶液にDIPEA(0.13g、1.0mmol)をN2雰囲気下にてRTで添加した。反応混合物をRTで30分間撹拌した。反応混合物のpHは塩基性であった。反応混合物を0℃に冷却し、2-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]フェニル]酢酸167-7(0.068g、0.20mmol)を反応混合物に添加し、続いてPyBop(0.13g、0.26mmol)を添加した。反応混合物を30分かけてゆっくりとrtまで温め、反応をTLC及びLC-MSによってモニタリングしながらrtで12時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物をGenevaccum下で濃縮して粗化合物を得た。粗物質を分取HPLCによって精製して、3-[4-[4-[2-[4-[[2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-イル]-2-オキソ-エチル]フェニル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFAである化合物167(0.08g、収率47.88%、純度98.40%)を淡緑色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 14.25 (s, 1H), 10.81 (s, 1H), 9.41 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.64 (s, 1H), 7.50 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.40 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.23 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 6.97 (s, 2H), 6.74 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 4.44-4.36 (m, 2H), 4.28 (bs, 2H), 4.16 (d, J = 14.1 Hz, 1H), 3.95 (s, 6H), 3.83-3.72 (m, 2H), 3.63 (s, 3H), 3.49-3.33 (m, 3H), 3.07-3.05 (m, 3H), 2.80-2.73 (m, 1H), 2.67-2.57 (m, 1H), 2.15-2.07 (m, 1H), 1.93-1.89 (m, 1H)。LCMS (ES+): m/z 704.56 [M+H]+
【0976】
化合物168の合成
【化400】
工程-1:1,4-ジオキサン中4.0M HCl(2mL)を155-10(0.4g、0.663mmol)に0℃で添加した後、TLC及びLCMSによって反応をモニタリングしながら反応混合物をrtで3時間撹拌した。完了後に溶媒を減圧下で蒸発させ、粗物質をトルエンと共蒸留して、4-[3,5-ジメトキシ-4-(4-ピペリジルメチル)フェニル]-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(0.35g、収率89.61%、純度91.6%)を褐色の固体として得た。LCMS (ES
+): m/z 503.95 [M+H]
+。
【0977】
工程-2:CH3CN(10mL)中の155-11(0.35g、0.694mmol、021)の撹拌溶液にDIPEA(0.87mL、4.85mmol)、続いて155-12(104mg、0.833mmol)を添加した後、反応をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を70℃で3時間撹拌した。完了後に反応塊を水(50ml)でクエンチし、DCM中の10%MeOH(2×50ml)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(devisilシリカ、DCM中5%のMeOH)によって精製して、4-[4-[[1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ピペリジル]メチル]-3,5-ジメトキシ-フェニル]-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(0.25g、収率68.32%)を白色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 547.96 [M+H]+ 。
【0978】
工程-3:155-13(0.3g、0.548mmol)の懸濁液にTEA(0.15mL、1.097mmol)、続いて塩化メタンスルホニル(0.063g、0.548mmol)を添加し、反応混合物をTLCによってモニタリングしながら室温で4時間撹拌した。TLC及びLCMSによる反応の完了後に溶媒を蒸発させ、粗物質をトルエンと共蒸留し、ジエチルエーテルで洗浄して、2-[4-[[2,6-ジメトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]-1-ピペリジル]エチルメタンスルホネート(0.2g、純度54%)を得た。LCMS (ES+): m/z 625.15 [M+H]+。
【0979】
工程-4:ACN(5mL)中の155-15(0.13g、0.319mmol)の撹拌溶液にDIPEA(0.29g、2.25mmol)を添加し、続いて1-1(0.2g、0.32mmol)をRTで添加し、LCMSによって反応をモニタリングしながら反応混合物を封管内で16時間撹拌した。完了後に溶媒を減圧下で除去し、得られた粗物質を水で希釈し、DCM中の10%MeOHで抽出した。有機層をブライン溶液で洗浄した。DCM中5%のMeOHを用いるBiotageによって粗物質を精製して、155-16(0.15g、純度89%)を褐色の固体として得た。LCMS: [M-H]- 816.2。
【0980】
工程-5:DCM(1mL)中の3-[4-[1-[2-[4-[[2,6-ジメトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]-1-ピペリジル]エチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.120g、0.147mmol)の撹拌溶液にTFA(1mL)を添加し、TLC及びLCMSによって反応をモニタリングしながら反応混合物を50℃で6時間加熱した。完了後に溶媒を減圧下で除去し、粗物質を分取HPLCによって精製して、3-[4-[1-[2-[4-[[2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-1-ピペリジル]エチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(50.3mg、純度93.35%)を薄緑色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ=14.2 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 9.47-9.25 (m, 2H), 8.19 (s, 1H), 7.21-6.95 (m, 2H), 6.87 (s, 2H), 6.64 (d, J = 8 Hz, 2H), 4.30-4.26 (m, 1H), 3.87 (s, 6H), 3.61 (m, 3H), 3.51 (m, 8H), 3.06 (m, 4H), 2.78-2.73 (m, 1H), 2.62-2.60 (m,4H), 2.11-2.07 (m, 1H), 1.92-1.80 (m, 8H), 1.49-1.46 (m,2H)LCMS: [M+H]+ 696.66。
【0981】
化合物169の合成:
【化401】
工程-1:DCE(20mL)中の1-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-4-カルボン酸(2.0g、8.7mmol)の撹拌溶液にT3P(EtOAc中50%)(16.6mL、26.1mmol)及びDIPEA(5.6g、43.5mmol、7.44mL)を室温で添加した。反応混合物を15分間撹拌した後、2-フルオロ-4-ニトロ-アニリン(1.6g、10.4mmol)を添加した。次いで、反応混合物を80℃で16時間撹拌した。次いで、これを室温に冷却し、揮発性物質を減圧下で除去した。飽和NaHCO
3溶液(30mL)を残渣に添加し、EtOAc(30mL×3)を用いて抽出を行った。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400メッシュサイズ、pet-エーテル中0%→100%のEtOAcの勾配溶出)によって精製して、所望の化合物であるtert-ブチル4-[(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)カルバモイル]ピペリジン-1-カルボキシレート(2.8g、7.62mmol、収率88%)をオフホワイト色の固体として得た。
【0982】
工程-2:MeOH(70mL)中のtert-ブチル4-[(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)カルバモイル]ピペリジン-1-カルボキシレート(2.5g、6.8mol)の撹拌溶液にPd/C(0.5g)を添加し、反応混合物を水素雰囲気(水素バルーン)にて室温で6時間撹拌した。反応の完了後に(TLCによって示される)、触媒をセライトに通して濾別し、MeOHで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400メッシュサイズ、0%→100%のEtOAc-pet-エーテルの勾配溶出)によって精製して、tert-ブチル4-[(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)カルバモイル]ピペリジン-1-カルボキシレート(1.9g、5.6mmol、収率82.3%)をオフホワイト色の固体生成物として得た。LCMS (ES-): m/z 336.45 [M-H]-。
【0983】
工程-3:(7mL)中の169-4(0.5g、1.5mmol)に重炭酸ナトリウム(0.74g、9.0mmol)及び化合物3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(0.86g、4.5mmol)を添加した。反応混合物を70℃で16時間撹拌した。反応の完了後に(TLCによって示される)、これを室温に冷却し、水(20mL)をこれに添加した。EtOAc(20mL×3)を用いて抽出を行った。合わせた有機層を水(30mL×3)、ブライン(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400メッシュ、0%→100%のEtOAc-petエーテルの勾配溶出)によって精製して、所望の化合物であるtert-ブチル-4-[[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]カルバモイル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.4g、0.9mmol、収率60%)を白色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 471.39 [M+Na]+。
【0984】
工程-4:DCM(2mL)中のtert-ブチル4-[[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]カルバモイル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.170g、0.4mmol)の撹拌溶液にTFA(0.45g、4.0mmol)を0℃で添加し、反応混合物を2時間かけて室温まで温めた。反応の完了後に(TLCによって示される)、揮発性物質を減圧下で除去し、Et2O(5mL)を残渣に添加した。観察された固体を濾過し、乾燥させて、所望の化合物であるN-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]ピペリジン-4-カルボキサミド(TFA塩、0.11g、0.23mmol、収率60%)を白色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 349.32 [M+H]+。
【0985】
工程-5:ACN(1.0mL)中のN-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]ピペリジン-4-カルボキサミド(40mg、0.086mmol)の撹拌溶液に酢酸ナトリウム(28mg、0.34mmol)、分子篩(50mg)及びAcOH(6.9mg、0.115mmol)を添加した。得られた混合物を10分間撹拌した後、2-クロロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(50mg、0.115mmol)をこれに添加した。次いで、反応混合物を80℃で4時間撹拌した後、これを0℃に冷却した。次いで、これにSi-CNBH3(50mg)を添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。次いで、これをセライトに通して濾過し、THF(5mL×2)で洗浄した。次いで、濾液を減圧下で濃縮し、残渣を分取HPLCによって精製して、所望の化合物である1-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-N-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]ピペリジン-4-カルボキサミド(13.2mg、0.017mmol、収率15%、純度97.46%)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 650.0 [M+H]+;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.80-2.20 (m, 6H);2.58-2.80 (m, 3H);3.20-3.30 (m, 2H);3.50-3.60 (m, 2H);3.63 (s, 3H);4.02 (s, 3H);4.30-4.38 (m, 1H);4.40-4.50 (m, 2H);6.12 (bs, 1H);6.45 (d, J = 8.8 Hz, 1H);6.53 (d, J = 13.6 Hz, 1H);7.21-7.26 (m, 1H);7.34 (s, 1H);7.45 (s, 1H);7.72 (s, 1H);8.22 (s, 1H);8.98 (bs, 1H);9.41 (s, 1H);10.80 (s, 1H);14.40 (bs, 1H)。
【0986】
化合物170の合成:
【化402】
工程-1:DMF(15ml)中のベンジルピペリジン-4-カルボキシレート(HCl塩)(1.4g、5.474mmol)の撹拌溶液に1-フルオロ-4-ニトロ-ベンゼン(1.16g、8.221mmol)及びCs
2CO
3(5.35g、16.420mmol)を室温で添加した。反応混合物を70℃で6時間撹拌した。反応の完了後に(TLCによって示される)、反応混合物を常温に冷却し、水(30mL)をこれに添加した。EtOAc(2×50mL)を用いて抽出を行った。合わせた有機層を水(50mL×2)、ブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。得られた粗物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(petエーテル中0%→100%の酢酸エチルの勾配溶出)によって精製して、ベンジル1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-カルボキシレート(1.6g、4.7mmol、収率86.02%)を得た。
【0987】
工程-2:EtOH(15mL)中のベンジル1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-カルボキシレート(1.5g、4.406mmol)の撹拌溶液に塩化第一スズ二水和物(2.09g、11.022mmol)を室温で添加し、反応塊を70℃で4時間撹拌した。反応の完了後に、これを常温に冷却し、EtOHを減圧下で除去した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(30mL)を残渣に添加し、EtOAc(3×30mL)を用いて抽出を行った。合わせた有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。得られた粗物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Davisil、petエーテル中0%→100%の酢酸エチルの勾配溶出)によって精製して、ベンジル1-(4-アミノフェニル)ピペリジン-4-カルボキシレート(0.9g、2.89mmol、収率66.176%、純度70%)を得た。LCMS (ES+): m/z 311.26 [M+H]+
【0988】
工程-3:DMF(10mL)中のベンジル1-(4-アミノフェニル)ピペリジン-4-カルボキシレート(900mg、2.90mmol)の撹拌溶液に無水NaHCO3(1.46g、17.378mmol)及び3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(3.34g、17.394mmol)を添加した。次いで、反応混合物を70℃で16時間撹拌した。反応の完了後に、これを室温に冷却し、氷冷水(30mL)をこれに添加した。得られた固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400メッシュのシリカゲル、pet-エーテル中0%→100%のEtOAcの勾配溶出を用いる)によって精製して、ベンジル1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]ピペリジン-4-カルボキシレート(0.35g、0.830mmol、収率28.68%、純度92%)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z [M+H]+422.51
【0989】
工程-4:MeOH(3mL)及びTHF(3mL)中のベンジル1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]ピペリジン-4-カルボキシレート(0.35g、830.39mmol)の撹拌溶液に10%パラジウム炭素(120mg)を添加し、反応混合物を水素雰囲気下にて室温で2時間撹拌した。反応の完了後に(TLCによって示される)、触媒をセライトに通して濾別し、THF(5mL×2)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、所望の化合物である1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]ピペリジン-4-カルボン酸(0.25g、0.754mmol、収率91%、純度65.7%)を粘稠な褐色の油として得た。LCMS (ES+): m/z [M+H]+332.28。
【0990】
工程-5:ACN(9mL)中のtert-ブチル6-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(0.190g、0.765mmol)の撹拌溶液にNaOAc(0.188g、2.291mmol)、4Å MS(0.2g)及びAcOH(0.212g、3.530mmol)を添加した。次いで、これに2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾール[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(0.240g、0.766mmol)を添加し、反応塊を70℃で16時間撹拌した。次いで、これを0℃に冷却した後、Si-CNBH3(0.240g、3.819mmol)をこれに添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌した。次いで、これをセライトのパッドに通して濾過し、DCM中の10%MeOH(3×20mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、飽和NaHCO3溶液(30mL)を残渣に添加した。EtOAc(30mL×3)を用いて抽出を行った。合わせた有機層を水(30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(230~400メッシュのシリカゲル、pet-エーテル中0%→100%のEtOAcの勾配溶出)によって精製して、tert-ブチル6-[[2-ヒドロキシ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチルアミノ]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(0.35g、0.659mmol、収率83.95%)を白色の固体として得た。LCMS (ES-): m/z 544.43 [M-H]-
【0991】
工程-6:1,4-ジオキサン(2mL)中のtert-ブチル6-[[2-ヒドロキシ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチルアミノ]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(0.35g、0.641mmol)の溶液にジオキサン中4M HCl(0.8mL、3.21mmol)を0℃で添加した。反応塊を室温で3時間撹拌した。反応の完了後に揮発性物質を減圧下で除去し、残渣をジエチルエーテル(3mL×2)で洗浄して、所望の化合物である4-[3-ヒドロキシ-5-メトキシ-4-[(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イルアミノ)メチル]フェニル]-6-メチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(0.15gのHCl塩、337.64mmol、収率48%、純度78.99%)を白色の固体生成物として得た。LCMS (ES+): m/z 446.31 [M+H]+
【0992】
工程-7:DMF(3mL)中の4-[3,5-ジメトキシ-4-[(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イルアミノ)メチル]フェニル]-6-メチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(80.0mg、0.166mmol)の溶液にDIPEA(107mg、0.827mmol)及び1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]ピペリジン-4-カルボン酸(95mg、0.286mmol)を添加した。これを15分間撹拌した後、PyBOP(0.172g、0.330mmol)を添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応の完了後に、これを0℃に冷却し、飽和NaHCO3溶液(10mL)をこれに添加した。このようにして得られた固体を濾過し、水(1mL×2)で洗浄し、乾燥させた。次いで、これを分取HPLCによって精製して、3-((4-(4-96-((2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1-ピラゾロ(3,4)ピリジン-4-イル)ベンジル)アミノ)1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-2-カルボニル)ピペリジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(40.7mg、0.0497mmol、収率30.4%)を薄茶色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 759.65 [M+H]+, 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 14.20 (bs, 1H);10.78 (bs, 1H);8.19 (bs, 1H);7.55 (s, 1H);6.92-6.80 (m, 3H);6.78-6.70 (m, 2H);6.64-6.48 (m, 4H);5.40-5.34 (m, 1H);5.30-5.20 (m, 1H);4.55-4.42 (m, 2H);4.22-4.12 (m, 3H);3.91 (s, 6H);3.72-3.58 (m, 2H);3.61 (s, 3H);3.46-3.36 (m, 2H);2.70-2.50 (m, 7H);2.14-2.06 (m, 1H);1.90-1.78 (m, 1H);1.74-1.60 (m, 4H)。
【0993】
化合物171の合成:
【化403】
工程-1:DCE(5mL)及びメタノール(5mL)中のtert-ブチル5-アミノ-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(0.5g、2.01mmol)及び1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-オン(443.43mg、2.01mmol)の撹拌溶液に酢酸(0.17mL、3.02mmol)及び4Å分子篩(450mg)を添加した。反応混合物を70℃に5時間加熱した。反応混合物を25℃に冷却し、Si-CBH(0.45g)を添加した。反応混合物を25℃で16時間撹拌した。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を濾過し、固体をメタノール(2×50mL)及び酢酸エチル(2×50mL)で十分に洗浄した。合わせた有機溶媒を真空下で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ100~200、petエーテル中10%→20%の酢酸エチル)によって精製して、tert-ブチル5-[[1-(4-ニトロフェニル)-4-ピペリジル]アミノ]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(0.58g、収率51.10%、純度80.28%)を淡黄色の固体として得た。LCMS (ES
+): m/z 475.36 [M+Na]
+
【0994】
工程-2:メタノール(20mL)中のtert-ブチル5-[[1-(4-ニトロフェニル)-4-ピペリジル]アミノ]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(0.5g、1.10mmol)の撹拌溶液を窒素下で10分間脱ガスし、続いてパラジウム炭素(10%)(0.5g、4.70mmol)を添加した。反応混合物を水素ガス下(バルーン圧下)にてRTで4時間撹拌した。反応の進行をTLCによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、メタノール(2×25mL)で洗浄した。合わせた有機層を真空下で濃縮して、tert-ブチル5-[[1-(4-アミノフェニル)-4-ピペリジル]アミノ]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(0.437g、収率91.21%、純度97.44%)を褐色の固体として得た。このアミン生成物を更に精製することなく更なる反応に使用した。LCMS (ES+): m/z 423.33 [M+H]+
【0995】
工程-3:DMF(6mL)中のtert-ブチル5-[[1-(4-アミノフェニル)-4-ピペリジル]アミノ]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(0.3g、0.71mmol)及び3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(136.32mg、1.06mmol)の撹拌溶液に重炭酸ナトリウム(179mg、2.13mmol)を封管内で添加した。反応混合物を70℃で22時間撹拌した。反応進行をTLCによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を冷水で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチル5-[[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-4-ピペリジル]アミノ]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(0.379g、収率97.76%、純度97.73%)を暗褐色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 534.48 [M+H]+
【0996】
工程-4:DCM(2mL)中のtert-ブチル5-[[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-4-ピペリジル]アミノ]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(0.150g、0.281mmol)の撹拌溶液にTFA(0.22mL、2.81mmol)を添加した。反応混合物をRTで3時間撹拌した。反応進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を減圧下で乾燥させ、トルエン(10ml)と共蒸留した。粗化合物をジエチルエーテル(10ml×2)でトリチュレートして、3-[4-[4-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-5-イルアミノ)-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.12g、211.00μmol、収率75.07%、純度96.28%)を暗灰色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 434.40 [M+H]+
【0997】
工程-5:メタノール(2mL)及び1,2-ジクロロエタン(2mL)中の2-クロロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(60mg、138.97μmol)及び3-[4-[4-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-5-イルアミノ)-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(76.10mg、138.97μmol)の撹拌溶液に酢酸(11.92μL、208.45μmol)、無水酢酸ナトリウム(34.20mg、416.91μmol、22.35μL)及び4Å分子篩(2g、138.97μmol)を添加し、反応混合物を70℃で5時間撹拌した。反応混合物を25℃に冷却し、Si-CBH(60mg)を添加した。さらに、反応混合物を25℃で16時間撹拌した。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を濾過し、固体をメタノール(2×5mL)及び酢酸エチル(2×5mL)で十分に洗浄した。合わせた有機溶媒を真空で濃縮した。粗生成物を逆相分取HPLCによって精製して、生成物3-[4-[4-[[2-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-5-イル]アミノ]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(43.8mg、収率35.68%、純度96.14%)を薄灰色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)- 14.28 (s, 1H), 11.12 (bs, 0.7H), 10.83 (s, 1H), 9.81 (bs, 1H), 8.23 (bs, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.46 (m, 4H), 7.17 (m, 1H), 6.79 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.71 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.54 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.35 (bs, 1H), 4.95 (bs, 1H), 4.54 (bs, 2H), 4.40 (m, 3H), 4.00 (s, 3H), 3.77 (m, 10H), 2.17 (bm, 2H), 2.75 (m, 1H), 2.67 (m, 1H), 2.17 (bm, 2H), 2.11-2.07 (m, 1H), 1.97-1.88 (m, 3H)。LCMS (ES+): m/z 735.48 [M+H]+
【0998】
化合物172の合成
【化404】
工程-1:DMF(500mL)中の化合物tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(85.40g、536.82mmol)の撹拌溶液に炭酸セシウム(262.4g、805.4mmol)を添加し、15分間撹拌した後、1,2-ジフルオロ-4-ニトロ-ベンゼン(100g、536.82mmol)を添加した。反応混合物をTLCによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌した。完了後に反応塊を薄片氷でクエンチし、沈殿した固体を濾過し、真空下で乾燥させて、tert-ブチル4-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート172-3(152g、収率88.85%、純度97.94%)を黄色の固体として得た。
【0999】
工程-2:20mlのジオキサン中のtert-ブチル4-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート172-3(10g、325.33mmol)の撹拌溶液に4MジオキサンHCl(30ml)を添加し、反応混合物をTLCによってモニタリングしながらRTで2時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発乾固し、粗固体をジエチルエーテル(75ml)及びn-ペンタン(100ml)でトリチュレートして、1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)ピペラジン172-4(36.0g、136.2mmol、収率88.62%、純度99%)のHCl塩を得た。LCMS (ES+): m/z 226.10 [M+H]+
【1000】
工程-3:トルエン(200ml)及びACN(100ml)中の1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)ピペラジン172-4(8.0g、35.52mmol)の撹拌溶液にNaOAc(7.28g、88.80mmol)、続いてAcOH(8ml)及び4Å分子篩(10g)を添加し、15分間撹拌した。15分後にtert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレート(11.49g、48.84mmol、使用前にトルエンと共蒸留した)を添加し、反応混合物をLCMS及びTLCによってモニタリングしながら12時間還流させた。完了後に反応混合物を室温に冷却し、セライトベッドに通して濾過した。濾液を真空下で濃縮乾固して、粗残渣である3,3-ジフルオロ-4-(4-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート172-6(12.2g、純度98.89%)を得て、これを精製することなく次の工程に使用した。LCMS (ES+): m/z 443.75 [M+H]+
【1001】
工程-4:化合物172-6(8g、18.08mmol)をメタノール(20mL)、DCE(20mL)及びAcOH(2ml)の混合物に溶解し、15分間撹拌した後、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(5.68g、90.41mmol)を添加した。添加後に反応混合物をLCMS及びTLCによってモニタリングしながら室温で24時間撹拌した。反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、濾液を真空下で濃縮した。粗化合物を(シリカゲルメッシュ100~200、生成物をpetエーテル中30%の酢酸エチル-純粋な酢酸エチルで溶出させる)カラムクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチル-3,3-ジフルオロ-4-[4-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)ピペラジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボキシレート172-7(7.2g、15.39mmol、収率85.11%、純度98%)を得た。LCMS (ES+): m/z 445.35 [M+H]+
【1002】
工程-5:酢酸エチル(100mL)中のtert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-(4-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート172-7(5g、11.25mmol)の撹拌溶液にウェット10%パラジウム炭素(3.59g、33.75mmol)をRTで添加した。反応混合物をH2バルーン圧下にてRTで12時間撹拌し、TLCによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物をセライトに通して濾別し、酢酸エチル(200mL)で洗浄した。濾液を濃縮して粗生成物を得て、これをペンタンでトリチュレートし、有機層をデカントし、固化した生成物を濾過し、十分に乾燥させて、tert-ブチル4-[4-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)ピペラジン-1-イル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート172-8(3g、収率61.48%、純度95.56%)を淡桃色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 415.56 [M+H]+
【1003】
工程-6:封管内に入れたDMF(20mL)中のtert-ブチル4-[4-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)ピペラジン-1-イル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート172-8(5g、12.06mmol)の撹拌溶液に3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(6.95g、36.19mmol)をrtで添加し、続いて重炭酸ナトリウム(6.08g、72.38mmol)を添加し、反応混合物を90℃で12時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(200mL)で希釈し、セライトに通して濾別した。濾液を水(2×100mL)、ブライン(1×25mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。シリカゲル(100/200メッシュ、生成物を2%→3%のMeOH/DCMで溶出させる)を用いるカラムクロマトグラフィーによって粗生成物を精製して、(tert-ブチル4-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート172-9(4.2g、収率56.31%、純度91.08%)を紫色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 526.48 [M+H]+
【1004】
工程-7:1,4-ジオキサン(30mL)中のtert-ブチル4-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]ピペラジン-1-イル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート172-9(7g、13.32mmol)の撹拌溶液にジオキサン中4M HCl(30.35mL、665.95mmol、30.35mL)を0℃で添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、ゆっくりとRTまで温め、RTで6時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物を濃縮し、残留塊をジエチルエーテル(3×100mL)でトリチュレートし、沈殿した固体を十分に乾燥させて、HCl塩である3-[4-[4-(3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル)ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン172-10(5.54g、収率90.05%、純度91.71%)を淡青色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 426.22 [M+H]+
【1005】
工程8:DCE:MeOH(60:60ml)中の3-[4-[4-(3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル)ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンHCl 172-10(5.65g、12.23mmol)の撹拌溶液に4Å分子篩(3g)、酢酸(0.797g、13.27mmol)及び酢酸ナトリウム(3.27g、39.82mmol)を添加した。得られた溶液を10分間撹拌した後、2,6-ジメトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ベンズアルデヒド172-11(4g、13.27mmol)を添加し、反応混合物を70℃で5時間加熱し、その後RTでこれを冷却し、SiliaBondシアノ水素化ホウ素(3.85g、66.37mmol)を添加した。反応をLCMS及びTLCによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌を続けた。16時間後に反応塊をセライトに通して濾過し、濃縮し、(Devisilシリカゲル、生成物をCH2Cl2中1%→5%のMeOHで溶出させる)カラムフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、化合物を得て、これを乾燥DCM(10ml)に溶解し、TFA(5ml)を0℃で添加し、30分間これを撹拌した。30分後に反応粗物質を濃縮乾固し、得られた粗物質をジエチルエーテル(3×20ml)で洗浄して、3-[4-[4-[1-[[2,6-ジメトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)フェニル]メチル]-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFAである化合物172(3.21g、3.83mmol、収率28.85%、純度98.40%)を薄緑色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.78 (s, 1H), 9.97 (s, 1H), 7.52 (s, 1H), 6.84 (t, J = 9.3 Hz, 1H), 6.66 (s, 2H), 6.51 (d, J = 15.0 Hz, 1H), 6.42 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 4.28-4.24 (m, 3H), 3.86 (s, 7H), 3.47 (s, 6H), 2.90 (bs, 9H), 2.76-2.68 (m, 1H), 2.53-2.54 (m, 1H), 2.08 (d, J = 10.7 Hz, 9H), 1.91-1.87 (m, 1H)。LCMS (ES+): m/z 711.20 [M+H]+
【1006】
化合物177の合成
【化405】
DCE:MeOH(60:60ml)中の3-[4-[4-(3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル)ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンHCl塩172-10(4.22g、9.13mmol)の撹拌溶液に4Å分子篩(4g)、酢酸(0.822g、13.69mmol)及び酢酸ナトリウム(1.50g、18.25mmol)を添加した。得られた溶液を10分間撹拌した後、2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)ベンズアルデヒド177-1(3g、9.13mmol)を添加し、反応混合物を70℃で5時間加熱し、その後RTでこれを冷却し、Silica Bondシアノ水素化ホウ素(2.64g、45.63mmol)を添加した。反応をLCMS及びTLCによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌を続けた。16時間後に反応塊をセライトに通して濾過し、濃縮し、粗化合物を分取HPLCによって精製して、3-[4-[4-[1-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)フェニル]メチル]-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩(1.50g、収率8.85%、純度97.72%)である化合物177を薄黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.79 (s, 1H), 9.48 (s, 1H), 8.75 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.60 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.22 (s, 1H), 7.16 (s,1H), 6.89 (t, J = 9.1 Hz, 1H), 6.54 (d, J = 14.9 Hz, 1H), 6.45 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.30-4.24 (m, 1H), 3.94 (s, 2H), 3.90 (s, 3H), 3.61 (s, 4H), 3.27-3.08 (m, 10H), 2.72-2.67 (m, 1H), 2.59-2.58 (m, 3H), 2.08-2.05 (m, 2H), 1.89-1.83 (m, 2H), LCMS (ES
+): m/z 738.33 [M+H]
+。
【1007】
分取HPLC条件:
カラム/寸法:XSELECT C18(19×150×5μm)、移動相A:水中の0.1%TFA、移動相B:アセトニトリル(有機相)、勾配(時間/%B):0/5、3/5、10/20、14.35/20、16.36/95、19/95、19.1/5、22/5、流量:18ml/分
【1008】
化合物177の合成に従って化合物182を調製した。
【化406】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.34 (s, 1H), 10.78 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.64 (s, 1H), 6.97 (s, 2H), 6.85 (t, J = 9.2 Hz, 1H)6.53-6.49 (m, 1H), 6.42 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 4.28-4.24 (m, 3H), 3.95 (s, 6H), 3.63 (s, 3H), 3.31-2.90 (m, 13H), 2.73-2.67 (m, 1H), 2.59-2.53 (m, 1H), 2.08-2.05 (m, 3H), 1.90-1.81 (m, 1H)。LCMS (ES
+): m/z 723.1 [M+H]
+
【1009】
化合物177の合成に従って化合物183を調製した。
【化407】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.79 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.25 (s, 1H), 7.22 (s, 1H), 6.88 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 6.55-6.50 (m, 1H), 6.45 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.28-4.26 (m, 1H), 3.96 (s, 7H), 3.61 (s, 3H), 3.26-3.07 (m, 11H), 2.77-2.67 (m, 1H), 2.59-2.56 (m, 1H), 2.08-2.05 (m, 2H), 1.90-1.83 (m, 2H)。LCMS (ES
+): m/z 727.07 [M+H]
+
【1010】
化合物177の合成に従って化合物184を調製した。
【化408】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.78 (s, 1H), 9.49 (s, 1H), 8.76 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.65 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 6.89-6.83 (m, 3H), 6.54-6.42 (m, 2H), 4.30-4.26 (m, 3H), 3.89 (s, 7H), 3.78-3.62 (m, 1H), 3.67 (s, 3H), 3.55-3.37 (m, 3H), 2.94 (bs, 8H), 2.77-2.72 (m, 1H), 2.57 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 2.18-2.05 (m, 3H), 1.94-1.87 (m, 1H)。LCMS (ES
+): m/z 734.12 [M+H]
+
【1011】
化合物177の合成に従って化合物185を調製した。
【化409】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.78 (s, 1H), 9.45 (s, 1H), 8.73 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.59 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.32 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.91-6.84 (m, J = 5.6 Hz, 2H), 6.75 (s, 2H), 6.17 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 4.38-4.34 (m, 1H), 3.82 (s, 6H), 3.67 (s, 2H), 3.60 (s, 3H), 2.98-2.95 (m, 2H), 2.78-2.54 (m, 11H), 2.34-2.33 (m, 1H), 2.17 (t, J = 9.9 Hz, 1H), 2.09-2.05 (m, 1H), 1.91-1.70 (m, 3H)LCMS (ES
+): m/z 784.02 [M+H]
+
【1012】
化合物177の合成に従って化合物186を調製した。
【化410】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.78 (s, 1H), 9.48 (s, 1H), 8.75 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.59 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.22 (s, 1H), 7.16 (s, 1H), 6.98 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 6.77 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.62-6.61 (m, 1H), 5.91 (bs, 1H), 4.31-4.29 (m, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.61 (s, 3H), 3.54-2.51 (m, 17H), 2.33-2.03 (m, 2H), 1.92-1.83 (m, 2H)LCMS (ES
+): m/z 754.12 [M+H]
+
【1013】
化合物177の合成に従って化合物187を調製した。
【化411】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.77 (s, 1H), 10.04 (s, 1H), 7.52 (s, 1H), 6.96 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.67 (s, 2H), 6.62-6.57 (m, 1H), 4.31-4.20 (m, 3H), 3.86 (s, 7H), 3.47 (s, 3H), 3.35 (bs, 3H), 2.87-2.67 (m, 11H), 2.08 (d, J = 11.2 Hz, 9H), 1.81-1.85 (m, 1H)。LCMS (ES
+): m/z 727.56 [M+H]
+
【1014】
化合物177の合成に従って化合物188を調製した。
【化412】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.77 (s, 1H), 10.04 (s, 1H), 7.52 (s, 1H), 6.96 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.67 (s, 2H), 6.62-6.57 (m, 1H), 4.31-4.20 (m, 3H), 3.86 (s, 7H), 3.47 (s, 3H), 3.35 (bs, 3H), 2.87-2.67 (m, 11H), 2.08 (d, J = 11.2 Hz, 9H), 1.81-1.85 (m, 1H)。LCMS (ES
+): m/z 750.05 [M+H]
+
【1015】
化合物177の合成に従って化合物189を調製した。
【化413】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.78 (s, 1H), 9.48 (s, 1H), 8.76 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.62 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.09-7.01 (m, 3H), 6.87 (t, J = 9.0 Hz 1H), 6.55-6.51 (m, 1H), 6.45-6.42 (m, 1H), 4.28-4.25 (m, 1H), 3.91 (s, 5H), 3.61 (s, 3H), 3.39-2.55 (m, 15H), 2.08-2.05 (m, 2H), 1.91-1.82 (m, 2H)。LCMS (ES
+): m/z 722.12 [M+H]
+
【1016】
化合物177の合成に従って化合物190を調製した。
【化414】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.78 (s, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.03-6.94 (m, 2H), 6.88 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 6.54-6.51 (m, 1H), 6.44-6.43 (m, 1H), 4.29-4.25 (m, 1H), 4.12-3.90 (m, 4H), 3.86 (s, 3H), 3.46 (s, 3H), 3.28-2.58 (m, 13H), 2.06 (d, J = 3.2 Hz, 8H), 1.88-1.84 (m, 2H)。LCMS (ES
+): m/z 715.31 [M+H]
+。
【1017】
化合物177の合成に従って化合物191を調製した。
【化415】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.78 (s, 1H), 7.56 (s, 1H), 6.90-6.83 (m, 3H), 6.55-6.51 (m, 1H), 6.45-6.43 (m, 1H), 4.29-4.25 (m, 1H), 3.87 (s, 2H), 3.46 (s, 3H), 3.28-2.59 (m, 16H), 2.07 (d, J = 7.8 Hz, 8H), 1.90-1.82 (m, 2H)LCMS (ES
+): m/z 699.17 [M+H]
+
【1018】
化合物177の合成に従って化合物192を調製した。
【化416】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.79 (s, 1H), 8.35 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.75-7.72 (m, 1H), 7.61-7.56 (m, 3H), 7.19-7.14 (m, 2H), 6.88 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 6.56-6.52 (m, 1H), 6.46-6.42 (m, 1H), 5.93 (s, 1H), 4.28-4.24 (m, 1H), 3.89 (s, 5H), 3.58 (s, 3H), 3.51-2.60 (m, 15H), 2.08-2.04 (m, 2H), 1.91-1.84 (m, 2H)。LCMS (ES
+): m/z 737.32 [M+H]
+
10.79 (s, 1H), 8.35 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.75-7.72 (m, 1H), 7.61-7.56 (m, 3H), 7.19-7.14 (m, 2H), 6.88 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 6.56-6.52 (m, 1H), 6.46-6.42 (m, 1H), 5.93 (s, 1H), 4.28-4.24 (m, 1H), 3.89 (s, 5H), 3.58 (s, 3H), 3.51-2.60 (m, 15H), 2.08-2.04 (m, 2H), 1.91-1.84 (m, 2H)。LCMS: [M+H]
+737.32
【1019】
化合物177の合成に従って化合物193を調製した。
【化417】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.79 (s, 1H), 9.53 (s, 1H), 8.76 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.72 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.63-7.52 (m, 2H), 7.50 (p, J = 1.6 Hz, 1H), 6.92 (t, J = 9.3 Hz, 1H), 6.56 (dd, J = 15.0, 2.5 Hz, 1H), 6.46 (dd, J = 8.7, 2.5 Hz, 1H), 4.29 (dd, J = 11.5, 4.8 Hz, 1H), 3.83 (s, 3H), 3.62 (s, 3H), 3.34 (d, J = 50.7 Hz, 5H), 3.17 (s, 4H), 3.04 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 2.84-2.52 (m, 4H), 2.38 (t, J = 11.7 Hz, 1H), 2.26 (s, 1H), 2.16-2.00 (m, 1H), 1.88 (td, J = 14.7, 12.1, 7.2 Hz, 2H)。LCMS (ES
+): m/z 758.32 [M+H]
+。
【1020】
化合物177の合成に従って化合物194を調製した。
【化418】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6):δ 11.07 (s, 1H), 9.48 (s, 1H), 8.75 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 8.29 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.59 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.22 (s, 1H), 7.16 (s, 1H), 7.08 (d, J = 10.1 Hz, 1H), 4.65-4.62 (m, 1H), 3.89 (s, 5H), 3.61 (s, 3H), 3.50-3.01 (m, 12H), 2.77-2.62 (m, 3H), 2.13-2.07 (m, 2H), 1.93-1.87 (m, 2H)。LCMS (ES
+): m/z 721.24 [M+H]
+
【1021】
化合物177の合成に従って化合物195を調製した。
【化419】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 11.06 (s, 1H), 8.29 (s, 1H), 7.91 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.33 (s, 1H), 7.07 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 6.67 (s, 2H), 4.68-4.64 (m, 1H), 4.21 (bs, 2H), 3.86 (s, 8H), 3.47 (s, 4H), 3.30 (bs, 3H), 3.05 (bs, 4H), 2.88 (bs, 4H), 2.70-2.67 (m, 2H), 2.14-2.07 (m, 10H)。LCMS (ES
+): m/z 694.36 [M+H]
+
【1022】
化合物177の合成に従って化合物196を調製した。
【化420】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 11.07 (s, 1H), 8.30 (bs, 1H), 7.93 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.34 (s, 1H), 7.08-6.97 (m, 3H), 4.67-4.65 (m, 1H), 3.86 (s, 5H), 3.47 (s, 3H), 3.28-2.98 (m, 12H), 2.72-2.67 (m, 2H), 2.13-2.10 (m, 2H), 2.06 (d, J = 2.8 Hz, 6H), 1.94-1.87 (m, 2H)。LCMS (ES
+): m/z 698.22 [M+H]
+。
【1023】
化合物172の4つの立体異性体の合成
172-7-Peak-1及び172-7-Peak-2の合成:
【化421】
20gの化合物-7をSFCによって分離して、8.5gの172-7-Peak-1(SFC時の第1の溶出ピーク)及び8.5gの172-7-Peak-2(SFC分離時の第2の溶出ピーク)を得た。
【1024】
分取SFC条件:
カラム/寸法:Chiralpak-IC(30×250)mm、5μ
%CO2:70%
%Co溶媒:30%(MeOH)
全流量:100.0g/分
背圧:100バール
温度:30℃
UV:220nm
装置の詳細:メーカー/型:SFC-200
【1025】
化合物173及び化合物174の合成:
【化422】
工程-1:酢酸エチル(40mL)中のtert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-[4-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)ピペラジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボキシレート172-7-Peak-1(4.5g、10.12mmol)の溶液を、窒素を用いて10分間脱ガスし、ウェット10%パラジウム炭素(2.15g)を添加した。反応混合物を再び水素を用いて脱ガスし、水素下(バルーン圧下)にてRTで24時間撹拌した。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、酢酸エチル(200ml)で洗浄した。濾液を真空下で除去して粗化合物を得て、これを(100~200メッシュのシリカゲルを用い、生成化合物をPet-エーテル中45%のEtOAc中で溶出させる)カラムクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチル4-(4-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート173-2(3.5g、8.44mmol、収率83.40%、純度97%)を黄色の固体として得た。LCMS (ES
+): m/z 415.43 [M+H]
+
【1026】
工程-2:DMF(30mL)中のtert-ブチル4-(4-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート173-2(5g、12.06mmol)の撹拌溶液に3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン3(6.95g、36.19mmol)、NaHCO3(10.13g、120.6mmol)を添加し、LCMS及びTLCによってモニタリングしながら85℃で28時間撹拌した。16時間後に反応物を氷冷水(100mL)でクエンチし、EtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗化合物を得た。粗化合物を(シリカゲルメッシュ100~200、petエーテル中40%の酢酸エチル)カラムクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチルtert-ブチル4-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]ピペラジン-1-イル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(4.5g、8.47mmol、収率70.19%、純度98.89%)を紫色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 526.72 [M+H]+。
【1027】
工程-3:ジオキサン(5ml)中のtert-ブチル4-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]ピペラジン-1-イル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート173-4(2.0g、3.81mmol)の溶液にジオキサン中4M HCl(10ml)を添加し、TLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで2時間撹拌した。2時間後に反応混合物を濃縮乾固した。粗化合物をジエチルエーテル(2×40mL)でトリチュレートして、3-[4-[4-[3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン173-5(1.6g、3.36mmol、収率88.29%、純度97%)を青色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 426.26 [M+H]+
【1028】
工程-4:DCE:MeOH(20:20ml)中の3-((4-(4-(3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオンHCl 173-5(1.6g、3.76mmol)の撹拌溶液に4Å分子篩(1.6g)、酢酸(2ml)及び無水酢酸ナトリウム(0.616g、7.52mmol)を添加した。得られた溶液を10分間撹拌した後、2,6-ジメトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ベンズアルデヒド(1.13g、3.76mmol)を添加し、反応混合物を80℃で5時間加熱し、その後RTでこれを冷却し、Silica Bondシアノ水素化ホウ素(1.12g、19.50mmol)を添加した。反応をLCMS及びTLCによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌を続けた。16時間後に反応塊をセライトに通して濾過し、濃縮し、精製して(Devisilシリカを用い、生成物をCH2Cl2中5%のMeOHで溶出させる)、3-[4-[4-[-1-[[2,6-ジメトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)フェニル]メチル]-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.9g、1.20mmol、収率31.99%、純度95%)をオフホワイト色の固体である遊離塩基として得た。LCMS (ES+): m/z 711.50 [M+H]+。乾燥DCM(6mL)中の3-[4-[4-[1-[[2,6-ジメトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)フェニル]メチル]-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(1g、1.41mmol)の遊離塩基の撹拌溶液にTFA(0.160g)を0℃で添加し、RTで1時間撹拌した。1時間後に反応塊を濃縮乾固し、ジエチルエーテル(3×20ml)でトリチュレートして、3-[4-[4-[1-[[2,6-ジメトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)フェニル]メチル]-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩173-6(1.0g、1.15mmol、収率81.87%、純度95%)を薄緑色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z [M+H]+711.50
【1029】
SFC分離手順:3.2gの173-6をSFCによって分離して単一の立体異性体を得た。SFC分離の際にグルタルイミド開環を回避するために化合物173及び化合物174の画分をTFAバッファー中に回収した。SFC分離方法が塩基性添加剤の使用を伴っていたため、得られた化合物173及び化合物174の画分を分取HPLC精製に供して塩を除去した。
【1030】
分取SFC条件のカラム/寸法:
カラム/寸法:Chiralpak-AS-H(30×250)mm、5μ
%CO2:60%
%Co溶媒:40%(アセトニトリル:メタノール中0.2%の7Mメタノール性アンモニア)(1:1)
全流量:110.0g/分
背圧:100バール
温度:30℃
UV:220nm
溶解性:メタノール
【1031】
分取HPLC方法:
カラム/寸法:XTERRA C18(19×150、5μm)、移動相A:水中の0.05%TFA、移動相B:100%アセトニトリル、勾配(時間/%B)0/5、5/5、12/30、16/30、16.1/100、18/100、18.1/5、21/5、流量:17ml/分、溶解性:水+ACN
(注釈:SFC分離時の第1の溶出ピークを化合物173に割り当て、第2の溶出ピークを化合物174に割り当てた)。
【1032】
【1033】
化合物175及び化合物176の合成では、172-7-Peak-2から開始し、化合物173及び化合物174の合成に従って調製した。
【化423】
【1034】
SFC分離手順:3.6gの175-1(ジアステレオマー混合物)をSFCによって分離して単一の立体異性体を得た。SFC分離の際にグルタルイミド開環を回避するために化合物175及び化合物176の画分をTFAバッファー中に回収した。SFC分離方法が塩基性添加剤の使用を伴っていたため、得られた化合物175及び化合物176の画分を分取HPLC精製に供して塩を除去した。
【1035】
分取SFC条件:
カラム/寸法:Chiralpak AS-H(30×250)mm、5μ
%CO2:60%
%Co溶媒:40%(ACN:MeOH中0.2%の7Mメタノール性アンモニア)
全流量:110.0g/分
背圧:100バール
温度:30℃
UV:220nm
装置の詳細:メーカー/型:SFC-150-I
【1036】
分取HPLC条件:
移動相(A):H2O中の0.1%TFA、移動相(B):100%アセトニトリル
流量:18ml/分
カラム:SUNFIRE C18、5μm(19×150mm)
(注釈:SFC分離時の第1の溶出ピークを化合物175に割り当て、第2の溶出ピークを化合物176に割り当てた)。
【1037】
【1038】
化合物179及び化合物180の合成:
【化424】
工程-1:DCE:MeOH(30:30ml)中の3-[4-[4-(3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル)ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンHCl 173-5(1.41g、3.04mmol)の撹拌溶液に4Å分子篩(1g)、酢酸(0.273g、4.56mmol)及び酢酸ナトリウム(0.499g、6.08mmol)を添加した。得られた溶液を10分間撹拌した後、2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(1g、3.04mmol)を添加し、反応混合物を70℃で5時間加熱し、その後RTでこれを冷却し、SiliaBondシアノ水素化ホウ素(0.881g、15.21mmol)を添加した。反応をLCMS及びTLCによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌を続けた。16時間後に反応塊をセライトに通して濾過し、濃縮し、精製して(Devisilシリカを用い、生成物をCH
2Cl
2中5%のMeOHで溶出させる)、3-[4-[4-[1-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)フェニル]メチル]-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン遊離塩基(0.9g、0.978mmol、収率32.18%、純度80.29%)を緑色の固体として得た。乾燥CH
2Cl
2(10mL)中の3-[4-[4-[1-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)フェニル]メチル]-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン遊離塩基(3g、4.06mmol)の撹拌溶液にTFA(2mL)を0℃で添加し、RTで1時間撹拌した。1時間後に反応塊を濃縮乾固し、ジエチルエーテル(2×100ml)でトリチュレートして、3-[4-[4-[1-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)フェニル]メチル]-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA 178-2(3.4g、3.34mmol、収率82.13%、純度83.66%)を薄緑色の固体として得た。LCMS (ES
+): m/z 738.45 [M+H]
+
【1039】
178-2のSFC分離
3.4gの178-2をSFCによって分離して単一の立体異性体を得た。SFC分離の際にグルタルイミド開環を回避するために化合物178及び化合物179の画分をTFAバッファー中に回収した。SFC分離方法が塩基性添加剤の使用を伴っていたため、得られた化合物178及び化合物179の画分を再び分取HPLC精製に供して塩を除去した。
【1040】
分取SFC条件のカラム/寸法:
カラム/寸法:Chiiralpak-AS-H(30×250)mm、5μ
%CO2:55%
%Co溶媒:45%(ACN:MEOH中0.2%の7Mメタノール性アンモニア)(70:30)
全流量:100.0g/分
背圧:100バール
温度:30℃
UV:254nm
溶解性:MeOH+ACN
【1041】
分取HPLC方法:
カラム/寸法:XSELECT-C18(150×19×5μ)
移動相A:水中の0.05%TFA(水相)
移動相B:ACN(有機相)
(注釈:SFC分離時の第1の溶出ピークを化合物178に割り当て、第2の溶出ピークを化合物179に割り当てた)。
【1042】
【1043】
化合物180及び化合物181の合成では、172-7-Peak-2から開始し、化合物178及び化合物179の合成に従って調製した。
【化425】
【1044】
180-3のSFC分離
2.9gの180-3をSFCによって分離して単一の立体異性体を得た。SFC分離の際にグルタルイミド開環を回避するために化合物180及び化合物181の画分をTFAバッファー中に回収した。SFC分離方法が塩基性添加剤の使用を伴っていたため、得られた化合物180及び化合物181の画分を再び分取HPLC精製に供して塩を除去した。得られた化合物180及び化合物181の画分を再び分取HPLC精製に供して塩を除去した。
【1045】
分取SFC条件のカラム/寸法:
カラム/寸法:Chiiralpak-AS-H(30×250)mm、5μ
%CO2:55%
%Co溶媒:45%(ACN:MEOH中0.2%の7Mメタノール性アンモニア)(70:30)
全流量:100.0g/分
背圧:100バール
温度:30℃
UV:254nm
【1046】
分取HPLC方法:
移動相(A):水中の0.05%TFA
移動相(B):100%アセトニトリル
流量:17ml/分
カラム:X-SELECT C18 5μm(19×250mm)
勾配(時間/%B):0/10、2/10、2.5/10、15.6/39、15.7/95、18.5/95、18.6/95、21/10
(SFC分離時の第1の溶出ピークを化合物180に割り当て、第2の溶出ピークを化合物181に割り当てた)。
【1047】
【1048】
化合物197の合成
【化426】
工程-1:DCM(10mL)中のtert-ブチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシレート(5g、16.17mmol)の撹拌溶液にTFA(20mL)を0℃で添加した後、反応混合物をTLCによってモニタリングしながらRTで2時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物を減圧下で蒸発乾固し、粗混合物をトルエン(50mL)と共蒸留して、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン(5g)を無色の液体として得た。
【1049】
工程-2:DMF(15mL)中の197-2(2g、6.19mmol)の撹拌溶液にCsCO3(6.05g、18.57mmol)を窒素雰囲気下で添加した。次いで、1,2-ジフルオロ-4-ニトロベンゼン(1.18g、7.43mmol、820.61μL)をシリンジによって添加し、これをrtで6時間撹拌した。TLCによる反応の完了後に、反応混合物を氷冷水でクエンチし、得られた沈殿物を濾過し、完全に乾燥させて、1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン(2g、5.17mmol、収率83.52%、純度90%)を黄色の固体として得た。
【1050】
工程-3:1,4-ジオキサン(15mL)中のtert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート(1g、2.72mmol)及び197-4(947.96mg、2.72mmol)の撹拌溶液にアルゴンを20分間パージした。次いで、水(5mL)中の炭酸ナトリウム(721.43mg、6.81mmol)を上記の混合物に添加し、再びパージを更に10分間続けた。最後に、Pd(dppf)Cl2(0.1g、136.13μmol)を添加し、脱ガスした。混合物を55℃に加熱し、2時間維持した。反応をTLCによってモニタリングし、TLCによる反応の完了後に、これをRTに冷却し、酢酸エチル(50mL)で希釈し、有機層を水及びブライン溶液で洗浄した。減圧下で濃縮した。0%→20%を用いるBiotageによって粗生成物を精製して、tert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-[1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-4-イル]-2,6-ジヒドロピリジン-1-カルボキシレート(0.74g、収率52.57%、純度85%)を黄色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 440.30 [M+H]+
【1051】
工程-4:化合物197-6(0.7g、1.59mmol)を酢酸エチル(20mL)に取り、10%パラジウム炭素を添加した(678.10mg)。反応混合物をTLCによってモニタリングしながら水素ガス(バルーン圧)で12時間撹拌した。反応の完了後にセライトパッドに通して濾過し、酢酸エチルで洗浄した。有機層をブライン溶液で洗浄し、減圧下で濃縮した。PE中0%→40%のEAを用いるBiotageによって粗生成物を精製して、tert-ブチル4-[1-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)-4-ピペリジル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(0.5g、収率60.73%、純度80%)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 414.76 [M+H]+。
【1052】
工程-5:197-7(0.5g、1.21mmol)をDMF(7mL)に取り、重炭酸ナトリウム(609.5mg、7.26mmol)を添加し、続いて197-8(696.57mg、3.63mmol)を封管内で一度に添加した。反応混合物を80℃で加熱し、TLC及びLCMSによってモニタリングしながら16時間維持した。反応の完了後に反応混合物を氷-水混合物でクエンチし、セライトパッドに通し、水及び酢酸エチル(25mL)で洗浄した。有機層を分離し、ブライン溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。PE中0%→50%のEAを用いるbiotageによって粗生成物を精製して、tert-ブチル4-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]-4-ピペリジル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(0.41g、収率52.35%、純度81%)を淡緑色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 525.92 [M+H]+。
【1053】
工程-6:1,4-ジオキサン(3mL)中の197-9(0.4g、0.76mmol)の撹拌溶液に、窒素雰囲気下にて0℃で4MジオキサンHCl(4M、1.91mL)をシリンジによって添加した。次いで、反応混合物をrtで3時間撹拌した。反応をTLCによってモニタリングし、完了後に、これを減圧下で濃縮乾固した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄して、3-[4-[4-(3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル)-1-ピペリジル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.35g、759.35μmol、収率99.58%、021)を淡緑色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 425.41 [M+H]+
【1054】
工程-7:197-10(0.125g、0.245mmol)をDCE(5mL)及びメタノール(5mL)の混合物に取り、無水酢酸ナトリウム(0.06g、0.738mmol)、続いて酢酸(0.045g、0.738mmol)及び分子篩(0.1g)を添加し、10分間撹拌した。次いで、化合物2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ベンズアルデヒド(0.075g、245.29mmol)を上記の混合物に添加し、混合物を75℃に5時間加熱した。次いで、RTに冷却し、Siliabondシアノ水素化ホウ素(0.125g)を添加した。これをTLC及びLCMS分析によってモニタリングしながらRTで16時間撹拌した。反応の完了後に、これをセライトパッドに通して濾過し、メタノールで洗浄した後、減圧下で濃縮乾固した。粗混合物を分取精製によって精製して、3-[4-[4-[1-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)フェニル]メチル]-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]-1-ピペリジル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩(92.9mg、収率44.26%、純度96.8%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.80 (s, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.04-7.99 (m, 3H), 6.58-6.50 (m, 2H), 4.31 (bs, 1H), 3.97 (s, 3H), 3.82-3.50 (m, 4H), 3.46 (s, 3H), 3.30-3.09 (m, 6H), 2.77-2.58 (m, 2H), 2.06 (d, J = 4.0 Hz, 7H), 1.89-1.75 (m, 9H)。LCMS (ES+): m/z 714.08 [M+H]+。
【1055】
化合物197の合成に従って化合物198を調製した。
【化427】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.80 (s, 1H), 10.00 (s, 1H), 7.52 (s, 1H), 6.68 (s, 2H), 7.09 (bs, 1H), 6.56 (d, J = 14.6 Hz, 1H), 6.47 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.31-4.29 (m, 3H), 3.87 (s, 6H), 3.47-3.01 (m, 11H), 2.77-2.54 (m, 2H), 2.08 (d, J = 12.0 Hz, 9H), 1.88-1.53 (m, 7H)。LCMS (ES
+): m/z 710.13 [M+H]
+
【1056】
化合物197の合成に従って化合物199を調製した。
【化428】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.76 (s, 1H), 9.44 (s, 1H), 8.74 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.34 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.54 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 23.9 Hz, 2H), 6.82 (t, J = 9.3 Hz, 1H), 6.49 (d, J = 14.8 Hz, 1H), 6.41 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 5.78 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.30-4.20 (m, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.70 (s, 2H), 3.59 (s, 3H), 3.17-2.54 (m, 6H), 2.42-2.33 (m, 4H), 2.22-2.16 (m, 1H), 2.08-2.04 (m, 1H), 1.84-1.38 (m, 8H)。LCMS (ES
+): m/z 737.07 [M+H]
+
【1057】
化合物197の合成に従って化合物200を調製した。
【化429】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.77 (s, 1H), 9.45 (s, 1H), 8.74 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 8.51 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.54 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.11 (s, 1H), 6.93 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.74 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.59 (q, J = 3.8 Hz, 1H), 5.83 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 4.35-4.22 (m, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.71 (s, 2H), 3.59 (s, 3H), 3.10-2.92 (m, 4H), 2.73-2.56 (m, 4H), 2.44-2.33 (m, 1H), 2.20 (t, J = 11.2 Hz, 1H), 2.07-2.05 (m, 1H), 1.86-1.67 (m, 7H), 1.42-1.40 (m, 2H)。LCMS (ES
+): m/z 753.12 [M+H]
+
【1058】
化合物201の合成:
【化430】
工程-1:ACN(24mL)及びトルエン(24mL)に懸濁した3-((3-フルオロ-4-(ピペリジン-4-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(1.0g、2.38mmol、061)にTEA(0.361g、3.568mmol、0.5mL)をアルゴン下にてrtで添加した。得られた反応混合物を5分間撹拌して、反応物のpHが塩基性(8~9)となることを確認した。さらに、反応混合物にtert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-オキソピペリジン-1-カルボキシレート(1.12g、4.761mmol)及びAcOH(0.429g、7.144mmol、0.4mL)を添加した。得られた反応混合物を5分間~10分間撹拌して、反応物のpHが酸性(4~5)となることを確認した。次に、反応混合物に分子篩(1.0g)を添加し、反応混合物を110℃で16時間還流させた。
【1059】
反応の完了後に(TLC及びLCMSによってモニタリングした)、反応混合物をrtに冷却し、溶媒を真空で蒸発させた。残渣にNaHCO3の飽和溶液(水溶液)を添加して、pHを8~9に調整した。生成物をEtOAc(3×30mL)中で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空で濃縮して、化合物201-1(1.8g、2.07mmol、収率86.67%、純度60%)を緑がかった青色の油として得た。粗生成物を更に精製することなく直接次の工程に使用した。LCMS (ES+): m/z 523.32 [M+H]+
【1060】
工程-2:EtOAc(30mL)に溶解した化合物201-1(2.0g、3.8273mmol)の入ったスチールボンベ圧力反応器にPd/C(0.407g、3.8273mmol)を投入し、得られた反応混合物を水素雰囲気(100psi)下で48時間撹拌した。反応の完了後に(TLC及びLCMS)、反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、EtOAc(2×35mL)で洗浄し、濾液を真空で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル230~400メッシュ;勾配:petエーテル中0%→100%のEtOAc)を用いて粗残渣を精製して、所望の化合物である201-2(0.750g、1.39mmol、収率36.24%、純度97%)を固体として得た。LCMS (ES+): m/z 525.57 [M+H]+
【1061】
工程-3:DCM(6mL)中の化合物201-2(1.03g、1.963mmol)にTFA(12.20g、106.95mmol、8.24mL)を0℃で添加した。得られた反応混合物を0℃で15分間、次いでrtでは2時間撹拌した。反応の完了後に(TLC及びLCMSによってモニタリングした)、溶媒を真空で蒸発させた。残渣にEt2O(2×30mL)を添加して、化合物201-3(1.10g、1.86mmol、収率94.67%、純度91%、061)をオフホワイト色の固体として沈殿させた。
【1062】
粗化合物を真空下で濾過し、乾燥させ、更に精製することなく次の工程に直接使用した。LCMS (ES+): m/z 425.48 [M+H]+
【1063】
工程-4:DCE(4mL)及びMeOH(4mL)中の化合物201-3(0.460g、0.8542mmol、061)の撹拌溶液にNaOAc(0.210g、2.56mmol)、AcOH(0.128g、2.131mmol、0.122mL)及び分子篩(0.460g)をアルゴン雰囲気下にてrtで添加した。反応混合物をrtで15分間撹拌し、続いて2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロ-2,7-ナフチリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(0.308g、0.9368mmol)を添加した。得られた反応混合物を80℃で4時間加熱し、続いて0℃に冷却し、SiCNBH3(0.800g、4.266mmol)を添加した。得られた反応混合物をrtで更に12時間撹拌した。反応の完了後に(LCMSによってモニタリングした)、反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、EtOAc(2×10mL)及びTHF(2×10mL)で洗浄した。濾液を真空で蒸発させて粗残渣を得た。逆相クロマトグラフィーを用いて粗残渣を精製して、所望の化合物201をTFA塩(黄色の固体)として得た。この固体に飽和NaHCO3溶液を添加し(溶液のpHが塩基性となるまで)、生成物をDCM(3×20mL)中で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空で濃縮して、所望の生成化合物201(138mg、186.57μmol、純度99.67%)を薄緑色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):δ 10.78 (s, 1H);9.45 (s, 1H);8.74 (d, J = 5.6 Hz, 1H);7.94 (s, 1H);7.54 (d, J = 5.6 Hz, 1H);7.17 (d, J = 1.2 Hz, 1H);7.11 (s, 1H);6.98 (t, J = 8.8 Hz, 1H);6.48-6.40 (m, 2H);5.98 (d, J = 7.6 Hz, 1H);4.34-4.26 (m, 1H);3.87 (s, 3H);3.72 (s, 2H);3.59 (s, 3H);3.16-2.90 (m, 4H);2.90-2.50 (m, 6H);2.48-2.24 (m, 2H);2.12-2.02 (m, 1H);1.90-1.70 (m, 3H);1.66-1.50 (m, 4H)LCMS (ES+): m/z 737.16 [M+H]+。
【1064】
化合物201の合成に従って化合物202を調製した。
【化431】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6):δ 1.80-2.10 (m, 7H);2.22-2.48 (m, 2H);2.54-2.80 (m, 2H);2.90-3.40 (m, 6H);3.58 (s, 3H);3.81 (s, 3H);3.88 (s, 3H);3.90-4.10 (m, 2H);4.28-4.36 (m, 1H);6.00-6.20 (m, 1H);6.42-6.52 (m, 2H);6.90-6.99 (m, 1H);7.13 (s, 1H);7.17 (s, 1H);7.55-7.65 (m, 3H);7.71-7.78 (m, 1H);8.35 (d, J = 7.6 Hz, 1H);9.88 (bs, 1H);10.80 (s, 1H)。LCMS (ES
+): m/z 734.47 [M-H]
-
【1065】
化合物203の合成:
【化432】
tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペリジン-1-カルボキシレートをSFCによって分離して、1-2-Peak-1(SFC時の第1の溶出ピーク)及び1-2-Peak-2(SFC分離時の第2の溶出ピーク)を得た。
【1066】
SFC方法:分取SFC条件:カラム/寸法:Chiralpak AD-H(30×250mm)、5μ%CO2:60%、%Co溶媒:40%(IPA)、全流量:100.0g/分、背圧:100バール、温度:35℃、UV:240nm
【1067】
【化433】
工程-1:1,4-ジオキサン中4.0M HCl(3mL)を1-2-Peak-2であるtert-ブチル4-[4-[[2,6-ジオキソ-3-ピペリジル]アミノ]フェニル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.22g、0.567mmol)に0℃で添加した後、反応をLCMSによってモニタリングしながら反応混合物を室温で4時間撹拌した。完了後に溶媒を減圧下で蒸発させ、粗物質をトルエンと共蒸留して、3-[4-(4-ピペリジル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.25g、純度99.77%)を褐色の固体として得た。LCMS (ES
+): m/z 288.41 [M+H]
+
【1068】
工程-2:DMF(5mL)中の3-[4-(4-ピペリジル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.250g、0.772mmol)の撹拌溶液にDIPEA(0.6754g、5.23mmol)、2-(1-tert-ブトキシカルボニル-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル)酢酸(0.218g、0.783mmol)、続いてHATU(0.6623g、1.74mmol)を0℃で添加した後、反応をLCMSによってモニタリングしながら反応混合物を室温で6時間撹拌した。完了後に溶媒をGENVAC下で蒸発させ、粗物質をカラムクロマトグラフィー(80%のEtOAc:petエーテルを用いるDevisilシリカ)によって精製して、tert-ブチル4-[2-[4-[4-[[2,6-ジオキソ-3-ピペリジル]アミノ]フェニル]-1-ピペリジル]-2-オキソ-エチル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(0.3g、純度55.3%)を褐色の粘着性の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 549.24 [M+H]+
【1069】
工程-3:1,4-ジオキサン中4.0M HCl(4mL)をtert-ブチル4-[2-[4-[4-[[2,6-ジオキソ-3-ピペリジル]アミノ]フェニル]-1-ピペリジル]-2-オキソ-エチル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(0.3g、0.546mmol)に0℃で添加した後、反応をLCMSによってモニタリングしながら反応混合物を室温で4時間撹拌した。完了後に溶媒を真空下で蒸発させ、粗物質をトルエンと共蒸留して、3-[4-[1-[2-(3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル)アセチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.3g、純度78.94%)を褐色のゴム状の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 449.32 [M+H]+
【1070】
工程-4:DCE(5mL):MeOH(5mL)中の3-[4-[1-[2-(3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル)アセチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩(0.108g、242.35mmol)の撹拌溶液に無水酢酸ナトリウム(0.0542g、0.66mmol)、4Å分子篩(0.100g)、続いて2-クロロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(0.070g、0.220mmol)及び酢酸(0.0132g、0.220mmol)を添加し、得られた溶液を10分間撹拌した。反応混合物を70℃で3時間撹拌した後、RMをRTにし、Si-CBH(0.07g)を添加し、反応をLCMSによってモニタリングしながら16時間撹拌を続けた。完了後に反応塊をMeOHで希釈し、セライトベッドで濾過し、ベッドをメタノールで十分に洗浄し、濃縮し、粗物質を分取HPLCによって精製して、3-[4-[1-[2-[1-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]アセチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩(0.0335g、収率16.93%、純度96.24%)を薄茶色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 14.44 (bs, 1H), 10.77 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.29 (s, 1H), 6.95 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 6.61 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 4.53 (bs, 1H), 4.29-4.25 (m, 3H), 3.97 (s, 6H), 3.62 (s, 3H), 3.22-3.03 (m, 3H), 2.76-2.58 (m, 6H), 2.49-2.33 (m, 1H), 2.11-2.05 (m, 2H), 1.86-1.73 (m,1H), 1.53-1.48 (m, 2H), 1.35-1.24 (m, 3H), LCMS (ES+): m/z [M+H]+ 750.56。
【1071】
化合物204を1-2-Peak-1から開始し、化合物203の合成に従って調製した。
【化434】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.31 (s, 1H), 10.80 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.21 (s, 1H), 7.09 (s,1H), 6.95 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.61 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 4.52-4.51 (m, 1H), 4.28-4.22 (m, 3H), 3.97 (s, 6H), 3.61 (m, 4H), 3.16-3.10 (m, 3H), 2.76-2.70 (m, 6H), 2.32 (m, 1H), 2.11-2.06 (m, 2H), 1.87-1.86 (m, 1H), 1.75-1.73 (m,2H), 1.52-1.49 (m, 2H)。LCMS (ES
+): m/z [M+H]
+ 750.60。
【1072】
化合物205の合成
【化435】
工程-1:1,4-ジオキサン(25mL)及び水(25ml)中の1-ブロモ-4-ニトロ-ベンゼン(3g、14.85mmol、1.54mL)の撹拌溶液にtert-ブチル4-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート(6.24g、19.31mmol)を添加し、続いて炭酸カリウム(5.13g、37.13mmol、2.24mL)をアルゴン雰囲気下にて室温で添加した。反応混合物をアルゴンで繰り返し脱ガスし、Pd(PPh
3)
4(0.7g、0.594mmol)をアルゴン雰囲気下にて一度に添加した。反応混合物をLCMS及びTLCによってモニタリングしながら85℃で16時間加熱した。反応の完了後に反応混合物を室温に冷却し、セライトベッドに通して濾過し、酢酸エチル(300mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、得られた粗塊を酢酸エチル(500mL)で溶解し、水(2×100mL)、続いてブライン(1×100mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させた。有機層を濃縮し、粗物質をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル100/200メッシュ、生成物を40%→50%のEtoAc:Petエーテルで溶出させる)によって精製して、tert-ブチル4-[(4-ニトロフェニル)メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート(4g、収率81.22%、純度96%)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl3):δ 8.19-8.17 (m, 2H), 7.33 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.40 (s, 1H), 3.54 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.43 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.46 (t, J = 6Hz, 2H), 2.38 (t, J = 6 Hz, 2H), 1.48 (s, 9H)LCMS (ES
+): m/z 319.17 [M+H]
+
【1073】
工程-2:メタノール(10mL)及びエタノール(10mL)中のtert-ブチル4-[(4-ニトロフェニル)メチレン]ピペリジン-1-カルボキシレート(4g、12.56mmol)の撹拌溶液に10%ウェットPd-C(6g)を添加し、反応混合物をTLCによってモニタリングしながらH2バルーン圧下で16時間撹拌した。反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、濾液を濃縮して、tert-ブチル4-[(4-アミノフェニル)メチル]ピペリジン-1-カルボキシレート(3.5g、収率74%、純度80%)を得た。これを精製することなく次の工程に進めた。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6):δ 6.789 (d, J = 8 Hz, 2H), 6.48-6.45 (m, 2H), 4.80 (s, 2H), 3.90-3.88 (m, 2H), 2.67-2.62 (m, 2H), 2.30 (d, J = 6.8Hz, 2H), 1.59-1.52 (m, 5H), 1.48 (s, 9H)LCMS (ES+): m/z 291.44 [M+H]+
【1074】
工程-3:DCM(40mL)及びピリジン(0.7g、9.64mmol)中のtert-ブチル4-[(4-アミノフェニル)メチル]ピペリジン-1-カルボキシレート(3.5g、12.05mmol)の撹拌溶液に、窒素雰囲気下にて-10℃でジクロロメタン(10mL)中のクロロギ酸ベンジル(0.7g、8.44mmol)を10分かけて滴加した。添加後に反応混合物を常温で温め、LCMS及びTLCによってモニタリングしながら2時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(1×200ml)でクエンチし、酢酸エチル(2×250ml)で抽出した。有機相を分離し、ブライン(50ml)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、tert-ブチル4-(4-(ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ベンジル)ピペリジン-1-カルボキシレートを得た。LCMS (ES+): m/z 447.32 [M+Na]+
【1075】
工程-4:DCM(10mL)中のtert-ブチル4-[[4-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)フェニル]メチル]ピペリジン-1-カルボキシレート(5g、11.78mmol)の撹拌溶液に4MジオキサンHCl(10ml)を0℃で添加し、反応混合物をLCMS及びTLCによってモニタリングしながらRTで2時間撹拌した。完了後に反応混合物を濃縮し、粗化合物をジエチルエーテルでトリチュレートし、乾燥させて、ベンジルN-[4-(4-ピペリジルメチル)フェニル]カーボネート(4g、収率90.35%、96%)を白色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 325.18 [M+H]+
【1076】
工程-5:DMF(10mL)中の化合物ベンジルN-[4-(4-ピペリジルメチル)フェニル]カルバメート(2g、6.16mmol)の撹拌溶液に炭酸セシウム(4.02g、12.33mmol)を添加し、15分間撹拌した後、1-フルオロ-4-ニトロ-ベンゼン(1.04g、7.40mmol)を添加した。反応混合物をTLCによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌した。完了後に反応塊を薄片氷でクエンチし、沈殿した固体を濾過して、ベンジルN-[4-[[1-(4-ニトロフェニル)-4-ピペリジル]メチル]フェニル]カルバメート(2.5g、収率72.82%、純度80%)を得た。LCMS (ES+): m/z 446.30 [M+H]+
【1077】
工程-6:THF:水(40mL)中のベンジルN-[4-[[1-(4-ニトロフェニル)-4-ピペリジル]メチル]フェニル]カルバメート(2.5g、5.61mmol)の溶液に亜鉛粉末(3.67g、56.12mmol)及びNH4Cl(4.50g、84.17mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。TLC及びLCMSによって反応の完了が示された。反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、ベッドを酢酸エチル及びTHFの混合物(1:1)(100ml)で洗浄した。濾液を濃縮して、粗生成物であるベンジルN-[4-[[1-(4-アミノフェニル)-4-ピペリジル]メチル]フェニル]カルバメート(2.2g、4.24mmol、収率75.48%、純度80%)を得た。LCMS (ES+): m/z 416.23 [M+H]+
【1078】
工程-7:DMF(10mL)中の3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(2g、10.59mmol)及びベンジルN-[4-[[1-(4-アミノフェニル)-4-ピペリジル]メチル]フェニル]カルバメート(2.8g、14.457mmol)の撹拌溶液に重炭酸ナトリウム(2.42g、28.915mmol)を添加し、80℃で24時間撹拌した。反応混合物を常温に冷却し、反応混合物を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗物質をカラムクロマトグラフィー(100~200メッシュのシリカゲル、所望の生成物をpetエーテル中50%→80%勾配の酢酸エチルで溶出させる)によって精製して、ベンジルN-[4-[[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-4-ピペリジル]メチル]フェニル]カルバメート(1.47g、収率46.92%、純度89%)を得た。1H NMR (400MHz, DMSO-d6):δ 10.78 (S, 1H), 9.65 (s, 1H), 7.54-7.31 (m, 7H), 7.08 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 6.72 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.58 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.34 (d, J = 7.2 Hz, 1H) (5.14 (s, 2H), 4.19-4.15 (m, 1H), 2.73-2.69 (m, 1H), 2.55-2.50 (m, 1H), 2.48-2.42 (m, 4H), 2.11-2.06 (m, 1H), 1.83-1.80 (m, 1H), 1.63-152 (m, 3H), 1.31-1.22 (m, 4H)。LCMS (ES+): m/z 527.26 [M+H]+
【1079】
工程-8:メタノール(10mL)中のベンジルN-[4-[[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-4-ピペリジル]メチル]フェニル]カルバメート(0.5g、0.950mmol)の撹拌溶液に10%ウェットパラジウム炭素(0.5g)を室温で添加した。添加後に反応物をTLCによってモニタリングしながらH2雰囲気下で1時間撹拌した。揮発性物質を減圧下で蒸発させた。得られた残渣をトルエン(5mL)と同時蒸発させた後、エーテルでトリチュレートした。エーテル層をデカントし、得られた残渣を真空下で乾燥させて、3-[4-[4-[(4-アミノフェニル)メチル]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.22g、収率53.13%、純度90%)を得た。1H NMR (400MHz, DMSO-d6):δ 10.8 (s, 1H), 6.81 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.72 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.58 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 6.48 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.33 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.80 (s, 2H), 4.30-4.19 (m, 1H), 2.59-2.53 (m, 2H), 2.45-2.42 (m, 1H), 2.42-2.34 (m, 4H), 2.11-2.06 (m, 1H), 1.83-1.80 (m, 1H), 1.63-161 (m, 2H), 1.49-1.44 (m, 1H), 1.28-1.23 (m, 3H)。LCMS (ES+): m/z 393.33 [M+H]+
【1080】
工程-9:メタノール(5mL)及びDCE(5mL)中の3-[4-[4-[(4-アミノフェニル)メチル]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンHCl塩(0.1g、0.233mmol)及び2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒドTFA(0.1g、0.233mmol、061)の撹拌溶液に酢酸ナトリウム(0.06g、0.702mmol)及び0.5mlの酢酸を添加した。添加後に反応混合物を80℃で5時間撹拌した。次いで、室温で冷却し、Si-CBH(0.115g、1.86mmol)を添加し、LCMSによってモニタリングしながらRTで15時間撹拌した。反応の完了後に反応塊をセライトベッドに通して濾過し、真空下で濃縮した。粗残渣を分取HPLCによって精製して、3-[4-[4-[[4-[[2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチルアミノ]フェニル]メチル]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩(71mg、収率35.51%、純度94.09%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 14.43 (bs, 1H), 10.82 (s, 1H), 10.69 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 7.56 (s, 2H), 7.36 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 6.97 (d, J = 5.4 Hz, 2H), 6.88 (s, 2H), 6.75 (d, J = 8.7 Hz, 4H), 6.35 (s, 1H), 4.38 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.20 (s, 2H), 3.90 (s, 6), 3.61 (s, 3H), 2.79-2.67 (m, 1H), 3.48-3.39 (m, 4H), 2.61-2.56 m, 1H), 2.53-2.49 (m, 2H), 2.09-2.05 (m, 1H), 1.92-1.82 (m, 4H), 1.69-1.49 (m, 2H), LCMS (ES+): m/z 690.45 [M+H]+
【1081】
化合物206の合成:
【化436】
工程-1:アルゴンガスを1,4-ジオキサン(15mL)中の4-(4-ニトロフェニル)ピペリジン(1.7g、7.0mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(1.58g、16.48mmol)及びtert-ブチル6-ブロモ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(2.31g、7.41mmol)の溶液に10分間パージした後、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.905g、0.98mmol)及びキサントホス(0.238g、0.412mmol)を添加した。次いで、反応の進行をLCMS及びTLCによってモニタリングしながら反応混合物を80℃で16時間撹拌した。完了後に、これを常温に冷却し、水(50mL)をこれに添加した。酢酸エチル(2×50mL)を用いて抽出を行った。合わせた有機抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400メッシュのシリカゲル、pet-エーテル中0%→100%の酢酸エチルの勾配溶出を用いる)によって精製して、所望の化合物であるtert-ブチル6-[4-(4-ニトロフェニル)-1-ピペリジル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート206-4(0.57g、1.3mmol、収率17.50%、純度94%)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS (ES
+): m/z 438.1 [M+H]
+
【1082】
工程-2:メタノール(10mL)中のtert-ブチル6-[4-(4-ニトロフェニル)-1-ピペリジル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート206-4(0.570g、1.30mmol)の撹拌溶液に10%Pd/C(130mg)を添加し、反応混合物を水素雰囲気(ブラダー)下で16時間撹拌した。反応の完了後に(LCMSによって示される)、触媒をセライトに通して濾別し、メタノール(20mL×2)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400メッシュのシリカゲル、pet-エーテル中0%→100%の酢酸エチルの勾配溶出を用いる)によって精製して、所望の化合物であるtert-ブチル6-[4-(4-アミノフェニル)-1-ピペリジル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート206-5(0.420g、1.031mmol、収率79%、純度81%)を粘稠な褐色の油として得た。LCMS (ES+): m/z 408.1 [M+H]+
【1083】
工程-4:DMF(10mL)中のtert-ブチル6-[4-(4-アミノフェニル)-1-ピペリジル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート206-5(0.420g、1.03mmol)の撹拌溶液に重炭酸ナトリウム(0.520g、6.18mmol)及び3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(0.520g、6.18mmol)を添加した。反応の進行をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を封管内にて70℃で16時間撹拌した。反応の完了後に、これを室温に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム溶液(20mL)をこれに添加した。酢酸エチル(3×25mL)を用いて抽出を行った。合わせた有機層を水(20mL×2)、ブライン(20mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400メッシュのシリカゲル、pet-エーテル中0%→100%の酢酸エチルの勾配溶出を用いる)によって精製して、所望の化合物であるtert-ブチル6-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-1-ピペリジル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート206-7(0.300g、0.58mmol、収率45%、純度79.5%)を紫色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 519.1 [M+H]+
【1084】
工程-5:DCM(5mL)中のtert-ブチル6-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-1-ピペリジル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート206-7(0.3g、0.578mmol)の撹拌溶液にTFA(66mg、0.578mmol)を0℃で添加し、反応の進行をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を2時間かけて室温まで温めた。反応の完了後に揮発性物質を減圧下で蒸発させ、ジエチルエーテル(5mL)を残渣に添加した。これを15分間撹拌し、得られた固体を濾過し、ジエチルエーテル(5mL×2)で洗浄し、乾燥させて、所望の化合物である3-[4-[1-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン 206-8(TFA塩)(0.280g、0.526mmol、収率90%、純度85.4%)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 419.1 [M+H]+
【1085】
工程-6:DCE(5mL)及びメタノール(5mL)中の3-[4-[1-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン206-8(58.76mg、210mmol)の撹拌溶液にNaOAc(23.04mg、280.81mmol)、MS(100mg)及びAcOH(8.43mg、140.41mmol)を添加した。次いで、これに3,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(0.09g、165mmol)を添加し、反応混合物を70℃で16時間撹拌した。次いで、これを0℃に冷却し、Si-CNBH3(49.11mg、702.03mmol)をこれに添加した。反応混合物を室温で4時間撹拌した。次いで、これをセライトのパッドに通して濾過し、DCE-MeOH(1:1;3×5mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。得られた粗物質を分取HPLCによって精製して、所望の化合物である3-[4-[1-[2-[[2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-6-イル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(TFA塩)化合物204(40mg、0.05mmol、収率42%、純度96.05%)を薄黄色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.60-1.72 (m, 2H);1.78-1.92 (m, 3H);2.06-2.12 (m, 1H);2.55-2.65 (m, 2H);2.68-2.82 (m, 3H);3.04-3.10 (m, 2H);3.62 (s, 3H);3.58-3.70 (m, 2H);3.78-3.86 (m, 2H);3.95 (s, 6H);4.22-4.40 (m, 5H);6.62 (d, J = 8.4 Hz, 2H);6.84 (s, 1H);6.91-7.20 (m, 7H), 7.66 (s, 1H), 8.25 (s, 1H);9.50 (bs, 1H), 10.80 (s, 1H);14.30 (bs, 1H)。LCMS (ES+): m/z 716.51 [M+H]+
【1086】
化合物207の合成:
【化437】
工程-1:乾燥THF(40mL)中の1-ベンジルオキシ-4-ブロモ-ベンゼン(5g、19.00mmol)の撹拌溶液にn-ブチルリチウム(THF中の2.5M溶液)(8.36mL)を-78℃で滴加した。反応混合物を-78℃で30分間撹拌した。反応混合物を1時間かけてゆっくりと-30℃まで温めた。反応混合物を再び-78℃に冷却し、乾燥THF(20mL)中の4-ブロモ-2,6-ジメトキシベンズアルデヒド(4.66g、19.00mmol)を滴加した。反応をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を3時間かけてゆっくりと0℃まで温めた。反応の完了後に反応混合物を氷冷飽和塩化アンモニウム溶液(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(1×50mL)及びブライン(1×50mL)によって洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。粗物質をシリカゲル(100/200メッシュ)でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、生成物を30%のEtOAc/ヘキサンで溶出させて、(4-ベンジルオキシフェニル)-(4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-フェニル)メタノール207-3(4g、収率46.58%、純度95%)を淡褐色の固体として得た。
【1087】
工程-2:乾燥DCM(80mL)中の(4-ベンジルオキシフェニル)-(4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-フェニル)メタノール207-3(1.60g、3.73mmol)の撹拌溶液にトリエチルシラン(2.17g、18.63mmol、2.98mL)をN2雰囲気下にて-60℃で添加した。乾燥DCM(10mL)中のTFA(2.12g、18.63mmol、1.44mL)を反応混合物に-60℃で滴加した。反応物をTLCによってモニタリングしながら3時間かけてゆっくりと0℃まで温めた。完了後に反応混合物を過剰なDCM(200mL)で希釈し、氷冷飽和炭酸ナトリウム(100mL)でクエンチし、DCM(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(1×100mL)、続いてブライン(1×50mL)によって洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をペンタン(2×50mL)で更にトリチュレートし、沈殿した固体を濾過して、2-[(4-ベンジルオキシフェニル)メチル]-5-ブロモ-1,3-ジメトキシ-ベンゼン207-4(1.20g、収率77.90%)を白色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z [M+H]+413.08
【1088】
工程-3:1,4-ジオキサン(40mL)中の2-[(4-ベンジルオキシフェニル)メチル]-5-ブロモ-1,3-ジメトキシ-ベンゼン207-4(1.2g、2.90mmol)の撹拌溶液に4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(1.1g、4.3mmol)を添加し、続いて酢酸カリウム(0.85g、8.71mmol)をアルゴン雰囲気下にて室温で添加した。反応混合物をアルゴンで繰り返し脱ガスし、Pd(dppf)Cl2・dcm(0.12g、0.14mmol)をアルゴン雰囲気下で一度に添加した。反応混合物を再びアルゴンで繰り返し脱ガスした後、100℃で12時間還流加熱した。完了後に反応混合物を室温に冷却し、セライトに通して濾別し、酢酸エチル(200mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、残留塊を酢酸エチル(100mL)に溶解し、水(1×50mL)、ブライン(1×25mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。粗物質をシリカゲル(100/200メッシュ)でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、生成物を5%EtOAc/Petエーテルで溶出させて、2-[4-[(4-ベンジルオキシフェニル)メチル]-3,5-ジメトキシ-フェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン207-5(1.3g、収率77.81%、純度80%)を淡褐色のペースト状固体として得た。LCMS (ES+): m/z [M+H]+461.1
【1089】
工程-4:乾燥THF(100mL)中の4-ブロモ-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(1.35g、3.88mmol)の撹拌溶液に2-(4-(4-(ベンジルオキシ)ベンジル)-3,5-ジメトキシフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン207-5(1.78g、3.88mmol)をRTで添加し、続いて水(20mL)に溶解した無水第三リン酸カリウム(1.65g、7.75mmol)を添加した。反応混合物をアルゴンで繰り返し脱ガスし、Xphos-Pd-G2触媒(1310584-14-5)(0.15g、0.19mmol)をアルゴン雰囲気下で一度に添加した。反応混合物を再びアルゴンで脱ガスした後、80℃で12時間還流させた。反応の完了後に反応混合物を室温に冷却し、セライトに通して濾別し、酢酸エチル(50mL)で洗浄した。有機層を濾液から分配し、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲル(230/400メッシュ)でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、生成物を50%→60%のEtOAc/Petエーテルで溶出させて、4-(4-(4-(ベンジルオキシ)ベンジル)-3,5-ジメトキシフェニル)-1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン207-6(1.25g、収率50.90%、純度95%)を淡黄色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z [M+H]+602.21
【1090】
工程-5:乾燥THF(80mL)及びメタノール(20mL)中の4-[4-[(4-ベンジルオキシフェニル)メチル]-3,5-ジメトキシ-フェニル]-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン207-6(1.60g、2.66mmol)の撹拌溶液にウェット10%パラジウム炭素(0.28g、2.66mmol)をRTで添加した。反応混合物をH2雰囲気下にてRTで12時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物をセライトに通して濾別し、メタノール(100mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、残留塊をペンタン(2×50mL)でトリチュレートし、有機層をデカントし、沈殿した固体を十分に乾燥させて、生成物である4-[4-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-3,5-ジメトキシ-フェニル]-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン207-7(1.20g、収率83.80%、純度95%)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z [M+H]+512.1
【1091】
工程-6:DCM(100mL)中の4-(4-(4-ヒドロキシベンジル)-3,5-ジメトキシフェニル)-1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン207-7(1.2g、2.35mmol)の撹拌溶液にトリエチルアミン(0.71g、7.04mmol)を0℃で滴加し、続いてトリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.69g、2.46mmol)をN2雰囲気下で滴加した。反応混合物を0℃で更に2時間撹拌した。反応の完了をTLCによって確認した。反応混合物をNaHCO3の氷冷飽和溶液(100mL)でクエンチし、DCM(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1×50mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲル(100/200メッシュ)カラムクロマトグラフィーによって精製し、生成物を50%のEtOAc/Petエーテルで溶出させて、4-(2,6-ジメトキシ-4-(1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンジル)フェニルトリフルオロメタンスルホネート207-8(1.30g、収率83.19%、純度96.62%)を白色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z [M+H]+644.59
【1092】
工程-7:封管内の乾燥1,4-ジオキサン(30mL)中の4-(2,6-ジメトキシ-4-(1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンジル)フェニルトリフルオロメタンスルホネート207-8(0.65g、1.01mmol)の撹拌溶液にトリブチル(ビニル)スタンナン(0.96g、3.03mmol)を添加し、続いて無水塩化リチウム(0.42g、10.10mmol)をRTで添加した。反応混合物をアルゴンで繰り返し脱ガスし、Pd(Ph3)4(0.058g、0.05mmol)をアルゴン雰囲気下で添加した。反応混合物を再びアルゴンで脱ガスした後、TLCによってモニタリングしながら110℃で12時間加熱した。完了後に反応混合物を室温に冷却し、セライトに通して濾別し、酢酸エチル(100mL)で洗浄した。有機層を濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲル(100/200メッシュ)カラムクロマトグラフィーによって精製し、生成物を70%→80%のEtOAc/ヘキサンで溶出させて、4-(3,5-ジメトキシ-4-(4-ビニルベンジル)フェニル)-1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン207-9(0.35g、収率64.20%、純度96.63%)を白色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z [M+H]+522.47
【1093】
工程-8:THF(20mL)中の4-(3,5-ジメトキシ-4-(4-ビニルベンジル)フェニル)-1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン207-9(0.25g、0.47mmol)の撹拌溶液にTHF中1Mのボラン-テトラヒドロフラン錯体(0.20g、2.40mmol)をN2雰囲気下にて-60℃で滴加した。反応混合物をゆっくりとRTまで温め、反応をTLCによってモニタリングしながらrtで16時間撹拌した。出発物質の消費後に反応混合物を0℃に冷却した。水(1mL)に溶解した35%過酸化水素(0.16g、4.79mmol)及び水酸化ナトリウム(0.19g、4.79mmol)を、この温度で反応混合物に順に添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、RTまで温め、更に2時間撹拌した。反応の完了をTLCによって確認した。反応混合物を氷冷水(50mL)でクエンチし、EtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1×25mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲル(230/400メッシュ)カラムクロマトグラフィーによって精製し、生成物を60%→70%のEtOAc/ヘキサンで溶出させて、4-(4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ベンジル)-3,5-ジメトキシフェニル)-1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン207-10(0.16g、収率61.86%、純度98.59%)を白色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z [M+H]+540.21
【1094】
工程-9:DCM(25mL)中の4-[4-[[4-(2-ヒドロキシエチル)フェニル]メチル]-3,5-ジメトキシ-フェニル]-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン207-10(0.12g、0.22mmol)の撹拌溶液にデスマーチン-DMP(0.94g、2.22mmol)をN2雰囲気下にて0℃で一度に添加した。反応をTLC及びLC-MSによってモニタリングしながら反応混合物をrtで3日間撹拌した。反応の完了後に反応混合物を重炭酸ナトリウムの氷冷飽和溶液(50mL)でクエンチし、DCM(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1×25mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲル(230/400メッシュ)カラムクロマトグラフィーによって精製し、生成物を60%→70%のEtOAc/ヘキサンで溶出させて、2-[4-[[2,6-ジメトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]フェニル]アセトアルデヒド207-11(0.065g、収率48.93%、純度90%)を白色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z [M+H]+538.21
【1095】
工程-10:乾燥ジオキサン(5mL)中の2-(4-(2,6-ジメトキシ-4-(1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンジル)フェニル)アセトアルデヒド207-11(0.06g、0.12mmol)の撹拌溶液に2-メチル-2-ブテン(0.067g、0.96mmol)を0℃で滴加し、続いて水(5mL)中の亜塩素酸ナトリウム(0.054g、0.60mmol)及びリン酸二水素ナトリウム(0.29g、2.42mmol)を添加した。反応混合物を30分かけてゆっくりとrtまで温め、反応をTLCによってモニタリングしながらrtで更に2時間撹拌した。完了後に反応混合物をそのまま濃縮して、2-(4-(2,6-ジメトキシ-4-(1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンジル)フェニル)酢酸207-12(0.25g、純度74%)を得て、更に精製することなくそのまま次の工程に進めた。LCMS (ES+): m/z [M+H]+554.18
【1096】
工程-11:乾燥DMF(6mL)中の3-((4-(ピペリジン-4-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン1-3(0.035g、0.10mmol)の撹拌溶液にDIPEA(0.056g、0.43mmol)をN2雰囲気下にて0℃で滴加した。反応混合物を15分かけてRTまで温めた。反応物のpHは塩基性であった。2-(4-(2,6-ジメトキシ-4-(1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンジル)フェニル)酢酸207-12(0.04g、0.25gの粗物質、0.072mmol)を反応混合物にrtで添加し、続いてPyBop(0.048g、0.093mmol)を添加し、反応物をTLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌した。完了後に反応混合物を濃縮して粗生成物を得て、水及びアセトニトリル中の0.1%ギ酸を移動相として用いる逆相カラムクロマトグラフィー(C18/30g)によって精製して、3-((4-(1-(2-(4-(2,6-ジメトキシ-4-(1-(4-メトキシベンジル)-6-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)ベンジル)フェニル)アセチル)ピペリジン-4-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン207-13(0.043g、収率57.23%、純度79.14%)を淡黄色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z [M+H]+823.43
【1097】
工程-12:3-[4-[1-[2-[4-[[2,6-ジメトキシ-4-[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-6-メチル-7-オキソ-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル]メチル]フェニル]アセチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン207-13(0.043g、0.052mmol)の懸濁液にTFA(0.59g、5.23mmol)を添加し、反応をTLC及びLC-MSによってモニタリングしながら反応混合物をN2雰囲気下にて50℃で5時間加熱した。完了後に反応混合物を濃縮して粗物質を得て、これを分取HPLCによって精製して、3-[4-[1-[2-[4-[[2,6-ジメトキシ-4-(6-メチル-7-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)フェニル]メチル]フェニル]アセチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFAである化合物207(0.0102g、収率23.85%、純度99.78%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 14.17 (s, 1H), 10.76 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.54 (s, 1H), 7.21 (s, 1H), 7.14-7.06 (m, 4H), 6.89 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.86 (s, 2H), 6.60 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.56 (s, 1H), 4.50 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 4.28-4.24 (m, 1H), 4.02 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 3.88-3.84 (m, 8H), 3.63 (s, 5H), 3.03-3.01 (m, 1H), 2.97-2.54 (m, 4H), 2.11-2.06 (m, 1H), 1.85-1.83 (m, 1H), 1.70-1.65 (m, 2H), 1.35-1.31 (m, 2H)。LCMS (ES+): m/z [M+H]+ 703.30
【1098】
化合物208の合成:
【化438】
DMF(5mL)中の3-[3-フルオロ-4-[4-(4-ピペリジル)-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンHCl 73-7(0.096g、0.248mmol)の撹拌溶液にDIPEAを添加し、15分間撹拌した後、2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)安息香酸(0.080g、0.248mmol)及びPyBOP(0.194g、0.372mmol)を添加した。反応混合物をLCMSによってモニタリングしながら16時間撹拌した。反応の完了後にDMFを減圧下で蒸発させ、残渣を分取HPLCによって精製して、3-[4-[4-[1-[2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ベンゾイル]-4-ピペリジル]-1-ピペリジル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩である化合物208(0.028g、収率13.65%、純度97.74%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.82 (s, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.20 (bs, 1H), 7.03-7.01 (m, 1H), 6.98 (s, 1H), 6.62 (d, J = 14.0 Hz, 1H), 6.53 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 4.58 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 4.35 (d, J = 7.2 Hz, 1H)3.82-3.81 (m, 4H), 3.78 (m, 3H), 3.46 (s, 3H), 3.30-3.03 (m, 1H), 3.03-3.00 (m, 1H), 2.76-2.73 (m, 2H), 2.60-2.59 (m, 1H), 2.06 (d, J = 4.9 Hz, 7H), 1.90-1.83 (m, 4H), 1.68-1.42 (m, 5H), 1.15-1.12 (m, 2H)。LCMS (ES
+): m/z [M+H]
+ 692.59
【1099】
化合物208の合成に従って化合物209を調製した。
【化439】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.81 (s, 1H), 9.47 (s, 1H), 8.75 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.60 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.22-7.17 (m, 3H), 6.60 (d, J = 14.1 Hz, 1H), 6.51 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.60 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 4.34 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 3.85 (d, J = 6.3 Hz, 3H), 3.60 (s, 3H), 3.40-3.38 (m, 5H), 3.07-2.65 (m, 3H), 2.58-2.56 (m, 1H), 2.07-2.00 (m, 1H), 1.90-1.84 (m, 4H), 1.70-1.67 (m, 1H), 1.51-1.15 (m, 6H)LCMS (ES
+): m/z [M+H]
+715.52
【1100】
化合物208の合成に従って化合物210を調製した。
【化440】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.81 (s, 1H), 8.35 (dd, J = 8.1, 1.4 Hz, 1H), 7.81-7.69 (m, 1H), 7.71-7.48 (m, 7H), 6.76-6.41 (m, 2H), 4.62 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 4.35 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 3.58 (s, 3H), 3.46 (t, J = 8.6 Hz, 2H), 3.07 (s, 2H), 2.85-2.53 (m, 4H), 2.18-2.01 (m, 1H), 1.96-1.76 (m, 6H), 1.71 (s, 1H), 1.42 (d, J = 40.7 Hz, 4H), 1.16 (d, J = 12.1 Hz, 2H)。LCMS (ES
+): m/z [M+H]
+734.9。
【1101】
化合物208の合成に従って化合物211を調製した。
【化441】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.82 (s, 1H), 9.50 (s, 1H), 8.76 (s, 1H), 8.14-7.98 (m, 1H), 7.75-7.45 (m, 5H), 7.29 (s, 1H), 6.65 (dd, J = 15.1, 2.5 Hz, 1H), 6.56 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.62 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 4.38 (dd, J = 11.8, 4.8 Hz, 1H), 3.61 (s, 3H), 3.46 (d, J = 12.1 Hz, 3H), 3.25 (s, 2H), 3.07 (q, J = 9.3, 6.5 Hz, 1H), 2.86-2.54 (m, 3H), 2.08 (td, J = 7.0, 5.7, 3.8 Hz, 1H), 1.89 (tt, J = 12.6, 5.7 Hz, 4H), 1.62 (d, J = 13.7 Hz, 2H), 1.46 (s, 2H), 1.19 (d, J = 34.2 Hz, 3H)。LCMS (ES
+): m/z [M+H]
+ 735.7。
【1102】
化合物212、化合物213及び化合物214の合成
【化442】
DMF(10mL)中の3-[3-フルオロ-4-[4-(4-ピペリジル)-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン73-7(0.921g、2.17mmol)の撹拌混合物にDIPEA(1.51mL)を添加し、続いて2-(トリフルオロメトキシ)-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)安息香酸(0.740g、2.17mmol)を添加し、室温で5分間撹拌した。PyBOP(1.69g、3.25mmol)を上記の反応混合物に添加し、TLC及びLCMSによってモニタリングしながら16時間撹拌した。完了後に反応混合物を薄片氷に注いで固体を得た。固体を濾過して粗物質を得た。粗物質を(シリカゲルdavisil、溶離液:CH
2Cl
2中6%のメタノール)カラムクロマトグラフィーによって精製して、3-[3-フルオロ-4-[4-[1-[2-(トリフルオロメトキシ)-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ベンゾイル]-4-ピペリジル]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン化合物212の遊離塩基(0.9g、収率55.40%、純度95%)を黄色の固体として得た。乾燥DCM(5mL)中の3-[3-フルオロ-4-[4-[1-[2-(トリフルオロメトキシ)-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ベンゾイル]-4-ピペリジル]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン化合物212の遊離塩基(0.9g、1.26mmol)の撹拌溶液にTFA(0.7mL)を0℃で添加し、RTで1時間撹拌した。1時間後に反応塊を濃縮乾固し、ジエチルエーテル(2×30ml)でトリチュレートして、3-[3-フルオロ-4-[4-[1-[2-(トリフルオロメトキシ)-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ベンゾイル]-4-ピペリジル]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(1g、収率90.49%、純度94.49%)化合物212のTFA塩を薄緑色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.75 (s, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.48-7.38 (m, 2H), 7.37-7.27 (m, 2H), 7.19 (s, 1H), 6.57 (d, J = 14.8 Hz, 1H), 6.48 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.53 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 4.30 (dd, J = 11.8, 4.9 Hz, 1H), 3.39 (s, 3H), 3.33 (d, J = 14.2 Hz, 2H), 2.98 (s, 1H), 2.73-2.60 (m, 2H), 2.51 (dt, J = 17.5, 4.2 Hz, 1H), 1.98 (d, J = 6.9 Hz, 7H), 1.90-1.75 (m, 4H), 1.62 (s, 1H), 1.53 (s, 3H), 1.36 (s, 3H), 1.17 (s, 1H), 1.10-1.03 (m, 2H)。LCMS (ES
+): m/z [M+H]
+712.7。
【1103】
化合物212-TFA塩のSFC分離:
手順:2.4gの化合物212のTFA塩をSFCによって分離して単一の鏡像異性体を得た。SFC分離方法が塩基性添加剤の使用を伴っていたため、SFC分離の際にグルタルイミド開環を回避するために化合物213及び化合物214の画分をTFAバッファー中に回収した。したがって、得られた化合物213及び化合物214の画分を再び分取HPLC精製に供して塩を除去した。
【1104】
分取SFC条件のカラム/寸法:
カラム/寸法:Chiralpak-AS-H(30×250)mm、5μ
%CO2:50%
%Co溶媒:50%(MEOH中0.2%の7Mメタノール性アンモニア)
全流量:120.0g/分
背圧:100バール
温度:30℃
UV:220nm
溶解性:MEOH
【1105】
分取HPLC方法:
移動相(A):H2O中の0.1%TFA、移動相(B):100%アセトニトリル、流量:18ml/分、カラム:SUNFIRE-C18、5μm(19×150mm)、勾配(時間/%B):0/10、1/10、10/30、12.5/30、13.5/80、16/80、16.1/100、18/100、18.1/10、20/10。
【1106】
【1107】
化合物212の合成に従って化合物215を調製した。
【化443】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.82 (s, 1H), 9.47 (s, 1H), 8.75 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.63 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.39-7.03 (m, 3H), 6.63-6.52 (m, 2H), 4.60 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 4.35 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 3.87 (d, J = 7.9 Hz, 3H), 3.61 (s, 8H), 3.17-3.02 (m, 1H), 2.77-2.54 (m, 3H), 2.07-2.06 (m, 1H), 1.88-1.70 (m, 4H), 1.55-1.11 (m, 7H), LCMS (ES
+): m/z [M+H]
+ 699.56
【1108】
化合物212の合成に従って化合物216を調製した。
【化444】
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 14.45 (bs, 1H), 10.81 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.33-7.31 (m, 1H), 7.25 (s, 2H), 6.59 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 6.51 (bs, 1H), 4.59 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 4.41-4.37 (m, 1H), 3.91 (d, J = 6.2 Hz, 3H), 3.61 (s, 3H), 3.53 (bs, 1H), 3.42 (bs, 3H), 3.04 (t, J = 14.7 Hz, 1H), 3.80-3.60 (m, 3H)12.3 Hz, 1H), 2.11-2.07 (m, 1H), 1.95-1.67 (m, 4H), 1.75-1.48 (m, 5H), 1.39-1.17 (m, 2H)。LCMS (ES
+): m/z 704.42 [M+H]
+。
【1109】
化合物212の合成に従って化合物217を調製した。
【化445】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 11.19 (t, J = 2.3 Hz, 1H), 10.83 (s, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.35 (t, J = 2.9 Hz, 2H), 7.11 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 6.89 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 6.63 (d, J = 15.0 Hz, 1H), 6.54 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.21 (dd, J = 3.2, 1.9 Hz, 1H), 4.37 (dd, J = 11.1, 4.8 Hz, 1H), 3.46 (s, 5H), 3.24-2.82 (m, 3H), 2.80-2.53 (m, 2H), 2.07 (s, 4H), 1.94-1.80 (m, 6H), 1.75 (s, 2H), 1.59 (s, 2H), 1.42 (s, 4H), 1.23 (s, 4H)。LCMS (ES
+): m/z 667.5 [M+H]
+。
【1110】
化合物218の合成:
【化446】
工程-1:DMF(10mL)中の化合物tert-ブチル[4,4’-ビピリジン]-1-カルボキシレート(1g、3.73mmol)の撹拌溶液に99%無水炭酸カリウム(1.03g、7.45mmol)を添加し、15分間撹拌した後、2-フルオロ-5-ニトロピリジン(529.40mg、3.73mmol)を添加し、反応混合物をTLCによってモニタリングしながらRTで3時間撹拌した。反応の完了後に水(150ml)で希釈し、酢酸エチル(75ml×3)で抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮して粗化合物を得た。粗化合物を順相カラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ100~200、petエーテル中90%の酢酸エチルを溶離液として用いる)によって精製して、単離tert-ブチル1’-(5-ニトロピリジン-2-イル)-[4,4’-ビピリジン]-1-カルボキシレート(1g、収率68.05%、純度99%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.02 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.17 (dd, J1=9.6 Hz, J2=2.8 Hz, 1H), 6.56 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 4.57 (d, J = 12.8 Hz, 2H), 4.12 (bs, 2H), 2.98-2.91 (m, 2H), 2.64 (t, J = 12 Hz, 2H), 1.85 (d, J = 12.8 Hz, 2H), 1.68 (d, J = 12.4 Hz, 2H), 1.44 (s, 10H), 1.31-1.20 (m, 5H), LCMS (ES
+): m/z 335.27 [M+H-56]
+
【1111】
工程-2:メタノール(20mL)中のtert-ブチル1’-(5-ニトロピリジン-2-イル)-[4,4’-ビピリジン]-1-カルボキシレート(1g、2.56mmol)の撹拌溶液にウェット10%パラジウム炭素(1.09g、10.24mmol)を添加し、反応混合物をLCMS及びTLCによってモニタリングしながらH2バルーン圧下で4時間撹拌した。反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、tert-ブチル1’-(5-アミノピリジン-2-イル)-[4,4’-ビピリジン]-1-カルボキシレート(0.65g、収率66.89%、純度95%)を黒色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.79 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 6.96 (dd, J1=8.8 Hz, J2=2.8 Hz, 1H), 6.59 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.08 (bs, 2H), 3.27 (bs, 2H), 2.62 (t, J = 10.4 Hz, 4H), 1.79-1.64 (m, 5H), 1.47 (s, 9H), 1.35-1.25 (m, 7H), LCMS (ES+): m/z 361.40 [M+H]+
【1112】
工程-3:封管内に入れたDMF(20mL)中のtert-ブチル1’-(5-アミノピリジン-2-イル)-[4,4’-ビピリジン]-1-カルボキシレート(0.65g、1.80mmol)の撹拌溶液にNaHCO3(908.83mg、10.82mmol)、続いて3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(1.04g、5.41mmol)を添加し、LCMS及びTLCによってモニタリングしながら80℃で48時間撹拌した。48時間後に反応物を氷冷水(100mL)でクエンチし、EtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗化合物を得た。粗化合物を順相カラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ100~200、生成物をpetエーテル中50%の酢酸エチル-純粋な酢酸エチルで溶出させる)によって精製して、tert-ブチルtert-ブチル1’-(5-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)ピリジン-2-イル)-[4,4’-ビピペリジン]-1-カルボキシレート(0.5g、954.22μmol、収率52.9%、純度90%)を紫色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.78 (s, 1H), 7.68 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.02 (dd, J1=8.8 Hz, J2=2.8 Hz, 1H), 6.67 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 5.35 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.20-4.17 (m, 1H), 4.16-3.95 (m, 4H), 2.71-2.54 (m, 4H), 2.12-2.07 (m, 1H), 1.89-1.74 (m, 1H), 1.71-1.64 (m, 4H), 1.37 (s, 9H), 1.95-0.98 (m, 7H), LCMS (ES+): m/z 472.39 [M+H]+
【1113】
工程-4:1,4-ジオキサン(5mL)中の化合物tert-ブチル1’-(5-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)ピリジン-2-イル)-[4,4’-ビピペリジン]-1-カルボキシレート(0.5g、1.06mmol)の撹拌溶液に4MジオキサンHCl(10mL)を0℃で添加し、反応混合物をTLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで2時間撹拌した。完了後に反応混合物を濃縮して粗化合物を得た。粗化合物をジエチルエーテルで洗浄し、真空下で乾燥させて、3-((6-([4,4’-ビピリジン]-1-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオンHCl塩(0.49g、収率87.23%、純度77%)を褐色の固体として得た。所望の化合物をLCMSによって確認した。LCMS (ES+): m/z 371.48 [M+H]+
【1114】
工程-5:DMF(5mL)中の3-[[6-[4-(4-ピペリジル)-1-ピペリジル]-3-ピリジル]アミノ]ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩(115mg、0.31mmol)の撹拌溶液にN-エチル-N-イソプロピル-プロパン-2-アミン(240mg、1.86mmol)を添加し、10分間撹拌した後、2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)安息香酸(0.1g、0.31mmol)及びHATU(176mg、0.46mmol)を添加した。添加後に反応混合物をLCMSによってモニタリングしながら16時間撹拌した。完了後にDMFを真空下で除去し、粗化合物を分取HPLCによって精製して、3-[[6-[4-[1-[2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ベンゾイル]-4-ピペリジル]-1-ピペリジル]-3-ピリジル]アミノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩(25mg、収率10%、純度98.72%)を薄茶色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.83 (s, 1H), 7.63 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.31-7.29 (m, 2H), 7.03 (d, J = 6.8 Hz, 1H)6.96 (s, 1H), 4.57 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 4.32 (s, 1H), 4.00 (s, 2H), 3.81 (d, J = 7.7 Hz, 3H), 3.45 (s, 4H), 3.11-2.88 (m, 3H), 2.74-2.62 (m, 3H), 2.06 (d, J = 3.7 Hz, 7H), 1.93-1.64 (m, 5H), 1.49-1.22 (m, 7H)。LCMS (ES+): m/z 675.41 [M+H]+
【1115】
化合物218の合成に従って化合物219を調製した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.07 (s, 1H), 10.85 (s, 1H), 9.46 (s, 1H), 8.75 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.57 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 7.32 (s, 2H), 7.21-7.15 (m, 2H), 6.20 (s, 1H), 4.58 (bs, 1H), 4.32-4.28 (m, 2H), 3.96 (d, J = 9.6 Hz, 2H), 3.85 (d, J = 7.3 Hz, 3H), 3.60 (s, 1H), 3.49-3.35 (m, 1H), 3.05-3.02 (m, 3H), 2.76-2.61 (m, 3H), 2.15-2.11 (m, 1H), 1.95-1.66 (5H), 1.51-1.48 (bs, 2H), 1.23-1.15 (m, 4H)。LCMS (ES+): m/z 798.18 [M+H]+
【1116】
化合物218の合成に従って化合物220を調製した。
【化447】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.25 (bs, 1H), 10.86 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.33-7.22 (m, 4H), 6.20 (bs, 1H), 4.57 (bs, 1H), 4.35-4.31 (m, 1H), 3.99 (bs, 2H), 3.91 (d, J = 7.4 Hz, 3H), 3.61 (s, 3H), 3.47-3.36 (m, 1H), 3.17-2.89 (m, 3H), 2.75-2.63 (m, 3H), 2.12-2.07 (m, 1H), 1.93-1.80 (m, 4H), 1.67-164 (, 1H), 1.41-1.11 (m, 6H), LCMS (ES
+): m/z M+H]
+687.38
【1117】
化合物218の合成に従って化合物221を調製した。
【化448】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)d 12.73 (bs, 1H), 10.74 (s, 1H), 9.45 (s, 1H), 8.75 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.56 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.24 (m, 3H), 6.57 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.43 (bs, 1H), 4.66 (m, 2H), 3.86 (d, 3H), 3.59 (s, 3H), 3.39 (m, 3H), 3.05 (t, J = 12.8 Hz, 1H), 2.78-2.67 (m, 2H), 2.55 (m, 2H), 2.49 (m, 1H), 2.10 (m, 1H), 2.07 (m, 1H), 1.83-1.76 (m, 4H), 1.43-1.12 (m, 6H)。LCMS (ES
+): m/z 698.45 [M+H]
+-
【1118】
化合物218の合成に従って化合物222を調製した。
【化449】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.78 (s, 1H), 8.44 (bs, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.66 (m, 2H), 7.33 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.24-7.19 (m, 2H), 6.54 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.39 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.15 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.64-4.56 (m, 2H), 3.92 (d, 3H), 3.61 (s, 3H), 3.38 (m, 3H), 3.01 (t, 1H), 2.75-2.68 (m, 2H), 2.54 (m, 1H), 2.49 (m, 2H), 2.10-2.07 (m, 1H), 2.03-1.92 (m, 1H), 1.82-1.65 (m, 4H), 1.39-1.11 (m, 6H)。LCMS (ES
+): m/z 687.45 [M+H]
+。
【1119】
化合物218の合成に従って化合物223を調製した。
【化450】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.79 (s, 1H), 7.61 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.43 (td, J = 11.1, 10.2, 5.4 Hz, 3H), 6.93 (t, J = 9.4 Hz, 1H), 6.55 (dd, J = 15.0, 2.5 Hz, 1H), 6.45 (dd, J = 8.8, 2.5 Hz, 1H), 4.87-4.58 (m, 1H), 4.29 (dd, J = 11.6, 4.8 Hz, 1H), 3.46 (s, 5H), 3.27 (t, J = 12.8 Hz, 1H), 3.05 (s, 9H), 2.83-2.53 (m, 2H), 2.05 (d, J = 3.2 Hz, 8H), 1.93-1.66 (m, 2H)。LCMS (ES
+): m/z 749.6 [M+H]
+ 。
【1120】
化合物218の合成に従って化合物224を調製した。
【化451】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.77 (s, 1H), 9.46 (s, 1H), 8.75 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.00-7.98 (m,1H), 7.64-7.60 (m, 1H), 7.24-7.18 (m,2H), 6.88-6.84 (m,1H), 6.52 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.43 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.75-4.70 (m,1H), 4.30-4.26 (m, 1H), 3.97 (s, 3H), 3.60 (s, 3H), 3.50-3.47 (m, 2H), 3.30-3.20 (m, 2H), 3.16-2.93 (m, 6H), 2.75-2.60 (m, 2H), 2.10-2.06 (m,2H), 1.90-1.75 (m, 4H)。LCMS (ES
+): m/z 752.45 [M+H]
+ 。
【1121】
化合物218の合成に従って化合物225を調製した。
【化452】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.78 (s, 1H), 9.49 (s, 1H), 8.74 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.98 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 6 Hz, 1H), 6.91 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 6.82-6.79 (m, 2H), 6.55 (d, J = 2 Hz, 1H), 6.51-6.44 (m, 1H), 4.77-4.73 (m, 1H), 4.28-4.25 (m, 1H), 3.82-3.78 (m, 6H), 3.62 (s, 3H), 3.58-3.49 (m, 2H), 3.25-2.92 (m, 10H), 2.73-2.67 (m, 1H), 2.59-2.55 (m, 1H), 2.10-2.06 (m, 1H), 1.91-1.83 (m, 3H)。LCMS (ES
+): m/z 748.48 [M+H]
+
【1122】
化合物218の合成に従って化合物226を調製した。
【化453】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.78 (s, 1H), 9.48 (s, 1H), 8.75 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.68-7.65 (m, 1H), 7.09-7.03 (m, 3H), 6.90 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 6.53 (d, J = 15.1 Hz, 1H), 6.44 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.82-4.76 (m, 1H), 4.28-4.24 (m, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.61 (s, 3H), 3.36-3.17 (m, 2H), 2.97 (bs, 10H), 2.77-2.55 (m, 2H), 2.10-2.04 (m, 2H), 1.88-1.74 (m, 2H)。LCMS (ES
+): m/z 736.46 [M+H]
+
【1123】
化合物218の合成に従って化合物227を調製した。
【化454】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.80 (s, 1H), 9.51 (s, 1H), 8.77 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.79-7.49 (m, 4H), 7.28-6.84 (m, 1H), 6.65-6.40 (m, 2H), 4.90-4.58 (m, 1H), 4.29 (dd, J = 11.5, 4.8 Hz, 1H), 3.62 (s, 4H), 3.31 (t, J = 13.4 Hz, 1H), 3.09 (d, J = 19.5 Hz, 10H), 2.83-2.53 (m, 2H), 2.21-1.95 (m, 2H), 1.86 (qd, J = 12.3, 4.8 Hz, 2H), 1.44-1.06 (m, 1H)。LCMS (ES
+): m/z 772.5 [M+H]
+。
【1124】
化合物218の合成に従って化合物228を調製した。
【化455】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.79 (s, 1H), 9.46 (s, 1H), 8.75 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.57 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 7.23-6.95 (m, 4H), 6.66 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 5.86 (s, 1H), 4.66 (s, 1H), 4.31-4.28 (m, 1H), 3.87 (d, J = 14.7 Hz, 3H), 3.60 (s, 3H), 3.49-3.30 (m, 6H), 3.10-2.86 (m, 2H), 2.77-2.58 (m, 3H), 2.18-1.56 (m, 8H), LCMS (ES
+): m/z 733.57 [M+H]
+
【1125】
化合物218の合成に従って化合物229を調製した。
【化456】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.79 (s, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.04-6.96 (m, 4H), 6.66 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 5.89 (s, 1H), 4.67 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 4.31-4.01 (m, 1H), 3.86-3.81 (m, 4H), 3.51-3.46 (m, 6 H), 3.09-3.06 (m, 4H), 2.84-2.55 (m, 3H), 2.07 (d, J = 6.3 Hz, 11H), 1.91-1.86 (m, 1H), 1.57 (bs, 2H)。LCMS (ES
+): m/z [M+H]
+710.06
【1126】
化合物230の合成:
【化457】
工程-1:DMF(80mL)中の4-ブロモ-3-フルオロフェノール230-1(10g、52.36mmol)の撹拌溶液に炭酸カリウム(14.47g、104.71mmol)及び臭化ベンジル(9.85g、57.59mmol)を室温で添加し、反応混合物を室温で20分間、次いで70℃で40分間撹拌した。反応進行をTLC/LCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を室温に冷却し、水(200mL)を反応混合物に添加した。粗化合物を酢酸エチル(200mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(200mL)、次いでブライン(200mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、生成物4-(ベンジルオキシ)-1-ブロモ-2-フルオロベンゼン230-2(14.5g、収率88.20%、純度89.53%)を褐色の液体として得た。
【1127】
工程-2:マイクロ波バイアルにおいて、溶媒THF(10mL)及びトルエン(10mL)の混合物中のナトリウムtert-ブトキシド(0.855g、8.89mmol)の撹拌溶液をアルゴンで5分間パージした。この溶液に4-(ベンジルオキシ)-1-ブロモ-2-フルオロベンゼン(1g、3.56mmol)及びtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(0.861g、4.62mmol)を添加し、アルゴンで10分間パージした。XPhos Pd G2(0.280g、0.355mmol)を反応混合物に添加し、マイクロ波条件下にて100℃で30分間照射した。反応の進行をLCMS及びTLCによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を真空で濃縮し、粗化合物をカラムクロマトグラフィー(Davisilシリカ、溶離液として0%→8%の酢酸エチル及びpetエーテル)によって精製して、tert-ブチル4-(4-ベンジルオキシ-2-フルオロ-フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.5g、1.18mmol、収率33.28%、純度91.51%)を黄色の固体として得た。反応を1gずつ3回に分けて行い、1.5gの純粋なtert-ブチル4-(4-ベンジルオキシ-2-フルオロ-フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートを得た。LCMS (ES+): m/z 387.28 [M+H]+
【1128】
工程-3:DCM(30mL)中のtert-ブチル4-(4-ベンジルオキシ-2-フルオロ-フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2.8g、7.25mmol)の撹拌溶液にTFA(9.91g、86.94mmol、6.70mL)を0℃で添加し、反応混合物をRTで2時間撹拌した。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を真空で濃縮し、アセトニトリル(5mL×2)、トルエン(5mL×2)と共蒸留して、1-(4-ベンジルオキシ-2-フルオロ-フェニル)ピペラジンTFA(2.4g、収率78.00%、純度94.27%)を褐色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 287.43 [M+H]+
【1129】
工程-4:ディーンスターク装置を取り付けた二口100mL丸底フラスコにおいて、溶媒トルエン(25mL)及びアセトニトリル(13mL)の混合物中の1-(4-ベンジルオキシ-2-フルオロ-フェニル)ピペラジンTFA(2.5g、6.24mmol)の撹拌溶液に無水酢酸ナトリウム(2.05g、24.98mmol)を添加し、RTで10分間撹拌した。tert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレート(1.76g、7.49mmol)、酢酸(1.87mL、31.22mmol)及び分子篩(0.5g)を反応混合物に添加し、120℃で8時間撹拌した。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応物をセライトベッドに通して濾過し、酢酸エチル(25mL×2)及びアセトニトリル(25mL×2)で洗浄した。有機層を真空で濃縮し、粗物質をカラムクロマトグラフィー(Davisilシリカ、溶離液として0%→30%の酢酸エチル及びpetエーテル)によって精製して、tert-ブチルtert-ブチル4-[4-(4-ベンジルオキシ-2-フルオロ-フェニル)ピペラジン-1-イル]-3,3-ジフルオロ-2,6-ジヒドロピリジン-1-カルボキシレート(2.5g、収率58.84%、純度74.30%)を黄色の固体として得た。形成された主生成物は、LCMS(ES+):m/z 526.26[M+Na]+でエナミン生成物の質量を有することが見出された。
【1130】
工程-5:エタノール(20mL)及びTHF(20mL)中のtert-ブチル4-[4-(4-ベンジルオキシ-2-フルオロ-フェニル)ピペラジン-1-イル]-3,3-ジフルオロ-2,6-ジヒドロピリジン-1-カルボキシレート(2.5g、4.96mmol)の撹拌溶液を窒素で10分間パージした。10wt%パラジウム炭素(3g、4.96mmol)を反応混合物に添加し、反応混合物を水素雰囲気下(バルーン圧下)にてRTで6時間撹拌した。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、THF(25mL×2)、酢酸エチル(25mL×2)で洗浄した。回収した有機層を濃縮して、粗物質であるtert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-[4-(2-フルオロ-4-ヒドロキシ-フェニル)ピペラジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボキシレート(1.77g、収率71.19%、純度82.96%)を褐色の固体として得た。化合物を更に精製することなく次の工程に使用した。LCMS (ES+): m/z 416.78 [M+H]+
【1131】
工程-6:THF(80mL)中のtert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-[4-(2-フルオロ-4-ヒドロキシ-フェニル)ピペラジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボキシレート(1.77g、4.26mmol)の撹拌溶液に水素化ナトリウム(鉱油中の60%分散液)(0.098g、4.26mmol)を添加し、70℃で30分間撹拌した。THF(5mL)中の3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(0.818g、4.26mmol)の溶液を70℃で反応混合物に添加し、70℃で3時間撹拌を続けた。反応の進行をLCMS及びTLCによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を氷冷水(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×70mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(Davisiliシリカ、0%→60%のpetエーテル中のEtOAc)によって精製して、tert-ブチル4-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)オキシ]-2-フルオロ-フェニル]ピペラジン-1-イル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(0.890g、収率38.64%、純度97.39%)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 527.94 [M+H]+
【1132】
工程-7:DCM(20mL)中のtert-ブチル4-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)オキシ]-2-フルオロ-フェニル]ピペラジン-1-イル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(0.890g、1.69mmol)の撹拌溶液に4MジオキサンHCl(1.23g、33.81mmol、1.54mL)を0℃で添加し、反応混合物をRTで2.5時間撹拌した。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を真空で濃縮し、ジエチルエーテル(25mL×2)でトリチュレートして、1-(4-ベンジルオキシ-2-フルオロ-フェニル)ピペラジンHCl(0.860g、収率94.74%、純度98.15%)を褐色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 427.31 [M+H]+
【1133】
工程-8:溶媒メタノール(20mL)及びジクロロエタン(20mL)の混合物中の3-[4-[4-(3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル)ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-フェノキシ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.2g、0.432mmol)及び2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(0.15g、0.456mmol)の撹拌溶液に酢酸ナトリウム(0.071g、0.864mmol)を添加し、RTで10分間撹拌した。酢酸(0.026g、0.432mmol、25μL)及び分子篩(0.2g)を反応混合物に添加し、70℃で5時間撹拌した。反応混合物をRTに冷却し、SiliaBondシアノ水素化ホウ素(0.25g)を反応混合物にRTで添加し、反応混合物をRTで16時間撹拌した。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、セライトベッドを二塩化エチレン及びメタノール(25mL×2)の混合物で洗浄した。濾液を真空で濃縮し、粗化合物を分取HPLCによって精製して、3-[4-[4-[1-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)フェニル]メチル]-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-フェノキシ]ピペリジン-2,6-ジオン(113.21mg、収率29.19%、純度95.06%)を褐色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.93 (s, 1H), 9.48 (s, 1H), 8.76 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.61 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.22 (s, 1H), 7.16 (s, 1H), 7.02-6.92 (m, 2H), 6.81 (bd, J = 8.8 Hz, 1H), 5.16 (m, 1H), 3.89 (m, 5H), 3.621 (s, 3H), 3.55-3.08 (m, 12H), 2.73-2.54 (m, 3H), 2.21-2.09 (m, 3H), 1.89 (m, 1H)。LCMS (ES+): m/z 739.19 [M+H]+。
【1134】
分取HPLC方法:
カラム:Xselect C18 5μm(19×250mm)
移動相(A):水中の0.05%TFA、移動相(B):アセトニトリル、
勾配(時間/%B):0/10、2.5/15、26/33.1、26.10/100、28.10/100、28.20/10、30.20/10
流量:17ml/分
【1135】
化合物231の合成:
【化458】
工程-1:DCM(20mL)中の6-ブロモ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(1.5g、7.07mmol)及びトリエチルアミン(2.15g、21.22mmol、2.96mL)の撹拌溶液にベンジルカルボノクロリデート(1.81g、10.61mmol)を0℃で滴加し、室温で12時間撹拌した。反応の進行をLCMS/TLCによってモニタリングした。反応の完了後に反応物を氷冷飽和重炭酸ナトリウム水溶液(50ml)の添加によってクエンチし、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(Davisilシリカ、petエーテル中20%の酢酸エチル)によって精製して、ベンジル6-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(2g、収率79.55%、純度97.4%)を無色の固体として得た。LCMS (ES
+): m/z 347.18 [M+H]
+
【1136】
工程-2:水(15mL)及び1,4-ジオキサン(60mL)の混合物中のベンジル6-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(1.5g、4.33mmol)及びtert-ブチル5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシレート(2.01g、6.50mmol)の撹拌溶液をアルゴンで5分間パージした。炭酸カリウム(1.80g、13.00mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(500.65mg、0.433mmol)を反応混合物に添加し、再びアルゴンで10分間パージした。反応混合物を80℃で12時間撹拌した。反応の進行をLCMS及びTLCによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を水(50mL)で希釈し、化合物を酢酸エチル(30ml×2)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Davisilシリカ、petエーテル中30%の酢酸エチル)によって精製して、ベンジル6-(1-tert-ブトキシカルボニル-3,4-ジヒドロ-2H-ピリジン-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(1.5g、収率75.56%、純度97.9%)を無色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 471.42 [M+Na]+
【1137】
工程-3:1,4-ジオキサン(15mL)中のベンジル6-(1-tert-ブトキシカルボニル-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(1.5g、3.34mmol)の撹拌溶液にジオキサン中4M HCl(0.91mL、20.06mmol)を0℃で添加し、室温で3時間撹拌した。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に揮発性物質を減圧下で除去した。残渣をトルエン(20mL×2回)と同時蒸発させ、ジエチルエーテル(20mL×2)でトリチュレートして、ベンジル6-(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレートHCl(1.25g、収率89.35%、純度92%)を白色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 349.30 [M+H]+
【1138】
工程-4:封管内のDMF(20mL)中のベンジル6-(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレートHCl(1.3g、3.38mmol)及び1-フルオロ-4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)ベンゼン(706.23mg、3.38mmol)の撹拌溶液に重炭酸ナトリウム(851.20mg、10.13mmol)を添加し、75℃で16時間撹拌した。反応の進行をLCMS及びTLCによってモニタリングした。反応の完了後に混合物をRTに冷却し、氷冷水を添加した。粗化合物を酢酸エチルで抽出し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ100~200、溶離液としてpetエーテル中30%の酢酸エチル)によって精製して、ベンジル6-[1-[4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-4-イル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(1.0g、収率53.65%、純度97.4%)を黄色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 538.30 [M+H]+
【1139】
工程-5:水(3mL)及びTHF(12mL)の混合物中のベンジル6-[1-[4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-4-イル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(1.0g、1.86mmol)及び亜鉛(973.19mg、14.88mmol)の撹拌溶液に塩化アンモニウム(796.11mg、14.88mmol)を添加し、25℃で3時間撹拌した。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物をセライトに通して濾過し、カラムクロマトグラフィー(Davisilシリカ、petエーテル中20%の酢酸エチルを溶離液として用いる)によって精製して、ベンジル6-[1-[4-アミノ-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-4-イル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(0.8g、収率83.62%、純度98.7%)を薄黄色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 508.25 [M+H]+
【1140】
工程-6:DMF(20mL)中のベンジル6-[1-[4-アミノ-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-4-イル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(0.8g、1.58mmol)及び重炭酸ナトリウム(397.24mg、4.73mmol)の撹拌溶液に3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(453.97mg、2.36mmol)を添加し、封管内にて60℃で3日間撹拌した。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応混合物を分液漏斗内の氷冷水(80mL)中に注ぎ、酢酸エチル(25mL×2)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(Davisilシリカ、溶離液としてpetエーテル中30%の酢酸エチル)によって精製して、ベンジル6-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-4-イル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(0.3g、収率25.01%、純度81.3%)を固体として得た。LCMS (ES+): m/z 619.64 [M+H]+
【1141】
工程-7:酢酸エチル(3mL)及びTHF(3mL)の混合物中のベンジル6-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-4-イル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(0.3g、0.484mmol)の撹拌溶液を窒素下で10分間脱ガスし、続いて10%パラジウム炭素(206.43mg、1.94mmol)を添加した。反応混合物を水素ガス下(バルーン圧下)にてRTで12時間25℃で撹拌した。反応の進行をLCMS及びTLCによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物をセライトに通して濾過し、メタノール(10ml)及び酢酸エチル(20ml)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、3-[4-[4-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)-1-ピペリジル]-3-(トリフルオロメチル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.180g、収率66.99%、純度87.8%)を薄茶色の半固体として得た。LCMS (ES+): m/z 487.32 [M+H]+
【1142】
工程8:1,2-ジクロロエタン(3mL)及びメタノール(3mL)の混合物中の3-[4-[4-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)-1-ピペリジル]-3-(トリフルオロメチル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(75.01mg、0.154mmol)及び2,6-ジメトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(0.050g、0.154mmol)の撹拌溶液に無水酢酸ナトリウム(37.94mg、0.462mmol)、酢酸(27.77mg、0.462mmol)及び分子篩(70mg)を添加し、75℃で5時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、Si-CBH(89.36mg、1.54mmol)を反応混合物に添加し、25℃で12時間撹拌した。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製して、3-[4-[4-[2-[[2,6-ジメトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)フェニル]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-6-イル]-1-ピペリジル]-3-(トリフルオロメチル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA(18.7mg、収率12.71%、純度95.26%)を褐色の半固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)- 10.79 (s, 1H), 9.55 (bd, 2H), 8.76 (bs, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.62 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.22 (m, 3H), 6.96 (m, 4H), 6.20 (bs, 1H), 4.41 (m, 5H), 3.89 (s, 6H), 3.62 (m, 4H), 3.17-3.14 (s, 2H), 2.92-2.80 (m, 4H), 3.74 (m, 1H), 2.62 (m, 2H), 2.07 (m, 2H), 1.92 (m, 1H), 1.79 (m, 4H)。LCMS (ES+): m/z 795.67 [M+H]+
【1143】
化合物232の合成:
【化459】
工程-1:DMF(1.0mL)中の3-[4-(4-ピペリジル)アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(塩酸塩)(0.1g、0.3088mmol)の撹拌溶液にN-エチル-N-イソプロピル-プロパン-2-アミン(199.56mg、1.54mmol、268.95μL)を0℃で添加した後、2-(1-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジル)酢酸(75.13mg、0.3088mmol)を反応混合物に同じ温度で添加した。次いで、N,N,N’,N’-テトラメチル-1-(3-オキシド-2,3-ジヒドロトリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イウム-1-イル)メタンジアミン;ヘキサフルオロホスフェート(177.07mg、0.463mmol)を0℃でこれに添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。飽和NaHCO
3溶液(10mL)をこれに添加し、EtOAc(2×20mL)を用いて抽出を行った。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400メッシュサイズ、0%→100%のEtOAc/pet-エーテルの勾配溶出)によって精製して、所望の生成物であるtert-ブチル4-[2-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-1-ピペリジル]-2-オキソ-エチル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.093g、0.1814mmol、収率58.86%)を得た。LCMS (ES
-): m/z 511.2 [M-H]
-
【1144】
工程-2:1,4-ジオキサン(5mL)中のtert-ブチル4-[2-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]-1-ピペリジル]-2-オキソ-エチル]ピペリジン-1-カルボキシレート(0.0938g、0.1814mmol)の撹拌溶液にジオキサン中のHClの4M溶液(6.46mL)を0℃で添加し、反応混合物を1時間撹拌した。反応の完了後に揮発性物質を減圧下で除去し、Et2O(3mL)を残渣に添加した。これを15分間撹拌し、観察された固体を濾過によって回収し、乾燥させて、所望の化合物である3-[4-[1-[2-(4-ピペリジル)アセチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(塩酸塩)(0.090g、0.200mmol、定量的収率、純度97%)を薄茶色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 413.1 [M+H]+
【1145】
工程-3:室温のDMF(1.2mL)中の3-[4-[1-[2-(4-ピペリジル)アセチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(80.43mg、0.179mmol、021)の撹拌溶液にDIPEA(115.76mg、0.8975mmol、156.00μL)を0℃で添加した。0℃で5分間撹拌した後、2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)安息香酸(0.070g、0.179mmol)及びHATU(102.17mg、0.268mmol)をこれに添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応塊を直接減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、アセトニトリル及び水(バッファーとしてギ酸)を用いる逆相精製によって精製した。得られた残渣(108mg)を更に分取HPLCによって精製して、表題化合物である3-[4-[1-[2-[1-[2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)ベンゾイル]-4-ピペリジル]アセチル]-4-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(28mg、0.0379mmol、純度94.42%)を緑色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.10-1.50 (m, 6H);1.60-1.90 (m, 4H);1.95-2.15 (m, 2H);2.25-2.40 (m, 2H);2.55-2.90 (m, 4H);3.00-3.10 (m, 2H);3.38-3.42 (m, 1H);3.60 (s, 3H);3,84 & 3.86 (two s, 3H);3.95-4.05 (m, 1H);4.22-4.30 (m, 1H);4.48-4.60 (m, 2H);5.67 (d, J = 8.4 Hz, 1H);6.61 (d, J = 6.4 Hz, 2H);6.95 (d, J = 6.0 Hz, 2H);7.16 (s, 1H);7.20 (dd, J1=1.2 Hz, J2=6.0 Hz, 1H);7.56 (d, J = 5.6 Hz, 1H);7.95 (s, 1H);8.74 (d, J = 5.6 Hz, 1H);9.45 (s, 1H);10.78 (s, 1H)。LCMS (ES+): m/z 739.59 (M+H)+。
【1146】
化合物232の合成に従って化合物233を調製した。
【化460】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6):δ 1.08-1.22 (m, 2H);1.28-1.60 (m, 2H);1.62-1.90 (m, 6H);1.95-2.12 (m, 2H);2.25-2.35 (m, 2H);2.50-2.60 (m, 2H);2.66-2.74 (m, 2H);2.98-3.10 (m, 2H);3.22-3.32 (m, 1H);3.61 (s, 3H);3.80-4.10 (m, 4H);4.22-4.30 (m, 1H);4.45-4.60 (m, 2H);6.58-6.64 (m, 2H);6.90-6.98 (m, 2H);7.21 (s, 1H);7.32 (d, J = 6.0 Hz, 1H);7.66 (s, 1H);8.23 (s, 1H);10.80 (s, 1H);14.30 (bs, 1H)。LCMS (ES
+): m/z 728.59 [M+H]
+
【1147】
化合物234の合成:
【化461】
DMF(3mL)中の化合物236-1(0.3g、0.62mmol)及び化合物2,6-ジメトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロ-2,7-ナフチリジン-4-イル)安息香酸(0.211g、0.62mmol)の撹拌溶液にDIPEA(0.4g、3.1mmol)を添加し、反応混合物を15分間撹拌した。次いで、これにPyBOP(0.745g、1.24mmol)を添加し、反応混合物を80℃で4時間撹拌した。反応の完了後に(LCMSによって示される)、これを室温に冷却し、飽和NaHCO
3溶液(15mL)をこれに添加した。得られた固体を濾過し、水(3mL×2)で洗浄し、乾燥させた。次いで、これを分取HPLCによって精製して、所望の化合物である化合物234(TFA塩)(0.160g、172.68μmol、収率24.13%、純度99.60%)を白色の固体として得た。
【1148】
分取HPLC条件:
カラム/寸法:SUNFIRE-C18(150×19×5μ)
移動相A:水中の0.1%TFA
移動相B:アセトニトリル(有機相)
勾配(時間/%B):0/10、3/10、10/25、18/25、18.1/100、24/100、24.1/10、26/10
流量:16ml/分
LCMS (ES+): m/z 809.48 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):δ 10.80 (s, 1H);9.48 (d, J = 4.8 Hz, 1H);8.75 (t, J = 5.2 Hz, 1H);7.97 (d, J = 22.0 Hz, 1H);7.68 (t, J = 6.8 Hz, 1H);7.46 (dt, J1=7.6 Hz, J2=33.6 Hz, 7.6 Hz, 1H);7.35-7.05 (m, 3H);6.84 (s, 1H);6.78 (s, 1H);6.68-6.45 (m, 2H);4.94 (s, 1 H);4.53 (s, 1H);4.48-4.28 (m, 2H);4.00-3.88 (m, 1H);3.79 (s, 3H);3.50-3.20 (m, 10H);2.90-2.50 (m, 4H);2.12-2.00 (m, 1H);1.95-1.40 (m, 6H)。
【1149】
化合物234の合成に従って化合物235を調製した。
【化462】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.79 (s, 1H), 9.49 (s, 1H), 8.77 (m, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.66 (m, 1H), 7.25-6.92 (m, 6H), 6.65-6.53 (m, 2H), 4.85-4.77 (m, 1H), 4.40 (m, 2H), 3.96 (m, 1H), 3.83 (s, 3H), 3.71 (s, 1H)3.62 (s, 3H), 3.50-3.39 (m, 5H), 2.92-2.81 (m, 2H), 2.73-2.55 (m, 3H), 2.07-2.05 (m, 1H), 1.90-1.59 (m, 6H);LCMS (ES
+): m/z 777.47 [M+H]
+-
【1150】
化合物234の合成に従って化合物236を調製した。
【化463】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6):δ 1.70-2.15 (m, 4H);2.50-2.60 (m, 1H);2.66-2.78 (m, 1H);2.90-3.30 (m, 8H);3.62 (s, 3H);3.86 (s, 3H);3.87 (s, 3H);4.34-4.42 (m, 1H);4.42-4.48 (m, 1H);4.84-4.94 (m, 1H);6.60-6.65 (m, 2H);6.96-7.30 (m, 7H);7.62-7.65 (m, 1H);8.00 (d, J = 4.0 Hz, 1H);8.72-8.80 (s, 1H);9.48 (d, J = 1.6 Hz, 1H);10.78 (s, 1H)。LCMS (ES
+): m/z 795.20 [M+H]
+
【1151】
化合物234の合成に従って化合物237を調製した。
【化464】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.77 (s, 1H), 9.64 (bs, 1H), 9.48 (s, 1H), 8.76 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.63 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.26 (m, 3H), 7.11 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 6.91 (m, 4H), 6.15 (bs, 1H), 4.45-4.34 (m, 5H), 3.90 (s, 6H), 3.73-3.70 (m, 1H), 3.63 (s, 3H), 3.47 (m, 1H), 3.12 (m, 2H), 2.81-2.63 (m, 3H), 2.61-2.54 (m, 5H), 2.07-2.04 (m, 1H), 1.91 (m, 1H), 1.66-1.58 (m, 3H), 1.37 (m, 2H)。LCMS (ES
+): m/z 809.48 [M+H]
+。
【1152】
化合物234の合成に従って化合物238を調製した。
【化465】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.78 (s, 1H), 7.58 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 7.23 (m, 4H), 6.91-6.79 (m, 2H), 6.64 (d, J = 24.0 Hz, 2H), 6.15 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.77 (s, 1H), 4.36-4.31 (m, 2H), 3.85 (t, 1H), 3.76 (s, 4H), 3.59 (s, 2H), 3.47 (m, 3H), 3.43 (m, 1H), 2.84-2.53 (m, 10H), 2.10-2.06 (m, 7H), 1.90-1.87 (m, 1H), 1.59 (m, 3H), 1.35 (m, 2H)。LCMS (ES
+): m/z 800.24 [M+H]
+。
【1153】
化合物239の合成:
【化466】
工程-1:DCM(10mL)中の5-ブロモ-8-フルオロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(3g、13.04mmol)の撹拌溶液にピリジン(0.721g、9.13mmol)及びクロロギ酸ベンジル(1.78g、10.43mmol)を0℃で順次添加し、TLCによってモニタリングしながらRTで3時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物を冷重炭酸ナトリウム溶液(50mL)に注ぎ、有機層を分離した。水層をDCM(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで濃縮して粗生成物を得た。得られた粗物質を0%→7%のpetエーテル:酢酸エチルの勾配溶出で溶出させるカラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ100~200)によって精製して、ベンジル5-ブロモ-8-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート2(2.8g、収率56.01%、純度94.96%)を無色の液体として得た。LCMS (ES
+): m/z 364.15 [M+H]
+
【1154】
工程-2:1,4-ジオキサン(50mL)及び水(10mL)中のベンジル5-ブロモ-8-フルオロ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート2(2.8g、7.69mmol)の撹拌溶液にtert-ブチル4-((4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチレン)ピペリジン-1-カルボキシレート(2.48g、7.69mmol)を添加し、続いて炭酸カリウム(2.66g、19.22mmol)をアルゴン雰囲気下にて室温で添加した。反応混合物をアルゴンで繰り返し脱ガスし、Pd(PPh3)4(355.35mg、0.307mmol)をアルゴン雰囲気下にて一度に添加した。反応混合物をLCMS及びTLCによってモニタリングしながら80℃で5時間加熱した。完了後に反応混合物を室温に冷却し、セライトベッドに通して濾過し、酢酸エチル(100mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、得られた粗塊を酢酸エチル(100mL)で溶解し、水(2×50mL)、続いてブライン(1×50mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得た。粗物質をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル100~200メッシュ、生成物を8%→10%のEtOAc:Petエーテルで溶出させる)によって精製して、ベンジル5-((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イリデン)メチル)-8-フルオロ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート239-4(2g、収率48.72%、純度90%)を褐色のゴム状の固体として得た。LCMS(ES+):m/z[M+Na]+503(M-100フラグメントが優勢)。
【1155】
工程-3:1,4-ジオキサン(1mL)中のベンジル5-[(1-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジリデン)メチル]-8-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート239-4(2g、4.16mmol)の撹拌溶液に0℃でジオキサン中4M HCl(1.52g、41.62mmol)を添加し、反応をTLCによってモニタリングしながらRTで20分間撹拌した。反応の完了後に揮発性物質を減圧下で蒸発させた。固体をトルエン(10mL)と同時蒸発させた後、ジエチルエーテル(20mL×2)でトリチュレートした。ジエチルエーテルをデカントし、得られた固体を真空下で乾燥させて、ベンジル8-フルオロ-5-(4-ピペリジリデンメチル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレートHCl塩239-5(1.7g、収率88.18%、純度96.62%)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z [M+H]+381.62
【1156】
工程-4:DMF(20mL)中の化合物ベンジル8-フルオロ-5-(4-ピペリジリデンメチル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(1.8g、4.73mmol)の撹拌溶液に炭酸セシウム(3.08g、9.46mmol)を添加し、15分間撹拌した後、1,2-ジフルオロ-4-ニトロ-ベンゼン(0.752g、4.73mmol)を添加した。反応混合物をTLCによってモニタリングしながらRTで4時間撹拌した。反応の完了後に氷冷水を反応混合物に添加し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。粗物質をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル100~200メッシュ、0%→7%のEtOAc:petエーテルの勾配溶媒)によって精製して、ベンジル8-フルオロ-5-[[1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-4-ピペリジリデン]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート239-7(1.3g、収率49.71%、純度94%)を黄色のゴム状の液体として得た。LCMS (ES+): m/z [M+H]+381.62
【1157】
工程-5:メタノール(5mL)、THF(5mL)及び水(10mL)中のベンジル8-フルオロ-5-[[1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-4-ピペリジリデン]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート239-7(1.3g、2.50mmol)の撹拌溶液に亜鉛粉末(1.64g、25.02mmol)を添加した。反応混合物を0℃で冷却し、塩化アンモニウム(2.01g、37.53mmol)を少量ずつ添加し、TLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで2時間撹拌した。完了後に反応混合物をセライトベッドで濾過し、濾液を濃縮し、(シリカゲル100~200メッシュ、0%→20%のEtOAc:petエーテルの勾配溶媒)を用いるカラムクロマトグラフィーによって粗化合物を精製して、ベンジル5-[[1-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)-4-ピペリジリデン]メチル]-8-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(1g、1.94mmol、収率77.55%、純度95%)を黄色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z [M+H]+ 490.52。
【1158】
工程-6:DMF(30mL)中のベンジル5-[[1-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)-4-ピペリジリデン]メチル]-8-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート239-8(1g、2.04mmol)の撹拌溶液に3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(注釈:これを24時間毎に4当量ずつ3回に分けて添加した)(4.71g、24.51mmol)、NaHCO3(2.06g、24.51mmol)を添加し、反応をLCMS及びTLCによってモニタリングしながら90℃で72時間撹拌した。72時間後に反応物を氷冷水(100mL)でクエンチし、EtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗化合物を得て、(シリカゲルメッシュ100~200、生成物をpetエーテル中0%→50%の酢酸エチルの勾配溶出で溶出させる)カラムクロマトグラフィーによって精製して、ベンジル5-[[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]-4-ピペリジリデン]メチル]-8-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート239-10(0.85g、収率63.04%、純度91%)を青色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 601.62 [M+H]+。
【1159】
工程-7:ジオキサン(15mL)中のベンジル5-[[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]-4-ピペリジリデン]メチル]-8-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート239-10(0.1g、0.166mmol)の撹拌溶液にウェット10%パラジウム炭素(88.59mg、0.832mmol)を添加した。圧力80psiのスチールボンベにおいて、反応混合物をTLC及びLCMSによってモニタリングしながら水素雰囲気下にて室温で16時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、酢酸エチル及びTHFの混合物(1:1)(20mL)で洗浄した。濾液を濃縮して粗生成物を得て、これをジエチルエーテル(5mL×2)でトリチュレートした。ジエチルエーテルをデカントし、乾燥させて、3-((3-フルオロ-4-(4-((8-フルオロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン239-11(0.07g、0.109mmol、収率62.51%、純度88.9%)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 469.36 [M+H]+
【1160】
工程-8:乾燥DMF(3mL)中の3-[3-フルオロ-4-[4-[(8-フルオロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-5-イル)メチル]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン239-11(0.08g、0.170mmol)の撹拌溶液にN-エチル-N-イソプロピル-プロパン-2-アミン(66.20mg、0.512mmol)をN2下で添加し、RTで温めた。2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)安息香酸(58.86mg、0.170mmol)及びPyBOP(106.62mg、0.204mmol)を添加し、反応混合物をTLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌した。完了後に反応混合物を減圧下で濃縮して粗残渣を得て、これを分取HPLCによって精製して、3-[4-[4-[[2-[2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)ベンゾイル]-8-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-5-イル]メチル]-1-ピペリジル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩である化合物239(43mg、0.0460mmol、収率26.95%、純度97.31%)を褐色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.80 (s, 1H), 9.47 (s, 1H), 8.76 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 7.60 (q, J1=8.8 Hz, J2=5.4 Hz, 1H), 7.26-6.96 (m, 6H), 6.58-6.49 (m, 2H), 4.84 (q, J = 19.5 Hz, 2H), 4.40-4.32 (m, 2H), 4.03-3.98 (m, 2H), 3.86 (s, 3H), 3.61 (s, 3H), 3.54-3.42 (m, 8H), 3.17-2.67 (m, 5H), 2.07-2.05 (m, 1H), 1.97-1.85 (m, 2H)LCMS (ES+): m/z 795.54 [M+H]+
【1161】
化合物239の合成に従って化合物240を調製した。
【化467】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.31 (s, 1H), 10.79 (s, 1H), 8.25 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.38-6.95 (m, 5H), 6.67-6.40 (m, 2H), 7.04 (m, J = 8.1 Hz, 1H), 6.51 (d, J = 38.6 Hz, 1H), 4.82 (q, J = 20.7 Hz, 1H), 4.38 (s, 1H), 4.28 (bs, 1H), 3.99-3.77 (m, 10H), 3.49-3.16 (m, 4H), 2.90-2.57 (m, 4H), 2.09-2.04 (m, 1H), 1.88-1.47 (m, 6H)。LCMS (ES
+): m/z 784.58 [M+H]
+
【1162】
化合物241の合成:
【化468】
工程-1:CH
2Cl
2(30mL)中のtert-ブチル4-[2-(1-ベンジルオキシカルボニル-4-ヒドロキシ-4-ピペリジル)エチニル]-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシレート151-5(5g、11.35mmol)の撹拌溶液にトリフルオロ酢酸(25.88g、227.00mmol)を0℃で添加し、TLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで1時間撹拌した。1時間後に反応混合物を濃縮乾固した。粗化合物をジエチルエーテル(2×40ml)でトリチュレートして、ベンジル4-ヒドロキシ-4-[2-(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)エチニル]ピペリジン-1-カルボキシレートTFA塩241-2(5g、8.80mol、収率77.55%、純度80%)を褐色の固体として得た。LCMS (ES
+): m/z [M+H]
+341.32。
【1163】
工程-2:DMF(40mL)中のベンジル4-ヒドロキシ-4-[2-(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)エチニル]ピペリジン-1-カルボキシレート241-2(8g、23.50mmol)の撹拌溶液に1,2-ジフルオロ-4-ニトロ-ベンゼン(3.36g、21.15mmol)、炭酸セシウム(30.63g、94.00mmol)を添加し、LCMS及びTLCによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌した。16時間後に反応物を氷冷水(100mL)でクエンチし、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗化合物を得た。粗化合物を(シリカゲルメッシュ100~200、petエーテル中40%の酢酸エチル)カラムクロマトグラフィーによって精製して、ベンジル4-[2-[1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-4-イル]エチニル]-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボキシレート241-4(4g、7.26mmol、収率30.88%、純度87%)を淡黄色の半固体として得た。LCMS (ES+): m/z [M+H]+480.24。
【1164】
工程-3:CH2Cl2(40mL)中のベンジル4-[2-[1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-4-イル]エチニル]-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボキシレート241-4(4g、8.34mmol)の撹拌溶液にEt3N(2.53g、25.03mmol)、メチルスルホニルクロリド(0.955g、8.34mmol)を0℃で添加し、TLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌した。16時間後に反応混合物を飽和NaHCO3溶液(30ml)でクエンチし、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗物質を得て、これを(シリカゲルメッシュ100~200、petエーテル中20%の酢酸エチル)カラムクロマトグラフィーによって精製して、ベンジル4-[2-[1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-4-イル]エチニル]-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシレート241-5(2.5g、3.95mmol、収率47.41%、純度73%)を黄色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z [M+H]+462.19。
【1165】
工程-4:THF(20mL)及び水(10mL)中のベンジル4-[2-[1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-4-イル]エチニル]-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシレート241-5(2.5g、5.42mmol)の撹拌溶液に亜鉛粉末(2.83g、43.34mmol)をRTで一度に添加し、続いて塩化アンモニウム(2.32g、43.34mmol)をRTで少量ずつ添加した。反応混合物をTLCによってモニタリングしながらRTで5時間撹拌した。5時間後に反応混合物をセライトベッドに通して濾別し、メタノール(20mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、残留塊を氷冷水(50mL)で溶解し、EtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗化合物を得て、これを(シリカゲルメッシュ100~200、petエーテル中20%の酢酸エチル)カラムクロマトグラフィーによって精製して、ベンジル4-[2-[1-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-4-イル]エチニル]-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシレート241-6(1.2g、2.36mmol、収率43.64%、純度85%)を黄色の半固体として得た。LCMS (ES+): m/z 432.24 [M+H]+。
【1166】
工程-5:DMF(8mL)中のベンジル4-[2-[1-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-4-イル]エチニル]-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシレート241-6(1.1g、2.55mmol)の撹拌溶液に3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン7(1.47g、7.65mmol)、NaHCO3(0.856g、10.2mmol)を添加し、LCMS及びTLCによってモニタリングしながら80℃で16時間撹拌した。16時間後に反応物を氷冷水(20mL)でクエンチし、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗化合物を得た。粗化合物を(シリカゲルメッシュ100~200、petエーテル中20%の酢酸エチル)カラムクロマトグラフィーによって精製して、ベンジル4-[2-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-4-イル]エチニル]-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシレート241-8(1.1g、1.68mmol、収率66.01%、純度83%)を褐色の半固体として得た。LCMS (ES+): m/z 543.66 [M+H]+。
【1167】
工程-6:メタノール(7mL)及び酢酸エチル(7mL)中のベンジル4-[2-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-4-イル]エチニル]-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシレート241-8(0.5g、0.921mmol)の撹拌混合物を10分間脱ガスし、続いて水酸化パラジウム炭素20wt%、50%水(0.129g、0.921mmol)及びHCl(0.034g、0.921mmol)を添加した。反応混合物を再び脱ガスし、スチールボンベにおいて水素圧(90Psi)下にてRTで16時間撹拌した。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、メタノール(20ml)で洗浄した。濾液を真空下で除去して、3-[3-フルオロ-4-[4-[2-(4-ピペリジル)エチル]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン241-9(0.3g、0.518mmol、収率56.28%、純度72%)を灰色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 417.82 [M+H]+ 。
【1168】
工程-7:THF(10mL)中の3-[3-フルオロ-4-[4-[2-(4-ピペリジル)エチル]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン241-9(0.7g、1.68mmol)の撹拌溶液にDIPEA(0.260g、2.02mmol)及びDMAP(0.002g、0.017mmol)及びジ-tert-ブチルジカーボネート(0.55g、2.52mmol)を0℃で添加し、LCMS及びTLCによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌した。16時間後に反応塊を水(20ml)で希釈し、酢酸エチル(3×30ml)で抽出し、合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗化合物を得て、(シリカゲルメッシュ230~400、petエーテル中30%の酢酸エチル)カラムクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチル4-[2-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]-4-ピペリジル]エチル]ピペリジン-1-カルボキシレート241-10(0.200g、0.340mmol、収率20.27%、純度88%)を灰色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 517.32 [M+H]+。
【1169】
工程-8:1,4-ジオキサン(2ml)中のtert-ブチル4-[2-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]-4-ピペリジル]エチル]ピペリジン-1-カルボキシレート241-10(0.700g、1.35mmol)の撹拌溶液に1,4-ジオキサン(3mL)中の4M HClを0℃で添加し、TLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで撹拌した。2時間後に反応混合物を濃縮乾固した。粗化合物をジエチルエーテル(2×20ml)でトリチュレートして、3-[3-フルオロ-4-[4-[2-(4-ピペリジル)エチル]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンHCl塩241-11(0.200g、0.393mmol、収率29.00%、純度89%)を灰色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 417.44 [M+H]+
【1170】
工程-9:乾燥DMF(3mL)中の3-[3-フルオロ-4-[4-[2-(4-ピペリジル)エチル]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンHCl 241-11(0.100mg、0.240mmol)の撹拌溶液にDIPEA(0.109g、0.840mmol)を0℃で添加し、反応混合物を5分間撹拌した。反応混合物に2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)安息香酸(0.083g、0.240mmol)を添加し、反応混合物を更に5分間撹拌した。PyBOP(0.125g、0.240mmol)を添加し、反応をLCMSによってモニタリングしながら反応混合物を50℃で3時間撹拌した。3時間後にgenvacを用いてDMFの大部分を蒸発させ、粗化合物を分取HPLCによって精製して、3-[4-[4-[2-[1-[2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)ベンゾイル]-4-ピペリジル]エチル]-1-ピペリジル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩化合物241(0.0658g、0.082mol、純度92.9%)を淡桃色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.77 (s, 1H), 9.45 (s, 1H), 8.74 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.56 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.18 (t, J = 9.6 Hz, 2H), 6.82 (t, J = 9.3 Hz, 1H), 6.48 (d, J = 14.9 Hz, 1H), 6.40 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 5.76 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 4.53 (t, J = 10.5 Hz, 1H), 4.20 (s, 1H), 3.85 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 3.60 (s, 3H), 3.10-2.98 (m, 3H), 2.75-2.67 (m, 2H), 2.55-2.54 (m, 3H), 2.10-2.04 (m, 1H), 1.80-1.64 (m, 5H), 1.49-0.90 (m, 11H)。LCMS (ES+): m/z 743.48 [M+H]+
【1171】
化合物241の合成に従って化合物242を調製した。
【化469】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.78 (s, 1H), 9.45 (s, 1H), 8.74 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.56 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.18-7.14 (m, 1H), 6.91-6.86 (m, 2H), 6.15 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 4.53 (t, J = 11.5 Hz, 1H), 4.37-4.35 (m, 1H), 3.85 (d, J = 5.4 Hz, 3H), 3.60 (s, 3H), 3.02-2.56 (m, 7H), 2.08-2.05 (m, 1H), 1.91-1.50 (m, 6H), 1.27 (bs, 1H), 1.24-1.06 (m, 10H)。LCMS (ES
+): m/z 793.39 [M+H]
+
【1172】
化合物234の合成に従って化合物243を調製した。
【化470】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.80 (s, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.02-6.96 (m, 3H), 6.55-6.49 (m, 2H), 4.51 (t, J = 11.5 Hz, 1H), 4.31 (bs, 1H), 3.81 (d, J = 5.6 Hz, 3H), 3.45 (s, 8H), 2.98-2.67 (m, 4H), 2.06 (d, J = 4.2 Hz, 7H), 1.90-1.01 (m, 15H)。LCMS (ES
+): m/z 720.50 [M+H]
+
【1173】
化合物244の合成:
【化471】
工程1:初めに1,2-ジフルオロ-4-ニトロ-ベンゼン(2.24g、14.07mmol、1.55mL)をDMF(68.77mL)に溶解し、その後炭酸セシウム(4.58g、14.07mmol)、続いてtert-ブチル4-ヒドロキシ-4-(4-ピペリジル)ピペリジン-1-カルボキシレート(4g、14.07mmol)を室温で添加し、混合物を3時間撹拌した。反応完了後にH
2O(100mL)を黄色の沈殿物が形成された混合物に添加した。フラスコを氷水で20分間冷却した後、沈殿物を濾別し、多量の水、続いてヘキサンで洗浄した。この黄色の粉末を乾燥させ、更に精製することなく次の工程に供した。収率-5.03g、84%;LCMS (ES
+): m/z 424.3 [M+H]
+
【1174】
工程2:初めにtert-ブチル4-[1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-4-ピペリジル]-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボキシレート(684mg、1.62mmol)をDCM(7.82mL)に溶解し、0℃に冷却し、その後DAST(312.42mg、1.94mmol、256.09μL)を滴加し、15分間撹拌を続けた後、混合物を室温まで温めた。1時間撹拌した後、混合物を重炭酸ナトリウム飽和溶液でクエンチし、その後EA(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濾過し、濃縮して残渣とし、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EA最大80%)によって精製して、生成物を固体として得た。収率-221mg、32%;LCMS (ES+): m/z 426.4 [M+H]+。
【1175】
工程3:初めにtert-ブチル4-フルオロ-4-[1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-4-ピペリジル]ピペリジン-1-カルボキシレート(204mg、479.47μmol)をEA(1.82mL)及びメタノール(1.82mL)に溶解し、その後10%パラジウム炭素、タイプ487、乾燥(51.03mg、479.47μmol)を添加した。雰囲気をH2バルーンでパージし、混合物を室温で16時間撹拌した。反応完了後に混合物をセライトパッドに通して濾過し、EA/MeOHで洗浄した。濾液を濃縮してオフホワイト色の固体を生成物とし、これを更に精製することなく以下の工程に使用した。収率-154mg、81%;LCMS (ES+): m/z 396.4 [M+H]+
【1176】
工程4:初めに3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(100.01mg、520.88μmol)及びtert-ブチル4-[1-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)-4-ピペリジル]-4-フルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(103mg、260.44μmol)をMeCN(5.18mL)に溶解し、その後炭酸水素ナトリウム(65.64mg、781.32μmol、30.39μL)を一度に添加し、混合物を撹拌しながら85℃に16時間加熱した。反応完了後に混合物を濃縮して残渣とし、フラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH最大15%)によって精製して、生成物をオフホワイト色の固体として得た。収率-104mg、78%;LCMS (ES+): m/z 507.4 [M+H]+。
【1177】
工程5:初めにtert-ブチル4-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]-4-ピペリジル]-4-フルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(104mg、205.30μmol)をHCl(4M、1.03mL)に室温で懸濁し、LCMSによってモニタリングしながら2時間撹拌した。反応完了後に混合物を濃縮して粗固体とし、これをトルエンに再懸濁し、濃縮乾固した後、ヘキサンに再懸濁し、最後に濃縮してHCl塩とし、これを更に精製することなく後続の工程に使用した。収率-90mg、100%;LCMS (ES+): m/z 407.3 [M+H]+。
【1178】
工程6:1,2-DCE(0.1M)に溶解した2-(トリフルオロメトキシ)-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ベンズアルデヒド(31.58mg、97.08μmol)及び244-6(43mg、97.08μmol)の混合物にトリエチルアミン(19.65mg、194.16μmol、27.06μL)、続いてナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(30.86mg、145.62μmol)を室温で添加した後、室温又は85℃で2時間~16時間撹拌した。反応完了後に混合物を濃縮して残渣とし、(水/MeCN 1:0→1:1、0.1%TFA)に対する逆相フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、凍結乾燥して、化合物244をTFA塩(27mg、収率31.8%)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.80 (s, 1H), 9.94 (s, 1H), 7.80 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.48 (dd, J = 7.9, 1.7 Hz, 1H), 7.42 (q, J = 1.8 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 6.55 (dd, J = 14.8, 2.5 Hz, 1H), 6.47 (dd, J = 8.7, 2.5 Hz, 1H), 4.51 (s, 2H), 4.30 (dd, J = 11.6, 4.8 Hz, 1H), 3.47 (s, 3H), 3.40 (d, J = 11.2 Hz, 2H), 3.28 (d, J = 13.9 Hz, 6H), 2.97-2.52 (m, 4H), 2.05 (d, J = 6.3 Hz, 10H), 2.00-1.41 (m, 5H)。LCMS (ES+): m/z 716.6 [M+H]+。
【1179】
化合物244の合成に従って化合物245を調製した。
【化472】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.79 (s, 1H), 9.38 (d, J = 74.0 Hz, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.16 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 6.98 (s, 1H), 6.55 (d, J = 14.9 Hz, 1H), 6.49-6.32 (m, 1H), 4.47 (s, 2H), 4.29 (dd, J = 11.6, 4.7 Hz, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.47 (s, 5H), 3.31 (d, J = 17.0 Hz, 5H), 2.95-2.52 (m, 3H), 2.07 (d, J = 5.8 Hz, 10H), 1.92-1.19 (m, 7H)。LCMS (ES
+): m/z 696.5 [M+H]
+。
【1180】
化合物151の合成に従って化合物246を調製した。
【化473】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.76 (s, 1H), 9.44 (s, 1H), 8.73 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.52 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.11 (d, J = 24 Hz, 2H), 6.92 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.74 (s, 1H), 6.58 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 5.82 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.30-4.20 (m, 1H), 3.86 (s, 3H), 3.61 (d, J = 18.4 Hz, 5H), 3.04 (d, J = 10 Hz, 2H), 2.69-2.58 (m, 4H), 2.37-2.32 (m, 4H), 2.08-2.04 (m, 1H), 1.87-1.62 (m, 10H), 1.42-1.26 (m, 4H)。LCMS (ES
+): m/z 763.13- [M+H]
+。
【1181】
化合物244の合成に従って化合物247を調製した。
【化474】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 1.70-1.90 (m, 3H);2.00-2.10 (m, 1H);2.24-2.34 (m, 1H);2.38-2.44 (m, 1H);2.55-2.60 (m, 1H);2.66-3.04 (m, 12H);3.59 (s, 3H);3.69 (s, 2H);3.87 (s, 3H);4.26-4.36 (m, 1H);6.25 (d, J = 7.6 Hz, 1H);6.32 (d, J = 12 Hz, 1H);7.11 (s, 1H);7.17 (s, 1H);7.54 (d, J = 5.6 Hz, 1H);7.94 (s, 1H);8.74 (d, J = 5.6 Hz, 1H);9.45 (s, 1H);10.80 (s, 1H)。LCMS (ES
+): m/z 756.12 [M+H]
+。
【1182】
化合物244の合成に従って化合物248を調製した。
【化475】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.79 (s, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.03-6.90 (m, 3H), 6.70 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.55 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.83-4.78 (m, 1H), 3.86 (s, 5H), 3.45 (s, 3H), 3.27-3.05 (m, 11H), 2.86-2.77 (m, 1H), 2.69 (s, 3H), 2.56 (s, 3H), 2.32-2.28 (m, 1H), 2.08-2.05 (m, 7H), 1.86-1.83 (m, 2H)。LCMS (ES
+): m/z 729.38 [M+H]
+。
【1183】
化合物249及び化合物250を化合物105の合成に従って調製し、続いてSFC分離を行った。
【化476】
【1184】
分取SFC条件のカラム/寸法:
カラム/寸法:Chiralpak-ASH(30×250)mm、5μ
%CO2:60%
%Co溶媒:40%(ACN:MeOH中0.2%の7Mメタノール性アンモニア)
全流量:100.0g/分
背圧:100バール
温度:30℃
UV:220nm
溶解性:メタノール
【1185】
化合物249異性体1:1:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):δ 10.78 (s, 1H), 9.71 (s, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.26-7.20 (m, 1H), 7.18-7.12 (m, 2H), 7.08-6.95 (m, 2H), 6.82 (bs, 1H), 6.53 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 6.41 (d, J = 8 Hz, 1H), 4.53-4.47 (m, 4H), 4.26 (m, 1H), 3.91 (s, 3H), 3.72 (s, 2H), 3.47 (s, 3H), 3.16-3.08 (m, 6H), 2.71-2.58 (m, 4H), 2.08 (s, 3 H), 2.06 (s, 3H), 1.86-1.60 (m, 4H), 1.50-1.41 (m, 2H)。LCMS (ES+): m/z 740.05 [M+H]+。
【1186】
化合物250異性体2:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):δ 10.78 (s, 1H), 9.85 (s, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.25-7.22 (m, 1H), 7.18-7.12 (m, 2H), 7.10-7.08 (m, 2H), 6.96 (bs, 1H), 6.52 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 6.43 (d, J = 8 Hz, 1H), 4.53-4.51 (m, 4H), 4.27 (m, 1H), 3.91 (s, 3H), 3.60 (s, 2H), 3.47 (s, 3H), 3.29-3.06 (m, 6H), 2.76-2.58 (m, 4H), 2.08 (s, 3 H), 2.06 (s, 3H), 1.90-1.81 (m, 4H), 1.70-1.67 (m, 1H)。LCMS (ES+): m/z 740.35 [M+H]+。
【1187】
化合物251の合成:
【化477】
工程-1:DMF(80mL)中の化合物4-ブロモ-3-フルオロフェノール(10g、52.36mmol)の撹拌溶液に粒状炭酸カリウム(14.47g、104.71mmol、6.32mL)及び臭化ベンジル(9.85g、57.59mmol)を室温で添加し、得られた混合物を室温で20分間、次いで70℃で40分間撹拌した。反応混合物を室温に冷却した後、水を反応混合物に添加し、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、次いで飽和ブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮して、褐色の液体生成物である4-ベンジルオキシ-1-ブロモ-2-フルオロ-ベンゼン(14.5g、収率88%)を得た。
【1188】
工程-2:マイクロ波バイアルにおいて、溶媒THF(10mL)及びトルエン(10mL)の混合物中のナトリウムtert-ブトキシド(0.855g、8.89mmol)の撹拌溶液をアルゴンで5分間パージした。この溶液に化合物4-(ベンジルオキシ)-1-ブロモ-2-フルオロベンゼン(1g、3.56mmol)及び化合物3(0.861g、4.62mmol)を添加し、アルゴンで10分間パージした。この反応混合物にXPhos Pd G2(0.280g、0.355mmol)を添加し、マイクロ波を100℃で30分間照射した。反応の進行をLCMS及びTLCによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を真空で濃縮し、粗化合物をカラムクロマトグラフィー(Davisilシリカ、溶離液として0%→8%の酢酸エチル及びpetエーテル)によって精製して、黄色の純粋な固体生成物であるtert-ブチル4-(4-ベンジルオキシ-2-フルオロ-フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.5g、1.18mmol、収率33%)を得た。1g規模の4-ベンジルオキシ-1-ブロモ-2-フルオロ-ベンゼンについてマイクロ波中で同じ反応を更に5回繰り返し、2.5gの純粋な生成物を得た。
【1189】
工程-3:DCM(30mL)中の化合物4-ベンジルオキシ-1-ブロモ-2-フルオロ-ベンゼン(2.8g、7.25mmol)の撹拌溶液にTFA(9.91g、86.94mmol、6.70mL)を0℃で添加し、反応混合物をRTで2時間撹拌した。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を真空で濃縮し、アセトニトリル(5mL×2)、トルエン(5mL×2)と共蒸留して、褐色の固体生成物である1-(4-ベンジルオキシ-2-フルオロ-フェニル)ピペラジン(2.4g、5.65mmol、収率78%)を得た。
【1190】
工程-4:ディーンスターク装置を取り付けた二口100mL丸底フラスコにおいて、溶媒トルエン(25mL)及びアセトニトリル(13mL)の混合物中の化合物1-(4-ベンジルオキシ-2-フルオロ-フェニル)ピペラジン(2.5g、6.24mmol)の撹拌溶液に無水酢酸ナトリウム(2.05g、24.98mmol、1.34mL)を添加し、RTで10分間撹拌した。この溶液に化合物tert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-オキソピペリジン-1-カルボキシレート(1.76g、7.49mmol)、酢酸(1.87g、31.22mmol、1.8mL)及び分子篩(500mg)を添加した後、120℃で8時間加熱した。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応物をセライトベッドに通して濾過し、酢酸エチル(25mL×2)及びアセトニトリル(25mL×2)で洗浄した。次いで、有機層を真空で濃縮し、粗物質をカラムクロマトグラフィー(Davisilシリカ、溶離液として0%→30%の酢酸エチル及びpetエーテル)によって精製して、黄色の固体生成物であるtert-ブチル4-[4-(4-ベンジルオキシ-2-フルオロ-フェニル)ピペラジン-1-イル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(2.5g、収率59%)を得た。
【1191】
工程-5:エタノール(8mL)及びTHF(4mL)中の化合物tert-ブチル4-[4-(4-ベンジルオキシ-2-フルオロ-フェニル)ピペラジン-1-イル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(2.5g、4.96mmol)の撹拌溶液を窒素で10分間パージした。この溶液にパラジウム炭素、10wt%担持(3g、4.96mmol)を添加し、反応混合物を水素雰囲気(水素ガスを充填したゴムブラダー)下にてRTで6時間撹拌した。反応の進行をTLC及びLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、THF(25mL×2)、酢酸エチル(25mL×2)で洗浄し、有機層を濃縮して、褐色の粗生成物であるtert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-[4-(2-フルオロ-4-ヒドロキシ-フェニル)ピペラジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボキシレート(1.77g、収率71%)を得た。
【1192】
工程-6:THF(80mL)中の化合物tert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-[4-(2-フルオロ-4-ヒドロキシ-フェニル)ピペラジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボキシレートの撹拌溶液に水素化ナトリウム(油分散液中)の鉱油中の60%分散液(0.098g、4.26mmol)を添加し、70℃で30分間撹拌した。この溶液に、THF(5mL)に溶解した化合物3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(0.818g、4.26mmol)を70℃で滴加し、70℃で3時間撹拌を続けた。反応の進行をLCMS及びTLCによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を氷水(100mL)中でクエンチし、酢酸エチル(3×70mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層を真空で濃縮し、粗物質をカラムクロマトグラフィー(Davisiliシリカ、0%→60%のEtOAc:petエーテル)によって精製して、オフホワイト色の固体生成物であるtert-ブチル4-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)オキシ]-2-フルオロ-フェニル]ピペラジン-1-イル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(0.890g、収率39%)を得た。
【1193】
工程-7:DCM(20mL)中の化合物tert-ブチル4-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)オキシ]-2-フルオロ-フェニル]ピペラジン-1-イル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(0.890g、1.69mmol)の撹拌溶液に4MジオキサンHCl(1.23g、33.81mmol、1.54mL)を0℃で添加し、反応混合物をRTで2.5時間撹拌した。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物を真空で濃縮し、ジエチルエーテルでトリチュレートして、褐色の固体生成物である3-(4-(4-(3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェノキシ)ピペリジン-2,6-ジオン(0.860g、収率95%)を得た。
【1194】
工程-8:溶媒メタノール(15mL)及び二塩化エチレン(15mL)の混合物中の化合物3-(4-(4-(3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェノキシ)ピペリジン-2,6-ジオン(0.430g、0.929mmol)及び化合物A(307.92mg、1.02mmol)の撹拌溶液に無水酢酸ナトリウム(152.41mg、1.86mmol)を添加し、RTで10分間撹拌した。この溶液に酢酸(55.78mg、0.929mmol、53.13μL)及び分子篩(0.430g)を添加し、70℃で5時間撹拌した。さらに、Si-CBN(0.430g)を反応混合物にRTで添加し、反応混合物をRTで16時間撹拌した。反応の進行をLCMSによってモニタリングした。反応の完了後に反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、セライトベッドを二塩化エチレン及びメタノールの混合物(25mL×2)で洗浄した。濾液を真空で濃縮し、粗化合物を分取HPLCによって精製して、オフホワイト色の固体化合物251である3-[4-[4-[1-[[2,6-ジメトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)フェニル]メチル]-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-フェノキシ]ピペリジン-2,6-ジオン(331.87mg、収率43%)を得た。
【1195】
分取HPLC方法:
カラム/寸法:SUNFIRE C18(19×250mm)、
移動相A:水中0.1%のTFA、
移動相B:MeCN(100%)
勾配(時間/%B):0/10、3/10、10/30、14/30、15/95、20/95、20.10/10、22/10、
流量:18ml/分。
溶解性:水+THF+CAN
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.92 (s, 1H), 7.52 (s, 1H), 6.99-6.89 (m, 2H), 6.79-6.76 (m, 1H), 6.76 (s, 2H), 5.15-5.11 (m, 1H), 4.69 (bs, 2H), 3.86 (s, 7H), 3.47 (s, 6H), 2.95-2.57 (m, 11H), 2.19-2.09 (m, 10H)。LCMS (ES+): m/z 712.49 [M+H]+
【1196】
化合物252の合成
【化478】
初めに3-[3-フルオロ-4-[4-(4-ピペリジル)-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩(96.77mg、227.73μmol)、4-[1-オキソ-2-(トリジュウテリオメチル)-2,7-ナフチリジン-4-イル]-2-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド(80mg、227.73μmol)及びTEA(46.09mg、455.46μmol、63.48μL)を反応バイアルに投入し、1,2-DCE(2.99mL)に溶解した後、95%ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(72.40mg、341.59μmol)を一度に添加し、混合物を一晩撹拌した。反応完了後に混合物を濃縮乾固し、その後Isco RP FCC(水/MeCN中0.1%のTFA)によって精製して、生成化合物252である3-[3-フルオロ-4-[4-[1-[[4-[1-オキソ-2-(トリジュウテリオメチル)-2,7-ナフチリジン-4-イル]-2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]-4-ピペリジル]-1-ピペリジル]アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオントリフルオロアセテート(32.3mg、36.63μmol、収率16%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.83 (s, 1H), 10.04 (s, 1H), 9.49 (s, 1H), 8.76 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.90 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.65 (dd, J = 8.0, 1.7 Hz, 1H), 7.60 (q, J = 1.8 Hz, 1H), 7.51 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.23 (s, 1H), 6.63 (dd, J = 15.0, 2.4 Hz, 1H), 6.54 (dd, J = 8.9, 2.5 Hz, 1H), 4.46 (s, 2H), 4.36 (dd, J = 11.8, 4.8 Hz, 1H), 3.57-3.36 (m, 4H), 3.10 (s, 4H), 2.73 (ddd, J = 17.5, 12.3, 5.4 Hz, 1H), 2.64-2.54 (m, 1H), 2.19-2.00 (m, 1H), 2.00-1.74 (m, 6H), 1.52 (d, J = 40.0 Hz, 5H)。LCMS (ES
+): m/z 724.5 [M+H]
+。
【1197】
化合物253の合成
【化479】
初めに3-[[5-[4-(3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル)ピペラジン-1-イル]-2-ピリジル]アミノ]ピペリジン-2,6-ジオントリフルオロアセテート(130mg、248.82μmol)、4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)-2-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド(86.66mg、248.82μmol)及びTEA(50.36mg、497.64μmol、69.36μL)を反応バイアルに投入し、1,2-DCE(2.99mL)に溶解した後、95%ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(79.10mg、373.23μmol)を一度に添加し、混合物を一晩撹拌した。反応完了後に混合物を濃縮乾固し、Isco RP FCC(水/MeCN中0.1%のTFA)によって精製して、生成化合物253である3-[[5-[4-[3,3-ジフルオロ-1-[[4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)-2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-2-ピリジル]アミノ]ピペリジン-2,6-ジオントリフルオロアセテート(39mg、43.35μmol、収率-18%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 11.08 (s, 1H), 9.50 (s, 1H), 8.75 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 8.46 (s, 1H), 7.98 (d, J = 16.3 Hz, 2H), 7.73 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.56 (dd, J = 7.9, 1.7 Hz, 1H), 7.53-7.44 (m, 2H), 7.38 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 4.69 (dd, J = 11.9, 5.8 Hz, 1H), 3.82 (s, 2H), 3.61 (s, 3H), 3.38 (d, J = 36.2 Hz, 2H), 3.14 (d, J = 20.7 Hz, 7H), 3.02 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 2.81-2.52 (m, 3H), 2.37 (t, J = 11.3 Hz, 1H), 2.22-1.97 (m, 3H), 1.90 (q, J = 12.1, 10.9 Hz, 1H)。LCMS (ES
+): m/z 741.5 (M+H)+。
【1198】
化合物254の合成
【化480】
工程-1:ジオキサン(20mL)中のtert-ブチル4-[4-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)ピペラジン-1-イル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(1g、2.41mmol)の撹拌溶液に2,6-ジベンジルオキシ-3-ヨード-ピリジン(1.21g、2.90mmol)及びナトリウムtert-ブトキシド(347.81mg、3.62mmol)をrtで添加した。反応混合物をアルゴンで20分間パージし、t-Bu-XPhos-Pd-G3(191.57mg、241.28μmol)を添加し、90℃に6時間加熱した。反応をTLCによってモニタリングした。反応混合物を常温に冷却し、水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。得られた粗物質をヘキサン中0%→15%の酢酸エチルの勾配溶出で溶出させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチル4-[4-[4-[(2,6-ジベンジルオキシ-3-ピリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]ピペラジン-1-イル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(1.2g、1.69mmol、収率70%)を淡褐色のゴム状の固体として得た。LCMS (ES
+): m/z 704.09 [M+H]
+
【1199】
工程-2:DMF(10mL)中のtert-ブチル4-(4-(4-((2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート(1.6g、2.27mmol)の撹拌溶液に水素化ナトリウム(油分散液中)の鉱油中の60%分散液(120.21mg、5.23mmol)を添加し、RTで10分間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、ヨードメタン(742.17mg、5.23mmol)を添加し、TLCによってモニタリングしながらRTで1時間撹拌した。反応混合物を飽和NH4Clでクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗物質をカラムクロマトグラフィー(100~200メッシュのシリカ、0%→15%のEtOAc:Pet-エーテル溶媒勾配)によって精製して、tert-ブチル4-(4-(4-((2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート(1.5g、2.02mmol、収率89%)を淡褐色のゴム状の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 718.41 [M+H]+
【1200】
工程-3:酢酸エチル(25mL)及びエタノール(25mL)中のtert-ブチル4-(4-(4-((2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート(1.2g、1.66mmol)の撹拌溶液にウェット10%パラジウム炭素(1.23g、11.60mmol)をRTで添加した。反応混合物をH2バルーン圧下にてRTで12時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物をセライトに通して濾別し、酢酸エチル(50mL)で洗浄した。濾液を濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をペンタン/ジエチルエーテルでトリチュレートして、tert-ブチル4-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート(0.58g、999.65μmol、収率60%)を淡緑色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 540.75 [M+H]+
【1201】
工程-4:1,4-ジオキサン(5mL)中のtert-ブチル4-[4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)-メチル-アミノ]-2-フルオロ-フェニル]ピペラジン-1-イル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(0.58g、1.07mmol)の撹拌溶液にジオキサン中4M HCl(1.96g、53.74mmol)を0℃で添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、ゆっくりと室温まで温め、室温で3時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物を濃縮し、粗物質をジエチルエーテル(3×30mL)でトリチュレートして、固体沈殿物を得た。固体沈殿物を濾過し、真空下で乾燥させて、3-[4-[4-(3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル)ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-N-メチル-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.50g、966.52μmol、収率90%、純度92%)を白色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 440.35 [M+H]+
【1202】
工程-5:メタノール(20mL)及び1,2-ジクロロエタン(20mL)中の3-[4-[4-(3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル)ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-N-メチル-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(250.45mg、526.24μmol)の撹拌溶液に分子篩(250mg、2.63mmol)、酢酸ナトリウム(86.34mg、1.05mmol、56.43μL)をN2雰囲気下にてRTで添加し、続いて酢酸(158.01mg、2.63mmol、150.48μL)を添加した。反応混合物を室温で10分間撹拌し、2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)ベンズアルデヒド(110.34mg、335.65μmol)をこれに添加した。反応混合物を90℃で6時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、Si-CBH(184.97mg、4.21mmol)をこれに添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物をセライトに通して濾別し、DCM(50mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLCによって精製して、化合物254である3-[4-[4-[1-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(2-メチル-1-オキソ-2,7-ナフチリジン-4-イル)フェニル]メチル]-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-N-メチル-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(76.6mg、96.27μmol、収率29%)をオフホワイト色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.76 (s, 1H), 9.44 (s, 1H), 8.74 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.54 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 23.3 Hz, 2H), 6.88-6.85 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 6.68-6.51 (m, 2H), 4.81-4.62 (m, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.72 (s, 2H), 3.59 (s, 3H), 3.01-2.79 (m, 11H), 2.67 (s, 3H), 2.55-2.50 (m, 2H), 2.49-2.42 (m, 1H), 2.39-2.31 (m, 2H), 1.86-1.75 (m, 3H)。。LCMS (ES+): m/z 752.43 [M+H]+
【1203】
化合物244の合成に従って化合物255を調製した。
【化481】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.78 (s, 1H), 9.47 (s, 1H), 8.71 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.19 (s, 1H), 7.10-7.07 (m, 1H), 6.89 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 6.53 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 6.45 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.29-4.25 (m, 1H), 3.83 (s, 5H), 3.60 (s, 3H), 3.42-3.05 (m, 11H), 2.77-2.55 (m, 4H), 2.18-1.94 (m, 4H)。LCMS (ES
+): m/z 738.35 [M+H]
+。
【1204】
Peak-1-Int-256-7及びPeak-2-Int-256-7-D1-D4の合成:
【化482】
【1205】
化合物256及び化合物267の合成
【化483】
工程-1:DCM(10mL)中のtert-ブチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシレート(5g、16.17mmol)の撹拌溶液にTFA(20mL)を0℃で添加した後、反応混合物をTLCによってモニタリングしながら室温で2時間撹拌した。反応の完了後に反応混合物を減圧下で蒸発乾固し、粗混合物をトルエン(50mL)と共蒸留して、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン(5g)を無色の液体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ =8.80 (s, 2H), 6.36 (t, J = 1.6 Hz, 1H), 3.63 (s, 2H), 3.15-3.10 (m, 2H), 2.28-2.25 (m, 2H), 1.21 (s, 12H)
【1206】
工程-2:DMF(15mL)中の化合物-2(2g、6.19mmol)の撹拌溶液にCsCO3(6.05g、18.57mmol)を窒素雰囲気下で添加した。化合物-3(1.18g、7.43mmol、820.61μL)をシリンジによって反応混合物に添加した。反応混合物を室温で6時間撹拌した。TLCによる反応の完了後に、反応混合物を氷冷水でクエンチし、得られた沈殿物を濾過し、完全に乾燥させて、1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン(2g、5.17mmol、収率84%、純度90%)を黄色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ=7.98-7.94 (d, 1H), 7.91-7.87 (d, 1H), 6.89-6.84 (t, J- 8.8Hz, 1H), 6.56 (m, 1H), 3.92-3.90 (m, 2H), 3.48-3.45 (t, J- 5.6Hz, 2H), 2.44-2.41 (m, 2H), 1.28 (s, 12H)。
【1207】
工程-3:1,4-ジオキサン(15mL)中の化合物-5(1g、2.72mmol)及び化合物-4(947.96mg、2.72mmol)の撹拌溶液にアルゴンを20分間パージした。次いで、水(5mL)中の炭酸ナトリウム(721.43mg、6.81mmol)を上記の混合物に添加し、再びパージを更に10分間続けた。最後に、Pd(dppf)Cl2(0.1g、136.13μmol)を添加し、脱ガスした。混合物を55℃に加熱し、2時間維持した。反応をTLCによってモニタリングした。完了後に反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(50mL)で希釈し、有機層を水及びブライン溶液で洗浄した。これを減圧下で濃縮して粗物質を得た。0%→20%を用いるbiotageによって粗生成物を精製して、tert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-[1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-4-イル]-2,6-ジヒドロピリジン-1-カルボキシレート(0.74g、収率53%、純度85%)を黄色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ=8.02-8.00 (m, 1H), 7.99-7.91 (m, 1H), 6.93-6.89 (t, J- 8.8Hz, 1H), 6.17 (m, 1H), 4.13 (m, 2H), 3.97 (m, 2H), 3.89-3.83 (t, J-11.6Hz, 2H), 3.60-3.57 (t, J-5.6Hz, 2H), 2.47 (m, 2H), 1.49 (s, 9H)。
【1208】
工程-4:酢酸エチル(50mL)及びメタノール(25.00mL)の混合物中のtert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-[1-(2-フルオロ-4-ニトロ-フェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-4-イル]-2,6-ジヒドロピリジン-1-カルボキシレート(4.5g、10.24mmol)の撹拌溶液に10%パラジウム炭素(2.18g、20.48mmol)を窒素雰囲気下で添加した。次いで、TLCによってモニタリングしながら水素ガス(バルーン圧)を28℃で16時間維持した。反応の完了後に、これをセライトパッドに通して濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮乾固した。PE中0%→35%のEAを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(100~200)によって粗混合物を精製して、tert-ブチル4-[1-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)-4-ピペリジル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(3.1g、6.60mmol、収率64%、純度88%)を淡褐色の固体として得た。LCMS [M+H+] 414.76。
【1209】
Peak-1-Int-256-7及びPeak-2-Int-256-7を得るためのInt-256-7のSFC分離:
【化484】
0.1gのtert-ブチル4-[1-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)-4-ピペリジル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレートInt-256-7をSFCによって分離して、tert-ブチル(4S)-4-[1-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)-4-ピペリジル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレートPeak-1-Int-256-7(0.042g、101.37μmol、収率41.92%、純度99.8%、000)及びtert-ブチル(4R)-4-[1-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)-4-ピペリジル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレートPeak-2-Int-256-7(0.043g、103.68μmol、収率42.87%、純度99.7%)を淡褐色の固体として得た。
【1210】
分取SFC条件:
カラム/寸法:Chromega Chiral CCO(30×250)mm、5μ
%CO2:60%
%Co溶媒:40%(ACN:IPA(1:1))
全流量:100.0g/分
背圧:100バール
温度:300℃
UV:254nm
【1211】
工程-5:tert-ブチル4-[1-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)-4-ピペリジル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレートPeak-1-Int-7(0.8g、1.93mmol)をDMF(10mL)に取り、重炭酸ナトリウム(975.22mg、11.61mmol)を添加した。反応混合物を窒素で10分間パージした。次いで、3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(1.11g、5.80mmol)を添加し、混合物を80℃に加熱し、TLC及びLCMS分析によってモニタリングしながら16時間維持した。反応の完了後に、これを氷冷水でクエンチし、セライトパッドに通して濾過し、酢酸エチルで洗浄した。有機層を分離し、ブライン溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。これを減圧下で濃縮して粗生成物を得た。
【1212】
PE中0%→40%のEAを用いるbiotageによって粗生成物を精製して、tert-ブチル4-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]-4-ピペリジル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(0.65g、1.21mmol、収率62%)を淡緑色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 525.84 [M+H]+
【1213】
工程-6:tert-ブチル4-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]-4-ピペリジル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(0.65g、1.24mmol)を窒素雰囲気下にて0℃で1,4-ジオキサン(2mL)に取り、ジオキサン中4M HCl(903.57mg、24.78mmol、1.13mL)を添加した。反応混合物をTLCによってモニタリングしながらRTで3時間撹拌した。反応の完了後に、これを減圧下で濃縮乾固した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄し、真空で乾燥させて、3-[4-[4-(3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル)-1-ピペリジル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.55g、収率72%)を淡緑色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 425.22 [M+H]+。
【1214】
工程-7:DCE(5mL)及びメタノール(5mL)中の3-[4-[4-(3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル)-1-ピペリジル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(542.69mg、1.18mmol、021)の撹拌溶液に無水酢酸ナトリウム(241.47mg、2.94mmol、157.82μL)を添加した。反応混合物に酢酸(68.35μL,2.94mmol、1)及び分子篩(0.3g、981.18μmol)を添加し、10分間撹拌した。次いで、2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ベンズアルデヒド(0.3g、981.18μmol、000)を添加し、混合物を75℃に5時間加熱した。次いで、反応混合物を室温に冷却し、Si-CBH(586.35mg、9.81mmol)を添加した。これを室温で16時間撹拌した。反応をTLC及びLCMS分析によってモニタリングした。反応の完了後に、これをセライトパッドに通して濾過し、メタノールで洗浄した後、濃縮乾固した。
【1215】
DCM中0%→10%のMeOHを用いるカラムクロマトグラフィーによって粗混合物を精製して、3-[4-[4-[1-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)フェニル]メチル]-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]-1-ピペリジル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンである化合物256-12-ジアステレオマー混合物-1-遊離塩基(0.35g、収率33.46%、純度67%)を淡緑色の固体として得た。
【1216】
工程-8:DCM(2mL)中の3-[4-[4-[1-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)フェニル]メチル]-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]-1-ピペリジル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.35g、490.05μmol、000)の撹拌溶液にTFA(2.79g、24.50mmol、1.89mL)を0℃で添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、これを減圧下で濃縮し、得られた残渣をジエチルエーテル(2回)で洗浄して、N-[4-[4-[1-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)フェニル]メチル]-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]-1-ピペリジル]-3-フルオロ-フェニル]-N-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)-2,2,2-トリフルオロ-アセトアミドである化合物256-13-ジアステレオマー混合物-1-TFA塩(0.36g、268.76μmol、収率54.84%、純度69%)を淡緑色の固体として得た。
【1217】
化合物256及び化合物257を得るための化合物256-13-ジアステレオマー混合物-1-TFA塩のSFC分離:
【化485】
手順:
0.350gのTFA塩(化合物256-13-ジアステレオ混合物(Diasteromixture)-1)をSFCによって分離して単一の立体異性体を得た。
【1218】
SFC分離方法が塩基性添加剤の使用を伴っていたため、SFC分離の際にグルタルイミド開環を回避するために画分をTFAバッファー中に回収した。したがって、得られた画分を再び分取HPLC精製に供して塩を除去した。
【1219】
分取SFC条件:
カラム/寸法:Chiralpak-AS-H(30×250)mm、5μ
%CO2:60%
%Co溶媒:40%(ACN:MEOH中0.2%の7Mメタノール性アンモニア(1:1))
全流量:100.0g/分
背圧:100バール
温度:30℃
UV:250nm
溶解性:MeOH+MeCN
注入回数:12
総精製時間:2.5時間
装置の詳細:メーカー/型:SFC-150-I
【1220】
分取条件:
移動相A-水中の0.05%TFA
移動相B-アセトニトリル
カラム-xselect-C18
(注釈:SFC分離時の第1の溶出ピークを化合物256に割り当て、第2の溶出ピークを化合物257に割り当てた)。
【1221】
【1222】
化合物258及び化合物259の合成
【化486】
工程-9:tert-ブチル4-[1-(4-アミノ-2-フルオロ-フェニル)-4-ピペリジル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレートPeak-2-Int-256-7(780.00mg、1.89mmol)をDMF(10mL)に取り、重炭酸ナトリウム(950.84mg、11.32mmol)を添加し、窒素で10分間パージした。次いで、3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(1.09g、5.66mmol)を添加し、混合物を80℃に加熱し、TLC及びLCMS分析によってモニタリングしながら16時間維持した。反応の完了後に、これを氷冷水でクエンチし、セライトパッドに通して濾過し、酢酸エチルで洗浄した。有機層を分離し、ブライン溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。減圧下で濃縮した。PE中0%→40%のEAを用いるbiotageによって粗生成物を精製して、tert-ブチル4-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]-4-ピペリジル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(0.58g、884.53μmol、収率47%)を淡緑色の固体として得た。LCMS (ES
+): m/z 525.5 [M+H]
+。
【1223】
工程-10:tert-ブチル4-[1-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]-2-フルオロ-フェニル]-4-ピペリジル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(0.58g、1.11mmol、000)を窒素雰囲気下にて0℃で1,4-ジオキサン(2mL)に取り、ジオキサン中4M HCl(2mL)を添加した。反応混合物をTLCによってモニタリングしながらRTで3時間撹拌した。反応の完了後に、これを減圧下で濃縮乾固した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄し、真空で乾燥させて、3-[4-[4-(3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル)-1-ピペリジル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩(0.5g、収率79%)を淡緑色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 425.41 [M+H]+。
【1224】
工程-11:DCE(5mL)及びメタノール(5mL)中の2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ベンズアルデヒド(0.3g、981.18μmol、000)の撹拌混合物に酢酸(176.76mg、2.94mmol、168.35μL)、無水酢酸ナトリウム(241.47mg、2.94mmol、157.82μL)及び分子篩(0.3g、981.18μmol)を添加し、得られた溶液を室温で10分間撹拌した。その後、3-[4-[4-(3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル)-1-ピペリジル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(542.69mg、1.18mmol、021)を添加し、得られた混合物を70℃で4時間加熱還流した。その後、RMを室温に冷却し、Si-CBH(568.71mg、9.81mmol)を添加し、室温で16時間撹拌した。反応をTLC及びLCMS分析によってモニタリングした。完了後に、得られた物質をセライトベッドに通して濾過し、メタノール(100mL)で洗浄して粗物質を得て、これをカラムクロマトグラフィー(DCM中2.5%のメタノールを用いる)によって精製して、3-[4-[4-[1-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)フェニル]メチル]-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]-1-ピペリジル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンである化合物256-16-ジアステレオマー混合物-2-遊離塩基(0.260g、305.79μmol、収率31%)を褐色の固体として得た。
【1225】
工程-12:DCM(5mL)中の3-[4-[4-[1-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)フェニル]メチル]-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]-1-ピペリジル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(0.250g、350.03μmol、000)の撹拌溶液にトリフルオロ酢酸(296.00mg、2.60mmol、0.2mL)を0℃で添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応をTLCによってモニタリングした。完了後に、得られた混合物を高真空下で濃縮して粗物質を得て、これをジエチルエーテルによってトリチュレートして、3-[4-[4-[1-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)フェニル]メチル]-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]-1-ピペリジル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンであるジアステレオマー混合物-2-TFA塩(0.290g、329.13μmol、収率94%)を薄緑色の固体として得た。
【1226】
化合物258及び化合物259を得るための化合物256-17-ジアステレオマー混合物-2-TFA塩のSFC分離
【化487】
0.290gのTFA塩(化合物256-17-ジアステレオ混合物-2)をSFCによって分離して単一の立体異性体を得た。
【1227】
SFC分離の際にグルタルイミド開環を回避するために画分をTFAバッファー中に回収した。SFC分離方法が塩基性添加剤の使用を伴っていたため、得られた画分を再び分取HPLC精製に供して塩を除去した。
【1228】
分取SFC条件
カラム/寸法:Chiralpak-AS-H(30×250)mm、5μ
%CO2:60%
%Co溶媒:40%(ACN:MEOH中0.2%の7Mメタノール性アンモニア)
全流量:100.0g/分
背圧:100バール
温度:30℃
UV:250nm
溶解性:MEOH+ACN
注射の数:12
総精製時間:2.5時間
装置詳細:製造者/モデル:SFC-150-I
【1229】
化合物256-17-Peak-2-D3及びD4の分取条件
移動相A:水中の0.05%TFA(水相)
移動相B:アセトニトリル
カラム/寸法:SUNFIRE-C18(19×150×5μm)
流量:15ml/分
溶解性:MEOH+水
(注釈:SFC分離時の第1の溶出ピークを化合物258に割り当て、第2の溶出ピークを化合物259に割り当てた)。
【1230】
【1231】
化合物260の合成
【化488】
初めに3-[4-[4-(3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル)ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩(84.82mg、183.62μmol)、3-メトキシ-5-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ピリジン-2-カルバルデヒド(50mg、183.62μmol)及びTEA(37.16mg、367.24μmol、51.19μL)を反応バイアルに投入し、1,2-DCE(13.65mL)に溶解した後、95%ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(58.38mg、275.43μmol)を一度に添加し、混合物を一晩撹拌した。反応完了後に混合物を濃縮乾固し、Isco RP FCC(水/MeCN中0.1%のTFA)によって精製して、生成化合物260である3-[4-[4-[3,3-ジフルオロ-1-[[3-メトキシ-5-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)-2-ピリジル]メチル]-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオントリフルオロアセテート(103mg、122.96μmol、収率=66.97%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.79 (s, 1H), 8.18 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 7.73-7.40 (m, 2H), 6.92 (t, J = 9.3 Hz, 1H), 6.55 (dd, J = 15.0, 2.5 Hz, 1H), 6.45 (dd, J = 8.7, 2.6 Hz, 1H), 4.50-4.18 (m, 3H), 3.91 (s, 3H), 3.74 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 3.48 (s, 4H), 3.08-2.89 (m, 7H), 2.81-2.66 (m, 1H), 2.57 (dt, J = 17.5, 4.3 Hz, 1H), 2.50 (p, J = 1.8 Hz, 5H), 2.07 (s, 9H), 1.97-1.76 (m, 1H)。LCMS (ES
+): m/z 682.5 (M+H)+。
【1232】
化合物261の合成
【化489】
初めに3-[4-[4-(3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル)ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩(83.18mg、180.09μmol)、3-メトキシ-5-(2-メチル-1-オキソ-4-イソキノリル)ピリジン-2-カルバルデヒド(53mg、180.09μmol)及びTEA(36.45mg、360.17μmol、50.20μL)を反応バイアルに投入し、1,2-DCE(13.65mL)に溶解した後、95%ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(57.25mg、270.13μmol)を一度に添加し、混合物を一晩撹拌した。反応完了後に混合物を濃縮乾固し、その後Isco RP FCC(水/MeCN中0.1%のTFA)によって精製して、生成物3-[4-[4-[3,3-ジフルオロ-1-[[3-メトキシ-5-(2-メチル-1-オキソ-4-イソキノリル)-2-ピリジル]メチル]-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオントリフルオロアセテート(76mg、88.29μmol、収率-49%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.79 (s, 1H), 8.36 (dd, J = 8.3, 1.4 Hz, 1H), 8.32 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 7.75 (ddd, J = 8.5, 7.1, 1.5 Hz, 1H), 7.70-7.64 (m, 2H), 7.64-7.53 (m, 2H), 6.89 (t, J = 9.3 Hz, 1H), 6.54 (dd, J = 15.0, 2.5 Hz, 1H), 6.44 (dd, J = 8.7, 2.5 Hz, 1H), 4.54-4.17 (m, 3H), 3.94 (s, 3H), 3.77 (s, 1H), 3.60 (s, 3H), 3.48 (s, 1H), 3.01 (s, 5H), 2.73 (ddd, J = 17.4, 12.1, 5.4 Hz, 1H), 2.57 (dt, J = 17.5, 4.3 Hz, 1H), 2.50 (p, J = 1.8 Hz, 7H), 2.25-2.02 (m, 3H), 1.87 (td, J = 12.2, 4.6 Hz, 1H)。LCMS (ES
+): m/z 704.5 (M+H)+。
【1233】
化合物177の合成に従って化合物262を調製した。
【化490】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 1.32-1.48 (m, 2H);1.50-1.60 (m, 1H);1.62-1.82 (m, 5H);1.90-2.24 (m, 3H);2.30-2.50 (m, 3H);2.56-2.58 (m, 1H);2.66-2.80 (m, 1H);2.90-3.10 (m, 2H);3.36-3.42 (m, 2H);3.59 (s, 3H);3.72 (s, 2H);3.87 (s, 3H);4.60-4.70 (m, 1H);6.39 (d, J = 7.6 Hz, 1H);6.53 (d, J = 9.2 Hz, 1H);7.11 (s, 1H);7.17 (s, 1H);7.17-7.22 (m, 1H);7.54 (d, J = 5.6 Hz, 1H);7.63 (d, J = 2.4 Hz, 1H);7.94 (s, 1H);8.74 (d, J = 5.6 Hz, 1H);9.44 (s, 1H);10.73 (s, 1H)。LCMS:-m/z:720.37 [M+H]
+
【1234】
化合物151の合成に従って化合物263を調製した。
【化491】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 1.20-1.38 (m, 5H);1.50-1.78 (m, 8H);1.80-1.91 (m, 1H);2.05 (s, 6H);2.05-2.10 (m, 1H);2.30-2.40 (m, 2H);2.52-2.72 (m, 6H);3.00-3.10 (m, 2H);3.45 (s, 3H);3.59 (s, 2H);3.82 (s, 3H);4.25-4.32 (m, 1H);5.82 (d, J = 7.6 Hz, 1H);6.59 (dd, J1=2.4 Hz, J2=8.8 Hz, 1H);6.74 (d, J = 2.8 Hz, 1H);6.89-6.96 (m, 3H);7.56 (s, 1H);10.76 (s, 1H)。LCMS:-m/z:740.37 [M+H]
+
【1235】
化合物264
【化492】
工程-1:ACN(15mL)中の264-1(1.5g、7.07mmol)の溶液にDIPEA(4.57g、35.36mmol)、続いてクロロギ酸ベンジル(トルエン中50%)(2.41g、14.15mmol)を約10℃で添加した。反応混合物を室温で5時間撹拌した。反応の完了後に揮発性物質を減圧下で除去し、水(50mL)を残渣に添加した。EtOAc(3×50mL)を用いて抽出を行った。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400メッシュのシリカゲル、pet-エーテル中0%→100%の酢酸エチルの勾配溶出)によって精製して、所望の化合物であるベンジル5-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート264-2(2.0g、5.78mmol、収率82%)を薄黄色の液体として得た。LCMS (ES
+): m/z 346.24 [M+H]
+
【1236】
工程-2:アルゴンガスをTHF(8mL)及び水(2mL)中のベンジル5-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート264-1(0.7g、2.02mmol)、264-3(653.53mg、2.02mmol)及びリン酸カリウム(0.944g、4.45mmol)の溶液に10分間パージした後、XPhos-Pd-G2(0.159g、0.202mmol)を添加した。次いで、反応混合物を90℃で16時間撹拌した。反応の進行をTLCによってモニタリングした。完了後に、これを常温に冷却し、水(20mL)をこれに添加した。EtOAc(3×30mL)を用いて抽出を行った。合わせた有機抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400メッシュのシリカゲル及びpet-エーテル中0%→100%の酢酸エチルの勾配溶出を用いる)によって精製して、化合物ベンジル5-[(1-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジリデン)メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート264-4(0.650g、1.26mmol、収率63%)を黄色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 363.42(Deboc質量)[M+H]+
【1237】
工程-3:EtOAc(10mL)中の5-[(1-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジリデン)メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート264-4(0.650g、1.41mmol)の撹拌溶液に10%Pd/C(0.600g、5.64mmol)を添加し、得られた反応混合物を水素雰囲気下(100psi、スチールボンベ反応器内)にて室温で24時間撹拌した。反応の進行をTLCによってモニタリングした。反応の完了後に触媒を濾別し、DCM中の20%MeOH(3×10mL)で洗浄した。濾液を減圧下で蒸発させて、tert-ブチル4-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-5-イルメチル)ピペリジン-1-カルボキシレート264-5(0.4g、0.883mmol、収率63%)を褐色の液体として得た。LCMS (ES+): m/z 331.29 [M+H]+
【1238】
工程-4:MeOH(3mL)及びDCE(3mL)中のtert-ブチル4-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-5-イルメチル)ピペリジン-1-カルボキシレート264-5(0.4g、1.21mmol)及び2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ベンズアルデヒド264-6(0.370g、1.21mmol)の撹拌溶液に酢酸ナトリウム(0.297g、3.63mmol)、酢酸(181.72mg、3.03mmol)及びMS(0.3g)を添加した。これを75℃で5時間撹拌した。次いで、これを0℃に冷却し、SiBH3CN(0.432g、6.05mmol)をこれに添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。次いで、これをセライトのパッドに通して濾過し、DCE-MeOH(1:1;3×15mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400メッシュのシリカゲル及びpet-エーテル中0%→100%の酢酸エチルの勾配溶出を用いる)によって精製して、tert-ブチル4-[[2-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)フェニル]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-5-イル]メチル]ピペリジン-1-カルボキシレート264-7(0.6g、0.628mmol、収率52%)を薄黄色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 620.95 [M+H]+
【1239】
工程-5:1,4-ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル4-[[2-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)フェニル]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-5-イル]メチル]ピペリジン-1-カルボキシレート264-7(0.6g、967.40μmol)の撹拌溶液にジオキサン中4M HCl(6mL)を0℃で添加し、反応の進行をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を2時間かけて室温まで温めた。反応の完了後に揮発性物質を減圧下で除去し、得られた固体をジエチルエーテル(5mL×2)で洗浄し、乾燥させて、5-[3-クロロ-5-メトキシ-4-[[5-(4-ピペリジルメチル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル]メチル]フェニル]-1,3,4-トリメチル-ピリジン-2-オン264-8(0.6g、HCl塩、0.754mmol、収率78%)を黄色の固体として得た。LCMS: [M+H]+ 520.41
【1240】
工程-6:DMF(5mL)中の5-[3-クロロ-5-メトキシ-4-[[5-(4-ピペリジルメチル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル]メチル]フェニル]-1,3,4-トリメチル-ピリジン-2-オン264-8(0.6g、1.08mmol)の撹拌溶液にDIPEA(0.139g、1.08mmol)及び5-フルオロ-2-ニトロ-ピリジン(0.168g、1.19mmol)を室温で添加した。反応混合物を60℃で5時間撹拌した。完了後に、これを室温に冷却し、水(20mL)をこれに添加した。EtOAc(25mL×2)を用いて抽出を行った。合わせた有機層をブライン溶液(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(230~400シリカゲル、pet-エーテル中0%→100%の酢酸エチルの勾配溶出)によって精製して、化合物5-[3-クロロ-5-メトキシ-4-[[5-[[1-(6-ニトロ-3-ピリジル)-4-ピペリジル]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル]メチル]フェニル]-1,3,4-トリメチル-ピリジン-2-オン264-10(0.4g、0.541mmol、収率50%)を得た。LCMS (ES+): m/z 642.92 [M+H]+
【1241】
工程-7:MeOH(8mL)中の5-[3-クロロ-5-メトキシ-4-[[5-[[1-(6-ニトロ-3-ピリジル)-4-ピペリジル]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル]メチル]フェニル]-1,3,4-トリメチル-ピリジン-2-オン264-10(0.4g、0.622mmol)の撹拌溶液に塩化アンモニウム水溶液(0.333g、6.23mmol、2mLの水中)及び亜鉛粉末(0.407g、6.23mmol)を添加した。反応進行をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を75℃で5時間撹拌した。完了後に、これを室温に冷却し、セライトベッドに通して濾過し、MeOH(5mL×2)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、水(20mL)を残渣に添加した。EtOAc(25mL×2)を用いて抽出を行った。合わせた有機層をブライン溶液(25mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(230~400シリカ上、DCM中0%→10%のメタノールを溶離液として用いる)によって精製して、5-[4-[[5-[[1-(6-アミノ-3-ピリジル)-4-ピペリジル]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル]メチル]-3-クロロ-5-メトキシ-フェニル]-1,3,4-トリメチル-ピリジン-2-オン264-11(0.350g、0.491、収率79%)を得た。LCMS (ES+): m/z 612.43 [M+H]+
【1242】
工程-8:DMF(5mL)中の5-[4-[[5-[[1-(6-アミノ-3-ピリジル)-4-ピペリジル]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル]メチル]-3-クロロ-5-メトキシ-フェニル]-1,3,4-トリメチル-ピリジン-2-オン264-11(0.350g、0.571mmol)の撹拌溶液に重炭酸ナトリウム(0.480g、5.72mmol)及び264-12(1.10g、5.72mmol)を添加した。反応進行をTLCによってモニタリングしながら反応混合物を75℃で24時間撹拌した。反応の完了後に、これを室温に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム溶液(15mL)をこれに添加した。EtOAc(3×300mL)を用いて抽出を行った。合わせた有機層を水(30mL×2)、ブライン(30mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を逆相分取HPLCによって精製して、3-[[5-[4-[[2-[[2-クロロ-6-メトキシ-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)フェニル]メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-5-イル]メチル]-1-ピペリジル]-2-ピリジル]アミノ]ピペリジン-2,6-ジオンである化合物264(0.052g、0.061mmol、収率11%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.32-1.50 (m, 2H);1.60-1.80 (m, 3H);2.06 (s, 3H);2.08 (s, 3H);2.00-2.15 (m, 2H);2.50-2.74 (m, 6H);3.00-3.20 (m, 2H);3.47 (s, 3H);3.30-3.50 (m, 4H);3.92 (s, 3H);4.48-4.72 (m, 5H);6.96-7.30 (m, 6H);7.45-7.60 (m, 2H);7.80-7.90 (m, 1H);9.82 (s, 1H);10.99 (s, 1H)。LCMS: m/z ;723.40 (M+H)+
【1243】
化合物265の合成
【化493】
工程-1:DMF(15mL)中の5-ブロモ-3,4-ジメチル-1H-ピリジン-2-オン(1g、4.95mmol)の撹拌溶液に(E)-1-ブロモブタ-2-エン(668.17mg、4.95mmol、506.19μL)を滴下漏斗で滴加し、反応混合物を0℃で撹拌した。次いで、水素化ナトリウム(油分散液中)の鉱油中の60%分散液(227.57mg、9.90mmol)を反応混合物にゆっくりと添加し、TLC及びLCMSによってモニタリングしながら室温で12時間撹拌した。反応の完了時に反応塊を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮して粗化合物を得て、これをpetエーテル中60%の酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、5-ブロモ-1-[(E)-ブタ-2-エニル]-3,4-ジメチル-ピリジン-2-オン(0.7g、2.46mmol、収率50%)を褐色の固体として得た。
【1244】
工程-2:封管において、5-ブロモ-1-[(E)-ブタ-2-エニル]-3,4-ジメチル-ピリジン-2-オン(0.5g、1.95mmol)を乾燥THF(25mL)に取った。水(5mL)中の2,6-ジメトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンズアルデヒド(570.27mg、1.95mmol)及びリン酸三カリウム(621.54mg、2.93mmol)を反応混合物に室温で添加した。反応混合物をアルゴンで10分間パージした後、XPhos-Pd-G2(76.79mg、97.60μmol)をこれに添加した。反応混合物を再びアルゴンで脱ガスし、TLC及びLCMSによってモニタリングしながら85℃で5時間撹拌した。完了後に反応混合物を室温に冷却し、セライトに通して濾別し、酢酸エチル(100mL)で洗浄した。合わせた有機層を減圧下で蒸留した。得られた粗生成物を、水及びアセトニトリル中の0.1%FAを溶離液勾配として用いる逆相カラムクロマトグラフィーによって精製して、4-[1-[(E)-ブタ-2-エニル]-4,5-ジメチル-6-オキソ-3-ピリジル]-2,6-ジメトキシ-ベンズアルデヒド(0.35g、973.93μmol、収率50%)を褐色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 342.34 [M+H]+
【1245】
工程-3:DCE(10mL)及びメタノール(10mL)中の3-[4-[4-(3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル)ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(124.62mg、269.79μmol、021)の撹拌溶液に分子篩(100mg)、無水酢酸ナトリウム(48.06mg、585.82μmol、31.41μL)及び酢酸(52.77mg、878.73μmol、50.26μL)を添加した。得られた溶液を10分間撹拌した後、4-[1-[(E)-ブタ-2-エニル]-4,5-ジメチル-6-オキソ-3-ピリジル]-2,6-ジメトキシ-ベンズアルデヒド(0.1g、292.91μmol、000)を添加し、反応混合物を70℃で5時間加熱した。続いて、反応混合物を室温に冷却し、Si-CBH(110.04mg、585.82μmol)を添加し、反応物を室温で8時間撹拌した。反応進行をLCMS及びTLCによってモニタリングした。完了後に反応混合物をセライトベッドに通して濾過して粗物質を得た。粗物質を分取HPLCによって精製して、3-[4-[4-[1-[[4-[1-[(E)-ブタ-2-エニル]-4,5-ジメチル-6-オキソ-3-ピリジル]-2,6-ジメトキシ-フェニル]メチル]-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン(23mg、25.74μmol、収率9%)を灰色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 751.46 [M+H]+
1H NMR (401 MHz, DMSO) δ 10.77 (s, 1H), 7.42 (s, 1H), 6.84-6.80 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 6.61-6.40 (m, 4H), 5.83-5.50 (m, 3H), 4.59-4.46 (m, 2H), 4.25 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 3.82 (s, 8H), 2.85-2.57 (m, 14H), 2.54-2.50 (m, 1H), 2.07-1.80 (m, 10H), 1.79-1.64 (m, 3H)。
【1246】
化合物265の合成に従って化合物266を調製した。
【化494】
1H NMR (401 MHz, DMSO):δ
1H NMR (401 MHz, DMSO) δ 10.78 (s, 1H), 9.46 (s, 1H), 8.75 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.91-7.88 (m, 1H), 7.57 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.21-6.96 (m, 3H), 6.90-6.858 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 6.55-6.43 (m, 2H), 5.81-5.65 (m, 3H), 4.71-4.59 (m, 2H), 4.29-4.25 (m, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.27-2.88 (m, 15H), 2.77-2.59 (m, 2H), 2.09-2.05 (m, 2H), 1.90-1.80 (m, 2H), 1.78-1.65 (m, 3H)。LCMS (ES
+): m/z 778.35 [M+H]
+
【1247】
化合物267及び化合物268の合成スキーム
【化495】
工程-1:乾燥DMF(10mL)中の3-[4-[4-[(4S)-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンHCl 267-2(0.676g、1.47mmol)の撹拌溶液にDIPEA(1.14g、8.79mmol)及び2-(トリフルオロメトキシ)-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)安息香酸267-1(0.5g、1.47mmol)をN
2下にて0℃で添加した。反応混合物をRTで温め、PyBOP(1.14g、2.20mmol)を添加し、PyBOPの添加後に反応混合物をTLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌した。反応混合物を薄片氷でクエンチして固体を得た。固体を濾過して粗生成物を得た。粗物質を(Devisilシリカゲル、生成物をCH
2Cl
2中3%→5%のMeOHで溶出させる)カラムフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、3-[4-[4-[(4S)-3,3-ジフルオロ-1-[2-(トリフルオロメトキシ)-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ベンゾイル]-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン267-3-ジアステレオマー混合物-1-遊離塩基(0.450g、0.437mmol、収率35%、純度84.92%)を褐色の固体として得た。LCMS (ES
+): m/z 749.74 [M+H]
+
【1248】
工程-2:乾燥CH2Cl2(2mL)中の3-[4-[4-[(4R)-3,3-ジフルオロ-1-[2-(トリフルオロメトキシ)-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ベンゾイル]-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン267-3-ジアステレオマー混合物-1-遊離塩基(0.45g、0.601mmol)の撹拌溶液にTFA(0.5mL)を0℃で添加し、RTで1時間撹拌した。1時間後に反応塊を濃縮乾固し、ジエチルエーテル(2×100ml)でトリチュレートして、3-[4-[4-[(4R)-3,3-ジフルオロ-1-[2-(トリフルオロメトキシ)-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ベンゾイル]-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン267-4-ジアステレオマー混合物-1-TFA塩(0.5g、収率84%、純度87.14%)を薄緑色の固体として得た。
【1249】
化合物267及び化合物268を得るための267-4-ジアステレオマー混合物-1-TFA塩のSFC分離
【化496】
0.5gの267-4-ジアステレオ混合物-1をSFCによって分離して単一の立体異性体を得た。
【1250】
SFC分離の際にグルタルイミド開環を回避するために画分をTFAバッファー中に回収した。SFC分離方法が塩基性添加剤の使用を伴っていたため、得られた画分を再び分取HPLC精製に供して塩を除去した。
【1251】
分取SFC条件:
カラム/寸法:Chiralpak AS-H(30×250)mm、5μ
%CO2:50%
%Co溶媒:50%(メタノール中0.2%の7Mメタノール性アンモニア)
全流量:120.0g/分
背圧:100バール
温度:30℃
UV:220nm
溶解性:MeOH
【1252】
分取HPLC条件:
カラム/寸法:SUNFIRE C18(19×150mm)
移動相A:水中0.05%のTFA
移動相B:アセトニトリル
勾配(時間/%B):0/10、3/10、10/35、15/35
流量:17ml/分
溶解性:THF+ACN
(注釈:SFC分離時の第1の溶出ピークを化合物267に割り当て、第2の溶出ピークを化合物268に割り当てた)。
267-4-Peak-1-D1-キラルHPLCのRT:17.457分
267-4-Peak-1-D2-キラルHPLCのRT:14.018分
【1253】
【1254】
化合物269及び化合物270の合成スキーム
【化497】
工程-1:乾燥DMF(3mL)中の3-[4-[4-[(4S)-3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンHCl塩(0.6g、1.30mmol)の撹拌溶液にDIPEA(0.504g、3.90mmol)及び2-(トリフルオロメトキシ)-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)安息香酸(0.443g、1.30mmol)をN
2下にて0℃で添加した。反応混合物をRTで温め、PyBOP(0.811g、1.56mmol)を添加し、PyBOPの添加後に反応混合物をTLC及びLCMSによってモニタリングしながらRTで16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して粗生成物を得た。粗物質を(Devisilシリカゲル、生成物をCH
2Cl
2中1%→5%のMeOHで溶出させる)カラムフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、3-[4-[4-[(4S)-3,3-ジフルオロ-1-[2-(トリフルオロメトキシ)-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ベンゾイル]-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン269-3-ジアステレオマー混合物-2-遊離塩基(0.450g、0.437mmol、収率34%、純度72.70%)を褐色の固体として得た。LCMS (ES
+): m/z 749.70 [M+H]
+。
【1255】
工程-2:乾燥CH2Cl2(2mL)中の3-[4-[4-[(4S)-3,3-ジフルオロ-1-[2-(トリフルオロメトキシ)-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ベンゾイル]-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオン269-3-ジアステレオマー混合物-2-遊離塩基(0.45g、0.601mmol)の撹拌溶液にTFA(0.5mL)を0℃で添加し、RTで1時間撹拌した。1時間後に反応塊を濃縮乾固し、ジエチルエーテル(2×100ml)でトリチュレートして、3-[4-[4-[(4S)-3,3-ジフルオロ-1-[2-(トリフルオロメトキシ)-4-(1,4,5-トリメチル-6-オキソ-3-ピリジル)ベンゾイル]-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-3-フルオロ-アニリノ]ピペリジン-2,6-ジオンTFA塩269-4-ジアステレオマー混合物-2-TFA塩(0.5g、0.438mmol、収率73%、純度75.65%)を薄緑色の固体として得た。LCMS (ES+): m/z 749.46 [M+H]+
【1256】
化合物269及び化合物270を得るための269-4-ジアステレオマー混合物-2-TFA塩のSFC分離
【化498】
269-4-ジアステレオ混合物-2-TFA塩をSFCによって分離して単一の立体異性体を得た。
【1257】
SFC分離の際にグルタルイミド開環を回避するために画分をTFAバッファー中に回収した。SFC分離方法が塩基性添加剤の使用を伴っていたため、得られた化合物269及び化合物270の画分を再び分取HPLC精製に供して塩を除去した。
(注釈:SFC分離時の第1の溶出ピークを化合物269に割り当て、第2の溶出ピークを化合物270に割り当てた)。
【1258】
分取SFC条件:
カラム/寸法:Chiralpak AS-H(30×250)mm、5μ
%CO2:50%
%Co溶媒:50%(メタノール中0.2%の7Mメタノール性アンモニア)
全流量:120.0g/分
背圧:100バール
温度:30℃
UV:220nm
溶解性:MeOH
【1259】
分取HPLC条件:
カラム/寸法:SUNFIRE C18(19×150×5μ)
移動相A:水中0.05%のTFA(PH)
移動相B:アセトニトリル
勾配(時間/%B):0/10、5/10、10/50、13/50、13.1/98、17/98、17.1/10、20/10
流量:18ml/分
溶解性:ACN+水
【1260】
【1261】
化合物49の合成に従って化合物271を調製した。
【化499】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6):
1H NMR (401 MHz, DMSO) δ 10.80 (s, 1H), 9.62 (s, 1H), 9.48 (s, 1H), 8.78 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.53 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.36 (s 1H), 7.29 (s, 1H), 6.58-6.49 (m, 3H), 4.37-3.98 (m, 10H), 3.62 (s, 4H), 3.40-3.15 (m, 5H), 2.84-2.60 (m, 2H), 2.40-2.30 (m, 2H), 2.07-1.85 (m, 9H), 1.78-1.47 (m, 2H)。
LCMS (ES
+): m/z 770.45 [M+H]
+
【1262】
化合物49の合成に従って化合物272を調製した。
【化500】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6):δ 11.03 (s, 1H), 9.41 (s, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.52 (m, 2H), 7.00 (s, 1H)6.70-6.69 (m, 2H), 4.66 (s, 1H), 4.29 (s, 1H), 4.26-3.89 (m, 14H), 3.6-3.47 (m, 6H), 3.14-3.11 (m, 1H), 2.77-2.60 (m, 2H), 2.50-2.30 (m, 4H), 2.26-2.07 (m, 7H), 1.96-1.67 (m, 5H), 1.34-1.23 (m, 2H)。LCMS (ES
+): m/z 726.32 [M+H]
+
【1263】
化合物262の合成に従って化合物273を調製した。
【化501】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 1.30-1.42 (m, 2H);1.50-1.80 (m, 6H);1.90-2.20 (m, 3H);2.05 (s, 6H);2.30-2.60 (m, 4H);2.64-3.05 (m, 3H);3.36-3.42 (m, 2H);3.45 (s, 3H);3.65 (s, 2H);3.84 (s, 3H);4.60-4.70 (m, 1H);6.39 (d, J = 7.6 Hz, 1H);6.53 (d, J = 8.8 Hz, 1H);6.92 (s, 1H);6.98 (s, 1H);7.20 (dd, J1=2.8 Hz, J2=8.8 Hz, 1H);7.58 (s, 1H);7.62 (d, J = 2.4 Hz, 1H);10.73 (s, 1H)。LCMS (ES
+)-m/z:697.17 [M+H]
+
【1264】
の合成に従って化合物274を調製した。
【化502】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 1.50-1.90 (m, 6H);2.00-2.18 (m, 5H);2.52-2.62 (m, 1H);2.66-2.90 (m, 3H);3.22-3.42 (m, 4H);2.46-3.56 (m, 2H);3.62 (s, 3H);3.97 (s, 3H);4.24-4.32 (m, 1H);4.49-4.55 (m, 2H);6.46 (d, J = 8.8 Hz, 1H);6.54 (d, J = 14.8 Hz, 1H);6.96 (bs, 1H);7.28 (s, 1H);7.35 (s, 1H);7.55 (d, J = 6.0 Hz, 1H);7.96 (s, 1H);8.77 (d, J = 6.0 Hz, 1H);9.23 (bs, 1H);9.48 (s, 1H);10.79 (s, 1H)。LCMS (ES
+): m/z 719.11 [M+H]
+
【1265】
化合物244の合成に従って化合物275を調製した。
【化503】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.77 (s, 1H), 9.45 (s, 1H), 8.74 (d, J = 6 Hz, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.57 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.22-7.18 (m, 2H), 6.85-6.80 (m, 1H), 6.52-6.40 (m, 2H), 5.79 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.51 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.26-4.23 (m, 1H), 3.86-3.85 (d, J = 3.6 Hz, 3H), 3.59 (s, 3H), 3.19-3.00 (m, 5H), 2.72-2.54 (m, 4H), 2.10-2.05 (m, 1H), 1.92-1.60 (m, 10H)。LCMS (ES
+): m/z 733.15 [M+H]
+
【1266】
XII. データ
【1267】
【1268】
【実施例】
【1269】
実施例1 HiBITリガンド置換アッセイ
選択した化合物を、HiBit法を用いるBRD9分解アッセイにおいて試験した。各タンパク質でのDC50値を表1及び表2に示す。
【1270】
材料
フェノールレッドを含まないダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)及びウシ胎仔血清(FBS)は、Gibco(Grand Island,NY,USA)から購入した。Nano-Glo(商標) HiBiT Lytic Assay Systemは、Promega(Madison,WI,USA)から購入した。CRISPRによりHiBiT融合タグを有するBRD9を内因性発現し、LgBiTタグを異所的に発現する293T.166(BRD9-HiBiT)細胞株は、Promega(Madison,WI,USA)から購入した。CRISPRによりHiBiT融合タグを有するBRD7を内因性発現し、LgBiTタグを異所的に発現する293T.167(BRD7-HiBiT)細胞株は、Promega(Madison,WI,USA)から購入した。CRISPRによりHiBiT融合タグを有するBRD4を内因性発現し、LgBiTタグを異所的に発現する293T.92(BRD4-HiBiT)細胞株は、社内で生成した。細胞培養フラスコ及び384ウェルマイクロプレートは、VWR(Radnor,PA,USA)から入手した。
【1271】
BRD9分解分析
BRD9の分解は、Nano-Glo(商標) HiBiT Lytic Assayキットを用いた発光シグナルの定量化に基づいて決定した。試験化合物を384ウェルプレートに10μMの最高濃度から11点の半対数滴定(half log titration)により二連で添加した。293T.166細胞を384ウェルプレートに10000細胞/ウェルの細胞密度で添加した。プレートを37℃にて5%CO2で2時間保持した。BRD7及びBRD4の分解を、それぞれ293T.167細胞及び293T.92細胞を用いて同様に決定した。試験化合物の非存在下で処理した細胞を陰性対照とし、Nano-Glo(商標) HiBiT Lytic試薬を用いない細胞を陽性対照とした。2時間のインキュベーション後に、Nano-Glo(商標) HiBiT Lytic Assay試薬を細胞に添加した。EnVision(商標) Multilabel Reader(PerkinElmer,Santa Clara,CA,USA)で発光を取得した。
【1272】
図2及び
図11に示すデータの生成にも本アッセイを用いた。
【1273】
実施例2. 化合物172の薬理及び化学的特性
【1274】
【1275】
【1276】
【1277】
実施例3. 化合物176の薬理及び化学的特性
【1278】
【1279】
【1280】
実施例4:化合物172のゼノグラフィー研究
図1は、滑膜肉腫異種移植片モデルYamato-SSにおいて強力な効果を示す化合物172による処理後の腫瘍体積のグラフである。Yamato-SS細胞を対数増殖期までin vitroで維持し、腫瘍発生のためにBALB/cヌードマウスの右脇腹に皮下接種した。化合物172の処理を適切な腫瘍体積で開始した。マウスを40mg/kg PO QDの化合物172で処理し、ノギスを用いて腫瘍体積(x軸)を週2回測定した。x軸は日単位で測定される処理開始後の時間であり、y軸はmm
3単位で測定される腫瘍体積である。
【1281】
実施例5:化合物172による用量応答分解を示すウエスタンブロット
図3は、化合物172による滑膜肉腫に由来するヒト細胞株であるYamato-SS細胞(Stem Cells 2010;28:1119-1131)におけるブロモドメイン含有タンパク質BRD4及びBRD7ではなく、BRD9に特異的な用量応答分解をウエスタンブロットによって示すウエスタンブロットである。処理後に細胞を採取し、2×プロテアソーム/プロテアーゼ阻害剤を添加したRIPAバッファー中で溶解させ、タンパク質濃度をPierce(商標) BCA Protein Assay Kitによって決定した。サンプルを適切な濃度に希釈し、ウエスタンブロットにおいて実行した。
【1282】
図12は、Yamato-SS細胞における10mg/ml及び75mg/mlの化合物172によるBRD7ではなく、BRD9の用量依存的なin vivo分解を示すウエスタンブロットである。Yamato-SS細胞を対数増殖期までin vitroで維持し、腫瘍発生のためにBALB/cヌードマウスの右脇腹に皮下接種した。マウスを10mg/kg又は75mg/kg POの化合物172の単回投与で処理した。腫瘍を指定の時点で採取し、溶解するまで瞬間凍結した。腫瘍を粉砕し、2×プロテアーゼ/ホスファターゼ阻害剤を含有するRIPAバッファー中にて凍結粉砕機を用いて50Hzで5分間溶解させた。タンパク質濃度をPierce(商標) BCA Protein Assay Kitによって決定した。サンプルを適切な濃度に希釈し、ウエスタンブロットにおいて実行した。
【1283】
図13は、ASKA-SS細胞における10mg/ml及び75mg/mlの化合物172による用量依存的なin vivo BRD9分解を示すウエスタンブロットである。ASKA-SS細胞を対数増殖期までin vitroで維持し、腫瘍発生のためにBALB/cヌードマウスの右脇腹に皮下接種した。マウスを10mg/kg又は75mg/kg POの化合物172の単回投与で処理した。腫瘍を指定の時点で採取し、溶解するまで瞬間凍結した。腫瘍を粉砕し、2×プロテアーゼ/ホスファターゼ阻害剤を含有するRIPAバッファー中にて凍結粉砕機を用いて50Hzで5分間溶解させた。タンパク質濃度をPierce(商標) BCA Protein Assay Kitによって決定した。サンプルを適切な濃度に希釈し、ウエスタンブロットにおいて実行した。
【1284】
実施例6:コンフルエンス撹乱
図4、
図16及び
図17は、様々な濃度の化合物172及び化合物176によって引き起こされるコンフルエンスを示す折れ線グラフである。x軸は日単位で測定される時間であり、y軸は対照に対するパーセンテージとして測定されるコンフルエンスである。化合物を単回投与にて10nM、32nM、100nM、316nM、1000nM及び10
4nMの濃度でインキュベートした。化合物は、Yamato(SS18-SSX融合;BAF撹乱)細胞及びSW982(BAF野生型)細胞において試験した。用量応答が明らかに確認される。
【1285】
化合物172をDMSO中で段階希釈し、Echoアコースティックリキッドハンドラーによって96ウェル組織培養処理プレートに200nL分注した。Yamato細胞を計数し、10%熱不活性化FBSを添加したDMEM培地で11000細胞/mLに調整した。200μlの細胞懸濁液を各ウェルに分注した。プレートをガス透過膜で密閉し、温度及び湿度が制御されたインキュベーター(37℃、5%CO2)において、コンフルエンスを20日間にわたって6時間間隔でIncuCyte S3によって測定した。Incucyteソフトウェアを用いて分析を行い、データを可視化のためにGraphPad Prismにエクスポートした。
【1286】
化合物176及び比較用のBRD9阻害剤をDMSO中で段階希釈し、Echoアコースティックリキッドハンドラーによって96ウェル組織培養処理プレートに200nL分注した。Yamato細胞を計数し、10%熱不活性化FBSを添加したDMEM培地で11000細胞/mLに調整した。200μlの細胞懸濁液を各ウェルに分注した。プレートをガス透過膜で密閉し、温度及び湿度が制御されたインキュベーター(37℃、5%CO2)において、コンフルエンスを20日間にわたって6時間間隔でIncuCyte S3によって測定した。Incucyteソフトウェアを用いて分析を行い、データを可視化のためにGraphPad Prismにエクスポートした。
【1287】
化合物176及び比較用のBRD9阻害剤をDMSO中で段階希釈し、Echoアコースティックリキッドハンドラーによって96ウェル組織培養処理プレートに200nL分注した。SW982細胞を計数し、10%熱不活性化FBSを添加したDMEM培地で700細胞/mLに調整した。200μlの細胞懸濁液を各ウェルに分注した。プレートをガス透過膜で密閉し、温度及び湿度が制御されたインキュベーター(37℃、5%CO2)において、コンフルエンスを20日間にわたって6時間間隔でIncuCyte S3によって測定した。Incucyteソフトウェアを用いて分析を行い、データを可視化のためにGraphPad Prismにエクスポートした。
【1288】
実施例7:化合物172の薬力学
図5及び
図6は、Yamato及びAska癌細胞における経時的な化合物172の濃度を示す濃度経時グラフである。x軸は時間単位で測定される時間であり、y軸は血漿についてはng/mL単位、腫瘍についてはng/g単位で測定される血漿濃度である。腫瘍及び動物異種移植片宿主を4時間、24時間及び36時間の時点で化合物172の濃度についてアッセイした。
図14にこのデータをグラフ形式で示す。
【1289】
実施例8:Yamato-SS異種移植片研究
図7は、化合物172による処理後の腫瘍体積の用量依存的応答を示すグラフであり、滑膜肉腫異種移植片モデルYamato-SSにおけるその用量依存的な有効性を示す。Yamato-SS細胞を対数増殖期までin vitroで維持し、BALB/cヌードマウスの右脇腹に皮下接種した。化合物172の処理を適切な腫瘍体積で開始した。マウスを無作為に群分けし、6mg/kg、17mg/kg又は50mg/kg PO QDの化合物172で処理し、ノギスを用いて腫瘍体積(x軸)を週2回測定した。x軸は日単位で測定される処理開始後の時間であり、y軸はmm
3単位で測定される腫瘍体積である。
【1290】
図8は、
図7の処理の過程にわたるマウスの体重(BW)変化率を示すグラフである。BW変化は、群分け初日の動物の体重に基づいて算出した。データ点は、BWの群平均変化率を表す。エラーバーは、平均値の標準誤差(SEM)を表す。x軸は日単位で測定される時間であり、y軸はパーセンテージ単位で測定される体重変化である。
【1291】
実施例9:患者由来異種移植片モデル
図1は、滑膜肉腫患者由来異種移植片(PDX)モデル(SA13412)における化合物172の有効性を示すグラフである。x軸は日単位で測定される処理開始後の日数であり、y軸はmm
3単位で測定される腫瘍体積である。マウスに40mg/kgの化合物172を1日1回経口投与した。20日間の処理後であっても顕著な腫瘍成長は見られなかった。
【1292】
図9は、
図1の処理の過程にわたるマウスの体重(BW)変化率を示すグラフである。BW変化は、群分け初日の動物の体重に基づいて算出した。データ点は、BWの群平均変化率を表す。エラーバーは、平均値の標準誤差(SEM)を表す。x軸は日単位で測定される時間であり、y軸はパーセンテージ単位で測定される体重変化である。
【1293】
実施例10:予測されるヒトPK/PD
図10A及び
図10Bは、非結合クリアランス、半減期及び分解体積の推定ヒト値についての化合物172の前臨床スケーリング用量予測モデルを示すグラフである。各グラフのx軸は、kg単位で測定される体重である。左上のy軸は、mL/時間単位で測定されるクリアランスであり、右上のy軸は、mL/時間単位で測定される非結合クリアランスであり、左下のy軸は、mL単位で測定される体積であり、右下のy軸は、mL単位で測定される非結合体積である。
【1294】
実施例11:αBRD9分解
図15は、様々な濃度の化合物176の代表的な細胞状況にわたる内因性用量分解を示すウエスタンブロットである。左上は悪性ヒトラブドイド腫瘍(A204)を表し、右上はヒト滑膜肉腫(HS-SY-II)を表し、左下はヒト軟部組織肉腫(SW982、BAF野生型)を表し、右下は滑膜肉腫(Yamato SS)を表し、いずれもウエスタンブロットによるものである。これらの図から、悪性ラブドイド腫瘍、滑膜肉腫及び軟部組織肉腫に対する活性を予測する癌モデルにおいて化合物176がαBRD9の用量依存的な分解を有することが示される。
【1295】
6ウェルプレートに細胞を500000細胞/ウェルでプレーティングし、16時間付着させた。各細胞株をDMSO中で段階希釈した化合物176で6時間処理した。細胞ペレットを採取し、プロテアーゼ阻害剤の存在下にてRIPA溶解バッファーで溶解させ、4%~12%アクリルアミドゲル上にて150Vで45分間泳動した。タンパク質をニトロセルロース膜に転写し、BRD9(1:1000;Cell Signaling Technology、#71232)又はビンキュリン(1:10000;EMD、05-386)に対する抗体とともに4℃で撹拌しながら一晩インキュベートした。ブロットをトリス緩衝生理食塩水+0.05%tween-20で3回洗浄し、宿主指向性蛍光コンジュゲート抗体とともに室温で1時間インキュベートした。ブロットを3回洗浄し、LiCor Odyssey CLxで画像化した。
【1296】
実施例12:滑膜肉腫CDX(Yamato-SS)実験
図18は、滑膜肉腫CDX(Yamato-SS)モデルにおける様々な濃度(PO QD)の化合物176の薬物動態(PK)を示すグラフである。x軸は時間単位で測定される時間であり、y軸はナノグラム/ミリリットル(ng/mL)単位で測定される腫瘍PKである。化合物176を3mg/kg、12mg/kg又は50mg/kgで1日1回経口投与し、1時間、4時間、12時間及び24時間の時点で測定を行った。
【1297】
図21は、滑膜肉腫異種移植片モデルYamato-SSにおいて強力な効果を示す化合物176による処理後の腫瘍体積のグラフである。Yamato-SS細胞を対数増殖期までin vitroで維持し、腫瘍発生のためにBALB/cヌードマウスの右脇腹に皮下接種した。化合物176の処理を適切な腫瘍体積で開始した。マウスを化合物176で指定のように処理し、ノギスを用いて腫瘍体積(x軸)を週2回測定した。x軸は日単位で測定される処理開始後の時間であり、y軸はmm
3単位で測定される腫瘍体積である。
【1298】
図22は、滑膜肉腫CDX(Yamato-SS)モデルにおける化合物176の忍容性を示すグラフである。x軸は日単位で測定される処理であり、y軸はパーセンテージ単位で測定される体重変化である。
【1299】
実施例13:化合物172による用量応答分解を示すウエスタンブロット
図19は、Yamato-SS細胞において投与の1時間後、4時間後、12時間後、24時間後、48時間後に採取した3mg/ml、12mg/ml又は50mg/mlの化合物176による時間依存的in vivo BRD9分解を示すウエスタンブロットである。Yamato-SSを対数増殖期までin vitroで維持し、BALB/cヌードマウスの右脇腹に皮下接種した。マウスを3mg/kg、12mg/kg又は50mg/kg POの化合物176の単回投与で処理した。腫瘍を指定の時点で採取し、溶解するまで瞬間凍結した。腫瘍を粉砕し、2×プロテアーゼ/ホスファターゼ阻害剤を含有するRIPAバッファー中にて凍結粉砕機を用いて50Hzで5分間溶解させた。タンパク質濃度をPierce(商標) BCA Protein Assay Kitによって決定した。サンプルを適切な濃度に希釈し、ウエスタンブロットにおいて実行した。
【1300】
図20は、
図19からの定量バンドを反映したヒストグラムである。x軸は時間単位で測定される時間であり、y軸はパーセンテージ単位で測定されるビヒクル及びビンキュリンに対して正規化された残存BRD9である。
【1301】
実施例14:滑膜肉腫PDX(SA13412)実験
図23は、滑膜肉腫PDXモデル(SA13412)における様々な濃度の化合物176の有効性を示すグラフである。x軸は日単位で測定される処理であり、y軸は立方ミリメートル(mm
3)単位で測定される平均腫瘍体積+SEMである。化合物176を50mg/kgで1日1回、25mg/kgで1日2回及び16.6mg/kgで1日3回投与した。
【1302】
図24は、滑膜肉腫PDXモデル(SA13412)における様々な濃度の化合物176の忍容性を示すグラフである。x軸は日単位で測定される処理であり、y軸はパーセンテージ単位で測定される体重変化である。平均して15%未満の体重減少が観察された。
【1303】
本明細書に引用される全ての刊行物及び特許出願は、個々の刊行物又は特許出願がそれぞれ具体的かつ個別に引用することにより本明細書の一部をなすことが示されるかのように、引用することにより本明細書の一部をなす。
【1304】
上記の発明は、理解を明確にする目的で説明及び例として幾らか詳細に記載しているが、当業者には、本発明の教示を踏まえることで、添付の特許請求の範囲に規定される本発明の趣旨又は範囲を逸脱することなく、或る特定の変更及び修正をそれに加えることができることが容易に明らかである。さらに、当業者であれば、日常実験を用いるだけで、本明細書に記載される特定の実施形態及び方法に対する多くの均等物を認識するか、又は確かめることができる。かかる均等物は、本願の範囲に包含されることが意図される。
【国際調査報告】